JP6182796B2 - 呼気分析システム、肺がんマーカー及び呼気分析方法 - Google Patents

呼気分析システム、肺がんマーカー及び呼気分析方法 Download PDF

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本発明は、呼気分析システム、肺がんマーカー及び呼気分析方法に関する。
現在、肺がんを確実に予防できる方法は知られていないため、早期発見、早期治療が、重要課題の1つと位置付けられている。肺がんを早期発見する方法として、胸部エックス線検査のようなスクリーニング検査が知られている。しかしながら、現在のスクリーニング検査の技術レベルでは、検査結果が正常の場合でも、身体に癌が存在しない事とは直接結びつかない場合も多く、また、肺がんの発見率も低い。そのため、より正確で、早期診断が可能なスクリーニング方法の開発が求められている。
肺がんを早期発見するための新しいスクリーニング方法として、痰や呼気を使用して、非侵襲的に肺がんを診断する研究が報告されている。具体的には、呼気中には、窒素、酸素、二酸化炭素、水蒸気等の空気中に含まれる成分の他に、無機ガス、揮発性有機化合物(VOC)等の成分が含まれている。特許文献1乃至2、非特許文献1乃至3では、呼気に含まれるガス種の中で疾患と関係する成分を検出して評価する方法等が開示されている。
特開2003−215123号公報 特表2012−510319号公報
P. Fuchs, C. Loeseken, J. K. Schubert, W. Miekisch, Int. J. Cancer 2010, 126, 2663. G. Peng, M. Hakim, YY. Broza, S. Billan, R. Abdah−Bortnyak, A. Kuten, U. Tisch, and H. Haick, British Journal of Cancer, 2010 103, 542 − 551. Bajtarevic etc. BMC Cancer 2009, 9:348 doi:10.1186/1471−2407−9−348.
しかしながら、上述した文献には、肺がんと関係すると思われる複数の成分が羅列されているだけであり、これらの成分と肺がんとの間の具体的な相関について、説明されていない。また、定性的な記載に留められており、定量的な記載がなく、実際の臨床応用には課題が多く残されている。
上記課題に対して、呼気を用いて、高い精度で肺がんの可能性を知ることが可能な呼気分析システムを提供する。
一の様態では、
Butane及びMethylcyclohexaneである第1の群、
Acetone、C及びC12から選択される2つ以上の成分である第2の群、
Acetic acid及びFuranである第3の群、
Acetic acid及びPropanoic acidである第4の群及び
Propanoic acid、Acetoin、1−Methylstyrene及びNonanalから選択される2つ以上の成分である第5の群、
から選択される少なくとも1つの群から選択される呼気成分に基づいて、被験者が肺がんを患っている可能性があるか否かを判定する、判定部を有する、
呼気分析システムが提供される。
呼気を用いて、高い精度で肺がんの可能性を知ることが可能な呼気分析システムを提供できる。
肺がん患者の呼気のマススペクトルの一例である。 検定統計量T値の模式図である。 呼気成分と呼気中の濃度との間の関係の一例である。 しきい濃度を説明するための概略図である。 本実施形態に係る、呼気中の濃度と検出率との間の関係を説明するための概略図である。 代表的な呼気成分における、しきい濃度と検出率との間の関係の一例の概略図である。 相関係数を説明するための概略図である。 本実施形態に係る呼気分析システムの一例の概略図である。
本発明者らは、呼気中に含まれる成分について鋭意調査した結果、肺がん患者と術後・正常者との間で、統計学的に有意差が見受けられる成分、即ち、肺がんマーカーとして使用できる成分を見出した。より具体的には、肺がん患者及び術後・正常者の呼気において、含まれる各成分の濃度の平均に有意差がある成分を調査した。また、平均の有意差による評価において拾えない成分を抽出するために、所定の濃度(以後、「しきい濃度」と呼ぶ)を基準として、肺がん患者と術後・正常者との間で、明確な濃度の違いが見受けられる成分を調査した。
さらに、それらの成分間において相関係数を調査することにより、各々の成分が、所定の因果関係を有することを見出した。これにより、2つ以上の呼気成分を含む、新しい肺がんマーカーを見出した。下記に、各々の調査結果について、詳細に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、肺がんマーカーを探索するために、肺がん患者と正常者の呼気中に含まれる成分及び濃度を測定した実施形態について、説明する。
