JP6203317B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上させること。【解決手段】遊技機は、所定の動作を行う複数の可動役物1511〜1517を備えている。複数の可動役物1511〜1517は、第1装飾形態と、この第1装飾形態から互いに干渉しないように動作して、第1装飾形態とは異なる第2装飾形態とを形成することができる。第1装飾形態において隣接する可動役物1511〜1517が、第2装飾形態を形成した場合に、互いに隣接するようになっている。【選択図】図15

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、遊技盤に設けられた始動装置へ遊技球が入球することにより大当たり判定を行い表示器にて特別図柄を変動表示させ、このとき遊技盤の中央等に設けられる液晶表示装置に、装飾図柄の変動表示を行う遊技機が知られている。ここで特別図柄が大当たりとなると、対応する装飾図柄が特定の組み合わせ(例えば「7、7、7」)で停止表示されて、遊技者にとって有利な大当たり遊技が開始される。
このような遊技機では、特別図柄が停止表示されるまでの間、役物などを用いた演出が行われる。特に、大当たりである可能性が高いことを示唆する、いわゆる激アツ演出では、役物が可動する演出が現れる(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−023617号公報
役物を用いた演出としては、より演出効果が高いものが希求されている。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技の興趣を向上させることにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
[適用例1]
複数の可動役物(1511〜1517)を備え、
前記複数の可動役物(1511〜1517)は、第1装飾形態と、第1装飾形態とは異なる第2装飾形態とを形成可能であり、
前記第1装飾形態と前記第2装飾形態との間の移行に際して、前記複数の可動役物(1511〜1517)のうち、隣り合ったもの同士の少なくとも一方が姿勢変化すると共に、移行経路が干渉し得る関係にある隣り合ったもの同士が互いに干渉しないように移動することを要旨とする。
また、前記第1装飾形態において互いに隣接すると共に、前記第2装飾形態を形成した場合に互いに隣接する前記可動役物(1511〜1517)を有していてもよい。
また、前記第1装飾形態において互いに隣接して配置されると共に、第1装飾形態で互いに関連する部位と異なる部位が互いに関連するように隣接して配置される前記可動役物(1511〜1517)を有していてもよい。
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施形態の遊技機100の正面図である。 外枠160に対してガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機100の斜視図である。 遊技機100の機能ブロックを表す図である。 主制御基板300のメインROM301bを説明するための図である。 主制御基板300のメインRAM301cを説明するための説明図である。 各種の判定テーブル等を示す説明図である。 大当たり図柄判定テーブルT2と大当たりの種別の振り分け割合を示す説明図である。 第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aを例示する説明図である。 第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bを例示する説明図である。 第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cを例示する説明図である。 第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dを例示する説明図である。 第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aを例示する説明図である。 第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bを例示する説明図である。 第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cを例示する説明図である。 第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dを例示する説明図である。 主制御基板300で実行される処理の概略フローを示す説明図である。 主制御基板300のメインCPU301aで実行される事前判定処理を示すフローチャートである。 演出制御基板320の詳細を示すブロック図である。 サブRAM320cに設けられる事前判定情報記憶領域320c3を模式的に示す説明図である。 演出制御基板320で実行される処理の一覧を示す説明図である。 先読み処理のフローチャートである。 演出パターン決定処理のフローチャートである。 本実施形態の表示装置ベースおよび変形文字ユニットを示す正面図であって、第1装飾形態にある。 可動役物における第1装飾形態と第2装飾形態との間の変化を示す説明図である。 可動役物による煽り演出を示す説明図である。 本実施形態の変形文字ユニットの正面図であって、第1装飾形態と第2装飾形態との移行途中を示す。 本実施形態の変形文字ユニットの正面図であって、第1装飾形態と第2装飾形態との移行途中において、図16の状態よりも第2装飾形態側にある。 本実施形態の変形文字ユニットの正面図であって、第1装飾形態と第2装飾形態との移行途中において、図17の状態よりも第2装飾形態側にある。 本実施形態の表示装置ベースおよび変形文字ユニットを示す正面図であって、第2装飾形態にある。 本実施形態の上部可動ユニットの駆動機構を示す説明図である。 本実施形態の第3可動役物の駆動機構を示す説明図である。 本実施形態の下部可動ユニットの駆動機構を示す説明図である。 本実施形態の第1ベース部材の正面図である。 (a)は本実施形態の第1摺動部の説明図であり、(b)は本実施形態の第2摺動部の説明図であり、(c)は本実施形態の第3摺動部の説明図である。 (a)は本実施形態の第1ベース部材と第2ベース部材の左側部分の関係を説明する図であり、(b)は本実施形態の第1ベース部材と第2ベース部材の右側部分の関係を説明する図である。 (a)は第1ベース部材および第2ベース部材の背面図であり、(b)はベース部材と固定部材との関係を示す説明図である。 ベース部材、固定部材および表示装置ベースを分解した状態で示す概略斜視図である。 本実施形態の支持部材を説明する正面図である。 支持部材と表示装置ベースとの関係を示す説明図である。 本実施形態の支持部材を説明する底面図である。 本実施形態の表示装置ベースを示す正面図であって、変形文字ユニットを取り外した状態である。 位置決め部材を表示装置ベースから取り外した状態で示す分解斜視図である。 本実施形態の第1位置決め部材を説明する正面図である。 本実施形態の第2位置合決め部材とベース部材との関係を示す説明図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態としての遊技機100について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素およびその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[遊技機100の構成]
図1、2を用いて、まず、遊技機100の構成について説明する。図1は、本実施形態の遊技機100の正面図である。図2は、外枠160に対して、ガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機100の斜視図である。なお、遊技機100は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
以下の説明では、必要に応じて、遊技機100の左右方向を「X方向」とも呼び、特に、遊技機100の右方向を「+X方向」とも呼び、遊技機100の左方向を「−X方向」とも呼ぶ。また、遊技機100の上下方向を「Y方向」とも呼び、特に、遊技機100の上方向を「+Y方向」とも呼び、遊技機100の下方向を「−Y方向」とも呼ぶ。さらに、遊技機100の奥行方向を「Z方向」とも呼び、特に、遊技機100に対して奥側に向かう方向を「+Z方向」とも呼び、遊技機100に対して手前側に向かう方向を「−Z方向」とも呼ぶ。
遊技機100は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160の前方側で該外枠160と回動可能に支持された内枠170、及びその内枠170の前方側で該内枠170と回動可能に支持されたガラス枠150を備えている。ガラス枠150には、図2に示すように、ガラス部材151が裏側から着脱自在に設けられる。また、ガラス枠150の所定位置には、ガラス枠150が開放されたことを検出するための図示しないガラス枠開放スイッチが、内枠170の所定位置には、内枠170が開放されたことを検出するための図示しない内枠開放スイッチがそれぞれ設けられている。
内枠170には、遊技機100を構成する主要な機構や種々の部品及び基板などが設けられると共に、遊技盤ユニット102が着脱自在に設けられている。ガラス部材151と遊技盤ユニット102との間には、遊技領域106が設けられている。この遊技領域106は、遊技球が流下する遊技球流下領域(図示せず)と、メイン表示装置131の表示画面領域とを含む。
遊技盤ユニット102は、透明なアクリル部材からなる遊技盤102Aを備えている。遊技盤102Aには、複数の釘(図示せず)や風車(図示せず)が配置されている。これら釘や風車は、遊技球の動きを変更したり、所定の入賞口に誘導したりする機能を有する。遊技盤102Aにおいて、遊技者側の面を表側面とも呼び、奥側の面(表側面とは反対面)を裏側面とも呼ぶ。
遊技盤ユニット102の遊技盤102Aは、開口部102AZを有している。メイン表示装置131は、この開口部102AZに配置される。これにより、遊技者からメイン表示装置131が視認し易くなる。
なお、本実施形態では、遊技盤102Aは、透明に形成されているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、遊技盤102Aは、光透過性に形成されていればよく、半透明でもよい。また、遊技盤102Aは、アクリル部材以外の部材、例えば、透明なプラスチック部材から形成されてもよい。
ガラス枠150の下部側には、演出操作ユニットBSUが設けられている。演出操作ユニットBSUは、演出ボタン135及び演出操作キー136で構成されている。演出操作ユニットBSUの奥側には、上皿128が設けられている。また、演出操作ユニットBSUの左下方には、下皿129が設けられている。さらにまた、演出操作ユニットBSUの右下方には、発射ハンドル装置103が設けられている。
ガラス枠150の上部側には、操作レバー180、移動回転体190及びリトラクタブル137が設けられ、所定の遊技状態になると、操作レバー180、移動回転体190及びリトラクタブル137は、所定の関連動作を実行する。
上皿128は、遊技領域106に発射するための遊技球を貯留するための皿である。下皿129は、上皿128に貯留しきれない遊技球を貯留するための皿である。上皿128に貯留された遊技球は、発射レール(図示せず)に導出され、発射ハンドル装置103により所定の発射強度で発射レールを介して誘導レール(図示せず)に誘導されて、遊技領域106(遊技球流下領域)に発射される。この場合、遊技者による発射ハンドル装置103の回転操作具合により、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、遊技領域106に含まれる遊技球流下領域の左側ルート106a、または、右側ルート106bを通過する。具体的には、遊技者が、発射ハンドル装置103を比較的弱めに回転操作した場合には、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、左側ルート106aを通過し得る。一方、遊技者が、発射ハンドル装置103を比較的強めに回転操作した場合には、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、右側ルート106bを通過し得る。
演出操作ユニットBSUの中央部には、演出ボタン135が配置されている。演出ボタン135は、押圧操作により演出態様を変更させることが可能である。
また、演出操作ユニットBSUの左側には、演出操作キー136が設けられている。
図1に示すように、遊技領域106は、周囲の奥側に変形文字ユニット154を、右方の遊技球流下領域の奥側に第一鉄人ユニット155を、左方の遊技球流下領域の奥側に第二鉄人ユニット156を、右側の上方から下方の奥側に主将ユニット161を、左側の上奥側に強者ユニット171を、中央の上奥側に蜘蛛男ユニット181を、それぞれ備えている。
遊技領域106に備えられた各ユニット154,155,156,161,171,181は、可動役物(いわゆるギミック)であり、それらのユニット154,155,156,161,171,181を、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行うようになっている。
なお、本願では、「可動役物」は、動く役物を意味するように解釈される。また、「役物」は、可動役物、および動かない不動役物の両方を含むように広義に解釈される。
遊技領域106の略中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第1始動装置112が設けられている。この第1始動装置112は、一般入賞装置タイプの入賞装置であって、遊技球が入賞すると、大当たり乱数が取得されて大当たり判定が行われると共に、所定の賞球(例えば3個)が払い出される。また、第1始動入賞装置112の上方には、遊技球が遊技球流下領域の主に左側ルート106aの途中で、釘の間を通過せず、いわゆるワープし、第1始動入賞装置112に入球しやすくなるステージ140が備えられている。
また、遊技領域106の右側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第2始動装置115が設けられている。第2始動装置115は、可動片115bを有したいわゆるチューリップ式電動役物であって、可動片115bが閉状態に維持される第1の態様と、可動片115bが開状態となる第2の態様とに可変制御される。なお、第2始動装置115が第1の態様に制御されているときには、遊技球の受入れを不可能としている。一方で、第2始動装置115が第2の態様に制御されているときには、可動片115bが受け皿として機能し、第2始動装置115への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動装置115は、第1の開閉態様にあるときには、遊技球の入賞機会がなく、第2の開閉態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
第2始動装置115は、遊技球が入賞すると、上記第1始動装置112と同様に、大当たり乱数が取得されて大当たり判定が行われると共に、例えば第1始動装置112と同じ賞球(3個)が払い出される。
また、遊技領域106の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113bと、遊技球が入球可能な大入賞装置117とが設けられている。普通図柄作動ゲート113bは、遊技球が通過すると、当たり乱数取得されて当たり判定が行われる。なお、普通図柄作動ゲート113bを遊技球が通過しても、その通過に基づいた賞球が払い出されることはない。
大入賞装置117は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、遊技盤面側からガラス板側に下端を軸として開放される開閉扉117bを有しており、この開閉扉117bは、遊技盤面に略垂直となる開放状態と、遊技盤面に略平行となる閉鎖状態とに可動制御される。そして、開閉扉117bが遊技盤面に略垂直に開放されていると、遊技球を大入賞装置117内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞装置117に入賞可能となる。また、大入賞装置117に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば15個)が払い出される。
また、大入賞装置117の上方には、入賞補助装置130を備えることもできる。この入賞補助装置130は、遊技領域106の右側ルート106bを通過した複数の遊技球が大入賞装置117に入球する前に通過して、所定の時間滞留するようになっており、所定の時間毎に遊技領域106の盤面の裏側方向に移動し、滞留している複数の遊技球を一度に大入賞装置117に入球させることにより、遊技者に対する興趣を向上させるようになっている。なお、遊技領域106の最下部には、第1始動装置112、第2始動装置115、大入賞装置117のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口111が設けられている。
遊技領域106の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなるメイン表示装置131が設けられており、このメイン表示装置131は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動装置112、第2始動装置115の遊技球の入賞に基づいて、大当たりの判定結果を報知するための複数の装飾図柄が変動表示され、特定の装飾図柄の組合せ(例えば、777等)が停止して確定停止表示されることにより、大当たり判定結果として大当たりが報知される。
つまり、装飾図柄は、第1始動装置112、第2始動装置115に遊技球が入賞したときには、後述する第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122に表示される特別図柄の変動表示に合わせて変動表示されると共に、所定の変動時間経過後に特別図柄の停止表示に合わせて停止表示される。すなわち、メイン表示装置131による装飾図柄の変動表示と第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122による特別図柄の変動表示のタイミングは、同期している。また、この装飾図柄の変動表示中に、様々な画像やキャラクタ等を演出表示したり、あるいは、特別図柄に係る保留表示の先読み演出等を表示したりすることによって、大当たりに当選するかもしれないという期待感を遊技者に与えるようにもなっている。
また、本実施形態においては、メイン表示装置131を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクタや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス、回転ドラム等の表示装置を用いてもよい。
ここで、遊技領域106の左側下方には、図1に示すように、表示器125が設けられている。表示器125は、普通図柄表示器118と、第1特別図柄表示器120と、第2特別図柄表示器122と、普通図柄保留表示器119と、第1特別図柄保留表示器123と、第2特別図柄保留表示器124とを有する。表示器125の詳細は後述する。
メイン表示装置131は、遊技盤ユニット102の略中央に配置され、3つの装飾図柄が変動表示され、種々の演出が表示される。このようなメイン表示装置131で表示される演出は、後述する演出パターンに基づいて実行される。以下では、メイン表示装置131で表示される演出を、単に「表示演出」とも呼ぶ。なお、本実施形態では、装飾図柄は、数字の1〜9と、特殊図柄とを含む。
メイン表示装置131における表示演出では、後述する大当たり判定で、当選した場合、すなわち、大当たりの場合には、最後に、3つの装飾図柄を停止表示させて、大当たりを表す大当たり図柄配列(例えば、「7,7,7」などのゾロ目)を表示させる。また、表示演出において、後述する大当たり判定で、落選した場合、すなわち、ハズレの場合には、最後に、3つの装飾図柄を停止表示させて、ハズレを表すハズレ図柄配列(例えば、「2,5,1」などのばらけ目)を表示させる。これにより、遊技者は、大当たり判定の結果を認識することができる。
遊技者が発射ハンドル装置103を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域106における左側領域を流下する。一方、遊技者が発射ハンドル装置103を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域106における右側領域を流下する。したがって、ゲート113bや大入賞装置117へ入賞させる際は「右打ち」が必要となってくる。
第1始動装置112は、常時開放されている始動装置である。一方、第2始動装置115は、通常時は可動片115bによって閉塞されている。可動片115bは、ゲート113bへの遊技球の入球を条件とする判定結果に基づいて、第2始動装置115を開放する。この場合、遊技球が入球し易い状態が作出される。遊技球が第1始動装置112又は第2始動装置115へ遊技球が入球した場合には、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、および、変動パターン乱数が取得され、以下の4つの判定が実行され得る。
(1)遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かの判定(以下では、大当たり判定とも呼ぶ)。
(2)表示器125において、大当たり判定の結果を報知するための図柄(以下では、特別図柄とも呼ぶ)の判定(以下では、大当たり図柄判定とも呼ぶ)。
(3)この大当たり判定図柄判定では、大当たりの場合には、当該大当たりの種別を表す図柄(以下では、大当たり図柄とも呼ぶ)を判定する。
(4)メイン表示装置131での表示演出において、リーチを行うか否かの判定(以下では、リーチ判定とも呼ぶ)複数の変動パターンのうち、いずれの変動パターンとするかの判定(以下では、変動パターン判定とも呼ぶ)
「大当たり遊技」とは、大入賞装置117を開放させる特別遊技である。
「リーチ」とは、メイン表示装置131において、変動表示する3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が停止表示し、当該2つの装飾図柄が、大当たり図柄配列を構成する3つの装飾図柄のうちの2つを構成する状態となった場合をいう。例えば、メイン表示装置131において、変動表示する3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が停止表示し、当該2つの装飾図柄が同じ状態となった場合をいう。この場合、大当たり図柄配列を構成する3つの装飾図柄のうちの2つを構成する装飾図柄を、リーチ図柄とも呼ぶ。
また、以下の説明では、第1始動装置112を通過した遊技球の入賞を条件として実行される上記4つの判定を「第1特別図柄判定」とも呼び、第2始動装置115への遊技球の入賞を条件として実行される上記4つの判定を「第2特別図柄判定」とも呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」とも呼ぶ。
また、遊技球がゲート113bを通過した場合には、普通図柄乱数が取得され、可動片115bを開放するか否かの判定が実行される。以下では、ゲート113bへの遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」とも呼ぶ。本実施形態の遊技機100では、普通図柄判定で当たりとなる確率、すなわち、可動片115bを開放すると判定する確率は、遊技機100の遊技状態で変化する仕様となっている。
大入賞装置117は、大当たり図柄判定の結果に応じて開放される。大入賞装置117の開口部には、大入賞装置117を開閉する開閉扉117bが設けられている。大入賞装置117は、通常はこの開閉扉117bによって閉塞されている。これに対して、大当たり判定の判定結果が大当たりである場合、上記開閉扉117bを作動させて大入賞装置117を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に「右打ち」を行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
[表示器125の説明]
図1に示す表示器125は、主に大当たり図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示し、第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122、第1特別図柄保留表示器123、第2特別図柄保留表示器124、普通図柄表示器118、及び、普通図柄保留表示器119を有している。
第1特別図柄表示器120は、第1特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した特別図柄によって、第1特別図柄判定における大当たり図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器120には、大当たり図柄判定の判定結果として、大当たりであることを示す大当たり図柄、または、第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器122は、第2特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した特別図柄によって、第2特別図柄判定における大当たり図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器122には、大当たり図柄判定の判定結果として、大当たりであることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、本実施形態の遊技機100は、特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第1始動装置112に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、第1特別図柄判定を保留し、当該第1特別図柄判定のための4つの乱数情報を1組の保留情報として格納する保留機能を備えている。第1特別図柄保留表示器123は、このようにして格納された第1特別図柄判定のための保留情報の数を表示する。
同様に、遊技機100は、特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第2始動装置115に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、第2特別図柄判定を保留し、当該第2特別図柄判定のための4つの乱数情報を1組の保留情報として格納する保留機能を備えている。第2特別図柄保留表示器124は、このようにして格納された第2特別図柄判定のための保留情報の数を表示する。
普通図柄表示器118は、普通図柄判定が行われると、普通図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した普通図柄によって、普通図柄判定の判定結果を報知する。ところで、普通図柄表示器118における普通図柄の変動表示中など、遊技球がゲート113bを通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る普通図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、普通図柄判定を保留し、当該普通図柄判定のための普通図柄乱数の情報を保留情報として格納する保留機能を備えている。普通図柄保留表示器119は、このようにして格納された普通図柄判定のための保留情報の数を表示する。
なお、本実施形態の遊技機100では、右打ちランプ(図示せず)とラウンドランプ(図示せず)とを備えている。右打ちランプは、後述の大当たり遊技状態時と後述の時短遊技状態時に点灯し、遊技者に右打ち(詳細は後述)をすることを推奨する。ラウンドランプは、1つ以上のランプから構成される。ラウンドランプは、大当たり時において、消灯状態から点灯状態に移行する。ラウンドランプは、点灯により大当たり時の大当たり種別に応じて、ラウンド遊技の回数を示唆する。例えば、ラウンドランプが2つある場合には、一方のラウンドランプが点灯することによって、ラウンド遊技を4回実行することを示唆し(すなわち、4R大当たりであることを示唆し)、他方のラウンドランプが点灯することによって、ラウンド遊技を16回実行することを示唆する(すなわち、16R大当たりであることを示唆する)。
[遊技機100の内部構成]
図3は、遊技機100の機能ブロックを表す図である。遊技機100は、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、画像制御基板330、ランプ制御基板340、発射制御基板350、および、電源基板360を備えている。
主制御基板300は、遊技機の基本動作を制御する。主制御基板300は、ワンチップマイコン301を備えている。ワンチップマイコン301は、メインCPU301a、メインROM301bおよびメインRAM301cを含んでいる。また、主制御基板300は、主制御用の入力ポート及び出力ポート(いずれも図示せず)を備えている。
この主制御用の入力ポートには、ゲート113bに遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ303、第1始動装置112に遊技球が入球したことを検知する第1始動装置検出スイッチ304、第2始動装置115に遊技球が入球したことを検知する第2始動装置検出スイッチ305、大入賞装置117に遊技球が入球したことを検知する入賞装置検出スイッチ306、及び、払出制御基板310が接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板300に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、可動片115bを開閉動作させる始動装置開閉ソレノイド307、大入賞装置117を開閉するプレートを動作させる大入賞装置開閉ソレノイド308、特別図柄及び普通図柄を表示する図柄表示器118,120,122、特別図柄判定のための保留情報数及び普通図柄判定のための保留情報数を表示する図柄保留表示器119,123,124、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板309、払出制御基板310、及び、演出制御基板320が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
なお、遊技情報出力端子板309は、主制御基板300において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板309は主制御基板300と配線接続され、遊技情報出力端子板309には、遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
主制御基板300のワンチップマイコン301において、メインCPU301aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づき、メインROM301bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
図4―1は、主制御基板300のメインROM301bを説明するための図である。図4−2は、主制御基板300のメインRAM301cを説明するための説明図である。特に、図4―1は、メインROM301bに格納される格納情報を説明するための図であり、図4―2は、メインRAM301cを説明するための図である。
メインROM301bには、遊技制御用のプログラムや各種遊技に必要なテーブルが格納されている。例えば、メインROM301bには、図4―1に示すように、大当たり判定テーブルT1と、大当たり図柄判定テーブルT2と、リーチ判定テーブルT3と、第1変動パターンテーブルT4と、第2変動パターンテーブルT5と、普通図柄判定テーブルT6が格納されている。
大当たり判定テーブルT1は、大当たり乱数に基づいて、大当たり判定を行うためのテーブルである。大当たり判定テーブルT1は、2つの大当たり判定テーブル、すなわち、非確変時大当たり判定テーブルT1Aと、確変時大当たり判定テーブルT1Bとを含む。
大当たり図柄判定テーブルT2は、大当たり図柄乱数に基づいて、大当たり図柄判定を行うためのテーブルである。大当たり図柄判定テーブルT2は、2つの大当たり図柄判定テーブル、すなわち、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aと、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bとを含む。
リーチ判定テーブルT3は、リーチ判定乱数に基づいて、リーチ判定を行うためのテーブルである。リーチ判定テーブルT3は、4つのリーチ判定テーブル(図示せず)、すなわち、特1通常時リーチ判定テーブルと、特1確変時リーチ判定テーブルと、特2通常時リーチ判定テーブルと、特2確変時リーチ判定テーブルとを含む。これらの4つのリーチ判定テーブルは、遊技状態や特別図柄の種別によって、選択される。具体的には、特1通常時リーチ判定テーブルは、非確変遊技状態において、第1始動装置112への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特1確変時リーチ判定テーブルは、確変遊技状態において、第1始動装置112への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特2通常時リーチ判定テーブルは、非確変遊技状態において、第2始動装置115への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特2確変時リーチ判定テーブルは、確変遊技状態において、第2始動装置115への入球に基づく表示演出で装飾図柄を用いてリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。
なお、非確変遊技状態や確変遊技状態など、各種の遊技状態の詳細は、後述する。
第1変動パターンテーブルT4は、変動パターン乱数に基づいて、変動パターン判定を行うためのテーブルである。第1変動パターンテーブルT4は、4つの変動パターンテーブル、すなわち、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aと、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bと、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cと、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dとを含む。これら4つの変動パターンテーブルは、遊技状態と特別図柄の種別によって、選択され得る。具体的には、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aは、非確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bは、確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cは、非確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dは、確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。
第2変動パターンテーブルT5は、変動パターン乱数に基づいて、変動パターン判定を行うためのテーブルである。第2変動パターンテーブルT5は、4つの変動パターンテーブル、すなわち、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aと、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bと、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cと、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dとを含む。これら4つの変動パターンテーブルは、遊技状態と特別図柄の種別によって、選択され得る。具体的には、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aは、非確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bは、確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cは、非確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dは、確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。
これら第1変動パターンテーブルT4と、第2変動パターンテーブルT5は、変動パターン判定時に、いずれか1つのテーブルが選択され、同時に選択されることはない。第1変動パターンテーブルT4は、平均変動秒数(平均演出時間)が第2変動パターンテーブルT5よりも短いテーブルであり、後述の取得時保留順情報が「3」、または、「4」の場合に選択される。第2変動パターンテーブルT5は、平均変動秒数が第1変動パターンテーブルT4よりも長いテーブルであり、後述の取得時保留順情報が「1」、または、「2」の場合に選択される。これらの詳細については、後述する。
普通図柄判定テーブルT6は、普通図柄乱数に基づいて、普通図柄判定を行うためのテーブルである。
上述した大当たり判定テーブルT1、大当たり図柄判定テーブルT2、第1変動パターンテーブルT4、第2変動パターンテーブルT5、および、普通図柄判定テーブルT6についての詳細は、後述する。
メインRAM301cは、図4―2(A)に示すように、メインCPU301aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM301cは、保留情報記憶領域301cxと、保留情報判定領域301cyと、獲得出玉相当情報記憶領域301czと、を有している。また、メインRAM301cは、各種フラグ(後述する確変遊技フラグ、時短遊技フラグ、および、大当たり遊技フラグなど)や、各種記録値(後述の変数Kや定数Km)などが格納される記憶領域(図示せず)を有している。
保留情報記憶領域301cxは、図4−2(B)に示すように、第1始動装置112に係る保留情報、および、取得時保留順情報を対応付けて格納可能な4つの保留情報領域(第1保留情報領域、第2保留情報領域、第3保留情報領域、第4保留情報領域)と、第2始動装置115に係る保留情報を格納可能な4つの保留情報領域(第1保留情報領域、第2保留情報領域、第3保留情報領域、第4保留情報領域)と、が設けられている。
保留情報記憶領域301cxの第1特別図柄に対応する保留情報領域において、保留情報の格納の優先順は、第1保留情報領域が最優先で格納対象とされ、第1保留情報領域に保留情報が格納されていれば、次に、第2保留情報領域が優先で格納対象とされ、次に、第3保留情報領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4保留情報領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対応する保留情報領域においても同様である。なお、図4−2(B)では、保留情報が格納されている保留情報領域には、「○」が示されており、保留情報が格納されていない保留情報領域には、「−」が示されている。
保留情報記憶領域301cxの保留情報領域に格納される取得時保留順情報は、保留情報が取得された際の保留順を表す情報である。詳しくは、取得時保留順情報は、保留情報が取得された場合において、その際に格納される保留情報領域の番号に対応する。例えば、保留情報が取得された場合において、第1保留情報領域のみに保留情報が格納されている場合には、保留情報は第2保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「2」となる。保留情報が取得された場合において、第1保留情報領域、第2保留情報領域、および、第3保留情報領域に保留情報が格納されている場合には、保留情報は、第4保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「4」となる。
保留情報判定領域301cyは、保留情報に基づいて、特別図柄判定が実行される判定領域である。
獲得出玉相当情報記憶領域301czは、獲得出玉相当情報を記憶するための情報である。当該獲得出玉相当情報は、大当たり遊技状態時において、大入賞装置117への入賞に基づいて遊技者に払い出された遊技球の数を表す。獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報が表す数(獲得出玉相当数とも呼ぶ)は、大入賞装置117に1つの遊技球が入ると、賞球数(例えば、15)ずつ加算される。すなわち、獲得出玉相当情報が表す数は、大当たり遊技状態時において、大入賞装置117に入った遊技球の数に、賞球数を乗じた値となる。
なお、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報は、時短遊技状態が終了した場合に、メインCPU301aによってリセット(消去)される。従って、この獲得出玉相当情報が表す数は、初大当たり時における大当たり遊技状態に払い出された遊技球数と、初大当たり後の時短遊技状態が終了する前に再度大当たり遊技状態に移行した場合に払い出された遊技球数との和である。すなわち、時短遊技状態が継続している間の獲得出玉相当数は、大当たり遊技状態に移行する度に、当該大当たり遊技状態で払い出された遊技球数分加算されていく。
払出制御基板310は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板310は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板300に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計測スイッチ311、扉開放スイッチ312、及び、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板300に送信する。また、払出制御基板310の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ313が接続されている。払出CPUは、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ313を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板320は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板320は、サブCPU320a、サブROM320b、サブRAM320cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から演出制御基板320への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU320aは、主制御基板300から受信した各種コマンド、各種ユニット、演出操作キー136、及び、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM320bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。
例えば、演出制御基板320におけるサブCPU320aは、主制御基板300から変動開始コマンドを受信すると、メイン表示装置131、音声出力装置331、演出ボタン135、変形文字ユニット154、第一鉄人ユニット155、第二鉄人ユニット156、主将ユニット161、強者ユニット171及び蜘蛛男ユニット181等に遊技演出を実行させるための演出パターンを決定し、当該演出パターンを実行するための演出パターン指定コマンドを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。この演出パターンの決定についての詳細は、後述する。
サブROM320bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータおよび複数のテーブルが格納されている。これらのテーブルについての詳細は、後述する。
サブRAM320cは、サブCPU320aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能すると共に、遊技状態、演出パターン、装飾図柄、計数カウンタ、および、発射操作情報等が格納される。また、サブRAM320cには、複数の記憶領域が設けられている。これらの記憶領域についての詳細は、後述する。
画像制御基板330は、メイン表示装置131の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、制御ROM、制御RAM、CGROM、VRAM、VDPと、音声CPU、音声ROM、及び、音声RAMを備えている。この画像制御基板330は、演出制御基板320に双方向通信可能に接続されており、その出力側にメイン表示装置131、および、音声出力装置331が接続されている。
画像CPUは、演出制御基板320から受信したコマンドに基づいて、VDPに所定の画像を表示させる制御を行う。制御RAMは、画像CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、制御ROMから読み出されたデータを一時的に格納する。また、制御ROMには、画像CPUの制御処理のプログラムや、演出パターンに基づくアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが格納されている。
CGROMには、メイン表示装置131に表示される装飾図柄や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUは、演出制御基板320から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、CGROMに格納された所定の画像データをVRAMに展開させ、VRAMに展開された画像データをメイン表示装置131に表示させる制御を行い、表示演出を実現する。
また、音声ROMには、音声出力装置331から出力するための音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、演出制御基板320から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置331における音声出力制御を行い、音声演出を実現する。
ランプ制御基板340は、種々の可動役物の制御と、演出ボタン135に内蔵されるランプや発射ハンドル103に内蔵されるランプなどの演出用照明装置342の制御と、を実行する。具体的には、ランプ制御基板340は、演出ボタン135、変形文字ユニット154、第一鉄人ユニット155、第二鉄人ユニット156、主将ユニット161、強者ユニット171及び蜘蛛男ユニット181を駆動制御することで、駆動したユニットに備わる可動役物(可動体)による役物可動演出を実現する。また、ランプ制御基板340は、演出用照明装置342を点灯制御、または、点滅制御することで、照明演出を実現する。
発射制御基板350は、タッチセンサ351からのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム352から供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド353や玉送りソレノイド354に対する通電制御を行う。
タッチセンサ351は、遊技者が発射ハンドル装置103に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成され、遊技者が発射ハンドル装置103に触れたことを検知すると、発射制御基板350に発射用ソレノイド353の通電を許可するタッチ信号を出力する。
発射ボリューム352は、可変抵抗器から構成され、その発射ボリューム352に印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板350へ供給する。
ここで、発射用ソレノイド353の回転速度は、発射制御基板350に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間に発射される遊技球の個数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
なお、タッチセンサ351からのタッチ信号及び発射ボリューム352からの電圧信号は、演出制御基板320へ入力されるようになっている。これにより、演出制御基板320において遊技球の発射を検出可能となる。
電源基板360は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機100に電源電圧を供給する。具体的には、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、発射制御基板350へ電源電圧を供給する。また、遊技機100に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板300に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU301aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU301aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
[遊技状態の説明]
図5は、各種の判定テーブル等を示す説明図である。具体的には、図5(A)は、非確変時大当たり判定テーブルT1Aを示し、図5(B)は、確変時大当たり判定テーブルT1Bを示し、図5(C)は、普通図柄判定テーブルT6を示す。
本実施形態の遊技機100では、大当たり判定に関する遊技状態として、「非確変遊技状態」または「確変遊技状態」に設定され得る。また、遊技機100では、普通図柄判定に関する遊技状態として、「非時短遊技状態」または「時短遊技状態」に設定され得る。以下にこれらの遊技状態について説明する。
[非確変遊技状態と確変遊技状態の説明]
非確変遊技状態における大当たり判定では、図5(A)に示す非確変時大当たり判定テーブルT1Aが用いられる。非確変時大当たり判定テーブルT1Aは、大当たり判定で大当たりと判定される大当たり値が「0」〜「2」の3つの数値に設定される。非確変時大当たり判定テーブルT1Aを用いた大当たり判定では、第1始動装置112又は第2始動装置115への入球時に取得される大当たり乱数(「0」〜「1199」のいずれかの数値)が、上記3つの大当たり値のいずれかである場合には、「大当たり」と判定され、いずれでもない場合には「ハズレ」と判定される。すなわち、非確変遊技状態の場合に大当たり判定で大当たりと判定される確率(大当たり確率とも呼ぶ)は1/400である。
確変状態における大当たり判定では、図5(B)に示す確変時大当たり判定テーブルT1Bが用いられる。確変時大当たり判定テーブルT1Bは、大当たり判定で大当たりと判定される大当たり値が「0」〜「19」の20個の数値に設定される。確変時大当たり判定テーブルT1Bを用いた大当たり判定では、第1始動装置112又は第2始動装置115への入球時に取得される大当たり乱数(「0」〜「1199」のいずれかの数値)が、上記20個の大当たり値のいずれかである場合には、「大当たり」と判定され、いずれでもない場合には「ハズレ」と判定される。すなわち、確変遊技状態の場合の大当たり確率は1/60である。
従って、確変遊技状態は、非確変遊技状態よりも、大当たり判定での大当たり確率が高く設定され、非確変遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。確変遊技状態の場合には、確変遊技フラグが「ON」にセットされ、非確変遊技状態の場合には、確変遊技フラグが「OFF」となっている。また、非確変遊技状態から確変遊技状態への移行、または、確変遊技状態から非確変遊技状態への移行は、大当たり遊技終了後に実行され得る。
[非時短遊技状態と時短遊技状態の説明]
図5(C)に示すように、普通図柄判定テーブルT6は、非時短遊技状態における普通図柄判定では、当たりと判定される当たり値が「0」のみに設定され、時短遊技状態における普通図柄判定では、当たりと判定される当たり値が「0」〜「65534」の65535個に設定される。
非時短遊技状態における普通図柄判定では、ゲート113bへの遊技球通過時に取得される普通図柄乱数(「0」〜「65535」のいずれかの数値)が、上記1つのみの当たり値「0」である場合には、「当たり」と判定され、「0」でない場合には、「ハズレ」と判定される。すなわち、非時短遊技状態の場合に普通図柄判定で当たりと判定される確率は、1/65536である。
一方、時短遊技状態における普通図柄判定では、ゲート113bへの遊技球通過時に取得される普通図柄乱数(「0」〜「65535」のいずれかの数値)が、上記65535個の当たり値のいずれかである場合には、「当たり」と判定され、いずれでもない場合には、「ハズレ」と判定される。すなわち、非時短遊技状態の場合に普通図柄判定で当たりと判定される確率は、65535/65536≒1/1.00002である。
また、非時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過したことを条件として普通図柄判定の判定を実行した後、普通図柄の変動を開始してから停止表示するまでの変動時間が12秒と比較的長く設定され、かつ、当たりに当選した際に可動片115bを可動させて第2始動装置115を開放する開放制御時間が0.2秒と比較的短く設定される。すなわち、非時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過すると、普通図柄判定が行われて、普通図柄表示器118において普通図柄の変動表示が行われ、変動表示された普通図柄は、変動表示が開始されてから12秒後に停止表示する。判定結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、可動片115bの可動により第2始動装置115が0.2秒間開放される。
これに対して、時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄判定を実行した後、普通図柄の変動を開始してから停止表示するまでの変動時間が3秒と比較的短く設定され、かつ、当たりに当選した際に可動片115bを可動させて第2始動装置115を開放する開放制御時間が2.5秒と比較的長く設定される。すなわち、時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過すると、普通図柄判定が行われて、普通図柄表示器118において普通図柄の変動表示が行われ、変動表示された普通図柄は、変動表示が開始されてから3秒後に停止表示する。判定結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、可動片115bの可動により第2始動装置115が2.5秒間開放される。
以上のように、非時短遊技状態では、普通図柄判定の当たり確率は、1/65536と比較的低く設定され、かつ、普通図柄の変動時間が12秒と比較的長く設定され、かつ、可動片115bの開放制御時間が0.2秒と比較的短く設定されている。
一方で、時短遊技状態では、普通図柄判定の当たり確率は、65535/65536と比較的高く設定され、かつ、普通図柄の変動時間が3秒と比較的短く設定され、かつ、可動片115bの開放制御時間が2.5秒と比較的長く設定されている。
従って、ゲート113bを同じ数の遊技球が通過した場合において、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも、第2始動装置115が開放状態に制御されやすくなる。これにより、時短遊技状態では、遊技の進行において遊技球の消費が抑えられ、非時短遊技状態よりも遊技者にとって有利に遊技を進行できる。時短遊技状態の場合には、時短遊技フラグが「ON」にセットされており、非時短遊技状態の場合には、時短遊技フラグが「OFF」となっている。また、非時短遊技状態から時短遊技状態への移行、または、時短遊技状態から非時短遊技状態への移行は、大当たり遊技終了後に実行され得る。
上記実施形態の時短遊技状態では、非時短状態と比較して、普通図柄判定の当たり確率が高く、かつ、普通図柄の変動時間が短く、かつ、可動片115bの開放制御時間が長く設定され、遊技の進行において遊技球の消費を抑制するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、時短遊技状態では、非時短遊技状態と比較して、普通図柄判定の当たり確率、普通図柄の変動時間、及び、可動片115bの開放制御時間のうち少なくとも一つが、遊技球の消費が抑制されるように設定されていてもよい。例えば、時短遊技状態では、遊技球の消費を抑制するために、非時短遊技状態と比較して、普通図柄の変動時間のみが短くなるように設定されていてもよい。
以下では、非確変遊技状態、かつ、非時短遊技状態である遊技状態を通常遊技状態とも呼ぶ。非確変遊技状態、かつ、時短遊技状態である遊技状態を低確時短遊技状態とも呼ぶ。確変遊技状態、かつ、非時短遊技状態である遊技状態を、高確非時短遊技状態とも呼ぶ。確変遊技状態、かつ、時短遊技状態である遊技状態を、高確時短遊技状態(潜伏遊技状態)とも呼ぶ。
また、時短遊技状態は、所定の変動回数の間継続して行われ得る。このように時短遊技状態が行われる変動回数を、時短変動回数とも呼ぶ。
[大当たり遊技の説明]
大当たり遊技は、大当たり遊技フラグがONの場合に実行され、大入賞装置117が最初に開放されるまでのオープニング演出と、大入賞装置117が開放及び閉塞を繰り返す複数のラウンド遊技と、大入賞装置117が閉塞してから次に特別図柄の変動が開始されるまでのエンディング演出と、で構成される。ラウンド遊技は、大入賞装置117の一回の開放期間をいい、ロング開放のラウンド遊技と、ショート開放のラウンド遊技とがある。
ロング開放のラウンド遊技では、大入賞装置117に規定個数(本実施形態では9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。また、規定個数の遊技球が入球しない場合でも、規定秒数(本実施形態では29.5秒)が経過すると、1回のラウンド遊技が終了となる。このようなロング開放のラウンド遊技では、大入賞装置117に遊技球が入球し易くなるとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能である。
一方、ショート開放のラウンド遊技は、例えば0.1秒だけ大入賞装置117が開放されて、1回のラウンド遊技が終了となる。これはいわゆる「パカ」と呼ばれる開放態様であり、遊技球が入球困難な開放態様である。したがって、ショート開放のときは、大入賞装置117への遊技球の入球は期待できず、ほとんど賞球は望めない。
このような「大当たり遊技」は、いわゆる「右打ち」で消化することとなる。ショート開放であっても遊技球が入球すれば賞球が行われるため、「右打ち」を指示するようにしてもよい。
[大当たり種別の説明]
図6は、大当たり図柄判定テーブルT2と、大当たりの種別の振り分け割合を示す説明図である。図6(A)は、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aを示す説明図であり、図6(B)は、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bを示す説明図であり、図6(C)は、大当たり種別の振り分け割合を示す説明図である。
図6(A)および(B)に示すように、本実施形態における特1大当たり図柄判定テーブルT2Aおよび特2大当たり図柄判定テーブルT2Bでは、大当たり図柄として「特定図柄A」、「特定図柄B」及び「特定図柄C」が設定されている。これらの大当たり図柄判定テーブルT2A,T2Bは、特定図柄A〜Cに0〜9の乱数(数値)が割り当てられており、割り当てられた乱数(数値)の数によって、大当たり図柄の選択割合が決められている。
以下では、各大当たり図柄(大当たり種別)とその選択割合について説明する。
(1)特定図柄A:16R確変大当たり
特定図柄Aは、大当たり遊技において、16回のロング開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Aで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、3つの装飾図柄がゾロ目で停止表示することで特定図柄Aでの大当たりが報知される。また、特定図柄Aで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「1,7」であるので2/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「0,1,4,6,7,9」であるので6/10の割合で選択される。
(2)特定図柄B:4R確変大当たり
特定図柄Bは、大当たり遊技において、4回のロング開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Bで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、3つの装飾図柄がゾロ目で停止表示することで特定図柄Bでの大当たりが報知される。また、特定図柄Bで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「0,2,4,5,8,9」であるので6/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「2,5,8」であるので、3/10の割合で選択される。
(3)特定図柄C:2R確変大当たり
特定図柄Cは、大当たり遊技において、2回のショート開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Cで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、装飾図柄の中図柄に特殊図柄が停止することで特定図柄Cでの大当たりが報知される。特殊図柄は、例えば、「確変」と表記された図柄である。また、特定図柄Cで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「3,6」であるので2/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「3」であるので1/10の割合で選択される。
なお、以下では、特定図柄Aを「特A」、特定図柄Bを「特B」、特定図柄Cを「特C」とも呼ぶ。
図6(C)に示すように、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当たり種別の振り分け割合が異なっている。第1特別図柄では16R確変大当たりに割り振られる確率が「20%」、4R確変大当たりに振り分けられる確率が「60%」、2R確変大当たりに振り分けられる確率が「20%」となっているのに対して、第2特別図柄では16R確変大当たりに割り振られる確率が「60%」、4R確変大当たりに振り分けられる確率が「30%」、2R確変大当たりに振り分けられる確率が「10%」となっている
[変動パターンテーブルの説明]
図7−1は、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aを例示する説明図である。図7−2は、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bを例示する説明図である。図7−3は、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cを例示する説明図である。図7−4は、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dを例示する説明図である。図7−5は、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aを例示する説明図である。図7−6は、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bを例示する説明図である。図7−7は、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cを例示する説明図である。図7−8は、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dを例示する説明図である。まず、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aについて説明し、その後、その他の変動パターンテーブルT4B,T4C,T4D、T5A、T5B、T5C、T5Dについて説明する。
図7−1に示すように、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aは、変動パターン1〜変動パターン10Bまでの19の変動パターンを有している。これらの変動パターン1〜10Bについて説明する。
なお、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aにおいて、「変動パターン」+「数字」+「アルファベット」で表される変動パターンがあるが、「変動パターン」+「数字」が同じである場合には、基本的に対応する基幹表示演出が同様の変動パターンとなる。例えば、変動パターン2Aと変動パターン2Bとは、基本的に対応する基幹演出がノーマルリーチ(ハズレ)演出で同様であり、後述する擬似連演出を実行するか否かが異なり得る。従って、「変動パターン」+「数字」が同じ変動パターンにはついては、同種の変動パターンと見なし、まとめて説明を行う。
なお、基幹表示演出とは、ベースとなる表示演出であり、背景画像の切り替わりタイミングや、演出の切り替わりタイミング、または、キャラクタの出現タイミングなどがほぼ同じ演出である。
[変動パターン1]
変動パターン1は、通常ハズレ演出を実行するための変動パターンである。この変動パターン1は、変動時間が5秒であり、ハズレの場合の21/30の割合で選択される。この通常ハズレ演出とは、メイン表示装置131において、リーチを形成するリーチ形成演出が行われずに、大当たり判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄配列(例えば、「2」「5」「1」)が形成される演出である。
[変動パターン2]
変動パターン2は、基幹演出としてノーマルリーチ(ハズレ)演出を実行するための変動パターンである。このうち、変動パターン2Aは、ノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動秒数が10秒であり、ハズレの場合の2/30で選択される。ノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出なし)は、メイン表示装置131において、擬似連演出が実行されず、リーチを形成するリーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄がリーチ図柄とは異なる図柄で停止表示されて、ハズレ図柄配列(例えば、「7」「6」「7」)が形成される演出である。
ここで、擬似連演出について説明する。擬似連演出(または擬似連続変動演出)とは、特別図柄の変動表示中において、装飾図柄を変動表示させ、当該装飾図柄を仮停止させた後、再び、変動表示させて、装飾図柄の変動表示を擬似的に繰り返す演出である。なお、この場合、擬似連演出では、装飾図柄を仮停止させているが、これに限られず、装飾図柄を仮停止させずに、スローダウンさせた後、その後、装飾図柄を変動表示させてもよい。
変動パターン2Bは、ノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動秒数が16秒であり、ハズレの場合の2/30で選択される。このノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出)は、メイン表示装置131において、擬似連演出が実行され、リーチを形成するリーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄がリーチ図柄とは異なる図柄で停止表示されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン3]
変動パターン3は、ノーマルリーチ(特C当たり)演出を実行する場合の変動パターンである。変動パターン3Aは、ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動時間が10秒であり、特定図柄Cでの大当たりの場合に選択される。ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄が特殊図柄で停止表示されて、特定図柄Cでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン3Bは、ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動時間が16秒であり、特定図柄Cでの大当たりの場合に選択される。ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄が特殊図柄で停止表示されて、特定図柄Cでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン4]
変動パターン4は、SPリーチ(ハズレ)演出を実行するための変動パターンである。変動パターン4Aは、SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動時間が30秒であり、ハズレの場合の3/60で選択される。SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
変動パターン4Bは、SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動時間が36秒であり、ハズレの場合の3/60で選択される。SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン5]
変動パターン5は、SPリーチ(特A,特B当たり)演出を実行するための変動パターンである。変動パターン5Aは、SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動時間が30秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の1/30で選択される。SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出が実行された後、SPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列(例えば、「7」「7」「7」)が形成される演出である。
変動パターン5Bは、SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動時間が36秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の4/30で選択される。SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、SPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン6]
変動パターン6は、SPSPリーチ(ハズレ)演出1を実行するための変動パターンである。変動パターン6Aは、SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が60秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
変動パターン6Bは、SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が66秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン7]
変動パターン7は、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1を実行するための変動パターンである。変動パターン7Aは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連なし)が実行され、変動時間が60秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の3/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン7Bは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連あり)が実行され、変動時間が66秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の7/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン8]
変動パターン8は、SPSPリーチ(ハズレ)演出2を実行するための変動パターンである。変動パターン8Aは、SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が60秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
変動パターン8Bは、SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が66秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン9]
変動パターン9は、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2を実行するための変動パターンである。変動パターン9Aは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が60秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の3/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン9Bは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が66秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の7/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン10]
変動パターン10は、SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出を実行するための変動パターンである。変動パターン10Aは、SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が80秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の1/30で選択される。SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SP演出、SPSPリーチ演出が実行されて、一旦、ハズレ図柄配列で仮停止表示させた後、装飾図柄を再変動させる復活演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン10Bは、SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が86秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の4/30で選択される。SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SP演出、SPSPリーチ演出が実行されて、一旦、ハズレ図柄配列で仮停止表示させた後、装飾図柄を再変動させる復活演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
なお、本実施形態では、変動パターンに基づく表示演出として、ノーマルリーチ演出が行われた場合よりも、SPリーチ演出が行われた場合の方が大当たりとなる期待度(以下では、大当たり期待度とも呼ぶ)が高くなるように、変動パターンの選択率が設定されている。また、SPリーチ演出が行われた場合よりも、SPSPリーチ演出が行われた場合の方が大当たり期待度が高くなるように、変動パターンの選択率が設定されている。
本実施形態では、図7−2に示すように、第1特1確変時第1変動パターンテーブルT4Bは、19の変動パターン(変動パターン11〜20B)を有しており、これらの変動パターンのうちの変動パターン12A〜20Bは、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する18の変動パターン(変動パターン2A〜10B)とそれぞれ同様となっている。第1特1確変時第1変動パターンテーブルT4Bが有する変動パターン11は、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1と同様に通常ハズレ演出を実行するための変動パターンであるが、変動パターン1と比較して、変動時間が長く、変動時間が10秒に設定されている。
また、図7−3に示すように、第1特2通常時第1変動パターンテーブルT4Cは、19の変動パターン(変動パターン21〜30B)を有しており、これらの変動パターン21〜30Bは、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する19の変動パターン(変動パターン1〜10B)とそれぞれ同様となっている。
さらに、図7−4に示すように、第1特2確変時第1変動パターンテーブルT4Dは、19の変動パターン(変動パターン31〜40B)を有している。これらの変動パターンのうちの変動パターン32A〜40は、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する18の変動パターン(変動パターン2A〜10B)とそれぞれ同様となっている。第1特2確変時第1変動パターンテーブルT4Dが有する変動パターン31は、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1と同様に通常ハズレ演出を実行するための変動パターンであるが、変動パターン1と比較して、変動時間が短く、変動時間が2秒に設定されている。
また、図7−5に示すように、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aは、19の変動パターン(変動パターン1X〜10BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン1X〜10BX)は、それぞれ、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1〜10Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1〜10Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
図7−6に示すように、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bは、19の変動パターン(変動パターン11X〜20BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン11X〜20BX)は、それぞれ、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bが有する変動パターン11〜20Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bが有する変動パターン11〜20Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
また、図7−7に示すように、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cは、19の変動パターン(変動パターン21X〜30BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン21X〜30BX)は、それぞれ、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cが有する変動パターン21〜30Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cが有する変動パターン21〜30Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
図7−8に示すように、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dは、19の変動パターン(変動パターン31X〜40BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン31X〜40BX)は、それぞれ、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dが有する変動パターン31〜40Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dが有する変動パターン31〜40Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
すなわち、第2変動パターンテーブルT5における各変動パターンは、第1変動パターンテーブルT4における対応する各変動パターンよりも、それぞれ変動時間が10秒ほど長く設定されている。
[主制御基板300での処理一覧]
図8は、主制御基板300で実行される処理の概略フローを示す説明図である。
主制御基板300のメインCPU301aは、電源が供給されると、メインROM301bに格納されているプログラムに基づいて、メイン処理を実行する。メインCPU301aは、メイン処理として、電源遮断から、電源遮断前の遊技状態に復旧するための電源復旧処理、または、メインRAM301cを初期化するRAMクリア処理を実行する。また、メインCPU301aは、メイン処理として、各種の乱数(例えば、大当たり乱数)の初期値の更新を実行する。
さらに、メインCPU301aは、メイン処理の実行中に、一定周期(例えば4ミリ秒周期)ごとに繰り返しタイマ割込処理を実行する。以下に、タイマ割り込み処理の各種処理を説明する。
[乱数更新処理]
まず、メインCPU301aは、乱数更新処理を実行する。この乱数更新処理は、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および、普通図柄乱数などの各種乱数値を更新する。これらの乱数値は、この処理が行われる毎に「1」加算される。なお、各乱数値は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻される。
[スイッチ処理]
続いて、メインCPU301aは、スイッチ処理を行う。このスイッチ処理は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に実行される。スイッチ処理には、始動装置スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、および、大入賞装置スイッチ処理などが含まれる。始動装置スイッチ処理には、事前判定処理が含まれる。
[始動装置スイッチ処理]
メインCPU301aは、始動装置スイッチ処理として、第1始動装置112または第2始動装置115に入球があった場合に、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、および、変動パターン乱数を取得して、これらを保留情報として、メインRAM301cの保留情報記憶領域301cx(保留情報領域:図4−2(B)参照)に格納する。例えば、メインCPU301aは、第1始動装置112に遊技球が入球し、第1特別図柄に対する保留情報を取得すると、保留情報記憶領域301cxの第1特別図柄に対応する保留情報領域において、保留情報が格納されている保留情報領域を特定し、当該保留情報領域の次に優先的に格納すべき保留情報領域に保留情報を格納する。ただし、第4保留情報領域に保留情報が格納されている場合には、保留情報の格納は行わない。第2特別図柄に対する保留情報が取得された場合も同様の処理が行われる。
また、メインCPU301aは、始動装置スイッチ処理として、保留情報を保留情報記憶領域301cx(保留情報格納領域)に格納する場合において、当該保留情報領域に、当該保留情報と対応付けて取得時保留順情報を格納する。この場合、保留情報が取得された場合において、保留情報領域に保留情報が格納されていない場合には、保留情報は第1保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「1」となる。
[事前判定処理]
図9は、主制御基板300のCPU301aで実行される事前判定処理を示すフローチャートである。メインCPU301aは、上述した始動装置スイッチ処理中に、事前判定処理を実行する。この事前判定処理では、第1始動装置123及び第2始動装置124への入球時において、取得された保留情報と取得時保留順情報とが保留情報記憶領域301cx(保留情報領域)に格納される前に、当該保留情報に基づいて、大当たり判定、大当たり図柄判定、リーチ判定、および、変動パターン判定が実行される。すなわち、この事前判定処理は、保留情報記憶領域301cx(保留情報領域)に格納された保留情報が保留情報判定領域301cyにシフトして、特別図柄判定が実行されるよりも前に、大当たり判定の結果、大当たり図柄判定の結果、リーチ判定の結果、および、変動パターン判定の結果を予め特定するための処理である。
図9に示すように、メインCPU301aは、S1001の処理で、取得した保留情報(大当たり乱数)に基づいて大当たり判定を実行し、大当たりか否かを判断する。メインCPU301aは、大当たりであると判断した場合(S1001:YES)には、S1002の処理で、大当たり図柄判定を実行し、特別図柄としての大当たり図柄(特定図柄A,B,C)を特定し、その後、S1004の処理へ移行する。一方、メインCPU301aは、大当たりでないと判断した場合(S1001:NO)、すなわち、ハズレであると判断した場合には、S1003の処理で、特別図柄としてのハズレ図柄を特定し、その後、S1004へ移行する。次に、メインCPU301aは、S1004の処理で、変動パターン判定を実行し、変動パターンを特定する。続いて、メインCPU301aは、S1005の処理で、保留コマンドを生成する。この保留コマンドには、保留情報記憶領域301cxに保留情報が追加されたことを表す保留追加情報と、特定された特別図柄(以下では、事前判定用特別図柄とも呼ぶ)と、上記で特定された変動パターン(以下では、事前判定用変動パターンとも呼ぶ)と、保留情報に対応付けられる取得時保留順情報と、が含まれる。事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報とを総じて事前判定情報とも呼ぶ。
[ゲートスイッチ処理]
また、メインCPU301aは、ゲートスイッチ処理として、ゲート113bに遊技球が通過した場合に、普通図柄乱数を取得して、メインRAM301cの所定の記憶領域に格納する。
[大入賞装置スイッチ処理]
メインCPU301aは、大入賞装置スイッチ処理として、大当たり遊技を実行中(大当たり遊技状態時)において、大入賞装置117に入賞した遊技球の検知を実行する。
この場合、メインCPU301aは、大当たり遊技状態時において、大入賞装置117への入賞に基づいて遊技者に払い出された遊技球の数を、メインRAM301cの獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される(蓄積される)獲得出玉相当情報が表す数に加算する。
また、メインCPU301aは、時短遊技状態が終了した場合には、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶された獲得出玉相当情報をリセット(消去)する。これにより、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報は、初大当たり時における大当たり遊技状態で払い出された遊技球数と、時短遊技状態が継続している間に移行した大当たり遊技状態で払い出された遊技球数との和を表す。すなわち、当該獲得出玉相当情報が表す数は、連チャン時の大当たり遊技状態で払い出された遊技球数である。
さらに、メインCPU301aは、大入賞装置スイッチ処理において、獲得出玉相当情報を更新した場合には、獲得出玉相当情報を表す獲得出玉相当情報コマンドをセットする。
[特別図柄処理]
スイッチ処理の後、メインCPU301aは、特別図柄に関する処理である特別図柄処理を行う。この特別図柄処理には、保留情報シフト処理と、大当たり判定処理と、大当たり図柄判定処理と、リーチ判定処理と、変動パターン設定処理と、特別図柄停止処理と、が含まれる。特別図柄処理の各処理について以下に説明する。
[保留情報シフト処理]
メインCPU301aは、保留情報シフト処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、特別図柄の変動表示が終了すると、メインRAM301cの保留情報記憶領域301cxにおいて、保留情報と、取得時保留順情報とをシフトさせる。例えば、メインCPU301aは、保留情報記憶領域301cxにおいて、第1特別図柄に対する保留情報が第1保留情報領域と第2保留情報領域に格納されており、かつ、第2特別図柄に対する保留情報が格納されていない状態で、特別図柄の変動表示が終了した場合には、第1特別図柄に対応する第2保留情報領域の保留情報と取得時保留順情報とを第1保留情報領域へシフトさせ、第1保留情報領域の保留情報と取得時保留順情報とをメインRAM301cの保留情報判定領域301cyにシフトさせる。
[大当たり判定処理]
次に、メインCPU301aは、大当たり判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、保留情報シフト処理によって、保留情報判定領域301cyにシフトされた保留情報に含まれる大当たり乱数と大当たり判定テーブルT1とに基づいて、大当たり判定を実行する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態の場合には、非確変時大当たり判定テーブルT1Aを用い、確変遊技状態の場合には、確変時大当たり判定テーブルT1Bを用いる。
[大当たり図柄判定処理]
次に、メインCPU301aは、大当たり図柄判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、大当たり判定が終了すると、大当たり判定の結果が大当たりの場合には、保留情報シフト処理によってシフトされた保留情報に含まれる大当たり図柄乱数と大当たり図柄判定テーブルT2とに基づいて、大当たり図柄判定を実行して、大当たり図柄(特別図柄)を決定する。この場合、シフトされた保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aを用い、シフトされた保留情報の種別が第2特別図柄の場合には、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bを用いる。一方、メインCPU301aは、大当たり判定でハズレの場合には、所定のハズレ図柄(特別図柄)を決定する。
[リーチ判定処理]
次に、メインCPU301aは、リーチ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、シフトされた保留情報に含まれるリーチ乱数とリーチ判定テーブルT3とに基づいて、リーチ判定を実行する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1通常時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1確変時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、特2通常時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、特2確変時リーチ判定テーブルを用いる。
[変動パターン設定処理]
次に、メインCPU301aは、変動パターン設定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、まず、取得時保留順情報に基づいて、第1変動パターンテーブルT4を選択するのか、第2変動パターンテーブルT5を選択するのかを決定する。例えば、取得時保留順情報が「3」、または、「4」の場合には、第1変動パターンテーブルT4を選択し、取得時保留順情報が「1」、または、「2」の場合には、第2変動パターンテーブルT5を選択する。
次に、メインCPU301aは、選択した変動パターンテーブルに含まれる4つの変動パターンテーブルのうち、遊技状態と特別図柄の種別に基づいて、いずれの変動パターンテーブルを用いるのか選択する。例えば、上記で第1変動パターンテーブルT4を選択した場合には、第1変動パターンテーブルT4のうちの4つの変動パターンテーブルT4A〜T4Dの中から1つの変動パターンテーブルを選択する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dを用いる。
また、例えば、上記で第2変動パターンテーブルT5を選択した場合には、第2変動パターンテーブルT5のうちの4つの変動パターンテーブルT5A〜T5Dの中から1つの変動パターンテーブルを選択する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dを用いる。
次に、メインCPU301aは、大当たり図柄判定の結果、リーチ判定の結果、シフトされた保留情報に含まれる変動パターン乱数、および、選択した変動パターンテーブルに基づいて、変動パターン判定を実行し、変動パターンを決定する。この場合、例えば、大当たり図柄判定の結果、特定図柄が決定されている場合には、選択した変動パターンテーブルにおける変動パターンのうち、当該特定図柄の演出内容に対応する変動パターンの中から選択する。また、リーチ判定の結果、リーチを行うと判定されている場合には、選択した変動パターンテーブルにおける変動パターンのうち、リーチを実行する演出内容に対応する変動パターンの中から選択する。メインCPU301aは、変動パターンを決定すると、決定した変動パターンを含む変動開始コマンドをセットする。
[特別図柄停止処理]
また、メインCPU301aは、特別図柄停止処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、変動パターン設定処理後、第1特別図柄表示器120又は第2特別図柄表示器122に特別図柄を変動表示させて、変動パターン判定で判定された変動パターンに基づく時間が経過すると、変動中の特別図柄を停止表示させ、当該停止表示させた特別図柄によって、大当たり図柄判定の判定結果を報知させる。この場合、メインCPU301aは、図柄確定コマンドをセットする。
さらに、メインCPU301aは、特別図柄停止処理において、変動中の特別図柄を停止表示させた後、大当たり図柄判定の判定結果に基づいて、大当たり遊技フラグをONするか否かを判定し、ONすると判定した場合には、大当たり遊技フラグをONする処理を実行する。
この特別図柄処理において、メインCPU301aは、時短遊技フラグおよび確変遊技フラグがONの場合に、時短変動回数が所定回数(例えば、100回)となった場合には、これら時短遊技フラグおよび確変遊技フラグをOFFする処理も実行する。
[普通図柄処理]
メインCPU301aは、普通図柄処理を行う。この普通図柄処理は、普通図柄判定処理と、動作パターン設定処理と、開閉部材制御処理と、を含む。普通図柄処理の各処理について以下に説明する。
[普通図柄判定処理]
メインCPU301aは、普通図柄判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、普通図柄の保留情報がある場合には、当該保留情報に含まれる普通図柄乱数と普通図柄判定テーブルT6とに基づいて、普通図柄判定を実行する。
[動作パターン設定処理]
メインCPU301aは、普通図柄判定で当たりと判定した場合には、可動片115bの動作パターン設定処理を行う。具体的には、メインCPU301aは、非時短遊技状態であるときは0.1秒間の開放を2回行う動作パターンを設定(合計開放制御時間は0.2秒)し、時短遊技状態であるときは0.5秒間の開放を5回行う動作パターンを設定(合計開放制御時間は2.5秒)する。メインCPU301aは、普通図柄判定の結果が、ハズレの場合には、動作パターンの設定を行わない。
[開閉図柄制御処理]
メインCPU301aは、開閉部材制御処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、普通図柄判定を実行後、普通図柄表示器118に普通図柄を変動表示させ、普通図柄判定の判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。この場合、普通図柄の変動秒数は、非時短遊技状態であるときは12秒と設定され、時短遊技状態であるときは3秒と設定される。メインCPU301aは、普通図柄を停止表示させた後、動作パターン設定処理において動作パターンが設定されていれば、当該動作パターンに基づいて、可動片115bを開閉制御する。
[大入賞装置開放制御処理]
続いて、メインCPU301aは、大入賞装置開放制御処理を行う。この大入賞装置開放制御処理は、開放パターン設定処理と遊技状態設定処理とを含む。
[開放パターン設定処理]
メインCPU301aは、大当たり遊技フラグがONである場合には、オープニング演出中に、大当たり図柄判定の結果に基づいて、大入賞装置117の開放パターンを設定する開放パターン設定処理を行う。メインCPU301aは、オープニング演出が終了すると、設定した開放パターンに基づいて、大入賞装置117の開閉制御を行い、ラウンド遊技を実現させる。
[遊技状態設定処理]
また、メインCPU301aは、エンディング演出が終了する場合に、大当たり遊技フラグをOFFする処理と、時短遊技フラグ、および、確変遊技フラグをONする処理とを実行すると共に、時短変動回数を所定回数(例えば、100回)に設定する遊技状態設定処理を行う。
[払出処理]
続いて、メインCPU301aは、払出処理を実行する。この払出処理は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する処理である。
[コマンド送信処理]
次に、メインCPU301aは、コマンド送信処理を実行する。このコマンド送信処理は、上記処理においてメインRAM301cにセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板320に送信する。
[演出制御基板320の電気的構成]
図10は、演出制御基板320の詳細を示すブロック図である。演出制御基板320は、主制御基板300から送信されるコマンド(変動パターン等含む)に基づき、演出パターンを決定して、演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信する。上述したように、画像制御基板330にはメイン表示装置131、および、音声出力装置331が電気的に接続されており、ランプ制御基板340には、演出ボタン135、変形文字ユニット154、第一鉄人ユニット155、第二鉄人ユニット156、主将ユニット161、強者ユニット171及び蜘蛛男ユニット181、および、演出用照明装置342が電気的に接続されている。かかる構成により、画像制御基板330およびランプ制御基板340は、演出制御基板320から送信される演出パターン指定コマンドに基づいて、表示演出、音声演出、照明演出、および、役物可動演出を実行することが可能となる。
図10に示すように、サブROM320bには、基幹表示演出指定テーブルTS1と、装飾図柄決定テーブルTS2と、チャンスアップ決定テーブルTS3とが格納されている。
基幹表示演出指定テーブルTS1は、主制御基板300から送信される変動パターンに基づいて、上述した通常ハズレ演出、ノーマルリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPSPリーチ(ハズレまたは当たり)演出1、SPSPリーチ(ハズレまたは当たり)演出2、および、SPSPリーチ復活(当たり)演出のうちのいずれかの演出を、表示演出における基幹となる演出(以下では、基幹表示演出とも呼ぶ)として指定するためのテーブルである。本実施形態では、主制御基板300から送信される変動パターンと基幹表示演出とが一対一に対応している。
なお、変動パターンに対し複数の基幹表示演出を対応させておき、演出制御基板320のサブCPU320aが抽選で基幹表示演出を選択するようにしてもよい。このようにすれば、同じ変動パターンであっても、その演出内容を変えることができる。また、複数の変動パターンに対して一つの基幹表示演出を対応させるようにしてもよい。
装飾図柄決定テーブルTS2は、演出パターンに基づく表示演出において、仮停止表示や確定停止表示する装飾図柄の組み合わせと、リーチを実行する場合におけるリーチ図柄と、を決定するためのテーブルである。
チャンスアップ決定テーブルTS3は、表示演出において、所定のチャンスアップ演出を決定するためのテーブルである。ここで、チャンスアップ演出とは、通常の演出とは異なる態様の表示演出を実行して、通常の演出と比較して、大当たりの期待度を上昇させるための演出である。
図10に示すように、サブRAM320cには、保留記憶領域320c1と、獲得出玉相当情報記憶領域320c2と、事前判定情報記憶領域320c3とが設けられている。
保留記憶領域320c1は、第1特別図柄に対応した第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域、および、第4保留領域と、第2特別図柄に対応した第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域、および、第4保留領域との8つの領域に区分され、それぞれに1つの保留フラグが格納可能となっている。保留記憶領域320c1の第1特別図柄に対応する保留領域において、保留フラグの格納の優先順は、第1保留領域が最優先で格納対象とされ、第1保留領域に保留フラグが格納されていれば、次に、第2保留領域が優先で格納対象とされ、次に、第3保留領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4保留領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対応する保留領域においても同様である。演出制御基板320が主制御基板300からの保留コマンドを受信すると、保留記憶領域320c1において、保留フラグが格納されている保留領域を特定し、当該保留領域の次に優先的に格納すべき保留領域に保留フラグを格納する。ただし、第4保留領域に保留フラグが格納されている状態で、保留コマンドを受信した場合には、保留フラグの格納は行わない。
また、保留フラグの消去の優先順は、格納する場合の優先順の逆であり、すなわち、第4保留領域が最優先で消去対象とされ、第4保留領域に保留フラグが格納されていないと、次に、第3保留領域が優先で消去対象とされ、次に、第2保留領域が優先で消去対象とされ、最後に、第1保留領域が消去対象として選択される。演出制御基板320が主制御基板300から図柄確定コマンドを受信すると、保留記憶領域320c1において、保留フラグが格納されている保留領域を特定し、優先的に消去すべき保留領域の保留フラグを消去する。第1保留領域に保留フラグを格納されていない場合には、消去処理を行わない。
獲得出玉相当情報記憶領域320c2は、主制御基板300から送信される獲得出玉相当情報コマンドが表す獲得出玉相当情報を記憶するための領域である。この獲得出玉相当情報は、獲得出玉相当情報コマンドが送信されてくるたびに、上書き保存される。
図11は、サブRAM320cに設けられる事前判定情報記憶領域320c3を模式的に示す説明図である。事前判定情報記憶領域320c3は、事前判定情報(事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報)を格納するための記憶領域であり、特別図柄の種別に対応して、それぞれ、4つの格納領域(第1格納領域、第2格納領域、第3格納領域、および、第4格納領域)が設けられている。また、それぞれの格納領域には、事前判定用特別図柄に基づく大当たり判定情報を格納する大当たり判定情報欄と、事前判定用図柄に基づく大当たり図柄情報を格納する大当たり図柄情報欄と、事前判定用変動パターンに基づく変動パターン情報を格納する変動パターン情報欄と、取得時保留順情報を格納する取得時保留順情報欄と、連続演出の発動の有無を示す連続演出有無情報を格納する連続演出有無情報欄と、が設けられている。詳細は後述するが連続演出有無情報は、連続演出発動情報と、連続演出不発動情報とを含む。
主制御基板300から送信されてくる保留コマンド(図9:S1005)には、事前判定情報(事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報)が含まれる。事前判定情報記憶領域320c3には、これらの事前判定情報が対応付けられて格納される。第1特別図柄に対する格納領域において、事前判定情報を格納する優先順は、第1格納領域が最優先で格納対象とされ、第1格納領域に事前判定情報が格納されていれば、次に、第2格納領域が優先で格納対象とされ、次に、第3格納領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4格納領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対する格納領域についても同様である。例えば、第1特別図柄の第3格納領域に既に事前判定情報が格納されている状態で、新たな第1特別図柄の事前判定情報(特定図柄A、変動パターン7B、取得時保留順情報「4」)を格納する場合(図11参照)には、第4格納領域の取得時保留順情報欄に「4」を表す情報を格納し、第4格納領域の変動パターン情報欄に「変動パターン7B」を表す情報を格納し、第4格納領域の大当たり図柄情報欄に「特定図柄A」を表す情報を格納し、第4格納領域の大当たり判定情報欄に「大当たり」を表す情報を格納する。
なお、図11では、第1特別図柄に係る第1格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン1」の情報が、取得時保留順情報欄に「3」を表す情報がそれぞれ格納されている。第2格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン2AX」の情報が、取得時保留順情報欄に「1」を表す情報がそれぞれ格納されている。第3格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン4BX」の情報が、取得時保留順情報欄に「2」を表す情報がそれぞれ格納されている。
また、連続演出有無情報欄には、後述の先読み処理において、連続演出を実行するか否かを表す連続演出発動情報が格納される。なお、図11では、第1特別図柄に係る第4格納領域に対応する連続演出有無情報欄に、連続演出の発動を示す情報である連続演出発動情報として「○」が示され、その他の格納領域には、連続演出を発動しないことを示す情報である連続演出不発動情報として「−」が示されている。
なお、サブRAM320cは、所定のフラグなどが記憶されるフラグ記憶領域(図示せず)も有している。例えば、このフラグ記憶領域には、後述する連続実行演出フラグや擬似連演出実行フラグなどが格納される。
[演出制御基板320での処理一覧]
図12は、演出制御基板320で実行される処理の一覧を示す説明図である。演出制御基板320のサブCPU320aは、電源が供給されると、演出メイン処理を実行する。
[演出メイン処理]
サブCPU320aは、演出メイン処理として、主制御基板300で実行される電源復旧処理に対応する電源復旧演出処理、または、主制御基板300で実行されるRAMクリア処理に対応するRAMクリア演出処理を実行する。
また、サブCPU320aは、演出メイン処理中の実行中に、一定周期(例えば、2ミリ秒)ごとに繰り返し演出タイマ割込処理を実行する。なお、このような演出制御基板320で行われる処理は、サブROM320bに格納されているプログラムに基づいて実行される。
[演出タイマ割込処理]
サブCPU320aは、演出タイマ割込処理において、乱数更新処理と、コマンド受信処理と、演出ボタン処理と、コマンド送信処理とを実行する。以下に、演出タイマ割込処理の各種処理を説明する。
[乱数更新処理]
サブCPU320aは、乱数更新処理として、演出に用いる各種乱数(例えば、装飾図柄決定乱数、チャンスアップ乱数)を更新する。具体的には、サブCPU320aは、各種乱数に「1」を加算して更新し、所定の値まで到達すると「0」にリセットする。
[コマンド受信処理]
サブCPU320aは、コマンド受信処理として、先読み処理と、演出パターン決定処理と、保留処理と、事前判定情報シフト処理と、普図演出処理と、図柄確定処理と、獲得出玉相当情報記憶処理と、大当たり処理とを実行する。以下に、コマンド受信処理の各種処理を説明する。
[先読み処理]
先読み処理は、主制御基板300から送信される保留コマンドに基づいて連続演出を行うか否かを判定する処理、擬似連演出を行うか否かを判定する処理を実行する。この先読み処理については、図13を用いて詳細を後述する。
なお、連続演出とは、メイン表示装置131において、実行され得る演出であり、特別図柄における複数の変動表示に亘って、後述する変動開始演出中に実行され得る演出である。この連続演出は、1種類の演出だけで構成されていてもよいし、複数種類の演出を含んでいてもいい。連続演出が複数種類の演出を含む場合には、複数種類の演出のうち1つの演出を選択して実行するようにしてもよい。また、連続演出は、特別図柄における1回の変動表示に実行されてもよい。
また、擬似連演出は、1種類の演出だけで構成されていてもよいし、複数種類の演出を含んでいてもいい。擬似連演出が複数種類の演出を含む場合には、複数種類の演出のうち1つの演出を選択して実行するようにしてもよい。
[演出パターン決定処理]
サブCPU320aは、演出パターン決定処理として、基幹表示演出指定テーブルTS1、装飾図柄決定テーブルTS2、および、チャンスアップ決定テーブルTS3に基づいて、演出パターンを決定する。この演出パターン決定処理についての詳細は、図14を用いて後述する。
[保留処理]
サブCPU320aは、保留処理として、主制御基板300からの保留コマンドを受信した場合であって、サブRAM320cに設けられた保留記憶領域320c1における第4保留領域に保留フラグが格納されていない場合に、格納優先度が高い保留領域に保留フラグを格納する。例えば、サブCPU320aは、第1〜第2保留領域に保留フラグが格納された状態で、保留コマンドを受信した場合には、第3保留領域に保留フラグを格納する。また、サブCPU320aは、保留処理として、演出パターン決定処理で演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)に、保留フラグの消去優先度の高い保留領域から1つの保留フラグを消去する。サブCPU320aは、第1〜第4保留領域に保留フラグが格納された状態で、演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)には、第4保留領域の保留フラグを消去する。
また、サブCPU320aは、保留処理として、保留表示に係る処理を実行する。具体的には、保留記憶領域320c1の4つの保留領域に対応させて、メイン表示装置131において保留表示を行うための保留表示コマンドをセットする。例えば、保留記憶領域320c1において、第1〜第3保留領域に保留フラグが格納されている状態では、メイン表示装置131において3つの保留があることを示す保留表示コマンドをセットする。この保留表示コマンドは、後述のコマンド送信処理において、画像制御基板330に送信される。画像制御基板330は、保留表示コマンドを受信した場合には、メイン表示装置131を制御して、当該保留表示コマンドに基づく保留表示を実行する。
[事前判定情報シフト処理]
サブCPU320aは、事前判定情報のシフト処理として、演出パターン決定処理で演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)に、サブRAM320cの事前判定情報記憶領域320c3の格納領域に格納された事前判定情報のシフト処理を実行する。例えば、図11のごとく事前判定情報が格納されている場合において事前判定情報のシフト処理を実行する場合には、第1格納領域に格納された情報を消去し、第2格納領域に格納された情報を第1格納領域にシフトし、第3格納領域に格納された情報を第2格納領域にシフトし、第4格納領域に格納された情報を第3格納領域にシフトする。従って、第1特別図柄に対応する第1格納領域〜第4格納領域に格納されている事前判定情報(大当たり判定情報、大当たり図柄情報、変動パターン情報のセット)の数と、主制御基板300のメインRAM301c(保留情報記憶領域301cx:図4−2参照)に格納されている第1特別図柄に対する保留情報の数とは、1対1に対応する。同様に、第2特別図柄に対応する第1格納領域〜第4格納領域に格納されている事前判定情報(大当たり判定情報、大当たり図柄情報、変動パターン情報を1セット)の数と、主制御基板300のメインRAM301c(保留情報記憶領域301cx)に格納されている第2特別図柄に対する保留情報の数とは、1対1に対応する。例えば、図11に示すように、第1特別図柄に対する第1格納領域〜第4格納領域のすべてに事前判定情報が格納されていれば、主制御基板300のメインRAM301c(保留情報記憶領域301cx)に格納されている第1特別図柄に対する保留情報の数も4つである。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄および第2特別図柄の双方に保留情報があり、特別図柄を停止して、次の図柄変動へと移行する場合、第2特別図柄の保留情報を優先的に用いて特別図柄判定を行う。従って、事前判定情報記憶領域320c3において、第1特別図柄および第2特別図柄に対応する格納領域のそれぞれに事前判定情報が格納されている場合には、装飾図柄の変動を停止表示して、次の変動演出へと移行する場合、第2特別図柄に対応する格納領域の事前判定情報のシフト処理が実行される。
[普通図柄演出処理]
普通図柄演出処理は、普通図柄判定における判定結果に応じて、メイン表示装置131の所定の領域(例えば、メイン表示装置131の角)などで、普通図柄の変動に対応する演出を行う。例えば、普通図柄の変動中は「○」と「×」とを交互に表示し、判定結果に応じて当たりであれば「○」、ハズレであれば「×」を表示する。
[図柄確定処理]
サブCPU320aは、図柄確定処理として、主制御基板300からの図柄確定コマンドに基づいて、メイン表示装置131で変動中の装飾図柄を確定停止表示させるための処理を実行する。
[獲得出玉相当情報記憶処理]
サブCPU320aは、獲得出玉相当情報記憶処理として、主制御基板300から獲得出玉相当情報コマンドを受信した場合には、当該コマンドが表す獲得出玉相当情報をサブRAM320cの獲得出玉相当情報記憶領域320c2に記憶する。
[大当たり処理]
サブCPU320aは、大当たり処理として、主制御基板300からの所定のコマンドを受信することによって、大当たり遊技の初めのオープニング演出を実行するためのオープニング処理、大当たり遊技中のラウンド遊技に対応するラウンド演出を実行するためのラウンド処理、および、大当たり遊技の最後に、エンディング演出を実行するためのエンディング処理を実行する。
[演出ボタン処理]
サブCPU320aは、演出ボタン処理として、演出ボタン135や演出操作キー136を介した入力を検出し、それに応じた所定の演出を行う。
[コマンド送信処理]
サブCPU320aは、コマンド送信処理として、上記各種処理でセットされたコマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信する。
[先読み処理の説明]
図13は、先読み処理のフローチャートである。ここで、上述した先読み処理を以下に説明する。
この先読み処理では、まず、サブCPU320aは、S1305の処理で、保留コマンド受信処理を実行する。具体的には、主制御基板300から保留コマンドを受信したか否かを判断し、保留コマンドを受信した場合には、保留コマンドに含まれる事前判定情報を事前判定情報記憶領域320c3の対応する格納領域に格納する。保留コマンドを受信していない場合には、後述の連続演出フラグ設定処理と擬似連演出フラグ設定処理を実行せずに、この先読み処理を終了する。
続いて、サブCPU320aは、保留コマンド受信処理後、S1310の処理で、連続演出フラグ設定処理を実行する。具体的には、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがOFFである場合には、S1305の処理で受信した事前判定情報に基づいて、連続演出を実行するか否か、言い換えれば、連続演出フラグをONにするか否かを判定する。詳しくは、サブCPU320aは、以下の条件A、条件Bの2つの条件をすべて満たした場合に、連続演出フラグをONすると判定し、2つの条件のうち一つでも満たさない場合には、連続演出フラグをONしないと判定する。
条件A:事前判定情報記憶領域320c3において、S1305の処理で新たに格納した事前判定情報よりも前に格納された事前判定情報(大当たり判定情報欄)に、大当たりを表す情報がないこと。言い換えれば、S1305の処理で事前判定情報を格納する前の保留情報記憶領域301cxにおける保留情報に大当たりがないこと。
条件B:先読み抽選に当選。
上記条件Aの例として、第2特別図柄に対応する格納領域には事前判定情報が格納されておらず、一方で、第1特別図柄に対応する第1格納領域〜第3格納領域にそれぞれ事前判定情報が格納されており、新たに、S1305の処理で事前判定情報を第1特別図柄に対応する第4格納領域に格納した場合を想定する(図11参照)。この場合、第1特別図柄に対応する第1格納領域〜第3格納領域に格納された事前判定情報(大当たり判定欄)に大当たりを示す情報がなければ、上記条件Aが満たされる。
また、条件Cにおける先読み抽選は、S1305の処理で新たに格納した事前判定情報に含まれる事前判定用特別図柄が、ハズレ図柄の場合には、第1の先読み抽選確率で抽選を行い、大当たり図柄の場合には、第1の先読み抽選確率よりも当選期待度が高い第2の先読み抽選確率で抽選を行うように設定されている。これにより、大当たりの場合に、先読み演出が実行される確率が高く設定され、言い換えれば、先読み演出が出現した場合には、先読み演出が出現しない場合と比較して、大当たり期待度が高い。
また、本実施形態では、条件A、条件Bのすべてを満たさなければ、連続演出フラグをONしないこととしているが、本発明は、これに限られるものではなく、例えば、上記条件Bを満たせば、連続演出フラグをONするようにしてもよい。
連続演出フラグをONとすると判定した場合には、事前判定情報記憶領域320c3において、S1305の処理で格納した格納領域に対応する連続演出有無情報欄に、連続演出発動情報(図11では「○」)を格納する。連続演出フラグをONしないと判定した場合には、事前判定情報記憶領域320c3において、S1305の処理で格納した格納領域に対応する連続演出有無情報欄に、連続演出不発動情報(図11では「−」)を格納する。
サブCPU320aは、連続演出有無情報欄に連続演出発動情報、または、連続演出不発動情報が格納された場合、または、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグが既にONである場合には、次のS1315の処理に移行する。
なお、連続演出フラグがONされ、事前判定情報記憶領域320c3の連続演出有無情報欄に、連続演出発動情報「○」が格納された場合には、次回の特別図柄の変動表示から、メイン表示装置131において、連続演出が実行される。この連続演出は、連続演出発動情報を含む事前判定情報に対応する保留情報に基づいて表示演出が実行されるまで、実行され得る。この場合、連続演出発動情報を含む事前判定情報に対応する保留情報に基づく表示演出中でも実行され得る。
また、サブCPU320aは、この連続演出フラグ設定処理で連続演出フラグをONに設定した場合において、判定に用いた事前判定情報に対応する変動表示が終了した場合には、上述した図柄確定処理において、連続演出フラグをOFFに設定する。
続いて、サブCPU320aは、連続演出フラグ設定処理後、S1315の処理で、擬似連演出フラグ設定処理を実行する。具体的には、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがONである場合には、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグをOFFに設定する。サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがOFFである場合には、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグをONに設定する。その後、この先読み処理を終了し、コマンド受信処理に戻る。
なお、サブCPU320aは、後述の演出パターン決定処理において、取得した変動パターンが擬似連演出ありの変動パターン(例えば、変動パターン7B)の場合であっても、上記擬似連演出フラグ設定処理により、擬似連演出フラグがOFFに設定されている場合(連続演出フラグがONの場合)には、擬似連演出を実行しない。
[演出パターン決定処理の説明]
図14は、演出パターン決定処理のフローチャートである。この演出パターン決定処理において、まず、サブCPU320aは、主制御基板300からの変動開始コマンドを受信したか否かを判断する(S1405)。サブCPU320aは、変動開始コマンドを受信していない場合(S1405:NO)には、この演出パターン決定処理を終了し、コマンド受信処理に戻る。
サブCPU320aは、変動開始コマンドを受信した場合(S1405:YES)には、S1410の処理で、変動開始コマンドに含まれる変動パターンを取得する。
次に、サブCPU320aは、S1415の処理で、演出パターンを決定する。具体的には、サブCPU320aは、基幹表示演出の決定、連続演出の決定、擬似連演出の決定、リーチ図柄の決定、チャンスアップの決定、および、停止図柄の決定を行うことで演出パターンを決定する。以下に、この詳細について説明する。
まず、サブCPU320aは、基幹表示演出指定テーブルTS1に基づいて、S1410の処理で取得した変動パターンに対応する演出を基幹表示演出として決定する。例えば、サブCPU320aは、取得した変動パターンが変動パターン6Bの場合、基幹表示演出指定テーブルTS1に基づいて、変動パターン6Bに対応する演出であるSPSPリーチ(ハズレ)演出1を基幹表示演出として決定する。
次に、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがONである場合には、連続演出の実行を決定する。サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがOFFである場合には、連続演出の不実行を決定する。
次に、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがONである場合であって、S1410の処理で取得した変動パターンが擬似連演出に対応している場合には、擬似連演出の実行を決定する。例えば、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがONである場合であって、S1410の処理で取得した変動パターンが「変動パターン4B」である場合には、擬似連演出の実行を決定する。
一方、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがOFFである場合には、S1410で取得した変動パターンが擬似連演出に対応しているか否かに拘わらずに、擬似連演出の不実行を決定する。例えば、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがOFFである場合には、S1410の処理で取得した変動パターンが「変動パターン4B」であるにも拘わらずに、擬似連演出の不実行を決定する。
すなわち、連続演出フラグがONの場合には、擬似連演出フラグはOFFであるので、連続演出が実行される場合には、擬似連演出が実行されない。一方、連続演出フラグがOFFの場合には、擬似連演出フラグはONであるので、S1410で取得した変動パターンが擬似連演出に対応していれば、擬似連演出が実行され得る。
次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンがリーチ(リーチ形成演出)を実行する演出に対応している場合には、装飾図柄決定乱数と装飾図柄決定テーブルTS2に基づいて、リーチ図柄を決定する。サブCPU320aは、取得した変動パターンがリーチ(リーチ形成演出)を実行する演出に対応していない場合には、この処理を飛ばす。
次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンと、チャンスアップ乱数とに基づいて、上述のようなチャンスアップ演出実行の有無を決定する。
次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンと、装飾図柄決定乱数とに基づいて、最終停止する装飾図柄の図柄配列を決定する。
以上より、サブCPU320aは、基幹表示演出、連続演出実行の有無、擬似連演出実行の有無、リーチ図柄、チャンスアップ実行の有無、および、最終停止する装飾図柄の図柄配列を決定し、この決定に沿った表示演出、役物可動演出、音声演出、および、発光演出を実現するための演出パターンを最終決定する。
[変形文字ユニット]
図15に示すように、変形文字ユニット154は、遊技盤102Aの後側に設けられた表示装置ベース1501に設置されている。変形文字ユニット154は、表示装置ベース1501の後側に配置されるメイン表示装置131と、表示装置ベース1501の前側に配置される遊技盤102Aとの間に配置されている。表示装置ベース1501は、変形文字ユニット154(後述する可動役物1511〜1518)の周囲に配置され、表示装置ベース1501が変形文字ユニット154を保護するための部材としても機能する。表示装置ベース1501は、略矩形状のベース部分1501aと、このベース部分1501aの外周縁に前方へ延びるように形成された周壁部分1501bとを有する箱体であり、ABSなどのプラスチック成形品が用いられる。また、表示装置ベース1501には、ベース部分1501aの後側にメイン表示装置131が配置され、ベース部分1501aに形成された表示画面領域開口1501cに、メイン表示装置131の表示画面領域が臨む。
図15−1に示すように、変形文字ユニット154は、所定の動作による演出を行う複数(本実施形態では7基)の可動役物1511〜1517を備えている。そして、変形文字ユニット154は、第1〜第7可動役物1511〜1517により複数の装飾形態(図15および図19)を表現可能になっている。なお、各可動役物1511〜1517は、内蔵および/または周辺に配置された図示しないLED等の発光手段により、動作と連係してまたは独立して、発光演出も可能である。
図15に示すように、変形文字ユニット154は、複数の可動役物1511〜1517の全てが、メイン表示装置131の表示画面領域の外周部に位置するときに、第1装飾形態を形成する。本実施形態の変形文字ユニット154は、第1装飾形態において、表示画面領域を縁取る星形をイメージさせる装飾の一部を構成する。図19に示すように、変形文字ユニット154は、複数の可動役物1511〜1517の全てが、メイン表示装置131の表示画面領域の外周部より内側に位置するときに、第1装飾形態と異なる第2装飾形態を形成する。本実施形態の変形文字ユニット154は、第2装飾形態において、表示画面領域の前側に重ねて「A」をイメージさせる文字装飾を構成する。可動役物1511〜1517は、メイン表示装置131の表示画面領域の外周部(外側位置)と、この外側位置よりも表示画面領域の中心側に位置する内側位置との間で移動すると共に、この移動に際して姿勢が変化するように動作する。本実施形態では、第1装飾形態で図形装飾を形成し、第2装飾形態で遊技機のモチーフとの関係で意味合いを感じさせる(遊技者の期待感を煽る)文字装飾を形成するように、装飾形態のそれぞれにおいて印象が大きく異なる装飾が形成される。また、本実施形態では、第1装飾形態において表示画面領域の周りに分散して遊技盤102Aに広がった比較的大きな装飾を形成するのに対し、第2装飾形態において表示画面領域の前側に集合して遊技盤102Aの中央部にまとまった装飾を形成する。
第1装飾形態および第2装飾形態としては、前述した例に限らず、例えば第1装飾形態で複数の可動役物1511〜1517の全部または一部によって文字装飾を形成してもよい。また、装飾形態としては、特定の文字や図形や意匠などを象るものに限らず、遊技者に視覚的な影響を与えるものであればよい。そして、装飾形態としては、複数の可動役物1511〜1517の全部または一部が関連して構成される1または2以上の装飾や、複数の可動役物1511〜1517の全部または一部が互いに関連しないで、可動役物1511〜1517自身または可動役物1511〜1517の配置等から生じる装飾を含む。更に、第1装飾形態と第2装飾形態とにおいて、同じような意匠で大きさや配置を異ならしてもよい。更にまた、可動役物1511〜1517に液晶等の表示部を設けたり、または可動役物1511〜1517を液晶等の表示部で構成し、表示部の表示を関連させてもよい。なお、可動役物1511〜1517が隣接するとは、可動役物1511〜1517が接するように配置される関係に限らず、可動役物1511〜1517が少し離れて配置される関係であっても、可動役物1511〜1517が重なるように配置される関係などであってもよい。
変形文字ユニット154は、透明な遊技盤102Aまたは開口部102AZを通して、第1装飾形態にある可動役物1511〜1517の少なくとも一部を遊技者が前側から視認可能である。また、変形文字ユニット154は、透明な遊技盤102Aまたは開口部102AZを通して、第2装飾形態にある可動役物1511〜1517が開口部102AZの内側に位置して、ほぼ全体が前側から視認可能になる。このように、第1装飾形態では、可動役物1511〜1517が他の周辺部材に一部隠されてしまうが、第2装飾形態では、第1装飾形態よりも可動役物1511〜1517が見やすくなる。変形文字ユニット154は、表示画面領域に表示される装飾図柄などの各種演出等に合わせて、または独立して、所定の動作タイミングで装飾形態を変更するように制御される。
図15に示すように、変形文字ユニット154は、第1装飾形態において、表示画面領域の左上側に位置する第1可動役物1511と、表示画面領域の上左側に位置する第2可動役物1512と、上中央左側に位置する第3可動役物1513と、上中央右側に位置する第4可動役物1514とを備えている。また、変形文字ユニット154は、第1装飾形態において、表示画面領域の左下側に位置する第5可動役物1515と、表示画面領域の下右側に位置する第6可動役物1516と、右上側に位置する第7可動役物1517とを備えている。更に、変形文字ユニット154は、第1装飾形態において、第4可動役物1514の上側に位置する補助可動役物1518を備えており、本実施形態では補助可動役物1518が第1装飾形態において形成する装飾の一部を構成している。
第1〜第4可動役物1511〜1514および補助可動役物1518は、表示装置ベース1501に設置される第1ベース部材1520に動作可能に支持され、第5〜第7可動役物1515〜1517は、表示装置ベース1501に設置される第2ベース部材1522に動作可能に支持されている。このように、変形文字ユニット154は、複数の可動役物1511〜1514,1518を支持する第1ベース部材1520と、同じく複数の可動役物1515〜1517を支持する第2ベース部材1522とを有し、第1ベース部材1520と第2ベース部材1522とが互いに固定されている。なお、以下の説明において、第1ベース部材1520、第1ベース部材1520に支持された第1〜第4可動役物1511〜1514および補助可動役物1518を上部可動ユニットといい、第2ベース部材1522および第2ベース部材1522に支持された第5〜第7可動役物1515〜1517を下部可動ユニットという場合もある。
[第1ベース部材]
図15に示すように、第1ベース部材1520は、表示装置ベース1501のベース部分1501aに形成された表示画面領域開口1501cの左側中央から上側、上部および右側上部を囲うように形成されている。第1ベース部材1520には、第1〜第4可動役物1511〜1514および補助可動役物1518を動作させるための上部駆動機構が設けられている。図15および図23に示すように、第1ベース部材1520は、ベース部分1501aの前側に配置されて、上部駆動機構を目隠しする背面板1520aと、同じくベース部分1501aの前側に配置されて、上部駆動機構を目隠しする装飾板1520bとを有している。上部可動ユニットは、第2〜第4可動役物1512〜1514および補助可動役物1518が、その移動に際して表示画面領域開口1501cの上側に左右に亘って配置された背面板1520aの前側に重なるように動作する。図23に示すように、背面板1520aには、可動役物1512〜1514,1518を支持可能な摺動部2302,2304,2306,2308が設けられている。なお、摺動部2302,2304,2306,2308については、後で詳細に説明する。
第1ベース部材1520の装飾板1520bは、ポリカーボネート(PC)などのプラスチック成形品が用いられ、背面板1520aは、摩擦係数が極めて小さくて磨耗し難い自己潤滑性を有するポリアセタール(POM)などの結晶性プラスチックが用いられている。また、背面板1520aおよび装飾板1520bは、透明な遊技盤102Aおよび開口部102AZを通して一部が遊技者から視認可能であり、何れも着色されている。背面板1520aと装飾板1520bとは、異なる色に設定されており、本実施形態では背面板1520aが灰色であるのに対して、装飾板1520bが黒色である。ここで、背面板1520aは、前側に配置される可動役物1512〜1514,1518に応じた目立たない色が選択される。一方、装飾板1520bは、上部駆動機構を構成するアーム等の部材と同じ黒色が選択され、装飾板1520bの付近を通る部材が目立たないようになっている。
[第2ベース部材]
図15に示すように、第2ベース部材1522は、表示装置ベース1501のベース部分1501aに形成された表示画面領域開口1501cの左側中央から下側、下部および右側を囲うように形成されている。第2ベース部材1522には、第5〜第7可動役物1515〜1517を動作させるための下部駆動機構が設けられている。第2ベース部材1522は、他の部材に隠されて遊技者からほぼ見えない。第2ベース部材1522は、ポリカーボネート(PC)などのプラスチック成形品が用いられている。また、第2ベース部材1522は、下部駆動機構を構成するアーム等の部材と同じ黒色が選択され、下部駆動機構の部材が目立たないようになっている。
[固定部材]
図24および図24−1に示すように、第1ベース部材1520と第2ベース部材1522とは、固定部材2402,2404で連結して互いに固定されている。変形文字ユニット154において、第1ベース部材1520の左側部分と第2ベース部材1522の左側部分が第1固定部材2402で連結され、第1ベース部材1520の右側部分と第2ベース部材1522の右側部分が第2固定部材2404で連結されている。固定部材2402,2404は、表示装置ベース1501およびベース部材1520,1522をなすプラスチックよりも剛性を有する板金からなる板状の部材であり、表示画面領域開口1501cの上下幅よりも長く設定されている。また、各固定部材2402,2404は、ベース部材1520,1522における上下に延在する部分の後側に重なって、ベース部材1520,1522を補強すると共に、変形文字ユニット154を表示装置ベース1501に設置した際に、表示装置ベース1501を補強する。図24−2に示すように、固定部材2402,2404は、外縁部がベース部材1520,1522の外縁形状に合わせて形成されると共に、外縁部に前側へ折れ曲がった位置決め片2402a,2404aが形成されている。図24−1(a)に示すように、位置決め片2402a,2404aに沿わせて第1ベース部材1520および第2ベース部材1522を配置することで、第1ベース部材1520および第2ベース部材1522を互いに位置決めできる。固定部材2402,2404は、第1装飾形態にある可動役物1511,1515,1517に重なるように延在している。
固定部材2402,2404についてより詳細に説明する。図24−1(a)に示すように、固定部材2402,2404は、第1ベース部材1520の側部と第2ベース部材1522の側部との間に亘って上下に延在しており、表示装置ベース1501の表示画面領域開口1501cの横側に配置されている。図24−1(b)に示すように、固定部材2402,2404は、ベース部材1520,1522の後面の形状に合わせて形成された板状の本体部分がベース部材1520,1522の後面に重なり、本体部分がベース部材1520,1522の後面に接している。すなわち、固定部材2402,2404の本体部分は、ベース部材1520,1522の後面が凹凸形状である場合は、当該後面に合わせた凹凸形状となっており、互いの凹凸のかみ合いによりベース部材1520,1522と固定部材2402,2404とを精度よく位置合わせすることができる。図24(a)に示すように、第1固定部材2402は、第1装飾形態にある第1可動役物1511および第5可動役物1515の後側に重なるように配置されている。また、第1固定部材2402は、上部が第1可動役物1511および第2可動役物1512を支持する第1アーム1602の第1ベース部材1520への支持部位近傍まで延びており、下部が第5可動役物1515を支持する第3アーム2202の第2ベース部材1522への支持部位近傍まで延びている。図24(b)に示すように、第2固定部材2404は、第1装飾形態にある第7可動役物1517の後側に重なるように配置されている。また、第2固定部材2404は、上部が第3可動役物1513を支持する第2アーム2022の回動支点近傍まで延びており、下部が第7可動役物1517を支持する第5アーム2220の第2ベース部材1522への回動支点と重なると共に第6可動役物1516を支持する第4アーム2216の第2ベース部材1522への支持部位に重なるように延びている。このように、固定部材2402,2404は、可動役物1511,1515,1517および可動役物1511,1512,1515,1516,1517の力を受ける部位と関連付けて配置されている。固定部材2402,2404は、可動役物1511,1512,1515,1516,1517の動作時に発生する衝撃等の力を受けて、可動役物1511,1515,1517のがたつきのない円滑な動作を助けている。なお、固定部材2402,2404は、表示画面領域開口1501cの下縁を越えて下方へ延びている。
固定部材2402,2404は、本体部分に形成されたねじ穴を後側から通したねじをベース部材1520,1522に螺合して、ベース部材1520,1522と固定されている。なお、固定部材2402,2404は、第1ベース部材1520の側部下端近傍と、第2ベース部材1522の側部上端近傍とで、ねじ止めすると共に、固定部材2402,2404の延びる方向(上下)に複数箇所でねじ止めしている。図24−1に示すように、固定部材2402,2404は、第1ベース部材1520の側部下端と第2ベース部材1522の側部上端との間に隙間をあけて両ベース部材1520,1522を連結しており、当該隙間によって、可動役物1511〜1517の動作時に生じる振動等により両ベース部材1520,1522がこすれて異音が生じるなどの不具合の発生を回避できる。固定部材2402,2404は、本体部分の外側縁部に前方へ折れ曲がるように形成された位置決め片2402a,2404aが、ベース部材1520,1522の外側縁部の横側に重なるよう配置される。このように、固定部材2402,2404は、位置決め片2402a,2404aを設けることで、固定部材2402,2404自体の剛性を向上させることができるだけでなく、位置決め片2402a,2404aでベース部材1520,1522の側縁を保護している。
上部可動ユニットは、可動役物1511〜1514,1518が第1ベース部材1520だけに支持されて、これらの可動役物1511〜1514,1518および該可動役物1511〜1514,1518を動作させる上部駆動機構を一体的に取り扱い可能である。同様に、下部可動ユニットは、可動役物1515〜1517が第2ベース部材1522だけに支持されて、これらの可動役物1515〜1517および該可動役物1515〜1517を動作させる下部駆動機構を一体的に取り扱い可能である。そして、上部可動ユニットと下部可動ユニットとは、固定部材2402,2404で互いに固定されて、変形文字ユニット154として一体的に取り扱い可能となっている。
[第1可動役物]
図15に示すように、第1可動役物1511は、正面視で略台形状に形成された板状の部材である。図16および図17に示すように、第1可動役物1511は、第1ベース部材1520に左右方向へ移動可能に支持された第1アーム1602に姿勢変位可能に支持され、第1装飾形態と第2装飾形態との間で全体的に移動する際にその姿勢も変化する。第1可動役物1511は、第1装飾形態において、表示画面領域の左側上部に配置され、左から右に向かうにつれて上に傾くように長手が延びる姿勢で星形装飾の左腕上側部分を構成する。図19に示すように、第1可動役物1511は、第2装飾形態において、第1装飾形態よりも右側へ配置されると共に全体として反時計回りに回転して、第1装飾形態よりも長手が縦向きに延びる姿勢で文字装飾「A」の左上部を構成する。第1可動役物1511は、左右方向へ移動すると共に、移動途中の所定タイミングで回転するよう構成され、本実施形態では、第1装飾形態と第2装飾形態との間における中間の期間で姿勢変位するのに対し、第1装飾形態および第2装飾形態に近い期間で姿勢変位しない。より具体的には、図15〜図19に示すように、第1可動役物1511は、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する際に、初期段階で右方向へ移動するものの姿勢変位せず、途中から第2装飾形態と同じ姿勢になるまで回転して、全体の動作の途中で姿勢変位を終える。第1可動役物1511は、第2装飾形態から第1装飾形態に移行する際に、初期段階で左方向へ移動するものの姿勢変位せず、途中から第1装飾形態と同じ姿勢になるまで回転して、全体の動作の途中で姿勢変位を終えるよう、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときと反対の動作を行う。
[第1可動役物を動作させる機構]
第1可動役物1511を動作させる機構について説明する。第1アーム1602は、第1ベース部材1520に設けられた第1モータ2002の駆動により回転する第1ピニオン2004に噛み合った第1ラック2006に接続されており(図20参照)、第1モータ2002の駆動により左右に移動する第1ラック2004に伴って左右方向へ移動する。第1可動役物1511は、第1アーム1602に対して回転可能に支持されると共に、第1可動役物1511と第1アーム1602との間に設けられた引っ張りばね等の図示しない弾性付与手段により第1装飾形態での姿勢となるように弾力的に付勢されている。第1可動役物1511には、後方へ突出する当接受片2008(図20参照)が形成され、この当接受片2008が第1アーム1530に形成された長孔形状の第1アーム案内孔2010に嵌まっている。図20に示すように、当接受片2008は、第2可動役物1512に形成されて第1アーム案内孔2010に挿入された当接片2012の移動経路に重なるように配置されて、第1装飾形態と第2装飾形態との間における所定タイミングで当接片2012と当たるようになっている。
