以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1に示すように、遊技機Yは、遊技盤取付枠Y1と、遊技盤取付枠Y1に対して回動可能に支持されるガラス扉Y2、遊技球が流下する遊技領域2Aが形成されている遊技盤2とを有する。
遊技盤取付枠Y1は、遊技店の島設備に固定される外枠(図示なし)に回動可能に支持され、脱着可能に取り付けられている。
ガラス扉Y2は、水平方向の一端側においてヒンジ機構部Hを介して遊技盤取付枠Y1に脱着自在に連結されており、ヒンジ機構部Hを支点として回動可能に支持されている。よって、ガラス扉Y2を、ヒンジ機構部Hを支点として扉のように回動することによって、遊技領域2Aおよび遊技盤取付枠Y1の前面部分を開閉することができる。ガラス扉Y2は、遊技盤2を閉鎖した状態で、遊技領域2Aを視認可能に覆っている。
また、ガラス扉Y2の他端側には、ガラス扉Y2を遊技盤取付枠Y1に固定するロック機構Rが設けられている。ロック機構Rによる固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。
ガラス扉Y2には、複数の遊技球を貯留する受け皿50と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置3とが設けられている。発射操作装置3は遊技球を遊技領域2Aに向けて発射可能な遊技球発射装置(図示なし)に接続されている。なお、遊技球発射装置は、遊技盤取付枠Y1の前面に設けられている。受け皿50に貯留されている遊技球が遊技球発射装置に供給される。
発射操作装置3は、ガラス扉Y2に固定されている基体31、基体31に回動可能に設けられている発射ハンドル32を有する。遊技球発射装置は、発射ハンドル32の回動角度に応じた強さ(以下、「遊技球発射強度」という)で、遊技球を発射する。
遊技盤取付枠Y1の上部には、風車型の回転体を備えたベルト装置17が設けられており、該回転体は、通常時は停止しているが、後述するベルトモータ17bにより回転可能となっている。また、ベルト装置17は、通常時は、遊技盤取付枠Y1の上端部より下方に位置しているが、特定の演出時には、後述する飛出モータ17cにより遊技盤取付枠Y1の上端部をはみ出して上方に移動可能となっている。さらに、ベルト装置17には、点灯可能なベルトLED17d,17e,17f,17gが設けられている。
遊技盤2の遊技領域2Aには、枠状の飾り枠29Aと、湾曲形状を呈した内側レール部材29Bと、外側レール部材29Cとが設けられている。
飾り枠29Aは、遊技盤2の略中央部に嵌め込まれている。飾り枠29Aの内側には、液晶表示ディスプレイからなる画像表示装置14が嵌め込まれている。
内側レール部材29Bが飾り枠29Aの外側に配置され、外側レール部材29Cが内側レール部材29Bの外側に配置されている。所定の遊技球発射強度で発射された遊技球は、内側レール部材29Bと外側レール部材29Cとの間を上昇して遊技領域2Aに進入する。なお、遊技領域2Aには、複数の釘や風車が設けられている。遊技領域2Aに進入した遊技球は、複数の釘や風車によって様々な方向に流下し得る。
遊技領域2Aには、複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口11が設けられている。各一般入賞口11には、一般入賞口検出センサ11aが設けられており、この一般入賞口検出センサ11aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域2Aにおける飾り枠29Aの右側に、遊技球の通過が可能な入賞ゲート9が設けられている。入賞ゲート9には、遊技球を検出する入賞ゲート検出センサ9aが設けられている。入賞ゲート検出センサ9aが遊技球を検出することを条件に、普通図柄抽選が行われる。普通図柄抽選については後述する。
遊技領域2Aの下部で、画像表示装置14の下方に、不変であり、且つ、常時入球可能である第1始動口6が設けられている。第1始動口6には、遊技球を検出する第1始動口検出センサ6aが設けられている。第1始動口検出センサ6が遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄抽選が行われる。第1特別図柄抽選については後述する。また、第1始動口検出センサ6aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技領域2Aにおける飾り枠29Aの右側に、可変の第2始動口7が設けられている。第2始動口7は、第2始動口制御装置70によって入賞不可能な基本態様(閉態様)又は入賞可能な特別態様(開態様)のいずれかに制御される。第2始動口7にも、遊技球を検出する第2始動口検出センサ7aが設けられている。第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出することを条件に、第2特別図柄抽選が行われる。第2特別図柄抽選については後述する。また、第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第2始動口制御装置70は、回動可能な普通可動片70A及び普通可動片70Aを回動させる駆動部としての第2始動口開閉ソレノイド70Bを具備している。
普通可動片70Aは、羽根形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、第2始動口7を閉鎖している。この普通可動片70Aによる第2始動口7の閉鎖が、第2始動口7の基本態様を構成する。
一方、所定条件が成立すると、普通可動片70Aが左端部に形成された回転軸を中心に右方側に回動して第2始動口7を開放する。第2始動口7が入球可能な特別態様に制御される。この普通可動片70Aによる第2始動口7の開放が第2始動口7の特別態様を構成する。普通可動片70Aは、第2始動口7を開放するとき、流下する遊技球を受けて第2始動口7へ誘導することが可能となる。
なお、第2始動口制御装置70についての所定条件とは、上述した普通図柄抽選において、当たり普通図柄に決定されることである。
第2始動口7の下流側に、可変の大入賞口8が設けられている。大入賞口8は、大入賞口制御装置80によって入賞不可能な基本態様又は入賞可能な特別態様のいずれかに制御される。大入賞口8には、遊技球を検出する大入賞口検出センサ8aが設けられている。大入賞口検出センサ8aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、15個)の遊技球が賞球として払い出される。
大入賞口制御装置80は、回動可能な特別可動片80A及び特別可動片80Aを回動させる駆動部としての大入賞口開閉ソレノイド80Bを具備している。
特別可動片80Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、大入賞口8を閉鎖している。この特別可動片80Aによる大入賞口8の閉鎖が、大入賞口8の基本態様を構成する。
一方、所定条件が成立すると、特別可動片80Aが下端部に形成された回転軸を中心に前方側に回動して大入賞口8を開放する。大入賞口8が入球可能な特別態様に制御される。この特別可動片80Aによる大入賞口8の開放が大入賞口8の特別態様を構成する。特別可動片80Aは、大入賞口8を開放するとき、遊技領域2Aから突出した状態になり、流下する遊技球を受けて大入賞口8へ誘導することが可能となる。
なお、大入賞口制御装置80についての所定条件とは、上述した第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選とをまとめて「特別図柄抽選」と総称する)において、大当たり特別図柄に決定されることである。
遊技盤2の表面であって遊技領域2Aの下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21及び普通図柄表示装置22からなる図柄表示装置、並びに、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24及び普通図柄保留表示装置25からなる保留表示装置が設けられている。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口6に遊技球が入球することを条件に行われる第1特別図柄抽選の結果を表示する可変表示装置、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口7に遊技球が入球することを条件に行われる第2特別図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。
第1特別図柄抽選とは、遊技球が第1始動口6に入球したときに大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定することをいう。第2特別図柄抽選とは、遊技球が第2始動口7に入球したときに大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定することをいう。
第1特別図柄抽選が行われると、第1特別図柄表示装置20において、当該抽選結果に基づいて、特別図柄の変動表示が行われ、当該第1特別図柄抽選の結果を表す第1特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第1特別図柄表示装置20における第1特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。第2特別図柄抽選と第2特別図柄表示装置21についても同様にある。
例えば、第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21はそれぞれ複数のLEDを具備している。各特別図柄の変動表示において、例えば、対応する第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21の所定のLEDが所定の間隔で点滅する。そして、特別図柄の停止表示においては、各特別図柄抽選の結果を表す特定のLEDが点灯する。
普通図柄表示装置22は、遊技球が入賞ゲート9を通過することを条件に行われる普通図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。普通図柄抽選とは、遊技球が入賞ゲート9、10を通過したときに当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定する処理のことをいう。
普通図柄抽選が行われると、普通図柄表示装置22において、当該抽選結果に基づいて、普通図柄の変動表示が行われ、当該普通図柄抽選の結果を表す普通図柄の停止表示が行われる。すなわち、普通図柄表示装置22における普通図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
例えば、普通図柄表示装置22はそれぞれ複数のLEDを具備している。普通図柄の変動表示において、例えば、普通図柄表示装置22の所定のLEDが所定の間隔で点滅する。そして、普通図柄の停止表示において、普通図柄抽選の結果を表す特定のLEDが点灯する。
ところで、特別図柄の変動表示中や大入賞口制御装置80が作動する大当たり遊技中に、始動口6、7に遊技球が入球しても、即座に特別図柄の変動表示が行われて特別図柄抽選の結果が報知される訳ではない。すなわち、一定条件下で特別図柄の変動表示が保留されることがある。本実施の形態では、一定条件として、特別図柄の変動表示を保留できる個数に上限値が設けられている。本実施の形態では、その上限値は各始動口6、7に対して「4」に設定されている。すなわち、各始動口6、7に対して特別図柄の変動表示を実行する権利を4個まで保留することができる。
第1特別図柄保留表示装置23は、第1特別図柄の変動表示(以下、「第1特図変動表示」という)の保留個数(U1:以下、「第1特図保留数」という)を表示する。第2特別図柄保留表示装置24は、第2特別図柄の変動表示(以下、「第2特図変動表示」という)の保留個数(U2:以下、「第2特図保留数」という)を表示する。第1特別図柄保留表示装置23及び第2特別図柄保留表示装置24は、例えばそれぞれ複数のLEDを具備し、各保留数に応じて所定のLEDを点灯する。
なお、普通図柄の変動表示(以下、「普図変動表示」という)についても同様に、上限保留個数が4個に設定されており、その保留個数(G:以下、「普図保留数」という)が、普通図柄保留表示装置25において表示される。普通図柄保留表示装置25は、例えば複数のLEDを具備し、普図保留数に応じて所定のLEDを点灯する。
また、遊技機Yには、様々な演出を実行する演出装置が設けられている。本実施の形態では、演出装置は、画像表示装置14、音声出力装置15、左LED16a、右LED16b、及び、ベルト装置17で構成されている。画像表示装置14とベルト装置17とが遊技盤2に設けられ、音声出力装置15と左LED16a、右LED16bとがガラス扉Y2に設けられている。
画像表示装置14は、様々な静止画や動画を表示することで画像による演出を行う。なお、本実施形態においては、画像表示装置14として液晶ディスプレイが用いられているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等他の方式の表示装置を用いこともできる。
上記ベルト装置17は、動作による演出を行う。音声出力装置15は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することで音声による演出を行う。左LED16a、右LED16bは、各ランプの光の発光色を変更することで照明による演出を行う。
画像表示装置14の左側には、湾曲型に下方から上方に延びるゲージLED90が設けられている。ゲージLED90は、ゲージLED90a、ゲージLED90b、ゲージLED90c、ゲージLED90d、ゲージLED90eに分かれており、それぞれ独立して点灯可能となっている。
また、受け皿50には、後述する種々の演出に係る操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19が設けられている。
演出ボタン装置18は、操作可能な演出ボタン18A及び演出ボタン18Aに接続されて、演出ボタン18Aに対する操作を検出する演出ボタン検出スイッチ18aを具備する(図2参照)。また、演出ボタン装置18にはスピードメータ型の表示装置であるメータLEDが設けられており、演出に応じてスピードメータのように点灯可能となっている。
選択ボタン装置19は、操作可能な選択ボタン19A及び選択ボタン19Aに接続されて、選択ボタン19Aに対する操作を検出する選択ボタン検出スイッチ19aを具備する(図2参照)。
選択ボタン19Aは、上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A及び右ボタン194Aからなる。各ボタン191A〜194Aは、受け皿50から突出した状態で押圧可能に設けられている。
演出ボタン装置18の左右には、左スロットル装置61と右スロットル装置62とが設けられ、それぞれ、バイクハンドル型の左スロットル610と右スロットル620とを有している。左スロットル610と右スロットル620とは、それぞれ遊技者によって回動可能となっている。左スロットル装置61には、左スロットル装置61を制御するための左スロットル基板61aが接続され、さらに左スロットル基板61aには、左スロットル610の操作量を検出するための左スロットルボリューム61bと、左スロットル610を振動させるための振動モータ61cとが接続されている。右スロットル装置62には、右スロットル装置62を制御するための右スロットル基板62aが接続され、さらに右スロットル基板62aには、右スロットル620の操作量を検出するための右スロットル装置62bと接続されている。
演出装置は、遊技の進行(状態)に応じて様々な演出を実行する。演出としては、例えば、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選を契機に行われる特図抽選演出がある。特図抽選演出は、画像表示装置14において行われる。特図抽選演出では、演出図柄の変動表示と演出図柄の停止表示とが行われる。
演出図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示に対応して行われ、演出図柄が所定の態様で所定時間変動する。演出図柄の停止表示は、特別図柄の停止表示に対応して行われる(以下、演出図柄の変動表示と停止表示をまとめて称呼する場合、「演出図柄表示」という)。演出図柄の停止表示では、演出図柄が当該特別図柄抽選の結果を表す所定の態様で所定時間停止する。
演出図柄は、例えば、画像表示装置14等の表示部140の左側領域、中央領域及び右側領域に配列された3列の演出図柄(例えば、「1」から「9」までの数字や、「A」「B」「C」などのアルファベットを表す演出図柄)からなる。演出図柄の変動表示では、各列の演出図柄が、リールが回転しているかのうように、上から下に移動(変動表示)する。なお、演出図柄の変動表示の態様はこれに限られない。また、演出図柄の変動表示中には、特別図柄抽選の結果に応じて、背景画像や各種キャラクタ等のオブジェクト画像といった様々な演出画像、また、ムービー等が表示される。
一方、演出図柄の停止表示においては、画像表示装置14等の表示部140の左側領域、中央領域及び右側領域において、上記の3列の演出図柄が停止表示する。演出図柄の停止表示が行われたときの所定の有効ライン(例えば、表示部140における中央の水平線)上の演出図柄の配列が、当該特別図柄抽選の結果を表す。
特図抽選演出の他にも、本発明の特定演出を構成するルーレット演出、大当たり遊技が実行されるときに行われる大当たり遊技演出、及び、特別図柄の変動表示又は大当たり遊技が所定期間行われない内部的な待機状態(所謂、客待ち状態)において行われるデモ演出等の様々な演出が行われる。
遊技盤2及びガラス扉Y2の裏面には、遊技に係る種々の制御を行う主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、ランプ制御基板104、画像制御基板105、電源基板107、遊技情報出力端子板108が設けられている。
(遊技機Yの内部構成)
次に、図3を用いて、遊技機Yの内部構成について説明する。
電源基板107は、遊技機Yに供給される供給電圧であるAC24Vを全波整流し、遊技機Yの各基板等に使用される供給電圧であるDC30V、DC15V、DC5V等を生成するための基板である。
また電源基板107には図示しない電源スイッチが設けられており、電源スイッチを介した基板内部側には第1の過電流遮断器としてのヒューズが設けられている。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機Yに電源電圧を供給するとともに、遊技機Yに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、及び、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各種検出センサやタイマ(水晶振動子)等からの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して遊技に関する演算処理を行うとともに、各種制御装置や表示装置を直接制御し、演算処理の結果に基づく所定のコマンドなどを演出制御基板102や払出制御基板103等に送信する。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、入力ポート(図示せず)を介して、第1始動口検出センサ6a、第2始動口検出センサ7a、大入賞口検出センサ8a、入賞ゲート検出センサ9a、及び、一般入賞口検出センサ11aが接続されている。各検出センサは、遊技球を検出すると、検出信号を主制御基板101に出力する。
主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、第2始動口制御装置70の普通可動片70Aを作動させる第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口制御装置80の特別可動片80Aを作動させる大入賞口開閉ソレノイド80Bが接続されている。主制御基板101は、各ソレノイドを制御するための制御信号を第2始動口開閉ソレノイド70B及び大入賞口開閉ソレノイド80Bに出力する。
また、主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24及び普通図柄保留表示装置25が接続されている。主制御基板101は、各表示装置を制御するための表示制御信号を各表示装置20〜25に出力する。
さらに、主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、遊技情報出力端子板108が接続されている。主制御基板101は、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)を外部信号として遊技情報出力端子板108に出力する。
遊技情報出力端子板108には、遊技情報表示装置が接続されている。遊技情報出力端子板108は、遊技情報表示装置及びホールコンピュータに外部信号を出力する。遊技情報表示装置は、遊技機Yの上に設けられ、上記の所定の遊技情報(外部信号)に基づいて所定の遊技情報を表示し得る。
演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、及び、サブRAM102cを備えている。演出制御基板102は、主制御基板101に対して、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。主制御基板101は、遊技に関する処理に基づいて所定のコマンドを演出制御基板102に送信し、演出制御基板102は、所定のコマンドを受信する。
また、演出制御基板102は、画像制御基板105およびランプ制御基板104に対して、演出制御に係るコマンド(以下、「演出制御コマンド」という)を送信するとともに、ランプ制御基板104から出力される演出ボタン検出信号、選択ボタン検出信号、スロットル操作検出信号等を受信する。
サブCPU102aは、主制御基板101から出力されたコマンド、タイマ(水晶振動子)からの入力信号等に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、ランプ制御基板104及び画像制御基板105に演出を制御するためのコマンドを送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
またサブCPU102aは、ランプ制御基板104から出力される、演出ボタン装置18の操作の有無を示す演出ボタン検出信号、選択ボタン装置19の何れかの選択ボタンの操作の有無を示す選択ボタン検出信号、左スロットル装置61または右スロットル装置62の操作量を示す操作検出信号に基づいて、画像制御基板105の演出を制御するための演出制御コマンドを送信する。
払出制御基板103は、遊技球を発射させるための発射制御と、遊技球を遊技者に払い出すための払出制御とを行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101及び電源基板107に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU103aの入力側には、タッチセンサ32aと発射ボリュームのつまみ32bが接続されている。タッチセンサ32aは発射ハンドル32内に取り付けられている。タッチセンサ32aは、遊技者や店員等が発射ハンドル32に触れると、発射ハンドル32に人が接触したことを検知し、発射制御基板106に発射ハンドル検出信号を送信する。発射ボリュームのつまみ32bは発射ハンドル32に接続されている。発射ボリュームのつまみ32bは、発射ハンドル32に連動して回動し、回動角度を検出する。
また、払出制御基板103は、出力側で電源基板107を介して発射ソレノイド41に接続されている。払出制御基板103は、タッチセンサ32aから発射ハンドル検出信号を受信すると、発射ソレノイド41の通電を許可する。
そして、発射ハンドル32が操作されて、発射ハンドル32の回転角度が変化すると、発射ハンドル32に連結されているギアが回転すると共に、ギアに連結した発射ボリュームのつまみ32bが回転する。この発射ボリュームのつまみ32bが検出する発射ハンドル32の回動角度に応じた電圧が、発射ソレノイド41に印加される。
発射ソレノイド41に電圧が印加されると、発射ソレノイド41が印加電圧に応じて作動する。このように、払出制御基板103は、タッチセンサ32aからの発射ハンドル検出信号及び発射ボリュームのつまみ32bからの入力信号が有する情報に基づいて、発射ソレノイド41を通電制御し、遊技球を発射させる。
なお、本実施の形態では、発射ソレノイド41の往復速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。発射ソレノイド41が1往復する毎に1個の遊技球が発射されるため、1分間における発射される遊技球の個数は、約99.9(個/分)となる。
また、払出制御基板103の出力側には、貯留タンク(図示なし)から所定個数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置5の払出駆動部51が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置5を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板104は、上記各基板と同様に、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えている。
またランプ制御基板104には、演出ボタン中継端子板120、スロットル中継基板110、ベルト中継基板130、ゲージLED90a〜90eが接続されている。
演出ボタン中継端子板120は、演出ボタン検出スイッチ18a、メータLED18b、選択ボタン検出スイッチ19aを備えている。
演出ボタン検出スイッチ18aは、演出ボタン18Aが操作されると、演出ボタン中継端子板120を介してランプ制御基板104に、演出ボタン18Aの操作が行われたことを示す演出ボタン検出信号を出力する。
メータLED18bは、ランプ制御基板104から演出ボタン中継端子板120を介して出力される点灯制御信号により点灯制御される。
選択ボタン検出スイッチ19aは、選択ボタン19Aの何れかの選択ボタンが操作されると、演出ボタン中継端子板120を介してランプ制御基板104に、何れの選択ボタンの操作が行われたかを示す選択ボタン検出信号を出力する。
スロットル中継基板110には、左スロットル装置61、右スロットル装置62が接続されている。
左スロットル装置61は、左スロットル基板61a、左スロットルボリューム61b、振動モータ61c、左LED16aを備えている。また右スロットル装置62は、右スロットル基板62a、右スロットルボリューム62b、右LED16bを備えている。
ベルト中継基板130には、ベルト装置17が接続されている。
ベルト装置17は、ベルト基板17a、ベルトモータ17b、飛出モータ17c、ベルトLED17d〜17gを備えている。
ランプCPU104aは、演出制御基板102から送信される演出制御コマンドに基づいてメータLED18bの点灯制御、左LED16aおよび右LED16bの点灯制御、ベルトLED17d〜gの点灯制御、ゲージLED90a〜eの点灯制御、ベルトモータ17bおよび飛出モータ17cの駆動制御、振動モータ61cの駆動制御を行う。
画像制御基板105は、少なくとも画像表示装置14の表示部140に表示させる動画や静止画等の画像に係る映像信号を生成し、画像表示装置14に出力する画像生成部105Bと、音声出力装置15に出力させる音声に係る音声信号を生成し、音声出力装置15に出力する音声生成部105Cと、画像生成部105B及び音声生成部105Cを統括して制御する統括部105Aとを有する。
画像制御基板105の統括部105Aは、画像表示装置14による画像表示制御を行うため統括CPU105Aa、統括ROM105Ab、及び、統括RAM105Acを備えている。
統括CPU105Aaは、制御プログラム等が記憶されている統括ROM105Abに接続されており、統括CPU105Aaの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。統括CPU105Aaは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンドを受信すると、該コマンドに基づいて画像生成部105Bに画像表示装置14に表示させる画像の指示を出すと共に、音声生成部105Cに音声出力装置15から出力させる音声の指示を出す。
統括RAM105Acは、統括CPU105Aaの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、統括ROM105Abから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、統括ROM105Abは、マスクROMで構成されており、統括ROM105Abの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、画像表示装置14の輝度のパラメータとなるデューティ比等などの各種情報が含まれている。
画像生成部105Bは、画像プロセッサであるVDP(Video Display Processor)105Baと、画像データが格納されたCGROM105Bb、及び、画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM105Bcを備えている。
VDP105Baは、画像データが記憶されているCGROM105Bbに接続されており、統括CPU105Aaからの指示に基づいて、画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像表示装置14に表示させる画像(フレーム)、例えば、演出図柄画像や演出図柄の背景を構成する、景色、キャラクタ、及び台詞等の背景画像等の個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM105Bbは、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
また、CGROM105Bbは、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM105Bbは、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
また、画像生成部105Bは、水晶発振器を有している。水晶発振器は、VDP105Baにパルス信号を出力する。VDP105Baは、このパルス信号を分周することで、画像表示装置14と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、画像表示装置14に出力する。
次に、図4を用いて、スロットル中継基板110、左スロットル装置61、右スロットル装置62の詳細について説明する。
まず、スロットル中継基板について説明する。
スロットル中継基板110には、供給電圧としてVA(例えば15Vとする)、VC(例えば5Vとする)が供給されている。
そしてスロットル中継基板100には、第2の過電流遮断器であるヒューズ1(FU1)114a、ヒューズ2(FU2)114bが設けられており、供給電圧VAはヒューズ1(FU1)114aを通して基板内部に供給され、供給電圧VCはヒューズ2(FU2)114bを通して基板内部に供給される。
ヒューズ1(FU1)114aの下流側には、分圧抵抗(R1)115aと分圧抵抗(R2)115bが設けられており、供給電圧VAは分圧抵抗(R1)115aと分圧抵抗(R2)115bとの分圧比により分圧され、供給電圧VB(例えば10Vとする)が生成される。
なお、第2の過電流遮断器であるヒューズ1(FU1)114aを通した供給電圧VAは、後述する左スロットル基板61aの第1〜4左LED16a1〜4および、右スロットル基板62aの第1〜4右LED16b1〜4の駆動電圧として供給される。
また、第2の過電流遮断器であるヒューズ1(FU1)114aを通した供給電圧VAから分圧された供給電圧VBは、後述する各コンパレータ112a〜hの+端子に入力される基準電圧を生成するための供給電圧として供給されるとともに、左スロットルボリューム61bおよび右スロットルボリューム62bに供給される。
また、第2の過電流遮断器であるヒューズ2(FU2)114bを通した供給電圧VCは、後述するパラレル/シリアル変換回路111、左スロットル基板61aの第1LEDドライバ(LEDドライバ1)61a−1、右スロットル基板62aの第2LEDドライバ(LEDドライバ2)62a−1の動作電圧として供給される。
このように、第2の過電流遮断器としてのヒューズ1(FU1)114aを通して供給電圧VAが供給されているため、スロットル中継基板110内、または左スロットル装置61内、または右スロットル装置62内における供給電圧VAを使用している部品において短絡等によって過負荷が生じたことにより過電流が発生したとしても、ヒューズ1(FU1)114aにより過電流が遮断されるため、供給電圧VAを使用している他の基板の破壊を防止できる。