第1の実施形態においては、肺がん患者と正常者の呼気を採取し、呼気に含まれる成分をガスクロマトグラフィー質量分析に供した。被験者人数は、予め同意を得た、肺がん患者111名、正常者29名とし、この111名の肺がん患者のうち、44名については、手術で切除した後も、同様に呼気を採取し、ガスクロマトグラフィー質量分析に供した。
呼気の採取は、アナリティックバリアバッグ(近江オドエアーサービス株式会社製)に、被験者が直接呼気を吹き込むことにより実施した。アナリティックバリアバッグは、ガスバリア性に優れるが、一定のガス透過が考えられるため、呼気を採取する空間の空気を採取して同様の分析に供することにより、室内環境由来の成分による影響を排除した。
本実施形態において、ガスクロマトグラフィー質量分析は、ガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS−QP2010:株式会社島津製作所製)及びガス濃縮器(TD−2:株式会社島津製作所製)を用いて、下記の測定方法、測定条件により実施した。
先ず、呼気を採取したアナリティックバリアバッグをガス濃縮器に接続し、吸着材の冷却温度を−20℃に設定し、呼気を120ml又は240ml吸引し、呼気中の有機ガス成分を濃縮した。濃縮後、吸着材を加熱して有機ガス成分を放散し、ガスクロマトグラフ質量分析計のカラムに流した。なお、質量分析計の質量電荷比は、22〜250(m/z)に設定し、25分間でカラム温度を30℃から250℃へと昇温させて測定した。カラムを通過した成分は、質量分析計に到達することで検出される。
各成分の検出濃度は、呼気計測前に、予めトルエンの標準ガスを測定し、得られたピークを基準にして面積比で算出するトルエン換算濃度によって、算出した。
図1に、肺がん患者の呼気のマススペクトルの一例を示す。図1の横軸は保持時間であり、縦軸は吸収強度である。ガスクロマトグラフィー質量分析法では、各成分によって質量分析計に到達する時間が異なるため、図1に示されるように、成分毎のピークが検出される。これにより、呼気中の各成分個別の濃度を算出することができる。
(第2の実施形態)
次に、第1の実施形態で検出された呼気成分について、母平均の差を検定することによって、肺がん患者と、術後・正常者との間の呼気成分の検出濃度に、有意差があるかどうかを確認した実施形態について、説明する。なお、肺がん患者と、術後・正常者との間の呼気成分の検出濃度に、有意差がある成分は、肺がんマーカーの候補と見なすことができる。
前述したように、本実施形態においては、被験者人数は、肺がん患者111名、正常者29名としている。即ち、世の中全体の人々の母集団の中から、一部の人々を標本として調査し、その結果から全体を検定することとなる。
本実施形態では、検定は、スチューデントのt検定(Student’s t−test)又はウェルチの検定(Welch’s test)のいずれかを使用することによって、母集団の平均差を検定した。スチューデントのt検定及びウェルチの検定の使い分けは、母集団の分散が等しいと仮定できるか否かによって決定し、仮定できる場合はスチューデントのt検定を使用し、仮定できない場合はウェルチの検定を使用した。
各々の検定について、説明する。
スチューデントのt検定の公式を下記に示す。
Figure 0006182796
Figure 0006182796
式中、sは、
Figure 0006182796
であり、n, nは、各標本の標本サイズであり、m, mは、各標本の標本平均であり、s, sは、各標本の標本標準偏差である。
また、ウェルチの検定の公式を下記に示す。
Figure 0006182796
Figure 0006182796
式中、n, nは、各標本の標本サイズであり、m, mは各標本の標本平均であり、s, sは、各標本の標本標準偏差である。
次に、上記公式を使用した、具体的な検定方法について、説明する。
図2に、検定統計量T値の模式図を示す。図2の横軸はT値であり、縦軸は確率密度である。
ある母集団から、n個、n個のデータを無作為に抽出したと仮定し、検定統計量T値を求めることを無限回行ったとする。この場合、T値は、図2に示されるように、中心が0の正規分布を有する。
ここで、帰無仮説と対立仮説を考える。本実施形態においては、帰無仮説は、「同一の母集団から無作為に抽出されているか」という仮説とし、対立仮説は、「異なる2つの母集団から無作為に抽出されているか」という仮説とした。そして、本実施形態においては、有意水準を、両端2.5%ずつの5%に設定した。なお、有意水準は、一般的に5%が使用されるため、本実施形態においても5%を採用した。図2で示したt分布において、有意水準の範囲内に入った場合に、帰無仮説が真実であれば希な標本が抽出された或いは帰無仮説が誤っていることになる。統計的仮説検定では、帰無仮説が誤っていると判断し、対立仮説を採択する。
