JP6200197B2 - 高速開放機構 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力容器に蓄圧された流体を高速かつ大流量で放出する高速開放機構に関する。
破砕プラントは廃家電の処理などの資源再生工場や粗大ゴミを処理する廃棄物処理施設に欠かせない設備である。破砕プラントに設けられた高速破砕機としては、特に回転式破砕機が数多く採用されている。回転式破砕機は、回転力を利用して破砕対象に衝撃を与えて破砕するものである。そのため、破砕の過程でつねに衝撃による火花が発生する。
一方、処理対象となる廃金属類や収集されたゴミには、ガスボンベやスプレー缶および揮発性塗料などの可燃物が混入され、それらを破砕機に投入する前に完全に除去することは困難である。そのような可燃物が破砕機に入ると、容器が破砕されて可燃性ガスが放出され、衝撃火花により着火し爆発する。また、破砕時に発生した粉塵による爆発の危険もある。
また、石炭や小麦粉などを扱う施設には、それらの粉塵による爆発の危険も潜んでいる。従って、爆発の防止や抑制は極めて重要な課題である。
従来、2通りの爆発の危険に対する対策がある。
その一つは、爆発の危険のあるエリアに水蒸気などの不活性ガスを連続に注入し、該当エリアの酸素濃度を可燃性ガスの爆発下限界以下に抑える爆発防止対策である(非特許文献1参照)。
しかし、上述の爆発防止装置においては、つねに大量の水蒸気を注入しなければならないため、水蒸気を発生するための燃料費が高い。また、水蒸気が凝縮して水となるため、その水が破砕物に多く付着し、廃棄物の埋立工程または焼却工程において、処理費用または焼却費用を余計に発生させてしまうという問題がある。
もう一つの対策は、爆発の発生を防止することではなく、発生した爆発を早期に検知し、消火剤の速やかな放出により、爆発を抑制するものである。
現在使用される高速開放機構は、爆発の圧力上昇を早期に検知するシステムと、封板で密閉され、粉末消火剤が充填された窒素加圧の消火容器から構成されている。爆発初期の圧力上昇が検知されると、電気雷管で消火容器の封板を破壊し、粉末消火剤を瞬時に(数十msで)放出して爆発を抑制する。水蒸気注入式の爆発防止装置に比べ、高速開放機構を常時に作動する必要がないため、維持管理の手間が少ないという利点がある。
しかしながら、この高速開放機構は、粉末消火剤と高圧気体の封入には封板を用いたため、作動後封板が破壊され、消火容器を1式全部取り替え、専門の工場で再充填しなければならない。そのため、取り替え費用が高額で、期間もかかる。また、取り替え期間中に、プラントの運転が余儀なく中止される。
上記の問題点に鑑み、破砕プラントのような設備において、高速開放機構の作動後、消火剤が直ちに自動的に充填され、生産停止時間を大幅に短縮でき、また、ランニングコストも低廉に抑えられる爆発抑制システムを既に提案している(特許文献1)。
なお、特許文献2は、泡ヘッドを強制的に瞬時に開放する開放機構(消火装置)を開示している。
また、特許文献3は、爆発抑制剤散布ノズルを開示している。
板垣、「破砕物破砕設備での火災・爆発の現状と防止対策」、火災、日本火災学会、1996年12月、第46巻、第6号、p.13−18.
特願2012-004472号 特開平10-272208号公報 特表2000-508935号公報
特許文献1で提案した高速開放機構では、既存抑制装置に使われる封板の代わりに、圧力容器内の消火剤を高速かつ大流量で放出し、また、作動後、制御により圧力容器を再閉鎖できる高速開放機構が欠かせない。
高速開放機構は、爆発を検知してから消火剤を放出するため、数ms〜数十msという極めて短い時間内で、数MPaに加圧された圧力容器内の消火剤を直径数十mmまたはそれ以上の放出口から大量に放出しなければならない。そのため、待機の際、開放弁にかかった数百kgからトン単位の力に耐えられ、また、放出の際、その直径数十mmまたはそれ以上の弁を数十msの時間内で全開する必要がある。
しかしながら、従来では、圧力容器または配管を開放するには、モーターや空気シリンダーで動かすバルブまたは電磁弁を使用している。電磁弁は数ms〜数十msの応答速度を有するが、力が弱いため、通常直径数mmまでの弁体の開閉しか制御できない。一方、モーターや空気シリンダーで動かすバルブは、比較的に高い圧力で大きい口径の弁を動かすことができるが、応答速度が遅く、バルブの開閉は通常秒単位の時間がかかる。また、構造も複雑である。
図8に典型的な高圧タイプの空気駆動式バルブ(CKD社製)の概要図を示した。
同バルブは、シリンダーカバー1、ピストン2、アダプタ3、ピストンロッド4、ボディ5、パイロット電磁弁6、スプリング7、ロッドパッキン8、主弁体9から構成される。
弁が閉鎖するとき、スプリング7に加え、パイロット電磁弁6を使い、空気をピストン2の上部に注入し、下部から空気を抜くことで、主弁体9を弁座に押さえ付ける。
また、弁体を開放するとき、パイロット電磁弁6を反対に作動させて、ピストン2を上昇させることで、主弁体9を弁座から離し、通路を開放する。
