JP6201677B2 - 基地局、無線通信システム、及び、無線リソースの割り当て制御方法 - Google Patents

基地局、無線通信システム、及び、無線リソースの割り当て制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、基地局、無線通信システム、及び、無線リソースの割り当て制御方法に関する。
無線端末と基地局とを備える無線通信システムが知られている。無線通信システムにおいて、基地局は、無線リソースを用いて無線端末と通信するための無線エリアを提供する。
無線エリア内に位置する無線端末は、基地局との間で接続を確立するためにランダムアクセスを実行する。ランダムアクセスは、無線端末が、基地局によって予め割り当てられた無線リソースを用いて、プリアンブルを基地局へ送信する処理を含む。
プリアンブルは、予め定められたパターンを有する信号である。基地局は、プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースにて受信した受信信号と、予め保持するレプリカ信号と、が互いに相関する程度を算出し、算出した相関の程度に基づいてプリアンブルを検出する。基地局は、プリアンブルを検出した場合、検出したプリアンブルに応じた応答信号を送信する。
この種の無線通信システムの一例は、プリアンブルの通信に割り当てる無線リソースが、隣接する無線エリア間で異なるように、無線リソースの割り当てを実行する(例えば、特許文献1及び2を参照)。
特表2013−502810号公報 特開2010−183287号公報
しかしながら、上記無線エリアにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースにて、無線端末がプリアンブルを送信しても、他の無線エリアにおいて送信されたデータ等に基づく干渉を受けることにより、基地局がプリアンブルを誤って検出する場合がある。
この場合、基地局は、誤って検出したプリアンブルに基づいて、応答信号を無駄に送信してしまう。従って、この場合、例えば、無線通信システムのスループットが低下する虞がある。また、例えば、基地局の消費電力が増加する虞がある。
本発明の目的の一つは、ランダムアクセスのプリアンブルが基地局において誤って検出される確率を低減することにある。
一つの側面では、基地局は、無線リソースを用いて無線端末と通信するための第1の無線エリアを提供する。基地局は、制御部を備える。制御部は、上記無線端末との上記第1の無線エリアにおけるデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを制御する際に、第2の無線エリアにおけるランダムアクセスのプリアンブルの通信に用いる無線リソースの割り当てを示す割当情報を参照する。また、制御部は、上記第1の無線エリアと上記第2の無線エリアとの間の境界領域に位置する無線端末との上記第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースとして、当該境界領域に位置しない無線端末との当該第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースから、上記第2の無線エリアにおける上記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースを少なくとも除いた部分を用いる。
ランダムアクセスのプリアンブルが基地局において誤って検出される確率を低減できる。
第1実施形態に係る無線通信システムの構成例を表すブロック図である。 図1の基地局の構成例を表すブロック図である。 図2の送信部の構成例を表すブロック図である。 図2の受信部の構成例を表すブロック図である。 ランダムアクセスの手続きの一例を示すシーケンス図である。 図4のランダムアクセス信号処理部の構成例を表すブロック図である。 相関電力の時間に対する変化を表す遅延プロファイルの一例を示すグラフである。 互いに隣接する複数の無線エリアが同一の基地局により提供されている場合における、複数の無線エリアと境界領域との関係の一例を概念的に示す説明図である。 互いに隣接する複数の無線エリアが複数の基地局によりそれぞれ提供されている場合における、複数の無線エリアと境界領域との関係の一例を概念的に示す説明図である。 図1の基地局が用いる、基本範囲及び制限範囲の一例を概念的に示す説明図である。 図1の無線端末の構成例を表すブロック図である。 図1の基地局が実行するプリアンブル検出処理の一例を表すフローチャートである。 図1の基地局が実行する割当情報受信処理の一例を表すフローチャートである。 図1の基地局が実行する境界判定処理の一例を表すフローチャートである。 図1の基地局が実行する割当処理の一例を表すフローチャートである。 第2実施形態に係る基地局が用いる、基本範囲及び制限範囲の一例を概念的に示す説明図である。 第3実施形態に係る基地局が用いる、基本範囲及び制限範囲の一例を概念的に示す説明図である。 第4実施形態に係る基地局が実行する割当処理の一部の一例を表すフローチャートである。 互いに隣接する複数の無線エリアが複数の基地局によりそれぞれ提供されている場合における、複数の無線エリアと境界領域との関係の一例を概念的に示す説明図である。 図19の境界領域に含まれる複数の部分境界領域の一例を概念的に示す説明図である。 第5実施形態に係る基地局が記憶する、部分境界領域IDと隣接エリアIDとを対応付けたテーブルの一例である。 第5実施形態に係る基地局が用いる第1の制限範囲の一例を概念的に示す説明図である。 第5実施形態に係る基地局が用いる第2の制限範囲の一例を概念的に示す説明図である。 第5実施形態に係る基地局が用いる第2の制限範囲の変形例を概念的に示す説明図である。 第5実施形態に係る基地局が実行する境界判定処理の一部の一例を表すフローチャートである。 第5実施形態に係る基地局が実行する割当処理の一部の一例を表すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、以下に説明される実施形態は例示である。従って、以下に明示しない種々の変形や技術が実施形態に適用されることは排除されない。なお、以下の実施形態で用いる図面において、同一の符号を付した部分は、変更又は変形が明示されない限り、同一若しくは同様の部分を表す。
<第1実施形態>
(概要)
第1実施形態に係る無線通信システムは、無線端末と、無線リソースを用いて当該無線端末と通信するための第1の無線エリアを提供する基地局と、を備える。
基地局は、無線端末との第1の無線エリアにおけるデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを制御する際に、第2の無線エリアにおけるランダムアクセスのプリアンブルの通信に用いる無線リソースの割り当てを示す割当情報を参照する。なお、ランダムアクセスは、ランダムアクセス手順、又は、ランダムアクセス手続きと呼ばれてもよい。例えば、プリアンブルは、予め定められた、複数のシグネチャを、所定のパターンにて配列することにより生成されてよい。
これによれば、第2の無線エリアにおいて送信されたランダムアクセスのプリアンブルが、第1の無線エリアにおいて送信されたデータに基づく干渉を受けることによって、第2の無線エリアを提供する基地局が、プリアンブルを誤って検出する確率を低減できる。
以下、第1実施形態に係る無線通信システムについて詳細に説明する。
(構成)
図1に示すように、第1実施形態に係る無線通信システム1は、複数の基地局11,12,…と、複数の無線端末21,22,23,24,…と、を備える。なお、無線通信システム1が備える基地局の数は、1つであってもよい。
無線通信システム1は、基地局11,12,…と無線端末21,22,…との間で、予め定められた無線通信方式に従った無線通信を行なう。例えば、無線通信方式は、LTE方式である。LTEは、Long Term Evolutionの略記である。なお、無線通信方式は、LTE方式と異なる方式(例えば、LTE−Advanced、又は、WiMAX等の方式)であってもよい。WiMAXは、Worldwide Interoperability for Microwave Accessの略記である。
各基地局11,12,…は、少なくとも1つの無線エリアを提供する。無線エリアは、カバレッジ・エリア、又は、通信領域と表記されてもよい。例えば、無線エリアは、マクロセル、マイクロセル、ナノセル、ピコセル、フェムトセル、ホームセル、又は、セクタセル等のセルである。各基地局11,12,…は、自局11,12,…が提供する無線エリア内に位置する無線端末21,22,…と無線通信を行なう。
具体的には、各基地局11,12,…は、自局11,12,…が提供する無線エリアにおいて無線リソース(本例では、時間及び周波数により識別されるリソース)を提供する。各基地局11,12,…は、自局11,12,…が提供する無線エリア内に位置する無線端末21,22,…と、当該無線エリアにおいて提供している無線リソースを用いることにより通信を行なう。なお、基地局11,12,…は、アクセスポイント、eNB(Evolved Node B)、NB(Node B)、フェムト基地局、マクロ基地局、又は、ホーム基地局であってもよい。
本例では、基地局11,12,…は、通信回線CL11,CL12,…を介して有線通信可能に通信網(例えば、コアネットワーク)NWにそれぞれ接続されている。なお、各基地局11,12,…は、無線通信可能に通信網NWに接続されていてもよい。基地局11,12,…と通信網NWとの間のインタフェースは、S1インタフェースと呼ばれてもよい。
本例では、基地局11は、通信回線CL2を介して有線通信可能に基地局12に接続されている。なお、基地局11は、無線通信可能に基地局12に接続されていてもよい。基地局11と基地局12との間のインタフェースは、X2インタフェースと呼ばれてもよい。図1において、通信回線CL11,CL12,…と通信回線CL2とは、異なる回線として図示されているが、物理的には共通の通信ケーブルにより実現されてもよい。また、基地局11と基地局12との間の通信回線CL2には、図示しないルータなどの中継装置が介在してもよい。
また、基地局11,12,…、及び、無線通信システム1のうちの基地局11,12,…よりも通信網NW(即ち、上位)側の部分は、E−UTRANと呼ばれてもよい。E−UTRANは、Evolved Universal Terrestrial Radio Access Networkの略記である。
各無線端末21,22,…は、自端末21,22,…が位置する無線エリアにおいて提供されている無線リソースを用いて、当該無線エリアを提供する基地局11,12,…と無線通信を行なう。なお、無線端末21,22,…は、移動局、又は、ユーザ端末(UE;User Equipment)と呼ばれてもよい。
(構成:基地局)
図2に示すように、基地局11は、例示的に、S1/X2インタフェース処理部110と、スケジューラ部120と、送信部130と、D/A(Digital to Analog)変換部140と、送信RF部150と、アンテナ160と、を備える。RFは、Radio Frequencyの略記である。更に、基地局11は、受信RF部170と、A/D(Analog to Digital)変換部180と、受信部190と、を備える。また、他の基地局12,…も基地局11と同様の機能を有する。
基地局11は、LSI(Large Scale Integration)を用いて機能が実現されてよい。また、基地局11の少なくとも一部は、プログラム可能な論理回路装置(例えば、PLD、又は、FPGA)を用いて機能が実現されてもよい。PLDは、Programmable Logic Deviceの略記である。FPGAは、Field−Programmable Gate Arrayの略記である。
S1/X2インタフェース処理部110は、無線端末21,22,…へ送信する送信データを通信網NWから受信する。更に、S1/X2インタフェース処理部110は、無線端末21,22,…からの受信データを通信網NWへ送信する。加えて、S1/X2インタフェース処理部110は、基地局11と無線端末21,22,…との間の回線制御、及び、基地局11と他の基地局12,…との間の回線制御に関する制御情報を通信網NWと送受信する。本例では、制御情報は、後述する割当情報を含む。
スケジューラ部120は、通信を行なう無線端末21,22,…を選択するとともに、選択した無線端末21,22,…との通信に用いる無線リソースの割り当てを行なう。スケジューラ部120は、選択した無線端末21,22,…に対して、復調方式(又は、変調方式)、及び、伝送レートを決定する。例えば、復調方式及び伝送レートは、MCS(Modulation and Coding Scheme)インデックスにより表されてもよい。
スケジューラ部120は、選択した無線端末21,22,…との通信、及び、ランダムアクセスにおける通信のそれぞれが、当該通信に割り当てた無線リソースにて行なわれるように、送信部130及び受信部190へ指示を出力する。
なお、スケジューラ部120の詳細については後述する。
送信部130は、スケジューラ部120からの指示に従って、無線端末21,22,…へ送信する送信データに対して変調処理を行なうことにより、下りリンクの無線信号を出力する。
D/A変換部140は、送信部130により出力された信号に対して、D/A変換を行なう。送信RF部150は、D/A変換後の信号に対して、基底帯域から無線周波数帯域への周波数変換(ここでは、アップコンバート)を行なう。基底帯域は、ベースバンドと表記されてもよい。アンテナ160は、送信RF部150による周波数変換後の無線信号を送信する。
送信部130について、より詳細に説明する。図3に示すように、送信部130は、誤り訂正符号部131と、データ変調部132と、データ・パイロット信号多重部133と、IFFT部134と、CP(Cyclic Prefix)挿入部135と、を備える。
誤り訂正符号部131は、送信データに対して誤り訂正符号を付加する。データ変調部132は、スケジューラ部120により指示された、復調方式及び伝送レートに従って、誤り訂正符号が付加された送信データに対して、チャネル符号化及びデータ変調を行なう。データ変調部132は、チャネル符号化及びデータ変調後の送信データを送信データ信号として出力する。
例えば、チャネル符号化には、ターボ符号化、リード・ソロモン符号化、又は、畳み込み符号化等を用いることができる。データ変調には、例えば、QPSK、16QAM、又は、64QAM等の多値変調方式を含む変調方式に従ったデータ変調を用いることができる。QPSKは、Quadriphase Phase−Shift Keyingの略記である。QAMは、Quadrature Amplitude Modulationの略記である。
データ・パイロット信号多重部133は、スケジューラ部120による、無線リソースの割り当てに従って、データ変調部132により出力された送信データ信号と、パイロット信号と、を多重する。パイロット信号は、基地局11と無線端末21,22,…との間で既知の信号の一例である。パイロット信号は、RSと呼ばれてもよい。RSは、Reference Signalの略記である。
IFFT部134は、送信データ信号とパイロット信号とが多重された信号に対して逆高速フーリエ変換(IFFT;Inverse Fast Fourier Transform)を行なう。CP挿入部135は、IFFT後の信号にCPを挿入する。
送信部130は、CPの挿入後の信号を、下りリンクの無線信号として出力する。
図2に戻ると、アンテナ160は、無線端末21,22,…により送信された、上りリンクの無線信号を受信する。受信RF部170は、アンテナ160により受信された無線信号に対して、無線周波数帯域から基底帯域への周波数変換(ここでは、ダウンコンバート)を行なう。A/D変換部180は、受信RF部170による周波数変換後の信号に対して、A/D変換を行なう。
受信部190は、スケジューラ部120からの指示に従って、A/D変換後の信号に対して復調処理を行なうことにより、受信データを出力する。
受信部190について、より詳細に説明する。図4に示すように、受信部190は、例示的に、CP除去部191と、FFT部192と、データ・パイロット信号分離部193と、ランダムアクセス信号処理部194と、を備える。更に、受信部190は、PUSCH/PUCCH受信処理部195と、位置情報取得部196と、境界判定処理部197と、を備える。
PUSCHは、Physical Uplink Shared Channelの略記である。PUCCHは、Physical Uplink Control Channelの略記である。
CP除去部191は、A/D変換後の信号からCPを除去する。FFT部192は、CPの除去後の信号に対して高速フーリエ変換(FFT;Fast Fourier Transform)を行なう。
データ・パイロット信号分離部193は、スケジューラ部120による無線リソースの割り当てに従って、FFT後の信号から、受信データ信号とパイロット信号とを分離する。本例では、受信データ信号は、RACH、PUSCH、及び、PUCCHの信号を含む。RACHは、Random Access Channelの略記である。
ここで、ランダムアクセスの手続きについて説明する。
図5に示すように、無線端末21が基地局11への接続を行なう場合、無線端末21は、RACHにて、ランダムアクセスのプリアンブルを含むメッセージ#1を基地局11へ送信する(図5のステップS101)。メッセージ#1は、Random Access Preambleと呼ばれてもよい。
例えば、プリアンブルは、Zadoff−Chu系列を用いることにより生成される。例えば、プリアンブルの生成にZadoff−Chu系列が用いられることは、非特許文献「3GPP TS36.211」に記載されている。
Zadoff−Chu系列は、1つの系列を循環的にシフトさせた場合、シフト後の系列とシフト前の系列との間の相互相関が小さくなる。従って、Zadoff−Chu系列は、1つの系列から複数のプリアンブルを生成することが可能である。
例えば、基地局11は、複数のプリアンブルを含むプリアンブル群を識別する情報を、予め無線端末21へ通知する。この場合、無線端末21は、通知された情報により識別されるプリアンブル群の中からプリアンブルを選択し、選択したプリアンブルを基地局11へ送信する。基地局11は、RACHにて受信した無線信号が、上記通知した情報により識別されるプリアンブル群に含まれるプリアンブルのいずれかを含むか否かを検出する。
基地局11は、RACHにて受信した無線信号にプリアンブルが含まれることを検出した場合、当該無線信号に含まれるプリアンブルを含むメッセージ#2を、PDSCHにて送信する(図5のステップS102)。PDCCHは、Physical Downlink Control Channelの略記である。メッセージ#2は、ランダムアクセス応答(Random Access Response)と呼ばれてもよい。
無線端末21は、送信したプリアンブルを含むメッセージ#2を受信した場合、メッセージ#3を、PUSCHにて送信する(図5のステップS103)。メッセージ#3は、Scheduled Transmissionと呼ばれてもよい。例えば、メッセージ#3は、RRC Connection Requestメッセージでもよい。RRCは、Radio Resource Controlの略記である。
基地局11は、メッセージ#3を受信した場合、メッセージ#4を無線端末21へ、PDSCHにて送信する(図5のステップS104)。PDSCHは、Physical Downlink Shared Channelの略記である。メッセージ#4は、Contention Resolutionと呼ばれてもよい。例えば、メッセージ#4は、RRC Connection Setupメッセージでもよい。
このように、基地局11は、受信したプリアンブルと無線端末21とを対応付けることにより、無線端末21との間で接続を確立する。
例えば、PUSCH、PUCCH、PDCCH、及び、PDSCHは、非特許文献「3GPP TS36.211」において規定されている。
なお、本例では、ランダムアクセスの手続きとして、競合ベースのランダムアクセスが用いられるが、非競合ベースのランダムアクセスが用いられてもよい。競合ベースのランダムアクセスは、Contention Based Random Access Procedureとも呼ばれる。非競合ベースのランダムアクセスは、Non−contention Based Random Access Procedureとも呼ばれる。なお、非競合ベースのランダムアクセスにおいても、競合ベースのランダムアクセスと同様に、無線端末21から基地局11へプリアンブルが送信される。
次に、図4のランダムアクセス信号処理部194について説明する。ランダムアクセス信号処理部194は、データ・パイロット信号分離部193により分離された受信データ信号のうちのRACHの信号が、ランダムアクセスのプリアンブルを含むか否かを検出する。ランダムアクセス信号処理部194は、RACHの信号が、ランダムアクセスのプリアンブルを含むか否かを示す検出結果をスケジューラ部120へ出力する。
RACHの信号が、ランダムアクセスのプリアンブルを含む場合、検出結果は、検出されたプリアンブルを識別する情報と、TAコマンドと、を含む。TAは、Timing Advanceの略記である。TAコマンドは、無線端末21,22,…から基地局11,12,…への通信の遅延時間を示す情報を含む。なお、検出結果は、TAコマンドに代えて、遅延時間を示す情報を含んでいてもよい。
本例では、ランダムアクセス信号処理部194は、図6に示すように、IDFT部1941と、レプリカ信号記憶部1942と、相関値算出部1943と、電力変換部1944と、ピーク検出部1945と、を備える。
IDFT部1941は、データ・パイロット信号分離部193により分離された受信データ信号のうちのRACHの信号に対して、逆離散フーリエ変換(IDFT;Inverse Discrete Fourier Transform)を実行する。
レプリカ信号記憶部1942は、上記プリアンブル群に含まれる複数のプリアンブルにそれぞれ対応する複数のレプリカ信号を記憶する。なお、レプリカ信号記憶部1942は、レプリカ信号に代えて、レプリカ信号を生成する基となる情報を記憶し、記憶している情報に基づいてレプリカ信号を生成してもよい。
相関値算出部1943は、IDFT後の信号と、レプリカ信号記憶部1942により記憶されているレプリカ信号のそれぞれと、が相関する程度を表す相関値を算出する。上述したように、Zadoff−Chu系列の循環的なシフトによる相互相関の特徴を利用することにより、一定のシフト量の循環的なシフトを行なうことにより複数のプリアンブルを生成することができる。このように生成されたプリアンブルを用いることにより、プリアンブル群に含まれるプリアンブルを生成する基となる系列の数を削減できる。この結果、相関値を算出する処理の量を低減できる。
電力変換部1944は、各レプリカ信号に対して、相関値算出部1943により算出された相関値を二乗することにより相関電力を算出する。相関電力は、所定のサンプリング時間Tsにおける、受信電力のうちの、検出の対象となるレプリカ信号の成分に相当する。図7は、相関電力の時間に対する変化を表す遅延プロファイルの一例を示す。
