以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態を図面にもとづいて説明する。図1は、第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。
第1の実施形態の遊技機(パチンコ機)10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は、前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板(透明部材)保持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED(Light Emitting Diode)等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(たとえば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ19a,19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部25が設けられている。このオプション設定部25の上面の周囲には複数の選択ボタンスイッチ25aが設けられ、オプション設定部25の上面の中央には決定ボタンスイッチ25bが設けられている。なお、オプション設定部25は、遊技者が演出態様を設定する演出設定部として機能する。この場合、選択ボタンスイッチ25aは、演出態様を選択する演出ボタンスイッチとして機能し、決定ボタンスイッチ25bは、演出態様を決定する決定ボタンスイッチとして機能する。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、選択ボタンスイッチ25aが演出ボタンスイッチとして機能する場合、遊技機10は、選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとから受け付けた遊技者の操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。
また、オプション設定部25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この第1の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって、たとえば、スピーカ19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示器)、CRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の左部および右部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって普図始動ゲート34よりも下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。
また、始動入賞口36の直下には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。
また、普通変動入賞装置37の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
さらに、遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって、始動入賞口36よりも右側には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた閉塞状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、特別変動入賞装置38は、たとえば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。これら特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ38a(図3参照)により検出される。
第1の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。
ここで、第1の実施形態の遊技機10において、右側遊技領域に対応する位置には、センターケース40の右端部に取り付けられた流路形成部材42が配設されており、右側遊技領域へと発射された遊技球は、流路形成部材42によって形成される流路を通過するよう構成されている。なお、流路形成部材42の少なくとも前面の材質は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球を外部から視認可能な材質になっているので、遊技者等は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球(すなわち、右側遊技領域を流下する遊技球)を、流路形成部材42の前方から流路形成部材42を透して視認することができる。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と状態表示部57とを備える。
次に、遊技機の制御システムについて図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれる遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品には、電源装置400で生成されたDC(Direct Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成して出力する制御信号生成部430等を備える。
第1の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第1の実施形態のように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづき遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではないが、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRAM111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはRAM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチなし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「スペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)にもとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)にしたがって、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機10に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aの検出信号およびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1は、第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号2は、第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしてもよい。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE(Chip Enable)2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することにもとづき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成されるようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3入力ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、このチップイネーブル信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開成させる大入賞口ソレノイド38bおよび普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させる普電ソレノイド37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71には、フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりデジット線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータにしたがって表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音等をスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理等の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読出されたキャラクタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(Video RAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレスバス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19aおよび下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(たとえば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレノイド等を駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレスバス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(たとえば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられたオプション設定部25の選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、普図図柄表示部55に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図図柄表示部55に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放する制御をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御をおこなう変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図図柄表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動記憶を記憶し、この始動記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞にもとづき変動表示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りや小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すなわち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御をおこなう。そして、大入賞口に所定個数(たとえば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するようになっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態においては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×3回)、となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をおこなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が704m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(たとえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
次に、一括表示装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、LED_00からLED_31までの32個のLEDを備える。一括表示装置50は、LED_00からLED_31の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、LED_00からLED_31に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57とを備える。ラウンド表示部51は、LED_00からLED_03の4個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は、LED_04とLED_05の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、LED_06からLED_13の8個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、LED_14からLED_21の8個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_24からLED_27の4個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示する。普図保留表示部56は、LED_28とLED_29の2個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_30とLED_31の2個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_22とLED_23の2個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図6および図7に示すメイン処理と、所定時間周期(たとえば4m秒)でおこなわれる図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図6は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)であり、図7は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。メイン処理は、CPU111Aが実行する処理である。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6および図7に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をおこなってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。第1の実施形態の場合、RAM111Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとる。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある00hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS7)。この処理では、所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(たとえば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(たとえば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には、初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、RAM初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS7)をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS9)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS11)、タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻される。また、タイマの値が「0」である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM111CやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、この第1の実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態からRAM初期化スイッチ112がオンにされたか否かを判定する(ステップS16)。
RAM初期化スイッチ112がオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(たとえばA5h)であるか否かを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理をおこない(ステップS19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、ステップS21(図7)へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理をおこなう。
また、RAM初期化スイッチ112がオンである(ステップS16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NまたはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(ステップS20;N)と判定された場合は、ステップS26(図7)へ移行して初期化の処理をおこなう。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
ステップS21(図7)では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域およびエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図の高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率中でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23、S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、たとえば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。第1の実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へ移行した場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含むすべてのRAM領域をゼロクリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域および演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ移行する。第1の実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(たとえば30秒間)光と音でRAM初期化の報知をおこなわせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号および乱数更新トリガ信号(CTC(Counter/Timer Circuit))を発生するCTC回路を起動する処理をおこなう。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号にもとづいてCPU111Aに対して所定周期(たとえば、4m秒)のタイマ割込み信号および乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後、乱数生成回路を起動設定する処理をおこなう(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定等がCPU111Aによっておこなわれる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定もおこなわれる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、あらかじめ定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンにしたがい乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、あらかじめ用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(第1の実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。第1の実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)をおこなう。なお、特に限定されるわけではないが、第1の実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数は、CPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新されるいわゆる「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))をもとにして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更するいわゆる「初期値変更方式」を採用している。なお、上記各乱数は、「+1」または「−1」によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェアおよびソフトウェアで更新される乱数である。
ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定をおこなう(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻される。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返しおこなう。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理の他、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理をおこなう方法もあり、そのような方法を採用した場合には、両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理をおこなう場合には、割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、第1の実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)には、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS37)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合、一旦、割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)をおこなう。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS44)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)をおこなってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図8は、第1の実施形態のチェックサム算出処理のフローチャートを示す図である。このチェックサム算出処理は、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS19、S43)である。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRAMの先頭アドレスを設定し(ステップS101)、繰り返し数を設定する(ステップS102)。ここで、繰り返し数は、使用しているRAMのバイト数である。次に、算出値として「0」を設定する(ステップS103)。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS104)、算出アドレスを「+1」更新して(ステップS105)、繰り返し数を「−1」更新し(ステップS106)、チェックサムの算出が終了したか否かを判定する(ステップS107)。算出が終了していない場合(ステップS107;N)は、ステップS104へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップS107;Y)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図9は、第1の実施形態の初期値乱数更新処理のフローチャートを示す図である。この初期値乱数更新処理は、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35)である。この初期値乱数更新処理では、まず、大当り図柄初期値乱数を「+1」更新し(ステップS111)、小当り図柄初期値乱数を「+1」更新し(ステップS112)、当り初期値乱数を「+1」更新し(ステップS113)、そして、当り図柄初期値乱数を「+1」更新して(ステップS114)、初期値乱数更新処理を終了する。ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「小当り図柄初期値乱数」は、特図の小当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動ゲームの当り図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。なお、小当り図柄乱数は、小当りのない機種では存在せず、当り図柄初期値乱数も機種により存在しない場合がある。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、上述のメイン処理におけるタイマ割込み処理について説明する。図10は、第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理は、上述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるまでの間(ステップS34からS39)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU111Aが実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111において、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS121)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこなったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS122)。ステップS122では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS123)をおこなう。それから、各種処理でセットされた出力データにもとづき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御等をおこなうための出力処理(ステップS124)をおこなう。なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理がおこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装置100から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS125)、乱数更新処理1(ステップS126)、乱数更新処理2(ステップS127)をおこなう。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠12やガラス枠15が開放されていないか等)をおこなう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)をおこなう。また、特図変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図ゲーム処理(ステップS129)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム処理(ステップS130)をおこなう。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS131)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう磁石不正監視処理(ステップS132)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS133)をおこなう。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS134)をおこなって、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、第1の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこなわれる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS123)の詳細について説明する。図11は、第1の実施形態の入力処理のフローチャートを示す図である。
この入力処理においては、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS142)、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(ステップS143)。次に、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備し(ステップS144)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備し(ステップS145)、未使用のビットデータを準備(ステップS146)する。未使用のビットデータおよび反転するビットデータは、入力ポートごとに準備されている。次に、反転するビットデータを準備し(ステップS147)、スイッチ読み込み処理(ステップS148)をおこなう。ここで、第1の実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備し(ステップS149)、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(ステップS150)、未使用のビットデータを準備し(ステップS151)、反転するビットデータを準備する(ステップS152)。そして、スイッチ読み込み処理(ステップS153)をおこない、入力処理を終了する。
なお、第1入力ポート122で監視するスイッチとしては、図3に示したように、ガラス枠開放検出スイッチ63、本体枠開放検出スイッチ64、RAM初期化スイッチ112(この処理では未使用扱い)、電源装置400の制御信号生成部430で生成された停電監視信号(この処理では未使用扱い)、払出異常ステータス信号、シュート球切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号およびタッチスイッチがある。第2入力ポート123で監視するスイッチとしては、始動口1スイッチ36a(「始動口1入賞信号」)、始動口2スイッチ37a(パターン分岐により、「始動口2入賞信号」「普通電動役物1入賞信号1」としても出力)、入賞口スイッチ35a(「普通入賞口入賞信号」)、大入賞口スイッチ38a(「特別電動役物1入賞信号」)およびゲートスイッチ34a(「普通図柄1に係るゲート通過信号1」)がある。そして、第3入力ポート124で監視するスイッチとしては、盤電波センサ62、スイッチ異常検知信号、磁気センサ61、枠電波不正信号および払出ビジー信号がある。
〔スイッチ読み込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読み込み処理(ステップS148、S153)の詳細について説明する。図12は、第1の実施形態のスイッチ読み込み処理のフローチャートを示す図である。このスイッチ読み込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS161)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS162)、反転の必要なビットを反転(ステップS163)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(ステップS164)。その後、2回目の読み込みまでのディレイ時間(約100μs)が経過するのを待つ(ステップS165)。
ディレイ時間(約100μs)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読み込みをおこなう(ステップS166)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS167)、反転の必要なビットを反転(ステップS168)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(ステップS169)。その後、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップS170)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS171)。
次に、1回目と2回目の読み込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップS172)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS173)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてセーブし(ステップS174)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブして(ステップS175)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読み込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(たとえば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読み込みをおこなって前回の読み込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定がおこなえないおそれがある。これに対し、第1の実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読み込み処理をおこなうことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS124)の詳細について説明する。図13は、第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。この出力処理では、まず、一括表示装置50のセグメントのデータを出力する第3出力ポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS181)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bのデータを出力する第2出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(ステップS182)。
そして、一括表示装置50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を「0」〜「3」の範囲で「+1」更新し(ステップS183)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS184)。ここで、一括表示装置50のLED_00からLED_31をダイナミック点灯させる例として、ラウンド表示、特図1保留表示、特図1図柄表示、特図2図柄表示、普図図柄表示、普図保留表示、および状態表示(時短状態や高確率状態等の遊技状態表示)がある。
次に、取得したデータと外部情報データを合成し(ステップS185)、合成したデータをデジット出力用の第4出力ポート136および外部情報出力用の第5出力ポート137に出力する(ステップS186)。ステップS185で合成される外部情報は、「扉・枠開放」および「セキュリティ信号」である。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップS187)、ロードしたデータをセグメント出力用の第3出力ポート135に出力する(ステップS188)。
続いて、外部情報端子板71へ出力する外部情報の各種出力データをロードして合成する(ステップS189)。ここで合成する外部情報としては、「大当り信号1」、「大当り信号2」、「大当り信号3」、「大当り信号4」、「図柄確定回数信号」、「始動口信号」、「メイン賞球信号」等である。次に、合成したデータと発射許可の出力データを合成し(ステップS190)、合成したデータを外部情報出力用および発射許可信号出力用の第5出力ポート137に出力する(ステップS191)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS192)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS193)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS194)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS195)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート5へ合成したデータを出力し(ステップS196)し、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS125)の詳細について説明する。図14は、第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。この図において、左列はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理であり、右列は払出コマンドを送信する処理である。
払出コマンド送信処理では、まず、賞球数別(たとえば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた、各々、255入賞まで記憶する入賞数カウンタ領域2に「0」でないカウント数があるか否かを判定する(ステップS201)。そして、カウント数がない場合(ステップS201;N)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS202)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS203)。
ステップS201で、カウント数がある(ステップS201;Y)と判定された場合、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(「−1」更新)し(ステップS204)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(ステップS205)。次に、賞球残数領域の値と払出数を加算し(ステップS206)、加算結果を賞球残数領域にセーブし(ステップS207)、加算結果から10を減算し(ステップS208)、その減算結果が「0」以上かを判定する(ステップS209)。ステップS209で、減算結果が「0」以上(ステップS209;Y)と判定された場合、メイン賞球信号出力回数を「+1」更新し(ステップS210)、減算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS211)。ここで、賞球信号(メイン賞球信号)としては、主基板(遊技制御装置100)からは10個払出予定ごとに1パルスが出力され、払出基板(払出制御装置200)からは10個払出ごとに1パルスが出力される。
次に、ステップS203の判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS203;Y)と判定、または、ステップS209の判定で、減算結果が「0」以上でない(ステップS209;N)と判定された場合、払出コマンド送信タイマの値が「0」でなければ払出コマンド送信タイマの値を「−1」更新する(ステップS212)。この払出コマンド送信処理が最初のタイマ割込み処理であれば、この払出コマンド送信処理の最後のステップS221で設定される初期値が設定されていないので、払出コマンド送信タイマの値は「0」であるから、減算はおこなわれないことになる。このように、払出コマンドは、タイマ割込みごとに送信するのではなく、所定時間経過してから送っている。また、払出コマンドの送信は、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であることも条件である。
次に、払出コマンド送信タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS213)、払出コマンド送信タイマの値が「0」である(ステップS213;Y)と判定された場合、払出ビジー信号がビジー中か否かを判定する(ステップS214)。なお、払出ビジー信号がビジー中か否かは、ポートの状態の参照ではなく、払出ビジー信号フラグの参照により判定している。ここで、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる条件としては、「払出動作中」、「球貸し動作中」、「シュート球切れエラー中」、「オーバーフローエラー中」、「枠電波不正発生中」、「払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を監視するスイッチ)」、「払出不足エラー中」、「払出過剰エラー中」、「払出制御基板のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)があるとき(=0でないとき)」等である。
次に、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS214;N)場合、入賞数カウンタ領域1にカウントありか否かを判定し(ステップS215)、入賞数カウンタ領域1にカウントがなければ(ステップS215;N)、チェックする入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS216)、全領域のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS217)。全領域のチェックが終了していない(ステップS217;N)場合、ステップS215に戻される。
ステップS215において、入賞数カウンタ領域1にカウントがある(ステップS215;Y)場合、対象の入賞数カウンタを「−1」更新し(ステップS218)、入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップS219)、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS220)。そして、払出コマンド送信タイマ領域に初期値(たとえば、200ms)をセーブする(ステップS221)。
ステップS213において、払出コマンド送信タイマの値が「0」でない(ステップS213;N)と判定された場合、ステップS214において、払出ビジー信号がビジー中である(ステップS214;Y)と判定された場合、ステップS217において、全領域のチェックが終了している(ステップS217;Y)と判定された場合、または、ステップS221の処理が終了した場合に、この払出コマンド送信処理を終了する。
〔乱数更新処理1〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理1(ステップS126)について説明する。図15は、第1の実施形態の乱数更新処理1のフローチャートを示す図である。この乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。
この乱数更新処理1では、まず、普図の大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS231)。普図の大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS231;N)、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS234)。また、普図の大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS231;Y)、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS232)、ロードした普図の大当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS233)。その後、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS234)。
小当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS234;N)、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS237)。また、小当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS234;Y)、次回初期値として小当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS235)、ロードした小当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS236)。その後、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS237)。
当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS237;N)、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS240)。また、当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS237;Y)、次回初期値として当り初期値乱数をロードし(ステップS238)、ロードした当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS239)。その後、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(ステップS240)。
当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS240;N)は、乱数更新処理1を終了する。また、当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS240;Y)、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS241)、ロードした当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS242)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理2(ステップS127)について説明する。図16は、第1の実施形態の乱数更新処理2のフローチャートを示す図である。この乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、第1の実施形態の遊技機10では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理をおこなうようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイトまたは下位1バイトのいずれかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS251)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS252)。そして、算出されたアドレスにもとづいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップS253)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、たとえば第1の実施形態において遊技用マイコン111として使用しているZ80系のマイコンに設けられているDRAMのリフレッシュ等のため使用されるカウンタ(以下、M1カウンタと称する)のようなランダムな値が設定されるカウンタの値をロードする(ステップS254)。M1カウンタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。次に、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得して、M1カウンタの値をマスクする(ステップS255)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、たとえば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるか否かを判定する(ステップS256)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップS256;Y)、加算値として上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップS257)、ステップS259に移行する。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップS256;N)、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS258)、ステップS259に移行する。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数が2バイト乱数であるか否かを判定し(ステップS259)、2バイト乱数である場合(ステップS259;Y)、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップS260)、ステップS262に移行する。また、更新する乱数が2バイト乱数でない場合(ステップS259;N)、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップS261)、ステップS262に移行する。
ステップS262では、乱数値にステップS257またはS258で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS253で取得した上限判定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS263)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップS263;N)、新たな乱数値を1バイト乱数または2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS265)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップS263;Y)、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS264)、この値を1バイト乱数または2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS265)。
次に、更新した乱数が2バイト乱数であるか否かを判定し(ステップS266)、2バイト乱数でない場合(ステップS266;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップS266;Y)、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS267)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。したがって、CPU111Aは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入にもとづいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理(図10参照)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)について説明する。図17は、第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル(たとえば、カウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS271)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に入賞する不正(不正な入賞)がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS272)を実行する。
その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の他方の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS273)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS274)を実行する。そして、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS275)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS276)を実行する。
次に、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS277)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS278)をおこなう。
次に、遊技機10のエラー状態を監視すべき複数のスイッチおよび信号のうちいずれのスイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタの値を「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS279)。その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常1エラー、払出制御装置200からのシュート玉切れエラー、オーバーフロースイッチからのオーバーフローエラーおよび払出異常エラーのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS280)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS281)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放、本体枠開放、枠電波不正およびタッチスイッチのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップS282)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS283)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS284)、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS284;N)は、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に遊技機状態の監視対象がない場合である。また、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合(ステップS284;Y)、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常2エラーにもとづく遊技機状態の監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS285)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS286)をおこない、払出ビジー信号チェック処理(ステップS287)をおこない、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理は、毎回おこなわれるのではなく、4回に1回実行されるようにしてあり、残りの3回がパスされるので、16ms周期の監視となっている。
〔不正&入賞監視処理〕
次に、入賞口スイッチ/状態監視処理(図17参照)における不正&入賞監視処理(ステップS272,S274,S276)について説明する。図18は、第1の実施形態の不正&入賞監視処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/エラー監視処理にて準備された各入賞口監視テーブルには、「入力があるかを判定するデータ(監視スイッチビット)」、「不正監視情報の下位アドレス」、「不正入賞数領域の下位アドレス」、「不正入賞エラー報知コマンド」、「不正入賞数上限値(不正発生判定個数)」、「入賞口スイッチテーブルのアドレス」および「報知タイマ更新情報(許可/更新)」の情報が定義されているものとする。
この不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38aおよび普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対しておこなわれる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正がおこなわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップS291)、不正監視期間中であるかを判定する(ステップS292)。不正監視期間とは、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ38aである場合は、特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間である。また、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は、普図の当りにもとづき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップS292;Y)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップS293)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS293;N)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップS302)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS293;Y)、対象の不正入賞数を「+1」更新し(ステップS294)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(たとえば5個)以上であるか否かを判定する(ステップS295)。
なお、判定個数を5個としているのは、たとえば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズが乗った場合にそれを直ちに不正と判定しないようにするためである。これにより、必ずしも不正でない場合まで、簡単に不正と判定してしまうことを抑止できる。
そして、判定個数以上でない場合(ステップS295;N)、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備する(ステップS300)。また、判定個数以上の場合(ステップS295;Y)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS296)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値をセーブする(ステップS297)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS298)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップS299)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップS292;N)、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備し(ステップS300)、賞球の設定をおこなう入賞数カウンタ更新処理(ステップS301)をおこなう。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップS302)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップS303)。そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップS303;N)、この不正&入賞監視処理は、終了する。なお、報知タイマの更新が許可されない情報としては、大入賞口スイッチ38aがある。これは、1つの大入賞口に対しスイッチ2個で監視をおこなっていることによる。双方のスイッチの監視でタイマを更新すると、倍速でタイマ更新がおこなわれることとなり、結果的に規定時間の半分で不正タイマがタイムアップしてしまう。このようなタイマ更新を避けるため、先に監視処理をおこなう大入賞口スイッチのタイミングでの更新を禁止している。また、後に監視処理をおこなう大入賞口スイッチおよび普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aのように報知タイマの更新が許可される場合(ステップS303;Y)、対象の報知タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップS304)。なお、報知タイマの最小値は、「0」に設定されている。
報知タイマの更新は、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが一方の大入賞口スイッチ38aである場合は許可され、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが他方の大入賞口スイッチ38aである場合は許可されない。これにより、特別変動入賞装置38についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度でおこなわれてしまい、規定時間(たとえば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、遊技機状態監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ38aである場合や始動口2スイッチ37aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS305)、値が「0」でない場合(ステップS305;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が「0」である場合(ステップS305;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップS306)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS307)。そして、CPU111Aは、報知タイマの値が「0」になった瞬間であるか否かを判定する(ステップS308)。
報知タイマの値が「0」になった瞬間である場合(ステップS308;Y)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が「0」になった場合、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS309)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。また、報知タイマの値が「0」になった瞬間でない場合(ステップS308;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が「0」になった場合、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS310)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS310;Y)、不正&入賞監視処理は、終了される。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS310;N)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS311)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップS312)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、不正の発生に伴い不正報知コマンドが演出制御装置300に送信され、不正の解除に伴い不正入賞不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理および不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS278,S301)について説明する。図19は、第1の実施形態の入賞数カウンタ更新処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理で準備された入賞口監視テーブルのうちの入賞テーブルには、「繰り返し回数」の情報と、スイッチごとに定義された「入力があるか否かを判定するデータ(監視スイッチビット)」、「入賞数カウンタ領域1の下位アドレス」および「入賞数カウンタ領域2の下位アドレス」の情報が定義されている。
この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップS321)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるか否かを判定する(ステップS322)。
入力がない場合(ステップS322;N)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新する(ステップS331)。また、入力がある場合(ステップS322;Y)、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップS323)、ロードした値を「+1」更新して(ステップS324)、オーバーフローするか判定する(ステップS325)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS325;N)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(ステップS326)。これにより、賞球(払出コマンド送信)のための入賞数カウンタが更新される。このときのカウンタサイズは2バイトであり、「0」から「65535」の範囲で更新される。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS325;Y)は、ステップS326の処理がパスされる。
次に、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードし(ステップS327)、ロードした値を「+1」更新し(ステップS328)、オーバーフローするか否かを判定する(ステップS329)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS329;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(ステップS330)。これにより、メイン賞球信号のための入賞数カウンタが更新される。このときのカウンタサイズは1バイトであり、「0」から「255」の範囲で更新される。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS329;Y)は、ステップS330の処理がパスされる。
ステップS331において、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新すると、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(ステップS332)。全スイッチの監視が終了していない場合(ステップS332;N)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップS322)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップS332;Y)、入賞数カウンタ更新処理は、終了される。以上の処理により、入賞に応じた賞球が設定されることとなる。
〔遊技機状態チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における遊技機状態チェック処理(ステップS286)について説明する。図20は、第1の実施形態の遊技機状態チェック処理のフローチャートを示す図である。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備された各遊技機状態監視テーブルには、「状態監視領域の先頭アドレスの下位アドレス」、「対象の信号情報が保存されているスイッチ制御領域のポート入力状態領域の下位アドレス」、「対象の信号のビットだけを取り出すマスクデータ」、「信号オンの判定データ」、「状態オフコマンド(エラー系の場合は、エラー報知終了のコマンドの意味)」、「状態オンコマンド(エラー系の場合は、エラー報知開始のコマンドの意味)」、「状態オフ監視タイマ比較値」および「状態オン監視タイマ比較値」の情報がそれぞれ定義されている。
この遊技機状態チェック処理では、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得し(ステップS341)、監視対象の信号がオンであるか否か、すなわちエラーを示す状態であるか否かを判定する(ステップS342)。なお、監視対象の信号がオンでない場合とは、エラー系に関しては、エラーではない正常の状態をいい、タッチスイッチに関しては、タッチしていない状態をいう。また、監視対象の信号がオンである場合とは、エラー系に関しては、エラー(異常、不正)の状態をいい、タッチスイッチに関しては、タッチしている状態をいう。
ステップS342において、信号がオンでない場合(ステップS342;N)、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(ステップS343)し、対象の状態オフコマンドを取得して準備する(ステップS344)。その後、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップS345)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS349)。
一方、信号がオンである場合(ステップS342;Y)、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(ステップS346)、対象の状態オンコマンドを取得して準備する(ステップS347)。その後、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップS348)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS349)。
対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS349;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合、対象の状態監視タイマを「+1」更新して(ステップS352)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS353)。また、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS349;N)、すなわち信号の状態が変化した場合には、対象の信号制御領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップS350)。そして、対象の状態監視タイマをクリアし(ステップS351)、対象の状態監視タイマを「+1」更新して(ステップS352)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS353)。
対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値に達していない場合(ステップS353;N)、この遊技機状態チェック処理は、終了される。また、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となった場合(ステップS353;Y)、状態監視タイマを「−1」更新して「比較値−1」の値に留め(ステップS354)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域の値と比較する(ステップS355)。
そして、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップS355;Y)、この遊技機状態チェック処理は、終了される。また、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致しない場合(ステップS355;N)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブし(ステップS356)、上で準備した状態オフコマンドか状態オンコマンドのいずれかを送信する演出コマンド設定処理をおこなって(ステップS357)、遊技機状態チェック処理を終了する。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ステップS287)について説明する。図21は、第1の実施形態の払出ビジー信号チェック処理のフローチャートを示す図である。
この払出ビジー信号チェック処理では、まず、払出ビジー信号がオンか否かを判定し(ステップS361)、払出ビジー信号がオンでない場合(ステップS361;N)、状態フラグとしてアイドル状態フラグを準備し(ステップS362)、オフ確定監視タイマ比較値を設定する(ステップS363)。ここで設定されるオフ確定監視タイマ比較値は、たとえば、32msが設定される。
ステップS361において、払出ビジー信号がオンである場合(ステップS361;Y)、状態フラグとしてビジー状態フラグを準備し(ステップS364)、オン確定監視タイマ比較値を設定する(ステップS365)。ここで設定されるオン確定監視タイマ比較値は、たとえば、32msが設定される。
次に、ビジー信号状態領域の値を今回の信号の状態と比較する(ステップS366)。ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS366;Y)、すなわち信号の状態が変化していない場合、ビジー信号監視タイマを「+1」更新して(ステップS369)、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS370)。また、ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS366;N)、すなわち信号の状態が変化した場合には、ビジー信号状態領域に今回の信号の状態をセーブする(ステップS367)。そして、ビジー信号監視タイマをゼロクリアし(ステップS368)、ビジー信号監視タイマを「+1」更新して(ステップS369)、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上か否かを判定する(ステップS370)。
ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値に達していない場合(ステップS370;N)、この払出ビジー信号チェック処理は、終了される。また、ビジー信号監視タイマの値がタイマ比較値以上となった場合(ステップS370;Y)、ビジー信号監視タイマを「−1」更新して「比較値−1」の値に留め(ステップS371)、準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域にセーブし(ステップS372)、この払出ビジー信号チェック処理は、終了される。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS129)の詳細について図22を用いて説明する。図22は、第1の実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定をおこなう。特図ゲーム処理では、まず、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)をおこなう。始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出をおこない、当該入賞にもとづく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞にもとづく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定をおこなう。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)をおこなう。この大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a(大入賞口スイッチ1、大入賞口スイッチ2)での遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステップA7)。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図普段処理(ステップA8)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図変動中処理(ステップA9)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図表示中処理(ステップA10)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなうファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA12)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大入賞口残存球処理(ステップA13)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大当り終了処理(ステップA14)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ステップA15)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り中処理(ステップA16)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA17)をおこなう。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り終了処理(ステップA18)をおこなう。
その後、特図1図柄表示部53の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA19)、特図1図柄表示部53に係る図柄変動制御処理(ステップA20)をおこなう。そして、特図2図柄表示部54の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA21)、特図2図柄表示部54に係る図柄変動制御処理(ステップA22)をおこない、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、たとえば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、たとえば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であってもよいし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であってもよい。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について図23を用いて説明する。図23は、第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。
始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)をおこなって、始動口1への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、始動口1への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA103にて、始動口1への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。なお、ステップA104における判定は、遊技状態が普電サポート中であるか否かを判定対象とし、確率状態の高低を判定対象に含めるものではない。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。第1の実施形態の遊技機10の場合、始動口1(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に始動口1に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によっておこなうよう構成されている。
次いで、始動口1(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)をおこなう。
次に、始動口2(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)をおこなって、始動口2への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、始動口2への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、始動口2への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるか否かを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(たとえば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると、始動口2(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)をおこなって、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102、A110)の詳細について図24を用いて説明する。図24は、第1の実施形態のハード乱数取得処理のフローチャートを示す図である。
ハード乱数取得処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)および始動口2(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125)。そして、始動口1(始動入賞口36)および始動口2(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108、A115)の詳細について図25を用いて説明する。図25は、第1の実施形態の特図始動口スイッチ共通処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通しておこなわれる処理である。
特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA134をパスしてステップA135の処理に移行する。第1の実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満であるか否かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数または特図2保留数)を「+1」更新して(ステップA136)、監視対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチおよび特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA142)。
ステップA142にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA142;N)には、ステップA145の処理に移行する。
一方、ステップA142にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA142;Y)には、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA143)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA144)。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情報判定処理(ステップA146)をおこなう。
次いで、監視対象の始動口スイッチおよび特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)をおこなって、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口1(始動入賞口36)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、始動口2(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA146)の詳細について図26を用いて説明する。図26は、第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定をおこなう先読み処理である。
特図保留情報判定処理では、まず、ステップA137にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA151)。
ステップA151にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA151;N)には、ステップA154の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA151にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA151;Y)には、特図時短中であるか否かを判定する(ステップA152)。
ステップA152にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA152;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA152にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA152;N)には、大当り中または小当り中であるか否かを判定する(ステップA153)。
ステップA153にて、大当り中または小当り中であると判定した場合(ステップA153;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA153にて、大当り中または小当り中でないと判定した場合(ステップA153;N)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)をおこなう。
その後、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA155)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、ステップA140にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA157)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか否かを判定する(ステップA158)。
ステップA158にて、始動口1への入賞でないと判定した場合(ステップA158;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA158にて、始動口1への入賞であると判定した場合(ステップA158;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA159)をおこなう。
その後、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップA160)。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA161)、ステップA143にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA164の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、対象の始動口スイッチおよび停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA164)、演出コマンド設定処理(ステップA165)をおこなう。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA166)をおこない、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA167)をおこなう。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号および後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA168)、演出コマンド設定処理(ステップA169)をおこない、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA166における特図情報設定処理、ステップA167における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームの実行前に判定する(たとえば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームがおこなわれる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について図27を用いて説明する。図27は、第1の実施形態の大入賞口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口スイッチ監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放中処理中であるか、すなわち特別遊技状態であるか否かを判定する(ステップA201)。大入賞口開放中処理中である場合(ステップA201;Y)には、ステップA205の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口開放中処理中でない場合(ステップA201;N)には、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(ステップA202)。
大入賞口残存球処理中である場合(ステップA202;Y)には、ステップA205の処理に移行する。大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA202;N)には、小当り中(小当り遊技状態中)処理中であるか否かを判定する(ステップA203)。
小当り中処理中である場合(ステップA203;Y)には、ステップA205の処理に移行する。小当り中処理中でない場合(ステップA203;N)には、小当り残存球処理中であるか否かを判定する(ステップA204)。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA204;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。小当り残存球処理中である場合(ステップA204;Y)には、ステップA205の処理に移行する。
なお、特図ゲーム処理番号は、特図ゲーム処理タイマが「0」になるまで、特図ゲーム処理番号の値は移行しないため、特図ゲーム処理番号の値をチェックすることで遊技の進行状態をチェックできる。したがって、大入賞口開放中処理中、大入賞口残存球処理中、小当り中処理中、および小当り残存球処理中であるか否かの判定は、特図ゲーム処理番号の値をチェックしておこなう。
そして、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタに「0」をセットし(ステップA205)、大入賞口スイッチ1に入力があるかを判定する(ステップA206)。
大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップA206;N)には、ステップA210の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口スイッチ1に入力がある場合(ステップA206;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA207)、演出コマンド設定処理(ステップA208)をおこない、入賞カウンタの値を「+1」更新する(ステップA209)。
そして、大入賞口スイッチ2に入力があるか否かを判定し(ステップA210)、大入賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップA210;N)には、ステップA214の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステップA210;Y)には、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップA211)、演出コマンド設定処理(ステップA212)をおこない、入賞カウンタの値を「+1」更新する(ステップA213)。
そして、入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップA214)、入賞カウンタの値が「0」である場合(ステップA214;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。入賞カウンタの値が「0」でない場合(ステップA214;N)には、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定し(ステップA215)、大入賞口残存球処理中である場合(ステップA215;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA215;N)には、小当り残存球処理中であるか否かを判定し(ステップA216)、小当り残存球処理中である場合(ステップA216;Y)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
小当り残存球処理中でない場合(ステップA216;N)には、入賞カウンタの値(「1」または「2」)を大入賞口カウント数に加算し(ステップA217)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数(9個))以上であるか否かを判定する(ステップA218)。
大入賞口カウント数が上限値以上でない場合(ステップA218;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。大入賞口カウント数が上限値以上である場合(ステップA218;Y)には、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA219)、特図ゲーム処理タイマ領域の情報をゼロクリアし(ステップA220)、小当り中処理中であるか否かを判定する(ステップA221)。
小当り中処理中でない場合(ステップA221;N)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。小当り中処理中である場合(ステップA221;Y)には、大入賞口制御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブして(ステップA222)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA8)の詳細について図28を用いて説明する。図28は、第1の実施形態の特図普段処理のフローチャートを示す図である。
特図普段処理では、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA301)。特図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が「0」である(ステップA306;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、演出コマンド設定処理(ステップA314)をおこない、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)をおこなって、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)をおこなって、特図普段処理を終了する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;N)は、特図2変動開始処理(ステップA302)をおこない、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA303)、演出コマンド設定処理(ステップA304)をおこなう。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)をおこなって、特図普段処理を終了する。
また、ステップA306にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA306;N)は、特図1変動開始処理(ステップA307)をおこない、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA308)、演出コマンド設定処理(ステップA309)をおこなう。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)をおこなって、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先におこなうことで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップA302)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶にもとづく変動表示ゲームを、第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図普段処理における特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)の詳細について図29を用いて説明する。図29は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理1では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA321)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA322)。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA323)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA324)、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA307)の詳細について図30を用いて説明する。図30は、第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図である。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時におこなう処理である。特図1変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)をおこなう。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)をおこなった後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)をおこなって、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA302)の詳細について図31を用いて説明する。図31は、第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図である。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時におこなう処理であって、図30に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象としておこなうものである。
特図2変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA341)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)をおこなう。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)をおこなった後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)をおこなって、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332)の詳細について図32を用いて説明する。図32は、第1の実施形態の大当りフラグ1設定処理のフローチャートを示す図である。
大当りフラグ1設定処理では、まず、小当りフラグ領域にはずれ情報をセーブして(ステップA351)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA352)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA353)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアする(ステップA354)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA355)をおこない、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップSA356)。
そして、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りである場合(ステップA356;Y)は、ステップA352にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA357)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りでない場合(ステップA356;N)は、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA358)をおこない、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップSA359)。
