JP6157362B2 - 無線通信装置及び通信制御方法 - Google Patents

無線通信装置及び通信制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6157362B2
JP6157362B2 JP2013553102A JP2013553102A JP6157362B2 JP 6157362 B2 JP6157362 B2 JP 6157362B2 JP 2013553102 A JP2013553102 A JP 2013553102A JP 2013553102 A JP2013553102 A JP 2013553102A JP 6157362 B2 JP6157362 B2 JP 6157362B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wireless communication
comp
communication device
traffic
reception quality
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013553102A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013105167A1 (ja
Inventor
英範 松尾
英範 松尾
青山 高久
高久 青山
尚志 田村
尚志 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Corp of America
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Corp of America
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Corp of America filed Critical Panasonic Intellectual Property Corp of America
Publication of JPWO2013105167A1 publication Critical patent/JPWO2013105167A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6157362B2 publication Critical patent/JP6157362B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L5/00Arrangements affording multiple use of the transmission path
    • H04L5/003Arrangements for allocating sub-channels of the transmission path
    • H04L5/0058Allocation criteria
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/022Site diversity; Macro-diversity
    • H04B7/024Co-operative use of antennas of several sites, e.g. in co-ordinated multipoint or co-operative multiple-input multiple-output [MIMO] systems
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L43/00Arrangements for monitoring or testing data switching networks
    • H04L43/08Monitoring or testing based on specific metrics, e.g. QoS, energy consumption or environmental parameters
    • H04L43/0876Network utilisation, e.g. volume of load or congestion level
    • H04L43/0888Throughput
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W16/00Network planning, e.g. coverage or traffic planning tools; Network deployment, e.g. resource partitioning or cells structures
    • H04W16/14Spectrum sharing arrangements between different networks
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/20Control channels or signalling for resource management
    • H04W72/27Control channels or signalling for resource management between access points

Description

本発明は、隣接する他の無線通信装置と多地点協調送受信技術を利用して無線通信端末と通信可能な無線通信装置及び通信制御方法に関する。
標準化団体3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)では、LTE(Long Term Evolution)方式の進化版であるLTE−advanced(LTE-A:Long Term Evolution Advanced)が検討されている。LTE−A方式では、周波数利用効率(システム要容量)又はセル端スループットなどといったシステム性能の要求条件を満たす技術として、多地点協調送受信(CoMP:Coordinated Multi-Point transmission/reception)技術が検討されている。このCoMP技術は、無線通信端末(UE:User Equipment)が複数のセクタ又はセルを用いて信号の送受信を行う技術である。当該技術によれば、複数のセルが協調して送受信を行うことにより、他セルからの干渉の低減及び所望信号の電力増大を実現できる。
CoMP技術を実現する方法としては、大きく2種類が考えられている。一つは、張り出し基地局等のリモート基地局(RRE: Remote Radio Equipment)と複数のRREを集中管理する集中制御基地局との間でのCoMP技術である。RREと集中制御基地局との間は光ファイバーを用いて接続されるため、シグナリング遅延が少ない。また、CoMPで使用するリソースは集中制御基地局で集中制御できるため、当該CoMP技術の実装は比較的容易である。
もう一つは、独立した複数の基地局間でのCoMP技術である。複数の基地局から同時送信されるUMTSのシステムでは集中制御局であるRNCが複数の基地局のリソースを管理する機能を有しており、各基地局はRNCとの間でリソースの制御を行っていた。しかしLTEシステムではRNCが存在せずRNCが行っていたリソース管理の機能を各基地局が有するため、複数の独立基地局のリソースを制御するCoMP技術では、独立基地局間でCoMP送信用のリソースをネゴシエーションする必要がある。具体的にはCoMPを実行する基地局の内の一つの基地局(マスター基地局)が、CoMP送信用として使用するリソースを、協調送受信する別の基地局(スレーブ基地局)に要求し、CoMP送信用のリソースを確保する。また、マスター基地局は、確保したCoMP送信用のリソースを用いてCoMPを実行する端末に対するスケジューリングを実行する。一方、スレーブ基地局は、マスター基地局でスケジューリングしたリソースに関する情報をマスター基地局から受け取る。当該CoMP技術によれば、CoMPに使用するデータがマスター基地局を通してスレーブ基地局に転送されることで、独立した複数の基地局間で協調送受信を実現する。