なお、相関値算出部1943及び電力変換部1944は、マッチドフィルタと呼ばれてもよい。
ピーク検出部1945は、各レプリカ信号に対して、電力変換部1944により取得された遅延プロファイルに基づいて、相関電力のピーク値と当該ピーク値が検出されるタイミングとを取得する。
ピーク検出部1945は、いずれかのレプリカ信号に対して取得されたピーク値が所定の検出閾値を超えている場合、RACHの信号が、そのレプリカ信号に対応するプリアンブルを含むことを検出する。この場合、ピーク検出部1945は、RACHにおいて上記プリアンブルが送信されることが予定されていたタイミングt1と、実際にピーク値が検出されたタイミングt2と、の間の遅延時間Δtを取得する。上述したように、遅延時間Δtを示す情報は、TAコマンドに含まれる。
ピーク検出部1945は、いずれのレプリカ信号に対して取得されたピーク値も上記検出閾値を超えていない場合、RACHの信号がプリアンブルを含まないと検出する。
本例では、ランダムアクセス信号処理部194は、複数のプリアンブルを検出する処理を、各プリアンブルに対して、順次、実行する。なお、ランダムアクセス信号処理部194は、複数のプリアンブルを検出する処理を並列して実行するように、プリアンブルを検出する回路をプリアンブル毎に備えてもよい。
図4に示すように、PUSCH/PUCCH受信処理部195は、データ・パイロット信号分離部193により分離された受信データ信号のうちのPUSCH及びPUCCHの信号を処理することにより、受信データ、及び、制御情報を取得する。本例では、制御情報は、位置情報を含む。例えば、制御情報は、CQI、ACK、及び、NACK等を含んでもよい。CQIは、Channel Quality Indicatorの略記である。ACKは、Acknowledgementの略記である。NACKは、Negative ACKの略記である。
PUSCH/PUCCH受信処理部195は、取得した受信データをS1/X2インタフェース処理部110へ出力する。PUSCH/PUCCH受信処理部195は、取得した制御情報をスケジューラ部120及び位置情報取得部196へ出力する。
本例では、PUSCH/PUCCH受信処理部195は、データ復調部1951と、誤り訂正復号部1952と、を備える。
データ復調部1951は、スケジューラ部120により指示された、復調方式及び伝送レートに従って、PUSCHの信号に対して、データ復調及びチャネル復号化を行ない、データ復調及びチャネル復号化後の受信データ信号を受信データとして出力する。
データ復調部1951は、スケジューラ部120により指示された、復調方式及び伝送レートに従って、PUCCHの信号に対して、データ復調及びチャネル復号化を行ない、データ復調及びチャネル復号化後の受信データ信号を制御情報として出力する。
誤り訂正復号部1952は、データ復調部1951により出力された受信データ及び制御情報に対して、誤り訂正符号に基づいて誤り訂正処理を実行する。
位置情報取得部196は、PUSCH/PUCCH受信処理部195により出力された制御情報から位置情報を取得する。
境界判定処理部197は、位置情報取得部196により取得された位置情報に基づいて、各無線端末21,22,…の位置が、無線エリアの境界領域内に位置するか否かを判定する。本例では、境界判定処理部197は、予め定められた周期が経過する毎に上記判定を実行する。なお、境界判定処理部197は、位置情報が取得される毎に上記判定を実行してもよい。
例えば、図8に示すように、基地局11が3つの無線エリアWA1,WA2,WA3を提供するとともに、無線端末21が無線エリアWA1内に位置する場合を想定する。例えば、境界領域BD1は、無線エリアWA1のうちの外部との境界を含む領域である。例えば、境界領域BD1は、図8に示すように、所定の幅を有する領域でもよい。
また、境界領域BD1は、基地局11からの無線信号の受信強度を測定し、測定した受信強度に基づいて設定されてよい。また、無線エリアWA1,WA2,WA3の数は、2つ、又は、4つ以上であってよい。また、無線エリアWA1,WA2,WA3の形状は、任意の形状(例えば、平行四辺形、円形、又は、楕円形)であってよい。なお、本例では、図示を省略しているが、無線エリアWA2,WA3にもそれぞれ境界領域が設定されている。
例えば、境界判定処理部197は、基地局11が提供する無線エリアのそれぞれに対して、境界領域を示す境界領域情報を予め保持する。境界判定処理部197は、基地局11が提供する無線エリアのそれぞれに対して、位置情報取得部196により取得された位置情報が示す位置が、境界領域情報が示す境界領域内に含まれるか否かを判定する。
境界判定処理部197は、各無線端末21,22,…の位置が境界領域内に位置するか否かを示す判定結果をスケジューラ部120へ出力する。本例では、判定結果は、無線端末21,22,…を識別する端末識別情報と、当該無線端末21,22,…の位置が境界領域内に位置するか否かを示す境界フラグ情報と、を含む。
なお、境界判定処理部197は、自局11と各無線端末21,22,…との間の距離に基づいて、各無線端末21,22,…の位置が境界領域内に位置するか否かを判定してもよい。この場合、境界判定処理部197は、自局11の位置、及び、自局11が提供する無線エリアWA1,WA2,WA3の最も外側の縁に相当する円CAの半径、を示す情報を保持してよい。境界判定処理部197は、位置情報が示す位置と、保持している情報が示す自局11の位置と、の間の距離を取得し、取得した距離が所定の距離閾値以上である場合に、無線端末21,22,…の位置が境界領域内に位置すると判定する。例えば、距離閾値は、保持している情報が示す半径に、所定の係数を乗じた値に設定される。係数は、0よりも大きく且つ1以下である値(例えば、0.8)に設定される。
また、境界判定処理部197は、位置情報に代えて、無線端末21,22,…から通知される、例えば、CQIに基づいて、各無線端末21,22,…の位置が境界領域内に位置するか否かを判定してもよい。この場合、境界判定処理部197は、CQIが示す品質が所定の基準品質よりも低い場合に、無線端末21,22,…の位置が境界領域内に位置すると判定してよい。この場合、無線端末21,22,…の機能から、位置情報を送信する機能が不要とされてよい。
なお、スケジューラ部120、位置情報取得部196、及び、境界判定処理部197は、制御部の一例である。
次に、スケジューラ部120の詳細について説明する。
(スケジューラ部におけるユーザデータに関する無線端末の選択)
先ず、ユーザデータの通信を行なう無線端末21,22,…の選択について説明する。例えば、ユーザデータは、送信データ及び受信データである。
スケジューラ部120は、自局11が提供する各無線エリアに対して、当該無線エリア内に位置する無線端末21,22,…の中から、ユーザデータの通信を行なう無線端末21,22,…を選択する。
本例では、スケジューラ部120は、通信品質、及び、送信レートに基づいて算出される指標値に基づいて上記選択を行なう。通信品質は、基地局11と無線端末21,22,…との間の通信の品質である。例えば、通信品質は、CQIにより表される。送信レートは、単位時間あたりに送信されるデータの量である。
更に、スケジューラ部120は、選択した無線端末21,22,…に対して、復調方式、及び、伝送レートを決定するとともに、当該無線端末21,22,…との通信に用いる無線リソースを割り当てる割当処理を実行する。このとき、スケジューラ部120は、基地局11と無線端末21,22,…との間の通信の環境、及び、基地局11と無線端末21,22,…との間で伝送される予定のデータ量に基づいて、上記割当処理を実行する。
例えば、無線端末の選択方法(スケジューリング法)は、Maximum CIR(Carrier−to−Interference Power Ratio)法、又は、Proportional Fairness(PF)法等である。
(スケジューラ部におけるランダムアクセスに関する無線端末の選択)
次に、ランダムアクセスにおける通信を行なう無線端末21,22,…の選択について説明する。
スケジューラ部120は、ランダムアクセス信号処理部194からの検出結果に基づいて、検出されたプリアンブルを送信してきた無線端末21,22,…の中から、ランダムアクセスにおける通信を行なう無線端末21,22,…を選択する。上記ランダムアクセスにおける手順は、上りリンク及び下りリンクの両方の通信を含む。上記ランダムアクセスにおける手順の一例は、図5のステップS103〜S104における通信である。
更に、スケジューラ部120は、選択した無線端末21,22,…に対して、当該無線端末21,22,…との通信に用いる無線リソースを割り当てる割当処理を実行する。
基地局11は、ランダムアクセスが実行されている間、基地局11と無線端末21,22,…との間の通信の環境、及び、基地局11と無線端末21,22,…との間で伝送される予定のデータ量を認識できない。従って、例えば、スケジューラ部120は、ランダムアクセスにおけるメッセージの通信を可能にする最小の量の無線リソースを当該通信に割り当てる。
(スケジューラ部における無線リソースの割り当て)
次に、無線リソースの割り当てについて、より詳細に説明する。
無線リソースは、例えば、時間軸において、複数のフレームに分割される。各フレームは、予め定められた第1の時間長(例えば、10ms)を有する。各フレームは、複数(例えば、10個)のサブフレームからなる。各サブフレームは、予め定められた第2の時間長(例えば、1ms)を有する。
本例では、スケジューラ部120は、無線リソースの割り当てを、1つのサブフレームにおいて所定の周波数帯域幅を有する部分であるリソースブロック(RB;Resource Block)を単位として行なう。
本例では、各基地局11,12,…が、ランダムアクセスのプリアンブルの通信(即ち、RACH)に割り当てるRBを有するサブフレームは、予め設定されている。例えば、上記サブフレームの設定は、RACH Configurationと呼ばれる情報を用いて行なわれる。
本例では、RACHに割り当てられるRBを有するサブフレームは、隣接する無線エリア間で異なるように設定される。これによれば、第1の無線エリアにてプリアンブルが送信されるサブフレームにおいて、第1の無線エリアと隣接する第2の無線エリアにてプリアンブルが送信されない。
従って、第1の無線エリアにおいて、プリアンブルを検出する処理が行なわれるサブフレームにて、第2の無線エリアにて送信されたプリアンブルを基地局11が第1の無線エリアにて受信することを回避できる。この結果、第1の無線エリアにおいてプリアンブルが誤って検出される確率を低減できる。RACHへのサブフレームの割り当て方法の一例は、特許文献「特開2010−183287号公報」に記載されている。
ところで、図8に示すように、無線端末21が無線エリアWA1の境界領域BD1内に位置する場合、基地局11は、無線エリアWA1において無線端末21が送信した無線信号を、無線エリアWA3においても受信することがある。
仮に、無線エリアWA1においてデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを、無線エリアWA1に隣接する無線エリアWA3においてRACHに割り当てられた無線リソースに関係なく行なう無線通信システムを想定する。
上記仮想された無線通信システムにおいては、無線エリアWA3においてRACHに割り当てられた無線リソースと同一の無線リソースが、無線エリアWA1において無線端末21による上りリンクのデータの通信に割り当てられる場合が生じる。この場合、基地局11は、無線エリアWA1において無線端末21によりPUSCHにて送信された無線信号を、無線エリアWA3にてプリアンブルとして誤って検出する虞がある。
また、この場合、無線エリアWA1において無線端末21によりPUSCHにて送信された無線信号は、干渉信号として無線エリアWA3にて基地局11に到達すると考えることもできる。従って、基地局11は、無線エリアWA3において無線端末21以外の無線端末22,…により送信されたプリアンブルを、干渉信号の存在によって別のプリアンブルとして誤って検出する虞もある。このように、上記仮想された無線通信システムにおいては、基地局11がプリアンブルを誤って検出する虞がある。
この現象は、互いに隣接する複数の無線エリアを複数の基地局がそれぞれ提供する場合も同様に生じる。
例えば、図9に示すように、基地局11が3つの無線エリアWA1,WA2,WA3を提供するとともに、基地局12が3つの無線エリアWA4,WA5,WA6を提供する場合を想定する。更に、この場合において、無線エリアWA1と無線エリアWA5とが隣接するとともに、無線端末21が無線エリアWA1内に位置する場合を想定する。
この場合も、上記仮想された無線通信システムにおいては、無線エリアWA5においてRACHに割り当てられた無線リソースと同一の無線リソースが、無線エリアWA1において無線端末21による上りリンクのデータの通信に割り当てられる場合が生じる。この場合、基地局12は、無線エリアWA1において無線端末21によりPUSCHにて送信された無線信号を、無線エリアWA5にてプリアンブルとして誤って検出する虞がある。
また、この場合、無線エリアWA1において無線端末21によりPUSCHにて送信された無線信号は、干渉信号として無線エリアWA5にて基地局12に到達すると考えることもできる。従って、基地局12は、無線エリアWA5において無線端末21以外の無線端末22,…により送信されたプリアンブルを、干渉信号の存在によって別のプリアンブルとして誤って検出する虞もある。このように、上記仮想された無線通信システムにおいては、基地局12がプリアンブルを誤って検出する虞がある。
上述した現象に対処するため、無線リソースの周波数帯域を、互いに隣接する複数の無線エリア間で異ならせることが考えられる。しかしながら、各無線エリアにおいて使用される周波数帯域が相当に広い場合、無線リソースの周波数帯域の一部又は全部が、互いに隣接する複数の無線エリア間で重複することが多い。
そこで、第1実施形態に係るスケジューラ部120は、自局11が提供する各無線エリアにおいて、PUSCHの通信への無線リソースの割り当てを、当該無線エリアと隣接する無線エリアにおける割当情報に基づいて制御する。換言すると、スケジューラ部120は、自局11が提供する各無線エリアにおいて、PUSCHの通信への無線リソースの割り当てを制御する際に、当該無線エリアと隣接する無線エリアにおける割当情報を参照する。この割当情報は、RACHに割り当てられた無線リソースの割り当てを示す情報を含む。
本例では、スケジューラ部120は、PUSCHの通信に割り当て可能な無線リソースの第1の範囲である基本範囲を決定する。更に、スケジューラ部120は、後述するように割当情報を取得し、取得した割当情報に基づいて、PUSCHの通信に割り当て可能な無線リソースの第2の範囲である制限範囲を決定する。例えば、スケジューラ部120は、割当情報が取得される毎に、上記決定を行なう。なお、スケジューラ部120は、今回取得された割当情報が、前回取得された割当情報と異なる場合にのみ、上記決定を行なってもよい。
本例では、無線リソースの範囲は、時間及び周波数により識別される無線リソースの領域であり、少なくとも1つのRBを含むRB群であってよい。
以下、説明の便宜上、PUSCHにおける無線リソースの割り当てを行なう対象となる無線エリアを割当対象無線エリアと表記する。また、割当対象無線エリアと隣接する無線エリアを隣接無線エリアと表記する。割当対象無線エリアは、第1の無線エリアの一例である。隣接無線エリアは、第2の無線エリアの一例である。
基本範囲は、無線リソースのうちの、割当対象無線エリアにおいてPUCCH及びRACHに割り当てられた部分以外の部分である。
制限範囲は、基本範囲から、隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた部分を除いた部分である。
ここで、基本範囲及び制限範囲について図10を参照しながら説明を加える。
図10は、フレームにおける無線リソースの割り当ての一例を示す。各フレームR1,R2は、周波数帯域幅としてシステム帯域幅SBを有する。システム帯域幅SBの中心の周波数は、キャリア周波数CFと表記される。各フレームR1,R2は、第1の時間長TFを有する。各フレームR1,R2は、第2の時間長TSFを有する、10個のサブフレームからなる。
本例では、割当対象無線エリアにおける無線リソースのキャリア周波数CFと、隣接無線エリアにおける無線リソースのキャリア周波数CFと、は一致する。
フレームR1は、隣接無線エリアにてPUCCHに割り当てられた部分R11,R12と、隣接無線エリアにてRACHに割り当てられた部分R13,R14と、を有する。
基本範囲R20は、割当対象無線エリアにおけるフレームR2から、割当対象無線エリアにおいてPUCCHに割り当てられた部分R21,R22と、割当対象無線エリアにおいてRACHに割り当てられた部分R23と、を除いた部分である。
制限範囲R30は、割当対象無線エリアにおけるフレームR2から、無線リソースの部分R21〜R25を除いた部分である。部分R21,R22は、割当対象無線エリアにおいてPUCCHに割り当てられる。部分R23は、割当対象無線エリアにおいてRACHに割り当てられる。部分R24,R25は、隣接無線エリアにてRACHに割り当てられる。従って、部分R24,R25は、隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた部分R13,R14と同一の無線リソースである。
スケジューラ部120は、上記選択した無線端末21,22,…のそれぞれに対して、無線リソースを、割当対象無線エリアにおけるPUSCHを介した当該無線端末21,22,…との通信に割り当てる。
このとき、スケジューラ部120は、無線端末21,22,…が境界領域内に位置しないことを境界判定処理部197からの判定結果が示す場合、基本範囲内の無線リソースを、当該無線端末21,22,…との通信に割り当てる。一方、スケジューラ部120は、無線端末21,22,…が境界領域内に位置することを境界判定処理部197からの判定結果が示す場合、制限範囲内の無線リソースを、当該無線端末21,22,…との通信に割り当てる。
これによれば、隣接無線エリアを提供する基地局11,12,…が、割当対象無線エリアにおいてPUSCHにて送信されたデータに基づく干渉信号を受信することによって、ランダムアクセスのプリアンブルを誤って検出する確率を低減できる。
なお、本例では、無線端末21,22,…が境界領域内に位置する場合において、制限範囲内に割り当て可能な無線リソースが存在しないとき、スケジューラ部120は、当該無線端末21,22,…との通信に無線リソースを割り当てない。また、無線端末21,22,…が境界領域内に位置する場合であっても、制限範囲内に割り当て可能な無線リソースが存在しないとき、スケジューラ部120は、基本範囲内の無線リソースを、当該無線端末21,22,…との通信に割り当ててもよい。
次に、割当情報の取得について説明を加える。
図8の例のように、隣接無線エリアと割当対象無線エリアとが、同一の基地局11により提供されている場合、スケジューラ部120は、自局11が保持している、隣接無線エリアに対する割当情報を取得する。
また、図9の例のように、隣接無線エリアと割当対象無線エリアとが、互いに異なる複数の基地局11,12,…によりそれぞれ提供されている場合を想定する。この場合、スケジューラ部120は、S1/X2インタフェース処理部110により受信された制御情報に含まれる割当情報を取得する。
本例では、割当情報は、RACHに割り当てられたRBを識別する情報を含む。例えば、割当情報は、サブフレームを識別するサブフレームIDと、1つのサブフレーム内のRBを識別するRBIDと、を含んでいてもよい。更に、割当情報は、キャリア周波数を示す情報を含んでいてもよい。
本例では、基地局11は、自局11が提供する無線エリアと隣接する無線エリアが、他の基地局12,…により提供されている場合、割当情報要求を当該他の基地局12,…へ送信する。割当情報要求は、割当情報の送信を要求することを示す情報である。例えば、割当情報要求は、無線エリアを識別する情報を含んでいてもよい。例えば、基地局11は、予め定められた周期が経過する毎に、割当情報要求の送信を行なう。
基地局11は、他の基地局12,…から割当情報要求を受信した場合、当該他の基地局12,…へ、自局11が提供する無線エリアに対する割当情報を送信する。なお、基地局11は、割当情報要求が無線エリアを識別する情報を含む場合、当該情報により識別される無線エリアに対する割当情報を送信する。
なお、基地局11は、割当情報要求の受信に関係なく、割当情報を他の基地局12,…へ送信してもよい。この場合、基地局11は、割当情報要求を送信しなくてもよい。例えば、基地局11は、予め定められた周期が経過する毎に、割当情報の送信を行なってもよい。また、基地局11は、割当情報が変更された場合に、割当情報の送信を実行してもよい。
なお、インタフェース処理部110及びスケジューラ部120は、取得部の一例である。
(構成:無線端末)
図11に示すように、無線端末21は、例示的に、制御部210と、送信部220と、D/A変換部230と、送信RF部240と、アンテナ250と、受信RF部260と、A/D変換部270と、受信部280と、位置情報取得部290と、を備える。また、他の無線端末22,…も無線端末21と同様の機能を有する。
無線端末21は、LSIを用いて機能が実現されてよい。また、無線端末21の少なくとも一部は、プログラム可能な論理回路装置(例えば、PLD、又は、FPGA)を用いて機能が実現されてもよい。
アンテナ250は、基地局11,12,…により送信された、下りリンクの無線信号を受信する。受信RF部260は、アンテナ250により受信された無線信号に対して、無線周波数帯域から基底帯域への周波数変換を行なう。A/D変換部270は、受信RF部260による周波数変換後の信号に対して、A/D変換を行なう。
受信部280は、制御部210からの指示に従って、A/D変換後の信号に対して復調処理を行なうことにより、受信データ及び制御情報を取得する。本例では、制御情報は、マップ情報及びTAコマンドを含む。マップ情報は、上りリンク及び下りリンクのそれぞれの通信に割り当てられる無線リソースを識別する情報を含む。受信部280は、取得した制御情報を制御部210へ出力する。
制御部210は、基地局11,12,…との通信、及び、ランダムアクセスにおける通信のそれぞれが、受信部280からのマップ情報によって当該通信に割り当てられた無線リソースにて行なわれるように、送信部220及び受信部280へ指示を出力する。このとき、制御部210は、受信部280からのTAコマンドに基づいて調整されたタイミングにて、上りリンクの通信が行なわれるように送信部220へ上記指示を出力する。
送信部220は、制御部210からの指示に従って、基地局11,12,…へ送信する送信データに対して変調処理を行なうことにより、上りリンクの信号を出力する。
D/A変換部230は、送信部220により出力された信号に対して、D/A変換を行なう。送信RF部240は、D/A変換後の信号に対して、基底帯域から無線周波数帯域への周波数変換を行なう。アンテナ250は、送信RF部240による周波数変換後の無線信号を送信する。
位置情報取得部290は、自端末21の位置を示す位置情報を取得する。本例では、位置情報取得部290は、GPS(Global Positioning System)を用いることにより位置情報を取得する。位置情報取得部290は、取得した位置情報を送信部220へ出力する。
