JP6128689B2 - 人工血管 - Google Patents

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Description

本発明は、管に関し、例えば、人工血管、多分岐人工血管に適用して好適なものである。
人工血管は主に病的な生体血管を置換、生体血管をバイパス、シャント等するために用いられる。この中でも生体血管の置換には、例えば、生体血管に人工血管を接続する方法等が一般的に用いられている。この場合、分岐部を有する管が使用される場合がある。また、人工血管は、例えば、ダクロン織布、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、防水性不織布等などの可撓性を有する素材を用いて形成される。
従来の血管の形状解析は、流体力学的なMurrayの法則や有限要素法(FEM)等の数値解析を用いて、経験則に基づく形状選択や、管壁への応力等を解析することで血管形状の近似解を数値的に得ていた。しかしながら、この方法で得られる解析結果は血管形態の傾向や分散を得ることはできるが、その形状は多くのパラメータを含んで構成されるため、その形状を完全に実現した人工血管を量産するのは容易ではない。
また、血管の形状解析は、血管内を流れる血液の流れを、同様にFEM等で数値解析することで可視化し、例えば、可視化された流れに対して抵抗の少ない形状を更に数値解析することで得ていた。
血管内の血液の流れをFEMで計算する場合においては、計算の簡素化のため、例えば、血液をニュートン流体とし、血管を円管として、管内を一様に流れるように設定されることが多い。しかしながら、血液は非ニュートン流体であり、厳密には固液二相流である。また、血管の形状は、径方向断面が常に円形であるわけではない。
さらに、血管の形状は、流れ方向の形状においても曲線が組み合わさった複雑な形状を有している。一方で数値解析による形態解析においては、血液や血管形状が単純化・理想化されることが多い。そのため、この数値解析の計算結果が、そのまま人工血管の血管形態に活かせるとは言い難い。
このように、血管形態の形状解析は、多くの観点から多数なされてはいるものの、その解析結果は生体血管のものとは大きくかけ離れたものが多い。そのため、人工血管の製造にそのまま活かされることは少なかった。特に、分岐部における管内流れの様相が複雑となる分岐管においては、臨床において経験的に選択された形状が採用されているのが現状である。
現時点で製造され、一般的に用いられている分岐人工血管としては、例えば、Y字型分岐人工血管が挙げられる。Y字型分岐人工血管の管分岐部は、円管形状を有する主管の端部を分岐点として、そこに主管の1/2の口径となる2本の円管(分岐枝管)をY字の脚部となるように組み合わされた形状をなしている。(例えば、特許文献1参照。)。
従来のY字型分岐人工血管は、管内部に血液が流れ管壁に圧力がかかると、意図しない変形を起こすことがあった。この変形は。例えば、Y字型分岐人工血管は所望の分岐方向と逆方向に折れ曲がるというものである。この変形により、Y字型分岐人工血管の分岐枝管同士が接触したり、交差したりすることがあった。この変形が持続して起こることで、Y字型分岐人工血管と生体血管との縫合部等に負担が掛かってしまうことがあった。そこで、この変形による管への影響を抑えるために、従来においては分岐枝管を主管に対して長くすることで、分岐管を撓ませ、前述した変形を吸収していた。
しかしながら、生体血管をY字型分岐人工血管で置換する場合、Y字型分岐人工血管の分岐枝管の長さは、前述の変形の問題から置換する生体血管の分岐枝管の長さよりも長くなる。そうすると、生体血管をY字型分岐人工血管で置換した後の血管の形態は、分岐枝管が異常なほどに長くなる。
主管よりも細い分岐管の長さが長くなると人工血管内を流れる血液は大きな抵抗を受け、生体血管内を血液が流れる場合と比較して大きな圧力損失が生じる。このように、従来の分岐人工血管で生体分岐血管を置換しても、健康な生体分岐血管と同様な流れの効率が得られることはなかった。
特開2003−250819号公報
本発明は、前述の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、人工血管等に適用可能で、従来の分岐部を有する管よりも、効率のよい管内流れを実現できる管を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、1本の主管に少なくとも2本の枝管が接合し、かつ前記枝管同士が所定の分岐角度で接合した管であって、前記管の前記接合した部分である接合部に接合される前記枝管の接合面はいずれも管の中心軸に直交しており、対向する前記枝管の管壁が接合する部分を第1の股部とする場合に、前記管は前記第1の股部を前記接合部内に向けて所定距離延長した第2の股部を備え、前記接合部において、前記主管の中心軸及び前記枝管の中心軸を含む平面に直交する方向の管路幅が最大となる管壁の位置である最大幅点を端点とする線分を最大幅軸、前記最大幅軸の中点を最大幅中点とし、前記最大幅中点を中心とし前記平面上に円周を形成する場合に、前記円周と前記最大幅中点を挟んで対向する管壁とがそれぞれ交わる点を第1の点、第2の点とし、前記最大幅中点と前記第2の股部の中点とを通る直線と前記円周との交点を第3の点とし、前記接合部は、前記最大幅軸を底辺とし前記第1の点を頂点とする部分楕円である第1の舌部の形状と、前記最大幅軸を底辺とし前記第2の点を頂点とする部分楕円である第2の舌部の形状と、前記最大幅軸を底辺とし前記第3の点を頂点とする部分楕円である第3の舌部の形状とが合同となるように形成されていることを特徴とする管である。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の管であって、前記第1の舌部は、前記接合部を前記第1の点を含み前記最大幅軸を端辺とした平面で切った第1の断面、前記第2の舌部は、前記接合部を前記第2の点を含み前記最大幅軸を端辺とした平面で切った第2の断面、前記第3の舌部は、前記接合部を、前記第3の点を含み前記最大幅軸を端辺とした平面で切った第3の断面であることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の管であって、前記主管及び前記枝管の径方向断面が略円形状であることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の管であって、前記第2の股部は、前記平面に直交する直線形状を有し、前記接合部は、前記第2の股部の端点を結ぶ線分を底辺とし、前記第1の股部の中点を頂点とする弓形状を有するマチ部を備え、前記枝管に外力が作用した場合に、前記マチ部が変形することによって前記外力を吸収することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1〜4に記載の管であって、前記管は、可撓性を有する管壁で形成されることを特徴とする。
この管を構成する主管及び分岐管は径方向の断面形状が略円形状であって、例えば、真円形状を有することもできる。主管の管径は、例えば、枝管の管径よりも大きくても小さくてもよい。
接合部は、この管の主管と枝管とが接続する部分において、主管及び枝管以外を構成する部分をいう。接合部は、例えば、主管が接続される開口である主管接合部、枝管が接続される開口である少なくとも2つの枝管接合部を有する中空体である。主管接合部と枝管接合部とは互いに対向して設けられている。主管と枝管とが、接合部を介して互いに対向して設けられることで分岐を有する管を形成する。
接合部は、2本の枝管が所定の角度をなして接合される部分である股部を有する。すなわち、接合部における2つの枝管接合部の外縁が接する位置が股部となる。2つの枝管接合部は、一方の枝管接合部を形成する開口面に対して他方の枝管接合部を形成する開口面が、主管接合部に向かう方向に所定の角度をなしている。
接合部の最大幅点は、接合部における管の分岐方向に直交する方向において、接合部の対向する管壁の距離が最大となる管壁の位置に設定される。接合部における管の分岐方向に直交する方向とは、例えば、主管の中心軸及び枝管の中心軸を含む平面に直交する方向である。最大幅点は、前記平面に直交する方向において対向する管壁のそれぞれの位置に設定される。この2つの最大幅位置を端点とした線分を最大幅軸と呼ぶ。また、最大幅軸の中点を最大幅中点と呼ぶ。
第2の股部は、第1の股部を接合部内に向けて所定距離延長することで形成される。第1の股部が延長される距離は、枝管の直径の長さと分岐角度とに応じて設定することができる。
管の内部を流れる流体は、例えば、気体であっても液体であっても混相流体であってもよい。液体は、ニュートン流体、非ニュートン流体のいずれでもよく、具体例としては、水、油、血液等が挙げられる。管は、これらの液体が内部を流れることが可能に構成されることで、水管、油管、人工血管に適用可能となる。
