JP6147498B2 - 浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチド - Google Patents
浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチド Download PDFInfo
- Publication number
- JP6147498B2 JP6147498B2 JP2012284663A JP2012284663A JP6147498B2 JP 6147498 B2 JP6147498 B2 JP 6147498B2 JP 2012284663 A JP2012284663 A JP 2012284663A JP 2012284663 A JP2012284663 A JP 2012284663A JP 6147498 B2 JP6147498 B2 JP 6147498B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sequence
- gly
- gly val
- amino acid
- ala
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
すなわち、本発明は、ポリペプチド(P)及び基材(B)からなる浮遊性細胞浮遊培養用基材、ポリペプチド(P)及び培地(C)を含む浮遊性細胞浮遊培養用培養液並びにポリペプチド(P)の存在下で浮遊性細胞(S)を浮遊培養する培養方法であって、
(P)がアミノ酸配列(X)を有するポリペプチドであり、
(X)が下記ペンタペプチド配列、下記ヘキサペプチド配列、Ala Gly Val Pro Gly Phe Gly Val Gly配列(12)及びAla Gly Val Pro Gly Leu Gly Val Gly配列(13)からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
(P)が、下記アミノ酸ブロック(L1)〜(L4)からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミノ酸ブロック(L)を有するポリペプチドである浮遊性細胞浮遊培養用基材、浮遊性細胞浮遊培養用培養液及び培養方法である。
ペンタペプチド配列:Gly Val Gly Val Pro配列(1)、Val Gly Val Pro Gly配列(2)、Gly Val Pro Gly Val配列(3)、Val Pro Gly Val Gly配列(4)及びPro Gly Val Gly Val配列(5)。
ヘキサペプチド配列:Gly Val Gly Val Ala Pro配列(6)、Val Gly Val Ala Pro Gly配列(7)、Gly Val Ala Pro Gly Val配列(8)、Val Ala Pro Gly Val Gly配列(9)、Ala Pro Gly Val Gly Val配列(10)及びPro Gly Val Gly Val Ala配列(11)。
アミノ酸ブロック(L1):ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにペンタペプチド配列が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L2):ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにペンタペプチド配列が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L3):Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列に、ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列が化学結合し、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を結合し、さらにペンタペプチド配列が11回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L4);Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列に、ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列が化学結合し、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を結合し、さらにペンタペプチド配列が11回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
ペンタペプチド配列:Gly Val Gly Val Pro配列(1)、Val Gly Val Pro Gly配列(2)、Gly Val Pro Gly Val配列(3)、Val Pro Gly Val Gly配列(4)及びPro Gly Val Gly Val配列(5)からなる群より選ばれる少なくとも1種の配列。
ヘキサペプチド配列:Gly Val Gly Val Ala Pro配列(6)、Val Gly Val Ala Pro Gly配列(7)、Gly Val Ala Pro Gly Val配列(8)、Val Ala Pro Gly Val Gly配列(9)、Ala Pro Gly Val Gly Val配列(10)及びPro Gly Val Gly Val Ala配列(11)からなる群より選ばれる少なくとも1種の配列。
なお、ペンタペプチド配列(配列(1)〜(5)のいずれか1種)が2回以上繰り返し化学結合する場合は、配列(2)〜(5)が2回以上繰り返し化学結合した構造は、配列(1)がその繰り返し回数から1を減じた回数繰り返した構造とほぼ同程度の機能を有する。これは、配列(2)がn回(nは2以上の整数)繰り返し化学結合している配列を有するポリペプチド(P)中には、配列(1)をn−1個有するためである。
なお、2種以上のアミノ酸配列(X)がポリペプチド(P)1分子中に含まれていてもよい。
補助アミノ酸(Y)は、Gly Ala配列を有し、アミノ酸が2〜50個結合した配列である。
配列(Y−6):Asp Gly Gly (Ala)f Gly Gly Ala配列。なお、fは1〜44の整数である。
(P)中に補助アミノ酸配列(Y)を有する場合、(Y)は1種でもよく、2種以上を有してもよい。
なお、2種以上の補助アミノ酸配列(Y)が(P)1分子中に含まれていてもよい。
(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)b配列の場合は、具体的には配列(21)〜(23)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Ala Gly Ala Gly Tyr)c配列の場合は、具体的には配列(24)〜(26)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Ala Gly Val Gly Tyr)d配列の場合は、具体的には配列(27)〜(29)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Ala Gly Tyr Gly Val)e配列の場合は、具体的には配列(30)〜(32)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
{Asp Gly Gly (Ala)f Gly Gly Ala}g配列の場合は、具体的には配列(33)〜(35)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
アミノ酸配列(X’)は、アミノ酸配列(X)中の1個又は2個のValがLysに置換されたアミノ酸配列である。
(X’−1):ペンタペプチド配列中の1個のValがLysに置換された配列。具体的には、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)、Gly Val Gly Lys Pro配列(37)、Lys Gly Val Pro Gly配列(38)、Val Gly Lys Pro Gly配列(39)、Gly Lys Pro Gly Val配列(40)、Gly Val Pro Gly Lys配列(41)、Lys Pro Gly Val Gly配列(42)、Val Pro Gly Lys Gly配列(43)、Pro Gly Lys Gly Val配列(44)及びPro Gly Val Gly Lys配列(45)等が挙げられる。
(X’−2):ヘキサペプチド配列中の1個のValがLysに置換された配列。具体的には、Gly Lys Gly Val Ala Pro配列(46)、Gly Val Gly Lys Ala Pro配列(47)、Lys Gly Val Ala Pro Gly配列(48)、Val Gly Lys Ala Pro Gly配列(49)、Gly Lys Ala Pro Gly Val配列(50)、Gly Val Ala Pro Gly Lys配列(51)、Lys Ala Pro Gly Val Gly配列(52)、Val Ala Pro Gly Lys Gly配列(53)、Ala Pro Gly Lys Gly Val配列(54)、Ala Pro Gly Val Gly Lys配列(55)、Pro Gly Lys Gly Val Ala配列(56)及びPro Gly Val Gly Lys Ala配列(57)等が挙げられる。
