以下、本発明をパチンコ遊技機10に具体化した一実施形態を図1〜図16にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されている。本実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技場の遊技機設置設備(所謂、遊技島)に設置される。パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠Y1の開口前面側には、各種の遊技構成部材をセットする縦長方形の中枠Y2が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠Y2の前面側には前枠Y3が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠Y3は、図1に示すようにパチンコ遊技機10の機正面側から見た場合において、中枠Y2に重なるように組み付けられている。
また、前枠Y3は、中央部に窓口Y3aを有するとともに、当該窓口Y3aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な上皿(貯留皿)Y4を一体形成した構成とされている。前枠Y3の裏側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、且つ窓口Y3aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。なお、遊技盤YBは、中枠Y2に装着される。また、前枠Y3の前面側には、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯や点滅)により、発光演出を実行する発光手段としての装飾ランプSLが設けられている。また、外枠Y1の下部には、各種音声を音声出力し、音声出力に基づく遊技演出を行う音声出力手段としてのスピーカSPが配置されている。
また、中枠Y2の前面側であって前枠Y3の下部には、上皿Y4から溢れ出た遊技球を貯留する下皿Y5(貯留皿)が装着されている。また、中枠Y2の前面側であって下皿Y5の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作(発射操作)される発射装置Y6が装着されている。遊技者が発射装置Y6の発射操作手段及び調節手段としての発射ハンドルY6aを把持して回動操作すると、上皿Y4に貯留されている遊技球が1球ずつ機内部に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。また、発射ハンドルY6aを把持して回動操作する際、当該回動操作する回動量に応じて遊技盤YBに向けて発射される遊技球の強さを調節できる。なお、遊技盤YBに向けて発射される遊技球の強さを調節することによって、遊技盤YBに対して遊技球を転動させる方向(転動方向)を調節することができる。
次に、遊技盤YBの構成を図2にしたがって詳しく説明する。
図2に示すように、遊技盤YBの前面には、発射ハンドルY6aの操作によって発射された遊技球を誘導し、かつ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域YBaを形成する誘導レールYRが円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レールYRによって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の発射レールとしての誘導路YRaが形成されるとともに、誘導レールYRの内側にほぼ円形の遊技領域YBaが形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レールYRの外側となる遊技領域YBa外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域YBbとされている。
なお、誘導路YRaの最下流には、誘導路YRaから遊技領域YBaに発射された遊技球が誘導路YRaに逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁YRbが設けられている。逆戻り防止弁YRbは、誘導路YRaの最下流に位置する誘導レールYRの先端に固定されている。
パチンコ遊技機10の遊技盤YBのほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では、3列)の図柄を変動表示させて行う演出図柄変動ゲームを含み、該演出図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の演出図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では、3列)の図柄からなる図柄組み合わせ(表示結果)を導出する。演出表示装置11の演出図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の左下方には、7セグメント型の特別図柄表示装置12が配設されている。特別図柄表示装置12では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する特別図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否か(大当り抽選)などの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。
本実施形態において特別図柄表示装置12には、複数種類の特別図柄の中から大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が確定停止表示される。複数種類の特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄と、はずれを認識し得るはずれ図柄と、に分類される。また、特別図柄表示装置12に大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。
また、本実施形態において演出表示装置11には、各列に[1]〜[8]の8種類の数字が飾り図柄として表示される。そして、演出表示装置11には、特別図柄表示装置12の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的には、特別図柄表示装置12に大当り図柄が確定停止表示される場合、原則として、演出表示装置11にも大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態の大当りの図柄組み合わせは、全列の飾り図柄が同一の図柄組み合わせ([222]や[777]など)である。また、特別図柄表示装置12にはずれ図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にもはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態のはずれの図柄組み合わせは、全列の飾り図柄が異なる図柄組み合わせ([123]や[543]など)、又は1列の飾り図柄が他の2列の飾り図柄と異なる図柄組み合わせ([122]や[323]など)である。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別図柄表示装置12に大当り図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11に「丸」を模した丸図柄[○](特殊演出図柄)を含む特殊図柄組み合わせ(特殊表示結果(大当り表示結果))が確定停止表示されることもある。なお、本実施形態において特殊図柄組み合わせは、2列の飾り図柄が同一の数字の飾り図柄であって1列の飾り図柄が丸図柄となる図柄組み合わせ(本実施形態では、[1○1]、[2○2]、[3○3]、[4○4]、[5○5]、[6○6]、[7○7]及び[8○8])と定めている。
また、本実施形態において、演出表示装置11における各列の飾り図柄は、特別図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示される。そして、各列の飾り図柄が変動を開始すると(演出図柄変動ゲームが開始すると)、演出表示装置11において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に、変動表示された飾り図柄が一旦停止表示される。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では、左列と右列)の飾り図柄が同一となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では、中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
なお、演出表示装置11における図柄(飾り図柄)の表示には、「変動表示」、「一旦停止表示」及び「確定停止表示」がある。演出表示装置11における変動表示とは、飾り図柄の種類が変化して表示されている状態(表示)である。また、演出表示装置11における一旦停止表示とは、確定停止していないことを報知するため一定の停止位置に停止されている飾り図柄が所定の動作(例えば、上下方向に揺れる)を伴って停止して表示されている状態である。また、演出表示装置11における確定停止表示とは、確定停止表示されたこと(特別図柄変動ゲームが終了したこと)を報知するため、飾り図柄が動作を伴わずに確定停止している状態である。
また、特別図柄表示装置12における図柄(特別図柄)の表示には、「変動表示」及び「確定停止表示」がある。特別図柄表示装置12における特別図柄の変動表示とは、特別図柄の種類が変化しているように見せるため、7セグメント型の特別図柄表示装置12を形成する7つの発光体のうち少なくとも1つの発光体が点滅している状態である。また、特別図柄表示装置12における特別図柄の確定停止表示とは、7セグメント型の特別図柄表示装置12を形成する各発光体の点灯や消灯の組み合わせによって構成される特別図柄が表示されている状態である。そして、特別図柄変動ゲームが終了する際には、演出表示装置11の飾り図柄と、特別図柄表示装置12の特別図柄が同時に確定停止表示する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出表示装置11にてリーチ演出を実行可能に構成されている。リーチ演出は、演出図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されてから、最終的に飾り図柄によって構成される図柄組み合わせ(表示結果)が導出されるまでの間に行われる演出である。このため、リーチ演出は、実行中の特別図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを期待させるための演出となる。
また、演出表示装置11の下方には、遊技球が入球するための第1入球口15を有する始動口としての第1始動口16が配設されている。第1始動口16の奥方には、第1始動口16に入球(入賞)した遊技球を検知する入球検知手段としての第1始動口スイッチSW1(図4に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1始動口スイッチSW1によって第1始動口16に入球した遊技球を検知することにより、特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。つまり、第1始動口16へ遊技球が入球することで、大当り抽選の権利が付与されることになる。更に、第1始動口スイッチSW1によって第1始動口16に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、3球)の遊技球を賞球として払い出す。
なお、遊技盤YBにおける第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときは、遊技盤YBにおける第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときよりも第1始動口16に遊技球が入球し易くなるように、遊技球の転動方向を変更する障害釘等の各種障害部材が遊技盤YBに配設されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときには、原則、第1始動口16へ遊技球が入球し得ないように構成されている。
因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1転動方向TH1は、遊技者から見て、遊技盤YBの略中央に配置された演出表示装置11の左側を転動する方向である。一方、第2転動方向TH2は、遊技者から見て、演出表示装置11の右側を転動する方向である。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、障害部材とは、障害釘以外にも、第1始動口16や、第2始動口18、大入賞口23など遊技盤YBの遊技領域YBa内に配置されている部材をいう。更に、障害部材の配置方法としては、障害部材を配設する位置以外にも、遊技盤YBに対して障害部材が配置される角度などをいう。
以下の説明において、第1転動方向TH1へ遊技球が発射された際に当該遊技球が転動し得る領域を「第1の遊技領域」という。一方、第2転動方向TH2へ遊技球が発射された際に当該遊技球が転動し得る遊技領域を「第2の遊技領域」という。因みに、「遊技球が転動し得る遊技領域」とは、通常の遊技を行う上で転動することが想定される遊技領域をいい、イレギュラーな転動によってのみ転動し得ることが想定される遊技領域は含まない。また、前述したように本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときには、原則、第1始動口16へ遊技球が入球し得ないように構成されている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10において第1始動口16は、遊技領域YBaのうち第1の遊技領域に属する位置であって、第2の遊技領域に属さない位置に設けられていることになる。
また、演出表示装置11の右方には、遊技球が入球するための第2入球口17を有する始動口及び開閉式始動口としての第2始動口18が配設されている。第2始動口18は普通電動役物とされ、開閉爪ソレノイドSOL1(図4に示す)の作動により開閉動作を行う開閉部材としての開閉爪19を備えている。第2始動口18は、開閉爪19が開動作することにより入口が拡大されて遊技球が入球し易い開放状態(第1の状態)とされる一方、開閉爪19が閉動作することにより入口が拡大されず遊技球が入球し難い閉鎖状態(第2の状態)とされる。すなわち、開閉爪19は、第2始動口18の第2入球口17を、遊技球が入球し難い閉鎖状態から遊技球が入球し易い開放状態に可変させる。そして、第2始動口18の奥方には、第2始動口18に入球した遊技球を検知する入球検知手段としての第2始動口スイッチSW2(図4に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2始動口スイッチSW2で第2始動口18に入球した遊技球を検知することにより、特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。つまり、第2始動口18へ遊技球が入球することで、大当り抽選の権利が付与されることになる。更に、第2始動口スイッチSW2によって第2始動口18に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、3球)の遊技球を賞球として払い出す。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときには、第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときよりも、開閉爪19が開動作している場合に第2始動口18へ遊技球が入球し易くなるように、障害釘等の各種障害部材が遊技盤YBに配設されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときには、原則、開閉爪19が開動作していたとしても第2始動口18へ遊技球が入球し得ないように構成されている。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10において第2始動口18は、遊技領域YBaの第2の遊技領域に属する位置であって、第1の遊技領域には属さない位置に設けられていることになる。
また、特別図柄表示装置12の下方には、複数個(本実施形態では、2個)の特別図柄保留発光部20a,20bによって形成される特別図柄保留表示装置20が配設されている。特別図柄保留表示装置20は、機内部で記憶した特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「特別図柄保留記憶数」という)を遊技者に報知する。特別図柄保留記憶数は、第1始動口16又は第2始動口18へ遊技球が入球することで1加算される一方で、特別図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特別図柄変動ゲーム中に第1始動口16又は第2始動口18へ遊技球が入球すると、特別図柄保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、本実施形態において上下に位置する2個の特別図柄保留発光部20a,20bは、特別図柄保留記憶数に応じて点灯、点滅又は消灯する。なお、特別図柄保留記憶数は、実行が保留されている特別図柄変動ゲームの数を示す。
また、第2始動口18の下方には、大入賞口ソレノイドSOL2(図4に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉22を備えた特別入賞手段としての大入賞口23が配設されている。大入賞口23の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図4に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、カウントスイッチSW3によって大入賞口23に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、15球)の遊技球を賞球として払い出す。また、大入賞口23は、大当り遊技中に大入賞口扉22の開動作によって開放されることで遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときには、第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときよりも、大入賞口扉22が開動作している場合に大入賞口23へ遊技球が入球し易くなるように、障害釘等の各種障害部材が遊技盤YBに配設されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときには、原則、大入賞口扉22が開動作していたとしても大入賞口23へ遊技球が入球し得ないように構成されている。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10において大入賞口23は、遊技領域YBaの第2の遊技領域に属する位置であって、第1の遊技領域には属さない位置に設けられていることになる。
また、特別図柄保留表示装置20の左下方には、複数個(本実施形態では、2個)の普通図柄発光部24a,24bによって形成される普通図柄表示装置24が配設されている。普通図柄表示装置24では、各普通図柄発光部24a,24bの点灯又は消灯の組み合わせによって構成される普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。普通図柄は、普通図柄当りか否かの内部抽選(普通図柄当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。また、普通図柄変動ゲームは、第2始動口18の開閉爪19を開放状態とする普通図柄当り遊技を付与するか否かの普通図柄当り抽選の抽選結果を導出するために行われる演出である。普通図柄表示装置24には、普通図柄当り抽選に当選した場合、普通図柄当り抽選に当選したことを認識できる普通当り図柄が確定停止表示される。また、普通図柄表示装置24には、普通図柄当り抽選に当選しなかった場合(非当選の場合)、普通図柄当り抽選に当選しなかったことを認識できる普通はずれ図柄が確定停止表示される。そして、普通図柄当り抽選に当選すると、普通当り図柄が普通図柄表示装置24に確定停止表示された後、開閉爪19を開放する普通図柄当り遊技を付与して、第2始動口18に遊技球を入球させ易くする。この普通図柄当り遊技の付与によって遊技者は、特別図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、演出表示装置11の右方には、ゲート25が配設されている。ゲート25の奥方には、入球(通過)した遊技球を検知する普通図柄スイッチSW4(図4に示す)が配置されている。ゲート25は、入球した遊技球を普通図柄スイッチSW4にて検知することにより、普通図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときには、第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときよりも、ゲート25へ遊技球が入球し易くなるように、障害釘等の各種障害部材が遊技盤YBに配置されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときには、原則、ゲート25へ遊技球が入球し得ないように構成されている。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10においてゲート25は、遊技領域YBaの第2の遊技領域に属する位置であって、第1の遊技領域には属さない位置に設けられていることになる。
また、普通図柄表示装置24の下方には、複数個(本実施形態では、2個)の普通図柄保留発光部26a,26bによって形成される普通図柄保留表示装置26が配設されている。普通図柄保留表示装置26は、機内部で記憶した普通図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「普通図柄保留記憶数」という)を遊技者に報知する。普通図柄保留記憶数は、遊技盤YBに配設したゲート25に遊技球が入球することで1加算される一方で、普通図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、普通図柄変動ゲーム中にゲート25に遊技球が入球すると、普通図柄保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、本実施形態における2個の普通図柄保留発光部26a,26bは、普通図柄保留記憶数に応じて点灯、点滅又は消灯する。なお、普通図柄保留記憶数は、実行が保留されている普通図柄変動ゲームの数を示す。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別図柄変動ゲームと普通図柄変動ゲームは同時に実行可能に構成されている。
また、普通図柄保留表示装置26の右方には、1個の発光体(LEDなど)によって形成される第1の報知手段としての右打ち報知ランプRLが配設されている。この右打ち報知ランプRLは、大当り遊技の付与中に点灯する。この右打ち報知ランプRLが点灯することで、遊技球を第2の遊技領域へ遊技球を発射すべきであること、つまり、第2転動方向TH2へ遊技球を転動させるべきであることが遊技者に対して報知される。
また、演出表示装置11の左下方には、遊技球が入球可能な普通入賞口27が配設されている。普通入賞口27の奥方には、普通入賞口27に入球した遊技球を検知する普通入球スイッチSW5(図4に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、普通入球スイッチSW5によって普通入賞口27に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、10球)の遊技球を賞球として付与する。
なお、遊技盤YBにおける第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときは、遊技盤YBにおける第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときよりも普通入賞口27に遊技球が入球し易くなるように、遊技球の転動方向を変更する障害釘等の各種障害部材が遊技盤YBに配設されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときには、原則、普通入賞口27へ遊技球が入球し得ないように構成されている。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10において普通入賞口27は、遊技領域YBaの第1の遊技領域に属する位置であって、第2の遊技領域には属さない位置に設けられていることになる。
図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10が設置される遊技設置設備には、遊技設置設備に配置されるパチンコ遊技機10の上方に位置するように遊技情報報知装置37が配設されている。遊技情報報知装置37には、パチンコ遊技機10から出力される各種制御信号に基づき発光演出を実行可能な発光部DHが設けられている。また、遊技情報報知装置37には、所定の大当り遊技(本実施形態では、賞球の獲得を見込める大当り)が付与されるまでに実行された特別図柄変動ゲームの回数を表示(報知)するゲーム回数表示領域GKが設けられている。また、遊技情報報知装置37には、所定の大当り遊技の付与回数を表示(報知)する大当り回数表示領域AKが設けられている。また、遊技情報報知装置37には、発光部DHの発光態様や、ゲーム回数表示領域GKや大当り回数表示領域AKにおける表示態様を制御するCPUが内蔵されている。
また、遊技場の管理室などには、ホールコンピュータ36(図4に示す)が設置されている。ホールコンピュータ36や遊技情報報知装置37などの外部装置には、入力端子が1又は複数備えられており、パチンコ遊技機10から出力される制御信号を前記入力端子より入力することが可能となっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選の当選確率が、通常の低確率状態から、通常よりも高確率となる高確率状態へ変動(向上)する場合がある。大当り抽選の当選確率が低確率状態であるときは、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときよりも、大当り抽選に当選し難くなる。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において、低確率状態であるときの大当り抽選の当選確率は「165/65536(=約1/397.19)」と定められており、高確率状態であるときの大当りの当選確率は「1650/65536(=約1/39.72)」と定めている。このように、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときは、大当り抽選の当選確率が高くなるため、大当り遊技が付与され易くなる。すなわち、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときは、遊技者にとって有利な状態といえる。なお、以下の説明において、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることを「確変状態である」といい、大当り抽選の当選確率が低確率状態であることを「非確変状態である」又は「確変状態でない」という。また、確変状態は、次の大当り遊技が付与されるまでの間、継続する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技状態が、遊技者にとって有利な変動時間短縮状態(以下、「変短状態」という)となる場合がある。変短状態であるときは、変短状態でないとき(非確変状態であるとき)と比較して、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄当り抽選の当選確率が低確率(通常確率)から高確率へ変動(向上)される。また、変短状態であるときは、変短状態でないときと比較して、普通図柄当り遊技における開閉爪19の開放時間が長くなる。この結果、変短状態であるときは、変短状態でないときよりも単位時間あたりの開閉爪19の開放時間が長くなり、変短状態であるときには第2始動口18へ遊技球が入球する確率(入球率)が通常よりも高確率となる。
