JP6099358B2 - 細動検出器および除細動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体の心臓から得られる心電信号を処理する細動検出器、およびこの細動検出器を有する除細動装置に関する。
心臓が正常に動作している場合、心臓は正常洞調律(NSR)と呼ばれる状態にある。以下、図9および図10を用いてNSR状態における心電信号(ECG: Electro Cardio Gram)の特徴について説明する。図9は非特許文献1のFigure4.4から引用した図であり、図10は非特許文献1のFigure8.6から引用した図である。
NSR状態にあるECGを測定すると、図9に示すようなQRS波と呼ばれるECGが得られる。図9は、ECGの波形を示している。図中の横方向が時間を示し、縦方向が振幅を示している。図9に記されたP、Q、R、S、T、Uの文字は夫々、ECGにおいて、P波、Q波、R波、S波、T波、U波と呼ばれる信号を示している。
図10は、NSR状態にあるECGを周波数解析(フーリエ変換)した結果を示している。図10のグラフから、T波は約5Hzにスペクトルの中心を有し、R波は約8Hz〜約15Hzにスペクトルの中心を有することがわかる。
植込み型除細動装置(ICD)が適用される患者において、心室細動(VF)と呼ばれる発作が生じる場合がある。VFが患者に発生した場合、患者のECGは不規則な振幅や波形を呈し、後述するようにQRS波やT波を区別しにくくなってしまう。VF状態にあるECGをフーリエ変換した場合、R波に対応した、約8Hz〜約15Hzに存在するスペクトルの振幅が減少し、T波に対応した約5Hz付近のスペクトルの振幅が増大する傾向がある。VFは数秒以内に血液の循環停止を起こし、突然心臓死の最大の原因であるため、直ちに電気的除細動を行う必要がある。
以下、図11および図12を用いて、特許文献1に記載のICDが心臓の脈拍を検出する仕組みについて説明する。図11は、特許文献1のFIG2に対応する図であり、図12は、特許文献1のFIG3に対応する図である。
図11は、固定閾値を用いて心拍数を計測する方法を示している。図中の横方向が時間を示し、縦方向が振幅を示している。図中の実線はECGを示し、破線は閾値を示している。実線と破線が交差した部分は心拍としてカウントされる。図11(a)の実線は典型的なNSRのECGを示し、図11(b)の実線は典型的な頻脈(VT)のECGを示し、図11(c)の実線は典型的なVFのECGを示している。また、破線TI、TII、TIIIは夫々、NSR、VT、VFの心拍検出に好適な閾値を示している。
一般に、カウントされた心拍数が145bpm(Beat Per Minute)以下の場合にNSRと診断され、146〜225bpmの場合にVTと診断され、226bpm以上の場合にVFと診断される。また、NSR、VT、VFのそれぞれのECGのピーク値を比較すると、VFのピーク値は、NSR、VTの場合と比べて、明らかに小さな値をとる。図11から分かる通り、NSR、VTの心拍を検出するのに好適な、高めの閾値を設定すると、VFの心拍を検出できず、VFの心拍を検出するのに好適な、低めの閾値を設定すると、NSR、VTのECGに存在するT波を心拍として検出してしまう危険性がある。
このため、図12(a)の破線が示すように、R波(図12の上段の実線)のピーク位置から指数関数的に減衰する閾値を用いて心拍を検出する方法が一般に用いられている。このような方法は、AGC方式と呼ばれる。図12は、AGC方式を用いて心拍数を計測する方法を示している。図12(a)の実線はECGであり、図12(a)の破線はAGC方式における閾値電圧である。図中の横方向が時間を示し、縦方向が振幅を示している。一般的なAGC方式において、閾値は、R波を検出した際のピーク値の75%の値から指数関数的に減衰する特性を有し、その時定数は400msである。
図12(b)の棒グラフは、心拍が検出されたタイミングを示しており、図12(b)の範囲Aの部分がNSRに相当し、範囲Bの部分がVTに相当し、範囲Cの部分がVFに相当する。図から分かる通り、NSRおよびVTの区間において、心拍数は正確に検出されている。
米国特許第5891169号明細書
John G. Webster ,"Design of Cardiac Pacemakers",IEEE Press (1995)
しかし、図12では、VT区間の最後のR波が検出された後、振幅の小さなVF波形が出現しているため、閾値が十分に小さな値に収束するまで、VFの心拍が検出されていない。最初のVFの心拍が検出された後も、大きな振幅のVF波形の後に不規則に現れる小さなVF波形は、AGC方式による心拍の検出方法でも検出できておらず、本来計測されるべきVFの心拍数よりも低い心拍数が装置によって認識される。したがって、AGC方式による心拍の検出方法では、VFを検出できない可能性や、VFの診断が遅れる可能性があるという課題がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、不規則な振幅や形状を示す心室細動(VF)を短時間で正確に検出することができる細動検出器および除細動装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、生体の心臓から得られる心電信号のR波を構成する周波数成分のパワーを略DC成分に変換して、R波パワーとして出力するR波検出部と、前記心電信号のT波を構成する周波数成分のパワーを略DC成分に変換して、T波パワーとして出力するT波検出部と、前記R波パワーおよび前記T波パワーが入力され、前記R波パワーおよび前記T波パワーの大小を比較した結果を比較信号として出力する比較部と、を有し、前記心臓が正常洞調律の状態であるとき、前記比較部は、前記R波パワーが前記T波パワーよりも大きいことを示す前記比較信号を出力し、前記心臓が心室細動の状態であるとき、前記比較部は、前記R波パワーが前記T波パワー以下であることを示す前記比較信号を出力することを特徴とする細動検出器である。
また、本発明の細動検出器において、前記R波を構成する周波数成分の帯域は、10Hz〜30Hzの範囲であり、前記T波を構成する周波数成分の帯域は、1Hz〜12Hzの範囲であることを特徴とする。
