JP6191620B2 - 熱電変換素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スピンゼーベック効果及び逆スピンホール効果に基づく熱電変換素子、及びその製造方法に関する。
近年、「スピントロニクス(spintronics)」と呼ばれる電子技術が脚光を浴びている。従来のエレクトロニクスは、電子の1つの性質である「電荷」だけを利用してきたが、スピントロニクスは、それに加えて、電子の他の性質である「スピン」をも積極的に利用する。特に、電子のスピン角運動量の流れである「スピン流(spin-current)」は重要な概念である。スピン流のエネルギー散逸は少ないため、スピン流を利用することによって高効率な情報伝達を実現できる可能性がある。従って、スピン流の生成、検出、制御は重要なテーマである。
例えば、電流が流れるとスピン流が生成される現象が知られている。これは、「スピンホール効果(spin-Hall effect)」と呼ばれている。また、その逆の現象として、スピン流が流れると起電力が発生することも知られている。これは、「逆スピンホール効果(inverse spin-Hall effect)」と呼ばれている。逆スピンホール効果を利用することによって、スピン流を検出することができる。尚、スピンホール効果も逆スピンホール効果も、「スピン軌道相互作用(spin orbit coupling)」が大きな物質(例:Pt、Pd)において有意に発現する。
また、最近の研究により、磁性体における「スピンゼーベック効果(spin-Seebeck effect)」の存在も明らかになっている。スピンゼーベック効果とは、磁性体に温度勾配が印加されると、温度勾配と平行方向にスピン流が誘起される現象である(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。すなわち、スピンゼーベック効果により、熱がスピン流に変換される(熱スピン流変換)。特許文献1では、強磁性金属であるNiFe膜におけるスピンゼーベック効果が報告されている。非特許文献1、2では、イットリウム鉄ガーネット(YIG、Y3Fe5O12)といった磁性絶縁体と起電体膜との界面におけるスピンゼーベック効果が報告されている。
尚、温度勾配によって誘起されたスピン流は、上述の逆スピンホール効果を利用して電界(電流、電圧)に変換することが可能である。つまり、スピンゼーベック効果と逆スピンホール効果を併せて利用することによって、温度勾配を電気に変換する「熱電変換」が可能となる。
図1は、特許文献1に開示されているスピンゼーベック効果を用いた熱電変換素子の構成を示している。サファイア基板101の上に熱スピン流変換部102が形成されている。熱スピン流変換部102は、Ta膜103、PdPtMn膜104及びNiFe膜105の積層構造を有している。NiFe膜105は、面内方向の磁化を有する磁性膜である。更に、NiFe膜105上には、起電体膜としてPt膜106が形成されており、そのPt膜106の両端は端子107−1、107−2にそれぞれ接続されている。
このように構成された熱電変換素子において、NiFe膜105が、スピンゼーベック効果によって温度勾配からスピン流を生成する役割を果たし、Pt膜106が、逆スピンホール効果によってスピン流から起電力を生成する、スピン流−電流変換材料としての役割を果たす。具体的には、NiFe膜105の面内方向に温度勾配が印加されると、スピンゼーベック効果により、その温度勾配と平行な方向にスピン流が発生する。すると、NiFe膜105からPt膜106にスピン流が流れ込む、あるいは、Pt膜106からNiFe膜105にスピン流が流れ出す。Pt膜106では、逆スピンホール効果により、スピン流方向とNiFe磁化方向とに直交する方向に起電力が生成される。その起電力は、Pt膜106の両端に設けられた端子107−1、107−2から取り出すことができる。
図2は、特許文献2に開示されている縦型の熱電変換素子の構成を示している。図2に示されるように、磁性体層110上に起電体層120が積層されている。縦型の熱電変換素子の場合、温度勾配は、その積層方向に印加される。
温度勾配が積層方向に印加されると、熱スピン流は同じ方向に、つまり温度の高い方から低い方へ流れる。熱スピン流は、さらに磁性体層110と起電体層120の界面で、スピン注入と呼ばれる過程を経て、起電体膜へ純スピン流を発生させる。スピン注入とは、界面近傍で磁化方向を中心に歳差運動するスピンが、起電体膜中のスピンを持たない伝導電子と相互作用し、スピン角運動量を受け渡したり、受け取ったりする現象である。その結果、起電体層120中のスピン注入界面付近には、スピンを持った伝導電子による「純スピン流」が生成される。この純スピン流では、アップスピンとダウンスピンが互いに逆方向に流れるため、純スピン流の向きに電荷移動は存在しないが、スピンの運動量だけが流れる。
起電体層120が大きなスピン軌道相互作用を持つ材料で形成されていた場合、逆スピンホール効果により、スピン流方向と磁化方向とに直交する方向に起電力が生成される。
以上に説明されたようなスピン流熱電変換素子において、得られる起電力の大きさは、磁性体層で発生するスピン流の大きさに、スピン流注入効率(起電体層との界面におけるスピン流の注入効率)とスピン流−電流変換効率(スピン流が起電体層における逆スピンホール効果によって起電力に変換される効率)を掛け合わせることにより得られる。従って、スピン流そのものの大きさ、スピン流注入効率、スピン流−電流変換効率の3つの指標を同時に大きくすることが、より出力の大きい熱電変換素子を得るために必要である。それらの中でも、起電体層におけるスピン流−電流変換効率の向上は、他のスピントロニクス素子においても重要な課題である。
ここで、起電体層の材料は、電気伝導性とスピンホール伝導性を併せ持つものである。スピンホール伝導性/電気伝導性を表す無次元の指標は、「スピンホール角」と呼ばれる。スピンホール角は、スピンホール効果の大きさの指標として用いられている。
典型的な実験では、起電体層として、スピンホール角の大きいPtが単体で用いられることが多い。同様の貴金属でAuやAg、Cuなどは、単体ではPtのスピンホール角に及ばないが、例えば、Auに微量のFeを不純物として導入したり、CuにIrを添加したりすることで、Pt単体よりも大きなスピンホール角が得られる場合がある。
特開2009−130070号公報 特開2011−249746号公報
Uchida et al., "SpinSeebeck insulator", Nature Materials, 2010, vol.9,p.894. Uchida et al., "Observation of longitudinal spin-Seebeck effect in magnetic insulators",Applied Physics Letters, 2010, vol.97, p172505.
これまでのスピントロニクス素子に用いるスピン流−電流変換材料の探索は、主にスピンホール角の増大に主眼が置かれている。その一方で、スピン流−電流変換材料を実際の素子に用いる場合には、スピンホール角の大きさ以外にも、解決すべき課題がある。一つは、製造コストの課題である。単体でスピンホール角の大きな材料はPtやPdなど高価な材料である。そのため、より安価なスピン流−電流変換材料を探索する必要がある。
本発明の1つの目的は、熱電変換素子に関して、新たなスピン流−電流変換材料を提供することにある。
本発明の1つの観点において、熱電変換素子は、面内磁化を有する磁性体層と、磁性体層と磁気的に結合する起電体層と、を備える。起電体層は、炭素材料で形成され、且つ、電気伝導度の異方性を有し、更に、添加物を含有している。
本発明によれば、熱電変換素子に関して、新たなスピン流−電流変換材料が提供される。
図1は、特許文献1に記載されている熱電変換素子を示す概略図である。 図2は、典型的な縦型の熱電変換素子を示す概略図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る熱電変換素子を示す概略図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る熱電変換素子の起電体層を説明するための概略図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る熱電変換素子の起電体層の作用を説明するための概略図である。 図6Aは、第1の実施例を示す断面図である。 図6Bは、第1の実施例を示す断面図である。 図6Cは、第1の実施例を示す断面図である。 図6Dは、第1の実施例を示す断面図である。 図6Eは、第1の実施例を示す断面図である。 図6Fは、第1の実施例を示す断面図である。 図7Aは、第2の実施例を説明するための概念図である。 図7Bは、第2の実施例を説明するための概念図である。 図8Aは、第2の実施例を示す断面図である。 図8Bは、第2の実施例を示す断面図である。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態に係る熱電変換素子及びその製造方法を説明する。
1.第1の実施の形態
1−1.全体構成
図3は、第1の実施の形態に係る熱電変換素子を概略的に示している。熱電変換素子は、少なくとも一つの面内方向の磁化を有する磁性体層10と、その磁性体層10と磁気的に結合する起電体層20とを備えている。尚、面内方向は、互いに直交するx方向とy方向とで規定される。z方向は、面内方向と直交する垂直方向であり、磁性体層10と起電体層20の積層方向に平行である。
磁性体層10は、スピンゼーベック効果を発現する材料で形成される。磁性体層10の材料は、強磁性金属であってもよいし、磁性絶縁体であってもよい。強磁性金属としては、NiFe、CoFe、CoFeBなどが挙げられる。磁性絶縁体としては、イットリウム鉄ガーネット(YIG,Y3Fe5O12)、ビスマス(Bi)をドープしたYIG(Bi:YIG)、ランタン(La)を添加したYIG(LaY2Fe5O12)、イットリウムガリウム鉄ガーネット(Y3Fe5−xGaxO12)などが挙げられる。尚、電子による熱伝導を抑えるという観点から言えば、磁性絶縁体を用いることが望ましい。
磁性体層10の形成方法としては、スパッタ法、有機金属分解法(MOD法)、ゾルゲル法、エアロゾルデポジション法(AD法)、フェライトめっき法、液相エピタキシー法、固相エピタキシー法、気相エピタキシー法、ディップ法、スプレー法、スピンコート法及び印刷法などが挙げられる。この場合、磁性体層10は何らかの支持体上に成膜される。あるいは、結晶引き上げ法等を用いて形成された磁性絶縁体ファイバや、焼結法や溶融法等を用いて形成されたバルク体を、磁性体層10として用いることが出来る。
起電体層20は、逆スピンホール効果(スピン軌道相互作用)を発現する材料で形成される。本実施の形態に係る起電体層20の詳細は後述される。
このような熱電変換素子に対してz方向の温度勾配を印加した場合、磁性体層10と起電体層20との間の界面にスピン流が誘起される。このスピン流を、起電体層20における逆スピンホール効果によって電気的な起電力に変換し、電力として取り出すことで、「温度勾配から熱起電力を生成する熱電変換」が可能となる。
1−2.起電体層
本実施の形態では、起電体層20の材料として、炭素を母材とした導電性材料が用いられる。但し、炭素は、軽元素で有効核電荷も小さいため、大きなスピン軌道相互作用は期待できない。理論的には、一部グラフェンなどの非常に薄い特殊な炭素膜において、スピンホール効果が観測される可能性が予測されているが、実際に観測されたとしても、スピン流、電流ともにグラフェン面内に生じる構成であるために、スピン流熱電変換素子には利用できない。そこで、本実施の形態では、次のような工夫が加えられる。
まず、起電体層20は、電気伝導度の異方性を有するように形成される。例えば、起電体層20は、層状または筒状の異方性構造を有する。
図4は、起電体層20の構成の一例を示している。図4の例では、起電体層20は、層状の異方性構造を有する。具体的には、起電体層20は、層状炭素21の積層構造を有している。各々の層状炭素21(炭素膜)が構成する二次元面は、磁性体層10と起電体層20の界面に略平行である。
更に、起電体層20の炭素材料には、添加物22が加えられる。図4に示されるように、添加物22は、分子、イオンなどの形で、層状炭素21による二次元炭素シート間に存在している。つまり、層状炭素21と添加物22が層状に堆積している。
添加物22としては、例えば、最外殻にd電子もしくはf電子を有する元素を含んだ材料を用いることができる。この添加物22は、“外因性のスピンホール効果”を発現させるために加えられている。外因性のスピンホール効果とは、バルク中で不純物などによって特異に存在するポテンシャルでスピン流が散乱を受けるとき、スピンの向き(アップ/ダウン)によって散乱される向き(左/右)が異なる現象である。
図5を参照して、本実施の形態に係る熱電変換素子における、熱スピン流−起電力変換を説明する。図5において、熱電変換素子は、面内磁化M(x方向)を有する磁性体層10と、その磁性体層10上に配置された起電体層20を備えている。起電体層20は、層状炭素21で形成されており、更に、添加物22を含有している。
このような構造の熱電変換素子に対して、磁性体層10から起電体層20へ向かう温度勾配が印加される。この場合、磁性体層10には、スピン同士の相互作用を介した熱スピン流が生成する。更に、磁性体層10と起電体層20との界面では、層状炭素21の伝導電子にスピン角運動量を受け渡す形でスピン注入が生じ、層状炭素21に純スピン流が生じる。この純スピン流は、磁性体層10の磁化Mに平行なアップスピンと、反平行なダウンスピンが共存するように発生する。そして、アップスピンは温度勾配に沿って、ダウンスピンは温度勾配をさかのぼるように流れる。
このように運動するスピン伝導電子は、近傍に添加物22が存在していると、その添加物22が作る不純物ポテンシャルを感じる。これにより、図5に示されるように、スピン伝導電子の運動は、添加物22を支点にして横向きの運動に変わる。その結果、純スピン流と直交する方向に電流が流れる、すなわち、逆スピンホール効果が発現する。
このとき生じるスピンホール伝導度は、層状炭素21の大きな層内電気伝導性を反映して非常に大きな値となる。一方、スピンホール角を定義する場合の層状炭素21の電気伝導性は小さな層間の電気伝導性を反映するため、結果として大きなスピンホール角を得ることが可能となる。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、添加物22を炭素材料に加えることにより、外因性のスピンホール効果を得ることができる。更に、電気伝導度の異方性という新しい機構を組み合わせることによって、これまでに無いメカニズムによって大きなスピンホール角が実現される。結果として、スピン流−電流変換材料の変換効率が向上し、ひいては、スピン流熱電変換素子の変換効率も大きく向上する。
尚、本実施の形態に係る起電体層20は、縦型の熱電変換素子だけでなく、図1で示されたような横型の熱電変換素子にも適用可能である。横型の熱電変換素子であっても同じ効果が得られる。
2.第2の実施の形態
2−1.構成
例えば、起電体層20として、グラファイト層間化合物(GIC)を利用することができる。図4で示されたように、層状炭素21が形成する二次元炭素シートは、磁性体層10と起電体層20との界面に平行に広がっている。それら二次元炭素シート間には、添加物22が、分子、イオンなどの形で、面内、面直方向ともにある周期をもって存在している。添加物22としては、重い遷移金属(例えばSr、Ba、Y、Eu、Gd、Yb、Biなど)や希土類金属を用いることができる。
添加物22の周期性は、GICを合成する際の熱処理などの条件によって調整することができるため、より大きなスピンホール角が得られるように最適化することが可能である。尚、この周期性は、熱的に安定な平衡状態として存在するものであるが、外因性スピンホール効果の原理に照らし合わせれば、添加物22が周期的に存在していなくても、当然スピンホール角の増大効果は得られる。
2−2.形成方法
グラファイト層間化合物(GIC)を利用した起電体層20の形成方法としては、次の2つが考えられる:(1)まず層状炭素21を磁性体層10表面に付加した後に、液相や気相中でGICに変化させる方法、(2)あらかじめ合成したGICを磁性体層10に転写や吹き付け等の工程によって付加する方法。
磁性体層10表面に層状炭素21を付加する方法としては、次のものが考えられる。例えば、一般に入手可能である高配向グラファイト(HOPG)やキッシュグラファイトを用いて、参考文献1(K. S. Novoselov et al., “Electric Field Effect in Atomically
ThinCarbon films” Science 306 (2004) pp.666-669)に記載の薄片付着方法等を用いることが出来る。また、参考文献2(H.
Hiura et al., “Liquid phase growth of graphene on silicon carbide”,Carbon 50
(2012) pp.5076-5084. )に開示されている液相成長法を用いて磁性体層10表面に成膜したり、グラファイトやグラフェン、カーボンナノホーンなどの層状炭素材料のエアロゾル体を、基板に吹き付けて成膜するエアロゾルデポジション(AD)法を用いたりすることも可能である。
GICの合成としては、参考文献3(M.S. Dresselhaus et al., “Intercalation compounds of graphite”
Advances in physics 51, (2002) pp.1-186)に記載された方法を用いることが出来る。具体的には、一般に入手可能である高配向グラファイト(HOPG)やキッシュグラファイトや、上記参考文献2に開示されている液相成長法で作成した層状炭素を原料に、目的の添加物を気相輸送法、液相法、電気化学法などの方法を用いて層間に挿入する方法である。
またGICの合成は、先に磁性体層10表面へ固定した層状炭素材料を後からGICに加工するだけではなく、磁性体層10表面への固定に先立って予め合成しておくことも可能である。つまり、上記参考文献1に記載の薄片付着方法や、AD法によってGICそのものを直接成膜することも可能である。
その他にも、AD法を用いる場合に、添加物として用いる材料と同時に吹き付けて成膜する方法や、参考文献2に開示されているグラフェン膜の液相成長法に続く一貫工程の中で触媒原料などを変えてGIC化工程を行うことで起電体層20を作成することが可能である。
このように、起電体層20の材料として、これまでよりも安価なものを用いることができる。また、従来よりも簡易な方法で起電体層20を作成することができる。
3.第3の実施の形態
起電体層20は必ずしも一般的なGICに観られるステージ構造を取らなくてもよい。つまり、添加物22はGICのように単原子層もしくは単分子層を構成するのではなく、1層以上のより厚い膜で構成されるハイブリッド膜であっても良い。このとき最適な添加物22の量、つまり膜厚は、スピンホール角の増大効果と製造コスト、その他膜の耐久性や機能性など、総合的な観点から最適な条件を設定することが可能である。
4.第4の実施の形態
層状炭素21の代わりに、カーボンナノチューブなどの“筒状炭素材料”を用いることによっても同様の効果を得られる。この場合、カーボンナノチューブには、Gd内包フラーレンを筒内に内包したGdピーポッドなど形で、4d、5d軌道や4f、5f軌道の電子をもつ重金属を添加物として用いることが出来る。また、筒状炭素材料を用いる場合も、上記のハイブリッド膜構造を利用することが可能である。
5.様々な実施例
5−1.第1の実施例
図6A〜図6Fは、第1の実施例を説明するための断面図である。
熱電変換素子が形成される基板31としては、厚さ700umの結晶性ガドリニウムガリウムガーネット(GGG)ウェハが用いられる(図6A)。
磁性体層10としては、ビスマス置換イットリウム鉄ガーネット(Bi:YIG、組成はBiY2Fe5O12)が用いられる(図6B)。そのBi:YIG膜32は、有機金属分解法(MOD法)により成膜可能である。溶液は(株)高純度化学研究所製のMOD溶液を用いる。この溶液中では、適切なモル比率(Bi:Y:Fe=1:2:5)からなる金属原材料が、カルボキシル化された状態で酢酸エステル中に3%の濃度で溶解されている。この溶液をスピンコート(回転数1000rpm、30s回転)でGGG基板31上に塗布し、150℃のホットプレートで5分間乾燥させた後、500℃で5分間の仮アニールを行い、最後に電気炉中で700℃の高温かつ大気雰囲気下で14時間かけて本アニールさせる。これにより、GGG基板31上に、膜厚約65nmの結晶性Bi:YIG膜32が形成された。
続いて、起電体層20形成の第一工程として、液体ガリウムを触媒として用いた上記参考文献2に記載の液相成長法を応用してグラファイト膜を作成する。具体的には、Bi:YIG膜32と、炭素の供給源となるグラファイトブロック34とで、低融点金属であるガリウム触媒33(液体Ga触媒)を挟みこむ(図6C)。この状態で、10 −3 Pa程度の真空チャンバに導入し、100度/分程度の速度で、約900度に加熱した状態で5分保持し、約50度/分程度の速度で室温まで冷却する。
その結果、光透過率変化などを評価することによって約5層程度のグラファイト層35を確認することが出来る(図6D)。グラファイト層35の成長速度は、温度条件や処理時間に依存し、さらに試料中の温度勾配にも敏感である。加熱状態でBi:YIG膜32とグラファイトブロック34には、温度差が出来るだけ生じないような条件で作成を行う必要があるが、実験のセットアップによっては成長速度は大きく変化する。
グラファイト層35を形成した基板は、一度大気中に取り出しグラファイトブロック34とGa触媒33を除去し、洗浄する。その後、マグネトロンスパッタ蒸着装置に導入し、約1nmのGd膜36を蒸着する(図6E)。
更に、基板全体を10 −3 Paの真空中、700度で2時間加熱処理することでGd−GIC層37を作成する(図6F)。
最後に、コンタクト用のTi/Auパッドを蒸着したのち、2x8mmの短冊状に切断しで評価用素子を作成することができる。
熱電変換能は、基板を含む試料全体にわたり垂直方向に10K程度の温度差をかけた状態で、約±100mTの外部磁場を印可し、パッド間の開放電圧の変化を測定することで明らかとなる。測定の結果、外部磁場の反転に応じて出力電圧が反転する様子と、温度勾配の反転に応じても出力電圧が反転する様子を測定することが出来れば、スピンゼーベック効果が観測されたと判断することが出来る。
本実施例では、真空プロセスを用いているものの、理想的な構造のGd−GICを作成することによって、Ptよりも大幅に安価な炭素に少量の不純物を添加するだけで、Ptに十分匹敵する変換効率で、スピン流熱電変換素子を作成することが出来る。
5−2.第2の実施例
第2の実施例では、起電体層20を作成するための炭素材料として、カーボンナノホーン(CNH)を利用する。CNHは、液相処理によって様々な金属や分子を内包することができる。
使用する日本電気製の高純度CNHは、直径が約100nmでサイズの揃った均質な粉体状の炭素材料で、図7Aに示されるように三角錐状の無数の突起で覆われた構造をしている。突起の表面は、単層〜数層のグラファイトシートで構成されており、内部はほぼ閉じられている。
ここでは、参考文献4(A. Hashimoto et al., “Selective deposition of a gadolinium(III)cluster in a hole opening of single−wall carbon nanohorn”, Proceedings of theNational Academy of Sciences 101 (2004) pp.8527−8530.)に記載の手法に準じてGd内包CNHを合成した。まず、CNH表面に格子欠陥(図7B参照)を形成するため、100mgのCNHを0.1MPaの酸素雰囲気中580度で10分間加熱処理する。続いて、ガドリニウムトリアセテートテトラハイドレイト100mlを貧溶媒であるメタノール40mlに溶解する。さらにCNHを加え10s超音波分散処理を施してから、室温で24時間撹拌しながら安定化する。この溶液を、フィルタでろ過することで9割以上の収率でGd−CNHを得ることが出来る。
このGd−CNHを用いてエアロゾルデポジション(AD)法を行うことで、以下の通
り熱電変換素子の作成を行った。
まず、図8Aに示されるように、GGG基板41上にBi:YIG膜42が形成された。GGG基板41及びBi:YIG膜42の形成方法は、上記第1の実施例の場合と同様である。
次に、図8Bに示されるように、Bi:YIG膜42上にGd−GIC層43が形成される。具体的には、Gd内包CNHはエアロゾル発生容器に詰めておき、基板は成膜チャンバ内のホルダに固定する。次に、この状態でロータリーポンプで成膜チャンバを100Pa程度まで減圧させ、成膜チャンバとエアロゾル発生容器との間に圧力差を生じさせる。これにより、Bi:YIG微粒子を成膜チャンバ内へと引き込み、ノズルを通してポリイミド基板上に吹き付ける。吹き付けられる微粒子は300m/s程度の速度で基板に衝突し、このときの衝突エネルギーによって粉砕・再結合し、基板上にGd内包CNH膜を堆積する。このとき基板表面を2次元的にスキャンすることで、基板上に均一なGd内包CNH膜を膜厚100nmで成膜することが出来る。この時の基板上のCNHはほぼ球状の外形は崩れ、炭素シートが基板表面にほぼ平行な状態で堆積した構造を取る。
本実施例によれば、高真空を利用しない製造プロセスを用いてもスピン流熱電変換素子を作成することが可能となる。
また、MOD法で作成したBi−YIG膜42の代わりに、AD法をもちいてもBi−YIG膜42を作成することも可能である。その場合は、同じ装置内で一貫して製造プロセスを運用することができ、より製造コストを低減することができる。
5−3.第3の実施例
第3の実施例では、第2の実施例で用いた比較的高額なCNHの代わりに、より安価な粉体グラファイトを用いてスピン流熱電変換素子を作成する。
磁性体層と基板は、第1、第2の実施例と同じである。粉体グラファイトは、一般に購入可能な材料で実験では、平均直径約200nmの物を利用できる。粉体グラファイトは、粉体のGdとともに真空中1100度で24時間、加熱処理を行った後、希塩酸で洗浄し余分なGdを除去することで、粉体のGd−GIC試料を作成することが可能である。この粉体Gd−GICを原材料として、Bi:YIG層上に、AD法により約100nmの厚さの起電体層20を作成する。
Pt膜を用いた素子と比較すると、高真空を利用しない製造プロセスを用いてより低コストでスピン流熱電変換素子を作成することが出来る。
5−4.第4の実施例
第4の実施例では、起電体層20を作成するための炭素材料として、カーボンナノチューブ(CNT)を利用する。
CNTとしては、スーパーグロース法で作成した単層CNT(SWNT)を用いて、以下の手順でSWNT浮遊溶液を作成する。まず、SWNTを400度の大気中で60分間加熱処理する。0.1mgのSWNTを秤量し、10mlのジクロロベンゼンに投入する。Ti製の超音波攪拌ヘッドを液中に浸け、10分間攪拌する。攪拌してできた混濁液は、回転半径約10cm、チューブ角度45度の遠心分離機を用いて、3000RPMで1分、遠心分離を行った後、その上清液をSNWT浮遊液として用いる。
基板には第2の実施例に記載のAD法により2インチのガラス基板上に作成したBi:YIG基板を用いる。基板を、スピンコーターのウェハーチャックに固定したら、3000RPMで連続的に回転させ、5mlのSWNT浮遊液を100ulずつ10秒間隔で連続的に滴下し、合計50回スピンコートすることで、SWNT付着Bi:YIG基板を得る。
続いて、ガドリニウムトリアセテートテトラハイドレイト100mlを貧溶媒であるメタノール40mlに溶解し、さらにCNHを加え10s超音波分散処理を施してから、室温で24時間撹拌しながら安定化する。この溶液にSWNT付きBi:YIG基板を24時間浸漬する。これにより、Gd内包SWNTを起電体層として有するスピン流熱電変換素子基板を作成することが出来る。
基板上のSWNTは、基板中心から放射状に長く伸びた状態で基板に固定されている、つまり配向しているため、素子を切り出す際も、SWNTの配向する向きに平行に切ることで、より効果的に電力を取り出すことが出来る。
本実施例によれば、電気伝導の異方性が非常に大きいSWNTの配向膜を用いることで、より大きなスピンホール角を実現した起電体層を有するスピン流熱電変換素子を作成することができる。
更に、本実施例ではSWNT原料の過熱処理以外には、加熱プロセスが無く、また真空プロセスも無いため、簡便で、十分にコストを抑えることが可能である。
以上、本発明の実施の形態が添付の図面を参照することにより説明された。但し、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更され得る。例えば、上述の実施の形態の、矛盾の無い範囲での任意の組み合わせも、本発明の実施の形態たり得る。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
面内磁化を有する磁性体層と、
前記磁性体層と磁気的に結合する起電体層と
を備え、
前記起電体層は、炭素材料で形成され、且つ、電気伝導度の異方性を有し、更に、添加物を含有している
熱電変換素子。
(付記2)
付記1に記載の熱電変換素子であって、
前記起電体層は、グラファイト層間化合物である
熱電変換素子。
(付記3)
付記1に記載の熱電変換素子であって、
前記起電体層において、前記炭素材料と前記添加物が層状に堆積している
熱電変換素子。
(付記4)
付記1乃至3のいずれか一項に記載の熱電変換素子であって、
前記炭素材料は、カーボンナノホーンである
熱電変換素子。
(付記5)
付記1乃至3のいずれか一項に記載の熱電変換素子であって、
前記炭素材料は、筒状の炭素材料である
熱電変換素子。
(付記6)
付記5に記載の熱電変換素子であって、
前記筒状の炭素材料は配向膜を形成する
熱電変換素子。
(付記7)
付記1乃至6のいずれか一項に記載の熱電変換素子であって、
前記添加物は、最外殻にd電子もしくはf電子を有する元素を含んでいる
熱電変換素子。
(付記8)
面内磁化を有する磁性体層を形成するステップと、
前記磁性体層と磁気的に結合する起電体層を形成するステップと
を含み、
前記起電体層は、炭素材料で形成され、且つ、電気伝導度の異方性を有し、更に、添加物を含有している
熱電変換素子の製造方法。
なお、本出願は、平成24年12月19日に出願された日本特許出願番号2012−277353に基づく優先権を主張するものであり、日本特許出願番号2012−277353における開示内容は引用により本出願に組み込まれる。

Claims (8)

  1. 面内磁化を有する磁性体層と、
    前記磁性体層と磁気的に結合する起電体層と
    を備え、
    前記起電体層は、炭素材料で形成され、且つ、電気伝導度の異方性を有し、更に、添加物を含有している
    熱電変換素子。
  2. 請求項1に記載の熱電変換素子であって、
    前記起電体層は、グラファイト層間化合物である
    熱電変換素子。
  3. 請求項1に記載の熱電変換素子であって、
    前記起電体層において、前記炭素材料と前記添加物が層状に堆積している
    熱電変換素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱電変換素子であって、
    前記炭素材料は、カーボンナノホーンである
    熱電変換素子。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱電変換素子であって、
    前記炭素材料は、筒状の炭素材料である
    熱電変換素子。
  6. 請求項5に記載の熱電変換素子であって、
    前記筒状の炭素材料は配向膜を形成する
    熱電変換素子。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の熱電変換素子であって、
    前記添加物は、最外殻にd電子もしくはf電子を有する元素を含んでいる
    熱電変換素子。
  8. 面内磁化を有する磁性体層を形成するステップと、
    前記磁性体層と磁気的に結合する起電体層を形成するステップと
    を含み、
    前記起電体層は、炭素材料で形成され、且つ、電気伝導度の異方性を有し、更に、添加物を含有している
    熱電変換素子の製造方法。
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