JP6207749B2 - 膜付き化学分析器 - Google Patents

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Description

関連出願への相互参照
本出願において、2013年9月13日に出願された「膜付き化学分析器」と称する米国特許出願第61/877603号の優先権を主張し、その米国特許出願全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、一般的に、質量分析計などの分析システムに関する。
メンブレンインレット質量分析法(MIMS: Membrane Inlet Mass Spectrometry)は、真空チャンバ内において検体分子を導入するための技術である。半透膜界面(例えば、シリコーンポリマー)は、質量分析計内に作成された非常に低い圧力の領域から気体または液体の試料マトリックス(例えば、キャリアガス、周囲空気、水)を分離する。検体、例えば、分子は、優先的に半透膜を通過して試料マトリックスからの分子を輸送する。オリフィスまたはキャピラリなどの直接試料入口を有する質量分析システムに比べ、IMS入口は、検体分子の同じ数のための質量分析計の真空中に、僅かに非常に小さい数のマトリックス分子を許容する。これは、他のシステムと実質的に同じ感度を有する質量分析システムの構築を可能にするが、質量分析計の低圧を維持できる真空ポンプへの減少されたガスの負荷を伴う。得られたシステムは低電力を利用したより強固な真空ポンプで構築でき、より小さく、より耐久性のあり、かつ、より携帯性のある質量分析器の構築をも可能にする。
MIMS機器は、環境と安全の保障分野での最大の商業成功を実証している。これらの用途は、典型的には、耐久性のある低電力真空ポンプシステムを搭載するコンパクトな機器を採用している。このタイプの機器としては、例えば、Bruker Daltonik GmbH社製のモバイル質量分析計機器のファミリーや、インフィコンインコーポレイティッド(INFICON, Inc)社が開発したバッテリー駆動HAPSITE機器が含まれる。これらの機器は、堅牢なパッケージ中の化学兵器剤(CWA)および有毒工業化学物質(TIC)の広い範囲のための高感度分析を提供するために、線形四重極質量フィルタ検出器および任意のガスクロマトグラフィー試料導入システムを使用している。Kore Technology社によって製造された機器もまた膜入口を使用するが、しかし、これらの機器は、四重極質量フィルタの代わりに、飛行時間型(TOF)質量分析技術を利用している。上記システムはMIMSを利用して、低速スパッタイオンポンプまたは携帯性若しくは半携帯性の動作を可能にする小型化学ゲッターポンプと組み合わせたこれらのポンプの使用を可能にする。小型のターボ分子、またはスクロールポンプなどの他のポンプもまた、これらのシステムの一部に使用されている。多くの他のMIMS計器の実装は、例えば、研究用途のために開発されている。このようなシステムの1つは、水の試料のために開発された。この後者の装置において、入口膜は、数百メートルまでの水圧に耐えながら、水マトリックスから検体分子の導入を可能にする。
従来のいくつかのMIMS機器の制限は、検体分子が拡散によって半透膜を通過することである。殺虫剤、麻薬、およびいくつかの爆薬などの比較的大きな分子は、膜通過において、多くの揮発性有機化合物(VOC)などの比較的小さな分子よりもゆっくり拡散する。よって、いくつかの従来のMIMSシステムは、VOCまたは最小の半揮発性有機化合物(SVOC)のみを検出するように制限されている。一般的に、SVOC化合物は、VOCより大きな分子になる傾向があり、よって、MIMS入口を通してよりゆっくりと拡散する。いくつかの結果としては、拡散プロセスを高速化するために非常に高い膜温度を使用することにより、より大きな分子の検出がなされている。ある従来技術のアプローチにおいて、イオン源フィラメントからの光束で膜を直接加熱することを必要としているが、しかし、一つのアプローチでは、より高い温度を使用することに限界がある。多くの検体について、高い温度は、膜への検体分配係数を低下させることにより、感度を低減させ、シリコーン膜(最も普及しているタイプの半透膜)については、高温での水または酸素の少量の接触は、揮発性シリコーン含有化合物の遊離を引き起こす。これらの遊離した材料は、質量分析計の電極の表面を被膜して劣化させる。また、より高い温度は不安定検体を劣化させる虞がある。
また、質量分析計は、しばしば石油や天然ガスの掘削中に使用される。これらの用途において、質量分析計は、掘削された炭化水素の組成を監視するために有用である。これらは、天然ガスの掘削では、多くの場合メタンやプロパンなどの飽和炭化水素である。質量分析計は、掘削現場の周囲環境での不飽和炭化水素をテストするためにも有用である。従来のスキームでは、試験のこれらの2つのタイプのための別々の分析装置を必要とする。
本発明の上記および他の目的、特徴、および利点は、図に共通する同一の特徴を指定することができる同一の参照番号が使用されている、以下の説明および図面と併用することで、より明らかになるであろう。
添付図面は、説明を目的としたものであり、必ずしも一定の縮尺ではない。
図1は、例示的なMIMSシステムの模式図である。 図2は、例示的なMIMSシステムの模式図である。 図3は、例示的なMIMSシステムの模式図である。 図4は、膜組立体のイメージを示すグラフである。 図5は、2つの膜組立体のイメージを示すグラフである。 図6は、膜組立体のイメージを示すグラフである。 図7は、不飽和炭化水素を測定する例示的な方法のフローチャートである。 図8は、混合物の組成を決定するための例示的な方法のフローチャートである。 図9は、データ処理システムの構成を示す高レベルの線図である。 図10は、実験データを示す図である。 図11は、放射線源の像を示すグラフである。
