JP6180369B2 - トポロジ推定装置およびプログラム - Google Patents
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Description
(原則1)あるサブネットへの流入トラフィックの量と流出トラフィックの量は等しい。
(原則2)あるノードからのサブネットへの流入トラフィックは同一サブネットの異なるノードへ出ていく。
この2つの原則を利用し、サブネットを共有するノードをネットワークの中から全て求めることにより、トポロジを推定する。なお、ここでサブネットとは、複数のIFが接続された閉じたネットワークのことを意味する。以下、具体的に説明する。
(φ1〜φSの送信トラフィック量の合計)=(φ1〜φSの受信トラフィック量の合計)
… 判定式1
そのため、判定式1が成立した場合、(原則1)を満たしていると判定することができる。
(φ1の送信トラフィック量の合計)≦(φ2〜φSの受信トラフィック量の合計)
これは、ノードN2〜NSについても同様である。よって、(原則2)は、以下の判定式2として読み替えることができる。
(φiの送信トラフィック量の合計)≦(φiを除く、φ1〜φSの受信トラフィック量の合計)
[i=1,2,…,s]
… 判定式2
そのため、判定式2が成立した場合、(原則2)を満たしていると判定することができる。
(送信トラフィック量の合計)=(受信トラフィック量の合計)
10+7≠5+14
このように、ヘッダ部を含めて数える装置(ノードN2)とヘッダ部を含めて数えない装置(ノードN1)とが接続されているときは、常に一定の割合で送受信バイト量に差が生じるため(図2の符号210参照)、(判定式1)の条件を満たさない。このため、非特許文献1に記載のトポロジの推定手法では、ノードN1のIF「3」とノードN2のIF「1」とが、実際には接続関係にあるにもかかわらず、接続関係にはないと推定されてしまう。
それぞれ異なるサブネットを構成するIFである、IFaおよびIFbが接続関係にある場合、IFaから流出したフローは、IFbに流入するはずである。よって、原理的には、IFaの流出フローの流出量とIFbの流入フローの流入量とは一致する。しかし、フローを特定するためのフロー情報は、サンプリングによって収集されるため、IFaおよびIFbが接続関係にあっても、サンプリングから求めたIFaの流出フローの流出量と、サンプリングから求めたIFbの流入フローの流入量とが一致するとは限らない。
次に、本実施形態に係るトポロジ推定装置1の構成について具体的に説明する。
図3は、本実施形態に係るトポロジ推定装置1の構成例を示す機能ブロック図である。
このトポロジ推定装置1は、ネットワーク全体を管理するネットワーク管理装置やネットワークを構成する各ノード(装置)と接続されることにより、各ノードのIFに関する情報を取得し、ネットワークを構成するノード間のトポロジを推定する。具体的には、サブネットとして接続されるIFの組を特定する。そして、トポロジ推定装置1は、図3に示すように、処理部10と、入出力部20と、記憶部30(記憶手段)とを含んで構成される。
なお、ネットワーク管理装置は、ノード間のフローを監視する機能(NetFlowやsFlowなど)を備える。
ノードIF対応情報310は、各ノード(装置)がどのIFを備えているかを示す情報であり、各ノードの「ノード名」に対応付けて、IFの識別情報が格納される。図4に示すように、例えば、ノード「A」は、IFとして「IF_a1」,「IF_a2」等を備えている。
図5(a)は、各ノードのIF毎のフロー情報がIFフロー情報320として格納される例を示している。図5(a)に示すように、例えば、IF_a1のIFフロー情報320(320a1)として、所定の時刻(t1、・・・、t2)毎の、流出フローのフロー構成要素の値、および流入フローのフロー構成要素の値とが格納される。
具体的には、判定候補生成部12は、記憶部30から、各ノードのIF毎のIFフロー情報320とノードIF対応情報310とを取得する。このとき、判定候補生成部12は、記憶部30内の接続判定済フラグ325を参照し、フラグが「0」であるIFフロー情報320を取得する。
なお、このq(x)値332の情報は、一致度計算部13により格納される(詳細は後記)。xは、フロー構成要素の1つを示す。
具体的には、接続関係判定部14は、まず、記憶部30内の判定候補情報330(図6)を参照し、判定候補となるIFの組331のq(x)値332を取得する。また、接続関係判定部14は、記憶部30に記憶された許容誤差σ(不図示)を取得する。
そして、接続関係判定部14は、許容誤差σを用いた所定の関係式(後記)を満たす場合、判定候補として生成したそのIFの組が接続関係にあると判定し、そのIFの組で示されるIFの接続判定済フラグ325を「1」とする。また、接続関係判定部14は、そのIFの組を、記憶部30内のIF接続情報340(図7参照)に格納する。
なお、この記憶部30には、図示を省略しているが、許容誤差σも格納される。
あるノードに属するIF1から流出するフローと、別のノードに属するIF2に流入するフローとを用いて、IF1とIF2との間の接続関係を判定する例(つまり、k=2)について説明する。
トポロジ推定装置1は、IF1のIFフロー情報320を参照して、所定期間内にIF1から流出するフロー中に、特定のフロー構成要素(つまり、x)がどの程度検出されたかという情報を取得することができる。図8(a)には、IF1を出力とするフロー(流出フロー)の送信元MACアドレス(フロー構成要素の1つ)の分布の例が示されている。分布の横軸上に並んでいる「MAC1」〜「MAC19」は、送信元MACアドレスの識別子であり、ネットワーク上のノードに付与されたMACアドレスのいずれかに対応している。分布の縦軸には、「MAC1」〜「MAC19」が所定期間内(例えば、t1〜t2)に検出された回数を示す頻度が設定されている。
また、図8(b)には、IF2に入力するフロー(流入フロー)の送信元MACアドレスの分布の例が示されている。図8(b)の分布の横軸および縦軸は、図8(a)の分布の横軸および縦軸と同様である。
送信元MACアドレスの分布は、例えば、「0」または「1」を元(要素)とする2元集合で表現することができる。図9(a)のIF1を出力とするフローの分布は、図8(a)の分布と同じであるが、頻度が0である送信元MACアドレスに対しては、元「0」が割り当てられ、頻度が0より大きい送信元MACアドレスに対しては、元「1」が割り当てられている。
集合:IF1_out = (MAC1の元,MAC2の元,・・・,MAC19の元)
集合:IF2_in = (MAC1の元,MAC2の元,・・・,MAC19の元)
接続関係判定部14は、それぞれのIFが1つのIFの組に属するように、1つ1つのIFの接続関係を決定する。よって、1つのIFが2つ以上のIFの組に属するような決定はしない。例えば、IF_a1、IF_b1、IF_c1に対して、判定候補生成部12により(IF_a1、IF_b1)および(IF_a1、IF_c1)という2つのIFの組が判定候補として生成し、2つの判定候補の一致度q(x)はいずれも、許容誤差σを用いた関係式:1−q(x)≦σを満たしたとしても、接続関係判定部14は、(IF_a1、IF_b1)および(IF_a1、IF_c1)が同時に存在するような接続関係を決定することはない。
次に、本実施形態に係るトポロジ推定装置1のトポロジ推定処理の流れについて説明する。
図10は、本実施形態に係るトポロジ推定装置1のトポロジ推定処理の流れを示すフローチャートである。なお、ここでは、推定対象となるIFの組の初期値としてk=2が、予め判定候補生成部12に設定されているものとする。
具体的には、判定候補生成部12は、接続判定済フラグ325が「0」のIFフロー情報320を抽出し、抽出したIFフロー情報320の数(つまり、推定対象のIFの数)を「n」個とする。そして、判定候補生成部12は、推定対象となるIFの数「n」からk個(初期値は、k=2)のIFの組となる組み合わせを全て生成する(ステップS2)。そして、判定候補生成部12は、生成したIFの組を、判定候補として判定候補情報330(図6参照)に格納する。
また、最適化問題を解くことにより、サブネットを構成するIFがどのIFの組に属しているかを最終的に決定することができる。
一致度q(x)のとり得る値の範囲は0〜1に限定されず、1以上、または負値をとる場合にも本発明を適用することができる。
また、本実施形態で説明したソフトウェアをハードウェアとして実現することもでき、ハードウェアをソフトウェアとして実現することもできる。
その他、ハードウェア、ソフトウェア、フローチャートなどについて、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
10 処理部
11 情報入力部
12 判定候補生成部(判定候補生成手段)
13 一致度計算部(一致度計算手段)
14 接続関係判定部(接続関係判定手段)
15 最適化問題処理部
16 情報出力部
20 入出力部
30 記憶部(記憶手段)
310 ノードIF対応情報
320 IFフロー情報
325 接続判定済フラグ
330 判定候補情報
340 IF接続情報
Claims (3)
- ネットワークを構成する複数の装置の接続関係を推定するトポロジ推定装置であって、
前記装置が備えるIF(Interface)それぞれにて流入および流出するフローを特定するためのフロー構成要素の情報が当該IF毎に格納されるIFフロー情報、を記憶する記憶部と、
前記IF毎のIFフロー情報を参照し、サブネットを構成するIFの数であるk個(k≧2)のIFの組の全ての組み合わせを、接続関係の判定候補として生成する判定候補生成部と、
前記生成した判定候補となるIFの組それぞれについて、前記IF毎のIFフロー情報を参照し、前記判定候補となるIFの組を構成する各IFにて、流入するフローと流出するフローとの間の前記フロー構成要素の出現頻度の一致度を算出する一致度計算部と、
前記算出された一致度が、接続関係があると判定するための許容誤差の範囲内にある場合、前記判定候補となるIFの組を構成するIF間に接続関係があると判定する接続関係判定部と、
を備えることを特徴とするトポロジ推定装置。 - 前記接続関係判定部によって接続関係があると判定されたIFの組が2以上あって、前記2以上のIFの組に属しているIFが存在する場合、当該IFを含む組を対象にした最適化問題を解くことにより接続関係を決定する最適化問題処理部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のトポロジ推定装置。 - ネットワークを構成する複数の装置の接続関係を推定するトポロジ推定装置としてコンピュータを、
前記装置が備えるIF(Interface)それぞれにて流入および流出するフローを特定するためのフロー構成要素の情報が当該IF毎に格納されるIFフロー情報、を記憶する記憶手段、
前記IF毎のIFフロー情報を参照し、サブネットを構成するIFの数であるk個(k≧2)のIFの組の全ての組み合わせを、接続関係の判定候補として生成する判定候補生成手段、
前記生成した判定候補となるIFの組それぞれについて、前記IF毎のIFフロー情報を参照し、前記判定候補となるIFの組を構成する各IFにて、流入するフローと流出するフローとの間の前記フロー構成要素の出現頻度の一致度を算出する一致度計算手段、
前記算出された一致度が、接続関係があると判定するための許容誤差の範囲内にある場合、前記判定候補となるIFの組を構成するIF間に接続関係があると判定する接続関係判定手段、
として機能させるためのトポロジ推定プログラム。
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JP2014111638A JP6180369B2 (ja) | 2014-05-29 | 2014-05-29 | トポロジ推定装置およびプログラム |
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JP2015226280A JP2015226280A (ja) | 2015-12-14 |
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