JP6206837B2 - 超伝導単一光子検出器およびその受光配線の構造決定方法 - Google Patents

超伝導単一光子検出器およびその受光配線の構造決定方法 Download PDF

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Description

本発明は、超伝導単一光子検出器およびその受光配線の構造決定方法に関する。
超伝導単一光子検出器(Superconducting Single Photon Detector、以下SSPDと略する場合がある)は、高感度、低雑音かつ高速動作可能な単一光子検出器として量子情報通信、量子光学など様々な分野への利用が期待されている(例えば非特許文献1,2参照)。特に、量子暗号鍵配送試験や量子もつれ実験等でSSPDを利用することにより、従来の半導体アバランシェフォトダイオードなどの光子検出器ではなし得なかった、極めて高精度な検出結果が得られるようになってきている。SSPDにおいて単一光子を検出する検出素子としては配線状の受光部(以下、受光配線ともいう)が用いられる。この受光配線は、ナノワイヤと呼ばれ、例えば窒化ニオブ(NbN)からなる窒化ニオブ配線を超伝導状態で使用するものであり、受光配線は、ナノワイヤが受光面にメアンダ状(蛇行形状)に形成されることにより構成されている。このようなSSPDの主要な性能因子として、検出効率および応答速度が挙げられる。
このうち検出効率とは、入射した光子数に対してSSPDが出力した応答パルス数の割合であり、当然ながら100%に近づくほど好ましい。検出効率Rは、さらにSSPDの入射光との結合効率Pc、SSPDにおける光吸収効率PaおよびSSPDにおけるパルス生成効率Pdの3つの因子に分けられ、これら3つの効率の積R=Pc×Pa×Pdで決定される。
入射光との結合効率Pcは、SSPDへ入射した光が、実際にSSPDの受光部に当たる割合(光子がナノワイヤとカップリングできる割合)を意味し、入射光の広がりとSSPDの受光部の面積によって決定される。また、光吸収効率Paは、SSPDの受光部に当たった光がナノワイヤに吸収される割合を意味し、入射光を1として、入射光がSSPDを透過する割合PatおよびSSPDで反射する割合Parを引いた値(1−Pat−Par)として決定される。また、パルス生成効率Pdは、ナノワイヤが吸収した光に基づいて実際にパルスが生成される割合を意味する。
一方、応答速度とは、繰り返しSSPDが光子に対して正しく応答パルスを出力できる速度の最大値を意味する。ナノワイヤは、超伝導材料で構成されることにより、光子がナノワイヤに吸収された後の熱緩和過程が速いため、ギガヘルツオーダの応答速度が期待されている。
G.N. Gol'tsman, O. Okunev, G. Chulkova, A. Lipatov, A. Semenov, K. Smirnov, B. Voronov, A. Dzardanov, C. Williams, and R. Sobolewski, " Picosecond superconducting single-photon optical detector", Appl. Phys. Lett. 79, 705-707 (2001) S. Miki, M. Fujiwara, M. Sasaki, B. Baek, A. J. Miller, R. H. Hadfield, S. W. Nam, and Z. Wang, "Large sensitive-area NbN nanowire superconducting single-photon detectors fabricated on single-crystal MgO substrates", Appl. Phys. Lett. 92, 061116(1-3) (2008)