3GPPで議論されているJT(Joint transmission)などの協調送受信方式を当該CoMP技術に適用する場合、マスター基地局とスレーブ基地局は共に、協調送受信のために同じリソースを確保する必要がある。また、スレーブ基地局は、あるマスター基地局との協調送受信用に確保したリソースと、別のマスター基地局との協調送受信用のリソース又は自局配下の非CoMP端末用のリソースとを共用することができない。そのため、CoMP技術に対応した基地局は、協調送受信用のリソースと非CoMP端末用のリソースを分けておき、また、協調送受信用のリソースを他の基地局毎に固定的に割り当てておく必要がある。図14は、CoMP技術に対応した基地局におけるリソースの割り当ての一例を示す図である。図14に示した例では、非CoMP用リソースと、基地局BS2とのCoMP用リソースと、基地局BS3とのCoMP用リソースと、基地局BS4とのCoMP用リソースとがそれぞれ固定的に割てられている。
各基地局においてCoMP用リソースと非CoMP用リソースが固定的に割り当てられていると、基地局間で協調送受信するリソースの衝突は回避できるが、各基地局のトラヒックに応じて柔軟にリソースの割当を変更できない。例えば、非CoMPが適用される端末とのトラヒックが増加し、CoMPが適用される端末とのトラヒックが減少しても、当該セルを提供する基地局は、CoMP用リソースを減らして非CoMP用リソースを増やすことができない。このため、柔軟的なCoMPの実行又は終了によって、トラヒックの増加による基地局の負荷を軽減することができない。
本発明の目的は、多地点協調送受信(CoMP)技術を利用可能な各無線通信装置におけるトラヒックの状況に応じて、トラヒックの高い無線通信装置の負荷を軽減可能な無線通信装置及び通信制御方法を提供することである。
本発明は、他の無線通信装置と多地点協調送受信技術を利用して無線通信端末と通信可能な無線通信装置であって、自装置におけるトラヒックを算出するトラヒック算出部と、自装置におけるトラヒックを示す情報及び前記他の無線通信装置におけるトラヒックを示す情報を送受信するネットワーク用通信部と、自装置が前記多地点協調送受信技術を利用して前記他の無線通信装置と協調して前記無線通信端末と接続している状態で、前記他の無線通信装置のトラヒックが所定値よりも高いとき、前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータを、前記無線通信端末が前記多地点協調送受信技術を利用して通信を行うエリアが前記他の無線通信装置側に狭まるよう、変更した測定設定情報を生成する測定設定生成部と、前記受信品質の測定結果に応じて、前記多地点協調送受信技術を利用中の前記無線通信端末に前記多地点協調送受信技術を利用した通信を終了させ、前記無線通信端末を自装置に単局接続させる協調送受信変更決定部と、を備える無線通信装置を提供する。
本発明は、他の無線通信装置と多地点協調送受信技術を利用して無線通信端末と通信可能な無線通信装置であって、自装置におけるトラヒックを算出するトラヒック算出部と、装置におけるトラヒックを示す情報及び前記他の無線通信装置におけるトラヒックを示す情報を送受信するネットワーク用通信部と、自装置が前記多地点協調送受信技術を利用して前記他の無線通信装置と協調して前記無線通信端末と接続している状態で、自装置のトラヒックが前記他の無線通信装置に比べて高いとき、前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータを、前記無線通信端末が前記多地点協調送受信技術を利用して通信を行うエリアが自装置側に狭まるよう、変更した測定設定情報を生成する測定設定生成部と、前記受信品質の測定結果に応じて、前記多地点協調送受信技術を利用中の前記無線通信端末に前記多地点協調送受信技術を利用した通信を終了させ、前記無線通信端末を前記他の無線装置に単局接続させる、協調送受信変更決定部と、を備える無線通信装置を提供する。
本発明は、他の無線通信装置と多地点協調送受信技術を利用して無線通信端末と通信可能な無線通信装置が行う無線制御方法であって、自装置におけるトラヒックを算出し、自装置におけるトラヒックを示す情報及び前記他の無線通信装置におけるトラヒックを示す情報を送受信し、自装置が前記多地点協調送受信技術を利用して前記他の無線通信装置と協調して前記無線通信端末と接続している状態で、前記他の無線通信装置のトラヒックが所定値よりも高いとき、前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータを、前記無線通信端末が前記多地点協調送受信技術を利用して通信を行うエリアが前記他の無線通信装置側に狭まるよう、変更した測定設定情報を生成し、前記受信品質の測定結果に応じて、前記多地点協調送受信技術を利用中の前記無線通信端末に前記多地点協調送受信技術を利用した通信を終了させ、前記無線通信端末を自装置に単局接続させる、無線制御方法を提供する。
本発明は、他の無線通信装置と多地点協調送受信技術を利用して無線通信端末と通信可能な無線通信装置が行う無線制御方法であって、自装置におけるトラヒックを算出し、
自装置におけるトラヒックを示す情報及び前記他の無線通信装置におけるトラヒックを示す情報を送受信し、自装置が前記多地点協調送受信技術を利用して前記他の無線通信装置と協調して前記無線通信端末と接続している状態で、自装置のトラヒックが前記他の無線通信装置に比べて高いとき、前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータを、前記無線通信端末が前記多地点協調送受信技術を利用して通信を行うエリアが自装置側に狭まるよう、変更した測定設定情報を生成し、前記受信品質の測定結果に応じて、前記多地点協調送受信技術を利用中の前記無線通信端末に前記多地点協調送受信技術を利用した通信を終了させ、前記無線通信端末を前記他の無線装置に単局接続させる、無線制御方法を提供する。
本発明に係る無線通信装置及び通信制御方法によれば、多地点協調送受信(CoMP)技術を利用可能な各無線通信装置におけるトラヒックの状況に応じて、トラヒックの高い無線通信装置の負荷を軽減できる。
無線通信システムの構成の一例を示す図 端末と通信を行っている無線通信装置(自局)のトラヒックが隣接局2に比べて高いときの、自局が隣接局2に要求するリソースの設定例を示す図 第1の実施形態の無線通信ステムにおいて、自局配下の隣接局とのCoMPエリアの拡大を示す概念図 CoMP技術を利用して端末と通信を行っている2つの無線通信装置の内、スレーブ基地局である隣接局2のトラヒックが所定値よりも高いときの、マスター基地局が隣接局2に要求するリソースの設定例を示す図 第1の実施形態の無線通信ステムにおいて、マスター基地局のセル配下のスレーブ基地局とのCoMPエリアの縮小を示す概念図 図1に示した第1の実施形態の無線通信システムの構成を示すブロック図 図1に示した第1の実施形態の無線通信システムを構成する自局(マスター基地局)の内部構成を示すブロック図 図1に示した第1の実施形態の無線通信システムを構成する隣接局(スレーブ基地局)の内部構成を示すブロック図 第1の実施形態の無線通信システムにおいて、自局のトラヒックが隣接局に比べて高いため非CoMP端末をCoMPさせるときのタイミングチャート 第1の実施形態の無線通信システムにおいて、スレーブ基地局のトラヒックが所定値よりも高いためCoMP端末をマスター基地局に単局接続させるときのタイミングチャート 第1の実施形態の無線通信システムにおいて、スレーブ基地局200が提供するCoMP用リソースを変更するときのタイミングチャート 第1の実施形態の無線通信ステムにおいて、マスター基地局のセル配下のスレーブ基地局とのCoMPエリアの縮小を示す概念図 第2の実施形態の無線通信システムにおいて、自局のトラヒックが隣接局に比べて高いため非CoMP端末をCoMPさせるときのタイミングチャート CoMP技術に対応した基地局におけるリソースの割り当ての一例を示す図