(X’−3):配列(12)のアミノ酸配列中の1個のValがLysに置換された配列。具体的には、Ala Gly Lys Pro Gly Phe Gly Val Gly配列(58)及びAla Gly Val Pro Gly Phe Gly Lys Gly配列(59)等が挙げられる。
(X’−4):配列(13)のアミノ酸配列中の1個のValがLysに置換された配列。具体的には、Ala Gly Lys Pro Gly Leu Gly Val Gly配列(60)及びAla Gly Val Pro Gly Leu Gly Lys Gly配列(61)等が挙げられる。
(X’−5):ペンタペプチド配列中の2個のValがLysに置換された配列。具体的には、Gly Lys Gly Lys Pro配列(62)、Lys Gly Lys Pro Gly配列(63)、Gly Lys Pro Gly Lys配列(64)、Lys Pro Gly Lys Gly配列(65)及びPro Gly Lys Gly Lys配列(66)等が挙げられる。
(X’−6):ヘキサペプチド配列中の2個のValがLysに置換された配列。具体的には、Gly Lys Gly Lys Ala Pro配列(67)、Lys Gly Lys Ala Pro Gly配列(68)、Gly Lys Ala Pro Gly Lys配列(69)、Lys Ala Pro Gly Lys Gly配列(70)、Ala Pro Gly Lys Gly Lys配列(71)及びPro Gly Lys Gly Lys Ala配列(72)等が挙げられる。
(X’−7):配列(12)のアミノ酸配列中の2個のValがLysに置換された配列。具体的には、Ala Gly Lys Pro Gly Phe Gly Lys Gly配列(73)等が挙げられる。
(X’−8):配列(13)のアミノ酸配列中の2個のValがLysに置換された配列。具体的には、Ala Gly Lys Pro Gly Leu Gly Lys Gly配列(74)等が挙げられる。
ポリペプチド(P)1分子中には、2種以上の(X’)を含んでもいい。
介在アミノ酸配列(Z)としては、アミノ酸配列(X)、アミノ酸配列(X’)及び補助アミノ酸配列(Y)以外のアミノ酸配列が含まれ、アラニン(Ala)、グリシン(Gly)、セリン(Ser)、トレオニン(Thr)、バリン(Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、システイン(Cys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)、プロリン(Pro)、トリプトファン(Trp)、アスパラギン(Asn)、グルタミン(Gln)、アスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)、アルギニン(Arg)、リジン(Lys)及び/又はヒスチジン(His)等から構成されるアミノ酸配列が含まれる。
(Z)は、アミノ酸1個又はアミノ酸が2個以上結合したペプチド配列である。(Z)を構成するアミノ酸の数は、ペプチドの熱安定性の観点から、1〜30個が好ましく、さらに好ましくは1〜15個、次にさらに好ましくは1〜10個、特に好ましくは1〜4個である。
lは、細胞の低接着性及びアポトーシスの観点から、1〜50の整数が好ましく、さらに好ましくは2〜20の整数であり、次にさらに好ましくは3〜11の整数である。
mは、(P)の溶解性、細胞の低接着性及びアポトーシスの観点から、1〜50の整数が好ましく、さらに好ましくは1〜20の整数である。
nは、細胞の低接着性及びアポトーシスの観点から、1〜50の整数が好ましく、さらに好ましくは2〜20の整数であり、次にさらに好ましくは3〜11の整数である。
0は、細胞の低接着性及びポリペプチド(P)の熱安定性の観点から、1〜50の整数が好ましく、さらに好ましくは2〜20の整数である。
qは、細胞の低接着性及びポリペプチド(P)の熱安定性の観点から、1〜50の整数が好ましく、さらに好ましくは2〜20の整数である。
rは、細胞の低接着性及びアポトーシスの観点から、1〜50の整数が好ましく、さらに好ましくは2〜20の整数であり、次にさらに好ましくは3〜11の整数である。
sは、(P)の溶解性、細胞の低接着性及びアポトーシスの観点から、1〜50の整数が好ましく、さらに好ましくは1〜20の整数である。
tは、細胞の低接着性及びアポトーシスの観点から、1〜50の整数が好ましく、さらに好ましくは2〜20の整数であり、次にさらに好ましくは3〜11の整数である。
uは、細胞の低接着性及びポリペプチド(P)の熱安定性の観点から、1〜50の整数が好ましく、さらに好ましくは2〜20の整数である。
○アミノ酸配列(X)がペンタペプチド配列である場合
アミノ酸ブロック(L1):ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにペンタペプチド配列が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック。ペンタペプチド配列としては、配列(1)〜(5)のいずれか1つが繰り返し化学結合していることが好ましい。例えば、アミノ酸ブロック(L1−1){(配列(1))4−(配列(36))−(配列(1))3−(配列(14))2}、アミノ酸ブロック(L1−2){(配列(2))4−(配列(36))−(配列(2))3−(配列(14))2}、アミノ酸ブロック(L1−3){(配列(3))4−(配列(36))−(配列(3))3−(配列(14))2}、アミノ酸ブロック(L1−4){(配列(4))4−(配列(36))−(配列(4))3−(配列(14))2}及びアミノ酸ブロック(L1−5){(配列(5))4−(配列(36))−(配列(5))3−(配列(14))2}等が挙げられる。
アミノ酸ブロック(L5);ヘキサペプチド配列{(6)〜(11)のいずれか1つ}が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Ala Pro配列(46)を結合し、さらにヘキサペプチド配列{(6)〜(11)のいずれか1つ}が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック。
アミノ酸ブロック(L6);Ala Gly Val Pro Gly Phe Gly Val Gly配列(12)が4回繰り返した配列に、Ala Gly Lys Pro Gly Phe Gly Val Gly配列(58)を結合し、さらにAla Gly Val Pro Gly Phe Gly Val Gly配列(12)が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック。
アミノ酸ブロック(L7);Ala Gly Val Pro Gly Leu Gly Val Gly配列(13)が4回繰り返した配列に、Ala Gly Lys Pro Gly Leu Gly Val Gly配列(60)を結合し、さらにAla Gly Val Pro Gly Leu Gly Val Gly配列(13)が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック。
また、アミノ酸ブロック(L)は、ポリペプチド(P)中に1種含んでも良く、2種以上含んでも良い。
ポリペプチド(P)は、細胞の低接着性及びアポトーシス抑制の観点から、アミノ酸ブロック(L)を1〜100個有していることが好ましく、さらに好ましくはアミノ酸ブロック(L1)〜(L7)からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミノ酸ブロックを1〜100個有していることであり、次にさらに好ましくはアミノ酸ブロック(L1)〜(L4)からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミノ酸ブロックを1〜100個有していることである。
以下に、各精製タグ(i)とそのタグを認識結合するリガンド(ii)との組み合わせの一例を示す。
(i−1)グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GTS) (ii−1)グルタチオン
(i−2)マルトース結合タンパク質(MBP) (ii−2)アミロース
(i−3)HQタグ (ii−3)ニッケル
(i−4)Mycタグ (ii−4)抗Myc抗体
(i−5)HAタグ (ii−5)抗HA抗体
(i−6)FLAGタグ (ii−6)抗FLAG抗体
(i−7)6×Hisタグ (ii−7)ニッケル又はコバルト
前記精製タグ配列の導入方法としては、発現用ベクターにおけるポリペプチド(P)をコードする核酸の5’又は3’末端に精製タグをコードする核酸を挿入する方法や市販の精製タグ導入用ベクターを使用する方法等が挙げられる。
<アミノ酸配列(X)及びアミノ酸配列(X’)の含有量の測定法>
特定のアミノ酸残基で切断出来る切断方法から2種類以上を用いて、ポリペプチド(P)を30残基以下程度まで分解する。その後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて分離した後、プロテインシークエンサーにてアミノ酸配列を読み取る。得られたアミノ酸配列からペプチドマッピングして、ポリペプチド(P)の全配列を決定する。その後、以下記載の測定式にてアミノ酸配列(X)及びアミノ酸配列(X’)の合計含有量を測定する。