そして、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りである場合(ステップA359;Y)は、ステップA351にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA360)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りでない場合(ステップA359;N)は、大当りフラグ1領域にも小当りフラグ領域にもはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、第1の実施形態において、第1特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り」、および「はずれ」のうちのいずれかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342)の詳細について図33を用いて説明する。図33は、第1の実施形態の大当りフラグ2設定処理のフローチャートを示す図である。
大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA371)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA372)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアする(ステップA373)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA374)をおこない、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップSA375)。
そして、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りである場合(ステップA375;Y)は、ステップA371にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA376)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りでない場合(ステップA375;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、第1の実施形態において、第2特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」および「はずれ」のうちのいずれかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、大当りフラグ1設定処理および大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA154、A355、A374)の詳細について図34を用いて説明する。図34は、第1の実施形態の大当り判定処理のフローチャートを示す図である。
大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か否かを判定する(ステップA382)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、小当りまたははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当りまたははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップA383)。
そして、高確率中である場合(ステップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA386)。また、高確率状態でない場合(ステップA383;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA385)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA386)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、小当りまたははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当りまたははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理および大当りフラグ1設定処理における小当り判定処理(ステップA159、A358)の詳細について図35を用いて説明する。図35は、第1の実施形態の小当り判定処理のフローチャートを示す図である。
図35に示すように、小当り判定処理では、まず、小当り下限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満か否かを判定する(ステップA391)。なお、大当り判定と同一の乱数(大当り乱数)を用いて小当り判定をおこなう。すなわち、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。無論、大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は被らないよう設定されている。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA391;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA391;N)は、小当り上限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA392)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA392;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA392;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA394)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)の詳細について図36を用いて説明する。図36は、第1の実施形態の特図1停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。
特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか否かを判定し(ステップA401)、大当りである場合(ステップA401;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA402)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA403)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA404)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA405)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA406)。停止図柄パターンとは、特図1図柄表示部53での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA407)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA408)、停止図柄パターンおよび確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA409)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、および特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。第1の実施形態の場合、当りを契機に演出モードが移行し、当り図柄の種類(大当り図柄の種類、または小当り)に応じて当り終了後に移行する演出モードの移行先が変化する。また、特図1における大当りのうち特定の大当り図柄(たとえば、4R確変図柄)となる場合は、遊技状態が確変中であるか否かに応じて、移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなるのか、確変であるか否か区別が困難な演出モードに移行するかが決定される。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)は、小当りフラグが小当りか否かを判定し(ステップA410)、小当りである場合(ステップA410;Y)は、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップA411)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA412)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA413)。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA414)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA415)。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
また、小当りフラグが小当りでない場合(ステップA410;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA416)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA417)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA419)、演出コマンド設定処理(ステップA420)をおこなう。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA421)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアし(ステップA422)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアして(ステップA423)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343)の詳細について図37を用いて説明する。図37は、第1の実施形態の特図2停止図柄設定処理のフローチャートを示す図である。
特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りであるか否かを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA433)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図2図柄表示部54での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA437)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA438)、停止図柄パターンおよび確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、および特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。また、第1の実施形態の場合、特図2における大当りにおいては、いずれの大当り図柄であっても移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなる。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA431;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA440)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA441)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA443)、演出コマンド設定処理(ステップA444)をおこなう。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA445)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)の情報を「0」クリアして(ステップA446)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、始動口1(始動入賞口36)での遊技球の検出にもとづいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、始動口2(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出にもとづいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果にもとづき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA166、A334、A344)の詳細について図38を用いて説明する。図38は、第1の実施形態の特図情報設定処理のフローチャートを示す図である。
第1の実施形態の場合、確率状態(低/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況等に応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
特図情報設定処理では、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。
次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA453)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA454)。
次いで、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA455)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(ステップA456)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、および演出モードにもとづいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次いで、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA457)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA458)。
次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA459)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA460)。
次いで、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA461)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA462)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、および演出モードにもとづいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、および特図2変動開始における変動パターン設定処理(ステップA167、A336、A346)の詳細について図39を用いて説明する。図39は、第1の実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートを示す図である。
なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップA471)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA472)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA473)。第1の実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるか否かを判定し(ステップA474)、はずれである場合(ステップA474;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップA475)をおこなって、ステップA477の処理に移行し、それ以降の処理をおこなう。また、はずれでない場合(ステップA474;N)には、振り分け処理(ステップA476)をおこなって、ステップA477の処理に移行し、それ以降の処理をおこなう。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA477)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA478)。そして、振り分け処理(ステップA479)をおこない、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA480)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA481)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA482)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA483)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(ステップA484)。その後、振り分け処理(ステップA485)をおこない、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(ステップA486)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA337、A347)の詳細について図40を用いて説明する。図40は、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図である。
変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域の情報をクリアする(ステップA491)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA493)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA494)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA495)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA496)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA497)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA498)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA499)、演出コマンド設定処理をおこなう(ステップA500)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を「−1」更新して(ステップA501)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA502)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA503)、シフト後の空き領域の情報をクリアして(ステップA504)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(RAM111C)に記憶された各種の乱数値の判定をおこなう判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報にもとづいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信にもとづき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA310)の詳細について図41を用いて説明する。図41は、第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図1)のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理移行設定処理(特図1)では、まず、特図変動中処理に係る処理番号である「1」を処理番号として設定し(ステップA511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA512)。
そして、客待ちデモフラグ領域の情報をクリアし(ステップA513)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA514)。なお、特図1の変動開始に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオンにする信号である。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA515)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1図柄表示部53の点滅の周期のタイマ)の初期値(たとえば100ms)をセーブ(設定)して(ステップA516)、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA305)の詳細について図42を用いて説明する。図42は、第1の実施形態の特図変動中処理移行設定処理(特図2)のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理移行設定処理(特図2)では、まず、特図変動中処理に係る処理番号である「1」を処理番号として設定し(ステップA521)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA522)。
そして、客待ちデモフラグ領域の情報をクリアし(ステップA523)、特図2の変動開始に関する信号(特別図柄2変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA524)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA525)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2図柄表示部54の点滅の周期のタイマ)の初期値をセーブ(設定)して(ステップA526)、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA9)の詳細について図43を用いて説明する。図43は、第1の実施形態の特図変動中処理のフローチャートを示す図である。
特図変動中処理では、まず、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA601)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA602)。第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定する。なお、第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターン、大当り図柄パターン、および小当り図柄パターンで同じ表示時間を設定するが、それぞれ異なる表示時間を設定するものであってもよい。
次いで、特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)をおこなって、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の特図変動中処理における特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)の詳細について図44を用いて説明する。図44は、第1の実施形態の特図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
特図表示中処理移行設定処理では、まず、特図表示中処理に係る処理番号である「2」を処理番号として設定し(ステップA611)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA612)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA613)、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA614)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにする信号である。また、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにする信号である。
そして、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(たとえば256ms)をセーブする(ステップA615)。その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA616)、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA617)、特図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)の詳細について図45、46を用いて説明する。図45は、第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。図46は、第1の実施形態の特図表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグをロードして(ステップA701)、RWMの小当りフラグ領域の情報をクリアする(ステップA702)。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの大当りフラグ1領域および大当りフラグ2領域の情報をクリアする(ステップA704)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りであるか否かを判定して(ステップA705)、大当りである(ステップA705;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA708)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図2大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図柄2当り信号をオンにする信号を含む。
一方、ステップA705にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA705;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りであるか否かを判定して(ステップA706)、大当りである(ステップA706;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし、(ステップA707)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図1大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図柄1当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA709)後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、「16」または「4」)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA710)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA711)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA713)をおこなう。その後、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)をおこなう。続けて、特図1または特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA718)。第1の実施形態の場合、ステップA718において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはオン、出玉のない大当り(いわゆる、突確大当り等。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればオン、それ以外ではオフとなる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはオン、出玉のない大当りである場合にはオフとなる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000ms、4700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA719)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA720)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA721)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報にもとづき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置38)の大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA722)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA723)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA706にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA706;N)は、ロードした小当りフラグが小当りであるか否かを判定する(ステップA725)。
ステップA725にて、小当りフラグが小当りであると判定した場合(ステップA725;Y)には、高確率変動回数更新処理(ステップA726)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA727)をおこなって、特図高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態)であるか否かを判定する(ステップA728)。
ステップA728にて、特図高確率中でないと判定した場合(ステップA728;N)には、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA729)、演出コマンド設定処理(ステップA730)をおこなう。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップA731)、演出コマンド設定処理(ステップA732)をおこなって、ステップA733の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
また、ステップA728にて、特図高確率中であると判定した場合(ステップA728;Y)には、ステップA733の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。このように、第1の実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA733)。その後、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA725にて、小当りフラグが小当りでないと判定した場合(ステップA725;N)には、高確率変動回数更新処理(ステップA735)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA736)をおこない、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップA737)、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致するか否かを判定する(ステップA738)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちのすべての演出モードにおいて異なる値(回転数:たとえば、モードAが4回、モードBが3回、モードCが8回等)であってもよいし、複数の演出モードのうちのいずれかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちのすべての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しないと判定した場合(ステップA738;N)には、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)をおこない、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致すると判定した場合(ステップA738;Y)には、演出モード切替準備コマンドを準備して(ステップA739)、演出コマンド設定処理(ステップA740)をおこなった後に、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)をおこない、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出をおこなわないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、特図表示中処理における高確率変動回数更新処理(ステップA726、A735)の詳細について図47を用いて説明する。図47は、第1の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。
高確率変動回数更新処理では、まず、特図高確率中であるか否かを判定し(ステップA751)、特図高確率中でない場合(ステップA751;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。
特図高確率中である場合(ステップA751;Y)には、高確率状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する高確率変動回数を「−1」更新し(ステップA752)、高確率変動回数が「0」であるか否かを判定する(ステップA753)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA753;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。高確率変動回数が「0」である場合(ステップA753;Y)には、高確率報知フラグ領域の情報をクリアし(ステップA754)、高確率終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA755)。なお、高確率終了に関する信号は、大当り2信号をオフにする信号である。
そして、高確率&時短(高確率&時短なし、または高確率&時短あり)の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA756)。なお、高確率&時短の終了に関する信号は、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。また、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号および普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされている。
そして、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA757)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA758)。
そして、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA759)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA760)。なお、左打ち指示に関する信号は、発射位置指定信号1をオフにする信号である。そして、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップA761)、高確率変動回数更新処理を終了する。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA727、A736)の詳細について図48を用いて説明する。図48は、第1の実施形態の演出モード情報チェック処理のフローチャートを示す図である。
演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるか否かを判定し(ステップA771)、次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA771;Y)には、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更がおこなわれない場合であって、たとえば、高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合等である。
次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)には、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を「−1」更新し(ステップA772)、演出残り回転数が「0」であるか否かを判定する(ステップA773)。ステップA772の処理は、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームの実行回数を計数する計数手段となる。
演出残り回転数が「0」でない場合(ステップA773;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。演出残り回転数が「0」である場合(ステップA773;Y)、すなわち、次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合には、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA775)。
移行する演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA776)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブする(ステップA777)。移行する演出モード(移行先の演出モード)は、ステップA776より前に既にセーブされている次モード移行情報からわかる。移行する演出モードの次の演出モードに関する次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA778)。なお、ステップA776の処理は、計数手段(ステップA772)による計数結果に対応して複数の演出モード(遊技モード)のうちいずれかの演出モード(遊技モード)の実行制御をおこなう演出モード実行制御手段(遊技モード実行制御手段)となる。
ステップA776で取得した演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA779)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するか否かを判定する(ステップA780)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合、すなわち、確率の状態が変化しない場合(ステップA780;Y)には、コマンドを演出制御装置300に送信することなく演出モード情報チェック処理を終了する。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA780;N)には、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(ステップA781)、演出コマンド設定処理(ステップA782)をおこなう。
そして、ステップA777で取得した演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備し(ステップA783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)をおこなう。そして、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA785)、演出コマンド設定処理(ステップA786)をおこない、新たな演出モードが左打ちするモードであるか否かを判定する(ステップA787)。
新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA787;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。新たな演出モードが左打ちをするモードである場合(ステップA787;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA788)、演出コマンド設定処理(ステップA789)をおこない、演出モード情報チェック処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA724)の詳細について図49を用いて説明する。図49は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を処理番号として設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA793)。大当りの開始に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオン(大当り+小当りで出力)にする信号と、大当り4信号をオン(大当りで出力)にする信号を含む。
次に、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA794)。高確率&時短の終了に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。
その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するラウンド数領域の情報をクリアし(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA797)。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA798)、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LEDを消灯させるために高確率報知フラグ領域の情報をクリアして(ステップA799)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA801)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理する高確率変動回数領域の情報をクリアする(ステップA802)。これにより高確率状態および時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA803)、遊技制御装置100が演出モードの管理をしているため、演出残り回転数領域の情報をクリアして(ステップA804)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA805)。そして、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)の詳細について図50を用いて説明する。図50は、第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
小当りファンファーレ中処理移行設定処理1では、まず、小当りファンファーレ中処理に係る処理番号である「7」を処理番号として設定し(ステップA811)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA812)。そして、小当りファンファーレ時間(たとえば、300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA813)、小当りの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA814)。小当りの開始に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオン(大当り+小当りで出力)する信号である。
そして、小当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA815)。小当りの開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1小当り信号をオンにする信号である。
そして、大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA816)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA817)。そして、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA818)。右打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオンにする信号である。
そして、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA819)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)の詳細について図51を用いて説明する。図51は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を「+1」更新し(ステップA901)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA902)、演出コマンド設定処理(ステップA903)をおこなう。
その後、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA904)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA905)、特別遊技状態のラウンド数が、取得した開放切替判定値よりも大きいか否かを判定する(ステップA906)。
ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA906;Y)は、短開放用の大入賞口の開放時間(第1の実施形態の場合、0.2s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA907)、大入賞口を開放させるために大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)をおこなって、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA906;N)は、長開放用の大入賞口の開放時間(第1の実施形態の場合、29s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA908)、大入賞口を開放させるために大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)をおこなって、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
ここで、第1の実施形態においては、大当りパターンとして、(1)4R、大入賞口開放情報1(すべて短開放)、(2)16R、大入賞口開放情報2(すべて長開放)、(3)16R、大入賞口開放情報3(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)、(4)4R、大入賞口開放情報4(すべて長開放)、(5)16R、大入賞口開放情報5(すべて長開放)、(6)16R、大入賞口開放情報6(1〜8Rは長開放、9〜16Rは短開放)、(7)16R、大入賞口開放情報7(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)が設定されている。
したがって、大入賞口動作判定テーブルには、大入賞口開放情報1データと開放切替判定値「0」とが、大入賞口開放情報2データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報3データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報4データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報5データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報6データと開放切替判定値「8」とが、大入賞口開放情報7データと開放切替判定値「4」とが対応付けて記憶されている。そして、ラウンド数が開放切替判定値以下である間は長開放、ラウンド数が開放切替判定値を上回ると短開放となる開放動作をおこなうようになっている。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理〕
次に、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA909)の詳細について図52を用いて説明する。図52は、第1の実施形態の大入賞口開放中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放中処理移行設定処理では、まず、大入賞口開放中処理に係る処理番号である「4」を処理番号として設定し(ステップA911)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA912)。その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA913)。大入賞口開放開始に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA914)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブして(ステップA915)、大入賞口開放中処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)の詳細について図53を用いて説明する。図53は、第1の実施形態の大入賞口開放中処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(ステップA1001)。
最終ラウンドである場合(ステップA1001;Y)には、最終用の残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1008)、エンディングコマンドを準備し(ステップA1009)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
最終ラウンドでない場合(ステップA1001;N)には、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA1002)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得し(ステップA1003)、ラウンド数が開放切替判定値を超えているか否かを判定する(A1004)。
ラウンド数が開放切替判定値を超えている場合(ステップA1004;Y)には、短閉鎖用の残存球処理時間(たとえば、1.4s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1005)、インターバルコマンドを準備し(ステップA1007)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が開放切替判定値を超えていない場合(ステップA1004;N)には、長閉鎖用の残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1006)、インターバルコマンドを準備し(ステップA1007)、ステップA1010の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
その後、演出コマンド設定処理(ステップA1010)をおこない、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)をおこない、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口開放中処理における大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA1011)の詳細について図54を用いて説明する。図54は、第1の実施形態の大入賞口残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口残存球処理移行設定処理では、まず、大入賞口残存球処理に係る処理番号である「5」を処理番号として設定し(ステップA1021)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1022)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブして(ステップA1023)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA13)の詳細について図55を用いて説明する。図55は、第1の実施形態の大入賞口残存球処理のフローチャートを示す図である。
大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(ステップA1101)。
最終ラウンドである場合(ステップA1101;Y)には、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1111)、ロードしたフラグ、大入賞口開放情報、停止図柄パターンに対応するエンディング時間(たとえば、1.9s)を設定する(ステップA1112)。そして、エンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1113)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)をおこない、大入賞口残存球処理を終了する。
最終ラウンドでない場合(ステップA1101;N)には、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA1102)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得する(ステップA1103)。そして、通常のインターバル時間(たとえば、0.1s)を設定し(ステップA1104)、ラウンド数が開放切替判定値より大きいか否かを判定し(ステップA1105)、ラウンド数が開放切替判定値より大きい場合(ステップA1105;Y)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が開放切替値より大きくない場合(ステップA1105;N)には、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値であるか否かを判定し(ステップA1106)、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値でない場合(ステップA1106;N)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値である場合(ステップA1106;Y)には、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値(たとえば、2R、4R、8R)であるか否かを判定し(ステップA1107)、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値でない場合(ステップA1107;N)には、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ラウンド数が特殊演出ラウンドの値である場合(ステップA1107;Y)には、ランクダウン演出用のインターバル時間(たとえば、3.6s)を設定し(ステップA1108)、ステップA1109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、インターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1109)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)をおこない、大入賞口残存球処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
次に、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA1110)の詳細について図56を用いて説明する。図56は、第1の実施形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を処理番号として設定し(ステップA1121)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1122)。そして、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1123)。なお、大入賞口開放終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
そして、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA1114)の詳細について図57を用いて説明する。図57は、第1の実施形態の大当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
大当り終了処理移行設定処理では、まず、大当り終了処理に係る処理番号である「6」を処理番号として設定し(ステップA1131)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1132)。
そして、大入賞口(特別変動入賞装置38)開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1133)。なお、大入賞口開放終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1134)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアする(ステップA1135)。そして、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアし(ステップA1136)、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアする(ステップA1137)。そして、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアし(ステップA1138)、大当り終了移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA14)の詳細について図58を用いて説明する。図58は、第1の実施形態の大当り終了処理のフローチャートを示す図である。
この大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データが、時短作動データであるか否かを判定する(ステップA1201)。時短作動データでない場合(ステップA1201;N)は、大当り終了設定処理1(ステップA1202)をおこない、時短作動データである場合(ステップA1201;Y)は、大当り終了設定処理2(ステップA1203)をおこなう。
そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA1204)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1205)。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA1206)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA1207)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1208)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1209)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA1210)、演出コマンド設定処理(ステップA1211)をおこなう。
なお、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」のいずれかに、さらに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。第1の実施形態の場合、大当りが終了すると必ず確変状態(いわゆる、ST状態)になるので、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり・演出モードA」、「高確率・時短あり・演出モードB」、「高確率・時短あり・演出モードC」、「高確率・時短なし・演出モードA」があり、この処理では使われないが、他に「低確率・時短なし・演出モードA」、「低確率・時短なし・演出モードB」、「低確率・時短なし・演出モードC」がある。
次いで、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA1212)、演出コマンド設定処理(ステップA1213)をおこなう。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1214)、演出コマンド設定処理(ステップA1215)をおこなって、大当り終了後に時短状態が発生するか否かを判定する(ステップA1216)。
大当り終了後に時短状態が発生する場合(ステップA1216;Y)は、特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)をおこない、大当り終了処理を終了する。
また、大当り終了後に時短状態が発生しない場合(ステップA1216;N)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1217)、演出コマンド設定処理(ステップA1218)をおこなった後に、特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)をおこない、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA1202)の詳細について図59を用いて説明する。図59は、第1の実施形態の大当り終了設定処理1のフローチャートを示す図である。
大当り終了設定処理1では、まず、時短状態なしに関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1221)。時短状態なしに関する信号は、たとえば、大当り2信号をオフにする信号である。
次に、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1222)。なお、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1223)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1224)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA1225)。その後、高確率変動回数領域に初期値(たとえば100回)をセーブし(ステップA1226)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1227)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフにする信号である。
次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA1228)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA1203)の詳細について図60を用いて説明する。図60は、第1の実施形態の大当り終了設定処理2のフローチャートを示す図である。
大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1231)。時短状態の開始に関する信号は、たとえば、大当り2信号をオンにする信号である。時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。
次いで、高確率状態と時短状態の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1232)。高確率状態と時短状態の開始に関する信号は、たとえば、特別図柄1高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオンにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオンにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオンにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオンにする信号を含む。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップA1233)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1234)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA1235)。その後、高確率変動回数領域に初期値(たとえば、100回)をセーブして(ステップA1236)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、第1の実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定をおこなわない。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)の詳細について図61を用いて説明する。図61は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理2では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA1241)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1242)。
その後、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1243)。大当りの終了に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオフにする信号と、大当り3信号をオフにする信号と、大当り4信号をオフにする信号を含む。
次に、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1244)。大当りの終了に関する信号は、条件装置作動中信号をオフにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオフにする信号と、特別図柄1当り信号をオフにする信号と、特別図柄2当り信号をオフにする信号を含む。
続いて、時間短縮判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1245)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA1246)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1247)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1248)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA1249)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップA15)の詳細について図62を用いて説明する。図62は、第1の実施形態の小当りファンファーレ中処理のフローチャートを示す図である。
小当りファンファーレ中処理では、小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)をおこない、小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔小当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の小当りファンファーレ中処理における小当り中処理移行設定処理(ステップA1301)の詳細について図63を用いて説明する。図63は、第1の実施形態の小当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り中処理移行設定処理では、まず、小当り中処理に係る処理番号である「8」を処理番号として設定し(ステップA1311)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1312)。
そして、小当り開放時間(たとえば、0.2s)を特図ゲーム処理タイマ領域に設定し(ステップA1313)、小当り動作の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1314)。小当り動作の開始に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブし(ステップA1315)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA1316)。
そして、小当り中制御ポインタ領域に小当り動作初期値(たとえば、「0」)をセーブし(ステップA1317)、小当り中処理移行設定処理を終了する。
〔小当り中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り中処理(ステップA16)の詳細について図64を用いて説明する。図64は、第1の実施形態の小当り中処理のフローチャートを示す図である。
小当り中処理では、まず、小当り中制御ポインタ領域から小当り中制御ポインタをロードし(ステップA1401)、ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値(たとえば、「6」)以上であるか否かを判定する(ステップA1402)。
ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値以上でない場合(ステップA1402;N)には、小当り中制御ポインタ領域の小当り中制御ポインタの値を「+1」更新し(ステップA1403)、小当り動作移行設定処理(ステップA1404)をおこない、小当り中処理を終了する。ロードした小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値以上である場合(ステップA1402;Y)には、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA1405)、ロードしたフラグが特図高確率中であるか否かを判定する(ステップA1406)。なお、ステップA1406における判定は、確率状態を判定対象とし、時短状態を判定対象としない。
ロードしたフラグが特図高確率中である場合(ステップA1406;Y)には、ステップA1409の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。ロードしたフラグが特図高確率中でない場合(ステップA1406;N)には、小当り終了画面のコマンドを準備して(ステップA1407)、演出コマンド設定処理(ステップA1408)をおこなう。そして、小当り残存球処理移行設定処理(ステップ1409)をおこない、小当り中処理を終了する。
〔小当り動作移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り動作移行設定処理(ステップA1404)の詳細について図65を用いて説明する。図65は、第1の実施形態の小当り動作移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り動作移行設定処理では、まず、ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値を判定する(ステップA1411)。ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値が「0」、「2」、「4」である場合(ステップA1411;ポインタ=0,2,4)には、小当り中制御ポインタの値に対応するウェイト時間(1500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA1412)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブし(ステップA1413)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ステップA1401でロードした小当り中制御ポインタの値が「1」、「3」、「5」である場合(ステップA1411;ポインタ=1,3,5)には、小当り中制御ポインタの値に対応する大入賞口の開放時間(200ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA1414)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブし(ステップA1415)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ここで、小当り動作について図66を用いて説明する。図66は、第1の実施形態の小当り動作のタイミングチャートを示す図である。なお、図中における四角内の数字は、制御ポインタの値を示している。
小当り動作は、小当りファンファーレ時間(300ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後のウェイト時間(1500ms)と、その後の大入賞口開放時間(200ms)と、その後の残存球処理時間(1900ms)と、小当りエンディング時間(100ms)からなる合計7600msの一連の動作である。
なお、小当り動作の場合は、1回目の大入賞口開放時間経過後に制御ポインタの値が「0」となり、制御ポインタの値が「0」から「5」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「6」となる。このようにして、小当り動作の場合は、特別変動入賞装置38の4回の開放動作の後に、小当り残存球処理がおこなわれる。なお、小当り動作は、残存球処理時間の後に小当りエンディング時間を設定することで、制御上の小当りエンディング時間100msに残存球処理時間1900msを加えた2000msを見かけ上のエンディング時間としている。
なお、小当りファンファーレ時間とウェイト時間と残存球処理時間と小当りエンディング時間の間、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド38bのオフ制御により閉塞する。また、大入賞口開放時間の間、特別変動入賞装置38は、大入賞口ソレノイド38bのオン制御により開放する。
〔小当り残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り中処理における小当り残存球処理移行設定処理(ステップA1409)の詳細について図67を用いて説明する。図67は、第1の実施形態の小当り残存球処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り残存球処理移行設定処理では、まず、小当り残存球処理に係る処理番号である「9」を処理番号として設定し(ステップA1421)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1422)。
そして、小当り残存球処理時間(たとえば、1.9s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1423)、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置38)のオフデータをセーブし(ステップA1424)、小当り残存球処理移行設定処理を終了する。
〔小当り残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップA17)の詳細について図68を用いて説明する。図68は、第1の実施形態の小当り残存球処理のフローチャートを示す図である。
小当り残存球処理では、小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)をおこない、小当り残存球処理を終了する。
〔小当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り残存球処理における小当り終了処理移行設定処理(ステップA1501)の詳細について図69を用いて説明する。図69は、第1の実施形態の小当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。
小当り終了処理移行設定処理では、まず、小当り終了処理に係る処理番号である「10」を処理番号として設定し(ステップA1511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA1512)。
そして、小当りエンディング時間(たとえば、0.1s)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1513)、小当り動作の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1514)。なお、小当り動作の終了に関する信号は、たとえば、特別電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
そして、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1515)、小当り中制御ポインタ領域の情報をゼロクリアし(ステップA1516)、小当り終了移行設定処理を終了する。
〔小当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップA18)の詳細について図70を用いて説明する。図70は、第1の実施形態の小当り終了処理のフローチャートを示す図である。
小当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ退避領域から確率状態に関するフラグをロードし(ステップA1601)、ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中であるか否かを判定する(ステップA1602)。ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中である場合(ステップA1602;Y)には、ステップA1619の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
ステップA1601でロードしたフラグが特図高確率中でない場合(ステップA1602;N)には、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA1603)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1604)。
そして、演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA1605)、演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA1606)、次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1607)。
そして、ステップA1606で取得した演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1608)、準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致するか否かを判定する(ステップA1609)。
準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップA1609;Y)には、ステップA1619の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。準備した確率情報コマンドが停電復旧送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA1609;N)には、確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(ステップA1610)、演出コマンド設定処理(ステップA1611)をおこなう。
そして、ステップA1606で取得した演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備し(ステップA1612)、演出コマンド設定処理(ステップA1613)をおこなう。また、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1614)、演出コマンド設定処理(ステップA1615)をおこない、新たな演出モードが左打ちするモードであるか否かを判定する(ステップA1616)。
新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA1616;N)には、ステップA1619の処理に移行する。新たな演出モードが左打ちするモードである場合(ステップA1616;Y)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1617)、演出コマンド設定処理(ステップA1618)をおこなう。
そして、特図ゲームモードフラグ退避領域から時短状態に関するフラグをロードし(ステップA1619)、ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中であるか否かを判定する(ステップA1620)。ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中である場合(ステップA1620;Y)には、特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)をおこない、小当り終了処理を終了する。
ステップA1619でロードしたフラグが特図時短中でない場合(ステップA1620;N)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1621)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフにする信号である。
そして、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップA1622)、特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)をおこない、小当り終了処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
次に、上述の小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA1623)の詳細について図71を用いて説明する。図71は、第1の実施形態の特図普段処理移行設定処理3のフローチャートを示す図である。
特図普段処理移行設定処理3では、まず、特図普段処理に係る処理番号である「0」を処理番号として設定し(ステップA1631)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1632)。
そして、小当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA1633)、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1634)。なお、小当りの終了に関する信号は、たとえば、大当り1信号をオフにする信号である。また、小当りの終了に関する信号は、たとえば、特別図柄1小当り信号をオフにする信号である。
そして、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1635)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1636)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1637)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA1638)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理のサブルーチンにおける演出コマンド設定処理の詳細について図72を用いて説明する。図72は、第1の実施形態の演出コマンド設定処理のフローチャートを示す図である。
演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA1701)、演出用シリアル送信バッファが満杯であるか否かを判定する(ステップA1702)。演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA1702;Y)には、ステップA1701の処理に戻る。演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA1702;N)には、コマンドデータ(MODE)を演出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップA1703)。
これにより、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信により、演出コマンド(MODE)が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されることになる。なお、本フローチャートの場合、コマンドは演出コマンドのように、「MODE」、「ACTION」といった2バイト構成で送信しているが、それ以上のバイト構成にしてもよい。それらの場合、複数バイト構成に対応したフローチャートにすればよい。
そして、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA1704)、演出用シリアル送信バッファが満杯であるか否かを判定する(ステップA1705)。
演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップA1705;Y)には、ステップA1704の処理に戻る。演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップA1705;N)には、コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップA1706)、演出コマンド設定処理を終了する。
コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込むことで、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信により、演出コマンド(ACTION)が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されることになる。
このようにして、遊技制御装置100から演出制御装置300へシリアル通信で演出コマンド(MODE)および演出コマンド(ACTION)が送信される。演出制御装置300では、これらの各コマンドを受けて表示装置41の画面等で演出制御をおこなう。シリアル通信は、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いておこなうので、構成が簡単という利点がある。
〔図柄変動制御処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA22)の詳細について図73を用いて説明する。図73は、第1の実施形態の図柄変動制御処理のフローチャートを示す図である。
図柄変動制御処理では、まず、対象の変動制御フラグがセットされ当該図柄が変動中であるかをチェックし(ステップA1801)、チェックの結果、変動中であるか否かを判断する(ステップA1802)。
変動中である場合(ステップA1802;Y)には、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(ステップA1803)。そして、対象の図柄の変動時間を計測する点滅制御タイマを「−1」更新し(ステップA1804)、点滅制御タイマが「0」であるか否かを判定する(ステップA1805)。
点滅制御タイマが「0」である場合(ステップA1805;Y)には、対象の図柄、状態に対応する点滅制御タイマ初期値を取得し(ステップA1806)、点滅制御タイマ初期値を対象の図柄の点滅制御タイマ領域にセーブ(ステップA1807)する。なお、点滅制御タイマ初期値については、図74を用いて後で説明する。
そして、対象の図柄の変動図柄番号を「+1」更新し(ステップA1808)、ステップA1809の処理に移行する。点滅制御タイマが「0」でない場合(ステップA1805;N)には、ステップA1809の処理に移行する。
そして、対象の図柄の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA1809)、取得した表示データを対象の図柄のセグメント領域にセーブし(ステップA1812)、図柄変動制御処理を終了する。
ステップA1802において、変動中でない場合(ステップA1802;N)には、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA1810)。そして、対象の図柄の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA1811)、取得した表示データを対象の図柄のセグメント領域にセーブし(ステップA1812)、図柄変動制御処理を終了する。
なお、特図ゲーム処理にて準備された変動制御テーブル上には、変動制御領域の下位アドレス、表示テーブル2(停止用)のアドレスおよび表示テーブル1(変動用)のアドレスの情報が定義されている。
〔点滅制御タイマ初期値テーブル〕
次に、上述の図柄変動制御処理で取得する点滅制御タイマ初期値(ステップA1806)の詳細について図74を用いて説明する、図74は、第1の実施形態の点滅制御タイマ初期値テーブルの一例を示す図である。
点滅制御タイマ初期値は、対象の図柄(特図1、特図2、普図)とその状態(状態1、状態2)ごとに設定されている。
点滅制御タイマ初期値は、特図1が状態1である場合には80msであり、特図1が状態2である場合には60msである。また、点滅制御タイマ初期値は、特図2が状態1である場合には80msであり、特図2が状態2である場合には60msである。また、点滅制御タイマ初期値は、普図が状態1である場合には160msであり、普図が状態2である場合には120msである。
なお、点滅制御タイマ初期値は、状態1の値と比較して状態2の値が小さいがこれに限らない。点滅制御タイマ初期値は、状態1の値と比較して状態2の値が大きいものであってもよい。たとえば、点滅制御タイマ初期値は、特図1が状態1である場合に60msであり、特図1が状態2である場合に80msであり、特図2が状態1である場合に60msであり、特図2が状態2である場合に80msであり、普図が状態1である場合に120msであり、普図が状態2である場合に160msであってもよい。
なお、状態2は、状態1と比較して遊技者に有利な遊技状態であり、遊技機ごとに具体的な遊技状態を設定可能である。たとえば、第1の実施形態の遊技機は、特図1または特図2が確率変動状態でないときが状態1に相当し、特図1または特図2が確率変動状態であるときが状態2に相当する。
これにより、遊技機10は、一括表示装置50において、状態表示部57に加えて特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技機10の遊技状態を表示可能である。
また、遊技機10は、一括表示装置50において、状態表示部57に代えて特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技機10の遊技状態を表示することもできる。たとえば、遊技機10は、状態表示部57において第1の期間に第1の状態表示をおこない、その後の第2の期間で状態表示部57において第2の状態表示をおこない、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで第1の状態表示をおこなうことができる。より具体的には、遊技機10は、通常状態から確率変動状態等の遊技状態遷移時に状態表示部57において遊技状態遷移の報知(トリガ報知)をおこなう。また、遊技機10は、通常状態あるいは確率変動状態等の遊技状態が定常状態であるときに特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とにおいて遊技状態が定常状態であることの報知(定常報知)をおこなう。なお、遊技機10は、必ずしも特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55とで遊技状態の報知をおこなうことを要しない。遊技機10は、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55のうちの1つ、または2つで遊技状態の報知をおこなうものであってもよい。また、遊技機10は、特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55の表示態様の組み合わせにより、より複雑な遊技状態を報知するものであってもよい。さらに、遊技機10は、状態表示部57と特図1図柄表示部53と特図2図柄表示部54と普図図柄表示部55の表示態様の組み合わせにより、より複雑な遊技状態を報知するものであってもよい。したがって、遊技機10は、遊技者にとって理解容易な遊技進行を報知できる。
〔振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA476、A479、A485)の詳細について図75を用いて説明する。図75は、第1の実施形態の振り分け処理のフローチャートを示す図である。
振り分け処理は、変動パターン乱数1にもとづいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択したり、変動パターン乱数2にもとづいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3にもとづいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
振り分け処理では、まず、準備された後半変動グループテーブル(選択テーブル)や後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(ステップA1901)、そのチェックの結果、先頭のデータが振り分けなしのコードであるか否かを判定する(ステップA1902)。ここで、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループや後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA1902;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA1907)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA1902;N)は、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA1903)。
続けて、変動パターン設定処理のステップA473、A478、A484にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA1903にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップA1904)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA1905)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA1905;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA1906)、ステップA1903の処理に戻る。
すなわち、ステップA1903にて、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA1905にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA1904)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA1905)。上記の処理をステップA1905にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA1905;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターンや前半変動パターンの中からいずれか一の後半変動選択テーブルや後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップA1905にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA1905;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA1907)、振り分け処理を終了する。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA475)の詳細について図76を用いて説明する。図76は、第1の実施形態の2バイト振り分け処理のフローチャートを示す図である。
2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1にもとづいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。図76に示すように、2バイト振り分け処理では、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(ステップA2001)、そのチェックの結果、先頭のデータが振り分けなしのコードであるか否かを判定する(ステップA2002)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(たとえば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA2002;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2007)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA2002;N)は、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA2003)。
続けて、変動パターン設定処理のステップA473にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA2003にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA2004)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2005)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA2005;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA2006)、ステップA2003の処理に戻る。すなわち、ステップA2003にて、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA2005にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA2004)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA2005)。
上記の処理をステップA2005にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA2005;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中からいずれか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA2005にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA2005;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA2007)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS130)の詳細について説明する。図77は、第1の実施形態の普図ゲーム処理のフローチャートを示す図である。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等をおこなう。
この普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)をおこない、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)をおこなう。次に、普図ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」となったか否かを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていたと判定されると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップB5)をおこなって、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)をおこなう。そして、ゲーム処理番号によるサブルーチンコール(ステップB7)をおこなう。
ステップB7にて、ゲーム処理番号が「0」の場合、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図普段処理(ステップB8)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「1」の場合、普図表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図変動中処理(ステップB9)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「2」の場合、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図表示中処理(ステップB10)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「3」の場合、普図当り中処理の継続、または普電残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図当り中処理(ステップB11)をおこなう。
また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「4」の場合、普図当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普電残存球処理(ステップB12)をおこなう。また、ステップB7にて、ゲーム処理番号が「5」の場合、普図普段処理(ステップB8)をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう普図当り終了処理(ステップB13)をおこなう。