以下の説明において、いくつかの態様は、通常、ソフトウェアプログラムとして実行される用語で説明する。当業者は、そのようなソフトウェアの等価物がハードウェア、ファームウェア、またはマイクロコードで構築することができる、ことを認識するであろう。データ操作アルゴリズムおよびシステムはよく知られている故に、本明細書において、特に、本明細書に説明されるシステムおよび方法の一部を形成するアルゴリズムおよびシステム、または、本明細書に説明されるシステムおよび方法より直接的に協働するアルゴリズムおよびシステムに向けられる。関連する信号の製造や他の処理のための他のアルゴリズムおよびシステムの態様およびハードウェアまたはソフトウェア(特に図示または本明細書に記載されていないが)は、当該分野で公知のシステム、アルゴリズム、成分および要素から選択される。本明細書に記載されるシステムおよび方法を考える場合、本明細書に具体的に明示、提案、または記載されていないが任意の態様の実施に有用であるソフトウェアは、従来のものであり、技術分野の通常の技術の範囲内である。
本明細書で使用する用語「真空チャンバ」は、チャンバ内を0Paの圧力でなければならないことを意味しない。真空チャンバは、チャンバ外部の圧力よりも低いチャンバ内の圧力を有している。実施例において、内部の圧力は、実質的に大気圧より低い、すなわち、101.325kPa未満である。圧力は、測定の所望の感度および使用される検出器の種類に応じて選択することができる。
種々の実施例において、チャンバは、成分、物質、または検体の濃度の差がチャンバの境界を越えて維持されているエンクロージャを含む。実施例において、チャンバは、窒素の相当量を含む標準的な雰囲気に比べて窒素を実質的に含まない。
図1は、膜組立体60が膜組立体60が質量分析計80の入口側に位置するMIMSシステムを示す。質量分析計80は、ハウジングの入口側に配置されたイオン源82を含むハウジング84によって規定される。ハウジング84の内部89は、例えば、ポンプ30により、真空に吸引され得る。イオン源は、電子(e−)の流れを生成するフィラメント(図示せず)または他の手段を含み、電子はイオン化容積内、すなわち試料ガス83に沿ったチャンバに注入され、質量分析計80の入口で膜組立体60を通過する。入来ガス分子83への電子による衝撃は、正イオン85の形成を生じさせ、四重極質量フィルタなどの質量フィルタ86内へ加速させ、その中で、質量は、ハウジング84の反対側の端部に配置された電子増倍管またはファラデーカップなどの検出器81によってスキャンされて検出される。
様々な態様において、供給源42は、材料50、例えば検体または検体を含む混合物を、バルブ45を介して膜組立体60または膜組立体61に選択的に供給する。供給源42は、膜60に向かって材料50を押し出すために正圧を与えるか、または膜60を横切って材料50を引っ張る負圧を与えるように構成されたポンプを含むことができる。他の例では、2つの異なる膜を手動またはロボットによりチャンバ89の入口に順次に取り付けることができる。
実施例において、関心のある検体83は非極性分子であり、非極性分子は膜60の材料中でバルクガス(例えば空気)または液体(例えば水)よりも可溶性がある。したがって、ガス83は、供給源45からの元の試料50よりも非常に高い検体濃度を持っている。検体83以外の物質50の一部の成分が膜60を通過することができるが、しかし、多くの場合、大量ではない。膜は平坦または他の形状にすることができる。膜は、半透膜である。
実施例において、INFICON社製のHAPSITEガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)ユニットは、平坦な膜を使用している。連続プロセス監視(CPM)などのMSユニットの他のタイプは、物質50のごく少量が内部89、例えばMS真空チャンバ内に漏出することを可能にする。かかる分析装置は種々のガス種を測定可能にするが、低濃度(例えば、1ppm未満)では困難である。なぜなら、ガスのごく少量だけが、真空下で内部89を保持するポンプ30によって処理可能であるからである。膜を使用することは、材料50に対する検体83の相対的な割合を増やすことを可能とし、真空ポンプ30のポンプ容量(したがって、サイズ、コスト、およびワット数)を増加させることなく、検体83の低いppmレベルを測定可能とする。
ここで使用される「半透膜」は、いくつかの化学物質または検体が他の化学物質または検体よりも速く膜を通過することを可能にする構造を有する。実施例では、ダウコーニング(Dow Corning:登録商標)シラスティック(Silastic:登録商標)のQ7−4750の生物医学/医薬品グレードの白金硬化シリコーン材料は、不飽和炭化水素(例えば、「BTEX」これはベンゼン、トルエン、エチルベンゼンおよびキシレンの頭文字略である)を透過するが、飽和炭化水素(例えば、メタン(天然ガス)、プロパン、またはブタン)を実質的にブロックする。
多くのスキームは、PDMS膜材料を使用する。PDMS膜材料を非極性分子は速やかに通過するが、極性分子は通過しない。PDMS膜材料は、効果的に別のものを遮断しながらも、非極性分子の1つのクラスを通過可能にする少なくとも1つの膜材料であることが認められている。ダウコーニング(登録商標)シラスティック(登録商標)Q7−4750薬学的/生物医学的グレードの白金硬化シリコーン材料が用いられる。この材料は、は、不飽和炭化水素(例えば、「BTEX」これはベンゼン、トルエン、エチルベンゼンおよびキシレンの頭文字略である)を透過するが、飽和炭化水素(例えば、メタン(天然ガス)、プロパン、またはブタンなど)をブロックする。
