JP6162523B2 - 電源システムおよびその制御方法ならびに電源制御プログラム - Google Patents

電源システムおよびその制御方法ならびに電源制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、電源システムに関し、特に複数の電源部を有する電源システムと、この電源システムの制御方法ならびに、電源制御プログラムに関する。
近年、省エネルギへの関心から、様々な機器について消費電力の低減と、給電系統の高効率化が推進されており、様々な機器に搭載される交流−直流(AC/DC)変換装置などの電源装置についても、電力変換の高効率化が求められている。一般的な電源装置において、電力変換の効率特性は、出力電力(負荷の大きさ)により変動する傾向がある。電源装置の出力電力が小さい低負荷領域においては、電源装置自身の駆動に必要な電力の消費が、電力変換効率の低下要因(損失)として現れる。一方で、電源装置の出力電力が大きい高負荷領域においては、出力電流が増大し、回路のインピーダンスによる損失や、鉄損や銅損等が電力変換効率の低下要因として現れる。このような消費電力の変動に対応して、電源システム全体の電力変換効率を向上すべく、電源装置の高負荷領域と、低負荷領域とにおいて、稼働する電源装置の台数を変更する構成や、異なる種類の電力変換装置を切り替えて稼働する構成が知られている。
ここで、本願出願に先だって存在する関連技術としては、例えば以下の特許文献がある。即ち、特許文献1には、複数の電源装置を並列接続して構成した電源システムにおいて、負荷が消費する消費電力に応じて、電源装置の稼働台数を切り替えることで、電源システム全体の電力変換効率の低下を防ぐ技術が開示されている。特許文献3には、電源装置を冗長化した電源システムにおいて、各電源装置の電力変換効率と、負荷における消費電力とに基づいて、負荷に電力を供給する電源装置の組合せを選択する技術が開示されている。特許文献4には、複数の電源装置を接続して構成した電源システムにおいて、負荷における消費電力に応じて、最も電力変換効率のよい電源装置を1つ選択する技術が開示されている。なお、電力変効率は、入力電力と出力電力との比率で表されることから、本願の出願人は、特許文献2において、容易に計測可能な出力電力の計測結果を用いて入力電力を演算する手法を提案している。
特開2013−504986号公報 特開2011−022022号公報 特開2009−254082号公報 特開平05−091660号公報
上述した関連技術に開示されている電源システムは、複数用意した電源装置を切り替えて稼働する構成である。しかしながら、このような電源システムにおいては、入力電力と出力電力との電力変換効率を最適化する観点から、個々の電源装置の出力電力を調整して、係る入力電力と出力電力との適切なバランスを取ることが望ましい。
そこで本発明においては、複数の電力供給源を同一給電系統として接続した際、負荷において消費する消費電力に応じて、最適な電力変換効率となるように、各電源装置の出力電力を調整する電源制御システムとその制御方法、ならびにこの電源制御システムの制御プログラムを提供することを主たる目的とする。
上記の目的を達成すべく、本発明に係る電源システムは、以下の構成を備えることを特徴とする。即ち、入力電力を出力電力に変換し、その出力電力を負荷に供給する複数の電源部と、前記電源部の出力側と、前記負荷との間に接続され、前記電源部が出力した出力電力を測定する電力測定部と、前記電力測定部により測定された出力電力に応じて、前記電源部への入力電力が最小となる、前記電源部の最適な出力電力を算出し、算出した最適な出力電力に基づいて前記電源部を制御する電源制御部と、を備える電源システムが、提供される。
また、本発明に係る電源システムの制御方法は、以下の構成を備えることを特徴とする。即ち、入力電力を出力電力に変換して負荷に供給する、複数の電源部から出力される出力電力を測定し、前記測定した出力電力に応じて、前記電源部への入力電力が最小となる前記電源部の最適な出力電力を算出し、前記算出した最適な出力電力に基づいて前記電源部を制御する、電源システムの制御方法が、提供される。
また、本発明に係る電源制御プログラムは、以下の構成を備えることを特徴とする。即ち、電源システムの動作を制御する制御プログラムであって、複数の電源部から出力される出力電力の測定結果を取得する処理と、前記出力電力の測定結果に応じて、前記電源部へ入力される入力電力が最小となる最適な出力電力を算出する処理と、前記算出した最適な出力電力に基づいて前記電源部の出力電力を制御する処理と、をコンピュータに実行させる、制御プログラムが、提供される。
上記本発明によれば、負荷において消費される消費電力に対応して、電源システムとして最適な電力変換効率となるよう、複数の電力供給源の出力電力が調整される。
図1は、本発明の第1の実施形態における電源システムの構成を表す図である。 図2は、本発明の第1の実施形態における電源システムの動作を表すフローチャートである。 図3は、本発明の第2の実施形態における電源システムの構成を表す図である。 図4は、出力電力と損失電力の実測値とに関する、2次関数モデルによる近似曲線を例示する図である。 図5は、出力電力と電力変換効率の実測値とに関する、2次関数モデルによる近似曲線を例示する図である。 図6は、本発明の第2の実施形態において、電源部の電圧を調整する回路構成の一例を表す図である。 図7は、本発明の第3の実施形態における電源システムの構成を表す図である。 図8は、本発明の第4の実施形態における電源システムの構成を表す図である。 図9は、本発明の第4の実施形態において、各電源部をグループ化する場合の模式図である。 図10、は本発明の第4の実施形態における電源システムにおいて、各電源部の最適な出力電力を算出する過程を表すフローチャートである。 図11は、本発明の第4の実施形態における電源システムにおいて、後述する負荷の定格最大消費電力と、電力入力部の定格最大出力電力との整合性を判定する過程を表すフローチャートである。
次に、本発明を実施する形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態における電源システムについて、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における電源システムの構成を表す図である。本発明の第1の実施形態における電源システムは、図1に示すように複数の電源部101、電力測定部102、および電源制御部103を有する。複数の電源部101の出力は統合され、負荷104に供給されている。
電源部101は、外部から入力される入力電力を、負荷104に適した形式に変換して、出力電力として供給する。電源部101は、単体の電力変換回路としてもよいが、例えばPMBus(Power Management Bus)などの制御プロトコルに対応した電力変換装置であってもよい。入力電力としては、例えば商用の交流電力や無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)など、任意の電力供給源を採用することができる。各電源部101には、入力電力と出力電力との間の変換関係をモデル化した、入出力変換モデルが設定されている。入出力変換モデルを設定する設定領域は、各電源部101の仕様や構成に応じて任意に定めてよく、例えば各電源部101にフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを搭載し、出荷前の製造段階、或いは出荷後のメンテナンス段階等において、適当な治具を利用して当該メモリ領域内に格納してもよい。入出力変換モデルの詳細については、後述する。
電力測定部102は、複数の電源部101の出力側に接続され、当該電源部101の出力電力の合計を測定する。電力の測定方法は一般的な電力計と同様の手法を採用してよいため、説明は省略する。
電源制御部103は、電力測定部102において測定した出力電力に応じて、本実施形態に係る電源システム全体の電力変換効率が最大となるように、各電源部101の出力電力を調整する。電源制御部103は、専用の制御用ハードウェアを用いて構成してもよいが、汎用のCPU(Central Processing Unit)及びメモリ等(何れも不図示)からなるハードウェアと、そのCPUによって実行される各種ソフトウェア・プログラムとによって構成してもよい。
電源制御部103と各電源部101との間は、各電源部101の入出力変換モデルや、各種制御信号を送受信できるよう、通信可能に接続されている。また、電源制御部103と電力測定部102との間は、電力測定部102における測定データや各種制御信号を送受信できるよう、通信可能に接続されている。これらの接続のための通信路としては、例えばI2C(Inter−Integrated Circuit)や、SMBus(System Management Bus)などの任意の通信路を用いてもよく、通信プロトコルとしても例えばPMBusプロトコル等、任意のプロトコルを用いてもよい。なお、これらの通信路やプロトコルは、電源システムの構成に応じて適切に選択すればよく、必ずしも前述の例示を採用する必要はない。
なお、電源部101と、電力測定部102と、電源制御部103とについては、それぞれ独立したハードウェアとして構成してもよいが、一部または全部を統合したハードウェアとして構成してもよく、一部の機能を当該ハードウェアにより実行されるソフトウェア・プログラムとして提供してもよい。
次に、本実施形態に係る電源システムの動作について、図2を参照して説明する。図2は、本発明の第1の実施形態における電源システムの動作を表すフローチャートである。
まず、複数の電源部101は、外部から入力される電力を、負荷104に応じた適切な形式に変換することによって、出力電力x乃至xを出力する(ステップS201)。電源部101で行われる変換処理としては、電圧変換やAC/DC変換等、接続される負荷に応じて任意の変換処理を行ってよい。本実施形態においては、各電源部101に、入力電力と出力電力との間の変換をモデル化した、入出力変換モデルが設定されている。仮にi番目の電源部について、入力電力をyi、出力電力をxとすると、本実施形態における入力電力と出力電力の変換モデルは下式(1)のように表すことができる。
