JP6206370B2 - 電池の劣化判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電池の劣化状態を精度高く判定する技術に関する。
電池の劣化状態に基づいて電池の再利用が可能であるか否かを判定する技術が公知である。電池の劣化状態を判定する技術としては、たとえば、特開2012−127938号公報(特許文献1)には、カレンダ寿命やサイクル寿命に対する蓄電装置の劣化度合いを蓄電装置の充電電流値、充電時間および代表温度に基づくサイクルダメージ数に基づいて算出する技術が開示される。
特開2012−127938号公報 特開2003−272719号公報 特開2001−102092号公報
ところで、たとえば、密閉型の電池には、密閉状態を維持するために、樹脂部材、ガス排出弁あるいはCID(Current Interrupt Device)等の構成部材が用いられる。これらの構成部材においては、経年劣化や使用状況等によって電池の内圧が変動することにより疲労が蓄積して劣化が進行する場合がある。そのため、より精度高く電池の劣化状態を判定するためには、電池の内圧の変動も考慮する必要がある。また、電池が高負荷で使用された履歴がある場合もあり、電池の劣化状態の判定には、さらに、構成部材である電解液の状態やシール部材の状態についても考慮する必要がある
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電池の劣化状態を精度高く判定する劣化判定装置を提供することである。
この発明のある局面に係る電池の劣化判定装置は、電池の内圧と外圧との差圧が予め定められた変動量で変動する変動回数を算出し、算出された変動回数と予め定められた変動量に対応した予め定められた上限変動回数との第1の比に基づく第1劣化評価値と、差圧が予め定められた差圧となる時間を算出し、算出された時間と予め定められた差圧に対応した予め定められた上限時間との第2の比に基づく第2劣化評価値とを算出する算出部と、算出部によって算出された、第1劣化評価値と第2劣化評価値との和が第1しきい値よりも大きい場合に電池が劣化状態であると判定する劣化判定部とを備える。算出部は、第1劣化評価値と第2劣化評価値との和が第1しきい値よりも小さい場合には、電池の温度履歴に基づいて算出される、電池の電解液の透過速度と電池に含まれるシール部材の圧縮永久ひずみ速度とから電解液の透過量とシール部材の圧縮永久ひずみ量とをそれぞれ算出する。劣化判定部は、算出された透過量が第2しきい値よりも小さく、かつ、算出された圧縮永久ひずみ量が第3しきい値よりも小さい場合に、電池が劣化状態でないと判定し、透過量が第2しきい値よりも大きい場合、および、圧縮永久ひずみ量が第3しきい値よりも大きい場合のうちの少なくともいずれかの場合に、電池が劣化状態であると判定する。
この発明によると、第1劣化評価値と第2劣化評価値とは、いずれも電池の内圧と外圧との差圧を考慮して算出される。そのため、第1劣化評価値と第2劣化評価値との和が第1しきい値よりも大きい場合に電池が劣化状態であると判定することによって、電池の内圧の変動を考慮して電池の劣化状態を精度高く判定することができる。さらに、第1劣化評価値と第2劣化評価値との和が第1しきい値よりも小さい場合には、電池の温度履歴に基づいて電解液の透過量と圧縮永久ひずみ量とを算出し、算出された透過量が第2しきい値よりも大きい場合、または、算出された圧縮永久ひずみ量が第3しきい値よりも大きい場合に、電池が劣化状態であると判定することによって、電池の劣化状態をさらに精度高く判定することができる。したがって、電池の劣化状態を精度高く判定する劣化判定装置を提供することができる。
本実施の形態に係る劣化判定装置の構成を説明するためのブロック図である。 本実施の形態に係る劣化判定装置であるPCの機能ブロック図である。 電池温度と内圧上昇速度との関係を示す図である。 電池温度と滞在時間との関係を示す図である。 内圧上昇量の時間変化を示す図である。 差圧の時間変化を示す図である。 内圧変動量と変動回数との関係を示す図である。 上限変動回数と内圧変動量との関係を示す図である。 上限滞在時間と差圧との関係を示す図である。 電池温度と滞在時間と差圧との関係を示す図である。 電池温度と電解液透過速度との関係を示す図である。 電解液透過量の時間変化を示す図である。 電池温度と圧縮永久ひずみ速度との関係を示す図である。 圧縮永久ひずみ量の時間変化を示す図である。 本実施の形態に係る電池の劣化判定装置であるPCによって実行される劣化判定処理を示すフローチャートである。 本実施の形態の変形例において、劣化判定装置が車両に搭載されたECUで実現される場合の劣化判定処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返されない。
図1に示すように、本実施の形態に係る劣化判定装置は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記載する)100により実現される。
PC100は、たとえば、車両10に搭載されたバッテリ20を交換用バッテリと交換するための電池交換ステーションや、バッテリ20を回収する店舗(ディーラー、中古車販売店あるいは修理工場等)や、回収されたバッテリ20を再利用あるいはリサイクルを行うために保管管理する場所等に設置される。
PC100は、車両10で使用されたバッテリ20の劣化状態を判定する。なお、PC100は、車両10に搭載された状態のバッテリ20の劣化状態を判定するようにしてもよいし、あるいは、車両10から取り外された状態のバッテリ20の劣化状態を判定するようにしてもよい。PC100は、バッテリ20の劣化状態の判定結果に基づいて、バッテリ20の他の車両への中古バッテリとしての再利用の可否やリサイクルの要否を判定する。
PC100は、バッテリ20の劣化状態を判定する場合には、事前に車両10のECU(Electronic Control Unit)40からバッテリ20の情報を取得する。PC100は、取得した情報をPC100の内部の記憶媒体102に記憶させる。なお、記憶媒体102は、たとえば、メモリやハードディスク等の記憶媒体であればよく、特に限定されるものではない。
ECU40は、バッテリ20に含まれる電池セル22の温度TB(以下、電池温度TBと記載する)の履歴(時間変化)を、電池温度センサ44を用いて取得し、ECU40の内部のメモリ42に蓄積する。なお、ECU40は、たとえば、所定時間間隔毎の電池温度TB(たとえば、10分間での最大値)を、電池温度センサ44を用いて取得し、ECU40の内部のメモリ42に記憶する。ECU40は、車両10の運転中や停止中に電池温度センサ44を用いて電池温度TBの履歴を取得し、メモリ42に記憶する。
