JP6153039B6 - 集積回路 - Google Patents

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本発明は、無線通信基地局が特定のリソースにおいて、無線通信端末に送信するトラフィック量を低減する又は無線信号の送信電力を低減する無線通信システムで用いられる無線通信端末を制御する集積回路に関する。
標準化団体3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)は、LTE(Long Term Evolution)方式と互換性のある次世代の通信規格として、LTE−Advanced(Long Term Evolution Advanced:LTE−A)の標準化を進めている。LTEでは、ネットワーク(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E-UTRAN))の無線通信基地局(E-UTRAN NodeB:eNB)は、1つ以上の通信セルを提供する。無線通信端末(User Equipment:UE)は、そのうちの1つの通信セルに属する。以下、無線通信基地局(eNB)を単に「基地局」といい、通信セルを単に「セル」といい、無線通信端末(UE)を単に「端末」という。
LTEでは、ネットワークの自己最適化(Self Optimizing Network:SON)のために、端末が無線リンク失敗(Radio Link Failure:RLF)時の情報を基地局に提供する。端末は、無線リンク失敗(RLF)を、以下の3つの場合に検出する。
1.物理層から同期はずれ(out-of-sync)の指示を連続してN310回検出すると、所定時間T310のカウントが開始される。そして、T310の期間中に、物理層から同期中(in-sync)を連続してN311回検出しない場合、T310が満了し、端末はRLFを検出する。なお、T310、N310、N311の値は、基地局から端末に通知される。それらの値が通知されない場合、端末は予め設定されている値を使用する。
2.メディアアクセス制御(Media Access Control:MAC)層からランダムアクセス問題(Random Access Problem)が指示されたとき、端末はRLFを検出する。
3.最大再送回数に到達したことを無線リンク制御(Radio Link Control:RLC)層から指示されたとき、端末はRLFを検出する。
端末は、無線リンク失敗(RLF)を検出した際にASセキュリティ(Access Stratum security)を維持していると、RRC接続再確立(Radio Resource Control Connection Re-establishment:RRC Connection Re-establishment)を開始する。
図12は、端末がRRC接続再確立を行う際のタイミングチャートである。端末は、無線リンク失敗(RLF)を検出すると、セル選択手段を用いて適切なセル(Suitable Cell)を検出し、そのセルを選択する。次に、端末は、RRC接続再確立要求メッセージ(RRC Connection Reestablishment Request)をセル選択で選択したセルの基地局に送信する。基地局は、端末からRRC接続再確立要求メッセージを受信すると、端末のRRC接続再確立要求を受け入れるかを判断する。基地局は、端末を受け入れると判断すると、RRC接続再確立メッセージ(RRC Connection Reestablishment)を端末に送信する。端末は、RRC接続再確立メッセージを受信すると、RRC接続再確立完了メッセージ(RRC Connection Reestablishment Complete)を作成する。端末は、最後に発生したRLFに関連するRLF情報が有効であれば、RRC接続再確立完了メッセージにRLF情報有効フラグ(rlf-InfoAvailable)を含め、それを真(true)にセットする。端末は、RRC接続再確立完了メッセージを基地局に送信する。以上のようにして、端末はRRC接続再確立を行う。
図13は、端末が無線リンク失敗時の情報を基地局に提供する一例を示すタイミングチャートである。端末が、RLF情報有効フラグ(rlf-InfoAvailable)を含め、それを真(true)にセットしたRRC接続再確立完了メッセージを基地局に送信する。基地局は、RLF情報有効フラグを真(true)にセットしたRRC接続再確立完了メッセージを受信する。基地局は、端末から無線リンク失敗時の情報が必要であるかを判断する。基地局は、端末からの情報が必要であると判断すると、端末に無線リンク失敗時の情報を送ることを要求するために、RLF報告要求フラグ(rlf-ReportReq)を真(true)にセットした端末情報要求メッセージ(UEInformationRequest)を送信する。端末は、RLF報告要求フラグ(rlf-ReportReq)を真(true)にセットした端末報告要求メッセージを受信する。端末は、RLF報告(rlf-report)を作成し、RLF報告(rlf-report)を含めた端末情報応答メッセージ(UE Information Response)を作成し、基地局に送信する。
図14は、RLF報告(rlf-report)の構成の一例を示す図である。図14に示すようにRLF報告(rlf-report)は、最後に接続していた自セルの測定結果とRLF発生時の隣接セルの測定結果により構成される。自セルの測定結果は、受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)又は受信品質(Reference Signal Received Quality:RSRQ)により構成される。一方、隣接セルの測定結果は、無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)毎にリスト化され、さらに周波数毎にリスト化される。各リストは、RLF発生時の測定結果のベストセルから順番に並べられる。なお、端末は、測定が必要な無線アクセス技術の周波数に関しては、測定をするように設定される。そして、RLF報告(rlf-report)に含められる測定結果は、端末が測定(measurement)するように設定されていた無線アクセス技術の周波数のセルが対象となる。
基地局あるいはネットワークは、この情報を基に、ネットワークの最適化を行うことができる。
LTE−Aでは、セル間干渉制御(Inter-cell Interference Coordination:ICIC)の方法として、時間領域におけるセル間の干渉を防止してリソースを保護する制御のために、オールモーストブランクサブフレーム(Almost Blank Subframe:ABS)が使用される。当該制御では、基地局が信号を送信しない又は送信電力を低減した期間を設けることにより、他の基地局と端末の間の通信に与える干渉を低減する。
ABSは以下の要素で特徴づけられる。
・ABSは、セル固有の参照信号(Cell Specific Reference Signal:CRS)を常に送信する。
・ABSがマルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス単一周波数ネットワーク(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network:MBSFN)サブフレームと一致する場合、CRSはデータ領域において送信されない。
・ABSがプライマリー同期信号(Primary Synchronization Signal:PSS)、セカンダリー同期信号(Secondary Synchronization Signal:SSS)、物理報知チャネル(Physical Broadcast CHannel:PBCH)、報知情報タイプ1(System Information Block Type 1:SIB1)、ページング(Paging)又は位置参照信号(Positioning Reference Signal:PRS)とタイミングが一致したら、それらを送信する。
・ABSはチャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal:CSI-RS)を送信することができる。
MBSFNサブフレームがABSのパターンに含まれるとき、MBSFNサブフレームは、時間領域セル間干渉制御に使用できる。このような特徴を持つABSの使用方法の一例を以下に示す。
図15(a)及び(b)は、ABSを使用する一例を説明する図である。図15に示すように、セルのカバレッジエリアが広いマクロセルを中心としたセル配置に加えて、大容量のトラヒックが集中して発生する屋内施設等のローカルエリアを効率的にカバーするために、セルのカバレッジエリアが狭い低送信電力セル(Low Power Node:LPN)をマクロセル内に配置するネットワークが検討されている。低送信電力セルは、中継基地局(Relay Node:RN)が管理するセル、マクロセルと同じ機能を有し送信電力が低いピコセル、及び、基地局間のインタフェース(X2インタフェース)を持たず特定のメンバーだけが接続することができるCSG(Closed Subscriber Group)セル等である。
図15(a)は、同一周波数上において、マクロセルのカバレッジ内に、ピコセルが配置されている例である。例えば、時間領域セル間干渉制御は、ピコセルの端に位置するピコセルに接続中の端末によって使用される。例えば、マクロセルの負荷をピコセルに分散させるために使用される。ピコセルの特定のサブフレームをマクロセルからの干渉から保護するために、マクロセルによってABSが使用される。ピコセルに接続している端末は、移動制御のための無線リソース測定(Radio Resource Measurement:RRM)、無線リンク監視(Radio Link Monitoring:RLM)、及び、チャネル状況情報測定(Channel State Information measurement:CSI measurement)をその保護されたリソースを使用して行う。端末は、測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)を通知してもらうことにより、保護されたリソースを知ることが出来る。これにより、マクロセルからの干渉が低減されるタイミングで測定することにより、マクロセルからの強い干渉下にあるピコセルの測定精度を高くできる。すなわち、マクロセルのABSの期間においては、ピコセルの範囲を広げることができ、ピコセルへの接続を維持しやすくなり、負荷分散を行うことができる。
また、隣接セルに接続中の端末も、ピコセルを測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)を用いて測定することにより、マクロセルからの強い干渉下にあるピコセルの測定精度を高くできるため、ピコセルへの接続の切替(ハンドオーバ)が行われやすくなり、負荷分散を行うことができる。
図15(b)は、同一周波数上において、マクロセルのカバレッジ内に、CSGセルが配置されている例である。例えば、時間領域セル間干渉制御は、CSGセルの端に位置するマクロセルに接続中の端末によって使用される。例えば、CSGセルに接続することを許されていない端末が、マクロセルとの接続を維持するために使用される。
CSGセルがABSを使用することにより、干渉を緩和することで、特定のマクロセルのサブフレームを干渉から守ることができる。CSGセルに接続することを許されていない端末は、保護されたリソースを測定リソース制限として通知され、CSGセルからの干渉が低減されるタイミングで、測定することによりCSGセルからの強い干渉下において、マクロセルに接続し続けることができる。測定内容は、RRM、RLM及びCSIがある。
ABSを使用する環境下において、ABSのサブフレームで測定した値とABSではないサブフレームで測定した値とでは、測定の精度が異なる。したがって、従来のRLF報告(rlf-report)では、基地局が端末の状況を把握する精度が低くなることがあるという問題がある。
本発明の目的は、ABSを使用する環境であっても、無線通信端末における無線リンク失敗が発生した状況を外部の機器が正確に把握できる無線通信端末を制御する集積回路を提供することである。
本発明は、無線通信基地局が提供する通信セルにおける下り信号の一部の無線リソースで信号を送信しない又は送信電力を下げて送信する制御が行われる無線通信システムで用いられる無線通信端末を制御する集積回路であって、前記無線通信基地局から、測定する自セル又は隣接セルの無線リソースの制限に関する制御情報を受信する受信処理と、前記制御情報は前記無線リソースの制限が適用される隣接セルと無線リソースの制限のパターンを含み、前記自セル又は隣接セルにおける参照信号を受信して、前記制御情報に含まれる隣接セルについては前記隣接セルの無線リソースの制限のパターンに基づいて、下り信号の受信に関する測定を行う測定処理と、前記測定した結果を含む無線リンク失敗報告を作成する報告作成処理と、前記無線リンク失敗報告を送信する送信処理と、を制御し、前記無線通信基地局からの前記制御情報に、前記自セル又は隣接セルの測定を一部の無線リソースに制限する指示が含まれている場合、前記報告作成処理は、前記自セル又は隣接セルの前記指示された無線リソースにおける測定結果を含む無線リンク失敗報告を作成する集積回路を提供する。
本発明に係る集積回路によれば、ABSを使用する環境であっても、無線通信端末における無線リンク失敗が発生した状況を外部の機器が正確に把握できる。
第1の実施形態の無線通信システムにおいて端末がRLF報告を送る際のタイミングチャート 第1の実施形態の無線通信システムを構成する端末のブロック図 第1の実施形態の無線通信システムを構成する基地局のブロック図 第1の実施形態の端末の動作の一例を示すフローチャート 第2の実施形態の無線通信システムにおいて端末がRLF報告を送る際のタイミングチャート 第2の実施形態の無線通信システムを構成する端末のブロック図 第2の実施形態の無線通信システムを構成する基地局のブロック図 第2の実施形態の端末の動作の一例を示すフローチャート 第3の実施形態の無線通信システムにおいて端末がRLF報告を送る際のタイミングチャート 第3の実施形態の無線通信システムを構成する端末のブロック図 第3の実施形態の端末の動作の一例を示すフローチャート 端末がRRC接続再確立を行う際のタイミングチャート 端末が無線リンク失敗時の情報を基地局に提供する一例を示すタイミングチャート RLF報告(rlf-report)の構成の一例を示す図 (a)及び(b)は、ABSを使用する一例を説明する図 第4の実施形態の無線通信システムにおいて端末が測定結果記録報告を送る際のタイミングチャート 第4の実施形態の無線通信システムを構成する端末のブロック図 第4の実施形態の無線通信システムを構成する基地局のブロック図 第4の実施形態の端末の動作の一例を示すフローチャート 第4の実施形態の端末の動作の一例を示すフローチャート
本発明における無線通信システムの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下説明する実施形態の無線通信システムは、少なくとも1つの無線通信端末と、無線通信ネットワークを介して無線通信端末と通信可能な少なくとも1つの無線通信基地局とから構成される。以下の説明では、無線通信端末を単に「端末」という。端末は、例えば携帯電話機である。また、無線通信基地局を単に「基地局」という。基地局は、例えば、マクロセルを管理するマクロ基地局、ピコセルを管理するピコ基地局、基地局から離れたエリアに設置される張り出し基地局(Remote Radio Head:RRH)、基地局と無線で接続される中継装置(リレーノード又はリピーター)、及びCSGセルを管理するCSG基地局等を総称した、端末が無線で接続可能な基地局である。
無線通信システムは、3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)で規格化されているLTE又はLTE−Aの移動通信技術を利用する。但し、無線通信システムが利用する移動通信技術は、上記規格に限られず、無線LAN(Wireless Local Area Network)、IEEE802.16、IEEE802.16e若しくはIEEE802.16m等のWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、3GPP2、SAE(System Architecture Evolution)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、又は第四世代移動通信規格であっても良い。
