JP6140765B2 - 照明装置を備えた冷暖房システム及びこれを備えた苗育成装置 - Google Patents

照明装置を備えた冷暖房システム及びこれを備えた苗育成装置 Download PDF

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本発明は、複数の発光ダイオードを有する照明装置を備えた冷暖房システムと、前記照明装置を用いて育苗室に収容されている栽培用植物の苗に光を照射して該苗を育成する苗育成装置とに関するものである。
近年、電力の可視光線への変換効率が高く、かつ寿命が長いことから、発光ダイオード(LED)を備えた照明装置が、照明を必要する種々の施設で広く用いられている。このような照明装置は、例えば、野菜、稲、花等の栽培用植物の苗を育成するための苗育成装置にも用いられる(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2000−207933号公報 特開2013−017397号公報 特開2013−251230号公報
発光ダイオードを備えた照明装置を用いる場合、個々の発光ダイオードは比較的小さいので、このような照明装置には、多数の発光ダイオードが近接して配置される。この場合、各発光ダイオードで発生する熱により発光ダイオード全体の温度が上昇し、発光ダイオードの発光効率ないしは電力の可視光線への変換効率が低下するといった問題がある。
そこで、内部を冷却水が流れる水流路を発光ダイオードに付設し、発光ダイオードを冷却するようにした照明装置が提案されている。例えば特許文献3に記載された植物栽培施設においては、内部を冷却水が流れる水流路を照明装置に付設し、発光ダイオードないしは照明装置を冷却するようにしている。そして、この植物栽培施設においては、温度が上昇した冷却水をハウスヒータ及び土中ヒータに供給し、植物栽培施設のハウス内の空気及び土壌の温度を高めるようにしている。
しかしながら、このような植物栽培施設において、栽培用植物の苗の育成を適切に行うためには、ハウス内の空気の温度を適切に制御することが必要である。したがって、単にハウス内の空気ないしは土壌を温めるだけでは、必ずしも栽培用植物の苗を適切に育成することができるとは限らず、例えば夏季等の高温時にはこのように育苗室内の空気を温めることは、苗の育成に悪影響を及ぼすおそれがある。なお、例えば特許文献3に記載された従来の植物栽培施設においては、発光ダイオードと水流路とが比較的離間して配置されているので、必ずしも発光ダイオードで発生する熱を迅速かつ効果的に水流路内に移動させることができるとは限らない。
また、光源として多数の発光ダイオードを備えた照明装置を用いるその他の施設、例えば店舗、工場などにおいても、発光ダイオードから冷却水に移動した熱は、合理的に処理ないしは利用されていない。本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、発光ダイオードから冷却水に移動した熱を合理的に処理ないしは利用できるような態様で、発光ダイオードないしは照明装置の温度の上昇を効果的に抑制することができる手段を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムは、照明装置と、冷却水循環通路と、熱交換器とを備えている。ここで、照明装置は冷房又は暖房が行われる室に配置され、室内に収容されている対象物に光を照射する複数の発光ダイオードを備えている。冷却水循環通路は、その一部が発光ダイオードの近傍に配置され、その内部を冷却水が循環して流れる。熱交換器は、冷却水循環通路に介設され、該冷却水循環通路と連通する冷却水流路と空気を流通させる空気流路とを有し、冷却水と空気との間の熱交換により、冷却水の温度を低下させる一方空気の温度を上昇させる。
また、本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムは、空気流路に室外の空気を導入する外気導入通路と、空気流路内の空気を室外に排出する空気排出通路と、空気流路に室内の空気を導入する内気導入通路と、空気流路内の空気を室内に流入させる空気流入通路とを備えている。さらに、本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムは空気流制御機構と、コントローラとを備えている。空気流制御機構は外気導入モードと内気導入モードとを切り替えることができる。外気導入モードでは、外気導入通路と空気排出通路とが開かれる一方、内気導入通路と空気流入通路とが閉じられる。内気導入モードでは、外気導入通路と空気排出通路とが閉じられる一方、内気導入通路と空気流入通路とが開かれる。コントローラは、室の冷房時には空気流制御機構の運転モードを外気導入モードに設定する一方、室の暖房時には空気流制御機構の運転モードを内気導入モードに設定する。
本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムにおいては、発光ダイオードが該発光ダイオードに電力を供給し又は制御するためのプリント基板の下面に当接するように配置される一方、冷却水循環通路がプリント基板の上面に当接するように配置されているのが好ましい。本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムは、発光ダイオードと冷却水循環通路とに当接する、熱伝導率の高い金属材料(例えば、銅、アルミニウム等)で形成された伝熱部材を備えているのが好ましい。また、本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムにおいて、照明装置が配置された部位では、照明装置と冷却水循環通路とが一体構造のフレーム(カバーフレーム)内に配置されているのが好ましい。
本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムにおいては、空気流制御機構は、それぞれ外気導入通路と空気排出通路と内気導入通路と空気流入通路とに介設された複数(例えば、4つ)の開閉弁と、該開閉弁の開閉状態を切り替える開閉弁制御手段とを備えているのが好ましい。また、本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムにおいては、冷却水循環通路が、同一の発光ダイオードの近傍を複数回通るように屈曲して(例えば、U字状、九十九折り状等)形成されているのが好ましい。
本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムにおいては、複数の発光ダイオードが複数の発光ダイオード群に区分され、冷却水循環通路が、冷却水流路に接続された主水路と、複数の発光ダイオード群に対してそれぞれ設けられ主水路に並列に接続された複数の分岐水路とで構成されているのが好ましい。また、本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムは、発光ダイオードを上下方向に移動させ、又は光の照射方向を変える(スイングさせる)発光ダイオード可動機構を備えているのが好ましい。
本発明に係る苗育成装置は、本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムを備えている。ここで、前記室は植物苗を収容する育苗室であり、前記照明装置は、発光ダイオードが育苗室内に収容されている植物苗に光を照射するように構成されている。
本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムによれば、室内及び/又は室外の空気の温度に基づいて、外気導入モードと内気導入モードとが切り替えられる。例えば、高温時(例えば夏季)には外気導入モードが設定され、発光ダイオードで発生し冷却水を介して熱交換器内の空気に伝達された熱は、空気とともに室外に排出され、室内には流入しない。このため、発光ダイオードないしは照明装置の温度の上昇を抑制することができる一方、高温時における室内の空気の温度の制御(例えば、室内の冷房)が容易かつ効率的なものとなる。
他方、低温時(例えば冬季)には内気導入モードが設定され、発光ダイオードで発生し冷却水を介して熱交換器内の空気に伝達された熱は、空気とともに室内に流入する。このため、発光ダイオードないしは照明装置の温度の上昇を抑制することができる一方、低温時における室内の空気の温度の制御(例えば、室内の暖房)が容易かつ効率的なものとなる。
また、冷却水循環通路の一部が発光ダイオードの近傍に配置されているので、発光ダイオードないしは照明装置の温度の上昇をより効果的に抑制することができる。よって、発光ダイオードから冷却水に移動した熱を合理的に処理ないしは利用できるような態様で、発光ダイオードないしは照明装置の温度の上昇を効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る照明装置を備えた冷暖房システムを備えた苗育成装置によれば、育苗室内の空気の温度の適切な制御に資するような態様で、発光ダイオードないしは照明装置の温度の上昇を効果的に抑制することができ、栽培用植物の苗を適切に育成することができる。


図1は、本発明に係る室内照明システムないしは苗育成装置を備えた、栽培用植物の苗を生産する苗生産装置の全体構成を示す模式的な平面図である。 図2は、図1に示す苗生産装置を構成する播種装置の側面図である。 図3は、図2に示す播種装置を構成する播種機の側面図である。 図4は、図1に示す苗生産装置で用いられる台車の正面図である。 図5は、図1に示す苗生産装置で用いられる台車の側面図である。 図6は、その内部に照明装置が配設された育苗室の正面図である。 図7は、その内部に照明装置、冷却水循環通路、熱交換器等が配設された育苗室の側面図である。 図8は、台車を収容している状態における育苗室の側面図である。 図9は、本発明に係る室内照明システムを構成する照明装置、冷却水循環通路、熱交換器等の模式的な斜視図である。 図10は、本発明に係る室内照明システムを構成する熱交換器等の模式的な側面断面図である。 図11は、本発明に係る室内照明システムを構成する照明装置、冷却水循環通路等の模式的な立面断面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態を具体的に説明する。まず、図1を参照しつつ、本発明に係る室内照明システムないしは苗育成装置を備えた、栽培用植物の苗を生産する苗生産装置の全体構成を説明する。なお、この実施形態では、室内照明システムが苗育成装置に利用されているが、本発明に係る室内照明システムは、室内に収容された対象物を照明する苗育成装置以外の種々の施設又は装置、例えば工場、コンビニ等にも利用することができるのはもちろんである。
また、この実施形態における苗生産装置は接木苗を生産するためのものであるが、本発明に係る室内照明システムないしは苗育成装置は、このような接木苗を生産するための苗生産装置のほか、接木されない栽培用植物、例えば稲、葉菜類(レタス、キャベツ等)、果菜類(イチゴ等)、根菜類(大根、ニンジン等)、花などの苗を生産するための苗生産装置にも用いることができるのはもちろんである。
図1に示すように、苗生産装置1は、播種装置2と、本発明に係る室内照明システムを備えた複数の苗育成装置3と、接木装置4と、複数の養生装置5とを備えている。図1における苗育成装置3又は養生装置5の設置数は単なる例であり、本発明がこれらに限定されるものでないことはもちろんである。なお、苗育成装置3又は養生装置5は、必ずしも複数設置する必要はなく、1つのみ設置するようにしてもよい。
播種装置2は、穂木用植物の種子又は台木用植物の種子と、種子の発芽により生じた苗の育成に適した土(例えば、培養土、栽培土等)とが鉢10(図2参照)に収容されてなる種子含有栽培媒体を作成した上で、このような複数の種子含有栽培媒体をトレー36(図4、図5参照)の上に配列し、このトレー36を育苗用台車6に積載する。なお、専ら穂木用植物の種子含有栽培媒体を作成するための穂木用播種装置と、専ら台木用植物の種子含有栽培媒体を作成するための台木用播種装置とを並列に設けてもよい。とくに、苗生産装置1の規模が大きい場合は、このように2つの播種装置を並列に設けるのが好ましい。複数のトレー36を積載した育苗用台車6は、作業者によって移動させられ、複数の苗育成装置3のうちの1つの苗育成装置3に移送される。
苗育成装置3は、穂木用植物又は台木用植物の種子を発芽させた上で、該発芽により生じた苗を育成する。複数の苗育成装置3は、それぞれ、育苗用台車6と、該育苗用台車6を収容する育苗室7とを有している。複数の育苗用台車6の構造及び寸法は実質的に同一であり、また複数の育苗室7の構造及び寸法も実質的に同一である。したがって、各苗育成装置3は、穂木用植物の苗及び台木用植物の苗のいずれをも育成することができる。なお、余剰の苗育成装置3は稼働が停止される。
かくして、穂木用植物の苗と台木用植物の苗とがそれぞれ、苗育成装置3によって、光照射量、温度、湿度、灌水量等が適切に制御された良好な育成環境の下で並行して育成される。各苗育成装置3において穂木用植物又は台木用植物の苗が所定の状態に成長したときには、育苗室7に収容されている育苗用台車6は、作業者によって外部に引き出され、接木装置4の近傍に移動させられる。
接木装置4は、それぞれ苗育成装置3によって育成された穂木用植物の苗と台木用植物の苗とを接木して接木苗を作成する。すなわち、接木装置4は、穂木用植物の苗の下部(おおむね根側の半部)を切除して穂木を作成する一方、台木用植物の苗の上部(おおむね葉先側の半部)を切除して台木を作成した上で、穂木と台木とを接木して接木苗を作成する。接木装置4によって作成された複数の接木苗はそのままトレー36の上に配列され、又は根の部分に鉢10が装着された後でトレー36の上に配列される。トレー36は養生用台車8に積載される。複数のトレー36を積載した養生用台車8は、作業者によって移動させられ、複数の養生装置5のうちの1つの養生装置5に移送される。
養生装置5は、接木装置4により作成された接木苗を養生する。複数の養生装置5は、それぞれ、養生用台車8と、該養生用台車8を収容する養生室9とを備えている。複数の養生用台車8の構造及び寸法は実質的に同一であり、また複数の養生室9の構造及び寸法も実質的に同一である。なお、図1に記載された3つの矢印は、育苗用台車6又は養生用台車8の基本的な移動方向を示している。
この苗生産装置1において、苗育成装置3のための育苗用台車6と養生装置5のための養生用台車8は、その構造及び寸法が実質的に同一である。また、苗育成装置3を構成する育苗室7と養生装置5を構成する養生室9も、その構造及び寸法が実質的に同一である。要するに、苗育成装置3と養生装置5とは、その構造は実質的に同一であるが、その使用形態が種子又は苗の育成であるか、接木苗の養生であるかに応じて、その運転条件、すなわち温度、湿度、灌水、光照射の態様等が異なるだけである。
この実施形態では、前記のとおり、苗育成装置3で、穂木用植物又は台木用植物の種子を発芽させた上で発芽により生じた苗を育成するようにしている。すなわち、苗育成装置3で、種子の発芽と苗の育成の両方を行うようにしている。しかしながら、苗育成装置3とは別に発芽室(図示せず)を設け、発芽室で発芽させた苗を苗育成装置3に移送して育成するようにしてもよい。この場合、発芽室から取り出された苗を、その成長度に基づいて選別し、成長度がほぼ等しい苗を苗育成装置3に移送するのが好ましい。このようにすれば、苗育成装置3で、成長度がほぼ同じ苗、すなわち良質な苗を生成することができる。
以下、図2及び図3を参照しつつ、苗生産装置1を構成する播種装置2の構成及び動作を説明する。この播種装置2は、それぞれ鉢10内に栽培植物の種子と該栽培植物の育成に適した土(又は土以外の固体の栽培媒体)とが収容されてなる多数の種子含有栽培媒体11を作成する。この苗生産装置1では、1台の播種装置2で、所望の数量の穂木用植物の種子含有栽培媒体と所望の数量の台木用植物の種子含有栽培媒体とを交互に作成するようにしている。なお、播種装置2の操作ないしは動作は、穂木用植物の種子含有栽培媒体を作成する場合と台木用植物の種子含有栽培媒体を作成する場合とで格別の差異はない。
図2に示すように、播種装置2には、例えばプラスチックで製作された多数の鉢10(播種・育苗用容器)を、水平面内において矢印Xで示す方向(以下「X方向」という。)に直線状に搬送する搬送装置12が設けられている。この搬送装置12は、その下端部に支持台キャスタ13を備えた複数の支持台14によって支持されている。さらに、播種装置2には、鉢10の搬送方向すなわち流れ方向に関して上流側から順に、穂木用植物又は台木用植物の種子20(以下、単に「種子20」という。)を貯留する種子貯留槽15と、種子貯留槽15に貯留されている種子20を各鉢10に1粒ずつ分配する種子供給機16と、種子20を収容している各鉢10に適量の土を供給する土供給機17と、種子20及び土を収容している各鉢10に適量の水を供給する水供給機18とが設けられている。
