JP6190598B2 - 無線通信システム - Google Patents
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Description
MCA無線システムは、回線制御装置や制御卓などで構成される制御局、一つ或いは複数の基地局、及び複数の端末局で構成される。なお、端末局は、携帯無線機や車載無線機等の移動可能な無線端末(移動局)に限られず、固定的に設置された無線端末であってもよい。
例えば、特許文献1には、通常時には独立して動作する複数の系のシステムを緊急時に有効利用することができるようにした無線通信システムが開示されている。
また、図4に示すように、送受信を同時に行うことができない移動局#1及び移動局#2が、互いに同一の周波数(チャネル)で同時にデータ送信を行うと、これらのデータ送信が衝突して互いに干渉してしまい、基地局でデータを受信できないという問題がある。
同図に示すように、従来方式では、発呼側の移動局#1及び着呼側の移動局#2から同一のSCH(移動局#1,#2間の通話用に指定されたSCH)で送信される応答が基地局側で衝突して同一波干渉が生じないように、移動局#1,#2からの接続応答の送信タイミングをずらすことが行なわれている。すなわち、基地局は、まず一方の移動局(同図では発呼側の移動局#1)にSCHを通知し、当該移動局からSCHにより接続応答を得た後、他方の移動局(同図では発呼側の移動局#2)にSCHを通知し、当該移動局からSCHによる接続応答を得る。
すなわち、本発明に係る無線通信システムは、複数の端末局から基地局への応答の送信に使用するチャネルを端末局毎に異ならせて指定するチャネル指定手段を備え、基地局は、チャネル指定手段により指定されたチャネルを複数の端末局に通知して応答の送信に使用させることとする。
これにより、各端末局からそれぞれ異なるチャネルで応答を送信させることができるので、各端末局から同じタイミングで応答が送信されても同一波干渉が生じない。このため、各端末局から同じタイミングで応答を送信させることができ、基地局が複数の端末局から応答を受けるのに要する総時間を短縮することが可能となる。
これにより、有限のチャネル資源を有効に活用しつつ、端末局間の通信成立の確認に要する総時間の短縮を図ることが可能となる。
これにより、通知に対する応答を各端末局から一斉に送信させることができ、応答確認に要する時間が短縮される。
すなわち、本発明に係る回線制御装置は、複数の端末局から基地局への応答の送信に使用するチャネルを端末局毎に異ならせて指定するチャネル指定手段を備え、チャネル指定手段により指定されたチャネルを、基地局を通じて複数の端末局に通知して応答の送信に使用させることとする。
図1には、MCA無線システムのシステム構成の例を示してある。
同図のMCA無線システムは、通信卓101と回線制御装置102から構成される制御局103があり、制御局103の回線制御装置102には基地局104及び基地局105が通信可能に接続されている。
また、端末局の一種である複数の移動局108〜112があり、移動局108,109,110は基地局104のサービスエリア(基地局ゾーン106)に、移動局111,112は基地局105のサービスエリア(基地局ゾーン107)におり、基地局104,105のそれぞれと無線により通信を行う。なお、上記のような移動局108〜112のほか、固定的に設置された無線端末を端末局として用いてもよい。
また、本MCA無線システムは、無線方式として例えばSCPC(Singl Channel Per Carrier)方式を採用し、周波数は3つのチャネル(上下ペア波)が割り当てられており、CCHにCH1(上り周波数:f1、下り周波数:f2)、SCHにCH2(上り周波数:f3、下り周波数:f4)及びCH3(上り周波数:f5、下り周波数:f6)となっている。
図2には、本発明方式による通話成立の確認に係る処理シーケンスの例を示してある。
本例では、或る基地局の基地局ゾーンにおいて、移動局#1からの接続要求により移動局#2との通信を確立して個別通話を行うことを想定する。例えば、或る基地局は基地局104に該当し、移動局#1,#2はそれぞれ移動局108,109に該当する。