また、本発明の細動検出器において、前記R波検出部は、前記心電信号を、前記R波の周波数の2倍より大きな周波数で変化する変調信号により変調して被変調信号を出力する変調部と、前記被変調信号が入力され、前記被変調信号を所定の倍率で増幅した結果を夫々第一の被増幅信号および第二の被増幅信号として出力する増幅部と、前記第一の被増幅信号が入力され、前記R波を構成する周波数成分の帯域の範囲で前記変調信号の周波数とは異なる周波数で動作する第一の復調信号により前記第一の被増幅信号を復調した結果を第一の被復調信号として出力する第一の復調部と、前記第二の被増幅信号が入力され、周波数が前記第一の復調信号の周波数と同じであって位相が前記第一の復調信号の位相と90度異なる第二の復調信号により前記第二の被増幅信号を復調した結果を第二の被復調信号として出力する第二の復調部と、前記第一の被復調信号が入力され、前記変調信号の周波数と前記第一の復調信号の周波数との差分よりも小さな第一のカットオフ周波数で前記第一の被復調信号を低域濾過して第一の濾過信号として出力する第一のローパスフィルタと、前記第二の被復調信号が入力され、前記変調信号の周波数と前記第二の復調信号の周波数との差分よりも小さな第二のカットオフ周波数で前記第二の被復調信号を低域濾過して第二の濾過信号として出力する第二のローパスフィルタと、前記第一の濾過信号および前記第二の濾過信号が入力され、前記第一の濾過信号および前記第二の濾過信号に二乗和演算を含む演算を施した結果をパワー信号として出力するパワー演算部と、前記パワー信号が入力され、前記第一のカットオフ周波数および前記第二のカットオフ周波数よりも小さな周波数で前記パワー信号を低域濾過したパワー平均信号を前記R波パワーとして出力する第三のローパスフィルタと、を有することを特徴とする。
また、本発明の細動検出器において、前記T波検出部は、前記心電信号を、前記T波の周波数の2倍より大きな周波数で変化する変調信号により変調して被変調信号を出力する変調部と、前記被変調信号が入力され、前記被変調信号を所定の倍率で増幅した結果を夫々第一の被増幅信号および第二の被増幅信号として出力する増幅部と、前記第一の被増幅信号が入力され、前記T波を構成する周波数成分の帯域の範囲で前記変調信号の周波数とは異なる周波数で動作する第一の復調信号により前記第一の被増幅信号を復調した結果を第一の被復調信号として出力する第一の復調部と、前記第二の被増幅信号が入力され、周波数が前記第一の復調信号の周波数と同じであって位相が前記第一の復調信号の位相と90度異なる第二の復調信号により前記第二の被増幅信号を復調した結果を第二の被復調信号として出力する第二の復調部と、前記第一の被復調信号が入力され、前記変調信号の周波数と前記第一の復調信号の周波数との差分よりも小さな第一のカットオフ周波数で前記第一の被復調信号を低域濾過して第一の濾過信号として出力する第一のローパスフィルタと、前記第二の被復調信号が入力され、前記変調信号の周波数と前記第二の復調信号の周波数との差分よりも小さな第二のカットオフ周波数で前記第二の被復調信号を低域濾過して第二の濾過信号として出力する第二のローパスフィルタと、前記第一の濾過信号および前記第二の濾過信号が入力され、前記第一の濾過信号および前記第二の濾過信号に二乗和演算を含む演算を施した結果をパワー信号として出力するパワー演算部と、前記パワー信号が入力され、前記第一のカットオフ周波数および前記第二のカットオフ周波数よりも小さな周波数で前記パワー信号を低域濾過したパワー平均信号を前記T波パワーとして出力する第三のローパスフィルタと、を有することを特徴とする。
また、本発明の細動検出器において、前記変調部と、前記増幅部と、前記第一の復調部と、前記第二の復調部と、前記第一のローパスフィルタと、前記第二のローパスフィルタはアナログ回路で構成され、前記パワー演算部と、前記第三のローパスフィルタはデジタル回路で構成されることを特徴とする。
また、本発明は、上記の細動検出器と、前記細動検出器から前記比較信号が入力され、前記比較信号が心室細動を知らせる状態になった際に、除細動の準備を開始するための除細動制御信号を出力する制御部と、前記除細動制御信号が入力され、前記除細動制御信号に基づいて除細動の準備を開始した後、所定の時間、細動が回復しない場合に、除細動信号を心臓に印加する除細動信号生成部と、を有することを特徴とする除細動装置である。
本発明によれば、R波パワーおよびT波パワーの大小を比較することにより、正常洞調律(NSR)の状態で測定されたR波の周波数成分が心室細動の状態で減少し、正常洞調律の状態で測定されたT波の周波数成分が心室細動の状態で増加する現象を検出して心室細動を診断することが可能となるため、心電信号の絶対値が急激に変化した場合でも、心室細動を短時間で正確に検出することができる。
本発明の一実施形態に係る除細動装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る細動検出器の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る細動検出器の主要ノードにおける信号の時間変化を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るR波検出部の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るR波検出部の主要ノードにおける信号の周波数成分を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るシミュレーション実験の結果を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るR波検出部の他の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る細動検出器の他の構成を示すブロック図である。 心電信号の波形を示す参考図である。 心電信号の周波数解析結果を示すグラフである。 心電信号の波形を示す参考図である。 心電信号の波形を示す参考図である。
<除細動装置>
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る除細動装置の構成を示している。図1に示す除細動装置DEF_APTSは、細動検出器FIB_DETECTと、制御部CTRL_MEANと、除細動信号生成部DEF_MEANとで構成されている。