本発明に係る無線通信基地局を含む無線通信システムの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、無線通信システムの構成の一例を示す図である。図1に示すように、以下説明する実施形態の無線通信システムは、少なくとも1つの無線通信端末と、無線通信ネットワークを介して無線通信端末と通信可能な複数の無線通信装置とを備える。以下の説明では、無線通信端末を単に「端末」という。端末は、例えば携帯電話機である。また、以下の説明において、無線通信装置とは、無線通信基地局(E-UTRAN NodeB:eNB)、無線通信基地局等と無線で接続される中継装置(リレーノード又はリピータ)、フェムト基地局及びピコ基地局等を総称した、端末が無線で通信可能な装置である。
無線通信システムは、3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)で規格化されているLTE又はLTE−Aの移動通信技術を利用する。但し、無線通信システムが利用する移動通信技術は、上記規格に限られず、無線LAN(Wireless Local Area Network)、IEEE802.16、IEEE802.16e若しくはIEEE802.16m等のWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、3GPP2、SAE(System Architecture Evolution)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、又は第四世代移動通信規格であっても良い。
各無線通信装置は、少なくとも1つの通信セルを構成する。通信セルは、地理的エリアに対して割り当てられた識別子又は当該地理的エリアで用いられる周波数の相違に基づいて、端末がユニークに識別できる無線ネットワークオブジェクトをいう。図1では通信セルが点線で示されている。
以下の説明では、通信セルを単に「セル」という。1つの無線通信装置によって、1つ以上のキャリア周波数の各々につき、1つ以上のセルが構成される。なお、上記構成は基本概念であり、無線通信装置が他の無線通信装置と協調して1つのセルを構成しても良い。また、端末は、無線通信装置が構成する少なくとも1つのセルを利用して通信する。
以下、第1及び第2の実施形態の無線通信システムについて順に説明する。なお、第1及び第2の実施形態において、同一機能を有する構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、下記各実施形態の無線通信システムでは、多地点協調送受信(CoMP:Coordinated Multiple Point transmission/reception)技術が用いられている。このCoMP技術とは、複数の無線通信装置が協調して動作することにより、端末のスループットを向上する技術である。複数の無線通信装置は別々のセルを構成し、端末は、CoMPセット(1つの端末に対して協調して動作する無線通信装置群)内の1つの無線通信装置が構成するセル(自セル)に接続する。なお、複数の無線通信装置が一つのセルを構成してもよい。
なお、以下に説明する実施の形態においては、CoMP技術を実現する方法として、独立した複数の無線通信装置(無線リソース管理機能を有する無線基地局装置等)間においてCoMPを行う方法を想定している。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の無線通信システムは、図1に示した無線通信システムのように、少なくとも1つの端末及び2つの無線通信装置から構成される。端末は、ダウンリンクで無線通信装置からセル毎に送信された参照信号を受信して、定められた計算式に基づいて導出されるMeasurement Report(測定結果)を無線通信装置に報告する。無線通信装置は、各端末に対して無線リソース(例えば、周波数領域又は時間領域での周波数帯域)の割り当て及び管理を行い、端末のための無線アクセスネットワークのアクセスポイントの役割を有する。なお、以下の説明では、無線リソースを単に「リソース」という。
図2は、端末と通信を行っている無線通信装置(自局)のトラヒックが隣接局2に比べて高いときの、自局が隣接局2に要求するリソースの設定例を示す図である。第1の実施形態では、端末が接続している無線通信装置(以下「自局」という)のトラヒックが、当該自局に隣接する無線通信装置(以下「隣接局」という)に比べて高い場合、図2に示すように、自局が隣接局(隣接局2)に対して要求するCoMP用のリソースの割合を多くする。その結果、自局はCoMP端末を多く収容できる。
なお、CoMP技術を用いて複数の無線通信装置と通信を行う端末を「CoMP端末」という。また、CoMP技術を用いずに1つの無線通信装置と通信を行う端末を「非CoMP端末」という。また、CoMP端末用のリソースと非CoMP端末用のリソースの分け方は、図2に示すように、隣接局毎のリソースを分ける軸とは異なる軸で分けてもよいし、周波数ホッピングパターンで分けてもよい。
さらに、本実施形態では、自局のトラヒックが隣接局に比べて高い場合、自局配下であって隣接局のセルエッジ付近に位置する非CoMP端末をCoMPさせることで、隣接局のリソースを利用して自局のトラヒックを軽減する。なお、「CoMPさせる」とは、自局と接続している非CoMP端末が、当該自局の他に隣接局とも接続するCoMP技術を用いた通信形態に移行することをいう。
本実施形態の自局は、自セル配下であって隣接局のセルエッジ付近に位置する非CoMP端末をCoMPさせるため、非CoMP端末に通知する「Measurement Configuration(測定設定)」中のevent条件のしきい値に負のオフセットを設定する。なお、event条件に含まれるしきい値は、CoMPによって端末におけるスループットが向上するか否かに応じて決定される。負のオフセットが設定されたevent条件を下記式(1)に示す。
(隣接局の受信品質)>(自局の受信品質)+しきい値+負のオフセット …(1)
非CoMP端末でこのevent条件が満たされると、非CoMP端末は「Measurement Report」を自局に送信する。Measurement Reportを受信した自局は隣接局に対してCoMP要求を実施する。
上記説明したように、event条件のしきい値に負のオフセットを設定した結果、自局配下の隣接局とのCoMPエリアは自局側に広がる。図3は、第1の実施形態の無線通信ステムにおいて、自局配下の隣接局とのCoMPエリアの拡大を示す概念図である。event条件に負のオフセットが設定される前のCoMPエリアは図1及び図3中の一点鎖線で示される範囲である。式(1)に示されるevent条件の右辺の値が小さい程、非CoMP端末における隣接局の受信品質が下がっても、当該非CoMP端末がCoMPされる可能性は高まる。すなわち、非CoMP端末が隣接局のセルエッジに近づいても、この非CoMP端末がCoMPされる可能性は高まる。その結果、図3に実線で示すように、非CoMP端末がCoMPされる範囲は自局側に広がる。
