JP6194672B2 - 全固体二次電池及びその製造方法 - Google Patents

全固体二次電池及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6194672B2
JP6194672B2 JP2013156338A JP2013156338A JP6194672B2 JP 6194672 B2 JP6194672 B2 JP 6194672B2 JP 2013156338 A JP2013156338 A JP 2013156338A JP 2013156338 A JP2013156338 A JP 2013156338A JP 6194672 B2 JP6194672 B2 JP 6194672B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current collector
fuse
electrode
cell
secondary battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013156338A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015026555A (ja
Inventor
亮治 伊藤
亮治 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2013156338A priority Critical patent/JP6194672B2/ja
Publication of JP2015026555A publication Critical patent/JP2015026555A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6194672B2 publication Critical patent/JP6194672B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

本発明は、全固体二次電池及びその製造方法に関する。
近年、ノート型PC(パーソナルコンピュータ)、携帯電話及びスマートフォン等の携帯型電子機器が広く普及している。そして、それらの携帯型電子機器の電源には、主にリチウムイオン二次電池が使用されている。
ところで、リチウムイオン二次電池は、電解質に有機溶媒を使用しているため、取扱いを間違うと爆発や火災のおそれがある。そのため、有機溶媒を含まない固体電解質を用いることで安全性を高めた全固体二次電池が注目されている。
特開平8−50920号公報 特開平5−151993号公報
ショートが発生したセルを他のセルから自動的に切り離す機能を備え、比較的低いコストで製造でき、小型化が容易な全固体二次電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
開示の技術の一観点によれば、第1の電極と第2の電極との間に固体電解質を挟んだ構造のセルと、前記セルの前記第1の電極に接続される第1の集電体と、前記セルの前記第2の電極に接続される第2の集電体と、前記第1の集電体及び前記第2の集電体のいずれか一方と前記セルとの間に配置され、前記第1の電極、前記第2の電極、前記第1の集電体及び前記第2の集電体のうちのいずれかと同一材料により形成されたヒューズとを有し、前記ヒューズの前記第1の集電体、前記第2の集電体又は前記セルとの接続部が、前記第1の集電体、前記第2の集電体又は前記セルに近づくほど太くなる形状である全固体二次電池が提供される。
開示の技術の他の一観点によれば、基板上に第1の集電体を形成する工程と、前記基板の上に、第1の電極と、前記第1の電極上に配置された固体電解質と、前記固体電解質の上に配置された第2の電極とを形成する工程と、前記基板上に第2の集電体を形成する工程とを有し、前記第1の集電体と前記第1の電極との間を電気的に接続するヒューズを、前記第1の集電体及び前記第1の電極のいずれか一方と同一材料により形成し、前記ヒューズの前記第1の集電体又は前記第1の電極との接続部を、前記第1の集電体又は前記第1の電極に近づくほど太くなる形状とする全固体二次電池の製造方法が提供される。
前記一観点に係る全固体二次電池によれば、セルにショートが発生するとヒューズに大きな電流が流れ、ヒューズが溶断する。これにより、ショートが発生したセルが他のセルから自動的に切り離され、ショートが発生した電池を救済できる。また、ヒューズは、第1の電極、第2の電極、第1の集電体及び第2の集電体のいずれかと同一材料により形成され、第1の電極又は第2の電極と第1の集電体又は第2の集電体との間に配置されている。このため、電池の小型化が容易であるとともに、製造コストの上昇が抑制される。
前記他の一観点に係る全固体二次電池の製造方法によれば、上記の構造の全固体二次電池を容易に製造することができる。
図1は、実施形態に係る全固体二次電池の模式平面図である。 図2は、実施形態に係る全固体二次電池の層構造を表わした模式図である。 図3は、ヒューズと、負極及び負極集電体の連結部との接続部を示す模式平面図である。 図4は、溶断したヒューズを示す模式平面図である。 図5は、実施形態に係る全固体二次電池の製造方法を示す図(その1)である。 図6は、実施形態に係る全固体二次電池の製造方法を示す図(その2)である。 図7は、実施形態に係る全固体二次電池の製造方法を示す図(その3)である。 図8は、実施形態に係る全固体二次電池の製造方法を示す図(その4)である。 図9は、実施形態に係る全固体二次電池の製造方法を示す図(その5)である。 図10は、ヒューズに流れる電流とヒューズが溶断するまでの時間(溶断時間)との関係を示す図である。 図11は、充電を開始してからの時間(経過時間)と、ヒューズに流れる電流及びセルに印加される電圧との関係を示す図である。 図12は、ヒューズを、正極集電体と同じ材料により同じ成膜工程で形成した全固体二次電池の平面図である。 図13は、ヒューズを、負極集電体と同じ材料により同じ成膜工程で形成した全固体二次電池の平面図である。
