JP6141667B2 - 清算関係に基づく可変価格を有するトレードマッチングプラットフォーム - Google Patents

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Description

[1]
この出願は、2011年2月2日に出願された米国仮特許出願第61/438,933号の優先権を主張する2011年12月6日に出願された米国特許出願第13/312,535号の一部継続出願である2012年4月2日に出願された米国特許出願第13/437,583号の優先権を主張し、かつその一部継続出願であり、これらの先行出願の全ては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる。
[2]
金融業界においては、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)、リクエスト・フォー・クオート(RFQ)、スプレッド注文、および、インプライド注文がよく知られている。
[3]
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、CDSの買い手が、売り手に対して一連の支払いをして、それと引き換えに、信用供与の手段(一般的には、担保または貸付け)が債務不履行に陥る(滞納する)場合には支払いを受けるスワップ契約である。それほど多くはないが、支払いを引き起こす信用事由は、会社が再建、破産した、または、更にはその信用格付けが低下したことであり得る。通常、クレジット・デフォルト・スワップの値付けには、2つの競合する理論が挙げられる。「確率モデル」と称される第1の理論は、不履行のない確率により重み付けられる一連のキャッシュフローの現在価格をとる。この方法は、クレジット・デフォルト・スワップは社債よりもかなり低いスプレッドでトレードしなければならないことを示唆する。第2のモデルは、ダレル・デュフィー(Darrell Duffie)によって提案され、ジョーン・ハル(John Hull)およびホワイト(White)によっても提案されたものであり、非裁定手法を使用する。クレジット・デフォルト・スワップに値付けし、それらの決済価格を決定する様々な技術が業界で知られている。
[4]
また、トレーダー(および他の者)は、リクエスト・フォー・クオート(RFQまたはeRFQ)を取引所および/または規制されたトレーディングプラットフォームへ提出する場合がある。RFQは取引所へ提出される注文に類似するが、RFQは、RFQに拘束力がなく直ぐに取引実行できないという点において注文とは異なる。RFQは、当該技術分野においてよく知られており、特定の金融商品における現在の市場に関して問い合わせるためにトレーダー、清算機関、および/または、取引所によって一般に使用される。しかしながら、RFQは時として濫用される。例えば、トレーダーは、注文に拘束されることなく特定の金融商品に関する他のトレーダーの価格を確かめようとする試みにおいてRFQを用いて市場を氾濫させる場合がある。RFQに応答するトレーダー(例えば、マーケットメーカー、他のトレーダーなど)は、RFQの膨大な量に起因して、RFQを無視する場合がある。残念ながら、そのような挙動に起因して、濫用でないRFQが応答されないままとなる場合がある。また、幾つかのシナリオにおいて、マーケットメーカーは、RFQに応答しなければならない契約上の義務を負うが、依然としてRFQに熱心に応答するまでには至らず、したがって、取引所に対する否定的な見方がもたらされる。RFQに加えて、トレーダーは、最初に、例えば参照することによりその全体が本願に組み入れられる「インプライド・スプレッド・トレーディング・システム(Implied Spread Trading System)」と題される米国特許第7,584,140号の図3Aおよび他の部分に記載されるような、マーケットメーカーからの拘束力のない気配値によるクオートを要求する場合がある。
[5]
また、トレーダーは、時として、しばしばスプレッド注文と呼ばれるものを使用して、複数の金融商品を組み合わせてトレードすることを望む。組み合わせのそれぞれの構成要素はレッグと呼ばれる。トレーダーは、組み合わせ(例えば、取引所によって規定される組み合わせ)を規定して、レッグごとに注文を提出することができ、あるいは、幾つかのケースでは、レッグリスクを回避するために複数の金融商品に関して単一の注文を提出することができる。そのような注文は、ストラテジー注文、スプレッド注文と呼ばれる場合があり、または、様々な他の名前で呼ばれる場合がある。例えば、スプレッドは、価格関係の変化から利益を得るという目的をもった2つの契約間の価格差の注文である。前述の組み合わせ注文にマッチされるカウンターパーティー(相手方)注文は、個別の“アウトライト”注文であってもよく、あるいは、他の組み合わせ注文の一部であってもよい。スプレッド注文の場合、マッチングシステムが、複数の注文を使用してカウンターパーティー注文を生成することによるカウンターパーティー注文を意味する場合がある。スプレッドの例としては、クラック、クラッシュ、ストラドル、ストラングル、バタフライ、カレンダー、および、パックスプレッドが挙げられる。
[6]
インプライド注文は、市場のギャップを埋めて、さもなければ利用可能な買呼値(ビッド)および売呼値(アスク)が殆ど無いあるいは全く無い商品の流動性(リクイディティ)をスプレッドトレーダーおよびアウトライトトレーダーが共有できるようにすることが可能である。したがって、商品の流動性は、インプライド注文の使用によって高められる。例えば、スプレッド市場とアウトライト市場とをリンクさせることにより、インプライドスプレッド取引が市場流動性を高める。インプライドスプレッド取引の例としては、参照により本明細書に組み入れられる「インプライドスプレッドトレーディングシステム(Implied Spread Trading System)」と題される米国特許出願第10/986,967号明細書に開示されるインプライドスプレッド取引が挙げられる。大規模な取引所は、一般に、多数のスプレッド商品およびスプレッド商品のレッグに関する注文控帳(オーダーブック)を有する。電子トレーディングシステム内の潜在的なインプライドスプレッドの特定および処理は、時として、かなりの処理リソースを費やす。参照することによりその全体が本願に組み入れられる「オプションスプレッド気配値のクオートを提供する方法及びシステム(Method and System for Providing Option Spread Indicative Quotes)」と題される米国特許第7,584,140号明細書は、とりわけ、デリバティブ商品および他のタイプの金融商品をトレードする当事者間での通信帯域幅消費を最小限に抑えるためのシステムおよび方法について記載する。
[7]
最後に、米国商品先物取引委員会(「委員会」または「CFTC」)は、ドッド・フランク・ウォールストリート改革及び消費者保護法(Title VII of the Dodd−Frank Wall Street Reform and Consumer Protection Act)によって制定される新たな法令規定を実施するための新たな規則、ならびに、手引きおよび許容実務を提案している。スワップ取引執行機関(SEF)と呼ばれる規制された事業体の新たなタイプの登録および事業に適用する提案された規則、手引き、および、許容実務は、スワップ取引執行機関の登録および事業に関する新たな条文5hを商品取引法(「CEA」)に加えるとともに、スワップ取引執行機関でのスワップのリストアップ、取引、および、執行に関する新たな条文2(h)(8)をCEAに加える新たな法定の枠組みを実施する。
[8]
本開示は、とりわけ、少なくとも清算機関属性を備えるエンハンスト金融商品または所望の清算成果を与える方法およびシステムを提供することによって従来技術の限界を克服する。1つの例では、第1および第2の清算機関を特定するエンハンスト金融商品の注文をユーザのコンピュータデバイスから受ける方法が開示される。注文は、マッチングエンジンモジュールと注文処理モジュールとを使用してマッチングされて処理されてもよい。エンハンスト金融商品は、少なくとも第1および第2の清算機関を含む複数の清算機関で利用できる店頭(OTC)金融商品に対応してもよい。コンピュータプロセッサは、第1の清算機関でのユーザの注文が直ぐに実行できないが、第2の清算機関でのユーザの注文が直ぐに実行できることを決定してもよい。コンピュータプロセッサは、マッチングされた注文を第2の清算機関へ提出してもよい。また、幾つかの例において、前述した方法は、清算機関指定(例えば、第1の清算機関、第2の清算機関など)を含む市場データ記録(例えば、注文データなど)を取引所から受けることを含んでもよい。コンピュータプロセッサは、送信のためにフォーマットされる情報を生成して、ユーザのコンピュータデバイスで表示してもよい。そのような情報は、幾つかの例では、受けられた市場データ記録の少なくとも一部分を備えるとともに、第1の清算機関に対応するそれらの部分を薄いグレーで表示するようにフォーマットされてもよいが、第2の清算機関に対応するそれらの部分を選択可能にレンダリングしてもよい。また、先の例は市場データ(例えば、注文データ)に言及するが、本開示はそのように限定されない。例えば、先の例において、リクエスト・フォー・クオート(RFQ)が、CCP属性を含むエンハンストRFQをユーザがリクエスト・フォー・クオートプロセッサモジュールへ提出するように置き換えられてもよい。それに応じて、マーケットメーカーおよび/または他の者は、クオートデータ/価格(例えば、気配値のクオート)をユーザへ与えてもよい。
[9]
他の例において、コンピュータプロセッサは、ユーザの設定を検索するために、ユーザデータストアまたはユーザデータベースへアクセスしてもよい。ユーザの設定は、価格を直ぐに実行できないが見ることができる複数の清算機関のうちの1つ以上の第1の表示、価格を直ぐに実行できる複数の清算機関のうちの1つ以上の第2の表示、および、ユーザから制限される複数の清算機関のうちの1つ以上の第3の表示、のうちの1つ、2つ、あるいは、それ以上を備えてもよい。前述の例において、システムは、ユーザのコンピュータデバイスから、少なくとも第1の清算機関、第2の清算機関、および、第3の清算機関を含む複数の清算機関で利用できる店頭商品におけるエンハンスト金融商品に対応する金融識別子を受けてもよい。その後、システムは、第1の表示(例えば、第1の清算機関)および第2の表示(例えば、第2の清算機関)を含む金融識別子の市場データ記録(例えば、注文データ)をユーザのコンピュータデバイスへ送ってもよい。市場データ記録は、幾つかの例では、清算機関、価格(例えば、注文価格)属性、および、金融識別子属性を特定するように構成される属性を少なくとも含んでもよい。システムは、送信のためにフォーマットされる情報を生成してユーザのコンピュータデバイスで表示してもよい。そのようなフォーマットは、幾つかの例では、第1の清算機関に対応する部分を薄いグレーで表示する第1のスタイル、および、第2の清算機関に対応する部分を選択可能にレンダリングする第2のスタイルのうちの少なくとも一方を含むユーザの設定に基づいてもよい。また、幾つかの例において、送信された情報は、スクロールするテキストベースのメッセージングインタフェースの一部としての表示に適合し得るようにフォーマットされてもよい。他の例では、フォーマットされた送信情報が清算機関のマトリクスの一部として表示されてもよい。また、先の例は市場データ(例えば、注文データ)に言及するが、本開示はそのように限定されない。例えば、ユーザ設定に基づいてフォーマットされかつ/またはレンダリングされたデータは、本明細書中に記載されるように、マーケットメーカーおよび/または他の者からのクオートデータ/価格を含んでもよい。
