以下、本発明に係る情報管理システムを具体化した一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで、本発明に係る情報管理システムは、複数人(例えば3人)のユーザの位置情報をサーバ側で管理するとともに管理するユーザの位置情報を各ユーザに提供することによって、ユーザ間においてユーザの位置情報を共有させるシステムである。特に以下の実施例では、情報管理システムを、待ち合わせを行う複数人のユーザからなるグループに対して、グループに属する各ユーザの現在位置や待ち合わせ場所に関する情報を管理するシステムとして適用した例について説明する。
先ず、本実施形態に係る情報管理システム1の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る情報管理システム1を示した概略構成図である。図2は本実施形態に係る情報管理システム1の構成を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報管理システム1は、情報管理サーバ2を備えた情報管理センタ3と、待ち合わせを行う複数のユーザ4がそれぞれ携帯する移動情報端末5と、ユーザ4が乗車する車両6に搭載された車載情報端末7と、から基本的に構成されている。尚、移動情報端末5としては例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末等がある。また、車載情報端末7としては例えばナビゲーション装置等がある。また、ユーザ4は車両6に乗車している状態であっても良いし、車両6に乗車していない状態であっても良い。また、待ち合わせを行うユーザ4の数は3人に限定されることなく、2人や4人以上であっても良い。また、情報管理サーバ2と移動情報端末5は通信ネットワーク網8を介して互いに電子データを送受信可能に構成されている。一方、車載情報端末7は、情報管理サーバ2へ接続する為の通信手段を有していないが、Bluetooth(登録商標)による無線通信機能を備える。そして、移動情報端末5においても同じBluetoothによる無線通信機能を備えており、通信可能範囲内にある移動情報端末5と車載情報端末7は通信ネットワーク網8を介さずに、直接に電子データを送受信可能に構成されている。特に本実施形態では、車両6にユーザ4が乗車した場合に、乗車したユーザ4が携帯する移動情報端末5と該車両6に搭載された車載情報端末7との間で通信が行われる。
ここで、情報管理センタ3は、待ち合わせを行うグループ内の各ユーザ4の状況(現在位置等)を管理するとともに、グループに含まれる各ユーザ4に対して待ち合わせに必要な情報(待ち合わせ場所、待ち合わせ相手の位置、待ち合わせ場所までの経路等)を配信する待ち合わせの支援センタである。尚、待ち合わせ場所までの経路については情報管理センタ3から配信せずに、各移動情報端末5や車載情報端末7においてユーザ4の現在位置と待ち合わせ場所から探索させる構成としても良い。
一方、移動情報端末5は、情報管理センタ3に登録されたユーザ4が携帯し、GPS等の移動情報端末5の現在位置を特定する為の機能やナビ機能を備えた情報端末が用いられ、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末等が該当する。
ここで、ナビ機能では、サーバから取得したりメモリに格納された地図データに基づいてユーザ4の現在位置周辺の地図画像を表示したり、表示された地図画像中においてユーザ4の現在位置を表示したり、設定された目的地までの経路の探索及び案内を行うことが可能である。特に、本実施形態に係る移動情報端末5は、後述するように情報管理センタ3から受信した待ち合わせ場所や待ち合わせ相手の位置に関する情報についても案内する。尚、上記ナビ機能の全てを移動情報端末5が備えている必要はなく、例えば、少なくとも待ち合わせ場所やユーザの現在位置を地図画像上で表示する機能を有していれば本願発明を構成することが可能である。
また、移動情報端末5は、後述の送受信回路部(RF)10を介して通信ネットワーク網8に接続され、情報管理センタ3の情報管理サーバ2と双方向通信可能に構成されている。尚、移動情報端末5では特定の操作を行うことによって、情報管理サーバ2との接続を開始(ログイン)したり、接続を解除(ログオフ)することが可能である。更に、移動情報端末5は、後述の無線通信機器11を介してBluetoothにより車載情報端末7と双方向通信可能に構成されている。また、移動情報端末5や車載情報端末7の詳細については後述する。
また、通信ネットワーク網8は全国各地に配置された多数の基地局と、各基地局を管理及び制御する通信会社とを含み、基地局及び通信会社を有線(光ファイバー、ISDN等)又は無線で互いに接続することにより構成されている。
ここで、基地局は移動情報端末5との通信をするトランシーバー(送受信機)とアンテナを有する。そして、基地局は通信会社の間で無線通信を行う一方、通信ネットワーク網8の末端となり、基地局の電波が届く範囲(セル)にある移動情報端末5の通信を情報管理センタ3との間で中継する役割を持つ。
続いて、情報管理システム1を構成する情報管理センタ3が備える情報管理サーバ2の構成について図2を用いてより詳細に説明する。情報管理サーバ2は、図2に示すように情報管理ECU12と、情報管理ECU12に接続された情報記録手段としての登録情報DB13と、地図情報DB14と、待ち合わせ管理情報DB15と、センタ通信装置16とを備える。
情報管理ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)12は、情報管理サーバ2の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラムのほか、後述の位置情報管理プログラム(図5、図6参照)や通信切断処理プログラム(図11参照)等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。尚、情報管理ECU12は、処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、位置情報受信手段は、移動情報端末5から送信されたユーザ位置情報を受信する。位置記憶手段は、位置情報受信手段により受信したユーザ位置情報を、該ユーザ位置情報を受信してから所定時間経過するまで待ち合わせ管理情報DB15に記憶する。情報削除手段は、移動情報端末5において情報管理サーバ2との接続を解除する操作があった場合に、待ち合わせ管理情報DB15に記憶されたユーザ位置情報の内、該移動情報端末5から受信したユーザ位置情報を待ち合わせ管理情報DB15から削除する。位置情報配信手段は、待ち合わせ管理情報DB15に記憶されているユーザ位置情報を、ユーザが携帯する移動情報端末5へと配信する。待ち合わせ管理手段は、ユーザと待ち合わせを行う相手を管理する。