しかし、上記のようなSSPDにおいて、実際の応答速度は数10MHz程度にとどまっているのが現状である。これは、ナノワイヤをメアンダ状に形成することによりナノワイヤ長が長くなって力学的インダクタンスが大きくなることが原因である。したがって、応答速度を改善し、上記のような潜在的な最大性能に近づけるためには、ナノワイヤ長を短くすることが有効と考えられる。
ところが、単純にナノワイヤ長を短くすると、SSPDの受光面積が小さくなってしまい、入射光との結合効率Pcが低下することによって、検出効率Rが低下してしまう問題がある。複数のSSPDをアレイ化して各SSPDの受光面積を小さくしつつ、SSPDアレイ全体の受光面積を確保する方法も考えられるが、SSPDアレイの作製プロセスやこれを用いたシステムの構造が複雑化してしまう問題がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、簡単な構成で、受光効率の低下を抑制しつつ応答速度を高くすることができる超伝導単一光子検出器およびその受光配線の構造決定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様における超伝導単一光子検出器は、基板と、前記基板より上層に形成され、超伝導状態で使用される受光配線と、前記受光配線上に形成された第1のキャビティ層と、前記第1のキャビティ層上に形成された反射層と、を有し、前記受光配線は、前記基板の主面に垂直な方向から見て光子が入射可能な領域に占める割合(以下、占有率)が所定の値となるように配設され、前記受光配線は、前記占有率と当該受光配線の前記基板の主面に垂直な方向の厚みとの組み合わせとして、前記厚みが4nmかつ前記占有率が50%である場合の光吸収効率を基準光吸収効率とした際に、前記占有率が50%未満かつ前記厚みが4nmより大きい組み合わせのうち前記基準光吸収効率より高い光吸収効率が得られるような前記占有率と前記厚みとの組み合わせを有するものである。
本願の発明者らは、鋭意研究の末、受光配線の厚みと、受光配線の受光面積(占有率)との関係が検出効率の一要素である光吸収効率に大きく影響するという知見を得た。より具体的には、本願の発明者らは、受光配線の厚みを従来(一般的に約4nm)よりも厚くすることにより、SSPDの受光面積が小さくなっても検出効率の低下が抑制されるという知見を得た。そしてこのような知見に基づいて、受光配線の占有率と受光配線の厚みとの組み合わせを上記のように決定することで、受光効率の低下を抑制しつつ受光配線の長さを短くして応答速度を高くすることができるSSPDを見出した。したがって、上記構成によれば、簡単な構成で、受光効率の低下を抑制しつつ応答速度を高くすることができる。
前記厚みは、8nm以上であってもよい。また、前記厚みは、10nm以下であってもよい。
前記超伝導単一光子検出器は、前記基板より上層かつ前記第1のキャビティ層より下層に形成された第2のキャビティ層を有し、前記受光配線は、前記第2のキャビティ層上に形成されてもよい。このように、2つのキャビティ層で受光配線を挟むダブルサイドキャビティ型のSSPDとすることにより、光子の閉じ込め効率をより高めて、検出効率をより高めることができる。
前記受光配線は、所定の受光領域にメアンダ状に形成され、当該メアンダ状に形成される箇所において隣り合う前記受光配線同士の間隔が、300nm以上であってもよい。
また、本発明の他の態様における超伝導単一光子検出器における受光配線の構造決定方法は、基板と、前記基板より上層に形成され、超伝導状態で使用される受光配線と、前記受光配線上に形成された第1のキャビティ層と、前記第1のキャビティ層上に形成された反射層と、を有し、前記基板の主面に垂直な方向から見て光子が入射可能な領域に占める割合(以下、占有率)が所定の値となるように配設される超伝導単一光子検出器における受光配線の構造決定方法であって、前記占有率と前記受光配線の前記基板の主面に垂直な方向の厚みとの組み合わせが、前記厚みが4nmかつ前記占有率が50%である場合の光吸収効率を基準光吸収効率とした際に、前記占有率が50%未満かつ前記厚みが4nmより大きい組み合わせのうち前記基準光吸収効率より高い光吸収効率が得られるような前記占有率と前記厚みとの組み合わせとなるように前記受光配線の構造を決定するものである。