その後、普図表示器による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備し(ステップB14)、普図表示器による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB15)をおこなって、普図ゲーム処理を終了する。一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が0でない(ステップB4;N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、処理をステップB14に移行して、それ以降の処理をおこなう。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細について説明する。図78は、第1の実施形態のゲートスイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。このゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かを判定する(ステップB101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップB101;Y)、右打ちする遊技状態か否かを判定する(ステップB102)。ここで、右打ちする遊技状態とは、大当り中、小当り中または特図時短中(普電サポート中)のことである。右打ちする遊技状態の場合(ステップB102;Y)、処理をステップB105に移行する。右打ちする遊技状態でない場合(ステップB102;N)、左打ち指示コマンドを準備し(ステップB103)、演出コマンド設定処理(ステップB104)をおこない、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(たとえば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップB105)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB105;Y)、普図保留数を「+1」更新し(ステップB106)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップB107)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(ステップB108)、当り図柄乱数を抽出し、当り図柄乱数格納領域にセーブし(ステップB109)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定された場合(ステップB101;N)や、ステップB105にて普図保留数が上限値未満でないと判定された場合(ステップB105;N)、ゲートスイッチ監視処理は、終了される。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)の詳細について説明する。図79は、第1の実施形態の普電入賞スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。この普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か否か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるか否かを判定する(ステップB111)。そして、普図当り中である場合(ステップB111;Y)、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステップB112)、始動口2スイッチ37aに入力がある(ステップB112;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数を「+1」更新する(ステップB113)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(たとえば「6」)に達したか否かを判定し(ステップB114)、カウント数が上限値に達した(ステップB114;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数が上限となったことにもとづき、普電を閉じるための処理として、普図当り中制御ポインタ領域に当り動作終了の値(たとえば「4」)をセーブし(ステップB115)、普図ゲーム処理タイマをゼロクリアして(ステップB116)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB111にて普図当り中でないと判定された場合(ステップB111;N)、ステップB112にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(ステップB112;N)またはステップB114にてカウント数が上限値に達していないと判定された場合(ステップB114;N)、この普電入賞スイッチ監視処理は、終了される。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB8)の詳細について説明する。図80は、第1の実施形態の普図普段処理のフローチャートを示す図である。この普図普段処理では、まず、普図保留数が「0」であるか否かを判定し(ステップB121)、普図保留数が「0」である場合(ステップB121;Y)は、普図普段処理移行設定処理1(ステップB141)をおこない、普図普段処理を終了する。また、普図保留数が「0」でない場合(ステップB121;N)、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードし(ステップB122)、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)をゼロクリアする(ステップB123)。
次に、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率中であるか、すなわち時短状態であるかを判定する(ステップB124)。普図高確率中でない場合(ステップB124;N)、低確率下限判定値を設定し(ステップB125)、普図高確率中である場合(ステップB124;Y)には、高確率下限判定値を設定する(ステップB126)。なお、低確率上限判定値と高確率上限判定値とは、共通の値(たとえば「251」)である。また、低確率下限判定値と高確率下限判定値とは、異なる値(たとえば、低確率下限判定値が「251」、高確率下限判定値が「1」)であり、低確率下限判定値と比較して高確率下限判定値が小さな値である。これにより、当り確率は、低確率と比較して高確率において大きくなり、たとえば、低確率の場合0/251となり、高確率の場合250/251となる。
次に、当り乱数が上限判定値以上であるか否かを判定し(ステップB127)、当り乱数が上限判定値以上でない場合(ステップB127;N)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する(ステップB128)。ステップB127において、当り乱数が上限判定値以上の場合(ステップB127;Y)またはステップB127、B128において、当り乱数が下限判定値未満である場合(ステップB127;N、ステップB128;Y)、すなわち、はずれの場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB129)、はずれ停止図柄番号を設定し(ステップB130)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブする(ステップB131)。また、ステップB127、B128において、当り乱数が上限判定値未満で下限判定値以上の場合、すなわち、当りの場合(ステップB127;N、ステップB128;N)、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB132)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(ステップB133)、停止図柄番号に対応する停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブする(ステップB134)。なお、第1の実施形態では、当り図柄は、3種類としている。
次に、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(ステップB135)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB136)。その後、普図当り乱数格納領域をシフトし(ステップB137)、シフト後の空き領域をゼロクリアして(ステップB138)、普図保留数を「−1」更新する(ステップB139)。すなわち、もっとも古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数「1」以降に保留となっている普図保留数「2」から「4」の順位を1つずつ繰り上げる処理をおこなう。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が「1」だけデクリメントされる。
そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップB140)をおこなって、この普図普段処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の普図普段処理での普図普段処理移行設定処理1(ステップB141)の詳細について説明する。図81は、第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。この普図普段処理移行設定処理1では、まず、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB151)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB152)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB153)、普図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB140)の詳細について説明する。図82は、第1の実施形態の普図変動中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップB161)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB162)、普図変動時間(低確率および高確率とで共通(たとえば、500ms))を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB163)。その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB164)。なお、普図変動表示ゲームの開始に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオンにする信号である。
次に、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップB165)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(たとえば100ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブして(ステップB166)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB9)について説明する。図83は、第1の実施形態の普図変動中処理のフローチャートを示す図である。この普図変動中処理では、普図表示中処理移行設定処理(ステップB171)をおこない、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図変動中処理における普図表示中処理移行設定処理(ステップB171)の詳細について説明する。図84は、第1の実施形態の普図表示中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図表示中処理移行設定処理では、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップB181)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB182)。その後、その普図表示時間(たとえば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB183)。さらに、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB184)。なお、普図の変動終了に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオフにする信号である。
次に、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップB185)、普図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB10)の詳細について説明する。図85は、第1の実施形態の普図表示中処理のフローチャートを示す図である。この普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報またははずれ情報)をロードして(ステップB191)、RWMの当りフラグ領域の情報をクリアし(ステップB192)、ロードされた当りフラグが当り情報であるか否かを判定する(ステップB193)。
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB193;N)、普図普段処理に移行するための普図普段処理移行設定処理1(ステップB198)をおこなって、普図表示中処理を終了する。この普図普段処理移行設定処理1は、図81に示した処理である。一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB193;Y)、当り中処理設定テーブルを設定する(ステップB194)。
そして、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(制御ポインタ「0」,「2」,「4」のいずれか)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセーブ(ステップB195)、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(500msまたは1700ms)を取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB196)。これにより時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、たとえば4回の開放が可能となる。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB197)をおこなって、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図表示中処理における普図当り中処理移行設定処理(ステップB197)の詳細について説明する。図86は、第1の実施形態の普図当り中処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図当り中処理移行設定処理では、まず、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB201)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB202)。その後、普図変動表示ゲームの当りの開始(普図変動表示ゲームの当りに関する信号)に関する信号と、普電作動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB203)。なお、普図変動表示ゲームの当りの開始に関する信号は、普通図柄1当り中信号をオンにする信号であり、普電作動開始に関する信号は、普通電動役物1作動中信号をオンにする信号である。
次に、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップB204)。
さらに、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(ステップB205)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB206)。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB207)、普図当り中処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB11)の詳細について説明する。図87は、第1の実施形態の普図当り中処理のフローチャートを示す図である。この普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップB211)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したか否かを判定する(ステップB212)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップB212;N)、普図当り中制御ポインタを「+1」更新し(ステップB213)、普電作動移行設定処理(ステップB214)をおこなって、普図当り中処理を終了する。また、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合(ステップB212;Y)、ステップB213をパスして普電作動移行設定処理(ステップB214)をおこない、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB214)の詳細について説明する。図88は、第1の実施形態の普電作動移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御をおこなう処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御ポインタの値に応じた分岐処理をおこなう(ステップB221)。
制御ポインタの値が「0」,「2」のいずれかであった場合、ステップB222へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(たとえば、200ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB222)、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップB223)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「1」,「3」のいずれかであった場合、ステップB224へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(たとえば、1700ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB224)、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(ステップB225)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が「4」であった場合、ステップB226へ移行する。すなわち、普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップB12)をおこなうために、処理番号として「4」を設定する(ステップB226)。そして、この処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB227)、普電残存球処理時間(たとえば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB228)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(ステップB229)、普電作動移行設定処理を終了する。
次に、第1の実施形態の普通変動入賞装置37における普電作動について図89を用いて説明する。図89は、第1の実施形態の普通変動入賞装置の普電作動タイミングチャートを示す図である。なお、図中における四角内の数字は、制御ポインタの値を示している。
普通変動入賞装置37における当り図柄1の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(500ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計1200msの一連の動作である。なお、当り図柄1の場合は、普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「4」となり、普通変動入賞装置37の1回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
また、普通変動入賞装置37における当り図柄2の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計4800msの一連の動作である。なお、当り図柄2の場合は、1回目の普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「2」となり、制御ポインタの値が「2」,「3」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「4」となる。このようにして、当り図柄2の場合は、普通変動入賞装置37の2回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
また、普通変動入賞装置37における当り図柄3の場合の普電作動は、普図表示時間(600ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後のウェイト時間(200ms)と、その後の普電開放時間(1700ms)と、その後の残存球処理時間(600ms)からなる合計6700msの一連の動作である。なお、当り図柄3の場合は、1回目の普電開放時間経過後に制御ポインタの値が「0」となり、制御ポインタの値が「0」,「1」,「2」,「3」に対応するそれぞれの処理を経て、制御ポインタの値が「4」となる。このようにして、当り図柄3の場合は、普通変動入賞装置37の3回の開放動作の後に普電残存球処理がおこなわれる。
なお、普図表示時間とウェイト時間と残存球処理時間の間、普通変動入賞装置37は、普電ソレノイド37cのオフ制御により閉塞する。また、普電開放時間の間、普通変動入賞装置37は、普電ソレノイド37cのオン制御により開放する。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB12)について説明する。図90は、第1の実施形態の普電残存球処理のフローチャートを示す図である。この普電残存球処理では、普図当り終了処理移行設定処理(ステップB231)をおこない、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の普電残存球処理における普図当り終了処理移行設定処理(ステップB231)の詳細について説明する。図91は、第1の実施形態の普図当り終了処理移行設定処理のフローチャートを示す図である。この普図当り終了処理移行設定処理では、まず、普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定して(ステップB241)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB242)。
その後、普図エンディング時間(たとえば、100ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB243)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB244)。なお、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号は、普通電動役物1作動中信号をオフにする信号である。
次に、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域の情報をクリアする(ステップB245)。そして、普図当り中制御ポインタ領域の値をクリアして(ステップB246)、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB13)について説明する。図92は、第1の実施形態の普図当り終了処理のフローチャートを示す図である。この普図当り終了処理では、普図普段処理移行設定処理2(ステップB251)をおこない、普図当り終了処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の普図当り終了処理における普図普段処理移行設定処理2(ステップB251)の詳細について説明する。図93は、第1の実施形態の普図普段処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。この普図普段処理移行設定処理2では、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定して(ステップB261)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB262)。
その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB263)。なお、普図変動ゲームの当り終了に関する信号は、普通図柄1変動中信号をオフにする信号である。
その後、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB264)、普図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS131)の詳細について図94を用いて説明する。図94は、第1の実施形態のセグメントLED編集処理のフローチャートを示す図である。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、普図保留表示部56と、状態表示部57を構成するLEDの駆動に関する設定等をおこなう。
セグメントLED編集処理では、まず、点滅制御タイマに「1」を加算して更新する(ステップC11)。点滅制御タイマは、たとえば、8ビットのカウンタタイマである。
次に、普図保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC12)、出力オンタイミングである場合(ステップC12;Y)に普図保留数表示テーブル1を設定し(ステップC13)、出力オンタイミングでない場合(ステップC12;N)に普図保留数表示テーブル2を設定する(ステップC14)。なお、普図保留表示の出力オンタイミングの判定は、タイマの特定ビットを参照することによっておこなうことができる。たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの第5ビットを参照することで、128msの点滅周期を設定できる。
その後、設定した普図保留数表示テーブル1または普図保留数表示テーブル2から普図保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC15)。なお、セグメント領域は、LED_00からLED_31の表示データを記憶する記憶領域である。
たとえば、普図保留数表示テーブル1と普図保留数表示テーブル2は、普図保留数「0」から「2」について同じ値であり、普図保留数「3」と「4」について異なる値である。これにより、普図保留表示部56において、普図保留数「0」で対応するLEDの消灯、普図保留数「1」、「2」で対応するLEDの点灯、普図保留数「3」、「4」で対応するLEDの点滅を実現している。
次に、特図1保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC16)、出力オンタイミングである場合(ステップC16;Y)に特図1保留数表示テーブル1を設定し(ステップC17)、出力オンタイミングでない場合(ステップC16;N)に特図1保留数表示テーブル2を設定する(ステップC18)。なお、特図1保留表示の出力オンタイミングの判定についても普図保留表示の出力オンタイミングの判定と同様とすることができる。このとき、たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの参照ビットを、普図保留表示と違えることで、普図保留表示と異なる点滅周期を設定できる。
その後、設定した特図1保留数表示テーブル1または特図1保留数表示テーブル2から特図1保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC19)。なお、特図1保留表示部52についても、普図保留表示部56と同様にしてLEDの点灯態様を実現している。
次に、特図2保留表示の出力オンタイミングを判定し(ステップC20)、出力オンタイミングである場合(ステップC20;Y)に特図2保留数表示テーブル1を設定し(ステップC21)、出力オンタイミングでない場合(ステップC20;N)に特図2保留数表示テーブル2を設定する(ステップC22)。なお、特図2保留表示の出力オンタイミングの判定についても普図保留表示の出力オンタイミングの判定と同様とすることができる。このとき、たとえば、4msごとに1インクリメントされるタイマの参照ビットを、普図保留表示と違えることで、普図保留表示と異なる点滅周期を設定できる。
その後、設定した特図2保留数表示テーブル1または特図2保留数表示テーブル2から特図2保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC23)。なお、特図2保留表示部58についても、普図保留表示部56と同様にしてLEDの点灯態様を実現している。
さらに、ラウンド表示部51での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(ステップC24)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC25)。
次に、遊技状態表示テーブル1を設定し(ステップC26)、遊技状態表示番号1に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC27)。
なお、遊技状態表示テーブル1は、特図ゲームの遊技状態が時短中(普電サポート中)であるか否か、言い換えれば遊技者に有利な遊技状態の1つであるか否かを、状態表示部57が報知するための表示態様を規定する。たとえば、状態表示部57のうちのLED_29が消灯することにより「通常中」を報知し、LED_29が点灯することにより「特図時短中(普電サポート中)」を報知する。
その後、遊技状態表示テーブル2を設定し(ステップC28)、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブして(ステップC29)、セグメントLED編集処理を終了する。
なお、遊技状態表示テーブル2は、特図ゲームの遊技状態が右打ちするゲーム状態であるか否か、言い換えれば遊技者に有利なもう1つの遊技状態であるか否かを、状態表示部57が報知するための表示態様を規定する。たとえば、状態表示部57のうちのLED_30が消灯することにより「通常打ち(左打ち)」を報知し、LED_30が点灯することにより「右打ち」を報知する。なお、「右打ち」を報知する期間は、大当り中、小当り中、および普電サポート中等の遊技状態に相当する期間がある。
これにより、セグメントLED編集処理は、設定した表示態様により、遊技者に遊技進行を報知することができる。したがって、セグメントLED編集処理により表示態様の設定対象となる、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図2保留表示部58と、普図保留表示部56と、状態表示部57とは、遊技進行報知部としての機能を有する。
次に、不正行為を監視するための磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理について説明する。遊技の結果に応じて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技機に対しては、不正に遊技価値を得ようとする不正行為がおこなわれることがある。このような不正行為のうち、磁石を用いた不正行為を検出するための機構を備えた遊技機が従来から知られている。不正行為には様々な種類があり、それぞれの種類に応じた検出方法や条件が必要である。しかし、異常状態の発生を正確に検出することができなかった。
特に、不正行為につながる異常状態が発生していないにもかかわらず異常状態が発生したと誤判定し、報知等をおこなうことは遊技者の不信感を招き、当該遊技機における遊技の忌避要因となるため、このような異常状態の誤検出をおこなわないようにすることが重要である。
そこで遊技機10は、異常な磁気を検出する磁気検出器と、異常な電波を検出する電波検出器と、磁気検出器および電波検出器での検出結果にもとづき、異常状態の発生を正確に検出すること、たとえば異常状態の誤検出をおこなわないようにすることを目的として、下記の磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理をおこなうようにしている。
〔磁石不正監視処理〕
まず、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS132)について図95を用いて説明する。図95は、第1の実施形態の磁石不正監視処理のフローチャートを示す図である。磁石不正監視処理では、異常な磁気を検出する磁気検出器をなす磁気センサ61からの検出信号にもとづき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等をおこなう。なお、磁気検出器は、磁石の接近を検出する磁石検出器として機能することから、磁気センサは磁石センサと言い換えることができる。
磁石不正監視処理では、まず、磁気センサ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁気センサがオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるか否かを判定する(ステップC31)。磁気センサがオンである場合(ステップC31;Y)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマに「1」を加算して更新し(ステップC32)、磁石不正監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップC33)。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップC33;Y)、すなわち異常な磁気を一定期間(たとえば、32ms)継続して検出した場合に異常を判定する。異常を判定した場合に磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC34)、磁石不正報知タイマ初期値(たとえば、60000ms)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップC35)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップC36)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備し(ステップC37)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC43)。
すなわち、遊技制御装置100は、磁気センサの検出結果にもとづいて異常状態を検出する異常状態検出制御手段としての機能を有する。そして、遊技制御装置100は、磁気センサが所定期間にわたり継続して異常な磁気を検出した場合に、異常状態が発生したと判定するようにしている。
一方、磁気センサがオンでない場合(ステップC31;N)、すなわち異常な磁気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC38)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが「0」でなければ、磁石不正報知タイマから「1」を減算して更新する(ステップC39)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC40)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップC33;N)もステップC39の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップC40;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップC40;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合、または当初から不正報知がおこなわれていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップC41)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップC42)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC43)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップC43;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC43;N)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップC44)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップC45)、磁石不正監視処理を終了する。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(ステップS133)の詳細について図96を用いて説明する。図96は、第1の実施形態の盤電波不正監視処理のフローチャートを示す図である。盤電波不正監視処理では、異常な電波を検出する電波検出器をなす盤電波センサ62からの検出信号にもとづき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等をおこなう。
盤電波不正監視処理では、まず、盤電波センサ62から出力されて近接I/F121を経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、盤電波センサがオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるか否かを判定する(ステップC51)。盤電波センサがオンである場合(ステップC51;Y)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値(たとえば、60000ms)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップC52)。
そして、盤電波不正報知のコマンドを準備し(ステップC53)、盤電波不正フラグとして盤電波不正発生フラグを準備して(ステップC54)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップC59)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合と違い、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定するようにしている。
すなわち、遊技制御装置100は、盤電波センサの検出結果にもとづいて異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段としての機能を有する。そして、遊技制御装置100は、盤電波センサが一度の異常な電波を検出しただけで、異常状態が発生したと判定するようにしている。
一方、盤電波センサがオンでない場合(ステップC51;N)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが「0」でなければ電波不正報知タイマから「1」を減算して更新する(ステップC55)。なお、電波不正報知タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC56)。
電波不正報知タイマの値が「0」でない場合(ステップC56;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、盤電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が「0」である場合(ステップC56;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合、または当初から不正報知がおこなわれていない場合は、盤電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップC57)、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備して(ステップC58)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップC59)。
そして、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップC59;Y)は、盤電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC59;N)は、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(ステップC60)、演出コマンド設定処理をおこない(ステップC61)、盤電波不正監視処理を終了する。
以上のような磁石不正監視処理および盤電波不正監視処理をおこなうことで、異常状態の発生を正確に検出することができる。すなわち、遊技機にはソレノイドのように磁気を発生する部品が備えられているが、所定期間にわたり継続して磁気を検出した場合に異常状態と判定するようにしたことで、ソレノイド等による磁気の発生を異常状態として誤検出しないようにすることができる。これに対し、遊技機には電波を発する部品は備えられていないことから、異常な電波の検出に対しては即座に異常状態と判定することで、被害を最小限に抑えることができる。
なお、第1の実施形態では異常な磁気の検出を単に磁気を検出した状態としたが、異常状態でない状態での磁気状態よりも強い磁気を検出した状態としてもよいし、所定の閾値以上の磁気を検出した状態を異常としてもよい。また、第1の実施形態では異常な電波の検出を単に電波を受けた状態としたが、異常状態でない状態では受けることのない強度の電波を受けた状態や、異常状態でない状態では受けることのない周波数の電波を受けた状態としてもよい。また、強度が所定の閾値以上の電波や特定の周波数の電波を検出した状態を異常としてもよい。磁気の強度や電波の強度、周波数で閾値を設定する場合は、磁気センサ61や盤電波センサ62側で閾値を超えた場合に信号を出力するようにしてもよいし、制御装置側で閾値を超えたかを監視するようにしてもよい。
以上のことから、異常な磁気を検出する磁気検出器(磁気センサ61)と、異常な電波を検出する電波検出器(盤電波センサ62)と、磁気検出器および電波検出器での検出結果にもとづき、異常状態の発生を検出する異常状態検出制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、異常状態検出制御手段は、磁気検出器の場合、所定期間にわたり継続して異常な磁気を検出した場合に異常状態が発生したと判定するが、電波検出器の場合一度異常な電波を検出しただけで異常状態が発生したと判定するようにしていることとなる。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS134)の詳細について図97と図98を用いて説明する。図97は、第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その1)である。図98は、第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その2)である。
外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS125)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)、磁石不正監視処理(ステップS132)および盤電波不正監視処理(ステップS133)での監視結果にもとづいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等をおこなう。
外部情報編集処理では、まず、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理をおこなう。エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、ガラス枠開放エラーの発生中(ステップC71;Y)、本体枠開放エラーの発生中(ステップC72;Y)である場合に、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC73)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC74)。すなわち、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーの発生が、外部情報および試験信号として出力される。
一方、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーのいずれのエラーも発生していない場合(ステップC71からC72;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC75)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップC76)。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれた時から所定時間(たとえば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC77)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC78)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC78;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC79)する。一方、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」の場合(ステップC78;Y)、すなわちタイムアップしている場合は、ステップC79の処理がパスされる。すなわち、RAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれたことがセキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの間、外部情報として出力される。
磁石不正発生中(ステップC80;Y)、盤電波不正発生中(ステップC81;Y)、枠電波不正発生中(ステップC82;Y)、普電不正発生中(ステップC83;Y)、または大入賞口不正発生中(ステップC84;Y)である場合にセキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC86)。
一方、磁石不正、盤電波不正、枠電波不正、普電不正、または大入賞口不正のいずれも発生していない場合(ステップC80からC84;N)は、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC87)。
次に、外部情報編集処理では、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップC88)をおこない、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップC89)をおこなう。次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC90)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC91)。
図柄確定回数制御タイマの値が「0」である場合(ステップC91;Y)、すなわちタイムアップした、またはすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC92)、外部情報編集処理を終了する。また、図柄確定回数制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC91;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC93)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップC88)の詳細について図99を用いて説明する。図99は、第1の実施形態のメイン賞球信号編集処理のフローチャートを示す図である。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数、予定遊技媒体払出数)が所定数(ここでは10個)になるごとに生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC101)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC102)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップC102;Y)は、メイン賞球信号出力回数が「0」であるか否かを判定する(ステップC103)。
そして、メイン賞球信号出力回数が「0」でない場合(ステップC103;N)は、メイン賞球信号出力回数を「−1」更新し(ステップC104)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC105)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(たとえば、ハイレベル)の時間(たとえば、128ms)とオフ状態(たとえば、ロウレベル)の時間(たとえば、64ms)を加算した時間(たとえば、192ms)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC107)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合(ステップC103;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップC102;N)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップC106)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(たとえば64ms)以上であることである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC106;Y)は、処理をステップC107に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップC106;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
以上の処理により、予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に送信される。なお、遊技球の入賞にもとづく払出条件の成立後、払出装置を動作させて遊技球の払い出しを完了するよりも、メイン賞球信号を生成して送信する方が早いため、基本的には、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報が外部に出力されることとなる。
すなわち、遊技制御装置100が、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段をなす。
ただし、発生した賞球数が少なく、これを賞球残数領域の値に加算しても所定数(たとえば10)に満たない場合は、実際の払い出しが完了した後に予定遊技媒体払出数に関する情報が出力されることもある。なお、一回のメイン賞球信号に対応する予定遊技媒体払出数の単位を小さく(たとえば「1」)することで、常に払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力することも可能となる。
以上のことから、遊技媒体を払出可能な払出装置(払出ユニット)と、所定の払出条件の成立にもとづき、払出装置に所定の払出数の遊技媒体を払い出させる制御をおこなう制御手段(遊技制御装置100、払出制御装置200)と、を備える遊技機において、制御手段は、払出条件が成立してから、払出数の遊技媒体を払い出すまでの間に、払い出す予定の遊技媒体数である予定遊技媒体払出数に関する情報を外部に出力可能な外部出力手段(遊技制御装置100)を備えていることとなる。なお、遊技媒体をメダルとして、この構成をスロットマシンに適用することも可能である。
また、外部出力手段(遊技制御装置100)は、外部に未出力の予定遊技媒体払出数を記憶する遊技媒体記憶領域を備えた記憶手段(遊技制御装置100)と、払出条件の成立にもとづき、当該成立した払出条件に対応する予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域に加算する加算手段(遊技制御装置100)と、遊技媒体記憶領域に記憶された予定遊技媒体払出数が所定数に達したことにもとづき、当該所定数の予定遊技媒体払出数を外部に送信する送信手段(遊技制御装置100)と、送信手段により送信される所定数の予定遊技媒体払出数を遊技媒体記憶領域から減算する減算手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
ここで、メイン賞球信号の送信タイミングについて図100を用いて説明する。図100は、第1の実施形態のメイン賞球信号の送信タイミングチャートを示す図である。
たとえば、遊技制御装置100は、所定単位数(たとえば、10個)の遊技媒体の払出予定ごとに1パルス(メイン賞球信号)を出力する。メイン賞球信号の出力信号は、出力制御タイマの値が「48」のときに「OFF」から「ON」に立ち上がり、出力制御タイマの値が「16」のときに「ON」から「OFF」に立ち下がり、出力制御タイマの値が「0」になるまで「OFF」を維持する。すなわち、メイン賞球信号の出力信号は、128msの「ON」時間と、64msの「OFF」時間とからなる192msのパルス信号である。
なお、払出制御装置200は、遊技制御装置100と異なり、所定単位数(たとえば、10個)の遊技媒体の払出ごとに1パルス(賞球信号)を出力する。これにより、遊技機10は、外部装置に遊技媒体の払出予定と遊技媒体の払出結果との整合を確認させて、不正な払出に対応させることができる。
また、大当り期間中の入賞において、球切れ等で遊技媒体の払出が遅れ、大当り終了後に遊技媒体が払い出された場合に、外部装置は、払出制御装置200が出力する賞球信号だけでは、大当り期間中の入賞にもとづく払出であるか否かを判断できなかった。しかしながら、遊技制御装置100は、メイン賞球信号を出力することで、外部装置(たとえば、ホールコンピュータ)が正確に情報収集(判断)をおこなえるようにした。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップC89)の詳細について図101を用いて説明する。図101は、第1の実施形態の始動口信号編集処理のフローチャートを示す図である。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通しておこなわれる処理である。
始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC111)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC112)。始動口信号出力制御タイマの値が「0」である場合(ステップC112;Y)は、始動口信号出力回数が「0」であるか否かを判定する(ステップC113)。
そして、始動口信号出力回数が「0」でない場合(ステップC113;N)は、始動口信号出力回数を「−1」更新し(ステップC114)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC115)。この始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(たとえば、ハイレベル)の時間(たとえば、128ms)とオフ状態(たとえば、ロウレベル)の時間(たとえば、64ms)を加算した時間(たとえば、192ms)となっている。その後、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC117)、始動口信号編集処理を終了する。また、始動口信号出力回数が「0」である場合(ステップC113;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC112;N)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(ステップC116)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(たとえば64ms)以上であることである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC116;Y)は、処理をステップC117に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップC116;N)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了する。
次に、特図1と普図の変動表示態様について図102から図106を用いて説明する。一括表示装置50は、図5を用いて説明したように、LED_00からLED_31までの32個のLEDを有し、LED_06からLED_13までの8個のLEDで特図1図柄表示部53を構成し、LED_24からLED_27までの4個のLEDで普図図柄表示部55を構成している。したがって、特図1図柄表示部53のLEDの数は、普図図柄表示部55のLEDの数より大きい関係にある。
ここで、特図1図柄表示部53で表示する特図1の表示態様について図102を用いて説明する。図102は、第1の実施形態の状態1における特図1の変動中表示の一例を示す図である。
特図1は、点灯パターンと停止パターンとを備える。点灯パターンは、特図1の変動中の表示態様であり、LED_06からLED_13の8個のLEDの点灯態様により表される。状態1における特図1の点灯パターンは、点灯パターン1から点灯パターン8まである。停止パターンは、特図1の変動結果の表示態様であり、複数(最大256通り)ある。
特図1の変動中の表示態様は、点灯パターン1から点灯パターン2、点灯パターン3、点灯パターン4、点灯パターン5、点灯パターン6、点灯パターン7、点灯パターン8の順に、80msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、状態1における特図1の点灯パターンの1周期は、640ms(=80ms×8)である。
点灯パターン1におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、ON、ON、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン2におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、ON、OFF、OFF、ON、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン3におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF」である。そして、点灯パターン4におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON」である。そして、点灯パターン5におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン3と同様である。そして、点灯パターン6におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン2と同様である。そして、点灯パターン7におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン1と同様である。そして、点灯パターン8におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13のすべてが「OFF」である。
すなわち、特図1の変動中の表示態様は、一部の変動中表示において他の変動中表示と重複する点灯態様を有する。たとえば、点灯パターン1と点灯パターン7、点灯パターン2と点灯パターン6、点灯パターン3と点灯パターン5は、それぞれ重複する点灯態様を有する。一方、特図1の変動中の表示態様は、時系列で連続する変動中表示においては異なる点灯態様を有する。たとえば、点灯パターン2は、直前の点灯パターン1と点灯態様が異なり、直後の点灯パターン3とも点灯態様が異なる。
このような、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン1から点灯パターン4において、点灯するLEDが右から左に移動するようにして特図1の変動中を報知する。また、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン4から点灯パターン7において、点灯するLEDが左から右に移動するようにして特図1の変動中を報知する。特図1の変動中の表示態様は、LED_10からLED_13が点灯パターン1から点灯パターン4において、点灯するLEDが左から右に移動するようにして特図1の変動中を報知する。また、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン4から点灯パターン7において、点灯するLEDが右から左に移動するようにして特図1の変動中を報知する。
これにより、遊技機10は、特図1図柄表示部53の領域を遊技者に明示することができる。たとえば、特図1図柄表示部53は、特図1の停止パターンを600msの間、表示するが、停止パターンから特図1図柄表示部53の領域を把握することは遊技者にとって容易でない。しかしながら、遊技機10は、上述したように特図1図柄表示部53の領域を特図1の変動中の表示態様により遊技者に明示するため、遊技者は、特図1の変動中の表示態様を観察することで、特図1図柄表示部53の領域における停止パターンの把握が容易になる。
次に、普図図柄表示部55で表示する普図の表示態様について図103を用いて説明する。図103は、第1の実施形態の状態1における普図の変動中表示の一例を示す図である。
普図は、点灯パターンと停止パターンとを備える。点灯パターンは、普図の変動中の表示態様であり、LED_24からLED_27までの4個のLEDの点灯態様により表される。点灯パターンは、点灯パターン1から点灯パターン4まである。停止パターンは、普図の変動結果の表示態様であり、複数(最大16通り)ある。
普図の変動中の表示態様は、点灯パターン1から点灯パターン2、点灯パターン3、点灯パターン4の順に、160msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、普図の点灯パターンの1周期は、640ms(=160ms×4)である。
点灯パターン1におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「OFF、OFF、OFF、ON」である。そして、点灯パターン2におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「OFF、OFF、ON、OFF」である。そして、点灯パターン3におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「OFF、ON、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン4におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「ON、OFF、OFF、OFF」である。
すなわち、普図の変動中の表示態様は、一部の変動中表示が他の変動中表示と重複することのない点灯態様を有する。当然、普図の変動中の表示態様は、時系列で連続する変動中表示において異なる点灯態様を有する。たとえば、点灯パターン2は、直前の点灯パターン1と点灯態様が異なり、直後の点灯パターン3とも点灯態様が異なる。
このような、普図の変動中の表示態様は、LED_24からLED_27が点灯パターン1から点灯パターン4において、点灯するLEDが右から左に移動するようにして普図の変動中を報知する。
これにより、遊技機10は、普図図柄表示部55の領域を遊技者に明示することができる。たとえば、普図図柄表示部55は、普図の停止パターンを600msの間、表示するが、停止パターンから普図図柄表示部55の領域を把握することは遊技者にとって容易でない。しかしながら、遊技機10は、上述したように普図図柄表示部55の領域を普図の変動中の表示態様により遊技者に明示するため、遊技者は、普図の変動中の表示態様を観察することで、普図図柄表示部55の領域における停止パターンの把握が容易になる。
次に、状態1における特図1の変動中表示と普図の変動中表示との一致点と相違点について図104を用いて説明する。図104は、第1の実施形態の状態1における特図1の変動中表示と普図の変動中表示との比較例を示す図である。
特図1の変動中表示と普図の変動中表示との比較例は、LED_06からLED_13とLED_24からLED_27を横方向に並べ、変動中の各LEDの点灯態様を時系列に縦方向に並べている。
これによると、特図1の変動中表示は、LED_06からLED_09の前半部と、LED_06からLED_09の後半部と、LED_10からLED_13の前半部と、LED_10からLED_13の後半部とに分割できる。これら分割された特図1変動中表示を1点鎖線で囲われる4つの範囲に示す。このうち、LED_06からLED_09の前半部は、普図の変動中表示と対比可能な特図1変動中表示(一部)となる。
また、普図の変動中表示は、特図1の変動中表示と更新タイミングが異なるものの、LED_24とLED_27の変動中表示は、LED_06からLED_09の前半部と同様である。普図変動中表示を2点鎖線で囲われる1つの範囲に示す。
すなわち、普図の変動中表示と特図1変動中表示(一部)とは、共通の変動中表示(特定変動中表示)を有する。なお、言い換えれば、普図の変動中表示は、すべてが特定変動中表示によって構成され、特図1の変動中表示は、一部が特定変動中表示によって構成される。このような構成により、普図の変動中表示と特図1変動中表示(一部)とは、遊技者にとって比較対照が容易となっている。
このとき、遊技機10は、特図1と普図とで更新タイミングが異なる(特図1が80ms、普図が160ms)ことから、それぞれが異なる図柄であることを遊技者に明示できる。また、特図1の更新周期と普図の更新周期とが一致(ともに640ms)することから、遊技機10は、普図の点灯パターン1周期の範囲が特図1の点灯パターン1周期の範囲であることを遊技者に明示できる。このように、遊技機10は、特図1と普図とでLEDの数と更新間隔とを違えることにより、特図1と普図との区分明示を実現できる。
なお、遊技機10は、このような特図1と普図との区分明示により、遊技者による遊技進行の理解を助けることができるだけでなく、遊技者が遊技進行を確認する際の視認性を向上する。また、遊技機10は、雑然としがちな一括表示装置50の表示態様を整然とさせることができ、遊技機10の美観や意匠性の向上を図ることができる。また、遊技機10は、一括表示装置50の表示態様を整然とさせることから、遊技者が遊技進行を確認する際の疲労を軽減する。
次に、状態2における特図1の変動中表示について図105を用いて説明する。図105は、第1の実施形態の状態2における特図1の変動中表示の一例を示す図である。
状態2における特図1の点灯パターンは、点灯パターン11から点灯パターン18まである。停止パターンは、複数(最大256通り)ある。
特図1の変動中の表示態様は、点灯パターン11から点灯パターン12、点灯パターン13、点灯パターン14、点灯パターン15、点灯パターン16、点灯パターン17、点灯パターン18の順に、60msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、状態2における特図1の点灯パターンの1周期は、480ms(=60ms×8)である。
点灯パターン11におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、ON、ON、OFF、OFF、ON、ON、ON」である。そして、点灯パターン12におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、ON、OFF、ON、ON、OFF、ON、ON」である。そして、点灯パターン13におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、OFF、ON、ON、ON、ON、OFF、ON」である。そして、点灯パターン14におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、ON、ON、ON、ON、ON、ON、OFF」である。そして、点灯パターン15におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン13と同様である。そして、点灯パターン16におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン12と同様である。そして、点灯パターン17におけるLEDの点灯態様は、点灯パターン11と同様である。そして、点灯パターン18におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13のすべてが「ON」である。
すなわち、状態2における特図1の変動中の表示態様は、状態1における特図1の変動中の表示態様と比較して、LEDの点灯態様と、点灯パターンの更新タイミングとが異なる。これにより、遊技機10は、状態表示部57に代えて、あるいは状態表示部57に加えて特図1図柄表示部53で遊技機10の遊技状態を表示することができる。
このような、特図2の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン11から点灯パターン14において、消灯するLEDが右から左に移動するようにして特図1の変動中を報知する。また、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン14から点灯パターン17において、消灯するLEDが左から右に移動するようにして特図1の変動中を報知する。特図1の変動中の表示態様は、LED_10からLED_13が点灯パターン11から点灯パターン14において、消灯するLEDが左から右に移動するようにして特図1の変動中を報知する。また、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_09が点灯パターン14から点灯パターン17において、消灯するLEDが右から左に移動するようにして特図1の変動中を報知する。
これにより、遊技機10は、状態2においても特図1図柄表示部53の領域を遊技者に明示することができる。たとえば、特図1図柄表示部53は、特図1の停止パターンを600msの間、表示するが、停止パターンから特図1図柄表示部53の領域を把握することは遊技者にとって容易でない。しかしながら、遊技機10は、上述したように特図1図柄表示部53の領域を特図1の変動中の表示態様により遊技者に明示するため、遊技者は、特図1の変動中の表示態様を観察することで、特図1図柄表示部53の領域における停止パターンの把握が容易になる。
なお、第1の実施形態では、特図1の変動中のLEDの点灯態様と点灯パターンの更新タイミングとを違えて、状態1と状態2とを区別可能に明示したが、特図1の変動中のLEDの点灯態様と点灯パターンの更新タイミングとのうちいずれか一方によって状態1と状態2とを区別可能に明示するものであってもよい。
次に、普図図柄表示部55で表示する状態2における普図の表示態様について図106を用いて説明する。図106は、第1の実施形態の状態2における普図の変動中表示の一例を示す図である。
状態2における普図の点灯パターンは、点灯パターン11から点灯パターン14まである。停止パターンは、複数(最大16通り)ある。
状態2における普図の変動中の表示態様は、点灯パターン11から点灯パターン12、点灯パターン13、点灯パターン14の順に、120msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、普図の点灯パターンの1周期は、480ms(=120ms×4)である。
点灯パターン11におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「ON、ON、ON、OFF」である。そして、点灯パターン12におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「ON、ON、OFF、ON」である。そして、点灯パターン13におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「ON、OFF、ON、ON」である。そして、点灯パターン14におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「OFF、ON、ON、ON」である。
すなわち、状態2における普図の変動中の表示態様は、状態1における普図の変動中の表示態様と比較して、LEDの点灯態様と、点灯パターンの更新タイミングとが異なる。これにより、遊技機10は、状態表示部57に代えて、あるいは状態表示部57に加えて普図図柄表示部55で遊技機10の遊技状態を表示することができる。
このような、普図の変動中の表示態様は、LED_24からLED_27が点灯パターン11から点灯パターン14において、消灯するLEDが右から左に移動するようにして普図の変動中を報知する。
これにより、遊技機10は、普図図柄表示部55の領域を遊技者に明示することができる。たとえば、普図図柄表示部55は、普図の停止パターンを600msの間、表示するが、停止パターンから普図図柄表示部55の領域を把握することは遊技者にとって容易でない。しかしながら、遊技機10は、上述したように普図図柄表示部55の領域を普図の変動中の表示態様により遊技者に明示するため、遊技者は、普図の変動中の表示態様を観察することで、普図図柄表示部55の領域における停止パターンの把握が容易になる。
なお、第1の実施形態では、普図の変動中のLEDの点灯態様と点灯パターンの更新タイミングとを違えて、状態1と状態2とを区別可能に明示したが、普図の変動中のLEDの点灯態様と点灯パターンの更新タイミングとのうちいずれか一方によって状態1と状態2とを区別可能に明示するものであってもよい。
[第1の実施形態の変形例]
次に、第1の実施形態の変形例における特図1の変動中表示と普図の変動中表示との一致点と相違点について図107を用いて説明する。図107は、第1の実施形態の特図1の変動中表示(変形例)と普図の変動中表示(変形例)との比較例を示す図である。
第1の実施形態の変形例の一括表示装置50は、第1の実施形態の一括表示装置50と異なり、LED_06とLED_07の2個のLEDで特図1図柄表示部53を構成し、LED_24の1個のLEDで普図図柄表示部55を構成している。したがって、第1の実施形態の変形例においても、特図1図柄表示部53のLEDの数は、普図図柄表示部55のLEDの数より大きい関係にある。
特図1の変動中表示(変形例)と普図の変動中表示(変形例)との比較例は、LED_06とLED_07とLED_24を横方向に並べ、変動中の各LEDの点灯態様を時系列に縦方向に並べている。
これによると、特図1の変動中表示(変形例)は、LED_06の変動中表示と、LED_07の変動中表示とに分割できる。これら分割された特図1変動中表示を1点鎖線で囲われる2つの範囲に示す。このうち、LED_06の変動中表示は、普図の変動中表示と対比可能な特図1変動中表示(一部)となる。
また、LED_24の変動中表示は、LED_06の変動中表示と同様であり、かつ変動中表示の更新タイミングも同一(たとえば、128msごとに変動中表示更新)である。普図変動中表示を2点鎖線で囲われる1つの範囲に示す。
すなわち、普図の変動中表示と特図1変動中表示(一部)とは、共通の変動中表示(特定変動中表示)を有する。なお、言い換えれば、普図の変動中表示は、すべてが特定変動中表示によって構成され、特図1の変動中表示は、一部が特定変動中表示によって構成される。このような構成により、普図の変動中表示と特図1変動中表示(一部)とは、遊技者にとって比較対照が容易となっている。このように特図1のLEDの数が2個、普図のLEDの数が1個のような場合であっても、普図の変動中表示と特図1変動中表示(一部)とで共通の変動中表示を設定できる。
なお、遊技機10は、このような特図1と普図との共通の変動中表示の設定により、遊技者が遊技進行を確認する際の視認性を向上する。また、遊技機10は、雑然としがちな一括表示装置50の表示態様を整然とさせることができ、遊技機10の美観や意匠性の向上を図ることができる。また、遊技機10は、一括表示装置50の表示態様を整然とさせることから、遊技者が遊技進行を確認する際の疲労を軽減する。
上述した第1の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側に一括表示装置50を備える。一括表示装置50は、特図1図柄表示部53(第1変動表示ゲーム表示部)と普図図柄表示部55(第2変動表示ゲーム表示部)とを備える。特図1図柄表示部53は、第1特図変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)の点灯パターン表示(結果導出中表示)と停止パターン表示(結果表示)とを8個(第1の数)のLED(表示灯)により表示する。また、普図図柄表示部55は、普図変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)の結果導出中表示と結果表示とを、点灯パターン表示(結果導出中表示)と停止パターン表示(結果表示)とを4個(第2の数)のLED(表示灯)により表示する。
なお、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームの組み合わせは、第1特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームに限らない。たとえば、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームの組み合わせは、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲーム、あるいはその他の変動表示ゲームの組み合わせであってもよい。
(2)第1変動表示ゲーム表示部は、第1変動表示ゲームの結果導出中表示(変動中の表示)を第1の更新間隔(たとえば、80ms)で表示態様を更新し、第2変動表示ゲーム表示部は、第2変動表示ゲームの結果導出中表示を、第1の更新間隔と異なる第2の更新間隔(たとえば、160ms)で表示態様を更新する。
(3)第1変動表示ゲーム表示部は、第1変動表示ゲームの結果導出中表示を第3の数(たとえば、8パターン)の表示態様を順次更新し、第2変動表示ゲーム表示部は、第2変動表示ゲームの結果導出中表示を、第3の数と異なる第4の数(たとえば、4パターン)で表示態様を順次更新する。
(4)第1変動表示ゲームの表示態様更新の1周期と、第2変動表示ゲームの表示態様更新の1周期とが同じである。
(5)第1変動表示ゲームの結果導出中表示と、第2変動表示ゲームの結果導出中表示とは、共通の変動中表示を含む。
(6)第1変動表示ゲームの結果導出中表示と、第2変動表示ゲームの結果導出中表示とは、いずれか一方の変動中表示が他方の変動中表示を包含する関係にある。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態の遊技機10について図108から図111を用いて説明する。第2の実施形態の遊技機10は、一括表示装置50の機能振分が第1の実施形態と相違する。
まず、第2の実施形態の一括表示装置50の機能振分について図108を用いて説明する。図108は、第1の実施形態の一括表示装置の機能振分の一例を示す図である。
第1の実施形態において一括表示装置50は、LED_00からLED_31の報知機能を、機能振分パターン1にしたがい振り分けていた。第2の実施形態において一括表示装置50は、LED_00からLED_31の報知機能を、機能振分パターン2にしたがい振り分けている。たとえば、第1の実施形態の遊技機10は機種「AAA」であり、第2の実施形態の遊技機10は機種「BBB」である。このように、一括表示装置50は、複数の機種で共通に使用され、機種ごとにLED_00からLED_31の報知機能の振り分けがなされる。
なお、第2の実施形態の遊技機10は、いわゆる1種+2種というゲーム性を有する機種であり、特図1によって1種のゲーム性を有し、特図2によって2種のゲーム性を有している。このような遊技機10において、特図2は、一般に変動表示ゲームの保留記憶を有しない。
機能振分パターン2にしたがう一括表示装置50について図109を用いて説明する。図109は、第2の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。
一括表示装置50は、LED_00からLED_31までの32個のLEDを備える。一括表示装置50は、LED_00からLED_31の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、LED_00からLED_31に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54aと、普図図柄表示部55aと、普図保留表示部56aと、状態表示部57aとを備える。ラウンド表示部51は、LED_00からLED_03の4個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は、LED_04とLED_05の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、LED_06からLED_13の8個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける図柄を表示する。特図2図柄表示部54aは、LED_14からLED_23の10個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55aは、LED_24からLED_26の3個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示する。普図保留表示部56aは、LED_27とLED_28の2個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57aは、LED_29からLED_31の3個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける遊技状態を表示する。
次に第2の実施形態の一括表示装置50が表示する特図1の表示態様と特図2の表示態様とを図110と図111を用いて説明する。一括表示装置50は、図109を用いて説明したように、LED_00からLED_31までの32個のLEDを有し、LED_06からLED_13までの8個のLEDで特図1図柄表示部53を構成し、LED_14からLED_23までの10個のLEDで特図2図柄表示部54aを構成している。したがって、特図1図柄表示部53のLEDの数は、特図2図柄表示部54aのLEDの数より小さい関係にある。言い換えれば、保留記憶がない特図2は、保留記憶がある特図1と比較してより多いLEDを用いて点灯パターンと停止パターンとを報知する。
まず、特図1図柄表示部53で表示する特図1の表示態様について図110を用いて説明する。図110は、第2の実施形態の特図1の変動中表示の一例を示す図である。
特図1は、点灯パターンと停止パターンとを備える。点灯パターンは、特図1の変動中の表示態様であり、LED_06からLED_13の8個のLEDの点灯態様により表される。特図1の点灯パターンは、点灯パターン21から点灯パターン28まである。停止パターンは、複数(最大256通り)ある。
特図1の変動中の表示態様は、点灯パターン21から点灯パターン22、点灯パターン23、点灯パターン24、点灯パターン25、点灯パターン26、点灯パターン27、点灯パターン28の順に、80msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、特図1の点灯パターンの1周期は、640ms(=80ms×8)である。
点灯パターン21におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON」である。そして、点灯パターン22におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF」である。そして、点灯パターン23におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン24におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン25におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン26におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン27におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン28におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。
すなわち、特図1の変動中の表示態様は、すべての変動中表示において他の変動中表示と重複しない点灯態様を有する。
このような、特図1の変動中の表示態様は、LED_06からLED_13が点灯パターン1から点灯パターン8において、点灯するLEDが右から左に移動するようにして特図1の変動中を報知する。このような変動態様は、1周期(点灯パターン21から点灯パターン28)のなかですべてのLEDが1回以上点灯と消灯とをおこなう。これにより、遊技機10は、特図1図柄表示部53におけるLEDの故障や不具合の検出が容易である。
また、点灯パターン21から点灯パターン28は、それぞれ点灯するLEDが1個かつ消灯するLEDが7個の関係にあり、変動表示中にこの割合は一定である。したがって、特図1図柄表示部53は、変動表示中のLEDの点灯割合により、特図1図柄表示部53が特図1を表示することを明示する。
また、遊技機10は、特図1図柄表示部53の領域を遊技者に明示することができる。たとえば、特図1図柄表示部53は、特図1の停止パターンを600msの間、表示するが、停止パターンから特図1図柄表示部53の領域を把握することは遊技者にとって容易でない。しかしながら、遊技機10は、上述したように特図1図柄表示部53の領域を特図1の変動中の表示態様により遊技者に明示するため、遊技者は、特図1の変動中の表示態様を観察することで、特図1図柄表示部53の領域における停止パターンの把握が容易になる。
次に、特図2図柄表示部54aで表示する特図2の表示態様について図111を用いて説明する。図111は、第2の実施形態の特図2の変動中表示の一例を示す図である。
特図2は、点灯パターンと停止パターンとを備える。点灯パターンは、特図2の変動中の表示態様であり、LED_14からLED_23までの4個のLEDの点灯態様により表される。点灯パターンは、点灯パターン21から点灯パターン24まである。停止パターンは、複数(最大1024通り)ある。
特図2の変動中の表示態様は、点灯パターン21と点灯パターン22とを交互に、160msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、特図2の点灯パターンの1周期は、320ms(=160ms×2)である。
点灯パターン21におけるLEDの点灯態様は、LED_14からLED_23の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON、ON、ON、ON、ON」である。そして、点灯パターン22におけるLEDの点灯態様は、LED_24からLED_27の順に「ON、ON、ON、ON、ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。
また、点灯パターン21と点灯パターン22とは、それぞれ点灯するLEDが5個かつ消灯するLEDが5個の関係にあり、変動表示中にこの割合は一定である。したがって、特図2図柄表示部54aは、変動表示中のLEDの点灯割合により、特図2図柄表示部54aが特図2を表示することを明示する。
すなわち、特図2の変動中の表示態様は、一部の変動中表示が他の変動中表示と重複することのない点灯態様を有する。当然、特図2の変動中の表示態様は、時系列で連続する変動中表示において異なる点灯態様を有する。また、特図2の変動中の表示態様は、点灯パターン21と点灯パターン22において、LED_14からLED_23が交互点灯する関係にある。
このような、特図2の変動中の表示態様は、LED_14からLED_23が点灯パターン21と点灯パターン22を繰り返すことで、特図2の変動中を報知する。
また、特図2は、特図1と比較して、報知に用いるLEDの数が多いことから、LEDの数に応じて多くの点灯パターンを用意(たとえば、特図1のように点灯するLEDを一巡させるような点灯パターン)すると1周期が過大になる。過大な周期は、速やかなゲーム進行と遊技者への報知との両立を困難にする。そのため、特図2は、特図1に比べて少ない点灯パターンにより1周期を短くするとともに、特図1に比べて点灯パターンの更新間隔を大きくすることで、速やかなゲーム進行と遊技者への報知との両立を図っている。また、特図2は、停止パターンの数を、特図1よりも多くすることができる(特図1が最大256通り、特図2が最大1024通り)ことから、遊技機10は、多様な遊技結果を遊技者に提示して興趣向上を図ることができる。また、別観点においては、遊技機10は、多様な遊技結果を遊技者に提示することから、不公正な手段による遊技結果の狙い撃ち等を困難にして、善良な遊技者に対する遊技価値を得る機会の均等化を図ることができる。
また、遊技機10は、特図2図柄表示部54aの領域を遊技者に明示することができる。たとえば、特図2図柄表示部54aは、特図2の停止パターンを600msの間、表示するが、停止パターンから特図2図柄表示部54aの領域を把握することは遊技者にとって容易でない。しかしながら、遊技機10は、上述したように特図2図柄表示部54aの領域を特図2の変動中の表示態様により遊技者に明示するため、遊技者は、特図2の変動中の表示態様を観察することで、特図2図柄表示部54aの領域における停止パターンの把握が容易になる。
上述した第2の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側に一括表示装置50を備える。一括表示装置50は、特図1図柄表示部53(第1変動表示ゲーム表示部)と特図2図柄表示部54a(第2変動表示ゲーム表示部)とを備える。特図1図柄表示部53は、第1特図変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)の点灯パターン表示(結果導出中表示)と停止パターン表示(結果表示)とを8個(第1の数)のLED(表示灯)により表示する。また、特図2図柄表示部54aは、特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)の結果導出中表示と結果表示とを、点灯パターン表示(結果導出中表示)と停止パターン表示(結果表示)とを10個(第2の数)のLED(表示灯)により表示する。
なお、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームの組み合わせは、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームに限らない。たとえば、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームの組み合わせは、第1特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲーム、あるいはその他の変動表示ゲームの組み合わせであってもよい。
(2)第1変動表示ゲーム表示部は、第1変動表示ゲームの結果導出中表示(変動中の表示)を第1の更新間隔(たとえば、80ms)で表示態様を更新し、第2変動表示ゲーム表示部は、第2変動表示ゲームの結果導出中表示を、第1の更新間隔と異なる第2の更新間隔(たとえば、160ms)で表示態様を更新する。
(3)第1変動表示ゲーム表示部は、第1変動表示ゲームの結果導出中表示を第3の数(たとえば、8パターン)の表示態様を順次更新し、第2変動表示ゲーム表示部は、第2変動表示ゲームの結果導出中表示を、第3の数と異なる第4の数(たとえば、2パターン)で表示態様を順次更新する。
(4)第1変動表示ゲームの表示態様更新の1周期と、第2変動表示ゲームの表示態様更新の1周期とが異なる。
(5)第1変動表示ゲームは、保留記憶を有する変動表示ゲームであり、第2変動表示ゲームは、保留記憶を有しない変動表示ゲームである。
(6)第2変動表示ゲームは、第1変動表示ゲームと比較して、停止パターン表示(結果表示)の数が多い。
(7)第2の更新間隔は、第1の更新間隔より大きい。
(8)第1変動表示ゲームは、3以上の点灯パターンを用意したシーケンシャルな点灯パターン表示(結果導出中表示)であり、第2変動表示ゲームは、2つの点灯パターンを用意した交互切り替えによる点灯パターン表示(結果導出中表示)である。
(9)第1変動表示ゲームの結果導出中表示と第2変動表示ゲームの結果導出中表示は、それぞれLEDの点灯数と消灯数の割合(点灯割合)が一定であり、第1変動表示ゲームの結果導出中表示における点灯割合と、第2変動表示ゲームの結果導出中表示における点灯割合とはそれぞれ異なる。
[第2の実施形態の変形例1]
次に、第2の実施形態の変形例1の遊技機10について図112と図113を用いて説明する。第2の実施形態の変形例1の遊技機10は、一括表示装置50の機能振分が第1の実施形態と相違する。
まず、第2の実施形態の変形例1の一括表示装置50について図112を用いて説明する。図112は、第2の実施形態の変形例1の一括表示装置の一例を示す図である。
一括表示装置50は、LED_00からLED_31までの32個のLEDを備える。一括表示装置50は、LED_00からLED_31の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、LED_00からLED_31に各種状態表示機能を振り分けることで、特図1図柄表示部53bと、特図2図柄表示部54bと、その表示部とを備える。特図1図柄表示部53bは、LED_02からLED_04と、LED_10からLED_12と、LED_20と、LED_21との8個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける図柄を表示する。特図2図柄表示部54aは、LED_07からLED_09と、LED_17からLED_19と、LED_27と、LED_28との8個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける図柄を表示する。
次に、特図1の変動中表示と特図2の変動中表示について図113を用いて説明する。図113は、第2の実施形態の変形例1の特図1の変動中表示および特図2の変動中表示の一例を示す図である。
特図1図柄表示部53bは、特図1の変動中の表示態様を表示する。特図1の変動中の表示態様は、点灯態様Aと点灯態様Bとを交互に、80msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、特図1の点灯パターンの1周期は、160ms(=80ms×2)である。
点灯態様AにおけるLEDの点灯態様は、LED_02からLED_04と、LED_10からLED_12と、LED_20と、LED_21について、それぞれ「ON、OFF、OFF、ON、OFF、OFF、ON、OFF」である。そして、点灯態様BにおけるLEDの点灯態様は、LED_02からLED_04と、LED_10からLED_12と、LED_20と、LED_21について、それぞれ「OFF、OFF、ON、OFF、OFF、ON、OFF、ON」である。
このように、特図1図柄表示部53bにおいて点灯態様Aと点灯態様Bとは、それぞれ点灯するLEDが3個かつ消灯するLEDが5個の関係にあり、変動表示中にこの割合は一定である。したがって、特図1図柄表示部53bは、変動表示中のLEDの点灯割合により、特図1図柄表示部53bが特図1を表示することを明示する。
また、特図2図柄表示部54bは、特図1の変動中の表示態様を表示する。特図2の変動中の表示態様は、点灯態様Aと点灯態様Bとを交互に、80msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、特図2の点灯パターンの1周期は、160ms(=80ms×2)である。
点灯態様AにおけるLEDの点灯態様は、LED_07からLED_09と、LED_17からLED_19と、LED_27と、LED_28について、それぞれ「OFF、OFF、OFF、ON、OFF、OFF、ON、OFF」である。そして、点灯態様BにおけるLEDの点灯態様は、LED_07からLED_09と、LED_17からLED_19と、LED_27と、LED_28について、それぞれ「OFF、OFF、ON、OFF、OFF、ON、OFF、OFF」である。
このように、点灯態様Aと点灯態様Bとは、それぞれ点灯するLEDが2個かつ消灯するLEDが6個の関係にある。
このように、特図2図柄表示部54bにおいて点灯態様Aと点灯態様Bとは、それぞれ点灯するLEDが2個かつ消灯するLEDが6個の関係にあり、変動表示中にこの割合は一定である。したがって、特図2図柄表示部54bは、変動表示中のLEDの点灯割合により、特図2図柄表示部54bが特図2を表示することを明示する。
また、特図1図柄表示部53bと特図2図柄表示部54bは、特図1図柄表示部53bと特図2図柄表示部54bの境界部で双方が交互点灯をおこなうことで、その境界を明示する。たとえば、LED_02と、LED_10と、LED_20は、特図1図柄表示部53bにあって特図2図柄表示部54bと隣接する位置にあり、LED_09と、LED_19は、特図2図柄表示部54bにあって特図1図柄表示部53bと隣接する位置にある。
そして、LED_02と、LED_10と、LED_20がそれぞれ「ON」するとき、LED_09と、LED_19は、それぞれ「OFF」する(点灯態様A)。また、LED_02と、LED_10と、LED_20がそれぞれ「OFF」するとき、LED_09と、LED_19は、それぞれ「ON」する(点灯態様B)。これにより、特図1図柄表示部53bと特図2図柄表示部54bは、変動表示中のLEDの点灯態様により、特図1図柄表示部53bが特図1を表示することを明示し、特図2図柄表示部54bが特図2を表示することを明示する。
また、このような遊技機10は、雑然としがちな一括表示装置50の表示態様を整然とさせることができ、遊技機10の美観や意匠性の向上を図ることができる。また、遊技機10は、一括表示装置50の表示態様を整然とさせることから、遊技者が遊技進行を確認する際の疲労を軽減する。
上述した第2の実施形態の変形例1の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側に一括表示装置50を備える。一括表示装置50は、特図1図柄表示部53b(第1変動表示ゲーム表示部)と特図2図柄表示部54b(第2変動表示ゲーム表示部)とを備える。特図1図柄表示部53は、第1特図変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)の点灯パターン表示(結果導出中表示)と停止パターン表示(結果表示)とを8個(第1の数)のLED(表示灯)により表示する。また、特図2図柄表示部54bは、特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)の結果導出中表示と結果表示とを、点灯パターン表示(結果導出中表示)と停止パターン表示(結果表示)とを8個(第2の数)のLED(表示灯)により表示する。
なお、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームの組み合わせは、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームに限らない。たとえば、第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームの組み合わせは、第1特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲーム、あるいはその他の変動表示ゲームの組み合わせであってもよい。
(2)第1変動表示ゲーム表示部は、第1変動表示ゲームの結果導出中表示(変動中の表示)を第1の更新間隔(たとえば、80ms)で表示態様を更新し、第2変動表示ゲーム表示部は、第2変動表示ゲームの結果導出中表示を、第1の更新間隔と同じ更新間隔で表示態様を更新する。
(3)第1変動表示ゲーム表示部は、第1変動表示ゲームの結果導出中表示を第3の数(たとえば、2パターン)の表示態様を順次更新し、第2変動表示ゲーム表示部は、第2変動表示ゲームの結果導出中表示を、第3の数で表示態様を順次更新する。
(4)第1変動表示ゲームの表示態様更新の1周期と、第2変動表示ゲームの表示態様更新の1周期とが同じである。
(5)第1変動表示ゲームの結果導出中表示と第2変動表示ゲームの結果導出中表示は、それぞれLEDの点灯数と消灯数の割合(点灯割合)が一定であり、第1変動表示ゲームの結果導出中表示における点灯割合と、第2変動表示ゲームの結果導出中表示における点灯割合とはそれぞれ異なる。
(6)第1変動表示ゲーム表示部と第2変動表示ゲーム表示部はそれぞれの境界領域で隣接し、第1変動表示ゲームの境界領域における結果導出中表示と第2変動表示ゲームの境界領域における結果導出中表示は、交互点灯する関係にある。
[第2の実施形態の変形例2]
次に、第2の実施形態の変形例2の遊技機10について説明する。第2の実施形態の変形例2の遊技機10は、特図1図柄表示部53における点灯パターンが第1の実施形態と相違する。特図1図柄表示部53で表示する特図1の表示態様について図114を用いて説明する。図114は、第2の実施形態の変形例2の特図1の変動中表示の一例を示す図である。
特図1は、点灯パターンと停止パターンとを備える。点灯パターンは、特図1の変動中の表示態様であり、LED_06からLED_13の8個のLEDの点灯態様により表される。特図1の点灯パターンは、点灯パターン31から点灯パターン38まである。停止パターンは、複数(最大256通り)あり、1つの停止パターン(はずれ)とその余の停止パターン(はずれ以外)とを含む。停止パターン(はずれ)の点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON」である。
特図1の変動中の表示態様は、点灯パターン31から点灯パターン32、点灯パターン33、点灯パターン34、点灯パターン35、点灯パターン36、点灯パターン37、点灯パターン38の順に、80msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、特図1の点灯パターンの1周期は、640ms(=80ms×8)である。
点灯パターン31におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON」である。そして、点灯パターン32におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF」である。そして、点灯パターン33におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン34におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン35におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン36におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン37におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン38におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。
すなわち、特図1の変動中の表示態様は、すべての変動中表示において他の変動中表示と重複しない点灯態様を有する。また、点灯パターン31は、シーケンシャルな点灯パターン表示における変動開始時の点灯態様であり、停止パターン(はずれ)の点灯態様と共通する。