また、登録情報DB13は、ユーザ4に関する登録情報を記憶した記憶手段である。尚、登録情報DB13に記憶される登録情報としては、ユーザ4の登録ID、氏名、住所、携帯する移動情報端末5の識別番号や通信アドレス等がある。従って、情報管理サーバ2は登録情報DB13に記憶された情報を参照することによって、特定の移動情報端末5に対して情報を送信できる。また、情報を受信した場合に送信元の移動情報端末5を特定することが可能となる。
また、地図情報DB14は、地図データが記憶される記憶手段である。また、地図データは、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等から構成される。
また、待ち合わせ管理情報DB15は、現在設定されているユーザ4の待ち合わせ場所を管理する待ち合わせ場所情報17やユーザ4の現在位置を管理する位置管理情報18を記憶する記憶手段である。ここで、待ち合わせ場所情報17は、ユーザ4によって設定された現在の待ち合わせ場所を特定する情報(例えば、施設ID、施設名称、位置座標等)である。尚、基本的に待ち合わせ場所は、ユーザ4が待ち合わせを希望する際に移動情報端末5において特定される。但し、待ち合わせ場所は一旦設定された後においてもユーザ4による移動情報端末5の操作によって適宜変更することが可能である。一方、位置管理情報18は、ユーザ4の現在位置を特定する情報である。本実施形態に係る情報管理システム1では、所定時間(例えば60sec)毎に各ユーザ4から情報管理センタ3へと登録IDと移動情報端末5のGPSにより検出したユーザ4の現在位置座標に関する情報が送信される。そして、情報管理サーバ2は各ユーザ4から送信された情報に基づいて、待ち合わせ管理情報DB15に記憶された位置管理情報18を順次更新する。更に、位置管理情報18として待ち合わせ管理情報DB15に一旦記憶されたユーザの位置情報は、更新されない場合でも所定の保管期間(例えば15分)が過ぎるまで削除されることなく保管されるが、後述のようにユーザが移動情報端末5において情報管理サーバ2との通信を意図的に切断する為のログオフ操作を行った場合には、該当するユーザ4の位置情報が待ち合わせ管理情報DB15から削除される。尚、位置管理情報18は移動情報端末5との通信が可能な状態において常に更新する構成としても良いし、後述の位置情報管理プログラム(図5、図6参照)が実行されている間のみ更新する構成としても良い。そして、情報管理サーバ2は待ち合わせ管理情報DB15を参照することによって、現在設定されている待ち合わせ場所やユーザ4の現在位置を常に管理することが可能となる。
一方、センタ通信装置16は移動情報端末5と通信ネットワーク網8を介して通信を行う為の通信装置である。
次に、ユーザ4が携帯する移動情報端末5の概略構成について図3を用いて説明する。図3は本実施形態に係る移動情報端末5の制御系を模式的に示すブロック図である。
図3に示すように移動情報端末5はデータバスBUSに、CPU31と、移動情報端末5を所持するユーザ4に関するユーザ情報(ユーザID、氏名等)や地図情報等が記憶されたメモリ32と、通信ネットワーク網8の基地局との間で信号の送受信を行う送受信回路部(RF)10と、Bluetooth等による無線通信を行う為の無線通信機器11と、送受信回路部10において受信したRF(Radio Frequency)信号をベースバンド信号に変換するとともにベースバンド信号をRF信号に変換するベースバンド処理部34と、マイクロホン35及びスピーカ36等とのインターフェイスである入出力部37と、液晶表示パネル等で構成されたディスプレイ38と、タッチパネルやキーボード等から構成される入力操作部39と、GPS40とが接続されることにより構成されている。
ここで、移動情報端末5に内蔵されるCPU31は、メモリ32に格納されている動作プログラムに従って種々の動作を実行する移動情報端末5の制御手段であり、メモリ32とともに移動情報端末ECU41を構成する。また、移動情報端末ECU41の各種処理内容は必要に応じてディスプレイ38に表示される。尚、移動情報端末ECU41は、処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、ユーザ位置検出手段は、ユーザの位置を検出する。位置情報送信手段は、ユーザ位置検出手段によって検出されたユーザの位置を特定するユーザ位置情報を情報管理サーバ2へと送信する。ユーザ位置案内手段は、情報管理サーバ2から配信されたユーザ位置情報に基づいて、ユーザの位置を案内する。
また、メモリ32は移動情報端末5を所持するユーザ4に関するユーザ情報(ユーザID、氏名等)や地図情報の他、後述の位置情報管理プログラム(図5、図6参照)や通信切断処理プログラム(図11参照)等が記憶された記憶媒体である。尚、地図情報はメモリ32に記憶せずに情報管理サーバ2やその他のサーバから通信により取得する構成としても良い。また、メモリ32は、ハードディスク、メモリーカード、CDやDVD等の光ディスク等により構成しても良い。
また、メモリ32には、情報管理サーバ2から受信した他ユーザの現在位置や待ち合わせ場所に関する情報についても記憶される。尚、情報管理サーバ2は、ユーザ4から待ち合わせ希望の意思表示があった場合に、待ち合わせを行うグループに含まれる各ユーザ4に対して待ち合わせに必要な情報(待ち合わせ相手の位置情報や待ち合わせ場所等)を配信する。
また、ディスプレイ38は、筐体の一面に配設されており、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等が用いられる。そして、入力操作部39による入力内容やインターネットサイト等の各種情報が表示される。また、ナビ機能の実行時においては、道路を含む地図画像、交通情報、出発地から目的地までの走行予定経路、走行予定経路に沿った案内情報等についても表示される。更に、本実施形態ではユーザ4が待ち合わせ希望の意思表示を行った後に、待ち合わせ場所、自ユーザの現在位置、待ち合わせ相手となる他ユーザの現在位置等が表示される(図7、図9参照)。但し、自ユーザが車両6に乗車し、且つ車載情報端末7への自ユーザの操作を制限する条件(例えば、サイドブレーキがオフ、又は車速が一定速度(例えば10km/h)以上)を満たした場合については、ディスプレイ38による案内が制限される。
また、入力操作部39は、ディスプレイ38の前面に設けられたタッチパネルや筐体に配置されたハードボタン等によって構成されている。そして、移動情報端末ECU41は、タッチパネルやハードボタンの押下等により出力される電気信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。また、本実施形態では、情報管理サーバ2との接続を開始(ログイン)する際、及び接続を解除(ログオフ)する際に操作される。更に、ログインした待ち合わせを希望するユーザが、待ち合わせの希望に関する情報(例えば待ち合わせ場所や待ち合わせ時刻等)を入力する為に操作される。尚、入力操作部39は、番号/文字入力キー、表示された内容を選択するためのカーソルを動かすカーソルキー、選択を確定する決定キー等の各種キー等により構成することもできる。