細動検出器FIB_DETECTは心臓HTと制御部CTRL_MEANに接続されている。細動検出器FIB_DETECTには心臓HTからリード線LDを介して心電信号ECGが入力されている。細動検出器FIB_DETECTは、心臓HTがVFの症状を発生しているか否かを判定した結果を比較信号sig_compとして制御部CTRL_MEANに出力する。細動検出器FIB_DETECTがVFを判定する仕組みについては後で詳細に説明する。比較信号sig_compは、ハイレベル(「H」)またはローレベル(「L」)となる論理信号である。比較信号sig_compの「H」は心臓HTがVFの症状であることを示し、比較信号sig_compの「L」は心臓HTがNSRまたはVTの状態であることを示している。
制御部CTRL_MEANは細動検出器FIB_DETECTと除細動信号生成部DEF_MEANに接続されている。制御部CTRL_MEANは、細動検出器FIB_DETECTから入力される比較信号sig_compが「L」の場合には待機状態にあり、比較信号sig_compが「H」の場合には除細動制御信号DEF_CTRLを除細動信号生成部DEF_MEANに送信する。
除細動信号生成部DEF_MEANは制御部CTRL_MEANと心臓HTに接続されている。除細動信号生成部DEF_MEANは制御部CTRL_MEANから除細動制御信号DEF_CTRLを受け取ると、除細動信号DEF_SIGを心臓HTに印加するための準備を行い、所定の時間が経過してもVFが停止せず、細動が回復しない場合に、リード線LDを介して除細動信号DEF_SIGを心臓HTに印加する。
なお、除細動信号DEF_SIGが心臓HTに印加されると、電気ショックの作用によりVFは停止する。必要に応じて心臓HTにペーシングパルスを印加することにより、心臓HTはNSRの状態に復帰する。
<細動検出器>
以下、図2および図3を参照し、本実施形態に係る細動検出器FIB_DETECTの構成および動作について説明する。
<細動検出器FIB_DETECTの構成>
先ず、細動検出器FIB_DETECTの構成について図2を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る細動検出器FIB_DETECTの構成を示している。図2に示す細動検出器FIB_DETECTは、R波検出部R_DETECT_MEANと、T波検出部T_DETECT_MEANと、比較部CMPとで構成されている。
R波検出部R_DETECT_MEANは心臓HTと比較部CMPに接続されている。R波検出部R_DETECT_MEANは、心臓HTから入力される心電信号ECGのR波に相当する周波数成分のパワーを略DC成分に変換して、R波パワーV_Rとして比較部CMPに出力する。
T波検出部T_DETECT_MEANは心臓HTと比較部CMPに接続されている。T波検出部T_DETECT_MEANは、心臓HTから入力される心電信号ECGのT波に相当する周波数成分のパワーを略DC成分に変換して、T波パワーV_Tとして比較部CMPに出力する。
比較部CMPは、R波検出部R_DETECT_MEANと、T波検出部T_DETECT_MEANと、図1に記載の制御部CTRL_MEANとに接続されている。比較部CMPは、R波パワーV_RとT波パワーV_Tの大小関係を比較した結果を比較信号sig_compとして制御部CTRL_MEANに出力する。
<細動検出器FIB_DETECTの動作>
次に、図3を参照し、細動検出器FIB_DETECTの動作原理について詳細に説明する。図3は、細動検出器FIB_DETECTの主要ノードにおける信号の時間変化を示している。図3(a)、(b)、(c)はそれぞれ後述する信号に対応しており、横軸に関して原点とスケールは、図3(a)、(b)、(c)で共通である。
先ず、図3(a)を用いて心臓HTの動作について説明する。心臓HTは心電信号ECGを生成し、R波検出部R_DETECT_MEANとT波検出部T_DETECT_MEANに出力する。心電信号ECGの時間変化は図3(a)中の実線に示す通りである。図3(a)に記載されたグラフの横軸は時間軸であり、縦軸は電圧軸である。時刻t1までは心電信号ECGはNSRの状態にあり、時刻t1以降、心電信号ECGはVFの状態にある。NSRの区間において、図11(a)を用いて説明したような規則的なQRS波が連続しており、VFの区間において、図11(c)を用いて説明したような不規則な信号が連続している。
次に、図3(b)を用いてR波検出部R_DETECT_MEANおよびT波検出部T_DETECT_MEANの動作について説明する。図3(b)の横軸は時間軸であり、縦軸はパワー(電圧の二乗)を表す軸である。図3(b)の実線は、R波検出部R_DETECT_MEANから出力されるR波パワーV_Rの波形を示している。図3(b)の破線は、T波検出部T_DETECT_MEANから出力されるT波パワーV_Tに係数αを乗じた信号の波形を示している。係数αは後述する所定の係数(定数)である。
先ず、R波検出部R_DETECT_MEANについて説明する。R波検出部R_DETECT_MEANは、心臓HTから入力される心電信号ECGのR波に相当する周波数成分のパワーを略DC成分に変換して、R波パワーV_Rとして比較部CMPに出力する。前述した通り、NSRの区間では、R波の出現に対応して、実線が示すR波パワーは、破線が示すT波パワーよりも高くなっているが、VFの区間において明確なR波が出現しなくなるため、破線が示すT波パワーよりも低いレベルに落ち込んでいる。なお、R波に相当する周波数の抽出範囲は、その抽出範囲に設定された最小周波数と最大周波数の間の周波数で構成され、10Hz〜30Hzの範囲で任意に設定可能である。VFを的確に検出するのに好適なR波に相当する周波数の抽出範囲は患者毎に異なるため、除細動装置DEF_APTSの植え込み時に医師により最適な値が設定される。
次に、T波検出部T_DETECT_MEANについて説明する。T波検出部T_DETECT_MEANは、心臓HTから入力される心電信号ECGのT波に相当する周波数成分のパワーを略DC成分に変換して、T波パワーV_Tとして比較部CMPに出力する。VFが発生すると、NSRの状態で発生していたR波の周波数成分がT波の周波数成分の帯域にシフトするため、VFの状態では実線が示すT波パワーのレベルが上昇している。なお、T波に相当する周波数の抽出範囲は、その抽出範囲に設定された最小周波数と最大周波数の間の周波数で構成され、1Hz〜12Hzの範囲で任意に設定可能である。VFを的確に検出するのに好適なT波に相当する周波数の抽出範囲は患者毎に異なるため、除細動装置DEF_APTSの植え込み時に医師により最適な値が設定される。
