JP6195934B2 - スライド可能なコンパートメントを有するタバコ関連物品用のパッケージ - Google Patents

Description

本発明は、少なくとも第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントを備えたタバコ関連物品用のパッケージであって、少なくとも第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントは、互いに連結され、かつ互いに相対的にスライド可能であるパッケージに関する。

タバコ関連物品、好ましくはシガレットやシガリロのような喫煙物品は、略立方形または平行六面体の形状を有する使い捨てパッケージに入っていることが多い。広く知られているタイプのシガレットパッケージは、ヒンジ式の蓋のパッケージである。しかし、タバコ関連物品用のパッケージは、ソフトパックから古典的なシガレットや葉巻ボックスに至るまで様々なものが知られている。古典的なヒンジ式の蓋のデザインから離れたタバコ関連物品用のパッケージは益々一般的となっており、例えば、複数の容器、ボックスまたはコンパートメントを有するパッケージなどがある。

中国特許第２０１２／７６２８２号明細書には、背中合わせに連接されかつ互いに相対移動が可能な２つのコンパートメントを有するシガレットパッケージが記載されている。第１のコンパートメントの背面には、スリーブが備えられ、かつ第２のコンパートメントの背面には、シートが備えられている。このシートは、スリーブへ連接されかつこの部材に対して相対的に移動することができる。しかしながら、このパッケージは、かなり壊れやすく、２つのコンパートメントは、使用中に引き離されやすい。

中国特許第２０１３／３８８１４号明細書には、可動する複数のコンパートメントを有する別のタイプのシガレットパッケージが開示されている。これらのコンパートメントは、第１のコンパートメントから突き出て第２のコンパートメントのスリット内に貫入する２つのＬ字型部品を用いて連結される。このパッケージは、２つのコンパートメントが互いに相対的に動かされたときに、一方のコンパートメントのヒンジ式の蓋を自動的に開かせるジャッキ部材を備える。しかしながら、このパッケージは、複雑な構造を有する。

中国特許第２０１２／７６２８２号明細書 中国特許第２０１３／３８８１４号明細書

本発明の目的は、タバコ関連物品のための改良された多コンパートメント式パッケージであって、単純であるが、既知のパッケージに対してパッケージの開閉特性が改良されたものを提供することである。

本発明の一態様では、少なくとも第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントを備え、タバコ関連物品の収容に適したタバコ関連物品用パッケージが提供される。前記少なくとも第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントは、互いに連結されてもよい。これらのコンパートメントは、第１のポジションと第２のポジションとの間で互いに相対的にスライド可能であってもよい。コンパートメントの第１のポジションでは、少なくとも第１のコンパートメントの第１のアクセス開口がアクセス可能であってもよい。コンパートメントの第２のポジションでは、少なくとも第１のコンパートメントの第１のアクセス開口がアクセス不可であってもよい。具体的には、第１のポジションにおいて、第１のコンパートメントの第１のアクセス開口および第２のコンパートメントの第２のアクセス開口は、アクセス可能であってもよい。さらに、コンパートメントの第２のポジションにおいて、第１のコンパートメントの第１のアクセス開口および第２のコンパートメントの第２のアクセス開口は、アクセス不可であってもよい。

コンパートメントが第２のポジションにあるとき、アクセス開口は好都合にアクセス不可であるため、ユーザはコンパートメントを誤って開けることがない。これにより、タバコ関連物品を予期せずに紛失する可能性が下がる。さらに、このパッケージは、取扱いが容易であり、魅力的な技術的機能を提供する。効果的に、異なるタバコ関連物品または異なるタバコ製品が２つのコンパートメントに入れられてもよい。例えば、異なるタイプのタバコ関連物品または異なる風味のタバコ関連物品が２つのコンパートメント内に備えられてもよい。このパッケージは、魅力的な視覚的、触覚的体験をユーザに提供する。さらに、コンパートメントの第１のポジションであり得るパッケージの開放状態では、このパッケージの表面は顧客情報に利用可能な増大されたスペースを提供する。

本発明の一実施形態によれば、第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントは、前壁および後壁を各々備える。前壁および後壁は、コンパートメントの内部に対して互いに反対側に位置してもよい。第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントは、各々の後壁において互いに連結されてもよい。第１のコンパートメントの内部へアクセスするための第１のアクセス開口は、第１のコンパートメントの後壁に配置されてもよい。同様に、第２のコンパートメントの内部へアクセスするための第２のアクセス開口は、第２のコンパートメントの後壁に配置されてもよい。具体的には、少なくとも一方のアクセス開口は、第１のコンパートメントおよび／または第２のコンパートメントの後壁における切欠きであってもよい。パッケージを閉じた位置であるコンパートメントの第２のポジションでは、コンパートメントの後壁は、互いを略完全に覆う。２つのコンパートメントが第１のポジションに移動してパッケージが開けられると、コンパートメントの後壁の一部または一区画が露出し、ユーザによりアクセス可能となる。アクセス開口は、後壁における当該露出部分に配置されてもよい。ユーザは、コンパートメント内のタバコ関連物品にアクセスすることができる。

効果的には、パッケージは、取扱いが極めて容易であってもよい。２つのコンパートメントの相対的なスライド動作は、パッケージを開閉させるために十分である。同時に、パッケージの設計または構造は、単純かつ経済的である。コンパートメントが第２のポジションにあるとき、第１のコンパートメントの後壁は、第２のコンパートメントの第２のアクセス開口を閉じ、逆もまた同様である。他の実施形態ではコンパートメントはヒンジ式の蓋を備えているが、コンパートメントのアクセス開口を閉じるためにヒンジ式の蓋や他のシーリングは不要である。単純なパッケージ設計は、その生産コストの面で効果的である。

各コンパートメント、即ち第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントは、上壁と、底壁と、１対の側壁と、をさらに備えてもよい。前壁と後壁、上壁と底壁、および１対の側壁は、コンパートメントの内部に対して互いに反対側に配置されてもよい。第１のコンパートメントまたは第２のコンパートメントの具体的な設計に応じて、一方の側壁はヒンジ式の蓋の一部であってもよい。さらに、パッケージの上壁も、ヒンジ式の蓋の一部であってもよい。換言すると、ヒンジ式の蓋は、コンパートメントの上側または横側の何れに配置されてもよい。パッケージの２つのコンパートメントの一方のみまたは両方のコンパートメントがヒンジ式の蓋を有していてもよい。例えば、一方のコンパートメントがヒンジ式の蓋を有し、他方のコンパートメントが後壁にアクセス開口を有してもよい。

具体的には、第１のパッケージの後壁は、スリットを備えてもよい。第２のコンパートメントの後壁は、連接部材を備えてもよい。第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントは、連接部材が第１のコンパートメントの内部に配置されるように連接部材をスリットに挿入することにより互いに連結されてもよい。連接部材は、第２のコンパートメントの後壁の一部であってもよい。さらに、連接部材は、第２のコンパートメントの後壁の切欠きであってもよい。連接部材の自由端に配置され得る連接部材の遠位部分は、拡大されてもよい。遠位部分は、コンパートメントの後壁へ連結される連接部材の一部分または一区画より広い幅を有してもよい。例えば、連接部材は、矢のような形状を有していてもよく、この場合、矢じりは連接部材の遠位部分に配置される。連接部材のこの形状は、連接部材のスリットへの挿入を容易にする。同時に、拡大された遠位部分は、保持部材として機能し、連接部材がスリットから引き抜かれることを防止する。

本発明の別の効果的な態様によれば、パッケージは、支持構造体を備える。支持構造体は、コンベアベルトにより取り囲まれる偏向部材を備えてもよい。コンベアベルトは、第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントに連結されてもよい。第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントは、支持構造体に対してスライド可能であってもよい。第１のコンパートメントの第１の変位は、コンベアベルトの助けによって第２のコンパートメントの第２の変位に伝達されてもよい。第１の変位は、第１の方向を有してもよく、第２の変位は、第２の方向を有してもよい。第１の方向は、第２の方向とは略反対であってもよい。第１のコンパートメントの変位は、偏向部材を中心とするコンベアベルトの回転の助けによって第２のコンパートメントの第２の変位に伝達されてもよい。

第１のコンパートメントの動きまたは変位は、効果的に第２のコンパートメントの動きまたは変位へ連結される。パッケージは、２つのコンパートメントの連結された自動的な動きを提供する。ユーザが第１のコンパートメントを押すと、第２のコンパートメントが自動的に動くが、その方向は反対である。同様に、第２のコンパートメントの変位は、第１のコンパートメントを反対方向へ変位させる。

コンベアベルトの移動方向は、偏向部材の伸長長さに対して略垂直であってもよい。具体的には、コンベアベルトの移動方向は、パッケージの伸長長さに対して略垂直であってもよい。パッケージが直立姿勢で扱われる場合、パッケージの第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントは、横向きにスライドする。コンパートメントは、驚くような、思いがけない自動的な動きをする。

本発明の別の効果的な実施形態によれば、支持構造体は、上パネルと、底パネルと、をさらに備える。上パネルおよび底パネルは、偏向部材の伸長長さに対して略垂直である平面内に突き出してもよい。さらに、上パネルは、少なくとも部分的に、両コンパートメントの上壁、即ち第１のコンパートメントの上壁および第２のコンパートメントの上壁を覆うことができる。同様に、支持構造体の底パネルは、少なくとも部分的に、両コンパートメントの底壁を覆うことができる。パッケージのコンパートメントは、支持構造体によって保護される。さらに、支持構造体は、第１および第２のコンパートメントのスライド動作を案内する。

効果的には、支持構造体は、前パネルと、後パネルと、をさらに備えてもよい。前、後、上および底パネルは、フレームを形成することができる。このフレームは、少なくとも部分的に、第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントを取り囲むことができる。このフレームは、コンパートメントの前壁を保護し、かつパッケージの機械的安定性を高める。魅力的な外観を有し、驚くような機械的機能を提供する耐久性のパッケージが提供されてもよい。さらに、支持構造体は、コンパートメントを保護する。

偏向部材は、フレームの、即ち支持構造体の上パネルと底パネルとの間に突き出すことができる。偏向部材は、フレームにより取り囲まれる内部空間内に突き出してもよい。さらに、偏向部材は、内部空間の中心において、支持構造体の上パネルと底パネルとの間に突き出してもよい。

本発明のさらに別の効果的な実施形態によれば、第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントは、上壁と、底壁と、前壁と、後壁と、を各々備える。前壁および後壁は、コンパートメントの内部に対して互いに反対側であってもよい。同様に、上壁および底壁は、コンパートメントの内部に対して互いに反対側であってもよい。２つのコンパートメントのうちの少なくとも一方は、コンパートメントの内部へアクセスするためのアクセス開口を備えてもよい。アクセス開口は、コンパートメントの側表面上に配置されてもよい。この側表面は、上壁、底壁、前壁および後壁に隣接する。コンベアベルトは、第１のコンパートメントの後壁および第２のコンパートメントの後壁の各々へ連結されてもよい。

効果的には、支持構造体は、少なくとも部分的に、第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントの何れかの前壁、上壁および底壁に接触することができる。さらに、偏向部材は、第１のコンパートメントの後壁に隣接し、かつ第２のコンパートメントの後壁に隣接していてもよい。偏向部材は、第１のコンパートメントの後壁と第２のコンパートメントの後壁との間に突き出してもよい。しかしながら、この実施形態によれば、偏向部材は、少なくともコンベアベルトにより取り囲まれるその一区画内では、後壁に直接接触しない。換言すると、コンベアベルトの第１の区画は、第１のコンパートメントの後壁と偏向部材の第１の側面との間に配置されてもよい。コンベアベルトの第２の区画は、第２のコンパートメントの後壁と、偏向部材における第１の側面とは反対側である第２の側面との間に配置されてもよい。効果的には、支持構造体、具体的にはフレームおよび偏向部材は、スライド動作の間に第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントを案内する。

本発明のさらに別の効果的な実施形態によれば、支持構造体の前パネルは、少なくとも部分的に、第１のコンパートメントの前壁に接触する。支持構造体の後パネルは、少なくとも部分的に、第２のコンパートメントの前壁に接触してもよい。支持構造体の上パネルは、第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントの上壁に接触し、支持構造体の底パネルは、第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントの底壁に接触することができる。スライド動作中の両コンパートメントの案内は、改良されてもよい。

第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントの少なくとも一方は、アクセス開口を閉じるためのヒンジ式の蓋を備えてもよい。蓋は、アクセス開口を開閉するために、ヒンジ線を中心として旋回されてもよい。ヒンジ線は、コンパートメントの前壁上に配置されてもよい。具体的には、第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントの双方に、ヒンジ式の蓋が装備されてもよい。コンベアベルトの移動方向は、ヒンジ線の方向に対して略垂直であってもよい。

効果的には、第１および第２のコンパートメントは、異なるタイプまたはスタイルのタバコ関連物品、例えば異なる風味のシガレットを収容するために適用されてもよい。第１のコンパートメントまたは第２のコンパートメントは、コンパートメントの横壁に力を加えることによってフレームから押し出されてもよい。これにより、押されたコンパートメントは、フレームの外側へ部分的にスライドする。これと同時に、第２のコンパートメントは、反対方向へ動いてもよい。効果的には、両コンパートメントが第２のポジションにあるとき、ユーザは、両コンパートメントにアクセスすることができない。第１のポジションにおいて、両コンパートメントは、アクセス可能である。ユーザは、パッケージの開閉に際して、一方のコンパートメントだけを押せばよい。

本発明のさらに別の実施形態によれば、両コンパートメントの相対的な変位は、少なくとも一方の動作方向に限定されてもよい。両コンパートメントの変位は、第１のポジションと第２のポジションとの間の移動に制限されてもよい。具体的には、コンパートメントの変位は、第２のコンパートメントの一部であり得る連接部材によって制限されてもよい。

本発明のさらなる態様および特徴は、以下の添付の図面を参照する本発明の好適な実施形態の説明から明らかとなる。

図１は、コンパートメントが第１のポジションにあって、開放された状態の本発明の一実施形態に従ったパッケージの概略斜視図である。 図２は、パッケージの概略正面側面図である。 図３は、パッケージの概略平面側面図である。 図４は、コンパートメントが第１の状態にあって、閉じた状態のパッケージの概略平面側面図である。 図５は、パッケージが開いた状態における図２の線Ｖ−Ｖに沿った概略断面図である。 図６は、閉じたパッケージの概略断面図である。 図７は、閉じたパッケージの概略斜視図である。 図８は、一方のコンパートメントの蓋が開かれ、開放された状態のパッケージを示す概略斜視図である。 図９は、本発明の一実施形態に従ったパッケージの支持構造体を製造するためのブランクを示す概略図である。 図１０は、本発明の一実施形態に従ったパッケージの第１のコンパートメントまたは第２のコンパートメントを製造するためのブランクを示す概略図である。 図１１は、本発明の一実施形態に従ったパッケージのコンベアベルトを製造するためのブランクを示す概略図である。 図１２は、本発明の一実施形態に従ったパッケージの内側フレームを製造するためのブランクを示す概略図である。 図１３は、本発明の一実施形態に従ったパッケージの製造における異なるステップを示す。 図１４は、本発明の一実施形態に従ったパッケージの製造における異なるステップを示す。 図１５は、本発明の一実施形態に従ったパッケージの製造における異なるステップを示す。 図１６は、本発明の一実施形態に従ったパッケージの製造における異なるステップを示す。 図１７は、本発明の一実施形態に従ったパッケージの製造における異なるステップを示す。 図１８は、本発明の一実施形態に従ったパッケージの製造における異なるステップを示す。 図１９は、開放状態における本発明の別の実施形態に従ったパッケージの概略斜視図である。 図２０は、第１のコンパートメントが省略されたパッケージの概略平面斜視図である。 図２１は、開放状態における本発明のさらに別の実施形態に従ったパッケージを示す別の概略斜視図である。 図２２は、閉じたパッケージの概略平面図である。 図２３は、パッケージの第１のコンパートメントの後壁上の概略図である。 図２４は、パッケージの第２のコンパートメントの後壁上の概略図である。

図１は、本発明の一実施形態に従ったパッケージ１０を示す概略斜視図である。パッケージ１０は、第１のコンパートメント１１と、第２のコンパートメント１２と、を備える。コンパートメント１１、１２は、古典的なヒンジ式の蓋のパッケージと同様に構成されてもよいが、第１のコンパートメント１１のアクセス開口を閉鎖する第１の蓋１３は、第１のコンパートメント１１の横側に配置されてもよい。同様に、第２のコンパートメント１２のアクセス開口を閉じる第２の蓋１４は、第２のコンパートメント１２の横側に配置されてもよい。蓋１３、１４は、ヒンジ線を中心として旋回されてもよい。図１では、第２のコンパートメント１２の第２の蓋１４を旋回させるための第２のヒンジ線１５のみが見えている。第２のヒンジ線１５は、第２のコンパートメント１２の前壁１７上に配置されてもよい。同様に、第１のヒンジ線（不図示）は、第１のコンパートメント１１の前壁（見えていない）上に配置されてもよい。第１の蓋１３は、この第１のヒンジ線を中心として旋回されてもよい。

図１において、パッケージ１０のコンパートメント１１、１２は、第１の状態にあり、パッケージ１０は開いている。コンパートメント１１、１２の第２の状態を示す概略斜視図は、図７に示されている。この第２の状態において、パッケージ１０は第１の状態で閉じられ、アクセス開口を開閉させるために蓋１３、１４が各ヒンジ線１５、５１ａを中心として旋回することにより、コンパートメント１１、１２のアクセス開口はアクセス可能となっている。

図１の実施形態に従ったパッケージ１０は、さらに、支持構造体１８を備える。支持構造体１８は、第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２を少なくとも部分的に取り囲むフレームとして構成されてもよい。支持構造体１８は、上パネル１９と、底パネル２３と、を備えてもよい。これらは、互いに略平行に配置されてもよく、かつフレームにより取り囲まれる内部空間に対して互いに対向するように配置されてもよい。支持構造体１８は、前パネル１２ａと、後パネル（図１では見えない）と、を備えてもよい。前パネル１２ａおよび後パネルも、互いに略平行に配置されてもよく、かつフレームの内部空間に対して互いに対向するように配置されてもよい。

第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２は、図１に示す第１のポジションと、図７に示す第２のポジションとの間で、互いに相対的にスライド可能となっている。

第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２は、互いに相対的に変位してもよく、かつ支持構造体１８に対して変位してもよい。この変位は、方向Ｄに対して平行な方向において生じてもよい。コンパートメント１１、１２は、支持構造体１８の偏向部材の回りに巻かれ得るコンベアベルトを用いて互いに連結されてもよい。図１の概略斜視図では、コンベアベルトおよび偏向部材の何れも見えていない。パッケージ１０のこれらのパーツについては、後により詳細に言及する。

第１の方向Ｄ１を有する第１のコンパートメント１１の第１の変位は、コンベアベルトによって、第２の方向Ｄ２への第２のコンパートメント１２の第２の変位へ変換される。例えば第１のコンパートメント１１を第１の方向Ｄ１へ押すことにより、第２のコンパートメント１２は自動的に第２の方向Ｄ２に変位する。第１の方向Ｄ１および第２の方向Ｄ２は、互いに略反対であってもよい。図１の実施形態に従ったパッケージ１０を閉じる場合、ユーザは第１の方向Ｄ１と略反対である方向Ｄ１^＊へ第１のコンパートメント１１を押してもよい。第２のコンパートメント１２は、自動的に方向Ｄ２^＊へ変位する。第１の方向Ｄ１への変位が第２の方向Ｄ２への変位へ変換されるのと同様に、第１のコンパートメント１１の方向Ｄ１^＊への変位は、第２のコンパートメント１２の方向Ｄ２^＊への変位へ変換される。パッケージ１０は、第１のコンパートメント１１または第２のコンパートメント１２の何れかの変位によって開閉されてもよい。他方のコンパートメント１１、１２は、自動的にこの変位に従うが、その方向が反対である。

図２は、図１の実施形態に従ったパッケージ１０の概略正面図である。図の方向は、支持構造体１８の前パネル１２ａへ向いている。前パネル１２ａは、単に分かり易くするために省略されている。支持構造体１８の上パネル１９は、第１のコンパートメント１１の上壁２１に隣接するように配置され、かつ第２のコンパートメント１２の上壁２２に隣接するように配置されてもよい（図１参照）。同様に、支持構造体１８の底パネル２３は、第１のコンパートメント１１の底壁２４に隣接するように配置され、かつ第２のコンパートメント１２の底壁２５に隣接するように配置されてもよい。

偏向部材は、支持構造体１８の上パネル１９と底パネル２３との間に突出していてもよい。偏向部材は、上パネル１９および底パネル２３に対して略垂直であるように配置されてもよい。さらに、第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２の変位の方向Ｄは、偏向部材の伸長長さに対して略垂直であってもよい。

図３は、図１の実施形態に従ったパッケージ１０の概略平面図である。支持構造体１８の前パネル１２ａ、上パネル１９および後パネル３１が見えている。第１のコンパートメント１１の前壁１６は、支持構造体１８の後パネル３１に隣接していてもよい。同様に、第２のコンパートメント１２の前壁１７は、支持構造体１８の前パネル１２ａに隣接するように配置されてもよい。さらに、第１のコンパートメント１１の後壁３２は、第２のコンパートメント１２の後壁３３に面してもよい。支持構造体１８の偏向部材は、これらの後壁３２、３３間に突き出してもよい。図３では、偏向部材は見えていないが、その位置が破線３４で示されている。

コンパートメント１１、１２は、第１のポジションにある。第１および第２のコンパートメント１１、１２の蓋１３、１４は、開放されてもよい。第１のコンパートメント１１は、第１の蓋１３を第１のヒンジ線５１ａを中心として旋回させることによりアクセスされてもよい。第１の蓋１３は、後側タブ５６ａと、上側タブ５４ａと、前側タブ５３ａと、１対の横タブ５８ａ、５１ｂと、を備える。図３では、第２の横タブ５１ｂのみが見えている。第１のコンパートメント１１の設計については、このコンパートメントを製造するためのものであるブランクを参照する際に（図１０参照）さらに詳しく説明する。

第１のコンパートメント１１の前壁１６は、第１の蓋１３の後タブ５６ａを含む。ヒンジ線５１ａは、この前壁１６上に配置されてもよい。第２のコンパートメント１２の第２の蓋１４は、第１のコンパートメント１１の第１の蓋１３と同様に構成されてもよい。第２の蓋１４を旋回させるためのものである第２のヒンジ線１５は、第２のコンパートメント１２の前側面１７上に配置されてもよい。

図４の概略平面図には、パッケージ１０を閉じた状態であるコンパートメント１１、１２の第２のポジションが示されている。蓋１３、１４が各々ヒンジ線５１ａおよび１５を中心として旋回され得ないことから、コンパートメント１１、１２のアクセス開口はアクセス不可である。例えば、第１のコンパートメント１１の第１の蓋１３は、第１の蓋１３の前側タブ５３ａが第２のコンパートメント１２の後壁３３に隣接していることから、開放され得ない。第１の蓋１３は、第１のヒンジ線５１ａを中心として旋回され得ない。コンパートメント１１、１２の第２の状態では、第１のコンパートメント１１は、誤って開放され得ない。これは、ユーザがコンパートメント１１、１２内にしまい込まれ得るタバコ関連物品を偶発的に失うことを防止する。第２のコンパートメント１２の第２の蓋１４についても、同様の説明が準用される。

コンパートメント１１、１２の第２のポジションにおいて、第１の蓋１３の上側タブ５４ａおよび第２のコンパートメント１２の側壁３５は、略共通の平面内に突き出してもよい。同様に、第１のコンパートメント１１の側壁５９および第２のコンパートメント１２の第２の蓋１４の上側タブ３６は、略共通の平面内に突き出してもよい。

図５は、図２における線Ｖ−Ｖに沿った概略断面図である。しかしながら、図２とは異なり、コンパートメント１１、１２の蓋１３、１４は、ヒンジ線５１ａおよび１５を中心として旋回され、第１のコンパートメント１１の第１の内部空間３７は第１のアクセス開口３８を介してアクセス可能であり、第２のコンパートメント１２の第２の内部空間３９は第２のアクセス開口３１ａを介してアクセス可能である。第１のコンパートメント１１の後壁３２および第２のコンパートメント１２の後壁３３は、各々第１の連接部位５４ｂおよび第２の連接部位３２ａにおいてコンベアベルト９１へ連結される。コンベアベルト９１と後壁３２、３３とは、膠または適切な接着剤を用いて連接されてもよい。

第１のコンパートメント１１が図４、図６および図７に示されている閉じた位置から図１〜３，図５および図８に示されている開放位置へ方向Ｄ１に沿って変位することにより、コンベアベルト９１は偏向部材４５の回りを時計方向へ回転する。このコンベアベルト９１の回転により、第２のコンパートメント１２は第２の方向Ｄ２へ変位する。パッケージ１０を閉じるためには、例えば、第１のコンパートメント１１が方向Ｄ１^＊へ向かって押されるか、変位する。コンベアベルト９１は、偏向部材４５の回りを反時計方向へ回転する。その結果、第２のコンパートメント１２は、自動的に方向Ｄ２^＊へ変位する。パッケージ１０の閉じた状態は、図６の別の概略断面図に示されている。

図７および図８は、前記実施形態に従ったパッケージ１０を示す別の概略斜視図である。図７において、コンパートメント１１、１２は、第２の状態にあり、パッケージ１０は閉じている。コンパートメント１１、１２の蓋１３、１４は開かないため、コンパートメント１１、１２のどちらの内部空間もアクセス不可である。支持構造体１８は、少なくとも部分的に、第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２を取り囲む。図８では、パッケージ１０が開いており、コンパートメント１１、１２にアクセス可能である。蓋１３、１４は、開いてもよい。図８では、第１のコンパートメント１１の第１の蓋１３が第１のヒンジ線５１ａを中心として旋回されており、ユーザはシガレットなどのタバコ関連物品８１にアクセスすることができる。図８では、第１のコンパートメント１１の内側フレーム８４が見えている。第１のコンパートメント１１が閉じられると、第１の蓋１３の内面はこの内側フレーム８４に隣接する。

図９は、本発明の一実施形態に従ったパッケージ１０の支持構造体１８を製造するためのブランク４０を示す概略図である。ブランク４０の部分には、図１〜図８における支持構造体１８と同じ参照数字が使用されている。

ブランク４０は、底パネル２３と、上パネル１９と、前パネル１２ａと、後パネル３１と、を備える。ブランク４０は、第１の連接ストラップ４６および第２の連接ストラップ４７に連結される偏向部材４５をさらに備える。第１の連接ストラップ４６は、ワニスおよび／またはインクを含まなくてもよく、第１の連接ストラップ４６を底パネル２３の内面へ連結するための連接部位４８を備える。第２の連接ストラップ４７は、上パネル１９の内面へ連結されてもよい。これらの部分は、膠または適切な接着剤を用いて互いに連結されてもよい。

偏向部材４５は、折り線４１ａに沿って折畳まれる２つの横フラップ４９を備えていてもよい。偏向部材４５は、コンベアベルト９１により取り囲まれてもよい。横フラップ４９は、偏向部材４５の端部を補強してもよく、さらにコンベアベルト９１の偏向部材４５を中心とする滑らかな回転を可能にしてもよい。

支持構造体１８を製造するため、ブランク４０はさらに折り線４２ａに沿って折り畳まれる。ブランク４０が折り畳まれ、偏向部材４５が第１の連接ストラップ４６および第２の連接ストラップ４７を介して底パネル２３および上パネル１９にそれぞれ連結されると、偏向部材４５は支持構造体１８により取り囲まれる内部空間へ垂直に突出する。支持構造体１８の製造中のステップは、図１３〜図１８を参照してより詳細に説明する。この実施形態によれば、支持構造体１８は第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２を収容するためのフレームを提供する。偏向部材４５は、このフレームの略中心において底パネル２３と上パネル１９との間に突出する。

例えば、ブランク４０の全長は３３２．９ｍｍであってもよく、ブランク４０の幅は６０ｍｍであってもよい。底パネル２３は、長さが６０ｍｍであり、かつ幅が２１．５ｍｍであってもよい。前パネル１２ａは、長さが８９．６ｍｍであり、かつ幅が６０ｍｍであってもよい。上パネル１９は、長さが６０ｍｍであり、かつ幅が２２ｍｍであってもよい。支持構造体１８の後パネル３１は、長さが８９．３ｍｍであり、かつ幅が６０ｍｍであってもよい。第１の連接ストラップ４６は、幅が１１ｍｍであり、かつ長さが６０ｍｍであってもよい。偏向部材４５は、長さが８９ｍｍであり、かつ幅が３３ｍｍであってもよい。横フラップ４９は、幅が１１ｍｍであり、その長さが偏向部材４５の長さよりも短くてもよい。しかしながら、本発明の別の実施形態によれば、横フラップ４９の長さは、偏向部材４５の長さと略同じになるように調整されてもよい。第２の連接ストラップ４７は、幅が１０．５ｍｍであり、かつ長さが６０ｍｍであってもよい。

図１０には、本発明の一実施形態に従ったパッケージ１０の第１のコンパートメント１１または第２のコンパートメント１２を製造するためのブランク５０が示されている。パッケージ１０は２つのコンパートメント１１、１２を備えているため、第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２のそれぞれを製造するために２つのブランク５０を用いることが適切である。

単に例として、図１０におけるブランク５０は、第１のコンパートメント１１の製造に適用される。しかしながら、第２のコンパートメント１２も同様に製造されかつ構成されていてもよく、以下の記載が準用される。この場合も、図１０におけるブランク５０の部分については、図１〜図８における第１のコンパートメント１１と同じ参照数字が使用される。

ブランク５０は、前壁１６と、後壁３２と、上壁２１と、底壁２４と、を備える。上壁２１および底壁２４は、後壁３２に連結される。前壁１６は、連接部位５６を有する第１の連接タブ５５に連結される。連接部位５６は、インクおよびワニスを含まなくてもよく、第１の連接タブ５５を上壁２１の内面に連結するためのものである。同様に、インクおよびワニスを含まなくてもよい連接部位５８を有する第２の連接タブ５７は、前壁１６に連接されてもよい。連接部位５８は、第２の連接タブ５７を底壁５４の内面に連接するためのものである。第１のコンパートメント１１は、ブランク５０を破線で示されている折り線に沿って折り畳むことにより製造されてもよい。例えば、第１のコンパートメント１１の後壁３２および前壁１６の長さは、８７ｍｍである。後壁３２は幅が６０ｍｍであってもよく、前壁は幅が８０ｍｍであってもよい。側壁５９の幅は、９．５ｍｍであってもよい。

さらに、ブランク５０は、第１のアクセス開口３８（図５参照）の反対側に配置される側壁５９を備える。第１のコンパートメント１１の第１のアクセス開口３８は、ヒンジ線５１ａに沿って旋回可能であるヒンジ式の蓋１３を用いて開閉されてもよい。ヒンジ式の蓋１３は、内側フラップ５２ａを備える。内側フラップ５２ａは、内側フラップ５２ａと前側タブ５３ａとの間の折り線（破線で示されている）に沿って折り畳まれてもよい。さらに、第１の蓋１３は、上側タブ５４ａを備える。上側タブ５４ａは、第１のコンパートメント１１の側壁であってもよく、第１のコンパートメント１１の内部に対して側壁５９と反対側に配置されてもよい。蓋１３の前壁５３ａは、第１のコンパートメント１１の後壁３２の一部であってもよく、蓋１３が閉じられたときに後壁３２の凹部５５ａに突き出してもよい。蓋１３の後タブ５６ａは、ヒンジ線５１ａに連結されてもよく、第１のコンパートメント１１の前壁１６の一部であってもよい。前壁１６および後タブ５６ａは、第１のコンパートメント１１の前側面を形成する。第１の蓋１３は、第１の横タブ５７ａを反対側の横タブ５７ａの連接部位５８ａと連結することによって製造されてもよい。同様に、第２の横タブ５１ｂは、第２の横タブ５１ｂの連接部位５２ｂに連結されてもよい。内側フラップ５２ａは、前壁５３ａの内面を縮めるように内側へ折り畳まれてもよい。

第１のコンパートメント１１または第２のコンパートメント１２を製造するためのブランク５０は、後壁３２上へ配置され得る中央連接部位５４ｂを備える。この中央連接部位５４ｂは、コンベアベルト９１を第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２にそれぞれ連結するためのものである。

図１１は、コンベアベルト９１用のブランク６０である。コンベアベルト９１の第１の横縁６１および第２の横縁６２は、コンベアベルトがコンパートメント１１、１２の何れか一方へ固定されたときに、第１のコンパートメント１１または第２のコンパートメント１２の中央連接部位５４ｂにおいて重なり合ってもよい。コンベアベルト９１の縁６１、６２が、例えば第１のコンパートメント１１へ連接されたときに、第２のコンパートメント１２はコンベアベルト９１の中心へ連接されてもよい。コンベアベルト９１の縁６１、６２が第２のコンパートメント１２へ連接される逆の場合も、同様である。例えば、コンベアベルト９１は、長さが８６ｍｍであってもよく、幅が６６ｍｍであってもよい。このサイズは、コンベアベルト９１の偏向部材４５を中心とする滑らかな回転を可能にするために、偏向部材４５の長さである８９ｍｍより僅かに小さい。

図１２には、コンパートメント１１、１２のアクセス開口３８、３１ａに挿入され得る内側フレーム８４またはカラーのためのブランク７０が示されている。内側フレーム８４は、原則的には、ヒンジ式の蓋のパッケージから知られている。例えば、第１の蓋１３の前壁５３ａ（図５）は、第１のコンパートメント１１が閉じられたときに内側フレーム８４に隣接する。内側フレーム８４（図８参照）は、第１の蓋１３を閉じた位置で保持するために蓋１３の内面に対して摩擦が生じるように接続されるばねタブ７１を備える。内側フレーム８４の下側部分７２は、例えば第１のコンパートメント１１の後壁３２の内面へ固定されてもよい。上側部分７３は、第１の蓋１３に隣接する。

図１３〜図１８の概略斜視図において、選択されたプロセスステップを参照することにより、図１〜図８の実施形態に従ったパッケージ１０の組立てについて説明する。

図１３には、支持構造体１８を製造するためのブランク４０が示されている。第１のステップとして、フラップ４９が折り線４１ａに沿って偏向部材４５上へ折り畳まれる。折り線４１ａに沿った横フラップ４９の回転は、矢印で示されている。

次のステップでは、コンベアベルト９１を製造するためのブランク６０が偏向部材４５上へ配置され、偏向部材４５に巻き付けられる。これは、図１５において矢印で示されている。

続いて、第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２がコンベアベルト９１上へ配置される。第１および第２のコンパートメント１１、１２は、その各々の中央連接部位４５ｂ（図１０参照）においてコンベアベルト９１へ連結されてもよい。

コンパートメント１１、１２がコンベアベルト９１上へ配置されると、支持構造体１８を製造するためのブランク４０が折り線４２ａに沿って折り畳まれることによって第１および第２のコンパートメント１１、１２の回りに巻き付けられる。これは図１７及び図１８に示されており、ブランク４０が折畳まれる間の後続ステップが示されている。

図１９は、本発明の別の実施形態に従ったパッケージ１０を示す概略斜視図である。パッケージ１０は、図１〜図８から知られたパッケージ１０と同様に構成されている。第１のコンパートメント１１の第１の蓋１３は開いた状態が示されており、例えばシガレットなどのタバコ関連物品８１を収容するための内部空間にアクセスすることができる。第１の蓋１３が閉じられると、蓋１３の前壁５３ａの内面は内側フレーム８４に隣接する。図１〜図８における実施形態とは異なり、図１９における実施形態に従ったパッケージ１０の支持構造体１８は、前パネルおよび後パネルを備えていない。支持構造体１８は、上パネル１９および底パネル２３のみを備える。上パネル１９は、第１のコンパートメント１１の上壁２１、及び第２のコンパートメント１２の上壁２２に隣接してもよい。同様に、支持構造体１８の底パネル２３は、第１のコンパートメント１１の底壁２４、及び第２のコンパートメント１２の底壁２５に隣接してもよい。

図２０は、図１９の実施形態に従ったパッケージ１０の概略正面斜視図である。単に明確さのために、第２のコンパートメント１２は省略されている。偏向部材４５は、支持構造体１８の上パネル１９と底パネル２３との間に配置される。偏向部材４５は、コンベアベルト９１によって取り囲まれる。方向Ｄは、コンベアベルト９１の回転の方向であり、かつ第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２のそれぞれの変位方向である。方向Ｄは、ヒンジ線５１ａの方向に対して略垂直であってもよい。

図２１は、本発明の別の実施形態に従ったタバコ関連物品８１のためのパッケージ１０を示す別の概略斜視図である。パッケージ１０は、第１のコンパートメント１１と、第２のコンパートメント１２と、を備える。第１のコンパートメント１１は、第１のコンパートメント１１の後壁１１７を切り欠いたアクセス開口３８を備える。第１のコンパートメント１１はヒンジ式の蓋を備えず、パッケージ１０が閉じた位置にあるとき、即ちコンパートメント１１、１２が第２のポジションにあるとき、第１のアクセス開口３８は第２のコンパートメント１２の後壁１１６によって閉じられる。

この状況は、図２２の概略平面図に示されている。コンパートメント１１、１２は第２のポジションにあり、第１のコンパートメント１１の後壁１１７および第２のコンパートメント１２の後壁１１６はほぼ完全に重なり合い、又は互いに覆っている。コンパートメント１１、１２がこの第２のポジションにあるとき、第１のコンパートメント１１の第１の側壁１１２および第２のコンパートメント１２の第１の側壁１１４は、ほぼ同一平面内に突出している。同様に、第１のコンパートメント１１の第２の側壁１１３および第２のコンパートメント１２の第２の側壁１１５も、共通の平面内に配置されてもよい。コンパートメント１１、１２がこの第２のポジションにあるとき、第２のコンパートメント１２の後壁１１６は第１のコンパートメント１１の第１のアクセス開口３８を閉じる。コンパートメント１１、１２の第１のポジションでは、第１のコンパートメント１１の第１のアクセス開口３８にアクセスすることができる。図２２に示されている第２のポジションでは、第１のコンパートメント１１の第１のアクセス開口３８は第２のコンパートメント１２の後壁１１６によって閉じられているため、アクセスすることができない。

単なる例として、第１のコンパートメント１１の前壁１６と側壁１１２、１１３との間の縁部、および第２のコンパートメント１２の前壁１７と側壁１１４、１１５との間の縁部は、斜めに面取りされる。

図２３は、第１のコンパートメント１１の後壁１１７上の概略図である。後壁１１７は、第１のコンパートメント１１と第２のコンパートメント１２とを連結するための連接部材を挿入するためのスリット１２１を備える。スリット１２１は、幅Ｗ２を有する。

図２４は、第２のコンパートメント１２の後壁１１６上の概略図である。第１のコンパートメント１１と同様に、第２のコンパートメントは、第２のコンパートメント１２の後壁１１６を切り欠いて形成され得る第２のアクセス開口３１ａを備える。第２のコンパートメント１２の後壁１１６は、連接部材１３１を備える。具体的には、連接部材１３１は、後壁１１６から切り欠かれてもよい。後壁１１６における切欠きは、連接部材１３１より僅かに大きくてもよく、第２のコンパートメント１２内のタバコ関連物品８１を残りの間隙から見えることができる。通常タバコ関連物品８１を包囲する内側ホイルは、単に明確さのために省略されている。

連接部材１３１は、矢のような形状を有していてもよい。これにより、連接部材１３１をスリット１２１内に容易に挿入することができる。連接部材１３１の自由端における遠位部分１３２は、連接線１３４にて後壁１１６に連結される連接部分１３３より広くてもよい。連接部材１３１の遠位部分１３２は幅Ｗ３を有し、当該幅Ｗ３はスリット１２１の幅Ｗ２より大きくてもよい。これにより、連接部材１３１がスリット１２１から引き抜かれることを防止できる。さらに、このより広い遠位部分１３２は、コンパートメント１１、１２が互いに変位することを制限する。幅Ｗ３は、連接部分１３３の幅Ｗ１より大きくてもよい。第１および第２のコンパートメント１１、１２間の滑らかな動きを可能にするため、連接部分１３３の幅Ｗ１はスリット１２１の幅Ｗ２より僅かに小さい。

本発明の別の実施形態によれば、コンパートメント１１、１２の一方または双方は、横方向のアクセス開口を覆うヒンジ式の蓋を装備してもよい。換言すると、図２１〜図２４の実施形態に従った第１および第２のコンパートメント１１、１２は、図１〜図７の実施形態から知られるコンパートメント１１、１２と同様に構成されてもよい。具体的には、蓋を旋回させるためのヒンジ線は、第１のコンパートメント１１および第２のコンパートメント１２の前壁１６、１７上にそれぞれ配置されてもよい。図１〜図７の実施形態に関して既に言及したものと同じ又は類似する利点及び技術的態様は、本発明のこの特定の実施形態に従ったパッケージに適用される。

第１のコンパートメント１１、第２のコンパートメント１２、支持構造体１８およびコンベアベルト９１は、ボール紙材から製造されてもよい。しかしながら、コンベアベルト９１の材料は、軟質材料であってもよい。これは、本発明の全ての実施形態に対して有利に適用される。

以上、本発明を特定の実施形態を参照して説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、当業者には確実にクレームされた発明の範囲に含まれるさらなる代替例が想起されるであろう。

Claims (9)

1. 少なくとも第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントを備えたタバコ関連物品用のパッケージであって、
   前記少なくとも第１のコンパートメントおよび第２のコンパートメントは、互いに連結され、
   前記コンパートメントは、第１のポジションと第２のポジションとの間で互いにスライド可能であり、
   前記コンパートメントの前記第１のポジションにおいて、前記第１のコンパートメントの第１のアクセス開口および前記第２のコンパートメントの第２のアクセス開口がアクセス可能であり、
   前記コンパートメントの前記第２のポジションにおいて、前記第１のコンパートメントの前記第１のアクセス開口および前記第２のコンパートメントの前記第２のアクセス開口がアクセス不可であり、
   前記第１のコンパートメントおよび前記第２のコンパートメントは、前記コンパートメントの内部に対して互いに反対側に位置する前壁および後壁を各々備え、
   前記第１のコンパートメントおよび前記第２のコンパートメントは、これらの後壁において互いに連結され、
   前記パッケージは、コンベアベルトにより取り囲まれる偏向部材を有する支持構造体をさらに備え、
   前記コンベアベルトは、前記第１のコンパートメントおよび前記第２のコンパートメントに連結され、
   前記第１のコンパートメントの内部へアクセスするための前記第１のアクセス開口は、前記第１のコンパートメントの前記後壁上に配置され、
   前記第２のコンパートメントの内部へアクセスするための前記第２のアクセス開口は、前記第２のコンパートメントの前記後壁上に配置され、
   前記第１のコンパートメントおよび前記第２のコンパートメントは、前記第１のコンパートメントおよび前記第２のコンパートメントのスライド方向の一方側に設けられると共に前記アクセス開口を閉じるためのヒンジ式の蓋を備え、
   前記蓋は、前記アクセス開口を開閉するためにヒンジ線を中心として旋回するように構成され、
   前記ヒンジ線は、前記コンパートメントの前記前壁上に配置される、パッケージ。
2. 前記第１のコンパートメントおよび前記第２のコンパートメントは、前記支持構造体に対してスライド可能であり、
   第１の方向を有する前記第１のコンパートメントの第１の変位は、前記第１の方向と略反対の第２の方向へ向かう前記第２のコンパートメントの第２の変位に伝達され、
   前記コンパートメントの反対向きの前記変位は、前記偏向部材を中心とした前記コンベアベルトの回転に起因する、請求項１に記載のパッケージ。
3. 前記コンベアベルトの移動方向は、前記偏向部材の伸長長さに対して略垂直であり、具体的に、前記コンベアベルトの前記移動方向は、前記パッケージの伸長長さに対して略垂直である、請求項２に記載のパッケージ。
4. 前記支持構造体は、上パネルおよび底パネルをさらに備え、
   前記上パネルおよび前記底パネルは、前記偏向部材に対して略垂直に突き出し、
   前記上パネルは、少なくとも部分的に、前記第１のコンパートメントの上壁および前記第２のコンパートメントの上壁を覆い、
   前記底パネルは、少なくとも部分的に、前記第１のコンパートメントの底壁および前記第２のコンパートメントの底壁を覆う、請求項１〜３の何れか１項に記載のパッケージ。
5. 前記支持構造体は、前パネルおよび後パネルをさらに備え、
   前記前パネル、後パネル、上パネルおよび底パネルは、前記第１のコンパートメントおよび前記第２のコンパートメントを少なくとも部分的に取り囲むフレームを形成する、請求項４に記載のパッケージ。
6. 前記偏向部材は、前記支持構造体の前記上パネルと前記底パネルとの間でかつ前記フレームにより取り囲まれる内部空間内に突き出ている、請求項５に記載のパッケージ。
7. 前記第１のコンパートメントおよび前記第２のコンパートメントは、上壁と、底壁と、をさらに備え、
   前記上壁および前記底壁は、前記コンパートメントの前記内部に対して互いに反対側に位置し、
   前記コンパートメントの内部へアクセスするためのアクセス開口は、前記コンパートメントのスライド方向の一方側に設けられ、
   前記コンベアベルトは、前記第１のコンパートメントの前記後壁および前記第２のコンパートメントの前記後壁の各々に連結される、請求項５または６に記載のパッケージ。
8. 前記支持構造体の前記前パネルは、前記第２のコンパートメントの前記前壁に隣接し、
   前記後パネルは、前記第１のコンパートメントの前記前壁に隣接し、
   前記上パネルは、前記上壁に接触し、
   前記底パネルは、前記第１のコンパートメントおよび前記第２のコンパートメントの前記底壁に接触する、請求項７に記載のパッケージ。
9. 前記偏向部材は、前記第１のコンパートメントの前記後壁と前記第２のコンパートメントの前記後壁の間に突き出ている、請求項８に記載のパッケージ。

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