また、GPS40は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することにより、移動情報端末5(即ちユーザ4)の現在位置及び現在時刻を検出可能とする。
次に、ユーザ4が乗車する車両6に搭載された車載情報端末7の概略構成について図4を用いて説明する。図4は本実施形態に係る車載情報端末7を示したブロック図である。
図4に示すように本実施形態に係る車載情報端末7は、車載情報端末7が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部51と、各種のデータが記録されたデータ記録部52と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行う車載情報端末ECU53と、ユーザからの操作を受け付ける操作部54と、ユーザに対して車両周辺の地図や施設の関する施設情報を表示する液晶ディスプレイ55と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ56と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ57と、Bluetooth等による無線通信を行う為の通信モジュール58と、から構成されている。
以下に、車載情報端末7を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部51は、GPS61、車速センサ62、ステアリングセンサ63、ジャイロセンサ64等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ62は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号を車載情報端末ECU53に出力する。そして、車載情報端末ECU53は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサを車載情報端末7が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみを車載情報端末7が備える構成としても良い。
また、データ記録部52は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB65や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部52をハードディスクの代わりにメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクにより構成しても良い。また、地図情報DB65は外部のサーバに格納させ、車載情報端末7が通信により取得する構成としても良い。
ここで、地図情報DB65は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
一方、車載情報端末ECU53は、車載情報端末7の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU71、並びにCPU71が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM72、制御用のプログラム等が記録されたROM73、ROM73から読み出したプログラムや移動情報端末5から受信した他ユーザの現在位置等を記憶するフラッシュメモリ74等の内部記憶装置を備えている。
操作部54は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、車載情報端末ECU53は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部54は液晶ディスプレイ55の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。また、マイクと音声認識装置によって構成することもできる。
また、液晶ディスプレイ55には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、出発地から目的地までの走行予定経路、走行予定経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。特に、本実施形態では車両6に乗車するユーザ4が他ユーザとの待ち合わせを行っている状態では、基本的に待ち合わせ場所が目的地として設定されることとなる。その結果、待ち合わせ場所、自ユーザの現在位置、待ち合わせ相手となる他ユーザの現在位置、自ユーザの現在位置から待ち合わせ場所までの経路等が表示されることとなる(図8、図10参照)。
また、スピーカ56は、車載情報端末ECU53からの指示に基づいて案内経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
また、DVDドライブ57は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB65の更新等が行われる。
また、通信モジュール58は、Bluetooth等による無線通信によって移動情報端末5と通信を行う為の通信装置である。
続いて、前記構成を有する情報管理システム1を構成する情報管理サーバ2、移動情報端末5及び車載情報端末7において実行する位置情報管理プログラムについて図5及び図6に基づき説明する。図5及び図6は本実施形態に係る位置情報管理プログラムのフローチャートである。ここで、位置情報管理プログラムは、待ち合わせを希望するユーザ4の移動情報端末5において所定の操作が行われた場合に実行され、待ち合わせを行う各ユーザ4の位置情報を管理するとともに、待ち合わせに必要な情報を、待ち合わせを行う各ユーザ4へ提供するプログラムである。尚、以下の図5、図6及び図11にフローチャートで示されるプログラムは、情報管理サーバ2や移動情報端末5が備えるRAMやROM等に記憶されており、CPU21又はCPU31により実行される。尚、以下の説明では位置情報管理プログラムが実行される対象となる移動情報端末5を携帯するユーザを自ユーザといい、自ユーザ以外の待ち合わせを行うユーザを他ユーザという。