無線端末21は、位置情報取得部290により取得された位置情報を基地局11,12,…へ送信する。無線端末21は、予め定められた周期が経過する毎に位置情報を送信してもよい。また、無線端末21は、基地局11,12,…からの要求に応じて位置情報を基地局11,12,…へ送信してもよい。
本例では、位置情報は、緯度及び経度を示す情報である。例えば、位置情報は、LocationInfo−r10と呼ばれる情報に含まれる、ellipsoid−Point−r10と呼ばれる情報でもよい。LocationInfo−r10、及び、ellipsoid−Point−r10は、非特許文献「3GPP TS36.331」に記載されている。また、緯度及び経度を示す情報は、それぞれ、ellipsoid−Point−r10と呼ばれる情報に含まれる、degreesLatitude、及び、degreesLongitudeと呼ばれる情報でもよい。degreesLatitude、及び、degreesLongitudeは、非特許文献「3GPP TS36.355」に記載されている。
(動作)
次に、無線通信システム1の動作について説明する。ここでは、無線通信システム1の動作のうちの、プリアンブルの検出と、PUSCHにおける通信への無線リソースの割り当てと、に係る部分について説明する。
なお、本例では、基地局11が提供する無線エリアのうちの、1つの無線エリア(割当対象無線エリアとも呼ばれる)に係る動作について説明するが、他の無線エリアに係る動作も同様に説明される。また、本例では、隣接無線エリアが自局11と異なる基地局12により提供されている場合について説明するが、隣接無線エリアが同一の基地局11により提供されている場合も同様に説明される。
基地局11は、図12にフローチャートにより示すプリアンブル検出処理をRACHの信号が受信される毎に実行する。
本例では、基地局11は、上記プリアンブル群に含まれる複数のプリアンブルにそれぞれ対応する複数のレプリカ信号のそれぞれを1つずつ順に処理対象とするループ処理(図12のステップS201〜ステップS207)を実行する。
ループ処理において、先ず、基地局11は、受信されたRACHの信号と、処理対象となるレプリカ信号と、の相関値を算出する(図12のステップS202)。受信されたRACHの信号は、受信信号とも呼ばれる。
次に、基地局11は、算出された相関値に基づいて遅延プロファイルを取得する(図12のステップS203)。そして、基地局11は、取得された遅延プロファイルにおいて、相関電力のピーク値が検出閾値以上であるか否かを判定する(図12のステップS204)。
次いで、基地局11は、相関電力のピーク値が検出閾値よりも小さい場合、「No」と判定し、ステップS202へ戻る。一方、基地局11は、相関電力のピーク値が検出閾値以上である場合、「Yes」と判定し、遅延時間を取得する(図12のステップS205)。そして、基地局11は、取得された遅延時間を示す情報を含むTAコマンドと、処理対象となるレプリカ信号に対応するプリアンブルと、を含むランダムアクセス応答を送信する(図12のステップS206)。その後、基地局11は、ステップS202へ戻る。
そして、基地局11は、上記複数のレプリカ信号のすべてに対して、上記ループ処理(ステップS201〜ステップS207)を実行した後、図12のプリアンブル検出処理を終了する。
また、基地局11は、図13にフローチャートにより示す割当情報受信処理を実行する。
本例では、基地局11は、割当情報要求を基地局12へ送信する(図13のステップS301)。そして、基地局11は、割当情報を受信するまで待機する(図13のステップS302の「No」ルート)。
一方、基地局12は、割当情報要求を受信すると、割当情報を基地局11へ送信する。これにより、基地局11は、基地局12から割当情報を受信する。従って、基地局11は、ステップS302にて「Yes」と判定し、受信された割当情報に基づいて制限範囲を決定する(図13のステップS303)。そして、基地局11は、予め設定された待機時間が経過するまでの間、待機する(図13のステップS304の「No」ルート)。上記待機時間が経過すると、基地局11は、「Yes」と判定し、ステップS301へ戻り、ステップS301〜S304の処理を繰り返し実行する。これにより、基地局11は、待機時間が経過する毎に、最新の割当情報を基地局12から取得し、取得した割当情報に基づいて制限範囲を決定する。
また、基地局11は、図14にフローチャートにより示す境界判定処理を、予め定められた周期が経過する毎に実行する。
本例では、基地局11は、割当対象無線エリア内に位置する無線端末21,22,…のそれぞれを1つずつ順に処理対象とするループ処理(図14のステップS401〜ステップS406)を実行する。
ループ処理において、先ず、基地局11は、処理対象となる無線端末21,22,…からの位置情報を取得する(図14のステップS402)。次いで、基地局11は、取得された位置情報が示す位置が、保持している境界領域情報が示す境界領域に含まれるか否かを判定する(図14のステップS403)。
上記位置が上記境界領域に含まれる場合、基地局11は、「Yes」と判定し、処理対象となる無線端末21,22,…を境界端末として設定する(図14のステップS404)。本例では、この場合、基地局11は、処理対象となる無線端末21,22,…を識別する端末識別情報と、当該無線端末21,22,…の位置が境界領域内に位置することを示す境界フラグ情報と、を対応付けて記憶する。
一方、上記位置が上記境界領域に含まれない場合、基地局11は、「No」と判定し、処理対象となる無線端末21,22,…を非境界端末として設定する(図14のステップS405)。本例では、この場合、基地局11は、処理対象となる無線端末21,22,…を識別する端末識別情報と、当該無線端末21,22,…の位置が境界領域内に位置しないことを示す境界フラグ情報と、を対応付けて記憶する。
その後、基地局11は、ステップS401へ戻る。
そして、基地局11は、割当対象無線エリア内に位置する無線端末21,22,…のすべてに対して、上記ループ処理(ステップS401〜ステップS406)を実行した後、図14の境界判定処理を終了する。
また、基地局11は、図15にフローチャートにより示す割当処理を、予め定められた周期が経過する毎に実行する。
本例では、基地局11は、割当対象無線エリア内に位置する無線端末21,22,…のうちの、割当対象無線エリアにおいて上りリンクの通信を行なう無線端末21,22,…を選択する(図15のステップS501)。
次いで、基地局11は、選択した無線端末21,22,…のそれぞれを1つずつ順に処理対象とするループ処理(図15のステップS502〜ステップS506)を実行する。
ループ処理において、先ず、基地局11は、処理対象となる無線端末21,22,…が境界端末として設定されているか否かを判定する(図15のステップS503)。
処理対象となる無線端末21,22,…が境界端末として設定されている場合、基地局11は、「Yes」と判定する。そして、基地局11は、上記決定された制限範囲内の無線リソースを、割当対象無線エリアにおける、処理対象となる無線端末21,22,…との通信に割り当てる(図15のステップS505)。
一方、処理対象となる無線端末21,22,…が非境界端末として設定されている場合、基地局11は、「No」と判定する。そして、基地局11は、基本範囲内の無線リソースを、割当対象無線エリアにおける、処理対象となる無線端末21,22,…との通信に割り当てる(図15のステップS504)。
その後、基地局11は、ステップS502へ戻る。
そして、基地局11は、上記選択した無線端末21,22,…のすべてに対して、上記ループ処理(ステップS502〜ステップS506)を実行した後、図15の割当処理を終了する。
以上、説明したように、第1実施形態に係る基地局11は、隣接無線エリアにおいてランダムアクセスのプリアンブルの通信に用いる無線リソースの割り当てを示す割当情報を取得する。更に、基地局11は、取得した割当情報に基づいて、無線端末21,22,…との割当対象無線エリアにおいてデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを制御する。
これによれば、隣接無線エリアを提供する基地局12が、割当対象無線エリアにおいて送信されたデータに基づく干渉信号を受信することによって、ランダムアクセスのプリアンブルを誤って検出する確率を低減できる。
更に、第1実施形態に係る基地局11は、隣接無線エリアにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースと異なる無線リソースを、割当対象無線エリアにおけるデータの通信に割り当てる。
これによれば、隣接無線エリアにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースにて、隣接無線エリアを提供する基地局12が受信する干渉信号を抑制することができる。この結果、隣接無線エリアを提供する基地局12が、ランダムアクセスのプリアンブルを誤って検出する確率を低減できる。
加えて、第1実施形態に係る基地局11は、基本範囲から、隣接無線エリアにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースを除いた範囲を、制限範囲として用いる。基本範囲は、境界領域内に位置しない無線端末21,22,…との割当対象無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースの範囲である。また、制限範囲は、境界領域内に位置する無線端末21,22,…との割当対象無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースの範囲である。
境界領域内に位置する無線端末21,22,…により送信されるデータは、割当対象無線エリア内にて境界領域外に位置する無線端末21,22,…により送信されるデータよりも強い干渉信号として、隣接無線エリアを提供する基地局12により受信される。
従って、第1実施形態に係る基地局11によれば、無線リソースを有効に利用するとともに、隣接無線エリアを提供する基地局12が、ランダムアクセスのプリアンブルを誤って検出する確率を低減することができる。
なお、第1実施形態に係る基地局11は、境界領域外に位置する無線端末21,22,…との通信に、基本範囲内の無線リソースを割り当てていたが、当該通信に対しても、制限範囲内の無線リソースを割り当ててもよい。
また、第1実施形態に係る基地局11は、境界領域内に位置する無線端末21,22,…との割当対象無線エリアにおけるデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを、境界領域内に位置しない無線端末21,22,…よりも優先して実行してもよい。
これによれば、境界領域内に位置する無線端末21,22,…に対して、割り当て可能な無線リソースが不足する確率を低減できる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る無線通信システムについて説明する。第2実施形態に係る無線通信システムは、第1実施形態に係る無線通信システムに対して、制限範囲が相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。
第2実施形態に係る無線通信システム1において、制限範囲は、基本範囲から、隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた部分と同一のサブフレームを除いた部分である。