第1可動役物1511は、第1装飾形態から第2装飾形態への移行に際して、第1アーム案内孔2010に案内されて移動する第2可動役物1512の当接片2012が当接受片2008に当たった状態で反時計回りに姿勢変位することで、当接受片2008が押されたもとで弾性付与手段の付勢に抗して反時計回りに姿勢変位する。また、第1可動役物1511は、第2装飾形態から第1装飾形態への移行に際して、第2可動役物1512の当接片2012が当接受片2008に当たった状態で時計回りに姿勢変位することで、当接片2012の移動に制御されつつ弾性付与手段の付勢により時計回りに姿勢変位する。ここで、当接受片2008と第2可動役物1512の当接片2012とは、第1装飾形態と第2装飾形態との間において第1装飾形態に近い期間で当たらず、途中から第2装飾形態まで当たる。第1可動役物1511は、第1装飾形態から第2装飾形態への移行時に、第2可動役物1512の姿勢変位の開始とずれたタイミングで姿勢変位を開始し、第2可動役物1512の姿勢変位の終了に合わせて姿勢変位を停止する。第1可動役物1511は、第2装飾形態から第1装飾形態への移行時に、第2可動役物1512の姿勢変位の開始と合わせたタイミングで姿勢変位を開始し、第2可動役物1512の姿勢変位の終了よりも前のタイミングで姿勢変位を停止する。また、第1可動役物1511が姿勢変位しているときには、第2可動役物1512も姿勢変位する。換言すると、第2可動役物1512が姿勢変位を停止すると、第1可動役物1511も姿勢変位を停止する。
[第2可動役物]
図15に示すように、第2可動役物1512は、正面視で略台形状に形成された板状の部材である。図16および図17に示すように、第2可動役物1512は、第1ベース部材1520に左右方向へ移動可能に支持された第1アーム1602に姿勢変位可能に支持され、第1装飾形態と第2装飾形態との間で全体的な移動する際にその姿勢も変化する。第2可動役物1512は、動作中の所定タイミングで第1可動役物1511の周りを回転するように姿勢変位し、第1装飾形態と第2装飾形態とで第1可動役物1511と上下位置が入れ替わる。図15に示すように、第2可動役物1512は、第1装飾形態において、表示画面領域の上側左部において第1可動役物1511の右上側に配置され、短辺が左側で長辺が右側に位置する姿勢で、星形装飾の頂部を象った固定装飾物1519の左下側に上部が連なると共に下部が第1可動役物1511の右側に連なる。図19に示すように、第2可動役物1512は、第2装飾形態において、第2装飾形態よりも右側へ配置されると共に全体として反時計回りに回転して、第1装飾形態と上下反転した短辺が右側で長辺が左側に位置する姿勢で、文字装飾「A」の左側中央部を構成する。そして、第2可動役物1512は、第2装飾形態にある際に、表示画面領域の前側において第1可動役物1511の左下側に配置され、第1可動役物1511の下側に上部が連なると共に下部が第5可動役物1515の上側に連なる。
第2可動役物1512は、第1可動役物1511と一緒に左右方向へ移動すると共に第1可動役物1511の縁に沿って回転するよう構成され、第1装飾形態と第2装飾形態との間において第1装飾形態から途中の期間まで姿勢変位するのに対し、第2装飾形態に近い期間で姿勢変位しない。第2可動役物1512は、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する際に、初期段階で右方向へ移動しつつ第1可動役物1511の周りを反時計回りに回転するように姿勢変位し、途中から第2装飾形態の位置に全体として移動するまでの間に姿勢変位しない。第2可動役物1512は、第2装飾形態から第1装飾形態に移行する際に、初期段階で左方向へ移動するものの姿勢変位せず、途中から第1装飾形態の姿勢になるまで右方向へ移動しつつ第1可動役物1511の周りを時計回りに回転するように変位し、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときと反対の動作を行う。
[第2可動役物を動作させる機構]
第2可動役物1512を動作させる機構について説明する。第2可動役物1512は、第1アーム1602に対して回転変位可能に支持され、第1アーム1602の左右方向の移動につれて左右方向へ移動する。図20に示すように、第1アーム1530には、第1レバー2014aを有する第1回転体2014が回転可能に支持され、半径方向外側へ延びる第1レバー2014aの先端が、第1ベース部材1520に形成された長孔形状の第1ガイド2016に嵌まっている。第1ガイド2016は、第1アーム1602の左右方向の移動により左右位置が変化する第1回転体2014の回転中心との上下距離が変化するように曲がる可変部分2016aを有している。また、第1ガイド2016は、第1アーム1602の左右方向の移動により左右位置が変化する第1回転体2014の回転中心との上下距離が変化しないよう、直線的に形成された不変部分2016bを有している。第1ガイド2016は、第1アーム1602の左側の移動領域(第1装飾形態側)で第1回転体2014の回転中心から遠く、第1アーム1602の右側の移動領域(第2装飾形態側)で第1回転体2014の回転中心と近くなるように形成されている。また、第1ガイド2016は、可変部分2016aが第1アーム1602の左側の移動領域(第1装飾形態側)に形成されると共に、不変部分2016bが第1アーム1602の右側の移動領域(第2装飾形態側)に形成される。
第1回転体2014は、第1アーム1602の移動に伴って、第1ガイド2016の可変部分2016aの曲がりにより第1レバー2014aが揺動するように案内されて、自身が回転する。また、第1回転体2014は、第1アーム1602の移動に伴って、第1ガイド2016の不変部分2016bで案内されることで、第1レバー2014aが揺動しないように保持されて、自身の回転が停止する。図20に示すように、第1回転体2014は、第1アーム1602に回転可能に支持された中継歯車2018に、外周に形成された歯が噛み合っており、中継歯車2018に対して歯が噛み合った第2回転体2020に、第1回転体2014の回転が伝達される。第2回転体2020は、第1アーム1602に回転可能に支持されると共に、半径方向外側へ延びる第2レバー2020aの先端が、第1アーム案内孔2010を介して第2可動役物1512に連結されている。そして、第2可動役物1512は、第2回転体2020の回転につれて第2回転体2020を中心に回転変位する第2レバー2020aに伴って回転変位する。
第2可動役物1512は、第1装飾形態から第2装飾形態への移行に際して、第1アーム1602の右移動につれて第1レバー2014aが第1ガイド2016の可変部分2016aに案内されて第1回転体2014、中継歯車2018および第2回転体2020が回転することで、反時計回りに姿勢変位する。第1装飾形態から第2装飾形態への移行に際して、第2可動役物1512の姿勢変位の途中のタイミングで当接片2012が第1可動役物1511の当接受片2008に当たり、第1可動役物1511も第2可動役物1512と共に反時計回りに姿勢変位する。ここで、当接片2008と当接受片2012とは、姿勢変位していない第1可動役物1511の周囲を第2可動役物1512が姿勢変位して、第1可動役物1511と第2可動役物1512とが直線的に並ぶタイミングで当たるように設定されている。なお、本実施形態において当接片2008と当接受片2012とが当たるタイミングは、第1可動役物1511および第2可動役物1512の位置関係が第1装飾形態から上下に入れ替わったタイミング、第1装飾形態において第1可動役物1511および第2可動役物1512が互いに関連する部位とは異なる部位同士が関連するタイミング、あるいは第1可動役物1511および第2可動役物1512が第2装飾形態において互いに隣接する部位が連なるタイミングであるといえる。そして、第1可動役物1511が姿勢変位するときは、第2可動役物1512と直線的に並んだ状態で同期して反時計回りに姿勢変位する。
第2可動役物1512は、第1装飾形態から第2装飾形態への移行に際して、第1アーム1602の右移動につれて第1レバー2014aが第1ガイド2016の不変部分2016bで案内されると、第1回転体2014、中継歯車2018および第2回転体2020が回転せず、第2装飾形態と同じ姿勢のまま保たれる。そして、第1可動役物1511と第2可動役物1512とは、上下に直線的に並んだ第2装飾形態と同じ姿勢を保ったまま、一体化した状態で右方向に移動する。
第2可動役物1512は、第2装飾形態から第1装飾形態への移行に際して、第1アーム1602の左移動につれて第1レバー2014aが第1ガイド2016の不変部分2016bで案内されていると、第1回転体2014、中継歯車2018および第2回転体2020が回転せず、第2装飾形態と同じ姿勢のまま保たれる。この際に、第1可動役物1511と第2可動役物1512とは、上下に直線的に並んだ第2装飾形態と同じ姿勢を保ったまま、一体化した状態で左方向に移動する。また、第2可動役物1512は、第2装飾形態から第1装飾形態への移行に際して、第1アーム1602の左移動につれて第1レバー2014aが第1ガイド2016の可変部分2016aに案内されて第1回転体2014、中継歯車2018および第2回転体2020が回転することで、時計回りに姿勢変位する。第2装飾形態から第1装飾形態への移行に際して、第2可動役物1512の姿勢変位の開始のタイミングで弾性付与手段に引っ張られて、第1可動役物1511も時計回りに姿勢変位する。そして、第1可動役物1511が姿勢変位するときは、第2可動役物1512と直線的に並んだ状態で同期して時計回りに姿勢変位する。第1可動役物1511が図示しないストッパ等の停止手段により停止して、当接片2012が当接受片2008から離れ、姿勢変位を停止した第1可動役物1511と独立して第2可動役物1511だけが時計回りに回転変位して、第1装飾形態の姿勢に戻る。
第1可動役物1511と第2可動役物1512とは、第1装飾形態と第2装飾形態との移行に際して、一体的に左右方向へ移動すると共に、第1可動役物1511よりも第2可動役物1512が姿勢変位する期間が長くなっている。第1装飾形態と第2装飾形態との移行に際して、第1装飾形態に近い期間で第2可動役物1512だけが姿勢変位し、所定のタイミングから所定期間に亘って第1可動役物1511と第2可動役物1512が同期して姿勢変位し、第2装飾形態に近い期間で第1可動役物1511と第2可動役物1512とが共に姿勢変位しない。
[第3可動役物]
図15に示すように、第3可動役物1513は、正面視で略台形状に形成された板状の部材である。第3可動役物1513は、その下部が第1ベース部材1520に回転可能に支持され、第1ベース部材1520への支持部位を中心に回転するように姿勢変位することで、第1装飾形態および第2装飾形態に移行する。第3可動役物1513は、第1可動役物1511および第2可動役物1512の左右方向への移動中の所定タイミングで姿勢変位する。図15に示すように、第3可動役物1513は、第1装飾形態において、表示画面領域の上側中央左部に配置され、左から右に向かうにつれて下方傾斜する姿勢で、星形装飾の頂部を象った固定装飾物1519の右下側に左上部が連なると共に右下部が第4可動役物1514の右側に連なる。図19に示すように、第3可動役物1513は、第2装飾形態において、第1装飾形態の状態から下部を支点として全体として反時計回りに回転して、右から左に向かうにつれて下方傾斜する縦向き姿勢で、文字装飾「A」の頂部左側を構成する。
第3可動役物1513は、第1可動役物1511および第2可動役物1512が第1装飾形態と第2装飾形態との間で移行するときに、第1装飾形態に近い期間で姿勢変位しないのに対し、途中から第2装飾形態までの期間で姿勢変位する。より具体的には、第3可動役物1513は、第1可動役物1511および第2可動役物1512が第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときに、初期段階で姿勢変位せず、移行途中から第2装飾形態になるまで反時計回りに姿勢変位する。また、第3可動役物1513は、第1可動役物1511および第2可動役物1512が第2装飾形態から第1装飾形態に移行するときに、初期段階で時計回りに姿勢変位し、途中で第1装飾形態の姿勢となって停止し、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときと反対の動作となっている。
[第3可動役物を動作させる機構]
第3可動役物1513を動作させる機構について説明する。図21に示すように、第1ラック2006には、図示しない押し片が形成されており、この押し片の移動経路に重なるように、第1ベース部材1520に対して左右方向へ移動可能に設けられたスライダ2102の押し面2102aが配置されている。第1ラック2006の押し片とスライダ2102の押し面2102aとは、第1装飾形態と第2装飾形態との間における所定タイミングで当たるようになっている。スライダ2102の左端には、左端が第3可動役物1513の連結片2104に連結された連結バー2106の右端が連結されて、スライダ2102の左右方向の移動に伴って連結バー2106に連結された連結片2104が左右へ移動される。連結片2014は、第1ベース部材1520への支点から半径方向へ離れた第3可動役物1513の上部に設けられる。また、連結片2104は、 第1ベース部材1520に、第3可動役物1513の支点を中心とする円弧状の長孔形状で形成された第2ガイド2108に挿入されて、移動する際に第2ガイド2108に案内される。スライダ2102は、該スライダ2102と第1ベース部材1520の間に架設された引っ張りばね等の付勢手段2110により左方向(第1装飾形態となる側)へ弾力的に付勢されている。
第3可動役物1513は、第1装飾形態から第2装飾形態への移行に際して、第1ラック2006が右方向へ移動して押し片がスライダ2102の押し面2102aに当接して、付勢手段2110の引っ張りに抗してスライダ2102が右方向へ移動することで、連結バー106に連結片2104が引っ張られて反時計回りに姿勢変位する。第3可動役物1513は、第2装飾形態から第1装飾形態への移行に際して、第1ラック2006が左方向へ移動して、付勢手段2110の引っ張りによりスライダ2102が左方向へ移動することで、連結バー2106に連結片2104が引っ張られて時計回りに姿勢変位する。
第1ラック2006の押し片とスライダ2102の押し面2102aとは、第1装飾形態と第2装飾形態との間において第2装飾形態に近い期間で当たるのに対し、第1装飾形態に近い期間で当たらない。従って、第3可動役物1513は、第1可動役物1511および第2可動役物1512の動作とずれたタイミングで姿勢変位を開始(第1装飾形態から第2装飾形態への移行時)または終了(第2装飾形態から第1装飾形態への移行時)する。より具体的には、第3可動役物1513は、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときに、第2可動役物1512よりも遅れたタイミングで姿勢変位を開始して、第1可動役物1511および第2可動役物1512が第2装飾形態となるタイミングに合わせて第3可動役物1513も姿勢変位を終了する。すなわち、第1可動役物1511、第2可動役物1512および第3可動役物1513は、第2装飾形態になって動作を停止するタイミングが揃えられている。また、第3可動役物1513は、第1可動役物1511および第2可動役物1512が第2装飾形態から第1装飾形態に移行するときに、第1可動役物1511および第2可動役物1511の動作開始と同じタイミングで姿勢変位を開始して、第1可動役物1511および第2可動役物1512が動作終了する前に第1装飾形態の姿勢となって姿勢変位を終了する。
[第4可動役物]
図15に示すように、第4可動役物1514は、正面視で略三角形状に形成された板状の部材である。図20に示すように、第4可動役物1514は、一端が第1ベース部材1520に回転可能に支持された第2アーム2022の他端に姿勢変位可能に支持され、第1装飾形態と第2装飾形態との間の移動に際して姿勢が変化する。図15に示すように、第4可動役物1514は、第1装飾形態において、表示画面領域の上側中央右側に配置され、頂角を上方に向けた姿勢で星形装飾の右腕上側部分を構成する。図19に示すように、第4可動役物1514は、第2装飾形態において、第1装飾形態よりも下方へ配置されると共に全体として反時計回りに回転して、頂角が左側へ向いた縦向きに延びる姿勢で文字装飾「A」の頂部右側を構成する。第4可動役物1514は、上下方向へ移動すると共に回転変位するよう構成され、本実施形態では、第1装飾形態と第2装飾形態との間に亘って、上下方向へ移動しつつ姿勢変位するようになっている。より具体的には、第4可動役物1514は、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する際に、下方へ移動しつつ反時計回りに回転する。また、第4可動役物1514は、第2装飾形態から第1装飾形態に移行する際に、上方へ移動しつつ時計回りに回転し、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときと反対の動作となっている。
[第4可動役物を動作させる機構]
第4可動役物1514を動作させる機構について説明する。図20に示すように、第2アーム2022は、第1ベース部材1520に設けられた第1モータ2002の駆動により回転する第2ピニオン2024に、根元部分に形成された歯で噛み合っている。第2アーム2022は、第1モータ2002の駆動により第1ベース部材1520の右端に支持された支点を中心に揺動し、第1装飾形態の左右に延びた姿勢と第2装飾形態の右から左に向かうにつれて下方傾斜する姿勢との間で変位する。第4可動役物1514には、第2アーム2022の延出端が第1装飾形態の姿勢における左端に連結されており、第1装飾形態の姿勢における右端に、第2アーム2022への連結点と離して設けられた案内片2310(図23(d)参照)が、第1ベース部材1520に形成された長孔形状の第3ガイド1802(図18参照)に挿入されている。図18に示すように、第3ガイド1802は、右(第1装飾形態側)から左(第2装飾形態側)へ向かうにつれて下方傾斜するように延びており、途中で大きく湾曲して左端部の傾斜が右側と比べて急になるように形成されている。第3ガイド1802は、第1装飾形態側が一定勾配の傾斜からなる第1変化部分1802aになっているのに対して、第2装飾形態側が第1変化部分1802aよりも勾配が急な第2変化部分1802bとなっている。
第4可動役物1514は、第1装飾形態から第2装飾形態への移行に際して、下方へ回動する第2アーム2022に引っ張られて下方へ移動すると共に、案内片2310が第3ガイド1802に案内されることで、第2アーム2022への連結点を中心として反時計回りに回転変位する。また、第4可動役物1514は、第2装飾形態から第1装飾形態への移行に際して、上方へ回動する第2アーム2022に押されて上方へ移動すると共に、案内片2310が第3ガイド1802に案内されることで、第2アーム2022への連結点を中心として時計回りに回転変位する。第4可動役物1514は、第1装飾形態側に形成された第3ガイド1802の第1変化部分1802aで案内片2310が案内されているときに、一定のスピードで姿勢変位する。また、第4可動役物1514は、第2装飾形態側に形成された第3ガイド1802の第1変化部分1802aから第2変化部分1802bへの湾曲部分で案内片2310が案内されているときに、第1変化部分1802aを案内されている状態よりも早いスピードで姿勢変位する。また、第2変形部分1802bは、第2アーム2022の延出端の移動軌跡の接線方向に延在している。第4可動役物1514は、第2変化部分1802bで案内片2310が案内されているときに、第1変化部分1802aを案内されている状態よりも姿勢変位の度合いが抑えられ、本実施形態ではほぼ姿勢変位しない。第4可動役物1514は、第1装飾形態と第2装飾形態との移行の間において、第1モータ2002の駆動速度を変えることなく、途中で姿勢変位のスピードを変化する。
第4可動役物1514は、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する際に、第2装飾形態に近くなると姿勢変位のスピードが急に上がり、第2装飾形態から第1装飾形態に移行する際に、途中で姿勢変位のスピードが落ちる。また、第4可動役物1514は、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する際に、移動および姿勢変位を開始した後に、途中から姿勢変位が停止した状態で移動し、第2装飾形態から第1装飾形態に移行する際に、移動を開始した後に途中で姿勢変位が開始される。
上部可動ユニットは、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときに、第1可動役物1511、第2可動役物1512および第4可動役物1514が同じタイミングで移動を開始し、これより遅れたタイミングで第3可動役物1513が移動を開始する。そして、第1〜第4可動役物1511〜1514は、同じタイミングで移動を停止する。上部可動ユニットは、第2装飾形態から第1装飾形態に移行するときに、第1〜第4可動役物1511〜1514が同じタイミングで移動を開始し、第3可動役物1513が移動を停止した後に、第1可動役物1511、第2可動役物1512および第4可動役物1514が同じタイミングで移動を停止する。このように、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、第1〜第4可動役物1511〜1514は、各第1〜第4可動役物1511〜1514に対応付けられたタイミングで移動を開始し、同じタイミングで移動を停止する。
上部可動ユニットは、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときに、第2可動役物1512および第4可動役物1514が姿勢変位を開始した後に、第1可動役物1511および第3可動役物1513が姿勢変位を開始する。そして、第1可動役物1511および第2可動役物1512が姿勢変位を停止した後に、第4可動役物1514が姿勢変位を停止し、その後に第3可動役物1513が姿勢変位を停止する。上部可動ユニットは、第2装飾形態から第1装飾形態に移行するときに、第3可動役物1513が姿勢変位を開始した後に、第4可動役物1514が姿勢変位を開始し、その後に第1可動役物1511および第2可動役物1514が姿勢変位を開始する。そして、第1可動役物1511および第3可動役物1512が姿勢変位を停止した後に、第2可動役物1512および第4可動役物1514が姿勢変位を停止する。このように、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、第1〜第4可動役物1511〜1514は、各可動役物1511〜1514に対応付けられたタイミングで姿勢変位を開始し、各可動役物1511〜1514に対応付けられたタイミングで姿勢変位を停止する。すなわち、第1〜第4可動役物1511〜1514の動作は、自身が平行に変位する移動と自身が回転する姿勢変位とが、それぞれの可動役物1511〜1514に対応付けられたタイミングで開始または終了するように機械的に構成される。
[補助可動役物]
図15に示すように、上部可動ユニットは、第1〜第4可動役物1511〜1514に加えて、正面視で略台形状に形成された板状の補助可動役物1518を備えている。図21に示すように、補助可動役物1518は、スライダ2102に支持されており、スライダ2102の移動に伴って左右方向へ移動する。補助可動役物1518は、第1装飾形態において、表示画面領域の上側中央右側に配置され、短辺を上方に向けた姿勢で、第4可動役物1514の上側に連なって星形装飾の右腕上側部分の一部を構成する。図19に示すように、補助可動役物1518は、第2装飾形態において、第1装飾形態よりも右側へ配置されて、第1〜7可動役物1511〜1517で構成される文字装飾「A」から離れる。
補助可動役物1518は、第3可動役物1513を動作させるスライダ2102に支持されているので、第3可動役物1514の動作と同期して、左右方向へ移動する。補助可動役物1518は、第1可動役物1511および第2可動役物1512の動作とずれたタイミングで移動を開始(第1装飾形態から第2装飾形態への移行時)または終了(第2装飾形態から第1装飾形態への移行時)する。より具体的には、補助可動役物1518は、第1可動役物1511および第2可動役物1512が第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときに、第1可動役物1511および第2可動役物1512よりも遅れたタイミングで右方向へ移動を開始して、第1可動役物1511が第2装飾形態となるタイミングに合わせて補助可動役物1518も停止する。また、補助可動役物1518は、第1可動役物1511および第2可動役物1512が第2装飾形態から第1装飾形態に移行するときに、第1可動役物1511および第2可動役物1512と同じタイミングで左方向へ移動を開始して、第1可動役物1511および第2可動役物1512が動作停止する前に停止する。
[第5可動役物]
図15に示すように、第5可動役物1515は、正面視で略「V」字形状に形成された板状の部材を本体として、本体に回転可能に支持された装飾体1515aを前側に備えている。図22に示すように、第5可動役物1515は、一端が第2ベース部材1522に回転可能に支持された第3アーム2202の他端に姿勢変位可能に支持され、第1装飾形態と第2装飾形態との間の移動に際して姿勢が変化する。図15に示すように、第5可動役物1515は、第1装飾形態において、表示画面領域の左側下部に配置されると共に、矢印を象った形状の装飾体1515aの先端が下を向く姿勢とされ、左から右に向かうにつれて下方傾斜してから下向きに屈曲する姿勢の本体と装飾体1515aとがなす折れ線形状により星形装飾の左腕下側から左足部分の一部を構成する。図19に示すように、第5可動役物1515は、第2装飾形態において、第1装飾形態よりも右方へ配置されると共に本体が全体として反時計回りに回転して、第2可動役物1512の下側に本体の屈曲部分が連なる姿勢で文字装飾「A」の下部左側および横棒を構成する。更に、第5可動役物1515は、第2装飾形態において、装飾体1515aの先端が右向きになるように回転して、横向きに延びる姿勢で文字装飾「A」の横棒を構成する。
第5可動役物1515は、左右方向へ移動すると共に本体が回転変位するよう構成され、本実施形態では、第1装飾形態と第2装飾形態との間に亘って、左右方向へ移動しつつ姿勢変位するようになっている。より具体的には、第5可動役物1515は、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する際に、右方へ移動しつつ反時計回りに回転する。また、第5可動役物1515は、第2装飾形態から第1装飾形態に移行する際に、左方へ移動しつつ時計回りに回転し、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときと反対の動作となっている。
[第5可動役物を動作させる機構]
第5可動役物1515を動作させる機構について説明する。図22に示すように、第3アーム2202は、第2ベース部材1522に設けられた図示しない第2モータの駆動により回転する第3ピニオン2204に噛み合った第2ラック2206に接続されており、第2モータの駆動により左右に移動する第2ラック2206に伴って左右方向へ移動する。第5可動役物1515は、第3アーム2202の上端に回転可能に支持されている。第5可動役物1515は、第3アーム2202に回転可能に支持された複数(本実施形態では3つ)の伝達歯車2208の1つに、本体に設けられた伝達部2210の歯が噛み合っている。また、互いに噛み合って一列に並ぶ伝達歯車2208のうちの1つは、第2ベース部材1522に設けられた第3ラック2212に噛み合っており、第3アーム2202の左右方向への移動に伴って、第3ラック2212との噛み合いにより伝達歯車2203が回転して、伝達歯車2203に噛み合う伝達部2210を介して第5可動役物1515の本体が回転される。装飾体1515aは、第3アーム1550に設けられた第3モータ2214により、第5可動役物1515の姿勢変位と独立して、または同期して回転される。
図15〜図19に示すように、第5可動役物1515は、第1装飾形態から第2装飾形態への移行に際して、右方向へ移動しつつ反時計回りに姿勢変位し、また途中で装飾体1515aが反時計回りに姿勢変位して、本体に重なっていた状態から少しずれる。また、第5可動役物1515は、第2装飾形態から第1装飾形態への移行に際して、左方向へ移動しつつ時計回りに姿勢変位し、途中で装飾体1515aが時計回りに姿勢変位して、本体とずれていた状態から重なるように戻る。このように、装飾体1515aは、第5可動役物1515の本体の姿勢変位とずれたタイミングで姿勢変位を開始(第1装飾形態から第2装飾形態への移行時)または終了(第2装飾形態から第1装飾形態への移行時)する。また、第2装飾形態において装飾体1515aを回転する演出も実行される。
[第6可動役物]
図15に示すように、第6可動役物1516は、正面視で略矩形状に形成された板状の部材である。図22に示すように、第6可動役物1516は、第2ベース部材1522に回転可能に支持された第4アーム2216に姿勢変位可能に支持され、第1装飾形態と第2装飾形態との間の移動に伴って姿勢が変化する。図15に示すように、第6可動役物1516は、第1装飾形態において、表示画面領域の下部中央右側に配置され、長手が左から右に向かうにつれて下方傾斜する姿勢で、星形装飾の右足部分の一部を構成する。図19に示すように、第6可動役物1516は、第2装飾形態において、第1装飾形態よりも上方へ配置されると共に本体が全体として反時計回りに回転して、第7可動役物1517の下側に連なる縦向き姿勢で文字装飾「A」の下部右側を構成する。
第6可動役物1516は、斜め方向へ移動すると共に、移動途中の所定タイミングで全体として回転するよう構成され、本実施形態では、第1装飾形態と第2装飾形態との間において第1装飾形態に近い期間で姿勢変位するのに対し、第2装飾形態に近い期間で姿勢変位しない。第6可動役物1516は、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する際に、初期段階で斜め左上方向へ移動しつつ反時計回りに姿勢変位し、動作途中で第2装飾形態と同じ姿勢で姿勢変位を停止する。第6可動役物1516は、第2装飾形態から第1装飾形態に移行する際に、初期段階で斜め右下方向へ移動するものの姿勢変位せず、途中から時計回りに姿勢変位し、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときと反対の動作となっている。このように、第6可動役物1516は、姿勢変位する期間が動作期間よりも短く、動作期間の中のうち第1装飾形態に近い期間だけで回転変位する。
[第6可動役物を動作させる機構]
第6可動役物1516を動作させる機構について説明する。図22に示すように、第4アーム2216は、第2ベース部材1522に設けられた第2モータの駆動により回転する第3ピニオン2204に噛み合った中間歯車2218に第1歯部2216aが噛み合っており、第2モータの駆動により回転する第3ピニオン2204および中間歯車2218により斜め方向へ移動する。第6可動役物1516は、第4アーム2216に対して回転可能に支持されると共に、第6可動役物1516と第4アーム2216との間に設けられたトーションばね等の図示しない弾性付与手段により第2装飾形態での姿勢となるように弾力的に付勢されている。図15に示すように、第6可動役物1516には、後方へ突出する誘導片1530が形成され、この誘導片1530が第2ベース部材1522に形成された誘導部1532に案内されるようになっている。誘導部1532は、第6可動役物1516における誘導片1530の移動経路に重なるように配置されて、第1装飾形態と第2装飾形態との間における所定タイミングで誘導片1530に当たる。
第6可動役物1516は、第1装飾形態から第2装飾形態への移行に際して、全体として左上方へ移動しつつ、誘導片1530が誘導部1532に案内された状態で弾性付与手段に引っ張られて反時計回りに姿勢変位する。第6可動役物1516は、第1装飾形態から第2装飾形態への移行に際して、第4アーム2216が更に左上方へ移動して誘導片1530が誘導部1532から離れると、第2装飾姿勢と同じ姿勢で姿勢変位が停止する。第6可動役物1516は、第2装飾形態から第1装飾形態への移行に際して、全体として右下方へ移動するが、第2装飾姿勢と同じ姿勢のままで姿勢変位しない。第6可動役物1516は、第2装飾形態から第1装飾形態への移行に際して、第4アーム2216が更に右下方へ移動して誘導片1530が誘導部1532に案内されると、弾性付与手段の付勢に抗して時計回りに姿勢変位する。誘導片1530と誘導部1532とは、第1装飾形態と第2装飾形態との間において第1装飾形態に近い期間で当たるのに対し、第2装飾形態に近い期間で当たらない。第6可動役物1516は、全体の動作とずれたタイミングで姿勢変位を開始(第2装飾形態から第1装飾形態への移行時)または終了(第1装飾形態から第2装飾形態への移行時)する。
[第7可動役物]
図15に示すように、第7可動役物1517は、正面視で略台形状に形成された板状の部材である。第7可動役物1517は、第2ベース部材1522に回転可能に支持された第5アーム2220に支持された本体の前側に、飾り体1517aが回転可能に支持されており、第1装飾形態と第2装飾形態との間の移動に伴って飾り体1517aの姿勢が変化する。第7可動役物1517は、第1装飾形態において、表示画面領域の右部上側に配置され、長手が右から左に向かうにつれて下方傾斜する縦向き姿勢で、星形装飾の右腕部分の一部を構成する。図19に示すように、第7可動役物1517は、第2装飾形態において、第1装飾形態よりも左下方へ配置され、第4可動役物1514の下側に連なると共に第6可動役物1516の上側に連なる縦向き姿勢で文字装飾「A」の右側中央を構成する。
第7可動役物1517は、斜め方向へ移動すると共に、移動中に飾り体1517aが回転するよう構成され、本実施形態では、第1装飾形態と第2装飾形態との間に亘って飾り体1517aが姿勢変位する。より具体的には、第7可動役物1517は、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する際に、全体として斜め左下方向へ移動しつつ飾り体1517aが姿勢変位する。第7可動役物1517は、第2装飾形態から第1装飾形態に移行する際に、全体として斜め右上方向へ移動しつつ飾り体1517aが姿勢変位し、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときと反対の動作となっている。
[第7可動役物を動作させる機構]
第7可動役物1517を動作させる機構について説明する。図22に示すように、第5アーム2220は、第2ベース部材1522に設けられた第2モータの駆動により移動する第4アーム2216の第2歯部2216bに噛み合った連動歯車2222に、第2ベース部材1522への支点側が噛み合っており、第4アーム2216の移動に伴って支点を中心に姿勢変位する。第5アーム2220には、一列に並んで互いに噛み合う複数の連係歯車2224が回転可能に支持されており、支点側の連係歯車2224の1つが第2ベース部材1522に設けられた第4ラック2226に噛み合うと共に、先端側の連係歯車2224の1つが飾り体1517aに繋がっている。
第7可動役物1517は、第1装飾形態から第2装飾形態への移行に際して、第4アーム2216の移動に伴う第6可動役物1516の動作に合わせて左下方へ移動し、第4ラック2226との噛み合いにより回転する連係歯車2224により飾り体1517aが時計回りに回転する。第7可動役物1517は、第2装飾形態から第1装飾形態への移行に際して、第4アーム2216の移動に伴う第6可動役物1516の動作に合わせて右上方へ移動し、第4ラック2226との噛み合いにより回転する連係歯車2224により飾り体1517aが反時計回りに回転する。なお、飾り体1517aは、第1装飾形態および第2装飾形態の移行の間に、複数回、回転する。
下部可動ユニットは、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときおよび第2装飾形態から第1装飾形態に移行する場合に、第5〜第7可動役物1515〜1517が同じタイミングで移動を開始し、同じタイミングで移動を停止する。下部可動ユニットは、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときに、第5〜第7可動役物1515〜1517が同じタイミングで姿勢変位を開始し、第6可動役物1516の姿勢変位が停止した後に、第5可動役物1515および第7可動役物1517の姿勢変位が停止する。また、下部可動ユニットは、第2装飾形態から第1装飾形態に移行するときに、第5可動役物1515および第7可動役物1517の姿勢変位を開始した後に、第6可動役物1516が姿勢変位を開始し、第5〜第7可動役物1515〜1517が同じタイミングで姿勢変位を停止する。このように、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、第5〜第7可動役物1515〜1517、各可動役物1515〜1517に対応付けられたタイミングで姿勢変位を開始し、各可動役物1515〜1517に対応付けられたタイミングで姿勢変位を停止する。すなわち、第5〜第7可動役物1515〜1517の動作は、自身が平行に変位する移動と自身が回転する姿勢変位とが、それぞれの可動役物1515〜1517に対応付けられたタイミングで開始または終了するように構成される。
[摺動部]
図23に示すように、背面板1520aには、可動役物1512,1513,1514,1518を支持可能な摺動部2302,2304,2306,2308が一体成形で形成されている。摺動部2302,2304,2306,2308と背面板1520aとは、有色の樹脂で一体成形され、同じ色になっている。また、摺動部2302,2304,2306,2308と背面板1520aとは、摺動性に優れた樹脂で一体成形され、前述した背面板1520aの素材と同じ素材で摺動部2302,2304,2306,2308が形成されている。
[第2可動役物に対応する第1摺動部]
図23に示すように、第1摺動部2302は、背面板1520aの右側部に設けられ、第2可動役物1512の動作経路に合わせて上凸の円弧状に延びるように形成されている。図23−1(a)に示すように、第1摺動部2302は、凹凸形状であり、本実施形態では、中央部に背面板1520aの前面よりも前方へ突出する凸部と、この凸部の両脇に形成された凹部とを有している。第1摺動部2302は、第2可動役物1512の後面に設けられた当接部2310に、凸部が当接可能に構成され、当接部2310が当たった際に第2可動役物1512の後方変位を抑えると共に、背面板1520aにおける第1摺動部2302以外の部分に当たるのを防止するようになっている。当接部2310は、第2可動役物1512の後面より後方へ突出するように形成され、第1摺動部2302と同様の素材を用いるのが好ましい。
[第3可動役物に対応する第2摺動部]
図23に示すように、第2摺動部2304は、背面板1520aの中央上部にある第2ガイド2108の長手辺に沿って設けられ、第3可動役物1513の動作経路に合わせた上凸の円弧状に延びるように形成されている。図23−1(b))に示すように、第2摺動部2304は、背面板1520aの前面から前方へ突出するリブである。第2摺動部2304は、第3可動役物1513の後面に設けられた当接部2314に、当接可能に構成され、当接部2314が当たった際に第3可動役物1513の後方変位を抑えると共に、背面板1520aにおける第2摺動部2304以外の部分に当たるのを防止するようになっている。当接部2314は、第3可動役物1513の後面より後方へ突出するように形成され、第2摺動部2304と同様の素材を用いるのが好ましい。
[第4可動役物に対応する第3摺動部]
図23に示すように、第3摺動部2306は、背面板1520aの右側部にある第3ガイド1802の長手辺に沿って設けられ、第4可動役物1514の動作経路に合わせた形状で延びるように形成されている。図23−1(c)に示すように、第3摺動部2306は、背面板1520aの前面から前方へ突出するリブである。第3摺動部2306は、第4可動役物1514の後面に設けられた当接部2316に、当接可能に構成され、当接部2316が当たった際に第4可動役物1514の後方変位を抑えると共に、背面板1520aにおける第3摺動部2306以外の部分に当たるのを防止するようになっている。本実施形態の当接部2316は、第3ガイド1802で案内される案内片2310となる鍔付きスリーブであり、鍔部分が第3摺動部2306に当たると共に、胴部分が第3ガイド1802の内面に当たる。なお、当接部2316は、第3摺動部2306と同様の素材を用いるのが好ましい。また、第4可動役物1514は、当接部2316および第2アーム2022への連結点から離れた位置に、図示しない補助当接部を備え、第4可動役物1514の後面から突出する補助当接部が背面板1520aに当たることで第4可動役物1514を支持可能になっている。
[補助可動役物に対応する第4摺動部]
図23に示すように、第4摺動部2308は、背面板1520aの右側部にある通孔2318の長手辺に沿って設けられ、補助可動役物1518の動作経路に合わせた形状で延びるように形成されている。第4摺動部2308は、背面板1520aの前面から前方へ突出するリブである。第4摺動部2308は、補助可動役物1518の後面に設けられた図示しない当接部に、当接可能に構成され、当接部が当たった際に補助可動役物1518の後方変位を抑えると共に、背面板1520aに当たるのを防止するようになっている。なお、補助可動役物1518の当接部は、第4可動役物1514と同様のスリーブが用いられている。
[支持部材]
図25に示すように、第2ベース部材1522には、支持部材2502が取り付けられている。図25−1に示すように、支持部材2502は、第2ベース部材1522と表示装置ベース1501の間に配置され、表示装置ベース1501と当たることが可能になっている。支持部材2502は、第1装飾形態において表示装置ベース1501の周壁部分1501bに隣接して位置付けられる第5可動役物の近傍に配置される。支持部材2502は、第2ベース部材1522に設けられた取付部2504に設置されている。取付部2504は、表示装置ベース1501の下側に延在する周壁部分1501bに沿う第2ベース部材1522の下縁部に配置され、周壁部分1501bに相対する下面に切欠部2504aを有する筒状に形成されている。取付部2504は、前方に開口しており、この前方開口から支持部材2502を取り付け可能になっている。また、取付部1571は、切欠部2504aと上下反対側の壁面から第2ベース部材1522の前面の間に設けられた補強リブ2504bを備え、補強リブ2404bにより支持部材2502の周壁部分1501bへの押圧によりかかる反力を支持する。支持部材2502は、ゴムなどの弾力性を有する弾性部材が用いられ、切欠部2504aを介して下方(取付部2504の外方)へ突出する押圧部2502aが、周壁部分1501bに弾力的に当たることが可能になっている。更に、 取付部2504は、該取付部2504の筒状本体部分に合わせて形成された支持部材2502の本体部分よりも小さい開口が後面に設けられており、この開口に支持部材2502の本体から延出するように形成された棒状の取付補助片2602(図26参照)が挿入される。取付補助片2602は、取付部2504の外側(後方)へ突出し、支持部材2502を取付部2504に取り付ける際に取付補助片2602を引っ張ることで、取付部2504への支持部材2502のより確実な取り付けを補助できる。図25に示すように、第1装飾形態にある第5可動役物1515の装飾体1515aの先端が、支持部材2502の近傍に配置され、第5可動役物1515の動作に際して第2ベース部材1522にかかる力を支持部材2502が表示装置ベース1501との当接下に弾力的に支持している。
[位置決め部材]
図27および図27−1に示すように、表示装置ベース1501には、位置決め部材2702,2704が配置されている。位置決め部材としては、ベース部材1522と表示装置ベース1501の周壁部分1501bとの間に左右の関係で配置された第1位置決め部材2702と、ベース部材1520,1522と表示装置ベース1501のベース部分1501aとの間に前後の関係で配置された第2位置決め部材2704とを有している。第1位置決め部材2702は、表示装置ベース1501の右側上部に配置され、変形文字ユニット154の前側に配置される別の部材(例えば鉄人ユニット)と、ベース部分1501aとの間のスペースに配置され、当該別の部材に設けられた可動役物1511〜1517の表示装置ベース1501aに対する位置を規定している。また、第2位置決め部材2702は、表示装置ベース1501の上部における左右の角隅部および下部における左右の角隅部に配置されている。上部に配置された第2位置決め部材2702は、第1ベース部材1520と、表示装置ベース1501のベース部分1501aとの間のスペースに配置され、第1ベース部材1520に支持された可動役物1511〜1514,1518の表示装置ベース1501aに対する位置を規定している。下部に配置された第2位置決め部材2702は、第2ベース部材1522と、表示装置ベース1501のベース部分1501aとの間のスペースに配置され、第2ベース部材1522に支持された可動役物1515〜1517の表示装置ベース1501aに対する位置を規定している。
図15に示すように、第1位置決め部材2702は、第1装飾形態にある第7可動役物1517と表示装置ベース1501との間に配置されている。図28に示すように、第1位置決め部材2702は、表示装置ベース1501のベース部分1501aに、ベース部分1501の後側から締結された締結手段で取り付けられ、表示装置ベース1501から脱着可能になっている。また、第1位置決め部材2702は、第2ベース部材1522と表示装置ベース1501の右側に延在する周壁部分1501bとの間に配置され、第2ベース部材に支持された第7可動役物1515と周壁部分1501bとの間に位置する。第1位置決め部材2702は、板面の一面に格子状に立てられた壁を有する透明なブロック状の部材であり、板面を周壁部分1501bに相対させてベース部分1501aに対して立てた姿勢で取り付けられている。第1位置決め部材2702は、上部分2802が下部分2804よりもベース部分1501aからの突出寸法が低く設定され、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する際に時計回りに回転する飾り体1517aが上部分2802の前方を通って干渉しないようになっている。
図27−1および図29に示すように、第2位置決め部材は、ベース部材1520,1522と、表示装置ベース1501のベース部分1501aとの間のスペースを埋めるように配置され、前側に配置されるベース部材1520,1522を支持している。ここで、ベース部材1520,1522と表示装置ベース1501のベース部分1501aとの間のスペースとしては、表示装置ベース1501の後側に配置されるメイン表示装置131などの部材を取り付けまたは支持するなどの部分を後方に突出するように形成したり、表示装置ベース1501を他の機種と共用する場合等によって生じる隙間を含む。本実施形態では、ベース部分1501aの一部に形成された前側に開放する凹状部による段差によってベース部材1520,1522との間に生じるスペースに、第2位置決め部材2704が配置され、ベース部分1501aにおける前後の段差を埋めている。
図27−1および図29に示すように、第2位置決め部材2704は、表示装置ベース1501のベース部分1501aに、ベース部分1501の後側から締結された締結手段である皿ビス2902で取り付けられ、表示装置ベース1501から脱着可能になっている。図29に示すように、表示装置ベース1501のベース部分1501aには、皿ビス2902の頭部に合わせて後方から前方に向かうにつれて窄まるように凹む凹部2904が設けられており、第2位置決め部材2704に軸部がねじ込まれる皿ビス2902の頭部が、凹部2904に嵌まるようになっている。このように、第2位置決め部材2704は、表示装置ベース1501の凹部2904に嵌まって位置決めされる皿ビス2902により表示装置ベース1501に固定される。また、凹部2904に嵌まった皿ビス2902の頭部は、表示装置ベース1501のベース部分1501aの後面と揃って、ベース部分1501aの後面から突出しないようになっている。第2位置決め部材2704には、前方に突出するボス部2906が形成されている。ベース部材1520,1522は、後方へ開口するように形成されたボス受部2908をボス部2906に嵌め合わせて位置決めされる。そして、ベース部材1520,1522は、第2位置決め部材2704の前側からボス受部2908を介してボス部2906に締結手段であるナベネジ2910をねじ込んで、第2位置決め部材2704に固定される。なお、第1位置決め部材2702についても、第2位置決め部材2704と同様に、表示装置ベース1501の凹部2904に嵌まって位置決めされる皿ビス2902により表示装置ベース1501に固定される。なお、第2位置決め部材2704は、縁部が皿ビス2902で固定され、皿ビス2902による固定位置とずらした位置にボス部2906が形成されている。また、ボス部2906を外周側(表示装置ベース1501の周壁部分1501bに近い側)に主に配置したり、変形文字ユニット154の前側に重なる他の部材等で隠れる位置に配置するなどにより、ベース部材1520,1522の前側からボス部2906に締結したナベネジ2910の頭部は遊技者から見えない。
皿ビス2902は、凹部2904に頭部が嵌まり込むことで、頭部が表示装置ベース1501の後面から出っ張らないので、表示装置ベース1501の後側に配置されるメイン表示装置131との干渉を回避することができる。また、皿ビス2902は、頭部が凹部2904に嵌まり込むことで、表示装置ベース1501に対して精度よく位置決めされ、その結果、皿ビス2902で固定される位置決め部材2702,2704が表示装置ベース1501に対して精度よく取り付けられる。このように、皿ビス2902は、該皿ビス2902と重なるように他の部材が配置される位置や、取り付け対象を精度よく取り付けたい場合などに主に用いられる。これに対して、ナベネジ2910は、頭部が出っ張っても支障がない位置などに主に用いられる。変形文字ユニット154においては、ベース部材1520,1522のボス受部2908に、位置決め部材2702,2704のボス部2906が嵌る構成であるので、ベース部材1520,1522の固定にナベネジ2910を用いても、位置決め部材2702,2704に対してベース部材1520,1522を精度よく取り付けることができる。位置決め部材2702,2704は、表示装置ベース1501に取り付けられ、この位置決め部材2702,2704を基準としてベース部材1520,1522が取り付けられるので、基準となる位置決め部材2702,2704がナベネジ2910よりも精度がでる皿ビス2902で固定される。ここで、第2位置決め部材2704は、ベース部材1520,1522と表示装置ベース1501のベース部分1501aとの間のスペースを埋めるものであるので、当該スペースを利用してボス部2906を形成することが許容される。
皿ビス2902は、比較的小さい位置決め部材2702,2704を保持するのに対して、ナベネジ2910は、位置決め部材2702,2704と比べて大きく、また可動役物1511〜1517からの力が直接かかるベース部材1520,1522を保持している。ベース部材1520,1522は、金属製の固定部材2402,2404でボス受部2908の周りを囲ったり、または固定部材2402,2404をボス受部2908の近傍に配置するなどで、ボス受部2908の周囲が補強されている。また、第2位置決め部材2704は、ベース部材1520,1522の角隅部を支持している。そして、固定部材2402,2404で連結された両ベース部材1520,1522により大きな枠状に形成された変形文字ユニット154が、表示装置ベース1501に精度よく取り付けられた第2位置決め部材2704で四隅が固定される。これにより、変形文字ユニット154は、表示装置ベース1501に対してより精度よく位置合わせされ、第1装飾形態において周壁部分1501bに近接配置される可動役物1511〜1517が周壁部分1501bに干渉することを回避できる。
前記凹部2904を、ナベネジ等の皿ビス以外の頭部が嵌まるように形成して、位置決め部材2702,2704を表示装置ベース1501に固定する締結手段として皿ビス以外を用いてもよい。また、ベース部分1501aの板厚を薄くするように切り欠いて凹部2904を設ける構成に限らず、ベース部分1501aに凹形状を形成したり、締結手段の軸部が通る孔を囲む壁を設けることなどにより、凹部2904を設けてもよい。
[遊技機の特徴]
次に、本実施形態に係る遊技機100の特徴について説明する。
[隣接する可動役物の関係−第1可動役物と第2可動役物]
図15〜図19に示すように、第1装飾形態において隣り合っている第1可動役物1511と第2可動役物1512とは、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、第2可動役物1512が第1可動役物1511に対して向きを変えつつ移動して、所定タイミングで同期して同じ向きに姿勢変位した後に、互いに向きを変えることなく移動して第2装飾形態になる。また、第1装飾形態において隣り合っている第1可動役物1511と第2可動役物1512とが第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、第1可動役物1511は、第1装飾形態での位置と第2装飾形態での位置を直線的に結ぶ移動ルートとは異なる、左方向に移動しつつ姿勢変位が変化する移動ルートを通る。同様に、第2可動役物1512は、第1装飾形態での位置と第2装飾形態での位置を直線的に結ぶ移動ルートとは異なる、左方向に移動しつつ第1可動役物1511の周囲を回転変位する移動ルートを通る。更に、第1装飾形態において隣り合っている第1可動役物1511と第2可動役物1512とは、第2装飾形態においても上下位置が入れ替わるものの互いに隣接する配置となる。より具体的には、第1装飾形態では、第1可動役物1511の右上に延在する第1A端面1511aと、第2可動役物1512の左下に延在する第2A端面1512aとが対向し、第2装飾形態では、第1可動役物1511の左下に延在する第1B端面1512bと、第2可動役物1512の右上に延在する第2B端面1512bとが対向するように入れ替わる。
[隣接する可動役物の関係−第2可動役物と第3可動役物]
図15〜図19に示すように、第1装飾形態において隣り合っている第2可動役物1512と第3可動役物1513とは、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、第2可動役物1512が左方向へ移動すると共に姿勢変位するのに対し、第3可動役物1513が支点回りに姿勢変位する。このように、第2可動役物1512と第3可動役物1513とは、互いに向き変えつつ移動して第2装飾形態になる。また、第1装飾形態において隣り合っている第2可動役物1512と第3可動役物1513とが第1装飾形態から第2装飾形態に変形する場合に、第3可動役物1514は、第1装飾形態での位置と第2装飾形態での位置を直線的に結ぶ移動ルートとは異なる、支点回りに回転変位する移動ルートを通る。
[隣接する可動役物の関係−第3可動役物と第4可動役物]
図15〜図19に示すように、第1装飾形態において隣り合っている第3可動役物1513と第4可動役物1514とは、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、第3可動役物1513が支点回りに姿勢変位するのに対し、第4可動役物1514が下方へ移動しつつ姿勢変位する。このように、第3可動役物1513と第4可動役物1514とは、互いに向き変えつつ移動して第2装飾形態になる。また、第1装飾形態において隣り合っている第3可動役物1513と第4可動役物1514とが第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、第4可動役物1514は、第1装飾形態での位置と第2装飾形態での位置を直線的に結ぶ移動ルートとは異なる、下方へ移動しつつ姿勢変位する移動ルートを通る。更に、第1装飾形態において隣り合っている第3可動役物1513と第4可動役物1514とは、第2装飾形態においても互いに隣接する配置となる。より具体的には、第1装飾形態では、第3可動役物1513の右下に延在する第3A端面1513aと、第4可動役物1514の左側に延在する第4A端面1514aとが対向し、第2装飾形態では、第3可動役物1513の右側に延在する第3B端面1513bと、第4可動役物1514の右上に延在する第4B端面1514bとが対向するように入れ替わる。
[隣接する可動役物の関係−第1可動役物と第5可動役物]
図15〜図19に示すように、第1装飾形態において隣り合っている第1可動役物1511と第5可動役物1515とは、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、第1可動役物1511が左方向へ移動すると共に姿勢変位するのに対し、第5可動役物1515が左方向へ移動すると共に姿勢変位する支点回りに姿勢変位する。このように、第1可動役物1511と第5可動役物1515とは、互いに向き変えつつ移動して第2装飾形態になる。また、第1装飾形態において隣り合っている第1可動役物1511と第5可動役物1515とが第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、第5可動役物1515は、第1装飾形態での位置と第2装飾形態での位置を直線的に結ぶ移動ルートとは異なる、左方向へ移動すると共に姿勢変位する移動ルートを通る。
[隣接する可動役物の関係−その他]
図15〜図19に示すように、第1装飾形態において隣り合っている第5可動役物1515と第6可動役物1516とは、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、互いに向き変えつつ移動して第2装飾形態になる。また、第1装飾形態において隣り合っている第5可動役物1515と第6可動役物1516とが第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、何れも第1装飾形態での位置と第2装飾形態での位置を直線的に結ぶ移動ルートとは異なる移動ルートを通る。更に、第1装飾形態において隣り合っている第5可動役物1515と第6可動役物1516とは、第2装飾形態においても互いに隣接する配置となる。第1装飾形態において隣り合っている第6可動役物1516および第7可動役物1517の関係と、第1装飾形態において隣り合っている第7可動役物1517および第4可動役物1514の関係とは、第5可動役物1515および第6可動役物1516の関係と同様なので、説明を省略する。まとめると、本実施形態の変形文字ユニット154は、第1装飾形態において隣に位置する可動役物1511〜1517同士は、互いに向きを変えつつ移動して第2装飾形態となる。そして、変形文字ユニット154は、各可動役物1511〜1517が第2装飾形態から第1装飾形態に移行する際に、第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合と反対の動作となるので、第2装飾形態において隣に位置する可動役物同士は、互いに向きを変えつつ移動して第1装飾形態となる。
このように、変形文字ユニット154は、複数の可動役物1511〜1517によって、第1装飾形態と第1装飾形態とは異なる第2装飾形態とを形成可能であるので、それぞれの形態により演出を行うことができる。そして、複数の可動役物1511〜1517が、第1装飾形態から第2装飾形態に変形する場合に、第1装飾形態において隣接した可動役物1511〜1517同士が互いに向きを変えつつ移動して、第2装飾形態を形成する構成であるから、各可動役物1511〜1517の動作過程での違いが際立ち、躍動感のある効果的な演出を実行することができる。また、隣接した可動役物1511〜1517が第1装飾形態での位置と第2装飾形態での位置とを直線的に結ぶ移動ルートとは異なる移動ルートで動作する構成であるので、隣接した可動役物1511〜1517が第1装飾形態から第2装飾形態に移動する際に、その動作の特異性による演出効果だけでなく、第2装飾形態でどのような形態になるのか想像しにくくすることができる。従って、第2装飾形態になることへの遊技者の興味を惹き付けることができ、可動役物1511〜1517による演出効果を向上することができる。
第1装飾形態で隣接していた可動役物1511〜1517が、第2装飾形態でも隣接する配置とすることで、姿勢変位により互いに向きが変わることを利用して第1装飾形態と異なる形態を簡単に表現することができる。すなわち、複数の可動役物1511〜1517を組み合わせて効率的に装飾形態を形成することができる。そして、変形文字ユニット154は、第1装飾形態において互いに隣接して配置されると共に、第1装飾形態で互いに関連する部位と異なる部位が互いに関連するように隣接して配置される可動役物1511〜1517を有している。具体的には、第1可動役物1511および第2可動役物1512の関係、第3可動役物1513および第4可動役物1514の関係は、第1装飾形態で対向していた端面1511a,1512a,1513a,1514aと、異なる端面1511b,1512b,1513b,1514bが第2装飾形態で対向するよう構成されているので、異なる形状の端面1511a,1512a,1513a,1514a,1511b,1512b,1513b,1514bの組み合わせにより第1装飾形態と異なる形状を簡単に構成することができる。なお、隣り合う可動役物1511〜1517において装飾形態で互いに関連する部位は、本実施形態のように可動役物1511〜1517の端面が向かい合う関係に限らず、可動役物1511〜1517の縁部が重なる関係などを含む。
[可動役物の動作]
上部可動ユニットは、1つの第1モータ1531の駆動により、第1〜第4可動役物1511〜1514および補助可動役物1518が、第1装飾形態と第2装飾形態の間で動作する。上部可動ユニットは、第1装飾形態から第2装飾形態への移行開始時(第1モータ1531の駆動開始)に、第2可動役物1512および第4可動役物1514の姿勢変位が開始されるが、これよりも遅いタイミングで第3可動役物1513の姿勢変位が開始され、更に遅いタイミングで第1可動役物1511の姿勢変位が開始される。また、第1装飾形態から第2装飾形態への移行途中で、第1可動役物1511および第2可動役物1512の姿勢変位は停止するが、姿勢変位が開始された第3可動役物1513および第4可動役物1514は、その後の期間も姿勢変位する。このように、第3可動役物1513の動作開始タイミングを第4可動役物1514の動作開始タイミングよりも遅延させることで、第3可動役物1513の第2装飾形態に向かう動作方向に位置する第4可動役物1514との干渉を防止している。
上部可動ユニットは、第2装飾形態から第1装飾形態への移行開始時(第1モータ1531の駆動開始)に、第1〜第4可動役物1511〜1514が一斉に動作を開始するが、第3可動役物1513の姿勢変位が開始されてから、これよりも遅いタイミングで第1可動役物1511、第2可動役物1512および第4可動役物1514の姿勢変位が開始される。また、第2装飾形態から第1装飾形態への移行途中で、第1可動役物1511および第3可動役物1513の姿勢変位は停止するが、第2可動役物1512および第4可動役物1514は、その後の期間も姿勢変位する。このように、上部可動ユニットは、1つの第1モータ1531の駆動によって、第1〜第4可動役物1511〜1514の姿勢変位または移動自体を、各可動役物1511〜1514に対応付けられた第1の順番で開始して第1装飾形態から第2装飾形態を形成し、第1の順番と逆の第2の順番で開始して第2装飾形態から第1装飾形態を形成する。
下部可動ユニットは、1つの第2モータの駆動により、第5〜第7可動役物1515〜1517が、第1装飾形態と第2装飾形態の間で動作する。下部可動ユニットは、第1装飾形態から第2装飾形態への移行開始と共に第5〜第7可動役物1515〜1517が動作を開始し、第5可動役物1515、第6可動役物1516および第7可動役物1517の飾り体1517aの姿勢変位も開始される。また、第1装飾形態から第2装飾形態への移行途中で、第6可動役物1516の姿勢変位は停止するが、第5可動役物1515および第6可動役物1516は、その後の期間も姿勢変位する。なお、本実施形態では、第1装飾形態から第2装飾形態へ移行する場合に、第1モータ1531と第2モータは、所定のタイミングで駆動するよう制御されて、下部可動ユニットの可動役物1515〜1517が、上部可動ユニットの可動役物1511〜1514が第2装飾形態となる前に、第2装飾形態になる。このように、上部可動ユニットの可動役物1511〜1514と、下部可動ユニットの可動役物1515〜1517とは、第2装飾形態となるタイミングをわずかにずらして動作するように制御される。
下部可動ユニットは、第2装飾形態から第1装飾形態への移行開始と共に第5〜第7可動役物1515〜1517が動作を開始し、第5可動役物1515および第7可動役物1517の飾り体1517aの姿勢変位も開始されるが、第6可動役物1516は姿勢変位しない。また、第2装飾形態から第1装飾形態への移行途中で、第6可動役物1516も姿勢変位を開始し、第1装飾形態に移行するまで、第5可動役物1515、第6可動役物1516および第7可動役物1517の飾り体1517aが姿勢変位している。このように、下部可動ユニットは、1つの第2モータの駆動によって、第5〜第7可動役物1515〜1517の姿勢変位を、各可動役物1515〜1517に対応付けられた第1の順番で開始して第1装飾形態から第2装飾形態を形成し、第1の順番と逆の第2の順番で開始して第2装飾形態から第1装飾形態を形成する。なお、本実施形態では、第2装飾形態から第1装飾形態へ移行する場合に、第1モータ1531と第2モータは、所定のタイミングで駆動するよう制御されて、下部可動ユニットの可動役物1515〜1517の動作が開始される前に、上部可動ユニットの可動役物1511〜1514の動作が開始される。このように、上部可動ユニットの可動役物1511〜1514と、下部可動ユニットの可動役物1515〜1517とは、第2装飾形態から第1装飾形態へ動作開始するタイミングをわずかにずらすように制御される。
図15−1に示すように、変形文字ユニット154は、第1〜第7可動役物1511〜1517が動作して、第1装飾形態から第2装飾形態に変形する場合において、各可動役物1511〜1517の動作は、第2装飾形態の一部が完成するよりも前に開始するようになっている。何れかの可動役物1511〜1517が第2装飾形態となる位置まで移動した後に、その他の可動役物1511〜1517が動作を開始することはなく、第1〜第7可動役物1511〜1517が動作する期間は互いに重なっているが、前述したように各可動役物1511〜1517に対応付けられた第1の順番で第1装飾形態から第2装飾形態を形成するように動作するので、互いの干渉を防止することができる。同様に、各可動役物1511〜1517に対応付けられた、第1の順番と逆の第2の順番で第2装飾形態から第1装飾形態を形成するように動作するので、互いの干渉を防止することができる。
第1装飾形態と第2装飾形態との間の移行に際して、複数の可動役物1511〜1517は、隣り合ったもの同士が互いに干渉しないように移動する。具体的には、第1および第2装飾形態で隣り合う第1可動役物1511と第2可動役物1512については、第1可動役物1511と第2可動役物1512とが左右方向に移動しつつ、第2可動役物1512が姿勢変位していない第1可動役物1511の周りを姿勢変位するので、互いの干渉を防止することができる。また、第1可動役物1511が姿勢変位する場合には、第1可動役物1511と第2可動役物1512と互いに同期して姿勢変位するので、互いの干渉を防止することができる。そして、第1可動役物1511および第2可動役物1512は、第2装飾形態になる前のタイミングで姿勢変位を停止して右方へ移動するので、第2装飾形態になるように上方から移動してくる第3可動役物1513および下方から移動してくる第5可動役物1515との干渉を防止することができる。ここで、第5可動役物1515は、第2可動役物1512が第2装飾形態になる前に、第2装飾形態になって停止しているので、第2装飾形態で隣り合う第2可動役物1512と第5可動役物1515との干渉を防止することができる。同様に、第7可動役物1517は、第4可動役物1514が第2装飾形態になる前に、第2装飾形態になって停止しているので、第2装飾形態で隣り合う第4可動役物1514と第7可動役物1517との干渉を防止することができる。
第1装飾形態で隣り合う第3可動役物1513と第4可動役物1514とは、第3可動役物1513の第2装飾形態に向かう動作方向に位置する第4可動役物1514が先に動作を開始して、その後に第3可動役物1513が動作するので、互いに干渉を防止できる。また、第2装飾形態で隣り合う第3可動役物1513と第4可動役物1514とは、第4可動役物1514の第1装飾形態に向かう動作方向に位置する第3可動役物1513が先に動作を開始して、その後に第4可動役物1514が動作するので、互いに干渉を防止できる。そして、第3可動役物1513は、第4可動役物1514が第1装飾形態になる前に、第1装飾形態になって停止しているので、第1装飾形態で隣り合う第3可動役物1513と第4可動役物1514との干渉を防止することができる。ここで、第3可動役物1513と第4可動役物1514とは、前述した上部駆動機構によって機械的に連動する構成なので、それぞれをモータによって動作させる構成と異なり、ぶつかることはない。
第1可動役物1511および第2可動役物1512は、第2装飾形態から第1装飾形態へ移行を開始するときに、姿勢変位することなく左方へ移動するので、第2装飾形態で隣り合う第3可動役物1513および第5可動役物1515との干渉を防止することができる。また、第3可動役物1513は、第2装飾形態から第1装飾形態へ移行を開始するときに、第2装飾形態で隣り合っていた第1可動役物1511から離れるように上方へ移動するので、第1可動役物1511との干渉を回避できる。ここで、第5可動役物1515は、第2可動役物1512が第2装飾形態から第1装飾形態に動作開始したときに、第2装飾形態で停止しており、第2可動役物1512の動作から遅延したタイミングで動作開始するので、第2装飾形態で隣り合う第2可動役物1512と第5可動役物1515との干渉を防止することができる。同様に、第7可動役物1517は、第4可動役物1514が第2装飾形態から第1装飾形態に動作開始したときに、第2装飾形態で停止しており、第4可動役物1514の動作から遅延したタイミングで動作開始するので、第2装飾形態で隣り合う第4可動役物1514と第7可動役物1517との干渉を防止することができる。また、第2装飾形態から第1装飾形態へ移行する場合に、第2装飾形態で隣り合う第6可動役物1516と第7可動役物1517とは互いに離れるように上下に分かれるので、互いの干渉を回避できる。このように、複数の可動役物1511〜1517は、動作タイミングをずらしたり、互いに近くなるタイミングで両方または一方の姿勢変位を停止したり、一方の可動役物を基準として姿勢変位させたりするなどによって、第1装飾形態および第2装飾形態に動作する際に隣り合うもの同士が干渉しない。
[可動役物による煽り演出]
図15−2に示すように、変形文字ユニット154は、複数の可動役物1511〜1517を第1装飾形態から第2装飾形態にならない位置まで動作させる煽り演出を実行可能になっている。煽り演出は、可動役物1511〜1517を第1装飾形態から第2装飾形態に向けて動作させてから途中で第1装飾形態に戻す動作を行い、この動作を1回または複数回実行する。なお、煽り演出は、可動役物1511〜1517の動作を遊技者が確認し得るわずかな振動であっても、可動役物1511〜1517が表示画面領域の前側まで移動する大きな往復動作であってもよい。変形文字ユニット154は、上部可動ユニットの可動役物1511〜1514と下部可動ユニットの可動役物1515〜1517とを、同期または独立して煽り演出を行うことができる。変形文字ユニット154は、可動役物1511〜1517を第1装飾形態から第2装飾形態まで動作させない場合に、第1装飾形態から第2装飾形態まで動作させる場合と異なるタイミングで可動役物1511〜1517の動作を開始することが可能となっている。第1装飾形態から第2装飾形態に移行する場合に、下部可動ユニットが先行して動作開始して、その後に上部可動ユニットが動作開始するのに対して、第1装飾形態から第2装飾形態に移行しない、例えば煽り演出の場合に、上部可動ユニットと下部可動ユニットとを同じタイミングで動作開始する。このようにすることで、可動役物1511〜1517の演出に変化を設けることができ、可動役物1511〜1517の動作に遊技者をより惹き付けることができる。
[摺動部]
図23および図23−1に示すように、可動役物1512,1513,1514,1518の移動経路に重なる背面板1520aの前面には可動役物1512,1513,1514,1518が摺動する摺動部2302,2304,2306,2308が形成されているので、可動役物1512,1513,1514,1518を背面板1520aと干渉することなく円滑に動作させることができる。ここで、摺動部2302,2304,2306,2308は、背面板1520aに一体的に形成されているので、部品点数の削減および組み立て工数の抑制を実現できる。本実施形態では、摺動性に優れた樹脂により背面板1520aおよび摺動部2302,2304,2306,2308を形成してあるので、可動役物1512,1513,1514,1518が摺動部2302,2304,2306,2308に当たっても可動役物1512,1513,1514,1518の動作を阻害しない。第2可動役物1512に対応する第1摺動部2302は、凹凸形状であり、第2可動役物1512の当接部2312と凸部が当たる構成であるので、互いの接触面積を最小限に抑えて、背面板1520aとの干渉を抑えつつ第2可動役物1512を円滑に動作させることができる。第3可動役物1513、第4可動役物1514および補助可動役物1518に対応する第2〜第4摺動部2304〜2308は、リブ形状であり、これらの可動役物1513,1514,1518の当接部2314,2316と当たる構成であるので、互いの接触面積を最小限に抑えて、背面板1520aとの干渉を抑えつつ可動役物1513,1514,1518を円滑に動作させることができる。また、背面板1520aは、着色されているので、摺動部2302,2304,2306,2308を目立ちにくくすることができる。
[第1ベース部材と第2ベース部材との関係]
表示画面領域開口1501cの周囲に分散して複数の可動役物1511〜1517を配置するような大型のユニットを、1つのベース部材で構成することは難しい。変形文字ユニット154は、ベース部材1520,1522を上下に分けているので、それぞれのベース部材1520,1522を簡単にできると共に設計の自由度が高くなる。そして、図24および図24−1に示すように、変形文字ユニット154は、それぞれ可動役物1511〜1517を支持している第1ベース部材1520と第2ベース部材1522とが固定部材2402,2404で連結して固定されているので、第1ベース部材1520に支持された可動役物1511〜1514と第2ベース部材1522に支持された可動役物1515〜1517との間で相対的な位置ずれを抑制することができる。従って、複数の可動役物1511〜1517によって、ずれなく1つの第2装飾形態を美しく形成することができる。ここで、第1ベース部材1520と第2ベース部材1522とを、表示装置ベース1501を利用して互いに位置付けることで、表示装置ベース1501に設置されるメイン表示装置131の表示画面領域との間でも、可動役物1511〜1517の位置ずれを抑制することができる。特に、表示画面領域開口1501cの横側は、表示画面領域開口1501cの上下と比べてスペースを確保することが難しく、ベース部材1520,1522の左右幅が狭くなって剛性が低くなってしまう。変形文字ユニット154は、ベース部材1520,1522を連結するだけでなく、両ベース部材1520,1522の比較的剛性の低い側部に亘って重なっているので、ベース部材1520,1522の弱い部分を補強することができる。
[支持部材]
図25−1に示すように、変形文字ユニット154は、第2ベース部材1522と表示装置ベース1501との間に配置されて、表示装置ベース1501の周壁部分1501bに当たった際に、内部から外へ向けて押圧する支持部材2502を備えているので、表示装置ベース1501が内側へ撓むのを抑えて、可動役物1511〜1517が配置される表示装置ベース1501の内部スペースを確保することができる。また、支持部材2502が周壁部分1501bと当たることによって、第2ベース部材1522を表示装置ベース1501に対して位置合わせすることができる。特に、支持部材2502は、第1装飾形態で表示装置ベース1501の周壁部分1501bの近傍に、装飾体1515aの先端が配置される第5可動役物1515に合わせて、第1装飾形態にある第5可動役物1515の近くに配置されているので、姿勢変位する装飾体1515aと周壁部分1501bとの干渉を防止することができる。
[位置決め部材]
図15に示すように、第7可動役物1517と表示装置ベース1501との間には、第1位置決め部材2702が配置されているので、第7可動役物1517と表示装置ベース1501との間に大きな隙間ができるのを抑えて、第7可動役物1517をより正確に位置決めすることができる。ここで、第1位置決め部材2702は、表示装置ベース1501に取り付けられているので、表示装置ベース1501に対して正確に位置合わせ可能である。また、第1位置決め部材2702および第2位置決め部材2704は、表示装置ベース1501から脱着可能であるので、機種毎に使い分けすることができる。
図29に示すように、ベース部材1520,1522と表示装置ベース1501との間には、第2位置決め部材2704が配置されているので、ベース部材1520,1522と表示装置ベース1501との間に大きな隙間ができるのを抑えて、ベース部材1520,1522に支持された可動役物1511〜1517の位置をより正確に規定することができる。また、位置決め部材2702,2704は、表示装置ベース1501に設けられた凹部2904に嵌まって表示装置ベース1501に対して位置決めされる皿ビス2902により表示装置ベース1501に固定される。これにより、位置決め部材2702,2704は、表示装置ベース1501に対して精度よく取り付けられるので、位置決め部材2702,2704に取り付けられるベース部材1520,1522も精度よく位置規定することができる。従って、複数の可動役物1511〜1517によって、ずれなく第1装飾形態を形成できると共に、第1装飾形態から干渉することなく集合するように移動して、1つの第2装飾形態を美しく形成することができる。
◆[発明A]
発明Aの遊技機(100)では、
複数の可動役物(1511〜1517)を備え、
前記複数の可動役物(1511〜1517)は、第1装飾形態と、第1装飾形態とは異なる第2装飾形態とを形成可能であり、
前記第1装飾形態において互いに隣接し、第1装飾形態から第2装飾形態に移行するときに、互いに向きを変えつつ移動して、第2装飾形態を形成する前記可動役物(1511〜1517)を有していることを要旨とする。
上記遊技機100では、複数の可動役物1511〜1517によって、第1装飾形態と第1装飾形態とは異なる第2装飾形態とを形成可能であるので、それぞれの形態により演出を行うことができる。そして、複数の可動役物1511〜1517が、第1装飾形態から第2装飾形態に変形する場合に、第1装飾形態において隣接した可動役物同士が互いに向きを変えつつ移動して、第2装飾形態を形成する構成であるから、各可動役物1511〜1517の動作過程での違いが際立ち、躍動感のある効果的な演出を実行することができる。このように複数の可動役物1511〜1517により効果的な演出を実行できるので、遊技の興趣を向上させることができる。
◇[発明B]
発明Bの遊技機(100)では、
複数の可動役物(1511〜1517)を備え、
前記複数の可動役物(1511〜1517)は、第1装飾形態と、第1装飾形態とは異なる第2装飾形態とを形成可能であり、
前記第1装飾形態と前記第2装飾形態との間の移行に際して、前記複数の可動役物(1511〜1517)は、隣り合ったもの同士が互いに干渉しないように移動する
ことを要旨とする。
上記遊技機100では、複数の可動役物1511〜1517によって、第1装飾形態と第1装飾形態とは異なる第2装飾形態とを形成可能であるので、それぞれの形態により演出を行うことができる。複数の可動役物1511〜1517は、第1装飾形態および/または第2装飾形態で隣り合うように配置されるものがあるが、第1装飾形態と第2装飾形態との間の移行に際して、隣り合ったもの同士が互いに干渉しないように移動し、異なる装飾形態をスムーズに表現することができる。このように、複数の可動役物1511〜1517を組み合わせて効率的に装飾形態を形成することができるので、その結果として遊技の興趣を向上させることができる。
◆[発明C]
発明Cの遊技機(100)では、
複数の可動役物(1511〜1517)を備え、
前記複数の可動役物(1511〜1517)は、第1装飾形態と、第1装飾形態とは異なる第2装飾形態とを形成可能であり、
前記複数の可動役物(1511〜1517)は、前記第1装飾形態を形成している状態から前記第2装飾形態を形成する場合に、各可動役物に対応付けられたタイミングで移動を開始することが可能となっている
ことを要旨とする。
上記遊技機100では、複数の可動役物1511〜1517によって、第1装飾形態と第1装飾形態とは異なる第2装飾形態とを形成可能であるので、それぞれの形態により演出を行うことができる。各可動役物1511〜1517に対応付けられたタイミングで第1装飾形態から第2装飾形態を形成するように動作するので、互いの干渉を防止することができる。従って、複数の可動役物1511〜1517を円滑に動作させることができ、それにより遊技の興趣を向上させることができる。
◆[発明D]
発明Dの遊技機(100)では、
ベース部材(1520)と、該ベース部材(1520)に対して相対的に移動し、ベース部材(1520)と重なる領域を移動範囲として含む可動役物(1512,1513,1514)と、該ベース部材(1520)に設けられ、前記可動役物(1512,1513,1514)を支持可能な摺動部(2302,2304,2306)とを備え、
前記ベース部材(1520)と前記摺動部(2302,2304,2306)とが、一体的に形成されている
ことを要旨とする。
上記遊技機100では、可動役物1512,1513,1514の移動経路に重なる背面板1520aには可動役物1512,1513,1514が摺動する摺動部2302,2304,2306が形成されているので、可動役物1512,1513,1514を背面板1520aと干渉することなく円滑に動作させることができる。従って、複数の可動役物1511〜1517を円滑に動作させることができ、それにより遊技の興趣を向上させることができる。
◆[発明E]
発明Eの遊技機(100)では、
第1の可動役物(1511,1512,1513,1514)と、第1の可動役物(1511,1512,1513,1514)を支持する第1ベース部材(1520)と、第2の可動役物(1515,1516,1517)と、第2の可動役物(1515,1516,1517)を支持する第2ベース部材(1522)とを備え、
前記第1の可動役物(1511,1512,1513,1514)と前記第2の可動役物(1515,1516,1517)とで1つの装飾形態を形成可能であり、
前記第1ベース部材(1520)と前記第2ベース部材(1522)とは固定されている
ことを要旨とする。
上記遊技機100では、それぞれ可動役物1511〜1517を支持している第1ベース部材1520と第2ベース部材1522とが固定されているので、第1ベース部材1520に支持された可動役物1511〜1514と第2ベース部材1522に支持された可動役物1515〜1517との間で相対的な位置ずれを抑制することができる。従って、複数の可動役物1511〜1517によって、ずれなく1つの第2装飾形態を美しく形成することができ、それにより遊技の興趣を向上させることができる。
◆[発明F]
発明Fの遊技機(100)では、
可動役物(1515)と、該可動役物(1515)を支持するベース部材(1522)と、該ベース部材(1522)が取り付けられる取付ベース(1501)と、前記ベース部材(1522)に取り付けられた支持部材(2502)とを備え、
前記支持部材(2502)は、前記ベース部材(1522)と前記取付ベース(1501)との間に配置され、該取付ベース(1501)と当たることが可能になっている
ことを要旨とする。
上記遊技機100では、第2ベース部材1522と表示装置ベース1501との間に配置されて、表示装置ベース1501の内部から当接し得る支持部材2502を備えているので、第2ベース部材1522を位置決めできると共に、表示装置ベース1501が内側へ撓むのを抑えて、可動役物1511〜1517が配置される表示装置ベース1501の内部スペースを確保することができる。これにより第5可動役物1515の円滑な動作を担保し得るので、遊技の興趣を向上させることができる。
◆[発明G−1]
発明G−1の遊技機(100)では、
取付ベース(1501)と、該取付ベース(1501)に支持される可動役物(1511〜1517)と、該取付ベース(1501)と該可動役物(1511〜1517)との間のスペースに配置され、取付ベース(1501)に対する可動役物(1511〜1517)の位置を規定する位置決め部材(2702,2704)とを備えた
ことを要旨とする。
上記遊技機100では、表示装置ベース1501と可動役物1511〜1517との間のスペースに配置された位置決め部材2702,2704によって、表示装置ベース1501に対する可動役物1511〜1517の位置を規定している。これにより、可動役物1511〜1517の他の部材との干渉を防止して円滑な動作を担保し得るので、遊技の興趣を向上させることができる。
◆[発明G−2]
取付ベース(1501)と、該取付ベース(1501)に配置される位置決め部材(2702,2704)とを備え、
前記位置決め部材(2702,2704)は、前記取付ベース(1501)に設けられた凹部(2904)に嵌まって該取付ベース(1501)に対して位置決めされる締結手段(2902)により取付ベース(1501)に固定される
ことを要旨とする。
上記遊技機100では、位置決め部材2702,2704が、表示装置ベース1501に設けられた凹部2904に嵌まって該表示装置ベース1501に対して位置決めされる締結手段である皿ビス2902により表示装置ベース1501に固定されるので、位置決め部材2702,2704を表示装置ベース1501に精度よく配置することができる。このように、部材を精度よく取り付けることで、周辺部材の干渉を防止して可動役物1511〜1517などの円滑な動作を担保し得るので、遊技の興趣を向上させることができる。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
100…遊技機(遊技機)
1511…第1可動役物(可動役物)
1512…第2可動役物(可動役物)
1513…第3可動役物(可動役物)
1514…第4可動役物(可動役物)
1515…第5可動役物(可動役物)
1516…第6可動役物(可動役物)
1517…第7可動役物(可動役物)

Claims (1)

  1. 複数の可動役物を備え、
    前記複数の可動役物は、第1装飾形態と、第1装飾形態とは異なる第2装飾形態とを形成可能であり、
    前記第1装飾形態と前記第2装飾形態との間の移行に際して、前記複数の可動役物のうち、隣り合ったもの同士の少なくとも一方が姿勢変化すると共に、移行経路が干渉し得る関係にある隣り合ったもの同士が互いに干渉しないように移動する
    ことを特徴とする遊技機。
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