JP6108530B2 - 半導体装置の製造方法、プログラムおよび基板処理装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、プログラムおよび基板処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法、プログラムおよび基板処理装置に関する。
近年のLSI製造工程におけるトランジスタの構造は、Siの上に誘電率が4を超える高誘電率膜を形成し、この高誘電率膜の上にさらに導電性の薄膜を形成して、トランジスタの閾値電圧を制御する、ゲートスタック構造となっている。この構造では、トランジスタの消費電力を制御するために、様々な導電性の薄膜がゲート電極として使用されている。これらの導電性の薄膜は、その薄膜固有の仕事関数(Work Function:WF)を有している。この仕事関数を調整することによって、トランジスタの閾値電圧を制御することができる。
デバイス形状の微細化や複雑化に伴い、導電性の薄膜として金属膜(メタルゲート電極)を形成する場合、段差被覆性(ステップカバレージ)に優れるCVD(Chemical Vapor Deposition)法や、材料ガスを交互に供給して成膜する方法が採用されている。微細化が進むにつれ、堆積できる空間の幅が小さくなってきており、それに伴って、仕事関数調整に用いるゲート電極も薄膜化する傾向にある。現在、メタルゲート電極として、金属窒化膜(例えば窒化チタン膜(TiN膜))が広く採用されている(特許文献1)。
特開2011−6783号公報
トランジスタの性能向上の観点から、既存の金属窒化膜の仕事関数とは異なる値の仕事関数を有する金属窒化膜が要求されている。例えばNMOSタイプのトランジスタにおいては、仕事関数がTiN膜よりも小さい値の材料が要求されている。
本発明の主な目的は、上記した課題に鑑み、閾値電圧が調整可能、すなわち、仕事関数が調整可能な金属窒化膜を形成することにある。
本発明の一態様によれば、高誘電率膜が形成された基板に対して、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する。
本発明の一態様によれば、閾値電圧が調整可能、すなわち、仕事関数がチューニング可能な金属窒化膜を形成することができる。
第1実施形態にかかる基板処理装置のウェハ処理時における断面構成図である。 図1に示す基板処理装置のガス供給系の構成図である。 図1に示す基板処理装置のコントローラの概略構成図である。 実施形態にかかるNMOSタイプのトランジスタのゲート構成例を示す説明図である。 図4に示すNMOSタイプのトランジスタのゲート製造工程例を示す処理フロー図である。 図5に示す処理フローにおける複合金属窒化膜の成膜工程と金属窒化膜の成膜工程の例を示す処理フロー図である。 図6に示す成膜工程におけるガス供給のタイミングを示す図である。 図6に示す上記した処理フローで形成したTiHfN膜のeWF(実効仕事関数)の例を示す図である。 TiHfN膜を成膜するときの処理温度(成膜温度)と組成比の関係を示す図である。 TiHfN膜を成膜するときの1サイクルあたりのTDEAHfの供給時間と組成比の関係を示す図である。 第2実施形態にかかる基板処理装置の構成例を示す横断面図である。 第2実施形態にかかる基板処理装置の構成例を示す縦断面図である。 第2実施形態にかかる基板の搬送シーケンスを示す図である。 第3実施形態にかかる基板処理室の構成例を示す横断面図である。 第3実施形態にかかる基板処理室の構成例を示す縦断面図である。 第4実施形態にかかる基板処理室の構成例を示す縦断面図である。 第4実施形態にかかる基板処理室の構成例を示す横断面図である。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照してより詳細に説明する。
まず、本発明の好ましい実施形態で使用される基板処理装置について説明する。この基板処理装置は、半導体装置の製造工程の一工程で使用される半導体装置の製造装置の一例として構成されているものである。
下記の説明では、基板処理装置の一例として、一度に1枚の基板に対し成膜処理等を行う枚葉式の基板処理装置を使用した場合について述べる。
(1)基板処理装置の構成
まず、本実施形態にかかる基板処理装置の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる基板処理装置のウェハ処理時における断面構成図と、基板処理装置のウェハ搬送時における断面構成図である。
<処理室>
図1に示すとおり、本実施形態にかかる基板処理装置は処理容器102を備えている。処理容器102は、例えば横断面が円形であり扁平な密閉容器として構成されている。また、処理容器102は、例えばアルミニウム(Al)やステンレス(SUS)などの金属材料または石英(SiO)により構成されている。処理容器102内には、基板としてのシリコンウェハ等のウェハ100を処理する処理室101が形成されている。
<支持台>
処理室101内には、ウェハ100を支持する支持台103が設けられている。支持台103は、例えば、石英(SiO)、カーボン、セラミックス、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al)、又は窒化アルミニウム(AlN)により構成される。ウェハ100が直接触れる支持台103の上面には、例えば、石英(SiO)、カーボン、セラミックス、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al)、又は窒化アルミニウム(AlN)により構成された支持板としてのサセプタ117が設けられても良い。なお、支持台103には、ウェハ100を加熱する加熱手段(加熱源)としてのヒータ106が内蔵されていても良い。また、支持台103の下端部は、処理容器102の底部を貫通している。
<昇降機構>
処理室101の外部には、支持台103の下端部に接続された昇降機構107bが設けられている。この昇降機構107bを作動させることにより、支持台103を昇降させ、サセプタ117上に支持されるウェハ100を昇降させることが可能となっている。支持台103は、ウェハ100の搬送時には後述のウェハ搬送口150の高さまで下降し、ウェハ100の処理時にはウェハ処理位置(図示の位置)まで上昇する。なお、支持台103の下端部の周囲は、ベローズ103aにより覆われており、処理室101内は気密に保持されている。
<リフトピン>
また、処理室101の底面(床面)には、例えば3本のリフトピン108bが鉛直方向に立ち上がるように設けられている。また、支持台103(サセプタ117も含む)には、かかるリフトピン108bを貫通させる貫通孔108aが、リフトピン108bに対応する位置にそれぞれ設けられている。そして、支持台103をウェハ搬送位置まで下降させた時には、リフトピン108bの上端部が貫通孔108aを介してサセプタ117の上面から突出して、リフトピン108bがウェハ100を下方から支持するようになっている。また、支持台103をウェハ処理位置まで上昇させたときには、リフトピン108bはサセプタ117の上面から埋没して、サセプタ117がウェハ100を下方から支持するようになっている。なお、リフトピン108bは、ウェハ100と直接触れるため、例えば、石英やアルミナなどの材質で形成することが望ましい。
<ウェハ搬送口>
処理室101(処理容器102)の内壁側面には、処理室101の内外にウェハ100を搬送するためのウェハ搬送口150が設けられている。ウェハ搬送口150にはゲートバルブ151が設けられており、ゲートバルブ151を開くことにより、処理室101内と搬送室(予備室)171内とが連通するようになっている。搬送室171は搬送容器(密閉容器)172内に形成されており、搬送室171内にはウェハ100を搬送する搬送ロボット173が設けられている。搬送ロボット173には、ウェハ100を搬送する際にウェハ100を支持する搬送アーム173aが備えられている。支持台103をウェハ搬送位置まで下降させた状態で、ゲートバルブ151を開くことにより、搬送ロボット173により処理室101内と搬送室171内との間でウェハ100を搬送することが可能となっている。処理室101内に搬送されたウェハ100は、上述したようにリフトピン108b上に一時的に載置される。なお、搬送室171のウェハ搬送口150が設けられた側と反対側には、図示しないロードロック室が設けられており、搬送ロボット173によりロードロック室内と搬送室171内との間でウェハ100を搬送することが可能となっている。なお、ロードロック室は、未処理もしくは処理済のウェハ100を一時的に収容する予備室として機能する。
<排気系>
処理室101(処理容器102)の内壁側面であって、ウェハ搬送口150の反対側には、処理室101内の雰囲気を排気する排気口160が設けられている。排気口160には排気チャンバ160aを介して排気管161が接続されており、排気管161には、処理室101内を所定の圧力に制御する圧力制御装置としてのAPC(Auto Pressure Controller)等の圧力調整器162、原料回収トラップ163、及び真空ポンプ164が順に直列に接続されている。主に、排気口160、排気管161、圧力調整器162によって、排気系(排気ライン)が構成される。なお、原料回収トラップ163、真空ポンプ164は、基板処理装置が設置される半導体製造工場側に設けられるが、基板処理装置に設けても良い。
<ガス導入口>
処理室101の上部に設けられる後述のシャワーヘッド140の上面(天井壁)には、処理室101内に各種ガスを供給するガス導入口110が設けられている。なお、ガス導入口110に接続されるガス供給系の構成については後述する。
<シャワーヘッド>
ガス導入口110と処理室101との間には、ガス分散機構としてのシャワーヘッド140が設けられている。シャワーヘッド140は、ガス導入口110から導入されるガスを分散させる分散板140aと、分散板140aを通過したガスをさらに均一に分散させて支持台103上のウェハ100の表面に供給するシャワー板140bと、を備えている。分散板140aおよびシャワー板140bには、複数の通気孔が設けられている。分散板140aは、シャワーヘッド140の上面及びシャワー板140bと対向するように配置されており、シャワー板140bは、支持台103上のウェハ100と対向するように配置されている。なお、シャワーヘッド140の上面と分散板140aとの間、および分散板140aとシャワー板140bとの間には、それぞれ空間が設けられており、かかる空間は、ガス導入口110から供給されるガスを分散させる第1バッファ空間(分散室)140c、および分散板140aを通過したガスを拡散させる第2バッファ空間140dとしてそれぞれ機能する。
<排気ダクト>
処理室101(処理容器102)の内壁側面には、段差部101aが設けられている。そして、この段差部101aは、コンダクタンスプレート104をウェハ処理位置近傍に保持するように構成されている。コンダクタンスプレート104は、内周部にウェハ100を収容する穴が設けられた1枚のドーナツ状(リング状)をした円板として構成されている。コンダクタンスプレート104の外周部には、所定間隔を開けて周方向に配列された複数の排出口104aが設けられている。排出口104aは、コンダクタンスプレート104の外周部がコンダクタンスプレート104の内周部を支えることができるよう、不連続に形成されている。
一方、支持台103の外周部には、ロワープレート105が係止している。ロワープレート105は、リング状の凹部105bと、凹部105bの内側上部に一体的に設けられたフランジ部105aとを備えている。凹部105bは、支持台103の外周部と、処理室101の内壁側面との隙間を塞ぐように設けられている。凹部105bの底部のうち排気口160付近の一部には、凹部105b内から排気口160側へガスを排出(流通)させるプレート排気口105cが設けられている。フランジ部105aは、支持台103の上部外周縁上に係止する係止部として機能する。フランジ部105aが支持台103の上部外周縁上に係止することにより、ロワープレート105が、支持台103の昇降に伴い、支持台103と共に昇降されるようになっている。
支持台103がウェハ処理位置まで上昇したとき、ロワープレート105もウェハ処理位置まで上昇する。その結果、ウェハ処理位置近傍に保持されているコンダクタンスプレート104が、ロワープレート105の凹部105bの上面部分を塞ぎ、凹部105bの内部をガス流路領域とする排気ダクト159が形成されることとなる。なお、このとき、排気ダクト159(コンダクタンスプレート104及びロワープレート105)及び支持台103によって、処理室101内が、排気ダクト159よりも上方の処理室上部と、排気ダクト159よりも下方の処理室下部と、に仕切られることとなる。なお、コンダクタンスプレート104およびロワープレート105は、排気ダクト159の内壁に堆積する反応生成物をエッチングする場合(セルフクリーニングする場合)を考慮して、高温保持が可能な材料、例えば、耐高温高負荷用石英で構成することが好ましい。
