本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る通行履歴収集システムを、端末装置3の道路の通行履歴情報として当該端末装置3が備えられた車両の走行履歴情報を収集する、走行履歴収集システムに適用した場合を例として説明する。ここで、装置(端末装置3や後述する記憶装置32等)が車両に備えられるとは、少なくとも当該装置の使用時(通行履歴情報の生成又は収集のための使用時)に車両に備えられることを意味し、当該装置が車両に固定的に搭載される場合だけでなく、当該装置が使用時にのみ車両に持ち込まれる場合も含まれる。本実施形態では、端末装置3は、ユーザ(ここでは車両の乗員、特に運転者)に対して地点や経路に関する案内情報を提供するナビゲーション機能も有している。以下の説明では、車両とは、端末装置3が備えられた車両を指し、車両のそれぞれは、プローブ情報(走行履歴情報等)を管理サーバ2に送信するプローブカーとして機能する。このように、本実施形態に係る通行履歴収集システム1は、複数の端末装置3と、当該複数の端末装置3のそれぞれと通信可能に設けられた管理サーバ2とを備えて構成されている。
1.端末装置の構成
端末装置3は、単数又は複数のCPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置を中核部材として備えると共に、当該演算処理装置が参照可能な記憶装置(例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等)を備えている。本実施形態では、図1に示すように、端末装置3の演算処理装置は、端末装置3の外部に備えられた記憶装置32のデータを参照可能に構成されている。記憶装置32は、本実施形態では、車両に備えられる。また、本実施形態では、記憶装置32には、地図情報が記憶されている。記憶装置32は、例えばハードディスクドライブやフラッシュメモリ等のように、情報を記憶及び書き換え可能な記憶媒体をハードウェア構成として備える。端末装置3が実行するプログラムは、端末装置3に備えられた記憶装置に記憶されても良いし、記憶装置32に記憶されても良い。また、端末装置3と記憶装置32とが一体的に構成されても良い。
端末装置3は、位置情報検出装置31により検出された位置情報を取得可能に構成されている。位置情報検出装置31は、本実施形態では車両に備えられる。位置情報検出装置31は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機、距離センサ、方位センサ等の、位置情報を検出するための各種装置を備える。端末装置3は、位置情報検出装置31から取得した情報に基づき演算を行って、端末装置3の現在位置(本例では自車両の現在位置)を示す自位置情報を定期的に(例えば1秒毎に)取得する。この際、必要に応じて、記憶装置32に記憶された地図情報に基づき、自位置を道路上に合わせるための補正処理(マップマッチング処理)が実行される。なお、自位置情報を特定するための演算が、位置情報検出装置31側で行われる構成とすることもできる。また、端末装置3は、自位置情報に加えて時刻の情報(日付の情報を含んでも良い。以下で言及する「時刻の情報」についても同様。)も取得可能に構成されている。時刻の情報は、例えば、位置情報検出装置31から取得した情報に基づき取得され、又は、端末装置3に備えられる内臓時計の出力に基づき取得される。図1に示す例では、位置情報検出装置31が端末装置3の外部に備えられる場合を例示しているが、端末装置3が位置情報検出装置31を備える構成とすることもできる。
端末装置3は、図1に示すように、通行履歴データ生成部21を備えている。また、本実施形態では、図示は省略するが、端末装置3は、ナビゲーション機能を実現するための機能部を備えている。ナビゲーション機能には、例えば、表示装置(図示せず)に案内情報を表示する表示機能、地点を検索する地点検索機能、目的地までの経路を探索する経路探索機能等が含まれ、本実施形態に係る端末装置3は、少なくとも表示機能を実現するための機能部を備えている。端末装置3の各機能部は、上記演算処理装置が参照可能な記憶装置に記憶されたソフトウェア(プログラム)又は別途設けられた演算回路等のハードウェア、或いはそれらの両方により構成される。端末装置3の各機能部は、通信ネットワークを介して互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。また、端末装置3は、無線通信により管理サーバ2との間でデータの送受信が可能に構成されている。この無線通信は、例えば、携帯電話網、無線LAN(Local Area Network)、VICS(登録商標;Vehicle Information and Communication System)、路車間通信(車両と道路側に設置された通信装置との間での通信)等の、種々の無線通信設備を利用して行う構成とすることができる。
通行履歴データ生成部21は、端末装置3の道路の通行履歴情報(ここでは、車両の走行履歴情報)を含む通行履歴データ4を生成する機能部である。通行履歴データ4には、通行履歴に含まれる各道路を特定するための道路特定情報に加えて、当該各道路を通行した時刻の情報が、対応する道路特定情報に関連付けられた状態で含まれている。本実施形態では、通行履歴データ生成部21は、位置情報検出装置31の検出結果に基づき取得された自位置情報、当該自位置情報が取得された際の時刻の情報、及び記憶装置32に記憶された地図情報に基づいて、通行履歴データ4を生成する。本実施形態では、端末装置3が取得した自位置情報は、当該自位置情報が取得された際の時刻の情報に関連付けられた状態で記憶装置32に一時的に記憶され、通行履歴データ生成部21は、記憶装置32に記憶された自位置情報及び当該自位置情報に関連付けられた時刻の情報を参照して、通行履歴データ4を生成する。
通行履歴データ4は、予め定められたタイミングで(例えば、随時或いは一定間隔毎に)生成され、生成された通行履歴データ4は記憶装置32に一時的に記憶される。そして、端末装置3は、予め定められたタイミングで、記憶装置32に記憶された通行履歴データ4を管理サーバ2に送信する。本実施形態では、通行履歴データ4の管理サーバ2への送信タイミングは、車両の主電源がオフ状態に切り替えられた時点に設定される。すなわち、本実施形態では、車両の主電源がオフ状態に切り替えられた際に、車両の主電源がオン状態に切り替えられてからオフ状態に切り替えられるまでの間に生成された通行履歴データ4(一走行分の通行履歴情報を含むデータ)が、管理サーバ2へ送信される。この際、複数の端末装置3のそれぞれを識別するための識別情報(例えば端末ID等)も併せて送信される。通行履歴データ4の管理サーバ2への送信タイミングが、随時或いは一定間隔毎に設定されても良い。
本実施形態では、通行履歴データ4には、上記の道路特定情報として、リンクKを特定する情報が含まれる。すなわち、記憶装置32に記憶される地図情報には、図2に示すように、交差点に設定されるノードSと、2つのノードSの間を接続する道路に対応するリンクKとにより構成される、道路ネットワーク情報が含まれる。各ノードSは、緯度及び経度で表された地図上の位置(座標)の情報を有している。各リンクKは、リンクの始点及び終点の位置(座標)、リンク長、車線数、道路幅、道路格等の情報を有している。ここで、道路格は、例えば、道路格が高い順に、高速道路、有料道路、国道、県道、細街路等となる、道路種別に基づく分類である。各リンクKには、リンクKを特定するためのリンク番号(リンクID)が付与され、このリンク番号の情報が道路特定情報として通行履歴データ4に含まれる。そして、通行履歴データ4には、通行履歴に含まれる道路(リンクK)に対応するリンク番号が時系列に配列されてなる、通行リンク列(図3参照)の情報が含まれる。図2及び図3においては、“L”及びそれに引き続く数字により表される記号(“L1”や“L10”等)によって、リンク番号を表している。リンク番号は、単独で或いは他の情報にも基づいて、車両の進行方向を特定可能な情報とされる。例えば、進行方向が互いに逆向きの車線が設けられている道路について、リンク番号が進行方向別に付与される構成とすることができる。
また、本実施形態では、通行履歴データ4には、各道路を通行した時刻の情報として、各道路へ進入した時刻の情報と、各道路から退出した時刻の情報とが含まれる。具体的には、道路特定情報により特定されるリンクKのそれぞれについて、リンクKへ進入した時刻の情報と、リンクKから退出した時刻の情報とが、通行履歴データ4に含まれる。なお、道路特定情報により特定されるリンクKのそれぞれについて、基本的に、リンクKへ進入した時刻の情報のみが通行履歴データ4に含まれ、不連続区間(後述する)の直前のリンクKについてのみ、リンクKへ進入した時刻の情報に加えて、リンクKから退出した時刻の情報も通行履歴データ4に含まれる構成とすることもできる。
ところで、通行履歴収集システム1による収集対象の通行履歴情報には、予め定められた区分に分類される道路のみの通行履歴の情報が含まれる。すなわち、通行履歴データ生成部21は、端末装置3が通行した道路の内、予め定められた区分に分類される道路についてのみ、通行履歴データ4を生成する。本実施形態では、道路を、第一道路種別と、第一道路種別よりも道路規模が小さい第二道路種別とに分類し、第一道路種別を上記区分に設定している。よって、本実施形態では、複数の端末装置3から収集される通行履歴情報には、第一道路種別及び第二道路種別の内、第一道路種別に分類される道路のみの通行履歴の情報が含まれる。ここで、道路規模は、例えば、道路格や道路幅に基づき規模の大小が定まる指標とすることができる。すなわち、高速道路を含む道路格が高い側の道路種別の道路が第一道路種別に分類され、細街路を含む道路格が低い側の道路種別の道路が第二道路種別に分類される構成とすることができる。或いは、道路幅が予め定められた基準幅以上の道路が第一道路種別に分類され、道路幅が当該基準幅未満の道路が第二道路種別に分類される構成とすることもできる。
図2及び図3を参照して、本実施形態に係る通行履歴データ4について説明する。図2においては、第一道路種別に分類される道路(リンクK)を、第二道路種別に分類される道路(リンクK)よりも太い線で表している。例えば、端末IDが“T1”の端末装置3が備えられた車両が、第一地点A1から第二地点A2まで破線で示す経路に沿って走行した場合には、当該走行に伴う実際の道路の通行履歴(走行履歴)は、“L10→L2→L20→L21→L22→L5→L7”という通行リンク列によって表される。ここで、この通行リンク列を構成するリンクKの内、リンク番号が“L2”のリンクK、リンク番号が“L5”のリンクK、及びリンク番号が“L7”のリンクKの3つのリンクKのみが通行履歴データ4の生成対象であるため、この場合に生成される通行履歴データ4には、図3に示すように、“L2→L5→L7”という通行リンク列の情報が含まれる。図示は省略するが、この場合の通行履歴データ4には、上記3つのリンクKのそれぞれについて、リンクKへ進入した時刻の情報と、リンクKから退出した時刻の情報とが含まれる。
また、例えば、端末IDが“T2”の端末装置3が備えられた車両が、リンク番号が“L1”のリンクK、リンク番号が“L2”のリンクK、リンク番号が“L3”のリンクK、リンク番号が“L4”のリンクK、リンク番号が“L5”のリンクK、リンク番号が“L6”のリンクKの順に走行した場合には、当該走行に伴う実際の道路の通行履歴は、“L1→L2→L3→L4→L5→L6”という通行リンク列によって表される。この場合、この通行リンク列を構成する全てのリンクKが通行履歴データ4の生成対象であるため、この場合に生成される通行履歴データ4には、図3に示すように、“L1→L2→L3→L4→L5→L6”という通行リンク列の情報が含まれる。すなわち、この場合には、通行履歴データ4には、車両の実際の通行リンク列と同じ通行リンク列の情報が含まれる。
2.管理サーバの構成
2−1.管理サーバの全体構成
管理サーバ2は、単数又は複数のCPU等の演算処理装置を中核部材として備えると共に、当該演算処理装置が参照可能な記憶装置(例えば、RAMやROM等)を備えている。本実施形態では、図1に示すように、管理サーバ2は、通行履歴データ取得部11、不連続区間検出部12、及び対象道路推定部13を備えている。また、本実施形態では、管理サーバ2は、地図情報が記憶された記憶装置14を備え、管理サーバ2の演算処理装置は、記憶装置14を参照して記憶装置14に格納された各種情報を取得可能に構成されている。記憶装置14は、端末装置3が参照可能な上述した記憶装置32と同様、情報を記憶及び書き換え可能な記憶媒体をハードウェア構成として備える。本実施形態では、対象道路推定部13が本発明における「演算処理部」に相当し、管理サーバ2の演算処理装置が本発明における「演算処理装置」に相当する。
管理サーバ2の各機能部は、管理サーバ2の演算処理装置が参照可能な記憶装置に記憶されたソフトウェア(プログラム)又は別途設けられた演算回路等のハードウェア、或いはそれらの両方により構成される。管理サーバ2の各機能部は、通信ネットワークを介して互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。なお、管理サーバ2が備える複数の機能部や記憶装置14は、互いに通信可能な複数の装置に分かれて備えられても良い。また、管理サーバ2の複数の機能部を組み合わせたり、1つの機能部を更に区分けしたりすることも可能である。
管理サーバ2は、無線通信により複数の端末装置3との間でデータの送受信が可能に構成されている。管理サーバ2は、複数の端末装置3のそれぞれから通行履歴データ4を受信することで、複数の端末装置3から端末装置3のそれぞれの道路の通行履歴情報を収集する。具体的には、通行履歴データ取得部11が、複数の端末装置3のそれぞれから送信された通行履歴データ4を取得し、取得した通行履歴データ4に含まれる通行履歴情報を、端末装置3の識別情報(端末ID)に関連付けて記憶装置14に記憶させる。図3は、記憶装置14に記憶される通行履歴情報を概念的に示した図であり、この例では、複数の端末装置3から収集した通行履歴情報が、端末ID毎に蓄積される。記憶装置14に記憶された通行履歴情報は、端末ID、通行履歴(通行リンク列)の始点(出発地)の位置、通行履歴(通行リンク列)の終点(目的地)の位置、通行期間、通行時刻等の各種条件によって抽出可能に構成されている。例えば、予め定められた通行期間(例えば、現在から遡って1カ月以内)で且つ予め定められた時間帯(例えば、午前8時から午前9時間での間)の通行履歴情報のみを抽出することができる。
そして、以下に述べるように、管理サーバ2の不連続区間検出部12及び対象道路推定部13によって、1つの対象端末装置から収集した対象通行履歴情報に示されている通行経路に、不連続区間が含まれている場合に、対象端末装置が不連続区間において通行した対象道路を推定する対象道路推定処理が実行される。なお、「対象端末装置」は、複数の端末装置3の中から任意に選択される端末装置3であり、「対象通行履歴情報」は、当該対象端末装置から収集した通行履歴情報である。そして、詳細は省略するが、管理サーバ2は、例えば、端末装置3のそれぞれについて、収集された通行履歴情報に含まれる通行リンク列の情報に基づき、端末装置3が頻繁に通行するルートである通常通行ルートを設定し、当該通常通行ルートに関するサービスの提供(例えば、通常通行ルートについての案内情報、渋滞情報、通行規制情報の提供等)を行う。なお、通常通行ルートは、例えば、始点及び終点が共通である複数のルートの中で、予め定められた判定期間内の通行回数が最大であるルートに設定される。
2−2.不連続区間検出部の構成
不連続区間検出部12は、対象端末装置から収集した対象通行履歴情報に示されている通行経路に、不連続区間が含まれているか否かを検出する機能部である。本実施形態では、不連続区間検出部12は、通行履歴データ取得部11が複数の端末装置3から取得した通行履歴データ4のそれぞれについて、当該通行履歴データ4に含まれる通行履歴情報(本例では一走行分の通行履歴情報)が示す通行経路に、不連続区間が含まれているか否かを検出する。すなわち、本実施形態では、複数の端末装置3のそれぞれが対象端末装置になり得る。上述したように、本実施形態では、通行履歴情報に示される通行経路は、図3に示すように、通行リンク列の形態で表される。そのため、本実施形態では、通行リンク列において配列順序が連続する2つのリンクKの組み合わせの全てについて、当該2つのリンクKが互いに連続して接続されているか否かを判定することで、当該通行リンク列に対応する通行経路に不連続区間が含まれているか否かを判定することができる。
本実施形態では、不連続区間検出部12は、図4に示す不連続区間検出処理の手順に沿って、対象通行履歴情報に示されている通行経路に不連続区間が含まれているか否かを検出する。図4に示すように、不連続区間検出部12は、対象通行履歴情報に示される通行経路の通行リンク列を取得した後(ステップ#01)、通行リンク列における1番目のリンクKから順に(すなわち、過去に通行したリンクKから順に)、順序が直後のリンクKに対して連続して接続されているかの判定を行う。具体的には、ステップ#03において、M番目のリンクKの終点と(M+1)番目のリンクKの始点とが一致するか否かの判定を行う。この判定は、(M+1)番目のリンクKが通行リンク列における最終のリンクK(すなわち、最後に通行したリンクK)となるまで(ステップ#05:No)、Mの値を“1”から1つずつ増加させながら(ステップ#06)繰り返し実行される。
そして、ステップ#03において、M番目のリンクKの終点と(M+1)番目のリンクKの始点とが一致しないと判定されると(ステップ#03:No)、当該M番目のリンクKと当該(M+1)番目のリンクKとの間に不連続区間があると判定する(ステップ#04)。例えば、対象通行履歴情報に示される通行経路の通行リンク列が、図3における“L2→L5→L7”である場合には、図2から明らかなように、1番目のリンクKであるリンク番号が“L2”のリンクKと、2番目のリンクKであるリンク番号が“L5”のリンクKとの間に、不連続区間があると判定される。この場合、不連続区間の直前のリンクKは、リンク番号が“L2”のリンクKとなり、不連続区間の直後のリンクKは、リンク番号が“L5”のリンクKとなる。すなわち、不連続区間の始点は、当該不連続区間の直前のリンクKの終点と一致し、不連続区間の終点は、当該不連続区間の直後のリンクKの始点と一致する。そして、不連続区間検出部12の検出結果の情報(検出された不連続区間の情報)は、記憶装置14に記憶される。
2−3.対象道路推定部の構成
対象道路推定部13は、対象端末装置から収集した対象通行履歴情報に示されている通行経路に、不連続区間が含まれている場合に、当該対象端末装置が不連続区間において通行した対象道路を推定する対象道路推定処理を実行する。本実施形態では、対象道路推定部13は、不連続区間検出部12によって不連続区間が検出された通行経路のそれぞれについて、対象道路推定処理を実行する。本実施形態では、対象道路推定部13は、図5に示す手順に沿って、対象道路推定処理を実行する。
図5に示すように、対象道路推定部13は、記憶装置14に記憶された地図情報を参照して、不連続区間を接続する接続道路を探索する。具体的には、不連続区間と始点及び終点が共通である接続道路を探索する。この際、必要に応じて接続道路の探索範囲が適宜設定される。例えば、図3の“L2→L5→L7”の通行リンク列のように、リンク番号が“L2”のリンクKとリンク番号が“L5”のリンクKとの間の区間が不連続区間である場合には、リンク番号が“L2”のリンクKの終点を始点とし、リンク番号が“L5”のリンクの始点を終点とする経路(ルート)のそれぞれが、接続道路となり得る。この例では、図2に示されるように、例えば、通行リンク列が“L3→L4”となる接続道路、通行リンク列が“L20→L21→L22”となる接続道路、及び通行リンク列が“L30→L31→L32→L22”となる接続道路の3つの接続道路が探索される。
接続道路が複数ない場合(ステップ#11:No)、すなわち、接続道路が1つのみである場合には、当該接続道路が対象道路であると推定して処理は終了する(ステップ#14)。一方、接続道路が複数ある場合には(ステップ#11:Yes)、接続道路の中に対象道路の候補から除外する除外道路(除外対象の道路)があるか否かを判定し(ステップ#12)、除外道路がある場合には(ステップ#12:Yes)、当該除外道路を対象道路の候補から除外して(ステップ#13)、対象道路の推定を行う(ステップ#14)。除外道路については、後の「2−4.除外道路について」の項で詳細に説明する。一方、除外道路がない場合には(ステップ#12:No)、そのまま、対象道路の推定を行う(ステップ#14)。なお、ステップ#12において除外道路がないと判定された場合には、対象道路の候補となる接続道路が常に2つ以上ある。また、ステップ#13の除外処理を実行した場合でも、対象道路の候補となる接続道路が1つに絞られず、接続道路が2つ以上残る場合もある。このように対象道路の候補となる接続道路が2つ以上ある状態で対象道路を推定する場合には、対象道路推定部13は、対象道路が当該2つ以上の接続道路のいずれかであるという推定を行う。そして、対象道路推定部13の推定結果の情報は、記憶装置14に記憶される。
対象道路推定部13の推定によって、対象道路が1つの接続道路に推定された場合、すなわち、対象道路の候補となる接続道路を1つに絞ることができた場合には、管理サーバ2は、例えば、当該接続道路が対象道路であると確定し、当該接続道路を構成するリンク列によって通行リンク列を補完して、不連続区間のない推定通行リンク列を生成する。そして、管理サーバ2は、例えば、この推定通行リンク列の情報を記憶装置14に記憶させると共に、この推定通行リンク列の情報等に基づいて、上記の通常通行ルートを設定する。一方、対象道路推定部13の推定によって、対象道路が1つの接続道路に推定できなかった場合、すなわち、対象道路の候補となる接続道路を1つに絞れなかった場合には、管理サーバ2は、例えば、対象道路が当該2つ以上の接続道路のいずれであるかが確定されていないという情報を、記憶装置14に記憶させる。なお、管理サーバ2が、更にその他の処理を実行することで、対象道路を1つの接続道路に推定する構成とすることもできる。
2−4.除外道路について
対象道路推定部13による対象道路推定処理(具体的には、図5におけるステップ#12,#13)では、不連続区間を接続する接続道路が複数ある場合に、対象時間帯と同じ時間帯に他の端末装置3が通行したことが通行履歴情報に示されている接続道路を除外道路として決定し、当該除外道路を対象道路の候補から除外する。ここで、対象時間帯とは、対象通行履歴情報(対象道路推定部13による推定対象の通行履歴情報)に示されている、対象端末装置(当該対象通行履歴情報の生成元の端末装置3)が不連続区間を通行した時間帯である。本実施形態では、1日を時刻に基づき複数の時間帯に分割し、対象端末装置が不連続区間を通行した時刻と、他の端末装置3が接続道路を通行した時刻とが、互いに同一の時間帯に含まれる場合に、対象時間帯と同じ時間帯に当該他の端末装置3が当該接続道路を通行したと判定する。なお、例えば、「昼」及び「夜」のそれぞれに相当する2つ時間帯が設定される構成とし、或いは、「早朝」、「昼」、「夕方」、及び「夜」のそれぞれに相当する4つの時間帯が設定される構成とすることができる。
対象端末装置の不連続区間への進入時刻と当該不連続区間からの退出時刻とが、2つの異なる時間帯に分かれて含まれる場合には、例えば、進入時刻、退出時刻、及び、進入時刻と退出時刻との中間の時刻のいずれか1つの時刻に基づき、当該時刻が含まれる時間帯を対象端末装置が不連続区間を通行した時間帯として特定する構成とすることができる。なお、不連続区間への進入時刻の情報は、当該不連続区間の直前のリンクKから退出した時刻の情報に基づき取得され、不連続区間からの退出時刻の情報は、当該不連続区間の直後のリンクKに進入した時刻の情報に基づき取得される。他の端末装置3の接続道路への進入時刻と当該接続道路からの退出時刻とが、2つの異なる時間帯に分かれて含まれる場合についても、同様に、他の端末装置3が接続道路を通行した時間帯を特定することができる。
本実施形態では、対象道路推定部13は、図6に示す除外道路決定処理の手順に沿って、対象時間帯と同じ時間帯に他の端末装置3が通行したことが通行履歴情報に示されている接続道路を除外道路として決定する。具体的には、対象道路推定部13は、対象端末装置とは異なる他の端末装置3についての通行履歴情報に含まれる通行リンク列を、比較対象の通行リンク列として取得する(ステップ#20)。この際、本実施形態では、記憶装置14に記憶された他の端末装置3の通行履歴情報から、対象道路の推定対象の不連続区間の周辺の通行履歴情報を抽出して、当該抽出した通行履歴情報に含まれる通行リンク列を、比較対象の通行リンク列として取得する。更に、予め定められた通行期間(例えば、現在から遡って1カ月以内)の通行履歴情報のみを抽出する構成としても良い。そして、比較対象の通行リンク列が複数ある場合には、図6に示す処理を比較対象の通行リンク列のそれぞれについて実行する。なお、不連続区間の周辺の通行履歴情報は、例えば、通行履歴を構成するリンクKの少なくとも何れかが、不連続区間や不連続区間の直前或いは直後のリンクKと同一の地域(例えば、行政区画等)に含まれる通行履歴情報とされる。
対象道路推定部13は、比較対象の通行リンク列(以下、図6に関する説明において単に「通行リンク列」という。)を取得した後(ステップ#20)、当該通行リンク列における1番目のリンクKから順に、リンク番号が不連続区間の直前のリンクKのリンク番号と一致するか否かの判定を行う。具体的には、ステップ#22において、通行リンク列を構成するN番目のリンクKのリンク番号と、不連続区間の直前のリンクKのリンク番号とが一致するか否かの判定を行う。この判定は、(N+1)番目のリンクKが通行リンク列における最終のリンクKとなるまで(ステップ#23:No)、Nの値を“1”から1つずつ増加させながら(ステップ#24)繰り返し実行される。
そして、ステップ#22において、N番目のリンクKのリンク番号と、不連続区間の直前のリンクKのリンク番号とが一致すると判定されると(ステップ#22:Yes)、対象道路推定部13は、当該N番目のリンクKよりも配列順序が後のリンクKについて、配列順序の前側のリンクKから順に、リンク番号が不連続区間の直後のリンクKのリンク番号と一致するか否かの判定を行う。具体的には、ステップ#25において、通行リンク列を構成する(N+1)番目のリンクKのリンク番号と、不連続区間の直後のリンクKのリンク番号とが一致するか否かの判定を行う。この判定は、(N+1)番目のリンクKが通行リンク列における最終のリンクKとなるまで(ステップ#26:No)、Nの値をステップ#22においてYesと判定された際の値から1つずつ増加させると共に(ステップ#27)Pの値を“0”から1つずつ増加させながら(ステップ#28)、繰り返し実行される。
ステップ#25において、(N+1)番目のリンクKのリンク番号と、不連続区間の直後のリンクKのリンク番号とが一致すると判定されると(ステップ#25:Yes)、対象道路推定部13は、Pの値が“0”よりも大きいことを条件に(ステップ#29:Yes)、ステップ#30の処理に進む。ここで、通行リンク列における不連続区間の直前のリンクKとリンク番号が一致したリンクKを第一リンクとし、通行リンク列における不連続区間の直後のリンクKとリンク番号が一致したリンクKを第二リンクとすると、通行リンク列における第一リンクの直後のリンクKから第二リンクの直前のリンクKまでの、P個のリンクKからなるリンク列により、接続道路が構成される。そして、通行リンク列の情報を含む通行履歴情報の生成元の端末装置3(対象端末装置とは異なる他の端末装置3)が、対象時間帯と同じ時間帯に当該接続道路を通行したと判定された場合に、当該P個のリンクKからなるリンク列が、除外道路を構成するリンク列として決定される(ステップ#30)。
例えば、図3に示す例において、対象道路の推定対象の通行リンク列が、端末IDが“T1”の端末装置3についての“L2→L5→L7”であり、比較対象の通行リンク列が、端末IDが“T2”の端末装置3についての“L1→L2→L3→L4→L5→L6”である場合には、端末IDが“T2”の端末装置3が通行した接続道路は、“L3→L4”という通行リンク列によって表される。そして、端末IDが“T2”の端末装置3が、端末IDが“T1”の端末装置3が不連続区間を通行した時間帯(対象時間帯)と同じ時間帯に当該接続道路を通行したと判定された場合に、“L3→L4”という通行リンク列が除外道路のリンク列として決定される。一方、比較対象の通行リンク列が、端末IDが“T3”の端末装置3についての“L1→L2→L8→L9→L6”である場合には、この通行リンク列には、不連続区間の直後のリンクKのリンク番号(ここでは“L5”)とリンク番号が一致するリンクKが含まれないため、ステップ#25には進むもののステップ#25ではYesとは判定されず、除外道路のリンク列は決定されない。また、図示は省略するが、比較対象の通行リンク列が“L2→L5→L7”である場合には、ステップ#25でYesと判定されるもののステップ#29でNoと判定されるため、この場合も除外道路のリンク列は決定されない。
本実施形態では、更に、対象道路推定部13による対象道路推定処理(具体的には、図5におけるステップ#12,#13)では、不連続区間を対象端末装置(対象道路推定部13による推定対象の通行履歴情報の生成元の端末装置3)が通過した通過時刻又は通過時間に基づいて、対象端末装置が不連続区間の終点に到達することができないと判定される接続道路を除外道路として決定し、当該除外道路を対象道路の候補から除外する。本実施形態では、対象道路推定部13は、不連続区間を対象端末装置が通過した通過時刻に基づき、不連続区間を対象端末装置が通過した通過時間(不連続区間の通過に要した時間)を導出し、当該導出した通過時間に基づき上記の判定を行う。具体的には、対象道路推定部13は、不連続区間の通過時刻の情報として、当該不連続区間への進入時刻の情報と当該不連続区間からの退出時刻の情報とを取得し、当該進入時刻から当該退出時刻までの時間を、不連続区間の通過時間として導出する。なお、不連続区間の通過時間を直接表す情報を、対象道路推定部13が取得可能な構成としても良い。
そして、対象道路推定部13は、接続道路を通行するのに要する時間の推測値である推測通行時間が、以下に述べる判定条件を満たす程度に不連続区間の通過時間よりも長い場合に、当該接続道路を通行した場合には対象端末装置が不連続区間の終点に上記通過時間で到達することができないと判定して、当該接続道路を除外道路として決定するように構成されている。この判定条件は、例えば、推測通行時間から不連続区間の通過時間を減算した値が予め定められた判定値以上であることとされ、或いは、推測通行時間を不連続区間の通過時間で除算した値が予め定められた判定値以上であることとされる。この判定値は、例えば、複数の端末装置3の間での道路の通行速度のばらつき等を考慮して設定される。
接続道路を通行するのに要する推測通行時間は、本実施形態では、記憶装置14に記憶された地図情報に基づき導出される。例えば、各リンクKについて、リンクKを通過するのに必要な旅行時間の情報が記憶装置14に記憶されている場合には、接続道路を構成する各リンクKの旅行時間の情報に基づき、当該接続道路の推測通行時間が導出される構成とすることができる。この旅行時間の情報が、渋滞情報や通行規制情報等の交通情報によって適宜更新される構成とすることもできる。また、例えば、各リンクKについての旅行時間の情報が備えられていない場合等においては、接続道路を構成する各リンクKのリンク長の情報と道路属性(制限速度や道路種別等)の情報とに基づき、当該接続道路の推測通行時間が導出される構成とすることもできる。
ここで説明した、接続道路を通行するのに要する推測通行時間に基づく接続道路の除外処理は、対象時間帯と同じ時間帯に他の端末装置3が通行したことが通行履歴情報に示されている接続道路を除外してもなお複数の接続道路が残っている場合にのみ実行される構成とすることができる。なお、対象道路推定部13が、接続道路を通行するのに要する推測通行時間に基づく接続道路の除外処理を、実行しない構成とすることも可能である。また、対象道路推定部13が、更に、接続道路を通行するのに要する時間の推測値である推測通行時間が、以下に述べる第二判定条件を満たす程度に不連続区間の通過時間よりも短い場合に、当該接続道路を除外道路として決定するように構成されても良い。この第二判定条件は、例えば、不連続区間の通過時間から推測通行時間を減算した値が予め定められた判定値以上であることとされ、或いは、不連続区間の通過時間を推測通行時間で除算した値が予め定められた判定値以上であることとされる。
3.本発明の実施形態の概要
以上で説明した、本発明の実施形態における、複数の端末装置(3)から当該端末装置(3)のそれぞれの道路の通行履歴情報を収集する通行履歴収集システム(1)は、少なくとも以下の構成を備える。
すなわち、複数の端末装置(3)から当該端末装置(3)のそれぞれの道路の通行履歴情報を収集する通行履歴収集システム(1)は、1つの対象端末装置から収集した対象通行履歴情報に示されている通行経路に、不連続区間が含まれている場合に、前記対象端末装置が前記不連続区間において通行した対象道路を推定する対象道路推定処理を実行する演算処理部(13)を備え、前記対象通行履歴情報に示されている、前記対象端末装置が前記不連続区間を通行した時間帯が、対象時間帯であり、前記対象道路推定処理では、前記不連続区間を接続する接続道路が複数ある場合に、前記対象時間帯と同じ時間帯に他の端末装置が通行したことが前記通行履歴情報に示されている前記接続道路を、前記対象道路の候補から除外する。
この構成によれば、対象道路推定処理では、不連続区間を接続する接続道路が複数ある場合に、対象時間帯と同じ時間帯に他の端末装置が通行したことが通行履歴情報に示されている接続道路が、対象道路の候補から除外される。よって、対象端末装置が通行した可能性が極めて低いと考えられる接続道路を、対象道路の候補から除外することができ、結果、対象通行履歴情報に示される通行経路に不連続区間が含まれる場合であっても、対象端末装置の通行履歴の推定精度の低下を抑制することが可能となる。
また、本発明の実施形態における通行履歴収集システム(1)は、前記対象道路推定処理では、更に、前記不連続区間を前記対象端末装置が通過した通過時刻又は通過時間に基づいて、前記対象端末装置が前記不連続区間の終点に到達することができないと判定される前記接続道路を、前記対象道路の候補から除外する構成とすると好適である。
この構成によれば、対象時間帯と同じ時間帯に他の端末装置が通行したか否かが不明な接続道路であっても、対象端末装置が通行した可能性が極めて低いと考えられる接続道路を対象道路の候補から除外することができる。よって、対象端末装置の通行履歴の推定精度の低下を更に抑制することが可能となる。
また、本発明の実施形態における通行履歴収集システム(1)では、道路は、第一道路種別と、前記第一道路種別よりも道路規模が小さい第二道路種別とに分類され、前記複数の端末装置(3)から収集される前記通行履歴情報には、前記第一道路種別及び前記第二道路種別の内、前記第一道路種別に分類される道路のみの通行履歴の情報が含まれる構成とすると好適である。
この構成によれば、通行履歴情報に、第二道路種別に分類される道路の通行履歴の情報も含まれる場合に比べて、通行履歴情報のデータサイズを小さく抑えて通信負荷の低減を図ることができる。なお、この場合であっても、道路規模が相対的に大きい第一道路種別に分類される道路については通行履歴の情報が通行履歴情報に含まれるため、通行履歴情報に基づいて道路の混雑状況等の交通情報を生成して他の端末装置のユーザに提供する等、他の端末装置のユーザにとっても有益な情報の収集を図ることも可能である。また、上記の構成によれば、通行履歴情報に、道路規模が相対的に小さい第二道路種別に分類される道路の通行履歴の情報が含まれないため、端末装置のユーザのプライバシーの保護を図ることもできる。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係るその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、1日を時刻に基づき複数の時間帯に分割し、対象端末装置が不連続区間を通行した時刻と、他の端末装置3が接続道路を通行した時刻とが、互いに同一の時間帯に含まれる場合に、対象時間帯と同じ時間帯に当該他の端末装置3が当該接続道路を通行したと判定する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、対象端末装置の不連続区間への進入時刻から当該不連続区間からの退出時刻までの時間領域と、他の端末装置3の接続道路への進入時刻から当該接続道路からの退出時刻までの時間領域とが、互いに重複する場合(すなわち、同一の時刻を含む場合)に、対象時間帯と同じ時間帯に当該他の端末装置3が当該接続道路を通行したと判定する構成とすることもできる。また、これら2つの時間領域が互いに重複しない場合でも、当該2つの時間領域同士の時間差が予め定められた値よりも小さい場合に、対象時間帯と同じ時間帯に当該他の端末装置3が当該接続道路を通行したと判定する構成とすることもできる。
(2)上記の実施形態では、通行履歴に含まれる各道路を特定するための道路特定情報として、リンクKを特定する情報が通行履歴データ4に含まれる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、通行履歴に含まれる各道路を特定するための道路特定情報として、リンクKを特定する情報に加えてノードSを特定する情報が通行履歴データ4に含まれる構成とし、或いは、通行履歴に含まれる各道路を特定するための道路特定情報として、ノードSを特定する情報のみが通行履歴データ4に含まれる構成とすることができる。後者の構成では、例えば、各道路を通行した時刻の情報として、ノードSに到達した時刻の情報が含まれる構成とすることができる。
(3)上記の実施形態では、通行履歴収集システム1を構成する各機能部が、図1に示すように、端末装置3と管理サーバ2とに分かれて備えられた構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、上記の実施形態において端末装置3に備えられた機能部の少なくとも一部が、管理サーバ2に備えられる構成とすることもでき、或いは、上記の実施形態において管理サーバ2に備えられた機能部の少なくとも一部が、端末装置3(車両に備えられる装置であって端末装置3と通信可能な装置を含む。下記でも同様。)に備えられる構成とすることもできる。通行履歴収集システム1が管理サーバ2を備えず、複数の端末装置3のみによって通行履歴収集システム1が構成されても良い。この場合、端末装置3が、他の端末装置3から送信される通行履歴データ4を取得して、不連続区間検出処理や対象道路推定処理を実行する構成となる。
(4)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載されていない構成に関しては、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。