この接続要求データには、ヘッダ情報、通信種別(本例では通話)の情報、発呼側の局(移動局#1)の識別情報、着呼側の局(移動局#2)の識別情報などが格納される。
基地局は、移動局#1から受信した接続要求データの信号を回線制御装置に受け渡す。
ここで、チャネル指定データには、ヘッダ情報、発呼側情報、着呼側情報などが格納される。
また、発呼側情報には、その宛先である発呼側の局(移動局#1)の識別情報、通話に使用すべく指定されたチャネルの情報、発呼側の局からの接続応答の送信に使用すべく指定されたチャネルの情報、通信種別の情報などが含まれる。
また、着呼側情報には、その宛先である着呼側の局(移動局#2)の識別情報、通話に使用すべく指定されたチャネルの情報、着呼側の局からの接続応答の送信に使用すべく指定されたチャネルの情報、通信種別の情報などが含まれる。
この接続応答データには、ヘッダ情報、通信種別の情報、自局(移動局#1)の識別情報、通話の受付又は拒否を示す情報などが格納される。
この接続応答データには、ヘッダ情報、通信種別の情報、自局(移動局#2)の識別情報、通話の受付又は拒否を示す情報などが格納される。
回線制御装置は、基地局を通じて移動局#1,#2のそれぞれから接続応答データの信号を受け取ると、移動局#1,#2間の通話が成立したか確認する。例えば、移動局#1,#2のそれぞれから得た接続応答が共に通話の受付を示すものである場合に通話成立と判断し、他の場合に通話不成立と判断する。
これにより、各移動局から一斉に応答を送信させることができ、基地局が各移動局から応答を受けるのに要する総時間が短縮される。例えば、図5に示したような各移動局から段階的に応答を受ける方式では1秒程度の時間がかかっていたのに対し、その50%程度に短縮することができる。
また、例えば、発呼側の移動局から着呼側の移動局への送信に使用するチャネルと、着呼側の移動局から発呼側の移動局への送信に使用するチャネルとで異なるSCHを指定するようなシステムを構築した場合には、回線制御装置は、各移動局がそれぞれ異なるSCHで応答を送信させるように指定してもよい。
また、発呼側の移動局と着呼側の移動局がそれぞれ異なる基地局の基地局ゾーン(無線通信圏)に位置する場合には、各移動局が同一のチャネルを用いて応答を送信しても同一波干渉が生じないため、各移動局からの応答に使用するチャネルとして同一のチャネルを指定しても構わない。
次に、本発明を接続要求に対する応答以外に適用した例について説明する。
図3には、本発明方式によるショートメッセージ送信の応答に係る処理シーケンスの例を示してある。
本例では、或る基地局がその基地局ゾーン内に位置する移動局#1,#2それぞれに宛ててショートメッセージ(例えば、各移動局に宛てた連絡事項)を送信することを想定する。例えば、或る基地局は基地局104に該当し、移動局#1,#2はそれぞれ移動局108,109に該当する。
ここで、ショートメッセージデータには、ヘッダ情報、ショートメッセージの内容、ショートメッセージの宛先別情報などが格納される。
また、宛先別情報は、ショートメッセージの宛先毎にあり、宛先となる移動局の識別情報、当該移動局がショートメッセージに対する応答の送信に使用すべく指定されたチャネルの情報などが含まれる。本例のショートメッセージデータには、移動局#1に対する宛先別情報と、移動局#2に対する宛先別情報とが含まれる。
このショートメッセージ応答データには、ヘッダ情報、通信種別の情報、自局(移動局#1)の識別情報、ショートメッセージを受信(或いは出力)したことを示す情報などが格納される。
このショートメッセージ応答データには、ヘッダ情報、通信種別の情報、自局(移動局#2)の識別情報、ショートメッセージを受信(或いは出力)したことを示す情報などが格納される。
回線制御装置は、基地局を通じて移動局#1,#2のそれぞれからショートメッセージ応答データの信号を受け取ると、移動局#1,#2にショートメッセージを送信できたか(或いは出力されたか)を確認する。
これにより、各移動局から一斉に応答を送信させることができ、基地局が各移動局から応答を受けるのに要する総時間が短縮される。