このように、停止パターン(はずれ)の点灯態様と共通する点灯パターン31を、変動開始時の点灯態様とすることで、遊技機10は、頻回に発生する停止パターン(はずれ)から連続性のある点灯態様で変動表示をおこなうことができる。また、遊技機10は、停止パターン(はずれ)の遊技者への周知を容易にする。
また、シーケンシャルな点灯パターン表示において変動開始時の点灯態様は、もっとも使用頻度の高い点灯態様である。また、一般に、停止パターン(はずれ)の点灯態様も停止パターンのうちでもっとも使用頻度の高い点灯態様である。このような使用頻度の高い点灯態様は、故障頻度の高い点灯態様であることが見込める。したがって、遊技機10は、停止パターン(はずれ)を表示するLEDの故障や不具合の発見を容易におこなえるようにできる。
上述した第2の実施形態の変形例2の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側に一括表示装置50を備える。一括表示装置50は、特図1図柄表示部53(変動表示ゲーム表示部)を備える。特図1図柄表示部53は、第1特図変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)の所定数の点灯パターン表示(結果導出中表示)を、シーケンシャルに更新しながら表示する。特図1図柄表示部53は、点灯パターン表示における変動開始時の点灯態様を、もっとも使用頻度の高い停止パターン表示(結果表示)と共通の点灯態様とする。
[第2の実施形態の変形例3]
次に、第2の実施形態の変形例3の遊技機10について説明する。第2の実施形態の変形例3の遊技機10は、停止パターン(はずれ)の点灯態様が第4の実施形態と相違する。特図1図柄表示部53で表示する特図1の表示態様について図115を用いて説明する。図115は、第2の実施形態の変形例3の特図1の変動中表示の一例を示す図である。
特図1は、点灯パターンと停止パターンとを備える。点灯パターンは、特図1の変動中の表示態様であり、LED_06からLED_13の8個のLEDの点灯態様により表される。特図1の点灯パターンは、点灯パターン41から点灯パターン48まである。停止パターンは、複数(最大256通り)あり、1つの停止パターン(はずれ)とその余の停止パターン(はずれ以外)とを含む。停止パターン(はずれ)の点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。
特図1の変動中の表示態様は、点灯パターン41から点灯パターン42、点灯パターン43、点灯パターン44、点灯パターン45、点灯パターン46、点灯パターン47、点灯パターン48の順に、80msごとの更新間隔で遷移する。すなわち、特図1の点灯パターンの1周期は、640ms(=80ms×8)である。
点灯パターン41におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON」である。そして、点灯パターン42におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF」である。そして、点灯パターン43におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン44におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、OFF、ON、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン45におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン46におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン47におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「OFF、ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。そして、点灯パターン48におけるLEDの点灯態様は、LED_06からLED_13の順に「ON、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF、OFF」である。
すなわち、特図1の変動中の表示態様は、すべての変動中表示において他の変動中表示と重複しない点灯態様を有する。また、点灯パターン48は、シーケンシャルな点灯パターン表示における変動開始時の点灯態様であり、停止パターン(はずれ)の点灯態様と共通する。
このように、停止パターン(はずれ)の点灯態様と共通する点灯パターン48を、変動開始時以外の点灯態様とし、望ましくは変動開始時からもっとも遠いタイミングで更新される点灯態様とする。
シーケンシャルな点灯パターン表示において変動開始時の点灯態様は、変動中においてもっとも使用頻度の高い点灯態様である。また、一般に、停止パターン(はずれ)の点灯態様は、停止パターンのうちでもっとも使用頻度の高い点灯態様である。このような変動中においてもっとも使用頻度の高い点灯態様と停止パターンのうちでもっとも使用頻度の高い点灯態様とを違えることで、遊技機10は、特定のLEDに過度の負荷がかかり早期に故障することを防止する。
上述した第2の実施形態の変形例3の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側に一括表示装置50を備える。一括表示装置50は、特図1図柄表示部53(変動表示ゲーム表示部)を備える。特図1図柄表示部53は、第1特図変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)の所定数の点灯パターン表示(結果導出中表示)を、シーケンシャルに更新しながら表示する。特図1図柄表示部53は、点灯パターン表示における変動開始時の点灯態様を、もっとも使用頻度の高い停止パターン表示(結果表示)と異なる点灯態様とする。
(2)遊技機10は、もっとも使用頻度の高い停止パターン表示(結果表示)を、点灯パターン表示において変動開始時からもっとも遠いタイミングで更新される点灯態様とする。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態の遊技機10について図116から図131を用いて説明する。第3の実施形態の遊技機10は、遊技者への注意喚起と、遊技演出とを発光部によりおこなう。まず、遊技機10の前面側における発光部の配置について図116を用いて説明する。図116は、第3の実施形態の遊技機における発光部の配置の一例を示す図である。
遊技機10は、前面枠12に発光部L00〜L0Bを備える。発光部L00〜L0Bは、遊技盤30を囲むようにして前面枠12に弧状配置される。すなわち、発光部L00〜L0Bは、遊技盤30の外縁側に弧状配置された第1の弧状発光群を構成する。
発光部L00〜L05は、前面枠12に設けられる。詳しくは、発光部L00〜L0Bは、ガラス枠(透明部材保持枠)15の左側の枠装飾装置18に設けられ、発光部L06〜L0Bは、前面枠12の右側の枠装飾装置18に設けられる。発光部L00〜L0Bは、複数の発光色を順次切り替えて発光可能であり、たとえば、フルカラーLEDである。また、発光部L00〜L0Bは、所定部位に配設された報知用(たとえば払出異常報知用)のランプを含むものであってもよい。すなわち、発光部L00〜L0Bは、異なる遊技機種の遊技盤30に対応可能な前面枠(本体枠)12の構成要素である。したがって、遊技機10は、遊技機種に依存しない共通の発光態様で発光部L00〜L0Bを制御し、発光部L00〜L0Bを用いて異なる遊技機種で共通の報知態様を実現する。
遊技機10は、遊技盤30に発光部L10〜L17を備える。発光部L10〜L17は、表示装置41を囲むようにして遊技盤30に弧状配置される。すなわち、発光部L10〜L17は、遊技盤30の内縁側に弧状配置された第2の弧状発光群を構成する。発光部L10〜L17は、たとえば、センターケース40や盤演出装置44、普通変動入賞装置37や特別変動入賞装置38等の遊技盤構成部材のうちの1つまたは2つ以上に設けられる。発光部L10〜L17は、複数の発光色を順次切り替えて発光可能であり、たとえば、フルカラーLEDである。
すなわち、発光部L10〜L17は、遊技機種に依存する遊技盤30の構成要素である。したがって、遊技機10は、遊技機種に固有の発光態様で発光部L10〜L17を制御し、発光部L10〜L17を用いて遊技機種に固有の報知態様を実現する。
遊技機10は、上皿21に位置するオプション設定部25を備え、オプション設定部25もまた複数の発光部を備える。これら複数の発光部は、オプション設定部25に弧状配置される。すなわち、オプション設定部25に弧状配置された複数の発光部は、第3の弧状発光群を構成する。オプション設定部25の発光部については、図117を用いて後で説明する。
また、遊技機10は、表示装置41を挟んで左側を遊技球が流下可能な左遊技領域と、表示装置41を挟んで右側を遊技球が流下可能な右遊技領域とを含んで遊技領域を形成する。遊技機10は、左遊技領域を遊技球が流下したときにより大きな入賞機会が期待できる普通変動入賞装置37と、右遊技領域を遊技球が流下したときにより大きな入賞機会が期待できる特別変動入賞装置38を有する。したがって、遊技機10は、遊技状態に応じて遊技球を左遊技領域に打ち込む左打ちと、遊技球を右遊技領域に打ち込む右打ちとの打ち分けを遊技者に求める場合がある。第1の弧状発光群と第2の弧状発光群と第3の弧状発光群は、前面側から見て弧状配置されることで、発光態様による打ち分け案内を可能にしている。発光態様による打ち分け案内については、後で説明する。
また、遊技機10は、操作部24の回動量の調整により打ち分け操作をおこなうことができる。第1の弧状発光群と第2の弧状発光群と第3の弧状発光群は、操作部24の回動方向に対応して発光部を弧状に配置することで、打ち分け案内に対する遊技者の感得効果を向上させている。なお、発光部の弧状配置は、発光部の環状配置や螺旋状配置を含むものとする。
なお、オプション設定部25は、遊技者操作を受け付ける操作受付部の一例であって、第3の弧状発光群を有する操作受付部は、オプション設定部25に限らず、操作部24等であってもよい。
次に、オプション設定部25の発光部について図117を用いて説明する。図117は、第3の実施形態のオプション設定部における発光部の配置の一例を示す図である。
オプション設定部25は、プッシュボタンLED250〜258と、タッチセンサTSW1〜TSW8と、プッシュボタンSWを含む。プッシュボタンLED250〜258は、それぞれフルカラーLEDである。タッチセンサTSW1〜TSW8は、遊技者のタッチ操作を検出できる。プッシュボタンSWは、オプション設定部25の押下操作を検出できる。
ここで、図4を用いて説明した選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bについてあらためて説明する。選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとは、タッチセンサTSW1〜TSW8の検出信号とプッシュボタンSWの検出信号との組み合わせにより検出される信号である。たとえば、選択操作に対応する左右位置のタッチ操作をタッチセンサTSW1またはタッチセンサTSW6が検出し、かつオプション設定部25の押下操作をプッシュボタンSWが検出した状態が、選択ボタンスイッチ25aのON状態に相当する。また、決定操作に対応する中央位置のタッチ操作をタッチセンサTSW4が検出し、かつオプション設定部25の押下操作をプッシュボタンSWが検出した状態が、決定ボタンスイッチ25bのON状態に相当する。以下、第3の実施形態においてオプション設定部25をプッシュボタンあるいはPB(Push Button)と称する。
プッシュボタン25は、遊技者が俯瞰した際に上面となる面の概形を略円形とする円柱形状である。プッシュボタン25は、その上面に指先程度の大きさの9つの小円部を有し、各小円部にプッシュボタンLEDを配置する。プッシュボタン25は、上面の中央部に位置する小円部にプッシュボタンLED250を配置し、中央部に位置する小円部を囲む円周上に位置する8つの小円部にプッシュボタンLED251〜258を配置する。すなわち、プッシュボタンLED251〜258は、プッシュボタン25の内縁側に弧状配置された第3の弧状発光群を構成する。なお、第3の弧状発光群は、プッシュボタンLED251〜258を環状に配置した環状発光群の一形態である。
なお、プッシュボタンLED258を配置する小円部は、タッチセンサを配置しないことから、遊技者が8つのタッチセンサTSW1〜TSW8を操作する際のホームポジションとなり得る。このプッシュボタンLED258を配置する小円部は、プッシュボタン25が遊技機10の中央部にあって操作部24が右側にあるときに、遊技者側からみると手前左側に位置し、遊技者が小円部258をホームポジションとして扱うことを容易にしている。
また、プッシュボタンLED258を配置する小円部は、タッチセンサを配置しないことから、タッチセンサを配置する小円部と区別容易にするために星型多角形の意匠を有する。
次に、第1の弧状発光群から第3の弧状発光群の発光態様について図118から図124を用いて説明する。まず、各発光部における発光色について図118を用いて説明する。図118は、第3の実施形態の発光部における発光色の一例を示す図である。
各発光部(発光部L00〜L0B,L10〜L17、プッシュボタンLED251〜258)は、7つのカラーパターンCP1〜CP7に切替表示可能である。たとえば、カラーパターンCP1〜CP7には、それぞれ発光色「赤」、「橙」、「黄」、「緑」、「青」、「藍」、「紫」が割り当てられる。各発光部は、カラーパターンCP1〜CP7を順次切り替えることで、いわゆる虹色表示演出をおこなうことができる。虹色表示演出は、発光色「赤」、「橙」、「黄」、「緑」、「青」、「藍」、「紫」を順次切り替える発光態様であり、大当りや、大当りの予告報知等、相対的に極めて大きな期待感を演出する場面で用いられる。すなわち、遊技機10は、虹色表示演出により、大当りの報知、または大当りの予告報知をおこなうことができる。
なお、虹色表示演出の一例として7色を順次切り替えるとしたが、6色あるいはそれ以下の色数、また8色あるいはそれ以上の色数を順次切り替えるものであってもよい。また、虹色表示演出の一例として発光色「赤」、「橙」、「黄」、「緑」、「青」、「藍」、「紫」の7色を順次切り替えるとしたが、「藍」に代えて「水色」を用いる等例示した色以外の組み合わせであってもよい。
次に、虹色の表示演出について図119を用いて説明する。図119は、第3の実施形態の第1の弧状発光群における虹色表示演出の一例を示す図である。
遊技機10は、各発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)について発光色「赤」、「橙」、「黄」、「緑」、「青」、「藍」、「紫」の7色を順次切り替えるとともに、発光部L00〜L0Bの位置に応じて発光色を違えることで、虹色表示が移動するように演出することができる。遊技機10は、上側に配置された発光部から下側に配置された発光部に向かって虹色表示が移動するように、発光部L00〜L0Bの表示色を切り替える。このような表示により、遊技機10は、遊技者に対して相対的に極めて大きな期待感を演出できる。
次に、図119に示した虹色の表示演出の表示色切替タイミングについて図120を用いて説明する。図120は、第3の実施形態の第1の弧状発光群における虹色表示演出の表示色切替タイミングの一例を示す図である。
発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)は、所定時間ごとにカラーパターンCP1〜CP7を切替表示することで、虹色表示演出をおこなう。たとえば、発光部L05,L06は、タイミングt0でカラーパターンCP1を表示し、タイミングt1でカラーパターンCP2に切替表示し、タイミングt2でカラーパターンCP3に切替表示し、タイミングt3でカラーパターンCP4に切替表示し、タイミングt4でカラーパターンCP5に切替表示し、タイミングt5でカラーパターンCP6に切替表示し、タイミングt6でカラーパターンCP7に切替表示する。以降、発光部L05,L06は、タイミングt0に戻り、カラーパターンCP1を切替表示する。このようにして、発光部L00〜L0Bは、所定時間ごとにカラーパターンCP1〜CP7を循環するようにして切替表示する。
また、タイミングt0において、発光部L05,L06はカラーパターンCP1を表示し、発光部L04,L07はカラーパターンCP7を表示し、発光部L03,L08はカラーパターンCP6を表示し、発光部L02,L09はカラーパターンCP5を表示し、発光部L01,L0AはカラーパターンCP4を表示し、発光部L00,L0BはカラーパターンCP3を表示する。このようにして、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)は、上側に配置された発光部L05,L06から下側に配置された発光部L00,L0Bに向かって虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。
なお、上側に配置された発光部から下側に配置された発光部に向かって移動する虹色表示を一例として挙げたが、下側に配置された発光部から上側に配置された発光部に向かって移動する虹色表示、あるいは移動のない虹色表示等であってもよい。
次に、虹色の表示演出中の状態報知について図121を用いて説明する。図121は、第3の実施形態の第1の弧状発光群における虹色表示演出中の状態報知の一例を示す図である。
遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)の発光色と発光色の切替タイミングとにより、弧状配置された発光部L00〜L0Bの一側から他側に向かって虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。
たとえば、遊技機10は、(1)に示すように、弧状配置された発光部L00〜L0Bの一側に位置する発光部L00から発光部L01、発光部L02の順に他側に位置する発光部L0Bまで時計回りに虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。このような虹色表示を便宜的に時計回り虹色表示と称する。
また、遊技機10は、(2)に示すように、弧状配置された発光部L00〜L0Bの一側に位置する発光部L0Bから発光部L0A、発光部L09の順に他側に位置する発光部L00まで反時計回りに虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。このような虹色表示を便宜的に反時計回り虹色表示と称する。
このような遊技機10は、虹色表示演出による大当りの報知、または大当りの予告報知をおこないながら、時計回り虹色表示または反時計回り虹色表示による状態報知をおこなうことができる。たとえば、遊技機10は、時計回り虹色表示と右打ちの案内とを対応させることで、大当り報知と、右打ちの案内とを同時におこなうことができる。また、遊技機10は、反時計回り虹色表示と左打ちの案内とを対応させることで、大当り報知と、左打ちの案内とを同時におこなうことができる。
次に、図121に示した時計回り虹色表示の表示色切替タイミングと反時計回り虹色表示の表示色切替タイミングについて図122を用いて説明する。図122は、第3の実施形態の第1の弧状発光群における時計回り虹色表示の表示色切替タイミングと反時計回り虹色表示の表示色切替タイミングの一例を示す図である。
遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)が所定時間ごとに(1)に示すようにカラーパターンCP1〜CP7を切替表示することで、時計回り虹色表示を実現する。
各発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)は、図120を用いて説明したように、所定時間ごとにカラーパターンCP1〜CP7を循環するようにして切替表示する。これにより、各発光部L00〜L0Bは、虹色表示演出による大当りの報知、または大当りの予告報知をおこなう。
さらに、タイミングt0において、発光部L00がカラーパターンCP1を表示し、発光部L00の右方向に隣接する発光部L01がカラーパターンCP7を表示する。また、タイミングt1において、発光部L00がカラーパターンCP2を表示し、発光部L00の右方向に隣接する発光部L01がカラーパターンCP1を表示する。このように、発光部L00の右方向に隣接する発光部L01は、発光部L00が1つ前のタイミングで表示していたカラーパターンを表示する。同様にして、遊技機10は、発光部L00〜L0Bにおける虹色表示演出が時計回りに移動するように見える時計回り虹色表示を実現する。
また、遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)が所定時間ごとに(2)に示すようにカラーパターンCP1〜CP7を切替表示することで、反時計回り虹色表示を実現する。
各発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)は、図120を用いて説明したように、所定時間ごとにカラーパターンCP1〜CP7を循環するようにして切替表示する。これにより、各発光部L00〜L0Bは、虹色表示演出による大当りの報知、または大当りの予告報知をおこなう。
さらに、タイミングt0において、発光部L00がカラーパターンCP1を表示し、発光部L00の右方向に隣接する発光部L01がカラーパターンCP2を表示する。また、タイミングt1において、発光部L00がカラーパターンCP2を表示し、発光部L00の右方向に隣接する発光部L01がカラーパターンCP3を表示する。このように、発光部L00の右方向に隣接する発光部L01は、発光部L00が1つ後のタイミングで表示することとなるカラーパターンを先に表示する。同様にして、遊技機10は、発光部L00〜L0Bにおける虹色表示演出が反時計回りに移動するように見える反時計回り虹色表示を実現する。
ここまで、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)による時計回り虹色表示と反時計回り虹色表示について説明した。次に、発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)による時計回り虹色表示と反時計回り虹色表示について図123を用いて説明する。図123は、第3の実施形態の第2の弧状発光群における虹色表示演出中の状態報知の一例を示す図である。
遊技機10は、発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)の発光色と発光色の切替タイミングとにより、弧状配置された発光部L10〜L17の一側から他側に向かって虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。
たとえば、遊技機10は、(1)に示すように、弧状配置された発光部L10〜L17の一側に位置する発光部L10から発光部L11、発光部L12の順に他側に位置する発光部L17まで時計回りに虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる(時計回り虹色表示)。
また、遊技機10は、(2)に示すように、弧状配置された発光部L10〜L17の一側に位置する発光部L17から発光部L16、発光部L15の順に他側に位置する発光部L10まで反時計回りに虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる(反時計回り虹色表示)。
このような遊技機10は、虹色表示演出による大当りの報知、または大当りの予告報知をおこないながら、時計回り虹色表示または反時計回り虹色表示による状態報知をおこなうことができる。たとえば、遊技機10は、時計回り虹色表示と右打ちの案内とを対応させることで、大当り報知と、右打ちの案内とを同時におこなうことができる。また、遊技機10は、反時計回り虹色表示と左打ちの案内とを対応させることで、大当り報知と、左打ちの案内とを同時におこなうことができる。
また、遊技機10は、プッシュボタン25を用いて虹色表示演出をおこなうことができる。次に、プッシュボタンLED251〜258(第3の弧状発光群)による時計回り虹色表示と反時計回り虹色表示について図124を用いて説明する。図124は、第3の実施形態の第3の弧状発光群における虹色表示演出中の状態報知の一例を示す図である。
遊技機10は、(1)に示すように、プッシュボタンLED251〜258(第3の弧状発光群)の発光色と発光色の切替タイミングとにより、環状配置されたプッシュボタンLED251〜258において虹色表示が時計回りに移動するように表示色を切り替えることができる(時計回り虹色表示)。
また、遊技機10は、(2)に示すように、プッシュボタンLED251〜258(第3の弧状発光群)の発光色と発光色の切替タイミングとにより、環状配置されたプッシュボタンLED251〜258において虹色表示が反時計回りに移動するように表示色を切り替えることができる(反時計回り虹色表示)。
このような遊技機10は、虹色表示演出による大当りの報知、または大当りの予告報知をおこないながら、時計回り虹色表示または反時計回り虹色表示による状態報知をおこなうことができる。たとえば、遊技機10は、時計回り虹色表示と右打ちの案内とを対応させることで、大当り報知と、右打ちの案内とを同時におこなうことができる。また、遊技機10は、反時計回り虹色表示と左打ちの案内とを対応させることで、大当り報知と、左打ちの案内とを同時におこなうことができる。
また、第1の弧状発光群と第2の弧状発光群と第3の弧状発光群のうち2以上の弧状発光群は、同期して、時計回り虹色表示または反時計回り虹色表示による状態報知をおこなうことができる。たとえば、第1の弧状発光群と第2の弧状発光群とは、同じタイミングで一側に位置する発光部L00,L10から虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。これにより、遊技機10は、1つの弧状発光群で報知するよりも大きな報知効果を得ることができる。この場合、遊技機10は、第1の弧状発光群と第2の弧状発光群の虹色表示の移動周期を揃えるために、第1の弧状発光群と第2の弧状発光群とで各発光部における発光色を切り替えるタイミングを違えてもよい。
なお、第1の弧状発光群と第2の弧状発光群と第3の弧状発光群とは、独立して時計回り虹色表示または反時計回り虹色表示による状態報知をおこなうものであってもよい。たとえば、第1の弧状発光群と第2の弧状発光群と第3の弧状発光群とは、時計回り虹色表示または反時計回り虹色表示により大当りの価値報知をおこなうものであってもよい。たとえば、第1の弧状発光群がラウンド数を報知し、第2の弧状発光群が確率変動の有無を報知し、第3の弧状発光群が普電サポートの有無を報知する。このように、遊技機10は、第1の弧状発光群と第2の弧状発光群と第3の弧状発光群との表示態様の組み合わせにより遊技状態を報知することで、報知効果の向上を図るとともに遊技者の興趣向上を図ることができる。
次に、演出制御装置300の制御について説明する。なお、演出制御装置300が制御する特図は、表示装置41に表示される演出用の特図であり、以下の演出制御装置300の制御処理の説明における特図は、この演出用の特図(本特図ではない飾り図柄)を意味する。また、演出制御装置300の制御は、第3の実施形態として説明するが、第1の実施形態および第2の実施形態についても同様である。
〔メイン処理〕
まず、演出制御装置300のメイン処理を図125を用いて説明する。図125は、第3の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理は、遊技機10の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、VDP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセスをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるようにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセーブする。
[ステップD18]制御部は、WDTをクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は、演出ボタン(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)が有効時に操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしないので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなってもよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である。
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばrand関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこなう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづいて乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができる。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウンタを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。受信コマンドチェック処理については、後で図126を用いて説明する。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、VDP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータの設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンドをテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレーム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフレーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(たとえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングである。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たとえば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込みが2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブランク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよいし、1/30秒以下の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至ステップD31、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある時間管理は、このフレーム単位(すなわち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様である。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP312に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理である。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置46や枠装飾装置18等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額分(すなわち、所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこなう処理である。
制御部は、ステップD30を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD18乃至ステップD30の処理を繰り返し実行する。すなわち、ステップD18乃至ステップD30は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号やデータ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、受信コマンドチェック処理について図126を用いて説明する。図126は、第3の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。受信コマンドチェック処理は、メイン処理のステップD22で制御部によって実行される処理である。
なお、受信コマンド(演出コマンド)は、MODEのデータ(1バイト)とACTIONのデータ(1バイト)とを含む構成となっており、遊技制御装置(主基板)100から演出制御装置300に演出コマンドが順次送信される。以下では、コマンドを構成するこのようなデータを、コマンドのデータあるいはコマンドデータという。
また、主基板からのコマンド受信の処理は、図示省略した「コマンド受信割込み処理」によっておこなわれる。すなわち、本例のシリアル通信では、ハード的に(CPU自身の機能により)自動で送受信がおこなわれ、コマンドを受信完了すると割込み(コマンド受信割込み)が発生して知らせてくれるので、あとはシリアル受信バッファから取り出すだけでよいが、上記「コマンド受信割込み処理」では、コマンド受信割込みがあるごとに、シリアル受信バッファからコマンドをロードし、ロードしたコマンドデータに異常がないかチェックした上で、当該コマンドデータ(MODEとACTIONのデータ)をコマンドバッファに格納し、格納した分だけコマンド受信カウンタの値を「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、制御処理の説明において、単に「格納する」というときは、後の制御処理に使用するために所定の記憶領域に読出し可能に記憶保存することを意味する(以下同様)。また、コマンドバッファは、たとえばリングバッファである。このコマンドバッファは、たとえばCPU311のRAM311a(あるいはRAM322)内の記憶領域によって構成される。コマンドバッファの容量は、システム制御周期(前述の処理周期;たとえば1/30秒)で主基板から送信される可能性のあるコマンド数以上になっていればよい。
[ステップD41]制御部は、コマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする。なお、コマンド受信カウンタは、RWM(RAM322またはRAM311a)に設定される。コマンド受信カウンタは、ステップD43において原則として「0」クリアされるので、1フレーム(1/30秒間)の間(前述の処理周期の1周期分の時間)に受信したコマンド数を記憶する。
[ステップD42]制御部は、コマンド受信数が「0(ゼロ)」であるか否かを判定し、コマンド受信数が「0」でなければステップD43に進み、コマンド受信数が「0」であれば受信コマンドチェック処理を終了する。なお本願では、上記ステップD41のように、制御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の演出制御装置300ではRAM322またはRAM311a)からデータを取り出すことを意味する。
[ステップD43]制御部は、コマンド受信カウンタ領域の内容(すなわち、コマンド受信カウンタの値)をコマンド受信数分減算する。
なお、A:コマンド受信カウンタの値、B:コマンド受信数とすると、ステップD41の実行直後で「A=B」である。そして、ステップD43の実行直後では「A=A−B=0」となるのが通常の動きだが、本例の態様では、演出制御装置300は遊技制御装置(主基板)100からのコマンド受信割込みを割込み禁止にせず最優先にしているので、ステップD41の処理からステップD43の処理までの間にAの値が増えている可能性がある。よって、ステップD43の処理を「A←0」(すなわち、コマンド受信カウンタの値をゼロとする処理)としてしまうとコマンドのカウントがずれてしまうので、ステップD43では「A−B」という減算処理をおこなっている。但し、本実施例のように主基板からのコマンドの送受信にシリアル通信を使用した場合は、割込み禁止にしてステップD41の処理からステップD153までの処理の間にAの値が増えることがないようして、ステップD43の処理内容を「A←0」としてもよい。
[ステップD44]制御部は、受信コマンドバッファ(コマンドバッファに相当、以下単にコマンドバッファという場合もある)の内容(すなわち、コマンドバッファの読出用ポインタに対応するアドレスに記憶されているコマンドデータ)をコマンド領域(場合により、コマンド格納領域という)にコピーする。コマンド領域は、たとえばRAM322またはRAM311a内の記憶領域にあって、いわゆるFIFO形式(先入れ先出し形式)のバッファである。
[ステップD45]制御部は、コマンドバッファのデータを読出したので、コマンドバッファの読出用ポインタであるコマンド読出インデックスの値を、たとえば「0」乃至「31」の範囲で「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、ここでの「0」乃至「31」の範囲は、コマンドバッファの容量(たとえば、「32」)に対応している。
[ステップD46]制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了したか否か(すなわち、コマンド受信数分だけステップD44およびステップD45を繰り返し実行したか否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了した場合にステップD47に進み、コピー完了していない場合にステップD44に進む。
[ステップD47]制御部は、コマンド領域の内容(コマンド領域の未だ読出されていないデータのうちで一番先に格納されたデータ、すなわち、次に読出すべきデータ)をロード(すなわち、読出し)する。
[ステップD48]制御部は、受信コマンド解析処理を実行する。受信コマンド解析処理は、ロードしたコマンド(以下、今回のコマンドという)のデータを解析する処理である。受信コマンド解析処理については、図127を用いて後で説明する。
[ステップD49]制御部は、コマンド領域のアドレス(次に読出すべきデータのアドレス)を更新する。
[ステップD50]制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了したか否か(すなわち、コマンド受信数分だけステップD47乃至ステップD49を繰り返し実行したか否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了していない場合にステップD47に進み、解析完了した場合に受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、受信コマンド解析処理について図127を用いて説明する。図127は、第3の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。受信コマンド解析処理は、受信コマンドチェック処理のステップD48で制御部によって実行される処理である。
[ステップD51]制御部は、受信コマンドチェック処理のステップD47においてロードした今回のコマンドのデータのうちの上位バイトをMODEに、下位バイトをACTにそれぞれ分離して記憶する。なお、特図の変動パターンを指令する変動系のコマンドの場合、MODEとして記憶される上位バイトのデータは前半変動パターンを指令し、ACTとして記憶される下位バイトのデータは後半変動パターンを指令するものである。
[ステップD52]制御部は、ステップD51で分離されたMODEの値が正常範囲にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が正常範囲にある場合にステップD53に進み、MODEの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、MODEの値は定義されずに使用されていない値もあり、このような使用されていない値である場合には、ステップD52の判定で正常範囲でないと判定される。
[ステップD53]制御部は、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲にあるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正常範囲にある場合にステップD54に進み、ACTの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
また、上記ステップD53における、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲か否かの判定は、たとえば次のようにおこなう。すなわち、MODEごとに有効なACTの値は異なり、このACTの有効値の上限〜下限は所定のACTIONチェックテーブル(図示省略)に定義されており、ステップD53ではこの上限〜下限の範囲内に分離されたACTの値が収まっているかをチェックし、収まっていれば正常範囲と判定する(この時点では後述する歯抜けチェックができていない)。
[ステップD54]制御部は、分離されたMODEの値に対する分離されたACTの値が正しい組み合わせであるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正しい組み合わせである場合にステップD55に進み、正しい組み合わせでない場合に受信コマンド解析処理を終了する。ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、たとえば一致チェックテーブルを使っておこなうことができる。一致チェックテーブルは、MODEの値に対して有効なすべてのACTの値(ACTIONの値)が先頭アドレスから順に登録されたものであり、MODEの値ごとに設けられている。そして、MODEの値に対応するこの一致チェックテーブルの中に、分離されたACTの値が有れば正しい組み合わせであると判定でき、一致チェックテーブルの中に分離されたACTの値が無ければ正しい組み合わせでないと判定できる。
なお、ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、MODEに対して正常なACTの組み合わせになっているか否かの歯抜けチェックを含めて実行している。1つのMODEに対し、有効なACTは複数あるがそれらの値が連続しているとは限らない(すなわち、不連続に存在していない値、歯抜けになっている値がある)ので、コマンドが有効値であるかを比較確認している。そして、一致チェックテーブル中には有効値のみ定義されているので、それらのいずれかと一致するかを1つ1つ比較確認している。
[ステップD55]制御部は、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が変動系コマンド範囲内にある場合に変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD56)、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にない場合にステップD57に進む。
ここで、MODEのデータとは、ステップD51で分離されて記憶されたMODEのデータである(後述のステップD57等でも同様)。また、変動系コマンド(変動コマンドあるいは変動パターンコマンドという場合もある)は、特図の変動パターンを指令するコマンドであり、この変動コマンドのデータがとり得る範囲が変動系コマンド範囲である。
[ステップD57]制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にある場合に大当り系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD58)、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にない場合にステップD59に進む。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示等)を指令するコマンドであり、この大当り系コマンドのデータがとり得る範囲が大当り系コマンド範囲である。
[ステップD59]制御部は、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が図柄系コマンド範囲内にある場合に図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD60)、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD61に進む。図柄系コマンド(図柄コマンド、あるいは飾り特図コマンドという場合もある)は、特図の図柄に関する情報(たとえば、特図の停止図柄を何にするか等)を指令するコマンドであり、この図柄コマンドのデータがとり得る範囲が図柄系コマンド範囲である。
[ステップD61]制御部は、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が単発系コマンド範囲内にある場合に単発系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD62)、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にない場合にステップD63に進む。なお、図柄コマンドと変動系コマンドのように組み合わせで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドを単発系コマンドという。単発系コマンド(単発コマンドという場合もある)には、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンド等がある。この単発コマンドのデータがとり得る範囲が単発系コマンド範囲である。
[ステップD63]制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある場合に先読み図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD64)、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD65に進む。
[ステップD65]制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある場合に先読み変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD66)、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、先読み図柄系コマンドおよび先読み変動系コマンドは、先読み演出のためのコマンドである。
ここで、先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図の変動表示ゲームが未実行の始動入賞記憶(始動入賞記憶の保留、あるいは単に保留という)に対応する変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、始動入賞記憶の保留表示等を通常と異なる態様でおこなう等の演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド、および先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動入賞記憶の保留に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔装飾制御処理〕
次に、装飾制御処理について図128を用いて説明する。図128は、第3の実施形態の演出制御装置における装飾制御処理のフローチャートを示す図である。装飾制御処理は、メイン処理のステップD28で制御部によって実行される処理である。
[ステップD71]制御部は、テストモード装飾処理を実行する。テストモード装飾処理は、あらかじめ設定された装飾パターンで遊技機10に備えられたLED等の装飾装置が正常に点灯するかをチェックするための装飾パターンを設定する処理である。制御部は、遊技機10がテストモードで起動された場合にテストモード装飾処理を実行し、遊技機10が通常モードで起動された場合にテストモード装飾処理を実行しない。
[ステップD72]制御部は、エラー時装飾処理を実行する。制御部は、演出制御装置300が遊技制御装置100からエラー関連のコマンドを受信した場合にエラー時装飾処理を実行し、エラー関連のコマンドを受信しない場合にエラー時装飾処理を実行しない。エラー時装飾処理は、遊技者や遊技場の従業員にエラーが発生したことを報知するための装飾パターンを設定する処理である。
[ステップD73]制御部は、装飾設定処理を実行する。装飾設定処理は、遊技状態に応じた装飾パターンを設定する処理である。装飾設定処理は、図129を用いて後で説明する。
[ステップD74]制御部は、イベント装飾設定処理を実行する。イベント装飾設定処理は、所定のイベントが発生した場合に当該イベントに応じた装飾パターンを設定する処理である。所定のイベントとは、たとえば、プッシュボタン25が操作された場合等である。イベント装飾設定処理は、図131を用いて後で説明する。
[ステップD75]制御部は、装飾パターン制御データ設定処理を実行する。装飾パターン制御データ設定処理は、各演出装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)に送信する制御データを設定する処理であり、ステップD71からステップD74で設定した装飾パターンにしたがう制御データを設定する。制御部は、装飾パターン制御データ設定処理を実行した後、装飾制御処理を終了する。
〔装飾設定処理〕
次に、装飾設定処理について図129を用いて説明する。図129は、第3の実施形態の演出制御装置における装飾設定処理のフローチャートを示す図である。装飾設定処理は、装飾制御処理のステップD73で制御部によって実行される処理である。
[ステップD81]制御部は、遊技状態に応じて処理を分岐する。制御部は、遊技状態が「電源投入」の場合にステップD82に進み、遊技状態が「停電復旧」の場合にステップD84に進み、遊技状態が「客待ち中」の場合にステップD86に進み、遊技状態が「変動中」の場合にステップD88に進み、遊技状態が「図柄停止中」の場合にステップD89に進み、遊技状態が「ファンファーレ中」の場合にステップD90に進み、遊技状態が「ラウンド中」の場合にステップD91に進み、遊技状態が「エンディング」の場合にステップD92に進む。
[ステップD82]制御部は、装飾パターンをループ設定にする。なお、ループ設定とは、所定の装飾パターンを繰り返すことである。
[ステップD83]制御部は、電源投入から遊技可能な状態(客待ち中(状態))まで電源投入装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、遊技可能な状態になるまで、電源投入に対応する装飾表示を繰り返しおこなう。制御部は、電源投入装飾パターンを設定した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD84]制御部は、装飾パターンをループ設定にする。
[ステップD85]制御部は、停電から復旧してから遊技可能な状態(客待ち中(状態))まで停電復旧装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、遊技可能な状態になるまで、停電復旧に対応する装飾表示を繰り返しおこなう。制御部は、停電復旧装飾パターンを設定した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD86]制御部は、装飾パターンをループ設定にする。
[ステップD87]制御部は、客待ち中(状態)に客待ちデモ装飾設定処理を実行する。制御部は、客待ちデモ装飾設定処理において、客待ちデモに対応する装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、客待ち中の間、客待ちデモに対応する装飾表示をおこなう。制御部は、客待ちデモ装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD88]制御部は、遊技状態が「変動中」、すなわち変動表示ゲームが実行中に変動中装飾設定処理を実行する。制御部は、変動中装飾設定処理において、実行中の変動表示ゲームの演出態様に対応する装飾パターン(たとえば、大当り予告を含む場合に、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームを実行中の間、実行中の変動表示ゲームの演出態様に対応する装飾表示をおこなう。制御部は、変動中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD89]制御部は、遊技状態が「図柄停止中」、すなわち変動表示ゲームにおける識別図柄が停止している場合に図柄停止中装飾設定処理を実行する。制御部は、図柄停止中装飾設定処理において、識別図柄が停止中であることを示す装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、識別図柄が停止中の間、識別図柄が停止中であることを示す装飾表示をおこなう。制御部は、図柄停止中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD90]制御部は、遊技状態が「ファンファーレ中」、すなわち変動表示ゲームの結果が大当りとなった場合にファンファーレ中装飾設定処理を実行する。制御部は、ファンファーレ中装飾設定処理において、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾パターン(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、ファンファーレ中の間、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾表示をおこなう。制御部は、ファンファーレ中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。なお、遊技機10は、大当り状態が開始されるまでの間、ファンファーレ中装飾設定処理で設定される装飾パターンで装飾表示をおこなう。また、ファンファーレ中装飾設定処理の詳細について、図130を用いて後で説明する。
[ステップD91]制御部は、遊技状態が「ラウンド中」、すなわち大当り状態における各ラウンドが実行されている場合にラウンド中装飾設定処理を実行する。制御部は、ラウンド中装飾設定処理において、ラウンド中であることを示す装飾パターン(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、ラウンド中の間、ラウンド中であることを示す装飾表示をおこなう。制御部は、ラウンド中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD92]制御部は、遊技状態が「エンディング」、すなわち大当り状態が終了したことを示すエンディング処理が実行されている場合にエンディング中装飾設定処理を実行する。制御部は、エンディング中装飾設定処理において、エンディング中であることを示す装飾パターン(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示を含む虹色表示)を設定する。これにより、遊技機10は、エンディング中の間、エンディング中であることを示す装飾表示をおこなう。制御部は、エンディング中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
〔ファンファーレ中装飾設定処理〕
次に、ファンファーレ中装飾設定処理について図130を用いて説明する。図130は、第3の実施形態の演出制御装置におけるファンファーレ中装飾設定処理のフローチャートを示す図である。ファンファーレ中装飾設定処理は、装飾設定処理のステップD90で制御部によって実行される処理である。ファンファーレ中の装飾パターンは、前半部が虹色表示、後半部が時計回り虹色表示または反時計回り虹色表示となる。
[ステップD101]制御部は、ファンファーレ中の時間経過を示すタイマ値に応じて処理を分岐する。制御部は、タイマ値が「ファンファーレ前半」を示す場合にステップD102に進み、タイマ値が「ファンファーレ後半」を示す場合にステップD103に進む。
[ステップD102]制御部は、タイマ値が「ファンファーレ前半」を示す場合にファンファーレ前半装飾設定処理を実行する。制御部は、ファンファーレ前半装飾設定処理において、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾パターンとして虹色表示(たとえば、図118に示す虹色表示演出)を設定する。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾表示をファンファーレ前半におこなう。制御部は、ファンファーレ前半装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
[ステップD103]制御部は、大当り状態が開始された後の打方向案内が左か否か、すなわち左か右かを判定する。制御部は、大当り状態が開始された後の打方向案内が左の場合にステップD104に進み、大当り状態が開始された後の打方向案内が左でない場合にステップD105に進む。なお、打方向案内は、遊技状態に応じた左打ちと右打ちとの打ち分け案内であり、遊技機10は、大当り状態が開始後の遊技状態に応じて打方向案内が左か否かを判定できる。
[ステップD104]制御部は、タイマ値が「ファンファーレ後半」かつ「左打方向案内」を示す場合に左打方向案内装飾設定処理を実行する。制御部は、左打方向案内装飾設定処理において、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことと、大当り状態が開始された後の打方向が左であることとを示す装飾パターンとして反時計回り虹色表示(たとえば、図121(2)に示す反時計回り虹色表示演出)を設定する。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことと、大当り状態が開始された後の打方向が左であることとを示す装飾表示をファンファーレ後半におこなう。制御部は、左打方向案内装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
[ステップD105]制御部は、タイマ値が「ファンファーレ後半」かつ「右打方向案内」を示す場合に右打方向案内装飾設定処理を実行する。制御部は、右打方向案内装飾設定処理において、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことと、大当り状態が開始された後の打方向が右であることとを示す装飾パターンとして時計回り虹色表示(たとえば、図121(1)に示す時計回り虹色表示演出)を設定する。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことと、大当り状態が開始された後の打方向が右であることとを示す装飾表示をファンファーレ後半におこなう。制御部は、右打方向案内装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
このように、遊技機10は、虹色表示演出により変動表示ゲームの結果が大当りとなったことに伴う遊技演出をおこなうことができる。また、遊技機10は、虹色表示演出を継続しながら、虹色表示演出の一形態として、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出をおこなうことができる。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことに伴う遊技演出を継続しながら、大当り状態が開始された後の打方向案内(遊技者への注意喚起)を遊技者に対しておこなうことができる。すなわち、遊技機10は、遊技者への注意喚起と、遊技演出との両立を図ることができる。
なお、虹色表示演出の一例としてファンファーレ中の遊技演出を示したが、ラウンド中やエンディング中、変動中等であってもよい。たとえば、遊技機10は、虹色表示演出により大当り中の演出をおこなうとともに、当該ラウンドの打方向を時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出により報知できる。また、遊技機10は、虹色表示演出によりインターバル中の演出をおこなうとともに、次のラウンドの打方向を時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出により報知できる。このようなラウンド中、またはインターバル中の打方向の案内は、ラウンドごとに打方向を違える場合に、遊技演出との両立を図りながら好適に遊技者に打方向を案内できる。
また、遊技機10は、虹色表示演出により変動中の大当り予告報知をおこなうとともに、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出により大当り後の打方向を報知できる。また、遊技機10は、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出により、打方向に限らず大当りの価値(確率変動の有無、普電サポートの有無、ラウンド数等)を報知することができる。
また、虹色表示演出の適用例としてラウンド中やエンディング、変動中等のその他の遊技状態を挙げたが、これらの遊技状態においてもファンファーレ中装飾設定処理と同様に、装飾パターンを前半部と後半部とに分けることができる。その場合、遊技機10は、いずれか一方で時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出をおこなうことができる。すなわち、遊技機10は、前半部において時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出をおこない、後半部で虹色表示演出をおこなうことができる。
また、ファンファーレ中装飾設定処理は、前半部と後半部をタイマ値により分割したが、所定の入力部からの入力検出等のイベントトリガで分割するものであってもよい。
[第3の実施形態の変形例1]
次に、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出の始期あるいは終期を、イベントトリガで設定する第3の実施形態の変形例1について説明する。
〔イベント装飾設定処理〕
イベント装飾設定処理について図131を用いて説明する。図131は、第3の実施形態の変形例1の演出制御装置におけるイベント装飾設定処理のフローチャートを示す図である。イベント装飾設定処理は、装飾制御処理のステップD74で制御部によって実行される処理である。
[ステップD111]制御部は、イベント状態に応じて処理を分岐する。制御部は、イベント状態が「決定ボタン装飾フラグがオン」の場合にステップD112に進み、イベント状態が「選択ボタン装飾フラグがオン」の場合にステップD114に進み、イベント状態が「始動口スイッチがオン」の場合にステップD116に進み、イベント状態が「大入賞口スイッチがオン」の場合にステップD117に進む。
[ステップD112]制御部は、決定ボタン装飾フラグをクリアする。なお、決定ボタン装飾フラグは、決定ボタンスイッチ25bが有効な状態で決定ボタンスイッチ25bのオンが検出された場合にセットされるフラグである。
[ステップD113]制御部は、決定ボタン装飾設定処理を実行する。決定ボタン装飾設定処理は、決定ボタンスイッチ25bの操作によって実行される演出に対応する装飾パターンを設定する処理である。たとえば、遊技機10は、所定の演出中の決定ボタンスイッチ25bの操作によって、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出を開始し、あるいは終了する。制御部は、決定ボタン装飾設定処理を実行後にイベント装飾設定処理を終了する。
[ステップD114]制御部は、選択ボタン装飾フラグをクリアする。なお、選択ボタン装飾フラグは、選択ボタンスイッチ25aが有効な状態で選択ボタンスイッチ25aのオンが検出された場合にセットされるフラグである。
[ステップD115]制御部は、選択ボタン装飾設定処理を実行する。選択ボタン装飾設定処理は、選択ボタンスイッチ25aの操作によって実行される演出に対応する装飾パターンを設定する処理である。たとえば、遊技機10は、所定の演出中の選択ボタンスイッチ25aの操作によって、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出を開始し、あるいは終了する。制御部は、選択ボタン装飾設定処理を実行後にイベント装飾設定処理を終了する。
[ステップD116]制御部は、始動入賞用装飾設定処理を実行する。始動入賞用装飾設定処理は、始動口スイッチがオンに設定されている場合、すなわち始動入賞口に遊技球が入賞した場合に、始動入賞口に遊技球が入賞したことによって実行される演出に対応する装飾パターンを設定する処理である。たとえば、遊技機10は、所定の演出中の始動入賞口への遊技球の入賞によって、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出を開始し、あるいは終了する。制御部は、始動入賞用装飾設定処理を実行後にイベント装飾設定処理を終了する。
なお、対象とする始動入賞口は、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチのうちいずれか一方、またはその両方であってもよい。たとえば、遊技機10は、対象とする始動入賞口を始動口2スイッチとすることで、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞を検知できる。この場合、遊技機10は、普通変動入賞装置37が左打ちの場合に入賞しやすい位置にあって左打ち案内中であれば、始動口スイッチのオンを左打ち案内の終了契機とすることができる。また、遊技機10は、普通変動入賞装置37が左打ちの場合に入賞しやすい位置にあって右打ちをすべきときに、始動口スイッチのオンを右打ち案内の開始契機とすることができる。
[ステップD117]制御部は、特別変動入賞装置用装飾設定処理を実行する。特別変動入賞装置用装飾設定処理は、大入賞口スイッチ38aがオンに設定されている場合、すなわち大入賞口(特別変動入賞装置38)に遊技球が入賞した場合に、大入賞口に遊技球が入賞したことによって実行される演出に対応する装飾パターンを設定する処理である。たとえば、遊技機10は、所定の演出中の大入賞口への遊技球の入賞によって、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出を開始し、あるいは終了する。制御部は、特別変動入賞装置用装飾設定処理を実行後にイベント装飾設定処理を終了する。
なお、遊技機10は、特別変動入賞装置38が左打ちの場合に入賞しやすい位置にあって左打ち案内中であれば、大入賞口スイッチ38aのオンを左打ち案内の終了契機とすることができる。また、遊技機10は、特別変動入賞装置38が右打ちの場合に入賞しやすい位置にあって右打ち案内中であれば、大入賞口スイッチ38aのオンを右打ち案内の終了契機とすることができる。
このように、遊技機10は、必要な期間に限って時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出をおこなうことができる。
[第3の実施形態の変形例2]
次に、第1の弧状発光群から第3の弧状発光群の発光態様の変形例について図132を用いて説明する。まず、各発光部における発光色について図132を用いて説明する。図132は、第3の実施形態の変形例2の発光部における発光色の一例を示す図である。
各発光部(発光部L00〜L0B,L10〜L17、プッシュボタンLED251〜258)は、8つのカラーパターンCP1〜CP8に切替表示可能である。このうち、カラーパターンCP1〜CP7は、所定の発光色の割り当てがあり、カラーパターンCP8は、発光色の割り当てがなく消灯に対応する。各発光部は、カラーパターンCP1〜CP8を順次切り替えることで、いわゆる虹色表示演出をおこなうことができるとともに、一周期の区切りを消灯により明示できる。
このように、遊技機10は、虹色表示演出の周期中に消灯タイミングを含むため、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出をおこなうときに、遊技者に対して虹色表示演出が回る方向をより明確に感得させることができる。
[第3の実施形態の変形例3]
次に、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出をプッシュボタン25の操作案内に適用する変形例について図133を用いて説明する。図133は、第3の実施形態の変形例3の表示装置における変動表示中画面の一例を示す図である。
変動表示中画面600は、表示装置41の表示内容である。変動表示中画面600は、表示内容に、特図ゲーム遊技表示601と、保留表示602と、保留消化表示603と、特図1保留数表示604と、特図2保留数表示605と、演出参加案内表示606を含む。特図ゲーム遊技表示601は、特図ゲームの遊技状態に関する表示内容の少なくとも一部情報を含む表示である。たとえば、特図ゲーム遊技表示601は、飾り図柄が変動中であることを示す。
保留表示602は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。たとえば、保留表示602は、1番から6番と8番の保留記憶について白丸状のアイコン表示とし、7番の保留記憶について黒丸状のアイコン表示とすることで、7番の保留記憶のゲーム結果に対する期待度が相対的に大きいことを報知する。保留消化表示603は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
特図1保留数表示604は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示605は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示602が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示604が表示する保留記憶数と特図2保留数表示605が表示する保留記憶数の和に相当する。たとえば、特図1保留数表示604が「4」を表示し、特図2保留数表示605が「4」を表示するとき、保留表示602は、8つの丸状のアイコン表示により保留記憶数が「8」であることを示す。
演出参加案内表示606は、プッシュボタン25における遊技者の演出参加を案内する表示である。たとえば、遊技機10は、表示装置41において「時間を巻き戻せ!」というメッセージとともに時計のイメージを表示する。また、遊技機10は、表示装置41においてプッシュボタン25のイメージを表示し、遊技者の操作対象がプッシュボタン25であることを案内する。
このとき、遊技機10は、プッシュボタンLED251〜258(第3の弧状発光群)において反時計回り虹色表示演出をおこなうことで、遊技者に対して演出参加を案内することができる。なお、遊技機10は、タッチセンサTSW1〜TSW8により遊技者のタッチ操作を検出できる。
変動表示中画面600は、「時間を巻き戻せ!」というメッセージを表示したが、たとえば「時間を早送りせよ!」というメッセージを表示して、プッシュボタンLED251〜258(第3の弧状発光群)において時計回り虹色表示演出をおこなうこともできる。
プッシュボタン25は、プッシュボタンLED251〜258とタッチセンサTSW1〜TSW8を重畳して配置するため、遊技機10は、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出による操作案内により、遊技者に対して操作案内を直接的かつ理解容易におこなうことができる。
このように、遊技機10は、虹色表示演出により期待感の高い遊技演出をおこなうことができるとともに、虹色表示演出を継続しながら、虹色表示演出の一形態として、時計回り虹色表示演出または反時計回り虹色表示演出による操作案内をおこなうことができる。すなわち、遊技機10は、遊技者への注意喚起(操作案内)と、遊技演出との両立を図ることができる。
[第3の実施形態の変形例4]
次に、複数の発光部を直線状に配置した遊技機における虹色の表示演出中の状態報知について図134を用いて説明する。図134は、第3の実施形態の変形例4の直線状発光群における虹色表示演出中の状態報知の一例を示す図である。
遊技機10は、発光部L20〜L25(直線状発光群)の発光色と発光色の切替タイミングとにより、直線状配置された発光部L20〜L25の一側から他側に向かって虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。
たとえば、遊技機10は、(1)に示すように、直線状配置された発光部L20〜L25の一側に位置する発光部L20から発光部L21、発光部L22の順に他側に位置する発光部L25まで右方向に虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。このような虹色表示を便宜的に右方向虹色表示と称する。
また、遊技機10は、(2)に示すように、直線状配置された発光部L20〜L25の一側に位置する発光部L25から発光部L24、発光部L23の順に他側に位置する発光部L20まで左方向に虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。このような虹色表示を便宜的に左方向虹色表示と称する。
このような遊技機10は、虹色表示演出による大当りの報知、または大当りの予告報知をおこないながら、右方向虹色表示または左方向虹色表示による状態報知をおこなうことができる。たとえば、遊技機10は、右方向虹色表示と右打ちの案内とを対応させることで、大当り報知と、右打ちの案内とを同時におこなうことができる。また、遊技機10は、左方向虹色表示と左打ちの案内とを対応させることで、大当り報知と、左打ちの案内とを同時におこなうことができる。
なお、変形例を含む第3の実施形態で説明した複数の発光部の弧状配置や直線状配置は、方向性のある発光部配置の一形態である。複数の発光部は、方向性のある発光部配置として列状に配置(列状配置)される。また、列状配置は、1列に限らず2列以上が並ぶものであってもよい(たとえば、帯状配置)。また、列状配置は、一直線上に限らず、任意の曲線あるいは折れ線であってもよい(弧状配置、環状配置、曲線状配置、折れ線状配置)。
[第3の実施形態の変形例5]
次に、複数の発光部を塊状に配置した遊技機における虹色の表示演出中の状態報知について図135を用いて説明する。図135は、第3の実施形態の変形例5の塊状発光群における虹色表示演出中の状態報知の一例を示す図である。
遊技機10は、発光部L30〜L3A(塊状発光群)の発光色と発光色の切替タイミングとにより、塊状配置された発光部L30〜L3Aについて、あらかじめ設定した順序で虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。
たとえば、遊技機10は、(1)に示すように、塊状配置された発光部L30〜L3Aについて、発光部L30から発光部L30に隣接する発光部L31、発光部L31に隣接する発光部L32、発光部L32に隣接する発光部L33、発光部L33に隣接する発光部L34、発光部L34に隣接する発光部L35、発光部L35に隣接する発光部L36、発光部L36に隣接する発光部L37、発光部L37に隣接する発光部L38、発光部L38に隣接する発光部L39、発光部L39に隣接する発光部L3Aの順に、虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。このような虹色表示を便宜的に正順序虹色表示と称する。
また、遊技機10は、(2)に示すように、塊状配置された発光部L30〜L3Aについて、正順序虹色表示と逆順序で、虹色表示が移動するように表示色を切り替えることができる。このような虹色表示を便宜的に逆順序虹色表示と称する。
このような遊技機10は、虹色表示演出による大当りの報知、または大当りの予告報知をおこないながら、正順序虹色表示または逆順序虹色表示による状態報知をおこなうことができる。たとえば、遊技機10は、正順序虹色表示と右打ちの案内とを対応させることで、大当り報知と、右打ちの案内とを同時におこなうことができる。また、遊技機10は、逆順序虹色表示と左打ちの案内とを対応させることで、大当り報知と、左打ちの案内とを同時におこなうことができる。
また、遊技機10は、発光部L30〜L3Aについて隣接する発光部が並ぶ順序を表示色の切替順序として設定することにより、正順序虹色表示と逆順序虹色表示の区別を容易にできる。なお、遊技機10は、発光部L30〜L3Aについて隣接する発光部が並ぶ順序を表示色の切替順序として設定したが、たとえば配置位置と関係しないランダムな順序を表示色の切替順序として設定してもよい。また、遊技機10は、最初となる発光部と、最後となる発光部を固定して、2以上の中間切替経路から1の中間切替経路を選択して設定してもよい。たとえば、最初となる発光部L30と、最後となる発光部L3Aを固定して、第1の中間切替経路(L31,L32,L33,L34,L35,L36,L37,L38,L39)と、第2の中間切替経路(L36,L31,L32,L33,L34,L35,L38,L37,L39)のうちから一方を選択して設定してもよい。
このように、切替経路に複数の選択肢がある場合、遊技機10は、正順序虹色表示や逆順序虹色表示の他に、切替経路に応じた遊技状態の報知をおこなうことができる。
また、遊技機10は、発光部L30〜L3Aについて正順序となる表示色の切替順序の最初を塊状発光群の周縁部に位置する発光部L30に設定し、最後を同じく塊状発光群の周縁部に位置する発光部L3Aに設定することにより、正順序虹色表示と逆順序虹色表示の区別を容易にできる。なお、遊技機10は、発光部L30〜L3Aについて正順序となる表示色の切替順序の最初を塊状発光群の周縁部に位置する発光部L30に設定し、最後を同じく塊状発光群の周縁部に位置する発光部L3Aに設定したが、塊状発光群の任意の位置にある発光部を最初の発光部としてもよいし、最後の発光部としてもよい。
上述した第3の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側に配置された複数の発光部(第1の弧状発光群:発光部L00〜L0B、第2の弧状発光群:L10〜L17、第3の弧状発光群:プッシュボタンLED251〜258)を備える。遊技機10は、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備える。制御部は、複数の発光色を順次切り替える発光態様(虹色表示演出)で複数の発光部を発光させて第1の状態(大当り、大当り予告等)を報知する(第1の状態報知)。制御部は、複数の発光部について、第1の遊技(右打ち)を実行する第1の遊技状態(大当り、普電サポート)の発生に関連して所定順序の時間差を設けて発光色を切り替える第1の表示態様(たとえば、時計回り虹色表示演出)、または第2の遊技(左打ち)を実行する第2の遊技状態(通常遊技状態)の発生に関連して所定順序の逆順の時間差を設けて発光色を切り替える第2の表示態様(たとえば、反時計回り虹色表示演出)で第2の状態(遊技球の発射)を報知する第2の状態報知と、(操作案内報知)をおこなう。
(2)複数の発光部は、前面側に列状配置され、第1の表示態様において一側から他側に向かって虹色表示が移動するように表示色を切り替え、第2の表示態様において他側から一側に向かって虹色表示が移動するように表示色を切り替える。
(3)列状配置された複数の発光部は、遊技盤の外縁側に列状配置された第1の列状発光群を含む。
(4)列状配置された複数の発光部は、遊技盤の内縁側に列状配置された第2の列状発光群を含む。
(5)列状配置された複数の発光部は、遊技者操作を受け付ける操作受付部(プッシュボタン25、操作部24)に列状配置された第3の列状発光群を含む。
(6)(5)において、操作受付部は、遊技者のタッチ操作を受け付けるタッチセンサと、発光部とを重畳配置する。
(7)列状配置は、直線状配置、弧状配置、環状配置、曲線状配置、または折れ線状配置である。
(8)列状配置は、複数の発光部を一列に配置した一直線上配置、または複数の発光部を二列以上に配置した帯状配置である。
(9)複数の発光部は、前面側に塊状配置され、第1の表示態様においてあらかじめ設定した順序で虹色表示が移動するように表示色を切り替え、第2の表示態様においてあらかじめ設定した順序と逆順序で表示色を切り替える。
(10)制御部は、7つのカラーパターン(「赤」、「橙」、「黄」、「緑」、「青」、「藍」、「紫」)を順次切り替える。
(11)制御部は、複数の発光色を順次切り替える発光態様の周期中に消灯タイミングを含む。
(12)制御部は、第1の表示態様または第2の表示態様により、遊技状態に応じた遊技球の打方向を案内する。
(13)制御部は、第1の表示態様または第2の表示態様により、遊技状態に応じた遊技球の打方向を案内する。
(14)制御部は、第1の表示態様または第2の表示態様により、遊技者に付与する遊技価値を案内する。
(15)制御部は、2以上の列状発光群または塊状発光群が表示する第1の表示態様または第2の表示態様の組み合わせにより、遊技状態の報知または遊技者に付与する遊技価値を案内する。
(16)制御部は、第1の表示態様または第2の表示態様の始期を、所定の遊技状態移行後のタイマトリガとする。
(17)制御部は、第1の表示態様または第2の表示態様の終期を、所定の遊技状態移行後のイベントトリガとする。
また、上述した第3の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面において、さらに以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側に配置された複数の発光部(第1の弧状発光群:発光部L00〜L0B、第2の弧状発光群:L10〜L17、第3の弧状発光群:プッシュボタンLED251〜258)を備える。遊技機10は、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備える。制御部は、複数の発光色を順次切り替える発光態様(虹色表示演出)で複数の発光部を発光させて第1の状態(大当り、大当り予告等)を報知する(第1の状態報知)。制御部は、複数の発光部について、第1の遊技(右打ち)を実行する第1の遊技状態(大当り、普電サポート)の発生に関連して所定順序の時間差を設けて発光色を切り替える第1の表示態様(たとえば、時計回り虹色表示演出)、または第2の遊技(左打ち)を実行する第2の遊技状態(通常遊技状態)の発生に関連して所定順序の逆順の時間差を設けて発光色を切り替える第2の表示態様(たとえば、反時計回り虹色表示演出)で第2の状態(遊技球の発射)を報知する第2の状態報知と、(操作案内報知)をおこなう。
(2)(1)において、遊技機10は、本体枠に対して着脱可能に取り付けられる遊技盤と、前面側に配置された複数の発光部を有し、本体枠に対して回動可能に軸着される透明部材保持枠と、を備え、遊技盤に設けた変動表示装置(たとえば、表示装置41、一括表示装置50)において変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの実行結果が特別結果となった場合に特別遊技状態を発生可能とする。制御部は、変動表示ゲームの実行結果が特別結果となり得る状態(3つの図柄が揃った状態、たとえば、3つの図柄が揃って揺れているとき、全回転、再抽選、ファンファーレ等)となった場合に、第1の状態報知を実行し、特別遊技状態を発生させた場合は、第1の表示態様によって第2の状態報知を実行する。
(3)(2)において、遊技盤に遊技領域を形成し、遊技領域は、第1の遊技状態において遊技球の発射位置(発射勢)が設定される第1遊技領域と、第2の遊技状態において遊技球の発射位置(発射勢)が設定される第2遊技領域と、から構成され、第1の遊技状態は、特別遊技状態を含む。
(4)(1)において、本体枠に対して着脱可能に取り付けられる遊技盤と、前面側に配置された複数の発光部を有し、本体枠に対して回動可能に軸着される透明部材保持枠と、遊技盤に設けた変動表示装置において変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの実行結果が特別結果となった場合に特別遊技状態を発生させる遊技制御部と、を備える。制御部は、変動表示ゲームの実行結果が特別結果となった場合に、第1の状態報知を実行し、特別遊技状態を発生させた場合は、第2の表示態様によって第2の状態報知を実行する。
(5)(4)において、遊技盤に遊技領域を形成し、遊技領域は、第1の遊技状態および第2の遊技状態において遊技球の発射位置が設定される第1遊技領域から構成され、第1の遊技状態は、特別遊技状態を含む。
(6)(3)または(5)において、本体枠に対して取り付けられる遊技盤が、(2)または(3)の遊技盤、あるいは(4)または(5)の遊技盤のいずれであっても、第1の状態報知における複数の発光部の発光態様を共通とする。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態の遊技機10について図136から図141を用いて説明する。第4の実施形態の遊技機10は、遊技盤30に配した注意喚起表示により、遊技者への注意喚起をおこなう。また、第4の実施形態の遊技機10は、遊技演出を発光部によりおこなう。まず、遊技機10の前面側における注意喚起表示と発光部の配置について図136を用いて説明する。図136は、第4の実施形態の遊技機における注意喚起表示と発光部の配置の一例を示す図である。
遊技機10は、第3の実施形態で説明したのと同様に、前面枠12に発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と、発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)を備える。また、遊技機10は、注意喚起表示610を備える。注意喚起表示610は、遊技機10の前面に位置し、より具体的には遊技盤30の遊技領域内にあって、遊技領域内の最上部に位置する。注意喚起表示610は、遊技者に向けて注意を喚起する表示であり、文字やピクトグラム等の視覚情報を含む。
注意喚起表示610は、遊技盤30のセルの意匠の一部として形成される。なお、注意喚起表示610は、遊技機10の前面に位置すればよく、必ずしも遊技盤上に位置することを要しない。また、注意喚起表示610は、セルと独立して設けられてもよく、たとえばサイドケース33等に設けられてもよい。注意喚起表示610は、遊技盤30に設けられれば遊技盤30に対応する機種依存の注意喚起をおこなう表示として機能し、前面枠12に設けられれば複数の機種に共通の注意喚起をおこなう表示として機能する。
注意喚起表示610は、略円形の遊技領域の内縁部に沿うようにして、略弧状の表示領域を有する。すなわち、注意喚起表示610もまた、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と、発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)と同様にして、弧状に形成されている。
次に、注意喚起表示610の表示内容について図137を用いて説明する。図137は、第4の実施形態の注意喚起表示の表示内容例を示す図である。
(1)に示す表示内容は、遊技者に注意を促すピクトグラム(三角形状の枠内に感嘆符「!」を表示)と、具体的注意内容を示す文字列「長時間同じ光を近距離から凝視しないように注意して下さい」を含む。このような表示内容は、所定の態様(たとえば、所定の発光強度や発光継続時間、所定周期の明滅等)で発光する発光部を有する遊技機に付され、安心かつ安全な遊技環境の提供に貢献する。
(2)に示す表示内容は、具体的注意内容を示す文字列「不正監視システム搭載」を含む。このような表示内容は、不正監視システム(たとえば、磁気センサ61や盤電波センサ62等による不正監視)を搭載した遊技機に付され、不正な遊技者による不正遊技を牽制する。
(3)に示す表示内容は、遊技者に注意を促すピクトグラム(三角形状の枠内に感嘆符「!」を表示)と、具体的注意内容を示す文字列「遊技機を叩いたり、押したり、引いたりしないで下さい」を含む。このような表示内容は、複数機種に共通して遊技機に付され、安心かつ安全な遊技環境の提供に貢献する。
(4)に示す表示内容は、遊技者に注意を促すピクトグラム(三角形状の枠内に感嘆符「!」を表示)と、具体的注意内容を示す文字列「磁石を近付けないで下さい」を含む。このような表示内容は、複数機種に共通して遊技機に付され、安心かつ安全な遊技環境の提供に貢献する。
(5)に示す表示内容は、遊技者に注意を促すピクトグラム(三角形状の枠内に感嘆符「!」を表示)と、具体的注意内容を示す文字列「長時間の遊技には、適度に休憩時間を設けましょう」を含む。このような表示内容は、複数機種に共通して遊技機に付され、安心かつ安全な遊技環境の提供に貢献する。
なお、上記(1)から(5)に示す表示内容は一例であって、表示内容は遊技者への注意内容に限らない。表示内容は、遊技者に対して注意喚起をおこなう表示内容であれば、遊技案内や遊技性能表示等であってもよい。
次に、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)との表示演出について図138を用いて説明する。図138は、第4の実施形態の注意喚起表示を始点とする移動表示演出の一例を示す図である。
遊技機10は、各発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)について、所定の発光色(たとえば、「赤」)の点灯と消灯を発光部の位置に応じて切り替えることで、点灯表示が移動するように演出することができる。
遊技機10は、注意喚起表示610を始点にして、上側に配置された発光部から下側に配置された発光部に向かって点灯表示が移動するように発光部L00〜L0Bおよび発光部L10〜L17の点灯と消灯を切り替える。このような表示(注意喚起始点移動表示)により、遊技機10は、遊技者に対して注意喚起表示610への注目を仕向けることができる。なお、遊技機10は、注意喚起表示610を常時掲出していることから、注意喚起始点移動表示により注意喚起表示610に注目すべき時期、あるいは注目することが望ましい時期を案内する役割を有する。
なお、注意喚起表示610は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)が形成する弧と、発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)が形成する弧との間に挟まる位置にある。これにより、一方の弧状発光群によっては注意喚起表示610を明確に注目させることができない場合があっても、遊技機10は、2つの弧状発光群によって注意喚起表示610を明確に注目させることができる。
また、注意喚起表示610は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)を発光部L00〜L05と発光部L06〜L0Bに左右に二分する位置にあり、発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)を発光部L10〜L12と発光部L13〜L17に左右に二分する位置にある。すなわち、発光部L00〜L05は第1の列状発光群として機能し、発光部L06〜L0Bは第2の列状発光群として機能し、発光部L10〜L12は第3の列状発光群として機能し、発光部L13〜L17は第4の列状発光群として機能する。これにより、4つの列状発光群は、一端部を注意喚起表示610に向けて並ぶことになり、遊技機10は、4つの列状発光群によって注意喚起表示610を一層明確に注目させることができる。
次に、図138に示した注意喚起始点移動表示における発光部L00〜L0Bおよび発光部L10〜L17の点灯と消灯の切替タイミングについて図139を用いて説明する。図139は、第4の実施形態の第1の弧状発光群と第2の弧状発光群における移動表示演出の表示態様切替タイミングの一例を示す図である。
遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)について所定時間ごとに点灯(ON)と消灯(OFF)を切り替えることで注意喚起始点移動表示をおこなう。
まず、遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)の全灯をタイミングt0で消灯する。これにより、遊技機10は、遊技者の注意をリセットする。次に、遊技機10は、タイミングt1で発光部L05,L06,L12,L13を点灯し、その余の消灯を継続する。これにより、遊技機10は、発光部L05,L06,L12,L13に遊技者の注意を向けることができる。また、遊技機10は、発光部L05,L06,L12,L13の近傍に位置する注意喚起表示610に遊技者の注意を向けることができる。
次に、遊技機10は、タイミングt2で発光部L05,L06,L12,L13を点灯から消灯に切り替え、発光部L04,L07,L11,L14を消灯から点灯に切り替える。これにより、遊技機10は、注意喚起表示610を始点とする注意喚起始点移動表示をおこなう。また、遊技機10は、タイミングt2で発光部L05,L06,L12,L13を消灯することで注意喚起表示610に対する遊技者の注目後の視認性を高めることができる。
以降、遊技機10は、タイミングt3で発光部L04,L07,L11,L14を点灯から消灯に切り替え、発光部L03,L08,L10,L15を消灯から点灯に切り替える。遊技機10は、タイミングt4で発光部L03,L08,L10,L15を点灯から消灯に切り替え、発光部L02,L09,L16を消灯から点灯に切り替える。遊技機10は、タイミングt5で発光部L02,L09,L16を点灯から消灯に切り替え、発光部L01,L0A,L17を消灯から点灯に切り替える。遊技機10は、タイミングt6で発光部L01,L0A,L17を点灯から消灯に切り替え、発光部L00,L0Bを消灯から点灯に切り替える。なお、遊技機10は、タイミングt0に戻り全灯を消灯してタイミングt0〜t6の表示態様切替をループしてもよいし、タイミングt0〜t6を一巡した後その他の変動パターンに移行してもよい。また、注意喚起始点移動表示を含む移動表示演出は、複数の発光部が形成する列の一端から他端に向かって点灯態様が移動する表示演出であればよく、単色の点灯と消灯の切替に限らず、表示色の切替、点滅周期の切替、点灯強度の切替、第3の実施形態で説明したような虹色表示のタイミング切替を含め、その他の表示態様を適用可能である。
このような遊技機10は、注意喚起表示610を常に掲出していることから、注意喚起始点移動表示によって注意喚起表示610に対する注目度を十分に向上させることができる。また、遊技機10は、表示装置等により新たに注意喚起をおこなうものでないことから、遊技の興趣低下を限定的にできる。したがって、遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)において、注意喚起表示610に対する注目度向上と演出表示とを両立する。
次に、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)とのもう1つの表示演出について図140を用いて説明する。図140は、第4の実施形態の注意喚起表示を終点とする移動表示演出の一例を示す図である。
遊技機10は、各発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)について、所定の発光色(たとえば、「赤」)の点灯と消灯を発光部の位置に応じて切り替えることで、点灯表示が移動するように演出することができる。遊技機10は、注意喚起表示610を終点にして、下側に配置された発光部から上側に配置された発光部に向かって点灯表示が移動するように発光部L00〜L0Bおよび発光部L10〜L17の点灯と消灯を切り替える。このような表示(注意喚起終点移動表示)により、遊技機10は、遊技者に対して注意喚起表示610への注目を仕向けることができる。なお、遊技機10は、注意喚起表示610を常時掲出していることから、注意喚起終点移動表示により注意喚起表示610に注目すべき時期、あるいは注目することが望ましい時期を案内する役割を有する。
なお、遊技機10は、図139に示した発光部L00〜L0Bおよび発光部L10〜L17の点灯と消灯の切替タイミングについて、タイミングt0の後、タイミングt1〜t6を逆順に切り替えることで注意喚起終点移動表示を実現できる。
遊技機10は、このような注意喚起始点移動表示または注意喚起終点移動表示をファンファーレ中におこなう。
〔ファンファーレ中装飾設定処理〕
次に、ファンファーレ中装飾設定処理について図141を用いて説明する。図141は、第4の実施形態の演出制御装置におけるファンファーレ中装飾設定処理のフローチャートを示す図である。ファンファーレ中装飾設定処理は、装飾設定処理のステップD90で制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。ファンファーレ中装飾設定処理が設定する装飾パターンは、前半部を注意喚起始点移動表示として後半部を通常のファンファーレ表示とする場合と、前半部を通常のファンファーレ表示として後半部を注意喚起終点移動表示とする場合とがある。
[ステップD1010]制御部は、注意喚起始点移動表示または注意喚起終点移動表示のいずれを含むファンファーレ表示とするか否かを決定する。制御部は、注意喚起始点移動表示を含むファンファーレ表示とする場合にステップD1011に進み、注意喚起始点移動表示を含むファンファーレ表示としない場合にステップD1014に進む。
たとえば、制御部は、遊技制御装置100から機種に依存する情報を取得し、当該情報にもとづいて移動表示演出の態様を決定することができる。すなわち、遊技機10は、遊技盤30の構成や演出態様から注意喚起始点移動表示が望ましい機種である場合に遊技制御装置100から制御部に対して注意喚起始点移動表示を指示する。また、遊技機10は、遊技盤30の構成や演出態様から注意喚起終点移動表示が望ましい機種である場合に遊技制御装置100から制御部に対して注意喚起終点移動表示を指示する。
[ステップD1011]制御部は、ファンファーレ中の時間経過を示すタイマ値に応じて処理を分岐する。制御部は、タイマ値が「ファンファーレ前半」を示す場合にステップD1012に進み、タイマ値が「ファンファーレ後半」を示す場合にステップD1013に進む。
[ステップD1012]制御部は、タイマ値が「ファンファーレ前半」を示す場合に注意喚起始点装飾設定処理を実行する。遊技機10は、注意喚起始点装飾設定処理により注意喚起始点移動表示をおこなう。これにより、遊技機10は、ファンファーレ開始時点で、遊技者に対して注意喚起表示610への注目を仕向ける。制御部は、注意喚起始点装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
[ステップD1013]制御部は、タイマ値が「ファンファーレ後半」を示す場合にファンファーレ後半装飾設定処理を実行する。制御部は、ファンファーレ後半装飾設定処理において、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾パターンとして虹色表示演出を設定する。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾表示をファンファーレ後半におこなう。制御部は、ファンファーレ後半装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
[ステップD1014]制御部は、ファンファーレ中の時間経過を示すタイマ値に応じて処理を分岐する。制御部は、タイマ値が「ファンファーレ前半」を示す場合にステップD1015に進み、タイマ値が「ファンファーレ後半」を示す場合にステップD1016に進む。
[ステップD1015]制御部は、タイマ値が「ファンファーレ前半」を示す場合にファンファーレ前半装飾設定処理を実行する。制御部は、ファンファーレ前半装飾設定処理において、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾パターンとして虹色表示演出を設定する。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾表示をファンファーレ前半におこなう。制御部は、ファンファーレ前半装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
[ステップD1016]制御部は、タイマ値が「ファンファーレ後半」を示す場合に注意喚起終点装飾設定処理を実行する。遊技機10は、注意喚起終点装飾設定処理により注意喚起終点移動表示をおこなう。これにより、遊技機10は、ファンファーレ終了時点で、遊技者に対して注意喚起表示610への注目を仕向ける。制御部は、注意喚起終点装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
このように、遊技機10は、虹色表示演出により変動表示ゲームの結果が大当りとなったことに伴う遊技演出をおこなうことができる。また、遊技機10は、虹色表示演出と協調しながら注意喚起始点移動表示または注意喚起終点移動表示をおこなうことができる。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことに伴う遊技演出を継続しながら、注意喚起表示610に対する注目度を向上させることができる。すなわち、遊技機10は、遊技者への注意喚起と、遊技演出との両立を図ることができる。
なお、注意喚起始点移動表示または注意喚起終点移動表示の一例としてファンファーレ中の遊技演出を示したが、ラウンド中やエンディング、変動中等であってもよい。また、遊技機10は、所定時間経過ごとに注意喚起始点移動表示または注意喚起終点移動表示をおこなうものであってもよく、さらに所定時間経過時の遊技状態に対応させて注意喚起始点移動表示または注意喚起終点移動表示をおこなうものであってもよい。
また、遊技機10は、機種に依存して注意喚起始点移動表示または注意喚起終点移動表示を決定したが遊技状態に応じて決定するものであってもよい。たとえば、遊技機10は、ファンファーレ演出をおこなう場合に注意喚起始点移動表示として、エンディング演出をおこなう場合に注意喚起終点移動表示とすることができる。
また、遊技機10は、遊技状態の報知に関連して移動表示演出の態様(たとえば、注意喚起始点移動表示または注意喚起終点移動表示)を決定するものであってもよい。たとえば、遊技機10は、大当りの価値(確率変動の有無、普電サポートの有無、ラウンド数等)を注意喚起始点移動表示または注意喚起終点移動表示に関連付けて報知してもよい。これによれば、遊技機10は、遊技者に対して注意喚起表示610への一層大きな注目を仕向けることができる。
また、ファンファーレ中装飾設定処理は、前半部と後半部をタイマ値により分割したが、所定の入力部からの入力検出等のイベントトリガで分割するものであってもよい。
[第4の実施形態の変形例1]
遊技機10は、第4の実施形態において注意喚起始点移動表示または注意喚起終点移動表示を選択的におこなった。第4の実施形態の変形例1は、注意喚起表示610を始点かつ終点とする注意喚起時計回り移動表示または注意喚起反時計回り移動表示を選択的におこなう。まず、注意喚起表示610を始点かつ終点とする移動表示演出について図142を用いて説明する。図142は、第4の実施形態の変形例1の注意喚起表示を始点かつ終点とする移動表示演出の一例を示す図である。
図142(1)は、注意喚起時計回り移動表示を示し、図142(2)は、注意喚起反時計回り移動表示を示す。(1)に示す遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)の点灯と消灯の切替タイミングにより、点灯する発光部が時計回りに移動するように表示態様を切り替えることができる。このとき、遊技機10は、注意喚起表示610の近傍に位置する発光部L06を始点とし、注意喚起表示610の近傍に位置するもう一つの発光部L05を終点として、第1の弧状発光群について注意喚起時計回り移動表示をおこなう。さらに、遊技機10は、注意喚起表示610の近傍に位置する発光部L13を始点とし、注意喚起表示610の近傍に位置するもう一つの発光部L12を終点として、第2の弧状発光群について注意喚起時計回り移動表示をおこなう。
また、(2)に示す遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)の点灯と消灯の切替タイミングにより、点灯する発光部が反時計回りに移動するように表示態様を切り替えることができる。このとき、遊技機10は、注意喚起表示610の近傍に位置する発光部L05を始点とし、注意喚起表示610の近傍に位置するもう一つの発光部L06を終点として、第1の弧状発光群について注意喚起反時計回り移動表示をおこなう。さらに、遊技機10は、注意喚起表示610の近傍に位置する発光部L12を始点とし、注意喚起表示610の近傍に位置するもう一つの発光部L13を終点として、第2の弧状発光群について注意喚起反時計回り移動表示をおこなう。
このような遊技機10は、注意喚起時計回り移動表示または注意喚起反時計回り移動表示の開始時と終了時とで、注意喚起表示610に対する注目度を向上させることができる。
なお、遊技機10は、機種に依存して注意喚起時計回り移動表示または注意喚起反時計回り移動表示を決定してもよいし、遊技状態に応じて決定するものであってもよい。たとえば、遊技機10は、ファンファーレ演出をおこなう場合に注意喚起時計回り移動表示として、エンディング演出をおこなう場合に注意喚起反時計回り移動表示とすることができる。
また、遊技機10は、遊技状態の報知に関連して移動表示演出の態様(たとえば、注意喚起時計回り移動表示または注意喚起反時計回り移動表示)をおこなうものであってもよい。たとえば、遊技機10は、大当りの価値(確率変動の有無、普電サポートの有無、ラウンド数等)を注意喚起時計回り移動表示または注意喚起反時計回り移動表示に関連付けて報知してもよい。これによれば、遊技機10は、遊技者に対して注意喚起表示610への一層大きな注目を仕向けることができる。
次に、図142に示した注意喚起時計回り移動表示における発光部L00〜L0Bおよび発光部L10〜L17の点灯と消灯の切替タイミングについて図143を用いて説明する。図143は、第4の実施形態の変形例1の第1の弧状発光群と第2の弧状発光群における移動表示演出の表示態様切替タイミングの一例を示す図である。
遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)について所定時間ごとに点灯(ON)と消灯(OFF)を切り替えることで注意喚起時計回り移動表示をおこなう。
まず、遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)の全灯をタイミングt10で消灯する。これにより、遊技機10は、遊技者の注意をリセットする。次に、遊技機10は、タイミングt11で発光部L06,L13を点灯し、その余の消灯を継続する。これにより、遊技機10は、発光部L06,L13に遊技者の注意を向けることができる。また、遊技機10は、発光部L06,L13の近傍に位置する注意喚起表示610に遊技者の注意を向けることができる。
次に、遊技機10は、タイミングt12で発光部L06,L13を点灯から消灯に切り替え、発光部L07,L14を消灯から点灯に切り替える。これにより、遊技機10は、注意喚起表示610を始点とする注意喚起時計回り移動表示をおこなう。また、遊技機10は、タイミングt12で発光部L06,L13を消灯することで注意喚起表示610に対する遊技者の注目後の視認性を高めることができる。
以降、遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)についてタイミング更新ごとに発光部を時計回りに順次切り替え、タイミングt22で発光部L05,L12を点灯し、その余を消灯する。これにより、遊技機10は、発光部L05,L12に遊技者の注意を向けることができる。また、遊技機10は、発光部L05,L12の近傍に位置する注意喚起表示610に遊技者の注意を向けることができる。
なお、遊技機10は、タイミングt0に戻り全灯を消灯してタイミングt10〜t22の表示態様切替をループしてもよいし、タイミングt10〜t22を一巡した後その他の変動パターンに移行してもよい。また、注意喚起時計回り移動表示を含む移動表示演出は、複数の発光部が形成する列の一端から他端に向かって点灯態様が移動する表示演出であればよく、単色の点灯と消灯の切替に限らず、表示色の切替、点滅周期の切替、点灯強度の切替、第3の実施形態で説明したような虹色表示のタイミング切替を含め、その他の表示態様を適用可能である。
このような遊技機10は、注意喚起表示610を常に掲出していることから、注意喚起時計回り移動表示によって注意喚起表示610に対する注目度を十分に向上させることができる。また、遊技機10は、表示装置等により新たに注意喚起をおこなうものでないことから、遊技の興趣低下を限定的にできる。したがって、遊技機10は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)において、注意喚起表示610に対する注目度向上と演出表示とを両立する。
なお、遊技機10は、図143に示した発光部L00〜L0Bおよび発光部L10〜L17の点灯と消灯の切替タイミングについて、タイミングt10の後、タイミングt11〜t22を逆順に切り替えることで注意喚起時反計回り移動表示を実現できる。
[第4の実施形態の変形例2]
第4の実施形態において遊技機10は、遊技領域内の上部に注意喚起表示610を備えた。第4の実施形態の変形例2は、遊技者が遊技球の発射勢を確認可能な位置に注意喚起表示を設ける点で第4の実施形態と相違する。
第4の実施形態の変形例2の注意喚起表示を設ける位置について図144を用いて説明する。図144は、第4の実施形態の変形例2の注意喚起表示の配置例を示す図である。
遊技盤30は、ガイドレール31として円弧状に形成された内レール611と外レール612とを含む。図示しない打球発射装置から発射される遊技球は、内レール611と外レール612の間を通り、戻り防止弁613を通過して遊技領域内に進入する。大きな発射勢を有する遊技球は、返しゴム614により減勢される。したがって、遊技者は、遊技球が打球発射装置から発射されて視認可能となる位置から返しゴム614までの円弧状の範囲(発射勢確認範囲615)で遊技球の発射勢を確認し、遊技球の発射勢を調整する。
注意喚起表示616は、発射勢確認範囲615のうち遊技球が打球発射装置から発射されて視認可能となる位置に設けられる。また、注意喚起表示617は、発射勢確認範囲615のうち遊技球が戻り防止弁613を通過する前の位置に設けられる。また、注意喚起表示618は、発射勢確認範囲615のうち遊技球が戻り防止弁613を通過した後の位置に設けられる。また、注意喚起表示619は、発射勢確認範囲615のうち返しゴム614に隣接する位置に設けられる。
このように、第4の実施形態の変形例2の遊技機10は、発射勢確認範囲615に注意喚起表示を設ける。遊技者の多くが遊技開始時に遊技球の発射勢を確認することから、遊技機10は、注意喚起表示を発射勢確認範囲615に設けることで、遊技開始時に遊技者に注意喚起表示を注目させることができる。また、発射勢確認範囲615は、遊技者の多くが遊技開始時に遊技球の発射勢を確認すると、遊技中において遊技者の注目範囲外となる。そのため、発射勢確認範囲615は、常時掲出されていながら遊技演出上の障害となりにくい。その一方で、発射勢確認範囲615は、遊技中において遊技者に注意喚起表示を注目させるという本来の目的を十分に果たしにくい位置にある。しかしながら、遊技機10は、移動表示演出をおこなうことで遊技演出と注意喚起とを両立する。
なお、遊技機10は、注意喚起表示616〜619のうち1または2以上を設けることができる。遊技機10は、機種に依存する情報を遊技制御装置100から演出制御装置300に通知することで、注意喚起表示616〜619のうちいずれが設けられていても対応する移動表示演出をおこなうことができる。
また、遊技盤30は、樹脂等の透明部材を基板として所要の発光部により注意喚起表示616〜619を裏面から照射可能にしてもよい。この場合、遊技機10は、移動表示演出と連動して注意喚起表示616〜619を発光させることができ、注意喚起表示616〜619の一層の注目度向上を図ることができる。
次に、遊技機10が注意喚起表示619を設ける場合の移動表示演出について図145を用いて説明する。図145は、第4の実施形態の変形例2の注意喚起表示を始点または終点とする移動表示演出の一例を示す図である。
図145(1)は、注意喚起始点移動表示を示し、図145(2)は、注意喚起終点移動表示を示す。(1)および(2)に示す遊技機10は、各発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)と発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)について、所定の発光色(たとえば、「赤」)の点灯と消灯を発光部の位置に応じて切り替えることで、点灯表示が移動するように演出することができる。
(1)に示す遊技機10は、注意喚起表示619を始点にして、注意喚起表示619の近くに配置された発光部L06,L07,L13,L14から遠くに配置された発光部L00,L0B,L10,L17に向かって点灯表示が移動するように発光部L00〜L0Bおよび発光部L10〜L17の点灯と消灯を切り替える。このような表示(注意喚起始点移動表示)により、遊技機10は、遊技者に対して注意喚起表示619への注目を仕向けることができる。
また、(2)に示す遊技機10は、注意喚起表示619を終点にして、注意喚起表示619の近くに配置された発光部L00,L0B,L10,L17から遠くに配置された発光部L06,L07,L13,L14に向かって点灯表示が移動するように発光部L00〜L0Bおよび発光部L10〜L17の点灯と消灯を切り替える。このような表示(注意喚起終点移動表示)により、遊技機10は、遊技者に対して注意喚起表示619への注目を仕向けることができる。
このように、遊技機10は、注意喚起表示619の位置に対応して移動表示演出をおこなうことができる。
なお、注意喚起表示619は、発光部L00〜L0B(第1の弧状発光群)を発光部L00〜L06と発光部L07〜L0Bに左右に二分する位置にあり、発光部L10〜L17(第2の弧状発光群)を発光部L10〜L13と発光部L14〜L17に左右に二分する位置にある。すなわち、発光部L00〜L06は注意喚起表示619に関して第1の列状発光群として機能し、発光部L07〜L0Bは注意喚起表示619に関して第2の列状発光群として機能し、発光部L10〜L13は注意喚起表示619に関して第3の列状発光群として機能し、発光部L14〜L17は注意喚起表示619に関して第4の列状発光群として機能する。これにより、4つの列状発光群は、一端部を注意喚起表示619に向けて並ぶことになり、遊技機10は、4つの列状発光群によって注意喚起表示619を一層明確に注目させることができる。
〔ファンファーレ中装飾設定処理〕
ここで、注意喚起表示619の位置に対応しておこなう移動表示演出を実現するファンファーレ中装飾設定処理について図146を用いて説明する。図146は、第4の実施形態の変形例2の演出制御装置におけるファンファーレ中装飾設定処理のフローチャートを示す図である。ファンファーレ中装飾設定処理は、装飾設定処理のステップD90で制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。ファンファーレ中装飾設定処理が設定する装飾パターンは、前半部を注意喚起表示の位置に対応した注意喚起始点移動表示として後半部を通常のファンファーレ表示とする。
[ステップD1011]制御部は、ファンファーレ中の時間経過を示すタイマ値に応じて処理を分岐する。制御部は、タイマ値が「ファンファーレ前半」を示す場合にステップD1031に進み、タイマ値が「ファンファーレ後半」を示す場合にステップD1021に進む。
[ステップD1021]制御部は、タイマ値が「ファンファーレ後半」を示す場合にファンファーレ後半装飾設定処理を実行する。制御部は、ファンファーレ後半装飾設定処理において、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾パターン(たとえば、図118に示す虹色表示演出)を設定する。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことを示す装飾表示をファンファーレ後半におこなう。制御部は、ファンファーレ後半装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
[ステップD1031]制御部は、遊技者に注目させたい注意喚起表示の位置を判定する。たとえば、制御部は、遊技機10がただ1つの注意喚起表示を掲出する場合、当該注意喚起表示の位置を遊技者に注目させたい注意喚起表示の位置として判定する。また、制御部は、遊技機10が2以上の注意喚起表示を掲出する場合、掲出している注意喚起表示のうち遊技状態に応じて選択した注意喚起表示の位置を遊技者に注目させたい注意喚起表示の位置として判定する。
制御部は、遊技者に注目させたい注意喚起表示の位置が、位置A(たとえば、注意喚起表示616に対応する位置)の場合にステップD1041に進み、位置B(たとえば、注意喚起表示617に対応する位置)の場合にステップD1051に進み、位置C(たとえば、注意喚起表示618に対応する位置)の場合にステップD1061に進み、位置D(たとえば、注意喚起表示619に対応する位置)の場合にステップD1071に進む。
[ステップD1041]制御部は、注意喚起A始点装飾設定処理を実行する。遊技機10は、注意喚起A始点装飾設定処理により位置Aに対応した注意喚起始点移動表示をおこなう。これにより、遊技機10は、遊技者に対して位置A(たとえば、注意喚起表示616に対応する位置)への注目を仕向ける。制御部は、注意喚起A始点装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
[ステップD1051]制御部は、注意喚起B始点装飾設定処理を実行する。遊技機10は、注意喚起B始点装飾設定処理により位置Bに対応した注意喚起始点移動表示をおこなう。これにより、遊技機10は、遊技者に対して位置B(たとえば、注意喚起表示617に対応する位置)への注目を仕向ける。制御部は、注意喚起B始点装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
[ステップD1061]制御部は、注意喚起C始点装飾設定処理を実行する。遊技機10は、注意喚起C始点装飾設定処理により位置Cに対応した注意喚起始点移動表示をおこなう。これにより、遊技機10は、遊技者に対して位置C(たとえば、注意喚起表示618に対応する位置)への注目を仕向ける。制御部は、注意喚起C始点装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
[ステップD1071]制御部は、注意喚起D始点装飾設定処理を実行する。遊技機10は、注意喚起D始点装飾設定処理により位置Dに対応した注意喚起始点移動表示をおこなう。これにより、遊技機10は、遊技者に対して位置D(たとえば、注意喚起表示619に対応する位置)への注目を仕向ける。制御部は、注意喚起D始点装飾設定処理を実行した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
このように、遊技機10は、虹色表示演出により変動表示ゲームの結果が大当りとなったことに伴う遊技演出をおこなうことができる。また、遊技機10は、虹色表示演出と協調しながら注意喚起表示の位置に対応した注意喚起始点移動表示をおこなうことができる。これにより、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が大当りとなったことに伴う遊技演出を継続しながら、注意喚起表示に対する注目度を向上させることができる。すなわち、遊技機10は、遊技者への注意喚起と、遊技演出との両立を図ることができる。
なお、注意喚起始点移動表示の一例としてファンファーレ中の遊技演出を示したが、ラウンド中やエンディング、変動中等であってもよい。また、遊技機10は、所定時間経過ごとに注意喚起始点移動表示をおこなうものであってもよく、さらに所定時間経過時の遊技状態に対応させて注意喚起始点移動表示をおこなうものであってもよい。
また、遊技機10は、遊技状態の報知に関連して注意喚起表示位置を決定するものであってもよい。たとえば、遊技機10は、大当りの価値(確率変動の有無、普電サポートの有無、ラウンド数等)を注意喚起表示の位置に関連付けて報知してもよい。これによれば、遊技機10は、遊技者に対して注意喚起表示への一層大きな注目を仕向けることができる。
また、ファンファーレ中装飾設定処理は、前半部と後半部をタイマ値により分割したが、所定の入力部からの入力検出等のイベントトリガで分割するものであってもよい。
また、ファンファーレ中装飾設定処理は、移動表示演出として注意喚起始点移動表示をおこなったが、注意喚起終点移動表示や、注意喚起時計回り移動表示、注意喚起反時計回り移動表示等であってもよい。
上述した第4の実施形態(変形例1、変形例2を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、前面側に列状に配置された複数の発光部(列状発光群)を備える。遊技機10は、列状発光群の一端側に注意喚起表示(注意喚起表示610,616〜619)を掲出する。遊技機10は、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備える。制御部は、複数の発光部が列の一端から他端、または他端から一端に向かって点灯態様が移動する表示態様の切替(移動表示演出)をおこなう。
(2)注意喚起表示(注意喚起表示610)は、第1の列状発光群(発光部L00〜L0B)が形成する列と、第2の列状発光群(発光部L10〜L17)が形成する列との間に挟まる位置にある。
(3)第1の列状発光群(発光部L00〜L0B)は、注意喚起表示(注意喚起表示610)の近傍で、第1の分割列状発光群(発光部L00〜L05)と第2の分割列状発光群(発光部L06〜L0B)に分割され、第1の分割列状発光群と第2の分割列状発光群の一方または両方で点灯態様が移動する表示態様の切替(移動表示演出)をおこなう。
(4)第2の列状発光群(発光部L10〜L17)は、注意喚起表示(注意喚起表示610)の近傍で、第3の分割列状発光群(発光部L10〜L13)と第4の分割列状発光群(発光部L14〜L17)に分割され、第3の分割列状発光群と第4の分割列状発光群の一方または両方で点灯態様が移動する表示態様の切替(移動表示演出)をおこなう。
(5)注意喚起表示(注意喚起表示610)は、遊技盤上にあって遊技球の発射勢を確認可能な範囲(発射勢確認範囲615)に掲出される。
(6)(3),(4)において、制御部は、注意喚起表示(注意喚起表示610,616〜619)の位置に応じて第1の列状発光群または第2の列状発光群を分割列状発光群に分割する分割位置を選択する。
(7)制御部は、機種に依存する情報にもとづいて移動表示演出の態様を決定する。
(8)制御部は、ファンファーレ開始時に一端を始点とする移動表示をおこなう。
(9)制御部は、ファンファーレ終了時に一端を終点とする移動表示をおこなう。
(10)制御部は、第1の分割列状発光群の一端を始点とする移動表示をおこなったのち、第2の分割列状発光群の他端を始点とする移動表示をおこなう(注意喚起時計回り移動表示または注意喚起反時計回り移動表示)。
(11)制御部は、遊技状態の報知に関連して移動表示演出の態様を決定する。
(12)制御部は、遊技状態の報知に関連して注意喚起表示位置を決定する。
(13)(11)、(12)において、遊技状態の報知は、大当りの価値(確率変動の有無、普電サポートの有無、ラウンド数等)を含む。
(14)移動対象となる点灯態様は、点灯と消灯の切替、表示色の切替、点滅周期の切替、点灯強度の切替、虹色表示のタイミング切替を含む。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態の遊技機10について図147から図150を用いて説明する。第5の実施形態の遊技機10は、所定の装飾部の発光態様を強調して遊技者への注意喚起をおこなう。まず、第5の実施形態の遊技機10の装飾部の構成と、発光態様について図147を用いて説明する。図147は、第5の実施形態の遊技機における装飾部の構成と発光態様の一例を示す図である。
遊技機10は、枠装飾装置18を前面枠12に備える。枠装飾装置18は、複数の発光部からなる外縁発光群18Lを有する。外縁発光群18Lは、遊技盤30を囲むようにして遊技盤30の外縁側に列状配置される。外縁発光群18Lは、列状発光群の一形態である。
また、遊技機10は、表示装置41を囲むようにしてセンターケース40を備える。センターケース40は、複数の発光部からなる内縁発光群40Lを有する。内縁発光群40Lは、遊技盤30の内縁側に列状配置される。内縁発光群40Lは、列状発光群の一形態である。
なお、前面枠12やセンターケース40は、一観点では、遊技進行に関係しない非遊技進行関係部とすることができる。また、外縁発光群18Lと内縁発光群40Lは、非遊技進行関係部を装飾する非遊技進行関係装飾部とすることができる。なお、外縁発光群18Lと内縁発光群40Lは、非遊技進行関係装飾部の一例であり、非遊技進行関係装飾部は、非遊技進行関係部を装飾するものであればよい。たとえば、オプション設定部25の発光部は、非遊技進行関係装飾部である。
また、遊技盤30は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38等の遊技盤構成部材を備える。さらに遊技盤30は、始動入賞口36を発光態様で装飾する始動入賞口発光部36Lと、普通変動入賞装置37を発光態様で装飾する普通変動入賞装置発光部37Lと、特別変動入賞装置38を発光態様で装飾する特別変動入賞装置発光部38Lを備える。
なお、始動入賞口36や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38は、一観点では、所定の遊技状態に応じて遊技進行に関係する遊技進行関係部とすることができる。すなわち、始動入賞口36や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38は、遊技状態次第で遊技進行関係部と非遊技進行関係部のいずれにもなり得る。また、始動入賞口発光部36L、普通変動入賞装置発光部37L、および特別変動入賞装置発光部38Lは、遊技進行関係部を装飾する遊技進行関係装飾部とすることができる。
なお、始動入賞口発光部36L、普通変動入賞装置発光部37L、および特別変動入賞装置発光部38Lは、ただ1つの発光部であってもよいし、2つ以上の発光部からなる発光群であってもよい。また、始動入賞口発光部36L、普通変動入賞装置発光部37L、および特別変動入賞装置発光部38Lは、これら遊技盤構成部材と一体に構成されて遊技盤構成部材を直接照射するものであってもよいし、遊技盤構成部材から遊技者を照射するものであってもよい。また、始動入賞口発光部36L、普通変動入賞装置発光部37L、および特別変動入賞装置発光部38Lは、遊技盤構成部材と別体に構成されて遊技盤構成部材を間接照射するものであってもよいし、遊技盤構成部材近傍から遊技者を照射するものであってもよい。
たとえば、外縁発光群18L、内縁発光群40L、始動入賞口発光部36L、普通変動入賞装置発光部37L、および特別変動入賞装置発光部38Lは、複数の発光色を切り替えて発光可能なフルカラーLEDであるが、単色LEDやランプ等、その他の発光手段であってもよい。
外縁発光群18Lと内縁発光群40Lは、同期した発光態様で遊技機10を装飾する。たとえば、外縁発光群18Lと内縁発光群40Lは、単色点灯や虹色表示演出で同方向(たとえば、400ms周期で点灯位置を反時計回りに切り替え)の移動表示をおこなう。このように、遊技機10は、外縁発光群18Lと内縁発光群40Lの発光態様の切替を同期させた協調演出をおこなうことで、遊技状態に応じた興趣向上を図ることができる。
一方、遊技機10は、始動入賞口発光部36L、普通変動入賞装置発光部37L、または特別変動入賞装置発光部38Lについて、外縁発光群18Lや内縁発光群40Lと非同期の発光態様(たとえば、100ms周期の白色点滅)とする。これにより、遊技機10は、遊技者に対して、外縁発光群18Lや内縁発光群40Lから、始動入賞口発光部36L、普通変動入賞装置発光部37L、または特別変動入賞装置発光部38Lを区別させることができる。これにより、遊技機10は、外縁発光群18Lや内縁発光群40Lが協調演出をおこなっても、大当り中の特別変動入賞装置38を遊技者に容易に認識させたり、普電サポート中の普通変動入賞装置37を遊技者に容易に認識させたり、通常状態中の始動入賞口36を容易に認識させたりすることができる。
次に、特図ゲームの進行と遊技演出との対応関係について図148を用いて説明する。図148は、第5の実施形態の特図ゲームの進行と遊技演出との対応関係を示すタイミングチャートの一例を示す図である。ここで、特図ゲームの遊技状態遷移を示し、各遊技状態における非遊技進行関係装飾部と遊技進行関係装飾部の遊技演出について説明する。
図示する特図ゲームの遊技状態遷移過程は、普電サポートなしの特図変動(電サポなし変動中)を経てタイミングT11でファンファーレ、タイミングT12で大当り(ラウンド中)、タイミングT13でエンディング、タイミングT14で普電サポートありの特図変動(電サポあり変動中)を示す。
ハッチングなしの遊技演出は、他のハッチングなしの遊技演出と同期する同期遊技演出を示し、ハッチングありの遊技演出は、他の遊技演出と同期しない遊技演出、すなわち非同期遊技演出を示す。
たとえば、電サポなし変動中の遊技状態において、外縁発光群18Lと内縁発光群40Lは、同期遊技演出をおこない、普通変動入賞装置発光部37Lと特別変動入賞装置発光部38Lもまた非遊技進行関係装飾部と同期した同期遊技演出をおこなう。外縁発光群18L、内縁発光群40L、普通変動入賞装置発光部37L、および特別変動入賞装置発光部38Lは、ファンファーレ中やエンディング中においても同期遊技演出をおこなう。これにより、遊技機10は、全体として一体感のある遊技演出をおこなうことができる。
一方、大当りの遊技状態において、遊技進行関係装飾部の1つである特別変動入賞装置発光部38Lは、他と同期しない非同期遊技演出をおこなう。これにより、遊技機10は、遊技者に対して特別変動入賞装置38に対する注意喚起を図ることができる。すなわち、大当りの遊技状態において特別変動入賞装置38が遊技者の遊技進行上の利益に大きく関係することから、遊技機10は、遊技演出の一体性の一部を犠牲にして遊技者の利益保護を図っている。
また、電サポあり変動中の遊技状態において、遊技進行関係装飾部の1つである普通変動入賞装置発光部37Lは、他と同期しない遊技演出である非同期遊技演出をおこなう。これにより、遊技機10は、遊技者に対して普通変動入賞装置37に対する注意喚起を図ることができる。すなわち、電サポあり変動中の遊技状態において普通変動入賞装置37が遊技者の遊技進行上の利益に大きく関係することから、遊技機10は、遊技演出の一体性の一部を犠牲にして遊技者の利益保護を図っている。
このように、遊技機10は、遊技状態に応じた遊技進行関係装飾部について他の装飾部と同期しない非同期遊技演出をおこなうことで、遊技者への注意喚起と、遊技演出との両立を図る。
なお、発光部(発光群を含む)は、発光態様により遊技演出をおこない、音声出力部は、音楽や効果音、声等の音声態様により遊技演出をおこなう。また、遊技演出は、これに限らず盤演出装置44による動作態様や、バイブレータ等の振動発生装置による振動態様等を含むものであってもよい。
なお、遊技進行関係装飾部における非同期遊技演出は、他の発光部と非同期であるばかりでなく、音声出力ともまた非同期である。これにより、遊技機10は、非同期遊技演出をおこなう遊技進行関係装飾部に対する一層の注目度向上を図っている。
次に、非同期遊技演出について図149を用いて説明する。図149は、第5の実施形態の大当りの遊技状態における同期遊技演出と非同期遊技演出との対応関係を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、タイミングT12で遊技状態が大当りとなった後、内縁発光群40Lについて発光態様P1で遊技演出をおこない、外縁発光群18Lについて発光態様P2で遊技演出をおこない、普通変動入賞装置発光部37Lについて発光態様P4で遊技演出をおこなう。発光態様P1,P2,P4は、いずれも周期TS1であり、タイミングT12から1周期目の遊技演出を開始し、タイミングT123で1周期目の遊技演出を終了すると、2周期目の遊技演出を開始する。このようにして、遊技機10は、大当りの遊技状態の間、内縁発光群40Lと外縁発光群18Lと普通変動入賞装置発光部37Lについて発光態様P1,P2,P4を繰り返し実行する。
一方、遊技機10は、タイミングT12で遊技状態が大当りとなった後、特別変動入賞装置発光部38Lについて発光態様P3で遊技演出をおこなう。発光態様P3は、周期TS1と異なる周期TS2である。遊技機10は、タイミングT12の後にタイムラグTL1を設けて、タイミングT121から1周期目の遊技演出を開始し、タイミングT122で1周期目の遊技演出を終了すると、2周期目の遊技演出を開始する。このようにして、遊技機10は、大当りの遊技状態の間、特別変動入賞装置発光部38Lについて発光態様P3を繰り返し実行する。
このように、遊技機10は、発光態様P3の開始契機を発光態様P1,P2,P4の開始契機とタイミングを違えることで、遊技者に対して特別変動入賞装置発光部38Lへの注意喚起を一層強調できる。また、遊技機10は、発光態様P3の繰り返し契機を発光態様P1,P2,P4の繰り返し契機とタイミングを違えることで、遊技者に対して特別変動入賞装置発光部38Lへの注意喚起を一層強調できる。また、遊技機10は、発光態様P3の繰り返し周期を発光態様P1,P2,P4の繰り返し周期と違えることで、遊技者に対して特別変動入賞装置発光部38Lへの注意喚起を一層強調できる。なお、遊技機10は、周期TS2を周期TS1より短周期としてもよく、これにより遊技機10は、遊技者に対して特別変動入賞装置発光部38Lへの注意喚起を一層強調できる。
なお、遊技進行関係装飾部における非同期遊技演出は、他の発光部と非同期であるばかりでなく、音声出力ともまた非同期である。したがって、発光態様P3と音声出力態様P5は、開始契機、繰り返し契機、あるいは繰り返し周期が異なる。したがって、遊技機10は、音声を傾聴している遊技者に対しても特別変動入賞装置発光部38Lへの注意喚起を一層強調できる。
〔ラウンド中装飾設定処理〕
次に、装飾部に対する同期遊技演出と非同期遊技演出の切替制御について図150を用いて説明する。図150は、第5の実施形態の演出制御装置におけるラウンド中装飾設定処理のフローチャートを示す図である。ラウンド中装飾設定処理は、第3の実施形態で説明した装飾設定処理のステップD91で制御部によって実行される処理である。
[ステップD121]制御部は、特別変動入賞装置発光部38Lを遊技進行関係装飾部に設定する。特別変動入賞装置発光部38Lの遊技進行関係装飾部への設定は、ラウンド中(大当り中)において特別変動入賞装置38が遊技進行に関係することから遊技進行関係部に相当することによる。
[ステップD122]制御部は、特別変動入賞装置発光部38L以外の発光部を非遊技進行関係装飾部に設定する。特別変動入賞装置発光部38L以外の発光部の非遊技進行関係装飾部への設定は、ラウンド中(大当り中)においてその余の装飾対象部位が遊技進行に関係しないことから非遊技進行関係部に相当することによる。
[ステップD123]制御部は、装飾パターンをAループ設定にする。なお、Aループ設定とは、周期Aで所定の装飾パターンを繰り返すことである。
[ステップD124]制御部は、遊技進行関係装飾部についてラウンド中装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、遊技進行関係装飾部についてラウンド中装飾パターンによる装飾表示を周期Aで繰り返しおこなう。
[ステップD125]制御部は、装飾パターンをBループ設定にする。なお、Bループ設定とは、周期Aと異なる周期Bで所定の装飾パターンを繰り返すことである。
[ステップD126]制御部は、非遊技進行関係装飾部についてラウンド中装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、非遊技進行関係装飾部についてラウンド中装飾パターンによる装飾表示を周期Bで繰り返しおこなう。制御部は、非遊技進行関係装飾部についてラウンド中装飾パターンを設定した後、ラウンド中装飾設定処理を終了する。
このようにして、遊技機10は、遊技状態に応じて装飾部に対する同期遊技演出と非同期遊技演出の切替をおこなうことができる。
[第5の実施形態の変形例1]
次に、第5の実施形態の変形例1の遊技機10について図151から図154を用いて説明する。第5の実施形態の変形例1の遊技機10は、電源投入時の状態に応じて所定の装飾部の発光態様を強調して遊技者への注意喚起をおこなう。まず、第5の実施形態の変形例1の遊技機10の装飾部の発光態様について図151を用いて説明する。図151は、第5の実施形態の変形例1の遊技機における装飾部の構成と発光態様の一例を示す図である。
遊技機10は、電源投入(停電復旧を含む)時の状態に応じて遊技進行関係装飾部を決定し、遊技進行関係装飾部を非遊技進行関係装飾部と非同期の発光態様で制御する。
たとえば、遊技機10は、電源投入時の状態が大当り中の電源遮断からの復旧の場合、(1)に示すように、特別変動入賞装置発光部38Lを遊技進行関係装飾部として決定し、特別変動入賞装置発光部38Lを他の発光部と非同期の発光態様(たとえば、100ms周期の白色点滅)とする。これにより、電源遮断からの復旧時に表示装置41が電源遮断前の表示内容を表示できない場合であっても、遊技機10は、遊技者に対して特別変動入賞装置38に対する注意喚起を図り、遊技者の利益保護を図ることができる。
また、遊技機10は、電源投入時の状態が普電サポート中の電源遮断からの復旧の場合、(2)に示すように、普通変動入賞装置発光部37Lを遊技進行関係装飾部として決定し、普通変動入賞装置発光部37Lを他の発光部と非同期の発光態様(たとえば、100ms周期の白色点滅)とする。これにより、電源遮断からの復旧時に表示装置41が電源遮断前の表示内容を表示できない場合であっても、遊技機10は、遊技者に対して普通変動入賞装置37に対する注意喚起を図り、遊技者の利益保護を図ることができる。
また、遊技機10は、電源投入時にRAMクリアされた場合、あるいは通常遊技状態からの復旧の場合、図示しないが、始動入賞口発光部36Lを遊技進行関係装飾部として決定し、始動入賞口発光部36Lを他の発光部と非同期の発光態様(たとえば、100ms周期の白色点滅)とする。これにより、RAMクリアからの起動を他の発光部により報知する場合や、電源遮断からの復旧時に表示装置41が電源遮断前の表示内容を表示できない場合であっても、遊技機10は、遊技者に対して始動入賞口36に対する注意喚起を図り、遊技者の利益保護を図ることができる。
次に、このような電源投入(停電復旧を含む)時の状態に応じた遊技進行関係装飾部の決定と、発光態様の制御について図152から図154を用いて説明する。まず、第5の実施形態の変形例1の装飾設定処理について図152を用いて説明する。図152は、第5の実施形態の変形例1の演出制御装置における装飾設定処理のフローチャートを示す図である。
〔装飾設定処理〕
装飾設定処理は、第3の実施形態で説明した装飾制御処理のステップD73で制御部によって実行される処理である。
[ステップD81]制御部は、遊技状態に応じて処理を分岐する。制御部は、遊技状態が「電源投入」の場合にステップD82Aに進み、遊技状態が「停電復旧」の場合にステップD84Aに進み、遊技状態が「客待ち中」の場合にステップD86に進み、遊技状態が「変動中」の場合にステップD88に進み、遊技状態が「図柄停止中」の場合にステップD89に進み、遊技状態が「ファンファーレ中」の場合にステップD90に進み、遊技状態が「ラウンド中」の場合にステップD91Aに進み、遊技状態が「エンディング」の場合にステップD92に進む。
[ステップD82A]制御部は、電源投入装飾設定処理を実行する。電源投入装飾設定処理については、図153を用いて後で説明する。制御部は、変動中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。なお、「電源投入」は、電源遮断時の状態を保持せずに起動した状態であり、たとえばRAMクリアを伴う。
[ステップD84A]制御部は、停電復旧装飾設定処理を実行する。停電復旧装飾設定処理については、図154を用いて後で説明する。制御部は、停電復旧装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。なお、「停電復旧」は、電源遮断時の状態を保持して起動した状態である。
[ステップD86]制御部は、装飾パターンをループ設定にする。
[ステップD87]制御部は、客待ち中(状態)に客待ちデモ装飾設定処理を実行する。制御部は、客待ちデモ装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD88]制御部は、遊技状態が「変動中」、すなわち変動表示ゲームが実行中に変動中装飾設定処理を実行する。制御部は、変動中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD89]制御部は、遊技状態が「図柄停止中」、すなわち変動表示ゲームにおける識別図柄が停止している場合に図柄停止中装飾設定処理を実行する。制御部は、図柄停止中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD90]制御部は、遊技状態が「ファンファーレ中」、すなわち変動表示ゲームの結果が大当りとなった場合にファンファーレ中装飾設定処理を実行する。制御部は、ファンファーレ中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
[ステップD91A]制御部は、遊技状態が「ラウンド中」、すなわち大当り状態における各ラウンドが実行されている場合にラウンド中装飾設定処理を実行する。制御部は、ラウンド中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。なお、ラウンド中装飾設定処理は、図150を用いて説明した第5の実施形態のラウンド中装飾設定処理とすることができる。
[ステップD92]制御部は、遊技状態が「エンディング」、すなわち大当り状態が終了したことを示すエンディング処理が実行されている場合にエンディング中装飾設定処理を実行する。制御部は、エンディング中装飾設定処理を実行した後、装飾設定処理を終了する。
〔電源投入装飾設定処理〕
次に、電源投入装飾設定処理について図153を用いて説明する。図153は、第5の実施形態の変形例1の演出制御装置における電源投入装飾設定処理のフローチャートを示す図である。電源投入装飾設定処理は、装飾設定処理のステップD82Aで制御部によって実行される処理である。
[ステップD131]制御部は、始動入賞口発光部36Lを遊技進行関係装飾部に設定する。始動入賞口発光部36Lの遊技進行関係装飾部への設定は、電源投入時において始動入賞口36が遊技進行に関係することから遊技進行関係部に相当することによる。
[ステップD132]制御部は、始動入賞口発光部36L以外の発光部を非遊技進行関係装飾部に設定する。始動入賞口発光部36L以外の発光部の非遊技進行関係装飾部への設定は、電源投入時においてその余の装飾対象部位が遊技進行に関係しないことから非遊技進行関係部に相当することによる。
[ステップD133]制御部は、装飾パターンをAループ設定にする。なお、Aループ設定とは、周期Aで所定の装飾パターンを繰り返すことである。
[ステップD134]制御部は、遊技進行関係装飾部について電源投入装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、遊技進行関係装飾部について電源投入装飾パターンによる装飾表示を周期Aで繰り返しおこなう。
[ステップD135]制御部は、装飾パターンをBループ設定にする。なお、Bループ設定とは、周期Aと異なる周期Bで所定の装飾パターンを繰り返すことである。
[ステップD136]制御部は、非遊技進行関係装飾部について電源投入装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、非遊技進行関係装飾部について電源投入装飾パターンによる装飾表示を周期Bで繰り返しおこなう。制御部は、非遊技進行関係装飾部について電源投入装飾パターンを設定した後、電源投入装飾設定処理を終了する。
これにより、遊技機10は、電源投入時の装飾と、始動入賞口36に対する注意喚起を両立できる。たとえば、遊技機10は、RAMクリアを伴う電源投入時に、不正な電源投入操作に対する注意喚起を遊技場係員に働きかけるための発光態様で非遊技進行関係装飾部を制御する。このとき、遊技機10は、始動入賞口発光部36Lを非遊技進行関係装飾部と非同期に制御することから、善意の遊技者の利益保護を担保できる。したがって、一側面において遊技機10は、遊技場係員に対する注意喚起と遊技者に対する注意喚起とを両立できる。
〔停電復旧装飾設定処理〕
次に、停電復旧装飾設定処理について図154を用いて説明する。図154は、第5の実施形態の変形例1の演出制御装置における停電復旧装飾設定処理のフローチャートを示す図である。停電復旧装飾設定処理は、装飾設定処理のステップD84Aで制御部によって実行される処理である。
[ステップD141]制御部は、装飾パターンをBループ設定にする。なお、Bループ設定とは、周期Bで所定の装飾パターンを繰り返すことである。
[ステップD142]制御部は、電源遮断時遊技状態に応じて処理を分岐する。制御部は、電源遮断時遊技状態が「電サポ中(普電サポート中)」の場合にステップD143に進み、電源遮断時遊技状態が「大当り中」の場合にステップD145に進み、遊技状態が「その他(電サポ中と大当り中のいずれでもない)」の場合にステップD147に進む。
なお、制御部(演出制御装置300)は、電源遮断時遊技状態を遊技制御装置100から取得することができる。演出制御装置300は、電源投入後に遊技制御装置100から電源投入時コマンドを受信する。電源投入時コマンドは、機種指定、飾り特図1保留数、飾り特図2保留数、確率情報等の各種情報を含む。また、電源投入時コマンドは、電源投入が電源遮断前の状態に復旧する停電復旧であるか否かを判別するための電源投入情報を含む。演出制御装置300は、電源投入情報が停電復旧を示す場合に停電復旧に伴う処理を実行し、電源投入情報が停電復旧を示さない場合に電源投入を伴う処理を実行する。また、電源投入時コマンドは、電源遮断前の状態に関する情報を含む。これにより、演出制御装置300は、電源遮断前の状態にもとづいて遊技進行関係装飾部を決定できる。電源投入時コマンドは、単発系コマンドの1つであり、受信コマンド解析処理のステップD62で単発系コマンド処理(図127参照)によって処理される。
[ステップD143]制御部は、「電サポ中」の場合に普通変動入賞装置発光部37Lを遊技進行関係装飾部に設定する。普通変動入賞装置発光部37Lの遊技進行関係装飾部への設定は、普電サポート中において普通変動入賞装置37が遊技進行に関係することから遊技進行関係部に相当することによる。
[ステップD144]制御部は、普通変動入賞装置発光部37L以外の発光部を非遊技進行関係装飾部に設定する。普通変動入賞装置発光部37L以外の発光部の非遊技進行関係装飾部への設定は、普電サポート中においてその余の装飾対象部位が遊技進行に関係しないことから非遊技進行関係部に相当することによる。
[ステップD145]制御部は、「大当り中」の場合に特別変動入賞装置発光部38Lを遊技進行関係装飾部に設定する。特別変動入賞装置発光部38Lの遊技進行関係装飾部への設定は、大当り中において特別変動入賞装置38が遊技進行に関係することから遊技進行関係部に相当することによる。
[ステップD146]制御部は、特別変動入賞装置発光部38L以外の発光部を非遊技進行関係装飾部に設定する。特別変動入賞装置発光部38L以外の発光部の非遊技進行関係装飾部への設定は、大当り中においてその余の装飾対象部位が遊技進行に関係しないことから非遊技進行関係部に相当することによる。
[ステップD147]制御部は、「その他」の場合にすべての発光部を非遊技進行関係装飾部に設定する。すべての発光部の非遊技進行関係装飾部への設定は、普電サポート中と大当り中を除く停電復旧時の遊技状態においてすべての装飾対象部位が遊技進行に関係しないことから非遊技進行関係部に相当することによる。
なお、各遊技状態における遊技進行関係装飾部と非遊技進行関係装飾部の設定は、遊技性の異なる機種によって異なるものであってよい。
[ステップD148]制御部は、非遊技進行関係装飾部について停電復旧装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、非遊技進行関係装飾部について停電復旧装飾パターンによる装飾表示を周期Bで繰り返しおこなう。
[ステップD149]制御部は、装飾パターンをAループ設定にする。なお、Aループ設定とは、周期Bと異なる周期Aで所定の装飾パターンを繰り返すことである。
[ステップD150]制御部は、遊技進行関係装飾部について停電復旧装飾パターンを設定する。これにより、遊技機10は、遊技進行関係装飾部について停電復旧装飾パターンによる装飾表示を周期Aで繰り返しおこなう。制御部は、遊技進行関係装飾部について停電復旧装飾パターンを設定した後、停電復旧装飾設定処理を終了する。たとえば、遊技進行関係装飾部に設定される停電復旧装飾パターンは、100msの白色点滅や、白色点灯がある。また、遊技進行関係装飾部に設定される停電復旧装飾パターンは、非遊技進行関係装飾部設定される停電復旧装飾パターンよりも発光態様が強調された強調発光態様であってもよい。たとえば、遊技進行関係装飾部に設定される停電復旧装飾パターンは、非遊技進行関係装飾部設定される停電復旧装飾パターンと比較して明度が大きくてもよいし、明度や色彩の切替周期が短いもの等であってもよい。
なお、このような強調発光態様は、継続時間を所定時間(たとえば、周期Aより十分に長いあらかじめ設定した時間や、遊技進行関係部における入賞検出等のイベントトリガ)に限るものであってもよい。
これにより、遊技機10は、停電復旧時の装飾と、普通変動入賞装置37または特別変動入賞装置38に対する注意喚起を両立できる。たとえば、遊技機10は、停電復旧時に、表示装置41の表示内容を復旧できずに遊技者に現在の遊技状態を十分に案内できない場合があっても、現在の遊技状態に対応する発光態様で非遊技進行関係装飾部を制御する。このとき、遊技機10は、普通変動入賞装置発光部37Lまたは特別変動入賞装置発光部38Lを非遊技進行関係装飾部と非同期に制御することから、遊技者の利益保護を担保できる。したがって、一側面において遊技機10は、遊技状態に応じた遊技演出と遊技者に対する注意喚起とを両立できる。
上述した第5の実施形態(変形例1を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技進行関係装飾部と、非遊技進行関係装飾部と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。遊技進行関係装飾部(たとえば、特別変動入賞装置発光部38L)は、遊技進行に関係する遊技進行関係部(たとえば、特別変動入賞装置38)を発光態様により装飾する。非遊技進行関係装飾部(たとえば、外縁発光群18L、内縁発光群40L)は、遊技進行に関係しない非遊技進行関係部(たとえば、前面枠12やセンターケース40)を発光態様により装飾する。制御部は、遊技者が有利に遊技進行可能な特定遊技状態(たとえば、大当り)において遊技進行関係装飾部の発光態様と非遊技進行関係装飾部の発光態様とを非同期制御する。
(2)(1)の遊技機10は、遊技進行関係装飾部として第1の遊技進行関係装飾部(たとえば、特別変動入賞装置発光部38L)と第2の遊技進行関係装飾部(たとえば、普通変動入賞装置発光部37L)を備える。第1の遊技進行関係装飾部と第2の遊技進行関係装飾部とは、それぞれ異なる遊技状態において遊技進行関係部を装飾する(たとえば、特別変動入賞装置発光部38Lは、大当り中に特別変動入賞装置38を装飾し、普通変動入賞装置発光部37Lは、普電サポート中に普通変動入賞装置37を装飾する)。
制御部は、非同期制御における第1の遊技進行関係装飾部の発光態様と第2の遊技進行関係装飾部の発光態様とを共通発光態様(たとえば、100ms周期の白色点滅)とする。
(3)遊技機10は、遊技進行関係装飾部と、非遊技進行関係装飾部と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。遊技進行関係装飾部(たとえば、特別変動入賞装置発光部38L)は、遊技進行に関係する遊技進行関係部(たとえば、特別変動入賞装置38)を発光態様により装飾する。非遊技進行関係装飾部(たとえば、外縁発光群18L、内縁発光群40L)は、遊技進行に関係しない非遊技進行関係部(たとえば、前面枠12やセンターケース40)を発光態様により装飾する。制御部は、第1の遊技状態(たとえば、通常状態)において遊技進行関係装飾部の発光態様と非遊技進行関係装飾部の発光態様とを同期制御し、第1の遊技状態よりも遊技者が有利に遊技進行可能な第2の遊技状態(たとえば、大当り)において遊技進行関係装飾部の発光態様と非遊技進行関係装飾部の発光態様とを非同期制御する。
(4)(3)の遊技機10において、制御部は、同期制御において遊技進行関係装飾部の発光態様の開始契機と非遊技進行関係装飾部の発光態様の開始契機とを一致するタイミングとし、非同期制御において遊技進行関係装飾部の発光態様の開始契機と非遊技進行関係装飾部の発光態様の開始契機とを一致しないタイミング(たとえば、図149中のタイミングT12とタイミングT121)とする。
(5)(3)の遊技機10において、制御部は、同期制御において遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し契機と非遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し契機とを一致するタイミングとし、非同期制御において遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し契機と非遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し契機とを一致しないタイミング(たとえば、図149中のタイミングT122とタイミングT123)とする。
(6)(3)の遊技機10において、制御部は、同期制御において遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し周期と非遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し周期とを一致とし、非同期制御において遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し周期と非遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し周期とを不一致(たとえば、図149中の周期TS1と周期TS2)とする。
(7)(3)の遊技機10において、制御部は、非同期制御において遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し周期を同期制御と比較して短周期(たとえば、図149中の周期TS1に対する周期TS2)とする。
(8)(7)の遊技機10において、短周期の発光態様は、点灯を含む。
(9)遊技機10は、遊技進行関係装飾部と、非遊技進行関係装飾部と、音声演出部と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。遊技進行関係装飾部(たとえば、特別変動入賞装置発光部38L)は、遊技進行に関係する遊技進行関係部(たとえば、特別変動入賞装置38)を発光態様により装飾する。非遊技進行関係装飾部(たとえば、外縁発光群18L、内縁発光群40L)は、遊技進行に関係しない非遊技進行関係部(たとえば、前面枠12やセンターケース40)を発光態様により装飾する。音声演出部(たとえば、上スピーカ19a、下スピーカ19b)は、音声出力により演出をおこなう。制御部は、遊技者が有利に遊技進行可能な遊技状態(たとえば、大当り)において遊技進行関係装飾部の発光態様を音声出力と非同期制御し、非遊技進行関係装飾部の発光態様を音声出力と同期制御する(たとえば、図148中のタイミングT12からタイミングT13の期間)。
(10)(9)の遊技機10において、制御部は、音声演出部による所定の音声出力の開始契機と遊技進行関係装飾部の発光態様の開始契機とを一致しないタイミングとし、音声演出部による所定の音声出力の開始契機と非遊技進行関係装飾部の発光態様の開始契機とを一致するタイミング(たとえば、図149中のタイミングT12とタイミングT121)とする。
(11)(9)の遊技機10において、制御部は、音声演出部による所定の音声出力の繰り返し契機と遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し契機とを一致しないタイミングとし、音声演出部による所定の音声出力の繰り返し契機と非遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し契機とを一致するタイミング(たとえば、図149中のタイミングT122とタイミングT123)とする。
(12)(9)の遊技機10において、制御部は、音声演出部による所定の音声出力の繰り返し周期と遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し周期とを不一致とし、音声演出部による所定の音声出力の繰り返し周期と非遊技進行関係装飾部の発光態様の繰り返し周期とを一致(たとえば、図149中の周期TS1と周期TS2)とする。
(13)遊技機10は、遊技進行関係装飾部と、非遊技進行関係装飾部と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。遊技進行関係装飾部(たとえば、特別変動入賞装置発光部38L)は、遊技進行に関係する遊技進行関係部(たとえば、特別変動入賞装置38)を発光態様により装飾する。非遊技進行関係装飾部(たとえば、外縁発光群18L、内縁発光群40L)は、遊技進行に関係しない非遊技進行関係部(たとえば、前面枠12やセンターケース40)を発光態様により装飾する。制御部は、電源投入を検出した場合に、遊技進行関係装飾部を非遊技進行関係装飾部よりも強調された強調発光態様で装飾制御する。
(14)(13)の遊技機10は、遊技進行関係装飾部として第1の遊技進行関係装飾部(たとえば、特別変動入賞装置発光部38L)と第2の遊技進行関係装飾部(たとえば、普通変動入賞装置発光部37L)を備える。制御部は、電源投入後に復旧する電源遮断時の遊技状態にもとづいて強調発光態様の装飾制御対象として第1の遊技進行関係装飾部または第2の遊技進行関係装飾部を選択する。
(15)(13)の遊技機10において、第1の遊技進行関係装飾部は、特別遊技状態(たとえば、大当り)において入賞可能となる特別入賞口(たとえば、特別変動入賞装置38)を装飾し、制御部は、電源遮断時の遊技状態が特別遊技状態である場合に、強調発光態様の装飾制御対象として第1の遊技進行関係装飾部を選択する。
(16)(13)の遊技機10において、第2の遊技進行関係装飾部は、特定入賞口(たとえば、普通変動入賞装置37)を装飾し、制御部は、電源遮断時の遊技状態が特定入賞口への入賞に関して遊技者にとって有利な遊技状態(たとえば、普電サポート中)である場合に、強調発光態様の装飾制御対象として第2の遊技進行関係装飾部を選択する。
(17)(13)の遊技機10において、第2の遊技進行関係装飾部(たとえば、始動入賞口発光部36L)は、変動表示装置において実行される変動表示ゲームの始動契機となる入賞口(たとえば、始動入賞口36)を装飾し、制御部は、電源遮断時の遊技状態のリセットを検出した場合に、強調発光態様の装飾制御対象として第2の遊技進行関係装飾部を選択する。
(18)(13)から(17)の遊技機10において、制御部は、強調発光態様を所定時間継続する。
(19)(13)から(17)の遊技機10において、制御部は、新たな装飾態様の指示を受けるまでの間、強調発光態様を継続する。
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態の遊技機10について図155から図159を用いて説明する。第6の実施形態の遊技機10は、異常報知の発光態様(異常報知態様)と遊技演出の発光態様(遊技演出態様)との区別を容易にして、遊技演出と異常報知との両立を図る。まず、第6の実施形態の遊技機10の装飾部の構成と、通常時(異常なしと異常あり)における発光態様について図155を用いて説明する。図155は、第6の実施形態の遊技機の装飾部の構成と通常時(異常なしと異常あり)における発光態様の一例を示す図である。
(1)に示す遊技機10は、通常時(異常なし)における発光態様を示し、(2)に示す遊技機10は、通常時(異常あり)における発光態様を示す。
まず、遊技機10の装飾部(発光部)の構成について説明する。遊技機10は、枠装飾装置18と、プッシュボタン発光部25Lと、ハンドル発光部24Lを含む複数の発光部を前面枠12に備える。これら前面枠(本体枠)12に備えられる発光部は、本体枠発光部の一形態である。枠装飾装置18は、複数の発光部からなる外縁発光群18Lを有する。外縁発光群18Lは、遊技盤30を囲むようにして遊技盤30の外縁側に列状配置される。外縁発光群18Lは、列状発光群の一形態である。プッシュボタン発光部25Lは、プッシュボタン(オプション設定部)25を所定の発光態様により装飾する。たとえば、プッシュボタン発光部25Lは、図117を用いて説明したプッシュボタンLED250〜258であってもよいし、別途備えられる発光部であってもよい。ハンドル発光部24Lは、ハンドル24を所定の発光態様により装飾する。
これら本体枠発光部は、複数の遊技機種で共通の発光態様で遊技演出をおこなうとともに、複数の遊技機種で共通の発光態様で異常報知をおこなう。
遊技機10は、内縁発光群40Lと、始動入賞口発光部36Lと、普通変動入賞装置発光部37Lと、特別変動入賞装置発光部38Lを含む複数の発光部を遊技盤30に備える。これら遊技盤30に備えられる発光部は、遊技盤発光部の一形態である。内縁発光群40Lは、複数の発光部からなり、表示装置41を囲むようにしてセンターケース40に備えられる。内縁発光群40Lは、遊技盤30の内縁側に列状配置される。内縁発光群40Lは、列状発光群の一形態である。始動入賞口発光部36Lは、所定の発光態様により始動入賞口36を装飾する。普通変動入賞装置発光部37Lは、所定の発光態様により普通変動入賞装置37を装飾する。特別変動入賞装置発光部38Lは、所定の発光態様により特別変動入賞装置38を装飾する。
これら遊技盤発光部は、当該遊技機種に対応する発光態様で遊技演出をおこなう。遊技機10は、異常報知を本体枠発光部に委ねることで、遊技盤発光部において異常報知をおこなわない。なお、遊技機10は、遊技盤発光部において異常報知を当該遊技機種に対応する発光態様で異常報知をおこなうことで本体枠発光部と協調して異常報知をおこなうようにしてもよい。
次に、遊技機10の通常時における異常報知について説明する。なお、ここでいう通常時は、大当りしていない時(遊技状態)をいう。(1)に示す遊技機10は、異常が発生していない状態において、本体枠発光部と遊技盤発光部がそれぞれ遊技状態に応じた発光態様である。たとえば、(1)に示す遊技機10は、外縁発光群18Lと内縁発光群40Lがそれぞれ遊技状態に応じた発光態様であることを同一のハッチングパターン(平行斜線)で示す。なお、本体枠発光部と遊技盤発光部は、必ずしもすべての発光部を発光することを要しない。たとえば、(1)に示す遊技機10は、プッシュボタン発光部25Lと、ハンドル発光部24Lと、始動入賞口発光部36Lと、普通変動入賞装置発光部37Lと、特別変動入賞装置発光部38Lとが消灯していること、あるいはイベント発生により遊技状態と独立した発光態様をとり得ることを白抜きで示す。
(2)に示す遊技機10は、異常が発生している状態において、遊技盤発光部が遊技状態に応じた発光態様であり、本体発光部が異常に対応する発光態様である。たとえば、(2)に示す遊技機10は、内縁発光群40Lが遊技状態に応じた発光態様であることをハッチングパターン(平行斜線)で示し、外縁発光群18Lが異常に対応する発光態様であることをハッチングパターン(交差斜線)で示す。
このように、遊技機10は、通常時において、異常が発生していなければ本体枠発光部と遊技盤発光部が協調して遊技演出をおこない、異常が発生していれば遊技盤発光部が遊技演出を担当し、本体枠発光部が異常報知を担当する。これにより、遊技機10は、通常時における異常報知の発光態様と遊技演出の発光態様とを区別容易にして、遊技機の異常を遊技場係員に認識させる。したがって、遊技機10は、通常時において遊技演出と異常報知を両立する。
次に、第6の実施形態の遊技機10の装飾部の構成と、大当り時(異常なしと異常あり)における発光態様について図156を用いて説明する。図156は、第6の実施形態の遊技機の装飾部の構成と大当り時(異常なしと異常あり)における発光態様の一例を示す図である。(1)に示す遊技機10は、大当り時(異常なし)における発光態様を示し、(2)に示す遊技機10は、大当り時(異常あり)における発光態様を示す。
(1)に示す遊技機10は、異常が発生していない状態において、本体枠発光部と遊技盤発光部がそれぞれ遊技状態(大当り)に応じた発光態様である。たとえば、(1)に示す遊技機10は、外縁発光群18Lと内縁発光群40Lがそれぞれ遊技状態(大当り)に応じた発光態様であることを同一のハッチングパターン(平行斜線)で示す。また、(1)に示す遊技機10は、外縁発光群18Lの発光態様と内縁発光群40Lの発光態様がそれぞれ時計回り虹色表示であることを時計回りの矢印で示す。
(2)に示す遊技機10は、異常が発生している状態において、遊技盤発光部が遊技状態(大当り)に応じた発光態様であり、本体発光部が大当り中の異常に対応する発光態様である。たとえば、(2)に示す遊技機10は、内縁発光群40Lが遊技状態(大当り)に応じた発光態様であることをハッチングパターン(平行斜線)で示し、外縁発光群18Lが大当り中の異常に対応する発光態様であることをハッチングパターン(横線)で示す。また、(2)に示す遊技機10は、内縁発光群40Lの発光態様が時計回り虹色表示であることを時計回りの矢印で示し、外縁発光群18Lの発光態様が反時計回り虹色表示であることを反時計回りの矢印で示す。
このように、遊技機10は、大当り中において、異常が発生していなければ本体枠発光部と遊技盤発光部が協調して遊技演出をおこない、異常が発生していれば遊技盤発光部が遊技演出を担当し、本体枠発光部が異常報知を担当する。このとき、遊技機10は、本体枠発光部の異常報知態様を通常時の異常報知態様と異ならせる。これにより、遊技機10は、大当り中における異常報知の発光態様と遊技演出の発光態様とを区別容易にして、遊技機の異常を遊技場係員に認識させることができる。したがって、遊技機10は、大当り中において遊技演出と異常報知を両立する。
このような大当り中における異常報知の発光態様は、内縁発光群40Lの発光態様が時計回り虹色表示であるときに、外縁発光群18Lの発光態様が内縁発光群40Lと逆方向回転となる反時計回り虹色表示である。このような異常報知の発光態様は、異常が発生していない時の遊技演出との比較観察により、観察者(たとえば、遊技場係員)に違和感を与える発光態様である。したがって、このような遊技機10は、観察者に違和感を与えることで、異常状態を報知できる。
また、このような遊技機10は、遊技状態に応じて発光態様を変える遊技盤発光部に対応して異常報知の発光態様を変えることができる。したがって、遊技機10は、異常報知の発光態様をすべての遊技状態に対して共通の発光態様とするよりも大きな注意喚起力を設定することができる。たとえば、大当り中における遊技盤発光部の発光態様と、通常時における本体枠発光部の異常報知の発光態様とが類似していても、遊技機10は、大当り中の本体枠発光部の異常報知の発光態様を通常時と違えることで大当り中の注意喚起力を設定できる。すなわち、従来であれば、本体枠発光部の異常報知の発光態様の注意喚起力を弱めるような遊技盤発光部の発光態様は忌避されるところであるが、このような遊技機10は、大当り中における遊技盤発光部の発光態様の自由度を拡張する。
ここで、本体枠発光部と遊技盤発光部の遊技状態別の発光態様について図157を用いて説明する。図157は、第6の実施形態の本体枠発光部と遊技盤発光部の遊技状態別発光態様の一例を示す図である。
遊技盤発光部は、異常発生の有無に関係なく、遊技状態が通常状態であるときに通常状態発光態様であり、遊技状態が大当り状態であるときに大当り状態発光態様である。本体枠発光部は、異常発生がない場合において、遊技状態が通常状態であるときに通常状態発光態様であり、遊技状態が大当り状態であるときに大当り状態発光態様である。
一方、本体枠発光部は、異常発生がある場合において、遊技状態が通常状態であるときに異常報知態様であり、遊技状態が大当り状態であるときに特別異常報知態様である。これにより、遊技機10は、遊技状態に応じて本体枠発光部の異常報知態様を異ならせることで、遊技盤発光部の発光態様の対照となる本体枠発光部の異常報知態様による注意喚起力を向上させることができる。
なお、第6の実施形態において本体枠発光部が異常報知態様を異ならせる遊技状態を通常状態と大当り状態としたが、異なる2つの遊技状態(第1の遊技状態と第2の遊技状態)において本体枠発光部が異常報知態様を異ならせるものであればよい。また、本体枠発光部が異ならせる異常報知態様は、2つに限らず3つ以上であってもよい。
〔変動中装飾設定処理〕
次に、通常状態の1つである特図ゲームの変動中において本体枠発光部および遊技盤発光部に装飾パターンを設定する変動中装飾設定処理について図158を用いて説明する。図158は、第6の実施形態の演出制御装置における変動中装飾設定処理のフローチャートを示す図である。変動中装飾設定処理は、図129あるいは図152に示した装飾設定処理のステップD88で制御部によって実行される処理である。
[ステップD151]制御部は、遊技機10におけるエラー発生(異常発生)の有無を判定する。制御部は、遊技機10におけるエラーがない場合にステップD152に進み、遊技機10におけるエラーがある場合にステップD153に進む。
なお、遊技制御装置100は、エラーの発生と終了を検出すると、エラー報知系コマンドにより制御部(演出制御装置300)に通知する。これにより、演出制御装置300は、遊技機10におけるエラーの発生と終了を検出できる。制御部が検出できるエラーは、たとえば、前枠開放エラー、遊技枠開放エラー、シュート球切れエラー、オーバーフローエラー、払い出し異常エラー、スイッチ異常エラー、大入賞口不正入賞エラー、残存球エラー、磁気エラー、振動エラー、普電不正入賞エラー、盤電波エラー、枠電波エラー、その他エラー等がある。なお、制御部は、ステップD151においてエラー発生の有無の判定対象となるエラーを、遊技制御装置100が通知するエラーのすべてとすることを要せず、一部のエラーに限ってもよい。
なお、エラー報知系コマンドは、単発系コマンドの1つであり、受信コマンド解析処理のステップD62で単発系コマンド処理(図127参照)によって処理される。
[ステップD152]制御部は、本体枠発光部が報知対象とするエラーが発生していないことから、本体枠発光部に変動中装飾パターンを設定する。
[ステップD153]制御部は、本体枠発光部が報知対象とするエラーが発生していることから、本体枠発光部にエラー報知パターンを設定する。
[ステップD154]制御部は、エラー発生の有無に関係なく、遊技盤発光部に変動中装飾パターンを設定する。制御部は、遊技盤発光部に変動中装飾パターンを設定した後に変動中装飾設定処理を終了する。
〔ラウンド中装飾設定処理〕
次に、大当り状態である特図ゲームのラウンド中において本体枠発光部および遊技盤発光部に装飾パターンを設定するラウンド中装飾設定処理について図159を用いて説明する。図159は、第6の実施形態の演出制御装置におけるラウンド中装飾設定処理のフローチャートを示す図である。ラウンド中装飾設定処理は、図129に示した装飾設定処理のステップD91で制御部によって実行される処理である。
[ステップD161]制御部は、遊技機10におけるエラー発生(異常発生)の有無を判定する。制御部は、遊技機10におけるエラーがない場合にステップD162に進み、遊技機10におけるエラーがある場合にステップD163に進む。なお、制御部は、ステップD161においてエラー発生の有無の判定対象となるエラーを、遊技制御装置100が通知するエラーのすべてとすることを要せず、一部のエラーに限ってもよい。
[ステップD162]制御部は、本体枠発光部が報知対象とするエラーが発生していないことから、本体枠発光部にラウンド中装飾パターンを設定する。
[ステップD163]制御部は、本体枠発光部が報知対象とするエラーが発生していることから、本体枠発光部にラウンド中エラー報知パターンを設定する。ラウンド中エラー報知パターンは、変動中装飾設定処理のステップD153で制御部が本体枠発光部に設定したエラー報知パターンと異なる。
[ステップD164]制御部は、エラー発生の有無に関係なく、遊技盤発光部にラウンド中装飾パターンを設定する。制御部は、遊技盤発光部にラウンド中装飾パターンを設定した後にラウンド中装飾設定処理を終了する。
このように、制御部は、本体枠発光部が報知対象とするエラーが発生している場合、遊技状態に応じた装飾(エラー報知)パターンで本体枠発光部を制御する。これにより、遊技機10は、遊技状態にかかわらず異常報知の発光態様と遊技演出の発光態様との区別を容易にし、遊技演出と異常報知との両立を図ることができる。
[第6の実施形態の変形例1]
次に、第6の実施形態の変形例1の遊技機10について図160と図161を用いて説明する。第6の実施形態の変形例1の遊技機10は、特定の遊技状態(大当り中)において、装飾発光装置18(外縁発光群18L)に代わってプッシュボタン発光部25Lが異常報知をおこなう点で、第6の実施形態と相違する。
まず、第6の実施形態の変形例1の遊技機10の装飾部の構成と、異常時(通常状態と大当り状態)における発光態様について図160を用いて説明する。図160は、第6の実施形態の遊技機の装飾部の構成と異常時(通常状態と大当り状態)における発光態様の一例を示す図である。(1)に示す遊技機10は、異常時(通常状態)における発光態様を示し、(2)に示す遊技機10は、異常時(大当り状態)における発光態様を示す。
(1)に示す遊技機10は、通常状態における異常時において、遊技盤発光部が通常状態に応じた発光態様であることをハッチングパターン(平行斜線)で示す。また、(1)に示す遊技機10は、本体枠発光部のうち装飾発光装置18(外縁発光群18L)とハンドル発光部24Lがそれぞれ異常に対応する発光態様であることをハッチングパターン(交差斜線)で示す。
(2)に示す遊技機10は、異常時(大当り状態)において、遊技盤発光部と装飾発光装置18(外縁発光群18L)が大当り状態に応じた発光態様であることをハッチングパターン(平行斜線)で示す。また、(2)に示す遊技機10は、本体枠発光部のうちプッシュボタン発光部25Lが異常に対応する発光態様であることをハッチングパターン(交差斜線)で示す。
また、(2)に示す遊技機10は、外縁発光群18Lの発光態様と内縁発光群40Lの発光態様がそれぞれ時計回り虹色表示であることを時計回りの矢印で示す。したがって、遊技機10は、異常時であっても本体枠発光部と遊技盤発光部とで協調して大当り中の遊技演出をおこなうことができる。
このように、遊技機10は、通常状態では外縁発光群18Lとハンドル発光部24Lとで異常報知をおこない、大当り状態ではプッシュボタン発光部25Lで異常報知をおこなう。すなわち、遊技機10は、本体枠発光部のうちから遊技状態に応じた発光部で異常報知をおこなう。これにより、遊技機10は、遊技状態ごとに効果的な異常報知をおこなうことができる。また、遊技機10は、遊技状態ごとに効果的な異常報知をおこなうことができることから、異常時であっても遊技盤発光部とその余の本体枠発光部とで協調した遊技演出をおこなうことができる。したがって、遊技機10は、遊技演出と異常報知との両立を図ることができる。
また、遊技機10は、大当り状態においてプッシュボタン発光部25Lにより異常報知をおこなうことで、外縁発光群18Lと内縁発光群40Lがおこなう遊技演出を異常報知が邪魔しない。また、プッシュボタン発光部25Lは、上皿21の上縁部にあって上皿球出口22に近接することから、大当り中の賞球を確認する遊技者にとっても異常報知の確認が容易である。また、プッシュボタン発光部25Lによる異常報知は、不正行為をおこなう遊技者に対する牽制効果を期待できる。
ここで、外縁発光群18Lとプッシュボタン発光部25Lとハンドル発光部24Lと内縁発光群40Lの遊技状態別の発光態様について図161を用いて説明する。図161は、第6の実施形態の変形例1の外縁発光群とプッシュボタン発光部とハンドル発光部と内縁発光群の遊技状態別発光態様の一例を示す図である。
内縁発光群40Lは、遊技盤発光部であり、異常発生の有無に関係なく、遊技状態が通常状態であるときに通常状態発光態様であり、遊技状態が大当り状態であるときに大当り状態発光態様である。
外縁発光群18Lとプッシュボタン発光部25Lとハンドル発光部24Lは、本体枠発光部である。外縁発光群18Lは、異常発生がない場合において、遊技状態が通常状態であるときに通常状態発光態様であり、遊技状態が大当り状態であるときに大当り状態発光態様である。一方、外縁発光群18Lは、異常発生がある場合において、遊技状態が通常状態であるときに異常報知態様であり、遊技状態が大当り状態であるときに大当り状態発光態様である。このように、外縁発光群18Lは、通常状態における異常報知を担当し、大当り状態における異常報知を担当しない。
また、プッシュボタン発光部25Lは、異常発生がない場合および異常発生があっても遊技状態が通常状態である場合において、特定の発光態様が設定されていない。これにより、プッシュボタン発光部25Lは、当該状態において、変動表示中の遊技演出や客待ちデモ中の設定操作等、イベントトリガによる遊技演出を担当できる。一方、プッシュボタン発光部25Lは、遊技状態が大当り状態であるときの異常発生において、異常報知態様である。このように、プッシュボタン発光部25Lは、通常状態における異常報知を担当せず、大当り状態における異常報知を担当する。
また、ハンドル発光部24Lは、遊技状態が通常状態であるときの異常発生において、異常報知態様である。一方、ハンドル発光部24Lは、異常発生がない場合および異常発生があっても遊技状態が大当り状態である場合において、特定の発光態様が設定されていない。これにより、ハンドル発光部24Lは、発光機会を限定して異常報知態様を強調できる。このように、ハンドル発光部24Lは、通常状態における異常報知を担当し、大当り状態における異常報知を担当しない。
これにより、遊技機10は、異常報知を担当する本体枠発光部を、異常発生時の遊技状態に応じて変更できる。したがって、遊技機10は、遊技状態ごとの遊技演出にかかわらず注意喚起力の高い異常報知をおこなうことができる。このような、遊技機10は、異常報知の発光態様と遊技演出の発光態様との区別を容易にし、遊技演出と異常報知との両立を図ることができる。
なお、異常報知の発光態様(異常報知態様)と遊技演出の発光態様(遊技演出態様)とをおこなう発光部の組み合わせは、本体枠発光部と遊技盤発光部の組み合わせに限らず、その他の任意の発光部を組み合わせるものであってもよい。
[第6の実施形態の変形例2]
次に、第6の実施形態の変形例2の遊技機10について図162と図163を用いて説明する。第6の実施形態の変形例2の遊技機10は、遊技機種に応じて本体枠発光部の異常報知態様を変更可能な点で、第6の実施形態と相違する。
ここで、本体枠発光部と遊技盤発光部の遊技状態別の発光態様について図162を用いて説明する。図162は、第6の実施形態の変形例2の本体枠発光部と遊技盤発光部の遊技機種別発光態様の一例を示す図である。
遊技盤発光部は、異常発生の有無に関係なく遊技機種に対応する発光態様である。たとえば、遊技機種Aの発光態様は、異常発生の有無に関係なく発光態様Aであり、遊技機種Bの発光態様は、異常発生の有無に関係なく発光態様Bである。
一方、本体枠発光部は、異常発生がない場合において、遊技機種に関係なく共通発光態様であり、異常発生がある場合に遊技機種に対応する異常報知態様である。たとえば、遊技機種Aの異常報知態様は、異常報知態様Aであり、遊技機種Bの異常報知態様は、異常報知態様Bである。
これにより、遊技機10は、遊技機種に応じて本体枠発光部の異常報知態様を異ならせることで、遊技機種に依存する遊技盤発光部の発光態様の対照となる本体枠発光部の異常報知態様による注意喚起力を向上させることができる。
なお、遊技機10は、異常発生時において、通常の遊技状態では遊技機種に関係なく共通の異常報知態様とし、大当り中等の特定の遊技状態では遊技機種に対応する異常報知態様としてもよい。このような遊技機10は、遊技演出の効果を最大化するような大当り中の遊技機種ごとの発光態様の自由度を優先し、その余の遊技状態においては共通の異常報知態様によるわかりやすさを優先することができる。
〔ラウンド中装飾設定処理〕
次に、大当り状態である特図ゲームのラウンド中において本体枠発光部および遊技盤発光部に装飾パターンを設定するラウンド中装飾設定処理について図163を用いて説明する。図163は、第6の実施形態の変形例2の演出制御装置におけるラウンド中装飾設定処理のフローチャートを示す図である。ラウンド中装飾設定処理は、図129に示した装飾設定処理のステップD91で制御部によって実行される処理である。
[ステップD171]制御部は、遊技機10におけるエラー発生(異常発生)の有無を判定する。制御部は、遊技機10におけるエラーがない場合にステップD172に進み、遊技機10におけるエラーがある場合にステップD173に進む。なお、制御部は、ステップD171においてエラー発生の有無の判定対象となるエラーを、遊技制御装置100が通知するエラーのすべてとすることを要せず、一部のエラーに限ってもよい。
[ステップD172]制御部は、本体枠発光部が報知対象とするエラーが発生していないことから、本体枠発光部にラウンド中装飾パターンを設定する。
[ステップD173]制御部は、遊技機10における遊技機種を判定し、遊技機種に応じて分岐する。
なお、遊技制御装置100は、電源投入コマンドや停電復旧コマンドにより制御部(演出制御装置300)に遊技機種を通知する。これにより、演出制御装置300は、遊技機10における遊技機種を検出できる。なお、制御部は、必ずしも具体的な遊技機種を特定した遊技機種の判定までを要せず、異常報知態様を分別するための機種区分を特定できればよい。
なお、電源投入コマンドや停電復旧コマンドは、単発系コマンドの1つであり、受信コマンド解析処理のステップD62で単発系コマンド処理(図127参照)によって処理される。
[ステップD174]制御部は、遊技機種の判定結果が遊技機種Aであることから、本体枠発光部にラウンド中エラー報知パターンA(異常報知態様A)を設定する。
[ステップD175]制御部は、遊技機種の判定結果が遊技機種Bであることから、本体枠発光部にラウンド中エラー報知パターンB(異常報知態様B)を設定する。
[ステップD176]制御部は、エラー発生の有無に関係なく、遊技盤発光部にラウンド中装飾パターンを設定する。制御部は、遊技盤発光部にラウンド中装飾パターンを設定した後にラウンド中装飾設定処理を終了する。
このように、制御部は、本体枠発光部が報知対象とするエラーが発生している場合、遊技機種に応じた装飾(エラー報知)パターンで本体枠発光部を制御する。これにより、遊技機10は、遊技機種に応じて異常報知の発光態様と遊技演出の発光態様との区別を容易にし、遊技演出と異常報知との両立を図ることができる。
上述した第6の実施形態(変形例1および変形例2を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、本体枠発光部(外縁発光群18L、プッシュボタン発光部25L、ハンドル発光部24L等)と、遊技盤発光部(内縁発光群40L)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。本体枠発光部は、列状に複数の発光部を配置して、本体枠(前面枠12)に備えられる。遊技盤発光部は、本体枠発光部と並行する列状に複数の発光部を配置して、本体枠に対して着脱可能に取り付けられる遊技盤(遊技盤30)に備えられる。制御部は、異常を検出していない場合に、本体枠発光部と遊技盤発光部とを所定の発光態様が同じ方向に移動する第1の移動発光態様(たとえば、時計回り虹色表示)で制御し、異常を検出した場合に、本体枠発光部と遊技盤発光部とを所定の発光態様が異なる方向に移動する第2の移動発光態様(たとえば、遊技盤発光部が時計回り虹色表示、本体枠発光部が反時計回り虹色表示)で制御する。
(2)(1)の遊技機10は、本体枠発光部を有し、本体枠に対して回動可能に軸着される透明部材保持枠と、を備える。
(3)制御部は、第1の移動発光態様と第2の移動発光態様とで、本体枠発光部における所定の発光態様の移動方向を切り替える。
(4)制御部は、第1の移動発光態様と第2の移動発光態様とで、遊技盤発光部における所定の発光態様の移動方向を切り替える。
(5)遊技機10は、本体枠発光部(外縁発光群18L、プッシュボタン発光部25L、ハンドル発光部24L等)と、遊技盤発光部(内縁発光群40L)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。本体枠発光部は、環状に複数の発光部を配置して、本体枠(前面枠12)に備えられる。遊技盤発光部は、本体枠発光部と独立する環状に複数の発光部を配置して、本体枠に対して着脱可能に取り付けられる遊技盤(遊技盤30)に備えられる。制御部は、異常を検出していない場合に、本体枠発光部と遊技盤発光部とを所定の発光態様が同じ方向に移動する第1の移動発光態様(たとえば、時計回り虹色表示)で制御し、異常を検出した場合に、本体枠発光部と遊技盤発光部とを所定の発光態様が異なる方向に移動する第2の移動発光態様(たとえば、遊技盤発光部が時計回り虹色表示、本体枠発光部が反時計回り虹色表示)で制御する。
(6)(5)の遊技機10は、本体枠に対して回動可能に軸着される透明部材保持枠と、を備え、透明部材保持枠に本体枠発光部を備える。
(7)(5)の遊技機10は、遊技者の操作を受け付け可能な操作部を本体枠に備え、操作部に本体枠発光部を備える。
(8)(7)の操作部は、打球発射装置の操作部(操作部24)である。
(9)(7)の操作部は、各種オプションの設定操作を受け付けるオプション設定部(オプション設定部25)である。
(10)(5)の制御部は、第1の移動発光態様と第2の移動発光態様とで、本体枠発光部における所定の発光態様の移動方向を切り替える。
(11)(5)の制御部は、第1の移動発光態様と第2の移動発光態様とで、遊技盤発光部における所定の発光態様の移動方向を切り替える。
また、上述した第6の実施形態(変形例1および変形例2を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、本体枠発光部(外縁発光群18L、プッシュボタン発光部25L、ハンドル発光部24L等)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。本体枠発光部は、本体枠(前面枠12)に備えられる。制御部は、第1の遊技状態(たとえば、通常状態)において異常を検出した場合に本体枠発光部を第1の発光態様(異常報知態様)で制御し、第1の遊技状態と異なる第2の遊技状態(大当り状態)において異常を検出した場合に本体枠発光部を第1の発光態様と異なる第2の発光態様(特別異常報知態様)で制御する。
(2)(1)の遊技機10は、本体枠に対して着脱可能に取り付けられるとともに遊技盤発光部(内縁発光群40L)を有する遊技盤(遊技盤30)と、本体枠発光部を有し、本体枠に対して回動可能に軸着される透明部材保持枠と、を備える。
(3)(2)の遊技機10は、第2の遊技状態において、異常検出の有無に関係なく遊技盤発光部の発光態様を共通とする。
(4)(1)の制御部は、第2の遊技状態において、外縁発光群18Lを第2の発光態様で制御する。
(5)(1)の制御部は、第1の遊技状態において外縁発光群18Lを第1の発光態様で制御し、第2の遊技状態においてプッシュボタン発光部25Lまたはハンドル発光部24Lを第2の発光態様で制御する。
(6)遊技機10は、本体枠発光部と、遊技盤発光部と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。本体枠発光部(外縁発光群18L、プッシュボタン発光部25L、ハンドル発光部24L等)は、本体枠(前面枠12)に備えられる。遊技盤発光部(内縁発光群40L)は、本体枠に対して着脱可能に取り付けられる遊技盤(遊技盤30)に備えられる。制御部は、遊技盤が第1の種別(遊技機種、遊技機タイプ等)である場合に異常検出時の本体枠発光部の発光態様を第1の発光態様で制御し、遊技盤が第1の種別と異なる第2の種別である場合に、異常検出時の本体枠発光部の発光態様を第1の発光態様と異なる第2の発光態様で制御する。
(7)(6)の制御部は、第1の遊技状態(通常状態)における異常検出時には、本体枠発光部の発光態様を遊技盤が第1の種別である場合と遊技盤が第2の種別である場合とで共通の発光態様とし、第2の遊技状態(大当り状態)における異常検出時には、遊技盤が第1の種別である場合の本体枠発光部の発光態様を第1の発光態様とし、遊技盤が第2の種別である場合の本体枠発光部の発光態様を第2の発光態様とする。
(8)(7)の遊技機10は、第2の遊技状態において、異常検出の有無に関係なく遊技盤発光部の発光態様を共通とする。
[第7の実施形態]
次に、第7の実施形態の遊技機10について図164から図167を用いて説明する。第7の実施形態の遊技機10は、所定の遊技状態において遊技盤30に設けられた発光部の発光態様により、遊技者に遊技球の狙いどころを案内することができる。まず、第7の実施形態の遊技機10の装飾部の構成と、通常時における発光態様について図164を用いて説明する。図164は、第7の実施形態の遊技機における装飾部の構成と発光態様の一例を示す図である。(1)に示す遊技機10は、通常時(停電発生前)における発光態様を示し、(2)に示す遊技機10は、停電復旧時における発光態様を示す。
まず、遊技機10の装飾部(発光部)の構成について説明する。遊技機10は、枠装飾装置18を含む複数の発光部を前面枠12に備える。前面枠(本体枠)12に備えられる発光部は、本体枠発光部の一形態である。枠装飾装置18は、複数の発光部からなる外縁発光群18Lを有する。外縁発光群18Lは、遊技盤30を囲むようにして遊技盤30の外縁側に列状配置される。外縁発光群18Lは、列状発光群の一形態である。
これら本体枠発光部は、複数の遊技機種で共通の発光態様で遊技演出をおこなうとともに、複数の遊技機種で共通の発光態様で異常報知をおこなう。
遊技機10は、内縁発光群40Lと、ゲート発光部34Lと、始動入賞口発光部36Lと、普通変動入賞装置発光部37Lと、特別変動入賞装置発光部38Lを含む複数の発光部を遊技盤30に備える。遊技盤30に備えられる発光部は、遊技盤発光部の一形態である。内縁発光群40Lは、複数の発光部からなり、表示装置41を囲むようにしてセンターケース40に備えられる。内縁発光群40Lは、遊技盤30の内縁側に列状配置される。内縁発光群40Lは、列状発光群の一形態である。
ゲート発光部34Lは、所定の発光態様により普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34を装飾する。始動入賞口発光部36Lは、所定の発光態様により始動入賞口36を装飾する。普通変動入賞装置発光部37Lは、所定の発光態様により普通変動入賞装置37を装飾する。特別変動入賞装置発光部38Lは、所定の発光態様により特別変動入賞装置38を装飾する。遊技盤発光部は、当該遊技機種に対応する発光態様で遊技演出をおこなう。
遊技機10は、所定の遊技状態において遊技者に遊技球の狙いどころを案内する。(1)に示す遊技機10は、特図時短中(普電サポート中)であり、遊技者に遊技球の狙いどころを普通変動入賞装置37とするように発光部の発光態様により案内している。
遊技機10は、普通変動入賞装置発光部37Lを案内態様(たとえば、白色点灯や100ms周期の白色点滅等)で発光し、その他の遊技盤発光部を消灯する。また、遊技機10は、本体枠発光部を消灯する。たとえば、(1)に示す遊技機10は、普通変動入賞装置発光部37Lが案内態様で発光することをハッチングパターン(交差斜線)で示し、その余の発光部が消灯であることを白抜き表示で示す。
このような、遊技機10は、遊技者に遊技球の狙いどころとして普通変動入賞装置37を案内できる。これにより、遊技機10は、遊技者に対して好適に遊技球の狙いどころを注目させることができることから、不案内の遊技者に対して遊技案内効果が高い。
なお、遊技機10は、案内対象候補となる普図始動ゲート34、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、および特別変動入賞装置38のうちから、遊技者に遊技球の狙いどころとして案内する対象(案内対象部)を遊技状態に応じて1つ選択することができる。また、遊技機10は、案内対象候補から案内対象部を遊技状態に応じて1つ選択するとしたが2以上選択するものであってもよい。また、案内対象部は、上記に例示した範囲に限るものではなく、遊技機10の機種に応じて所要のゲートや入賞口等を設定できる。
なお、説明の便宜のため、案内対象部に対応する発光部を案内発光部と称し、案内発光部に対して対照となる発光部を対照発光部と称する。対照発光部の範囲は、案内発光部を除くすべての装飾に関する発光部としてもよいし、案内発光部に対して所定の関係(たとえば、案内発光部の近傍に位置する位置関係等)にある発光部に限定してもよい。この場合、遊技機10は、案内発光部ごとに対照発光部を設定する。
また、遊技機10は、遊技者に遊技球の狙いどころを案内中の電源遮断からの停電復旧の場合、(2)に示すように、案内発光部について案内態様で発光し、その余の発光部を復旧時の遊技状態に応じた復旧時遊技状態態様で発光する。復旧時遊技状態態様は、遊技状態ごとにあらかじめ設定する発光態様であり、たとえば、通常状態(図柄変動中)を赤色点滅とし、通常状態(図柄停止中)を緑色点滅等とする。たとえば、(2)に示す遊技機10は、普通変動入賞装置発光部37Lが案内態様で発光することをハッチングパターン(交差斜線)で示し、その余の発光部が復旧時遊技状態態様であることをハッチングパターン(平行斜線)で示す。
このような、遊技機10は、停電からの復旧であっても、遊技者に遊技球の狙いどころとして普通変動入賞装置37を案内できる。また、遊技機10は、電源遮断からの停電復旧により必ずしも表示装置41における表示内容が復旧していない状態で、遊技者に遊技状態を案内できる。
なお、遊技機10は、停電前と比較すると遊技者への案内効果が低い発光態様となるが、遊技球の狙いどころと併せて遊技状態を案内することで遊技者の遊技再開を支援する。遊技機10は、停電時間によって停電前状態を失念する遊技者に対して、遊技案内効果を向上できる。
次に、遊技機10の停電前後の表示状態について図165を用いて説明する。図165は、第7の実施形態の遊技機の停電前後の表示状態を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、タイミングT10で停電により電源供給が停止され、タイミングT10からタイミングT11の間で電源供給がなされず、タイミングT11で電源供給が再開されている。
遊技機10は、停電発生前(タイミングT10以前)の遊技状態が普電サポート中である。遊技機10は、案内発光部(普通変動入賞装置発光部37L)を点灯し、対照発光部(普通変動入賞装置発光部37L以外の発光部)を消灯する。また、遊技機10は、表示装置41において普電サポート中の遊技状態に対応した演出態様で表示をおこなう(図164(1)参照)。
遊技機10は、タイミングT10で電源供給が停止された後にタイミングT11で電源供給が再開されると、遊技制御装置100と演出制御装置300とでそれぞれ初期化処理を実行する。遊技制御装置100は、電源喪失中にバックアップ電源部420が遊技用マイコン111の内部のRAM111Cのデータを保持することから、電源遮断時の遊技状態で復帰する。遊技制御装置100は、停電復旧コマンドを演出制御装置300に送信する。演出制御装置300は、停電復旧コマンドを受けて演出制御を復旧する。ただし、演出制御装置300は、停電前の演出に関する情報を喪失しているため停電前の演出を継続して復旧することができない。
演出制御装置300は、停電復旧コマンドにもとづいて遊技状態が普電サポート中であることを特定し、案内発光部を点灯し、対照発光部を消灯する。また、演出制御装置300は、表示装置41に初期化表示態様(たとえば、「しばらくお待ち下さい。」等のメッセージ)を表示する。なお、停電復旧コマンドは、遊技状態を特定可能な情報を含む。たとえば、停電復旧コマンドは、確率変動の有無や普電サポートの有無を特定可能な情報を含む。
これにより、遊技機10は、停電復旧後であっても速やかに遊技球の狙いどころを案内することができる。なお、演出制御装置300は、VDP312で実行する初期化処理(たとえば、画像データの展開等)に時間を要することから、表示装置41は、VDP312が初期化処理を終了するまでの間、遊技状態に対応する表示をおこなうことができない。
演出制御装置300は、タイミングT13でVDP312が初期化処理を終了すると、表示装置41に復旧表示態様(たとえば、「もうしばらくお待ち下さい。」あるいは「コマンド受信待ち」等のメッセージ)を表示する。演出制御装置300は、案内発光部の点灯を継続し、対照発光部を復旧時発光態様で発光する。復旧時発光態様は、復旧時の遊技状態に対応した表示であり、あらかじめ設定される。演出制御装置300は、たとえば、遊技状態が普電サポート中のとき、対照発光部を復旧時発光態様として所定色で点滅させる。
これにより、遊技機10は、停電復旧後であっても速やかに遊技球の狙いどころを案内することができる。なお、演出制御装置300は、遊技制御装置100から停電復旧コマンドに続けてコマンドを受信するまでは遊技状態に応じた演出態様で演出をおこなうことができない場合がある。しかしながら、遊技状態の更新がない場合、遊技制御装置100は、必ずしも停電復旧コマンドに続くコマンドを送信しない。このような場合であっても、遊技機10は、停電復旧コマンドにもとづいて対照発光部を復旧時発光態様で発光させることができる(図164(2)参照)。
これにより、遊技機10は、遊技球の狙いどころと併せて遊技状態を案内することで遊技者の遊技再開を支援することができる。したがって、遊技機10は、停電時間によって停電前状態を失念する遊技者に対して、遊技案内効果を向上できる。
演出制御装置300がタイミングT14において遊技制御装置100からコマンドを受信すると、遊技機10は、遊技状態に応じた演出をおこなうことができる。たとえば、遊技機10は、案内発光部を点灯し、対照発光部を消灯する。また、遊技機10は、表示装置41において普電サポート中の遊技状態に対応した演出態様で表示をおこなう。
なお、遊技機10は、タイミングT12からタイミングT13において対照発光部を消灯したが、タイミングT13からタイミングT14と同様に復旧時発光態様で発光させてもよい。
次に、遊技状態別の復旧時発光態様について図166を用いて説明する。図166は、第7の実施形態の特定発光部と非特定発光部の遊技状態別発光態様の一例を示す図である。
演出制御装置300は、停電復旧コマンドに含まれる遊技状態を特定可能な情報にもとづいて、遊技状態「低確率状態(普電サポートなし)」と、遊技状態「低確率状態(普電サポートあり)」と、遊技状態「高確率状態(普電サポートなし)」と、遊技状態「高確率状態(普電サポートあり)」とを判別できる。
遊技状態「低確率状態(普電サポートあり)」と遊技状態「高確率状態(普電サポートあり)」は、普通変動入賞装置37を装飾する普通変動入賞装置発光部37Lを案内発光部とし、その余の発光部を対照発光部とする。遊技状態「高確率状態(普電サポートなし)」は、始動入賞口36を装飾する始動入賞口発光部36Lを案内発光部とし、その余の発光部を対照発光部とする。
遊技状態「低確率状態(普電サポートあり)」と遊技状態「高確率状態(普電サポートなし)」と遊技状態「高確率状態(普電サポートあり)」は、遊技球の狙いどころを案内する案内発光態様として、案内発光部を点灯し、対照発光部を消灯する。
遊技状態「低確率状態(普電サポートあり)」は、復旧時発光態様として、案内発光部を点灯し、対照発光部を高速点滅(たとえば、200ms周期の点滅)する。遊技状態「高確率状態(普電サポートなし)」は、復旧時発光態様として、案内発光部を点灯し、対照発光部を低速交互点灯(たとえば、点灯と消灯のタイミングを違えた2系統で500ms周期の点滅)する。遊技状態「高確率状態(普電サポートあり)」は、復旧時発光態様として、案内発光部を点灯し、対照発光部を高速交互点灯(たとえば、点灯と消灯のタイミングを違えた2系統で200ms周期の点滅)する。
これにより、遊技機10は、停電復旧後に、遊技球の狙いどころと併せて遊技状態を案内して遊技者の遊技再開を支援することができる。なお、遊技機10は、必ずしもすべての遊技状態において遊技球の狙いどころを案内するものではなく、たとえば、遊技状態「低確率状態(普電サポートなし)」においては遊技球の狙いどころを案内しない。
また、遊技機10は、例示した遊技状態以外の遊技状態にもとづいて遊技球の狙いどころを案内するものであってもよい。たとえば、遊技機10が所定のゲートの遊技球通過を大当り開始条件(遊技状態遷移条件)の1つとする場合、遊技機10は、所定のゲートの遊技球通過を待つ状態を遊技球の狙いどころを案内する遊技状態とすることができる。このとき、遊技制御装置100は、当該遊技状態を特定可能な情報を停電復旧コマンドに含めることができる。
〔停電復旧装飾設定処理〕
次に、停電復旧装飾設定処理について図167を用いて説明する。図167は、第7の実施形態の演出制御装置における停電復旧装飾設定処理のフローチャートを示す図である。第7の実施形態の停電復旧装飾設定処理は、装飾設定処理(図129)のステップD85で実行する処理に代えて制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。
[ステップD181]制御部は、遊技状態が要案内遊技状態であるか否かを判定する。要案内遊技状態は、遊技球の狙いどころを案内する遊技状態であり、たとえば図166に示した遊技状態がある。制御部は、遊技状態が要案内遊技状態である場合にステップD182に進み、遊技状態が要案内遊技状態でない場合にステップD185に進む。
[ステップD182]制御部は、VDP312の初期化が終了したか否かを判定する。制御部は、VDP312の初期化が終了していない場合にステップD183に進み、VDP312の初期化が終了した場合にステップD184に進む。
[ステップD183]制御部は、案内発光部を点灯設定とし、対照発光部を消灯設定とし、停電復旧装飾設定処理を終了する。
[ステップD184]制御部は、案内発光部を点灯設定とし、非特定発光部を復旧時発光態様設定とし、停電復旧装飾設定処理を終了する。
[ステップD185]制御部は、発光部について停電復旧装飾パターンを設定し、停電復旧装飾設定処理を終了する。
このようにして設定された装飾パターンは、演出制御装置300が遊技制御装置100から演出内容を正常復帰可能なコマンドを受信するまで継続する。これにより、遊技機10は、停電前の遊技状態が要案内遊技状態であれば、停電復旧時から遊技案内を継続することができる。また、遊技機10は、停電前の遊技状態に応じた装飾パターンを設定することで、遊技者や遊技場係員に停電前の遊技状態を案内できる。
上述した第7の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技盤30と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。遊技盤30は、第1の発光部(たとえば、普通変動入賞装置発光部37L)と第2の発光部(たとえば、外縁発光群18L、内縁発光群40L)を有する。制御部は、第1の発光部を第1の発光態様(案内発光態様:点灯)とし、第2の発光部を第1の発光態様と異なる第2の発光態様(案内発光態様:消灯)とする第1の発光制御状態(案内発光態様制御状態)で停電した場合、停電復旧後に、第1の発光部を第1の発光態様とし、第2の発光部を第2の発光態様と異なる第3の発光態様(復旧時発光態様)とする第2の発光制御状態(復旧時発光態様制御状態)で制御する。
(2)(1)の遊技機10は、本体枠(前面枠12)に対して着脱可能に取り付けられるとともに遊技盤発光部(内縁発光群40L)を有する遊技盤(遊技盤30)と、本体枠発光部(外縁発光群18L)を有し、本体枠に対して回動可能に軸着される透明部材保持枠と、を備える。
(3)遊技機10は、案内対象部(たとえば、普通変動入賞装置37)と、第1の発光部(たとえば、普通変動入賞装置発光部37L)と、第2の発光部(たとえば、外縁発光群18L、内縁発光群40L)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。案内対象部は、遊技案内の対象となる。第1の発光部は、案内対象部に対応する位置に配設される。第2の発光部は、案内対象部に対応しない位置に配設される。制御部は、第1の発光部を案内対象部を案内する第1の発光態様(案内発光態様:点灯)とし、第2の発光部を消灯とする第1の発光制御状態(案内発光態様制御状態)で停電した場合、停電復旧後に、第1の発光部を第1の発光態様とし、第2の発光部を停電復旧時の遊技状態に応じた第2の発光態様(復旧時発光態様)とする第2の発光制御状態(復旧時発光態様制御状態)で制御する。
(4)(3)の遊技機10は、2以上の案内対象候補のうちから遊技状態に応じて案内対象部を選択する。
(5)(4)の遊技機10は、停電復旧時に遊技制御装置が演出制御装置に送信するコマンドに停電復旧時の遊技状態を含み、演出制御装置は、コマンドに含まれる停電復旧時の遊技状態にもとづいて案内対象部を選択する。
(6)(5)の停電復旧時の遊技状態は、確率変動のある状態、または確率変動のない状態を含む。
(7)(5)の停電復旧時の遊技状態は、普電サポートのある状態、または普電サポートのない状態を含む。
(8)(5)の停電復旧時の遊技状態は、遊技状態遷移条件の成立を待つ状態を含む。
[第7の実施形態の変形例1]
次に、第7の実施形態の変形例1の遊技機10について図168から図172を用いて説明する。第7の実施形態の変形例1の遊技機10は、停電復旧時の盤演出装置44の初期化動作中において発光部を消灯する。まず、第7の実施形態の変形例1の遊技機10の遊技盤における盤演出装置の初期化動作について図168と図169とを用いて説明する。図168は、第7の実施形態の変形例1の遊技盤における盤演出装置の初期化動作の一例を示す図(その1)である。図169は、第7の実施形態の変形例1の遊技盤における盤演出装置の初期化動作の一例を示す図(その2)である。
盤演出装置44(44a、44b、44c)は、停電復旧時に(1)から(5)に示す順で、一連の初期化動作をおこなう。初期化動作は、盤演出装置44が正常に動作するかを確認するための動作である。たとえば、遊技機10(演出制御装置300)は、盤演出装置44の初期化動作を、盤演出装置44ごとに備えられる演出役物スイッチ47を監視しておこなう。演出役物スイッチ47は、たとえば、盤演出装置44を駆動する演出モータの初期位置等を検出する演出モータスイッチであって、盤演出装置44によってオン/オフ状態が監視される。
(1)に示す遊技盤30は、初期化動作開始時の盤演出装置44と、表示装置41と、内縁発光群40Lの様子を示す。このとき、盤演出装置44(44a、44b、44c)は未だ初期位置にある。すなわち、盤演出装置44は、表示装置41の表示領域と干渉しない位置にある。なお、ここでいう盤演出装置44が表示装置41の表示領域と干渉しないとは、表示装置41における表示内容の視認性を盤演出装置44が妨げないことをいう。また、内縁発光群40Lは消灯(発光部が消灯であることを白抜き表示で示す)である。なお、(1)に示す遊技盤30は、内縁発光群40Lを消灯するとしたが、これに限らず遊技盤発光部と本体枠発光部を消灯してもよい。
(2)に示す遊技盤30は、初期化動作開始後であって、(1)に示した遊技盤30の後の盤演出装置44と、表示装置41と、内縁発光群40Lの様子を示す。このとき、盤演出装置44のうち盤演出装置44aは盤演出中位置まで動作し、盤演出装置44b,44cは未だ初期位置にある。すなわち、盤演出装置44aは、表示装置41の表示領域と干渉し得る位置にある。ただし、表示装置41が表示する表示内容が初期化表示態様である場合、初期化表示態様が正常復帰するまでの暫定的な表示内容であることから、盤演出装置44aは、必ずしも表示装置41における表示内容の視認性を妨げない。
(3)に示す遊技盤30は、初期化動作開始後であって、(2)に示した遊技盤30の後の盤演出装置44と、表示装置41と、内縁発光群40Lの様子を示す。このとき、盤演出装置44のうち盤演出装置44b,44cは盤演出中位置まで動作し、盤演出装置44のすべてが盤演出中位置にある。すなわち、盤演出装置44a,44b,44cは、表示装置41の表示領域と干渉し得る位置にある。また、内縁発光群40Lは消灯である。
(4)に示す遊技盤30は、初期化動作開始後であって、(3)に示した遊技盤30の後の盤演出装置44と、表示装置41と、内縁発光群40Lの様子を示す。このとき、盤演出装置44のうち盤演出装置44b,44cは盤演出中位置から初期位置まで動作し、盤演出装置44aだけが盤演出中位置にある。すなわち、盤演出装置44aは、表示装置41の表示領域と干渉し得る位置にある。また、内縁発光群40Lは消灯である。
(5)に示す遊技盤30は、初期化動作開始後であって、(4)に示した遊技盤30の後の盤演出装置44と、表示装置41と、内縁発光群40Lの様子を示す。このとき、盤演出装置44aは盤演出中位置から初期位置まで動作し、盤演出装置44のすべてを初期位置にして初期化動作を終了する。すなわち、盤演出装置44は、表示装置41の表示領域と干渉し得ない位置にある。盤演出装置44の初期化動作終了により、内縁発光群40Lは、消灯を終了して所要の点灯態様(発光部が所要の点灯態様であることをハッチングパターン(交差斜線)で示す)となる。
このようにして、遊技機10は、盤演出装置44の初期化動作中において内縁発光群40Lを消灯することで遊技者に正常な遊技状態でないことを示す。すなわち、遊技機10は、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作と、遊技演出における動作とを明確に区別することができる。これにより、遊技機10は、遊技進行上の誤解を遊技者に与える可能性を低減することができ、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作中の遊技者による遊技開始を牽制できる。すなわち、遊技機10は、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作中の遊技開始牽制機能を有する。
次に、盤演出装置44が初期化動作中の表示装置41の表示について、図170を用いて説明する。図170は、第7の実施形態の変形例1の遊技盤における盤演出装置が初期化動作中の表示装置の表示例を示す図である。
遊技盤30は、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作中であって、始動入賞口36への入賞により表示装置41において図柄変動表示がおこなわれている様子を示す。盤演出装置44aは、表示装置41の表示領域と干渉し得る盤演出中位置(図168(2)または図169(4)参照)にあり、表示装置41の表示領域と干渉し図柄変動の視認性を損ねている。通常時であれば、表示装置41は、盤演出装置44が動作しても盤演出装置44の動作と協調した表示をおこなうことで、盤演出装置44aは、表示装置41の表示領域と干渉しても問題ない。しかしながら、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作中の図柄変動は、盤演出装置44の動作と協調していない動作(非協調動作)であることから遊技者の視認性を損ねかねない。
遊技機10は、上述した遊技開始牽制機能により非協調動作の発生機会の抑制を図り、遊技者に不測の不利益を与えることを防止する。なお、遊技機10は、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作中であっても表示装置41において図柄変動表示を実行するが、これは変動表示ゲームの結果が遊技者の利益に直接的に関係することから、より高度の利益保護を図るものである。
次に、遊技機10の停電復旧後の表示状態について図171を用いて説明する。図171は、第7の実施形態の変形例1の遊技機の停電復旧後の表示状態を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、電源供給が停止された停電状態から、タイミングT20で電源供給が再開されている。遊技制御装置100と演出制御装置300は、電源供給再開後にそれぞれ初期化処理を実行する。遊技制御装置100は、停電復旧コマンドを演出制御装置300に送信する。タイミングT21で、演出制御装置300は、停電復旧コマンドを受けて演出制御を復旧する。