ここで、ウェハ処理時における処理室101内のガスの流れについて説明する。まず、ガス導入口110からシャワーヘッド140の上部へと供給されたガスは、第1バッファ空間(分散室)140cを経て分散板140aの多数の孔から第2バッファ空間140dへと入り、さらにシャワー板140bの多数の孔を通過して処理室101内に供給され、ウェハ100上に均一に供給される。そして、ウェハ100上に供給されたガスは、ウェハ100の径方向外側に向かって放射状に流れる。そして、ウェハ100に接触した後の余剰なガスは、ウェハ100外周部に位置する排気ダクト159上、すなわち、コンダクタンスプレート104上を、ウェハ100の径方向外側に向かって放射状に流れ、コンダクタンスプレート104に設けられた排出口104aから、排気ダクト159内のガス流路領域内(凹部105b内)へと排出される。その後、ガスは排気ダクト159内を流れ、プレート排気口105cを経由して排気口160へと排気される。このようにガスを流すことで、処理室下部、すなわち、支持台103の裏面や処理室101の底面側へのガスの回り込みが抑制される。
<ガス供給系>
続いて、上述したガス導入口110に接続されるガス供給系の構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施形態にかかる基板処理装置の有するガス供給系の構成図である。
(不活性ガス供給系)
ガス供給管232aには、上流側から順に、流量制御装置(流量制御部)としてのMFC(マスフローコントローラ)235aおよび開閉弁であるバルブ233aがそれぞれ設けられており、例えば不活性ガスである窒素(N)ガスがガス供給管232aを通ってガス導入口110へ供給される。主に、ガス供給管232a、MFC235a、バルブ233aにより第1の不活性ガス供給系が構成される。
ガス供給管232gには、上流側から順に、流量制御装置(流量制御部)としてのMFC(マスフローコントローラ)235gおよび開閉弁であるバルブ233gがそれぞれ設けられており、例えば不活性ガスであるNがガス供給管232gを通ってガス導入口110へ供給される。主に、ガス供給管232g、MFC235g、バルブ233gにより第2の不活性ガス供給系が構成される。
不活性ガス供給系は、第1の不活性ガス供給系と第2の不活性ガス供給系のいずれかまたは両方で構成される。基板への処理によって2つを使い分けても良いが、第1の不活性ガス供給系と第2の不活性ガス供給系の両方を用いることで、ウェハに均一な処理を施すことができる。
(原料供給系)
ガス供給管232dに接続された気化器270dよりも上流には、原料タンク291d、液体流量制御装置(LMFC)295d、バルブ293dが上流側から順に設けられている。気化器270d内への液体原料の供給量(すなわち、気化器270d内で気化され処理室201内へ供給される気化ガスの供給流量)は、LMFC295dによって制御される。主に、ガス供給管232d、LMFC295d、バルブ293dにより第1原料供給系が構成される。また、液体原料タンク291dを第1原料供給系に含めても良い。
なお、後述するように、第1原料供給系は第3原料供給系としても機能する。
ガス供給管232eに接続された気化器270eよりも上流には、原料タンク291e、液体流量制御装置(LMFC)295e、バルブ293eが上流側から順に設けられている。気化器270e内への液体原料の供給量(すなわり、気化器270e内で気化され処理室201内へ供給される気化ガスの供給流量)は、LMFC295eによって制御される。主に、ガス供給管232e、LMFC295e、バルブ293eにより第2原料供給系が構成される。また、液体原料タンク291eを第2原料供給系に含めても良い。
気化器270dには、キャリアガスとしての不活性ガスがガス供給管271dから供給される。ガス供給管271dには、MFC273dとバルブ272dとが設けられている。気化器270dで生成された気化ガスをキャリアガスで希釈することにより、サセプタ117に搭載されるウェハ100面内の膜厚均一性等のウェハ100におけるウェハ100の処理の均一性を調整することができる。主に、ガス供給管271d、MFC273d、バルブ272dにより第1キャリアガス供給系が構成される。
気化器270eには、キャリアガスとしての不活性ガスがガス供給管271eから供給される。ガス供給管271eには、MFC273eとバルブ272eとが設けられている。気化器270eで生成された気化ガスをキャリアガスで希釈することにより、サセプタ117に搭載されるウェハ100面内の膜厚均一性等のウェハ100におけるウェハ100の処理の均一性を調整することができる。主に、ガス供給管271e、MFC273e、バルブ272eにより第2キャリアガス供給系が構成される。
ガス供給管232dからは、金属元素(第1金属元素)とハロゲン元素とを含む第1原料が、LMFC295d、気化器270d、ガスフィルタ281d等を介して処理室101内へ供給される。本実施形態においては、金属元素として遷移金属元素であるチタン(Ti)を選択し、ハロゲン元素として塩素(Cl)を選択した。ここでは、TiとClとを含む原料として、四塩化チタニウム(TiCl)を用いる。TiClは、常温常圧で液体である。液体のTiClは、原料供給タンク291d内に貯留される。
なお、ここでは、金属元素として遷移金属元素であるTiを例示したが、これに限らず、遷移金属であるタングステン(W)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)からなる群から選択してもよい。これら遷移金属元素とハロゲン元素を含む原料としては、例えば、フッ化タングステン(WF),塩化タンタル(TaCl),塩化ジルコニウム(ZrCl),塩化ハフニウム(HfCl),塩化タングステン(WCl)などを用いることができる。また、遷移金属以外の金属元素を用いるようにしてもよい。
なお、後述するように、第1原料は第3原料としても使用される。
ガス供給管232eからは、金属元素(第2金属元素)とアミンとを含む原料が、MFC295e、気化器270e、ガスフィルタ281e等を介して処理室101内へ供給される。第2金属元素は、第1金属元素とは異なる元素が選択される。本実施形態においては、第2金属元素として、遷移金属元素であるハフニウム(Hf)を選択した。ここでは、Hfとアミンとを含む原料として、TDEAHf(テトラキスジエチルアミノハフニウム。Hf[N(C)])を用いる。TDEAHfは、常温常圧で液体である。液体のTDEAHfは、原料供給タンク291e内に貯留される。
なお、TDEAHfに含まるアミンは配位子としてエチルを有するが、これに限らず、配位子としてメチル、エチルメチルまたはシクロペンタ系を有していてもよい。例えば、Hfを含む第2原料としては、TDMAHf(テトラキスジメチルアミノハフニウム。Hf[N(CH)])、TEMAHf(テトラキスエチルメチルアミノハフニウム。Hf[N(C)CH])などを用いることができる。
また、第2金属元素として遷移金属元素であるHfを例示したが、これに限らず、遷移金属であるタングステン(W)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)からなる群から選択してもよい。また、遷移金属以外の金属元素を用いるようにしてもよい。ただし、第1金属元素とは異なる金属元素を選択する。金属元素とアミンとを含む原料としては、例えば、トリス(ジメチルアミノ)アルミニウム(Al[N(CH)])、テトラキスジエチルアミノジルコニウム(Zr[N(C)])、テトラキスジメチルアミノジルコニウム(Zr[N(CH)])、テトラキスエチルメチルアミノジルコニウム(Zr[N(C)CH])、トリスエチルメチルアミノターシャリーブチルイミノタンタル(TBTEMT)、トリスジエチルアミノターシャリーブチルイミノタンタル(TBTDET)、ビスタートブチルイミノビスデメチルアミノタングステン(BTBMW)などを用いることができる。
ガス供給管232bには、上流方向から順に、流量制御装置(流量制御部)としてのMFC(マスフローコントローラ)235bおよび開閉弁であるバルブ233bがそれぞれ設けられている。主に、ガス供給管232b、MFC235b、バルブ233bにより反応ガス供給系が構成される。ガス供給管232bからは、MFC235bおよびバルブ233bを介して窒素を含む第4原料が処理室101内へ供給される。ここでは、窒素を含む原料として、アンモニア(NH)を用いる。なお、NHに限らず、N、亜酸化窒素(NO)、酸化窒素(NO)などを用いてもよい。
(制御部)
図3に本実施形態に係る制御部と各構成の接続例を示す。制御部(制御手段)であるコントローラ300は、CPU(Central Processing Unit)380a、RAM(Random Access Memory)380b、記憶装置380c、I/Oポート380dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM380b、記憶装置380c、I/Oポート380dは、内部バス380eを介して、CPU380aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ300には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置382が接続されている。
記憶装置380cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard
Disk Drive)等で構成されている。記憶装置380c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、後述する基板処理の手順や条件などが記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。なお、プロセスレシピは、後述する基板処理工程における各手順をコントローラ300に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単にプログラムともいう。なお、本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、プロセスレシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。また、RAM380bは、CPU380aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
I/Oポート380dは、ヒータ106、昇降機構107b、ゲートバルブ151、搬送ロボット173、圧力調整器162、真空ポンプ164、原料回収トラップ163、MFC235a,235b、235g、273d、273e、バルブ233a、233d、233e、233g、293d、293e、272d、272e、気化器270d、270e、LMFC295d、295e、液体原料タンク291d、291e等に接続されている。なお、図2,図3に記載した括弧付きの符号で示される構成は、後述の他の実施形態で使用される構成である。なお、それぞれの実施形態では、図3に記載された構成の内、必要な構成のみがI/Oポート380dに接続される。
CPU380aは、記憶装置380cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置382からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置380cからプロセスレシピを読み出す。そして、CPU380aは、読み出したプロセスレシピの内容に沿うように、MFC235a,235b、235g、273d、273eによる各種ガスの流量調整動作、LMFC295d、295eによる液体原料の流量制御、バルブ233a、233d、233e、233g、293d、293e、272d、272eの開閉動作、圧力調整器162の圧力調整動作、ヒータ106の温度調整動作、真空ポンプ164の起動および停止、昇降機構107bによる支持台103の昇降動作、等を制御する。
なお、コントローラ300は、専用のコンピュータとして構成されている場合に限らず、汎用のコンピュータとして構成されていてもよい。例えば、上述のプログラムを格納し、た外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリ(USB Flash Drive)やメモリカード等の半導体メモリ)383を用意し、外部記憶装置383を用いて汎用のコンピュータにプログラムをインストールすること等により、本実施形態に係るコントローラ300を構成することができる。なお、コンピュータにプログラムを供給するための手段は、外部記憶装置383を介して供給する場合に限らない。例えば、インターネットや専用回線等の通信手段を用い、外部記憶装置383を介さずにプログラムを供給するようにしてもよい。なお、記憶装置380cや外部記憶装置383は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成される。以下、これらを総称して、単に記録媒体ともいう。なお、本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置380c単体のみを含む場合、外部記憶装置383単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。