また、ECU40は、位置情報取得部30から車両10の高度情報(高度の時間変化)を取得し、メモリ42に記憶する。ECU40は、車両10の運転中や停止中に位置情報取得部30から取得される高度情報をメモリ42に記憶する。高度情報は、少なくとも車両10の外部の気圧が特定可能な情報であればよい。位置情報取得部30は、たとえば、カーナビゲーションシステムあるいはGPS(Global Positioning System)である。位置情報取得部30は、たとえば、車両10の現在位置と、現在位置を含む地図情報(高度情報を含む)とから現在位置に対応する高度情報を取得し、ECU40に送信する。ECU40は、たとえば、所定の時間間隔毎(たとえば、10分毎)の高度情報を記憶する。ECU40は、たとえば、高度情報と電池温度TBの履歴とを同期させて記憶することが望ましい。ECU40は、たとえば、所定の時間間隔における電池温度TBの最大値となる時点の高度情報を記憶するようにしてもよい。
ECU40は、PC100と通信可能に接続された場合に(たとえば、車両10の故障診断用の端子とPC100とが通信ケーブルを介在させて接続された場合に)、PC100からの送信要求に応じてメモリ42に蓄積された電池温度TBの履歴および高度情報をPCU100に送信する。
車両10は、たとえば、エンジンとバッテリ20の電力が供給される駆動用電動機とを搭載したハイブリッド車両であってもよいし、駆動源としてバッテリ20の電力が供給される駆動用電動機を搭載したエンジン非搭載の電動車両であってもよい。
バッテリ20は、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池が用いられる。なお、バッテリ20は、少なくとも密閉型の電池セル22を1個以上含むバッテリであればよく、特に上記した種類の二次電池に限定されるものではない。
バッテリ20は、1個以上の密閉型の電池セル22を含む。電池セル22は、密閉状態を維持するために、樹脂等により形成されるシール部材、ガス排出弁あるいはCID(Current Interrupt Device)等の構成部材を含む。CIDは、圧力型の電流遮断機構であり、電池セルの内圧(電池セルのケース内の圧力)が上昇した場合に、電池セル22の内部の電池要素と電池セル22の外部に設けられる外部端子との間の電気的な接続を遮断する。ガス排出弁は、電池セル22内に発生したガスを排出するために用いられる。
これらの構成部材は、経年劣化や使用状況等によって電池セル22の内圧が変動することにより疲労が蓄積して劣化が進行する場合がある。そのため、より精度高く劣化状態を判定するためには、電池セル22の内圧の変動も考慮する必要がある。
また、電池セル22が高負荷で使用された履歴がある場合もあり、電池セル22の劣化状態の判定には、さらに、電解液の状態やシール部材の状態についても考慮する必要がある。
これは、電池セル22が想定以上の高負荷で使用された場合には、電池セル22の温度が上昇することによって電解液の電池セル22からの透過量が増加し、電池セル22内の電解液の液量が減少したり、電池セル22の温度が高い状態まま電池セル22が使用されることによってシール部材が長期間圧縮により変形した状態が維持されることによって圧縮永久ひずみが生じてシール性能が低下する場合があるからである。
そこで、本実施の形態においては、PC100が以下のように動作する点を特徴とする。
具体的には、PC100は、電池セル22の内圧Pinと外圧Poutとの差圧P’が変動量ΔP(x)で変動する変動回数n(ΔP(x))を算出し、算出された変動回数n(ΔP(x))と、変動量ΔP(x)に対応した予め定められた上限変動回数N(ΔPx)との第1の比n(ΔP(x))/N(ΔPx)に基づいて第1劣化評価値D1を算出する。
さらに、PC100は、差圧P’が差圧P’(x)となり、かつ、電池温度TBが温度TB(x)となる時間(以下の説明において、滞在時間と記載する)t’(P’(x),TB(x))を算出し、算出された滞在時間t(P’(x),TB(x))と、差圧P’(x)および温度TB(x)に対応した予め定められた上限滞在時間T’(P’(x),TB(x))との第2の比t’(P’(x),TB(x))/T’(P’(x),TB(x))に基づいて第2劣化評価値D2を算出する。
なお、本実施の形態においては、変動量ΔP(x)に対応した上限変動回数N(ΔPx)は、差圧P’が変動量ΔP(x)で変動を繰り返した場合に電池セル22の構成部材が不良状態に至る回数であるとして説明するが、当該回数にマージンを考慮した値を上限変動回数としてもよい。
また、本実施の形態においては、差圧P’(x)および温度TB(x)に対応した予め定められた上限滞在時間T’(P’(x),TB(x))は、差圧P’(x)であって、かつ、温度TB(x)である場合に電池セル22の構成部材が不良状態に至るまでの経過時間であるとして説明するが、当該経過時間にマージンを考慮した値を上限滞在時間としてもよい。
さらに、PC100は、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2とに基づいて、電池セル22の構成部材の劣化状態を判定する。本実施の形態においては、PC100は、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和と、しきい値Aとの比較結果に基づいて、電池セル22を含むバッテリ20が再利用できるか否かを判定する。
より具体的には、PC100は、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値Aよりも大きい場合に、バッテリ20の構成部材が劣化状態であると判定して、バッテリ20の再利用ができないと判定する。
さらに、PC100は、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値との和がしきい値A以下である場合には、電池セル22の温度履歴に基づいて算出される、電池セル22の電解液の透過速度kaと電池セル22のシール部材の圧縮永久ひずみ速度kbとから電解液の透過量Hとシール部材の圧縮永久ひずみ量H’とをそれぞれ算出する。PC100は、算出された電解液の透過量Hがしきい値B以下であって、かつ、算出された圧縮永久ひずみ量H’がしきい値C以下である場合に、電池セル22が劣化状態でないと判定して、バッテリ20の再利用ができると判定する。
一方、PC100は、電解液の透過量Hがしきい値Bよりも大きい場合、および、圧縮永久ひずみ量H’がしきい値Cよりも大きい場合のうちの少なくともいずれかの場合に、電池セル22が劣化状態であると判定して、バッテリ20の再利用ができないと判定する。
図2に、本実施の形態に係る劣化判定装置であるPC100の機能ブロック図を示す。PC100は、内圧上昇量算出部110と、内圧変動量算出部120と、D1算出部130と、D2算出部140と、透過量算出部150と、ひずみ量算出部160と、劣化判定部170と、報知部180とを含む。
内圧上昇量算出部110は、電池温度TBと内圧上昇速度kとの関係を予め算出しておき、算出された電池温度TBと内圧上昇速度kとの関係およびECU40から受信した電池温度TBの履歴に基づいて内圧上昇量Pを算出する。
以下、内圧上昇量Pの具体的な算出方法について説明する。図3に、電池温度TBと内圧上昇速度kとの関係を示す。図3の縦軸は、内圧上昇速度kの対数値を示し、図3の横軸は、電池温度TBの逆数を示す。このようなグラフはアレニウスプロットと呼ばれることもある。アレニウスプロットは、たとえば、電池セル22の設計データや実験データなどによって知ることができる。