[10]
また、幾つかの例において、受けられた市場データ記録の価格属性は、エンハンスト金融商品の金融識別子の少なくとも買呼値および売呼値を記憶してもよい。買呼値および売呼値は、清算機関属性で特定される清算機関に固有のものであってもよい。また、幾つかの例において、特定の清算機関の買呼値および売呼値は、複数レベルの深さ(マルチプル・レベルズ・ディープ)またはマーケット・バイ・オーダーであってもよい。1つの例では、データ記録がオーダー・バイ・オーダーを示すレベル2記録であってもよい。レベル2記録は非匿名市場のためであってもよいが、幾つかのシナリオでは、本開示の様々な実施形態に従って、マーケット・バイ・オーダー市場データを匿名市場のために与えることもできる。
[11]
更なる他の例において、コンピュータシステムは、清算機関識別子(例えば、第2の表示で特定された清算機関、第1の表示で特定された清算機関)および金融識別子を含む最新の市場データを自動的に受けるべく取引所に登録してもよい。結果として、取引所は、価格属性、金融識別子属性、および/または、清算機関属性を少なくとも含む市場データをコンピュータシステムへ送信してもよい。
[12]
エンハンストRFQに関しては、以下のステップ、すなわち、コンピュータシステムのリクエスト・フォー・クオート(RFQ)プロセッサモジュールを使用して、金融商品(例えば、先物契約のアウトライト注文、先物契約のスプレッド注文、および、オプション契約のアウトライト注文)のエンハンスト・リクエスト・フォー・クオートを受けるステップであって、エンハンスト・リクエスト・フォー・クオートが少なくとも1つの清算機関を特定するように構成される属性を備えるステップ;コンピュータシステムのコンピュータプロセッサにより、本明細書中に記載される設定を検索するためにユーザデータストアにアクセスするステップ;RFQプロセッサモジュールを使用して、エンハンスト・リクエスト・フォー・クオートが設定で規定される第3の清算機関を特定するか否かを決定するためにエンハンスト・リクエスト・フォー・クオートの属性にアクセスするステップ;RFQプロセッサモジュールを使用して、エンハンスト・リクエスト・フォー・クオートを1つ以上のディーラーシステム(または、マーケットメーカーに対応する複数のシステム)へ送るステップ;エンハンスト・リクエスト・フォー・クオートで特定されたそれぞれの清算機関に関する金融商品のクオート価格を1つ以上のディーラーシステム(または、マーケットメーカー)から受けるステップ;RFQプロセッサモジュールを使用してメッセージを少なくとも単一のサブスクライバーへ送るステップであって、メッセージが異なる清算機関に関する金融商品の複数の価格クオートを含み、メッセージの挙動/配分が、RFQがダイレクトRFQ、オープンRFQ、または、ハイブリッドRFQ(例えば、気配値のリクエスト・フォー・クオート)であるかどうかに基づいて変化するステップ;RFQプロセッサモジュールを使用して、エンハンスト・リクエスト・フォー・クオートを遠隔の規制されたトレーディングプラットフォームおよび遠隔のDCMプラットフォームのうちの少なくとも一方へ送るステップ;第1の清算機関に対応する部分が薄いグレーで表示されるとともに第2の清算機関に対応する部分が選択可能にレンダリングされるようにメッセージをユーザのコンピュータシステム上に表示するステップのうちの1つ以上を備えるコンピュータを利用した方法が開示される。当業者であれば、参照により既に本明細書に組み入れられた米国仮特許出願第61/438,933号明細書を含めて本明細書中に開示される全体を検討すれば、本明細書中に記載されるステップのうちの1つ以上が、随意的であってもよく、また、先に挙げられた注文とは異なる注文において行なわれてもよいことが分かる。
[13]
無論、前述した実施形態の方法およびシステムは、他の更なる要素、ステップ、コンピュータ実行可能命令、または、コンピュータ可読データ構造を含んでもよい。これに関しては、他の実施形態も同様に本明細書中に開示されて特許請求の範囲に記載される。例えば、コンピュータシステムは、コンピュータプロセッサと、プロセッサにより実行されるときに本明細書中に記載されるステップのうちの1つ以上をコンピュータシステムに行なわせるコンピュータ実行可能命令を記憶する有形な持続性のコンピュータメモリとを備えてもよい。本開示のこれらの実施形態および他の実施形態の詳細は、添付図面および以下の説明に記載される。本開示の他の特徴および利点は、明細書本文および図面から、ならびに、特許請求の範囲から明らかとなる。
[14]
本開示の実施形態は特定の部分およびステップにおいて物理的形態をとってもよく、これらの実施形態は、以下の説明に詳しく記載されるとともに、その説明の一部を形成する添付図面に示される。
[15]
本明細書中に開示されるシステムの様々な態様を実施するために使用することができる例示的なコンピュータネットワークシステムを示す。
[16]
本明細書中に開示されるシステムの様々な態様を実施するために使用することができる例示的なコンピュータネットワークシステムの一部を示す。
[17]
本明細書中に開示されるシステムの様々な態様に従って生成し表示することができる例示的なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を示す。
[18]
本明細書中に開示されるシステムの様々な態様に従って実行することができる様々なステップの例示的なフローチャートである。
[19]
本開示は、複数の清算機関と通信できる規制されたトレーディングプラットフォームについて記載する。特に、本開示の態様は、異なる清算機関で清算することができる価格あるいは原資産となる金融商品/証券の差別化された価格を与えることおよび/または計算することに関する。トレーディングプラットフォームは、マルチ清算環境において完全な透明性および向上した流動性をもって匿名のカウンターパーティーを許容してもよい。幾つかの状況では、トレーディングプラットフォームが非匿名カウンターパーティーを許容してもよい。
[20]
幾つかの実施形態では、エンハンスト金融商品および高度グラフィカルユーザインタフェース(GUI)またはメッセージインタフェースを使用して1つ以上の清算機関およびユーザ(例えば、購入側クライアント、ディーラー(例えば、スワップディーラー)など)と情報をやりとりする規制されたトレーディングプラットフォーム(例えば、SEF)を含む環境のための方法、システム、および、装置が開示される。幾つかの実施形態において、ディーラー(または、流動性を与える他の事業体あるいはユーザ)は、複数の清算機関(例えば、140A、140B、140C等)でリストアップされるエンハンスト金融商品の異なる価格を計算してもよい。幾つかの例において、価格は、清算機関関係(例えば、クロスマージニング利益、委託保証金、清算のコスト/価格など)によって決定されてもよい。また、価格は、これらに限定されないが、ユーザ(例えば、購入側クライアント)の識別情報(例えば、信用格付け)および注文の規模のうちの1つ以上などの要因によって決まる場合がある。そのような例における規制されたトレーディングプラットフォーム(例えば、SEF)は、複数の清算機関で清算されるべきトレードを集めてリストアップしてもよく、また、ユーザがいずれの清算機関で清算できるのか(または、証拠金および他の理由によりユーザがいずれの清算機関で清算したいと望み得るのか)によって決まる異なる価格を、それ以外は同一のトレードに関して有してもよい。そのような例において、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)は、清算機関(例えば、清算カウンターパーティー)対価格のマトリクス(図3参照)を表示する単一のディスプレイスクリーンまたは複数のスクリーンを含んでもよい。例えば、x軸に沿って異なる清算機関をリストアップするとともに、y軸を横切って同じ金融商品の異なる価格をリストアップする清算マトリクスが表示されてもよい。同様に、幾つかの例では、自動トレーディングシステムが、単一の金融商品に関する清算機関に応じた価格を追跡するためにメッセージインタフェースに基づいてメモリマップを内部に維持してもよい。ユーザは、その金融商品(例えば、店頭(OTC)商品、スワップトレードなど)を清算するのに望ましい価格および/または清算カウンターパーティー(CCP)を選択するためにGUI(または、もう一つの方法として、Bloomberg(商標)端末などのスクロールするテキストベースのメッセージングインタフェース)と情報をやりとりしてもよい。
[21]
本開示に係るシステムによってトレードされ/清算される金融商品は、標準化された店頭(OTC)契約商品または注文品を含んでもよい。契約は、協会(例えば、国際スワップ・デリバティブ協会)または事業体(例えば、清算機関、SEFなど)によって公布される一組の仕様によって標準化され/調整されてもよい。例えば、契約(例えば、金融商品)は、これらに限定されないが、価格、名目元本、満期/期間、トリガー事象(例えば、CDSの場合)、契約に対する1または複数の当事者(例えば、保証の買い手(プロテクション・バイヤー))の識別表示などの一般的な属性/項目のうちの1つ以上を含んでもよい。1つの例において、価格属性は、配列データ構造の形をとってもよい。また、契約は、望ましい清算機関またはCCPを指定するための属性(例えば、「CCP属性」)を含んでもよい。金融商品のCCP属性は、ワークステーション端末(例えば、コンピュータデバイス120)にあるGUI上(または、もう一つの方法として、メッセージングインタフェース上)での清算機関(またはCCP、この場合、CCPは清算機関にリンクされる)のユーザによる選択によって入力されてもよい。CCPは、1つの清算機関に関してのみ清算してもよく、あるいは、複数の清算機関における清算当事者であってもよい。
[22]
代わりの実施形態において、金融商品(例えば、OTC契約)のCCP属性は、清算機関を指定しなくてもよく(すなわち、空のまま)、したがって、システムは、ユーザにより既に与えられる初期設定(例えば、デフォルトユーザ設定)および/または他の事業体(例えば、デフォルトグローバルシステム設定)により既に与えられる初期設定に依存してもよい。1つの例において、デフォルトグローバルシステム設定は、規制されたトレーディングプラットフォームに適用されてもよく、また、それが1つの値と共に入力される場合には、対応するユーザ指定の設定に優先するか、または、ユーザ指定の設定が優先するようにしてもよい。初期設定は、特定のタイプの金融商品が取引所を介して特定の清算機関またはシステム(例えば、非SEFシステム)へ自動的に送られ得るように、より多くのプレファレンスの詳細を与えることができる能力を与えてもよい。例えば、設定は、全てのIRS契約が清算機関D(104D)を使用して(例えば、エンハンストRFQによって)清算され/クオートされる一方でCDS契約が清算機関Cを使用して清算される/クオートされることを指示してもよい。設定は、清算機関のそれぞれに対応する固有の識別子のリストを指示してもよい。他の実施形態において、指示は、清算機関のグループにリンクされるポインタであってもよい。例えば、1つの例示的なグループは、その事業方針が、ユーザが清算機関との既存の認可関係を有していなければ買呼値/売呼値(または、エンハンストRFQに応じたクオートデータ)をユーザへ送るのを禁止することであってもよい清算機関であってもよい。ユーザから制限される少なくとも1つの清算機関の第3の指示は、前述した例示的グループを含んでもよい。更なる他の例において、ユーザは、100件の量の契約に関する注文が2つの清算機関(例えば、清算機関140A、140B)のうちのいずれかによって応じられてもよく、また、トレーディングプラットフォームシステム100がその注文に応じて清算機関140Cと60件の契約を清算するとともに他の40件の契約を清算機関140Bと清算してもよいことを指示してもよい。この指示(例えば、規則)は、ユーザデータストア(例えば、ユーザデータベース102)または他のコンピュータメモリに記憶されてもよい。そのような前述した特徴により、トレーディングプラットフォーム(例えば、コンピュータシステム100)は、ユーザ(例えば、ユーザデバイス120)およびディーラー(例えば、ディーラーデバイス130)に対して、彼らが何の情報を受けるのかおよびその情報が下流側のシステム(例えば、システム100および清算機関140)によってどのようにして処理されるのかに関して更に高いレベルの制御を与えることができる場合がある。それにもかかわらず、幾つかの実施形態では、注文(例えば、OTC契約、入ってくる注文、受け取った指図など)またはトレードを提出できる能力が、CCPで利用できる価格に関連して特定のCCPで清算するというユーザの要望/能力と清算関係とによって支配されてもよい。