先ず、移動情報端末5において実行される位置情報管理プログラムについて説明する。ステップ(以下、Sと略記する)1において移動情報端末5のCPU31は、移動情報端末5において所定のアプリケーションプログラムを起動させ、アプリケーションプログラム上で待ち合わせの希望に関する情報(以下、待ち合わせ希望情報という)を自ユーザの操作に基づいて入力する。尚、待ち合わせ希望情報は、“合言葉”と“待ち合わせ場所”をそれぞれ特定する情報を含む。ここで、“合言葉”は後述のように待ち合わせを行うユーザを情報管理サーバ2側で特定する為の識別情報となる。また、“待ち合わせ場所”の特定は施設名を入力することにより行っても良いし、地図上で待ち合わせ場所とする地点を指定することにより行っても良い。また、待ち合わせ希望情報として“待ち合わせ時刻”についても入力する構成としても良い。
次に、S2においてCPU31は、前記S1で入力された待ち合わせ希望情報を、送信者である自ユーザを特定する情報(ユーザID等)を含めて情報管理サーバ2へと送信する。尚、上記S1及びS2は、待ち合わせを行う複数人のユーザ4の内、いずれか一のユーザ4の移動情報端末5でのみ行われ、他のユーザ4の移動情報端末5ではS3以降の処理のみが行われる。そして、以下の説明では待ち合わせを行う複数人のユーザ4の内、前記S1及びS2の処理を行った移動情報端末5を携帯するユーザ(即ち、待ち合わせを発案したユーザ)を発案ユーザと称し、該発案ユーザの携帯する移動情報端末5を主情報端末と称する。
続いて、S3においてCPU31は、移動情報端末5において所定のアプリケーションプログラムを起動させ、アプリケーションプログラム上で“合言葉”を入力する。尚、前記S3で入力対象となる“合言葉”は、前記S1で待ち合わせ希望情報として入力された“合言葉”である。即ち、前記S1で待ち合わせ希望情報として入力された“合言葉”を、正しく入力できたユーザが待ち合わせを行うユーザとして特定されることとなる。
次に、S4においてCPU31は、前記S3で入力された“合言葉”を、送信者である自ユーザを特定する情報(ユーザID等)を含めて情報管理センタ3へと送信する。
その後、S5においてCPU31は、情報管理サーバ2から送信された待ち合わせ場所を特定する情報(施設名、位置座標等)を受信する。また、待ち合わせ場所を特定する情報としては、待ち合わせを発案した発案ユーザを特定するユーザIDも含まれる。尚、前記S5において情報管理センタ3から送信される待ち合わせ場所は、基本的に前記S1で待ち合わせ希望情報として入力された“待ち合わせ場所”であるが、入力された待ち合わせ場所が不適切であると情報管理サーバ2が判断した場合には、情報管理サーバ2において待ち合わせ場所を新たに設定しても良い。また、ユーザに待ち合わせ場所を入力させず、待ち合わせを行うユーザの現在位置等から情報管理サーバ2が適当な待ち合わせ場所を設定する構成としても良い。尚、S5以降の処理は、前記S1で待ち合わせ希望情報として入力された“合言葉”を、前記S3で正しく入力し、且つ送信した移動情報端末5でのみ行われる。
そして、S6においてCPU31は、前記S5で受信した待ち合わせ場所を特定する情報に基づいて、現在設定されている待ち合わせ場所を案内する。例えば、地図上に待ち合わせ場所を特定するアイコン等を表示したり、待ち合わせ場所となる施設名を表示することにより行う。
続いて、S7においてCPU31は、情報管理サーバ2から送信された位置情報要求を受信する。尚、位置情報要求は、待ち合わせを行うユーザの現在位置を要求する信号である。
次に、S8においてCPU31は、GPS40の検出結果に基づいて移動情報端末5の現在位置を取得する。尚、現在位置の取得にはGPS40以外に、移動情報端末5が備える他のセンサ(例えば、ジャイロセンサ等)の検出結果を用いても良い。
その後、S9においてCPU31は、移動情報端末5が情報管理サーバ2と接続され、通信可能な状態にあるか否かを判定する。尚、移動情報端末5と情報管理サーバ2との接続は、移動情報端末5の入力操作部39において所定のログイン操作が行われた場合に開始される。尚、自ユーザが特に発案ユーザである場合には、前記S1で待ち合わせ希望情報を入力する際にログイン操作についても行われる。一方、自ユーザが発案ユーザ以外である場合には、前記S3で合言葉を入力する際にログイン操作が行われる。そして、移動情報端末5と情報管理サーバ2との接続は、一旦開始されると基本的に後述のS16で待ち合わせが完了したと判定されるまで、又はユーザが意図的に情報管理サーバ2との接続を解除するログオフ操作が行われるまで継続する。但し、通信障害が生じたり、自ユーザが建物内やトンネル内等の電波の届きにくいエリアに一時的に進入した場合等において、ユーザが意図せずに一時的に通信が切断される場合もある。
そして、現時点で移動情報端末5が情報管理サーバ2と接続されていると判定された場合(S9:YES)には、S10へと移行する。それに対して、何らかの原因により移動情報端末5と情報管理サーバ2との通信が切断状態にあると判定された場合(S9:NO)には、図6のS16へと移行する。
S10においてCPU31は、前記S8で取得した移動情報端末5の現在位置の情報を情報管理サーバ2へと送信する。そして、移動情報端末5から現在位置の情報を取得した情報管理サーバ2は、後述のように待ち合わせ管理情報DB15の位置管理情報18を更新する。具体的には、各移動情報端末5から送信された移動情報端末5の現在位置を、該移動情報端末5を携帯するユーザの現在位置として特定し、ユーザの位置情報として待ち合わせ管理情報DB15に記憶する。更に、後述のように待ち合わせ管理情報DB15に記憶されたユーザの位置情報は、移動情報端末5においてログオフ等の特殊な操作が行われない限りは基本的に受信してから所定の保管期間(例えば15分)が経過するまで保管され、保管期間が経過した後に削除される。また、保管期間が経過する前に同一の移動情報端末5から新たにユーザの現在位置の情報を受信した場合には、過去に受信した情報から新たに受信したユーザの現在位置の情報へとユーザの位置情報が更新される(尚、更新された場合は、保管期間は更新後から再度カウントされることとなる)。その結果、情報管理サーバ2は待ち合わせを行う全てのユーザの現在位置を管理することが可能となる。
尚、本実施形態では、前記S7において情報管理サーバ2から送信された位置情報要求に応じる形で、移動情報端末5の現在位置の情報を情報管理サーバ2へと送信する構成としているが、位置情報要求の有無に関わらず定期的に移動情報端末5の現在位置の情報を情報管理サーバ2へと送信する構成としても良い。
続いて、S11においてCPU31は、情報管理サーバ2から送信された待ち合わせを行うグループに含まれる全ユーザの位置情報を受信する。尚、前記S11で受信するユーザの位置情報は、情報管理サーバ2が現時点で管理する最新の位置情報である。即ち、前記S11で受信するユーザの位置情報は、基本的に各ユーザの現在位置となるが、情報管理サーバ2との通信が何らかの理由(例えば通信障害等)で行われていないユーザについては、位置情報の更新が行われないので現在のユーザの位置ではなく過去のユーザの位置を特定する位置情報となる場合がある。更に、通信が行われていない期間が特に長いユーザについては、ユーザの位置情報が待ち合わせ管理情報DB15から削除されることとなるので、前記S11で位置情報を取得することができない。また、後述のように意図的に情報管理サーバ2との接続を解除するログオフ操作を行ったユーザについても、ユーザの位置情報が待ち合わせ管理情報DB15から削除されることとなる(図11参照)ので、同じく前記S11で位置情報を取得することができない。そして、前記S11で情報管理サーバ2から受信するユーザの位置情報には、情報管理サーバ2において更新が行われた最終日時(即ち、該ユーザの位置情報が待ち合わせ管理情報DB15に記憶された日時)を特定する更新日時情報が付加されている。尚、自ユーザの位置情報については受信しない構成としても良い。
