JP6172652B2 - 磁性フォトニック結晶および磁気光学イメージング装置、光磁気記録媒体、演算素子 - Google Patents

磁性フォトニック結晶および磁気光学イメージング装置、光磁気記録媒体、演算素子 Download PDF

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Description

本発明は、磁化された対象物における磁界の3次元情報を計測するための磁性フォトニック結晶に関するものである。とくに、微小な傷の深さおよび亀裂形状を計測する磁気光学イメージング装置に用いる。
現在、我々の生活の安全性向上のために多くの非破壊検査が行われている。構造物の疲労破壊は一般に微小な傷(以下、マイクロクラックと呼ぶ。)が起点となるため、マイクロクラックを早期に発見することが重要となっている。マイクロクラックの探傷には、10μm オーダーの高い空間分解能が必要である。
一般に、疲労破壊の検査には、渦電流探傷試験が多く用いられる。渦電流探傷試験の空間分解能は検出コイルの物理的な大きさに依存するため、mm オーダであり、前述したマイクロクラックの探傷には空間分解能が不十分である。さらに、表面積が大きい対象物を試験する場合には、探針を掃引する時間が必要であり、さらに対象物を傷つけないように工夫する必要があった。
また、疲労破壊の検査には、磁化状態で欠陥を検査できる磁気光学(Magneto−optic:MO)効果を用いたイメージング技術(以下、MOイメージングという。)がある(例えば,特許文献1、非特許文献1を参照)。前記MOイメージングは、磁気光学材料を磁化することで生じるファラデー回転を光強度に変換し、欠陥から生じる漏洩磁界により検査する手法である。該漏洩磁界で磁性ガーネット膜を磁化し、磁化に応じた偏光面の回転角を検光子およびCCDカメラで光強度に変換し、欠陥形状に応じた磁気像を取得することで探傷できる。一般的にMO イメージングに用いられる単結晶磁性ガーネットの空間分解能は、その磁区構造から100μm 程度である。
特開2012−47645公報
Z.Zeng,X.Liu,Y.Deng,L.Udpa,L.Xuan,W.C.L.Shih,G.L.Fitzpatrick,IEEE Trans.Magn,42,p.3737 (2006)
しかしながら、MOイメージングは傷などの欠陥の開口状況を高い空間分解能で評価できる反面、2次元イメージからの評価となるため、欠陥深さなどの構造物内部の評価は難しい。構造物の安全保障を行うためには、その開口状況だけではなく欠陥深さ方向の寸法や、亀裂先端の形状などの欠陥内部情報も必要である。
したがって、本発明の目的は、従来のMOイメージング技術では困難であった、マイクロクラックの3次元の寸法や形状を検出する、マルチキャビティ磁性フォトニック結晶(Magnetophotonic crystal:MPC)および該MPCを用いたMOイメージング装置を提供することである。
本発明に係る第一のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶は、照射される光の光軸方向に適宜間隔を有しつつ積層された複数の磁性体層と、それぞれの前記磁性体層を挟んで積層された複数の誘電体層とを備え、隣接する前記磁性体層の間に積層される誘電体層によって前記適宜間隔が維持されていることを特徴としている。
また、本発明に係る第二のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶は、前記本発明に係る第一のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶の前記磁性体層、誘電体層の膜厚が、マトリックス・アプローチ法により算出され、各磁性体層は、前記算出された膜厚により任意の異なる局在波長を有しているものである。
また、本発明に係る第三のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶は、前記本発明に係る第一および第二のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶の前記磁性体層が、多結晶磁性ガーネット薄膜からなるものである。
