JP6210940B2 - 情報提示装置、情報入力装置、及びプログラム - Google Patents

情報提示装置、情報入力装置、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報提示装置、情報入力装置、及びプログラムに係り、特に、入力信号の区間を識別して関連情報を提示する情報提示装置及びプログラム、並びに、入力信号の区間を識別して関連情報を登録する情報入力装置及びプログラムに関する。
画像や映像、音声といった信号に対して別の情報を電子透かしとして埋め込んでおき、例えば、カメラ付携帯電話のような、カメラを搭載した端末で、画像や映像を撮影、音声を録音することによって、電子透かしとして埋め込まれた情報を検出し、画像や映像、音声に関連する情報を提示するサービスが検討されている。
画像認識方法としては、例えば次のようなものがある。
(画像認識)
電子透かしとは別に、カメラで撮影した画像・映像にどのようなものが映っているのかを識別するための画像認識の手法も提案されている。例えば、特許文献3には、学習画像と入力画像を固有空間上の特徴点に投影して比較することで物体を認識する方式が記載されている。
電子透かし方法としては、例えば次のようなものがある。
(静止画電子透かし)
特許文献1には、静止画像に電子透かしを埋め込む方法が記載されている。特許文献1においては、擬似乱数によって生成された埋め込み系列を画像の直交変換領域(例えば、フーリエ変換領域)の実部、及び虚部に埋め込んでおき、埋め込み系列と検出系列との相関を用いて検出を行うスペクトル拡散型の電子透かし方式が記載されている。
非特許文献1には、擬似乱数によって埋め込み系列の値を生成し、画像をブロック領域に分割した各位置に対して、2つの周波数成分で埋め込み系列の値を表現するように埋め込みを行う電子透かし方式が記載されている。
(動画電子透かし)
特許文献2には、映像信号に電子透かしを埋め込む電子透かし方法が記載されている。特許文献2においては、擬似乱数によって生成された埋め込み系列を時間方向周期信号で変調して映像に重畳しておき、埋め込み系列と検出系列との複素相関を用いて検出を行うスペクトル拡散型の電子透かし方式が記載されている。
また、特許文献2のような動画電子透かし技術を用いると、映像のシーン毎に異なる情報を埋め込んでおき、ユーザがカメラを映像にかざしたシーンに応じて、それぞれ異なる関連情報を表示させることができる。
また、このような動画電子透かしをタイムコードとして埋め込み、動画電子透かしを連続的に検出することで映像と同期した関連情報を提示できる方式も提案されている(特許文献4)。
(画像認識)
電子透かしとは別に、カメラで撮影した画像・映像にどのようなものが映っているのかを識別するための画像認識の手法も提案されている。例えば、特許文献3には、学習画像と入力画像を固有空間上の特徴点に投影して比較することで物体を認識する方式が記載されている。
特開2003−219148号公報 再公表WO2007/102403号公報 特開2010−211732号公報 特開2014−103583号公報
中村高雄,片山淳,山室雅司,曽根原登,カメラ付き携帯電話機を用いたアナログ画像からの高速電子透かし検出方式,信学論D−II,Vol.J87−D−II,No.12,pp.2145−2155,2004.
前掲した特許文献4のように、映像の再生位置と同期して関連情報を提示することは大変有用である。しかしながら、動画電子透かしはその方式の性質上、映像の時間方向に一定時間間隔でタイムコードに相当するIDを埋め込まなくてはならず、完全な同期をとらなければならない場合は、同一IDを埋め込んだ範囲内のどの位置で検出されたかを推定しなくてはならない。特許文献4では比較的簡易な方法でその推定を実現していたが、連続的に検出したID群の情報をフルに活用していないため、推定精度はあまり高くできなかった。
一方、特許文献1の静止画像向けの電子透かし方式を映像の各フレームに適用し、フレーム毎に異なる電子透かしを埋め込めば、どのフレームから電子透かしが検出されたかを正確に取得できる。しかしながら、単独のフレーム画像から電子透かしの検出ができるようにするためには、電子透かしを非常に強く埋め込み、すなわち、原画像に大きな画質劣化を与えなければならず、実用的ではなかった。
また、特許文献3に画像認識の方式を用いた場合にも、映像の連続したフレームは互いに類似している可能性が高く、実際に撮影されたフレームがどのフレームなのかを正確に判定することができなかった。
このように、上述した従来技術では、得られた識別結果(電子透かし検出結果、画像認識結果)に合わせて関連情報を提示すると、実際の映像から遅延してしまうという問題があった。また、識別した映像に同期させて別な映像を提示させようとしても、正確な同期が困難であるという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、再生された信号に含まれるコンテンツに対する関連情報を、精度よく同期させることができる情報提示装置、情報入力装置、及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明に係る情報提示装置は、時系列により変化する入力信号であって、複数の識別IDが順に変化するように電子透かしとして埋め込まれたコンテンツを含む前記入力信号から前記識別IDを検出して、前記入力信号の区間を識別する信号識別部と、前記信号識別部によって前記入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、前記コンテンツにおける前記同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから前記同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出する識別遅延時間推定部と、前記識別遅延時間推定部によって算出した識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号に対応する関連情報の再生位置を算出する再生位置推定部と、前記再生位置推定部によって算出された前記再生位置に基づいて前記関連情報を再生する情報提示部と、を含んで構成されている。