<半導体装置の構成>
次に、本実施形態に係る技術が適用される半導体装置の構成例について説明する。ここでは、半導体装置として、NMOSタイプのトランジスタを例に挙げる。
図4は、NMOSタイプのトランジスタのゲート構成例を示す説明図である。図示のように、ゲートは、シリコン基板(Si)の上に形成された酸化シリコン(SiO)からなるシリコン系絶縁膜と、このSiOの上に形成された酸化ハフニウム(HfO)からなる高誘電率膜(High-k膜)と、このHfOの上に形成された複合金属窒化膜(TiHfN)からなるゲート電極とを積層したスタック構造とされる。また、TiHfNの上には、金属窒化膜(TiN)からなるcap膜が形成される。また、シリコン基板の裏面には、アルミニウム(Al)膜が形成される。
<半導体装置のゲート製造工程>
次いで、図5を参照し、図4に示すゲートの製造工程例について説明する。図5は、NMOSタイプのトランジスタのゲート製造工程例を示す処理フロー図である。
まず、シリコン基板を、例えば1%HF水溶液で処理して、シリコン基板の犠牲酸化膜を除去する(「HF treatment」工程)。次いで、シリコン基板の表面に、酸化シリコン(SiO)を熱酸化により成膜する(「SiO formation」工程)。SiOは、Si基板と、この後に形成するHfOとの界面における界面層として形成される。
次に、SiOの上に、高誘電率膜として酸化ハフニウム(HfO)を成膜する(「High-k formation」工程)。SiOとHfOにより、ゲート絶縁膜が構成される。次に、HfOの上に、ゲート電極として複合金属窒化膜を成膜する(「N-side WFM deposition」工程)。本実施形態では、複合金属窒化膜としてチタンハフニウム窒化膜(TiHfN)を成膜する。図示のように、この工程では、上述した第1原料(TiCl)と第2原料(TDEAHf)とを交互にXサイクル供給する。
次いで、TiHfNの上に、cap層としてインサイチュにて窒化チタン(TiN)を成膜し(「in−situ cap TiN deposition」工程)、さらに、例えばPVD(Physical
Vapor Deposition:物理気相成長)により窒化チタン(TiN)を成膜する(「TiN deposition」工程)。そして、このTiNの上にレジストをマスクにして、ゲート電極のフォトリソグラフィ技術を用いたパターニング(「Gate patterning」工程)と行うと共に、ドライエッチング技術を用いたパターンエッチング(「Gate etching」工程)を行う。その後、当該レジストを除去する(「Resist remove」工程))。そして、水素ガスアニーリング等のFGA(Forming
gas annealing)処理を行う(「FGA」工程)。その後、シリコン基板の裏面にアルミニウム層を形成する(「Backside Al deposition」工程)。
<TiHfN膜およびTiN膜の成膜工程>
次に、上記したゲート電極を構成する複合金属窒化膜(TiHfN)の成膜工程と、cap膜を構成する金属窒化膜(TiN膜)の成膜工程について説明する。それぞれの成膜工程は、上述した基板処理装置の処理室101で実行される。
図6は、図5に示す処理フローにおける複合金属窒化膜(TiHfN)の成膜工程と金属窒化膜(TiN膜)の成膜工程の例を示す処理フロー図である。図7は、図6に示す成膜工程におけるガス供給のタイミングを示す図である。なお、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ300により制御される。
なお、本明細書において「ウェハ」という言葉を用いた場合は、「ウェハそのもの」を意味する場合や、「ウェハとその表面に形成された所定の層や膜等との積層体(集合体)」を意味する場合(すなわち、表面に形成された所定の層や膜等を含めてウェハと称する場合)がある。また、本明細書において「ウェハの表面」という言葉を用いた場合は、「ウェハそのものの表面(露出面)」を意味する場合や、「ウェハ上に形成された所定の層や膜等の表面、すなわち、積層体としてのウェハの最表面」を意味する場合がある。
従って、本明細書において「ウェハに対して所定のガスを供給する」と記載した場合は、「ウェハそのものの表面(露出面)に対して所定のガスを直接供給する」ことを意味する場合や、「ウェハ上に形成されている層や膜等に対して、すなわち、積層体としてのウェハの最表面に対して所定のガスを供給する」ことを意味する場合がある。また、本明細書において「ウェハ上に所定の層(又は膜)を形成する」と記載した場合は、「ウェハそのものの表面(露出面)上に所定の層(又は膜)を直接形成する」ことを意味する場合や、「ウェハ上に形成されている層や膜等の上、すなわち、積層体としてのウェハの最表面の上に所定の層(又は膜)を形成する」ことを意味する場合がある。
なお、本明細書において「基板」という言葉を用いた場合も「ウェハ」という言葉を用いた場合と同様であり、その場合、上記説明において、「ウェハ」を「基板に」置き換えて考えればよい。
(基板搬入工程S101)
まず、ウェハ搬送口150に設けられたゲートバルブ151が開放され、搬送室171から処理室101内にウェハ100が搬送ロボット173によって搬送される。ウェハ100には、上記した高誘電率膜(HfO)が形成されている。なお、高誘電率膜として、酸化アルミニウム(AlO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ランタン(LaO)、酸化イットリウム(YO)、酸化タンタル(TaO)、酸化セリウム(CeO)、酸化チタン(TiO)、チタン酸ストロンチウム(STO)、チタン酸バリウム(BTO)のいずれか又はそれらを2つ以上組み合わせた膜を用いてもよい。また、これらの膜に、酸化シリコン(SiO)や窒化シリコン(SiN)を含む膜であってもよい。
(基板載置工程S102)
処理室101内に搬送されたウェハ100は、サセプタ117に載置され、予め加熱されたサセプタ117によって加熱される。
(圧力調整工程S103)
ウェハ100がサセプタ117に載置されると、ゲートバルブ151が閉じられ、処理室101内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ164によって真空排気される。この際、処理室101内の圧力は、圧力センサ(不図示)により測定され、APCバルブ162でフィードバック制御される(圧力調整)。
(温度調整工程S104)
また、ウェハ100が所望の温度となるようにヒータ106による加熱が行われる。この際、ウェハ100が所望の温度分布となるように、温度センサ(不図示)が検出した温度情報に基づきヒータ106への通電具合がフィードバック制御される(温度調整)。
なお、上記した圧力調整および温度調整は、少なくともウェハ100に対する処理が終了するまでの間は常に実行される。
次に、TiClとTDEAHfをウェハ100に交互に供給することにより複合金属窒化膜であるTiHfN膜を成膜する第1成膜工程を行う。第1成膜工程では次の4つのステップを順次実行する。
(第1成膜工程(TiHfN成膜工程))
<ステップS105>
ステップS105では、処理室101にTiCl(第1原料)を供給する。具体的には、ガス供給管232dのバルブ233dおよびバルブ293dを開き、気化器270d、ガスフィルタ281dを介してガス供給管232d内にTiClガスを流す。ガス供給管232d内を流れるTiClガスは、液体マスフローコントローラ295dにより流量調整される。流量調整されたTiClガスはガス供給管232dからガス導入口110を通って処理室101内のウェハ100に供給され、排気口161から排気される。このとき、同時にバルブ272dを開き、不活性ガス供給管271d内にNガス等の不活性ガスを流す。不活性ガス供給管271d内を流れるNガスは、マスフローコントローラ273dにより流量調整される。流量調整されたNガスはTiClガスと一緒に処理室101内に供給され、排気口161から排気される。また、バルブ233aを開いて、ガス供給管232aからNガス等の不活性ガスを流しても良い。また、バルブ233gを開いて、ガス供給管232gからNガス等の不活性ガス流しても良い。
このとき、APCバルブ162を適正に調整して処理室101内の圧力を、例えば20〜1330Paの範囲内の圧力とする。液体マスフローコントローラ295dで制御するTiClガスの供給流量は、例えば10ccm〜100ccmの範囲内の流量とする。ウェハ100をTiClガスに曝す時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば0.01秒〜300秒間の範囲内の時間とする。このときヒータ106の温度は、ウェハ100の温度が、例えば100〜400℃、好ましくは200〜400℃、より好ましくは240〜350℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。また、TiClガスと同時に供給するNガス等の不活性ガスの流量は、例えば0ccm〜200ccmの範囲内の流量とする。TiClガスの供給により、ウェハ100上に、例えば1原子層未満から数原子層程度の厚さのTi含有層が形成される。
<ステップS106>
ステップS106では、バルブ233dを閉じ、処理室101内へのTiClガスの供給を停止する。このとき、APCバルブ162は開いたままとして、真空ポンプ164により処理室101内を真空排気し、処理室101内に残留する未反応もしくはTi含有層形成に寄与した後のTiClガスを処理室101内から排除する。
なお、このとき、バルブ233a又はバルブ233gは開いたままとして(あるいは開き)、Nガスを処理室101内へ供給する。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室101内に残留する未反応もしくはTi含有層形成に寄与した後のTiClガスを処理室101内から排除する効果を更に高めることができる。パージは、Nガスが、例えば200ccmの流量で、例えば、1秒〜60秒供給されることによって行われる。
また、このとき、処理室101内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室101内を完全にパージしなくてもよい。処理室101内に残留するガスが微量であれば、その後に行われるステップS107において悪影響が生じることはない。このとき処理室101内に供給するNガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、処理室201の容積と同程度の量を供給することで、ステップS107において悪影響が生じない程度のパージを行うことができる。このように、処理室101内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、Nガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
<ステップS107>
ステップS107では、処理室101にTDEAHf(第2原料)を供給する。具体的には、ガス供給管232eのバルブ233eおよびバルブ293eを開き、気化器270e、ガスフィルタ281eを介してガス供給管232e内にTDEAHfガスを流す。ガス供給管232e内を流れるTDEAHfガスは、液体マスフローコントローラ295eにより流量調整される。流量調整されたTDEAHfガスはガス供給管232eからガス導入口110を通って処理室101内のウェハ100に供給され、排気口161から排気される。このとき、同時にバルブ272eを開き、不活性ガス供給管271e内にNガス等の不活性ガスを流す。不活性ガス供給管271e内を流れるNガスは、マスフローコントローラ273eにより流量調整される。流量調整されたNガスはTDEAHfガスと一緒に処理室101内に供給され、排気口161から排気される。また、バルブ233aを開いて、ガス供給管232aからNガス等の不活性ガスを流しても良い。また、バルブ233gを開いて、ガス供給管232gからNガス等の不活性ガス流しても良い。
このとき、APCバルブ162を適正に調整して処理室101内の圧力を、例えば20〜1330Paの範囲内の圧力とする。液体マスフローコントローラ295eで制御するTDEAHfガスの供給流量は、例えば10ccm〜100ccmの範囲内の流量とする。ウェハ100をTDEAHfガスに曝す時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば0.01秒〜300秒間の範囲内の時間とする。このときヒータ106の温度は、ウェハ100の温度が、例えば100〜400℃、好ましくは200〜400℃、より好ましくは240〜350℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。また、TDEAHfガスと同時に供給するNガス等の不活性ガスの流量は、例えば0ccm〜200ccmの範囲内の流量とする。
処理室101に供給されたTDEAHfガスは、ステップS105でウェハ100上に形成されたTi含有層の少なくとも一部と反応する。これによりTi、HfおよびNを含むTiHfN層が形成される。具体的には、Ti含有層のCl(ハロゲン元素)が、TDEAHfガスに含まれるアミンの配位子であるエチルと反応して除去されると共に、Clが除去されたTiにTDEAHfガスに含まれるHfおよびNが結合することで、TiHfN層が形成される。
<ステップS108>
ステップS108では、バルブ233eを閉じ、処理室101内へのTDEAHfガスの供給を停止する。このとき、APCバルブ162は開いたままとして、真空ポンプ164により処理室101内を真空排気し、処理室101内に残留する未反応もしくはAl,C含有層形成に寄与した後のTDEAHfガスを処理室101内から排除する。
なお、このとき、バルブ233a又はバルブ233gは開いたままとして(あるいは開き)、不活性ガスとしてのNガスの処理室101内への供給を維持する。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室101内に残留する未反応もしくはHfN含有層形成に寄与した後のTDEAHfガスを処理室101内から排除する効果を更に高めることができる。パージは、Nガスが、例えば200ccmの流量で、例えば、1秒〜60秒供給されることによって行われる。
また、このとき、処理室101内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室101内を完全にパージしなくてもよい。処理室101内に残留するガスが微量であれば、その後に行われるステップにおいて悪影響が生じることはない。このとき処理室101内に供給するNガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、処理室101の容積と同程度の量を供給することで、後のステップにおいて悪影響が生じない程度のパージを行うことができる。このように、処理室101内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、Nガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
<ステップS109>
上述したステップS105〜S108を1サイクルとして、このサイクルを少なくとも1回以上行う(ステップS109)。これにより、チタン、ハフニウムおよび窒素を含む複合金属窒化膜、すなわち、TiHfN膜が形成される。尚、上述のサイクルは、複数回繰り返すのが好ましい。これにより、ウェハ100の高誘電率膜の上に、所定膜厚のTiHfN膜が形成される。
TiHfN膜を形成後、不活性ガス供給管232aのバルブ233aまたは不活性ガス供給管232gのバルブ233gを開いて、処理室101内にNガスを流す。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室101内が不活性ガスでパージされ、処理室101内に残留するガスが処理室101内から除去される。その後、TiHfN膜の上にcap膜としてTiN膜を形成する第2成膜工程が行われる。第2成膜工程は、第1成膜工程に続き、処理室101で実行される。
(第2成膜工程(TiN成膜工程))
<ステップS205>
ステップS205では、処理室101にTiCl(第3原料)を供給する。具体的には、ガス供給管232dのバルブ233dおよびバルブ293dを開き、気化器270d、ガスフィルタ281dを介してガス供給管232d内にTiClガスを流す。ガス供給管232d内を流れるTiClガスは、液体マスフローコントローラ295dにより流量調整される。流量調整されたTiClガスはガス供給管232dからガス導入口110を通って処理室101内のウェハ100に供給され、排気口161から排気される。このとき、同時にバルブ272dを開き、不活性ガス供給管271d内にNガス等の不活性ガスを流す。不活性ガス供給管271d内を流れるNガスは、マスフローコントローラ273dにより流量調整される。流量調整されたNガスはTiClガスと一緒に処理室101内に供給され、排気口161から排気される。また、バルブ233aを開いて、ガス供給管232aからNガス等の不活性ガスを流しても良い。また、バルブ233gを開いて、ガス供給管232gからNガス等の不活性ガス流しても良い。
このとき、APCバルブ162を適正に調整して処理室101内の圧力を、例えば20〜1330Paの範囲内の圧力とする。液体マスフローコントローラ295dで制御するTiClガスの供給流量は、例えば10ccm〜100ccmの範囲内の流量とする。ウェハ100をTiClに曝す時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば0.01秒〜300秒間の範囲内の時間とする。このときヒータ106の温度は、ウェハ100の温度が、例えば100〜400℃、好ましくは200〜400℃、より好ましくは240〜350℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。また、TiClガスと同時に供給するNガス等の不活性ガスの流量は、例えば0ccm〜200ccmの範囲内の流量とする。TiClガスの供給により、第1成膜工程で形成したTiHfN膜の上に、例えば1原子層未満から数原子層程度の厚さのTi含有層が形成される。
<ステップS206>
ステップS206では、バルブ233dを閉じ、処理室101内へのTiClガスの供給を停止する。このとき、APCバルブ162は開いたままとして、真空ポンプ164により処理室101内を真空排気し、処理室101内に残留する未反応もしくはTi含有層形成に寄与した後のTiClガスを処理室101内から排除する。
なお、このとき、バルブ233a又はバルブ233gは開いたままとして(あるいは開き)、不活性ガスとしてのNガスの処理室101内への供給を維持する。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室101内に残留する未反応もしくはTi含有層形成に寄与した後のTiClガスを処理室101内から排除する効果を更に高めることができる。パージは、Nガスが、例えば200ccmの流量で、例えば、1秒〜60秒供給されることによって行われる。
また、このとき、処理室101内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室101内を完全にパージしなくてもよい。処理室101内に残留するガスが微量であれば、その後に行われるステップS107において悪影響が生じることはない。このとき処理室101内に供給するNガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、処理室101の容積と同程度の量を供給することで、ステップS107において悪影響が生じない程度のパージを行うことができる。このように、処理室101内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、Nガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
<ステップS207>
ステップS207では、処理室101にNH(第4原料)を供給する。具体的には、ガス供給管232bのバルブ233bを開き、ガス供給管232b内にNHガスを流す。ガス供給管232b内を流れるNHガスは、マスフローコントローラ235bにより流量調整される。流量調整されたNHガスはガス供給管232bからガス導入口110を通って処理室101内のウェハ100に供給され、排気口161から排気される。また、バルブ233aを開いて、ガス供給管232aからNガス等の不活性ガスを流しても良い。また、バルブ233gを開いて、ガス供給管232gからNガス等の不活性ガス流しても良い。
このとき、APCバルブ162を適正に調整して処理室101内の圧力を、例えば20〜1330Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ295bで制御するNHガスの供給流量は、例えば10ccm〜200ccm好ましくは100ccm〜200cmmの範囲内の流量とする。ウェハ100をNHに曝す時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば0.01秒〜300秒間の範囲内の時間とする。このときヒータ106の温度は、ウェハ100の温度が、例えば100〜400℃、好ましくは200〜400℃、より好ましくは240〜350℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。また、TiClガスと同時に供給するNガス等の不活性ガスの流量は、例えば0ccm〜200ccmの範囲内の流量とする。処理室101に供給されたNHガスは、ステップS205でウェハ200上に形成されたTi含有層の少なくとも一部と反応する。これによりTi含有層は窒化されて、窒化チタン層(TiN層)が形成される。
<ステップS208>
ステップS208では、バルブ233bを閉じ、処理室101内へのNHガスの供給を停止する。このとき、APCバルブ162は開いたままとして、真空ポンプ164により処理室101内を真空排気し、処理室101内に残留する未反応もしくは窒素含有層形成に寄与した後のNHガスを処理室101内から排除する。
なお、このとき、バルブ233a又はバルブ233gは開いたままとして(あるいは開き)、不活性ガスとしてのNガスの処理室101内への供給を維持する。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室101内に残留する未反応もしくは窒素含有層形成に寄与した後のNHガスを処理室101内から排除する効果を更に高めることができる。パージは、Nガスが、例えば200ccmの流量で、例えば、1秒〜60秒供給されることによって行われる。
また、このとき、処理室101内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室101内を完全にパージしなくてもよい。処理室101内に残留するガスが微量であれば、その後に行われるステップにおいて悪影響が生じることはない。このとき処理室101内に供給するNガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、処理室101の容積と同程度の量を供給することで、後のステップにおいて悪影響が生じない程度のパージを行うことができる。このように、処理室101内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、Nガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
<ステップS209>
上述したステップS205〜S208を1サイクルとして、このサイクルを少なくとも1回以上行う(ステップS209)ことにより、チタンおよび窒素を含む金属窒化膜、すなわち、TiN膜を成膜することができる。尚、上述のサイクルは、複数回繰り返すのが好ましい。これにより、ウェハ100に形成されたTiHfN膜の上に所定膜厚(例えば4nm)のTiN膜が形成される。
TiN膜を形成後、不活性ガス供給管232aのバルブ233aまたは不活性ガス供給管232gのバルブ233gを開いて、処理室101内にNガスを流す。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室101内が不活性ガスでパージされ、処理室101内に残留するガスが処理室101内から除去される。その後、処理室101内の雰囲気が不活性ガスに置換され、処理室101内の圧力が搬送室171の圧力に調圧される。
<ステップS210>
その後、支持台103が下降されて、ゲートバルブ151が開くとともに、処理済のウェハ100が搬送ロボット173によって処理容器102に搬出(アンロード、ステップS112)される。
図8は、上記した処理フローで形成したTiHfN膜のeWF(実効仕事関数)の例を示す図である。図8において、(1)がインサイチュでのcap膜形成をしたときのeWFを示し、(2)がインサイチュでのcap膜形成をしていないときのeWFを示す。図8に示すeWFは、高誘電率膜としてHfOを用いたときの値であり、HfO/SiO界面のダイポール込みの値である。なお、図8に示すeWFを得たときの処理温度(成膜温度)は330℃、1サイクルあたりのTiClの供給時間は2[sec]、TDEAHfの供給時間は10[sec]である。
図8から、高誘電率膜としてHfOを用いたときのTiHfN膜(cap膜あり)のeWFは4.22[eV]程度と推定される。NMOSタイプのトランジスタでは、4.5[eV]よりも小さい仕事関数が要求されるが、TiHfN膜がその要求を満たす仕事関数を有することがわかる。
TiHfN膜のeWFは、TiHfN膜に含まれる金属元素の組成比によって調整することができる。具体的には、TiHfN膜の原料であるTiClとTDEAHfがCVD反応することを利用し、処理温度(成膜温度)とガス供給時間を調整することで金属元素の組成比を調整する。なお、CVD反応には、気相反応と表面反応とが含まれる。
以下、TiHfN膜に含まれる金属元素の組成比の調整について説明する。
図9は、TiHfN膜を成膜するときの処理温度(成膜温度)と組成比の関係を示す図である。図9に示すように、処理温度に応じて、TiとHfの含有割合が変化する。具体的には、処理温度が高くなるにしたがい、Tiの含有割合が減少し、Hfの含有割合が増加する。このとき、TiHfN膜に残留するその他の元素(C、N、Cl)の含有割合はほぼ一定に推移する。Tiの仕事関数はHfの仕事関数よりも高い。そのため、処理温度を高くするほどTiHfN膜の仕事関数は低くなると考えられる。
また、図9に示すように、処理温度が330℃から350℃の範囲では、TiとHfの含有割合の変化量が他の元素の変化量に比して特に大きくなる。したがって、TiHfN膜の仕事関数を調整する場合、330℃から350℃の範囲の温度で成膜することが好ましい。
図10は、TiHfN膜を成膜するときの1サイクルあたりのTDEAHfの供給時間と組成比の関係を示す図である。図10に示すように、TDEAHfの供給時間に応じて、TiとHfの含有割合が変化する。具体的には、供給時間が10[sec]までは、供給時間が増加するにしたがい、Tiの含有割合が増加し、Hfの含有割合が減少する。一方、供給時間が10[sec]から30[sec]の範囲では、供給時間が増加するにしたがい、Tiの含有割合が減少し、Hfの含有割合が増加する。また、供給時間が10[sec]から30[sec]の範囲では、TiHfN膜に残留するその他の元素(C、N、Cl)の含有割合はほぼ一定に推移する。前述のように、Tiの仕事関数はHfの仕事関数よりも高いため、TDEAHfの供給時間が10[sec]から30[sec]の範囲では、TDEAHfの供給時間を増加させるほどTiHfN膜の仕事関数は低くなると考えられる。なお、図10に示す含有割合を得たときの1サイクルあたりのTiClの供給時間は2[sec]である。
また、供給時間が10[sec]から30[sec]の範囲では、TiHfN膜に含まれるその他の元素(C、N、Cl)の含有割合はほぼ一定に推移することから、TiHfN膜の仕事関数を調整する場合、TDEAHfの供給時間を10[sec]から30[sec]の範囲の調整することが好ましい。
このように、本実施形態によれば、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給することで、仕事関数の調整が可能な金属窒化膜(複合金属窒化膜)を得ることができる。
また、新規な材料を既存の生産ラインで採用するには、インテグレーションの問題(加工、熱安定性、拡散安定性)が生じるが、本実施形態の成膜プロセスは既存の金属窒化膜であるTiN膜の成膜プロセスをベースとしているため、インテグレーションの問題も回避できる。
また、TiHfN膜の上にインサイチュにてcap膜としてTiN膜を形成したため、TiHfN膜の耐酸化性を向上させることができ、酸化による仕事関数の上昇も防止できる。
(第2実施形態)
以下に第2の実施形態について、図11、図12、図13を用いて説明する。図10は本実施形態に係る基板処理装置の構成を説明する図である。上述の第1実施形態では、処理室101(処理容器102)内でウェハ100に第1成膜工程と第2成膜工程を続けて施す例を示したがこれに限らず、図10に示すように搬送容器172に複数の処理容器(処理室)を接続し、第1成膜工程と第2成膜工程を別々処理容器で行うようにしても良い。この形態について以下に詳細に説明する。
(搬送室)
図11、図12に示すように、搬送容器171は、平面視が多角形状に形成され、後述の予備室922、923、及び第1プロセスモジュール(PM。処理室)101a、第2PM101b、第3PM101c、第4PM101dがゲートバルブ151、151b、151c、151dを介してそれぞれ連結されている。これら各PMが処理室として機能する。搬送室171の中央部には、負圧下でウェハ100を移載(搬送)する搬送ロボット173がフランジ915を基部として設置されている。搬送ロボット173には、ロボット回転部916が接続され、回転可能に構成されている。
(予備室)
搬送容器172のPMが接続されない壁側には、搬入用の予備室(ロードロックモジュール)922と、搬出用の予備室(ロードロックモジュール)923とがそれぞれゲートバルブ151f、151eを介して連結されており、それぞれ負圧に耐えられる構造に構成されている。さらに、予備室922内には、搬入用の基板載置台950が設置され、予備室923内には、搬出用の基板載置台951が設置され、搬入出されるウェハ100を予備室内で保持できるように構成されている。
(大気搬送室・IOステージ)
予備室922および予備室923の前側には、大気搬送室(フロントエンドモジュール)921がゲートバルブ928、929を介して連結されている。大気搬送室921は、大気圧下で用いられる。
大気搬送室921内には、ウェハ100を移載する大気搬送ロボット924が設置されている。図12に示すように、大気搬送ロボット924は大気搬送室921に設置されたエレベータ926によって昇降可能に構成されるとともに、リニアアクチュエータ932によって、X1X2方向に往復移動可能に構成されている。
図12に示すように、大気搬送室921の上部にはクリーンエアを供給するクリーンユニット918が設けられている。また、図11に示すように、大気搬送室921のX2方向には、ウェハ100に形成されているノッチまたはオリエンテーションフラットの方向を合わせる装置(以下、プリアライナという)906が設置されている。
図11、図12に示されているように、大気搬送室921の筐体925のY1方向側には、ウェハ100を大気搬送室921に対して搬入搬出するための基板搬入搬出口934と、ポッドオープナ908が設けられている。基板搬入搬出口934を挟んでポッドオープナ908と反対側、即ち筐体925の外側にはIOステージ(ロードポート)905が設けられる。
ポッドオープナ908は、ポッド900のキャップ900aを開閉するとともに、基板搬入搬出口934を閉塞可能なクロージャ942とクロージャ942を駆動する駆動機構909を備えている。ポッドオープナ908は、IOステージ905に載置されたポッド900のキャップ900aを開閉し、基板の出し入れ口を開放・閉鎖することにより、ポッド900に対するウェハ100の出し入れを可能とする。
(プロセスモジュール(PM))
搬送容器172に設けられた第1PM、第3PMには、図2に示した、ガス供給管232a、ガス供給管232d、ガス供給管233dが接続され、ウェハ100に上述の第1成膜工程を施すことができるように構成されている。
第2PMと第4PMには、図2に示したガス供給管232g、ガス供給管232d、ガス供給管232bが接続され、上述の第2成膜工程を施すことができるように構成されている。
(基板処理工程)
図13に示すように、1枚目のウェハ100の処理(1バッチ目)では、ウェハ100を予備室922から第1PMに搬送し、第1PMで第1成膜工程を行う。第1成膜工程を終えたら、ウェハ100を第2PMへ搬送し、第2成膜工程を行い、予備室923へ搬送し、大気搬送室へウェハを搬出する。
2枚目のウェハの処理(2バッチ目)は、予備室922から第3PMに搬送し、第3PMで第1成膜工程を行う。第3PMで第1成膜工程を終えたら、ウェハを第4PMへ搬送し、第2成膜工程を行う。第4PMでの第2成膜工程を終えたら、ウェハを第4PMから予備室923へ搬送し、大気搬送室へ搬出する。
3枚目のウェハの処理(3バッチ目)は、1バッチ目と同様に第1PM、第2PMの順でウェハを搬送し、第1成膜工程と第2成膜工程を行う。
4枚目のウェハの処理(4バッチ目)は、2バッチ目と同様に第3PM、第4PMの順でウェハを搬送し、第1成膜工程と第2成膜工程を行う。このように、奇数バッチは、第1PM、第2PMへと順に搬送し、処理を行い、偶数バッチは、第3PM、第4PMへと順に搬送し処理を施す。
このように、第1成膜工程と第2成膜工程を別々の処理室で行うようにすることで、第1成膜工程で用いられるガスと第2成膜工程で用いられるガスとが、混ざり、副生成物が生成される可能性を低減することができる。また、第1成膜工程と第2成膜工程で、ウェハ100の温度や処理雰囲気の圧力を変えて処理する場合にも、温度や雰囲気の切替を高速化でき、処理スループットを向上させることができる。
なお、ここでは、処理室を4つ設けた例について記したが、これに限らず、多角形状の搬送容器の角数を増やし、処理室を5つ以上設けても良いし、多角形状の搬送容器の一辺に複数の処理室を設けても良い。
(第3実施形態)
以下に第3の実施形態について図14、図15を用いて説明する。本実施形態は、図14に示すように、複数のセクションに区切られた処理室に複数のウェハ100を収容し処理する形態である。
本実施形態に係る処理炉としてのプロセスチャンバ1202の構成について、主に図14、図15を用いて説明する。図14は、本実施形態に係る処理炉の横断面概略図である。図15は、本実施形態に係る処理炉の縦断面概略図であり、図14に示す処理炉のA−A’線断面図である。
(反応容器)
図14、図15に示すように、処理炉としてのプロセスチャンバ1202は、円筒状の気密容器である反応容器1203を備えている。反応容器1203内には、基板100の処理空間(処理室)1207が形成されている。反応容器1203内の処理空間1207の上側には、中心部から放射状に延びる4枚の仕切板1205が設けられている。4枚の仕切板1205は、処理空間1207を、第一の処理領域1201a、第一のパージ領域1204a、第二の処理領域1201b、第二のパージ領域1204bに仕切るように構成されている。なお、第一の処理領域1201a、第一のパージ領域1204a、第二の処理領域1201b、第二のパージ領域1204bは、後述するサセプタ(基板載置台)1217の回転方向に沿って、この順番に配列するように構成されている。
サセプタ1217を回転させることで、サセプタ1217上に載置された基板1200は、第一の処理領域1201a、第一のパージ領域1204a、第二の処理領域1201b、第二のパージ領域1204bの順に移動することとなる。また、第一の処理領域1201a内には第1処理ガスが供給され、第二の処理領域1201b内には第2処理ガスが供給され、第一のパージ領域1204a内及び第二のパージ領域1204b内には、不活性ガスが供給されるように構成されている。そのため、サセプタ1217を回転させることで、基板100上には、第1処理ガス、不活性ガス、第2処理ガス、不活性ガスが、この順に供給されることとなる。
仕切板1205の端部と反応容器1203の側壁との間には、所定の幅の隙間が設けられており、この隙間をガスが通過できるように構成されている。この隙間を介し、第一のパージ領域1204a内及び第二のパージ領域1204b内から第一の処理領域1201a内及び第二の処理領域1201b内に向けて不活性ガスを噴出させるようにすることで、第一のパージ領域1204a内及び第二のパージ領域1204b内への処理ガスの侵入を抑制することができ、処理ガスの反応を防止することができるように構成されている。
なお、本実施形態では、各仕切板1205の間の角度をそれぞれ90度としたが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、基板100への各種ガスの供給時間等を考慮して、例えば第二の処理領域1201bを形成する2枚の仕切板1205の間の角度を大きくしたりする等、適宜変更してもよい。
また、各処理領域を仕切板1205で仕切ったが、それに限るものではなく、処理領域1201aと1201bそれぞれに供給されるガスを混合させないようにできる構成であればよい。
(サセプタ)
