JP6113649B2 - 商品販売データ処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、売上データを客層別に集計可能にしたPOS(Point Of Sales)端末または電子式キャッシュレジスタ等の商品販売データ処理装置及びそのプログラムに関する。
多くの小売業、特にコンビニエンスストアでは、ロスの少ない品揃えを実現するために、男女の世代別に集計された売上データが活用される。男女の世代に関連して、「10代男性」、「20代女性」というような客層を入力するための客層キーを備えたPOS端末がある。
この種のPOS端末のオペレータであるキャッシャは、会計に来た客の性別や世代を推定し、その客が購入する商品の販売データをPOS端末に登録する際に該当する客層キーを入力する。キャッシャが該当する客層キーを入力することにより、客が購入した商品の販売データに当該客の客層情報が関連付けられて登録される。かくして、このPOS端末を備えたPOSシステムであれば、例えば時間帯別の売上データや商品別の売上データを客層別に集計できる。
ところが、客層を見分けることなく出鱈目に客層キーを入力するキャッシャがいるのも事実である。このようなキャッシャが増えると、客層別集計データの信ぴょう性が低下する。そこで、客の顔画像から性別と年齢層とを特定できるPOS端末が提案されている。しかし現状の技術レベルでは、顔画像から特定される客層の精度は必ずしも高いとは言えず、自動化に頼るのは危険である。
特開平11−086141号公報 特開2013−003872号公報
一実施形態が解決しようとする課題は、顔画像から特定される客層を報知することで客層を見分けることなく出鱈目に客層キーを入力するキャッシャを減らしつつ、キャッシャが見分けた客層を顔画像から特定される客層よりも優先できる商品販売データ処理装置を提供しようとするものである。
一実施形態において、商品販売データ処理装置は、商品入力手段、処理手段、客層入力手段、客層判定手段、及び、報知手段を含む。商品入力手段は、客が購入する商品のデータ入力を受け付ける。処理手段は、商品入力手段を介して入力されたデータに基づき客が購入する商品の販売データを処理する。客層入力手段は、各客層がそれぞれ割り当てられた複数のキーを介して客層の入力を受け付ける。客層判定手段は、商品入力手段によりデータ入力を受け付けた商品を購入する前記客を撮影した画像から客層を判定する。報知手段は、前記複数のキーの中から前記客層判定手段によって判定された客層の情報が割り当てられたキーを指示することで、前記客層判定手段によって判定された客層の情報を報知する。
POS端末の要部構成を示すブロック図。 客層キーの一例を示す模式図。 客層データベースのデータ構造を示す模式図。 客層キーテーブルのデータ構造を示す模式図。 POS端末のCPUが登録プログラムにしたがって実行する情報処理手順を示す流れ図。 POS端末のCPUが客層判定プログラムにしたがって実行する情報処理手順を示す流れ図。
以下、売上データを客層(客の分類、客の属性)別に集計可能にした商品販売データ処理装置の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、この実施形態は、男女の世代別に売上データを集計するコンビニエンスストア向けのPOS端末10に、本発明を適用した場合である。
図1は、POS端末10の要部構成を示すブロック図である。POS端末10は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、補助記憶デバイス104、時計部105、通信インターフェース106、キーボードコントローラ107、スキャナコントローラ108、表示コントローラ109、表示コントローラ110、プリンタコントローラ111及びカメラコントローラ112を搭載する。そしてPOS端末10は、これら搭載部品101〜112をアドレスバス,データバスなどのバスライン113に接続して、制御回路を構成する。
CPU101は、コンピュータの中枢部分に相当する。CPU101は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、POS端末10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
ROM102は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。ROM102は、上記のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。ROM102は、CPU101が各種の処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。
RAM103は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。RAM103は、CPU101が各種の処理を実行する上で必要なデータを必要に応じて記憶する。またRAM103は、CPU101が各種の処理を行う際のワークメモリとしても利用される。
補助記憶デバイス104は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス104は、例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、ハードディスクドライブ、あるいはSSD(Solid State Drive)などである。補助記憶デバイス104は、CPU101が各種の処理を行う上で使用するデータや、CPU101での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶デバイス104は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計部105は、現在の日付及び時刻を計時する。
通信インターフェース106は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続される外部機器との間で行うデータ通信を司る。外部機器としては、他のPOS端末や上位サーバであるPOSサーバ(不図示)等が含まれる。
キーボードコントローラ107は、入力デバイスであるキーボード21を制御する。キーボード21は、販売点数、預り金額等の数値を置数するための置数キーの他、小計金額の算出を指示する小計キー、商取引の登録締めを宣言する締めキー等の種々のファンクションキーを配設した専用のキーボードである。汎用のキーボードの任意のキーに、POS端末で必要な機能を割り付けたものであってもよい。キーボードコントローラ107は、キーボード21から操作キーに対応したキー信号を取り込み、CPU101に与える。
スキャナコントローラ108は、入力デバイスであるスキャナ22を制御する。スキャナ22は、商品に付されるコードシンボル(バーコード,二次元データコード等)を光学的に読み取り、そのコードデータをスキャナコントローラ108に出力する。スキャナコントローラ108は、スキャナ22から取り込んだコードデータをデコードし、デコードされたデータ、例えば商品コードをCPU101に与える。
表示コントローラ109は、表示デバイスであるオペレータ用ディスプレイ23を制御する。オペレータ用ディスプレイ23は、表示コントローラ109の制御によりPOS端末10のオペレータに対して登録商品の品名,価格,合計金額,釣銭額等の情報を表示する。
表示コントローラ110は、表示デバイスである客用ディスプレイ24を制御する。客用ディスプレイ24は、表示コントローラ110の制御により会計を行う客に対して登録商品の品名,価格,合計金額,釣銭額等の情報を表示する。
プリンタコントローラ111は、レシート印字等を行うためのプリンタ25の駆動を制御する。プリンタ25は、プリンタコントローラ111の制御によりロール紙にレシートデータを印字し、このロール紙をカッタで切断して、レシートを発行する。
カメラコントローラ112は、撮像手段であるカメラ26の撮像オン,オフを制御する。カメラ26は、エリアイメージセンサであるCCD(Charge Coupled Device)撮像素子及びその駆動回路と、撮像領域の画像をCCD撮像素子に結像させるための撮像レンズとを備える。カメラ26は、買上げ商品の代金を精算するためにレジカウンタの前に立った客の少なくとも顔が撮像領域に含まれるポジションに設置される。カメラ26は、撮像レンズを通ってCCD撮像素子に結像した撮像領域の画像をフレーム毎にカメラコントローラ112に出力する。カメラコントローラ112は、フレーム画像を画像メモリに順次書き込む。画像メモリは、例えばRAM103に形成されている。なお、撮像素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサであってもよい。
かかる構成のPOS端末10は、図2に示すように、複数個(図では8個)の客層キー211〜218をキーボード21に配置する。各客層キー211〜218には、それぞれ異なる客層の情報が割り当てられる。例えば、10代以下の男性という客層の情報が客層キー211に割り当てられ、10代以下の女性という客層の情報が客層キー212に割り当てられる。以下同様に、例えば20代から30代の男性、20代から30代の女性、40代から50代の男性、40代から50代の女性、60代以上の男性、60代以上の女性というような客層の情報が、客層キー213〜218にそれぞれ割り当てられる。各客層キー211〜218は、それぞれ対応する客層の客との商取引の締めキーとして機能する。なお、客層の区分は、上記例に限定されるものではない。また、客層キーの数も、8個に限定されるものではない。
各客層キー211〜218は、それぞれキーの裏面側に発光素子である発光ダイオードを備える。そしてこの発光ダイオードの発光により、各客層キー211〜218は、キーが点灯または点滅する構造になっている。
またPOS端末10は、補助記憶デバイス104において、客層データベース30と客層キーテーブル40とを保存する。
客層データベース30は、図3に示すデータ構造の客層別データレコード31を記憶する。図3に示すように、客層別データレコード31は、客層コード,客層情報及び複数の顔属性データを含む。客層コードは、客層キー211〜218にそれぞれ割り当てられる客層を識別するための一意のコードである。客層情報は、対応する客層コードで特定される客層を表現する情報(例えば「10代以下の男性」、「10代以下の女性」等)である。顔属性データは、対応する客層の性別及び年齢層を特定するのに有効な顔の属性(例えば髪型、肌の状態、目元,口元の皺の状態、ひげの有無、化粧の有無等)をパラメータ化したデータである。各データレコード31がそれぞれ有する顔属性データの数は、特に限定されるものではない。データレコード31毎に顔属性データの数が異なっていてもよい。
客層キーテーブル40は、図4に示すように、各客層キー211〜218のキーコードに対応付けて、その客層キー211〜218に割り当てられた客層の客層コードを記憶する。
客層データベース30及び客層キーテーブル40は、いずれも上位のPOSサーバで作成され、ネットワークを介して各POS端末10にダウンロードされて、補助記憶デバイス104に書き込まれる。客層データベース30と客層キーテーブル40とがダウンロードされるタイミングは、必ずしも同時である必要はない。
POS端末10は、客との商取引を処理するための業務プログラムとして登録プログラムを備える。登録プログラムは、ROM102または補助記憶デバイス104に格納される。CPU101は、この登録プログラムにしたがって、図5の流れ図に示す手順の情報処理を実行する。なお、図5に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
先ず、CPU101は、客との商取引で売り上げる商品が登録されるのを待機する(Act1:商品入力手段)。例えば、スキャナコントローラ108から商品コードを受け取ると、CPU101は、商品登録有りと判断する。
商品登録有りと判断すると(Act1にてYES)、CPU101は、登録中フラグFがセットされているか否かを調べる(Act2)。登録中フラグFは、RAM103に格納されている。商取引における1点目の商品登録の際には、登録中フラグFはリセットされている。登録中フラグFがリセットされている場合(Act2にてNO)、CPU101は、Act3〜Act5の処理を実行する。なお、Act3〜Act5の処理手順はこれに限らず、順番が入れ替わってもよい。
Act3では、CPU101は、各部の初期化を行う。この初期化により、オペレータ用ディスプレイ23及び客用ディスプレイ24の画面が初期化される。また、RAM103のトランザクションメモリがクリアされる。
Act4では、CPU101は、カメラ26に対して撮像オンを指令する。この指令により、カメラコントローラ112は、撮像オン信号を出力する。この撮像オン信号により、カメラ26は撮像を開始する。かくして、カメラ26によって撮像される撮像領域の画像がフレーム毎に順次、画像メモリに書き込まれる。
Act5では、CPU101は、登録中フラグFを“1”にセットする。したがって、2点目以降の商品登録の際には、登録中フラグFはセットされている。
Act3〜Act5の処理を終えると、CPU101は、Act6の処理に進む。また、Act2において、登録中フラグFがセットされている場合には(Act2にてYES)、CPU101は、Act3〜Act5の処理を行うことなくAct6の処理に進む。
Act6では、CPU101は、商品販売データ処理を実行する(処理手段)。すなわちCPU101は、登録商品の商品コードでPLU(Price look Up)ファイルを検索し、当該商品コードに関連付けて設定されている単価,商品名等の商品情報を読み出す。そしてCPU101は、この単価に販売点数を乗算して販売金額を算出して、商品コード,単価,商品名,販売点数及び販売金額を含む商品販売データを作成する。そしてCPU101は、商品販売データをトランザクションメモリに格納する。またCPU101は、オペレータ用ディスプレイ23及び客用ディスプレイ24に、商品販売データの商品名,単価等を表示させる。
商品販売データ処理を終えると、CPU101は、小計キーが入力されたか否かを確認する(Act7)。小計キーが入力されていない場合(Act7にてNO)、CPU101は、Act1の処理に戻り、次の商品登録を待機する。
キーボードコントローラ107からのキー信号により小計キーが入力されたことを検知すると(Act7にてYES)、CPU101は、Act8〜Act10の処理を実行する。なお、Act8〜Act10の処理手順はこれに限らず、順番が入れ替わってもよい。
Act8では、CPU101は、カメラ26に対して撮像オフを指令する。この指令により、カメラコントローラ112は、撮像オフ信号を出力する。この撮像オフ信号により、カメラ26は撮像を停止する。
Act9では、CPU101は、客層判定処理を開始する。この客層判定処理については、後述する。
Act10では、CPU101は、トランザクションメモリに格納された商品販売データに基づき算出される小計金額を、オペレータ用ディスプレイ23と客用ディスプレイ24とに表示させる。
Act8〜Act10の処理が終了すると、CPU101は、商取引の締めを宣言する締めキーとして客層キー211〜218のいずれか一つが入力されるのを待機する(Act11:客層入力手段)。
キーボードコントローラ107からのキー信号によりいずれかの客層キー21m(以下、キャッシャの操作によって入力された客層キーの符号を21mとする)が入力されたことを検知すると(Act11にてYES)、CPU101は、Act12〜Act16の処理を実行する。
Act12では、CPU101は、客層キーテーブル40を検索し、入力された客層キー21mのキーコードに対応付けられた客層コードを検出する。そしてCPU101は、この客層コードをトランザクションメモリに格納する。すなわちCPU101は、トランザクションメモリに格納されている商品販売データに、客層キー21mの操作によって入力された客層コードを関連付ける(関連付け手段)。
Act13では、CPU101は決済処理を実行する。例えば客層キーの入力直前に小計金額以上の預り金額が置数入力されていた場合、CPU101は、預り金額と小計金額とから釣銭額を算出し、オペレータ用ディスプレイ23と客用ディスプレイ24とに表示させる。またCPU101は、小計金額を現金取引による売上金額として、時計部105で計時されている日時(取引日時)とともにトランザクションメモリに格納する。
Act14では、CPU101はレシート発行処理を実行する。すなわちCPU101は、トランザクションメモリに格納されたデータでレシートデータを作成し、プリンタコントローラ111に出力する。かくして、プリンタコントローラ111の制御によりプリンタ25が駆動して、商取引の明細が印字されたレシートが発行される。
Act15では、CPU101は、トランザクションメモリに格納されたデータを、通信インターフェース106を介してPOSサーバに送信する。
Act16では、CPU101は、登録中フラグFを“0”にリセットする。以上で、客との商取引に関わる処理が終了する。なお、このAct12〜Act16の処理において、Act12の処理とAct13の処理とは、順序が入れ替わってもよい。また、Act14の処理とAct15の処理とは、順序が入れ替わってもよい。さらに、Act18の処理は、Act15の処理の後に限定されず、Act12の処理以降であればいつでもよい。
図6は、客層判定処理の要部手順を示す流れ図である。Act9の処理にて客層判定処理が開始されると、客層判定プログラムが起動する。この客層判定プログラムにより、CPU101は、図6の流れ図に示す手順の処理を実行する。客層判定プログラムは、ROM102または補助記憶デバイス104に格納されている。
先ず、CPU101は、画像メモリから先頭のフレーム画像を取り込む(Act21)。そしてCPU101は、このフレーム画像を解析して、顔画像が含まれるか否かを確認する(Act22)。顔画像が含まれない場合(Act22にてNO)、CPU101は、Act21の処理に戻り、画像メモリから次のフレーム画像を取り込む。そしてCPU101は、このフレーム画像に顔画像が含まれるか否かを確認する(Act22)。
フレーム画像に顔画像が含まれる場合(Act22にてYES)、CPU101は、その顔画像から顔の属性(例えば髪型、肌の状態、目元,口元の皺の状態、ひげの有無、化粧の有無等)を抽出する(Act23)。そしてCPU101は、顔画像から抽出した顔の属性をパラメータ化し、ワークメモリに上書きした後、客層データベース30に保存されている客層別の顔属性データと個々に照合する(Act24)。そしてCPU101は、顔画像から抽出した顔の属性データと客層データベース30に保存されている客層別顔属性データとの類似度を算出し、類似度が最も高い客層を検出する(Act25:客層判定手段)。
CPU101は、カメラ26で撮影された客の客層を、Act25の処理で検出された客層に確定してよいか否かを判断する(Act26)。例えば、10フレーム以上の画像に対してAct23〜Act25の処理を実行した結果、いずれも同じ客層が検出された場合、CPU101は、確定してよいと判断する。
確定できない場合(Act26にてNO)、CPU101は、Act21の処理に戻り、画像メモリから次のフレーム画像を取り込む。そしてCPU101は、そのフレーム画像に対してAct22〜Act26の処理を再度実行する。
確定できる場合(Act26にてYES)、CPU101は、その客層の客層コードで客層キーテーブル40を検索して、当該客層コードに対応付けて設定されているキーコードを選択する(Act27)。CPU101は、キーボードコントローラ107に対し、選択されたキーコードで特定される客層キー21n(以下、撮影画像から確定される客層の客層コードが割り当てられた客層キーの符号を21nとする)のLED点灯を指令する(Act28:報知手段)。
この指令を受けて、キーボードコントローラ107は、当該客層キー21nに設けられた発光ダイオードに駆動信号を出力して、発光ダイオードを点灯させる。かくして、客層キー21nのキーが点灯する。
CPU101は、トランザクションメモリに客層コードが格納されたか否かを確認する(Act29)。格納されていない場合(Act29にてNO)、CPU101は、トランザクションメモリに客層コードが格納されるのを待機する。
図5のAct11の処理タイミングでいずれかの客層キー21mが入力され、トランザクションメモリに客層コードが格納された場合(Act29にてYES)、CPU101は、その客層コードを検出する(Act30)。そしてCPU101は、この客層コードがAct26の処理で確定された客層コードと一致するか否かを判定する(Act31:一致判定手段)。一致する場合、すなわち客の顔画像から特定された客層とキャッシャが見分けた客層とが一致する場合(Act31にてYES)、CPU101は、この客層判定処理を終了する。
一致しない場合、すなわち客の顔画像から特定された客層とキャッシャが見分けた客層とが異なる場合(Act31にてNO)、CPU101は、トランザンションメモリから検出した客層コードを含むデータレコード31を、客層データベース30から読み出す。そしてCPU101は、このデータレコードに、Act24の処理でワークメモリに上書きされた顔属性のパラメータデータを追加して、客層データベース30に戻す(Act32:学習手段)。以上で、CPU101は、この客層判定処理を終了する。
学習とは、客層データベース30に顔属性のパラメータデータを追加することである。なお、客層データベース30に保存される顔属性のパラメータデータ数の上限値が設定されている場合、データ数が上限値に達した段階でデータの古いものから削除、もしくは、ランダムでデータを削除する。
このように本実施形態のPOS端末10においては、カメラ26によって撮影された客の顔画像から自動的にその客の性別と年齢層とが推定され、該当する客層が割り当てられた客層キー21nが点灯する。したがって、例えば客層を見分けることが苦手なキャッシャは、点灯した客層キー21nを入力すればよいので、負担になることはない。その結果、客層を見分けることが苦手なために出鱈目に客層キーを入力するようなキャッシャが減るので、客層別売上データの信ぴょう性を高めることができる。
その一方で、客が購入した商品の販売データに関連付けられる客層コードは、顔画像から推定される客層のコードではなく、キャッシャによって入力された客層キー21mに割り当てられた客層のコードである。したがって、キーが点灯した客層キー21nの客層ではないと認識したキャッシャの判断が優先されるので、顔画像から特定される客層の精度の低さを補うことができる。
しかも、顔画像から推定された客層とキャッシャが認定した客層とが異なる場合、顔画像から得られる顔属性データを、客層データベース30に反映させることで、客層データベース30を学習させている。したがって、顔画像から特定される客層の精度を高めることができるので、時間の経過とともに客層別売上データの信ぴょう性がさらに高められることとなる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。
例えば前記実施形態のPOS端末10は、客層データベース30を学習機能を備えたているが、この学習機能を備えていないPOS端末あるいは電子式キャッシュレジスタも、本発明の範疇に含まれるものである。
また、報知手段についても、キーを点灯させるだけの手段に限定されるものではない。例えば顔画像から特定された客層を表現する情報(例えば「10代以下の男性」、「10代以下の女性」等)を、オペレータ用ディスプレイ23に表示させて、キャッシャに報知してもよい。こうすることにより、客層キー211〜218に対して点灯手段を設けなくても前記実施形態と同様の効果を奏することができる。
客の顔画像から特定された客層とキャッシャが見分けた客層とが一致しない場合、最終的に確定された客層を報知手段にて報知させるようにしてもよい。例えば、客の顔画像から特定された客層と異なる客層で確定された旨を、オペレータ用ディスプレイ23に表示させるようにする。
また、客の顔画像から特定された客層とキャッシャが見分けた客層とが一致しない場合、顔属性のパラメータデータを追加するか否かをキャッシャに選択させるようにしてもよい。
上記説明において、客層を性別と年齢層で分類をする説明をしているが、これに限らない。例えば、客層は、性別と年齢層の他、体型、身長、体重、日本人か外国人かを含めてもよい。
なお、商品販売データ処理装置は、POS端末に限定されるものではなく、単体の電子式キャッシュレジスタも該当する。また、商品販売データ処理装置の譲渡は一般に、登録プログラム、客層判定プログラム等のプログラムがROM102または補助記憶デバイス104に記憶された状態にて行われる。しかしこれに限らず、コンピュータ装置が備える書き込み可能な記憶デバイスに、このコンピュータ装置とは個別に譲渡された登録プログラム、客層判定プログラム等がユーザなどの操作に応じて書き込まれてもよい。登録プログラム、客層判定プログラム等の譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]客が購入する商品のデータ入力を受け付ける商品入力手段と、この商品入力手段を介して入力されたデータに基づき前記客が購入する商品の販売データを処理する処理手段と、客層の入力を受け付ける客層入力手段と、前記商品入力手段によりデータ入力を受け付けた商品を購入する前記客を撮影した画像から客層を判定する客層判定手段と、この客層判定手段によって判定された客層の情報を報知する報知手段と、を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
[2]前記客層入力手段を介して入力された客層の情報を前記処理手段で処理された商品販売データに関連付ける関連付け手段、を備え、前記客層入力手段は、各客層がそれぞれ割り当てられた複数のキーであり、前記関連付け手段は、前記複数のキーの中から選択的に入力されたキーに割り当てられた前記客層の情報を前記処理手段で処理された商品販売データに関連付けることを特徴とする付記[1]記載の商品販売データ処理装置。
[3]前記報知手段は、前記複数のキーの中から前記客層判定手段によって判定された客層の情報が割り当てられたキーを指示することで報知することを特徴とする付記[2]記載の商品販売データ処理装置。
[4]前記報知手段は、前記客層の情報をオペレータ用の画面に表示させることで報知することを特徴とする付記[1]記載の商品販売データ処理装置。
[5]前記客層入力手段を介して入力された客層の情報が前記客層判定手段により判定された客層と一致するか否かを判定する一致判定手段と、この一致判定手段により不一致が判定された場合、前記客を撮影した画像から抽出された属性データを客層毎にその客層に属する人物の顔に係る属性データを蓄積してなるデータベースに反映させる学習手段と、をさらに具備したことを特徴とする付記[1]乃至[4]のうちいずれか1に記載の商品販売データ処理装置。
[6]コンピュータに、客が購入する商品のデータ入力を受け付け、入力されたデータに基づき前記客が購入する商品の販売データを処理する機能、客層の入力を受け付ける機能、前記データ入力を受け付けた商品を購入する前記客を撮影した画像から客層を判定する機能、及び、判定された客層の情報を報知する機能、を実現させるためのプログラム
10…POS端末、21…キーボード、22…スキャナ、23…オペレータ用ディスプレイ、24…客用ディスプレイ、25…プリンタ、26…カメラ、30…客層データベース、40…客層キーテーブル、101…CPU、211〜218…客層キー。

Claims (4)

  1. 客が購入する商品のデータ入力を受け付ける商品入力手段と、
    この商品入力手段を介して入力されたデータに基づき前記客が購入する商品の販売データを処理する処理手段と、
    各客層がそれぞれ割り当てられた複数のキーを介して客層の入力を受け付ける客層入力手段と、
    前記商品入力手段によりデータ入力を受け付けた商品を購入する前記客を撮影した画像から客層を判定する客層判定手段と、
    前記複数のキーの中から前記客層判定手段によって判定された客層の情報が割り当てられたキーを指示することで、前記客層判定手段によって判定された客層の情報を報知する報知手段と、
    を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
  2. 前記客層入力手段を介して入力された客層の情報を前記処理手段で処理された商品販売データに関連付ける関連付け手段、を備え、
    前記関連付け手段は、前記複数のキーの中から選択的に入力されたキーに割り当てられた前記客層の情報を前記処理手段で処理された商品販売データに関連付けることを特徴とする請求項1記載の商品販売データ処理装置。
  3. 前記客層入力手段を介して入力された客層の情報が前記客層判定手段により判定された客層と一致するか否かを判定する一致判定手段と、
    この一致判定手段により不一致が判定された場合、前記客を撮影した画像から抽出された属性データを客層毎にその客層に属する人物の顔に係る属性データを蓄積してなるデータベースに反映させる学習手段と、
    をさらに具備したことを特徴とする請求項1又は2に記載の商品販売データ処理装置。
  4. コンピュータに、
    客が購入する商品のデータ入力を受け付け、入力されたデータに基づき前記客が購入する商品の販売データを処理する機能、
    各客層がそれぞれ割り当てられた複数のキーを介して客層の入力を受け付ける機能、
    前記データ入力を受け付けた商品を購入する前記客を撮影した画像から客層を判定する機能、及び、
    前記複数のキーの中から前記判定された客層の情報が割り当てられたキーを指示することで、前記判定された客層の情報を報知する機能、
    を実現させるためのプログラム。
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