管は、剛体材料で管壁を形成した剛体管としてもよいし、可撓性を有する材料で管壁を形成した可撓管としてもよい。この管を可撓管として形成する場合には、管に所定の内圧が作用している場合の管の形状を第1の形態とし、前記内圧が作用していない場合の前記管の形状を第2の形態とし、管の形状が内圧の変動に応じて第1の形態と第2の形態との間を相互に変形可能に構成される。
第1の形態は、この発明における管の形状である。第1の形態においては、例えば、主管及び枝管の径方向の断面形状が略円形状となる。
所定の内圧は、例えば、生体の血管に作用する血圧の最高圧力に相当する圧力である。
第2の形態は、例えば、全体として略平面形状を有するような折りたたみ形状である。第2の形態は、例えば、第1の形態をなす管が扁平となるように、前記主管の中心軸及び前記枝管の中心軸を含む平面に直交する方向に押し潰すことで、前記主管の中心軸及び前記枝管の中心軸を含む略平面形状を有する。
本発明によれば、人工血管等に適用可能で、従来の分岐部を有する管よりも、効率のよい管内流れを実現できる管を得ることができる。
実施形態の人工血管の加圧変形前の形状を横方向から見た側面図。 実施形態の人工血管の加圧変形後の形状を横方向から見た側面図。 実施形態の人工血管の加圧変形後の形状を上方向から見た上面図。 実施形態の人工血管の加圧変形前の形状を横方向から見た側面図。 実施形態の人工血管の加圧変形後の形状を横方向から見た上面図。 ハブ部と第1のスポーク部と枝管の加圧変形前の形状を横方向から見た側面図。 ハブ部と第1のスポーク部と枝管との接合体の加圧変形前の形状を横方向から見た側面図。 接合端を備えた枝管の加圧変形前の形状を横方向から見た側面図。 ハブ部と第1のスポーク部と第2スポーク部との接合体を示した斜視図。 ハブ部と第1のスポーク部と第2スポーク部との接合体を示した斜視図。 ハブ部と第1のスポーク部と第2スポーク部と枝管との接合体を示した斜視図。 接合端を備えた枝管の加圧変形前の形状を横方向から見た側面図。 実施形態の人工血管を製造する工程の一例を示したフローチャート。 実施形態の人工血管を製造する工程の一例を示した側面図。 実施形態の人工血管を製造する工程の一例を示した側面図。 実施形態の人工血管を製造する工程の一例を示した側面図。 実施形態の人工血管を製造する工程の他の一例を示したフローチャート。 実施形態の人工血管を製造する工程の他の一例を示した側面図。 実施形態の人工血管を製造する工程の他の一例を示した側面図。 実施形態の人工血管を製造する工程の他の一例を示した側面図。 実施形態の人工血管を製造する工程の他の一例を示した側面図。 実施形態の人工血管を製造する工程の他の一例を示した側面図。 本発明者が検討した人工血管の加圧変形前の形状を横方向から見た側面図。 本発明者が検討した人工血管の加圧変形前の形状を上方向から見た上面図。 本発明者が検討した人工血管の加圧変形後の形状を横方向から見た側面図。 本発明者が検討した人工血管の加圧変形後の形状を上方向から見た上面図。 本発明者が検討した人工血管の加圧変形後の接合部を示す側面図。 本発明者が検討した人工血管の加圧変形後のハブ部を横方向から見た側面図。 本発明者が検討した人工血管の加圧変形後のハブ部を示す斜視図。 本発明者が検討した人工血管の部分楕円体と、部分楕円体を一部に構成する楕円体との対応関係を示した側面図。 本発明者が検討した人工血管の部分楕円体と、部分楕円体を一部に構成する楕円体との対応関係を示した斜視図。 本発明者が検討した人工血管の第1のスポーク部を示した側面図。 本発明者が検討した人工血管の第1のスポーク部を示した斜視図。 本発明者が検討した人工血管のハブ部と第1のスポーク部と第2のスポーク部との接合体の一例を示した斜視図。 本発明者が検討した人工血管のハブ部と第1のスポーク部と第2のスポーク部との接合体の他の一例を示した斜視図。 本発明者が検討した加圧変形前の人工血管の部分楕円体と第1のスポーク部と枝管とを示す側面図。 本発明者が検討した加圧変形前の人工血管の部分楕円体と第1のスポーク部と枝管との接合体を示す側面図。
本発明者は、主管及び枝管の径方向断面が略円形を有する分岐管において、主管と分岐管との接合部(分岐部)に着目した。さらに、この接合部を所定の条件を満たして形成すると、接合部の形態が少なくとも楕円体と錐体とを組み合わせて表現が可能であることを見出し、これに基づいて以下の実施形態において述べる人工血管に適用可能な管を案出するに至った。以下、実施形態の人工血管を案出するに至った経緯を、図16〜図22を参照して説明する。
[人工血管]
図16Aは、本発明者が検討した人工血管100の加圧変形前の形状を横方向から見た側面図である。図16Bは、本発明者が検討した人工血管100の加圧変形前の形状を上方向から見た上面図である。ここで、横方向とは、人工血管100を形成する主管の中心軸及び枝管の中心軸を含む平面に直交する方向である。また、上方向とは、人工血管100を形成する主管の中心軸及び枝管の中心軸を含む平面に平行な方向である。また、側面とは、前記の横方向から見た側面又は、加圧変形前の人工血管10において主面を形成する面を指す。
人工血管100は、可撓性を有する材料で一体に形成されており、加圧変形前は折り畳まれた形状を有することができる。人工血管100は、図16Aに示す形態から、管の内壁に所定の圧力が掛かることで図17Aに示すような形態に変形する。
図16A及び図16Bに示すように、人工血管100は、主管101と、枝管102と、枝管103と、接合部104とを備える。主管101、枝管102及び枝管103は直線管である。主管101と、枝管102と、枝管103とは、接合部104を介して接続されている。また、人工血管100は、主管101と枝管102とで構成された直線管から、分岐角度θで枝管103が分岐するような側方分岐管の形態を有する。具体的には、枝管102及び主管101の直径が等しく、枝管102の軸方向の中心線と主管101の軸方向の中心線とが同一直線上にある場合に、該直線に対して枝管103の軸方向の中心線が分岐角度θをなすことで側方分岐管の形態が形成される。また、分岐角度θは、加圧変形前における人工血管100の分岐角度である。加圧変形後の分岐角度は分岐角度φとする。
加圧変形前の人工血管100を上方向から見た形態は、主管101、枝管102及び枝管103は、中心軸iを含む略平面形状をなしている。
人工血管100は、主管101、枝管102及び枝管103がいずれも円筒形状を有する円管である。また、接合部104は円管が接合して形成されている。人工血管100は、図16Aに示す加圧変形前の形態である主管101の中心軸i及び枝管102の中心軸i及び/又は枝管103の中心軸iを含む略平面形状を形成することができる。この略平面形状は、例えば、人工血管100を、主管101の中心軸i及び枝管102の中心軸i及び/又は枝管103の中心軸iを含む平面に直交する方向に扁平に押し潰すことで形成することができる。
接合部104おける枝管102の分岐角度θは、枝管102を流れる流体の流れ方向が主管101を流れる流体の流れ方向に対して逆方向とならないような角度であることが挙げられる。分岐角度θは、例えば、10°以上90°以下で設定されるが、20°以上60°以下で設定しても、30°以上50°以下で設定してもよい。
接合部104は、主管101が接合する点c及び点t、枝管102が接合する点d及び点b、枝管103が接合する点a及び点dを順に結ぶ直線に囲まれた五角形状を有している。線分ctは、主管101に対して直交している。線分dbは、枝管102に対して直交している。線分daは、枝管103に対して直交している。
人工血管100は、円qが五角形状を有する接合部104に内接するように形成されている。円qは、主管101の中心軸iと枝管102及び枝管103の中心軸i、iを含む平面上に形成される。円qは、接合部104と点m、点m及び点mで接する。点mは点dに対応する位置となる。点mは、接合部104を形成する管壁のうち枝管102側の管壁に設定され、点mは、接合部104を形成する管壁のうち枝管102側の管壁に設定される。ここで、円qの中心をhとする。線分dhと直線atとの交点を点eとする。線分heに点cから降ろした垂線との交点を点fとする。さらに点fから線分btに降ろした垂線と線分btとの交点をt’とする。接合部4内には点mと点mと点mとを端点として形成された三角形yを有する。
図17Aは、本発明者が検討した人工血管100の加圧変形後の形状を横方向から見た側面図である。図17Bは、本発明者が検討した人工血管100の加圧変形後の形状を上方から見た上面図である。
図17A及び17Bに示す大文字のアルファベットの位置は、図16Aに示す加圧変形前の小文字のアルファベットの位置に対する加圧変形後の位置を示している。つまり、加圧変形後の人工血管100における、点M、点M及び点Mは、加圧変形前の人工血管100における、点m、点m及び点mに対応する。また、加圧変形後の接合部104は、主管101が接合する点C及び点T、枝管102が接合する点D及び点A、枝管103が接合する点B及び点Dを順に結ぶ直線に囲まれた形状を有している。点Hは、加圧変形前の点hに対応している。
接合部104に内接する円qは、三角形yの外接円でもある。そのため、人工血管100の加圧変形前における点m、点m及び点mの位置関係と、加圧変形後における点mに対応する点M、点mに対応する点M及び点mに対応する点Mとの位置関係が相似となるという特徴を有する。