この選択性透過膜材料は、有毒化学物質、例えば、BTEXについてはOSHAとEPAに準拠する制限(例えば、空気中でlppm未満)の監視を可能にする。このような監視は、フラッキング(fracking)現場を含む石油およびガスの井戸現場での空気中の非常に低いBTEXレベルを検出するために実行される。従来のスキームは、水中のBTEXを効果的に検出することができるが、空気中ではない。ほとんどの従来の方式(レギュラーMIMSを含む)では、掘削現場における空気中の飽和炭化水素の高い濃度の下でBTEXを検出することはできない。なぜなら、質量分析は、長鎖炭化水素を短鎖炭化水素へ破壊し得る電子で、検体83に衝撃を与えるためである。これらの短鎖炭化水素は、ベンゼンまたは他の毒性のまたは制限された化学物質に非常に似た質量を持ち得る。したがって、6炭素分子に対応する質量シグナルがベンゼンの存在または長鎖炭化水素のヘキサンイオン断片を示しているかどうかを決定することは、困難である場合がある。標準膜入口は別のきれいな空気中での低ppbのBTEXレベルを検出するために有用かもしれないが、そのようなスキームは、一般的にメタンまたは他の化合物に圧倒された場合に検出することに十分な信号を提供していない。Q7−4750は、高濃度ガス(例えばメタン)をブロックし、BTEXを通過させることができる。これは、飽和炭化水素を除外することに有利に働き、許容可能な信号対雑音比でBTEXを測定することを可能させる。
様々な態様において、1つの検出器システムでは、複数の切り替え可能な異なる材料の膜、例えば、通常のPDMSとシラスティック(登録商標)Q7−4750が使用される。掘削現場では、会社は、DMS膜を使用して生産されたバルクガスを監視し、そして、質量分析(MS)を使用して、どのような化合物が存在するかを決定する。異なるガス混合物は、より効率的に異なった製油所で精製され、そして、この情報は、ガスを処理するための最高の装備を有する精油所を決定可能にする。定期的な測定は、現場で放出されるEPAまたはOSHAの限界を超えるBTEXレベルが全く存在しないことを確認するために、シラスティック(登録商標)Q7−4750を使用して、実行できる。本発明の分析は、生産や、安全な動作を監視するのに便利である。様々な態様において、膜は、所望の検出限界/ガス流などに適合するように異なる寸法とすることができる。実施例において、PDMS膜は井戸の内部からガスをサンプリングでき、シラスティック(登録商標)Q7−4750は用途に応じて外気中に引き出すことができる。
図10は、質量分析計でQ7−4750膜を用いた実験からの実験データを示す。横軸は、実験の経過時間(a.u.)、縦軸は質量分析計の検出器からの電流である。空気中のトルエンは、図10に示された濃度の連続で膜に当てられ、その濃度は、2ppb、5ppb、10ppb、20ppbである(ppbは十億分率)。ppbの測定値は、真空システム外の空気中のトルエンのppbv(体積で10億分の1)である。膜は加熱されなかった。
電子衝撃の後、イオン化したトルエンが、曲線1092で示すm/z=92の電荷対質量比で検出された。ベンゼンカチオン+CH2(「Mass Spectrometry Handout」と題する論文を参照)も曲線1091で示すm/z=91で検出された。トルエンについて92m/zをM+と呼び、91m/zを(M−l)+と呼び、Mが無傷の分子イオンを表し、(M−l)が1つの水素原子を引かれたイオンを表す。+は、1つの正電荷を意味する。図示するように、トルエンが明確に5ppbで検出され、いくつかの信号は2ppbでさえも明確であった。この感度レベルは、現在の質量分析計を超える有意な改善である。
再び図1を参照すると、実施例において、供給源42(または供給源42とバルブ45を制御するプロセッサ986、図9)は、先ず選択的材料50を膜60に供給することができるが、膜61には供給しない。
様々な態様において、MSチャンバの複数の入口は、同じ膜のバックアップを持つこと、すなわち別の場所からのサンプリングを可能とされている。異なる膜には、異なる検体のためのそれぞれ異なる透過率(異なる感度)を有するものが使用され得る。このような構成は、複雑な混合物を分析するために使用され得る。他の態様では、膜60および61は、実質的に同じ組成であるが異なる厚さを有する。より薄い膜は、より低い濃度レベルを測定するために使用することができる。より厚い膜は、より高い濃度レベルを測定するために使用することができる。他の態様では、膜60、61は、実質的に同一にすることができ、ホットスペアとして機能することができる。1つの膜に穴が開きまたは動作不能となった場合は、その両端を詰めて、別の膜を使用することができる。
様々な態様において、1つのMSシステムは、専用の液体と空気の注入口を伴う複数の膜を有している。このシステムは、液体または気体のいずれかの試料について、複数のタイプの膜の種類を使用することで、例えば標的の選択性を得ることができる。
様々な態様において、上記のような膜は、ゲッターポンプと共に使用されている。これにより、携帯用のMSシステムを構築することが可能になる。
質量分析計(MS)に膜を作用させる方法は、以下の1)〜3)に記載されているものが挙げられる。
1)例えば、図1に示すようなシート膜である。空気や水が一方側で、他方側が真空である。この膜は、多くの場合、真空/MS側の多孔質材料(内部89)で支持されている。しかし、試料の側面(ポンプ45に面している)が汚染されると通過した何かをブロックすることになる。また、支持体(図示せず)が検体(複数可)を吸着すると、キャリーオーバーまたはベースラインオフセットの問題につながることがある。