上記方法によれば、受光配線の厚みを4nmより大きくした際に、平面視における受光配線の光子入射領域に対する占有率が、基準光吸収率を超える光吸収率が得られるような占有率となるように、受光配線を配設することにより、簡単に受光効率の低下を抑制しつつ応答速度を高くすることができる受光配線の構造を決定することができる。従って、上記方法によって決定されたSSPDは、簡単な構成で、受光効率の低下を抑制しつつ応答速度を高くすることができる。
本発明によれば、簡単な構成で、受光効率の低下を抑制しつつ応答速度を高くすることができる超伝導単一光子検出器が得られる。
図1は本発明に係る一実施形態における超伝導単一光子検出器の一構成例を模式的に示す図である。 図2は図1のII−II断面図である。 図3は図2に示すSSPDの製造工程を示す図である。 図4は力学的インダクタンスのナノワイヤ長依存性を示すグラフである。 図5はナノワイヤ間間隔に対する光吸収効率を複数の層厚に対して示すグラフである。 図6は光学定数のうち屈折率nを大きくした場合におけるナノワイヤ間間隔に対する光吸収効率を複数の層厚に対して示すグラフである。 図7は光学定数のうち屈折率nを小さくした場合におけるナノワイヤ間間隔に対する光吸収効率を複数の層厚に対して示すグラフである。 図8は光学定数のうち消衰係数kを大きくした場合におけるナノワイヤ間間隔に対する光吸収効率を複数の層厚に対して示すグラフである。 図9は光学定数のうち消衰係数kを小さくした場合におけるナノワイヤ間間隔に対する光吸収効率を複数の層厚に対して示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
なお、全ての図面を通じて、同一ないし相当する構成要素には同じ参照番号を付し、以下、このような構成要素の重複的記載を省略する場合がある。
また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。つまり、以下の具体的な説明は、本発明の「超伝導単一光子検出器」の特徴を例示しているに過ぎない。よって、本発明の「超伝導単一光子検出器」を特定した構成要素に対応する用語に適宜の参照符号を付して以下の具体例を説明する場合、当該具体的な装置は、これに対応する本発明の「超伝導単一光子検出器」の構成要素の一例である。
<概略構造>
図1は本発明に係る一実施形態における超伝導単一光子検出器の一構成例を模式的に示す平面図であり、図2は図1のII−II断面図である。図1および図2に示すように、本実施形態における超伝導単一光子検出器(SSPD)1は、基板11と、基板11より上層に形成され、超伝導状態で使用される受光配線(ナノワイヤ)12と、ナノワイヤ12上に形成された第1のキャビティ層13と、第1のキャビティ層13上に形成された反射層15とを有している。なお、図1においては、ナノワイヤ12の構造が分かり易いように、第1のキャビティ層13および反射層15を取り除いた状態を表している。図1においては、これらの層13,15が本来位置する領域をAとして表している。この領域Aは、基板11の主面に垂直な方向から見て光子が入射可能な領域を表しており、以下、受光領域Aと称する。
受光領域Aの平面サイズは、超伝導単一光子検出器1の使用目的に合わせて定められる。例えば、一辺15μmの正方形状に定められる。
ナノワイヤ12は、基板11の受光領域A内において、メアンダ状(蛇行形状)に形成される。ナノワイヤ12は、受光領域Aの平面サイズが上記のように一辺15μmの正方形状である場合、例えば数10〜数100nmの線幅を有し、メアンダ状に形成される箇所において隣り合うナノワイヤ12同士の間隔(ピッチ)が、例えば300nm以上となるように形成されている。ナノワイヤ12は、適宜の冷却手段(例えばGM製冷凍機)を用いて冷却することにより、超伝導状態で使用される。本実施形態におけるナノワイヤ12は、窒化ニオブ(NbN)で形成される。ナノワイヤ12の厚みは例えば8nm以上10nm以下である(より詳しくは後述する)。