また、ショートメッセージの送信先となる移動局がそれぞれ異なる基地局の基地局ゾーン(無線通信圏)内に位置する場合には、これらの移動局に対しては同じチャネルを応答に使用するチャネルに指定してもよく、同一波干渉が生じる懸念がある同一基地局の基地局ゾーン内に位置する複数の移動局について、各移動局からの応答に使用するチャネルをそれぞれ異ならせればよい。
ここで、これまでの説明で挙げたチャネル指定データやショートメッセージデータは、複数の移動局に宛てて送信される報知情報の一種であるが、送信先の各移動局に応答の送信を要求する情報(以下、応答要求情報)ともいえる。なお、本発明は、このような応答要求情報に対して各移動局がそれぞれ応答を送信する構成のほか、各移動局が自律的にそれぞれ応答を送信する構成にも適用することができる。
Claims (4)
- 複数の端末局と、前記複数の端末局と無線通信を行う基地局とを備えた無線通信システムにおいて、
前記複数の端末局から前記基地局への応答の送信に使用するチャネルを端末局毎に異ならせて指定するチャネル指定手段を備え、
前記基地局が、前記チャネル指定手段により指定されたチャネルを前記複数の端末局に通知して応答の送信に使用させるものであって、
前記チャネル指定手段は、端末局間の通信に使用するチャネルを指定すると共に、当該チャネルの通知に対する前記応答の送信に使用するチャネルを端末局毎に異ならせて指定し、
前記基地局は、前記チャネル指定手段による各チャネルの指定に基づいて、前記通信に使用するチャネルを示す第1のチャネル情報と、前記応答の送信に使用するチャネルを示す第2のチャネル情報とを含むチャネル指定データを、通信対象の各端末局へ送信し、
通信対象の各端末局は、前記チャネル指定データに含まれる前記第2のチャネル情報に基づいて、前記応答の送信に使用するチャネルを通じて前記基地局へ応答を送信し、前記チャネル指定データに含まれる前記第1のチャネル情報に基づいて、前記通信に使用するチャネルを通じて他の端末局と通信する、
ことを特徴とする無線通信システム。 - 複数の端末局と、前記複数の端末局と無線通信を行う基地局とを備えた無線通信システムにおいて、
前記複数の端末局から前記基地局への応答の送信に使用するチャネルを端末局毎に異ならせて指定するチャネル指定手段を備え、
前記基地局が、前記チャネル指定手段により指定されたチャネルを前記複数の端末局に通知して応答の送信に使用させるものであって、
前記基地局は、端末局間の通信に使用すべく指定された通信用チャネルを通信対象の各端末局へ制御用チャネルを用いて通知するものであり、
前記チャネル指定手段は、前記通信用チャネルの通知に対する応答の送信に使用するチャネルとして、一方の端末局に前記制御用チャネルを指定し、他方の端末局に前記通信用チャネルを指定する、
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
前記基地局は、前記チャネル指定手段により指定されたチャネルを前記複数の端末局に一括で通知する、
ことを特徴とする無線通信システム。 - 複数の端末局と無線通信を行う基地局に接続された回線制御装置であって、
前記複数の端末局から前記基地局への応答の送信に使用するチャネルを端末局毎に異ならせて指定するチャネル指定手段を備え、
前記チャネル指定手段により指定されたチャネルを、前記基地局を通じて前記複数の端末局に通知して応答の送信に使用させるものであって、
前記チャネル指定手段による各チャネルの指定に基づいて、前記通信に使用するチャネルを示す第1のチャネル情報と、前記応答の送信に使用するチャネルを示す第2のチャネル情報とを含むチャネル指定データを、前記基地局を介して通信対象の各端末局へ送信することで、通信対象の各端末局が、前記チャネル指定データに含まれる前記第2のチャネル情報に基づいて、前記応答の送信に使用するチャネルを通じて前記基地局へ応答を送信し、前記チャネル指定データに含まれる前記第1のチャネル情報に基づいて、前記通信に使用するチャネルを通じて他の端末局と通信するよう制御する、
ことを特徴とする回線制御装置。
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