2)管が内部89から拡張されることができる。試料流体50(空気または水)が外側に当てられ、内側に真空が形成され得る。すなわち、管の内部は内部89に接続することができる。多くの場合、支持材料(多孔管またはバネ)が管崩壊を防ぐために、管の内部(真空中)に配置されている。しかし、支持体材料は、MS89側上にあるので、検体を吸着することができる。また、管には活性な流れが無いので高濃度の検体が管の外に拡散するにはかなりの時間を必要とする。
3)管はまた、内部89へ拡張することができ、試料を管の内側を通って圧送することができる。管の外側を真空に露出させることができる。一例が図2に示されている。
図2は、MIMSシステムを示している。膜60は、チャンバを通過する管であり、低い圧力まで排気できる。試料ポンプは、管を通してキャリア流体の流れを引く。キャリア流体は、検体を搬送する。検体が入口の管下流の部分を通って流れることができるので、このシステムは、管の入口にて多くの汚染物質を有利に捕捉することを可能にする。いくつかの検体は、膜60を通過して真空チャンバ内に至り、検出器81によって検出される。例示的な検出器には、限定されないが、質量分析計(例えば、飛行時間、四重極質量センサ、イオン捕捉または磁気セクタ)や、光イオン化検出器や、光検出器(例えば、蛍光、吸光度、またはラマン散乱を検出するもの)や、金属酸化物センサや、水晶マイクロバランスQCM質量センサを含む。いくつかのセンシング技術はチャンバのハウジング内で真空を採用するが、いくつかは採用していない。ハウジング84内の雰囲気組成および圧力は、検出されるべき検体と検出器の動作に基づいて選択することができる。様々な態様において、MIMSシステムは、連続的プロセスモニタ(CPM)での検出手段として使用される。入口の代わりに、システムは、監視対象のプロセスチャンバまたは装置に取り付けられている。膜は、チャンバまたは装置内の流体(例えば、ガス)に直接曝される。
従来の種々の方式は膜と直接接触した加熱器を使用している。しかしながら、これは、「キャリーオーバー」(加熱器への粘着物質)の可能性を増大させる。様々な実施例では、膜60は、LEDまたはダイオードレーザからの光子(例えば、赤外線)を照射される。これは、膜によって優先的に吸収される波長を選んで、その膜のみを加熱することが可能になり、そうすることによって、非接触とすることができる。これにより、高速加熱および高速冷却(膜と直接接触しない熱質量)を行うことができる。ダイオードまたは他の放射線源を、真空システムまたはチャンバ内に配置することができる。任意の数の電磁波源には、例えば、1つ以上の強力な電磁波源や、非力な電磁波源の複数からなるアレイが使用され得る。
図11は、放射線源の例のイメージを示す線図である。放射線源は、レーザダイオードまたはLEDのような放射線源の任意の適切なタイプであってもよい。この例では、放射線源がレーザダイオード110である。レーザダイオード110は、膜60から離間するように、チャンバ内に配置されている。換言すれば、レーザダイオード110は接触していない。レーザダイオード110は、膜60に優先的に吸収される波長を放射するように構成されている。該波長が膜60によって吸収されるので、膜60が加熱される。膜60は、検体膜60に達する前に加熱される。したがって、レーザダイオード110は、非接触で膜60を加熱することができる。
図2を再び参照すると、実施例において、加熱器234は電磁波源を含む。加熱器234は膜60を照射、すなわち膜60によって形成された管内の材料50を照射する。加熱器234は、例えば、電気通信の赤外線波長(例えば、λ=1310nm)の1つ以上のLEDまたはレーザダイオードを含むことができる。別の実施例では、加熱器236は、材料50を入口30に到達する前に照射または加熱する。
膜60の長さと厚さは、予想される検体83と材料50の濃度に基づいて選択することができる。
図3は、図2に示したものと同様のMIMSシステムを示し、具体的には、検出器81として四重極質量フィルタの質量分析計を用いている。イオン源82からのイオン化した検体と、イオンでの検体衝撃によって検体83が膜60を通過した後に産生される他のイオンとは、四重極質量フィルタ86を通過してイオン検出器81に至る。
図4は、管の形態でのフランジ410および膜420を含む膜組立体のイメージを示す線図である。膜420は、入口430にてフランジ410を通過する。この開示を通して、用語「入口」の使用は、入口430を通る流れの方向を制限するものではない。入口430は膜420内に流体を受け入れ、または膜420の外へ流体を通過させることができる。膜420は、図示のように、ループ内に配置され、または直鎖状、または他の構成であってもよい。
図5は、異なる膜420、520を使用した2つの膜組立体のイメージを示す線図である。各々はフランジ410、510および注入口430、530を有する。
図6は、フランジ610を含む膜組立体のイメージを示す線図である。フランジにはこれを通る6つの入口530が配列されており、1つの入口が管に接続され、4つの入口にはキャップが施されている。図示されるように、入口530は、異なるサイズであってもよい。6つの入口530は、例えば3つの異なる膜管を支持する(例えば、管420、520、図5)。入口530の直径および膜520の直径は同じである必要はない。様々な態様において、フランジ、膜、またはフランジと1つ以上の膜(複数可)の組立体はライン交換可能ユニット(LRU)であり、すなわち、それらは、修理のために工場に戻され、システムを送り返さず交換できる。
図7は、不飽和炭化水素を測定するための例示的な方法を示すフローチャートである。ステップは、特記した場合を除き、任意の順序で実行でき、あるいは、先のステップからのデータが後のステップで使用される場合に、実行される。少なくとも1つの実施例では、処理はステップ710から始まる。説明を明瞭にするために、ここでは例示的な方法のステップにて実行または参加する図1〜6に示す種々の構成要素が参照される。しかし、他の構成要素をも使用することができることに留意すべきである。つまり、図7に示す例示的な方法(複数可)は、示された構成要素によって行われることに限定されない。