図4は、CoMP技術を利用して端末と通信を行っている2つの無線通信装置の内、スレーブ基地局である隣接局2のトラヒックが所定値よりも高いときの、マスター基地局が隣接局2に要求するリソースの設定例を示す図である。第1の実施形態では、CoMPを行っているスレーブ基地局のトラヒックが所定値よりも高い場合、図4に示すように、マスター基地局がスレーブ基地局に対して要求するCoMP用のリソースの割合を少なくする。その結果、マスター基地局であった自局は非CoMP端末を多く収容できる。
さらに、本実施形態では、スレーブ基地局のトラヒックが所定値よりも高い場合、マスター基地局のセル配下であってスレーブ基地局のセルエッジ付近に位置するCoMP端末を、マスター基地局に単局接続させることで、スレーブ基地局のトラヒックを軽減する。なお、CoMP端末をマスター基地局に単局接続させることは、すなわち、CoMPを解除することである。
本実施形態のマスター基地局は、マスター基地局のセル配下であってスレーブ基地局のセルエッジ付近に位置するCoMP端末に対してCoMPを解除するため、CoMP端末に通知する「Measurement Configuration」中のevent条件のしきい値に負の個別オフセットを設定する。なお、当該負の個別オフセットはスレーブ基地局毎に異なる。また、event条件に含まれるしきい値は、CoMPによって端末におけるスループットが向上するか否かに応じて決定される。負の個別オフセットが設定されたevent条件を下記式(2)に示す。
(マスター基地局の受信品質)>(スレーブ基地局の受信品質)+しきい値+負の個別オフセット …(2)
CoMP端末でこのevent条件が満たされると、CoMP端末は「Measurement Report」をマスター基地局に送信する。Measurement Reportを受信したマスター基地局は、スレーブ基地局とのCoMPを解除して、自局への単局接続に変更する。
上記説明したように、event条件のしきい値に負の個別オフセットを設定した結果、マスター基地局のセル配下のスレーブ基地局とのCoMPエリアはスレーブ基地局側に狭まる。図5は、第1の実施形態の無線通信ステムにおいて、マスター基地局のセル配下のスレーブ基地局とのCoMPエリアの縮小を示す概念図である。event条件に負の個別オフセットが設定される前のCoMPエリアは図1及び図5中の一点鎖線で示される範囲である。式(2)に示されるevent条件の右辺の値が小さい程、CoMP端末におけるマスター基地局の受信品質が下がると、当該CoMP端末においてCoMPが解除され、マスター基地局への単局接続に変更される可能性が高くなる。その結果、図3に実線で示すように、CoMP端末のCoMPが維持される範囲はスレーブ基地局側に狭まる。
各基地局は、自セル配下であって協調先の基地局のセルエッジ付近に存在するCoMP機能を有する端末の内、以下の2つの条件を共に満たす端末の数に基づいて、自局におけるCoMP可能な端末のトラヒックを算出する。一つ目の条件は、端末がネットワークに対して構築したベアラに対するQoSが高い、つまりQCI(QoS Class Identifier)の値がしきい値(例えば5)を下回ることである。なお、QCIは1〜9のいずれかの整数であり、1〜4のQCIはGBR(Guaranteed Bit Rate)に等しく、5〜9のQCIはNon-GBRに等しい。もう一つの条件は、自局と協調先の基地局との間の受信品質差がしきい値以内であることであり、これは、CoMPを実施することが可能な端末の条件である。各基地局は、これら2つの条件を満たすCoMP機能を有する端末の数を算出し、この端末数が多いほど自局はトラヒックが高いと判断する。
なお、各基地局は、協調先の基地局のトラヒック情報を考慮するために、事前に周辺の基地局間でトラヒック情報の交換を行う。基地局間でトラヒック情報の交換を周期的に行うことで、各基地局における周辺の基地局のトラヒック情報は更新される。
図6は、図1に示した第1の実施形態の無線通信システムの構成を示すブロック図である。図6に示すように、自局(マスター基地局)100と隣接局(スレーブ基地局)200は有線ケーブルで構成されたネットワーク150を介して接続されている。なお、ネットワーク150には、隣接局200に隣接した他の基地局300が接続されていても良い。
以下、自局100について説明する。図7は、図1に示した第1の実施形態の無線通信システムを構成する自局(マスター基地局)の内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、自局100は、無線通信部101と、ネットワーク用通信部103と、制御部105とを備える。制御部105は、トラヒック算出部111と、測定設定生成部113と、測定結果報告取得部115と、CoMP/リソース変更決定部117と、CoMPコマンド生成部119とを有する。
無線通信部101は、端末から送信された制御情報及び上りデータを受信して、制御部105へ出力する。また、無線通信部101は、制御部105から入力されたMeasurement Configuration(測定設定)又はCoMPコマンドを端末に送信する。
ネットワーク用通信部103は、制御部105から入力された情報を隣接局200に送信する。また、ネットワーク用通信部103は、隣接局200から送信された情報を受信して、制御部105へ出力する。なお、ネットワーク用通信部103を介して隣接局200と送受信する情報は、例えば、自局100におけるトラヒックを示す情報及び隣接局200におけるトラヒックを示す情報である。
制御部105は、CoMP技術を利用せずに端末(非CoMP端末)と接続している状態で、自局100のトラヒックが隣接局に比べて高いとき、しきい値に負のオフセットを設定したevent条件を含むMeasurement Configurationを非CoMP端末に通知するよう処理する。また、制御部105は、CoMP技術を利用して隣接局200と協調して端末(CoMP端末)と接続している状態で、隣接局200のトラヒックが所定値よりも高いとき、しきい値に負の個別オフセットを設定したevent条件を含むMeasurement ConfigurationをCoMP端末に通知するよう処理する。
以下、制御部105を構成する各構成要素について説明する。
トラヒック算出部111は、自局100のセル配下であって隣接局200のセルエッジ付近に存在するCoMP機能を有する端末の内、2つの条件を共に満たす端末の数に基づいて、自局100におけるトラヒックを算出する。なお、2つの条件とは、QCIの値がしきい値を下回ること、及び、自局100と隣接局200との間の受信品質差がしきい値以内であることである。
測定設定生成部113は、端末が各基地局との受信品質の測定方法及びMeasurement Report(測定結果)を自局100に報告するトリガとなるevent条件等を含むMeasurement Configuration(測定設定)を生成する。測定設定生成部113が生成したMeasurement Configurationは無線通信部101に送られ、無線通信部101から端末に送信される。
測定結果報告取得部115は、端末から送信され無線通信部101が受信したMeasurement Report(測定結果)を取得する。
CoMP/リソース変更決定部117は、Measurement Reportに応じて、CoMPの開始又は中止を決定する。また、CoMP/リソース変更決定部117は、自局100及び隣接局200の各トラヒックに基づいて、CoMPで用いるリソースの変更及びその変更内容を決定する。すなわち、CoMP/リソース変更決定部117は、隣接局毎に、CoMP技術を利用した通信で用いるリソースとCoMP技術を利用しない通信で用いるリソースの割合を変更する。
