JP6195286B2 - 配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法および光デバイス - Google Patents

配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法および光デバイス Download PDF

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Description

本発明は、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法および当該加熱方法を用いた光デバイスに関する。
フォトリフラクティブ材料では、明暗の強度分布を有する光を照射すると、当該強度分布に対応した屈折率変化が生じる。一方で、分布の無い一様な強度の光を照射すると変化した屈折率はもとに戻る。この性質により、フォトリフラクティブ材料は、ホログラム再生および画像演算フィルタ等への応用が研究されている。フォトリフラクティブ材料の中でも、配向増大型(orientational enhancement:配向増幅型とも称する)有機フォトリフラクティブ材料は、優れた性能と大面積素子作製が可能な点から注目されている。近年、当該材料を用いたホログラム再生をベースとした立体(3D)動画ディスプレイとそれを応用したリアルタイム立体動画テレビ会議システムが報告されている(非特許文献1)。
配向増大型有機フォトリフラクティブ材料では、光誘起屈折率変化の応答速度を上げるため、および光誘起屈折率変化を介して、例えば画像などの光信号を当該材料に固定化するため、材料温度を上昇させる。非特許文献2には、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を加熱することによって光誘起屈折率格子の形成応答が高速化することが報告されている。また、非特許文献3には、予め加熱したフォトリフラクティブ材料を用いることによって画像などの光信号が固定化されることが報告されている。従来、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱には、ヒーターなどの外部熱源によって加熱する方法が用いられている。
P. - A. Blanche et al., Nature p.80-83, 2010 Jin-Woo Oh et al., J. Phys. Chem. B, p.1592-1597, 2009 Ning Cheng et al., Appl. Phys. Lett., p.1828-1830, 1997
しかし、外部熱源を用いた加熱方法では光誘起屈折率変化の大きさが大幅に減少してしまう。光誘起屈折率変化が減少するということはすなわち、フォトリフラクティブ材料から発生する処理信号の大きさが減少することを意味しており、当該材料を用いた光記録材料およびホログラム等に応用する上で問題となる。
また、外部熱源による加熱方式では、例えば、加熱ヒーターを組み込んだ金属製等の熱安定化ブロック等でフォトリフラクティブ材料を覆い、精密な温度コントローラーで温度制御をしなければならない。すなわち、外部熱源による加熱方式では、システムが大がかりになる上に、フォトリフラクティブ材料が所望の温度に到達し安定するには時間がかかるという問題がある。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の新規な加熱方法等を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下のものを提供する。
(1)配向増大型有機フォトリフラクティブ材料に対して交流電界を印加することよって誘電加熱する加熱工程を含む、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法。
(2)上記加熱工程は、上記配向増大型有機フォトリフラクティブ材料に対して干渉光を照射する事前に、または、干渉光を照射するときに行われる、(1)に記載の加熱方法。
(3)上記交流電界は、周波数が1kHz以上で50kHz以下の範囲内であり、かつ、振幅(半値全幅)が0V/μm以上で100V/μm以下の範囲内である、(1)または(2)に記載の加熱方法。
(4) 上記配向増大型有機フォトリフラクティブ材料は、
カルバゾール誘導体ポリマー、フェニレンビニレン誘導体ポリマー、およびテトラフェニルジアミノビフェニル誘導体ポリマーからなる群より選択される少なくとも一種の化合物を光導電性分子として含み、かつ、