この構造は、ピストン2を介して、低圧の空気で高圧に押さえられる弁体の開閉を制御できるが、弁体の開口直径に比べ、ピストン2などの制御部分のサイズが大きいため、開口直径の大きい弁体、つまり大流量の流体を放出する弁体を制御するには、制御部分のサイズがかなり大きくなり、製造コストが高くなる。また、パイロット電磁弁6の制御流量に比べ、シリンダーカバー1の容積が大きいため、パイロット電磁弁6の操作で弁体を高速に動かすことができない。さらに、弁体に接続する可動部分が多くの部品で組み合わせたものなので、高速作動時の衝撃に耐えられない。従って、現在の市販されている電磁弁やバルブ類は、高速開放機構のような高速かつ大流量という要求を満たしていない。
特許文献2は、その弁体の閉鎖と開放は火災感知作動部材によって実現され、msオーダーの作動は困難である。また、封板方式と同様に、作動後火災感知作動部材が損傷するため、取り替える必要があり、繰り返し利用はできない。
特許文献3は、放射ノズルの形状に関する発明であり、開放機構に関するものではない。また、爆発抑制剤の放出手段として、破裂ディスク(封板)が使用されるため、放出後の取り替えが必要であり、連続で使用できない。
上記の問題点を鑑み、本発明は、高速開放機構に要求される大流量(100L/s以上)かつ高速(数十ms)で圧力容器内の消火剤を放出する性能を持ち、さらに、使用後取り替える必要がなく、遠隔操作で元の待機状態に戻すことができ、構造が簡単で信頼性の高い高速開放機構を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の高速開放機構は、圧力容器内に貯蔵された内容物を放出する高速開放機構であって、前記圧力容器内に高圧気体を供給する第1の高圧気体配管と、前記圧力容器に消火剤を供給する消火剤供給配管と、気体孔に接続されて前記高圧気体を供給する第2の高圧気体配管と、前記第2の高圧気体配管に接続されて前記気体孔から前記気体を導出するバルブとを備え、前記圧力容器の開口部に接続する弁押さえと、前記弁押さえに接続する可動弁室と、前記可動弁室内で可動する可動弁とを備え、前記可動弁室には、前記圧力容器内の前記内容物を放出する放出孔と、前記可動弁を可動させる前記気体孔とを有し、前記可動弁の一方の端面には、前記圧力容器内の圧力による第1の付勢力が加わり、前記可動弁の他方の端面には、前記気体孔から導入導出される前記気体の圧力による第2の付勢力が加わり、前記第2の付勢力を前記第1の付勢力より大きくすることで前記可動弁によって前記放出孔を閉塞し、前記第2の付勢力を前記第1の付勢力よりも小さくすることで、前記開口部と前記放出孔とを連通して前記内容物を前記放出孔から放出し、前記バルブを開放して前記気体孔から前記気体を導出することで、前記内容物が前記放出孔から放出されて消火動作が行われ、前記バルブを閉塞して前記第2の高圧気体配管から前記高圧気体を供給することで、前記可動弁によって前記放出孔を閉塞し、前記第1の高圧気体配管から前記高圧気体を、前記消火剤供給配管から前記消火剤を供給することで待機状態に復帰することを特徴とする。
請求項2記載の本発明の高速開放機構は、圧力容器内に貯蔵された内容物を放出する高速開放機構であって、前記圧力容器の開口部に接続する弁押さえと、前記弁押さえに接続する可動弁室と、前記可動弁室内で可動する可動弁とを備え、前記可動弁室には、前記圧力容器内の前記内容物を放出する放出孔と、前記可動弁を可動させる気体孔とを有し、前記可動弁の一方の端面には、前記圧力容器内の圧力による第1の付勢力が加わり、前記可動弁の他方の端面には、前記気体孔から導入導出される気体の圧力による第2の付勢力が加わり、前記第2の付勢力を前記第1の付勢力より大きくすることで前記可動弁によって前記放出孔を閉塞し、前記第2の付勢力を前記第1の付勢力よりも小さくすることで、前記開口部と前記放出孔とを連通して前記内容物を前記放出孔から放出し、前記可動弁室は、一端を開口とし、他端に底板を有する円筒部材であって、前記円筒部材の前記開口に前記弁押さえを嵌合し、前記底板に前記気体孔を形成したことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の高速開放機構において、前記放出孔から放出する前記内容物を所定の空間に導く噴射管を備えたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の高速開放機構において、前記放出孔の総面積を、前記圧力容器の前記開口部の面積以上としたことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の高速開放機構において、前記可動弁と前記弁押さえとの間に第1シール部材を設け、前記可動弁と前記可動弁室との摺動面に第2シール部材を設けたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項5に記載の高速開放機構において、前記第2シール部材のシール面積を、前記第1シール部材のシール面積より大きくしたことを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項2に記載の高速開放機構において、前記可動弁の他方の前記端面の形状を、前記可動弁室の前記底板の内面側の形状と等しくしたことを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1に記載の高速開放機構において、前記第1の高圧気体配管から供給される前記高圧気体の圧力と、前記第2の高圧気体配管から供給される前記高圧気体の圧力とを等しくしたことを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項1、請求項1を引用する請求項3から請求項6のいずれか、又は請求項8に記載の高速開放機構において、前記第1の高圧気体配管に第1の絞り手段を設け、前記第2の高圧気体配管に第2の絞り手段を設けたことを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項9に記載の高速開放機構において、前記第2の絞り手段の通過面積が、前記バルブの通過面積より小さいことを特徴とする。