そして、S12においてCPU31は、前記S11で受信した待ち合わせを行うグループに含まれる全ユーザの位置情報に基づいて、自ユーザの位置や自ユーザ以外の他ユーザの位置を案内する。その結果、待ち合わせ場所に加えて、自分の位置や待ち合わせ相手の位置についても把握することが可能となる。
ここで、図7は、前記S12でディスプレイ38に表示される待ち合わせ場所情報の案内画面80の一例を示した図である。
図7に示すように、ディスプレイ38には、自ユーザ周辺の地図画像81とともに、自ユーザの現在位置を示す現在地マーク82と、待ち合わせ場所や待ち合わせ時刻を特定する待ち合わせ場所マーク83と、待ち合わせ相手である他ユーザの現在位置を特定する相手マーク84が表示される。尚、待ち合わせ相手である他ユーザが複数いる場合には、相手マーク84は表示される地図画像内に位置する他ユーザの位置をそれぞれ表示する。その結果、ユーザは、ディスプレイ38に表示される案内画面80を参照することにより、待ち合わせ場所に加えて、自分の現在位置や待ち合わせ相手の現在位置についても把握することが可能となる。
また、相手マーク84は、該相手マーク84により案内される他ユーザの位置情報に付加された更新日時情報に基づいて案内態様が変化する。具体的には、更新が行われた最終日時(即ち、該他ユーザの位置情報が待ち合わせ管理情報DB15に記憶された日時)が所定日時(例えば、現時刻の5分前)より新しい場合には、通常の黒塗りアイコンにより相手マーク84を表示し、所定日時より古い場合には、グレースケールにより相手マーク84を表示する。その結果、案内画面80に表示された他ユーザの位置情報が古い情報であるのか最新の情報であるのかを容易に識別することが可能となる。例えば図7では、『ユーザID:abc』の他ユーザを示す相手マーク84がグレースケールで表示されている。従って、ユーザは該他ユーザの位置情報は古い位置情報であり、情報の信頼度が低く、現時点では別の場所にいる可能性が高いことを予め把握できる。また、案内画面80では他ユーザを識別できるように、相手マーク84はユーザIDとともに表示するのが望ましい。尚、移動情報端末5では基本的に目的地(即ち、待ち合わせ場所)までの案内経路については表示しないように構成する。但し、ユーザが案内経路の表示を希望して所定の操作を行った場合については表示するように構成しても良い。
次に、S13においてCPU31は、前記S11において特に待ち合わせを発案した発案ユーザの位置情報が取得できたか否かを判定する。尚、発案ユーザを特定するユーザIDは前記S5において待ち合わせ場所に関する情報の一部として情報管理サーバ2から送信される。
そして、前記S11において特に待ち合わせを発案した発案ユーザの位置情報が取得できたと判定された場合(S13:YES)、S14へと移行する。それに対して、前記S11において特に待ち合わせを発案した発案ユーザの位置情報が取得できなかったと判定された場合(S13:NO)には、S17へと移行する。尚、発案ユーザの位置情報が取得できないのは、待ち合わせ管理情報DB15から発案ユーザの位置情報が削除されていることによる。ここで、待ち合わせ管理情報DB15から発案ユーザの位置情報が削除されている状況としては以下の(1)又は(2)の状況が考えられる。
(1)主情報端末と情報管理サーバ2との間で通信が行われておらず、且つ通信が行われていない期間が所定時間(待ち合わせ管理情報DB15における位置情報の保管期間)よりも長い場合。
(2)発案ユーザが意図的に情報管理サーバ2との接続を解除するログオフ操作を行った場合。
S14においてCPU31は、移動情報端末5が車載情報端末7と接続されて通信可能にあるか否かを判定する。尚、移動情報端末5と車載情報端末7との通信はBluetooth等による無線通信により行われる。従って、移動情報端末5を携帯するユーザが車載情報端末7の搭載された車両6に乗車し(即ち、移動情報端末5と車載情報端末7が通信可能範囲内にあり)、且つ車載情報端末7の電源がオンされている場合に、移動情報端末5と車載情報端末7とが通信可能となる。尚、移動情報端末5と車載情報端末7との通信は有線通信により行う構成としても良い。その場合には、移動情報端末5と車載情報端末7とがケーブルにより接続されたことを条件とする。
そして、移動情報端末5が車載情報端末7と接続されて通信可能にあると判定された場合(S14:YES)には、S15へと移行する。それに対して、移動情報端末5が車載情報端末7と通信可能にないと判定された場合(S14:NO)には、S16へと移行する。
S15においてCPU31は、移動情報端末5が接続された車載情報端末7へ前記S5で受信した待ち合わせ場所を特定する情報(施設ID、施設名、位置座標等)や前記S11で受信した待ち合わせを行うグループの各ユーザの位置情報(位置座標等)を送信する。尚、前記S15で車載情報端末7へと送信するユーザの位置情報には、前記した更新日時情報が付加されている。また、自ユーザの位置情報については、車載情報端末7で自ユーザの位置を検出できるので基本的に送信する必要はないが、送信する構成としても良い。
その結果、車載情報端末7では、移動情報端末5から受信した待ち合わせを行うグループに含まれる他ユーザの位置情報と車載情報端末7が備える現在位置検出部51により検出した車両6の現在位置に基づいて、自ユーザの位置や自ユーザ以外の他ユーザの位置を案内する。具体的には、現在位置検出部51により検出された車両6の現在位置を自ユーザの現在位置として案内するとともに、移動情報端末5から受信した他ユーザの位置情報に基づいて、他ユーザの位置を特定し、案内する。更に、移動情報端末5から受信した待ち合わせ場所を特定する情報に基づいて、現在設定されている待ち合わせ場所を案内する。その結果、待ち合わせ場所に加えて、自分の位置や待ち合わせ相手の位置についても把握することが可能となる。また、車載情報端末7は受信した待ち合わせ場所を目的地に設定し、自ユーザの現在位置から目的地までの案内経路についても案内する。尚、案内経路については情報管理サーバ2で探索し、探索結果を受信する構成としても良いし、車載情報端末7において探索する構成としても良い。
ここで、図8は、車載情報端末7の液晶ディスプレイ55に表示される待ち合わせ場所情報の案内画面90の一例を示した図である。