アゾ色素、ジシアノスチレン誘導体、ジシアノメチレンジハイドロフラン誘導体、およびポリエン誘導体からなる群より選択される少なくとも一種の色素を複屈折性光学色素として含む、(1)から(3)の何れかに記載の加熱方法。
(5)配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を含むフォトリフラクティブ層および当該フォトリフラクティブ層を挟み込む一対の電極を備えたフォトリフラクティブセルと、上記フォトリフラクティブ層に干渉光を照射する干渉光照射装置と、一対の上記電極に交流電界を印加する電界印加装置と、を備えた光デバイス。
(6)上記電界印加装置は、一対の上記電極に、直流電界のみを印加するか、または直流電界に重畳して上記交流電界を印加することも可能に構成されている、(5)に記載の光デバイス。
(7)上記電界印加装置は、上記フォトリフラクティブ層に対して干渉光を照射する事前に、または、干渉光を照射するときに、上記交流電界を印加する、(5)または(6)に記載の光デバイス。
本発明によれば、得られる光誘起屈折率変化の大きさの減少を抑えつつまたは当該大きさを増強しつつ、迅速な加熱が可能な、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法等を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る光デバイスの概略構成を示す図である。 本発明の一実施例において、比誘電率の虚部ε´と周波数との相関性を示す図である。 本発明の一実施例において、交流電界の周波数と有機PR材料の温度との関係を示す図である。 本発明の一実施例において、交流電界の振幅と有機PR材料の温度との関係を示す図である。 本発明の他の実施例において、測定に用いたサンドウィッチセルと各種光学系との配置関係の概略を示す図である。 本発明の他の実施例において、交流電界の印加によって有機PR材料を34℃に加熱した時の回折光強度の測定結果を示す図である。 比較例における回折光強度の測定結果を示す図である。 本発明のさらに他の実施例において、異なる周波数の交流電界の印加によって有機PR材料を加熱したときの、温度と回折光の到達強度の減少率との関係を示す図である。 本発明のさらに他の実施例において、異なる周波数の交流電界の印加によって有機PR材料を加熱したときの、温度と応答速度との関係を示す図である。
〔1.配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法〕
以下、本発明に係る配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法について詳細に説明する。本発明に係る配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法は、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料に対して交流電界を印加することよって誘電加熱する加熱工程を含んでなる。
(誘電加熱)
誘電加熱は、外部から誘電体に印加される交流電界に対して、誘電体中での分子の配向が追従できなくなったときに生じる。分子の配向が交流電界の向きの変化に追従できなくなることでエネルギーが消費されて熱が発生する。配向増大型有機フォトリフラクティブ材料は誘電体であるため、交流電界の印加によって誘電加熱が生じる(実施例も参照)。
誘電加熱は、外部熱源によらず、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を直接発熱させるから、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を迅速かつ均一に所望の温度にまで加熱し、かつ当該温度で安定化させることができる。また、外部熱源を用いる場合と比較して、より簡素な構成で加熱ができるとともに、加熱の制御が容易である。さらに、誘電加熱を配向増大型有機フォトリフラクティブ材料に適用した場合には、干渉光の照射により得られる光誘起屈折率変化の大きさの減少を抑える、または当該大きさの増強をすることができるという利点がある。
(配向増大型有機フォトリフラクティブ材料)
本発明において、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料とは、少なくとも光導電性分子および複屈折性光学色素(複屈折性光学クロモフォア)を含む有機フォトリフラクティブ材料であって、複屈折性光学色素の配向状態が内部電界(空間電界)の発生によって変化する材料を広く指す。なお、内部電界の発生とは、配向増大型フォトリフラクティブ材料に干渉光を照射したときに当該材料内で生じる電界、すなわちフォトリフラクティブ効果を生じさせる電界を指す。