ベンチ試験等によって、内圧上昇速度kと電池温度TBとの関係が予め算出される。たとえば、内圧上昇速度kの対数値(常用対数あるいは自然対数等の対数値)と電池温度TBの逆数との関係は、1次関数の数式で表わすことができる。そのため、ベンチ試験等によって2点以上の内圧上昇速度kと電池温度TBとの組み合わせを求めておくことにより、1次関数の数式の傾きと切片とが算出される。算出された傾きと切片とによって得られる1次関数の数式により、図3に示すように、温度TB(x)に対する内圧上昇速度k(TB(x))の対数値が算出可能となる。図3に示すように、電池温度TBが大きいほど(電池温度TBの逆数が小さいほど)、内圧上昇速度k(内圧上昇速度kの対数値)は大きくなる。なお、図3に示す内圧上昇速度kと電池温度TBとの関係は、一例であり、図3に示される関係に限定されるものではない。
図4に、電池温度TBと滞在時間tとの関係を示す。図4の縦軸は、滞在時間tを示し、図4の横軸は、電池温度TBを示す。内圧上昇量算出部110は、ECU40から図4に示すような電池温度TBと滞在時間tとの関係を示すデータを受信するようにしてもよいし、ECU40から電池温度TBの履歴(時間変化)を受信して、図4に示すような電池温度TBと滞在時間tとの関係を示すデータを作成するようにしてもよい。
図4に示すような電池温度TBと滞在時間tとの関係を示すデータは、たとえば、以下のようにして、PC100あるいはECU40において作成される。
たとえば、電池温度TBの履歴から取得された所定の期間の電池温度TBが所定の順序で読み出される。所定期間は、電池温度TBの履歴の全期間であってもよいし、全期間を複数個に分けた複数の期間のうちのいずれかの期間であってもよい。また、所定の順序は、たとえば、値が大きい順、値が小さい順、あるいは、取得された順である。読み出された電池温度TBは、複数の温度TB(1)〜TB(m)のうちのいずれの温度範囲に対応するかが特定される。特定された温度範囲に対応づけられる滞在時間に所定の時間(たとえば、10分)が積算される。なお、所定の時間は、上述のように電池温度TBが履歴としてメモリ42に記憶されるときの時間間隔と同じ時間である。複数の温度TB(1)〜TB(m)は、たとえば、所定温度間隔(たとえば、1℃間隔)の複数の温度範囲にそれぞれ対応づけられる。このような処理が電池温度TBの履歴に含まれる所定の期間の電池温度TBの全てに対して実行されることにより、図4に示すような電池温度TBと滞在時間tとの関係を示すデータが作成される。
図4に示すような電池温度TBと滞在時間tとの関係を示すデータが作成されることにより、たとえば、電池温度TBが温度TB(x)となる滞在時間t(TB(x))が算出可能となる。図4に示すように、電池温度TBと滞在時間tとは、電池温度TB(1)とTB(m)との間の中央付近で滞在時間が最も長くなり、電池温度TB(1)に近づくほど(電池温度TBが低くなるほど)、あるいは、電池温度TB(m)に近づくほど(電池温度TBが高くなるほど)、滞在時間tが短くなる関係を有する。なお、図4に示す、電池温度TBと滞在時間tとの関係は、一例であり、図4に示される関係に限定されるものではない。
内圧上昇量算出部110は、図3に示す内圧上昇速度kと、図4に示す滞在時間tとを乗算した値に基づいて内圧上昇量Pを算出する。具体的には、内圧上昇量算出部110は、内圧上昇量P=Σ{t(TB(m))×k(TB(m))}の式により内圧上昇量Pを算出する。
以下に、内圧上昇量Pの具体的な算出方法について説明する。内圧上昇量算出部110は、たとえば、電池温度TBがTB(1)であるときの内圧上昇速度k(TB(1))を図3に示される1次関数の数式から算出する。内圧上昇量算出部110は、電池温度TBがTB(1)であるときの滞在時間t(TB(1))を図4に示される電池温度TBと滞在時間tとの関係から導き出される。内圧上昇量算出部110は、滞在時間t(TB(1))と内圧上昇速度k(TB(1))とを乗算してP(TB(1))を算出する。内圧上昇量算出部110は、同様の演算処理によってP(TB(1))〜P(TB(m))の各々を算出して、算出されたP(TB(1))〜P(TB(m))の和を内圧上昇量Pとして算出する。このようにして、内圧上昇量算出部110は、図5に示すような内圧上昇量Pの履歴(時間変化)を算出する。
図5の縦軸は、内圧上昇量Pを示し、図5の横軸は、時間を示す。図5に示すように、内圧上昇量Pは、経過する時間が長くなるほど上昇するように変化する。なお、図5に示す内圧上昇量Pの時間変化は、一例であり、図5に示される変化に限定されるものではない。
内圧変動量算出部120は、ECU40から受信する高度情報に基づいて電池セル22の外部の圧力(外圧)Poutの履歴(時間変化)を算出する。内圧変動量算出部120は、車両10の高度から外気圧(大気圧)を推定し、推定された外気圧を外圧Poutとして算出する。
内圧変動量算出部120は、電池セル22の内部の圧力Pinの履歴(時間変化)を算出する。具体的には、内圧変動量算出部120は、内圧上昇量算出部110によって算出された内圧上昇量Pの履歴と電池温度TBの履歴とからボイルシャルルの法則(pv=nRT)を利用して電池セル22の内部の圧力Pinの履歴を算出する。
内圧変動量算出部120は、算出されたPinとPoutとの差圧P’(=Pin−Pout)を算出する。図6に、算出された差圧P’の履歴(時間変化)を示す。図6の縦軸は、差圧P’を示し、図6の横軸は、時間を示す。図6の破線に示すように、差圧P’の変動中心は、内圧上昇量Pの変化に基づいて、経過する時間が長くなるほど上昇するように変化する。そして、車両10の高度(外圧Pout)の変化あるいは電池温度TBの変化等によって、図6の破線に対して差圧P’が上下に変動するように変化する。
内圧変動量算出部120は、差圧P’の履歴から内圧変動量ΔPを算出する。内圧変動量算出部120は、たとえば、図6に示すように差圧P’が変化する場合には、隣接する極値間の差より差圧P’の内圧変動量ΔPを算出する。なお、内圧変動量算出部120は、たとえば、所定期間における差圧P’の最大値と最小値との差より内圧変動量ΔPを算出してもよいし、あるいは、差圧P’が図6の破線に示す変動中心を超えてから変動中心を下回るまでの間の最大値と、差圧P’が図6の破線を示す変動中心を下回ってから変動中心を超えるまでの間の最小値との差より内圧変動量ΔPを算出してもよい。
図7に、内圧変動量ΔPと変動回数との関係を示す。図7の縦軸は、変動回数を示し、図7の横軸は、内圧変動量ΔPを示す。内圧変動量算出部120は、算出された内圧変動量ΔPに基づいて図7に示される内圧変動量ΔPと変動回数との関係を算出する。
内圧変動量算出部120は、図7に示すような内圧変動量ΔPと変動回数nとの関係をたとえば、以下のようにして算出する。
たとえば、図6に示す差圧P’の履歴から内圧変動量ΔPが算出される毎に、算出された内圧変動量ΔPが複数の内圧変動量ΔP(1)〜ΔP(M)のいずれに対応するかが特定される。特定された内圧変動量に対応づけられた変動回数が1増加される。複数の内圧変動量ΔP(1)〜ΔP(M)は、所定間隔の複数の内圧変動量の範囲にそれぞれ対応づけられる。このような処理が全ての内圧変動量ΔPに対して実行されることにより、図7に示すような内圧変動量ΔPと変動回数nとの関係を示すデータが作成される。
