JP6174123B2 - ビデオコーディングにおける量子化パラメータ(qp)コーディング - Google Patents

ビデオコーディングにおける量子化パラメータ(qp)コーディング Download PDF

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Description

関連出願
[0001] 本願は、2012年4月26日に出願された米国仮出願第61/639,015号、2012年5月7日に出願された米国仮出願第61/643,821号、2012年6月7日に出願された米国仮出願第61/656,953号の利益を主張し、それらの各々の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 本開示は、ビデオコーディングに関し、より詳細には、量子化パラメータコーディングのための技法に関する。
[0003] デジタルビデオ能力は、デジタルテレビジョン、デジタルディレクトブロードキャストシステム、ワイヤレスブロードキャストシステム、携帯情報端末(PDA)、ラップトップまたはデスクトップコンピュータ、デジタルカメラ、デジタル記録デバイス、デジタルメディアプレーヤ、ビデオゲーミングデバイス、ビデオゲームコンソール、セルラまたは衛星無線電話、ビデオテレビ会議デバイス、等を含む、広範囲のデバイスに組み込まれ得る。デジタルビデオデバイスは、デジタルビデオ情報をより効率的に送信、受信、および記憶するために、MPEG−2、MPEG−4、ITU−T H.263、ITU−T H.264/MPEG−4,Part 10,AVC(Advanced Video Coding)、現在開発中の高性能ビデオコーディング(HEVC)規格、およびそのような規格の拡張によって定義される規格に記載されているもののようなビデオ圧縮技法を実現する。
[0004] ビデオ圧縮技法は、ビデオシーケンスに内在する冗長性を低減または除去するために、空間予測(spatial prediction)および/または時間予測(temporal prediction)を含む。ブロックベースのビデオコーディングの場合、ビデオフレームまたはスライスが複数のブロックに区分され得る。ビデオフレームは、別名ピクチャと呼ばれ得る。各ブロックは、さらに区分され得る。イントラコーディングされた(I)フレームまたはスライス内のブロックは、同一のフレームまたはスライスにおける隣接ブロック内の参照サンプル(reference samples)に対して、空間予測を使用して符号化される。インターコーディングされた(PまたはB)フレームまたはスライス内のブロックは、同一のフレームまたはスライスにおける隣接ブロック内の参照サンプルに対して、空間予測を使用するか、または他の参照フレーム(reference frames)内の参照サンプルに対して、時間予測を使用し得る。空間予測または時間予測は、コーディングされるべきブロックについての予測ブロックに帰着する。残差データ(residual data)は、コーディングされるべき元のブロック、すなわちコーディングされたブロックと、予測ブロックとの間のピクセル差分を表す。
[0005] インターコーディングされたブロックは、予測ブロックを形成する参照サンプルのブロックを指し示す(point to)動きベクトル、およびコーディングされたブロックと予測ブロックとの間の差分を示す残差データに従って符号化される。イントラコーディングされたブロックは、イントラコーディングモードおよび残差データに従って符号化される。さらなる圧縮のために、残差データは、ピクセルドメインから変換ドメインに変換され、残差変換係数(residual transform coefficients)をもたらすことができ、その後量子化され得る。量子化変換係数は、最初は2次元アレイに配列され、エントロピー符号化のための変換係数の1次元ベクトルを生成(produce)するために特定の順序で走査され得る。
[0006] 一般に、本開示は、ビデオデータをコーディングするための技法について説明する。具体的には、本開示は、起こりうるエンコーダ/デコーダ不整合を回避するために、デルタ量子化パラメータ(dQP:delta Quantization Parameter)値をコーディングし、無損失コーディングモード(lossless coding modes)を識別するための技法について説明する。
[0007] 一例で、本開示は、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を受信することと、ここにおいて、dQP値は、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらず受信される、現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP:quantization parameter)値を、受信されたdQP値およびQP予測子(QP Predictor)に基づいて決定することと、決定されたQP値を使用して現在の量子化ブロックを復号することとを備えるビデオ復号方法について説明する。
[0008] 別の例で、ビデオ復号方法は、現在の量子化ブロックについてのQP予測子がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を受信することと、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値(non-zero value)を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数(non-zero transform coefficients)がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測することとを備える。
[0009] 別の例で、本開示は、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのQP値を決定すること、現在の量子化ブロックについてのdQP値を、QPおよびQP予測子に基づいて決定すること、このdQP値を生成すること、ここにおいてdQP値は、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらずシグナリングされる、およびこの決定されたQP値を使用して現在の量子化ブロックを符号化することを備えるビデオ符号化方法について説明する。
[0010] 別の例で、ビデオ符号化方法は、現在の量子化ブロックについてのQP予測子がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を生成すること、および現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測することを備える。
[0011] 本開示はまた、本明細書で説明される変換係数をシグナリングするための技法を行うように構成され得る命令を記憶したビデオエンコーダ、ビデオデコーダ、装置、デバイス、およびコンピュータ可読媒体について説明する。
[0012] 1つ以上の例の詳細は、添付の図面および以下の説明において示される。他の特徴、目的、および利点は、本説明および図面から、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
図1は、例示的なビデオ符号化および復号システムを示すブロック図である。 図2は、例示的な量子化グループを示す概念図である。 図3は、例示的な量子化パラメータ予測技法を示す概念図である。 図4は、量子化パラメータ予測子がゼロである場合におけるデルタ量子化パラメータシグナリングの例を示す概念図である。 図5は、量子化パラメータ予測子が無損失モードでコーディングされる場合におけるデルタ量子化パラメータシグナリングの例を示す概念図である。 図6は、例示的なビデオエンコーダを示すブロック図である。 図7は、例示的なビデオデコーダを示すブロック図である。 図8は、本開示の技法に係る例示的なビデオ符号化方法を示すフローチャートである。 図9は、本開示の技法に係る例示的なビデオ復号方法を示すフローチャートである。
詳細な説明
[0022] 一般に、本開示は、ビデオデータをコーディングするための技法について説明する。具体的には、本開示は、ビデオ符号化および/または復号プロセスにおける量子化パラメータ(QP)コーディングのための技法について説明する。
[0023] HEVC規格に対するいくつかの提案に従って、ビデオブロックは、それ自体が4分木区分スキームに従って複数のより小さいコーディング単位(CU:coding units)に細分され、場合によっては、動き推定および動き補償を目的として複数の予測単位(PU:prediction units)へとさらに区分され得る最大コーディング単位(LCU:largest coding unit)を備えることができる。本開示は、LCU、CU、または量子化グループ(または、量子化変化が十分にサポートされる大きさの他の何らかのブロックまたはブロックのグループ)についての量子化パラメータ(すなわち、デルタQPまたはdQP)の変化(すなわち、デルタ)を符号化するための技法について説明する。このケースで、デルタQPは、LCUについてのQPの予測値に対する量子化グループについてのQPの変化を定義し得る。例えば、LCUについての予測QP値は、単に、以前の量子化グループのQP(すなわち、ビットストリームにおいて以前にコーディングされている)であり得る。代替的に、予測QP値は、ルールに基づいて決定され得る。例えば、ルールは、他の量子化グループの1つ以上の他のQP値、または、使用されるべき平均QP値を識別し得る。
[0024] HEVC規格におけるdQPシグナリングの現在の技法は、無損失コーディングモードのシグナリング(signaling)および解析(parsing)と併用されると、特定の問題を提起する。以下でより詳細に説明されるように、特定の状況では、特に無損失コーディングが使用される場合に、エンコーダ/デコーダ不整合が生じる可能性がある。そのため、本開示は、dQPおよび無損失モードコーディングがそのようなエンコーダ/デコーダ不整合を回避するための技法を提示する。
[0025] 図1は、本開示の例に係る、QPコーディングのための技法を利用するように構成され得る例示的なビデオ符号化および復号システム10を示すブロック図である。図1で示されるように、システム10は、符号化ビデオを、通信チャネル16を介して宛先デバイス14に送信するソースデバイス12を含む。符号化ビデオデータはまた、記憶媒体34またはファイルサーバ36に記憶され、要望に応じて(as desired)宛先デバイス14によってアクセスされ得る。記憶媒体34またはファイルサーバ36に記憶される際、ビデオエンコーダ20は、コーディングされたビデオデータをその記憶媒体に記憶するために、ネットワークインターフェース、コンパクトディスク(CD)、ブルーレイまたはデジタルビデオディスク(DVD)バーナまたはスタンピングファシリティデバイスのような別のデバイス、あるいは他のデバイスに、コーディングされたビデオデータを提供し得る。同様に、ネットワークインターフェース、CDまたはDVDリーダ、等の、ビデオデコーダ30とは別個のデバイスは、コーディングされたビデオデータを記憶媒体から検索し、検索されたデータをビデオデコーダ30に提供し得る。
[0026] ソースデバイス12および宛先デバイス14は、デスクトップコンピュータ、ノートブック(すなわち、ラップトップ)コンピュータ、タブレットコンピュータ、セットトップボックス、いわゆるスマートフォンのような電話ハンドセット、テレビジョン、カメラ、ディスプレイデバイス、デジタルメディアプレーヤ、ビデオゲーミングコンソール、等を含む多種多様なデバイスのいずれかを備え得る。多くのケースで、そのようなデバイスは、ワイヤレス通信のために装備され得る。ゆえに、通信チャネル16は、符号化ビデオデータの送信に適したワイヤレスチャネル、ワイヤードチャネル、またはワイヤレスチャネルとワイヤードチャネルとの組み合わせを備え得る。同じように、ファイルサーバ36は、インターネット接続を含む、あらゆる標準データ接続を通じて宛先デバイス14によってアクセスされ得る。これは、ファイルサーバに記憶されている符号化ビデオデータへのアクセスに適しているワイヤレスチャネル(例えば、Wi−Fi接続)、ワイヤード接続(例えば、DSL、ケーブルモデム、等)、または両方の組み合わせを含み得る。
[0027] QPコーディングのための技法は、本開示の例に従って、無線経由(over-the-air)テレビジョンブロードキャスト、ケーブルテレビジョン送信、衛星テレビジョン送信、例えばインターネットを介したストリーミングビデオ送信、データ記憶媒体への記憶のためのデジタルビデオの符号化、データ記憶媒体に記憶されているデジタルビデオの復号、あるいは他のアプリケーションのような様々なマルチメディアアプリケーションのいずれかをサポートするビデオコーディングに適用され得る。いくつかの例で、システム10は、単方向または双方向のビデオ送信をサポートして、ビデオストリーミング、ビデオ再生、ビデオブロードキャスト、および/またはビデオ電話のようなアプリケーションをサポートするように構成され得る。
[0028] 図1の例で、ソースデバイス12は、ビデオソース18、ビデオエンコーダ20、変調器/復調器22、および送信機24を含む。ソースデバイス12で、ビデオソース18は、ビデオカメラのようなビデオキャプチャデバイス、以前にキャプチャされたビデオを含むビデオアーカイブ、ビデオコンテンツプロバイダからビデオを受信するためのビデオフィードインターフェース、および/または、ソースビデオとしてコンピュータグラフィックデータを生成するためのコンピュータグラフィックシステムのようなソース、あるいはそれらのソースの組み合わせを含み得る。一例として、ビデオソース18がビデオカメラである場合、ソースデバイス12および宛先デバイス14は、いわゆるカメラ電話またはビデオ電話を形成でき、それらは、例えば、スマートフォンまたはタブレットコンピュータ内に提供され得る。しかしながら、本開示で説明される技法は、概ねビデオコーディングに適用可能であり、ワイヤレスおよび/またはワイヤードアプリケーション、あるいは、符号化ビデオデータがローカルディスクに記憶されるアプリケーションに適用され得る。
[0029] キャプチャされたビデオ、事前にキャプチャされたビデオ、またはコンピュータにより生成されたビデオは、ビデオエンコーダ20によって符号化され得る。符号化ビデオ情報は、ワイヤードまたはワイヤレス通信プロトコルのような通信規格に従ってモデム22により変調され、送信機24を介して宛先デバイス14に送信され得る。モデム22は、様々なミキサ、フィルタ、増幅器、または信号変調用に設計された他の構成要素を含み得る。送信機24は、増幅器、フィルタ、および、ワイヤレス通信の場合には、1つ以上のアンテナを含む、データを送信するように設計された回路を含み得る。
[0030] ビデオエンコーダ20によって符号化される、キャプチャされたビデオ、事前にキャプチャされたビデオ、またはコンピュータによって生成されたビデオはまた、後の消費のために記憶媒体34またはファイルサーバ36に記憶され得る。記憶媒体34は、ブルーレイディスク、DVD、CD−ROM、フラッシュメモリ、または符号化ビデオを記憶するためのその他の適切なデジタル記憶媒体を含み得る。その後、記憶媒体34に記憶されている符号化ビデオは、復号および再生のために、宛先デバイス14によってアクセスされ得る。図1には示されていないが、いくつかの例で、記憶媒体34および/またはファイルサーバ36は、送信機24の出力を記憶し得る。
[0031] ファイルサーバ36は、符号化ビデオを記憶すること、および、その符号化ビデオを宛先デバイス14に送信できるあらゆるタイプのサーバであり得る。例示的なファイルサーバは、ウェブサーバ(例えば、ウェブサイトのための)、FTPサーバ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)デバイス、ローカルディスクドライブ、または符号化ビデオデータを記憶し、それを宛先デバイスに送信できるその他のタイプのデバイスを含む。ファイルサーバ36からの符号化ビデオデータの送信は、ストリーミング送信、ダウンロード送信、またはその両方の組み合わせであり得る。ファイルサーバ36は、インターネット接続を含むあらゆる標準データ接続を通じて宛先デバイス14によってアクセスされ得る。これは、ファイルサーバに記憶されている符号化ビデオデータにアクセスするのに適している、ワイヤレスチャネル(例えば、Wi−Fi接続)、ワイヤード接続(例えば、DSL、ケーブルモデム、イーサネット(登録商標)、USB、等)、または両方の組み合わせを含み得る。
