JP6190809B2 - 球状表面の構成部分の2つの層を有する磁気コイル - Google Patents

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Description

(関連出願の引用)
本願は、2011年9月27日に出願され、“Low Field Magnetic Stimulation”と題された、米国仮特許出願第61/539,877号、および、2011年9月27日に出願され、“Low Field Magnetic Stimulation”と題された、米国仮特許出願第61/539,893号に対する優先権及び利益を主張するものであり、これらの米国仮特許出願の各々は、参照により全体が本明細書中に援用される。
本発明は、概して、誘導電場のシステムおよび方法に関し、より具体的には、脳と相互作用する誘導電場を提供するシステムに関する。
精神疾患は、大部分は、医薬品を用いて治療される。例えば、双極性障害および大鬱病性障害における鬱病のための既存の治療アプローチは、主に、選択的セロトニン再取り込み阻害薬および他の抗鬱剤薬物等の薬品を利用する。これらの薬剤は、有効性が制限されており、好ましくない副作用を有し得る。
反復経頭蓋磁気刺激法(rTMS)は、鬱病(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)、双極性疾患、および他の精神疾患を治療する目的で使用されてきた。鬱病の治療におけるrTMSの成功は、様々であって、最近の検証では、「多くの場合、統計学的に有意である[が]、臨床上の有用閾値を下回る」と説明されている(非特許文献3参照)。さらに、rTMS治療は、不快であって、一部の患者は、装置によって誘導される頭皮痛のため、関与することを拒否する場合がある(非特許文献4)。rTMS治療はまた、発作のリスクもわずかながら伴う(非特許文献5)。
代替技法として、低場強度、高反復率、および均一磁気勾配を使用した精神病の治療が説明されている(米国特許第7,033,312号および第6,572,528号、ならびに米国特許出願第11/580,272号)。これらの特許および特許出願はそれぞれ、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。時変磁場が、脳機能を向上させ、鬱病、不安神経症、情動障害、双極性傷害、外傷後ストレス障害、および強迫性障害の種々の兆候を治療する目的のために使用されてきた。
磁場はまた、磁気共鳴画像診断(MRI)システムにおいても使用されている。これらのシステムは、コイルを使用して、磁場を空気中に発生させ、それに対して、対象の身体の一部が、撮像のために暴露され得る。典型的MRIコイルは、図5に描写されるもののように、4つの要素を有するフルコイルである。所望の磁場は、典型的には、コイルの中央内の領域において生成される(領域は、全4つの要素からほぼ等距離にある)。しかしながら、以下に説明されるように、治療のためのMRIコイルの使用は、いくつかの不利点を有する。
MRI勾配コイルの使用に関する有意な制限の1つは、システム、電力懸念、および患者によって課される、その物理的サイズである。第1に、勾配コイルが大きいほど、そのインダクタンスも大きくなり、コイルを動作させるために要求される電力が多くなる。大型コイルは、通常、より高価な増幅器を要求し、電力切替要件を課し、単に、コイル設計によって対処することができない場合がある。撮像される患者の部分は、コイルの内側に嵌合されなければならず、サイズに下限を課す。これは、勾配コイルの最小内径に課される制限である。
第2に、MRIコイルは、磁石の内側に嵌合する。磁石を作製するために要求される設計上のコストおよび困難性の両方が、MRI磁石の内径の増加に伴って増加する。MRI磁石は、患者および勾配コイルをその内径内に収容するために十分な大きさでなければならない。MRI磁石の典型的内径は、患者が、コイルが所望の磁場を生成する領域またはその近傍に位置し得るように、適正な開口部を提供するために十分な大きさ(例えば、約90cm)でなければならない。これは、勾配コイル外径に上限を課す。
MRI勾配コイルアセンブリは、典型的には、勾配コイルの6つの要素(X、Y、およびZ磁場勾配方向に対して2つずつ)を含有する。勾配コイルアセンブリはまた、通常、抵抗シムコイルと、異なるコイルによって発生される抵抗熱のための冷却部とを含有する。これらのアイテムは全て、患者アクセスならびに磁石サイズおよびコストによってコイルアセンブリに課される、内側および外径限界内に嵌合しなければならない。
MRIシステムでは、動作の間、コイルの内側で発生される、抵抗加熱を冷却する必要性がある(大部分のシステムは、コイルが、内側と外側サイズ限界間に緊密に装填されるため、水または液体冷却を有する必要がある)。第2に、電流をその中に有するとき、コイル内のワイヤ上に磁力が存在する。すなわち、これは、通常、コイルを移動させ得る、トルクの形態における正味力を生じさせる。
MRIシステムでは、動的磁場が、周囲磁石から反射され、所望の標的磁気勾配場に干渉するであろう。これを防止するために、各勾配コイル{X、Y、Z}は、一対のコイル(内側コイルおよび外側コイル)として設計され、外側コイルは、勾配磁場が主要MRI磁石に到達しないように防止する、活性遮蔽を提供する。したがって、外側コイルは、単に、磁石が内側コイルによって生成される場に干渉しないように防止する。
患者の頭部のみを囲繞する、勾配コイルは、より小さい内径を有し、その結果、より少ない電力およびより少ない冷却を要求し得る。しかしながら、MRIコイルの標準的構成(すなわち、図5に示されるように、4つの要素を有するフルコイル)は、コイルの長さが、撮像面積、すなわち、頭部の下方に延在することを要求する。換言すると、頭部は、コイルの中央に位置付けられなければならない。したがって、コイルは、治療されるべきヒトの肩を収容するために十分な大きさでなければならない。さらに、典型的小径コイルは、全身用コイルほど強力な機械的搭載力を有しておらず、故に、トルクに由来する移動のリスクがより大きい。これは、深刻な患者傷害のリスクに曝す。最後に、比較的に小径を有するMRIコイルは、より少ない電力を要求するが、依然として、冷却システムを要求する。
1990年代に、いくつかの設計によって、肩へのアクセス問題に対処する試みが提案された。これらの設計は、「ハーフコイル」設計のみを使用した。この場合、ハーフコイルは、コイルを半分に切断し、勾配場均質性の減少をもたらすが、ヒトの肩がコイルによって囲繞されることを要求せずに、頭部へのフルアクセスを可能にすることによって、撮像地点の下方へのコイルの延在を低減させる。しかしながら、そのようなMRIコイルは、有意なトルクを有し、患者使用のために安全ではなかった。また、勾配場均質性の減少は、撮像目的のために適正ではなかった。MRIハーフコイルの使用に関する種々の課題は、例えば、Roemerの特許文献1(ハーフコイルがトルクを有すると説明(Kondoによって説明されるように))、Patrickの特許文献2(トルクを排除するために、ハーフコイルではない、非対称コイルを説明)、およびKondoの特許文献3(撮像に効果的であるが、トルク問題を有する、あるコイルと、トルク緩和に効果的であるが、撮像問題を有する、ある他のコイルとを分類)に論じられている。
したがって、前述の従来のMR装置およびシステムの不利点および制限を克服する、電磁放射を使用する、脳の治療のための改良された装置、システム、および方法の必要性がある。
米国特許第5、177,442号明細書 米国特許第5,278,504号明細書 米国特許第5,793,209号明細書
George、他「The Journal of Neuropsychiatry and Clinical」 Neurosciences, 8:373, 1996年 Kolbinger、他「Human Psychopharmacology」, 10:305, 1995年 Wassermann EM, Lisanby SH: 「Therapeutic application of repetitive transcranial magnetic stimulation」: a review. ClinNeurophysiol 2001年; 112: p1367−p1377 George MS, Nahas Z, Molloy M, Speer AM, Oliver NC, Li XB, Arana GW, Risch SC, Ballenger JC: 「A controlled trial of daily left prefrontal cortex TMS for treating depression.」 BiolPsychiatry 2000年; 48:p962−p970 Wassermann EM: 「Risk and safety of repetitive transcranial magnetic stimulation: report and suggested guidelines from the International」 Workshop on the Safety of Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation,(1996年6月5−7日). Electroencephalogr Clin Neurophysiol 1998年; 108: 1−16
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
パルス発生器と、
第1の要素を有する磁気コイルであって、前記第1の要素は、(1)内部表面および外部表面を有する、第1の層と、(2)内部表面および外部表面を有する、第2の層とを備え、前記第2の層の内部表面は、ある距離だけ、前記第1の層の外部表面から分離される、磁気コイルと
を備え、前記第1および第2の層は、前記パルス発生器と電気通信し、個別の第1および第2の磁場を生成するように適合され、前記第1および第2の層は、前記第1および第2の磁場が結合し、前記第1または第2の磁場のいずれかを上回る場強度を有する、総磁場を生成するように位置付けられる、システム。
(項目2)
前記第2の層の内部表面の全ての点と、前記第1の層の外部表面の全ての対応する点との間の距離は、前記2つの表面間の平均距離の約25%未満の公差内にある、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記距離は、約5ミリメートル未満である、項目1に記載のシステム。
(項目4)
前記第1の要素の内部表面は、相互に対してある角度にある、少なくとも2つの区画を備える、湾曲表面または区画化された表面のいずれかである、項目1に記載のシステム。