次に、図3(c)を用いて比較部CMPの動作について説明する。図3(c)の横軸は時間軸であり、縦軸は論理レベルを表す軸である。比較部CMPは、R波パワーV_RとT波パワーV_Tの大小関係を比較した結果を比較信号sig_compとして制御部CTRL_MEANに出力する。
比較信号sig_compは、以下の(1)式の条件が満たされる場合に「L」となり、以下の(2)式の条件が満たされる場合に「H」となる。ただし、αは所定の係数であり、0.001から1000の間で任意に設定可能である。
V_R > α×T_R (1)
V_R ≦ α×T_R (2)
比較信号sig_compの時間変化は、図3(c)の実線に示す通りである。比較信号sig_compは、NSRの区間では「L」の状態を維持し続け、VFの区間に移行してからt_delay[sec]が経過した後に「H」の状態に移行している。図に示す通り、実際にVFが始まった時刻t1と比較部CMPが「H」レベルを出力し始めた時刻t2との差である遅延時間t_delayはとても小さい。具体的な遅延時間t_delayの値は、通常、NSRの状態において心臓HTが1拍要するのに必要な時間の半分以下である。
上述した通り、本実施形態の細動検出器FIB_DETECTによれば、NSRの状態において十分な大きさを有するR波のパワーがVFの状態では非常に小さくなるという医学的現象を、R波とT波のパワースペクトル比の変化として検出するため、心電信号ECGの絶対値が急激に変化し、不規則な振幅や波形を呈するVF波形が出現した場合でも、短時間で正確にVFの診断を行うことができる。
また、本実施形態の細動検出器FIB_DETECTを搭載した除細動装置DEF_APTSによれば、正確かつ迅速なVFの診断結果に基づいて、迅速に除細動治療の準備を行い、従来の除細動装置よりも早い時点でVFの治療を開始することができる。このため、VFによる血液循環停止の発生を抑制し、より安全な、より治療効果の高いVF治療を実現することができる。
本実施形態の細動検出器FIB_DETECTの有効性を証明するシミュレーション結果の詳細は後述する。
上記の例は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各種の変形が可能である。例えば、上記の説明では、比較部CMPがT波パワーV_Tに所定の係数α乗算し、R波パワーV_Rと比較しているが、この係数αは、R波検出部R_DETECT_MEANがR波パワーV_Rを増幅する際の増幅率と、T波検出部T_DETECT_MEANがT波パワーV_Tを増幅する際の増幅率と、の比によって実現されていても良い。この場合、比較部CMPはR波パワーV_RとT波パワーV_Tの大小を単に比較するのみである。
<R波(T波)検出部>
以下、図4および図5を参照し、本実施形態に係るR波検出部R_DETECT_MEANおよびT波検出部T_DETECT_MEANの構成および動作についてより詳細に説明する。
<R波検出部R_DETECT_MEANの構成>
先ず、R波検出部R_DETECT_MEANの構成について図4を用いて説明する。図4は、本実施形態に係るR波検出部R_DETECT_MEANの構成を示している。R波検出部R_DETECT_MEANは、アナログ回路で構成されるアナログブロックANALOG_BLOCKと、デジタル回路で構成されるデジタルブロックDIGITAL_BLOCKとで構成されている。デジタルブロックDIGITAL_BLOCKは、DSPやFPGA等のゲートアレーとして実現されていても良いし、マイクロコントローラ上のソフトウエアとして実装されていても良い。
先ず、アナログブロックANALOG_BLOCKについて説明する。アナログブロックANALOG_BLOCKは、変調部MOD_MEANと、増幅部AMPと、第一の復調部DEMOD_MEAN1と、第二の復調部DEMOD_MEAN2と、第一のローパスフィルタLPF1と、第二のローパスフィルタLPF2とで構成されている。
また、増幅部AMPは、トランスコンダクタンス部TCと、第一のトランスインピーダンス部TI1と、第二のトランスインピーダンス部TI2とで構成されている。変調部MOD_MEANは、心臓HTと、増幅部AMPを構成するトランスコンダクタンス部TCに接続されており、図示しない変調信号生成部から変調信号f_modが入力されている。変調部MOD_MEANは、心臓HTから入力された心電信号ECGを変調信号f_modで周波数f1に変調し、被変調信号sig_modとして出力する。
トランスコンダクタンス部TCは、変調部MOD_MEANと、第一のトランスインピーダンス部TI1と、第二のトランスインピーダンス部TI2とに接続されている。トランスコンダクタンス部TCは、変調部MOD_MEANから入力される被変調信号sig_modを所定のトランスコンダクタンス値gmで電圧信号から電流信号に変換し、第一のトランスインピーダンス部TI1と第二のトランスインピーダンス部TI2に出力する。
第一のトランスインピーダンス部TI1は、トランスコンダクタンス部TCと第一の復調部DEMOD_MEAN1に接続されている。第一のトランスインピーダンス部TI1は、トランスコンダクタンス部TCから入力される電流信号を所定のトランスインピーダンス値Zで電流信号から電圧信号に変換し、第一の被増幅信号sig_amp1として、第一の復調部DEMOD_MEAN1に出力する。
第二のトランスインピーダンス部TI2は、トランスコンダクタンス部TCと第二の復調部DEMOD_MEAN2に接続されている。第二のトランスインピーダンス部TI2は、トランスコンダクタンス部TCから入力される電流信号を所定のトランスインピーダンス値Zで電流信号から電圧信号に変換し、第二の被増幅信号sig_amp2として、第二の復調部DEMOD_MEAN2に出力する。
なお、トランスコンダクタンス値gmとトランスインピーダンス値Zの積が、被変調信号sig_modに対する第一の被増幅信号sig_amp1の増幅率と、被変調信号sig_modに対する第二の被増幅信号sig_amp2の増幅率とを決定している。トランスコンダクタンス値gmとトランスインピーダンス値Zの積、即ち、増幅部AMPの増幅率Avは1から10000の範囲で所望の値を設定できる。
第一の復調部DEMOD_MEAN1は第一のトランスインピーダンス部TI1と第一のローパスフィルタLPF1に接続されており、図示しない復調信号生成部から第一の復調信号f_demod1が入力されている。第一の復調部DEMOD_MEAN1は、第一のトランスインピーダンス部TI1から入力された第一の被増幅信号sig_amp1を第一の復調信号f_demod1で略DC成分に復調し、第一の被復調信号sig_demod1として第一のローパスフィルタLPF1に出力する。