請求項11記載の本発明は、請求項9又は請求項10に記載の高速開放機構において、前記第1の絞り手段の通過面積をs、前記第2の絞り手段の通過面積をs、前記圧力容器の容積をV、前記可動弁室の気体容積をVとすると、s/V<s/Vの関係が成り立つことを特徴とする。
請求項12記載の本発明は、請求項1から請求項11のいずれかに記載の高速開放機構において、前記弁押さえが円筒形状であって、前記放出孔が前記可動弁室の円筒部材に形成され、前記弁押さえの内径が前記圧力容器の前記開口部に等しく、前記弁押さえの外径が前記可動弁室の内径に等しく、前記弁押さえの一端が前記圧力容器の前記開口部に気密性を保って接続され、前記弁押さえの他端を前記放出孔の縁部まで挿入し、前記弁押さえによって前記可動弁を止める段差を形成することを特徴とする。
請求項13記載の本発明は、請求項1に記載の高速開放機構において、前記バルブを大気に開放することを特徴とする。
請求項14記載の本発明は、請求項5又は請求項6に記載の高速開放機構において、前記第2シール部材として、Oリング、パッキン又はダイヤフラムのような弾性薄膜を用いたことを特徴とする。
請求項15記載の本発明は、請求項2に記載の高速開放機構において、前記可動弁室の前記底板に、ゴムシート、又は円錐コイルばねによる緩衝材を設けたことを特徴とする。
請求項16記載の本発明は、請求項5又は請求項6に記載の高速開放機構において、前記第1シール部材として、Oリング又はパッキンを用い、前記第1シール部材を、前記弁押さえの前記他端の面又は前記弁押さえの円筒形状の内周面に当接させたことを特徴とする。
請求項17記載の本発明は、請求項5又は請求項6に記載の高速開放機構において、前記可動弁の材質を利用して前記第1シール部材とし、前記可動弁を、前記弁押さえの前記他端の面、前記弁押さえの円筒形状の内周面、又は前記弁押さえの前記他端の前記面と前記内周面との境目の角部に当接させてシールすることを特徴とする。
本発明によれば、高速開放機構に要求された消火剤の大流量かつ高速の放出は、繰り返し使用可能な弁構造で実現でき、消火剤放出後、高速開放機構を取り替える必要がなくなり、遠隔操作で元の待機状態に戻すことができるため、メンテナンス費用が大幅に軽減でき、また、高速開放機構の取り替えによる生産ラインの停止も避けられる。
本発明の一実施例による高速開放機構の構成図 同高速開放機構の待機状態を示す構成図 同高速開放機構の放出状態を示す構成図 可動弁室の圧力低下と可動弁の開放時間との関係を示す図 バルブ(誘導電磁弁)のオリフィス直径と開放時間との関係を示す図 可動弁の質量と全開までの移動時間を示す図 本発明の他の実施例による高速開放機構の構成図 従来の典型的な高圧タイプの空気駆動式バルブの概要図
本発明の第1の実施の形態による高速開放機構は、可動弁の一方の端面には、圧力容器内の圧力による第1の付勢力が加わり、可動弁の他方の端面には、気体孔から導入導出される気体の圧力による第2の付勢力が加わり、第2の付勢力を第1の付勢力より大きくすることで可動弁によって放出孔を閉塞し、第2の付勢力を第1の付勢力よりも小さくすることで、開口部と放出孔とを連通して内容物を放出孔から放出し、バルブを開放して気体孔から気体を導出することで、内容物が放出孔から放出されて消火動作が行われ、バルブを閉塞して第2の高圧気体配管から高圧気体を供給することで、可動弁によって放出孔を閉塞し、第1の高圧気体配管から高圧気体を、消火剤供給配管から消火剤を供給することで待機状態に復帰するものである。本実施の形態によれば、第1の付勢力と第2の付勢力とを圧力によって変更するため、開口部と放出孔との連通を瞬時に行い、内容物を放出孔から放出することができる。また、本実施の形態によれば、繰り返して消火動作を行わせることができる。
本発明の第2の実施の形態による高速開放機構は、可動弁の一方の端面には、圧力容器内の圧力による第1の付勢力が加わり、可動弁の他方の端面には、気体孔から導入導出される気体の圧力による第2の付勢力が加わり、第2の付勢力を第1の付勢力より大きくすることで可動弁によって放出孔を閉塞し、第2の付勢力を第1の付勢力よりも小さくすることで、開口部と放出孔とを連通して内容物を放出孔から放出し、可動弁室は、一端を開口とし、他端に底板を有する円筒部材であって、円筒部材の開口に弁押さえを嵌合し、底板に気体孔を形成したものである。本実施の形態によれば、可動弁室の中で可動弁を可動させることができる。