CoMP/リソース変更決定部117による決定内容に基づく要求(CoMP開始要求、CoMP終了要求、CoMP用リソース変更要求)がネットワーク用通信部103に送られ、ネットワーク用通信部103からネットワーク150を介して隣接局200に送信される。なお、CoMP開始要求には、隣接局200に要求するCoMP用リソースの情報が含まれる。また、CoMP用リソース変更要求には、変更後のCoMP用リソースの情報が含まれる。
CoMPコマンド生成部119は、CoMP/リソース変更決定部117によって決定された内容に応じたCoMPコマンドを生成する。CoMPコマンド生成部119が生成したCoMPコマンドは無線通信部101に送られ、無線通信部101から端末に送信される。
次に、隣接局200について説明する。図8は、図1に示した第1の実施形態の無線通信システムを構成する隣接局(スレーブ基地局)の内部構成を示すブロック図である。図8に示すように、隣接局200は、無線通信部201と、ネットワーク用通信部203と、制御部205とを備える。制御部205は、トラヒック算出部211と、CoMP制御部213とを有する。
無線通信部201は、端末から送信された制御情報及び上りデータを受信して、制御部205へ出力する。また、無線通信部201は、制御部205から入力された情報を端末に送信する。
ネットワーク用通信部203は、制御部205から入力された情報を自局100に送信する。また、ネットワーク用通信部203は、自局100又は図6に示した他の基地局300から送信された要求を受信して、制御部205へ出力する。なお、ネットワーク用通信部203を介して自局100又は他の基地局300と送受信する情報は、例えば、各基地局におけるトラヒックを示す情報である。
制御部205は、ネットワーク150を介して自局100から送信された要求(CoMP開始要求、CoMP終了要求、CoMP用リソース変更要求)に応じた処理を行う。以下、制御部205を構成する各構成要素について説明する。
トラヒック算出部211は、自局100のトラヒック算出部111と同様に、隣接局200のセル配下であって自局100又は他の基地局300のセルエッジ付近に存在するCoMP機能を有する端末の内、2つの条件を共に満たす端末の数に基づいて、隣接局200におけるトラヒックを算出する。なお、2つの条件とは、QCIの値がしきい値を下回ること、及び、隣接局200と自局100との間の受信品質差又は隣接局200と他の基地局300との間の受信品質差がしきい値以内であることである。
CoMP制御部213は、自局100からCoMP開始要求が行われた場合、当該CoMP開始要求に含まれるCoMP用リソースの情報に基づいて、端末が自局100及び隣接局200とCoMP技術を用いて通信する際のリソースの使用を許可する。また、CoMP制御部213は、自局100からCoMP終了要求が行われた場合、自局100とのCoMPを終了するための処理を行う。さらに、CoMP制御部213は、自局100からCoMP用リソース変更要求が行われた場合、当該CoMP用リソース変更要求に含まれる変更後CoMP用リソースの情報に基づいて、自局100とのCoMPで用いるリソースの使用を許可する。CoMP制御部213は、各要求に応じて行った処理内容を示す応答をネットワーク用通信部203に送る。
以下、図3に示した本実施形態の無線通信システムにおいて、自局100のトラヒックが隣接局200に比べて高いため、自局100と接続中の非CoMP端末をCoMPさせるときの動作について、図9を参照して説明する。図9は、第1の実施形態の無線通信システムにおいて、自局のトラヒックが隣接局に比べて高いため非CoMP端末をCoMPさせるときのタイミングチャートである。
図9に示すように、自局100及び隣接局200の各々は、トラヒックの算出を行い(T101)、トラヒック情報を周期的に交換する(T103)。この状態のとき、自局100のトラヒックが隣接局200に比べて高いと自局100が判断すると、自局100は、上記式(1)で示した「(隣接局200の受信品質)>(自局100の受信品質)+しきい値+負のオフセット」のevent条件を含むMeasurement Configurationを生成して(T105)非CoMP端末に送信する(T107)。非CoMP端末は、当該Measurement Configurationのevent条件が満たされると判断すると、Measurement Reportを生成して自局100に送信する(T109)。
非CoMP端末から送信されたMeasurement Reportに応じて、自局100は、自局100と隣接局200とが協調して通信するCoMPを開始すると決定する(T111)。当該決定を行った自局100は、隣接局200にCoMP開始要求メッセージを送信する(T113)。なお、CoMP開始要求メッセージには、隣接局200に提供を要求するCoMP用リソースの情報が含まれる。このとき、要求されるCoMP用リソースは、図2に示したように、トラヒックに応じて決定される。
CoMP開始要求メッセージを受け取った隣接局200は、自局100とのCoMPで利用するリソースの使用を許可し(T115)、自局100にCoMP開始要求応答メッセージを送信する(T117)。なお、CoMP開始要求応答メッセージには、隣接局200が許可したCoMP用リソースの情報が含まれる。自局100は、自局100におけるCoMP用リソースの情報と隣接局200におけるCoMP用リソースの情報を含むCoMP開始コマンドを非CoMP端末に送信する(T119)。
次に、図5に示した本実施形態の無線通信システムにおいて、スレーブ基地局200のトラヒックが所定値よりも高いため、マスター基地局100及びスレーブ基地局200のCoMPで接続中のCoMP端末をマスター基地局100に単局接続させるときの動作について、図10を参照して説明する。図10は、第1の実施形態の無線通信システムにおいて、スレーブ基地局のトラヒックが所定値よりも高いためCoMP端末をマスター基地局に単局接続させるときのタイミングチャートである。
図10に示すように、マスター基地局100及びスレーブ基地局200の各々は、トラヒックの算出を行い(T201)、トラヒック情報を周期的に交換する(T203)。この状態のとき、スレーブ基地局200のトラヒックが所定値よりも高いとマスター基地局100が判断すると、マスター基地局100は、上記式(2)で示した「(マスター基地局100の受信品質)>(スレーブ基地局200の受信品質)+しきい値+負の個別オフセット」のevent条件を含むMeasurement Configurationを生成して(T205)CoMP端末に送信する(T207)。CoMP端末は、当該Measurement Configurationのevent条件が満たされると判断すると、Measurement Reportを生成してマスター基地局100に送信する(T209)。
CoMP端末から送信されたMeasurement Reportに応じて、マスター基地局100は、スレーブ基地局200とのCoMPを終了すると決定する(T211)。当該決定を行ったマスター基地局100は、スレーブ基地局200にCoMP終了要求メッセージを送信する(T213)。CoMP終了要求メッセージを受け取ったスレーブ基地局200は、CoMPの終了を許可し(T215)、マスター基地局100にCoMP終了要求応答メッセージを送信する(T217)。マスター基地局100は、CoMP終了コマンドをCoMP端末に送信する(T219)。
次に、図1に示した本実施形態の無線通信システムにおいて、マスター基地局100とCoMPを行っているスレーブ基地局200が提供するCoMP用リソースを変更するときの動作について、図11を参照して説明する。図11は、第1の実施形態の無線通信システムにおいて、スレーブ基地局200が提供するCoMP用リソースを変更するときのタイミングチャートである。