ここで、制限範囲について図16を参照しながら説明を加える。
制限範囲R40は、割当対象無線エリアにおけるフレームR2から、無線リソースの部分R21〜R23,R26,R27を除いた部分である。部分R21,R22は、割当対象無線エリアにおいてPUCCHに割り当てられる。部分R23は、割当対象無線エリアにおいてRACHに割り当てられる。部分R26,R27は、隣接無線エリアにてRACHに割り当てられた部分R13,R14と同一のサブフレームである。従って、部分R26,R27は、隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた部分R13,R14を含む無線リソースである。
従って、第2実施形態に係るスケジューラ部120は、境界領域内に位置する無線端末21,22,…に対して、隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた無線リソースと時間が異なる無線リソースを、割当対象無線エリアにおける通信に割り当てる。
これによれば、隣接無線エリアにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースにて、隣接無線エリアを提供する基地局12が受信する干渉信号をより一層確実に抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る無線通信システムについて説明する。第3実施形態に係る無線通信システムは、第1実施形態に係る無線通信システムに対して、制限範囲が相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。
第3実施形態に係る無線通信システム1において、制限範囲は、基本範囲から、隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた部分と同一の周波数帯域を除いた部分である。
ここで、制限範囲について図17を参照しながら説明を加える。
制限範囲R50は、割当対象無線エリアにおけるフレームR2から、無線リソースの部分R21〜R23,R28を除いた部分である。部分R21,R22は、割当対象無線エリアにおいてPUCCHに割り当てられる。部分R23は、割当対象無線エリアにおいてRACHに割り当てられる。部分R28は、隣接無線エリアにてRACHに割り当てられた部分R13,R14と同一の周波数帯域を有する部分である。従って、部分R28は、隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた部分R13,R14を含む無線リソースである。
従って、第3実施形態に係るスケジューラ部120は、境界領域内に位置する無線端末21,22,…に対して、隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた無線リソースと周波数が異なる無線リソースを、割当対象無線エリアにおける通信に割り当てる。
これによれば、隣接無線エリアにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースにて、隣接無線エリアを提供する基地局12が受信する干渉信号をより一層確実に抑制することができる。
<第3実施形態の変形例>
次に、第3実施形態の変形例に係る無線通信システムについて説明する。第3実施形態の変形例に係る無線通信システムは、第3実施形態に係る無線通信システムに対して、キャリアアグリゲーションを行なうことにより無線通信を行なう点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。
第3実施形態の変形例に係る無線通信システム1は、複数のコンポーネントキャリア(CC;Component Carrier)を用いてキャリアアグリゲーション(CA;Carrier Aggregation)を行なう。これにより、基地局11,12,…は、無線端末21,22,…と無線通信を行なう。例えば、無線通信システム1は、LTE−Advanced方式に従った無線通信を行なう。
複数のCCは、1つのプライマリCC(PCC;Primary CC)と、少なくとも1つのセカンダリCC(SCC;Secondary CC)と、を含む。複数のCCは、キャリア周波数が異なる。例えば、PCCのキャリア周波数は、約800MHzであり、SCCのキャリア周波数は、約2GHzである。
この場合、無線通信システム1は、RACHにPCCの無線リソースを割り当て、RACHにSCCの無線リソースを割り当てない。更に、無線通信システム1において、基本範囲は、PCC及びSCCの両方の無線リソースを含む。制限範囲は、基本範囲から、PCCの無線リソースを除いた部分である。
従って、スケジューラ部120は、境界領域内に位置する無線端末21,22,…に対して、SCCの無線リソースを、割当対象無線エリアにおける通信に割り当て、且つ、PCCの無線リソースを当該通信に割り当てない。SCCは、隣接無線エリアにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースを含むCCと異なるCCの一例である。
これによれば、隣接無線エリアにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースにて、隣接無線エリアを提供する基地局12が受信する干渉信号をより一層確実に抑制することができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態に係る無線通信システムについて説明する。第4実施形態に係る無線通信システムは、第1実施形態に係る無線通信システムに対して、制限範囲として第1の制限範囲及び第2の制限範囲を用いる点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。
第4実施形態に係る無線通信システム1において、基地局11は、制限範囲として、第1の制限範囲及び第2の制限範囲を選択的に用いる。本例では、第2の制限範囲は、第1の制限範囲よりも狭い。例えば、第1の制限範囲は、図10の制限範囲R30である。また、例えば、第2の制限範囲は、図16の制限範囲R40である。なお、第2の制限範囲は、図17の制限範囲R50であってもよい。
第4実施形態に係る基地局11は、図15の割当処理に代えて、図15のステップS503〜S505を、図18のステップS601〜S605に置換した割当処理を実行する。
本例では、基地局11は、処理対象となる無線端末21,22,…が境界端末として設定されているか否かを判定する(図18のステップS601)。
処理対象となる無線端末21,22,…が非境界端末として設定されている場合、基地局11は、「No」と判定する。そして、基地局11は、基本範囲内の無線リソースを、割当対象無線エリアにおける、処理対象となる無線端末21,22,…との通信に割り当てる(図18のステップS602)。
一方、処理対象となる無線端末21,22,…が境界端末として設定されている場合、基地局11は、「Yes」と判定する。そして、基地局11は、境界端末として設定されている無線端末21,22,…の数(境界端末の数)が、予め定められた第1の閾値以上であるか否かを判定する(図18のステップS603)。
境界端末の数が第1の閾値以上である場合、基地局11は、「Yes」と判定する。そして、基地局11は、第1の制限範囲内の無線リソースを、割当対象無線エリアにおける、処理対象となる無線端末21,22,…との通信に割り当てる(図18のステップS604)。また、境界端末の数が第1の閾値よりも少ない場合、基地局11は、「No」と判定する。そして、基地局11は、第2の制限範囲内の無線リソースを、割当対象無線エリアにおける、処理対象となる無線端末21,22,…との通信に割り当てる(図18のステップS605)。その後、基地局11は、ステップS506を経由してステップS502へ戻る。
以上、説明したように、第4実施形態に係る無線通信システム1によれば、第1実施形態に係る無線通信システム1と同様の作用及び効果を奏することができる。
更に、第4実施形態に係る基地局11は、境界領域内に位置する無線端末21,22,…の数に基づいて、境界領域内に位置する無線端末21,22,…との割当対象無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースの範囲を変更する。
ところで、第4実施形態に係る基地局11は、境界領域内に位置する無線端末21,22,…の数が第1の閾値以上である場合に、第2の制限範囲よりも広い第1の制限範囲から無線リソースを割り当てる。これによれば、境界領域内に位置する無線端末21,22,…の数に関係なく、第2の制限範囲から無線リソースを割り当てる場合と比較して、境界領域内に位置する無線端末21,22,…に対して、割り当て可能な無線リソースが不足する確率を低減できる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態に係る無線通信システムについて説明する。第5実施形態に係る無線通信システムは、第1実施形態に係る無線通信システムに対して、複数の隣接無線エリアに対する割当情報に基づいて割当対象無線エリアにおける無線リソースの割り当てを実行する点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。
第5実施形態に係る基地局11は、複数の隣接無線エリアのそれぞれに対して、当該隣接無線エリアにおけるランダムアクセスのプリアンブルの通信に用いる無線リソースの割り当てを示す割当情報を取得する。
例えば、図19に示すように、基地局11が3つの無線エリアWA1,WA2,WA3を提供するとともに、基地局12が3つの無線エリアWA4,WA5,WA6を提供する場合を想定する。更に、この場合において、基地局13が3つの無線エリアWA7,WA8,WA9を提供する場合を想定する。加えて、この場合において、無線エリアWA1が、複数の無線エリアWA2,WA3,WA5,WA9のそれぞれと隣接する場合を想定する。無線エリアWA1は、割当対象無線エリアの一例である。複数の無線エリアWA2,WA3,WA5,WA9のそれぞれは、隣接無線エリアの一例である。
この場合、スケジューラ部120は、自局11が保持している、2つの隣接無線エリアWA2,WA3のそれぞれに対する割当情報を取得する。
更に、スケジューラ部120は、S1/X2インタフェース処理部110によって基地局12から受信された制御情報に含まれる、隣接無線エリアWA5に対する割当情報を取得する。加えて、スケジューラ部120は、S1/X2インタフェース処理部110によって基地局13から受信された制御情報に含まれる、隣接無線エリアWA9に対する割当情報を取得する。
本例では、図20に示すように、境界領域BD1は、複数の部分境界領域BD11〜BD18に分割される。本例では、部分境界領域BD11は、2つの隣接無線エリアWA2,WA3に隣接する領域である。同様に、部分境界領域BD13は、2つの隣接無線エリアWA3,WA5に隣接する領域である。同様に、部分境界領域BD15は、2つの隣接無線エリアWA5,WA9に隣接する領域である。同様に、部分境界領域BD17は、2つの隣接無線エリアWA2,WA9に隣接する領域である。また、部分境界領域BD12,BD14,BD16,BD18は、隣接無線エリアWA3,WA5,WA9,WA2にそれぞれ隣接する領域である。なお、部分境界領域は、3つ以上の隣接無線エリアに隣接する領域であってもよい。
本例では、境界領域情報は、各部分境界領域を示す部分境界領域情報を含む。図4の境界判定処理部197は、位置情報が示す位置が、境界領域情報が示す境界領域内に含まれると判定した場合、当該位置を含む部分境界領域を識別する。本例では、判定結果は、端末識別情報、及び、境界フラグ情報に加えて、上記識別された部分境界領域を識別する部分境界領域IDを含む。