したがって、第1始動口16へ遊技球が入球する確率は、遊技球が転動する転動方向が同一であれば変短状態であるか否かに関係なく一定確率である。このため、変短状態であるときには、始動口16,18へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となる高入球率遊技状態(入球率向上状態)といえる。一方、非変短状態であるときは、始動口16,18へ遊技球が入球する確率が高確率でないため、低入球率遊技状態(非入球率向上状態)といえる。また、変短状態は、次の大当り遊技が付与されるまでの間、若しくは、予め決められた変短回数(本実施形態では、50回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、継続する。
因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変短状態であるときに、第2転動方向TH2を転動する遊技球が第2始動口18に入球する確率は、第1転動方向TH1を転動する遊技球が第1始動口16に入球する確率よりも高確率となるように構成されている。更に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非変短状態であるときに、第2転動方向TH2を転動する遊技球が第2始動口18へ入球する確率(開閉爪19が開放する確率も含む)は、第1転動方向TH1を転動する遊技球が第1始動口16に入球する確率よりも低確率となるように構成されている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10は、非変短状態であるときには第1転動方向TH1に遊技球を転動させる方が、第2転動方向TH2に遊技球を転動させるよりも、特別図柄変動ゲームの始動条件を獲得し易くなっている。一方で、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変短状態であるときには第2転動方向TH2に遊技球を転動させる方が、第1転動方向TH1に遊技球を転動させるよりも、特別図柄変動ゲームの始動条件を獲得し易くなっている。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非変短状態であるときには第1転動方向TH1を遊技球が転動するように遊技球を発射させて遊技が行われ、変短状態であるときには第2転動方向TH2を遊技球が転動するように遊技球を発射させて遊技が行われる。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当りの種類について、図3に基づき説明する。
大当り遊技は、特別図柄表示装置12に大当り図柄が確定停止表示された後、開始される。大当り遊技が開始すると、オープニング時間として設定される時間が経過するまでの間、所定の演出が行われる。また、オープニング時間として設定される時間の経過後は、大入賞口23が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では、16ラウンド又は2ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口23は、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技中は、所定の演出が行われる。そして、予め定めた規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後には、エンディング時間として設定される時間が経過するまでの間、所定の演出が行われる。
図3に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、6種類の大当りの中から1つの大当りが決定される。そして、決定された大当りの種類に対応付けられた開放態様で大入賞口23の開放及び閉鎖が制御されることにより大当り遊技が付与される。それとともに、大当り遊技の終了後は、決定された大当りの種類に対応付けられた遊技状態となる。そして、6種類の大当りのうち何れの種類が決定されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定される。本実施形態において特別図柄表示装置12に確定停止表示される複数種類の大当り図柄は、大当りの種類(特別図柄の種類)毎に分類されている。本実施形態では、複数種類の大当り図柄が特別図柄Dz1〜Dz6にそれぞれ分類されている。
図3に示すように、特別図柄Dz1に分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技、及び特別図柄Dz2に分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数として「2回」が設定された大当り遊技である。また、特別図柄Dz1が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技終了後が確変状態となる大当り遊技である。一方、特別図柄Dz2が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技終了後が非確変状態となる大当り遊技である。以下、特別図柄Dz1に分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「2R確変大当り遊技」という。また、特別図柄Dz2に分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「2R非確変大当り遊技」という。また、以下の説明において、単に「2R大当り遊技」という場合には、2R確変大当り遊技と2R非確変大当り遊技を意味する。また、2R確変大当り遊技が付与される際に決定される大当りの種類を「2R確変大当り」といい、2R非確変大当り遊技が付与される際に決定される大当りの種類を「2R非確変大当り」という。更に、単に「2R大当り」という場合には、2R確変大当りと2R非確変大当りを意味する。
また、非変短状態であるときに2R大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後も非変短状態となる。一方、変短状態であるときに2R大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後も変短状態となる。なお、変短状態であるときに2R確変大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後から次の大当り遊技が付与されるまで(図3では、「次回まで」と示す)変短状態が継続する。一方、変短状態であるときに2R非確変大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後から変短回数として設定される50回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、若しくは、それまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が継続する。また、2R大当り遊技では、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定され、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9球」が設定されている。
また、2R大当り遊技では、オープニング時間として「0.004秒」が設定されている。また、2R大当り遊技では、エンディング時間として「0.004秒」が設定されている。また、2R大当り遊技では、全てのラウンド遊技時間として「0.04秒」が設定されている。また、2R大当り遊技における各ラウンド間のインターバル(ラウンド間インターバル)は、「1.5秒」に設定されている。
また、特別図柄Dz3に分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されている。また、特別図柄Dz3が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技終了後が確変状態となる大当り遊技である。以下、特別図柄Dz3が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「ジャンプアップ大当り遊技(JU大当り遊技)」という。また、JU大当り遊技が付与される際に決定される大当りの種類を「ジャンプアップ大当り(JU大当り)」という。
また、JU大当り遊技が付与された場合、当該付与されるときが変短状態であるか否かに関係なく、JU大当り遊技の終了後は変短状態となる。なお、JU大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後から次の大当り遊技が付与されるまで変短状態が継続する。また、JU大当り遊技では、1ラウンド目(最初)のラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「複数回(本実施形態では、3回)」が設定され、2ラウンド目以降のラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定されている。また、JU大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9球」が設定されている。
JU大当り遊技では、オープニング時間として「0.004秒」が設定されている。また、非変短状態であるときの大当り抽選に当選して付与されるJU大当り遊技では、エンディング時間として「15秒」が設定されている。一方、変短状態であるときの大当り抽選に当選して付与されるJU大当り遊技では、エンディング時間として「0.004秒」が設定されている。
また、JU大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技において、開放1回目と開放2回目の大入賞口23の開放時間として「0.04秒」、開放3回目の大入賞口23の開放時間として「24.92秒」が、それぞれ設定されている。また、開放1回目と開放2回目のインターバル時間、及び開放2回目と開放3回目のインターバル時間として「1.5秒」が設定されている。これにより、JU大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技時間は、「0.04秒+1.5秒+0.04秒+1.5秒+24.92秒」からなる「28秒」に設定されていることになる。
その一方で、JU大当り遊技における2ラウンド目以降(2ラウンド目〜16ラウンド目)のラウンド遊技では、大入賞口23の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25秒」がそれぞれ設定されている。2ラウンド目〜16ラウンド目の各ラウンド遊技時間は、1ラウンド目の大入賞口23の合計開放時間(=0.04秒+0.04秒+24.92秒)と同一時間に設定されている。また、JU大当り遊技における各ラウンド間インターバル時間は、「1.5秒」に設定されている。
このように、2R大当り遊技における1ラウンド目の開放から2ラウンド目の閉鎖までと、JU大当り遊技の1ラウンド目における1回目の大入賞口23の開放から2回目の大入賞口23の閉鎖までと、では、大入賞口23の開放態様が同一となっている。このため、JU大当り遊技の1ラウンド目における大入賞口23の3回目の開放が開始するまでの間、大入賞口23の開放態様からは、JU大当り遊技、2R確変大当り遊技及び2R非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されているかを認識できない。
また、特別図柄Dz4に分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技、及び特別図柄Dz5に分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数として「16回」が設定された大当り遊技である。また、特別図柄Dz4が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技終了後が確変状態となる大当り遊技である。一方、特別図柄Dz5が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技終了後が非確変状態となる大当り遊技である。以下、特別図柄Dz4に分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「実質8R確変大当り遊技」という。また、特別図柄Dz5に分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「実質8R非確変大当り遊技」という。また、以下の説明において、単に「実質8R大当り遊技」という場合には、実質8R確変大当り遊技と実質8R非確変大当り遊技を意味する。また、実質8R確変大当り遊技が付与される際に決定される大当りの種類を「実質8R確変大当り」といい、実質8R非確変大当り遊技が付与される際に決定される大当りの種類を「実質8R非確変大当り」という。更に、単に「実質8R大当り」という場合には、実質8R確変大当りと実質8R非確変大当りを意味する。
また、実質8R大当り遊技が付与された場合、当該付与時が変短状態であるか否かに関係なく、実質8R大当りの終了後は変短状態となる。なお、実質8R確変大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後から次の大当り遊技が付与されるまで変短状態が継続する。一方、実質8R非確変大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後から変短回数として設定される50回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、若しくは、それまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が継続する。また、実質8R大当り遊技では、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定され、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9球」が設定されている。
また、非変短状態であるときの実質8R大当り遊技では、オープニング時間として「10秒」が設定されている。一方、変短状態であるときの実質8R大当り遊技では、オープニング時間として「0.004秒」が設定されている。また、非変短状態であるときの実質8R大当り遊技では、エンディング時間として「15秒」が設定されている。一方、変短状態であるときの実質8R大当り遊技では、エンディング時間として「0.004秒」が設定されている。
また、実質8R大当り遊技では、1ラウンド目〜8ラウンド目までのラウンド遊技時間として「25秒」が設定されている。また、実質8R大当り遊技では、9ラウンド目〜16ラウンド目までのラウンド遊技時間として「0.04秒」が設定されている。また、実質8R大当り遊技における各ラウンド間インターバルは、「1.5秒」に設定されている。
また、特別図柄Dz6に分類される大当り図柄が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されている。また、特別図柄Dz6が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技終了後が確変状態となる大当り遊技である。以下、特別図柄Dz6が特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「ステップアップ大当り遊技(SU大当り遊技)」という。また、SU大当り遊技が付与される際に決定される大当りの種類を「ステップアップ大当り(SU大当り)」という。
また、SU大当り遊技が付与される場合、当該付与時が変短状態であるか否かに関係なく、SU大当りの終了後は変短状態となる。なお、SU大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後から次の大当り遊技が付与されるまで変短状態が継続する。また、SU大当りでは、9ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「複数回(本実施形態では、9回)」が設定され、9ラウンド目のラウンド遊技以外のラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定されている。また、SU大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9球」が設定されている。
また、非変短状態であるときのSU大当り遊技では、オープニング時間として「10秒」が設定されている。一方、変短状態であるときのSU大当り遊技では、オープニング時間として「0.004秒」が設定されている。また、非変短状態であるときのSU大当り遊技では、エンディング時間として「15秒」が設定されている。一方、変短状態であるときのSU大当り遊技では、エンディング時間として「0.004秒」が設定されている。
また、SU大当り遊技の9ラウンド目のラウンド遊技において、開放1回目〜開放8回目の大入賞口23の開放時間として「0.04秒」、開放9回目の大入賞口23の開放時間として「24.68秒」が、それぞれ設定されている。また、各開放のインターバル時間として「1.5秒」が設定されている。これにより、SU大当り遊技の9ラウンド目のラウンド遊技時間は、「(0.04秒+1.5秒)×8回+24.68秒」からなる「37秒」に設定されていることになる。
その一方で、SU大当り遊技における9ラウンド目以外のラウンド遊技(1ラウンド目〜8ラウンド目のラウンド遊技と、10ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技)では、大入賞口23の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25秒」がそれぞれ設定されている。1ラウンド目〜8ラウンド目と10ラウンド目〜16ラウンド目の各ラウンド遊技時間は、9ラウンド目の大入賞口23の合計開放時間(=0.04秒×8回+24.68秒)と同一時間に設定されている。各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。なお、SU大当り遊技における各ラウンド間インターバル時間は、「1.5秒」に設定されている。
このように、実質8R大当り遊技における1ラウンド目の開放から16ラウンド目の閉鎖までと、JU大当り遊技の1ラウンド目〜9ラウンド目における8回目の大入賞口23の閉鎖までと、では、大入賞口23の開放態様が同一となっている。このため、SU大当り遊技の9ラウンド目における大入賞口23の9回目の開放が開始するまでの間、大入賞口23の開放態様からは、SU大当り遊技、実質8R確変大当り遊技及び実質8R非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されているかを認識できない。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機10における2R大当り遊技、JU大当り遊技、実質8R大当り遊技及びSU大当り遊技における大入賞口23の開放時間について説明する。
2R大当りに基づく2R大当り遊技おけるラウンド遊技時間(0.04秒)は、1回のラウンド遊技における大入賞口23に入球する遊技球の個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数が約100球に設定されている。このため、遊技球を1球発射させるために要する時間は、「0.6秒」となる。すなわち、2R大当り遊技のラウンド遊技において、ラウンド遊技時間内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、大入賞口23に入球させるのは非常に困難である。また、本実施形態のパチンコ遊技機10においては、実質8R大当りに基づく実質8R大当り遊技における9ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技のラウンド遊技時間(0.04秒)は、1回のラウンド遊技における大入賞口23に入球する遊技球の個数が入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。
同様に、JU大当りに基づくJU大当り遊技の1ラウンド目における大入賞口23の開放1回目と開放2回目の開放時間(0.04秒)は、1回の大入賞口23の開放中に大入賞口23に入球する遊技球の個数が入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。また、SU大当り遊技の9ラウンド目における大入賞口23の開放1回目〜開放8回目の開放時間(0.04秒)は、1回の大入賞口23の開放中に大入賞口23に入球する遊技球の個数が入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。
このように、「0.04秒」という開放時間は、大入賞口23に遊技球を入球させ難い時間となり、第2時間に相当する。そして、この第2時間だけ大入賞口23が開放される際には、当該開放に伴って1球の遊技球を入球させることも困難となる。また、第2時間は、遊技球が発射される間隔時間よりも短い時間となる。また、第2時間は、遊技球が発射されてから、当該遊技球が大入賞口23に到達する(第2転動方向TH2を転動して大入賞口23に到達する)までの到達時間の平均時間(本実施形態では、1.5秒)よりも短い時間となる。また、第2時間だけ(第2時間を上限に)大入賞口23の開放が維持される大入賞口23の開放状態が、第2の開放状態に相当する。
一方、実質8R大当り遊技における1ラウンド目〜8ラウンド目の各ラウンド遊技時間(25秒)は、第2時間よりも長い時間に設定されている。同様に、JU大当り遊技の1ラウンド目における大入賞口23の開放3回目の開放時間(24.92秒)と、JU大当り遊技における2ラウンド目〜16ラウンド目の各ラウンド遊技時間(25秒)は、第2時間よりも長い時間に設定されている。また、SU大当り遊技の9ラウンド目における大入賞口23の開放9回目の開放時間(24.68秒)と、SU大当り遊技における1ラウンド目〜8ラウンド及び9ラウンド目〜16ラウンド目の各ラウンド遊技時間(25秒)は、第2時間よりも長い時間に設定されている。また、「24.68秒」、「24.92秒」及び「25秒」という時間だけ大入賞口23が開放される場合には、当該開放中に入球上限個数を入球させることの容易な時間となっている。
このように、「24.68秒」、「24.92秒」及び「25秒」という開放時間は、大入賞口23に遊技球を入球させ易い時間となり、第1時間に相当する。そして、この第1時間だけ大入賞口23が開放される際には、当該開放に伴って遊技球を入球させることが容易な時間となる。また、第1時間は、遊技球が発射される間隔時間よりも長い時間となる。また、第1時間は、遊技球が発射されてから、当該遊技球が大入賞口23に到達するまでの到達時間の平均時間よりも長い時間となる。また、第1時間は、第2時間よりも長い時間である。換言すると、第2時間は、第1時間よりも短い時間である。また、第1時間だけ(第1時間を上限に)大入賞口23の開放が維持される大入賞口23の開放状態が、第1の開放状態に相当する。
この結果、本実施形態において、2R大当りとJU大当りは、1回目(最初)の大入賞口23の開放時間として第2時間が設定された種類の大当りとなる。換言すると、2R大当りとJU大当りは、1回目の大入賞口23の開放状態が第2の開放状態となる種類の大当りとなる。すなわち、本実施形態における2R大当りとJU大当りは、第2の当りに相当する。一方、実質8R大当りとSU大当りは、1回目の大入賞口23の開放時間として第1時間が設定された種類の大当りとなる。換言すると、実質8R大当りとSU大当りは、1回目の大入賞口23の開放状態が第1の開放状態となる種類の大当りとなる。すなわち、本実施形態における実質8R大当りとSU大当りは、第1の当り及び特別当りに相当する。また、実質8R大当りとSU大当りでは、1回目から所定回数までの大入賞口23の開放時間は第1時間である一方、所定回数後の大入賞口23の開放時間は第2時間へ切り替わる。すなわち、本実施形態において実質8R大当りとSU大当りは、短縮前特別当りに相当する。また、本実施形態では、JU大当り、実質8R大当り及びSU大当りが特殊当りに相当する。また、本実施形態では、JU大当りが、短縮後特殊当りに相当する。また、2R大当りは、第2の開放状態のみで構成された大当りである。一方、JU大当り、実質8R大当り及びSU大当りは、第1の開放状態と第2の開放状態の組み合わせによって構成された大当りである。このため、2R大当りは、賞球の獲得を見込めない大当りといえる。一方で、JU大当り、実質8R大当り及びSU大当りは、賞球の獲得を見込める大当りといえる。また、本実施形態の2R大当りは、第2の通常当りに相当する。また、本実施形態のJU大当りは、第2の特殊当りに相当する。
次に、本実施形態の大当り遊技(大当り)の有利度について、説明する。
2R確変大当り遊技と2R非確変大当り遊技を比較した場合、大当り遊技中の大入賞口23の開放態様が同一であるものの、大当り遊技終了後に確変状態となるか否かが異なる。よって、2R確変大当り遊技と2R非確変大当り遊技を比較した場合、大当り遊技終了後が確変状態となる2R確変大当り遊技の方が、大当り遊技終了後が非確変状態となる2R非確変大当り遊技よりも有利度の高い大当り遊技といえる。また、JU大当り遊技では、2R大当り遊技と同様の開放態様で大入賞口23が開放された後、複数回のラウンド遊技に亘って遊技球を入球させることの容易な時間(第1時間)だけ大入賞口23が開放され、賞球としての遊技球を獲得することができる。このため、2R大当り遊技とJU大当り遊技を比較した場合、JU大当り遊技は、2R大当り遊技よりも大当り遊技中に賞球として獲得できる遊技球の個数が多くなり易いことから、2R大当り遊技よりも有利度の高い大当り遊技といえる。
また、実質8R確変大当り遊技と実質8R非確変大当り遊技を比較した場合、大当り遊技中の大入賞口23の開放態様が同一であるものの、大当り遊技終了後に確変状態となるか否かが異なる。よって、実質8R確変大当り遊技と実質8R非確変大当り遊技を比較した場合、大当り遊技終了後が確変状態となる実質8R確変大当り遊技の方が、大当り遊技終了後が非確変状態となる実質8R非確変大当り遊技よりも有利度の高い大当り遊技といえる。また、SU大当り遊技では、実質8R大当り遊技と同様の開放態様で大入賞口23が開放された後、複数回のラウンド遊技に亘って遊技球を入球させることの容易な時間だけ大入賞口23が開放され、賞球として獲得できる遊技球の個数が多くなり易い。このため、実質8R大当り遊技とSU大当り遊技を比較した場合、SU大当り遊技は、実質8R大当り遊技よりも大当り遊技中に賞球として獲得できる遊技球の個数が多くなり易いことから、実質8R大当り遊技よりも有利度の高い大当り遊技といえる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出表示装置11にてリーチ演出を実行可能に構成されている。リーチ演出は、演出図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されてから、最終的に飾り図柄によって構成される図柄組み合わせ(表示結果)が導出されるまでの間に行われる演出である。このため、リーチ演出は、実行中の特別図柄変動ゲームにて大当り図柄が確定停止表示されるか否か、すなわち、大当りとなるか否かを期待させるための演出となる。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成を図4にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、遊技場の電源(例えば、AC24V)を、パチンコ遊技機10を構成する各種構成部材に供給する電源基板28が装着されている。また、パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種制御信号(制御コマンド)演算処理し、該制御信号を出力する。また、パチンコ遊技機10の機裏側には、統括制御基板31が装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号に基づき、表示制御基板32や、装飾ランプSLの発光態様及びスピーカSPの音声出力態様を制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御コマンドに基づいて、演出表示装置11の表示態様(表示内容)を制御する。
以下、電源基板28、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32の具体的な構成を説明する。
図4に示すように電源基板28には、遊技場の電源をパチンコ遊技機10への供給電圧として電源電圧V1(例えば、DC30V)に変換処理する電源回路28aが設けられている。電源回路28aには、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32が接続されている。そして、電源回路28aは、変換処理された後の電源電圧V1を各制御基板30〜32に対応する供給すべき所定の電源電圧V2〜V4に更に変換し、変換後の電源電圧V2を主制御基板30、変換後の電源電圧V3を統括制御基板31、変換後の電源電圧V4を表示制御基板32に供給する。
また、電源基板28には、電源断監視回路28bが設けられている。電源断監視回路28bは、電源回路28aから供給される電源電圧V1の電圧値を監視する。すなわち、電源断監視回路28bは、電源電圧V1が所定の電圧V(例えば、20V)に降下したか否かを判定している。なお、この電圧Vは、遊技に支障をきたすことなくパチンコ遊技機10を動作させるために最低限必要な電圧である。ここで、電源電圧V1が電圧Vに降下するのは、例えば、電源断(電源OFF)時や停電時の場合である。この場合、パチンコ遊技機10に電源が供給されなくなってしまうため、電源電圧V1から電圧Vに降下する。これとは逆に、電源投入(電源ON)時や復電(復旧電源)時の場合は、パチンコ遊技機10に電源が供給されるので、電圧が上昇して電源電圧V1となる。
また、電源基板28には、リセット信号回路28cが設けられている。リセット信号回路28cは、電源断監視回路28bに接続されている。電源断監視回路28bは、その判定結果が肯定(すなわち、電源電圧V1≦電圧V)である場合に、主制御基板30及びリセット信号回路28cに対して電源電圧V1が電圧Vに降下したことを示す電源断信号を出力する。また、リセット信号回路28cは、電源供給の開始時(電源投入時或いは復電時)又は電源断信号の入力時に、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32に対してリセット信号を出力し、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32の動作を規制する。
また、電源基板28は、例えば、電気二重層コンデンサからなるバックアップ用電源を備えている。そして、バックアップ用電源は、電源回路28aに接続されており、該電源回路28aから電源電圧が当該バックアップ用電源に供給される。また、電源基板28は、主制御基板30の主制御用RAM30cに記憶保持され、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種制御情報(記憶内容)消去したい場合に操作されるRAMクリアスイッチCSを備えている。そして、RAMクリアスイッチCSは、該RAMクリアスイッチCSの操作を受けて、記憶保持された記憶内容の消去(初期化処理)を指示する初期化指示信号を、主制御基板30に出力するためのRAMクリアスイッチ回路29に接続されている。本実施形態においてRAMクリアスイッチCSは、遊技者が操作不可能な位置となるパチンコ遊技機10の機裏側に設けられている。そして、RAMクリアスイッチCSが操作されると、RAMクリアスイッチ回路29から初期化指示信号が主制御基板30に出力される。そして、RAMクリアスイッチCSを操作しながら(操作と同時に)電源を投入すると、RAMクリアスイッチ回路29から初期化信号が出力され、初期化処理が行われる。
次に、主制御基板30の構成について説明する。
図4に示すように主制御基板30には、主制御用CPU30a、主制御用ROM30b、主制御用RAM30c、乱数生成器30d及び主制御用リセット入力回路30eが設けられている。主制御用CPU30aは、演算処理などの制御動作を所定の手順で実行する。また、主制御用ROM30bには、主制御用CPU30aの制御プログラム(動作用プログラム)が格納(記憶)されている。また、主制御用RAM30cは、演算処理に伴うデータを一時的に格納することができる。
また、乱数生成器30dでは、ハードウェア乱数が生成される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、内部クロックが10MHzに設定されているため、0.1μ秒毎にハードウェア乱数の値が1更新される。また、ハードウェア乱数の取り得る数値は、0〜65535までの全部で65536の整数となっている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、ハードウェア乱数は、大当り判定用乱数及び普通図柄当り判定用乱数として使用される。大当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)に用いる乱数である。普通図柄当り判定用乱数は、普通図柄当り抽選(普通図柄当り判定)に用いる乱数である。
また、主制御用リセット入力回路30eは、電源基板28のリセット信号回路28cに接続されている。そして、主制御用リセット入力回路30eは、リセット信号回路28cが出力したリセット信号を入力する。また、主制御用リセット入力回路30eは、入力したリセット信号回路28cからのリセット信号を主制御用CPU30aに出力する。
また、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW5が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、右打ち報知ランプRLが接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置12、特別図柄保留表示装置20、普通図柄表示装置24及び普通図柄保留表示装置26が接続されている。また、主制御用CPU30aには、開閉爪ソレノイドSOL1及び大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。
また、主制御用ROM30bには、メイン制御プログラムが記憶されている。主制御用CPU30aに記憶されているメイン制御プログラムには、例えば、大入賞口23を開放させるための制御プログラムなどがある。そして、主制御用CPU30aは、制御プログラムに基づき、各種遊技かかる制御を行う。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄変動ゲームが開始してから当該特別図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間等の変動内容を特定し得る。また、変動パターンには、大当りのときに決定される大当り演出用の変動パターンと、はずれのときに決定されるはずれ演出用の変動パターンがある。また、大当り演出用の変動パターンには、演出表示装置11に特殊図柄組み合わせを確定停止表示させる際に決定される特殊大当り演出用の変動パターンと、演出表示装置11に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる際に決定される通常大当り演出用の変動パターンと、がある。また、はずれ演出用の変動パターンには、リーチ演出を実行させるはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチ演出を実行させないはずれ通常演出用の変動パターンと、がある。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において「演出表示装置11に特殊図柄組み合わせを確定停止表示させる際」とは、「2R大当り又はJU大当りに基づく大当り遊技の付与が決められた際」をいう。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10において「演出表示装置11に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる際」とは、「実質8R大当り又はSU大当りに基づく大当り遊技の付与が決められた際」をいう。
また、主制御用RAM30cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりもない時間)毎に、主制御用CPU30aが行う処理によって値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用RAM30cでは、3種類の第1ソフトウェア乱数〜第3ソフトウェア乱数の値が更新されている。また、本実施形態において、第1ソフトウェア乱数〜第3ソフトウェア乱数が取り得る数値範囲は、それぞれ異なっている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1ソフトウェア乱数は特別図柄振分用乱数として使用され、第2ソフトウェア乱数はリーチ判定用乱数として使用される。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第3ソフトウェア乱数は変動パターン振分用乱数として使用される。特別図柄振分用乱数は、大当り抽選に当選した場合の大当りの種類を決定する際に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選に非当選の場合にリーチ演出を実行するか否かを決定するためのリーチ抽選(リーチ判定)に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。
また、主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値である。また、大当り判定値は、大当り判定用乱数として取得するハードウェア乱数が取り得る値の範囲内から定められている。なお、確変状態であるときの大当り判定値の個数は、非確変状態であるときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。それとともに、確変状態であるときの大当り判定値には、非確変状態であるときに大当り判定値が含まれるように、大当り判定値としての値が定められている。
また、主制御用ROM30bには、普通図柄当り判定値が記憶されている。普通図柄当り判定値は、普通図柄当り抽選で用いる判定値である。また、普通図柄当り判定値は、普通図柄当り判定用乱数として取得するハードウェア乱数が取り得る値の範囲内から定められている。なお、変短状態であるときの普通図柄当り判定値の個数は、非変短状態であるときの普通図柄当り判定値の個数よりも多くなっている。それとともに、変短状態であるときの普通図柄当り判定値には、非変短状態であるときの普通図柄当り判定値が含まれるように、普通図柄当り判定値としての値が定められている。
また、主制御用ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、リーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数として取得する第2ソフトウェア乱数が取り得る値の範囲内から定められている。
また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、確変状態であるか否かを示す値が設定される確変フラグが記憶されている。確変フラグには、確変状態であるとき「1」が設定される一方、非確変状態であるとき「0」が設定される。また、主制御用RAM30cには、変短状態であるか否かを示す値が設定される作動フラグが記憶されている。また、主制御用RAM30cには、2R非確変大当り遊技や実質8R大当り遊技の終了後からの特別図柄変動ゲームの実行回数が変短回数(本実施形態では、50回)に達するまでの回数が設定される作動リミッタが記憶されている。
また、主制御用RAM30cには、電源基板28のバックアップ用電源が接続されている。そして、主制御用RAM30cは、電源電圧V1が電圧Vへ降下したとき(電源の遮断時)において、バックアップ用電源から供給される電源電圧(例えば、DC5V)に基づき各種制御情報を記憶保持可能に構成されている。このため、電源遮断時における遊技状態や遊技内容をバックアップすることが可能となる。
また、主制御用CPU30aには、パチンコ遊技機10の機裏側に配設されている外部出力端子板35が接続されている。本実施形態における外部出力端子板35には、第1出力端子G1、第2出力端子G2及び第3出力端子G3の3つの出力端子が設けられている。それら出力端子に外部装置の入力端子を配線接続することで、主制御用CPU30aが指示する制御信号(情報)が、パチンコ遊技機10の外部へ出力される。このため、外部装置となるホールコンピュータ36や遊技情報報知装置37は、各外部装置の入力端子を外部出力端子板35の各出力端子G1〜G3に配線接続することで、パチンコ遊技機10の情報を取得できる。
次に、統括制御基板31の構成について説明する。
図4に示すように統括制御基板31には、統括制御用CPU31a、統括制御用ROM31b、統括制御用RAM31c及び統括制御用リセット入力回路31dが設けられている。
統括制御用CPU31aは、演算処理などの制御動作を所定の手順で実行する。また、統括制御用ROM31bには、統括制御用CPU31aの制御プログラムが格納されている。また、統括制御用RAM31cは、演算処理に伴うデータを一時的に格納することができる。また、統括制御用リセット入力回路31dは、電源基板28のリセット信号回路28cに接続されている。そして、統括制御用リセット入力回路31dは、リセット信号回路28cが出力したリセット信号を入力する。
また、統括制御用CPU31aには、装飾ランプSLが接続されている。また、統括制御用CPU31aには、スピーカSPが接続されている。また、統括制御用ROM31bには、各種の発光用データ及び各種の音声用データが記憶されている。また、統括制御用RAM31cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、統括制御用RAM31cには、確変状態であるか否かを特定可能な値が設定されるサブ確変フラグが記憶されている。サブ確変フラグには、非確変状態であるときには「0」、確変状態であるときには「1」が設定される。また、統括制御用RAM31cには、変短状態であるか否かを特定可能な値が設定されるサブ作動フラグが記憶されている。サブ作動フラグには、非変短状態であるときには「0」、変短状態であるときには「1」が設定される。
また、統括制御用RAM31cには、2R非確変大当り遊技や実質8R大当り遊技の終了後からの特別図柄変動ゲームの実行回数が変短回数に達するまでの回数が設定されるサブ作動リミッタが記憶されている。
また、統括制御用RAM31cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも短い時間)毎に統括制御用CPU31aが行う乱数更新処理によって、値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。
次に、表示制御基板32の構成について説明する。
図4に示すように表示制御基板32には、表示制御用CPU32a、表示制御用ROM32b、表示制御用RAM32c及び表示制御用リセット入力回路32dが設けられている。
表示制御用CPU32aは、演算処理などの制御動作を所定の手順で実行する。また、表示制御用ROM32bには、表示制御用CPU32aの制御プログラムが格納されている。また、表示制御用RAM32cは、演出処理に伴うデータを一時的に格納することができる。また、表示制御用リセット入力回路32dは、電源基板28のリセット信号回路28cに接続されている。そして、表示制御用リセット入力回路32dは、リセット信号回路28cが出力したリセット信号を入力する。
また、表示制御用CPU32aには、演出表示装置11が接続されている。また、表示制御用ROM32bには、各種の画像情報としての画像データ(飾り図柄、背景画像などの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御用RAM32cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
ここで、主制御用CPU30a、統括制御用CPU31a及び表示制御用CPU32aが行う制御について説明する。
最初に、遊技に係る制御について説明する。
主制御用CPU30aは、パチンコ遊技機10の起動後、所定の周期(4m秒)毎に、タイマ割込み処理を行う。このタイマ割込み処理では、特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、大当り遊技処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、普通図柄当り遊技処理、情報設定処理、賞球処理、外部情報出力処理などの各種処理が行われる。なお、「パチンコ遊技機10の起動後」とは、「パチンコ遊技機10に電源が投入されて主制御用CPU30aがタイマ割込み処理を行うことが可能な状態となった後」をいう。因みに、パチンコ遊技機10に電源が投入されて主制御用CPU30aがタイマ割込み処理を行うことが可能な状態となるまでに行われる制御(図11に示す主制御用電源投入時処理を行う制御)については、後ほど説明する。
まず、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主制御用CPU30aは、第1始動口16又は第2始動口18に遊技球が入球したか否かの始動入球判定を行う。主制御用CPU30aは、始動口スイッチSW1,SW2が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定することで、始動入球判定を行う。そして、始動入球判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、始動入球判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている特別図柄保留記憶数が上限数の4未満であるか否かの特別図柄保留判定を行う。特別図柄保留判定の判定結果が否定(特別図柄保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、特別図柄保留判定の判定結果が肯定(特別図柄保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄保留記憶数に1加算し、特別図柄保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU30aは、1加算後の特別図柄保留記憶数を表すように特別図柄保留表示装置20の表示内容を変更する。
続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cと乱数生成器30dから各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域(特別図柄保留記憶数に対応する記憶領域)に記憶する。このとき主制御用CPU30aは、乱数生成器30dから大当り判定用乱数の値を取得する。また、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから特別図柄振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値及び変動パターン振分用乱数の値を取得する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
また、特別図柄入力処理において主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1からの検知信号を入力した場合、第1始動口16へ遊技球が入球したことを示す第1入球コマンドを統括制御用CPU31aに出力する。同様に、特別図柄入力処理において主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2からの検知信号を入力した場合、第2始動口18へ遊技球が入球したことを示す第2入球コマンドを統括制御用CPU31aに出力する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中か否かの特別図柄実行条件判定を行う。この特別図柄実行条件判定の判定結果が肯定の場合、つまり、特別図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中である場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、特別図柄実行条件判定の判定結果が否定(特別図柄変動ゲーム中でなく、且つ大当り遊技中でない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に特別図柄入力処理において取得した各種乱数の値が記憶されているか否かを判定する。当該判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値を読み出す。
続いて、主制御用CPU30aは、読み出した大当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かの大当り抽選を行う。このとき、主制御用CPU30aは、確変状態であるときには確変状態における大当り判定値を用いて大当り抽選を行い、非確変状態であるときには非確変状態における大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。このように、本実施形態において、大当り抽選を行う主制御用CPU30aが、当り抽選手段として機能する。
そして、大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、演出表示装置11にてリーチ演出が行われ、特別図柄表示装置12にて大当り図柄が確定停止表示される特別図柄変動ゲームを行うための大当り変動処理を実行する。大当り変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄として大当り図柄を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている特別図柄振分用乱数の値に基づき、特別図柄Dz1〜特別図柄Dz6に分類される複数種類の大当り図柄の中から大当り図柄を決定する。これにより、大当りの種類が決定される。このため、本実施形態において、特別図柄(大当り図柄)の種類を決定することに伴って大当り(当り)の種類を決定する主制御用CPU30aが、当り種決定手段として機能する。
また、大当り変動処理において主制御用CPU30aは、決定した大当りの種類及び所定の記憶領域に記憶されている変動パターン振分用乱数の値に基づき変動パターンを決定する。このとき主制御用CPU30aは、大当りの種類として2R確変大当り、2R非確変大当り及びJU大当りのうち何れかの大当りを決定している場合には、変動パターン振分用乱数の値に基づき複数種類の特殊大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。一方、主制御用CPU30aは、大当りの種類として実質8R確変大当り、実質8R非確変大当り及びSU大当りのうち何れかの大当りを決定している場合には、変動パターン振分用乱数の値に基づき複数種類の通常大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、主制御用CPU30aは、大当り変動処理において変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
一方、上記大当り抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されているリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、当該リーチ判定用乱数の値がリーチ判定値と一致するか否かのリーチ抽選を行う。このリーチ抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、演出表示装置11にてリーチ演出が実行され、特別図柄表示装置12にてはずれ図柄が確定停止表示される特別図柄変動ゲームを行うためのはずれリーチ変動処理を行う。はずれリーチ変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、はずれ図柄を決定した主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれリーチ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、主制御用CPU30aは、はずれリーチ変動処理においてはずれリーチ演出用の変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
一方、上記リーチ抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、演出表示装置11にてリーチ演出が実行されず、特別図柄表示装置12にてはずれ図柄が確定停止表示される特別図柄変動ゲームを行うためのはずれ通常変動処理を行う。はずれ通常変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、はずれ図柄を決定した主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、主制御用CPU30aは、はずれ通常変動処理においてはずれ通常演出用の変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
また、特別図柄開始処理において特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、決定した内容にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで統括制御用CPU31aに出力する。具体的には、主制御用CPU30aは、決定した変動パターンを指定するとともに、特別図柄変動ゲームが開始することを示す変動パターン指定コマンドを最初に出力する。それとともに、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動表示させるように特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理にて決定した特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを統括制御用CPU31aに出力するとともに、決定した変動パターンに定められた変動時間の計測を開始する。
そして、主制御用CPU30aは、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、特別図柄変動ゲームが終了することを示す終了コマンドを、前記変動時間の経過に伴って統括制御用CPU31aに出力する。それとともに、主制御用CPU30aは、決定した特別図柄を確定停止表示させるように特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。このように、本実施形態において結果導出演出に相当する特別図柄変動ゲームの実行を制御する主制御用CPU30aが、結果導出演出制御手段として機能する。また、特別図柄変動ゲームが行われる特別図柄表示装置12が導出手段として機能する。
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理において主制御用CPU30aは、大当りの種類に対応するオープニング時間を設定し、当該時間の計測を開始する。それとともに、主制御用CPU30aは、オープニング時間の計測を開始したことを示すオープニングコマンドを統括制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、オープニングコマンドの出力に伴い、オープニング演出中であることを特定可能なオープニング情報を主制御用RAM30cに記憶する。
そして、オープニング時間の計測を終了すると、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技を制御する。つまり、主制御用CPU30aは、大当りの種類に対応する各ラウンドの開放態様で大入賞口23の開放及び閉鎖を制御する。また、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時から当該ラウンド遊技が終了するまでの時間の計測を開始する。それとともに、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技が開始したことを示すラウンドコマンドを統括制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンドコマンドの出力に伴い、ラウンド遊技中であることと、当該ラウンド遊技が何回目(何ラウンド目)のラウンド遊技であるかを特定可能なラウンド情報を主制御用RAM30cに記憶する。このとき、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されているオープニング情報やラウンド情報を消去し、新しいラウンド情報を主制御用RAM30cに記憶する。
そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、大当りの種類に対応するエンディング時間を設定し、当該時間の計測を開始する。それとともに、主制御用CPU30aは、エンディング時間の計測を開始したことを示すエンディングコマンドを統括制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、エンディングコマンドの出力に伴い、エンディング演出中であることを特定可能なエンディング情報を主制御用RAM30cに記憶する。このとき、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されているラウンド情報を消去し、エンディング情報を主制御用RAM30cに記憶する。
また、主制御用CPU30aは、エンディング時間の計測を終了すると、つまり、大当り遊技が終了すると、主制御用RAM30cに記憶しているエンディング情報を消去する。
このため、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cにオープニング情報、ラウンド情報又はエンディング情報が記憶されている場合、大当り遊技の付与中であることを認識できる。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技が開始してから、当該大当り遊技が終了するまでの間、右打ち報知ランプRLを点灯させ続けるように右打ち報知ランプRLの点灯態様を制御する。なお、本実施形態において主制御用CPU30aは、大当りの種類に関係なく、大当り遊技中は右打ち報知ランプRLを点灯させ続ける。
本実施形態において、第1の報知手段となる右打ち報知ランプRLの点灯が、第1の報知演出の実行に相当する。このため、右打ち報知ランプRLの点灯及び消灯を制御する主制御用CPU30aが、本実施形態において第1の制御手段として機能する。また、大当り遊技の付与中に特別入賞手段としての大入賞口23の開放及び閉鎖を制御する主制御用CPU30aが、本実施形態において開閉制御手段として機能する。
次に、普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において主制御用CPU30aは、ゲート25へ遊技球が入球したか否かのゲート入球判定を行う。主制御用CPU30aは、普通図柄スイッチSW4が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定することで、ゲート入球判定を行う。そして、ゲート入球判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、ゲート入球判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている普通図柄保留記憶数が上限の4未満であるか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(普通図柄保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、判定結果が肯定(普通図柄保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄保留記憶数を1加算し、普通図柄保留記憶数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、加算後の普通図柄保留記憶数を表すように普通図柄保留表示装置26の表示内容を制御する。その後、主制御用CPU30aは、乱数生成器30dから普通図柄当り判定用乱数の値を取得し、取得した値を普通図柄保留記憶数に対応する主制御用RAM30cにおける所定の記憶領域に記憶する。そして、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲーム中又は普通図柄当り遊技中であるか否かの普通図柄実行条件判定を行う。この普通図柄実行条件判定の判定結果が肯定の場合、つまり、普通図柄変動ゲーム中又は普通図柄当り遊技中である場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通図柄実行条件判定の判定結果が否定(普通図柄変動ゲーム中でなく、且つ普通図柄当り遊技中でない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に普通図柄入力処理において取得した普通図柄当り判定用乱数の値が記憶されているか否かを判定する。当該判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通図柄当り判定用乱数の値を読み出す。
続いて、主制御用CPU30aは、読み出した普通図柄当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている普通図柄当り判定値と一致するか否かの普通図柄当り抽選を行う。このとき、主制御用CPU30aは、非変短状態であるときには通常の当選確率にて普通図柄当り抽選を行い、変短状態であるときには通常よりも高い当選確率にて普通図柄当り抽選を行う。
そして、普通図柄当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの終了時に停止表示させる普通図柄として普通当り図柄を決定する。一方、普通当り抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの終了時に停止表示させる普通図柄として普通はずれ図柄を決定する。また、普通図柄変動ゲームの終了時に停止表示させる普通図柄を決定した主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの変動時間を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、変短状態であるときには、非変短状態であるときよりも普通図柄変動ゲームの変動時間として短い時間を決定する。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主制御用CPU30aは、普通図柄を変動表示させて、普通図柄変動ゲームの実行を開始するように普通図柄表示装置24の表示内容を制御する。それと同時に、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、決定した普通図柄変動ゲームの変動時間の経過時、決定した普通図柄を停止表示させるように普通図柄表示装置24の表示内容を制御する。
次に、普通図柄当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU30aは、普通図柄当り抽選に当選した場合、当該当選の対象とする普通図柄変動ゲームの終了後、開閉爪19の開放及び閉鎖を制御し、普通図柄当り遊技を付与し、普通図柄当り遊技の付与にかかる普通図柄当り遊技処理を行う。なお、主制御用CPU30aは、普通当り遊技処理を行う時点での遊技状態が変短状態である場合には、非変短状態である場合と比較して、開閉爪19を開放させる時間を長くする。
なお、1回あたりの開放時間を変短状態であるか否かに応じて変化させなくても、1回の普通図柄当り抽選の当選に対して開閉爪19が開放する回数を多くすれば、開閉爪19を開放させる時間を長くすることができる。また、1回の普通図柄当り抽選の当選に対して開閉爪19が開放する回数を変短状態であるか否かに応じて変化させなくても、開閉爪19の1回あたりの開放時間を長くすれば、開閉爪19を開放させる時間を長くすることができる。当然、非変短状態であるときよりも1回の普通図柄当り抽選の当選に対して開閉爪19が開放する回数を多くするとともに、開閉爪19の1回あたりの開放時間を長くすれば、変短状態において開閉爪19を開放させる時間を長くすることができる。
次に、情報設定処理について説明する。
情報設定処理において主制御用CPU30aは、確変フラグ、作動フラグ及び作動リミッタの記憶内容を変更し得る。情報設定処理において主制御用CPU30aは、2R確変大当り遊技、JU大当り遊技、実質8R確変大当り遊技又はSU大当り遊技の終了後には、確変フラグに「1」を設定する。一方、主制御用CPU30aは、2R非確変大当り遊技又は実質8R非確変大当り遊技の終了後には、確変フラグに「0」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、JU大当り遊技、実質8R大当り遊技又はSU大当り遊技の終了後には、当該大当り遊技を付与時が変短状態であるか否かに関係なく、作動フラグに「1」を設定する。また、主制御用CPU30aは、2R大当り遊技の終了後であって、当該大当り遊技の付与時が非変短状態である場合には、作動フラグに「0」を設定する。一方、主制御用CPU30aは、2R大当り遊技の終了後であって、当該大当り遊技の付与時が変短状態である場合には、作動フラグに「1」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、2R非確変大当り遊技又は実質8R非確変大当り遊技の終了後に作動フラグに「1」を設定する場合には、作動リミッタに変短回数となる「50」を設定する。また、主制御用CPU30aは、2R確変大当り遊技、JU大当り遊技、実質8R確変大当り遊技又はSU大当り遊技の終了後に作動フラグに「1」を設定する場合には、作動リミッタに「0」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの終了時に作動リミッタの値が1以上である場合、当該作動リミッタの値を1減算し、当該値を書き換える。また、減算後の作動リミッタの値が「0」となった場合、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」を設定し、変短状態から非変短状態へと切り替える。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の付与を開始する際、大当りの種類に関係なく、確変フラグ及び変短フラグに「0」を設定する。
このように、作動フラグに「0」又は「1」を設定することで、開閉爪19が閉鎖状態(第2の状態)から開放状態(第1の状態)へ切り替わる確率(入球率向上状態又は非入球率向上状態)を設定する主制御用CPU30aが、本実施形態において入球率設定手段として機能する。
次に、賞球処理について説明する。
賞球処理において主制御用CPU30aは、始動口スイッチSW1,SW2からの検知信号を入力した場合、「3球」の遊技球を払い出すように、パチンコ遊技機10の機裏側に装着されている球払出装置を制御する。また、主制御用CPU30aは、カウントスイッチSW3からの検知信号を入力した場合、「15球」の遊技球を払い出すように球払出装置を制御する。また、主制御用CPU30aは、普通入球スイッチSW5からの検知信号を入力した場合、「10球」の遊技球を払い出すように球払出装置を制御する。
次に、外部情報出力処理について説明する。
外部情報出力処理において主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの終了に伴い、外部出力端子板35の第1出力端子G1に、1パルスの制御信号(以下、「ゲーム終了信号」という)を出力する。また、外部情報出力処理において主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」が設定されているとき、すなわち、変短状態であるとき、外部出力端子板35の第2出力端子G2に、1パルスの制御信号(以下、「変短信号」という)を出力する。
また、主制御用CPU30aは、賞球の獲得を見込める当り遊技が付与された際には、外部出力端子板35の第3出力端子G3に、1パルスの制御信号(以下、「当り外部信号」という)を出力する。以下、大当りの種類毎の当り外部信号の出力態様(出力の有無、及び出力されるタイミング)について、図5に基づき説明する。
図5に示すように、外部情報出力処理において、主制御用CPU30aは、2R大当り遊技(2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技)を付与するときは、第3出力端子G3に当り外部信号を出力しない。一方、主制御用CPU30aは、JU大当り遊技、実質8R大当り遊技(実質8R確変大当り遊技、実質8R非確変大当り遊技)又はSU大当り遊技を付与するときは、外部出力端子板35の第3出力端子G3に当り外部信号を出力する。
なお、主制御用CPU30aは、実質8R大当り遊技又はSU大当り遊技を付与するときは、オープニングコマンドが出力される時と同時期、すなわち、大当り遊技開始時と同時期において、第3出力端子G3に当り外部信号を出力する。一方で、主制御用CPU30aは、JU大当り遊技を付与するときは、JU大当り遊技の1ラウンド目における大入賞口23の3回目の開放時と同時期において、第3出力端子G3に当り外部信号を出力する。つまり、主制御用CPU30aは、1ラウンド目のラウンドコマンドを出力してから1.58秒(=0.04秒+1.5秒+0.04秒)に、第3出力端子G3に当り外部信号を出力する。
このように、2R大当り遊技が付与されるときには第3出力端子G3に当り外部信号が出力されない。このため、JU大当り遊技が付与されたとしても、1ラウンド目における大入賞口23の開放3回目が開始するまでは当り外部信号の出力態様から、JU大当り遊技、2R確変大当り遊技及び2R非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されたかを認識できない。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10において、当り信号に相当する当り外部信号の出力態様を制御する主制御用CPU30aが、信号出力手段として機能する。
ここで、第1出力端子G1〜第3出力端子G3からの制御信号に基づく遊技情報報知装置37の演出態様について説明する。なお、本実施形態の遊技情報報知装置37には、3つの入力端子が設けられている。そして、出力端子G1〜G3からの制御信号を入力するように、各入力端子が各出力端子と配線接続されている。
本実施形態の遊技情報報知装置37に内蔵されたCPUは、第1出力端子G1からゲーム終了信号を入力すると、大当り回数表示領域AKに表示させる回数に1を加算した回数を表示させる。また、遊技情報報知装置37に内蔵されたCPUは、第2出力端子G2から変短信号を入力すると、発光部DHを青色に発光させる。
また、遊技情報報知装置37に内蔵されたCPUは、第3出力端子G3から当り外部信号を入力すると、所定時間(本実施形態では、変短信号を入力するまで、つまり、大当り遊技の終了時までの時間)だけ、発光部DHを赤色に発光させる。また、遊技情報報知装置37に内蔵されたCPUは、第3出力端子G3から当り外部信号を入力すると、大当り回数表示領域AKに表示させる回数をリセット(「0(零)」)する。更に、遊技情報報知装置37に内蔵されたCPUは、第3出力端子G3から当り外部信号を入力すると、ゲーム回数表示領域GKに表示させる回数に1を加算した回数を表示させる。このように構成されていることから、遊技者は、遊技情報報知装置37の演出態様を見れば、第3出力端子G3からの当り外部信号の出力態様を把握することができる。
次に、統括制御基板31の統括制御用CPU31aが、統括制御用ROM31bに記憶されている制御プログラムに基づき実行する遊技にかかる各種制御について説明する。
統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aからの遊技にかかる制御コマンドを入力すると、それに応じて遊技にかかる制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的には、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドを入力すると、当該特別図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、終了コマンドを入力すると、当該終了コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、オープニングコマンドや、ラウンドコマンド、エンディングコマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドが指定する内容に応じて演出表示装置11にて確定停止表示させる飾り図柄の組み合わせ(表示結果)を決定する。
具体的には、統括制御用CPU31aは、特殊大当り演出用の変動パターンが指定された場合、特殊図柄組み合わせ(例えば、[2○2]や[7○7])の中から確定停止表示させる飾り図柄の組み合わせ(特殊表示結果(大当り表示結果))を決定する。また、統括制御用CPU31aは、通常大当り演出用の変動パターンが指定された場合、大当りの図柄組み合わせ(例えば、[222]や[777])の中から確定停止表示させる飾り図柄の組み合わせ(大当り表示結果)を決定する。
また、統括制御用CPU31aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、[323]や[565])の中から確定停止表示させる飾り図柄の組み合わせ(はずれ表示結果)を決定する。また、統括制御用CPU31aは、はずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせ(例えば、[426]や[211])の中から確定停止表示させる飾り図柄の組み合わせ(はずれ表示結果)を決定する。
そして、統括制御用CPU31aは、確定停止表示させる飾り図柄の組み合わせ(表示結果)を決定すると、当該飾り図柄の組み合わせを指定する飾り図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、指定された変動パターンに基づき、装飾ランプSLの発光態様を制御する。また、統括制御用CPU31aは、指定された変動パターンに基づき、スピーカSPの音声出力態様を制御する。
また、統括制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドが指定する特別図柄を特定可能な特別図柄情報を統括制御用RAM31cに記憶する。なお、この特別図柄情報は、新たな特別図柄指定コマンドを統括制御用CPU31aが入力する毎に書き換えられる。
次に、サブ確変フラグ、サブ作動フラグ及びサブ作動リミッタに値を設定するために統括制御用CPU31aが行う制御について説明する。
統括制御用CPU31aは、特別図柄Dz1,Dz3,Dz4,Dz6のうち何れかの特別図柄が指定された場合、サブ確変フラグに「1」を設定する。また、統括制御用CPU31aは、特別図柄Dz2又は特別図柄Dz5が指定された場合、サブ確変フラグに「0」を設定する。
また、統括制御用CPU31aは、サブ作動フラグに「0」が設定されているときに特別図柄Dz3〜Dz6のうち何れかの特別図柄が指定された場合、サブ作動フラグに「1」を設定する。また、統括制御用CPU31aは、サブ作動フラグに「0」が設定されているときに特別図柄Dz1又は特別図柄Dz2が指定された場合、サブ作動フラグに「0」を設定する。また、統括制御用CPU31aは、サブ作動フラグに「1」が設定されているときは、指定された特別図柄の種類に関係なく、サブ作動フラグに「1」を設定する。
また、統括制御用CPU31aは、特別図柄Dz1,Dz3,Dz4,Dz6のうち何れかの特別図柄が指定されたことに伴ってサブ作動フラグに「1」を設定する際、サブ作動リミッタに「0」を設定する。また、統括制御用CPU31aは、特別図柄Dz2又は特別図柄Dz5が指定されたことに伴ってサブ作動フラグに「1」を設定する際、サブ作動リミッタに「50」を設定する。
また、統括制御用CPU31aは、終了コマンドの入力時、サブ作動リミッタの値が1以上である場合、当該サブ作動リミッタの値を1減算し、当該値を書き換える。このとき、減算後のサブ作動リミッタの値が「0」となった場合、統括制御用CPU31aは、サブ作動リミッタに「0」を設定する。
次に、大当り遊技が付与された際に、統括制御用CPU31aが行う制御について説明する。
統括制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のオープニング演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する表示制御用CPU32aに制御コマンドを出力する場合がある。
具体的には、統括制御用CPU31aは、非変短状態であるときに特別図柄Dz4〜Dz6のうち何れかの特別図柄が特別図柄指定コマンドで指定されたときであって、オープニングコマンドを入力した際には、予め決められた演出内容のオープニング演出を実行させるように、オープニング演出コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、統括制御用CPU31aは、非変短状態であるときに特別図柄Dz1〜Dz3のうち何れかの特別図柄が指定されたときには、演出表示装置11の表示内容を維持することを指定するオープニング維持コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、変短状態であるときには、指定された特別図柄に関係なく、オープニング維持コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、ラウンドコマンドを入力すると、指定された特別図柄と、入力したラウンドコマンドが何回目のコマンドであるか(何ラウンド目のラウンド遊技か)に応じて、予め決められた演出内容のラウンド演出を実行させるように、当該演出内容を特定可能なラウンド演出コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10では、2R大当り遊技における1ラウンド目〜2ラウンド目終了までに行われるラウンド演出と、JU大当り遊技の1ラウンド目における大入賞口23の3回目の開放が開始するまでに行われるラウンド演出は、同一の演出内容となっている。更に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、実質8R大当り遊技における1ラウンド目〜16ラウンド目終了までに行われるラウンド演出と、SU大当り遊技における1ラウンド目〜9ラウンド目における大入賞口23の9回目の開放が開始するまでに行われるラウンド演出は、同一の演出内容となっている。
また、統括制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のエンディング演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する表示制御用CPU32aに制御コマンドを出力する場合がある。
具体的には、統括制御用CPU31aは、非変短状態であるときに特別図柄Dz3〜Dz6のうち何れかの特別図柄が特別図柄指定コマンドで指定されたときであって、エンディングコマンドを入力した際には、予め決められた演出内容のエンディング演出を実行させるように、エンディング演出コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、統括制御用CPU31aは、非変短状態であるときに特別図柄Dz1,Dz2のうち何れかの特別図柄が指定されたときには、演出表示装置11の表示内容を維持することを指定するエンディング維持コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、変短状態であるときには、指定された特別図柄に関係なく、エンディング維持コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、オープニングコマンド、各ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、指定された特別図柄に応じて、装飾ランプSLの発光態様やスピーカSPの音声出力態様を制御する。
次に、表示制御基板32の表示制御用CPU32aが、表示制御用ROM32bに記憶されている制御プログラムに基づき実行する遊技にかかる各種処理について説明する。
表示制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各列の飾り図柄を変動表示させて演出図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU32aは、終了コマンドを入力すると、飾り図柄指定コマンドで指定される飾り図柄の組み合わせ(表示結果)を確定停止表示させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
次に、大当り遊技が付与された際に、表示制御用CPU32aが行う制御について説明する。
表示制御用CPU32aは、オープニング演出コマンドを入力した場合、予め決められた演出内容のオープニング演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。一方、表示制御用CPU32aは、オープニング維持コマンドを入力した場合、当該入力時における演出表示装置11の表示内容を維持するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU32aは、ラウンド演出コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な演出内容のラウンド演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU32aは、エンディング演出コマンドを入力した場合、予め決められた演出内容のエンディング演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。一方、表示制御用CPU32aは、エンディング維持コマンドを入力した場合、当該入力時における演出表示装置11の表示内容を維持するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2転動方向TH2へ遊技球が転動するときには、第1転動方向TH1へ遊技球が転動するときよりも、大入賞口23が開放されている場合に当該大入賞口23へ遊技球が入球し易いように構成されている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技が付与された際、第2転動方向TH2へ遊技球を転動させるように遊技球を発射させることを遊技者に指示する内容の指示演出が行われる場合がある。つまり、指示演出は、第2の遊技領域へ遊技球を発射させることを遊技者に指示する内容で行われる。
この指示演出には、第2転動方向TH2へ遊技球を転動させるように遊技球を発射させるための発射ハンドルY6aの操作方法(調節手段の調節方法)を説明する内容の説明演出と、大入賞口23が開放されていることを報知する内容の報知演出と、がある。また、説明演出及び報知演出は、演出態様が異なる。なお、説明演出及び報知演出は、何れも演出表示装置11にて行われる。また、説明演出及び報知演出は、大当り遊技の付与中に行われるようになっており、大当り遊技中に行われ得る各種演出(例えば、オープニング演出やラウンド演出)に重ねて並行して行われる。
以下、説明演出の演出態様及び報知演出の演出態様について説明する。
まず、説明演出の演出態様について、図6(a),(b)に基づき説明する。説明演出が行われる場合には、図6(a)に示すような説明画像SGが演出表示装置11(の画像表示部GH)に表示される。
図6(a)に示すように説明画像SGは、発射ハンドルY6aの画像と、当該発射ハンドルY6aを右に回動操作させることを指示する内容の文字画像と、で構成されている。この説明画像SGは、第2の遊技領域へ遊技球を発射させるための方法(発射ハンドルY6aの操作方法)を説明する内容の画像となっている。
そして、説明演出が演出表示装置11にて行われる際には、図6(b)に示すように、演出表示装置11の画像表示部GHに説明画像SGが表示される。このとき、説明画像SGは、画像表示部GHの表示領域の半分以上の大きさの表示領域を使用して表示される。この説明画像SGが演出表示装置11の画像表示部GHに表示されることにより、第2の遊技領域へ遊技球を発射させるための発射ハンドルY6aの操作方法が遊技者に報知(説明)されることになる。なお、本実施形態では、説明演出が第1の指示演出に相当する。また、説明演出が実行される演出表示装置11が、本実施形態において説明演出実行手段として機能する。
次に、報知演出の演出態様について、図7(a)〜(d)に基づき説明する。報知演出が行われる場合には、図7(a)に示すような第1の報知画像HG1や、図7(b)に示すような第2の報知画像HG2が演出表示装置11(の画像表示部GH)に表示され得る。
図7(a)に示すように第1の報知画像HG1は、大入賞口23が開放していること報知する内容(大入賞口23に遊技球を入球させることを促す内容)の文字画像で構成されている。また、図7(b)に示すように第2の報知画像HG2は、第2転動方向TH2が演出表示装置11の右側であることを示す動作を行うキャラクタの画像で構成されている。
また、報知演出の実行態様には、第1の実行態様と第2の実行態様があり、演出表示装置11に表示される画像の種類や、表示される画像の大きさが実行態様毎に異なる。そして、報知演出が第1の実行態様で行われる際には、図7(c)に示すように、演出表示装置11の画像表示部GHに第1の報知画像HG1と第2の報知画像HG2が表示される。このとき、第1の報知画像HG1は、画像表示部GHの中央であって、画像表示部GHの表示領域の左端から右端に亘る大きさで表示される。更に、第2の報知画像HG2は、画像表示部GHの表示領域において左上方の位置に表示される。また、報知演出が第2の実行態様で行われる際には、図7(d)に示すように、演出表示装置11の画像表示部GHに第1の報知画像HG1が表示される一方で、第2の報知画像HG2は表示されない。このとき、第1の報知画像HG1は、画像表示部GHの表示領域において右下方の位置に表示されるとともに、第1の実行態様で報知演出が行われる場合よりも小さい大きさで表示される。この第1の報知画像HG1のみが表示されたり、第1の報知画像HG1と第2の報知画像HG2が表示されたりすることにより、大入賞口23が開放していることが遊技者に報知されることになる。
また、第1の実行態様で報知演出が行われる場合には、第2の実行態様で報知演出が行われる場合と比較して、大入賞口23が開放していることを遊技者に認識させ易い。
なお、第1の実行態様で報知演出が行われるときに第2の報知画像HG2が表示される位置(画像表示部GHの表示領域の左上方の位置)は、画像表示部GHの表示領域において、第1転動方向TH1へ遊技球が転動する際、当該遊技球を見る遊技者の視界に入り易い位置となる。このため、第1の実行態様で報知演出が行われているときに第1転動方向TH1へ遊技球が転動するように遊技球を発射させている遊技者に、大入賞口23が開放していることを認識させ易くなっている。その一方で、第2の実行態様で報知演出が行われるときに第1の報知画像HG1が表示される位置(画像表示部GHの表示領域の右下方の位置)は、第1転動方向TH1へ遊技球が転動する際、当該遊技球を見る遊技者の視界に入り難い位置となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1の実行態様での報知演出が第2の指示演出に相当する。また、本実施形態において報知演出が第1の実行態様で行われることが、報知演出の実行状態が第1の実行状態であることに相当する。また、報知演出が第2の実行態様で行われることが、報知演出の実行状態が第2の実行状態であることに相当する。また、報知演出は、開放報知演出や第2の報知演出に相当する。このため、報知演出が行われる演出表示装置11が、本実施形態において報知手段、開放報知手段及び第2の報知手段として機能する。
ここで、説明演出及び報知演出を実行させるために統括制御用CPU31a及び表示制御用CPU32aが行う制御について説明する。
まず、説明演出を実行させるために統括制御用CPU31aが行う制御について説明する。
非変短状態であるとき統括制御用CPU31aは、特別図柄Dz4〜Dz6のうち何れかの特別図柄が指定されている場合、オープニングコマンドを入力すると、説明演出を実行させることを指示する第1指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、特別図柄Dz1〜Dz3のうち何れかの特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを入力している場合、統括制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力しても第1指示コマンドを出力しない。
また、変短状態であるとき統括制御用CPU31aは、指定されている特別図柄の種類に関係なく、オープニングコマンドを入力しても第1指示コマンドを出力しない。
次に、説明演出を実行させるために表示制御用CPU32aが行う制御について説明する。
また、表示制御用CPU32aは、オープニングコマンドとともに第1指示コマンドを入力すると、オープニング時間(10秒)が経過するまでの間、説明演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。すなわち、第1指示コマンドを入力すると表示制御用CPU32aは、説明演出の実行を制御する。一方、表示制御用CPU32aは、オープニングコマンドを入力する一方で、第1指示コマンドを入力しない場合、説明演出の実行を制御しない。因みに、このとき演出表示装置11では、ラウンドコマンドを入力するまでの間、オープニングコマンド入力時における演出表示装置11の表示内容が維持される。このように、説明演出の実行を制御する統括制御用CPU31a及び表示制御用CPU32aが、本実施形態において説明演出制御手段として機能する。
図8にも示すように、2R大当り遊技が付与された際の説明演出の実行有無と、JU大当り遊技が付与された際の説明演出の実行有無と、は同じとなっている。このため、説明演出の実行有無からは、JU大当り、2R確変大当り及び2R非確変大当りのうち何れの大当り遊技が付与されているかを特定できない。同様に、実質8R大当り遊技が付与された際の説明演出の実行有無と、SU大当り遊技が付与された際の説明演出の実行有無と、は同じとなっている。このため、説明演出の実行有無からは、SU大当り、実質8R確変大当り及び実質8R非確変大当りのうち何れの大当り遊技が付与されているかを特定できない。
また、説明演出は、主制御用CPU30aにてオープニング時間が設定されているときに演出表示装置11にて実行され得る演出となっている。すなわち、本実施形態において、オープニング時間が演出時間に相当する。このため、本実施形態においてオープニング時間を設定する主制御用CPU30aが、演出時間設定手段として機能する。また、オープニング時間として「10秒」が設定される際には第1指示コマンドが出力(生成)される一方で、オープニング時間として「0.004秒」が設定される際には第1指示コマンドが出力されない。すなわち、本実施形態では、オープニング時間として設定される「10秒」が第1の演出時間に相当し、オープニング時間として設定される「0.004秒」が第2の演出時間に相当する。
次に、報知演出を実行させるために統括制御用CPU31aが行う制御について説明する。
統括制御用CPU31aは、特別図柄Dz1又は特別図柄Dz2が指定されている場合、1ラウンド目のラウンド遊技を特定可能なラウンドコマンド(最初のラウンドコマンド)を入力すると、第2の実行態様で報知演出を実行させることを指示する第2特殊指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、特別図柄Dz3が指定されている場合、1ラウンド目のラウンド遊技を特定可能なラウンドコマンドを入力すると、第2特殊指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、1ラウンド目のラウンド遊技を特定可能なラウンドコマンドの入力時から3回目の大入賞口23の開放開始時までの時間(3.08秒)が経過すると、第1の実行態様で報知演出を実行させることを指示する第2通常指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、特別図柄Dz4又は特別図柄Dz5が指定されている場合、1ラウンド目のラウンド遊技を特定可能なラウンドコマンドを入力すると、第2通常指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。そして、統括制御用CPU31aは、9ラウンド目を特定可能なラウンドコマンド(9回目のラウンドコマンド)を入力すると、第2特殊指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、特別図柄Dz6が指定されている場合、1ラウンド目のラウンド遊技を特定可能なラウンドコマンドを入力すると、第2通常指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、9ラウンド目のラウンド遊技を特定可能なラウンドコマンドを入力すると、第2特殊指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、9ラウンド目のラウンド遊技を特定可能なラウンドコマンドの入力時から9回目の大入賞口23の開放開始時までの時間(12.32秒)が経過すると、第2通常指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
次に、報知演出を実行させるために表示制御用CPU32aが行う制御について説明する。
表示制御用CPU32aは、特別図柄Dz1又は特別図柄Dz2が指定されている場合、第2特殊指示コマンドを入力すると、2ラウンド目のラウンド遊技が終了するまで、第2の実行態様で報知演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU32aは、2ラウンド目のラウンド遊技の終了を、エンディングコマンドの入力によって認識する。
また、表示制御用CPU32aは、特別図柄Dz3が指定されている場合、第2特殊指示コマンドを入力すると、第2通常指示コマンドを入力するまで、第2の実行態様で報知演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、特別図柄Dz3が指定されている場合における第2通常指示コマンドの入力時は、前述したように、1ラウンド目における大入賞口23の3回目の開放時をいう。また、表示制御用CPU32aは、特別図柄Dz3が指定されている場合、第2通常指示コマンドを入力すると、16ラウンド目のラウンド遊技が終了するまで、第1の実行態様で報知演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU32aは、16ラウンド目のラウンド遊技の終了を、エンディングコマンドの入力によって認識する。
図9にも示すように、2R大当り遊技の付与中における報知演出の実行態様と、JU大当り遊技の1ラウンド目における大入賞口23の3回目の開放が開始するまでの報知演出の実行態様と、は同じとなっている。このため、報知演出の実行態様からは、JU大当り遊技、2R確変大当り遊技及び2R非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されているかを特定できない。
また、表示制御用CPU32aは、特別図柄Dz4又は特別図柄Dz5が指定されている場合、第2通常指示コマンドを入力すると、第2特殊指示コマンドを入力するまで、第1の実行態様で報知演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、特別図柄Dz4又は特別図柄Dz5が指定されている場合における第2特殊指示コマンドの入力時は、前述したように、9ラウンド目のラウンド遊技開始時をいう。また、表示制御用CPU32aは、特別図柄Dz4又は特別図柄Dz5が指定されている場合、第2特殊指示コマンドを入力すると、16ラウンド目のラウンド遊技が終了するまで、第2の実行態様で報知演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU32aは、16ラウンド目のラウンド遊技の終了を、エンディングコマンドの入力によって認識する。
また、表示制御用CPU32aは、特別図柄Dz6が指定されている場合、1回目の第2通常指示コマンドを入力すると、第2特殊指示コマンド入力するまで、第1の実行態様で報知演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、特別図柄Dz6が指定されている場合における第2特殊指示コマンドの入力時は、前述したように、9ラウンド目のラウンド遊技開始時をいう。また、表示制御用CPU32aは、特別図柄Dz6が指定されている場合、第2特殊指示コマンドを入力すると、2回目の第2通常指示コマンドを入力するまで、第2の実行態様で報知演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、特別図柄Dz6が指定されている場合における2回目の第2通常指示コマンドの入力時は、前述したように、9ラウンド目における大入賞口23の9回目の開放時をいう。また、表示制御用CPU32aは、2回目の第2通常指示コマンドを入力すると、16ラウンド目のラウンド遊技が終了するまで、第1の実行態様で報知演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU32aは、16ラウンド目のラウンド遊技の終了を、エンディングコマンドの入力によって認識する。
図9にも示すように、実質8R大当り遊技の付与中における報知演出の実行態様と、SU大当り遊技の9ラウンド目における大入賞口23の9回目の開放が開始するまでの報知演出の実行態様と、は同じとなっている。このため、報知演出の実行態様からは、SU大当り遊技、実質8R確変大当り遊技及び実質8R非確変大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されているかを特定できない。
このように、報知演出の実行状態を制御する統括制御用CPU31aと表示制御用CPU32aが、本実施形態において報知演出制御手段、開放報知演出制御手段及び第2の制御手段として機能する。
また、第1の指示演出としての説明演出の実行や、第2の指示演出としての第1の実行態様の報知演出の実行を制御する統括制御用CPU31aと表示制御用CPU32aが、本実施形態において指示演出制御手段として機能する。更に、説明演出や第1の実行態様の報知演出が行われる演出表示装置11が、本実施形態において指示演出実行手段として機能する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、賞球の獲得を見込める大当り遊技中であるにもかかわらず第1の遊技領域へ遊技球が発射されている場合には、発射すべき遊技領域に遊技球が発射されていないことを遊技者に報知する領域報知演出をスピーカSPにて行う。領域報知演出が行われると、スピーカSPから、「ハンドルを右に回しなさい」という音声が音声出力される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1転動方向TH1へ遊技球が転動する際には第1始動口16へ遊技球が入球し得る一方で、第2転動方向TH2へ遊技球が転動する際には第1始動口16へ遊技球が入球しないように構成されている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、賞球の獲得を見込める大当り遊技の付与中に、第1始動口16へ遊技球が入球したことを認識すると、第1の遊技領域へ遊技球が発射されていると判断する。
以下、領域報知演出を実行させるために統括制御用CPU31aが行う制御について説明する。
統括制御用CPU31aは、大当り遊技中、図10に示す領域報知演出処理を行う。
図10に示すように領域報知演出処理において統括制御用CPU31aは、賞球の獲得を見込める状態であるか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11において統括制御用CPU31aは、実質8R大当り遊技又はSU大当り遊技の付与中であるか否かを判定するとともに、JU大当り遊技の付与中であって1ラウンド目における3回目の開放が終了した後であるかを判定する。すなわち、ステップS11において統括制御用CPU31aは、大入賞口23が第1時間だけ開放され得る状況にあるか否かを判定する。
そして、ステップS11の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、領域報知演出処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、第1入球コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12において統括制御用CPU31aは、発射すべき遊技領域である第2の遊技領域ではなく、第1の遊技領域に遊技球が発射されていることを検知したか否かを判定している。このため、本実施形態では、始動口スイッチSW1が始動用発射検知手段として機能する。
そして、このステップS12の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、領域報知演出処理を終了する。一方、ステップS12の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにて報知準備期間が設定されているか否かを判定する(ステップS13)。報知準備期間とは、第1入球コマンドを既に検知している状態であって、領域報知演出が実行されていないときに設定される期間である。なお、本実施形態における報知準備期間は、始動用の報知準備期間に相当する。
そして、ステップS13の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、報知準備期間の設定を終了する(ステップS14)。その後、統括制御用CPU31aは、領域報知情報を統括制御用RAM31c記憶し(ステップS15)、領域報知演出処理を終了する。
一方、ステップS13の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに領域報知情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS16)。そして、ステップS16の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、領域報知演出処理を終了する。一方、ステップS16の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、報知準備期間を統括制御用RAM31cに設定し(ステップS17)、領域報知演出処理を終了する。なお、統括制御用CPU31aは、報知準備期間を設定してから所定時間(本実施形態では、10秒)が経過したときに、報知準備期間が設定されているときには、当該報知準備期間の設定を終了する。
また、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに領域報知情報を記憶すると、予め決められた報知時間(本実施形態では、15秒)が経過するまでの間、領域報知演出を実行するようにスピーカSPの音声出力態様を制御する。また、統括制御用CPU31aは、報知時間が経過すると、統括制御用RAM31cに記憶されている領域報知情報を消去する。
このように、本実施形態において領域報知演出を実行するスピーカSPが領域報知手段として機能する。また、領域報知演出の実行を制御する統括制御用CPU31aが、本実施形態において領域報知演出制御手段として機能する。
次に、電源断された際に主制御用CPU30aが行う各種処理について説明する。
主制御用CPU30aは電源断監視回路28bからの電源断信号を入力すると、主制御用ROM30bに記憶された制御プログラムのうち主制御用電源断処理プログラムに基づき、電源断処理を実行する。
電源断処理において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶保持されている確変フラグに設定されている値やオープニング情報などの各種制御情報を主制御用RAM30cに記憶保持させる。その後、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cのチェックサムを算出して、当該算出したチェックサムを主制御用RAM30cに記憶保持させる。
その後、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cへのアクセスを禁止し、主制御用リセット入力回路30eがリセット信号回路28cによって出力されるリセット信号を入力するまで待機する。そして、主制御用CPU30aは、リセット信号を入力すると、主制御用CPU30aの動作を規制する。電源断後は、電源基板28のバックアップ用電源から主制御用RAM30cへ電源が供給され、電源断時における主制御用RAM30cの記憶内容がバックアップデータとして記憶保持される。
このように、電源断されたときの制御情報(遊技状態)を記憶保持する主制御用RAM30cが、本実施形態において記憶保持手段として機能する。なお、「電源断されたとき」とは、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断されたときをいう。
次に、パチンコ遊技機10へ電源投入された際に、主制御用CPU30aや統括制御用CPU31a、表示制御用CPU32aが行う処理について説明する。
まず、パチンコ遊技機10へ電源投入された際に、主制御用CPU30aが行う主制御用電源投入時処理について、図11に基づき説明する。
主制御基板30の主制御用リセット入力回路30eは、電源供給の開始に伴いリセット信号回路28cから出力されたリセット信号を入力すると、主制御用CPU30aに対して所定の規制時間(Kt1)の間、リセット信号を継続出力する。そして、リセット信号回路28cからのリセット信号の出力が停止されて、主制御用CPU30aへのリセット信号の出力が停止すると、主制御用CPU30aは起動し、メイン制御プログラムに基づく主制御用電源投入時処理を行う。
図11に示すように、主制御用電源投入時処理において主制御用CPU30aは、タイマ割込み処理の割込みを禁止するとともに、RAMクリアスイッチCSが操作されているか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21において主制御用CPU30aは、初期化指示信号を入力したか否かを判定する。なお、主制御用CPU30aは、RAMクリアスイッチCSが操作されているか否かの判定を、電源投入時にのみ行う。そして、ステップS21の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS26の処理へと移行する。
一方、ステップS21の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶保持されている各種制御情報に基づきチェックサムを算出する(ステップS22)。ステップS22において主制御用CPU30aは、電源断処理と同じ演算処理にてチェックサムを算出する。そして、主制御用CPU30aは、ステップS22で算出したチェックサムと、主制御用RAM30cに記憶保持されているチェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS23)。そして、ステップS23の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS26の処理へと移行する。
なお、ステップS23の判定結果が否定となる要因としては、電源断時に電源断処理が正常に行われなかった場合や、電源断処理後にノイズ等によって記憶内容に以上が発生した場合などがある。このような場合には、ステップS22にて算出されるチェックサムが異常(異常値)を示すことになる。その他にも、電源断されていない時に、主制御用CPU30aがリセット信号を入力し、各種制御を最初から実行した場合、すなわち、主制御用CPU30aが再起動した場合などがある。この場合には、電源断処理が行われていないことから、主制御用RAM30cにチェックサムが記憶保持されていない。主制御用CPU30aが再起動する要因としては、電源基板28のリセット信号回路28cの誤動作又はリセット信号と同様の機能(役割)を果たす類似の制御信号(不正リセット信号)が出力されることが考えられる。なお、この不正リセット信号は、不正に取り付けられた不正基板から出力される制御信号をいう。
また、ステップS23の判定結果が肯定の場合、つまり、バックアップされていた各種制御情報が正しい場合、主制御用CPU30aは、記憶保持されている各種制御情報に基づきパチンコ遊技機10を起動させる(ステップS24)。すなわち、タイマ割込み処理(特別図柄入力処理などの各種処理を行う処理)の割込みを許可する。
その後、主制御用CPU30aは、電源断前の状態に復帰させたことを示す復帰コマンドと、主制御用RAM30cにて記憶管理される制御情報を指定する復帰情報コマンドと、を統括制御用CPU31aに出力する(ステップS25)。そして、主制御用CPU30aは、主制御用電源投入時処理を終了するとともに、電源断前の状態に復帰させる。
このように、主制御用RAM30cに記憶保持されている制御情報を復帰させる(電源断時の遊技状態へ復帰させる)処理を行う主制御用CPU30aが、本実施形態において復帰手段として機能する。また、復帰情報となる復帰コマンドを生成する主制御用CPU30aが、本実施形態において復帰情報生成手段として機能する。
なお、ステップS25において復帰情報コマンドとして統括制御用CPU31aに出力される制御コマンドには、確変フラグや、作動フラグ、作動リミッタなどに設定されている値を特定可能な制御コマンド等がある。また、ステップS25において主制御用RAM30cにオープニング情報、ラウンド情報又はエンディング情報が記憶されている場合、主制御用CPU30aは、大当り遊技の続きから実行されることを指示する大当り中の復帰情報コマンドを統括制御用CPU31aに出力する。
なお、大当り中の復帰情報コマンドには、オープニング情報が記憶されているときに出力されるオープニング復帰コマンドと、ラウンド情報が記憶されているときに出力されるラウンド復帰コマンドと、エンディング情報が記憶されているときに出力されるエンディング復帰コマンドと、がある。また、主制御用CPU30aは、オープニング復帰コマンドを出力する際には、オープニングコマンドを出力してから経過している時間を特定可能なオープニング経過時間情報を統括制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンド復帰コマンドを出力する際には、何ラウンド目のラウンド遊技中であるかを特定可能なラウンド回数情報と、当該ラウンド遊技の開始を示すラウンドコマンドを出力してから経過している時間を特定可能なラウンド経過時間情報を統括制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、エンディング復帰コマンドを出力する際には、エンディングコマンドを出力してから経過している時間を特定可能なエンディング経過時間情報を統括制御用CPU31aに出力する。
また、主制御用電源投入時処理のステップS26において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶保持されていた各種制御情報を消去(RAMクリア)する。その後、主制御用CPU30aは、主制御用ROM30bに記憶されている初期情報の設定を行い、当該初期情報に基づきパチンコ遊技機10を起動させる(ステップS27)。そして、主制御用CPU30aは、初期情報に基づきパチンコ遊技機10を起動させたことを示す初期情報制御コマンドを統括制御用CPU31aに出力し(ステップS28)、主制御用電源投入時処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機10へ電源投入された際に、統括制御用CPU31aが行う処理について説明する。
統括制御基板31の統括制御用リセット入力回路31dは、電源供給の開始に伴いリセット信号回路28cから出力されたリセット信号を入力すると、統括制御用CPU31aに対して所定の規制時間(Kt1+Kt2)の間、リセット信号を継続出力する。そして、リセット信号回路28cからのリセット信号の出力が停止されて、統括制御用CPU31aへのリセット信号の出力が停止すると、統括制御用CPU31aは起動し、統括制御用電源投入時処理を行う。
統括制御用電源投入時処理において統括制御用CPU31aは、初期情報制御コマンドを入力すると、当該初期情報制御コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、初期情報制御コマンドを入力すると、統括制御用ROM31bに記憶されている初期情報の設定を行い、当該初期情報に基づきパチンコ遊技機10を起動させる。
一方、統括制御用電源投入時処理において統括制御用CPU31aは、復帰コマンドを入力すると、当該復帰コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、復帰コマンドを入力すると、当該コマンドと同時に入力した復帰情報制御コマンドから特定可能な各種制御情報に基づきパチンコ遊技機10を起動させる。このとき、統括制御用CPU31aは、例えば、作動フラグに「1」が設定されていることを特定可能な復帰情報コマンドを入力した場合、サブ作動フラグに「1」を設定する。また、統括制御用CPU31aは、パチンコ遊技機10を起動させると、電源断時における演出表示装置11における演出内容を特定し、当該特定した内容を特定可能な復帰表示内容情報を表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、大当り中の復帰制御コマンドを入力した際には、当該大当り中の復帰制御コマンドと、当該コマンドとともに入力するオープニング経過時間情報、ラウンド経過時間情報又はエンディング経過時間情報を表示制御用CPU32aに出力する。
ここで、復帰コマンドとともに、オープニング復帰コマンド又はラウンド復帰コマンドを入力した場合に統括制御用CPU31aが行う制御について詳しく説明する。
まず、オープニング復帰コマンドを入力した際に統括制御用CPU31aが行う制御について説明する。
統括制御用CPU31aは、オープニング復帰コマンドを入力した際、サブ作動フラグに「0」が設定されているときであって、実質8R大当り遊技又はSU大当り遊技の付与中からの復帰時であるときには、説明演出の実行を復帰させることを指示する復帰時第1指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、統括制御用CPU31aは、オープニング復帰コマンドを入力した際、2R大当り遊技又はJU大当り遊技の付与中からの復帰時であるとき、或いはサブ作動フラグに「1」を設定しているとき(変短状態であるとき)は、復帰時第1指示コマンドを出力しない。
なお、統括制御用CPU31aは、復帰情報コマンドに基づき設定された特別図柄情報を参照することで、どの種類の大当りの付与中からの復帰時であるかを特定することができる。
次に、ラウンド復帰コマンドを入力した際に統括制御用CPU31aが行う制御について説明する。
統括制御用CPU31aは、2R大当り遊技の付与中からの復帰時であるとき、ラウンド復帰コマンドを入力した際には、第2の実行態様での報知演出の実行を復帰させることを指示する復帰時第2特殊指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、JU大当り遊技の付与中からの復帰時であるとき、1ラウンド目のラウンド遊技を特定可能なラウンド復帰コマンドを入力した際には、ラウンド経過時間情報から特定可能な時間に応じて報知演出の実行を復帰させる制御コマンドを出力する。具体的には、このときラウンド経過時間情報から特定可能な時間が「3.08秒未満」である場合、つまり、1ラウンド目における大入賞口23の3回目の開放前である場合、統括制御用CPU31aは、復帰時第2特殊指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、このときラウンド経過時間情報から特定可能な時間が「3.08秒以上」である場合、つまり、1ラウンド目における大入賞口23の3回目の開放後である場合、統括制御用CPU31aは、第1の実行態様での報知演出の実行を復帰させることを指示する復帰時第2通常指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、JU大当り遊技の付与中からの復帰時であるとき、1ラウンド目以外(2ラウンド目〜16ラウンド目のうち何れか)のラウンド遊技を特定可能なラウンド復帰コマンドを入力した際には、復帰時第2通常指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、実質8R大当り遊技の付与中からの復帰時であるとき、1ラウンド目〜8ラウンド目のうち何れかのラウンド遊技を特定可能なラウンド復帰コマンドを入力した際には、復帰時第2通常指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、統括制御用CPU31aは、実質8R大当り遊技の付与中からの復帰時であるとき、9ラウンド目〜16ラウンド目のうち何れかのラウンド遊技を特定可能なラウンド復帰コマンドを入力した際には、復帰時第2特殊指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
また、統括制御用CPU31aは、SU大当り遊技の付与中からの復帰時であるとき、9ラウンド目のラウンド遊技を特定可能なラウンド復帰コマンドを入力した際には、ラウンド経過時間情報から特定可能な時間に応じて報知演出の実行を復帰させる制御コマンドを出力する。具体的には、このときラウンド経過時間情報から特定可能な時間が「12.32秒未満」である場合、つまり、9ラウンド目における大入賞口23の9回目の開放前である場合、統括制御用CPU31aは、復帰時第2特殊指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、このときラウンド経過時間情報から特定可能な時間が「12.32秒以上」である場合、つまり、9ラウンド目における大入賞口23の9回目の開放後である場合、統括制御用CPU31aは、復帰時第2通常指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。また、統括制御用CPU31aは、SU大当り遊技の付与中からの復帰時であるとき、9ラウンド目以外(1ラウンド目〜8ラウンド目、10ラウンド目〜16ラウンド目のうち何れか)のラウンド遊技を特定可能なラウンド復帰コマンドを入力した際には、復帰時第2通常指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
このように、統括制御用CPU31aは、大当りの種類や、ラウンド復帰コマンド、ラウンド経過時間情報に基づき、大入賞口23の開放時間が第1時間と第2時間のうち何れであるかを確認する。そして、統括制御用CPU31aは、ラウンド復帰コマンド入力時における大入賞口23の開放時間が第1時間であると確認したとき(大入賞口23の開放状態が第1の開放状態であるとき)には、復帰時第2通常指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、統括制御用CPU31aは、ラウンド復帰コマンド入力時における大入賞口23の開放時間が第2時間であると確認したとき(大入賞口23の開放状態が第2の開放状態であるとき)には、復帰時第2特殊指示コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
すなわち、復電時における大入賞口23の開放時間を確認する統括制御用CPU31aが、本実施形態において開放状態確認手段として機能する。報知演出の実行状態を指示する第2通常指示コマンド、第2特殊指示コマンド、復帰時第2通常指示コマンド及び復帰時第2特殊指示コマンドが実行情報に相当する。更に、通常時(復電時でない時)において、第1の実行態様の報知演出の実行を指示する第2通常指示コマンドが第1の通常実行情報に相当し、第2の実行態様の報知演出の実行を指示する第2特殊指示コマンドが第2の通常実行情報に相当する。一方、復電時において、第1の実行態様の報知演出の実行を指示する復帰時第2通常指示コマンドが第1の特別実行情報に相当し、第2の実行態様の報知演出の実行を指示する復帰時第2特殊指示コマンドが第2の特別実行情報に相当する。そして、各種実行情報を生成する統括制御用CPU31aが、本実施形態において実行情報生成手段として機能する。
なお、統括制御用CPU31aは、復帰コマンドを表示制御用CPU32aに出力するのと同時に、各種経過時間情報や復帰時第1指示コマンド、復帰時第2通常指示コマンド、復帰時第2特殊指示コマンド等を表示制御用CPU32aに出力する。
次に、パチンコ遊技機10へ電源投入された際に、表示制御用CPU32aが行う処理について説明する。
表示制御基板32の表示制御用リセット入力回路32dは、電源供給の開始に伴いリセット信号回路28cから出力されたリセット信号を入力すると、表示制御用CPU32aに対して所定の規制時間(Kt1+Kt2+Kt3)の間、リセット信号を継続出力する。そして、リセット信号回路28cからのリセット信号の出力が停止されて、表示制御用CPU32aへのリセット信号の出力が停止すると、表示制御用CPU32aは起動し、表示制御用電源投入時処理を行う。
表示制御用電源投入時処理において表示制御用CPU32aは、初期情報制御コマンドを入力すると、表示制御用ROM32bに記憶されている初期情報の設定を行い、当該初期情報に基づきパチンコ遊技機10を起動させる。
一方、表示制御用電源投入時処理において表示制御用CPU32aは、復帰コマンドを入力すると、当該コマンドと同時に入力する復帰表示内容情報に基づきパチンコ遊技機10を起動させる。更に、表示制御用CPU32aは、復帰表示内容情報から特定可能な表示内容に演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、表示制御用電源投入処理において表示制御用CPU32aは、復帰コマンドとともに復帰時第1指示コマンドを入力した場合、説明演出の実行を復帰するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、表示制御用電源投入処理において表示制御用CPU32aは、復帰コマンドとともに復帰時第2通常指示コマンドを入力した場合、第1の実行態様での報知演出の実行を復帰するように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用電源投入処理において表示制御用CPU32aは、復帰コマンドとともに復帰時第2特殊指示コマンドを入力した場合、第2の実行態様での報知演出の実行を復帰するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10において、復帰コマンドを生成して出力する主制御用CPU30aと、復帰時第2通常指示コマンドなどの実行情報を生成して出力する統括制御用CPU31aが、制御情報出力手段及び主制御手段として機能する。また、主制御用CPU30aが出力した復帰コマンド及び統括制御用CPU31aが出力した実行情報を入力する表示制御用CPU32aが、本実施形態において制御情報入力手段及び副制御手段として機能する。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機10において、大当り遊技が付与された際の説明演出の実行有無と、報知演出の実行態様について、図12(a),(b)及び図13(a),(b)に基づき作用とともに説明する。
まず、2R大当り遊技(2R確変大当りに基づく大当り遊技や2R非確変大当りに基づく2R非確変大当り遊技)が付与された際の説明演出の実行有無と、報知演出の実行態様について、図12(a)に基づき説明する。
図12(a)に示すように、2R大当り遊技が付与される際には、オープニング時間として「0.004秒」が設定される。このオープニング時間が設定されているとき、演出表示装置11では、説明演出は実行されない。また、2R大当り遊技が付与されている際には、1ラウンド目のラウンド遊技の開始から、2ラウンド目のラウンド遊技が終了(2ラウンド目のラウンド遊技後のラウンド間インターバルも含む)するまでの間、報知演出が第2の実行態様で行われる。その後、エンディング時間として「0.004秒」が設定される。このエンディング時間が設定されているときには、当該エンディング時間が経過するまでの間、エンディング演出が設定されたときの演出表示装置11の表示内容が維持される。因みに、エンディング時間が設定されているときには、説明演出及び報知演出は実行されない。なお、2R大当り遊技が付与されるとき、右打ち報知ランプRLは、オープニング時間の設定開始とともに点灯し、設定されたエンディング時間が経過することに伴って消灯する。
次に、JU大当り遊技(JU大当りに基づく大当り遊技)が付与された際の説明演出の実行有無と、報知演出の実行態様について、図12(b)に基づき説明する。
図12(b)に示すように、JU大当り遊技が付与される際には、オープニング時間として「0.004秒」が設定される。このオープニング時間が設定されているとき、演出表示装置11では、説明演出は実行されない。また、JU大当り遊技が付与されている際には、1ラウンド目のラウンド遊技の開始から、当該1ラウンド目の大入賞口23の3回目の開放が開始するまでの間、報知演出が第2の実行態様で行われる。また、JU大当り遊技が付与されているとき、1ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口23の3回目の開放が開始すると、報知演出が第1の実行態様で行われる。すなわち、報知演出の実行態様が、第2の実行態様から第1の実行態様へと切り替わる。その後、JU大当り遊技における16ラウンド目のラウンド遊技が終了する(16ラウンド目のラウンド遊技後のラウンド間インターバルも含む)と、第1の実行態様の報知演出は終了する。また、16ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間として「0.004秒」が設定される。このエンディング時間が設定されているときには、当該エンディング時間が経過するまでの間、エンディング演出が設定されたときの演出表示装置11の表示内容が維持される。因みに、エンディング時間が設定されているときには、説明演出及び報知演出は実行されない。なお、JU大当り遊技が付与されるとき、右打ち報知ランプRLは、オープニング時間の設定開始とともに点灯し、設定されたエンディング時間が経過することに伴って消灯する。
このように、2R大当り遊技が付与されたときの説明演出の実行有無と、JU大当り遊技が付与されたときの説明演出の実行有無と、は同一である。このため、演出表示装置11における説明演出の実行有無から、2R大当り遊技とJU大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されているかについて特定できない。
同様に、2R大当り遊技が付与されてから大入賞口23が2回開放するまでの演出表示装置11における報知演出の実行態様と、JU大当り遊技が付与されてから大入賞口23が2回開放するまでの演出表示装置11における報知演出の実行態様と、は同一である。このため、演出表示装置11における報知演出の実行態様から2R大当り遊技とJU大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されているかについて特定できない。
また、大入賞口23の開放時間が第2時間(0.04秒)であるとき、当該大入賞口23の開放中に遊技球を入球させることは非常に困難となっている。このため、2R大当り遊技のように大入賞口23の全ての開放が第2時間だけの開放である大当り遊技が付与された場合、大入賞口23へ入球させるために第2転動方向TH2を遊技球が転動するように遊技球を発射させたとしても、大入賞口23に遊技球が入球しない場合が十分に考えられる。このようなときには、説明演出を実行しないように構成することで、大入賞口23へ遊技球を入球させ難いにもかかわらず遊技球を発射させて損をしたかのような印象を遊技者に与えてしまうようなことを抑制することができる。
更に、報知演出を第2の実行態様にて行うことにより、報知演出を第1の実行態様で行う場合と比較して、大入賞口23が開放していることを遊技者に気付かせ難い。このように、大入賞口23が第2時間だけ開放しているときに報知演出を第2の実行態様で行うことにより、大入賞口23へ遊技球を入球させ難いにもかかわらず遊技球を発射させて損をしたかのような印象を遊技者に与えてしまうようなことを抑制することができる。
ただ、遊技者の中には、大入賞口23が第2時間だけ開放しているときであっても、当該第2時間の開放時に大入賞口23へ遊技球を入球させたいと考える遊技者もいる。このような遊技者は、大入賞口23が開放されていることを気付けなかった場合に遊技に対する興趣を低下させてしまう虞がある。よって、大入賞口23が第2時間だけ開放しているときであっても報知演出を実行することによって、大入賞口23が開放していることが報知されなかったことによる興趣の低下を防ぐことができる。
次に、実質8R大当り遊技が付与された際の説明演出の実行有無と、報知演出の実行態様について、図13(a)に基づき説明する。
図13(a)に示すように、実質8R大当り遊技が付与される際、非変短状態であるときにはオープニング時間として「10秒」が設定される。このオープニング時間が設定されているとき、演出表示装置11では、説明演出が実行される。一方で、図示しないが、実質8R大当り遊技が付与される際、変短状態であるときにはオープニング時間として「0.004秒」が設定される。このオープニング時間が設定されているとき、演出表示装置11では、説明演出は実行されない。
また、実質8R大当り遊技が付与されている際には、1ラウンド目のラウンド遊技の開始から、8ラウンド目のラウンド遊技が終了する(8ラウンド目のラウンド遊技後のラウンド間インターバルも含む)までの間、報知演出が第1の実行態様で行われる。また、実質8R大当り遊技が付与されているとき、9ラウンド目のラウンド遊技の開始から、16ラウンド目のラウンド遊技が終了する(16ラウンド目のラウンド遊技後のラウンド間インターバルも含む)までの間、報知演出が第2の実行態様で行われる。すなわち、報知演出の実行態様が、第1の実行態様から第2の実行態様へと切り替わる。その後、実質8Rにおける16ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、第1の実行態様の報知演出は終了する。
また、非変短状態であるときに付与された実質8R大当り遊技における16ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間として「15秒」が設定される。このエンディング時間が設定されているときには、当該エンディング時間が経過するまでの間、予め決められたエンディング演出が実行される。一方で、変短状態であるときに付与された実質8R大当り遊技における16ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間として「0.004秒」が設定される。このエンディング時間が設定されているときには、当該エンディング時間が経過するまでの間、エンディング演出が設定されたときの演出表示装置11の表示内容が維持される。因みに、エンディング時間が設定されているときには、説明演出及び報知演出は実行されない。なお、実質8R大当り遊技が付与されるとき、右打ち報知ランプRLは、オープニング時間の設定開始とともに点灯し、設定されたエンディング時間が経過することに伴って消灯する。
次に、SU大当り遊技が付与された際の説明演出の実行有無と、報知演出の実行態様について、図13(b)に基づき説明する。
図13(b)に示すように、SU大当り遊技が付与される際、非変短状態であるときにはオープニング時間として「10秒」が設定される。このオープニング時間が設定されているとき、演出表示装置11では、説明演出が実行される。一方で、図示しないが、SU大当り遊技が付与される際、変短状態であるときにはオープニング時間として「0.004秒」が設定される。このオープニング時間が設定されているとき、演出表示装置11では、説明演出は実行されない。
また、SU大当り遊技が付与されている際には、1ラウンド目のラウンド遊技の開始から、8ラウンド目のラウンド遊技が終了する(8ラウンド目のラウンド遊技後のラウンド間インターバルも含む)までの間、報知演出が第1の実行態様で行われる。また、SU大当り遊技が付与されているとき、9ラウンド目のラウンド遊技の開始から、当該9ラウンド目の大入賞口23の9回目の開放が開始するまでの間、報知演出が第2の実行態様で行われる。すなわち、報知演出の実行態様が、第1の実行態様から第2の実行態様へと切り替わる。また、SU大当り遊技が付与されているとき、9ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口23の9回目の開放が開始すると、報知演出が第1の実行態様で行われる。すなわち、報知演出の実行態様が、第2の実行態様から第1の実行態様へと切り替わる。その後、SU大当りにおける16ラウンド目のラウンド遊技が終了する(16ラウンド目のラウンド遊技後のラウンド間インターバルも含む)と、第1の実行態様の報知演出は終了する。
また、非変短状態であるときに付与されたSU大当り遊技における16ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間として「15秒」が設定される。このエンディング時間が設定されているときには、当該エンディング時間が経過するまでの間、予め決められたエンディング演出が実行される。一方で、変短状態であるときに付与されたSU大当り遊技における16ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間として「0.004秒」が設定される。このエンディング時間が設定されているときには、当該エンディング時間が経過するまでの間、エンディング演出が設定されたときの演出表示装置11の表示内容が維持される。因みに、エンディング時間が設定されているときには、説明演出及び報知演出は実行されない。なお、SU大当り遊技が付与されるとき、右打ち報知ランプRLは、オープニング時間の設定開始とともに点灯し、設定されたエンディング時間が経過することに伴って消灯する。
このように、非変短状態のときに実質8R大当り遊技が付与されたときの説明演出の実行有無と、非変短状態のときにSU大当り遊技が付与されたときの説明演出の実行有無と、は同一である。更に、変短状態のときに実質8R大当り遊技が付与されたときの説明演出の実行有無と、変短状態のときにSU大当り遊技が付与されたときの説明演出の実行有無と、は同一である。このため、演出表示装置11における説明演出の実行有無から、実質8R大当り遊技とSU大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されているかについて特定できない。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において変短状態は遊技者にとって有利な状態であるため、変短状態であるときに遊技を止めてしまうようなことは、基本的には考えられない。よって、遊技者が遊技を開始する時点では非変短状態であることが想定される。このようなことから、非変短状態において実質8R大当り遊技又はSU大当りのように、大当り遊技における1回目の大入賞口23の開放時から大入賞口23へ遊技球を入球させやすい状態であるときには、オープニング時間として変短状態のときよりも長い時間を設定し、当該設定中には説明演出が行われる。この結果、大当り遊技の付与が始めての遊技者であっても、説明演出の実行を見ることにより、第2の遊技領域へ遊技球を発射させるために発射ハンドルY6aをどのように操作すべきであるかを認識することができる。
また、大当り遊技の付与を契機として変短状態となり得る。よって、変短状態であるとき、遊技者は、少なくとも1回は大当り遊技の付与を経験していることが想定される。すなわち、説明演出を実行しなくても、第2の遊技領域へ遊技球を発射させるための発射ハンドルY6aの操作方法を遊技者が認識していることになる。このため、変短状態であるときには、オープニング演出として設定する時間を短くした。この結果、単位時間あたりに付与される大当り遊技の数が多くなり易いように構成した(遊技効率を高めた)。更に、変短状態であるときにはオープニング時間の設定中に説明演出が実行されないため、何度も同じ演出(説明演出)が実行されることに対して、説明演出の実行が煩わしいと感じさせてしまうようなことを抑制することができる。
また、実質8R大当り遊技が付与されてから大入賞口が16回開放するまでの演出表示装置11における報知演出の実行態様と、SU大当り遊技が付与されてから大入賞口23が16回開放するまでの演出表示装置11における報知演出の実行態様と、は同一である。このため、演出表示装置11における報知演出の実行態様から実質8R大当り遊技とSU大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されているかについて特定できない。
また、実質8R大当り遊技やSU大当り遊技が付与された際には、2R大当り遊技やJU大当り遊技が付与されたときと同様に、大入賞口23の開放時間が第2時間であるときには、第2の実行態様で報知演出が行われる。一方で、大入賞口23の開放時間が第1時間であるときには、第1の実行態様で報知演出が行われる。このため、報知演出の実行態様を把握することで、現時点が大入賞口23へ遊技球を入球させるために発射ハンドルY6aを操作すべきであるか否かを容易に特定することができる。
次に、第3出力端子G3からの当り外部信号の出力態様と、報知演出の実行態様について、図14(a)〜(c)に基づき作用とともに説明する。
図14(a)に示すように、2R大当り遊技が付与される際には、第3出力端子G3から当り外部信号を出力されない。このとき、演出表示装置11では、第2の実行態様で報知演出が行われる。
また、図14(b)に示すように、JU大当り遊技が付与される際には、1ラウンド目における大入賞口23の3回目の開放時に第3出力端子G3から当り外部信号が出力される。なお、このJU大当り遊技が付与された際に第3出力端子G3から当り外部信号が出力されるタイミングは、1ラウンド目のラウンド遊技において、報知演出の実行態様が第2の実行態様から第1の実行態様へと切り替わるタイミングと同時期となる。
また、図14(c)に示すように、実質8R大当り遊技やSU大当り遊技が付与される際には、オープニング時間が設定されたとき、すなわち、大当り遊技の開始時に、第3出力端子G3から当り外部信号が出力される。
次に、大当り遊技の付与中に電源断となった場合であって、その後、遊技機に電源投入されて電源断時の続きから遊技が再開される際の報知演出の演出態様について、図15(a)〜(d)に基づき作用とともに説明する。なお、図15(a)〜(d)では、JU大当り遊技中に電源断が行われた場合における報知演出の演出態様を示す。
図15(a)に示すように、大入賞口23が第2時間だけ開放されているときには、演出表示装置11の画像表示部GHでは第2の実行態様で報知演出が行われている。ここで、電源断が行われ、その後、再びパチンコ遊技機10へ電源投入されたとする。なお、この電源投入時にRAMクリアスイッチCSは操作されていないものとする。この場合、パチンコ遊技機10が起動すると、演出表示装置11では、電源断時の続きから各種演出が再開されるため、図15(b)に示すように演出表示装置11の画像表示部GHでは第2の実行態様での報知演出の実行が復帰(再開)する。
同様に、図15(c)に示すように、大入賞口23が第1時間だけ開放されているときには、演出表示装置11の画像表示部GHでは第1の実行態様で報知演出が行われている。ここで、電源断が行われ、その後、再びパチンコ遊技機10へ電源投入されたとする。なお、この電源投入時にRAMクリアスイッチCSは操作されていないものとする。この場合、パチンコ遊技機10が起動すると、演出表示装置11では、電源断時の続きから各種演出が再開されるため、図15(d)に示すように、演出表示装置11の画像表示部GHでは第1の実行態様での報知演出が行われる。
次に、領域報知演出の実行態様について、図16に基づき説明する。なお、図16では、JU大当り遊技中において、第1の遊技領域へ遊技球が発射されていることが検知された際の領域報知演出の実行有無と、報知準備期間の設定有無を示す。
図16に示すように、大入賞口23の開放時間が第2時間であるときのタイミングT1,T2にて、第1の遊技領域へ遊技球が発射されていることを検知したとする。この大入賞口23の開放時間が第2時間であるときに第1の遊技領域へ遊技球が発射されていることが何度検知されたとしても、報知準備期間が設定されることはない。
一方、同じJU大当り遊技の付与中において大入賞口23の開放時間が第1時間であるときであって、報知準備期間が設定されていないときのタイミングT3にて、第1の遊技領域へ遊技球が発射されていることを検知した場合、報知準備期間が設定される。但し、このとき(タイミングT3)、領域報知演出は実行されない。そして、大入賞口23の開放時間が第1時間であるときであって、報知準備期間が設定されているときのタイミングT4にて、再び第1の遊技領域へ遊技球が発射されていることを検知した場合、領域報知演出が実行される。このとき、報知準備期間の設定は終了し、領域報知情報が記憶されることになる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)大入賞口23へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる遊技領域と、第1始動口16へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる遊技領域と、を異ならせた遊技機として、例えば、特開2011−259号公報に記載の遊技機(以下「第1の従来遊技機」という)がある。第1の従来遊技機では、遊技球を入球させるための当該遊技球を発射させる遊技領域を異ならせることで、遊技の面白味を高めている。ところで、第1の従来遊技機では、大入賞口23が開放しているときと、大入賞口が開放していないとき(第1始動口16へ遊技球を入球させるとき)と、で遊技球を発射させる遊技領域が異なる。このため、大入賞口23の開放を遊技者が特定できない場合や、大入賞口の開放と特定するまでに時間を要した場合などは、大入賞口へ遊技球を入球させることができないまま大入賞口の開放が終了してしまうことも考えられる。すなわち、大入賞口が開放しているときと、大入賞口が開放していないときと、で遊技球を発射させる遊技領域を異ならせたときには、遊技者に対して十分な利益を付与できない虞があった。
そこで、復電時において、大入賞口23(特別入賞手段)が第1時間だけ大入賞口23が開放可能なとき(大入賞口23の開放状態が第1の開放状態であるとき)、演出表示装置11(報知手段)における報知演出が第1の実行態様(第1の実行状態)となる。この結果、復電時であっても、報知演出の実行態様が第1の実行態様となることにより、大入賞口へ遊技球を入球させるために遊技球を発射すべきことを遊技者に容易に特定させることができる。すなわち、大入賞口の開放状態に応じて報知演出の実行態様(実行状態)が変化し得るため、大入賞口23へ遊技球を入球させるために遊技球を発射すべきであることを遊技者が容易に特定することができる。
(2)大入賞口23(特別入賞手段)の開放時間が長いとき(第1時間のとき)、つまり、報知演出を第1の実行態様(第1の実行状態)で行うときには、報知演出を第2の実行態様(第2の実行状態)で行う場合と比較して、報知演出を実行するための表示画像を表示する表示領域を大きくした。これにより、大入賞口23へ遊技球を入球させるために遊技球を発射すべきであることを遊技者に特定させ易くすることができる。なお、報知演出を実行するための表示画像とは、本実施形態における第1の報知画像HG1や第2の報知画像HG2をいう。
(3)復電時において大当り遊技中から復帰する際、復帰情報生成手段としての主制御用CPU30aは、復帰コマンド(復帰情報)を生成する。更に、実行情報生成手段としての統括制御用CPU31a、は報知演出の実行態様(実行状態)を指示する復帰時第2通常指示コマンドや復帰時第2特殊指示コマンド(実行情報)を生成する。このため、復帰コマンドや復帰時第2通常指示コマンドなどの制御コマンドを生成しない表示制御基板32の制御によって、報知演出の実行が制御される場合でも、生成された各種情報(復帰情報や実行情報)を出力すれば、復電時における大入賞口23(特別入賞手段)の開放状態に応じた実行態様(実行状態)で報知演出を実行させることができる。
(4)実行情報生成手段としての統括制御用CPU31aは、通常時(復電時でないとき)、第2通常指示コマンドや第2特殊指示コマンドなどの特別実行情報を生成する。一方、統括制御用CPU31aは、復電時、復帰時第2通常指示コマンドや復帰時第2特殊指示コマンドなどの通常実行情報を生成する。すなわち、同じ実行態様(実行状態)を指示する場合であっても、復電時であるときと、復電時でないときと、で生成する制御コマンドを異ならせた。このように構成することで、復電時であるか否かに応じて報知演出の実行態様を変更することもできる。
(5)大入賞口23(特別入賞手段)の開放時間が長いとき(第1時間のとき)と、大入賞口23の開放時間が短いとき(第2時間のとき)と、で報知演出の実行態様(実行状態)を異ならせた。これにより、報知演出の実行態様を把握すれば、大入賞口23へ遊技球を入球させるために遊技球を発射すべきであるか否かを、容易に特定することができる。
(6)復電時において、大入賞口23(特別入賞手段)が第2時間だけ大入賞口23が開放可能なとき(大入賞口23の開放状態が第2の開放状態であるとき)、演出表示装置11(報知手段)における報知演出が第2の実行態様(第2の実行状態)となる。この結果、復電時であっても、報知演出の実行態様が第2の実行態様となることにより、大入賞口へ遊技球を入球させるために遊技球を発射すべきでないことを遊技者に容易に特定させることができる。すなわち、大入賞口の開放状態に応じて報知演出の実行態様(実行状態)が変化し得るため、大入賞口23へ遊技球を入球させるために遊技球を発射すべきでないことを遊技者が容易に特定することができる。
(7)大入賞口23(特別入賞手段)の開放時間が短いとき(第2時間のとき)、つまり、報知演出を第2の実行態様(第2の実行状態)で行うときには、報知演出を第1の実行態様(第1の実行状態)で行う場合と比較して、報知演出を実行するための表示画像を表示する表示領域を小さくした。これにより、大入賞口23へ遊技球を入球させるために遊技球を発射して、当該遊技球が大入賞口23に入球しなかったことによって興趣を低下させてしまうようなことを抑制することができる。その一方で、大入賞口23が開放していれば、遊技球を入球させるために遊技球を発射させたいと考える遊技者にとっては、大入賞口23が開放していることだけは特定することができる。すなわち、大入賞口23が開放していることを特定できなかったことに対して興趣を低下させてしまうようなことを抑制することができる。
(8)特別図柄変動ゲームの終了後から大入賞口23が開放するまでに予め決められた演出(所謂、オープニング演出)を行う遊技機として、例えば、特開2011−156293号公報に記載の遊技機(以下、「第2の従来遊技機」という)がある。第2の従来遊技機では、このオープニング演出を行うことにより、遊技者に、大入賞口23が開放されることを認識させる。ところで、第2の従来遊技機のように特別図柄変動ゲームの終了後から大入賞口23が開放するまでの時間にてオープニング演出を行う場合には、単位時間あたりに当り(大当り)となる回数が少なくなりやすい。その結果、遊技効率が低くなってしまう可能性があった。
そこで、大当り抽選(当り抽選)に当選した後、最初(1回目)の大入賞口23(特別入賞手段)の開放時間に応じて、大入賞口23が開放するまでの時間(演出時間)の長さを変化させた。更に、大当り抽選に当選した後の最初の特別入賞手段の開放時間に応じて、説明演出(第1の指示演出)の実行有無を異ならせた。具体的には、最初の大入賞口23の開放時間が短い第2時間となる2R大当り遊技やJU大当り遊技では、大入賞口23が開放するまでの時間を短くした。その一方で、最初の大入賞口23の開放時間が長い第1時間となる実質8R大当り遊技やSU大当り遊技では、大入賞口23が開放するまでの時間を長くし得るようにした。
このように、最初の大入賞口23の開放時間に応じて説明演出を実行させるべきときには、大入賞口23が開放されるまでの時間(演出時間)を長くして説明演出を実行させる。一方で、最初の大入賞口23の開放時間に応じて説明演出を実行させなくても良いときには、大入賞口23が開放されるまでの時間を短くして、遊技の効率化を行うことができる。また、説明演出の実行有無と、遊技の効率化の両方をバランスよく行うことができる。
また、最初の大入賞口23の開放時間が短いときには第1の説明演出が行われないようにするとともに、最初の大入賞口23の開放時間が長いときには第1の説明演出が行われ得る。これにより、大入賞口23に遊技球を入球させることが可能なときには第1の説明演出を行うことで、大入賞口23の開放時間が長いことを遊技者に報知することもできる。この結果、大入賞口23が第1時間だけ開放され得るにも関わらず、大入賞口23に遊技球を入球させることなく、大入賞口23が閉鎖してしまうようなことを防止できる。また、大入賞口23の開放時間が第2時間のときには、大入賞口23に遊技球を入球させるために遊技球を発射させたとしても、当該遊技球が大入賞口に入球しない可能性が高い。このため、説明演出を行わないことで、無駄な遊技球の発射によって遊技に対する興趣を低下させてしまうことを防止できる。
(9)2R大当り(第2の通常当り)は、全ての大入賞口23(特別入賞手段)の開放時間が第2時間となっている。一方、JU大当り(第2の特殊当り)は、最初の大入賞口23の開放時間が第2時間である一方、その後の大入賞口23の開放時間として第1時間が設定された開放がある。そして、JU大当りが付与される場合であって、大入賞口23の開放時間が第2時間から第1時間へ切り替わるとき(第2の開放状態から第1の開放状態へ切り替わるとき)、第1の実行態様での報知演出(第2の指示演出)が行われる。このため、大入賞口23の第1時間だけ開放されるまでの間は、2R大当り遊技とJU大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されているかについて特定できない。すなわち、JU大当り遊技が付与されていることを秘匿することができるため、2R大当りが付与されている場合であっても、2R大当りよりも有利なJU大当り遊技が付与されていることを遊技者に期待させることができる。
また、実質8R大当り遊技やSU大当り遊技のように、最初の大入賞口23の開放時間が第1時間である場合には、最初の大入賞口23の開放及び閉鎖が制御されることに伴って、第1の実行態様での報知演出(第2の指示演出)が行われる。このため、第1の実行態様での報知演出の実行により、大入賞口23が賞球の獲得を見込める時間だけ開放されていることを遊技者に報知することができる。
(10)変短状態(入球率向上状態)であるときには、第2始動口18へ遊技球を入球させ易く遊技効率が高い。このような変短状態において、最初の大入賞口23が開放されるまでの時間(演出時間)を長くしては変短状態による遊技効率の高まりが抑制されることになる。このため、変短状態であるときには、最初の大入賞口23の開放時間が長くても、大入賞口23が開放されるまでの時間を短くすることで、遊技の効率化を図ることができる。
一方で、非変短状態においては、変短状態であるときよりも遊技効率が低いため、演出時間が多少長くとも、遊技効率が低下したことを遊技者に感じさせ難い。このため、非変短状態においては、大入賞口23が開放するまでの時間として長い時間(第1の演出時間)が設定され得るように構成することで、遊技効率の低下を感じさせることなく、説明演出を行うことができる。
(11)第1の従来遊技機のように、遊技球を発射させる遊技領域を遊技状況に応じて変化するような遊技機においては、遊技球が正しい遊技領域に発射されるようにするための各種演出(例えば、遊技球を発射させるべき遊技領域を遊技者に報知する演出)を行うことが考えられる。このような演出を遊技球が正しい遊技領域に発射されていないときに行うように構成する場合には、間違った遊技領域に遊技球が発射されたことを検知するためのセンサ等を設ける必要がある。しかしながら、例えば、大入賞口へ遊技球を入球させるための遊技領域に遊技球を発射させたとしても、稀に第1始動口16へ遊技球を入球させるための遊技領域に遊技球が発射されてしまうことも考えられる。この意図しない遊技球の発射が先のセンサによって検知された場合、当該検知を契機として、遊技球を発射させるべき遊技領域を遊技者に報知する演出などが行われることになる。このように、遊技球が正しい遊技領域に発射されているにもかかわらず、遊技球が正しく発射されていないかのような演出が行われた場合、当該演出の実行に対して煩わしさを感じさせてしまう虞がある。
そこで、第1始動口16へ遊技球を入球させるために遊技球が発射されたことを検知する始動口スイッチSW1(始動用発射検知手段)を設け、大当り遊技の付与中に始動口スイッチSW1が遊技球を検知した場合、報知準備期間が設定されるように構成した。更に、報知準備期間が設定されているときに、始動口スイッチSW1が再び遊技球を検知した場合には、領域報知演出が行われるように構成した。すなわち、大当り遊技中に始動口スイッチSW1が遊技球を一度検知したからといってすぐに領域報知演出が行われるわけではない。このため、意図しない方向や領域に遊技球が転動したとしても、領域報知演出が行われ難く、遊技者に煩わしさを感じさせてしまうようなことを抑制できる。
また、大入賞口23(特別入賞手段)が第2時間だけ開放されるとき(大入賞口23の開放状態が第2の開放状態であるとき)は、第1始動口16への入球を狙って遊技球を発射する場合と、大入賞口23への入球を狙って遊技球を発射する場合のうち、何れが正しい遊技球の発射であるかについては遊技者毎に異なる。一方で、大入賞口23が第1時間だけ開放されるとき(大入賞口23の開放状態が第1の開放状態であるとき)は、大入賞口23への入球を狙って遊技球を発射する場合が確実に正しい遊技球の発射であるといえる。このため、第2の開放状態で大入賞口23が開放する場合には、どのように遊技球が発射されていたとしても領域報知演出を行わないことで、遊技者が正しいと考える遊技球の発射が間違いであるかのような誤解を招く演出の実行を避けることができる。更に、第1の開放状態で大入賞口23が開放する場合に大入賞口23への入球を狙って遊技球を発射していない遊技者に対しては、領域報知演出を実行することで、遊技者が利益(賞球)を獲得することなく大入賞口23が閉鎖してしまうようなことを抑制することができる。
(12)復電時において、大入賞口23(特別入賞手段)の開放状態が第1の開放状態であるとき、演出表示装置11(開放報知手段)における報知演出(開放報知演出)が第1の実行態様(第1の実行状態)となる。この結果、第1の実行態様で報知演出が行われることで、大入賞口23への入球を狙って遊技球を発射すべきことを遊技者に容易に特定させることができる。また、復電時において、大入賞口23の開放状態が第2の開放状態であるとき、報知演出が第2の実行態様(第2の実行状態)となる。この結果、報知演出の第2の実行態様となれば、大入賞口23へ遊技球を発射すべきでないことを特定させることができる。このように、大入賞口23の開放状態に応じて報知演出の実行態様が変化するので、大入賞口23への入球を狙って遊技球を発射すべきか否かを容易に特定させることができる。
(13)JU大当り遊技、実質8R大当り遊技及びSU大当り遊技は、大入賞口23(特別入賞手段)が開放される時間が第1時間となる第1の開放状態と、大入賞口23が開放される時間が第2時間となる第2の開放状態の組み合わせによって大当り遊技が構成されている。そして、大入賞口23の開放状態が第1の開放状態であるときの領域報知演出の実行制御と、大入賞口23の開放状態が第2の開放状態であるときの領域報知演出の実行制御と、を異ならせた。すなわち、大入賞口23の開放状態に応じて領域報知演出の実行制御が異なる。この結果、大入賞口23の開放状態に合わせて、適宜領域報知演出が行われるため、同じ種類の大当り遊技中であっても必要なときにだけ領域報知演出を行うことで、遊技者に煩わしさを感じさせてしまうようなことを抑制することができる。
(14)第2の従来遊技機のようにオープニング演出を行う場合、当該オープニング演出の実行開始に伴って、大入賞口へ入球させるための遊技球の発射を遊技者が開始する可能性も考えられる。オープニング演出が行われているときは大入賞口23が開放されることはないため、オープニング演出中に発射された遊技球は原則として大入賞口23に入球することがない。このため、オープニング演出の実行開始に伴って遊技球の発射を開始させる遊技者は、当該オープニング演出の演出時間が長いほど失う遊技球の個数が多くなる。その結果、大入賞口23に入球する見込みのない遊技球の発射を行ってしまったことや、当該発射によって遊技球を失ったことで遊技に対する興趣を低下させてしまう虞があった。
そこで、右打ち報知ランプRLの点灯制御(第1の報知演出の実行状態の制御)が開始されるタイミングは、大入賞口23(特別入賞手段)の1回目の開放よりも前のタイミングとした。その一方で、報知演出の実行制御(第2の報知演出の実行状態の制御)が開始されるタイミングは、大入賞口23が開放されるタイミングに合ったタイミングとなる。この結果、報知演出の実行に応じて、大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射させるべきタイミングを容易に特定することができる。その結果、オープニング時間の設定開始(オープニング演出の実行開始)に伴って遊技球の発射を開始する場合と比較して、大入賞口23へ入球しない遊技球の個数を少なくでき、遊技に対する興趣の低下を抑制することもできる。
(15)大入賞口23(特別入賞手段)が開放されるタイミングに合わせて当り外部信号(当り信号)が、遊技機外部へ出力されるように構成した。この結果、報知演出でなくとも、当り外部信号の出力態様によって、大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射させるべきタイミングを特定することも可能となる。そのため、報知演出の実行態様で大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射させるタイミングを特定する遊技者と、当り信号の出力態様で大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射させるタイミングを特定する遊技者のうち何れの遊技者であっても、大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射させるタイミングも容易に特定することができる。
(16)大入賞口23(特別入賞手段)の開放時間が第1時間である場合、報知演出は第1の実行態様で行われる。一方、大入賞口23の開放時間が第2時間である場合、報知演出は第2の実行態様で行われる。このため、大入賞口23の開放時間に応じて大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射させるか否かを異ならせる場合であっても、報知演出の実行態様に応じて遊技球を発射させるタイミングを容易に特定することができる。
(17)大入賞口23の1回の開放時間が短い場合と、大入賞口23の1回の開放時間が長い場合の組み合わせで、大入賞口23を複数回開放させる遊技機として、例えば、特開2009−261613号公報(以下、「第3の従来遊技機」という)がある。第3の従来遊技機のように、大入賞口23が開放される時間が様々あることにより、大入賞口23の開放時間について注目させることができる。ところで、第3の従来遊技機では、大入賞口23の1回の開放時間が短い場合には、大入賞口23の開放中に遊技球を入球させることが困難な仕様となっている。このため、大入賞口23の開放時間が短い場合には、遊技球を発射しないようにして、大入賞口23へ入球しない遊技球の発射を抑制する遊技者もいる。その結果、遊技者の中には、大入賞口23の開放時間が短いものだと思い込んでしまい、大入賞口23の開放時間が長いにもかかわらず、遊技球を発射させない遊技者や、遊技球の発射が遅れてしまう遊技者もいる可能性がある。このため、大入賞口の開放時間が長いにもかかわらず十分な利益(賞球)を獲得できない遊技者がいる虞があった。
そこで、大入賞口23の開放時間が第1時間であるとき(特別入賞手段の開放状態が第1の開放状態であるとき)には、報知演出が第1の実行態様で行われる(第2の報知演出が第1の実行状態となる)。その後、大入賞口23の開放時間が第2時間に切り替わると、当該切り替わりに伴って、報知演出の実行態様が第1の実行態様から第2の実行態様へと切り替わる。このため、大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射すべきときから、大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射すべきでないときへの切り替わりを報知演出の実行態様(第2の報知演出の実行状態)から容易に特定させることができる。
(18)大入賞口23の開放時間が第2時間であるとき(特別入賞手段の開放状態が第2の開放状態であるとき)には、報知演出が第2の実行態様で行われる(第2の報知演出が第2の実行状態となる)。その後、大入賞口23の開放時間が第1時間に切り替わると、当該切り替わりに伴って、報知演出の実行態様が第2の実行態様から第1の実行態様へと切り替わる。このため、大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射すべきでないときから、大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射すべきであるときへの切り替わりを報知演出の実行態様(第2の報知演出の実行状態)から容易に特定させることができる。
(19)大当り遊技における大入賞口23の最初の開放時間が第2時間となる大当り遊技(特別入賞手段の開放状態が、第2の開放状態から始まる大当り遊技)となるJU大当り遊技が付与される場合、大入賞口23の開放状態が第2の開放状態から第1の開放状態へ切り替わることに伴い、当り外部信号(当り信号)が遊技機外部へ出力される。このため、報知演出の実行態様(第2の報知演出の実行状態)に限らず、当り外部信号の出力態様からも、大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射させるべきタイミングを容易に特定することができる。
(20)JU大当り(短縮後特殊当り)に基づき大入賞口23(特別入賞手段)が開放される際には、最初に第2時間だけ大入賞口23が開放される(第2の開放状態で特別入賞手段が開放及び閉鎖される)。この間、報知演出は第2の実行態様(第2の実行状態)で行われ、当り外部信号(当り信号)も出力されない。その後、大入賞口23の開放時間が第1時間へ切り替わる(特別入賞手段の開放状態が第1の開放状態へ切り替わる)と、当該切り替わるタイミングに合わせて、報知演出の実行態様は第2の実行態様から第1の実行態様(第1の実行状態)へと切り替わる。そして、このタイミングで、当り外部信号も遊技機外部へと出力される。このため、報知演出の実行態様に応じて大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射すべきであるか否かを判断する遊技者と、当り外部信号の出力態様に応じて大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射すべきであるか否かを判断する遊技者の何れの遊技者も容易に大入賞口へ入球させるために遊技球を発射させるべきであるか否かを特定できる。更には、大入賞口23へ入球させるために遊技球を発射させるタイミングも容易に特定することができる。
(21)大当り遊技における大入賞口23(特別入賞手段)の最初(1回目)の開放時間が第1時間であるとき(第1の開放状態であるとき)、つまり、実質8R大当り遊技又はSU大当り遊技の付与時には、当該最初の開放が開始するタイミングに合わせて、報知演出が第1の実行態様(第1の実行状態)となる。それとともに、最初の大入賞口23の開放が開始するタイミングで、当り外部信号(当り信号)が遊技機外部へ出力される。このため、報知演出の実行態様と当り外部信号の出力態様のうち何れの事象に応じて大入賞口23へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させるか否かを判断する場合であっても、最初の大入賞口23の開放から大入賞口へ入球させるために遊技球を発射させることができる。
(22)右打ち報知ランプRLは、大当り遊技が開始されるタイミングで点灯される。また、報知演出は、大入賞口23の開放が開始されるタイミングで実行される。また、報知演出は、大入賞口23の開放時間に応じて実行態様が異なる。このようなことから、右打ちランプRLが点灯することによって大入賞口23の開放が行われることを認識させることができ、遊技者は大入賞口23の開放に備えて発射ハンドルY6aを回動操作するなどの準備を行うことが可能となる。そして、報知演出が実行されると、遊技者は、大入賞口23が開放されるタイミングを認識できる。更に、実行された報知演出の実行態様から、遊技者は、遊技球を発射すべきであるか否かを判断することができる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、大入賞口23の開放時間が第1時間のみで構成された種類の大当り遊技を付与可能に構成しても良い。この大当り遊技が付与される場合、報知演出は、1ラウンド目のラウンド遊技の開始から最終回のラウンド遊技が終了するまでの間、第2の実行態様で報知演出を行うように構成しても良い。
・上記実施形態において、第1の遊技領域に第2始動口18を配設しても良い。このように構成する場合には、第1の遊技領域が第1始動口16及び第2始動口18へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる遊技領域となり、第2の遊技領域が大入賞口23へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる遊技領域となる。
・上記実施形態において、大入賞口23を第1の遊技領域に配設し、第1始動口16を第2の遊技領域に配設しても良い。
・上記実施形態において、第1始動口16への遊技球の入球を契機とする当り抽選に当選した場合と、第2始動口18への遊技球の入球を契機とする当り抽選に当選した場合と、で大当りの種類が決定される割合を異ならせても良い。このとき、第2始動口18への遊技球の入球を契機とする当り抽選に当選した場合には、第1始動口16への遊技球の入球を契機とする当り抽選に当選した場合よりも、有利度の高い大当り(例えば、JU大当りやSU大当り)が決定される割合を高くしても良い。
・上記実施形態において、丸図柄を変動表示させても良いし、特殊図柄組み合わせが確定停止表示されない場合であっても確定停止表示され得るように構成しても良い。
・上記実施形態において、普通入賞口27を利用して、第1の遊技領域に遊技球が発射されていることを特定するように構成しても良い。このように構成する場合には、普通入球スイッチSW5が始動用発射検知手段として機能する。
・上記実施形態において、予め決められたオープニング演出として説明演出(第1の指示演出)を実行するように構成しても良い。
・上記実施形態において、予め決められたラウンド演出として報知演出を実行するように構成しても良い。
・上記実施形態において、ラウンド遊技が終了する際、つまり、ラウンド間インターバルが設定される際、ラウンド遊技が終了したことを示すラウンド終了コマンドを主制御用CPU30aが生成して、統括制御用CPU31aや表示制御用CPU32aへ出力されるように構成しても良い。このように構成する場合には、ラウンド間インターバルが設定されているときに報知演出を実行しないように構成することもできる。また、最終回のラウンド遊技後のラウンド間インターバルが終了するよりも前の段階(例えば、最終回のラウンド遊技終了時)で報知演出の実行を終了させることもできるようになる。
・上記実施形態において、変短状態から非変短状態へ切り替わった場合、第1の遊技領域へ遊技球を発射させることを遊技者に報知する演出(打ち戻し演出)を実行するように構成しても良い。なお、この非変短状態への切り替わりは、大当り遊技の付与中を意図するものではなく、2R非確変大当り遊技又は実質8R非確変大当り遊技の終了後から変短回数の特別図柄変動ゲームの実行が終了したことに伴って非変短状態へ切り替わるものを意図している。
・上記実施形態において、第1の実行態様で報知演出を行う際に演出表示装置11に表示させる画像と、第2の実行態様で報知演出を行う際に演出表示装置11に表示させる画像と、を異ならせても良い。また、表示される画像の数及び種類が、同一であっても良い。
・上記実施形態を当り遊技の付与前後で遊技状態が変化し得ない当り遊技(所謂、小当り)を付与可能なパチンコ遊技機に適用しても良い。一般的に、この当り遊技(小当り)は、大当り抽選とは別の抽選(小当り抽選)によって付与の有無が判断されるように構成される。また、小当りが付与された際には、例えば、2R大当り遊技と同様の開放態様で大入賞口23が開放及び閉鎖されるように構成しても良い。
・上記実施形態において、2R大当りやJU大当りが決定された際に、確定停止表示される飾り図柄の組み合わせ(特殊図柄組み合わせ)を変更しても良い。例えば、特殊図柄組み合わせを数字の飾り図柄のみで構成される飾り図柄の組み合わせに定めても良い。この場合、数字の飾り図柄のみが表示される(丸図柄が表示されない)ように構成することもできる。
・上記実施形態において報知演出を第2の実行態様で行う際、報知演出を行わないように構成しても良い。この場合、報知演出の実行有無を把握するだけで、大入賞口23へ遊技球を入球させるために遊技球を発射すべきであることを容易に特定することができる。また、上記実施形態のパチンコ遊技機10と比較して、CPUが行う制御負担を軽減させることができる。また、上記実施形態のパチンコ遊技機10と比較して、ROMに記憶させる画像データの量を削減することもできる。なお、このように構成する場合には、報知演出の第2の実行状態は、報知演出が実行されない状態をいう。また、このように構成する場合、報知演出の実行状態を第2の実行状態とするための制御コマンド(第2通常指示コマンド、復帰時第2通常指示コマンド、第2特殊指示コマンド及び復帰時第2特殊指示コマンド)を生成しないように構成しても良い。
・上記実施形態において、発射ハンドルY6aの回動量を特定可能に構成し、当該発射ハンドルY6aの回動量から第2の遊技領域へ遊技球が発射されていることを検知可能に構成しても良い。
・上記実施形態において、大当りの種類を変更しても良い。例えば、上記実施形態における6種類から3種類の大当りに変更しても良い。また、新たな種類の大当り(例えば、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数を1回とし、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放時間を第1時間する大当り)を追加しても良い。
・上記実施形態において、右打ち報知ランプRLは点灯又は消灯などの発光演出を行うLEDなどの発光体(発光装置)でなく、主制御用CPU30aが制御する音声演出などを行うスピーカなどの音声出力装置であっても良い。
・上記実施形態において、大当り抽選当選時が確変状態であるか否かに応じて、大当り遊技終了後の変短状態の継続態様(例えば、「次回まで」)を変更しても良い。
・上記実施形態において、大当り抽選当選時が、確変状態であるか否かと変短状態であるか否かの組み合わせに応じて、大当り遊技終了後の変短状態の継続態様(例えば、「無」)を変更しても良い。
・上記実施形態において、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数を1回とするとともに、1回目と2回目のラウンド遊技における大入賞口23の開放時間を第2時間とし、3回目以降のラウンド遊技における大入賞口23の開放時間を第1時間とする種類の大当り(以下、ジャンプ大当り)を追加しても良い。なお、このジャンプ大当りに基づき大入賞口23が開閉される際には、上記実施形態におけるJU大当りに基づき大入賞口23が開閉される際と同様の開放態様で大入賞口23が開放及び閉鎖されることになる。よって、このジャンプ大当りと、上記実施形態におけるJU大当りを入れ替えても良い。
・上記実施形態において、例えば、ゲート25の奥方に設けられている普通図柄スイッチSW4を使用して、大入賞口23へ遊技球を入球させるための第2の遊技領域へ遊技球が発射されていることを検知可能に構成しても良い。そして、第1始動口16へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させるべきときに、普通図柄スイッチSW4が遊技球を検知した場合には、上記実施形態における領域報知演出と同様の制御によって、第1の遊技領域へ遊技球を発射させるべきであることを報知する領域報知演出を実行するように構成しても良い。この場合、普通図柄スイッチSW4が特別用発射検知手段として機能するとともに、このとき設定される報知準備期間が特別用の報知準備期間となる。
・上記実施形態において、説明演出の実行時に遊技球を発射させてしまう場合、当該発射された遊技球は大入賞口23へ入球しない可能性が高いため、遊技者は発射した分の遊技球を失ってしまうことになる。このため、説明演出を実行する際には、未だ発射すべきでないことを報知する演出(未発射演出)を実行するように構成しても良い。
・上記実施形態において、第1の実行態様で報知演出を行う際に第1の報知画像HG1が表示される表示領域の大きさと、第2の実行態様で報知演出を行う際に第1の報知画像HG1が表示される表示領域の大きさが同じであっても良い。また、第2の実行態様で報知演出を行う際に第1の報知画像HG1が表示される表示領域の大きさが、第1の実行態様で報知演出を行う際に第1の報知画像HG1が表示さえる表示領域の大きさよりも大きくても良い。
・上記実施形態において、演出表示装置11、装飾ランプSL及びスピーカSPを、それぞれ専用の制御基板にて制御するように構成しても良い。
・上記実施形態において、報知演出を演出表示装置11で実行しなくても良い。例えば、装飾ランプSLやスピーカSPなどを使用して、報知演出を実行しても良い。また、演出表示装置11のみで報知演出を実行しないで、例えば、スピーカSPと演出表示装置11で報知演出を実行するように構成しても良い。
・上記実施形態において、説明演出を行わなくても良い。この場合、オープニング演出の時間として設定される時間(演出時間)を全て「0.004秒」に設定することもできる。
・上記実施形態において、領域報知演出を行わなくても良い。
・上記実施形態において、演出表示装置11や装飾ランプSLを使用して領域報知演出を行うように構成しても良い。また、スピーカSPのみに限らず、演出表示装置11とスピーカSPを使用して領域報知演出を行うように構成しても良い。
・上記実施形態において報知演出が実行されるタイミングにおいて、説明演出を実行するように構成しても良い。
・上記実施形態において説明演出が実行されるタイミングにおいて、報知演出を実行するように構成しても良い。このように構成する場合、報知演出が第1の指示演出に相当する。
・上記実施形態において、第2時間に相当する時間は「0.004秒」に限らず、「0.001秒」や「0.1秒」であっても良い。また、第2時間は、第1時間よりも短い時間であれば、遊技球が入球し得る時間であっても良い。但し、第2時間は、入球上限個数(上記実施形態では、9球)の遊技球が容易に入球し得ない時間(例えば、2球程度の遊技球を入球させることの可能な時間)であることが望ましい。
・上記実施形態において、第1時間に相当する時間は、「25秒」、「24.92秒」や「24.68秒」に限らず、「18秒」や「29.5秒」であっても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記第2の報知手段は、前記第1の報知手段と比して大きく、遊技球を発射させる遊技盤において遊技者の視界に入り易い位置に配設されている。
(ロ)前記導出手段は、前記第2の報知手段である。
(ハ)前記第2の制御手段によって前記第2の報知演出の実行が開始されるタイミングと、前記信号出力手段によって前記当り信号が出力されるタイミングと、が同期する。
(ニ)前記当り抽選に当選した場合の当りの種類を決定する当り種決定手段と、前記演出時間が設定されているときに、前記第2の遊技領域へ遊技球を発射させるための方法を説明する内容の説明演出の説明演出実行手段における実行状態を制御する説明演出制御手段と、を備え、前記演出時間設定手段は、前記当り種決定手段が決定した当りの種類に応じた演出時間を設定し、前記説明演出制御手段は、前記説演出の実行状態を、前記演出時間設定手段によって設定されている演出時間に応じた実行状態とする。
(ホ)前記第2の報知演出の実行状態が前記第1の実行状態であるときには前記第2の報知手段にて前記第2の報知演出が実行される一方、前記第2の報知演出の実行状態が前記第2の実行状態であるときには前記第2の報知手段にて前記第2の報知演出が実行されない。
(ヘ)前記第1の制御手段は、前記第1の報知演出の実行を開始させてから前記特別入賞手段の開放及び閉鎖の制御を前記開閉制御手段が終了するまでの間、前記第1の報知演出の実行を継続させる。
(ト)遊技球の入球を契機に、当りか否かの当り抽選の権利を付与する始動口と、前記始動口へ入球した遊技球を検知する入球検知手段と、前記当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選に当選した場合に特別入賞手段の開放及び閉鎖を制御する開閉制御手段と、遊技機への電源供給の遮断時における遊技状態を記憶保持可能な記憶保持手段と、前記遊技球への電源供給が再開された際に、前記記憶保持手段によって記憶保持されている遊技状態へ復帰させる復帰手段と、前記特別入賞手段の開放中に遊技機への電源供給が遮断された後に遊技機への電源供給が再開され、前記復帰手段による遊技状態の復帰に伴って前記特別入賞手段の開放が再開されるとき、当該特別入賞手段の開放状態を確認する開放状態確認手段と、前記開閉制御手段によって前記特別入賞手段が開放されているとき、前記特別入賞手段が開放されていることを遊技者に報知する報知演出の報知手段における実行状態を制御する報知演出制御手段と、を備え、前記始動口へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる第1の遊技領域及び前記特別入賞手段へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる第2の遊技領域は、少なくとも一部の領域が異なり、前記報知演出の実行状態には、少なくとも第1の実行状態と、前記第1の実行状態とは異なる第2の実行状態と、があり、前記特別入賞手段の開放状態には、前記特別入賞手段に遊技球を入球させることの容易な第1時間だけ開放が維持される第1の開放状態と、前記第1時間よりも短い第2時間だけ開放が維持される第2の開放状態と、が少なくとも含まれ、前記報知演出制御手段は、前記開放状態確認手段によって前記特別入賞手段の開放状態が前記第1の開放状態であることが確認された場合、前記報知演出の実行状態を前記第1の実行状態とすることを特徴とする遊技機。
(チ)遊技球の入球を契機に、当りか否かの当り抽選の権利を付与する始動口と、前記始動口へ入球した遊技球を検知する入球検知手段と、前記当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選に当選した場合に特別入賞手段の開放及び閉鎖を制御する開閉制御手段と、遊技機への電源供給の遮断時における遊技状態を記憶保持可能な記憶保持手段と、前記遊技球への電源供給が再開された際に、前記記憶保持手段によって記憶保持されている遊技状態へ復帰させる復帰手段と、前記特別入賞手段の開放中に遊技機への電源供給が遮断された後に遊技機への電源供給が再開され、前記復帰手段による遊技状態の復帰に伴って前記特別入賞手段の開放が再開されるとき、当該特別入賞手段の開放状態を確認する開放状態確認手段と、前記開閉制御手段によって前記特別入賞手段が開放されているとき、前記特別入賞手段が開放されていることを遊技者に報知する報知演出の報知手段における実行状態を制御する報知演出制御手段と、を備え、前記始動口へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる第1の遊技領域及び前記特別入賞手段へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる第2の遊技領域は、少なくとも一部の領域が異なり、前記報知演出の実行状態には、少なくとも第1の実行状態と、前記第1の実行状態とは異なる第2の実行状態と、があり、前記特別入賞手段の開放状態には、前記特別入賞手段に遊技球を入球させることの容易な第1時間だけ開放が維持される第1の開放状態と、前記第1時間よりも短い第2時間だけ開放が維持される第2の開放状態と、が少なくとも含まれ、前記報知演出制御手段は、前記開放状態確認手段によって前記特別入賞手段の開放状態が前記第2の開放状態であることが確認された場合、前記報知演出の実行状態を前記第2の実行状態とすることを特徴とする遊技機。
(リ)遊技球の入球を契機に、当りか否かの当り抽選の権利を付与する始動口と、前記始動口へ入球した遊技球を検知する入球検知手段と、前記当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果を導出する結果導出演出を導出手段に実行させる結果導出演出制御手段と、前記当り抽選に当選した場合の当りの種類を決定する当り種決定手段と、前記当り抽選に当選した場合に当該当選の対象となる結果導出演出の終了後、前記当り種決定手段が決定した当りの種類に基づき演出時間を設定する演出時間設定手段と、前記演出時間設定手段によって設定された演出時間の経過後、前記当り種決定手段が決定した当りの種類に基づき特別入賞手段の開放及び閉鎖を制御する開閉制御手段と、指示演出の指示演出実行手段における実行を制御する指示演出制御手段と、を備え、前記始動口へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる第1の遊技領域及び前記特別入賞手段へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる第2の遊技領域は、少なくとも一部の領域が異なり、前記指示演出は、前記第2の遊技領域へ遊技球を発射させることを遊技者に指示する内容で行われ、前記当りの種類には、前記特別入賞手段の1回目の開放を第1の開放状態とする第1の当りと、前記特別入賞手段の1回目の開放を第2の開放状態とする第2の当りと、が含まれ、前記開閉制御手段は、前記特別入賞手段の開放状態を前記第1の開放状態とするときには前記特別入賞手段に遊技球を入球させることの容易な第1時間だけ開放を維持する一方、前記特別入賞手段の開放状態を前記第2の開放状態とするときには前記第1時間よりも短い第2時間だけ開放を維持し、前記演出時間設定手段は、前記第1の当りに基づく場合には第1の演出時間を設定する一方、前記第2の当りに基づく場合には前記第1の演出時間よりも短い第2の演出時間を設定し、前記指示演出制御手段は、前記第2の演出時間が設定された際は当該第2の演出時間の設定から当該第2の演出時間が経過するまでの間に前記指示演出の実行を制御しない一方、前記第1の演出時間が設定された際は当該第1の演出時間の設定から当該第1の演出時間が経過するまでの間に前記指示演出の実行を制御することを特徴とする遊技機。
(ヌ)遊技球の入球を契機に、当りか否かの当り抽選の権利を付与する始動口と、前記始動口へ入球した遊技球を検知する入球検知手段と、前記当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選に当選した場合に特別入賞手段の開放及び閉鎖を制御する開閉制御手段と、前記始動口へ遊技球を入球させるために遊技球が発射されたことを検知する始動用発射検知手段と、前記開閉制御手段による前記特別入賞手段の制御状態及び前記始動用発射検知手段の検知結果に基づき、発射すべき遊技領域に遊技球が発射されていないことを遊技者に報知する領域報知演出の領域報知手段における実行を制御する領域報知演出制御手段と、を備え、前記始動口へ遊技球を入球させるために遊技球が発射された際に当該遊技球が転動する遊技領域と、前記特別入賞手段へ遊技球を入球させるために遊技球が発射された際に当該遊技球が転動する遊技領域は、少なくとも一部が異なり、前記特別入賞手段の開放状態には、前記特別入賞手段に遊技球を入球させることの容易な第1時間だけ開放が維持される第1の開放状態と、前記第1時間よりも短い第2時間だけ開放が維持される第2の開放状態と、が少なくとも含まれ、前記領域報知演出制御手段は、前記開閉制御手段によって前記特別入賞手段の開放を前記第2の開放状態で制御されているときには前記始動用発射検知手段が遊技球の発射を検知したとしても前記領域報知演出の実行を制御しない一方、前記開閉制御手段によって前記特別入賞手段の開放が前記第1の開放状態で制御されているときに前記始動用発射検知手段が遊技球の発射を検知した場合には始動用の報知予備期間を設定し、当該報知予備期間の設定中に前記始動用発射検知手段が遊技球の発射を再び検知した場合には前記領域報知演出の実行を制御することを特徴とする遊技機。
(ル)遊技球の入球を契機に、当りか否かの当り抽選の権利を付与する始動口と、前記始動口へ入球した遊技球を検知する入球検知手段と、前記当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果を導出する結果導出演出を導出手段に実行させる結果導出演出制御手段と、前記当り抽選に当選した場合の当りの種類を決定する当り種決定手段と、前記当り抽選に当選した場合に当該当選の対象となる結果導出演出の終了後、前記当り種決定手段が決定した当りの種類に基づき特別入賞手段の開放及び閉鎖を制御する開閉制御手段と、前記当り種決定手段が決定した種類の当りに基づく制御が開始されてから、第1の報知演出の第1の報知手段における実行状態を制御する第1の制御手段と、前記特別入賞手段が開放していることを報知する第2の報知演出の前記第1の報知手段とは異なる第2の報知手段における実行状態を制御する第2の制御手段と、を備え、前記始動口へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる第1の遊技領域及び前記特別入賞手段へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる第2の遊技領域は、少なくとも一部の領域が異なり、前記開閉制御手段は、前記特別入賞手段の開放状態を前記第1の開放状態とするときには前記特別入賞手段に遊技球を入球させることの容易な第1時間だけ開放を維持する一方、前記特別入賞手段の開放状態を前記第2の開放状態とするときには前記第1時間よりも短い第2時間だけ開放を維持し、前記当りの種類には、前記特別入賞手段の少なくとも1回の開放を第2の開放状態とする一方で前記特別入賞手段の少なくとも1回の開放を第1の開放状態とする特殊当りが含まれ、前記第1の制御手段は、前記開閉制御手段が、前記当り種決定手段が決定した当りの種類に基づく前記特別入賞手段の開放及び閉鎖の制御を開始することに伴って前記第1の報知演出の実行状態を制御し、前記第2の制御手段は、前記開閉制御手段が前記特別入賞手段の開放状態を前記第1の開放状態とすることに伴って前記第2の報知演出の実行状態を第1の実行状態に制御し、前記開閉制御手段が前記特別入賞手段の開放状態を前記第1の開放状態から前記第2の開放状態へ切り替えることに伴って前記第2の報知演出の実行状態を前記第1の実行状態から第2の実行状態へ切り替えることを特徴とする遊技機。
(ヲ)遊技球の入球を契機に、当りか否かの当り抽選の権利を付与する始動口と、前記始動口へ入球した遊技球を検知する入球検知手段と、前記当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果を導出する結果導出演出を導出手段に実行させる結果導出演出制御手段と、前記当り抽選に当選した場合の当りの種類を決定する当り種決定手段と、前記当り抽選に当選した場合に当該当選の対象となる結果導出演出の終了後、前記当り種決定手段が決定した当りの種類に基づき特別入賞手段の開放及び閉鎖を制御する開閉制御手段と、前記開閉制御手段によって前記特別入賞手段が開放されているとき、前記特別入賞手段が開放されていることを遊技者に報知する報知演出の報知手段における実行状態を制御する報知演出制御手段と、前記当り抽選に当選したことを示す当り信号を遊技機外部へ出力する信号出力手段と、を備え、前記始動口へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる第1の遊技領域及び前記特別入賞手段へ遊技球を入球させるために遊技球を発射させる第2の遊技領域は、少なくとも一部の領域が異なり、前記開閉制御手段は、前記特別入賞手段の開放状態を前記第1の開放状態とするときには前記特別入賞手段に遊技球を入球させることの容易な第1時間だけ開放を維持する一方、前記特別入賞手段の開放状態を前記第2の開放状態とするときには前記第1時間よりも短い第2時間だけ開放を維持し、前記当りの種類には、前記特別入賞手段の1回目から所定回数目までの開放を前記第2の開放状態とした後、次の前記特別入賞手段の開放が前記第1の開放状態へ切り替わる短縮後特殊当りが含まれ、前記報知演出制御手段は、前記短縮後特殊当りに基づき前記開閉制御手段が前記特別入賞手段の開放及び閉鎖を制御する際において前記特別入賞手段の開放状態が前記第2の開放状態から前記第1の開放状態へ切り替えられるタイミングに合わせて、前記報知演出の実行状態を第2の実行状態から第1の実行状態へ切り替え、前記信号出力手段は、前記短縮後特殊当りに基づき前記開閉制御手段が前記特別入賞手段の開放及び閉鎖を制御する際において前記特別入賞手段の開放状態が前記第2の開放状態から前記第1の開放状態へ切り替えられるタイミングに合わせて、前記当り信号を出力することを特徴とする遊技機。
(ワ)始動口への遊技球の入球を契機に、当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果を導出する結果導出演出を導出手段に実行させる結果導出演出制御手段と、前記当り抽選に当選した場合に生起される当り遊技において、特別入賞手段の開放及び閉鎖を制御する開閉制御手段と、第1の報知演出の第1の報知手段における実行状態を制御する第1の制御手段と、第2の報知演出の前記第1の報知手段とは異なる第2の報知手段における実行状態を制御する第2の制御手段と、説明実行手段における説明演出の実行状態を制御する説明演出制御手段と、を備え、前記始動口には、第1の始動口と、第2の始動口と、があり、前記第1の始動口が設けられた第1の遊技領域及び前記特別入賞手段が設けられた第2の遊技領域は、少なくとも一部の領域が異なり、前記第2の報知演出は、前記第2の遊技領域への遊技球の発射を促す内容で実行され、前記説明演出は、前記第2の遊技領域へ遊技球を発射させるための方法を説明する内容で実行され、前記第1の制御手段は、前記特別入賞手段の1回目の開放が行われるよりも前のタイミングから前記第1の報知演出の実行状態を制御し、前記第2の制御手段は、前記特別入賞手段が開放されるタイミングに合わせて前記第2の報知演出の実行状態を制御し、前記説明演出制御手段は、前記特別入賞手段の1回目の開放が行われるよりも前のタイミングから前記説明演出の実行状態を制御することを特徴とする遊技機。
(カ)遊技機への電源供給の遮断時における遊技状態を記憶保持可能な記憶保持手段と、遊技機への電源供給が再開されたことに伴い、前記記憶保持手段に記憶保持されている遊技状態に復帰させる復帰手段と、前記第2の報知演出の実行状態を特定可能な実行情報を生成する実行情報生成手段と、を備え、前記第2の報知手段は、前記第1の報知手段に比して大きく、前記実行情報生成手段は、前記当り遊技の生起中である場合には第1実行情報を生成する一方、前記復帰手段により復帰されたときが前記当り遊技の生起中である場合には第2実行情報を生成し、前記第2の制御手段は、前記実行情報により特定可能な実行状態で前記第2の報知演出の実行状態を制御し、前記特別入賞手段の開放には、第1時間を上限として前記特別入賞手段が開放される第1開放と、前記第1時間よりも短い第2時間を上限として前記特別入賞手段が開放される第2開放と、があり、前記特別入賞手段の開放が前記第2開放である場合、前記第1の報知演出は実行される一方で、前記第2の報知演出は実行されない技術的思想(ワ)に記載の遊技機。
(ヨ)遊技機への電源供給の遮断時における遊技状態を記憶保持可能な記憶保持手段と、遊技機への電源供給が再開されたことに伴い、前記記憶保持手段に記憶保持されている遊技状態に復帰させる復帰手段と、前記第2の報知演出の実行状態を特定可能な実行情報を生成する実行情報生成手段と、を備え、前記実行情報生成手段は、前記当り遊技の生起中である場合には第1実行情報を生成する一方、前記復帰手段により復帰されたときが前記当り遊技の生起中である場合には第2実行情報を生成し、前記第2の制御手段は、前記実行情報により特定可能な実行状態で前記第2の報知演出の実行状態を制御し、前記第1実行情報に基づく前記第2の報知演出の実行状態は、前記第2実行情報に基づく前記第2の報知演出の実行状態と異なる技術的思想(ワ)又は技術的思想(カ)に記載の遊技機。