また、第1の発明に係る情報提示装置において、再生開始時刻推定部を更に含み、前記識別遅延時間推定部は、前記同一の識別IDにおける各検出について、前記信号識別部によって前記入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける前記検出の検出時刻に基づいて、前記コンテンツにおける前記同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから前記同一の識別IDの前記検出までの前記識別遅延時間の推定値を算出し、前記再生開始時刻推定部は、前記同一の識別IDにおける各検出に対し、前記検出について算出した前記識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値を算出し、前記再生位置推定部は、前記同一の識別IDにおける各検出に対して算出された前記再生開始時刻の推定値と、現在時刻とに基づいて、現在再生すべき前記関連情報の再生位置を算出するようにしてもよい。
また、第1の発明に係るプログラムは、情報提示装置のコンピュータを、時系列により変化する入力信号であって、複数の識別IDが順に電子透かしとして埋め込まれたコンテンツを含む信号の区間を識別する信号識別部、前記信号識別部による識別結果である、前記入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、前記コンテンツにおける前記同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから前記同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出し、算出した識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号に対応する関連情報の再生位置を算出する再生位置同期部、及び前記再生位置同期部によって算出された前記再生位置に基づいて前記関連情報を再生する情報提示部、として機能させるためのプログラムである。
第2の発明に係る情報提示装置は、時系列により変化する入力信号であって、複数の識別IDが順に変化するように電子透かしとして埋め込まれたコンテンツを含む前記入力信号から前記識別IDを検出して、前記入力信号の区間を識別する信号識別部と、前記信号識別部によって前記入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、前記コンテンツにおける前記同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから前記同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出する識別遅延時間推定部と、前記識別遅延時間推定部によって算出した識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号に対応する関連情報の再生位置を算出する再生位置推定部と、前記再生位置推定部によって算出された前記再生位置と関連付けて、入力された前記関連情報を登録する情報入力部と、を含んで構成されている。
また、第2の発明に係る情報入力装置において、再生開始時刻推定部を更に含み、前記識別遅延時間推定部は、前記同一の識別IDにおける各検出について、前記信号識別部によって前記入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける前記検出の検出時刻に基づいて、前記コンテンツにおける前記同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから前記同一の識別IDの前記検出までの前記識別遅延時間の推定値を算出し、前記再生開始時刻推定部は、前記同一の識別IDにおける各検出に対し、前記検出について算出した前記識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値を算出し、前記再生位置推定部は、前記同一の識別IDにおける各検出に対し、前記検出について算出した前記識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値を算出し、前記同一の識別IDにおける各検出に対して算出された前記再生開始時刻の推定値と、現在時刻とに基づいて、現在再生すべき前記関連情報の再生位置を算出するようにしてもよい。
また、第2の発明に係るプログラムは、情報入力装置のコンピュータを、時系列により変化する入力信号であって、複数の識別IDが順に変化するように電子透かしとして埋め込まれたコンテンツを含む前記入力信号から前記識別IDを検出して、前記入力信号の区間を識別する信号識別部、前記信号識別部によって前記入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、前記コンテンツにおける前記同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから前記同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出する識別遅延時間推定部、前記識別遅延時間推定部によって算出した識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号に対応する関連情報の再生位置を算出する再生位置同期部、及び
前記再生位置同期部によって算出された前記再生位置と関連付けて、入力された前記関連情報を登録する情報入力部、として機能させるためのプログラムである。
本発明の情報提示装置、情報入力装置、及びプログラムによれば、入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出し、算出した識別遅延時間の推定値に基づいて、入力信号に対応する関連情報の再生位置を算出することで、再生された信号に含まれるコンテンツに対する関連情報を、精度よく同期させることができる、という効果が得られる。
本発明の第1実施形態に係る情報提示装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1及び第2実施形態に係る再生位置同期部の構成を示すブロック図である。 本第1実施形態に係る情報提示装置で提示対象とする映像コンテンツの一例を示す概念図である。 本第1実施形態に係る情報提示装置による情報提示の手順を示すフローチャートである。 本第1実施形態よる、識別遅延時間及び再生開始時刻を推定する方法を説明するための概念図である。 本第1実施形態よる、識別遅延時間が生起可能な範囲を説明するための概念図である。 本第1実施形態による情報提示装置での情報提示の一例を示す概念図である。 本発明の第2実施形態に係る情報入力装置の構成を示すブロック図である。 本第2実施形態に係る情報入力装置による情報登録の手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
