JP6200658B2 - 表示制御装置 - Google Patents
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Description
これに対し、表示制御装置では、表示パネルのバックライトスキャンなどを工夫してクロストークを低減する方法が一般的に用いられている。
同図は、表示パネルの表示面を垂直方向に8分割した8つの表示領域A0〜A7のそれぞれに対応して、表示領域A0〜A7のそれぞれを照明するバックライトBL0〜BL7が設けられている場合の、バックライトBL0〜BL7のそれぞれの点灯遅延時間を表したものである。
表示領域A0〜A7の全ての画像データの書き込みに要する時間tDataは、この例では、表示パネルの表示面が、水平ブランキング領域の80画素を含めて、2000×1080画素で構成され、330MHzの書き込みクロックで画像データを書き込むとして、tData=(2000×1080)/(330×106)≒6.55msである。従って、表示領域A0〜A7のそれぞれに対応する画像データの書き込みに要する時間tPbは、tPb=tData/8=6.55/8≒0.82msである。
それぞれのバックライトを順次短時間ずつ点灯すると、全てのバックライトを同時に点灯する場合よりも光量が低下するため、バックライトを構成するLED(発光ダイオード)に流す電流量を増加させることによって光量を上げることが行われている。
バックライトBL0〜BL7のそれぞれの点灯時間tLfは、必要なLEDの光量と、LEDの仕様によって決められる最大許容電流値とによって決定される。この例では、1フレーム時間に対してそれぞれのバックライトBL0〜BL7が点灯される時間のデューティは20%であり、点灯時間tLfは、tLf=tFrame×0.2=8.33×0.2≒1.67msである。
バックライト同士が同時に点灯している期間tLdが長くなるほど、広い面積(3つの連続する表示領域)でバックライトが点灯する時間が長くなり、人間の目にはフリッカが強く感じられるという問題点がある。
例えば、表示領域A0に対応する画像データの書き込みが終了するのは、フレーム書き込み期間の開始から時間tPb≒0.82ms後である。従って、表示領域A0への画像データの書き込みが終了してから、表示領域A0に対応するバックライトBL0が点灯されるまでの点灯遅延時間tLdel0は、表1に示すように、tLdel0=tBdel+tBout−tPb=4.8+2−0.82≒5.98msである。
表示領域A1に対応する画像データの書き込みが終了するのは、フレーム書き込み期間の開始から時間tPb×2≒0.82×2≒1.64ms後である。従って、表示領域A1への画像データの書き込みが終了してから、表示領域A1に対応するバックライトBL1が点灯されるまでの点灯遅延時間tLdel1は、表1に示すように、tLdel1=tLdel0−(tPb×2−tPb)+tInt=(5.98−(1.64−0.82))+0.67≒5.83msである。
表示パネルの表示素子の応答時間は、表示面の始端側と終端側ともに同じであるから、点灯遅延時間tLdel、つまり、バックライトを点灯した時点における表示素子の応答余裕時間は、終端側の表示素子の方が始端側の表示素子よりも短いことが分かる。
例えば、終端の表示領域A7は、始端の表示領域A0と比較して、応答余裕時間が短く、両者の間の応答余裕時間には約1msの違いがある。従って、終端側の表示領域では、始端側の表示領域に比較してクロストークの発生量が大きくなるという問題があった。
クロストークの発生を低減するために、例えば特許文献2に記載されたように、直前のフレームの画像データとの差異を強調するオーバードライブが行われる。しかし、応答余裕時間の違いが大きいと、オーバードライブを行ってもクロストーク発生量の違いを小さくすることが困難である。
ここで、表示面に画像を表示するモードとして、テレビ放送を鑑賞する場合のように、複数の表示領域の全てを有効表示領域とする第1の表示モードと、映画を鑑賞する場合のように、複数の表示領域の内の始端近傍の少なくとも1つを、もしくはさらに、終端近傍の少なくとも1つを無効表示領域とし、それ以外を有効表示領域とする第2の表示モードとを設ける場合がある。このうち特に、第2の表示モードにおいては高い表示品質が求められる。
