JP6191152B2 - 振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、及び移動体 - Google Patents

振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、及び移動体 Download PDF

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Description

本発明は、厚み滑り振動を励振する振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、及び移動体に関する。
主振動である厚み滑り振動を励振するATカット水晶振動子は、小型化、高周波数化に適し、且つ周波数温度特性が優れた三次曲線を呈するので、発振器、電子機器等の多方面で使用されている。特に、近年では伝送通信機器やOA機器の処理速度の高速化、或いは通信データや処理量の大容量化が進むのに伴い、それに用いられる基準周波数信号源としてのATカット水晶振動子に対し高周波化の要求が強まっている。厚み滑り振動で励振するATカット水晶振動子の高周波化には、振動部分の厚みを薄くすることにより高周波化を図るのが一般的である。
しかし、高周波化に伴い、振動部分の厚みが薄くなると、周波数の調整感度が高まるため周波数追い込み精度が悪くなり、振動子の製造歩留りが低下するという問題があった。これに対し、特許文献1には、温度補償型発振器の振動素子において、長方形状の励振電極の四隅を略均等に切り欠き、その面積を切り欠く前との面積比で95%〜98%とし、振動子の容量比γ(=C0/C1、ここで、C0は等価並列容量、C1は等価直列容量)を小さくすることで、周波数可変感度を大きくし、発振周波数の合わせ込みの余裕度を大きくできることが開示されている。
また、特許文献1の段落[0024]においては、「面積比が95%未満であると、実際に振動に寄与している振動部分の励振電極部を欠くことになり、等価直列容量C1が小さくなり、容量比γを小さくする効果が得られなくなる。」と記載されている。
特開2002−111435号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示されているように、励振電極の四隅を切り欠き面積比で95%〜98%とし、容量比γを小さくできたとしても、温度補償型発振器では電気的特性上十分ではあるが、電圧制御型発振器に用いられる振動子においては、劣化した周波数調整精度を補う程の周波数可変感度が得られないという課題があった。
そこで、例えば、高周波(200MHz以上)において、電圧制御型発振器の周波数可変範囲を大きくすることを可能とする振動子の実現する必要がある。
したがって、本願発明における課題は、引用文献1に記載された振動子よりも容量比γの小さな振動素子を提供することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[形態1]本形態に係る振動素子は、厚み滑り振動で振動し、表裏の関係にある第1の主面及び第2の主面を含む基板と、前記第1の主面に配置され、仮想の四角形に内接する辺又は円周を含む第1の励振電極と、前記第2の主面に配置されている第2の励振電極と、を含み、前記四角形の面積をS1、前記第1の励振電極の面積をS2としたとき、
87.7%≦(S2/S1)<95.0%
の関係を満たすことを特徴とする。
本形態によれば、基本波の厚み滑り振動で励振する高周波の振動素子において、振動素子の容量比γが小さくなるという効果がある。
[形態2]本形態に係る振動素子は、前記第1の励振電極は、前記四角形の少なくとも三隅を切り欠いた形状であることを特徴とする。
本形態によれば、基本波の厚み滑り振動で励振する高周波の振動素子において、実際に振動に寄与しない励振電極の四隅のうち少なくとも三隅を取り除いた第1の励振電極を設けたので、等価直列容量C1はほとんど影響がなく変化しないが、等価並列容量C0は小さくなった面積に比例して小さくなるため、振動素子の容量比γが小さくなり、大きな周波数可変感度を有する電圧制御型発振器が得られるという効果がある。
[形態3]上記形態に記載の振動素子において、前記第1の励振電極は、平面視で、前記第2の励振電極の外縁以内に配置されていることを特徴とする。
本形態によれば、基本波の厚み滑り振動で励振する高周波の振動素子において、平面視で第1の励振電極と第2の励振電極との面積が同一の場合に比べ、電極の厚みを厚くできるので、電極膜のオーミックロスを低減し、主振動のCI値の劣化を低減できるという効果がある。
また更に、第1の励振電極と第2の励振電極とを金属マスク法で形成する場合、マスクの多少の位置ずれがあった場合でも、平面視で第1の励振電極と第2の励振電極とが重なる面積が変化し難いため、等価直列容量C1と等価並列容量C0のばらつきが生じないので、容量比γのばらつきが小さい振動素子が得られるという効果がある。
[形態4]上記形態に記載の振動素子において、前記第1の励振電極と接続され、前記第1の主面に配置されているリード電極を有し、前記リード電極は、前記第1の励振電極の外縁のうち前記切り欠いた領域外の外縁から延在していることを特徴とする。
本形態によれば、リード電極を切り欠いた領域を除く前記第1の励振電極の外縁から延在することにより、容量比γの低減に効果のある領域を避けることができるので、容量比γのより小さな振動素子が得られるという効果がある。
[形態5]上記形態に記載の振動素子において、前記第2の励振電極は、平面視で、前記四角形よりも大きく、
前記基板の厚さをts、前記第1の励振電極と前記第2の励振電極の厚さの合計をte、前記第2の励振電極の厚さをte2、前記第1の励振電極の厚みすべり振動の振動方向に沿った方向の長さをhx、前記第1の励振電極および前記第2の励振電極の密度をρe、前記基板の密度をρx、前記基板のカットオフ周波数をfs、前記基板に前記第1の励振電極および前記第2の励振電極を配置したときに前記基板で励振される周波数をfe、前記基板のエネルギー閉じ込め係数をM、周波数低下量をΔ、前記基板の周波数定数をR、前記基板の異方性定数をK、として
M=K×(hx/(2×ts))×√△
△=(fs−fe)/fs
fs=R/[ts+te2×(ρe/ρx)]
fe=R/[ts+te×(ρe/ρx)]
15.5≦M≦36.7
の関係を満たすことを特徴とする。
本形態によれば、基本波の厚み滑り振動モードで励振する高周波の振動素子において、励振電極及びリード電極の薄膜化に伴うオーミックロスの影響によるCI値の劣化を低減し、励振電極の寸法や膜厚により決定されるインハーモニックモードのスプリアスの励振強度を低減することが可能となる。これにより、主振動のCI値は小さくなり、主振動のCIm値に対する近接したスプリアスのCIs値との比、即ちCI値比(CIs/CIm)の大きな振動素子が得られるという効果がある。