図7に示すような内圧変動量ΔPと変動回数nとの関係を示すデータが作成されることにより、たとえば、差圧P’が内圧変動量ΔP(x)で変動するときの変動回数n(ΔP(x))が算出可能となる。
D1算出部130は、算出された図7に示すような内圧変動量ΔPと変動回数nとの関係に基づいて第1劣化評価値D1を算出する。D1算出部130は、差圧P’が内圧変動量ΔP(x)で変動する変動回数n(ΔP(x))と、内圧変動量ΔP(x)に対応した上限変動回数N(ΔP(x))との第1の比n(ΔP(x))/N(ΔP(x))に基づいて第1劣化評価値D1を算出する。
以下、上限変動回数Nおよび第1劣化評価値D1の算出方法について説明する。上限変動回数Nおよび第1劣化評価値D1は、電池セル22の複数の構成部材の各々について算出される。以下の説明では、電池セル22の複数の構成部材のうちのいずれか一つの構成部材についての上限変動回数Nおよび第1劣化評価値D1の算出方法について説明するが、他の構成部材についても同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
PC100の記憶媒体102には、図8に示すような電池セル22の構成部材に対応したS−N線図が予め記憶される。図8は、電池セル22の内圧変動量ΔPと、構成部材が不良状態に至るまでの上限変動回数Nとの関係を示す図である。図8の縦軸は、内圧変動量ΔPを示し、図8の横軸は、上限変動回数Nの対数値を示す。S−N線図は、たとえば、電池セル22の構成部材の設計データや実験データなどにより知ることができる。
ベンチ試験等によって、内圧変動量ΔPと上限変動回数Nとの関係が予め算出される。たとえば、内圧変動量ΔPと、上限変動回数Nの対数値(常用対数あるいは自然対数等の対数値)との関係は、1次関数の数式で表わすことができる。そのため、ベンチ試験等によって2点以上の内圧変動量ΔPと上限変動回数Nとの組み合わせを求めておくことにより、1次関数の数式の傾きと切片とが算出される。算出された傾きと切片とによって得られる1次関数の数式により、図8に示すように、内圧変動量ΔP(x)に対応した上限変動回数N(ΔP(x))の対数値の算出が可能となる。図8に示すように、内圧変動量ΔPが大きくなるほど上限変動回数N(上限変動回数Nの対数値)は、小さくなる。なお、図8に示す内圧変動量ΔPと上限変動回数Nとの関係は、一例であり、図8に示される関係に限定されるものではない。
D1算出部130は、変動回数nと上限変動回数Nとに基づいて第1劣化評価値D1を算出する。より具体的には、D1算出部130は、第1劣化評価値D1=Σ{n(ΔP((M)/N(ΔP(M))}の式を用いて第1劣化評価値D1を算出する。
以下に、第1劣化評価値D1の算出方法について説明する。D1算出部130は、内圧変動量ΔPがΔP(1)である場合の変動回数n(ΔP(1))を図7に示される内圧変動量ΔPと変動回数nとの関係から導き出す。D1算出部130は、内圧変動量ΔPがΔP(1)であるときの上限変動回数N(ΔP(1))を図8に示される1次関数の数式から算出する。D1算出部130は、変動回数n(ΔP(1))を上限変動回数N(ΔP(1))で除算して、D1(ΔP(1))を算出する。D1算出部130は、同様の演算処理によってD1(ΔP(1))〜D1(ΔP(M))の各々を算出して、算出された値D1(ΔP(1))〜D1(ΔP(M))の和を第1劣化評価値D1として算出する。なお、D1算出部130は、第1劣化評価値D1(変動回数nと上限変動回数Nとの比)をパーセント単位で算出してもよい。
D2算出部140は、電池セル22において、差圧P’が差圧P’(x)となり、電池温度TBが温度TB(x)となる時間である滞在時間t’(P’(x),TB(x))を算出し、算出された滞在時間t’(P’(x),TB(x))と、当該状態に対応した上限滞在時間(クリープ破壊時間)T’(P’(x),TB(x))との第2の比t’(P’(x),TB(x))/T’(P’(x),TB(x))に基づいて第2劣化評価値D2を算出する。
以下に滞在時間t’、上限滞在時間T’および第2劣化評価値D2の算出方法について説明する。上限滞在時間T’および第2劣化評価値D2は、電池セル22の複数の構成部材の各々について算出される。以下の説明では、複数の構成部材のうちのいずれか1つの構成部材(上述の第1劣化評価値の算出対象の構成部材と同じ構成部材)についての上限滞在時間T’および第2劣化評価値D2の算出方法について説明するが、他の構成部材についても同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
PC100の記憶媒体102には、電池温度TBが温度TB(x)である場合における、図9に示すような差圧P’と上限滞在時間T’との関係が予め記憶される。さらに、PC100の記憶媒体102は、複数の電池温度TB(1)〜TB(m)の各々に対応した、図9に示すような差圧P’と上限滞在時間T’との関係が複数個記憶される。
たとえば、電池温度TBが温度TB(x)である場合における、差圧P’と上限滞在時間T’との関係は、ラーソンミラーパラメータを利用して、差圧P’=A(傾き)×温度TB(x)×Log(上限滞在時間T’)+B(切片)という1次関数の式で表すことができる。そのため、ベンチ試験等により、電池温度TBが温度TB(x)である場合における差圧P’と上限滞在時間T’との組み合わせを2点以上求めておくことにより、上記1次関数の数式の傾きと切片とが算出される。算出された傾きと切片とによって得られる1次関数の数式により、図9に示すように、電池温度TBが温度TB(x)である場合における差圧P’(x)に対応した上限滞在時間T’(TB(x),P’(x))の対数値の算出が可能となる。図9に示すように、差圧P’が大きくなるほど上限滞在時間T’は、小さくなる。図9に示すような差圧P’と上限滞在時間T’との関係を複数の電池温度TB(1)〜TB(m)の各々の環境下で算出することにより、電池温度TBと差圧P’と上限滞在時間T’との関係が導き出される。
また、D2算出部140は、内圧変動量算出部120によって差圧P’の履歴が算出される場合に、各時点の差圧P’における電池温度TBと、図4で示される電池温度TBと滞在時間tとの関係に基づいて、図10に示すような、差圧P’と電池温度TBと滞在時間t’との関係を示す三次元データが作成される。
図10の横軸は、電池温度TBを示し、図10の縦軸は、滞在時間t’を示し、図10の奥方向の軸は、差圧P’を示す。図10における温度TBと滞在時間t’との関係は、図4で示した温度TBと滞在時間tと同様の関係を有する。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。図10における差圧P’と滞在時間t’との関係も図4で示した温度TBと滞在時間tとの関係と同様に差圧P’の最大値と最小値との間の中央付近で滞在時間が最も長くなり、最小値に近づくほど(差圧P’が小さくなるほど)あるいは最大値に近づくほど(差圧P’が大きくなるほど)、滞在時間t’が短くなる関係を有する。図10において、差圧P’と、温度TBと、滞在時間t’との関係は、差圧P’の軸と温度TBの軸とを含む平面を底面とする山形の三次元形状となる。なお、図10に示す差圧P’と電池温度TBと滞在時間t’との関係は、一例であり、図10に示される関係に限定されるものではない。