スケジューラ部120は、図21に示すように、部分境界領域IDと、当該部分境界領域IDにより識別される部分境界領域に隣接する隣接無線エリアを識別する隣接エリアIDと、を対応付けたテーブルを予め記憶している。本例では、部分境界領域BD11〜BD18を識別する部分境界領域IDとして、BBD#1〜BBD#8がそれぞれ用いられている。また、隣接無線エリアWA2,WA3,WA5,WA9を識別する隣接エリアIDとして、WA#2,WA#3,WA#5,WA#9がそれぞれ用いられている。
本例では、スケジューラ部120は、取得した割当情報と、上記テーブルと、に基づいて、部分境界領域毎に、第1の制限範囲及び第2の制限範囲を決定する。
第1の制限範囲は、基本範囲から、部分境界領域に隣接する隣接無線エリアのそれぞれにおいてRACHに割り当てられた部分を除いた部分である。
第2の制限範囲は、基本範囲から、部分境界領域に隣接する隣接無線エリアのそれぞれにおいてRACHに割り当てられた部分と同一のサブフレームを除いた部分である。
ここで、第1の制限範囲及び第2の制限範囲について図22及び図23を参照しながら説明を加える。例えば、部分境界領域BD13に対する、第1の制限範囲及び第2の制限範囲が想定されてよい。この場合、割当対象無線エリアは、無線エリアWA1であり、複数の隣接無線エリアは、第1の隣接無線エリアとしての無線エリアWA3と、第2の隣接無線エリアとしての無線エリアWA5と、からなる。
フレームR1は、第1の隣接無線エリアにてPUCCHに割り当てられた部分R11,R12と、隣接無線エリアにてRACHに割り当てられた部分R13,R14と、を有する。
フレームR9は、第2の隣接無線エリアにてPUCCHに割り当てられた部分R91,R92と、隣接無線エリアにてRACHに割り当てられた部分R93と、を有する。
図22に示すように、第1の制限範囲R60は、割当対象無線エリアにおけるフレームR2から、無線リソースの部分R21〜R25,R61を除いた部分である。部分R21,R22は、割当対象無線エリアにおいてPUCCHに割り当てられる。部分R23は、割当対象無線エリアにおいてRACHに割り当てられる。部分R24,R25は、第1の隣接無線エリアにてRACHに割り当てられる。部分R61は、第2の隣接無線エリアにてRACHに割り当てられる。従って、部分R24,R25,R61は、各隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた部分R13,R14,R93と同一の無線リソースである。
図23に示すように、第2の制限範囲R70は、割当対象無線エリアにおけるフレームR2から、無線リソースの部分R21〜R23,R62〜R64を除いた部分である。部分R21,R22は、割当対象無線エリアにおいてPUCCHに割り当てられる。部分R23は、割当対象無線エリアにおいてRACHに割り当てられる。部分R62,R63は、第1の隣接無線エリアにてRACHに割り当てられた部分R13,R14と同一のサブフレームである。部分R64は、第2の隣接無線エリアにてRACHに割り当てられた部分R93と同一のサブフレームである。従って、部分R62〜R64は、各隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた部分R13,R14,R93を含む無線リソースである。
なお、第2の制限範囲は、基本範囲から、部分境界領域に隣接する隣接無線エリアのそれぞれにおいてRACHに割り当てられた部分と同一の周波数帯域を除いた部分であってもよい。
この場合、図24に示すように、第2の制限範囲R80は、割当対象無線エリアにおけるフレームR2から、無線リソースの部分R21〜R23,R65,R66を除いた部分である。部分R21,R22は、割当対象無線エリアにおいてPUCCHに割り当てられる。部分R23は、割当対象無線エリアにおいてRACHに割り当てられる。部分R65は、第1の隣接無線エリアにてRACHに割り当てられた部分R13,R14と同一の周波数帯域を有する部分である。部分R66は、第2の隣接無線エリアにてRACHに割り当てられた部分R93と同一の周波数帯域を有する部分である。従って、部分R65,R66は、各隣接無線エリアにおいてRACHに割り当てられた部分R13,R14,R93を含む無線リソースである。
スケジューラ部120は、部分境界領域毎に決定した、第1の制限範囲及び第2の制限範囲を、当該部分境界領域と対応付けて記憶する。
スケジューラ部120は、無線端末21,22,…が境界領域内に位置することを境界判定処理部197からの判定結果が示す場合、当該判定結果と上記テーブルとに基づいて隣接エリア数を取得する。隣接エリア数は、上記無線端末21,22,…の位置を含む部分境界領域と隣接する隣接無線エリアの数である。
スケジューラ部120は、取得した隣接エリア数が予め定められた第2の閾値以上である場合、上記無線端末21,22,…の位置を含む部分境界領域と対応付けられた第1の制限範囲内の無線リソースを、当該無線端末21,22,…との通信に割り当てる。一方、スケジューラ部120は、取得した隣接エリア数が第2の閾値より少ない場合、上記無線端末21,22,…の位置を含む部分境界領域と対応付けられた第2の制限範囲内の無線リソースを、当該無線端末21,22,…との通信に割り当てる。
第5実施形態に係る基地局11は、図14の境界判定処理に代えて、図14のステップS404とステップS406との間に、図25のステップS701〜S702を追加した境界判定処理を実行する。なお、ステップS404は、ステップS702の後に実行されてもよい。
基地局11は、処理対象となる無線端末21,22,…を境界端末として設定した(図14のステップS404)後、当該無線端末21,22,…の位置を含む部分境界領域を識別する(図25のステップS701)。次いで、基地局11は、識別した部分境界領域と隣接する隣接無線エリアの数(隣接エリア数)を取得する(図25のステップS702)。その後、基地局11は、ステップS406を経由してステップS401へ戻る。
また、第5実施形態に係る基地局11は、図15の割当処理に代えて、図15のステップS503〜S505を、図26のステップS801〜S805に置換した割当処理を実行する。
本例では、基地局11は、処理対象となる無線端末21,22,…が境界端末として設定されているか否かを判定する(図26のステップS801)。
処理対象となる無線端末21,22,…が非境界端末として設定されている場合、基地局11は、「No」と判定する。そして、基地局11は、基本範囲内の無線リソースを、割当対象無線エリアにおける、処理対象となる無線端末21,22,…との通信に割り当てる(図26のステップS802)。
一方、処理対象となる無線端末21,22,…が境界端末として設定されている場合、基地局11は、「Yes」と判定する。そして、基地局11は、境界端末として設定されている無線端末21,22,…に対して取得された隣接エリア数が、予め定められた第2の閾値以上であるか否かを判定する(図26のステップS803)。
隣接エリア数が第2の閾値以上である場合、基地局11は、「Yes」と判定する。そして、基地局11は、第1の制限範囲内の無線リソースを、割当対象無線エリアにおける、処理対象となる無線端末21,22,…との通信に割り当てる(図26のステップS804)。このとき、基地局11は、処理対象となる無線端末21,22,…に対して識別された部分境界領域と対応付けられた第1の制限範囲を用いる。
また、隣接エリア数が第2の閾値よりも少ない場合、基地局11は、「No」と判定する。そして、基地局11は、第2の制限範囲内の無線リソースを、割当対象無線エリアにおける、処理対象となる無線端末21,22,…との通信に割り当てる(図26のステップS805)。このとき、基地局11は、処理対象となる無線端末21,22,…に対して識別された部分境界領域と対応付けられた第2の制限範囲を用いる。
その後、基地局11は、ステップS506を経由してステップS502へ戻る。
以上、説明したように、第5実施形態に係る無線通信システム1によれば、第1実施形態に係る無線通信システム1と同様の作用及び効果を奏することができる。
更に、第5実施形態に係る基地局11は、複数の隣接無線エリアのそれぞれに対して、当該隣接無線エリアにおける割当情報を取得する。更に、基地局11は、複数の隣接無線エリアのそれぞれにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースと異なる無線リソースを、割当対象無線エリアにおけるデータの通信に割り当てる。
これによれば、割当対象無線エリアと複数の無線エリアとが隣接する場合においても、複数の隣接無線エリアのそれぞれにおいて、ランダムアクセスのプリアンブルが誤って検出される確率を低減できる。
加えて、第5実施形態に係る基地局11は、基本範囲から、複数の隣接無線エリアのそれぞれにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースを除いた範囲を、制限範囲(本例では、第1の制限範囲及び第2の制限範囲)として用いる。基本範囲は、境界領域内に位置しない無線端末21,22,…との割当対象無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースの範囲である。また、制限範囲は、境界領域内に位置する無線端末21,22,…との割当対象無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースの範囲である。
境界領域内に位置する無線端末21,…により送信されるデータは、割当対象無線エリア内にて境界領域外に位置する無線端末21,…により送信されるデータよりも強い干渉信号として、各隣接無線エリアを提供する基地局11,12,…により受信される。
従って、第5実施形態に係る基地局11によれば、無線リソースを有効に利用するとともに、各隣接無線エリアを提供する基地局11,12,…が、ランダムアクセスのプリアンブルを誤って検出する確率を低減することができる。
更に、第5実施形態に係る基地局11は、隣接無線エリアの数に基づいて、境界領域内に位置する無線端末21,22,…との割当対象無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースの範囲を変更する。
割当対象無線エリアに隣接する隣接無線エリアの数が多くなるほど、境界領域内に位置する無線端末21,22,…に対して、割り当て可能な無線リソースの範囲が狭くなる。
ところで、第5実施形態に係る基地局11は、隣接無線エリアの数が第2の閾値以上である場合に、第2の制限範囲よりも広い第1の制限範囲から無線リソースを割り当てる。これによれば、隣接無線エリアの数に関係なく、第2の制限範囲から無線リソースを割り当てる場合と比較して、境界領域内に位置する無線端末21,22,…に対して、割り当て可能な無線リソースが不足する確率を低減できる。
なお、第5実施形態に係る基地局11は、隣接エリア数に応じて、第1の制限範囲及び第2の制限範囲の一方を選択的に用いていたが、隣接エリア数に関係なく、第1の制限範囲及び第2の制限範囲の一方を用いてもよい。この場合、基地局11は、無線エリア数を取得する処理を不要にしてよい。
また、第5実施形態に係る基地局11は、複数の隣接無線エリアが存在する場合であっても、部分境界領域を設けなくてもよい。この場合、基地局11は、制限範囲として、基本範囲から、すべての隣接無線エリアのそれぞれにおけるプリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースを除いた範囲を用いてもよい。