さらに、本発明に係る第四のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶は、前記本発明に係る第一ないし第三のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶の前記誘電体層のうちの少なくとも最外層に積層されるものは、酸化シリコン膜および五酸化タンタル膜が各2層以上積層されてなる誘電体多層膜からなるものである。
一方、本発明に係る磁気光学イメージング装置は、前記前記本発明に係る第一ないし第四のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶を使用する磁気光学イメージング装置であって、前記マルチキャビティ磁気フォトニック結晶と、該マルチキャビティ磁気フォトニック結晶の積層方向に平行な光軸を有する光を照射する光源と、該光源による光の光軸方向に垂直な磁界を前記検査対象物に与える励磁部と、マルチキャビティ磁性フォトニック結晶により変調された特定波長の光を検出する検出部とを備え、前記検出部により検出された特定波長の光によって前記マルチキャビティ磁気フォトニック結晶近傍の物理的事象による磁化方位の変化を三次元的に表示することを特徴とする。
また、前記本発明に係る磁気光学イメージングは、前記励磁部の印加によって前記物理的事象から生ずる漏洩磁界が有限要素法により予め算出され、該漏洩磁界に応じて前記マルチキャビティ磁性フォトニック結晶の複数の磁性体層の間隔が決定されていることを特徴としている。ここで、前記物理的事象を電流から発生する磁界とする場合には、電流計として機能させることができ、また、県債対象物に存在する欠陥とする場合には、探傷装置として機能させることができる。
さらに、本発明に係る光磁気記録媒体は、前記本発明に係る第一ないし第四のいずれかのマルチキャビティ磁性フォトニック結晶を使用する光磁気記録媒体であって、前記複数の磁性体層を磁気的記録層として使用し、複数層に分かれて記録される磁化方向によって多階調に再生される変調光により多値化してなることを特徴とする。
最後に、本発明に係る演算素子は、前記本発に係る第一ないし第四のいずれかのマルチキャビティ磁性フォトニック結晶を使用する演算素子であって、前記複数の磁性体層に二次元的に磁気ピクセルを配列し、各磁性体層の磁気ピクセルを透過する光によって多階調の演算を処理させることを特徴とする。
前記特徴を備えた、複数の多結晶磁性ガーネット薄膜からなる欠陥層(または磁性層)を有したマルチキャビティ磁性フォトニック結晶を開発した。前記欠陥層は、検査対象となる欠陥からそれぞれ異なるリフトオフ位置に設置されており、再生光の波長によって光の局在を選択できるように光学的に設計されている。前記各欠陥層は3次元の磁界分布に応じて磁化方位を変調することができる。
さらに、再生光の波長を変える事により前記各欠陥層の磁化方位をコントラストの高いMOイメージ像として取得することができる。よって、得られたMOイメージ像から3次元磁界分布を導出することができ、欠陥深さに応じて漏洩磁界の広がりが異なる事から、本発明に係るマルチキャビティMPCを用いて欠陥深さ等の内部情報を検出することができる。
本発明の実施例1に係るシミュレーションモデルの説明図 本発明の実施例1に係る漏洩磁界の垂直成分の分布図、(a)深さ10μmの欠陥から生じる磁界の垂直成分、(b)深さ20μmの欠陥から生じる磁界の垂直成分 本発明の実施例1に係るマルチキャビティ磁性フォトニック結晶の構造図 本発明の実施例1に係るマルチキャビティ磁性フォトニック結晶の反射率およびファラデー回転角を示したグラフ 本発明の実施例1に係るマルチキャビティ磁性フォトニック結晶による漏洩磁界の空間的分布図、(a)リフトオフ3.7μm、欠陥深さ10μmの時の漏洩磁界、(b)リフトオフ3.7μm、欠陥深さ20μmの時の漏洩磁界、(c)リフトオフ9.5μm、欠陥深さ10μmの時の漏洩磁界、(d)リフトオフ9.5μm、欠陥深さ20μmの時の漏洩磁界 本発明の実施例2に係る多層化磁性フォトニック結晶による2次元光変調の説明図 本発明の実施例3に係る光磁気記録の原理図 本発明の実施例3に係る再生信号の多値化のためのマルチキャビティ磁性フォトニック結晶の構造図 本発明の実施例3に係る波長選択性による記憶容量の増大のためのマルチキャビティ磁性フォトニック結晶の構造図