前記入力される画像データに応じて、前記複数の表示領域の全てを有効表示領域とする第1の表示モードと、前記複数の表示領域の内の前記第1の方向の始端近傍の少なくとも1つを、もしくはさらに、前記第1の方向の終端近傍の少なくとも1つを無効表示領域とし、それ以外を有効表示領域とする第2の表示モードとを有し、
前記入力された複数のフレームのそれぞれの画像データを、前記複数の表示領域のそれぞれに、前記第1の方向に順に書き込むデータ書き込み部と、
前記複数の照明光源を、前記複数のフレームのそれぞれに対応するフレーム表示期間内であって、かつ、前記データ書き込み部が対応する表示領域に対応するフレームの画像データを書き込んでから次のフレームの画像データを書き込むまでの期間内に点灯させる照明光源制御部とを備え、
前記照明光源制御部は、
前記第1の表示モードにおいて、前記複数の照明光源の全てを、前記フレーム表示期間内に、前記第1の方向に順に第1の遅延時間ずつ遅らせて点灯させ、
前記第2の表示モードにおいて、
前記複数の照明光源のそれぞれの点灯時間を前記第1の表示モードと同じとし、
前記複数の照明光源のうちの、前記有効表示領域内の表示領域に対応する第1の部分の照明光源を、前記フレーム表示期間内に、前記第1の方向に順に、前記第1の遅延時間よりも長い第2の遅延時間ずつ遅らせて点灯させることによって、前記第1の部分の照明光源のうちの、前記第1の方向の最も始端側の照明光源が点灯してから最も終端側の照明光源が点灯するまでの時間を、前記第1の表示モードのときよりも長くし、
前記始端近傍の無効表示領域に対応する照明光源を、前記第1の部分の照明光源のうちの前記第1の方向の最も始端側の照明光源の点灯と同時に点灯させる
ことを特徴とする法事制御装置を提供するものである。
画像表示装置10は、表示パネル12と、表示制御装置14と、シャッター眼鏡16とによって構成されている。
2D画像の表示を行う場合、入力される複数のフレームのそれぞれは、2D画像のフレームであり、1フレーム時間毎に、それぞれのフレームの画像が表示パネル12の表示面に順次表示される。
一方、3D画像の表示を行う場合、入力される複数のフレームのそれぞれは、3D画像の左目用フレームと右目用フレームとを交互に含むものであり、1フレーム時間毎に、左目用および右目用の画像が表示パネル12の表示面に交互に表示される。
これに対し、表示面の上下の無効表示領域には、画像データに対応する画像のない黒く塗りつぶされた黒帯の領域が表示される。表示面の上下の黒帯領域のうち、下側の黒帯領域には字幕等が表示される。有効表示領域に3D画像が表示されるときには字幕も3D表示される場合があり、下側の黒帯領域においてもクロストークの低減が求められる。これに対して、上側の黒帯領域には3D表示がなされることはなく、クロストーク低減対策は不要である。
例えば、本実施形態の画像表示装置10において、第1の表示モードで3D画像を表示する場合の動作は、図4に示す従来例の場合と同様である。
本実施形態の場合、表示パネル12は、垂直方向(図1中、上下方向)に8分割した8つの表示領域A0〜A7を有する表示面と、それぞれ水平方向(図1中、左右方向)に延在し、表示領域A0〜A7のそれぞれに対応して垂直方向に配列され、それぞれ対応する表示領域A0〜A7を表示面の裏面側から照明する8つのバックライトBL0〜BL7とを備えている。
表示領域への画像データの書き込み(書き換え)は、1フレーム時間毎に、左目用および右目用の画像の画像データについて交互に行われる。
また、データ書き込み部18は、複数フレームのそれぞれの画像データの複数の表示領域への書き込みを、複数の表示領域の内の第1の方向に連続して順に行う。
一方、照明光源制御部20は、第2の表示モードにおいて、複数の照明光源のうちの、有効表示領域内の表示領域に対応する第1の部分の照明光源を、フレーム表示期間内に、第1の方向に順に、かつ、第1の部分の照明光源のうちの、第1の方向の最も始端側の照明光源が点灯してから最も終端側の照明光源が点灯するまでの時間が、第1の表示モードのときよりも長くなるように点灯させる。
データ書き込み部18は、3D画像を表示する場合、垂直同期信号Vsyncおよびデータイネーブル信号DEに基づいて決まるタイミングで、1フレーム時間毎に、左目用および右目用の画像の画像データDATAを交互に書き込む。このとき、入力された複数のフレームのそれぞれの画像データDATAを、表示領域A0〜A7に、始端の表示領域A0から終端の表示領域A7まで順に連続して書き込む。