図10に示すような差圧P’と、温度TBと、滞在時間t’との関係を示すデータが作成されることにより、たとえば、電池温度TBが温度TB(x)であって、かつ、差圧P’がP’(x)であるときの滞在時間t’(P’(x),TB(x))が算出可能となる。
D2算出部140は、図10を用いて算出される滞在時間t’と図9を用いて算出される上限滞在時間T’との比に基づいて第2劣化評価値D2を算出する。D2算出部140は、第2劣化評価値D2=Σ{t’(P’(M),TB(m))/T’(P’(M),TB(m))}の式を用いて第2劣化評価値D2を算出する。なお、整数Mと整数mとは同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
以下、第2劣化評価値D2の算出方法について説明する。D2算出部130は、電池温度TBがTB(1)であって、かつ、差圧P’がP’(1)である場合の滞在時間t’(P’(1),TB(1))を図10に示される差圧P’と電池温度TBと滞在時間t’との関係から導き出す。D2算出部130は、電池温度TBがTB(1)であって、かつ、差圧P’がP’(1)である場合の上限滞在時間T’(P’(1),TB(1))を、電池温度TBがTB(1)である場合の図9に示すような差圧P’(1)と上限滞在時間T’との関係から算出する。D2算出部140は、滞在時間t’(P’(1),TB(1))を上限滞在時間T’(P’(1),TB(1))を除算して、D2(P’(1),TB(1))を算出する。D2算出部140は、同様の演算処理によってD2(P’(1),TB(1))〜D2(P’(M),TB(m))の各々を算出して、算出された値D2(P’(1),TB(1))〜D2(P’(M),TB(m))の和を第2劣化評価値D2として算出する。なお、D2算出部140は、第2劣化評価値D2(滞在時間t’と上限滞在時間T’との比)をパーセント単位で算出してもよい。
透過量算出部150は、電池温度TBと電池セル22の電解液の透過速度kaとの関係を予め算出しておき、算出された電池温度TBと透過速度kaとの関係およびECU40から受信した電池温度TBの履歴に基づいて電池セル22の電解液の透過量Hを算出する。なお、透過量算出部150は、たとえば、後述する劣化判定部170において第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値A以下であると判定される場合に電解液の透過量Hを算出するようにしてもよい。
以下、電解液の透過量Hの具体的な算出方法について説明する。図11に、電池温度TBと電解液の透過速度kaとの関係を示す。図11の縦軸は、電解液の透過速度kaの対数値を示し、図11の横軸は、電池温度TBの逆数を示す。上述したように、このようなグラフはアレニウスプロットと呼ばれることもある。
ベンチ試験等によって、電解液の透過速度kaと電池温度TBとの関係が予め算出される。たとえば、電解液の透過速度kaの対数値(常用対数あるいは自然対数等の対数値)と電池温度TBの逆数との関係は、1次関数の数式で表すことができる。そのため、ベンチ試験等によって2点以上の電解液の透過速度kaと電池温度TBとの組み合わせを求めておくことにより、1次関数の数式の傾きと切片とが算出される。算出された傾きと切片とによって得られる1次関数の数式により、図11に示すように、温度TB(x)に対する電解液の透過速度ka(TB(x))の対数値が算出可能となる。図11に示すように、電池温度TBが大きいほど(電池温度TBの逆数が小さいほど)、電解液の透過速度ka(透過速度kaの対数値)は大きくなる。なお、図11に示す電解液の透過速度kaと電池温度TBとの関係は、一例であり、図11に示される関係に限定されるものではない。
透過量算出部150は、図11に示す電解液の透過速度kaと、図4に示す滞在時間tとを乗算した値に基づいて電解液の透過量Hを算出する。具体的には、透過量算出部150は、電解液の透過量H=Σ{t(TB(m))×ka(TB(m))}の式により電解液の透過量Hを算出する。
以下に、電解液の透過量Hの具体的な算出方法について説明する。透過量算出部150は、たとえば、電池温度TBがTB(1)であるときの電解液の透過速度ka(TB(1))を図11に示される1次関数の数式から算出する。透過量算出部150は、電池温度TBがTB(1)であるときの滞在時間t(TB(1))を図4に示される電池温度TBと滞在時間tとの関係から導き出す。透過量算出部150は、滞在時間t(TB(1))と透過速度ka(TB(1))とを乗算してH(TB(1))を算出する。透過量算出部150は、同様の演算処理によってH(TB(1))〜H(TB(m))の各々を算出して、算出されたH(TB(1))〜H(TB(m))の和を電解液の透過量Hとして算出する。このようにして、透過量算出部150は、図12に示すような電解液の透過量Hの履歴(時間変化)を算出する。
図12の縦軸は、電解液の透過量Hを示し、図12の横軸は、時間を示す。図12に示すように、電解液の透過量Hは、経過する時間が長くなるほど上昇するように変化する。なお、図12に示す電解液の透過量Hの時間変化は、一例であり、図12に示される変化に限定されるものではない。
ひずみ量算出部160は、電池温度TBと電池セル22のシール部材の圧縮永久ひずみ速度kbとの関係を予め算出しておき、算出された電池温度TBと圧縮永久ひずみ速度kbとの関係およびECU40から受信した電池温度TBの履歴に基づいて圧縮永久ひずみ量H’を算出する。なお、ひずみ量算出部160は、たとえば、後述する劣化判定部170において電解液の透過量Hがしきい値B以下であると判定される場合に圧縮永久ひずみ量H’を算出するようにしてもよい。
以下、電池セル22のシール部材の圧縮永久ひずみ量H’の具体的な算出方法について説明する。図13に、電池温度TBと圧縮永久ひずみ速度kbとの関係を示す。図13の縦軸は、圧縮永久ひずみ速度kbの対数値を示し、図13の横軸は、電池温度TBの逆数を示す。上述したように、このようなグラフはアレニウスプロットと呼ばれることもある。
ベンチ試験等によって、圧縮永久ひずみ速度kbと電池温度TBとの関係が予め算出される。たとえば、圧縮永久ひずみ速度kbの対数値(常用対数あるいは自然対数等の対数値)と電池温度TBの逆数との関係は、1次関数の数式で表すことができる。そのため、ベンチ試験等によって2点以上の圧縮永久ひずみ速度kbと電池温度TBとの組み合わせを求めておくことにより、1次関数の数式の傾きと切片とが算出される。算出された傾きと切片とによって得られる1次関数の数式により、図13に示すように、温度TB(x)に対する圧縮永久ひずみ速度kb(TB(x))の対数値が算出可能となる。図13に示すように、電池温度TBが大きいほど(電池温度TBの逆数が小さいほど)、圧縮永久ひずみ速度kb(圧縮永久ひずみ速度kbの対数値)は大きくなる。なお、図13に示す圧縮永久ひずみ速度kbと電池温度TBとの関係は、一例であり、図13に示される関係に限定されるものではない。