また、第2の過電流遮断器としてのヒューズ2(FU2)114bを通して供給電圧VCが供給されているため、スロットル中継基板110内、または左スロットル装置61内、または右スロットル装置62内における供給電圧VCを使用している部品において短絡等によって過負荷が生じたことにより過電流が発生したとしても、ヒューズ2(FU2)114bにより過電流が遮断されるため、供給電圧VCを使用している他の基板の破壊を防止できる。
したがって、このような事態が発生した場合、スロットル中継基板110、左スロットル装置61、右スロットル装置62において破壊された基板または部品の交換のみの簡易な修理で済む。
ここで、左スロットルボリューム61bおよび右スロットルボリューム62bについて説明する。
左スロットルボリューム61bは、左スロットル610の内部に設けられているボリューム(可変抵抗)であり、左スロットル610の回転動作に連動して抵抗値が変化するように取り付けられている。
左スロットルボリューム61bには供給電圧VB(10V)が供給されているため、この左スロットルボリューム61bの抵抗値によって、約0〜10Vの範囲で電圧値が変化することになる。
そして、左スロットルボリューム61bにより変化される電圧は、後述するコンパレータ112a〜dのマイナス(−)端子に供給される。
また右スロットルボリューム62bは、右スロットル620の内部に設けられているボリューム(可変抵抗)であり、右スロットル620の回転動作に連動して抵抗値が変化するように取り付けられている。
右スロットルボリューム62bにも供給電圧VB(10V)が供給されているため、この右スロットルボリューム62bの抵抗値によって、約0〜10Vの範囲で電圧値が変化することになる。
そして、右スロットルボリューム62bにより変化される電圧は、後述するコンパレータ112a〜dのマイナス(−)端子に供給される。
スロットル中継基板110についての説明を続ける。
スロットル中継基板110にはパラレル/シリアル変換回路111が設けられており、パラレル/シリアル変換回路111は、8つ(8bit)の入力ポート(入力ポートA〜H)と1つの出力ポート(QH)を備えた8bitパラレル/シリアル変換ICであり、入力ポートA〜Hにより入力されるパラレル入力信号をシリアル信号に変換して、変換後のシリアル信号を出力ポートQHからランプ制御基板104に対して出力する。
なお、パラレル/シリアル変換回路111には、ヒューズ2(FU2)114bを通した供給電圧VC(5V)が動作電圧として供給されている。
パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートAには第1左コンパレータ(L.COMP1)112aの出力端子(OUTA)が接続され、入力ポートBには第2左コンパレータ(L.COMP2)112bの出力端子(OUTB)が接続され、入力ポートCには第3左コンパレータ(L.COMP3)112cの出力端子(OUTC)が接続され、入力ポートDには第4左コンパレータ(L.COMP4)112dの出力端子(OUTD)が接続されている。
また入力ポートEには第1右コンパレータ(R.COMP1)112eの出力端子(OUTE)が接続され、入力ポートFには第2右コンパレータ(R.COMP2)112fの出力端子(OUTF)が接続され、入力ポートGには第3右コンパレータ(R.COMP3)112gの出力端子(OUTG)が接続され、入力ポートHには第4右コンパレータ(R.COMP4)112hの出力端子(OUTH)が接続されている。
第1左コンパレータ112a〜第4左コンパレータ112dは、左スロットルボリューム61bの操作量を0〜4段階で検出するための左スロットル操作検出回路であり、第1右コンパレータ112e〜第4左コンパレータ112hは、右スロットルボリューム62bの操作量を0〜4段階で検出するための左スロットル操作検出回路である。
なお、各コンパレータはヒステリシス回路を有しており、ヒステリシスとして約0.1Vが設定されている。
第1左コンパレータ112aのプラス(+)端子には、分圧抵抗(LR1)113aが接続されている。そして分圧抵抗(LR1)113aには供給電圧VB(10V)が供給されおり、この分圧抵抗(LR1)113aの分圧比によって、プラス(+)端子には9Vが基準電圧として供給されている。また、第1左コンパレータ112aのマイナス(−)端子には、左スロットルボリューム61bにより変化される電圧が供給される。
したがって、マイナス(−)端子の電圧が9.1V(基準電圧9V+ヒステリシス分0.1V)以上となることにより、第1左コンパレータ112aのOUTA端子がONとなり、マイナス(−)端子の電圧が8.9V(基準電圧9V−ヒステリシス分0.1V)以下となることにより、第1左コンパレータ112aのOUTA端子がOFFとなる。
第2左コンパレータ112bのプラス(+)端子には、分圧抵抗(LR2)113bが接続されている。そして分圧抵抗(LR2)113bには供給電圧VB(10V)が供給されおり、この分圧抵抗(LR2)113bの分圧比によって、プラス(+)端子には7Vが基準電圧して供給されている。また、第2左コンパレータ112bのマイナス(−)端子には、左スロットルボリューム61bにより変化される電圧が供給される。
したがって、マイナス(−)端子の電圧が7.1V(基準電圧7V+ヒステリシス分0.1V)以上となることにより、第2左コンパレータ112bのOUTB端子がONとなり、マイナス(−)端子の電圧が6.9V(基準電圧7V−ヒステリシス分0.1V)以下となることにより、第2左コンパレータ112bのOUTB端子がOFFとなる。
第3左コンパレータ112cのプラス(+)端子には、分圧抵抗(LR3)113cが接続されている。そして分圧抵抗(LR3)113cには供給電圧VB(10V)が供給されおり、この分圧抵抗(LR3)113cの分圧比によって、プラス(+)端子には4Vの基準電圧が供給されている。また、第3左コンパレータ112cのマイナス(−)端子には、左スロットルボリューム61bにより変化される電圧が供給される。
したがって、マイナス(−)端子の電圧が3.1V(基準電圧7V+ヒステリシス分0.1V)以上となることにより、第3左コンパレータ112cのOUTB端子がONとなり、マイナス(−)端子の電圧が2.9V(基準電圧3V−ヒステリシス分0.1V)以下となることにより、第3左コンパレータ112cのOUTB端子がOFFとなる。
第4左コンパレータ112dのプラス(+)端子には、分圧抵抗(LR4)113dが接続されている。そして分圧抵抗(LR4)113dには供給電圧VB(10V)が供給されおり、この分圧抵抗(LR4)113dの分圧比によって、プラス(+)端子には0.5Vが基準電圧として供給されている。また、第4左コンパレータ112dのマイナス(−)端子には、左スロットルボリューム61bにより変化される電圧が供給される。
したがって、マイナス(−)端子の電圧が0.6V(基準電圧0.5V+ヒステリシス分0.1V)以上となることにより、第4左コンパレータ112dのOUTB端子がONとなり、マイナス(−)端子の電圧が0.4V(基準電圧0.5V−ヒステリシス分0.1V)以下となることにより、第4左コンパレータ112dのOUTB端子がOFFとなる。
第1右コンパレータ112eのプラス(+)端子には、分圧抵抗(RR1)113eが接続されている。そして分圧抵抗(RR1)113eには供給電圧VB(10V)が供給されおり、この分圧抵抗(RR1)113eの分圧比によって、プラス(+)端子には9Vが基準電圧として供給されている。また、第1右コンパレータ112eのマイナス(−)端子には、右スロットルボリューム62bにより変化される電圧が供給される。
したがって、マイナス(−)端子の電圧が9.1V(基準電圧9V+ヒステリシス分0.1V)以上となることにより、第1右コンパレータ112eのOUTA端子がONとなり、マイナス(−)端子の電圧が8.9V(基準電圧9V−ヒステリシス分0.1V)以下となることにより、第1右コンパレータ112eのOUTA端子がOFFとなる。
第2右コンパレータ112fのプラス(+)端子には、分圧抵抗(RR2)113fが接続されている。そして分圧抵抗(RR2)113fには供給電圧VB(10V)が供給されおり、この分圧抵抗(RR2)113fの分圧比によって、プラス(+)端子には7Vが基準電圧として供給されている。また、第2右コンパレータ112fのマイナス(−)端子には、右スロットルボリューム62bにより変化される電圧が供給される。
したがって、マイナス(−)端子の電圧が7.1V(基準電圧7V+ヒステリシス分0.1V)以上となることにより、第2右コンパレータ112fのOUTB端子がONとなり、マイナス(−)端子の電圧が6.9V(基準電圧7V−ヒステリシス分0.1V)以下となることにより、第2右コンパレータ112fのOUTB端子がOFFとなる。
第3右コンパレータ112gのプラス(+)端子には、分圧抵抗(RR3)113gが接続されている。そして分圧抵抗(RR3)113gには供給電圧VB(10V)が供給されおり、この分圧抵抗(RR3)113gの分圧比によって、プラス(+)端子には4Vの基準電圧が供給されている。また、第3右コンパレータ112gのマイナス(−)端子には、右スロットルボリューム62bにより変化される電圧が供給される。
したがって、マイナス(−)端子の電圧が3.1V(基準電圧7V+ヒステリシス分0.1V)以上となることにより、第3右コンパレータ112gのOUTB端子がONとなり、マイナス(−)端子の電圧が2.9V(基準電圧3V−ヒステリシス分0.1V)以下となることにより、第3右コンパレータ112gのOUTB端子がOFFとなる。
第4右コンパレータ112hのプラス(+)端子には、分圧抵抗(RR4)113hが接続されている。そして分圧抵抗(RR4)113hには供給電圧VB(10V)が供給されおり、この分圧抵抗(RR4)113hの分圧比によって、プラス(+)端子には0.5Vの基準電圧が供給されている。また、第4右コンパレータ112hのマイナス(−)端子には、右スロットルボリューム62bにより変化される電圧が供給される。
したがって、マイナス(−)端子の電圧が0.6V(基準電圧0.5V+ヒステリシス分0.1V)以上となることにより、第4右コンパレータ112hのOUTB端子がONとなり、マイナス(−)端子の電圧が0.4V(基準電圧0.5V−ヒステリシス分0.1V)以下となることにより、第4右コンパレータ112hのOUTB端子がOFFとなる。
次に左スロットル基板61aについて説明する。
左スロットル基板61aには、フルカラーLEDである第1左LED(L.LED1)16a1〜第4左LED(L.LED4)16a4と、トランジスタ(TR)61dと、これらの各LEDの点灯制御およびトランジスタ(TR)61dの駆動制御をするための第1LEDドライバ(LEDドライバ1)61a−1が設けられている。なお、第1LEDドライバ61a−1は、24チャネルの定電流LEDドライバである。
トランジスタ(TR)61dはNPN型のトランジスタであり、ベース端子は第1LEDドライバ61a−1の出力端子(OUT5)が接続され、コレクタ端子には振動モータ61cが接続されている。
またエミッタ端子には、第2の過電流遮断器としてのヒューズ3(FU3)61eを通して供給電圧VC(5V)が供給されている。
このように、トランジスタ(TR)61dのエミッタ端子には、第2の過電流遮断器としてのヒューズ3(FU3)61eを通して供給電圧VC(5V)が供給されているため、振動モータ61cにおいて短絡等によって過負荷が生じたことにより過電流が発生したとしても、このヒューズ3(FU3)61eにより過電流が遮断されるため、供給電圧VCを使用している他の基板の破壊を防止できる。
したがって、このような事態が発生した場合、左スロットル基板61aおよび振動モータ61cにおいて破壊された基板または部品の交換のみの簡易な修理で済む。
第1LEDドライバ61a−1は、ランプ制御基板104からの点灯制御信号および振動モータ駆動信号を入力する入力ポート(SDA1)が設けられている。なお、第1LEDドライバ61a−1には、ヒューズ2(FU2)114bを通した供給電圧VC(5V)が動作電圧として供給されている。
第1LEDドライバ61a−1は、24チャネルの定電流出力端子を有している。なお、第1左LED(L.LED1)16a1〜第4左LED(L.LED4)16a4はフルカラーLEDであるため、1つの左LEDを点灯制御するために3チャネル(R出力、G出力、B出力)を使用している。
この第1LEDドライバ61a−1のOUT1(1〜3チャネル)には、第1左LED(L.LED1)16a1が接続され、OUT2(4〜6チャネル)には、第2左LED(L.LED2)16a2が接続され、OUT3(7〜9チャネル)には、第3左LED(L.LED3)16a3が接続され、OUT4(10〜12チャネル)には、第4左LED(L.LED4)16a4が接続されている。
また、OUT5(13チャネル)にはトランジスタ(TR)61dが接続されている。
第1LEDドライバ61aのSDA1端子には、第1左LED(L.LED1)16a1〜第4左LED(L.LED4)16a4の各LEDの点灯制御を行うためにランプ制御基板104から出力される点灯制御信号、および、振動モータ61cの駆動制御を行うためにランプ制御基板104から出力される振動モータ駆動信号が入力される。
したがって第1LEDドライバ61a−1によって、ランプ制御基板104から出力される点灯制御信号に応じて第1左LED(L.LED1)16a1〜第4左LED(L.LED4)16a4は点灯制御されるとともに、ランプ制御基板104から出力される振動モータ駆動信号に応じて振動モータ61cは駆動制御される。
次に右スロットル基板62aについて説明する。
右スロットル基板62aには、フルカラーLEDである第1右LED(R.LED1)16b1〜第4右LED(R.LED4)16b4と、これらの各LEDの点灯制御をするための第2LEDドライバ(LEDドライバ2)62a−1が設けられている。なお、第2LEDドライバ(LEDドライバ2)62a−1も、第1LEDドライバ(LEDドライバ1)61a−1と同仕様の24チャネルの定電流LEDドライバである。
第2LEDドライバ62a−1は、ランプ制御基板104からの点灯制御信号を入力する入力ポート(SDA2)が設けられている。なお、第2LEDドライバ62a−1には、ヒューズ2(FU2)114bを通した供給電圧VC(5V)が動作電圧として供給されている。
第2LEDドライバ62a−1は、24チャネルの定電流出力端子を有している。なお、第1右LED(R.LED1)16b1〜第4右LED(R.LED4)16b4はフルカラーLEDであるため、1つの左LEDを点灯制御するために3チャネル(R出力、G出力、B出力)を使用している。
この第2LEDドライバ62a−1のOUT1(1〜3チャネル)には、第2右LED(L.LED1)16b1が接続され、OUT2(4〜6チャネル)には、第2右LED(L.LED2)16b2が接続され、OUT3(7〜9チャネル)には、第3右LED(L.LED3)16b3が接続され、OUT4(10〜12チャネル)には、第4右LED(L.LED4)16b4が接続されている。
第2LEDドライバ62a−1のSDA2端子には、第1右LED(R.LED1)16b1〜第4右LED(R.LED4)16b4の各LEDの点灯制御を行うためにランプ制御基板104から出力される点灯制御信号が入力される。
したがって第2LEDドライバ62a−1によって、ランプ制御基板104から出力される点灯制御信号に応じて第1右LED(R.LED1)16b1〜第4右LED(R.LED4)16b4は点灯制御される。
次に、図5を用いて、ベルト中継基板130およびベルト装置17のベルト基板17aの詳細について説明する。
まず、ベルト中継基板130について説明する。
ベルト中継基板130には、供給電圧としてVA(例えば15Vとする)、VC(例えば5Vとする)が供給されている。
そしてベルト中継基板130には、第2の過電流遮断器であるヒューズ4(FU4)121a、ヒューズ5(FU5)121bが設けられており、供給電圧VAはヒューズ4(FU4)121aを通して基板内部に供給され、供給電圧VCはヒューズ5(FU5)121bを通して基板内部に供給される。
なお、第2の過電流遮断器であるヒューズ4(FU4)121aを通した供給電圧VAは、後述するモータドライバ122の動作電圧として供給されるとともに、ベルト基板17aの第1〜4ベルトLED17d〜gの駆動電圧として供給される。
また、第2の過電流遮断器であるヒューズ5(FU5)121bを通した供給電圧VCは、後述するベルト基板17aに搭載されるLEDドライバ17a−1の動作電圧および、ベルトモータ17bの駆動電圧として供給される。
このように、第2の過電流遮断器としてのヒューズ4(FU4)121aを通してモータドライバ122および、ベルト基板17aの各ベルトLED17d〜gに供給電圧VAが供給されているため、モータドライバ122および、モータドライバ122により駆動制御される飛出しモータ17cにおいて短絡等によって過負荷が生じたことにより過電流が発生したとしても、ヒューズ4(FU4)121aにより過電流が遮断されるため、供給電圧VAを使用している他の基板の破壊を防止できる。
また、第2の過電流遮断器としてのヒューズ5(FU5)121bを通してベルト基板17aのLEDドライバ17a−1およびベルトモータ17bに供給電圧VCが供給されているため、LEDドライバ17a−1およびベルトモータ17bにおいて短絡等によって過負荷が生じたことにより過電流が発生したとしても、ヒューズ5(FU5)121bにより過電流が遮断されるため、供給電圧VCを使用している他の基板の破壊を防止できる。
したがって、このような事態が発生した場合、ベルト中継基板130、ベルト基板17a、ベルトモータ17b、飛出しモータ17cのうちの破壊された基板または部品の交換のみの簡易な修理で済む。
ベルト中継基板130には、前述したヒューズ4(FU4)121a、ヒューズ5(FU5)121b、そしてモータドライバ122が設けられている。
モータドライバ122は、飛出しモータ17cを駆動制御するためのドライバであり、ランプ制御基板104から出力される正回転信号(CW)によって飛出しモータ17cを正方向に駆動させ、逆回転信号(CCW)によって逆方向に駆動させる。
次にベルト基板17aについて説明する。
ベルト基板17aには、フルカラーLEDである第1ベルトLED(B.LED1)17d〜第4ベルトLED(B.LED4)17gと、トランジスタ(TR)17a−2と、これらの各LEDの点灯制御およびトランジスタ(TR)17a−2の駆動制御をするための第3LEDドライバ(LEDドライバ3)17a−1が設けられている。なお、第3LEDドライバ17a−1は、24チャネルの定電流LEDドライバである。
トランジスタ(TR)17a−2はNPN型のトランジスタであり、ベース端子は第3LEDドライバ17a−1の出力端子(OUT5)が接続され、コレクタ端子にはベルトモータ17bが接続されている。
またエミッタ端子には、第2の過電流遮断器としてのヒューズ6(FU6)17a−3を通して供給電圧VC(5V)が供給されている。
このように、トランジスタ(TR)17a−2のエミッタ端子には、第2の過電流遮断器としてのヒューズ6(FU6)17a−3を通して供給電圧VC(5V)が供給されているため、ベルトモータ17bにおいて短絡等によって過負荷が生じたことにより過電流が発生したとしても、このヒューズ6(FU6)17a−3により過電流が遮断されるため、供給電圧VCを使用している他の基板の破壊を防止できる。
したがって、このような事態が発生した場合、ベルト基板17aおよびベルトモータ17bにおいて破壊された基板または部品の交換のみの簡易な修理で済む。
第3LEDドライバ17a−1は、ランプ制御基板104からの点灯制御信号およびベルトモータ駆動信号を入力する入力ポート(SDA3)が設けられている。なお、第3LEDドライバ17a−1には、ヒューズ5(FU5)121bを通した供給電圧VC(5V)が動作電圧として供給されている。
第3LEDドライバ17a−1は、24チャネルの定電流出力端子を有している。なお、第1ベルトLED(B.LED1)17d〜第4ベルトLED(B.LED4)17gはフルカラーLEDであるため、1つのベルトLEDを点灯制御するために3チャネル(R出力、G出力、B出力)を使用している。
この第3LEDドライバ17a−1のOUT1(1〜3チャネル)には、第1ベルトLED(B.LED1)17dが接続され、OUT2(4〜6チャネル)には、第2ベルトLED(B.LED2)17eが接続され、OUT3(7〜9チャネル)には、第3ベルトLED(B.LED3)17fが接続され、OUT4(10〜12チャネル)には、第4ベルトLED(B.LED4)17gが接続されている。
また、OUT5(13チャネル)にはトランジスタ(TR)17a−2が接続されている。
第3LEDドライバ17a−1のSDA3端子には、第1ベルトLED(B.LED1)17d〜第4ベルトLED(B.LED4)17gの各LEDの点灯制御を行うためにランプ制御基板104から出力される点灯制御信号、および、ベルトモータ17bの駆動制御を行うためにランプ制御基板104から出力されるベルトモータ駆動信号が入力される。
したがって第3LEDドライバ17a−1によって、ランプ制御基板104から出力される点灯制御信号に応じて第1ベルトLED(B.LED1)17d〜第4ベルトLED(B.LED4)17gは点灯制御されるとともに、ランプ制御基板104から出力されるベルトモータ駆動信号に応じてベルトモータ17bは駆動制御される。なお、ベルトモータ17bはDCモータであり、第3LEDドライバ17a−1は、ベルト装置17の風車型の回転体の回転速度をデューティ比によって調節可能となっている。
次に、図6を用いて、スロットル中継基板110のパラレル/シリアル変換回路111の出力ポート(QH)からランプ制御基板104へと送信される操作検出信号について説明する。
図6(a)は、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートA〜Dに入力される左操作検出信号について説明する表である。
また図6(b)は、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートE〜Hに入力される右操作検出信号について説明する表である。
これらの表において、「操作位置」は各操作段階を示しており、「入力端子」は、パラレル/シリアル変換回路の各入力ポートA〜Hを示しており、「左(右)操作検出信号」は左(右)操作検出信号として出力される信号形態を示している。
また図6(c)は、パラレル/シリアル変換回路111の出力ポート(QH)からランプ制御基板104へと送信される操作検出信号の信号形態を示している。
前述したように、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートA〜Dには、第1左コンパレータ(L.COMP1)〜第4左コンパレータ(L.COMP4)の各出力端子OUTA〜Dがそれぞれ接続されている。
また、各コンパレータはヒステリシス回路を有しており、ヒステリシスとして約0.1Vが設定されている。
そして、第1左コンパレータ112a、および、第1右コンパレータ112eの各プラス(+)端子には基準電圧として9Vが供給されている。
したがって第1左コンパレータ112a、および、第1右コンパレータ112eの各マイナス(−)端子の電圧が9.1V以上になると第1左コンパレータ112aの出力端子OUTA、および、第1右コンパレータ112eの出力端子OUTEからは、ON信号(High)が出力され、8.9V以下になるとOFF信号(Low)が出力されることになる。
また、第2左コンパレータ112b、および、第2右コンパレータ112fの各プラス(+)端子には基準電圧として7Vが供給されている。
したがって第2左コンパレータ112b、および、第2右コンパレータ112fの各マイナス(−)端子の電圧が7.1V以上になると第2左コンパレータ112bの出力端子OUTB、および、第2右コンパレータ112fの出力端子OUTFからは、ON信号(High)が出力され、6.9V以下になるとOFF信号(Low)が出力されることになる。
また、第3左コンパレータ112c、および、第3右コンパレータ112gの各プラス(+)端子には基準電圧として4Vが供給されている。
したがって第3左コンパレータ112c、および、第3右コンパレータ112gの各マイナス(−)端子の電圧が4.1V以上になると第3左コンパレータ112cの出力端子OUTC、および、第3右コンパレータ112gの出力端子OUTGからは、ON信号(High)が出力され、3.9V以下になるとOFF信号(Low)が出力されることになる。
また、第4左コンパレータ112d、および、第4右コンパレータ112hの各プラス(+)端子には基準電圧として0.5Vが供給されている。
したがって第4左コンパレータ112d、および、第4右コンパレータ112hの各マイナス(−)端子の電圧が0.6V以上になると第4左コンパレータ112dの出力端子OUTD、および、第4右コンパレータ112hの出力端子OUTHからは、ON信号(High)が出力され、0.4V以下になるとOFF信号(Low)が出力されることになる。
左スロットル610が操作されていない、または1段階まで操作されていない状態である「操作無し」の場合、第1左コンパレータ112a〜第4左コンパレータ112dの各出力OUTA〜DからはON信号(High)が出力される。
したがって、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートA〜Dへの入力信号は、全てON(high)、つまり「1111」となる。
なお、本実施形態では、この状態を「左スロットル操作なし」とする。
左スロットル610が1段階以上2段階未満まで操作された状態である「1段階」の場合、第1左コンパレータ112aの出力OUTAからはOFF信号(Low)が出力されるとともに、第2左コンパレータ112b〜第4左コンパレータ112dの各出力OUTB〜DからはON信号(High)が出力される。
したがって、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートA〜Dへの入力信号は、OFF−ON―ON−ON、つまり「0111」となる。
なお、本実施形態では、この状態を「左スロットル操作位置1段階」とする。
左スロットル610が2段階以上3段階未満まで操作された状態である「2段階」の場合、第1左コンパレータ112aおよび第2左コンパレータ112bの出力OUTAおよびOUTBからはOFF信号(Low)が出力されるとともに、第3左コンパレータ112cおよび第4左コンパレータ112dの各出力OUTCおよびOUTDからはON信号(High)が出力される。
したがって、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートA〜Dへの入力信号は、OFF−OFF―ON−ON、つまり「0011」となる。
なお、本実施形態では、この状態を「左スロットル操作位置2段階」とする。
左スロットル610が3段階以上4段階未満まで操作された状態である「3段階」の場合、第1左コンパレータ112a〜第3左コンパレータ112cの出力OUTA〜OUTCからはOFF信号(Low)が出力されるとともに、第4左コンパレータ112dの出力OUTDからはON信号(High)が出力される。
したがって、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートA〜Dへの入力信号は、OFF−OFF―OFF−ON、つまり「0001」となる。
なお、本実施形態では、この状態を「左スロットル操作位置3段階」とする。
左スロットル610が4段階以上操作された状態である「4段階」の場合、第1左コンパレータ112a〜第4左コンパレータ112dの各出力OUTA〜DからはOFF信号(Low)が出力される。
したがって、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートA〜Dへの入力信号は、全てOFF(Low)、つまり「0000」となる。
なお、本実施形態では、この状態を「左スロットル操作位置4段階」とする。
右スロットル620が操作されていない、または1段階まで操作されていない状態である「操作無し」の場合、第1右コンパレータ112e〜第4右コンパレータ112hの各出力OUTE〜HからはON信号(High)が出力される。
したがって、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートE〜Hへの入力信号は、全てON(high)、つまり「1111」となる。
なお、本実施形態では、この状態を「右スロットル操作なし」とする。
右スロットル620が1段階以上2段階未満まで操作された状態である「1段階」の場合、第1右コンパレータ112eの出力OUTAからはOFF信号(Low)が出力されるとともに、第2右コンパレータ112f〜第4右コンパレータ112hの各出力OUTF〜HからはON信号(High)が出力される。
したがって、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートE〜Hへの入力信号は、OFF−ON―ON−ON、つまり「0111」となる。
なお、本実施形態では、この状態を「右スロットル操作位置1段階」とする。
右スロットル620が2段階以上3段階未満まで操作された状態である「2段階」の場合、第1右コンパレータ112eおよび第2右コンパレータ112fの出力OUTEおよびOUTFからはOFF信号(Low)が出力されるとともに、第3右コンパレータ112gおよび第4左コンパレータ112hの各出力OUTGおよびOUTHからはON信号(High)が出力される。
したがって、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートE〜Hへの入力信号は、OFF−OFF―ON−ON、つまり「0011」となる。
なお、本実施形態では、この状態を「右スロットル操作位置2段階」とする。
右スロットル620が3段階以上4段階未満まで操作された状態である「3段階」の場合、第1右コンパレータ112e〜第3右コンパレータ112gの出力OUTE〜OUTGからはOFF信号(Low)が出力されるとともに、第4右コンパレータ112hの出力OUTHからはON信号(High)が出力される。
したがって、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートE〜Hへの入力信号は、OFF−OFF―OFF−ON、つまり「0001」となる。
なお、本実施形態では、この状態を「右スロットル操作位置3段階」とする。
右スロットル620が4段階以上操作された状態である「4段階」の場合、第1右コンパレータ112e〜第4右コンパレータ112hの各出力OUTE〜HからはOFF信号(Low)が出力される。
したがって、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートE〜Hへの入力信号は、全てOFF(Low)、つまり「0000」となる。
なお、本実施形態では、この状態を「右スロットル操作位置4段階」とする。
図6(c)は、パラレル/シリアル変換回路111の出力ポート(QH)からランプ制御基板104へと送信される操作検出信号の信号形態を示している。
出力ポート(QH)から送信される操作検出信号は8ビットの信号であって、上位4ビット(ABCD)により左操作検出信号を示しており、下位4ビット(EFGH)により右操作検出信号を示している。
例えば、「左スロットル操作なし」および「左スロットル操作なし」の場合、出力される操作検出信号は「11111111」となり、例えば、「左スロットル操作位置2段階」および「右スロットル操作位置3段階」の場合、出力される操作検出信号は「00110001」となる。
したがってランプ制御基板104のランプCPU104aは、パラレル/シリアル変換回路111から出力される操作検出信号によって、左スロットル610および右スロットル620の操作位置を把握することができる。
図6(d)は、各コンパレータのマイナス(−)端子への入力電圧と各操作段階との関係を示す図である。
この図に示すように、0段階(操作無し)〜1段階、1段階〜2段階、2段階〜3段階、3段階〜4段階の各段階の電圧範囲は不均一に設定されている。
このように各段階の電圧範囲を不均一にすることで、左スロットル610または右スロットル620の各段階までの操作量を不均一にしている。
なお、本実施形態では左スロットル610と右スロットル620の各段階の電圧範囲を同電圧値としているが、これに限らず左スロットル610の各段階の電圧範囲と右スロットル620の各段階の電圧範囲を異なる電圧範囲に設定するようにしてもよい。また、操作段階は4段階に限られず、適宜設定することができる。また、左右で段階数を異ならせるようにしてもよい。
本実施形態では、電圧のブレをヒステリシス回路を用いて解消しているが、これに限らず、各コンパレータ112a〜112hにヒステリシス回路を搭載しなくともよい。例えば、ランプ制御基板104の後述するタイマ割込処理のスロットル操作信号入力処理において、ランプCPU104aは、所定時間(例えば、タイマ割り込み処理5回分)において、「00110001」の操作検出信号を入力した場合に、「左スロットル操作位置2段階」および「右スロットル操作位置3段階」として認識するようにしてもよい。