照明光源制御部20は、垂直同期信号Vsおよび水平同期信号Hsに基づいて、バックライトBL0〜BL7を、それぞれのフレーム表示期間内であって、かつ、表示領域A0〜A7に対応するフレームの画像データの書き込みが終了してから、次のフレームの画像データの書き込みが開始されるまでの期間内に点灯させるバックライト制御信号BLC0〜BLC7を生成する。
表示パネル12は、垂直同期信号Vsおよび水平同期信号Hsに基づいて決まるタイミングで、入力される複数のフレームの画像データDATAが書き込まれる。また、バックライト制御信号BLC0〜BLC7に応じて、バックライトBL1〜BL7を、垂直方向に順に所定の遅延時間ずつ遅らせて点灯させる。バックライトBL0は、バックライトBL1と同時に点灯させる。
シャッター眼鏡制御部22は、垂直同期信号Vsおよび水平同期信号Hsに基づいて、表示パネル12における左目用および右目用の画像の表示に同期して、シャッター眼鏡16の左目用および右目用のシャッターの開閉を制御するシャッター制御信号SCを生成する。
シャッター眼鏡16は、シャッター制御信号SCに基づいて、表示パネル12における左目用および右目用の画像の表示に同期して、左目用および右目用のシャッターの開閉を制御する。これにより、シャッター眼鏡16を装着したユーザに対して3D画像を表示することができる。
同図は、図1に示す画像表示装置10において、表示領域A0〜A7のそれぞれに対応して設けられているバックライトBL0〜BL7のそれぞれの点灯遅延時間を表したものである。
表示領域A0〜A7の全ての画像データの書き込みに要する時間tDataは、図4に示す従来例と同様に、表示パネルの表示面が、水平ブランキング領域の80画素を含めて2000×1080画素で構成され、330MHzの書き込みクロックで画像データを書き込むとして、tData=(2000×1080)/(330×106)≒6.55msである。従って、表示領域A0〜A7のそれぞれに対応する画像データの書き込みに要する時間tPbは、tPb=tData/8=6.55/8≒0.82msである。
バックライトBL0は、本実施形態の場合、バックライトBL1の点灯と同時に同じ時間tLfだけ点灯される。つまり、第2の表示モードでは、無効表示領域の上側の黒帯領域である表示領域A0に対応するバックライトBL0は、表示領域A0に隣接する有効表示領域の上端部の表示領域A1に対応するバックライトBL1と同時に点灯される。なお、バックライトBL0を、バックライトBL1の点灯以後に点灯させることも可能である。
この例では、図4に示す従来例と同様に、1フレーム時間に対してそれぞれのバックライトBL0〜BL7が点灯される時間のデューティは20%であり、バックライトBL0〜BL7のそれぞれの点灯時間tLfは、tLf=tFrame×0.2=8.33×0.2≒1.67msである。
そのため、有効表示領域である表示領域A1〜A6に対応するバックライトBL1〜BL6は、バックライトBL1が点灯してからバックライトBL6が点灯するまでの時間(=tInt×5=0.78×5=3.9ms)が、第1の表示モードのときの時間(=tInt×5=0.67×5=3.35ms)よりも長くなるように点灯される。
表示制御装置14では、バックライトの点灯期間tLonを7分割することにより、バックライトBL2〜BL7のそれぞれの点灯遅延時間が、第1の表示モードのときよりも遅くなるため、バックライト同士が同時に点灯している期間tLdを短縮することができる。このように、バックライト同士が同時に点灯している期間tLdが、0.1ms程度であれば、人間の目はフリッカを感知することができない。
なお、バックライト同士が同時に点灯する数は、表示領域を第1の方向に分割する数に応じて、3に限定されず、2または4以上の場合もある。この数がいずれの場合にも、同時に点灯している期間を短くして、フリッカの発生を防止することができる。
例えば、表示領域A0およびA1に対応する画像データの書き込みが終了するのは、フレーム書き込み期間の開始から時間tPb×2≒0.82×2=1.64ms後である。従って、表示領域A0およびA1への画像データの書き込みが終了してから、表示領域A0およびA1に対応するバックライトBL0およびBL1が同時に点灯されるまでの点灯遅延時間tLdel1は、表2に示すように、tLdel1=tBdel+tBout−tPb×2=5.2+2−0.82=5.56msである。