各無線通信基地局は、少なくとも1つの通信セルを構成する。通信セルは、地理的エリアに対して割り当てられた識別子又は当該地理的エリアで用いられる周波数の相違に基づいて、端末がユニークに識別できる無線ネットワークオブジェクトをいう。以下の説明では、通信セルを単に「セル」という。1つの無線通信基地局によって、1つ以上のキャリア周波数の各々につき、1つ以上のセルが構成される。なお、上記構成は基本概念であり、無線通信基地局が他の無線通信基地局と協調して1つのセルを構成しても良い。また、端末は、無線通信基地局が構成する少なくとも1つのセルを利用して通信する。
以下、第1〜第4の実施形態の無線通信システムについて順に説明する。なお、第1〜第4の実施形態において、同一機能を有する構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(第1の実施形態)
図1〜図4を参照して、第1の実施形態の無線通信システムについて説明する。第1の実施形態の無線通信システムは、上記説明した端末及び基地局から構成される。端末は、ダウンリンクで基地局からセル毎に送信された参照信号を受信して、定められた計算式に基づいて導出される測定結果を基地局に報告する機能を有する。また端末は、RLFが発生した際に、RLF報告を基地局に送る機能を有する。各基地局は、各端末に対して無線リソース(例えば、周波数領域、又は時間領域での周波数帯域)の割り当て及び管理を行う。さらに、基地局は、端末のための無線アクセスネットワークのアクセスポイントの役割を有する。
図1は、第1の実施形態の無線通信システムにおいて端末がRLF報告を送る際のタイミングチャートである。図1に示すように、端末が接続している基地局(第1の基地局)は、端末に対してRRC接続再設定メッセージ(RRC Connection Reconfiguration)を送信する。RRC接続再設定メッセージは、制御情報、測定設定(Measurement Configuration:MC)を含む。制御情報は、必要な場合には、自セルの測定用及び無線リンク監視用の測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)を含む。測定リソース制限は、端末が測定するリソースを特定することにより、測定精度を高めるための情報である。例えば、測定リソース制限は、測定精度を高めるという目的に応じた方法である。また、例えば、測定リソース制限により指示される特定のリソースは、端末が測定するセルの受ける干渉が低いリソースである。また、例えば、測定リソース制限により指示される特定のリソースは、隣接セルにおいて送信される信号が低減されるリソース(ABS)である。また、例えば、測定リソース制限により指示される特定のリソースは、測定精度を高めるために、隣接セルで送信される信号が低減されないリソース(ABS以外)である。
端末は、基地局からのRRC接続再設定メッセージを受信すると、RRC接続再設定完了メッセージ(RRC Connection Reconfiguration Complete)を基地局に送信する。また、端末は、基地局からの制御情報及び測定設定に基づいて測定(Measurement)及び無線リンク監視を行う。端末は無線リンク失敗(RLF)を検出すると、セル選択手段を用いて適切なセル(Suitable Cell)を検出し、そのセルを選択する。次に、端末は、RRC接続再確立要求メッセージ(RRC Connection Reestablishment Request)をセル選択で選択したセルの基地局(第2の基地局)に対して、送信する。
基地局は、端末からRRC接続再確立要求メッセージを受信すると、端末のRRC接続再確立要求を受け入れるかを判断する。基地局は、端末を受け入れると判断すると、RRC接続再確立メッセージ(RRC Connection Reestablishment)を端末に送信する。端末は、RRC接続再確立メッセージを受信すると、RRC接続再確立完了メッセージ(RRC Connection Reestablishment Complete)を作成する。端末は、最後に発生した無線リンク失敗(RLF)に関連するRLF情報が有効であれば、RRC接続再確立メッセージに、RLF情報有効フラグ(rlf-InfoAvailable)を含め、それを真(true)にセットする。端末は、RRC接続再確立完了メッセージを基地局に送信する。
以上のようにして、端末は、RRC接続再確立を完了する。一方、基地局は、端末からRLF情報有効フラグを真(true)にセットしたRRC接続再確立完了メッセージを受信する。基地局は、端末から無線リンク失敗時の情報が必要であるかを判断する。基地局は、端末からの情報が必要であると判断すると、端末に無線リンク失敗時の情報を送ることを要求するために、RLF報告要求フラグ(rlf-ReportReq)を真(true)にセットした端末情報要求メッセージ(UEInformationRequest)を送信する。端末は、RLF報告要求フラグを真にセットした端末情報要求メッセージを受信する。端末は、第1の基地局から受信した制御情報に自セルの測定用の測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)が含まれている場合、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値を含むRLF報告(rlf-report)を作成する。端末は、RLF報告を含めた端末情報応答メッセージ(UEInformationResponse)を作成し、基地局に送信する。
なお、RLF報告には、測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値に追加して、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値を含める。こうすることで、測定リソース制限を用いる場合の測定結果と測定リソース制限を用いない場合の測定結果を比較することができるため、測定リソース制限を用いることによる利得を算出することができ、ネットワークを最適化することができる。
また、RLF報告には、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値を含める場合、測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値を含めなくても良い。こうすることで、実際に端末が使用していた状況を基地局が把握することができるため、ネットワークを最適化することができる。また、測定リソース制限を用いない場合の自セルの測定結果と測定リソース制限を用いる場合の自セルの測定結果の両方をRLF報告に含める場合と比較して、RLF報告のサイズを小さくすることができる。
なお、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値をRLF報告に含めるとき、フラグを用いて、測定リソース制限を用いて測定した値であることを通知してもよい。こうすることで、基地局は、測定リソース制限を用いて測定した値であることを明示的に知ることができるため、どの状況を測定したかを容易に知ることができる。なお、このフラグ(以下「測定リソース制限フラグ」という)は1ビットの指示でもよい。なお、測定設定情報を基地局間で交換することにより、基地局は測定リソース制限を用いて測定した値かどうかを把握してもよい。こうすることで、無線リソースにおけるシグナリングの追加を抑えることができる。
上記説明は一例であり、上記以外の方法でRLF報告を送っても良い。例えば、端末は、RLFを検出した後にアイドル状態(Idle)に移行する。その後、新たに接続を確立する際に、RRC接続セットアップ完了メッセージ(RRC Connection Setup Complete)にRLF情報有効フラグ(rlf-InfoAvailable)を真(true)にセットして含め、基地局に送信しても良い。こうすることで、基地局は、端末がRLF報告を保持していることを知ることができるため、RLF報告要求(rlf-ReportReq)を真にセットした端末情報要求メッセージを端末に送信し、端末からRLF報告(rlf-report)を含む端末情報応答メッセージを得ることができる。
上記説明したシステムにおいて、第1の基地局と第2の基地局は同一の基地局でもよい。また、端末によるRLF報告(rlf-report)の送信先は、第2の基地局に限らず、当該端末が通信可能な他の基地局であっても良い。
[第1の実施形態の端末の構成]
図2は、第1の実施形態の無線通信システムを構成する端末のブロック図である。図2に示すように、第1の実施形態の端末は、受信部101と、制御部103と、送信部105とを備える。制御部103は、測定設定管理部111と、測定管理部113と、RLM制御部115と、再接続制御部117と、RLF報告作成部119と、RLF報告管理部121と、を有する。また、測定管理部113は、自セル測定部131と、制限自セル測定部133と、隣接セル測定部135とを有する。
受信部101は、制御部103からの指示に応じて、端末が使用中のセルのダウンリンクを介して、報知情報又は個別制御情報等を受信する。受信部101は、受信した報知情報及び個別制御情報等を制御部103へ出力する。
受信部101は、制御部103の測定管理部113が有する自セル測定部131からの指示に応じて、自セルのセル固有参照信号(Cell specific Reference Signal:CRS)又は受信信号強度(Received Signal Strength Indication:RSSI)等を受信する。受信部101は、受信したCRS又はRSSI等を自セル測定部131に出力する。また、受信部101は、制御部103の測定管理部113が有する制限自セル測定部133からの指示に応じて、特定のリソースにおいて、自セルのCRS又はRSSI等を受信する。受信部101は、受信したCRS又はRSSI等を制限自セル測定部133に出力する。また、受信部101は、制御部103の測定管理部113が有する隣接セル測定部135からの指示に応じて、隣接セルのCRS又はRSSI等を受信する。受信部101は、受信したCRS又はRSSI等を周波数及びPCIと一緒に隣接セル測定部135に出力する。さらに、受信部101は、制御部103のRLM制御部115から自セルのCRSの測定を指示されると、自セルのCRSを受信し、RLM制御部115に出力する。また、受信部101は、RLM制御部115から特定のリソースにおいて自セルのCRSの測定を指示されると、当該リソースにおいて自セルのCRSを受信し、RLM制御部115に出力する。
制御部103は、個別制御情報等から、測定設定(Measurement Configuration:MC)、自セルの物理セル識別子(Physical Cell ID:PCI)及び自セルの周波数等を測定設定管理部111に出力する。制御部103は、個別制御情報等に自セル用の測定リソース制限が含まれる場合、自セル用の測定リソース制限を測定設定管理部111に出力する。制御部103は、個別制御情報に対する応答メッセージを送信部105に出力する。制御部103は、個別制御情報等に自セル用の測定リソース制限が含まれる場合、自セル用の測定リソース制限及びRLMに必要な設定をRLM制御部115に出力する。制御部103は、RRC接続再確立メッセージを受信すると、当該メッセージを再接続制御部117に出力する。制御部103は、RLF報告要求フラグ(rlf-ReportReq)が真(true)にセットされた端末情報要求メッセージ(UEInformationRequest)が入力されると、RLF報告管理部121にRLF報告の送信を指示する。
測定設定管理部111は、自セルのPCI、自セルの周波数及び自セルの測定に必要な設定等を自セル測定部131に出力する。測定設定管理部111は、自セル用の測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)が入力される場合、自セル用の測定リソース制限、自セルのPCI、自セルの周波数及び自セルの測定に必要な情報等を制限自セル測定部133に出力する。測定設定管理部111は、測定設定に含まれる隣接セルの測定に必要な設定を測定管理部113の隣接セル測定部135に出力する。
測定管理部113は、自セルのRSRP及びRSRQを、測定リソース制限を用いずに測定したRSRP及びRSRQと、測定リソース制限を用いて測定されたRSRP及びRSRQとを区別して管理する。測定管理部113は、自セル測定部131から入力されたRSRP及び受信信号強度(Received Signal Strength Indication:RSSI)からRSRQを算出し、測定リソース制限を用いずに測定した自セルのRSRP及びRSRQとして管理する。測定管理部113は、制限自セル測定部133から入力されたRSRP及びRSSIからRSRQを算出し、測定リソース制限を用いて測定した自セルのRSRP及びRSRQとして管理する。測定管理部113は、隣接セルのRSRP及びRSRQを各周波数のPCI毎に管理する。測定管理部113は、管理している値及び測定設定から、隣接セルの測定が必要であると判断すると、隣接セル測定部135に隣接セルの測定を指示する。測定管理部113は、隣接セル測定部135から入力されたRSRP、RSSI、PCI及び周波数などにより、当該周波数のPCIを持つセルのRSRQを算出し、RSRP及びRSRQを管理する。
なお、同一周波数において、特定のリソースに制限せずに測定した自セルのRSSIと隣接セルで共通の値を使用するかもしれない。また、自セルのRSSIは、特定のリソースに制限せずに測定した自セルのRSSIと測定リソース制限を用いて測定した自セルのRSSIで共通の値を使用するかもしれない。
測定管理部113は、RLF報告作成部119から保持している情報の出力を指示されると、保持している各セルのRSRP、RSRQをRLF報告作成部119に出力する。このとき、自セルに関して、測定リソース制限を用いて測定したRSRP又はRSRQがある場合、当該情報もRLF報告作成部119に出力する。但し、RSRQの測定は必須ではないため、自セル測定部131、制限自セル測定部133、隣接セル測定部135は、RSSIを測定管理部113に入力しないかもしれない。したがって、測定管理部113は、RLF報告作成部119に出力する一部又は全部のセルのRSRPのみをRLF報告作成部119に出力するかもしれない。
自セル測定部131は、測定設定管理部111から入力された周波数のPCIをもつセルのRSRP又はRSSIを測定するため、CRS又はRSSIの測定を受信部101に指示する。自セル測定部131は、受信部101から入力されたCRS又はRSSIの値からフェージングの影響等を取り除くため、受信部101から入力された値に対してレイヤー3フィルタリング等を行い、算出したRSRP又はRSSIを測定管理部113に出力する。
制限自セル測定部133は、測定設定管理部111から入力された自セル用の測定リソース制限において指示されたリソースで、入力された周波数のPCIをもつセルのRSRP又はRSSIを測定するため、当該リソースにおけるCRS又はRSSIの測定を受信部101に指示する。制限自セル測定部133は、受信部101から入力されたCRS又はRSSIに対してレイヤー3フィルタリング等を行い、算出したRSRP又はRSSIを測定管理部113に出力する。
隣接セル測定部135は、測定管理部113から隣接セルの測定を指示されると、測定設定に指示されている周波数のセルのRSRP又はRSSIを測定するため、CRS又はRSSIの測定を受信部101に指示する。隣接セル測定部135は、受信部101から周波数、PCI及びCRS又はRSSIを入力される。隣接セル測定部135は、当該周波数のPCIをもつセル毎に、レイヤー3フィルタリング等を行い算出したRSRP又はRSSIを周波数及びPCIと一緒に測定管理部113に出力する。
RLM制御部115は、無線リンク監視(Radio Link Monitoring:RLM)を行うために、CRSの測定を受信部101に出力する。RLM制御部115は、自セル用の測定リソース制限が入力されると、入力された測定リソース制限において指示されたリソースで、無線リンクを監視するために、当該リソースにおけるCRSの測定を受信部101に指示する。RLM制御部115は、受信部101から入力されたCRS及びRLMの監視に必要な設定に基づいて、自セルの無線リンクを監視する。RLM制御部115は、RLFが発生したと判定すると、再接続制御部117にRLFの発生を支持する。