詳しくは図示していないが、搬送装置12は、水平面内においてX方向と垂直な方向指示マークYで示す方向(以下「Y方向」という。)、すなわち搬送装置12の幅方向に、複数個(例えば、10個)の鉢10を直線状に並べた状態で、これらの鉢10をX方向に連続的又は間欠的に搬送するようになっている。すなわち、搬送装置12は、鉢10を複数列(例えば、10列)でX方向に同一の移動態様で搬送する。さらに、搬送装置12には、鉢10が、種子供給機16に対して、適切な位置に配置されているか否かを検出する位置センサ19が設けられている。なお、図2において、矢印Zは上下方向を示している。
また、種子供給機16と土供給機17と水供給機18とは、それぞれ、Y方向に並ぶ複数の鉢10に対して、個別にかつ同時に種子20、土又は水を供給するようになっている。それぞれ種子20と土と水とが鉢10に収容されてなる複数(例えば、200個)の種子含有栽培媒体11は、トレー36の上に所定の配列(例えば、縦20列・横10列の碁盤の目状)で載置される。それぞれ複数の種子含有栽培媒体11を載せた複数(例えば、8個)のトレー36は育苗用台車6に積載される。この後、育苗用台車6は、作業者によって移動させられ、育苗室7に収容される。
図3に示すように、種子供給機16には、搬送装置12の上方に配置され種子貯留槽15から種子20を上下に重なることなく整列させて取り出す種子取出機構21と、搬送装置12の上方に配置され種子取出機構21によって取り出された種子20を把持して搬送装置12上の各鉢10に1粒ずつ分配する種子分配機構22とが設けられている。
詳しくは図示していないが、種子取出機構21は、それぞれX方向に下方に傾斜しつつ伸びる一方、Y方向に所定の配列間隔で互いに離間して配置された互いに平行な複数本(例えば、10本)の種子移動通路23(例えば、横断面がV字谷状の溝)を備えている。なお、複数の種子移動通路23の本数及び配列間隔は、それぞれ搬送装置12上でその幅方向に並ぶ鉢10の個数及び配列間隔と同一である。かくして、種子取出機構21は、種子20を複数列(例えば、10列)で種子分配機構22に供給する。すなわち、種子取出機構21は、種子分配機構22が種子20を把持することができる形態に配列する。
種子分配機構22は、Y方向に伸び図3中における位置関係において反時計回りに回転するシャフト24のまわりに取り付けられ、シャフト24と一体的に回転する6つの回転部材25を備えている。6つの回転部材25は、シャフト24の中心軸のまわりに、中心角で互いに60°ずつ隔てた角度位置に配置されている。詳しくは図示していないが、各回転部材25は、Y方向に所定の配列間隔で互いに離間して平行に配置された複数(例えば、10個)のピンセット状の把持部材26を備えている。なお、回転部材25に設けられる複数の把持部材26の個数及び間隔は、それぞれ、種子取出機構21の種子移動通路23の本数及び間隔と同一である。
各把持部材26は、それぞれ種子取出機構21の各種子移動通路23の先端部に対応する位置で、各種子移動通路23内に配列されている種子20のうちの先頭に位置する1つの種子20を把持する。そして、この把持部材26は、回転部材25の回転に伴って種子20を供給すべき鉢10に対応する位置にきたときに、種子20の把持を解除する。その結果、この種子20は鉢10内に自由落下する。
種子分配機構22には、各回転部材25ひいては該回転部材25に配設された各把持部材26を、シャフト24に対して離反する方向又は接近する方向(以下「径方向」という。)に移動させるための把持部材進退カム27と、各把持部材26の先端部(径方向に関して外側の端部)に配設された種子把持器28を開閉するための種子把持器開閉カム29とを備えている。
把持部材進退カム27は、その位置が固定された略円板状のカムである。そして、把持部材進退カム27は、その周方向に関して、種子移動通路23の先端部に対応する角度位置(以下「種子把持角度位置」という。)と、搬送装置12上の種子20を供給すべき鉢10に対応する角度位置(以下「種子落下角度位置」という。)とに膨出部を有している。この膨出部は、種子把持角度位置又は種子落下位置で最も膨出するような態様でなだらかに、すなわち角部を形成することなく、部分的に径方向外向きに膨出している。他方、各回転部材25には、その径方向内端部が把持部材進退カム27の周面に常時当接しているカム当接部30が設けられている。
かくして、各回転部材25ひいては各把持部材26は、種子把持角度位置又は種子落下角度位置にきたときには、把持部材進退カム27の各膨出部によって、その膨出度合いに応じて径方向外向きに突出させられ、種子把持器28が種子20を把持し又は自由落下させることが可能となる。他方、回転部材25は、種子把持角度位置又は種子落下角度位置でない位置では、径方向内向きに後退させられる。
種子把持器開閉カム29は、その位置が固定された略円板状のカムである。そして、種子把持器開閉カム29も、把持部材進退カム27と同様に、種子把持角度位置と種子落下角度位置とでなだらかに部分的に径方向外向きに膨出している。他方、回転部材25には、種子把持器開閉カム29の膨出部と係合したときには各種子把持器28の先端部を開く一方、膨出部と係合していないときには各種子把持器28の先端部を閉じる又は絞る種子把持器開閉機構(図示せず)が設けられている。
各把持部材26の種子把持器28は、種子把持角度位置又は種子落下角度位置にきたときには、種子把持器開閉カム29の各膨出部と種子把持器開閉機構とによって突出した状態で開かれ、種子20を種子把持器28内に取り込み又は種子20を種子把持器28から下方に落下させることが可能な状態となる。なお、種子把持器28への種子20の取り込みを、種子把持器内部を減圧することにより助勢し、種子把持器28からの種子20の離脱を、種子把持器内部を加圧することにより助勢するようにしてもよい。
以下、図4及び図5を参照しつつ、苗育成装置3のための育苗用台車6の構成及び動作を説明する。育苗用台車6は、その骨格をなす台車本体部33と、台車本体部33を構成する4本の支柱の各下端部に取り付けられた台車キャスタ34と、台車本体部33に配設された複数(例えば、8個)のトレー保持部材35とを有している。複数のトレー保持部材35は、上下方向に互いに離間して配置され、各トレー保持部材35は、それぞれ、複数(例えば、12個)のトレー36を保持するようになっている。各トレー保持部材35の上下方向の配列間隔は、穂木用植物又は台木用植物の苗が育苗室7内で育成されたときに、苗上端部と、その上側のトレー保持部材35もしくはトレー36又は育苗室7の構成要素との間に適切な空間が形成されるように好ましく設定される。なお、図4及び図5においては、穂木用植物又は台木用植物の苗が、接木に適した程度まで成長した状態を示している。
詳しくは図示していないが、各トレー保持部材35には、その上に保持されているトレー36に載置された種子含有栽培媒体11又は該種子含有栽培媒体11中の種子20が発芽して苗となっているもの(以下「育成苗11a」という。)に灌水する灌水部材37と、余剰の水をトレー36から排出する排水部材38とが設けられている。灌水部材37には、育苗室7に設けられた水供給機構(図示せず)から水が供給される。なお、育苗室7のドア(図示せず)を閉じたときには、灌水部材37は自動的に水供給機構に接続される。
以下、図6〜図11を参照しつつ、本発明に係る室内照明システムを備えた苗育成装置3の構成及び動作を説明する。
図6〜図10に示すように、苗育成装置3を構成する育苗室7は、そのハウジング39(壁部)の内部において上下方向に互いに離間して配置された複数(例えば、8個)の支持部材40を有している。ここで、各支持部材40の上下方向の配列間隔は、育苗用台車6における各保持部材35の上下方向の配列間隔と同一である。そして、各支持部材40は、育苗室7内に育苗用台車6が収容されているときに(図8に示す状態)、上下方向に関して、育苗用台車6のトレー保持部材35と育苗室7の支持部材40とが1つずつ交互に位置するように配置されている。すなわち、育苗室7内に育苗用台車6が収容されているときに、各トレー保持部材35は、上下方向に関して、隣り合う2つの支持部材40の間に位置する。
詳しくは図示していないが、育苗室7には、その内部の温度、湿度、灌水量等を、苗の育成に適した状態となるよう自動的に制御する栽培環境調整機構が設けられている。なお、このような栽培環境調整機構は、従来当業者の間でよく知られているので、その詳しい説明は省略する。
また、育苗室7には、育成苗11aの成長を促進するために、二酸化炭素(CO)を供給する二酸化炭素供給機と、酸素(O)を供給する酸素供給機とが設けられている。二酸化炭素は、育成苗11aの葉ないしは茎における光合成を促進し、酸素は主として育成苗11aの根の呼吸ひいては成長を促進する。二酸化炭素及び酸素の供給量は、育成苗11aの種類、該育成苗11aの成長を促進させる度合い等に応じて好ましく設定される。ここで、二酸化炭素は、空気よりも比重が大きいので、育成苗11aの上端部のやや上方に供給すれば、育成苗11aの葉ないしは茎に万遍なくゆきわたる。酸素は、育成苗11aの根の近傍に供給すればよい。なお、育成苗11aの成長をとくに促進する必要がなければ、二酸化炭素供給機及び酸素供給機を設けなくてもよい。
二酸化炭素供給機及び酸素供給機を設けた場合、二酸化炭素及び酸素を育成苗11aの周囲に留まらせ、その拡散を抑制するために、トレー36の周縁又はトレー36内(例えば、適度な間隔で、平面視で碁盤の目状に縦横に配置される)に、育成苗11aの側方を囲う透明な壁を設けるのが好まししい。この透明な壁は、育成苗11aへの光の照射の障害にはならない。
支持部材40には、育苗室7内に収容されている育成苗11aに光を照射するための多数の発光ダイオード41(LED)を備えた照明装置42と、その一部が発光ダイオード41の近傍に配置され、その内部を冷却水が循環して流れる冷却水循環通路43とが設けられている(図11参照)。後で詳しく説明するように、冷却水循環通路43の一部(発光ダイオード41の近傍に配置された部分)は、照明装置41のフレーム44の内側に配置されている(図11参照)。また、育苗室7内には、冷却水循環通路43に介設された熱交換器45が配設されている。
各支持部材40においては、多数の発光ダイオード41が複数の発光ダイオード群に区分され、各発光ダイオード群にそれぞれ水平方向に伸びる細長い照明装置42(部分的照明装置)が設けられている。そして、図9に示すように、冷却水循環通路43は、後で説明する熱交換器45の冷却水流路46(図10参照)に接続された主水路43aと、各発光ダイオード群に対してそれぞれ設けられ主水路43aに並列に接続された分岐水路43bとで構成されている。