図11に示すように、マスター基地局100及びスレーブ基地局200の各々は、トラヒックの算出を行い(T301)、トラヒック情報を周期的に交換する(T303)。この状態のとき、スレーブ基地局200によって提供されるCoMP用リソースを変更するとマスター基地局100が決定する(T305)と、マスター基地局100は、スレーブ基地局200にCoMP用リソース変更要求メッセージを送信する(T307)。なお、CoMP用リソース変更要求メッセージには、隣接局200に要求する変更後のCoMP用リソースの情報が含まれる。
CoMP用リソース変更要求メッセージを受け取ったスレーブ基地局200は、CoMP用リソースの変更を許可し(T309)、マスター基地局100にCoMP用リソース変更要求応答メッセージを送信する(T311)。なお、CoMP用リソース変更要求応答メッセージには、スレーブ基地局200が許可した変更後のCoMP用リソースの情報が含まれる。マスター基地局100は、スレーブ基地局200における変更後のCoMP用リソースの情報を含むCoMP変更コマンドをCoMP端末に送信する(T313)。
以上説明したように、本実施形態の無線通信システムによれば、互いに隣接する各基地局のトラヒックの状況に応じて、Measurement Configurationのevent条件に含まれるしきい値に負のオフセットを設定することで、自局配下であって隣接局又はスレーブ基地局のセルエッジ付近に位置する端末がMeasurement Reportを送信する可能性が上がる。また、端末からのMeasurement Reportを受信した基地局においては、各基地局のトラヒックの状況に応じて、隣接局又はスレーブ基地局に要求するCoMP用リソースと非CoMP用リソースの割合を柔軟に変更して、非CoMP端末をCoMP端末に移行させたり、CoMP端末を非CoMP端末に移行させる。その結果、トラヒックの高い基地局の負荷を軽減できる。
なお、本実施形態では、マスター基地局のトラヒックがスレーブ基地局に比べて高い場合、マスター基地局のセルエッジ付近に位置するCoMP端末を、スレーブ基地局に単局接続させることで、マスター基地局のトラヒックを軽減しても良い。この場合、マスター基地局は、マスター基地局のセルエッジ付近に位置するCoMP端末に対してCoMPを解除するため、CoMP端末に通知する「Measurement Configuration」中のevent条件のしきい値に負の個別オフセットを設定する。なお、当該負の個別オフセットはスレーブ基地局毎に異なる。負の個別オフセットが設定されたevent条件を下記式(3)に示す。
(スレーブ基地局の受信品質)>(マスター基地局の受信品質)+しきい値+負の個別オフセット …(3)
CoMP端末でこのevent条件が満たされると、CoMP端末は「Measurement Report」をマスター基地局に送信する。Measurement Reportを受信したマスター基地局は、スレーブ基地局とのCoMPを解除して、スレーブ基地局であった基地局へのハンドオーバー処理を行う。
上記説明したように、event条件のしきい値に負の個別オフセットを設定した結果、マスター基地局のセル配下のスレーブ基地局とのCoMPエリアはマスター基地局側に狭まる。図12は、第1の実施形態の無線通信ステムにおいて、マスター基地局のセル配下のスレーブ基地局とのCoMPエリアの縮小を示す概念図である。event条件に負の個別オフセットが設定される前のCoMPエリアは図1及び図12中の一点鎖線で示される範囲である。式(3)に示されるevent条件の右辺の値が小さい程、CoMP端末におけるスレーブ基地局の受信品質が下がると、当該CoMP端末においてCoMPが解除され、スレーブ基地局への単局接続に変更される可能性が高くなる。その結果、図12に実線で示すように、CoMP端末のCoMPが維持される範囲はマスター基地局側に狭まる。
このように、マスター基地局のトラヒックがスレーブ基地局に比べて高い場合、マスター基地局のセルエッジ付近に位置するCoMP端末をスレーブ基地局に単局接続させることで、トラヒックの高いマスター基地局の負荷を軽減できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、スレーブ基地局となる協調先の基地局は、マスター基地局となる基地局から要求されたCoMP用リソースに対して、CoMPを許可するリソースを判断する。その際の判断基準としては、当該協調先の基地局のトラヒック情報と、その隣接局から要求されたCoMP用リソースの状況とが考慮される。例えば、協調先の基地局が他の基地局からもCoMP用リソースが要求されている場合、当該協調先の基地局における非CoMP用リソースの欠乏を避けるために、協調先の基地局は、要求されたCoMP用リソースをそのまま許可するのではなく、各基地局のトラヒックの状況に応じてCoMP用として許可するリソース量を決定する。協調先の基地局は、CoMPを要求してきた基地局に、CoMPを許可するリソースに関する情報を含むCoMP要求応答メッセージを通知する。
図13は、第2の実施形態の無線通信システムにおいて、自局のトラヒックが隣接局に比べて高いため非CoMP端末をCoMPさせるときのタイミングチャートである。なお、図13には、図9に示した処理と同一の処理には同じ符号が付されている。図13に示すように、自局100、隣接局200及び他の基地局300の各々は、トラヒックの算出を行い(T101)、トラヒック情報を周期的に交換する(T103)。自局100が、隣接局200に提供を要求するCoMP用リソースの情報を含むCoMP開始要求メッセージを隣接局200に送信した(T113)とき、隣接局200には他の基地局300からもCoMP開始要求メッセージを受け取っている(T413)とき、隣接局200は、自局100とのCoMPで利用するリソースの使用を制限してCoMPを許可する(T415)。
すなわち、図13に示した例では、自局100から隣接局200へのCoMP開始要求メッセージにはCoMP用リソースR1,R2,R3の情報が含まれているが、隣接局200のCoMP制御部213は、その内のCoMP用リソースR1のみの使用を許可し、CoMP用リソースR1の情報を含むCoMP開始要求応答メッセージを隣接局200のネットワーク用通信部203が自局100に送信する(T417)。なお、隣接局200のCoMP制御部213によるCoMPを許可するリソースを判断する際の基準としては、隣接局200のトラヒック情報と、他の基地局からのCoMPの要求又はCoMPの実行状況とが考慮される。
このように、本実施形態では、協調先の基地局が他の基地局からもCoMP用リソースが要求されている場合、当該協調先の基地局は、要求されたCoMP用リソースをそのまま許可するのではなく、一部のCoMP用リソースのみ許可する。このため、協調先の基地局における非CoMP用リソースの欠乏を避けることができる。
上記各実施形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はハードウェアとの連携においてソフトウェアでも実現することも可能である。
また、上記各実施形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2012年1月12日出願の日本特許出願(特願2012-004237)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明に係る無線通信装置は、多地点協調送受信(CoMP)技術を利用可能な各無線通信装置におけるトラヒックの状況に応じて、トラヒックの高い無線通信装置の負荷を軽減可能な無線通信基地局等として有用である。
100 自局、マスター基地局