本発明の第3の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態による高速開放機構において、放出孔から放出する内容物を所定の空間に導く噴射管を備えたものである。本実施の形態によれば、噴射管によって内容物の放出空間を変更できる。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による高速開放機構において、放出孔の総面積を、圧力容器の開口部の面積以上としたものである。本実施の形態によれば、放出孔によって圧損を受けることなく瞬時に大量の内容物を放出することができる。
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4のいずれかの実施の形態による高速開放機構において、可動弁と弁押さえとの間に第1シール部材を設け、可動弁と可動弁室との摺動面に第2シール部材を設けたものである。本実施の形態によれば、気密性を確保でき、可動弁に対して第1の付勢力と第2の付勢力を加えることができる。
本発明の第6の実施の形態は、第5の実施の形態による高速開放機構において、第2シール部材のシール面積を、第1シール部材のシール面積より大きくしたものである。本実施の形態によれば、特に第1の付勢力と第2の付勢力を確実に加えることができる。
本発明の第7の実施の形態は、第2の実施の形態による高速開放機構において、可動弁の他方の端面の形状を、可動弁室の底板の内面側の形状と等しくしたものである。本実施の形態によれば、可動弁が放出孔を開放し、可動弁が可動弁室の底板に移動した際、可動弁室の底板との間の空間を極小とすることができる。
本発明の第8の実施の形態は、第1の実施の形態による高速開放機構において、第1の高圧気体配管から供給される高圧気体の圧力と、第2の高圧気体配管から供給される高圧気体の圧力とを等しくしたものである。本実施の形態によれば、第1の高圧気体配管と第2の高圧気体配管とに同じ高圧気体を供給することができる。
本発明の第9の実施の形態は、第1、第1を引用する第3から第6のいずれか、又は8の実施の形態による高速開放機構において、第1の高圧気体配管に第1の絞り手段を設け、第2の高圧気体配管に第2の絞り手段を設けたものである。本実施の形態によれば、第1の高圧気体配管及び第2の高圧気体配管に同じ高圧気体を供給しても、それぞれの圧力を異ならせることができる。
本発明の第10の実施の形態は、第9の実施の形態による高速開放機構において、第2の絞り手段の通過面積が、バルブの通過面積より小さいものである。本実施の形態によれば、バルブ解放時に確実に気体孔から気体を導出することができる。
本発明の第11の実施の形態は、第9又は第10の実施の形態による高速開放機構において、第1の絞り手段の通過面積をs、第2の絞り手段の通過面積をs、圧力容器の容積をV、可動弁室の気体容積をVとすると、s/V<s/Vの関係が成り立つものである。本実施の形態によれば、可動弁室の圧力上昇速度が圧力容器での圧力上昇速度よりも大きくなり、可動弁を確実に動作させ、放出孔を閉塞することができる。
本発明の第12の実施の形態は、第1から第11のいずれかの実施の形態による高速開放機構において、弁押さえが円筒形状であって、放出孔が可動弁室の円筒部材に形成され、弁押さえの内径が圧力容器の開口部に等しく、弁押さえの外径が可動弁室の内径に等しく、弁押さえの一端が圧力容器の開口部に気密性を保って接続され、弁押さえの他端を放出孔の縁部まで挿入し、弁押さえによって可動弁を止める段差を形成するものである。本実施の形態によれば、圧力損失が少なく確実に気密性を確保することができる。
本発明の第13の実施の形態は、第1の実施の形態による高速開放機構において、バルブを大気に開放するものである。本実施の形態によれば、大気開放によって気体孔から瞬時に気体を放出することができる。
本発明の第14の実施の形態は、第5又は第6の実施の形態による高速開放機構において、第2シール部材として、Oリング、パッキン又はダイヤフラムのような弾性薄膜を用いたものである。本実施の形態によれば、気密性を確保できる。
本発明の第15の実施の形態は、第2の実施の形態による高速開放機構において、可動弁室の底板に、ゴムシート、又は円錐コイルばねによる緩衝材を設けたものである。本実施の形態によれば、可動弁室の底板に対する可動弁の衝突を和らげ、繰り返し動作を安定して行える。
本発明の第16の実施の形態は、第5又は第6の実施の形態による高速開放機構において、第1シール部材として、Oリング又はパッキンを用い、第1シール部材を、弁押さえの他端の面又は弁押さえの円筒形状の内周面に当接させたものである。本実施の形態によれば、気密性を確保できる。
本発明の第17の実施の形態は、第5又は第6の実施の形態による高速開放機構において、可動弁の材質を利用して第1シール部材とし、可動弁を、弁押さえの他端の面、弁押さえの円筒形状の内周面、又は弁押さえの他端の面と内周面との境目の角部に当接させてシールするものである。本実施の形態によれば、可動弁自体によって気密性を保つことができる。
以下本発明の一実施例による高速開放機構について説明する。
図1は本実施例による高速開放機構の構成図である。