ステップ710において、検体は、チャンバの入口を封止する半透膜に当てられ(例えば、と接触させる)。検体中の少なくとも一部の不飽和炭化水素は、膜を通してチャンバ内へ拡散し、検体中の少なくとも一部の飽和炭化水素が膜を通過することは、防止される。
ステップ720では、チャンバ内の不飽和炭化水素は、例えば、図3に示す四重極質量フィルタMSユニットなどの検出器を用いて測定される。
様々な態様において、ステップ720はステップ730を含む。ステップ730において、チャンバ内の不飽和炭化水素は、電子若しくは他の電荷または巨大粒子で衝撃されている。ステップ740において、その衝撃の化学生成物は、質量分析計を用いて検出される。ステップ740は、四重極質量フィルタ(「QMF」)を介して化学生成物を通過させるステップ750を含むことができる。
図8は、混合物の組成を決定ための例示的な方法を示すフローチャートである。ステップは、特記した場合を除き、任意の順序で実行でき、あるいは、先のステップからのデータが後のステップで使用される場合に、実行される。少なくとも1つの実施例では、処理はステップ810から始まる。説明を明瞭にするために、ここでは例示的な方法のステップにて実行または参加する図1〜6に示す種々の構成要素が参照される。しかし、他の構成要素をも使用することができることに留意すべきである。つまり、図8に示す例示的な方法(複数可)は、示された構成要素によって行われることに限定されない。
ステップ810では、混合物50は半透過膜60に当てられる。1以上の検体のそれぞれの量は、膜60を通過してチャンバ89内に至る。
ステップ820において、膜60への混合物50の接触中または後に、チャンバ内の被検体(複数)のそれぞれの特性が測定され、保存されている。例えば、複数の検体83が膜60を通過した場合、各検体83の濃度を決定することができる。測定は、一定時間後の濃度の測定、または時間の関数としての濃度を測定することで達成できる。
任意のステップ830において、チャンバは、測定した後、および次の連続膜に混合物が当てられる前に清浄される。混合物は、様々な実施例で接触されている間、測定が行われる。チャンバを清浄することは、例えば、ポンプの逆戻しや、または洗浄装置や溶液を使用して検体83を除去すること、を含めることができる。
判断ステップ840では、テストのために使用する複数の膜があるか、が判断される。そうであれば、次のステップはステップ810である。そうでない場合、次のステップはステップ850である。
このようにして、1以上の物質に対しそれぞれが異なる透過性を有する複数の半透膜に、 混合物が連続して供給される。膜61に、膜60に、…当てられる混合物50から測定が行われる。他の態様では、測定は、それぞれの検出器とそれぞれ異なる膜60とで別々のチャンバ89を使用して並行に実行される。
ステップ850では、プロセッサ986(図9)を使用して、保存された特性が自動的に処理され、混合物中の検体(複数可)の濃度(複数可)を決定する。実施例において、測定は、混合物50が膜60に当てられると、ステップ820で実行される。検出器81で測定された濃度は、一定のレベルで飽和するまで一定の速度で上昇する。その速度は、各膜について測定される。各膜は、様々な検体に対し異なる透過性を有する。2つの化合物AおよびBを含む混合物50並びに2つの膜1および2について、S1およびS2を、それぞれ、膜1および2で測定した速度とする。kA1を既知の単位濃度あたりのA膜1横切の拡散速度とし、同様に、kB1を既知の単位濃度あたりのB膜1横切の拡散速度とし、KA2を既知の単位濃度あたりのA膜2横切の拡散速度とし、KB2を既知の単位濃度あたりのB膜2横切の拡散速度とすると、
A1A + kB1B = S1 (1)
A2A + kB2B = S2 (2)
1およびS2が測定され、4つのk値が知られているので、これは2つの未知数の2つの方程式系である。この系が不確定ではない(すなわち、式(1)および(2)線形独立である)とすると、それは濃度CAおよびCBについて解くことができる。
他の要因も考慮に入れることができる。例えば、速度は、膜の厚さ、温度、組成、およびチャンバ89の外部の検体の濃度によって影響を受ける。プロセッサ986は、これらの効果を補償するために、検出器および較正テーブルを使用することができる。較正テーブルは、様々な条件での代表的なハードウェア上のラボ実験を行うことによって開発することができる。
以上の観点から、様々な態様として、検体の検出を提供する。様々な態様の技術的効果は、物理的に検体を分離し、分離後の検体を検出することである。他の態様の技術的効果は、混合物の種々の成分のそれぞれの濃度を決定することである。
図9は、本明細書に記載の他の分析、および関連する成分のデータを解析し、実行するための例示的なデータ処理システムの構成を示す高いレベルの図である。システムは、周辺システム920、ユーザインターフェースシステム930およびデータ記憶装置940を含んでいる。周辺システム920、ユーザインターフェースシステム930およびデータ記憶システム940は、プロセッサ986に通信可能に接続されている。プロセッサ986は、以下に説明するように、例えば、インターネットまたはX.95ネットワークなどのネットワーク950(仮想線で示す)に通信可能に接続されている。供給源42、検出器91(共に図1)、図2に示す検出器、または図3に示すイオン検出器は、それぞれ含まれ、すなわちシステム986、920、930、940のうちの1つまたは複数に接続され、それぞれ1つまたは複数のネットワーク(複数可)950に接続される。図7〜8に示す方法のステップは、プロセッサ986によって自動的に実行され、プロセッサ986は、供給源42、イオン源および質量フィルタ、または他の検出器、電子機器若しくは流体処理装置を制御することができ、プロセッサ986は、検出器91からデータを受信することができる。プロセッサ986、および本明細書に記載の他の処理装置のそれぞれは、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、プログラマブルアレイロジックデバイス(PAL)、デジタル信号プロセッサ(DSP)を含むことができる。