人工血管100は、図16Aに示すような加圧変形前の接合部104内に形成された三角形の外接円である円qの中心点となる点hと、図17Aに示すような、加圧変形後の接合部4内に形成された三角形Yの外接円である円qの中心点となる点Hとが同じ位置となるように設計される。
加圧変形後の接合部104は、点Hの位置において横方向が最大幅となる。点Hの位置においては、接合部104において対向する2点、点H、点Hを設定することができる。このとき、点Hと点Hとを端点とする線分を軸Hとするとき、この軸Hの中点が、加圧変形後における点hに対応する点Hとなる。
ここで、加圧変形後の接合部104において、点Hを中心として、点mに対応する点M、点mに対応する点M、点mに対応する点Mに接する外接円である円qを設ける。そうすると、円qが主管101の中心軸i及び枝管102及び枝管103の中心軸i、iを含む平面上にある場合には、点mと点mと点mとを端点として形成された三角形yと、点Mと点Mと点Mとを端点として形成された三角形Yとが相似となる。また、点hと三角形yとの位置関係、点Hと三角形Yとの位置関係が同様なものとなる。このとき、点hは三角形mの外接円の中心、点Hは、三角形Mの外接円の中心となる。
また、接合部104の形状は複数の幾何学形状体(以下ブロック体という)を組合せたもので表現することができる。
図18は、加圧変形後の人工血管100における接合部104を、ブロック体に分割して示したものを横方向から見た側面図である。
図18に示すように、加圧変形後における接合部104を横方向から見た形態は、ハブ部105と、第1のスポーク部106と、第2のスポーク部107と、タワー部108と、第3のスポーク部109とを組合せた形状を有している。
ハブ部105は接合部104の中央部を形成し、その形態は三角形である。第1のスポーク部106は、三角形状をなし斜辺がハブ部105の一方の斜辺に接合している。第2のスポーク部107は、三角形状をなし斜辺がハブ部105の他方の斜辺に接合している。タワー部108は、台形状となし、ハブ部105の底辺に下底が接合している。第3のスポーク部9は、三角形状をなしタワー部108の上底に接合している。
第2のスポーク部7及び第3のスポーク部9の形態は、以下に述べる第1のスポーク部6の形態と同様である。そのため、これらのスポーク部の形態の導出は、対応する断面を適宜設定して第1のスポーク部6の形態の導出と同様に行うことができる。
タワー部8の正楕円錐台の形状を有する。タワー部8の形態は、タワー部8の上底面に対向する第3のスポーク部9の面が同定できれば、この面及び楕円面30を、上底面及び下底面に有する正楕円錐台として同定することができる。
ハブ部105は横方向から見た形状が三角形Mである。第1のスポーク部106は横方向から見た形状が三角形BMである。第2のスポーク部107は横方向から見た形状が三角形AMである。タワー部108は横方向から見た形状が台形MTT’である。第3のスポーク部109は横方向から見た形状が三角形TT’Cである。
ここで、ハブ部105に着目する。人工血管100は、上記のような円qが接合部104に内接するようにして形成される場合、ハブ部105の形態を、3つの部分楕円体を組合せた形態で表現することができる。図19A及び図19Bは、ハブ部105を形成する部分楕円5aを示す略線図である。
図19Aは、ハブ部105を構成する部分楕円体120〜122と、部分楕円体120〜122を、それぞれ一部分とする楕円体123〜125の対応関係を横方向から見た側面図である。図19Bは、ハブ部105を示した斜視図である。この図において、部分楕円体120〜122を実線、円q及び楕円体123〜125を破線で示す。
図19Aに示すように、ハブ部5は部分楕円体120〜122に3分割することができる。部分楕円体120を横方向から見た形状は三角形HMとなる。部分楕円体121を横方向から見た形状は三角形HMとなる。部分楕円体122を横方向から見た形状は三角形HMとなる。線分Hを底辺として点M〜Mを頂点とする部分楕円面である舌部141〜舌部143を有する。
図19Bに示すように、ハブ部105は、部分楕円体120〜122にそれぞれ対応する3つの楕円面130〜132が、点M、点M及び点Mにおいて接する形態を有する。横方向が最大幅となる点Hの位置においては、ハブ部105において対向する2点、点H、点Hを設定することができる。このとき、点Hと点Hとを端点とする線分が軸Hとなる。軸Hの中点は、最大幅中点である点Hとなる。
ハブ部105は、楕円面130〜132によって形成された3つの開口を有する閉じた曲面である。ハブ部105において、点Hと点Mとの距離、点Hと点Mとの距離、及び点Hと点Mとの距離は等しくなる。
次に、ハブ部105の形態を表現するための部分楕円体120について説明する。図20Aは、部分楕円体120と、楕円体123との対応関係を横方向から見た側面図である。図20Bは、部分楕円体120と、楕円体123との対応関係を示した斜視図である。この図において、部分楕円体120を実線、楕円体123を破線で示す。
図20Aに示すように、部分楕円体120を一部に有する楕円体123を、横方向から見た形状は、中心をHとする楕円形状となる。部分楕円体20を横方向から見た形状は、頂点をHとし、斜辺をHM、HMとする二等辺三角形状となる。
図20Bに示すように、部分楕円体120は、楕円面130と、舌部141及び142とを有する。楕円面130は、点Mと点Mとを含む楕円面である。楕円面130は真円面であってもよい。舌部141は線分Hを底辺として点Mを頂点とする部分楕円面である。舌部142は、線分Hを底辺として点Mを頂点とする部分楕円面である。楕円面130は、楕円体123を点Mから点Mに向かう方向に沿って切断した切断面によって形成される。また、楕円体123を、点Mと軸Hとを含む平面で切断し、点Mと軸Hとを含む平面で切断したときの、点Mを含む切断面が舌部141を形成し、点Mを含む切断面が舌部142を形成する。
また、図20B及び図20Bに示すように、部分楕円体121は、楕円面131と、舌部143と舌部144とを有する。楕円面131は、点Mと点Mとを含む楕円面である。楕円面131は真円面であってもよい。舌部143は線分Hを底辺として点Mを頂点とする部分楕円面である。楕円面131は、楕円体124を点Mから点Mに向かう方向に沿って切断した切断面によって形成される。また、楕円体125を、点Mと軸Hとを含む平面で切断し、さらに点Mと軸Hとを含む平面で切断したときの、点Mを含む切断面が舌部143を形成し、点Mを含む切断面が舌部144を形成する。
また、部分楕円体122は、楕円面132と、舌部145及び舌部146とを有する。楕円面132は、点Mと点Mとを含む楕円面である。楕円面132は真円面であってもよい。舌部145は線分Hを底辺として点Mを頂点とする部分楕円面である。舌部146は、線分Hを底辺として点Mを頂点とする部分楕円面である。楕円面132は、楕円体125を点Mから点Mに向かう方向に沿って切断した切断面によって形成される。また、楕円体125を、点Mと軸Hとを含む平面で切断し、さらに点Mと軸Hとを含む平面で切断したときの、点Mを含む切断面が舌部145を形成し、点Mを含む切断面が舌部146を形成する。
ハブ部105は、部分楕円体120と部分楕円体121とが舌部141と舌部144とで接合され、部分楕円体121と部分楕円体122とが舌部143と舌部146とで接合され、部分楕円体122と部分楕円体120とが舌部142と舌部145とで接合される。舌部141〜舌部146が合同である場合には、図19Bに示す形状のハブ部105が形成される。
ハブ部105内に設定された舌部141〜舌部146が合同である場合、例えば、加圧変形前の人工血管100の内部を加圧し、ハブ部105を構成する接合部104の内壁に圧力が掛かると、点h(H)を中心に膨張する。この膨張の際には、パスカルの原理に従い接合部104の内壁にかかる圧力はすべての場所で等しくなる。ハブ部105は、点h(H)から同じ距離にそれぞれ設けられた楕円面130〜132を有して構成されている。このため、流れ方向への膨張は等方的となり、膨張によってかかる圧力の大部分はそれぞれ楕円面130〜132に掛かる。楕円面130〜132は開口であるので、前述したように、加圧変形前の点m〜点mの位置関係と、加圧変形後の点M〜点Mの位置関係とが相似の関係となる。
また、点Hは、加圧変形後に人工血管100の横方向の幅が最大となる位置であって、ハブ部105の主管101の中心軸i方向の中心となる。そのため、ハブ部105における横方向の膨張も、夫々の側面のH及びHを頂点とする左右対称な山型形状に膨張する。このため、横方向におけるハブ部105の変形も、ハブ部105を構成する接合部104の内壁に等方的に掛かる圧力に沿って変形するので、ハブ部105を構成する接合部104の内壁には均等に圧力が掛かる。
このように、加圧変形前の人工血管100の接合部104に、三角形yの外接円である円qが形成され、加圧変形後に、接合部104内に形成されるハブ部105を、その内部に設定された舌部141〜舌部146が合同であるように人工血管100を形成する。形成された人工血管100の内部に加圧がされると、接合部104を構成する管内壁に均等に圧力がかかる。このことにより接合部104は、等方性を有して膨張する。その結果、加圧変形によって、人工血管100を形成する管壁にしわが寄ったり、接合面である楕円面130〜132に応力集中が起きたりすることがない。これにより、例えば、加圧変形後の接合部104に強い内圧力が掛かっても、接合部104の形状が安定する。
ハブ部105を上記した構成とすることにより、接合部104の加圧後の形状が安定し、人工血管100の形状が安定する。しかしながら、人工血管100は加圧変形する際に、枝管同士が接触したり、交差したりすることがある。この異常な変形は、ハブ部105の大きさを変更しても解消しなかった。
そこで本発明者は、第1のスポーク部106に注目した。図21Aは第1のスポーク部106を横方向から見た側面図、図21Bは第1のスポーク部106を示した斜視図である。図21A及び図21Bにおいて第1のスポーク部106を実線、第1のスポーク部106がその一部を形成する傾斜楕円錐140を破線で示す。
図21Aに示すように、横方向から見た第1のスポーク部6の形状は三角形AMとなる。また、図21Bに示すように、第1のスポーク部6は、楕円面133と、楕円面134を備える。図21Cは、ハブ部105と第1のスポーク部106と第2のスポーク部107との接合体の一例を示した斜視図である。
楕円面133は、ハブ部105と楕円面131で接する。また、楕円面133は、枝管102と、接合面102Aで接する。接合面102Aは、枝管102の中心軸iに垂直な面で切った断面形状を有する。
ハブ部105の楕円面132に、第1のスポーク部106の楕円面133が接し、第2のスポーク部107も同様に接することで、図21Cに示すような形態となる。この形態は加圧変形後の接合部104の一部をなす。
図21Cに示すように、この接合体は、第1のスポーク部106と第2のスポーク部107とが、ハブ部105に接合されることで形成されている。また、第1のスポーク部を構成する楕円面134と第1のスポーク部を構成する楕円面136とが互いに対向している。つまり、楕円面134と楕円面136とが、点Mを挟んだ谷型の形状を有する。
楕円面134及び楕円面136には、枝管102の端部と枝管103の端部が夫々接合する。そのため、互いに対向する楕円面に枝管がそれぞれ接合されると、接続された枝管は分岐方向とは逆方向に接合されることとなり、その結果、楕円面134及び楕円面136にそれぞれ接続された枝管は交差することとなる。この変形により、点Dには股部を引き裂くような応力が集中する。
一方で、図21Dに示すように、楕円面134と楕円面136とは互いに逆方向を向いている。つまり、楕円面134と楕円面136とが、点Mを挟んだ山型の形状を有する。この互いに逆方向を向く楕円面に枝管がそれぞれ接合されると、接続された枝管は分岐方向に接合されることとなる。
このように人工血管100が加圧変形する際に、管が交差する変形が起きるのは、スポーク部の加圧変形後における形態変化によることが明らかとなった。つまり、特定の形態を有するスポーク部は、加圧変形後に点Mを支点として枝管の接合面の方向にせり出すように変形する。この特定の形態とは、例えば、スポーク部を形成する2つの楕円面のなす角が所定の角度よりも大きい場合の形態が挙げられる。
例えば、第1のスポーク部106において、楕円面133と楕円面134とがなす角が大きくなると、線分MBの長さが長くなる。人工血管100が加圧変形すると、ハブ部105は相似形を保ちながら縮む。そうすると、ハブ部105に接している第1のスポーク部106は、点Mを支点にしてハブ部105の内側に引き込まれる。このとき線分MBの長さが線分Mよりも長いと、接続される枝管102は分岐方向とは逆向きとなる。
つまり、前述の枝管が交差する変形を防ぐためには、第1のスポーク部106において、線分MBの長さが線分Mの長さよりも短い。例えば、線分MBの長さが線分MBの長さの半分程度であることが必要である。線分MBの長さは、例えば、線分Mの長さの1/10〜1/2の長さとすることができる。また、線分MBの長さは、例えば、線分Mの長さの1/8〜1/3の長さとすることもできる。また、楕円面133と楕円面134とがなす角は、例えば、1°〜60°とすることができる。また、楕円面133と楕円面134とがなす角は、例えば、10°〜40°とすることもできる。第1のスポーク部106について上記したことは、同様に構成された第2のスポーク部107についても同様なことが言える。
このように、第1のスポーク部106を、線分MBが短くなるように構成すると、加圧変形における枝管の交差が起きないことが明らかとなった。そこで、加圧変形によって枝管の交差が起きない構成を有するハブ部105、第1のスポーク部106及び枝管102の加圧前の形態について考察することとした。つまり、前記構成を有するハブ部105、第1のスポーク部106、枝管102と、上述したように扁平に押し潰すことで略平面形状とする場合を考えた。
図22Aは、ハブ部105の第1のスポーク部106に接合する部分楕円体105Aと、第1のスポーク部106と枝管102とを、枝管102の中心軸iに沿った直線を中心線とする略平面形状に扁平に押しつぶした場合の、横方向から見た形状を示す。
図22Aに示すように、枝管102の端部である線分bの長さは、第1のスポーク部106の一方の端部である線分bの長さと等しい。また、第1のスポーク部106の他方の端部である線分mB1の長さは、部分楕円体105Aの端部である線分mB2の長さと等しい。しかしながら、線分bが有する曲率と、線分bが有する曲率とは異なり、線分mB1が有する曲率と、線分MB2が有する曲率とは異なる。そのため、これらの線分は隙間を有さずに接することはない。特に、点bと点bとの位置を対応させ、点mB1と点mB2との位置を対応させた場合に、対応する点である、点d〜点dの位置はそれぞれ違う位置となってしまう。一方、点d〜点dを対応させた場合にあっても、対応する点である、点b及び点bとの位置はそれぞれ異なり、点mB1と点mB2との位置もそれぞれ異なることとなる。
図22Bは、部分楕円体105Aと、第1のスポーク部106とを、端部を形成する線分mB1と端部を形成する線分mB2とで接合し、第1のスポーク部106と枝管102とを、端部を形成する線分bと端部を形成する線分bとで接合した場合の一例を横方向から見た図を示す。この場合、d〜dの位置を対応させた位置で接合している。
図22Bに示すように、端部を形成する線分b及び端部を形成する線分b、端部を形成する線分mB1及び端部を形成する線分mB2を順に接合しようとすると、部分楕円体105Aと、第1のスポーク部106との間に隙間V、第1のスポーク部106と枝管102との間に隙間Vが、それぞれ生じる。
特に、隙間Vの面積が大きい理由は、枝管102の端部に接する第1のスポーク部106の辺が大きな曲率を有しているためである。第1のスポーク部106が、略平面形状をなす場合に大きな曲率を有することとなった理由としては、線分mbの長さを短くする必要があるため、第1のスポーク部106は細長く形成され、扁平に押しつぶす際の形状変化が大きくなってしまうことが挙げられる。
このように、人工血管100を、加圧変形における枝管の交差が起きない形状とすると、この人工血管100を略平面形状に折り畳んだときに大きな隙間が生じることとなる。つまり、人工血管100が加圧変形している時は安定した形態を有するが、人工血管100の内圧が下がった場合には、隙間を生じさせるために人工血管100の管壁を引き裂くような力が働くこととなる。このことから、この形態は、内圧変化によって、管の形態が変化しない鋼管などにおいては有効であるが、内圧変化によって、管の形態が変化する人工血管には適用することができない。
このように、本発明者は、人工血管100の接合部104の形状を、部分楕円体105Aと、部分楕円体105Aに接して設けられた第1のスポーク部106と、第1のスポーク部106に接して設けられた枝管102とで表現した。
さらに、接合部104の形状を前述のように表現することで、加圧変形後の人工血管100において枝管102と枝管103と交差するように変形する原因が、スポーク部の形状によるものであることを見出した。
加えて、加圧変形後の人工血管100において枝管102と枝管103とが交差する変形を防ぐために、第1のスポーク部106を細長く形成すると、部分楕円体105Aと第1のスポーク部106と、第1のスポーク部106と枝管102とが対応する点で接しないことを見出した。
つまり、加圧変形前の人工血管100を一体に形成し加圧変形させた場合、接合部104においては上記に述べたような幾何学形状の複合体とすることができるが、枝管102及び/又は枝管103の接合部において屈曲や、趨壁の生成などの変形が起きてしまう。また、部分楕円体105Aと、第1のスポーク部106と、枝管102とを別々に設計して、接合することで枝管102の接合端を形成することは、非常に煩雑な作業を必要とする。
また、加圧変形後の人工血管100の、他の問題点としては人工血管100全体の体積に対する、接合部104の体積の比率が大きいことが挙げられる。
そこで、本発明者は、これらの問題を解決するために、部分楕円体105Aと、第1のスポーク部106と、第1のスポーク部106と、枝管102とが対応する点で接するように一体に成形することで、この問題を解決することができることを見出した。
これにより、本発明者は、第1の実施形態によるマチ部を有する人工血管10を見出すに至った。マチ部は、図22Aに示した対応する点である点S〜点Sを有して形成されたハブ部、スポーク部、枝管で構成する場合に形成される。この詳細については、以下に述べる第1の実施形態において説明する。
<第1の実施形態>
[人工血管]
図1は、この実施形態の人工血管10の加圧変形前の形態を横から見た図である。人工血管10を上方向からみた形態は、人工血管100と同様である。人工血管10は、可撓性を有する材料で一体に形成されており、加圧変形前は折り畳まれた形状を有することができる。
図1Aに示すように、この実施形態の人工血管10は、主管1と、枝管2と、枝管3と、接合部4とを備える。主管1、枝管2及び枝管3は直線管である。主管1と、枝管2と、枝管3とは、接合部4を介して接続されている。
人工血管10は、主管1に枝管2と枝管3とが分岐角度θをなしてV字に分岐するY字分岐管の形態を有する。人工血管10は、人工血管100において、線分ct’を含む端面に主管が、前記主管の中心軸と前記端面とが直交するように接続された管と同様な形態を有する。また、人工血管10は、同様に接合部4の形態をブロック体で表現することができる。さらに、人工血管10は、これらの構成に加えて、接合部4には、マチ部70を有する。
マチ部70は、第1の股部を形成する枝管2の管壁と枝管3の管壁とが線分dh上に設けられた点sの位置まで延長されて接合することで第2の股部を形成する。第1の股部とは、人工血管100において股部を形成する点dの位置である。点sは線分hm上の点となるように少なくとも設定されるが、この場合、枝管2及び枝管3の直径が等しいので点sの位置が線分dh上となる。
枝管2及び枝管3の直径が異なる場合には、直径の小さい枝管の方向にマチ部70は傾く。この理由は、マチ部70を形成する場合に延長がされる枝管の管壁の長さは、枝管の直径の大きさに比例するからである。枝管の直径の大きいほうが、延長される管壁の長さも相対的に長くなることで、直径の小さい枝管の方向にマチ部70は傾いて形成される。この場合においても、点sが線分hm上の点となるように少なくとも設定される。
図1Bは、この実施形態の人工血管10の加圧変形後の形態を横方向から見た側面図である。図1Cは、第1の実施形態の人工血管10の加圧変形後の形態を上方向から見た上面図である。人工血管10を上方向からみた形態は、人工血管100を上方向からみた形態と同様である。
図1Bに示すように、加圧変形後の人工血管10の形態は、点Opから点Sにかけて形成されるマチ部70を有することにより、枝管2及び枝管3は分岐方向に拡がる。点Opは、人工血管10に掛かる内圧の大きさによって線分MS上を移動する。
マチ部70は、図1Cに示すように、点Sと点Sとを端点とする線分Sを弦とし、点Sと点Sとを端点とし点Opを頂点とする弧によって形成された弓型形状を有する。マチ部70は、線分Sで折り返された接続面を有する枝管が対向して設けられ、対向した枝管の折り返し部分が接合されることで形成される。
接合部4をブロック体で表現すると、三角形MSはハブ部5、三角形MSB’は第1のスポーク部6、三角形MSA’は第2のスポーク部7、四角形B’SOpBが第1のダンパー部11、四角形A’SOpAが第2のダンパー部12、MCT’がタワー部8となる。
第1のダンパー部11及び第2のダンパー部12は、枝管2と第1のスポーク部6との間に設けられる緩衝領域である。このダンパー部が、枝管とスポーク部との橋渡しをすることにより、スポーク部における形状の変化をダンパー部が吸収する。これにより、第1のスポーク部6が点Opを支点として枝管2の方向にせり出すように変形することがない。この変形が起きない理由については後述する。
図2Aは、この実施形態の変形例である人工血管10の加圧変形前の形態を横方向からみた図を示す。図12に示すように、人工血管10は、主管1に枝管2と枝管3とが分岐角度θをなしてV字に分岐するY字分岐管の形態を有する。
この人工血管10の主管1と接合部4との接合面に点hが設定される。点hは、主管1と接合部4との接合面かつ主管1の中心軸i上に設定される。また、点m、点mは、主管1と接合部4との接合面を形成する線分の端点となる。
接合部4には、枝管2の管壁と枝管3の管壁とを接合することで形成されたマチ部70が設けられている。この場合、点hを主管1と接合部4との接合面上に設定したので、ハブ部5に主管1が直接接合される形態となり、加圧変形後にタワー部8を構成する部分がなくなる。
図2Bは、この実施形態の人工血管10の加圧変形後の形態を横方向から見た側面図である。人工血管10を上方向からみた形態は、人工血管100を上方向からみた形態と同様である。
図2Bに示すように、加圧変形後の人工血管10の形態は、点Opから点Sにかけて形成されるマチ部70を有することにより、枝管2及び枝管3は分岐方向に拡がる。点Opは、人工血管10に掛かる内圧の大きさによって線分MS上を移動する。
接合部4をブロック体で表現すると、三角形MSはハブ部5、四角形OpSMAが第1のダンパー部11、四角形BMSOpが第2のダンパー部12となる。この変形例の接合部4は、ハブ部5に第1のダンパー部11、第2のダンパー部12が接合されている形態を有する。
この変形例の人工血管10は、第1のスポーク部6及び第2のスポーク部7と対向するハブ部5の部分に接合されるタワー部8が無いため、人工血管10をシンプルに構成することができる。以下においては、この変形例の人工血管10について説明をするが、タワー部8は、ハブ部5、第1のスポーク部6、第2のスポーク部7等の他のブロック体と独立して設定が可能であるので、図1A〜Cに示すようなタワー部8を備えた人工血管10においても以下に述べることが同様に成立する。
図3Aは、この実施形態の人工血管10のハブ部5と、第1のスポーク部6と、枝管2とを、枝管2の中心軸iに沿った直線を中心線とする略平面形状に扁平に押しつぶした場合の、横方向から見た形状を示す。
図3Aに示すように、ハブ部5の第1のスポーク部6に接合する部分楕円体5Aと、第1のスポーク部6と、枝管2とが、図22Aに示した点s、点s、点sをそれぞれ有して形成されている。部分楕円体5Aは、ハブ部5を線分SHで切断した2つの部分のうち点Mを含む部分である。点s、点s、点sは、この3点を通る直線jが枝管2の中心軸iと平行となるような位置に設定される。
つまり、部分楕円体5Aは、図22Bに示した部分楕円体105Aの端部を形成する線分mB2を、線分mB2として形成する。線分mB2は、点dが点sの位置となるように線分mB2が縮められることで形成される。
第1のスポーク部6は、図22Bに示した第1のスポーク部106の端部を形成する線分mB1を、線分mB1として形成する。線分mB1は、点dが点sの位置となるように線分mB1が縮められることで形成される。枝管2の端部を形成する線分b上には、点sが設定される。
マチ部70を形成する線分sの長さは、例えば、線分bの長さの1/20〜1/3である。また、線分bの長さの1/5〜1/3とすることもできる。また、線分bの長さの1/4〜1/3とすることもできる。線分bの長さは枝管2が加圧変形した時の径方向直径の長さの1/πである。
このように形成された、ハブ部5の第1のスポーク部6に接合する部分楕円体5Aと、第1のスポーク部6と、枝管2との接合体を図3Bに示す。また、この接合体を近似して枝管2と一体に形成したものを図3Cに示す。
図3B、図3Cに示すように、ハブ部5の第1のスポーク部6に接合する部分楕円体5Aと、第1のスポーク部6と、枝管2との接合体の形態を近似して一体に形成することで、接合端50を有する枝管2の形態とすることができる。接合端50は、b’bmhsddで囲まれる領域となる。
角度shmは90°である。また、角度sddは90°である。線分sdは線分bdの5〜30%の長さを有する。線分mbと線分hsとがなす角が加圧変形前に設定する分岐角度θ半分の角度θ/2となるように、線分hs、線分mhの位置、長さ等が同定される。線分hs、線分mhは、ハブ部5に形成される舌部の周長に依存して決定される。接合端50を有する枝管2は、裏返すことで、接合端50を有する枝管3となるので、接合端50を有する枝管2と枝管3とを、端部ddshを互いに向かい合わせて接合する。
次に、図4A〜図4Cを参照して、マチ部70が形成について説明する。図4Aは、ハブ部5と、第1のスポーク部6及び第2のスポーク部7との接合体上に、マチ部70が形成される流れを示した斜視図である。
図4Aに示すように、ハブ部5の両斜面には第1のスポーク部6及び第2のスポーク部7が向かい合うようにして接合されている。
第1のスポーク部6は、傾斜錐体40の一部をなす部分傾斜錐体であって、傾斜錐体40を線分SSと点Bとを含む平面で切った部分うち頂点を含まない部分である。第2のスポーク部7は、傾斜錐体41の一部をなす部分傾斜錐体であって、傾斜錐体40を線分SSと点Aとを含む平面で切った部分うち頂点を含まない部分である。
第1のスポーク部6と第2のスポーク部7とは、線分SSにおいて互いに接している。第1のスポーク部6の枝管2との接合面34は、楕円の一部が線分SSを弦として切り取られた、頂点を点Bとする舌形状を有している。第2のスポーク部7の枝管3との接合面36は、楕円の一部が線分SSを弦として切り取られた、頂点をBとする舌形状を有している。
図4Bは、接合面34に枝管2、接合面34に枝管3が接合される様子を示した斜視図である。枝管2の接合面は接合面34に対応する楕円形であるので、枝管2の接合面を接合面34に接合すると、枝管2の接合面のうち弓部Sの領域が接合面34からはみ出る。一方、枝管3の接合面は接合面36に対応する楕円形であるので、枝管3の接合面を接合面36に接合すると、枝管3の接合面のうち弓部Sの領域が接合面36からはみ出る。このように、枝管2の接合面のうち弓部Sの領域が、枝管3の接合面のうち弓部Sの領域が、それぞれ線分SSからはみ出ることで、このはみ出た部分が接触する。
例えば、このはみ出た部分を、それぞれ管の外壁側に折り返すと、枝管2と枝管3とは対向しているので、折り返した部分も対向する。対向する折り返した部分の端部を接合することで、図4Cに示すような、弓型のマチ部70が形成される。このマチ部70は、枝管2及び3の「はみ出た部分」によって形成される。
[人工血管の製造方法]
次に、この実施形態のマチ部を備えた人工血管10の製造方法について説明する。
図6は、この実施形態のマチ部70を備えた人工血管10を製造する方法の一例を示すフローチャートである。この人工血管10は、ハブ部5に主管1が直接接合されるY字分岐管である。図7〜図9は、このフローチャートにおいて人工血管10を製造する工程を示した図である。
図6に示すように、枝管2を形成する直円管2aと枝管3を形成する直円管3aとの2本の直円管を用意する(ステップS021)。用意する管は直楕円管であってもよい。この管は、可撓性を有する材料によって構成されている。この材料は、上記に挙げたものから適宜選択することができる。
次に、枝管2を形成する直円管2a及び枝管3を形成する直円管3aに、それぞれ接合端50を形成する。接合端50の形状の同定は、例えば、上記に示したように行う。
接合端50の形状の同定は、例えば、以下のようにして行うこともできる(ステップS022)。
図7に示すように、接合部における枝管2と枝管3との分岐角を設定して、枝管2の中心軸i2 と枝管3の中心軸i3 とを含む平面に直交する方向から見た場合に、枝管2を形成する直円管2aの軸方向の端部の一方の端点を斜めに横切る直線αを考慮する。この端点をこの直線αが横切ることで、この直線α前記端部の両方の端点に挟まれる辺とで形成される角度のうちの一方が分岐角度θの半角であるθ/2となる。
次に、枝管2を形成する直円管2aの軸方向の端部と設定した直線αとの交点のうち、鈍角をなす一方の交点zと、この直線αに沿って鋭角をなす他方の交点に向かい主管1を形成する直円管1aの外周の1/4の距離進んだ点kとを設定する。
次に、直円管2aの径方向の端線と直交する直線γを設定し、直円管2aの径方向の端線との交点を点uと設定する。
次に、鋭角をなす他方の交点を有する直円管2aの径方向の端線から点kに向けて下した垂線βと、点uを通り、該直円管2aの径方向の端線と直交する直線γとの交点を点wと設定する。
次に、主管1に接合する接合端50の形状を、点z点kとを端点とする線分と、点k点wとを端点とする線分と、点u点wとを端点とする線分が順に連結され、点u点wを端点とする線分uwの長さが枝管2を形成する直円管2aの直径の長さの1/10〜1/5となるように形成する。また、線分uwの長さが枝管2を形成する直円管2aの直径の長さの1/5〜1/3となるように形成してもよい。こうして、図8に示すような枝管2を構成する部分が形成される。
次に、枝管3を形成する直円管3aの接合端を枝管2を形成する直円管2aと同様な形態に形成して裏返すことで、枝管3を形成する直円管3aの形態を枝管2を形成する直円管2aを反転させた形態とする。こうして、枝管3を構成する部分が形成される。
次に、主管1を形成する直円管1aを用意する。直円管1aの軸方向の端部は中心軸iに直交する面を有し、この面が枝管と接合する。用意する管は直楕円管であってもよい。この管は、可撓性を有する材料によって構成されている。この材料は、上記に挙げたものから適宜選択することができる。
次に、図9に示すように、主管1を形成する直円管1aの端部に、分岐角度θをなし主管1の中心軸i1 に対称となるように、枝管2を形成する直円管2a及び枝管3を形成する直円管3aを配置する(ステップS023)。
次に、主管1を形成する直円管1aの端部の管壁と、この端部の管壁に対向する枝管2を形成する直円管2a及び枝管3を形成する直円管3aの管壁を接合する(ステップS024)。
この場合、主管1を形成する直円管1aの管壁と接合する枝管2を形成する直円管2aの管壁の部分及び枝管3を形成する直円管3aの部分は、それぞれ点z点kとを端点とする線分に対応する部分である。
次に、枝管2を形成する直円管2aと枝管3を形成する直円管3aとにおいて互いに対向する管壁を接合する。枝管2を形成する直円管2aと枝管3を形成する直円管3aと接合する部分は、それぞれ点k点wとを端点とする線分に対応する部分、点w点uとを端点とする線分に対応する部分である。こうして、股部にマチ部が形成されたY字型分岐管である人工血管を得ることができる。
このように製造された人工血管10は、例えば、図1A及び図1Bに示した、ハブ部5に第1のスポーク部6及び第2のスポーク部7を介して第1のダンパー部11及び第2のダンパー部12が接合されている形態を有する。
つまり、この人工血管10の製造方法の一例は、第1の工程と、第2の工程とを有する。
第1の工程は、枝管2と枝管3とを形成する直円管2a及び3aを用意し、接合部における枝管2と枝管3との分岐角を設定して、枝管2の中心軸iと枝管3の中心軸iとを含む平面に直交する方向から見た場合に、枝管2を形成する直円管2aの軸方向の端部の一方の端点における角度が分岐角度θの半角となるように斜めに切る直線を考慮する。
この端部とこの直線とで鈍角をなす一方の交点である第1の点から、この直線に沿って他方の交点に向かい主管1の半径の距離進んだ第2の点を設定する。他方の交点を有する該枝管の径方向の端線から第3の点に向けて下ろした垂線と、該枝管の径方向の端線上の第3の点を通り、該枝管の径方向の端線と直交する直線との交点を第4の点と設定する。
接合端である端部の形状を、第1の点と第2の点とを端点とする線分と、第2の点と第3の点とを端点とする線分と、第3の点と第4の点とを端点とする線分が順に連結され、第3の点と第4の点を端点とする線分の長さが、枝管2の直径の長さの1/10〜1/5となるように形成する。また、第3の点と第4の点を端点とする線分の長さが枝管2の直径の長さの1/5〜1/3となるように形成してもよい。
第2の工程は、主管1を形成する直円管1aを用意し、この直円管1aの端部に、分岐角度θをなし主管1の中心軸iに対称となるように枝管2及び枝管3を配置する。前記端部の管壁と、前記端部の管壁に対向しこの2本の枝管の第6の点と第7の点とを端点とする線分に対応する管壁とを接合し、この2本の枝管の互いに対向する、第7の点と第8の点とを端点とする線分に対応する管壁及び第8の点と第9の点とを端点とする線分に対応する管壁を接合する。
この場合において、枝管2及び枝管3の接合体に対して主管1を形成する直円管1aの端部の接合角度を変えることで、様々な形態の分岐形状を形成することができる。
このようにして形成された人工血管10が加圧変形すると、ハブ部5と枝管2とは、スポーク部、ダンパー部を介して接合される。ダンパー部は、スポーク部と枝管2とを直接接合する場合に生じる接合面の不整合を吸収する役割を有する。ダンパー部は、スポーク部と枝管2とを連続的な滑らかな平面で接合する。
この製造方法は、直円管を3本を用いて、マチ部を有する人工血管を精密に設計、製造する方法について示している。この場合、形成される人工血管10は、ハブ部5にスポーク部及びダンパー部を介して枝管が接続される形態となる。一方で、直円管を2本を用いて、マチ部を有する人工血管を簡易に設計、製造できる方法もある。この場合、形成される人工血管10は、ハブ部5にダンパー部を介して枝管が接続される形態となる。
図10は、この実施形態のマチ部70を備えた人工血管10を製造する方法の他の一例を示すフローチャートである。図11〜15は、このフローチャートにおいて人工血管10を製造する過程を示した図である。
まず、主管1を形成する直円管1aと枝管2及び枝管3を形成する直円管1aとの2本の直円管を用意する(ステップS041)。用意する管は直楕円管であってもよい。この管は、可撓性を有する材料によって構成されている。この材料は、上記に挙げたものから適宜選択することができる。直円管1a及び直円管1aは、前記した略平面形状に折り畳まれている直円管を使用してもよいし、円筒形状を有する直円管を使用してもよい。以下においては円筒形状を有する直円管を使用する例について述べる。
次に、図11に示すように、枝管2及び3を形成する形成する1本の直円管4aの側部(側壁)に径方向に切れ込みを入れて切れ込み部51を形成する(ステップS042)。
切れ込み部51は、直円管4aの中心軸に直交する平面で切られることで形成される。この切れ込み部の径方向の深さは、直円管4aの直径よりも小さく、直円管4aの半径よりも大きい。切れ込み部51の径方向の深さは、例えば、直円管4aの直径の2/3〜9/10とすることができる。この切れ込みが入れられた面において切れ込みが入らなかった部分がマチ部70を形成する部分となる。
次に、図12に示すように、切れ込み部51を、切れ込みを入れた方向とは逆方向に折り返す(ステップS043)。この折り返しの工程は、切れ込み部51の開口52と逆側に形成される角度が、予め設定した分岐角度となるようにする。使用する直円管1a、4aを、前記した略平面形状に折り畳まれている直円管とする場合には、分岐角度はθが設定される。一方、使用する直円管1a、4aが、円筒形状である場合には分岐角度はφが設定される。切れ込み部51の開口52によって形成される折り返し角ψは設定した分岐角度θよりも大きい角度となる。こうして、枝管2と枝管3とが接合された形状を有する枝管2及び枝管3の接合体を形成がされる。枝管2及び枝管3の接合体において、折り返された円弧を形成する部分が、図中斜線部で示すマチ部70となる。
次に、図13に示すように、主管1を形成する直円管1aの軸方向の端部形状を直円管1aの中心軸上に頂点を有する凸形状となるように形成する(ステップS044)。この凸形状は、頂点において折り返し角ψを有し鋭角に形成される。
次に、図14に示すように、枝管2及び枝管3の接合体の開口と、凸形状に形成された直円管1aの端部53とを接合する(ステップS045)。こうして、図15に示すような股部にマチ部が形成されたY字型分岐管である人工血管10を得ることができる。このように製造された人工血管10は、例えば、図2A及び図2Bに示した、ハブ部5に第1のダンパー部11及び第2のダンパー部12が接合している形態を有する。
つまり、この人工血管10の製造方法の一例は、第1の工程と、第2の工程とを有する。
第1の工程は、主管1をそれぞれ形成する1本の直円管1a、枝管2及び3を形成する形成する1本の直円管4aを用意して、直円管4aの側部(側壁)に径方向に切れ込みを入れることで切れ込み部を形成し、この切れ込み部を、切れ込みを入れた方向とは逆方向に分岐角度θよりも大きい折り返し角ψで折り返すことで、枝管2と枝管3とが接合された形状を有する枝管2及び枝管3の接合体を形成する。
第2の工程は、折り返すことで形成された枝管2及び枝管3の接合体の開口を形成する管壁と、前記主管の端部の管壁とを接合する。
この製造方法の場合、枝管2及び枝管3の接合体は、枝管2及び枝管3のそれぞれの中心軸i、iを含む平面に直交する方向から見た場合に、枝管2及び枝管3の接合体の開口形状が、折り返し角ψを頂点とし、切れ込み部を斜辺とする2等辺三角形であって、この2等辺三角形の底辺は、主管1を形成する円管の直径となる。
また、枝管2及び枝管3の接合体の開口に接合される、主管1を形成する直円管1aの端部形状を変更することで、例えば、第1の実施形態の側方分岐管を製造することもできる。側方分岐管を製造する場合には、主管1を形成する直円管1aの端部の一方の角度が折り返し角ψとなるように斜めに切断等して斜面を形成する。折り返し角ψは、例えば、加圧変形後の人工血管の分岐角度となる。
そして、折り返し角ψを有する端点を、枝管2及び枝管3の接合体の開口の頂点の位置に合わせて接合する。このように、主管1を形成する直円管1aの端部に形成する凸部を任意の方向に形成する。このように、枝管2及び枝管3の接合体に対して主管1を形成する直円管1aの端部の接合角度を変えることで、様々な形態の分岐形状を形成することができる。
[人工血管の作用・効果]
この実施形態の人工血管10を、主管1と、枝管2及び枝管3とが接合部4において接合している形態を有するように形成し、人工血管10の内壁に所定の内圧が掛かっている場合の形態を、複数のブロック体を組合せた形態とした。人工血管10の形態は、具体的には、ハブ部5と、第1のスポーク部6と、第2のスポーク部7と、タワー部8と、第3のスポーク部9とを組合せた形態である。
人工血管10が、扁平に押しつぶすことで全体として略平面状に形成可能な場合に、ハブ部5を部分楕円体20〜22の接合体とすると、人工血管10が略平面形状である場合の加圧変形前における点s、点m及び点mとの位置関係と、実際の使用時における形状である場合の加圧変形後における点S、点M及び点Mの位置関係とを同一とすることができる。
また、部分楕円体20〜22の接合面である第1の舌部〜第3の舌部が合同の場合には、加圧変形前における点s、点m及び点mの位置と、加圧変形後における点S、点M及び点Mの位置とが同一となる。また、この場合、接合部4が点Hを中心として等方性を有して膨張するので、加圧変形後における接合部の形態が安定する。
人工血管10が上記のように形成されることで、人工血管10が扁平に押し潰され全体として略平面状となっていても、加圧変形後における人工血管の形態を把握することができる。これは、例えば、加圧変形後において、人工血管10の横方向の幅が最大となる位置を、加圧変形前の人工血管10において把握することができる。
また、人工血管10は、接合部4において枝管2及び枝管3が所定の角度をなして接合され第1の股部を形成する点である点Sから、点Sにおいて接合される対向する管壁が、それぞれ接合部4の内部に延長され、第2の股部を形成可能とする点において所定の角度をなして接合されることで形成されるマチ部70を有する。
加圧変形後の人工血管10は、股部が、マチ部70の作用によって点Sとなるため、枝管2と接合部4とは点Bにおいて連続的な面を有して接合される。この面は、点Bにおいて接合する、第1のスポーク部6の側面の向く方向が、枝管2の側面が向く方向となるように、点Mから点Bにかける面において連続的に変化することによって点Bにおいて、第1のスポーク部6の側面と、枝管2の側面とが連続的に接合される。これは、マチ部が股部において分岐方向に引き裂かれる力を吸収している事が挙げられる。これにより、加圧による変形が起きても従来よりも歪が小さい人工血管10を、簡易な方法で得ることができる。また、人工血管10が意図しない変形をしないばかりか、人工血管10の管壁に継続して掛かる応力が軽減されることで人工血管10の耐久性が向上する。
また、人工血管10をY字分岐管としたので、人工血管10の接合部4の形態を、ハブ部5と、第1のスポーク部6と、第2のスポーク部7とを組合せた形態とすることができる。
また、主管1をそれぞれ形成する1本の直円管、枝管2及び3を形成する1本の直円管を用意して、枝管2及び3を形成する1本の直円管の側部に径方向に切れ込みを入れることで切れ込み部を形成し、この切れ込み部を、切れ込みを入れた方向とは逆方向に分岐角度θよりも大きい折り返し角ψで折り返すことで、枝管2と枝管3とが接合された形状を有する枝管2及び枝管3の接合体を形成する。さらに、折り返すことで形成された枝管2及び枝管3の接合体の開口を形成する管壁と、前記主管の端部の管壁とを接合したので、一体に形成された、接合部4にマチ部70を備える人工血管10を、直円管2本で簡易に製造することができる。
以上、この発明の実施の形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。また、上述の実施形態の一部、若しくは全部を適宜組み合わせて構成することもできる。また、人工血管は、管の一形態であって、同様な構成を、剛体配管等の他の種類の管に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態において、楕円形状に形成されるものは真円形状に形成してもよい。
また、上記の実施の形態において、人工血管10は、主管101、枝管102及び枝管103は、中心軸iを含む略平面形状を必ずしもなしている必要はなく、横方向に押し潰すことで、前記の平面形状をなすように形成されていればよい。
また、上述の実施の形態において挙げた数値、構造、構成、形状、材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、構成、形状、材料などを用いてもよい。
(付記1)
1本の主管に少なくとも2本の枝管が接合し、かつ前記枝管同士が前記所定の分岐角度で接合した管であって、前記管の前記接合した部分である接合部において、前記主管の中心軸及び前記枝管の中心軸を含む平面に直交する方向の管路幅が最大となる管壁の位置である最大幅点を端点とする線分を最大幅軸とし、前記最大幅軸の中点を最大幅中点とし、前記最大幅点を挟んで対向する管壁に向けて前記最大幅中点からそれぞれ延びる線分との交点をそれぞれ第1の点、第2の点とし、前記枝管同士が前記所定の分岐角度で接合する部分である股部に向けて前記最大幅軸の中点から延びる線分との交点を第3の点とし、前記接合部は、前記最大幅軸を底辺として前記第1の点を頂点とする部分楕円で囲まれる第1の舌部の形状と、前記最大幅軸を底辺として前記第2の点を頂点とする部分楕円で囲まれる第2の舌部の形状と、前記最大幅軸を底辺として前記第3の点を頂点とする部分楕円で囲まれる第3の舌部の形状とが合同となるように形成されていることを特徴とする管。
(付記2)
前記接合部は、ハブ部に、第1のスポーク部と、第2のスポーク部とが接合された形態を少なくとも有し、前記ハブ部は、前記最大幅中点を中心とし外周面が前記第1の点及び前記第2の点を含む楕円球の一部であって前記第1の舌部と前記第2の舌部と前記第1の点及び第2の点を外周に含み前記最大幅中点から前記第1の点及び前記第2点を端点とする線分に下ろした線分が延びる方向を法線方向とする第1の平面とを有する第1の部分楕円球と、前記最大幅中点を中心とし外周面が前記第2の点及び前記第3点を含む楕円球の一部であって前記第2の舌部と、前記第3の舌部と、前記第2の点及び第3の点を外周に含み前記最大点から前記第2の点及び前記第3点を端点とする線分に下ろした線分が延びる方向を法線方向とする第2の平面とを有する第2の部分楕円球と、前記最大幅中点を中心とし外周面が前記第1の点及び前記第3点を含む楕円球の一部であって前記第1の舌部と、前記第3の舌部と、前記第1の点及び第3の点を外周に含み前記最大幅中点から前記第1の点及び前記第3点を端点とする線分に下ろした線分が延びる方向を法線方向とする第3の平面とを有する第3の部分楕円球とが前記第1乃至第3の舌部で接合されて形成された形状を有し、前記第1のスポーク部は、前記第1の平面を底面とする傾斜錐体の一部分であって、前記第3の点を含み、前記第1の点を有する管壁に接続された前記枝管の径方向断面に平行な平面を有する部分錐形状を少なくとも有し、前記第1のスポーク部は、前記第2の平面を底面とする傾斜錐体の一部分であって、前記第3の点を含み、前記第2の点を有する管壁に接続された前記枝管の径方向断面に平行な平面を有する部分錐形状を少なくとも有し、前記形態は、前記ハブ部と前記第1のスポーク部とは前記第1の平面で接合され、前記ハブ部と前記第2のスポーク部とが前記第2の平面で接合されることで形成される、ことを特徴とする前記付記1に記載の管。
(付記3)
前記第1の点と前記第2の点を通り、中心点を前記最大幅中点とする円周を考慮し、前記第3の点と前記最大幅中点とを端点とする線分と、前記外周との交点を第4の点とし、前記主管の接続面と前記主管の中心軸との交点を第5の点とし、前記第1又は第2の点と前記第5の点とを端点とする線分と、前記第4の点と前記第5の点とを端点とする線分とがなす角が直角であることを特徴とする前記付記2に記載の管。
(付記4)
前記管に所定の内圧が作用している場合の前記管の形状を第1の形態とし、前記管の形状が第1の形態の場合に、前記内圧が作用していない場合の前記管の形状を第2の形態とし、前記管の形状が内圧の変動に応じて前記第1の形態と前記第2の形態との間を相互に変形可能に構成され、前記第1の形態と前記第2の形態とにおける前記最大幅中点の位置が、前記主管の中心軸に平行な方向において不変である、ことを特徴とする前記付記1〜3のいずれか1つに記載の管。
(付記5)
前記第2の形態は、前記主管の中心軸及び前記枝管の中心軸を含む平面に垂直な方向に扁平に押しつぶされることで形成される、前記第1〜第3の点を含む端部を有する略平面形状であることを特徴とする前記付記4に記載の管。
(付記6)
前記管が前記第2の形態をなす場合に、前記管は、前記最大幅中点から該点を挟んで、前記主管の中心軸及び前記枝管の中心軸を含む平面に直交する方向において対向する管壁にそれぞれの延びる線分である、第1の線分と、第2の線分と、前記最大幅点に対応する位置から前記枝管同士が前記所定の分岐角度で接合する部分である股部に向けて延びる第3の線分と、が等しい長さとなるように形成されることを特徴とする前記付記4又は5に記載の管。
(付記7)
前記管が前記第2の形態をなす場合に、前記接合部に2本の前記枝管が前記接合されることで形成される見かけ上の股部から、前記見かけ上の股部を形成する対向する管壁が、それぞれ第4の点を含むように延長され前記接合されることで前記股部が形成され、前記管が前記第1の形態をなす場合に、前記管壁の前記見かけ上の股部から該股部までの部分であるマチ部が前記2本の枝管のそれぞれ一部を形成することで、前記マチ部が外部に露出するように形成される、ことを特徴とする前記付記4〜6のいずれか1つに記載の管。
(付記8)
前記管が前記第2の形態をなす場合に、前記マチ部は、前記接合部において接合される2本の前記枝管のうち、一方の前記枝管の管壁の一部が他方の枝管の内部に収容されるように、他方の前記枝管の管壁に接合されることで形成されることを特徴とする前記付記4〜7のいずれか1つに記載の管。
(付記9)
前記マチ部は、第1の折り畳み部と第2の折り畳み部とが接合されることで形成されており、前記管が前記第2の形態をなす場合に、前記第1の折り畳み部は、前記枝管のうち折り畳まれた部分が前記接合部内に食い込むように形成され、前記第2の折り畳み部は、前記主管に前記第1の折り畳み部を収容するようにして形成され、前記マチ部は、前記管が前記第1の形態をなす場合に、前記接合部が前記股部となることを特徴とする前記付記7又は8に記載の管。
(付記10)
前記管が前記第1の形態をなす場合に、前記マチ部は、前記第1の折り畳み部が開くことで前記一方の枝管の管壁と連続する面を形成し、前記第2の折り畳み部が開くことで前記他方の枝管の管壁と連続する面を形成することを特徴とする前記付記9に記載の管。
1 主管
2 枝管
3 枝管
4 接合部
5 ハブ部
6 第1のスポーク部
7 第2のスポーク部
8 タワー部
9 第3のスポーク部
10 人工血管
11 端面
20 部分楕円体
21 部分楕円体
22 部分楕円体
23 楕円体
24 楕円体
25 楕円体
30 楕円面
31 楕円面
32 楕円面
33 楕円面
34 楕円面
35 楕円面
40 傾斜楕円錐
41 舌部
42 舌部
43 舌部
44 舌部
45 舌部
46 舌部
47 底辺
48 頂点
70 マチ部

Claims (6)

  1. 1本の主管に少なくとも2本の枝管が接合部を介して接合し、かつ前記枝管同士が所定の分岐角度で接合し、
    前記接合部に接合される前記枝管の接合面はいずれも当該枝管の中心軸に直交しており、対向する前記枝管の管壁が接合する部分を第1の股部とする場合に、前記接合部は前記第1の股部を前記接合部内に向けて所定距離延長した第2の股部を備え、
    加圧変形後の状態で、前記接合部において、前記主管の中心軸及び前記枝管の中心軸を含む平面に直交する方向の管路幅が最大となる管壁の位置である最大幅点を端点とする線分を最大幅軸、前記最大幅軸の中点を最大幅中点とし、
    前記最大幅中点を中心とし前記平面上に前記最大幅中点を挟んで対向する管壁と接するように円周を形成する場合に、前記円周と前記最大幅中点を挟んで対向する管壁とがそれぞれ接する点を第1の点、第2の点とし、前記最大幅中点と前記第2の股部の中点とを通る直線と前記円周との交点を第3の点とし、
    前記接合部は、前記最大幅軸を底辺とし前記第1の点を頂点とする部分楕円である第1の舌部の形状と、前記最大幅軸を底辺とし前記第2の点を頂点とする部分楕円である第2の舌部の形状と、前記最大幅軸を底辺とし前記第3の点を頂点とする部分楕円である第3の舌部の形状とが合同となるように形成されていることを特徴とする人工血管
  2. 前記第1の舌部は、前記接合部を、前記第1の点を含み前記最大幅軸を端辺とした平面で切った第1の断面、前記第2の舌部は、前記接合部を、前記第2の点を含み前記最大幅軸を端辺とした平面で切った第2の断面、前記第3の舌部は、前記接合部を、前記第3の点を含み前記最大幅軸を端辺とした平面で切った第3の断面である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の人工血管
  3. 前記主管及び前記枝管の径方向断面が略円形状である、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の人工血管
  4. 前記第2の股部は、前記平面に直交する直線形状を有し、前記接合部は、前記第2の股部の端点を結ぶ線分を底辺とし、前記第1の股部の中点を頂点とする弓形状を有するマチ部を備え、前記枝管に外力が作用した場合に、前記マチ部が変形することによって前記外力を吸収する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の人工血管
  5. 前記人工血管は、可撓性を有する管壁で形成される、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の人工血管
  6. 前記人工血管は、前記主管の中心軸及び前記枝管の中心軸を含む平面に直交する方向から偏平におしつぶすことで略平面状に形成可能である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の人工血管
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