本実施形態において、基板11は、例えばシリコン(Si)基板が用いられる。ナノワイヤは、窒化ニオブ(NbN)で形成される。第1のキャビティ層13は、一酸化ケイ素(SiO)で形成される。
さらに、SSPD1は、基板11より上層かつ第1のキャビティ層13より下層に形成された第2のキャビティ層14を有している。ナノワイヤ12は、第2のキャビティ層14上に形成されている。すなわち、本実施形態のSSPD1は、ナノワイヤ12が、第1のキャビティ層13および第2のキャビティ層14の間に挟まれた構造(ダブルサイドキャビティ型のSSPD)となっている。本実施形態における第2のキャビティ層14は、二酸化ケイ素(SiO)で形成されている。このように、2つのキャビティ層13,14でナノワイヤ12を挟むダブルサイドキャビティ型のSSPD1とすることにより、光子の閉じ込め効率をより高めて、検出効率Rをより高めることができる。
ナノワイヤ12は、受光領域Aの外部で電極16と接続されている。電極16は、伝送経路(図示せず)に接続される。ナノワイヤ13は、この伝送経路を介してバイアス源(図示せず)と接続されており、バイアス源から超伝導臨界電流をわずかに下回る所定のバイアス電流が流れるように構成されている。なお、電極16および伝送経路は、ナノワイヤ12との接続箇所において超伝導状態が破壊されるのを防止すべく、ナノワイヤ12と同じ材料により構成することが好ましい。
上記のようなSSPD1においては、基板11の裏面(第2のキャビティ層14との接触面とは反対側の表面)から光子が入射され、基板11を通過して第1および第2のキャビティ層13,14内に光子が閉じ込められる。反射層15は、光子が第1および第2のキャビティ層13,14を通過して外部へ飛び出すのを防止し、第1および第2のキャビティ層13,14内への光子の閉じ込め効果を高めている。
なお、基板11の裏面側(光子入射側面)に反射防止層(図示せず)を形成することとしてもよい。
SSPD1は、このように第1および第2のキャビティ層13,14内に閉じ込められた光子がナノワイヤ12に入射した際のナノワイヤ12の抵抗変化に基づいて、光子を1つずつ検出するように構成されている。
具体的に説明すると、ナノワイヤ12に光子(単一光子)が入射すると、ナノワイヤ12における光子が入射した箇所ではギャップエネルギーを超えることになり、その結果、超伝導性が局所的に破壊され、ホットスポットという常伝導領域(高抵抗領域)が発生する。ナノワイヤ12を流れる電流は、ホットスポットを迂回するように流れ、当該箇所において流れる電流が局所的に増大する。すると、ホットスポットの周囲を流れる電流は臨界電流を超え、ホットスポットの周囲も常伝導状態になる。このため、常伝導領域は、一時的に、ナノワイヤ12の幅方向全域に亘るように広がる。このようにして、常伝導領域の発生および常伝導領域の超伝導状態への回復過程においてナノワイヤ12の幅方向全域にわたって抵抗変化が生じる。この抵抗変化を伝送経路を通じて検出する。このような抵抗変化は、パルス状の電圧変化(電圧信号変化)として検出される。
なお、以上のナノワイヤ13を臨界電流近傍にバイアスすることにより、光子Pを1個ずつ検出できる超伝導単一光子検出素子の検出法自体は公知である(例えば、公知文献としての「IEEE TRANSACTIONS ON APPLIED SUPERCONDUCTIVITY, VOL.11, NO.1, MARCH 2001 P574-577」参照)。よって、この検出法の詳細な説明は省略する。
<製造方法>