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
全固体二次電池は、正極と負極との間にLiPON(リン酸リチウムオキシナイトライド)又はLiPO(リチウムポリマー)等の固体電解質を挟んだ構造を有する。
このような全固体二次電池において大きな電池容量を得るには、セルの面積を大きくすることが最も簡便である。しかし、1つのセルだけで電池を形成した場合、セル内に一箇所でもショートが発生すると、その電池は使用できなくなってしまう。
そこで、複数の小さなセルを並列接続して電池を形成することが考えられる。このような電池では、例えば各セルの電圧又は電流を常時監視してショートの有無を判定し、ショートの発生を検知した場合はショートの発生したセルを他のセルから電気的に切り離すことで、電池を救済することができる。
しかしながら、携帯型電子機器の電源として使用される二次電池に複数のセルの電圧又は電流を常時監視する機能を組み込むことは、コストの点だけでなく、電池サイズが大きくなってしまうため、現実的ではない。
以下の実施形態では、ショートが発生したセルを他のセルから自動的に切り離す機能を備え、比較的低いコストで製造でき、小型化が容易な全固体二次電池及びその製造方法について説明する。
(実施形態)
図1は実施形態に係る全固体二次電池の模式平面図、図2は同じくその全固体二次電池の層構造を表わした模式図である。
本実施形態に係る全固体二次電池10は、基板11と、基板11上に配置された複数のセル18と、それらのセル18を電気的に並列接続する正極集電体12及び負極集電体16と、各セル18と負極集電体16との間に配置されたヒューズ17とを有する。
なお、正極誘電体12及び負極集電体16のいずれか一方が第1の集電体に対応し、他方が第2の集電体に対応する。
基板11は、表面が絶縁性の矩形状の板材である。本実施形態では、基板11として、例えば表面が絶縁膜で覆われたシリコン基板又はガラス基板を使用している。
基板11の上には、正極集電体12が所定のパターンで形成されている。本実施形態に係る全固体二次電池では、正極集電体12がAl(アルミニウム)又はPt(白金)等の導電体膜により形成されている。この正極集電体12は、基板11の第1の辺(図1では下側の辺)に沿って直線状に配置された連絡部12aと、連絡部12aから垂直に延びる複数の連結部12bとを有する。
セル18は、図2に示すように、正極13と、固体電解質14と、負極15とを基板11側からこの順に積層した構造を有する。そして、図1のように、正極13の一部が正極集電体12の連結部12bに重なり、正極13と連結部12bとが電気的に接続されている。
なお、正極13及び負極15のいずれか一方が第1の電極に対応し、他方が第2の電極に対応する。
セル18を構成する正極13、固体電解質14及び負極15の材料は特に限定されない。例えば正極13は、LiCoO2、LiMnO2又はLiFePo4等により形成することができる。また、固体電解質14は、LiPON又はLiPO等により形成することができる。更に、負極15は、Li(リチウム)、LiTiO2、カーボン又はLiAl等により形成することができる。
本実施形態では、正極13がLiCoO2により形成され、固体電解質14がLiPONにより形成され、負極16がLiにより形成されているものとする。
負極集電体16も、基板11上に所定のパターンで形成されている。本実施形態では、負極集電体16も、正極集電体12と同様に、Al(アルミニウム)又はPt(白金)等の導電体膜により形成されているものとする。負極集電体16は、前述の第1の辺に対向する第2の辺(図1では上側の辺)に沿って直線状に配置された連絡部16aと、連絡部16aから垂直に延びる連結部16bとを有する。
図1のように、正極集電体12の連結部12bと負極集電体16の連結部16bとは、基板11の長手方向(図1では横方向)に沿って交互に配置されている。
ヒューズ17は、負極15と負極集電体16の連結部16bとの間を電気的に接続している。本実施形態では、ヒューズ17は負極15と同じ材料(Li)により形成されており、その幅はセル18でショートが発生したときにヒューズ17に流れる電流により溶断するように細くなっている。
図3は、ヒューズ17と、負極15及び負極集電体16の連結部16bとの接続部を示す模式平面図である。
この図3に示すように、ヒューズ17の負極15と接続する部分は半円形状であり、負極15に近づくほどヒューズ17の幅が太くなっている。また、ヒューズ17の負極集電体16と接続する部分も半円形状であり、負極集電体16に近づくほどヒューズ17の幅は太くなっている。以下、ヒューズ17の負極集電体16側の端部の半円形の部分を接続部19aと呼び、負極15側の端部の半円形の部分を接続部19bと呼ぶ。
本実施形態では、ヒューズ17の中央部の幅が0.2mm、長さが3mm、接続部19a,19bの半径が0.5mmとする。
上述の構造を有する本実施形態の全固体二次電池10において、充電時には直流電源(図示せず)を正極集電体12と負極集電体16とに接続する。
このとき、各セル18が正常な場合は、ヒューズ17に流れる電流は比較的少ないので、ヒューズ17が溶断することはない。しかし、セル18にショートが発生すると、ショートが発生したセル18にヒューズ17を介して大きな電流が流れる。そのため、ヒューズ17は、ジュール熱により発熱して溶断する。
図4は、溶断したヒューズを示す模式平面図である。
ヒューズ17に大きな電流が流れると、ヒューズ17の中央部分が溶融して液体になる。そして、液体になったLiには表面張力が働くので、液体のLiは接続部19a及び接続部19b側にそれぞれ引張られ、セル18と負極集電体16とが電気的に切断される。図4中の符号17aは、溶融したヒューズ(液体のLi)である。このようにして、ショートが発生したセル18は負極集電体16から自動的に切り離される。
なお、接続部19a及び接続部19bの形状は半円に限定されず、三角形状又はその他の形状であってもよい。接続部19a及び接続部19bがなく、ヒューズ17の幅がヒューズ17の長さ方向全体で均一であってもよい。しかし、表面張力を強く働かせてセル18と負極集電体16との間を確実に切り離すためには、本実施形態のようにヒューズ17の両端に幅広の接続部19a,19bを設けることが好ましい。
本実施形態に係る全固体二次電池10は、電解質に有機溶媒を含まないため、爆発や火災のおそれがなく、安全性が高い。また、本実施形態に係る全固体二次電池は、セル18と負極集電体16との間にヒューズ17を配置しているので、ショートが発生したセル18は他のセル18から自動的に切り離される。このため、ショートが発生した電池を救済できる。
更に、本実施形態に係る全固体二次電池10は、セル18と負極集電体16との間に小さなヒューズ17を配置するだけであるので、電池の小型化が容易である。
なお、本実施形態では、基板11の上に正極集電体12、正極13、固体電解質14、負極15及び負極集電体16を下からこの順に配置している。しかし、基板11の上に負極集電体16、負極15、固体電解質14、正極13及び正極集電体12を下からこの順で配置してもよい。
以下、本実施形態に係る全固体二次電池10の製造方法について説明する。
図5〜図9は、本実施形態に係る全固体二次電池10の製造方法を示す図である。図5(a)〜図9(a)は製造方法を工程順に示す平面図であり、図5(b)〜図9(b)は各工程における層構造を示す模式図である。
まず、図5(a),(b)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
基板11の上に、所定のパターン(正極集電体12のパターン)の開口部が設けられたメタルマスク(図示せず)を配置する。その後、基板11の上側に例えばTiを10nmの厚さにスパッタして下地膜(図示せず)を形成し、続けて下地膜の上に例えばPt又はAlを100nmの厚さにスパッタして正極集電体12を形成する。次いで、正極集電体12の形成に使用したメタルマスクを除去する。
次に、図6(a),(b)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
上述の工程で正極集電体12を形成した後、基板11の上に所定のパターン(正極13のパターン)が設けられたメタルマスク(図示せず)を配置する。その後、基板11の上側に例えばLiCoO2を2.5μmの厚さにスパッタして、正極13を形成する。正極13は、その一部が正極集電体12と重なる位置に形成する。次いで、正極13の形成に使用したメタルマスクを除去する。
次に、図7(a),(b)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
上述の工程で正極13を形成した後、基板11の上に所定のパターン(固体電解質14のパターン)が設けられたメタルマスク(図示せず)を配置する。その後、基板11の上側に例えばLiPONを0.3μmの厚さに蒸着して、固体電解質14を形成する。固体電解質14は、正極13と負極15とが直接接触することがないように、正極13の全体を覆うように形成する。次いで、固体電解質14の形成に使用したメタルマスクを除去する。
次に、図8(a),(b)に構造を形成するまでの工程を説明する。
上述の工程で固体電解質14を形成した後、基板11の上に所定のパターン(負極15のパターン)のメタルマスク(図示せず)を配置する。その後、基板11の上側にLiを例えば2.0μmの厚さに蒸着して、負極15を形成する。次いで、負極15の形成に使用したメタルマスクを除去する。
続けて、基板11の上に所定のパターン(ヒューズ17のパターン)のメタルマスク(図示せず)を配置する。その後、基板11の上側にLiを例えば0.3μmの厚さに蒸着して、ヒューズ17を形成する。次いで、ヒューズ17の形成に使用したメタルマスクを除去する。
なお、この例では負極15の厚さとヒューズ17の厚さとが大きく異なるため、負極15とヒューズ17とをそれぞれ別のメタルマスクを用いて形成している。しかし、負極15の厚さとヒューズ17の厚さとが同じでよい場合は、負極15とヒューズ17とを同じメタルマスクを用いて形成してもよい。
次に、図9(a),(b)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
上述の工程で負極15及びヒューズ17を形成した後、基板11の上に所定のパターン(負極集電体16のパターン)の開口部を有するメタルマスク(図示せず)を配置する。その後、基板11の上側に例えばTiを10nmの厚さにスパッタして下地膜(図示せず)を形成し、続けて基板11の上側にPt又はAlを例えば100nmの厚さにスパッタして負極集電体16を形成する。次いで、負極集電体16の形成に使用したメタルマスクを除去する。このようにして、本実施形態に係る全固体二次電池が完成する。
上述の製造方法によれば、負極15とヒューズ17とを同一材料により同一の成膜工程で形成するので、製造コストの上昇が抑制される。
(実験)
以下、本実施形態に係る全固体二次電池を実際に製造し、直流電源から4.1Vの電圧を印加して充電を行った際の電流及び電圧の変化を調べた結果について説明する。
図1に示す構造の全固体二次電池10を製造した。この全固体二次電池10は、正極集電体11及び負極集電体12と、一辺が5mmの正方形のセル17と、セル17と負極集電体16との間に配置されたヒューズ17とを有する。
セル17の正極13は厚さが2.5μmのLiCoO2層からなり、固体電解質14は厚さが0.3μmのLiPON層からなり、負極15は厚さが2.0μmのLi層からなる。また、1セル当たりの充放電容量は約30μAhである。
ヒューズ17は、負極15と同様にLi層からなる。ヒューズ17の長さは3mm、幅は0.2mm、厚さは0.3μmである。また、ヒューズ17の抵抗値Rは4.7Ω、熱容量Pは1.7×10-5J/K、熱拡散Hは1.7×10-6J/(k・sec)である。
図10は、ヒューズに流れる電流とヒューズが溶断するまでの時間(溶断時間)との関係を示す図である。ヒューズ17に電流(I)が流れたときに発生するジュール発熱量はR×I2より求まり、これを熱容量Pと熱拡散Hとで除算すれば、単位時間の温度変化が求まる。図10の溶断時間は、このようにしてヒューズの温度がLiの溶融温度を超えるまでの時間を計算した結果を示している。
図11(a),(b)は、横軸に充電を開始してからの時間(経過時間)をとり、縦軸にヒューズ17に流れる電流及びセル18に印加される電圧をとって、それらの関係を示す図である。図11(a)は正常なセルに電圧を印加したときの電流及び電圧の変化を示し、図11(b)はショートが発生したセルに電圧を印加したときの電流及び電圧の変化を示している。
図11(a)からわかるように、正常なセルでは、電圧の印加を開始したときに最大電流(0.05mA)が流れ、その後時間の経過とともにセルに流れ込む電流は減少した。
一方、ショートが発生したセルでは、図11(b)に示すように、ショートが発生した直後(電圧の印加を開始してから約1分後)に約30mAもの電流が流れた。この場合、図10からわかるようにヒューズ17は約0.79秒で溶断する。
(変形例)
上述の実施形態では、ヒューズ17を負極15と同じ材料により形成している。しかし、ヒューズ17は、正極集電体12、正極13、又は負極集電体16と同じ材料により形成してもよい。
図12は、ヒューズ17を、正極集電体12と同一材料により同一の成膜工程で形成した全固体二次電池10aの平面図である。また、図13は、ヒューズ17を、負極集電体16と同一材料により同一の成膜工程で形成した全固体二次電池10bの平面図である。これらの図12,図13において、図1,図9に対応するものには図1,図9と同一符号を付している。
これらの全固体二次電池10a,10bにおいても、前述の実施形態と同様に、電解質に有機溶媒を含まないため、爆発や火災のおそれがなく、安全性が高い。また、ショートが発生したセル18が他のセル18から自動的に切り離されるため、ショートが発生した電池が救済される。更に、セル18と負極集電体16との間に小さなヒューズ17を配置するだけであるので、電池の小型化が容易である。更にまた、ヒューズ17を正極集電体12又は負極集電体16と同一材料により同一の成膜工程で製造できるので、製造コストの上昇が回避される。
以上の諸実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)第1の電極と第2の電極との間に固体電解質を挟んだ構造のセルと、
前記セルの前記第1の電極に接続される第1の集電体と、
前記セルの前記第2の電極に接続される第2の集電体と、
前記第1の集電体及び前記第2の集電体のいずれか一方と前記セルとの間に配置され、前記第1の電極、前記第2の電極、前記第1の集電体及び前記第2の集電体のうちのいずれかと同一材料により形成されたヒューズと
を有することを特徴とする全固体二次電池。
(付記2)前記ヒューズは、前記セルにショートが発生したときに前記ヒューズに流れる電流により溶断することを特徴とする付記1に記載の全固体二次電池。
(付記3)前記ヒューズの両端部が、中央部よりも幅広であることを特徴とする付記1又は2に記載の全固体二次電池。
(付記4)前記固体電解質が、LiPON又はLiPOを含んで構成されていることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の全固体二次電池。
(付記5)前記第1の電極が、Li、LiTiO2、カーボン、及びLiAlのいずれか1種により形成されていることを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の全固体二次電池。
(付記6)前記第2の電極が、LiCoO2、LiMnO2及びLiFePo4のいずれか1種により形成されていることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の全固体二次電池。
(付記7)基板上に第1の集電体を形成する工程と、
前記基板の上に、第1の電極と、前記第1の電極上に配置された固体電解質と、前記固体電解質の上に配置された第2の電極とを形成する工程と、
前記基板上に第2の集電体を形成する工程とを有し、
前記第1の集電体と前記第1の電極との間を電気的に接続するヒューズを、前記第1の集電体及び前記第1の電極のいずれか一方と同一材料により形成することを特徴とする全固体二次電池の製造方法。
(付記8)前記ヒューズは、前記セルにショートが発生したときに前記ヒューズに流れる電流により溶断するサイズに形成することを特徴とする付記7に記載の全固体二次電池の製造方法。
(付記9)前記ヒューズは、その両端が中央部よりも幅広となるように形成することを特徴とする付記7又は8に記載の全固体二次電池の製造方法。
10,10a,10b…全固体二次電池、11…基板、12…正極集電体、13…正極、14…固体電解質、15…負極、16…負極集電体、17…ヒューズ、18…セル。

Claims (4)

  1. 第1の電極と第2の電極との間に固体電解質を挟んだ構造のセルと、
    前記セルの前記第1の電極に接続される第1の集電体と、
    前記セルの前記第2の電極に接続される第2の集電体と、
    前記第1の集電体及び前記第2の集電体のいずれか一方と前記セルとの間に配置され、前記第1の電極、前記第2の電極、前記第1の集電体及び前記第2の集電体のうちのいずれかと同一材料により形成されたヒューズとを有し、
    前記ヒューズの前記第1の集電体、前記第2の集電体又は前記セルとの接続部が、前記第1の集電体、前記第2の集電体又は前記セルに近づくほど太くなる形状である
    ことを特徴とする全固体二次電池。
  2. 前記ヒューズは、前記セルにショートが発生したときに前記ヒューズに流れる電流により溶断することを特徴とする請求項1に記載の全固体二次電池。
  3. 前記固体電解質が、LiPON又はLiPOを含んで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の全固体二次電池。
  4. 基板上に第1の集電体を形成する工程と、
    前記基板の上に、第1の電極と、前記第1の電極上に配置された固体電解質と、前記固体電解質の上に配置された第2の電極とを形成する工程と、
    前記基板上に第2の集電体を形成する工程とを有し、
    前記第1の集電体と前記第1の電極との間を電気的に接続するヒューズを、前記第1の集電体及び前記第1の電極のいずれか一方と同一材料により形成し、前記ヒューズの前記第1の集電体又は前記第1の電極との接続部を、前記第1の集電体又は前記第1の電極に近づくほど太くなる形状とすることを特徴とする全固体二次電池の製造方法。
JP2013156338A 2013-07-29 2013-07-29 全固体二次電池及びその製造方法 Active JP6194672B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013156338A JP6194672B2 (ja) 2013-07-29 2013-07-29 全固体二次電池及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013156338A JP6194672B2 (ja) 2013-07-29 2013-07-29 全固体二次電池及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015026555A JP2015026555A (ja) 2015-02-05
JP6194672B2 true JP6194672B2 (ja) 2017-09-13

Family

ID=52491057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013156338A Active JP6194672B2 (ja) 2013-07-29 2013-07-29 全固体二次電池及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6194672B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020016602A1 (en) * 2018-07-20 2020-01-23 Dyson Technology Limited Energy storage device
GB2596664B (en) * 2018-07-20 2022-12-07 Dyson Technology Ltd Energy storage device

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102052003B1 (ko) * 2015-10-21 2019-12-04 주식회사 엘지화학 전극조립체
US10581109B2 (en) 2017-03-30 2020-03-03 International Business Machines Corporation Fabrication method of all solid-state thin-film battery
US10944128B2 (en) 2017-03-30 2021-03-09 International Business Machines Corporation Anode structure for solid-state lithium-based thin-film battery
US10903672B2 (en) 2017-03-30 2021-01-26 International Business Machines Corporation Charge method for solid-state lithium-based thin-film battery
US10622680B2 (en) 2017-04-06 2020-04-14 International Business Machines Corporation High charge rate, large capacity, solid-state battery
US11637353B2 (en) 2018-12-27 2023-04-25 Sion Power Corporation Electrodes, heaters, sensors, and associated articles and methods
US11322804B2 (en) 2018-12-27 2022-05-03 Sion Power Corporation Isolatable electrodes and associated articles and methods
JP2022516102A (ja) * 2018-12-27 2022-02-24 シオン・パワー・コーポレーション 電気化学デバイスおよび関連物品、コンポーネント、構成および方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05314969A (ja) * 1992-05-12 1993-11-26 Yuasa Corp 電池の製造方法
JP2004311073A (ja) * 2003-04-02 2004-11-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 過電流保護機能付きエネルギーデバイス及びその製造方法
JP2007115661A (ja) * 2005-09-21 2007-05-10 Sumitomo Electric Ind Ltd 薄膜リチウム電池

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020016602A1 (en) * 2018-07-20 2020-01-23 Dyson Technology Limited Energy storage device
JP7112585B2 (ja) 2018-07-20 2022-08-03 ダイソン・テクノロジー・リミテッド エネルギー貯蔵デバイス
GB2596664B (en) * 2018-07-20 2022-12-07 Dyson Technology Ltd Energy storage device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015026555A (ja) 2015-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6194672B2 (ja) 全固体二次電池及びその製造方法
KR102272264B1 (ko) 단락 연결부를 갖는 전지 모듈
CN100472850C (zh) 电极组件和使用该电极组件的可再充电电池
TWI575832B (zh) A protective element, a manufacturing method of a protective element, and a battery module in which a protective element is incorporated
KR101278503B1 (ko) 이차전지용 부품 및 그 제조 방법, 및 상기 부품을 사용하여 제조된 이차전지와 멀티 전지 시스템
US11121439B2 (en) Secondary battery
JP5952673B2 (ja) 保護素子及びバッテリパック
CN103066339B (zh) 整体式单元电压感测线路熔断装置
JP2954147B1 (ja) 防爆型二次電池
WO2008065900A1 (fr) Batterie
JP5952674B2 (ja) 保護素子及びバッテリパック
US10056600B2 (en) Battery pack
JP6081096B2 (ja) 保護素子及びバッテリパック
WO2014010460A1 (ja) 保護素子
JP2015103521A (ja) 二次電池
CN106611832A (zh) 电池单元
WO2020200155A1 (zh) 区域化设计的极片及其电池
KR20150032086A (ko) 안전부재를 갖는 이차 전지
US20230299432A1 (en) Electrode-Lead-Integrated Electrode Assembly and Method of Manufacturing the Same
KR20210050255A (ko) 이종금속으로 이루어진 버스바 및 이의 제조 방법
KR20170053886A (ko) 이차전지용 보호회로 및 그것의 제어방법
TW201517106A (zh) 保護元件
JP2012174418A (ja) 非水電解質電池、及び電池システム
KR20120130557A (ko) 안전성이 향상된 전극조립체 및 이를 이용하여 이차전지
JP2014127269A (ja) 保護素子、バッテリモジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170718

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6194672

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150