各発光ダイオード群においては、冷却水循環通路43の一部をなす分岐水路43bは、各発光ダイオード41の近傍を2回通るようにU字状に屈曲して形成されている。すなわち、各発光ダイオード41の近傍には、冷却水循環通路43の一部をなす分岐水路43bの往路部分と復路部分とが配置されている(両部分は、いずれも1つの冷却水循環通路43ないしは分岐水路43bの一部である)。このように、主水路43aに対して、複数の分岐水路43bが互いに並列に配設されているので、各発光ダイオード群の発光ダイオード41を効果的に冷却することができる。
育苗室7内に配置された熱交換器45は、冷却水循環通路43(主水路43a)に介設されている。この熱交換器45は、冷却水循環通路43(主水路43a)と連通する冷却水流路46と、空気を流通させる空気流路47とを有し、冷却水と空気との間の熱交換により、冷却水の温度を低下させる一方空気の温度を上昇させるように構成されている。なお、詳しくは図示していないが、冷却水流路46の外周面には、境膜伝熱係数が低い空気側の伝熱面を大きくするため、多数のフィンが取り付けられている。そして、熱交換器45には、空気流路47に育苗室外の空気を導入する外気導入通路48と、空気流路内の空気を育苗室外に排出する空気排出通路49と、空気流路47に育苗室内の空気を導入する内気導入通路50と、空気流路内の空気を育苗室内に流入させる空気流入通路51とが接続(付設)されている。
外気導入通路48と空気排出通路49と内気導入通路50と空気流入通路51とには、それぞれ、対応する各通路を開閉する第1〜第4開閉弁53〜56が配設されている。詳しくは図示していないが、第1〜第4開閉弁53〜56は、それぞれ、アクチュエータ(図示せず)を介して、コンピュータを備えたコントローラ58(空気流制御装置、開閉弁制御装置)によって開閉制御されるようになっている。なお、空気流路47には、伝熱効率を高めるために、空気を攪拌する電動式のファン59が配設されている。
この苗育成装置3の室内照明システムでは、熱交換器45の運転モードとして、外気導入モードと内気導入モードとが設定されている。外気導入モードは、空気流路47に育苗室外の空気を導入する一方、空気流路内の空気を育苗室外に排出する運転モードであり、このとき外気導入通路48と空気排出通路49とが開かれる一方、内気導入通路50と空気流入通路51とが閉じられる。具体的には、外気導入モードでは、コントローラ58によって、第1開閉弁53及び第2開閉弁54がそれぞれのアクチュエータ(図示せず)を介して開かれる一方、第3開閉弁55及び第4開閉弁56がそれぞれのアクチュエータ(図示せず)を介して閉じられる。なお、図10は、外気導入モード時における熱交換器45の状態を示している。
他方、内気導入モードは、空気流路47に育苗室内の空気を導入する一方、空気流路内の空気を育苗室内に還流させる運転モードであり、このとき外気導入通路48と空気排出通路49とが閉じられる一方、内気導入通路50と空気流入通路51とが開かれる。具体的には、内気導入モードでは、コントローラ58によって、第1開閉弁53及び第2開閉弁54がそれぞれのアクチュエータ(図示せず)を介して閉じられる一方、第3開閉弁55及び第4開閉弁56がそれぞれのアクチュエータ(図示せず)を介して開かれる。
そして、コントローラ45は、育苗室内の空気の温度及び/又は育苗室外の空気の温度に基づいて、第1〜第4開閉弁53〜56を、熱交換器45の運転モードが外気導入モード又は内気導入モードとなるように開閉制御する。例えば、コントローラ58は、高温時(例えば夏季)には外気導入モードが設定されるよう第1〜第4開閉弁53〜56を開閉する。このとき、発光ダイオード41で発生し冷却水を介して熱交換器45の空気流路内の空気に伝達された熱は、空気とともに育苗室外に排出され、育苗室内には流入しない。このため、発光ダイオード41ないしは照明装置42の温度の上昇を抑制することができ、高温時における育苗室内の空気の温度の制御(例えば、育苗室7の冷房)が容易かつ効率的なものとなる。
他方、コントローラ58は、低温時(例えば冬季)には内気導入モードが設定されるよう第1〜第4開閉弁53〜56を開閉する。このとき、発光ダイオードで発生し冷却水を介して熱交換器内の空気に伝達された熱は、空気とともに育苗室内に流入する。このため、発光ダイオード41ないしは照明装置42の温度の上昇を抑制することができ、かつ低温時における育苗室内の温度の制御(例えば、育苗室の暖房)が容易かつ効率的なものとなる。
図11に示すように、照明装置42においては、プリント基板60の下面に当接して、多数(複数)の発光ダイオード41が装着され、電源(図示せず)から電力がプリント基板60を介して各発光ダイオード41に供給されるようになっている。そして、冷却水循環通路43は、プリント基板60の上面に、該上面と当接するように配置されている。また、照明装置42には、発光ダイオード41と冷却水循環通路43とに当接する、熱伝導率の高い金属材料、例えば銅、アルミニウム等で形成された伝熱部材61が設けられている。なお、冷却水循環通路43の周囲に、熱伝導率の高い金属材料、例えば銅、アルミニウム等からなり該冷却水循環通路43への熱の流入を促進する導伝シェル62を設けてもよい。
さらに、照明装置42には、プリント基板60の上側に配置され冷却水循環通路43の上部及び中間部を囲む(覆う)第1断熱材63と、プリント基板60の下側に配置された第2断熱材64とが設けられている。なお、発光ダイオード41の下面の一部(周縁部)は第2断熱材64の上面に当接している。
第2断熱材64には、発光ダイオード41から放射される光を、下方に照射するために、下方に向かって広がるテーパ状の孔部65が形成されている。この孔部65の円錐台状の内周面には、第2断熱材64による光の吸収を防止ないしは抑制するために、例えばアルミ箔等からなる反射材66が張り付けられている。また、第2断熱材64の下面には、透明材料からなるカバー67が取り付けられている。
さらに、第1断熱部材63の下面と第2断熱材64の上面とには、それぞれ、第1断熱部材63と第2断熱材64との間の空間部から両断熱材63、64への熱の移動を防止又は抑制するために、すなわち断熱効果を高めるために、例えばアルミ箔等からなる反射材68が張り付けられている。すなわち、第1断熱材63の下面の反射材68は、プリント基板60と第1断熱材63との間の空間部内の赤外線ないしは熱を下向きに反射させ、第1断熱材63への熱の移動を防止又は抑制する。また、第2断熱材64の上面の反射材68は、プリント基板60と第2断熱材64との間の空間部内の赤外線ないしは熱を上向きに反射させ、第2断熱材64への熱の移動を防止又は抑制する。
照明装置42を構成する前記の各部材及び冷却水循環通路43は、フレーム44内に収容されている。フレーム44(カバーフレーム)は、下側が開放された細長い箱状ないしは筒状の一体構造の部材であり、その内部空間は、上側空間部71と中間空間部72と下側空間部73とに分けられている。そして、上側空間部71には冷却水循環通路43と第1断熱材63とが収容され、中間空間部72にはプリント基板60が収容され、下側空間部73には第2断熱材64とカバー67とが収容されている。なお、伝熱部材61は上側空間部71と中間空間部72とにわたって配置され、発光ダイオード41は、中間空間部72と下側空間部73の境界部に配置されている。
発光ダイオード41が放射する光の波長は、栽培用植物の種類に応じて好ましく設定される。例えば、野菜の苗を育成する場合は、400〜660nmの波長の光が用いられる。発光ダイオード41が放射する光の強度は、これに印加する電圧を変化させることにより広い範囲で変化させることができる。また、苗育成装置3ないしは室内照明システムには、各発光ダイオード41の発光態様、すなわち各育成苗11aに照射される光の態様を制御する発光制御器(図示せず)が設けられている。なお、苗育成装置3に、各発光ダイオード41の姿勢ないしは向き、すなわち光を放射する方向を周期的に変化(スイング)させるとともに、各発光ダイオード41の位置を変化させる発光ダイオード可動機構(図示せず)を設けてもよい。
発光制御器は、発光ダイオード41の点灯と消灯とを周期的に交互に切り替えるとともに、発光ダイオード41の点灯と消灯の切り替え周期と、発光ダイオード41の点灯時の発光強度と、各切り替え周期における発光ダイオード41の点灯時間の割合、すなわち点灯時間と消灯時間の割合とを制御する(例えば、0.2秒の点灯と0.2秒の消灯とを繰り返す)。このように、発光ダイオード41を常時点灯するのではなく間欠的に点灯するので、照明装置42の電力消費量を低減することができる。なお、本願発明者の知見によれば、1周期(サイクル)における点灯時間の割合を40〜50%程度としても、育成苗11aの成長にとくに不具合は生じないものと考察される。
また、発光制御器は、人工的に昼の状態と夜の状態とをつくりだすように、発光ダイオード41の点滅又は光量を制御する。なお、昼又は夜の状態における発光ダイオード41の点滅の態様又は光量は、育成苗11aの種類あるいはその生理的特性に基づいて制御し、ないしは切り替えればよい。
なお、発光ダイオード可動機構を設ける場合は、各発光ダイオード41の光を放射する方向を所定の角度範囲(例えば、鉛直線に対して前後又は左右に30°〜45°)で周期的に変化させるのが好ましい。このようにすれば、発光ダイオード41の配置間隔を大きくした場合でも、育成苗11aに光を均一に(万遍なく)照射することができ、育成苗11aの成長速度を均一化することができる。また、この場合、発光ダイオード可動機構は、発光ダイオード41の位置を上下方向又は前後左右方向に自在に変化させることができるようになっているのが好ましい。このようにすれば、育成苗11aに対する光の照射態様を、育成苗11aの種類ないしは生理的特性等に応じて好ましく調整することができる。
本発明に係る室内照明システムないしは照明装置42によれば、冷却水循環通路43がプリント基板60の上面の当接する一方発光ダイオード41がプリント基板60の下面に当接し、熱伝導率が高い材料からなり冷却水循環通路43及び発光ダイオード41に当接する伝熱部材61が設けられ、さらに反射材68が設けられているので、発光ダイオード41で発生する熱が、迅速かつ効果的に冷却水循環通路内の冷却水に伝達される。このため、発光ダイオード41ないしは照明装置42の温度上昇を効果的に防止又は抑制することができる。
接木装置4から搬出された接木苗は、トレー36の上に所定の配列(例えば、縦20列・横10列の碁盤の目状)で載置される。それぞれ複数の接木苗を載せた複数(例えば、8個)のトレー36は養生用台車8に積載される。なお、養生用台車8の構成及び動作は、基本的には、育苗用台車6と同様であるので、その詳しい説明は省略する。この後、養生用台車8は、作業者によって移動させられ、養生室9に収容される。
養生室9の構成及動作は、基本的には、育苗室7と同様であるので、その詳しい説明は省略する。養生室9で養生された接木苗は、畑等の栽培土壌への移植が可能な状態になったときに、養生室9から取り出される。養生室9から取り出された接木苗は、出荷され、あるいは栽培土壌に移植される。
かくして、本発明の実施形態によれば、育苗室内の空気の温度の適切な制御に資するような態様で、発光ダイオード41ないしは照明装置42の温度の上昇を効果的に防止又は抑制することができる。
1 苗生産装置、2 播種装置、3 苗育成装置、4 接木装置、5 養生装置、6 台車、7 育苗室、8 台車、9 養生室、10 鉢、11 種子含有栽培媒体、11a 栽培苗、12 搬送装置、13 支持台キャスタ、14 支持台、15 種子貯留槽、16 種子供給機、17 土供給機、18 水供給機、19 位置センサ、20 種子、21 種子取出機構、22 種子分配機構、23 種子移動通路、24 シャフト、25 回転部材、26 把持部材、27 把持部材進退カム、28 種子把持器、29 種子把持器開閉カム、30 カム当接部、33 台車本体部、34 台車キャスタ、35 トレー保持部材、36トレー、37 灌水部材、38 排水部材、39 ハウジング、40 支持部材、41 発光ダイオード、42 照明装置、43 冷却水循環通路、44 フレーム(カバーフレーム)、45 熱交換器、46 冷却水流路、47 空気流路、48 外気導入通路、49 空気排出通路、50 内気導入通路、51 空気流入通路、53 第1開閉弁、54 第2開閉弁、55 第3開閉弁、56 第4開閉弁、58 コントローラ、60 プリント基板、61 伝熱部材、62 導伝シェル、63 第1断熱材、64 第2断熱材、65 テーパ状の孔部、66反射材、67 カバー、68 反射材、71 上側空間部、72 中間空間部、73 下側空間部。

Claims (9)

  1. 冷房又は暖房が行われる室に配置され、室内に収容されている対象物に光を照射する複数の発光ダイオードを備えた照明装置と、
    その一部が前記発光ダイオードの近傍に配置され、その内部を冷却水が循環して流れる冷却水循環通路と、
    前記冷却水循環通路に介設され、該冷却水循環通路と連通する冷却水流路と空気を流通させる空気流路とを有し、冷却水と空気との間の熱交換により、冷却水の温度を低下させる一方空気の温度を上昇させる熱交換器と、
    前記空気流路に室外の空気を導入する外気導入通路と、
    前記空気流路内の空気を室外に排出する空気排出通路と、
    前記空気流路に室内の空気を導入する内気導入通路と、
    前記空気流路内の空気を室内に流入させる空気流入通路と、
    前記外気導入通路と前記空気排出通路とを開く一方前記内気導入通路と前記空気流入通路とを閉じる外気導入モードと、前記外気導入通路と前記空気排出通路とを閉じる一方前記内気導入通路と前記空気流入通路とを開く内気導入モードとを切り替えることができる空気流制御機構と、
    前記室の冷房時には前記空気流制御機構の運転モードを外気導入モードに設定する一方、前記室の暖房時には前記空気流制御機構の運転モードを内気導入モードに設定するコントローラとを備えていることを特徴とする、照明装置を備えた冷暖房システム
  2. 前記発光ダイオードが、該発光ダイオードに電力を供給するプリント基板の下面に当接するように配置され、前記冷却水循環通路が前記プリント基板の上面に当接するように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置を備えた冷暖房システム
  3. 前記照明装置が、前記発光ダイオードと前記冷却水循環通路とに当接する、熱伝導率の高い金属材料で形成された伝熱部材を備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の照明装置を備えた冷暖房システム
  4. 前記照明装置が配置された部位においては、前記照明装置と前記冷却水循環通路とが一体構造のフレーム内に配置されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の照明装置を備えた冷暖房システム
  5. 前記空気流制御機構は、それぞれ前記外気導入通路と前記空気排出通路と前記内気導入通路と前記空気流入通路とに介設された複数の開閉弁と、該開閉弁の開閉状態を切り替える開閉弁制御手段とを備えていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載の照明装置を備えた冷暖房システム
  6. 前記冷却水循環通路が、前記発光ダイオードの近傍を複数回通るように屈曲して形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の照明装置を備えた冷暖房システム
  7. 前記複数の発光ダイオードが複数の発光ダイオード群に区分され、前記冷却水循環通路が、前記冷却水流路に接続された主水路と、前記複数の発光ダイオード群に対してそれぞれ設けられ前記主水路に並列に接続された複数の分岐水路とで構成されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1つに記載の照明装置を備えた冷暖房システム
  8. 前記発光ダイオードを上下方向に移動させ、又は光の照射方向を変える発光ダイオード可動機構を備えていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1つに記載の照明装置を備えた冷暖房システム
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載の照明装置を備えた冷暖房システムを備えていて、
    前記室は、植物苗を収容する育苗室であり、
    前記照明装置は、発光ダイオードが前記育苗室内に収容されている植物苗に光を照射するように構成されていることを特徴とする苗育成装置。
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