[0032] 宛先デバイス14は、図1の例で、受信機26、モデム28、ビデオデコーダ30、およびディスプレイデバイス32を含む。宛先デバイス14の受信機26は、チャネル16を通して情報を受信し、モデム28は、この情報を復調して、ビデオデコーダ30のために、復調されたビットストリームを生成する。チャネル16を通して通信される情報は、ビデオデータを復号する際にビデオデコーダ30が用いるための、ビデオエンコーダ20によって生成された様々なシンタックス情報を含み得る。そのようなシンタックスはまた、記憶媒体34またはファイルサーバ36に記憶されている符号化ビデオデータと共に含まれ得る。ビデオエンコーダ20およびビデオデコーダ30の各々は、ビデオデータを符号化または復号できる、それぞれのエンコーダ−デコーダ(CODEC)の一部分を形成し得る。
[0033] ディスプレイデバイス32は、宛先デバイス14と統合され得るか、またはそれの外部にあり得る。いくつかの例で、宛先デバイス14は、統合されたディスプレイデバイスを含むことができ、同様に、外部のディスプレイデバイスとインターフェースするように構成され得る。他の例で、宛先デバイス14は、ディスプレイデバイスであり得る。一般に、ディスプレイデバイス32は、復号されたビデオデータをユーザに表示し、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、または別のタイプのディスプレイデバイスのような、様々なディスプレイデバイスのいずれかを備え得る。
[0034] 図1の例で、通信チャネル16は、無線周波数(RF)スペクトルまたは1つ以上の物理送信回線のようなあらゆるワイヤレスまたはワイヤード通信媒体、あるいは、ワイヤレスおよびワイヤード媒体の任意の組み合わせを備え得る。通信チャネル16は、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、またはインターネットのようなグローバルネットワークといった、パケットベースのネットワークの一部分を形成し得る。通信チャネル16は、一般に、ビデオデータをソースデバイス12から宛先デバイス14に送信するための、任意の適切な通信媒体または異なる通信媒体の集合を表し、それは、ワイヤードまたはワイヤレス媒体のあらゆる適切な組み合わせを含む。通信チャネル16は、ルータ、スイッチ、基地局、または、ソースデバイス12から宛先デバイス14への通信を容易にするのに有益であるその他の機器を含み得る。
[0035] ビデオエンコーダ20およびビデオデコーダ30は、ITU−T VCEG(Video Coding Experts Group)およびISO/IEC MPEG(Motion Picture Experts Group)のJCT−VC(Joint Collaboration Team on Video Coding)により現在開発中である高性能ビデオコーディング(HEVC)規格のようなビデオ圧縮規格に従って動作し得る。HEVC規格の1つのドラフトは、「HEVC Working Draft 7」または「WD7」と呼ばれ、2012年4月27日から2012年5月7日のスイスのジュネーブでのITU−T SG16 WP3およびISO/IEC JTC1/SC29/WG11のJCT−VC(Joint Collaborative Team on Video Coding)第9回会合における文書JCTVC−I1003、Bross等著「High efficiency video coding (HEVC) Text Specification Draft 7」に記載されており、それは、2013年4月25日付けで、http://phenix.it-sudparis.eu/jct/doc_end_user/documents/9_Geneva/wg11/JCTVC-I1003-v3.zipからダウンロードでき、その内容全体が、参照により本明細書に組み込まれ得る。
[0036] HEVC規格のより新しいドラフトは、「HEVC Working Draft 10」または「WD10」と呼ばれ、2013年1月14日から23日のスイスのジュネーブでのITU−T SG16 WP3およびISO/IEC JTC1/SC29/WG11のJCT−VC(Joint Collaborative Team on Video Coding)第12回会合における文書JCTVC−L1003v34、Bross等著「High efficiency video coding (HEVC) text specification draft 10」に記載されており、それは、2013年4月25日付けで、
http://phenix.int-evry.fr/jct/doc_end_user/documents/12_Geneva/wg11/JCTVC-L1003-v34.zipからダウンロードできる。HEVC WD10の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
[0037] 図1には示されていないが、いくつかの態様で、ビデオエンコーダ20およびビデオデコーダ30は、各々、オーディオエンコーダおよびデコーダと統合され、共通のデータストリームまたは別個のデータストリームにおいてオーディオおよびビデオの両方の符号化を処理するために、適切なMUX−DEMUXユニットまたは他のハードウェアおよびソフトウェアを含み得る。適用可能な場合、いくつかの例で、MUX−DEMUXユニットは、ITU H.223マルチプレクサプロトコル、またはユーザデータグラムプロトコル(UDP)のような他のプロトコルに準拠し得る。
[0038] ビデオエンコーダ20およびビデオデコーダ30は、各々、1つ以上のマイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ディスクリート論理、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせのような、様々な適切なエンコーダ回路のいずれかとして実現され得る。本技法がソフトウェアで部分的に実現される場合、デバイスは、このソフトウェアのための命令を、適切かつ非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶し、本開示の技法を行うために、1つ以上のプロセッサを使用してハードウェアで命令を実行し得る。ビデオエンコーダ20およびビデオデコーダ30の各々は、1つ以上のエンコーダまたはデコーダに含まれ、それらのうちのどちらも、それぞれのデバイス内の組み合わせられたエンコーダ/デコーダ(CODEC)の一部分として統合され得る。
[0039] ビデオエンコーダ20は、ビデオコーディングプロセスにおけるQPコーディングのために、本開示の技法のうちのいずれかまたは全てを実現し得る。同様に、ビデオデコーダ30は、ビデオコーディングプロセスにおけるQPコーディングのために、これらの技法のうちのいずれかまたは全てを実現し得る。ビデオコーダは、本開示で説明されるように、ビデオエンコーダまたはビデオデコーダを指し得る。同じように、ビデオコーディングユニットは、ビデオエンコーダまたはビデオデコーダを指し得る。同様に、ビデオコーディングは、ビデオ符号化またはビデオ復号を指し得る。
[0040] 以下でより詳細に説明されるように、本開示の一例で、ビデオエンコーダ20は、現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を決定し、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を、QPおよびQP予測子に基づいて決定し、dQP値をシグナリングし、ここにおいて、dQP値は、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらずシグナリングされる、決定されたQP値を使用して現在の量子化ブロックを符号化するように構成され得る。
[0041] 別の例で、ビデオエンコーダ20は、現在の量子化ブロックについてのQP予測子がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値をシグナリングし、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測するように構成され得る。
[0042] 同様に、ビデオデコーダ30は、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を受信し、ここにおいて、dQP値は、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらず受信される、現在の量子化ブロックについてのQP値を、受信されたdQP値およびQP予測子に基づいて決定し、決定されたQP値を使用して現在の量子化ブロックを復号するように構成され得る。
[0043] 別の例で、ビデオデコーダ30は、現在の量子化ブロックについてのQP予測子がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を受信し、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測するように構成され得る。
[0044] デジタルビデオデバイスは、デジタルビデオ情報をより効率的に符号化および復号するためにビデオ圧縮技法を実現する。ビデオ圧縮は、ビデオシーケンスに内在する冗長性を低減または除去するために、空間(フレーム内)予測および/または時間(フレーム間)予測技法を適用し得る。
[0045] JCT−VCは、例えば、上で論じたHEVC WD10に記載されるように、HEVC規格の開発に取り組んでいる。HEVC規格化の取り組みは、HEVCテストモデル(HM)と呼ばれる、ビデオコーディングデバイスの発展型モデルに基づく。HMは、例えば、ITU−T H.264/AVCに準拠した既存のデバイスに対して、ビデオコーディングデバイスの追加の能力をいくつか仮定する。例えば、H.264が、9つのイントラ予測符号化モードを提供するのに対し、HMは、33ものイントラ予測符号化モードを提供し得る。以下のセクションでは、HMの特定の態様がより詳細に論述されるであろう。
[0046] 現在開発中のHEVC規格に準拠したビデオコーディングの場合、ビデオフレームは、コーディング単位に区分され得る。コーディング単位(CU:coding unit)は一般に、ビデオ圧縮のために様々なコーディングツールが適用される基本単位として機能する画像領域を指す。CUは、通常、Yと表される1つの輝度成分と、UおよびVと表される2つの彩度成分とを有する。ビデオサンプリング形式に依存して、UおよびV成分のサイズは、サンプル数の観点から、Y成分のサイズと同じであるか、またはそれとは異なり得る。
[0047] CUは典型的に正方形であり、例えば、ITU−T H.264のような他のビデオコーディング規格で使用される、いわゆるマクロブロックに類似していると考えられ得る。開発中のHEVC規格の現在提案されている態様のいくつかに準拠するコーディングは、本願では例示を目的として説明されるであろう。しかしながら、本開示で説明される技法は、H.264または他の規格や所有権下(proprietary)のビデオコーディングプロセスに従って定義されるような他のビデオコーディングプロセスのために有益であり得る。
[0048] HMによれば、CUは、1つ以上の予測単位(PU:prediction units)および/または1つ以上の変換単位(TU:transform units)を含み得る。ビットストリーム内のシンタックスデータは、ピクセル数の観点から最大のCUである最大コーディング単位(LCU:largest coding unit)を定義し得る。一般に、CUは、CUがサイズ区別(size distinction)を有さない点を除き、H.264のマクロブロックと類似した目的を有する。従って、CUは、複数のサブCU(sub-CUs)に分割され得る。一般に、本開示におけるCUへの言及は、ピクチャの最大コーディング単位またはLCUのサブCUを指し得る。LCUは、複数のサブCUに分割され、各サブCUは、さらに複数のサブCUへと分割され得る。ビットストリームに関するシンタックスデータ(syntax data)は、LCUが分割され得る最大の回数を定義でき、それは、CU深度と呼ばれ得る。結果として、ビットストリームは、最小コーディング単位(SCU:smallest coding unit)も定義し得る。本開示はまた、CU、PU、またはTUのいずれかを指すためにも、「ブロック(block)」または「部分(portion)」という用語を使用する。一般に、「部分」はビデオフレームの任意のサブセットを指し得る。
[0049] LCUは、4分木データ構造に関連付けられ得る。一般に、4分木データ構造は、CUにつき1つのノードを含み、ここで、根ノード(root node)は、LCUに対応する。CUが4つのサブCUに分割される場合、このCUに対応するノードは、各々がサブCUのうちの1つに対応する4つの葉ノード(leaf nodes)を含む。4分木データ構造の各ノードは、対応するCUにシンタックスデータを提供し得る。例えば、4分木内のノードは、このノードに対応するCUが複数のサブCUに分割されるか否かを示す分割フラグ(split flag)を含み得る。CUについての複数のシンタックス要素(syntax elements)は、再帰的に定義されることができ、CUが複数のサブCUに分割されるか否かに依存し得る。CUがさらに分割されない場合、これは葉CU(leaf-CU)と呼ばれる。
[0050] CUは、1つ以上の予測単位(PU:prediction units)を含み得る。一般に、1つのPUは、対応するCUの全てまたは一部分を表し、このPUについての参照サンプルを検索するためのデータを含み得る。例えば、PUがインターモード符号化される場合、PUは、PUの動きベクトルを定義するデータを含み得る。動きベクトルを定義するデータは、例えば、動きベクトルの水平成分、動きベクトルの垂直成分、動きベクトルについての解像度(例えば、1/4ピクセル精度または1/8ピクセル精度)、動きベクトルが指し示す参照フレーム、および/または、動きベクトルについての参照リスト(例えば、リスト0またはリスト1)を記述し得る。PUを定義するCUについてのデータは、例えば、1つ以上のPUへのCUの区分についても記述し得る。区分モードは、CUが、コーディングされていないか、イントラ予測モード符号化されたか、またはインター予測モード符号化されたかに依存して異なり得る。イントラコーディングの場合、PUは、以下で説明される葉変換単位(leaf transform unit)と同等に扱われ得る。
[0051] 新しく現れつつあるHEVC規格は、異なるCUについて異なり得る複数の変換単位(TU)に準拠した変換を可能にする。いつも当てはまるとは限らないが、これらTUは典型的に、区分されたLCUについて定義された所与のCU内の複数のPUのサイズに基づいてサイズ決定(sized)される。これらTUは、典型的に、これらPUと同じサイズであるか、それよりも小さい。いくつかの例では、「残差4分木」(RQT:residual quad tree)として知られている4分木構造を使用して、CUに対応する残差サンプルが、より小さい単位へと細分され得る。RQTの葉ノードは、変換単位(TU)と呼ばれ得る。TUに関連付けられたピクセル差分値が変換されて、量子化され得る変換係数が生成され得る。TUは、1つの輝度変換ブロックと2つの彩度変換ブロックとを含む。このように、TUに適用される後述の任意のコーディングプロセスは、実際、輝度および彩度変換ブロックに適用され得る。
[0052] 一般に、PUは、予測プロセスに関するデータを指す。例えば、PUがイントラモード符号化された場合、PUは、そのPUについてのイントラ予測モードを記述するデータを含み得る。別の例として、PUがインターモード符号化された場合、PUは、そのPUの動きベクトルを定義するデータを含み得る。
[0053] 一般に、TUは、変換および量子化プロセスに使用される。1つ以上のPUを有する所与のCUはまた、1つ以上の変換単位(TU)を含み得る。予測に続いて、ビデオエンコーダ20は、PUに従いコーディングノードによって識別されたビデオブロックから残差値( residual values)を算出し得る。その後、コーディングノードは、元のビデオブロックというよりはむしろ残差値を参照する(reference)ために、更新(update)される。残差値は、ピクセル差分値を備え、それは、エントロピー符号化のための直列変換係数(serialized transform coefficient)を生成するために、変換係数へと変換され、量子化され、この変換情報およびTUに特化した他の変換情報を使用して走査され得る。コーディングノードは、これらの直列変換係数を参照するためにもう一度更新され得る。本開示は典型的に、CUのコーディングノードを指すために、「ビデオブロック」という用語を使用する。いくつかの特定のケースで、本開示はまた、ツリーブロック、すなわち、コーディングノード並びにPUおよびTUを含むLCUまたはCUを指すために、「ビデオブロック」という用語を使用し得る。