図14および図15に示すように、仕切板1205の下側、すなわち反応容器1203内の底側中央には、反応容器1203の中心に回転軸の中心を有し、回転自在に構成された基板支持部としてのサセプタ1217が設けられている。サセプタ1217は、基板1200の金属汚染を低減することができるように、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、セラミックス、石英等の非金属材料で形成されている。なお、サセプタ1217は、反応容器1203とは電気的に絶縁されている。
サセプタ1217は、反応容器1203内にて、複数枚(本実施形態では例えば5枚)の基板100を同一面上に、かつ同一円周上に並べて支持するように構成されている。ここで、同一面上とは、完全な同一面に限られるものではなく、サセプタ1217を上面から見たときに、図13及び図14に示すように、複数枚の基板100が互いに重ならない
ように並べられていればよい。
なお、サセプタ1217表面における基板100の支持位置には、基板載置部1217bが、処理する基板100の枚数に対応して同心円状に設けられている。それぞれの基板載置部1217bは、例えば上面から見て円形状であり、側面から見て凹形状としてもよい。この場合、基板載置部の直径は基板100の直径よりもわずかに大きくなるように構成することが好ましい。この基板載置部内に基板100を載置することにより、基板100の位置決めを容易に行うことができ、また、サセプタ1217の回転に伴う遠心力により基板100がサセプタ1217から飛び出してしまう場合等で発生する位置ズレを防止できるようになる。
図15に示すように、サセプタ1217には、サセプタ1217を昇降させる昇降機構1268が設けられている。サセプタ1217には、貫通孔1217aが複数設けられている。上述の反応容器1203の底面には、反応容器1203内への基板100の搬入・搬出時に、基板100を突き上げて、基板100の裏面を支持する基板突き上げピン1266が複数設けられている。貫通孔1217a及び基板突き上げピン1266は、基板突き上げピン1266が上昇させられた時、又は昇降機構1268によりサセプタ1217が下降させられた時に、基板突き上げピン1266がサセプタ1217とは非接触な状態で貫通孔1217aを突き抜けるように、互いに配置されている。
昇降機構1268には、サセプタ1217を回転させる回転機構1267が設けられている。回転機構1267の図示しない回転軸は、サセプタ1217に接続されており、回転機構1267を作動させることでサセプタ1217を回転させることができるように構成されている。回転機構1267には、制御部300が、カップリング部1267aを介して接続されている。カップリング部1267aは、回転側と固定側との間を金属ブラシ等により電気的に接続するスリップリング機構として構成されている。これにより、サセプタ1217の回転が妨げられないようになっている。制御部300は、サセプタ1217を所定の速度で所定時間回転させるように、回転機構1267への通電具合を制御するように構成されている。上述したように、サセプタ1217を回転させることにより、サセプタ1217上に載置された基板100は、第一の処理領域1201a、第一のパージ領域1204a、第二の処理領域1201b及び第二のパージ領域1204bをこの順番に移動することとなる。
(加熱部)
サセプタ1217の内部には、加熱部としてのヒータ1218が一体的に埋め込まれており、基板100を加熱できるように構成されている。ヒータ1218に電力が供給されると、基板100表面が所定温度(例えば室温〜1000℃程度)にまで加熱されるようになっている。なお、ヒータ1218は、サセプタ1217に載置されたそれぞれの基板100を個別に加熱するように、同一面上に複数(例えば5つ)設けてもよい。
サセプタ1217には温度センサ1274が設けられている。ヒータ1218及び温度センサ1274には、電力供給線1222を介して、温度調整器1223、電力調整器1224及びヒータ電源1225が電気的に接続されている。温度センサ1274により検出された温度情報に基づいて、ヒータ1218への通電具合が制御されるように構成されている。
(ガス供給部)
反応容器1203の上側には、第一の処理ガス導入部1251と、第二の処理ガス導入部1252と、不活性ガス導入部1253、クリーニングガス導入部1258と、を備えるガス供給部1250が設けられている。ガス供給部1250は、反応容器1203の上側に開設された開口に気密に設けられている。第一の処理ガス導入部1251の側壁には、第一のガス噴出口1254が設けられている。第二の処理ガス導入部1252の側壁には、第二のガス噴出口1255が設けられている。不活性ガス導入部1253の側壁には、第一の不活性ガス噴出口1256及び第二の不活性ガス噴出口1257がそれぞれ対向するように設けられている。ガス供給部1250の底には、クリーニングガス導入部1258の端部であるクリーニングガス供給孔1259が設けられている。即ち、クリーニングガス供給孔1259は、第一のガス噴出口1254、第二のガス噴出口1255、不活性ガス噴出口1256、1257より低い位置に設けられている。
ガス供給部1250は、第一の処理ガス導入部1251から第一の処理領域1201a内に第一の処理ガスを供給し、第二の処理ガス導入部1252から第二の処理領域1201b内に第二の処理ガスを供給し、不活性ガス導入部1253から第一のパージ領域1204a内及び第二のパージ領域1204b内に不活性ガスを供給するように構成されている。ガス供給部1250は、各処理ガス及び不活性ガスを混合させずに個別に各領域に供給することができ、また、各処理ガス及び不活性ガスを併行して各領域に供給することができるように構成されている。
ここで、第1処理ガスは、第1実施例で記した第1原料としてのTiClが用いられ、第2処理ガスは、第1実施例で記した第2原料としてのTDEAHfが用いられる。よって。サセプタ1217を回転させることにより、基板が、TiCl、不活性ガス、TDEAHf、不活性ガスの順で曝されることになり、第1実施例における第1成膜工程を施すことができる。このサセプタの回転を所定回数を行うことにより複合金属窒化膜を形成することができる。所定回数行った後は、第一の処理領域1201a内にTiClを供給し、第二の処理領域1201b内に、NHガスを供給し、サセプタを回転させることにより、ウェハ100が、TiCl、不活性ガス、NH、不活性ガスの順で曝され、第1実施例における第2成膜工程を施すことができる。このように構成することにより、処理ガスの供給時間とパージ時間を短縮することができ、処理スループットを向上させることができる。
なお、ここでは、第1の処理領域1201aと第2の処理領域1201b内に供給するガスを第1成膜工程と第2成膜工程で切替える例を示したが、これに限らず、プロセスチャンバ1202を複数設けて、第2実施形態の様に、それぞれのプロセスチャンバで別々の処理を行うようにしても良い。
(第4実施形態)
以下に第4実施形態について図16、図17を用いて説明する。本実施形態は、図16に示すように、複数枚のウェハ100を、積層した状態で処理する。
(処理室)
処理炉402は、中心線が垂直になるように縦向きに配されて筐体(図示せず)によって固定的に支持された反応管としての縦形のプロセスチューブ405を備えている。プロセスチューブ405は、インナチューブ404とアウタチューブ403とを備えている。インナチューブ404およびアウタチューブ403は、例えば、石英(SiO)又は炭化珪素(SiC)、石英や炭化珪素の複合材料等の耐熱性の高い材料によって、円筒形状にそれぞれ一体成形されている。
インナチューブ404は、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。インナチューブ404内には、基板保持具としてのボート417によって水平姿勢で多段に積層されたウェハ100を収納して処理する処理室401が形成されている。インナチューブ404の下端開口は、ウェハ100群を保持したボート417を出し入れするための炉口を構成している。したがって、インナチューブ404の内径は、ウェハ100群を保持したボート417の最大外径よりも大きくなるように設定されている。アウタチューブ403は、インナチューブ404と一部同心円形状であって、その内径はインナチューブ404に対して大きく、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、インナチューブ404の外側を取り囲むようにインナチューブ404と同心円に被せられている。アウタチューブ403の間の下端部は、マニホールド409上部のフランジ409aにOリング(図示せず)を介して取り付けられ、Oリングによって気密に封止されている。
インナチューブ404の下端部は、マニホールド409の内側の円形リング部409b上に搭載されている。マニホールド409は、インナチューブ404およびアウタチューブ403についての保守点検作業や清掃作業のために、インナチューブ404およびアウタチューブ403に着脱自在に取り付けられている。マニホールド409が筐体(図示せず)に支持されることにより、プロセスチューブ405は垂直に据え付けられた状態になっている。なお、以下では、アウタチューブ405内に形成される空間を処理室401という場合も有る。
(排気ユニット)
マニホールド409の側壁の一部には、処理室401内の雰囲気を排気する排気管431が接続されている。マニホールド409と排気管431との接続部には、処理室401内の雰囲気を排気する排気口が形成されている。排気管431内は、排気口を介して、インナチューブ404とアウタチューブ403との間に形成された隙間からなる排気路内に連通している。なお、排気路の横断面形状は、略円形リング形状になっている。これにより、後述する、インナチューブ404に形成された、排気孔404aの上端から下端まで均一に排気することができる。即ち、ボート417に載置された複数枚のウェハ100全てから均一に排気することができる。排気管431には、上流から順に、圧力センサ445、圧力調整器としてのAPCバルブ431a、真空排気装置としての真空ポンプ431cが設けられている。真空ポンプ431cは、処理室401内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気し得るように構成されている。APCバルブ431aおよび圧力センサ445には、コントローラ300が電気的に接続されている。コントローラ300は、処理室401内の圧力が所望のタイミングにて所望の圧力となるように、圧力センサ445により検出された圧力に基づいてAPCバルブ431aの開度を制御するように構成されている。主に、排気管431、圧力センサ445、APCバルブ431aにより、本実施形態に係る排気ユニット(排気系)が構成される。また、真空ポンプ431cを排気ユニットに含めてもよい。また、排気管431には、排気ガス中の反応副生成物や未反応の原料ガス等を捕捉するトラップ装置や排気ガス中に含まれる腐食性成分や有毒成分等を除害する除害装置が接続されている場合がある。その場合、トラップ装置や除害装置を排気ユニットに含めても良い。
(基板保持具)
マニホールド409には、マニホールド409の下端開口を閉塞するシールキャップ419が垂直方向下側から当接される。シールキャップ419は、アウタチューブ403の外径と同等以上の外径を有する円盤形状に形成されており、プロセスチューブ405の外部に垂直に設備された後述のボートエレベータ415によって水平姿勢で垂直方向に昇降される。
シールキャップ419上には、ウェハ400を保持する基板保持手段(基板保持具)としての基板保持部材であるボート417が垂直に立脚されて支持されている。ボート417は、上下で一対の端板417cと、端板417c間に垂直に設けられた複数本の保持部材417aとを備えている。端板417cおよび保持部材417aは、例えば石英(SiO)又は炭化珪素(SiC)、石英や炭化珪素の複合材料等の耐熱性材料からなる。各保持部材417aには、多数条の保持溝417bが長手方向に等間隔に設けられている。ウェハ100の円周縁が複数本の保持部材417aにおける同一の段の保持溝417b内にそれぞれ挿入されることにより、複数枚のウェハ100は水平姿勢かつ互いに中心を揃えた状態で多段に積層されて保持される。
また、ボート417とシールキャップ419との間には、上下で一対の補助端板417dが複数本の補助保持部材418によって支持されて設けられている。各補助保持部材418には、多数条の保持溝が設けられている。保持溝には、例えば石英(SiO)や炭化珪素(SiC)等の耐熱性材料からなる円板形状をした複数枚の断熱板416が、水平姿勢で多段に装填される。断熱板416によって、後述するヒータユニット407からの熱がマニホールド409側に伝わりにくくなっている。また、ボート417に載置される複数枚のウェハ100の下側での温度低下を抑制できるようになっている。
シールキャップ419の処理室401と反対側には、ボート417を回転させる回転機構467が設けられている。回転機構467の回転軸455は、シールキャップ419を貫通してボート417を下方から支持している。回転軸455を回転させることで処理室401内にてウェハ100を回転させることができる。シールキャップ419は、搬送手段(搬送機構)としてのボートエレベータ415によって垂直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート417を処理室401内外に搬送することが可能となっている。
(ヒータユニット)
アウタチューブ403の外部には、プロセスチューブ405内を全体にわたって均一または所定の温度分布に加熱する加熱手段(加熱機構)としてのヒータユニット407が、アウタチューブ403を包囲するように設けられている。ヒータユニット407は、基板処理装置の筐体(図示せず)に支持されることにより垂直に据え付けられた状態になっており、例えばカーボンヒータ等の抵抗加熱ヒータとして構成されている。プロセスチューブ405内には、温度検出器としての温度センサ469が設置されている。主に、ヒータユニット407、温度センサ469により、本実施形態に係る加熱ユニット(加熱系)が構成される。
(ガス供給ユニット)
インナチューブ404の側壁(後述する排気孔404aとは180度反対側の位置)には、チャンネル形状の予備室401aが、インナチューブ404の側壁からインナチューブ404の径方向外向きに突出して垂直方向に長く延在するように形成されている。予備室401aの側壁はインナチューブ404の側壁の一部を構成している。また、予備室401aの内壁は処理室401の内壁の一部を形成している。予備室401aの内部には、予備室401aの内壁(すなわち処理室401の内壁)に沿うように、予備室401aの内壁の下部より上部に沿ってウェハ100の積層方向に延在されて処理室401内にガスを供給するノズル249a、249b、249d、249e、249gが設けられている。ノズル249a、249b、249d、249e、249gは、ウェハ100が配列されるウェハ配列領域の側方の、ウェハ配列領域を水平に取り囲む領域に、ウェハ配列領域に沿うように設けられている。ノズル249a、249b、249d、249e、249gはL字型のロングノズルとして構成されており、その水平部はマニホールド409を貫通するように設けられており、その垂直部は少なくともウェハ配列領域の一端側から他端側に向かって立ち上がるように設けられている。便宜上、図16には1本のノズルを記載しているが、実際には図17に示すように5本のノズル249a、249b、249d、249e、249gが設けられている。ノズル249a、249b、249d、249e、249gの側面には、ガスを供給する多数のガス供給孔450a、450b、450d、450e、450gがそれぞれ設けられている。ガス供給孔450a、450b、450d、450e、450gは、下部から上部にわたってそれぞれ同一または、大きさに傾斜をつけた開口面積を有し、さらに同じ開口ピッチで設けられている。
マニホールド409を貫通したノズル249a、249b、249d、249e、249gの水平部の端部は、プロセスチューブ405の外部で、ガス供給ラインとしてのガス供給管232a、232b、232d、232e、232g(図2を参照して説明したそれと同じ)とそれぞれ接続されている。すなわち、ノズル249aと249gから不活性ガス、ノズル249bから第4原料ガスとしてのNHガス、ノズル249dから第1原料および第3原料としてのTiClガス、ノズル249eから第2原料としてのTDEAHfガスを供給可能に構成されている。また、図17に示すように、ノズル249aとノズル249gは、他のノズルを挟むように配置することが好ましい。このように配置することで、ウェハ100への処理均一性を向上させることができる。
このように、本実施の形態におけるガス供給の方法は、予備室401a内に配置されたノズル249a、249b、249d、249e、249gを経由してガスを搬送し、ノズル249a、249b、249d、249e、249gにそれぞれ開口されたガス供給孔450a、450b、450d、450e、450gからウェハ100の近傍で初めてインナチューブ404内にガスを噴出させている。
インナチューブ404の側壁であってノズル249a、249b、249d、249e、249gに対向した位置、すなわち予備室401aとは180度反対側の位置には、例えばスリット状の貫通孔である排気孔404aが垂直方向に細長く開設されている。処理室401と、インナチューブ404とアウタチューブ403との間に形成された隙間からなる排気路406とは排気孔404aを介して連通している。従って、ノズル249a、249b、249d、249e、249gのガス供給孔450a、450b、450d、450e、450gから処理室401内に供給されたガスは、排気孔404aを介して排気路406内へと流れた後、排気口を介して排気管431内に流れ、処理炉402外へと排出される。このとき、ガス供給孔450a、450b、450d、450e、450gから処理室401内のウェハ100の近傍に供給されたガスは、水平方向、すなわちウェハ100の表面と平行な方向に向かって流れた後、排気孔404aを介して排気路406内へと流れる。つまり処理室401内におけるガスの主たる流れは水平方向、すなわちウェハ100の表面と平行な方向となる。このような構成にすることで、各ウェハ100へ均一にガスを供給でき、各ウェハ100に形成される薄膜の膜厚を均一にできる効果が有る。なお、排気孔404aはスリット状の貫通孔として構成される場合に限らず、複数個の孔により構成されていてもよい。
(基板処理工程)
基板処理工程は、上記の第1実施形態のフローと略同じである。
まず、複数枚のウェハ100がボート417に装填(ウェハチャージ)されると(図6、ステップS101参照)、図16に示されているように、複数枚のウェハ100を支持したボート417は、ボートエレベータ415によって持ち上げられて処理室401内に搬入(ボートロード)される(図6、ステップS102参照)。この状態で、シールキャップ419はマニホールド409の下端をシールした状態となる。
処理室401内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ431cによって真空排気される。この際、処理室401内の圧力は、圧力センサ445で測定され、この測定された圧力に基づきAPCバルブ431aが、フィードバック制御される(圧力調整)(図6、ステップS103参照)。また、処理室401内が所望の温度となるようにヒータユニット407によって加熱される。この際、処理室401内が所望の温度分布となるように、温度センサ469が検出した温度情報に基づきヒータユニット407への通電具合がフィードバック制御される(温度調整)(図6、ステップS103参照)。続いて、回転機構467により、ボート417が回転されることで、ウェハ100が回転される。
なお、真空ポンプ431cは、少なくともウェハ100に対する処理が終了するまでの間は常時作動させた状態を維持する。また、処理室401内が所望の温度となるようにヒータユニット407によって加熱される。この際、処理室401内が所望の温度分布となるように、温度センサ469が検出した温度情報に基づきヒータユニット407への通電具合がフィードバック制御される(温度調整)。なお、ヒータユニット407による処理室401内の加熱は、少なくとも、ウェハ100に対する処理が完了するまでの間は継続して行われる。続いて、回転機構467によりボート417及びウェハ100の回転を開始する。なお、回転機構467によるボート417及びウェハ100の回転は、少なくとも、ウェハ100に対する処理が完了するまでの間は継続して行われる。
次にTiClとTDEAHfを処理室401内に供給することにより複合金属窒化膜であるTiHfN膜を成膜する第1成膜工程と、金属窒化膜(cap膜)であるTiN膜を成膜する第2成膜工程を順次実行する。第1成膜工程と第2成膜工程は、第1実施形態と略同じであるので説明を省略する。
(他の実施形態)
以下に他の実施形態について説明する。
上述の実施形態では、TiHfN膜を形成したウェハを酸素を含む雰囲気に曝すことなく、cap膜であるTiN膜を形成する工程を記したが、実施例はこれに限るものでは無い。TiHfN膜とTiN膜との界面への酸素吸着を防ぐことで、同様の効果を得られる場合が有る。即ち、自然酸化膜が形成(酸素が吸着)したTiHfN膜を還元性雰囲気(例えば、還元性ガスや還元性プラズマ)に曝した後にTiN膜を形成するようにしても良い。
また、上記の実施形態では、第1原料と第3原料を同じ原料(TiCl)としたが、第1原料と第3原料は異なる金属元素を含んでいてもよい。
また、上記の実施形態では、不活性ガスとしてNガスを用いたが、これに限らず、ア
ルゴン(Ar)ガス、ヘリウム(He)ガス、ネオン(Ne)ガス、キセノン(Xe)ガ
ス等の希ガスでも良い。また、遷移金属炭化膜の成膜後からキャップ膜の成膜工程の間で
は、還元性(水素(H)を含む)ガスを用いても良い。
また、本発明は、例えば、半導体装置の製造工場に存在する既存の基板処理装置のガス
供給系を改造し、プロセスレシピを変更することでも実現できる。プロセスレシピを変更
する場合は、本発明に係るプロセスレシピを電気通信回線や当該プロセスレシピを記録し
た記録媒体を介して既存の基板処理装置にインストールしたり、また、既存の基板処理装
置の入出力装置を操作し、そのプロセスレシピ自体を本発明に係るプロセスレシピに変更
したりすることも可能である。
以上、本発明の種々の典型的な実施の形態として成膜技術について説明してきたが、本
発明はそれらの実施の形態に限定されない。例えば、酸化膜や窒化膜、金属膜等の種々の
膜を形成する成膜処理や、拡散処理、酸化処理、窒化処理、リソグラフィ処理等の他の基
板処理を行う場合にも適用できる。また、本発明は、アニール処置装置の他、薄膜形成装
置、エッチング装置、酸化処理装置、窒化処理装置、塗布装置、加熱装置等の他の基板処
理装置にも適用できる。また、本発明は、これらの装置が混在していてもよい。
(本発明の好ましい態様)
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
〔付記1〕
高誘電率膜が形成された基板に対して、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する半導体装置の製造方法。
〔付記2〕
高誘電率膜が形成された基板を処理室に搬入する工程と、
前記処理室内において前記基板に対し、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する工程と、
前記処理室内において前記基板に対し、第3金属元素を含む第3原料と、窒素を含む第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
〔付記3〕
付記1または2に記載の半導体装置の製造方法において、前記第1金属元素は遷移金属元素である。
〔付記4〕
付記1から3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記第2金属元素は遷移金属元素である。
〔付記5〕
付記1から4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記第2原料は、TDEAHf(テトラキスジエチルアミノハフニウム。Hf[N(C)])、TDMAHf(テトラキスジメチルアミノハフニウム。Hf[N(CH)])またはTEMAHf(テトラキスエチルメチルアミノハフニウム。Hf[N(C)CH])のいずれかを含む。
〔付記6〕
付記1から5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記第1原料は、TiClを含む。
〔付記7〕
付記1から6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記第1金属元素の遷移金属元素は、Ti,W,Ta,Zr,Hf,Ru,Ni,Coからなる群より選択された少なくとも一つの元素を含む。
〔付記8〕
付記1から7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記第2金属元素の遷移金属元素は、Ti,W,Ta,Zr,Hf,Ru,Ni,Coからなる群より選択された少なくとも一つの元素を含む。
〔付記9〕
付記1から8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記第2原料は、アミンの配位子にエチル、メチル、エチルメチルまたはシクロペンタ系のいずれかを有する。
〔付記10〕
付記2に記載の半導体装置の製造方法において、前記第3金属元素は遷移金属元素である。
〔付記11〕
付記2または10に記載の半導体装置の製造方法において、前記第3金属元素の遷移金属元素は、Ti,W,Ta,Zr,Hf,Ru,Ni,Coからなる群より選択された少なくとも一つの元素を含む。
〔付記12〕