そして、本実施形態においては、実際の有意確率(以後、p値と呼ぶ)を求め、p値が5%未満の場合、有意差があると判定した。より具体的な判定方法としては、肺がん患者の標本に対する、術後・正常者の標本を検定し、p値が5%未満である成分は、母平均の差に有意差がある、即ち、異なる母集団から抽出した標本と判定した。また、p値が5%以上である成分は、母平均の差に有意差が無い、即ち、異なる母集団から抽出していたとしても違いが見受けられず、同じ母集団から抽出した標本と同義と判定した。この判定により、肺がん患者及び術後・正常者の呼気に含まれる成分のうち、p値が5%未満である成分は、検出濃度の平均値に有意差があるため、肺がんマーカーの候補と見なすことができる。
表1に、被験者の呼気中のp値の一例を示す。
Figure 0006182796
表1に示すように、肺がん患者と正常者の呼気に含まれる、p値が5%未満である成分と、肺がん患者と術後肺がん患者の呼気に含まれる、p値が5%未満である成分は、13成分検出された。なお、表1において、肺がんマーカーの候補に挙げられる成分については、丸印で示した。
図3に、呼気成分と呼気中の濃度との間の関係の一例を示す。図3の縦軸は、肺がんマーカー候補の成分であり、横軸は、各成分の平均検出濃度である。また、図3には、各成分に対して、信頼区間を合わせて示す。これは、母集団の平均が、95%の確率でこの範囲内と推定できることを示すものである。この信頼区間に関して、例えば、肺がん患者及び正常者の呼気に含まれる、p値が5%未満である成分は、肺がん患者と正常者の呼気中において、この信頼区間の間で重なりが存在しないことを意味する。
ガスクロマトグラフィー質量分析においては、一般的に、どのようなガス試料を計測した場合であっても、同一成分であれば同じ保持時間で検出される。しかしながら、本実施形態においては、Acetic acid(酢酸)及びPropanoic acid(プロパン酸)は、検体によって、異なる保持時間で検出された。この理由については、詳細は不明であるが、これらの成分が何らかの成分と相互作用していることに起因していると考えられる。本実施形態においては、保持時間が短い成分に(1)の番号を付し、長い成分に(2)の番号を付して、異なる成分として区分している。
以上、本実施形態においては、母平均の差を検定することによって、肺がん患者と、術後・正常者との間の呼気成分の検出濃度に、有意差があるかどうかを確認した。その結果、13の成分について、肺がん患者と、術後・正常者との間の呼気成分の検出濃度に、有意差があることがわかった。この13の成分については、肺がんマーカーの候補に挙げられる。
(第3の実施形態)
次に、しきい濃度に基づいて、肺がんマーカーの候補を探索した実施形態について、説明する。これにより、肺がん患者の呼気の一部から高い濃度で検出する成分であり、術後・正常者の呼気中より肺がん患者の呼気中に多く検出される成分であって、第2の実施形態で選出されなかった成分について、肺がん患者と術後・正常者との間に違いが見受けられる成分を選出することができる。
先ず、しきい濃度について、具体的に説明する。図4に、しきい濃度を説明するための概略図を示す。より具体的には、図4(a)は、肺がん患者及び正常者の呼気から検出されるある成分に関する、検出濃度と検出された人数の関係を表す概略図である。図4(a)の横軸は検出濃度であり、縦軸は人数である。図4(a)に示すように、この成分は、肺がん患者から検出されるだけでなく、正常者からも検出される。
この図4(a)は、検出濃度と、この検出濃度における検体の割合との関係図に変換することができる。具体的には、図4(b)に示すように、肺がん患者及び正常者の呼気から検出されるある成分に関する、検出濃度と検出率の関係を表す概略図へと変換可能である。図4(b)の横軸は検出濃度であり、縦軸は検出率である。
図4(b)に示すように、正常者は、図4(b)で示すcの濃度より低い場合には、検出率が高くなるが、cの濃度より高い場合には、検出率が低くなる。一方、肺がん患者は、cの濃度よりも高い場合であっても、正常者と比較して、検出率が高くなる。
即ち、この濃度cを「しきい濃度」として設定することにより、正常者を該当者として判定する可能性を小さくしながら、多くの肺がん患者を該当者と判定することができる。
図5に、本実施形態に係る、呼気中の濃度と検出率との間の関係を説明するための概略図を示す。本実施形態においては、肺がん患者と術後・正常者の呼気中に検出された成分について、検出濃度と検出率との間の関係を検討したところ、図5(a)〜(c)に対応する、3つのパターンに分類される成分があることがわかった。これらの成分については、肺がんマーカー候補と見なすことができる。
