JP6163134B2 - 箸動作特徴判定装置、箸動作特徴判定システム、箸動作特徴判定装置の動作方法およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
非特許文献1に開示の技術では、箸を用いた食物の把持行動、把持した食物の摂食行動を計測することは可能であるが、箸の持ち方の計測に関する記載は無い。
箸動作特徴判定システムは、摂食時に使用される固定箸Kおよび作用箸Sと、固定箸Kに設けられる箸動作特徴判定装置1と、作用箸Sに設けられる加速度計測装置2とを含む。固定箸Kは、通常の箸の持ち方において動きの少ない方の箸であり、作用箸Sは、動きの多い方の箸であり、以下、固定箸K、作用箸Sを箸と総称する。箸動作特徴判定装置1、加速度計測装置2はそれぞれ固定箸K、作用箸Sの表面や内部に設けられる。
ここでは、固定箸K、作用箸Sの頂部に正対した場合の左右方向をx軸方向、右方向をその正方向、上下方向をy軸方向、上方向をその正方向、固定箸K、作用箸Sの長さ方向方向をz軸方向、手前方向をその正方向とする。また、箸の使用者は、これら方向の加速度が計測できるように箸を握ることとする。
加速度計測装置2は、x軸、y軸、z軸方向の加速度センサ21、通信部22を備える。
固定箸加速度条件データベース14は、箸が食物などを把持する状態(以下、把持状態)を示す箸状態名「把持」と、この箸状態のときの固定箸Kの加速度について予め定めた条件である固定箸加速度条件とを含むレコードと、箸で食物を摂食する状態(摂食状態)を示す箸状態名「摂食」と、この箸状態のときの固定箸Kの加速度について予め定めた条件である固定箸加速度条件とを含むレコードとを備える。
後者の固定箸加速度条件は、Kx>0とKz>0の2式で構成される。
Kx、Kzは、それぞれ固定箸Kのx、z軸方向の加速度である。
把持状態では、固定箸Kの先端が下方向を向く。よって、把持状態の固定箸加速度条件は上記の通りとなる。
一方、摂食状態では、例えば、右利きの場合、固定箸Kが手前、右寄りに引かれる。よって、摂食状態の固定箸加速度条件は上記の通りとなる。
相対加速度パターンデータベース16には、箸の動作特徴ごとに当該動作特徴で箸が動作しているときの相対加速度についてのパターン(以下、相対加速度パターン)が記憶される。
握り箸として知られる箸の動作特徴を示す箸動作特徴名「握り箸」を含むレコードに含まれる相対加速度パターンは、Rx<DとRz<Dの2式で構成される。
Rx、Ry、Rzは、それぞれx、y、z軸方向の相対加速度である。a、Dは、それぞれ予め定められた係数、しきい値である。
通常の箸の握り方においては、RyはRxに比べ非常に大きい。よって、通常箸の相対加速度パターンは上記の通りとなる。
交差箸では、RxはRyに比べ非常に大きい。よって、交差箸の相対加速度パターンは上記の通りとなる。
握り箸では、Rx、Ry共に非常に小さい。よって、握り箸の相対加速度パターンは上記の通りとなる。
加速度センサ11は、Kx、Ky、Kzを検出し、信号処理部13に通知する。
加速度センサ21は、作用箸Sのx、y、z軸方向のそれぞれの加速度Sx、Sy、Szを検出し、これを通信部22は通信部12に通知し、通信部12は信号処理部13に通知する。
信号処理部13は、Kx、Ky、Kzにローパスフィルタをかけ、箸状態判定部15に転送する。
Kx=0.9×Kx+0.1×Kx(t−1)
Ky=0.9×Ky+0.1×Ky(t−1)
Kz=0.9×Kz+0.1×Kz(t−1)
また、信号処理部13は、Kx、Ky、Kz、Sx、Sy、Szを箸動作特徴判定部17に転送する。
