以下、本実施の一形態を図面に基づいて説明する。実施形態では、電子レシート管理サーバを電子レシート処理装置として説明する。この実施形態の説明によって、本発明が限定されるものではない。
なお、明細書中の「レシート」とは印字部で印字された紙レシートを指す。明細書中の「電子レシート」とは決済情報(商品名、価格、精算金額などを含む)を電子化したレシートである。電子レシートには、電子レシート管理サーバで保管する形式および電子レシートサーバで保管する形式が含まれる。
また、明細書中の「レシートデータ」とは印字部で印字する基礎となるデータであり、かつ電子レシートの基礎となるデータである。詳細は後述する。
なお、電子レシートは、顧客が自身の買い物の内容を確認するために用いるものである。つまり電子レシートは、電子レシート処理装置から顧客の携帯端末へ送信する、又は顧客が携帯端末からネットワークを介して電子レシート処理装置の電子レシートを参照するものである。ここで、電子レシートの生成又は、携帯端末への送信又は、顧客が参照することは、電子レシートを発行することに含まれる。
図1は、実施形態にかかる電子レシートシステムの構成全体を示す構成図である。図1に示すように、電子レシートシステムは、POS(Point of Sales)端末1と、ストアサーバ2と、電子レシートサーバ3と、電子レシート管理サーバ4(電子レシート処理装置)と、携帯端末7とを含む。
POS端末1とストアサーバ2とは、店舗P1内に設けられる。POS端末1とストアサーバ2とは、LAN(Local Area Network)等の店舗内ネットワークN1を介して通信可能に接続される。また、POS端末1及びストアサーバ2は、店舗内ネットワークN1に接続されたルータ等のネットワーク機器(図示せず)を介して、店舗P1と本部P2とを繋ぐネットワークN2に接続することが可能である。ここで、ネットワークN2は、例えば、インターネットやVPN(Virtual Private Network)等の専用線である。
POS端末1は、決済処理等の商品販売データ処理を実行する商品販売データ処理装置である。POS端末1は、取引毎に、決済対象の商品の取引内容を含むレシートデータを生成し、当該レシートデータを後述する印字部20で印字することでレシートを発行する。また、POS端末1は、レシートデータのデータ形式を変換した電子レシートを、ネットワークN2を介して電子レシートサーバ3に出力(以下送信という)する。電子レシートサーバ3へ電子レシートを送信することを、電子レシートを発行することとして説明する。電子レシートの送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。
ストアサーバ2は、POS端末1で行われる商品販売データ処理等の管理を統括的に行う。例えば、ストアサーバ2は、POS端末1の商品販売データ処理で生成された商品販売データを記憶・管理したり、商品販売データ処理に用いる商品データファイル等を記憶・管理する。
なお、店舗P1に配置されるPOS端末1の個数は特に問わず、複数台であってもよい。また、本実施形態では、POS端末1が電子レシートを送信する構成を説明する。これに限らず、POS端末1で生成されたレシートデータを、ストアサーバ2や図示しない変換装置がデータ形式を変換することで、電子レシートを生成し、その後電子レシートサーバ3に送信する構成としてもよい。
電子レシートサーバ3は、店舗またはチェーン店舗(以下、店舗という)を運営する企業の本部P2に設けられており、店舗を運営する企業毎の電子レシートを管理する企業用のレシート管理サーバとして機能する。電子レシートサーバ3は、例えば、店舗を運営する企業の売上管理、売上分析、在庫管理などの機能を有する。
また、電子レシートサーバ3は、POS端末1から送信された電子レシートを、ネットワークN2を介して受信する。また、電子レシートサーバ3は、受信した電子レシートを、本部P2と電子レシートセンターP3とを繋ぐネットワークN3を介して、電子レシート管理サーバ4に送信する。
ここで、ネットワークN3は、例えば、インターネットやVPN等の専用線である。また、電子レシートの送信方法は特に問わず、HTTPやHTTPS等の汎用プロトコルを用いてもよい。
電子レシート管理サーバ4は、電子レシートセンターP3に設けられる。電子レシートセンターP3は、例えば、電子レシートサーバ3で電子レシートを管理する企業以外の第三者機関である。なお、電子レシートサーバ3についても第三者機関等が管理してもよい。
電子レシート管理サーバ4は、店舗を運営する各種企業の電子レシートを一括に管理する顧客用電子レシート管理サーバとして機能する。電子レシート管理サーバ4は、後述する手順等により会員登録を行い、受取先特定情報である会員コードを取得した顧客(会員)の氏名や会員コード、電子レシートの送信先となる携帯端末7の送信先情報(例えばメールアドレス)等の会員データを、データベースDBに保持された会員マスタに会員コード毎に記憶・管理する。なお、電子レシート管理サーバ4とは別に、会員データの記憶・管理を行う会員管理サーバ等を設ける構成としてもよい。受取先特定情報として会員コードを例に説明するが、受取先特定情報は、携帯電話の電話番号または、メールアドレスなど、電子レシートの受取先が特定できる情報であればよい。
また、電子レシート管理サーバ4は、電子レシートサーバ3から送信された電子レシートを、ネットワークN3を介して受信し、この電子レシートを、データベースDBに保持された後述する電子レシート記憶部442(記憶部)に、会員コード毎に記憶・管理する。より詳細には、電子レシートは、商品の取引内容(商品販売データ)の他、会員コード等の要素を含み、対応する会員の会員コードと対応付けて管理される。