アミノ酸配列(X)及びアミノ酸配列(X’)の合計含有量(%)=[{アミノ酸配列(X)の分子量}×{アミノ酸配列(X)の数}+{アミノ酸配列(X’)の分子量}×{アミノ酸配列(X’)の数}]/{(P)の分子量}×100
(i)アミノ酸配列(X)がGly Val Gly Val Pro配列(1)の場合
この場合、ポリペプチド(P)が、Gly Val Gly Val Pro配列(1)、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)及びGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)を有するポリペプチドであることが好ましい。具体的には以下の例が挙げられる。
(i−1)Gly Val Gly Val Pro配列(1)を56個、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を8個及びGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)を16個有するポリペプチド(P1)。
(P1)として、具体的には、上記アミノ酸ブロック(L1−1)が8回繰り返し化学結合したMn35,164の配列(75)のポリペプチドが含まれる。
(P2)として、具体的には、上記アミノ酸ブロック(L1−1)が17回繰り返し化学結合したMn76,581の配列(76)のポリペプチドが含まれる。
(P3)として、具体的には、上記アミノ酸ブロック(L2−1)が7回繰り返し化学結合したMn35,863の配列(77)のポリペプチド。
(P4)として、具体的には、上記アミノ酸ブロック(L2−1)が13回繰り返し化学結合したMn69,772の配列(78)のポリペプチド。
(P5)として、具体的には、上記アミノ酸ブロック(L3−1)が8回繰り返し化学結合したMn71,445の配列(79)のポリペプチド。
(P6)として、具体的には、上記アミノ酸ブロック(L4−1)が6回繰り返し化学結合したMn64,694の配列(80)のポリペプチド。
(ii−1)Gly Val Gly Val Ala Pro配列(6)を91個、Gly Lys Gly Val Ala Pro配列(46)を13個及びGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)を52個有するポリペプチド(P7)
(P7)として、具体的には、上記アミノ酸ブロック(L5)が13回繰り返し化学結合したMn71,195の配列(81)のポリペプチド。
(iii−1)Ala Gly Val Pro Gly Phe Gly Val Gly配列(12)を91個、Ala Gly Lys Pro Gly Phe Gly Val Gly配列(58)を13個及びGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)を52個有するポリペプチド(P8)
(P8)として、具体的には、上記アミノ酸ブロック(L6)が13回繰り返し化学結合したMn105,933の配列(82)のポリペプチド。
浮遊性細胞(S)としては、浮遊したまま生存する細胞として一般的に知られている細胞が含まれ、具体的には、血球系細胞(血液由来細胞、骨髄由来細胞、リンパ芽球、Tリンパ芽球様細胞、Bリンパ芽球様細胞、赤芽球様細胞、Tリンパ球様、Bリンパ球、好酸球性細胞、好塩基球様細胞及びマクロファージ等)並びに幹細胞等が挙げられる。
浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチドと浮遊性細胞(S)との細胞接着性とは、培養容器に浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチドを含む溶液中に浮遊性細胞(S)を懸濁させた溶液を加え、溶媒を減圧留去し、容器を洗浄したときに、培養容器に加えた(S)の数に対する容器に付着している(S)の割合を表し、下記測定法で測定することができる。
ポリペプチド(P)を10μg/Lの濃度で含むRPMI培地(10mL)に、MEL細胞(DSファーマバイオメディカル株式会社製)(1×105個)を加え、細胞懸濁液を作製する。細胞培養用96ウェルプレート(IWAKI社製)に細胞懸濁液を0.1mL加え、37℃、5容量%CO2条件下で2時間静置する。
2時間静置後、アスピレーターを用いて培地を除去し、生理食塩水を細胞に直接当たらないように注意しながら100μL/穴で添加し、アスピレーターを用いて生理食塩水を除去する。次にPBSを50μL/穴で添加し、さらにテトラカラーワン(生化学工業株式会社)を10μL/穴で添加して、37℃、二酸化炭素濃度5容量%のインキュベーター中に4時間放置する。
4時間後に、ホルマザン生成量を、450nm(参照波長630nm)の吸光度でプレートリーダー(コロナ電気株式会社製MTP−32)を用いて測定する。容器に付着した細胞数は、吸光度の高さに比例するので、予め、細胞の数と吸光度の関係を表す検量線を作成しておき、測定された吸光度から容器に付着している細胞の数(y)を算出する。下記式から、細胞接着性を算出する。
細胞接着性(%)={細胞の数(y)}/{培養容器に加えた細胞の数(1×105×0.01)}×100
基材(B)の素材としては、プラスチック(例えば、ポリスチレン、ポリアルフォオレフィン、ポリプロピレン、ポリエチレン及びこれらの複合体等)及び/又は無機物(例えば、ガラス、セラミックス、金属及びこれらの複合体等)が挙げられる。
(B)の素材としては、プラスチックやガラスなど、透明で培養中の細胞を顕微鏡観察ができるものが好ましい。
なお、培養に用いる面とは、例えば、基材(B)が細胞培養容器であれば、容器の内側であって、培養液を入れて培養する際に、培養が攪拌培養の場合は培養液と接触する部分であり、静置培養の場合は、細胞が接触する底面部分である。この部分がポリペプチド(P)でコーティングされていると、ポリペプチド(P)と培養液中に存在する細胞とが結合(接触)し、細胞と培養容器との接着を抑制したり、アポトーシスを抑制することができる。
<ポリペプチド(P)のコーティング量の測定>
Micro BCATM protein assay kit(THERMO Fisher Scientific社製)付属のReagentA溶液:ReagentB溶液:ReagentC溶液=25:24:1の混合液(C)を作成する。浮遊性細胞浮遊培養用基材に対して、測定したい基材の表面積に対して312.5μL/cm2で混合液(C)を加え、測定したい基材の表面にまんべんなく付着させて、37℃で2時間静置する。
静置2時間後に、ビシンコニン酸(BCA)とCu+のキレート生成量を、450nm(対照波長630nm)の吸光度でプレートリーダー(コロナ電気株式会社製MTP−32)を用いて室温で測定する。さらに、あらかじめウシ血清アルブミンにより作成した検量線からコーティング量を得る。
物理吸着させる方法としては、ポリペプチド(P)の水溶液に、基材(B)を浸して、37℃で所定の時間吸着させる方法が含まれる。吸着後は、余剰の溶液を除去もしくは乾燥させることにより、浮遊性細胞浮遊培養用基材を得ることができる。
化学結合させる方法としては、基材(B)がプラスチック材料の場合は、例えば、N−ヒドロキシコハク酸イミド又はカルボジイミド等の存在下で、基材(B)とポリペプチド(P)を接触させることによりエステル化又はアミド化させ、洗浄乾燥させる方法等が含まれる。基材(B)が金属材料又は無機材料の場合、シランカップリング剤又はチタンカップリング剤などを基材(B)と反応させた後、ポリペプチド(P)とグルタルアルデヒドで架橋させ、洗浄乾燥させる方法が含まれる。
上記のうち、細胞の低接着性及びアポトーシス抑制の観点から、物理吸着が好ましい。
<浮遊性細胞浮遊培養用基材に対する浮遊性細胞(S)の細胞接着率の測定>
浮遊性細胞浮遊培養用基材に、ポリペプチド(P)を付着させた部分の面積に対して312.5μL/cm2で0.02Mリン酸緩衝液(pH7.2、純度99.5重量%塩化ナトリウムを0.85重量%含有するリン酸緩衝生理食塩水(以下、PBSと略記))を加えて2回洗浄し、さらに脱イオン水をポリペプチド(P)を付着させた部分の面積に対して312.5μL/cm2で加えて、まんべんなく接触するようにして、1回洗浄する。
次に、血清を含まないDMEM培地(ICN Biomedicals社製)をポリペプチド(P)を付着させた部分の面積に対して312.5μL/cm2で加え、まんべんなく接触するようにして、37℃インキュベーター内に1時間保存する。1時間後、MEL細胞(DSファーマバイオメディカル株式会社製)を、ポリペプチド(P)を付着させた部分の面積に対して約2万cells/cm2で播種し、37℃、二酸化炭素濃度5容量%のインキュベーター中にて2時間放置して培養する。
培養終了後、アスピレーターを用いて培地を除去し、細胞に直接当たらないように注意しながら生理食塩水をポリペプチド(P)を付着させた部分の面積に対して312.5μL/cm2で加え、まんべんなく接触するようにして、アスピレーターを用いて生理食塩水を除去する。次にPBSをポリペプチド(P)を付着させた部分の面積に対して156.25μL/cm2で加え、まんべんなく接触するようにして、さらにテトラカラーワン(生化学工業株式会社)をポリペプチド(P)を付着させた部分の面積に対して31.25μL/cm2で加え、まんべんなく接触するようにして、37℃、二酸化炭素濃度5容量%のインキュベーター中に4時間放置する。