表示領域A2に対応する画像データの書き込みが終了するのは、フレーム書き込み期間の開始から時間tPb×3≒0.82×3≒2.46ms後である。従って、表示領域A2への画像データの書き込みが終了してから、表示領域A2に対応するバックライトBL2が点灯されるまでの点灯遅延時間tLdel2は、表2に示すように、tLdel2=tLdel1−(tPb×3−tPb×2)+tInt=5.56−(2.46−1.64)+0.78≒5.52msである。
例えば、始端の表示領域A0およびA1の応答余裕時間と終端の表示領域A7の応答余裕時間との間には、約0.24msの違いしかない。従って、本実施形態の表示制御装置14では、始端側の表示領域と終端側の表示領域とでクロストークの発生量をほぼ一致させることができる。
これにより、バックライトBL2〜BL7のそれぞれの点灯遅延時間が、第1の表示モードのときよりも遅くなる。そのため、前述の表2に示すように、始端側の表示領域と終端側の表示領域とで点灯遅延時間がほぼ一致し、バックライトBL0およびBL1、BL2〜BL7のそれぞれの点灯遅延時間の均等性を従来よりも向上させることができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
12 表示パネル
14 表示制御装置
16 シャッター眼鏡
18 データ書き込み部
20 照明光源制御部
22 シャッター眼鏡制御部
Claims (4)
- 第1の方向に分割した複数の表示領域を有する表示面と、該複数の表示領域のそれぞれに対応して前記第1の方向に配列され、それぞれが対応する表示領域を照明する複数の照明光源とを備えた表示パネルに、入力される複数のフレームの画像データに応じた画像を表示させる表示制御装置であって、
前記入力される画像データに応じて、前記複数の表示領域の全てを有効表示領域とする第1の表示モードと、前記複数の表示領域の内の前記第1の方向の始端近傍の少なくとも1つを、もしくはさらに、前記第1の方向の終端近傍の少なくとも1つを無効表示領域とし、それ以外を有効表示領域とする第2の表示モードとを有し、
前記入力された複数のフレームのそれぞれの画像データを、前記複数の表示領域のそれぞれに、前記第1の方向に順に書き込むデータ書き込み部と、
前記複数の照明光源を、前記複数のフレームのそれぞれに対応するフレーム表示期間内であって、かつ、前記データ書き込み部が対応する表示領域に対応するフレームの画像データを書き込んでから次のフレームの画像データを書き込むまでの期間内に点灯させる照明光源制御部とを備え、
前記照明光源制御部は、
前記第1の表示モードにおいて、前記複数の照明光源の全てを、前記フレーム表示期間内に、前記第1の方向に順に第1の遅延時間ずつ遅らせて点灯させ、
前記第2の表示モードにおいて、
前記複数の照明光源のそれぞれの点灯時間を前記第1の表示モードと同じとし、
前記複数の照明光源のうちの、前記有効表示領域内の表示領域に対応する第1の部分の照明光源を、前記フレーム表示期間内に、前記第1の方向に順に、前記第1の遅延時間よりも長い第2の遅延時間ずつ遅らせて点灯させることによって、前記第1の部分の照明光源のうちの、前記第1の方向の最も始端側の照明光源が点灯してから最も終端側の照明光源が点灯するまでの時間を、前記第1の表示モードのときよりも長くし、
前記始端近傍の無効表示領域に対応する照明光源を、前記第1の部分の照明光源のうちの前記第1の方向の最も始端側の照明光源の点灯と同時に点灯させる
ことを特徴とする表示制御装置。 - 前記照明光源制御部は、前記第2の表示モードにおいて、前記有効表示領域のうちの前記第1の方向の最も終端側の表示領域に前記データ書き込み部が画像データを書き込んでから対応する照明光源が点灯するまでの待機時間が、前記第1の表示モードのときよりも長くなるように、該対応する照明光源を点灯させることを特徴とする請求項1記載の表示制御装置。
- 前記照明光源制御部は、前記第2の表示モードにおいて、前記第1の部分の照明光源および前記第1の方向の終端近傍の無効表示領域のそれぞれに対応する第2の部分の照明光源を、前記第1の方向に順に点灯させることを特徴とする請求項1または2記載の表示制御装置。
- 前記複数のフレームは、左目用フレームと右目用フレームとを交互に含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の表示制御装置。
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