JP6117159B2 - ガス採取装置及びガス分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス採取装置及びガス分析方法に関し、例えば、石炭ガス化ガスなどのオフガスの分析に好適に用いられるガス採取装置及びガス分析方法に関する。
従来、IGCC(Integrated Gasification Combined Cycle)のガス設備などプラントから排出される二酸化炭素(CO)、窒素(N)、水分(HO)、アンモニア(NH)、硫化水素(HS)などを主成分とする石炭ガス化ガスなどのオフガスの分析技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この分析技術では、所定量のオフガスを注射筒で採取し、採取したオフガスに特定成分を吸収する吸収液を注射筒内に注入することにより、オフガスに含まれる炭酸ガスとアンモニアとが反応した析出物を吸収液によって吸収して分析する。この分析技術では、析出物を吸収した残ガス中の他の成分濃度をガスクロマトグラフィーによって分析することにより、JIS法などによる公定分析では困難であったオフガスのガス全体の組成のバランスを把握することが可能となる。
特許第5123833号公報
しかしながら、特許文献1に記載の分析技術においては、注射筒で排ガスを採取するので、分析可能なガス量が制限される。このため、所定期間毎の排ガスのガス組成の変動を加味したガス組成の平均値及びガス組成の変動幅を把握して、ガス全体の組成のバランスを把握することは困難であった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、被採取ガスに含まれる各成分を簡易、かつ、高精度に分析でき、ガス全体の組成のバランスを分析可能な被採取ガスを採取可能なガス採取装置及びガス分析方法を提供することを目的とする。
本発明のガス採取装置は、被採取ガスのガス温度以上に加温可能な恒温部を有する恒温槽と、前記恒温部内に一部が配設され、前記被採取ガスを採取するガス採取ラインと、前記恒温部内の前記ガス採取ラインに設けられ、前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスの流量を測定する流量計と、前記流量計で測定した前記被採取ガスのガス流量に基づいて前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスのガス流量を制御する流量制御部と、前記ガス採取ラインにおける恒温槽の後段に設けられ、前記ガス採取ラインから供給された前記被採取ガス中に含まれる成分を吸収するガス成分吸収部と、前記ガス採取ラインにおける前記ガス成分吸収部の後段に設けられ、前記ガス成分吸収部で成分が吸収された前記被採取ガスを採取するガス採取部と、前記ガス採取ラインに接続され、先端部が前記被採取ガスのガス流れ方向に沿った方向と前記被採取ガスのガス流れ方向に対向する方向との間で切替え可能に配置された吸引ノズルと、前記吸引ノズルの先端部を前記被採取ガスのガス流れ方向に沿う方向と前記被採取ガスのガス流れ方向に対向する方向との間で切替えるノズル駆動部とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、恒温部内で被採取ガスのガス温度以上に加熱した状態で被採取ガス中のガス成分の凝縮及び析出を防ぎつつ被採取ガスの流量を制御して被採取ガスを連続的に採取できるので、所定期間毎に被採取ガス中の各種ガス成分の組成変動を加味した平均値及び変動値を分析することが可能となる。また、被採取ガス中に含まれるミスト状成分を含んだ被採取ガスを採取することができるので、ミスト状成分を含めた被採取ガスのガス全体の組成の分析が可能となる。さらに、被採取ガス中に含まれるミスト状成分を除いた被採取ガスを採取することができるので、被採取ガスのガス状成分のガス組成の分析が可能となる。さらにまた、ミスト状成分を含んだ被採取ガス中のガス全体の組成の分析と、被採取ガス中のガス状成分の分析と、被採取ガス中のミスト状成分との分析が可能となるので、被採取ガスのガス全体の組成のバランスを精度良く分析できる。これにより、被採取ガスに含まれる各成分を簡易、かつ、高精度に分析でき、しかも、被採取ガスのガス全体の組成のバランスを分析可能なガス採取装置を実現できる。
本発明のガス採取装置においては、前記流量制御部は、前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスのガス流量を、前記被採取ガスの流速に対して遅くすることが好ましい。この構成により、吸引ノズルの先端部からの過剰なミスト状成分の吸引を防ぐことができるので、被採取ガスのミスト状成分を含めたガス全体の組成を精度良く分析できる。
本発明のガス採取装置においては、前記流量制御部は、前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスのガス流量を、前記被採取ガスの流速に対して略等しくすることが好ましい。この構成により、吸引ノズルの先端部からのミスト状成分の吸引を防ぐことができるので、被採取ガスのガス状成分のガス組成を精度良く分析できる。
本発明のガス採取装置は被採取ガスのガス温度以上に加温可能な恒温部を有する恒温槽と、前記恒温部内に一部が配設され、前記被採取ガスを採取するガス採取ラインと、前記恒温部内の前記ガス採取ラインに設けられ、前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスの流量を測定する流量計と、前記流量計で測定した前記被採取ガスのガス流量に基づいて前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスのガス流量を制御する流量制御部と、前記ガス採取ラインにおける恒温槽の後段に設けられ、前記ガス採取ラインから供給された前記被採取ガス中に含まれる成分を吸収するガス成分吸収部と、前記ガス採取ラインにおける前記ガス成分吸収部の後段に設けられ、前記ガス成分吸収部で成分が吸収された前記被採取ガスを採取するガス採取部と、前記恒温槽の後段において前記ガス採取ラインが分岐されてなる第1ガス採取ライン及び第2ガス採取ラインと、前記第1ガス採取ラインにおける恒温槽の後段に設けられ、前記第1ガス採取ラインから供給された前記被採取ガス中に含まれる成分を吸収する第1ガス成分吸収部と、前記第1ガス採取ラインにおける前記第1ガス成分吸収部の後段に設けられ、前記第1ガス成分吸収部で成分が吸収された前記被採取ガスを採取する第1ガス採取部と、前記第2ガス採取ラインにおける恒温槽の後段に設けられ、前記第2ガス採取ラインから供給された前記被採取ガス中に含まれる成分を吸収する第2ガス成分吸収部と、前記第2ガス採取ラインにおける前記第2ガス成分吸収部の後段に設けられ、前記第2ガス成分吸収部で成分が吸収された前記被採取ガスを採取する第2ガス採取部と、前記ノズル駆動部で切替える前記吸引ノズルの先端部の方向を制御すると共に、前記第1ガス採取ラインと前記第2ガス採取ラインとの間で前記被採取ガスの流路の切替を制御する制御部とを備えたことが好ましい。この構成によれば、制御部によって第1ガス採取ラインと第2ガス採取ラインとの間で被採取ガスのガス流路を切替えるだけで、ミスト状成分を含んだ被採取ガス中のガス全体の組成の分析と、被採取ガス中のガス状成分の分析と、被採取ガス中のミスト状成分との分析が可能となるので、被採取ガスのガス全体の組成のバランスを簡易かつ精度良く分析できる。
本発明のガス採取装置においては、前記ガス採取ラインにおける前記恒温槽の前段部に断熱材が設けられることが好ましい。この構成により、ガス採取ラインを流れる被採取ガスの冷却を防ぐことができるので、恒温槽に導入される被採取ガス中のガス成分の凝縮及び析出を防ぐことができる。
本発明のガス採取装置においては、前記ガス採取ラインにおける前記恒温槽の前段部に前記ガス採取ラインを加温する加温部が設けられることが好ましい。この構成により、ガス採取ラインを流れる被採取ガスの冷却を防ぐことができるので、恒温槽に導入される被採取ガス中のガス成分の凝縮及び析出を防ぐことができる。
本発明のガス分析方法は、上記ガス採取装置を用いたガス分析方法であって、前記ガス成分吸収部で前記被採取ガス中のアンモニア及び水分を吸収させた硫酸をイオンクロマトグラフィーにより分析して前記被採取ガス中のアンモニアの濃度を求める工程と、前記ガス採取部で採取された前記被採取ガスをガスクロマトグラフィーで分析して硫化水素、二酸化炭素、窒素、水素及びメタンの少なくとも1種の濃度を求める工程とを含むことを特徴とする。
この方法によれば、ガス採取ライン内での被採取ガス中のガス成分の析出及び凝縮を防ぎつつ被採取ガスの流量を制御して被採取ガスを連続的に採取された被採取ガス中のアンモニア、水分、硫化水素、二酸化炭素、窒素、水素及びメタンを分析できる。これにより、所定期間毎に被採取ガス中のアンモニア、水分、硫化水素、二酸化炭素、窒素、水素及びメタンの組成変動を加味した平均値及び変動値を分析することが可能となるので、被採取ガスに含まれる各成分を簡易、かつ、高精度に分析でき、しかも、被採取ガスのガス全体の組成のバランスを分析可能なガス分析方法を実現できる。
本発明のガス分析方法においては、前記ガス成分吸収部で前記被採取ガス中の水分、極性成分及び有機成分を吸収させたエタノールをカールフィッシャー滴定法により分析して前記被採取ガス中の水、極性成分及び有機成分の濃度を求める工程を含むことが好ましい。この方法により、ガス採取ライン内での被採取ガス中のガス成分の析出及び凝縮を防ぎつつ被採取ガスの流量を制御して被採取ガスを連続的に採取された被採取ガス中の水分、極性成分及び有機成分を分析できるので、所定期間毎に被採取ガス中の水、極性成分及び有機成分の組成変動を加味した平均値及び変動値を分析することが可能となる。
本発明によれば、被採取ガスに含まれる各成分を簡易、かつ、高精度に分析でき、ガス全体の組成のバランスを分析可能な被採取ガスを採取可能なガス採取装置及びガス分析方法を実現できる。
図1は、第1の実施の形態に係るガス採取装置の模式図である。 図2は、第2の実施の形態に係るガス採取装置の模式図である。 図3は、第2の実施の形態に係るガス採取装置の模式図である。 図4Aは、第2の実施の形態に係るガス採取装置の吸引ノズルの模式図である。 図4Bは、第2の実施の形態に係るガス採取装置の吸引ノズルの模式図である。 図5は、第3の実施の形態に係るガス採取装置の模式図である。 図6Aは、第3の実施の形態に係るガス採取装置の模式図である。 図6Bは、第3の実施の形態に係るガス採取装置の模式図である。 図7は、第4の実施の形態に係るガス採取装置の模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の各実施の形態に限定されるものではなく、適宜変更して実施可能である。また、以下の各実施の形態は適宜組み合わせて実施可能である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るガス採取装置1の模式図である。本実施の形態に係るガス採取装置1は、被採取対象となる石炭ガス化ガスなどのオフガス(被採取ガス)Gを採取してオフガスGに含まれる各成分を分析してガス組成を把握可能とするガス採取装置である。ここで、オフガスとは、石炭ガス化ガスの過程において、石炭ガス化ガスから除去された成分が濃縮したものであり、アンモニア(NH)、硫化水素(HS)、及び二酸化炭素(CO)などを主要組成とする副生ガスである。
本実施の形態に係るガス採取装置1は、オフガスGが流れるガス母管11のフランジ部11aに設けられた孔11bに一端が接続されたガス採取ライン12を備える。このガス採取ライン12には、ガス採取ライン12の一端側から他端側に向けて、ガス採取ライン12の一部が内部に配設された恒温槽13と、オフガスGに含まれるガス成分の一部を吸収するガス成分吸収部14と、ガス成分の一部が吸収されたオフガスGに含まれる水分を脱水する脱水部15と、オフガスGを採取するガス採取部16とがこの順に設けられている。ガス採取ライン12の恒温槽13の前段部におけるガス母管11と恒温槽13との間の接続部分には、ガス採取ライン12を流れるオフガスGのガス温度の低下を防止する断熱材12aによって保温されている。このようにガス母管11と恒温槽13との間の接続部分を断熱材によって保温することにより、ガス採取ライン12を流れるオフガスGのガス温度の低下によりオフガスG中のガス成分が反応した炭酸アンモニウムなどの析出及び凝縮を防ぐことが可能となる。
恒温槽13は、オフガスのガス温度以上に内部を加温可能な恒温部13aと、常温に設定された常温部13bとを備える。恒温槽13の恒温部13aには、ガス採取ライン12の一部が配設されている。恒温槽13の恒温部13a内のガス採取ライン12には、ガス採取ライン12の一端側から他端側に向けて、ガス採取ライン12内を流れるオフガスGの流量を調整する流量制御弁17と、ガス採取ライン12内を流れるオフガスGの流量を測定する流量計18と、ガス採取ライン12内のオフガスGを吸引する吸引ポンプ19とがこの順に設けられている。また、恒温部13aには、恒温部13aをオフガスGの温度以上の所定温度(例えば、120℃)に加熱する加温部20が設けられている。なお、図1に示した例では、恒温部13aの内部に加温部20を設けた例について説明したが、恒温部13aの内部に加温部20を設けず、恒温部13aを覆うように加温部を設けて恒温部13a内を加熱してもよい。
また、恒温槽13の常温部13bには、ガス採取ライン12を流れるオフガスGの流量を表示すると共に、オフガスGの流量を制御する流量制御部21が配置されている。この流量制御部21は、流量計18によって測定されたガス採取ライン12を流れるオフガスGの流量に基づいて、流量制御弁17を介してガス採取ライン12を流れるオフガスGの流量を予め設定された流量に制御する。流量制御部21は、オフガスGの流量が多い場合には、流量制御弁17の開度を小さくしてオフガスGの流量を削減する。また、流量制御部21は、オフガスGの流量が少ない場合には、流量制御弁17の開度を大きくしてオフガスGの流量を増大させる。なお、流量制御部21は、吸引ポンプ19の吸引量を変化させてオフガスGの流量を制御してもよい。このように、本実施の形態では、恒温部13a内において温度一定条件下でオフガスGの流量を制御できるので、オフガスG中のガス成分の析出及び凝縮をふせぐことが可能となり、オフガスGの流量を精度よく制御してオフガスGの採取精度を向上させることができる。
ガス成分吸収部14は、ガス採取ライン12における恒温槽13の後段に設けられた第1吸収部14aと、第1吸収部14aの後段に設けられた第2吸収部14bとを備える。第1吸収部14aは、例えば、内部に20質量%硫酸(HSO)などのオフガスG中のアンモニアを吸収する第1吸収液Lが封入された吸収瓶を備える。また、第2吸収部14bは、例えば、内部に無水エタノール(CO)などのオフガスG中の水分、極性成分及び有機成分を吸収する第2吸収液Lが封入された吸収瓶を備える。なお、ガス成分吸収部14は、第1吸収部14a及び第2吸収部14bのそれぞれの内部に20質量%硫酸(HSO)などのオフガスG中のアンモニアを吸収する第1吸収液Lを封入してもよく、第1吸収部14a及び第2吸収部14bのそれぞれの内部に無水エタノール(CO)などのオフガスG中の水分を吸収する第2吸収液Lが封入してもよい。なお、水分、極性成分及び有機成分を吸収する吸収液としては、メタノール及びイソプロピルアルコールを用いることもできる。
脱水部15は、例えば、内部にガス成分吸収部14オフガスGの水分を吸収する塩化カルシウムなどの脱水剤15aが封入されたガラスカラムによって構成される。なお、脱水部15としては、オフガスG中の水分を除去できる構成であれば特に制限はなく、例えば、シリカゲルなどを用いてもよい。ガス採取部16は、例えば、ガス採取バッグなどの内部にガスを採取できる容器を備える。