4時間後に、ホルマザン生成量を、450nm(対照波長630nm)の吸光度でプレートリーダー(コロナ電気株式会社製MTP−32)を用いて測定する。接着した細胞数は、吸光度の高さに比例するので、接着した細胞数はあらかじめ作成しておいた検量線から算出する。細胞接着率は、算出した接着した細胞数と播種した細胞数から、下記式によって算出する。
細胞接着率(%)=(接着した細胞数/播種した細胞数)×100
培地(C)としては、無血清培地及び血清培地が含まれる。
無血清培地としては、RPMI培地(RPMI1640培地等)、Grace培地、IPL−41培地、Schneider’s培地、Opti−PROTMSFM培地、Opti−MEMTMI培地、VP−SFM培地、CD293培地、293SFMII培地、CD−CHO培地、CHO−S−SFMII培地、FreeStyleTM293培地、CD−CHO AGTTM培地、RPMI培地、DMEM培地、MEM培地、Eagle’sMEM培地、BME培地、DME培地、αMEM培地、IMEM培地、ES培地、DM−160培地、Fisher培地、F12培地、WE培地、ASF103培地、ASF104培地、ASF301培地、TC−100培地、Sf−900II培地、Ex−cell405培地、Express−Five培地、Drosophila培地及びこれらの混合培地等が挙げられる。
これらのうち、細胞の安定性の観点から、RPMI1640培地、Opti−PROTMSFM培地、Opti−MEMTMI培地、VP−SFM培地、CD293培地、293SFMII培地、CD−CHO培地、CHO−S−SFMII培地、FreeStyleTM293培地、CD−CHO AGTTM培地、DMEM培地及びこれらの混合培地が好ましく、さらに好ましくはRPMI1640培地、Opti−PROTMSFM培地、VP−SFM培地、CD293培地、293SFMII培地、FreeStyleTM293培地、DMEM培地及びこれらの混合培地である。
血清培地としては、一般の培地(DMEM培地、DME培地、RPMI培地、MEM培地、BME培地、DME培地、αMEM培地、IMEM培地、ES培地、DM−160培地、Fisher培地、F12培地、WE培地、ASF103培地、ASF104培地、ASF301培地、TC−100培地、Sf−900II培地、Ex−cell405培地、Express−Five培地、Drosophila培地及びこれらの混合培地等)に血清を加えたもの等が挙げられる。血清としては、ヒト血清、及び動物血清(ウシ血清、ウマ血清、ヤギ血清、ヒツジ血清、ブタ血清、ウサギ血清、ニワトリ血清、ラット血清、及びマウス血清等)が含まれる。
培地(C)中の成長因子の濃度は、細胞増殖性の観点から、0.01〜100nMが好ましく、さらに好ましくは0.1〜50nMである。
本発明の培養方法において、ポリペプチド(P)の存在下で浮遊性細胞(S)を浮遊培養する以外は従来の培養方法と同じでよく、特に制限はない。
本発明の培養方法においては、上記浮遊性細胞浮遊培養用基材及び/又は浮遊性細胞浮遊培養用培養液を用いることが好ましい。
例えば、下記工程(1)及び(2)又は(1’)及び(2)により培養する方法が含まれる。
(1)浮遊性細胞浮遊培養用基材が培養容器である場合は、浮遊性細胞浮遊培養用基材に、培養液として、培地又は浮遊性細胞浮遊培養用培養液、必要によりさらにポリペプチド(P)を入れ、浮遊性細胞(S)を懸濁させる工程
(1’)浮遊性細胞浮遊培養用基材が培養容器でない場合は、培養容器に、培養液として、培地及びポリペプチド(P)を入れ、又は浮遊性細胞浮遊培養用培養液を入れ、必要により浮遊性細胞浮遊培養用基材を浸し、必要によりさらにポリペプチド(P)を入れ、浮遊性細胞(S)を懸濁させる工程
(2)所定の温度で所定の時間培養する工程
なお、培養に用いる面とは、例えば、基材(B)が細胞培養容器であれば、容器の内側であって、培養液を入れて培養する際に培養液と接触する部分である。この部分がポリペプチド(P)でコーティングされていると、ポリペプチド(P)と培養液中に存在する細胞とが接触し、細胞の接着を抑制したり、アポトーシスを抑制することができる。
また、浮遊性細胞浮遊培養用培養液を用いる場合、浮遊性細胞浮遊培養用培養液中のポリペプチド(P)の含有量は、細胞の低接着性及びアポトーシス抑制の観点から、培養開始から培養終了までのいずれかの時点において、浮遊性細胞(S)1万個に対して0.1〜5μgであることが好ましく、さらに好ましくは1〜2.1μgである。なお、培養開始時は、浮遊性細胞浮遊培養用培養液と(S)とが共存した時点を示し、培養終了時は、細胞の増殖が停止した時点、生産が停止した時点などが挙げられる。
また、本発明の培養方法において、培養液中のポリペプチド(P)の濃度は、培養開始から培養終了までの50%以上の時間上記範囲であることが好ましく、さらに好ましくは80%以上の時間上記範囲であることであり、特に好ましくは100%の時間上記範囲であることである。
浮遊性細胞浮遊培養用培養液の温度は、通常細胞培養に用いられる温度であれば特に制限ないが、細胞の生存率の観点から、25〜45℃が好ましく、さらに好ましくは30〜40℃で、最も好ましくは37℃である。
浮遊性細胞浮遊培養用培養液のpHは、通常細胞培養に用いられるpHであれば特に制限ないが、細胞の生存率の観点から、pH6.0〜8.0が好ましく、さらに好ましくはpH6.5〜7.5である。
培養時間は、細胞の生存率の観点から、1〜10日間が好ましく、さらに好ましくは3〜7日間である。
培養容器がスピナーフラスコ及びローラーボトルである場合、細胞の低接着性の観点から、旋回培養することが好ましい。
旋回培養の場合、攪拌の回転数は、細胞の生存率及び細胞の低接着性の観点から、30〜120rpmが好ましく、さらに好ましくは60〜80rpmである。
○ポリペプチド(P1)の作製
特表平3−502935号公報中の実施例記載の方法に準じて、遺伝子組換え大腸菌により製造し、カラムクロマトグラフィーにて精製した、Gly Val Gly Val Pro配列(1)が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにGly Val Gly Val Pro配列(1)が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック(L1−1)が8回繰り返し化学結合したMn35,164の配列(75)のポリペプチド(P1)を得た。
○ポリペプチド(P2)の作製
実施例1と同様にして、上記アミノ酸ブロック(L1−1)が17回繰り返し化学結合したMn76,581の配列(76)のポリペプチド(P2)を作製した。
○ポリペプチド(P3)の作製
実施例1と同様にして、Gly Val Gly Val Pro配列(1)が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにGly Val Gly Val Pro配列(1)が3回繰り返した配列が化学結合し、Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック(L2−1)が7回繰り返し化学結合したMn35,863の配列(77)のポリペプチド(P3)を作製した。
○ポリペプチド(P4)の作製
実施例1と同様にして、上記アミノ酸ブロック(L2−1)が13回繰り返し化学結合したMn69,772の配列(78)のポリペプチド(P4)を作製した。
○ポリペプチド(P5)の作製
実施例1と同様にして、Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列に、Gly Val Gly Val Pro配列(1)が4回繰り返した配列が化学結合し、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を結合し、さらにGly Val Gly Val Pro配列(1)が11回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック(L3−1)が8回繰り返し化学結合したMn71,445の配列(79)のポリペプチド(P5)を作製した。
○ポリペプチド(P6)の作製
実施例1と同様にして、Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列に、Gly Val Gly Val Pro配列(1)が4回繰り返した配列が化学結合し、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を結合し、さらにGly Val Gly Val Pro配列(1)が11回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック(L4−1)が6回繰り返し化学結合したMn64,694の配列(80)のポリペプチド(P6)を作製した。
実施例1〜6で得たポリペプチド(P1)〜(P6)をそれぞれ10μg/Lの濃度で含むRPMI培地(10mL)に、MEL細胞(DSファーマバイオメディカル株式会社製)(1×105個)を加え、細胞懸濁液を作製した。細胞培養用96ウェルプレート(IWAKI社製)に細胞懸濁液を0.1mL加え、37℃、5容量%CO2条件下で2時間静置した。