第一のローパスフィルタLPF1は第一の復調部DEMOD_MEAN1とパワー演算部POW_MEANに接続されている。第一のローパスフィルタLPF1は、第一の復調部DEMOD_MEAN1から入力された第一の被復調信号sig_demod1を第一のカットオフ周波数fc1で低域濾過し、その結果である第一の濾過信号sig_filter1をパワー演算部POW_MEANに出力する。
第二の復調部DEMOD_MEAN2は第二のトランスインピーダンス部TI2と第二のローパスフィルタLPF2に接続されており、図示しない復調信号生成部から第二の復調信号f_demod2が入力されている。第二の復調部DEMOD_MEAN2は、第二のトランスインピーダンス部TI2から入力された第二の被増幅信号sig_amp2を第二の復調信号f_demod2で略DC成分に復調し、第二の被復調信号sig_demod2として第二のローパスフィルタLPF2に出力する。
第二のローパスフィルタLPF2は第二の復調部DEMOD_MEAN2とパワー演算部POW_MEANに接続されている。第二のローパスフィルタLPF2は、第二の復調部DEMOD_MEAN2から入力された第二の被復調信号sig_demod2を第二のカットオフ周波数fc2で低域濾過し、その結果である第二の濾過信号sig_filter2をパワー演算部POW_MEANに出力する。
次に、デジタルブロックDIGITAL_BLOCKについて説明する。デジタルブロックDIGITAL_BLOCKは、パワー演算部POW_MEANと、第三のローパスフィルタLPF3とで構成されている。
パワー演算部POW_MEANは第一のローパスフィルタLPF1と、第二のローパスフィルタLPF2と、第三のローパスフィルタLPF3とに接続されている。パワー演算部POW_MEANは、第一のローパスフィルタLPF1から入力された第一の濾過信号sig_filter1と、第二のローパスフィルタLPF2から入力された第二の濾過信号sig_filter2とをアナログからデジタルに変換し、これら2つの信号の二乗和を含む演算を行った結果をパワー信号sig_powとして第三のローパスフィルタLPF3に出力する。
第三のローパスフィルタLPF3は、パワー演算部POW_MEANと、図2の比較部CMPとに接続されている。第三のローパスフィルタLPF3は、パワー演算部POW_MEANから入力されたパワー信号sig_powを平滑化した結果であるパワー平均信号sig_aveを比較部CMPに出力する。なお、R波検出部R_DETECT_MEANから出力されるパワー平均信号sig_aveは、図2においてR波パワーV_Rと記されているが、これらは同一の信号である。
<T波検出部T_DETECT_MEANの構成>
T波検出部T_DETECT_MEANの構成は、R波検出部R_DETECT_MEANの構成と同じなので詳細な説明を省略する。R波検出部R_DETECT_MEANと異なる点は、第一の復調信号f_demod1と第二の復調信号f_demod2の周波数である。この点については後で詳細に説明する。なお、T波検出部T_DETECT_MEANから出力されるパワー平均信号sig_aveは、図2においてT波パワーV_Tに対応する。
<R波検出部R_DETECT_MEANの動作原理>
以下、図5を参照し、本実施形態に係るR波検出部R_DETECT_MEANの動作の原理について詳細に説明する。図5は、R波検出部R_DETECT_MEANの主要ノードにおける信号の周波数成分を示している。図5(a)、(b)、(c)、(d)、(e)はそれぞれ後述する信号に対応しており、横軸は周波数、縦軸はスペクトル振幅を表す。
先ず、図5(a)を用いて心電信号ECGについて説明する。本説明では簡単のため、心電信号ECGの検出対象となる周波数成分(例えばR波)を、周波数Δ[Hz]、振幅VECG[V]、位相α[°]の正弦波とする。この正弦波はVECG・sin(2πΔ+α)と表わされる。この正弦波に対応したスペクトルのピークが図5(a)に記されている。
次に、図5(b)を用いて被変調信号sig_modについて説明する。被変調信号sig_modは、変調部MOD_MEANにより生成され、心電信号ECGと、周波数f1を有する変調信号f_modとの積で表わされる。なお、変調信号f_modの周波数は、以降での説明が成り立つために、R波の周波数の2倍より大きな周波数である必要がある。このR波の周波数とは、R波に相当する周波数の抽出範囲内の周波数(例えばR波を構成するスペクトルの中心周波数)である。前述したように、VFを的確に検出するのに好適なR波に相当する周波数の抽出範囲は患者毎に異なるため、除細動装置DEF_APTSの植え込み時に医師により最適な抽出範囲が設定され、その抽出範囲に応じて変調信号f_modの周波数が設定される。
変調信号f_modをsin(2π・f1)とした場合、被変調信号sig_modの振幅Vsig_modは以下の(3)式に示す通りである。また、周波数特性は図5(b)に示す通りとなり、周波数f1−Δ、f1+Δにピークが現れる。
Figure 0006099358
以降の説明では、変調および復調の演算に正弦波を用いるが、変調信号f_modが矩形波であっても、正弦波での議論と同等の作用および効果が得られる。矩形波をフーリエ展開した際の構成要素である3次以上の高調波の周波数成分についても、(3)式と同じ議論が成り立つためである。
次に、図5(c)を用いて第一の被増幅信号sig_amp1および第二の被増幅信号sig_amp2について説明する。以下の(4)式は、増幅部AMPにより所定の増幅率Avで増幅された第一の被増幅信号sig_amp1の振幅Vsig_amp1を示し、以下の(4’)式は、増幅部AMPにより所定の増幅率Avで増幅された第二の被増幅信号sig_amp2の振幅Vsig_amp2を示している。
Figure 0006099358
Figure 0006099358
第一の被増幅信号sig_amp1の周波数特性は、図5(c)に示す通りである。第二の被増幅信号sig_amp2の周波数特性も第一の被増幅信号sig_amp1の周波数特性と同じであり、図5(c)に示す通りである。
次に、図5(d)を用いて第一の被復調信号sig_demod1について説明する。第一の被復調信号sig_demod1は、第一の復調部DEMOD_MEAN1により生成され、第一の被増幅信号sig_amp1と第一の復調信号f_demod1との積で表わされる。
第一の復調信号f_demod1が周波数f1+Δ[Hz]、位相0[°]の正弦波、即ち、sin(2π・(f1+Δ))である場合、第一の復調信号f_demod1の振幅Vsig_demod1は(5)式に示す通りであり、周波数特性は図5(d)に示す通りとなる。
Figure 0006099358
なお、Δは、R波の周波数(例えばR波を構成するスペクトルの中心周波数)に設定されており、10Hz〜30Hzの範囲で任意に設定可能である。前述したように、VFを的確に検出するのに好適なR波に相当する周波数の抽出範囲は患者毎に異なるため、除細動装置DEF_APTSの植え込み時に医師により最適な抽出範囲が設定され、その抽出範囲に応じてΔの値が設定される。
(5)式からわかる通り、本実施形態の復調演算ではDC成分以外に、周波数がそれぞれ2×f1、2×(f1+Δ)、2×Δの高調波が生じているが、これらの高調波はVFの診断には用いないため、後述するローパスフィルタで濾過される(取り除かれる)。第一の復調信号f_demod1の周波数がf1−Δ[Hz]の場合の計算は省略するが、第一の復調信号f_demod1の周波数がf1+Δ[Hz]の場合と最終的に同じ効果が得られる。
次に、図5(e)を用いて第一の濾過信号sig_filter1について説明する。第一の濾過信号sig_filter1は、第一の被復調信号sig_demod1を第一のカットオフ周波数fc1で低域濾過した信号である。第一のカットオフ周波数fc1は、Δよりも小さな任意の値に設定可能であり、患者によって異なる心電信号ECGのR波が十分な振幅を有する範囲に設定することが望ましい。例えば、ある患者の心電信号ECGにおいて、R波に対応する周波数成分が12Hz±2Hzにピークを有する場合、Δ=12Hz、fc1=2Hzが望ましい設定値となる。このように設定することにより、第一の濾過信号sig_filter1には10Hz〜14Hzの範囲内に含まれる心電信号ECGの周波数成分のみが含まれることになり、5Hz程度の周波数を有するT波の成分や50Hzの外来ハム信号等の不要な信号は抑制される。
(5)式に示すsin(α)以外の項は第一のローパスフィルタLPF1により取り除かれるため、第一の濾過信号sig_filter1の電圧Vsig_filter1は以下の(6)式の通り与えられる。
Figure 0006099358
また、第一の濾過信号sig_filter1の周波数特性は、図5(e)に示す通りとなり、DC成分にピークが現れる。
次に、図5(d)を用いて第二の被復調信号sig_demod2について説明する。第二の被復調信号sig_demod2は、第二の復調部DEMOD_MEAN2により生成され、第二の被増幅信号sig_amp2と第二の復調信号f_demod2との積で表わされる。
なお、第二の復調信号f_demod2は、周波数f1±Δ[Hz]、位相90[°]の正弦波であるから、位相が0[°]の余弦波と等価である。第二の復調信号f_demod2をcos(2π・(f1+Δ))とした場合、第二の復調信号f_demod2の振幅Vsig_demod2は以下の(7)式に示す通りである。周波数特性は図9(d)に示す通りとなる。
Figure 0006099358
(7)式でもDC成分以外に、周波数がそれぞれ2×f1、2×(f1+Δ)、2×Δの高調波が生じているが、これらの高調波はVFの診断には用いないため、後述するローパスフィルタで濾過される。第二の復調信号f_demod2の周波数がf1−Δ[Hz]の場合の計算は省略するが、第一の復調信号f_demod1の周波数がf1+Δ[Hz]の場合と最終的に同じ効果が得られる。
次に、図5(e)を用いて第二の濾過信号sig_filter2について説明する。第二の濾過信号sig_filter2は、第二の被復調信号sig_demod2を第二のカットオフ周波数fc2で低域濾過した信号である。第二のカットオフ周波数fc2は、Δよりも小さな任意の値に設定可能であり、患者の心電信号ECGのR波が十分な振幅を有する範囲に設定することが望ましい。例えば、ある患者の心電信号ECGにおいて、R波に対応する周波数成分が12Hz±2Hzにピークを有する場合、Δ=12Hz、fc1=2Hzが望ましい設定値となる。このように設定することにより、第二の濾過信号sig_filter2には10Hz〜14Hzの範囲内に含まれる心電信号ECGの周波数成分のみが含まれることになり、5Hz程度の周波数を有するT波の成分や50Hzの外来ハム信号等の不要な信号は抑制される。
(7)式に示すcos(α)以外の項は第二のローパスフィルタLPF2により取り除かれるため、第二の濾過信号sig_filter2の電圧Vsig_filter2は以下の(8)式の通り与えられる。
Figure 0006099358
また、第二の濾過信号sig_filter2の周波数特性は、図5(e)に示す通りとなり、DC成分にピークを有する。
以下、パワー信号sig_powについて説明する。パワー信号sig_powは、パワー演算部POW_MEANにおいて、第一の濾過信号sig_filter1と第二の濾過信号sig_filter2の二乗和を含む演算を行った結果であり、二乗和の演算結果を表す電圧Vsig_powは以下の(9)式の通り表される。
Figure 0006099358
この式から、周波数Δの心電信号ECGはDC信号に変換されていることがわかる。この結果は、第一の復調信号f_demod1と第二の復調信号f_demod2の周波数がf1−Δの場合でも同じである。
以下、パワー平均信号sig_aveについて説明する。心電信号ECGがNSRの状態にある場合、R波のピークで、瞬間的に大きなR波成分が発生するため、T波との大小関係を比較するためにはパワー信号sig_powを平均化することが望ましい。心拍は約1秒毎に生じるため、時定数が1Hzよりも十分に大きなローパスフィルタを用いることにより、パワー信号sig_powを低域濾過し、パワー平均信号sig_aveを得ている。本実施形態において、第三のローパスフィルタLPF3がこの役割を担っている。第三のローパスフィルタLPF3のカットオフ周波数fc3は、第一のカットオフ周波数fc1および第二のカットオフ周波数fc2よりも小さい周波数であり、0.1Hzである。
<T波検出部T_DETECT_MEANの動作原理>