複屈折性光学色素は、配向することで複屈折を生じる有機系の色素である。複屈折性光学色素の種類は特に限定されないが、分子単体で大きな複屈折性を示す構造を有することが望ましい。具体的には例えば、アゾ色素、ジシアノスチレン誘導体、ジシアノメチレンジハイドロフラン誘導体およびポリエン誘導体などが挙げられる。アゾ色素としては例えば2,5−ジメチル―4−(パラフェニルアゾ)アニソール(DMNPAA)および1−(2’−エチルヘキシロキシ)−2,5−ジメチルー4−(4’’−ニトロフェニルアゾ)ベンゼン(EHDNPB)が挙げられる。ジシアノスチレン誘導体としては例えば2−[4−ビス(2−メトキシエチル)アミノ]ベンジリデン]マロノニトリル(AODCST)および4−ホモピペリジノベンジリデンーマロニトリル(7−DCST)が挙げられる。また、ジシアノメチレンジハイドロフラン誘導体としては例えば2−ジシアノメチレン−3−シアノ−5,5−ジメチルー4−(4’−ジヘキシルアミノフェニル)−2,5−ジハイドロフラン(DCDHF−6)が挙げられる。さらに、ポリエン誘導体としては例えば2−N,N−ジヘキシルーアミノー7−ジシアノメチリデニルー3,4,5,6,10−ペンタハイドロナフタレン(DHADC−MPN)が挙げられる。また、複屈折性光学色素は一種類を単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。複屈折性光学色素の配合量は、他の構成材料との組み合わせ等に応じて適宜決めればよく特に限定されないが、例えば、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料中の20〜40重量%である。
光導電性分子は、信号を書き込むための光源によって作り出された干渉光を吸収して正負の電荷を生じる有機化合物である。光導電性分子の種類は特に限定されないが、具体的には例えば、カルバゾール誘導体ポリマー、フェニレンビニレン誘導体ポリマー、およびテトラフェニルジアミノビフェニル誘導体ポリマーが挙げられる。カルバゾール誘導体ポリマーとしては例えば、ポリビニルカルバゾール(PVK)およびポリ[メチルー3−(9−カルバゾリル)−プロピルシロキサン](PSX)が挙げられる。また、フェニレンビニレン誘導体ポリマーとしては例えば、ポリ(アリレンビニレン)コポリマートリフェニルアミンダイマーポリフェニレンビニレン(TPD−PPV)およびポリ[1,4−フェニレン−1,2−ジ(4−ベンジロキシフェニル)ビニレン](DBOP−PPV)が挙げられる。さらに、テトラフェニルジアミノビフェニル誘導体ポリマーとしては例えば、ポリ(アクリリックテトラフェニルジアミノビフェノール)(PATPD)が挙げられる。また、光導電性分子は一種類を単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、複屈折性光学色素として、ジシアノスチレン誘導体を用いる場合、光導電性分子としてはカルバゾール誘導体ポリマーまたはテトラフェニルジアミノビフェニル誘導体ポリマーを用いることが好ましい。光導電性分子の配合量は、他の構成材料との組み合わせ等に応じて適宜決めればよく特に限定されないが、例えば、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料中の35〜60重量%である。
配向増大型有機フォトリフラクティブ材料のガラス転移温度(Tg)は、その作動温度に応じて適宜設定すればよく特に限定されないが、室温近傍で作動する材料を想定した場合、ガラス転移温度の一例は−40℃以上で30℃以下の範囲内である。また、例えば画像などの光信号の固定化用の材料を想定した場合は、室温よりも十分に高いガラス転移温度を有するように設定することが好ましい。その場合、ガラス転移温度の一例は100℃以上で250℃以下の範囲内である。
配向増大型有機フォトリフラクティブ材料は、さらに他の構成成分を含んでいてもよい。他の構成成分としては、具体的には例えば、可塑剤、および増感色素等が挙げられる。
