JP6134572B2 - 微粒子測定装置 - Google Patents
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Description
この場合に、被測定ガスを適量の清浄なガスで希釈して微粒子濃度を下げることで、適切な測定出力を得て、濃度などの物理量を適切に測定できる場合がある。
これに対し、この微粒子測定装置では、吸気部で取り入れた被測定ガスの一部であるサンプルガスを清浄な希釈ガスで希釈した希釈済みガスを用い、測定部では、このガス中の微粒子の物理量に対応する測定出力を得る。
さらに、この微粒子測定装置は、希釈ガスの流量を規定する希釈ガス流量規定手段と、希釈済みガスの希釈比を変動させる希釈比変調手段とを備えている。
希釈済みガスの希釈比を変動させると、測定部で測定される希釈済みガスについての測定出力も変動する。このため、希釈済みガスの微粒子濃度が高すぎたり低すぎたりして、適切な測定出力が得られない場合でも、得られた測定出力の変動の様子を用いて、希釈比を上げるべきか下げるべきかを判断したり、または、好ましい希釈比の目安などを得たりすることができる。これにより、適切な測定出力が得られるように、希釈比を好ましい値に(手動調整または自動調整によって)調整して、適切な希釈比の選択を容易に行うことができる。
なお、希釈済みガスの希釈比は、サンプルガスに対する希釈ガスの体積流量比(希釈ガスの流量/サンプルガスの流量)で与える。また、希釈ガス流量規定手段は、例えば、圧力調整弁(レギュレータ)、流量計、マス・フロー・コントローラなどを用いた流量コントローラによって実現される。
また、この微粒子測定装置は、ディーゼルエンジン等の内燃機関の排気ガスに用いるほか、火力プラントまたは各種工業過程において煙突から排出される排出ガスなどの被測定ガスについての微粒子測定に用いることができる。
さらにこの微粒子測定装置では、測定部で得られる測定出力が、予め定めた範囲内の大きさになるように、希釈ガスの流量、従って希釈比をフィードバック制御する。これにより、測定部で上記範囲内の適切な測定出力が得られるように、希釈ガスの流量が調整され、希釈済みガスの希釈比を好ましい値またはその近傍に自動調整することが可能になるので、測定部での測定出力と希釈比から被測定ガスにおける微粒子に関する物理量(濃度、粒径など)を適切に測定することができる。
これに対し、この微粒子測定装置では、希釈比変調手段は、希釈済みガスの希釈比を±20%未満の振幅で変動(振幅変調)させる。例えば、好ましい希釈比の目安が10倍であれば、これを8倍から12倍の範囲内で変動させ、また、好ましい希釈比の目安が5倍であれば、これを4倍から6倍の範囲内で変動させる。
これにより、希釈比を変動させても、測定部で得られる測定出力が、測定の上限を超えたり、下限を下回ったりするのが抑えられるので、測定部で適切な測定出力が取得可能となるように、適切な希釈比の選択を容易に行うことができる。
これにより、サンプルガスの流れを加速して、吸気口から流入路内にサンプルガスを効率良く取り込むことができる。
ここで、前述したように、第1空気DA1の流量FQ1は、第1流量コントローラ6aによって調節可能であり、流量FQ1を変化させると、サンプルガスSFの流量FQ3との体積流量比(=FQ1/(FQ1+FQ3))で与えられる希釈済みガスDF1の希釈比DRも変動する。
また、エジェクタスロート部9b内には、イオン・トラップ23が配置されており、このイオン・トラップ23により、イオンCPのうち微粒子Sに付着していない浮遊イオンCPFが除去される。
そして、エジェクタ9内の希釈済みガスDF1を第2空気DA2でさらに希釈した第2希釈済みガスDF2は、排出路をなすエジェクタ出口9cを通じ、さらに排気口3を通って通気管EP(流通路)に排出される。この際、第2希釈済みガスDF2と共にエジェクタ出口9c(排出路)に排出される帯電微粒子SCによって運び去られる電荷量Qに相当する電流Iが電流測定回路24によって測定される。
また、第1空気DA1が、サンプルガスSFを希釈する希釈ガスに相当し、エアー導管4及び第1分岐路11が、希釈ガス路に相当する。また、第1流量コントローラ6aが、希釈ガスである第1空気DA1の流量FQ1を規定する希釈ガス流量規定手段に相当する。
これにより、希釈比DRを変動させても、測定部20で得られる測定出力MO(電荷量Qに相当する電流I)が、測定の上限や下限に固定されるのが抑えられるので、測定部20で適切な測定出力MOが取得可能となるように、適切な希釈比DRの選択を容易に行うことができる。
さらに、微粒子測定装置1は、測定部20で得た測定出力MOに基づき、この測定出力MOが予め定めた範囲内の大きさになるように、第1流量コントローラ6aを用いて、第1空気DA1(希釈ガス)の流量FQ1をフィードバック制御する制御手段22を備えており、希釈比変調手段21は、制御手段22によって制御される。
さらに、本実施形態の微粒子測定装置1は、エアー導管4及び第1分岐路11から供給される第1空気DA1(希釈ガス)の流量FQ1を規定する第1流量コントローラ6a(希釈ガス流量規定手段)と、第1流量コントローラ6aにより第1空気DA1(希釈ガス)の流量FQ1を変化させて、測定部20で測定する希釈済みガスDF1の希釈比DRを変動させる希釈比変調手段21とを備えている。
希釈済みガスDF1の希釈比DRを変動させると、測定部20で測定される希釈済みガスDF1についての測定出力MOも変動する。このため、希釈済みガスDF1の微粒子濃度が高すぎたり低すぎたりして、適切な測定出力MOが得られない場合でも、得られた測定出力MOの変動の様子を用いて、希釈比DRを上げるべきか下げるべきかを判断したり、または、好ましい希釈比DRの目安などを得たりすることができる。これにより、適切な測定出力MOが得られるように、希釈比DRを好ましい値に調整して、適切な希釈比DRの選択を容易に行うことができる。
これにより、希釈比DRを変動させても、測定部20で得られる測定出力MOが、測定の上限を超えたり、下限を下回ったりするのが抑えられるので、測定部20で適切な測定出力MOが取得可能となるように、適切な希釈比DRの選択を容易に行うことができる。
これにより、サンプルガスSFの流れを加速して、吸気口2から流入路14内にサンプルガスSFを効率良く取り込むことができる。
例えば、上述の実施形態では、図2に示すように、環状吹き出し部12,13が、サンプルガスSFの流れを囲む環状の吹き出し口13を有する形態とした。
しかし、環状吹き出し部12,13は、図3に示すように、サンプルガスSFの流れを囲む環状に配置された多数の吹き出し口13を有する形態としても良い。
さらに、環状吹き出し部12,13は、図4に示すように、サンプルガスSFの流れを囲む環状に配置され、第1空気DA1(希釈ガス)を吹き出す通気性の多孔質材からなる吹き出し口13を有する形態としても良い。
EG 被測定ガス
S 微粒子
SC 帯電微粒子
CP イオン
CPF 浮遊イオン
Q 電荷量
I 電流
DA1 第1空気(希釈ガス)
DA2 第2空気
SF サンプルガス
FQ1 (第1空気の)流量
FQ2 (第2空気の)流量
FQ3 (サンプルガスの)流量
DF1 希釈済みガス
DF2 第2希釈済みガス
1 微粒子測定装置
2 吸気口
3 排気口
4 エアー導管(希釈ガス路)
11 第1分岐路(希釈ガス路)
5 第2分岐路
6a 第1流量コントローラ(希釈ガス流量規定手段)
6b 第2流量コントローラ
7 コロナ針(コロナ帯電器、帯電化手段)
8 電極(コロナ帯電器、帯電化手段)
9 エジェクタ
9a エジェクタ入口
9b エジェクタスロート部
9c エジェクタ出口(排出路)
12 ガス室(環状吹き出し部)
13 吹き出し口(環状吹き出し部)
14 流入路
15 吸気部
20 測定部
21 希釈比変調手段
22 制御手段
23 イオン・トラップ(浮遊イオン除去手段)
24 電流測定回路(電荷量測定手段)
Claims (4)
- 被測定ガス中に含まれる微粒子に関する物理量を測定する微粒子測定装置であって、
上記被測定ガスが流通する流通路に開口する吸気口から上記被測定ガスの一部であるサンプルガスを取り入れる吸気部と、
清浄な希釈ガスを供給する希釈ガス路と、
上記サンプルガスを上記希釈ガスと混合して希釈した希釈済みガス中の上記微粒子の上記物理量に対応する測定出力を得る測定部と、
上記希釈ガス路から供給される上記希釈ガスの流量を規定する希釈ガス流量規定手段と、
上記希釈ガス流量規定手段により上記希釈ガスの上記流量を変化させて、上記測定部で測定する上記希釈済みガスの希釈比を変動させる希釈比変調手段と、
前記測定部で得た前記測定出力に基づき、この測定出力が予め定めた範囲内の大きさになるように、前記希釈ガス流量規定手段を用いて、前記希釈ガスの前記流量をフィードバック制御する制御手段と、を備える
微粒子測定装置。 - 請求項1に記載の微粒子測定装置であって、
前記希釈比変調手段は、
前記希釈ガス流量規定手段により前記希釈ガスの前記流量を変化させて、前記希釈済みガスの前記希釈比を±20%未満の振幅で変動させる
微粒子測定装置。 - 請求項1または請求項2に記載の微粒子測定装置であって、
前記吸気部は、
前記吸気口を通じて前記サンプルガスを取り入れる流入路と、
上記流入路内に流入した上記サンプルガスの下流に向けて、上記サンプルガスの流れの周りを囲む環状に、前記希釈ガスを吹き出す環状吹き出し部と、を有し、
前記希釈ガス路は、上記環状吹き出し部に接続されてなる
微粒子測定装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の微粒子測定装置であって、
前記測定部は、
前記希釈済みガス中の微粒子の少なくとも一部にイオンを付着させ帯電させて、帯電微粒子とする帯電化手段と、
上記イオンのうち上記微粒子に付着していない浮遊イオンを除去する浮遊イオン除去手段と、
上記希釈済みガスを前記流通路に排出する排出路と、
上記希釈済みガスと共に上記排出路に排出される上記帯電微粒子によって運び去られる電荷量を測定する電荷量測定手段と、を備える
微粒子測定装置。
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