まず、10μmオーダーの3次元MOイメージングのための磁性フォトニック結晶について説明する。該磁性フォトニック結晶は、複数の磁気光学層からなり、該磁気光学層は、設計波長を持つ光を個々に局在させることができるキャビティ構造を有している。該磁気光学層および多層誘電体膜の厚みを設計することで、読み出し光のファラデー回転角および反射率を制御することができる。
<シミュレーション方法およびシミュレーションモデル>
シミュレーションは有限要素解析プログラム(COMSOL Ver.4.3)を用いて行った。被検体には純鉄を想定し、その透磁率を4000とした。また、被検体を磁化するために、同じ純鉄の磁化器を想定し、磁界を印加した。磁化器には132Tの磁束密度を想定し、空気中に発生する磁界が450Oeとなるように与えた。この値は実測によるMOイメージの取得に用いた磁化器に、最大である4Aの電流を流した場合に生じる磁界に相当する。欠陥は、開口幅が1μm の三角形状の亀裂を被検体中央に配置し、その深さを変数とした。対象物境界面より上部および欠陥内部は空気として透磁率1を与えた。シミュレーションに用いたモデルとして、深さが10μmおよび20μmの場合を図1に示す。
<シミュレーション結果および深さ評価方法に関する検討>
図2(a)に深さ10μmの欠陥から生じる漏洩磁界の垂直成分を、また図2(b)に深さ20μmの欠陥から生じる漏洩磁界の垂直成分を示す。ファラデー効果は光の進行方向に平行方向な磁界に比例して大きくなる。漏洩磁界の垂直成分を示したのは、漏洩磁界の垂直成分が磁気光学材料のファラデー回転に起因すると考えられるためである。
シミュレーション結果から、欠陥の周囲で漏洩磁界が生じ、また対象物表面から距離が離れるに従って磁界が広がり、空間的に分布していることがわかる。一方、図2(a)と図2(b)を比較すると欠陥深さに応じて漏洩磁界の広がりに変化があることが示された。従って、対象物からの距離が異なる複数の位置で2次元的な漏洩磁界分布を取得することで、その分布の違いから欠陥深さが予測できる。そこで、対象物と磁気光学材料の間の距離であるリフトオフを変化させ、複数の位置でMOイメージを取得することで、そのイメージから、逆に欠陥深さを評価できるのではないかと考えた。しかしながら、そのためには、数μmから数十μmのオーダでリフトオフを制御する必要があることが図2からもわかる。ピエゾステージなどを用いればμmのオーダの制御も可能であるが、非破壊検査に応用するためには、より高速かつ容易な制御が望まれる。
<マルチキャビティ磁性フォトニック結晶の設計>
有限要素法を用いて欠陥周りの漏洩磁界分布を計算した結果、被検体表面から距離が離れると磁界分布が広がり、磁性膜の膜厚が薄い方が望ましいことが示された。また、前記漏洩磁界分布は、欠陥深さに応じて変化することから、漏洩磁界の空間的分布を複数取得することで欠陥深さが評価できると考えられる。そこで,数μm程度異なる高さの磁界をイメージングするため、MPCを応用し、高さ方向に数μmの周期で、光学膜厚の異なる磁性層を5層配置したMPCを設計する。以下、磁気光学層を複数有するMPCを、マルチキャビティMPCと記述する。
さらに、設計するマルチキャビティMPCの光学特性を、マトリックス・アプローチ法を用いて計算する。磁性ガーネットは光波長500nm程度の可視光域では、比較的大きな吸収係数を有している。従って、マルチキャビティMPCを可視光域で設計した場合、複数の磁性ガーネット層によって光吸収が大きくなり、光利用効率が低下する。そこで、磁性ガーネットの吸収係数が小さい波長1000nmより長波長側でマルチキャビティMPCを設計した。該マルチキャビティMPCの磁性ガーネット層の光学膜厚dは、d=λ/(2n)で与えられる。このとき、λは設計する光波長で、nは屈折率である。上式より磁性ガーネット層の光学膜厚は、設計する光波長に比例して厚くなることに注意する。
設計したマルチキャビティMPCの構造および該マルチキャビティMPCを対象表面に配置した場合のリフトオフの値を図3に示す。基板はSGGGとし、基板側の誘電体多層膜を(SiO/Ta)4ペア、反射側の誘電体多層膜を(SiO/Ta)8ペアとした。磁性ガーネットはBiDyAl:YIG(以下、Bi:YIG)とし、設計波長1350nmから1550nmまで50nmずつ光学膜厚をずらして5層挿入した。Bi:YIG間の誘電体多層膜は(SiO/Ta)2.5ペアとした。設計したマルチキャビティMPCの設計波長および物理膜厚を表1に示す。