ひずみ量算出部160は、図13に示す圧縮永久ひずみ速度kbと、図4に示す滞在時間tとを乗算した値に基づいて圧縮永久ひずみ量H’を算出する。具体的には、ひずみ量算出部160は、圧縮永久ひずみ量H’=Σ{t(TB(m))×kb(TB(m))}の式により圧縮永久ひずみ量H’を算出する。
以下に、圧縮永久ひずみ量H’の具体的な算出方法について説明する。ひずみ量算出部160は、たとえば、電池温度TBがTB(1)であるときの圧縮永久ひずみ速度kb(TB(1))を図13に示される1次関数の数式から算出する。ひずみ量算出部160は、電池温度TBがTB(1)であるときの滞在時間t(TB(1))を図4に示される電池温度TBと滞在時間tとの関係から導き出す。ひずみ量算出部160は、滞在時間t(TB(1))と圧縮永久ひずみ速度kb(TB(1))とを乗算してH’(TB(1))を算出する。ひずみ量算出部160は、同様の演算処理によってH’(TB(1))〜H’(TB(m))の各々を算出して、算出されたH’(TB(1))〜H’(TB(m))の和を圧縮永久ひずみ量H’として算出する。このようにして、ひずみ量算出部160は、図14に示すような圧縮永久ひずみ量H’の履歴(時間変化)を算出する。
図14の縦軸は、圧縮永久ひずみ量H’を示し、図14の横軸は、時間を示す。図14に示すように、圧縮永久ひずみ量H’は、経過する時間が長くなるほど上昇するように変化する。なお、図14に示す圧縮永久ひずみ量H’の時間変化は、一例であり、図14に示される変化に限定されるものではない。
劣化判定部170は、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値A以下であるか否かを判定する。しきい値Aは、電池セル22が劣化していると判定するためのしきい値であって、ベンチ試験等により適合される。劣化判定部170は、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値Aよりも大きい場合には、電池セル22(バッテリ20)が劣化していると判定し、劣化判定フラグをオン状態にする。
なお、劣化判定部170は、電池セル22の構成部材毎にしきい値Aを設定し、構成部材毎に第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値Aよりも大きいか否かを判定し、複数の構成部材のうちのいずれかの構成部材において第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値Aよりも大きいと判定される場合に、電池セル22が劣化していると判定してもよい。しきい値Aは、電池セル22の複数の構成部材において共通の値であってもよい。
劣化判定部170は、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値A以下である場合には、透過量算出部150によって算出された電解液の透過量Hがしきい値B以下であるか否かを判定する。しきい値Bは、電解液の透過量Hに基づいて電池セル22が劣化していると判定するためのしきい値であって、ベンチ試験等により適合される。劣化判定部170は、電解液の透過量Hがしきい値Bよりも大きい場合には、電池セル22(バッテリ20)が劣化していると判定し、劣化判定フラグをオン状態にする。
さらに、劣化判定部170は、電解液の透過量Hがしきい値B以下である場合には、ひずみ量算出部160によって算出された圧縮永久ひずみ量H’がしきい値C以下であるか否かを判定する。しきい値Cは、電池セル22のシール部材の圧縮永久ひずみ量H’に基づいて電池セル22が劣化していると判定するためのしきい値であって、ベンチ試験等により適合される。劣化判定部170は、圧縮永久ひずみ量H’がしきい値Cよりも大きい場合には、電池セル22(バッテリ20)が劣化していると判定し、劣化判定フラグをオン状態にする。
一方、劣化判定部170は、圧縮永久ひずみ量H’がしきい値C以下である場合(すなわち、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値A以下であって、透過量Hがしきい値B以下であって、かつ、圧縮永久ひずみ量H’がしきい値C以下である場合)、電池セル22が劣化していないと判定する。
報知部180は、劣化判定部170における劣化判定結果に基づいてバッテリ20の再利用の可否を報知する。報知部180は、たとえば、劣化判定部170によって第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値Aよりも大きいと判定された場合、電池セル22が劣化しているため、バッテリ20が再利用できない旨を報知する。また、報知部18は、たとえば、第1劣化評価値D1と第2評価値D2との和がしきい値A以下であっても、電解液の透過量Hがしきい値Bよりも大きいと判定された場合、電池セル22が劣化しているため、バッテリ20が再利用できない旨を報知する。さらに報知部180は、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値A以下であって、かつ、電解液の透過量Hがしきい値B以下であっても、圧縮永久ひずみ量H’がしきい値Cよりも大きいと判定された場合、電池セル22が劣化しているため、バッテリ20が再利用できない旨を報知する。
あるいは、報知部180は、たとえば、劣化判定部170によって第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2と和がしきい値A以下であって、電解液の透過量Hがしきい値B以下であって、かつ、圧縮永久ひずみ量H’がしきい値C以下である場合には、電池セル22が劣化していないため、バッテリ20が再利用できる旨を報知する。報知部180は、たとえば、PC100に接続されるディスプレイ等の表示装置に、バッテリ20の再利用の可否を文章や画像等を用いて表示してもよいし、スピーカー等を用いて音声で報知してもよい。
図15を参照して、本実施の形態に係る電池の劣化判定装置であるPC100で実行される制御処理について説明する。
S100にて、PC100は、電池セル22における内圧上昇量Pを算出する。S102にて、PC100は、算出された内圧上昇量Pに基づいて内圧変動量ΔPを算出する。S104にて、PC100は、第1劣化評価値D1を算出する。S106にて、PC100は、第2劣化評価値D2を算出する。内圧上昇量P、内圧変動量ΔP、第1劣化評価値D1および第2劣化評価値D2の算出方法については上述したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
S108にて、PC100は、第1劣化評価値D1+第2劣化評価値D2がしきい値A以下であるか否かを判定する。第1劣化評価値D1+第2劣化評価値D2がしきい値A以下であると判定された場合(S108にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでない場合(S108にてNO)、処理はS120に移される。
S110にて、PC100は、電解液の透過量Hを算出する。電解液の透過量Hの算出方法については、上述したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
S112にて、PC100は、電解液の透過量Hがしきい値B以下であるか否かを判定する。電解液の透過量Hがしきい値B以下であると判定される場合(S112にてYES)、処理はS114に移される。もしそうでない場合(S112にてNO)、処理はS120に移される。
S114にて、PC100は、圧縮永久ひずみ量H’を算出する。圧縮永久ひずみの透過量Hの算出方法については、上述したとおりであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
S116にて、PC100は、圧縮永久ひずみ量H’がしきい値C以下であるか否かを判定する。圧縮永久ひずみ量H’がしきい値C以下であると判定される場合(S116にてYES)、処理はS118に移される。もしそうでない場合(S116にてNO)、処理はS120に移される。
S118にて、PC100は、バッテリ20が中古電池として出荷(再利用)されることが可能であると判定し、その旨を報知する。S120にて、PC100は、バッテリ20が中古電池として出荷(再利用)されることが不可能であると判定し、その旨を報知する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る電池の劣化判定装置であるPC100の動作について説明する。
たとえば、本実施の形態に係る劣化判定装置であるPC100が設置された店舗において車両10に搭載されたバッテリ20が取り外され、交換用バッテリと交換された場合を想定する。
作業者によってPC100と車両10のECU40とが通信ケーブルで接続されることによりPC100とECU40との間で通信可能になると、作業者のPC100に対する所定の操作により、ECU40のメモリ42に記憶される電池温度TBの履歴と高度情報とがPC100に送信される。
PC100は、受信した電池温度TBの履歴と高度情報とに基づいて、図3〜図5を用いて説明したとおり車両10から取り外されたバッテリ20に含まれる電池セル22の内圧上昇量Pを算出し(S100)、図6を用いて説明したとおり内圧変動量ΔPを算出して(S102)、図7および図8を用いて説明したとおり第1劣化評価値D1を算出する(S104)。
さらに、PC100は、図9および図10を用いて説明したとおり第2劣化評価値D2を算出し(S106)、第1劣化評価値D1+第2劣化評価値D2がしきい値A以下であるか否かを判定する(S108)。
第1劣化評価値D1+第2劣化評価値D2がしきい値Aよりも大きいと判定される場合(S108にてNO)、中古電池として出荷されることが不可能である旨が報知される(S120)。
第1劣化評価値D1+第2劣化評価値D2がしきい値A以下であると判定される場合(S108にてYES)、図11および図12を用いて説明したとおり電解液の透過量Hが算出され(S110)、算出された電解液の透過量Hがしきい値B以下であるか否かが判定される(S112)。
算出された電解液の透過量Hがしきい値Bよりも大きいと判定される場合(S108にてNO)、中古電池として出荷されることが不可能である旨が報知される(S120)。算出された電解液の透過量Hがしきい値B以下であると判定される場合(S112にてYES)、図13および図14を用いて説明したとおり圧縮永久ひずみ量H’が算出され(S114)、算出された圧縮永久ひずみ量H’がしきい値C以下であるか否かが判定される(S116)。
算出された圧縮永久ひずみ量H’がしきい値Cよりも大きいと判定される場合(S116にてNO)、中古電池として出荷されることが不可能である旨が報知される(S120)。
一方、算出された圧縮永久ひずみ量H’がしきい値C以下であると判定される場合(S116にてYES)、中古電池として出荷されることが可能である旨が報知される(S118)。
以上のようにして、本実施の形態に係る電池の劣化判定装置によると、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2とは、いずれも電池セル22の内圧と外圧との差圧P’を考慮して算出される。そのため、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値Aよりも大きい場合に電池が劣化状態であると判定することによって、電池の内圧の変動を考慮して電池の劣化状態を精度高く判定することができる。さらに、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和がしきい値Aよりも小さい場合には、電池セル22の温度履歴に基づいて電解液の透過量Hと、圧縮永久ひずみ量H’とを算出し、算出された透過量Hがしきい値Bよりも大きい場合、または、算出された圧縮永久ひずみ量H’がしきい値Cよりも大きい場合に、電池が劣化状態であると判定することによって、電池セル22の劣化状態をさらに精度高く判定することができる。したがって、電池の劣化状態を精度高く判定する劣化判定装置を提供することができる。
<本形態の変形例>
上述の第1の実施の形態に係る劣化判定装置は、店舗等の施設に設置されるPC100により実現されるものとして説明したが、たとえば、車両10に搭載されるECU40により実現されるものとしてもよい。
たとえば、図16に、劣化判定装置が車両10に搭載されたECU40で実現される場合の劣化判定処理の一例を示すフローチャートである。
なお、図16のフローチャートのS100〜S116の処理は、動作主体がPC100に代えてECU40であることを除き、図15のフローチャートのS100〜S116の処理と同じ処理である。そのため、その詳細な処理は繰り返さない。
圧縮永久ひずみ量H’がしきい値C以下であると判定される場合(S116にてYES)、S200にて、ECU40は、車両10に搭載されたバッテリ20を継続して利用することが可能であると判定し、その旨を報知する。
第1劣化評価値D1+第2劣化評価値D2がしきい値Aよりも大きいと判定される場合(S108にてNO)、電解液の透過量Hがしきい値Bよりも大きいと判定される場合(S112にてNO)、あるいは、圧縮永久ひずみ量H’がしきい値Cよりも大きいと判定される場合(S116にてNO)、S202にて、ECU40は、車両10に搭載されたバッテリ20の継続利用することが不適切であると判定し、バッテリ20の交換を促す旨を報知する。
このようにすると、車両10の運転中においても、電池セル22の構成部材の劣化状態を精度高く判定して、適切なタイミングでユーザに対してバッテリ20の交換を促すことができる。
本実施の形態においては、電池温度センサ44は、バッテリ20に1つ設けられるものとして説明したが、複数箇所あるいは特定箇所に複数個設けられるようにしてもよい。電池温度センサ44は、たとえば、電池セル毎、所定数の電池セルを組み合わせた電池モジュール毎、あるいは、所定数の電池モジュールを組み合わせた電池パック毎に設けられるようにしてもよい。
ECU40は、電池温度センサ44が複数個所に複数個設けられる場合には、複数の電池温度センサ44から取得した複数の検出値の平均値を算出して、電池温度TBの履歴としてもよいし、あるいは、電池温度センサ44が設けられる単位毎(電池セル毎、電池モジュール毎あるいは電池パック毎)に電池温度TBの履歴を取得して、第1劣化評価値D1、第2劣化評価値D2、電解液の透過量Hおよび圧縮永久ひずみ量H’の算出に用いてもよい。
本実施の形態においては、高度情報に基づいて電池セル22の外圧Poutを算出するものとして説明したが、車両10に外気圧センサが設けられる場合には、高度情報に代えて外気圧センサ等を用いて取得される外気圧の履歴(時間変化)を取得してメモリ42に蓄積し、外気圧の履歴に基づいて電池セル22の外圧Poutを算出してもよい。
本実施の形態において、電池温度TBの履歴および高度情報は、バッテリ20を搭載した車両10のECU40に記憶されるものとして説明したが、たとえば、バッテリ20に別途搭載されたメモリ等の記憶媒体に記憶されるものとしてもよい。この場合、PC100は、バッテリ20と通信可能に接続したときにバッテリ20に搭載されたメモリから電池温度TBの履歴および高度情報を読み出すようにすればよい。
本実施の形態において、しきい値A、しきい値Bおよびしきい値Cは、電池セル22が劣化状態であるか否かを判定するためのしきい値であるものとして説明したが、たとえば、しきい値A、しきい値Bおよびしきい値Cのうちの少なくともいずれかは、中古電池の保証期間中に所定の性能が確保できる程度の劣化状態であるか否かを判定するためのしきい値であってもよい。
本実施の形態において、滞在時間t’および上限滞在時間T’は、いずれも差圧P’の履歴と、電池温度TBの履歴とに基づいて算出されるものとして説明したが、差圧P’の履歴に基づいて算出されるようにしてもよい。
本実施の形態において、内圧変動量ΔPの変動回数に基づく第1劣化評価値D1と、滞在時間に基づく第2劣化評価値D2との和をしきい値Aとを比較したり、電解液の透過量Hとしきい値Bとを比較したり、圧縮永久ひずみ量H’としきい値Cとを比較したりして、バッテリ20が劣化しているか否かや、バッテリ20を中古電池として再利用可能であるか否かを判定するものとして説明したが、特にこれに限定されない。PC100は、たとえば、第1劣化評価値D1および第2劣化評価値D2の各々に所定の重み係数あるいは補正係数を乗算した値の和としきい値とを比較したり、電解液の透過量Hに所定の重み係数あるいは補正係数を乗算した値としきい値とを比較したり、圧縮永久ひずみ量H’に所定の重み係数あるいは補正係数を乗算した値としきい値とを比較したりして、バッテリ20が劣化しているか否かや、バッテリ20を中古電池として再利用可能であるか否かを判定してもよい。
あるいは、PC100は、第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2とに加えて、たとえば、バッテリ20に付与される振動(加速度)に基づく第3劣化評価値D3の和(D1+D2+D3)としきい値とを比較して、バッテリ20が劣化しているか否かや、バッテリ20を中古電池として再利用可能であるか否かを判定してもよい。また、PC100は、第1劣化評価値D1および第2劣化評価値D2の各々を、使用される構成部材の材料の種類や電池使用状況(充放電の頻度等の内圧上昇に関連する使用状況)に応じて補正し、補正した第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2との和としきい値とを比較して、バッテリ20が劣化しているか否かや、バッテリ20を中古電池として再利用可能であるか否かを判定してもよい。
あるいは、PC100は、電解液の透過量Hおよび圧縮永久ひずみ量H’を、使用される電解液やシール部材の種類や電池使用状況(どの程度の高負荷で使用されたかの使用状況)に応じて補正し、補正した電解液の透過量Hおよび圧縮永久ひずみ量H’とを用いて、バッテリ20が劣化しているか否かや、バッテリ20を中古電池として再利用可能であるか否かを判定してもよい。
さらに、本実施の形態においては、PC100は、第1劣化評価値D1および第2劣化評価値D2の各々を算出し、算出された第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2とに基づいて、電池セル22の構成部材の劣化状態を判定するものとして説明したが、特にこのような判定方法に限定されるものではない。
たとえば、PC100は、第1劣化評価値D1および第2劣化評価値D2のうちの少なくともいずれか一方を算出し、算出された第1劣化評価値D1と第2劣化評価値D2とのうちの少なくともいずれか一方に基づいて、電池セル22の構成部材の劣化状態を判定してもよい。
より具体的には、PC100は、第1劣化評価値D1を算出し、算出された第1劣化評価値D1がしきい値よりも大きい場合に電池セル22の構成部材が劣化状態であると判定してもよい。あるいは、PC100は、第2劣化評価値D2を算出し、算出された第2劣化評価値D2がしきい値よりも大きい場合に電池セル22の構成部材が劣化状態であると判定してもよい。なお、上記した変形例は、その全部または一部を組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 車両、20 バッテリ、22 電池セル、30 位置情報取得部、40 ECU、42 メモリ、44 電池温度センサ、100 PC、102 記憶媒体、110 内圧上昇量算出部、120 内圧変動量算出部、130 D1算出部、140 D2算出部、150 透過量算出部、160 ひずみ量算出部、170 劣化判定部、180 報知部。

Claims (1)

  1. 電池の内圧と外圧との差圧が予め定められた変動量で変動する変動回数を算出し、算出された前記変動回数と前記予め定められた変動量に対応した予め定められた上限変動回数との第1の比に基づく第1劣化評価値と、前記差圧が予め定められた差圧となる時間を算出し、算出された前記時間と前記予め定められた差圧に対応した予め定められた上限時間との第2の比に基づく第2劣化評価値とを算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された、前記第1劣化評価値と前記第2劣化評価値との和が第1しきい値よりも大きい場合に前記電池が劣化状態であると判定する劣化判定部とを備え、
    前記算出部は、前記第1劣化評価値と前記第2劣化評価値との和が前記第1しきい値よりも小さい場合には、前記電池の温度履歴に基づいて算出される、前記電池の電解液の透過速度と前記電池に含まれるシール部材の圧縮永久ひずみ速度とから前記電解液の透過量と前記シール部材の圧縮永久ひずみ量とをそれぞれ算出し、
    前記劣化判定部は、算出された前記透過量が第2しきい値よりも小さく、かつ、算出された前記圧縮永久ひずみ量が第3しきい値よりも小さい場合に、前記電池が前記劣化状態でないと判定し、前記透過量が前記第2しきい値よりも大きい場合、および、前記圧縮永久ひずみ量が前記第3しきい値よりも大きい場合のうちの少なくともいずれかの場合に、前記電池が劣化状態であると判定する、電池の劣化判定装置。
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