(項目5)
前記第1の要素の第1の層は、金属表面内に切り込まれたパターンまたは巻線ワイヤを備える、項目1に記載のシステム。
(項目6)
前記巻線ワイヤは、単線ワイヤ、撚線ワイヤ、および撚線絶縁リッツ線ワイヤのうちの1つを備える、項目5に記載のシステム。
(項目7)
前記第1の要素の第1の層は、複数の巻目の導体を備え、少なくとも1つの対の隣接する巻目は、離間され、前記複数の巻目は、前記第1の層を覆って分散される、項目1に記載のシステム。
(項目8)
前記距離は、前記総磁場が、前記磁気コイルに近接する領域内に生成されるように選択される、項目1に記載のシステム。
(項目9)
前記第1および第2の層は、各層が、約50W未満の熱を発生させるように構成される、項目8に記載のシステム。
(項目10)
前記第1の要素は、内部表面および外部表面を有する、第3の層を備え、前記第3の層の内部表面は、ある距離だけ、前記第2の層の外部表面から分離され、前記第3の層は、前記第1および第2の磁場と結合し、前記第1または第2の磁場によって生成される総磁場を上回る場強度を有する、総磁場を生成する、第3の磁場を生成する、項目1に記載のシステム。
(項目11)
前記磁気コイルは、第2の要素を備え、前記第2の要素の内側表面および前記第1の要素の内側表面は、単一表面の別個の部分を形成する、項目1に記載のシステム。
(項目12)
前記単一表面は、直径約14インチを有する、円筒形の外側表面であり、
前記第2の要素は、2つの層を備え、
前記第1の要素の第1および第2の層のそれぞれならびに前記第2の要素の2つの層のそれぞれは、渦巻パターンを備える、
項目11に記載のシステム。
(項目13)
項目1に記載のシステムを使用して、精神障害を治療する、または脳機能を向上させる方法であって、
前記パルス発生器を介して、電力を前記磁気コイルに供給し、前記総磁場を生成し、それによって、前記コイルに近接して、空中に電場を誘導するステップと、
対象の頭部の少なくとも一部が、前記電場が誘導される領域内に位置するように、対象を前記磁気コイルに対して配置するステップと
を含む、方法。
(項目14)
前記精神障害は、気分障害、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、PTSD、ならびにOCDのうちの少なくとも1つを備える、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記対象が配置される位置は、仰臥位または座位のいずれかである、項目13に記載の方法。
(項目16)
パルス発生器と、
第1の要素を備える磁気コイルであって、前記第1の要素の内側表面は、球状表面の少なくとも一部を形成し、前記第1の要素は、前記パルス発生器と電気通信する、磁気コイルと
を備える、システム。
(項目17)
前記磁気コイルのパラメータは、前記コイルが、少なくとも部分的に、前記球状表面によって封入される領域に近接して、勾配磁場を生成するように選択され、前記勾配磁場は、最大約50V/mの電場を空気中に誘導させる、項目16に記載のシステム。
(項目18)
前記パラメータは、前記球状表面の半径、コイル区画の極角、および前記コイル区画の方位角から成る群から選択される、項目17に記載のシステム。
(項目19)
前記磁気コイルは、第2の要素を備え、前記第2の要素の内側表面および前記第1の要素の内側表面は、前記球状表面の別個の部分を形成する、項目16に記載のシステム。
(項目20)
前記第1の要素は、内部表面および外部表面を有する、第1の層と、内部表面および外部表面を有する、第2の層とを備え、前記第2の層の内部表面は、ある距離だけ、前記第1の層の外部表面から分離される、項目16に記載のシステム。
(項目21)
前記第2の層の内部表面の全ての点と、前記第1の層の外部表面の全ての対応する点との間の距離は、前記2つの表面間の平均距離の約25%未満の公差内にある、項目20に記載のシステム。
(項目22)
前記第1の要素は、複数の巻目の導体を備え、少なくとも1つの対の隣接する巻目は、離間され、前記複数の巻目は、前記第1の要素を覆って分散される、項目16に記載のシステム。
(項目23)
項目16に記載のシステムを使用して、精神障害を治療する、または脳機能を向上させる方法であって、
前記パルス発生器を介して、電力を前記磁気コイルに供給し、少なくとも部分的に、前記球状表面によって封入される領域に近接して、勾配磁場を生成し、それによって、前記コイルに近接して、空気中に電場を誘導するステップと、
対象の頭部の少なくとも一部が、前記電場が誘導される領域内に位置するように、対象を前記磁気コイルに対して配置するステップと
を含む、方法。
(項目24)
前記精神障害は、気分障害、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、PTSD、ならびにOCDのうちの少なくとも1つを備える、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記対象が配置される位置は、仰臥位または座位のいずれかである、項目23に記載の方法。
(項目26)
誘導電場を使用する治療の方法であって、
(a)第1の間隔の間、コイルを使用して、勾配磁場を生成するようにパルス発生器を制御するステップであって、前記磁場は、前記第1の間隔の間、第1の率で増加する規模を有する、ステップと、
(b)前記磁場の規模が、第2の間隔の間、実質的に、前記第1の率より小さい第2の率で減少するように、実質的に、前記第1の間隔より長い第2の間隔の間、前記パルス発生器を制御するステップであって、その結果、
前記第1の間隔の間、ゼロを上回る規模を有する電場が空気中に誘導され、前記第2の間隔の間、負の規模の電場が空気中に誘導され、前記第1および第2の間隔を含む周期にわたって統合される電場は、実質的に、ゼロである、ステップと、
(c)ステップ(a)および(b)を交互に反復するステップと、
(d)対象の頭部の少なくとも一部が、前記電場が誘導される領域内に位置するように、対象を前記コイルに対して配置するステップと
を含む、方法。
(項目27)
ゼロを上回る規模を有する電場の反復は、少なくとも100Hzの周波数を有する、一連の電場パルスを形成する、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記対象の脳の部分は、前記対象の脳の皮質表面の少なくとも一部を備える、項目26に記載の方法。
(項目29)
前記治療は、脳機能を向上させる、または精神障害を治療することを含み、前記精神障害は、気分障害、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、PTSD、ならびにOCDのうちの少なくとも1つを備える、項目26に記載の方法。
(項目30)
前記対象が配置される位置は、仰臥位または座位のいずれかである、項目26に記載の方法。
(項目31)
誘導電場を使用する治療の方法であって、
(a)第1の間隔の間、コイルを使用して、勾配磁場を生成するようにパルス発生器を制御するステップであって、前記勾配磁場は、前記第1の間隔の間、実質的に、一定の振幅を有する複数の連続正弦波電気パルスを空気中に誘導する、ステップと、
(b)前記勾配磁場が、前記第2の間隔の間、実質的に、ゼロ規模の電場を空気中に誘導するように、第2の間隔の間、前記パルス発生器を制御するステップと、
(c)前記ステップ(a)および(b)を交互に繰り返すステップと、
(d)前記対象の頭部の少なくとも一部が、前記複数の正弦波パルスが誘導される領域内に位置するように、対象を前記コイルに対して配置するステップと
を含む、方法。
(項目32)
前記連続正弦波パルスの周波数は、約100Hzを上回る、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記対象の脳の部分は、前記対象の脳の皮質表面の少なくとも一部を備える、項目31に記載の方法。
(項目34)
前記治療は、脳機能を向上させる、または精神障害を治療することを含み、前記精神障害は、気分障害、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、PTSD、ならびにOCDのうちの少なくとも1つを備える、項目31に記載の方法。
(項目35)
前記対象が配置される位置は、仰臥位または座位のいずれかである、項目31に記載の方法。
本発明の種々の実施形態は、空気中における電場の誘導のためのシステムを特徴とする。これらのシステムは、以前に公知のコイルと比較して、サイズが小さく、嵩張らず、ほとんど熱を発生させ得ない。いくつかの実施形態では、これは、部分的に、従来のコイルと比較して、コイルの全体的抵抗を減少させ、ひいては、コイルによって発生される熱を減少させるように、2つの層を有する少なくとも1つの要素を有する、コイルを採用することによって達成される。加えて、または代替として、いくつかの実施形態では、コイルは、円筒形、球状、平坦、または屈曲形状の1つのみまたは2つの要素を含む。そのようなコイルは、患者の頭部が、コイルによって囲繞される必要がなく、コイルによって封入される領域の外側に電場を誘導することができ、これは、患者の快適性を増加させ、同時に、コイルサイズを患者の頭部を囲繞するコイルより小さくすることを可能にすることができる。種々の実施形態はまた、1つ以上の要素を有するコイルを使用して、可変総磁場を発生させることによる、治療の方法を特徴とする。可変磁場は、空気中に電場を誘導し、患者の脳は、場が障害の治療および/または脳機能の向上のために誘導される、領域内に配置される。
これらの誘導電場の送達は、低磁場磁気刺激(LFMS)技法の分類に入る。本発明によるコイルの種々の実施形態は、前述のMRIコイルと関連付けられた問題のうちの1つ以上を回避する。本発明は、一定の磁場を利用せず、したがって、MRIシステムに見出されるような磁石も、磁石によって課されるサイズ制限も、トルクを提供するための磁場が存在しないため、無トルク設計の要件も存在しない。第2に、本発明は、1つのみの勾配場を要求し、したがって、2つの勾配コイルセットおよび任意の抵抗シムコイルは、排除されることができる。
コイルモジュールは、コイルおよびコイルのための随意の筐体を含む。コイルは、1つ以上の要素を含み、それぞれ、標的電場を空気中に誘導する、磁場を発生させ、対象の脳は、電場が誘導される領域内に配置されることができる。コイルは、非重複様式において、単一表面上に配置される、1つ以上の要素を有してもよい。任意の要素は、1つ、2つ、またはそれ以上の層を有し、単一要素の使用と比較して、抵抗加熱の減少を提供してもよい。一実施形態では、コイルは、第1の半径方向、第2の半径方向、および縦方向を有する、円形または楕円円筒形表面上に配列される、単一要素を有する。第1および第2の半径方向に沿ったコイルの寸法は、同一の値を有してもよい。そのような実施形態は、コイルの比較的に容易および/または安価な製造を促進する。
いくつかの実施形態では、コイルは、コイルによって封入される体積に近接する領域内に電場を誘導する。これは、ハーフコイル設計を使用して、すなわち、2つの要素を有するコイルを使用して、達成されることができる。これは、コイルサイズをMRIコイルより小さくすることを可能にする。コイルによって封入される体積に近接する領域内では、誘導電場は、MRIシステム内の撮像のためには十分に均質ではない(例えば、5%〜10%以内の均一性)が、均質性は、治療目的のためには適正である。そのようなコイル内のコイル要素は、円筒形、球状、長方形、平坦、または屈曲形状の表面を有することができる。種々の実施形態では、コイルは、液体冷却を必要としない。いくつかの実施形態では、コイル要素は、2つ以上の層の導体を含み、コイルによって発生される熱をさらに減少させる。
故に、一側面では、本発明の実施形態は、電場を効率的に誘導するためのシステムを特徴とする。本システムは、パルス発生器および磁気コイルを含む。磁気コイルは、少なくとも1つの要素(例えば、第1の要素)を有する。第1の要素は、第2の層の内部表面が、ある距離だけ、第1の層の外部表面から分離されるように、少なくとも2つの層(内部表面および外部表面を有する、第1の層と、内部表面および外部表面を有する、第2の層)を含む。第1および第2の層は、パルス発生器と電気通信し、個別の第1および第2の磁場を生成するように適合される。第1および第2の層は、第1および第2の磁場が結合し、第1または第2の磁場のいずれかを上回る場強度を有する、総磁場を生成するように位置付けられる。
いくつかの実施形態では、第2の層の内部表面の全ての点と、第1の層の外部表面の全ての対応する点との間の距離は、公差閾値内である。公差閾値は、例えば、2つの表面間の平均距離の約25%または10%または5%であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の層と第2の層との間の距離は、約5ミリメートル未満である。第1の要素の内部表面は、相互に対してある角度において、少なくとも2つの区画を有する、湾曲表面または区画化された表面のいずれかであってもよい。第1の要素の第1の層は、金属表面内に切り込まれたパターンまたは巻線ワイヤを含んでもよい。巻線ワイヤは、単線ワイヤ、撚線ワイヤ、または撚線絶縁リッツ線ワイヤであることができる。第1の要素の第1の層は、巻線ワイヤ等のいくつかの巻目の導体または金属表面内に切り込まれたパターンを含んでもよい。導体の少なくとも1対の隣接する巻目は、離間されてもよく、いくつかの巻目は、第1の層全体にわたって分散されてもよい。いくつかの実施形態では、2つの層間の距離は、総磁場が、磁気コイルに近接する領域内に生成されるように選択される。加えて、または代替として、第1および第2の層は、各層が約50W未満の熱を発生させるように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、第1の要素は、内部表面および外部表面を有する、第3の層を含み、第3の層の内部表面は、ある距離だけ、第2の層の外部表面から分離される。第3の層は、第1および第2の磁場と結合し、第1および第2の磁場によって生成される総磁場を上回る場強度を有する、総磁場を生成する、第3の磁場を生成する。
磁気コイルはまた、第2の要素の内側表面および第1の要素の内側表面が、単一表面の別個の部分を形成するように、第2の要素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、単一表面は、直径約14インチを有する、円筒形の外側表面であって、第2の要素は、2つの層を含む。第1の要素の第1および第2の層のそれぞれならびに第2の要素の2つの層のそれぞれは、渦巻パターンを含む。
一実施形態は、前述の2層コイル要素を有するシステムを使用して、精神障害を治療する、または脳機能を向上させる方法を特徴とする。本方法は、総磁場を生成するように、パルス発生器を介して、電力を磁気コイルに供給するステップを含む。総磁場は、コイルに近接して、空気中に電場を誘導してもよい。本方法はまた、対象の頭部の少なくとも一部が、電場が誘導される領域内に位置するように、対象を磁気コイルに対して配置するステップを含む。精神障害は、気分障害、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、外傷後ストレス障害(PTSD)、および強迫性障害(OCD)のうちの1つ以上を含んでもよい。対象は、仰臥位または座位のいずれかに配置されてもよい。
別の側面では、本発明の種々の実施形態は、患者の快適性を改善することができる、システムを特徴とする。本システムは、パルス発生器および磁気コイルを含む。磁気コイルは、第1の要素を有し、第1の要素の内側表面は、球状表面の少なくとも一部を形成する。第1の要素は、パルス発生器と電気通信する。磁気コイルのパラメータは、コイルが、少なくとも部分的に、球状表面によって封入される領域に近接して、勾配磁場を生成するように選択されてもよい。パラメータは、勾配磁場が、最大約50V/mの電場を空気中に誘導することができるように選択される。コイルパラメータは、球状表面の半径、コイル区画の極角、およびコイル区画の方位角のうちの1つであってもよい。
いくつかの実施形態では、磁気コイルは、第2の要素を含み、第2の要素の内側表面および第1の要素の内側表面は、球状表面の別個の部分を形成する。第1の要素は、内部表面および外部表面を有する、第1の層と、内部表面および外部表面を有する、第2の層とを含んでもよい。第2の層の内部表面は、ある距離だけ、第1の層の外部表面から分離されてもよい。第2の層の内部表面の全ての点と、第1の層の外部表面の全ての対応する点との間の距離は、公差閾値内であってもよい。公差閾値、例えば、2つの表面間の平均距離の約25%または10%または5%であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の要素は、巻線ワイヤ等のいくつかの巻目の導体または金属表面内に切り込まれたパターンを含む。導体の少なくとも1つの対の隣接する巻目は、離間されてもよく、いくつかの巻目は、第1の要素全体を覆って分散されてもよい。
一実施形態は、第1の要素の内側表面が、前述のように、球状表面の少なくとも一部を形成する、システムを使用して、精神障害を治療する、または脳機能を向上させる方法を特徴とする。本方法は、総磁場を生成するように、パルス発生器を介して、電力を磁気コイルに供給するステップを含む。総磁場は、コイルに近接して、空気中に電場を誘導させてもよい。本方法はまた、対象の頭部の少なくとも一部が、電場が誘導される領域内に位置するように、対象を磁気コイルに対して配置するステップを含む。精神障害は、気分障害、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、PTSD、およびOCDのうちの1つ以上を含んでもよい。対象は、仰臥位または座位のいずれかに配置されてもよい。
別の側面では、本発明の種々の実施形態は、誘導電場を使用した治療の方法を特徴とする。本方法は、第1の間隔の間、コイルを使用して、勾配磁場を生成するように、パルス発生器を制御するステップを含む。勾配磁場は、第1の間隔の間、第1の率で増加する規模を有する。パルス発生器は、実質的に、第1の間隔より長い第2の間隔の間、磁場の規模が、第2の間隔の間、実質的に、第1の率より小さい第2の率で減少するように制御される。したがって、第1の間隔の間、ゼロを上回る規模を有する電場が空気中に誘導され、第2の間隔の間、負の規模の電場が空気中に誘導される。パルス発生器は、第1および第2の間隔を含む周期にわたって統合される電場が、実質的に、ゼロであるように制御される。前述のステップは、代替として、反復されてもよい。本方法はまた、対象の頭部の少なくとも一部が、電場が誘導される領域内に位置するように、対象をコイルに対して配置するステップを含む。ゼロを上回る規模を有する電場の反復は、一連の電場パルスを形成してもよい。その一連のパルスの周波数は、少なくとも100Hzであってもよい。
いくつかの実施形態では、電場が誘導される領域内に位置する、対象の脳の部分は、対象の脳の皮質表面の少なくとも一部を含む。治療は、脳機能を向上させる、または精神障害を治療することを含んでもよく、精神障害は、気分障害、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、PTSD、およびOCDのうちの1つ以上であることができる。対象は、仰臥位または座位のいずれかに配置されてもよい。
別の側面では、本発明の種々の実施形態は、誘導電場を使用する治療の方法を特徴とする。本方法は、第1の間隔の間、コイルを使用して、勾配磁場を生成するように、パルス発生器を制御するステップを含む。パルス発生器は、勾配磁場が、第1の間隔の間、実質的に、一定の振幅を有するいくつかの連続正弦波電気パルスを空気中に誘導させるように制御される。パルス発生器は、勾配磁場が、第2の間隔の間、実質的に、ゼロ規模の電場を空気中に誘導させるように、第2の間隔の間、制御される。これらのステップは、交互様式で反復される。本方法はまた、対象の頭部の少なくとも一部が、いくつかの連続正弦波パルスが誘導される領域内に位置するように、対象をコイルに対して配置するステップを含む。連続正弦波パルスの周波数は、約100Hzを上回ってもよい。
対象は、対象の脳の皮質表面の少なくとも一部が、正弦波パルスのシーケンスが誘導される領域内に位置するように、コイルに対して配置されてもよい。いくつかの実施形態では、治療は、脳機能を向上させる、または精神障害を治療することを含む。精神障害は、気分障害、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、PTSD、およびOCDのうちの1つ以上を含んでもよい。対象は、仰臥位または座位のいずれかに配置されてもよい。
図面は、本発明を実施するために現在想定される実施形態を図示する。
図1は、システムの構成要素を示す、概略図である。 図2は、コイル要素を支持するための随意の円筒形構造を示す。 図3A−3Gは、2層コイルの種々の実施形態を図式的に図示する。 図3A−3Gは、2層コイルの種々の実施形態を図式的に図示する。 図3A−3Gは、2層コイルの種々の実施形態を図式的に図示する。 図4は、包絡関数グラフを示す。 図5は、フルコイル(例えば、4つの要素を有するコイル)を示す。 図6は、ハーフコイル(例えば、2つのみのコイル要素を伴う)を示す。 図7は、クォーターコイル(例えば、1つのみのコイル要素を伴う)を示す。 図8A−8Cは、実質的に、球状配列に配置される、コイル要素を描写する。 図8A−8Cは、実質的に、球状配列に配置される、コイル要素を描写する。 図8A−8Cは、実質的に、球状配列に配置される、コイル要素を描写する。 図9A−9Cは、実質的に、平坦配列に配置される、コイル要素を描写する。 図9A−9Cは、実質的に、平坦配列に配置される、コイル要素を描写する。 図9A−9Cは、実質的に、平坦配列に配置される、コイル要素を描写する。 図10は、屈曲配列に配置される、コイル要素を描写する。 図11は、それぞれ、12個の方形波パルスの3つのバーストを伴う、方形波パルスパターンを示す。 図12は、「ゼロ正味整数」パルスパターンを描写する。 図13は、それぞれ、12個の正弦波パルスの3つのバーストを伴う、パルスパターンを示す。
本発明のある実施形態による、デバイス10が、図1に示される。デバイス10は、磁気コイルモジュール12と、増幅器14と、波形発生器16とを有する。波形発生器16(例えば、汎用プログラマブルコンピュータまたは専用電気回路)は、電気パルスシーケンスを増幅器14に提供し、電気信号を増幅し、それらを磁気コイル12に提供する。コイル12は、増幅器14から受信した電気信号に応答して、磁場を生成する。電気信号が時変する場合、磁場は、典型的には、空気中に電場を誘導する。
本発明による、LFMSデバイスの種々の実施形態におけるコイルモジュールは、コイルおよびコイルのための筐体を含む。コイルは、1つ以上の要素を含み、それぞれ、標的電場を空気中に誘導し得る、磁場を発生させ、対象の脳は、電場が誘導される領域内に配置されることができる。典型的には、コイルは、非重複様式に配置される、1つ以上の要素を有するが、いくつかの実施形態では、要素は、部分的に、重複するように、相互に対して位置する。図2は、それを覆って、またはその中に、磁気コイルの要素が、配置され得る、構造200を描写する。構造200は、円筒形であって、それぞれ、第1および第2の半径方向202、204と、縦方向206とを有する。磁場が、生成され得、その中では、その場の任意のベクトル成分が、これらの3つの方向のうちの1つにおいて、線形勾配を伴って生成され得るが、但し、場の残りのベクトル成分が、Maxwellの方程式を満たすことを条件とする。構造200は、他の形状(例えば、球状、楕円等)を有してもよく、平坦でさえあってもよい。実際、構造200は、随意である、すなわち、コイル要素は、それらの要素が配置される別個の構造を使用せずに、磁気コイルを形成するように構成されてもよい。
(多層コイルを使用した熱放散の低減)
種々の実施形態におけるコイルは、要求される磁場を提供するために、有意な量の電流を使用し得る。これらの実施形態のそれぞれにおけるコイルは、動作の間、抵抗加熱を受け、コイルは、冷却を通した熱損失が、動作の間に発生される熱と等しくなるまで、温度を上昇させるであろう。コイルは、デバイス動作の間、患者に近接近するため、加熱は、患者の快適性および安全性のために制限されなければならない。加えて、コイルによる熱発生を低減させることは、より低い動作温度のため、より広範な材料が、コイルおよびコイル筐体の一部として使用されることを可能にし、より容易かつ安価な製造を促進する。
冷却は、伝導性手段を通して行なわれる(室温における放射冷却は、有意ではない)。従来のコイルのための典型的冷却方法として、液体冷却または空気冷却が挙げられる。液体冷却は、非常に効果的であるが、システムコスト、保守コスト、および現場故障のリスクをデバイスに追加する。空気冷却は、付加的コストまたはサブシステムを要求しないが、約60W電力レベル(例えば、表面積あたりで基準化されると、60Wの電球レベル)に制限される。
磁気コイル内の加熱は、ΙΛ2*Rによって求められ、式中、Iは、二乗平均平方根電流であって、およびRは、デバイスの抵抗である(動作周波数時)。動作電流Iは、所与のコイルに対して要求される磁場によって制約されるであろうが、抵抗は、加熱を制御するために、改変されてもよい。加熱を低減するための大部分の直接的方法は、より大きな断面積を伴う導体を使用することであって、これは、抵抗を減少させるであろう。しかしながら、単により大きな断面の導体を使用することに関する問題として、大きな断面を有する単一導体は、そのような導体を損傷させずに屈曲および形成することが困難であるため、コイルの加工に使用することが困難であることが挙げられる。より大きな断面導体の使用はまた、より多くの空間を要求し、可搬性を妨害するという不利点を有する。物理的表面上に導体の高密度被覆率を有するコイルは、表面に沿った導体の拡大が制約され得る。すなわち、特定の製造方法または材料を使用するコイルは、表面に垂直な導体の拡大が制約され得る。
一般に、ワイヤまたはケーブルから作製されるコイルの抵抗は、コイル巻回表面上のパターン密度のため、かつワイヤが、概して、全方向に、類似断面半径を有し、表面に垂直なワイヤサイズを制限するであろうため、より大きなワイヤが選択されることができない場合、制限されるであろう。別の実施例では、銅シート(伝導性経路が切断されている)から作製されるコイルは、導体サイズのために、可能な限り多くの表面を使用して設計されることができるが、半径方向屈曲および他の製造制限のため、銅の厚さに関して制約されるであろう。両場合において、表面上に巻回されるコイルは、達成され得る最小抵抗に関して、制限され得る。
本発明によると、本制限は、コイルを複数の層に構築することによって克服されることができる。一実施形態では、2つの層が、実質的に、相互に対して平行に設置され、2つの層は、実質的に、同一の磁場を発生させる。2つのコイル層は、システム内で利用可能な駆動電力に最も好適であるように、電気的に直列にまたは並列に接続されることができる。2つのコイル層の場は、相互に補強することができるため、2つの層はそれぞれ、従来の単層コイルを使用して、実質的に、同一の磁場を発生させるために要求される電力の1/2によって駆動されることができる。個々の層によって生成される磁場は、所望の磁場を生成するように、集約される。この場合、コイルによって(すなわち、2つの層によってともに)発生される熱は、半分に低減される[(Ι/2)Λ2*R+(Ι/2)Λ2*R]=ΙΛ2R/2]。これは、熱低減における実質的改良をもたらす。2つの層の使用は、コイルによって発生される熱を半分に低減させることができ、より多くの層の使用は、デバイスによって発生される熱の対応する低減を有するであろう。LFMSデバイスの種々の実施形態は、2つの層を使用して、13Wの電力を発生させる。本低レベルの熱のため、これらの実施形態は、冷却システムを要求しない。本設計は、2層コイルを使用せずに、有意な量の熱、例えば、100Wが発生され得る治療における使用に非常に好適である。
コイル内における二重層の使用は、単一電源を共有するために、回路内のコイルを接続する2つの方法を可能にする(並列電気接続または直列電気接続)。コイル層は、相互に隣接し、同一形状の場を提供するため、電力要件の観点から、コストを削減し、または性能を改善するために使用されることができる、設計において利用可能ないくつかの選択肢が存在する。磁気コイルは、実質的に、インダクタであって、ある量の電流を使用して、所与の磁場を提供することができる。電気回路理論から、インダクタンスによって乗算される、電流の変化率は、要求される駆動電圧を決定することが分かる。本ルールを誘導電圧に適用する。すなわち、抵抗を記述する電流に応じて、付加項が存在することになる。
LFMSの場合、磁場の変化率は、コイルによって誘導される電場強度を増減させる。磁場は、電流に比例する。その結果、電流の要求される変化率は、直接、システム設計に影響を及ぼす。また、電場理論から、コイルのための所与の連続電流密度設計に対して、インダクタンスは、要求される連続電流密度に近似させるために使用される、ワイヤの「巻目」(連続電流密度に近似させるために使用される、電流方向に垂直な離散導体の密度の意味における「巻目」)の数の2乗として増加することが分かる。類似する2つの層パターンが、ともに設置され、接続されるとき、その正味インダクタンスは、通常、ほぼ2つの層のインダクタンスの和である、2つのパターンの相互インダクタンスの2倍に等しい、付加的相互作用項を含む。最後に、電気回路理論から、所与の場を生成するために要求される、コイル内の電流は、連続設計の実装において使用される、「巻目」の数に反比例することが分かる。
したがって、単層コイルの場合、設計内で使用される巻目の数を半分にすることは、要求される電流を2倍にし、要求される電圧を1/2に節約するであろう(巻目の数の変化に対して、因数は、1/4となるが、2倍のピーク電流からの電流の2倍の変化率に対して、因数は、2となる)。第2の層が、第1の層と同一数の巻目を伴って、直列に追加される場合、2つの層の場は、加算されるであろう。これは、1層と同様の同一の場を達成するために、各層が、単一コイルとして、電流の半分を使用し、電圧を2倍にすることができることを意味する。これは、元の単層と同等であるが、二重層コイルは、抵抗減少および電力構成を選定する自由を可能にする。
第2の層は、第1の層と並列に構成され、単層コイルと同一の総電流および電圧要件を有し、実質的に、同一の磁場を生成するが、2つの層のそれぞれにおける電流が、総電流の約半分であるため、加熱の低減を伴う、コイルを生成することができる。また、直列に構成されることもできる。いずれの構成も、電力供給源選択肢およびコストのために有利であり得、利用可能な増幅器選択肢およびLFMSシステムの要件に依存するであろう。
(2層コイルの構造)
一般に、コイルは、好ましくは、ケーシングおよびコイル巻線を形成する導体を含む。コイルはまた、接着剤を含んでもよい。一実施形態では、導体は、単線ワイヤである。導体はまた、撚線ワイヤまたはリッツ巻線ワイヤであってもよい。別の実施形態では、導体は、例えば、水ジェット切断または機械的切断技法を使用して切断された固体銅板であって、構築の容易性のために、湾曲されてもよい。銅板は、プラスチック等の基板、または、例えば、FR4基板上に配置されてもよい。ケーシングは、導体を包囲する。
一実施形態では、LFMSシステムは、コイルアセンブリ内に搭載され、増幅器によって駆動される、磁気コイルに基づく。増幅器波形は、コントローラによって制御され、これは、順に、コンピュータ上のコンピュータプログラムによって起動される。
図3A−3Gに図示される実施形態を参照すると、コイルアセンブリは、約19インチ長である、14インチ径のプラスチック円筒形102に基づく。プラスチック円筒形302は、4つの銅板306a−306dを含む、コイル300のための搭載表面304である。各銅板は、約1/8インチ厚であって、図3Eに示されるように、その中に作製された渦巻切込308を有する。渦巻切込308は、板306aの縁まで延在してもよい。4つの銅板は、コイル300の2つの要素310a、310bを形成する。各要素は、2つの板を含む。第1の要素では、1つの銅板が、プラスチック円筒形302の表面304上に設置され、第1の要素110aの第1の層312aを形成する。別の板は、第1の層312aの上部に設置され、第1の要素の第2の層312bを形成する。第1の層312aは、表面302と接触する内部表面と、外部表面とを有する。第2の層312bもまた、内部表面および外部表面を有し、第2の層の内部表面は、以下に説明されるように、ある距離だけ、第2の層の外部表面から分離される。
第1および第2の層(例えば、板または巻線ワイヤ)は、相互に整合される、すなわち、2つの層は、図3Bおよび3Dに図示されるように、ほぼ同一のサイズおよび形状であって、第2の層は、実質的に、第1の層に重複する。しかしながら、いくつかの実施形態では、2つの層の一方の面積は、他方より大きくてもよい。代替として、または加えて、2つの層の形状は、異なってもよい(例えば、層1は、長方形であってもよく、層2は、卵形であってもよい)。いくつかの実施形態では、層は、部分的にのみ、相互に重複してもよい、すなわち、図3Cに示されるように、オフセットを伴って、整合されてもよい。
いくつかの実施形態では、板(概して、層)は、プラスチック円筒形302の表面304等の搭載表面上に搭載されない。しかしながら、コイル要素の内側表面は、単一表面の一部を形成する。図3Fに描写されるように、単一表面の断面は、1つ以上のコイル要素310a、310bに対応する、弧314を含む。弧314の2つの端部316a、316b間の距離「d」は、約5インチ〜約36インチの範囲内である。これは、ヒトの頭部またはその一部をコイル300によって誘導される電場に曝すことを可能にする。いくつかの実施形態では、コイル要素の内側表面は、実質的に、一定の距離だけ離間される、異なる表面の部分を形成する。
各コイル要素内の各板(すなわち、層)は、好ましくは、機械的搭載部として、かつコイル巻線と任意の隣接する物体との間の電気絶縁体としての役割を果たす、基板314上に搭載される。基板314に加え、またはその代わりに、スペーサもまた、使用されてもよい。銅板は、平面ではない。代わりに、図3B−3Dに描写されるように、プラスチック円筒形302および2つの板の表面が、ほぼ同心であるように、湾曲表面を有する。基板314、またはスペーサ、または両方の厚さは、典型的には、一実施形態による、1/16インチ厚のFR4基板の使用が、これらの層間に1/16インチ距離をもたらすように、層312a、312b間の距離を決定する。本距離は、好ましくは、実質的に、一定である。他の実施形態では、距離は、約5mm、1cm等であることができる。2つの層間の距離は、実質的に、一定である必要はない。代わりに、公差約5%、10%、25%等を伴って、変動してもよい。種々の実施形態では、任意の可撓性絶縁体(例えば、ポリエステル、ポリアミド等)等のFR4以外の材料が、基板として使用されてもよい。いくつかの実施形態では、種々の材料の組み合わせが、使用されてもよいが、さらに他の実施形態では、各層は、空気のみによって、分離されてもよい。
また、図3Gに図示されるように、いくつかの実施形態では、コイル要素の層として、1つの板を使用する代わりに、層は、2つ以上の区画316a−316c、すなわち、相互に対してある角度で配置される、平面または湾曲区画を使用して、形成される。具体的には、一方の層区画316の面法線318aは、別の層区画316の面法線318bと平行ではない。代わりに、2つの面法線318は、相互に対してある角度にある。例えば、図10に示されるコイル要素は、ある角度において、2つの長方形区画を含む。2つの区画間の角度は、概して、45°〜180°であるが、45°未満の角度における区画もまた、想定される。層内の区画316a−316cはそれぞれ、その上に配置されるコイル巻線またはその中に作製される渦巻切込を含む。区画のサイズおよび形状ならびに角度は、図3Gに示されるように、コイル要素の2つの層の対応する区画(例えば、区画316aと320a、316bと320b、および316cと320c)間の距離が、実質的に、一定であるように選択される。そのように形成された区画化された表面の断面は、区画化された弧322となる。弧322の2つの端部間の距離「d」は、約5インチ〜約36インチの範囲内である。
各板内の渦巻切込は、内側および外側接続を有する、各層内にコイル巻線を形成する。各渦巻切込内には、約35個の巻線数が存在する。一般に、巻線数の数は、標的場を生成するために要求される電流密度およびコイルを駆動するために使用される電源の選択肢によって決定される。所与の電流密度は、より小さい電流を伴う多数の巻目によって、またはより高い電流を伴う少数の巻目によって提供されることができる。いずれの場合も、電源の要求される電圧は、電流およびコイルインピーダンスを反映するように変化する。多数および少数の巻目は、(それぞれ)より高いおよびより低いインダクタンスをもたらす。コイルの抵抗は、いくつかの要因に依存する。すなわち、ワイヤコイルの場合、巻目が多いほど、より長いワイヤ(抵抗増加)と、可能性として、ワイヤサイズの上限(緊密に離間された巻目の場合)とを意味する。銅板コイルにおいても、同一の要因が当てはまるが、巻目間の間隔全体が、銅で充填されるであろうという事実のため、抵抗は、直接、巻目の数に伴って減少する。したがって、巻目の数における設計選択肢は、異なる電源および導体に対応するように作製されることができる。巻目の数を選択する際の異なる懸念は、場の均一性および平滑性である。一般に、間隔は、頭部が配置される領域内の磁場が、大幅に変動しないように、コイルと対象の頭部との間の距離未満であるように選定され得る。したがって、巻目の数の選択肢はまた、平滑場のための要件によっても影響され得る。コイルの第2の要素は、第1の要素と同様に形成される。2つの要素はともに、約180度、すなわち、プラスチック円筒形302の断面の円周の約半分に及び、各要素の長さでもある、銅板306a−306dの長さは、約14インチである。平滑場は、これらの脳領域に効率的に治療を提供するため、脳のある局在部分に場を集束させるのではなく、脳の領域全体を通して、類似規模の電場を誘導するために、望ましくあり得る。
各コイル要素内の電流の相対的方向は、場の分布を決定する。本方向は、ベクトルを使用して説明され得る。正方向に回転する電流(右側電流)は、表面の外向きの法線に対する方向から見て、反時計回りに回転するものである。負の方向に回転する電流(左側電流)は、表面の外向きの法線に対する方向から見て、反対回転、すなわち、時計回りを有する。本ベクトル用語を使用すると、方位角または縦方向位置のいずれかにおいて隣接する、本コイル設計のコイル要素は、反対極性を有する。これは、前述の近似電流密度解に対応する。
板(すなわち、層)は、方形波、長方形、円形、卵形等の任意の好適な平面形状を有することができる。前述のように、層は、平面であることができる、または湾曲表面を有してもよい。一実施形態では、板312a−312dは、長さ21インチおよび幅19インチである。2要素コイル300は、ヒト対象の脳全体を治療するために使用されることができるが、より小さい寸法を有する層も、脳または頭部の一部のみ治療されるべき場合、使用されることができる。
渦巻切込の正確なパターンは、各層の渦巻に供給される電流が、所望の空間分布を伴う磁場、すなわち、「標的場」を生成するように、部分的に、数学的設計に基づいて、決定される。コイル層は、電流によって、同時に駆動され、各層からの磁場は、最終標的場を形成するように加算される。
4つの層のそれぞれ内の渦巻切込の電気相互接続および回転方向は、機械的にロバストなアセンブリを提供し、コイル層と要素との間のピーク電圧および電場を低減させるために構成される。各渦巻切込は、内側端/接続および外側端/接続を形成する。各要素内の電流の回転方向は、所望の標的場によって決定される。層内の導体の渦巻方向は、典型的には、電流の回転方向および渦巻の接続の構成(すなわち、内側または外側接続内への電流)に依存する。
一実施形態では、各要素の第1の層の渦巻切込は、円筒形の外側から見て、時計回り方向に回転し、中心から外向きに進行する。2つの外側板、すなわち、各要素内の第2の層の渦巻切込は、同一の様式で観察されるとき、反時計回りである。各コイル要素では、第1の層を形成する、板の中心は、その要素の第2の層を形成する隣接する板の中心に電気的に接続される。各コイル要素内の第2の層の外側端/接続は、ワイヤ/バスバーを用いて、ともに接続される。各コイル要素内に個別の第1の層を形成する、板の外側端/接続は、電源に接続される。板の中心は、円筒形の両側に位置する。したがって、全ての板は、直列に電気的に接続され、電流は、以下のように流動する。第1の要素では、電流は、第1の層板の外側端から流入し、中心まで進行し、第2の層板の中心に接続し、渦巻の外側へ、そこから、第2の層板の外側端を通して、バスバーに進行する。バスバーから、電流は、第2の要素内の第2の層を形成する、板の外側端から第2の要素に流入し、その層の中心に、次いで、第1の層を形成する板の中心に、次いで、渦巻を通して、第1の層を形成する(第2の要素内に)板の外側端に、そこから、増幅器を介して、電力供給源に戻る。本接続および渦巻方向方式は、各要素の第1および第2の層からの場の構造上の追加をもたらし、2つの隣接する層の使用を通して発生される熱の低減およびそれらがもたらす電気抵抗の減少を可能にする。
コイルのための電流駆動は、線形、切替、または他の好適な設計のいずれかである、標準的オーディオ周波数増幅器によって提供される。増幅器は、コントローラによって供給される波形によって制御される。本コントローラは、事前に記録された波形を再生する、標準的コンピュータ内に搭載される出力カードの形態をとってもよく、またはフル波形区画を再生および反復する、Arduino等の特殊シーケンス処理カードの出力であり得る。他の実施形態では、2つの層が、並列に電気的に接続さてもよく、および/または2つのコイル要素が、並列に電気的に接続さてもよい。2つを上回る層および/または2つを上回るコイル要素を有する、実施形態では、コイルによって発生される熱を最小限にする一方、所望の磁場の生成が実行可能であって、直列および並列接続の種々の組み合わせが、想定される。
増幅器は、電気的安全性の理由から、電流モードまたは電圧モードで駆動されてもよい。電圧モード駆動の場合、所望の波形に対する標準的プリエンファシス修正が、コイルのインピーダンスに対応するために行なわれてもよい。
図4は、標的場方法が、有限かつ実践的電磁場を生成するために、図2に示されるように、縦方向に、標的場を空間的に変調させるために使用される、典型的包絡関数を描写する。図5は、4要素コイルを示す。方位角およびz方向に沿ったコイルの対称性は、4つの独立コイル要素を伴うコイルをもたらし、渦巻のそれぞれは、コイルの円周90度〜180度に及ぶように形成される。コイル要素は、直列、並列、またはそれらの組み合わせで接続されてもよい。各コイル要素内の巻目の数は、表面の各単位長を横断する総電流が、同一のままである限り、変動されてもよい(すなわち、巻目を半分にすることは、巻目あたりの電流を2倍にすることを要求する)。
包絡関数が打ち切られる、ハーフコイルを使用する、LFMSシステムでは、1つのみのdlおよびd2パラメータセット(図4に図示)が、実装される。dlおよびd2パラメータは、場強度を最適化するために、ハーフコイルの半径(約7インチ)において、等しくなるように設定される。実質的に、本半径に対するコイルが短いほど、より弱い場をもたらし、標的場を空間内に投影する数学的要件のため、より高密度のワイヤパターンを要求するであろう("A target field approach to optimal coil design," R. Turner J. Phys. D: Appl. Phys. 19 L147 (1986))参照)。はるかに長いコイルは、満足のゆく場を提供するが、不必要に大きなインダクタンスを有し、システムのために不必要な電力量を要求するであろう。長さと直径の縦横比は、これらの懸念を平衡化する最適比率である。
一実施形態では、コイルの半径は、14インチであって、患者の頭部を快適に収容するであろうサイズであって、頭部がコイル端における治療位置に設置されるとき、対象に対する視野が妨害されない充分な空間を伴う。これは、治療の間の患者の快適性を補助する。
標的場領域は、所望の電場を対象に誘導するための磁場が存在する、面積である。図5におけるコイルの標的場領域は、コイル円筒の第1および第2の半径方向(例えば、図2における第1および第2の半径202、204)の交差点に中心付けられる体積として画定される、コイルの中心であって、かつ要素を縦方向に分離する平面内にある。
図6は、2つのみのコイル要素を伴う、ハーフコイルを示す。図5を参照して説明される、フルコイルは、4つの要素を有する。本コイルは、コイル要素の端部平面に、実質的に、類似標的治療領域を有し、より短く、かつより患者に優しい、コイルを提供するであろう。より短いコイルは、対象が、その肩上に位置付けられるコイルを有するのではなく、その頭部の一部のみ、コイルによって封入させることを可能にする。これは、制限された視野または閉じ込めによって生じる、閉所恐怖症または他の対象不快感の兆候を緩和し得る。これは、鬱病対象を治療する際、特に価値を有し得る。
図7は、1つのみのコイル要素を伴う、クォーターコイルを示す。本コイルは、理想的標的場からさらに実質的逸脱を有するであろうが、基本対称性は、依然として、得られた場内に存在し、LFMSにとって十分である。
一実施形態では、コイルは、ループ構成要素の軸が、水平方向に沿って、コイルの軸(また、X方向とも称される)と共線形であるように配向される、要素を含む。別の実施形態では、コイルは、ループ要素の軸が、X方向に垂直かつ直交するように(また、Y方向とも称される)、円筒形形態の軸を中心として回転される。このように、コイルの場の分布および方向は、円筒形形態の軸を中心として回転される。同等場を提供するコイルも、球状または半球状境界を使用して構築されてもよい。
いくつかの実施形態では、コイルの磁場によって誘導される電場は、少なくとも約2cm、例えば、4cmの面積を有する、領域にわたって、実質的に、均一場強度を空気中に有する。治療を受けるヒトは、ヒトの脳の皮質表面の少なくとも一部が、電場強度が、実質的に、均一である領域内に位置するように、コイルに対して配置されてもよい。そのような電場は、広範に分散されたコイル巻線、例えば、治療されるべき皮質の面積を覆って規則的分布を有する巻線を有するコイルを使用して、誘導されてもよい。皮質が、コイルから3cm離れる場合、コイル面積によって内包される面積を覆って、均一電場を提供するために、目安として、ワイヤは、標的面積を覆って3cm未満離れて離間されるべきである。
コイルのための随意の筐体は、プラスチック、木材、繊維ガラス、または炭素繊維等の非伝導性の絶縁材料から作製される。代替実施形態では、対象とコイルとの間にない筐体の部分は、電磁遮蔽層を提供し、デバイスの外部場を含有するために、銅等の伝導性材料から作製されることができる。筐体は、コイルを包囲し、コイル、対象、およびコイルのユーザのための保護を提供する。
LFMSシステムのいくつかの実施形態は、ハーフコイル設計および投影される標的場面積に加え、患者の快適性を提供する、余剰特徴を含む。例えば、コイルは、摺動プラットフォーム上に搭載される。これは、患者が、コイルを数インチ離して、その頭部をヘッドレスト上に設置することを可能にし、位置付けの間、頭部を衝打する可能性を回避する。患者が、落ち着いた後、コイルは、定位置に摺動される。患者の頭部は、コイルの先端から数インチのみ内側にあって、患者の不安の有意な低減を提供し得る。LFMSデバイスのコイルは、コイルが、磁石から独立して、要求される磁場を発生させ、故に、磁石の内側に位置する、またはそれに添着される必要がないため、可動プラットフォーム上に搭載されることができる。
(標的場方法に基づくコイル設計)
標的場方法("A target field approach to optimal coil design," R. Turner J. Phys. D: Appl. Phys. 19 L147 (1986)参照)は、電流がそれを通して流動すると、所望の磁気または電場が生成されるであろうように、一式の電気導体の物理的場所を決定する方法である。本方法は、具体的場分布を伴う場を要求する、MRI勾配およびシムコイルおよび任意の他のコイルを設計するために使用される。
電磁場の基本特性は、種々の方法において、そのような場を発生させるために採用される。特に、閉鎖体積内の場は、体積外の多数の電流パターンによって発生され得る。これらの電流パターンは、平面、円筒形、球体等の所望の幾何学的表面、または他の形状の他の表面上に生じるように選定される。表面および標的場を前提として、所与の標的場を生成するであろう、所与の表面上の電流は、一意に画定され得る。
いくつかの表面形状は、所望の標的場を生成し得る電流のための表面として使用するためにより好適である。標的場体積を完全に封入する表面は、その標的場を最も容易に生成することができる(最大電流密度値および貯蔵場エネルギー量に関して)。電流軸受表面によって封入される標的場面積が少ないほど、要求される電流パターンが、その標的場を発生させることがより困難となる(最大電流密度値および貯蔵場エネルギー量に関して)。しかし、一般に、種々のコイル形状は、コイルの封入された体積の外側のコイル近傍に存在する、所望の標的場を提供するために使用される。例えば、球状標的場は、円筒形上、半円筒形上、球体上、球体の一部上、または標的場近傍の平面および平面区画上の電流によって取得され得る。
一般慣行では、標的場は、場を発生させるコイルによって封入される暗黙的有限体積の内側に存在するように画定される。封入された体積の外側の標的場の非境界延在部は、典型的には、非実践的電流密度をもたらすが(最大電流密度値および貯蔵エネルギー量に関して)、実践的設計は、封入された体積の外側における場が可能な限り迅速にゼロとなるように傾向化することによって、実行可能である。したがって、実際の標的領域(コイルの封入された体積の外側にある)を伴う、コイルによって達成される場は、コイル設計のために使用される指定された場(場が封入された体積の内側にあるように画定する)と異なり得る。達成される場および指定される場が異なり得る程度は、特定の用途の必要性によって決定される。例えば、10%の差異は、MRI勾配コイルにとって有利である。しかしながら、脳刺激の場合、25%の標的場の変化は、誘導電場自体、概して、対象の頭部の特性に従って変化するため、許容され得る。
したがって、種々の実施形態では、コイルは、2つ以上の要素を含んでもよく、それぞれ、好ましくは、単一表面上に、非重複様式において、または実質的に、離間された同心表面上に、部分的に、重複様式において、配置される。単一または実質的平行表面は、部分的に、球状、楕円形、弓状、湾曲、直線(すなわち、平坦)、または屈曲であってもよい。本明細書に説明されるように、「表面上に配置される」とは、コイル要素が、コイル要素が配置される表面とほぼ同一の形状を有するように、実質的に、表面と接触して配置される、コイル要素を意味する。コイル要素は、直接、表面と接触してもよく、または基板等の別の材料が、表面とコイル要素との間に介在してもよい。
一実施形態では、コイルは、単層を有する、単一導体要素から構築される。代替実施形態では、コイルは、前述のように、2つ以上の導体層から構築される。これらの導体は、直列または並列に、電気的に接続されてもよい。前述のように、導体は、巻回された固体ケーブルまたは巻回された撚線ケーブルを使用して、形成されてもよい。導体はまた、パターンを金属板またはフィルムに刻設することによって形成されてもよい。複数の層は、コイルの電力消費および冷却要件を低減させることを可能にし得る。
標的電場は、脳全体または脳内の領域を覆って延在してもよい。一実施形態では、標的電場は、前頭部等、気分および挙動を調整する、脳の皮質面積に影響を及ぼし得る。別の実施形態では、標的電場は、大脳基底核および視床等、気分および挙動を調整する、脳の皮質下部面積に影響を及ぼし得る。
コイルの封入された体積の外側の電場は、治療に有用であり得る。楕円または円筒形コイルの場合、電場は、コイルの縁を越えて、縦方向に延在し得る。電場の延在は、コイルの外側における対象の頭部のより多くの部分の位置付けを可能にし得る。そのような位置付けは、閉所恐怖症のリスクを低減させながら、対象の頭部内に電場の誘導をもたらし、対象の快適性を改善する。
(球状コイル)
図8A−8Cに図示されるように、前述の場は、球状形状または搭載表面を形成する、コイルの使用によって達成されてもよい。その内部内にLFMS場を生成する、球状コイルは、以下の解を有する。
Figure 0006190809
これらの方程式では、球状形状のパラメータのいくつかとして、球体の半径r、球体上のコイル区画の極角θ、およびコイル区画の方位角φを含む。コイル要素の数、サイズ、および/または電流パターンは、電流密度を容認可能レベルに制限しながら、所望の標的場が、達成されることによって、コイルが過剰な熱を発生させないように、前述の方程式に基づいて、これらのパラメータのうちの1つ以上に従って決定される。球状コイルには、4つの非重複電流パターン、したがって、本設計では、4つのコイル要素が、存在する。実践的使用の場合、方位角に配置された2つの要素を伴う、コイルの半分のみ、ヒト対象を効率的に収容するために、使用されてもよい。これらの2つのコイル要素は、完全球状コイル内に4つの要素が存在するため、球状コイル四分円と称され得る。
完全な球体が、ヒト対象の頭部を治療するために使用されることはできないが、平面θ=90に沿って切断された半球は、幾分、効率が劣るが、実質的に、同一の場を提供することができ、これは、より多くの電流をコイルに供給することによって補償され得る。図8Bに示される、半球コイルは、方位角電流が、cos(θ)挙動に従うという点において、円筒形コイルと類似点を有する。本コイルが、φ=0を伴って、対象の頭部のLまたはRに整合される場合、実質的に、X勾配の場合と同一の場が、生成されることができ、電場は、A−P方向に沿った皮質内に誘導される。半球が、φ=0がAまたはP方向となるように回転される場合、皮質内で誘導される電場は、L−Rパターンに従い、半球間を横断し得る。図8Cに描写される単一四分円要素は、皮質の特定の面積に集束するために、任意の位置において同一のパターンに従って、使用されてもよい。
一般に、球状コイルは、従来の円筒形コイルほど患者の頭部に近接しないため、患者にとって、より快適である。しかしながら、球状コイルは、典型的には、円筒形コイルによって誘導されるものとほぼ同一の強度の電場を誘導するために、円筒形コイルと比較して、より多くの電流を必要とする。これは、少なくとも部分的に、円筒形コイルを使用している場合と異なり、球状コイルを使用するとき、患者の頭部が、多くの場合、コイルの封入された体積からより離れているためである。脳機能の治療/向上の場合、要求される場強度は、撮像のために要求される場合ほど高くなく、2つの四分円および単一の四分円球状コイルが、所望の電場を誘導するために使用されることができる。
図8Bに描写される半球コイルは、2つのコイル要素を有する。それぞれ、方位角において、180度離れた点に中心付けられ、その範囲内に、実質的に、180度を内包する。同一のパターンの十分な場は、コイル要素が、角度0、90、180、または270度に中心付けられ、図8A−8Cに示されるように、90〜180度を内包する場合にも、生成され得る。
PFC領域上に集束されるコイルは、わずか45〜90度を内包する、1つ以上の要素を使用してもよく、180度未満離して、例えば、90度離して設置される、そのようなコイルは、効率を増加させるために使用されてもよい。これらのコイルは、方位角電流が、実質的に、cos(φ)パターンに従うという点において、基本(すなわち、円筒形)LFMSコイルの方位角対称に従う。
(平坦コイルおよび角度付けられたコイル)
図9A−9Cおよび図10を参照すると、同等場を提供するコイルは、平面および角度付けられた平面幾何学形状を使用して、構築されてもよい。円筒形コイルにおけるような電流密度の回転間の同一の関係は、これらのコイルにおいても保持される。これらのコイルは、異なる境界上で生成された同一の基本LFMS場の電流解である。
(パルス発生器)
電子機器モジュールは、増幅器および波形発生器を含む。波形発生器は、電気パルス(すなわち、電圧パルス)のシーケンスを増幅器に提供し、それらを増幅し、電流パルスをコイル要素に提供する。それらの電流パルスは、典型的には、前述のように、磁場を発生させる。コイル要素によって要求される電流はまた、コイル導線にわたる電圧を制御することによって送達されてもよい。所望の電流波形(すなわち、電流パルスシーケンス)をコイル要素内に生成するために要求される電圧波形は、コイルの既知のインピーダンスに基づいて、算出されることができる。一実施形態では、波形発生器は、汎用プログラマブルコンピュータである。別の実施形態では、波形発生器は、専用電気回路である。波形発生器は、本明細書に説明される波形を提供することが可能である。
一実施形態では、波形発生器によって発生される電気パルスは、連続交流台形パルスである。これらは、コイルによって発生される磁場の類似連続交流台形変動を生成する。対応する誘導電場は、符号が交互し、台形の略平坦区画の間は、場は生じない、台形ランプの間に生じる、方形波パルスを含んでもよい。一実施形態では、電気パルスは、1度に512個の台形のバーストを含み、ゼロ/ピーク間ランプ時間は、約128マイクロ秒であって、台形の略平坦区画の持続時間は、約768マイクロ秒である。パルスのシーケンス間には、約1.5秒の待機周期が存在し、治療は、約20分間、持続する。治療時間は、対象の許容範囲まで増加されてもよく、1分程度と短くてもよい。
一実施形態では、電場は、実質的に、単極性パルス列として送達され、パルス持続時間は、50マイクロ秒〜10ミリ秒の範囲内である。本列内の個々のパルスは、パルス列内で極性を交互するか、または同一の極性を維持するかのいずれかであってもよい。具体的には、単極性パルスは、全てゼロをわずかに上回る連続値または全てゼロをわずかに下回る連続値のいずれかを有するパルスである。単一パルスが、ゼロを上回る連続値と、ゼロを下回る連続値の両方を有することはない。しかしながら、実質的にゼロ値の間隔によって分離される、2つの連続パルスは、異なる極性を有してもよい。
一般的パルスパターンは、それぞれ、12個の方形波パルスの3つのバーストを伴う、方形波パルスパターンを示す、図11に示される。一実施形態では、パルスは、実質的無場によって分離される。パルスは、交互極性を有してもよく、同一の絶対規模を有してもよい。
図12に描写されるように、一実施形態では、実質的に、正味整数を有しないが、パルス挙動を継続して提供するように、パルス間に小規模な反対符号/極性電場周期の長周期が存在する。これは、磁場1202が、第1の間隔1204の間、第1の率で上昇するように、パルス発生器を構成することによって達成されることができる。例えば、第1の間隔1204は、長さ0.25msであって、磁場は、その間隔の間、約−30ガウス〜約+30ガウス、すなわち、約234ガウス/msの率で上昇し、次いで、第2の間隔1206の間、パルス発生器は、磁場が、第2の実質的により小さい率で減少するように構成される。例えば、第2の間隔1206は、長さ0.75msであって、磁場1202は、その間隔の間、約+30ガウス〜約−30ガウス、すなわち、実質的に、234ガウス/msの率より小さい、約80ガウス/msの率で減少する。前述の磁場の強度および間隔の長さは、例示であることを理解されたい。他の実施形態は、例えば、−50〜+50ガウス、−20〜+20ガウス、−20〜+50ガウス等、より弱いまたはより強い磁場を採用してもよい。第1の間隔は、0.1ms、0.2ms、0.5ms等、より短いまたはより長くてもよく、第2の間隔もまた、0.5ms、1ms等、より短いまたはより長くてもよい。ゼロを上回る規模(例えば、0.5V/m、0.7V/m、0.9V/m等)を有する、電気パルス1208は、第1の間隔の間、磁場が急上昇するときに発生される。比較的に低規模および負の極性(例えば、−0.1V/m、−0.2V/m等)の電場1210は、第2の間隔の間、発生され、その場は、正のパルス1208に対する負の基準点を提供する効果を有する。第1および第2の間隔1204、1206にわたって積分されることによって、電場は、実質的に、ゼロ整数値を有する、すなわち、正味整数を有しない。第1および第2の間隔は、小規模な反対極性電場の比較的に長周期によって分離される、一連のパルスを形成するように反復される。これらのパルスの周波数は、約100Hzを上回り、好ましくは、約1kHzである。
図13に描写されるように、一実施形態では、パルスは、バースト実施形態と同様に、無パルスの第2の間隔1306によって分離される、連続パルスの第1の間隔1304内に送達される、正弦波パルス802である。この場合、バースト、すなわち、一対の連続する第1および第2の間隔1304、1306を備える周期は、100%未満のデューティサイクルを有する。第1の間隔内では、パルス発生器は、正弦波パルス1302の全ての振幅が、実質的に、一定、例えば、約0.5V/m、0.7V/m、0.9V/m等であるような勾配磁場を構成する。連続パルスの振幅の変動は、0.5%、1%、または5%未満であってもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つまたは少なくとも2つの後続バーストにおける正弦波パルスの振幅もまた、第1のバーストにおける正弦波パルスの振幅とほぼ同一である。連続正弦波パルス列は、定常刺激を提供するために、パルスが実質的に同じ(符号を除く)振幅および形態である限り、ベース周波数のより効率的送達のために採用され得る。正弦波パルスの周波数は、約100Hzを上回り、好ましくは、約500Hzである。1kHzで送達される、一連の交互パルスと比較して、500Hz正弦波パルス列は、分離パルスとして、ピーク電場間に同一の1ms間隔を達成する。いくつかの実施形態では、バーストのデューティサイクルは、100%、すなわち、第2の間隔は、ゼロ秒である。
(治療のための患者の位置付け)
一実施形態では、コイルおよびコイル筐体は、対象が、横臥位となるであろうように位置付けられる。楕円円筒形の場合、縦方向は、水平となるであろう。別の実施形態では、コイルおよびコイル筐体は、対象が、座位または立位となるであろうように位置付けられる。楕円円筒形の場合、縦方向は、垂直となるであろう。別の実施形態では、コイルおよびコイル筐体は、水平と垂直との間の角度に縦方向を伴って位置付けられる。
患者位置付けモジュールは、磁場の送達のために、対象設置のための補助を提供する。これは、(i)ヘッドレスト、(ii)物理的マーカー、(iii)視覚的位置決めマーカー、および(iv)レーザを含んでもよい。
ヘッドレストは、患者の頭部および/または首に支持を提供する。ヘッドレストは、成形材料、好ましくは、プラスチックを含み、その上にクッション層を収容する。クッション層は、好ましくは、容易に清掃され得る、プラスチック、ビニル、または他のコーティングを伴う、発泡体から作製される。ヘッドレストは、好ましくは、コイルの開口部の正面または部分的にコイル内に位置する。
一実施形態では、物理的マーカーが、提供される。物理的マーカーは、ロッド、ピン、または定位固定フレームを含んでもよい。物理的マーカーは、最適位置への対象の頭部の位置付けのための指標を提供する。例えば、ロッドは、対象の左右両方から挿入され、こめかみ等の対象の生体構造の側面の最適場所を示してもよい。
一実施形態では、視覚的位置決めマーキングが、提供される。視覚的位置決めマーキングは、ヘッドレスト上のコイル筐体上に位置してもよい。位置決めマーキングは、患者の頭部をコイルに対して整合させるのに役立つ、矢印、線、または他のマーキングを含んでもよい。
一実施形態では、レーザが、システム内に組み込まれる。1つ以上のレーザ点、線、または交差マークが、採用されてもよい。レーザは、患者の頭部をコイルに対して位置付けるのを補助する。例えば、2つのレーザ線が、採用されてもよく、一方は、矢状方向に線を作成し、他方は、軸方向に線を作成する。これらの2つの線の交差点は、生体構造のその面積が、レーザと整合されると、対象の頭部が、コイルに対して最適に位置するように、対象の生体構造の具体的部分の場所を示すであろう。
制御モジュールは、システムのユーザが、その動作を制御することを可能にする。これは、(i)コンピュータ、(ii)ソフトウェア、(iii)ディスプレイ、(iv)入力デバイスを含む。ソフトウェアは、ユーザインターフェース、制御電子機器、データ取得、およびデータ記憶機能性を含む。入力デバイスは、マウス、キーボード、トラックパッド、ボタン、ジョイスティック、音声コマンドを受け付けるためのマイクロホン、または当技術分野において公知の他の入力デバイスのうちの1つ以上であってもよい。
対象が、コイルモジュール内またはそれに隣接して設置され、電場が、対象に送達される、システムの使用のための方法が、提供される。
本システムおよび方法は、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、PTSD、およびOCDを含む、精神障害の治療のため、または脳機能の向上のために使用されてもよい。患者を治療する際、本システムは、単一の一連の電場または複数の一連の電場を誘導するように採用されてもよい。複数の一連の電場は、時間的に離間されてもよい。
(臨床試験)
双極性障害(BPD、N=41)または大鬱病性障害(MDD、N=22)のいずれかのDSM−IV基準を満たし、17項目版ハミルトン鬱病評価尺度(HDRS)において17点以上であった63名の患者が、LFMSまたは偽治療のいずれかを受けるように無作為化された。研究に参加する対象(22.4±4.2点の平均基線HDRS)は、無作為化に先立って、少なくとも6週間、抗鬱剤または精神安定剤を継続して服用していた。大部分の対象は、複数の薬剤を服用していた。本研究は、LFMSへの1回20分間の暴露による急性気分に及ぼす効果の二重盲検無作為化偽対照調査であった。HDRS、視覚的評価尺度(VAS)、および陽性および陰性の情動尺度(PANAS)が、治療前および後の気分および鬱病進行度を査定するために使用された。VASでは、対象は、「現在の気分を表す場所[0−10]にXをつけてください」と求められる)。
全対象群(n=63)が、全転帰測定において、偽治療よりLFMS治療に関して改良を示した。これらの結果は、2つの重要な結果を示す。第1に、携帯式LFMSデバイスは、MRIシステムを使用したオリジナル研究において観察された即時気分改善を再現することができる。第2に、その効果は、MDD対象ならびにBPD対象においても観察され得る。
本発明のある実施形態が説明されたが、本明細書に開示される概念を組み込む他の実施形態も、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、使用されてもよいことは、当業者に明白となるであろう。故に、説明される実施形態は、あらゆる点において、制限ではなく、例証にすぎないものと見なされるべきである。

Claims (25)

  1. システムであって、
    前記システムは、
    パルス発生器と、
    液体冷却を欠いている磁気コイルであって、前記磁気コイルは、第1の要素を有、前記第1の要素は、(1)内部表面および外部表面を有する第1の層と、(2)内部表面および外部表面を有する第2の層とを備え、前記第2の層の内部表面は、ある距離だけ、前記第1の層の外部表面から分離される、磁気コイルと
    を備え、前記第1および第2の層は、前記パルス発生器と電気通信し、前記第1および第2の層は、個別の第1および第2の磁場を生成するように適合され、前記第1および第2の層は、前記第1および第2の磁場が結合し、前記磁気コイルによって少なくとも部分的に封入される領域の外側かつ前記領域に近接して総磁場を生成するように位置付けられ、前記総磁場は、前記第1または第2の磁場のいずれかを上回る場強度を有するシステム。
  2. 前記第2の層の内部表面の全ての点と、前記第1の層の外部表面の全ての対応する点との間の距離は、前記2つの表面間の平均距離25%未満の公差内にある、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記距離は5ミリメートル未満である、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記第1の要素の内表面は、相互に対してある角度にある、少なくとも2つの区画を備える、湾曲表面または区画化された表面のいずれかである、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記第1の要素の第1の層は、金属表面内に切り込まれたパターンまたは巻線ワイヤを備える、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記巻線ワイヤは、単線ワイヤ、撚線ワイヤ、および撚線絶縁リッツ線ワイヤのうちの1つを備える、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記第1の要素の第1の層は、複数の巻目の導体を備え、少なくとも1つの対の隣接する巻目は、離間され、前記複数の巻目は、前記第1の層を覆って分散される、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記距離は、前記総磁場が、前記磁気コイルに近接する領域内に生成されるように選択される、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記第1および第2の層にそれぞれ供給される電流は、各層50W未満の熱を発生させるように構成される、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記第1の要素は、内部表面および外部表面を有する第3の層を備え、前記第3の層の内部表面は、ある距離だけ、前記第2の層の外部表面から分離され、前記第3の層は、第3の磁場を生成し、前記第3の磁場は、前記第1および第2の磁場と結合し、前記第1または第2の磁場によって生成される総磁場を上回る場強度を有する総磁場を生成する請求項1に記載のシステム。
  11. 前記磁気コイルは、第2の要素を備え、前記第2の要素の内側表面および前記第1の要素の内側表面は、単一表面の別個の部分を形成する、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記単一表面は、直径14インチを有する円筒形の外側表面であり、
    前記第2の要素は、2つの層を備え、
    前記第1の要素の第1および第2の層のそれぞれならびに前記第2の要素の2つの層のそれぞれは、渦巻パターンを備える、
    請求項11に記載のシステム。
  13. 請求項1に記載のシステムであって、前記システムは、精神障害を治療するまたは脳機能を向上させるように構成されており、
    前記パルス発生器は、電力を前記磁気コイルに供給し、前記総磁場を生成し、それによって、前記コイルに近接して、空中に電場を誘導し、そして
    対象の頭部の少なくとも一部が、前記電場が誘導される領域内に位置するように、前記対象が前記磁気コイルに対して配置される、
    システム。
  14. 前記精神障害は、気分障害、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、PTSD、ならびにOCDのうちの少なくとも1つを備える、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記対象が配置される位置は、仰臥位または座位のいずれかである、請求項13に記載のシステム。
  16. システムであって、
    前記システムは、
    パルス発生器と、
    液体冷却を欠いている磁気コイルであって、前記磁気コイルは、第1の要素を備え前記第1の要素の内側表面は、球状表面の少なくとも一部を形成し、前記第1の要素は、前記パルス発生器と電気通信し、前記磁気コイルのパラメータは、前記コイルが、前記磁気コイルによって少なくとも部分的に封入される領域の外側かつ前記領域に近接して磁場を生成するように、選択される、磁気コイルと
    を備える、システム。
  17. 前記磁気コイルの前記パラメータは、前記生成された磁場大50V/mの電場を空気中に誘導させる勾配磁場を含むように、選択される、請求項16に記載のシステム。
  18. 前記パラメータは、前記球状表面の半径、コイル区画の極角、および前記コイル区画の方位角から成る群から選択される、請求項17に記載のシステム。
  19. 前記磁気コイルは、第2の要素を備え、前記第2の要素の内側表面および前記第1の要素の内側表面は、前記球状表面の別個の部分を形成する、請求項16に記載のシステム。
  20. 前記第1の要素は、内部表面および外部表面を有する第1の層と、内部表面および外部表面を有する第2の層とを備え、前記第2の層の内部表面は、ある距離だけ、前記第1の層の外部表面から分離される、請求項16に記載のシステム。
  21. 前記第2の層の内部表面の全ての点と、前記第1の層の外部表面の全ての対応する点との間の距離は、前記2つの表面間の平均距離25%未満の公差内にある、請求項20に記載のシステム。
  22. 前記第1の要素は、複数の巻目の導体を備え、少なくとも1つの対の隣接する巻目は、離間され、前記複数の巻目は、前記第1の要素を覆って分散される、請求項16に記載のシステム。
  23. 請求項16に記載のシステムであって、前記システムは、精神障害を治療するまたは脳機能を向上させるように構成されており、
    前記パルス発生器は、電力を前記磁気コイルに供給し前記球状表面によって少なくとも部分的に封入される領域に近接して勾配磁場を生成し、それによって、前記コイルに近接して、空気中に電場を誘導し、そして
    対象の頭部の少なくとも一部が、前記電場が誘導される領域内に位置するように、前記対象が前記磁気コイルに対して配置される、
    システム。
  24. 前記精神障害は、気分障害、鬱病、ストレスおよび不安神経症、統合失調症、PTSD、ならびにOCDのうちの少なくとも1つを備える、請求項23に記載のシステム。
  25. 前記対象が配置される位置は、仰臥位または座位のいずれかである、請求項23に記載のシステム。
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