<マルチキャビティ磁性フォトニック結晶の特性>
マトリックス・アプローチ法を用いて計算したマルチキャビティMPCの反射率およびファラデー回転角を図4に示す。図4は、横軸が波長、左縦軸は反射率、右縦軸はファラデー回転角である。同図より設計波長の1350nmから1550nm付近において、各Bi:YIG層の設計波長に対応したMPCの光局在ピークおよびファラデー回転角の増大が得られていることがわかる。これは、MPCに入射する光の波長をシフトするだけで数μmのオーダで、異なる高さの磁界分布のイメージが得られることを意味している。
例えば、波長1350nmでリフトオフが3.7μmの漏洩磁界の垂直成分を上面から見た分布を図5(a)、(b)に、1550nmでリフトオフが9.5μmの漏洩磁界の垂直成分を図5(c)、(d)に示す。このように欠陥深さが異なると、それに応じて漏洩磁界の分布も異なることから欠陥深さが評価できる。
従って、該マルチキャビティMPCは波長をシフトすることで、被検体からのリフトオフが異なる位置での漏洩磁界に応じたMOイメージが取得でき、その漏洩磁界の空間的分布の違いから欠陥深さ等の評価ができる。
一方、前記マルチキャビティMPCを用いて漏洩磁界を検出できるということから、該マルチキャビティMPCにより電流周辺に発生する磁界を検出することができるといえる。一般に、電流の大きさと位置は、磁界の大きさと分布により検出できる。本発明によれば、MPCを多層化することにより、電流が流れる位置を正確にとらえる事ができるようになり電流値の精度を上げる事ができる。また、多結晶磁性ガーネット膜の磁気光学効果は温度に強い依存性があるため、各欠陥層の組成を変える事で物性を変化させ、前記各欠陥層、すなわち磁性体の物性を、温度と磁気光学効果の関係を示すようにできる。前記各欠陥層から温度変化および磁界に応じた磁気光学効果を検出し、温度補正を行うことで精度の高い電流計が実現できる。
<光パターンによる論理演算>
ここでは、マルチキャビティMPCを用いた並列光演算への応用について説明する。しきい値処理などを行う事で、光でデジタル演算を行うことができる。
2次元的に配列されたピクセル群を用いて、光のON/OFFを切り替え、デジタル的な処理を行うことで、2次元イメージを用いた光情報処理を行うことができる。
<多層化MPCの光コンピューティングの応用>
光コンピューティング用の空間光変調器として、光アドレス方式の多層化MPCが期待される。図6に多層化MPCの構造図を示す。欠陥層となる透明磁性材料に光を用いて、熱磁気書き込みを行い、ピクセルを2次元的に配列する。形成された磁気ピクセル群に光が入射すると、磁気光学効果によってピクセル駆動部のみ、偏光面回転が起こる。MPCを透過した光を偏光子を通して検出することで、2次元的な情報を取得できる。
また、磁性材料を複数層に表示し、同様の検出を行うと多諧調の情報処理も可能となる。多層化MPC構造を利用するメリットとしては、
・駆動が磁化反転のため非常に高速であること
・書き込みおよび信号検出を光を入射するだけでできること
・空間光変調器を複数配置しなくても良いため、光学系の縮小化および簡易化が可能となること
・機械構造を持たず、光検出時にノイズとなりうる回折光が生じないこと
等が挙げられる。
<光磁気記録ディスク>
光磁気記録ディスクは、集光した光による熱磁気書き込みで高密度磁気記録を行う方法である。
光磁気記録材料は高密度に磁気記録ビットを形成するために,垂直磁化を有する磁性薄膜を用いている。最初に磁化の方位を一方方向に揃える(図7(a))。パルスレーザーを用いて磁性薄膜をキュリー温度まで加熱させ,磁化を局所的に消失させる(図7(b))。磁性膜の反転磁界および外部磁界印加により磁化反転させる(図7(c))。光照射が終わり温度が十分に低減し記録が終了する(図7(d))。実用化されている光磁気ディスクとしてはMD(Mini Disc)がある。
再生には書き込み時よりも低出力のレーザ光を記録膜に照射する。レーザ光は直線偏光であり、記録膜で反射もしくは透過する際に磁気光学効果で、記録された磁化方位に応じて偏光面が回転する。この光を検光子を通して強度情報として検出する。
<多層構造MPCを用いた光磁気ディスク>
MPC構造中の磁性体を記録層として使用することで光磁気ディスクとして使用することができる。多層構造化することで記録再生信号の多値化や、波長選択性を利用した記録容量の増大を行うことができる。