本実施例による高速開放機構は、圧力容器10内に貯蔵された内容物を極めて短時間で放出するものであり、加圧状態で内容物(気体、液体、固体)充填している圧力容器10と、圧力容器10の開口部11に接続する円筒状の弁押さえ20と、弁押さえ20、すなわち、圧力容器10の開口部11を封鎖する可動弁30と、その可動弁30を格納する可動弁室40とを備えている。
弁押さえ20は円筒形状で構成されている。
可動弁30は可動弁室40内で可動する。
可動弁室40には、圧力容器10内の内容物を放出する放出孔41と、可動弁30を可動させる気体孔42とを有している。
可動弁室40は、一端を開口40aとし、他端に底板40bを有する円筒部材40cである。円筒部材40cの開口40aに弁押さえ20を嵌合し、底板40bに気体孔42を形成している。
可動弁室40の底板40bには、ゴムシート、又は円錐コイルばねによる緩衝材43を設けている。
放出孔41は可動弁室40の円筒部材40cに形成されている。
弁押さえ20の内径は、圧力容器10の開口部11に等しく、弁押さえ20の外径は可動弁室40の内径に等しい。
弁押さえ20の一端20aは、圧力容器10の開口部11に気密性を保って接続され、弁押さえ20の他端20bは放出孔41の縁部まで挿入している。
弁押さえ20の他端20bの面によって可動弁30を止める段差を形成している。
可動弁30の一方の端面30aには、圧力容器10内の圧力が加わり、可動弁30の他方の端面30bには、気体孔42から導入導出される気体の圧力が加わる。
可動弁30の他方の端面30bの形状は、可動弁室40の底板40bの内面側の形状と等しくしている。
放出孔41の総面積は、圧力容器10の開口部11の面積以上としている。
可動弁30と弁押さえ20との間には第1シール部材(容器封鎖部材)31を設け、可動弁30と可動弁室40との摺動面には第2シール部材(外周シール部材)32を設けている。
第2シール部材32のシール面積は、第1シール部材31のシール面積より大きくしている。
第1シール部材31には、Oリング又はパッキンを用い、第1シール部材31を、弁押さえ20の他端20bの面に当接させている。
第2シール部材32には、Oリング、パッキン又はダイヤフラムのような弾性薄膜を用いる。
本実施例による高速開放機構は、圧力容器10内に高圧気体を供給する第1の高圧気体配管51と、気体孔42に接続されて高圧気体を供給する第2の高圧気体配管52と、圧力容器10に消火剤を供給する消火剤供給配管53とを備えている。
第1の高圧気体配管51には第1の絞り手段54を設け、第2の高圧気体配管52には第2の絞り手段55を設けている。
圧力容器10には、ガス入口12と消火剤注入口13を有している。第1の高圧気体配管51はガス入口12に接続され、消火剤供給配管53は消火剤注入口13に接続されている。
第1の絞り手段54及び第2の絞り手段55は、高圧気体の供給流量を調整する。
圧力容器10には、内容物の量を把握する液面計(センサー)14を備えている。
バルブ(誘導電磁弁)56は、第2の絞り手段55よりも気体孔42側の第2の高圧気体配管52に接続された配管57に接続されている。
バルブ56を大気に開放することで、気体孔42から気体を導出する。
第2の絞り手段55の通過面積は、バルブ56の通過面積より小さくしている。
噴射管60は、その一端60aが可動弁室40の外周を覆い、放出孔41から放出する内容物を他端60bの開口から所定の空間に導く。
図2に本実施例による高速開放機構の待機状態を示す。
待機状態では、バルブ56は閉塞され、圧力容器10内に所定量の液体消火剤が充填され、所定の圧力に加圧されている。その状態では、圧力容器10に接続する第1の高圧気体配管51と、可動弁室40に接続する第2の高圧気体配管52とは、同じ高圧気体を供給しているため、同じ圧力を保っている。従って、可動弁30は、第1シール部材31と第2シール部材32とで区切られた、可動弁30の一方の端面30aと他方の端面30bとの面積差で生じる付勢力の違いにより弁押さえ20に押圧されて、圧力容器10を封鎖する。
可動弁30の一方の端面30aには、圧力容器10内の圧力による第1の付勢力が加わり、可動弁30の他方の端面30bには、気体孔42から導入導出される気体の圧力による第2の付勢力が加わる。
可動弁30の一方の端面30aよりも他方の端面30bの面積を大きくしているので、第2の付勢力が第1の付勢力より大きくなり、可動弁30によって放出孔41を閉塞する。
図3に本実施例による高速開放機構の消火剤の放出状態を示す。
消火剤を放出する際には、電気信号によりバルブ56を開放する。バルブ56の大気への開放によって、可動弁室40内の高圧気体が放出される。圧力容器10と可動弁室40とには第1の高圧気体配管51と第2の高圧気体配管52とが接続されているが、第2の絞り手段55の通過面積をバルブ56の通過面積より小さく設定しているため、可動弁室40から気体は導出される。
よって、可動弁室40の圧力が瞬時に下がり、可動弁30が圧力容器10の圧力によってきわめて短時間で放出孔41を開放し、消火剤は放出孔41を通して噴射管60から放出する。すなわち、第2の付勢力が第1の付勢力よりも小さくなるため、開口部11と放出孔41とが連通する。
このように、バルブ56を開放して気体孔42から気体を導出することで、内容物が放出孔41から放出されて消火動作が行われる。