図8に示すように、液晶ディスプレイ55には、自ユーザ周辺の地図画像91とともに、自ユーザの現在位置を示す現在地マーク92と、待ち合わせ場所や待ち合わせ時刻を特定する待ち合わせ場所マーク93と、自ユーザの現在位置から待ち合わせ場所までの案内経路94と、待ち合わせ相手である他ユーザの現在位置を特定する相手マーク95が表示される。尚、待ち合わせ相手である他ユーザが複数いる場合には、相手マーク95は表示される地図画像内に位置する他ユーザの位置をそれぞれ表示する。更に、移動情報端末5と同様に、相手マーク95は、該相手マーク95により案内される他ユーザの位置情報に付加された更新日時情報に基づいて案内態様が変化する。具体的には、更新が行われた最終日時(即ち、該他ユーザの位置情報が待ち合わせ管理情報DB15に記憶された日時)が所定日時(例えば、現時刻の5分前)より新しい場合には、通常の黒塗りアイコンにより相手マーク95を表示し、所定日時より古い場合には、グレースケールにより相手マーク95を表示する。また、他ユーザを識別できるように、相手マーク84はユーザIDとともに表示するのが望ましい。
その結果、ユーザは、液晶ディスプレイ55に表示される案内画面90を参照することにより、待ち合わせ場所に加えて、待ち合わせ場所までの経路や自分の現在位置や待ち合わせ相手の現在位置についても把握することが可能となる。
その後、S16においてCPU31は、待ち合わせが完了したか否か判定する。尚、待ち合わせが完了したか否かは、待ち合わせを行うグループに含まれる全てのユーザ4の位置が一致したか否かによって判定される。尚、待ち合わせを行うグループに含まれる全てのユーザ4の位置が一致したか否かは、移動情報端末5が判定しても良いし、情報管理サーバ2が判定しても良い。そして、待ち合わせを行うグループに含まれる全てのユーザ4の位置が一致した場合に、待ち合わせが完了したと判定する。更に、CPU31は、入力操作部39において自ユーザが情報管理サーバ2との通信を意図的に切断する為の所定のログオフ操作を受け付けた場合においても、待ち合わせが完了したと判定する。
そして、待ち合わせが完了したと判定された場合(S16:YES)には、位置情報管理プログラムを終了する。それに対して、待ち合わせが完了していないと判定された場合(S16:NO)にはS8へと戻り、新たに取得された自ユーザや他ユーザの現在位置に基づいて案内が継続して行われる。
尚、自ユーザが待ち合わせ場所に到達したと判定された場合であって、他ユーザが待ち合わせ場所に到達していない場合には、移動情報端末5や車載情報端末7において待ち合わせ場所から他ユーザの現在位置までの推奨経路について案内するように構成しても良い。
一方、S17においてCPU31は、前記S11で受信した待ち合わせを行うグループに含まれる全ユーザの位置情報に基づいて、いずれかのユーザが待ち合わせ場所に到着しているか否か判定する。
そして、いずれかのユーザが待ち合わせ場所に到着していると判定された場合(S17:YES)には、現段階で待ち合わせを中止するのは不適であると判定し、S14へと移行する。その結果、移動情報端末5や車載情報端末7において待ち合わせ場所の案内が継続して行われることとなる。
一方、いずれかのユーザも待ち合わせ場所に到着していないと判定された場合(S17:NO)には、待ち合わせの発案をした発案ユーザが待ち合わせを行うことを止めた可能性が高いことから、待ち合わせを継続して行うことは不適であると判定し、S18へと移行する。
S18においてCPU31は、前記S6で開始された待ち合わせ場所の案内を終了する。尚、自ユーザの位置や他ユーザの位置の案内については継続する。但し、前記S11において発案ユーザの位置情報が情報管理サーバ2から取得できていないので、他ユーザの内、特に発案ユーザの位置については案内を終了することになる。
ここで、図9は、待ち合わせが中止された場合にディスプレイ38に表示される待ち合わせ場所情報の案内画面80の一例を示した図である。
図9に示す案内画面80では、図7と比較して待ち合わせ場所マーク83が削除される。また、待ち合わせ相手である他ユーザの現在位置を特定する相手マーク84の内、発案ユーザである『ユーザID:abc』の他ユーザを示す相手マーク84についても削除される。その結果、ユーザは、ディスプレイ38に表示される案内画面80を参照することにより、待ち合わせが中止されたことを把握することが可能となる。尚、待ち合わせを行う予定だった他ユーザの位置については継続して把握することができるので、案内画面80を参照することによって任意の他ユーザと合流することが可能となる。
次に、S19においてCPU31は、移動情報端末5が車載情報端末7と接続されて通信可能にあるか否かを判定する。尚、詳細についてはS14と同様であるので省略する。
そして、移動情報端末5が車載情報端末7と接続されて通信可能にあると判定された場合(S19:YES)には、S20へと移行する。それに対して、移動情報端末5が車載情報端末7と通信可能にないと判定された場合(S19:NO)には、S16へと移行する。
S20においてCPU31は、移動情報端末5が接続された車載情報端末7に対して、前記S11で受信した待ち合わせを行うグループの各ユーザの位置情報(位置座標等)とともに、待ち合わせを中止されたことを通知する待ち合わせ解除信号を送信する。
その結果、車載情報端末7では、移動情報端末5と同様に待ち合わせ場所の案内を終了する。尚、車載情報端末7では待ち合わせ場所が基本的に目的地に設定されているので、目的地の設定を解除し、目的地までの案内経路の案内も終了する。尚、自ユーザの位置や他ユーザの位置の案内については継続する。但し、前記S11において発案ユーザの位置情報は情報管理サーバ2から取得できていないので、他ユーザの内、特に発案ユーザの位置については案内を終了することになる。
ここで、図10は、待ち合わせが中止された場合に車載情報端末7の液晶ディスプレイ55に表示される待ち合わせ場所情報の案内画面90の一例を示した図である。
図10に示す案内画面90では、図8と比較して待ち合わせ場所マーク93と案内経路94が削除される。また、待ち合わせ相手である他ユーザの現在位置を特定する相手マーク95の内、発案ユーザである『ユーザID:abc』の他ユーザを示す相手マーク95についても削除される。その結果、ユーザは、液晶ディスプレイ55に表示される案内画面90を参照することにより、待ち合わせが中止されたことを把握することが可能となる。尚、待ち合わせを行う予定だった他ユーザの位置については継続して把握することができるので、案内画面90を参照することによって任意の他ユーザと合流することが可能となる。
次に、情報管理サーバ2において実行される位置情報管理プログラムについて図5を用いて説明する。
先ず、S21においてCPU21は、移動情報端末5(主情報端末)から送信された待ち合わせ希望情報を受信する。尚、待ち合わせ希望情報は、前記したように“合言葉”と“待ち合わせ場所”をそれぞれ特定する情報を含む。