可塑剤の役割の一つは配向増大型有機フォトリフラクティブ材料のガラス転移温度を所望の値に調整することである。可塑剤の種類は特に限定されないが、電気的に安定な非極性分子および電荷輸送性分子などが用いられる。具体的には例えば、エチルヘキシルカルバゾール(EHCz)およびベンジルブチルフタレート(BBP)が挙げられる。また、可塑剤は一種類を単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。可塑剤の配合量は、他の構成材料との組み合わせ等に応じて適宜決めればよく特に限定されないが、例えば、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料中の20〜40重量%である。
増感色素の役割は、使用する光源の波長における電荷発生を増加させることである。増感色素の種類は特に限定されないが、具体的には例えば、バックミンスターフラーレン(C60)および2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン(TNF)が挙げられる。また、増感色素は一種類を単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。増感色素の配合量は、他の構成材料との組み合わせ等に応じて適宜決めればよく特に限定されないが、例えば、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料中の0〜5重量%である。
(誘電加熱を行う条件の例示)
誘電加熱においては、印加する交流電界の周波数および振幅強度の少なくとも一方を制御することによって、加熱の程度を制御することができる。従って、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料に印加する交流電界の周波数および振幅強度は、当該材料の種類、および当該材料をどの程度加温するかに応じて適宜設定すればよい。一例において、交流電界の周波数は、より円滑に空間電界の形成をする観点では1kHz以上であることが好ましく、3kHz以上であることがより好ましい。交流電界の周波数は高いほどより迅速な加温が可能であるが、交流電界を発生させる装置の簡素化という観点では50kHz以下であることが好ましく、10kHz以下であることがより好ましく、5kHz以下であることがさらに好ましい場合がある。また、装置のコンパクト化と材料の加温に伴う光誘起屈折率変化の抑制とをバランスよく両立させるという観点では、振幅強度に相当する半値全幅振幅は、0V/μm以上で100V/μm以下の範囲内であることが好ましく、0V/μm以上で50V/μm以下がより好ましい。当該材料はこのように低周波数かつ低振幅強度の交流電界の印加で所望される程度の加熱を行うことができるため、電力の消費量を抑制することができ、コストの削減およびエネルギー使用の効率化を実現することができる。さらに、当該材料にかかる負荷が少ないので、当該材料を破損する恐れもない。
なお、応答速度および光信号(すなわち屈折率格子)の固定化の観点では、交流電界の印加による配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱は、当該材料のガラス転移温度Tgを越えるように行うことが好ましく、Tgを5℃程度以上越えるように行うことがより好ましく、Tgを10℃程度以上越えるように行うことがさらに好ましく、Tgを20℃程度以上越えるように行うことがさらに好ましい。温度が高くなるほど高速な書き込みが可能となるためである。
また、応答速度および光信号の固定化の観点では、交流電界の印加による配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱は、例えば、当該材料に対して干渉光を照射する事前に、または、干渉光を照射するときに行われる。そして、干渉光を照射した後は光信号の固定化のために加熱を停止する。なお、ここで干渉光とはフォトリフラクティブ効果を生じさせるための光である。
配向増大型有機フォトリフラクティブ材料に対する交流電界の印加は、当該材料の駆動電界(干渉光の照射によって空間電界を形成して複屈折性光学色素の配向制御をするための直流電界)に重畳して行うこともできる。
〔2.配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を含む光デバイス〕
本実施形態に係る光デバイス200は、図1に示すように、フォトリフラクティブセル100と、干渉光照射光源(干渉光照射装置)31と、電界印加装置32とを少なくとも備えてなる。
フォトリフラクティブセル100は、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を含むフォトリフラクティブ層24と、フォトリフラクティブ層24を挟み込む一対の電極21・21とを備えてなる。電極21は、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)電極などの透明電極または、透明絶縁層を付与した当該透明電極から構成されている。当該透明絶縁層は後述する直流電界を、当該透明電極からの電荷注入を抑制して効果的に作用させるために付与する。また、電極21は、ガラス基板、またはプラスチック基板等の透光性基板22の表面上に形成されて、透明電極基板23・23の構成となっている。
干渉光照射光源31は、例えば複数のレーザー光源を含んで構成されており、フォトリフラクティブ層24上の任意の位置に、レーザー光が干渉した干渉光を照射する。後述するように、フォトリフラクティブ層24には、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の駆動電界として直流電界が印加されているので、フォトリフラクティブ効果が生じる。
電界印加装置32は、一対の電極21・21に交流電界を印加するように構成されている。電極21・21に交流電界を印加することによって、所望のタイミングで、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の誘電加熱を行う。応答速度の向上および光信号の固定化の観点では、電界印加装置32は、フォトリフラクティブ層24に対して干渉光を照射する事前に、または、干渉光を照射するときに、交流電界を印加するように構成されていることが好ましい。なお、交流電界を印加するタイミングの制御は、図示しない制御部によって、干渉光照射光源31の動作制御と共に行うこともできる。なお、交流電界の印加による誘電加熱の詳細については、〔1.配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法〕欄で記載した通りである。
フォトリフラクティブ層24に印加される直流電界は、電界印加装置32とは別に設けられた直流電界印加装置(図示せず)から印加するように構成してもよい。但し、電界印加装置32が交流印加回路と直流印加回路とを有しており、一対の電極21・21に、直流電界のみを印加することと、直流電界に重畳して交流電界を印加することとを切り替え可能に構成されていることが好ましい。この構成によれば、直流電界を印加する場合と交流電界を印加する場合とで、電源(図示せず)および電極21・21を共用できる。すなわち、光デバイス200をコンパクト化することができ、さらに製造コストの削減、および生産性の向上をもたらす。
光デバイス200が、干渉光の照射によってフォトリフラクティブ層24に記録された情報を信号として読み出す場合には、記録再生手段として読出し光照射装置33と光検出器34とをさらに備えていてもよい。読出し光照射装置33は、記録された情報に応じた波長の読出し光をフォトリフラクティブ層24に照射し、当該照射の結果生じた回折光(信号)を光検出器34で検出する。
光デバイス200の種類は、フォトリフラクティブ効果を利用するあらゆるデバイスである。光デバイス200は例えば、ホログラム装置等の画像表示装置、光演算装置、フォトリフラクティブ位相共役鏡、光記録装置、および画像調整フィルタ等を挙げることができる。光デバイス200は、例えば、リアルタイム立体ホログラム表示、動体の検出、動体の速度解析、および病理組織等の立体リアルタイムイメージングの技術分野に利用することができる。
以下、本発明について、実施例および比較例を挙げてさらなる詳細を説明する。
〔特性評価サンプルとしてのサンドウィッチセルの調製〕
各実施例および比較例で共通に用いた配向増大型有機フォトリフラクティブ材料(以下、有機PR材料と称する)は、光導電性分子としてポリビニルカルバゾールを39.4重量%、可塑剤としてEHCzを20重量%、増感色素としてフラーレンを0.6重量%および複屈折性光学色素としてAODCSTを30重量%、構成成分として含むものである。この有機PR材料のガラス転移温度Tgは約−30℃である。
そして、この有機PR材料を、ポリイミドフィルムをスペーサーとして2枚のITOガラス基板で挟みこんだサンドウィッチセル(図1に示すフォトリフラクティブセル100に相当)を作製し、以下に示す各実施例および比較例における特性評価サンプルとして用いた。
〔実施例1:誘電加熱の発現〕
誘電加熱は、外部から誘電体に印加される交流電界に対して、誘電体中での分子の配向が追従できなくなったときに生じる。分子の配向が交流電界の向きの変化に追従できなくなることでエネルギーが消費されて熱が発生する。消費されるエネルギーをPとし、交流電界の振幅(半値全幅)をE、交流電界の周波数をf、材料(誘電体)の比誘電率の虚部をε´とすれば、次式の関係で表される。