[形態6]上記形態に記載の振動素子において、17.1≦M≦35.7の関係を満たすことを特徴とする。
本形態によれば、インハーモニックモードのスプリアスの励振強度をよりいっそう低減することが可能となるという効果がある。
[形態7]上記形態に記載の振動素子において、前記第1の励振電極の厚み滑り振動方向と直交する方向に沿った長さをhzとしたとき、
1.25≦hx/hz≦1.31
の関係を満たすことを特徴とする。
本形態によれば、結晶の異方性により定まる変位方向の変位分布と、それと直交する方向の変位分布が異なる基板を用いた場合、主振動のエネルギー閉じ込めの効率を高めることができる。さらに、振動素子の容量比γを小さくできる。
ここで、厚み滑り振動の共振周波数が200MHz以上とした場合、厚み滑り振動モードで励振する振動素子は、その周波数が基板の板厚に反比例し決定されるので、200MHz以上の高周波になると基板の板厚が8.4μm以下と非常に薄くなるため、形成する励振電極の膜厚も非常に薄くする必要がある。そのため、電極の薄膜化によるオーミックロスの影響が非常に大きくなり、エネルギー閉じ込め係数Mを前記範囲にすることは、これらの問題を低減できるので、発振回路が必要とするCI値仕様とスプリアス仕様を満足できる振動素子が得られるという効果がある。
[適用例1]本適用例に係る振動素子は、厚み滑り振動で振動し、表裏の関係にある第1の主面及び第2の主面を含む基板と、前記第1の主面に設けられ、仮想の四角形に内接する辺又は円周を含む第1の励振電極と、前記第2の主面に設けられている第2の励振電極と、を含み、前記四角形の面積をS1、前記第1の励振電極の面積をS2としたとき、
87.7%≦(S2/S1)<95.0%
の関係を満たすことを特徴とする。
本適用例によれば、基本波の厚み滑り振動で励振する高周波の振動素子において、振動素子の容量比γが小さくなるという効果がある。
[適用例2]本適用例に係る振動素子は、前記第1の励振電極は、前記四角形の少なくとも三隅を切り欠いた形状であることを特徴とする。
本適用例によれば、基本波の厚み滑り振動で励振する高周波の振動素子において、実際に振動に寄与しない励振電極の四隅のうち少なくとも三隅を取り除いた第1の励振電極を設けたので、等価直列容量C1はほとんど影響がなく変化しないが、等価並列容量C0は小さくなった面積に比例して小さくなるため、振動素子の容量比γが小さくなり、大きな周波数可変感度を有する電圧制御型発振器が得られるという効果がある。
[適用例3]上記適用例に記載の振動素子において、前記第1の励振電極は、平面視で、前記第2の励振電極の外縁内に収まっていることを特徴とする。
本適用例によれば、基本波の厚み滑り振動で励振する高周波の振動素子において、平面視で第1の励振電極と第2の励振電極との面積が同一の場合に比べ、電極の厚みを厚くできるので、電極膜のオーミックロスを低減し、主振動のCI値の劣化を低減できるという効果がある。
また更に、第1の励振電極と第2の励振電極とを金属マスク法で形成する場合、マスクの多少の位置ずれがあった場合でも、平面視で第1の励振電極と第2の励振電極とが重なる面積が変化し難いため、等価直列容量C1と等価並列容量C0のばらつきが生じないので、容量比γのばらつきが小さい振動素子が得られるという効果がある。
[適用例4]上記適用例に記載の振動素子において、前記第1の励振電極の外縁のうち前記切り欠いた領域外の外縁から延在して設けられているリード電極を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、リード電極を切り欠いた領域を除く前記第1の励振電極の外縁から延在することにより、容量比γの低減に効果のある領域を避けることができるので、容量比γのより小さな振動素子が得られるという効果がある。
[適用例5]上記適用例に記載の振動素子において、前記第2の励振電極は、平面視で、前記四角形よりも大きく、
M=K×(hx/2×ts)×√△
△=(fs−fe)/fs
fs=R/[ts+te2×(ρe/ρx)]
fe=R/[ts+te×(ρe/ρx)]
15.5≦M≦36.7
の関係を満たすことを特徴とする。
但し、Mはエネルギー閉じ込め係数、Kは基板の異方性係数、hxは前記第1の励振電極の厚み滑り振動方向に沿った長さ、tsは前記基板の厚み、△は周波数低下量、fsは前記基板のカットオフ周波数、feは前記基板に前記励振電極を配置したときの周波数、Rは前記基板の周波数定数、teは前記第1の励振電極と前記第2の励振電極の厚みの合計、te2は前記第2の励振電極の厚み、ρeは前記励振電極の密度、ρxは前記基板の密度である。
本適用例によれば、基本波の厚み滑り振動モードで励振する高周波の振動素子において、励振電極及びリード電極の薄膜化に伴うオーミックロスの影響によるCI値の劣化を低減し、励振電極の寸法や膜厚により決定されるインハーモニックモードのスプリアスの励振強度を低減することが可能となる。これにより、主振動のCI値は小さくなり、主振動のCIm値に対する近接したスプリアスのCIs値との比、即ちCI値比(CIs/CIm)の大きな振動素子が得られるという効果がある。
[適用例6]上記適用例に記載の振動素子において、17.1≦M≦35.7を満たすことを特徴とする。
本適用例によれば、インハーモニックモードのスプリアスの励振強度をよりいっそう低減することが可能となるという効果がある。
[適用例7]上記適用例に記載の振動素子において、前記第1の励振電極の厚み滑り振動方向と直交する方向に沿った長さをhzとしたとき、
1.25≦hx/hz≦1.31
を満たすことを特徴とする。
本適用例によれば、結晶の異方性により定まる変位方向の変位分布と、それと直交する方向の変位分布が異なる基板を用いた場合、主振動のエネルギー閉じ込めの効率を高めることができる。さらに、振動素子の容量比γを小さくできる。
ここで、厚み滑り振動の共振周波数が200MHz以上とした場合、厚み滑り振動モードで励振する振動素子は、その周波数が基板の板厚に反比例し決定されるので、200MHz以上の高周波になると基板の板厚が8.4μm以下と非常に薄くなるため、形成する励振電極の膜厚も非常に薄くする必要がある。そのため、電極の薄膜化によるオーミックロスの影響が非常に大きくなり、エネルギー閉じ込め係数Mを前記範囲にすることは、これらの問題を低減できるので、発振回路が必要とするCI値仕様とスプリアス仕様を満足できる振動素子が得られるという効果がある。
[適用例8]上記適用例に記載の振動素子において、前記基板は水晶基板であることを特徴とする。