<再生信号の多値化>
図8に多層構造MPCを用いた再生信号の多値化の概略図を示す。MPC中の各層ごとに熱磁気記録により信号を書き込む。再生は通常の磁気ディスクと同様に直線偏光を入射する。その際、フォトニックバンドギャップの波長外の光を用いる。磁気光学効果による偏光面回転は、磁化の方向によって決定される。ここで、左方向の磁化は−1、右方向の磁化は+1とすると、図8に示す3層構造では4諧調の回転角の再生が可能となる。
<記憶容量の増大>
多層構造中の磁性体を、図9に示すようにそれぞれ別の光波長で局在するように設計する。MPC構造による磁気光学効果の増大は磁性体中で光が局在するためである。図9に示す構造では赤、緑、青の3波長に局在する構造とした。再生に使用する光を選択することで、特定の記録層に記録された情報のみおよび合成された情報が再生される。

Claims (9)

  1. 照射される光の光軸方向に、複数の誘電体層からなる該照射光の反射膜に挟まれて複数の磁性体層からなり、該磁性体層は設計波長に応じて求められる物理膜厚を有する複数の磁性体が積層され、設計波長に応じて所望のリフトオフ値を有する間隔で該磁性体層のそれぞれと交互に隣接する誘電体層によって保持されていることを特徴とするマルチキャビティ磁性フォトニック結晶。
  2. 前記磁性体層および前記誘電体層の膜厚は、マトリックス・アプローチ法により算出され、各磁性体層は、前記算出された膜厚により任意の異なる局在波長を有している請求項1に記載のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶。
  3. 前記磁性体層は、多結晶磁性ガーネット薄膜である請求項1または2に記載のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶。
  4. 前記誘電体層のうちの少なくとも最外層に積層されるものは、酸化シリコン膜および五酸化タンタル膜が各2層以上積層されてなる誘電体多層膜である請求項1ないし3のいずれかに記載のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶を使用する磁気光学イメージング装置であって、前記マルチキャビティ磁性フォトニック結晶と、該マルチキャビティ磁性フォトニック結晶の積層方向に平行な光軸を有する光を照射する光源と、該光源による光の光軸方向に垂直な磁界を検査対象物に与える励磁部と、マルチキャビティ磁性フォトニック結晶により変調された特定波長の光を検出する検出部とを備え、前記検出部により検出された特定波長の光によって前記マルチキャビティ磁性フォトニック結晶近傍の物理的事象による磁化方位の変化を三次元的に表示することを特徴とする磁気光学イメージング装置。
  6. 前記励磁部の印加によって前記物理的事象から生ずる漏洩磁界が有限要素法により予め算出され、該漏洩磁界に応じて前記マルチキャビティ磁性フォトニック結晶の複数の磁性体層の間隔が決定されている請求項5に記載の磁気光学イメージング装置。
  7. 請求項5または6に記載の磁気光学イメージング装置を使用する探傷装置であって、前記マルチキャビティ磁性フォトニック結晶は、検査対象物の表面に最外層の誘電体層を対向して配置され、前記光源は、積層検査対象物に対して光を照射されるものであり、前記物理的事象は、検査対象物に存在する欠陥であり、前記検出部により検出された特定波長の光によって検査対象物に存在する欠陥の形状および深さを三次元的に表示することを特徴とする探傷装置。
  8. 請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶を使用する光磁気記録媒体であって、前記複数の磁性体層を磁気的記録層として使用し、複数層に分かれて記録される磁化方向によって多階調に再生される変調光により多値化してなることを特徴とする光磁気記録媒体。
  9. 請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチキャビティ磁性フォトニック結晶を使用する演算素子であって、前記複数の磁性体層に二次元的に磁気ピクセルを配列し、各磁性体層の磁気ピクセルを透過する光によって多階調の演算を処理させることを特徴とする演算素子。
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