パターン(a):術後・正常者からの検出率が低く概ねゼロであり、肺がん患者の少なくとも一部において、検出率が、術後・正常者の倍以上となる成分(図5(a)参照):
パターン(b):ある濃度以上の濃度で、肺がん患者の検出率が、術後・正常者の検出率の倍以上の検出率となる成分(図5(b)参照):
パターン(c):術後・正常者からの検出率が低く概ねゼロであり、肺がん患者の少なくとも一部から、高い濃度で検出される成分(図5(c)参照):
図5(a)〜図5(c)で示されるパターン(a)〜パターン(c)において、しきい濃度の濃度値の一例を、各々、図5(a)〜図5(c)の矢印で示している。
パターン(a)及びパターン(b)で示される成分は、肺がん患者及び術後・正常者の検出率が、2倍以上異なる濃度が存在する成分である。
パターン(a)を有する成分に関して、しきい濃度は、ガスクロマトグラフィー質量分析計の検出下限である、1ppbとした。
パターン(b)を有する成分に関して、しきい濃度は、肺がん患者及び術後肺がん患者の検出率が2倍異なる濃度と、肺がん患者及び正常者の検出率が2倍異なる濃度のうち、低い方の濃度を選択した。
パターン(c)を有する成分に関して、しきい濃度は、正常者又は術後肺がん患者から検出された最大濃度のうち、低い方の濃度を選択した。
また、図6(a)〜(c)に、各々、代表的な呼気成分Propanoic acid(1)、Isoprene及びAcetoneにおける、しきい濃度と検出率との間の関係の一例の概略図を示す。
図6(a)に示すように、Propanoic acid(1)に関して、しきい濃度を1ppbに設定した場合、肺がん患者の検出率は10.8%であり、正常者の検出率は3.4%である。また、図6(b)に示すように、Isopreneに関して、しきい濃度は49.8ppbに設定した場合、肺がん患者の検出率は45.9%であり、正常者の検出率は20.7%である。さらに、図6(c)に示すように、167ppbに設定した場合、肺がん患者の検出率は3.6%であり、正常者の検出率は0%であった。
表2に、被験者の呼気成分における、上述のパターン及びしきい濃度の一例を示す。
Figure 0006182796
表1と表2との比較から、第2の実施形態に係る肺がんマーカー候補の選別で選別された成分に加え、他の肺がんマーカー候補を選別できたことがわかった。
(第4の実施形態)
第2の実施形態及び第3の実施形態で選別された肺がんマーカーの候補の成分に関して、各々の成分の因果関係を評価した実施形態について、説明する。
第2の実施形態及び第3の実施形態の結果から、肺がんマーカー候補となる成分を選別した。しかしながら、全ての肺がん患者から必ず検出され、正常者や術後患者から検出されない成分は存在しない。本発明者らは、肺がんマーカー候補となる成分間において相関係数を調査することにより、各々の成分が、所定の因果関係を有することを見出した。
先ず、相関係数について、説明する。相関係数rとは、2つの因子に相関があるかどうかを示す値であり、一般的に、−1≦r≦1で示される。この際、相関係数rの絶対値が1に近いほど、大きい相関があるとされる。
図7に、相関係数を説明するための概略図を示す。図7(a)は、所定のパラメータに関して、例えば因子Aが増加する場合に、因子Bも増加する傾向を有する場合の概略図である。この場合、因子Aと因子Bとは相関関係が大きく、相関係数rは略1となる。また、図7(b)は、所定のパラメータに関して、例えば因子が増加する場合に、因子Bが減少する傾向を有する場合の概略図である。この場合、因子Aと因子Bとは相関関係が大きく、相関係数rは略−1となる。図7(c)は、所定のパラメータに関して、因子Aと因子Bとは相関関係が小さい場合の概略図であり、この場合、相関係数rは略0となる。
なお、相関係数rは、積和Sab、偏差平方和Saaを用いて、下記に示される式により算出される。
Figure 0006182796
なお、積和Sab、偏差平方和Saaは、下記に示される。
Figure 0006182796
Figure 0006182796
肺がん患者の呼気中に含まれる2つの成分、例えば成分A及び成分Bの濃度に関して、rが1に近い組み合わせが存在する場合、成分Aが検出される場合、成分Bも検出される可能性が高い。このような成分の中で、さらに、正常者又は術後肺がん患者の呼気中に含まれる成分A及び成分Bのrが小さい場合、この成分A及び成分Bは、肺がんマーカーとして好ましく使用することができる。即ち、呼気中において、成分A及び成分Bが検出された場合、肺がんの疑いが高いことを意味する。
第2の実施形態及び第3の実施形態において、肺がんマーカー候補に挙げられ成分について、相関係数をまとめたものの一例を、表3乃至表5に示す。