本適用例によれば、水晶基板はQ値が高く、温度特性に優れた振動素子が得られるという効果がある。
[適用例9]上記適用例に記載の振動素子において、前記水晶基板がATカット水晶基板であることを特徴とする。
本適用例によれば、基板に温度特性に優れた切断角度を有しているATカット水晶基板を用いることにより、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術に関する実績や経験が活用でき、特性のばらつきの小さい振動素子の量産が可能になるという効果がある。
[適用例10]本適用例に係る振動子は、上記適用例に記載の振動素子と、前記振動素子を収容するパッケージと、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、振動素子をパッケージに収容することで、信頼性の高い振動子が得られる。たとえば、温度変化や湿度変化等の外乱の影響や汚染による影響を防ぐことができるため、周波数再現性、周波数温度特性、CI温度特性、及び周波数エージング特性に優れた振動子が得られるという効果がる。
[適用例11]本適用例に係る電子デバイスは、上記適用例に記載の振動素子と、前記振動素子を駆動する発振回路と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、基本波で励振する高周波の振動素子を用いて電子デバイスを構成すると、振動素子の容量比γが小さいので、周波数可変幅が広がり、更に、S/N比の良好な高周波の電圧制御型発振器が得られるという効果がある。
また、電子デバイスとして発振器、温度補償型発振器等を構成することが可能であり、周波数再現性、エージング特性、周波数温度特性に優れた発振器を構成できるという効果がある。
[適用例12]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の振動素子を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、上記適用例に記載の振動素子を電子機器に用いることにより、高周波で周波数安定度に優れ、S/N比の良好な基準周波数源を備えた電子機器が構成できるという効果がある。
[適用例13]本適用例に係る移動体は、上記適用例に記載の振動素子を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の一実施形態に係る振動素子の構造を示した概略図であり、(a)は平面図、(b)はP−P断面図、(c)はQ−Q断面図。 ATカット水晶基板と結晶軸との関係を説明する図。 矩形状励振電極における振動変位分布を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は縦断面図。 電極面積比に対する振動素子のC1値及びC0値を示す図。 電極面積比に対する振動素子の容量比γを示す図。 本発明の変形例に係る振動素子の構造を示した概略図であり、(a)は第一の変形例を示す平面図、(b)は第二の変形例を示す平面図、(c)は第三の変形例を示す平面図。 ATカット水晶振動素子の試作条件と測定結果を示す図。 エネルギー閉じ込め係数Mに対する振動子のCI値を示す図。 エネルギー閉じ込め係数Mに対する振動子の主振動CI値とスプリアスCI値とのCI値比を示す図。 本発明の一実施形態に係る振動子の構造を示した概略図であり、(a)は平面図、(b)は縦断面図。 本発明の一実施形態に係る電子デバイスの構造を示した概略図であり、(a)は平面図、(b)は縦断面図。 本発明の一実施形態に係る振動素子を備える電子機器を適用したモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 本発明の一実施形態に係る振動素子を備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図。 本発明の一実施形態に係る振動素子を備える電子機器を適用したディジタルスチールカメラの構成を示す斜視図。 本発明の移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図。
以下、本発明の振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器および移動体を図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.振動素子
まず、本発明の振動素子について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る振動素子の構成を示す概略図であり、図1(a)は振動素子の平面図、図1(b)は図1(a)のP−P断面図、図1(c)は図1(a)のQ−Q断面図である。
振動素子1は、振動部12及び振動部12に連設され、振動部12の厚みよりも厚い厚肉部13を有する基板10と、振動部12の両主面(±Y’方向の表裏面)に夫々対向するようにして形成された第1の励振電極25a、第2の励振電極25bと、第1の励振電極25a、第2の励振電極25bから厚肉部に設けられたパッド電極29a,29bに向けて、夫々延出されて形成されたリード電極27a,27bと、を備えている。
基板10は、矩形状をなし、且つ肉薄でY’軸に直交し厚みが一定である平板状の振動部12と、振動部12の一辺を除いた三辺に沿って一体化された第1の厚肉部14、第2の厚肉部15、及び第3の厚肉部16(第1、第2及び第3の厚肉部14,15,16とも称する)からなる厚肉部13と、支持固定した際に生じるマウント応力を振動部12に伝わるのを防止するためのスリット17と、を備えている。
なお、第1の厚肉本体14a、第2の厚肉本体15a、及び第3の厚肉本体16a(第1、第2及び第3の厚肉本体14a,15a,16aとも称する)とは、Y’軸に平行な厚みが一定である領域をいう。
また、第1の傾斜部14b、第2の傾斜部15b、及び第3の傾斜部16b(第1、第2及び第3の傾斜部14b,15b,16bとも称する)とは、第1、第2及び第3の厚肉本体14a,15a,16aと、振動部12と、の間に生じる傾斜面をいう。
振動部12の一方の主面と、第1、第2及び第3の厚肉部14,15,16の夫々の一方の面とは、同一平面上、即ち図1に示す座標軸のX−Z’平面上にあり、この面(図1(b)の−Y’方向にある下面側)をフラット面(平坦面)といい、凹陥部11を有する反対側の面(図1(b)の+Y’方向にある上面側)を凹陥面という。
