JP6126583B2 - 符号化装置、復号装置及びこれらのプログラム - Google Patents
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Description
なお、図19(a)、(b)では、一部フィールドの図示を省略した。
なお、RTPペイロード91では、復号時刻という概念がなく、タイムスタンプが提示時刻を示している。
カプセル化判定情報とは、カプセル化されたアクセスユニットの数を判定するための情報である。言い換えるなら、カプセル化判定情報は、複数のアクセスユニットがカプセル化されているか否かを判定するための情報である。
サイズ情報とは、各アクセスユニットのサイズ(データ長)を示す情報である。
かかる構成によれば、復号装置は、サイズ情報を参照することで、各アクセスユニットがカプセル化されているメディアユニットのデータ領域を正確に特定することができる。
かかる構成によれば、符号化装置は、メディアユニットと、制御信号とを正確に対応づけることができる。
かかる構成によれば、復号装置は、メディアユニットと、制御信号とを正確に対応づけることができる。
本願第1,4発明によれば、複数のアクセスユニットをカプセル化した場合でも、メディアユニットに、デコードのタイミングを示すフィールド(差分値及びオフセット値)が1個ずつしか含まれない。さらに、本願第1,4発明によれば、1個のアクセスユニットをカプセル化した場合、メディアユニットに、アクセスユニットのサイズ情報を示すフィールドが含まれない。従って、本願第1,4発明によれば、メディアユニットに冗長なフィールドが含まれないため、このメディアユニットのオーバーヘッドを削減し、最適なフォーマットでのカプセル化を可能とする。
本願第6発明によれば、複数のアクセスユニットがカプセル化されているメディアユニットのデータ領域を正確に特定できるため、アクセスユニットを抽出する際にデータの欠落を防止することができる。
[コンテンツ提供システムの概略]
以下、本発明の各実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、各実施形態において、同一の機能を有する手段には同一の符号を付し、説明を省略した。
このコンテンツ提供システム1000は、ネットワークNを介して、符号化装置1及び復号装置2が接続されている。このネットワークNは、例えば、インターネット、イントラネット等のIPパケットの伝送路である。
本実施形態では、コンテンツ提供システム1000が、符号化装置1及び復号装置2を1台ずつ備えることとする。
以下、符号化装置1の構成について説明する。
符号化装置1は、入力信号としての映像信号をエンコードして、復号装置2に提供するものである。このため、符号化装置1は、エンコーダ11と、タイムスタンプ算出手段12と、カプセル化判定手段15と、カプセル化手段16とを備える。
DTSは、復号する時刻を示す情報である。
アクセスユニットは、DTSが同一となる符号(入力信号)の集合である。
入力信号は、映像信号や音声信号など、エンコード及びデコードの対象となる信号である。
また、差分値算出手段13は、アクセスユニットが2番目以降の場合、入力されたアクセスユニットのDTSと、一時記憶した他のアクセスユニットのDTSとの差分値を算出する。
この判定条件とは、差分値が同一となり、かつ、オフセット値が同一となる条件のことである。
また、カプセル化単位は、同一のメディアユニットにカプセル化できるアクセスユニットを示すものである。
一方、判定時間内に入力された2個のアクセスユニットが判定条件を満たさない場合、カプセル化判定手段15は、2個のアクセスユニットを別々のカプセル化単位として判定する。
その後、カプセル化判定手段15は、カプセル化単位毎に、差分値と、オフセット値と、カプセル化単位に含まれるアクセスユニットとを出力する。
図2(a)を参照し、1個のアクセスユニット200をカプセル化したメディアユニット100について、説明する。
カプセル化手段16は、DTSフィールド101に、入力された差分値を記述する。また、カプセル化手段16は、CTSフィールド102に、入力されたオフセット値を記述する。そして、カプセル化手段16は、カプセル化判定情報フィールド(Length_flag)103に、カプセル化判定情報として、サイズ情報が含まれないことを示す値(例えば、‘0’)を記述する。このカプセル化判定情報フィールド103は、例えば、2ビット幅で確保される。さらに、カプセル化手段16は、1個のアクセスユニット200をメディアユニット100にカプセル化する(図2(a)のAU)。
また、メディアユニット100の詳細は、例えば、参考文献「ハイブリッド型放送におけるメディアのトランスポート方式、情報処理学会研究報告、Vol.2011-AVN-72 No.1 2011/3/11」に記載されている。
この場合、カプセル化手段16は、DTSフィールド101に、入力された差分値を記述する。また、カプセル化手段16は、CTSフィールド102に、入力されたオフセット値を記述する。
また、例えば、アクセスユニット200のサイズが64キロバイトを越え、16メガバイト以下の場合(24ビットの表現範囲)、カプセル化手段16は、カプセル化判定情報フィールド103に‘2’を記述する。また、カプセル化手段16は、サイズ情報フィールド104を24ビット幅で確保する。
また、例えば、アクセスユニット200のサイズが16メガバイトを越え、4ギガバイト以下の場合(32ビットの表現範囲)、カプセル化手段16は、カプセル化判定情報フィールド103に‘3’を記述する。また、カプセル化手段16は、サイズ情報フィールド104を32ビット幅で確保する。
続いて、図3を参照し、メディアユニット100に記述された差分値及びオフセット値について、説明する(適宜図1参照)。
また、1個目のメディアユニット1001にアクセスユニット2001がカプセル化され、2個目のメディアユニット1002にアクセスユニット2002,2003がカプセル化されたこととする。また、3個目のメディアユニット1003にアクセスユニット2004,2005がカプセル化され、4個目のメディアユニット1004にアクセスユニット2006がカプセル化されたこととする。
メディアユニット1004では、アクセスユニット2006のDTSと、アクセスユニット2005のDTSとの差分値が、DTSフィールド1014に記述される(図3のβ)。
この他、メディアユニット1003,1004は、メディアユニット1001,1002と同様のため、説明を省略する。
また、図3では、メディアユニット100の一部フィールドが本発明に直接関係しないため、図示を省略した。
図1に戻り、復号装置2の構成について、説明する(適宜図2,図3参照)。
復号装置2は、符号化装置1が送信したメディアユニット100から、1個又は複数のアクセスユニット200を抽出し、抽出されたアクセスユニット200をデコードするものである。このため、復号装置2は、複数カプセル判定手段21と、逆カプセル化手段(メディアユニット抽出手段)22と、タイムスタンプ逆算手段23と、デコーダ26とを備える。
一方、カプセル化判定情報フィールド103の値が‘0’の場合、複数カプセル判定手段21は、メディアユニット100に複数のアクセスユニット200がカプセル化されていないと判定する。
そして、複数カプセル判定手段21は、複数のアクセスユニット200がカプセル化されているか否かを示す判定結果と、メディアユニット100とを、順次、逆カプセル化手段22に出力する。
なお、メディアユニット100の全体サイズは、前記した受信手段によって、例えば、IPパケットのUDPヘッダが持つ長さ情報フィールドから特定できる。
DTS逆算手段24は、差分値算出手段13の逆演算を行うものである。
CTS逆算手段25は、オフセット値算出手段14の逆演算を行うものである。
図3に戻り、DTS逆算手段24によるDTSの逆算、及び、CTS逆算手段25によるCTSの逆算について、説明する(適宜図1参照)。
さらに、CTS逆算手段25は、CTSフィールド1022に記述されたオフセット値と、DTS逆算手段24が逆算したアクセスユニット2002のDTSとを加えた値を、アクセスユニット2002のCTSとして逆算する。
その後、タイムスタンプ逆算手段23は、DTS逆算手段24で逆算されたDTS及びCTS逆算手段25で逆算されたCTSをアクセスユニット200に対応付けて、デコーダ26に出力する。
デコーダ26は、タイムスタンプ逆算手段23から入力されたアクセスユニット200を、エンコーダ11に対応した映像デコード方式(例えば、MPEG−2 Video又はMPEG−4 AVC)によって、デコードするものである。このアクセスユニット200は、CTSとDTSの両方が対応付けられているため、前記した映像デコード方式でデコードを行うことができる。
図4を参照し、符号化装置1の動作について、説明する(適宜図1〜図3参照)。
符号化装置1は、エンコーダ11によって、外部から入力された映像信号をエンコードすることで、CTS及びDTSが対応付けられたアクセスユニット200を生成する(ステップS11)。
ここで、複数のアクセスユニット200が判定条件を満たす場合(ステップS13でYes)、符号化装置1は、この複数のアクセスユニット200をカプセル化単位として判定し、ステップS14の処理に進む。
図5を参照し、復号装置2の動作について、説明する(適宜図1〜図3参照)。
復号装置2は、複数カプセル判定手段21によって、符号化装置1から入力されたメディアユニット100に記述されたカプセル化判定情報に基づいて、メディアユニット100に複数のアクセスユニット200がカプセル化されているか否かを判定する(ステップS21)。
復号装置2は、逆カプセル化手段22によって、サイズ情報に基づいて、入力されたメディアユニット100から複数のアクセスユニット200を抽出する(ステップS22)。
復号装置2は、逆カプセル化手段22によって、入力されたメディアユニット100から1個のアクセスユニット200を抽出する(ステップS23)。
復号装置2は、デコーダ26によって、DTS及びCTSが逆算されたアクセスユニット200をデコードする(ステップS25)。
図6を参照し、本発明の第2実施形態に係るコンテンツ提供システム1000Aについて、第1実施形態と異なる点を説明する。
コンテンツ提供システム1000Aは、コンテンツ(音声)を提供するものであり、符号化装置1Aと、復号装置2Aとを備える。
符号化装置1Aは、入力信号としての音声信号をエンコードして、復号装置2Aに提供するものである。このため、符号化装置1Aは、エンコーダ11Aと、タイムスタンプ算出手段12Aと、カプセル化判定手段15Aと、カプセル化手段16Aとを備える。
なお、差分値算出手段13Aは、DTSの代わりにCTSを用いる以外、図1の差分値算出手段13と同様のため、詳細な説明を省略する。
なお、カプセル化判定手段15Aは、差分値が同一となる判定条件を用いる以外、図1のカプセル化判定手段15と同様のため、詳細な説明を省略する。
この他、カプセル化手段16Aは、図1のカプセル化手段16と同様のため、詳細な説明を省略する。
以下、復号装置2Aの構成について、説明する。
復号装置2Aは、符号化装置1Aが送信したメディアユニット100Aから、1個又は複数のアクセスユニット200を抽出し、抽出されたアクセスユニット200をデコードするものである。このため、復号装置2Aは、複数カプセル判定手段21と、逆カプセル化手段(メディアユニット抽出手段)22と、タイムスタンプ逆算手段23Aと、デコーダ26Aとを備える。
CTS逆算手段25Aは、メディアユニット100Aに付加された差分値と、アクセスユニット200の直前に位置する他のアクセスユニットのCTSとを加えた値を、このアクセスユニット200のCTSとして逆算するものである。
なお、CTS逆算手段25Aは、DTSの代わりにCTSを用いる以外、図1のDTS逆算手段24と同様のため、詳細な説明を省略する。
なお、デコーダ26Aでは、DTSが対応付けられていないため、DTSとCTSが同一であるとみなしてデコードを行う。
[メディアユニットの共通化、伝送路の切り替え]
図9を参照し、メディアユニット100Bの共通化、及び、伝送路の切り替えについて説明する。
図9に示すように、コンテンツ提供システム1000Bは、コンテンツ(映像)を提供するものであり、地上配信局(符号化装置)1Bと、2台の受信機(復号装置)2B1,2B2と、放送衛星92とを備える。
受信機2B1,2B2は、ネットワークNを介して、地上配信局1Bからメディアユニット100Bを受信して、コンテンツを再生するものである。また、受信機2B1,2B2は、放送波Wを介して、放送衛星92からメディアユニット100Bを受信して、コンテンツを再生する。
従来方式において、地上配信局1Bから受信機2B1,2B2に同一のコンテンツを提供する場合を考える。従来方式では、各メディアユニットにDTSやCTSが絶対時刻の形式で含まれている。このため、従来方式では、受信機2B1,2B2のそれぞれに応じたメディアユニットを準備する必要があり、処理負担が重くなるという問題があった。
例えば、放送衛星92が受信機2B1にメディアユニットを送信している際、降雨減衰のため、放送波WからネットワークNに伝送路を切り替えて、地上配信局1Bからメディアユニット100Bを送信する場合を考える。従来方式では、メディアユニットにDTSやCTSが絶対時刻の形式で含まれている。このため、従来方式では、放送波WやネットワークNといった伝送路毎にメディアユニットを準備する必要があり、処理負担が重くなるという問題があった。
図10を参照し、符号化装置1Bの構成について、説明する。
符号化装置1Bは、入力信号としての映像信号をエンコードして、復号装置2Bに提供するものである。このため、符号化装置1Bは、エンコーダ11と、タイムスタンプ算出手段12Bと、カプセル化判定手段15Bと、カプセル化手段16Bと、送信手段19とを備える。
この図10では、伝送路としてのネットワークNを図示したが、放送波Wであってもよい。
例えば、カプセル化条件は、遅延を抑えたい場合、1個のアクセスユニットをカプセル化単位とする条件で予め設定される。また、カプセル化条件は、映像信号であれば、GOP(Group of Picture)分のアクセスユニット(例えば、15個)をカプセル化単位とする条件で予め設定されてもよい。
また、DTS相対値算出手段17は、2番目以降にエンコードされたアクセスユニットのDTS相対値として、このアクセスユニットのDTSと、このアクセスユニットの直前にエンコードされた他のアクセスユニットのDTSとの差分を算出する。
なお、DTS相対値算出手段17及びCTS相対値算出手段18の詳細は、後記する。
絶対時刻は、例えば、UTC(Coordinated Universal Time)の時刻、又は、コンテンツの先頭を基準とした経過時刻が、予め設定される。
参考文献:青木他、「ハイブリッド型放送におけるメディアのトランスポート方式」、情報処理学会研究報告、2011年
つまり、送信手段19は、伝送路毎にIDが予め設定され、メディアユニット100Bが送信される伝送路に応じたIDを、メディアユニット100B及び制御信号300に付加する。
また、送信手段19は、メディアユニット100Bに既に付加されたシーケンス番号を管理する管理テーブル(不図示)を備える。そして、送信手段19は、この管理テーブルのシーケンス番号をインクリメントし、新たなメディアユニット100Bのシーケンス番号として付加する。
シーケンス番号は、各メディアユニット100Bで固有の識別情報である。
すなわち、各メディアユニット100Bは、ID及びシーケンス番号の組で一意に識別することができる。
図11を参照し、符号化装置1Bによるカプセル化の具体例を説明する。
図11では、CTSフィールド102を「AUの表示期間」と図示し、シーケンス番号フィールド106を「Seq_No」と図示した。
また、図11では、カプセル化条件が、3個のアクセスユニット200をカプセル化単位とする条件で設定されたこととする。従って、カプセル化判定手段15Bは、1個目のメディアユニット100B1のカプセル化単位が、アクセスユニット2001〜2003であると判定し、2個目のメディアユニット100B2のカプセル化単位が、アクセスユニット2004〜2006であると判定する。
また、図11では、メディアユニット100B1,100B2と、これらメディアユニット100B1,100B2に対応する制御信号3001,3002とが、同一の伝送路で送信されることとする。
AU1_DTS相対値=0 …式(1)
AU2_DTS相対値=AU2_DTS−AU1_DTS …式(2)
AU3_DTS相対値=AU3_DTS−AU2_DTS …式(3)
AU4_DTS相対値=AU4_DTS−AU3_DTS …式(4)
AU5_DTS相対値=AU5_DTS−AU4_DTS …式(5)
AU6_DTS相対値=AU6_DTS−AU5_DTS …式(6)
なお、CTS相対値算出手段18は、6番目のアクセスユニット2006が末尾の場合、入力信号が途切れた時刻、エンコーダ11が動作を停止した時刻、又は、タイムアウトした時刻の何れかを、7番目のアクセスユニット200のCTSとみなし、CTS相対値を算出すればよい。
AU1_CTS相対値=AU2_CTS−AU1_CTS …式(7)
AU2_CTS相対値=AU3_CTS−AU2_CTS …式(8)
AU3_CTS相対値=AU4_CTS−AU3_CTS …式(9)
AU4_CTS相対値=AU5_CTS−AU4_CTS …式(10)
AU5_CTS相対値=AU6_CTS−AU5_CTS …式(11)
AU6_CTS相対値=AU7_CTS−AU6_CTS …式(12)
図12を参照し、絶対時刻「T_mu」とCTS相対値との関係について、説明を補足する。(適宜図10,図11参照)。
なお、4番目のアクセスユニット2004以降も同様のため、説明を省略する。
図10に戻り、復号装置2Bの構成について、説明する。
復号装置2Bは、符号化装置1Bが送信したメディアユニット100Bから、1個以上のアクセスユニット200を抽出し、抽出されたアクセスユニット200をデコードするものである。このため、復号装置2Bは、逆カプセル化手段(メディアユニット抽出手段)22と、タイムスタンプ逆算手段23Bと、デコーダ26と、受信手段27とを備える。
また、DTS逆算手段24Bは、2番目以降に位置するアクセスユニット200のDTSとして、アクセスユニット200のDTS相対値と、アクセスユニット200の直前に位置する他のアクセスユニットのDTSとを加えた値を逆算する。
図11を参照し、復号装置2Bによる逆カプセル化の具体例を説明する(適宜図10参照)。
AU1_DTS=制御信号3001の絶対時刻
AU2_DTS=AU2_DTS相対値+AU1_DTS …式(13)
AU3_DTS=AU3_DTS相対値+AU2_DTS …式(14)
AU4_DTS=AU4_DTS相対値+AU3_DTS …式(15)
AU5_DTS=AU5_DTS相対値+AU4_DTS …式(16)
AU6_DTS=AU6_DTS相対値+AU5_DTS …式(17)
また、CTS逆算手段25Bは、先頭のアクセスユニット2001のCTSとして、制御信号3001の絶対時刻フィールド3031に記述された絶対時刻を逆算する。
また、CTS逆算手段25Bは、アクセスユニット2001,2002のCTS相対値の総和を算出する。そして、CTS逆算手段25Bは、3番目のアクセスユニット2003のCTSとして、この総和に絶対時刻を加えた値を逆算する。
また、CTS逆算手段25Bは、アクセスユニット2001〜2005のCTS相対値の総和を算出する。そして、CTS逆算手段25Bは、6番目のアクセスユニット2006のCTSとして、この総和に絶対時刻を加えた値を逆算する。
放送波Wを用いた場合、コンテンツ提供システム1000Bには、様々なタイミングで受信を開始する復号装置2Bが存在することになる。ここで、ある復号装置2Bが、制御信号3001を受信できなかった場合を考える。この場合、復号装置2Bは、次の制御信号3002を受信して、この制御信号3002の絶対時刻「T_mu2」を用いて、メディアユニット100B2にカプセル化されたアクセスユニット2004〜2006のDTS及びCTSを逆算する。このようにして、復号装置2Bは、受信できた制御信号3002に対応するメディアユニット100B2から、コンテンツの再生を開始する。すなわち、コンテンツ提供システム1000Bでは、復号装置2Bが任意のタイミングで受信を開始するために、絶対時刻が付加された制御信号300を周期的に復号装置2Bに送信することが好ましい。
デコーダ26は、タイムスタンプ逆算手段23Bから入力されたアクセスユニット200を、エンコーダ11に対応した映像デコード方式によって、デコードするものである。このアクセスユニット200は、CTSとDTSの両方が対応付けられているため、前記した映像デコード方式でデコードを行うことができる。
図13を参照し、符号化装置1Bの動作について、説明する(適宜図10〜図12参照)。
符号化装置1Bは、カプセル化判定手段15Bによって、予め設定されたカプセル化条件で、1個以上のアクセスユニットをカプセル化単位として判定する(ステップS32)。
符号化装置1Bは、CTS相対値算出手段18によって、CTS相対値を算出する(ステップS34)。
符号化装置1Bは、送信手段19によって、カプセル化されたメディアユニット100Bと、このメディアユニット100Bに対応する制御信号300とを、ネットワークNを介して、復号装置2Bに送信する(ステップS36)。
図14を参照し、復号装置2Bの動作について、説明する(適宜図10〜図12参照)。
復号装置2Bは、逆カプセル化手段22Bによって、メディアユニット100Bから、1個以上のアクセスユニット200を抽出する(ステップS42)。
復号装置2Bは、CTS逆算手段25Bによって、CTSを逆算する(ステップS44)。
復号装置2Bは、デコーダ26によって、DTS及びCTSが逆算されたアクセスユニット200をデコードする(ステップS45)。
図15〜図18を参照し、本発明の第4実施形態に係るコンテンツ提供システム1000Cについて、第3実施形態と異なる点を説明する。
コンテンツ提供システム1000Cは、コンテンツ(音声)を提供するものであり、符号化装置1Cと、復号装置2Cとを備える。
符号化装置1Cは、入力信号としての音声信号をエンコードして、復号装置2Cに提供するものである。
図15に示すように、符号化装置1Cは、エンコーダ11の代わりにエンコーダ11Aを備え、DTS相対値算出手段17を備えない以外、図10の符号化装置1Bと同様の構成ため、詳細な説明を省略する。
また、図16に示すように、符号化装置1Cは、ステップS33を実行しない以外、図13と同様の動作ため、詳細な説明を省略する。
復号装置2Cは、符号化装置1Cが送信したメディアユニット100Cからアクセスユニット200を抽出し、抽出されたアクセスユニット200をデコードするものである。
図15に示すように、復号装置2Cは、デコーダ26の代わりにデコーダ26Aを備え、DTS逆算手段24Bを備えない以外、図10の復号装置2Bと同様の構成ため、詳細な説明を省略する。
また、図17に示すように、復号装置2Cは、ステップS43を実行しない以外、図14と同様の動作ため、詳細な説明を省略する。
図18に示すように、メディアユニット100C及び制御信号300は、メディアユニット100CにDTSフィールド101が含まれない以外、図11と同様のため、詳細な説明を省略する。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでもよい。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例を以下に示す。
この場合、コンテンツ提供側では、図1の符号化装置1で映像のメディアユニットを生成し、図6の符号化装置1Aで音声のメディアユニットを生成する。そして、コンテンツ提供側では、映像及び音声のメディアユニットを多重化して、コンテンツ受信側に送信する。
また、コンテンツ受信側では、多重化されたメディアユニットを、映像及び音声のメディアユニットに分離する。そして、コンテンツ受信側では、映像のメディアユニットを図1の復号装置2でデコードし、音声のメディアユニットを図6の復号装置2Aでデコードする。
また、コンテンツ提供システム1000,100Aでは、符号化装置1,1Aが生成したメディアユニットを光磁気記録媒体に記録し、郵送等のオフラインで復号装置2,2Aに提供してもよい。
また、コンテンツ提供システム1000,100Aでは、同一装置内に符号化装置1,1A及び復号装置2,2Aが備えられ、符号化装置1,1Aが生成したメディアユニットを蓄積し、蓄積したメディアユニットを復号装置2,2Aに提供してもよい。
11,11A エンコーダ
12,12A,12B,12C タイムスタンプ算出手段
13,13A 差分値算出手段
14 オフセット値算出手段
15,15A,15B カプセル化判定手段
16,16A,16B カプセル化手段
17 DTS相対値算出手段
18 CTS相対値算出手段
19 送信手段
2,2A,2B,2C 復号装置
21 複数カプセル判定手段
22,22B 逆カプセル化手段(メディアユニット抽出手段)
23,23A,23B,23C タイムスタンプ逆算手段
24,24B DTS逆算手段
25,25A,25B CTS逆算手段
26,26A デコーダ
27 受信手段
1000,1000A,1000B,1000C コンテンツ提供システム
Claims (4)
- 提示又は再生する時刻を示すCTSが用いられるエンコード方式によって符号化を行う符号化装置であって、
前記エンコード方式によって符号化された1個以上のアクセスユニットがカプセル化されたメディアユニットを生成するカプセル化手段と、
前記メディアユニットに加えて、前記メディアユニットの先頭に含まれるアクセスユニットの絶対時刻を示す情報を送信する送信手段とを備え、
前記送信手段は、前記メディアユニットに含まれるn番目のアクセスユニットについて、n番目のアクセスユニットのCTSとn+1番目のアクセスユニットのCTSとの差分であるCTS相対値を送信することを特徴とする符号化装置。 - 前記送信手段は、前記メディアユニットとは異なる信号として、前記絶対時刻を示す情報を含む制御信号を送信することを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
- 提示又は再生する時刻を示すCTSが用いられるエンコード方式によって符号化を行う符号化方法であって、
前記エンコード方式によって符号化された1個以上のアクセスユニットがカプセル化されたメディアユニットを生成するステップAと、
前記メディアユニットに加えて、前記メディアユニットの先頭に含まれるアクセスユニットの絶対時刻を示す情報を送信するステップBとを備え、
前記ステップBは、前記メディアユニットに含まれるn番目のアクセスユニットについて、n番目のアクセスユニットのCTSとn+1番目のアクセスユニットのCTSとの差分であるCTS相対値を送信するステップを含むことを特徴とする符号化方法。 - 提示又は再生する時刻を示すCTSが用いられるエンコード方式によって符号化を行うプログラムであって、コンピュータに、
前記エンコード方式によって符号化された1個以上のアクセスユニットがカプセル化されたメディアユニットを生成するステップAと、
前記メディアユニットに加えて、前記メディアユニットの先頭に含まれるアクセスユニットの絶対時刻を示す情報を送信するステップBとを実行させ、
前記ステップBは、前記メディアユニットに含まれるn番目のアクセスユニットについて、n番目のアクセスユニットのCTSとn+1番目のアクセスユニットのCTSとの差分であるCTS相対値を送信するステップを含むことを特徴とするプログラム。
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