再接続制御部117は、RLM制御部115からRLFの発生を通知されると、RLF報告作成部119にRLF報告の作成を指示する。再接続制御部117は、セル選択を行うため、受信部101に測定する周波数及びCRSの測定を指示する。再接続制御部117は、受信部101から入力された値を基に、接続するセルの選択を行う。再接続制御部117は、選択したセルに対して送信するRRC接続再確立要求メッセージを作成する。再接続制御部117は、RRC接続再確立メッセージを受信すると、RRC接続再確立完了メッセージを作成する。このとき、再接続制御部117は、RLF報告作成部119からRLF情報が有効であることを入力されると、RLF情報有効フラグを真にセットしたRRC接続再確立完了メッセージを作成する。再接続制御部117は、送信部105にRRC接続再確立要求メッセージ又はRRC接続再確立完了メッセージの送信を指示する。
RLF報告作成部119は、再接続制御部117からRLF報告の作成を指示されると、測定管理部113に、保持している情報の出力を指示する。RLF報告作成部119は、測定管理部113から入力された情報を基にRLF報告を作成する。RLF報告は、測定リソース制限を用いずに測定した自セルのRSRP又はRSRQ、測定リソース制限を用いて測定された自セルのRSRP又はRSRQ、又は、隣接セルのRSRP又はRSRQにより構成される。こうすることで、測定リソース制限を用いる場合の測定結果と測定リソース制限を用いない場合の測定結果を比較することができるため、測定リソース制限を用いることによる利得を算出することができ、ネットワークを最適化することができる。
なお、RLF報告作成部119は、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値を含める場合、測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値を含めないでもよい。こうすることで、実際に端末が使用していた状況を基地局が把握することができるため、ネットワークを最適化することができる。また、測定リソース制限を用いない場合の自セルの測定結果と測定リソース制限を用いる場合の自セルの測定結果の両方をRLF報告に含める場合と比較して、RLF報告のサイズを小さくすることができる。
RLF報告作成部119は、自セルの測定リソース制限を用いて測定された自セルのRSRP又はRSRQをRLF報告に含める場合、測定リソース制限フラグを真(true)にセットしてもよい。なお、測定リソース制限フラグは1ビットで構成してもよい。こうすることで、基地局は、測定リソース制限を用いて測定した値であることを明示的に知ることができるため、どの状況を測定したかを容易に知ることができる。なお、ネットワークが測定リソース制限を使用した値かを別の方法により知ることが出来る場合、測定リソース制限フラグをメッセージ構成に含めない。RLF報告作成部119は、RLF報告を作成すると、RLF報告を作成したことを再接続制御部117に出力し、RLF報告をRLF報告管理部121に出力する。
RLF報告管理部121は、制御部103からRLF報告を基地局に送るように指示されると、RLF報告作成部119から入力されたRLF報告を含めた端末情報応答メッセージを作成する。RLF報告管理部121は、端末情報応答メッセージの送信を送信部105に指示する。
送信部105は、個別制御情報に対する応答メッセージ、RRC接続再確立要求メッセージ、RRC接続再確立完了メッセージ、又は、RLF報告を含む端末情報応答メッセージを送信する。
[第1の実施形態の基地局の構成]
図3は、第1の実施形態の無線通信システムを構成する基地局のブロック図である。図3に示すように、第1の実施形態の基地局は、受信部151と、制御部153と、送信部155とを備える。制御部153は、測定設定制御部161と、再接続制御部163と、RLF制御部165とを有する。
受信部151は、端末から送信された個別制御情報に対する応答メッセージ、RRC接続再確立要求メッセージ、RRC接続再確立完了メッセージ、又は端末情報応答メッセージを受信して制御部153へ出力する。
制御部153は、端末が自セルの測定及びRLMを特定のリソースにおいて行うと判断すると、自セル用の測定リソース制限を含む個別制御情報を作成する。制御部153は、測定設定制御部161から入力される測定設定を含む個別制御情報を作成する。制御部153は、個別制御情報の送信を送信部155に指示する。制御部153は、RRC接続再確立要求メッセージが入力されると、再接続制御部163へ出力する。制御部153は、RRC再接続再確立完了メッセージにRLF情報有効フラグが含まれ、真(true)にセットされている場合、RLF制御部165に端末がRLF情報を保持していることを出力する。
制御部153の測定設定制御部161は、移動制御のための測定設定(Measurement Configuration)を作成する。測定設定は、測定対象(MeasObject)、報告設定(ReportConfig)、測定識別子(MeasID)、測定結果報告のフィルタリングパラメータ(Quantityconfig)、他の周波数や他のシステムを端末が測定するためのデータを送受信しない期間を示すMeasurement gap、及び隣接セルの測定開始が要求される自セルの閾値(S-measure)等により構成される。測定設定制御部161は、制御部153に作成した測定設定を出力する。制御部153は、RLF報告が含まれた端末情報応答メッセージを受信すると、RLF報告をRLF制御部165へ出力する。
再接続制御部163は、RRC接続再確立要求メッセージが入力されると当該メッセージに記載の端末の接続を再確立できるかを判断する。再接続制御部163は、当該端末の接続を再確立できると判断すると、RRC接続再確立メッセージを作成し、送信部155へ出力する。
RLF制御部165は、端末がRLF情報を保持していることを通知されると、RLF情報を収集するかを判断する。RLF制御部165は、端末のRLF情報を収集すると判断すると、RLF報告要求フラグ(rlf-ReportReq)を真(true)にセットした端末情報要求メッセージ(UEInformationRequest)を作成し、送信部155へ出力する。RLF制御部165は、RLF報告を受信すると、当該報告に含まれる自セルの測定結果が測定リソース制限で測定した値であるか否かを判断する。判断方法は、端末がRLF時に接続していた基地局から測定設定を取得し判断してもよいし、端末が測定リソース制限フラグを含めている場合、そのフラグにより判断してもよい。RLF制御部165は、RLF報告を基にネットワークの最適化を行う。なお、RLF報告をネットワーク内で共有することにより、ネットワークの最適化を行っても良い。
送信部155は、個別制御情報、RRC接続再確立メッセージ又は端末情報要求メッセージ等を端末に送信する。
次に、第1の実施形態の端末の動作について説明する。図4は、第1の実施形態の端末の動作の一例を示すフローチャートである。
端末は、個別制御情報に自セル用の測定リソース制限が含まれているかを判定する(ステップS101)。端末は、個別制御情報に自セル用の測定リソース制限が含まれていない場合(Noの場合)、ステップS102へ移行する。一方、端末は、個別制御情報に自セル用の測定リソース制限が含まれている場合(Yesの場合)、ステップS103へ移行する。
ステップS102では、端末は、測定リソース制限を用いずに自セルの測定を行う。なお、端末は、図中に点線で示すように、ステップS102の自セルの測定を繰り返す一方で、ステップS104へ移行する。ステップS103では、端末は、測定リソース制限を用いて自セルの測定を行う。なお、端末は、図中に点線で示すように、ステップS103の自セルの測定を繰り返す一方で、ステップS104へ移行する。
ステップS104では、端末は測定設定に従い、隣接セルの測定を行う。なお、端末は、図中に点線で示すように、ステップS104の隣接セルの測定を繰り返す一方で、ステップS105へ移行する。ステップS105で端末がRLFを検出すると、当該端末は、RLF報告が有効であるか否かを判定する(ステップS106)。RLF報告が有効であると判定した場合(Yesの場合)、ステップS108へ移行する。一方、端末は、RLF情報が有効ではないと判定した場合(Noの場合)、ステップS107へ移行する。
ステップS107では、端末は、セル選択を行い、適切なセルに接続を再確立する。なお、端末は適切なセルと接続を再確立できない場合、アイドル状態となる。ステップS108では、端末は、セル選択を行い、適切なセルに接続を再確立する。このとき、RRC接続再確立完了メッセージに真にセットしたRLF情報有効フラグを含めて送信し、ステップS109に移行する。なお、端末は適切なセルと接続を再確立できない場合、アイドル状態となる。
ステップS109では、端末は、基地局からRLF情報要求フラグを真にセットした端末情報要求メッセージを受信し、ステップS110へ移行する。なお、端末が基地局からRLF情報要求フラグを真にセットした端末情報要求メッセージを受信しない場合、ステップS109以降は発生しない。
ステップS110では、端末は、測定リソース制限のリソースで測定した値を保持しているか否かを判定する。端末が測定リソース制限のリソースで測定した値を保持している場合(Yesの場合)、ステップS112へ移行する。一方、端末が測定リソース制限のリソースで測定した値を保持していない場合(Noの場合)、ステップS111へ移行する。
ステップS111では、端末は、測定リソース制限を用いずに測定した値でRLF報告を作成し、ステップS113へ移行する。ステップS112では、端末は、測定リソース制限を用いて測定した値を含めたRLF報告を作成し、ステップS113へ移行する。なお、端末は自セルに対して測定リソース制限を用いて測定した値と測定リソース制限を用いずに測定した値の両方を含めても良い。なお、端末は自セルに対して測定リソース制限を用いて測定した値のみを含めても良い。また、端末は測定リソース制限を用いて測定したことを基地局に伝えるために、測定リソース制限フラグを含め、真(true)にセットしたRLF報告を作成しても良い。
ステップS113では、端末は、RLF報告を基地局に送信する。
以上説明したように、本実施形態によれば、端末は、測定リソース制限を用いて測定した自セルの値をRLF報告に含める。このため、当該RLF報告を受け取った基地局は、ABSを使用する環境下においても、端末におけるRLFが発生した自セルの状況を正確に把握できる。
(第2の実施形態)
図5〜図8を参照して、第2の実施形態の無線通信システムについて説明する。本実施形態の無線通信システムでは、隣接セルの測定値として測定リソース制限を用いて測定した値をRLF報告に含む点が第1の実施形態と異なる。この点以外は第1の実施形態と同様であり、図6〜図8において、第1の実施形態における該当図と共通する構成要素又はステップには同じ符号が付されている。
図5は、第2の実施形態の無線通信システムにおいて端末がRLF報告を送る際のタイミングチャートである。図5に示すように、端末が接続している基地局(第1の基地局)は、端末に対してRRC接続再設定メッセージ(RRC Connection Reconfiguration)を送信する。RRC接続再設定メッセージは、制御情報、測定設定(Measurement Configuration:MC)を含む。制御情報は、必要な場合には、自セルの測定用及び無線リンク監視用の測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)を含む。また、測定設定は、必要な場合には、測定リソース制限と測定リソース制限を適用する隣接セルのリストを含む。測定リソース制限は周波数毎に設定される。なお、測定リソース制限は、一つの周波数において、複数のパターン存在し、各パターンに隣接セルリストを付随させてもよい。こうすることで、より細かく隣接セルの測定精度を高くすることができる。
端末は、基地局からのRRC接続再設定メッセージを受信すると、RRC接続再設定完了メッセージ(RRC Connection Reconfiguration Complete)を基地局に送信する。また、端末は、基地局からの制御情報及び測定設定に基づいて測定(Measurement)及び無線リンク監視を行う。端末は無線リンク失敗(RLF)を検出すると、セル選択手段を用いて適切なセル(Suitable Cell)を検出し、そのセルを選択する。次に、端末は、RRC接続再確立要求メッセージ(RRC Connection Reestablishment Request)をセル選択で選択したセルの基地局(第2の基地局)に対して、送信する。
基地局は、端末からRRC接続再確立要求メッセージを受信すると、端末のRRC接続再確立要求を受け入れるかを判断する。基地局は、端末を受け入れると判断すると、RRC接続再確立メッセージ(RRC Connection Reestablishment)を端末に送信する。端末は、RRC接続再確立メッセージを受信すると、RRC接続再確立完了メッセージ(RRC Connection Reestablishment Complete)を作成する。端末は、最後に発生した無線リンク失敗(RLF)に関連するRLF情報が有効であれば、RRC接続再確立メッセージに、RLF情報有効フラグ(rlf-InfoAvailable)を含め、それを真(true)にセットする。端末は、RRC接続再確立完了メッセージを基地局に送信する。
以上のようして、端末は、RRC接続再確立を完了する。一方、基地局は、端末からRLF情報有効フラグを真(true)にセットしたRRC接続再確立完了メッセージを受信する。基地局は、端末から無線リンク失敗時の情報が必要であるかを判断する。基地局は、端末からの情報が必要であると判断すると、端末に無線リンク失敗時の情報を送ることを要求するために、RLF報告要求フラグ(rlf-ReportReq)を真(true)にセットした端末情報要求メッセージ(UEInformationRequest)を送信する。端末は、RLF報告要求フラグを真にセットした端末情報要求メッセージを受信する。端末は、制御情報に自セルの測定用の測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)が含まれている場合、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値を含むRLF報告(rlf-Report)を作成する。また、端末は、測定設定に測定リソース制限が含まれる場合、測定リソース制限を用いて隣接セルを測定した値を含むRLF報告(rlf-Report)を作成する。端末は、RLF報告を含めた端末情報応答メッセージ(UEInformationResponse)を作成し、基地局に送信する。
なお、RLF報告には、測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値に追加して、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値を含める。さらに、測定リソース制限を用いずに隣接セルを測定した値に追加して、測定リソース制限を用いて隣接セルを測定した値を含める。こうすることで、測定リソース制限を用いる場合の測定結果と測定リソース制限を用いない場合の測定結果を比較することができるため、測定リソース制限を用いることによる利得を算出することができ、ネットワークを最適化することができる。
また、RLF報告には、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値を含める場合、測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値を含めなくても良い。さらに、RLF報告には、測定リソース制限を用いて隣接セルを測定した値を含める場合、当該隣接セルに対しては、測定リソース制限を用いずに測定した値を含めなくても良い。こうすることで、実際に端末が使用していた状況を基地局が把握することができるため、ネットワークを最適化することができる。また、測定リソース制限を用いない場合の自セル又は隣接セルの測定結果と測定リソース制限を用いる場合の自セル又は隣接セルの測定結果の両方をRLF報告に含める場合と比較して、RLF報告のサイズを小さくすることができる。