Figure 0006162523
式(1)により表される通り、本実施形態における入出力変換モデルは、出力電力から入力電力を導出可能であればよく、各電源部の仕様に応じて適切に選択してよい。例えば、入出力変換モデルfとして、各電源部の入力電力yiと出力電力xの間の変換関係を規定した関数を用いてもよく、出力電力xと入力電力yiに関する変換テーブルを用いてもよい。
次に、電力測定部102は、上記負荷104に起因する消費電力Rを測定する(ステップS202)。ここで、電源部101の出力電力は、出力側の接続点で統合されることから、負荷104における消費電力Rを、各電源部の出力電力の合計として下式(2)により表すことができる。
Figure 0006162523
次に、電源制御部103は、電力測定部102で測定した消費電力Rに応じて、本実施形態に係る電源システムに対する全入力電力Yが最小となるような、各電源部101の出力電力を算出する(ステップS203)。以下、本ステップにおける処理の内容について説明する。
各電源部101に入力される入力電力をy乃至yとすると、本電源システムへの全入力電力Yは下式(3)により表される。
Figure 0006162523
電源制御部103は、電源部101毎に設定された入出力変換モデルを参照して、電力測定部102において測定した消費電力から全入力電力を演算する。本実施形態における電源システムに対する全入力電力Yは式(1)及び(3)から、入出力変換モデルを用いて下式(4)として表される。
Figure 0006162523
本実施形態に係る電源システム全体としての電力変換効率は、入力電力Yと出力電力Xの比率(X/Y)として計算できることから、出力電力Xに対して入力電力が最も小さいときに電力変換効率が最大となる。このため、電源制御部103は、式(2)を条件として、式(4)により表される入力電力Yが最小となるように、それぞれの電源部101について最適な出力電力を算出する。各電源部101について最適な出力電力を算出するための具体的な方法は、上式(1)の入出力変換モデルの形式に依存する。例えば、入出力変換モデルとして、入力電力と出力電力との間の変換関係を規定した関数を採用した場合は、(4)式で表される入力電力を最小化するような数学的な最適解を導出してもよく、数値計算等により近似解を求めてもよい。
次に、電源制御部103は、上述したステップS203において求めた最適な出力電力を出力するように、各電源部101の出力電力を制御する(ステップS204)。各電源部101の出力電力を制御する方法としては、出力電圧制御や、出力電流制御等、各電源部101の仕様や構成に基づいて適切な方法を選択してよい。例えば、各電源部101がスイッチング方式のAC/DC変換機であれば、出力電圧を制御してもよい。
以上説明した本実施形態に係る電源システムによれば、負荷104において消費される消費電力に対応して、複数の電源部101の出力電力が、電源システム全体として最適な電力変換効率となるよう調整される。即ち、本実施形態においては、電源制御部103は、各電源部101に設定された入出力変換モデルに基づいて、電力測定部102により測定した消費電力に応じた電源部101への入力電力を算出し、前記算出した入力電力を最小化するように各電源部101の出力電力を制御する。このような制御の結果として、出力電力に対する入力電力が最小化されるという作用により、負荷104において消費される消費電力に対応して最適な電力変換効率となるよう運転される電源システムを得る訳である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
以下の説明においては、本実施形態に係る特徴的な構成を中心に説明する。その際、前記第1の実施形態と同様な構成については、同一の参照番号を付すことにより、重複する説明は省略する。
まず、本発明の第2の実施形態である電源システムの構成について、図3を参照して説明する。図3は本発明の第2の実施形態における電源システムの構成を表す図である。本発明の第2の実施形態における電源システムは、図3に示すように、電源ユニット200として主電源部201aと副電源部201b、電力計202、および電源制御部203を有する。各電源部201a及び201bの出力電力は統合され、メイン駆動回路204aと、メイン駆動回路より消費電力が小さいスタンバイ駆動回路204bとに供給される。当該各電源部と駆動回路の間には、蓄電池205が接続されている。このように構成された本発明の第2の実施形態は、例えば電源ON時には大量の電力を必要とし、電源OFF時には最低限の待機電力のみを必要とするような装置に適用できる。
主電源部201aは、AC/DC変換や直流−直流変換(DC/DC変換)などを行い、出力段に直流電力xを出力する直流電力供給源であり、後述する消費電力が大きいメイン駆動回路204aを駆動できる、出力電力容量が比較的大きい回路により構成する。主電源部201aを構成する回路としては、例えばダブルフォワード回路や、フルブリッジ回路等を採用してよい。
副電源部201bも、出力段に直流電力xを出力する直流電力供給源であり、後述する消費電力が小さいスタンバイ駆動回路204bを駆動できる、出力電力容量が比較的小さい回路により構成する。副電源部201bを構成する回路としては、例えばフライバック回路や、シリーズレギュレーターを採用してもよい。
なお、主電源部201a及び副電源部201bには、それぞれについて式(1)に表すような入出力変換モデルが設定されている。入出力変換モデルは、例えば、それぞれの電源部に設けられた不揮発性メモリ等からなる設定領域に記憶されていてもよい。本実施形態における具体的な入出力変換モデルについては後述する。
電力計202は、電源部201a及び202bの出力側に接続され、各電源部の出力電力の合計を測定する。測定方法としては、前記第1の実施形態同様、一般的な手法を採用してよいため、説明は省略する。本実施形態においては、各電源部の出力電力は、負荷であるメイン駆動回路201aと、スタンバイ駆動回路201bとに供給されるので、電力計202により計測した出力電力を、負荷である各駆動回路における消費電力Rとする。
電源制御部203は、電力計202により測定した消費電力Rに応じて、電源システム全体の電力変換効率が最大となるように、各電源部201a及び201bの出力電力を調整する。電源制御部203と、主電源部201a、副電源部201b、及び電力計202との間は、前記第1の実施形態同様、各種データや制御信号などを送受信できるよう通信可能に接続されている。この接続のための通信路や、通信プロトコルについては、前記第1の実施形態の電源制御部103同様、周知の技術を適応してよい。
電源制御部203は、内部構成として変換関数導出部203aと、最適出力電力演算部203bと、コントローラ203cとを有する。これら電源制御部203の構成要素は互いに通信可能に接続されており、データや制御コマンドなどを送受信する。これらの構成要素間の通信路や通信プロトコルについても、前述した既存の技術を適応してよい。なお、前記第1の実施形態にて記載した通り、電源制御部203を汎用のハードウェア資源と、当該汎用ハードウェアにより実行されるソフトウェア・プログラムとによって構成する場合、電源制御203の各構成要素は、ソフトウェア・プログラムを構成するモジュールとして実現してもよい。
変換関数導出部203aは、主電源部201a及び副電源部201bに設定された入出力変換モデルを参照し、電源システム全体の入出力変換関数を導出する。なお、変換関数導出部203aには、電源部の存在を表す電源検出信号207が入力されるよう構成してもよい。電源検出信号としては、例えば、上述したI2C通信のコマンド等を使用してもよいが、これに限定されるものではない。
最適出力電力演算部203bは、電力計202により計測した消費電力と、変換関数導出部203aにより導出した入出力変換モデルを参照し、当該計測した消費電力に対して、本実施形態に係る電源システム全体の入力電力が最小となるような、主電源部201a及び副電源部201bの出力電力を算出する。
コントローラ203cは、上述の最適出力電力演算部203bにおいて算出した出力電力を出力するように、主電源部201a及び副電源部201bに制御信号を送り、各電源部の出力電力を制御する。
メイン駆動回路204aは、電源システムの主たる負荷であり、電源スイッチSWがONとなった場合に駆動される。
スタンバイ駆動回路204bは、電源スイッチSWがOFFの場合にスタンバイ用に駆動される負荷である。なお、スタンバイ駆動回路204bを電源スイッチSWがONの場合に駆動するか否かは、任意である。また、スタンバイ駆動回路の消費電力は、メイン駆動回路の消費電力よりも小さい。
蓄電池205は、所定の電力を蓄電可能な2次電池である。蓄電池205は、各電源部の出力電力の低下や、各駆動回路における消費電力の急増に対応して、蓄電した電力を供給する。このような蓄電池205を接続することで、電源システムの安定した稼働を実現できる。蓄電池205については、負荷における消費電力等を考慮して、適切な容量や性能を有する2次電池を適宜選択してよく、本実施形態においては電源部201a及び201bの定格最大出力を所定時間以上維持できる2次電池を採用する。
電圧変換部206は、スタンバイ駆動回路204b向けの電圧変換回路であり、例えば、任意のDC−DCコンバータ等を用いてよい。スタンバイ駆動回路204bの駆動電圧が各電源部201a及び201bの出力電圧とは異なる場合、電圧変換部206は、各電源部の出力電力を電圧変換して、スタンバイ駆動回路204bに供給する。なお、電圧変換部206を接続するか否かは、スタンバイ駆動回路204bの駆動電圧に応じて任意に選択してよい。
次に、上述のように構成された、本発明の第2の実施形態の動作を説明する。本実施形態においても、基本的な動作は図2に示した前記第1の実施形態と同様である。以下においては、本実施形態における特徴的な構成である、各電源部201a及び201bの入出力変換モデルと、電源制御部203の構成及び動作とを中心に説明する。
本実施形態において、主電源部201a及び副電源部201bには、それぞれについて式(1)により表される入出力変換モデルが設定されている。以下においては、まず、本実施形態において提案する入出力変換モデルについて説明する。
入出力変換モデルは、入力電力を出力電力に変換する過程を模式化したものであるから、本実施形態においては、実際の入出力変換過程で生じる現象を表現できるモデルを採用する。まず、各電源部に対する入力電力Yと、出力電力Xとの関係を検討すると、Y(入力電力)=X(出力電力)+L(電源部において発生する損失)という関係が成立する。電源部において発生する損失としては、一般的に、変圧器内部において発生する鉄損、回路配線やトランスなどの銅線部において発生する銅損、回路インピーダンスにより発生するジュール熱、及び発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)や制御回路等の電源部自体の駆動電力等が挙げられる。一般的に、電源部の出力電圧を一定にした場合、鉄損および電源部自体の駆動電力はほぼ一定となり、回路インピーダンスによる損失は出力電力に比例し、銅損は出力電力の2乗に比例する。このため、電源部において発生する損失は下式(5)のように、出力電力の2乗に比例する成分と、出力電力に線形比例する成分と、定数成分との総和で近似できると考えられる。下式(5)において、Lは損失を表し、Xは出力電力を表し、A、B、Cは電源部固有の係数を表す。
Figure 0006162523
式(5)の2次関数の係数A、B、Cについては、例えば各電源部について、予め入力電力と、出力電力と、発生した損失とを実測し、当該実測値に対する2次の近似曲線を最小二乗法等により求めることにより算出することができる。図4は、出力電力に対する損失電力の実測値を、最小二乗法により、2次関数近似した場合の近似曲線を例示した図である。図5は入出力変換効率の実測値を、最小二乗法により、2次関数近似した場合の近似曲線を例示した図である。図4及び5に示すように、実測値として測定した入出力特性を、2次関数により十分な精度をもって近似できることが確かめられる。上述したように、入力電力Yについて、Y=X(出力電力)+L(損失)という関係が成立することから、入力電力Yを出力電力Xの2次関数として精度よく近似できると考えられる。以上より、本実施形態においては、入出力変換モデルとして出力電力の2次関数を提案する。
本実施形態における、主電源部201a及び副電源部201bついては、下式(6)及び(7)の2次関数を、それぞれの入出力変換モデルとして採用する。ここで、yは主電源部201aの入力電力を表し、xは主電源部201aの出力電力を表し、yは副電源部201bの入力電力を表し、xは副電源部201bの出力電力を表す。なお下式の2次関数の係数a、b、c、d、e、fは、主電源部201a及び副電源部201bについて、それぞれ別途計測した入出力特性の実測値から最小二乗法等を用いて算出し、例えば各電源部の設定領域に予め設定する。
Figure 0006162523
次に、電源制御部203の具体的な構成及び動作について説明する。まず、変換関数導出部203aの構成と動作について説明する。変換関数導出部203aは、主電源部201a及び副電源部201bと通信可能に接続されており、当該各電源部の入出力変換モデルを参照する。当該入出力変換モデルの参照方法としては、例えば、各電源部に設定されている2次関数の係数に関する情報を、前述した通信路を経由してデータとして取得してもよい。主電源部201a及び副電源部201bの入出力変換モデルを、それぞれf及びfBと表すと、式(4)から、下式(8)が得られる。
Figure 0006162523
上式(6)及び(7)を式(8)に適用すると、入出力変換関数として下式(9)が導出される。
Figure 0006162523
変換関数導出部203aは、式(9)の入出力変換関数を、後述する最適出力電力演算部203bに所定の通知手段により通知する。具体的な通知内容としては、例えば前述した通信路を経由して、最適出力電力演算部203bに、式(9)の2次関数の係数をデータとして通知してもよい。具体的な通知手段は、変換関数導出部203aと最適出力電力演算部203bとの間の接続方法によって適切な方法を選択してよく、例えば上述したI2C通信のコマンドを使用してもよいが、これに限定されるものではない。
次に、最適出力電力演算部203bの動作について説明する。最適出力電力演算部203bは、電力計202により測定した負荷における消費電力と、前記変換関数導出部203aにおいて導出した入出力変換関数とを参照して、前記上式(9)により表される入力電力Yが最小となるところのx及びxを算出する。より具体的には、最適出力電力演算部203bは、(i)主電源部201a及び副電源部201bの両方を稼働させる場合、(ii)主電源部201aのみを稼働させる場合、(iii)副変換部201bのみを稼働させる場合、の3つの場合について、それぞれ入力電力Yが最小となるところの、出力電力xとxとを算出する。
まず、上述した(i)主電源部201a及び副電源部201bの両方を稼働させる場合、最適出力電力演算部203bは、入力電力Yと、出力電力xとxとを以下の通り算出する。即ち、電力計202により測定した負荷における消費電力をRとすると、上式(2)より下式(10)が得られる。
Figure 0006162523
式(10)よりxB=R-xAとなる。これを前記変換関数導出部203aから通知された入出力変換関数である(9)に適用すると、下式(11)が得られる。
Figure 0006162523
ここで、出力電力Yが最小の時、Yの微分値Y’=0となることから、下式(12)が得られる。
Figure 0006162523
これより、最適出力電力演算部203bは、主電源部201a及び副電源部201bに対する、最適な出力電力を以下のように算出する。
Figure 0006162523
以上より、最適出力電力演算部203bは、電力計202により測定した負荷における消費電力Rと、前記変換関数導出部203aにより導出した2次関数モデルの具体的な係数(a乃至f)を参照し、これらの値を計算式(13)及び(14)に代入することで、出力電力x及びxを算出できる。また、最適出力電力演算部203bは、上式(13)及び(14)で算出したxとxを上式(11)に代入することで、この場合の入力電力Yを算出できる。なお、本実施形態においては、最適出力電力演算部203bは、式(11)と、式(13)と、式(14)とを保持していればよい。最適出力電力演算部203bにおける計算式の具体的な保持方法については、電源制御部203の構成によって適切な方法を選択してよい。例えば電源制御部203を単体のハードウェアとして構成する場合は、計算式に相当するロジックを回路で実現してもよい。また、電源制御部が前述のように汎用CPUとメモリ等のハードウェアとソフトウェア・プログラムとで構成される場合には、当該ソフトウェア・プログラム内に計算式を組み込んでもよい。
次に、上述した(ii)主電源部201aのみを稼働させる場合、最適出力電力演算部203bは、入力電力Yと、出力電力xとxとを以下の通り算出する。即ち、副電源部201bを停止して出力電力x=0とし、電力計202により測定した負荷における消費電力をRとすると、上式(2)より下式(15)が得られる。
Figure 0006162523
また、式(8)から下式(16A)が得られる。
Figure 0006162523
式(16A)の係数fは、副電源部201bの待機電力に相当する。本実施形態においては、副電源部201bを完全に停止して、入力電力をy=0としてもよく、その場合の全入力電力は下式(16B)で表される。
Figure 0006162523
以上より、最適出力電力演算部203bは、電力計202により測定した負荷における消費電力Rと、前記変換関数導出部203aにより導出した2次関数モデルの具体的な係数を参照し、上記計算式に代入することで、入力電力Yと出力電力xを算出できる。なお、本実施形態においては、最適出力電力演算部203bは、上式(16A)または(16B)を保持していればよい。当該計算式の具体的な保持方法は、上述の通り、電源制御部の構成によって適切な方法を選択してよい。また、本実施形態では、各電源部と、電源制御部203との具体的構成に応じて、入力電力の計算式として上式(16A)あるいは(16B)を適切に選択してよい。例えば、電源制御部203が、副電源部201bを待機状態とするよう制御するのであれば、式(16A)を選択し、副電源部201bを完全に停止するよう制御するのであれば、式(16B)を選択すればよい。
次に、上述した(iii)副電源部201bのみを稼働させる場合、最適出力電力演算部203bは、入力電力Yと、出力電力xとxとを以下の通り算出する。即ち、主電源部201aを停止して出力電力x=0とし、電力計202により測定した負荷における消費電力をRとすると、上式(2)より下式(17)が得られる。
Figure 0006162523
また、上式(8)から、下式(18A)が得られる。
Figure 0006162523
式(18A)の係数cは、主電源部201aの待機電力に相当する。本実施形態においては、主電源部201aを完全に停止して、入力電力をy=0としてもよく、その場合の全入力電力は下式(18B)で表される。
Figure 0006162523
以上より、最適出力電力演算部203bは、電力計202により測定した負荷における消費電力Rと、前記変換関数導出部203aにより導出した2次関数モデルの具体的な係数を参照し、上記計算式に代入することで、入力電力Yと出力電力xを算出できる。なお、本実施形態においては、最適出力電力演算部203bは、上式(18A)または(18B)を保持していればよい。具体的な計算式の保持方法は、上述の通り、電源制御部の構成によって適切な方法を選択してよい。また、本実施形態では、上述した(ii)の場合と同様、各電源部と、電源制御部203との具体的構成に応じて、入力電力の計算式として上式(18A)あるいは(18B)を適切に選択してよい。
最適出力電力演算部203bは、上述した(i)乃至(iii)の各場合について算出した出力電力Yを比較して、出力電力Yが最小となる場合のx及びxを、主電源部201a及び副電源部201bの最適な出力電力として選択し、接続されているコントローラ203cに通知する。具体的な通知手段は、最適出力電力演算部203bとコントローラ203cの接続方法によって適切な方法を選択してよく、例えば上述したI2C通信のコマンドを使用してもよいが、これに限定されるものではない。
次に、コントローラ203cの動作について説明する。コントローラ203cは、最適出力電力演算部203bから通知された出力電力を出力するように、主電源部201a及び副電源部201bを制御する。
本発明の第2の実施形態においては、出力電力を制御する方法の一例として、主電源部201a及び副電源部201bの出力電圧比を調整する方法を採用する。以下、図6を参照しながら出力電圧比の調整方法について説明する。図6において、V及びVはそれぞれ主電源部201a及び副電源部201bの出力電圧を表し、I及びIはそれぞれダイオード601及びダイオード602を流れる電流を表し、Ioは負荷に供給される全出力電流を表す。
ここで、負荷のインピーダンスをZとし、ダイオード601及び、ダイオード602の正方向抵抗値をそれぞれRとすると、図5の回路についてキルヒホフの法則より下式が成立する。
Figure 0006162523
上式より、I及びIは下式の通り求まる。
Figure 0006162523
ここで、主電源部201aのみを稼働する場合にはI=0となるよう制御するため、上式(19)においてI=0とすると、下式(21)が得られる。
Figure 0006162523
また、副電源部201bのみを稼働する場合は、I=0となるよう制御するため、上式(20)においてI=0とすると、下式(22)が得られる。
Figure 0006162523
上式(21)及び(22)を、主電源201aと副電源201bとの出力を切り替える境界条件として考えると、V及びVを下式(23)乃至(25)のように調整することにより、主電源部201aと副電源部201bとの出力を切り替えられる。即ち、下式(23)が成立するようにV及びVを調整した場合は、主電源部201aのみが稼働し、Iのみを出力する。
Figure 0006162523
次に、下式(24)が成立するようにV及びVを調整した場合は、主電源部201a及び副電源部201bの両方が稼働し、I及びIを出力する。
Figure 0006162523
次に、下式(25)が成立するようにV及びVを調整した場合は、副電源部201bのみが稼働し、Iのみを出力する。
Figure 0006162523
上述の通り、V及びVの比率を調整することで、出力電流I及びIを調整でき、結果として主電源部201aと副電源部201bの出力電力を調整できる。なお、各電源部の電圧制御は、電源部の具体的な回路構成に応じて適切な方法を選択すればよく、例えば電圧可変型のリニアレギュレータや、PWM制御型のスイッチングレギュレータなど周知の構成を適用してよいため、本願では詳細な説明を省略する。また、主電源部201aまたは副電源部201bのいずれか一方のみを稼働すればよい場合、稼働しない方の電源の出力電圧が0となるよう制御して、当該電源を完全に停止してもよい。
以上説明した電源制御部203の動作により、主電部201a及び副電源部201bの出力電力は、メイン駆動回路204a及びスタンバイ駆動回路204bにおいて消費される電力に応じて、全入力電力が最小となるように制御され、電源システム全体としての変換効率が最適化される。
本願第2の実施形態において、主電源部201aとして出力電力が比較的大きな高負荷領域における電力変換効率が高い電源回路を採用し、副電源部201bとして出力電力が比較的小さな低負荷領域における電力変換効率が高い電源回路を採用した場合、各電源部の出力電力は以下のように制御される。
即ち、スイッチSWがOFFの場合、消費電力が比較的小さい、スタンバイ駆動回路204bが駆動される。スタンバイ駆動回路204bの消費電力は比較的小さいため、電源制御部203は、副変換部201bのみを稼働させる場合に入力電力が最小になると算出する場合がある。この場合、電源制御部203は、副電源部201bのみを稼働するように、各電源部の出力電圧を制御する。なお、電源制御部203は主電源部201aを完全に停止してもよい。次に、スイッチSWをONにしてメイン駆動回路204aを駆動した場合、電源制御部203は、メイン駆動回路204aの消費電力に対応して、入力電力が最小となるように、主電源部201a及び副電源部201bの出力電圧を制御する。この場合、電源制御部203は主電源部201a及び副電源部201bの両方を稼働するか、あるいは主電源部201aのみを稼働するように、主電源部201a及び副電源部201bの出力電圧を制御する。なお、主電源部201aのみを稼働する場合、電源制御部203は、副電源部201bを完全に停止してもよい。このように、負荷である各駆動回路における消費電力の変動に伴って、電力変換効率を最大化するように各電源部の出力電圧を調整することにより、電源制御部203は各電源部の切り替え操作を行う。
以上説明した本実施形態に係る電源システムによれば、主電源部201aと副電源部201bとを有する電源システムにおいて、入力電力を出力電力の2次関数としてモデル化し、当該入出力変換モデル及び電力計202において計測された消費電力Rから、電源制御部203において入力電力を算出し、当該算出した入力電力を最小化するように各電源部の出力電圧を制御する。結果として、各駆動回路における消費電力Rに応じて主電源部201aと副電源部201bとが切り替えられ、消費電力Rに対する入力電力が最小化される電源システムを得る訳である。
<第3の実施形態>
次に、前記第2の実施形態に係る電源システムを基本とする本発明の第3の実施形態について説明する。
以下の説明においては、本実施形態に係る特徴的な部分を中心に説明する。その際、前記第1及び第2の実施形態と同様な構成については、同一の参照番号を付すことにより、重複する説明は省略する。
まず、本発明の第3の実施形態について、図7を参照して説明する。図7は、本発明の第3の実施形態における電源システムの構成を表す図である。本発明の第3の実施形態においては、図7に示すように、第2の実施形態に係る電源ユニット200を並列に複数台接続し、それらの出力を統合してメイン駆動回路204aと、スタンバイ駆動回路204bとに供給する。このように構成された本発明の第3の実施形態は、電源部の負荷分散や、電源部の冗長化構成として適用できる。
第3の実施形態における電源ユニット200においては、電源制御部203は電源検出信号207を参照することにより、電源システム全体に含まれる電源部の台数を判別する。電源部の台数の判別方法としては、例えば電源台数検出部701を設けて各電源部が出力する存在信号を検出し、各電源ユニット200の電源制御部203に通知してもよい。なお、電源部の台数を検出する具体的な方法はこれに限られず、複数の電源ユニットを相互接続すると共に、特定の電源ユニットを前述した電源台数検出部701と同等の機能をもつマスター電源とし、マスター電源が電源システムに含まれる電源部の存在信号を検出し、各電源ユニット200の電源制御部203に通知してもよい。あるいは、相互接続された各電源ユニットが、自身の存在信号を相互に送受信することにより、電源の台数を判別してもよい。なお、各電源部の間や、各電源部と電源台数検出部701との間を接続する通信路や通信プロトコルについても、前記第1の実施形態の電源制御部103同様、既存の技術を適応してよい。
次に、上述のように構成された本発明の第3の実施形態の動作を説明する。第3の実施形態は第2の実施形態に係る電源ユニット200が並列にN(Nは2以上の整数)台接続され、それぞれ電源ユニットが同一の電力を出力する構成であり、その他の構成は第2の実施形態と同等である。以下においては前述した第2の実施形態と異なる部分を中心に説明することとし、特に変換関数導出部203a及び最適出力電力演算部203bの動作について説明する。
まず、変換関数導出部203aの動作について説明する。変換関数導出部203aは、前記第2の実施形態と同様、各電源ユニットの各電源部に設定された入出力変換モデルを参照し、更に電源ユニットの台数Nを参照して、入出力変換関数として下式(26)を導出する。N台の電源ユニット200はそれぞれ同一の構成からなるため、全入力電力は、特定の電源ユニットの入力電力をN倍した値となる。
Figure 0006162523
変換関数導出部203aは、上式(26)の入出力変換関数を、最適出力電力演算部203bに、所定の通知手段により通知する。最適出力電力演算部203bへの具体的な通知方法については、前記第2の実施形態と同様とすればよいため、説明を省略する。
最適出力電力演算部203bは、上記第2の実施形態と同様、電力計202により測定した負荷である各駆動回路における消費電力と、前記変換関数導出部203aが導出した入出力変換関数とを参照して、上式(26)により表された入力電力Yが最小となるところのx及びxを算出する。即ち、最適出力電力演算部203bは、各電源ユニット200について(i)各電源ユニット200の主電源部201aと副電源部201bの両方を稼働させる場合、(ii)各電源ユニット200の主電源部201aのみを稼働させる場合、(iii)各電源ユニット200の副変換部201bのみを稼働させる場合、の3つの場合について、入力電力Yを最小化する、x及びxを算出する。
上述した(i)各電源ユニット200の主電源部201a及び副電源部201bの両方を稼働させる場合、最適出力電力演算部203bは入力電力Yと、出力電力xとxとを以下の通り算出する。即ち、負荷である各駆動回路における消費電力をRとし、N台の電源ユニット200が同一の出力電力を出力する場合、上式(2)より下式(27)が得られる。
Figure 0006162523
前記第2の実施形態と同様に、式(26)及び(27)から入力電力Yが最小となるxとxとを算出すると、下式が得られる。
Figure 0006162523
以上より、最適出力電力演算部203bは、電力計202により測定した各駆動回路における消費電力Rと、前記変換関数導出部203aにおいて導出した2次関数モデルの具体的な係数と、電源ユニットの台数Nとを参照し、これらの値を計算式(28)及び(29)に代入することにより、出力電力xとxとを算出する。この場合の入力電力Yは、上式(28)及び(29)から算出したxとxとを上式(26)に代入することにより算出する。本実施形態においては、最適出力電力演算部203bは、上式(26)と、(28)と、(29)とを保持していればよい。計算式の具体的な保持方法は、上述した第2の実施形態と同様としてよいため、説明は省略する。
次に、上述した(ii)各電源ユニット200の主電源部201aのみを稼働させる場合、最適出力電力演算部203bは入力電力Yと、出力電力xとxとを以下の通り算出する。即ち、副電源部201bを停止してx=0とし、電力計202により測定した各駆動回路における消費電力をRとすると、上式(2)より下式(30)が得られる。
Figure 0006162523
また、式(26)から、下式(31A)が得られる。
Figure 0006162523
式(31A)の係数fは、上記第2の実施形態同様、各副電源部201bの待機電力に相当する。本願実施形態においては、副電源部201bを完全に停止して、入力電力をy=0としてもよく、その場合の全入力電力は下式(31B)で表される。
Figure 0006162523
よって、最適出力電力演算部203bは、電力計202により測定した各駆動回路における消費電力Rと、前記変換関数導出部203aにおいて導出した2次関数モデルの具体的な係数と、電源ユニットの台数Nとを参照し、上記計算式に代入することにより、入力電力Yと出力電力xとを算出できる。なお、本実施形態においては、最適出力電力演算部203bは、上式(31A)あるいは(31B)を保持していればよい。また、本実施形態においては、上記第2の実施形態と同様、各電源部と、電源制御部203との具体的構成に応じて、入力電力の計算式として上式(31A)あるいは(31B)を適切に選択してよい。
次に、上述した(iii)各電源ユニット200の副電源部201bのみを稼働させる場合、最適出力電力演算部203bは入力電力Yと、出力電力xとxとを以下の通り算出する。即ち、主電源部201aを停止して出力電力をx=0とし、電力計202により測定した各駆動回路における消費電力をRとすると、上式(2)より下式(32)が得られる。
Figure 0006162523
また、上式(26)から、下式(33A)が得られる。
Figure 0006162523
式(33A)の係数cは、上記第2の実施形態同様、各主電源部201aの待機電力に相当する。本願実施形態においては、主電源部201aを完全に停止して、入力電力をy=0としてもよく、その場合の全入力電力は下式(33B)で表される。
Figure 0006162523
よって、最適出力電力演算部203bは、電力計202により測定した各駆動回路における消費電力Rと、前記変換関数導出部203aにおいて導出した2次関数モデルの具体的な係数と、電源ユニットの台数Nとを参照し、上記計算式に代入することにより、入力電力Yと出力電力xを算出できる。本実施形態においては、上式(33A)または(33B)を予め導出できるので、最適出力電力演算部203bはこの計算式を保持していればよい。また、本実施形態においては、上記第2の実施形態と同様、各電源部と、電源制御部203との具体的構成に応じて、入力電力の計算式として上式(33A)あるいは(33B)を適切に選択してよい。
最適出力電力演算部203bは、上述した(i)乃至(iii)の各場合について算出した出力電力Yを比較して、出力電力Yが最小となる場合のxとxとを、主電源部201a及び副電源部201bの最適な出力電力として選択し、接続されているコントローラ203cに通知する。具体的な通知方法としては、前記第2の実施形態と同様の方法を選択してよい。
最適出力電力演算部203bから通知を受けたコントローラ203cは、最適出力電力演算部203bから通知された出力電力を出力するように、各電源ユニットの主電源部201a及び副電源部201bの出力電力を制御する。出力電力を制御する具体的な方法は、前記第2の実施形態と同様としてよい。
以上説明した本実施形態に係る電源システムによれば、電源ユニット200を複数有する電源システムにおいて、各駆動回路における消費電力Rに対して、入力電力が最小となるように各電源ユニット200の主電源部201aと副電源部201bとの出力電圧が制御されるため、最適な電力変換効率により運転される電源システムを得ることができる。
また、電源ユニット200が複数台並列に接続された構成となっていることから、冗長電源システムを構築できる。即ち、特定の電源ユニット200に故障等が発生して給電系統から離脱した場合でも、他の電源ユニットの電源制御ユニット203において、稼働する電源ユニットの台数Nを変更した入出力変換関数を導出し、導出した入出力変換関数に基づいて各電源部の出力電力を算出し、前記算出した出力電力を出力するように各電源部を制御することにより、残存している電源ユニット200を用いて、電力変換効率が最適化された状態において運転を継続することが可能となる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
以下の説明においては、本実施形態に係る特徴的な部分を中心に説明する。その際、前記第1乃至第3の実施形態と同様な構成については、同一の参照番号を付すことにより、重複する説明は省略する。
まず第4の実施形態の構成について、図8を参照して説明する。図8は、本発明の第4の実施形態における電源システムの構成を表す図である。本発明の第4の実施形態である電源システムは、図8に示すように、複数台の電源部801a乃至801z、前記第2の実施形態と同様の電力計202、電源制御部803、及び装置制御部808を主な構成とする。各電源部の出力電力は統合され、駆動回路804に供給される。各電源部と負荷である駆動回路804との間には、前記第2の実施形態と同様に、蓄電池205が接続されている。このように構成された本発明の第4の実施形態は、前記第3の実施形態と同様、電源部の負荷分散や、電源部の冗長化構成として適用できる。
電源部801a乃至電源部801zは、上述の本発明の第2の実施形態と同様、AC/DC変換やDC/DC変換などを行い、出力段に直流電力を出力する直流電力供給源であり、各電源部について上式(1)により表される入力電力と出力電力の間の入出力変換モデルが設定されている。なお、本実施形態においては、上述した実施形態2及び実施形態3と同様、各電源部には入出力変換モデルとして出力電力の2次関数が設定されている。
本実施形態に係る電源システムにはN(Nは2以上の整数)台の電源部が含まれており、各電源部801a乃至801zについては、それぞれ同一の定格仕様に基づいた電源部を採用してもよく、異なる定格仕様に基づいた異種の電源部を採用してもよい。
各電源部の入力側には、各電源部に電力を供給する電力入力部807が接続される。電力入力部807としては、例えば商用電源系統や発電機、無停電電源装置等の電力供給源を接続してよい。ここで、本実施形態の電力入力部807には定格最大出力電力B設定されている。定格最大出力電力Bは、例えば電力入力部807に設けられた不揮発性メモリに、適当な治具を利用して格納してもよい。なお、定格最大出力電力Bは、後述するように装置制御部808に設定されていてもよい。
各電源部の出力側には負荷である駆動回路804が接続されている。本実施形態の駆動回路804には定格最大消費電力Rmaxが設定されている。定格最大消費電力Rmaxは例えば駆動回路804に設けられた不揮発性メモリに適当な治具を利用して格納してもよい。なお、定格最大消費電力Rmax、後述するように装置制御部808に設定されていてもよい。
駆動回路804は、図8に示すように、複数の駆動回路804a乃至804nを用いて構成してもよく、このように構成する場合は、各駆動回路804a乃至804nのそれぞれに定格最大消費電力Ri_maxが設定される。ここでiはi番目の駆動回路であることを表す。
装置制御部808は、上述した電力入力部807及び駆動回路804に、通信可能に接続されており、電力入力部807の定格最大出力電力Bと、駆動回路804の定格最大消費電力Rmaxとを参照し、所定の定格内で駆動されているかを判定する。また、装置制御部808は変換関数導出部803aとも通信可能に接続されており、変換関数導出部803aで導出した入出力変換モデルを参照する。これらの要素間の接続については、前記第1の実施形態の電源制御部103同様、既存の技術を適応してよい。装置制御部808は、専用の制御用ハードウェアを用いて構成してもよいが、汎用のCPU及びメモリ等(何れも不図示)からなるハードウェアと、そのCPUによって実行される各種ソフトウェア・プログラムとによって構成してもよい。
前述の定格最大出力電力Bと、定格最大消費電力Rmaxについては、具体的な値を装置制御部808に予め設定しておいてもよい。これらの値を装置制御部808へ設定する方法としては、例えば装置制御部808にフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを搭載し、出荷前の製造段階、或いは出荷後のメンテナンス段階等において、適当な治具を利用して当該メモリ領域内にこれらの値を格納してもよい。また、装置制御部808が前述のように汎用CPUとメモリ等のハードウェアとソフトウェア・プログラムとによって構成される場合には、当該ソフトウェア・プログラム内に組み込んでもよい。
なお、図8には図示していないものの、前記実施形態3と同様、電源制御部803は、電源台数検出信号を参照することにより、電源システム全体に含まれる電源の台数を判別する。本実施形態におけるその他の構成については、前記第2および第3の実施形態と同様である。
次に、本実施形態の動作について説明する。
本実施形態についても、基本的な動作は前述した第1乃至第3の実施形態と同様であるため、前述した実施形態と異なる部分を中心に説明する。以下においては、特に変換関数導出部803aと最適出力電力演算部803b、および装置制御部808の動作について説明する。
まず、変換関数導出部803aの動作について説明する。変換関数導出部803aは、各電源部801に設定された入出力変換モデルと、各電源部の台数Nとを参照して、入出力変換関数として下式(34)を導出する。下式(34)において、x、y、及びfはそれぞれi番目の電源の出力電力、入力電力、及び入出力変換モデルを表す。
Figure 0006162523
i番目の電源の入出力変換モデルをy=a +b+cとすると、上式(34)より、下式(35)が得られる。なお、前記第2の実施形態と同様、上式(34)のa、b、およびcはi番目の電源部801について、別途計測した入出力特性の実測値から最小二乗法を用いて算出され、予め電源部に設定される。
Figure 0006162523
変換関数導出部803aは、上式(35)の入出力変換関数を、後述する最適出力電力演算部803bに所定の通知手段により通知する。最適出力電力演算部803bへの通知方法については、前記第2の実施形態と同様としてよいため、説明を省略する。
次に、最適出力電力演算部803bの動作について説明する。最適出力電力演算部803bは、上記第2の実施形態と同様、電力計202により測定した駆動回路804における消費電力と、前記変換関数導出部203aにおいて導出した入出力変換関数とを参照して、上式(35)により表された入力電力Yが最小となるところの各電源部の出力電力を算出する。電力計202により計測された駆動回路804における消費電力をRとすると、上式(2)より下式(36)が得られる。
Figure 0006162523
最適出力電力演算部803bは、上式(35)及び(36)から、Yと各xとについて数学的な最適解を導出してもよいが、計算が複雑になる可能性がある。本実施形態においては、最適出力電力演算部803bにおけるYと各xの算出方法を単純化することを目的として、図9に示すように各電源部を2つのグループ(以下便宜的にグループA、グループBとする)に分け、それぞれのグループに含まれる電源部の出力電力が等しくなるよう制御する。
このように単純化した場合は、上式(35)及び(36)から、下式(37)及び(38)が得られる。なお、下式においてNとNは、それぞれグループAまたはグループBに含まれる電源部の台数を表し、N+N=Nである。なお、全ての電源部が一方のグループに含まれる場合(例えばN=0、N=Nの場合)も含む。また、xはグループAに含まれる、それぞれの電源部の出力電力を表し、xはグループBに含まれる、それぞれの電源部の出力電力を表す。
Figure 0006162523
次に、最適出力電力演算部803bが上式(37)及び(38)を用いて入力電力が最小となるxとxとを算出する処理の一例について、図10を参照して説明する。なお、上式(37)及び(38)については、算出すべき出力電力がx及びxの2つであることから、前記第2及び第3の実施形態と同様の算出方法により、Yが最小となる場合のx及びxを算出できる。よって、以下の説明においては、上式(37)及び(38)から具体的なx及びxの値を算出する過程は省略する。
まず、最適出力電力演算部803bは、稼働する電源部801の台数を選択する。ここでは、稼働する電源の台数をnとする(ステップS1001)。最適出力電力演算部803bは以下の処理を、n=1台からn=N台まで変更しながら繰り返し行う。
次に、最適出力電力演算部803bは、N台の電源部からn台の電源部を選択する全ての組合せを抽出する(ステップS1002)。ここで組合せの数はとなる。例えば、電源システムが電源部1、電源部2、電源部3、電源部4の4台の電源部を含む場合(N=4)、3台の電源部を稼働させるとすると(n=3)、その組合せは=4個となる。その際、抽出する具体的な組合せは(電源部1、電源部2、電源部3)、(電源部1、電源部2、電源部4)、(電源部1、電源部3、電源部4)、(電源部2、電源部3、電源部4)となる。最適出力電力演算部803bは以下の処理を、抽出した全ての組合せについて繰り返し行う(ステップS1003)。
次に、最適出力電力演算部803bは、前記ステップS1002において選択されたn台の電源を2つのグループに分ける、全てのグループ分けパターンを抽出する(ステップS1004)。ここで、2つのグループに分ける全グループ分けパターンは[n/2]+1個となる。なお、本実施形態において、記号”[ ]”は床関数(ガウス記号)を表し、[n/2]はn/2以下の最大の整数を表す。例えば、3台の電源部が稼働する場合、2つのグループに分けるパターンは[3/2]+1=2個となり、抽出するパターンは(3台、0台)、(2台、1台)となる。4台の電源部が稼働する場合は、グループ分けパターンは[4/2]+1=3個となり、抽出するパターンは(4台、0台)、(3台、1台)、(2台、2台)となる。最適出力電力演算部803bは以下の処理を、抽出した全てのグループ分けのパターンについて繰り返し行う(ステップS1005)。
次に、最適出力電力演算部803bは、前記ステップS1004で抽出した全てのグループ分けパターンについて、各電源部をグループに割り当てる全ての組合せを抽出する(ステップS1006)。各電源部を{m台、N−m台}の2つのグループに分割する場合、グループに割り当てる電源の組合せの数は、最大で個となる。例えば、(電源部1、電源部2、電源部3)の3台の電源部を{2台、1台}のグループにわける場合の組合せは=3個となりあり、具体的には{グループA、グループB}={(電源部1、電源部2)、電源部3}、{(電源部1、電源部3)、電源部2}、{(電源部2、電源部3)、電源部1}となる。以下、本実施形態においては、記号”{ }”は、2つのグループへのグループ分けのパターンを表すものとする。nが偶数であり、m=n/2となる場合は、組合せの数はn!/(m!(n−m)!2!)個となる。なお、本実施形態において記号”!”は階乗を表す。
次に、最適出力電力演算部803bは、上記ステップ1006において抽出した、2つのグループへ各電源部を割り当てる全てのパターンについて、上式(37)及び(38)からYが最小となるxとxとを算出し、全てのパターンについて計算した結果からYが最小となるx、x、及びYと、そのときの電源部の組合せとを記録する(ステップS1007乃至ステップS1009)。ステップS1008においては、Yが最小値となるx及びxとそのときの電源部の組合せが更新されるたびに、記録を上書きしてもよい。なお、具体的な記録手段としては、例えば電源制御部に設けたメモリ等に一時的に記憶しておいてもよい。
最適出力電力演算部803bは、稼働する電源部の台数nを変えながら(ステップS1001乃至ステップS1012)、n台の稼働する電源部の全ての組合について(ステップS1003乃至ステップS1011)、電源部を2つのグループに分ける全ての組合せを抽出し(ステップS1005乃至ステップS1010)、これらの全ての組合せについて上述した計算を繰り返す。
最適出力電力演算部803bは、上記算出処理の終了後、上述したステップS1008にて記録した、入力電力Yが最小となるところの各電源部の出力電力を、コントローラ803cに通知する(ステップS1013)。最適出力電力演算部803bから通知を受けたコントローラ803cは、各電源部の出力電力が、最適出力電力演算部803bにより算出された出力電力となるように、各電源部の出力電力を制御する。出力電力を制御する具体的な方法は、前述した本発明の第2の実施形態と同様としてよい。
次に、装置制御部808の動作について図11を参照して説明する。装置制御部808は、駆動回路804の定格最大消費電力Rmaxと、変換関数導出部803aにより導出された入出力変換関数とを参照し、駆動回路804の消費電力がRmaxとなる場合の、入力電力の最小値YRmaxを算出する(ステップS1101)。具体的な算出方法は、上述した最適出力電力演算部803bと同様としてよい。装置制御部808は、駆動回路804が複数の駆動回路804a乃至804nにより構成されている場合には、個別の駆動回路に設定されている定格最大消費電力の総和をとり、定格最大消費電力Rmax=ΣRi_maxとしてもよい。
次に、装置制御部808は、電力入力部807から参照した定格最大出力電力Bと、YRmaxとを比較し(ステップS1102)、YRmax<B(ステップS1102においてYesの場合)であれば、各電源部の出力電力を最適化するよう制御する(ステップS1103)。ステップS1103においては、上述したように、駆動回路804における消費電力に対して、入力電力が最小となるように各電源ユニットの出力電圧が制御される。
装置制御部808は、YRmax≧B(ステップS1102においてNoの場合)であれば、警告を出力する(ステップS1104)。なお、YRmax≧Bの場合、警告を出力するとともに、電源システムの始動を抑制する等の所定の処理を実行してもよい(ステップS1105)。警告の出力方法としては、例えば、ディスプレイや警告灯等からなる表示部809aへの警告表示や、警報部809bによる警報発生や、通信部809cによるアラート通信等、電源システムに求められる仕様に応じて適切な方法を選択してよい。
装置制御部808は、上述した動作により、電力の供給元である電力入力部807が供給可能な定格最大出力電力Bと、駆動回路804において消費される定格最大消費電力Rmaxの整合性を判定することができ、本願実施形態に係る電源システムが定められた定格の範囲を超えずに運転できる否かを確認できる。
なお、本実施形態において装置制御部808を独立した形式として設けているが、本願発明はこれに限定されるものではなく、例えば、装置制御部808を電源制御部803と一体として設けてもよく、最適出力電力演算部803bやコントローラ803cの一つの機能として実現してもよい。
以上説明した本実施形態に係る電源システムによれば、複数の電源部801を2つのグループに分けて、各グループに含まれるそれぞれの電源部801の出力電力が等しくなるよう制御することにより、各電源部801に対する出力電力の計算処理を単純化でき、負荷の変動に応じて各電源部801の出力電力を素早く制御できる。また、本実施形態に係る電源システムによれば、電力の供給元である電力入力部807が供給可能な定格最大出力電力Bと、駆動回路804において消費される定格最大消費電力Rmaxの整合性を判定することができ、本願実施形態に係る電源システムが定められた定格を超えずに運転できるか否かを確認できる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本発明の第5の実施形態は、前記第4の実施形態と同一の構成であり、最適出力電力演算部803bの動作のみ異なる。よって以下においては、本実施形態における最適出力電力演算部803bの動作について説明する。
前記第4の実施形態においては、最適出力電力演算部803bは、各電源部を2つのグループに分ける全てのパターンについて、入力電力Yが最小となるところの各電源部の出力電力を算出する(図10のステップS1004〜ステップS1010)。
本実施形態においては、上記処理を更に単純化する。即ち、本実施形態の最適出力電力演算部803bは、n台の電源部を、{n−1台、1台}の2つのグループに分ける場合に限定して、入力電力Yが最小となるところの各電源部の出力電力を算出する。
以下、電源部が3台の場合について例示する。3台の電源部をそれぞれ仮に電源部1、電源部2、電源部3とし、入出力モデルとして下式の2次関数が設定されていると仮定する。
Figure 0006162523
まず、電源部を2台稼働する場合について説明する。電源部を2台稼働する場合、電源部1乃至電源部3から2台を選択する。この場合、稼働する電源部の組合せは(電源部1、電源部2)、(電源部1、電源部3)、(電源部2、電源部3)の3パターンとなる。2台の電源部を{1台、1台}のグループに分ける場合、最適出力電力演算部803bは、上記3パターンの稼働する電源部の組合せそれぞれについて、入力電力Yが最小となる各電源部の出力電力を算出する。この場合、稼働する電源部が2台なので、前記第2の実施形態と同様の算出手法にて、各電源部の出力電力を算出可能である。なお、前記第2の実施形態に記載の通り、算出結果には、2台の電源部のうち1台のみを稼働する場合も含まれる。また、2台の電源部の出力電力が同じとなる場合も含まれる。
次に、電源部を3台稼働する場合について説明する。電源部を3台駆動する場合、電源部1乃至電源部3全てが稼働するので、稼働する電源部の組合せは(電源部1、電源部2、電源部3)の1パターンのみとなる
電源部を{2台、1台}のグループに分ける場合、グループ分けのパターンとしては{(電源部1、電源部2)、電源部3}、{(電源部1、電源部3)、電源部2}、{(電源部2、電源部3)、電源部1}の3パターンとなる。ここで、{(電源部1、電源部2)、電源部3}にグループ分けするパターンを例として説明すると、電源部1と電源部の2の出力電力が等しい(x=x)ことから、下式(42)及び(43)が得られる。
Figure 0006162523
上式(42)及び(43)は、前記第2の実施形態における式(9)及び式(10)と同じ形式となるので、最適出力電力演算部803bは、前記第2の実施形態と同様の処理により、Yが最小となる場合のx及びxを算出できる。最適出力電力演算部803bは、上述したグループ分けの残りの2パターンについても同様に、Yが最小となる場合の各電源部の出力電力を算出できる。
次に、最適出力電力演算部803bは、上述した2台の電源部が稼働する場合と、3台の電源部が稼働する場合とにおける全ての算出結果から、入力電力Yが最小となる場合の各電源部の出力電力選択し、コントローラ803cに通知する。なお、本実施形態を構成するその他の構成要素の動作は、前記第4の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上説明した本実施形態に係る電源システムによれば、上述の通り、最適出力電力演算部803bは、電源部のグループ分けパターンを限定する事により、各電源部に対する出力電力算出の処理を単純化できる。本実施形態によれば、前記第4の実施形態に係る電源システムに比して出力電力の計算処理が更に単純になるため、負荷の変動に応じて各電源部の出力電力を素早く制御できる。なお、本実施形態に係る電源システムは、定格出力電力容量が大きな複数の主電源部と、負荷がスタンバイ状態にある場合に必要とする小電力を供給する、定格出力電力容量が小さい1つの副電源により構成される場合に適用できる。
尚、上述した各実施形態を例に説明した本発明については、電源制御部803や、装置制御部808における処理を汎用のCPU及びメモリ等(何れも不図示)からなるハードウェアと、そのCPUによって実行される各種ソフトウェア・プログラムで実現してもよい。即ち、上述した汎用のハードウェア等で構成される装置について、上述した各実施形態にて説明した電源制御部や装置制御部における処理を実現可能なソフトウェア・プログラムを供給した後、そのソフトウェア・プログラムを、当該装置のCPUに読み出して実行することによって実現可能である。当該装置内に供給されたコンピュータ・プログラムは、読み書き可能なDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの一時記憶メモリや、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶デバイスに格納すればよい。
また、前記の場合において、当該各装置内へのコンピュータ・プログラムの供給方法は、出荷前の製造段階、或いは出荷後のメンテナンス段階等において、適当な治具を利用して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等のように、現在では一般的な手順を採用することができる。そして、このような場合において、本発明は、係るコンピュータ・プログラムを構成するコード、或いは係るコードが記録されたところの、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体によって構成されると捉えることができる。
また、上述した各実施形態を例に説明した本発明については、前述した電源制御部に前述した各電源の入出力変換モデルが設定されていてもよい。電源制御部に接続される各電源部について、入出力変換モデルが予め判明しているような場合には、電源制御部に各電源部の入出力変換モデルを設定しておくことにより、各電源部の最適な出力電力を算出できる。なお、電源制御部における入出力変換モデルの設定方法は、例えば電源制御部にフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを搭載し、出荷前の製造段階、或いは出荷後のメンテナンス段階等において、適当な治具を利用して当該メモリ領域内に格納してもよい。また、電源制御部が、前述のように汎用CPUとメモリ等のハードウェアとソフトウェア・プログラムとにより構成される場合には、当該ソフトウェア・プログラム内に変換モデルを組み込んでもよい。
また、前述した各電源の入出力変換モデルは、自電源システムの外部に存在してもよい。この場合、電源制御部は、外部に存在する入出力変換モデルを参照することにより、各電源部の最適な出力電力を算出できる。このような場合の例として、当該電源システムを通信ネットワークに接続した環境が挙げられる。例えば、当該通信ネットワーク上の特定のサーバにおいて当該電源システムの入出力変換モデルを保持しており、前述した電源制御部は、通信路を経由して当該サーバに接続し、当該入出力変換モデルを参照してもよい。
以上、本発明を、上述した模範的な実施形態に適用した例として説明した。しかしながら、本発明の技術的範囲は、上述した各実施形態に記載した範囲には限定されない。当業者には、係る実施形態に対して多様な変更又は改良を加えることが可能であることは明らかである。そのような場合、係る変更又は改良を加えた新たな実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれ得る。そしてこのことは、特許請求の範囲に記載した事項から明らかである。
尚、上述した実施形態及びその変形例の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。しかしながら、上述した実施形態及びその変形例により例示的に説明した本発明は、以下には限られない。
(付記1)
入力電力を出力電力に変換し、その出力電力を負荷に供給する複数の電源部と、
前記電源部の出力側と、前記負荷との間に接続され、前記電源部が出力した出力電力を測定する電力測定部と、
前記電力測定部により測定された出力電力に応じて、前記電源部への入力電力が最小となる前記電源部の最適な出力電力を算出し、算出した最適な出力電力に基づいて前記電源部を制御する電源制御部と、
を備える電源システム。
(付記2)
前記電源制御部は、前記電源部への入力電力と、前記電源部から出力される出力電力との間の電力変換を表す入出力変換モデルに基づいて、前記電力測定部により測定した出力電力に応じた前記電源部への入力電力を演算する、付記1に記載の電源システム。
(付記3)
前記入出力変換モデルは、前記電源部の出力電力の2次関数である、
付記2に記載の電源システム。
(付記4)
前記電力測定部は、
前記負荷において消費される、前記複数の電源部の出力電力の合計を測定し、
前記電源制御部は、
前記電力測定部により測定された前記出力電力の合計と、前記入出力変換モデルとに基づいて、前記複数の電源部への入力電力の合計が最小となる最適な出力電力を、前記電源部それぞれに対して算出し、
算出した最適な出力電力に基づいて、前記電源部それぞれの出力電力を調整する、
付記2乃至3の何れかに記載の電源システム。
(付記5)
前記電源制御部は、
前記複数の電源部に含まれる1以上の特定の電源部の出力電力がそれぞれ等しく、残りの電源部の出力電力がそれぞれ等しいと仮定して、
前記電源部それぞれに対して、前記複数の電源部への入力電力の合計が最小となる最適な出力電力を算出し、
算出した最適な出力電力に基づいて、前記電源部それぞれの出力電力を調整する、
付記4に記載の電源システム。
(付記6)
前記電源部の入力側に接続され、定格最大出力電力が定められた電力入力部と、
前記電源部の出力側に接続され、定格最大消費電力が定められた負荷である駆動回路部と、
装置制御部と、を有し、
前記装置制御部は、
前記負荷において定格最大消費電力が消費されると仮定して、前記複数の電源部への入力電力の最小値を算出し、
算出した入力電力の最小値と前記電力入力部の定格最大出力電力を比較する、
付記2乃至付記5の何れかに記載の電源システム。
(付記7)
前記電源制御部は、前記電源部の出力電圧比を調整することによって、前記電源部の出力電力を制御する、付記1乃至6の何れかに記載の電源システム。
(付記8)
前記電源部の出力側に、蓄電部を更に有する、付記1乃至7の何れかにに記載の電力システム。
(付記9)
前記入出力変換モデルは、前記電源部に設定されている、
付記1乃至付記8の何れかに記載の電源システム。
(付記10)
前記入出力変換モデルは、前記電源制御部に設定されている、
付記1乃至付記9の何れかに記載の電源システム。
(付記11)
入力電力を出力電力に変換して負荷に供給する、複数の電源部から出力される出力電力を測定し、
前記測定した出力電力に応じて、前記電源部への入力電力が最小となる前記電源部の最適な出力電力を算出し、
算出した最適な出力電力に基づいて前記電源部を制御する、電源システムの制御方法。
(付記12)
前記電源部への入力電力と、前記電源部から出力される出力電力との間の電力変換を表す入出力変換モデルに基づいて、前記測定した出力電力に応じた前記電源部への入力電力を演算する、
付記11に記載の電源システムの制御方法。
(付記13)
前記入出力変換モデルは、前記電源部の出力電力の2次関数である、
付記12に記載の電源システムの制御方法。
(付記14)
前記負荷において消費される前記複数の電源部の出力電力の合計と前記入出力変換モデルとに基づいて、前記複数の電源部への入力電力の合計が最小となる最適な出力電力を、前記電源部それぞれに対して算出し、
算出した最適な出力電力に基づいて、前記電源部それぞれの出力電力を調整する、
付記12乃至13の何れかに記載の電源システムの制御方法。
(付記15)
前記複数の電源部に含まれる1以上の特定の電源部の出力電力がそれぞれ等しく、残りの電源部の出力電力がそれぞれ等しいと仮定して、
前記電源部それぞれに対して、前記複数の電源部への入力電力の合計が最小となる最適な出力電力を算出し、
算出した最適な出力電力に基づいて、前記電源部それぞれの出力電力を調整する、
付記14記載の電源システムの制御方法。
(付記16)
前記電源部の入力側に接続される電力入力部の定格最大出力電力と、前記電源部の出力側に接続される負荷の定格最大消費電力を参照し、
前記負荷において定格最大消費電力が消費されると仮定して、前記複数の電源部への入力電力の最小値を算出し、
算出した入力電力の最小値と前記定格最大出力電力を比較する、付記11乃至付記15の何れかに記載の電源システムの制御方法。
(付記17)
前記電源部の出力電圧比を調整することによって前記電源手段の出力電力を制御する、付記11乃至16の何れかに記載の電源システムの制御方法。
(付記18)
電源システムの動作を制御する制御プログラムであって、
複数の電源部から出力される出力電力の測定結果を取得する処理と、
前記出力電力の測定結果に応じて、前記電源部へ入力される入力電力が最小となる最適な出力電力を算出する処理と、
算出した最適な出力電力に基づいて前記電源部の出力電力を制御する処理と、
をコンピュータに実行させる、制御プログラム。
(付記19)
前記電源部への入力電力と、前記電源部から出力される出力電力との間の電力変換を表す入出力変換モデルに基づいて、前記電力測定部により測定した出力電力に応じた前記電源部への入力電力を演算する処理と、
前記演算した入力電力が最小となる最適な出力電力を算出する処理と、
算出した最適な出力電力に基づいて前記電源部の出力電力を制御する処理と、
を有する、付記18に記載の制御プログラム。
(付記20)
前記入出力変換モデルは、前記電源部の出力電力の2次関数である、
付記19に記載の制御プログラム。
(付記21)
前記負荷において消費される前記複数の電源部の出力電力の合計と、前記入出力変換モデルとに基づいて、前記複数の電源部への入力電力の合計が最小となる最適な出力電力を、前記電源部それぞれに対して算出する処理と、
算出した最適な出力電力に基づいて、前記電源部それぞれの出力電力を調整する処理と、を有する、付記19乃至20の何れかに記載の制御プログラム。
(付記22)
前記複数の電源部に含まれる1以上の特定の電源部の出力電力がそれぞれ等しく、残りの電源部の出力電力がそれぞれ等しいと仮定して、
前記電源部それぞれに対して、前記複数の電源部への入力電力の合計が最小となる最適な出力電力を算出する処理と、
前記算出した最適な出力電力に基づいて、前記電源部それぞれの出力電力を調整する処理と、
を有する、付記21記載の制御プログラム。
(付記23)
前記電源部の入力側に接続される電力入力部の定格最大出力電力と、前記電源部の出力側に接続される負荷の定格最大消費電力を参照する処理と、
前記負荷において定格最大消費電力が消費されると仮定して、前記複数の電源部への入力電力の最小値を算出する処理と、
算出した入力電力の最小値と前記定格最大出力電力を比較する処理と、
を有する付記18乃至付記22の何れかに記載の電源システムの制御プログラム。
(付記24)
前記電源部の出力電圧比を調整して前記電源手段の出力電力を制御する処理を有する、付記18乃至付記23の何れかに記載の電源システムの制御プログラム。
本発明は、複数の電源部を有する電源システムに適応できる。特に、本発明により入力電力と出力電力の変換効率を最適化するように各電源の出力電力を調整できるため、例えば複数の電源装置を並列接続した冗長化電源装置や、大負荷用の電源回路と、スタンバイ用の電源回路を併用する電源装置への適応等といった利用が考えられる。
101 電源部
102 電力測定部
103 電源制御部
104 負荷
200 電源ユニット
201a 主電源部
201b 副電源部
202 電力計
203 電源制御部
203a 変換関数導出部
203b 最適出力電力演算部
203c コントローラ
204a メイン駆動回路
204b スタンバイ駆動回路
205 蓄電池
206 電圧変換部
601、602 ダイオード
701 電源台数検出部
801 電源部
803 電源制御部
803a 変換関数導出部
803b 最適出力電力演算部
803c コントローラ
804 駆動回路
807 電力入力部
808 装置制御部

Claims (7)

  1. 入力電力を出力電力に変換し、その出力電力を負荷に供給する複数の電源部と、
    前記電源部の出力側と、前記負荷との間に接続され、前記負荷において消費される、複数の前記電源部が出力した出力電力の合計を測定する電力測定部と、
    前記電力測定部により測定された出力電力に応じて、前記電源部への入力電力が最小となる、前記電源部の最適な出力電力を算出し、算出した最適な出力電力に基づいて前記電源部を制御する電源制御部と、を備え
    前記電源制御部は、
    前記電源部への入力電力と、前記電源部から出力される出力電力との間の電力変換を表す入出力変換モデルに基づいて、前記電力測定部により測定した出力電力に応じた前記電源部への入力電力を演算可能であり、
    複数の前記電源部に含まれる1以上の特定の前記電源部の出力電力がそれぞれ等しく、残りの前記電源部の出力電力がそれぞれ等しいと仮定して、前記電力測定部により測定された前記出力電力の合計と、前記入出力変換モデルとに基づいて、前記電源部それぞれに対して、複数の前記電源部への入力電力の合計が最小となる最適な出力電力を算出し、算出した最適な出力電力に基づいて、前記電源部それぞれの出力電力を調整する
    電源システム。
  2. 前記入出力変換モデルは、前記電源部の出力電力の2次関数である、請求項に記載の電源システム。
  3. 前記電源部の入力側に接続され、定格最大出力電力が定められた電力入力部と、
    前記電源部の出力側に接続され、定格最大消費電力が定められた負荷である駆動回路部と、
    装置制御部と、を有し、
    前記装置制御部は、
    前記負荷において定格最大消費電力が消費されると仮定して、複数の前記電源部への入力電力の最小値を算出し、
    算出した入力電力の最小値と前記電力入力部の定格最大出力電力を比較する、請求項2に記載の電源システム。
  4. 前記電源制御部は、複数の前記電源部の出力電圧を調整することによって、前記電源部の出力電力を制御する、請求項1乃至の何れかに記載の電源システム。
  5. 前記電源部の出力側に、蓄電部を更に有する、請求項1乃至の何れかにに記載の電源システム
  6. 入力電力を出力電力に変換して負荷に供給する複数の電源部から出力される出力電力の合計を測定し、
    前記測定した出力電力に応じて、前記電源部への入力電力が最小となる前記電源部の最適な出力電力を算出し、
    前記算出した最適な出力電力に基づいて前記電源部を制御することを含み、
    前記最適な出力電力の算出は、
    前記電源部への入力電力と、前記電源部から出力される出力電力との間の電力変換を表す入出力変換モデルと、測定された前記出力電力の合計と、に基づいて、
    複数の前記電源部に含まれる1以上の特定の前記電源部の出力電力がそれぞれ等しく、残りの前記電源部の出力電力がそれぞれ等しいと仮定して、前記電源部それぞれに対する入力電力を演算することで、前記電源部それぞれに対して、複数の前記電源部への入力電力の合計が最小となる最適な出力電力を算出すること、を含む、
    電源システムの制御方法。
  7. 電源システムの動作を制御する制御プログラムであって、
    複数の電源部から出力される出力電力の合計の測定結果を取得する処理と、
    前記出力電力の測定結果に応じて、前記電源部へ入力される入力電力が最小となる最適な出力電力を算出する処理と、
    前記算出した最適な出力電力に基づいて前記電源部の出力電力を制御する処理と、を含み、
    前記最適な出力電力を算出する処理は、
    前記電源部への入力電力と、前記電源部から出力される出力電力との間の電力変換を表す入出力変換モデルと、測定された前記出力電力の合計と、に基づいて、
    複数の前記電源部に含まれる1以上の特定の前記電源部の出力電力がそれぞれ等しく、残りの前記電源部の出力電力がそれぞれ等しいと仮定して、前記電源部それぞれに対する入力電力を演算することで、前記電源部それぞれに対して、複数の前記電源部への入力電力の合計が最小となる最適な出力電力を算出する処理を含む、
    制御プログラム。
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