また、電子レシート管理サーバ4は、データベースDBに電子レシートを記憶すると、この電子レシートの会員コードに対応付けされた受取先情報を参照することで、受取先(携帯端末7)を特定する。そして、電子レシート管理サーバ4は、後述するネットワークN5を介して、データベースDBに記憶した電子レシートをその受取先に送信する。
また、電子レシート管理サーバ4は、後述するネットワークN5を介して接続される携帯端末7や会員コードから、会員コードを指定する電子レシート照会を受け付けると、当該会員コードに対応する電子レシートをデータベースDBから抽出し、携帯端末7に送信する。
携帯端末7は、本システムの利用者(顧客)が使用する、例えばスマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ等の端末装置である。携帯端末7は、ネットワークN5上で提供される各種情報を閲覧するためのWebブラウザ等のアプリケーションを実装する。なお、携帯端末7に代えて、PC等の端末装置を適用してもよい。
携帯端末7は、ネットワークN5を介して電子レシート管理サーバ4にアクセスすることで、本システムへの会員登録を行う。ここで、ネットワークN5は、インターネットや、各種公衆網である。
携帯端末7は、会員の会員コードをバーコードや二次元コード等のコードシンボルとして表示部73(図7参照)に表示する。顧客は、店舗P1における取引決済時に店員に対してコードシンボルが表示された携帯端末7を提示する。あるいは、顧客は、会員登録に伴って発行された、バーコードや二次元コード等のコードシンボルの形式で会員コードが印字された会員カードを提示する。店員は、会員カードに印字されたコードシンボル、あるいは携帯端末7に表示されたコードシンボルをPOS端末1に接続された例えばスキャナで構成されたコード読取部21(図2参照)で読み取る。これにより、POS端末1における商品販売データ処理にともない生成されるレシートデータに対して顧客の会員コードを対応付けることが可能になっている。
また、携帯端末7は、POS端末1での決済(取引)後、電子レシート管理サーバ4から送信される当該取引の電子レシートを、ネットワークN5を介して受信する。また、携帯端末7は、会員コードと取引日を指定する電子レシート照会情報を、ネットワークN5を介して電子レシート管理サーバ4に送信することで、当該会員の電子レシートを電子レシート管理サーバ4から受信する。また、携帯端末7は、受信した電子レシートを、後述する表示部73に表示する。
係る構成の電子レシートシステムにおいては、店舗P1のPOS端末1で商品販売データ処理が行なわれて生成された取引(決済)の内容(商品名、価格、精算金額を含む)を示す電子レシートが、電子レシートサーバ3を介して電子レシート管理サーバ4に伝送され、Web上に公開される。したがって、Webブラウザを実装してなる携帯端末7は、URL(Uniform Resource Locator)を指定することにより、Web上に公開された電子レシートを携帯端末7にダウンロードしてWebブラウザで閲覧することができる。なお、携帯端末7に電子レシートを閲覧するためのアプリケーションをインストールして閲覧するようにしてもよい。
メーカーサーバ8は、メーカーP4に備えられている。メーカーP4は、店舗P1で販売される商品を製造している。メーカーサーバ8は、電子レシート管理サーバ4から、電子レシートを、ネットワークN5を介して受信する。
次に、本実施形態の電子レシートシステムを構築する主要な装置の構成について説明する。
まず、商品販売データ処理装置として機能するPOS端末1の構成を、図2のブロック図を用いて説明する。図2において、POS端末1は、各種演算やPOS端末1の各部を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)11、各種プログラムやデータを記憶するROM(Read Only Memory)12、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM(Random Access Memory)13、各種プログラムを記憶する記憶部14等を備えており、CPU11、ROM12、RAM13、記憶部14は、互いにデータバス15を介して接続されている。CPU11とROM12とRAM13が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU11がROM12や記憶部14に記憶されRAM13に展開された制御プログラム141に従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
また、データバス15には、操作部17、店員用表示部18、顧客用表示部19、印字部20、コード読取部21が、コントローラ16を介して接続されている。操作部17は、数字を置数するテンキーや各種ファンクションキー等の他、締めキー171、実行キー172、返品キー173を備えている。
締めキー171は、顧客との取引を終了するときに操作するキーである。実行キー172は、返品処理を実行するためのキーである。返品キー173は、顧客が購入した商品のすべてまたは一部について取引終了後に返品する際、POS端末1において返品処理を開始するときに操作するキーである。
記憶部14は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置である。記憶部14は、制御プログラム141の他、商品マスタ142とデータ記憶部143を備えている。商品マスタ142は、商品を特定するJAN(Japan Article Number)コードに対応して、商品情報(商品名情報、価格情報、商品の属性情報等)を記憶している。商品マスタ142は、ストアサーバ2に記憶されている商品マスタをコピーしたものである。