A.第1実施形態
まず、本発明の第1実施形態について説明する。本第1実施形態の情報提示装置1は、再生されている映像コンテンツの再生位置に同期させて関連情報をユーザに提示する。
A−1.第1実施形態の情報提示装置の構成
図1は、本発明の第1実施形態による情報提示装置1の構成を示すブロック図である。情報提示装置1は、時系列に伴って変化する画像や映像、音声等のコンテンツに合わせて、その時系列に応じて変化する別のコンテンツである関連情報を再生して提示するコンピュータ装置である。情報提示装置1としては、例えば、スマートフォン等の携帯電話端末、タブレットPC(Personal Computer)やノートPC等の可搬情報端末、PC等が適用できる。図1において、情報提示装置1は、時刻測定部10と、信号識別部11と、再生位置同期部12と、関連情報提示部13とを備えている。
時刻測定部10は、計時機能を備えており、現在時刻を信号識別部11及び再生位置同期部12に出力する。
信号識別部11は、時系列により変化する入力信号の区間を識別する。具体的には、信号識別部11は、入力信号である入力映像と、時刻測定部10によって出力された現在時刻とを入力として受け付け、タイムコードに相当する複数の識別IDが順に変化するように電子透かしとして埋め込まれたコンテンツを含む映像信号から、識別IDを検出すると共に、識別IDを検出した時刻を示す識別時刻を検出し、検出した識別IDと、識別時刻とを再生位置同期部12に出力する。本実施形態では、入力映像には、映像の区間を識別するための識別IDが、所定間隔ごとに電子透かしとして埋め込まれている。信号識別部11は、例えばカメラを備えており、テレビ機器等によって再生される映像コンテンツが入力映像として入力される。
再生位置同期部12は、信号識別部11による識別結果に基づいて、入力映像に対応する関連情報の再生位置を算出する。具体的には、再生位置同期部12は、識別IDと、識別時刻と、現在時刻とに基づいて、入力を受け付けた映像に遅延なく同期させて提示すべき関連情報の再生位置の推定値を算出し、算出した推定再生位置を関連情報提示部13に出力する。ここで、関連情報とは、入力映像に合わせて提示するコンテンツであり、時系列に伴って変化する情報である。
関連情報提示部13は、再生位置同期部12によって算出された推定再生位置に基づいて関連情報を再生する。具体的には、関連情報提示部13は、関連情報を再生すべき推定再生位置に基づいて、推定再生位置に対応する関連情報を再生して提示する。ここで、関連情報提示部13は、例えば、入力映像と同時に、あるいは予めネットワークを介して送信される関連情報を受信して自身の記憶領域に記憶させておき、自身の記憶領域に記憶させた関連情報から、推定再生位置が示す部分を読み出して再生することができる。関連情報提示部13は、例えば情報を表示するディスプレイを備えており、入力映像とともに関連情報を表示させる。
ここで、入力映像や関連情報が複数存在する場合、例えば、関連情報提示部13は、入力映像を識別するコンテンツIDと関連情報を識別する関連情報とを対応付けた情報を自身の記憶領域に記憶させておく。そして、入力映像に電子透かしとして埋め込む識別IDに、その入力映像のコンテンツを識別するコンテンツIDと、その区間を示す区間IDとの双方の情報を含ませておく(例えば、識別IDのうち、上位数ビットをコンテンツIDとし、下位数ビットを区間IDとすることができる)。関連情報提示部13は、電子透かしとして検出した識別IDに含まれるコンテンツIDに対応する関連情報を読み出すことで、入力映像に対応する関連情報を特定することができる。あるいは、例えば、電子透かしとして、区間IDのみを示す識別IDの他に、入力映像のコンテンツを識別するためのコンテンツIDを電子透かしとして埋め込んでおくこともできるし、他の方法により入力映像に対応する関連情報を特定することもできる。
図2は、本第1実施形態の再生位置同期部12の構成を示すブロック図である。図2において、再生位置同期部12は、識別遅延時間推定部121と、再生開始時刻推定部122と、再生位置推定部123とを備えている。再生位置同期部12は、識別IDと、識別時刻と、現在時刻とを入力し、推定再生位置を関連情報提示部13に出力する。
識別遅延時間推定部121は、信号識別部11で検出された識別ID及び識別時刻に基づいて、入力映像から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び同一の識別IDにおける各検出の検出時刻を取得する。そして、同一の識別IDにおける各検出について、取得した入力映像から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、入力映像のコンテンツにおける当該同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから当該検出までに要した識別遅延時間の推定値を算出し、算出した推定識別遅延時間の各々を再生開始時刻推定部122に出力する。
再生開始時刻推定部122は、識別遅延時間推定部121で同一の識別IDにおける各検出に対し、当該検出について算出された識別遅延時間の推定値と、時刻測定部10で測定された現在時刻とに基づいて、入力映像の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値を算出して、算出した推定再生開始時刻を再生位置推定部123に出力する。
再生位置推定部123は、再生開始時刻推定部122で推定された入力映像の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値に基づいて、現在再生すべき関連情報の再生位置の推定値を算出し、算出した推定再生位置を関連情報提示部13に出力する。
図3(a)〜(d)は、本第1実施形態による情報提示装置1に入力される入力映像である映像コンテンツの一例を示す概念図である。ここでは、映像の識別に電子透かしを用いる例について説明する。図3(a)に示す映像コンテンツ15には、予め、映像の区間を識別するための識別IDを電子透かしとして埋め込んでおく。例えば、図3(b)に示すように、一定の時間間隔毎に識別IDを変化するように埋め込んでおく。図示の例では、ID、ID、ID、ID、ID、ID、ID、ID、ID、…というように変化するように埋め込んでおく。埋め込みの間隔は、電子透かしの検出に必要な映像区間の長さに応じて決定すればよいが、例えば、0.5〜1秒程度の映像区間から電子透かしの検出が可能な電子透かし方式を用いれば、1秒間隔で識別IDが変化するように埋め込んでもよい。
また、例えば、図3(c)に示すように、埋め込みの時間間隔を識別ID毎に変化させて埋め込んでおいてもよい。具体的には、例えば、識別IDの時間間隔を、順に、ID=1秒、ID=2秒、ID=3秒、ID=1秒、ID=2秒、…というように繰り返し変化させるようにしてもよい。ここで、例えばテレビ等の機器に出力される映像コンテンツがカメラによって撮影されて情報提示装置1に入力される場合、撮影する映像面に傾きがあれば検出は困難となり、またカメラの解像度等によっても検出の容易性が変化すると考えられる。また、例えば電子透かしが埋め込まれた映像コンテンツ中の画面の変化の大小や映像コンテンツによって表示する画像の空間周波数等によっても、検出の容易性が変化すると考えられる。
映像コンテンツに電子透かしとして埋め込まれた識別IDを検出する際には、同一の識別IDが埋め込まれている時間が長ければ長いほど、検出が容易(検出できる可能性が高い)であり、同一の識別IDが埋め込まれている時間が短ければ短いほど、検出が困難(検出できる可能性が低い)になると考えられる。そこで、識別IDの時間間隔に幅を持たせることで、電子透かしを検出する際の環境条件によって検出の容易性が異なる場合に、検出が容易な環境であれば、すべての電子透かしを検出することができる。つまり、情報提示装置1の再生位置同期部12において、より精度よく再生位置の推定が可能となる一方、検出の難しい環境であっても、時間間隔を長くした電子透かしだけは検出することができ、ある程度の再生位置の推定が可能となるという利点がある。
また、例えば、図3(d)に示すように、映像コンテンツの特性に応じて、埋め込みの時間間隔を識別ID毎に変化させて埋め込んでおいてもよい。具体的には、例えば、電子透かしの検出がしやすく、短い映像区間から電子透かしの検出が可能な特性を持つ映像のシーンでは、埋め込みの間隔を短くし(図3(d)のID、ID、ID)、電子透かしの検出がしにくく、長い映像区間がないと電子透かしの検出ができない特性を持つ映像のシーンでは、埋め込みの間隔を長くしてもよい(図3(d)のID、ID)。
ここで、一定時間間隔で識別IDを変化させて埋め込んだ場合と、時間間隔を変化させて識別IDを埋め込んだ場合とで、識別IDの開始点が共通になるように埋め込みを行うことで、これらの埋め込みの時間間隔のバリエーションが混在する映像コンテンツに対しても再生位置同期部12での同期を共通に行うことができるという利点がある。
例えば、図3(b)、(c)、(d)では、識別ID、ID、ID、IDなどが、それぞれ埋め込みの長さが異なるが、開始点は一致している。言い換えると、映像の先頭から埋め込みの開始点までの時間が同じであれば、その開始点から埋め込みを行う識別IDが共通となるように、識別IDを決定して埋め込みを行えばよい。
A−2.第1実施形態の動作
図4は、本第1実施形態の情報提示装置1による情報提示の手順を示すフローチャートである。まず、情報提示装置1の信号識別部11に対して、同期の対象となる映像コンテンツを入力する(ステップS10:映像入力ステップ)。映像の入力は、例えば、カメラ等の撮影手段を用いて、対象となる映像コンテンツが表示されているテレビ、デジタルサイネージ、ディスプレイ等を撮影し、得られた撮影画像を入力するようにしてもよい。また、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、VTR(Video Tape Recorder)、BD(Blue-ray Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等に蓄積された映像を入力しても構わないし、TV放送やネットワーク動画配信サービス等で配信された映像を入力しても構わない。
次に、信号識別部11は、入力映像に映っている映像の区間を識別する(ステップS11:映像識別ステップ)。信号識別部11は、例えば、入力映像に埋め込まれた電子透かしを検出して、映像の区間を識別する。電子透かしの検出は、例えば、非特許文献1や、特許文献2に記載されている方法を用いて行うことができる。信号識別部11は、電子透かしを検出し、検出した電子透かしを識別IDとして取得する。また、信号識別部11は、電子透かし検出が完了した時点の現在時刻を、時刻測定部10から取得し、これを識別時刻とする。
ここで、映像識別ステップ(ステップS11)では、入力映像に映っている映像の区間を識別する区間識別処理を繰り返し実行する。すなわち、信号識別部11は、一度、識別IDを検出した後、再度、その時点から電子透かしの検出を開始して区間識別処理を繰り返す。信号識別部11は、同じ識別IDを複数回検出し続けた場合、検出する毎に検出した識別IDを出力する。してもよいし、前回と異なる識別IDを検出した時点で、次に検出した識別IDを出力するよう構成してもよい。
次に、再生位置同期部12は、入力映像に遅延なく同期させて提示すべき関連情報の再生位置の推定値を算出する(ステップS12〜S14:再生位置同期処理)。この再生位置同期処理は、以下のサブステップから構成される。
(1)識別遅延時間推定ステップ
再生位置同期部12は、検出された識別IDが変化する毎に、映像識別ステップ(ステップS11)で検出された識別ID及び識別時刻に基づいて、入力映像から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び同一の識別IDにおける各検出の検出時刻を取得し、同一の識別IDにおける各検出について、取得した入力映像から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、入力映像のコンテンツにおける当該同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから、当該検出までに要した識別遅延時間の推定値を推定する(ステップS12)。
識別遅延時間は、以下のような方法でより精度良く識別遅延時間を推定することができる。
図5は、本第1実施形態による、識別遅延時間及び再生開始時刻を推定する方法を説明するための概念図である。ここでは、図3(b)に示す、一定間隔で識別IDを変化させた場合について説明するが、一定時間間隔で識別IDを変化させて埋め込んだ場合と、時間間隔を変化させて識別IDを埋め込んだ場合とで、識別IDの開始点が共通になるように埋め込みを行っていれば、図3(c)、(d)に示す、時間間隔を変化させて識別IDを埋め込んだ場合でも同様の手順で、識別遅延時間及び再生開始時刻の推定値が算出できる。
すなわち、図5に示すように、時刻t (i=1,2,…,M,j=1,2,…,L)に識別IDが検出された場合、再生開始時刻e(i,j)は埋め込み開始点から検出までの識別遅延時間d を用いて次の(1)式で表せる。
ここで、Mはそれまでに検出された識別IDの総数、Lはi番目の識別IDにおける連続検出回数を表す。また、vは識別IDが埋め込まれた時間間隔を表す。
IDの埋め込み開始点は不明であるため、d を直接観測することはできない。しかし、検出された識別IDがIDからIDi+1に変化したことが確認された時点でLを得ることができる。さらに、得られたLから図6のように、各検出に基づくそれぞれのd が生起可能な範囲を特定することができる。すなわち、d の生起可能な範囲は
であるといえる。
ここで、単純化のためd を互いに独立で(2)式の区間で一様分布する確率変数と仮定すると、その平均値


となる。これをd の代わりに用いれば良い。すなわち、(1)式は
のように書き換えられる。
ここでは(3)式を得るために一様分布を定義したが、一様分布以外でも例えば
をピークとした単峰性の確率分布など、任意の形状の分布を仮定して、その分布の平均値もしくは最頻値をd の代わりに用いても良い。
(2)再生開始時刻推定ステップ(ステップS13)
再生位置同期部12は、映像識別ステップ(ステップS11)で検出された同一の識別IDにおける各検出に対し、識別遅延時間推定ステップ(ステップS12)で当該検出について算出した推定識別遅延時間に基づいて、入力映像の先頭が再生開始されたであろう再生開始時刻の推定値を算出する(ステップS13)。
識別IDが埋め込まれた時間間隔をvとし、ID、ID、…IDに対して映像識別ステップ(ステップS11)で得られた識別時刻をt 、t 、…、t とし、識別遅延時間推定ステップ(ステップS12)で得られた推定識別遅延時間をd 、d 、…、d とする。また、推定したい再生開始時刻をeとする。ここで、再生位置同期部12は、例えば、入力映像と同時に、あるいは予めネットワークを介してvの値を受信して自身の記憶領域に記憶させておくことができる。また、再生位置同期部12は、例えば、入力映像中に埋め込まれた複数の識別ID毎に、その識別IDが入力映像中に埋め込まれた複数の識別IDのうちの何番目の識別IDであるかを示す情報を自身の記憶領域に記憶させておくことができる。
識別時刻t は、次の(5)式で表される。
IDに対して推定される再生開始時刻e(i、j)は、上記(1)式で得られる。
ここで得られる再生開始時刻e(i,j)は、推定識別遅延時間d に基づくものであり、誤差を含んでいるため、複数のIDでの測定結果を元に総合的にeの値を推定値として算出するようにしてもよい。
例えば、次の(6)式で複数の測定結果の平均を算出してもよい。
また、例えば、古く検出された識別IDによる推定結果と、新しく検出された識別IDによる推定結果とを重みづけして、新しく検出された識別IDによる推定結果の重みを大きくするようにしてもよく、例えば、次の(7)式のようにしてもよい。
ここで、α(0<α<1)は、重みパラメータであり、Nは、推定に利用する測定結果の個数である。この他、平均を算出する対象を過去K回の検出に限定して平均を算出するなどしても構わない。
また、(3)式に代わる別のd を、前述したように、一様分布でない任意の形状の分布から導き出し、そこから求まる(4)式に該当する値を用いた場合は、その値に応じた(6)式、又は(7)式を導出することができる。そのため、それらの導出された数式を代わりに利用するのでも良い。
(3)再生位置推定ステップ
再生位置同期部12は、現在再生すべき関連情報の再生位置を推定する(ステップS14)。再生位置同期部12は、例えば、次の(8)式に示すように、時刻測定部10から取得した現在時刻τと、再生開始時刻推定ステップ(ステップS13)で得られた推定再生開始時刻eとの差を求めることで、今再生すべき再生位置Tの推定値を算出することができる。
次に、関連情報提示部13は、再生位置推定ステップ(ステップS14)で算出された推定再生位置に基づいて、関連情報を再生する(ステップS15:情報提示ステップ)。
図7は、本第1実施形態による情報提示装置1での情報提示の一例を示す概念図である。例えば、図7に示すように、情報提示装置1は、カメラ20でモニタ22を撮影した映像を入力映像として入力し、入力映像と同期させて関連情報24a、24b、24cを関連情報提示部13が備えるモニタ23に再生して提示する。
ここで、関連情報としては、例えば、入力映像中に現在表示されている出演者の情報を提示するようにしてもよい。また、例えば、入力映像中の出演者のセリフの内容を同期させて提示するようにしてもよい。また、例えば、入力映像が、タレントが踊っているシーンであるような場合に、別なタレントやCG(Computer Graphics)キャラクタなどを、画面に合わせて(同期して)踊るように提示するようにしてもよい。
また、情報の提示は、入力映像の画像に重畳するように表示しても構わない。具体的には、映像識別ステップ(ステップS11)において、映像を識別する際に、入力映像中の対象の画像領域を検出しておき、得られた画像領域に空間的に位置を合わせた関連情報を重畳表示するようにすればよい。
画像領域の検出には、例えば、参考文献1(特許4020093号、縁検出方法及び装置及びプログラム及び記憶媒体及び枠検出方法及び装置及びプログラム及び記憶媒体)や、参考文献2(北原,中村,片山,安野,“携帯端末上における幾何補正のためのリアルタイム矩形追跡手法”,電気情報通信学会技術研究報告,OIS,オフィスインフォメーションシステム、106(353),pp.1−6(2006))のような公知の手法を用いて行うことができる。参考文献1や、参考文献2のように、対象とする四辺形領域を検出することで、撮影画像の中での対象領域の位置を表す対象領域座標を得ることができ、これを用いて撮影しているカメラの外部パラメータや、射影変換パラメータを推定し、提示する関連情報を画像領域に空間的に位置を合わせるよう変形して表示することができる。
以上説明したように、第1実施形態の情報提示装置1によれば、入力映像から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出し、算出した識別遅延時間の推定値に基づいて、入力映像に対応する関連情報の再生位置の推定値を算出し、算出された推定再生位置に基づいて関連情報を再生することで、再生された映像信号に含まれるコンテンツに対する関連情報を、精度よく同期させることができる。
D.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
本第2実施形態では、情報提示を行う代わりに、情報登録を行うことを特徴とする。
D−1.第2実施形態の装置構成
図8は、本第2実施形態の情報入力装置3の構成を示すブロック図である。図8において、情報入力装置3は、時刻測定部30と、信号識別部31と、再生位置同期部32と、関連情報入力部33とを備えている。
時刻測定部30は、現在時刻を信号識別部31及び再生位置同期部32に出力する。
信号識別部31は、入力信号である入力映像と、時刻測定部30によって出力された現在時刻とを入力として受け付け、タームコードに相当する複数の識別IDが順に変化するように電子透かしとして埋め込まれたコンテンツを含む映像信号から、識別IDを検出すると共に、識別IDを検出した時刻を示す識別時刻を検出し、検出した識別IDと、識別時刻とを再生位置同期部32に出力する。
再生位置同期部32は、信号識別部31による識別結果に基づいて、入力映像に対応する関連情報の再生位置を算出する。具体的には、再生位置同期部32は、識別IDと、識別時刻と、現在時刻とに基づいて、第1実施形態で説明した再生位置同期部12と同様に、関連情報の再生位置の推定値を算出し、算出した推定再生位置を関連情報入力部33に出力する。
関連情報入力部33は、再生位置同期部32によって算出された推定再生位置に基づいて、入力された関連情報を、推定再生位置と対応付けて登録する。
本第2実施形態の再生位置同期部32は、上記図2に示す第1実施形態の再生位置同期部12の構成と同様に、識別遅延時間推定部321と、再生開始時刻推定部322と、再生位置推定部323とを備えている。
識別遅延時間推定部321は、第1実施形態と同様に、信号識別部31で検出された識別ID及び識別時刻に基づいて、入力映像から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び同一の識別IDにおける各検出の検出時刻を取得する。そして、同一の識別IDにおける各検出について、取得した入力映像から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、入力映像のコンテンツにおける当該同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから当該検出までに要した識別遅延時間の推定値を算出し、算出した推定識別遅延時間の各々を再生開始時刻推定部322に出力する。
再生開始時刻推定部322は、第1実施形態と同様に、識別遅延時間推定部321で同一の識別IDにおける各検出に対し、当該検出について算出された識別遅延時間の推定値と、時刻測定部30で測定された現在時刻とに基づいて、入力映像の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値を算出して、算出した推定再生開始時刻を再生位置推定部323に出力する。
再生位置推定部323は、第1実施形態と同様に、再生開始時刻推定部322で推定された入力映像の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値に基づいて、現在再生すべき関連情報の再生位置の推定値を算出し、算出した推定再生位置を関連情報入力部33に出力する。
以上のように、本第2実施形態の情報入力装置3における再生位置同期部32は、前述した第1実施形態の再生位置同期部12と同様の機能を有している。本第2実施形態の情報入力装置3は、前述した第1実施形態の情報提示装置1と類似しているが、関連情報を提示する代わりに、推定再生位置に関連付けて入力された関連情報を登録する点が異なっている。
D−2.第2実施形態の動作
次に、本第2実施形態の動作として、上述した第1実施形態の情報提示装置1と異なる、関連情報入力部33の動作について説明する。
図9は、本第2実施形態の情報入力装置3による情報入力の手順を示すフローチャートである。なお、図4の第1実施形態と同様の動作のステップには同一符号を付しており、映像入力ステップS10、映像識別ステップS11、再生位置同期処理のステップS12〜S14は、第1実施形態の対応するステップと同様であるので説明を省略する。
情報入力装置3の関連情報入力部33は、再生位置推定ステップにより算出された映像コンテンツの指定した再生位置に対応付けて、入力を受け付けたユーザが登録したい関連情報を登録する(ステップS20:情報登録ステップ)。なお、情報登録ステップでは、ユーザは、関連情報の入力に先立ち、これから入力する関連情報を対応付ける映像コンテンツの再生位置に合わせて、ボタンを押下するなどして情報入力装置3に対してタイミングを指定してもよい。その場合、ボタンを押下された時点の現在時刻が再生位置同期部32に入力されるように構成する。
ユーザが入力した関連情報は、再生位置同期部32で算出された推定再生位置に対応付けて登録される。登録した関連情報は、例えば、情報入力装置3に接続された記憶装置に保存しておき、前述した第1実施形態の情報提示装置1を用いた情報提示に利用してもよい。
また、関連情報の登録は、例えば、ネットワークを経由して専用の情報サーバを用いるようにしてもよいし、また、例えば、推定再生位置をtwitter(登録商標)のハッシュタグで表現するようにして、1つのtweet(登録商標)として登録するようにしてもよい。
また、ステップS11の映像識別ステップにおいて、映像を識別する際に、入力映像中の対象の画像領域の検出を行っておき、得られた画像領域上で、撮影カメラが狙っていた空間的な位置を、推定再生位置と合わせて対応付けて登録することで、映像の時間的位置、空間的位置を組み合わせて関連情報として登録するようにしてもよい。
なお、第2実施形態に係る情報入力装置3の他の構成及び作用については、第1実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
以上説明したように、第2実施形態の情報入力装置3によれば、入力映像から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出し、算出した識別遅延時間の推定値に基づいて、入力映像に対応する関連情報の再生位置の推定値を算出し、算出された推定再生位置に基づいて関連情報を登録することで、映像信号に含まれるコンテンツに対する関連情報を、精度よく同期させて登録することができる。
E.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
映像識別ステップにおける映像の識別を、特許文献2の電子透かし検出方法のように、
・N−1次元パターンにより周期信号を変調して得られた信号をあらかじめ埋め込んだ入力信号を入力し、
・前記周期信号で上記入力信号を復調し、複素数、もしくは2次元ベクトルのパターンであるN−1次元パターンを求め、
・上記N−1次元パターンの実部及び虚部の値、もしくは2次元ベクトルの各成分値に基づいて検出系列を求め、
・上記検出系列と埋め込み系列との相関値の大きさに基づいて、埋め込まれている電子透かしを検出する
ように構成した場合には、電子透かし検出の際に得られた検出系列と埋め込み系列との複素相関値の偏角、もしくはビット毎の総和の偏角で求められる位相変位量を用いて、識別遅延時間の推定値の算出をより精度よく行うようにしてもよい。
すなわち、1つの識別IDに対応する映像区間に埋め込む電子透かしパターンを初期位相から始まるように構成すれば、電子透かし検出の際に得られた位相変位量は、識別時刻における初期位相からの変位を表すことになる。これは、埋め込みに用いる時間方向周期信号の周期分の不定性があるが、識別時刻の詳細なタイミングを表している。本発明の第1及び第2実施形態の方法で得られた推定識別遅延時間を、さらに、その近傍で、検出で得られた位相変位量に合致する時間になるよう補正する。これにより、より精度よく識別遅延時間の推定値を算出することができる。
上述した第2実施形態では、推定再生位置を用いて入力情報を登録する情報入力装置3について説明したが、再生位置の推定値を算出した上で、情報を登録する代わりに、情報を送信することでユーザインタラクションに使うこともできる。例えば、情報の送信側で識別IDと、推定再生位置と、入力情報とを、他の情報提示装置に送信し、他の情報提示装置では受信した識別IDと再生位置とに合わせて、関連情報を提示するように構成してもよい。
また、例えば、第2実施形態の信号識別部31、再生位置同期部32、時刻測定部30のみから構成されるような情報入力装置3を用い、推定再生位置を求め、これに対して任意の処理を行った上で、処理結果をユーザに提示するように構成してもよい。具体的には、例えば、予めコンテンツとして、ユーザが興味を持つシーンを測るための映像コンテンツを用意し、ユーザが興味を持ったタイミングでボタンを押下するよう情報入力装置3を構成することで、ユーザが興味を持ったシーンを正確に計測することが可能になる。
また、ここでは、情報入力装置3の内部で処理を行う例を示したが、識別IDと推定再生位置とをサーバ(図示略)に送信し、そのサーバ上で処理を行うように構成しても構わない。
また、上述の実施形態では、あらかじめ映像コンテンツに対して、映像コンテンツの先頭から埋め込み区間の開始点までの時間に基づいて埋め込みを行う識別IDを決定して埋め込みを行う例を示したが、任意の映像区間毎に識別IDを決定して埋め込みを行うように構成してもよい。この場合は、埋め込み時に決定した識別IDに対応する映像区間の開始点を記録し、あらかじめ情報提示装置もしくは情報入力装置の記憶装置に記憶させておき、式(3)の識別遅延時間d を利用し、再生開始時刻推定部において、(1)式の代わりに次の(9)式で再生開始時刻e(i,j)を算出するようにしてもよい。
ここで、Time(ID)は識別IDに対応する映像区間の開始点である。
また、(3)式の代わりに別のd を、前述したように、一様分布でない任意の形状の分布から導き出し、そこから求まる(4)式に該当する値を用いた場合は、その値に応じた(9)式を導出することができる。そのため、それらの導出された数式を代わりに利用するのでも良い。
また例えば、映像コンテンツのシーン境界等を検出し、検出したシーン境界を区間の境界として識別IDの埋め込みを行うように構成してもよい。この場合は、映像区間の開始点を記憶しておく代わりに、情報提示装置もしくは情報入力装置において、入力映像のシーン境界を検出してこれを映像区間の開始点として用いて推定を行うようにしても構わない。
上述の実施形態では、入力信号として映像信号を用いる例を示したが、音声信号を入力信号とし、音声信号向けの識別手段を用いて同様の装置を構成することで、音声の再生位置に同期させて関連情報を提示する構成にしても構わない。また、関連情報として音声を用い、音声情報を提示するように構成しても構わない。
上述した第1実施形態から第3実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本発明の情報提示装置を用いて情報提示を行うことで、再生されているコンテンツの再生位置に精度よく同期させて関連情報をユーザに提示することが可能となり、ユーザにとって利便性の高い情報提示装置を構成することができる。
また、対象コンテンツに対する事前処理を効率的に行いながら、再生されているコンテンツの再生位置に精度よく同期させて関連情報をユーザに提示することが可能となり、ユーザにとって利便性の高い情報提示装置を構成することができる。
また、対象コンテンツに対する事前処理を不要とし、再生されているコンテンツの再生位置に精度よく同期させて関連情報をユーザに提示することが可能となり、ユーザにとって利便性の高い情報提示装置を構成することができる。
また、本発明の情報入力装置を用いて情報入力を行うことで、再生されているコンテンツに精度よく同期させてユーザが関連情報を登録することが可能となり、上述した情報提示装置と組み合わせて、ユーザにとってより利便性の高い情報交換の手段を提供することができる。
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより情報提示を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上述した機能の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
