JP6119414B2 - 貯湯式給湯機 - Google Patents

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Description

本発明は、貯湯式給湯機に関する。
水を加熱する加熱手段(例えば、冷凍サイクルを利用したヒートポンプ装置など)により生成した高温の湯を貯湯タンクに貯え、需要に応じて貯湯タンクから湯を取り出して給湯する貯湯式給湯機が広く用いられている。従来、家庭用の貯湯式給湯機は、加熱手段を稼動することにより湯を生成して貯湯タンクに貯える貯湯運転を行う場合、昼間時間帯に比べて電気料金単価の安い深夜時間帯に貯湯運転を行うことが一般的である。この深夜時間帯は、通常、8時間程度(例えば23時から翌朝7時)になっている。このため、朝7時の直前に貯湯運転が終了するように、貯湯運転が制御される。
このような家庭用の貯湯式給湯機が、集合住宅などで複数台使用される場合、深夜時間帯が終了する7時前の時間帯には、その複数台の貯湯式給湯機のほとんどすべてが貯湯運転を行っている状態になる。そのため、集合住宅全体の受電設備を大容量化する必要に迫られる場合がある。受電設備の大容量化に伴い、受電設備が高額となるとの課題がある。
また、電力供給事業者との契約形態は多岐にわたるが、大容量の電気容量(例えば50kW以上)を要する施設においては、高圧受電が必要になる場合がある。この高圧受電における契約電力は、当月を含む過去1年間の各月の最大需要電力のうちで最も大きい値として算出される。ここで、最大需要電力とは、デマンド時限(例えば30分間)毎に計量される、施設での全使用電力のうち、月間で最も大きい値となる。このため、デマンド時限毎の使用電力が契約電力を一度でも超えてしまうと、最大需要電力の最大値が更新されるため、契約電力が大きくなり、基本料金が高くなる。それ以降、最低1年間はその基本料金が継続されるので、電気料金が高くなってしまう。このようなことから、上記のような施設における電気料金を抑制するためには、契約電力が大きくなる方向に更新されないよう、最大需要電力をなるべく抑制することが重要になる。
特許文献1には、ヒーターによって水を加熱する貯湯式給湯機を複数台設置する場合に、これらをグループに分け、各グループを単位時間ごとに交互に通電する通電制御手段を設ける複数制御システムが開示されている。この特許文献1のシステムでは、例えば、複数台の貯湯式給湯機をAグループとBグループとに分け、単位時間として10分ごとに、AグループとBグループとに交互に通電することにより、総電気容量を全体の半分にする、としている。
特開2004−302838号公報
特許文献1の発明では、加熱手段としてヒーターを用いているため、10分という短時間ごとに通電することが可能である。これに対し、起動に時間のかかるヒートポンプ装置を加熱手段として用いる貯湯式給湯機の場合には、ヒートポンプ装置を一日に何度も起動したり停止したりすることは、運転効率の観点から、好ましくない。このため、特許文献1に開示された方法をヒートポンプ装置による貯湯式給湯機に適用するとした場合には、複数台の貯湯式給湯機を例えば3つのグループに分けるとともに、一日を8時間ずつの3つの時間帯に分割し、その各時間帯を各グループに割り当て、その決められた時間帯の中でグループごとに貯湯運転を行うことが必要になる。しかしながら、そのようにした場合には、貯湯タンクに湯を貯えた時刻から湯を大量に使用する時刻(例えば、浴槽の湯張りや入浴のシャワーに湯が大量に使用される時刻)までの時間が、各グループで大きく異なる。このため、貯湯タンクに湯を貯えた時刻から湯を大量に使用する時刻までの時間が短いグループに属する家庭では、貯湯タンクからの放熱ロスが生じる時間が短いためエネルギー効率が高くなる一方、貯湯タンクに湯を貯えた時刻から湯を大量に使用する時刻までの時間が長いグループに属する家庭では、貯湯タンクからの放熱ロスが生じる時間が長いためエネルギー効率が低くなるという不公平が生ずる。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、複数の貯湯式給湯機が設置される施設において、各々の貯湯式給湯機の放熱時間の不均衡による不公平が生ずることを回避しつつ、全体の受電設備あるいは最大需要電力を抑制することができる貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
本発明に係る貯湯式給湯機は、水を加熱して湯を生成する加熱手段と、湯水を貯留する貯湯タンクと、加熱手段を稼動して湯を貯湯タンクに貯える貯湯運転を行う時間帯を、毎日または複数日ごとに、規則的または無作為に変更する時間帯制御手段と、を備え、時間帯制御手段は、一日を複数に分割した時間帯のうちから順番にまたは無作為に選択される一つの時間帯を、貯湯運転を行う時間帯とするものである。
また、本発明に係る貯湯式給湯機は、水を加熱して湯を生成する加熱手段と、湯水を貯留する貯湯タンクと、加熱手段を稼動して湯を貯湯タンクに貯える貯湯運転を行う時間帯を、毎日または複数日ごとに、規則的または無作為に変更する時間帯制御手段と、貯湯運転に必要な時間を予測する貯湯運転時間予測手段と、を備え、時間帯制御手段は、貯湯運転時間予測手段により予測された貯湯運転時間が、予め設定された第1の時間未満である場合には、第1の時間ずつに一日を分割した時間帯のうちから選択される一つの時間帯を、貯湯運転を行う時間帯とし、予測された貯湯運転時間が第1の時間以上である場合には、第1の時間より長い第2の時間ずつに一日を分割した時間帯のうちから選択される一つの時間帯を、貯湯運転を行う時間帯とするものである。
また、本発明に係る貯湯式給湯機は、水を加熱して湯を生成する加熱手段と、湯水を貯留する貯湯タンクと、加熱手段を稼動して湯を貯湯タンクに貯える貯湯運転を行う時間帯を、毎日または複数日ごとに、規則的に変更する時間帯制御手段と、を備え、時間帯制御手段は、貯湯運転を開始する時刻または終了する時刻が、毎日または複数日ごとに、所定時間ずつずれて、複数日間の周期で、貯湯運転を行う時間帯が元に戻るように制御するものである。
本発明によれば、複数の貯湯式給湯機が設置される施設において、各々の貯湯式給湯機の放熱時間の不均衡による不公平が生ずることを回避しつつ、全体の受電設備あるいは最大需要電力を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機を示す構成図である。 本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機が備える制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機における一日の給湯負荷の例を示すグラフである。 本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機が貯湯運転を行う時間帯を時間帯制御手段が変更する規則を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機が貯湯運転を行う時間帯を時間帯制御手段が変更する規則を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機が貯湯運転を行う時間帯を時間帯制御手段が変更する規則を説明するための図である。 本発明の実施の形態2の貯湯式給湯機が貯湯運転を行う時間帯を時間帯制御手段が無作為に選択する方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態3の貯湯式給湯機が貯湯運転を行う時間帯を時間帯制御手段が選択する方法を説明するための図である。 図8中の1日目において各給湯機が貯湯運転を行う時間帯を示す図である。 本発明の実施の形態5の貯湯式給湯機が貯湯運転を行う時間帯を時間帯制御手段が決定する方法を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機を示す構成図である。図1に示す貯湯式給湯機130は、ヒートポンプユニット10と、タンクユニット110と、制御装置120とを備えている。以下、貯湯式給湯機130の各構成要素について説明する。
ヒートポンプユニット10は、ユニットケース2内に、冷媒を圧縮する圧縮機1と、沸き上げ用熱交換器3と、膨張弁5と、蒸発器7と、これらを環状に接続する冷媒循環配管9とによって構成された冷凍サイクルシステムを有し、水を加熱して湯を生成する加熱手段として機能する。上記の冷凍サイクルシステムでは、二酸化炭素等の冷媒が圧縮機1で圧縮されて高温、高圧となった後に沸き上げ用熱交換器3で放熱し、膨張弁5で減圧され、蒸発器7で吸熱してガス状態となって圧縮機1に吸入される。冷媒として二酸化炭素を用いる場合、高圧側では二酸化炭素の臨界圧を超える条件下で運転することが好ましい。
タンクユニット110は、湯水を貯留する貯湯タンク20と、給水管路30と、貯湯用循環管路40と、給湯管路50と、1次側循環管路60と、2次側循環管路70と、追焚き用熱交換器80とを有している。貯湯タンク20は、給水管路30から供給される低温水を下側から貯留し、ヒートポンプユニット10で沸き上げられた湯を上側から貯留する。貯湯タンク20内は、上側が高温、下側が低温となる温度成層が形成され、常に満水状態に保たれる。この貯湯タンク20の下部には、給水管路30が接続される水導入口20aと、貯湯用循環管路40の往き管40aが接続される水導出口20bとが設けられている。貯湯タンク20の上部には、貯湯用循環管路40の戻り管40bが接続される温水導入口20cと、給湯管路50が接続される温水導出口20dとが設けられている。
貯湯タンク20には、高さの異なる位置に配置された複数の温度検出手段が取り付けられている。本実施の形態1では、この温度検出手段として、4つの貯湯温度センサ21a,21b,21c,21dが設けられている。貯湯温度センサ21a,21b,21c,21dのそれぞれの取り付け位置は、貯湯タンク20の頂部から何リットルの位置であるかを予め決めておく(例えば0リットル、100リットル、200リットル、300リットル)。このような貯湯温度センサ21a,21b,21c,21dにより貯湯タンク20内の温度分布を検出することにより、貯湯タンク20内の貯湯量あるいは蓄熱量を算出することができる。
給水管路30は、水道等の水源から供給される低温水を貯湯タンク20、給湯管路50、および所定の給湯先に供給する管路であり、第1給水管部30a、第2給水管部30b、第3給水管部30cおよび減圧弁(図示省略)を有している。第1給水管部30aは、水道等の水源と貯湯タンク20の水導入口20aとを繋ぐ。第2給水管部30bは、第1給水管部30aから分岐して、後述する第1混合弁45aおよび第2混合弁45bに接続されている。第3給水管部30cは、第1給水管部30aから分岐して、所定の給湯先(例えば、流し台、洗面台等の蛇口、シャワーなど)に接続されている。図示の例では、給湯先として、1つの給湯栓160が示されている。減圧弁は、第1給水管部30aの、第3給水管部30cの分岐箇所よりも下流側に設けられて、水源水圧を所定値以下となるように調圧する。図1においては、第1給水管部30aでの低温水の流れ方向を実線の矢印で示している。
貯湯用循環管路40は、貯湯タンク20の水導出口20bからヒートポンプユニット10内の沸き上げ用熱交換器3を経由して貯湯タンク20の温水導入口20cに達する管路である。この貯湯用循環管路40は、往き管40aと、戻り管40bと、バイパス管40cとを有している。往き管40aは、水導出口20bと、沸き上げ用熱交換器3の入水口とを繋ぐ。往き管40aの途中には、三方弁33と、貯湯用送水ポンプ35とがこの順に設けられている。戻り管40bは、沸き上げ用熱交換器3の出湯口と、温水導入口20cとを繋ぐ。バイパス管40cは、三方弁33を介して往き管40aから分岐して、戻り管40bの途中に接続されている。凍結防止運転時には、貯湯タンク20から往き管40aに流入した水が沸き上げ用熱交換器3と戻り管40bとバイパス管40cとを通って再び往き管40aに流れる。沸き上げ用熱交換器3により水を加熱して生成した湯を貯湯タンク20に送って貯湯タンク20内に貯える貯湯運転、あるいは上記凍結防止運転を行う際には、貯湯用送水ポンプ35が駆動される。
給湯管路50は、貯湯タンク20に貯留された湯と、給水管路30からの低温水とを、第1混合弁45aまたは第2混合弁45bで混合することにより、予め設定された給湯温度になるように調整し、その温度調節された湯を浴槽150または給湯栓160に供給する管路である。給湯管路50は、第1混合弁45aおよび第2混合弁45bの他に、第1給湯管部50aと、第2給湯管部50bと、第3給湯管部50cとを有している。第1給湯管部50aは、貯湯タンク20の温水導出口20dと、第1混合弁45aおよび第2混合弁45bとを繋ぐ。第2給湯管部50bは、第1混合弁45aと、2次側循環管路70の戻り管70bとを繋ぐ。第3給湯管部50cは、第2混合弁45bと給湯栓160とを繋ぐ。図1においては、給湯栓160からの湯の流出方向を破線の矢印で示している。給湯栓160へ供給される湯の流量は、第3給湯管部50cに備えられた第1流量センサ46のパルス出力として制御装置120の制御部120aに伝えられる。制御部120aは、その流量を積算することで、給湯栓160への給湯量を算出することができる。また、浴槽150へ供給される湯の流量は、第2給湯管部50bに備えられた第2流量センサ47のパルス出力として制御部120aに伝えられる。制御部120aは、その流量を積算することで、浴槽150への給湯量を算出することができる。
1次側循環管路60は、貯湯タンク20の温水導出口20dから追焚き用熱交換器80を経由して貯湯タンク20の下部に達する管路である。この1次側循環管路60は、往き管60aと、戻り管60bとを有している。往き管60aは、貯湯タンク20の温水導出口20dと、追焚き用熱交換器80の上部の温水導入口80aとを繋ぐ。戻り管60bは、追焚き用熱交換器80の下部の温水導出口80bと、貯湯タンク20の下部とを繋ぐ。戻り管60bの途中には、1次側送水ポンプ55が設けられている。図示の例では、第1給湯管部50aの貯湯タンク20側の一部と、往き管60aの貯湯タンク20側の一部とが兼用になっている。
2次側循環管路70は、浴槽150から追焚き用熱交換器80を経由して再び浴槽150に戻る管路である。この2次側循環管路70は、往き管70aと、戻り管70bとを有している。往き管70aは、浴槽150と、追焚き用熱交換器80の下部の浴水導入口80cとを繋ぐ。往き管70aの途中には、2次側送水ポンプ65が設けられている。戻り管70bは、追焚き用熱交換器80の上部の浴水導出口80dと、浴槽150とを繋ぐ。追焚き用熱交換器80は、1次側循環管路60を流れる湯と、2次側循環管路70を流れる浴水150aとの間で熱交換を行い、浴水150aを加熱する。
なお、上述した各構成要素のうち、給水管路30、貯湯用循環管路40、給湯管路50、および2次側循環管路70の各々は、その一部がタンクユニット110のユニットケース112の外部にまで延在しており、残りの構成要素は、その全体がユニットケース112に内に収められている。
制御装置120は、ユニットケース112内に配置された制御部120aと、台所や浴室等に配置されるリモートコントローラ120bとを有している。制御部120aは、ヒートポンプユニット10、三方弁33、貯湯用送水ポンプ35、第1混合弁45a、第2混合弁45b、1次側送水ポンプ55、2次側送水ポンプ65、貯湯温度センサ21a,21b,21c,21d、第1流量センサ46、第2流量センサ47とそれぞれ電気的に接続されている。また、制御部120aは、有線または無線により、リモートコントローラ120bと相互に通信可能に接続されている。制御部120aは、使用者がリモートコントローラ120bから入力した情報、指令等と、各センサで検出される情報とに基づいて、各アクチュエータの動作を制御することにより、貯湯式給湯機130の動作を制御する。
図2は、本実施の形態1の貯湯式給湯機130が備える制御部120aの構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施の形態1における制御部120aは、貯湯運転を行う時間帯を制御する時間帯制御手段121aと、貯湯運転に必要な時間を予測する貯湯運転時間予測手段122aとを有している。
図3は、本実施の形態1の貯湯式給湯機130における一日の給湯負荷の例を示すグラフである。図3のグラフでは、横軸に一日の時刻を示し、縦軸に給湯栓160への給湯量と浴槽150への給湯量との合計を示している。家庭で使用される貯湯式給湯機130の場合には、通常、浴槽150の湯張りや入浴のシャワー等への給湯が主たる給湯負荷となる。このため、図3に示すように、湯張りや入浴がなされる時刻(図示の例では19時〜21時頃)に、主たる給湯負荷が発生する。
次に、本実施の形態1の貯湯式給湯機130が、集合住宅(図示省略)などで複数台使用される場合に、各々の貯湯式給湯機130が貯湯運転を行う時間帯について説明する。以下では、説明を簡単にするため、9つの家庭が入居する集合住宅において、各家庭の9台の貯湯式給湯機130が、同一の電力契約単位の下で使用される場合を例に説明する。この集合住宅では、電力供給事業者との高圧受電契約等により電力を一括して受電し、その受電した電力を各家庭に配分するものとする。各家庭では、その配分された電力により、貯湯式給湯機130が運転される。高圧受電における契約電力は、当月を含む過去1年間の各月の最大需要電力のうちで最も大きい値として算出される。最大需要電力は、デマンド時限(例えば30分間)毎に計量される、この集合住宅での全使用電力のうち、月間で最も大きい値となる。なお、以下の説明および図面では、9台の貯湯式給湯機130を区別する場合には、それぞれ、給湯機[1]、給湯機[2]、給湯機[3]、給湯機[4]、給湯機[5]、給湯機[6]、給湯機[7]、給湯機[8]、給湯機[9]と表記することにより区別する。
本実施の形態1の貯湯式給湯機130が備える時間帯制御手段121aは、予め決められた規則に従って、貯湯運転を行う時間帯を毎日変更する。なお、以下の説明では、貯湯運転を行う時間帯を毎日変更するものとして説明するが、本発明では、予め設定された日数が経過するごとに(例えば、2日ごと、3日ごと等)、貯湯運転を行う時間帯を変更しても良い。また、時間帯制御手段121aにより制御される貯湯運転の時間帯とは、一日に使用すると予測される量の湯を貯湯タンク20に貯えるための貯湯運転、すなわち、主たる貯湯運転を行う時間帯である。貯湯式給湯機130では、この主たる貯湯運転以外に、貯湯タンク20内の貯湯量が最低貯湯量を下回った場合などに、貯湯タンク20内の湯が枯渇することを防止するための臨時の貯湯運転(湯切れ防止用貯湯運転)を行うようにしても良い。
図4乃至図6は、本実施の形態1において、貯湯運転を行う時間帯を時間帯制御手段121aが変更する規則を説明するための図である。図4は、ある日付(便宜上、「1日目」と称する)において各給湯機[1]〜[9]が貯湯運転を行う時間帯を示す。図5は、図4の日の翌日(以下、「2日目」と称する)において各給湯機[1]〜[9]が貯湯運転を行う時間帯を示す。図6は、図5の日の翌日(以下、「3日目」と称する)において各給湯機[1]〜[9]が貯湯運転を行う時間帯を示す。
貯湯式給湯機130は、通常、8時間以内の貯湯運転を行うことにより、一日に使用する量の湯を貯湯タンク20内に貯えることができる。図4に示すように、1日目は、給湯機[1]、[4]および[7]からなるグループ1は、0時〜8時の間に貯湯運転を行い、給湯機[2]、[5]および[8]からなるグループ2は、8時〜16時の間に貯湯運転を行い、給湯機[3]、[6]および[9]からなるグループ3は、16時〜24時の間に貯湯運転を行う。図5に示すように、2日目は、グループ1の給湯機[1]、[4]および[7]は、16時〜24時の間に貯湯運転を行い、グループ2の給湯機[2]、[5]および[8]は、0時〜8時の間に貯湯運転を行い、グループ3の給湯機[3]、[6]および[9]は、8時〜16時の間に貯湯運転を行う。図6に示すように、3日目は、グループ1の給湯機[1]、[4]および[7]は、8時〜16時の間に貯湯運転を行い、グループ2の給湯機[2]、[5]および[8]は、16時〜24時の間に貯湯運転を行い、グループ3の給湯機[3]、[6]および[9]は、0時〜8時の間に貯湯運転を行う。図示を省略するが、図6の日の翌日、すなわち4日目は、図4に示す1日目のパターンに戻る。以降、同様にして、上記のパターンを繰り返す。
このように、本実施の形態1では、各貯湯式給湯機130の時間帯制御手段121aは、一日を3つに分割した時間帯(0時〜8時、8時〜16時、16時〜24時)のうちから、所定の順番で毎日選択される一つの時間帯を、貯湯運転を行う時間帯とするように制御する。9台の貯湯式給湯機130は、3台ずつの3つのグループに分けられており、各グループの貯湯運転時間が重なることはない。すなわち、この集合住宅においては、9台の貯湯式給湯機130のすべてが貯湯運転を行う時間が生じることはなく、同時に貯湯運転を行う貯湯式給湯機130の数を3台までに抑制することができる。このため、この集合住宅においては、9台の貯湯式給湯機130のすべてが貯湯運転を行う時間が生じる場合に比べて、全家庭の貯湯式給湯機130を合計した時間当たりの最大消費電力を概ね3分の1に抑制することができる。その結果、この施設全体での最大需用電力を確実に抑制することができるので、電力供給事業者との契約電力および基本料金が低減され、電気料金を安くすることができる。
貯湯運転によって貯湯タンク20内に湯が貯えられたときから、主たる給湯負荷が発生するまでの間は、貯湯タンク20内に高温の湯が大量に貯留された状態になる。この状態では、貯湯タンク20から外気に放熱することにより、貯湯タンク20内の貯湯温度が徐々に低下し、給湯に使用可能な熱量が徐々に減少していく。ここでは、貯湯タンク20内の貯湯温度が1時間に約1度の割合で低下すると仮定する。図4に示す日において、主たる給湯負荷が発生する時刻である19時〜21時を代表して20時とすると、0時〜8時の間に貯湯運転を行ったグループ1の各貯湯式給湯機130の貯湯タンク20では、8時から20時までの12時間が放熱時間となり、貯湯温度が約12度低下する。一方、8時〜16時の間に貯湯運転を行ったグループ2の各貯湯式給湯機130の貯湯タンク20では、16時から20時までの4時間しか放熱しないので、貯湯温度の低下は約4度にとどまる。また、グループ3の各貯湯式給湯機130においては、主たる給湯負荷が発生する時刻を包含する16時〜24時の間に貯湯運転を行うため、貯湯タンク20から放熱する時間がほとんどなく、貯湯温度の低下はグループ2よりも更に小さくなる。このように、図4に示す日に着目すると、グループ3の各貯湯式給湯機130では、貯湯タンク20からの放熱ロスが極めて少なく、エネルギー効率が高くなる。これに対し、グループ1の各貯湯式給湯機130では、貯湯タンク20からの放熱ロスが多く、グループ3に比べて、エネルギー効率が低くなる。また、グループ2は、グループ3とグループ1との中間のエネルギー効率になる。このようなことから、9台の貯湯式給湯機130が図4に示すパターンのままで毎日貯湯運転を行うと、貯湯タンク20からの放熱時間がグループ間で不均衡になる結果、グループ間の貯湯式給湯機130のエネルギー効率に不均衡が生じ、不公平となる。すなわち、エネルギー効率の高いグループに属する家庭では、貯湯式給湯機130の電力消費量が少なくなり、電気料金が経済的になる一方、エネルギー効率の低いグループに属する家庭では、前者の家庭に比べて、貯湯式給湯機130の電力消費量が幾分多くなり、電気料金が幾分高くなる。
上記の問題に対し、本実施の形態1によれば、各家庭の貯湯式給湯機130が貯湯運転を行う時間帯を毎日変更するので、貯湯タンク20からの放熱時間がグループごとに固定化されることはなく、1ヶ月程度の間に平均化される。すなわち、1ヶ月程度のスパンで見ると、貯湯タンク20からの放熱時間が短い有利な日と、貯湯タンク20からの放熱時間が長い不利な日とが、各家庭の貯湯式給湯機130に平等に割り当てられる。このため、各家庭の1ヶ月間の貯湯式給湯機130のエネルギー効率が貯湯タンク20からの放熱時間の違いによって不公平になることがないので、各家庭の電気料金が不公平になることを防止することができる。なお、高圧受電契約の場合には、一般に、電気料金単価は時間帯によらず一定であるため、深夜時間帯以外に貯湯運転を行うようにしても、電気料金が割高になることはない。
各貯湯式給湯機130のリモートコントローラ120bには、上述したグループ1〜3の何れに割り当てるかを設定するためのグループ設定スイッチ121bが設けられている。本実施の形態1では、グループ1〜3の貯湯式給湯機130の台数が概ね等しくなるように、使用者あるいは管理会社の係員等が各家庭の貯湯式給湯機130のグループ設定スイッチ121bを操作することにより、各家庭の貯湯式給湯機130をグループ1〜3の何れかに予め割り当てておけば良い。あるいは、貯湯式給湯機130の製造時にグループ1〜3の何れに割り当てるかを予め制御部120aに記憶させておき、集合住宅の新築時等に各戸に貯湯式給湯機130を搬入して設置する際に、グループ1〜3の貯湯式給湯機130の台数が概ね等しくなるように調整しても良い。
以上のように、本実施の形態1によれば、複数の貯湯式給湯機130が設置される施設において、各々の貯湯式給湯機130の放熱時間の不均衡による不公平が生ずることを回避しつつ、全体の受電設備あるいは最大需要電力を抑制することが可能となる。また、複数の貯湯式給湯機130を統括する上位の制御システムを設ける必要がなく、個々の貯湯式給湯機130での制御で済むので、簡単な構成で上記効果を達成することができる。
本実施の形態1の貯湯式給湯機130では、上記のようにして時間帯制御手段121aにより決定された時間帯の開始時刻および終了時刻に貯湯運転の開始時刻および終了時刻をそれぞれ合わせるように貯湯運転を制御しても良いし、あるいは、時間帯制御手段121aにより決定された時間帯の開始時刻または終了時刻に、貯湯運転の開始時刻または終了時刻を合わせるように制御しても良い。
本実施の形態1の貯湯式給湯機130では、時間帯制御手段121aにより決定された時間帯の終了時刻に貯湯運転の終了時刻を合わせるように制御する場合には、貯湯運転時間予測手段122aにより、貯湯運転に必要な時間を予測し、その予測された必要な貯湯運転時間だけ遡った時刻から貯湯運転を開始することにより、目標とする時刻に貯湯運転が終了するように制御することができる。
貯湯運転時間予測手段122aは、例えば次のようにして、必要な貯湯運転時間を予測することができる。貯湯運転時間予測手段122aは、貯湯タンク20に蓄えるべき熱量から、貯湯タンク20に残っている湯の熱量を減じた熱量を、ヒートポンプユニット10の単位時間当たりの加熱能力で除算することにより、必要な貯湯運転時間を算出することができる。貯湯運転時間予測手段122aは、過去所定期間(例えば、過去2週間)の給湯量の実績値を学習し、その学習結果に基づいて、貯湯タンク20に蓄えるべき熱量を決定しても良い。あるいは、容量Ltの貯湯タンク20の全体にTf度の湯を貯留するものとして、貯湯タンク20に蓄えるべき熱量Qfを決定しても良い。その場合、貯湯タンク20に蓄えるべき熱量Qfは、下記(1)式により算出することができる。
Qf=Lt×Tf ・・・(1)
貯湯タンク20に残っている湯の熱量は、次のようにして近似値として求めることができる。貯湯温度センサ21a,21b,21c,21dにより検出された温度値をそれぞれT21a,T21b,T21c,T21dとする。また、貯湯温度センサ21a,21b,21c,21dの取り付け位置を、貯湯タンク20の頂部から、それぞれ、0リットル、100リットル、200リットル、300リットルの位置であるとする。この場合、貯湯タンク20に残っている湯の熱量Qtは、下記の近似式(2)で求めることができる。
Qt=(T21a+T21b)×(100−0)/2
+(T21b+T21c)×(200−100)/2
+(T21c+T21d)×(300−200)/2 ・・・(2)
ヒートポンプユニット10の単位時間当たりの加熱能力をChとすると、必要な貯湯運転時間の予測値tbは、下記(3)式により算出することができる。
tb=(Qf−Qt)/Ch ・・・(3)
この場合、例えば8時に貯湯運転を終了するには、8時よりtbだけ早い時刻から貯湯運転を開始すればよい。
なお、本実施の形態1では、時間帯制御手段121aは、一日を3つに分割した時間帯(0時〜8時、8時〜16時、16時〜24時)のうちから、貯湯運転を行う時間帯を選択するようにしているが、本発明において一日を複数の時間帯に分割する場合の境界の時刻および分割の数は上記の例に限定されるものではない。また、本発明では、一日のうちの特定の時間帯(例えば、電力需給が逼迫するピーク時間帯、あるいは家庭内の他の機器の負荷が集中する時間帯など)を除いた範囲を複数に分割し、その分割された時間帯のうちから貯湯運転を行う時間帯を選択するようにしても良い。
実施の形態2.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
本実施の形態2では、時間帯制御手段121aは、一日を3つに分割した時間帯(0時〜8時、8時〜16時、16時〜24時)のうちから、無作為に選択される一つの時間帯を、貯湯運転を行う時間帯とするように制御する。図7は、本実施の形態2において、貯湯運転を行う時間帯を時間帯制御手段121aが無作為に選択する方法を説明するための図である。図7の各欄に示す数値[L]は、各給湯機[1]〜[9]における前日の給湯使用量の例を示す。本実施の形態2では、時間帯制御手段121aは、前日の給湯使用量の数値を3で割った余りが1の場合には実施の形態1のグループ1と同じ時間帯に貯湯運転を行い、この余りが2の場合には実施の形態1のグループ2と同じ時間帯に貯湯運転を行い、この余りが0の場合には実施の形態1のグループ3と同じ時間帯に貯湯運転を行う。なお、上記給湯使用量とは、例えば、第1流量センサ46により検出される給湯栓160への給湯量と、第2流量センサ47により検出される浴槽150への給湯量とを、所定温度(例えば40℃)に換算して合計した給湯量として算出される。また、この給湯使用量は、小数点以下を四捨五入または切り捨てた値とする。
図7に示す例では、1日目の給湯機[1]では、前日の給湯使用量が700リットルであるので700を3で割った商が233、余りが1となる。このため、1日目の給湯機[1]は、グループ1に割り当てられる。同様にして、各給湯機[2]〜[9]も、各々の前日の給湯使用量に応じて、グループ1〜3の何れかに割り当てられる。前日の給湯使用量は、無作為な数値となる。このため、本実施の形態2では、各給湯機[1]〜[9]は、毎日、グループ1〜3の何れかに無作為に割り当てられることにより、貯湯運転を行う時間帯が決定される。図7に示す例では、1日目には、給湯機[1]、[4]および[7]がグループ1に割り当てられ、給湯機[2]、[5]および[8]がグループ2に割り当てられ、給湯機[3]、[6]および[9]がグループ3に割り当てられている。2日目には、給湯機[2]、[4]および[7]がグループ1に割り当てられ、給湯機[3]、[6]および[9]がグループ2に割り当てられ、給湯機[1]、[5]および[8]がグループ3に割り当てられている。3日目には、給湯機[3]、[5]および[9]がグループ1に割り当てられ、給湯機[1]および[4]がグループ2に割り当てられ、給湯機[2]、[6]、[7]および[8]がグループ3に割り当てられている。
このように、本実施の形態2では、給湯機[1]〜[9]の各グループへの割り当てが毎日変化し、各グループの貯湯式給湯機130の台数が必ずしも同じにはならない。しかしながら、給湯機[1]〜[9]が各グループに無作為に分散され、別々の時間帯で貯湯運転を行うので、全体での最大需用電力を抑制することができる。なお、全体での貯湯式給湯機130の台数が多くなるほど、確率的に、各グループの貯湯式給湯機130の台数が均等に近くなるので、最大需用電力を抑制する効果をより確実に発揮させることができる。また、本実施の形態2では、個々の貯湯式給湯機130に着目すると、貯湯運転を行う時間帯が、一日を3つに分割した時間帯(0時〜8時、8時〜16時、16時〜24時)のうちから、無作為に選択される。このため、1ヶ月間程度の期間を平均すると、貯湯タンク20からの放熱時間が短い有利な日と、貯湯タンク20からの放熱時間が長い不利な日とが、どの家庭の貯湯式給湯機130にもほぼ平等に割り当てられる。このため、各家庭の間で貯湯式給湯機130のエネルギー効率に不公平が生ずることを防止することができ、ひいては各家庭の電気料金に不公平が生ずることを防止することができる。また、本実施の形態2では、各給湯機[1]〜[9]において、グループ設定スイッチ121b等によりグループを予め設定しておく必要がないので、より簡単に上記効果を達成することができる。
なお、本実施の形態2では、貯湯運転を行う時間帯を、一日を3つに分割した時間帯のうちから、無作為に選択する方法として、前日の給湯使用量の値を利用しているが、無作為選択を行う方法はいかなる方法でも良い。例えば、制御部120aに乱数発生手段を設け、この乱数発生手段により生成した乱数に基づいて、貯湯運転を行う時間帯を無作為に選択しても良い。
実施の形態3.
次に、図8および図9を参照して、本発明の実施の形態3について説明するが、上述した実施の形態1または2との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
図8は、本発明の実施の形態3において、貯湯運転を行う時間帯を時間帯制御手段121aが選択する方法を説明するための図である。図8の各欄に示す数値[L]は、各給湯機[1]〜[9]における前日の給湯使用量の例を示す。図9は、図8中の1日目において各給湯機[1]〜[9]が貯湯運転を行う時間帯を示す図である。
図9に示すように、本実施の形態3では、前述したグループ1〜3に加えて、グループ4〜9を設けている。グループ4〜9は、一日を4時間(第1の時間)ずつの6つに分割した時間帯のうちから選択される一つの時間帯に貯湯運転を行う。グループ1〜3は、前述した実施の形態と同様であり、一日を8時間(第2の時間)ずつの3つに分割した時間帯のうちから選択される一つの時間帯に貯湯運転を行う。
図9が示す日においては、グループ4は0時〜4時の間に貯湯運転を行い、グループ5は4時〜8時の間に貯湯運転を行い、グループ6は4時〜12時の間に貯湯運転を行い、グループ7は12時〜16時の間に貯湯運転を行い、グループ8は16時〜20時の間に貯湯運転を行い、グループ9は20時〜24時の間に貯湯運転を行う。図示を省略するが、図9が示す日の翌日以降は、グループ4〜9が貯湯運転を行う時間帯は、前日に比べて一つ先の時間帯になるように、順次ずれていく。7日目には、グループ4〜9が貯湯運転を行う時間帯は、図9の状態に戻る。
本実施の形態3において、貯湯運転時間予測手段122aは、過去所定期間(例えば、過去2週間)の給湯量の実績値を学習した結果に基づいて、貯湯タンク20に蓄えるべき熱量を決定し、必要な貯湯運転時間を予測する。このため、給湯使用量が多い傾向にある家庭では、貯湯運転時間予測手段122aにより予測される、必要な貯湯運転時間(以下、単に「予測貯湯運転時間」と称する)が長くなり、給湯使用量が少ない傾向にある家庭では、予測貯湯運転時間が短くなる。
時間帯制御手段121aは、予測貯湯運転時間が、4時間(第1の時間)以上であるか、4時間(第1の時間)未満であるかを判断する。そして、時間帯制御手段121aは、予測貯湯運転時間が4時間以上である場合には、実施の形態2と同様にして、前日の給湯使用量の値を3で割った余りの値に応じて、グループ1〜3の何れかに割り当てることにより、貯湯運転を行う時間帯を決定する。図8に示す例は、給湯機[1]〜[6]において、1〜3日目とも、予測貯湯運転時間が4時間以上になり、グループ1〜3の何れかに割り当てられる場合を表している。
一方、時間帯制御手段121aは、予測貯湯運転時間が4時間未満である場合には、前日の給湯使用量の値を6で割った余りの値に応じて、グループ4〜9の何れかに割り当てることにより、貯湯運転を行う時間帯を決定する。この場合、時間帯制御手段121aは、余りが1の場合にはグループ4に割り当て、余りが2の場合にはグループ5に割り当て、余りが3の場合にはグループ6に割り当て、余りが4の場合にはグループ7に割り当て、余りが5の場合にはグループ8に割り当て、余りが0の場合にはグループ9に割り当てる。図8に示す例は、給湯機[7]〜[9]において、1〜3日目とも、予測貯湯運転時間が4時間未満になり、グループ4〜9の何れかに割り当てられる場合を表している。図8の1日目の場合には、給湯機[7]がグループ4に割り当てられ、給湯機[8]がグループ5に割り当てられ、給湯機[9]がグループ6に割り当てられる。このため、図9に示すように、グループ7〜9は、空席となる。本実施の形態3では、説明の都合上、全体の貯湯式給湯機130の台数を9台に限定しているため、このように空席となるグループが生じるが、より多数の貯湯式給湯機130が用いられる施設では、このような空席は生じにくくなる。
以上説明したように、本実施の形態2では、時間帯制御手段121aは、予測貯湯運転時間が、予め設定された第1の時間(4時間)未満である場合には、この第1の時間ずつに一日を分割した時間帯のうちから無作為に選択される一つの時間帯を、貯湯運転を行う時間帯とする。また、時間帯制御手段121aは、予測貯湯運転時間が上記第1の時間(4時間)以上である場合には、上記第1の時間より長い第2の時間(8時間)ずつに一日を分割した時間帯のうちから無作為に選択される一つの時間帯を、貯湯運転を行う時間帯とする。このため、貯湯運転時間が短い時間で済む家庭の貯湯式給湯機130については、より多数のグループに分散させて、そのグループごとに貯湯運転の時間帯をずらすことができる。その結果、各貯湯式給湯機130間の放熱時間の不均衡による不公平が生じることをより確実に回避し、且つ、全体の最大需用電力をより確実に抑制することができる。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
本実施の形態4では、時間帯制御手段121aは、貯湯運転を開始する時刻または終了する時刻が、毎日または複数日ごとに、所定時間ずつずれるように制御する。以下の説明では、時間帯制御手段121aは、貯湯運転を開始する時刻が、毎日、1時間ずつ早くなるように制御するものとする。本実施の形態4では、ある日付において、給湯機[1]〜[9]が貯湯運転を開始する時刻は、例えば図4に示す状態になっている。すなわち、給湯機[1]、[4]および[7]からなるグループ1は、0時に貯湯運転を開始し、給湯機[2]、[5]および[8]からなるグループ2は、8時に貯湯運転を開始し、給湯機[3]、[6]および[9]からなるグループ3は、16時に貯湯運転を開始する。その翌日は、グループ1は、23時に貯湯運転を開始し、グループ2は、7時に貯湯運転を開始し、グループ3は、15時に貯湯運転を開始する。その更に翌日は、グループ1は、22時に貯湯運転を開始し、グループ2は、6時に貯湯運転を開始し、グループ3は、14時に貯湯運転を開始する。
このようにして、本実施の形態4では、給湯機[1]〜[9]の何れも、貯湯運転を行う時間帯が毎日1時間ずつずれていき、24日間の周期で、貯湯運転を行う時間帯が元に戻る。このため、1ヶ月程度の期間を平均すると、貯湯タンク20からの放熱時間が短い有利な日と、貯湯タンク20からの放熱時間が長い不利な日とが、どの家庭の貯湯式給湯機130にもほぼ平等に割り当てられる。このため、各家庭の間で貯湯式給湯機130のエネルギー効率に不公平が生ずることを防止することができ、ひいては各家庭の電気料金に不公平が生ずることを防止することができる。また、何れの日においても、グループ1〜3が貯湯運転を行う時間帯が重なることがないので、実施の形態1と同様に、全家庭の貯湯式給湯機130を合計した時間当たりの最大消費電力を概ね3分の1に抑制することができる。その結果、この施設全体での最大需用電力を確実に抑制することができるので、電力供給事業者との契約電力および基本料金が低減され、電気料金を安くすることができる。
なお、上記の説明では、貯湯運転を行う時間帯を、24時間のすべての範囲に渡ってずらしていくものとして説明したが、特定の時間帯(例えば、電力需給が逼迫するピーク時間帯、あるいは家庭内の他の機器の負荷が集中する時間帯など)を除いた範囲内で、貯湯運転を行う時間帯をずらすようにしても良い。
実施の形態5.
次に、図10を参照して、本発明の実施の形態5について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
本実施の形態5では、時間帯制御手段121aは、貯湯運転を開始する時刻または終了する時刻が、毎日または複数日ごとに、無作為に変化するように制御する。本実施の形態5では、制御部120aに乱数発生手段が備えられており、時間帯制御手段121aは、この乱数発生手段により生成される乱数を利用して、貯湯運転を開始する時刻を毎日無作為に決定するものとする。また、時間帯制御手段121aは、貯湯運転を開始する時刻が、24時間の範囲に均等に分散するように制御する。本実施の形態5では、時間帯制御手段121aは、乱数発生手段により生成された乱数を24で割った余りの値に応じて、貯湯運転を開始する時刻を決定するものとする。
図10は、本実施の形態5において、貯湯運転を行う時間帯を時間帯制御手段121aが決定する方法を説明するための図である。図10の各欄には、各給湯機[1]〜[9]の時間帯制御手段121aが用いた乱数と、それを24で割った余りの値とが示されている。本実施の形態5では、この余りの値と同じ数値の時刻から貯湯運転を開始する。例えば、図10に示す例の1日目においては、給湯機[1]では、乱数が45、余りが21であるため、21時から貯湯運転を開始し、給湯機[2]では、乱数が56、余りが8であるため、8時から貯湯運転を開始する。
本実施の形態5では、各給湯機[1]〜[9]が貯湯運転を行う時間帯がそれぞれ無作為に決定されるので、1台当たりの一日の貯湯運転時間を例えば8時間とした場合には、ある瞬間に貯湯運転を行っている貯湯式給湯機130の台数が確率的には全体の3分の1になる。このため、全家庭の貯湯式給湯機130を合計した時間当たりの最大消費電力を概ね3分の1に抑制することができる。その結果、この施設全体での最大需用電力を確実に抑制することができるので、電力供給事業者との契約電力および基本料金が低減され、電気料金を安くすることができる。なお、貯湯式給湯機130の台数が多くなるほど、確率的に、各貯湯式給湯機130が貯湯運転を行う時間帯が均等に分散するので、全体での最大需用電力を確実に抑制することができる。また、個々の貯湯式給湯機130に着目すると、貯湯タンク20からの放熱時間が短い有利な日と、貯湯タンク20からの放熱時間が長い不利な日とが、どの家庭の貯湯式給湯機130にもほぼ平等に割り当てられる。このため、各家庭の間で貯湯式給湯機130のエネルギー効率に不公平が生ずることを防止することができ、ひいては各家庭の電気料金に不公平が生ずることを防止することができる。更に、本実施の形態5では、各給湯機[1]〜[9]において、グループ設定スイッチ121b等によりグループを予め設定しておく必要がないので、より簡単に上記効果を達成することができる。
1 圧縮機、2 ユニットケース、3 沸き上げ用熱交換器、5 膨張弁、7 蒸発器、9 冷媒循環配管、10 ヒートポンプユニット、20 貯湯タンク、20a 水導入口、20b 水導出口、20c 温水導入口、20d 温水導出口、21a,21b,21c,21d 貯湯温度センサ、30 給水管路、30a 第1給水管部、30b 第2給水管部、30c 第3給水管部、33 三方弁、35 貯湯用送水ポンプ、40 貯湯用循環管路、40a 往き管、40b 戻り管、40c バイパス管、45a 第1混合弁、45b 第2混合弁、46 第1流量センサ、47 第2流量センサ、50 給湯管路、50a 第1給湯管部、50b 第2給湯管部、50c 第3給湯管部、55 1次側送水ポンプ、60 1次側循環管路、60a 往き管、60b 戻り管、65 2次側送水ポンプ、70 2次側循環管路、70a 往き管、70b 戻り管、80 追焚き用熱交換器、80a 温水導入口、80b 温水導出口、80c 浴水導入口、80d 浴水導出口、110 タンクユニット、112 ユニットケース、120 制御装置、120a 制御部、120b リモートコントローラ、121a 時間帯制御手段、121b グループ設定スイッチ、122a 貯湯運転時間予測手段、130 貯湯式給湯機、150 浴槽、150a 浴水、160 給湯栓

Claims (3)

  1. 水を加熱して湯を生成する加熱手段と、
    湯水を貯留する貯湯タンクと、
    前記加熱手段を稼動して湯を前記貯湯タンクに貯える貯湯運転を行う時間帯を、毎日または複数日ごとに、規則的または無作為に変更する時間帯制御手段と、
    を備え
    前記時間帯制御手段は、一日を複数に分割した時間帯のうちから順番にまたは無作為に選択される一つの時間帯を、前記貯湯運転を行う時間帯とする貯湯式給湯機。
  2. 水を加熱して湯を生成する加熱手段と、
    湯水を貯留する貯湯タンクと、
    前記加熱手段を稼動して湯を前記貯湯タンクに貯える貯湯運転を行う時間帯を、毎日または複数日ごとに、規則的または無作為に変更する時間帯制御手段と、
    前記貯湯運転に必要な時間を予測する貯湯運転時間予測手段と、
    を備え
    前記時間帯制御手段は、前記貯湯運転時間予測手段により予測された貯湯運転時間が、予め設定された第1の時間未満である場合には、前記第1の時間ずつに一日を分割した時間帯のうちから選択される一つの時間帯を、前記貯湯運転を行う時間帯とし、前記予測された貯湯運転時間が前記第1の時間以上である場合には、前記第1の時間より長い第2の時間ずつに一日を分割した時間帯のうちから選択される一つの時間帯を、前記貯湯運転を行う時間帯とする貯湯式給湯機。
  3. 水を加熱して湯を生成する加熱手段と、
    湯水を貯留する貯湯タンクと、
    前記加熱手段を稼動して湯を前記貯湯タンクに貯える貯湯運転を行う時間帯を、毎日または複数日ごとに、規則的に変更する時間帯制御手段と、
    を備え
    前記時間帯制御手段は、前記貯湯運転を開始する時刻または終了する時刻が、毎日または複数日ごとに、所定時間ずつずれて、複数日間の周期で、前記貯湯運転を行う時間帯が元に戻るように制御する貯湯式給湯機。
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