次に、S22においてCPU21は、移動情報端末5から送信された“合言葉”を、送信者であるユーザ4を特定する情報(ユーザID等)とともに受信する。
続いて、S23においてCPU21は、前記S21で受信した待ち合わせ希望情報と、前記S22で受信した“合言葉”に基づいて、待ち合わせを行うグループに含まれるユーザ4を特定する。具体的には、待ち合わせ希望情報として入力された“合言葉”を、正しく入力できたユーザが待ち合わせを行うグループに含まれるユーザ4として特定されることとなる。
その後、S24においてCPU21は、前記S23で特定された各ユーザが携帯する移動情報端末5に対して、待ち合わせ場所を特定する情報(施設名、位置座標等)を送信する。尚、待ち合わせ場所を特定する情報としては、待ち合わせを発案した発案ユーザを特定するユーザIDについても含む。
続いて、S25においてCPU21は、前記S23で特定された各ユーザが携帯する移動情報端末5に対して、位置情報要求を送信する。尚、位置情報要求は、ユーザの現在位置を要求する信号である。
その後、S26においてCPU21は、前記S25で送信した位置情報要求に応じて待ち合わせを行う各ユーザの移動情報端末5から送信された現在位置の情報を受信する。
そして、S27においてCPU21は、受信した現在位置の情報に基づいて待ち合わせ管理情報DB15の位置管理情報18を更新する。具体的には、各移動情報端末5から送信された移動情報端末5の現在位置を、該移動情報端末5を携帯するユーザの現在位置として特定し、ユーザの位置情報として待ち合わせ管理情報DB15に記憶する。更に、後述のように待ち合わせ管理情報DB15に記憶されたユーザの位置情報は、移動情報端末5においてログオフ等の特殊な操作が行われない限りは基本的に受信してから所定の保管期間(例えば15分)が経過するまで保管され、保管期間が経過した後に削除される。即ち、通信障害が生じたり、ユーザが建物内やトンネル内等の電波の届きにくいエリアに進入すること等によって、ユーザが意図せずに通信が一時的に切断された場合においても、該ユーザの位置情報を継続して管理対象とする(即ち共有対象として維持する)ことが可能となる。また、保管期間が経過する前に同一の移動情報端末5から新たにユーザの現在位置の情報を受信した場合には、過去に受信した情報から新たに受信したユーザの現在位置の情報へとユーザの位置情報が更新される(尚、更新された場合は、保管期間は更新後から再度カウントされることとなる)。
次に、S28においてCPU31は、待ち合わせ管理情報DB15の位置管理情報18を参照し、前記S23で特定された待ち合わせを行うグループに含まれる各ユーザに対して、同グループに含まれる全ユーザの位置情報を送信する。尚、送信先となるユーザ自身の位置情報については送信しない構成としても良い。その結果、前記したように待ち合わせを行う各ユーザの携帯する移動情報端末5において、待ち合わせ場所に加えて自ユーザの位置や他ユーザの位置等が表示されることとなる(図7)。
続いて、情報管理システム1を構成する情報管理サーバ2、移動情報端末5及び車載情報端末7において実行する通信切断処理プログラムについて図11に基づき説明する。図11は本実施形態に係る通信切断処理プログラムのフローチャートである。ここで、通信切断処理プログラムは、上述した位置情報管理プログラム(図5、図6)と並行して実行され、待ち合わせを行うユーザ4が携帯する移動情報端末5において所定のログオフ操作が行われた場合に、ログオフ操作に対応した該ユーザ4の位置情報に対する管理を行うプログラムである。
先ず、移動情報端末5において実行される通信切断処理プログラムについて説明する。S31において移動情報端末5のCPU31は、自ユーザが移動情報端末5において情報管理サーバ2との通信を意図的に切断する為のログオフ操作を行ったか否か判定する。
そして、自ユーザが移動情報端末5において情報管理サーバ2との通信を意図的に切断する為のログオフ操作を行ったと判定された場合(S31:YES)には、S32へと移行する。それに対して、ログオフ操作を行っていないと判定された場合(S31:NO)には、当該通信切断処理プログラムを終了する。
S32においてCPU31は、移動情報端末5でログオフ操作が行われたことを通知するログオフ情報を情報管理サーバ2へと送信する。そして、移動情報端末5からログオフ情報を取得した情報管理サーバ2は、後述のように待ち合わせ管理情報DB15の位置管理情報18を更新する。
次に、情報管理サーバ2において実行される通信切断処理プログラムについて図11を用いて説明する。
先ず、S41においてCPU21は、移動情報端末5から送信されたログオフ情報を受信する。尚、ログオフ情報は、前記したように送信元の移動情報端末5でログオフ操作が行われたことを通知する情報である。
次に、S42においてCPU21は、待ち合わせ管理情報DB15に対して前記S27で記憶及び更新されたユーザの位置情報の内、ログオフ情報を送信した移動情報端末5から過去に受信したユーザの位置情報(即ち、ログオフ操作を行ったユーザの位置情報)について、待ち合わせ管理情報DB15から削除する。その結果、以降に実行される位置情報管理プログラム(図5)のS28では、ログオフ操作を行ったユーザの位置情報を移動情報端末5に対して送信できなくなる。即ち、移動情報端末5や車載情報端末7においては、ログオフ操作を行ったユーザの位置が以後案内されなくなる(図9、図10)。従って、ユーザが意図的に通信を切断した場合には、該ユーザの位置情報を管理対象から外す(即ち共有対象から場外する)ことが可能となる。更に、ログオフ情報を送信した移動情報端末5が、特に待ち合わせを発案した発案ユーザが携帯する主情報端末である場合には、前述のように以後は移動情報端末5や車載情報端末7において待ち合わせ場所の案内が行われなくなる(S18、S20)。即ち、待ち合わせが中止されることとなる。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る情報管理システム1、情報管理システム1による情報管理方法及び情報管理システム1において実行されるコンピュータプログラムでは、ユーザ4から待ち合わせ希望の意思表示があった場合に、情報管理サーバ2は待ち合わせを行うユーザを特定し、特定した各ユーザの位置情報を各ユーザが携帯する移動情報端末5を介して取得する(S26)。また、情報管理サーバ2は、移動情報端末5から取得したユーザ位置情報を受信してから所定時間経過するまで待ち合わせ管理情報DB15に記憶する(S27)。更に、移動情報端末5において情報管理サーバ2との接続を解除するログオフ操作が行われた場合には、待ち合わせ管理情報DB15に記憶されたユーザの位置情報の内、該移動情報端末5から過去に受信したユーザの位置情報を待ち合わせ管理情報DB15から削除する(S42)。