データ記憶部143は、自己のPOS端末1を他のPOS端末1と識別するためのPOS番号、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、業種・業態コード、当該POS端末1が設置される店舗P1を示す店舗コード等を記憶する。データ記憶部143は、さらに会員コード、商品コード、取引番号を記憶する。ここで、業種・業態コードは、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店、薬局、レストラン、飲食店などとして、店舗の業種・業態を区別するコード(分類コード)である。なお、このような業種・業態は、ユーザの好みによって任意に変更可能である。また、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、業種・業態コードについては、電子レシートサーバ3に登録されていてもよい。
店員用表示部18は、店員に向けて設置されており、例えば液晶ディスプレイ等であり、販売登録された商品の商品名、価格、決済が宣言された一取引の合計金額、釣銭額等の各種情報を表示する。顧客用表示部19は、顧客に向けて設置されており、例えば液晶ディスプレイ等であり、販売登録された商品の商品名、価格、決済が宣言された一取引の合計金額、釣銭額等の各種情報を表示する。商品販売処理に関する各種情報を表示する。
印字部20は、レシートやジャーナル等の印字を行う装置である。
コード読取部21は、例えばバーコードや二次元コード等のコードシンボルを光学的に読み取るスキャナ装置である。コード読取部21は、例えば、商品に付されたコードシンボルや、会員カードに印字されたコードシンボルや携帯端末7に表示されたコードシンボル等を読み取る。制御部100は、読み取った当該コードシンボルに保持された情報を入力する。なお、商品に付されたコードシンボルには、その商品を特定するための商品コード等が保持されているとする。また、携帯端末7に表示されるコードシンボルには、受取先を特定するための会員コード(顧客コード)等が保持されているとする。なお、会員コードは、会員カードや携帯端末7に磁気的あるいは電気的に記憶されていてもよい。この場合、記憶されている会員コードを、専用の読取装置で読み取る。制御部100は、読み取った会員コードを入力する。
制御部100は、データバス15に接続された通信I/F22を介して、ネットワークN2に接続することが可能となっている。また、制御部100は、データバス15を介して、記憶部14に接続されている。
次に、企業用のレシート管理サーバとして機能する電子レシートサーバ3の構成を、図3のブロック図を用いて説明する。電子レシートサーバ3は、各種演算や電子レシートサーバ3の各部を統括的に制御する制御部31を備えている。制御部31は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
制御部31は、バス34に接続された通信I/F32を介して、ネットワークN2やネットワークN3に接続することが可能となっている。また、制御部31は、バス34を介して記憶部33に接続されている。
記憶部33は、店舗を運営する企業毎の電子レシートを電子レシート記憶部33aに記憶する。電子レシート記憶部33aに記憶する電子レシートは、会員コード、企業コード(店舗を運営する企業の識別コード)、店舗コード、POS端末1のPOS番号、取引番号、商品情報、商品販売データ(商品名、価格、精算金額を含む)などを含んでいる。
また、記憶部33は、電子レシートを電子レシート記憶部33aに記憶したり、電子レシート管理サーバ4に送信するための制御プログラム33bを記憶する。
次に、顧客用レシート管理サーバとして機能する電子レシート管理サーバ4の構成を、図4のブロック図を用いて説明する。図4において、電子レシート管理サーバ4は、制御主体となるCPU41、各種プログラムを記憶するROM42、各種データを展開するRAM43、各種プログラムを記憶する記憶部44等を備えており、CPU41、ROM42、RAM43、記憶部44は、互いにデータバス45を介して接続されている。CPU41とROM42とRAM43が、制御部400(修正部)を構成する。すなわち、制御部400は、CPU41がROM42や記憶部44に記憶されRAM43に展開された制御プログラム441に従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。RAM43は返品データを記憶する返品データ部431を有している。
また、データバス45には、操作部47と表示部48が、コントローラ46を介して接続されている。操作部47は、数字を置数するテンキーや各種ファンクションキー等を備えている。表示部48は、電子レシート管理サーバ4が実行する電子レシートの制御に係る各種情報を表示する。
制御部400は、データバス45に接続された通信I/F49(第1の取得部、第2の取得部、出力部)を介して、ネットワークN3及びネットワークN5に接続することが可能となっている。また、制御部400は、データバス45を介して、記憶部44に接続されている。
記憶部44は、会員マスタを記憶・管理するための会員マスタ管理部(図示せず)の他、店舗を運営する各種企業の電子レシートを一括に記憶するための電子レシート記憶部442を備えている。より詳細には、電子レシート記憶部442は、店舗を運営する各種企業の電子レシートを会員コード毎に管理する。したがって、電子レシート記憶部442内は店舗を運営する企業を識別する企業コードごとに区切られている。なお、企業コードごとに区切られた領域をさらに店舗コードごと区切っても良い。
また、記憶部44には、携帯端末7に表示する電子レシートの背景情報を記憶する背景記憶部443を備えている。この背景記憶部443には、携帯端末7に表示する背景としての図柄や写真や透かし文字等の背景情報が記憶されている。この背景情報を電子レシートに付加することで、携帯端末7に表示される電子レシートの背景を変更することができる。