[0054] ビデオシーケンスは典型的に、一連のビデオフレームまたはピクチャを含む。1つのグループのピクチャ(GOP:group of pictures)は一般に、一連の1つ以上のビデオピクチャを備える。GOPは、GOPのヘッダ、1つ以上のピクチャのヘッダ、またはその他の場所に、GOPに含まれるピクチャの数を記述するシンタックスデータを含み得る。ピクチャの各スライスは、それぞれのスライスについての符号化モードを記述するスライスシンタックスデータを含み得る。ビデオエンコーダ20は典型的に、ビデオデータを符号化するために、個々のビデオスライス内のビデオブロック上で動作する。ビデオブロックは、CU内のコーディングノードに対応し得る。ビデオブロックは、一定のサイズまたは可変のサイズを有することができ、指定のコーディング規格に準拠してサイズが異なり得る。
[0055] ブロック(例えば、ビデオデータの予測単位)をコーディングするために、そのブロックについての予測子が最初に導き出される。予測子は、予測ブロックとも呼ばれ、イントラ(I)予測(すなわち、空間予測)またはインター(PまたはB)予測(すなわち、時間予測)のいずれかを通じて導き出され得る。ゆえに、いくつかの予測単位は、同じフレーム(またはスライス)における隣接参照ブロック内の参照サンプルに対して、空間予測を使用してイントラコーディング(I)され、他の予測単位は、以前にコーディングされた他のフレーム(またはスライス)内の参照サンプルのブロックに対して、単方向インターコーディング(P)または双方向インターコーディング(B)され得る。いずれのケースにおいても、参照サンプルは、コーディングされるべきブロックについての予測ブロックを形成するために使用され得る。
[0056] 予測ブロックを識別すると、元のビデオデータブロック内のピクセルと、その予測ブロック内のピクセルとの間の差分が決定され得る。この差分は、予測残差データと呼ばれ、コーディングされるべきブロック内のピクセル値と、コーディングされたブロックを表すために選択された予測ブロック内のピクセル値とのピクセル差分を示す。より優れた圧縮を達成するために、予測残差データは、例えば、離散コサイン変換(DCT)、整数変換、K−L(Karhunen-Loeve)変換、または別の変換を使用して変換され、変換係数が生成され得る。
[0057] TUのような、変換ブロック内の残差データは、空間ピクセルドメインに存在するピクセル差分値の2次元(2D)アレイに配列され得る。変換は、残差ピクセル値を周波数ドメインのような変換ドメインにおける変換係数の2次元アレイに変換する。
[0058] これらの変換係数に量子化が適用され得るが、それは、一般に、任意の所与の変換係数に関連付けられたビット数を制限するプロセスを含む。より具体的には、量子化は、量子化パラメータ(QP)に従って適用され得る。QP自体をシグナリングするというよりはむしろ、QPの変化(すなわち、デルタ)が、LCUと共にシグナリングされ得る。デルタQPは、以前に通信されたCUのQPあるいは以前のQPおよび/または1つ以上のルールによって定義されたQPのような、LCUについてのQPのための予測値に対する、LCUについての量子化パラメータの変化を定義する。本開示は、HEVC規格において品質(および、可能であれば圧縮)を改善し得る方式で、デルタQPを生成し、かつ、符号化されたビットストリーム内でシグナリングすることに関与する。
[0059] さらなる圧縮のために、変換係数は、エントロピー符号化する前に量子化され得る。その後、エントロピコーダは、コンテンツ適応型可変長コーディング(CAVLC:Context Adaptive Variable Length Coding)、コンテンツ適応型バイナリ算術コーディング(CABAC:Context Adaptive Binary Arithmetic Coding)、確率区間分割エントロピー符号化(PIPE:Probability Interval Partitioning Entropy Coding)、等のエントロピー符号化を、量子化変換係数に適用する。いくつかの例で、ビデオエンコーダ20は、所定の走査順序を利用して量子化変換係数を走査し、エントロピー符号化され得る直列ベクトルを生成し得る。別の例で、ビデオエンコーダ20は、適応走査を行い得る。量子化変換係数を走査して、1次元ベクトルを形成した後、ビデオエンコーダ20は、その1次元ベクトルをエントロピー符号化し得る。ビデオエンコーダ20はまた、ビデオデコーダ30がビデオデータを復号する際に使用するために、符号化ビデオデータに関連付けられたシンタックス要素をエントロピー符号化し得る。
[0060] 上述されたように、デルタQP(dQPとも表される)は、ビデオデータのブロックについてのQPをコーディングするために、符号化ビデオビットストリームでシグナリングされ得る。デルタQPは、現在のQP(すなわち、現在のブロックに使用される実際のQP)と、現在のQPの予測子(QP予測子)との間の差分を定義する。シグナリングされたdQPに基づいて、対応する現在のQP値は、dQPをQP予測子の値に加えることによって再構成され得る。すなわち、ビデオエンコーダ20において、dQPは、現在のブロックの実際のQPからQP予測子を差し引くことにより算出される:dQP=現在のQP−QP予測子。ビデオデコーダ30において、受信されたdQPをQP予測子に加えることで、現在のブロックの実際のQPが再構成される:現在のQP=dQP+QP予測子。いくつかの例で、QP予測子は、現在のブロックの上のブロックおよび左のブロックの実際のQP値の平均値として定義される。
[0061] HEVCおよびHMに対する提案に従って、量子化グループ(QG:Quantization Group)がdQPのシグナリングのために定義される。QGは、dQPがシグナリングされる最小ブロックサイズである。QGは、単一のCUまたは複数のCUから構成され得る。多くの事例で、QGは、1つ以上の可能なCUサイズよりも小さい可能性がある。例えば、QGは、16×16ピクセルのサイズであると定義および/またはシグナリングされ得る。この例では、サイズが32×32または64×64のCUを有することが可能であり得る。
[0062] 様々な例で、QGのサイズは、ピクチャパラメータセット(PSS:picture parameter set)でシグナリングされる。しかしながら、QGサイズは、スライスヘッダ、適応パラメータセット(APS:adaptation parameter set)、シーケンスパラメータセット(SPS:sequence parameter set)、等を含む、ビットストリームの他のレベルでシグナリングされ得る。CUがQGのサイズ以上のサイズを有する場合、そのようなCUについてのdQPがシグナリングされ得る。しかしながら、QGのサイズよりも小さいCUの場合、共通のdQPがシグナリングされ、QG内の全てのCUの間で共有され得る。HEVCに対して提案されるいくつかの例で、特定のブロック(CUまたはQG)についてのdQPのシグナリングはまた、そのブロック内に非ゼロ係数(non-zero coefficients)が存在するか否かに依存する。dQPは、コーディングされた非ゼロ係数が同じブロック内に存在するとビデオエンコーダ20が決定した後に(時には、後でのみ)、ブロックでシグナリングされる。
[0063] 図2は、7つのCU(CU0−CU6)を含む16×16のQGの例を示す。CU0−CU2は、8×8のCUであり、CU3−CU6は、4×4のCUである。図2の例で、影付きのCU5は、非ゼロ係数を少なくとも含む。このように、ビデオエンコーダ20は、QG 102全体について1つのdQPをシグナリングし、ビデオデコーダ30は、CU0−CU6の各々の復号に使用するために、このシグナリングされたdQPを適用するであろう。QG 102のCUが非ゼロ係数をひとつも含んでいない場合、dQPは、そのQGについてシグナリングされないであろう。HEVCに対する現在の提案で、特定のブロック(例えば、CU)についてdQPがシグナリングされるか否かは、QGサイズに依存する。図2の例におけるQGサイズが8×8である場合に、CU0−CU2が非ゼロ係数を含んでいないため、それらについてはいずれのdQPもシグナリングされないであろう。しかしながら、CU3−CU6の各々が少なくとも1つの非ゼロ係数を含むQG内に存在するため、これらのCUについて、共有するように(to share)、1つのdQPがシグナリングされるであろう。同様に、シグナリングされたQGのサイズが4×4である場合、CU5を除く任意のブロック(すなわち、非ゼロ係数を有するブロック)について、いずれのdQPもシグナリングされないであろう。
[0064] 換言すると、QG内に複数のCUが存在する場合、そのQGについてのdQPは、非ゼロ係数を有するCUがQG内に位置付けされない限りシグナリングされない。例えば、4つのCUがQG内に存在し、第4のCUを除く最初の3つのCUがいずれも非ゼロ係数を有さない場合(以下の説明では非ゼロCU(non-zero CU)とも呼ばれる)、dQPは、第4のCUについてのみシグナリングされる。一般に、QG内の第1の非ゼロCUは、QG内の任意の位置に位置付けされ得る。例えば、第1の非ゼロCUは、QG内の第1のCU、最後のCU、または、その他のCUであり得る。いくつかのケースでは、非ゼロCUはQG内にひとつも存在しない可能性がある。
[0065] 以下の説明で、「量子化ブロック(quantization block)」という一般用語は、シグナリングされたQG以上のサイズを有するCUを指すために、または、多数のCUを含むQGを指すために使用される。すなわち、量子化ブロックは、1つ以上のCUを含むQG、または、QGよりも大きいCUである。「ゼロブロック(zero block)」という用語は、非ゼロ係数をひとつも有さないブロック(例えば、CUに関連付けられたTUまたは変換ブロック)を示すために使用されるであろう。量子化ブロックが多数のCUを含むQGである場合、このQGは、QG内の全てのCUがゼロブロックであるゼロブロックとみなされる。dQPは、量子化ブロックが少なくとも1つの非ゼロ係数を含む場合に、各量子化ブロックについてシグナリングされる。
[0066] 量子化ブロックについてdQPがシグナリングされない場合、dQPの値は、ゼロであると想定される。このように、ビデオデコーダ30において、現在のブロックについてのQPの値は、QP予測子の値に等しい可能性がある(すなわち、現在のQP=dQP+QP予測子であり、ここでdQPはゼロであると想定される)。HEVCおよびHMに対する現在の提案によると、QP予測子は、図3に示されるような、左の量子化ブロックおよび上の量子化ブロックのQP値の平均値として定義される(すなわち、左および上の量子化ブロックを使用して現在の量子化ブロックについてのQP予測を示す)。QP予測子は、他の例で、異なる方法で定義され得る。例えば、QP予測子はまた、左の量子化ブロックからのQP値として定義されるか、ストリーム内の以前にコーディングされた量子化ブロックのQP値として定義されるか、または他の方法で定義され得る。
[0067] HEVCに対する現在の提案では、ブロック(例えば、1つ以上のCU)をコーディングするために、無損失コーディングモードが定義される。この無損失コーディングモードによれば、変換、量子化、およびインループフィルタイングのようないくつかのコーディング動作が省略され得る。HEVCに対する現在の提案では、無損失コーディングモードでコーディングされたブロックに対してゼロに等しいQP値を使用することにより、無損失コーディングモードがビデオエンコーダ20によって示され得る。そのため、特定の量子化ブロックが無損失モードでコーディングされると、この量子化ブロックについてのQP値はゼロに設定され、デコーダにシグナリングされるであろう。このケースで、QP値のシグナリングは、−QP予測子値に等しい値を有するdQPを送ることを通じて達成され得る。すなわち、dQP=実際のQP(このケースではゼロ)−QP予測子。
[0068] 量子化ブロックについてのdQPシグナリングが、ゼロのQP値で示される無損失コーディングモードと共に使用されると特定の問題が生じ得る。そのような問題は、エンコーダ/デコーダ不整合をもたらし、デコーダクラッシュを引き起こす可能性がある。
[0069] 第1の問題を説明するために、現在の量子化ブロックについて導き出されたQP予測子がゼロであると想定する。例えば、左の量子化ブロックおよび上の量子化ブロックが両方とも無損失コーディングモードでコーディングされ、よって、各々は、ゼロのQPを有する。QP予測子はまた、左または上の量子化ブロックの1つが無損失コーディングモードでコーディングされ、他の量子化ブロックが1のQPを有するケースにおいてゼロであり得る。QP予測子は、このケースで、2つのブロックの平均値、すなわち0.5であり、端数切捨てされてゼロとなる。また、現在の量子化ブロックが通常、非ゼロQP値を使用して(すなわち、無損失にではなく)コーディングされると想定する。このように、変換、量子化、および全てのインループフィルタリングプロセスが現在の量子化ブロックに適用される。
[0070] このケースで、量子化ブロックがゼロブロックである(すなわち、非ゼロ係数をひとつも有さない)場合、ビデオエンコーダ20は、この量子化ブロックについて、ビデオデコーダ30にdQPをシグナリングしないであろう。問題がそのような状況で生じる。ビデオエンコーダ20において、この例示的な量子化ブロックは、イントラまたはインター予測を使用し、非ゼロQPを使用してコーディングされる。しかしながら、dQPシグナリングがない場合、デコーダ側で推測されるQP値は、ゼロの値を有する。これは、dQPがシグナリングされないためであり、よって、dQPは、ゼロであると推測される。このように、量子化ブロックについての現在のQPは、上で説明されたように、QP予測子であろう。しかしながら、この例で、QP予測子もまたゼロであるため、量子化ブロックについての現在のQP値もまた、ゼロとなるように再構成され、現在の量子化ブロックが無損失コーディングモードで復号されることとなると示しているものとビデオデコーダ30は解釈するであろう。このように、ビデオデコーダ30は、別の予測モード(例えば、インターまたはイントラ予測)を使用してコーディングされた場合であっても、無損失モードを使用して量子化ブロックを再構成するように試みる。そのような状況は、低い(poor)視覚品質、または、デコーダクラッシュまでも引き起こし得るエンコーダ/デコーダ不整合をもたらす。
[0071] 現在の量子化ブロックについてのQP予測子は非ゼロであるが、この現在の量子化ブロックは無損失モードでコーディングされ、かつ、残差をひとつも有していない(すなわち、残差内に非ゼロ値がひとつも存在しない)ため、dQPが送信されない場合に、第2の問題が生じる。結果として、ビデオデコーダ30において、dQPの値は、−QP予測子に等しいdQP値を受信する代わりに、ゼロであると推測されるであろう。このように、ビデオデコーダ30は、0(推測されたdQP)+QP予測子=QP予測子として、量子化ブロックの実際のQP値を再構成するであろう。このように、ビデオデコーダ30は、非ゼロの実際のQP値を再構成するため、この量子化ブロックについての無損失モードを識別できないであろう。
[0072] 第1の問題に対処するために、本開示の第1の例に従って、ビデオエンコーダ20は、量子化ブロックがゼロブロックであるか否かに関わらず、全ての量子化ブロックについてのdQPを常にシグナリングするように構成される。例えば、dQPは、QGよりも大きいブロック(例えば、CU)またはQGの第1のCU内のブロックについて、常にシグナリングされ得る。この方法で、dQPは、ゼロであると不正確に推測されることがなくなり、dQPがゼロであると推測され、かつ、QP予測子もまたゼロである場合に、量子化ブロックについての無損失コーディングモードの自動的な推測を回避するであろう。
[0073] 本開示の第2の例に従って、dQPがシグナリングされる事例の数を制限するために、ビデオエンコーダ20は、量子化ブロックについてのQP予測子がゼロであるケースで、量子化ブロックにつてのdQPをシグナリングするように構成される。現在の量子化ブロックについてのQP予測子がゼロである例が図4に示される。図4の例では、上のブロックと左のブロックの両方についてのQPがゼロであるため、ブロック104についてのQP予測子はゼロに等しい。従って、本開示のこの例によれば、dQPは、量子化ブロック104がゼロブロックであるか否かに関わらず、それについてシグナリングされる。そうではなく、量子化ブロック104についてのQP予測子が非ゼロであれば、量子化ブロック104がゼロブロックである場合に、それについて、いずれのdQPもシグナリングされない。
[0074] 別の例では、現在の量子化ブロックがゼロブロックであるか否かに関わらず、現在の量子化ブロックのQP予測に使用されるQP(例えば、上または左の量子化ブロックのQP)のうちの1つがゼロに等しい場合、または、QP予測に使用されるQPの差分が、ある閾値よりも小さいまたは大きい場合、ここで、そのような閾値は、任意の整数であり得る、量子化ブロックについてのdQPがシグナリングされる。そうでなければ、量子化ブロックがゼロブロックである場合に、dQPはシグナリングされない。当然、量子化ブロックが非ゼロ係数を含む場合には、dQPは依然としてシグナリングされる。閾値は、一定であるか、または、ヘッダ、例えば、PPS、スライスヘッダ、またはAPSで、シグナリングされ得る。他の例で、閾値は、LCUまたはCUレベルでシグナリングされ得る。