次に、本実施形態におけるSSPD1の製造方法について説明する。図3は図2に示すSSPDの製造工程を示す図である。まず、図3(a)に示す工程において、Si基板11上に、第2のキャビティ層14としてSiO層およびナノワイヤ12の材料層12MとしてNbN層を積層する。例えば、基板11の主面方向の厚み(層厚)は400μm程度である。また、第2のキャビティ層14の層厚は、240nm程度である。なお、第2のキャビティ層14は、Si基板11の表面を酸化処理することによって形成することとしてもよいし、予め熱酸化膜が形成されたSi基板を用いてもよい。また、ナノワイヤ材料層12Mは、直流反応性スパッタリングを行うことにより、第2のキャビティ層14上に形成される。例えば、NbNのナノワイヤ材料層14を形成する場合には、放電ガスにアルゴンガス、反応ガスとして窒素を導入した雰囲気下でNbターゲットを用いた直流反応性スパッタリングを行うことにより、第2のキャビティ層14上にNbN層を形成する。
続いて、図3(b)に示す工程においては、上記工程で形成されたナノワイヤ材料層12Mに対して電子線描画による微細加工技術によりパターニングを行い、所望の形状(図1に示すようなメアンダ形状)を有するナノワイヤ12を形成する。
さらに、図3(c)に示す工程においては、リフトオフプロセスによりナノワイヤ12の両端部に電極16を形成する。電極16は、例えば、ナノワイヤ12の両端部を除いてレジスト膜を形成した後、電極材料である金属膜(例えばNbN膜)を形成し、レジスト膜を剥離することにより形成される。
次に、図3(d)に示す工程においては、ナノワイヤ12が形成され、受光領域Aとなる領域に第1のキャビティ層13を形成する。第1のキャビティ層13は、真空蒸着により形成される。具体的には、受光領域A以外の領域にレジスト膜を形成し、受光領域Aにおけるナノワイヤ12および第2のキャビティ層14上に、SiOを真空蒸着により堆積させる。第1のキャビティ層13の層厚は、例えば230nm程度である。その後、第1のキャビティ層13上に金属からなる反射層15をリフトオフプロセスにより形成する。反射層15は、反射率の高い金属、例えばAgにより形成される。反射層15の層厚は、例えば130nm程度である。以上のようにして、SSPD1が形成される。
なお、上述した製造方法において例示した材料は、本発明においてこれらに限られるものではない。例えば、ナノワイヤ12に用いる超伝導材料は、NbN以外に、NbTiN、Nb、TaN、MgB等も採用可能である。また、基板11は、Si以外に、例えば、MgO、石英(クオーツ)、サファイヤなどが採用可能である。反射層15はAgに加えて、例えばAu等も採用可能である。また、各キャビティ層13,14は、光子を閉じ込められるような誘電体層であればよく、例えば、HSQ(Hydrogen silsesquioxane)等であってもよい。
<ナノワイヤの構造決定方法>
ここで、本実施形態におけるナノワイヤ12の構造決定方法についてNbNで形成されたナノワイヤ12の一例として用いた場合に基づいて説明する。
ナノワイヤ12は、基板11の主面に垂直な方向から見て光子が入射可能な領域(受光領域A)に占める割合(以下、占有率)が所定の値となるように配設される。
一般的に、同じ面積の受光領域Aで比較した場合、占有率が大きいと、ナノワイヤ長が長くなって力学的インダクタンスが大きくなり、応答速度が遅くなる傾向にある。
図4は力学的インダクタンスのナノワイヤ長依存性を示すグラフである。図4は、受光領域Aの面積が15μm×15μm、ナノワイヤ12は、NbN材料(光学定数(n,k)=(4.90506,4.29349))を用い、線幅をナノワイヤとして一般的な値(一般的には80nm〜100nmであり、ここでは100nm)で固定したものを使用し、ナノワイヤ長を変化させてその時の力学的インダクタンスLを計算した結果をグラフにしたものである。
従来の一般的なSSPDにおいて受光領域Aに対するナノワイヤの占有率を50%とすると、ナノワイヤのメアンダ状に形成箇所において隣り合うナノワイヤ同士の間隔(以下、ナノワイヤ間間隔)は、約100nmとなる(後述する図5参照)。このときのナノワイヤ長は、約1125μmとなり、力学的インダクタンスLは、約1.49μHとなる。