箸状態判定部15は、まず、固定箸加速度条件データベース14から箸状態名「把持」を含むレコード内の固定箸加速度条件を読み出し、Kx、Ky、Kzが固定箸加速度条件に該当するか否かを判定し(S1)、該当するなら、箸状態名「把持」を読み出す(S3)。
箸状態判定部15は、該当しないなら(S5:NO)、エラー名「該当状態なし」を表示部18に表示し(S11)、処理を終える。
箸動作特徴判定部17は、図5の処理において、箸状態名「把持」が読み出された場合は、図6の処理を行う。
箸動作特徴判定部17は、相対加速度パターンデータベース16から箸動作特徴名「通常箸」を含むレコードに含まれる相対加速度パターンを読み出し、Rx、Ry、Rzが相対加速度パターンに該当するか否かを判定し(S23)、該当するなら、箸動作特徴名「通常箸」を読み出す(S25)。
箸動作特徴判定部17は、該当しないなら(S31:NO)、エラー名「該当動作なし」を表示部18に表示し(S37)、処理を終える。
箸動作特徴判定システムは、固定箸Kおよび作用箸Sと、固定箸Kに設けられる加速度計測装置1Aと、作用箸Sに設けられる加速度計測装置2と、箸動作特徴判定装置3とを備える。
図8(a)に示すように、固定箸Kの上端面K1の1辺から中央にかけてマークmが設けられ、作用箸Sの上端面S1の1辺から中央にかけてマークmが設けられる。
スイッチ104がユーザにより押されると、相対加速度パターンデータベース16における係数αとしきい値Dの学習フェーズに移行する。
学習フェーズでユーザは、通常箸の持ち方にて食品把持動作を3回行う。
Rxの平均をRxa、Ryの平均をRyaとすると、
箸動作特徴判定部17は、係数αを
α=Rya/Rxa
により計算し、
しきい値Dを
D=Rxa
により計算し、それぞれ、相対加速度パターンデータベース16における係数αとしきい値Dを上書きする。
加速度センサ21は、Sx、Sy、Szを検出し、これを通信部22は通信部101に通知する。
通信部101は、Kx、Ky、Kz、Sx、Sy、Szを通信部31に転送する。
通信部31は、Kx、Ky、Kzを状態判定部15に転送し、Kx、Ky、Kz、Sx、Sy、Szを箸動作特徴判定部17に転送する。
通信部31は箸動作特徴名またはエラー名を通信部101に送信する。
通信部101は、箸動作特徴名またはエラー名をバイブレータ制御部103に転送する。
バイブレータ制御部103は、図9に示すように、例えば、箸動作特徴名が「通常箸」ならバイブレータ102を振動させず、箸動作特徴名が「交差箸」ならバイブレータ102を1回振動させ、箸動作特徴名が「握り箸」ならバイブレータ102を2回短く振動させる。
箸動作特徴判定システムは、固定箸Kおよび作用箸Sと、固定箸Kに設けられる箸動作特徴判定装置1Bと、作用箸Sに設けられる加速度計測装置2と、箸動作特徴表示装置4とを備える。
箸動作特徴表示装置4は、通信部41、箸動作特徴データベース42、表示制御部43、表示部44を備える。
箸動作特徴判定装置1B、加速度計測装置2はそれぞれ、固定箸K、作用箸Sに取り付け可能なキャップの形状を有している。符号1T、2Tはそれぞれ、箸動作特徴判定装置1B、加速度計測装置2の上端部である。
(a)に示すように、キャリブレーション前において、箸動作特徴判定装置1Bに設けられた加速度センサ11のx、y軸と、加速度計測装置2に設けられた加速度センサ21のx、y軸は一致していない。
加速度センサ11は、Kx、Ky、Kzを検出し、信号処理部13に通知する。
加速度センサ21は、Sx、Sy、Szを検出し、これを通信部22は通信部101に通知する。通信部101は、これを信号処理部13に転送する。
キャリブレーション部105は、Kx、Ky、Sx、Syを用いて、以下の回転行列Rk、Rsを生成し、回転行列記憶部106に記憶させる。