[0075] 本開示の別の例において、ゼロQPを使用することでブロックのための無損失コーディングモードを示すというよりはむしろ、ビデオエンコーダ20は、ブロックが無損失コーディングモードでコーディングされたことを示すために、個別のフラグまたはシンタックス要素を符号化するように構成され得る。一例で、そのようなフラグは、「無損失フラグ(lossless flag)」と呼ばれ得る。無損失フラグを使用する際、dQPシグナリングの全ての例が、依然として適用可能であり得る。
[0076] 例えば、現在の量子化ブロックがゼロブロックであるケースでは、QP予測に使用される1つの(または、別の例では全ての)量子化ブロック(例えば、上記例で、左および上の量子化ブロック)が、無損失コーディングモードでコーディングされる場合(すなわち、QP予測に使用される量子化ブロックについて無損失フラグがオンである場合)、量子化ブロックについてdQPがシグナリングされる。しかしながら、無損失フラグが、量子化ブロックのための無損失モードコーディングを識別するために使用される場合、無損失にコーディングされたその量子化ブロックについてQPをゼロに設定することは、このQP値が後続の量子化ブロックのQP値を予測するために後に使用されることとなるため、最適なオプションではない可能性がある。非ゼロが割り当てられたQPを有する無損失にコーディングされた左および上の量子化ブロックの一例(すなわち、無損失コーディングされた量子化ブロックに割り当てられた非ゼロQPの例)が図5で示される。図5で示されるように、現在の量子化ブロック106に対して、左(QPleft)および上(QPabove)の量子化ブロックは、非ゼロQPを有するが、各々は、無損失コーディングモード(無損失フラグ=1で示される)でコーディングされる。
[0077] 本開示の別の例によれば、量子化ブロックが、無損失フラグによって示されるように、無損失コーディングモードでコーディングされた場合(例えば、図5に示されるようなQPleftおよびQPabove)、その量子化ブロックについてのQP予測子に等しいQP値は、そのブロックについての現在のQPとして設定され得る。例えば、図5のQPaboveの場合、無損失にコーディングされているためブロックについてゼロのQP値を使用する代わりに、QPaboveについてのQP予測子(例えば、QPaboveの左および上のブロックの平均QP)が現在のQPとして使用され得る。この方法で、非ゼロQP値は、後続の量子化ブロックについてのQP予測子として使用するために利用可能であり、よって、起こりうるエンコーダ/デコーダ不整合を回避し得る。別の例で、無損失フラグを使用して示される無損失にコーディングされた量子化ブロックのQP値はまた、スライスQPまたはその他の所定のQPに等しく設定され得る。
[0078] 上の説明で、無損失フラグは、量子化ブロックレベルでシグナリングされるものとして説明されている。本開示の別の例で、ビデオエンコーダ20は、量子化ブロック内の全てのCUごとに(per every CU)無損失フラグをシグナリングするように構成され得る。このケースで、上で説明された全ての技法は、依然として適用可能である。例えば、量子化ブロック内のCUが無損失にコーディングされるケースでは、dQPシグナリングが省略され、dQPの値は、ビデオデコーダ30において、ゼロであると推測され得る。このように、QP予測子は、この無損失CUについてQPとして導き出され、後続のブロックのQP値を予測するために使用されるであろう。このケースで、dQPシグナリングは、CU内に非ゼロ残差が存在するか否かに関わらず、無損失CUについて省略される。
[0079] 本開示の別の例では、量子化ブロック無損失フラグが量子化ブロックについてシグナリングされ得る。例えば、1に設定された場合、量子化ブロックレベル無損失フラグは、量子化ブロック内の少なくとも1つのCUが無損失にコーディングされたことを示す。量子化ブロックレベル無損失フラグが、例えば、1の値を有する場合、特定のCUが無損失にコーディングされたか否かを示すCU無損失フラグが、量子化ブロック内の全てのCUについてシグナリングされる。そうではなく、量子化ブロック無損失フラグが0である(すなわち、量子化ブロック内に無損失にコーディングされたCUがひとつも存在しない)場合、量子化ブロック内の全てのCUに対してCU無損失フラグはまったく必要とされない。
[0080] 別の例では、2つのレベル(量子化ブロックベースおよCUベース)の無損失フラグを使用する場合にシグナリング効率がさらに改善され得る。量子化ブロックレベル無損失フラグが有効であり(例えば、1の値を有し)、最後のCUに達し、現在の量子化ブロックについての最後のCUの前にコーディングされたCUレベル無損失フラグがひとつも存在しない場合、最後のCUについてのCU無損失フラグのシグナリングは省略され得る。これは、少なくとも1つの無損失コーディングされたCUが存在することを量子化ブロックの無損失フラグが示すためであり、従って、この例では最後のCUが無損失にコーディングされなければならないことが推測され得る。しかしながら、量子化グループについての無損失フラグが無効である(例えば、0の値を有する)場合、それは無損失コーディングされたCUが量子化ブロック内にひとつも存在しないことを意味し、その現在の量子化ブロックについてのCUベースの無損失フラグシグナリングは、省略され得る。
[0081] 無損失フラグが上述されたように推測されるケースで、無損失フラグをコーディングし、冗長性除去をシグナリングするための同一の技法は、フレーム、スライス、LCU、および/または、ビデオコーディングプロセスの他の定義された単位またはレベルで適用され得る。「フラグ」という用語は、単一ビットのシンタックス要素を指し得る。加えて、フラグというよりはむしろ、マルチビットシンタックス要素、可変長シンタックス要素、またはフラグについて上述された情報を伝達できる他のタイプのデータ構造もまた使用され得る。
[0082] HEVCにおいて現在提案されているdQPシグナリング技法に関連した第2の欠点を繰り返し言うが、ビデオデコーダ30は、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロであり、しかしながら、現在の量子化ブロックが無損失モードでコーディングされ、かつ、残差を有していない(すなわち、残差内に非ゼロ値がひとつも存在しない)場合、量子化ブロックについての無損失コーディングモードを正確に識別できない可能性がある。この状況で、dQPは送信されず、ビデオデコーダ30によってゼロであると推測される。そのため、ビデオデコーダ30は、ゼロdQPを使用して非ゼロの実際のQP値を再構成することとなり、よって、この量子化ブロックについての無損失モードを識別できないであろう。
[0083] この問題を解決するために、本開示の別の例に従って、ビデオエンコーダ20は、他の方法では無損失モードを識別できないシナリオを排除するように構成されることができ、それによって、ビデオエンコーダ20は、単純に、現在の量子化ブロックについての予測残差がひとつも存在せず、かつ、QP予測子がゼロでないか、または、QP予測に使用される量子化ブロックが無損失でコーディングされた(例えば、無損失フラグがオンである)場合に、特定の量子化ブロックに対して無損失コーディングモードを選択することが許可されない。このように、無損失である量子化ブロックについての非ゼロQPをビデオデコーダ30が決定する状況は回避され得る。
[0084] HEVCにおけるdQPシグナリングに対するいくつかの提案の別の欠点は、単項二値化コーディング(unary binarization coding)が使用されことを含む。HEVCに対するそのような提案で、dQPは、短縮された単項二値化を使用してコーディングされる。dQP値は、−(26+QpBdOffsetY/2)から+(25+QpBdOffsetY/2)の範囲であり、ここで、QpBdOffsetYは、0から18でありうるビット深度入力に依存する。デルタQP値の非対称分布により、短縮された単項二値化のcMaxは、dQP値の符号(sign)に依存し得る。例えば、QpBdOffsetYがゼロであると想定すると、値が負の場合にcMaxは26に等しく、正の値の場合にcMaxは25に等しい。結果として、これは、ビデオエンコーダ20およびビデオデコーダ30が、dQPコーディングおよび解析の際に符号をチェックすることを要求する。符号値に依存して、dQP値をコーディングおよび解析する際に異なるcMax値が使用される。
[0085] この複雑性を低減させるために、本開示は、短縮された単項二値化におけるcMax値が符号に関わらず同じとなるようにdQP値の範囲を変更することで、dQP二値化における符号依存性(sign dependency)を除去することをさらに提案する。例えば、正のdQP値の場合、この範囲は、1つ増やされ、範囲全体は、−(26+QpBdOffsetY/2)から+(26+QpBdOffsetY/2)となる。このケースでは、正および負の両方のdQP値をコーディングまたは解析するために同じ二値化が使用され、符号値のチェックはまったく必要とされない。本技法は、短縮された単項二値化にのみ制限されるわけではなく、例えば、Exponential−Golombコーディング方法など、その他の二値化スキームに適用され得る。
[0086] 図6は、本開示で説明されるように、dQPコーディングのための技法を使用し得るビデオエンコーダ20の例を示すブロック図である。ビデオエンコーダ20は、変換係数の走査を要求し得る他のコーディング規格または方法に関して本開示を制限することなく例示を目的としてHEVCコーディングとの関連で説明されるであろう。ビデオエンコーダ20は、ビデオフレーム内のCUのイントラおよびインターコーディングを行い得る。イントラコーディングは、空間予測に依存して、所与のビデオフレーム内のビデオデータにおける空間冗長性を低減または除去する。インターコーディングは、時間予測に依存して、ビデオシーケンスの現在のフレームと以前にコーディングされたフレームとの間の時間冗長性を低減または除去する。イントラモード(Iモード)は、いくつかの空間ベースのビデオ圧縮モードのいずれかを指し得る。単方向予測(Pモード)または双方向予測(Bモード)のようなインターモードは、いくつかの時間ベースのビデオ圧縮モードのいずれかを指し得る。
[0087] 図6に示されるように、ビデオエンコーダ20は、符号化されるべきビデオフレーム内の現在のビデオブロックを受信する。図6の例で、ビデオエンコーダ20は、動き補償ユニット44、動き推定ユニット42、イントラ予測処理ユニット46、参照フレームバッファ64、加算器50、変換処理ユニット52、量子化ユニット54、およびエントロピー符号化ユニット56を含む。図6に示される変換処理ユニット52は、実際の変換、または変換の組み合わせを残差データのブロックに適用するユニットであり、CUの変換単位(TU)と呼ばれ得る変換係数のブロックと混同されるべきでない。ビデオブロック再構成の場合、ビデオエンコーダ20はまた、逆量子化ユニット58、逆変換処理ユニット60、および加算器62を含む。非ブロック化フィルタ(図6に示されない)はまた、ブロック境界をフィルタリングして、再構成ビデオからブロッキネスアーティファクト(blockiness artifact)を除去するために含まれ得る。望まれる場合、非ブロック化フィルタは典型的に、加算器62の出力をフィルタリングするであろう。
[0088] 符号化プロセス中、ビデオエンコーダ20は、コーディングされるべきビデオフレームまたはスライスを受信する。フレームまたはスライスは、例えば、最大コーディング単位(LCU)のような多数のビデオブロックに分割され得る。動き推定ユニット42および動き補償ユニット44は、時間圧縮を提供するために、1つ以上の参照フレーム内の1つ以上のブロックに対して、受信されたビデオブロックのインター予測コーディングを行う。イントラ予測処理ユニット46は、空間圧縮を提供するために、コーディングされるべきブロックと同一のフレームまたはスライス内の1つ以上の隣接ブロックに対して、受信されたビデオブロックのイントラ予測コーディングを行い得る。
[0089] モード選択ユニット40は、例えば、各モードに関するエラー(すなわち、歪み)結果に基づいて、イントラまたはインターといったコーディングモードのうちの1つを選択でき、結果として得られたイントラまたはインター予測されたブロック(例えば、予測単位(PU))を、残差ブロックデータを生成するために加算器50に、および、参照フレームで用いるための符号化されたブロックを再構成するために加算器62に、提供する。加算器62は、以下でより詳細に記述されるように、符号化されたブロックを再構成するために、予測されたブロックと、そのブロックに関する、逆変換処理ユニット60からの逆量子化かつ逆変換されたデータとを組み合わせる。いくつかのビデオフレームは、Iフレームと指定されることができ、ここで、Iフレーム内の全てのブロックは、イントラ予測モードで符号化される。いくつかのケースで、イントラ予測処理ユニット46は、例えば、動き推定ユニット42によって行われる動き探索がブロックの十分な予測に帰着しない場合に、PまたはBフレーム内のブロックのイントラ予測符号化を行い得る。
[0090] 動き推定ユニット42および動き補償ユニット44は、高度に統合され得るが、概念上の目的で別個に示されている。動き推定(または、動き探索)は、ビデオブロックについての動きを推定する、動きベクトルを生成するプロセスである。動きベクトルは、例えば、参照フレームの参照サンプルに対する、現在のフレームにおける予測単位の変位を示し得る。動き推定ユニット42は、参照フレームバッファ64に記憶されている参照フレームの参照サンプルと予測単位を比較することによって、インターコーディングされたフレームの予測単位についての動きベクトルを算出する。参照サンプルは、差分絶対値の和(SAD:sum of absolute difference)、平方差分の和(SSD:sum of squared difference)、または他の差分メトリックによって決定され得るピクセル差分の観点から、コーディングされているPUを含むCUの一部分と厳密に整合すと判明したブロックであり得る。参照サンプルは、参照フレームまたは参照スライス内のどこでも存在し得るが、必ずしも参照フレームまたはスライスのブロック(例えば、コーディング単位)境界に存在する必要はない。いくつかの例で、参照サンプルは、分数ピクセル位置(fractional pixel position)に存在し得る。
[0091] 動き推定ユニット42は、エントロピー符号化ユニット56および動き補償ユニット44に算出された動きベクトルを送る。動きベクトルによって識別された参照フレームの一部分は、参照サンプルと呼ばれ得る。動き補償ユニット44は、例えば、PUの動きベクトルによって識別された参照サンプルを検索することによって、現在のCUの予測単位についての予測値を算出し得る。
[0092] イントラ予測処理ユニット46は、動き推定ユニット42および動き補償ユニット44によって行われるインター予測の代わりに、受信されたブロックをイントラ予測し得る。イントラ予測処理ユニット46は、ブロックについて左から右かつ上から下の符号化順序を想定して、隣接しており、かつ、以前にコーディングされたブロック、例えば、現在のブロックの上、右上、左上、または左のブロック、に対して、受信されたブロックを予測し得る。イントラ予測処理ユニット46は、様々な異なるイントラ予測モードで構成され得る。例えば、イントラ予測処理ユニット46は、符号化されているCUのサイズに基づいて、例えば、33個の指向性予測モード(directional prediction modes)のようなある特定数の指向性予測モードで構成され得る。
[0093] イントラ予測処理ユニット46は、例えば、様々なイントラ予測モードについてのエラー値を算出すること、および、最低エラー値をもたらす(yield)モードを選択することで、イントラ予測モードを選択し得る。指向性予測モードは、空間的に隣接したピクセルの値を組み合わせ、組み合わせられた値を、PU内の1つ以上のピクセル位置に適用するための関数を含み得る。一度PU内の全てのピクセル位置についての値が算出されると、イントラ予測処理ユニット46は、PUと、符号化されるべき受信されたブロックとの間のピクセル差分に基づき、予測モードについてのエラー値を算出し得る。イントラ予測処理ユニット46は、許容可能なエラー値をもたらすイントラ予測モードが発見されるまで、イントラ予測モードをテストし続け得る。その後、イントラ予測処理ユニット46は、PUを加算器50に送り得る。
[0094] ビデオエンコーダ20は、コーディングされている元のビデオブロックから、動き補償ユニット44またはイントラ予測処理ユニット46によって算出された予測データを差し引くことによって残差ブロックを形成する。加算器50は、この減算演算を行う1つまたは複数の構成要素を表す。残差ブロックはピクセル差分値の2次元マトリクスに対応しうえ、ここで、残差ブロック内の値の数は、残差ブロックに対応するPU内のピクセル数と同じである。残差ブロック内の値は、PUおよびコーディングされるべき元のブロックにおいて同一の場所に位置付けられたピクセルの値の間の差分、すなわちエラー、に対応し得る。この差分は、コーディングされるブロックのタイプに依存して、彩度差分または輝度差分であり得る。