図1に示す実施形態例において、第1の励振電極25aは四角形、好ましくは矩形の四隅を切り欠いた形状に形成されている。第2の励振電極25bは四角形、好ましくは矩形状である。第1の励振電極25aと第2の励振電極25bは、振動部12のほぼ中央部の両主面(表面及び裏面)に平面視で重なるように夫々形成されている。なお、第1の励振電極25aは仮想の矩形に辺が内接し、前記矩形の四隅を切り欠き、切り欠いた四隅の面積が均一(略均等)であるのが望ましいが、製造ばらつきを考慮すると約10%の差が生じたとしても、実際の振動に影響を及ぼさないことが確認されており、本実施形態例により得られる効果に影響を与えるような問題はない。
尚、図1に記載されている実施形態において、第1の励振電極としての励振電極25aと、第2の励振電極としての励振電極25bは大きさが異なり、励振電極25bの方が励振電極25aよりも大きい。振動部12において実際に励振する領域は、励振電極25aと励振電極25bとにより挟まれている領域である。つまり、励振電極25b(第2の励振電極)において、実際に振動部12を励振させることに寄与する領域は、平面視で励振電極25a(第1の励振電極)と重なる部分である。すなわち、第2の励振電極は、励振に寄与する電極と、当該励振に寄与する電極の外縁に一体化されている励振に寄与しない電極とから構成されている。
また、第1の励振電極25a、第2の励振電極25bは、リード電極27a,27bと接続している部分について、励振電極形状の外縁(外辺)に沿った延長線(仮想線)を境界として形状や面積として説明する。
リード電極27aは、凹陥面に形成した励振電極25aから延出し、振動部12上から第3の傾斜部16bと、第3の厚肉本体16aとを経由して、第2の厚肉本体15aの凹陥面に形成されたパッド電極29aに導通接続されている。また、リード電極27bは、フラット面に形成された励振電極25bから延出し、基板10のフラット面の端縁部を経由して、第2の厚肉本体15aのフラット面に形成されたパッド電極29bと導通接続されている。
図1(a)に示した実施形態例は、リード電極27a,27bの引出し構造の一例であり、リード電極27aは他の厚肉部を経由してもよい。ただ、リード電極27a,27bの長さは最短であることが望ましく、リード電極27a,27b同士が基板10を挟んで交差しないように配慮することにより静電容量の増加を抑えることが望ましい。
また、第1の励振電極25a、第2の励振電極25b、リード電極27a,27b、パッド電極29a,29bは、蒸着装置、あるいはスパッタ装置等を用いて、例えば、下地層としてニッケル(Ni)を成膜し、その上に上地層として金(Au)を重ねて成膜してある。なお、電極材料として、下地層のニッケル(Ni)の代わりにクロム(Cr)、また、上地層の金(Au)の代わりに銀(Ag)、白金(Pt)を用いても構わない。
水晶等の圧電材料は三方晶系に属し、図2に示すように互いに直交する結晶軸X、Y、Zを有する。X軸、Y軸、Z軸は、夫々電気軸、機械軸、光学軸と呼称される。そして水晶基板は、XZ面をX軸の回りに所定の角度θだけ回転させた平面に沿って、水晶から切り出された「回転Yカット水晶基板」が基板10として用いられる。例えば、ATカット水晶基板の場合は、角度θは略35°15’である。なお、Y軸及びZ軸もX軸の周りにθ回転させて、夫々Y’軸及びZ’軸とする。従って、ATカット水晶基板は、直交する結晶軸X,Y’,Z’を有する。ATカット水晶基板は、厚み方向がY’軸であって、Y’軸に直交するXZ’面(X軸及びZ’軸を含む面)が主面であり、厚み滑り振動が主振動として励振される。
即ち、基板10は、図2に示すようにX軸(電気軸)、Y軸(機械軸)、Z軸(光学軸)からなる直交座標系のX軸を回転軸として、前記Z軸を前記Y軸の−Y方向へ+Z側が回転するように傾けた軸をZ’軸、前記Y軸を前記Z軸の+Z方向へ+Y側が回転するように傾けた軸をY’軸とし、前記X軸及び前記Z’軸を含む面を主面とし、前記Y’軸に沿った方向を厚みとする「回転Yカット水晶基板」である。
なお、本実施形態例に係る基板10は、角度θが略35°15’のATカットに限定されるものではなく、厚み滑り振動を励振するBTカット等の基板にも広く適用できる。
更に、振動部12の外縁に沿って厚肉部を設けた例を用いて説明したが、これに限らず、振動部12の外縁全周に沿って厚肉部を設けた基板や厚肉部が設けられていない平板状の基板にも広く適用できる。
電圧制御型発振器は振動子、発振回路部、可変容量ダイオードを含む制御電圧端子により構成され、重要な仕様として制御電圧により振動子の発振周波数を可変する周波数可変範囲がある。この周波数可変範囲は伝送通信機器等で必要なAPR(絶対周波数可変範囲)と周波数許容偏差(周波数常温偏差、周波数温度特性、電源電圧による周波数変動、負荷による周波数変動、リフローによる周波数変動、経時変化による周波数変動)との和であるため、電圧制御型発振器は発振器の外部環境や発振回路条件の変化による周波数変化量を発振器自身が補っている。そのため、周波数可変範囲を広く取れることは製造や設計に起因する周波数許容偏差を緩和できるため、振動子の製造歩留りを向上する上で非常に重要である。
ここで、電圧制御型発振器の周波数可変感度Sは、下記式(1)で表される。
S=−△CL/2×γ×C0×(1+CL/C0)2・・・(1)
ここで、△CLは負荷容量変化、γは容量比(C0/C1)、C0は等価並列容量、CLは負荷容量である。
式(1)より、周波数可変感度Sは発振回路で構成される負荷容量CLが一定であれば、振動素子の等価並列容量C0と容量比γにより決定され、特に、容量比γによる影響が大きい。従って、容量比γが小さければ、電圧制御型発振器の周波数可変感度Sを大きくすることができ、振動子の製造歩留りを向上することができる。
矩形状の励振電極23を有する振動素子の基本波の厚み滑り振動モードの振動変位分布を有限要素法で計算した結果を図3に示す。この図より、振動変位は励振電極23の四隅部で非常に小さく、この部分が実際の振動に寄与していないことが解る。ここで、振動素子の等価並列容量C0は表裏励振電極間の静電容量であるので対向面積に依存するが、等価直列容量C1は実際の振動部における容量成分であるため励振電極23の面積が十分大きければ依存しない。そのため、実際の振動に寄与しない励振電極23の一部を除去することは、等価直列容量C1に影響を及ぼさずに、等価並列容量C0のみを小さくできるので、容量比γが小さい振動素子が得られる。
図4は図1の実施形態例で試作した491MHz帯の共振周波数を有するATカット水晶振動素子の電極面積比(S2/S1)に対するC1値及びC0値を示している。
矩形状励振電極の面積(0.30mm×0.24mm)を基準面積S1として、矩形の四隅の電極部を徐々に除去した電極の面積S2とした場合の電極面積比(S2/S1)に対する主振動の等価直列容量C1値と等価並列容量C0値を示したものである。
図4より、等価直列容量C1は電極面積比(S2/S1)の減少に伴い、約90%までは振動に寄与していない部分を除去しているため影響が小さくほぼ一定値を示しているが、約90%を超えると振動に影響を及ぼし始め、小さくなる傾向を示していることが判明した。また、等価並列容量C0については電極面積比(S2/S1)の減少に比例し、小さくなる傾向を示していることも確認された。
そこで、本願発明者らは、電極面積比(S2/S1)が約90%を超えてもATカット水晶振動素子の主振動の特性に実質上悪影響を生じさせず、容量比γを小さくし、従来技術よりも更に周波数可変感度を良好にする領域について実験とシミュレーションを積み重ね、分析を行った。
図5は電極面積比(S2/S1)に対するATカット水晶振動素子の容量比γを示したものであり、電極面積比(S2/S1)の減少に伴い、容量比γは小さくなるが電極面積比(S2/S1)が90%以下となると徐々に大きくなり、約87.7%以下では初期の容量比γよりも大きくなる傾向を示した。この結果より、矩形の四隅を切り欠いた形状の面積S2が基準とした矩形状励振電極の面積S1との電極面積比(S2/S1)を87.7%≦(S2/S1)<95%とすることで、先行技術よりも更に、容量比γの小さい振動素子を得ることができることが確認された。
従来技術である特許文献1では「面積比が95%未満であると、実際に振動に寄与している振動部分の励振電極部を欠くことになり、等価直列容量C1が小さくなり、容量比γを小さくする効果が得られなくなる。」と記載されており、容量比γを更に小さくすることは不可能であるとされていたが、本願発明者らは電極面積比(S2/S1)が87.7%≦(S2/S1)<95%の領域に、即ち、特許文献1では不可能とされた領域に容量比γを更に小さくすることができる領域があることを導き出すことができた。
以上、図1に示めした一実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、図6に示す各変形例においても容量比γを小さくすることができることが確認されている。
図6(a)に示す第一の変形例において、第1の励振電極25cは四角形の三隅に切り欠き部26aを有する形状に形成されており、残りの一隅はリード電極27aが接続されているため切り欠き部26aは形成されていない。
図6(b)に示す第二の変形例において、第1の励振電極25dは四角形の四隅が曲線状、例えば円弧状の切り欠き部26bを有する形状に形成されている。
図6(c)に示す第三の変形例において、第1の励振電極25eは仮想の矩形25fに円周が内接する楕円形状に形成されている。
これらの変形例において、電極面積比(S2/S1)が87.7%≦(S2/S1)<95%を満たしていれば、容量比γを小さくすることができる。
次に、一般的に厚み滑り振動モードは基板上に部分電極を形成するか、厚み差を設けると、その部分近傍に振動エネルギーを閉じ込めることができ、安定した共振周波数を得ることができる。この場合の閉じ込めモードの共振周波数は、基板の板厚tsや励振電極の膜厚teと寸法hxにより求まるエネルギー閉じ込め係数Mの関数として表される。
エネルギー閉じ込め係数Mは、下記式(2)で表される。
M=K×(hx/2×ts)×√△・・・(2)
ここで、Kは基板の異方性係数(ATカット基板の場合は1.538)、hxは励振電極の厚み滑り振動の変位方向に沿った寸法、tsは基板の厚み、△は周波数低下量である。尚、hxは、励振電極が円形や楕円形のように形状が矩形でない場合は、厚み滑り振動モードの変位方向に沿った長さのうち最大値を寸法とする。
また、周波数低下量△は下記式(3)で表される。
△=(fs−fe)/fs・・・(3)
ここで、fsは基板のカットオフ周波数、feは基板全面に励振電極を成膜した場合の周波数である。
なお、表裏の励振電極の形状と面積が同一の場合、基板のカットオフ周波数fsは下記式(4)で、基板全面に励振電極を成膜した場合の周波数feは下記式(5)で表される。
fs=R/ts・・・(4)
fe=R/[ts+te×(ρe/ρx)]・・・(5)
ここで、Rは基板の周波数定数、tsは基板の厚み、teは表裏の励振電極の厚みの合計、ρeは励振電極の密度、ρxは基板の密度である。
また、表裏の励振電極の形状と面積が異なる場合、基板のカットオフ周波数fsは下記式(6)で、基板全面に励振電極を成膜した場合の周波数feは下記式(7)で表される。
fs=R/[ts+te2×(ρe/ρx)]・・・(6)
fe=R/[ts+te×(ρe/ρx)]・・・(7)
ここで、Rは基板の周波数定数、tsは基板の厚み、te2は面積の大きい方の励振電極の厚み、teは表裏の励振電極の厚みの合計、ρeは励振電極の密度、ρxは基板の密度である。また、式(2)において、hxは面積の小さい方の励振電極の厚み滑り振動の変位方向に沿った寸法とする。
式(2)乃至式(7)より、表裏の励振電極の形状と面積が異なる場合は、基板の厚みtsや励振電極の厚みteと寸法hx等が同一条件である場合、表裏の励振電極の形状と面積が同一の場合に比べ、面積の大きい方の励振電極の厚みが基板の厚みに加わることになるため、その結果、基板が厚くなることによって、基板のカットオフ周波数fsが低下することとなる。そのため、周波数低下量△が小さくなるので、エネルギー閉じ込め係数Mは小さくなり、インハーモニックモードのスプリアスを低減し易くなる。
また、エネルギー閉じ込め係数Mを同一とした場合には、表裏の励振電極の形状と面積が同一の場合に比べ、励振電極の膜厚teを厚くすることができる。
一般的にATカット水晶基板の厚み滑り振動モードにおいて、基本波の単一モードを閉じ込める条件はエネルギー閉じ込め係数M=2.8以下と言われている。
例えば、491MHz帯の共振周波数で振動するATカット水晶振動素子は、励振電極寸法hx=0.30mmとした場合、エネルギー閉じ込め係数M=2.8となる励振電極の膜厚が約1nmと非常に薄く、製造上実現不可能な膜厚となり、例え実現できたとしても電極薄膜化によるオーミックロスの影響によりCI値が非常に大きくなり発振回路で発振することはできない。
そのため、高周波の振動素子は電極膜厚のオーミックロスを避けるために膜厚を厚くする必要があるので、エネルギー閉じ込め係数Mが大きくなり、主振動のみを閉じ込めることはできず、インハーモニックモードのスプリアスも閉じ込めてしまう。しかし、スプリアスのCI値が主振動のCI値より1.8倍以上大きければ、理論上発振回路では主振動のみが発振するので、問題とはならない。
図7は図1の実施形態例で試作した246MHz〜491MHz帯の共振周波数で振動するATカット水晶振動素子の試作条件と測定結果を示したものである。
但し、第1の励振電極25aは矩形で、四隅を切り欠きしていない。