その結果、移動情報端末5を介して取得した情報に基づいて、情報管理サーバ2側において移動情報端末5を携帯するユーザの位置情報を共有可能に管理することが可能となる。また、移動情報端末5と情報管理サーバ2との通信が切断された場合において、切断原因に基づいてユーザの位置情報をDBから消去するか否かを決定するので、ユーザが意図的に通信を切断した場合には該ユーザの位置情報を管理対象から外す(即ち共有対象から場外する)とともに、ユーザが意図せずに通信が切断された場合においては該ユーザの位置情報を継続して管理対象とする(即ち共有対象として維持する)ことが可能となる。その結果、管理するユーザの位置情報に基づいて、移動情報端末5や車載情報端末7間で適切にユーザの位置情報を共有させることが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では位置情報管理プログラム(図5、図6)のS1〜S20の処理及び通信切断処理プログラム(図11)のS31、S32の処理を移動情報端末5が実行し、位置情報管理プログラム(図5、図6)のS21〜S28の処理及び通信切断処理プログラム(図11)のS41、S42の処理を情報管理サーバ2が実行する構成としているが、各ステップを実行する主体は両者の間で適宜変更することが可能である。
また、本実施形態では、位置情報管理プログラム(図5、図6)のS1〜S20の処理及び通信切断処理プログラム(図11)のS31、S32の処理については、移動情報端末5が実行することとしているが、車載情報端末7が実行する構成としても良い。
また、本実施形態では、発案ユーザがログオフ操作を行った場合において、待ち合わせは中止する一方で他ユーザの位置の案内は継続する構成としているが、他ユーザの位置の案内についても終了する構成としても良い。
また、本実施形態では、移動情報端末5と車載情報端末7との間の通信はBluetoothによる無線通信により行うこととしているが、他の規格の無線通信であっても良い。また、移動情報端末5と車載情報端末7をケーブル等により接続した有線通信により行うこととしても良い。
また、車載情報端末7が通信ネットワーク網8への通信手段を有していても良い。その場合には、移動情報端末5と車載情報端末7との間の通信はBluetoothにより行っても良いし、通信ネットワーク網8を介して行っても良い。
また、本実施形態では情報管理システムを、待ち合わせを行う複数人のユーザからなるグループに対して、グループに属する各ユーザの現在位置や待ち合わせ場所に関する情報を提供するシステムとして適用した例について説明したが、その他のグループへの適用も可能である。例えば、待ち合わせ場所を設定せず、家族内や友人知人のグループに対して、グループに属する各ユーザの現在位置を提供するシステムとして適用することも可能である。また、移動情報端末5では、自ユーザの位置と他ユーザの位置をそれぞれ案内する構成としているが、他ユーザの位置のみを案内する構成としても良い。
また、本発明に係る情報管理システムを具体化した実施例について上記に説明したが、情報管理システムは以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
情報端末は、ユーザ位置検出手段によるユーザの位置の検出を所定間隔で行うとともに、検出されたユーザの位置を特定するユーザ位置情報をサーバへと送信し、サーバは、情報端末から送信されたユーザ位置情報を受信した場合であって、該情報端末から過去に受信したユーザ位置情報が既に記憶媒体に記憶されている場合には、記憶媒体に記憶されている過去のユーザ位置情報を新たに受信したユーザ位置情報へと更新することを特徴とする。
上記構成を有する情報管理システムによれば、情報端末を介して取得した情報に基づいて、サーバ側において管理するユーザの位置情報を随時新しい情報へと更新することが可能となる。その結果、より正確なユーザ位置情報をユーザに対して提供することが可能となる。
例えば、第2の構成は以下のとおりである。
サーバは、記憶媒体に記憶されているユーザ位置情報を、ユーザと異なる他ユーザが携帯する他の情報端末へと配信する位置情報配信手段を有することを特徴とする。
上記構成を有する情報管理システムによれば、サーバで管理するユーザの位置情報に基づいて、情報端末間でユーザの位置情報を共有することが可能となる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
他の情報端末は、位置情報配信手段によって配信されたユーザ位置情報に基づいて、ユーザの位置を案内するユーザ位置案内手段を有することを特徴とする。
上記構成を有する情報管理システムによれば、ユーザの位置情報を共有する各情報端末においてユーザの位置を案内するので、情報端末を携帯する各ユーザに対して、本人以外の他のユーザの位置について適切に把握させることが可能となる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
ユーザ位置情報には、該ユーザ位置情報がサーバの記憶媒体に記憶された日時を特定する更新日時情報が付加され、ユーザ位置案内手段は、サーバから配信されたユーザ位置情報に付加された更新日時情報に基づいて、ユーザの位置の案内態様を変えることを特徴とする。
上記構成を有する情報管理システムによれば、ユーザの位置情報の案内態様に基づいて、案内されたユーザの位置情報の更新日時、即ち情報の信頼度をある程度特定することが可能となる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
ユーザ位置案内手段は、記憶媒体に記憶された日時が所定日時より古いユーザ位置情報に基づいてユーザの位置を案内する場合と、記憶媒体に記憶された日時が所定日時より新しいユーザ位置情報に基づいてユーザの位置を案内する場合とで、ユーザの位置の案内態様を変えることを特徴とする。
上記構成を有する情報管理システムによれば、案内されたユーザの位置情報が所定日時よりも古い情報であるのか所定日時よりも新しい情報であるのかを容易に識別することが可能となる。また、案内されたユーザの位置情報が所定日時よりも古い情報であることが識別できれば、情報の信頼度が低く、現時点ではユーザが案内された場所とは別の場所にいる可能性が高いことを予め把握できる。一方、案内されたユーザの位置情報が所定日時よりも新しい情報であることが識別できれば、情報の信頼度が高く、現時点でもユーザが案内された場所にいる可能性が高いことを予め把握できる。
また、第6の構成は以下のとおりである。
サーバは、ユーザと待ち合わせを行う相手を管理する待ち合わせ管理手段を有し、位置情報配信手段においてユーザと待ち合わせを行う相手である他ユーザが携帯する他の情報端末へとユーザ位置情報を配信することを特徴とする。
上記構成を有する情報管理システムによれば、待ち合わせを行う複数のユーザの間において、情報端末を用いて各ユーザの位置情報を共有することが可能となる。