[0095] いくつかの事例で、例えば、無損失コーディングモードにおいて、残差は、エントロピー符号化ユニット56に直接送られ得る。このように、変換および量子化プロセスは、省略され得る。加えて、任意のループフィルタ処理もまた省略され得る。
[0096] 変換処理ユニット52は、残差ブロックから1つ以上の変換単位(TU)を形成し得る。変換処理ユニット52は、複数の変換の中から1つの変換を選択する。変換は、ブロックサイズ、コーディングモード、等の、1つ以上のコーディング特性に基づいて選択され得る。その後、変換処理ユニット52は、選択された変換をTUに適用し、変換係数の2次元アレイを備えるビデオブロックを生成する。
[0097] 変換処理ユニット52は、結果として得られた変換係数を量子化ユニット54に送り得る。その後、量子化ユニット54は、変換係数を量子化し得る。その後、エントロピー符号化ユニット56は、走査モードに従って、マトリクス内の量子化変換係数の走査を行い得る。本開示は、走査を行うものとしてエントロピー符号化ユニット56を説明する。しかしながら、他の例で、量子化ユニット54のような他の処理ユニットが走査を行うことができることは理解されるべきである。量子化ユニット56は、上述された技法に従ってdQP値をコーディングするように構成され得る。この点における量子化ユニット56の機能についての追加の説明は、図8に関連して以下で説明されるであろう。
[0098] 一度変換係数が単方向アレイで走査されると、エントロピー符号化ユニット56は、CABAC、シンタックスベースのコンテキスト適応型二値算術コーディング(SBAC)、可能性インターバル分割エントロピ(PIPE)、または別のエントロピー符号化法のようなエントロピー符号化を係数に適用し得る。
[0099] CABACを行うために、エントロピー符号化ユニット56は、ある特定のコンテキストに適用するためのコンテキストモデルを選択して、送信されることとなるシンボルを符号化し得る。コンテキストは、例えば、隣接値が非ゼロであるか否かに関連し得る。エントロピー符号化ユニット56はまた、選択された変換を代表する信号のようなシンタクス要素をエントロピー符号化できる。本開示の技法に従って、エントロピー符号化ユニット56は、例えば、コンテキストモデル選択のために使用される要因の中でも特に、イントラ予測モードのためのイントラ予測方向、シンタクス要素に対応する係数の走査位置、ブロックタイプ、および/または、変換タイプに基づいて、これらのシンタクス要素を符号化するために使用されるコンテキストモデルを選択し得る。
[0100] エントロピー符号化ユニット56によるエントロピー符号化に続いて、結果として得られた符号化ビデオは、ビデオデコーダ30のような別のデバイスに送信されるか、または後の送信または検索のために保管され得る。
[0101] いくつかのケースで、エントロピー符号化ユニット56またはビデオエンコーダ20の別のユニットは、エントロピー符号化に加えて他のコーディング機能を行うように構成され得る。例えば、エントロピー符号化ユニット56は、CUおよびPUについてのコーディングされたブロックパターン(CBP)値を決定するように構成され得る。また、いくつかのケースで、エントロピー符号化ユニット56は、係数のランレングスコーディングを行い得る。
[0102] 逆量子化ユニット58および逆変換処理ユニット60は、それぞれ逆量子化および逆変換を適用して、例えば、参照ブロックとして後に使用するため、ピクセルドメインにおいて残差ブロックを再構成する。動き補償ユニット44は、参照フレームバッファ64のフレームのうちの1つの予測ブロックに残差ブロックを加えることによって参照ブロックを算出し得る。動き補償ユニット44はまた、再構成残差ブロックに1つ以上の補間フィルタを適用して、動き推定において使用するために、サブ整数ピクセル値を算出し得る。加算器62は、動き補償ユニット44によって生成された動き補償済み予測ブロックに再構成残差ブロックを加えて、参照フレームバッファ64への記憶するために、再構成ビデオブロックを生成し得る。再構成ビデオブロックは、後続のビデオフレーム内のブロックをインターコーディングするために、参照ブロックとして動き推定ユニット42および動き補償ユニット44によって使用され得る。
[0103] 図7は、符号化ビデオシーケンスを復号するビデオデコーダ30の例を示すブロック図である。図7の例で、ビデオデコーダ30は、エントロピ復号ユニット70、動き補償ユニット72、イントラ予測処理ユニット74、逆量子化ユニット76、逆変換ユニット78、参照フレームバッファ82、および加算器80を含む。ビデオデコーダ30は、いくつかの例で、ビデオエンコーダ20に関して説明された符号化パスと概して逆の復号パスを行い得る(図6参照)。
[0104] エントロピ復号ユニット70は、変換係数の1次元アレイを検索するために、符号化されたビットストリームに対してエントロピ復号プロセスを行う。使用されるエントロピ復号プロセスは、ビデオエンコーダ20によって使用されるエントロピー符号化(例えば、CABAC)に依存する。エンコーダによって使用されるエントロピー符号化プロセスは、符号化されたビットストリームにおいてシグナリングされ得るか、または所定のプロセスであり得る。
[0105] いくつかの事例では、例えば、無損失コーディングモードで、出力(すなわち、この例では残差)がエントロピ復号ユニット70から直接加算器80に送られ得る。このように、逆変換および量子化プロセスが省略され得る。加えて、任意のループフィルタプロセスもまた省略され得る。
[0106] いくつかの例で、エントロピ復号ユニット70(または、逆量子化ユニット76)は、ビデオエンコーダ20のエントロピー符号化ユニット56(または、量子化ユニット54)によって使用された走査モードをミラーリング(mirroring)する走査を使用して、受信された値を走査し得る。係数の走査は、逆量子化ユニット76で行われ得るが、走査は、例示の目的で、エントロピ復号ユニット70によって行われているものとして説明されるであろう。加えて、例示を容易にするために別個の機能ユニットとして提示されているが、エントロピ復号ユニット70、逆量子化ユニット76、およびビデオデコーダ30の他のユニットの構造および機能は、高度に統合され得る。
[0107] 逆量子化ユニット76は、ビットストリームで提供され、かつ、エントロピ復号ユニット70によって復号された量子化変換係数を逆量子化、すなわち、非量子化(de quantize)する。逆量子化プロセスは、例えば、HEVCに対して提案されたプロセスまたはH.264復号規格によって定義されたプロセスに類似する従来のプロセスを含み得る。逆量子化プロセスは、量子化の程度、および、同様に、適用されるべき逆量子化の程度を決定するために、CUについての、ビデオエンコーダ20によって算出された量子化パラメータQPの使用を含み得る。逆量子化ユニット76は、係数が1次元アレイから2次元アレイに変換される前、または変換された後のいずれかで変換係数を逆量子化し得る。逆量子化ユニット76は、上述された技法に従ってdQP値を復号するように構成され得る。この点に関する逆量子化ユニット76の機能についての追加の説明は、図9に関連して以下で説明されるであろう。
[0108] 逆変換処理ユニット78は、逆量子化変換係数に逆変換を適用する。いくつかの例で、逆変換処理ユニット78は、ビデオエンコーダ20からのシグナリングに基づいて、またはブロックサイズ、コーディングモード、等の1つ以上のコーディング特性から変換を推測することによって、逆変換を決定し得る。いくつかの例で、逆変換処理ユニット78は、現在のブロックを含むLCUのための4分木の根ノードにおいて、シグナリングされた変換に基づいて、現在のブロックに適用すべき変換を決定し得る。代替的に、変換は、LCU4分木における葉ノードCUのためのTU4分木のルートでシグナリングされ得る。いくつかの例で、逆変換処理ユニット78は、逆変換処理ユニット78が、復号されている現在のブロックの変換係数に2つ以上の逆変換を適用する、カスケードされた逆変換を適用し得る。
[0109] イントラ予測処理ユニット74は、シグナリングされたイントラ予測モードに基づいて現在のフレームの現在のブロックについての予測データを、および現在のフレームの以前に復号されたブロックからのデータを生成し得る。
[0110] 動き補償ユニット72は、動きベクトル、動き予測方向、および参照インデックスを符号化ビットストリームから検索し得る。参照予測方向は、インター予測モードが単方向(例えば、Pフレーム)であるか、双方向(Bフレーム)であるかを示す。参照インデックスは、候補の動きベクトルがどの参照フレームに基づくかを示す。
[0111] 検索された動き予測方向、参照フレームインデクス、および動きベクトルに基づいて、動き補償ユニットは、現在の部分についての動き補償されたブロックを生成する。これらの動き補償されたブロックは、残差データを生成するために使用される予測ブロックを本質的に再現する。
[0112] 動き補償ユニット72は、動き補償されたブロックを生成でき、可能であれば補間フィルタに基づいて補間を行い得る。サブピクセル精度での動き推定に使用されるべき補間フィルタのための識別子は、シンタックス要素に含まれ得る。動き補償ユニット72は、参照ブロックのサブ整数ピクセルのための補間値を算出するために、ビデオブロックの符号化中にビデオエンコーダ20によって使用されるように補間フィルタを使用し得る。動き補償ユニット72は、受信されたシンタックス情報に従って、ビデオエンコーダ20によって使用される補間フィルタを決定し、予測ブロックを生成するためにこの補間フィルタを使用し得る。
[0113] 追加的に、動き補償ユニット72およびイントラ予測処理ユニット74は、HEVCの例で、符号化ビデオシーケンスのフレームを符号化するために使用されるLCUのサイズを決定するために、シンタックス情報(例えば、4分木によって提供される)のうちのいくつかを使用し得る。動き補償ユニット72およびイントラ予測処理ユニット74はまた、符号化ビデオシーケンスのフレームの各CUがどのように分割されるか(および、同様に、サブCUがどのように分割されるか)を記述する分割情報を決定するためにシンタックス情報を使用し得る。シンタックス情報はまた、各分割がどのように符号化されるかを示すモード(例えば、イントラまたはインター予測、また、イントラ予測の場合にはイントラ予測符号化モード)、インター符号化された各PUについての1つ以上の参照フレーム(および/または、これら参照フレームについての識別子を含む参照リスト)、および符号化ビデオシーケンスを復号するための他の情報を含み得る。
[0114] 加算器80は、復号されたブロックを形成するために、動き補償ユニット72またはイントラ予測処理ユニット74によって生成された対応する予測ブロックと残差ブロックを組み合わせる。望まれる場合、ブロッキネスアーティファクトを除去するために、非ブロック化フィルタもまた、復号されたブロックをフィルタリングするために適用され得る。その後、復号されたビデオブロックは、後続の動き補償に参照ブロックを提供し、また、ディスプレイデバイス(図1のディスプレイデバイス32のような)上での表示用に復号されたビデオを生成する参照フレームバッファ82(復号されたピクチャバッファとも呼ばれる)に記憶される。
[0115] 図8は、本開示の技法に係る例示的なビデオ符号化方法を示すフローチャートである。図8の技法は、量子化ユニット56を含む、ビデオエンコーダ20のもう1つのハードウェアユニットによって実行され得る。
[0116] 本開示の一例で、量子化ユニット56は、現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を決定し(810)、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を、QPおよびQP予測子に基づいて決定し(820)、dQP値を生成する(830)ように構成され、dQP値は、現在の量子化ブロックに非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらずシグナリングされ得る。本開示の様々な例で、QP予測子は、上の量子化ブロックおよび左の量子化ブロックのQP値の平均値であり、上の量子化ブロックは、現在の量子化ブロックの上に位置付けられ、左の量子化ブロックは、現在の量子化ブロックの左に位置付けられる。ビデオエンコーダ20は、決定されたQP値を使用して現在の量子化ブロックを符号化する(840)ようにさらに構成され得る。
[0117] 本開示の一例で、ビデオエンコーダ20は、量子化グループ(QG)サイズを生成するようにさらに構成され、現在の量子化ブロックは、QGサイズ以下のサイズを有する1つ以上のコーディング単位(CU)またはQGよりも大きいサイズを有するCUを備える。
[0118] 本開示の別の例で、量子化ユニット56は、現在の量子化ブロックについてのQP予測子がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を生成し、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測するように構成され得る。
[0119] 本開示の別の例で、量子化ユニット56は、現在の量子化ブロックについてのQP予測子を決定するために使用される1つのQP値がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を生成し、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測するように構成され得る。
[0120] 本開示の別の例で、量子化ユニット56は、QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が、閾値を超える場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を生成し、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測するように構成され得る。
[0121] 本開示の別の例で、量子化ユニット56は、QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が、閾値未満である場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を生成し、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測するように構成され得る。
[0122] 本開示の別の例で、量子化ユニット56は、ピクチャパラメータセット(PPS)、適応パラメータセット(APS)、スライスヘッダ、最大コーディング単位(LCU)ヘッダ、およびCUヘッダのうちの1つ以上において、上述された閾値のいずれかを生成するように構成され得る。
[0123] 本開示の別の例で、ビデオエンコーダ20は、現在の量子化ブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを示す無損失フラグを生成し、無損失コーディングモードに従って使用して現在の量子化ブロックを符号化するように構成され得る。
[0024] 本開示の別の例で、量子化ユニット56は、現在の量子化ブロックについて無損失フラグが受信された場合に、QP予測子に等しくなるように、現在の量子化ブロックについてのQP値を割り当てるように構成され、QP値は、後続のQP予測に使用される。
[0125] 本開示の別の例で、ビデオエンコーダ20は、現在の量子化ブロックが2つ以上のCUを含む場合に、量子化ブロック内の1つ以上のCUが無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを、現在の量子化ブロックで受信された無損失フラグが示す場合に、2つ以上のCUの各々で無損失フラグを生成するように構成され得る。
[0126] 本開示の別の例で、ビデオエンコーダ20は、dQP値の符号をチェックすることなく、短縮された単項二値化技法を使用してdQP値を符号化するように構成され得る。
[0127] 本開示の別の例で、ビデオエンコーダ20は、現在の量子化ブロックが予測残差をひとつも有しておらず、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロである場合に、現在の量子化に対して無損失コーディングモードを選択しないように構成される。
[0128] 本開示の別の例で、ビデオエンコーダ20は、現在の量子化ブロックが予測残差をひとつも有しておらず、現在の量子化ブロックについてのQP予測子を決定するために使用される1つ以上の量子化ブロックが無損失コーディングモードでコーディングされる場合に、現在の量子化に対して無損失コーディングモードを選択しないように構成され得る。
[0129] 図9は、本開示の技法に係る例示的なビデオ復号方法を示すフローチャートである。図9の技法は、逆量子化ユニット76を含む、ビデオデコーダ30のもう1つのハードウェアユニットによって行われ得る。
[0130] 本開示の一例で、逆量子化ユニット76は、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を受信し、ここにおいて、dQP値は、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらず受信される(910)、現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を、受信されたdQP値およびQP予測子に基づいて決定する(920)ように構成される。本開示の様々な例で、QP予測子は、上の量子化ブロックおよび左の量子化ブロックのQP値の平均値であり、上の量子化ブロックは、現在の量子化ブロックの上に位置付けられ、左の量子化ブロックは、現在の量子化ブロックの左に位置付けられる。ビデオデコーダ30は、決定されたQP値を使用して現在の量子化ブロックを復号する(930)ようにさらに構成され得る。
[0131] 本開示の別の例で、逆量子化ユニット76は、量子化グループ(QG)サイズを受信するようにさらに構成され、現在の量子化ブロックは、QGサイズ以下のサイズを有する1つ以上のコーディング単位(CU)またはQGよりも大きいサイズを有するCUを備える。

[0132] 本開示の別の例で、逆量子化ユニット76は、現在の量子化ブロックについてのQP予測子がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を受信し、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測するようにさらに構成され得る。
[0133] 本開示の別の例で、逆量子化ユニット76は、現在の量子化ブロックについてのQP予測子を決定するために使用される1つのQP値がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を受信し、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測するようにさらに構成され得る。
[0134] 本開示の別の例で、逆量子化ユニット76は、QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が、閾値を超える場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を受信し、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測するようにさらに構成され得る。
[0135] 本開示の別の例で、逆量子化ユニット76は、QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が、閾値未満である場合にのみ、ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのdQP値を受信し、現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、dQP値がゼロであると推測するようにさらに構成され得る。
[0136] 本開示の別の例で、逆量子化ユニット76は、ピクチャパラメータセット(PPS)、適応パラメータセット(APS)、スライスヘッダ、最大コーディング単位(LCU)ヘッダ、およびCUヘッダのうちの1つ以上において、上述された閾値のいずれかを受信するようにさらに構成され得る。
[0137] 本開示の別の例で、ビデオデコーダ30は、現在の量子化ブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを示す無損失フラグを受信し、無損失コーディングモードに従って使用して現在の量子化ブロックを復号するようにさらに構成され得る。
[0024] 本開示の別の例で、逆量子化ユニット76は、現在の量子化ブロックについて無損失フラグが受信された場合に、QP予測子に等しくなるように現在の量子化ブロックについてのQP値を割り当てるようにさらに構成され、QP値は、後続のQP予測に使用される。
[0139] 本開示の別の例で、ビデオデコーダ30は、量子化ブロック内の1つ以上のCUが無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを、現在の量子化ブロックで受信された無損失フラグが示す場合に、2つ以上のCUの各々で無損失フラグを受信するようにさらに構成され得る。
[0140] 本開示の別の例で、ビデオデコーダ30は、dQP値の符号をチェックすることなく、短縮された単項二値化技法を使用してdQP値を復号するようにさらに構成され得る。
[0141] 1つ以上の例で、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらのあらゆる組み合わせで実現され得る。ソフトウェアで実現される場合、これら機能は、1つ以上の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体に記憶されるか、または、コンピュータ可読媒体を通して送信され、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行され得る。コンピュータ可読媒体は、例えば、通信プロトコルに従って、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体またはデータ記憶媒体のような有体の媒体に対応するコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。このように、コンピュータ可読媒体は、一般に、(1)非一時的である有形のコンピュータ可読記憶媒体、または(2)信号または搬送波のような通信媒体に対応し得る。データ記憶媒体は、本開示で説明された技法を実現するための命令、コード、および/またはデータ構造を検索するために、1つ以上のコンピュータまたは1つ以上のプロセッサによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体を含み得る。
[0142] 限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光学ディスク記憶媒体、磁気ディスク記憶媒体または他の磁気記憶デバイス、フラッシュメモリ、あるいは命令あるいはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用され、かつ、コンピュータによってアクセスされ得るその他の媒体を備え得る。また、いずれの接続もコンピュータ可読媒体と厳密には称される。例えば、命令が、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、マイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他の遠隔ソースから送信された場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、あるいは赤外線、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。しかしながら、コンピュータ可読記憶媒体およびデータ記憶媒体は、接続、搬送波、信号、または他の一時的な媒体を含まないが、代わりとして非一時的な有体の記憶媒体に向けられることは理解されるべきである。本明細書で使用される場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスクおよびブルーレイ(登録商標)ディスクを含み、ここで、ディスク(disk)は、通常磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザーを使用して光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
[0143] 命令は、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブル論理アレイ(FPGA)、あるいは他の相当な集積回路またはディスクリートな論理回路のような1つ以上のプロセッサによって実行され得る。従って、本明細書で使用される場合、「プロセッサ」という用語は、前述の構造、または本明細書で説明された技法の実現に適したその他の構造のいずれかを指し得る。加えて、いくつかの態様で、本明細書で説明された機能は、符号化および復号のために構成された専用のハードウェアモジュールおよび/またはソフトウェアモジュール内で提供され得るか、または、組み合わせられたコーデックに組み込まれ得る。また、本技法は、1つ以上の回路または論理要素において十分に実現され得る。
[0144] 本開示の技法は、ワイヤレスハンドセット、集積回路(IC)、またはICのセット(例えば、チップセット)を含む、幅広い種類のデバイスまたは装置において実現され得る。開示された技法を行うように構成されたデバイスの機能的な態様を強調するために、様々な構成要素、モジュール、またはユニットが本開示では説明されているが、必ずしも異なるハードウェアユニットによる実現を要求する必要はない。むしろ、上述されたように、様々なユニットは、コデックハードウェアユニットへと組み合わせられるか、あるいは、上述された1つ以上のプロセッサを含む、相互動作するハードウェアユニットの集合によって、適切なソフトウェアおよび/またはファームウェアと併せて提供され得る。
[0145] 様々な例が説明されている。これらの例および他の例は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。
以下に本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] ビデオデータを復号する方法であって、
ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を受信することと、ここにおいて、前記dQP値は、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらず受信される、
前記現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を、前記受信されたdQP値およびQP予測子に基づいて決定することと、
前記決定されたQP値を使用して前記現在の量子化ブロックを復号することと
を備える方法。
[C2] 量子化グループ(QG)サイズを受信することをさらに備え、前記現在の量子化ブロックは、前記QGサイズ以下のサイズを有する1つ以上のコーディング単位(CU)または前記QGよりも大きいサイズを有するCUを備える、C1に記載の方法。
[C3] 前記QP予測子は、上の量子化ブロックおよび左の量子化ブロックのQP値の平均値であり、前記上の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの上に位置付けられ、前記左の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの左に位置付けられる、C1に記載の方法。
[C4] ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信することは、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信することと、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測することと
を備える、C3に記載の方法。
[C5] ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信することは、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子を決定するために使用される1つのQP値がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信することと、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測することと
を備える、C3に記載の方法。
[C6] ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信することは、
前記QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が閾値を超える場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信することと、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測することと
を備える、C3に記載の方法。
[C7] ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信することは、
前記QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が閾値未満である場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信することと、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測することと
を備える、C3に記載の方法。
[C8] ピクチャパラメータセット(PPS)、適応パラメータセット(APS)、スライスヘッダ、最大コーディング単位(LCU)ヘッダ、およびCUヘッダのうちの1つ以上で前記閾値を受信することをさらに備える、C6に記載の方法。
[C9] 前記現在の量子化ブロックが、無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを示す無損失フラグを受信することと、
前記無損失コーディングモードに従って使用して前記現在の量子化ブロックを復号することと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C10] 前記現在の量子化ブロックについて前記無損失フラグが受信された場合に、QP予測子に等しくなるように前記現在の量子化ブロックについてのQP値を割り当てることをさらに備え、前記QP値は、後続のQP予測に使用される、C9に記載の方法。
[C11] 前記現在の量子化ブロックが2つ以上のCUを含む場合に、前記方法は、
前記量子化ブロック内の1つ以上のCUが前記無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを、前記現在の量子化ブロックで受信された無損失フラグが示す場合に、前記2つ以上のCUの各々で無損失フラグを受信すること
をさらに備える、C9に記載の方法。
[C12] 前記dQP値の符号をチェックすることなく、短縮された単項二値化技法を使用して前記dQP値を復号することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C13] ビデオデータを符号化する方法であって、
ビデオデータの現在の量子化ブロックについて量子化パラメータ(QP)値を決定することと、
前記現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を、前記QPおよびQP予測子に基づいて決定することと、
前記dQP値を生成することと、ここにおいて、前記dQP値は、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらずシグナリングされる、
前記決定されたQP値を使用して前記現在の量子化ブロックを符号化することと
を備える方法。
[C14] 量子化グループ(QG)サイズを生成することをさらに備え、前記現在の量子化ブロックは、前記QGサイズ以下のサイズを有する1つ以上のコーディング単位(CU)または前記QGよりも大きいサイズを有するCUを備える、C13に記載の方法。
[C15] 前記QP予測子は、上の量子化ブロックおよび左の量子化ブロックのQP値の平均値であり、前記上の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの上に位置付けられ、前記左の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの左に位置付けられる、C13に記載の方法。
[C16] ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成することは、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成することと、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測することと
を備える、C15に記載の方法。