T波検出部T_DETECT_MEANの動作原理はR波検出部R_DETECT_MEANの動作原理と同じであるため、詳細の説明を省略する。両者の唯一の違いは、変調信号と復調信号の周波数差Δと、第一のカットオフ周波数fc1と、第二のカットオフ周波数fc2との各値である。前述した通り、典型例なT波の周波数成分は、5Hz±1Hzの範囲にピークを有するため、T波検出部T_DETECT_MEANにおいて、Δの値は5Hz、fc1およびfc2の値は1Hzが好適である。
このようにfc1およびfc2を設定することにより、第一の濾過信号sig_filter1および第二の濾過信号sig_filter2として、4Hz〜6Hzの範囲内に含まれる心電信号ECGの周波数成分のみが抽出されることになる。即ち、12Hz程度の周波数を有するR波の成分や50Hzの外来ハム信号等の不要な信号は抑制される。
したがって、T波検出部T_DETECT_MEANから出力されるパワー平均信号sig_aveには、4Hz〜6Hzの範囲内に含まれる心電信号ECGの周波数成分のみが含まれる。勿論、これらの値は典型例を示しているだけであり、T波検出部T_DETECT_MEANから出力されるパワー平均信号sig_aveに含まれる心電信号ECGの成分の周波数範囲には1Hz〜12Hzの範囲内で任意の範囲を設定可能である。
上述した通り、本実施形態のR波検出部R_DETECT_MEANおよびT波検出部T_DETECT_MEANを搭載した細動検出器FIB_DETECTによれば、略DC成分に変換されたR波およびT波のパワーを比較することによって、R波の周波数成分とT波の周波数成分の比が変化することを検出するため、心電信号ECGが急激に小さくなる状態においても、正確かつ迅速にVFを診断することができる。
また、本実施形態の通り、周波数成分の最大値が100Hz程度の心電信号ECGに対して行う信号処理の大半をアナログ回路で実施することにより、低周波数で動作するアナログ回路に期待される低消費電力動作のメリットを享受できる。上述した周波数成分の抽出をマイクロコントローラ等のデジタル回路によるFFT演算アルゴリズムで実行する場合、n×lоg(n)回の演算が必要になる(n:データのサンプル数)。心電信号ECGを構成する周波数は低周波であり、多くのnが必要なため、除細動装置等の植込み医療機器に搭載される低消費電力型のマイクロコントローラでは十分な実行速度で演算処理を行えない。また、R波を構成する周波数成分とT波を構成する周波数成分の抽出をデジタル回路で行う場合、低周波信号のサンプリング結果を保持するための多大なメモリが必要となる。
本実施形態では、R波を構成する周波数成分とT波を構成する周波数成分の抽出を、リアルタイムで処理可能なアナログ回路で行えるため、マイクロコントローラ等のデジタル回路に要求される信号処理量やメモリ容量を低減することができる。このため、従来よりも低消費電力で、短時間で正確なVF診断を実現することができる。
なお、パワー演算部POW_MEANでは2乗演算を行う必要があるため、十分なダイナミックレンジを確保できるデジタル回路による信号処理にメリットがある。なぜなら、1mVの2乗は1μV、2Vの2乗は4Vとなるため、アナログ回路では十分なダイナミックレンジを確保できないからである。
<実験結果>
上記の効果を確認するために、上記の演算をMatlabのプログラムコードに実装し、シミュレーション実験を行った。図6はこの結果を示している。患者からのECG信号の代わりに、AnnAberのECG波形データ集(http://www.electrogram.com/about.html)からVFの区間を抽出し、4通りの異なるVF波形とSR波形をつなぎ合わせ、Matlabでシミュレーションを行った。
図6(a)は、心電信号ECGに対応する入力信号を示している。図6(a)において、SR1、SR2はそれぞれ異なる患者のNSR状態における心電信号ECGであり、VF1、VF2、VF3、VF4はそれぞれ異なる患者のVF状態における心電信号ECGである。図6(b)は図6(a)に記載した心電信号ECGのバンドパワーである。図示された2本の線はそれぞれR波検出部R_DETECT_MEANにおけるパワー信号sig_powとT波検出部T_DETECT_MEANにおけるパワー信号sig_powに対応する。
図6(c)は図6(a)に記載した心電信号ECGのバンドパワー平均値である。図示された2本の線はそれぞれR波検出部R_DETECT_MEANにおけるパワー平均信号sig_aveとT波検出部T_DETECT_MEANにおけるパワー平均信号sig_aveに対応する。
図6(d)は図6(c)に記載した、R波検出部R_DETECT_MEANから出力されるパワー平均信号sig_aveとT波検出部T_DETECT_MEANから出力されるパワー平均信号sig_aveを比較部CMPが比較した結果である。図示された線は、比較部CMPから出力される比較信号sig_cmpに対応する。図6(c)からわかる通り、VFの区間においてのみT波パワーV_TがR波パワーV_Rを上回るため、VFの区間で比較部CMPは、VFを意味するHレベルの比較信号sig_cmpを直ちに出力している。
上記のように、心電信号ECGがNSR状態からVF状態に遷移したとき、その遷移に速やかに追従して比較部CMPがHレベルの比較信号sig_cmpを出力し、心電信号ECGがVF状態からNSR状態に遷移したとき、その遷移に速やかに追従して比較部CMPがLレベルの比較信号sig_cmpを出力する。このため、本実施形態のR波検出部R_DETECT_MEANおよびT波検出部T_DETECT_MEANを搭載した細動検出器FIB_DETECTによれば、短時間で正確なVF診断を実現することができる。
<変形例>
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、図7に示すように、R波検出部R_DETECT_MEANを構成する第一のローパスフィルタLPF1および第二のローパスフィルタLPF2はデジタルブロックDIGITAL_BLOCKに属していても良い。
また、図8に示すように、R波検出部R_DETECT_MEANを構成する変調部MOD_MEANおよび増幅部AMP_MEANが、T波検出部T_DETECT_MEANを構成する変調部MOD_MEANおよび増幅部AMP_MEANと共有されていても良い。
DEF_APTS 除細動装置、FIB_DETECT 細動検出器、CTRL_MEAN 制御部、DEF_MEAN 除細動信号生成部、R_DETECT_MEAN R波検出部、T_DETECT_MEAN T波検出部、CMP 比較部、ANALOG_BLOCK アナログブロック、DIGITAL_BLOCK デジタルブロック、MOD_MEAN 変調部、AMP 増幅部、DEMOD_MEAN1 第一の復調部、DEMOD_MEAN2 第二の復調部、LPF1 第一のローパスフィルタ、LPF2 第二のローパスフィルタ、POW_MEAN パワー演算部、LPF3 第三のローパスフィルタ、TC トランスコンダクタンス部、TI1 第一のトランスインピーダンス部、TI2 第二のトランスインピーダンス部

Claims (6)

  1. 生体の心臓から得られる心電信号のR波を構成する周波数成分のパワーを略DC成分に変換して、R波パワーとして出力するR波検出部と、
    前記心電信号のT波を構成する周波数成分のパワーを略DC成分に変換して、T波パワーとして出力するT波検出部と、
    前記R波パワーおよび前記T波パワーが入力され、前記R波パワーおよび前記T波パワーの大小を比較した結果を比較信号として出力する比較部と、
    を有し、
    前記心臓が正常洞調律の状態であるとき、前記比較部は、前記R波パワーが前記T波パワーよりも大きいことを示す前記比較信号を出力し、
    前記心臓が心室細動の状態であるとき、前記比較部は、前記R波パワーが前記T波パワー以下であることを示す前記比較信号を出力する
    ことを特徴とする細動検出器。
  2. 前記R波を構成する周波数成分の帯域は、10Hz〜30Hzの範囲であり、
    前記T波を構成する周波数成分の帯域は、1Hz〜12Hzの範囲である
    ことを特徴とする請求項1に記載の細動検出器。
  3. 前記R波検出部は、
    前記心電信号を、前記R波の周波数の2倍より大きな周波数で変化する変調信号により変調して被変調信号を出力する変調部と、
    前記被変調信号が入力され、前記被変調信号を所定の倍率で増幅した結果を夫々第一の被増幅信号および第二の被増幅信号として出力する増幅部と、
    前記第一の被増幅信号が入力され、前記R波を構成する周波数成分の帯域の範囲で前記変調信号の周波数とは異なる周波数で動作する第一の復調信号により前記第一の被増幅信号を復調した結果を第一の被復調信号として出力する第一の復調部と、
    前記第二の被増幅信号が入力され、周波数が前記第一の復調信号の周波数と同じであって位相が前記第一の復調信号の位相と90度異なる第二の復調信号により前記第二の被増幅信号を復調した結果を第二の被復調信号として出力する第二の復調部と、
    前記第一の被復調信号が入力され、前記変調信号の周波数と前記第一の復調信号の周波数との差分よりも小さな第一のカットオフ周波数で前記第一の被復調信号を低域濾過して第一の濾過信号として出力する第一のローパスフィルタと、
    前記第二の被復調信号が入力され、前記変調信号の周波数と前記第二の復調信号の周波数との差分よりも小さな第二のカットオフ周波数で前記第二の被復調信号を低域濾過して第二の濾過信号として出力する第二のローパスフィルタと、
    前記第一の濾過信号および前記第二の濾過信号が入力され、前記第一の濾過信号および前記第二の濾過信号に二乗和演算を含む演算を施した結果をパワー信号として出力するパワー演算部と、
    前記パワー信号が入力され、前記第一のカットオフ周波数および前記第二のカットオフ周波数よりも小さな周波数で前記パワー信号を低域濾過したパワー平均信号を前記R波パワーとして出力する第三のローパスフィルタと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の細動検出器。
  4. 前記T波検出部は、
    前記心電信号を、前記T波の周波数の2倍より大きな周波数で変化する変調信号により変調して被変調信号を出力する変調部と、
    前記被変調信号が入力され、前記被変調信号を所定の倍率で増幅した結果を夫々第一の被増幅信号および第二の被増幅信号として出力する増幅部と、
    前記第一の被増幅信号が入力され、前記T波を構成する周波数成分の帯域の範囲で前記変調信号の周波数とは異なる周波数で動作する第一の復調信号により前記第一の被増幅信号を復調した結果を第一の被復調信号として出力する第一の復調部と、
    前記第二の被増幅信号が入力され、周波数が前記第一の復調信号の周波数と同じであって位相が前記第一の復調信号の位相と90度異なる第二の復調信号により前記第二の被増幅信号を復調した結果を第二の被復調信号として出力する第二の復調部と、
    前記第一の被復調信号が入力され、前記変調信号の周波数と前記第一の復調信号の周波数との差分よりも小さな第一のカットオフ周波数で前記第一の被復調信号を低域濾過して第一の濾過信号として出力する第一のローパスフィルタと、
    前記第二の被復調信号が入力され、前記変調信号の周波数と前記第二の復調信号の周波数との差分よりも小さな第二のカットオフ周波数で前記第二の被復調信号を低域濾過して第二の濾過信号として出力する第二のローパスフィルタと、
    前記第一の濾過信号および前記第二の濾過信号が入力され、前記第一の濾過信号および前記第二の濾過信号に二乗和演算を含む演算を施した結果をパワー信号として出力するパワー演算部と、
    前記パワー信号が入力され、前記第一のカットオフ周波数および前記第二のカットオフ周波数よりも小さな周波数で前記パワー信号を低域濾過したパワー平均信号を前記T波パワーとして出力する第三のローパスフィルタと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の細動検出器。
  5. 前記変調部と、前記増幅部と、前記第一の復調部と、前記第二の復調部と、前記第一のローパスフィルタと、前記第二のローパスフィルタはアナログ回路で構成され、
    前記パワー演算部と、前記第三のローパスフィルタはデジタル回路で構成される
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の細動検出器。
  6. 請求項1に記載の細動検出器と、
    前記細動検出器から前記比較信号が入力され、前記比較信号が心室細動を知らせる状態になった際に、除細動の準備を開始するための除細動制御信号を出力する制御部と、
    前記除細動制御信号が入力され、前記除細動制御信号に基づいて除細動の準備を開始した後、所定の時間、細動が回復しない場合に、除細動信号を心臓に印加する除細動信号生成部と、
    を有することを特徴とする除細動装置。
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