第1の励振電極25a、第2の励振電極25bは下地層のニッケル(Ni)の膜厚を7nmで一定とし、上地層としての金(Au)の膜厚を45nm〜120nmとしている。第1の励振電極25aは、hx/hz=1.28を中心として、1.25≦hx/hz≦1.31を満足するように、hxを0.14mm〜0.70mm、hzを0.11mm〜0.56mmとしている。尚、hzは励振電極25aの厚み滑り振動方向と直交する方向に沿った寸法(長さ)である。
また、表裏のリード電極27a,27bとパッド電極29a,29bはオーミックロスの影響を回避するために励振電極と同等の膜厚を形成した上層部に、ニッケル(Ni)膜厚を7nm積層し、その上に金(Au)を膜厚200nm積層している。
ここで、図7に示す試作条件は、前述の式(2)、(3)、(6)、(7)を満たしている。
M=K×(hx/2×ts)×√△・・・(2)
△=(fs−fe)/fs・・・(3)
fs=R/[ts+te2×(ρe/ρx)]・・・(6)
fe=R/[ts+te×(ρe/ρx)]・・・(7)
尚、各パラメータは以下の通りである。
K(ATカット基板の異方性係数)=1.538
R(ATカット基板の周波数定数)=1.67(MHz・mm)
ρx(ATカット基板の密度)=2.649(g/cm
ρAu(金の密度)=19.3(g/cm
ρNi(ニッケルの密度)=8.9(g/cm
であり、2層構造からなる励振電極の密度ρeは以下のように算出される。
ρe=(ρAu×tAu+ρNi×tNi)/(tAu+tNi
ここで、tAuは上地層の金(Au)層の厚み、tNiは下地層のニッケル(Ni)層の厚みである。
また、fsは振動部12のカットオフ周波数、feは振動部12に励振電極を配置したときの周波数である。
図8は図7に示したATカット水晶振動素子のエネルギー閉じ込め係数Mに対するCI値をグラフ上にプロットして示したものである。エネルギー閉じ込め係数Mが大きくなるとCI値は小さくなる傾向を示し、電極膜厚が大きくなることでオーミックロスの影響が小さくなることと、電極面積が大きくなることで励振電荷が多くなり抵抗が小さくなるためと考えられる。
よって、図8より、エネルギー閉じ込め係数Mを17.1以上とすることで、発振回路が必要とするCI値仕様(CI≦20Ω)を満足することができる。
図9は図7に示したATカット水晶振動素子のエネルギー閉じ込め係数Mに対する主振動のCI値(CIm)とスプリアスのCI値(CIs)とのCI値比(CIs/CIm)を示したものである。エネルギー閉じ込め係数Mが大きくなるとCI値比(CIs/CIm)は小さくなる傾向を示し、励振電極の厚みや面積が大きくなることでインハーモニックモードのスプリアスを強く閉じ込めてしまうためであると考えられる。図9より、エネルギー閉じ込め係数Mが35.7以下とすることで、発振回路が必要とするスプリアスの仕様(CIs/CIm≧2.0)を満足することができる。
従って、エネルギー閉じ込め係数Mを17.1以上とすれば、オーミックロスの影響が小さい電極膜厚である50nm以上を確保できるので、発振回路で容易に発振できるCI値で、且つ、スプリアスの影響を受けない振動素子を得ることができる。また、共振周波数が200MHz以上の振動素子におけるエネルギー閉じ込め係数Mが20MHzや30MHz帯の設計値としてのエネルギー閉じ込め係数Mに比べ、大きくすることは、振動エネルギーが励振電極中央部へより集中することを可能とする。よって、励振電極の四隅を切り欠く量を大きくすることができるので、等価並列容量C0をより小さくすることを可能とし、容量比γをより低減することができる。そのため、エネルギー閉じ込め係数Mを大きくしつつ励振電極の四隅を切り欠くことは、高周波において非常に有効であることに、本願発明者らは、シミュレーションと実験とを繰り返すことによって想到した。
しかし、エネルギー閉じ込め係数Mが35.7を超えると主振動よりもCI値の小さなスプリアスが多発するので、エネルギー閉じ込め係数Mは35.7以下とする必要があることが解った。
以上の結果から、第1の励振電極25aと第2の励振電極25bとの形状と面積が異なる場合、発振回路が必要とするCI値の仕様(CI≦20Ω)とスプリアスの仕様(CIs/CIm≧2.0)を同時に満足できるのはエネルギー閉じ込め係数Mが17.1≦M≦35.7を満たすときであることが判明した。なお、励振電極の製造ばらつきや製造誤差を考慮すると、エネルギー閉じ込め係数Mが15.5≦M≦36.7の範囲であっても構わない。
図1(a)に示した実施形態例では、凹陥面側(図1(b)の表面側)の第1の励振電極25aの面積の大きさは、フラット面側(図1(b)の裏面側)の励振電極25bの外形形状の外縁内に収まる大きさに設定してある。つまり、第1の励振電極25aは第2の励振電極25bより小さな形状に形成されている。従って、第1の励振電極25aと第2の励振電極25bとを金属マスク法で形成する場合、電極形成時に多少の位置ずれがあったとしても、第1の励振電極と第2の励振電極との対向面積が変化し難いため、等価直列容量C1と等価並列容量C0のばらつきが生じず、容量比γのばらつきが小さい振動素子が得られる。
なお、実施形態例では第2の励振電極25bとして矩形の例を示したが、これに限定する必要はなく、円形や楕円形であってもよい。
振動子の周波数調整精度は、共振周波数が200MHz未満の周波数帯では約20ppm以内に調整可能であり、歩留りの点では問題が無かった。しかし、高周波化に伴う振動部分の薄板化により、共振周波数が200MHz以上の周波数帯では約30ppm〜40ppmと200MHz未満の周波数帯に比べ約1.5倍〜2倍劣化した。対策として調整時間を遅くし、粗調整と本調整の2回に分けて行っているが、大幅な改善を得ることができていなかった。そのため、製造プロセスを変更することなく、励振電極形状を変更することで容量比γを小さくし発振器の周波数可変範囲を広げられることは200MHz以上の振動子の周波数調整精度歩留りを向上する上で非常に有効である。
なお、現状の設備で製造可能な周波数の上限は800MHz程度と予想される。
2.振動子
次に、前述した振動素子1を適用した振動子(本発明の振動子)について説明する。
図10は、本発明の一実施形態に係る振動子の構成を示す図であり、図10(a)は蓋部材を省略した平面図であり、図10(b)は縦断面図である。振動子2は、振動素子1と、振動素子1を収容するために矩形の箱状に形成されているパッケージ本体40と、金属、セラミック、ガラス等から成る蓋部材49と、で構成されている。
パッケージ本体40は、図10に示すように、第1の基板41と、第2の基板42と、第3の基板43と、シールリング44と、実装端子45と、を積層して形成されている。実装端子45は、第1の基板41の外部底面に複数形成されている。第3の基板43は中央部が除去された環状体であり、第3の基板43の上部周縁に例えばコバール等のシールリング44が形成されている。