[C17] ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成することは、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子を決定するために使用される1つのQP値がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成することと、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測することと
を備える、C15に記載の方法。
[C18] ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成することは、
前記QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が閾値を超える場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成することと、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測することと
を備える、C15に記載の方法。
[C19] ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成することは、
前記QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が閾値未満である場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成することと、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測することと
を備える、C15に記載の方法。
[C20] ピクチャパラメータセット(PPS)、適応パラメータセット(APS)、スライスヘッダ、最大コーディング単位(LCU)ヘッダ、およびCUヘッダのうちの1つ以上で前記閾値を生成することをさらに備える、C18に記載の方法。
[C21] 前記現在の量子化ブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを示す無損失フラグを生成することと、
前記無損失コーディングモードに従って使用して前記現在の量子化ブロックを符号化することと
をさらに備える、C13に記載の方法。
[C22] 前記現在の量子化ブロックについて前記無損失フラグが受信された場合に、QP予測子に等しくなるように前記現在の量子化ブロックについてのQP値を割り当てることをさらに備え、前記QP値は、後続のQP予測に使用される、C21に記載の方法。
[C23] 前記現在の量子化ブロックが2つ以上のCUを含む場合に、前記方法は、
前記量子化ブロック内の1つ以上のCUが前記無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを、前記現在の量子化ブロックで受信された無損失フラグが示す場合に、前記2つ以上のCUの各々で無損失フラグを生成すること
をさらに備える、C21に記載の方法。
[C24] 前記dQP値の符号をチェックすることなく、短縮された単項二値化技法を使用して前記dQP値を符号化することをさらに備える、C13に記載の方法。
[C25] 前記現在の量子化ブロックが予測残差をひとつも有さず、かつ、前記現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロである場合に、前記現在の量子化に対して無損失コーディングモードを選択しないことをさらに備える、C13に記載の方法。
[C26] 前記現在の量子化ブロックが予測残差をひとつも有さず、かつ、前記現在の量子化ブロックについてのQP予測子を決定するために使用される1つ以上の量子化ブロックが無損失コーディングモードでコーディングされる場合に、前記現在の量子化に対して無損失コーディングモードを選択しないことをさらに備える、C13に記載の方法。
[C27] ビデオデータを復号するように構成された装置であって、
ビデオデコーダを備え、前記ビデオデコーダは、
ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を受信し、ここにおいて、前記dQP値は、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらず受信される、
前記現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を、前記受信されたdQP値およびQP予測子に基づいて決定し、
前記決定されたQP値を使用して前記現在の量子化ブロックを復号する
ように構成される、装置。
[C28] 前記ビデオデコーダは、
量子化グループ(QG)サイズを受信するようにさらに構成され、前記現在の量子化ブロックは、前記QGサイズ以下のサイズを有する1つ以上のコーディング単位(CU)または前記QGよりも大きいサイズを有するCUを備える、C27に記載の装置。
[C29] 前記QP予測子は、上の量子化ブロックおよび左の量子化ブロックのQP値の平均値であり、前記上の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの上に位置付けられ、前記左の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの左に位置付けられる、C27に記載の装置。
[C30] 前記ビデオデコーダは、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信し、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測する
ようにさらに構成される、C29に記載の装置。
[C31] 前記ビデオデコーダは、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子を決定するために使用される1つのQP値がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信し、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測する
ようにさらに構成される、C29に記載の装置。
[C32] 前記ビデオデコーダは、
前記QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が閾値を超える場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信し、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測する
ようにさらに構成される、C29に記載の装置。
[C33] 前記ビデオデコーダは、
前記QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が閾値未満である場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を受信し、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に前記dQP値がゼロであると推測する
ようにさらに構成される、C29に記載の装置。
[C34] 前記ビデオデコーダは、
ピクチャパラメータセット(PPS)、適応パラメータセット(APS)、スライスヘッダ、最大コーディング単位(LCU)ヘッダ、およびCUヘッダのうちの1つ以上で前記閾値を受信する
ようにさらに構成される、C32に記載の装置。
[C35] 前記ビデオデコーダは、
前記現在の量子化ブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを示す無損失フラグを受信し、
前記無損失コーディングモードに従って使用して前記現在の量子化ブロックを復号する
ようにさらに構成される、C27に記載の装置。
[C36] 前記ビデオデコーダは、
前記現在の量子化ブロックについて前記無損失フラグが受信された場合に、QP予測子に等しくなるように前記現在の量子化ブロックについてのQP値を割り当てるようにさらに構成され、前記QP値は、後続のQP予測に使用される、C35に記載の装置。
[C37] 前記現在の量子化ブロックが2つ以上のCUを含む場合に、前記ビデオデコーダは、
前記量子化ブロック内の1つ以上のCUが前記無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを、前記現在の量子化ブロックで受信された無損失フラグが示す場合に、前記2つ以上のCUの各々で無損失フラグを受信する
ようにさらに構成される、C35に記載の装置。
[C38] 前記ビデオデコーダは、
前記dQP値の符号をチェックすることなく、短縮された単項二値化技法を使用して前記dQP値を復号する
ようにさらに構成される、C27に記載の装置。
[C39] ビデオデータを符号化するように構成された装置であって、
ビデオエンコーダを備え、前記ビデオエンコーダは、
ビデオデータの現在の量子化ブロックについて量子化パラメータ(QP)値を決定し、
前記現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を、前記QPおよびQP予測子に基づいて決定し、
前記dQP値を生成し、ここにおいて、前記dQP値は、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数があるか否かに関わらずシグナリングされる、
前記決定されたQP値を使用して前記現在の量子化ブロックを符号化する
ように構成される、装置。
[C40] 前記ビデオエンコーダは、
量子化グループ(QG)サイズを生成する
ようにさらに構成され、前記現在の量子化ブロックは、前記QGサイズ以下のサイズを有する1つ以上のコーディング単位(CU)または前記QGよりも大きいサイズを有するCUを備える、C39に記載の装置。
[C41] 前記QP予測子は、上の量子化ブロックおよび左の量子化ブロックのQP値の平均値であり、前記上の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの上に位置付けられ、前記左の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの左に位置付けられる、C39に記載の装置。
[C42] 前記ビデオエンコーダは、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成し、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測する
ようにさらに構成される、C41に記載の装置。
[C43] 前記ビデオエンコーダは、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子を決定するために使用される1つのQP値がゼロの値を有する場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成し、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測する
ようにさらに構成される、C41に記載の装置。
[C44] 前記ビデオエンコーダは、
前記QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が閾値を超える場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成し、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値であり、かつ、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測する
ようにさらに構成される、C41に記載の装置。
[C45] 前記ビデオエンコーダは、
前記QP予測子を決定するために使用される2つのQP値の差分が閾値未満である場合にのみ、ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての前記dQP値を生成し、
前記現在の量子化ブロックについての前記QP予測子が非ゼロ値を有し、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数がひとつも存在しない場合に、前記dQP値がゼロであると推測する
ようにさらに構成される、C41に記載の装置。
[C46] 前記ビデオエンコーダは、
ピクチャパラメータセット(PPS)、適応パラメータセット(APS)、スライスヘッダ、最大コーディング単位(LCU)ヘッダ、およびCUヘッダのうちの1つ以上で前記閾値を生成する
ようにさらに構成される、C44に記載の装置。
[C47] 前記ビデオエンコーダは、
前記現在の量子化ブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを示す無損失フラグを生成し、
前記無損失コーディングモードに従って使用して前記現在の量子化ブロックを符号化する
ようにさらに構成される、C39に記載の装置。
[C48] 前記ビデオエンコーダは、
前記現在の量子化ブロックについて前記無損失フラグが受信された場合に、QP予測子に等しくなるように前記現在の量子化ブロックについてのQP値を割り当てる
ようにさらに構成され、前記QP値は、後続のQP予測に使用される、C47に記載の装置。
[C49] 前記現在の量子化ブロックが2つ以上のCUを含む場合に、前記ビデオエンコーダは、
前記量子化ブロック内の1つ以上のCUが前記無損失コーディングモードを使用して符号化されたことを、前記現在の量子化ブロックで受信された無損失フラグが示す場合に、前記2つ以上のCUの各々で無損失フラグを生成する
ようにさらに構成される、C47に記載の装置。
[C50] 前記ビデオエンコーダは、
前記dQP値の符号をチェックすることなく、短縮された単項二値化技法を使用して前記dQP値を符号化する
ようにさらに構成される、C39に記載の装置。
[C51] 前記ビデオエンコーダは、
前記現在の量子化ブロックが予測残差をひとつも有さず、かつ、前記現在の量子化ブロックについてのQP予測子が非ゼロである場合に、前記現在の量子化に対して無損失コーディングモードを選択しない
ようにさらに構成される、C39に記載の装置。
[C52] 前記ビデオエンコーダは、
前記現在の量子化ブロックが予測残差をひとつも有さず、かつ、前記現在の量子化ブロックについてのQP予測子を決定するために使用される1つ以上の量子化ブロックが無損失コーディングモードでコーディングされる場合に、前記現在の量子化に対して無損失コーディングモードを選択しない
ようにさらに構成される、C39に記載の装置。
[C53] ビデオデータを復号するように構成された装置であって、
ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を受信するための手段と、ここにおいて、前記dQP値は、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらず受信される、
前記現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を、前記受信されたdQP値およびQP予測子に基づいて決定するための手段と、
前記決定されたQP値を使用して前記現在の量子化ブロックを復号するための手段と
を備える装置。
[C54] ビデオデータを符号化するように構成された装置であって、
ビデオデータの現在の量子化ブロックについて量子化パラメータ(QP)値を決定するための手段と、
前記現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を、前記QPおよびQP予測子に基づいて決定するための手段と、
前記dQP値を生成するための手段と、ここにおいて、前記dQP値は、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらずシグナリングされる、
前記決定されたQP値を使用して前記現在の量子化ブロックを符号化するための手段と
を備える装置。
[C55] 命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、実行されると、ビデオデータを復号するように構成されたデバイスの1つ以上のプロセッサに、
ビデオデータの現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を受信させ、ここにおいて、前記dQP値は、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらず受信される、
前記現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を、前記受信されたdQP値およびQP予測子に基づいて決定させ、
前記決定されたQP値を使用して前記現在の量子化ブロックを復号させる
コンピュータ可読記憶媒体。
[C56] 命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、実行されると、ビデオデータを符号化するように構成されたデバイスの1つ以上のプロセッサに、
ビデオデータの現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を決定させ、
前記現在の量子化ブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を、前記QPおよびQP予測子に基づいて決定させ、
前記dQP値を生成させ、ここにおいて、前記dQP値は、前記現在の量子化ブロック内に非ゼロ変換係数が存在するか否かに関わらずシグナリングされる、
前記決定されたQP値を使用して前記現在の量子化ブロックを符号化させる
コンピュータ可読記憶媒体。

Claims (20)

  1. ビデオデータを復号する方法であって、
    ビデオデータの現在のブロックについての無損失コーディングシンタックス要素を受信することと、前記無損失コーディングシンタックス要素は、ビデオデータの前記現在のブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されることを示す、前記無損失コーディングシンタックス要素は量子化パラメータ(QP)とは別個である、
    ビデオデータの前記現在のブロックがビデオデータの前記現在のブロックのサイズに基づく現在の量子化ブロックであることを決定することと、
    前記現在の量子化ブロックについてゼロのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を割り当てることと、ここにおいて、前記dQP値は前記QP値とQP予測子の値との間の差分である、
    前記現在の量子化ブロックについての前記QP値を、前記割り当てられたdQP値および前記QP予測子に基づいて決定することと、
    前記無損失コーディングモードおよび前記決定されたQP値に従って前記現在の量子化ブロックを復号することと、ここにおいて、前記決定されたQP値は、後続のQP予測に使用される、
    を備える方法。
  2. ビデオデータの前記現在のブロックは、ビデオデータのコーディング単位(CU)であり、前記方法は、
    量子化グループ(QG)サイズを決定することと、
    前記CUが前記QGサイズ以上の前記サイズを有することを決定することと
    をさらに備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法は、
    前記割り当てられたdQP値を前記QP予測子の値に加えることによって前記QP値を決定することと、ここにおいて、前記QP予測子は、上の量子化ブロックおよび左の量子化ブロックのQP値の平均値であり、前記上の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの上に位置付けられ、前記左の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの左に位置付けられる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記決定されたQP値を使用してビデオデータの別のブロックについてのQP予測を行うことをさらに備える、請求項1に記載の方法。
  5. ビデオデータを符号化する方法であって、
    ビデオデータの現在のブロックが、無損失コーディングモードを使用して符号化されることとなることを決定することと、
    ビデオデータの前記現在のブロックがビデオデータの前記現在のブロックのサイズに基づく現在の量子化ブロックであることを決定することと、
    ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を、前記現在のブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)のゼロ値およびQP予測子の値に基づいて決定することと、ここにおいて、前記dQP値は前記QP値と前記QP予測子の前記値との間の差分である、
    ビデオデータの前記現在のブロックについての無損失コーディングシンタックス要素を生成することと、前記無損失コーディングシンタックス要素は、ビデオデータの前記現在のブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されることを示す、前記無損失コーディングシンタックス要素は、量子化パラメータ(QP)とは別個である、
    前記無損失コーディングモードおよび前記決定されたQP値に従って前記現在の量子化ブロックを符号化することと、ここにおいて、前記決定されたQP値は、後続のQP予測に使用される、
    を備える方法。
  6. ビデオデータの前記現在のブロックは、ビデオデータのコーディング単位(CU)であり、前記方法は、
    量子化グループ(QG)サイズを決定することと、
    前記CUが前記QGサイズ以上の前記サイズを有することを決定することと
    をさらに備える、請求項5に記載の方法。
  7. 前記方法は、
    前記割り当てられたdQP値を前記QP予測子の値に加えることによって前記QP値を決定することと、ここにおいて、前記QP予測子は、上の量子化ブロックおよび左の量子化ブロックのQP値の平均値であり、前記上の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの上に位置付けられ、前記左の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの左に位置付けられる、請求項5に記載の方法。
  8. 前記決定されたQP値を使用してビデオデータの別のブロックについてのQP予測を行うことをさらに備える、請求項5に記載の方法。
  9. ビデオデータを復号するように構成された装置であって、
    前記ビデオデータを記憶するように構成されたメモリと、
    前記ビデオデータの現在のブロックについての無損失コーディングシンタックス要素を受信することと、前記無損失コーディングシンタックス要素は、前記ビデオデータの前記現在のブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されることを示す、前記無損失コーディングシンタックス要素は量子化パラメータ(QP)とは別個である、
    前記ビデオデータの前記現在のブロックが前記ビデオデータの前記現在のブロックのサイズに基づく現在の量子化ブロックであることを決定することと、
    前記現在の量子化ブロックについてゼロのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を割り当てることと、ここにおいて、前記dQP値は前記QP値とQP予測子の値との間の差分である、
    前記現在の量子化ブロックについての前記QP値を、前記割り当てられたdQP値および前記QP予測子に基づいて決定することと、
    前記無損失コーディングモードおよび前記決定されたQP値に従って前記現在の量子化ブロックを復号することと、ここにおいて、前記決定されたQP値は、後続のQP予測に使用される、
    をするように構成されたビデオデコーダと
    を備える装置。
  10. 前記ビデオデータの前記現在のブロックは、前記ビデオデータのコーディング単位(CU)であり、ここにおいて、前記ビデオデコーダは、
    量子化グループ(QG)サイズを決定することと、
    前記CUが前記QGサイズ以上の前記サイズを有することを決定すること
    するようにさらに構成される、請求項9に記載の装置。
  11. 前記ビデオデコーダは、
    前記割り当てられたdQP値を前記QP予測子の値に加えることによって前記QP値を決定するするようにさらに構成され、ここにおいて、前記QP予測子は、上の量子化ブロックおよび左の量子化ブロックのQP値の平均値であり、前記上の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの上に位置付けられ、前記左の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの左に位置付けられる、
    請求項9に記載の装置。
  12. 前記ビデオデコーダは、前記決定されたQP値を使用してビデオデータの別のブロックについてのQP予測を行うようにさらに構成される、請求項9に記載の装置。
  13. ビデオデータを符号化するように構成された装置であって、
    前記ビデオデータを記憶するように構成されたメモリと、
    前記ビデオデータの現在のブロックが、無損失コーディングモードを使用して符号化されることとなることを決定することと、
    前記ビデオデータの前記現在のブロックが前記ビデオデータの前記現在のブロックのサイズに基づく現在の量子化ブロックであることを決定することと、
    前記ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を、前記現在のブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)のゼロ値およびQP予測子の値に基づいて決定することと、ここにおいて、前記dQP値は前記QP値と前記QP予測子の前記値との間の差分である、
    前記ビデオデータの前記現在のブロックについての無損失コーディングシンタックス要素を生成することと、前記無損失コーディングシンタックス要素は、前記ビデオデータの前記現在のブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されることを示す、前記無損失コーディングシンタックス要素は、量子化パラメータ(QP)とは別個である、
    前記無損失コーディングモードおよび前記決定されたQP値に従って前記現在の量子化ブロックを符号化することと、ここにおいて、前記決定されたQP値は、後続のQP予測に使用される、
    をするように構成されたビデオエンコーダと
    を備える装置。
  14. ビデオデータの前記現在のブロックは、ビデオデータのコーディング単位(CU)であり、前記ビデオエンコーダは、
    量子化グループ(QG)サイズを決定することと、
    前記CUが前記QGサイズ以上の前記サイズを有することを決定することと
    をするようにさらに構成される、請求項13に記載の装置。
  15. 前記ビデオエンコーダは、
    前記割り当てられたdQP値を前記QP予測子の値に加えることによって前記QP値を決定するようにさらに構成され、ここにおいて、前記QP予測子は、上の量子化ブロックおよび左の量子化ブロックのQP値の平均値であり、前記上の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの上に位置付けられ、前記左の量子化ブロックは、前記現在の量子化ブロックの左に位置付けられる、
    をさらに備える、請求項13に記載の装置。
  16. 前記ビデオエンコーダは、
    前記決定されたQP値を使用してビデオデータの別のブロックについてのQP予測を行うようにさらに構成される、請求項13に記載の装置。
  17. ビデオデータを復号するように構成された装置であって、
    ビデオデータの現在のブロックについての無損失コーディングシンタックス要素を受信するための手段と、前記無損失コーディングシンタックス要素は、ビデオデータの前記現在のブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されることを示す、前記無損失コーディングシンタックス要素は量子化パラメータ(QP)とは別個である、
    前記ビデオデータの前記現在のブロックがビデオデータの前記現在のブロックのサイズに基づく現在の量子化ブロックであることを決定するための手段と、
    前記現在の量子化ブロックについてゼロのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を割り当てるための手段と、ここにおいて、前記dQP値は前記QP値とQP予測子の値との間の差分である、
    前記現在の量子化ブロックについての前記QP値を、前記割り当てられたdQP値および前記QP予測子に基づいて決定するための手段と、
    前記無損失コーディングモードおよび前記決定されたQP値に従って前記現在の量子化ブロックを復号するための手段と、ここにおいて、前記決定されたQP値は、後続のQP予測に使用される、
    を備える装置。
  18. ビデオデータを符号化するように構成された装置であって、
    ビデオデータの現在のブロックが、無損失コーディングモードを使用して符号化されることとなることを決定するための手段と、
    ビデオデータの前記現在のブロックがビデオデータの前記現在のブロックのサイズに基づく現在の量子化ブロックであることを決定するための手段と、
    ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を、前記現在のブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)のゼロ値およびQP予測子の値に基づいて決定するための手段と、ここにおいて、前記dQP値は前記QP値と前記QP予測子の前記値との間の差分である、
    前記ビデオデータの前記現在のブロックについての無損失コーディングシンタックス要素を生成するための手段と、前記無損失コーディングシンタックス要素は、ビデオデータの前記現在のブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されることを示す、前記無損失コーディングシンタックス要素は、量子化パラメータ(QP)とは別個である、
    前記無損失コーディングモードおよび前記決定されたQP値に従って前記現在の量子化ブロックを符号化するための手段と、ここにおいて、前記決定されたQP値は、後続のQP予測に使用される、
    を備える装置。
  19. 命令を記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、実行されると、ビデオデータを復号するように構成されたデバイスの1つ以上のプロセッサに、
    ビデオデータの現在のブロックについての無損失コーディングシンタックス要素を受信することと、前記無損失コーディングシンタックス要素は、ビデオデータの前記現在のブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されることを示す、前記無損失コーディングシンタックス要素は量子化パラメータ(QP)とは別個である、
    ビデオデータの前記現在のブロックがビデオデータの前記現在のブロックのサイズに基づく現在の量子化ブロックであることを決定することと、
    前記現在の量子化ブロックについてゼロのデルタ量子化パラメータ(dQP)値を割り当てることと、ここにおいて、前記dQP値は前記QP値とQP予測子の値との間の差分である、
    前記現在の量子化ブロックについての前記QP値を、前記割り当てられたdQP値および前記QP予測子に基づいて決定することと、
    前記無損失コーディングモードおよび前記決定されたQP値に従って前記現在の量子化ブロックを復号することと、ここにおいて、前記決定されたQP値は、後続のQP予測に使用される、
    をさせる、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
  20. 命令を記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、実行されると、ビデオデータを符号化するように構成されたデバイスの1つ以上のプロセッサに、
    ビデオデータの現在のブロックが、無損失コーディングモードを使用して符号化されることとなることを決定することと、
    ビデオデータの前記現在のブロックがビデオデータの前記現在のブロックのサイズに基づく現在の量子化ブロックであることを決定することと、
    ビデオデータの前記現在の量子化ブロックについての量子化パラメータ(QP)値を、前記現在のブロックについてのデルタ量子化パラメータ(dQP)のゼロ値およびQP予測子の値に基づいて決定することと、ここにおいて、前記dQP値は前記QP値と前記QP予測子の前記値との間の差分である、
    ビデオデータの前記現在のブロックについての無損失コーディングシンタックス要素を生成することと、前記無損失コーディングシンタックス要素は、ビデオデータの前記現在のブロックが無損失コーディングモードを使用して符号化されることを示す、前記無損失コーディングシンタックス要素は、量子化パラメータ(QP)とは別個である、
    前記無損失コーディングモードおよび前記決定されたQP値に従って前記現在の量子化ブロックを符号化することと、ここにおいて、前記決定されたQP値は、後続のQP予測に使用される、
    をさせる、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
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