200 隣接局、スレーブ基地局
300 他の基地局
150 ネットワーク
101 無線通信部
103 ネットワーク用通信部
105 制御部
111 トラヒック算出部
113 測定設定生成部
115 測定結果報告取得部
117 CoMP/リソース変更決定部
119 CoMPコマンド生成部
201 無線通信部
203 ネットワーク用通信部
205 制御部
211 トラヒック算出部
213 CoMP制御部

Claims (8)

  1. 他の無線通信装置と多地点協調送受信技術を利用して無線通信端末と通信可能な無線通信装置であって、
    自装置におけるトラヒックを算出するトラヒック算出部と、
    自装置におけるトラヒックを示す情報及び前記他の無線通信装置におけるトラヒックを示す情報を送受信するネットワーク用通信部と、
    自装置が前記多地点協調送受信技術を利用して前記他の無線通信装置と協調して前記無線通信端末と接続している状態で、前記他の無線通信装置のトラヒックが所定値よりも高いとき、前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータを、前記無線通信端末が前記多地点協調送受信技術を利用して通信を行うエリアが前記他の無線通信装置側に狭まるよう、変更した測定設定情報を生成する測定設定生成部と、
    前記受信品質の測定結果に応じて、前記多地点協調送受信技術を利用中の前記無線通信端末に前記多地点協調送受信技術を利用した通信を終了させ、前記無線通信端末を自装置に単局接続させる協調送受信変更決定部と、
    を備える無線通信装置。
  2. 前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータは、前記他の無線通信装置に加えられる負のオフセット値であり、
    前記受信品質の測定結果は、自装置の受信品質値が、前記負のオフセット値を加えた前記他の無線通信装置の受信品質値よりも大きい場合に報告される、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 他の無線通信装置と多地点協調送受信技術を利用して無線通信端末と通信可能な無線通信装置であって、
    自装置におけるトラヒックを算出するトラヒック算出部と、
    自装置におけるトラヒックを示す情報及び前記他の無線通信装置におけるトラヒックを示す情報を送受信するネットワーク用通信部と、
    自装置が前記多地点協調送受信技術を利用して前記他の無線通信装置と協調して前記無線通信端末と接続している状態で、自装置のトラヒックが前記他の無線通信装置に比べて高いとき、前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータを、前記無線通信端末が前記多地点協調送受信技術を利用して通信を行うエリアが自装置側に狭まるよう、変更した測定設定情報を生成する測定設定生成部と、
    前記受信品質の測定結果に応じて、前記多地点協調送受信技術を利用中の前記無線通信端末に前記多地点協調送受信技術を利用した通信を終了させ、前記無線通信端末を前記他の無線装置に単局接続させる、協調送受信変更決定部と、
    を備える無線通信装置。
  4. 前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータは、自装置の受信品質値に加えられる負のオフセット値であり、
    前記受信品質の測定結果は、前記他の無線通信装置の受信品質値が、前記負のオフセット値を加えた前記自装置の受信品質値よりも大きい場合に報告される、
    請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 他の無線通信装置と多地点協調送受信技術を利用して無線通信端末と通信可能な無線通信装置が行う無線制御方法であって、
    自装置におけるトラヒックを算出し、
    自装置におけるトラヒックを示す情報及び前記他の無線通信装置におけるトラヒックを示す情報を送受信し、
    自装置が前記多地点協調送受信技術を利用して前記他の無線通信装置と協調して前記無線通信端末と接続している状態で、前記他の無線通信装置のトラヒックが所定値よりも高いとき、前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータを、前記無線通信端末が前記多地点協調送受信技術を利用して通信を行うエリアが前記他の無線通信装置側に狭まるよう、変更した測定設定情報を生成し、
    前記受信品質の測定結果に応じて、前記多地点協調送受信技術を利用中の前記無線通信端末に前記多地点協調送受信技術を利用した通信を終了させ、前記無線通信端末を自装置に単局接続させる、
    無線制御方法。
  6. 前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータは、前記他の無線通信装置に加えられる負のオフセット値であり、
    前記受信品質の測定結果は、自装置の受信品質値が、前記負のオフセット値を加えた前記他の無線通信装置の受信品質値よりも大きい場合に報告される、
    請求項5に記載の無線制御方法。
  7. 他の無線通信装置と多地点協調送受信技術を利用して無線通信端末と通信可能な無線通信装置が行う無線制御方法であって、
    自装置におけるトラヒックを算出し、
    自装置におけるトラヒックを示す情報及び前記他の無線通信装置におけるトラヒックを示す情報を送受信し、
    自装置が前記多地点協調送受信技術を利用して前記他の無線通信装置と協調して前記無線通信端末と接続している状態で、自装置のトラヒックが前記他の無線通信装置に比べて高いとき、前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータを、前記無線通信端末が前記多地点協調送受信技術を利用して通信を行うエリアが自装置側に狭まるよう、変更した測定設定情報を生成し、
    前記受信品質の測定結果に応じて、前記多地点協調送受信技術を利用中の前記無線通信端末に前記多地点協調送受信技術を利用した通信を終了させ、前記無線通信端末を前記他の無線装置に単局接続させる、
    無線制御方法。
  8. 前記無線通信端末が自装置及び前記他の無線通信装置との間の受信品質の測定結果を報告する条件に関するパラメータは、自装置の受信品質値に加えられる負のオフセット値であり、
    前記受信品質の測定結果は、前記他の無線通信装置の受信品質値が、前記負のオフセット値を加えた前記自装置の受信品質値よりも大きい場合に報告される、
    請求項7に記載の無線制御方法。
JP2013553102A 2012-01-12 2012-11-19 無線通信装置及び通信制御方法 Expired - Fee Related JP6157362B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012004237 2012-01-12
JP2012004237 2012-01-12
PCT/JP2012/007411 WO2013105167A1 (ja) 2012-01-12 2012-11-19 無線通信装置及び通信制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013105167A1 JPWO2013105167A1 (ja) 2015-05-11
JP6157362B2 true JP6157362B2 (ja) 2017-07-05

Family

ID=48781146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013553102A Expired - Fee Related JP6157362B2 (ja) 2012-01-12 2012-11-19 無線通信装置及び通信制御方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9698957B2 (ja)
JP (1) JP6157362B2 (ja)
WO (1) WO2013105167A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102287928B1 (ko) * 2013-09-27 2021-08-10 삼성전자 주식회사 이동 통신 시스템에서 복수의 캐리어를 이용하는 데이터 송수신 방법 및 장치
US11019637B2 (en) * 2014-01-24 2021-05-25 Nokia Solutions And Networks Oy Method, apparatus and computer program for scheduling in dual connectivity scenarios
US10193667B2 (en) * 2014-05-09 2019-01-29 Lg Electronics Inc. Method for performing comp operation in wireless communication system and an apparatus for supporting the same
JP5844440B1 (ja) * 2014-08-08 2016-01-20 ソフトバンク株式会社 通信端末装置及び通信システム
EP3836630B1 (en) * 2014-09-12 2022-10-26 NEC Corporation Radio station, radio terminal, and method for terminal measurement
WO2017195375A1 (ja) * 2016-05-13 2017-11-16 富士通株式会社 基地局装置、移動局装置、通信システム及び通信システムの制御方法
JP6526730B2 (ja) * 2017-02-20 2019-06-05 ソフトバンク株式会社 通信システム及び通信制御方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101867938B (zh) * 2009-04-20 2013-01-02 电信科学技术研究院 一种用于多点协同传输的上行参考信号的配置方法和装置
KR101376262B1 (ko) * 2009-08-07 2014-03-25 닛본 덴끼 가부시끼가이샤 무선 통신 시스템, 무선 통신 방법, 무선국, 제어국, 및 프로그램을 저장하는 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
JP5413964B2 (ja) 2009-09-14 2014-02-12 パナソニック株式会社 無線基地局装置、無線端末装置および無線通信方法
US9130708B2 (en) * 2010-06-18 2015-09-08 Qualcomm Incorporated Method and apparatus for bundling resource blocks in wireless communication
KR101752921B1 (ko) * 2011-01-12 2017-07-03 삼성전자주식회사 다중 셀 협력 송신 방법 및 장치
KR20120098215A (ko) * 2011-02-28 2012-09-05 한국전자통신연구원 가상화 정보 제공 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2013105167A1 (ja) 2015-05-11
WO2013105167A1 (ja) 2013-07-18
US20140153436A1 (en) 2014-06-05
US9698957B2 (en) 2017-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6870061B2 (ja) 多重接続環境におけるユーザ機器によるアップリンク送信電力の割振りおよび電力ヘッドルームの報告
EP3927107B1 (en) Method for establishing a fronthaul interface and base station
JP6157362B2 (ja) 無線通信装置及び通信制御方法
US20180332639A1 (en) Radio communication system, base station apparatus, and radio terminal
US20150146677A1 (en) Radio communication method, radio communication system, radio base station, and radio terminal
CN108418609B (zh) 对多点传输进行无线承载管理的系统和方法
KR101706195B1 (ko) 다중 반송파 및 이종망 통합 무선 액세스 환경에서의 무선 자원 관리 방법 및 그 장치
EP3086589B1 (en) Core network device, access network device, data distribution method and system
US20130148637A1 (en) Device-to-device communication control method
JP2017169243A (ja) マスターeNB及びその方法
US20160234713A1 (en) Information Transmission Method, Apparatus, and System
TW201429296A (zh) 小型基地台檢測方法以及使用所述方法的裝置
US9668244B2 (en) Radio resource management method, macro base station, and low-power node
US20190150213A1 (en) Method for managing radio resources in communication system and apparatus for the same
US20150222546A1 (en) Load Balancing in Communication Systems
JP2013519274A (ja) 中継ノードの状態管理方法及びシステム
WO2015117499A1 (zh) 资源调度信息的指示、分配方法及装置
WO2013139161A1 (zh) 用于无线网络中的无线资源调度的方法和装置
JP2014131240A (ja) バッファ状態報告の送信制御方法、ユーザ装置、および無線通信システム
US11582744B2 (en) Admission control in IAB system
KR102239651B1 (ko) 무선 연결을 설정하는 방법 및 디바이스
CN105191401A (zh) 通信系统中确定具有双连接的用户设备的移动性的方法
JP6697095B2 (ja) 通信方法と通信装置
WO2014044058A1 (zh) 数据传输方法及系统、宏基站、小基站与用户设备
JP6426759B2 (ja) リソーススケジューリングの方法、装置、およびシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6157362

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees