JP6125457B2 - 収音システム及び放音システム - Google Patents
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Description
本実施形態では、従来よりも直感的な操作を可能とした収音システムについて説明する。まず、操作の対象となる収音システムの一例を説明する。ここでは、収音システムは、実空間で発せられた音を収音可能なように配置された、複数のマイクロホンと少なくとも1つの反射器とを含んで構成された収音手段を含む。収音手段の配置、収音手段の方向、並びに、収音手段に含まれるマイクロホン及び反射器の配置の何れも変えることなく、実空間で収音された収音信号を用いて、所定の範囲に対応する実空間上の範囲に存在する音と、それ以外の範囲に存在する音とを感度特性を異ならせて受聴可能とすることができる。例えば、非特許文献1の収音システムにより実現することができる。まず、非特許文献1で説明されているこれまでの拡散センシングに基づく収音処理について説明する。
M(≧2)本のマイクロホンを用いて一つのターゲット音とK(≧1)個の雑音を受音する状況を考える。多くの雑音が存在する中で任意の位置にあるターゲット音を強調する指向制御を目的にする。目的は、K個の雑音源を抑圧し、ターゲット音を強調することで達成される。m(m=1,2,…,M)番目のマイクロホンとターゲット音、k(k=1,2,…,K)番目の雑音との間のインパルス応答をそれぞれam(i)、bk,m(i)とする。ただし、インパルス応答長をLとし、i=0,1,…,L-1とする。なお、インパルス応答長Lは、装置の規模や構造、設置された部屋の状況によって定まる残響時間により、実験的に定めればよい。ターゲット音、k番目の雑音の音源信号をそれぞれs(t)、nk(t)とするとき、m番目のマイクロホンで観測した観測信号xm(t)は、次式でモデル化される。
ビームフォーミング後の出力信号y(t)は、次式のように観測信号xm(t)と、ターゲット音を強調するように設計されたフィルタwm(t)とを畳み込むことで得られる。
[参考文献1]浅野太,「音のアレイ信号処理-音源の定位・追跡と分離」,コロナ社,2011年
非特許文献2では、広帯域に渡ってパワーpN(ω)を小さくするために、伝達特性の性質がどういう性質であるべきかが検討され、拡散センシングとして纏められている。
この場合、a→(ω)をシミュレーションや実測により事前に用意する必要がある。
特定の方向や範囲に存在する音を収音しようとした場合、式(16)や(17)による、特定の方向や範囲に対応するフィルタを選択する必要がある(式(5)等参照)。本実施形態では、この特定の方向や範囲に対応するフィルタを直感的な操作により特定することができる。例えば、ピンチイン/ピンチアウト、フリック、スワイプといったスマートフォン上で写真の拡大/縮小、中心位置を操作するように、音のズームイン/ズームアウト、追従といった操作ができるようになれば、これまで録れなかったような音(特定の選手やボール等を追従し、その位置にいるかのような音)の収録が可能となり、臨場感のある再生が可能となる。なお、ピンチインとは、ピンチクローズともいい、スマートフォン等のタッチパネル上で2本の指で画面上の操作対象をつまむように動かすことであり、写真等の画像を縮小するときなどによく使われる。また、ピンチアウトとは、ピンチオープンともいい、タッチパネル上で2本の指を広げることであり、写真等の画像を拡大するときなどによく使われる。フリックとはタッチパネル上で画面を軽く払うように指を動かすことであり、スワイプとはタッチパネル上で指が画面に触れた状態で指を滑らせることであり、画面の移動や拡大された画像の表示部分の移動(言い換えると、中心位置の移動)等によく使われる。
<第一実施形態に係る収音システム10>
第一実施形態に係る収音システム10の機能構成および処理フローを図1と図2に示す。この第一実施形態の収音システム10は、M個のマイクロホン211−m、音響信号処理手段110、AD変換部120、入力手段181、表示手段182、反射器190を含む。なお、音響信号処理手段110は、周波数領域変換部130、フィルタリング部160、時間領域変換部170、フィルタ計算部150、伝達特性記憶部140を含む。m=1,2,…,Mであり、M≧2である。
表示手段181は、実空間に対応する画像である実空間対応画像を表示する。表示手段としては、ディスプレイやタッチパネル等が考えられる。
以下に、指定方法を例示する。なお、表示手段181、入力手段182としてタッチパネルを用いた例について説明しているが、他の表示手段181(例えば、タッチパネルではないディスプレイ)及び入力手段182(マウスやキーボード)により実現してもよい。
前述の(1)〜(4)の指定方法では、奥行きに関する情報を得ることができない。そのため、指定範囲は、実際には、(1)〜(4)の指定方法で特定された指定範囲(以下「第一指定範囲」ともいう)の方向に、マイクロホンアレイが配置された場所からビーム状に指定範囲(以下「第二指定範囲」ともいう)が形成される。例えば、(1)の指定方法では、マイクロホンアレイがタッチパネルの画面外(中央下部あたり)に配置されている場合に、図13A図のようにタッチパネルのほぼ中央をタップすると、図13Bのようにタップした部分と画面外(中央下部あたり)のマイクロホンアレイが配置された場所を結ぶビーム状に第二指定範囲が形成される。この(5)の指定方法により、ビーム状の指定範囲の距離を限定することができる。
反射器190及びM個のマイクロホン211−mは、上述の拡散センシングに基づく収音処理を可能とするものであればよい。
AD変換部120が、M個のマイクロホン211−mで収音されたM個のアナログ信号をディジタル信号x→(t)=[x1(t),…,xM(t)]Tへ変換し、(s2)、周波数領域変換部130に出力する。tは離散時間のインデックスを表す。
音響信号処理手段110は、実空間で収音された音のうち、指定範囲に対応する実空間上の範囲に存在する音と、それ以外の範囲に存在する音とを感度特性を異ならせて受聴可能とする。言い換えると、指定範囲に対応する実空間上の範囲に存在する音に対する感度特性と、それ以外の範囲に存在する音に対する感度特性とを、所定の聴者(例えば、操作者)に対して受聴可能とする。また、別の言い方をすると、音響信号処理手段110は、指定範囲に対応する実空間上の範囲から発せられる音と、それ以外の範囲から発せられる音とに、異なる感度特性を与えて出力するといってもよい。なお、「感度特性を異ならせる」とは、例えば、特定の位置で発せられた音響信号を局所収音して他の位置で発せられた音響信号を極力収音しないようにしたり、逆に特定の位置で発せられた音響信号を抑圧(消音)して他の位置で発せられた音響信号のみを収音したり、特定の位置で発せられた音響信号に対してだけ特定の周波数によるフィルタリングを行うこと等を意味する。
周波数領域変換部130は、まず、AD変換部120が出力したディジタル信号x→(t)=[x1(t),…,xM(t)]Tを入力とし、チャネルごとに所定数のサンプルをバッファに貯めてフレーム単位のディジタル信号x→(τ)=[x→ 1(τ),…,x→ M(τ)]Tを生成する。τはフレーム番号のインデックスである。x→ m(τ)=[xm((τ-1)N+1),…,xm(τN)](1≦m≦M)である。所定数のサンプルはサンプリング周波数にもよるが、48kHzサンプリングの場合には2048点あたりが妥当である。次に、周波数領域変換部130は、各フレームのディジタル信号x→(τ)を周波数領域の信号X→(ω,τ)=[X1(ω,τ),…,XM(ω,τ)]Tに変換し(s3)、出力する。ωは離散周波数のインデックスである。時間領域信号を周波数領域信号に変換する方法の一つに高速離散フーリエ変換があるが、これに限定されず、周波数領域信号に変換する他の方法を用いてもよい。周波数領域信号X→(ω,τ)は、各周波数ω、フレームτごとに出力される。
伝達特性記憶部140は、予め収音システム10を使って測定された伝達特性A→(ω)=[a→(ω),b→ 1(ω),…,b→ K(ω)]を記憶しておく。a→(ω)=[a1(ω),…,aM(ω)]Tを、ターゲット音とM本のマイクロホンとの間の周波数ωでの伝達特性、換言すれば、a→(ω)=[a1(ω),…,aM(ω)]Tは、マイクロホンアレイに含まれる各マイクロホンへのターゲット音の周波数ωでの伝達特性とする。k=1,2,…,Kであり、Kは雑音の個数であり、bk →(ω)=[bk1(ω),…,bkM(ω)]Tを、雑音kとM本のマイクロホンとの間の周波数ωでの伝達特性、換言すれば、bk →(ω)=[bk1(ω),…,bkM(ω)]Tは、マイクロホンアレイに含まれる各マイクロホンへの雑音kの周波数ωでの伝達特性とする。なお、伝達特性A→(ω)は、事前測定によらず、理論式やシミュレーションにより事前に用意してもよい。
フィルタ計算部150は、伝達特性記憶部140から伝達特性A→(ω)を取り出し、フィルタW→(ω)を計算し、フィルタリング部160に出力する。例えば、特定の位置または方向からの音響信号を抑圧する信号処理に用いるフィルタW→(ω)を計算する。
[参考文献2]国際公開第WO2012/086834号パンフレット
フィルタリング部160は、予めフィルタ計算部150からフィルタW→(ω)を受け取っておき、入力手段182から座標及びレンジ(必要に応じて距離情報及び感度特性)を受け取り、周波数領域変換部130から周波数領域信号X→(ω,τ)を受け取る。予め受け取っておいたフィルタW→(ω)から受け取った座標及びレンジ(必要に応じて距離情報及び感度特性)に応じたフィルタを選択し、フレームτごとに、各周波数ω∈Ωについて、周波数領域信号X→(ω,τ)=[X1(ω,τ),…,XM(ω,τ)]Tに、選択したフィルタW→(ω)を適用して(式(5)参照、s4)、出力信号Y(ω,τ)を出力する。
時間領域変換部170は、第τフレームの各周波数ω∈Ωの出力信号Y(ω,τ)を時間領域に変換して(s5)、第τフレームのフレーム単位時間領域信号y(τ)を得て、さらに、得られたフレーム単位時間領域信号y(τ)をフレーム番号のインデックスの順番に連結して時間領域信号y(t)を出力する。周波数領域信号を時間領域信号に変換する方法は、s3の処理で用いた変換方法に対応する逆変換であり、例えば高速離散逆フーリエ変換である。
このような構成により、利用者は従来よりも収音システムを直感的に操作できる。例えば、タッチパネルやマウス、キーボードを操作する手の動きに応じて、簡単に指定範囲を拡大、縮小、移動等することができ、収音範囲を変えることができる。
なお、表示手段181は、必ずしも実空間に対応する画像である実空間対応画像を表示しなくともよい。実空間対応画像に代えて、座標、レンジ、距離等を示す図形Sを表示するだけでもよい。操作者は、この図形Sにより指定範囲を指定する。例えば、図16のように図形Sを扇状にし、扇の要とマイクロホンアレイの中心とを一致させ、扇の湾曲部分の先端Pを座標、扇の広さW(例えば角度で表す)をレンジ、扇面の放射方向の長さとその位置を距離Dに対応付けて出力する構成としてもよい。図形Sを回転させたり、移動させたり、拡大、縮小、形状変形させることで指定範囲を変えることできる。さらには、図形も何もなく、ディスプレイやタッチパネル等からなる表示手段181だけでもよい。第一実施形態で説明した指定方法(1)〜(5)と同様の方法により、指定範囲を指定すればよい。なお、表示手段181の中の指定範囲が存在しうるエリアを指定範囲存在エリアという。表示手段181は、実空間対応画像に代えて、指定範囲存在エリアを表示するといってもよい。このような方法では、操作者は、実空間上のどの位置の音を聴いているのか詳細に把握することはできないが、実空間上を見ながら、収音された音を聴くことで大体どの辺の音が収音されているかを把握することができる。よって、このような構成であっても、利用者は従来よりも収音システムを直感的に操作できる。
[参考文献3]「周波数帯ごとの主な用途と電波の特徴」、[online]、総務省、[平成26年2月28日検索]、インターネット<http://www.tele.soumu.go.jp/j/adm/freq/search/myuse/summary/>
ただし、電波の場合、特定の波長を利用することが多いため、その特定の波長に合わせて、扱う波長幅の中で最大の波長幅の半波長程度以上であることが望ましい。反射器190の材質は、電波を反射しやすいものが望ましい。そこで、固くて面積のある剛体を反射器190として用いればよい。また、例えば、鉄筋やビル等により反射器190を実現してもよい。
[参考文献4]「音のフレネルレンズ」、[online]、名古屋市科学館、[平成26年2月28日検索]、インターネット<http://www.ncsm.city.nagoya.jp/cgi-bin/visit/exhibition_guide/exhibit.cgi?id=S406&key=%E3%81%B5&keyword=%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
<第三実施形態>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
表示手段381及び入力手段382は、第一実施形態や第二実施形態、またはその変形例の表示手段181及び入力手段182と同様の構成とすればよい。ただし、指定範囲、または、表示範囲が、収音する範囲ではなく、放音する範囲を表す。なお、「放音」とは、スピーカから音を出力すること、または、スピーカからの出力により音を再生することを意味する。
[放音システム30の信号処理]
信号源200がN個の音源信号sn(t)を出力する。n=1,2,…,Nであり、N≧1である。この実施形態では、信号源200からの音源信号sn(t)はディジタル信号であるとする。ただし、音源信号としてアナログ信号を用いる場合には、アナログ信号をディジタル信号sn(t)へAD変換するAD変換部を設ければよい。例えば、信号源200はN個のマイクロホンであってもよいし、N個の音源信号sn(t)が記憶された記憶媒体であってもよく、音源信号を所定の音ともいう。
音響信号処理手段310は、所定の音を、指定範囲または表示範囲に対応する実空間上の範囲と、それ以外の範囲とで放音特性を異ならせて、所定の聴者(例えば観客)に対して受聴可能とする。なお、音源信号sn(t)毎に放音特性を異ならせてもよい。言い換えると、指定範囲に対応する実空間上の範囲から発せられる音に対する放音特性と、それ以外の範囲から発せられる音に対する放音特性とを、所定の聴者(例えば、観客)に対して受聴可能とする。また、別の言い方をすると、音響信号処理手段310は、指定範囲に対応する実空間上の範囲から発せられる音と、それ以外の範囲から発せられる音とに、異なる放音特性を与えて出力するといってもよい。なお、「放音特性を異ならせる」とは、例えば、特定の位置で音響信号を局所放音して他の位置で音響信号を極力放音しないようにしたり、逆に特定の位置で音響信号を放音しないようにして他の位置でのみ音響信号を放音したり、特定の位置で放音される音響信号に対してだけ特定の周波数によるフィルタリングを行うこと等を意味する。
まず、周波数領域変換部300は、N個のディジタル信号sn(t)を受け取り、所定数のサンプルをバッファに貯めてフレーム単位のディジタル信号sn(τ)を出力する。次に、周波数領域変換部300は、各フレームのディジタル信号sn(τ)を周波数領域の信号Sn(ω,τ)に変換して(s31)出力する。
伝達特性記憶部310及びフィルタ計算部320の機能構成は、第一実施形態と同様である。例えば、フィルタ計算部320は、伝達特性記憶部310から、k番目の位置とM個のスピーカ間の伝達特性をak(ω)=[A1,k(ω),…,AM,k(ω)]Tを取り出し、参考文献5記載の方法により、フィルタwk(ω)を計算し、フィルタリング部330に出力する。
[参考文献5]羽田陽一、片岡章俊、「自由空間伝達関数を用いた多点制御に基づく小型スピーカアレーの実空間性能」、日本音響学会研究発表会講演論文集、2008、pp.631-632
フィルタリング部330は、空間上の少なくとも複数の位置へ、M個のスピーカ311−mから発する音響信号の放音特性を異ならせるものであればよい。
時間領域変換部340は、第τフレームの各周波数ω∈Ωの放音信号Z→(ω,τ)=[Z1(ω,τ),…,ZM(ω,τ)]を時間領域に変換して(s33)、第τフレームのフレーム単位時間領域信号z→(τ)=[z1(τ),…,zM(τ)]を得て、さらに、得られたフレーム単位時間領域信号z→(τ)=[z1(τ),…,zM(τ)]をフレーム番号のインデックスの順番に連結して、時間領域信号z→(t)=[z1(t),…,zM(t)]を出力する。周波数領域信号を時間領域信号に変換する方法は、s31の処理で用いた変換方法に対応する逆変換であり、例えば高速離散逆フーリエ変換である。
Mチャネルの時間領域信号z1(t),…,zM(t)はそれぞれ、スピーカアレイを構成するM個のスピーカ311のうち、チャネルに対応するスピーカで放音される(s34)。
このような構成により、利用者は従来よりも放音システムを直感的に操作できる。例えば、タッチパネルやマウス、キーボードを操作する手の動きに応じて、簡単に指定範囲や表示範囲を拡大、縮小、移動等することができ、放音範囲を変えることができる。
本実施形態では、反射器390及びM個のスピーカ311−mは、拡散センシングに基づく放音処理を可能としているが、他の構成であってもよい。要は、入力手段382の入力(座標、レンジ、距離、感度特性等)に応じて、音響信号処理手段310において、実空間で放音された音のうち、指定範囲に対応する実空間上の範囲と、それ以外の範囲とで放音特性を異ならせて受聴可能とすることができればよい。ただし、本実施形態のように、少なくとも1つの反射器390とM個のスピーカ311−mを含んで構成された放音手段を用い、拡散センシングに基づく放音処理を行うことで、放音手段の配置、放音手段の方向、並びに、放音手段に含まれるマイクロホン及び反射器の配置の何れも変えることなく、放音することができ、指定範囲に対応する実空間上の範囲と、それ以外の範囲とで放音特性を異ならせることができる。
本発明は上記の実施形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
また、上記の実施形態及び変形例で説明した各装置における各種の処理機能をコンピュータによって実現してもよい。その場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記各装置における各種の処理機能がコンピュータ上で実現される。
Claims (1)
- マイクロホンアレイが1つの位置に設置された実空間の一部であって、前記マイクロホンアレイを含まない実空間に対応する画像である実空間対応画像を表示する表示手段と、
前記実空間対応画像に、操作者の操作により指定される少なくとも1つの指定範囲を指定可能とする第一の入力手段と、
前記指定範囲について、少なくとも、強調及び抑圧の何れか一方を指定可能とする第二の入力手段を有し、
距離情報は距離に対応する情報であり、
前記指定範囲についての距離情報も前記第一の入力手段で指定可能であり、
前記第一の入力手段において、指定範囲を指定され、
前記第一の入力手段において、距離情報を指定されず、
前記第二の入力手段において、強調及び抑圧の何れか一方を指定された場合、
前記マイクロホンアレイが設置された位置と、指定された指定範囲に対応する前記実空間上の範囲と、を結ぶ範囲に存在する音を、
それ以外の範囲に存在する音と比べ前記第二の入力手段の指定に応じて受聴可能とし、
前記第一の入力手段において、指定範囲を指定され、
前記第一の入力手段において、前記指定された指定範囲に対応する距離情報も指定され、
前記第二の入力手段において、強調及び抑圧の何れか一方を指定された場合、
前記マイクロホンアレイが設置された位置と、指定された指定範囲に対応する前記実空間上の範囲と、を結ぶ範囲に存在する音のうち、
前記指定された距離情報に対応する距離に存在する音のみを、
それ以外の全ての範囲に存在する音と比べ前記第二の入力手段の指定に応じて受聴可能とする音響信号処理手段とを含み、
前記音響信号処理手段は前記マイクロホンアレイを形成するマイクロホン間で観測される観測信号に基づく伝達特性のマイクロホン間の相関が小さくなることを利用する
収音システム
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