2時間静置後、アスピレーターを用いて培地を除去し、生理食塩水を細胞に直接当たらないように注意しながら100μL/穴で添加し、アスピレーターを用いて生理食塩水を除去した。次にPBSを50μL/穴で添加し、さらにテトラカラーワン(生化学工業株式会社)を10μL/穴で添加して、37℃、二酸化炭素濃度5容量%のインキュベーター中に4時間放置した。
4時間後に、ホルマザン生成量を、450nm(参照波長630nm)の吸光度でプレートリーダー(コロナ電気株式会社製MTP−32)を用いて測定した。容器に付着した細胞数は、吸光度の高さに比例するので、予め、細胞の数と吸光度の関係を表す検量線を作成しておき、測定された吸光度から容器に付着している細胞の数(y)を算出した。下記式から、細胞接着性を算出した。
細胞接着性(%)={細胞の数(y)}/{培養容器に加えた細胞の数(1×105×0.01)}×100
結果を表1に示す。
○ポリペプチド(P1)を用いた浮遊性細胞の浮遊培養
10mL容量のスピナーフラスコに、ポリペプチド(P1)100μg及びRPMI1640培地(10ml)を加えて浮遊性細胞浮遊培養用培養液とし、さらに、細胞(1×106個)を加えて、37℃、5容量%CO2、攪拌100rpmで7日間培養を行った。浮遊性細胞(S)1万個に対するポリペプチド(P)の量は、下記式から算出した。
(S)1万個に対するポリペプチド(P)の量(μg)=使用したポリペプチド(P)の量(μg)/100(万cells)
○ポリペプチド(P2)〜(P6)を用いた浮遊性細胞の浮遊培養
実施例7において、「ポリペプチド(P1)」に変えて、「ポリペプチド(P2)〜(P6)をそれぞれ」用いる以外は、実施例7と同様にして行った。
実施例1において、ポリペプチド(P1)を「100μg」に代えて「1μg」とする以外は同様にして実施した。
実施例1において、ポリペプチド(P1)を「100μg」に代えて「10μg」とする以外は同様にして実施した。
実施例1において、ポリペプチド(P1)を「100μg」に代えて「500mg」とする以外は同様にして実施した。
実施例1において、ポリペプチド(P1)を「100μg」に代えて「210mg」とする以外は同様にして実施した。
実施例7において、ポリペプチド(P1)を加えない事以外は、実施例7と同様にして行った。
実施例7〜16及び比較例1において、培養7日培養後、培養液300μLをそれぞれのフラスコから回収した。
回収した培養液を、96wellプレートに3カ所ずつ、それぞれ100μl/ウェルで添加した。その後、それぞれのウェルについて、細胞の40倍の顕微鏡画像を取得し(用いた顕微鏡;CKX41,OLYMPUS社製、画像解析ソフト;image J,アメリカ国立衛生研究所)、全粒子数に対するシングルセルの割合を算出した。測定した結果は、3カ所のウェルの平均値で示した。結果を表2に示す。
実施例7〜16及び比較例1において、7日間培養後、Caspase−Glo(登録商標)3/7 Assay(Promega社製)を用いて、カスパーゼ活性を測定した。カスパーゼ反応液を100μL/穴で添加し、室温で3時間放置した。3時間後、蛍光強度を、ルミネッセンスプレートリーダー MicroLumat Plus LB96(ベルトールドテクノロジー社製)を用いて測定した。比較例1の活性を100%として、カスパーゼ活性を相対値で表した。これらの結果を表2に示す(これらの結果は各々3穴分の平均データである。)。なお、カスパーゼ活性が低いものは、アポトーシス抑制効果が高いことを示す。
実施例7〜16及び比較例1において、7日間培養後、細胞にテトラカラーワン(生化学工業株式会社)を10μL/穴で添加して、37℃、二酸化炭素濃度5容量%のインキュベーター中に4時間放置した。
4時間後に、ホルマザン生成量を、450nm(対照波長630nm)の吸光度でプレートリーダー(コロナ電気株式会社製MTP−32)を用いて測定した。生細胞数は細胞に核放出溶液(0.2重量%クリスタルバイオレット、0.2Mクエン酸三ナトリウム、2重量%Tween20)を加え、1時間置くことで生細胞の核を細胞から放出させ、血球計数盤を用いて核数を測定した。ホルマザン生成量を生細胞数で標準化し、細胞のミトコンドリア活性とした。得られたミトコンドリア活性は、比較例1で培養した細胞のミトコンドリア活性を100%とした相対値で表した。結果を表2に示す。
また、表2のシングルセルの割合の評価結果から、浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチドであるポリペプチド(P1)〜(P6)を用いた実施例7〜16で培養した細胞は、シングルセルの割合が高く、細胞どうしの接着抑制効果が高いことが分かる。
また、表2のカスパーゼ活性の評価結果から、浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチドであるポリペプチド(P1)〜(P6)を用いた実施例7〜16で培養した細胞は、ポリペプチド(P1)〜(P6)を用いない比較例1と比較して、カスパーゼ活性が低く、アポトーシスが効率よく抑制されていることが分かる。
また、表2のミトコンドリア活性の評価結果から、浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチドであるポリペプチド(P1)〜(P6)を用いた実施例7〜16で培養した細胞は、ポリペプチド(P1)〜(P6)を用いない比較例1と比較して、ミトコンドリア活性が高いことがわかる。したがって、ポリペプチド(P1)〜(P6)を用いることで、高活性な細胞を生存率高く培養できたことが分かる。
以上のことから、本発明の浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチドを培養液中に存在させることで、浮遊性細胞どうしが接着するのを抑制し、アポトーシスを抑制し、高活性な細胞を生存率高く培養できることが分かる。
○浮遊性細胞浮遊培養用基材[PB1]の作製
ポリペプチド(P1)1mgを脱イオン水1mLに溶解し、さらに、0.02Mリン酸緩衝液(pH7.2、純度99.5重量%塩化ナトリウムを0.85重量%含有するPBS)で希釈して、ポリペプチド(P1)溶液(A1)〜(A4){溶液(A1)〜(A4)中のポリペプチド(P1)の濃度(μg/mL);(A1):0.01、(A2):1、(A3):10、(A4):100}を作製した。この溶液(A1)〜(A4)を96穴のポリスチレンプレート(日本ベクトン・ディッキンソン株式会社、底面積:0.32cm2 )中の8穴ずつにそれぞれ50μL/穴で投入し、室温(約25℃)で2時間放置した。アスピレーターを用いて溶媒を除去した後、生理食塩水(0.9重量/容量% 塩化ナトリウム水溶液)100μL/穴で2回洗浄し、さらに脱イオン水100μL/穴で洗浄して、穴の底面をポリペプチド(P1)でコーティングした浮遊性細胞浮遊培養用基材[PB1](コーティング量が異なるPB1−1〜PB1−4)を得た。
実施例17において、ポリペプチド(P1)に変えてポリペプチド(P2)〜(P6)をそれぞれ用いる以外は、実施例13と同様にして、[PB2]〜[PB6](コーティング量が異なるPB2−1〜PB6−4)を得た。
ポリペプチド(P1)をポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する)(日本塩ビ・ポバール社製、品名:JP−18)に変更したこと以外、実施例13と同様にして、基材の表面にポリビニルアルコールを有する比較用の浮遊性細胞浮遊培養用基材[PB7](コーティング量が異なるPB7−1〜PB7−4)を得た。
ポリペプチド(P1)をアガロース(ナカライテスク社製、品名:アガロース−RE)に変更したこと以外、実施例13と同様にして、基材の表面にアガロースを有する比較用の浮遊性細胞浮遊培養用基材[PB8](コーティング量が異なるPB8−1〜PB8−4)を得た。
浮遊性細胞浮遊培養用基材として市販されている、基材の表面に光架橋親水性ポリマーを有する浮遊培養用フラスコ(容量300μl、住友ベークライト株式会社製)を浮遊性細胞浮遊培養用基材[PB9]として用いた。
Micro BCATM protein assay kit(THERMO Fisher Scientific社製)に付属のReagent A溶液:Reagent B溶液:Reagent C溶液=25:24:1の混合液(C)を得た。浮遊性細胞浮遊培養用基材(コーティング量の異なるPB1−1)〜(PB6−4)の各ウェルに混合液(C)を100μL加え、37℃で2時間静置した。
2時間後に、ビシンコニン酸(BCA)とCu+とからなるキレートの生成量を、450nm(対照波長630nm)の吸光度でプレートリーダー(コロナ電気株式会社製MTP−32)を用いて測定し、あらかじめウシ血清アルブミンにより作成した検量線からコーティング量を得た。これらの結果を表3に示す(これらの結果は各々8穴分の平均データである。)。
コーティングプレート片(1g)を蒸留水50mLに加え、60℃で30分間加熱した。加熱後、ろ液を回収した。また、ろ過後のプレート片を0.1N HCl水50mLで1時間放置し、熱水200mLで洗いこみながらろ過した。それぞれのろ液を合わせて500mLにフィルアップした。
フィルアップ後、20mLを50mLメスフラスコに加えて、ホウ酸溶液(ホウ酸40g/l)を15mL添加した。その後、I2溶液(KI25g+I212.5g/1L)を3mL加え、50mLにフィルアップした。
室温で、690nmの吸光度(Molecular Devices社製、VERSA MAX platereader)からPVAの濃度を算出した。これらの結果を表3に示す(これらの結果は各々8穴分の平均データである。)。
0.5M 2−シアノアセタミド水溶液50μl及びホウ酸―リン酸緩衝液(0.3Mホウ砂と0.3Mリン酸一水素カリウムを混合し、pH8.0に調整したもの)250μl加え、混合物をよく振り混ぜた後、98℃で30分間加熱した。
室温で、331nmで励起した383nmでの蛍光を測定(Molecular Devices社製、SPECTRA MAX GEMINI EM)し、アガロース濃度を算出した。これらの結果を表3に示す(これらの結果は各々8穴分の平均データである。)。
血清を含まないRPMI1640培地を50μL/穴で[PB1]〜[PB9]にそれぞれ添加し、37℃インキュベーター内に1時間保存した。1時間後、MEL細胞(DSファーマバイオメディカル株式会社製)を1万cells/50μL/穴で添加し、37℃、二酸化炭素濃度5容量%のインキュベーター中にて2時間放置して培養した。
培養終了後、アスピレーターを用いて培地を除去し、生理食塩水を細胞に直接当たらないように注意しながら100μL/穴で添加し、アスピレーターを用いて生理食塩水を除去した。次にPBSを50μL/穴で添加し、さらにテトラカラーワン(生化学工業株式会社)を10μL/穴で添加して、37℃、二酸化炭素濃度5容量%のインキュベーター中に4時間放置した。
4時間後に、ホルマザン生成量を、450nm(参照波長630nm)の吸光度でプレートリーダー(コロナ電気株式会社製MTP−32)を用いて測定した。接着した細胞数は、吸光度の高さに比例するので、接着した細胞数はあらかじめ作成しておいた検量線から算出する。細胞接着率は、算出した接着した細胞数と播種した細胞数から、下記式によって算出した。
細胞接着率(%)=接着した細胞数/播種した細胞数×100
これらの結果を表3に示す(これらの結果は各々8穴分の平均データである。)。
細胞接着率が異なる浮遊性細胞浮遊培養用基材[PB1]〜[PB6]に、それぞれ、MEL細胞の懸濁液100μL(10万cells/mL)を加えた。37℃、5容量%CO2で静置して、7日間培養を行った。なお、静置培養であるため、細胞はほぼ底面にしか接触していなかった。したがって、浮遊性細胞(S)1万個に対するポリペプチド(P)の量は、下記式から算出した。
(S)1万個に対するポリペプチド(P)の量(μg)=基材のコーティング量(μg/cm2)×0.32cm2×10(万cells/mL)×0.1(mL)
細胞接着率が異なる浮遊性細胞浮遊培養用基材[PB7]〜[PB8]及び[PB9]に、それぞれ、MEL細胞の懸濁液100μL(10万cells/mL)を加えた。37℃、5容量%CO2で静置して、7日間培養を行った。なお、静置培養であるため、細胞はほぼ底面にしか接触していなかった。
実施例23〜28及び比較例5〜7において、7日間培養後、Caspase−Glo(登録商標)3/7 Assay(Promega社製)を用いて、カスパーゼ活性を測定した。カスパーゼ反応液を100μL/穴で添加し、室温で3時間放置した。3時間後、蛍光強度を、ルミネッセンスプレートリーダー MicroLumat Plus LB96(ベルトールドテクノロジー社製)を用いて測定した。比較例1の活性を100%として、カスパーゼ活性を相対値で表した。これらの結果を表4に示す(これらの結果は各々3穴分の平均データである。)。なお、カスパーゼ活性が低いものは、アポトーシス抑制効果が高いことを示す。
実施例23〜28及び比較例5〜7において、培養7日培養後、培養液300μLをそれぞれのフラスコから回収した。
回収した培養液を、96wellプレートに3カ所ずつ、それぞれ100μl/ウェルで添加した。その後、それぞれのウェルについて、細胞の40倍の顕微鏡画像を取得し(用いた顕微鏡;CKX41,OLYMPUS社製、画像解析ソフト;image J,アメリカ国立衛生研究所)、全粒子数に対するシングルセルの割合を算出した。測定した結果は、3カ所のウェルの平均値で示した。結果を表4に示す。
実施例23〜28及び比較例5〜7において、7日間培養後、細胞にテトラカラーワン(生化学工業株式会社)を10μL/穴で添加して、37℃、二酸化炭素濃度5容量%のインキュベーター中に4時間放置した。
4時間後に、ホルマザン生成量を、450nm(対照波長630nm)の吸光度でプレートリーダー(コロナ電気株式会社製MTP−32)を用いて測定した。生細胞数は細胞に核放出溶液(0.2重量%クリスタルバイオレット、0.2Mクエン酸三ナトリウム、2重量%Tween20)を加え、1時間置くことで生細胞の核を細胞から放出させ、血球計数盤を用いて核数を測定した。ホルマザン生成量を生細胞数で標準化し、細胞のミトコンドリア活性とした。得られたミトコンドリア活性は、比較例1で培養した細胞のミトコンドリア活性を100%とした相対値で表した。結果を表4に示す。
また、表4のカスパーゼ活性の評価結果から、浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチドであるポリペプチド(P1)〜(P6)を有する浮遊性細胞浮遊培養用基材を用いた実施例23〜28と、ポリペプチド(P1)〜(P6)以外でコーティングした基材を用いた比較例5〜7とについて、コーティング量が同程度のものを比較した場合、実施例23〜28で得た細胞の方がカスパーゼ活性が低く、アポトーシスが抑制されていることが分かる。
また、表4のミトコンドリア活性の評価結果から、本発明の浮遊性細胞浮遊培養用基材を用いて培養した実施例23〜28と、ポリペプチド(P1)〜(P6)以外でコーティングした基材を用いた比較例5〜7とについて、コーティング量が同程度のものを比較した場合、ミトコンドリア活性が同程度又はそれ以上であることが分かる。
したがって、ポリペプチド(P1)〜(P6)を有する浮遊性細胞浮遊培養用基材を用いることで、浮遊性細胞の変質を防ぎ、高活性な浮遊性細胞を生存率高く培養できたことが分かる。
以上のことから、本発明の浮遊性細胞浮遊培養用基材及び比較例の浮遊性細胞浮遊培養用基材は、共に、コーティング量が増加すると、細胞接着率が減少し、浮遊性細胞が培養容器に接着することを抑制することができるものの、本発明の浮遊性細胞浮遊培養用基材の方が、より細胞どうしの接着を防ぎ、細胞を変質させずに培養でき、アポトーシスを抑制し、高活性な細胞を生存率高く培養できるという効果が高いことが分かる。
実施例17で得た浮遊性細胞浮遊培養用基材[PB1](コーティング量の異なるPB1−1〜PB1−4)に、ポリペプチド(P1)20μg/mL溶液(RPMI1640に溶解)を50μL添加し、37℃で1時間保存した。1時間後、MEL細胞(DSファーマバイオメディカル株式会社製)を1万cells/50μL/穴で添加し、37℃、5容量%CO2のインキュベーター中にて静置して、7日間培養を行った。なお、静置培養であるため、細胞はほぼ底面にしか接触していなかった。
実施例29において、「浮遊性細胞浮遊培養用基材[PB1]」に代えて実施例18〜22で得た浮遊性細胞浮遊培養基材[PB2]〜[PB6](コーティング量が異なるPB2−1〜PB6−4)をそれぞれ用いて、「ポリペプチド(P1)」に代えてポリペプチドを(P2)〜(P6)をそれぞれ用いる以外は同様にして実施した。
実施例29〜34において、7日間培養後、Caspase−Glo(登録商標)3/7 Assay(Promega社製)を用いて、カスパーゼ活性を測定した。カスパーゼ反応液を100μL/穴で添加し、室温で3時間放置した。3時間後、蛍光強度を、ルミネッセンスプレートリーダー MicroLumat Plus LB96(ベルトールドテクノロジー社製)を用いて測定した。比較例1の活性を100%として、カスパーゼ活性を相対値で表した。これらの結果を表5に示す(これらの結果は各々3穴分の平均データである。)。なお、カスパーゼ活性が低いものは、アポトーシス抑制効果が高いことを示す。
実施例29〜34において、培養7日培養後、培養液300μLをそれぞれのフラスコから回収した。
回収した培養液を、96wellプレートに3カ所ずつ、それぞれ100μl/ウェルで添加した。その後、それぞれのウェルについて、細胞の40倍の顕微鏡画像を取得し(用いた顕微鏡;CKX41,OLYMPUS社製、画像解析ソフト;image J,アメリカ国立衛生研究所)、全粒子数に対するシングルセルの割合を算出した。測定した結果は、3カ所のウェルの平均値で示した。結果を表5に示す。
実施例29〜34において、7日間培養後、細胞にテトラカラーワン(生化学工業株式会社)を10μL/穴で添加して、37℃、二酸化炭素濃度5容量%のインキュベーター中に4時間放置した。
4時間後に、ホルマザン生成量を、450nm(対照波長630nm)の吸光度でプレートリーダー(コロナ電気株式会社製MTP−32)を用いて測定した。生細胞数は細胞に核放出溶液(0.2重量%クリスタルバイオレット、0.2Mクエン酸三ナトリウム、2重量%Tween20)を加え、1時間置くことで生細胞の核を細胞から放出させ、血球計数盤を用いて核数を測定した。ホルマザン生成量を生細胞数で標準化し、細胞のミトコンドリア活性とした。得られたミトコンドリア活性は、比較例1で培養した細胞のミトコンドリア活性を100%とした相対値で表した。結果を表5に示す。
また、表5のミトコンドリア活性の評価結果から、本発明の浮遊性細胞浮遊培養用基材及びポリペプチド(P1)〜(P6)を培養液中に含む浮遊性細胞浮遊培養用培養液を用いた実施例29〜34で得た細胞は、ミトコンドリア活性が高く、高活性な細胞を生存率高く培養できたことが分かる。
以上のことから、本発明の浮遊性細胞浮遊培養用基材及び浮遊性細胞浮遊培養用培養液を用いることで、アポトーシスを抑制し、高活性な細胞を生存率高く培養できるという効果が高いことが分かる。
Claims (9)
- ポリペプチド(P)及び基材(B)からなる浮遊性細胞浮遊培養用基材であって、
(P)がアミノ酸配列(X)を有するポリペプチドであり、
(X)が下記ペンタペプチド配列、下記ヘキサペプチド配列、Ala Gly Val Pro Gly Phe Gly Val Gly配列(12)及びAla Gly Val Pro Gly Leu Gly Val Gly配列(13)からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
(P)が、下記アミノ酸ブロック(L1)〜(L4)からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミノ酸ブロック(L)を有するポリペプチドである浮遊性細胞浮遊培養用基材。
ペンタペプチド配列:Gly Val Gly Val Pro配列(1)、Val Gly Val Pro Gly配列(2)、Gly Val Pro Gly Val配列(3)、Val Pro Gly Val Gly配列(4)及びPro Gly Val Gly Val配列(5)。
ヘキサペプチド配列:Gly Val Gly Val Ala Pro配列(6)、Val Gly Val Ala Pro Gly配列(7)、Gly Val Ala Pro Gly Val配列(8)、Val Ala Pro Gly Val Gly配列(9)、Ala Pro Gly Val Gly Val配列(10)及びPro Gly Val Gly Val Ala配列(11)。
アミノ酸ブロック(L1):ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにペンタペプチド配列が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L2):ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにペンタペプチド配列が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L3):Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列に、ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列が化学結合し、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を結合し、さらにペンタペプチド配列が11回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L4);Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列に、ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列が化学結合し、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を結合し、さらにペンタペプチド配列が11回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック - MEL細胞の細胞接着率が0〜20%である請求項1に記載の浮遊性細胞浮遊培養用基材。
- 浮遊性細胞浮遊培養用基材表面におけるポリペプチド(P)の含有量が、浮遊培養用基材の培養に用いる面において単位面積(cm2)あたり、0.1〜5μgである請求項1又は2に記載の浮遊性細胞浮遊培養用基材。
- ポリペプチド(P)及び培地(C)を含む浮遊性細胞浮遊培養用培養液であって、。
(P)がアミノ酸配列(X)を有するポリペプチドであり、
(X)が下記ペンタペプチド配列、下記ヘキサペプチド配列、Ala Gly Val Pro Gly Phe Gly Val Gly配列(12)及びAla Gly Val Pro Gly Leu Gly Val Gly配列(13)からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
(P)が、下記アミノ酸ブロック(L1)〜(L4)からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミノ酸ブロック(L)を有するポリペプチドである浮遊性細胞浮遊培養用培養液。
ペンタペプチド配列:Gly Val Gly Val Pro配列(1)、Val Gly Val Pro Gly配列(2)、Gly Val Pro Gly Val配列(3)、Val Pro Gly Val Gly配列(4)及びPro Gly Val Gly Val配列(5)。
ヘキサペプチド配列:Gly Val Gly Val Ala Pro配列(6)、Val Gly Val Ala Pro Gly配列(7)、Gly Val Ala Pro Gly Val配列(8)、Val Ala Pro Gly Val Gly配列(9)、Ala Pro Gly Val Gly Val配列(10)及びPro Gly Val Gly Val Ala配列(11)。
アミノ酸ブロック(L1):ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにペンタペプチド配列が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L2):ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにペンタペプチド配列が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L3):Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列に、ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列が化学結合し、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を結合し、さらにペンタペプチド配列が11回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L4);Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列に、ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列が化学結合し、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を結合し、さらにペンタペプチド配列が11回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック - 浮遊性細胞浮遊培養用培養液中のポリペプチド(P)の濃度が0.1〜50,000μg/mLである請求項4に記載の浮遊性細胞浮遊培養用培養液。
- ポリペプチド(P)の存在下で浮遊性細胞(S)を浮遊培養する培養方法であって、。
(P)がアミノ酸配列(X)を有するポリペプチドであり、
(X)が下記ペンタペプチド配列、下記ヘキサペプチド配列、Ala Gly Val Pro Gly Phe Gly Val Gly配列(12)及びAla Gly Val Pro Gly Leu Gly Val Gly配列(13)からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
(P)が、下記アミノ酸ブロック(L1)〜(L4)からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミノ酸ブロック(L)を有するポリペプチドである浮遊性細胞(S)の培養方法。
ペンタペプチド配列:Gly Val Gly Val Pro配列(1)、Val Gly Val Pro Gly配列(2)、Gly Val Pro Gly Val配列(3)、Val Pro Gly Val Gly配列(4)及びPro Gly Val Gly Val配列(5)。
ヘキサペプチド配列:Gly Val Gly Val Ala Pro配列(6)、Val Gly Val Ala Pro Gly配列(7)、Gly Val Ala Pro Gly Val配列(8)、Val Ala Pro Gly Val Gly配列(9)、Ala Pro Gly Val Gly Val配列(10)及びPro Gly Val Gly Val Ala配列(11)。
アミノ酸ブロック(L1):ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにペンタペプチド配列が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L2):ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列に、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)1個が化学結合し、さらにペンタペプチド配列が3回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L3):Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列に、ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列が化学結合し、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を結合し、さらにペンタペプチド配列が11回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック
アミノ酸ブロック(L4);Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が2回繰り返した配列に、ペンタペプチド配列が4回繰り返した配列が化学結合し、Gly Lys Gly Val Pro配列(36)を結合し、さらにペンタペプチド配列が11回繰り返した配列が化学結合し、さらにGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(14)が4回繰り返した配列が化学結合したアミノ酸ブロック - 請求項1〜3のいずれかに記載の浮遊性細胞浮遊培養用基材及び/又は請求項4若しくは5に記載の浮遊性細胞浮遊培養用培養液を用いて浮遊性細胞(S)を浮遊培養する請求項6に記載の培養方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の浮遊性細胞浮遊培養用基材を用いて浮遊性細胞(S)を浮遊培養する培養方法であって、浮遊性細胞浮遊培養用基材の培養に用いる面におけるポリペプチド(P)の含有量が、浮遊性細胞(S)1万個に対して0.001〜5μgである請求項6又は7に記載の培養方法。
- 請求項4又は5に記載の浮遊性細胞浮遊培養用培養液を用いて浮遊性細胞(S)を浮遊培養する培養方法であって、浮遊性細胞浮遊培養用培養液におけるポリペプチド(P)の含有量が、浮遊性細胞(S)1万個に対して0.01〜5000μgである請求項6〜8のいずれか1項に記載の浮遊性細胞(S)の培養方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012284663A JP6147498B2 (ja) | 2011-12-28 | 2012-12-27 | 浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチド |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011288097 | 2011-12-28 | ||
JP2011288097 | 2011-12-28 | ||
JP2012284663A JP6147498B2 (ja) | 2011-12-28 | 2012-12-27 | 浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013151489A JP2013151489A (ja) | 2013-08-08 |
JP6147498B2 true JP6147498B2 (ja) | 2017-06-14 |
Family
ID=49048183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012284663A Active JP6147498B2 (ja) | 2011-12-28 | 2012-12-27 | 浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6147498B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9175422B2 (en) * | 2007-01-22 | 2015-11-03 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army | Polymer-micelle complex as an aid to electrospinning |
-
2012
- 2012-12-27 JP JP2012284663A patent/JP6147498B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013151489A (ja) | 2013-08-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101533842B1 (ko) | 세포 배양을 위한 세포외 매트릭스로 코팅된 표면 | |
JP6101351B2 (ja) | ラミニンフラグメントが乾燥状態でコーティングされている細胞培養器具 | |
Hwang et al. | Recombinant mussel adhesive protein Mgfp-5 as cell adhesion biomaterial | |
EP2845862B1 (en) | Method for incubating pluripotent stem cells and polypeptide to be used therefor | |
KR20190033568A (ko) | 줄기세포의 제조에 사용되는 피브로넥틴 프래그먼트 | |
JP6849957B2 (ja) | ラミニンフラグメント含有培地を用いる細胞培養方法 | |
EP1739167B1 (en) | Method of producing virus | |
JP6147498B2 (ja) | 浮遊性細胞浮遊培養用ポリペプチド | |
EP2271739B1 (en) | Product for cell culture | |
Marko et al. | A novel synthetic peptide polymer with cyclic RGD motifs supports serum-free attachment of anchorage-dependent cells | |
EP3336178B1 (en) | Method for culturing pluripotent stem cells, method for manufacturing culture vessel, culture vessel, and scaffold material for culturing cells | |
JP2008263955A (ja) | 無血清培地 | |
JP2011030453A (ja) | 細胞の生産方法 | |
JP5860268B2 (ja) | 化学修飾した細胞接着性ポリペプチド | |
JP6017776B2 (ja) | 細胞集合体培養用基材及び細胞集合体の生産方法 | |
JP2014007990A (ja) | 細胞保存剤及び細胞保存用溶液 | |
JP2010004796A (ja) | 分化抑制剤、分化抑制基材及び分化抑制方法並びにその使用 | |
JP4510512B2 (ja) | 細胞接着性ポリペプチド | |
WO2023054659A1 (ja) | オルガノイドの製造方法、オルガノイド製造用培地、オルガノイド及び被験物質の評価方法 | |
WO2024181523A1 (ja) | 接着性及び機能性を有する組換えタンパク質並びにそれを含む組成物 | |
Nakano et al. | Regenerative Nanotechnology: Engineered Surfaces for Stem Cell Production | |
JP2022151224A (ja) | 細胞分離用溶媒組成物 | |
JP2024533113A (ja) | ヒトビトロネクチン断片及びその使用 | |
JP6153379B2 (ja) | 細胞凝集塊形成能を有するペプチド | |
CN117467024A (zh) | 融合标签重组胶原蛋白及其表达和应用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151117 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161122 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161208 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170516 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170517 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6147498 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |