JP6110204B2 - 電子機器、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は電子機器、プログラムに関する。
近年、Bluetooth(登録商標)やWi−Fi(登録商標)など、近距離無線通信機能を備える電子機器が増加している。Bluetooth(登録商標)やWi−Fi(登録商標)などの近距離無線通信機能は、数mから数十m程度の距離の電子機器間で、簡易な情報をやりとりするのに好適である。ユーザが近距離無線通信機能を気軽に使用できるようにするため、ユーザが直感的に近距離無線通信を実行できるようなGUI(Graphical User Interface)を実現することが望ましい。
ユーザが直感的に近距離無線通信を実行することを目的として例えば図1のような通信端末が発明されている(本願出願時に未公開の特願2012−279134号)。図1は、直感的なファイルのやりとりを可能とする通信端末8A、8Bの例である。図1に示すように、通信端末8A、8Bは互いに隣接して並べてあるものとする。図1の例では、通信端末8A、8Bの表示画面に通信端末8Aに記憶されているファイルデータ7のサムネイル画像が表示されているものとする。
まず、通信端末8A、8Bは通信を確立する。通信の確立後、通信端末8Aがファイルデータ7のサムネイル画像のドラッグ操作を受け付けた場合、通信端末8A、8Bは、当該ドラッグ操作に基づいてサムネイル画像のドラッグ操作後のデータ表示領域を検出する。図1の例のように、ユーザが通信端末8Aから通信端末8Bに向かって、画面の境界を飛び越えてファイルデータ7のサムネイル画像をドラッグ操作したものとする。この場合、ユーザの操作指が画面の境界付近に位置する瞬間には、通信端末8A、8Bそれぞれの画面におけるサムネイル画像の表示結果は例えば9a、9bのようになる。
例えば、サムネイル画像の全体が通信端末8Bの画面に表示されるまでドラッグ操作が続けられた場合には、通信端末8Aは当該サムネイル画像に対応するファイルデータ7を通信端末8Bに送信する。上述した通信端末の発明によれば、ユーザは直感的に近距離無線通信機能を用いて写真データなどのファイルデータを送受信することができる。
上述の直感的なデータのやり取りを開始するために、各通信端末は自端末と他端末との相対位置を取得する必要がある。例えば通信端末8Aは、通信相手である通信端末8Bが向かって右側に存在している旨、通信端末8Bは、通信相手である通信端末8Aが向かって左側に存在している旨の情報を取得する必要がある。
以下、図2、図3を参照して各通信端末が自端末と他端末との相対位置を取得する方法の一つを説明する。図2は、自端末と他端末を衝突させた状態を例示する図である。図3は、衝突の前後において通信端末8Aで計測される加速度の時系列の例を示す図である。図2に示すように、端末の短手方向をx軸方向(紙面右向きを正)、端末の長手方向をy軸方向(紙面上向きを正)、端末の表示画面と直交する方向をz軸方向(端末背面から端末正面に向かう向きを正)とする。図2に示すように、通信端末8Aをx軸正方向に移動させ、通信端末8Bをx軸負方向に移動させた結果、通信端末8Aの右端部と通信端末8Bの左端部とが衝突したものとする。このとき、衝突の前後において通信端末8Aで計測されるx軸方向の加速度の時系列は、例えば図3Aのようになる。図3Aに示すように、通信端末8Aで計測される加速度は衝突時刻103の直前の一定区間において正の値を示している。これは通信端末8Aが衝突直前にx軸正方向に移動しており、衝突直前において正方向に加速度が加えられているためである。一方、通信端末8Aで計測される加速度は衝突時刻である時刻103の直後において急峻な負のピーク値をとる。これは、被衝突物(通信端末8B)との衝突によってx軸負方向に加速度が加えられるためである。衝突時刻である時刻103の直後の加速度のピーク値をa2(m/s)とすると、a2の符号を検出することで通信端末8Aが被衝突物とどのような位置関係にあるかがわかる。例えばa2の符号が図3Aのように負であれば、衝突によってx軸負方向に加速度が加えられたことが分かるため、通信端末8Aはx軸正方向(紙面右方向)に位置する被衝突物と衝突したことが分かる。従って、通信端末8Aは衝突直後において被衝突物のx軸負方向(紙面左方向)側に近接して存在することが分かる。一方、例えばa2の符号が正であれば、衝突によってx軸正方向に加速度が加えられたことが分かるため、通信端末8Aはx軸負方向(紙面左方向)に位置する被衝突物と衝突したことが分かる。従って、通信端末8Aは衝突直後において被衝突物のx軸正方向(紙面右方向)側に近接して存在することが分かる。
図3Bを参照して上述の相対位置取得方法の問題点を説明する。図3Bは図3Aと同様に、通信端末8Aをx軸正方向に移動させ、x軸正方向にある通信端末8Bと衝突させる場合の通信端末8Aで計測される加速度の時系列の例を示す図である。従って、通信端末8Aは、x軸正方向にある被衝突物(通信端末8B)に対して、x軸負方向側から衝突することになる。しかしながら図3Bの例においては、衝突時刻である時刻103の直後において加速度のピーク値a2は正の値をとる。この場合のa2の符号は、理論上観測されるべき符号と反対の符号である。
通信端末同士を衝突させた場合、衝突の瞬間に通信端末に振動、衝撃が加わることにより、衝突直前の移動方向と反対方向の加速度のピーク値と、その反対向きの加速度のピーク値とが交互に計測される。これらのピーク値は、サンプリング間隔やサンプリングタイミングによって順番が前後して計測されることがある。上述したように衝突時刻である時刻103の直後におけるピーク値a2を相対位置取得に用いると、サンプリング間隔やサンプリングタイミングによってピーク値の順番が前後して計測された場合に、相対位置の誤判定が起こる。そこで本発明では、被衝突物との相対位置を正確に取得することができる電子機器を提供することを目的とする。
本発明の電子機器は、加速度取得部と、衝突時刻取得部と、移動方向取得部と、相対位置取得部とを含む。
加速度取得部は、自機に加えられた加速度の時系列を取得し、当該取得された加速度に基づいて衝突判定に用いる判定用加速度の時系列を取得する。衝突時刻取得部は、判定用加速度の微分値に基づいて被衝突物との衝突時刻を取得する。移動方向取得部は、衝突時刻から過去の判定用加速度に基づいて衝突直前の自機の移動方向を取得する。相対位置取得部は、移動方向から被衝突物との相対位置を取得する。
本発明の電子機器によれば、被衝突物との相対位置を正確に取得することができる。
直感的なファイルのやりとりを可能とする通信端末の例を示す図。 自端末と他端末を衝突させた状態を例示する図。 衝突の前後において通信端末で計測される加速度の時系列の例を示す図。 本発明の実施例1の電子機器の構成を示すブロック図。 本発明の実施例1の電子機器の動作を示すフローチャート。 本発明の実施例1の電子機器の加速度取得部の構成を示すブロック図。 本発明の実施例1の電子機器の加速度取得部の動作を示すフローチャート。 本発明の実施例1の電子機器の加速度計測部により取得される加速度の時系列の例を示す図。 電子機器が傾斜面に置かれている場合と水平面に置かれている場合の加速度の時系列の違いについて例示する図。 本発明の実施例1の電子機器の衝突時刻取得部の構成を示すブロック図。 本発明の実施例1の電子機器の衝突時刻取得部の動作を示すフローチャート。 判定用加速度から取得される各時刻を例示する図。 衝突時刻の候補が複数存在する場合の判定用加速度から取得される各時刻を例示する図。 本発明の実施例1の電子機器の移動方向取得部の構成を示すブロック図。 本発明の実施例1の電子機器の移動方向取得部の動作を示すフローチャート。 実施例1において衝突時間を調整せず積分範囲を決定する例を説明する図。 実施例1において衝突時間を調整して積分範囲を決定する例を説明する図。 本発明の実施例2の電子機器の構成を示すブロック図。 本発明の実施例2の電子機器の動作を示すフローチャート。 本発明の実施例2の電子機器の機器状態取得部の構成を示すブロック図。 本発明の実施例2の電子機器の機器状態取得部の動作を示すフローチャート。 判定用加速度の時系列と状態判定閾値との関係について例示する図。 本発明の実施例2の電子機器の衝突時刻取得部の構成を示すブロック図。 本発明の実施例2の電子機器の衝突時刻取得部の動作を示すフローチャート。 本発明の実施例2の電子機器の移動方向取得部の構成を示すブロック図。 本発明の実施例2の電子機器の移動方向取得部の動作を示すフローチャート。 実施例2において積分が実行される範囲を例示する図。 機器状態に応じて定まる閾値の具体例を示す図。
<用語の説明>
[電子機器]
本発明において電子機器とは、電子工学の技術を応用した電気製品のうち、自機に加えられる加速度を計測する機能を備え、ユーザが機器同士をぶつけることができる程度のサイズ、重量であるもの全般を指し示すものとする。電子機器の具体例として、携帯端末、タブレット型情報端末、PDA、ゲーム機、ノートブック型PC、電子書籍端末、デジタルオーディオプレーヤー、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどが考えられる。以下の実施例においては、電子機器の具体例として携帯端末を用いる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
以下、図4、図5を参照して実施例1の電子機器について説明する。図4は本実施例の電子機器1の構成を示すブロック図である。図5は本実施例の電子機器1の動作を示すフローチャートである。図4に示すように、本実施例の電子機器1は、加速度取得部11と、衝突時刻取得部12と、移動方向取得部13と、相対位置取得部14とを含む。
加速度取得部11は、自機に加えられた加速度の時系列を取得し、当該取得された加速度に基づいて衝突判定に用いる判定用加速度の時系列を取得する(S11)。衝突時刻取得部12は、判定用加速度の微分値に基づいて被衝突物との衝突時刻を取得する(S12)。例えば、衝突時刻取得部12は、判定用加速度の微分値(絶対値)が所定値以上となる時刻を衝突時刻としても良い。これについて再度図3Aの例を参照して説明する。衝突時刻取得部12は加速度の微分値を所定の時間間隔で計測し続ける。例えば加速度の計測時間間隔、微分値の計測タイミングを何れもsとし、図3Aの例において微分値(絶対値)|a2−a3|/sが所定値以上となる場合、衝突時刻取得部12は微分値(絶対値)が所定値以上となる最初の時刻である時刻103を衝突時刻として特定する。衝突時刻取得部12は、このように単純に微分値(絶対値)が所定値以上となる場合を衝突時刻として取得してもよいし、後述する差分部121、符号部122、傾き部123などを含み、これらにより衝突時刻を取得しても良い。前述した衝突時刻取得方法では、実装が容易であることが利点であるが、後述する衝突時刻取得方法では、取得される衝突時刻が高精度となる点において好適である。なお後述する差分部121、符号部122、傾き部123はいずれも広義の意味での判定用加速度の微分値の大きさ、符号に基づいて被衝突物との衝突時刻を取得するという点では前述の衝突時刻取得方法と共通している。
次に、移動方向取得部13は、衝突時刻から過去の判定用加速度に基づいて衝突直前の自機の移動方向を取得する(S13)。例えば、移動方向取得部13は、衝突時刻から加速度センサ起動時まで過去に遡り、衝突時刻から過去の一部、又は全部の判定用加速度に基づいて衝突直前の自機の移動方向を取得しても良い。また、移動方向取得部13は、衝突時刻から加速度計測値のログが残っている時間区間のうち最も過去の時刻まで過去に遡り、衝突時刻から当該過去の時刻までの一部、又は全部の判定用加速度に基づいて衝突直前の自機の移動方向を取得しても良い。また、移動方向取得部13は、後述する積分部131の例のように、衝突時刻から予め定めた所定時間過去に遡った一部、又は全部の判定用加速度に基づいて衝突直前の自機の移動方向を取得しても良い。相対位置取得部14は、移動方向から被衝突物との相対位置を取得する(S14)。
以下、図6、図7を参照して本実施例の電子機器1の加速度取得部11の実現例について説明する。図6は本実施例の電子機器1の加速度取得部11の構成を示すブロック図である。図7は本実施例の電子機器1の加速度取得部11の動作を示すフローチャートである。図6に示すように、本実施例の電子機器1の加速度取得部11は、加速度計測部111と、基準値更新部112と、判定用加速度取得部113とを含む。
加速度計測部111は、自機に加えられた加速度を計測しその時系列を出力する(S111)。基準値更新部112は、所定時間毎に加速度の基準値を更新する(S112)。判定用加速度取得部113は、基準値と加速度の時系列に基づいて判定用加速度を取得する(S113)。
<加速度計測部111が計測する加速度の例>
以下、図8を参照して加速度計測部111が計測する加速度の例について説明する。図8は本実施例の電子機器1の加速度計測部111により取得される加速度の時系列の例を示す図である。加速度計測部111は加速度センサで構成することができる。加速度計測部111は1軸の加速度センサでも構成することができるが、2軸、または3軸加速度センサで構成すれば様々な方向からの衝突を検知することができるため好適である。図8は、加速度の時系列を横軸を時間(秒)、縦軸を加速度(m/s)のグラフとして例示した図である。図8では、図2と同様に、電子機器の短手方向をx軸方向(紙面右向きを正)、電子機器の長手方向をy軸方向(紙面上向きを正)、電子機器の表示画面と直交する方向をz軸方向(電子機器背面から電子機器正面に向かう向きを正)と定義した。図8Aはx軸、図8Bはy軸、図8Cはz軸方向の加速度の時系列を表すグラフである。なお、以下に登場する加速度のグラフは、分かりやすさのためすべてx軸の加速度の時系列を表すグラフであるものとし、衝突はすべてx軸方向でのみ実行されるものとする。
<基準値、基準値更新部112、判定用加速度取得部113>
以下、図9を参照して基準値について説明する。図9は電子機器1が傾斜面に置かれている場合と水平面に置かれている場合の加速度の時系列の違いについて例示する図である。図9は、加速度の時系列(x軸方向)を横軸を時間(秒)、縦軸を加速度(m/s)のグラフとして例示した図である。図9の破線のグラフに示すように、電子機器1が傾斜面に置かれて静止している場合、加速度の時系列(x軸方向)はスタティックな値(図9の例では値a8近傍の値)をとる。一方、図9の実線のグラフに示すように、電子機器1が水平面に置かれて静止している場合、加速度の時系列(x軸方向)はゼロに近いスタティックな値(図9の例では値a9近傍の値)をとる。衝突判定においては、a8、a9のような値はノイズとなり得る。特に、a8のように電子機器1が傾斜面に置かれて静止している場合の加速度値はノイズとなり得る。そこで、電子機器1が静止状態である場合に計測されるa8、a9のようなスタティックな値を基準値として、計測された加速度の時系列から一律に差し引くこととする。詳細には、基準値更新部112は、所定時間(例えば2000msec)毎に加速度の時系列の微分値が所定の静止判定閾値未満であるか否かを判定して、微分値が静止判定閾値未満である場合には、電子機器が静止状態であると判断して基準値の更新を実行する(S112)。一方、基準値更新部112は、加速度の時系列の微分値が所定の静止判定閾値以上である場合には、電子機器が静止状態でないと判断して基準値の更新行わない。判定用加速度取得部113は、例えば、加速度の最新の計測値から更新済みの最新の基準値を差し引くことによって後述する衝突判定に用いる判定用加速度を取得する(S113)。なお、加速度計測値から基準値を差し引いて判定用加速度を導出する処理はノイズ除去の観点から好適ではあるが、これに限らず、判定用加速度取得部113は加速度計測値に何らの処理も施さずに、加速度計測値そのものを判定用加速度としてもよい。この場合、基準値更新部112は省略可能であるし、判定用加速度取得部113も実質的には何らの処理も行わないから省略可能である。また、判定用加速度取得部113は加速度計測値に他のノイズ処理を実行して、ノイズ処理実行後の加速度計測値を判定用加速度としてもよい。この場合は基準値更新部112は省略可能である。
次に、図10、図11を参照して本実施例の電子機器1の衝突時刻取得部12の実現例について説明する。図10は本実施例の電子機器1の衝突時刻取得部12の構成を示すブロック図である。図11は本実施例の電子機器1の衝突時刻取得部12の動作を示すフローチャートである。図10に示すように、本実施例の電子機器1の衝突時刻取得部12は、差分部121と、符号部122と、傾き部123と、衝突判定閾値記憶部124とを含む。衝突判定閾値記憶部124には、差分閾値と傾き閾値と(これらをまとめて衝突判定閾値ともいう)が記憶されており、差分部121は衝突判定閾値記憶部124から差分閾値を取得し、傾き部123は衝突判定閾値記憶部124から傾き閾値を取得することができる。差分部121は、最新時刻の判定用加速度と過去の時刻の判定用加速度との差分と、所定の差分閾値との比較結果に基づいて差分条件充足時刻を取得する(S121)。より具体的には、例えば差分部121は、最新時刻の判定用加速度と、所定時間過去の時刻の判定用加速度の差分と所定の差分閾値との比較結果に基づいて差分条件充足時刻を取得する。ここで差分部121は、最新時刻の判定用加速度と、最新時刻から所定時間過去の時刻までの各時刻の各判定用加速度との差分を計算し、当該差分の最大値を所定の差分閾値との比較対象としてもよい。符号部122は、差分条件充足時刻より過去の時刻において、判定用加速度の微分値の符号が反転する符号反転時刻を特定する(S122)。傾き部123は、符号反転時刻より過去の時刻の判定用加速度の微分値と所定の傾き閾値との比較結果に基づいて衝突時刻を特定する(S123)。
<差分部121、符号部122、傾き部123>
以下、図12の例を参照して差分部121、符号部122、傾き部123の動作の具体例について補足説明する。図12は判定用加速度から取得される各時刻を例示する図である。なお、図中の時刻101、102、103、104における各判定用加速度の値を順にa1、a2、a3、a4とする。差分部121が最新時刻から遡る所定時間をTdとし、時刻104は時刻101から時間Td過去に遡った時刻であるものとする。図12の例では、時刻101における判定用加速度a1と時刻104における判定用加速度a4との差分の絶対値|a1−a4|が、差分閾値以上であるものとする。この例において、差分部121は時刻101が最新の時刻である場合に、|a1−a4|が、衝突判定閾値記憶部124に予め記憶された差分閾値以上であることに基づいて、最新の時刻101を差分条件充足時刻として取得する(S121)。なお、所定時間Td=sとすることもできる。この場合、差分部121は時刻101が最新の時刻である場合に、時刻101における判定用加速度の値a1と、直近の時刻である時刻102における判定用加速度の値a2に基づき、|a1−a2|が差分閾値以上であれば、最新の時刻101を差分条件充足時刻として取得する。なお前述したように、差分部121は、最新時刻である時刻101から所定時間Td過去の時刻である時刻104までの各時刻の判定用加速度のうち、時刻101における判定用加速度a1と最も差分の大きくなる時刻である時刻102における判定用加速度a2との差分の絶対値|a1−a2|を所定の差分閾値との比較対象としてもよい。この場合、差分部121は|a1−a2|が差分閾値以上であれば、最新の時刻101を差分条件充足時刻として取得する。
また、図12の例では、(a1−a2)×(a2−a3)<0を充たすため、時刻102は符号反転時刻に該当する。従って、符号部122は、差分条件充足時刻である時刻101より過去の時刻において最初に符号が反転する時刻102を符号反転時刻として特定する(S122)。
また、図12の例では、時刻103における判定用加速度の微分値(絶対値)は、単位時間をsとした場合に、|a2−a3|/sと表すことができる。ここでは、|a2−a3|/sが傾き閾値以上となるものとする。この場合、傾き部123は、符号反転時刻である時刻102より過去の時刻であって、時刻102の直近の時刻である時刻103における判定用加速度の微分値(絶対値)|a2−a3|/sが傾き閾値以上であることに基づいて時刻103を衝突時刻として特定する(S123)。なお、傾き部123は、時刻102より過去の時刻において判定用加速度の微分値(絶対値)が傾き閾値以上となる時刻が複数ある場合には、これらをすべて衝突時刻の候補として抽出し、衝突時刻の候補のうち最も過去のものを衝突時刻として特定してもよい。なお、傾き部123は、符号反転時刻である時刻102の直近の過去の時刻である時刻103において判定用加速度の微分値(絶対値)が傾き閾値未満となる場合には、この時刻をスキップして、次の直近の過去の時刻である時刻104について判定用加速度の微分値(絶対値)が傾き閾値以上となるか否かを判定してもよい。傾き部123は、このようにして判定用加速度の微分値(絶対値)が傾き閾値以上となる時刻まで過去に遡って判定を続け、最初に条件を充たす時刻を衝突時刻の候補とすることができる。この場合傾き部123は、当該最初に条件を充たす時刻よりも過去の時刻において判定用加速度の微分値(絶対値)が傾き閾値以上となる時刻が存在する場合、これらをすべて衝突時刻の候補として抽出し、衝突時刻の候補のうち最も過去のものを衝突時刻として特定してもよい。これについて以下に詳細に説明する。
<衝突時刻の候補が複数ある場合>
以下、図13を参照して衝突時刻の候補が複数ある場合の傾き部123の動作例について説明する。図13は衝突時刻の候補が複数存在する場合の判定用加速度から取得される各時刻を例示する図である。図13の例では図12と同様に時刻101が差分条件充足時刻として取得され、時刻102が符号反転時刻として特定されたものとする。図13の例では、時刻103Aにおける判定用加速度の微分値(絶対値)は、|a2−a3A|/sと表すことができる。ここでは、|a2−a3A|/sが傾き閾値以上となるものとする。この場合、傾き部123は、前述と同様に、符号反転時刻である時刻102より過去の時刻であって、時刻102の直近の時刻である時刻103Aにおける判定用加速度の微分値(絶対値)|a2−a3A|/sが傾き閾値以上であることに基づいて時刻103Aを衝突時刻として特定する。しかしながら、図13から明らかなように、時刻103Aは実際の衝突時刻よりも若干後の時刻である。時刻103Aを衝突時刻として取り扱うと、後述する積分処理などにおいてノイズが含まれることになる。そこで、傾き部123は、時刻103Aが衝突時刻としての条件を充たす場合に、時刻103Aよりも一時刻過去の時刻である時刻103Bにおいても同様の比較を行う。時刻103Bにおける判定用加速度の微分値(絶対値)は、|a3A−a3B|/sと表すことができる。ここでは、|a3A−a3B|/sもまた傾き閾値以上となるものとする。従って傾き部123は、時刻103A、時刻103Bの双方を衝突時刻の候補とする。傾き部123は、時刻103Bよりも過去の時刻に対しても同様の比較を繰り返す。図13には存在しないが、時刻103Bよりも過去の時刻で、衝突時刻の候補となる時刻103C、103Dなどが存在する場合もある。傾き部123は、判定用加速度の微分値(絶対値)が傾き閾値以上とならなくなるまで、過去に遡って衝突時刻の候補を探索する。傾き部123は、例えばこれら衝突時刻の候補のうち、最も過去の時刻を衝突時刻として特定することができる。図13の例では、傾き部123は、衝突時刻の候補として探索された時刻103A、時刻103Bのうち、最も過去の時刻である時刻103Bを衝突時刻として特定することができる。
次に、図14、図15を参照して本実施例の電子機器1の移動方向取得部13の実現例について説明する。図14は本実施例の電子機器1の移動方向取得部13の構成を示すブロック図である。図15は本実施例の電子機器1の移動方向取得部13の動作を示すフローチャートである。図15に示すように、本実施例の電子機器1の移動方向取得部13は、積分部131と、方向判定部132と、他機器方向取得部133と、調整時間記憶部134と、積分時間記憶部135と、移動判定閾値記憶部136とを含む。調整時間記憶部134には、予め定めた調整時間が記憶されている。積分時間記憶部135には予め定めた積分時間が記憶されている。移動判定閾値記憶部136には予め定めた移動判定閾値が記憶されている。積分部131は、衝突時刻から積分時間記憶部135に記憶された積分時間過去までの判定用加速度を積分する(S131)。または、積分部131は、衝突時刻から調整時間記憶部134に記憶された調整時間過去に遡った時刻である調整済み衝突時刻から積分時間過去までの判定用加速度を積分することとしてもよい(S131)。方向判定部132は、積分結果と移動判定閾値記憶部136に記憶された移動判定閾値との比較結果に基づいて移動方向を判定する(S132)。詳細には、方向判定部132は、積分結果の絶対値が移動判定閾値以上となる場合に自機が移動中であると判定し、積分結果が正である場合に座標正方向に、積分結果が負である場合に座標負方向に自機が移動中であるものと判定する(S132)。一方、方向判定部132は、積分結果の絶対値が移動判定閾値未満となる場合に、自機が静止中であるものと判定する(S132)。他機器方向取得部133は、自機が静止中と判定された場合、近接する他の電子機器と通信を確立し、通信を確立した他の電子機器から直近の移動方向を取得する(S133)。ステップS133の実行のためには、本機器との被衝突物が通信を確立できる他の電子機器である必要があり、当該他の電子機器が本発明の電子機器と同じ機能を備えている必要があり、当該他の電子機器において、衝突直前の移動方向の取得動作が行われていることが前提となる。
<積分部131、方向判定部132>
以下、図16、図17を参照して積分部131、方向判定部132の動作について補足説明する。図16は本実施例において衝突時間を調整せず積分範囲を決定する例を説明する図である。図17は本実施例において衝突時間を調整して積分範囲を決定する例を説明する図である。
図16に示すように、衝突時刻取得部12が、時刻103Bを衝突時刻として取得したものとし、時刻105は時刻103Bから時間Ti過去に遡った時刻であるものとする。ここで、積分時間記憶部135に予め記憶しておく積分時間をTiとする。積分部131が、調整時間による調整を行わない場合、積分部131は、衝突時刻である時刻103Bから積分時間Ti過去の時刻である時刻105までの判定用加速度を積分する(S131)。積分範囲は図16中斜線でハッチングされた領域INTである。
前述したように、積分部131は、調整時間を用いることもできる。調整時間を適切に設定することで、衝突直後の判定用加速度のピーク値を積分範囲から除外することができるため、移動方向判定の誤判定を減少させることができる。図17に示すように、時刻103Bを衝突時刻とし、時刻103Cは時刻103Bから時間Tfix過去に遡った時刻であるものとする。調整時間記憶部134に予め記憶しておく調整時間をTfixとする。図17の例では、積分部131は、調整時間Tfix過去に遡った調整済み衝突時刻である時刻103Cから積分時間Ti過去である時刻105までの判定用加速度を積分する(S131)。積分範囲は図17中斜線でハッチングされた領域INTである。方向判定部132は、積分結果の絶対値が移動判定閾値以上となる場合に自機が移動中であると判定し、INTが正であれば、移動方向を座標正方向と判定し、INTが負であれば、移動方向を座標負方向と判定する(S132)。一方、方向判定部132は、積分結果の絶対値が移動判定閾値未満となる場合に、自機が静止中であるものと判定する(S132)。他機器方向取得部133は、自機が静止中と判定された場合、近接する他の電子機器と通信を確立し、通信を確立した他の電子機器から直近の移動方向を取得する(S133)。
前述したように相対位置取得部14は、移動方向取得部13が取得した移動方向から被衝突物との相対位置を取得する(S14)。相対位置取得部14は、自機の衝突直前の移動方向が正方向である場合には、相対位置を被衝突物の負方向側とし、自機の衝突直前の移動方向が負方向である場合には、相対位置を被衝突物の正方向側とし、自機が衝突直前に静止状態であって他機の衝突直前の移動方向が正方向である場合には、相対位置を被衝突物(他機)の正方向側とし、自機が衝突直前に静止状態であって他機の衝突直前の移動方向が負方向である場合には、相対位置を被衝突物(他機)の負方向側として相対位置を取得する(S14)。
本実施例の電子機器1によれば、衝突時刻取得部12が被衝突物との衝突時刻を取得し、移動方向取得部13が衝突直前の自機、または他機の移動方向を取得するため、被衝突物との相対位置を正確に取得することができる。
以下、図18、図19を参照して、実施例1の電子機器1に機器状態を取得する機能を追加した実施例2の電子機器について説明する。図18は本実施例の電子機器2の構成を示すブロック図である。図19は本実施例の電子機器2の動作を示すフローチャートである。ここでいう機器状態とは、例えば機器が把持されている状態であるか、机上などに置かれている状態であるかなど、計測される加速度に定常的に影響を与える機器の状態全般を指すものとする。
図18に示すように、本実施例の電子機器2は、加速度取得部11と、衝突時刻取得部22と、移動方向取得部23と、相対位置取得部14と、機器状態取得部25とを含む。本実施例の電子機器2と実施例1の電子機器1との違いは、実施例1における衝突時刻取得部12、移動方向取得部13が、本実施例において衝突時刻取得部22、移動方向取得部23に変更されている点、機器状態取得部25が追加されている点である。以下では実施例1との相違点である衝突時刻取得部22、移動方向取得部23、機器状態取得部25について説明する。機器状態取得部25は、所定区間における判定用加速度と所定の状態判定閾値との比較結果から機器の使用状態である機器状態を取得する(S25)。衝突時刻取得部22は、機器状態に応じて定まる衝突判定閾値(差分閾値、傾き閾値)に基づいて衝突時刻を取得する(S22)。移動方向取得部23は、機器状態に応じて定まる移動判定閾値に基づいて移動方向を取得する(S23)。
以下、図20、図21を参照して本実施例の電子機器2の機器状態取得部25の実現例について説明する。図20は本実施例の電子機器2の機器状態取得部25の構成を示すブロック図である。図21は本実施例の電子機器2の機器状態取得部25の動作を示すフローチャートである。図20に示すように、機器状態取得部25は、状態判定部251と、状態判定時間記憶部252と、状態判定閾値記憶部253とを含む。状態判定時間記憶部252には予め定めた状態判定時間が記憶されている。状態判定閾値記憶部253には、予め定めた状態判定閾値が記憶されている。状態判定部251は、所定の時刻から状態判定時間記憶部252に記憶された状態判定時間過去までの区間における判定用加速度と、状態判定閾値記憶部253に記憶された状態判定閾値との比較結果から機器状態を判定する(S251)。
<状態判定部251>
以下、図22を参照して状態判定部251の動作例について補足説明する。図22は判定用加速度の時系列と状態判定閾値との関係について例示する図である。図22に示すように、衝突時刻取得部22は、時刻101を差分条件充足時刻、時刻102を符号反転時刻、時刻103を衝突時刻として特定、取得したものとする。前述の状態判定時間をTsとし、図22の例では、時刻106は時刻101から時間Ts過去に遡った時刻であるものとする。また、前述の状態判定閾値をVaとし、判定用加速度の絶対値が、状態判定閾値Va未満となる領域を斜線ハッチングで表した。なお、図中の時刻101、102、103、106における各判定用加速度の値を順にa1、a2、a3、a6とする。図22の例では、状態判定部251は、所定の時刻(例えば差分条件充足時刻である時刻101)から状態判定時間Ts過去までの区間における判定用加速度(絶対値)が状態判定閾値Va以上となる場合に機器状態を手持ち(把持)として取得し、それ以外の場合に、機器状態を机上として取得する(S251)。図22の例では、状態判定部251は、区間内の判定用加速度(絶対値)である|a1|、|a2|、|a3|、|a6|などが何れも状態判定閾値Va以上となるため、機器状態を手持ち(把持)と判定する。一方、状態判定部251は、区間内の判定用加速度(絶対値)が状態判定閾値Va未満となる瞬間がある場合には、機器状態を机上と判定する。
これ以外にも、例えば状態判定部251は所定の時刻として、衝突時刻である時刻103から状態判定時間Ts過去までの区間における判定用加速度(絶対値)と、状態判定閾値Vaとを比較してもよい。この場合、図22の例では、状態判定部251は、区間内の判定用加速度(絶対値)である|a3|、|a6|などが何れも状態判定閾値Va以上であるため、機器状態を手持ち(把持)と判定する。
次に、図23、図24を参照して本実施例の電子機器2の衝突時刻取得部22の実現例について説明する。図23は本実施例の電子機器2の衝突時刻取得部22の構成を示すブロック図である。図24は本実施例の電子機器2の衝突時刻取得部22の動作を示すフローチャートである。図23に示すように衝突時刻取得部22は、差分部221と、符号部122と、傾き部223と、衝突判定閾値記憶部224とを含む。符号部122の動作は実施例1と同じである。衝突判定閾値記憶部224には、前述の機器状態それぞれに対応する衝突判定閾値(差分閾値、傾き閾値)が予め記憶されている。差分部221は、機器状態に応じて定まる差分閾値を衝突判定閾値記憶部224から選択して、当該差分閾値と差分との比較結果に基づいて差分条件充足時刻を取得する(S221)。ステップS221は、機器状態に応じて差分閾値を選択する点でステップS121と異なるが、差分との比較方法などについては、ステップS121と同様である。傾き部223は、機器状態に応じて定まる傾き閾値を衝突判定閾値記憶部224から選択して、当該傾き閾値と符号反転時刻より過去の時刻の判定用加速度の微分値との比較結果に基づいて衝突時刻を特定する(S223)。ステップS223は、機器状態に応じて傾き閾値を選択する点でステップS123と異なるが、微分値との比較方法などについては、ステップS123と同様である。
次に、図25、図26を参照して本実施例の電子機器2の移動方向取得部23の実現例について説明する。図25は本実施例の電子機器2の移動方向取得部23の構成を示すブロック図である。図26は本実施例の電子機器2の移動方向取得部23の動作を示すフローチャートである。図25に示すように、移動方向取得部23は、積分部231と、方向判定部232と、他機器方向取得部133と、調整時間記憶部134と、積分時間記憶部135と、移動判定閾値記憶部236とを含む。他機器方向取得部133の動作は実施例1と同じである。調整時間記憶部134、積分時間記憶部135に記憶される情報は実施例1と同じである。移動判定閾値記憶部236には、前述の機器状態それぞれに対応する移動判定閾値が予め記憶されている。
積分部231は、衝突時刻、または調整済み衝突時刻から所定の積分時間過去までの判定用加速度を積分する(S231)。ここで、積分部231は、例えば衝突時刻における判定用加速度を基準とした判定用加速度の相対値を積分する。積分部231の動作について図27の例を参照して補足説明する。図27は本実施例において積分が実行される範囲を例示する図である。図27に示すように、衝突時刻取得部22は、時刻101を差分条件充足時刻、時刻102を符号反転時刻、時刻103を衝突時刻として特定、取得したものとする。この場合、例えば積分部231は、衝突時刻である時刻103から積分時間Ti過去の時刻である時刻105までの判定用加速度から衝突時刻である時刻103における判定用加速度a3を差し引いた相対値を積分する(S231)。例えば積分範囲は斜線ハッチングを施したINT(R)となる。次に、方向判定部232は、機器状態に応じて定まる移動判定閾値を移動判定閾値記憶部236から選択して、当該移動判定閾値と積分結果との比較結果に基づいて前記移動方向を判定する(S232)。ステップS232は、機器状態に応じて移動判定閾値を選択する点でステップS132と異なるが、積分結果との比較方法などついては、ステップS132と同様である。
<機器状態に基づく閾値の最適化>
以下、図28を参照して、機器状態に基づく閾値の最適化について補足説明する。図28は機器状態に応じて定まる閾値の具体例を示す図である。図28に示すように、移動判定閾値(左、右)の絶対値は、手持ち(把持)において机上と比較して小さく設定しておくのが好適である。これは、前述した積分値が絶対値から相対値に変更されることと関連し、移動判定において誤判定を減少させるための調整である。また、傾き閾値、差分閾値は、手持ち(把持)において机上と比較して若干小さく設定しておくのが好適である。前述同様、衝突判定において誤判定を減少させるための調整である。
このように、本実施例の電子機器2によれば、実施例1の効果に加え、機器状態(例えば、電子機器が把持されている状態であるか、把持されずに机上に置かれているか)に応じて、差分閾値、傾き閾値、移動判定閾値などを最適化し、所定の時刻における判定用加速度の値を基準とした相対値を積分するため、機器状態が変化しても被衝突物との相対位置を正確に取得することができる。
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
また、上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。
なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。

Claims (10)

  1. 自機に加えられた加速度の時系列を取得し、当該取得された加速度に基づいて衝突判定に用いる判定用加速度の時系列を取得する加速度取得部と、
    前記判定用加速度の微分値に基づいて被衝突物との衝突時刻を取得する衝突時刻取得部と、
    前記衝突時刻から過去の判定用加速度に基づいて衝突直前の自機の移動方向を取得する移動方向取得部と、
    前記移動方向から被衝突物との相対位置を取得する相対位置取得部とを含む
    電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器であって、
    前記加速度取得部が、
    所定時間毎に前記加速度の基準値を更新する基準値更新部と、
    前記基準値と前記加速度の時系列に基づいて前記判定用加速度を取得する判定用加速度取得部とを含む
    電子機器。
  3. 請求項1または2に記載の電子機器であって、
    前記衝突時刻取得部が、
    最新時刻の判定用加速度と過去の時刻の判定用加速度との差分と、所定の差分閾値との比較結果に基づいて差分条件充足時刻を取得する差分部を含み、
    前記衝突時刻取得部は、前記差分条件充足時刻より過去の時刻の前記判定用加速度の微分値に基づいて前記衝突時刻を取得する
    電子機器。
  4. 請求項3に記載の電子機器であって、
    前記衝突時刻取得部が、
    前記差分条件充足時刻より過去の時刻において判定用加速度の微分値の符号が反転する符号反転時刻を特定する符号部を含み、
    前記衝突時刻取得部は、前記符号反転時刻より過去の時刻の前記判定用加速度の微分値に基づいて前記衝突時刻を取得する
    電子機器。
  5. 請求項4に記載の電子機器であって、
    前記衝突時刻取得部が、
    前記符号反転時刻より過去の時刻の前記判定用加速度の微分値と所定の傾き閾値との比較結果に基づいて衝突時刻を特定する傾き部を含む
    電子機器。
  6. 請求項1から5の何れかに記載の電子機器であって、
    前記移動方向取得部が、
    前記衝突時刻から所定の積分時間過去までの判定用加速度を積分する積分部と、
    分結果と所定の移動判定閾値との比較結果に基づいて前記移動方向を判定する方向判定部とを含む
    電子機器。
  7. 請求項1から5の何れかに記載の電子機器であって、
    前記移動方向取得部が、
    前記衝突時刻から所定の調整時間過去に遡った時刻である調整済み衝突時刻から所定の
    積分時間過去までの判定用加速度を積分する積分部と、
    分結果と所定の移動判定閾値との比較結果に基づいて前記移動方向を判定する方向判定部とを含む
    電子機器。
  8. 請求項5に記載の電子機器であって、
    所定区間における判定用加速度と所定の状態判定閾値との比較結果から機器の使用状態である機器状態を取得する機器状態取得部をさらに含み、
    前記差分部が、前記機器状態に応じて定まる差分閾値と前記差分との比較結果に基づいて差分条件充足時刻を取得し、
    前記傾き部が、前記機器状態に応じて定まる傾き閾値と前記符号反転時刻より過去の時刻の判定用加速度の微分値との比較結果に基づいて衝突時刻を特定する
    電子機器。
  9. 請求項6または7に記載の電子機器であって、
    所定区間における判定用加速度と所定の状態判定閾値との比較結果から機器の使用状態である機器状態を取得する機器状態取得部をさらに含み、
    前記方向判定部が、
    前記機器状態に応じて定まる移動判定閾値と前記積分結果との比較結果に基づいて前記移動方向を判定する
    電子機器。
  10. コンピュータを請求項1から9の何れかに記載の電子機器として機能させるためのプログラム。
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