ここで、一般的にSSPDに並列に接続される抵抗の抵抗値をQ(例えば50Ω)とすると、このSSPDが光応答した後(パルス状の電圧変化を生じるような抵抗変化が生じた後)に、再び光応答可能になるまで(元の超伝導状態に戻るまで)の回復時間tは、t=Lk/Qで表される。
したがって、上記従来の一般的なSSPDにおける回復時間tは、約30nsとなる。
これに対し、例えば、ナノワイヤの占有率を下げてナノワイヤ間間隔を300nmとした場合、ナノワイヤ長は、約562.5μmとなり、力学的インダクタンスLは、約0.74μHとなる。したがって、このときの回復時間tは、約15nsとなり、従来に比べて2倍の応答速度の改善が期待できる。
このように、占有率が小さいと、ナノワイヤ長が短くなって力学的インダクタンスが小さくなるため、応答速度は速くなる。しかしながら、従来の一般的なSSPDでは、ナノワイヤ長を短くするためにナノワイヤ間間隔を大きくすると、ナノワイヤの受光面積が小さくなってしまい、入射光との結合効率Pcが低下するため、検出効率Rが低下してしまっていた。
そこで、本願の発明者らは、鋭意研究を行った結果、ナノワイヤ12の厚み(層厚)と、ナノワイヤ12の受光面積(占有率)との関係が検出効率Rの一要素である光吸収効率Paに大きく影響するという知見を得た。
図5はナノワイヤ間間隔に対する光吸収効率を複数の層厚に対して示すグラフである。図5においても、受光領域Aの面積とナノワイヤの材料および線幅を図4と同じ条件とした状態で、層厚および上記間隔(以下、ナノワイヤ間間隔)を変化させてシミュレーションを行った。具体的には、層厚を、2,3,4,5,6,8,10nmに設定し、設定した層厚でナノワイヤ間間隔を変化させたときの光吸収効率を求めるシミュレーションを行った。本シミュレーションにおいて、ナノワイヤ間間隔が100nmの場合に占有率(グラフ上ではF.F.:Filling Factorと表示)が50%となるように受光領域Aが設定されている。なお、シミュレーションには、有限要素解析法を用いた。
図5に示すように、ナノワイヤの層厚が従来の一般的な値である4nmの場合、ナノワイヤ間間隔が大きくなり占有率が低下すると、光吸収効率が大きく低下する。例えば、応答速度を2倍にするために、ナノワイヤ間間隔を300nm(占有率約25%)にしようとすると、占有率50%付近で約90%の光吸収効率を有していたのに比べ、光吸収効率が約67%にまで低下してしまう。これに対し、同じ条件で層厚を大きくしたナノワイヤを用いた場合、90%以上の光吸収効率を確保できる最大のナノワイヤ間間隔が大きくなっていることが分かる。
このように、本願の発明者らは、ナノワイヤ12の層厚とナノワイヤ12の占有率との関係に着目し、鋭意研究を行った結果、ナノワイヤ12の層厚を従来(一般的に約4nm)よりも厚くすることにより、SSPD1の受光面積(占有率)が小さくなっても検出効率Rの低下が抑制されるという知見を得るに至った。
本願の発明者らは、このような知見に基づいて、ナノワイヤ12の構造決定に際し、上記占有率とナノワイヤ12の層厚との組み合わせとして、層厚が4nmかつ占有率が50%である場合の光吸収効率を基準光吸収効率Paoとした際に、占有率が50%未満かつ層厚が4nmより大きい組み合わせのうち基準光吸収効率Paoより高い光吸収効率Paが得られるような占有率と層厚との組み合わせを採用することを想到するに至った。すなわち、ナノワイヤ12の層厚とナノワイヤ間間隔との組み合わせが、図5において、それぞれ破線で示した占有率50%の境界線および基準高吸収効率Paoの境界線で区画される右上の領域(ハッチングされた領域)内に含まれるような組み合わせをナノワイヤ12の構造として採用する。
そして、このような組み合わせを採用することで、受光効率Rの低下を抑制しつつナノワイヤ12の長さを短くして応答速度を高くすることができるSSPD1を見出した。したがって、上記構成によれば、簡単な構成で、受光効率Rの低下を抑制しつつ応答速度を高くすることができる。
また、上記構成によれば、従来よりも大きな受光領域Aを有するSSPD1を性能低下を生じさせることなく実現することができる。実際の超伝導単一光子検出器の作製プロセスにおいては、ナノワイヤ12が長くなるほど途中にクラックなどの不均一な部分が生じる可能性が高くなる。このため、従来のように応答速度を下げることなく占有率を小さくすることができないSSPDでは、受光領域Aが大きいSSPDを歩留まりよく作製することが困難であった。これに対し、上記構成のSSPD1によれば、応答速度を低下させることなくナノワイヤ長を短くすることができるので、性能を落とさずに大きい面積を有する受光領域Aを備えたSSPD1を容易に作製することができる。
例えば、ナノワイヤ12の層厚を6nmとした場合に、光吸収効率Paを落とさずに(基準光吸収効率Pao以上の光吸収効率Paが得られる条件で)応答速度を最大限高めるためには、ナノワイヤ間間隔を200nmにすればよい。
特に、図5に示すように、ナノワイヤ12の層厚を8nm以上とした場合には、ナノワイヤ間間隔が300nm以上であっても光吸収効率Paを基準光吸収効率Pao(図5において90%)以上とすることができる。したがって、従来と遜色のない光吸収効率Paを獲得しつつ応答速度を高く(2倍以上に)することができる。さらに、この場合、同じ層厚でナノワイヤ間間隔を変化させたときに、ナノワイヤ間間隔が100nmより大きい値で光吸収効率Paが極大値となる。すなわち、ナノワイヤ12の層厚を8nm以上にした場合には、占有率が50%未満となるようなナノワイヤ間間隔とすることにより光吸収効率Paを最大限に高めることができる。
なお、ナノワイヤ12の層厚を10nmより大きくした場合、さらに占有率の小さい領域において光吸収効率を高く維持することができると思われるが、光子のナノワイヤ12への入射時においてナノワイヤ12の局所的な超伝導性が破壊され難くなり、パルス生成効率が低下するおそれがある。このため、ナノワイヤ12の層厚に関して、応答速度を高めつつ光子の検出効率Rを高くすることができるより好ましい範囲は、8nm以上10nm以下と言える。
上記例においては、ナノワイヤ12の材料としてNbNを取り上げたがこれと異なる材料であっても同様にナノワイヤ12の構造を決定することができる。ナノワイヤ12の材料(超伝導材料)はその材料の有する光学特性(光学定数に基づいて定められる)によって占有率と光吸収効率Paとの関係が変化する。したがって、以下に、NbNを基準として、光学定数(n,k)を変化させた場合のナノワイヤ12の層厚、ナノワイヤ間間隔および光吸収効率の関係性の変化を複数例示する。
図6〜図9は、光学定数を変化させた場合におけるナノワイヤ間間隔に対する光吸収効率を複数の層厚に対して示すグラフである。図6はNbNに対して屈折率nを大きくした場合のグラフであり、図7はNbNに対して屈折率nを小さくした場合のグラフであり、図8はNbNに対して消衰係数kを大きくした場合のグラフであり、図9はNbNに対して消衰係数kを小さくした場合のグラフである。
図6〜図9に示したいずれのグラフにおいても、基準となる層厚4nmのナノワイヤの占有率が50%となるようにナノワイヤを受光領域Aに配設した場合の光吸収効率(基準光吸収効率Pao)が、図5のグラフに対してある程度変化するが、傾向自体は変わらない。すなわち、層厚を例えば8nm〜10nmの範囲で設定した場合に、従来の4nmの場合との比較において、光吸収効率Paを落とさずに、占有率の小さくして、応答速度を高くすることができる。したがって、NbNと異なる超伝導材料により形成されたナノワイヤ12においても、同様の効果を得ることができる。これらの場合であっても、ナノワイヤ12の層厚を8nm以上10nm以下とすることが好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