演出制御装置300は、盤演出装置44の初期化動作を開始し、発光部を消灯し、表示装置41の表示を初期化表示態様(たとえば、「しばらくお待ち下さい。」等のメッセージ)とする。これにより、遊技機10は、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作を発光部を消灯することにより明示する。
また、たとえば、タイミングT22において始動入賞口36への入賞により表示装置41において図柄変動が開始されても、演出制御装置300は、盤演出装置44の初期化動作と発光部の消灯とを継続する。これにより、遊技機10は、表示装置41において図柄変動が開始されても、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作を継続する。また、遊技機10は、発光部の消灯を継続して、盤演出装置44の初期化動作を明示する。
また、タイミングT23において、演出制御装置300は、VDP312の初期化が終了すると、表示装置41の表示を復旧表示態様(たとえば、「もうしばらくお待ち下さい。」あるいは「コマンド受信待ち」等のメッセージ)とする。演出制御装置300は、表示装置41の表示を復旧表示態様としながら、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作が完了するまで初期化動作を継続する。また、遊技機10は、発光部の消灯を継続して、盤演出装置44の初期化動作を明示する。
遊技機10は、タイミングT24において停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作が完了すると、発光部の表示態様を復旧時発光態様に切り替える。これにより、遊技機10は、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作の完了を明示できる。
演出制御装置300は、タイミングT25において遊技制御装置100からコマンドを受信すると、遊技状態に応じた遊技状態発光態様で発光部を発光制御し、遊技状態に応じた遊技状態表示態様で表示装置41を表示制御する。
〔停電復旧装飾設定処理〕
次に、停電復旧装飾設定処理について図172を用いて説明する。図172は、第7の実施形態の変形例1の演出制御装置における停電復旧装飾設定処理のフローチャートを示す図である。第7の実施形態の変形例1の停電復旧装飾設定処理は、装飾設定処理(図129)のステップD85で実行する処理に代えて制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。
[ステップD191]制御部は、盤演出装置44の初期化動作が終了したか否かを判定する。制御部は、盤演出装置44の初期化動作が終了した場合にステップD192に進み、盤演出装置44の初期化動作が終了していない場合にステップD193に進む。
[ステップD192]制御部は、発光部を消灯設定とし、停電復旧装飾設定処理を終了する。
[ステップD193]制御部は、発光部について停電復旧装飾パターンを設定し、停電復旧装飾設定処理を終了する。
このようにして設定された装飾パターンは、演出制御装置300が遊技制御装置100から演出内容を正常復帰可能なコマンドを受信するまで継続する。これにより、遊技機10は、停電復旧後の盤演出装置44の初期化動作を明示できる。
上述した第7の実施形態の変形例1の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技盤30と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。遊技盤30は、発光部(たとえば、内縁発光群40L)と、演出装置(盤演出装置44)とを含む。演出装置は、第1の状態(初期状態)と第2の状態(演出中状態)とに変換可能な可動部を有する。制御部は、演出装置について可動部を第1の状態および第2の状態とする初期化制御をおこなう。制御部は、初期化制御中において発光部を消灯する。
(2)(1)の遊技機10は、本体枠(前面枠12)に対して着脱可能に取り付けられるとともに遊技盤発光部(内縁発光群40L)を有する遊技盤(遊技盤30)と、本体枠発光部(外縁発光群18L)を有し、本体枠に対して回動可能に軸着される透明部材保持枠と、を備える。
(3)(1)の遊技機10は、遊技盤30に表示装置(表示装置41)を備える。可動部は、第1の状態と比較して第2の状態において表示装置の表示領域に大きく干渉する。
(4)(1)の制御部は、初期化制御中において遊技進行に応じた表示を表示装置でおこなう。
(5)(4)の遊技機は、変動表示ゲームを実行可能であって、制御部は、図柄変動表示を表示装置でおこなう。
[第8の実施形態]
次に、第8の実施形態の遊技機10について説明する。第8の実施形態の遊技機10は、遊技案内と、表示装置41における演出表示との両立とを図る。第8の実施形態の遊技機10は、表示装置41の表示内容に対応して発光部の表示態様を切り替える。
まず、表示装置41が通常表示中の発光部の発光態様と、表示装置41が特別表示中の発光部の発光態様とを、図173を用いて説明する。図173は、第8の実施形態の遊技機における装飾部の構成と発光態様の一例を示す図である。
(1)に示す遊技機10は、表示装置41が通常表示中の発光部の発光態様を示し、(2)に示す遊技機10は、表示装置41が特別表示中の発光部の発光態様を示す。
まず、遊技機10の装飾部(発光部)の構成について説明する。遊技機10は、枠装飾装置18を含む複数の発光部を前面枠12に備える。これら前面枠(本体枠)12に備えられる発光部は、本体枠発光部の一形態である。枠装飾装置18は、複数の発光部からなる外縁発光群18Lを有する。外縁発光群18Lは、遊技盤30を囲むようにして遊技盤30の外縁側に列状配置される。外縁発光群18Lは、列状発光群の一形態である。
遊技機10は、内縁発光群40Lと、普通変動入賞装置発光部37Lとを含む複数の発光部を遊技盤30に備える。これら遊技盤30に備えられる発光部は、遊技盤発光部の一形態である。内縁発光群40Lは、複数の発光部からなり、表示装置41を囲むようにしてセンターケース40に備えられる。内縁発光群40Lは、遊技盤30の内縁側に列状配置される。内縁発光群40Lは、列状発光群の一形態である。普通変動入賞装置発光部37Lは、所定の発光態様により普通変動入賞装置37を装飾する。普通変動入賞装置発光部37Lは、内縁発光群40Lの一側の延長方向に位置する。
次に、表示装置41が通常表示中の発光部の発光態様について説明する。なお、ここでいう通常表示は、あらかじめ定める表示状態であり、たとえば、通常変動中(所定のリーチ変動や予告動作を除く)や図柄停止中の表示状態である。なお、特別表示は、あらかじめ定める通常表示と異なる表示状態であり、たとえば、所定のリーチ変動や予告動作中の表示状態である。
(1)に示す遊技機10は、通常表示中において遊技盤発光部(内縁発光群40L)が時計回り虹色表示の発光態様であることを、ハッチングパターン(交差斜線)と時計回りの矢印とで示す。時計回り虹色表示の発光態様は、普通変動入賞装置37への狙い打ち(右打ち)を案内する発光態様である。
このように、遊技機10は、内縁発光群40Lによる時計回り、すなわち右回りの移動表示(循環表示を含む)により、遊技者に右打ちを案内する。このとき、普通変動入賞装置37を装飾する普通変動入賞装置発光部37Lは、内縁発光群40Lの一側の延長方向に位置することで、時計回り虹色表示の終点となる。このような内縁発光群40Lと案内対象となる普通変動入賞装置37との配置により、遊技機10は、遊技者への右打ち案内効果を向上する。
なお、普通変動入賞装置発光部37Lは、内縁発光群40Lとともに一群の列状発光群を構成して、内縁発光群40Lとともに時計回り虹色表示をおこなうものであってもよいし、時計回り虹色表示の終点として特別な表示態様(たとえば、白色点灯)であってもよい。これら遊技案内をおこなう発光部は、案内発光部として捉えることができる。また、案内発光部が遊技案内としておこなう発光態様は、案内発光態様として捉えることができる。
また、(1)に示す遊技機10は、通常表示中において枠装飾発光装置18(外縁発光群18L)が時計回り虹色表示の発光態様であることを、ハッチングパターン(交差斜線)と時計回りの矢印とで示す。時計回り虹色表示の発光態様は、普通変動入賞装置37への狙い打ち(右打ち)を案内する発光態様である。このとき、外縁発光群18Lのうち、普通変動入賞装置37を超えて下方に位置する外縁発光部18L2は、時計回り虹色表示の対象から除外する。外縁発光部18L2は、たとえば、時計回り虹色表示と区別可能な、遊技状態に応じた発光態様(たとえば、100msの点滅(ハッチングパターン(平行斜線)で示す))で発光する。なお、遊技機10は、時計回り虹色表示と区別可能な、遊技状態に応じた発光態様で発光する発光部を外縁発光部18L2に限らず、たとえば、普通変動入賞装置37より下方にある発光部のすべてとしてもよい。たとえば、遊技機10は、始動入賞口36を装飾する始動入賞口発光部36Lや、特別変動入賞装置38を装飾する特別変動入賞装置発光部38L等を時計回り虹色表示と区別可能な発光態様で発光する。また、遊技機10は、普通変動入賞装置発光部37Lの周辺に位置する発光部、たとえば、始動入賞口発光部36Lや装飾する特別変動入賞装置発光部38L、さらに普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34を装飾するゲート発光部34L等を消灯としてもよい。
これにより、遊技機10は、遊技者への右打ち案内とともに、狙いどころが普通変動入賞装置37であることを明示できる。なお、遊技機10は、右打ち案内中に表示装置41において変動表示ゲームに関する表示をおこなうことができる。しかしながら、遊技機10は、遊技機全体の演出のなかで、発光部の発光態様を強調すると相対的に表示装置41の表示態様を埋没させてしまう場合がある。このような遊技機は、遊技者の興趣低下を惹起しかねない。
そこで、遊技機10は、表示装置41における表示内容に応じて右打ち案内を中断する。すなわち、遊技機10は、通常表示中と区別される特別表示中において右打ち案内を中断する案内中断機能を有する。(2)に示す遊技機10は、表示装置41において特別表示中(たとえば、リーチ表示中)であり、内縁発光群40Lと外縁発光群18Lとが遊技状態に応じた発光態様である。(2)に示す遊技機10は、内縁発光群40Lと外縁発光群18Lとが遊技状態に応じた発光態様であることを、ハッチングパターン(平行斜線)で示す。
このように、遊技機10は、表示装置41において特別表示中に、右打ち案内を中断することで特別表示中の表示装置41の表示内容を遊技者に注目させることができる。したがって、遊技機は、発光部の発光態様と表示装置41の表示態様との競合機会を低減し、遊技状態に応じた遊技演出により遊技者の興趣向上を図ることができる。
なお、遊技機10は、特別表示とするタイミングを、変動表示パターンごとにあらかじめ設定し、当該設定内容にもとづいて表示装置41における表示内容を通常表示と特別表示とに区別することができる。また、遊技機10は、遊技案内の一例として右打ちを例示したが、左打ちやその他の位置を狙う遊技案内をおこなうものであってもよい。また、遊技機10は、遊技案内の対象として普通変動入賞装置37を例示したが、その他の部位であってもよく、たとえば始動入賞口36や特別変動入賞装置38、普図始動ゲート34等であってもよい。
また、遊技機10は、右打ち案内の対象として普通変動入賞装置37より上方の普図始動ゲート34を設定する場合、普図始動ゲート34を超えて下方に位置する内縁発光群40Lと外縁発光群18Lについて時計回り虹色表示の対象から除外してもよい。
[第8の実施形態の変形例1]
次に、第8の実施形態の変形例1の遊技機10について説明する。第8の実施形態の変形例1の遊技機10は、発光部において遊技案内をおこなっていないときに限り、表示装置41の表示内容を通常表示から特別表示に切替可能にしている。
遊技機10の普電サポート中の表示状態について図174を用いて説明する。図174は、第8の実施形態の変形例1の遊技機の普電サポート中の表示状態を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、遊技状態が普電サポート中である。なお、普電サポート中は、遊技案内をおこなう遊技状態の一例である。遊技機10は、遊技案内をおこなう案内発光部(たとえば、内縁発光群40Lと外縁発光群18L)の発光態様を所定周期で切り替える。たとえば、遊技機10は、案内発光部の発光態様を、タイミングT32で遊技演出発光態様から案内発光態様に切り替え、タイミングT33で案内発光態様から遊技演出発光態様に切り替える。すなわち、遊技機10は、タイミングT32からタイミングT33までの発光期間TS11の間を案内発光態様で発光し、タイミングT33からタイミングT34までの発光期間TS12の間を遊技演出発光態様で発光する、周期TS1の発光パターンを繰り返す。このように、遊技機10は、遊技案内をおこなう遊技案内期間と遊技演出をおこなう遊技演出期間とを並置することで、周期TS1の間で遊技案内がおこなわれる機会を確保している。これにより、遊技機10は、遊技案内と遊技演出の両立を図っている。
一方で、遊技機10は、表示装置41について、案内発光部が案内発光態様で発光する期間の特別表示を制限し、案内発光部が遊技演出発光態様で発光する期間において特別表示を許可している。たとえば、遊技機10は、案内発光部が遊技演出発光態様で発光するタイミングT32までの期間で、表示装置41についてタイミングT30からタイミングT31までの間で特別表示をおこなっている。なお、遊技機10は、案内発光部が遊技演出発光態様で発光する期間であっても表示装置41について必ずしも特別表示をおこなうものではない。また、遊技機10は、案内発光部が案内発光態様で発光する期間であっても、特別の結果を導出する場合(たとえば、大当り)には、表示装置41における特別表示をおこなうものであってもよい。これにより、遊技機10は、表示装置41における特別表示が遊技案内に埋没することを抑制し、案内発光部における遊技演出発光態様との協調動作を実現する。
なお、発光期間TS11と発光期間TS12を固定された期間として説明したが、たとえば、BGMや音声等の音声出力と協調する可変期間としてもよい。たとえば、遊技機10は、タイミングT32で音声パターンAから音声パターンBに切り替わるときに、音声パターンBの出力期間を発光期間TS11とすることができる。そして、遊技機10は、タイミングT33で音声パターンBから音声パターンCに切り替わるときに、音声パターンCの出力期間を発光期間TS12としてもよい。なお、遊技機10は、音声出力期間の異なる複数の音声パターンを任意に選択して繰り返してもよく、その場合に周期TS1は可変期間となる。また、遊技機10は、1つの音声パターンを繰り返したり、音声出力期間の同じ複数の音声パターンを任意に選択して繰り返したりしてもよく、その場合に周期TS1は固定期間となる。また、遊技機10は、発光期間TS11と発光期間TS12のうちいずれか一方を固定期間とし、他方を不定期間としてもよい。
これにより、遊技機10は、案内発光部が案内発光態様で発光する期間での遊技案内効果を有するとともに、案内発光部が遊技演出発光態様で発光する期間の表示装置41における表示内容への注目度を高めることができる。
上述した第8の実施形態(変形例1を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技盤30と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。遊技盤30は、発光部(たとえば、内縁発光群40L)と表示装置41を含む。制御部は、表示装置41において通常表示と、通常表示と区別可能な特別表示を表示できる。制御部は、発光部において第1の発光態様で発光して遊技案内をおこなう第1の発光制御と、発光部において第2の発光態様で発光して遊技演出をおこなう第2の発光制御とをおこなうことができる。制御部は、表示装置41において通常表示から特別表示に切り替えるとき、第1の発光制御から第2の発光制御に切り替える。
(2)(1)の遊技機10は、本体枠(前面枠12)に対して着脱可能に取り付けられるとともに遊技盤発光部(内縁発光群40L)を有する遊技盤(遊技盤30)と、本体枠発光部(外縁発光群18L)を有し、本体枠に対して回動可能に軸着される透明部材保持枠と、を備える。
(3)(2)の発光部は、遊技盤発光部と本体枠発光部とを含む。
(4)(1)の遊技機10は、複数の発光部を含む列状発光群を有し、制御部は、列状発光群の一側側に位置する案内対象部(普通変動入賞装置37)に向けて他側から一側に向かう移動表示態様を第1の発光態様とする。
(5)(4)の遊技機10は、列状発光群の一側側に案内対象部を装飾する案内対象発光部(普通変動入賞装置発光部37L)を備える。
(6)(1)の制御部は、通常表示から特別表示に切り替えるタイミングを、変動表示パターンごとにあらかじめ設定する。
(7)遊技機10は、遊技盤30と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。遊技盤30は、発光部(たとえば、内縁発光群40L)と表示装置41を含む。制御部は、表示装置41において通常表示と、通常表示と区別可能な特別表示を表示できる。制御部は、発光部において第1の発光態様で発光して遊技案内をおこなう第1の発光制御と、発光部において第2の発光態様で発光して遊技演出をおこなう第2の発光制御とをおこなうことができる。制御部は、第1の発光制御期間中、表示装置41において通常表示から特別表示への切替を制限する。
(8)(7)の制御部は、第2の発光制御期間中、表示装置41において通常表示から特別表示への切替を許可する。
(9)(7)の制御部は、第1の発光制御と第2の発光制御とを所定契機で切り替える。
(10)(9)の制御部は、第1の発光制御期間と第2の発光制御期間とのうち、いずれか一方を固定期間とし、他方を不定期間とする。
(11)(9)の制御部は、第1の発光制御と第2の発光制御とを、音声出力の切替契機と同期して切り替える。
[第9の実施形態]
次に、第9の実施形態の遊技機10について図175から図177を用いて説明する。第9の実施形態の遊技機10は、大入賞口の開放態様に対応して大入賞口を装飾する発光部の発光態様を変更する。第9の実施形態の遊技機10は、大入賞口が長時間開放する長開放と、大入賞口が短時間開放する短開放の2つの開放態様を有する。
まず、第9の実施形態の遊技機10の装飾部の構成と、通常時における発光態様について図175を用いて説明する。図175は、第9の実施形態の遊技機における装飾部の構成と発光態様の一例を示す図である。(1)に示す遊技機10は、大入賞口を長時間開放するときの発光態様を示し、(2)に示す遊技機10は、大入賞口を短時間開放するときの発光態様を示す。
まず、遊技機10の装飾部(発光部)の構成について説明する。遊技機10は、枠装飾装置18を含む複数の発光部を前面枠12に備える。前面枠(本体枠)12に備えられる発光部は、本体枠発光部の一形態である。枠装飾装置18は、複数の発光部からなる外縁発光群18Lを有する。外縁発光群18Lは、遊技盤30を囲むようにして遊技盤30の外縁側に列状配置される。外縁発光群18Lは、列状発光群の一形態である。
遊技機10は、内縁発光群40Lと、ゲート発光部34Lと、始動入賞口発光部36Lと、普通変動入賞装置発光部37Lと、特別変動入賞装置発光部38Lを含む複数の発光部を遊技盤30に備える。遊技盤30に備えられる発光部は、遊技盤発光部の一形態である。内縁発光群40Lは、複数の発光部からなり、表示装置41を囲むようにしてセンターケース40に備えられる。内縁発光群40Lは、遊技盤30の内縁側に列状配置される。内縁発光群40Lは、列状発光群の一形態である。
ゲート発光部34Lは、所定の発光態様により普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34を装飾する。始動入賞口発光部36Lは、所定の発光態様により始動入賞口36を装飾する。普通変動入賞装置発光部37Lは、所定の発光態様により普通変動入賞装置37を装飾する。特別変動入賞装置発光部38Lは、所定の発光態様により特別変動入賞装置38を装飾する。遊技盤発光部は、当該遊技機種に対応する発光態様で遊技演出をおこなう。
なお、特別変動入賞装置38は、遊技機10の大入賞口に相当し、特別変動入賞装置発光部38Lは、大入賞口を装飾する発光部に相当する。(1)に示す遊技機10は、特別変動入賞装置38を長時間開放している状態である。長時間開放とは、特別変動入賞装置38において複数ある開放態様の1つであり他の開放態様と比較して開放時間が長い(たとえば、30秒)。また、長時間開放は、特別変動入賞装置38への入賞機会の大きな開放態様である。なお、長時間開放は、必ずしも開放時間により定義されるものではなく、入賞可能数(たとえば、10個)により定義されるものであってもよい。
遊技機10は、特別変動入賞装置発光部38Lを特別な発光態様で発光させる。たとえば、遊技機10は、遊技者に狙いどころを明示する強調発光態様(たとえば、所定の7色を循環して切り替える虹色発光態様)で特別変動入賞装置発光部38Lを発光させる。このとき、遊技機10は、遊技状態(たとえば、大当り状態)に応じた発光態様(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示)で外縁発光群18Lと内縁発光群40Lとを発光させる。外縁発光群18Lと内縁発光群40Lが遊技状態に応じた発光態様であることをハッチングパターン(平行斜線)で示す。
また、普図始動ゲート34と始動入賞口36と普通変動入賞装置37は、特別変動入賞装置38とともに遊技者にとって狙いどころとなる。そのため、遊技機10は、狙いどころとして特別変動入賞装置38を明示するために、ゲート発光部34Lと始動入賞口発光部36Lと普通変動入賞装置発光部37Lとを、特別変動入賞装置発光部38Lと比較して目立たない非強調発光態様(たとえば、消灯)とする。たとえば、(1)に示す遊技機10は、特別変動入賞装置発光部38Lが強調発光態様であることをハッチングパターン(交差斜線)で示し、ゲート発光部34Lと始動入賞口発光部36Lと普通変動入賞装置発光部37Lが非強調発光態様であることを白抜き表示で示す。
(2)に示す遊技機10は、特別変動入賞装置38を短時間開放している状態である。短時間開放とは、特別変動入賞装置38において複数ある開放態様の1つであり他の開放態様と比較して開放時間が短い(たとえば、0.5秒)。また、短時間開放は、特別変動入賞装置38への入賞機会の小さな開放態様である。
遊技機10は、特別変動入賞装置発光部38Lを非強調発光態様(たとえば、消灯)とする。これにより、遊技機10は、遊技者に対して特別変動入賞装置38を狙う価値がないことを明示する。したがって、遊技機10は、遊技者が無駄に遊技球を消費する機会の低減に寄与する。
また、遊技機10は、特別変動入賞装置発光部38Lと同様に、ゲート発光部34Lと始動入賞口発光部36Lと普通変動入賞装置発光部37Lとを、非強調発光態様とする。 (2)に示す遊技機10は、特別変動入賞装置発光部38Lとゲート発光部34Lと始動入賞口発光部36Lと普通変動入賞装置発光部37Lが非強調発光態様であることを白抜き表示で示す。なお、このとき、遊技機10は、遊技状態(たとえば、大当り状態)に応じた発光態様(たとえば、時計回り虹色表示や反時計回り虹色表示)で外縁発光群18Lと内縁発光群40Lとを発光させる。外縁発光群18Lと内縁発光群40Lが遊技状態に応じた発光態様であることをハッチングパターン(平行斜線)で示す。
このように、遊技機10は、遊技者にとって有利な特別変動入賞装置38の長時間開放を特別変動入賞装置発光部38Lの強調発光態様で明示し、遊技者にとって不利な特別変動入賞装置38の短時間開放を特別変動入賞装置発光部38Lの非強調発光態様で明示することで、遊技者にとって利益となる遊技案内をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、遊技者にとって有利な普電サポートありの遊技状態をゲート発光部34Lや普通変動入賞装置発光部37Lの強調発光態様で明示し、遊技者にとって不利な普電サポートなしの遊技状態をゲート発光部34Lや普通変動入賞装置発光部37Lの非強調発光態様で明示することで、遊技者にとって利益となる遊技案内をおこなうようにしてもよい。
次に、遊技機10の大当り中の大入賞口(特別変動入賞装置38)の開放態様と大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)の発光態様について図176を用いて説明する。図176は、第9の実施形態の遊技機の大当り中の大入賞口の開放態様と大入賞口発光部の発光態様を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、遊技状態が大当り状態である。遊技機10は、大当り状態において、ファンファーレから始まりエンディングに至るまでの間、インターバルによって区切られるラウンドごとに大入賞口を開放する。遊技機10は、大当りを複数ラウンドとし、ラウンドごとに開放時間を設定する。たとえば、遊技機10は、16ラウンドのうち前半10ラウンドについて大入賞口を長時間開放として、後半6ラウンドについて大入賞口を短時間開放とすることができる。
タイミングT40からタイミングT41は、特別変動入賞装置38の開放前のファンファーレ時間TS21を示す。特別変動入賞装置38は、タイミングT41において閉塞状態から開放状態となり、タイミングT42において開放状態から閉塞状態となる。したがって、タイミングT41からタイミングT42は、特別変動入賞装置38の長時間開放時間TS22を示す。また、特別変動入賞装置38は、タイミングT43において閉塞状態から開放状態となり、長時間開放となる。したがって、タイミングT42からタイミングT43は、特別変動入賞装置38の長時間開放前のインターバル時間TS23を示す。
また、特別変動入賞装置38は、タイミングT44において開放状態から閉塞状態となり、タイミングT45において閉塞状態から開放状態となり、タイミングT46において開放状態から閉塞状態となる。したがって、したがって、タイミングT45からタイミングT46は、特別変動入賞装置38の短時間開放時間TS25を示し、タイミングT44からタイミングT45は、特別変動入賞装置38の短時間開放前のインターバル時間TS24を示す。
なお、長時間開放時間TS22は、短時間開放時間TS25と比較して長い時間である。また、インターバル時間TS24は、ファンファーレ時間TS21やインターバル時間TS23と同じ時間である。これにより、遊技機10は、特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の検出時間を確保する。なお、遊技機10は、短時間開放時間TS25における入賞機会が小さいことから、ファンファーレ時間TS21やインターバル時間TS23と比較してインターバル時間TS24を短い時間としてもよい。
遊技機10は、特別変動入賞装置38の開放時間がラウンドごとに長時間であったり短時間であったりするため、特別変動入賞装置発光部38Lを、長時間開放時間において虹色発光態様とし、短時間開放において消灯とする。
これにより、遊技機10は、虹色発光態様時の特別変動入賞装置38、すなわち長時間開放をおこなう特別変動入賞装置38を狙いどころとすることを遊技者に対して案内できる。また、遊技機10は、消灯時の特別変動入賞装置38、すなわち短時間開放をおこなう特別変動入賞装置38を狙いどころとしないことを遊技者に対して案内できる。
このような遊技機10は、ラウンドごとに開放時間を設定する大当りにおいて遊技者が無駄に遊技球を消費することを抑制し、遊技者に対して大当り中の獲得賞球数を増大させることができる。したがって、遊技機10は、遊技者にとって出玉感を演出して、遊技者の満足度向上を図ることができる。
なお、遊技機10は、特別変動入賞装置38が長時間開放であるときに特別変動入賞装置発光部38Lの発光態様を虹色発光態様としたが、特別変動入賞装置38が短時間開放であるときの発光態様と区別できるものであればこれに限らない。また、遊技機10は、特別変動入賞装置38が短時間開放であるときに特別変動入賞装置発光部38Lの発光態様を消灯としたが、特別変動入賞装置38が長時間開放であるときの発光態様と区別できるものであればこれに限らない。
〔ラウンド中装飾設定処理〕
次に、大当り状態である特図ゲームのラウンド中において本体枠発光部および遊技盤発光部に装飾パターンを設定するラウンド中装飾設定処理について図177を用いて説明する。図177は、第9の実施形態の演出制御装置におけるラウンド中装飾設定処理のフローチャートを示す図である。ラウンド中装飾設定処理は、図129に示した装飾設定処理のステップD91で制御部によって実行される処理である。
[ステップD201]制御部は、大入賞口(特別変動入賞装置38)以外の発光部にラウンド中装飾パターンを設定する。
[ステップD202]制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間を判定する。制御部は、ラウンド中の開放時間が長時間に相当する場合にステップD203に進み、ラウンド中の開放時間が短時間に相当する場合にステップD204に進む。なお、制御部は、ラウンド中の開放時間が長時間に相当するか短時間に相当するかを、あらかじめ設定する閾値とラウンド中の開放時間との比較により判定することができる。また、制御部は、ラウンドごとにあらかじめ設定された情報を参照して、ラウンド中の開放時間が長時間に相当するか短時間に相当するかを判定してもよい。
[ステップD203]制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間が長時間に相当することから大入賞口が狙いどころとなることを遊技者に明示するため、大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)に虹色発光態様を設定する。制御部は、大入賞口発光部に虹色発光態様を設定した後、ラウンド中装飾設定処理を終了する。
[ステップD204]制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間が短時間に相当することから大入賞口が狙いどころとならないことを遊技者に明示するため、大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)に消灯を設定する。制御部は、大入賞口発光部に消灯を設定した後、ラウンド中装飾設定処理を終了する。
このように、制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間に応じて大入賞口を装飾する大入賞口発光部を制御する。これにより、遊技機10は、遊技者にとって利益となる遊技案内をおこなうことができる。
[第9の実施形態の変形例1]
次に、第9の実施形態の変形例1の遊技機10について図178と図179を用いて説明する。第9の実施形態の変形例1の遊技機10は、大入賞口の開放態様に対応して大入賞口を装飾する発光部の発光態様を変更する点で一致するが、変更タイミングをファンファーレまたはインターバル中とする点で相違する。
まず、遊技機10の大当り中の大入賞口(特別変動入賞装置38)の開放態様と大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)の発光態様について図178を用いて説明する。図178は、第9の実施形態の変形例1の遊技機の大当り中の大入賞口の開放状態と大入賞口発光部の発光態様を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、遊技状態が大当り状態である。遊技機10は、大当り状態において、ファンファーレから始まりエンディングに至るまでの間、インターバルによって区切られるラウンドごとに大入賞口を開放する。遊技機10は、大当りを複数ラウンドとし、ラウンドごとに開放時間を設定する。たとえば、遊技機10は、16ラウンドのうち前半10ラウンドについて大入賞口を長時間開放として、後半6ラウンドについて大入賞口を短時間開放とすることができる。
タイミングT40からタイミングT41は、特別変動入賞装置38の開放前のファンファーレ時間TS21を示す。タイミングT41からタイミングT42は、特別変動入賞装置38の長時間開放時間TS22を示す。タイミングT42からタイミングT43は、特別変動入賞装置38の長時間開放前のインターバル時間TS23を示す。また、タイミングT45からタイミングT46は、特別変動入賞装置38の短時間開放時間TS25を示し、タイミングT44からタイミングT45は、特別変動入賞装置38の短時間開放前のインターバル時間TS24を示す。
遊技機10は、特別変動入賞装置38の長時間開放前のファンファーレ時間TS21において特別変動入賞装置発光部38Lを白色発光態様とする。これにより、遊技機10は、ファンファーレ後の第1ラウンドにおいて特別変動入賞装置38が長時間開放であることを明示する。なお、ファンファーレ後の第1ラウンドにおいて特別変動入賞装置38が短時間開放である場合、遊技機10は、特別変動入賞装置発光部38Lを消灯とする。これにより、遊技機10は、ファンファーレ後の第1ラウンドにおいて特別変動入賞装置38が短時間開放であることを明示する。
また、遊技機10は、特別変動入賞装置38の長時間開放前のインターバル時間TS23において特別変動入賞装置発光部38Lを白色発光態様とする。これにより、遊技機10は、インターバル後のラウンドにおいて特別変動入賞装置38が長時間開放であることを明示する。また、遊技機10は、特別変動入賞装置38の短時間開放前のインターバル時間TS24において特別変動入賞装置発光部38Lを消灯とする。これにより、遊技機10は、インターバル後のラウンドにおいて特別変動入賞装置38が短時間開放であることを明示する。
このように、遊技機10は、特別変動入賞装置38を開放するラウンドに先立ち、ファンファーレまたはインターバルにおいて特別変動入賞装置38の開放態様を案内する。これにより、遊技機10は、白色発光態様時の特別変動入賞装置38、すなわち長時間開放をおこなう特別変動入賞装置38を狙いどころとすることを遊技者に対して時間的余裕をもって案内できる。また、遊技機10は、消灯時の特別変動入賞装置38、すなわち短時間開放をおこなう特別変動入賞装置38を狙いどころとしないことを遊技者に対して時間的余裕をもって案内できる。
このような遊技機10は、ラウンドごとに開放時間を設定する大当りにおいて遊技者が無駄に遊技球を消費することを一層抑制し、遊技者に対して大当り中の獲得賞球数を一層増大させることができる。したがって、遊技機10は、遊技者にとって一層の出玉感を演出して、遊技者の一層の満足度向上を図ることができる。
なお、遊技機10は、特別変動入賞装置38が長時間開放であるときに特別変動入賞装置発光部38Lの発光態様を白色発光態様としたが、特別変動入賞装置38が短時間開放であるときの発光態様と区別できるものであればこれに限らない。また、遊技機10は、特別変動入賞装置38が短時間開放であるときに特別変動入賞装置発光部38Lの発光態様を消灯としたが、特別変動入賞装置38が長時間開放であるときの発光態様と区別できるものであればこれに限らない。
〔ファンファーレ中装飾設定処理〕
次に、大当り状態である特図ゲームのラウンド前のファンファーレまたはインターバルにおいて本体枠発光部および遊技盤発光部に装飾パターンを設定するファンファーレ中装飾設定処理について図179を用いて説明する。図179は、第9の実施形態の変形例1の演出制御装置におけるファンファーレ中装飾設定処理のフローチャートを示す図である。ファンファーレ中装飾設定処理は、図129に示した装飾設定処理のステップD90で制御部によって実行される処理である。
[ステップD211]制御部は、大入賞口(特別変動入賞装置38)以外の発光部にファンファーレ中装飾パターンを設定する。
[ステップD212]制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間を判定する。制御部は、ラウンド中の開放時間が長時間に相当する場合にステップD213に進み、ラウンド中の開放時間が短時間に相当する場合にステップD214に進む。
[ステップD213]制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間が長時間に相当することから大入賞口が狙いどころとなることを遊技者に明示するため、大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)に白色発光態様を設定する。制御部は、大入賞口発光部に白色発光態様を設定した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
[ステップD214]制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間が短時間に相当することから大入賞口が狙いどころとならないことを遊技者に明示するため、大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)に消灯を設定する。制御部は、大入賞口発光部に消灯を設定した後、ファンファーレ中装飾設定処理を終了する。
このように、制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間に応じて大入賞口を装飾する大入賞口発光部を、ファンファーレ中またはインターバル中において制御する。これにより、遊技機10は、大入賞口の開放前に、遊技者にとって利益となる遊技案内をおこなうことができる。
[第9の実施形態の変形例2]
次に、第9の実施形態の変形例2の遊技機10について図180と図181を用いて説明する。第9の実施形態の変形例2の遊技機10は、ファンファーレまたはインターバル中に開始した大入賞口の開放態様案内の終了契機を大入賞口のラウンド中とする点で、第9の実施形態の遊技機10および第9の実施形態の変形例1の遊技機10と相違する。
まず、遊技機10の大当り中の大入賞口(特別変動入賞装置38)の開放態様と大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)の発光態様について図180を用いて説明する。図180は、第9の実施形態の変形例2の遊技機の大当り中の大入賞口の開放状態と大入賞口発光部の発光態様を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、遊技状態が大当り状態である。遊技機10は、大当り状態において、ファンファーレから始まりエンディングに至るまでの間、インターバルによって区切られるラウンドごとに大入賞口を開放する。遊技機10は、大当りを複数ラウンドとし、ラウンドごとに開放時間を設定する。たとえば、遊技機10は、16ラウンドのうち前半10ラウンドについて大入賞口を長時間開放として、後半6ラウンドについて大入賞口を短時間開放とすることができる。
タイミングT50からタイミングT51は、特別変動入賞装置38の開放前のファンファーレ時間TS31を示す。遊技機10は、特別変動入賞装置38の長時間開放前のファンファーレ時間TS31において特別変動入賞装置発光部38Lを白色発光態様とする。また、遊技機10は、特別変動入賞装置発光部38Lの白色発光態様を第1ラウンド開始後においても、特別変動入賞装置38の入賞を検出するタイミングT52まで継続する。これにより、遊技機10は、ファンファーレ後の第1ラウンドにおいて特別変動入賞装置38が長時間開放であることを、狙いどころの正しさを確認するまで遊技者に明示することができる。さらに、遊技機10は、特別変動入賞装置38の入賞を検出したことにより、特別変動入賞装置発光部38Lの発光態様を白色発光態様から虹色発光態様に変更することにより、狙いどころが正しいことを遊技者に報知することができる。
また、タイミングT53からタイミングT54は、特別変動入賞装置38の長時間開放前のインターバル時間TS32を示す。遊技機10は、特別変動入賞装置38の長時間開放前のインターバル時間TS32において特別変動入賞装置発光部38Lを白色発光態様とする。また、遊技機10は、特別変動入賞装置発光部38Lの白色発光態様をラウンド開始後においても、特別変動入賞装置38の入賞を検出するタイミングT55まで継続する。これにより、遊技機10は、インターバル後のラウンドにおいて特別変動入賞装置38が長時間開放であることを、狙いどころの正しさを確認するまで遊技者に明示することができる。さらに、遊技機10は、特別変動入賞装置38の入賞を検出したことにより、特別変動入賞装置発光部38Lの発光態様を白色発光態様から虹色発光態様に変更することにより、狙いどころが正しいことを遊技者に報知することができる。
また、タイミングT56からタイミングT57は、特別変動入賞装置38の短時間開放前のインターバル時間TS33を示し、タイミングT57からタイミングT58は、特別変動入賞装置38の短時間開放時間を示す。遊技機10は、特別変動入賞装置38の短時間開放前のインターバル時間TS33において特別変動入賞装置発光部38Lを消灯とする。これにより、遊技機10は、インターバル後のラウンドにおいて特別変動入賞装置38が短時間開放であることを明示する。また、遊技機10は、特別変動入賞装置38の短時間開放時間において特別変動入賞装置発光部38Lを青色発光態様とする。これにより、遊技機10は、インターバル後のラウンドにおいて特別変動入賞装置38が短時間開放であることを明示する。
このように、遊技機10は、特別変動入賞装置38を開放するラウンドに先立ち、ファンファーレまたはインターバルにおいて特別変動入賞装置38の開放態様を案内し、特別変動入賞装置38の開放態様案内の終了をもって狙いどころの正しさを遊技者に報知する。
このような遊技機10は、ラウンドごとに開放時間を設定する大当りにおいて遊技者が無駄に遊技球を消費することを一層抑制し、遊技者に対して大当り中の獲得賞球数を一層増大させることができる。したがって、遊技機10は、遊技者にとって一層の出玉感を演出して、遊技者の一層の満足度向上を図ることができる。
〔ラウンド中装飾設定処理〕
次に、大当り状態である特図ゲームのラウンド中において本体枠発光部および遊技盤発光部に装飾パターンを設定するラウンド中装飾設定処理について図181を用いて説明する。図181は、第9の実施形態の変形例2の演出制御装置におけるラウンド中装飾設定処理のフローチャートを示す図である。ラウンド中装飾設定処理は、図129に示した装飾設定処理のステップD91で制御部によって実行される処理である。
[ステップD221]制御部は、大入賞口(特別変動入賞装置38)以外の発光部にラウンド中装飾パターンを設定する。
[ステップD222]制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間を判定する。制御部は、ラウンド中の開放時間が長時間に相当する場合にステップD224に進み、ラウンド中の開放時間が短時間に相当する場合にステップD223に進む。
[ステップD223]制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間が短時間に相当することから大入賞口が狙いどころとならないことを遊技者に明示するため、大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)に青色発光態様を設定する。制御部は、大入賞口発光部に青色発光態様を設定した後、ラウンド中装飾設定処理を終了する。
[ステップD224]制御部は、大入賞口における入賞検出の有無を判定する。制御部は、大入賞口における入賞検出がない場合にステップD225に進み、大入賞口における入賞検出がある場合にステップD226に進む。
[ステップD225]制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間が長時間に相当することから大入賞口が狙いどころとなることをファンファーレまたはインターバルから継続して遊技者に明示するため、大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)に白色発光態様を設定する。制御部は、大入賞口発光部に白色発光態様を設定した後、ラウンド中装飾設定処理を終了する。
[ステップD226]制御部は、大入賞口における入賞検出により大入賞口が狙いどころとなっていることを確認し、狙いどころの正しさを遊技者に報知するため、大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)に虹色発光態様を設定する。制御部は、大入賞口発光部に虹色発光態様を設定した後、ラウンド中装飾設定処理を終了する。
このように、制御部は、大入賞口のラウンド中の開放時間に応じて大入賞口を装飾する大入賞口発光部を、ファンファーレ中またはインターバル中から継続して制御する。なお、ファンファーレ中またはインターバル中において実行するファンファーレ中装飾設定処理については、第9の実施形態の変形例1で説明したファンファーレ中装飾設定処理と同様であるために説明を省略する。これにより、遊技機10は、大入賞口の開放前に、遊技者にとって利益となる遊技案内をおこなうことができるとともに、大入賞口における入賞検出まで遊技案内を継続できる。さらに、遊技機10は、狙いどころの正しさを遊技者に報知することができる。
[第9の実施形態の変形例3]
第9の実施形態の変形例3の遊技機10は、複数種類の大当りを有する。各大当りは、大当りごとのラウンド継続数(最大ラウンド数)や、各ラウンドの開放時間の長短の組み合わせが異なる。
第9の実施形態の変形例3の遊技機10の大当りについて図182を用いて説明する。図182は、第9の実施形態の変形例3の遊技機の大当り種類別の大入賞口の開放態様の一例を示す図である。
第9の実施形態の変形例3の遊技機10は、図182に示すように複数種類の大当りを有する。たとえば、大当り種類1の大当りは、ラウンド継続数が16(16R)であり、すべてのラウンドが長時間開放態様(L)である。また、大当り種類2の大当りは、ラウンド継続数が16(16R)であり、1Rから15Rのラウンドが長時間開放態様(L)であり、16Rのラウンドが短時間開放態様(S)である。また、大当り種類3の大当りは、ラウンド継続数が15(15R)であり、1Rから14Rのラウンドが長時間開放態様(L)である。
このようにして、遊技機10は、遊技価値の異なる大当りを複数種類設定して、大当りに対する期待感を演出している。このような遊技機10は、大入賞口(特別変動入賞装置38)の開放態様がラウンドごとに変化するため、遊技者に無駄玉を消費させることとなりやすい。しかしながら、第9の実施形態(変形例1、変形例2を含む)で説明したように、大入賞口発光部(特別変動入賞装置発光部38L)の発光態様で遊技案内をおこなうことで、遊技機10は、遊技者が無駄に遊技球を消費することを抑制することができる。また、遊技機10は、遊技者に対して大当り中の獲得賞球数を増大させることができる。したがって、遊技機10は、遊技者にとって出玉感を演出して、遊技者の満足度向上を図ることができる。
上述した第9の実施形態(変形例1から変形例3を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、入賞装置(特別変動入賞装置38)と、入賞装置発光部(特別変動入賞装置発光部38L)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。入賞装置は、第1状態(閉塞状態)と、第1状態と比較して遊技球が入賞容易な第2状態(開放状態)とに変換可能である。入賞装置発光部は、入賞装置を発光態様で装飾する。制御部は、入賞装置を第1時間の範囲内で第2状態とする第1制御状態(短時間開放)とするとき、第1の発光態様(消灯、青色発光態様)で入賞装置発光部を制御し、入賞装置を第1時間より長い第2時間の範囲内で第2状態とする第2制御状態(長時間開放)とするとき、第1の発光態様と異なる第2の発光態様(消灯に対する虹色発光態様、青色発光態様に対する虹色発光態様)で入賞装置発光部を制御する。
(2)(1)の制御部は、第1制御状態において第1の発光態様で入賞装置発光部を制御し、第2制御状態において第2の発光態様で入賞装置発光部を制御する。
(3)(1)の制御部は、第1の発光態様で入賞装置発光部を制御した後に第1制御状態とし、第2の発光態様で入賞装置発光部を制御した後に第2制御状態とする。
(4)(3)の制御部は、第1制御状態において第1の発光態様で入賞装置発光部を制御することを継続する。
(5)(3)の制御部は、第2制御状態において第2の発光態様で入賞装置発光部を制御することを継続する。
(6)(5)の制御部は、第2制御状態において入賞装置における入賞を検出した場合、第2の発光態様で入賞装置発光部を制御することを終了する。
(7)(1)の制御部は、所定条件の成立(大当り判定結果が大当り)にもとづいて第1制御状態と第2制御状態とを含む遊技状態(大当り)を実行制御する。
(8)(7)の制御部は、第1制御状態と第2制御状態との組み合わせが異なる2以上の大当りを実行制御する。
(9)(1)の遊技機10は、入賞装置(第1の入賞装置:特別変動入賞装置38)と異なる第2の入賞装置(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)を含み、入賞装置を第2の発光態様(強調発光態様)で装飾するとき、第2の入賞装置を第1の発光態様(非強調発光態様)で装飾する。
[第10の実施形態]
次に、第10の実施形態の遊技機10について図183から図186を用いて説明する。第10の実施形態の遊技機10は、2つの大入賞口と、盤演出装置とを有し、盤演出装置により2つの大入賞口の作動状態を案内する。まず、第10の実施形態の遊技機10における遊技盤30について図183を用いて説明する。図183は、第10の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤30は、特別変動入賞装置(第1の大入賞口)381と、特別変動入賞装置(第2の大入賞口)382を備える。特別変動入賞装置381,382は、いずれも特図ゲームが導出する結果に関連して開放状態と閉塞状態とを切替可能な入賞装置である。また、特別変動入賞装置381,382は、いずれも遊技制御装置100の制御対象であって、同時に開放状態とすることがなく排他的に開放状態となるように遊技制御装置100によって制御される。また、特別変動入賞装置381,382は、遊技者にとって等価値の入賞口ではなく、たとえば、特別変動入賞装置382は、特別変動入賞装置381よりも遊技者にとって価値の高い入賞口である。このような価値の相違は、特別変動入賞装置382が遊技盤30の右側領域に配設され、右打ちによって無駄玉が少ない状態で遊技球の入賞を可能とするところ、特別変動入賞装置381が遊技盤30の左側領域に配設され、左打ちによっても無駄玉が少ない状態で遊技球の入賞を可能としていないことによる。なお、特別変動入賞装置381の価値と特別変動入賞装置382の価値の相違は、特別変動入賞装置381,382構造の差異(たとえば、開放口の大きさ)や、制御上の差異(たとえば、開放時間や、最大入賞球数)によって設定されるものであってもよい。
遊技盤30は、盤演出装置(第1の盤演出装置)441と盤演出装置(第2の盤演出装置)442を備える。盤演出装置441,442は、遊技球と干渉することなく、初期位置と盤演出中位置との間で移動可能である。図示する盤演出装置441,442は、いずれも初期位置にあり、表示装置41の表示領域と干渉しない位置にある。盤演出装置441は、表示装置41の表示領域に対して左側、すなわち特別変動入賞装置381に対応する位置にあり、盤演出装置442は、表示装置41の表示領域に対して右側、すなわち特別変動入賞装置382に対応する位置にある。
次に、盤演出装置441,442の作動状態と、特別変動入賞装置381,382の作動状態との関係について図184と図185とを用いて説明する。図184は、第10の実施形態の遊技盤における開放対象となる大入賞口報知の一例を示す図(その1)である。図185は、第10の実施形態の遊技盤における開放対象となる大入賞口報知の一例を示す図(その2)である。
(1)に示す遊技盤30は、特別変動入賞装置381が作動状態(平行斜線で示す)となるときの盤演出装置441,442の作動状態を示す。盤演出装置441は、初期位置から盤演出中位置まで移動し、盤演出装置442は、初期位置を維持する。これにより、遊技機10は、特別変動入賞装置381が作動状態となることを遊技者に案内することができる。
(2)に示す遊技盤30は、特別変動入賞装置382が作動状態(平行斜線で示す)となるときの盤演出装置441,442の作動状態を示す。盤演出装置442は、初期位置から盤演出中位置まで移動し、盤演出装置441は、初期位置を維持する。これにより、遊技機10は、特別変動入賞装置382が作動状態となることを遊技者に案内することができる。
このように、遊技機10は、特別変動入賞装置381,382のいずれかの開放を盤演出装置441,442の作動状態で明示することで、遊技者にとって利益となる遊技案内をおこなうことができる。すなわち、遊技者は、遊技機10の案内にしたがい遊技球を打ち分けることで特別変動入賞装置381,382に入賞しない無駄玉を低減することができる。また、遊技者は、遊技機10の案内にしたがい遊技球を打ち分けることで特別変動入賞装置381,382に入賞する機会増大を図ることができる。
また、(3)に示す遊技盤30は、特別変動入賞装置381が作動状態(平行斜線で示す)となるときの盤演出装置441,442のもう1つの作動状態を示す。盤演出装置441,442は、初期位置から盤演出中位置まで移動する。これにより、遊技機10は、特別変動入賞装置381,382のいずれかが作動状態となることを遊技者に案内することができる。さらに、遊技機10は、特別変動入賞装置381を装飾する発光部を、たとえば青色発光態様とすることにより、特別変動入賞装置381が作動状態となることを明示する。
また、(4)に示す遊技盤30は、特別変動入賞装置382が作動状態(平行斜線で示す)となるときの盤演出装置441,442のもう1つの作動状態を示す。盤演出装置441,442は、初期位置から盤演出中位置まで移動する。これにより、遊技機10は、特別変動入賞装置381,382のいずれかが作動状態となることを遊技者に案内することができる。さらに、遊技機10は、特別変動入賞装置382を装飾する発光部を、たとえば虹色発光態様とすることにより、特別変動入賞装置382が作動状態となることを明示する。
このように、遊技機10は、盤演出装置441,442の作動状態と、発光部の発光態様の組み合わせにより、特別変動入賞装置381,382のいずれが作動状態となることを遊技者に案内することができる。なお、遊技機10は、盤演出装置441,442の作動状態との組み合わせで遊技案内をおこなう発光部を、特別変動入賞装置382を装飾する発光部に代えて盤演出装置441,442を装飾する発光部であってもよい。また、遊技機10は、発光部の発光態様を切り替えるタイミングを、盤演出装置441,442の作動状態の切替タイミングと同じとしてもよいし、遅延させて発光態様に対する期待感向上を図るものであってもよい。
次に、盤演出装置441,442の作動状態と、特別変動入賞装置381,382の作動状態と、特別変動入賞装置381,382を装飾する発光部の発光態様について図186を用いて説明する。図186は、第10の実施形態の遊技機の大当り中の盤演出装置作動状態と大入賞口発光状態を示すタイミングチャートの一例を示す図である。図186に示すタイミングチャートでは、便宜上、盤演出装置441を盤演出装置(左)、盤演出装置442を盤演出装置(右)、特別変動入賞装置381を大入賞口(左)、特別変動入賞装置382を大入賞口(右)、大入賞口(左)を装飾する発光部を大入賞口発光部(左)、大入賞口(右)を装飾する発光部を大入賞口発光部(右)と称する。
まず、図184(1)に示した案内状態を、タイミングT10からタイミングT11に示す。タイミングT10において、遊技機10は、盤演出装置(左)を初期位置から演出中位置まで作動させ、盤演出装置(右)を初期位置のままとする。また、遊技機10は、大入賞口(左)を閉塞状態から開放状態に切り替え、大入賞口(右)を閉塞状態のままとする。また、遊技機10は、大入賞口発光部(左)を青色発光態様とし、大入賞口発光部(右)を消灯とする。これにより、遊技機10は、大入賞口(左)の開放を、遊技者に案内することができる。タイミングT11において、遊技機10は、盤演出装置(左)を初期位置に復帰させ、大入賞口(左)を開放状態から閉塞状態に切り替え、大入賞口発光部(左)を消灯とし、インターバル中(タイミングT11からタイミングT12)において当該状態を維持する。
次に、図184(2)に示した案内状態を、タイミングT12からタイミングT13に示す。タイミングT12において、遊技機10は、盤演出装置(右)を初期位置から演出中位置まで作動させ、盤演出装置(左)を初期位置のままとする。また、遊技機10は、大入賞口(右)を閉塞状態から開放状態に切り替え、大入賞口(左)を閉塞状態のままとする。また、遊技機10は、大入賞口発光部(右)を虹色発光態様とし、大入賞口発光部(左)を消灯とする。これにより、遊技機10は、大入賞口(右)の開放を、遊技者に案内することができる。また、遊技機10は、大入賞口(右)の価値が大入賞口(左)に対して高いことを、大入賞口発光部(右)の発光態様により案内することができる。タイミングT13において、遊技機10は、盤演出装置(右)を初期位置に復帰させ、大入賞口(右)を開放状態から閉塞状態に切り替え、大入賞口発光部(右)を消灯とし、インターバル中(タイミングT13からタイミングT14)において当該状態を維持する。
次に、図185(4)に示した案内状態を、タイミングT14からタイミングT15に示す。タイミングT14において、遊技機10は、盤演出装置(左)と盤演出装置(右)を初期位置から演出中位置まで作動させる。また、遊技機10は、大入賞口(右)を閉塞状態から開放状態に切り替え、大入賞口(左)を閉塞状態のままとする。また、遊技機10は、大入賞口発光部(右)を虹色発光態様とし、大入賞口発光部(左)を消灯とする。これにより、遊技機10は、大入賞口(右)の開放を、遊技者に案内することができる。また、遊技機10は、大入賞口(右)の価値が大入賞口(左)に対して高いことを、大入賞口発光部(右)の発光態様により案内することができる。タイミングT15において、遊技機10は、盤演出装置(左)と盤演出装置(右)を初期位置に復帰させ、大入賞口(右)を開放状態から閉塞状態に切り替え、大入賞口発光部(右)を消灯とする。なお、図185(3)に示した案内状態についてタイミングチャートを用いた説明を省略するが、図185(4)に示した案内状態と同様とすることができる。
[第10の実施形態の変形例1]
次に、第10の実施形態の変形例1の遊技機10について図187を用いて説明する。図187は、第10の実施形態の変形例1の遊技機の大当り中の盤演出装置作動状態と大入賞口発光状態を示すタイミングチャートの一例を示す図である。第10の実施形態の変形例1の遊技機10は、盤演出装置441,442の作動状態の切替に時間を要する場合があることから、盤演出装置441,442の作動後の次のラウンド開始までに初期位置に復帰する点で、第10の実施形態と相違する。第10の実施形態の変形例1の遊技機10については相違点について説明するため、盤演出装置(右)の作動状態と、大入賞口(右)の作動状態と、大入賞口発光部(右)の発光態様とを説明の範囲とする。
まず、図184(2)に示した案内状態を、タイミングT20からタイミングT21に示す。タイミングT20において、遊技機10は、盤演出装置(右)を初期位置から演出中位置まで作動させる。また、遊技機10は、大入賞口(右)を閉塞状態から開放状態に切り替える。また、遊技機10は、大入賞口発光部(右)を虹色発光態様とする。これにより、遊技機10は、大入賞口(右)の開放を、遊技者に案内することができる。
タイミングT21は、大入賞口(右)における所定数の入賞球検出タイミングである。たとえば、タイミングT21は、大入賞口(右)において3個の入賞球を検出したタイミングである。このとき、大入賞口(右)において閉塞条件となる入賞球検出数が10個であるとすると、残り7個の入賞球の検出に要する時間を盤演出装置(右)の初期位置復帰時間として確保できる。なお、大入賞口(右)への入賞がないときにも盤演出装置(右)の初期位置復帰時間を確保するため、遊技機10は、タイミングT20から所定時間(たとえば、7秒)が経過したタイミング、または大入賞口(右)における所定数の入賞球検出タイミングのうちいずれか早い方をタイミングT21とする。
遊技機10は、タイミングT22で大入賞口(右)の閉塞条件が成立すると、大入賞口(右)を開放状態から閉塞状態に切り替えるとともに、大入賞口発光部(右)を消灯する。このように、遊技機10は、盤演出装置(右)の作動時間を時間TS11に限り、盤演出装置(右)の初期位置復帰時間TS12を確保することで、タイミング22までに盤演出装置(右)を初期位置に復帰する。
なお、遊技機10は、インターバル時間TS13(タイミングT22からタイミングT23)を、初期位置復帰時間TS12に含めてもよい。これによれば、遊技機10は、盤演出装置(右)の復帰時間に長時間を要する場合であっても、次のラウンドまでに盤演出装置(右)を初期位置に復帰させることができる。
なお、盤演出装置(右)の復帰時間確保について説明したが、盤演出装置(左)についても盤演出装置(右)の復帰時間確保と同様とすることができる。
[第10の実施形態の変形例2]
次に、第10の実施形態の変形例2の遊技機10について図188を用いて説明する。図188は、第10の実施形態の変形例2の遊技機の大当り中の盤演出装置作動状態と大入賞口発光状態を示すタイミングチャートの一例を示す図である。第10の実施形態の変形例2の遊技機10は、盤演出装置441,442の作動状態が盤演出装置441,442の作動後の次のラウンドの遊技を案内する点で、第10の実施形態(変形例1を含む)と相違する。第10の実施形態の変形例2の遊技機10については相違点について説明するため、盤演出装置(右)の作動状態と、大入賞口(右)の作動状態と、大入賞口発光部(右)の発光態様とを説明の範囲とする。
大入賞口(右)は、タイミングT30で閉塞状態から開放状態に切り替え、タイミングT32で開放状態から閉塞状態に切り替える。タイミングT30からタイミングT31において、盤演出装置(右)は初期位置にあり、大入賞口発光部(右)は消灯している。遊技機10は、タイミングT31で盤演出装置(右)を初期位置から演出中位置まで作動させ、大入賞口発光部(右)を虹色発光態様とする。これにより、遊技機10は、タイミングT30からタイミングT31の現ラウンドではなく、タイミングT34以降の次のラウンドを対象とした遊技案内をおこなうことができる。したがって、遊技機10は、遊技者に対して次のラウンドで大入賞口(右)を狙うのに十分に準備時間を用意することができる。
なお、盤演出装置(右)は、タイミングT30における大入賞口(右)の開放状態切替に、遅延時間TS21だけ遅れて初期位置から演出中位置まで作動する。これにより、遊技機10は、盤演出装置(右)の報知対象が現ラウンドでないことを明示することができる。遅延時間TS21は、報知対象が現ラウンドでないことを明示するのに十分な時間が確保される。たとえば、遊技機10は、タイミングT30から所定時間(たとえば、7秒)が経過したタイミング、または大入賞口(右)における所定数の入賞球検出タイミングのうちいずれか早い方をタイミングT30とする。これにより、遊技機10は、遅延時間TS21を確保するだけでなく、現ラウンド中で次のラウンドの遊技案内をおこなうのに十分なラウンド中遊技案内時間TS22を確保する。
また、遊技機10は、ラウンド中遊技案内時間TS22が不十分な場合に備え、インターバル中に遊技案内をおこなうインターバル中遊技案内時間TS23を確保してもよい。これにより、遊技機10は、ラウンド中遊技案内時間TS22からインターバル中遊技案内時間TS23の間、すなわちタイミングT31からタイミングT33までの間、遊技案内をおこなうことができる。また、遊技機10は、盤演出装置(右)の作動時間と初期位置復帰時間とを確保できる。
[第10の実施形態の変形例3]
次に、第10の実施形態の変形例3の遊技機10について図189を用いて説明する。図189は、第10の実施形態の変形例3の遊技盤の一例を示す正面図である。第10の実施形態の変形例3の遊技機10は、盤演出装置441,442に代えて盤演出装置443が遊技案内をおこなう点で相違する。
遊技盤30は、盤演出装置443を備える。盤演出装置443は、2つの作動状態として、演習中位置(左)443aと演習中位置(右)443bとを有する。遊技機10は、大入賞口(左)(特別変動入賞装置381)が作動状態となるときに、盤演出装置443を演習中位置(左)443aに移動して、特別変動入賞装置381が作動状態となることを遊技者に案内する。
また、遊技機10は、大入賞口(右)(特別変動入賞装置382)が作動状態となるときに、盤演出装置443を演習中位置(右)443bに移動して、特別変動入賞装置382が作動状態となることを遊技者に案内する。
このように遊技機10は、1つの盤演出装置443が2つの作動状態を有することで、特別変動入賞装置381,382のうちいずれが作動状態となるかを案内することができる。
上述した第10の実施形態(変形例1から変形例3を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1の入賞装置(特別変動入賞装置381)と、第2の入賞装置(特別変動入賞装置382)と、案内装置(盤演出装置441,442)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。第1の入賞装置および第2の入賞装置は、第1状態(閉塞状態)と、第1状態と比較して遊技球が入賞容易な第2状態(開放状態)とに変換可能である。案内装置は、第1の案内状態と第2の案内状態とに変換可能である。制御部は、第1の入賞装置が第2状態となるとき、案内装置を第1の案内状態とし、第2の入賞装置が第2状態となるとき、案内装置を第2の案内状態となるように制御する。
(2)(1)の案内装置は、第1の案内装置(盤演出装置441)と第2の案内装置(盤演出装置442)とを含む。制御部は、第1の入賞装置が第2状態となるとき、第1の案内状態として第1の案内装置を初期位置から案内中位置(演出中位置)に変換し、第2の入賞装置が第2状態となるとき、第2の案内状態として第2の案内装置を初期位置から案内中位置(演出中位置)に変換する。
(3)(1)の案内装置(盤演出装置443)は、初期位置と、第1の案内中位置(443a)と、第2の案内中位置(443b)とに変換可能である。制御部は、第1の入賞装置が第2状態となるとき、第1の案内状態として案内装置を第1の案内中位置に変換し、第2の入賞装置が第2状態となるとき、第2の案内状態として案内装置を第2の案内中位置に変換する。
(4)(1)の制御部は、所定条件の成立(大当り判定結果が大当り)にもとづいて第1の入賞装置が第2状態となる第1制御状態と、第2の入賞装置が第2状態となる第2制御状態とを含む遊技状態(大当り)を実行制御する。
(5)(1)の制御部は、第1の入賞装置が第2状態であるときに第1の案内状態とし、第2の入賞装置が第2状態であるとき第2の案内状態とする。
(6)(1)の制御部は、第1の入賞装置または第2の入賞装置が第2状態であるときに、第1の入賞装置が第2状態となるとき、案内装置を第1の案内状態とし、第2状態である第1の入賞装置または第2の入賞装置が閉塞した後に第1の入賞装置が第2状態となるとき案内装置を第1の案内状態とし、第2状態である第1の入賞装置または第2の入賞装置が閉塞した後に第2の入賞装置が第2状態となるとき案内装置を第2の案内状態とする。
(7)(6)の制御部は、第1の入賞装置または第2の入賞装置が第2状態となってから所定の時間経過した後に案内装置を第2の案内状態とする。
[第11の実施形態]
次に、第11の実施形態の遊技機10について図190から図200を用いて説明する。第11の実施形態の遊技機10は、遊技場において作成されたPOP(Point Of Purchase)を撮影し、POPの撮影画像を表示することができる。
まず、第11の実施形態の遊技機10における遊技盤30について図190を用いて説明する。図190は、第11の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。第11の実施形態の遊技機10は、図2を用いて説明した第1の実施形態の遊技盤30とほぼ同様の構成を有するため、相違点について説明する。
遊技盤30は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ650と表示装置41を含む。CMOSセンサ650は、遊技盤30の正面に正対する遊技者を撮影可能な向きで備えられる。CMOSセンサ650は、撮影手段の一形態をなすイメージセンサであり、たとえばCCD(Charge Coupled Device)等で置換することができる。CMOSセンサ650は、レンズやフィルタ等の所要の光学装置を含むものであってもよい。表示装置41は、CMOSセンサ650が撮影した画像を表示する。表示装置41は、撮影画像表示手段の一形態である。たとえば、遊技機10は、表示装置41に代えて、あるいは表示装置41に加えて図示しないサブ表示装置にCMOSセンサ650が撮影した画像を表示するものであってもよい。サブ表示装置は、遊技盤30に備えられるものであってもよいし、前面枠12等遊技盤30の他に備えられるものであってもよい。
遊技盤30は、センターケース40の上部に、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置443が備えられている。この盤演出装置443は、図190に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。CMOSセンサ650は、盤演出装置443に備えられ、盤演出装置443の動作に伴い撮影位置を変更可能になっている。これにより、遊技機10は、撮影対象(たとえば、表示装置41に正対する遊技者やPOP)をより好適なアングルで撮影することができる。また、遊技機10は、1つのCMOSセンサ650により複数のアングルで撮影対象を撮影することができる。
なお、CMOSセンサ650は、演出制御装置300と接続する。演出制御装置300は、CMOSセンサ650から撮影画像を入力する。
次に、CMOSセンサ650によるPOP撮影の様子について図191を用いて説明する。図191は、第11の実施形態の遊技機におけるPOP撮影の様子の一例を示す図である。
第11の実施形態の遊技機10は、ガラス枠(透明板保持枠)15が前面枠12を介して開閉回動可能に外枠(支持枠)11に組み付けられている。CMOSセンサ650は、前面枠12の表側に形成された収納部から遊技機10の正面を臨む。
遊技機10は、ガラス枠15を開放した状態においてPOP撮影を許可する。遊技機10は、前面枠12やガラス枠15を開放できないように施錠しているため、ガラス枠15の開放をPOP撮影の条件とすることで遊技者による自由な撮影を排除する。
遊技機10は、プッシュボタン25による撮影操作を受け付けてPOP撮影をおこなう。このとき、撮影対象(被写体)となるPOP660は、遊技場の係員によって撮影範囲に保持される。遊技機10は、CMOSセンサ650が撮影した画像を表示装置41に表示するライブビュー機能を有し、保存対象となる撮影画像の撮影タイミングや、撮影結果の確認を容易にしている。
次に、POP660について図192を用いて説明する。図192は、第11の実施形態のPOPの一例を示す図である。POP660は、広告媒体の一形態である。POP660は、POP領域661と、設定領域662を含む。POP領域は、遊技場からの告知や広告(たとえば、「新装開店」等の文字情報や、キャラクタ等のイメージ)を表示する領域であり、表示装置41におけるPOP表示の対象となる領域である。設定領域662は、POP領域661の表示タイミングの設定に用いる設定情報を表示する領域であり、表示装置41におけるPOP表示の対象とならない領域である。
すなわち、POP660は、表示装置41においてPOP表示の対象となるPOP表示対象領域と、表示装置41においてPOP表示の対象とならないPOP表示対象外領域とを含む。POP表示対象外領域は、設定情報の一形態である二次元バーコード663によって範囲が規定され、POP表示対象領域は、全領域のうちから表示対象外領域を除いた範囲で規定される。
二次元バーコード663は、設定情報として、表示タイミングを指定可能な指定情報、またはあらかじめ遊技機10が保持する指定情報を特定可能な特定情報を含む。たとえば、二次元バーコード663は、QR(Quick Response)コード(登録商標)等がある。なお、二次元バーコード663は、光学的に読み取り可能な情報の一例であって、JAN(Japanese Article Number)コード等であってもよいし、文字列等であってもよい。二次元バーコード663は、POP660に印刷されたものであってもよいし、POP660にシールとして貼付されたものであってもよい。設定領域662は、二次元バーコード663の表示位置にしたがい、POP660内の任意の位置とすることができる。
次に、POP660の撮影結果にもとづく表示装置41における表示内容について図193を用いて説明する。図193は、第11の実施形態の表示装置におけるPOP表示の一例を示す図である。
遊技機10は、CMOSセンサ650で撮影したPOP660を表示装置41に表示する。遊技機10は、二次元バーコード663にもとづいて設定した表示タイミングで表示装置41にPOP表示する。
表示装置41は、POP表示と、特図ゲームに関する表示とを表示領域670に表示する。これにより、遊技機10は、特図ゲームを実行しながらPOP表示をおこなうことができる。
表示領域670は、POP表示領域671と特図ゲーム表示領域672とを含む。表示装置41は、POP表示領域671にPOP表示を表示し、特図ゲーム表示領域672に特図ゲームに関する表示を表示する。特図ゲーム表示領域672は、たとえば、特図ゲーム遊技表示673や、保留消化表示674、特図1保留数表示675、特図2保留数表示676を含む。
表示領域670におけるPOP表示領域671と特図ゲーム表示領域672の位置は、POP660における設定領域662によって決まる。特図ゲーム表示領域672は、POP660における設定領域662の位置に対応する表示領域670内の位置に決定され、POP表示領域671は、表示領域670内のその余の位置として決定される。このように、遊技機10は、POP660を撮影するだけで、POP表示の位置と表示タイミングとを設定することができる。また、遊技機10は、POP660における設定領域662によって特図ゲーム表示領域672の位置を確認可能にするため、POP表示と特図ゲームに関する表示との干渉を予防できる。
次に、遊技機10が実行するPOP設定に関する処理について図194から図197を用いて説明する。
〔POP設定条件監視処理〕
まず、POP設定をおこなうための条件を監視するPOP設定条件監視処理について図194を用いて説明する。図194は、第11の実施形態の演出制御装置におけるPOP設定条件監視処理のフローチャートを示す図である。POP設定条件監視処理は、メイン処理(図125参照)のホール・遊技者設定モード処理(ステップD20)中で制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。
[ステップD231]制御部は、遊技状態が客待ち中か否かを判定する。制御部は、遊技状態が客待ち中であればステップD232に進み、客待ち中でなければPOP設定条件監視処理を終了する。なお、本ステップにおける遊技状態が客待ち中か否かの判定は、遊技状態に関するPOP設定開始条件の一例である。これにより、遊技機10は、遊技進行の障害とならないタイミングに限定してPOP設定をおこなうことができる。
[ステップD232]制御部は、ガラス枠開放中か否かを判定する。制御部は、ガラス枠開放中であればステップD233に進み、ガラス枠開放中でなければPOP設定条件監視処理を終了する。なお、本ステップにおけるガラス枠開放中か否かの判定は、遊技者による操作排除に関するPOP設定開始条件の一例である。これにより、遊技機10は、遊技場の係員に限定してPOP設定をおこなうことができる。
[ステップD233]制御部は、プッシュボタン25による所要の操作(PB操作)を検出したか否かを判定する。制御部は、PB操作を検出した場合にステップD234に進み、PB操作を検出しない場合にPOP設定条件監視処理を終了する。なお、本ステップにおけるPB操作検出の判定は、POP設定の意思確認に関するPOP設定開始条件の一例である。これにより、遊技機10は、POP設定の意思を確認してPOP設定をおこなうことができる。
[ステップD234]制御部は、POP設定処理をおこなう。POP設定処理は、POP表示に関する設定をおこなう処理である。POP設定処理については、後で図195を用いて説明する。制御部は、POP設定処理の実行後にPOP設定条件監視処理を終了する。
〔POP設定処理〕
POP設定処理について図195を用いて説明する。図195は、第11の実施形態の演出制御装置におけるPOP設定処理のフローチャートを示す図である。POP設定処理は、POP設定条件監視処理のステップD234で制御部によって実行される処理である。
[ステップD241]制御部は、CMOSセンサ650による撮影を開始するとともに、ライブビュー機能により撮影画像を表示装置41に表示し、POP撮影の準備が整ったことを文字表示あるいは音声により報知する。これにより、遊技機10は、遊技場の係員に対して、POP660をCMOSセンサ650の前方に掲示させ、表示装置41におけるPOP660の表示を確認させながら掲示位置の調整をおこなわせることができる。
[ステップD242]制御部は、撮影操作の検出を待ち受け、撮影操作を検出した場合にステップD243に進む。たとえば、制御部は、係員によるプッシュボタン25の押下操作を撮影操作として検出する。
[ステップD243]制御部は、撮影操作の検出にもとづいてPOP660の撮影結果を取得する。
[ステップD244]制御部は、POP設定情報検出処理を実行する。POP設定情報検出処理は、POP660の撮影結果からPOP表示に関する設定情報(POP設定情報)を検出する処理である。POP設定情報検出処理については、後で図196を用いて説明する。
[ステップD245]制御部は、POP設定情報検出処理で検出したPOP設定情報を表示装置41に表示する。これにより、遊技機10は、遊技場の係員に対してPOP設定情報を確認させることができる。
[ステップD246]制御部は、POP設定情報の確認をおこなう。制御部は、遊技場の係員からPOP設定情報の再設定を受け付けた場合にステップD241に進む。制御部は、遊技場の係員からPOP設定情報の確認を受け付けた場合にPOP設定処理を終了する。
〔POP設定情報検出処理〕
POP設定情報検出処理について図196を用いて説明する。図196は、第11の実施形態の演出制御装置におけるPOP設定情報検出処理のフローチャートを示す図である。POP設定処理は、POP設定処理のステップD244で制御部によって実行される処理である。
[ステップD251]制御部は、POP660の撮影結果からPOP660の設定領域を検出する。制御部は、POP660の撮影結果から二次元バーコード663を抽出し、抽出した二次元バーコード663の表示位置と大きさとから設定領域を検出できる。
[ステップD252]制御部は、検出した設定領域にもとづいて表示領域670における特図ゲーム表示領域672を設定する。
[ステップD253]制御部は、表示領域670のうちから特図ゲーム表示領域672を除外してPOP表示領域671を設定する。
[ステップD254]制御部は、二次元バーコード663から設定情報を取得して、POP設定情報検出処理を終了する。
なお、演出制御装置300は、CMOSセンサ650から入力した情報をFeRAM323に保持することができる。これにより、遊技機10は、電源遮断があってもCMOSセンサ650から入力した情報にアクセスすることができ、電源投入ごとにPOP表示に関する作業を遊技場の係員に要求することを要しない。なお、CPU311は、電源投入後に、FeRAM323からPOP表示に関する画像情報をVDP312に転送する。これにより、VDP312は、POP表示に関する画像情報を用いて表示装置41に表示する画像を生成できる。
次に、二次元バーコード663から取得した設定情報について図197を用いて説明する。図197は、第11の実施形態の二次元バーコードから取得した設定情報の一例を示す図である。
制御部は、二次元バーコード663から設定情報を取得する。設定情報は、表示領域670に占める特図ゲーム表示領域に関する設定情報と、POP表示をおこなうタイミングに関する設定情報とを含む。特図ゲーム表示領域に関する設定情報は、二次元バーコード663の表示位置と大きさにもとづいて検出される。制御部は、たとえば、特図ゲーム表示領域に関する設定情報として、特図ゲーム表示領域の位置として基準点のx座標(Xa)とy座標(Ya)を検出し、特図ゲーム表示領域の大きさ(サイズ)としてx方向の大きさ(Xb)とy方向の大きさ(Yb)を検出する。
POP表示をおこなうタイミングに関する設定情報は、定期表示に関する設定(定期表示設定)と、不定期表示に関する設定(不定期表示設定)とを設定項目として含む。定期表示設定は、タイマトリガとなるPOP表示をおこなうタイミングに関する設定であり、不定期表示設定は、イベントトリガとなるPOP表示をおこなうタイミングに関する設定である。
定期表示設定は、POP表示の開始タイミング(定期表示開始タイミング)とPOP表示の終了タイミング(定期表示終了タイミング)とを設定項目として含む。定期表示開始タイミングは、表示日と、表示時刻と、表示可能状態と、タイミング調整有無を含む。表示日は、POP表示をおこなう日であり、一意に特定可能にされてもよいし、曜日や、稼働開始からの経過日数等で指定されてもよいし、期間として指定されてもよいし、所定条件を満足する日(たとえば、毎月20日から30日の間の土曜日または日曜日等)として指定されてもよい。なお、遊技機10における現在日時は、RTC338を用いて特定できる。
表示時刻は、POP表示の開始時刻であり、一意に特定可能にされてもよいし、所定条件を満足する時刻(たとえば、毎時15分等)として指定されてもよい。表示可能状態は、POP表示を許可する遊技状態であり、あらかじめ用意される選択肢のうちから指定される。タイミング調整有無は、定期表示開始タイミングのタイミング調整の有無であり、あらかじめ用意される選択肢のうちから指定される。制御部は、定期表示開始タイミングのタイミング調整がない場合には速やかにPOP表示を開始し、定期表示開始タイミングのタイミング調整がある場合には定期表示開始タイミングを選択肢に応じて調整(遅延)してPOP表示を開始する。たとえば、タイミング調整有の選択肢が次回変動開始であるとき、定期表示開始タイミングは、特図ゲームの次回変動開始時点に調整される。
また、図示する定期表示開始タイミングは、たとえば、表示日を「10月1日〜10月7日」、表示時刻を「毎正時」、表示可能状態を「特図変動表示中」、タイミング調整有無を「あり(次回変動開始)」のように設定される。
定期表示終了タイミングは、POP表示を終了するタイミングであり、あらかじめ用意される選択肢のうちから指定される。また、図示する定期表示終了タイミングは、たとえば、「図柄停止」をPOP表示の終了タイミングとする。なお、定期表示終了タイミングは、イベントトリガとする他に、「POP表示の開始から15秒経過」のようにタイマトリガとしてもよい。また、定期表示終了タイミングをイベントトリガとする場合、定期表示終了タイミングを変動表示ゲームが特定の結果態様を導出することと関連させてもよい。これによれば、遊技機10は、長時間の間、POP表示をおこなっても遊技者から不興を買う虞を低減でき、むしろPOP表示を興趣向上の一要素とすることができる。
不定期表示設定は、POP表示の表示タイミング(不定期表示タイミング)を設定項目として含む。不定期表示タイミングは、表示条件を含む。表示条件は、POP表示の開始条件であり、あらかじめ用意される選択肢のうちから指定される。また、図示する不定期表示タイミングは、たとえば、期間「10月1日〜10月7日」、かつ時刻「18:00〜19:00」に、特定演出(たとえば、期待度を演出するカットイン)が発生する場合にこれを差し替えておこなう。これによれば、遊技機10は、特定演出に代えてPOP表示をおこなっても遊技者から不興を買う虞を低減でき、むしろPOP表示を興趣向上の一要素とすることができる。
〔POP表示処理〕
次に、POP表示処理について図198を用いて説明する。図198は、第11の実施形態の演出制御装置におけるPOP表示処理のフローチャートを示す図である。POP表示処理は、設定情報にもとづいてPOP表示をおこなう処理である。POP設定条件監視処理は、メイン処理(図125参照)の演出表示編集処理(ステップD23)中で制御部によって実行される処理である。
[ステップD261]制御部は、表示装置41においてPOP表示中か否かを判定する。制御部は、表示装置41においてPOP表示中でない場合にステップD262に進み、POP表示中である場合にステップD266に進む。
[ステップD262]制御部は、表示装置41においてPOP表示中でないことから、POP表示開始条件(定期表示開始タイミングおよび不定期表示タイミング)を取得する。
[ステップD263]制御部は、POP表示開始条件が成立しているか否かを判定し、POP表示開始条件が成立している場合にステップD264に進み、POP表示開始条件が成立していない場合にPOP表示処理を終了する。
[ステップD264]制御部は、POP表示領域671にPOP表示をセットする。
[ステップD265]制御部は、特図ゲーム表示領域672に特図ゲーム表示をセットして、POP表示処理を終了する。
[ステップD266]制御部は、表示装置41においてPOP表示中であることから、POP表示終了条件(定期表示終了タイミングおよび不定期表示タイミング)を取得する。なお、POP表示終了条件は、遊技者によるPOP表示のキャンセル操作の受付を含む。制御部は、図199を用いて後で説明するPOP表示キャンセル処理により、遊技者によるPOP表示のキャンセル操作を受け付ける。
[ステップD267]制御部は、POP表示終了条件が成立しているか否かを判定し、POP表示終了条件が成立している場合にステップD268に進み、POP表示終了条件が成立していない場合にPOP表示処理を終了する。
[ステップD268]制御部は、POP表示領域671をリセットする。
[ステップD269]制御部は、特図ゲーム表示領域672をリセット、すなわちPOP表示前の状態に復帰して、POP表示処理を終了する。
〔POP表示キャンセル処理〕
次に、POP表示キャンセル処理について図199を用いて説明する。図199は、第11の実施形態の演出制御装置におけるPOP表示キャンセル処理のフローチャートを示す図である。POP表示キャンセル処理は、設定情報にもとづいてPOP表示をおこなう処理である。POP設定条件監視処理は、メイン処理(図125参照)の演出ボタン入力処理(ステップD19)中で制御部によって実行される処理である。
[ステップD271]制御部は、遊技者によるPOP表示のキャンセル操作の有無を判定する。たとえば、制御部は、POP表示中のプッシュボタン25の押下操作をキャンセル操作として受け付けることができる。制御部は、遊技者によるPOP表示のキャンセル操作を検出した場合にステップD272に進み、キャンセル操作を検出しない場合にPOP表示キャンセル処理を終了する。
[ステップD272]制御部は、特図ゲームが特定結果(たとえば大当り)を導出中であるか否かを判定する。制御部は、特図ゲームが特定結果を導出中である場合にステップD273に進み、特定結果を導出中でない場合にステップD274に進む。
[ステップD273]制御部は、POP表示領域671におけるPOP表示の表示態様の変更をセットし、POP表示キャンセル処理を終了する。POP表示の表示態様の変更は、遊技者に認識可能な態様であればよく、たとえば、色彩の変更や、拡大、縮小等がある。なお、制御部は、表示態様の変更がセットされたことにもとづいて、演出表示編集処理(ステップD23)中で、変更後のPOP表示の表示態様を編集する。
[ステップD274]制御部は、POP表示の終了をセットする。すなわち、制御部は、POP表示処理におけるPOP表示終了条件として、遊技者によるPOP表示のキャンセル操作を受け付ける。制御部は、POP表示の終了をセットした後、POP表示キャンセル処理を終了する。
このように、遊技機10は、特図ゲームで導出される特定結果に対する予告報知と、POP表示のキャンセル操作とを関連付ける。これにより、遊技機10は、POP表示のキャンセル操作に対する遊技者の期待感を演出することができる。すなわち、遊技機10は、POP表示のキャンセル操作の前提となるPOP表示に対する期待感を遊技者に与えることができる。このような遊技機10は、遊技者がPOP表示に対して感じる煩わしさを減殺することができ、遊技場が期待する告知効果の向上を図ることができる。
次に、POP表示キャンセル処理のステップD273でセットされたPOP表示の表示態様の変更にもとづく表示装置41における表示内容について図200を用いて説明する。図200は、第11の実施形態の表示装置におけるPOP表示の表示態様の変更の一例を示す図である。
表示領域670aは、POP表示領域671aと特図ゲーム表示領域672aとを含む。表示装置41は、POP表示領域671aに表示態様を変更したPOP表示を表示し、特図ゲーム表示領域672aに特図ゲームに関する表示を表示する。POP表示領域671aは、たとえば、青色等の特定色が設定されている領域について青色表示を虹色表示に差し替える。
なお、遊技機10は、縮小、拡大、色彩の変更等の画像処理によりPOP表示の表示態様の変更をおこなうことができる。また、遊技機10は、2以上のPOP表示を関連付けて記憶部に記憶し、第1のPOP表示を第2のPOP表示に差し替えることでPOP表示の表示態様の変更としてもよい。この場合、遊技機10は、盤演出装置443に設けられたCMOSセンサ650が、1つのPOP表示を盤演出装置443の位置を違えて撮影した2つの撮影画像を第1のPOP表示と第2のPOP表示として用いることができる。
このように、遊技機10は、POP表示の表示態様を変更することでPOP表示を用いた遊技演出をおこなうことができる。また、遊技機10は、特図ゲーム表示領域672aについてPOP表示中のため領域を縮小中であり、特図ゲーム表示領域672aにおいて演出をおこなうのに十分な領域を確保できない。しかしながら、遊技機10は、POP表示領域671aに一部の演出を分担させることで、特図ゲーム表示領域672aにおける演出機能の一部を代替することができる。
[第11の実施形態の変形例1]
次に、第11の実施形態の変形例1のPOPについて図201を用いて説明する。図201は、第11の実施形態の変形例1のPOPの一例を示す図である。
(1)に示すPOP660aは、2つの二次元バーコード663a,663bによって設定領域662aを規定する。設定領域662aは、二次元バーコード663a,663bを領域内に含む矩形状の領域である。このように、POP660aは、2つの二次元バーコード663a,663bの表示位置により設定領域662aの位置や大きさを自由に設定できる。たとえば、POP660aは、2つの二次元バーコード663a,663bを扇状に並ぶ文字列と干渉しない下方向中央部に表示することで、扇状に並ぶ文字列と干渉しない設定領域662aを設定できる。また、2つの二次元バーコード663a,663bは、設定領域662aを規定することで、その余の領域となるPOP領域661aを規定する。
(2)に示すPOP660bは、2つの二次元バーコード663c,663dによって設定領域662bを規定する。設定領域662bは、二次元バーコード663c,663dを領域内に含む矩形状の領域である。このように、POP660bは、2つの二次元バーコード663c,663dの表示位置により設定領域662bの位置や大きさを自由に設定できる。たとえば、POP660bは、2つの二次元バーコード663c,663dを右上がりに並ぶ文字列と干渉しない下方向右側部に表示することで、右上がりに並ぶ文字列と干渉しない設定領域662bを設定できる。また、2つの二次元バーコード663c,663dは、設定領域662bを規定することで、その余の領域となるPOP領域661bを規定する。
[第11の実施形態の変形例2]
次に、第11の実施形態の変形例2のCMOSセンサによるPOP撮影の様子について図202を用いて説明する。図202は、第11の実施形態の変形例2の遊技機におけるPOP撮影の様子の一例を示す図である。
(1)に示す遊技機10は、ガラス枠(透明板保持枠)15が前面枠12を介して開閉回動可能に外枠(支持枠)11に組み付けられている。CMOSセンサ650aは、前面枠12の表側に形成された収納部に、角度αだけ開いたガラス枠15の平面方向を臨むようにして設けられる。遊技機10は、ガラス枠15を角度αだけ開放した状態においてPOP撮影を許可する。遊技機10は、POP660aをガラス枠15で支持可能になっており、ガラス枠15を角度αだけ開放したときPOP660aをCMOSセンサ650aの正面とすることができる。
遊技機10は、プッシュボタン25による撮影操作を受け付けてPOP撮影をおこなう。このとき、撮影対象(被写体)となるPOP660aは、ガラス枠15によって撮影範囲に保持される。遊技機10は、CMOSセンサ650aが撮影した画像を表示装置41に表示するライブビュー機能を有し、保存対象となる撮影画像の撮影タイミングや、撮影結果の確認を容易にしている。
これにより、遊技機10は、遊技場の係員がPOP660aを支持することなく、POP撮影をおこなうことができる。また、遊技機10は、撮影中において表示装置41の表示面がPOP660aにより遮蔽されないことから、撮影内容の確認を容易にする。
(2)に示す遊技機10は、ガラス枠(透明板保持枠)15が前面枠12を介して開閉回動可能に外枠(支持枠)11に組み付けられている。CMOSセンサ650bは、ガラス枠15を角度βだけ開放した状態において前面枠12の正面側を臨むようにして、ガラス枠15の裏面側に設けられる。遊技機10は、ガラス枠15を角度βだけ開放した状態においてPOP撮影を許可する。遊技機10は、POP660bを前面枠12(または遊技盤30)で支持可能になっており、ガラス枠15を角度βだけ開放したときPOP660bをCMOSセンサ650bの正面とすることができる。
遊技機10は、プッシュボタン25による撮影操作を受け付けてPOP撮影をおこなう。このとき、撮影対象(被写体)となるPOP660bは、前面枠12によって撮影範囲に保持される。これにより、遊技機10は、遊技場の係員がPOP660bを支持することなく、POP撮影をおこなうことができる。
[第11の実施形態の変形例3]
次に、第11の実施形態の変形例3の遊技機10について説明する。第11の実施形態の変形例3の遊技機10は、CMOSセンサ650を用いて不正状況を記録することができる。
〔不正状況記録処理〕
次に、不正状況記録処理について図203を用いて説明する。図203は、第11の実施形態の変形例3の演出制御装置における不正状況記録処理のフローチャートを示す図である。不正状況記録処理は、遊技制御装置100からの指示にしたがいCMOSセンサ650で撮影した不正状況を記録する処理である。不正状況記録処理は、たとえば、メイン処理(図125参照)の発射情報制御処理(ステップD30)の後に、制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理とすることができる。
[ステップD281]制御部は、特別不正を検出したか否かを判定する。制御部は、特別不正を検出した場合にステップD282に進み、特別不正を検出しない場合に不正状況記録処理を終了する。特別不正は、遊技機10が検出するエラーのうち不正状況の記録対象となるエラーである。たとえば、特別不正は、遊技者の不正行為に関するエラーであり、磁石不正や電波不正等がある。制御部(演出制御装置300)は、遊技制御装置100より特別不正の通知を受けることができる。なお、制御部は、遊技制御装置100から独立して特別不正を検出するものであってもよい。また、遊技機10は、当該遊技機で検出しているすべての不正を特別不正の対象としてもよい。
[ステップD282]制御部は、CMOSセンサ650で不正状況を撮影する。たとえば、CMOSセンサ650は、不正行為の実行者を正面から撮影することができる。また、第11の実施形態の変形例2に示したCMOSセンサ650bは、入賞口等への不正行為を撮影することができる。なお、制御部は、CMOSセンサ650により1枚以上の静止画を撮影するものであってもよいし、動画撮影をおこなうものであってもよい。また、制御部は、盤演出装置443の位置を違えた2以上のタイミングで、盤演出装置443に設けられたCMOSセンサ650により撮影するものであってもよい。
[ステップD283]制御部は、不正情報を取得する。不正情報は、エラーの種別と、エラーの発生時刻を含み、エラー発生時の遊技状態等エラー発生時の状況把握に役立つ情報を含むものであってもよい。
[ステップD284]制御部は、不正状況の撮影データと不正情報とを対にした不正状況データをメモリ(たとえば、FeRAM323)に記録する。なお、メモリに記録された不正状況データは、メイン処理(図125参照)のホール・遊技者設定モード処理(ステップD20)からアクセス可能であり、遊技機10は、表示装置41に不正状況を表示することができる。なお、遊技機10は、演出制御装置300に接続可能な外部メモリ(たとえば、USB(Universal Serial Bus)メモリ)に不正状況データを記録するものであってもよい。
このような遊技機10は、遊技場における不正行為を抑止し、健全な遊技環境の保持に貢献する。
上述した第11の実施形態(変形例1から変形例3を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、撮影装置(CMOSセンサ650)と表示装置(表示装置41)とを備え、画像設定手段と、表示制御手段とを含む。画像設定手段は、非遊技状態(たとえば、客待ち中)における所定の撮影条件(たとえば、ガラス枠15の開放、プッシュボタン25の押下操作)が成立した場合に、撮影装置により撮影した画像(POP660を被写体とする画像)を記憶部(FeRAM323)に格納するとともに、画像の表示条件(定期表示設定、不定期表示設定)を設定する。表示制御手段は、表示条件が成立した場合に、記憶部に格納されている画像を表示装置に表示する。なお、画像設定手段は、制御部が所定のプログラムを実行することにより実現できる。また、表示制御手段は、制御部が所定のプログラムを実行することにより実現できる。
(2)(1)の遊技機10は、リアルタイムクロック(RTC338)を備え、画像設定手段は、画像の表示条件としてリアルタイムクロックの出力値が所定値(定期表示設定における表示日、表示時刻、または不定期表示設定における表示条件のうちの表示日、表示時刻)であることを設定する。
(3)(1)または(2)の表示制御手段は、表示装置における表示領域(表示領域670)を第1の部分表示領域(POP表示領域671)と第2の部分表示領域(特図ゲーム表示領域672)とに分割し、第1の部分表示領域において記憶部に格納されている画像を表示し、第2の部分表示領域において変動表示ゲームを表示する。
(4)(1)から(3)の画像設定手段は、画像に含まれる識別情報(二次元バーコード663)から画像の表示条件を特定する。
(5)(1)から(4)の画像設定手段は、画像に含まれる識別情報の表示位置にもとづいて表示領域を第1の部分表示領域と第2の部分表示領域とに分割する。
(6)(1)から(5)の遊技機10は、本体枠(前面枠12)に対して着脱可能に取り付けられる遊技盤(遊技盤30)を有し、本体枠に対して回動可能に軸着される透明部材保持枠(ガラス枠15)と、を備える。
(7)(1)から(6)の遊技機10は、透明部材保持枠を裏面側から臨むようにして本体枠または遊技盤に撮影装置を備える。
(8)(1)から(6)の遊技機10は、本体枠または遊技盤を正面側から臨むようにして透明部材保持枠に撮影装置を備える。
(9)(7)または(8)の画像設定手段は、本体枠に対して透明部材保持枠が開放していることを撮影条件の1つとする。
(10)(9)の画像設定手段は、本体枠に対して透明部材保持枠が所定角度を有して開放していることを撮影条件の1つとする。
(11)(1)から(10)の遊技機10は、キャンセル操作(プッシュボタン25の押下操作)を受け付けて画像の表示をキャンセルするキャンセル手段を備える。
(12)(11)のキャンセル手段は、変動表示ゲームが導出する結果に関連して受け付けたキャンセル操作をキャンセルする。
(13)(12)の表示制御手段は、キャンセル手段が受け付けたキャンセル操作をキャンセルしたとき、画像の表示態様を変更する。
(14)(1)の遊技機10は、遊技盤上に可動部(盤演出装置)を有し、撮影装置は、可動部に設けられる。
(15)(14)の遊技機10は、可動部が第1の位置(たとえば、初期位置)にあるときに撮影した第1の撮影データと、可動部が第2の位置(たとえば、演出中位置)にあるときに撮影した第2の撮影データとを記憶部に格納する。
(16)(15)の遊技機10は、不正を検出した場合に撮影装置により撮影をおこなう。
[第12の実施形態]
次に、第12の実施形態の遊技機10について図204から図207を用いて説明する。第12の実施形態に示す遊技機は、プッシュボタン(オプション設定部)25を用いて変動表示ゲームにおける演出表示をおこなうことができる。まず、第12の実施形態の演出制御装置とプッシュボタン25の接続について図204を用いて説明する。図204は、第12の実施形態の演出制御装置とプッシュボタンの接続例を示す図である。
プッシュボタン25は、プッシュボタンLED25cと、タッチセンサ25dと、プッシュボタンSW25eを含む。プッシュボタンLED25cは、9系統のフルカラーLEDである。タッチセンサ25dは、遊技者のタッチ操作を8か所で検出できる。プッシュボタンSW25eは、プッシュボタン25の押下操作を検出できる。
演出制御装置300とプッシュボタン25とは電気的に接続する。演出制御装置300は、プッシュボタンLED25cの制御信号をプッシュボタン25に出力し、タッチセンサ25dの検出信号およびプッシュボタンSW25eの検出信号をプッシュボタン25から入力する。
ここで、図4を用いて説明した選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bについてあらためて説明する。選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとは、タッチセンサ25dの検出信号とプッシュボタンSW25eの検出信号との組み合わせにより検出される信号である。たとえば、選択操作に対応する左右位置のタッチ操作をタッチセンサ25dが検出し、かつプッシュボタン25の押下操作をプッシュボタンSW25eが検出した状態が、選択ボタンスイッチ25aのON状態に相当する。また、決定操作に対応する中央位置のタッチ操作をタッチセンサ25dが検出し、かつプッシュボタン25の押下操作をプッシュボタンSW25eが検出した状態が、決定ボタンスイッチ25bのON状態に相当する。
次に、第12の実施形態のプッシュボタン25におけるプッシュボタンLED25cおよびタッチセンサ25dの配置について図205を用いて説明する。図205は、第12の実施形態のプッシュボタンにおけるプッシュボタンLEDおよびタッチセンサの配置例を示す図である。
プッシュボタン25は、遊技者が俯瞰した際に上面となる面の概形を略円形とする円柱形状である。プッシュボタン25は、その上面に指先程度の大きさの9つの小円部250〜258を有し、上面の中央部に小円部250を配置し、小円部250を囲む円周上に8つの小円部251〜258を配置する。
小円部250は、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW4)とをその円周内に配置する。小円部251は、小円部250の左方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW1)とをその円周内に配置する。小円部252は、小円部250の左斜め上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW2)とをその円周内に配置する。小円部253は、小円部250の上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW3)とをその円周内に配置する。小円部254は、小円部250の右斜め上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW5)とをその円周内に配置する。小円部255は、小円部250の右方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW6)とをその円周内に配置する。小円部256は、小円部250の右斜め下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW7)とをその円周内に配置する。小円部257は、小円部250の下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cと1つのタッチセンサ25d(TSW8)とをその円周内に配置する。小円部258は、小円部250の左斜め下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLED25cをその円周内に配置する。小円部258は、タッチセンサ25dを配置しないことから、タッチセンサ25dを配置する小円部250〜257と区別容易にするために星型多角形の意匠を有する。また、小円部258は、タッチセンサ25dを配置しないことから、遊技者が8つのタッチセンサ25dを操作する際のホームポジションとなり得る。この小円部258は、プッシュボタン25が遊技機10の中央部にあって操作部24が右側にあるときに、遊技者側からみると小円部251〜258のうちで手前左側に位置し、遊技者が小円部258をホームポジションと扱うことを容易にしている。
なお、プッシュボタン25は、小円部258にタッチセンサ25dを配置しないとしたが、小円部250〜257と同様にタッチセンサ25dを配置してもよい。また、プッシュボタン25は、タッチセンサ25dに代えて、遊技者のタッチ操作の位置座標を検出可能なタッチパネルを備えるものであってもよい。その場合、演出制御装置300は、小円部250〜258に対応する座標と、タッチパネルで検出した位置座標とから、小円部250〜258のタッチ操作を検出できる。
次に、プッシュボタン25を用いた変動表示ゲームにおける演出表示について図206を用いて説明する。図206は、第12の実施形態の第12の実施形態のプッシュボタンを用いた変動表示ゲームにおける演出表示の一例を示す図である。
遊技機10は、演出制御装置300にRTC338を有する。演出制御装置300は、RTC338の出力を監視し、所定時間(たとえば、30分)ごと、または所定時刻(たとえば、12時)にプッシュボタン25のプッシュボタンLED25cを用いてルーレット表示演出をおこなう。ルーレット表示演出は、変動表示ゲーム(特図ゲーム)が導出する結果態様に関連して実行される予告報知演出の一形態である。演出制御装置300は、変動表示ゲームにおいて変動表示中であることと、RTC338からの出力が所定値であることとをルーレット表示演出の実行条件とする。