[23]
本開示の様々な態様によれば、エンハンスト金融商品に関する市場データ記録は、金融識別子(例えば、「IBM」クレジット・デフォルト・スワップ)を備えることに加えて、市場データが何の清算機関(または他の事業体、例えば、DCM、非SEF、SEFシステム)に関連するのかを示すフラグまたは識別子を含んでもよい。例えば、本明細書中に記載される「CCP属性」は、この関係を示すために市場データ記録に含まれてもよい。あるいは、この「CCP属性」は、市場データ記録(例えば、特定の証券に関する価格クオート)が全ての清算機関にわたって有効であることを(例えば、ブランク値を用いて)示してもよい。
[24]
また、CCP属性がリンクされた注文を可能にしてもよく、その場合、ユーザ/ディーラーは、特定の金融商品(例えば、IBM CDS)の多くの(例えば10件の)契約を欲していること、および、2つの清算機関のみによって金融商品が清算されることを望んでいることを示唆できてもよい。そのような例では、10件の契約のうちの一部が清算機関Aにより清算され、一方、他の契約が清算機関Bにより清算されてもよい。また、幾つかの例において、エンハンス型金融商品は、指定された清算機関に応じた異なる価格の指定を含んでもよい。異なる価格の指定は、エンハンスト金融商品の価格属性で列挙されてもよい。あるいは、価格属性は、エンハンスト金融商品に関して応じられる注文の全てにわたって望まれる平均価格を示してもよい。前述した特徴の1つ以上の組み合わせが実施されてもよく、また、そのような組み合わせが本開示によって考慮される。ユーザ/ディーラーは、いずれの注文が清算され/実行されてもよくかつそれらの注文が誰と(例えば、いずれの決済会社と)清算されてよいのかのプレファレンスを示すためにSEF100を用いて優先順位設定(例えば、ユーザ設定の一環)を指示してもよい。そのようなリンクされた注文は、ユーザ/ディーラーが別個の契約(例えば、清算機関Aに関する契約、および、清算機関Bに関する他の契約)を作成/管理する必要なく行なうことができる。これは、標準化された契約を前述したCCP属性と共に使用できるからである。他の例において、ユーザ/ディーラーは、清算機関/会社が注文/要求を完了するための基準ではないことを示すために、CCP属性をブランクのままにしてもよい。このようにすると、SEF100は、清算機関のプレファレンスを気にせずに清算のための注文/要求を提出することができる。
[25]
本明細書の開示によれば、図3に示されるような価格に対する清算機関(または、他の事業体)のマトリクスを備えるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を生成および/または表示するためのシステムが考えられる。該システムは、プロセッサ、メモリ、および/または、ディスプレイを備えて、メモリに記録されるコンピュータ実行可能な命令を実行することができる。命令は、ユーザが1つ以上の金融商品を選択して1つ以上の清算機関(または、他の事業体、例えばDCMなど)を指定できるようにしてもよい。命令は、この情報を取得して、後述するようにエンハンストRFQをSEF100へ提出してもよく、SEF100は、特定の清算機関(または、他の事業体)に関するクオートの要求をディーラーへ送る。SEF100は、ユーザコンピュータシステム120のユーザに対する表示のために、ディーラーからグラフィカルユーザインタフェースへと受けられる情報を収集して整理してもよい。遠隔のユーザコンピュータシステム120上に表示されてもよいGUIは、本明細書中に記載されるように、様々な理由により特定のユーザにとって直ぐに使用できない(例えば、薄いグレー表示でレンダリングされる)値を含んでもよいが、他の値は選択可能/直ぐに使用できるようにレンダリングされる。値が直ぐに使用できる/直ぐに使用できないかどうかの決定は、ユーザデータストア102に記憶される設定に依存してもよいが、直ぐに使用できる/直ぐに使用できない値のレンダリングは、システム100(例えば、サーバ側)またはユーザコンピュータシステム120(例えば、クライアント側)で行なわれてもよい。
[26]
幾つかの例において、ユーザ(例えば、コンピュータデバイス120のユーザ)は、1つ以上の清算機関(CH)へ向けられるエンハンスト・リクエスト・フォー・クオート(RFQ)を要求してもよい。結果として、ユーザには、清算機関マトリクス(例えば、望ましいCCPに基づく差別化された価格)を表示するメッセージングインタフェースまたはGUIが与えられてもよい。米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Eは、この開示の様々な態様に従って含まれてもよいRFQの態様を与える。特に、米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Eの図1および図2は、ユーザコンピュータシステム120からRFQを受けて(例えば、図4の参照符号402を参照)、該RFQをRFQプロセッサモジュール142により(米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Eに示されるように)処理する規制された規制されたトレーディングシステム(例えば、システム100)を示す。米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Eの段落0028は、RFQの一部として含まれてもよい多数の項目について説明する。エンハンストRFQは、以下の項目、すなわち、要求されるクオートが買主側かまたは売主側かどうかの指標、カバーされるまたはカバーされない、特定の清算機関でカバーされるRFQを提出するユーザ/事業体に関する統計/情報(例えば、優れた信用格付け、プレミアム状況など)、RFQの有効期限が切れるまでの時間(例えば、オープンRFQの場合)、「スプレッド最良価格」指標(例えば、“最良価格”に対する単一の清算機関価格)、および、他の項目のうちの1つを含んでもよく、全く含まなくてもよく、または、これらのうちの複数を含んでもよい。
[27]
本明細書中に開示されるシステムの様々な実施形態によれば、問い合わせるのに望ましい1つ以上の清算機関を指定するために、清算機関(または、非SEFシステム212)属性/項目(例えば、「CCP属性」)がRFQ(すなわち、エンハンストRFQ206)に含まれてもよい。例えば、RFQ206は、清算機関A(140A)および清算機関B(104B)のみを指定してもよい。このようにすると、RFQを受けるコンピュータシステム100は、それらの特定の清算機関での清算に関する情報のみを与えるようにマーケットメーカー130に要求することができる。米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Eの図1および図2に示される1つ以上のモジュール/コンポーネント/システムは、本明細書中で考慮される/開示される特徴を可能にするためにこの開示の図1および図2のシステムに組み込まれてもよい。
[28]
また、代わりの実施形態では、エンハンストRFQが清算機関を指定しなくてもよく、また、ユーザ(例えば、コンピュータデバイス120のユーザ)への表示のために生成される清算マトリクスは、全ての清算機関(または、ユーザへの表示のために利用できる清算機関の一部)を初期設定によって表示してもよい。幾つかの例では、CCP属性が空であってもよく、あるいは、(例えば、下位互換性を理由に)レガシーRFQメッセージの場合には、CCP属性が存在しなくてもよい。そのような場合、システム100は、リクエスト・フォー・クオートプロセッサモジュール142を使用して、第1の清算機関および第2の清算機関(または、任意の他の最大でn個の清算機関)を属性に加えることによりエンハンストRFQを変更し(例えば、図4の参照符号404を参照)、その後に、変更されたRFQを1つ以上のディーラーシステム130へ送ってよい。更なる他の実施形態において、ユーザは、清算機関を指定しないエンハンストRFQを提出してもよく(または、図示のシステム100と下位互換性があってもよいRFQを提出してもよく)、また、代わりに、ユーザおよび/または他の事業体により既に与えられた初期設定(例えば、デフォルトグローバルシステム設定)に依存してもよい。他の例において、システム100は、リクエスト・フォー・クオートプロセッサモジュール142を使用して、初期設定(例えば、グローバルおよび/またはユーザ固有)に従って1つ以上の清算機関を属性に加えることによりエンハンストRFQを変更し(例えば、図4の参照符号404を参照)、その後に、変更されたRFQを1つ以上のディーラーシステム130へ送ってよい。初期設定は、異なる清算機関またはシステム(例えば、非SEFシステム212)が異なるタイプの金融商品に関して指定され得るように、より多くのプレファレンスの詳細を与えることができる能力を与えてもよい。これらの初期設定は、幾つかの例では、所望量に至る清算機関の初期設定の後に最良価格を得たいという望みをもって金融商品に関して送られる成り行き注文をサポートするために使用されてもよい。例えば、システム設定は、全てのIRS契約が清算機関Aを使用して清算され/クオートされ、一方でCDS契約が清算機関Cを使用して清算される/クオートされることを指示してもよい。他の例において、RFQ206は、クオートを単一の清算機関に制限する代わりに一組の清算機関(例えば、140A、140D)にわたってスプレッドのレッグが清算されてもよいことを指定する先物契約のスプレッド注文のためであってもよい。本開示の様々な態様に係る他の例は、先物契約のアウトライト注文およびオプション契約のアウトライト注文のためのエンハンストRFQを含む。前述した特徴により、トレーディングプラットフォーム(例えば、コンピュータシステム100)は、前述したように更によいクオート価格などの利益をユーザ/ディーラーに与えることができてもよい。
[29]
幾つかの例において、特定の商品に関するRFQを提出することができる能力は、CCPで利用できる価格に関連して特定のCCPで清算したいユーザの要望/清算できるユーザの能力および/または清算関係によって管理されてもよい。また、幾つかの清算機関は、ユーザが清算機関との既存の認可関係を有していなければ買呼値/売呼値(または、エンハンストRFQに応じたクオートデータ)をユーザへ送るのを禁止してもよい事業方針を有してもよい。これらの制限された清算機関によって、システム100は、コンピュータプロセッサにより、ユーザデータストアにアクセスして、設定を検索する(例えば、図4の参照符号406を参照)とともに、エンハンストRFQが制限された清算機関を特定するかどうかを決定してもよい。特定する場合には、RFQプロセッサモジュール142は、エンハンストRFQが1つ以上のディーラーシステム130へ送られるのを妨げてもよい(例えば、図4の参照符号408を参照)。あるいは、RFQプロセッサモジュール142は、ユーザから制限されるそれらの清算機関を除去するようにエンハンストRFQを変更し、その後、変更されたエンハンストRFQを1つ以上のディーラーシステム130(または、マーケットメーカーに対応する複数のシステム)へ送ってもよい(例えば、図4の参照符号410を参照)。
[30]
マーケットメーカーまたはディーラー(例えば、システム130のディーラー)は、特定のCCPをクオートするかまたはクオートしないことを選択してもよく、あるいは、特定のCCPで清算したいという自分達の欲求に基づいて異なるスプレッドおよび流動性をクオートすることを選択してもよい。ディーラーシステム130がエンハンストRFPにおいて指定された一部のまたは全てのCCPをクオートすることを選択すると、システム100は、エンハンストRFQにおいて特定されたそれぞれの(すなわち、一部のまたは全ての)清算機関に関するエンハンストRFQの金融商品のクオート価格を1つ以上のディーラーシステムから受けてもよい(例えば、図4の参照符号412を参照)。しかしながら、ある場合に、ディーラー/マーケットメーカーが一部のまたは全ての指定された清算機関に関するクオートを与えないことを選択すると、システム100は代わりの選択肢を探してもよい。1つの例において、システム100(例えば、RFQプロセッサモジュール142)は、コンピュータシステム100と通信するように構成される他の規制されたトレーディングプラットフォーム(例えば、SEF200)へエンハンストRFQを送ってもよい(例えば、図4の参照符号422を参照)。他のSEF200は、RFQに応じてクオートを進んで与え得るディーラーシステム230を含んでもよい。結果として、システム100は、エンハンストRFQに応じてクオートデータ202を他のSEF200から(または、ディーラーシステム230から直接に)受けてもよい(例えば、図4の参照符号424を参照)。代わりの実施形態において、システム100は、応答クオートのためにSEFシステム200および/もしくは非SEFシステム212(例えば、遠隔のDCMプラットフォーム)のうちの一方または両方へエンハンストRFQを送ることを選択してもよい。
[31]
また、本開示の様々な態様に係る他の実施形態において、RFQプロセッサモジュール142は、参照により本明細書に既に組み入れられた米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Eに記載されて論じられるように、他の規制されたトレーディングプラットフォーム(例えば、SEF200)または非SEFシステム(例えば、DCM212)へエンハンストRFQ206を提出する前に所定時間待つように構成されてもよい。例えば、RFQプロセッサモジュール142は、時間t1でRFQ206を受けてもよい。RFQプロセッサモジュール142におけるタイマーコンポーネントが、RFQへの応答が受けられるまで、時間t1から所定時間(例えば、10秒、30秒、1分、3分、5分未満など)にわたってカウントダウンを始めてもよい。所定時間が経過する前にRFQへの応答が受けられる場合には、RFQ応答が要求している事業体/個人(例えば、特定の金融商品に関してクオートを要求しているトレーダー120)へ送られてもよい。所定時間内に応答が受けられない場合には、エンハンストRFQが他の規制されたトレーディングプラットフォーム(例えば、SEF200)または非SEFシステム(例えば、DCM212)へ提出されてもよい。幾つかの例において、RFQプロセッサモジュール142は、SEFシステムおよび非SEFシステムの記憶されたリストと情報を清算して、これらのシステムのうちの(全部でない場合)どちらへエンハンストRFQを送るのかを決定してもよい。他の例において、エンハンストRFQは、システム100と関連するディーラーシステム130がRFQに応答しない場合にSEFシステムおよび非SEFシステムのどちらと接触すべきかを指示してもよい(あるいは、トレーダー120のためのユーザ設定が指示してもよい)。幾つかの例において、RFQプロセッサモジュール142は、応答が所定時間内に(例えば、マーケットメーカー130から)受けられる場合には、エンハンストRFQを他の規制されたトレーディングプラットフォーム(例えば、SEF200)または非SEFシステム(例えば、DCM212)へ提出してもよい。そのような手法の少なくとも1つの利点は、単一のRFQに基づいてより多くの応答クオートを発生させることができるという点である。
[32]
本開示の様々な態様によれば、外部トレーディングプラットフォーム(例えば、SEFシステム、DCMシステム、非SEFシステム、取引所など)を指定するための項目/属性を含んでもよいエンハンストRFQ206が考えられる。そのような実施形態により、ユーザ/ディーラーは、より高い流動性および更に多くのクオートデータを与えるために、多数の異なるSEFシステムおよび非SEFシステムにわたって及び得るエンハンストRFQを提出することができてもよい。この開示は、エンハンストRFQ(清算機関属性および他の項目を伴う)と1つ以上のRFQプロセッサモジュールとを含むが、インプライドスプレッド決定モジュールなどの米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Eに記載されるモジュール/コンポーネントの一部または多くを省く方法も考慮する。そのようなシステムでは、エンハンストRFQを提出することにより、清算マトリクス(例えば、図3に示される価格マトリクスなど)がGUI上に表示される。
[33]
図3を参照すると、価格マトリクスは、複数の異なるトレーディングプラットフォーム(例えば、非SEFシステム212)または清算機関(例えば、104A、104Bなど)の同じ金融契約/協定に関して異なる価格クオート(例えば、買呼値/売呼値)を見ることができる能力を与えてもよい。受けられた市場データ(または、クオートデータ202)は、価格マトリクスを入力するために使用されてもよい。システム100(例えば、RFQプロセッサモジュール142)は、トレーダー120などの少なくとも単一のサブスクライバーへメッセージ(例えば、単一または複数のメッセージ)を送ってもよい。メッセージは、エンハンストRFQによって要求される異なる清算機関(例えば、140A、140B)に関する金融商品の複数の価格クオートを含んでもよく、また、複数のレベルの深さおよびマーケット・バイ・オーダーを含むがこれらに限定されない様々な異なる方法で編成されてもよい。システム100へ提出されるエンハンストRFQ(例えば、ダイレクトRFQ、オープンRFQ、ハイブリッドRFQなど)のタイプに応じて、メッセージが単一または複数のサブスクライバーへ送られてもよい。例えば、ダイレクトRFQの場合には、メッセージが単一のサブスクライバー120へ送られてもよい(例えば、図4の参照符号414を参照)。ダイレクトRFQは、ユーザ120がクオート/トレードを誰に要求したいのかを指定することを望み得る非匿名トレードで一般に使用される。応答しているディーラーシステム130により生成されるクオートデータ202は、ユーザ120のためにカスタマイズされてもよい。他の例では、オープンRFQの場合、メッセージがシステム100の一部のまたは全てのサブスクライバーへ送られてもよい(例えば、図4の参照符号420を参照)。オープンRFQは、ユーザ120が関与する当事者を特定することなくクオートを要求することを望み得る匿名トレードで一般に使用される。また、オープンRFQは、ストリーミング注文ができる流動性商品のために一般に使用される。例えば、エンハンストRFQ206は、ユーザ120が特定の金融商品に関する更新されたクオートデータ202を受け取りたい時間を指定してもよい。マーケットメーカー130は、特定の対象商品に関する更新されたクオートデータ202をシステム100へ与え続けてもよい。結果として、システム100は、1つ以上のディーラーシステム130から、所定期間にわたって(あるいは、予め決められた時間にわたって)、自動更新方式で、CCP属性で特定される指定された清算機関および金融商品に関するクオートデータを受けてもよい(例えば、図4の参照符号418参照)。システム100は、更新されたクオートデータ202をユーザ120へ送ってもよい。所定時間が経過した後、システム100は、更新されたクオートデータをユーザ120へ送るのを止めてもよい。1つの例において、エンハンストRFQ206は、システム100と関連すると共に外部プラットフォーム(例えば、SEF200およびDCM212)とも関連するマーケットメーカー130の両方から流れるクオートデータ202を要求するオープンRFQであってもよい。そのようなシステムの利益は多い。
[34]
図3の例を参照し続けると、受け取ったデータ(例えば、市場データ、クオートデータ202、注文データなど)がマーケット・バイ・オーダー(MBO)、マーケット・バイ・プライス、または、他のフォーマットのように整理されてもよい。マーケット・バイ・オーダーの場合、データは、匿名であってもよく、あるいは、匿名でなくてもよい。マーケット・バイ・プライスの場合、情報集約されたブックが、価格属性が最良の買呼値および売呼値に加えて次のN個(Nは複数の数(例えば、2、5、10など))の最良の買呼値および売呼値を記憶できるように複数のレベルの深さであってもよい。1つの例では、エンハンスト金融商品の価格属性が配列データ構造の形態をとってもよい。幾つかの例では、ユーザの注文が直ぐに実施可能である清算機関に関して複数レベルのデータ(買呼値/売呼値)が利用できてもよいが、複数レベルのデータが他の清算機関から利用できてもよくまたは利用できなくてもよい。各清算機関などに対応する価格は、以下のファクタ、すなわち、清算機関で清算する価格、クロスマージニング、および、他のファクタを含むがこれらに限定されないファクタのうちの1つ以上によって決まってもよい。図3の例示的な価格マトリクス(例えば、清算機関マトリクス)を参照すると、GUI300が様々な清算機関(または、他の事業体、例えば指定された契約市場(DCM)および他の非SEF212)に関する価格情報を含んでもよい。例えば、1つの例では、清算機関A(140A)に関する価格情報がチャート302上に表示されてもよい。一方、清算機関B(140B)に関する価格情報がチャート304上に表示されてもよく、また、清算機関C(140C)に関する価格情報がチャート306上に表示されてもよい。他の例では、複数の清算機関に関する価格情報が単一のチャート(あるいは、2次元グラフまたは3次元グラフ)に組み入れられて並んで比較されてもよい。コンピュータシステム120のユーザは、コンピュータシステム120のビジュアルディスプレイ(例えば、LCDディスプレイ)上でGUI300を見ることができ、また、それぞれの清算機関と比べると、価格の並列比較の利益を享受できる。また、幾つかの例において、ユーザへの表示のために生成される情報は、全ての清算機関にわたってまたはユーザの注文を直ぐに実施できる全ての清算機関にわたって最良の買呼値および最良の売呼値を含んでもよい(すなわち、第1の表示)。本明細書中で説明されるように、当業者であれば、本明細書中に開示される全体を検討すれば、ユーザのアカウント/設定に関するプレファレンスおよび/または制限ごとに、全ての清算機関(または、他の事業体)の価格をGUI300上で表示できるか、かつ/または直ぐに使用できるとは限らないことが分かる。