プロセッサ986は、本明細書に記載の様々な態様のプロセスを実装することができる。プロセッサ986は、データを自動的に操作するための1つ以上のデバイスを含むことができ、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ(MCU)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、メインフレームコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、または、電気的、磁気的、光学的、生物学的部品を使用して実装するか若しくはそうでなない、処理データ、管理データ、または操作データのための他の任意のデバイスを含むことができる。プロセッサ986は、ハーバードアーキテクチャコンポーネント、修正ハーバードアーキテクチャコンポーネント、またはフォンノイマンアーキテクチャの構成要素を含むことができる。
「通信可能に接続された」という語句には、デバイスまたはプロセッサとの間でデータを通信するための接続、有線または無線のいずれかのタイプが含まれている。これらのデバイスまたはプロセッサは、物理的に近接して、または近接しないで配置され得る。例えば、周辺システム920、ユーザインターフェースシステム930、およびデータ記憶システム940のようなサブシステムは、データ処理システム986とは別に示されているが、データ処理システム986内に全体的にまたは部分的に保存することができる。
周辺機器システム920は、プロセッサ986にデジタルコンテンツ記録を提供するように構成された1つ以上のデバイスを含むことができる。例えば、周辺システム920は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、または他のデータプロセッサを含むことができる。プロセッサ986は、周辺システム920内の装置からデジタルコンテンツ記録を受信すると、データストレージシステム940に、デジタルコンテンツの記録を保存することができる。
ユーザインターフェースシステム930は、マウス、キーボード、別のコンピュータ(例えば、ネットワークまたはヌルモデムケーブルを介して接続される)、または、データがプロセッサ986に入力される為の任意のデバイスまたはデバイスの組み合わせ、を含むことができる。ユーザタフェースシステム930はまた、表示装置、プロセッサアクセス可能メモリ、または、プロセッサ986によってデータが出力される任意のデバイスまたはデバイスの組み合わせを含むことができる。ユーザインターフェースシステム930およびデータストレージシステム940は、プロセッサアクセス可能メモリを共有可能になされている。
様々な態様において、プロセッサ986は、ネットワーク950にネットワークリンク916(破線で示す)を介して連結されている通信インターフェース915を含むか、または接続されている。例えば、通信インターフェース915は、総合デジタル通信網(ISDN)の端子アダプタ若しくは電話回線を介してデータを通信するためのモデムや、例えば、イーサネット(登録商標)LANのローカルエリアネットワーク(LAN)若しくは広域ネットワーク(WAN)を介してデータを通信するためのネットワークインターフェースや、例えば、WiFi若しくはGSM(登録商標)の無線リンクを介してデータを通信するラジを、を含めることができる。通信インターフェース915は、様々なタイプの情報を表すデジタル若しくはアナログデータストリームをネットワークリンク916を亘ってネットワーク950に搬送する電気、電磁または光の信号を送受信する。ネットワークリンク916は、スイッチ、ゲートウェイ、ハブ、ルータまたはその他のネットワークデバイスを介してネットワーク950に接続されている。
プロセッサ986は、ネットワーク950、ネットワークリンク916および通信インターフェース915を介して、メッセージを送信し、プログラムコードを含むデータを受信することができる。例えば、サーバは、接続されている有形の不揮発性コンピュータ可読記憶媒体上に、アプリケーションプログラム(例えば、JAVA(登録商標)アプレット)のために要求されたコードを保存することができる。サーバは、媒体からコードを取得し、それを、ネットワーク950を介して通信インターフェース915に送信することができる。コードが受信されると、受信したコードはプロセッサ986によって実行され、または、後の実行のためのデータストレージシステム940内に格納することができる。
データストレージシステム940は、情報を格納するように構成された1以上のプロセッサアクセス可能メモリを含む、または通信可能に接続され得る。メモリは、例えば、シャーシ内または分散システムの一部として、設けることができる。語句「プロセッサアクセス可能なメモリ」は、揮発性若しくは不揮発性、リムーバブル若しくは固定、電子的、磁気的、光学的、化学的若しくは機械的な任意のデータ記憶装置を含むことが意図され、データ記憶装置からまたはデータ記憶装置へプロセッサ986がデータ(周辺システム920の適切な部品を使用して)を転送することができる。典型的なプロセッサアクセス可能なメモリには、レジスタ、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、テープ、バーコード、コンパクトディスク、DVD、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM、EEPROM、またはフラッシュ)、およびランダムアクセスメモリ(RAM)などが含まれるが、これらに限定されない。データストレージシステム940内のプロセッサアクセス可能メモリの1つは、有形の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、すなわち、実行のためにプロセッサ986へ提供可能の保存命令に関与する非一時的装置または製品であってもよい。