通信部41は、箸動作特徴名またはエラー名により箸動作特徴データベース42を更新する。
箸動作特徴データベース42は、箸動作特徴名「通常箸」とその受信回数を含むレコードと、箸動作特徴名「交差箸」とその受信回数を含むレコードと、箸動作特徴名「握り箸」とその受信回数を含むレコードと、合計の受信回数を含むレコードを備える。受信した箸動作特徴名に応じてその受信回数と合計の受信回数が更新される。
箸動作特徴データベース42は、摂食回ごとに、つまり、箸動作特徴名の受信ごとに、どの箸動作特徴名を受信したかを記憶する。箸動作特徴名が受信されたら、新たな摂食回に対応づけて記憶される。
表示制御部43は、各箸動作特徴名につき、箸動作特徴データベース42の当該箸動作特徴名を含むレコードから受信回数を読み出し、箸動作特徴名と受信回数(摂食回数)を対応づけて、表示部44に表示する。
1A、2…加速度計測装置
11、21…加速度センサ
12、22、31、41、101…通信部
13…信号処理部
14…固定箸加速度条件データベース
15…状態判定部
15…箸状態判定部
16…相対加速度パターンデータベース
17…箸動作特徴判定部
18、44…表示部
21…加速度センサ
42…箸動作特徴データベース
43…表示制御部
102…バイブレータ
103…バイブレータ制御部
104、107…スイッチ
105…キャリブレーション部
106…回転行列記憶部
F…加速度
S…作用箸
K…固定箸
K1、S1…上端面
Rk、Rs…回転行列
Rx、Ry、Rz…相対加速度
Sx、Sy、Sz…作用箸Sの加速度
Kx、Ky、Kz…固定箸Kの加速度
m…マーク
Claims (5)
- 固定箸に設けられた加速度センサで検出された複数の軸方向ごとの固定箸加速度と、前記固定箸と共に用いられる作用箸に設けられた加速度センサで検出された前記軸方向ごとの作用箸加速度とを取得する加速度取得手段と、
前記軸方向ごとに前記作用箸加速度から前記固定箸加速度を減じた相対加速度を算出し、前記相対加速度の前記軸方向ごとの違いを示す相対加速度パターンに基づき、前記相対加速度が算出された際の固定箸と作用箸が予め定めた複数の動作特徴の中のどの動作特徴で動作しているかを判定する箸動作特徴判定部と
を備えることを特徴とする箸動作特徴判定装置。 - 前記箸動作特徴判定装置は、
前記動作特徴ごとに当該動作特徴で前記固定箸と前記作用箸が動作しているときの相対加速度パターンが記憶される相対加速度パターンデータベースを備え、
前記箸動作特徴判定部は、前記算出された相対加速度に該当する相対加速度パターンを前記相対加速度パターンデータベースから検索する
ことを特徴とする請求項1記載の箸動作特徴判定装置。 - 請求項1または2記載の箸動作特徴判定装置と前記固定箸と前記作用箸を備えることを特徴とする箸動作特徴判定システム。
- 箸動作特徴判定装置が、固定箸に設けられた加速度センサで検出された複数の軸方向ごとの固定箸加速度と、前記固定箸と共に用いられる作用箸に設けられた加速度センサで検出された前記軸方向ごとの作用箸加速度とを取得し、
前記箸動作特徴判定装置が、前記軸方向ごとに前記作用箸加速度から前記固定箸加速度を減じた相対加速度を算出し、前記相対加速度の前記軸方向ごとの違いを示す相対加速度パターンに基づき、前記相対加速度が算出された際の固定箸と作用箸が予め定めた複数の動作特徴の中のどの動作特徴で動作しているかを判定する
ことを特徴とする箸動作特徴判定装置の動作方法。 - 請求項1または2記載の箸動作特徴判定装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
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