次に、本実施の形態に係るガス採取装置1の全体動作について説明する。まず、ガス採取ライン12の他端にガス採取部16を接続すると共に、ガス成分吸収部14の第1吸収部14a及び第2吸収部14bにそれぞれ20質量%硫酸を所定量(例えば、100ml)仕込んだ吸収瓶を2本直列に接続する。次に、流量制御部21は、加温部20により恒温槽13の恒温部13a内の温度をガス母管11を流れるオフガスGの温度(例えば、100℃)より高い所定温度(例えば、120℃)に調整する。続いて、流量制御部21は、ガス採取ライン12を所定流速(例えば、5m/sec以上20m/sec)で流れるガスの流量を所定流量(例えば、1L/min)に設定し、吸引ポンプ19を起動すると共に、流量制御弁17を所定開度に調整してガス母管11を流れるオフガスGをガス採取ライン12に引込む。そして、この結果、ガス母管11を流れるオフガスGがガス採取ライン12を介して恒温槽13の恒温部13a内に向けて引込まれる。ここで、本実施の形態においては、ガス採取ライン12におけるガス母管11と恒温槽13との間に断熱材12aが巻かれているので、ガス採取ライン12から恒温槽13内までのガス採取ライン12内でのオフガスGの冷却を防ぐことが可能となり、オフガスGのガス成分の凝集及び析出を防ぐことが可能となる。
ガス採取ライン12に引き込まれたオフガスGは、流量計18によって流速が計測された後、恒温槽13の後段に設けられたガス成分吸収部14に導入される。ガス成分吸収部14に導入されたオフガスGは、第1吸収部14a及び第2吸収部14bでガス中のアンモニア(NH)及び水分(HO)が吸収される。その後、アンモニア及び水分が吸収されたオフガスGは、脱水部15内に配置された脱水剤15aによって水分及び硫酸ミストが吸収された後、ガス採取部16に採取される。
次に、ガス成分吸収部14の第1吸収部14a及び第2吸収部14bにそれぞれ無水エタノールを所定量(例えば、100ml)仕込んだ吸収瓶を2本直列に接続する。そして、流量制御部21は、ガス採取ライン12を所定流速(例えば、5m/sec以上20m/sec)で流れるガスの流量を所定流量(例えば、1L/min)に設定し、吸引ポンプ19を起動すると共に、流量制御弁17を所定開度に調整してガス母管11を流れるオフガスGをガス採取ライン12に引込む。ガス採取ライン12に引き込まれたオフガスGは、流量計18によって流速が計測された後、恒温槽13の後段に設けられたガス成分吸収部14に導入される。ガス成分吸収部14に導入されたオフガスGは、第1吸収部14a及び第2吸収部14bで水分、極性成分及び有機成分が吸収される。その後、水分、極性成分及び有機成分が吸収されたオフガスGは、脱水部15内に配置された脱水剤15aによって水分及びエタノールが吸収された後、ガス採取部16に採取される。このようにしてガス採取部16に回収されたオフガスG中には、ガス成分吸収部14で吸収されない硫化水素(HS)、炭酸ガス(CO)、窒素(N)、水素(H)及びメタン(CH)などが回収される。
次に、ガス採取部16に回収されたオフガスGをガスクロマトグラフィー(GC)/熱伝導度検出器(TCD)によって分析することにより、硫化水素(HS)、炭酸ガス(CO)、窒素(N)、水素(H)及びメタン(CH)などの濃度が求められる。また、ガス成分吸収部14から回収した20質量%硫酸を用いた吸収液をイオンクロマトグラフィー(IC)によって分析することにより、アンモニウムイオン(NH )を定量することによりアンモニア(NH)の濃度が求められる。さらに、ガス成分吸収部14から回収した無水エタノールを用いた吸収液をカールフィッシャー(KF)滴定法で分析することにより、HOを定量してオフガス中の水分濃度が求められる。これらにより、ガス母管11を流れるオフガスGを所定流量でガス採取ライン12に抜き出しつつ、オフガスGに含まれる各成分を正確に分析することが可能となるので、オフガスGのガス全体の組成のバランスを把握することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態に係るガス採取装置1によれば、恒温部13a内でオフガスGのガス温度以上に加熱した状態でオフガスGを採取できるので、ガス採取ライン12内でのオフガスG中のガス成分の析出及び凝縮を防ぎつつオフガスGの流量を制御してオフガスGを連続的に採取できる。これにより、所定期間毎にオフガスG中の各種ガス成分の組成変動を加味した平均値及び変動値を分析することが可能となるので、オフガスGに含まれる各成分を簡易、かつ、高精度に分析でき、しかも、オフガスGのガス全体の組成のバランスを分析可能なガス採取装置を実現できる。
特に、本実施の形態によれば、オフガスGの採取からオフガスGの各種成分の分析結果の算出まで短時間(例えば、2時間)で分析を行うことができ、しかも、流量計18によって積算流量を記録できるので、採取ガス量を正確に把握できる。そして、データ信頼性についても、分析精度はJIS吸収法などに対して大幅に向上させることができる。また、オフガスGの採取流量及び採取時間が任意に設定できるので、オフガスGのガス組成の変動を加味した条件でオフガスGを採取できる。
さらに、本実施の形態によれば、石炭ガス化ガスなどのオフガスG系において、主成分である二酸化炭素(CO)、窒素(N)、水分(HO)、アンモニア(NH)、硫化水素(HS)などを簡易、かつより高精度に分析することができ、プラントプロセスの運転をより最適化、及び安定化させることができる。
なお、上述した実施の形態においては、石炭ガス化ガスなどでされるオフガスの場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばIGCCのガス設備、NHプラントや石油プラントなどから排出される排ガスのモニタリング、分析などにも用いることができる。
また、上述した実施の形態では、ガス採取ライン12におけるガス母管11と恒温槽13との間を断熱材12aによって断熱して保温する例について説明したが、断熱材12aは、ガス採取ライン12を流れるオフガスGのガス成分の凝集及び析出を防ぐことができれば必ずしも設ける必要はない。また、流量制御弁17及び吸引ポンプ19についても、流量計18によって測定するオフガスGの流量を所定範囲にできれば必ずしもそれぞれ設ける必要はない。
(第2の実施の形態)
ところで、石炭ガス化ガスなどのオフガスGを分析する場合には、オフガスG中には、ガス成分に加えて微細な液滴が分散したミスト状成分が存在する場合がある。そのため、単に、ガス母管11からオフガスGをガス採取ライン12に引込んだ場合には、オフガスG中に含まれるミスト状成分もガス採取ライン12に引込まれる結果、オフガスG中に含まれる気体成分に加えてミスト状成分が加味された状態で分析することとなり、オフガスGのガス・液の存在比を正確に分析できず、ガス組成を正確に分析できない場合がある。
そこで、本発明者らは、ガス採取ライン12の一端側に所定の先端形状を有するノズルを接続してガス母管11を流れるオフガスGをガス採取ライン12に採取することにより、オフガスGのミスト状成分を含めた全ガス組成の分析結果、ミスト状成分を除いたガス成分のガス組成の分析結果、ガス成分を除いたミスト状成分のガス組成の分析結果をそれぞれ分析できることを見出した。
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、以下においては、上述した第1の実施の形態に係るガス採取装置1との相違点を中心に説明し、説明の重複を避ける。
図2及び図3は、本発明の第2の実施の形態に係るガス採取装置の一例を示す模式図である。図2及び図3に示すように、本実施の形態に係るガス採取装置2は、上述した第1の実施の形態に係るガス採取装置1の構成に加えてガス採取ライン12の一端側に接続され、先端部22aがガス母管11内に配置された吸引ノズル22を備える。この吸引ノズル22は、側面視にて先端部22aがL字形状をなしており、オフガスGの吸入口となる先端部22aが吸引ノズル22の軸方向を中心として回転可能にガス採取ライン12に接続されている。これにより、吸引ノズル22は、軸方向を中心に回転させることにより、ガス母管11内を流れるオフガスGのガス流れ方向に沿った方向(図2参照)及びオフガスGのガス流れ方向に対する反対方向(図3参照)に先端部22aを向けて配置することが可能となる。その他の構成については上述した第1の実施の形態に係るガス採取装置1と同様の構成のため説明を省略する。
次に、図4A及び図4Bを参照して本実施の形態に係るガス採取装置2の全体動作について説明する。まず、上述した第1の実施の形態に係るガス採取装置1の場合と同様に、ガス母管11を流れるオフガスGの温度以上にガス採取装置2の恒温槽13の恒温槽の温度を設定した後、ガス母管11内に配置された吸引ノズル22の先端部22aをオフガスGのガス流れ方向に対して対向する方向に配置する。次に、流量制御部21は、ガス採取ライン12を流れるオフガスGの流量がガス母管11内を流れるオフガスGの流量(流速)と略一致する等速吸引速度に設定し、流量制御弁17を所定開度に調整してガス母管11を流れるオフガスGをガス採取ライン12に引込む。この結果、ガス母管11を流れるオフガスGがガス採取ライン12を介して恒温槽13の恒温部13a内に向けて引込まれる。ここでは、図4Aに示すように、吸引ノズル22の先端部22aがオフガスGのガス流れ方向に対向する方向に向けて配置されているので、オフガスG中に同伴されて流れるミスト状成分(不図示)がオフガスGと共に吸引ノズル22内に吸引される。そして、オフガスGのガス流速に略一致する等速吸引速度でオフガスGを吸引ノズル22内に吸引するので、吸引ノズル22の周囲側方から過剰なミスト状成分を吸い込むことがない。これにより、本実施の形態においては、オフガスGに同伴されるミスト状成分を含めたオフガスGのガス全体の組成を正確に分析することが可能となる。
次に、ガス母管11内に配置された吸引ノズル22を180°回転させて先端部22aをオフガスGのガス流れ方向に沿って配置する。次に、流量制御部21は、ガス採取ライン12を流れるオフガスGの流量がガス母管11内を流れるオフガスGの流量(流速)と略一致する等速吸引速度より遅い速度に設定し、流量制御弁17を所定開度に調整してガス母管11を流れるオフガスGをガス採取ライン12に引込む。この結果、ガス母管11を流れるオフガスGがガス採取ライン12を介して恒温槽13の恒温部13a内に向けて引込まれる。ここでは、図4Bに示すように、吸引ノズル22の先端部22aがオフガスGのガス流れ方向に沿って配置され、かつ、オフガスGのガス流速より遅い流速で吸引ノズル22内にオフガスGを吸引するので、吸引ノズル22の先端部22aの近傍でオフガスG中のミスト状成分がオフガスGに同伴されて流れるミスト状成分(不図示)がオフガスGと分離され、オフガスGのガス状成分のみが吸引ノズル22内に吸引される。これにより、本実施の形態においては、オフガスGに同伴されるミスト状成分を除いたオフガスGのガス状成分のみのガス組成を正確に分析することが可能となる。さらに、図4Aに示したミスト状成分を含めたオフガスGの全体のガス組成の分析結果と図4Bに示したミスト状成分を除いたオフガスGのガス状成分のみのガス組成の分析結果との差分を求めることにより、オフガスGのミスト状成分のみのガス組成の分析結果を得ることも可能となる。なお、オフガスGのガス流速より遅い流速とは、吸引ノズル22からのミスト状成分の吸引を防ぐことができる流速であれば特に制限はない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ガス母管11内に配置された吸引ノズル22の先端部22aの向きをオフガスGのガス流れ方向とオフガスGのガス流れ方向の反対方向との間で切り替えると共に、ガス採取ライン12を流れるオフガスGのガス流量を切替えてオフガスGのガス組成を測定するので、ミスト状成分を含めたオフガスGの全体のガス組成と、オフガスGのガス状成分のみのガス組成と、オフガスGのミスト状成分のみのガス組成とをそれぞれ正確に分析することが可能となる。これにより、オフガスGのガス状成分に含まれる各成分濃度及びミスト状成分に含まれる各成分濃度を分別して把握することが可能となる。
なお、上述した実施の形態においては、吸引ノズル22の先端部22aをオフガスGのガス流れ方向に沿った方向に略一致させる方向に向ける例について説明したが、吸引ノズル22の先端部は、オフガスGのミスト状成分を除いたガス状成分の組成を正確に分析できる範囲であれば必ずしもオフガスGのガス流れ方向に沿った方向に略一致させる必要はない。同様に、上述した実施の形態においては、吸引ノズル22の先端部22aをオフガスGのガス流れ方向に対する反対方向に略一致させる方向に向ける例について説明したが、吸引ノズル22の先端部は、オフガスGのミスト状成分を含んだオフガスG全体の組成を正確に分析できる範囲であれば必ずしもオフガスGのガス流れ方向に対する反対方向に略一致させる必要はない。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、以下においては、上述した第2の実施の形態に係るガス採取装置2との相違点を中心に説明し、説明の重複を避ける。
図5は、本実施の形態に係るガス採取装置3の模式図である。図5に示すように、本実施の形態に係るガス採取装置3は、上述した第2の実施の形態に係るガス採取装置2の構成に加えてガス母管11内に配置された吸引ノズル22を回転させるノズル駆動部31を備える。このノズル駆動部31は、吸引ノズル22の軸方向を中心として吸引ノズル22の先端部22aの向きを、ガス母管11内を流れるオフガスGのガス流れ方向に沿った方向とオフガスGのガス流れ方向に対する反対方向との間で180°回転させて切替える。
また、ガス採取装置3においては、ガス採取ライン12が恒温槽13の後段で第1ガス採取ライン121と第2ガス採取ライン122とに分岐されている。第1ガス採取ライン121には、恒温槽13の後段に第1ガス採取ライン121を流れるオフガスGのガス流量を制御する第1制御弁32aと、第1ガス成分吸収部141a及び第2水吸収部141bを備える第1ガス成分吸収部141と、脱水剤151aを備えた第1脱水部151と、第1ガス採取部161とがこの順に設けられている。第1ガス成分吸収部141、第1脱水部151及び第1ガス採取部161の構成については、上述した第1の実施の形態に係るガス採取装置1のガス成分吸収部14、脱水部15及びガス採取部16と同様のため説明を省略する。
第2ガス採取ライン122には、恒温槽13の後段に第2ガス採取ライン122を流れるオフガスGのガス流量を制御する第2制御弁32bと、第1吸収部142a及び第2ガス成分吸収部142bを備える第2ガス成分吸収部142と、脱水剤152aを備えた第2脱水部152と、第2ガス採取部162とがこの順に設けられている。第2ガス成分吸収部142、第2脱水部152及び第2ガス採取部162の構成については、上述した第1の実施の形態に係るガス採取装置1のガス成分吸収部14、脱水部15及びガス採取部16と同様のため説明を省略する。
また、ガス採取装置2は、ノズル駆動部31による吸引ノズル22の回転と、第1制御弁32a及び第2制御弁32bの開閉とを制御する制御部33を備える。この制御部33は、ノズル駆動部31を介して吸引ノズル22の先端部22aをガス母管11内のオフガスGのガス流れ方向に沿って向けた際には、第1制御弁32aを開いて第2制御弁32bを閉じる。また、制御部33は、ノズル駆動部31を介して吸引ノズル22の先端部22aをガス母管11内のオフガスGのガス流れ方向に対向する方向に向けた際には、第2制御弁32bを開いて第1制御弁32aを閉じる。
すなわち、本実施の形態に係るガス採取装置2においては、ガス採取ライン12を恒温槽13の後段で分岐させると共に、制御部33が吸引ノズル22の先端の向きに応じてオフガスGを第1ガス成分吸収部141、第1脱水部151及び第1ガス採取部161、又は、第2ガス成分吸収部142、第2脱水部152及び第2ガス採取部162のいずれかで分けて採取することが可能となる。これにより、上述した第2の実施の形態で説明したように、オフガスGのガス全体組成、ミスト状成分の組成及びガス状成分の組成を第1ガス成分吸収部141、及び第1ガス採取部161、又は、第2ガス成分吸収部142、及び第2ガス採取部162でそれぞれ分析することが可能となる。