Figure 0006182796
Figure 0006182796
Figure 0006182796
表3は、肺がん患者に関するデータであり、表4は、正常者に関するデータであり、表5は、術後肺がん患者のデータである。なお、表3乃至表5における、各列に示す成分は、各行に示す成分と同じ順番であるが、簡単のために番号で示している。また、表4及び表5における、空欄は、該当する成分いずれか一方又は両方が検出下限以下の濃度であることを意味する。
表3乃至表5のデータから、肺がん患者における相関係数rが高く、術後・正常者における相関係数rが低い成分の組み合わせについて抽出した。その結果、下記の5つの群に示す成分の組み合わせが得られた。
I群:Butane及びMethylcyclohexane
II群:Acetone、C及びC12
III群:Acetic acid(1)及びFuran
IV群:Acetic acid(1)及びPropanoic acid(2)
V群:Propanoic acid(1)、Acetoin、1−Methylstyrene及びNonanal
なお、これらの成分の中で、がん患者における相関係数rが0.60以上の組み合わせについては、表3において網掛けをして示している。これらの成分は、肺がん患者における相関係数rが0.60以上と高いが、表4及び表5に示されるように、術後・正常者における相関係数rが低い。そのため、これらの成分は、肺がんとの関連性が高いことを意味する。
以上第4の実施形態では、第2の実施形態及び第3の実施形態で選別された肺がんマーカーの候補の成分に関して、各々の成分の因果関係を評価した。その結果、上述の5つの群に示される成分が、肺がんマーカーとして有利に使用可能であることがわかった。
(第5の実施形態)
第4の実施形態で選別された肺がんマーカー成分に基づいた、本実施形態に係る呼気分析方法及び呼気分析システムについて、説明する。
本実施形態に係る新しい呼吸分析方法は、
Butane及びMethylcyclohexaneである第1の群、
Acetone、C及びC12から選択される2つ以上の成分である第2の群、
Acetic acid及びFuranである第3の群、
Acetic acid及びPropanoic acidである第4の群及び
Propanoic acid、Acetoin、1−Methylstyrene及びNonanalから選択される2つ以上の成分である第5の群、
から選択される少なくとも1つの群から選択される呼気成分の濃度を測定するステップと、
前記測定する工程で測定された前記呼気成分であって、同じ前記群に属する前記呼気成分のうち2つ以上の前記呼気成分が、予め設定された各々のしきい濃度より大きいか否かを決定するステップと、
を有する。
次に、このような呼吸分析方法を実施可能な、呼吸分析システムについて説明する。
図8に、本実施形態に係る呼気分析システムの一例の概略図を示す。
本実施形態に係る呼気分析システム100は、呼気成分濃縮部110と、呼気成分分離部120と、呼気成分検出部130と、判定部140と、判定表示部150とを有する。なお、各々の構成要素は、有線又は無線接続方法を含む、いかなる方法を介して各々が接続されている。
呼気成分濃縮部110は、呼気中の成分を濃縮する為の手段であり、例えばガス濃縮器等の公知の装置を使用することができる。
呼気成分分離部120は、濃縮された呼気成分を、前述のI群乃至IV群の少なくとも1つの群に含まれる成分に分離する手段である。また、呼気成分検出部130は、分離された各々の呼気成分を検出する手段である。呼気成分分離部120及び呼気成分検出部130は、例えばガスクロマトグラフ質量分析計等の公知の装置を使用することができる。
判定部140は、呼気成分検出部130で検出された呼気成分について、肺がんが疑わしいか否かを判定する手段である。判定部140は、例えば、コンピュータ等より構成され、呼気成分濃度値算出プログラム142、肺がん判定プログラム144等の、コンピュータに読み取り可能なプログラムを記憶する、例えばフレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、ハードディスク、フラッシュメモリ又はDVD等の図示しない記憶媒体を有する。
呼気成分濃度値算出プログラム142は、呼気成分検出部130で検出された成分について、呼気成分の濃度を算出するプログラムであり、例えばガスクロマトグラフ質量分析計に記憶された公知の算出プログラムを使用することができる。また、肺がん判定プログラム144は、算出された濃度値を、予め参照テーブル等に記憶された所定のしきい濃度と比較し、肺がんが疑わしいか否かを判定する。