電子レシート記憶部442に記憶する電子レシートは、企業コードごとに存在する。会員コード、POS端末1のPOS番号、取引番号、商品販売データ(商品名、価格、精算金額を含む)などを含んでいる。なお店舗コードを含めるようにしても良い。精算金額とは例えば、小計金額である。しかし支払金額又は、税金を含めた合計金額であってもよい。
次に、電子レシート記憶部442について詳細に説明する。電子レシート記憶部442は、会員コード毎に、決済した取引に係る情報を記憶している。具体的には、図5において、電子レシート記憶部442は、会員コード部442a、取引番号部442b、店舗名ロゴ部442c、電話番号部442d、住所部442e、日付部442f、担当者部442g、コード部442h、商品名部442j、価格部442k、返品フラグ部442m、小計金額部442n、税額部442p、合計金額部442q、を備えている。この明細書では、コード部hにJANコードが記憶されることとして説明する。日本以外の国の場合は、その国の商品に使用されているコードを記憶する。
会員コード部442aは、会員を特定する会員コードが記憶される。取引番号部442bは、会員コードで特定される会員が取引をした取引番号が記憶される。取引番号とは、取引を特定するための番号であり、レシート番号ともいう。図5の例では、取引番号部442b1の取引番号「0103」と取引番号部442b2の取引番号「0104」の2つの取引番号の取引が記憶されている。
店舗名ロゴ部442cは、取引を行った店舗のロゴを記憶する。電話番号部442dは、取引を行った店舗の電話番号を記憶する。住所部442eは、取引を行った店舗の住所を記憶する。日付部442fは、取引を行った日付(決済日)を記憶する。担当者部442gは、取引を行った担当者名を記憶する。
JANコード部442hは、当該取引において購入した商品を特定するJANコードを記憶する。例えば13桁のJANコードは、2桁の国コード、5桁のメーカーコード、5桁の商品コード、1桁のチェックデジットからなる。商品名部442jは、当該取引において購入した商品の商品名を記憶する。価格部442kは、当該取引において購入した商品の価格を記憶する。
返品フラグ部442mは、商品が返品処理されたか否かを示す返品フラグを記憶する。返品フラグ部442mに返品フラグ「1」が記憶されている商品は返品処理がされたことを示す(識別情報)。返品フラグ部442mに返品フラグ「0」が記憶されている商品は返品処理がされていないことを示す。図5の例の場合、商品A、商品C、商品D、商品Eは、返品フラグ部442mの返品フラグが「0」であるため、返品処理がされていない。一方、商品Bは、返品フラグ部442mの返品フラグが「1」であるため、POS端末1において返品処理が実行されている。
小計金額部442nは、取引において購入した商品の金額を合計した小計金額を記憶する。税額部442pは、小計金額に対する消費税額を記憶する。図5の例の場合、税額は内税である。合計金額部442qは、小計金額と税額に基づいて計算された合計金額を記憶する。図5の例の場合、内税方式を採用しているため、小計金額と合計金額とは同一金額となる。
なお、図5の例では、一つの会員コードについて説明したが、実際には、電子レシート記憶部442は、複数の会員コードを記憶しており、各会員コードに関連付けて、一つまたは複数の取引が記憶される。
図6は、RAM43における返品データを記憶する返品データ部431を示すメモリマップである。返品データ部431は、返品コマンド部4311、会員コード部4312、取引番号部4313、商品コード部4314を備えている。
返品コマンド部4311は、POS端末1で返品処理が実行されたことを示す返品コマンド(返品処理情報)を記憶する。会員コード部4312は、返品処理を実行した会員を特定する会員コードを記憶する。取引番号部4313は、返品処理を実行した取引を特定する取引番号を記憶する。商品コード部4314は、返品処理を実行した商品を特定する商品コードを記憶する。なお図示しないが、企業コードも記憶する。
次に、携帯端末7の構成を、図7のブロック図を用いて説明する。図7に示すように、携帯端末7は、各種演算や携帯端末7の各部を統括的に制御する制御部71を備えている。制御部71は、CPU、各種プログラムやデータを記憶するROM、各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶するRAM、現在の日時を計時するRTC部等によって構成されるコンピュータである。
操作部72は、バス76を介して表示部73に接続されている。操作部72は、顧客(会員)が操作入力を行うための各種の操作キーや、ポインティングデバイスを有している。表示部73は、例えば液晶ディスプレイ等であり、電子レシート等の各種情報を表示する。なお、表示部73をタッチパネル構成としてもよく、この場合、タッチパネルは操作部72として機能する。
また、制御部71は、バス76を介して通信I/F74に接続されており、この通信I/F74を介してネットワークN5に接続することが可能となっている。なお、通信I/F74を介して、店舗内ネットワークN1に接続可能な構成としてもよい。
また、制御部71は、バス76を介して、記憶部75に接続されている。記憶部75は、Web上に公開されている各種情報(コンテンツ)を閲覧するためのWebブラウザの他、電子レシート管理サーバ4から電子レシートを受け取って閲覧するための電子レシート対応プログラム75aを記憶する。
次に、本実施形態のシステムを構成する各部の制御処理について説明する。
まず、POS端末1の制御部100が、制御プログラム141に従って動作することにより実行される電子レシートの生成処理および送信処理の流れを、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