実施例において、データストレージシステム940には、コードメモリ941、例えば、RAM、およびディスク943や、ハードドライブなどの有形のコンピュータ読み取り可能な回転ストレージデバイスが含まれている。コンピュータプログラム命令は、ディスク943からのコードメモリ941に読み込まれる。その後、プロセッサ986は、コードメモリ941にロードされたコンピュータプログラム命令の1つ以上のシーケンスを実行し、結果として、本明細書に記載の処理ステップを実行する。このようにして、プロセッサ986は、コンピュータ実施プロセスを実行する。例えば、本明細書に記載される方法、すなわちフローチャート図またはブロック図のブロック、およびそれらの組み合わせの方法は、コンピュータプログラム命令によって実施することができる。コードメモリ941は、データを格納することができ、またはコードのみを保存することができる。
検体を分析するためのシステムは、本明細書に記載されている。システムは、入口と、入口を密封するために配置された半透膜を有するチャンバを含む。半透膜は、第一化合物と第二化合物の架橋された混合物を含む。第一化合物は、0.0〜75.0重量%のジメチルビニル末端ジメチルシロキサン、15.0〜35.0重量%のアモルファスシリカ、5.0〜10.0重量%のヒドロキシ末端ジメチルシロキサンおよび3.0〜7.0重量%のジメチルビニル末端ジメチル−メチルビニルシロキサンを含む。第二化合物は、55.0〜75.0重量%のジメチルビニル末端ジメチルシロキサン、15.0〜35.0重量%のアモルファスシリカ、5.0〜10.0重量%のヒドロキシ末端ジメチルシロキサン、3.0〜7.0重量%のジメチルビニル末端ジメチル−メチルビニルシロキサン、および1.0〜5.0重量%のジメチル−メチル水素シロキサンを含む。
本システムは、検出器を含めることができる。チャンバは真空室とすることができ、検出器は質量分析計であることができる。システムはさらに、チャンバ内に配置されたイオン源を含むことができる。膜は、25℃での比重1.15にほぼ等しい値を有することができる。膜はショアA硬度計の約50を持つことができる。チャンバは複数の入口を含むことができる。システムは、検体を供給する供給源と、複数の入口のそれぞれを密封するように構成された半透膜と、検体を供給源から複数の膜の各々へ選択的に提供するように構成されたコネクタと、をさらに含む。検体は、化学物質を含むことができる。複数の半透膜の2つは化学物質に対してそれぞれ異なる透過性を有することができる。入口は、開口の対を含むことができる。システムは、複数の管を有することができる。複数の管は、それぞれ半透過性側壁を有し、各管は、開口の対のそれぞれ1つを介してチャンバに試料を出入りさせている。検出器は、チャンバ内に配置され、管の一方の側壁を通過する物質の特性を検出するように構成されている。
化学分析システムは、本明細書に記載されている。化学分析システムは、入口および入口を密封する半透膜を有する真空チャンバを含んでいる。化学分析システムは、さらに、真空チャンバ内に配置された放射線源を含み、放射線源は、半透膜から離間し、少なくとも部分的に半透膜によって吸収される周波数の電磁放射線により半透膜を照射するように構成されている。
化学分析システムは、半透膜の外側に検体を提供するように構成された供給源を含み、放射線源は、検体が膜に到達する前に膜を加熱するように構成されている。放射線源は、非接触で、半透膜を加熱するように構成されている。放射源はレーザダイオードであることができる。レーザダイオードは、優先的に、半透膜によって吸収される波長を放射することによって半透膜を加熱するように構成されている。放射線源は、複数のレーザダイオードを含むことができる。
本明細書中に記載した様々な態様は、システムまたは方法として具体化されることができる。従って、様々な態様は、全体としてハードウェアの態様、全体としてソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた態様の形態をとることができる。これらの態様は全て、一般的に本明細書では「サービス」、「回路」、「回路網」、「モジュール」または「システム」などと称されることができる。
さらに、様々な態様は、有形非一時的なコンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータ可読プログラムコードを含むコンピュータプログラム製品として具体化することができる。かかる媒体は、従来の物品、例えば、CD−ROMのように、製造可能である。プログラムコードはコンピュータプログラム命令を含むことができ、該コンピュータプログラム命令は、プロセッサ986(およびおそらく他のプロセッサ)にロード可能であり、本明細書中の機能、行為、または様々な態様の動作ステップをプロセッサ986(または他のプロセッサ)によって実行され得る。本明細書に記載の様々な態様のための動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1以上のプログラミング言語(複数可)の任意の組み合わせで書くことができ、実行のためのコードメモリ941にディスク943からロードすることができる。プログラムコードは、全体をプロセッサ986上で、一部をプロセッサ986かつ一部をネットワーク950に接続されたリモートコンピュータ上で、または、全体をネットワーク950に接続されたリモートコンピュータ上で、例えば、実行することができる。