Figure 0006195286
誘電体材料の比誘電率は、周波数fによって変わるが、比誘電率の周波数依存性は誘電体材料毎に固有である。
(比誘電率の周波数依存性)
まず、上記サンドウィッチセルを構成するそれぞれのITOガラス基板を、リード線を介して誘電率測定装置(ソーラトロン社、1296型)の測定用端子に接続して、有機PR材料に交流電界を印加した。そして、印加する交流電界の周波数fを変化させた時の誘電率を測定し、比誘電率の虚部ε´の絶対値を求めることで、ε´の絶対値と周波数fとの相関性を調べた。結果を図2に示す。図2に示すように、ε´の絶対値は、周波数fが10kHz周辺をピークとする分布を持つ。上述の(1)式からも考慮されるように、kHz程度の周波数fの交流電界を印加することで、熱が発生し得ることが予測された。
(有機PR材料の温度の周波数依存性)
次に、上記サンドウィッチセルを構成するそれぞれのITOガラス基板を、リード線を介して高電圧アンプ装置(松定プレシジョン社、HEOPT−5B20)の端子に接続した。そして、振幅E(半値全幅)が15V/μmの交流電界を、周波数fを変えながら印加して、有機PR材料が発熱することによって起こる材料温度の上昇を調べた。有機PR材料の温度はサーモグラフィー(アピステ社FSV―1200)を用いて測定した。結果を図3に示す。図3は、交流電界の周波数fを変化させた時の有機PR材料の温度(T)を示す。図2の結果から予想されたように、kHz程度の周波数fの交流電界を印加することで、有機PR材料が発熱した。
(有機PR材料の温度の電界強度依存性)
上述の(1)式より分かるように、誘電加熱の場合には、周波数fの制御によってだけでなく電界強度の制御によっても温度の制御が可能である。そこで、高電圧アンプ装置(松定プレシジョン社、HEOPT−5B20)を用いて、周波数fを10kHzに固定した交流電界を、その電界強度である振幅E(半値全幅)を変化させながら印加して、有機PR材料の温度上昇を調べた。結果を図4に示す。図4は、印加した交流電界の振幅E(半値全幅)と、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の温度との関係を示した図である。
図4に示すように、電界強度の増大に伴って、有機PR材料の温度も上昇した。したがって、印加する交流電界の周波数および電界強度の少なくとも一方を変化させることで、有機PR材料の温度制御が可能となることがわかった。
〔実施例2:交流電界印加を用いた誘電加熱による光誘起屈折率変化への影響〕
本実施例では、有機PR材料に交流電界を印加して誘電加熱したときの光誘起屈折率変化への影響を調べた。
有機PR材料に生じる光誘起屈折率変化の大きさをΔnとし、有機PR材料に読み出し光を照射して得られる回折光強度をIとすると、光誘起屈折率変化の大きさΔnと回折光強度Iとの関係は、以下の式で表すことができる。
Figure 0006195286
したがって、光誘起屈折率変化の大きさΔnは、回折光強度Iによって評価した。
回折光強度Iの測定は、フォトリフラクティブ材料の分野で一般的に用いられるチルト配置光学系(参考文献:O. Ostroverkhova et al., Chem. Rev. p. 3267 - 3314, 2004)で行った。図5は上記サンドウィッチセルと各種光学系との配置関係の概略を表す。同図中の1はサンドウィッチセル、7は読み出し光、8は回折光、9は光検出器(ソーラボ社製 型番PDA100A)、10および11は書き込み光(干渉光)、12はチルト角(60°)、13は書き込み角(10°)を意味している。書き込み光10・11としては、増感色素にあわせて波長633nmのヘリウムネオンレーザーの光を用いた。読み出し光7としては、有機PR材料に感度のない波長808nmのレーザーダイオードの光を用いた。
そして、誘電加熱によって有機PR材料を直接に発熱させることで、当該材料の温度調整を行った。誘電加熱に必要な交流電界は、配向増大型フォトリフラクティブ効果を発現させるための駆動電界(30V/μmの直流電界)に重畳させて上記サンドウィッチセルに印加し、上述の(1)式に基づき交流電界の周波数や振幅強度を調整することによって発熱温度の制御を行った。なお、上記直流電界および交流電界の印加は、松定プレシジョン 高電圧アンプ電源HEOPT―5B20を用いて行った。
そして、有機PR材料の温度が、室温(22℃:誘電加熱なし)のときと34℃に加熱したときとで、書き込み光10・11を用いた信号書き込みを行い、信号書き込みと同時並行で読み出し光7を照射して、有機PR材料から生じる回折光8を光検出器9で検出した。
結果を図6に示す。図6は、周波数fが3.9kHz、振幅E(半値全幅)が16V/μmの交流電界を印加して有機PR材料を34℃に加熱したときと加熱しないときとの回折光強度の測定結果である。同図において、横軸は、書き込み光の照射開始からの経過時間(秒)を示している。縦軸は、回折光強度Iを、指数関数によって外挿して求めた室温での最終的な回折光強度IRT maxで除した値で示している。
室温の場合と比べて、34℃に加熱した場合は立ち上がり速度が約3倍となった。一方で、最終的な回折光の到達強度は、室温の場合と比べて、34℃に加熱した場合は約15%の減少にとどまった。すなわち、従来の方法によって加熱した後述の比較例1と比較して、著しく回折光の到達強度の減少が抑制された。これは交流電界を印加することによって、複屈折性光学色素の配向変化が増強されて、光誘起屈折率変化の増大(減少抑制)が生じたためと推定される。この推定は、図6において、交流電界を印加した時の回折光の到達強度がある幅をもって周期的に変化していることからも裏付けられる。なお、この周期的な変化は必要に応じて高周波カットフィルタ等を用いて容易に除去することができる。
〔比較例1:外部熱源方式を用いた加熱による光誘起屈折率変化への影響〕
有機PR材料を、従来の外部熱源による加熱方式を用いて加熱する場合には、光誘起屈折率変化の応答速度が上がるものの、光誘起屈折率変化量は著しく減少する。本比較例では、上記サンドウィッチセルを、外部熱源による加熱方式を用いて加熱した場合の光誘起屈折率変化への影響を調べた。
回折光強度Iの測定系は、実施例2で示したものを用いた。ただし、有機PR材料の温度は、誘電加熱ではなく、サンドウィッチセルに別途組み込んだシートヒーター(フォトプレシジョン社製)に供給する電流の大きさを制御することで調整した。また、配向増大型フォトリフラクティブ効果を発現させるための駆動電界として、30V/μmの直流電界を上記サンドウィッチセルに常時印加した。そして、有機PR材料の温度が、室温(22℃)のときと35℃に加熱したときとで、書き込み光10・11を用いた信号書き込みを行い、信号書き込みと同時並行で読み出し光7を照射して、有機PR材料から生じる回折光8を光検出器9で検出した(図5参照)。
測定の結果を図7に示す。図7は、有機PR材料の温度が室温および35℃のときに得られる回折光強度Iの測定結果である。横軸は、書き込み光の照射時間(秒)を示している。縦軸は、回折光強度Iを、指数関数によって外挿して求めた室温での最終的な回折光強度IRT maxで除した値で示している。書き込みを始めると同時(t=0秒)に回折光が発生することが分かった。また、室温のときと比較して、35℃に加熱したときの方が立ち上がり速度として約3倍増大した(実施例2と同程度)。しかしながら、最終的な回折光の到達強度は室温時に比べて約50%減少し、実施例2と比べて大幅に減少した。
〔実施例3:交流電界強度が、光誘起屈折率および応答速度へ与える影響〕
本実施例では、実施例2と同じ評価系を用いて、交流電界強度が、光誘起屈折率および応答速度へ与える影響を調べた。
具体的には、サンドウィッチセルに印加する交流電界の周波数fを3.9kHz、5.9kHz、および9.9kHzの何れかに固定して、有機PR材料の誘電加熱を行い、交流電界強度の影響を調べた。交流電界の周波数をいずれかの値に設定した後、所望の温度になるよう交流電界強度を設定し誘電加熱を開始し、有機PR材料の温度が安定したことを確認した後、書き込み光10・11を用いた信号書き込みを行い、読み出し光7を照射して、有機PR材料から生じる回折光8を光検出器9で検出した。同一周波数において、複数の温度でこの回折光強度の測定を行った(図5参照)。実施例2等と同様に光誘起屈折率変化の大きさは、回折光強度Iによって評価した。また、コントロールとして、有機PR材料の外部加熱を行った場合も同様に回折光強度Iの評価を行った。外部加熱は上述の比較例1で用いた装置で行った。
結果を図8および図9に示す。図8は、交流電界の周波数f毎の、有機PR材料の温度(T(℃))と、回折光の到達強度の減少率との関係を示す。なお、回折光の到達強度の減少率(%)は、各測定時点での最終的な回折光強度Imaxを、室温での最終的な回折光強度IRT maxで除した値で示す。また、図9は、図8に示された各測定時点における、回折光の到達強度の減少の立ち上がり速度、すなわち応答速度を示している。