(1)に示すプッシュボタン25は、ルーレット表示演出開始後のプッシュボタンLED25cの発光態様を示す。プッシュボタン25は、9系統のプッシュボタンLED25cの点灯と消灯を順次切り替える。これにより、遊技機10は、プッシュボタンLED25cにおいて点灯個所が時計回りに移動するようなルーレット表示をおこなうことができる。なお、遊技機10は、所定時間のルーレット表示(移動表示)の後に、ルーレット表示演出の結果を示す表示態様を導出する。また、遊技機10は、プッシュボタン25の押下操作を検出して、ルーレット表示演出の結果を示す表示態様を導出することもできる。
(2)に示すプッシュボタン25は、星型多角形の意匠を有する小円部258に対応するプッシュボタンLED25cが白色点灯し、その余のプッシュボタンLED25cが消灯している様子を示す。このような表示態様は、ルーレット表示演出が導出する表示態様の1つであり、変動表示ゲームが特別の結果態様を導出すること(たとえば、大当り)、あるいは特別の結果態様を導出する期待値が大きいこと(たとえば、激熱リーチ)を報知する。なお、小円部258に対応するプッシュボタンLED25cを虹色点灯し、変動表示ゲームが特別の結果態様を導出すること(たとえば、大当り当確)を報知するものであってもよい。
(3)に示すプッシュボタン25は、星型多角形の意匠を有しない小円部252に対応するプッシュボタンLED25cが白色点灯し、その余のプッシュボタンLED25cが消灯している様子を示す。このような表示態様は、ルーレット表示演出が導出する表示態様の1つであり、変動表示ゲームが特別の結果態様を導出しないこと(たとえば、はずれ)を報知する。
プッシュボタン25は、図1に示したように遊技者の手元に位置し、遊技者に対して表示態様の確認が容易である。一方、プッシュボタン25は、遊技者以外の第三者にとっては、表示態様の確認が容易とはならない。これにより、遊技機10は、RTC338を用いて遊技演出の実行契機が決定されることで、複数の遊技機においてルーレット表示演出の実行タイミングが一致することがあっても、遊技演出の範囲を遊技者に限ることができる。
次に、プッシュボタン25から表示装置41へのルーレット表示演出の結果のフィードバックについて図207を用いて説明する。図207は、第12の実施形態のプッシュボタンから表示装置へのルーレット表示演出の結果のフィードバックの一例を示す図である。
変動表示中画面680は、プッシュボタン25からルーレット表示演出の結果をフィードバックするときの表示装置41の表示内容である。変動表示中画面680は、保留消化表示664と、特図1保留数表示667と、特図2保留数表示668と、特図ゲーム遊技表示671と、フィードバック表示682と、保留記憶毎表示6851〜6858を含む。フィードバック表示682は、プッシュボタン25で導出したルーレット表示演出の結果をフィードバックすることを案内する表示である。保留記憶毎表示6851〜6858は、各保留記憶の表示欄である。保留記憶毎表示6851〜6858は、ルーレット表示演出の結果にもとづいて表示態様を更新された保留記憶を表示する。たとえば、小円部258が発光色が虹色を導出したルーレット表示演出の結果が、保留記憶毎表示6857に対応することを表示する。
なお、プッシュボタン25は、ルーレット表示演出の結果をフィードバックしたことで、小円部250〜258の表示を初期化(たとえば、消灯)する。
このように、遊技機10は、プッシュボタン25で導出したルーレット表示演出の結果を表示装置41において明示できる。このような遊技機は、遊技者に対して斬新な演出を提供できるとともに、遊技性向上を図ることができる。
上述した第12の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1表示装置(表示装置41)と、第2表示装置(プッシュボタンLED25c)と、制御部(演出制御装置300)と、を含む。第1表示装置は、変動表示ゲームを表示できる。制御部は、所定条件成立時に第2表示装置にて変動表示ゲーム(特図ゲーム)が導出する結果態様を表示態様により予告報知する。
(2)(1)の制御部は、リアルタイムクロック(RTC338)を備え、リアルタイムクロックの出力値が所定値であることを所定条件の1つとする。
(3)(2)の制御部は、変動表示ゲームが実行中であることを所定条件の1つとする。
(4)(1)の第2表示装置は、本体枠(前面枠12)が有する操作部(プッシュボタン25)に設けられる。
(5)(1)から(3)の制御部は、第2表示装置が導出した結果を第1表示装置にフィードバックする。
(6)(5)の制御部は、第1表示装置が表示する始動記憶の表示態様を変更する。
[第13の実施形態]
次に、第13の実施形態の遊技機10について図208から図217を用いて説明する。第13の実施形態に示す遊技機10は、保留記憶に関する情報を明示する保留台座表示機能を有する。保留台座表示機能は、保留記憶に関する表示領域を明示する保留記憶領域表示として機能し、一側面において保留記憶に関する表示領域の背景表示として機能する。なお、遊技機10は、保留台座表示について2以上の表示パターンを有し、少なくとも一部の表示パターンについて遊技者によって選択可能にしている。まず、遊技機10のステージ構成について図208を用いて説明する。図208は、第13の実施形態の特図ゲームにおけるステージ構成の一例を示す図である。
図示するテーブルは、特図ゲームにおける各ステージのステージ構成を示すステージ構成テーブルである。ステージ構成テーブルは、項目「ステージ」、項目「保留台座表示」、項目「ミニキャラクタ」を含む。
項目「ステージ」は、ステージの種類を示す。ステージは、所定の表示テーマが設定された表示画面である。なお、表示画面に含まれる表示要素は、設定される表示テーマにしたがって表示態様が決定される。ステージは、たとえば、海ステージ、陸ステージ、空ステージなどがある。
項目「保留台座表示」は、ステージごとに選択可能な保留台座表示の種類を示す。項目「ミニキャラクタ」は、保留台座表示の種類と対応付けられたミニキャラクタを示す。ミニキャラクタは、通常表示中に画面の一部に表示され、変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)や保留予告を演出する。ミニキャラクタは、キャラクタの一形態である。
たとえば、ステージ1において保留台座表示は、パターン1−1とパターン1−2の2種類がある。ステージ1においてパターン1−1の保留台座表示が表示される場合、ミニキャラクタは、キャラクタAである。ステージ1においてパターン1−2の保留台座表示が表示される場合、ミニキャラクタは、キャラクタBである。
ステージ2において保留台座表示は、パターン2である。ステージ2においてパターン2の保留台座表示が表示される場合、ミニキャラクタは、キャラクタCである。ステージ3では保留台座表示は、表示されない。またステージ3においては、ミニキャラクタも表示されない。
このように、遊技機10は、複数の保留台座表示のパターンを選択可能なステージ(たとえばステージ1)を有する。遊技機10は、ステージ1において保留台座表示のパターン設定を遊技者によって変更可能にする。
なお、遊技機10は、保留台座表示のパターンの変更と併せてミニキャラクタを変更する。遊技機10は、保留台座表示のパターンがミニキャラクタと1対1で対応付けられているため、遊技者に対して保留台座表示のパターンの変更状況をミニキャラクタの変更状況によっても案内(報知)することができる。したがって、遊技機10は、保留台座表示のパターンの変更状況を、より確実に遊技者に把握させることができる。
なお、遊技機10は、保留台座表示のパターンを選択可能なステージにおいて、各保留台座表示のパターンに対応してミニキャラクタを変更可能であればよく、ミニキャラクタは2以上のステージで共通して対応付けられるものであってもよい。たとえば、キャラクタAは、ステージ1の保留台座表示のパターン1−1と、ステージ2の保留台座表示のパターン2とで共用されるものであってもよい。
また、遊技機10は、1つの保留台座表示のパターンに対して、2以上のミニキャラクタを対応付けることもできる。この場合、遊技機10は、同一ステージで選択可能なパターン同士でミニキャラクタが重複しないように各保留台座表示のパターンに対してミニキャラクタを対応付けることで、保留台座表示のパターンの変更状況をミニキャラクタによって報知できる。たとえば、遊技機10は、パターン1−1にキャラクタA1またはキャラクタA2の2つのミニキャラクタを対応付け、パターン1−2においてキャラクタB1またはキャラクタB2の2つのミニキャラクタを対応付けてもよい。
なお、遊技機10は、複数の保留台座表示のパターンを選択可能なステージ(たとえばステージ1)を含むものであればよく、1つの保留台座表示のパターンが対応付けられたステージ(たとえばステージ2)や保留台座表示のパターンが対応付けられていないステージ(たとえばステージ3)を含むものであってもよい。したがって、遊技機10は、ステージ1のみで構成されてもよいし、たとえば、ステージ1とステージ2、あるいはステージ1とステージ3で構成されてもよい。
また、遊技機10は、ステージ変更がある場合に、変更前のステージで選択中の保留台座表示を記憶し、当該ステージ復帰したとき記憶中の保留台座表示を設定することができる。これにより、遊技機10は、ステージ変更の都度の保留台座表示の選択を要しない。なお、遊技機10は、変更前のステージで選択中の保留台座表示を記憶することに代えて選択中のミニキャラクタを記憶するものであってもよい。
次に各ステージにおける画面表示例について図209と図210を用いて説明する。図209は、第13の実施形態のステージ1における画面表示の一例を示す図である。図210は、第13の実施形態のステージ2およびステージ3における画面表示の一例を示す図である。
図209(1)に示す画面700は、ステージ1において保留台座表示がパターン1−1である場合の画面表示を示す。画面700は、特図ゲーム遊技表示701と、背景表示702と、保留台座表示703と、ミニキャラクタ表示704と、特図1保留数表示705と、特図2保留数表示706を表示内容に含む。
特図ゲーム遊技表示701は、特図変動表示ゲームの変動表示状態を飾り図柄を用いて表示する。背景表示702は、ステージ1の表示テーマに応じた背景を表示する。
保留台座表示703は、保留記憶に関する表示の台座表示として保留記憶に関する表示領域を明示する。保留台座表示703は、パターン1−1に応じた表示態様(色、形状)で表示される。たとえば、保留台座表示703は、隅部を丸めた略矩形状の態様で表示される。保留台座表示703は、保留記憶領域表示703aと、保留消化領域表示703bとを含む。
保留記憶領域表示703aは、保留記憶表示703cの表示範囲を明示する。たとえば、保留記憶領域表示703aは、横方向に並ぶ8つの矩形状の枠体を表示し、1番の枠体から8番の枠体について枠体内に保留記憶表示703cを1つずつ左詰めで表示可能にする。保留記憶領域表示703aは、保留記憶表示703cの表示態様(たとえば円形アイコン表示)により特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶表示703cごとのゲーム結果に対する期待度を報知する。
たとえば、保留記憶表示703cの表示態様は、円形アイコンをデフォルトとし、先読み予告時にチャンスアイコンを表示する。チャンスアイコンは、緑色や赤色等の色彩によって期待度報知をおこなえる他、桜柄やレインボー表示などによってより高い期待度の期待度報知をおこなえる。また、保留記憶表示703cの表示態様は、アイコン表示に限らず、文字表示などであってもよく競艇や競輪、競馬などをテーマにした場合の決まり手、「差し」、「逃げ」、その他に「激走」、「V」などを表示してもよい。また、保留記憶表示703cの表示態様は、文字表示に色彩や桜柄やレインボー表示などを組み合わせて、期待度報知をおこなうものであってもよい。
保留消化領域表示703bは、保留消化表示703dの表示範囲を明示する。たとえば、保留消化領域表示703bは、八角形状の枠体を表示し、枠体内に保留消化表示703dを1つ表示可能にする。保留消化領域表示703bは、保留消化表示703dの表示態様(たとえば円形アイコン表示)により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知する。保留消化表示703dの表示態様は、保留記憶表示703cの表示態様と同様とすることができる他、保留記憶表示703cの表示態様をステップアップするものであってもよい。
ミニキャラクタ表示704は、パターン1−1の保留台座表示703と対応するキャラクタAを表示する。キャラクタAは、たとえば男の子のキャラクタであり、ミニキャラクタ表示位置を明示する円形表示上に配置される。遊技機10は、ステージ1において保留台座表示703を表示するとき、キャラクタAを表示することで選択中の保留台座表示のパターンが保留台座表示703であることを明示する。
特図1保留数表示705は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示706は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留記憶領域表示703aが表示する保留記憶数は、特図1保留数表示705が表示する保留記憶数と特図2保留数表示706が表示する保留記憶数の和に相当する。たとえば、特図1保留数表示705が「1」を表示し、特図2保留数表示706が「0」を表示するとき、保留記憶領域表示703aは、1つの丸状のアイコン表示により保留記憶数が「1」であることを示す。
図209(2)に示す画面710は、ステージ1において保留台座表示がパターン1−2である場合の画面表示を示す。画面710は、特図ゲーム遊技表示701と、背景表示702と、保留台座表示713と、ミニキャラクタ表示714と、特図1保留数表示705と、特図2保留数表示706を表示内容に含む。
保留台座表示713は、パターン1−2に応じた表示態様(色、形状)で表示される。たとえば、保留台座表示713は、雲状の態様で表示される。保留台座表示713は、保留記憶領域表示713aと、保留消化領域表示713bとを含む。
保留記憶領域表示713aは、保留記憶表示713cの表示範囲を明示する。たとえば、保留記憶領域表示713aは、横方向に並ぶ8つの八角形状の枠体を表示し、1番の枠体から8番の枠体について枠体内に保留記憶表示713cを1つずつ左詰めで表示可能にする。保留記憶領域表示713aは、保留記憶表示713cの表示態様(たとえば円形アイコン表示)により特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶表示713cごとのゲーム結果に対する期待度を報知する。
保留消化領域表示713bは、保留消化表示713dの表示範囲を明示する。たとえば、保留消化領域表示713bは、星形状の枠体を表示し、枠体内に保留消化表示713dを1つ表示可能にする。保留消化領域表示713bは、保留消化表示713dの表示態様(たとえば円形アイコン表示)により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知する。
ミニキャラクタ表示714は、パターン1−2の保留台座表示713と対応するキャラクタBを表示する。キャラクタBは、たとえば女の子のキャラクタであり、ミニキャラクタ表示位置を明示する円形表示上に配置される。遊技機10は、ステージ1において保留台座表示713を表示するとき、キャラクタBを表示することで選択中の保留台座表示のパターンが保留台座表示713であることを明示する。
なお、保留台座表示703と保留台座表示713は、それぞれの表示態様を違えるだけでなく、構成要素(保留記憶領域表示703a,713a、保留消化領域表示703b,713b)の表示態様も違えたが、構成要素については一部または全部を共用するものであってもよい。
図210(1)に示す画面720は、ステージ2において保留台座表示がパターン2である場合の画面表示を示す。画面720は、特図ゲーム遊技表示701と、背景表示722と、保留台座表示723と、ミニキャラクタ表示724と、特図1保留数表示705と、特図2保留数表示706を表示内容に含む。背景表示722は、ステージ2の表示テーマに応じた背景を表示する。
保留台座表示723は、パターン2に応じた表示態様(色、形状)で表示される。たとえば、保留台座表示723は、矩形状の態様で表示される。保留台座表示723は、保留記憶領域表示723aと、保留消化領域表示723bとを含む。
保留記憶領域表示723aは、保留記憶表示723cの表示範囲を明示する。たとえば、保留記憶領域表示723aは、横方向に並ぶ8つの円状の枠体を表示し、1番の枠体から8番の枠体について枠体内に保留記憶表示723cを1つずつ左詰めで表示可能にする。保留記憶領域表示723aは、保留記憶表示723cの表示態様(たとえば星形アイコン表示)により特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶表示723cごとのゲーム結果に対する期待度を報知する。
保留消化領域表示723bは、保留消化表示723dの表示範囲を明示する。たとえば、保留消化領域表示723bは、円形状の枠体を表示し、枠体内に保留消化表示723dを1つ表示可能にする。保留消化領域表示723bは、保留消化表示723dの表示態様(たとえば星形アイコン表示)により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知する。
ミニキャラクタ表示724は、パターン2の保留台座表示723と対応するキャラクタCを表示する。キャラクタCは、たとえばライオンのキャラクタである。遊技機10は、ステージ2において保留台座表示723を表示するとき、キャラクタCを表示することで表示中の保留台座表示のパターンが保留台座表示723であることを明示する。
図210(2)に示す画面730は、ステージ3である場合の画面表示を示す。画面730は、特図ゲーム遊技表示701と、背景表示732と、特図1保留数表示705と、特図2保留数表示706を表示内容に含む。背景表示732は、ステージ3の表示テーマに応じた背景を表示する。遊技機10は、画面730に保留台座表示やミニキャラクタ表示を含めないことで、特図ゲーム遊技表示701や背景表示732に対する遊技者の注目度を向上させる。
ここで、各ステージにおいて遊技機10が、遊技者から設定変更を受付可能な設定項目について図211を用いて説明する。図211は、第13の実施形態の設定項目テーブルの一例を示す図である。
設定項目テーブルは、各ステージにおいて遊技機10が遊技者から設定変更を受付可能な設定項目を示すテーブルである。設定項目テーブルは、項目「ステージ」と、項目「設定項目」とを含む。項目「ステージ」は、ステージの種類を示す。項目「設定項目」は、各ステージにおいて設定変更を受付可能な設定項目を示す。
たとえば、設定項目テーブルは、ステージ1において、遊技機10が保留台座表示、音量、オプションの設定変更を受付可能であることを示す。保留台座表示は、たとえば、保留台座表示703または保留台座表示713の設定をおこなう設定項目である。音量は、たとえば、スピーカ19a,19bの音量設定などをおこなう設定項目である。オプションは、たとえば、表示装置41やLED、ランプ等の輝度設定や明度設定などをおこなう設定項目である。
また、設定項目テーブルは、ステージ2、3において、遊技機10が音量、オプションの設定変更を受付可能であることを示す。なお、ステージ2、3は、複数パターンの保留台座表示がなく設定変更の余地がないことから、項目「設定項目」に保留台座表示を含まない。
次に、設定項目の設定変更操作時に表示装置41が表示する操作案内について図212を用いて説明する。図212は、第13の実施形態の設定変更操作時において表示装置が表示する画面表示の一例を示す図である。
図212(1)に示す画面740は、ステージ1における設定変更時の画面表示を示す。画面740は、操作案内表示741と、保留台座表示703と、ミニキャラクタ表示704と、特図1保留数表示705と、特図2保留数表示706を表示内容に含む。
操作案内表示741は、音量設定表示741aと、案内説明表示741bと、操作部イメージ表示741cとを含む。音量設定表示741aは、初期に現在の音量の設定値を数字やアイコンで表示し、設定操作を受け付けることにより設定変更後の音量の設定値を数字やアイコンで表示する。案内説明表示741bは、設定項目(ミニキャラ(保留台座表示)、音量、オプション)に対応した設定変更の操作案内や操作説明等を表示する。操作部イメージ表示741cは、設定変更の操作部となるプッシュボタン25のイメージを表示する。たとえば、操作部イメージ表示741cは、案内説明表示741bと対応する表示態様でプッシュボタン25のイメージを表示する。
なお、画面740は、ステージ1において設定中の態様で保留台座表示703とミニキャラクタ表示704とを表示する。
図212(2)に示す画面750は、ステージ2における設定変更時の画面表示を示す。画面750は、操作案内表示751と、保留台座表示723と、ミニキャラクタ表示724と、特図1保留数表示705と、特図2保留数表示706を表示内容に含む。
操作案内表示751は、音量設定表示751aと、案内説明表示751bと、操作部イメージ表示751cとを含む。音量設定表示751aは、初期に現在の音量の設定値を数字やアイコンで表示し、設定操作を受け付けることにより設定変更後の音量の設定値を数字やアイコンで表示する。案内説明表示751bは、設定項目(音量、オプション)に対応した設定変更の操作案内や操作説明等を表示する。操作部イメージ表示751cは、設定変更の操作部となるプッシュボタン25のイメージを表示する。たとえば、操作部イメージ表示751cは、案内説明表示751bと対応する表示態様でプッシュボタン25のイメージを表示する。
なお、画面750は、ステージ2における態様で保留台座表示723とミニキャラクタ表示724とを表示する。
このように、遊技機10は、設定変更可能な設定項目に応じた操作案内表示を画面に表示する。これにより、遊技機10は、遊技者に対して設定項目の設定変更方法を案内することができる。
ところで、遊技機10は、各ステージにおいて設定項目の設定変更を受付可能なタイミングを制限している。ここで、遊技機10が設定項目の設定変更を受付可能なタイミングについて図213と図214を用いて説明する。図213は、第13の実施形態の遊技機が設定項目の設定変更を受付可能なタイミングの一例を示す客待ち中状態表(その1)である。図214は、第13の実施形態の遊技機が設定項目の設定変更を受付可能なタイミングの一例を示す客待ち中状態表(その2)である。
遊技機10は、客待ちコマンド受信後の客待ち状態において各ステージにおける設定項目の設定変更を受付可能とする。まず、リーチなし変動後に客待ちコマンドを受信した場合の客待ち中状態について、図213を用いて説明する。なお、遊技機10は、変動表示コマンドを受信することにより遊技状態を客待ち状態から変動表示状態に移行するので、以下、変動表示コマンドの受信がないものとして客待ち状態を説明する。
遊技機10は、客待ちコマンド受信後に、表示装置41の表示状態を「ウェイト」とする。遊技機10は、表示装置41の表示状態について「ウェイト」の後、「客待ち状態A」、「客待ち状態B1」、「客待ちムービー」、「ロゴ表示」、「客待ち状態B2」、「客待ちムービー」、「ロゴ表示」の順に遷移する。遊技機10は、表示装置41の表示状態について「客待ち状態B2」から「客待ちムービー」を経て「ロゴ表示」まで遷移すると、「客待ち状態B2」、「客待ちムービー」、「ロゴ表示」のループを繰り返す。
表示状態「ウェイト」は、時間値が前半2秒と後半8秒からなる合計10秒である。表示状態「ウェイト」は、10秒間の間、図柄を停止表示し、通常変動時の装飾(たとえば、LEDやランプの点灯)を継続し、通常変動BGM(BackGround Music)の音声出力を継続する。これにより、遊技機10は、特図ゲームにおける変動表示が途切れても通常変動時の装飾や音声出力を継続することで、表示状態「ウェイト」の間の始動入賞に対して演出の一貫性をもって変動表示状態に復帰できる。
なお、遊技機10は、表示状態「ウェイト」においてオプション表示(たとえば、操作案内表示741)を表示せず、プッシュボタン25を消灯する。遊技機10は、表示状態「ウェイト」において、前半2秒が経過するまでプッシュボタン25の押下機能を無効化し、前半2秒が経過以降にプッシュボタン25の押下機能を有効化する。
表示状態「客待ち状態A」は、時間値が5秒である。表示状態「客待ち状態A」は、5秒間の間、客待ち状態Aに対応する装飾をおこなう。表示状態「客待ち状態B1」は、時間値が前半15秒と後半100秒からなる合計115秒である。表示状態「客待ち状態B1」は、115秒間の間、客待ち状態B1に対応する装飾をおこなう。
遊技機10は、表示状態「客待ち状態A」と表示状態「客待ち状態B1」の前半の間で、通常変動BGMの音声出力をフェードアウトする。遊技機10は、表示状態「客待ち状態B」の後半以降で音声出力を無音とし、オプション表示(たとえば、操作案内表示741)を「なし」から「あり」に切り替える。なお、遊技機10は、オプション表示「なし」であっても、プッシュボタン25の押下機能が有効化されているタイミングでは、プッシュボタン25の押下検出によりオプション表示を「なし」から「あり」に切り替える。これにより、遊技機10は、遊技者の設定変更意思が確認できない時にいたずらにオプション表示をおこない演出表示内容が制限されることを抑制する。
なお、当該タイミングにおけるオプション表示「なし」の状態は、プッシュボタン25の押下検出によりオプション表示を呼び出すことができる状態(設定変更呼出状態)に相当する。そして、プッシュボタン25の押下検出によりオプション表示「あり」の状態は、遊技機10が設定変更可能であることを遊技者に明示する状態(設定変更明示状態)に相当する。
また、遊技機10は、プッシュボタン25の押下検出と関係なしにオプション表示「あり」の状態(設定変更明示状態)を設けることで、遊技機10が設定変更機能を有することを遊技者に明示できる。
また、遊技機10は、表示状態「ウェイト」から表示状態「客待ち状態B1」までの間、操作部(ハンドル)24へのタッチ(タッチスイッチ信号)検出時に所要の音声(たとえば、メッセージ「がんばってね」など)を出力するウエルカムメッセージを無効化し、表示状態「客待ちムービー」以降において有効化する。また、遊技機10は、表示状態「客待ち状態A」と表示状態「客待ち状態B1」の間で、飾り図柄を用いた演出としての図柄アニメーションを表示装置41において表示する。
遊技機10は、表示状態「客待ち状態B1」の後半100秒の間、設定項目の設定変更を受付可能とする。ただし、遊技機10は、表示状態「客待ち状態B1」の後半100秒の間、保留台座表示とミニキャラクタ表示の設定変更を制限するものであってもよい。
表示状態「客待ちムービー」は、時間値が30秒である。表示状態「客待ちムービー」は、30秒間の間、客待ちムービーに対応する装飾をおこなう。また、遊技機10は、表示状態「客待ちムービー」の間で、ムービー演出を表示装置41において表示する。
表示状態「ロゴ表示」は、時間値が3秒である。表示状態「ロゴ表示」は、3秒間の間、ロゴ表示に対応する装飾をおこなう。また、遊技機10は、表示状態「ロゴ表示」の間で、メーカロゴや遊技のめり込みの注意喚起等を表示装置41において表示する。遊技機10は、表示状態「客待ちムービー」と表示状態「ロゴ表示」の間で、図柄を非表示とする。
表示状態「客待ち状態B2」は、時間値が前半30秒と後半90秒からなる合計120秒である。表示状態「客待ち状態B2」は、120秒間の間、客待ち状態B2に対応する装飾をおこなう。また、遊技機10は、表示状態「客待ち状態B2」の間で、図柄アニメーションを表示装置41において表示する。遊技機10は、表示状態「客待ち状態B2」の後半の間、オプション表示を「あり」とし、プッシュボタン25を点灯する。遊技機10は、表示状態「客待ち状態B2」の後半100秒の間、設定項目の設定変更を受付可能とする。ただし、遊技機10は、保留台座表示とミニキャラクタ表示の設定を変更可能なタイミングを表示状態「客待ち状態B2」の後半90秒の間に制限するものであってもよい。
次に、リーチあり変動後に客待ちコマンドを受信した場合の客待ち中状態について、図214を用いて説明する。リーチあり変動後に客待ちコマンドを受信した場合、遊技機10は、客待ちコマンドを受信する直前まで、リーチあり変動に対応した演出をおこなっている。遊技機10は、このような演出を客待ちコマンドの受信後まで継続すると、遊技者に無用の誤解を与える場合がある。そのため、遊技機10は、リーチあり変動後に客待ちコマンドを受信した場合、装飾や音声出力を継続することなしに、客待ち状態への遷移を明示する。そのため、遊技機10は、表示状態「ウェイト」から客待ち状態Aに対応する装飾をおこない、音声出力を無音とする。
このような遊技機10は、客待ち状態のうちに、設定変更可能な設定変更可能客待ち状態と、設定変更不可な設定変更不可客待ち状態とを設定する。たとえば、設定変更可能客待ち状態は、表示状態「ウェイト」の前半を除くタイミングに設定され、設定変更不可客待ち状態は、表示状態「ウェイト」の前半に設定される。
また、このような遊技機10は、設定変更可能客待ち状態のうちに、プッシュボタン25の押下検出によりオプション表示を呼び出すことができる設定変更呼出状態と、プッシュボタン25の押下検出によらずにオプション表示を表示する設定変更明示状態とを設定する。たとえば、設定変更呼出状態は、表示状態「ウェイト」の前半と表示状態「客待ち状態B1」の後半と表示状態「客待ち状態B2」の後半とを除くタイミングに設定される。また設定変更明示状態は、表示状態「客待ち状態B1」の後半と表示状態「客待ち状態B2」の後半とに設定される。
次に、遊技機10の設定変更操作について図215を用いて説明する。図215は、第13の実施形態の設定変更操作に伴う設定状態遷移の一例を示す図である。遊技機10は、客待ち状態において設定項目の設定変更を受付可能なタイミングを有する。遊技機10は、客待ち状態であっても始動口入賞があれば、変動表示コマンドを受信することにより遊技状態を客待ち状態から変動表示状態に移行し、設定変更を受付不可とする。
遊技機10は、客待ち状態のうちでも設定変更呼出状態であれば、プッシュボタン25の押下検出により操作案内表示(オプション表示)を表示する設定変更明示状態に遷移する。
遊技機10は、客待ち状態のうちでも設定変更明示状態であれば、プッシュボタン25による設定操作を受け付ける。遊技機10は、下ボタンタッチ(たとえばTSW8のタッチ)検出により、操作案内表示をオプション設定変更表示に切り替える。また、遊技機10は、右ボタンタッチ(たとえばTSW6のタッチ)検出により音量設定において音量をアップし、左ボタンタッチ(たとえばTSW1のタッチ)検出により音量設定において音量をダウンする。なお、表示装置41は、右ボタンのタッチ操作または左ボタンのタッチ操作を受付けた場合に音量表示を拡大表示するなどしてもよい。これにより、表示装置41は、設定変更している設定項目の視認性を高め遊技者に変更状況をより確実に把握させることができる。
また、遊技機10は、設定変更明示状態であって保留台座表示を変更可能なステージに滞在中であれば、上ボタンタッチ(たとえばTSW3のタッチ)検出により、操作案内表示を保留台座パターン設定変更表示に切り替える。
次に、保留台座パターン設定変更表示について説明する。図216は、第13の実施形態の保留台座パターン設定変更表示の一例を示す図である。
図216(1)に示す画面760は、ステージ1における保留台座パターン設定変更表示であって、パターン1−1の保留台座表示が選択された画面表示を示す。画面760は、保留台座表示761と、選択中ミニキャラクタ表示762と、非選択中ミニキャラクタ表示764と、案内説明表示766と、操作部イメージ表示767とを表示内容に含む。保留台座表示761は、パターン1−1に応じた表示態様(色、形状)で保留台座表示を表示する。案内説明表示766は、保留台座パターン設定変更表示における操作方法を案内する。操作部イメージ表示767は、案内説明表示766における案内と対応するようイメージでプッシュボタン25を表示する。
選択中ミニキャラクタ表示762は、保留台座表示761に対応するキャラクタAを表示する。非選択中ミニキャラクタ表示764は、選択肢となり得るが選択されていないキャラクタBを表示する。このとき、遊技機10は、キャラクタAとキャラクタBとの相対的な表示態様(対照表示)によって選択中ミニキャラクタ表示762が選択中であり、非選択中ミニキャラクタ表示764が非選択中であることを明示する。
たとえば、遊技機10は、キャラクタAの表情や動作等(たとえば、喜んでいる表情や活動的な様子等)によって選択中ミニキャラクタ表示762が選択中であることを強調する。また、遊技機10は、キャラクタAの位置(たとえば、キャラクタBより前方等)や大きさ(たとえば、キャラクタBより大きく等)、輝度、明度、彩度(たとえば、キャラクタBよりハイコントンラスト等)、重なりの順序(たとえば、キャラクタBの前面側に重なる等)等によって選択中ミニキャラクタ表示762が選択中であることを強調する。一方、遊技機10は、キャラクタBの表情や動作等(たとえば、悲しんでいる表情や俯いている様子、肩を落としている様子等)によって非選択中ミニキャラクタ表示764が選択中でないことを強調する。また、遊技機10は、キャラクタBの位置(たとえば、キャラクタAより後方等)や大きさ(たとえば、キャラクタAより小さく等)、輝度、明度、彩度(たとえば、キャラクタAよりローコントラスト等)、重なりの順序(たとえば、キャラクタAの背面側に重なる等)等によって非選択中ミニキャラクタ表示764が非選択中であることを強調する。
パターン1−1の保留台座表示が選択された画面760は、遊技機10が選択操作を受け付けることで、パターン1−2の保留台座表示が選択された画面表示に切り替えられる。図216(2)に示す画面770は、ステージ1における保留台座パターン設定変更表示であって、パターン1−2の保留台座表示が選択された画面表示を示す。画面770は、保留台座表示771と、選択中ミニキャラクタ表示772と、非選択中ミニキャラクタ表示774と、案内説明表示766と、操作部イメージ表示767とを表示内容に含む。保留台座表示771は、パターン1−2に応じた表示態様(色、形状)で保留台座表示を表示する。
選択中ミニキャラクタ表示772は、保留台座表示771に対応するキャラクタBを表示する。非選択中ミニキャラクタ表示774は、選択肢となり得るが選択されていないキャラクタAを表示する。
このように、遊技機10は、保留台座パターン設定変更表示において選択中の保留台座表示761あるいは保留台座表示771を表示するとともに、保留台座表示761あるいは保留台座表示771に対応するキャラクタAまたはキャラクタBを表示する。これによって、遊技機10は、保留台座表示761と保留台座表示771の差替表示だけでは遊技者が遊技演出の選択対象を容易に感得できない場合があっても、選択中ミニキャラクタ表示762,772によって選択対象を遊技者に対して容易に感得させることができる。また、遊技機10は、選択中ミニキャラクタ表示762,772に加えて、非選択中ミニキャラクタ表示764,774を表示することで、選択対象を遊技者に対して一層容易に感得させることができる。
なお、遊技機10は、保留台座表示の選択対象となり得る保留台座表示761と保留台座表示771とを同時に表示するものであってもよい。しかしながら、遊技機10は、これに代えて選択中ミニキャラクタ表示762,772と非選択中ミニキャラクタ表示764,774とを同時に表示することで、選択対象を遊技者に対して簡潔に明示することができる。
なお、遊技機10は、保留台座パターン設定変更表示においてプッシュボタン25の押下を検出すると、選択中の保留台座表示の選択を決定する。遊技機10は、保留台座表示の選択を決定すると、選択された保留台座表示に対応するキャラクタが所定動作により決定を明示する。また、遊技機10は、保留台座パターン設定変更表示において始動口への入賞を検出すると、選択中の保留台座表示の選択を決定するものであってもよい。
〔設定変更表示設定処理〕
次に、設定変更表示を設定する設定変更表示設定処理について図217を用いて説明する。図217は、第13の実施形態の演出制御装置における設定変更表示設定処理のフローチャートを示す図である。設定変更表示設定処理は、メイン処理(図125参照)のホール・遊技者設定モード処理(ステップD20)中で制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。
[ステップD301]制御部は、設定変更可能期間か否かを判定する。制御部は、設定変更可能期間である場合にステップD302に進み、設定変更可能期間でない場合に設定変更表示設定処理を終了する。
[ステップD302]制御部は、設定変更呼出状態であるか否かを判定する。制御部は、設定変更呼出状態である場合にステップD304に進み、設定変更呼出状態でない場合にステップD303に進む。
[ステップD303]制御部は、プッシュボタン(PB)25の押下検出があったか否かを判定する。制御部は、プッシュボタン25の押下検出があった場合にステップD304に進み、プッシュボタン25の押下検出がなかった場合に設定変更表示設定処理を終了する。
[ステップD304]制御部は、設定変更明示状態を設定する。
[ステップD305]制御部は、設定変更の操作対象が遊技者か否かを判定する。制御部は、設定変更の操作対象が遊技者である場合にステップD307に進み、設定変更の操作対象が遊技者でない場合、すなわち設定変更の操作対象がホール係員である場合にステップD306に進む。たとえば、制御部は、ガラス枠15の開放状態にもとづいて設定変更の操作対象を判定できる。制御部は、ガラス枠15が開放している場合に操作対象がホール係員であると判定し、ガラス枠15が閉塞している場合に操作対象が遊技者であると判定できる。
[ステップD306]制御部は、ホール用設定変更表示を設定し、設定変更表示設定処理を終了する。
[ステップD307]制御部は、滞在中のステージがステージ1であるか否か、すなわち保留台座パターンを選択可能なステージであるか否かを判定する。制御部は、滞在中のステージがステージ1である場合にステップD308に進み、滞在中のステージがステージ1でない場合にステップD309に進む。
[ステップD308]制御部は、保留台座パターン設定変更表示ありの設定変更表示を設定し、設定変更表示設定処理を終了する。
[ステップD309]制御部は、保留台座パターン設定変更表示なしの設定変更表示を設定し、設定変更表示設定処理を終了する。
上述した第13の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示装置41と、受付手段(プッシュボタン25)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示装置41は、変動表示ゲームの保留記憶に関する保留記憶表示領域を第1の態様で明示する第1の保留記憶領域表示(保留台座表示761)、または保留記憶表示領域を第2の態様で明示する第2の保留記憶領域表示(保留台座表示771)を表示可能である。受付手段は、遊技者による操作(選択操作)を受け付け可能である。制御部は、操作にもとづいて第1の保留記憶領域表示または第2の保留記憶領域表示を表示装置に表示させる。
(2)(1)の制御部は、操作にもとづいて第1の保留記憶領域表示に対応する第1のキャラクタ表示(選択中ミニキャラクタ表示762)と、第2の保留記憶領域表示に対応する第2のキャラクタ表示(選択中ミニキャラクタ表示772)との切替表示を表示装置41に表示させる。
(3)(2)の制御部は、切替表示において、第1のキャラクタ表示と第2のキャラクタ表示とを表示装置41に同時に表示(選択中ミニキャラクタ表示762と非選択中ミニキャラクタ表示764、または選択中ミニキャラクタ表示772と非選択中ミニキャラクタ表示774)させる。
(4)(3)の制御部は、選択中のキャラクタが第1のキャラクタであるとき、第2のキャラクタ表示の前面側に重なるようにして、第1のキャラクタ表示を表示させる。
(5)(3)の制御部は、選択中のキャラクタが第1のキャラクタであるとき、第1のキャラクタの表示態様を第2のキャラクタ表示と比較して強調された対照表示態様に切り替える。
(6)(3)の制御部は、選択中のキャラクタが第1のキャラクタであるとき、第2のキャラクタの表示態様を第1のキャラクタ表示を強調する対照表示態様に切り替える。
(7)(1)から(6)の保留記憶表示領域は、保留中の記憶に対応する保留記憶領域(保留記憶領域表示703a)と、消化中の記憶に対応する保留消化領域(保留消化領域表示703b)とを含む。
(8)(2)の制御部は、変動表示ゲームの進行に関連して第1の表示テーマが設定された第1のステージ(ステージ1)と、変動表示ゲームの進行に関連して第2の表示テーマが設定された第2のステージ(ステージ2)とを表示装置41に選択的に表示させ、第1のステージにおいて第1のキャラクタ表示と第2のキャラクタ表示との切替表示を許可し、第2のステージにおいて第1のキャラクタ表示と第2のキャラクタ表示との切替表示を許可しない。
(9)(8)の制御部は、第1のステージから第2のステージに切り替えた場合に選択中のキャラクタ表示(第1のキャラクタ表示または第2のキャラクタ表示)を記憶し、第2のステージから第1のステージに復帰した場合に選択中のキャラクタ表示にしたがい第1のキャラクタ表示と第2のキャラクタ表示との切替表示をおこなう。
また、上述した第13の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示装置41と、受付手段(プッシュボタン25)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示装置41は、変動表示ゲームを表示可能である。受付手段は、2以上の選択肢のうちから1つの選択肢を選択する操作(選択操作)を受け付け可能である。制御部は、選択肢に対応するキャラクタを表示装置に表示させ、操作にもとづいて選択中の選択肢があるときに選択中の選択肢に対応するキャラクタを選択中表示態様とし選択されていない選択肢に対応するキャラクタを非選択中表示態様とする対照表示を表示装置に表示させる。
(2)遊技機10は、表示装置41と、受付手段(プッシュボタン25)と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示装置41は、変動表示ゲームを表示可能である。受付手段は、第1の選択肢または第2の選択肢を選択する操作(選択操作)を受け付け可能である。制御部は、操作にもとづいて第1の選択肢が選択中であるときに、第1の選択肢に対応する第1のキャラクタを選択中表示態様とし第2の選択肢に対応する第2のキャラクタを非選択中表示態様とする対照表示を表示装置に表示させる。
(3)(1)または(2)の表示装置41は、変動表示ゲームの保留記憶に関する保留記憶表示領域を第1の態様で明示する第1の保留記憶領域表示(保留台座表示761)、または保留記憶表示領域を第2の態様で明示する第2の保留記憶領域表示(保留台座表示771)を表示可能であって、第1の選択肢は、表示装置41における第1の保留記憶領域表示であり、第2の選択肢は、表示装置41における第2の保留記憶領域表示である。
(4)(1)から(3)のいずれかの制御部は、操作にもとづいて第2の選択肢が選択中であるときに、第1のキャラクタを非選択中表示態様とし第2のキャラクタを選択中表示態様とする対照表示を表示装置に表示させる。
(5)(1)または(2)の遊技機10は、第1のキャラクタが選択中表示態様であり、第2のキャラクタが非選択中表示態様であるとき、第2のキャラクタ表示の前面側に重なるようにして第1のキャラクタ表示を表示させる。
(6)(1)または(2)、(5)のいずれかの遊技機10は、第1のキャラクタが選択中表示態様であり、第2のキャラクタが非選択中表示態様であるとき、第2のキャラクタ表示と比較して第1のキャラクタ表示を大きく表示させる。
(7)(1)または(2)、(5)、(6)のいずれかの遊技機10は、第1のキャラクタが選択中表示態様であり、第2のキャラクタが非選択中表示態様であるとき、第1のキャラクタ表示と比較して第2のキャラクタ表示を小さく表示させる。
(8)(1)または(2)、(5)から(7)のいずれかの遊技機10は、第1のキャラクタが選択中表示態様であり、第2のキャラクタが非選択中表示態様であるとき、第2のキャラクタ表示と比較して第1のキャラクタ表示を明るく表示させる。
(9)(1)または(2)、(5)から(8)のいずれかの遊技機10は、第1のキャラクタが選択中表示態様であり、第2のキャラクタが非選択中表示態様であるとき、第1のキャラクタ表示と比較して第2のキャラクタ表示を暗く表示させる。
(10)(1)または(2)、(5)から(9)のいずれかの遊技機10は、第1のキャラクタが選択中表示態様であり、第2のキャラクタが非選択中表示態様であるとき、第2のキャラクタ表示と比較して第1のキャラクタ表示をポジティブな態度(たとえば、姿勢がよい、背筋を伸ばす、目力がある、表情が明るい、視線が上を向く、見上げる、動き量が大きい等)で表示させる。
(11)(1)または(2)、(5)から(10)のいずれかの遊技機10は、第1のキャラクタが選択中表示態様であり、第2のキャラクタが非選択中表示態様であるとき、第1のキャラクタ表示と比較して第2のキャラクタ表示をネガティブな態度(たとえば、姿勢が悪い、背中を丸める、目力がない、表情が暗い、視線が下を向く、俯く、動き量が小さい等)で表示させる。
[第14の実施形態]
次に、第14の実施形態の遊技機10について図218から図225を用いて説明する。第14の実施形態に示す遊技機10は、変動表示ゲームの実行中に変動表示ゲームの進行と独立した映像(たとえば、ムービー映像やストリーミング映像、以下、独立映像と称する)を表示することができる。
まず、第14の実施形態の遊技機10において表示装置41が表示する画面表示について図218を用いて説明する。図218は、第14の実施形態の画面表示の一例を示す図である。
画面800は、変動表示ゲームの実行中の様子を示す。画面800は、特図ゲーム遊技表示801と、背景表示802と、保留台座表示803と、ミニキャラクタ表示804と、特図1保留数表示805と、特図2保留数表示806と、独立映像表示807と、独立映像領域表示808とを表示内容に含む。
特図ゲーム遊技表示801は、表示領域中の特図ゲーム遊技表示領域に対応し、特図ゲームの変動表示状態を飾り図柄を用いて表示する。背景表示802は、特図ゲームの表示テーマに応じた背景を表示する。保留台座表示803は、保留記憶に関する表示の台座表示として保留記憶に関する表示領域を明示する。保留台座表示803は、保留記憶表示と保留消化表示とを含む。ミニキャラクタ表示804は、表示テーマに対応したキャラクタを表示し、遊技進行の案内や予告報知等の演出表示をおこなう。特図1保留数表示805は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示806は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。
独立映像表示807は、変動表示ゲームの進行と独立した映像表示であって、たとえばムービー映像やストリーミング映像である。独立映像表示807における映像コンテンツは、遊技機10のテーマに関連するものであってもよいし、無関係のものであってもよい。たとえば遊技機10のテーマがあるアニメをモチーフにしている場合、独立映像表示807は当該アニメの映像とすることができる。1回の変動表示が数秒から数十秒の時間単位で進行するところ、独立映像表示807は、映像コンテンツ次第で数分から数十分、長いものでは数時間などとなり得る。なお、独立映像表示807は、長時間の表示であっても遊技者の興味を継続させるため、ストーリー性を有するものであることが望ましい。また、独立映像表示807は、1つの映像コンテンツに限らず、2以上の映像コンテンツからなるものであってもよい。
独立映像領域表示808は、独立映像表示807を他の表示領域と区分するための表示であり、たとえば、額縁状の形状を有する。遊技機10は、変動表示ゲームに関する映像を生成後、独立映像領域表示808に独立映像表示807を重畳することで画面800を生成することができる。
これにより遊技機10は、変動表示ゲームの進行と独立した映像表示により遊技に対する一層の興趣向上を図ることができる。
次に、遊技機10が用意する独立映像について図219を用いて説明する。図219は、第14の実施形態の独立映像パターンテーブルの一例を示す図である。
図219に示す独立映像パターンテーブルは、遊技機10が用意する独立映像の一覧を示す。遊技機10は、独立映像パターン1から独立映像パターン50までの50個の独立映像を用意する。独立映像パターン1は、所定の映像コンテンツ、たとえば50話からなるアニメの第1話に対応する。同様に、独立映像パターン2から独立映像パターン50は、それぞれアニメの第2話から第50話に対応する。遊技機10は、独立映像パターン1から独立映像パターン50までを順次再生することができる。
また、独立映像パターン1から独立映像パターン25は、独立映像グループ1に属し、独立映像パターン26から独立映像パターン50は、独立映像グループ2に属する。遊技機10は、グループ単位で独立映像パターンを順次再生することもできる。たとえば、第1の条件下において、遊技機10は、独立映像グループ1に属する独立映像パターンを再生対象とし、独立映像パターン1から独立映像パターン25の範囲を順次再生することができる。また、第2の条件下において、遊技機10は、独立映像グループ2に属する独立映像パターンを再生対象とし、独立映像パターン26から独立映像パターン50の範囲を順次再生することができる。
なお、遊技機10は、あらかじめ画像ROM325に圧縮して、あるいは非圧縮で独立映像を保持することができる。遊技機10は、画像ROM325から独立映像を読み出して、VDP312により他の画像と合成することで表示画像を生成できる。また、遊技機10は、ストリーミング映像などとして外部から独立映像を取得するものであってもよい。この場合、遊技機10は、放送コンテンツや、ネット上のコンテンツを再生するものであってもよい。たとえば、ネット上のコンテンツは、サーバから有料/無料で提供される映像であってもよいし、Webカメラなどのライブ映像などであってもよい。
次に、独立映像再生中に、変動表示ゲームの進行に関連して独立映像領域表示808内でおこなう遊技演出表示について図220を用いて説明する。遊技機10は、独立映像再生中に、独立映像領域表示808内の独立映像を期待度報知映像に切り替えることができる。期待度報知映像は、進行中あるいはこれから進行する変動表示ゲームの結果に対する期待度を報知する映像である。遊技機10は、独立映像から期待度報知映像に切り替える間に、独立映像切替演出表示を挿入する。
図220は、第14の実施形態の独立映像切替演出表示と、期待度報知映像表示の一例を示す図である。図220(1)は、独立映像切替演出表示の一形態であり、再生中の独立映像がブラックアウトする様子を示す。図220(1)に示す表示は、独立映像の再生中断を示す表示である。図220(2)は、独立映像切替演出表示の一形態であり、ノイズに覆われた様子を示す。図220(2)に示す表示は、独立映像の再生中断後の演出表示がないことを示す表示である。図220(3)は、独立映像切替演出表示の一形態であり、カウントダウンする様子を示す。図220(3)は、数字「3」を表示するが以降「2」、「1」、「0」とカウントダウンが進む。図220(3)に示す表示は、独立映像の再生中断後の演出表示への発展の期待感を示す表示である。図220(4)は、期待度報知映像表示の一形態であり、所定の期待度報知映像を示す。
次に、遊技機10が用意する独立映像切替演出について図221を用いて説明する。図221は、第14の実施形態の独立映像切替演出パターンテーブルの一例を示す図である。
図221に示す独立映像切替演出パターンテーブルは、遊技機10が用意する独立映像切替演出の一覧を示す。遊技機10は、独立映像切替演出パターン1から独立映像切替演出パターン5までの5個の独立映像切替演出を用意する。独立映像切替演出パターン1は、独立映像の再生を継続するものである。遊技機10は、独立映像切替演出パターン1を選択した場合に期待度報知映像への切替をおこなわない。したがって、独立映像切替演出パターン1は、遊技機10が独立映像の再生を継続するデフォルト機能として用意される。
独立映像切替演出パターン2は、再生中の独立映像をブラックアウト(図220(1))した後に、ノイズ映像(図220(2))を表示する。この後、遊技機10は、期待度報知映像への切替をおこなうことなく独立映像の再生に復帰する。したがって、独立映像切替演出パターン2は、期待度報知映像を出現させることなく期待感だけを煽るガセ機能として用意される。
独立映像切替演出パターン3は、灰文字のカウントダウン映像(図220(3))を表示した後に、ノイズ映像(図220(2))を表示する。この後、遊技機10は、期待度報知映像への切替をおこなうことなく独立映像の再生に復帰する。なお、独立映像切替演出パターン3は、期待度報知映像を出現させることをしないが相対的に低確率でのリーチ発展を予告する機能として用意される。
独立映像切替演出パターン4は、タイムアップするまでの灰文字のカウントダウン映像(図220(3))を表示し、期待度報知映像としてのタイトル文字の表示につなぐ。独立映像切替演出パターン4は、相対的に高確率でのリーチ発展を予告する機能として用意される。
独立映像切替演出パターン5は、タイムアップするまでの赤文字のカウントダウン映像(図220(3))を表示し、期待度報知映像としてのタイトル文字の表示につなぐ。独立映像切替演出パターン5は、通常のリーチより大当り期待度の高いスーパーリーチ発展を予告する機能として用意される(図220(4))。
次に、遊技機10が用意する期待度報知映像について図222を用いて説明する。図222は、第14の実施形態の期待度報知映像パターンテーブルの一例を示す図である。
図222に示す期待度報知映像パターンテーブルは、遊技機10が用意する期待度報知映像の一覧を示す。遊技機10は、期待度報知映像パターン1から期待度報知映像パターン5までの5個の期待度報知映像を用意する。期待度報知映像パターン1は、タイトル文字「山に行くぜ!」を表示する。期待度報知映像パターン1は、第1話の特定シーンの映像を使用してタイトル文字を表示する。第1話の特定シーンの映像は、独立映像パターン1のうちの一部映像として独立映像パターン1と別にあらかじめ用意される。期待度報知映像パターン1は、相対的に低確率でのリーチ発展を予告する機能として用意される。
期待度報知映像パターン2は、第7話の特定シーンの映像を使用してタイトル文字「海に行くぜ!」を表示する。期待度報知映像パターン2は、相対的に高確率でのリーチ発展を予告する機能として用意される。期待度報知映像パターン3は、第25話の特定シーンの映像を使用してタイトル文字「田舎に行くぜ!」を表示する。期待度報知映像パターン4は、第33話の特定シーンの映像を使用してタイトル文字「街に行くぜ!」を表示する。期待度報知映像パターン3,4は、スーパーリーチ発展を予告する機能として用意される。期待度報知映像パターン5は、第50話の特定シーンの映像を使用してタイトル文字「天国に行くぜ!」を表示する。期待度報知映像パターン5は、大当り期待度が極めて高いことを予告する激熱予告機能として用意される。
次に、独立映像表示領域に表示する映像の切替について図223を用いて説明する。図223は、第14の実施形態の独立映像表示領域に表示する映像の切替タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
[タイミングT10]特図ゲームは、変動表示回数「n」回目の変動表示を終了し、変動表示回数「n+1」回目の変動表示を開始する。このとき、遊技機10は変動表示回数「n」回目の変動表示と変動表示回数「n+1」回目の変動表示をまたいで、独立映像パターン2の独立映像を再生中である。すなわち、独立映像表示領域における独立映像の表示は、特図ゲームの進行と独立している。
[タイミングT11]遊技機10は、独立映像パターン2の独立映像再生を終了し、独立映像パターン3の独立映像再生を開始する。このとき、遊技機10は変動表示回数「n+1」回目の途中で、独立映像を独立映像パターン2から独立映像パターン3に切り替える。すなわち、独立映像表示領域における独立映像の表示は、特図ゲームの進行と独立している。
[タイミングT12]特図ゲームは、変動表示回数「n+1」回目の変動表示を終了し、変動表示回数「n+2」回目の変動表示を開始する。このとき、遊技機10は変動表示回数「n+1」回目の変動表示と変動表示回数「n+2」回目の変動表示をまたいで、独立映像パターン3の独立映像を再生中である。
[タイミングT13]遊技機10は、特図ゲームの進行に関係して独立映像表示領域において独立映像切替演出(独立映像切替演出パターン5)を独立映像に重畳して表示する。なお、遊技機10は、演出制御装置300が遊技制御装置100から受信する受信コマンドにもとづいて独立映像切替演出の表示契機(表示の有無を含む)を決定できる。独立映像切替演出の表示契機に用いることができる受信コマンドは、たとえば変動表示ごとに受信する変動コマンドや、変動表示に先立って受信する先読み系コマンド(先読み変動系コマンド、および先読み図柄系コマンド)等がある。
[タイミングT14]遊技機10は、独立映像切替演出の表示を終了し、特図ゲームの進行に関係して独立映像表示領域において期待度報知映像(期待度報知映像パターン4)を独立映像に重畳してタイミングT15まで表示する。
これにより、遊技機10は、独立映像表示領域においてタイミングT13までの間、独立映像を表示し、タイミングT13からタイミングT14まで独立映像切替演出を表示し、タイミングT14からタイミングT15まで期待度報知映像を表示し、タイミングT15以降に独立映像を表示する。
遊技機10は、タイミングT13からタイミングT15まで独立映像を表示することができないが、独立映像再生の中断と再開を要しないことから処理負担を軽減できる。また、遊技機10は、独立映像再生の中断と再開を要しないことから中断不可な映像(たとえば放送コンテンツ)を独立映像として用いることができる。
なお、遊技機10は、電源遮断や停電や、客待ち状態等の独立映像再生が不要な遊技状態において独立映像再生を中断することができる。遊技機10は、独立映像再生を中断する場合、独立映像再生を再開するための再生中断情報を生成する。たとえば、独立映像再生が中断個所からおこなえる場合、再生中断情報は、中断個所を特定可能な情報を含む。また、独立映像再生が中断個所からおこなえない場合、再生中断情報は、中断個所以降を再生可能な情報(たとえば任意の独立映像パターンの途中で中断した場合、任意の独立映像パターンを特定して再生可能な情報)を含む。
〔独立映像再生処理〕
次に、独立映像を再生する独立映像再生処理について図224を用いて説明する。図224は、第14の実施形態の演出制御装置における独立映像再生処理のフローチャートを示す図である。独立映像再生処理は、メイン処理(図125参照)のステップD18からステップD30における処理ループ中のいずれかのタイミングで制御部(演出制御装置300の制御部(CPU311))によって実行される処理である。
[ステップD311]制御部は、独立映像再生可能状態か否かを判定する。制御部は、独立映像再生可能状態であればステップD312に進み、独立映像再生可能状態でなければ独立映像再生処理を終了する。独立映像再生可能状態は、独立映像を再生可能な状態であり、たとえば、特図ゲームが変動表示中等が独立映像再生可能状態としてあらかじめ定義される。
[ステップD312]制御部は、再生中断情報の有無を判定する。制御部は、再生中断情報がない場合にステップD313に進み、再生中断情報がある場合にステップD315に進む。
[ステップD313]制御部は、RTC338からRTC情報(時刻情報)を取得する。
[ステップD314]制御部は、再生条件を取得する。再生条件は、RTC情報にもとづいて再生可能な独立映像を制限する条件である。
[ステップD315]制御部は、再生中断情報を取得する。
[ステップD316]制御部は、再生中断情報がない場合にRTC情報と再生条件とにもとづいて再生対象となる独立映像パターンを特定する。
たとえば、再生条件は、独立映像グループ1に属する独立映像パターンの再生を偶数月に限定し、独立映像グループ2に属する独立映像パターンの再生を奇数月に限定する。これにより、遊技機10は、所定期間の間に特定グループに属する独立映像パターンの再生機会の増大を図ることができる。また、遊技機10は、遊技者に対して再生可能な独立映像が異なる期間での遊技に対する動機付けを図ることができる。また、遊技機10は、独立映像グループの先頭に位置する独立映像パターン(たとえば、独立映像グループ1では独立映像パターン1)を再生対象としてもよい。また、遊技機10は、独立映像グループに属するいずれかの独立映像パターンをランダムにあるいは所定条件に応じて再生対象として選択してもよい。
また、制御部は、再生中断情報がある場合に再生中断情報にもとづいて再生対象となる独立映像パターンを特定する。再生中断情報がある場合、遊技機10は、中断前の独立映像パターンから継続して独立映像を再生することができる。
[ステップD317]制御部は、特定した独立映像パターンの再生を開始し、独立映像再生処理を終了する。
〔独立映像中断処理〕
次に、独立映像の再生を中断する独立映像中断処理について図225を用いて説明する。図225は、第14の実施形態の演出制御装置における独立映像中断処理のフローチャートを示す図である。独立映像中断処理は、メイン処理(図125参照)のステップD18からステップD30における処理ループ中のいずれかのタイミングで制御部によって実行される処理である。
[ステップD321]制御部は、独立映像再生可能状態か否かを判定する。制御部は、独立映像再生可能状態でなければステップD322に進み、独立映像再生可能状態であれば独立映像中断処理を終了する。
[ステップD322]制御部は、独立映像再生中か否かを判定する。制御部は、独立映像再生中であればステップD323に進み、独立映像再生中でなければ独立映像中断処理を終了する。
[ステップD323]制御部は、再生中断情報を生成し、記憶部(たとえば、RAM322、またはFeRAM323)に保存する。
[ステップD324]制御部は、独立映像の再生を中断し、独立映像中断処理を終了する。
これにより、遊技機10は、独立映像の再生と中断をおこなうことができる。
[第14の実施形態の変形例1]
次に、第14の実施形態の変形例1について説明する。第14の実施形態の変形例1に示す遊技機10は、独立映像の再生を一時停止する機能を有する。独立映像表示領域に表示する映像の切替について図226を用いて説明する。図226は、第14の実施形態の変形例1の独立映像表示領域に表示する映像の切替タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
[タイミングT20]遊技機10は、特図ゲームの進行に関係して、独立映像表示領域における独立映像パターン3の表示を一時停止し、独立映像切替演出(独立映像切替演出パターン5)を独立映像に重畳して表示する。
[タイミングT21]遊技機10は、独立映像切替演出の表示を終了し、特図ゲームの進行に関係して独立映像表示領域において期待度報知映像(期待度報知映像パターン4)を独立映像に重畳してタイミングT22まで表示する。
[タイミングT22]遊技機10は、特図ゲームの進行に関係して、一時停止していた独立映像パターン3の再生表示を再開する。
これにより、遊技機10は、独立映像表示領域においてタイミングT20までの間、独立映像を表示し、タイミングT20からタイミングT21まで独立映像切替演出を表示し、タイミングT21からタイミングT22まで期待度報知映像を表示し、タイミングT22以降に独立映像を表示する。
遊技機10は、タイミングT20からタイミングT22まで独立映像を表示することができないが、独立映像再生の中断と再開に代えて一時停止機能により処理負担を軽減できる。
[第14の実施形態の変形例2]
次に、第14の実施形態の変形例2について説明する。第14の実施形態の変形例2に示す遊技機10は、独立映像の表示領域を変更する機能を有する。遊技機10において表示装置41が表示する画面表示について図227を用いて説明する。図227は、第14の実施形態の変形例2の画面表示の一例を示す図である。
画面800aは、画面800(図218参照)における独立映像表示807の表示領域変更後の様子を示す。画面800aは、特図ゲーム遊技表示801aと、背景表示802と、保留台座表示803と、ミニキャラクタ表示804と、特図1保留数表示805と、特図2保留数表示806と、独立映像表示807aと、独立映像領域表示808aとを表示内容に含む。
特図ゲーム遊技表示801aは、独立映像表示807、独立映像領域表示808に対応する位置に変更(周縁部に移動)されるとともに、その表示サイズも変更(縮小)される。独立映像表示807aと独立映像領域表示808aは、独立映像表示807、特図ゲーム遊技表示801に対応する位置に変更(中央部に移動)されるとともに、その表示サイズも変更(拡大)される。
このようにして遊技機10は、特図ゲームの変動表示と独立映像に対する遊技者の注目度を制御することができる。なお、独立映像において遊技機10は、表示装置41において独立映像の表示領域を変更したが、2以上の表示装置を備えて1の表示装置から他の表示装置に独立映像の表示領域を変更するものであってもよい。たとえば、遊技機10は、遊技盤30が備える表示装置41からガラス枠15が備える表示装置(図示せず)に独立映像の表示領域を変更するものであってもよい。
[第14の実施形態の変形例3]
次に、第14の実施形態の変形例3について説明する。第14の実施形態の変形例3に示す遊技機10は、遊技者による設定操作を受け付けて再生対象となる独立映像を更新する機能を有する。
遊技機10は、遊技者によるプッシュボタン25により設定操作を受け付けることができ、受け付けた設定操作にもとづいて設定情報を生成できる。たとえば、設定情報は、遊技者が再生を所望する独立映像を特定可能な情報(たとえば、独立映像パターン)を含む。なお、遊技機10は、遊技者から再生を所望する独立映像を受け付ける際に、再生可能な独立映像を選択肢として提示することができる。また、遊技機10は、所定条件(たとえば、遊技状態が所定状態にあることやRTC情報が所定値にあること等)にしたがい再生可能な独立映像の選択肢を制限してもよい。
〔独立映像再生位置設定処理〕
ここで、独立映像の再生位置を設定する独立映像再生位置設定処理について図228を用いて説明する。図228は、第14の実施形態の変形例3の演出制御装置における独立映像再生位置設定処理のフローチャートを示す図である。独立映像再生位置設定処理は、メイン処理(図125参照)のホール・遊技者設定モード処理(ステップD20)中で制御部によって実行される処理である。
[ステップD331]制御部は、受け付けた設定操作にもとづいて生成された設定情報を取得する。
[ステップD332]制御部は、設定情報から再生中断情報を生成する。
[ステップD333]制御部は、設定情報から生成した再生中断情報で、保存中の再生中断情報を更新し、独立映像再生位置設定処理を終了する。
これにより、遊技機10は、遊技者が再生を所望する独立映像を再生することができる。
[第14の実施形態の変形例4]
次に、第14の実施形態の変形例4について説明する。第14の実施形態の変形例4に示す遊技機10は、独立映像に対応する音声を出力可能であって、変動表示ゲームの演出に関連して出力される音声に代えて独立映像に対応する音声を出力する機能を有する。
〔音声モード切替処理〕
ここで、独立映像の再生位置を設定する音声モード切替処理について図229を用いて説明する。図229は、第14の実施形態の変形例4の演出制御装置における音声モード切替処理のフローチャートを示す図である。音声モード切替処理は、メイン処理(図125参照)のサウンド制御処理(ステップD27)中で制御部によって実行される処理である。
[ステップD341]制御部は、特定演出状態であるか否かを判定する。制御部は、特定演出状態である場合にステップD342に進み、特定演出状態でない場合にステップD343に進む。ここでいう特定演出状態は、あらかじめ音声モード切替に関して定義された状態をいい、たとえば変動表示ゲームの進行に関連して期待度報知をおこなう状態や、遊技者により選択された状態等がある。
[ステップD342]制御部は、独立映像に対応する音声を主音声(独立映像主音声モード)に設定し、音声モード切替処理を終了する。
[ステップD343]制御部は、変動表示ゲームに対応する音声を主音声(変動表示ゲーム主音声モード)に設定し、音声モード切替処理を終了する。
なお、遊技機10は、独立映像に対応する音声と変動表示ゲームに対応する音声のうち、主音声に設定されなかった音声について、音声なしとしてもよいし、主音声と比較して音量の小さな音声としてもよい。また、遊技機10は、複数のスピーカを備えることから音声モードにしたがい独立映像に対応する音声を出力するスピーカ(独立映像対応スピーカ)と、変動表示ゲームに対応する音声を出力するスピーカ(変動表示ゲーム対応スピーカ)とを選択してもよい。たとえば、遊技機10は、独立映像主音声モードにおいて上スピーカ19aを変動表示ゲーム対応スピーカとし、下スピーカ19bを独立映像対応スピーカとすることができる。また、遊技機10は、独立映像主音声モードにおいて下スピーカ19bを変動表示ゲーム対応スピーカとし、上スピーカ19aを独立映像対応スピーカとすることができる。
これにより、遊技機10は、独立映像に対応する音声を主音声として出力することができる。また、遊技機10は、独立映像に関連した遊技演出を音声によっておこなうことで、遊技の興趣向上を図ることができる。また、遊技機10は、遊技者の設定操作に応じて独立映像に対応する音声を出力することによって、独立映像に対して一層の興趣向上を図ることができる。
なお、遊技機10は、独立映像に対応する音声を主音声として出力するとき、特図ゲーム遊技表示801aを独立映像表示807、独立映像領域表示808に対応する位置に変更(周縁部に移動)してもよく、またその表示サイズを変更(縮小)してもよい。また、遊技機10は、独立映像表示807aと独立映像領域表示808aを独立映像表示807、特図ゲーム遊技表示801に対応する位置に変更(中央部に移動)してもよく、その表示サイズを変更(拡大)してもよい。また、遊技機10は、1つの表示装置41において独立映像の表示領域を変更することに代えて、遊技機10が備える2以上の表示装置のうち1の表示装置から他の表示装置に独立映像の表示領域を変更するものであってもよい。
[第14の実施形態の変形例5]
次に、第14の実施形態の変形例5について説明する。第14の実施形態の変形例5に示す遊技機10は、第14の実施形態で説明した独立映像領域表示808(図218参照)の表示態様を変更する機能を有する。独立映像領域表示808の変更された表示態様について図230を用いて説明する。図230は、第14の実施形態の変形例5の独立映像切替演出表示の一例を示す図である。
図230(1)に示す独立映像領域表示8081は、独立映像領域表示808の額縁状の枠体の色彩、模様等を変更したものである。遊技機10は、独立映像領域表示8081の額縁状の枠体の色彩、模様によって、変動表示ゲームの進行に関連して期待度報知をおこなうことができる。たとえば、遊技機10は、独立映像領域表示8081の額縁状の枠体の色彩が青色をデフォルトとしたときに、赤色でリーチ予告を示し、銀色でスーパーリーチ予告を示し、金色で当確を示すことができる。また、遊技機10は、独立映像領域表示8081の額縁状の枠体の模様が無地をデフォルトとしたときに、桜柄で激熱を示すことができる。
図230(2)に示す独立映像領域表示8082は、独立映像領域表示808の額縁状の枠体の形状を変更したものである。遊技機10は、独立映像領域表示8081の額縁状の枠体の形状によって、変動表示ゲームの進行に関連して期待度報知をおこなうことができる。たとえば、遊技機10は、独立映像領域表示8082の額縁状の枠体の形状が矩形をデフォルトとしたときに、波形状でリーチ予告を示すことができる。
図230(3)に示す独立映像領域表示8083は、独立映像領域表示808の額縁状の枠体の大きさを変更したものである。遊技機10は、独立映像領域表示8083の額縁状の枠体の大きさによって、変動表示ゲームの進行に関連して期待度報知をおこなうことができる。たとえば、遊技機10は、独立映像領域表示8083の額縁状の枠体のデフォルトの大きさに対して多段階で拡大したときに、各段階に応じて期待度の大きさを示すことができる。
図230(4)に示す独立映像領域表示8084は、独立映像領域表示808の額縁状の枠体の傾きを変更したものである。遊技機10は、独立映像領域表示8084の額縁状の枠体の傾きによって、変動表示ゲームの進行に関連して期待度報知をおこなうことができる。たとえば、遊技機10は、独立映像領域表示8084の額縁状の枠体のデフォルトの傾きに対して多段階で傾斜したときに、各傾斜に応じて期待度の大きさを示すことができる。
このように、遊技機10は、独立映像領域表示の表示態様を変更することで、変動表示ゲームの進行に関連して期待度報知をおこなうことができる。また、遊技機10は、独立映像領域表示の表示態様の変更により、遊技者に対して変動表示ゲームの進行に注意を向けさせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
上述した第14の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示装置41と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示装置41は、変動表示ゲームを表示する第1の表示領域(特図ゲーム遊技表示801)と、変動表示ゲームの進行と独立した第1の映像(独立映像)を表示する第2の表示領域(独立映像表示807、独立映像領域表示808)とを含む。制御部は、変動表示ゲームの進行に関連して、第2の表示領域で表示する第1の映像を、変動表示ゲームの進行を報知する第2の映像(独立映像切替演出表示、期待度報知映像表示)に切り替える。
(2)(1)の制御部は、第2の表示領域で表示する第1の映像を第2の映像に切り替える際に、第2の表示領域の表示態様(独立映像領域表示8081,8082,8083,8084)を変更する。
(3)(1)の制御部は、第1の映像として表示可能な複数の映像パターンのうちから1の映像パターンを選択して第1の映像として表示する。
(4)(2)の制御部は、複数の映像パターンから1の映像パターンを順次選択する。
(5)(3)または(4)の制御部は、第1のグループに属する映像パターンと、第2のグループに属する映像パターンのうち、所定条件にしたがい選択したグループから1の映像パターンを選択する。
(6)(1)の制御部は、第2の表示領域で表示する第1の映像を第2の映像に切り替えるとき、第1の映像に重畳して第2の映像を表示する。
(7)(1)の制御部は、第2の表示領域で表示する第1の映像を第2の映像に切り替えるとき、第1の映像の表示を中断する。
(8)(1)の制御部は、表示を中断する場合に第1の映像の表示の再開に用いる中断情報を生成し、中断情報にもとづいて第1の映像の表示を再開する。
(9)(1)の制御部は、第1の映像に対応する音声を出力可能であって、変動表示ゲームの演出に関連して出力される音声に代えて第1の映像に対応する音声を出力する。
(10)(1)の制御部は、演出制御装置300が遊技制御装置100から受信する受信コマンド(たとえば、変動表示ごとに受信する変動コマンドや、変動表示に先立って受信する先読み系コマンド)にもとづいて独立映像切替演出の表示契機を決定する。
また、上述した第14の実施形態(変形例1から変形例5を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1の表示手段(遊技制御装置100、演出制御装置300、表示装置41)と、第2の表示手段(遊技制御装置100、演出制御装置300、表示装置41)と、第1の音声出力手段(遊技制御装置100、演出制御装置300、上スピーカ19a、下スピーカ19b)と、第2の音声出力手段(遊技制御装置100、演出制御装置300、上スピーカ19a、下スピーカ19b)と、主音声切替手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)とを含む。第1の表示手段は、第1の表示領域において変動表示ゲームを表示する。第2の表示手段は、第2の表示領域において変動表示ゲームの進行と独立した第1の映像を表示する。第1の音声出力手段は、変動表示ゲームに対応する音声を出力する。第2の音声出力手段は、第1の映像に対応する音声を出力する。主音声切替手段は、第1の表示領域と第2の表示領域とのうち少なくともいずれか一方の位置または大きさにもとづいて、第1の音声出力手段と第2の音声出力手段とのうちいずれか一方が出力する音声を主音声とし他方を副音声とする。
(2)(1)の主音声切替手段は、副音声の音量と比較して主音声の音量を大きくする。
(3)(2)の主音声切替手段は、副音声を消音とする。
(4)(1)の遊技機10は、第1のスピーカと第2のスピーカを備え、主音声切替手段は、第1のスピーカを主音声の出力先とし、第2のスピーカを副音声の出力先とする。
(5)(1)の主音声切替手段は、第1の表示領域と第2の表示領域とを1つの表示装置の表示領域に設定する場合、第1の表示領域と比較して第2の表示領域が大きいときに第2の音声出力手段が出力する音声を主音声とする。
(6)(1)の主音声切替手段は、第1の表示領域と第2の表示領域とを1つの表示装置の表示領域に設定する場合、第1の表示領域と比較して第2の表示領域が表示装置における表示領域の中央部に位置するときに第2の音声出力手段が出力する音声を主音声とする。
(7)(1)の主音声切替手段は、第1の表示領域を第1の表示装置の表示領域に設定し、第2の表示領域を第2の表示装置の表示領域に設定する場合、第1の表示装置の表示領域と比較して第2の表示装置の表示領域が大きいときに第2の音声出力手段が出力する音声を主音声とする。
(8)(1)の主音声切替手段は、第1の表示領域を第1の表示装置の表示領域に設定し、第2の表示領域を第2の表示装置の表示領域に設定する場合、第1の表示装置の表示領域と比較して第2の表示装置の表示領域が遊技盤の中央部に位置するときに第2の音声出力手段が出力する音声を主音声とする。
[第15の実施形態]
次に、第15の実施形態の遊技機10について図231から図235を用いて説明する。第15の実施形態に示す遊技機10は、図柄アクションの回数に応じた背景表示の変化により期待度の上昇を示唆することができる。図231は、第15の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図232は、第15の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図233は、第15の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図234は、第15の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。図235は、第15の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その4)を示す図である。
[演出フローF1]遊技機10は、3つの図柄(飾り図柄)が停止した状態から図柄の変動を開始する。図柄変動の画面表示例を図232(F1)の画面900に示す。画面900は、3つの図柄が変動中である様子を示す。遊技機10は、図柄の変動を開始すると、演出フローF2に進む。
[演出フローF2]遊技機10は、演出突入ロゴを表示する。演出突入ロゴの画面表示例を図232(F2)の画面910に示す。画面910は、演出突入ロゴを表示する。演出突入ロゴは、当該演出(たとえばランクアップゾーン)に突入したことを示す。遊技機10は、演出突入ロゴ911を所定時間表示した後に演出フローF3に進む。
[演出フローF3]遊技機10は、所定回数(たとえば4回)の疑似変動(疑似連)を表示する。疑似変動は、1回の変動表示が複数回の変動表示であるかのように、図柄の高速回転の変動表示(図232(F3a)の画面920)と、仮停止(図232(F3b)の画面930)とを交互に繰り返す。なお、図柄は、図柄の種別ごとにグループ分けされていてグループに対応する色によりいずれのグループに属するかが明示される。たとえば、図柄「1」,「5」は緑、図柄「2」,「4」,「6」は青、図柄「3」,「7」は赤である。たとえば、赤で示される図柄グループは、確変図柄で構成され相対的にもっとも価値が高い図柄であり、青で示される図柄グループは、時短図柄で構成され相対的に2番目に価値が高い図柄であり、緑で示される図柄グループは、通常図柄で構成され相対的に価値が低い図柄である。そして、遊技機10は、疑似連において3つの図柄のうち2つ以上の図柄を同色にして仮停止させ、所定回数の疑似連で仮停止を重ねるごとに仮停止を構成する図柄をより価値の高い図柄グループで構成される図柄に変更する。これにより遊技機10は、リーチ形での仮停止の期待感を演出する。遊技機10は、疑似連を所定回数繰り返すと、演出フローF4に進む。
[演出フローF4]遊技機10は、テンパイ煽りをおこなう。テンパイ煽りの画面表示例を図233(F4)の画面940に示す。画面940は、停止図柄がリーチ形を形成するか否かの期待感を演出するテンパイ煽りを示す。画面940は、左図柄が図柄「1」で停止し、中図柄が変動中、右図柄が図柄「1」または図柄「2」で停止しようとしている様子を示す。
遊技機10は、テンパイ煽りの後、停止図柄がリーチ形を形成した場合には演出フローF5に進む。一方、遊技機10は、テンパイ煽りの後、停止図柄がリーチ形を形成しない場合には演出フローF6に進む。
[演出フローF5]遊技機10は、テンパイ図柄アクションをおこなう。テンパイ図柄アクションは、停止図柄がリーチ形を形成したことを報知するアクション(演出)である。テンパイ図柄アクションの画面表示例を図233(F5)の画面950に示す。画面950は、キャラクタにより停止図柄がリーチ形を形成したことを報知している様子を示す。遊技機10は、テンパイ図柄アクションを終了すると、演出フローF13に進む。
[演出フローF6]遊技機10は、背景を変更する演出をおこなう。背景変更の画面表示例を図233(F6)の画面960に示す。画面960は、背景変更と、背景変更に併せておこなうキャラクタを用いた演出の様子を示す。遊技機10は、背景変更により期待度の上昇を示唆する。遊技機10は、変更後の背景を所定時間表示した後に演出フローF7に進む。
[演出フローF7]遊技機10は、疑似連を所定回数繰り返す。図234(F7a)の画面970と、図234(F7b)の画面980とに、背景変化後の疑似連の様子を示す。遊技機10は、所定回数(たとえば8回)の疑似連を繰り返すと演出フローF8に進む。
[演出フローF8]技機10は、テンパイ煽りをおこなう。テンパイ煽りの画面表示例を図234(F8)の画面990に示す。画面990は、左図柄が図柄「1」で停止し、中図柄が変動中、右図柄が図柄「1」または図柄「2」で停止しようとしている様子を示す。
遊技機10は、テンパイ煽りの後、停止図柄がリーチ形を形成した場合には演出フローF9に進む。一方、遊技機10は、テンパイ煽りの後、停止図柄がリーチ形を形成しない場合には演出フローF10に進む。
[演出フローF9]遊技機10は、テンパイ図柄アクションをおこなう。テンパイ図柄アクションの画面表示例を図234(F9)の画面1000に示す。画面1000は、変化後の背景とともにキャラクタにより停止図柄がリーチ形を形成したことを報知している様子を示す。遊技機10は、テンパイ図柄アクションを終了すると、演出フローF13に進む。
[演出フローF10]遊技機10は、2回目の背景変更演出をおこなう。2回目の背景変更の画面表示例を図235(F10)の画面1010に示す。画面1010は、2回目の背景変更と、背景変更に併せておこなうキャラクタを用いた演出の様子を示す。遊技機10は、2回目の背景変更により更なる期待度の上昇を示唆する。遊技機10は、変更後の背景を所定時間表示した後に演出フローF11に進む。
[演出フローF11]遊技機10は、疑似連を所定回数繰り返す。図235(F11a)の画面1020と、図235(F11b)の画面1030とに、背景変化後の疑似連の様子を示す。遊技機10は、所定回数(たとえば12回)の疑似連を繰り返すと演出フローF12に進む。なお、遊技機10は、疑似連における変動時の図柄送り速度を疑似連が継続するほどに速くしてもよい。これにより、遊技機10は、遊技者に対して期待感の向上を示唆できるとともに、速やかな遊技進行を実現できる。
[演出フローF12]遊技機10は、テンパイ図柄アクションをおこなう。テンパイ図柄アクションの画面表示例を図235(F12)の画面1040に示す。画面1040は、2回目の変化後の背景とともにキャラクタにより停止図柄がリーチ形を形成したことを報知している様子を示す。遊技機10は、テンパイ図柄アクションを終了すると、演出フローF13に進む。
[演出フローF13]遊技機10は、リーチ演出をおこなう。遊技機10は、当該演出(たとえばランクアップゾーン)におけるリーチ到達ルートに応じて異なる期待度の演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、演出フローF5から演出フローF13に進んだリーチ到達ルート、演出フローF9から演出フローF13に進んだリーチ到達ルート、演出フローF12から演出フローF13に進んだリーチ到達ルートの順に、期待度の高いリーチ演出をおこなう。
このように、遊技機10は、図柄アクション(疑似連)の回数に応じた期待度の上昇を示唆することができる。また、遊技機10は、図柄アクション(疑似連)の回数に応じて背景表示を変化させることにより期待度の上昇を明示できるので、遊技者に図柄アクション(疑似連)の回数を数えさせることを要しないし、途中の遊技演出を見逃した遊技者に対しても期待度の上昇を示唆することができる。
[第16の実施形態]
次に、第16の実施形態の遊技機10について図236から図240を用いて説明する。第16の実施形態に示す遊技機10は、興趣を向上可能な演出を実行する。
図236は、第16の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図237は、第16の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図238は、第16の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図239は、第16の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。図240は、第16の実施形態のHit数テーブルの一例を示す図である。
[演出フローF21]遊技機10は、3つの図柄(飾り図柄)が停止した状態から図柄の変動を開始する。図柄変動の画面表示例を図237(F21)の画面1100に示す。画面1100は、3つの図柄が変動中である様子を示す。遊技機10は、図柄変動を開始すると、演出フローF22に進む。
[演出フローF22]遊技機10は、当該演出(たとえばタイガーJUMP演出)への突入を示す演出突入ロゴ表示を段階的に表示する。遊技機10は、第1ステップとして演出突入ロゴを部分表示する。第1ステップの画面表示例を図237(F22a)の画面1110に示す。この後、遊技機10は、演出突入ロゴ表示をステップアップしない場合に演出フローF23に進む。一方、遊技機10は、演出突入ロゴ表示をステップアップする場合に第2ステップとして演出突入ロゴをより広範囲に部分表示する。第2ステップの画面表示例を図237(F22b)の画面1120に示す。画面1110は、演出突入ロゴ(第1ステップ)1111を表示する。画面1120は、演出突入ロゴ(第2ステップ)1121を表示する。演出突入ロゴ(第2ステップ)1121は、演出突入ロゴ(第1ステップ)1111の表示範囲を含み、当該演出に突入する期待感が大きいことを示す。この後、遊技機10は、演出突入ロゴ表示をステップアップしない場合に演出フローF23に進み、演出突入ロゴ表示をステップアップする場合に演出フローF24に進む。
[演出フローF23]遊技機10は、当該演出に突入せず、通常変動(変動表示)を継続する。
[演出フローF24]遊技機10は、演出突入ロゴの全体を表示し、当該演出への突入を明示する。演出突入ロゴの画面表示例を図238(F24)の画面1130に示す。画面1130は、演出突入ロゴ1131の全体を表示する。遊技機10は、演出突入ロゴ1131を所定時間表示した後に演出フローF25に進む。
[演出フローF25]遊技機10は、左右図柄を停止(仮停止)表示し、中図柄が変動中のリーチ状態を表示する。リーチ状態の画面表示例を図238(F25)の画面1140に示す。遊技機10は、リーチ状態を表示すると演出フローF26に進む。
[演出フローF26]遊技機10は、当該演出(タイガーJUMP演出)をおこなう。タイガーJUMP演出は、トラのようなキャラクタが図柄破壊により図柄変動をおこなう演出の一形態である。なお、遊技機10は、一層の興趣向上を図るべく、図柄を破壊するタイミングに合せて盤演出装置44aを連動させてもよい。
図柄破壊の画面表示例を図238(F26)の画面1150に示す。画面1150は、キャラクタが図柄を破壊している様子を示す。また、遊技機10は、表示装置41に画面1150を表示するとともに盤演出装置44aを作動状態とする。また画面1150は、右図柄に対してキャラクタが所定のアクションをおこなっていることを示す。遊技機10は、図柄破壊の演出の後に演出フローF27に進む。
[演出フローF27]遊技機10は、図柄破壊の演出にもとづいてHit数を表示する。Hit数は、初期値を「0」として演出フローF26で図柄破壊の演出をおこなうごとに所定数が加算される。ここでHit数と破壊パターンとの関係について図240を用いて説明する。
Hit数テーブルは、図柄の破壊パターンに応じて加算するHit数を示す。Hit数テーブルは、項目「破壊パターン」と、項目「加算数」を含む。項目「破壊パターン」は、演出フローF27で行われる図柄破壊の演出の種類を示す。項目「加算数」は、図柄の破壊の種類に応じて加算するHit数を示す。
たとえば、Hit数テーブルは、図柄破壊がパターン1(たとえばラリアット)でおこなわれた場合、Hit数「1」が加算されることを示し、図柄破壊がパターン2(たとえばボディプレス)でおこなわれた場合、Hit数「5」が加算されることを示し、図柄破壊がパターン3(たとえばターザン)でおこなわれた場合、Hit数「10」が加算されることを示す。このように遊技機10は、図柄破壊の演出ごとに、破壊パターンに応じて異なる加算数をHit数に対して加算することで、遊技者の演出に対する興趣を向上できる。Hit数表示の画面表示例を図239(F27a)の画面1160と、図239(F27b)の画面1170とに示す。画面1160は、Hit数を表示する。
また、遊技機10は、図柄破壊の演出を繰返しおこなうことができ、複数回の図柄破壊の演出によりHit数を累積的に加算することができる。遊技機10は、Hit数の大きさに応じて遊技進行に対する期待感を報知し、たとえばHit数が上限値(たとえばHit数「100」)に達すると、遊技進行に対する期待感が激熱であることを報知する。
また、画面1170は、Hit数に応じて背景が変化することを示す。たとえば、タイガーJUMP演出における背景表示は、Hit数が「1」から「20」の場合に青色背景とし、Hit数が「21」から「50」の場合に緑色背景とし、Hit数が「51」から「100」の場合に赤色背景とする。このように、遊技機10は、Hit数に応じて背景表示を変化させることでも遊技進行に対する期待感を演出する。
遊技機10は、2回目または3回目の図柄破壊の演出を継続する場合に演出フローF25に進み、3回目の図柄破壊の演出を終了する場合には演出フローF28に進む。また、遊技機10は、3回目の図柄破壊の演出に至らずに図柄破壊の演出を終了する場合には演出フローF29に進む。
[演出フローF28]遊技機10は、キャラクタをカットイン表示する。キャラクタカットインの画面表示例を図239(F28)の画面1180に示す。画面1180は、3回目の図柄破壊の演出を経てリーチ演出に突入すること、すなわち遊技進行に対する期待感が高いことをあらためて報知する。遊技機10は、カットインしたキャラクタを所定時間表示した後に演出フローF29に進む。
[演出フローF29]遊技機10は、リーチ演出をおこなう。遊技機10は、当該演出のHit数に応じて異なる期待度のリーチ演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、Hit数が多いほど、期待度の高いリーチ演出をおこなう。また、遊技機10は、Hit数が上限値に到達している場合に大当り確定のリーチ演出をおこなう。
このように、遊技機10は、図柄破壊の演出に応じて加算したHit数を表示することにより、期待度の上昇を示唆することができる。また、遊技機10は、図柄破壊の演出においてキャラクタ表示と盤演出装置44aとを連動させることで図柄変動に対する一層の興趣向上を図ることができる。
[第17の実施形態]
次に、第17の実施形態の遊技機10について図241から図244を用いて説明する。第17の実施形態に示す遊技機10は、遊技者に対して遊技演出に対する注意を喚起し、一層の興趣を向上可能な演出を実行する。
図241は、第17の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図242は、第17の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図243は、第17の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図244は、第17の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。
[演出フローF31]遊技機10は、3つの図柄(飾り図柄)が停止した状態から図柄の変動を開始する。図柄変動の画面表示例を図242(F31)の画面1200に示す。画面1200は、3つの図柄が変動中である様子を示す。遊技機10は、図柄変動を開始すると、演出フローF32に進む。
[演出フローF32]遊技機10は、図柄変動方向が上から下の場合に、図柄変動方向と逆方向となる下から上に向かってキャラクタを登場させる。キャラクタ登場の画面表示例を図242(F32a)の画面1210と、図242(F32b)の画面1220と、図243(F32c)の画面1230と、図243(F32d)の画面1240とに示す。
画面1210,1220,1230,1240は、キャラクタが登場する様子を示す。画面1210は、キャラクタが図柄の変動方向と逆方向、つまり下側から登場する様子を示す。画面1220は、画面下半分までキャラクタが登場した様子を示す。画面1230は、画面全域にキャラクタが登場した様子を示す。このとき、キャラクタは、ズームアップされて画面全域を隠すように表示する。画面1240は、ズームアップされて登場したキャラクタがズームアウトされた様子を示す。画面1240は、ズームアウトされたキャラクタ1241を表示する。このように、遊技機10は、図柄の変動方向と反対方向からキャラクタ1241を登場させることで、遊技者に違和感やサプライズ感を与えることができる。また、このようにして登場したキャラクタ1241は、他の表示要素(他のキャラクタや背景表示等)と差別化されることから、遊技機10は、キャラクタ1241の高い注意喚起効果を用いて、キャラクタ1241に特別の報知効果を与えることができる。遊技機10は、キャラクタ1241を登場させた状態で演出フローF33に進む。
[演出フローF33]遊技機10は、遊技演出への参加を遊技者に案内する。画面表示例を図243(F33)の画面1250は、遊技演出への参加説明「押すのよ!!」とともに、操作対象となるプッシュボタン25のイメージを表示する。遊技機10は、プッシュボタン25の押下操作を検出すると、演出の成功の是非を判定し、演出が成功である場合に演出フローF34に進み、演出が失敗である場合に演出フローF36に進む。なお、演出の成功の是非は、遊技進行の結果態様にもとづいてあらかじめ決まっていてもよいし、遊技進行の結果態様とプッシュボタン25の押下操作の検出とにもとづいて決定されるものであってもよい。
[演出フローF34]遊技機10は、表示態様や音声、ランプやLEDの発光態様等により演出の成功を報知する。たとえば、遊技機10は、キャラクタを強調表示したり、虹色表示や、パトランプ点灯、ファンファーレ音等により演出の成功を報知する。画面表示例を図244(F34)の画面1260に示す。画面1260は、演出の成功を報知する様子を示す。たとえば、演出の成功の報知対象は、変動表示ゲームの結果が大当りとなることを示す当確や、大当りの期待度がきわめて高い激熱等がある。遊技機10は、演出の成功を報知し終えると、演出フローF35に進む。
[演出フローF35]遊技機10は、報知対象に対応するリーチ演出等をおこなう。
[演出フローF36]表示態様や音声、ランプやLEDの発光態様等により演出の失敗を報知する。たとえば、遊技機10は、キャラクタを退場させたり、モノトーン表示や、パトランプ消灯、消音等により演出の失敗を報知する。画面表示例を図241(F36)の画面1270に示す。画面1270は、演出の失敗を報知する様子を示す。画面1270は、下側にキャラクタを退場させる様子を示す。遊技機10は、キャラクタを退場させると、演出フローF37に進む。
[演出フローF37]遊技機10は、変動表示を継続する。なお、遊技機10は、演出の失敗を報知した場合であっても、後の演出を経由して、演出の成功を報知した場合と同様の結果を導出してもよい。
これにより、遊技機10は、遊技者に対して遊技演出に対する注意を喚起し、一層の興趣を向上可能な演出を実行することができる。
[第18の実施形態]
次に、第18の実施形態の遊技機10について図245から図248を用いて説明する。第18の実施形態に示す遊技機10は、変動開始時に盤演出装置44の動作を伴う疑似連開始を報知してから疑似連をおこなう先疑似連と、変動開始後に疑似連開始を報知してから疑似連をおこなう後疑似連とを実行可能である。
図245は、第18の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図246は、第18の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図247は、第18の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図248は、第18の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。
[演出フローF41]遊技機10は、3つの図柄(飾り図柄)が停止した状態から図柄の変動を開始する。図柄変動の画面表示例を図246(F41)の画面1300に示す。画面1300は、3つの図柄が図柄変動中である様子を示す。遊技機10は、図柄の変動を開始すると、演出フローF42に進む。
[演出フローF42]遊技機10は、左図柄を停止する。左図柄停止の画面表示例を図246(F42)の画面1310に示す。画面1310は、左図柄が「2」で停止している様子を示す。遊技機10は、左図柄を停止すると、演出フローF43に進む。
[演出フローF43]遊技機10は、右図柄を停止する。右図柄停止の画面表示例を図246(F43)の画面1320に示す。画面1320は、右図柄が「2」で停止している様子を示す。なお、右図柄が左図柄と同じ数字で停止する場合には、遊技機10は、右図柄を完全に停止せず仮停止(たとえば、一時停止あるいは揺動状態で停止)させる。
遊技機10は、右図柄が左図柄と同じ数字で停止、すなわち停止図柄がリーチ形を形成して停止した場合に演出フローF44に進む。遊技機10は、右図柄が左図柄と異なる数字で停止、すなわち停止図柄がリーチ形を形成しないで停止した場合に演出フローF46に進む。
[演出フローF44]遊技機10は、左右の図柄を揺らす。左右の図柄揺れの画面表示例を図246(F44)の画面1330に示す。画面1330は、右図柄「2」と左図柄「2」とが揺れている様子を示す。このように、遊技機10は、左図柄と右図柄とが同じ数字である場合に図柄を揺らす演出により、リーチ演出に移行する期待感を演出する。
遊技機10は、リーチ演出に移行する場合(右図柄と左図柄とを同じ数字で停止する場合)に演出フローF45に進む。一方、遊技機10は、リーチ演出に移行しない場合(右図柄を滑らす場合)に演出フローF48に進む。
[演出フローF45]遊技機10は、リーチ演出をおこなう。
[演出フローF46]遊技機10は、盤演出装置44を用いた煽り演出をおこなう。遊技機10は、盤演出装置44を作動させ、盤演出装置44を用いて煽り演出をおこなう。たとえば、遊技機10は、盤演出装置44を振動させたり、盤演出装置44の動きに合わせて音声を出力して煽り演出をおこなう。このように遊技機10は、盤演出装置44を用いた演出をおこなうことで遊技者の興趣を向上できる。
盤演出装置44を用いた煽り演出の画面表示例を図247(F46a)の画面1340と、図247(F46b)の画面1350とに示す。画面1340は、遊技機10が盤演出装置44bと盤演出装置44cと作動させた結果、画面の前面側(遊技者側)の一部分が盤演出装置44bおよび盤演出装置44cに干渉する様子を示す。画面1350は、遊技機10が盤演出装置44bと盤演出装置44cとを作動位置(干渉位置)から復帰させた結果、画面の前面側(遊技者側)の一部分が盤演出装置44bおよび盤演出装置44cに干渉した状態から干渉していない状態に復帰した様子を示す。
遊技機10は、煽り演出の後に左右の図柄を揺らす場合には演出フローF47に進む。遊技機10は、煽り演出の後に中図柄を停止する場合には演出フローF50に進む。
[演出フローF47]遊技機10は、左右の図柄を揺らす。左右図柄揺れの画面表示例を図247(F47)の画面1360に示す。画面1360は、右図柄「4」と左図柄「2」が揺れている様子を示す。遊技機10は、左右の図柄を揺らした後に演出フローF48に進む。
[演出フローF48]遊技機10は、右図柄を滑らす。遊技機10は、右側の盤演出装置を出現させ、右図柄が滑るタイミングに合せて盤演出装置44bを作動させることで、盤演出装置44bによって図柄が動かされているように演出する。また、遊技機10は、盤演出装置44bの作動に合わせて画面を揺らし、所定の音声を出力する。
右図柄滑りの画面表示例を図247(F48)の画面1370に示す。画面1370は、盤演出装置44の下方向への稼働とタイミングを合わせて、右図柄を変動している様子を示す。このように遊技機10は、盤演出装置44bの動きと図柄の変動を連動することで、盤演出装置44bによって図柄が滑ったように演出する。遊技機10は、右図柄を滑らした後に演出フローF49に進む。
[演出フローF49]遊技機10は、中図柄に疑似連図柄を停止させて、先疑似連演出に移行する。中図柄に疑似連図柄を停止表示する画面表示例を図248(F49)の画面1375に示す。画面1375は、中図柄に疑似連図柄(たとえば、通常の飾り図柄と異なる星マークの図柄)を表示する。遊技機10は、中図柄に疑似連図柄を停止表示することで、先疑似連演出への移行を明示する。この後、遊技機10は、再変動により疑似連演出(先疑似連2周目)をおこなう。また、遊技機10は、中図柄に再度の疑似連図柄を停止しない場合にリーチ演出に発展し、中図柄に再度の疑似連図柄を停止する場合に3周目の先疑似連演出をおこなう。同様にして遊技機10は、4週目までの先疑似連演出を実行可能である。遊技機10は、遊技進行に対する期待度が大きいほどに周回数が大きな先疑似連演出を選択する。
[演出フローF50]遊技機10は、中図柄を停止する。中図柄停止の画面表示例を図248(F50)の画面1380に示す。画面1380は、中図柄が「7」で停止している様子を示す。なお、中図柄は、完全に停止せず仮停止する。遊技機10は、中図柄を停止した後に演出フローF51に進む。
[演出フローF51]遊技機10は、3つの図柄を揺らす。3図柄揺れの画面表示例を図248(F51)の画面1390に示す。画面1390は、右図柄「4」と、中図柄「7」と、左図柄「2」とが揺れている様子を示す。遊技機10は、3つの図柄を揺らした後に演出フローF52に進む。
[演出フローF52]遊技機10は、3つの図柄を完全に停止させて、はずれを報知する。はずれの画面表示例を図248(F52)の画面1400に示す。画面1400は、右図柄「4」と、中図柄「7」と、左図柄「2」とが完全に停止している様子を示す。また、画面1400は、保留消化表示に表示された保留記憶に対応する特図変動表示ゲームが終了し、保留消化表示に表示された保留記憶が消化されたことを示す。
このように、遊技機10は、図柄の変動と盤演出装置44とを連動した疑似連演出をおこなうことで、遊技者の図柄の変動演出に対する興趣を向上できる。
[第19の実施形態]
次に、第19の実施形態の遊技機10について図249から図251を用いて説明する。保留記憶表示(始動記憶表示)の表示態様を変化させて、保留消化前に変動表示ゲームの進行を予告する保留先読み予告がある。第19の実施形態に示す遊技機10は、保留先読み予告において保留記憶表示の表示態様の変化を遊技者にわかりやすく報知して、併せて興趣向上を図る。
図249は、第19の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図250は、第19の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図251は、第19の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。
[演出フローF61]遊技機10は、保留先読み予告演出を開始する。保留先読み予告開始時の画面表示例を図250(F61)の画面1500に示す。画面1500は、保留先読み予告演出が開始されることを示す。画面1500は、メッセージ表示1501に保留先読み予告の成功条件「キャラA勝利で保留変化!」を表示する。すなわち、遊技機10は、保留先読み予告の開始告知機能と、保留先読み予告の成功条件案内機能とを有する。また、画面1500は、ミニキャラクタ表示1502を保留先読み予告の成功条件案内用の表示態様で表示する。すなわち、遊技機10は、ミニキャラクタ表示1502によっても保留先読み予告の成功条件案内機能を実現する。遊技機10は、保留予告を開始すると、演出フローF62に進む。
[演出フローF62]遊技機10は、キャラクタの勝負を表示する。キャラクタの勝負を示す画面表示例を図250(F62)の画面1510に示す。画面1510は、キャラクタ表示1511に表示したキャラクタAと、キャラクタ表示1512に表示したキャラクタBとが勝負している様子を示す。たとえば、キャラクタAは、ミニキャラクタ(第13の実施形態参照)と対応するキャラクタ、すなわち、遊技者があらかじめ選択したキャラクタである。たとえば、遊技機10は、キャラクタAとして遊技者があらかじめ選択したキャラクタを選択し、キャラクタBとして複数種類のキャラクタのうちから当該演出の期待度に応じて1体のキャラクタを選択する。このように、遊技機10は、期待度に応じて対戦キャラクタを変化させることで、遊技進行に対する期待感を演出できる。