また、例えば、第1左コンパレータ112aを、第1−1左コンパレータと第1−2左コンパレータとから構成するようにし、パラレル/シリアル変換回路111の入力ポートAを第1−1左コンパレータからの出力信号が入力される入力ポートA1と、第1−2左コンパレータからの出力信号が入力される入力ポートA2とを設け、第1−1左コンパレータの基準電圧を9.1Vに設定し、第1−2左コンパレータの基準電圧を8.9Vに設定する。そして、入力ポートA1およびA2がON信号(high)であるときは、入力ポートAがON(high)とであり、入力ポートA1およびA2がOFF信号(low)であるときは、入力ポートAはOFF(low)であるとするようにしてもよい。
次に、図7〜図15を参照して、メインROM101bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図7(a−1)、図7(a−2)は、大当たり判定テーブルの一例を示す図である。大当たり判定とは、特別図柄抽選を構成するものであり、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定することである。
図7(a−1)は、遊技球の第1始動口6への入球を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第1大当たり判定テーブル」という)である。一方、図7(a−2)は、遊技球の第2始動口7への入球を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第2大当たり判定テーブル」という)である。
いずれの大当たり判定テーブルも、後述する大当たりの当選確率が、相対的に低い(標準値に設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「低確率用大当たり判定テーブル」という)と、相対的に高い(標準値より高く設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大当たり判定テーブル」という)とで構成されている。
各大当たり判定テーブルには、大当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。
大当たり判定の結果が「大当たり」であると、当該結果を示す特別図柄の停止表示後に、大入賞口8の開放を伴う大当たり遊技が実行される。大当たり判定の結果が「ハズレ」であると、大当たり遊技は実行されない。
大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合は、さらに、図7(b)のリーチ判定テーブルに基づいてリーチ判定が行われる。リーチ判定テーブルには、リーチ判定用乱数値とリーチ演出の実行の有無とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得されたリーチ判定用乱数をリーチ判定テーブルに照合することで、リーチ演出の実行の有無が決定される。
リーチ判定の結果が「リーチ演出の実行」であると、特図抽選演出において遊技者の大当たり当選への期待感を高めるためのリーチ演出が行われる。リーチ演出の詳しい内容については後述する。
図8(a)と図8(b)とは、特別図柄判定テーブルの一例を示す図である。特別図柄判定とは、特別図柄抽選を構成するものであり、大当たり判定の結果に基づいて特別図柄表示装置20、21において停止特別図柄の種類(特別図柄の停止表示態様)を決定することである。
特別図柄判定用テーブルは、大当たり判定の結果(大当たりまたはハズレ)によって大きく分けられている。すなわち、図8(a)は、大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図8(b)は、大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブルである。
これらの各テーブルは、さらに、当該特別図柄判定の契機となる遊技球の入球があった始動口の種類(第1始動口6or第2始動口7)によっても分けられている。各特別図柄判定テーブルには、特別図柄判定値と、停止表示される特別図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特別図柄判定用乱数を特別図柄判定テーブルに照合することで、停止特別図柄が決定される。停止表示される特別図柄の識別情報として、特図停止図柄データ及び演出図柄指定コマンドが設定されている。
特図停止図柄データは、主制御基板101における処理で用いられ、演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102における処理で用いられる。演出図柄指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。
演出図柄指定コマンドは、当該特別図柄判定に係る特別図柄が停止表示される特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20or第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、停止表示される特別図柄を識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。
演出図柄指定コマンドについては、上位バイトデータが「E3H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の停止表示が行われることを表し、上位バイトデータが「E4H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の停止表示が行われることを表す。なお、上位バイトデータが「E3H」の演出図柄指定コマンドのことを「第1演出図柄指定コマンド」、上位バイトデータが「E4H」の演出図柄指定コマンドのことを「第2演出図柄指定コマンド」という。また、下位バイトデータは、停止特別図柄の種類を表している。これにより、上位バイトデータと下位バイトデータとの組み合わせによって、大当たりであるかハズレであるか、大当たり遊技のオープニング時間、エンディング時間、ラウンド回数、大入賞口の開閉態様、および大当たり遊技終了後の遊技状態の種類が表される。
図9は、大当たり遊技を制御する際に用いられる大当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。
大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技を制御するための条件が格納されている。大当たり遊技を制御するための条件として、大当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口8の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、大当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの大当たり遊技を制御するための条件は、大当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、大当たり遊技の際に、いずれの制御条件を用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
図10は、大当たり遊技における大入賞口8の開閉を制御する際に用いる大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。
大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、大当たり遊技における大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、ラウンド遊技の番号であるラウンド番号(R)、各ラウンド遊技における大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)番号である特電作動番号(K)、及び、大入賞口8の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
例えば、特図停止図柄データが「10」または「12」である場合、図9に示す大当たり遊技制御テーブルに基づいて、図10に示す大入賞口開閉制御テーブル「01」が選択される。
この大入賞口開閉制御テーブル「01」に基づく大当たり遊技では、ラウンド遊技が8回行われ、大入賞口8の最大開放時間は29.5秒であり、次ラウンド開始までの大入賞口8の閉鎖時間は2.0秒である。このように、大入賞口開閉制御テーブル「01」が選択された場合、8回のラウンド遊技が行われ、全てのラウンド遊技において遊技球の大入賞口8への入球が容易なラウンド遊技が行われる。このような大当たりを「8R/8R大当たり」という。
特図停止図柄データが「11」である場合は、図9に示す大当たり遊技制御テーブルに基づいて、図10に示す大入賞口開閉制御テーブル「02」が選択される。
この大入賞口開閉制御テーブル「02」に基づく大当たり遊技では、ラウンド遊技が8回行われる。そして、全てのラウンドにおいて大入賞口8の最大開放時間は0.18秒であり、次ラウンド開始までの大入賞口8の閉鎖時間は7.32秒である。このように、大入賞口開閉制御テーブル「02」が選択された場合、8回のラウンド遊技が行われるものの、全てのラウンド遊技において遊技球の大入賞口8への入球が困難なラウンド遊技が行われる。このような大当たりを「0R/8R大当たり」という。
特図停止図柄データが「20」である場合は、図9に示す大当たり遊技制御テーブルに基づいて、図10に示す大入賞口開閉制御テーブル「04」が選択される。
この大入賞口開閉制御テーブル「04」に基づく大当たり遊技では、ラウンド遊技が15回行われる。そして、全てのラウンドにおいて大入賞口8の最大開放時間は29.5秒であり、大入賞口8の閉鎖時間は2.0秒である。このように、大入賞口開閉制御テーブル「03」が選択された場合、15回のラウンド遊技が行われ、全てのラウンド遊技において遊技球の大入賞口8への入球が容易なラウンド遊技が行われる。このような大当たりを「15R/15R大当たり遊技」という。
図11は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための遊技状態設定テーブルの一例を示す図である。図11に示す遊技状態設定テーブルによって、特別図柄の種類を示す特図停止図柄データ(図8参照)に基づき、高確率遊技フラグの設定、高確率遊技状態の残り変動回数(X)の設定、時短遊技フラグの設定、時短遊技状態の残り変動回数(J)の設定が行われる。
特図停止図柄データが「10」「11」「20」の場合は、大当たり終了後には高確率遊技フラグをセットするとともに、高確率遊技状態の残り変動回数(X)を10000回にセットし、時短遊技フラグもセットして、時短遊技状態の残り変動回数(J)も10000回にセットする。これにより、実質的に、次回の大当たりまで高確率遊技状態および時短遊技状態が継続される。一方、特図停止図柄データが「12」「21」の場合は、時短遊技フラグをセットするとともに、時短遊技状態の残り変動回数(J)も100回にセットするものの、高確率遊技フラグのセットは行わず、高確率遊技状態の残り変動回数(X)も0回にセットする。これにより、低確率遊技状態かつ時短遊技状態が大当たり遊技終了後、100回の変動が行われるまで継続する。このように、遊技状態設定テーブルは、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と遊技状態とが一義的に対応付けられて格納されている。
図12および図13は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。図12および図13に示すように、変動パターン決定テーブルには、大当たり抽選の抽選結果と、特別図柄(特図停止図柄データ)と、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留球数(U1またはU2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果及び特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値は参照されないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値と特図変動用乱数値とは、いずれも乱数範囲が100(0〜99)に設定されている。
また、図12および図13に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留球数(U1またはU2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように、例えば、変動パターン1(通常変動)の変動時間(10秒)よりも、変動パターン2(短縮変動)の変動時間(3秒)の方が短くなるように設定されている。
特図変動パターンは、特別図柄の変動表示開始時に(ステップS310の特別図柄記憶判定処理時に)特図変動パターン判定(ステップS313−3)によって決定される。メインCPU101aは、図12および図13に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留球数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。なお、特別図柄の保留球数としては最大球数の「4」が記憶されることはあるものの、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の保留球数から1を減算した後に決定されるものであることから、保留球数として「4」は参照されないことになる。
そして、決定した特別図柄の変動パターン(特図変動パターン)に基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成され、演出制御基板102に特別図柄の変動パターンの情報が送信される。
また、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため上位バイトデータと、コマンドの内容(機能)を示す下位バイトデータとから構成されている。本実施形態では、上位バイトデータが「E6H」であれば、第1始動口6に遊技球が入球したことを表し、上位バイトデータが「E7H」であれば、第2始動口7に遊技球が入球したことを表す。また、下位バイトデータは、変動パターンの種別に対応している。例えば、下位バイトデータが「00H」の場合は、変動パターンが「変動パターン1」であることを示す。
ここで、演出制御基板102では、後述するように、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)の種別に基づいて、画像表示装置14等における演出内容が決定される。図9に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として画像表示装置14等の演出内容を記載している。
演出内容として、ここで、「通常変動」、「短縮変動」とは、複数の演出図柄がバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動と短縮変動とは、短縮変動が通常変動に比べて短い変動時間で終了する点で相違している。
また、「リーチ演出」とは、大当たりを報知する演出図柄の組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄が変動を行うような、遊技者に大当たりの期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄の組合せとして「777」の3桁の演出図柄の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄が「7」で仮停止して、残りの演出図柄が変動を行っている態様をいう。なお、「仮停止」とは、演出図柄が小さく揺れ動いたり、演出図柄が小さく変形したりして、遊技者に演出図柄が停止しているかのようにみせている態様をいう。本実施形態においては、複数種類の「リーチ演出」が実行可能となっている。
例えば、「ノーマルリーチ」とは、画像表示装置14の表示部140の左側領域の演出図柄(以下、左演出図柄という)、中央領域(以下、中演出図柄という)、右側領域の各演出図柄(以下、右演出図柄という)が、変動表示を開始後、例えば、左演出図柄が「7」で仮停止し、続いて右演出図柄が「7」で仮停止することで、リーチ状態を形成し、中演出図柄を低速スクロール表示させた後、中演出図柄を停止させる演出であり、この場合では中演出図柄に「7」が仮停止し、最終的に「777」の演出図柄が揃った状態で変動表示が停止することによって「大当たり」であることが報知される一方、「767」等、同じ演出図柄が揃わない状態で変動表示が停止することによって「ハズレ」であることが報知される。図9に示すように、「ノーマルリーチ」は、大当たり判定結果がハズレの場合に決定される割合が高い一方で、大当たりの場合には決定される割合が低く、いわゆる大当たり期待度が低いリーチ演出である。また、図13に示すように、第2始動口7に遊技球が入球した場合には、「ノーマルリーチ」が決定されることはない。
また、「ロングリーチ」とは、「ノーマルリーチ」から発展するリーチ演出であり、「ノーマルリーチ」よりも演出時間が長い演出である。「ロングリーチ」は、大当たり判定結果がハズレの場合に決定される割合が高い一方で、大当たりの場合には決定される割合が低い。なお、「ロングリーチ」は、大当たり判定結果がハズレの場合に決定される割合はノーマルリーチよりは低く、また、大当たりの場合に決定される割合はノーマルリーチよりは高いため、ノーマルリーチよりも大当たり期待度が高いリーチ演出である。また、「ロングリーチ」は、「ノーマルリーチ」と同様に、第2始動口7に遊技球が入球した場合には決定されることはなく、時短遊技状態において「ロングリーチ」が行われることはほとんどあり得ないといえる。
また、「第1スロットルリーチ」とは、「ノーマルリーチ」から発展するリーチであり、「ノーマルリーチ」よりも大当たりの期待度が高いリーチ演出である。具体的には、「ノーマルリーチ」によって一旦「ハズレ」の演出図柄の組合せを仮停止表示させた後、この仮停止表示状態から発展するリーチ演出である。
この「第1スロットルリーチ」を前述した「ノーマルリーチ」の例に続けて説明すると、「ノーマルリーチ」によって左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄が「767」の組み合わせで仮停止表示した後、中演出図柄「6」が高速スクロール表示されることによって「第1スロットルリーチ」に発展することとなる。「第1スロットルリーチ」では、詳しくは後述するが、左スロットル610または右スロットル620を第1段階に操作すると、「キャラクタA」が表示される演出が行われる。そして、中演出図柄に「7」が仮停止し、最終的に「777」の演出図柄が揃った状態で変動表示が停止することによって「大当たり」であることが報知される一方、「767」、「787」のように演出図柄が揃わない状態で変動表示が停止することによって「ハズレ」であることが報知される。
また、「第2スロットルリーチ」とは、「第1スロットルリーチ」と同様に、「ノーマルリーチ」によって一旦「ハズレ」の演出図柄の組合せを仮停止表示させた後、この仮停止表示状態から発展するリーチ演出であり、「第1スロットルリーチ」よりも大当たりの期待度が高いリーチ演出である。
「第2スロットルリーチ」は、「ノーマルリーチ」によって左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄が「767」の組み合わせで仮停止表示した後、中演出図柄「6」が高速スクロール表示されることによって「第2スロットルリーチ」に発展することとなる。「第1スロットルリーチ」では、詳しくは後述するが、左スロットル装置61または右スロットル装置62を第2段階に操作すると、「キャラクタB」が表示される演出が行われる。そして、中演出図柄に「7」が仮停止し、最終的に「777」の演出図柄が揃った状態で変動表示が停止することによって「大当たり」であることが報知される一方、「767」、「787」のように演出図柄が揃わない状態で変動表示が停止することによって「ハズレ」であることが報知される。
また、「第3スロットルリーチ」とは、「第1スロットルリーチ」や「第2スロットルリーチ」と同様に、「ノーマルリーチ」によって一旦「ハズレ」の演出図柄の組合せを仮停止表示させた後、この仮停止表示状態から発展するリーチ演出である。
「第3スロットルリーチ」は、「ノーマルリーチ」によって左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄が「767」の組み合わせで仮停止表示した後、中演出図柄「6」が高速スクロール表示されることによって「第3スロットルリーチ」に発展することとなる。「第1スロットルリーチ」では、詳しくは後述するが、左スロットル装置61または右スロットル装置62を第3段階に操作すると、「キャラクタB」が表示される演出が行われる。そして、中演出図柄に「7」が仮停止し、最終的に「777」の演出図柄が揃った状態で変動表示が停止することによって「大当たり」であることが報知される一方、「767」、「787」のように演出図柄が揃わない状態で変動表示が停止することによって「ハズレ」であることが報知される。なお、「第3スロットルリーチ」は、「第1スロットルリーチ」や「第2スロットルリーチ」よりも大当たり期待度が高いリーチ演出となっている。以降、「第1スロットルリーチ」「第2スロットルリーチ」「第3スロットルリーチ」を合わせて「スロットルリーチ」という。
「SPリーチ」は、「スロットルリーチ」と同様に、「ノーマルリーチ」によって一旦「ハズレ」の演出図柄の組合せを仮停止表示させた後、この仮停止表示状態から発展するリーチ演出であり、「スロットルリーチ」よりも大当たりの期待度が高いリーチ演出である。
この「SPリーチ」は、「ノーマルリーチ」によって左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄が「767」の組み合わせで仮停止表示した後、1回または複数回のノーマルリーチが行われて再び「767」、「787」のように演出図柄が揃わない状態で変動表示が仮停止する。その後、中演出図柄が再度変動を開始することによって「SPリーチ」に発展することとなる。「SPリーチ」では、詳しくは後述するが、左スロットル装置61が振動する演出が行われる。「SPリーチ」が開始されると、左スロットル装置61が「アイドリング振動」し、「アイドリング振動」が行われているときに、左スロットル装置61または右スロットル装置62を操作すると、左スロットル装置61の振動が「アイドリング振動」から「弱振動」へと変化する。さらに、「SPリーチ」開始から所定の時間を経過するときに左スロットル装置61または右スロットル装置62を操作すると、左スロットル装置61の振動は0.5秒間「強振動」となる。そして、中演出図柄に「7」が仮停止し、最終的に「777」の演出図柄が揃った状態で変動表示が停止することによって「大当たり」であることが報知される一方、「767」、「787」のように演出図柄が揃わない状態で変動表示が停止することによって「ハズレ」であることが報知される。「大当たり」の場合は、「777」の演出図柄が揃う前に、左スロットル装置61が2秒間「強振動」した後に、ベルト装置17が上方へ突出し、さらにベルト装置17の風車型の回転体が回転する演出が行われる。
また、「全回転リーチ」とは、「大当たり」となることが確定するリーチであり、画像表示装置14の表示部140の左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄が変動開始後、「おめでとう!」というメッセージ画像とともに大当たりを祝福するキャラクタを表示後、演出図柄の組合せが全て揃った状態(例えば、「111」、「222」等)で低速スクロール表示を開始する。そして、最終的には、「777」の演出図柄の組合せで変動表示が停止することによって、「大当たり」であることが報知される。なお、本実施形態では、「全回転リーチ」は、特図停止図柄データが「10」または「20」の場合、すなわち、確変大当たりであるときにのみ実行可能なリーチ演出であるため、「全回転リーチ」は大当たり遊技終了後に時短遊技状態かつ高確率遊技状態に移行することが確定する(確変確定)のリーチ演出である。しかし、これに限らず、「全回転リーチ」を通常大当たりである場合にも実行可能にしてもよい。
大当たり判定結果がハズレであり、かつ、リーチ判定用乱数値が「0〜59」の場合は、保留球数に応じて、特別図柄の変動パターンは、「変動パターン1」または「変動パターン2」が決定され、「通常変動」または「短縮変動」の演出が行われる。また、大当たり判定結果がハズレであり、かつ、リーチ判定用乱数値が「60〜79」の場合は、保留球数に応じて、特別図柄の変動パターンは、「変動パターン1」または「変動パターン3」が決定され、「通常変動」または「ノーマルリーチ」の演出が行われる。
また、大当たり判定結果がハズレであり、かつ、リーチ判定の結果が「リーチ演出の実行」である(リーチ判定用乱数値=80〜99)場合、特別図柄の変動パターンは、特図変動用乱数値に基づいて、「変動パターン3」〜「変動パターン16」のいずれかに決定され、リーチ演出は「ノーマルリーチ」「ロングリーチ」「第1スロットルリーチ」「第2スロットルリーチ」「第3スロットルリーチ」「SPリーチ」のいずれかとなる。具体的には、40%の割合で「変動パターン3」に決定され、リーチ演出は「ノーマルリーチ」となる。また、16%の割合で「変動パターン4」に決定され、リーチ演出は「ロングリーチ」となる。また、19%の割合で「変動パターン5〜7」に決定され、リーチ演出は「第1スロットルリーチ」となる。また、12%の割合で「変動パターン8〜10」に決定され、リーチ演出は「第2スロットルリーチ」となる。また、8%の割合で「変動パターン11〜13」に決定され、リーチ演出は「第3スロットルリーチ」となる。また、5%の割合で「変動パターン14〜16」に決定され、リーチ演出は「SPリーチ」となる。
このように、大当たり判定結果がハズレであり、かつ、リーチ判定の結果が「リーチ演出の実行」である場合、「ノーマルリーチ」の決定割合が最も高く、「SPリーチ」の決定割合が最も低い。また、「スロットルリーチ」は、「SPリーチ」よりも決定割合が高い。
大当たり判定結果が大当たりの場合は、本実施形態では必ずリーチ演出が実行されることになるので、リーチ判定用乱数値は参照せず、停止する特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と特図変動用乱数値に基づいて、「変動パターン17」〜「変動パターン30」のいずれかに決定され、リーチ演出は「ノーマルリーチ」「ロングリーチ」「第1スロットルリーチ」「第2スロットルリーチ」「第3スロットルリーチ」「SPリーチ」「全回転リーチ」のいずれかとなる。具体的には、2%の割合で「変動パターン17」に決定され、リーチ演出は「ノーマルリーチ」となる。また、3%の割合で「変動パターン18」に決定され、リーチ演出は「ロングリーチ」となる。また、9%の割合で「変動パターン19〜21」に決定され、リーチ演出は「第1スロットルリーチ」となる。また、18%の割合で「変動パターン22〜24」に決定され、リーチ演出は「第2スロットルリーチ」となる。また、27%の割合で「変動パターン25〜27」に決定され、リーチ演出は「第3スロットルリーチ」となる。また、36%の割合で「変動パターン28〜30」に決定され、リーチ演出は「SPリーチ」となる。また、5%の割合で「変動パターン31」に決定され、リーチ演出は「全回転リーチ」となる。
なお、本実施形態においては、特図停止図柄データ「11」または「12」の場合の変動パターンの決定割合は、ほぼ特図停止図柄データ「10」の場合と同様であるが、「全回転リーチ」が決定されない点が異なる。したがって、「全回転リーチ」は、確変大当たりの場合にのみ実行可能なリーチ演出である。
このように、大当たり判定結果が大当たりである場合、「ノーマルリーチ」の決定割合が最も低く、「SPリーチ」の決定割合が最も高い。したがって、「ノーマルリーチ」が最も大当たり期待度が低いリーチ演出であり、「全回転リーチ」を除くと「SPリーチ」が最も大当たり期待度が高いリーチ演出である。
このように、本実施形態では、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)の種別に基づいて、演出制御基板102で実行される演出内容が決定される。特に、リーチ演出は複数種類あり、リーチ演出が実行される場合は、変動パターン指定コマンドに対応する種類のリーチ演出が実行されることとなる。
図14(a)〜図14(f)は、入賞ゲート9への入賞に基づく普通図柄系遊技を制御する際に用いられるテーブルの一例を示す。
図14(a)は、当たり判定テーブルの一例を示す図である。当たり判定とは、第2始動口7の開放を伴う補助遊技を実行するか否かを判定することである。当たり判定は、後述するように、遊技球の入賞ゲート9、10の通過に基づいて取得された当たり判定用乱数に基づいて行われる。
当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性によって分けられている。具体的には、当たり判定テーブルは、非時短遊技状態のときに参照される当たり判定テーブルと、時短遊技状態のときに参照される当たり判定テーブルとで分けられている。
各当たり判定テーブルには、当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「当たり」に当選すると、第2始動口7の開放を伴う補助遊技が実行される。
図14(b)は、普通図柄判定テーブルの一例を示す図である。普通図柄判定とは、普通図柄表示装置22において停止表示される普通図柄を決定することである。普通図柄判定用テーブルは、当たり判定の結果(当たり及びハズレ)によって分けられている。
各普通図柄判定テーブルには、普通図柄判定値と、停止表示される普通図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを契機に取得される普通図柄判定用乱数を普通図柄判定テーブルに照合することで、停止表示される普通図柄が決定される。停止表示される普通図柄の識別情報として、普図停止図柄データ及び普通演出図柄指定コマンドが設定されている。
普通停止図柄データは、主制御基板101における処理で用いられ、普通演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102おける処理で用いられる。
図14(c)は、普通図柄の変動表示に要する時間(以下、「普図変動時間」という)に対応付けられた普通図柄の変動パターン(以下、「普図変動パターン」という)を判定するための普図変動パターン判定テーブルを示す図である。普図変動パターン判定テーブルは、非時短遊技状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルと、時短遊技状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルとで構成されている。
各テーブルにおいて、普図変動パターン判定値と、一又は複数の普図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを契機に取得される普図変動パターン判定用乱数を普図変動パターン判定テーブルに照合することで、普図変動パターンが決定される。
普図変動パターンに対応して普図変動パターン指定コマンドが設定されている。普図変動パターン判定後に演出制御基板102に送信される。演出制御基板102が普図変動パターン指定コマンドを受信することで、これから普通図柄の変動表示が開始されること、及び、当該普通図柄の変動表示に係る普通図柄判定の判定結果を認識することができる。
普図変動パターン指定コマンドは、現在の始動口入賞容易性に係る遊技状態を識別するための1バイトのMODEデータと、普図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。普図変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「D6H」であれば、非時短遊技状態であることを表し、MODEデータが「D7H」であれば、時短遊技状態であることを表す。
図14(d)は、補助遊技参照データ判定テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を行う際に参照されるデータ(補助遊技参照データ)が格納されている。図14(d)に示す様に、補助遊技参照データ判定テーブルには、現在の始動口入賞容易性と普図停止図柄データとの組み合わせと、補助遊技参照データとが対応付けられている。すなわち、補助遊技参照データは、当該普通図柄判定が行われた際の始動口入賞容易性状態及び当該普通図柄判定の結果に関する情報を有する。
図14(e)は、補助遊技を制御する際に用いられる補助遊技制御テーブルの一例を示す図である。
補助遊技制御テーブルには、補助遊技を制御するための条件が格納されている。補助遊技を制御するための条件として、補助遊技が開始されてから、第2始動口7の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、第2始動口7の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、第2始動口7の最後の開放が終了してから、補助遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの補助遊技を制御するための条件は、補助遊技参照データに関連付けられている。
図14(f)は、第2始動口7の開閉を制御する際に用いる補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルの一例を示す図である。補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルには、補助遊技時の第2始動口7の開閉を制御するための条件が格納されている。第2始動口7の開閉を制御するための条件として、補助遊技における第2始動口7の開放(第2始動口制御装置70の作動)番号である普電作動番号(D)、及び、第2始動口7の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
(大当たり遊技の種類の説明)
大当たり遊技について説明する。大当たり遊技は、主に大入賞口8の開閉態様の相違によって複数種類に分けられる。本実施の形態においては、上記したように、「8R/8R大当たり」「0R/8R大当たり」「15R/15R大当たり」に分けられる。
大当たり遊技では、大入賞口8の1回以上の開放を伴うラウンド遊技が所定回数実行される。各ラウンド遊技において、大入賞口8が開放し得る回数(以下、最大開放回数という)と、開放し得る時間の合計(以下、最大開放時間という)とが予め設定されている。「開放し得る」となっているのは、1回のラウンド遊技中に大入賞口8に入球できる遊技球の個数が制限されているからである(例えば9個)。また、最大開放時間が経過していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することもある。なお、各ラウンド遊技における大入賞口8の最大開放回数及び最大開放時間は、各大当たり遊技で統一されていても統一されていなくてもよい。
(遊技条件の説明)
次に、遊技が進行する際の条件となる遊技条件について説明する。本実施形態において、遊技条件として、大当たり当選確率と始動口入賞容易性が設定されている。大当たりの当選確率については、低確率遊技状態又は高確率遊技状態のもとで遊技が進行し、遊技球の始動口入賞容易性については時短遊技状態又は非時短遊技状態のもとで遊技が進行する。初期(RAMクリア時)の遊技条件は、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に設定されており、この低確率遊技状態且つ非時短遊技状態を基準として通常遊技状態と称する。
本実施形態において大当たり当選確率についての低確率遊技状態とは、大当たり判定における大当たり当選確率が、1/350と相対的に遊技者に不利に設定されていることをいう。これに対して高確率遊技状態とは、大当たり当選確率が低確率遊技状態より高く、すなわち、相対的に遊技者に有利な1/40に設定されていることである。したがって、大当たり当選確率が高確率遊技状態のときは、低確率遊技状態のときよりも大当たりの当選が容易となり、単位時間当たりの大当たりの当選可能回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態と言える。
非時短遊技状態とは、始動口入賞容易性が通常の状態である。具体的には、非時短遊技状態では、普図変動時間が、12秒に設定され、当たり判定において「当たり」に当選したときに作動する第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)の合計が0.2秒又は5.1秒に設定され、普通図柄用の当たり判定において当たりに当選する確率が1/50に設定されていることをいう。なお、「開放時間の合計」となっているのは、1回の当たりに対して第2始動口7が複数回開放することがあり、又、1回の当たりに対して遊技球が入賞できる個数が制限されており、遊技球がその個数入賞すると当該開放時間の経過を待たず閉鎖するからである。
これに対して時短遊技状態とは、非時短遊技状態に比べて、単位時間当たりにおける第2始動口7の開放時間(第2始動口制御装置70の作動時間)が長く、第2始動口7が開放態様になり易い遊技状態のことをいう。始動口入賞容易性が相対的に高いことによって、単位時間当たりにおける第2特別図柄判定の実行可能回数が多くなる。同一の大当たり当選確率のもとでは、単位時間当たりにおける第2特別図柄判定の実行回数が多い方が、必然的に単位時間当たりにおける大当たりの当選回数も多くなることから、時短遊技状態は非時短遊技状態に比して遊技者に有利な状態といえる。
上述したように、本実施の形態では、時短遊技状態では、普図変動時間が3.0秒に設定され、第2始動口7の最大開放時間の合計が5.2秒に設定され、当たりに当選する確率が1/5に設定される。すなわち、始動口入賞容易性の構成要素全てについて非時短遊技状態より遊技者に有利に設定されている。なお、時短遊技状態では、第2始動口7は1.0秒間の閉鎖(インターバル)を介して2回開放しているが、当該閉鎖がなく、1回開放するだけでも良い。また、閉鎖が複数回設けられていても良い。
なお、本実施の形態では、始動口6、7に遊技球が入球すると、3球の賞球を得ることができるものの、遊技者が適切な発射ハンドル32の操作で遊技球の発射を行っても、遊技者が所持する遊技球の個数が減少し易い。しかしながら、時短遊技状態のときは、非時短遊技状態に比して第2始動口7への入球が容易になるので、遊技者が所持する遊技球の個数の減少を抑えることができる。つまり、遊技者が所持する遊技球の個数の観点からも時短遊技状態は非時短遊技状態に比べて遊技者に有利に設定されている。
このように、大当たりの当選によって、大当たり遊技の種類と、大当たり遊技後に新たに設定される遊技条件(低確率遊技状態/高確率遊技状態と非時短遊技状態/時短遊技状態との組み合わせ)とが決定される。このことを鑑みると、実質的な大当たりの種類(遊技者が享受する利益度に基づく大当たりの種類)は、実行される大当たり遊技の種類と、当該大当たり遊技終了後に新たに設定される遊技条件(遊技状態)との組合せと言える。そこで、以下、特図停止図柄データに基づく大当たりの種類とは別に、大当たりによって導かれた大当たり遊技の種類と大当たり遊技後の遊技条件との組合せ、すなわち、遊技者が享受する利益の種類に基づいて、大当たりの種類を分類することができる。
例えば、大当たりの当選により「8R/8R大当たり」を実行させ、その後に高確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「8R/8R確変大当たり」と称し、大当たりの当選により「0R/8R大当たり」を実行させ、その後に高確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「0R/8R確変大当たり」と称し、大当たりの当選により「8R/8R大当たり」を実行させ、その後に低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「8R/8R通常大当たり」と称する。
(主制御基板のメイン処理)
図16を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図16は、主制御基板110におけるメイン処理を示す図である。
電源スイッチを操作することによる電源投入や停電後の電源復旧に基づいて電源基板107により電源が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、メインROM101bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cの内蔵デバイスレジスタなどを初期設定する初期設定処理を行う。
次にステップS11において、メインCPU101aは、メインRAM101cをアクセス可能な状態に設定し、ステップS12におけるクリア信号の入力判定処理に移行する。
ステップS12において、メインCPU101aは、メインRAM101cの内容をクリアすることを指示するクリア信号が入力されたか否かを判定し、クリア信号が入力された場合にはステップS17におけるRAMクリア処理に処理を移し、入力されていないと判定された場合にはステップS13に処理を移す。
ここで、クリア信号が入力された場合とは、例えば、遊技場ホールの開店後に、遊技者が、前日の遊技状態が維持されたままの状態の遊技機Yによる遊技を行ってしまうことを防止するため、遊技場ホールスタッフが、遊技場ホールの開店前に、遊技機Yの電源スイッチをオンするとともに、クリアスイッチを押下した状態をいう。
また、クリア信号が入力されない場合とは、例えば、遊技場ホールの開店中に停電が発生し、その後、遊技場ホールの電源が復旧したときに、有利な遊技状態で遊技していた遊技者が損をすることのないよう、停電発生時の遊技状態を復旧すべく、遊技場ホールスタッフが、クリアスイッチの押下を行うことなく電源スイッチのみをオンした状態をいう。
ステップS13において、メインCPU101aは、遊技機Yへの電力供給が停止した際にバックアップRAM領域のデータ保護処理が行なわれたか否かを判定し、データ保護処理が行われたと判定した場合にはステップS14に処理を移し、行われていないと判定された場合にはステップS17におけるRAMクリア処理に移行する。
ここで本実施形態においては、遊技機Yへの電力供給が停止した際に、バックアップRAM領域のデータを保護するためのデータ保護処理が行なわれるように予め設定されており、ステップS13において、データ保護処理が行なわれていたと判定した場合には、メインCPU101aは、データ保護処理が行なわれた、すなわち電力供給停止時の遊技状態データが保持されていると判定する。他方、データ保護処理が行なわれていないと判定した場合には、メインCPU101aは、ステップS17におけるRAMクリア処理に移行する。
ここで遊技状態データは、電力供給停止時の遊技状態を示すデータであって、メインRAM101cにおける第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)など、メインRAM101cにおける各種記憶領域に設定されているデータを意味する。
また、データ保護処理の実行の有無については、例えば、バックアップRAM領域に保存(保持)されるバックアップフラグ領域を参照し、当該バックアップフラグ領域にデータ保護処理を実行したことを示すフラグがセットされていることを確認できた場合に、データ保護処理が行なわれたと判定してもよい。
ステップS14において、メインCPU101aは、バックアップRAM領域に保存(保持)されている電力供給停止時の遊技状態データについて、当該データが正常であるか否かを判定し、正常であると判定した場合にはステップS15に処理を移し、正常ではないと判定された場合にはステップS17におけるRAMクリア処理に処理を移す。
なお本実施形態において、遊技状態データが正常ではないと判定された場合には、バックアップRAM領域に保存(保持)されているデータが電力供給停止時の遊技状態データとは異なると判定し、遊技状態の回復が困難であることから、ステップS17におけるRAMクリア処理に移行することとしている。
ステップS15において、メインCPU101aは、バックアップRAM領域に保存(保持)されている遊技状態データに基づいて、遊技を再開するための遊技状態回復処理を実行し、ステップS16に処理を移す。
ステップS16において、メインCPU101aは、メインRAM101cの送信バッファに電源復旧コマンドをセットするとともに、当該電源復旧コマンドを演出制御基板102に送信し、ステップS20に処理を移す。
ステップS17において、メインCPU101aは、メインRAM101cの内容をクリアするRAMクリア処理を実行し、ステップS18に処理を移す。
ここで、RAMクリア処理においては、メインRAM101cにおける第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)などの各種記憶領域の値が初期値に設定されることとなる。
ステップS18において、メインCPU101aは、メインRAM101cの送信バッファに初期化コマンドをセットするとともに、当該初期化コマンドを演出制御基板102に送信し、ステップS20に処理を移す。
ステップS20において、メインCPU101aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を更新する処理を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図17を用いて、主制御基板101のタイマ割込処理を説明する。主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間の更新処理、特別図柄の停止時間の更新処理、オープニング時間の更新処理、大入賞口8の開閉時間の更新処理等を行う特別遊技タイマカウンタ、及び、普通図柄の変動時間の更新処理、普通図柄の停止時間の更新処理、並びに、第2始動口7の開閉時間の更新処理等を行う補助遊技タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、当たり判定用乱数で構成される特定乱数の更新を行う。
ステップS130において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数を更新する初期値乱数更新処理を行う。
なお、各種の乱数の更新については、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算することで、乱数の更新を行う。各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻し、その時の初期値乱数からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、所定の検出センサから新たに有効な信号が送信されたか否か判定する入力制御処理を行う。詳しくは、図18〜図21を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24、及び、大入賞口制御装置80の制御(特別図柄系装置の制御)を行うための特図特電制御処理(特別図柄係処理)を行う。詳しくは、図22〜図30を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置22、普通図柄保留表示装置25、第2始動口制御装置70の制御(普通図柄系装置の制御)を行うための普図普電制御処理(普通図柄系処理)を行う。詳しくは、図31〜図35を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、始動口(第1始動口6、第2始動口7)、大入賞口8及び、一般入賞口11に対応する賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えている場合、それぞれの入賞口に対応する賞球個数を示す賞球要求信号を払出制御基板103に送信する。そして賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
ステップS600において、メインCPU101aは、遊技に関する情報を外部信号として遊技情報表示装置700等の外部装置に出力するための外部信号出力制御データ、第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口開閉ソレノイド80Bを駆動させるための駆動制御データ(始動口開閉ソレノイド駆動データ及び大入賞口開閉ソレノイド駆動データ)、及び、図柄表示装置20、21、22や保留表示装置23、24、25に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ)のデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、まず上記S600で作成した外部信号出力制御データ、駆動制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理が行われる。次いで、図柄表示装置20、21、22及び保留表示装置23、24、25の各LEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させる表示装置出力処理を行う。最後に、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを他の基板に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
図18を用いて、入力制御処理を説明する。まず、ステップS210において、メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口11に入球したか否かを判定する。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力していない場合には、ステップS220に処理を移す。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
ステップS220において、メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口8に入球したか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力していない場合には、ステップS230に処理を移す。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口8に入賞した遊技球を計数するためのラウンド入賞カウンタ(C)のカウンタ値を加算して更新する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口6に入球したか否かを判定する。詳細は、図19を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口7に入球したか否かを判定する。詳細は、図20を用いて後述する。
ステップS250において、メインCPU101aは、入賞ゲート検出センサ9aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が入賞ゲート9を通過したか否かを判定する。詳細は、図21を用いて後述する。
次に、図19を用いて第1始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS231において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS232において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第1始動口入球フラグ記憶領域に第1始動口入賞フラグをONする。
メインCPU101aは、ステップS233において、第1特図保留数(U1)を計数する第1特図保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(U1)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、第1特図保留数(U1)が4より小さいと判定すれば、ステップS234において第1特図保留数カウンタのカウンタ値を「1」加算して更新する。また、ステップS234において、メインCPU101aは、第1特別図柄保留表示装置23に表示される第1特図保留数(U1)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS235において、大当たり判定用乱数カウンタが示す大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数カウンタが示す特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数カウンタが示すリーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数カウンタが示す特図変動パターン判定用乱数を第1特別図柄保留記憶領域に記憶する。なお、以降は、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数をまとめて「特図判定情報」という。
第1特別図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図15(a)参照)、特図判定情報は、乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図15(b)参照)。
メインCPU101aは、ステップS236において、第1特別図柄記憶領域の記憶部に新たなデータが記憶されたことを示す始動口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次いで、図20を用いて、第2始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS241において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。メインCPU101aは、有効な検出信号がないと判定すれば当該処理を終了し、有効な検出信号があると判定すれば、ステップS242に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS242おいて、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新し、第2始動口入球規定カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第2始動口入賞フラグ記憶領域に第2始動口入球フラグをONする。第2始動口入球規定カウンタは、1回の補助遊技における第2始動口7への入賞個数を計数する。これは、本実施の形態では、1回の補助遊技に対する遊技球の第2始動口7への入球個数が制限されているからである。
メインCPU101aは、ステップS243において、第2特図保留数(U2)を計数する第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(U2)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、第2特図保留数(U2)が4より小さいと判定すれば、ステップS244に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS244において、第2特図保留数カウンタのカウンタ値(U2)を「1」加算して更新する。また、メインCPU101aは、ステップS244において、第2特別図柄保留表示装置24に表示される第2特図保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS245において、大当たり判定用乱数カウンタが示す大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数カウンタが示す特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数カウンタが示すリーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数カウンタが示す特図変動パターン判定用乱数を第2特別図柄保留記憶領域に記憶する。
なお、第2特別図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図15(a)参照)、特図判定情報は乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図15(b)参照)。
メインCPU101aは、ステップS246において、第2特別図柄記憶領域の記憶部に新たなデータが記憶されたことを示す始動口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次に、図21を用いて入賞ゲート検出信号入力処理について説明する。ステップS251において、入賞ゲート検出センサ9a、10aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。メインCPU101aは、有効な検出信号がないと判定すれば当該処理を終了し、有効な検出信号があると判定すれば、ステップS252に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS252において、普図保留数(G)を計数する普通図柄保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(G)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、カウンタ値(G)が4より小さいと判定すれば、ステップS253に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS253において普図保留数カウンタのカウンタ値(G)を「1」加算して更新する。また、メインCPU101aは、ステップS253において、普通図柄保留表示装置25に表示される普図保留数(G)を更新するために、その保留数を示す普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS254において当たり判定用乱数カウンタが示す当たり判定用乱数、普通図柄判定用乱数カウンタが示す普通図柄判定用乱数及び普図変動パターン判定用乱数カウンタが示す普図変動パターン判定用乱数を普通図柄保留記憶領域に記憶し、当該入賞ゲート検出信号入力処理を終了する。なお、以降は、当たり判定用乱数、普通図柄判定用乱数及び普図変動パターン判定用乱数をまとめて「普図判定情報」という。
普通図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図15(c)参照)、普図判定情報は、乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図15(d)参照)。
次に、図22を用いて、特図特電制御処理を説明する。ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図23〜図30を用いて後述する。
図23を用いて、特別図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中と判定すれば、当該処理を終了し、特別図柄の変動表示中ではないと判定すれば、ステップS310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2特図保留数(U2)が1以上ではないと判定すると、ステップS310−4に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上であると判定すると、ステップS310−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第2特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた特図判定情報は、消去される。これにより、前回の遊技で用いられた特図判定情報が消去される。さらに、前回の遊技で用いた特図停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
一方、ステップS310−4において、メインCPU101aは、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。メインCPU101aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であると判定すると、ステップS310−5に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−5において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されている特図判定情報のシフト処理を行う。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた特図判定情報は、消去される。これにより、前回の遊技で用いた特図判定情報が消去される。さらに、前回の遊技で用いた特図停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
なお、ステップS310−6における特図判定情報のシフト処理にともなって、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)を更新するために、具体的には、そのデータに係る始動口の種類に対応する特別図柄保留表示装置23、24の表示内容を変更するために、第1、第2特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。この保留表示データには、特別図柄保留表示装置の種類に関する情報及び特別図柄保留数(U1又はU2)に関する情報が含まれている。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄保留記憶領域を第1特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特別図柄保留記憶領域または第2特別図柄保留記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄保留記憶領域を第2特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でないと判定された場合には、ステップS319−1〜ステップS319−3に処理を移し、客待ち状態を設定するための客待ち状態設定処理を行う。客待ち状態とは、特別図柄の変動表示及び大当たり遊技が実行されていない状態のことをいう。
メインCPU101aは、客待ち状態設定処理として、最初に、ステップS319−1において、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされているか否かを判定する。メインCPU101aは、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされている場合には当該特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」がセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU101aは、客待ち状態が繰り返し重複して設定されないために、客待ち状態判定フラグ記憶領域に客待ち状態判定フラグ「01H」をセットする。
ステップS319−3において、メインCPU101aは、客待ち状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS311において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて新しく第0記憶部に記憶されたデータに基づいて、大当たり判定処理を実行する。
ここで、図24を用いて、大当たり判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS311−1において、当該大当たり判定処理が、遊技球の第1始動口6への入球に基づいて行われるものであるかを判定する。
メインCPU101a、ステップS311−1において、第1始動口6であると判定すると、ステップS311−2において、第1特別図柄用大当たり判定テーブルを選択する。一方、メインCPU101a、ステップS311−1において第1始動口6ではない(第2始動口7である)と判定すると、ステップS311−3において、第2特別図柄用大当たり判定テーブルを選択する。
次に、ステップS311−4において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。ここで、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在の大当たり当選確率について高確率遊技状態であるということである。
メインCPU101aは、ステップS311−4において、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判定すると、ステップS311−5において、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1高確率用大当たり判定テーブル」又は「第2高確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
一方、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判定すると、ステップS311−6において、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1低確率用大当たり判定テーブル」又は「第2低確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−7において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数を、上記ステップS311−5またはステップS311−6で選択された「高確率用大当たり判定テーブル」または「低確率用大当たり判定テーブル」に照合して、「大当たり」又は「ハズレ」のいずれであるかを決定し、当該大当たり判定処理を終了する。
メインCPU101aは、大当たり判定処理が終了したら、図23に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS312において特別図柄判定処理を行う。特別図柄判定処理では、大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄表示装置20、21において停止表示される特別図柄が決定される。ここで、図25を用いて特別図柄判定処理を説明する。
まず、メインCPU101aは、ステップS312−1において、始動口入賞フラグ記憶領域にONされているフラグに基づいて当該処理に係る始動口の種類を確認する。
メインCPU101aは、ステップS312−2において、当該大当たり判定の結果が「大当たり」であるか否かを判定する。ここで「大当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−5において、大当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「大当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−3に処理を移す。
ステップS312−3において、メインCPU101aは、リーチ判定を行う。具体的には、上記ステップS310−6でシフトされて第0記憶部にあるリーチ判定用乱数値をリーチ判定テーブル(図7(b))に照合する。
ステップS312−4においてメインCPU101aは、上記ステップS312−3におけるリーチ判定の結果、「リーチ有り」と判定されたか否かを判定する。「リーチ有り」と判定された場合には、ステップS312−6に処理を移し、リーチ有りハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。一方、「リーチ有り」ではない、すなわち、「リーチなし」と判定された場合には、ステップS312−7に処理を移し、リーチ無しハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。
ステップS312−8においてメインCPU101aは、上記ステップS312−1において確認した始動口の種類に基づいて、第1始動口用の特別図柄判定テーブル、又は、第2始動口用の特別図柄判定テーブルのいずれか一方を選択する。
ステップS312−9において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある特別図柄判定用乱数値を、選択された特別図柄判定テーブルに照合する特別図柄判定を行う。
そして、ステップS312−10において、ステップS312−9での特別図柄判定の結果に基づいて演出図柄指定コマンドを決定し(図8参照)、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次いで、メインCPU101aは、ステップS312−11において、ステップS312−9での特別図柄判定の結果に基づいて特別図柄に係る停止図柄データ(以下、「特図停止図柄データ」という)、すなわち、特別図柄の種類を決定し、決定した特図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された特図停止図柄データは、後述するように図26の特図変動パターン決定処理において特図変動パターンを決定する際、図28の特別図柄停止処理において「大当たり特別図柄」等を判断する際、図29の大当たり遊技処理において大入賞口8の開閉態様を決定する際にも用いられる。
上記のようにして特別図柄判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図23に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS313において、特図変動パターン判定処理を行う。特図変動パターン判定処理では、大当たり判定の結果、特別図柄判定の結果及びリーチ判定の結果に基づいて、特図変動時間及び後述する変動演出の演出種別等に関する情報が含まれる特図変動パターンを決定する。
図26を用いて、特図変動パターン決定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS313−1において、後述する高確率フラグのON/OFFと、時短フラグのON/OFFを参照して、現在の遊技状態(高確率遊技状態/低確率遊技状態、且つ、時短遊技状態/非時短遊技状態)を確認して、遊技状態に対応付けられた特図変動パターン判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS313−2において、メインRAM101cに記憶されている特図停止図柄データを確認し、特図停止図柄データに基づいて、図12および図13に示す特図変動パターン判定テーブルを決定する。
特図変動パターン判定テーブルが決定されれば、メインCPU101aは、ステップS313−3において、特図変動パターン判定を行う。具体的には、決定した特別図柄の変動パターン決定テーブル(図12および図13)を参照し、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留球数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。
メインCPU101aは、特図変動パターンを決定すると、図23に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS310−7において、特図変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。特図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、最終的には特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出の内容に関連付けられた変動演出パターンを決定する。また、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、後述する変動演出を実行しうる。
メインCPU101aは、ステップS310−8において、当該特別図柄の変動表示開始時における遊技条件の状態を確認し、その状態が反映された遊技状態指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU101aは、ステップS310−9において、当該特図変動パターンに対応付けられた特図変動時間(図12、図13参照)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU101aは、ステップS310−10において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示を行うために特別図柄変動表示用データをセットする。特別図柄変動表示用データには、作動させる特別図柄表示装置の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
メインCPU101aは、ステップS310−11において、客待ち状態判定フラグ記憶領域にフラグ「00H」をセットする、すなわち、客待ち状態判定フラグ記憶領域をクリアし、ステップS310−12において、特図特電処理データ=1をセットし、当該特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図27を用いて、特別図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS320−1において、ステップS310−9において、特別図柄の変動表示が終了するか否か、換言すれば、セットされた特図変動時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0か?)を判定する。その結果、特別図柄の変動表示が終了しないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、特別図柄の変動表示が終了すると判定した場合には、ステップS320−2において、演出制御基板102に特別図柄の変動表示が終了することを伝えるために特図停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS320−3において、特別図柄表示装置20、21に特別図柄を停止表示するために、上記ステップS312−11でセットされた特図停止図柄データに基づいて特図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該特別図柄抽選の結果が報知される。ステップS320−4において、メインCPU101aは、特別図柄の停止表示に要する時間(以下、「特図停止時間」という。例えば、0.8秒)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、ステップS320−6において第1始動口入賞フラグ又は第2始動口入賞フラグをOFFし、当該特別図柄変動処理を終了する。
図28を用いて、特別図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、まず、最初に、ステップS330−1において、特別図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、ステップS320−4で特別遊技タイマカウンタにセットされた特図停止時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0?)を判定する。その結果、特別図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、当該特別図柄停止処理を終了し、特別図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS330−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−2において、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短遊技状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、時短遊技状態による特別図柄の変動表示の残り回数(J:以下「時短遊技状態残り回数」という)を示す時短遊技状態の残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(J−1)を、時短遊技状態残り回数(J)として記憶する。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、時短遊技状態残り回数(J)=0か否かを判定する。時短遊技状態残り回数(J)=0であれば、ステップS330−5に処理を移し、時短遊技状態残り回数(J)=0でなければ、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記時短遊技状態残り回数(J)が「0」になるということは、時短遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Ja)行われ、「時短」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、高確率遊技状態であることを意味する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−7に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、高確率遊技状態による特別図柄の変動表示の残り回数(X:以下、「高確率遊技状態残り回数」という)を示す高確率遊技状態残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(X−1)を、新たな高確率遊技状態残り回数(X)として記憶する。
ステップS330−8において、メインCPU101aは、高確率遊技状態残り回数(X)=0か否かを判定する。高確率遊技状態残り回数(X)=0であれば、ステップS330−9に処理を移し、高確率遊技状態残り回数(X)=0でなければ、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−9において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記高確率遊技状態残り回数(X)が「0」になるということは、高確率遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Xa)行われ、「高確率」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、現在の遊技条件の状態を確認し、該遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが大当たり特別図柄(特図停止図柄データ=10〜14、20〜23)に係るものであるか否かを判定する。ここで、大当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−13に処理を移し、大当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−12に処理を移す。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図22に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−13において、特図特電処理データに3をセットし、ステップS330−14において、遊技条件フラグ記憶領域(時短フラグ記憶領域及び高確率フラグ記憶領域)、高確率遊技状態の残り変動回数カウンタ、及び、時短遊技状態の残り変動回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−15において、特別遊技オープニング処理として、図9の大当たり遊技制御テーブルで特図停止図柄データを照合し、特図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次いで、メインCPU101aは、特図停止図柄データに応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。演出制御基板102は、特図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドを受信することによって、大当たりとなった停止特別図柄の種類を把握し、停止特別図柄に応じた大当たり遊技演出を実行することが可能となる。
図29を用いて、大当たり遊技処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS340−1において、現在オープニング中であるか否かを判定する。ここでいうオープニングとは、大当たり遊技が開始されてから第1ラウンド遊技(大入賞口8の最初の開放)が開始するまでの期間のことをいう。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、ステップS340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0であると、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、設定されたオープニング時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行し、オープニング時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU101aは、大当たり遊技開始処理を行う。具体的には、図9に示す大当たり遊技制御テーブルを参照して、特図停止図柄データに基づいて、図10に示す大入賞口開閉制御テーブル01〜03から大入賞口開閉制御テーブルを選択し、メインRAM101cの所定領域にセットする。次に、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド番号(R))に「1」を加算して記憶する。なお、ステップS340−3の時点ではラウンド遊技が1回も実行されていないので、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS340−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。具体的には、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド80Bを通電して大入賞口8を開放するために、大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをメインRAM101cの所定領域にセットする。ここで、メインCPU101aは、ステップS340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、ラウンド番号(R)及び特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の開放時間(大入賞口制御装置80の作動時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−5において、メインCPU101aは、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これは、ラウンド遊技が開始する旨の情報を演出制御基板102に送信するためである。具体的には、特図停止図柄データに応じて、大当たりの種類を確認し、図9の大当たり遊技制御テーブルで特図停止図柄データを照合し、演出制御基板102に送信する大当たりの種類に対応付けられたラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。例えば、大当たり遊技の1回目のラウンド遊技の1回目の開放時においては、ラウンド遊技回数記憶領域に「1」がセットされ、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされているので、第1ラウンド遊技を示すラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされていない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、当該大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンド遊技の開始を意味するので、メインCPU101aは、ラウンドの開始時にのみ、ラウンド指定コマンドを送信する。本実施形態において、K=1ではない場合とは、大入賞口開閉制御テーブル「02」「08」「10」のいずれかがセットされているときにおける第5ラウンド遊技の2回目以降の作動中であるときである。なお、演出制御基板102がラウンド指定コマンドを受信すると、例えば「ROUND1」といった具合に演出用の表示が画像表示装置14にて行われ、ラウンド遊技回数に応じた後述する様々なラウンド遊技が実行される。
ステップS340−6において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後(大入賞口8の最後の開放が終了して)から当該大当たり遊技が終了するまでの期間のことをいう。したがって、現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS340−17に処理を移し、エンディング時間を経過したか否かが判断され、現在エンディング中でないと判断した場合には、ステップS340−7に処理を移す。
ステップS340−7において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否か、すなわち、大入賞口制御装置80が作動中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS340−8において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値がラウンド遊技における規定個数(例えば9個)に達したこと、又は、最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用されている。そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−9において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理は、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをサブRAM102cの所定領域にセットするとともに、上記ステップS340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド番号(R)および特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS340−10において、メインCPU101aは、1回のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンド遊技は、特電作動番号(K)が当該ラウンド遊技において設定された開放回数となること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。そして、1回のラウンド遊技が終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、当該大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS340−7において、大入賞口8が開放中ではないと判定した場合には、ステップS340−11において、予め設定された閉鎖時間が経過したか否かを判断する。その結果、閉鎖時間が経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合にはステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−12において、メインCPU101aは、リセット処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域をクリアすると共に、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値をクリアする。
ステップS340−13において、メインCPU101aは、大当たり遊技終了か否か、すなわち、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶された値(ラウンド番号(R))が当該大当たり遊技で実行されるラウンド遊技回数であるか否かを判定する。メインCPU101aは「Yes」と判定する場合には、ステップS340−15に処理を移し、「No」と判定する場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている現在のラウンド番号(R)に「1」を加算することで更新して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU101aは、大当たり遊技終了処理を行う。具体的には、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド番号(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU101aは、エンディング処理を行う。具体的には、特図停止図柄データに応じて、大当たりの種類を確認し、図9の大当たり遊技制御テーブルで特図停止図柄データを照合し、演出制御基板102に送信する大当たりの種類に対応付けられたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、メインCPU101aは、特図停止図柄データに応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−17において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−18に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−18において、メインCPU101aは、特図特電処理データに5をセットし、図30に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。
図30を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。まず、ステップS360−1において、メインCPU101aは、メインRAM101cにセットされている特図停止図柄データを図8に示す遊技状態設定テーブルに照合し、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、高確率フラグをONしないと判定すると、ステップS360−3に処理を移し、高確率フラグをONすると判定すると、ステップS360−2において、メインRAM101cの高確率フラグ記憶領域に高確率フラグ(01H)をONすると共に、高確率遊技状態残り回数カウンタに実行可能回数(X)(本実施の形態では、10000回)をセットする。
ステップS360−3において、メインCPU101aは、メインRAM101cにセットされている特図停止図柄データを図11に示す遊技状態設定テーブルに照合し、時短フラグ記憶領域に時短フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、時短フラグをONしないと判定すると、ステップS360−5に処理を移し、時短フラグをONすると判定すると、ステップS360−4において、メインRAM101cの時短フラグ記憶領域に時短フラグ(01H)をONすると共に、時短遊技状態残り回数カウンタに実行可能回数(J)(本実施の形態では、100回または10000回)をセットする。
メインCPU101aは、ステップS360−5において、現在の遊技条件の状態を確認し、現在の遊技条件の状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS360−6において、特図特電処理データに0をセットし、図23に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図31を用いて、普図普電制御処理を説明する。メインCPU101aは、まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐先アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば、入賞ゲート9、10への入賞に基づいて取得された普図判定情報に基づいて補助遊技を実行(第2始動口7が開放)するか否かの普通図柄判定等を含む普通図柄記憶判定処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば、普通図柄判定に基づいて普通図柄表示装置22が変動しているときの普通図柄変動処理(ステップS420)に処理を移し、普図普電処理データ=2であれば、普通図柄表示装置22が停止しているときの普通図柄停止処理(ステップS430)に処理を移し、普図普電処理データ=3であれば第2始動口7の開閉制御を行う(第2始動口制御装置70を作動させる)補助遊技処理(ステップS440)に処理を移す。
図32を用いて、普通図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS410−1において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し、変動表示中であると判定すれば当該普通図柄記憶判定処理を終了し、変動表示中ではないと判定すればステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普図保留数を計数する普図保留数カウンタのカウンタ値が1以上であるかを判定する。普図保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS410−2において、普図保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS410−3において、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G)から「1」を減算して更新し、新たな普図保留数(G)を設定する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されている普図判定情報のシフト処理を行う。具体的には、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普図判定情報を1つ前の番号の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されている普図判定情報は、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。ここで、普図判定情報のシフトにともなって普通図柄保留表示装置25の表示内容を変更するために、具体的には現時点の普図保留数(G)を表示するために普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、当たり判定、すなわち、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり判定用乱数の判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある当たり判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄用の当たり判定テーブルに照合して当たりか否かの判定を行う。なお、本実施の形態では、当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態(非時短遊技状態/時短遊技状態)に対応付けられているので(図13(a)参照)、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普通図柄用の当たり判定テーブルを選択する。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、普通図柄判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普通図柄判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄判定テーブルに照合して普通図柄判定を行う。上述したようにこの普通図柄判定テーブルは、当たり判定の結果(当たり/ハズレ)に対応付けられているので、当該当たり判定の結果を確認して、当該当たり判定の結果に係る普通図柄判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU101aは、ステップS410−7において、普通図柄判定の結果に基づいて普通図柄に係る停止図柄データ(以下、「普図停止図柄データ」という)、すなわち、普通図柄の種類を決定し、決定した普図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された普図停止図柄データは普図変動パターン判定において普図変動パターンを決定する際、図34の普通図柄停止処理において、当たり普通図柄か否かを判断する際、図35の補助遊技処理において第2始動口7の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS410−8において、メインCPU101aは、普図変動パターン判定を行う。具体的には、普図変動パターン判定を行うための普図変動パターン判定テーブルが始動口入賞容易性の状態によって分類されているので、メインCPU101aは、まず、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普図変動パターン判定テーブルを選択する。そして、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普図変動パターン判定用乱数を、選択された普図変動パターン判定テーブルに照合して普図変動パターン(普図変動時間)を決定する。
メインCPU101aは、ステップS410−9において、決定した普図変動パターンに対応する普図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。普図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、普通図柄の変動表示が開始することを認識し、後述するルーレット演出を実行し得る。
メインCPU101aは、ステップS410−10おいて、決定した普図変動パターンに対応する普図変動時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
メインCPU101aは、ステップS410−11において、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行うために普通図柄変動表示用データをセットし、当たり判定の結果が当たりであれば、ステップS410−12において、普図停止図柄データを補助遊技参照データ判定テーブルに照合して補助遊技参照データを決定し、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS410−13において、普図普電処理データに「1」をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。なお、普通図柄変動表示用データには、作動させる普通図柄表示装置22の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
次に、図33を用いて、普通図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS420−1において、普通図柄の変動表示が終了するか、換言すれば、ステップS410−10でセットされた普図変動時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0か?))を判定する。その結果、普通図柄の変動表示が終了しないと判断した場合には、普通図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−2において、普通演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS420−3において、上記ステップS410−8でセットされた普図停止図柄データに基づき普通図柄表示装置22に停止表示するための普図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該普通図柄抽選の結果が報知されることになる。ステップS420−4において、メインCPU101aは、補助遊技カウンタに普通図柄停止時間(例えば、0.8秒)をセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS420−5において、普図普電処理データに2をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。
次に、図34を用いて普通図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS430−1において、普通図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、ステップS420−4で補助遊技タイマカウンタにセットされた普通図柄停止時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0?)、を判定する。その結果、普通図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、当該普通図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、普通図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS430−2において、当該普通図柄停止処理に係る当たり判定の判果が「当たり」であるか否かを判定する。具体的には、普図停止図柄データ記憶領域に記憶されている普図停止図柄データが当たり普通別図柄に係るものであるか否かを判定する。ここで、当たり普通図柄と判定された場合には、ステップS430−4に処理を移し、当たり普通図柄と判定されなかった場合には、ステップS430−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS430−4において、普図普電処理データに3をセットする。そして、メインCPU101aは、ステップS430−5において、普図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットし、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄に応じたオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、普通図柄停止処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS430−3において、普図普電処理データに0をセットし、当該普通図柄停止処理を終了する。
図35を用いて、補助遊技処理を説明する。メインCPU101a、まず、ステップS440−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS440−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、ステップS440−5に処理を移す。
ステップS440−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、補助遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該補助遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS440−3に処理を移す。
ステップS440−3において、メインCPU101aは、補助遊技開始処理を行う。補助遊技開始処理では、メインCPU101aは、まず、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域に記憶されている補助遊技参照データに基づいて第2始動口開閉制御テーブルを選択し、メインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS440−4において、メインCPU101aは、第2始動口開放処理を行う。第2始動口開放処理では、まず普電作動番号記憶領域に記憶されている値(普電作動番号(D))に「1」を加算して記憶する。そして、普通可動片70Aを作動させるために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップS440−3でセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいた第2始動口7の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS440−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、第2始動口7の最後の開放が終了してから補助遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS440−12に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS440−6に処理が移す。
ステップS440−6において、メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であると判定した場合には、ステップS440−7において、第2始動口7の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が規定(最大)個数(例えば10個)に達したこと、又は、第2始動口7の1回の開放時間が経過したこと(補助遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS440−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−8において、メインCPU101aは、第2始動口閉鎖処理を行う。第2始動口閉鎖処理では、第2始動口7を閉鎖するために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップS440−3でセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいて、第2始動口7の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口7が閉鎖することになる。
ステップS440−9において、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立し、補助遊技が終了するか否かを判定する。補助遊技終了条件とは、普電作動番号(D)が予め設定された第2始動口7の開放回数になること、又は、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が最大個数(例えば10個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS440−10に処理を移し、補助遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−10において、メインCPU101aは、普電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、第2始動口入賞規定カウンタに「0」をセットする。すなわち、普電作動番号記憶領域および第2始動口規定入賞カウンタをクリアする。
ステップS440−11において、メインCPU101aは、普図停止図柄データに応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄データに応じたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS440−6において第2始動口7が開放中ではないと判定した場合には、ステップS440−13において、ステップS440−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS440−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS440−12において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS440−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−14において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットし、当該補助遊技処理を終了する。
(ランプ制御基板によるタイマ割込処理)
ランプ制御基板104に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図36に示すタイマ割込処理が実行される。
ステップS2100において、ランプCPU104aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、ランプCPU104aは、ランプRAM104cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図37〜図40を用いて後述する。
なお、ランプ制御基板104は、演出制御基板102から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板102の受信割込処理を行い、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS2100において受信したコマンドを解析する処理が行われる。
ステップS2200において、ランプCPU104aは、スロットル中継基板110から受信した左スロットル装置61および右スロットル装置62の操作検出信号に基づいて、操作段階指定コマンドを演出制御基板102に送信するための処理を行う。詳しくは、図41を用いて後述する。
ステップS2300において、ランプCPU104aは、演出ボタン中継端子板120から受信した演出ボタン装置18の入力信号に基づいて、演出ボタン操作指定コマンドを生成して演出制御基板102に送信する処理を行う。
ステップS2400において、ランプCPU104aは、演出ボタン中継端子板120から受信した選択ボタン装置19の入力信号に基づいて、選択ボタン操作指定コマンドを生成して演出制御基板102に送信する処理を行う。
(ランプ制御基板によるコマンド解析処理)
図37を用いて、ランプ制御基板104によるコマンド解析処理を説明する。
ステップS2110において、ランプCPU104aは、新たにコマンドを受信し、受信バッファにコマンドが記憶されているか否かを判定する。ランプCPU104aは、コマンドを受信していないと判定するとコマンド解析処理を終了し、コマンドを受信したと判定するとステップS2120に処理を移す。
ステップS2120において、ランプCPU104aは、受信バッファに格納されているコマンドが、点灯パターン指定コマンドであるか否かを判定する。ランプCPU104aは、受信バッファに格納されているコマンドが点灯パターン指定コマンドであると判定すると、ステップS2121に処理を移し、点灯パターン指定コマンドではないと判定するとステップS2130に処理を移す。
ステップS2121において、ランプCPU104aは、LED点灯処理を実行する。LED点灯処理は、点灯パターン指定コマンドの内容に基づいて、左LED16a、右LED16b、およびベルトLED17d,17e,17f,17gの点灯色や点灯パターンを決定し、決定した点灯色や点灯パターンに基づいた信号をスロットル中継基板110またはベルト中継基板130へ送信する。これにより、スロットル中継基板110やベルト中継基板130は、左LED16a、右LED16b、およびベルトLED17d,17e,17f,17gを、決定した点灯色や点灯パターンに応じて点灯させる処理を行う。
ステップS2130において、ランプCPU104aは、受信バッファに格納されているコマンドが、モータ駆動指定コマンドであるか否かを判定する。ランプCPU104aは、受信バッファに格納されているコマンドがモータ駆動指定コマンドであると判定すると、ステップS2131に処理を移し、モータ駆動指定コマンドではないと判定するとステップS2140に処理を移す。
ステップS2131において、ランプCPU104aは、モータ駆動処理を実行する。モータ駆動処理は、モータ駆動指定コマンドの内容に基づいて、振動モータ61c、ベルトモータ17b、および飛出モータ17cを駆動させる処理を行う。詳しくは、図38と図39を用いて後述する。
ステップS2140において、ランプCPU104aは、受信バッファに格納されているコマンドが、電源投入コマンドであるか否かを判定する。ランプCPU104aは、受信バッファに格納されているコマンドが電源投入コマンドであると判定すると、ステップS2141に処理を移し、電源投入コマンドではないと判定するとコマンド解析処理を終了する。
ここで、図38を用いて、ランプ制御基板104によるモータ駆動処理を説明する。まず、ステップS2131−1において、ステップS2130で受信したと判定されたモータ駆動指定コマンドを解析し、モータ駆動指定コマンドの内容がモータ駆動パターン1であるか否かを判定する。本実施形態では、モータ駆動指定コマンドには、モータ駆動パターン1かモータ駆動パターン2かのいずれかが含まれている。なお、本実施形態では、モータ駆動指定コマンドは2種類のみであるが、さらに複数のパターンであってもよい。モータ駆動指定コマンドは、SPリーチを実行開始時に演出制御基板102から送信され、大当たりの場合はモータ駆動パターン1を有し、ハズレの場合はモータ駆動パターン2を有する。
モータ駆動指定コマンドの内容がモータ駆動パターン1を示す場合、ステップS2131−2において、ランプCPU104aは、モータ駆動パターン1制御処理を実行する。モータ駆動パターン1制御処理は、図39に示すモータ駆動パターンテーブルを参照し、モータ駆動指定コマンドを受信してから経過した時間(以下、経過時間という)、およびスロットル操作信号の入力の有無(以下、スロットル操作の有無という)に基づいて、駆動対象モータと駆動パターンを決定する処理である。スロットル操作信号は、左スロットルボリューム61bまたは右スロットルボリューム62bから入力する信号であり、スロットル操作信号を入力しているときは、左スロットル610または右スロットル620が操作されている状態である。
経過時間が0秒から10秒の間であって、スロットル操作が無い場合は、振動モータ61cに対して0.1秒間ON信号を送信し、0.4秒間OFF信号を送信するという処理を繰り返して行う。これにより、振動モータ61cは、0.1秒間の振動を0.4秒の間隔をおいて間欠的に繰り返し、左スロットル610は「ブ・・・ブ・・・ブ・・・」となる振動を行う。このような振動を本実施形態では、「アイドリング振動」という。
一方、経過時間が0秒から10秒の間であって、スロットル操作が有る場合は、振動モータ61cに対して、0.2秒間ON信号を送信し、0.1秒間OFF信号を送信するという処理を繰り返して行う。これにより、振動モータ61cは、0.2秒間の振動と0.1秒間の停止を繰り返し、左スロットル610は「ブル・・ブル・・ブル」となる振動を行う。このような振動を本実施形態では、「弱振動」という。
経過時間が10秒から10.5秒の間であって、スロットル操作が無い場合は、振動モータ61cに対して0.1秒間ON信号を送信し、0.4秒間OFF信号を送信するという処理を繰り返して行う。これにより、左スロットル610は「アイドリング振動」を行う。
一方、経過時間が10秒から10.5秒の間であって、スロットル操作が有る場合は、振動モータ61cに対して、0.5秒間ON信号を送信する処理を行う。これにより、振動モータ61cは継続して振動し、左スロットル610は「ブルブルブルブル」となる振動を行う。このような振動を本実施形態では、「強振動」という。また、0.5秒間続く強振動を「短時間強振動」という。
経過時間が10.5秒から15秒の間であって、スロットル操作が無い場合は、振動モータ61cに対して0.1秒間ON信号を送信し、0.4秒間OFF信号を送信するという処理を繰り返して行う。これにより、左スロットル610は「アイドリング振動」を行う。
一方、経過時間が10.5秒から15秒の間であって、スロットル操作が有る場合は、振動モータ61cに対して、0.2秒間ON信号を送信し、0.1秒間OFF信号を送信するという処理を繰り返して行う。これにより、左スロットル610は「弱振動」を行う。
経過時間が15秒から15.5秒の間であって、スロットル操作が無い場合は、振動モータ61cに対して0.1秒間ON信号を送信し、0.4秒間OFF信号を送信するという処理を繰り返して行う。これにより、左スロットル610は「アイドリング振動」を行う。
一方、経過時間が15秒から15.5秒の間であって、スロットル操作が有る場合は、振動モータ61cに対して、0.5秒間ON信号を送信する処理を行う。これにより、左スロットル610は「短時間強振動」を行う。
経過時間が15.5秒から20秒の間であって、スロットル操作が無い場合は、振動モータ61cに対して0.1秒間ON信号を送信し、0.4秒間OFF信号を送信するという処理を繰り返して行う。これにより、左スロットル610は「アイドリング振動」を行う。
一方、経過時間が15.5秒から20秒の間であって、スロットル操作が有る場合は、振動モータ61cに対して、0.2秒間ON信号を送信し、0.1秒間OFF信号を送信するという処理を繰り返して行う。これにより、左スロットル610は「弱振動」を行う。
経過時間が20秒から22秒の間は、スロットル操作の有無に関わらず、振動モータ61cに対して、2.0秒間ON信号を送信する処理を行う。これにより、振動モータ61cは継続して振動し、左スロットル610は「ブルブルブルブルブルブル」となる振動を行う。このような「強振動」を2.0秒間続ける振動を「長時間強振動」という。
経過時間が22秒から23秒の間は、スロットル操作の有無に関わらず、飛出モータ17cに対してCW信号を送信する処理を行う。これにより、ベルト装置17が上方へ飛び出す動作を行う(ベルト装置上昇)。
経過時間が23秒から26秒の間は、スロットル操作の有無に関わらず、ベルトモータ17bに対してON信号を送信する処理を行う。これにより、ベルト装置17の風車型回転体が3秒間回転する(風車回転)。
経過時間が26秒から27秒の間は、スロットル操作の有無に関わらず、飛出モータ17cに対してCCW信号を送信する処理を行う。これにより、ベルト装置17が下降して元の位置へ戻る動作を行う(ベルト装置復帰)。
モータ駆動指定コマンドの内容がモータ駆動パターン2を示す場合、ステップS2131−3において、ランプCPU104aは、モータ駆動パターン2制御処理を実行する。モータ駆動パターン2制御処理は、基本的にモータ駆動パターン1制御処理と同様であるが、経過時間20秒までで終了する。すなわち、経過時間0秒から20秒までは、モータ駆動パターン1制御処理と同様の処理を行うが、モータ駆動パターン2制御処理においては、「長時間強振動」「ベルト装置上昇」「風車回転」が行われない。
次に、図40を用いて、ランプ制御基板104による電源投入処理を説明する。まず、ステップS2141−1において、ランプCPU104aは、電源投入コマンドを受信してから30秒が経過したか否かを判定する。電源投入コマンドを受信してから30秒が経過していない場合はステップS2141−2に処理を移し、電源投入コマンドを受信してから30秒が経過した場合は、電源投入処理を終了する。
ランプCPU104aは、電源投入コマンドを受信してから30秒以内である場合は、以下のステップS2141−2からステップS2141−11において左スロットル610や右スロットル620の動作確認処理を実行する。まず、ステップS2141−2において、ランプCPU104aは、「0段階操作信号」を受信しているか否かを判定する。スロットル中継基板110からは、常に左スロットル610と右スロットル620の操作段階を示す信号が送信されており、スロットル操作が無いときは、「0段階操作信号」が送信される(図6参照)。スロットル中継基板110から「0段階操作信号」を受信した場合は、ステップS2141−3に処理を移す。また、スロットル中継基板110から「0段階操作信号」を受信していない場合は、ステップS2141−4に処理を移す。
ステップS2141−3において、ランプCPU104aは、左スロットル装置61の「0段階操作信号」を受信している場合は、左LED16aを「白色」で点灯させる処理を行う。また、右スロットル装置62の「0段階操作信号」を受信している場合は、右LED16bを「白色」で点灯させる処理を行う。
ステップS2141−4において、ランプCPU104aは、「1段階操作信号」を受信しているか否かを判定する。スロットル中継基板110からは、スロットル操作位置が1段階のときは「1段階操作信号」が送信される(図6参照)。スロットル中継基板110から「1段階操作信号」を受信した場合は、ステップS2141−5に処理を移す。また、スロットル中継基板110から「1段階操作信号」を受信していない場合は、ステップS2141−6に処理を移す。
ステップS2141−5において、ランプCPU104aは、左スロットル装置61の「1段階操作信号」を受信している場合は、左LED16aを「赤色」で点灯させる処理を行う。また、右スロットル装置62の「1段階操作信号」を受信している場合は、右LED16bを「赤色」で点灯させる処理を行う。
ステップS2141−6において、ランプCPU104aは、「2段階操作信号」を受信しているか否かを判定する。スロットル中継基板110からは、スロットル操作位置が2段階のときは「2段階操作信号」が送信される(図6参照)。スロットル中継基板110から「2段階操作信号」を受信した場合は、ステップS2141−7に処理を移す。また、スロットル中継基板110から「2段階操作信号」を受信していない場合は、ステップS2141−8に処理を移す。
ステップS2141−7において、ランプCPU104aは、左スロットル装置61の「2段階操作信号」を受信している場合は、左LED16aを「緑色」で点灯させる処理を行う。また、右スロットル装置62の「2段階操作信号」を受信している場合は、右LED16bを「緑色」で点灯させる処理を行う。
ステップS2141−8において、ランプCPU104aは、「3段階操作信号」を受信しているか否かを判定する。スロットル中継基板110からは、スロットル操作位置が3段階のときは「3段階操作信号」が送信される(図6参照)。スロットル中継基板110から「3段階操作信号」を受信した場合は、ステップS2141−9に処理を移す。また、スロットル中継基板110から「3段階操作信号」を受信していない場合は、ステップS2141−10に処理を移す。
ステップS2141−9において、ランプCPU104aは、左スロットル装置61の「3段階操作信号」を受信している場合は、左LED16aを「青色」で点灯させる処理を行う。また、右スロットル装置62の「3段階操作信号」を受信している場合は、右LED16bを「青色」で点灯させる処理を行う。
ステップS2141−10において、ランプCPU104aは、「4段階操作信号」を受信しているか否かを判定する。スロットル中継基板110からは、スロットル操作位置が4段階のときは「4段階操作信号」が送信される(図6参照)。スロットル中継基板110から「4段階操作信号」を受信した場合は、ステップS2141−11に処理を移す。
ステップS2141−11において、ランプCPU104aは、左スロットル装置61の「4段階操作信号」を受信している場合は、左LED16aを「強白色」で点灯させる処理を行う。また、右スロットル装置62の「4段階操作信号」を受信している場合は、右LED16bを「強白色」で点灯させる処理を行う。このように、電源投入コマンドを受信してから30秒以内に、左LED16aと右LED16bとを用いた左スロットル610や右スロットル620の動作確認が可能となる。
ステップS2141−12において、ランプCPU104aは、ベルト装置17の動作確認処理を実行する。この処理において、ベルトモータ17b、飛出モータ17c、ベルトLED17d〜17gの動作を確認が行われる。そして、ステップS2141−13において、ランプCPU104aは、演出ボタン装置18の動作確認処理を実行する。
次に、図41を用いて、操作位置判別手段であるランプ制御基板104によるスロットル操作信号入力処理を説明する。まず、ステップS2201において、ランプCPU104aは、スロットル中継基板110から入力した操作検出信号を確認する。スロットル中継基板110から入力する操作検出信号は、図6に示すように、左操作検出信号と右操作検出信号とがあり、それぞれスロットル操作無し(操作位置0段階)の「0000」(0段階操作信号)、スロットル操作位置1段階の「0001」(1段階操作信号)、スロットル操作位置2段階の「0011」(2段階操作信号)、スロットル操作位置3段階の「0111」(3段階操作信号)、スロットル操作位置4段階の「1111」(4段階操作信号)がある。すなわち、操作検出信号は合計8種類あり、左操作検出信号と右操作検出信号とで4種類ずつとなる。そして、ランプ制御基板104は、これらの操作検出信号のうち、左操作検出信号と右操作検出信号とでいずれか1種類ずつ常に入力することになる。
ステップS2202において、ランプCPU104aは、上記ステップS2201で確認した操作検出信号を、左操作検出信号と右操作検出信号とで比較する処理を行う。具体的には、どちらの操作検出信号の方がスロットル操作位置の段階が大きいかを比較する。例えば、入力した左操作検出信号が2段階操作信号であって、入力した右操作検出信号が0段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が2段階であることを示す左操作検出信号の方が、スロットル操作位置が0段階であることを示す右操作検出信号よりも大きいということとなる。
ステップS2203において、ランプCPU104aは、上記ステップS2202で左操作検出信号と右操作検出信号とを比較した結果、左操作検出信号の方が右操作検出信号よりも大きいか、または同じか否かを判定する。左操作検出信号の方が右操作検出信号よりも大きい場合、または左操作検出信号と右操作検出信号が同じ場合は、ステップS2204に処理を移す。一方、右操作検出信号の方が左操作検出信号よりも大きい場合は、ステップS2205に処理を移す。
ステップS2204において、ランプCPU104aは、入力した左操作検出信号に応じた操作段階指定コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する処理を行う。具体的には、入力した左操作検出信号が0段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が0段階であることを示す「第0段階操作指定コマンド」を生成して送信する。また、入力した左操作検出信号が1段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が1段階であることを示す「第1段階操作指定コマンド」を生成して送信する。また、入力した左操作検出信号が2段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が2段階であることを示す「第2段階操作指定コマンド」を生成して送信する。また、入力した左操作検出信号が3段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が3段階であることを示す「第3段階操作指定コマンド」を生成して送信する。また、入力した左操作検出信号が4段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が4段階であることを示す「第4段階操作指定コマンド」を生成して送信する。
ステップS2205において、ランプCPU104aは、入力した右操作検出信号に応じた操作段階指定コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する処理を行う。具体的には、入力した右操作検出信号が0段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が0段階であることを示す「第0段階操作指定コマンド」を生成して送信する。また、入力した右操作検出信号が1段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が1段階であることを示す「第1段階操作指定コマンド」を生成して送信する。また、入力した右操作検出信号が2段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が2段階であることを示す「第2段階操作指定コマンド」を生成して送信する。また、入力した右操作検出信号が3段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が3段階であることを示す「第3段階操作指定コマンド」を生成して送信する。また、入力した右操作検出信号が4段階操作信号である場合は、スロットル操作位置が4段階であることを示す「第4段階操作指定コマンド」を生成して送信する。
このように、操作検出信号に応じた操作段階指定コマンドを演出制御基板102に送信するが、左操作検出信号に応じた操作段階指定コマンドと右操作検出信号に応じた操作段階指定コマンドとが同時に送信されることはなく、スロットル操作位置の段階が大きい方の操作検出信号に応じた操作段階指定コマンドを優先して演出制御基板102に送信する。なお、本実施形態では、スロットル操作位置の段階が大きい方の操作検出信号に応じた操作段階指定コマンドを優先して演出制御基板102に送信するが、これに限らず、先に操作したスロットルの操作段階指定コマンドを優先して演出制御基板102に送信するようにしてもよい。
(演出制御基板によるメイン処理)
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
最初に、図42を用いて、演出制御基板102のメイン処理を説明する。電源基板107からサブCPU102aに電力が供給されると、サブCPU102aにシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS1001において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブROM102bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、フラグやコマンドなどが記憶されるサブRAM102cを初期化する処理を行う。
ステップS1002において、サブCPU102aは、特図保留アイコン態様判定用乱数、変動演出パターン判定用乱数、演出モード判定用乱数、リーチ演出パターン判定用乱数、大当たり演出判定用乱数等からなる演出を制御するために用いる演出用乱数を更新する処理を行う。
なお、演出用乱数を構成する各種乱数毎に、サブRAM102cにおいて乱数カウンタが設けられている。演出用乱数の更新処理においては、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算する。演出用乱数を構成する各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻す。
また、乱数範囲の最大値は、乱数の種別によって異なるように設定されている。これは、演出用乱数に係る乱数カウンタが完全に同期し、常時同一の乱数値となることを防ぐためである。演出用乱数に係る乱数カウンタが完全に同期することを防ぐことができれば良いので、各種の乱数範囲の最大値を異ならせるのではなく、各種の演出用乱数に相互に異なる初期値乱数を設け、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、その時の初期値乱数からそれぞれの乱数値を新たに更新するようにしてもよい。
(演出制御基板によるタイマ割込処理)
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図43に示すタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1100において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1200において、サブCPU102aは、各種の演出に係る時間管理を行うための各タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS1300において、サブCPU102aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図44〜図46を用いて後述する。
なお、演出制御基板102は、主制御基板101から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板102の受信割込処理を行い、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1300において受信したコマンドを解析する処理が行われる。
ステップS1400において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から受信した操作段階指定コマンドに基づいて、左スロットル610や右スロットル620を用いて行う演出であるスロットル演出の内容を決定する処理を行う。詳しくは、図48〜図51を用いて後述する。
ステップS1500において、サブCPU102aは、客待ち状態において行われる客待ち演出を制御する客待ち演出制御処理を行う。詳しくは、図52を用いて後述する。
ステップS1600において、サブCPU102aは、演出ボタン検出スイッチ18a、または選択ボタン検出スイッチ19aからの入力信号のチェックを行い、演出ボタン18A、または選択ボタン19Aに対する操作に基づく演出入力制御処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU102aは、サブRAM102cの送信バッファにセットされている各種の演出制御コマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU102aは、ステップS1100で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板によるコマンド解析処理)
図44及び図45を用いて、演出制御基板102によるコマンド解析処理を説明する。
ステップS1310において、サブCPU102aは、新たにコマンドを受信し、受信バッファにコマンドが記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、コマンドを受信していないと判定するとコマンド解析処理を終了し、コマンドを受信したと判定するとステップS1311に処理を移す。
ステップS1311において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、客待ち状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが客待ち状態指定コマンドであると判定すると、ステップS1312に処理を移し、客待ち状態指定コマンドではないと判定するとステップS1320に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1312において、客待ち演出準備処理を行う。客待ち演出準備処理では、サブCPU102aは、サブRAM102cの客待ち演出フラグ記憶領域に客待ち演出待機フラグをONすると共に、客待ち演出を開始するまでの待機時間(客待ち演出待機時間:例えば、30秒)を客待ち演出タイマカウンタにセットする。
なお、サブCPU102aは、ステップS1500の客待ち演出制御処理において、客待ち演出タイマカウンタにセットされた客待ち演出待機時間が経過したか否かを判定し、客待ち演出待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出待機フラグをOFFして客待ち演出実行フラグをONすると共に、客待ち演出の演出情報を示す客待ち演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。セットされた客待ち演出制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、客待ち演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて所定時間(例えば、20秒)の客待ち演出を繰り返し実行する。
サブCPU102aは、ステップS1320において、受信バッファに格納されているコマンドが、始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであると判定すると、ステップS1321に処理を移し、始動口入賞指定コマンドではないと判定するとステップS1330に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1321において、特図保留アイコン表示処理を実行する。特図保留アイコン表示処理とは、特図保留アイコンを画像表示装置14の表示部140に表示するための処理である。特図保留アイコンとは、ステップS230の第1始動口検出信号入力処理又はステップS240の第2始動口検出信号入力処理で特図判定情報がメインRAM101cに記憶され、特別図柄の変動表示(あるいは、特別図柄抽選)を実行する権利を得たものの、当該特別図柄の変動表示を直ぐには開始できない保留状態にあるため、当該保留状態にある特別図柄の変動表示を実行する権利を表すアイコン(画像)である。特図保留アイコンは、第1始動口6への入賞に基づく第1特別図柄の変動表示の実行する権利についての第1特図保留アイコンと、第2始動口7への入賞に基づく第2特別図柄の変動表示を実行する権利についての第2特図保留アイコンと、で構成される(以下、第1特図保留アイコンと第2特図保留アイコンの何れも指す場合は、単に「特図保留アイコン」という)。
また、サブCPU102aは、ステップS1320で受信したと判定された始動口入賞指定コマンドをサブRAM102cの演出情報保留記憶領域に記憶する。
図47(a)に示すように、演出情報保留記憶領域は、第1始動口入賞指定コマンドが記憶される第1演出情報保留記憶領域と、第2始動口入賞指定コマンドが記憶される第2演出情報保留記憶領域と、現在行われている特図変動表示(変動演出)に対応する第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンドが記憶される演出情報当該記憶領域とで構成されている。
なお、第1演出情報保留記憶領域及び第2演出情報保留記憶領域は、メインRAM101cの第1特図保留記憶領域及び第2特図保留記憶領域のように、第1記憶部〜第4記憶部に分けられている。第1始動口入賞指定コマンド及び第2始動口入賞指定コマンドは、それぞれに対応する演出情報保留記憶領域において始動口入賞指定コマンドが記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、第1始動口入賞指定コマンド及び第2始動口入賞指定コマンドが記憶される演出情報当該記憶領域は、便宜上、第0記憶部として取り扱う。
各記憶部は、始動口入賞指定コマンドが記憶される始動口入賞指定コマンド領域と、特図保留アイコン表示についての演出パターンである特図保留アイコン演出パターンを表す特図保留アイコン演出パターンデータを記憶する特図保留アイコン演出パターンデータ領域と、を備える。
ステップS1330において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1331に処理を移す。一方、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドでなければ、ステップS1340に処理を移す。
ステップS1331において、サブCPU102aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置14に停止表示させる演出図柄の種類を決定するための演出図柄決定処理を行う。
この演出図柄決定処理では、演出図柄指定コマンドを解析し、大当たりの有無、大当たりの種別を識別して、停止表示させる演出図柄の停止図柄データを決定し、決定した演出図柄の停止図柄データをサブRAM1102cの停止図柄記憶領域にセットする。そして、決定された演出図柄の停止図柄データを画像制御部150とランプ制御部170と枠制御基板180に送信するため、停止図柄記憶領域に記憶された停止図柄データをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1340において、受信バッファに格納されているコマンドが、特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動パターン指定コマンドであると判定すると、ステップS1341に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドはないと判定すると、ステップS1350に処理を移す。
ステップS1341において、サブCPU102aは、客待ち演出終了処理を行う。サブCPU102aは、客待ち演出実行フラグがONされていると判定すると現在実行中の客待ち演出を終了させるために客待ち演出終了処理を行う。客待ち演出終了処理において、客待ち演出実行フラグをOFFすると共に、客待ち演出終了制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。また、客待ち演出実行フラグがONされていないと判定すると、サブCPU102aは、客待ち演出待機フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、客待ち演出待機フラグがONされていると判定すると、客待ち演出の待機を終了させるために客待ち演出待機終了処理を行う。サブCPU102aは、客待ち演出待機終了処理おいて、客待ち演出待機フラグをOFFすると共に、客待ち演出タイマカウンタをクリアする。客待ち演出待機フラグがONされていないと判定すると当該客待ち演出終了判定処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1342において、特図抽選演出を構成し、特別図柄の変動表示が行われているときに行われる変動演出(演出図柄の変動表示を含む)の演出内容である変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。
ここで、図46を用いて、演出制御基板102による変動演出パターン決定処理を説明する。まず、ステップS1342−1において、ステップS1340で受信したと判定された特図変動パターン指定コマンドをサブRAM102cの演出情報当該記憶領域の始動口入賞指定コマンド領域に記憶する。すなわち、それまで演出情報当該記憶領域に記憶されていた始動口入賞指定コマンドは特図変動パターン指定コマンドによって上書きされたこととなる。
サブCPU102aは、ステップS1342−2において、変動演出パターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値、予告演出判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値、タイトル判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値、信頼度表示変化用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値等を取得する。
サブCPU102aは、ステップS1342−3において、特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出を決定する変動演出決定処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、特図変動パターン指定コマンドと変動演出パターン判定用乱数とを、決定した変動演出パターン判定テーブル(図示せず)に照合して変動演出パターンを決定する。これにより、いずれの種類の通常変動、短縮変動、ノーマルリーチ、ロングリーチ、第1スロットルリーチ、第2スロットルリーチ、第3スロットルリーチ、SPリーチ、全回転リーチの変動演出を実行するかが決定される。また、大当たり期待度報知演出であるスロットル予告演出を変動演出中に行うか否かも決定される。
サブCPU102aは、ステップS1342−4において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1342−5において、決定した変動演出パターンに対応するモータ駆動指定コマンドをランプ制御基板104に送信するため、サブRAM102cの送信バッファにセットする。なお、本実施形態においては、決定した変動演出パターンがSPリーチであって、大当たり判定結果が大当たりの場合にモータ駆動パターン1を有するモータ駆動指定コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。また、決定した変動演出パターンがSPリーチであって、大当たり判定結果がハズレの場合にモータ駆動パターン2を有するモータ駆動指定コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1342−6において、当該変動演出の演出時間である変動演出時間をサブRAM102cの変動演出タイマカウンタにセットする。
なお、送信バッファにセットされた変動演出制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す変動演出パターンに基づく変動演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
また、変動演出タイマカウンタは、上記ステップS1200において4ms毎に減算処理されていく。サブCPU102aは、変動演出タイマカウンタによって、当該変動演出の残り時間、すなわち当該変動演出が開始されてから経過した時間を特定することができる。サブCPU102aは、変動演出パターン決定処理が終了したら、図44に示すコマンド解析処理に戻る。
サブCPU102aは、ステップS1350において、受信バッファに格納されているコマンドが、特図変動停止指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動停止指定コマンドであると判定すると、ステップS1351に処理を移し、特図変動停止指定コマンドではないと判定すると、ステップS1360に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1351において、演出図柄変動停止処理として、演出図柄の変動表示を停止させ、演出図柄の停止表示を行うことを示す演出図柄停止制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。演出図柄変動停止制御コマンドは、ステップS1600のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、演出図柄停止制御コマンドを受信することにより、当該変動演出が終了することを認識し、当該変動演出を終了させると共に、演出図柄の停止表示を行う。
サブCPU102aは、ステップS1360において、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであると判定すると、ステップS1361に処理を移し、遊技状態指定コマンドはないと判定すると、ステップS1370に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1361において、受信した遊技状態指定コマンドが示す遊技状態を示すデータをサブRAM102cの遊技状態記憶領域にセットする処理を行う。
サブCPU102aは、ステップS1370において、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニング指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであればステップS1371に処理を移す。一方、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドでなければ、ステップS1372に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1371において、オープニング演出パターンを決定するオープニング演出パターン決定処理を行う。
このオープニング演出パターン決定処理では、オープニング指定コマンドに基づいてオープニング演出パターンを決定し、決定したオープニング演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定したオープニング演出パターンの情報をランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信するため、決定したオープニング演出パターンに基づく演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
ステップS1372において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであればステップS1373に処理を移す。一方、サブCPU102aは、ラウンド指定コマンドでなければステップS1374に処理を移す。
ステップS1373において、サブCPU102aは、ラウンド演出パターンを決定するラウンド演出パターン決定処理を行う。
このラウンド演出パターン決定処理では、ラウンド指定コマンドに基づいてラウンド演出パターンを決定し、決定したラウンド演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定したラウンド演出パターンの情報をランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信するため、決定したラウンド演出パターンに基づく演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
ステップS1374において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディング指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであればステップS1375に処理を移す。一方、サブCPU102aは、エンディング指定コマンドでなければ、ステップS1380に処理を移す。
ステップS1375において、サブCPU102aは、エンディング演出パターンを決定するエンディング演出パターン決定処理を行う。
このエンディング演出パターン決定処理では、エンディング指定コマンドに基づいてエンディング演出パターンを決定し、決定したエンディング演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定したエンディング演出パターンの情報をランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信するため、決定したラウンド演出パターンに基づく演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
ステップS1380において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、初期化コマンドまたは電源復旧コマンドであるか否かを確認する。
そして、受信バッファに格納されているコマンドが、初期化コマンドまたは電源復旧コマンドである場合は、ステップS1381に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが、初期化コマンドでも電源復旧コマンドでもない場合は、今回のコマンド解析処理を終了する。
ステップS1381において、サブCPU102aは、初期化コマンド又は電源復旧コマンドに基づいて、遊技機Yにおける初期化報知又は電源復旧報知に関する報知制御処理を行う。具体的には、電源復旧コマンド又は初期化コマンドを受信した際に、画像表示装置14において「電源復旧中」又は「初期化中」を報知する表示を行うとともに、音声出力装置15から電源復旧中又は初期化中であることを報知する音出力を行う。
ステップS1382において、サブCPU102aは、電源投入コマンドを生成し、ランプ制御基板104および画像制御基板105に送信するため、電源投入コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、今回のコマンド解析処理を終了する。
(演出制御基板によるスロットル演出決定処理)
図48を用いて、演出制御基板102によるスロットル演出決定処理を説明する。
ステップS1401において、サブCPU102aは、上記ステップS1342−3において決定された変動演出が、第1スロットルリーチ演出、第2スロットルリーチ演出、または第3スロットルリーチ演出のいずれかであるか否かを判断する。そして、変動演出が第1スロットルリーチ演出、第2スロットルリーチ演出、または第3スロットルリーチ演出のいずれかである場合は、ステップS1402に処理を移し、第1スロットルリーチ演出、第2スロットルリーチ演出、または第3スロットルリーチ演出のいずれかでもない場合は、ステップS1403に処理を移す。
ステップS1402において、サブCPU102aは、スロットルリーチ演出において、左スロットル610や右スロットル620の操作に基づいた演出の内容を決定するためのスロットルリーチ演出決定処理を実行する。詳しくは、図49を用いて後述する。
ステップS1403において、サブCPU102aは、上記ステップS1342−3において決定された変動演出が、SPリーチ演出であるか否かを判断する。そして、SPリーチ演出である場合はステップS1404に処理を移し、SPリーチ演出ではない場合は、ステップS1405に処理を移す。
ステップS1404において、サブCPU102aは、SPリーチ演出において、左スロットル610や右スロットル620の操作に基づいた演出の内容を決定するためのSPリーチ演出決定処理を実行する。詳しくは、図50を用いて後述する。
ステップS1405において、サブCPU102aは、上記ステップS1342−3において、変動演出中にスロットル予告演出を実行すると決定されたか否かを判断する。そして、スロットル予告演出を実行する場合はステップS1406に処理を移し、スロットル予告演出を実行しない場合は、スロットルリーチ演出決定処理を終了する。
ステップS1406において、サブCPU102aは、スロットル予告演出において、左スロットル610や右スロットル620の操作に基づいた演出の内容を決定するためのスロットル予告演出決定処理を実行する。詳しくは、図51を用いて後述する。
次に、図49を用いて、演出制御基板102によるスロットルリーチ演出決定処理を説明する。スロットルリーチ演出は、左スロットル610や右スロットル620を所定の操作位置に合わせて操作することによって、特定のキャラクタが表示される演出である(図53参照)。これに対し、後述するSPリーチは、いずれの操作位置であるかによらず、左スロットル610または右スロットル620を操作したか否かに応じた演出を行うものである。
ステップS1402−1において、サブCPU102aは、上記ステップS1342−3において決定された変動演出が、第1スロットルリーチ演出であるか否かを判断する。そして、第1スロットルリーチ演出である場合はステップS1402−2に処理を移し、第1スロットルリーチ演出ではない場合はステップS1402−4に処理を移す。
ステップS1402−2において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から第1段階操作指定コマンドを受信しているか否かを判断する。ランプ制御基板104から第1段階操作指定コマンドを受信していない場合には、第0段階操作指定コマンド、第2段階操作指定コマンド、第3段階操作指定コマンド、または第4段階操作指定コマンドのいずれかを受信していることとなる。また、第1段階操作指定コマンドを受信している場合とは、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方が、第1段階まで操作されている場合である(図6、図41参照)。そして、ランプ制御基板104から第1段階操作指定コマンドを受信した場合はステップS1402−3に処理を移し、ランプ制御基板104から第1段階操作指定コマンドを受信しない場合は、スロットルリーチ演出決定処理を終了する。
ステップS1402−3において、サブCPU102aは、画像表示装置14にキャラクタAを表示するためのキャラクタA表示コマンドを、サブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、第1スロットルリーチ演出中に、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方が、第1段階まで操作されると画像表示装置14にキャラクタAが表示される。一方、第1スロットルリーチ演出中に左スロットル610または右スロットル620が操作されなかったり、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方が第2段階以上まで操作されたりすると、キャラクタAは表示されない。
これにより、第1スロットルリーチ演出は、図54(a)に示すように展開することとなる。図54(a)は、画像表示装置14の表示部140において行われる第1スロットルリーチ演出の推移を示した図である。左演出図柄が「2」で仮停止し、続いて右演出図柄が「2」で仮停止することで、リーチ状態を形成し(a−1)、第1スロットルリーチ演出へと発展する(a−2)。第1スロットルリーチ演出へと発展すると、スピードメータ表示と、スロットル610,620を第1段階まで操作することを促す表示(「20kmで走行しろ!」)を行う。その後、スピードメータ表示は左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階に応じた速度で表示され、いずれのスロットル610,620が操作されない場合は0kmの表示のままである(a−3)。そして、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第1段階ではない場合は、キャラクタAは表示されない(a−4)。左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方が第1段階に操作されると、スピードメータ表示が20kmとなり、20kmでの走行に成功したことが報知され(a−5)、キャラクタA(スクータバイク)が表示される(a−6)。そして、第1スロットルリーチ演出中は、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第1段階ではない場合は、キャラクタAは表示されない状態で進行し(a−7)、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第1段階である場合は、キャラクタAが表示されたまま進行する(a−8)。そして、大当たりの場合は変動中の特別演出図柄(中図柄)が先に停止表示された2つの特別演出図柄(左図柄と右図柄)と同一の数値となることで、3つの特別演出図柄を同一の数値に揃った状態で停止させる(a−9)。一方、ハズレの場合は、3つの特別演出図柄のうちの中図柄が左図柄及び右図柄と同一の数値とならずに停止する(a−10)。
ステップS1402−4において、サブCPU102aは、上記ステップS1342−3において決定された変動演出が、第2スロットルリーチ演出であるか否かを判断する。そして、第2スロットルリーチ演出である場合はステップS1402−5に処理を移し、第2スロットルリーチ演出ではない場合はステップS1402−7に処理を移す。
ステップS1402−5において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から第2段階操作指定コマンドを受信しているか否かを判断する。そして、ランプ制御基板104から第2段階操作指定コマンドを受信した場合はステップS1402−6に処理を移し、ランプ制御基板104から第2段階操作指定コマンドを受信しない場合は、スロットルリーチ演出決定処理を終了する。
ステップS1402−6において、サブCPU102aは、画像表示装置14にキャラクタBを表示するためのキャラクタB表示コマンドを、サブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、第2スロットルリーチ演出中に、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方が、第2段階まで操作されると画像表示装置14にキャラクタBが表示される。一方、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第2段階ではないと、キャラクタBは表示されない。
これにより、第2スロットルリーチ演出は、図54(b)に示すように展開することとなる。図54(b)は、画像表示装置14の表示部140において行われる第2スロットルリーチ演出の推移を示した図である。左演出図柄が「3」で仮停止し、続いて右演出図柄が「3」で仮停止することで、リーチ状態を形成し(b−1)、第2スロットルリーチ演出へと発展する(b−2)。第2スロットルリーチ演出へと発展すると、スピードメータ表示と、スロットル装置61,62を第2段階まで操作することを促す表示(「40kmで走行しろ!」)を行う。その後、スピードメータ表示は左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階に応じた速度で表示され、いずれのスロットル610,620が操作されない場合は0kmの表示のままである(b−3)。そして、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第2段階ではない場合は、キャラクタBは表示されない(b−4)。左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方が第2段階に操作されると、スピードメータ表示が40kmとなり、40kmでの走行に成功したことが報知され(b−5)、キャラクタB(通常バイク)が表示される(b−6)。そして、第2スロットルリーチ演出中は、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第2段階ではない場合は、キャラクタBが表示されない状態で進行し(b−7)、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第2段階である場合は、キャラクタBが表示されたまま進行する(b−8)。そして、大当たりの場合は変動中の特別演出図柄(中図柄)が先に停止表示された2つの特別演出図柄(左図柄と右図柄)と同一の数値となることで、3つの特別演出図柄を同一の数値に揃った状態で停止させる(b−9)。一方、ハズレの場合は、3つの特別演出図柄のうちの中図柄が左図柄及び右図柄と同一の数値とならずに停止する(b−10)。
ステップS1402−7において、サブCPU102aは、上記ステップS1342−3において決定された変動演出が、第3スロットルリーチ演出であるか否かを判断する。そして、第3スロットルリーチ演出である場合はステップS1402−8に処理を移し、第3スロットルリーチ演出ではない場合はスロットルリーチ演出決定処理を終了する。
ステップS1402−8において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から第3段階操作指定コマンドを受信しているか否かを判断する。そして、ランプ制御基板104から第3段階操作指定コマンドを受信した場合はステップS1402−9に処理を移し、ランプ制御基板104から第3段階操作指定コマンドを受信しない場合は、スロットルリーチ演出決定処理を終了する。
ステップS1402−9において、サブCPU102aは、画像表示装置14にキャラクタCを表示するためのキャラクタC表示コマンドを、サブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、第3スロットルリーチ演出中に、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方が、第3段階で操作されると画像表示装置14にキャラクタCが表示される。一方、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第3段階ではないと、キャラクタCは表示されない。
これにより、第3スロットルリーチ演出は、図54(c)に示すように展開することとなる。図54(c)は、画像表示装置14の表示部140において行われる第3スロットルリーチ演出の推移を示した図である。左演出図柄が「7」で仮停止し、続いて右演出図柄が「7」で仮停止することで、リーチ状態を形成し(c−1)、第2スロットルリーチ演出へと発展する(c−2)。第3スロットルリーチ演出へと発展すると、スピードメータ表示と、スロットル装置61,62を第3段階まで操作することを促す表示(「60kmで走行しろ!」)を行う。その後、スピードメータ表示は左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階に応じた速度で表示され、いずれのスロットル610,620が操作されない場合は0kmの表示のままである(c−3)。そして、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第3段階ではない場合は、キャラクタCは表示されない(c−4)。左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方が第3段階に操作されると、スピードメータ表示が60kmとなり、60kmでの走行に成功したことが報知され(c−5)、キャラクタC(レーサーバイク)が表示される(c−6)。そして、第3スロットルリーチ演出中は、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第3段階ではない場合は、キャラクタCが表示されない状態で進行し(c−7)、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第3段階である場合は、キャラクタCが表示されたまま進行する(c−8)。そして、大当たりの場合は変動中の特別演出図柄(中図柄)が先に停止表示された2つの特別演出図柄(左図柄と右図柄)と同一の数値となることで、3つの特別演出図柄を同一の数値に揃った状態で停止させる(c−9)。一方、ハズレの場合は、3つの特別演出図柄のうちの中図柄が左図柄及び右図柄と同一の数値とならずに停止する(c−10)。
このように、スロットルリーチ演出では、スロットルリーチ演出の種類によって、キャラクタを表示させるための条件となるスロットル操作が異なるようになっており、また、表示されるキャラクタも異なるようになっている。図53に示すように、第1スロットルリーチ演出では、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第1段階であることを条件にキャラクタAが表示され、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第1段階ではない場合は、いずれのキャラクタも表示されない。また、第2スロットルリーチ演出では、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第2段階であることを条件にキャラクタBが表示され、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第2段階ではない場合は、いずれのキャラクタも表示されない。さらに、第3スロットルリーチ演出では、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第3段階であることを条件にキャラクタCが表示され、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第3段階ではない場合は、いずれのキャラクタも表示されない。
次に、図50を用いて、演出制御基板102によるSPリーチ演出決定処理を説明する。SPリーチ演出は、左スロットル610や右スロットル620の操作と経過時間に応じて、左スロットル610が様々な振動を行い(図39参照)、それに合わせて、メータLED18bやゲージLED90a〜90eの点灯パターンが変化するとともに、画像表示装置14にタコメータ表示を行う演出である。SPリーチ演出は、左スロットル610または右スロットル620が操作されたか否か(操作位置が第0段階ではないか否か)に基づいて演出が進行するのに対し、上述したスロットルリーチは、左スロットル610や右スロットル620が所定の段階の操作位置に操作されたか否かに基づいて演出が進行するという点が異なる。
再度SPリーチ演出における左スロットル610の振動について説明すると、図55に示すように、SPリーチ演出が開始されると、基本的には、20秒が経過するまでアイドリング振動が行われ、大当たりの場合は、20秒から22秒まで強振動が行われる。ただし、SPリーチ演出開始から20秒が経過するまでに、左スロットル610または右スロットル620のいずれかが操作されると弱振動となり、10秒から0.5秒間と、15秒から0.5秒間は強振動が行われる。大当たりの場合に、SPリーチ演出開始から20秒から2秒間の強振動が行われるのは、左スロットル610または右スロットル620のいずれかが操作されていない場合と同様である。
また、図56に示すように、左スロットル610の振動に合わせて、メータLED18bやゲージLED90a〜90eの点灯パターンが変化する。通常時は、左スロットル610は振動していないため、図50(a)に示すように、ゲージLED90a〜90eは点灯せず、また、メータLED18bも点灯しない。左スロットル610がアイドリング振動をしているときは、図56(b)に示すように、ゲージLED90aが緑色で点滅し、メータLED18bは20%程度が点灯する。左スロットル610が弱振動をしているときは、図56(c)に示すように、ゲージLED90a、90bが青色に点灯し、ゲージLED90cが青色で点滅し、メータLED18bは60%程度が点灯する。左スロットル610が強振動をしているときは、図56(d)に示すように、ゲージLED90a〜90eの全てが赤色に点灯するとともに、メータLED18bは100%点灯となる。このように、ゲージLED90a〜90eとメータLED18bとは、左スロットル610の振動の状態に応じたパターンで点灯するようになっている。
ステップS1404−1において、サブCPU102aは、SPリーチ演出が開始されてから20秒が経過したか否かを判断する。そして、SPリーチ演出が開始されてから20秒が経過していない場合(SPリーチ演出が開始されてから20秒以内の場合)はステップS1404−2に処理を移し、SPリーチ演出が開始されてから20秒が経過した場合はステップS1404−7に処理を移す。
ステップS1404−2において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から第0段階操作指定コマンドを受信しているか否かを判断する。そして、ランプ制御基板104から第0段階操作指定コマンドを受信している場合はステップS1404−3に処理を移し、第0段階操作指定コマンドを受信していない場合は、ステップS1404−4に処理を移す。
ステップS1404−3において、サブCPU102aは、画像表示装置14にアイドリング中のタコメータを表示するために、アイドリング表示コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14において、針が小刻みに揺れてアイドリングをしていることを示すタコメータの表示が行われる。
ステップS1404−4において、SPリーチ演出が開始されてから10秒〜10.5秒または15秒〜15.5秒であるか否かを判断する。SPリーチ演出が開始されてから10秒〜10.5秒でも15秒〜15.5秒でもない場合はステップS1404−5に処理を移し、SPリーチ演出が開始されてから10秒〜10.5秒または15秒〜15.5秒である場合はステップS1404−6に処理を移す。
ランプ制御基板104から第1段階操作指定コマンド、第2段階操作指定コマンド、第3段階操作指定コマンド、または第4段階操作指定コマンドを受信し、かつ、SPリーチ演出が開始されてから10秒〜10.5秒でも15秒〜15.5秒でもない場合は、ステップS1404−5において、サブCPU102aは、半回転表示コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14において、針が半回転するタコメータの表示が行われる。
ランプ制御基板104から第1段階操作指定コマンド、第2段階操作指定コマンド、第3段階操作指定コマンド、または第4段階操作指定コマンドを受信し、かつ、SPリーチ演出が開始されてから10秒〜10.5秒または15秒〜15.5秒である場合は、ステップS1404−6において、サブCPU102aは、1回転表示コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14において、針が1回転するタコメータの表示が行われる。
ステップS1404−7において、サブCPU102aは、大当たり判定の結果が大当たりか否かを判定する。そして、大当たりの場合はステップS1404−8に処理を移し、ハズレの場合はステップS1404−9に処理を移す。
SPリーチ演出が開始されてから20秒が経過し、かつ、大当たりの場合は、ステップS1404−8において、サブCPU102aは、画像表示装置14においてフル回転するタコメータを表示させるために、フル回転表示コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14において、針が何回転もするタコメータの表示が行われる。フル回転するタコメータの表示は2秒間行われたのちに終了する。
SPリーチ演出が開始されてから20秒が経過し、かつ、ハズレの場合は、ステップS1404−9において、サブCPU102aは、画像表示装置14に表示されているタコメータの表示を終了させるために、メータ表示終了コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
次に、図51を用いて、演出制御基板102によるスロットル予告演出決定処理を説明する。スロットル予告演出とは、変動演出中に、遊技者による左スロットル610または右スロットル620の操作に基づいて、大当たり期待度を示唆する演出である。
ステップS1406−1において、サブCPU102aは、スロットル予告演出が開始されてから3秒が経過したか否かを判断する。そして、演出開始から3秒以内の場合はステップS1406−2に処理を移し、演出開始から3秒を経過した場合は、ステップS1406−11に処理を移す。
ステップS1406−2において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から第0段階操作指定コマンドを受信しているか否かを判断する。そして、第0段階操作指定コマンドを受信した場合はステップS1406−3に処理を移し、第0段階操作指定コマンドを受信していない場合は、ステップS1406−4に処理を移す。
ステップS1406−3において、サブCPU102aは、0km表示コマンドを画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、サブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14、ゲージLED90、およびメータLED28bにおいて「0km表示」を行う。具体的には、図57(a)に示すように、画像表示装置14において「スロットルを回せ!」と表示され、ゲージLED90はゲージLED90aのみが点灯し、メータLED18bは10%程度点灯する。
ステップS1406−4において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から第1段階操作指定コマンドを受信しているか否かを判断する。そして、第1段階操作指定コマンドを受信した場合はステップS1406−5に処理を移し、第1段階操作指定コマンドを受信していない場合は、ステップS1406−6に処理を移す。
ステップS1406−5において、サブCPU102aは、40km表示コマンドを画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、サブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14、ゲージLED90、およびメータLED28bにおいて「40km表示」を行う。具体的には、図57(b)に示すように、画像表示装置14において「40km!」と表示され、ゲージLED90はゲージLED90a,90bが点灯し、メータLED18bは30%程度点灯する。
ステップS1406−6において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から第2段階操作指定コマンドを受信しているか否かを判断する。そして、第2段階操作指定コマンドを受信した場合はステップS1406−7に処理を移し、第2段階操作指定コマンドを受信していない場合は、ステップS1406−8に処理を移す。
ステップS1406−7において、サブCPU102aは、60km表示コマンドを画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、サブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14、ゲージLED90、およびメータLED28bにおいて「60km表示」を行う。具体的には、図57(c)に示すように、画像表示装置14において「60km!」と表示され、ゲージLED90はゲージLED90a,90b,90cが点灯し、メータLED18bは50%程度点灯する。
ステップS1406−8において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から第3段階操作指定コマンドを受信しているか否かを判断する。そして、第3段階操作指定コマンドを受信した場合はステップS1406−9に処理を移し、第3段階操作指定コマンドを受信していない場合、すなわち第4段階操作指定コマンドを受信した場合は、ステップS1406−10に処理を移す。
ステップS1406−9において、サブCPU102aは、80km表示コマンドを画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、サブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14、ゲージLED90、およびメータLED28bにおいて「80km表示」を行う。具体的には、図57(d)に示すように、画像表示装置14において「80km!」と表示され、ゲージLED90はゲージLED90a,90b,90c,90dが点灯し、メータLED18bは70%程度点灯する。
ステップS1406−10において、サブCPU102aは、100km表示コマンドを画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、サブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14、ゲージLED90、およびメータLED28bにおいて「100km表示」を行う。具体的には、図57(e)に示すように、画像表示装置14において「100km!」と表示され、ゲージLED90はゲージLED90a〜90eの全てが点灯し、メータLED18bは90%程度点灯する。
スロットル予告演出が開始されて3秒経過すると、ステップS1406−11において、サブCPU102aは、画像表示装置14、ゲージLED90、およびメータLED28bにおいて期待度表示を行うための期待度表示コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14、ゲージLED90、およびメータLED28bにおいて、大当たり期待度に応じた演出が行われる。例えば、大当たり期待度が高い場合は、画像表示装置14において「大当たりかも?!」と表示され、ゲージLED90a〜90eは様々な発光色で点灯するレインボー点灯を行い、メータLED18bは100%点灯する。なお、大当たり期待度のみではなく、例えば、リーチ演出発展期待度等の演出を行ってもよい。
次に、図52を用いて、演出制御基板102による客待ち演出制御処理を説明する。客待ち演出制御処理とは、客待ち状態において行われる客待ち演出の制御を実行する処理である。
ステップS1501において、サブCPU102aは、上記ステップS1312における客待ち演出準備処理において客待ち演出タイマカウンタにセットされた客待ち演出を開始するまでの待機時間(客待ち演出待機時間:例えば、30秒)が経過したか否かを判断する。そして、客待ち演出待機時間が経過したらステップS1502に処理を移し、客待ち演出待機時間が経過していなければステップS1504に処理を移す。
ステップS1502において、サブCPU102aは、上記ステップS1312においてONされたサブRAM102cの客待ち演出フラグ記憶領域の客待ち演出待機フラグをOFFする。
ステップS1503において、サブCPU102aは、デモ画面(ムービー画像)表示処理を行う。具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づくデータをサブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14の表示部140は、図58(a)に示すような3列の演出図柄が停止表示された通常待機画面から、図58(b)に示すようなムービー画面へと移行する。
ステップS1504において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から演出ボタン18Aの操作に基づく演出ボタン操作指定コマンドを受信したか否かを判断する。そして、演出ボタン操作指定コマンドを受信した場合はステップS1505に処理を移し、演出ボタン操作指定コマンドを受信しない場合はステップS1506に処理を移す。
ステップS1505において、サブCPU102aは、メニュー画面表示処理を行う。具体的には、メニュー画面の情報を画像制御基板105とランプ制御基板104に送信するため、メニュー画面のデータをサブRAM102cの送信バッファにセットする。これにより、画像表示装置14の表示部140は、図58(c)に示すようなメニュー画面となり、遊技者が選択ボタン19Aを操作して音量調整や輝度調整を行うことができるようになる。
ステップS1506において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から選択ボタン19Aの操作に基づく選択ボタン操作指定コマンドを受信したか否かを判断する。そして、選択ボタン操作指定コマンドを受信した場合はステップS1507に処理を移し、選択ボタン操作指定コマンドを受信しない場合はステップS1509に処理を移す。
ステップS1507において、サブCPU102aは、画像表示装置14の表示部140がメニュー画面であるか否かを判断する。そして、画像表示装置14の表示部140にメニュー画面が表示中であればステップS1508に処理を移し、メニュー画面が表示中でなければステップS1509に処理を移す。
ステップS1508において、サブCPU102aは、選択ボタン19Aの操作に応じてメニュー画面を切り替える処理を行う。例えば、選択ボタン19Aの上ボタン191Aや下ボタン193Aが操作された場合は音量調整画面(図示せず)に切り替え、選択ボタン19Aの左ボタン192Aや右ボタン194Aが操作された場合は輝度調整画面(図示せず)に切り替える。
ステップS1509において、サブCPU102aは、ランプ制御基板104から第0段階操作指定コマンドを受信しているか否かを判断する。ランプ制御基板104から第0段階操作指定コマンドを受信していない場合、すなわち、左スロットル610または右スロットル620が操作された場合は、ステップS1510に処理を移す。一方、ランプ制御基板104から第0段階操作指定コマンドを受信している場合、すなわち、左スロットル610と右スロットル620のいずれも操作されていない場合は客待ち演出制御処理を終了する。
ステップS1510において、サブCPU102aは、バイク表示抽選処理を行う。具体的には、表示するバイクの種類やバイクの走行方向などを抽選により決定する。なお、本実施形態では、単なる抽選によってバイクの種類やバイクの走行方向などを決定するが、これに限らず、例えば、左スロットル610や右スロットル620の操作位置などに基づいて決定するようにしてもよい。
ステップS1511において、サブCPU102aは、画像表示装置14にバイク画像を表示するためのバイク表示コマンドを、サブRAM102cの送信バッファにセットする。このバイク表示コマンドは、上記ステップS1510のバイク表示抽選処理において決定されたバイクの種類や走行方向に対応したものである。これにより、画像表示装置14の表示部140にバイクが走行する画像が表示される。例えば、図58(a)に示すような通常待機画面であるときは、図58(d)に示すように、通常待機画面のまま、バイクが走行する画像が表示される。また、図58(b)に示すようなムービー画面であるときは、図58(e)に示すように、ムービー画面が表示された状態でバイクが走行する画像が表示される。また、図58(c)に示すようなメニュー画面であるときは、メニュー画面が表示されたまま、バイクが走行する画像が表示される。したがって、客待ち状態であるときに左スロットル610や右スロットル620を操作すると、画像表示装置14の表示部140において、客待ち中の画面表示は変わらないまま、バイクが走行する画像が表示される。
以上のように、本実施形態によれば、左スロットル装置61は、第0段階から第4段階までの操作位置において操作可能な演出用操作手段である左スロットル610を有し、右スロットル装置62は、第0段階から第4段階までの操作位置において操作可能な右スロットル620を有している。左スロットル610や右スロットル620がいずれの操作位置に操作されているかは、図41に示すように操作位置判別手段であるランプCPU104aによって確認される。
そして、本実施形態によれば、左スロットル610や右スロットル620の操作位置に基づいて、スロットル予告演出などが行われる。また、図4および6に示すように、左スロットル610や右スロットル620の操作位置は、パラレル/シリアル変換回路111からンプ制御基板104へ出力される操作検出信号によって把握され、この操作検出信号は、左スロットルボリューム61bおよび右スロットルボリューム62bから各コンパレータのマイナス(−)端子への入力電圧によって決定される。そして、左スロットル610や右スロットル620の操作位置0段階(操作無し)〜1段階、1段階〜2段階、2段階〜3段階、3段階〜4段階の各段階の電圧範囲は不均一に設定されている。このように各段階の電圧範囲を不均一にすることで、左スロットル610または右スロットル620の各段階までの操作量を不均一にしている。これにより、スロットル操作による操作位置の変化が不均一になり、例えば、スロットルの操作位置を第1段階から第2段階へと変化させるよりも、第3段階から第4段階へ変化させる方が、スロットルの操作量を多く変化させなくてはならない。このように、各操作位置同士を等間隔ではなくすることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、スロットルリーチ演出やSPリーチ演出、スロットル予告演出などは、左スロットル610や右スロットル620の操作位置に基づいて行われる。そして、図40に示すように、遊技機Yに電源投入から所定時間(30秒)以内に左スロットル610が操作された場合は、左LED16aが左スロットル610の操作位置に応じた発光色で点灯する。同じように、遊技機Yに電源投入から所定時間以内に右スロットル620が操作された場合は、右LED16bが右スロットル620の操作位置に応じた発光色で点灯する。スロットル610,620の操作位置が第0段階の場合は、LED16a,16bは白色で点灯し、スロットル610,620の操作位置が第1段階の場合は、LED16a,16bは赤色で点灯し、スロットル610,620の操作位置が第2段階の場合は、LED16a,16bは緑色で点灯し、スロットル610,620の操作位置が第3段階の場合は、LED16a,16bは青色で点灯し、スロットル610,620の操作位置が第4段階の場合は、LED16a,16bは強白色で点灯する。したがって、左スロットル610や右スロットル620の操作位置に対応する発光色と異なる発光色で左LED16aや右LED16bが点灯すると、左スロットル610や右スロットル620の動作に不具合があるということになる。このように、左スロットル610や右スロットル620の動作確認を、左LED16aや右LED16bの発光色を確認するだけで容易に行うことができる。
また、本実施形態によれば、図52に示すように、客待ち状態において、所定時間以上経過すると画像表示装置14の表示部140にデモ画面が表示され、さらに演出ボタン18Aを操作するとメニュー画面が表示され、メニュー画面にて選択ボタン19Aを操作するとメニュー画面が切り替わる。そして、客待ち状態において左スロットル610や右スロットル620を操作すると、図58に示すように、客待ち状態における画面上をバイクが走行する画像が表示される。すなわち、客待ち状態において、演出ボタン18Aや選択ボタン19Aを操作すると画像表示装置14の表示部140の画面が切り替わる制御が行われるが、左スロットル610や右スロットル620の操作をしても画像表示装置14の表示部140の画面は変わらずにバイクが走行する。このように、客待ち状態において、デモ画面やメニュー画面が表示されたまま、左スロットル610や右スロットル620の操作に合わせた画像が表示されることにより、デモ画面のムービー画像を見たい遊技者や、メニュー画面で設定変更をしたい遊技者でも、左スロットル610や右スロットル620を操作して遊ぶことができる。
また、本実施形態によれば、図39や図55に示すように、SPリーチ演出が開始されると、基本的には、操作有効期間である20秒が経過するまで、第1のパターンの振動であるアイドリング振動が行われ、大当たりの場合は、20秒から22秒まで強振動が行われる。ただし、SPリーチ演出開始から20秒が経過するまでに、左スロットル610または右スロットル620のいずれかが操作されると第2のパターンである弱振動となり、10秒から0.5秒間と、15秒から0.5秒間は強振動が行われる。大当たりの場合に、SPリーチ演出開始から20秒から2秒間の強振動が行われるのは、左スロットル610または右スロットル620のいずれかが操作されていない場合と同様である。このように、SPリーチが始まると、左スロットル610のアイドリング振動により、遊技者に左スロットル610や右スロットル620の操作を促し、左スロットル610や右スロットル620を操作すると弱振動し、遊技者に「操作手段を操作している」という感覚を実感させることができる。このように、振動という視覚とは異なる感覚によって、遊技者に、操作手段の操作を促したり、操作性を実感させたりすることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、第3LEDドライバ17a−1のSDA3端子には、第1ベルトLED(B.LED1)17d〜第4ベルトLED(B.LED4)17gの各LEDの点灯制御を行うためにランプ制御基板104から出力される点灯制御信号、および、ベルトモータ17bの駆動制御を行うためにランプ制御基板104から出力されるベルトモータ駆動信号が入力される。したがって第3LEDドライバ17a−1によって、ランプ制御基板104から出力される点灯制御信号に応じて第1ベルトLED(B.LED1)17d〜第4ベルトLED(B.LED4)17gは点灯制御されるとともに、ランプ制御基板104から出力されるベルトモータ駆動信号に応じてベルトモータ17bは駆動制御される。これにより、部品点数を抑えることができるので、制御の複雑化を抑止することができる。
また、本実施形態では、左スロットル610、右スロットル620、演出ボタン18Aなどの複数の演出用操作手段から演出制御基板102に入力信号が送信され、また、各演出用操作手段を制御するために、スロットル中継基板110などが設けられている。そして、演出制御基板102やスロットル中継基板110などには電源基板107から電圧が供給され、電源基板107には図示しない電源スイッチが設けられており、電源スイッチを介した基板内部側には第1の過電流遮断器としてのヒューズが設けられている。さらに、図4に示すように、スロットル中継基板100には、第2の過電流遮断器であるヒューズ(FU1)114a、ヒューズ2(FU2)114bが設けられており、供給電圧VAはヒューズ1(FU1)114aを通して基板内部に供給され、供給電圧VCはヒューズ(FU2)114bを通して基板内部に供給される。第2の過電流遮断器としてのヒューズ(FU1)114a、ヒューズ(FU2)114bを通して各供給電圧が供給されているため、スロットル中継基板110内、または左スロットル装置61内、または右スロットル装置62内において短絡等によって過負荷が生じたことにより過電流が発生したとしても、ヒューズ(FU1)114a、またはヒューズ(FU2)114bにより過電流が遮断されるため、供給電圧VAまたはVCを使用している他の基板の破壊を防止できる。 したがって、このような事態が発生した場合、スロットル中継基板110、左スロットル装置61、右スロットル装置62の交換のみの簡易な修理で済む。
なお、本実施形態では、スロットル中継基板110に第2の過電流遮断器としてのヒューズを設けているが、左スロットル装置61や右スロットル装置62に第2の過電流遮断器としてのヒューズを設けるようにしてもよい。これにより、左スロットル装置61内、または右スロットル装置62内において短絡等によって過負荷が生じたことにより過電流が発生したとしても、左スロットル装置61、右スロットル装置62の交換のみの簡易な修理で済むようにすることができる。
また、本実施形態においては、第0段階から第4段階の操作位置の範囲で操作可能な第1の演出操作手段である左スロットル610と、第2の演出用操作手段である右スロットル620とが設けられている。そして、スロットル操作に応じて演出を行う場合は、図41に示すように、スロットル操作位置の段階が大きい方を優先し、スロットル操作位置の段階が大きい方のスロットル操作に応じた演出を行う。例えば、左スロットル610の操作位置が第3段階で、右スロットル620の操作位置が第1段階である場合は、第3段階の操作位置に応じた演出を行う(例えば、図51に示すスロットル予告演出など)。このように、複数の演出用操作手段を用いた演出を行う場合に、予めいずれの演出用操作手段の操作を優先するかを設定せずに、遊技者の操作に応じて優先する演出用操作手段を決定することにより、より演出の柔軟性を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、特定演出であるスロットルリーチ演出において、左スロットル610や右スロットル620の操作位置に応じた演出が行われる。図49に示すように、第1の特定演出である第1スロットルリーチ演出においては、左スロットル610や右スロットル620の操作位置が大きい方の操作位置が第1の操作検出位置である第1段階であることを条件に、キャラクタAが表示される演出が行われる。また、第2の特定演出である第2スロットルリーチ演出においては、左スロットル610や右スロットル620の操作位置が大きい方の操作位置が第2の操作検出位置である第1段階であることを条件に、キャラクタBが表示される演出が行われる。換言すれば、第1スロットルリーチ演出では、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第1段階ではない場合は、いずれのキャラクタも表示されず、第2スロットルリーチ演出では、左スロットル610または右スロットル620のいずれか操作位置の大きい方の操作段階が第2段階ではない場合は、いずれのキャラクタも表示されない。このように、スロットルリーチ演出の種類によって、キャラクタが表示されるスロットルの操作位置を異ならせることにより、スロットルリーチ演出による演出のバリエーションを持たせて演出性を向上させることが可能となる。
なお、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機に限定されることなく、回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)に用いることもできる。さらには、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いることもできる。