上述の(1)式で示したように、誘電加熱によって有機PR材料を所定の温度に到達させるためには、周波数fが低いほどより大きな電界強度が必要になる。すなわち、図8では、交流電界の周波数fが低いほど、換言すれば交流電界の電界強度が大きいほど、回折光の到達強度の減少率がより低く抑制されたことを示す。一方で、図9に示されているように、応答速度については、印加する交流電界の周波数fへの依存性は見られなかった。
本発明は配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を用いたイメージング等に利用することができる。
21 電極
24 フォトリフラクティブ層
31 干渉光照射光源(干渉光照射装置)
32 電界印加装置
100 フォトリフラクティブセル
200 光デバイス
f 周波数

Claims (8)

  1. 光デバイスにおける、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法であって、
    上記光デバイスは、
    配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を含むフォトリフラクティブ層および当該フォトリフラクティブ層を挟み込む一対の電極を備えたフォトリフラクティブセルと、
    上記フォトリフラクティブ層に干渉光を照射する干渉光照射装置と、
    一対の上記電極に交流電界を印加する電界印加装置と、を備えており、
    上記電界印加装置が、一対の上記電極に交流電界を印加することによって、上記配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を誘電加熱する加熱工程を含む、配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法。
  2. 上記加熱工程は、上記配向増大型有機フォトリフラクティブ材料に対して干渉光を照射する事前に、または、干渉光を照射するときに行われる、請求項1に記載の加熱方法。
  3. 上記交流電界は、周波数が1kHz以上で50kHz以下の範囲内であり、かつ、振幅(半値全幅)が0V/μm以上で100V/μm以下の範囲内である、請求項1または2に記載の加熱方法。
  4. 上記配向増大型有機フォトリフラクティブ材料は、
    カルバゾール誘導体ポリマー、フェニレンビニレン誘導体ポリマー、およびテトラフェニルジアミノビフェニル誘導体ポリマーからなる群より選択される少なくとも一種の化合物を光導電性分子として含み、かつ、
    アゾ色素、ジシアノスチレン誘導体、ジシアノメチレンジハイドロフラン誘導体、およびポリエン誘導体からなる群より選択される少なくとも一種の色素を複屈折性光学色素として含む、
    請求項1から3の何れか一項に記載の加熱方法。
  5. 配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を含むフォトリフラクティブ層および当該フォトリフラクティブ層を挟み込む一対の電極を備えたフォトリフラクティブセルと、
    上記フォトリフラクティブ層に干渉光を照射する干渉光照射装置と、
    一対の上記電極に、上記配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を誘電加熱する交流電界を印加する電界印加装置と、を備えた光デバイス。
  6. 上記電界印加装置は、一対の上記電極に、上記配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を誘電加熱する上記交流電界に重畳して、駆動電界として直流電界を印加することも可能に構成されている、請求項5に記載の光デバイス。
  7. 上記電界印加装置は、上記フォトリフラクティブ層に対して干渉光を照射する事前に、または、干渉光を照射するときに、上記交流電界を印加する、請求項5または6に記載の光デバイス。
  8. 配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を含むフォトリフラクティブ層および当該フォトリフラクティブ層を挟み込む一対の電極を備えたフォトリフラクティブセルの、一対の上記電極に、上記配向増大型有機フォトリフラクティブ材料を誘電加熱する交流電界を印加するように構成されている電界印加装置と、
    上記フォトリフラクティブ層に干渉光を照射する干渉光照射装置と、
    を備えた光デバイス。
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