[35]
本開示の態様に係る1つの実施形態では、1つ以上のRFQからの何らかの情報を使用してインプライド注文が生成され/処理されてもよい。米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Eの図1および図2を参照すると、本開示の様々な態様に従って使用されてもよいクオートプロセッサモジュールおよびインプライドスプレッド決定モジュールが示されている。例えば、RFQは、OTC商品(例えば、スワップ契約)のクオートを要求することに加えて、ユーザ(例えば、コンピュータデバイス120を使用するトレーダー)がとりわけヘッジ目的でトレードするための先物契約または他の関連する商品に関するクオートのための表示/要求を含んでもよい。幾つかの実施形態では、特定の自動防護対策を可能にするために自動ヘッジ機能が含まれてもよい。
[36]
前記実施例の様々な態様に係る1つの実施形態においては、RFQプロセッサモジュール142を使用して、金融商品に関するRFQを受けるステップであって、RFQが1つ以上の清算機関(例えば、選択された清算機関)を示すための属性/項目を含むステップと、リクエスト・フォー・クオートプロセッサモジュールを使用して、リクエスト・フォー・クオートと関連する金融商品を複数の規制されたトレーディングプラットフォーム(例えば、SEF)または清算機関のインプライドスプレッド決定モジュールへ送るステップと、インプライドスプレッド決定モジュールを使用して、1つ以上の指し値注文と組み合わせてリクエスト・フォー・クオートと関連する金融商品がインプライドスプレッドをもたらすことを決定するステップであって、インプライドスプレッドが複数のレッグを備え、複数のレッグのうちの第1のレッグがリクエスト・フォー・クオートと関連する金融商品に対応し、複数のレッグのうちの第2のレッグが1つ以上の指し値注文のうちの1つの指し値注文に対応するステップと、インプライドスプレッド決定モジュールを使用して、インプライドスプレッドの通知を、マッチングのためにトレーディングプラットフォームシステム(例えば、SEF)の電子マッチエンジンへ送るステップであって、マッチングがインプライドスプレッドの複数のレッグの全てを実行することを含むステップとを含む方法が考えられる。米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類E(例えば、付属書類の28〜32頁)に開示される1つ以上の特徴がRFQを伴う前述した方法に含まれてもよい。
[37]
また、前述した例において発生されるインプライド注文は、本明細書中に記載される清算マトリクスとRFQで設定されるかまたはそれに通される所定のユーザプレファレンスとに基づき、同じ清算機関(例えば、清算機関A、104A)にわたってまたは複数の清算機関にわたって有効であってもよい。また、幾つかのインプライド注文が、フロントエンドシステム(例えば、ユーザコンピュータデバイス120)またはその近傍で発生されてもよく、また、清算機関、規制されたトレーディングプラットフォーム、および/または、ユーザが清算またはトレードできる取引所にわたってインプライドストラテジーを示してもよい。例えば、米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Dは、付属書類の図7および図8において、リスク制御およびクレジット制御を監視して調整する/管理するためにフロントエンドのトレーディングエンジンがバックエンドのマッチングシステムと情報をやりとりするシステムを記載する。そのようなシステムは、リスク制御およびクレジット制御に基づいて、特定の清算機関で清算できるユーザの能力を制限してもよい。結果として、そのようなユーザへ表示される価格マトリクスは、ブロックされた(例えば、望ましくない、または、ユーザ/システム設定により排除された/制限された)清算機関および該清算機関の対応する価格情報をリストアップしてもよくまたはリストアップしなくてもよい。代わりの実施形態において、清算マトリクス(例えば、図3のGUI300)は、特定の清算機関の薄いグレー表示の(例えば、選択できない;直ぐに使用できない)価格を有してもよいが、依然としてユーザへ表示されてもよい。幾つかの例において、GUI300は、価格に影響を与えたいユーザが特定の清算機関でトレードできない(例えば、その清算機関と関係を有さない)場合には価格を直ぐに使用できないことを示してもよい。清算マトリクス(例えば、図3のGUI300)は、第1のスタイル(例えば、図示しない、色、フォントタイプ、サイズ、イタリック体/ボールド体/アンダーラインなど)の第1の清算機関に関する情報(例えば、第1の清算機関から受けられる買呼値および売呼値)をフォーマットしてもよいが、第2のスタイルの第2の清算機関に関する情報をフォーマットしてもよい。
[38]
また、電子トレーディングシステム内の潜在的なインプライドスプレッドの特定および処理は、時として、処理リソースを費やす。米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Fは、とりわけ、デリバティブ商品および他のタイプの金融商品をトレードする当事者間での通信帯域幅消費を最小限に抑えるためのシステムおよび方法について記載する。米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Fのシステムおよび方法は、本明細書中に開示されるシステムおよび方法と共に組み入れられまたは使用されてもよい。例えば、米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Fの例におけるマーケットメーカー130は、金融商品をそれが清算される清算機関に関して異なってクオートしてもよく、また、そのクオートデータが、SEFで受けられるとともに、米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Fに記載されるように1つ以上の金融商品における気配値のクオートの導出を容易にするために使用されてもよい。例えば、ハイブリッドRFQの場合には、気配値のクオートデータを要求するために、エンハンストRFQがシステム100へ送られてもよい。気配値のクオートデータ202は、複数の価格クオート(例えば、CCP属性で指定される清算機関に関して、あるいは、一般的には、全ての清算機関に関して)を含むメッセージとしてパッケージ化されてもよい。気配値の価格クオートは、拘束力がなく、直ぐに使用できない。システム100は、複数の拘束力がなく直ぐに使用できない価格クオートを含むメッセージを1つ以上のサブスクライバー130へ送る(例えば、図4の参照符号416を参照)。また、当業者であれば、本明細書中に開示される全体(米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Fを含む)を検討すれば、米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Fに開示される他の例および特徴が本明細書中に記載される例と共に使用するためにこの開示によって考慮されるのが分かる。
[39]
図2を参照すると、SEFシステム(例えば、コンピュータシステム100)が指定された契約市場(非SEFシステム212などのDCM)および/または清算機関(例えば、140B、140C、140Aなど)と通信してもよい。幾つかの例において、SEFシステムは、特定の清算機関140Cで清算するために非SEFシステム212を介して通信してもよい。他の事例では、清算機関140Bが全てのトレーディングプラットフォームに利用できてもよい。他の実施形態において、清算機関A(140A)は、特定のトレーディングプラットフォーム(例えば、SEF100)を介してのみ利用できてもよい。インプライド注文、RFQ、および、他の要求/提出は、非SEFシステム212およびSEFシステム100にわたって行なわれてもよい。幾つかの例では、単一のコンピュータシステム100(例えば、マッチエンジンモジュール106)がSEFサービスおよび非SEFサービスの両方を含んでもよい。
[40]
本開示の様々な態様に係る自動ヘッジ機能に関して、幾つかのOTC商品(例えば、スワップ、IRS、CDS、通貨スワップなど)が先物市場または他の市場における1つの商品とヘッジされてもよい。多くの場合、先物商品がOTC商品よりも大きい流動性を有してもよい。このようにすると、ユーザ(例えば、コンピュータシステム120のユーザ)は、自分のOTC市場リスクを先物市場における購入によって未然に回避することを望むことができる。1つの例において、ヘッジは、異なるかまたは選定した清算機関でトレードするように定められてもよい。他の例において、ユーザは、ユーロドルのバスケットにおけるヘッジを伴うIRSのためのトレードを提出してもよい。ユーザは、IRSトレードを自動的に回避すべきかどうかを決定するのに役立つRFQ(または、他の注文タイプ、例えばカバードコール)を提出してもよい。RFQにおいて、ユーザは、非スワップ(例えば、金利先渡し契約)を指示してもよく、システム100にインプライド注文を発生させてその注文をクオートさせてもよい。商品がSEF100上でリストアップされない場合、SEFは、他のプラットフォームまたは清算機関またはDCM(例えば、非SEFシステム212)に目を向けてもよい。SEFシステムおよび非SEFシステムは、所望の情報を得るために情報をやりとりしてもよい。一部の場合には、ユーザは、リスクマネージメントのために異なる清算機関で好んでヘッジしてもよく、したがって、ユーザは、1つのスプレッドにおいて所望の組の契約を得るためにユーザ定義のスプレッドを規定してもよく、この場合、それぞれの契約は、同じかまたは異なる清算機関に存在し得る。例えば、トレーディングプラットフォームシステム100は、スプレッド注文に応じるとともに、その注文を、60件の契約が清算機関140Aにより清算されるとともに他の40件の契約が清算機関140Bにより清算されるように分割してもよい。
[41]
この開示の様々な態様に係る他の実施形態において、規制されたトレーディングプラットフォーム(例えば、システム100)は、多数の清算機関(例えば、140A、140B、140Cなど)および他の事業体(例えば、非SEFシステム212、DCMなど)と情報をやりとりしてもよい。トレーディングプラットフォーム100は、前述したようなリスクマネージメントモジュール134を含んでもよい。リスクマネージメントモジュール134は、金融商品または金融商品のポートフォリオと関連するリスクの大きさを計算して決定してもよい。また、幾つかの例では、モジュールによるリスクマネージメントが特定の清算機関リスク値に関してまたは清算機関(例えば、140A〜140C)のユーザ定義の組にわたって行なわれてもよい。他の例において、リスクマネージメントは、ユーザ/トレーダー、清算会社、商品、証拠金などによって行なわれてもよい。更なる他の例において、リスクは、米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Cに記載されるように集約されてもよい。例えば、米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Cの図7、8、9は、モジュール134によって行なわれる計算に基づいてリスク(例えば、対応する委託保証金)を計算して調整できるシステムを示している。米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Cのこれらの図は多数の取引所と情報をやりとりするシステムを参照するが、同じタイプの情報のやりとりを、システム100が多数の清算機関(例えば140)および/または他の事業体(例えば、非SEFシステム212)と情報をやりとりできるこの開示に適用できることは言うまでもない。
[42]
例えば、米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Cの教示内容を適用して、システム100は、リスク閾値およびリスクレベルに関してユーザおよび/または他の事業体に警告するメッセージを送ってもよい。例えば、SEF(例えば、トレーディングシステム100)は、複数の清算機関にアクセスして接触してもよい。このようにすると、SEF100は、清算機関のうちの1つ以上にわたって単一の信用限度の設定を許容し得る。SEF100は、1つの清算機関(140A)で許容されるリスクの大きさに関する限度の設定を可能にしてもよいが、他の清算機関(140B)が更に大きなリスクを許容できるようにしてもよい。SEF100は、ユーザ/トレーダーが清算機関A(140A)で金融商品において買い持ちを保ちかつ清算機関B(140B)で同じ金融商品において売り持ちを保つことを認めてもよい。結果として、SEF100は、ユーザのポジションのリスクに独自にアクセスしてもよく、また、ユーザのトレーダーまたは要求の処理を承認しまたは拒絶してもよい。
[43]
1つの例では、トレーディングプラットフォームで出された注文と関連するリスクを監視するためのシステムが開示される。該システムは、複数の清算機関に接続するインタフェースであって、これらの清算機関のうちの1つ以上が清算機関に関する最大集約リスクパラメータと関連する総クレジットパラメータを含む、インタフェースと、複数の清算機関と通信できる少なくとも1つのクレジット制御モジュールであって、注文/トレードを受けて、それぞれの個別の清算機関で出された注文の値を決定するために量定義を通信する少なくとも1つのクレジット制御モジュールとを備え、注文の値が所定の大きさの量定義を上回れば、クレジット制御モジュールは、注文ルーティング機構から他の清算機関へのクレジットの増大を要求する。代わりの実施形態において、クレジット制御モジュールは、ユーザ/システムプレファレンスに基づいて、清算されるべき注文を、利用可能なクレジットを伴う他の清算機関へと経路付けてもよい。
[44]
米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Cで参照されるように、クレジット制御モジュールは、前述した特徴のうちの1つ以上を実施するのに役立ってもよい。米国仮特許出願第61/438,933号明細書の付属書類Cに記載されるクレジット制御の一部は取引所またはトレーディングエンジンに関して記載される場合があるが、本明細書中の開示は、言うまでもなく、複数の清算機関、ユーザ/トレーダー、および、他の当事者(例えば、清算会社)に関するクレジット制御モジュールを更に考慮する。また、複数のトレーディングプラットフォーム(例えば、SEF100および非SEFシステム212)と通信する清算機関140Bは、異なるSEFシステムおよび非SEFシステムにわたって非同期的なクレジット制御を(そのコンピュータシステムで実行するクレジット制御モジュールを介して)行なってもよい。
[45]
図1は、本発明の様々な態様を実施するために使用されてもよい例示的な動作環境を描いている。動作環境は、適した動作環境の単なる1つの例にすぎず、本発明の使用または機能性の範囲に関する任意の限定を示唆しようとするものではない。本発明の態様は、契約履行保証額要件・トレード情報を含むがこれに限定されないトレード情報をやりとりし、送信し、通信し、与え、管理し、容易にするためのコンピュータデバイスおよびネットワークを用いて実施されるのが好ましい。取引所コンピュータシステム100は、本発明の態様に従って、市場データを受け、履歴データを解析し、様々な値、例えば、定率法と関連する未払い額、履歴未払い額、日々の決済価格調整、現金支払い等を計算して広める。
[46]
取引所コンピュータシステム100には、1つ以上のメインフレーム、サーバ、ゲートウェイ、コントローラ、デスクトップ、または、他のコンピュータが実装されてもよい。取引所コンピュータシステム100は、1つ以上のモジュール、プロセッサ、データベース、メインフレーム、デスクトップ、ノートブック、タブレットPC、ハンドヘルド、携帯端末、スマートフォン、ゲートウェイ、および/または、例えば図1に示されるような他の構成要素を含んでもよい。また、コンピュータシステム100は、1つ以上のプロセッサ208(例えば、インテル(登録商標)マイクロプロセッサ、AMD(登録商標)マイクロプロセッサ、リスクプロセッサなど)、および、1つ以上のメモリ204(例えば、固体メモリ、DRAM、SRAM、ROM、フラッシュメモリ、不揮発性メモリ、ハードドライブ、レジスタ、バッファなど)を含んでもよい。また、Globex(登録商標)取引システムなどの電子トレーディングシステム138が取引所コンピュータシステム100と関連付けられてもよい。そのような実施形態において、電子トレーディングシステムは、地球的規模で配設されたコンピュータ、コントローラ、サーバ、ネットワーク、ゲートウェイ、ルータ、データベース、メモリ、および、他の電子データ処理・ルーティングデバイスの組み合わせを含む。トレーディングシステムは、入力メッセージをトレーディングシステムと関連する適切なデバイスへと経路付けるように構成されるデバイスを有するトレーディングシステムインタフェースを含んでもよい。トレーディングシステムインタフェースは、コンピュータ、コントローラ、ネットワーク、ゲートウェイ、ルータ、および、他の電子データ処理・ルーティングデバイスを含んでもよい。入力メッセージは、ユーザのコンピュータデバイス120から直接または間接(例えば、インターネットを介して、有線または無線ネットワークを介して、など)に受けられて、トレーディングプラットフォームシステム100へ送られてもよい。トレーディングシステムを用いて出される注文またはトレーディングシステムへ提出される注文は、トレーディングシステムインタフェースで受けられる。トレーディングシステムインタフェースは、注文を適切なデバイスへと経路付ける。トレーディングエンジンコンピュータシステム100は、注文を受けて、その注文およびトレードに関連付けられる市場データをユーザへ送信する。
[47]
ユーザデータストア(例えば、ユーザデータベース102)は、トレーダーおよび取引所コンピュータシステム100の他のユーザを特定する情報を含んでもよい。そのような情報は、ユーザ名およびパスワードを含んでもよい。取引所100と情報をやりとりする電子デバイス(例えば、コンピュータデバイス114、116、118、120、122)を作動させるトレーダーは、ユーザデータベース112に記憶されるユーザ名およびパスワードと対照して認証されてもよい。また、アカウントデータモジュール104が、トレード中に使用されてもよいアカウント情報を処理してもよい。アカウント情報は、取引所100と情報をやりとりする電子デバイスの特定のトレーダー(または、ユーザ)に固有のものであってもよい。
[48]
マッチエンジンモジュール106が、本発明の態様に従って構成される注文における買呼値と売呼値とをマッチングさせてもよい。マッチエンジンモジュール106には、本発明の態様に従って金融商品における買呼値と売呼値とをマッチングさせるための1つ以上のアルゴリズムを実行するソフトウェアが実装されてもよい。マッチエンジンモジュール106およびトレーディングシステムインタフェースは、別個の異なるモジュールまたは構成要素であってもよく、あるいは、一体部品であってもよい。マッチエンジンモジュールは、トレーディングシステムに提出される注文をマッチングさせるように構成されてもよい。マッチエンジンモジュールは、現在知られるかまたは後に開発されるトレードマッチングプラクティスおよびプロセスに従って注文をマッチングしてもよい。一実施形態では、買呼値と注文とが価格に関してFIFO方式でマッチングされてもよい。マッチングアルゴリズムは、比例配分方式で、あるいは、FIFO方式と比例配分方式との組み合わせで、注文をマッチングしてもよい。他のプロセスおよび/またはマッチングプロセスが使用されてもよい。
[49]
また、トレーダーを特定する履歴情報およびトレーダーの銘柄を記憶するためにトレードデータベース108が含まれてもよい。特に、トレードデータベースは、注文が実行された時間および契約価格を特定するかまたはそれらと関連する情報を記憶してもよい。トレードデータベース108は、トレーダー(および/または他のユーザ)によって操作される電子デバイスにより提出される注文の少なくとも一部を記憶するように構成される記憶デバイスを備えてもよい。マッチエンジンモジュール106が注文に関してマッチングを見出して、その注文がその後に実行されると、確認メッセージが送られてもよい。確認メッセージは、幾つかの実施形態では、トレーダーへの電子メールメッセージ、様々なフォーマットのうちの1つを成す電子通知、または、注文実行の通知を発する任意の他の形式であってもよい。
[50]
更に、現在の買呼値および売呼値を計算するかまたは他の方法で決定するためにオーダーブックモジュール110が含まれてもよい。オーダーブックモジュール110は、金融商品の価格を計算するように構成されてもよい。金融商品または金融商品のポートフォリオと関連するリスクの大きさを計算して決定するためにリスクマネージメントモジュール134がコンピュータシステム100に含まれてもよい。金融商品(例えば、エンハンスト金融商品)の注文に関連するデータを受けるためにオーダープロセッサモジュール136が含まれてもよい。モジュール136は、オーダーブックモジュール110およびマッチエンジンモジュール106によって処理するためにデルタベースタイプと大口注文タイプとに分解してもよい。オーダープロセッサモジュール136は、金融商品の注文と関連するデータまたはトレード後のルーティングを扱うための更なる属性と関連するデータを処理するように構成されてもよい。幾つかの例において、オーダープロセッサモジュール136は、エンハンスト金融商品の清算機関属性を清算機関へ送る前に除去することによりエンハンスト金融商品を処理してもよい。とりわけ、エンハンスト金融商品の清算機関属性を清算機関へ送る前に除去する少なくとも1つの理由が下位互換性のためであってもよい。清算機関は、その機能を果たすためにこの属性を必ずしも認識する必要がないからである。
[51]