図8に示すように、POS端末1の制御部100は、コード読取部21によってコードシンボルが読取られたか否かを判断する(ステップS11)。コードシンボルが読取られたと判断した場合は(ステップS11のYes)、制御部100は、読取られたコードシンボルが商品コードであるか否かを判断する(ステップS12)。商品コードは、国を表すコードや商品を表すコード等からなり、制御部100は、このコード体系から商品コードであるか否かを判断する(ステップS12)。
読取られたコードシンボルが商品コードであると判断した場合は(ステップS12のYes)、制御部100は、読取ったコードシンボルに含まれる商品コードに対応して、商品マスタ142から商品情報を読み出して、データ記憶部143に記憶する(ステップS13)。商品マスタ142に該当する商品情報が存在しない場合、制御部100は、ストアサーバ2に記憶された商品マスタ(図示せず)から、当該商品の商品情報を取得する。なお、ステップS13において、制御部100は、最初からストアサーバ2の商品マスタから商品情報を取得してもよい。そして制御部100は、ステップS11に戻って待機する。
また、読取られたコードシンボルが商品コードではないと判断した場合は(ステップS12のNo)、次に制御部100は、読取られたコードシンボルが会員コードであるか否かを判断する(ステップS14)。会員コードであると判断した場合は(ステップS14のYes)、制御部100は、当該会員コードをデータ記憶部143に記憶する(ステップS15)。そして制御部100は、ステップS11に戻って待機する。なお、会員コードではないと判断した場合は(ステップS14のNo)、制御部100は、ステップS11に戻って待機する。
一方、ステップS11において、コードシンボルが読取られていないと判断した場合は(ステップS11のNo)、制御部100は、操作部17の締めキー171が操作されたか否かを判断する(ステップS21)。締めキー171が操作されたと判断した場合は(ステップS21のYes)、制御部100は、当該取引が成立したとして、取引番号を発生する(ステップS22)。そして制御部100は、発生した取引番号と取引の合計金額等に基づいて決済処理を実行する(ステップS23)。
次に制御部100は、決済処理した取引情報に基づいて、当該取引に係るレシートデータを生成する(ステップS24)。レシートデータとは、購入した商品の商品名、価格等の商品情報と、合計金額、釣銭額等の決済情報等である。このレシートデータに、JANコードは含まれない。
次に制御部100は、データ記憶部143に会員コードが記憶されているか判断する(ステップS25)。記憶されていないと判断した場合は(ステップS25のNo)、制御部100は、生成したJANコードを含まないレシートデータに基づいて、印字部20を制御してロール状のレシート用紙に印字して、レシートを発行する(ステップS29)。そして制御部100は、処理を終了する。
また、会員コードが記憶されていると判断した場合は(ステップS25のYes)、制御部100は、生成したレシートデータに含まれる商品情報に基づいて、商品マスタ142から当該商品のJANコードを読み出す(ステップS26)。そして制御部100は、ステップS24で生成したレシートデータにJANコードを付加し、電子レシートを生成する(ステップS27)。実施形態における電子レシートは、企業コード、店舗コードに加え、会員コード、取引番号、JANコード等、図5で例示した項目(442a〜442q)を含むデータである。そして制御部100は、生成した電子レシートを企業コードによって特定される電子レシートサーバ3に送信する(ステップS28)。そして制御部100は、処理を終了する。
また、ステップS21において、締めキー171の操作ではないと判断した場合は(ステップS21のNo)、制御部100は、返品キー173が操作されたか否かを判断する(ステップS31)。返品キー173が操作されたと判断した場合は(ステップS31のYes)、制御部100は、操作部17あるいはコード読取部21から取引番号が入力されたか否かを判断する(ステップS32)。入力されたと判断した場合は(ステップS32のYes)、制御部100は、入力された取引番号をデータ記憶部143に記憶する(ステップS33)。そして制御部100は、ステップS32に戻って待機する。
一方、取引番号が入力されていないと判断した場合は(ステップS32のNo)、次に制御部100は、コード読取部21から会員コードが入力されたか否かを判断する(ステップS34)。入力されたと判断した場合は(ステップS34のYes)、制御部100は、入力された会員コードをデータ記憶部143に記憶する(ステップS35)。そして制御部100は、ステップS32に戻って待機する。
一方、会員コードが入力されていないと判断した場合は(ステップS34のNo)、次に制御部100は、コード読取部21から商品コードが入力されたか否かを判断する(ステップS36)。入力されたと判断した場合は(ステップS36のYes)、制御部100は、入力された商品コードをデータ記憶部143に記憶する(ステップS37)。そして制御部100は、ステップS32に戻って待機する。
一方、商品コードが入力されていないと判断した場合は(ステップS36のNo)、制御部100は、実行キー172が操作されたか否かを判断する(ステップS38)。実行キー172は、返品処理を実行する際に操作する。
実行キー172が操作されたと判断した場合は(ステップS38のYes)、制御部100は、返品処理を実行する条件を満たしているか否かを判断する(ステップS39)。データ記憶部143に、取引番号と会員コードの少なくとも一方と返品する商品の商品コードが記憶されている場合は、制御部100は、返品処理を実行する条件を満たしていると判断する。
返品処理を実行する条件を満たしていると判断した場合(ステップS39のYes)、制御部100は、データ記憶部143に記憶されている取引番号と会員コードの少なくとも一方と商品コードに基づいて返品処理を実行する(ステップS40)。返品処理とは、POS端末1やストアサーバ2に記憶されている売上データから返品された商品の売上データを削除してメモリを更新する処理をいう。
そして制御部100は、取引番号と会員コードの少なくとも一方と商品コード、および
返品処理を実行したことを示す返品コマンド、および企業コードを、企業コードによって特定される電子レシートサーバ3に送信する(ステップS41)。この返品コマンドが修正要求データである。
なお、ステップS38において、実行キー172が操作されていないと判断した場合(ステップS38のNo)、およびステップS39において、返品処理を実行する条件を満たしていないと判断した場合は(ステップS39のNo)、制御部100は、ステップS32に戻って待機する。また、ステップS31において、返品キー173が操作されていないと判断した場合は(ステップS31のNo)、制御部100は、ステップS11に戻って待機する。
次に、電子レシートサーバ3の制御部31が、制御プログラム33bに従って動作することにより実行される電子レシート管理処理の流れを、図9に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
電子レシートサーバ3の制御部31は、POS端末1から送信された電子レシートデータを通信I/F32を介して受信したか否かを判断する(ステップS51)。受信したと判断した場合(ステップS51のYes)、制御部31は、記憶部33の電子レシート記憶部33aに企業毎の電子レシートとして記憶する(ステップS52)。電子レシート記憶部33aは、店舗コードごとに領域が分かれている記憶部である。つまり、店舗コードごとに設けられた領域へ、受信した電子レシートを保管する。そして、制御部31は、ステップS51に戻って待機する。
また、電子レシートを通信I/F32を介して受信していないと判断した場合は(ステップS51のNo)、次に制御部31は、POS端末1から返品コマンドを含む返品データを受信したか否かを判断する(ステップS53)。受信したと判断した場合は(ステップS53のYes)、制御部31は、記憶部33の電子レシート記憶部33aに、受信した返品データ(取引番号と会員コードの少なくとも一方、返品する商品の商品コード、返品コマンド)を記憶する(ステップS54)。
また、POS端末1から返品コマンドを受信していないと判断した場合は(ステップS53のNo)、制御部31は、電子レシート管理サーバ4に送信するタイミングであるか否かを判断する(ステップS55)。制御部31は、電子レシート記憶部33aに記憶して管理されている電子レシートまたは返品データを、所定のタイミングで電子レシート管理サーバ4に送信する。電子レシート管理サーバ4に送信するタイミングであると判断した場合は(ステップS55のYes)、制御部31は、電子レシート記憶部33aに記憶して管理されている電子レシートまたは返品データを、電子レシート管理サーバ4に送信する(ステップS56)。ここで送信する電子レシートは、企業コードに加え、会員コード、取引番号、JANコード等、図5で例示した項目(442a〜442q)を含むデータである。また返品データには、企業コードを付加して送信する。なお、電子レシート管理サーバ4に送信するタイミングではないと判断した場合は(ステップS55のNo)、制御部31は、ステップS51に戻って待機する。
次に、電子レシート管理サーバ4の制御部400が、制御プログラム441に従って動作することにより実行される電子レシート管理処理の流れを、図10の機能ブロック図と図11に示すフローチャートを参照して説明する。
図10に示すように、電子レシート管理サーバ4で実行される制御プログラム441は、記憶部である記憶手段401、第1の取得部である第1の取得手段402、第2の取得部である第2の取得手段403、修正部である修正手段404、出力部である出力手段405、判断部である判断手段406を含むモジュールとなっている。実際のハードウェアとしては、制御部400のCPU41が、記憶部44から制御プログラム441を読み出して実行することにより、記憶手段401、第1の所得手段402、第2の取得手段403、修正手段404、出力手段405、判断手段406が実行される。
記憶手段401は、受取先特定情報に対応して精算金額を有する電子レシートを記憶する機能を有する。
第1の取得手段402は、外部装置(POS端末1)から電子レシートの修正要求データを取得する機能を有する。
第2の取得手段403は、受取先特定情報とともに照会要求データを取得する機能を有する。
修正手段404は、第1の取得手段402が修正要求データを取得した場合、記憶手段401の電子レシートの精算金額を修正する機能を有する。
出力手段405は、第2の取得手段403が取得した受取先特定情報の電子レシートが修正手段404により修正されている場合は、修正された精算金額を含む電子レシートを出力する機能を有する。
判断手段406は、修正要求データが取引番号を含むか又は受取先特定情報を含むかを判断する機能を有する。
図11において、電子レシート管理サーバ4の制御部400は、POS端末1が生成した電子レシートを電子レシートサーバ3から受信したか否かを判断する(ステップS61)。受信したと判断した場合は(ステップS61のYes)、制御部400(記憶手段401)は、受信した電子レシートに含まれる企業コードを参照し、電子レシート記憶部442の該当する企業コードの領域へ電子レシートを記憶する。その場合、会員コードに関連付けて、受信した電子レシートを電子レシート記憶部442に記憶する(ステップS62)。そして制御部400は、処理を終了する。
また、電子レシートを電子レシートサーバ3から受信していないと判断した場合は(ステップS61のNo)、制御部400(第1の取得手段402)は、POS端末1から送信された返品コマンドを含む返品データを、電子レシートサーバ3から受信したか否かを判断する(ステップS71)。受信したと判断した場合は(ステップS71のYes)、制御部400は、受信した返品データを返品データ部431に記憶する(ステップS72)。具体的に制御部400は、返品コマンドを返品コマンド部4311に記憶する。また制御部400は、返品データに会員コードが含まれている場合は会員コード部4312に記憶する。また制御部400は、返品データに取引番号が含まれている場合は取引番号部4313に記憶する。また制御部400は、返品された商品の商品コードを商品コード部4314に記憶する。
次に制御部400(判断手段406)は、返品データ部431の取引番号部4313に取引番号が記憶されているか否か、また会員コード部4312に会員コードが記憶されているか、すなわち、受信した返品データに取引番号が含まれているか否か、また、会員コードが含まれているか否かを判断する(ステップS73)。取引番号が含まれていると判断した場合は(ステップS73のYes)、制御部400は、該当する取引番号の電子レシートを電子レシート記憶部442から読み出す(ステップS74)。そして制御部400は、読み出した電子レシートについて、商品コード部4314に記憶されている商品コードに対応して返品フラグ部442mの返品フラグを「1」にセットする(ステップS76)。
そして制御部400は、読み出した電子レシートについて、小計金額部442nの小計金額の金額と合計金額部442qの合計金額から返品処理を実行した商品の価格を減額して新たな小計金額と合計金額を算出し、また、返品処理を実行した商品の価格に基づいて税額部442pの税額から新たな税額を算出する(ステップS77)。そして制御部400(修正手段404)は、新たに算出した小計金額・税額・合計金額を、小計金額部442nと税額部442pと合計金額部442qに記憶し、電子レシートを更新する(ステップS78)。電子レシートをこれにより顧客へ修正した電子レシートを提供することできる。
また、ステップS73において、受信した返品データに取引番号が含まれておらず会員コードが含まれていると判断した場合は(ステップS73のNo)、制御部400は、電子レシート記憶部442の受信した企業コードに該当する領域の会員コード部4312に記憶されている会員コードに基づいて、当該会員コードに関連付けられた電子レシートのうち、商品コード部4314に記憶されている返品した商品の商品コードが含まれている電子レシートであって、かつ日付(決済日)が直近の電子レシートを読み出す(ステップS75)。そして読み出した電子レシートに対し、ステップS76〜ステップS78の処
理を実行する。
これにより、顧客の返品の際に、取引番号が明確でない場合であっても、企業コード、商品コードから電子レシートを修正することができる。顧客へ修正した電子レシートを提供することができる。
また、ステップS71において、電子レシートサーバ3から返品データを受信していないと判断した場合は(ステップS71のNo)、制御部400(第2の取得手段403)は、携帯端末7から電子レシートの照会があったか否かを判断する(ステップS81)。携帯端末7からは、会員コードと日にちに基づいて照会がある。この照会が照会要求データである。
照会があったと判断した場合は(ステップS81のYes)、制御部400は、照会があった日にちの電子レシートの返品フラグ部442mに、返品フラグ「1」が含まれているか否かを判断する(ステップS82)。含まれていないと判断した場合は(ステップS82のNo)、制御部400は、電子レシート記憶部442から該当する取引番号の電子レシートから必要な情報を読み出して、携帯端末7の表示部73で視認可能な電子レシートを生成する(ステップS83)。
また、ステップS82において、返品フラグ「1」が含まれていると判断した場合は(ステップS82のYes)、制御部400は、返品フラグが「1」である商品の商品情報に対し、取消線742(図14を参照)を表示させる取消線情報を付加して電子レシートを生成する(ステップS86)。
そして、制御部400は、電子レシートに、付加情報である背景情報を背景記憶部443から読み出して付加する(ステップS84)。そして制御部400(出力手段405)は、携帯端末7に対して通信I/F49を介して電子レシートを送信する(ステップS90)。送信する電子レシートは電子レシート記憶部442に記憶されている情報のすべてでなくてもよい。例えば、商品名、価格、小計、税額、合計金額だけを送信する。
なお、電子レシートに付加する背景情報は必要に応じて変更することができる。例えば、携帯端末7が電子レシートを表示したタイミングで、販売促進用として使用される音楽を流してもよい。
また、背景情報としての透かし文字、または図柄またはコンテンツ等を合わせて付加することもできる。
また、ステップS81において、携帯端末7から電子レシートの照会ではないと判
断した場合は(ステップS81のNo)、制御部400は、所定のタイミングとなったか否かを判断する(ステップS101)。電子レシート管理サーバ4は、収集した電子レシートを、メーカーサーバ8に一定時刻毎に送信している。各メーカーは、受信した電子レシートに基づいて、商品の売上傾向等を分析する。所定のタイミングとは、電子レシート管理サーバ4が、収集した電子レシートをメーカーサーバ8に対して送信する予め定められた所定の時刻をいう。
所定のタイミングであると判断した場合(ステップS101のYes)、制御部400は、メーカー別に、電子レシート記憶部442に記憶された電子レシートを各メーカーに送信する(ステップS102)。
次に、携帯端末7の制御処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。制御部71は、電子レシートを受信するための照会ボタン(図示せず)が操作されたか否かを判断する(ステップS111)。操作されたと判断した場合は(ステップS111のYes)、制御部71は、電子レシート管理サーバ4に対し、電子レシートを受信するための照会情報を送信する(ステップS112)。そして制御部71は、ステップS111に戻って待機する。
また、照会ボタンが操作されていないと判断した場合は(ステップS111のNo)、制御部71は、電子レシート管理サーバ4から、ステップS85の処理に伴う電子レシート情報を受信したか否かを判断する(ステップS113)。受信したと判断した場合は、制御部71は、受信した電子レシートを表示部73に表示する(ステップS114)。そして制御部71は、ステップS111に戻って待機する。
電子レシートを受信した携帯端末7は、電子レシート対応プログラム75aが稼動
することで表示部73に電子レシートを表示する。
また、ステップS113において、電子レシートを受信していないと判断した場合は(ステップS113のNo)、制御部71はステップS111に戻って待機する。
このような実施形態では、レシートデータから電子レシートを生成する際に、JANコードを付加して生成して送信する。このため、電子レシートをメーカーサーバ8に送信する際、JANコードを付加した電子レシートを送信するので、メーカーP4は、送信された電子レシートに基づいて商品を特定することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、コード読取部21を用いて会員コード等を入力する形態としたが、これに限らず、他の手法を用いて会員コード等を入力してもよい。具体的には、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信部をPOS端末1及び携帯端末7が備えることで、近距離無線通信により会員コード等を送受信可能な構成としてもよい。この場合、携帯端末7は、会員コード等を記憶部75や図示しないICタグ等に保持するものとする。
また、上記実施形態では、POS端末1が携帯端末7から会員コード等を入力する形態としたが、これに限らず、ICカードや磁気カード等の会員コードを保持することが可能な媒体(会員カード)から入力してもよい。なお、ICカードを用いる場合には、POS端末1は、ICカードリーダライタ等の読取/書込部を備えるものとする。また、磁気カードを用いる場合には、POS端末1は、磁気カードのカードリーダ/カードライタ等を備えるものとする。
また、上記実施形態では、本部P2に電子レシートサーバ3を設ける形態としたが、これに限らず、店舗P1内に、当該店舗用の電子レシートサーバ3を設ける形態としてもよい。この場合、POS端末1は、自店舗の店舗内ネットワークN1に接続された電子レシートサーバ3に電子レシートを送信し、電子レシートサーバ3は、店舗内ネットワークN1及びネットワークN2を介して電子レシート管理サーバ4に電子レシートを送信する。
また、上記実施形態では、POS端末1で生成された電子レシートを、電子レシートサーバ3を介して電子レシート管理サーバ4に送信する形態としたが、これに限らず、POS端末1からネットワークN3を介して電子レシート管理サーバ4にアクセスすることで、電子レシート管理サーバ4に電子レシートを直接送信する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、電子レシート管理サーバ4が返品フラグを記憶する形態としたが、電子レシートを管理している装置であれば、どこの装置で返品フラグを管理してもよい。
また、上記実施形態では、携帯端末7は、電子レシート管理サーバ4から電子レシートを受信する形態としたが、これに限らず、POS端末1から電子レシートを直接受信する形態としてもよい。この場合、POS端末1は、店舗内ネットワークN1や図示しない近距離無線通信部を介して接続された携帯端末7に対し、生成した電子レシートを出力する。
また、上記実施形態では、商品データファイルをPOS端末1が記憶する形態としたが、これに限らず、ストアサーバ2が、POS端末1から参照可能に商品データファイルを記憶する形態としてもよい。
また、実施形態では、商品特定情報としてJANコードを用いて説明したが、これに限らず、商品を特定できるコードや情報であればよい。
なお、実施形態の商品販売データ処理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態の商品販売データ処理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態の商品販売データ処理装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、実施形態の商品販売データ処理装置で実行されるプログラムを、ROM42等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
また、POS端末を説明したが、セルフチェックアウトシステムに適用しても良い。
なお、実施形態では、顧客が購入した商品の一部を返品することを例に説明したが、すべての商品を返品する場合にも適用できる。その場合は、S39の条件は、データ記憶部143に取引番号が記憶されていることである。
電子レシート管理サーバ4は、取引番号を取引番号部4313に記憶する。返品データ部431に取引番号だけが記憶されている場合は、該当する取引番号の商品すべての返品フラグを「1」とする。さらには小計金額、税額、合計金額を「0」とする。このようにすることで対応可能である。
また精算後の返品について説明したが、精算後の商品の交換の場合にも適用することができる。返品フラグを交換フラグとして、交換した商品を新たに追加記憶することで対応できる。