また、第5実施形態に係る基地局11は、境界領域内に位置する無線端末21,22,…の数に基づいて、境界領域内に位置する無線端末21,22,…との割当対象無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースの範囲を変更してもよい。
また、上述した各実施形態において、基地局11は、割当情報に基づいて、上りリンクのデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを制御していたが、下りリンクのデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを制御してもよい。
また、上述した各実施形態において、基地局11は、第1の無線エリアに対する無線リソースの割り当てを、第1の無線エリアに隣接する第2の無線エリアに対する割当情報に基づいて制御していた。ところで、基地局11は、第1の無線エリアに対する無線リソースの割り当てを、第1の無線エリアと少なくとも一部が重複する第2の無線エリアに対する割当情報に基づいて制御してもよい。
また、基地局11は、第1の無線エリアに対する無線リソースの割り当てを、第1の無線エリアを包含する第2の無線エリアに対する割当情報に基づいて制御してもよい。また、基地局11は、第1の無線エリアに対する無線リソースの割り当てを、第1の無線エリアに包含される第2の無線エリアに対する割当情報に基づいて制御してもよい。また、基地局11は、第1の無線エリアに対する無線リソースの割り当てを、第1の無線エリアと離間した第2の無線エリアに対する割当情報に基づいて制御してもよい。
1 無線通信システム
11,12,… 基地局
110 S1/X2インタフェース処理部
120 スケジューラ部
130 送信部
131 誤り訂正符号部
132 データ変調部
133 データ・パイロット信号多重部
134 IFFT部
135 CP挿入部
140 D/A変換部
150 送信RF部
160 アンテナ
170 受信RF部
180 A/D変換部
190 受信部
191 CP除去部
192 FFT部
193 データ・パイロット信号分離部
194 ランダムアクセス信号処理部
1941 IDFT部
1942 レプリカ信号記憶部
1943 相関値算出部
1944 電力変換部
1945 ピーク検出部
195 PUSCH/PUCCH受信処理部
1951 データ復調部
1952 誤り訂正復号部
196 位置情報取得部
197 境界判定処理部
21,22,23,24,… 無線端末
210 制御部
220 送信部
230 D/A変換部
240 送信RF部
250 アンテナ
260 受信RF部
270 A/D変換部
280 受信部
290 位置情報取得部
CL11,CL12,… 通信回線
CL2 通信回線
NW 通信網

Claims (14)

  1. 無線リソースを用いて無線端末と通信するための第1の無線エリアを提供する基地局であって、
    前記無線端末との前記第1の無線エリアにおけるデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを制御する際に、第2の無線エリアにおけるランダムアクセスのプリアンブルの通信に用いる無線リソースの割り当てを示す割当情報を参照する制御部を備え
    前記制御部は、前記第1の無線エリアと前記第2の無線エリアとの間の境界領域に位置する無線端末との前記第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースとして、当該境界領域に位置しない無線端末との当該第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースから、前記第2の無線エリアにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースを少なくとも除いた部分を用い基地局。
  2. 請求項1に記載の基地局であって、
    前記制御部は、前記第2の無線エリアにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースと異なる無線リソースを、前記第1の無線エリアにおける前記データの通信に割り当てる、基地局。
  3. 請求項2に記載の基地局であって、
    前記制御部は、前記第2の無線エリアにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースと周波数が異なる無線リソースを、前記第1の無線エリアにおける前記データの通信に割り当てる、基地局。
  4. 請求項3に記載の基地局であって、
    複数のCC(Component Carrier)を用いてCA(Carrier Aggregation)を行なうことにより前記無線端末と通信を行ない、
    前記制御部は、前記第2の無線エリアにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースを含むCCと異なるCCに含まれる無線リソースを、前記第1の無線エリアにおける前記データの通信に割り当てる、基地局。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の基地局であって、
    前記制御部は、前記第2の無線エリアにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースと時間が異なる無線リソースを、前記第1の無線エリアにおける前記データの通信に割り当てる、基地局。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の基地局であって、
    前記制御部は、前記境界領域に位置する無線端末との前記第1の無線エリアにおけるデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを、当該境界領域に位置しない無線端末との当該第1の無線エリアにおけるデータの通信に用いる無線リソースの割り当てよりも優先して実行する、基地局。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の基地局であって、
    前記制御部は、前記境界領域に位置する無線端末の数に基づいて、当該境界領域に位置する無線端末との前記第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースを変更する、基地局。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の基地局であって、
    前記第1の無線エリアと異なる、前記第2の無線エリアを含む複数の無線エリアのそれぞれに対して、当該無線エリアにおけるランダムアクセスのプリアンブルの通信に用いる無線リソースの割り当てを示す割当情報を取得する取得部を有し、
    前記制御部は、前記複数の無線エリアのそれぞれにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースと異なる無線リソースを、前記第1の無線エリアにおける前記データの通信に割り当てる、基地局。
  9. 請求項に記載の基地局であって、
    前記制御部は、前記第1の無線エリアと前記複数の無線エリアのうちの少なくとも1つの無線エリアとの間の境界領域に位置する無線端末との前記第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースとして、当該境界領域に位置しない無線端末との当該第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースから、前記少なくとも1つの無線エリアのそれぞれにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースを少なくとも除いた部分を用いる、基地局。
  10. 請求項に記載の基地局であって、
    前記制御部は、前記少なくとも1つの無線エリアの数に基づいて、前記境界領域に位置する無線端末との前記第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースを変更する、基地局。
  11. 無線通信システムであって、
    無線端末と、
    無線リソースを用いて当該無線端末と通信するための第1の無線エリアを提供する基地局と、
    を備え、
    前記基地局は、
    前記第1の無線エリアにおいて、前記基地局と前記無線端末との間のデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを制御する際に、第2の無線エリアにおけるランダムアクセスのプリアンブルの通信に用いる無線リソースの割り当てを示す割当情報を参照する制御部を備え、
    前記無線端末は、
    前記第1の無線エリアにおいて前記ランダムアクセスのプリアンブルを送信したことに応じて、前記基地局において前記第2の無線エリアにおけるランダムアクセスの割当情報を参照して割り当てられた前記データの通信に用いる無線リソースを用いて、前記データの通信を行う通信制御部を備え
    前記制御部は、前記第1の無線エリアと前記第2の無線エリアとの間の境界領域に位置する無線端末との前記第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースとして、当該境界領域に位置しない無線端末との当該第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースから、前記第2の無線エリアにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースを少なくとも除いた部分を用いる、無線通信システム。
  12. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記制御部は、前記第2の無線エリアにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースと異なる無線リソースを、前記第1の無線エリアにおける前記データの通信に割り当てる、無線通信システム。
  13. 無線リソースを用いて無線端末と通信するための第1の無線エリアを提供する基地局における無線リソースの割り当て制御方法であって、
    前記無線端末との前記第1の無線エリアにおけるデータの通信に用いる無線リソースの割り当てを制御する際に、第2の無線エリアにおけるランダムアクセスのプリアンブルの通信に用いる無線リソースの割り当てを示す割当情報を参照し、
    前記第1の無線エリアと前記第2の無線エリアとの間の境界領域に位置する無線端末との前記第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースとして、当該境界領域に位置しない無線端末との当該第1の無線エリアにおけるデータの通信に割り当て可能な無線リソースから、前記第2の無線エリアにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースを少なくとも除いた部分を用い無線リソースの割り当て制御方法。
  14. 請求項1に記載の無線リソースの割り当て制御方法であって、
    前記第2の無線エリアにおける前記プリアンブルの通信に割り当てられた無線リソースと異なる無線リソースを、前記第1の無線エリアにおける前記データの通信に割り当てる、無線リソースの割り当て制御方法。
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