オーダープロセッサモジュール136と同様に、リクエスト・フォー・クオート(RFQ)プロセッサモジュール142がトレーダー操作コンピュータデバイス114、116、118、120、122からリクエスト・フォー・クオート(RFQまたはeRFQと称される)を受けてもよい。RFQプロセッサモジュール142は、取引所、規制されたトレーディングプラットフォーム(例えば、SEF)、および/または、清算機関140を含むがこれらに限定されない他のソースからRFQを受けてもよい。RFQは、価格、証券識別子、CCP属性、有効期限/行使価格(例えば、オプション契約、OTC、または、先物の場合)、外部トレーディングプラットフォーム属性(例えば、使用するための他のSEFシステムおよび非SEFシステム)、および/または、当業者に知られる他の項目などの金融商品に関連する項目に関する情報を含んでもよい。RFQプロセッサモジュール142は、RFQを受けるとともに、RFQへの応答を得るためにマーケットメーカー130および/またはトレーダーと通信してもよい。例えば、RFQプロセッサモジュール142は、クオートが特定の金融商品に関して要求されることを知らせるためにRFQをサブスクライバー(例えば、マーケットメーカー130、トレーダーなど)へ送信してもよい。ある場合には、応答が得られなくてもよく、また、RFQが返答なしのままであってもよい。他の実施形態において、RFQプロセッサモジュール142は、要求している事業体/個人(例えば、トレーダー)に対して情報を与えることができてもよい。
[52]
また、市場データを収集して、ユーザへの送信に備えてデータを準備するために市場データモジュール112が含まれてもよい。1つの実施形態において、市場データモジュール112は、現在の発生額、および/または、日々の決済価格調整額、および/または、現金払い額の値を公開してもよい。市場データモジュール112は、値(例えば、配当の発表)が報告される際に生じ得る金融商品の最新情報を含めて、金融商品の最新情報を定期的に広めてもよい。市場データは、匿名で報告されてもよく、幾つかの例では、清算会社固有であってもよく、および/または、ブローカー/トレーダー固有であってもよい。本発明の態様に係る幾つかの実施形態において、市場データモジュール112は、金融商品の市場データ記録を毎日(例えば、それぞれの取引日の最後に)更新してもよい。
[53]
図1に示されるトレーディングネットワーク環境は、コンピュータ(すなわち、電子)デバイス114、116、118、120、122を含む。コンピュータデバイス114、116、118、120、122は、コンピュータの全体の動作を制御する1つ以上のプロセッサまたはコントローラを含んでもよい。コンピュータデバイス114、116、118、120、122は、プロセッサをネットワークカードまたはモデムなどの1つ以上の構成要素に接続する1つ以上のシステムバスを含んでもよい。コンピュータデバイス114、116、118、120、122は、データまたはファイルを読み書きするためのインタフェースユニットおよびドライブを含んでもよい。コンピュータデバイスのタイプに応じて、ユーザは、キーボード、ポインティングデバイス、マイクロフォン、ペンデバイス、または、他の入力デバイスを用いて、コンピュータと情報をやりとりできる。例えば、電子デバイスは、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、または、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットPC、および、ユーザインタフェースを有する同様のコンピュータデバイスであってもよい。電子デバイスは、パーソナル通信デバイス、携帯電話または卓上電話、携帯端末(「PDA」)、遠隔制御デバイス、パーソナルデジタル媒体システム、および、同様の電子デバイスなどの専用の機能デバイスであってもよい。
[54]
コンピュータデバイス114は、取引所コンピュータシステム100に直接に接続されて示されている。取引所コンピュータシステム100およびコンピュータデバイス114は、T1ライン、共通のローカルエリアネットワーク(LAN)、または、コンピュータデバイスを接続するための他の機構を介して接続されてもよい。コンピュータデバイス114はラジオ132に接続されて示されている。ラジオ132のユーザは、トレーダーまたは取引所従業員であってもよい。ラジオユーザは、注文または他の情報をコンピュータデバイス114のユーザへ送信してもよい。その後、コンピュータデバイス114のユーザは、トレードまたは他の情報を取引所コンピュータシステム100へ送信してもよい。
[55]
コンピュータデバイス116、118がローカルエリアネットワーク(LAN)124に結合される。LAN124は、よく知られるLANトポロジーのうちの1つ以上を有してもよく、また、イーサネット(登録商標)などの様々な異なるプロトコルを使用してもよい。コンピュータ116、118は、互いに通信してもよく、また、LAN124に接続される他のコンピュータおよびデバイスと通信してもよい。コンピュータおよび他のデバイスは、ツイストペア配線、同軸ケーブル、光ファイバ、または、他の媒体を介してLAN124に接続されてもよい。あるいは、無線携帯端末デバイス(PDA)122が電磁波によってLAN124またはインターネット126と通信してもよい。PDA122は、従来の無線ハブ128を介して取引所コンピュータシステム100と通信してもよい。ここで使用されるPDAとしては、電磁波によってネットワークと通信する携帯電話および他の無線デバイスが挙げられる。
[56]
図1は、インターネット126に接続されるLAN124も示している。LAN124は、LAN124をインターネット126に接続するためのルータを含んでもよい。コンピュータデバイス120は、インターネット126に直接に接続されて示されている。この接続は、モデム、DSLライン、サテライトディッシュ、または、コンピュータデバイスをインターネットに接続するための任意の他のデバイスを介してなされてもよい。
[57]
図1に示されるコンピュータデバイスおよびシステムの動作は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されるコンピュータ実行可能命令によって制御されてもよい。実施形態は、オブジェクトおよび/またはソースコードを含めて、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、および/または、これらの組み合わせの形態を成してもよい。実施形態は、1つ以上のデータプロセッサ(例えば、リスクプロセッサ)、コントローラ、コンピュータ、クライアント、サーバ、ゲートウェイ、コンピュータのネットワーク、および/または、これらの任意の組み合わせに組み込まれ、これらによって配備され、これらに存在し、これらによって呼び出され、および/または、これらによって使用されるコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。コンピュータ、サーバ、ゲートウェイは、コンピュータソフトウェアとして具現化される命令を実行するように構成される1つ以上のコントローラを有してもよい。例えば、コンピュータデバイス120は、更新された決済価格、未払い額、および、他の情報をコンピュータシステム100から受けてユーザへ表示するためのコンピュータ実行可能命令を含んでもよい。他の例において、コンピュータデバイス118は、市場データをコンピュータシステム100から受けてその情報をユーザへ表示するためのコンピュータ実行可能命令を含んでもよい。更なる他の例において、コンピュータシステム100のプロセッサは、本明細書中に開示される方法をシステム100に行なわせるコンピュータ実行可能命令を実行するように構成されてもよい。
[58]
1つ以上のマーケットメーカー130は、デリバティブまたは担保における買呼値および売呼値を取引所コンピュータシステム100へ与えることによって市場を維持してもよい。取引所コンピュータシステム100は、トレードエンジン138などの他のトレードエンジンと情報を清算してもよい。当業者であれば分かるように、多くの更なるコンピュータおよびシステムが取引所コンピュータシステム100に結合されてもよい。そのようなコンピュータおよびシステムは、清算システム、規制システム、および、料金システム、例えば清算機関140を含んでもよい。結合は、前述したように直接であってもよく、あるいは、本明細書中に記載される任意の他の方法であってもよい。
[59]
清算機関140は、店頭(OTC)商品よりも危険なカウンターパーティークレジットリスクの相互にリスクを伴う契約を取引所コンピュータシステム100が与えることができるようにする。清算機関140は、決済されて清算されるべき取引を手配する。清算は、清算機関140が契約(例えば、先物契約、普通株、通貨、金利商品など)のそれぞれの売り手に対して買い手になりかつそれぞれの買い手に対して売り手になるとともに、清算機関140がそれぞれの契約の遂行を保証することにより買い手および売り手を金銭的損失から保護する責任を負う手続きである。清算機関140は、売買勘定を決済し、トレードを清算し、契約履行保証資金を収集して維持し、受渡しを調整し、トレーディングデータを報告してもよい。幾つかのシナリオにおいて、取引所は、取引所の分割によってそれ自体の清算機関140を稼働させてもよく、それにより、行なわれる全ての取引は、オフセットまたは受渡しまで、毎日、確認され、マッチングされ、かつ、決済される。言い換えると、取引所コンピュータシステム100が清算機関140の内部にあってもよい。あるいは、1つ以上の他の会社には、取引所(および、場合により、他の取引所)と共に清算機関140としての役目を果たす責務が与えられてもよい。取引所は、取引所と関連する1つ以上の清算機関を有してもよい。取引所は、取引所コンピュータシステム100のための清算機関140を与えるためにトレードを清算する資格がある会社を提供してもよい。ある場合には、これらの清算機関の構成員が、彼らが清算できる商品のタイプおよび他のファクタに基づいて、異なるカテゴリーへと指定されてもよい。
[60]
清算機関140は、それが扱う商品に関して最小限の契約履行保証(すなわち、証拠金)要件を定めてもよい。顧客は、オープンポジションによる損失に対して清算機関140を保証する目的で契約履行保証を清算機関140に寄託する(または、指定された掛け金)ように求められてもよい。契約履行保証は、ブローカー、清算機関、および、取引所の金銭上の完全性を全体として確保するのを助ける。トレーダーが最小限の要件を下回る資金の下落を経験する場合、清算機関140は、トレーダーの持ち分を回復させるために証拠金の追加を求める追証の請求(マージンコール)を出してもよい。清算機関140は、清算機関の裁量で、更なる契約履行保証要件を課してもよい。例えば、清算機関の潜在的なマーケットエクスポージャーがそれらのエクスポージャーをサポートするために利用できる金融資産に対して大きく増える場合には、清算機関140が追証の請求をしてもよい。
[61]
他の実施形態において、清算機関140は、顧客/トレーダーの信用調査(例えば、とりわけ、FICO(登録商標)または可比スコアを使用するなどの信用度の分析)に基づいて更に大きな契約履行保証を要求してもよい。信用調査は、清算機関140または取引所100によって行なわれ(すなわち、着手され)てもよい。清算機関140が信用調査を行なう例では、清算機関140がメッセージ(例えば、執行メッセージ)を取引所へ送ってもよい。顧客/トレーダーがハイリスクであることを信用調査が示す場合には、執行メッセージは、顧客/トレーダーの委託保証金を増大させてもよく、またはそうでなければ、更に高いリスクと釣り合う顧客/トレーダーの能力/制約を調整してもよい。取引所100が信用調査に着手する例では、顧客/トレーダーと関連するリスク増加/減少に関して清算機関を更新するために、取引所100が取引所100と関連する1つ以上の清算機関へメッセージを送ってもよい。
[62]
効率的な清算手続きを促進させるとともに清算機関の真の市場間リスクエクスポージャーに焦点を合わせたいという要望に鑑みて、クロスマージニングシステムが使用されてもよい。特定の広範囲にわたる株価指数先物取引および株価指数オプションにおける合同提携清算機関のポジションを単一のポートフォリオへと組み合わせることにより、全ての市場にわたる単一の契約履行保証要件が決定されてもよい。クロスマージニングシステムは、清算システムの効率および金銭上の完全性を大きく高めてもよい。
[63]
清算機関140が債務不履行の可能性を軽減する主な手段は、値洗い(MTM)調整によるものである。清算機関140は、主に、債務契約が起こる際に債務契約を市場参加者間で除去することにより、その金融安定性を得る。毎日のMTM調整により、全ての契約が、そのトレーディングセッションの利益または損失に基づいて、借方に記入されまたは貸方に記入される。例えば、価格が1つのポジションの方へ動くかもしくは1つのポジションと逆の方へ動くと、資金が売買勘定へと流れ込みまたは売買勘定から流れ出す。このキャッシュフローは決済変動として知られる。
[64]
無論、多くの更なるサーバ、コンピュータ、ハンドヘルドデバイス、携帯端末、電話、および、他のデバイスが取引所コンピュータシステム100に接続されてもよい。また、当業者であれば分かるように、図1に示されるトポロジーは単なる一例であり、図1に示される構成要素が多くの別のトポロジーによって接続されてもよい。
[65]
「金融商品」としては、スワップ契約、レジット・デフォルト・スワップ(CDS)、金利スワップ(IRS)、金利先渡し契約(FRA)、OTC普通株、OTC外貨、デリバティブ契約、普通株、通貨のスワップ(FX)、二者間金融契約、中央清算パーティー/中央カウンターパーティー(CCP)を伴う金融契約、および、本明細書中に開示される全体を検討して当業者に明らかな他の匹敵する金融商品を挙げることができるが、これらに限定されない。
[66]
無論、前述の実施形態の方法およびシステムは、他の更なる要素、ステップ、コンピュータ実行可能命令、または、コンピュータ可読データ構造を含んでもよい。この関連では、他の実施形態も同様に本明細書中に開示されて特許請求の範囲に記載される。他の実施形態において、システムおよび方法は、例えば、コンピュータ実行可能命令またはモジュールを記憶することにより、あるいは、コンピュータ可読データ構造を利用することにより、コンピュータ可読媒体上で部分的または全体的に実施されてもよい。これらの命令は、本明細書中に開示される方法の1つ以上のステップを実行するためにコンピュータデバイスのプロセッサによって実行されてもよい。これらの実施形態および他の実施形態の詳細は、添付図面および本明細書に記載される。開示される方法、システム、および、装置の他の特徴および利点は、明細書本文、図面、および、付属書類から明らかになる。
[67]
当業者であれば明らかなように、この発明を理解する者は、添付の特許請求の範囲に記載される開示のより広範な思想および範囲から逸脱することなく、本明細書中に開示される原理を利用する変更または他の実施形態または変形を考え出すことができる。例えば、多くの実施例がスワップ契約を挙げるが、当業者であれば分かるように、本明細書中に開示される新規の原理は、他のタイプの金融商品に適用されてもよく、依然として本明細書中で考慮される本発明の範囲内に入る。

Claims (18)

  1. コンピュータ化された装置であって、
    コンピュータ実行可能な命令を実行するように構成されたコンピュータプロセッサと、
    コンピュータ実行可能命令を格納したコンピュータメモリであって、前記コンピュータ実行可能命令が前記コンピュータプロセッサによって実行されたとき、前記装置に、
    ユーザの設定を取得するためにデータベースにアクセスし、前記ユーザの設定は、
    価格を実行できないが見ることができる複数の清算機関の1つ以上の第1の表示であって、前記第1の表示は少なくとも第1の清算機関を特定する第1の表示と、
    価格を実行できる複数の清算機関の1つ以上の第2の表示であって、前記第2の表示は少なくとも第2の清算機関を特定する第2の表示と、
    前記ユーザから制限された複数の清算機関の1つ以上の第3の表示であって、前記第3の表示は少なくとも第3の清算機関を特定する第3の表示と
    を含み、
    金融識別子の更新された市場データを自動的に受信する取引所コンピュータシステムに登録し、前記市場データは前記第2の表示に特定された1つ以上の清算機関に関連付けられ、
    取引所から、価格属性及び金融識別子の属性を少なくとも含む市場データを受信し、
    前記コンピュータプロセッサによって、前記ユーザに表示するためにフォーマットされた情報を生成し、前記情報は前記受信された市場データの少なくとも一部を含み、前記フォーマットは前記ユーザの設定に基づき、
    前記コンピュータプロセッサによって前記ユーザに、前記フォーマットされた表示のための情報を送信する
    ようにさせることを含むコンピュータメモリと
    を含む装置。
  2. 前記受信した市場データの価格属性は前記金融識別子の買呼値及び売呼値を少なくとも格納し、前記買呼値及び売呼値は前記清算機関のそれぞれに固有であり、前記第2の清算機関についての買呼値及び売呼値は複数のレベルの深さ及びマーケット・バイ・オーダーの1つである請求項1に記載の装置。
  3. 前記情報を生成することは、
    少なくとも前記第1の清算機関から受信した買呼値及び売呼値をフォーマットし、前記第1の清算機関は第1のスタイルの前記第1の表示で識別され、
    少なくとも前記第2の清算機関から受信した買呼値及び売呼値をフォーマットし、前記第2の清算機関は第2のスタイルの前記第2の表示で識別された
    ことをさらに含む請求項1に記載の装置。
  4. 前記第1及び第2のスタイルは、選択できるものとして、グレーアウトした部分と、レンダリングした部分とを含む請求項3に記載の装置。
  5. 前記コンピュータメモリはコンピュータ実行可能命令をさらに格納し、前記コンピュータ実行可能命令は前記コンピュータプロセッサによって実行されたときに、前記装置に、
    前記コンピュータプロセッサによって、前記第2の表示に対応する清算機関のすべてにわたる最良の買呼値及び売呼値を含む追加情報を生成する
    ようにさせる請求項1に記載の装置。
  6. 前記受信した市場データは、清算機関を特定するように構成された属性を含み、第1の市場データ及び第2の市場データはほぼ同一であるが、前記清算機関の属性に基づき前記価格属性について異なる値を含む請求項1に記載の装置。
  7. 前記送信した情報はスクロールするテキストベースのメッセージングインターフェースの一部としての表示に適合するようにフォーマットされた請求項1に記載の装置。
  8. 前記送信した情報は、価格への清算機関のマトリクスとして表示に適合するようにフォーマットされた請求項1に記載の装置。
  9. コンピュータプロセッサによって、ユーザの設定を取得するためにデータベースにアクセスし、前記ユーザの設定の取得は、
    価格を実行できないが見ることができる複数の清算機関の1つ以上の第1の表示であって、前記第1の表示は少なくとも第1の清算機関を特定する第1の表示と、
    価格を実行できる複数の清算機関の1つ以上の第2の表示であって、前記第2の表示は少なくとも第2の清算機関を特定する第2の表示と、
    前記ユーザから制限された複数の清算機関の1つ以上の第3の表示であって、前記第3の表示は少なくとも第3の清算機関を特定する第3の表示と
    を含み、
    取引所コンピュータシステムから、価格属性、金融識別子の属性、及び清算機関を特定するように構成された属性の少なくとも1つを含む市場データを受信し、前記市場データは前記第2の表示に特定された1つ以上の清算機関に関連付けられ、
    前記コンピュータプロセッサによって、前記ユーザに表示するためにフォーマットされた情報を生成し、前記情報は前記受信された市場データの少なくとも一部を含み、前記フォーマットは前記ユーザの設定に基づき、
    前記コンピュータプロセッサによって前記ユーザに、前記フォーマットされた表示のための情報を送信する
    ようにさせることを含む方法。
  10. 前記受信した市場データの価格属性は前記金融識別子の買呼値及び売呼値を少なくとも格納し、前記買呼値及び売呼値は前記清算機関のそれぞれに固有であり、前記第2の清算機関についての買呼値及び売呼値は複数のレベルの深さ及びマーケット・バイ・オーダーの1つであり、第1の市場データ及び第2の市場データはほぼ同一であるが、前記清算機関の属性に基づき前記価格属性について異なる値を含む請求項9に記載の方法。
  11. 前記情報を生成することは、
    少なくとも前記第1の清算機関から受信した買呼値及び売呼値をフォーマットし、前記第1の清算機関は第1のスタイルの前記第1の表示で識別され、
    少なくとも前記第2の清算機関から受信した買呼値及び売呼値をフォーマットし、前記第2の清算機関は第2のスタイルの前記第2の表示で識別された
    ことをさらに含む請求項9に記載の方法。
  12. 前記第1及び第2のスタイルは、選択できるものとして、グレーアウトした部分と、レンダリングした部分とを含む請求項11に記載の方法。
  13. 前記送信した情報はスクロールするテキストベースのメッセージングインターフェースの一部としての表示に適合するようにフォーマットされた請求項11に記載の方法。
  14. 前記送信した情報は、価格への清算機関のマトリクスとして表示に適合するようにフォーマットされる請求項9に記載の方法。
  15. コンピュータ実行可能命令を格納する非一時的コンピュータメモリであって、コンピュータプロセッサによって実行されたときに、コンピュータに、
    ユーザの設定を取得するためにデータベースにアクセスし、前記ユーザの設定は、
    価格を実行できないが見ることができる複数の清算機関の1つ以上の第1の表示であって、前記第1の表示は少なくとも第1の清算機関を特定する第1の表示と、
    価格を実行できる複数の清算機関の1つ以上の第2の表示であって、前記第2の表示は少なくとも第2の清算機関を特定する第2の表示と、
    前記ユーザから制限された複数の清算機関の1つ以上の第3の表示であって、前記第3の表示は少なくとも第3の清算機関を特定する第3の表示と
    を含み、
    取引所コンピュータシステムから、価格属性、金融識別子の属性、及び清算機関を特定するように構成された属性の少なくとも1つを含む市場データを受信し、前記市場データは前記第2の表示に特定された1つ以上の清算機関に関連付けられ、
    前記ユーザに表示するためにフォーマットされた情報を生成し、前記情報は前記受信された市場データの少なくとも一部を含み、前記フォーマットは前記ユーザの設定に基づき、
    前記ユーザへの表示のためにフォーマットされた情報を送信するようにさせる
    非一時的コンピュータメモリ。
  16. 第1の市場データ及び第2の市場データはほぼ同一であるが、前記清算機関の属性に基づき前記価格属性について異なる値を含む請求項15に記載の非一時的コンピュータメモリ。
  17. 前記送信した情報はスクロールするテキストベースのメッセージングインターフェースの一部としての表示に適合するようにフォーマットされた請求項15に記載の非一時的コンピュータメモリ。
  18. 前記送信した情報は、価格への清算機関のマトリクスとして表示に適合するようにフォーマットされる請求項15に記載の非一時的コンピュータメモリ。
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