また、画面1510は、ミニキャラクタ表示1502を保留先読み予告の成功条件案内用の表示態様で表示する。画面1510は、ミニキャラクタ表示1502をキャラクタ表示1511と同様の表示態様とすることで、ミニキャラクタ表示1502とキャラクタ表示1511とにより遊技者があらかじめ選択したキャラクタがキャラクタAであることを案内する。これにより、遊技機10は、遊技演出(たとえばバトル演出)の過程でキャラクタ表示1511の表示態様が変化したり、あるいは直接的に感得できない表示態様となったり、非表示となったりした場合にも、ミニキャラクタ表示1502により遊技者があらかじめ選択したキャラクタがキャラクタAであることを遊技者に対して明示できる。
遊技機10は、キャラクタAとキャラクタBとの勝負を表示した後に演出フローF63に進む。
[演出フローF63]遊技機10は、キャラクタの勝負結果を表示する。勝負結果を表示する画面表示例を図250(F63a)の画面1520と、図250(F63b)の画面1530に示す。画面1520は、キャラクタAが敗北(保留先読み予告が失敗)したことを示す。キャラクタ表示1521は、表情(たとえば、泣き顔)や動作(たとえば、項垂れた姿勢)等によってキャラクタAが敗北したことを明示する。キャラクタ表示1522は、表情や動作等によってキャラクタBが勝利したことを明示する。
画面1530は、キャラクタAが勝利(保留先読み予告が成功)したことを示す。キャラクタ表示1531は、表情(たとえば、笑顔)や動作(たとえば、胸を張る姿勢)等によってキャラクタAが勝利したことを明示する。キャラクタ表示1532は、表情や動作等によってキャラクタBが敗北したことを明示する。
また、画面1520は、ミニキャラクタ表示1523を保留先読み予告の結果案内(失敗案内)用の表示態様で表示する。画面1520は、ミニキャラクタ表示1523をキャラクタ表示1521と同様の表示態様とすることで、ミニキャラクタ表示1523とキャラクタ表示1521とにより遊技者があらかじめ選択したキャラクタが敗北したことを案内する。画面1530は、ミニキャラクタ表示1533を保留先読み予告の結果案内(成功案内)用の表示態様で表示する。画面1530は、ミニキャラクタ表示1533をキャラクタ表示1531と同様の表示態様とすることで、ミニキャラクタ表示1533とキャラクタ表示1531とにより遊技者があらかじめ選択したキャラクタが勝利したことを案内する。
遊技機10は、キャラクタAが勝利した場合に演出フローF64に進み、キャラクタAが敗北した場合に保留先読み予告を終了する。
[演出フローF64]遊技機10は、保留記憶の表示態様を変化させる。保有記憶の表示態様の変化を示す画面表示例を図251(F64a)の画面1540と、図251(F64b)の画面1550に示す。画面1540は、キャラクタ表示1542に表示したキャラクタBが保留記憶表示領域1543の4番目に位置する保留記憶表示1544に対して所定のアクションを起こしていることを示す。画面1550は、キャラクタ表示1542に表示したキャラクタBによる所定のアクションの結果、保留記憶の表示態様が保留記憶表示1551に変化したことを示す。なお、遊技機10は、キャラクタ表示1541に表示したキャラクタAが保留記憶表示1544に対して所定のアクションをおこなうようにしてもよい。遊技機10は、保留記憶の表示態様を保留記憶表示1544から保留記憶表示1551に変化させると、保留予告を終了する。
なお、遊技機10は、保留消化表示に表示した消化中の保留記憶に対して当該演出をおこなうこともできる。また、遊技機10は、複数種類のキャラクタのうちから当該演出の期待度に応じて選択したキャラクタB(選択キャラクタ)の種類に応じて保留記憶表示1544の表示態様を異ならせてもよい。また、遊技機10は、選択キャラクタの種類に応じて表示態様を異ならせる保留記憶表示の位置や数を異ならせてもよい。
また、遊技機10は、ミニキャラクタ表示1502からミニキャラクタ表示1523あるいはミニキャラクタ表示1533への切替タイミングについて、キャラクタ表示1511からキャラクタ表示1521あるいはキャラクタ表示1531への切替タイミングに対してタイムラグを設定してもよい。なお、タイムラグは、キャラクタ表示の切替タイミングがミニキャラクタ表示の切替タイミングに対して遅れるものであってもよいし、ミニキャラクタ表示の切替タイミングがキャラクタ表示の切替タイミングに対して遅れるものであってもよい。これにより、遊技機10は、ミニキャラクタ表示の切替タイミングによって保留先読み予告の成否結果の予告報知や、一旦示した保留先読み予告の成否結果の差替報知(復活予告報知)をおこなうことができる。
このように、遊技機10は、画面内(画面中央部分)において保留先読み予告の演出をおこなうことで、保留先読み予告の成否結果を遊技者に対して判り易く報知できる。また、遊技機10は、画面内(画面中央部分)におけるキャラクタ表示と画面内(画面周縁部分)におけるミニキャラクタ表示とにおいて、保留先読み予告の成功条件や成否結果の案内を遊技者に対して判り易く報知できる。したがって、遊技機10は、遊技者の保留先読み予告に対する興趣を向上できる。
なお、キャラクタの勝負形式(保留先読み予告の演出)は、キャラクタ同士のレースであってもよい。この場合、遊技機10は、コースの一部(たとえば、競艇のターンマーク)を表示することでレース(保留先読み予告)の開始告知をすることができる。また、遊技機10は、ゴールラインを表示して、競走しているキャラクタがゴールラインを通過している様子を表示することでレース(保留先読み予告)の結果告知をすることができる。このような保留先読み予告の演出によれば、遊技機10は、保留先読み予告の成否結果を遊技者に判り易く報知することができる。
[第19の実施形態の変形例1]
次に、第19の実施形態の変形例1の遊技機10について図252を用いて説明する。第19の実施形態の変形例1の遊技機10は、キャラクタ表示とミニキャラクタ表示とで、遊技者参加による演出の成否結果の案内を報知する。たとえば、第17の実施形態において図244を用いて説明した画面1260、画面1270を画面1260a、画面1270aのように変更できる。
遊技機10は、遊技演出への参加を遊技者に案内した後、プッシュボタン25の押下操作を検出すると、演出の成功の是非を判定し、演出が成功である場合に演出フローF34(図241参照)で画面1260aを表示し、演出が失敗である場合に演出フローF36(図241参照)で画面1270aを表示する。
画面1260aは、演出の成功を報知する様子を示す。画面1260aは、キャラクタ表示1261の表示態様と、ミニキャラクタ1262の表示態様とで、遊技者参加による演出の成功を報知する。このとき、画面1260aは、ミニキャラクタ表示1262をキャラクタ表示1261と同様の表示態様とすることで演出の成功を報知する。また、画面1270aは、演出の失敗を報知する様子を示す。画面1270aは、キャラクタ表示1271の表示態様と、ミニキャラクタ1272の表示態様とで、遊技者参加による演出の失敗を報知する。このとき、画面1270aは、ミニキャラクタ表示1272をキャラクタ表示1271と同様の表示態様とすることで演出の成功を報知する。
なお、ミニキャラクタ1262,1272は、キャラクタ表示1261,1271の全体像を観察できない場合にあっても全体像を観察可能にしている。たとえば、画面1270aは、キャラクタ表示1271の下半分を表示領域外としているが、ミニキャラクタ1262の全体を表示領域内としている。このように、遊技機10は、ミニキャラクタ1262,1272により演出の成否結果の案内を担保することで、キャラクタ表示1261,1271の演出表示の自由度を拡大できる。すなわち、遊技機10は、成否結果の案内の過程でキャラクタ表示1261,1271の表示態様が変化したり、あるいは直接的に感得できない表示態様となったり、一部または全部が非表示となったりした場合にも、ミニキャラクタ1262,1272により成否結果の案内を遊技者に対して明示できる。
上述した第19の実施形態(変形例1を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示装置41と、制御部(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示装置41は、変動表示ゲームを表示できる。制御部は、第1のキャラクタ(キャラクタ表示1511)と、第1のキャラクタと同態様(たとえばキャラクタ表示1511と同じようなトラ)であって第1のキャラクタと大きさが異なる(たとえば小さい)第2のキャラクタ(ミニキャラクタ表示1502)とを表示装置41に表示させる。制御部は、変動表示ゲームの進行に関連して第1のキャラクタの表示態様を変更(キャラクタ表示1521,1531)するとき、第2のキャラクタの表示態様を第1のキャラクタの表示態様に対応して変更(ミニキャラクタ表示1523,1533)する。
(2)(1)の遊技機10は、受付手段(プッシュボタン25)を含む。受付手段は、遊技者による操作(選択操作)を受け付け可能である。制御部は、操作にもとづいて第2のキャラクタを表示装置41に表示させる。
(3)(1)の遊技機10は、受付手段(プッシュボタン25)を含む。表示装置41は、変動表示ゲームの保留記憶に関する保留記憶表示領域を第1の態様で明示する第1の保留記憶領域表示(保留台座表示761)、または保留記憶表示領域を第2の態様で明示する第2の保留記憶領域表示(保留台座表示771)を表示可能である。受付手段は、遊技者による操作(選択操作)を受け付け可能である。制御部は、操作にもとづいて第1の保留記憶領域表示または第2の保留記憶領域表示を表示装置に表示させ、操作にもとづいて第1の保留記憶領域表示に対応するキャラクタ(選択中ミニキャラクタ表示762)、または第2の保留記憶領域表示に対応するキャラクタ(選択中ミニキャラクタ表示772)を第2のキャラクタとして表示装置41に表示させる。
(4)(1)の制御部は、第1のキャラクタを第1の表示態様として変動表示ゲームの進行に関連して遊技者に有利な結果を報知するとき、第2のキャラクタを第1の表示態様に対応する表示態様(たとえば同じ表示態様)で表示する。
(5)(1)または(4)の制御部は、第1のキャラクタを第2の表示態様として変動表示ゲームの進行に関連して遊技者に不利な結果を報知するとき、第2のキャラクタを第2の表示態様に対応する表示態様(たとえば同じ表示態様)で表示する。
(6)(1)の制御部は、第1のキャラクタを第1の表示態様として変動表示ゲームの進行に関連して演出の成否を報知するとき、第1のキャラクタを第1の表示態様で表示するタイミングと、第2のキャラクタを第1の表示態様に対応する表示態様で表示するタイミングとに時間差(フライングまたは遅延)を設ける。
(7)(1)の制御部は、演出過程で第1のキャラクタが明示されない(非表示、一部表示、変化量の大きな表示態様等)とき、第2のキャラクタを明示する。
[第20の実施形態]
次に、第20の実施形態の遊技機10について図253から図255を用いて説明する。第20の実施形態に示す遊技機10は、連続して実行される変動表示において後で実行される変動表示において先に実行された変動表示の演出内容を報知することで、連続して実行される変動表示の演出の関連性を明示する。
図253は、第20の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図254は、第20の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図255は、第20の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。
遊技機10は、複数の変動表示にまたがって遊技進行を報知(先読み予告報知)する場合に、図柄停止演出をおこなう。
[演出フローF71]遊技機10は、3つの図柄が停止した状態から図柄の変動を開始し、変動回数「N回目」の変動表示を開始する。図柄変動の画面表示例を図254(F71)の画面1600に示す。画面1600は、3つの図柄(飾り図柄)が変動中である様子を示す。遊技機10は、図柄の変動を開始すると演出フローF72に進む。
[演出フローF72]遊技機10は、図柄の停止直前に図柄停止演出をおこなう。図柄停止演出時の画面表示例を図254(F72)の画面1610に示す。画面1610は、3つの図柄が同色で停止しようとしている様子を示す。遊技機10は、このように3つの図柄が同色であり、なおかつ所定の遊技進行(たとえば、リーチ発生の可能性や、リーチ発生、スーパーリーチ発生等)を報知する場合に図柄停止演出をおこなう。
このとき遊技機10は、画面1610において、各図柄に所定のエフェクト(たとえば輝度向上)をかけることで、停止直前の3つの図柄が同色であることを明示(アピール)するとともに、上記保留記憶の期待度を音声により示唆する演出をおこなう。
なお、図柄は、図柄の種別ごとにグループ分けされていてグループに対応する色によりいずれのグループに属するかが明示される。たとえば、図柄「1」,「5」は緑、図柄「2」,「4」,「6」は青、図柄「3」,「7」は赤である。たとえば、赤で示される図柄グループは、確変図柄で構成され相対的にもっとも価値が高い図柄であり、緑で示される図柄グループは、時短図柄で構成され相対的に2番目に価値が高い図柄であり、青で示される図柄グループは、通常図柄で構成され相対的に価値が低い図柄である。
たとえば、遊技機10は、3つの図柄がすべて赤かつ、第1の期待度の保留記憶が存在する場合に図柄停止演出をおこなう。また、遊技機10は、3つの図柄がすべて緑かつ、第1の期待度よりも低い第2の期待度の保留記憶が存在する場合に図柄停止演出をおこなう。また、遊技機10は、3つの図柄がすべて青かつ、第2の期待度よりも低い第3の期待度の保留記憶が存在する場合に図柄停止演出をおこなう。遊技機10は、図柄停止演出をおこなった後に演出フローF73に進む。
[演出フローF73]遊技機10は、図柄の変動を停止する。図柄停止の画面表示例を図254(F73)の画面1620に示す。画面1620は、左図柄「2」と、中図柄「4」と、右図柄「6」が停止している様子を示す。また、画面1620は、変動回数「N回目」の変動表示が終了し、保留消化表示に表示された保留記憶が消化されたことを示す。遊技機10は、図柄の変動を停止した後に演出フローF74に進む。
[演出フローF74]遊技機10は、3つの図柄が停止した状態から開始演出をおこなうとともに、図柄の変動を開始し、変動回数「N+1回目」の変動表示を開始する。開始演出は、演出フローF72でおこなわれた演出と対応する演出が変動回数「N+1回目」の変動表示の停止時におこなわれることを報知する演出である。開始演出は、図柄に対する所定のエフェクト(たとえば輝度向上)やメッセージ表示等による演出である。このように遊技機10は、後で実行される変動表示の開始時に開始演出をおこなうことで、停止時に図柄停止演出があることをあらかじめ報知する。これにより、遊技機10は、先に実行される変動表示の演出と後から実行される変動表示の演出との関連性を明示できる。
なお、遊技機10は、表示による開始演出に代えて、または表示による開始演出とともに音声により開始演出をおこなうこともできる。また、遊技機10は、表示による開始演出に代えて、または表示による開始演出とともに役物(盤演出装置44等)により開始演出をおこなうこともできる。このように、遊技機10が、表示以外で開始演出をおこなうことで、遊技者に対して違和感を与え、停止時に図柄停止演出があることをより強く報知できる。
図柄変動の画面表示例を図255(F74)の画面1630に示す。画面1630は、3つの図柄が変動開始した様子を示す。遊技機10は、図柄の変動を開始すると、演出フローF75に進む。
[演出フローF75]遊技機10は、図柄の停止直前に図柄停止演出をおこなう。図柄停止演出時の画面表示例を図255(F75)の画面1640に示す。画面1640は、3つの図柄が同色で停止しようとしている様子を示す。遊技機10は、このように3つの図柄が同色かつ、所定の期待度を満たす保留記憶が存在する場合に図柄停止演出をおこなう。遊技機10は、図柄停止演出をおこなった後に演出フローF76に進む。
[演出フローF76]遊技機10は、図柄の変動を停止する。図柄停止の画面表示例を図255(F76)の画面1650に示す。画面1650は、左図柄「1」と、中図柄「5」と、右図柄「1」が停止している様子を示す。また、画面1650は、変動回数「N+1回目」の変動表示が終了し、保留消化表示に表示された保留記憶が消化されたことを示す。
このように、変動開始時に連続した演出がおこなわれることを報知することで、遊技機10は、後から実行される変動表示の変動時間が長時間(たとえば60秒)の場合でも、図柄停止演出が先の変動表示から連続した演出であることを遊技者に把握させることができる。これにより、遊技機10は、連続した演出が連続した変動表示でおこなわれていることを遊技者に明示でき、遊技者の連続した演出に対する興趣を向上できる。
[第21の実施形態]
次に、第21の実施形態の遊技機10について図256を用いて説明する。第21の実施形態に示す遊技機10は、図柄の変動開始時における遊技者の注意を喚起し、図柄変動に対する興趣を向上可能な演出をおこなう。図256は、第21の実施形態の表示装置が表示する画面の一例を示す図である。
図256の(1)に示した画面1700は、図柄の変動開始を報知するアクション開始画面であり、3つの図柄(飾り図柄)が停止している状態を示す。画面1700に示した図柄は、数字とキャラクタを含む。また、画面1700は、セリフ文字「いくぜ!」を表示し、図柄の変動が開始されることを報知する。
図256の(2)に示した画面1710は、図柄の変動開始を報知するアクション中画面であり、3つの図柄の変動開始を示す。画面1710は、図柄の変動が開始されたことをセリフ文字「うおぉぉぉ!!」とともに、各図柄が図柄の中心を軸に時計回りに回転するアクションを示す。このようなアクションにより、遊技機10は、図柄の変動開始時において図柄に対する遊技者の注意を喚起することができる。また、遊技機10は、図柄の変動開始時に直ちの図柄スクロールや図柄切替を伴わない場合でも、図柄のアクションによって図柄が変動開始されたことを遊技者に報知できる。
なお、各図柄が図柄の中心を軸に時計回りに回転するのは、図柄のデザインを考慮しない図柄の動きの一例である。このように遊技機10は、図柄のデザインを考慮しない動きをおこなうことで違和感やインパクトを与え、興趣を高めることができる。
また、遊技機10は、当該演出(変動開始時図柄回転演出)をおこなう際にすべての図柄(たとえば、キャラクタ)が異なっていることを条件としてもよい。すなわち、遊技機10は、変動開始時の図柄組み合わせを変動開始時図柄回転演出の開始条件の1つとする。このように遊技機10は、開始条件を設定して当該演出をおこなうことで、遊技者に対してさらなるインパクトを与え、遊技者からのさらなる関心を得ることができる。
図256の(3)に示した画面1720は、図柄の変動開始を報知するアクション終了画面あり、3つの図柄のスクロール開始を示す。画面1720は、図柄のスクロールが開始されることをセリフ文字「ピタッ」とともに、正位置で静止するアクションを示す。このようなアクションにより、遊技機10は、いよいよ図柄がスクロール変動を開始することを遊技者に報知する。
なお、各図柄が図柄の中心を軸に時計回りに回転するアクションは、図柄の変動開始を案内するアクションの一例であって、回転軸を図柄の中心に限らず図柄内のいずれに設定してもよいし、図柄の外部に設定してもよい。また、図柄の回転方向は、時計回りに限らず、反時計回りであってもよい。また、図柄の回転量は、遊技者が感得可能な程度(たとえば5度)が設定されてもよいし、半回転、一回転あるいは一回転を超えて設定されてもよい。各図柄の正位置への復帰は、回転方向への回転を継続して復帰してもよいし、反対方向に回転して復帰してもよい。
[第22の実施形態]
次に、第22の実施形態の遊技機10について図257から図258を用いて説明する。第22の実施形態に示す遊技機10は、1つのステージで同一図柄に対して複数種類の図柄を用いることで、興趣を向上させる。
まず、ステージ構成について図257を用いて説明する。図257は、第22の実施形態のステージ構成テーブルとステージ構成の一例を示す図である。
(1)に示すステージ構成テーブルは、ステージの構成を示すテーブルである。ステージ構成テーブルは、項目「ステージ」と項目「図柄」のパターンを含む。項目「ステージ」は、ステージの種類を示す。項目「図柄」は、各ステージにおける図柄の種類を示す。
たとえば、ステージ1においては、遊技機10は、パターン1の図柄とパターン2の図柄を用いることを示している。ステージ2において、遊技機10は、パターン3の図柄を用いることを示している。
(2)に示す画面1800は、ステージ1においてパターン1の図柄を表示する例である。画面1800は、キャラクタと数字からなるパターン1に対応する図柄1801と、ステージ1に対応する背景1802と、ステージ1に対応するミニキャラクタ表示1803と、ステージ1に対応する保留台座表示1804とを表示する。
(3)に示す画面1810は、ステージ1においてパターン2の図柄を表示する例である。画面1810は、数字からなるパターン2に対応する図柄1811と、ステージ1に対応する背景1802と、ステージ1に対応するミニキャラクタ表示1803と、ステージ1に対応する保留台座表示1804とを表示する。
(4)に示す画面1820は、ステージ2においてパターン3の図柄を表示する例である。画面1820は、丸囲み数字からなるパターン3に対応する図柄1821と、ステージ2に対応する背景1822と、ステージ2に対応するミニキャラクタ表示1823と、ステージ2に対応する保留台座表示1824とを表示する。
このように遊技機10は、1つのステージあたりに複数の図柄パターンを用意することで、実際に用意する以上のステージ数が用意されているように遊技者に感得させることができる。
次に、図柄の変化タイミングについて図258を用いて説明する。図258は、第22の実施形態の図柄の変更タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技機10は、タイミングT10以前に、特図変動表示ゲームにおいて変動表示回数「N回目」、「N+1回目」、および「N+2回目」の変動表示をステージ1の図柄パターン1で実行する。遊技機10は、変動表示回数「N+2回目」の変動表示を実行中のタイミングT10において図柄パターンをパターン1からパターン2に切り替える図柄変更演出をおこなう。
そして遊技機10は、タイミングT10以降に、特図変動表示ゲームにおいて変動表示回数「N+2回目」から「N+M回目」までの変動表示をステージ1の図柄パターン2で実行する。遊技機10は、変動表示回数「N+M回目」の変動表示を実行中のタイミングT11において図柄パターンをパターン2からパターン1に切り替える図柄変更演出をおこなう。
そして、遊技機10は、タイミングT11以降に、特図変動表示ゲームにおいて変動表示回数「N+M回目」以降の変動表示をステージ1の図柄パターン1で実行する。
なお、遊技機10は、保留数とは無関係に図柄変更演出をおこなってもよいし、保留数と関連して図柄変更演出をおこなってもよい。たとえば、遊技機10は、保留数が上限値に達したこと、あるいは保留数が上限値に達して所定時間経過したことを検出して図柄変更演出をおこなってもよい。
このように遊技機10は、複数の図柄パターンを有するステージを設定するとともに、ステージの変更と独立して特図変動表示ゲームの変動表示に用いる図柄を切り替えることができる。これによれば遊技機10は、少ないステージ数でも表示にバリエーションを持たせ、遊技の興趣を向上できる。
[第23の実施形態]
次に、第23の実施形態の遊技機10について図259から図261を用いて説明する。第23の実施形態に示す遊技機10は、特殊図柄を段階的に示して遊技進行に対する期待感を演出する。なお、特殊図柄は、通常の図柄と異なり、遊技進行を報知する役割を有する図柄である。たとえば、特殊図柄が報知する遊技進行は、実行予定の演出の種類、実行予定のリーチの種類、大当りの予告、大当りの種類の報知等がある。
図259は、第23の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図260は、第23の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図261は、第23の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。
[演出フローF81]遊技機10は、3つの図柄(飾り図柄)が停止した状態から図柄の変動を開始する。図柄変動の画面表示例を図260(F81)の画面1900に示す。画面1900は、3つの図柄が変動中である様子を示す。図柄の変動を開始から所定時間経過した後に演出フローF82に進む。
[演出フローF82]遊技機10は、特殊図柄を表示する際に一旦、画面を暗転する。暗転状態の画面表示例を図260(F82)の画面1910に示す。画面1910は、表示が暗転している様子を示す。このように画面を暗転させることで、遊技機10は、特殊図柄の表示を暗示し、遊技者に対してインパクトや違和感を与えて期待感を演出する。遊技機10は、画面を暗転した後に演出フローF83に進む。
[演出フローF83]遊技機10は、特殊図柄1971(図261(F85)参照)の一部の表示を所定回数おこなう。特殊図柄一部表示の画面表示例を図260(F83a)の画面1920と、図260(F83b)の画面1930に示す。画面1920は、特殊図柄1971の一部である特殊図柄一部表示1921を表示する。画面1930は、特殊図柄一部表示1921と異なる特殊図柄一部表示1931を表示する。たとえば、特殊図柄一部表示1921は、特殊図柄1971の1回目の一部表示であり、特殊図柄一部表示1921は、特殊図柄1971の2回目の一部表示である。
このように、遊技機10は、特殊図柄1971の所定回数の一部表示をおこなう際に、表示する部位を変えることで、遊技者が特殊図柄1971を段階的に把握可能な形態で表示する。これにより、遊技機10は、遊技者に特殊図柄1971の正体を一度に明らかにすることなく、段階的に明らかにすることで所定期間にわたって期待感を抱かせることができる。このようにして、遊技機10は、特殊図柄の成立に関して一層の興趣を向上できる。
遊技機10は、特殊図柄の一部の表示を所定回数おこなった場合には演出フローF84に進む。一方、遊技機10は、当該演出を終了する場合には演出フローF86に進む。
[演出フローF84]遊技機10は、特殊図柄の全体像を徐々に表示する。特殊図柄の全体像の段階的表示の画面表示例を図261(F84a)の画面1940と、図261(F84b)の画面1950と、図261(F84c)の画面1960とに示す。画面1940は、特殊図柄1971の下三分の一に相当する特殊図柄一部表示1941を表示する。画面1950は、特殊図柄1971の下半分に相当する特殊図柄一部表示1951を表示する。画面1960は、特殊図柄1971の下三分の二に相当する特殊図柄一部表示1961を表示する。遊技機10は、特殊図柄一部表示1941から特殊図柄一部表示1951、特殊図柄一部表示1961と順番に表示していくことで、特殊図柄1971の全体像を徐々に表示する。
このように、遊技機10は、特殊図柄1971の全体表示をおこなう際に、遊技者が特殊図柄1971を段階的に把握可能な形態で表示する。これにより、遊技機10は、遊技者に特殊図柄1971の正体を一度に明らかにすることなく、段階的に明らかにすることで所定期間にわたって期待感を抱かせることができる。このようにして、遊技機10は、特殊図柄の成立に関して一層の興趣を向上できる。
なお、遊技機10は、下方向から順に特殊図柄1971の全体表示をおこなうようにしたが、いずれの方向から表示をおこなうものであってもよい。また、遊技機10は、フェードインを経て、あるいは粗いモザイク表示から細かいモザイク表示を経て特殊図柄1971の全体表示をおこなう等、所定の画像処理によって特殊図柄1971の全体表示をおこなうこともできる。
遊技機10は、特殊図柄の全体像の段階的表示をおこなった後に演出フローF85に進む。一方、遊技機10は、当該演出を終了する場合には演出フローF86に進む。
[演出フローF85]遊技機10は、暗転終了し、特殊図柄を確定する。特殊図柄確定の画面表示例を図261(F85)の画面1970に示す。画面1970は、表示の暗転を終了するとともに、特殊図柄1971の全体を表示している様子を示す。
[演出フローF86]遊技機10は、図柄の通常変動を再開する。
このように、遊技機10は、特殊図柄を段階的に示して遊技進行に対する期待感を演出することで、遊技演出に対する一層の興趣向上を図ることができる。
[第24の実施形態]
次に、第24の実施形態の遊技機10について図262から図285を用いて説明する。第24の実施形態に示す遊技機10は、2組の飾り図柄を有する。まず、表示装置41における表示画面の構成について図262を用いて説明する。図262は、第24の実施形態の表示装置における変動表示中画面の一例を示す図である。
変動表示中画面2000は、表示装置41の表示内容である。変動表示中画面2000は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示2003と、特図2保留数表示2004と、保留表示2005と、保留消化表示2006を表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群2001と、第2飾り図柄として小図柄群2002とがある。大図柄群2001は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群2001は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群2001は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面2000の大図柄群2001における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
小図柄群2002は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群2002は、大図柄群2001による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群2002は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面2000の小図柄群2002における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
一般に、大図柄群2001は、小図柄群2002と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群2002は、大図柄群2001と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示2003は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示2004は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。保留表示2005は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示2005が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示2003が表示する保留記憶数と特図2保留数表示2004が表示する保留記憶数の和に相当する。保留消化表示2006は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
なお、小図柄群2002と特図1保留数表示667と特図2保留数表示668は、盤演出装置44の動作や前面側を転動する遊技球などによっても遊技者の死角に入らない位置に表示され、常時、変動表示状態と保留記憶数を遊技者に明示する。
また、遊技機10は、大図柄群2001と小図柄群2002とをそれぞれ3桁の図柄で構成したが、1つ以上の図柄を含むものであれば何桁であってもよい。また、遊技機10は、大図柄群2001と小図柄群2002とで図柄の桁数を揃えているが、大図柄群2001と小図柄群2002とで図柄の桁数を異ならせるものであってもよい。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群2001について図柄の透明度を変更(たとえば透明度0%から50%に変更)することがあっても、小図柄群2002について図柄の透明度を固定(たとえば透明度0%に固定)することができる。これにより、遊技機10は、大図柄群2001について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群2002について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群2001について図柄の色相を変更(たとえば赤から青に変更)することがあっても、小図柄群2002について図柄の色相を固定(たとえば赤に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群2001について図柄の彩度を変更(たとえば彩度100%から0%に変更)することがあっても、小図柄群2002について図柄の彩度を固定(たとえば彩度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群2001について図柄の明度を変更(たとえば明度100%から10%に変更)することがあっても、小図柄群2002について図柄の明度を固定(たとえば明度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群2001について図柄の大きさを変更(たとえば、標準サイズから拡大(縮小)サイズに変更)することがあっても、小図柄群2002について図柄の大きさを固定することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群2001について図柄の表示位置を変更(たとえば画面中央から画面左上に変更)することがあっても、小図柄群2002について図柄の表示位置を固定(たとえば画面右下に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群2001について図柄のデザインを変更(たとえば矩形から円形に変更、あるいは数字からキャラクタに変更)することがあっても、小図柄群2002について図柄のデザインを固定(たとえば数字に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中において大図柄群2001について図柄の変動表示態様を変更(たとえば縦スクロールから横スクロールに変更)することがあっても、小図柄群2002について図柄の変動表示態様を固定(たとえば軸回転変動に固定)することができる。
これらによっても遊技機10は、大図柄群2001について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群2002について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、大図柄群2001と小図柄群2002について変動表示中の変動態様を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群2001について縦スクロールとするとき、大図柄群2001と小図柄群2002との区別を容易にすることができる。また、遊技機10は、大図柄群2001と小図柄群2002とで非同期に図柄を更新する場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
次に、小図柄群2002の図柄配列について図263を用いて説明する。図263は、第24の実施形態の小図柄群の図柄配列の一例を示す図である。
小図柄群2002は、左図柄と中図柄と右図柄の3桁の図柄で構成され、各図柄は、7つの図柄を配列する。配列される図柄は、各配列に対応する数字で表わされる。たとえば、配列「1」の左図柄は数字「1」の図柄であり、配列「2」の左図柄は数字「2」の図柄である。また、配列される図柄は、図柄の価値に応じた所定の色彩が付される。たとえば、数字「1」と数字「5」の図柄は、緑色の図柄であり、数字「2」と数字「4」と数字「6」の図柄は、青色の図柄であり、数字「3」と数字「7」の図柄は、赤色の図柄である。たとえば、赤で示される図柄グループは、確変図柄で構成され相対的にもっとも価値が高い図柄であり、青で示される図柄グループは、時短図柄で構成され相対的に2番目に価値が高い図柄であり、緑で示される図柄グループは、通常図柄で構成され相対的に価値が低い図柄である。なお、小図柄群2002は、配列される図柄を同一の色彩とするものであってもよい。
次に、大図柄群2001の図柄配列について図264を用いて説明する。図264は、第24の実施形態の大図柄群の図柄配列の一例を示す図である。
大図柄群2001は、左図柄と中図柄と右図柄の3桁の図柄で構成され、各図柄は、7つの図柄(標準図柄)を配列する。標準図柄は、面取りされた四角枠と、各配列に対応する四角枠内の数字とで表わされる。たとえば、配列「1」の左図柄は四角枠内に数字「1」を含む図柄であり、配列「2」の左図柄は四角枠内に数字「2」を含む図柄である。なお、配列される図柄は、図柄の価値に応じた所定の色彩が付されるものであってもよい。たとえば、数字「1」と数字「5」の図柄は、緑色の図柄であり、数字「2」と数字「4」と数字「6」の図柄は、青色の図柄であり、数字「3」と数字「7」の図柄は、赤色の図柄である。
また、大図柄群2001は、標準図柄と別に専用図柄を含むことができる。大図柄群2001は、標準図柄だけからなる図柄配列を標準時図柄配列とすると、標準図柄に専用図柄を加えた図柄配列を特別時図柄配列とすることができる。大図柄群2001は、たとえば所定の演出や所定の結果の報知契機に、標準時図柄配列を特別時図柄配列に切り替えることができる。なお、特別時図柄配列は、1つ以上の専用図柄を含むものであって、その数は1つに限らない。また、特別時図柄配列は、標準図柄に専用図柄を加えた図柄配列に限らず、標準図柄のうち1つ以上の図柄を専用図柄に差し替えるものであってもよい。
たとえば、大図柄群2001は、特別時図柄配列を、7つの標準図柄と1つの専用図柄としてもよいし、7つの標準図柄と2つの専用図柄としてもよいし、6つの標準図柄と1つの専用図柄としてもよいし、すべての標準図柄に代えて7つの専用図柄としてもよい。
専用図柄は、標準図柄と区別可能な表示態様であり、たとえば、面取りされた四角枠と、四角枠内の文字や図形等とで表わされる。専用図柄は、変動表示ゲームにおける所定の遊技状態への移行を報知する文字として、たとえば「虎」、「豚」、「獅子」を含む。このとき「虎」はトラ(虎)モード(たとえば潜伏確変)への移行を報知し、「豚」はブタ(豚)モード(たとえば普電サポート)への移行を報知し、「獅子」はライオン(獅子)モード(たとえば確率変動)への移行を報知する。なお、専用図柄は、変動表示ゲームにおける所定の演出を報知する文字として、たとえば「虎」、「豚」、「獅子」を含むものであってもよい。このとき「虎」はトラ(虎)のようなキャラクタが登場する演出を予告し、「豚」はブタ(豚)のようなキャラクタが登場する演出を予告し、「獅子」はライオン(獅子)のようなキャラクタが登場する演出を予告する。
また、専用図柄は、変動表示ゲームが導出する結果(たとえば大当り)の信頼度を報知する文字として、たとえば「?」、「!」、「!!」、「チャンス」、「激熱」、「当確」を含む。このとき「?」は大当りの信頼度「1%」を報知し、「!」は大当りの信頼度「10%」を報知し、「!!」は大当りの信頼度「20%」を報知し、「チャンス」は大当りの信頼度「30%」を報知し、「激熱」は大当りの信頼度「90%」を報知し、「当確」は大当りの信頼度「100%」を報知する。また、専用図柄は、変動表示ゲームにおける進行を報知する文字として、たとえば「発展」、「継続」を含む。このとき「発展」はスーパーリーチへの発展を報知し、「継続」は疑似連の継続を報知する。また、専用図柄は、変動表示ゲームが導出する結果(当り)の価値を報知する文字として、たとえば「当り」、「当 5R」、「当 16R」、「時短」、「確変」を含む。このとき「当り」は価値の大きさを明示せずに当り自体を報知し、「当 5R」は5Rラウンドの当りであることを報知し、「当 16R」は16Rラウンドの当りであることを報知し、「時短」は時短(普電サポート)を伴う当りであることを報知し、「確変」は確率変動を伴う当りであることを報知する。
また、専用図柄は、表示演出上のモードチェンジを報知する文字として、たとえば「mode A」、「mode B」、「mode C」を含む。このとき「mode A」はmode Aへの移行を報知し、「mode B」はmode Bへの移行を報知し、「mode C」はmode Cへの移行を報知する。また、専用図柄は、普電サポートや確率変動等の所定の遊技状態の継続回数を報知する文字として、たとえば「last 10回」を含む。このとき「last 10回」は確率変動の継続回数が残り10回であることを報知する。また、専用図柄は、遊技案内を報知する文字として、たとえば「押せ!」を含む。このとき「押せ!」はプッシュボタン25の押下操作の受付タイミングを報知する。
次に、第24の実施形態の遊技機10の表示演出について図265から図270を用いて説明する。図265は、第24の実施形態の演出フローの一例を示す図である。図266は、第24の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その1)を示す図である。図267は、第24の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その2)を示す図である。図268は、第24の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その3)を示す図である。図269は、第24の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その4)を示す図である。図270は、第24の実施形態の表示装置が表示する画面の一例(その5)を示す図である。
[演出フローF90]遊技機10は、変動表示ゲームにおける変動開始前に図柄を停止表示する。図266の(F90)に示す画面2010は、大図柄群2001と小図柄群2002とが停止表示している状態を示す。このとき、保留消化表示2006は、ブランク表示により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示す。遊技機10は、図柄変動を開始すると、演出フローF91に進む。
[演出フローF91]遊技機10は、変動表示を開始する。図266の(F91)に示す画面2011は、大図柄群2001と小図柄群2002とが変動表示を開始したことを示す。このとき、特図2保留数表示2004は、特図2ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示し、保留表示2005は、特図変動表示ゲームの保留記憶数を1つ減数して表示する。保留消化表示2006は、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。遊技機10は、リーチが発生しない場合に演出フローF92に進み、リーチが発生する場合に演出フローF94に進む。
[演出フローF92]遊技機10は、変動停止前に図柄を仮停止表示する。図266の(F92)に示す画面2012は、大図柄群2001が上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群2002は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、未だ変動停止した状態でないことを小図柄群2002により明示できる。遊技機10は、図柄変動を停止するとき演出フローF93に進む。
[演出フローF93]遊技機10は、図柄を停止表示する。図266の(F93)に示す画面2013は、大図柄群2001と小図柄群2002とが変動表示を停止し、大図柄群2001と小図柄群2002とが停止表示している状態を示す。このとき、保留消化表示2006は、ブランク表示により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にないことを示す。これにより、遊技機10は、大図柄群2001の仮停止表示と停止表示態様の差異が曖昧な場合であっても、変動停止した状態であるか否かについて小図柄群2002により明示できる。すなわち、小図柄群2002は、大図柄群2001の変動表示状態を案内する案内表示としての機能を有する。
なお、遊技機10は、変動停止した状態であるか否かを一括表示装置50等により確認することもできる。しかしながら、遊技機10は、その場合に遊技者に大きな視線移動を強いることとなり、遊技者が表示装置41でおこなう演出表示を見逃して演出効果が低減するおそれがある。一方、遊技機10は、小図柄群2002を大図柄群2001と同じ表示装置41に表示することができるので、遊技者が表示装置41でおこなう演出表示に集中できる環境を提供できる。
また、遊技機10は、大図柄群2001の結果導出態様と小図柄群2002の結果導出態様とをいずれも左図柄「3」、中図柄「6」、右図柄「4」として一致させたが、大図柄群2001の結果導出態様と小図柄群2002の結果導出態様とを異ならせてもよい。たとえば、遊技機10は、大図柄群2001の結果導出態様を左図柄「3」、中図柄「6」、右図柄「4」とし、小図柄群2002の結果導出態様を左図柄「3」、中図柄「5」、右図柄「7」としてもよい。
[演出フローF94]遊技機10は、リーチ状態で図柄を表示する。図267の(F94)に示す画面2014は、大図柄群2001のうち左右の図柄が上下に揺動して仮停止表示し、中図柄が変動中のリーチ状態を示す。このとき、小図柄群2002は、一様の速度で変動表示している状態を示す。また、画面2014は、案内表示2015によってリーチの発生を明示する。遊技機10は、リーチ発生後のバトル演出に発展するとき演出フローF95に進む。
[演出フローF95]遊技機10は、バトル演出を表示する。図267の(F95)に示す画面2016は、大図柄群2001を非表示にして、バトル演出案内表示2017とキャラクタ2018,2019を表示する。これにより、遊技機10は、キャラクタ2018とキャラクタ2019とが勝負するバトル演出の開始を遊技者に案内する。このとき、遊技機10は、大図柄群2001を非表示にすることでバトル演出の演出効果を向上する。また、遊技機10は、小図柄群2002を一様の速度で変動表示することで、大図柄群2001に頼らずに変動表示中であることを明示する。遊技機10は、バトル演出の結果が負けのとき演出フローF96に進み、バトル演出の結果が勝ちのとき演出フローF98に進み、バトル演出の結果が引き分けのとき演出フローF102に進む。
[演出フローF96]遊技機10は、バトル演出で負けた結果を表示する。図267の(F96)に示す画面2020は、大図柄群2001を非表示にして、キャラクタ2018,2019と、バトル演出結果案内表示2021と、バトル表示2022と、セリフ2023,2024とを表示する。キャラクタ2018,2019と、バトル演出結果案内表示2021と、バトル表示2022と、セリフ2023,2024とは、その表示態様によりバトル演出で負けた結果を案内する。このとき、遊技機10は、大図柄群2001を非表示にすることでバトル演出の演出効果を向上する。また、遊技機10は、小図柄群2002を一様の速度で変動表示することで、大図柄群2001に頼らずに変動表示中であることを明示する。たとえば、遊技機10は、小図柄群2002が変動表示中を案内することで、バトル演出の結果に対する逆転演出の期待感を演出することができる。遊技機10は、バトル演出で負けた結果を案内すると演出フローF97に進む。
[演出フローF97]遊技機10は、変動表示結果を表示する。図267の(F97)に示す画面2025は、大図柄群2001がはずれに相当する図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示し、小図柄群2002がはずれに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、大図柄群2001の再変動の期待感が最大限となる期間で演出しながら、変動表示結果が確定したことを小図柄群2002により示すことができる。なお、遊技機10は、演出フローF93に示したように大図柄群2001と小図柄群2002とが停止表示している状態を示してもよい。また、遊技機10は、演出フローF97に示した停止状態と、演出フローF93に示した停止状態とを、選択的(たとえば信頼度に応じて)に表示するものであってもよい。
この後、遊技機10は、演出フローF90を経て演出フローF91に進むものであってもよいし、演出フローF90を経ずに演出フローF91に進むものであってもよい。
また、遊技機10は、演出フローF97において大図柄群2001がはずれに相当する図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している間、小図柄群2002を一様の速度で変動表示してから、大図柄群2001と小図柄群2002とを停止表示させるものであってもよい。
[演出フローF98]遊技機10は、バトル演出で勝った結果を表示する。図268の(F98)に示す画面2026は、大図柄群2001を非表示にして、キャラクタ2018,2019と、セリフ2023,2024と、バトル演出結果案内表示2027と、バトル表示2028とを表示する。キャラクタ2018,2019と、セリフ2023,2024と、バトル演出結果案内表示2027と、バトル表示2028とは、その表示態様によりバトル演出で勝った結果を案内する。このとき、遊技機10は、大図柄群2001を非表示にすることでバトル演出の演出効果を向上する。また、遊技機10は、小図柄群2002を一様の速度で変動表示することで、大図柄群2001に頼らずに変動表示中であることを明示する。遊技機10は、バトル演出で勝った結果を案内すると演出フローF99に進む。
[演出フローF99]遊技機10は、変動表示結果を表示する。図268の(F99)に示す画面2029は、大図柄群2001が当りに相当する図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示し、小図柄群2002が当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、大図柄群2001の再変動の期待感を最大限となる期間で演出しながら、変動表示結果が確定したことを小図柄群2002により示すことができる。なお、遊技機10は、演出フローF93に示したように大図柄群2001と小図柄群2002とが停止表示している状態を示してもよい。
また、遊技機10は、大図柄群2001が仮停止表示している間、小図柄群2002を停止表示させないようにしてもよい。大図柄群2001が仮停止表示している間、小図柄群2002を停止表示させないとき、遊技機10は、演出フローF98から演出フローF100に進む。
[演出フローF100]遊技機10は、変動表示結果を表示する。図268の(F100)に示す画面2030は、大図柄群2001が当りに相当する図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群2002は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、未だ変動停止した状態でないことを小図柄群2002により明示できる。遊技機10は、図柄変動を停止するとき演出フローF101に進む。
なお、遊技機10は、演出フローF98で示したようにバトル演出で勝った結果を表示した後、小図柄群2002の変動表示を図柄を揃えておこなうようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、バトル演出で勝った結果を表示した後、小図柄群2002を「1(左図柄),1(中図柄),1(右図柄)」、「2,2,2」、「3,3,3」、…のように、当りに相当する図柄組み合わせ態様で変動表示をおこなう。このとき、遊技機10は、一様の速度で変動表示していたときよりも、変動速度を低下させて視認性を向上させるようにしてもよい。
[演出フローF101]遊技機10は、変動表示結果を表示する。図268の(F101)に示す画面2031は、大図柄群2001を非表示にして、小図柄群2002が当りに相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。また、画面2031は、変動表示結果案内表示2032と、キャラクタ2033とを表示する。これにより、遊技機10は、大図柄群2001の再変動の期待感が最大限となる期間で演出しながら、小図柄群2002と変動表示結果案内表示2032とキャラクタ2033とにより変動表示結果が確定したことを示すことができる。
なお、遊技機10は、画面2031において特図1保留数表示と特図2保留数表示とを非表示としてもよい。このように、遊技機10は、小図柄群2002が変動表示中のときに特図1保留数表示と特図2保留数表示とを表示し、小図柄群2002が停止表示中のときに特図1保留数表示と特図2保留数表示とを非表示とすることができる。なお、遊技機10は、特定の遊技状態(たとえば大当り等)を導出する場合に限って、小図柄群2002が停止表示中の特図1保留数表示と特図2保留数表示とを非表示としてもよい。
[演出フローF102]遊技機10は、バトル演出で引き分けた結果を表示する。図269の(F102)に示す画面2034は、大図柄群2001を非表示にして、キャラクタ2018,2019と、セリフ2023,2024と、バトル演出結果案内表示2035と、バトル表示2036とを表示する。キャラクタ2018,2019と、セリフ2023,2024と、バトル演出結果案内表示2035と、バトル表示2036とは、その表示態様によりバトル演出で引き分けた結果を案内する。このとき、遊技機10は、大図柄群2001を非表示にすることでバトル演出の演出効果を向上する。また、遊技機10は、小図柄群2002を一様の速度で変動表示することで、大図柄群2001に頼らずに変動表示中であることを明示する。遊技機10は、バトル演出で引き分けた結果を案内すると演出フローF103に進む。
[演出フローF103]遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群2001の仮停止表示態様を表示する。図269の(F103)に示す画面2037は、大図柄群2001が専用図柄「虎」を含む図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群2002は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、専用図柄により変動表示中の遊技進行や遊技結果等の案内をおこなうことができる。遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群2001の仮停止表示態様を表示した後、演出フローF104に進む。
[演出フローF104]遊技機10は、専用図柄が案内した遊技結果を表示する。図269の(F104)に示す画面2039は、大図柄群2001を非表示にして、小図柄群2002が虎モード(たとえば、潜伏確変)突入に相当する図柄組み合わせ態様で停止表示している状態を示す。また、画面2039は、遊技結果案内表示2040と、モード別背景表示2041とを表示する。これにより、遊技機10は、大図柄群2001の再変動の期待感を最大限となる期間で演出しながら、小図柄群2002と遊技結果案内表示2040とモード別背景表示2041とにより変動表示結果が確定したことを示すことができる。
なお、遊技機10は、画面2039において特図1保留数表示と特図2保留数表示とを非表示としてもよい。なお、遊技機10は、特定の遊技状態(たとえば潜伏確変等)を導出する場合に限って、小図柄群2002が停止表示中の特図1保留数表示と特図2保留数表示とを非表示としてもよい。
このように、遊技機10は、専用図柄によって小図柄群2002の図柄組み合わせ態様を案内することができる。これにより、遊技機10は、虎モード突入に相当する小図柄群2002の図柄組み合わせ態様として遊技者にとって理解容易でない図柄組み合わせ(たとえば、3桁のぞろ目でない図柄組み合わせ等)を採用することができる。このような遊技機10は、理解容易な図柄組み合わせを用意するために小図柄群2002の図柄配列を過大にすることを要しない。したがって、遊技機10は、小図柄群2002の図柄配列を簡潔に構成することができる。
なお、遊技機10は、演出フローF102においてバトル演出で引き分けた結果を案内すると演出フローF103に進むとしたが、演出フローF103と異なる選択肢に進み得る。たとえば、遊技機10は、演出フローF102の後、演出フローF105や、演出フローF106、演出フローF107、演出フローF108に進み得る。
[演出フローF105]遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群2001の仮停止表示態様を表示する。図270の(F105)に示す画面2042は、大図柄群2001が専用図柄2043を含む図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群2002は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、専用図柄2043が示す「発展」により発展リーチの案内をおこなうことができる。遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群2001の仮停止表示態様を表示した後、発展リーチに対応した図示しない演出フローに進む。
[演出フローF106]遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群2001の仮停止表示態様を表示する。図270の(F106)に示す画面2044は、大図柄群2001が専用図柄2045を含む図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群2002は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、専用図柄2045が示す「当16R」により16ラウンドの大当りの案内をおこなうことができる。遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群2001の仮停止表示態様を表示した後、大当りに対応した演出フロー(たとえば、演出フローF101)に進む。
[演出フローF107]遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群2001の仮停止表示態様を表示する。図270の(F107)に示す画面2046は、大図柄群2001が専用図柄2047,2048を含む図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群2002は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、専用図柄2047が示す「激熱」により信頼度の大きさの案内をおこなうことができる。また、遊技機10は、専用図柄2048が示す「押せ!」によりプッシュボタン25の操作案内をおこなうことができる。遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群2001の仮停止表示態様を表示した後、リーチ進行に対応した図示しない演出フローに進む。
[演出フローF108]遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群2001の仮停止表示態様を表示する。図270の(F108)に示す画面2049は、大図柄群2001が専用図柄2050を含む図柄組み合わせ態様で上下に揺動して仮停止表示している状態を示す。このとき、小図柄群2002は、一様の速度で変動表示している状態を示す。これにより、遊技機10は、専用図柄2050が示す「発展」により発展リーチの案内をおこなうことができる。遊技機10は、専用図柄を含む大図柄群2001の仮停止表示態様を表示した後、発展リーチに対応した図示しない演出フローに進む。
このように、遊技機10は、大図柄群2001に含まれる1つ以上の図柄(標準図柄)を専用図柄に差し替えることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群2001に含まれる左図柄、中図柄、または右図柄のうちいずれか1つを専用図柄に差し替えることができる。また、遊技機10は、大図柄群2001に含まれる左図柄、中図柄、または右図柄のうちいずれか2つを専用図柄に差し替えることができる。また、遊技機10は、大図柄群2001に含まれる左図柄、中図柄、および右図柄のすべてを専用図柄に差し替えることができる。遊技機10は、大図柄群2001に2以上の専用図柄を含ませることで、より詳細な遊技案内をおこなうことができる。
また、遊技機10は、大図柄群2001に含まれる左図柄と中図柄を1つの専用図柄に差し替えたり、中図柄と右図柄を1つの専用図柄に差し替えたり、左図柄、中図柄、および右図柄を1つの専用図柄に差し替えたりすることができる。
次に、小図柄群2002の変動表示における図柄差替タイミングについて図271を用いて説明する。図271は、第24の実施形態の小図柄群の変動表示における図柄差替タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
遊技制御装置100は、一括表示装置50において特図1と特図2の変動表示をおこない、一括表示装置50においておこなう特図1と特図2の変動表示と同期して演出制御装置300に変動表示に関するコマンドを送信する。演出制御装置300は、遊技制御装置100から変動表示に関するコマンドを受信して、大図柄群2001と小図柄群2002の変動表示をおこなう。
タイミングチャートTC1は、遊技制御装置100が特図1または特図2についてタイミングt11からタイミングt16まで時間T1の変動表示をおこない、タイミングt16からタイミングt17まで時間T5の停止表示をおこなう様子を示す。
タイミングチャートTC2は、演出制御装置300が小図柄群2002についてタイミングt11からタイミングt12まで時間T2の同期変動表示をおこない、タイミングt12からタイミングt16まで時間T3の非同期変動表示をおこない、タイミングt16からタイミングt17まで時間T5の停止表示をおこなう様子を示す。
タイミングチャートTC3は、演出制御装置300が大図柄群2001についてタイミングt11からタイミングt12まで時間T2の同期変動表示をおこない、タイミングt12からタイミングt16まで時間T3の非同期変動表示をおこない、タイミングt16からタイミングt17まで時間T5の停止表示をおこなう様子を示す。なお、大図柄群2001の非同期変動表示は、たとえばタイミングt12からタイミングt13、タイミングt13からタイミングt14、タイミングt14からタイミングt15で変動表示態様(変動速度を含む)が異なり、表示演出効果の向上を図っている。また、大図柄群2001の非同期変動表示は、タイミングt15からタイミングt16まで時間T4の仮停止表示をおこない、停止図柄に対する期待感の向上を図っている。
なお、小図柄群2002と大図柄群2001の同期変動表示とは、小図柄群2002と大図柄群2001とが同期して変動表示をおこなう期間である。小図柄群2002と大図柄群2001とが同期して変動表示をおこなうとは、小図柄群2002が表示する図柄と大図柄群2001が表示する図柄とに対応関係のある変動表示のことである。また、小図柄群2002と大図柄群2001とが同期しておこなう変動表示は、それぞれの変動速度が一致する。
また、小図柄群2002と大図柄群2001の非同期変動表示とは、小図柄群2002と大図柄群2001とが同期せずに変動表示をおこなう期間である。小図柄群2002と大図柄群2001とが同期せずに変動表示をおこなうとは、小図柄群2002が表示する図柄と大図柄群2001が表示する図柄とに対応関係のない変動表示のことである。また、小図柄群2002と大図柄群2001とが同期せずにおこなう変動表示は、それぞれの変動速度が必ずしも一致しない。
演出制御装置300は、小図柄群2002と大図柄群2001の同期変動表示から非同期変動表示への切替をおこなうとき、たとえばタイミングt12でそれぞれの図柄を差し替える。これにより、遊技機10は、変動開始時の小図柄群2002と大図柄群2001の表示態様の相違による違和感を軽減し、変動表示中の大図柄群2001の表示演出の自由度と、小図柄群2002の遊技状態把握の容易性向上とを図っている。また、演出制御装置300は、小図柄群2002がリーチとなる図柄組み合わせや大当りとなる図柄組み合わせを維持したまま変動表示を継続することを防止できる。また、演出制御装置300は、大図柄群2001について変動パターンや停止図柄に応じた変動表示をおこなうことができる。
また、演出制御装置300は、小図柄群2002を停止表示させるとき、たとえばタイミングt16でそれぞれの図柄を差し替える。これにより、演出制御装置300は、小図柄群2002の変動表示中における変動制御(たとえば、一様変動)を簡潔にできる。
なお、演出制御装置300は、遊技制御装置100から停止図柄コマンドを受信したタイミングをタイミングt11とすることができる。なお、遊技制御装置100は、停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、保留コマンドを一連のコマンドとして送信するので、演出制御装置300は、変動パターンコマンドや保留コマンドを受信したタイミングをタイミングt11としてもよい。
また、遊技制御装置100は、停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、保留コマンドを一連のコマンドとして送信するので、演出制御装置300は、これら一連のコマンドのうち一部コマンドを受信したタイミングをタイミングt11としてもよい。たとえば、演出制御装置300は、停止図柄コマンドと変動パターンコマンドとを受信したタイミングをタイミングt11とすることができる。
また、演出制御装置300は、遊技制御装置100から停止コマンドを受信したタイミングをタイミングt16とすることができる。また、演出制御装置300は、変動パターンコマンドから特定されるタイミングをタイミングt16としてもよい。
次に、小図柄群2002の停止表示タイミングと、大図柄群2001の仮停止表示タイミングについて図272を用いて説明する。図272は、第24の実施形態の大図柄群の変動表示における仮停止タイミングを示すタイミングチャートの一例を示す図である。
タイミングチャートTC2で示す小図柄群2002の停止表示タイミングは、図271に示した通りである。小図柄群2002の停止表示タイミングに対応する大図柄群2001の仮停止表示タイミングをタイミングチャートTC31からタイミングチャートTC35に示す。なお、タイミングチャートTC31で示す大図柄群2001の仮停止表示タイミングは、図271に示した通りである。
タイミングチャートTC31は、小図柄群2002が停止表示する前のタイミングt15から大図柄群2001を仮停止表示とし、小図柄群2002の停止表示タイミングであるタイミングt16で停止表示する様子を示す。タイミングチャートTC31は、遊技者にとって遊技状態の把握がもっとも容易な表示態様の一例である。
タイミングチャートTC32は、タイミングt15から大図柄群2001が仮停止表示し、小図柄群2002の停止表示タイミングより前のタイミングt15aで大図柄群2001を非表示とすることを示す。また、タイミングチャートTC32は、タイミングt15aから小図柄群2002が停止表示をおこなうタイミングt17まで、たとえば演出フローF101に示したような変動表示結果案内表示をおこなうことを示す。タイミングチャートTC32は、小図柄群2002と大図柄群2001の停止図柄の対応関係を明確にせずにおこなう変動表示の一例である。
タイミングチャートTC33は、タイミングt15から大図柄群2001が仮停止表示し、小図柄群2002の停止表示タイミングより前のタイミングt15aで大図柄群2001を非表示とすることを示す。また、タイミングチャートTC32は、小図柄群2002が停止表示をおこなうタイミングt17まで大図柄群2001の非表示を継続することを示す。タイミングチャートTC33は、小図柄群2002と大図柄群2001の停止図柄の対応関係を明確にせずにおこなう変動表示の一例である。
タイミングチャートTC34は、タイミングt15から大図柄群2001が仮停止表示し、小図柄群2002が停止表示をおこなうタイミングt17まで大図柄群2001の仮停止表示を継続することを示す。タイミングチャートTC34は、大図柄群2001の停止図柄の再変動の期待感を大きくする変動表示の一例である。
タイミングチャートTC35は、タイミングt15から大図柄群2001が仮停止表示し、小図柄群2002の停止表示タイミングより前のタイミングt15aで大図柄群2001を停止表示とすることを示す。また、タイミングチャートTC35は、小図柄群2002が停止表示をおこなうタイミングt17まで大図柄群2001の停止表示を継続することを示す。タイミングチャートTC35は、小図柄群2002と大図柄群2001の停止図柄の対応関係を明確にしておこなう変動表示の一例である。
このように、演出制御装置300は、大図柄群の変動表示における仮停止タイミングに多様な態様を設けることができる。また、演出制御装置300は、たとえば変動表示結果や、変動表示結果の信頼度に応じて、複数ある仮停止タイミングの態様のうちから1つを選択することができる。
次に、タイミングt12で差し替える小図柄群2002の差替図柄(第1差替図柄)について図273を用いて説明する。図273は、第24の実施形態の小図柄群の第1差替図柄の一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt12で小図柄群2002を第1差替図柄に差し替える。第1差替図柄は、あらかじめ設定され、たとえば1パターンが用意される。パターン1は、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」であり、リーチや大当り等を形成しない図柄組み合わせである。また、左図柄「1」と中図柄「2」と右図柄「3」とは、図柄の色彩が異なるものであり、リーチや大当り等を形成しないことを容易に認識可能な図柄組み合わせの1つである。これにより、演出制御装置300は、一様変動表示中の小図柄群2002が全回転リーチのように見えて誤解を与えることを防止する。
なお、第1差替図柄は、1パターン用意されるとしたが、2パターン以上を設けて選択的に差し替えるようにしてもよい。
また、演出制御装置300は、第1差替図柄を最終停止図柄としてもよい。このとき、演出制御装置300は、一様変動表示中の小図柄群2002が全回転リーチのように見えて誤解を与えることを防止するために、特別の結果(たとえば、潜伏確変や小当り、大当り等)を導出する場合を除いて第1差替図柄を最終停止図柄としてもよい。これにより、遊技機10は、演出制御装置300にかかる処理負担を軽減できる。また、遊技機10は、遊技者が遊技経験を積むことによって最終停止図柄の予測をおこなうことができるようにすることができる。
次に、タイミングt16で差し替える小図柄群2002の差替図柄(第2差替図柄)について図274を用いて説明する。図274は、第24の実施形態の小図柄群の第2差替図柄の一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt16で小図柄群2002を第2差替図柄に差し替える。第2差替図柄は、あらかじめ設定され、たとえば複数パターンが用意される。パターン1は、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」であり、はずれに対応する図柄組み合わせである。また、パターン2からパターン8は、いずれも左図柄、中図柄、および右図柄でぞろ目を形成し、大当りに対応する図柄組み合わせである。なお、パターン2からパターン8の図柄組み合わせに対応する大当りは、それぞれの図柄に応じて価値が異なる大当りである。パターン9は、左図柄が「1」、中図柄が「1」、右図柄が「2」であり、潜伏確変に対応する図柄組み合わせである。
なお、第2差替図柄は、はずれに対応する図柄組み合わせを1パターンとしたが、複数パターンを設けるようにしてもよい。また、第2差替図柄は、演出制御装置300が遊技制御装置100から受信した停止図柄であってもよいし、演出制御装置300が遊技制御装置100から受信した停止図柄に対応して選択されるものであってもよい。
次に、小図柄群2002の図柄配列の変形例について図275を用いて説明する。図275は、第24の実施形態の変形例の小図柄群の図柄配列の一例を示す図である。
演出制御装置300は、タイミングt12で小図柄群2002を第1差替図柄に差し替えることに代えて、小図柄群2002を変則的な図柄配列とすることができる。
小図柄群2002の変則的な図柄配列は、左図柄と中図柄と右図柄とでそれぞれ異なる図柄配列とする。左図柄の図柄配列は配列順に数字を順方向に並べ、中図柄の図柄配列は配列順に数字を逆方向に並べ、右図柄の図柄配列は配列順に数字をあらかじめ無作為に設定した順序に並べる。
これにより、演出制御装置300は、タイミングt12で小図柄群2002を第1差替図柄に差し替えなくても、一様変動表示中の小図柄群2002が全回転リーチのように見えて誤解を与えることを防止することができる。
なお、演出制御装置300は、大図柄群2001の変動開始において、一旦逆方向に変動(戻り変動)してから順方向に変動(順変動)するようにしてもよい。このようなときに演出制御装置300は、大図柄群2001の戻り変動に対応して小図柄群2002が表示する図柄を1つ前の図柄に差し替えてもよい。たとえば、演出制御装置300は、大図柄群2001が「1(左図柄),2(中図柄),3(右図柄)」を表示しているとき、大図柄群2001の変動開始において、1図柄分だけ戻り変動して「7,1,2」を表示してから「1,2,3」、「2,3,4」、…のように順変動する。このとき、演出制御装置300は、小図柄群2002の変動表示を大図柄群2001の変動表示に同期させて、「1,2,3」から「7,3,6」、「1,2,3」を経て「2,1,7」、…のように順変動する。なお、小図柄群2002の「7,3,6」は、小図柄群2002の「1,2,3」に対して図柄配列で「−1」方向であり、小図柄群2002の「2,1,7」は、小図柄群2002の「1,2,3」に対して図柄配列で「+1」方向である(図275参照)。これによれば、遊技機10は、大図柄群2001と小図柄群2002とを同期して表示していても、遊技者が同期して表示していることを感得困難にすることができる。
なお、演出制御装置300は、大図柄群2001の変動が1図柄に満たない場合、たとえば半図柄分などのオフセット変動であっても、小図柄群2002については1図柄分の変動に切り上げて表示してもよい。これによれば、演出制御装置300は、大図柄群2001についてなめらかな変動表示をおこないながら、小図柄群2002を簡潔に表示制御することができる。
次に、大図柄群2001の図柄の表示態様の切替について図276と図277を用いて説明する。まず、図264に示した大図柄群2001の表示態様と異なる大図柄群2001の表示態様について図276を用いて説明する。図276は、第24の実施形態の大図柄群の表示態様の一例を示す図である。
大図柄群2001は、モードや遊技状態に応じて大図柄群の表示態様を切り替えることができる。たとえば、遊技機10は、図264に示した大図柄群2001の表示態様を第1状態(たとえば通常状態、標準演出モード等)における表示態様とするとき、図276に示す大図柄群2001の表示態様を第2状態(たとえば確率変動状態、特別演出モード等)における表示態様とすることができる。
遊技機10は、第2の遊技状態において標準図柄を麻雀牌の筒子(ピンズ)を模した表示態様とする。また、遊技機10は、第2の遊技状態において専用図柄を第1の遊技状態と異ならせる。また、遊技機10は、第2の遊技状態において専用図柄の数を第1の遊技状態と比較して増減させるものであってもよい。たとえば、遊技機10は、第1の遊技状態において専用図柄「豚」を有するが、第2の遊技状態において専用図柄「豚」を有しない。
次に、状態別の大図柄群2001の図柄の表示態様の切替について図277を用いて説明する。図277は、第24の実施形態の状態別の大図柄群の表示態様の切替の一例を示す図である。
(1)モード別図柄パターンは、モード別の図柄の切替パターンを示す。表示演出モードとして「mode A」、「mode B」、「mode C」があるとき、小図柄群2002は、「mode A」、「mode B」、「mode C」のすべてで「パターンS」で固定される。一方、大図柄群2001は、「mode A」において「パターンA1」であり、「mode B」において「パターンA2」であり、「mode C」において「パターンA3」である。たとえば、「パターンA1」は、図264に示した大図柄群2001の表示態様であり、「パターンA2」は、図276に示した大図柄群2001の表示態様であり、「パターンA3」は、図示しない表示態様である。
このように、遊技機10は、モードの切替に応じて大図柄群2001の表示態様を切り替えることで、表示演出効果を向上する。また、遊技機10は、モードの切替にかかわらず小図柄群2002の表示態様を固定することで、遊技者に遊技進行を容易に把握させることができる。
(2)遊技状態別図柄パターンは、遊技状態別の図柄の切替パターンを示す。遊技状態として「通常」、「潜伏確変」、「非潜伏確変」があるとき、小図柄群2002は、「通常」、「潜伏確変」、「非潜伏確変」のすべてで「パターンS」で固定される。一方、大図柄群2001は、「通常」において「パターンB1」であり、「潜伏確変」において「パターンB2」であり、「非潜伏確変」において「パターンB3」である。
このように、遊技機10は、遊技状態の切替に応じて大図柄群2001の表示態様を切り替えることで、表示演出効果を向上する。また、遊技機10は、遊技状態の切替にかかわらず小図柄群2002の表示態様を固定することで、遊技者に遊技進行を容易に把握させることができる。
なお、図264や図276に示した大図柄群2001は、複数の専用図柄を有するが、これら専用図柄をグループ化して状態別に、使用可能なグループを切り替えるようにしてもよい。専用図柄のグループ化と状態別のグループの切替について図278を用いて説明する。図278は、第24の実施形態の状態別の大図柄群の専用図柄グループの切替の一例を示す図である。
(1)モード別専用図柄グループは、モード別の専用図柄グループの切替パターンを示す。表示演出モードとして「mode A」、「mode B」、「mode C」があるとき、遊技機10は、各表示演出モードに応じた専用図柄グループのうちから選択した専用図柄を大図柄群2001に用いることができる。大図柄群2001に用いることができる専用図柄は、「mode A」において「グループA1」に属する専用図柄であり、「mode B」において「グループA2」に属する専用図柄であり、「mode C」において「グループA3」に属する専用図柄である。たとえば、図264に示した専用図柄のうち専用図柄「虎」、「豚」、「獅子」が「グループA1」に属し、「グループA2」、「グループA3」に属さないとき、専用図柄「虎」、「豚」、「獅子」は、「mode A」において出現可能であり、「mode B」、「mode C」において出現不可能である。これにより、遊技機10は、表示演出モード別の遊技性の多様化を図ることができ、各表示演出モードにおける演出効果を一層向上することができる。
(2)遊技状態別専用図柄グループは、遊技状態別の専用図柄グループの切替パターンを示す。遊技状態として「通常」、「潜伏確変」、「非潜伏確変」があるとき、遊技機10は、各遊技状態に応じた専用図柄グループのうちから選択した専用図柄を大図柄群2001に用いることができる。大図柄群2001に用いることができる専用図柄は、「通常」において「グループB1」に属する専用図柄であり、「潜伏確変」において「グループB2」に属する専用図柄であり、「非潜伏確変」において「グループB3」に属する専用図柄である。これにより、遊技機10は、遊技状態別の遊技性の多様化を図ることができ、各遊技状態における演出効果を一層向上することができる。
(3)変動過程別専用図柄グループは、変動過程別の専用図柄グループの切替パターンを示す。変動過程として「通常変動(リーチ発生前)」、「リーチ(発展リーチ発生前)」、「発展リーチ」があるとき、遊技機10は、各変動過程に応じた専用図柄グループのうちから選択した専用図柄を大図柄群2001に用いることができる。大図柄群2001に用いることができる専用図柄は、「通常変動」において「グループC1」に属する専用図柄であり、「リーチ」において「グループC2」に属する専用図柄であり、「発展リーチ」において「グループC3」に属する専用図柄である。これにより、遊技機10は、変動過程別の遊技性の多様化を図ることができ、各変動過程における演出効果を一層向上することができる。
次に、第24の実施形態の変形例として、特図1と特図2のそれぞれに対応して小図柄群を設ける遊技機10について図279を用いて説明する。図279は、第24の実施形態の変形例の表示装置における変動表示中画面の一例(その1)を示す図である。
変動表示中画面2051は、表示装置41の表示内容である。変動表示中画面2051は、3組の飾り図柄と、特図1保留数表示2053と、特図2保留数表示2055と、保留表示2056と、保留消化表示2057を表示内容に含む。
3組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群2001と、第2飾り図柄として特図1小図柄群2052と、第3飾り図柄として特図2小図柄群2054とがある。大図柄群2001は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群2001は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群2001は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面2000の大図柄群2001における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
特図1小図柄群2052は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として特図1の変動表示状態の報知を担当する。特図2小図柄群2054は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として特図2の変動表示状態の報知を担当する。特図1小図柄群2052と特図2小図柄群2054は、大図柄群2001による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。特図1小図柄群2052と特図2小図柄群2054は、それぞれ左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面2051の特図1小図柄群2052における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。変動表示中画面2051の特図2小図柄群2054における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが停止表示状態であることを示す。
特図1保留数表示2053は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図1保留数表示2053は、特図1小図柄群2052に近接して表示される。特図2保留数表示2055は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。特図2保留数表示2055は、特図2小図柄群2054に近接して表示される。
保留表示2056は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留消化表示2057は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
これにより、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームを区別して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。なお、演出制御装置300は、特図1小図柄群2052と特図2小図柄群2054とを必ずしも盤演出装置44と干渉しない位置に配置することを要しない。演出制御装置300は、特図1ゲームが変動表示状態にあるときに特図2小図柄群2054と盤演出装置44との干渉を許容し、特図2ゲームが変動表示状態にあるときに特図1小図柄群2052と盤演出装置44との干渉を許容するものであってもよい。言い換えれば、演出制御装置300は、変動表示状態にある特図ゲームが特図1と特図2のいずれであるかにより、盤演出装置44の制御パターンを異ならせることができる。これにより、遊技機10は、特図変動表示ゲームの変動表示状態を明示しながら、特図1小図柄群2052と特図2小図柄群2054との干渉にもとづく盤演出装置44にかかる制約を低減することができる。
次に、第24の実施形態の変形例として、小図柄群の表示位置を変動する遊技機10について図280を用いて説明する。図280は、第24の実施形態の変形例の表示装置における変動表示中画面の一例(その2)を示す図である。
変動表示中画面2058は、表示装置41の表示内容である。変動表示中画面2058は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示2060と、特図2保留数表示2061と、保留表示2056と、保留消化表示2057を表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群2001と、第2飾り図柄として小図柄群2059とがある。大図柄群2001は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群2001は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群2001は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面2000の大図柄群2001における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
小図柄群2059は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として特図の変動表示状態の報知を担当する。小図柄群2059は、大図柄群2001による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群2059は、それぞれ左図柄と中図柄と右図柄とを含む。変動表示中画面2058の小図柄群2059における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
なお、演出制御装置300は、小図柄群2059を必ずしも盤演出装置44と干渉しない位置に配置することを要しない。演出制御装置300は、たとえば盤演出装置44cが左側から表示装置41の前に進出したときに、小図柄群2059と、特図1保留数表示2060と、特図2保留数表示2061とを右側に移動する。これにより、遊技機10は、盤演出装置44にかかる制約を低減しながら、特図変動表示ゲームの変動表示状態を明示することができる。また、遊技機10は、盤演出装置44にかかる制約を低減しながら、特図1保留数表示2060と、特図2保留数表示2061の表示状態を明示することができる。
なお、演出制御装置300は、万が一に盤演出装置44が故障等で動作しない場合であっても、小図柄群2059を移動表示するようにしてもよい。また、演出制御装置300は、盤演出装置44の動作によっても、小図柄群2059と盤演出装置44とが干渉しない場合には、小図柄群2059を移動表示しなくてもよい。これによれば遊技機10は、小図柄群2059を良好に視認できる位置に移動することができる。また遊技機10は、小図柄群2059の移動表示態様により、盤演出装置44の動作を予告案内することができる。すなわち、遊技機10は、小図柄群2059を移動表示することにより、盤演出装置44が小図柄群2059の移動前の位置まで動作することを予告報知できる。
また、演出制御装置300は、盤演出装置44の動作に限らず、所定の遊技状態や表示状態において小図柄群2059を移動表示するようにしてもよい。たとえば、演出制御装置300は、所定の演出により小図柄群2059の視認性が損なわれるおそれがある場合に、小図柄群2059を良好に視認できる位置に移動することができる。たとえば、演出制御装置300は、表示装置41の表示内容や、表示装置41の周辺の装飾装置の点灯態様等により、小図柄群2059の視認性が損なわれるおそれがある場合に、小図柄群2059を良好に視認できる位置に移動する。また遊技機10は、小図柄群2059の移動表示態様により、所定の演出を予告案内することができる。なお、ここでいう所定の演出は、所定の遊技状態における演出や、所定のモードにおける演出を含む。
なお、演出制御装置300は、小図柄群2059を連続的に移動してもよいし、離散的に移動してもよい。また、小図柄群2059を移動表示する場合について説明したが、演出制御装置300は、特図1保留数表示や特図2保留数表示についても同様に移動表示することができる。また、演出制御装置300は、小図柄群2059とともに特図1保留数表示や特図2保留数表示を移動表示することができる。
次に、第24の実施形態の変形例として、特図1と特図2のいずれの変動表示であるかを小図柄群の表示態様により明示する遊技機10について図281から図283を用いて説明する。図281は、第24の実施形態の変形例の小図柄群の変動表示態様の一例(その1)を示す図である。図282は、第24の実施形態の変形例の小図柄群の変動表示態様の一例(その2)を示す図である。図283は、第24の実施形態の変形例の小図柄群の変動表示態様の一例(その3)を示す図である。
図281(1)に示す小図柄群2062は、特図1保留数表示2063の背景と同じ背景(たとえば背景色「白」)を表示することにより、小図柄群2062で変動表示中の特図ゲームが特図1であることを明示する。このとき、特図2保留数表示2064の背景(たとえば背景色「黒」)は、小図柄群2062の背景、および特図1保留数表示2063の背景と異なるものとする。
図281(2)に示す小図柄群2062は、特図2保留数表示2064の背景と同じ背景(たとえば背景色「黒」)を表示することにより、小図柄群2062で変動表示中の特図ゲームが特図2であることを明示する。このとき、特図1保留数表示2063の背景(たとえば背景色「白」)は、小図柄群2062の背景、および特図2保留数表示2064の背景と異なるものとする。
これにより、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームを区別して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。
図282(1)に示す小図柄群2065は、特図1保留数表示2066と共有する背景(たとえば背景色「白」)を表示することにより、小図柄群2065で変動表示中の特図ゲームが特図1であることを明示する。このとき、特図2保留数表示2067は、小図柄群2065および特図1保留数表示2066と背景を共有しない。
なお、小図柄群2065の背景と特図1保留数表示2066の背景とは、必ずしも一体である必要がなく、表示態様を同じくすれば分離していてもよい。また、小図柄群2065の背景と特図1保留数表示2066の背景とは、そのすべての表示態様を同じとする必要がなく、特図1ゲームと特図2ゲームとを区別可能であれば一部の表示態様を同じとするものであってもよい。
図282(2)に示す小図柄群2065は、特図2保留数表示2067と共有する背景(たとえば背景色「白」)を表示することにより、小図柄群2065で変動表示中の特図ゲームが特図2であることを明示する。このとき、特図1保留数表示2066は、小図柄群2065および特図2保留数表示2067と背景を共有しない。
なお、小図柄群2065の背景と特図2保留数表示2067の背景とは、必ずしも一体である必要がなく、表示態様を同じくすれば分離していてもよい。また、小図柄群2065の背景と特図2保留数表示2067の背景とは、そのすべての表示態様を同じとする必要がなく、特図1ゲームと特図2ゲームとを区別可能であれば一部の表示態様を同じとするものであってもよい。
これにより、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームを区別して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。
図283(1)に示す小図柄群2068は、特図1保留数表示2069における保留数表示と同じく図柄表示をアラビア数字とすることにより、小図柄群2068で変動表示中の特図ゲームが特図1であることを明示する。このとき、特図2保留数表示2070は、保留数表示を漢数字とする。
図283(2)に示す小図柄群2068は、特図2保留数表示2070における保留数表示と同じく図柄表示を漢数字とすることにより、小図柄群2068で変動表示中の特図ゲームが特図2であることを明示する。このとき、特図1保留数表示2069は、保留数表示をアラビア数字とする。
これにより、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームを区別して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。
次に、第24の実施形態の変形例として、小図柄群を構成する一部の図柄によって変動表示状態を明示する遊技機10について図284を用いて説明する。図284は、第24の実施形態の変形例の小図柄群の変動表示態様の一例(その4)を示す図である。
図284(1)に示す小図柄群2071は、左図柄、中図柄、右図柄の3桁の図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図284(2)に示す小図柄群2072は、左図柄が停止し、中図柄、右図柄の2桁の図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図284(3)に示す小図柄群2073は、左図柄、中図柄の2桁が停止し、右図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図284(4)に示す小図柄群2074は、左図柄、右図柄の2桁が停止し、中図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。
このように、遊技機10は、必ずしもすべての図柄を変動表示させることなく、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。このとき、遊技機10は、停止している図柄によって予告報知や信頼度報知をおこなうものであってもよい。
次に、第24の実施形態の変形例として、小図柄群を構成する図柄の桁数を違えながら変動表示状態を明示する遊技機10について図285を用いて説明する。図285は、第24の実施形態の変形例の小図柄群の変動表示態様の一例(その5)を示す図である。
図285(1)に示す小図柄群2075は、左図柄、中図柄、右図柄の3桁の図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図285(2)に示す小図柄群2076は、左図柄、右図柄の2桁の図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図285(3)に示す小図柄群2077は、1つの図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。図285(4)に示す小図柄群2078は、4桁の図柄が一様に変動して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示す。
このように、遊技機10は、必ずしも図柄の桁数を固定して変動表示させることなく、図柄の桁数を変えながら特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。このとき、遊技機10は、表示している図柄の桁数によって予告報知や信頼度報知をおこなうものであってもよい。
なお、小図柄群は、大図柄群と同様に専用図柄を含むものであってもよい。たとえば、小図柄群2077は、1つの図柄を変動表示させるが、このとき1つ1つの図柄の視認性が向上することから専用図柄を含んで変動表示をおこなうものであってもよい。たとえば、小図柄群2077は、標準図柄を「A」から「G」のアルファベット1字としたとき、専用図柄に「7」や「Replay」、「当」、「熱」等を含めることができる。たとえば、専用図柄「7」の「当」は、当りを示し、専用図柄の「Replay」は、疑似連を示し、専用図柄の「熱」は、期待度の大きさを示す。また、小図柄群2077は、各モード(たとえば、潜伏確変を示す虎モード等)やはずれに対応する図柄を設けてもよい。これによれば、遊技機10は、小図柄群2077によって特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示しながら予告報知や信頼度報知を示すこともでき、更なる興趣向上を実現する。
また、小図柄群は、図柄の桁数を少なくするとき、図柄の桁数を少なくする前と比較して図柄を大きくしてもよい。たとえば、小図柄群2075,2076,2078と比較して、1つの図柄を大きくする。また、小図柄群2077は、1つの図柄を変動表示させるが、このとき1つ1つの図柄の視認性が向上することから仮停止表示をおこなうものであってもよい。
なお、第24の実施形態において大図柄群と小図柄群は、表示装置41に表示されるとしたが、それぞれを異なる表示装置に表示するものであってもよい。たとえば、遊技機10が第2の表示装置を備えるとき、大図柄群は、表示装置41(第1の表示装置)に大図柄群を表示し、第2の表示装置に小図柄群を表示することができる。たとえば、遊技機10がプッシュボタン25の操作を遊技者に案内して遊技者の視線がプッシュボタン25に移動するであろうとき、プッシュボタン25の近傍に第2の表示装置を配置する。これにより、遊技機10は、遊技者がプッシュボタン25に視線を移動しても特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。なお、遊技機10は、プッシュボタン25等の操作部と第2の表示装置とを、たとえばタッチパネルのように一体にして備えてもよい。
また、遊技機10は、第2の表示装置を遊技盤30に備えるものであってもよいし、第2の表示装置を前面枠12に備えるものであってもよい。また、第2の表示装置は、表示装置41より小型の表示装置(たとえばサブ液晶表示装置や、7セグメント表示装置、ドットマトリクス表示装置等)であってもよい。また、遊技機10は、第1の表示装置と第2の表示装置との間で小図柄群を移動表示してもよいし、第1の表示装置と第2の表示装置との間で大図柄群を移動表示してもよい。たとえば、遊技機10は、画面2016に示したバトル演出を第1の表示装置でおこなうとき、大図柄群と小図柄群の両方、あるいはいずれか一方を第2の表示装置に移動表示することができる。これにより、遊技機10は、第1の表示装置において表示演出(たとえばバトル演出)に用いる表示領域を大きくしたり、遊技者を表示演出に没入させたりすることができる。
また、遊技機10は、演出表示をおこなう演出表示領域と小図柄群を表示する小図柄群表示領域とを背景表示や区画表示、隔離等によって明確に区分するようにしてもよい。これにより、遊技機10は、演出表示効果が小図柄群に干渉して小図柄群の視認性が低下することを抑制できる。
また、遊技機10は、飾り図柄(大図柄群と小図柄群)と別にして第4図柄を表示する場合、第4図柄を小図柄群の近傍に表示するようにしてもよい。なお、第4図柄は、一括表示装置50における特図1図柄表示部53または特図2図柄表示部54と同期して特図1または特図2の変動表示状態を示す図柄である。これによれば、遊技機10は、小図柄群と第4図柄とで協働して特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。なお、第4図柄は、遊技盤30の前方より視認可能であれば、必ずしも表示装置41に表示されるものに限らない。たとえば、第4図柄は、センターケース40や流路形成部材42、盤演出装置44等の遊技盤30の構成部材に設けられるLED等の表示器(またはLCD等の表示装置)によって表示されるものであってもよい。
また、遊技機10は、大図柄群を挟むようにして小図柄群と第4図柄とを配置してもよい。これによれば、遊技機10は、遊技者の視線が大図柄群に集中しても、あるいは小図柄群と第4図柄のいずれかの視認性が損なわれる演出があっても、小図柄群と第4図柄のいずれかにより特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すことができる。
上述した第24の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1表示装置(一括表示装置50)と、第2表示装置(表示装置41)と、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を含む。主制御部は、第1表示装置において第1識別情報(本特図:特図1、特図2)を変動表示制御する。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2表示装置において第2識別情報(大図柄群2001)および第3識別情報(小図柄群2002)を変動表示制御する。従制御部は、第1識別情報の変動表示制御に同期して、第2識別情報および第3識別情報の変動表示制御をおこなう。従制御部は、第2識別情報を第1変動表示態様(明示状態:たとえば画面2014)から第2変動表示態様(非明示状態:たとえば画面2016)に切り替えて第2表示装置に表示するとき、第3識別情報の変動表示態様を一様にして第2表示装置に表示する。
(2)(1)の第1変動表示態様は、第2識別情報を明示する表示態様であり、第2変動表示態様は、第2識別情報を明示しない表示態様である。
(3)(1)の第1変動表示態様は、第2識別情報を所定速度で変動表示する表示態様であり、第2変動表示態様は、第2識別情報の仮停止表示態様(たとえば、揺動動作等)である。
(4)(1)の第2識別情報は、第3識別情報と比較して大きな表示領域を占める識別情報である。
(5)(1)の第3識別情報は、第2識別情報と比較して表示領域のうち周縁部に位置する識別情報である。
(6)(1)の第2識別情報および第3識別情報は、それぞれ1以上の図柄で構成される図柄群である。
(7)(6)の第2識別情報を構成する図柄は、第3識別情報を構成する図柄と比較し大きく表示される。
(8)(6)の第3識別情報を構成する図柄は、大きさが固定されて表示される。
(9)(6)の第3識別情報を構成する図柄は、変動表示開始後の所定時間を経過した第1タイミングで第1回目の図柄差替をおこない、変動表示を停止する第2タイミングで第2回目の図柄差替をおこなう。
また、上述した第24の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1表示装置(一括表示装置50)と、第2表示装置(表示装置41)と、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を含む。主制御部は、第1表示装置において第1識別情報(本特図:特図1、特図2)を変動表示制御する。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2表示装置において第2識別情報(大図柄群2001)および第3識別情報(小図柄群2002)を変動表示制御する。従制御部は、第1識別情報の変動表示制御に同期して、第2識別情報および第3識別情報の変動表示制御をおこなう。従制御部は、第1識別情報の変動表示制御に同期して、第2識別情報および第3識別情報の変動表示を開始し、第2識別情報を非表示にして第3識別情報を表示して第2識別情報および第3識別情報の変動表示を終了する(たとえば画面2031,2039)。
(2)(1)の第2識別情報および第3識別情報は、それぞれ1以上の図柄で構成される図柄群である。
(3)(1)の従制御部は、第2識別情報を非表示にして変動表示を終了する前に、特定時に限り表示される特定図柄(専用図柄)を表示する。
(4)(3)の従制御部は、特定図柄を仮停止表示態様(たとえば、揺動動作等)で表示する。
(5)(3)の特定図柄は、第1識別情報が所定の結果態様を導出する場合に表示される。
また、上述した第24の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1表示装置(一括表示装置50)と、第2表示装置(表示装置41)と、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を含む。主制御部は、第1表示装置において第1識別情報(本特図:特図1、特図2)を変動表示制御する。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2表示装置において第2識別情報(大図柄群2001)および第3識別情報(小図柄群2002)を変動表示制御する。従制御部は、第1識別情報の変動表示制御に同期して、第2識別情報および第3識別情報の変動表示制御をおこなう。従制御部は、第2識別情報と第3識別情報とが同期して変動表示する同期変動表示態様(たとえばタイミングt11からタイミングt12まで時間T2の同期変動表示)で第2識別情報と第3識別情報とを第2表示装置に表示した後、第2識別情報と第3識別情報とが同期せずに変動表示する非同期変動表示態様(たとえばタイミングt12からタイミングt16まで時間T3の非同期変動表示)で第2識別情報と第3識別情報とを第2表示装置に表示するとき、第2識別情報の変動表示態様を非一様(たとえば不定速度で変動)にし、第3識別情報の変動表示態様を一様(たとえば定速度で変動)にして表示する。
(2)(1)の同期変動表示態様において第2識別情報の表示態様は、第3識別情報の表示態様と対応関係を有する。
(3)(1)の非同期変動表示態様において第2識別情報の表示態様は、第3識別情報の表示態様と対応関係を有しない。
(4)(1)の第3識別情報が2以上の図柄(たとえば左図柄、右図柄、中図柄)を組合せ表示するとき、1の図柄の配列を他の図柄の配列と違える。
(5)(1)の従制御部は、第2識別情報をオフセット変動(1図柄分に満たない変動)するとき、第3識別情報の変動量を一図柄分に切り上げて変動する。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−ROM/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではないと考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。