本発明は、本明細書に記載の態様の組み合わせを含む。「特定の態様」などへの言及は、本発明の少なくとも1つの態様に存在する特徴をいう。「態様」(若しくは「実施例」)または「特定の態様」などへの個別の言及は、必ずしも同じ態様または態様を指すものではない。しかしながら、そのような態様は、そのように示されるかのように、当業者に容易に明らかでない限り、相互に排他的ではない。「方法」または「複数の方法」などに言及における単数または複数を使用することは制限されない。そうでない場合は明示的に述べない限り、単語「または」は、非排他的な意味で本明細書にて使用されている。
本発明は、その特定の好ましい態様を特に参照して詳細に説明してきたが、変形、組合せ、および修正が本発明の精神および範囲内で当業者により行うことができることが理解されるであろう。

Claims (15)

  1. 検体を分析するためのシステムであって、
    a) 入口を有するチャンバと、
    b) 前記入口を密封するように配置され、第一化合物と第二化合物の架橋された混合物を含む半透膜と、を含み、
    c) 前記第一化合物は、
    i) 55.0〜75.0重量%のジメチルビニル末端ジメチルシロキサン、
    ii) 15.0〜35.0重量%のアモルファスシリカ、
    iii) 5.0〜10.0重量%のヒドロキシ末端ジメチルシロキサン、および
    iv) 3.0〜7.0重量%のジメチルビニル末端ジメチル−メチルビニルシロキサンを含み、
    d)前記第二化合物は、
    i) 55.0〜75.0重量%のジメチルビニル末端ジメチルシロキサン、
    ii) 15.0〜35.0重量%のアモルファスシリカ、
    iii) 5.0〜10.0重量%のヒドロキシ末端ジメチルシロキサン、
    iv) 3.0〜7.0重量%のジメチルビニル末端ジメチル−メチルビニルシロキサン、および
    v) 1.0〜5.0重量%のジメチル−メチル水素シロキサンを含むことを特徴とするシステム。
  2. 検出器をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記チャンバが真空チャンバであり、前記検出器は質量分析計であることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  4. 前記チャンバ内に配置されたイオン源をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
  5. 前記半透膜は、25℃における1.15にほぼ等しい比重を有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  6. 前記半透膜は、ショアA硬度計の約50を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  7. 前記チャンバは複数の入口を有し、前記システムは、前記検体を供給する供給源と、前記複数の入口のそれぞれを密封するように配置された複数の半透膜と、前記検体を前記供給源から選択的に前記複数の膜の各々に提供するように構成されたコネクタと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  8. 前記検体は化学物質を含み、前記複数の半透膜の内の2つは、化学的に互いに異なる透過性を有することを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  9. 前記入口は開口の対を有し、前記システムは、前記開口の対のそれぞれを介して前記チャンバの内および外を各々が通りそれぞれ半透過性側壁を有する複数の管と、前記チャンバ内に配置され、前記管の1つの側壁を通過する物質の特性を検出するように構成された検出器と、含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  10. 化学分析システムであって、
    入口を有する真空チャンバと、前記入口を封止すると共に前記入口から前記真空チャンバ内へ達する管形態を有する半透膜と、
    前記真空チャンバ内に配置された放射線源であって、前記放射線源が前記半透膜から離間し、前記半透膜によって少なくとも部分的に吸収される周波数の電磁放射線で前記半透膜を照射するように構成された前記放射線源と、
    を含むことを特徴とする化学分析システム。
  11. 前記半透膜の外側に前記検体を供給するように構成された供給源をさらに含み、前記放射線源が前記検体が前記半透膜に到達する前に、前記半透膜を加熱することを特徴とする請求項10に記載の化学分析システム。
  12. 前記放射線源は、非接触で前記半透膜を加熱するように構成されたことを特徴とする請求項10に記載の化学分析システム。
  13. 前記放射線源は、レーザダイオードを含むことを特徴とする請求項10に記載の化学分析システム。
  14. 前記レーザダイオードは、好ましく、前記半透膜によって吸収される波長を放射することにより、前記半透膜を加熱するように構成されていることを特徴とする請求項13に記載の化学分析システム。
  15. 前記放射線源は、複数のレーザダイオードを含むことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
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