噴射完了後、バルブ56を閉塞して第2の高圧気体配管52から高圧気体を供給することで、可動弁30によって放出孔41を閉塞し、第1の高圧気体配管51から高圧気体を、消火剤供給配管53から消火剤を供給することで、再び待機状態に戻すことができる。
すなわち、指令によりバルブ56が閉まり、第2の高圧気体配管52を通して圧縮気体の注入が開始する。その際、可動弁30がまだ閉まっていないため、圧力容器10内の圧力が上昇せず、可動弁室40の圧力のみ上昇する。その圧力で可動弁30が元の位置に戻って圧力容器10を封鎖する。その後、圧力容器10の圧力も上昇しはじめるが、設定された第1の絞り手段54と第2の絞り手段55の流量の比例関係で、圧力容器10内の圧力上昇速度は可動弁室40より遅く、気体の加圧過程で可動弁30が開くことがない。
圧力容器10の圧力は圧力計15によって測定される。圧力が所定の圧力に達すると、一旦第1の高圧気体配管51からの気体の供給を止め、消火剤注入口13を通して消火剤を注入する。消火剤が所定のレベルに達すると、液面計14から信号が出力され、消火剤の注入を停止する。最後に、気体を設定の最終圧力まで加圧し、高速開放機構が復帰する。
本発明の高速開放機構は、用途に応じて、大小複数個の同機構を直列して使用することができる。それによって小流量の電磁バルブを使用しても、大きい放出流量を制御できる。
可動弁室40は、底板40bを有する円筒部材40cであって、一端に弁押さえ20を介して圧力容器10に接続し、他端にバルブ56に接続する気体孔42を設けている。また、可動弁室40の圧力容器10側の円周上に複数の放出孔41を設けている。この放出孔41から圧力容器10内の内容物を放出する。また、放出孔41の総面積は、圧力容器10の開口部11の面積以上としている。放出孔41は円形以外の形状でもよい。
このような単純の構造を採用することで、製造コストを抑えることができる。
可動弁30は、圧力容器10の出口を封鎖する弁として、加圧気体の制御に従い所定の位置に移動するピストンとしての2つの機能を有する。可動弁30は、アルミ合金などの軽量な材料で作製されるので、可動弁室40内を軸方向に高速で移動することができ、また、衝撃にも強い。
圧力容器10の出口方向の平面または円周面には、第1シール部材31を設ける。第1シール部材31により圧力容器10を封鎖できる。圧力容器10の平面をシールすることで、圧力容器10をすばやく開放できる。
また、可動弁30の外周方向に第2シール部材32を設ける。第2シール部材32によって、可動弁室40を軸方向において2つの空間に隔離し、加圧気体を制御することで、可動弁30が可動弁室40内を自由に移動できる。
さらに、可動弁30の底面形状が可動弁室40の底面形状と一致するため、可動弁30が開放されて、極限の位置に移動する際、可動弁室40に空間がなくなる。すなわち、可動弁室40の気体容積を最小限にすることで、可動弁室40の減圧速度を高め、可動弁30をより短い時間で開放できる。
可動弁30の質量を減らすために、可動弁30の上面に、半球状や円柱状の窪みを形成してもよい。
可動弁30の軸方向の投影面積において、第2シール部材32のシール面積は、第1シール部材31のシール面積より大きく設定する。それにより、圧力容器10の圧力を利用して圧力容器10の出口を封鎖することができ、高速開放機構が簡素化できる。
また、圧力容器10の封鎖に付加された可動弁30の力を圧力容器10の開口部11に作用させることにより、可動弁室40を減圧する際、圧力容器10の圧力を可動弁30の開放に最大に利用できる。
圧力容器10の封鎖から全開までの可動弁30の移動可能距離は、可動弁室40円周上の放出孔41の直径、または可動弁室40の軸方向に沿う高さに等しい。それによって、可動弁室40の気体容積が最小となり、バルブ56により可動弁室40内の気体を放出する際、より速く圧力を低下させることができる。
圧力容器10には、第1の絞り手段54を介して第1の高圧気体配管51が接続され、可動弁室40には、第2の絞り手段55を介して第2の高圧気体配管52が接続される。第1の絞り手段54と第2の絞り手段55は、高速開放機構が復帰時、圧力容器10と可動弁室40への気体の注入速度を調整し、可動弁室40の圧力上昇速度を圧力容器10より大きくする。それにより、可動弁30が確実に圧力容器10を封鎖することを保証する。
圧力容器10に接続する第1の絞り手段54の通過面積をs、可動弁室40に接続する第2の絞り手段55の通過面積をs、圧力容器10の容積をV、可動弁室40の気体容積をVとすると、また、空気の流速(音速)をaとして、各空間への空気の流入量がそれぞれ、L1=s×a×t、及び、L2=s×a×tとなる。
また、各空間の圧力上昇速度はそれぞれ、L1/V及び、L2/Vに比例する。よってs/V<s/Vの関係が成立すれば、可動弁室40の圧力上昇速度が圧力容器10より大きくなり、可動弁30が確実に閉塞する。
バルブ56は、第2の絞り手段55と並列して、可動弁室40の気体孔42に接続する。圧力容器10を開放して内容物を放出する際、通電によりバルブ56を開放し、可動弁室40内の圧力気体を放出する。その際、第2の絞り手段55からも気体が放出するが、バルブ56の通過面積に比べて、第2の絞り手段55の通過面積sを十分小さく設定するため、第2の絞り手段55からの気体放出の影響を無視できる。可動弁室40の容積が小さいため、バルブ56が開放すると、可動弁室40の圧力が瞬時に低下する。それによって、可動弁30に付加された圧力の方向が反転し、可動弁30が圧力容器10の圧力で開放され、圧力容器10内の内容物を放出する。