なお、測定リソース制限を用いて自セル又は隣接セルを測定した値をRLF報告に含めるとき、セル毎に、フラグを用いて、測定リソース制限を用いて測定した値であることを通知してもよい。なお、フラグは1ビットで構成してもよい。こうすることで、基地局は、測定リソース制限を用いて測定した値であることを明示的に知ることができるため、どの状況を測定したかを容易に知ることができる。なお、測定リソース制限を用いて測定した測定結果のグループと測定リソース制限を用いずに測定した測定結果のグループをわけて、RLF報告を作成してもよい。こうすることで、セル毎にフラグを追加する必要がなく、全体で、1つのフラグの追加ですむため、メッセージサイズを小さくすることができる。なお、測定設定情報を基地局間で交換することにより、基地局は測定リソース制限を用いて測定した値かどうかを把握してもよい。こうすることで、無線リソースにおけるシグナリングの追加を抑えることができる。
上記説明は一例であり、上記以外の方法でRLF報告を送っても良い。例えば、端末は、RLFを検出した後にアイドル状態(Idle)に移行する。その後、新たに接続を確立する際に、RRC接続セットアップ完了メッセージ(RRC Connection Setup Complete)にRLF情報有効フラグ(rlf-InfoAvailable)を真(true)にセットして含め、基地局に送信しても良い。こうすることで、基地局は、端末がRLF報告を保持していることを知ることができるため、RLF報告要求(rlf-ReportReq)を真にセットした端末情報要求メッセージを端末に送信し、端末からRLF報告(rlf-report)を含む端末情報応答メッセージを得ることができる。
上記説明したシステムにおいて、第1の基地局と第2の基地局は同一の基地局でもよい。また、端末によるRLF報告(rlf-report)の送信先は、第2の基地局に限らず、当該端末が通信可能な他の局であっても良い。
[第2の実施形態の端末の構成]
図6は、第2の実施形態の無線通信システムを構成する端末のブロック図である。図6に示すように、第2の実施形態の端末は、受信部201と、制御部203と、送信部105とを備える。本実施形態の端末が第1の実施形態の端末と異なる点は、受信部201、並びに、制御部203が有する測定設定管理部211、測定管理部213及びRLF報告作成部219である。また、本実施形態の測定管理部213が有する隣接セル測定部235も第1の実施形態とは異なる。さらに、本実施形態の測定管理部213は、制限隣接セル測定部237を有する。
受信部201は、第1の実施形態の受信部101の機能に加え、制御部203の測定管理部213が有する制限隣接セル測定部237からの指示に応じて、特定のリソースにおいて対象となるセルのCRS又はRSSI等を受信する。受信部201は、受信したCRS又はRSSI等を周波数及びPCIと一緒に制限隣接セル測定部237に出力する。
測定設定管理部211は、自セルのPCI、自セルの周波数及び自セルの測定に必要な設定等を自セル測定部131に出力する。測定設定管理部211は、自セル用の測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)が入力される場合、自セル用の測定リソース制限、自セルのPCI、自セルの周波数及び自セルの測定に必要な設定等を制限自セル測定部133に出力する。
測定設定管理部211は、測定設定に測定リソース制限が含まれる場合、当該測定リソース制限の対象となる周波数、隣接セルリスト及び測定設定に含まれる対象となる測定設定を制限隣接セル測定部237に出力する。一方、測定設定管理部211は、測定リソース制限に隣接セルリストが設定されない場合、その周波数の全ての隣接セルに対して測定リソース制限を適用する。測定設定管理部211は、測定設定に含まれる隣接セルの測定に必要な設定を隣接セル測定部235に出力する。なお、RLF報告に、隣接セルの測定値として測定リソース制限を用いて測定した値のみを含める場合、測定リソース制限の対象となる隣接セルの測定を行わないよう隣接セル測定部235に出力してもよい。
測定管理部213は、自セルのRSRP及びRSRQを、測定リソース制限を用いずに測定したRSRP及びRSRQと、測定リソース制限を用いて測定されたRSRP及びRSRQとを別々に管理する。測定管理部213は、自セル測定部131から入力されたRSRP及び受信信号強度(Received Signal Strength Indication:RSSI)からRSRQを算出し、測定リソース制限を用いずに測定した自セルのRSRP及びRSRQとして管理する。測定管理部213は、測定管理部213は、制限自セル測定部133から入力されたRSRP及びRSSIからRSRQを算出し、測定リソース制限を用いて測定した自セルのRSRP及びRSRQとして管理する。
測定管理部213は、隣接セルのRSRP及びRSRQを隣接セルのPCI及び周波数毎に管理する。測定管理部213は、管理している値及び測定設定から、隣接セルの測定が必要であると判断すると、隣接セル測定部235に、隣接セルの測定を指示する。測定管理部213は、隣接セルのRSRP及びRSRQを測定リソース制限を用いずに測定したRSRP及びRSRQと、測定リソース制限を用いて測定されたRSRP及びRSRQとを別々に管理する。測定管理部213は、隣接セル測定部235から入力されたRSRP、RSSI、PCI及び周波数により、当該周波数のPCIを持つセルのRSRQを算出し、当該周波数のPCIを持つセルの測定リソース制限を用いずに測定したRSRP及びRSRQとして管理する。なお、同一周波数において、測定リソース制限を用いずに測定した自セルのRSSIと隣接セルで共通の値を使用するかもしれない。
なお、自セルのRSSIは、特定のリソースに制限せずに測定した自セルのRSSIと測定リソース制限を用いて測定した自セルのRSSIで共通の値を使用するかもしれない。測定管理部213は、制限隣接セル測定部237から入力されたRSRP、RSSI、PCI及び周波数により、当該周波数のPCIを持つセルのRSRQを算出し、当該周波数のPCIを持つセルの測定リソース制限を用いて測定したRSRP及びRSRQとして管理する。測定管理部213は、RLF報告作成部219から保持している情報の出力を指示されると、保持している各セルのRSRP、RSRQをRLF報告作成部219に出力する。このとき、自セル又は隣接セルに関して、測定リソース制限を用いて測定したRSRP又はRSRQがある場合、当該情報もRLF報告作成部219に出力する。但し、RSRQの測定は必須ではないため、自セル測定部131、制限自セル測定部133、隣接セル測定部235、制限隣接セル測定部237は、RSSIを測定管理部213に入力しないかもしれない。したがって、測定管理部213は、RLF報告作成部219に出力する一部又は全部のセルのRSRPのみをRLF報告作成部219に出力するかもしれない。
隣接セル測定部235は、第1の実施形態の隣接セル測定部135の機能に加え、測定管理部213から測定をしなくてよいと指示された隣接セルの測定を行わない機能を有していても良い。
制限隣接セル測定部237は、測定設定管理部211から入力された測定リソース制限の対象となる周波数において、当該測定リソース制限を用いて、入力された隣接セルリストに含まれるセル又は隣接セルリストが入力されない場合には当該周波数の全てのセルのRSRP又はRSSIを測定するため、当該測定リソース制限で指示されたリソースでの対象となるセルのCRS又はRSSIの測定を受信部201に指示する。制限隣接セル測定部237は、受信部201から入力されたCRS又はRSSIに対してレイヤー3フィルタリング等を行い、算出したRSRP又はRSSIを周波数及びPCIと一緒に測定管理部213に出力する。
RLF報告作成部219は、再接続制御部117からRLF報告の作成を指示されると、測定管理部213に、保持している情報の出力を指示する。RLF報告作成部219は、測定管理部213から入力された情報を基にRLF報告を作成する。RLF報告は、自セルの測定リソース制限を用いずに測定した自セルのRSRP又はRSRQ、自セルの測定リソース制限を用いて測定された自セルのRSRP又はRSRQ、測定リソース制限を用いずに測定した隣接セルのRSRP又はRSRQ、又は、測定リソース制限を用いて測定した隣接セルのRSRP又はRSRQにより構成される。こうすることで、測定リソース制限を用いる場合の測定結果と測定リソース制限を用いない場合の測定結果を比較することができるため、測定リソース制限を用いることによる利得を算出することができ、ネットワークを最適化することができる。
なお、RLF報告作成部219は、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値を含める場合、測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値を含めないでもよい。さらに、RLF報告作成部219は、測定リソース制限を用いて隣接セルを測定した値を含める場合、測定リソース制限を用いずに当該隣接セルを測定した値を含めないでも良い。こうすることで、実際に端末が使用していた状況を基地局が把握することができるため、ネットワークを最適化することができる。また、測定リソース制限を用いない場合の自セル又は隣接セルの測定結果と測定リソース制限を用いる場合の自セル又は隣接セルの測定結果の両方をRLF報告に含める場合と比較して、RLF報告のサイズを小さくすることができる。
RLF報告作成部219は、測定リソース制限を用いて測定されたRSRP又はRSRQをRLF報告に含める場合、セル毎に測定リソース制限フラグを真(true)にセットしてもよい。なお、測定リソース制限フラグは、1ビットで構成してもよい。こうすることで、基地局は、測定リソース制限を用いて測定した値であることを明示的に知ることができるため、どの状況を測定したかを容易に知ることができる。なお、RLF報告作成部219は、測定リソース制限を用いて測定した測定結果のグループと測定リソース制限を用いずに測定した測定結果のグループをわけて、RLF報告を作成してもよい。こうすることで、セル毎にフラグを追加する必要がなく、全体で、1つのフラグの追加ですむため、メッセージサイズを小さくすることができる。なお、ネットワークが測定リソース制限を使用した値かを別の方法により知ることが出来る場合、測定リソース制限フラグをメッセージ構成に含めない。RLF報告作成部219は、RLF報告を作成すると、RLF報告を作成したことを再接続制御部117に出力し、RLF報告をRLF報告管理部121に出力する。
[第2の実施形態の基地局の構成]
図7は、第2の実施形態の無線通信システムを構成する基地局のブロック図である。図7に示すように、第2の実施形態の基地局は、受信部151と、制御部253と、送信部155とを備える。本実施形態の基地局が第1の実施形態の基地局と異なる点は、制御部253が有する測定設定制御部261及びRLF制御部265である。
制御部253の測定設定制御部261は、第1の実施形態の測定設定制御部161の機能に加え、測定設定に測定リソース制限を含む機能を有する。測定リソース制限は、測定対象に含み、測定リソース制限の対象となる隣接セルリストを一緒に設定する。なお、当該測定対象の全てのセルに対して、測定リソース制限により測定する場合は、隣接セルリストを含まない。なお、測定リソース制限は、測定対象ではなく、報告設定に含んでも良いし、測定識別子と紐付けても良い。さらに、測定リソース制限は、周波数毎ではなく、一つの周波数において複数のパターンが存在し、各パターンに隣接セルリストを付随させてもよい。
RLF制御部265は、第1の実施形態のRLF制御部165の機能に加え、RLF報告を受信すると、当該報告に含まれる隣接セルの測定結果が測定リソース制限であるか否かを判断する機能を有する。判断方法は、端末がRLF時に接続していた基地局から測定設定を取得し判断してもよいし、端末が測定リソース制限フラグをセル毎に含めている場合、そのフラグにより判断してもよいし、測定リソース制限を用いて測定した値と測定リソース制限を用いずに測定した値をグループ分けしている場合、そのグループにより判断してもよい。
次に、第2の実施形態の端末の動作について説明する。図8は、第2の実施形態の端末の動作の一例を示すフローチャートである。図8に示したフローチャートでは、図4に示した第1の実施形態のフローチャートのステップS104の代わりにステップS201〜S203が行われ、ステップS112の代わりにステップS204が行われる。
ステップS102では、端末は、測定リソース制限を用いずに自セルの測定を行う。なお、端末は、図中に点線で示すように、ステップS102の自セルの測定を繰り返す一方で、ステップS201へ移行する。ステップS103では、端末は、測定リソース制限を用いて自セルの測定を行う。なお、端末は、図中に点線で示すように、ステップS103の自セルの測定を繰り返す一方で、ステップS201へ移行する。
ステップS201では、端末は、測定設定に隣接セル用の測定リソース制限が含まれているか否かを判断する。測定設定に隣接セル用の測定リソース制限が含まれていない場合(Noの場合)、ステップS202へ移行する。一方で、測定設定に隣接セル用の測定リソース制限が含まれている場合(Yesの場合)、ステップS203へ移行する。
ステップS202では、端末は、測定リソース制限を用いずに隣接セルの測定を行う。なお、端末は、図中に点線で示すように、ステップS202の隣接セルの測定を繰り返す一方でステップS105へ移行する。ステップS203では、端末は、測定リソース制限を用いて隣接セルリストに含まれるセルの測定を行う。なお、隣接セルリストが含まれない場合、測定リソース制限が設定されている周波数の全てのセルを測定リソース制限を用いて測定する。なお、端末は、図中に点線で示すように、ステップS203の隣接セルの測定を繰り返す一方で、ステップS105へ移行する。
ステップS110では、端末が、測定リソース制限のリソースで測定した値を保持していると判定した場合(Yesの場合)、ステップS204へ移行する。
ステップS204では、端末は、測定リソース制限を用いて測定した値を含めたRLF報告を作成し、ステップS113へ移行する。なお、端末は自セル又は隣接セルに対して測定リソース制限を用いて測定した値と測定リソース制限を用いずに測定した値の両方を含めても良い。なお、端末は自セル又は隣接セルに対して測定リソース制限を用いて測定した値を含める場合、当該隣接セルの測定リソース制限を用いずに測定した値を含めなくても良い。また、端末は測定リソース制限を用いて測定したことを基地局に伝えるために、測定リソース制限フラグをセル毎に含め、真(true)にセットしたRLF報告を作成しても良い。なお、測定リソース制限フラグは、1ビットで構成してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、端末は、測定リソース制限を用いて測定した自セルの値及び隣接セルの値をRLF報告に含める。このため、当該RLF報告を受け取った基地局は、ABSを使用する環境下においても、端末におけるRLFが発生した自セル及び隣接セルの状況を正確に把握できる。
(第3の実施形態)
図9〜図11を参照して、第3の実施形態の無線通信システムについて説明する。本実施形態の無線通信システムでは、隣接セルの測定値として自セル用の測定リソース制限を用いて隣接セルを測定した値をRLF報告に含む点が第1の実施形態と異なる。したがって第3の実施形態の無線通信システムでは、端末の一部の構成要素の動作が第1の実施形態と異なる。この点以外は第1の実施形態と同様であり、図10〜図11において、第1の実施形態における該当図と共通する構成要素又はステップには同じ符号が付されている。
図9は、第3の実施形態の無線通信システムにおいて端末がRLF報告を送る際のタイミングチャートである。図9に示すように、端末が接続している基地局(第1の基地局)は、端末に対してRRC接続再設定メッセージ(RRC Connection Reconfiguration)を送信する。RRC接続再設定メッセージは、制御情報、測定設定(Measurement Configuration:MC)を含む。制御情報は、必要な場合には、自セルの測定用及び無線リンク監視用の測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)を含む。
端末は、基地局からのRRC接続再設定メッセージを受信すると、RRC接続再設定完了メッセージ(RRC Connection Reconfiguration Complete)を基地局に送信する。また、端末は、基地局からの制御情報及び測定設定に基づいて測定(Measurement)及び無線リンク監視を行う。端末は、自セル用の測定リソース制限が制御情報に含まれる場合、当該測定リソース制限を用いて、同じ周波数の隣接セルを測定する。端末は無線リンク失敗(RLF)を検出すると、セル選択手段を用いて適切なセル(Suitable Cell)を検出し、そのセルを選択する。次に、端末は、RRC接続再確立要求メッセージ(RRC Connection Reestablishment Request)をセル選択で選択したセルの基地局(第2の基地局)に対して、送信する。
基地局は、端末からRRC接続再確立要求メッセージを受信すると、端末のRRC接続再確立要求を受け入れるかを判断する。基地局は、端末を受け入れると判断すると、RRC接続再確立メッセージ(RRC Connection Reestablishment)を端末に送信する。端末は、RRC接続再確立メッセージを受信すると、RRC接続再確立完了メッセージ(RRC Connection Reestablishment Complete)を作成する。端末は、最後に発生した無線リンク失敗(RLF)に関連するRLF情報が有効であれば、RRC接続再確立メッセージに、RLF情報有効フラグ(rlf-InfoAvailable)を含め、それを真(true)にセットする。端末は、RRC接続再確立完了メッセージを基地局に送信する。
以上のようして、端末は、RRC接続再確立を完了する。一方、基地局は、端末からRLF情報有効フラグを真(true)にセットしたRRC接続再確立完了メッセージを受信する。基地局は、端末から無線リンク失敗時の情報が必要であるかを判断する。基地局は、端末からの情報が必要であると判断すると、端末に無線リンク失敗時の情報を送ることを要求するために、RLF報告要求フラグ(rlf-ReportReq)を真(true)にセットした端末情報要求メッセージ(UEInformationRequest)を送信する。端末は、RLF報告要求フラグを真にセットした端末情報要求メッセージを受信する。端末は、制御情報に自セルの測定用の測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)が含まれている場合、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値及び当該測定リソース制限を用いて測定した同じ周波数の隣接セルの値を含むRLF報告(rlf-Report)を作成する。端末は、RLF報告を含めた端末情報応答メッセージ(UEInformationResponse)を作成し、基地局に送信する。こうすることで、自セルを測定するタイミングで隣接セルを測定するため、自セルを測定したタイミングにおける隣接セルの状況を把握することができるため、よりRLFが発生した状況を基地局が把握することができる。
なお、RLF報告には、測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値に追加して、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値を含める。さらに、測定リソース制限を用いずに隣接セルを測定した値に追加して、自セル用の測定リソース制限を用いて隣接セルを測定した値を含める。こうすることで、測定リソース制限を用いる場合の測定結果と測定リソース制限を用いない場合の測定結果を比較することができるため、測定リソース制限を用いることによる利得を算出することができ、ネットワークを最適化することができる。
また、RLF報告には、測定リソース制限を用いて自セルを測定した値を含める場合、測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値を含めなくても良い。さらに、RLF報告には、測定リソース制限を用いて隣接セルを測定した値を含める場合、当該隣接セルに対しては、測定リソース制限を用いずに測定した値を含めなくても良い。こうすることで、実際に端末が使用していた状況を基地局が把握することができるため、ネットワークを最適化することができる。また、測定リソース制限を用いない場合の自セル又は隣接セルの測定結果と測定リソース制限を用いる場合の自セル又は隣接セルの測定結果の両方をRLF報告に含める場合と比較して、RLF報告のサイズを小さくすることができる。
なお、測定リソース制限を用いて自セル又は隣接セルを測定した値をRLF報告に含めるとき、セル毎に、フラグを用いて、測定リソース制限を用いて測定した値であることを通知してもよい。なお、フラグは1ビットで構成してもよい。こうすることで、基地局は、測定リソース制限を用いて測定した値であることを明示的に知ることができるため、どの状況を測定したかを容易に知ることができる。なお、測定リソース制限を用いて測定した測定結果のグループと測定リソース制限を用いずに測定した測定結果のグループをわけて、RLF報告を作成してもよい。こうすることで、セル毎にフラグを追加する必要がなく、全体で、1つのフラグの追加ですむため、メッセージサイズを小さくすることができる。なお、測定設定情報を基地局間で交換することにより、基地局は測定リソース制限を用いて測定した値かどうかを把握してもよい。こうすることで、無線リソースにおけるシグナリングの追加を抑えることができる。
上記説明は一例であり、上記以外の方法でRLF報告を送っても良い。例えば、端末は、RLFを検出した後にアイドル状態(Idle)に移行する。その後、新たに接続を確立する際に、RRC接続セットアップ完了メッセージ(RRC Connection Setup Complete)にRLF情報有効フラグ(rlf-InfoAvailable)を真(true)にセットして含め、基地局に送信しても良い。こうすることで、基地局は、端末がRLF報告を保持していることを知ることができるため、RLF報告要求(rlf-ReportReq)を真にセットした端末情報要求メッセージを端末に送信し、端末からRLF報告(rlf-report)を含む端末情報応答メッセージを得ることができる。
上記説明したシステムにおいて、第1の基地局と第2の基地局は同一の基地局でもよい。また、端末によるRLF報告(rlf-report)の送信先は、第2の基地局に限らず、当該端末が通信可能な他の局であっても良い。
[第3の実施形態の端末の構成]
図10は、第3の実施形態の無線通信システムを構成する端末のブロック図である。図10に示すように、第3の実施形態の端末は、受信部301と、制御部303と、送信部105とを備える。本実施形態の端末が第1の実施形態の端末と異なる点は、受信部301、並びに、制御部303が有する測定設定管理部311、測定管理部313及びRLF報告作成部319である。また、本実施形態の測定管理部313が有する隣接セル測定部335も第1の実施形態とは異なる。さらに、本実施形態の測定管理部313は、制限隣接セル測定部337を有する。
受信部301は、第1の実施形態の受信部101の機能に加え、制御部303の測定管理部313が有する制限隣接セル測定部337からの指示に応じて、特定のリソースにおいて自セルと同じ周波数の隣接セルのCRS又はRSSI等を受信する。受信部301は、受信したCRS又はRSSI等を周波数及びPCIと一緒に制限隣接セル測定部337に出力する。
測定設定管理部311は、第1の実施形態の測定設定管理部111の機能に加え、自セル用の測定リソース制限が入力される場合、測定設定に含まれる隣接セルの測定に必要な設定のうち、当該測定リソース制限の周波数に関わる設定を制限隣接セル測定部337に出力する機能を有する。
測定管理部313は、自セルのRSRP及びRSRQを、測定リソース制限を用いずに測定したRSRP及びRSRQと、測定リソース制限を用いて測定されたRSRP及びRSRQとを別々に管理する。測定管理部313は、自セル測定部131から入力されたRSRP及び受信信号強度(Received Signal Strength Indication:RSSI)からRSRQを算出し、測定リソース制限を用いずに測定した自セルのRSRP及びRSRQとして管理する。測定管理部313は、測定管理部313は、制限自セル測定部133から入力されたRSRP及びRSSIからRSRQを算出し、測定リソース制限を用いて測定した自セルのRSRP及びRSRQとして管理する。
測定管理部313は、隣接セルのRSRP及びRSRQを隣接セルのPCI及び周波数毎に管理する。測定管理部313は、管理している値及び測定設定から、隣接セルの測定が必要であると判断すると、隣接セル測定部335に、隣接セルの測定を指示する。測定管理部313は、隣接セルのRSRP及びRSRQを自セル用の測定リソース制限を用いずに測定したRSRP及びRSRQと、自セル用の測定リソース制限を用いて測定されたRSRP及びRSRQとを別々に管理する。測定管理部313は、隣接セル測定部335から入力されたRSRP、RSSI、PCI及び周波数により、当該周波数のPCIを持つセルのRSRQを算出し、当該周波数のPCIを持つセルの自セル用の測定リソース制限を用いずに測定したRSRP及びRSRQとして管理する。なお、同一周波数において、測定リソース制限を用いずに測定した自セルのRSSIと隣接セルで共通の値を使用するかもしれない。なお、自セルのRSSIは、特定のリソースに制限せずに測定した自セルのRSSIと測定リソース制限を用いて測定した自セルのRSSIで共通の値を使用するかもしれない。
測定管理部313は、制限隣接セル測定部337から入力されたRSRP、RSSI、PCI及び周波数により、当該周波数のPCIを持つセルのRSRQを算出し、当該周波数のPCIを持つセルの自セル用の測定リソース制限を用いて測定したRSRP及びRSRQとして管理する。測定管理部313は、RLF報告作成部319から保持している情報の出力を指示されると、保持している各セルのRSRP、RSRQをRLF報告作成部319に出力する。このとき、自セル又は隣接セルに関して、測定リソース制限を用いて測定したRSRP又はRSRQがある場合、当該情報もRLF報告作成部319に出力する。なお、RSRQの測定は必須ではないため、自セル測定部131、制限自セル測定部133、隣接セル測定部335、制限隣接セル測定部337は、RSSIを測定管理部313に入力しないかもしれない。したがって、測定管理部313は、RLF報告作成部319に出力する一部又は全部のセルのRSRPのみをRLF報告作成部319に出力するかもしれない。
隣接セル測定部335は、第1の実施形態の隣接セル測定部135の機能に加え、自セルと同じ周波数の測定をしない機能を有していても良い。
制限隣接セル測定部337は、測定設定管理部311から入力された測定リソース制限の対象となる周波数において、当該測定リソース制限を用いて、隣接セルのRSRP又はRSSIを測定するため、当該測定リソース制限で指示されたリソースでのCRS又はRSSIの測定を受信部301に指示する。制限隣接セル測定部337は、受信部301から入力されたCRS又はRSSIに対してレイヤー3フィルタリング等を行い、算出したRSRP又はRSSIを周波数及びPCIと一緒に測定管理部313に出力する。
RLF報告作成部319は、再接続制御部117からRLF報告の作成を指示されると、測定管理部313に、保持している情報の出力を指示する。RLF報告作成部319は、測定管理部313から入力された情報を基にRLF報告を作成する。RLF報告は、自セルの測定リソース制限を用いずに測定した自セル又は隣接セルのRSRP又はRSRQ、又は、自セルの測定リソース制限を用いて測定された自セル又は隣接セルのRSRP又はRSRQにより構成される。こうすることで、自セル用の測定リソース制限を用いる場合の測定結果と自セル用の測定リソース制限を用いない場合の測定結果を比較することができるため、自セル用の測定リソース制限を用いることによる利得を算出することができ、ネットワークを最適化することができる。
なお、RLF報告作成部319は、自セル用の測定リソース制限を用いて自セル又は隣接セルを測定した値を含める場合、自セル用の測定リソース制限を用いずに測定した当該自セル又は当該隣接セルの値を含めないでもよい。さらに、RLF報告作成部319は、自セル用の測定リソース制限を用いて隣接セルを測定した値を含める場合、自セル用の測定リソース制限を用いずに当該隣接セルを測定した値を含めないでも良い。こうすることで、実際に端末が使用していた状況を基地局が把握することができるため、ネットワークを最適化することができる。また、自セル用の測定リソース制限を用いない場合の自セル又は隣接セルの測定結果と自セル用の測定リソース制限を用いる場合の自セル又は隣接セルの測定結果の両方をRLF報告に含める場合と比較して、RLF報告のサイズを小さくすることができる。
RLF報告作成部319は、自セル用の測定リソース制限を用いて測定されたRSRP又はRSRQをRLF報告に含める場合、セル毎に測定リソース制限フラグを真(true)にセットしてもよい。こうすることで、基地局は、自セル用の測定リソース制限を用いて測定した値であることを明示的に知ることができるため、どの状況を測定したかを容易に知ることができる。なお、RLF報告作成部319は、自セル用の測定リソース制限を用いて測定した測定結果のグループと自セル用の測定リソース制限を用いずに測定した測定結果のグループをわけて、RLF報告を作成してもよい。こうすることで、セル毎にフラグを追加する必要がなく、全体で、1つのフラグの追加ですむため、メッセージサイズを小さくすることができる。なお、ネットワークが自セル用の測定リソース制限を使用した値かを別の方法により知ることが出来る場合、測定リソース制限フラグをメッセージ構成に含めない。RLF報告作成部319は、RLF報告を作成すると、RLF報告を作成したことを再接続制御部117に出力し、RLF報告をRLF報告管理部121に出力する。
次に、第3の実施形態の端末の動作について説明する。図11は、第3の実施形態の端末の動作の一例を示すフローチャートである。図11に示したフローチャートでは、図4に示した第1の実施形態のフローチャートのステップS104の代わりにステップS301又はS302が行われ、ステップS112の代わりにステップS303が行われる。
ステップS102では、端末は、測定リソース制限を用いずに自セルの測定を行う。なお、端末は、図中に点線で示すように、ステップS102の自セルの測定を繰り返す一方で、ステップS301へ移行する。ステップS103では、端末は、測定リソース制限を用いて自セルの測定を行う。なお、端末は、図中に点線で示すように、ステップS103の自セルの測定を繰り返す一方で、ステップS302へ移行する。
ステップS301では、端末は、自セル用の測定リソース制限を用いずに、測定設定に従い、隣接セルの測定を行う。なお、図中に点線で示すように、ステップS301の隣接セルの測定を繰り返す一方で、ステップS105へ移行する。
ステップS302では、端末は、自セル用の測定リソース制限を用いて、測定設定に従い、自セルと同じ周波数の隣接セルの測定を行う。なお、本ステップでは、自セルとは異なる周波数の隣接セルに関して、端末は、自セル用の測定リソース制限を用いずに、測定設定に従い、隣接セルの測定を行う。なお、図中に点線で示すように、ステップS302の隣接セルの測定を繰り返す一方で、ステップS105へ移行する。
ステップS110では、端末が、測定リソース制限のリソースで測定した値を保持していると判定した場合(Yesの場合)、ステップS303へ移行する。
ステップS303では、端末は自セル用の測定リソース制限を用いて測定した値を含めたRLF報告を作成し、ステップS113へ移行する。なお、端末は自セル又は隣接セルに対して測定リソース制限を用いて測定した値と測定リソース制限を用いずに測定した値の両方を含めても良い。なお、端末は自セル又は隣接セルに対して測定リソース制限を用いて測定した値を含める場合、当該隣接セルの測定リソース制限を用いずに測定した値を含めなくても良い。また、端末は測定リソース制限を用いて測定したことを基地局に伝えるために、測定リソース制限フラグをセル毎に含め、真(true)にセットしたRLF報告を作成しても良い。なお、測定リソース制限フラグは1ビットで構成してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、端末は、自セル用の測定リソース制限を用いて測定した自セル及び隣接セルの値をRLF報告に含める。このため、当該RLF報告を受け取った基地局は、端末が自セルを測定したタイミングにおける当該端末における隣接セルの状況を把握することができるため、ABS環境下の状況をより正確に把握することができる。
(第4の実施形態)
上述したように、ABSを使用する環境下では、ABSのサブフレームで測定した値とABSではないサブフレームで測定した値とでは、測定の精度が異なる。このため、従来のMDT(Minimization Drive Test)では、基地局が端末の状況を把握する精度が低くなることがある。第4の実施形態に係る発明の目的は、ABSを使用する環境下であっても、無線通信端末における各セルの状況を外部の機器が正確に把握できる無線通信端末を制御する集積回路を提供することである。
図16〜図20を参照して、第4の実施形態の無線通信システムについて説明する。第4の実施形態の無線通信システムは、第1の実施形態の説明の前に説明した端末及び基地局から構成される。端末は、ダウンリンクで基地局からセル毎に送信された参照信号を受信して、定められた計算式に基づいて導出される測定結果を記録し、当該記録した測定結果を基地局に送る機能を有する。各基地局は、各端末に対して無線リソース(例えば、周波数領域、又は時間領域での周波数帯域)の割り当て及び管理を行う。さらに、基地局は、端末のための無線アクセスネットワークのアクセスポイントの役割を有する。
図16は、第4の実施形態の無線通信システムにおいて端末が測定結果記録報告(logMeasReport)を送る際のタイミングチャートである。図16に示すように、端末が接続している基地局(第1の基地局)は、端末に対して測定結果記録設定(Logged Measurement Configuration)を送信する。測定結果記録設定は、端末がアイドル状態の場合に測定結果を記録するための設定情報を含む。測定結果記録設定は、具体的には、現在時刻(absoluteTimeInfo)、記録期間(loggingDuration)、記録周期(loggingInterval)、追跡参照(traceReference)、追跡記録セッション(traceRecordingSession)及び対象エリア設定(AreaConfiguration)などを含む。
端末は、アイドル状態に遷移すると、セル選択を行う。端末は、選択したセルの測定結果記録設定に基づき、測定結果の記録を開始する。端末は、第2の基地局配下のセルから受信した報知情報(System Information)が自セル用の測定リソース制限(Measurement Resource Restriction)を含む場合、その測定リソース制限に基づいて自セルを測定する。そして、測定結果記録設定に基づき、その測定結果を記録する。このとき、端末は、測定結果が測定リソース制限に基づいて測定したものであるということを一緒に記録する。また、端末は、自セル及び隣接セルの測定結果に基づき、接続するセルの再選択(Cell Reselection)を行う。
端末は、第3の基地局配下のセルを再選択すると、そのセルから報知情報(System Information)を受信する。端末は、報知情報が自セル用の測定リソース制限を含む場合、その測定リソース制限に基づいて自セルを測定する。そして、測定結果記録設定に基づき、その測定結果を記録する。このとき、端末は、測定結果が測定リソース制限に基づいて測定したものであるということを一緒に記録する。なお、測定リソース制限を含まない場合、端末は通常の測定を行う。そして、測定記録設定に基づき、その測定結果を記録する。
端末は、コネクテッド状態に遷移する場合、RRC接続要求(RRC Connection Request)メッセージを第3の基地局に送信する。そして、第3の基地局は、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージを端末に送信する。端末は、RRC接続セットアップメッセージを受信し、セットアップが完了すると、RRC接続セットアップ完了(RRC Connection Setup Complete)メッセージを送信する。このとき、端末は、測定結果記録設定に基づいた測定結果記録を保持している場合、測定結果記録有効(logMeasAvailable)フラグを真(true)にセットしたRRC接続セットアップ完了メッセージを送信する。
第3の基地局は、測定結果記録有効フラグが真にセットされたRRC接続セットアップ完了メッセージを受信し、その測定結果記録が必要であると判断すると、端末情報要求(UE Information Request)メッセージを端末に送信する。第3の基地局は、端末情報要求メッセージの測定結果記録要求(logMeasReportReq)フラグを真(true)にセットして、端末に送信する。端末は、測定結果記録要求フラグが真にセットされた端末情報要求メッセージを受信すると、保持していた測定結果記録を端末情報応答(UE Information Response)メッセージに含めて第3の基地局に送信する。当該端末情報応答に含まれる測定結果記録が「測定結果記録報告」である。このとき、端末は、セル毎に、測定リソース制限に基づいて測定した値かどうかを示すフラグ(測定リソース制限フラグ)をセットする。端末は、測定リソース制限に基づいて測定した値である場合、測定リソース制限フラグを真(true)にセットする。一方、端末は、測定リソース制限に基づいて測定していない値である場合、測定リソース制限フラグをセットしない。
以上のようにして、基地局は、端末から受信した測定結果記録が測定リソース制限に基づいて測定された値かどうかを判断することができる。このため、本実施形態によれば、従来よりも正確にセルの状態を把握することができる。
なお、端末は、測定結果記録をアイドル状態に遷移したときから開始してもよい。
上記説明は一例であり、上記以外の方法で、端末は、測定結果記録が有効であることを基地局に通知してもよい。例えば、端末は、ハンドオーバ時のRRC接続再設定(RRC Connection Reconfiguration Complete)メッセージの測定結果記録有効フラグを真(true)にセットして送信してもよい。また、端末は、RRC接続再確立完了(RRC Connection Re-establishment Complete)メッセージの測定結果記録有効フラグを真(true)にセットして送信してもよい。
上記説明したシステムにおいて、第1の基地局と第2の基地局と第3の基地局は同一の基地局でも良い。また、端末による測定結果記録の送信先は第3の基地局に限らず、当該端末が通信可能な他の基地局であってもよい。
[第4の実施形態の端末の構成]
図17は、第4の実施形態の無線通信システムを構成する端末のブロック図である。図17に示すように、第4の実施形態の端末は、受信部401と、制御部403と、送信部405とを備える。制御部403は、測定設定管理部411と、測定管理部413と、接続制御部417と、MDT報告作成部419と、MDT報告管理部421とを有する。また、測定管理部413は、自セル測定部431と、制限自セル測定部433と、隣接セル測定部435とを有する。
受信部401は、制御部403からの指示に応じて、端末が使用中のセルのダウンリンクを介して、報知情報又は個別制御情報を受信する。受信部401は、受信した報知情報及び個別制御情報などを制御部403へ出力する。
受信部401は、制御部403の測定管理部413が有する自セル測定部431からの指示に応じて、自セルのセル固有参照信号(CRS)又は受信信号強度(RSSI)などを受信する。受信部401は、受信したCRS又はRSSIなどを自セル測定部431に出力する。また、受信部401は、制御部403の測定管理部413が有する制限自セル測定部433からの支持に応じて、特定のリソースにおいて、自セルのCRS又はRSSIなどを受信する。受信部401は、受信したCRS又はRSSIなどを制限自セル測定部433に出力する。
制御部403は、受信部401が受信した報知情報から、自セルの測定リソース制限情報、自セルの物理セル識別子(PCI)、自セルの周波数、自セルの測定に必要な情報、セル選択に必要な情報、及びセル再選択に必要な情報等を測定設定管理部411に出力する。制御部403は、セル選択に必要な情報及びセル再選択に必要な情報などを接続制御部417に出力する。また、制御部403は、RRC接続セットアップメッセージを接続制御部417に出力する。
制御部403は、個別制御情報の一つである測定結果記録設定(Logged Measurement Configuration)をMDT報告管理部421に出力する。また、制御部403は、個別制御情報又は報知情報に含まれる、端末が接続しているセルのPLMN(Public Land Mobile Network)をMDT報告管理部421に出力する。また、制御部403は、個別制御情報で、測定結果記録要求フラグを真(true)にセットした端末情報要求メッセージ(UEInformationRequest)を受信すると、MDT報告管理部421に測定結果記録報告を行うよう指示する。
測定設定管理部411は、自セル用の測定リソース制限が入力される場合、自セル用の測定リソース制限、自セルのPCI、自セルの周波数及び自セルの測定に必要な情報などを制限自セル測定部433に出力する。一方、測定設定管理部411は、自セル用の測定リソース制限が入力されない場合、自セルのPCI、自セルの周波数及び自セルの測定に必要な情報などを自セル測定部431に出力する。測定設定管理部411は、セル選択に必要な情報及びセル再選択に必要な情報などを測定管理部413に出力する。
測定管理部413は、自セルのRSRP及びRSRQを、測定リソース制限を用いずに測定したRSRP及びRSRQと、測定リソース制限を用いて測定されたRSRP及びRSRQとを区別して管理する。測定管理部413は、自セル測定部431から入力されたRSRP及びRSSIからRSRQを算出し、測定リソース制限を用いずに測定した自セルのRSRP及びRSRQとして管理する。測定管理部413は、制限自セル測定部433から入力されたRSRP及びRSSIからRSRQを算出し、測定リソース制限を用いて測定した自セルのRSRP及びRSSQとして管理する。測定管理部413は、管理している値、セル選択に必要な情報及びセル再選択に必要な情報から、隣接セルの測定が必要であると判断すると、隣接セル測定部435に隣接セルの測定を指示する。測定管理部413は、隣接セル測定部435から入力されたRSRP、RSSI、PCI及び周波数などにより、当該周波数のPCIを持つRSRQを算出し、RSRP及びRSSIを管理する。
なお、同一周波数において、特定のリソースに制限せずに測定した自セルのRSSIと隣接セルで共通の値を使用するかもしれない。また、自セルのRSSIは、特定のリソースに制限せずに測定した自セルのRSSIと測定リソース制限を用いて測定した自セルのRSSIで共通の値を使用するかもしれない。
測定管理部413は、MDT報告管理部421から測定結果をMDT報告作成部419に出力するよう指示があると、管理している自セルの測定結果及び隣接セルの測定結果をMDT報告作成部419に出力する。このとき、自セルの測定結果が測定リソース制限を用いて測定した自セルのRSRP及びRSRQの場合、測定管理部413は、測定リソース制限を用いて測定した値であることを一緒にMDT報告作成部419に出力する。
測定管理部413は、自セル測定部431、制限自セル測定部433又は隣接セル測定部435から情報が入力され、管理している情報を更新すると、接続制御部417に更新した情報を出力する。
自セル測定部431は、測定設定管理部411から入力された周波数のPCIをもつセルのRSRP又はRSSIを測定するため、CRS又はRSSIの測定を受信部401に指示する。自セル測定部431は、受信部401から入力されたCRS又はRSSIの値からフェージングの影響などを取り除くため、受信部401から入力された値に対してレイヤー3フィルタリングなどを行い、算出したRSRP又はRSSIを測定管理部413に出力する。
制限自セル測定部433は、測定設定管理部411から入力された自セル用の測定リソース制限において指示されたリソースで、入力された周波数のPCIをもつセルのRSRP又はRSSIを測定するため、当該リソースにおけるCRS又はRSSIの測定を受信部401に指示する。制限自セル測定部433は、受信部401から入力されたCRS又はRSSIに対してレイヤー3フィルタリングなどを行い、算出したRSRP又はRSSIを測定管理部413に出力する。
隣接セル測定部435は、測定管理部413から隣接セルの測定を指示されると、測定設定に指示されている周波数のセルのRSRP又はRSSIを測定するため、CRS又はRSSIの測定を受信部401に指示する。隣接セル測定部435は、受信部401から周波数、PCI及びCRS又はRSSIを入力される。隣接セル測定部435は、当該周波数のPCIをもつセル毎にレイヤー3フィルタリングなどを行い算出したRSRP又はRSSIを周波数及びPCIと一緒に測定管理部413に出力する。
接続制御部417は、測定管理部413から入力される情報を基に、接続するセルの選択又は再選択を行う。接続制御部417は、端末がコネクテッド状態に遷移すると判断すると、RRC接続要求メッセージを作成し、送信部405に出力する。接続制御部417は、RRC接続セットアップメッセージを受信すると、RRC接続セットアップ完了メッセージを作成する。このとき、接続制御部417は、報告する測定結果記録を保持しているかどうかをMDT報告管理部421に尋ねる。接続制御部417は、MDT報告管理部421から測定結果記録が有効であると応答されると、測定結果記録有効フラグを真にセットしたRRC接続セットアップ完了メッセージを作成し、送信部405に出力する。
MDT報告管理部421は、測定結果記録設定に基づき、測定管理部に管理されている測定結果をMDT報告作成部419に出力するように指示する。なお、端末が接続しているセルのPLMNがRPLMN(Registered PLMN)と一致している場合にのみ、MDT報告管理部421は、測定管理部413に管理されている測定結果をMDT報告作成部419に出力するように指示する。MDT報告管理部421は、接続制御部417から測定結果記録が有効であるかを尋ねられると、MDT報告作成部419に測定結果報告があるかを確認し、MDT報告作成部419に測定結果報告がある場合には、測定結果報告が有効であると応答する。MDT報告管理部421は、制御部403から測定結果記録報告を送信するように指示されると、MDT報告作成部419に測定結果記録報告を出力するよう指示する。MDT報告管理部421は、MDT報告作成部419から出力された測定結果記録報告を含む端末情報応答メッセージを作成し、送信部405に出力する。
MDT報告作成部419は、測定結果記録設定、測定管理部413から入力された値、測定した時間、及び位置情報などを含めた測定結果記録報告を作成する。このとき、測定管理部413から入力された自セルの測定結果が測定リソース制限を基に測定した値である場合、MDT報告作成部419は、測定リソース制限フラグを真にセットした測定結果記録報告を作成する。なお、測定リソース制限フラグは1ビットでよい。
送信部405は、個別制御情報に対する応答メッセージ、RRC接続要求メッセージ、RRC接続セットアップ完了メッセージ、又は、測定結果記録報告を含む端末情報応答メッセージなどを送信する。
[第4の実施形態の基地局の構成]
図18は、第4の実施形態の無線通信システムを構成する基地局のブロック図である。図18に示すように、第4の実施形態の基地局は、受信部451と、制御部453と、送信部455とを備える。制御部453は、測定設定制御部461と、接続制御部463と、MDT制御部465とを有する。
受信部451は、端末から送信されたRRC接続要求メッセージ、RRC接続セットアップ完了メッセージ、又は、端末情報応答メッセージを受信して制御部453へ出力する。
制御部453は、端末が自セルの測定を特定のリソースにおいて行うと判断すると、自セル用の測定リソース制限を含む報知情報を作成する。制御部453は、測定設定制御部461から入力されたセル選択又はセル再選択のための設定を含む報知情報を作成する。制御部453は、報知情報の送信を送信部455に指示する。制御部453は、RRC接続要求メッセージが入力されると、接続制御部463へ出力する。制御部453は、RRC接続セットアップ完了メッセージに測定結果記録有効フラグが含まれ、真(true)にセットされている場合、MDT制御部465に端末が測定結果記録を保持していることを出力する。制御部453は、入力された測定結果記録をMDT制御部465に出力する。
制御部453の測定設定制御部461は、セル選択又はセル再選択のための設定を作成する。セル選択又はセル再選択のための設定は、自セルの周波数内でセル再選択を開始する閾値、自セル以外の周波数でセル再選択を開始する閾値などがある。測定設定制御部461は、セル選択又はセル再選択のための設定を制御部453へ出力する。
接続制御部463は、RRC接続要求メッセージが入力されると、そのメッセージを送信した端末の接続を許可するかを判断する。接続制御部463は、当該端末の接続を許可すると判断すると、RRC接続セットアップメッセージを作成し、送信部455へ出力する。
MDT制御部465は、端末が測定結果記録を保持していることを通知されると、MDT情報を収集するかを判断する。MDT制御部465は、端末の測定結果記録を収集すると判断すると、測定結果記録要求フラグ(logMeasAvailable)を真(true)にセットした端末情報要求メッセージ(UEInformationRequest)を作成し、送信部455へ出力する。MDT制御部465は、測定結果記録報告を受信すると、当該報告に含まれる自セルの測定結果が測定リソース制限で測定した値であるか否かを判断する。その判断方法は、端末が測定リソース制限フラグを含めている場合、そのフラグにより判断する。なお、ネットワーク内で、測定リソース制限情報を共有することにより、判断してもよい。MDT制御部465は、MDT報告を基にネットワークの最適化を行う。なお、MDT制御部465は、測定結果記録報告をネットワーク内で共有することにより、ネットワークの最適化を行ってもよい。
送信部455は、個別制御情報、報知情報、RRC接続セットアップメッセージ又は端末情報要求メッセージなどを端末に送信する。
次に、第4の実施形態の端末の動作について説明する。図19及び図20は、第4の実施形態の端末の動作の一例を示すフローチャートである。
端末は、コネクテッド状態のときに、個別制御情報で、測定結果記録設定(logged measurement configuration)を受信する(ステップS401)。次に、端末は、コネクテッド状態からアイドル状態に遷移する(ステップS402)。
端末は、アイドル状態で属する(Camp On)セルを選択する(ステップS403)。端末は、自セルの最新の報知情報を保持していない場合、自セルから報知情報を受信し、報知情報に自セル用の測定リソース制限が含まれているかを判定する(ステップS404)。端末は、報知情報に自セル用の測定リソース制限が含まれていない場合(Noの場合)、ステップS405へ移行する。一方、端末は、報知情報に自セル用の測定リソース制限が含まれている場合(Yesの場合)、ステップS406へ移行する。
ステップS405では、端末は、測定リソース制限を用いずに自セルの測定を行い、ステップS407へ移行する。ステップS406では、端末は、測定リソース制限のリソースで自セルの測定を行い、ステップS407へ移行する。
ステップS407では、端末は、自セルの測定結果がセル選択又はセル再選択の開始基準を満たしている場合、セル選択又はセル再選択の設定に従い、隣接セルの測定を開始する。端末は、測定結果記録設定に基づき、周期的に測定結果を記録する(ステップS408)。なお、セル再選択の開始基準と比較する自セルの測定結果は、測定リソース制限のリソースで自セルを測定している場合は、測定リソース制限を用いて測定した自セルの値を使用し、測定リソース制限を用いて自セルを測定していない場合は、測定リソース制限を用いずに測定した自セルの値を使用する。なお、セル再選択の開始基準と比較する自セルの測定結果は、常に、測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値でもよい。このようにすることで、測定リソース制限を理解できない端末と、測定リソース制限を理解できる端末との間で、セル再選択の開始基準を統一することができる。
ステップS408の後、端末は、ステップS403に戻り、自セル及び隣接セルの測定結果を基にセル再選択の判定を行う(ステップS403)。また、端末は、ステップS408における測定結果の記録後、コネクテッド状態への遷移がトリガーされる(ステップS409)と、測定結果記録を保持しているかどうかを判定する(ステップS410)。端末は、測定結果記録を保持していない場合(Noの場合)、測定結果記録有効フラグをセットせずに、基地局に接続する(ステップS411)。一方、端末は、測定結果記録を保持している場合(Yesの場合)、測定結果記録有効フラグを真(true)にセットして、接続時に当該測定結果記録有効フラグを送信する(ステップS412)。次に、端末は、測定結果記録要求フラグを受信する(ステップS413)と、測定リソース制限のリソースで測定した値を保持しているかを判定する(ステップS414)。測定リソース制限のリソースで測定した値を保持している場合(Yesの場合)、ステップS415に移行する。測定リソース制限のリソースで測定した値を保持していない場合(Noの場合)、ステップS416に移行する。
ステップS415では、端末は、測定リソース制限のリソースで自セルを測定した値には、測定リソース制限フラグを真にセットした測定結果記録報告を作成する。なお、測定リソース制限フラグは1ビットでよい。一方、ステップS416では、端末は、測定リソース制限を用いずに測定した値で測定結果記録報告を作成する。ステップS415,S416の後はステップS417に移行する。ステップS417では、端末は、ステップS415又はS416で作成した測定結果記録報告を基地局に送信する。
以上説明したように、本実施形態によれば、端末は、測定リソース制限を用いて測定した自セルの値を測定結果記録報告に含める。このため、当該測定結果記録報告を受け取った基地局は、ABSを使用する環境下においても、端末におけるセルの状況を正確に把握できる。特に端末がアクセスを認められていないCSGセル近傍にいる場合に、アクセスが認められているセルを測定することは、端末のセルとの接続性を高めることができるため、より重要となる。本実施形態を用いることで、端末は、自セルとの接続性を高めることでき、端末のセルとの接続性を高めることができる。また、端末がセルカバレッジを従来よりも拡張しているセルに接続している場合、隣接セルのABSを用いて自セルを測定することにより、ネットワークが接続を維持させたいセルの状況を正確に測定することができる。
(他の実施例1)
なお、上記第4の実施形態では、自セルの報知情報に自セル用の測定リソース制限が含まれる場合を説明したが、その代わりに、隣接セル用の測定リソース制限を含めてもよい。すなわち、端末は、自セルの報知情報に隣接セル用の測定リソース制限が含まれる場合、測定リソース制限のリソースで隣接セルを測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。端末は、測定リソース制限のリソースで測定した値には、セル毎に測定リソース制限フラグを真にセットする。測定リソース制限フラグは、セル毎ではなく、周波数毎に設けてもよい。なお、隣接セル用の測定リソース制限は隣接セルリストと一緒に報知することにより、特定の隣接セルにのみ適用してもよい。この場合、測定リソース制限フラグは、セル毎に設定される。なお、端末は、測定リソース制限がないセルに関しては測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。このようにすることで、端末がセルカバレッジを従来よりも広くして運用したい場合において、隣接セルをABSを考慮して測定することができるため、ネットワークはABSを適用した場合のセルの情報を正確に収集することができる。
(他の実施例2)
なお、上記第4の実施形態では、自セルの報知情報に自セル用の測定リソース制限が含まれる場合を説明したが、自セルの報知情報に自セル用の測定リソース制限と隣接セル用の測定リソース制限の両方を含めてもよい。すなわち、端末は、自セルの報知情報に両方の測定リソース制限が含まれる場合、自セル用の測定リソース制限のリソースで自セルを測定した値を記録し、隣接セル用の測定リソース制限のリソースで隣接セルを測定した値を記録し、これらの値を測定結果記録報告に含める。なお、自セル用の測定リソース制限と隣接セル用の測定リソース制限とを同時に設定してもよい。このようにすることで、自セルと隣接セルのそれぞれに適したリソースで、各セルを測定した結果を記録することができるため、基地局が知りたい情報を正確に得ることができる。なお、端末は、測定リソース制限がないセルに関しては測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。このようにすることで、端末がセルカバレッジを従来よりも広くして運用したい場合において、隣接セルをABSを考慮して測定することができるため、ネットワークはABSを適用した場合のセルの情報を正確に収集することができる。
(他の実施例3)
なお、上記第4の実施形態では、自セルの報知情報に自セル用の測定リソース制限が含まれる場合を説明したが、自セルの報知情報に含まれる測定リソース制限を同一周波数上の自セルと隣接セルの両方に適用してもよい。すなわち、端末は、自セルの報知情報に含まれる測定リソース制限を用いて自セルと隣接セルを測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。このようにすることで、同じタイミングにおける自セルと隣接セルの状況を把握することができる。なお、端末は、測定リソース制限がないセルに関しては測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。このようにすることで、端末がセルカバレッジを従来よりも広くして運用したい場合において、隣接セルをABSを考慮して測定することができるため、ネットワークはABSを適用した場合のセルの情報を正確に収集することができる。
(他の実施例4)
なお、上記第4の実施形態では、自セルの報知情報に自セル用の測定リソース制限が含まれる場合を説明したが、その代わりに、自セルのABS情報を含めてもよい。このとき、端末は、隣接セルを自セルのABSを使用して測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。端末は、自セルの報知情報に自セルのABS情報が含まれない場合、隣接セルを測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その測定結果報告に含める。端末は、自セルを測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、測定結果報告に含める。さらに、端末は、自セルのABSを使用して測定した隣接セルに関しては、ABSを考慮して測定したことを示すフラグ(測定リソース制限フラグ)を真にセットする。
なお、上記第4の実施形態では、自セルの報知情報に自セル用の測定リソース制限が含まれる場合を説明したが、その代わりに、セルリスト及び各セルのABS情報を含めてもよい。このとき、端末は、セルリスト及び各セルのABS情報から、セル毎に干渉が少なくなるリソース(測定リソース制限)を算出し、そのリソースを用いて、自セル及び隣接セルを測定し、各測定値を測定結果記録報告に含める。端末は、測定リソース制限を用いずに測定すると判定したセルに関して、測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。このとき、端末は、測定リソース制限を用いて測定したセルに関しては、測定リソース制限フラグを真にセットする。なお、自セルのみを測定リソース制限を用いて測定してもよい。
なお、上記第4の実施形態及び他の実施例1〜4において、測定結果記録設定(Logged Measurement Configuration)に、測定リソース制限を考慮するかどうかのフラグ(測定リソース制限考慮フラグ)を含めてもよい。なお、この測定リソース制限考慮フラグは1ビットでよい。測定リソース制限考慮フラグが真(true)にセットされている場合、端末は、上記第4の実施形態の動作を行う。一方、測定リソース制限考慮フラグがセットされない場合、端末は、常に、測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値を記録する。このようにすることで、アイドル状態の端末が、測定リソース制限を用いて自セルを測定するのと同時に、測定リソース制限を用いずに自セルを測定する場合に、どちらの値を測定結果記録に含めるかを指定することができ、ネットワークが知りたい情報を正確に取得することができる。
なお、測定リソース制限を用いて自セルを測定するのと同時に、測定リソース制限を用いずに自セルを測定する場合、セル再選択の開始基準と比較する自セルの測定結果は、常に測定リソース制限を用いずに自セルを測定した値でもよい。このようにすることで、測定リソース制限を理解できない端末と、測定リソース制限を理解できる端末との間で、セル再選択の開始基準を統一することができる。
なお、上記第4の実施形態において、端末は自セルからのみ報知情報を受信していたが、自セル及び隣接セルからそれぞれ報知情報を受信してもよい。このとき、端末は、各セルの報知情報からABS情報を取得し、セル毎に干渉が少なくなるリソース(測定リソース制限)を算出し、そのリソースを用いて自セル及び隣接セルをそれぞれ測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。このとき、端末は、測定リソース制限を用いて測定したセルに関しては、測定リソース制限フラグを真にセットする。なお、自セルのみを測定リソース制限を用いて測定してもよい。なお、端末は、測定リソース制限を用いずに測定すると判定したセルに関しては、測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。
なお、上記説明した測定リソース制限考慮フラグを2ビットで表しても良い。2ビットで示される測定リソース制限考慮フラグは、例えば、以下の3パターンを表すことができる。
00:ABSを考慮しない。
01:自セルからだけABS情報を受信する。
10:自セルと隣接セルからABS情報を受信する。
端末は、測定結果記録設定に含まれる測定リソース制限考慮フラグが「00」の場合、自セル及び隣接セルを測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。また、端末は、測定結果記録設定に含まれる測定リソース制限考慮フラグが「01」の場合、自セルからだけABS情報の受信を試み、ABS情報が含まれている場合、隣接セルを、自セルのABSのリソースで測定した値を記録し、その値を測定結果報告に含める。また、端末は、測定結果記録設定に含まれる測定リソース制限考慮フラグが「10」の場合、自セルと隣接セルからABS情報の受信を試み、ABS情報が含まれている場合、セルごとに測定リソースを算出し、測定リソース制限をかけると判定したセルに対して測定リソース制限を用いて測定した値を測定結果記録報告に含める。このようにすることで、必要な情報だけを基地局が得ることができる。
なお、第4の実施形態では、自セルの報知情報に含まれる測定リソース制限を用いて自セルの測定を行う場合を説明したが、自セルの報知情報に含まれる測定リソース制限を用いて、自セルとは異なる周波数(Inter-frequency)のセルを測定してもよい。すなわち、端末は、自セルの報知情報に測定リソース制限が含まれる場合、自セル、隣接セル、及び自セルとは異なる周波数の隣接セルを、自セルの報知情報に含まれる測定リソース制限を用いてそれぞれ測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。一方、端末は、自セルの報知情報に測定リソース制限が含まれない場合、各セルを測定リソース制限を用いずにそれぞれ測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。このとき、端末は、測定リソース制限を用いて測定したセルに関しては、測定リソース制限フラグを真(true)にセットする。
なお、第4の実施形態では、自セルの報知情報に含まれる測定リソース制限を用いて自セルの測定を行う場合を説明したが、その代わりに、自セルの報知情報に自セルのABS情報を含め、自セルとは異なる周波数(Inter-frequency)のセルも、自セルのABS情報を基に測定してもよい。すなわち、端末は、自セルの報知情報に自セルのABS情報が含まれる場合、自セル、隣接セル、及び自セルとは異なる周波数の隣接セルを、自セルのABSを用いてそれぞれ測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。なお、端末は、自セルの報知情報に自セルのABS情報が含まれない場合、各セルを測定リソース制限を用いずにそれぞれ測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。これは、周波数間で同じABSが使用されている場合、他の周波数で報知情報を取得しなくとも、異周波数のABSを考慮することができる。
なお、上記第4の実施形態及び他の実施例1〜4において、測定結果記録設定(Logged Measurement Configuration)に、自セルと異なる周波数を考慮するというフラグ(異周波数考慮フラグ)を含めてもよい。この異周波数考慮フラグが真(true)にセットされている場合、端末は、自セルと異なる周波数の隣接セルを、自セルの報知情報に含まれる自セルのABS情報を用いて測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。一方、異周波数考慮フラグがセットされない場合、端末は、自セルと異なる周波数の隣接セルに関して、測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。このようにすることで、ネットワークが異周波数に関してもABSを考慮して欲しいときだけ、ABSを考慮するため、消費電力を削減することができる。
なお、上記第4の実施形態では、自セルの報知情報に含まれる測定リソース制限を用いて自セルの測定を行う場合を説明したが、自セル以外の周波数では、受信電力の高いセルから報知情報を受信し、そこに含まれる測定リソース制限を用いて、そのセル及びそのセルの隣接セルをそれぞれ測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。なお、測定リソース制限は、同一周波数では共通でもよいし、自セル用と隣接セル用で別々に設定してもよいし、隣接セル用はセルリストとセットで設定することにより、隣接セル毎に設定してもよい。なお、自セルの周波数に関しては上記第4の実施形態及び他の実施例1〜4を適用することができる。このようにすることで、異周波数も測定リソース制限を考慮して測定することができるため、ネットワークは、複数の周波数において、測定リソース制限を適用した場合の状況を知ることができる。
なお、測定結果記録設定に自セルと異なる周波数を考慮するというフラグ(異周波数考慮フラグ)を含めてもよい。この異周波数考慮フラグが真(true)にセットされている場合、端末は、自セルと異なる周波数において、受信電力の高いセルから報知情報を受信し、そこに含まれる測定リソース制限を用いて、そのセル及びそのセルの隣接セルをそれぞれ測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。一方、異周波数考慮フラグがセットされていない場合、端末は、自セルと異なる周波数の隣接セルに関して、測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。
なお、上記第4の実施形態では、自セルの報知情報に含まれる測定リソース制限を用いて自セルの測定を行う場合を説明したが、自セル以外の周波数では、各セルから報知情報を受信し、そこに含まれる測定リソース制限を用いて、各セルを測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。なお、測定結果記録設定に、自セルと異なる周波数を考慮するというフラグ(異周波数考慮フラグ)を含めてもよい。この異周波数考慮フラグが真(true)にセットされている場合、端末は、自セルと異なる周波数において、各セルから報知情報を受信し、そこに含まれる測定リソース制限を用いてそのセルを測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。一方、異周波数考慮フラグがセットされていない場合、端末は、自セルと異なる周波数の隣接セルに関して、測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。なお、自セルの周波数に関しては上記第4の実施形態及び他の実施例1〜4を適用することができる。
なお、上記第4の実施形態では、自セルの報知情報に含まれる測定リソース制限を用いて自セルの測定を行う場合を説明したが、自セル以外の周波数では、受信電力の高いセルから報知情報を受信し、そこに含まれる当該セルのABS情報を用いて、そのセル及びそのセルの隣接セルをそれぞれ測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。なお、報知情報は、セルリストおよび各セルのABS情報を含んでいてもよい。この場合、端末は、セル毎に干渉が少なくなるリソースを算出し、そのリソースを用いて測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。なお、自セルの周波数に関しては上記第4の実施形態及び他の実施例1〜4を適用することができる。
なお、測定結果記録設定に自セルと異なる周波数を考慮するというフラグ(異周波数考慮フラグ)を含めてもよい。この異周波数考慮フラグが真(true)にセットされている場合、端末は、自セルと異なる周波数において、受信電力の高いセルから報知情報を受信し、そこに含まれるABS情報を用いて、そのセル及びそのセルの隣接セルをそれぞれ測定した値を記録し、各値を測定結果記録報告に含める。一方、異周波数考慮フラグがセットされていない場合、端末は、自セルと異なる周波数の隣接セルに関して、測定リソース制限を用いずに測定した値を記録し、その値を測定結果記録報告に含める。このようにすることで、ネットワークが異周波数に関してもABSを考慮して欲しいときだけ、ABSを考慮するため、消費電力を削減することができる。
なお、上記第1〜第3の実施形態は組み合わせて使用することができる。例えば、第2の実施形態と第3の実施形態を組み合わせて使用する場合、端末が自セルの測定リソース制限を設定されている場合、第3の実施形態の動作を行い、端末が自セルの測定リソース制限を設定されていない場合、第2の実施形態の動作を行う。こうすることで、ネットワークのトポロジーに応じたRLF報告を行うことができる。
なお、本発明において、RSRPの測定に測定リソース制限が用いられるのは、干渉電力の影響により参照信号の測定精度が低くなる場合に、干渉電力が低いところで参照信号を測定することにより、RSRPの精度を高くするために用いられる。一方、RSRQの測定に測定リソース制限が用いられるのは、ABSとABS以外のリソースにおける干渉電力の差があるため、端末が実際に使用するリソースにおけるRSRQを測定するためである。そのため、上記各実施の形態においては、RSRQのみを測定リソース制限を用いて測定を行うようにしてもよいし、RSRPのみを測定リソース制限を用いて測定を行うようにしてもよい。こうすることで、測定の自由度を残しながら、環境を考慮した測定することができる。このとき、予め、測定リソース制限をRSRQのみ、あるいは、RSRPのみを対象とするように設定してもよい。また、測定設定の際に、測定リソース制限の対象を1ビットのフラグで指示してもよい。例えば、指示がない場合はRSRPとRSRQの両方を測定リソース制限の対象とし、指示がある場合はRSRQのみを測定リソース制限の対象とする。また、測定設定の際に、測定リソース制限の対象を2ビットのフラグで指示してもよい。例えば、RSRPのみ、RSRQのみ、あるいは、RSRPとRSRQの両方を測定リソース制限の対象とするという指示をする。こうすることで、環境に応じて、測定リソース制限の対象を変えることができるため、効率的に測定を行うことができる。また、RLF報告要求を基地局から端末に送信する際に、測定リソース制限を考慮したものRLF報告を送るように指示してもよい。こうすることで、基地局は必要な情報を得ることができる。指示の方法は、例えば、フラグを用いて、測定リソース制限を用いて測定した値を送るか否かを通知しても良い。また、例えば、フラグ(1ビット)でRSRQのみを測定リソース制限を用いて測定した値を送るように通知しても良い。また、例えば、フラグ(2ビット)で、RSRQのみ、RSRPのみ、あるいは、RSRPとRSRQの両方を測定リソース制限を用いて測定した値を優先的に送るよう指示してもよい。また、RLF報告要求で、測定リソース制限を用いた測定値と測定リソース制限を用いない測定値の両方をRLF報告に含めるように指示をしてもよい。例えば、指示がある場合は、測定リソース制限の測定値のみをRLF報告に含め、指示がない場合は、両方をRLF報告に含める。
なお、本発明は、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)にも応用することができる。キャリアアグリゲーションは、端末が複数の自セルを持ち、一つのプライマリーセル(Primary Cell:PCell)と一つ以上のセカンダリーセル(Secondary Cell:SCell)を持つ。プライマリーセルは、自セルの一つであり、最初のコネクション確立時やコネクション再確立時に用いられる周波数のセル、又は、ハンドオーバ時に指示されるセルである。一方、セカンダリーセルは、自セルの一つであり、無線通信装置により設定されるセルである。例えば、端末は、RLF報告に本発明を適用したプライマリーセルの測定値を含める。端末のRLFは、プライマリーセルの状況で判定されるため、こうすることで、一番重要なプライマリーセルの状況を基地局が把握することができる。また、例えば、端末は、RLF報告に本発明を適用したプライマリーセルの測定値と、RLFを検出したセカンダリーセルの測定値を含めても良い。こうすることで、RLFが発生した状況を基地局が把握することができる。また、例えば、端末は、RLF報告に、本発明を適用したプライマリーセルの測定値と、本発明を適用したセカンダリーセルの測定値とを含める。こうすることで、基地局は、端末が使用している全ての自セルの状況を把握することができる。また、端末は、本発明を適用した値を含めていない自セルに関しては、本発明を適用していない測定値を含めても良い。このようにすることで、基地局は端末が使用していた自セルの状況を把握することができる。
なお、端末は、RLF発生時にキャリアアグリゲーションを行っている場合、RLF発生時に設定されていたセカンダリーセルの情報(セルグローバル識別子(Cell Global Identity:CGI)、あるいは、周波数と物理セル識別子(Physical Cell Identity:PCI))をRLF報告に含めてもよい。当該RLF報告を受け取った基地局は、端末に設定されていたセカンダリーセルがどれかを明示的に把握することができるため、無線リンク失敗(RLF)が発生したときの端末の状況をより正確に把握することができる。
なお、本発明はMDT(Minimization Drive Test)機能に応用することもできる。
なお、上記実施形態では、CRSを用いる方法を示したが、本発明は、CRS以外の参照信号を用いる方法を用いても良い。例えば、CRSの変わりにCSI−RSや端末に固有の参照信号を用いても良い。
なお、本発明は、ABS以外にも、特定のサブフレームが他のサブフレームとは異なる特徴を持つ場合にも有用である。
上記各実施形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はハードウェアとの連携においてソフトウェアでも実現することも可能である。
また、上記各実施形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
なお、上記実施形態ではアンテナとして説明したが、アンテナポートでも同様に適用できる。アンテナポート(Antenna port)とは、1本又は複数の物理アンテナから構成される論理的なアンテナを指す。すなわち、アンテナポートは必ずしも1本の物理アンテナを指すとは限らず、複数のアンテナから構成されるアレイアンテナ等を指すことがある。例えばLTE(Long Term Evolution)においては、アンテナポートが何本の物理アンテナから構成されるかは規定されず、基地局が異なる参照新号(Reference signal)を送信できる最小単位として規定されている。また、アンテナポートは、プリコーディング・ベクトル(Precoding vector)の重み付けを乗算する最小単位として規定されることもある。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2011年2月15日出願の日本特許出願(特願2011−030036)、2011年4月1日出願の日本特許出願(特願2011−082183)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明に係る集積回路は、無線通信基地局が特定のリソースにおいて、無線通信端末に送信するトラフィック量を低減する又は無線信号の送信電力を低減する無線通信システムで用いられる無線通信端末を制御する集積回路として有用である。
101,201,301,401 受信部
103,203,303,403 制御部
105,405 送信部
111,211,311,411 測定設定管理部
113,213,313,413 測定管理部
115 RLM制御部
117 再接続制御部
417 接続制御部
119,219,319 RLF報告作成部
419 MDT報告作成部
121 RLF報告管理部
421 MDT報告管理部
131,431 自セル測定部
133,433 制限自セル測定部
135,235,335,435 隣接セル測定部
237,337 制限隣接セル測定部
151,451 受信部
153,253,453 制御部
155,455 送信部
161,261,461 測定設定制御部
163 再接続制御部
463 接続制御部
165,265 RLF制御部
465 MDT制御部

Claims (4)

  1. 無線通信基地局が提供する通信セルにおける下り信号の一部の無線リソースで信号を送信しない又は送信電力を下げて送信する制御が行われる無線通信システムで用いられる無線通信端末を制御する集積回路であって、
    前記無線通信基地局から、測定する自セル又は隣接セルの無線リソースの制限に関する制御情報を受信する受信処理と、
    前記制御情報は前記無線リソースの制限が適用される隣接セルと無線リソースの制限のパターンを含み、前記自セル又は隣接セルにおける参照信号を受信して、前記制御情報に含まれる隣接セルについては前記隣接セルの無線リソースの制限のパターンに基づいて、下り信号の受信に関する測定を行う測定処理と、
    前記測定した結果を含む無線リンク失敗報告を作成する報告作成処理と、
    前記無線リンク失敗報告を送信する送信処理と、を制御し、
    前記無線通信基地局からの前記制御情報に、前記自セル又は隣接セルの測定を一部の無線リソースに制限する指示が含まれている場合、前記報告作成処理は、前記自セル又は隣接セルの前記指示された無線リソースにおける測定結果を含む無線リンク失敗報告を作成する集積回路。
  2. 請求項に記載の集積回路であって、
    前記報告作成処理は、前記一部の無線リソースに制限する指示に応じて前記自セル又は隣接セルが測定された場合、前記指示に応じて測定した測定結果であることを示すフラグを真にセットした無線リンク失敗報告を作成する集積回路。
  3. 請求項1に記載の集積回路であって、
    前記一部の無線リソースは、前記無線通信基地局が前記自セルにおける下り信号を送信しない又は送信電力を下げて送信するサブフレームである集積回路。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の集積回路であって、
    前記一部の無線リソースは、前記自セルに隣接した通信セルにおける下り信号が送信されない又は低い送信電力で送信されるサブフレームである集積回路。
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