次に、図6A及び図6Bを参照して本実施の形態に係るガス採取装置2の全体動作について説明する。図6Aに示すように、まず、上述した第1の実施の形態に係るガス採取装置1の場合と同様に、ガス母管11を流れるオフガスGの温度以上にガス採取装置3の恒温槽13の恒温槽の温度を所定温度(例えば、120℃)に設定する。次に、制御部33は、ノズル駆動部31を介してガス母管11内に配置された吸引ノズル22の先端部22aをオフガスGのガス流れ方向に対して対向する方向に向けた後、第1制御弁32aを開いて第2制御弁32bを閉じる。
続いて、流量制御部21が、ガス採取ライン12を流れるオフガスGの流量がガス母管11内を流れるオフガスGの流量(流速)と略一致する等速吸引速度に設定し、流量制御弁17を所定開度に調整してガス母管11を流れるオフガスGをガス採取ライン12に引込む。この結果、ガス母管11を流れるオフガスGは、ガス採取ライン12を介して恒温槽13の恒温部13a内に向けて引込まれた後、第1ガス採取ライン121を介して第1ガス成分吸収部141、第1脱水部151及び第1ガス採取部161に採取される。これにより、本実施の形態においては、第1ガス成分吸収部141、第1脱水部151及び第1ガス採取部161によって吸収及び採取された各ガス成分を分析することにより、オフガスGに同伴されるミスト状成分を含めたオフガスG全体のガス組成を分析することが可能となる。
次に、図6Bに示すように、制御部33は、ノズル駆動部31を介してガス母管11内に配置された吸引ノズル22を180°回転させて先端部22aをオフガスGのガス流れ方向に沿った方向に向けた後、第2制御弁32bを開けて第1制御弁32aを閉じる。
続いて、流量制御部21は、ガス採取ライン12を流れるオフガスGの流量がガス母管11内を流れるオフガスGの流量(流速)と略一致する等速吸引速度より遅い速度に設定し、流量制御弁17を所定開度に調整してガス母管11を流れるオフガスGをガス採取ライン12に引込む。この結果、ガス母管11を流れるオフガスGは、ガス採取ライン12を介して恒温槽13の恒温部13a内に向けて引込まれた後、第2ガス採取ライン122を介して第2ガス成分吸収部142、第2脱水部152及び第2ガス採取部162に採取される。これにより、本実施の形態においては、第2ガス成分吸収部142、第2脱水部152及び第2ガス採取部162によって吸収及び採取された各ガス成分を分析することにより、オフガスGに同伴されるミスト状成分を含めたオフガスG全体のガス組成を分析することが可能となる。そして、第1ガス成分吸収部141、第1脱水部151及び第1ガス採取部161の分析結果と、第2ガス成分吸収部142、第2脱水部152及び第2ガス採取部162との差分を求めることにより、オフガスGのミスト状成分のみのガス組成の分析結果を得ることも可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、制御部33が、ガス母管11内に配置された吸引ノズル22の先端部22aの向きをオフガスGのガス流れ方向とオフガスGのガス流れ方向の反対方向との間で切り替えると共に、第1ガス採取ライン121及び第2ガス採取ライン122を介してそれぞれオフガスGのガス組成を測定するので、オフガスGの全体のガス組成と、オフガスGのガス状成分のみのガス組成と、オフガスGのミスト状成分のみのガス組成とが上述した第2の実施の形態より簡便に分析することが可能となる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、以下においては、上述した第1の実施の形態に係るガス採取装置1との相違点を中心に説明し、説明の重複を避ける。
図7は、本実施の形態に係るガス採取装置4の模式図である。本実施の形態に係るガス採取装置4は、上述した第1の実施の形態に係るガス採取装置1のガス母管11と恒温槽13との間のガス採取ライン12に設けられた断熱材12aに代えて、ガス採取ライン12を加熱する加温部12bを備える。この加温部12bは、例えば、リボンヒータなどによって構成され、ガス母管11を流れるオフガスGの温度以上の所定温度(例えば、100℃)にガス採取ライン12を加熱する。この加温部12bによるガス採取ライン12の加熱温度は、温度制御部41によって制御される。なお、加温部12bによるガス採取ライン12の加熱は、必ずしもオフガスGの温度以上でなくともよく、ガス採取ライン12中でのオフガスGに含まれるガス成分の凝縮及び炭酸アンモニウムの析出などを防ぐことができる常温以上の温度であればよい。
このように、本実施の形態によれば、温度制御部41が、加温部12bを介してガス母管11と恒温槽13との間のガス採取ライン12を常温以上に制御するので、ガス採取ライン12内でのガス成分の凝縮及び析出を防ぐことが可能となり、オフガスGのガス組成を正確に分析することが可能となる。
1、2、3、4 ガス採取装置
11 ガス母管
12 ガス採取ライン
12a 断熱材
12b 加温部
121 第1ガス採取ライン
122 第2ガス採取ライン
13 恒温槽
14 ガス成分吸収部
14a 第1吸収部
14b 第2吸収部
141 第1ガス成分吸収部
141a 第1吸収部
141b 第2吸収部
142 第2ガス成分吸収部
142a 第1吸収部
142b 第2吸収部
15 脱水部
15a 脱水剤
151 第1脱水部
152 第2脱水部
16 ガス採取部
161 第1ガス採取部
162 第2ガス採取部
17 流量制御弁
18 流量計
19 吸引ポンプ
20 加温部
21 流量制御部
22 吸引ノズル
22a 先端部
31 ノズル駆動部
32a 第1制御弁
32b 第2制御弁
33 制御部
G オフガス
第1吸収液
第2吸収液

Claims (8)

  1. 被採取ガスのガス温度以上に加温可能な恒温部を有する恒温槽と、
    前記恒温部内に一部が配設され、前記被採取ガスを採取するガス採取ラインと、
    前記恒温部内の前記ガス採取ラインに設けられ、前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスの流量を測定する流量計と、
    前記流量計で測定した前記被採取ガスのガス流量に基づいて前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスのガス流量を制御する流量制御部と、
    前記ガス採取ラインにおける恒温槽の後段に設けられ、前記ガス採取ラインから供給された前記被採取ガス中に含まれる成分を吸収するガス成分吸収部と、
    前記ガス採取ラインにおける前記ガス成分吸収部の後段に設けられ、前記ガス成分吸収部で成分が吸収された前記被採取ガスを採取するガス採取部と
    前記ガス採取ラインに接続され、先端部が前記被採取ガスのガス流れ方向に沿った方向と前記被採取ガスのガス流れ方向に対向する方向との間で切替え可能に配置された吸引ノズルと、
    前記吸引ノズルの先端部を前記被採取ガスのガス流れ方向に沿う方向と前記被採取ガスのガス流れ方向に対向する方向との間で切替えるノズル駆動部とを備えたことを特徴とする、ガス採取装置。
  2. 前記流量制御部は、前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスのガス流量を、前記被採取ガスの流速に対して遅くする、請求項1に記載のガス採取装置。
  3. 前記流量制御部は、前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスのガス流量を、前記被採取ガスの流速に対して略等しくする、請求項1に記載のガス採取装置。
  4. 被採取ガスのガス温度以上に加温可能な恒温部を有する恒温槽と、
    前記恒温部内に一部が配設され、前記被採取ガスを採取するガス採取ラインと、
    前記恒温部内の前記ガス採取ラインに設けられ、前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスの流量を測定する流量計と、
    前記流量計で測定した前記被採取ガスのガス流量に基づいて前記ガス採取ラインを流れる前記被採取ガスのガス流量を制御する流量制御部と、
    前記ガス採取ラインにおける恒温槽の後段に設けられ、前記ガス採取ラインから供給された前記被採取ガス中に含まれる成分を吸収するガス成分吸収部と、
    前記ガス採取ラインにおける前記ガス成分吸収部の後段に設けられ、前記ガス成分吸収部で成分が吸収された前記被採取ガスを採取するガス採取部と、
    前記恒温槽の後段において前記ガス採取ラインが分岐されてなる第1ガス採取ライン及び第2ガス採取ラインと、
    前記第1ガス採取ラインにおける恒温槽の後段に設けられ、前記第1ガス採取ラインから供給された前記被採取ガス中に含まれる成分を吸収する第1ガス成分吸収部と、
    前記第1ガス採取ラインにおける前記第1ガス成分吸収部の後段に設けられ、前記第1ガス成分吸収部で成分が吸収された前記被採取ガスを採取する第1ガス採取部と、
    前記第2ガス採取ラインにおける恒温槽の後段に設けられ、前記第2ガス採取ラインから供給された前記被採取ガス中に含まれる成分を吸収する第2ガス成分吸収部と、
    前記第2ガス採取ラインにおける前記第2ガス成分吸収部の後段に設けられ、前記第2ガス成分吸収部で成分が吸収された前記被採取ガスを採取する第2ガス採取部と
    記第1ガス採取ラインと前記第2ガス採取ラインとの間で前記被採取ガスの流路の切替を制御する制御部とを備えたことを特徴とする、ガス採取装置。
  5. 前記ガス採取ラインにおける前記恒温槽の前段部に断熱材が設けられた、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のガス採取装置。
  6. 前記ガス採取ラインにおける前記恒温槽の前段部に前記ガス採取ラインを加温する加温部が設けられた、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のガス採取装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のガス採取装置を用いた被採取ガスのガス分析方法であって、
    前記ガス成分吸収部で前記被採取ガス中のアンモニア及び水分を吸収させた硫酸をイオンクロマトグラフィーにより分析して前記被採取ガス中のアンモニアの濃度を求める工程と、
    前記ガス採取部で採取された前記被採取ガスをガスクロマトグラフィーで分析して硫化水素、二酸化炭素、窒素、水素及びメタンの少なくとも1種の濃度を求める工程とを含むことを特徴とする、ガス分析方法。
  8. 前記ガス成分吸収部で前記被採取ガス中の水、極性成分及び有機成分を吸収させたエタノールをカールフィッシャー滴定法により分析して前記被採取ガス中の水、極性成分及び有機成分の濃度を求める工程を含む、請求項7に記載のガス分析方法。
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