高速開放機構が作動後、電気信号によりバルブ56が閉塞され、高圧気体の注入が開始される。そうすると、可動弁室40の圧力が上昇し、可動弁30が復帰し、圧力容器10を封鎖する。そこで、内容物(消火剤)の再充填と加圧過程を経て、再放出の準備が完了する。
可動弁30による圧力容器10への押力とそれを開放する圧力および開放時間は、以下のように算出することができる。
可動弁30が圧力容器10を封鎖する待機状態において、圧力容器10と可動弁室40が第1の絞り手段54と第2の絞り手段55を介して、1本の配管で接続されているため、同じ圧力p0を有する。その際、可動弁30の軸方向にかかっている圧力ΔPは式(1)で表される。
ΔP=(第2シール部材32のシール面積−第1シール部材31のシール面積)×p0・・・(1)
また、可動弁30の重さをWとして、相対位置は図1の状態、つまり可動弁30が下方から圧力容器10を閉鎖する状態において、圧力容器10の出口に対する可動弁30の押力Fは、式(2)で表される。
F=ΔP−W・・・(2)
このように、第2シール部材32と第1シール部材31のシール面積の比を調整することで、必要な押力Fが得られる。
圧力容器10内の内容物(消火剤)を放出するとき、電気信号によりバルブ56が開放される。それによって、可動弁室40内の気体が放出され、圧力pが低下する。第1シール部材31のシール面積/第2シール部材32のシール面積をシール面積比と定義すると、p<シール面積比×p0の状態になると、可動弁30が圧力容器10の圧力で開放し、容器10内の消火剤が放出される。
可動弁30の直径を80mm、可動弁室40の気体容積をΦ100×H20、シール面積比を0.75、圧力容器10の圧力を3MPaとすると、可動弁室40の圧力変化は図4のように算出できる。同様な方法で、バルブ56のオリフィス直径と可動弁室40の圧力が可動弁30開放できる圧力までに下がる時間との関係は図5のように求められる。さらに、可動弁30に作用する力から、可動弁30の質量と全開までの移動時間を図6のように算出することができる。
上述の計算結果によると、バルブ56のオリフィス直径は6mm以上の場合、可動弁30は概ね10msオーダーで全開できる。
図7に本実施例による高速開放機構の他の実施例を示す。
図7に示すように、第1シール部材31が弁押さえ20の内周面をシールする構造を採用してもよい。また、可動弁30を中空状に加工する場合、慣性を減らし、より速く開放させることができる。
また、可動弁30の材質を利用して第1シール部材31とし、可動弁30を、弁押さえ20の他端20bの面、弁押さえ20の円筒形状の内周面、又は弁押さえ20の他端20bの面と内周面との境目の角部に当接させてシールしてもよい。
本発明は、特に可燃性混合気体や粉塵による爆発を抑制する爆発抑制装置や緊急減圧装置など瞬時に大流量の流体を放出する用途に適している。
10 圧力容器
11 開口部
20 弁押さえ
20a 一端
20b 他端
30 可動弁
30a 一方の端面
30b 他方の端面
31 第1シール部材(容器封鎖部材)
32 第2シール部材(外周シール部材)
40 可動弁室
40a 開口
40b 底板
40c 円筒部材
41 放出孔
42 気体孔
43 緩衝材
51 第1の高圧気体配管
52 第2の高圧気体配管
53 消火剤供給配管
54 第1の絞り手段
55 第2の絞り手段
56 バルブ(誘導電磁弁)
60 噴射管

Claims (17)

  1. 圧力容器内に貯蔵された内容物を放出する高速開放機構であって、
    前記圧力容器内に高圧気体を供給する第1の高圧気体配管と、
    前記圧力容器に消火剤を供給する消火剤供給配管と、
    気体孔に接続されて前記高圧気体を供給する第2の高圧気体配管と、
    前記第2の高圧気体配管に接続されて前記気体孔から前記気体を導出するバルブと
    を備え、
    前記圧力容器の開口部に接続する弁押さえと、
    前記弁押さえに接続する可動弁室と、
    前記可動弁室内で可動する可動弁と
    を備え、
    前記可動弁室には、
    前記圧力容器内の前記内容物を放出する放出孔と、
    前記可動弁を可動させる前記気体孔と
    を有し、
    前記可動弁の一方の端面には、前記圧力容器内の圧力による第1の付勢力が加わり、
    前記可動弁の他方の端面には、前記気体孔から導入導出される前記気体の圧力による第2の付勢力が加わり、
    前記第2の付勢力を前記第1の付勢力より大きくすることで前記可動弁によって前記放出孔を閉塞し、
    前記第2の付勢力を前記第1の付勢力よりも小さくすることで、前記開口部と前記放出孔とを連通して前記内容物を前記放出孔から放出し、
    前記バルブを開放して前記気体孔から前記気体を導出することで、前記内容物が前記放出孔から放出されて消火動作が行われ、
    前記バルブを閉塞して前記第2の高圧気体配管から前記高圧気体を供給することで、前記可動弁によって前記放出孔を閉塞し、前記第1の高圧気体配管から前記高圧気体を、前記消火剤供給配管から前記消火剤を供給することで待機状態に復帰