第3の基板43と第2の基板42とにより、振動素子1を収容する凹部(キャビティ)が形成される。第2の基板42の上面の所定の位置には、導体46により実装端子45と電気的に導通する複数の素子搭載パッド47が設けられている。素子搭載パッド47は、振動素子1を載置した際に第2の厚肉本体15aに形成したパッド電極29aに対応するように配置されている。
振動素子1を固定する際には、先ず、振動素子1を反転(裏返し)してパッド電極29aを導電性接着剤30が塗布された素子搭載パッド47に載置して荷重をかける。導電性接着剤30は経年変化を考慮して脱ガスの少ないポリイミド系接着剤を用いている。
次に、パッケージ本体40に搭載された振動素子1の導電性接着剤30を硬化させるために、所定の温度の高温炉に所定の時間入れる。導電性接着剤30を硬化させた後、反転して上面側になったパッド電極29bと、パッケージ本体40の電極端子48とをボンディングワイヤーBWで導通接続する。図10(b)に示すように、振動素子1をパッケージ本体40に支持・固定する部分は、一カ所(一点)であるため、支持固定により生じる応力の大きさを小さくすることが可能となる。
アニール処理を施した後、第2の励振電極25bに質量を付加するか、又は質量を減じて周波数調整を行う。その後、パッケージ本体40の上面に形成したシールリング44上に、蓋部材49を載置し、減圧雰囲気中、又は窒素ガスの雰囲気中で蓋部材49をシーム溶接して密封し、振動子2が完成する。又は、パッケージ本体40の第3の基板43の上面に塗布した低融点ガラスに蓋部材49を載置し、溶融して密着する方法もある。この場合もパッケージのキャビティ内は減圧雰囲気にするか、又は窒素ガス等の不活性ガスで充填して、振動子2が完成する。
パッド電極29a,29bの間隔をZ’軸方向に離して形成した振動素子1を構成してもよい。この場合も図9で説明した振動子2と同様に振動子を構成することができる。また、パッド電極29a,29bを同一面上に間隔を離して形成した振動素子1を構成してもよい。この場合、振動素子1は、二カ所(二点)に導電性接着剤30を塗布して、導通と支持・固定を図るようにした構造である。低背化に適した構造であるが、導電性接着剤30に起因するマウント応力が少し大きくなる虞がある。
以上の振動子2の実施形態例では、パッケージ本体40に積層板を用いた例を説明したが、パッケージ本体40に単層セラミック板を用い、蓋体に絞り加工を施したキャップを用いて振動子を構成してもよい。
図10に示すように、振動素子1を支持する部位が一点であり、且つ厚肉部13と振動部12の間にスリット17を設けることにより、導電性接着剤30に起因して生じる応力を小さくすることができるため、周波数再現性、周波数温度特性、CI温度特性、及び周波数エージング特性に優れた振動子2が得られるという効果がある。
3.電子デバイス
次に、本発明の振動素子を適用した発振器(本発明の電子デバイス)について説明する。
図11は、本発明の一実施形態に係る電子デバイスの構成を示す図であって、図10(a)は蓋部材を省略した平面図であり、図11(b)は縦断面図である。電子デバイス3は、パッケージ本体50と、蓋部材49と、振動素子1と、振動素子1を励振する発振回路を搭載したIC部品51と、電圧により容量が変化する可変容量素子、温度より抵抗が変化するサーミスター、インダクター等の電子部品52の少なくとも1つと、を備えている。
パッケージ本体50は、図11に示すように、第1の基板61と、第2の基板62と、第3の基板63と、を積層して形成されている。実装端子45は、第1の基板61の外部底面に複数形成されている。第2の基板62と第3の基板63とは中央部が除去された環状体で形成されている。
第1の基板61と、第2の基板62と、第3の基板63と、により、振動素子1、IC部品51、および電子部品52などを収容する凹部(キャビティ)が形成される。第2の基板62の上面の所定の位置には、導体46により実装端子45と電気的に導通する複数の素子搭載パッド47が設けられている。素子搭載パッド47は、振動素子1を載置した際に第2の厚肉本体15aに形成したパッド電極29aに対応するように配置されている。
反転した振動素子1のパッド電極29aを、導電性接着剤(ポリイミド系)30を塗布したパッケージ本体50の素子搭載パッド47に載置し、パッド電極29aと素子搭載パッド47との導通を図る。反転して上面側になったパッド電極29bと、パッケージ本体50の電極端子48とをボンディングワイヤーBWにて接続し、パッケージ本体50の基板間に形成された導体を通じて、IC部品51の1つの電極端子55との導通を図る。IC部品51をパッケージ本体50の所定の位置に固定し、IC部品51の端子と、パッケージ本体50の電極端子55とをボンディングワイヤーBWにて接続する。また、電子部品52は、パッケージ本体50の所定の位置に載置し、金属バンプ等を用いて導体46に接続する。パッケージ本体50を減圧雰囲気、あるいは窒素等の不活性気体で満たし、パッケージ本体50を蓋部材49で密封して電子デバイス3を完成する。
パッド電極29bとパッケージ本体50の電極端子48とをボンディングワイヤーBWで接続する工法は、振動素子1を支持する部位が一カ所(一点)になり、導電性接着剤30に起因して生じるマウント応力を小さくする。また、パッケージ本体50に収容するに当たり、振動素子1を反転して、より大きな励振電極25bを上面にしたので、電子デバイス3の周波数調整が容易となる。
図11に示すように、電子デバイス3を構成することにより、基本波で励振する高周波の振動素子1を用いているので、容量比が小さく、周波数可変幅が広がる。更に、S/N比の良好な電圧制御型発振器が得られるという効果がある。
また、電子デバイス3として発振器、温度補償型発振器等を構成することが可能であり、周波数再現性、エージング特性、周波数温度特性に優れた発振器を構成できるという効果がある。
4.電子機器
次いで、本発明の一実施形態に係る振動素子を適用した電子機器(本発明の電子機器)について、図12〜図14に基づき、詳細に説明する。
図12は、本発明の一実施形態に係る振動素子を備える電子機器としてのモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する振動素子1が内蔵されている。
図13は、本発明の一実施形態に係る振動素子を備える電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器等として機能する振動素子1が内蔵されている。
図14は、本発明の一実施形態に係る振動素子を備える電子機器としてのディジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部100が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部100は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部100に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチールカメラ1300には、フィルター、共振器等として機能する振動素子1が内蔵されている。
なお、本発明の一実施形態に係る振動素子を備える電子機器は、図12のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図13の携帯電話機、図14のディジタルスチールカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター等に適用することができる。
5.移動体
次に、本発明の振動子を適用した移動体(本発明の移動体)について説明する。
図15は、本発明の移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500には、振動子2(振動素子1)が搭載されている。振動子2は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)1510に広く適用できる。
以上、本発明の振動素子、振動子、発振器、電子機器および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…振動素子、2…振動子、3…電子デバイス、10…基板、11…凹陥部、12…振動部、13…厚肉部、14…第1の厚肉部、14a…第1の厚肉本体、14b…第1の傾斜部、15…第2の厚肉部、15a…第2の厚肉本体、15b…第2の傾斜部、16…第3の厚肉部、16a…第3の厚肉本体、16b…第3の傾斜部、17…スリット、23…励振電極、25a…第1の励振電極、25b…第2の励振電極、27a,27b…リード電極、29a,29b…パッド電極、30…導電性接着剤、40…パッケージ本体、41…第1の基板、42…第2の基板、43…第3の基板、44…シールリング、45…実装端子、46…導体、47…素子搭載パッド、48…電極端子、49…蓋部材、50…パッケージ本体、51…IC部品、52…電子部品、55…電極端子、61…第1の基板、62…第2の基板、63…第3の基板、100…表示部、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1300…ディジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1430…テレビモニター、1440…パーソナルコンピューター、1500…自動車、1510…電子制御ユニット。

Claims (12)

  1. 厚み滑り振動で振動し、表裏の関係にある第1の主面及び第2の主面を含む基板と、
    前記第1の主面に配置され、仮想の四角形に内接する辺又は円周を含む第1の励振電極と、
    前記第2の主面に配置されている第2の励振電極と、
    を含み、
    前記四角形の面積をS1、前記第1の励振電極の面積をS2としたとき、
    87.7%≦(S2/S1)<95.0%
    の関係を満たし、
    前記第1の励振電極は、前記四角形の少なくとも三隅を切り欠いた形状であることを特徴とする振動素子。
  2. 請求項1において、
    前記第1の励振電極は、平面視で、前記第2の励振電極の外縁以内に配置されていることを特徴とする振動素子。
  3. 請求項又はにおいて、
    前記第1の励振電極と接続され、前記第1の主面に配置されているリード電極を有し、
    前記リード電極は、前記第1の励振電極の外縁のうち前記切り欠いた領域外の外縁から延在していることを特徴とする振動素子。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項において、
    前記第2の励振電極は、平面視で、前記四角形よりも大きく、
    前記基板の厚さをts、前記第1の励振電極と前記第2の励振電極の厚さの合計をte、前記第2の励振電極の厚さをte2、前記第1の励振電極の厚みすべり振動の振動方向に沿った方向の長さをhx、前記第1の励振電極および前記第2の励振電極の密度をρe、前記基板の密度をρx、前記基板のカットオフ周波数をfs、前記基板に前記第1の励振電極および前記第2の励振電極を配置したときに前記基板で励振される周波数をfe、前記基板のエネルギー閉じ込め係数をM、周波数低下量をΔ、前記基板の周波数定数をR、前記基板の異方性定数をK、として
    M=K×(hx/(2×ts))×√△
    △=(fs−fe)/fs
    fs=R/[ts+te2×(ρe/ρx)]
    fe=R/[ts+te×(ρe/ρx)]
    15.5≦M≦36.7
    の関係を満たすことを特徴とする振動素子。
  5. 請求項において、
    17.1≦M≦35.7
    の関係を満たすことを特徴とする振動素子。
  6. 請求項又はにおいて、
    前記第1の励振電極の厚み滑り振動方向と直交する方向に沿った長さをhzとしたとき、
    1.25≦hx/hz≦1.31
    の関係を満たすことを特徴とする振動素子。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項において、
    前記基板は水晶基板であることを特徴とする振動素子。
  8. 請求項において、
    前記水晶基板がATカット水晶基板であることを特徴とする振動素子。
  9. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の振動素子と、
    前記振動素子を収容するパッケージと、
    を備えていることを特徴とする振動子。
  10. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の振動素子と、
    前記振動素子を駆動する発振回路と、
    を備えていることを特徴とする電子デバイス。
  11. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の振動素子を備えていることを特徴とする電子機器。
  12. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の振動素子を備えていることを特徴とする移動体。
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