以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態としてのAV(Audio Visual)システム200の構成例を示している。このAVシステム200は、ソース機器としてのディスクプレーヤ210と、シンク機器としてのテレビ受信機250とを有している。
ディスクプレーヤ210およびテレビ受信機250は、HDMIケーブル350を介して接続されている。ディスクプレーヤ210には、HDMI送信部(HDMI TX)212および高速データラインインタフェース(I/F)213が接続されたHDMI端子211が設けられている。テレビ受信機250には、HDMI受信部(HDMI RX)252および高速データラインインタフェース(I/F)253が接続されたHDMI端子251が設けられている。HDMIケーブル350の一端はディスクプレーヤ210のHDMI端子211に接続され、このHDMIケーブル350の他端はテレビ受信機250のHDMI端子251に接続されている。
図1に示すAVシステム200において、ディスクプレーヤ210で再生されて得られた非圧縮(ベースバンド)の画像データはHDMIケーブル350を介してテレビ受信機250に送信され、当該テレビ受信機250ではディスクプレーヤ210から送信された画像データによる画像が表示される。また、ディスクプレーヤ210で再生されて得られた非圧縮の音声データはHDMIケーブル350を介してテレビ受信機250に送信され、当該テレビ受信機250ではディスクプレーヤ210から送信された音声データによる音声が出力される。
なお、ディスクプレーヤ210から送信されてくる画像データが立体視画像を表示するための3D画像データ(立体画像データ)である場合には、テレビ受信機250では、ユーザに立体画像を提供するための立体視画像が表示される。
この立体視画像の表示方式例についてさらに説明する。立体視画像の表示方式としては、例えば、図2(a)に示すように、フィールド毎に、左眼(L)画像と右眼(R)画像とを交互に表示する方式、いわゆる「フィールドシーケンシャル方式」がある。この表示方式では、通常のフレームレートの倍の駆動が必要となる。また、この表示方式では、表示部に光学的なフィルムを被着する必要はないが、ユーザが掛けるメガネ側で表示部のフィールドに同期して偏光フィルタを切換える必要がある。
また、立体視画像の表示方式としては、例えば、図2(b)に示すように、ライン毎に左眼(L)画像と右眼(R)画像とを切り換えて表示する方式、いわゆる「位相差プレート方式」がある。この表示方式では、ユーザが掛ける偏光メガネにより、逆眼の画像の光を減衰させることで立体視を実現する。
図3は、ディスクプレーヤ210の構成例を示している。このディスクプレーヤ210は、HDMI端子211と、HDMI送信部212と、高速データラインインタフェース213と、DTCP(Digital Transmission Content Protection)回路230とを有している。また、このディスクプレーヤ210は、CPU(Central Processing Unit)214と、CPUバス215と、フラッシュROM(Read Only Memory)216と、SDRAM(Synchronous DRAM)217と、リモコン受信部218と、リモコン送信機219とを有している。
また、ディスクプレーヤ210は、IDEインタフェース220と、BD(Blu-ray Disc)ドライブ221と、内部バス222と、イーサネットインタフェース(Ethernet I/F)223と、ネットワーク端子224とを有している。また、ディスクプレーヤ210は、MPEG(Moving Picture Expert Group)デコーダ225と、グラフィック生成回路226と、映像出力端子227と、音声出力端子228と、3D信号処理部229とを有している。なお、「イーサネット」および「Ethernet」は登録商標である。
CPU214、フラッシュROM216、SDRAM217およびリモコン受信部218は、CPUバス215に接続されている。また、CPU214、IDEインタフェース220、イーサネットインタフェース223、DTCP回路230およびMPEGデコーダ225は、内部バス222に接続されている。
CPU214は、ディスクプレーヤ210の各部の動作を制御する。フラッシュROM216は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。SDRAM217は、CPU214のワークエリアを構成する。CPU214は、フラッシュROM216から読み出したソフトウェアやデータをSDRAM217上に展開してソフトウェアを起動させ、ディスクプレーヤ210の各部を制御する。リモコン受信部218は、リモコン送信機219から送信されたリモーコントロール信号(リモコンコード)を受信し、CPU214に供給する。CPU214は、リモコンコードに従ってディスクプレーヤ210の各部を制御する。
BDドライブ221は、ディスク状記録メディアとしてのBD(図示せず)に対して、コンテンツデータを記録し、あるいは、このBDからコンテンツデータを再生する。このBDドライブ221は、IDEインタフェース220を介して内部バス222に接続されている。MPEGデコーダ225は、BDドライブ221で再生されたMPEG2ストリームに対してデコード処理を行って画像および音声のデータを得る。
DTCP回路230は、BDドライブ221で再生されたコンテンツデータを、ネットワーク端子224を介してネットワークに、あるいは高速データラインインタフェース213からHDMI端子211を介して双方向通信路に送出する際に、必要に応じて暗号化する。