1 情報提示装置
3 情報入力装置
10、30 時刻測定部
11、31 信号識別部
12、32 再生位置同期部
13、33 関連情報提示部
121、321 識別遅延時間推定部
122、322 再生開始時刻推定部
123、323 再生位置推定部

Claims (6)

  1. 時系列により変化する入力信号であって、複数の識別IDが順に変化するように電子透かしとして埋め込まれたコンテンツを含む前記入力信号から前記識別IDを検出して、前記入力信号の区間を識別する信号識別部と、
    同一の識別IDにおける各検出について、前記信号識別部によって前記入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、前記コンテンツにおける前記同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから前記同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出する識別遅延時間推定部と、
    前記同一の識別IDにおける各検出に対し、前記検出について算出した前記識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値を算出する再生開始時刻推定部と、
    前記識別遅延時間推定部によって前記同一の識別IDにおける各検出に対して算出された前記再生開始時刻の推定値と、現在時刻とに基づいて、前記入力信号に対応する関連情報の再生位置を算出する再生位置推定部と、
    前記再生位置推定部によって算出された前記再生位置に基づいて前記関連情報を再生する情報提示部と、
    を含む情報提示装置。
  2. 前記識別遅延時間推定部は、前記識別遅延時間について、前記識別IDが連続して検出された回数と、前記識別IDが埋め込まれた時間間隔とに基づいて、前記識別遅延時間が生起可能な範囲を特定した上で前記識別遅延時間を算出する請求項1記載の情報提示装置。
  3. 時系列により変化する入力信号であって、複数の識別IDが順に変化するように電子透かしとして埋め込まれたコンテンツを含む前記入力信号から前記識別IDを検出して、前記入力信号の区間を識別する信号識別部と、
    同一の識別IDにおける各検出について、前記信号識別部によって前記入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、前記コンテンツにおける前記同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから前記同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出する識別遅延時間推定部と、
    前記同一の識別IDにおける各検出に対し、前記検出について算出した前記識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値を算出する再生開始時刻推定部と、
    前記識別遅延時間推定部によって前記同一の識別IDにおける各検出に対して算出された前記再生開始時刻の推定値と、現在時刻とに基づいて、前記入力信号に対応する関連情報の再生位置を算出する再生位置推定部と、
    前記再生位置推定部によって算出された前記再生位置と関連付けて、入力された前記関連情報を登録する情報入力部と、
    を含む情報入力装置。
  4. 前記識別遅延時間推定部は、前記識別遅延時間について、前記識別IDが連続して検出された回数と、前記識別IDが埋め込まれた時間間隔とに基づいて、前記識別遅延時間が生起可能な範囲を特定した上で前記識別遅延時間を算出する請求項3記載の情報入力装置。
  5. 情報提示装置のコンピュータを、
    時系列により変化する入力信号であって、複数の識別IDが順に電子透かしとして埋め込まれたコンテンツを含む信号の区間を識別する信号識別部、
    同一の識別IDにおける各検出について、前記信号識別部による識別結果である、前記入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、前記コンテンツにおける前記同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから前記同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出する識別遅延時間推定部、
    前記同一の識別IDにおける各検出に対し、前記検出について算出した前記識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値を算出する再生開始時刻推定部、
    前記同一の識別IDにおける各検出に対して算出された前記再生開始時刻の推定値と、現在時刻とに基づいて、前記入力信号に対応する関連情報の再生位置を算出する再生位置推定部、及び
    前記再生位置推定部によって算出された前記再生位置に基づいて前記関連情報を再生する情報提示部、
    として機能させるためのプログラム。
  6. 情報入力装置のコンピュータを、
    時系列により変化する入力信号であって、複数の識別IDが順に変化するように電子透かしとして埋め込まれたコンテンツを含む前記入力信号から前記識別IDを検出して、前記入力信号の区間を識別する信号識別部、
    前記信号識別部によって前記入力信号から同一の識別IDが連続して検出された回数、及び前記同一の識別IDにおける各検出の検出時刻に基づいて、前記コンテンツにおける前記同一の識別IDが埋め込まれた区間での再生が開始されてから前記同一の識別IDを識別できるまでに要した識別遅延時間の推定値を算出する識別遅延時間推定部、
    前記同一の識別IDにおける各検出に対し、前記検出について算出した前記識別遅延時間の推定値に基づいて、前記入力信号の先頭が再生開始された再生開始時刻の推定値を算出する再生開始時刻推定部、
    前記同一の識別IDにおける各検出に対して算出された前記再生開始時刻の推定値と、現在時刻とに基づいて、前記入力信号に対応する関連情報の再生位置を算出する再生位置推定部、及び
    前記再生位置推定部によって算出された前記再生位置と関連付けて、入力された前記関連情報を登録する情報入力部、
    として機能させるためのプログラム。
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