付記2,10,11のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記第1金属元素と前記第3金属元素は同一の金属元素である。
〔付記13〕
付記2,10から12のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記第1原料と前記第3原料は同一の原料である。
〔付記14〕
付記1から13のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記複合金属窒化膜を形成するときの処理温度は330℃から350℃の範囲に設定される。
〔付記15〕
付記1から14のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記第1原料と前記第2原料とを交互に供給するときの1サイクルあたりの前記第2原料の供給時間は、10secから30secの範囲に設定される。
〔付記16〕
高誘電率膜が形成された基板に対して、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して複合金属窒化膜を前記高誘電率膜の上に形成する基板処理方法。
〔付記17〕
高誘電率膜が形成された基板を処理室に搬入する工程と、
前記処理室内において前記基板に対し、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する工程と、
前記処理室内において前記基板に対し、第3金属元素を含む第3原料と、窒素を含む第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する工程と、
を有する基板処理方法。
〔付記18〕
高誘電率膜が形成された基板を収容する処理室と、
前記処理室に第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料を供給する第1原料供給系と、
前記処理室に前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料を供給する第2原料供給系と、
前記処理室に前記第1原料と前記第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する処理を前記第1原料供給系及び前記第2原料供給系を制御して実行させるように構成された制御部と、
を有する基板処理装置。
〔付記19〕
高誘電率膜が形成された基板を収容する処理室と、
前記処理室に第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料を供給する第1原料供給系と、
前記処理室に前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料を供給する第2原料供給系と、
前記処理室に第3金属元素を含む第3原料を供給する第3原料供給系と、
前記処理室に窒素を含む第4原料を供給する第4原料供給系と、
前記処理室に前記第1原料と前記第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する処理を前記第1原料供給系及び前記第2原料供給系を制御して実行させ、前記第3原料と前記第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する処理を前記第3原料供給系及び前記第4原料供給系を制御して実行させるように構成された制御部と、
を有する基板処理装置。
〔付記20〕
高誘電率膜が形成された基板に対して、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して複合金属窒化膜を前記高誘電率膜の上に形成する手順をコンピュータに実行させるプログラム。
〔付記21〕
高誘電率膜が形成された基板を処理室に搬入する手順と、
前記処理室内において前記基板に対し、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する手順と、
前記処理室内において前記基板に対し、第3金属元素を含む第3原料と、窒素を含む第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する手順と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
〔付記22〕
高誘電率膜が形成された基板に対して、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して複合金属窒化膜を前記高誘電率膜の上に形成する手順をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
〔付記23〕
高誘電率膜が形成された基板を処理室に搬入する手順と、
前記処理室内において前記基板に対し、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する手順と、
前記処理室内において前記基板に対し、第3金属元素を含む第3原料と、窒素を含む第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する手順と、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
処理室・・・101
ヒータ・・・106
昇降機構・・・107b
ゲートバルブ・・・151
搬送ロボット・・・173
圧力調整器(APCバルブ)・・・163
真空ポンプ・・・164
原料回収トラップ・・・163
マスフローコントローラ(MFC)・・・235a、235b、235g、273d、
273e
バルブ・・・233a、233d、233e、233g、293d、293e、272
d、272e
気化器・・・270d、270e
流体流量制御装置(LMFC)・・・295d、295e
液体原料タンク・・・291d、291e
コントローラ・・・300
CPU・・・380a
RAM・・・380b
記録媒体・・・380c
I/Oポート・・・380d
内部バス・・・380e
入力装置・・・382
第1プロセスモジュール(PM。処理室)・・・101a
第2PM・・・101b
第3PM・・・101c
第4PM・・・101d
処理空間(処理室)・・・1207
処理室・・・401

Claims (11)

  1. 高誘電率膜が形成された基板に対して、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する工程と、
    前記基板に対して、第3金属元素を含む第3原料と、窒素を含む第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する工程と、
    を有し、前記第1金属元素、前記第2金属元素、前記第3金属元素は、それぞれ、Ti,W,Ta,Zr,Hf,Ru,Ni,Coからなる群より選択された少なくとも一つの元素を含む半導体装置の製造方法。
  2. 前記複合金属窒化膜に含まれる前記第1金属元素と前記第2金属元素の組成比を調整することにより、前記複合金属窒化膜の仕事関数を調整する請求項1に記載の半導体装置の製造方法法。
  3. 前記複合金属窒化膜を形成する工程における前記基板を加熱する温度と、前記第1原料と前記第2原料を供給する時間を制御することにより、前記第1金属元素と前記第2金属元素の組成比を調整する請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記複合金属窒化膜を形成する工程と、前記金属窒化膜を形成する工程とは、同じ処理室内で行う請求項1もしくは2に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第2原料は、アミンの配位子にエチル、メチル、エチルメチルまたはシクロペンタ系のいずれかを有する請求項1〜のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第1金属元素と前記第3金属元素は同一の金属元素である請求項1〜のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  7. 高誘電率膜が形成された基板に対して、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する工程と、
    前記基板に対して、前記第1金属元素と同一の金属元素である第3金属元素を含む第3原料と、窒素を含む第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する工程と、
    を有し、前記第1金属元素と前記第3金属元素は同一の金属元素である半導体装置の製造方法。
  8. 基板処理装置の処理室内の高誘電率膜が形成された基板に対して、Ti,W,Ta,Zr,Hf,Ru,Ni,Coからなる群より選択された少なくとも一つの元素を含む第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なり、かつTi,W,Ta,Zr,Hf,Ru,Ni,Coからなる群より選択された少なくとも一つの元素を含む第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する手順と、
    前記基板に対して、Ti,W,Ta,Zr,Hf,Ru,Ni,Coからなる群より選択された少なくとも一つの元素を含む第3金属元素を含む第3原料と、窒素を含む第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する手順と、
    をコンピュータにより前記基板処理装置に実行させるプログラム。
  9. 基板処理装置の処理室内の高誘電率膜が形成された基板に対して、第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料と、前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する手順と、
    前記基板に対して、前記第1金属元素と同一の金属元素である第3金属元素を含む第3原料と、窒素を含む第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する手順と、
    をコンピュータにより前記基板処理装置に実行させるプログラム。
  10. 基板を収容する処理室と、
    前記処理室に、Ti,W,Ta,Zr,Hf,Ru,Ni,Coからなる群より選択された少なくとも一つの元素を含む第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料を供給する第1原料供給系と、
    前記処理室に前記第1金属元素とは異なり、かつTi,W,Ta,Zr,Hf,Ru,Ni,Coからなる群より選択された少なくとも一つの元素を含む第2金属元素とアミンとを含む第2原料を供給する第2原料供給系と、
    前記処理室に、Ti,W,Ta,Zr,Hf,Ru,Ni,Coからなる群より選択された少なくとも一つの元素を含む第3金属元素を含む第3原料を供給する第3原料供給系と、
    前記処理室に窒素を含む第4原料を供給する第4原料供給系と、
    前記第1原料供給系、前記第2原料供給系、前記第3原料供給系、前記第4原料供給系を制御して、前記処理室に収容された高誘電率膜が形成された基板に対して、前記第1原料と前記第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する処理と、前記基板に対して、前記第3原料と前記第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する処理と、行うように構成された制御部と、
    を有する基板処理装置。
  11. 基板を収容する処理室と、
    前記処理室に第1金属元素とハロゲン元素とを含む第1原料を供給する第1原料供給系と、
    前記処理室に前記第1金属元素とは異なる第2金属元素とアミンとを含む第2原料を供給する第2原料供給系と、
    前記処理室に、前記第1金属元素と同一の金属元素である第3金属元素を含む第3原料を供給する第3原料供給系と、
    前記処理室に窒素を含む第4原料を供給する第4原料供給系と、
    前記第1原料供給系、前記第2原料供給系、前記第3原料供給系、前記第4原料供給系を制御して、前記処理室に収容された高誘電率膜が形成された基板に対して、前記第1原料と前記第2原料とを交互に供給して前記高誘電率膜の上に複合金属窒化膜を形成する処理と、前記基板に対して、前記第3原料と前記第4原料とを交互に供給して前記複合金属窒化膜の上に金属窒化膜を形成する処理と、行うように構成された制御部と、
    を有する基板処理装置。
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