    することを特徴とする高速開放機構。
  2. 圧力容器内に貯蔵された内容物を放出する高速開放機構であって、
    前記圧力容器の開口部に接続する弁押さえと、
    前記弁押さえに接続する可動弁室と、
    前記可動弁室内で可動する可動弁と
    を備え、
    前記可動弁室には、
    前記圧力容器内の前記内容物を放出する放出孔と、
    前記可動弁を可動させる気体孔と
    を有し、
    前記可動弁の一方の端面には、前記圧力容器内の圧力による第1の付勢力が加わり、
    前記可動弁の他方の端面には、前記気体孔から導入導出される気体の圧力による第2の付勢力が加わり、
    前記第2の付勢力を前記第1の付勢力より大きくすることで前記可動弁によって前記放出孔を閉塞し、
    前記第2の付勢力を前記第1の付勢力よりも小さくすることで、前記開口部と前記放出孔とを連通して前記内容物を前記放出孔から放出し、
    前記可動弁室は、
    一端を開口とし、他端に底板を有する円筒部材であって、
    前記円筒部材の前記開口に前記弁押さえを嵌合し、
    前記底板に前記気体孔を形成した
    ことを特徴とする高速開放機構。
  3. 前記放出孔から放出する前記内容物を所定の空間に導く噴射管を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高速開放機構。
  4. 前記放出孔の総面積を、前記圧力容器の前記開口部の面積以上としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の高速開放機構。
  5. 前記可動弁と前記弁押さえとの間に第1シール部材を設け、
    前記可動弁と前記可動弁室との摺動面に第2シール部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の高速開放機構。
  6. 前記第2シール部材のシール面積を、前記第1シール部材のシール面積より大きくしたことを特徴とする請求項5に記載の高速開放機構。
  7. 前記可動弁の他方の前記端面の形状を、前記可動弁室の前記底板の内面側の形状と等しくしたことを特徴とする請求項2に記載の高速開放機構。
  8. 前記第1の高圧気体配管から供給される前記高圧気体の圧力と、前記第2の高圧気体配管から供給される前記高圧気体の圧力とを等しくしたことを特徴とする請求項1に記載の高速開放機構。
  9. 前記第1の高圧気体配管に第1の絞り手段を設け、前記第2の高圧気体配管に第2の絞り手段を設けたことを特徴とする請求項1、請求項1を引用する請求項3から請求項6のいずれか、又は請求項8に記載の高速開放機構。
  10. 前記第2の絞り手段の通過面積が、前記バルブの通過面積より小さいことを特徴とする請求項9に記載の高速開放機構。
  11. 前記第1の絞り手段の通過面積をs、前記第2の絞り手段の通過面積をs、前記圧力容器の容積をV、前記可動弁室の気体容積をVとすると、
    /V<s/V
    の関係が成り立つことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の高速開放機構。
  12. 前記弁押さえが円筒形状であって、
    前記放出孔が前記可動弁室の円筒部材に形成され、
    前記弁押さえの内径が前記圧力容器の前記開口部に等しく、
    前記弁押さえの外径が前記可動弁室の内径に等しく、
    前記弁押さえの一端が前記圧力容器の前記開口部に気密性を保って接続され、
    前記弁押さえの他端を前記放出孔の縁部まで挿入し、
    前記弁押さえによって前記可動弁を止める段差を形成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の高速開放機構。
  13. 前記バルブを大気に開放することを特徴とする請求項1に記載の高速開放機構。
  14. 前記第2シール部材として、Oリング、パッキン又はダイヤフラムのような弾性薄膜を用いたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の高速開放機構。
  15. 前記可動弁室の前記底板に、ゴムシート、又は円錐コイルばねによる緩衝材を設けたことを特徴とする請求項2に記載の高速開放機構。
  16. 前記第1シール部材として、Oリング又はパッキンを用い、
    前記第1シール部材を、前記弁押さえの前記他端の面又は前記弁押さえの円筒形状の内周面に当接させたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の高速開放機構。
  17. 前記可動弁の材質を利用して前記第1シール部材とし、
    前記可動弁を、前記弁押さえの前記他端の面、前記弁押さえの円筒形状の内周面、又は前記弁押さえの前記他端の前記面と前記内周面との境目の角部に当接させてシールすることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の高速開放機構。
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