例えば、上記実施形態においては、ダブルサイドキャビティ型の構造を有するSSPDを例示したが、これに限られない。例えば、基板11上にナノワイヤ12が形成され、その上にキャビティ層が形成される構成としてもよい。また、各層の材料およびサイズについても上記例示に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々適用可能である。
本発明の超伝導単一光子検出器およびその受光配線の構造決定方法は、簡単な構成で、受光効率の低下を抑制しつつ応答速度を高くするために有用である。特に、超伝導単一光子検出器において、高い光検出効率および高い応答速度が同時に必要とされる場合に有用である。例えば、量子暗号鍵配送等の量子通信や既存の検出器では現実的な時間スケールで実験不可能であった量子光学実験において高い効果が期待できる。また、従来よりも大きな受光面積を有する超伝導単一光子検出器の作製にも資する。
1 SSPD(超伝導単一光子検出器)
11 基板
12 ナノワイヤ(受光配線)
12M ナノワイヤ材料層
13 第1のキャビティ層
14 第2のキャビティ層
15 反射層
16 電極
A 受光領域

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板より上層に形成され、超伝導状態で使用される受光配線と、
    前記受光配線上に形成された第1のキャビティ層と、
    前記第1のキャビティ層上に形成された反射層と、を有し、
    前記受光配線は、前記基板の主面に垂直な方向から見て光子が入射可能な領域に占める割合(以下、占有率)が所定の値となるように配設され、
    前記受光配線は、前記占有率が50%未満であり、かつ、当該受光配線の前記基板の主面に垂直な方向の厚みが4nmより大きく設定され、
    前記占有率と前記厚みとの組み合わせとして、前記厚みが4nmかつ前記占有率が50%である場合の光吸収効率を基準光吸収効率とした際に、前記占有率が50%未満かつ前記厚みが4nmより大きい組み合わせのうち前記基準光吸収効率より高い光吸収効率が得られるような前記占有率と前記厚みとの組み合わせを有する、超伝導単一光子検出器。
  2. 前記受光配線は、前記厚みが8nm以上である、請求項1に記載の超伝導単一光子検出器。
  3. 前記受光配線は、前記厚みが10nm以下である、請求項2に記載の超伝導単一光子検出器。
  4. 前記基板より上層かつ前記第1のキャビティ層より下層に形成された第2のキャビティ層を有し、
    前記受光配線は、前記第2のキャビティ層上に形成される、請求項1〜3の何れかに記載の超伝導単一光子検出器。
  5. 前記受光配線は、所定の受光領域にメアンダ状に形成され、当該メアンダ状に形成される箇所において隣り合う前記受光配線同士の間隔が、300nm以上である、請求項1〜4の何れかに記載の超伝導単一光子検出器。
  6. 基板と、前記基板より上層に形成され、超伝導状態で使用される受光配線と、前記受光配線上に形成された第1のキャビティ層と、前記第1のキャビティ層上に形成された反射層と、を有し、前記基板の主面に垂直な方向から見て光子が入射可能な領域に占める割合(以下、占有率)が所定の値となるように配設される超伝導単一光子検出器における受光配線の構造決定方法であって、
    前記受光配線を、前記占有率が50%未満であり、かつ、当該受光配線の前記基板の主面に垂直な方向の厚みが4nmより大きく設定し、
    当該設定において、前記占有率と前記厚みとの組み合わせが、前記厚みが4nmかつ前記占有率が50%である場合の光吸収効率を基準光吸収効率とした際に、前記占有率が50%未満かつ前記厚みが4nmより大きい組み合わせのうち前記基準光吸収効率より高い光吸収効率が得られるような前記占有率と前記厚みとの組み合わせとなるように前記受光配線の構造を決定する、受光配線の構造決定方法。
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