本実施形態において、肺がんであるかどうかの判定について、上述のI群の成分であるButane及びMethylcyclohexaneを使用する場合を例に挙げて、説明する。Butaneに関する変数をaとし、Methylcyclohexaneに関する変数をaとする。
先ず、検出されたButaneの濃度について、しきい濃度以上の濃度であるかどうかを判定し、しきい濃度以上の濃度である場合、a=1を出力し、しきい濃度未満の濃度である場合、a=0を出力する。次に、検出されたMethylcyclohexaneの濃度について、しきい濃度以上の濃度であるかどうかを判定し、しきい濃度以上の濃度である場合、a=1を出力し、しきい濃度未満の濃度である場合、a=0を出力する。次に、出力されたaとaとをかけ合せた式a×aの出力が1である場合、肺がんの危険度が高いと判定し、出力が0である場合、肺がんの危険度が低いと判定する。
なお、上述では、I群乃至V群のうち、1つの群の成分を使用する場合について、説明したが、本発明はこの点において限定されない。I群乃至V群のうち2つ以上の群の成分を使用して肺がんの危険度を判定する構成であっても良い。
Butane、Methylcyclohexane 、Acetone、C、C12、Acetic acid、Furan、Propanoic acid、Acetoin、1−Methylstyrene、Nonanalに関する変数を、各々、a、 a、 a、 a、 a、 a、 a、 a、 a、 a10、 a11とする場合について、下記に説明する。
先ず、各々の成分について、検出された濃度がしきい濃度以上であるかどうかを判定し、しきい濃度以上の濃度である場合、ai(i=1乃至11)=1を出力し、ai(i=1乃至11)=0を出力する。そして、式(a×a)+(a×a+a×a+a×a)+(a×a)+(a×a)+(a×a+a×a10+a×a11+a×a10+a×a11+a10×a11)の出力が、1以上の場合、肺がんの危険度が高いと判定し、出力が0である場合、肺がんの危険度が低いと判定する。この場合、上述の式の出力の絶対値に応じて、肺がんの危険度にバイアスを有して判定しても良い。具体的には、肺がんの危険度がある前記式の出力1〜12に応じて、出力1が、肺がんの危険度が最も低く、出力12が、肺がんの危険度が最も高くなるように、判定する構成であっても良い。
判定表示部150は、判定部140からの判定結果や、検出された各成分の濃度を表示する手段であり、液晶モニタ等の公知の表示手段を使用することができる。また、スピーカ等の判定結果が音声で出力される表示手段や、プリンタ等の判定結果が印刷媒体を介して出力される構成であっても良い。
以上、本実施形態に係る呼吸分析システム及び呼吸分析方法は、肺がんの危険度を高精度で測定することが可能な呼吸分析システム及び呼吸分析方法である。
(第6の実施形態)
本実施形態に係る呼吸分析方法の効果を確認した実施形態について、説明する。
表6に、肺がん患者111名、正常者29名、術後肺がん患者44名における、前述のI群乃至V群に含まれる2つの成分がしきい濃度以上の濃度で検出された人数と、その割合についてまとめたものを示す。
Figure 0006182796
I群乃至V群の5つの群各々に含まれる成分における2つの成分の全ての組み合わせで、しきい濃度以上の濃度が検出された人数は、正常者は29名中0名である一方、肺がん患者が111名中18名で、検出割合は16.2%であった。また、I群のみを使用する場合、検出割合は0.9%であり、II群のみを使用する場合、検出割合は1.8%であり、III群のみを使用する場合、検出割合は0.9%であり、IV群のみを使用する場合、検出割合は7.2%であり、V群のみを使用する場合、検出割合は6.3%であった。
また、術後肺がん患者の検出割合は、正常者と肺がん患者との検出割合の間であった。術後肺がん患者は、完治した方もいれば、完治していない可能性のある方もいると考えられるため、この結果は妥当であると考えられる。即ち、本実施形態に係るI群乃至V群で示した成分を対象として、呼気分析することにより、肺がん患者の約2割を検出可能であることがわかった。また、正常者を肺がん患者と誤って判定する可能性が低いことがわかった。
なお、従来の胸部X線検診による肺がんの発見率は、0.07%程度と言われている。そのため、本実施形態に係る呼気分析法では、従来技術と比較して、肺がんに関する高い発見率を有することがわかった。また、I群乃至V群のうち1つの群のみの成分を使用した場合であっても、従来の肺がんの発見率よりも高いが、I群乃至V群のうち全ての群の成分を使用して呼気分析を行うことにより、肺がんをより高い確率で発見することができることがわかった。
なお、上記本実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
100 呼気分析システム
110 呼気成分濃縮部
120 呼気成分分離部
130 呼気成分検出部
140 判定部
150 判定表示部

Claims (14)

  1. Butane及びMethylcyclohexaneである第1の群、
    Acetone、C及びC12から選択される2つ以上の成分である第2の群、
    Acetic acid及びFuranである第3の群、
    Acetic acid及びPropanoic acidである第4の群及び
    Propanoic acid、Acetoin、1−Methylstyrene及びNonanalから選択される2つ以上の成分である第5の群、
    から選択される少なくとも1つの群から選択される呼気成分に基づいて、被験者が肺がんを患っている可能性があるか否かを判定する、判定部を有する、
    呼気分析システム。
  2. 前記呼気分析システムは、前記被験者の呼気中の前記呼気成分を検出すると共に、前記呼気成分の濃度を測定する呼気成分検出部を更に有し、
    前記判定部は、前記第1の群から選択される前記呼気成分に基づいて、被験者が肺がんを患っている可能性があるか否かを判定するものであり、
    前記判定部は、Butane及びMethylcyclohexaneに関する変数を、各々、a、aとし、
    Butaneの濃度が第1のしきい濃度以上の濃度である場合にa=1とし、Butaneの濃度が前記第1のしきい濃度未満の濃度である場合にa=0とし、
    Methylcyclohexaneの濃度が第2のしきい濃度以上の濃度である場合にa=1とし、Methylcyclohexaneの濃度が前記第2のしきい濃度未満の濃度である場合にa=0とし、
    ×a=1である場合に、肺がんを患っている可能性があると判定する、
    請求項1に記載の呼気分析システム。
  3. 前記呼気分析システムは、前記被験者の呼気中の前記呼気成分を検出すると共に、前記呼気成分の濃度を測定する呼気成分検出部を更に有し、
    前記判定部は、前記第2の群から選択される前記呼気成分に基づいて、被験者が肺がんを患っている可能性があるか否かを判定するものであり、
    前記判定部は、Acetone、C及びC12に関する変数を、各々、a、a、aとし、
    Acetoneの濃度が第3のしきい濃度以上の濃度である場合にa=1とし、Acetoneの濃度が前記第3のしきい濃度未満の濃度である場合にa=0とし、
    の濃度が第4のしきい濃度以上の濃度である場合にa=1とし、Cの濃度が前記第4のしきい濃度未満の濃度である場合にa=0とし、
    12の濃度が第5のしきい濃度以上の濃度である場合にa=1とし、C12の濃度が前記第5のしきい濃度未満の濃度である場合にa=0とし、
    ×a=1、a×a=1又はa×a=1である場合に、肺がんを患っている可能性があると判定する、
    請求項1に記載の呼気分析システム。
  4. 前記呼気分析システムは、前記被験者の呼気中の前記呼気成分を検出すると共に、前記呼気成分の濃度を測定する呼気成分検出部を更に有し、
    前記判定部は、前記第3の群から選択される前記呼気成分に基づいて、被験者が肺がんを患っている可能性があるか否かを判定するものであり、
    前記判定部は、Acetic acid及びFuranに関する変数を、各々、a、aとし、
    Acetic acidの濃度が第6のしきい濃度以上の濃度である場合にa=1とし、Acetic acidの濃度が前記第6のしきい濃度未満の濃度である場合にa=0とし、
    Furanの濃度が第7のしきい濃度以上である場合にa=1とし、Furanの濃度が前記第7のしきい濃度未満の濃度である場合にa=0とし、
    ×a=1である場合に、肺がんを患っている可能性があると判定する、
    請求項1に記載の呼気分析システム。
  5. 前記呼気分析システムは、前記被験者の呼気中の前記呼気成分を検出すると共に、前記呼気成分の濃度を測定する呼気成分検出部を更に有し、
    前記判定部は、前記第4の群から選択される前記呼気成分に基づいて、被験者が肺がんを患っている可能性があるか否かを判定するものであり、
    前記判定部は、Acetic acid及びPropanoic acidに関する変数を、各々、a、aとし、
    Acetic acidの濃度が第8のしきい濃度以上の濃度である場合にa=1とし、Acetic acidの濃度が第8のしきい濃度未満の濃度である場合にa=0とし、
    Propanoic acidの濃度が第9のしきい濃度以上の濃度である場合にa=1とし、Propanoic acidの濃度が前記第9のしきい濃度未満の濃度である場合にa=0とし、
    ×a=1である場合に、肺がんを患っている可能性があると判定する、
    請求項1に記載の呼気分析システム。
  6. 前記呼気分析システムは、前記被験者の呼気中の前記呼気成分を検出すると共に、前記呼気成分の濃度を測定する呼気成分検出部を更に有し、
    前記判定部は、前記第5の群から選択される前記呼気成分に基づいて、被験者が肺がんを患っている可能性があるか否かを判定するものであり、
    前記判定部は、Propanoic acid、Acetoin、1−Methylstyrene及びNonanalに関する変数を、各々、a10、a11、a12、a13とし、
    Propanoic acidの濃度が第10のしきい濃度以上の濃度である場合にa10=1とし、Propanoic acidの濃度が前記第10のしきい濃度未満の濃度である場合にa10=0とし、
    Acetoinの濃度が第11のしきい濃度以上の濃度である場合にa11=1とし、Acetoinの濃度が前記第11のしきい濃度未満の濃度である場合にa11=0とし、
    1−Methylstyreneの濃度が第12のしきい濃度以上の濃度である場合にa12=1とし、1−Methylstyreneの濃度が前記第12のしきい濃度未満の濃度である場合にa12=0とし、
    Nonanalの濃度が第13のしきい濃度以上の濃度である場合にa13=1とし、Nonanalの濃度が前記第13のしきい濃度未満の濃度である場合にa13=0とし、
    10×a11=1、a10×a12=1、a10×a13=1、a11×a12=1、a11×a13=1又はa12×a13=1である場合に、肺がんを患っている可能性があると判定する、
    請求項1に記載の呼気分析システム。
  7. 前記呼気分析システムは、前記被験者の呼気中の前記呼気成分を検出すると共に、前記呼気成分の濃度を測定する呼気成分検出部を更に有し、
    前記判定部は、前記第1の群から前記第5の群までの全ての群から選択される前記呼気成分に基づいて、被験者が肺がんを患っている可能性があるか否かを判定するものであり、
    前記判定部は、Butane、Methylcyclohexane、Acetone、C、C12、Acetic acid、Furan、Propanoic acid、Acetoin、1−Methylstyrene及びNonanalに関する変数を、各々、b、b、b、b、b、b、b、b、b、b10、b11とし、各々の前記呼気成分が、各々設定されるしきい濃度以上の濃度である場合に前記変数を1とし、前記しきい濃度未満の濃度である場合に前記変数を0とし、
    (b×b)+(b×b+b×b+b×b)+(b×b)+(b×b)+(b×b+b×b10+b×b11+b×b10+b×b11+b10×b11)が1以上である場合に、肺がんを患っている可能性があると判定する、
    請求項1に記載の呼気分析システム。
  8. 前記被験者の呼気を濃縮する、呼気成分濃縮部と、
    濃縮された前記被験者の呼気を、前記呼気成分に分離する、呼気成分分離部と、
    前記判定部による判定を表示する、判定表示部と、
    を更に有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の呼気分析システム。
  9. Butane及びMethylcyclohexaneを含む、呼気中の肺がんマーカー。
  10. Acetone、C及びC12から選択される2つ以上の成分を含む、呼気中の肺がんマーカー。
  11. Acetic acid及びFuranを含む、呼気中の肺がんマーカー。
  12. Acetic acid及びPropanoic acidを含む、呼気中の肺がんマーカー。
  13. Propanoic acid、Acetoin、1−Methylstyrene及びNonanalから選択される2つ以上の成分を含む、呼気中の肺がんマーカー。
  14. Butane及びMethylcyclohexaneである第1の群、
    Acetone、C及びC12から選択される2つ以上の成分である第2の群、
    Acetic acid及びFuranである第3の群、
    Acetic acid及びPropanoic acidである第4の群及び
    Propanoic acid、Acetoin、1−Methylstyrene及びNonanalから選択される2つ以上の成分である第5の群、
    から選択される少なくとも1つの群から選択される、肺がんマーカーである呼気成分の濃度を測定するステップと、
    前記測定する工程で測定された前記呼気成分であって、同じ前記群に属する前記呼気成分のうち2つ以上の前記呼気成分が、予め設定された各々のしきい濃度より大きいか否かを決定するステップと、
    を有する、呼気分析方法。
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