グラフィック生成回路226は、MPEGデコーダ225で得られた画像データに対して、必要に応じてグラフィックスデータの重畳処理等を行う。映像出力端子227は、グラフィック生成回路226から出力される画像データを出力する。音声出力端子228は、MPEGデコーダ225で得られた音声データを出力する。
HDMI送信部(HDMIソース)212は、HDMIに準拠した通信により、ベースバンドの画像(映像)と音声のデータを、HDMI端子211から送出する。このHDMI送信部212の詳細は後述する。高速データラインインタフェース213は、HDMIケーブル350を構成する所定ライン(この実施の形態においては、リザーブライン、HPDライン)を用いて構成される双方向通信路のインタフェースである。
この高速データラインインタフェース213は、イーサネットインタフェース223とHDMI端子211との間に挿入されている。この高速データラインインタフェース213は、CPU214から供給される送信データを、HDMI端子211からHDMIケーブル350を介して相手側の機器に送信する。また、この高速データラインインタフェース213は、HDMIケーブル350からHDMI端子211を介して相手側の機器から受信された受信データをCPU214に供給する。この高速データラインインタフェース213の詳細は後述する。
3D信号処理部229は、MPEGデコーダ225で得られた画像データのうち、立体視画像を表示するための3D画像データをHDMIのTMDSチャネルで送信する際に、当該3D画像データを伝送方式に応じた状態に加工処理する。ここで、3D画像データは、左眼画像データおよび右眼画像データで構成されるか、あるいは2次元画像データおよび各画素に対応した奥行きデータで構成される(MPEG−C方式)。3D画像データの伝送方式の種類、伝送方式の選択、各方式のパッキングフォーマット等の詳細は後述する。
図3に示すディスクプレーヤ210の動作を簡単に説明する。記録時には、図示されないデジタルチューナのMPEGストリーム、あるいはネットワーク端子224からイーサネットインタフェース223を介して、あるいはHDMI端子211から高速データラインインタフェース213およびイーサネットインタフェース223を介して、記録すべきコンテンツデータが取得される。このコンテンツデータは、IDEインタフェース220に入力され、BDドライブ221によりBDに記録される。場合によってはIDEインタフェース220に接続された、図示されないHDD(ハードディスクドライブ)に記録してもよい。
再生時には、BDドライブ221によりBDから再生されたコンテンツデータ(MPEGストリーム)は、IDEインタフェース220を介してMPEGデコーダ225に供給される。MPEGデコーダ225では、再生されたコンテンツデータに対してデコード処理が行われ、ベースバンドの画像および音声のデータが得られる。画像データは、グラフィック生成回路226を通じて映像出力端子227に出力される。また、音声データは、音声出力端子228に出力される。
また、この再生時に、MPEGデコーダ225で得られた画像および音声のデータをHDMIのTMDSチャネルで送信する場合には、これら画像および音声のデータは、HDMI送信部212に供給されてパッキングされ、このHDMI送信部212からHDMI端子211に出力される。なお、画像データが3D画像データである場合には、この3D画像データは、3D信号処理部229により、選択された伝送方式に応じた状態に加工処理された後に、HDMI送信部212に供給される。
また、再生時に、BDドライブ221で再生されたコンテンツデータをネットワークに送出する際には、当該コンテンツデータは、DTCP回路230で暗号化された後、イーサネットインタフェース223を介して、ネットワーク端子224に出力される。同様に、再生時に、BDドライブ221で再生されたコンテンツデータをHDMIケーブル350の双方向通信路に送出する際には、当該コンテンツデータは、DTCP回路230で暗号化された後、イーサネットインタフェース223、高速データラインインタフェース213を介して、HDMI端子211に出力される。
図4は、テレビ受信機250の構成例を示している。このテレビ受信機250は、HDMI端子251と、HDMI受信部252と、高速データラインインタフェース253と、3D信号処理部254とを有している。また、テレビ受信機250は、アンテナ端子255と、デジタルチューナ256と、デマルチプレクサ257と、MPEGデコーダ258と、映像信号処理回路259と、グラフィック生成回路260と、パネル駆動回路261と、表示パネル262とを有している。
また、テレビ受信機250は、音声信号処理回路263と、音声増幅回路264と、スピーカ265と、内部バス270と、CPU271と、フラッシュROM272と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)273とを有している。また、テレビ受信機250は、イーサネットインタフェース(Ethernet I/F)274と、ネットワーク端子275と、リモコン受信部276と、リモコン送信機277と、DTCP回路278とを有している。
アンテナ端子255は、受信アンテナ(図示せず)で受信されたテレビ放送信号を入力する端子である。デジタルチューナ256は、アンテナ端子255に入力されたテレビ放送信号を処理して、ユーザの選択チャネルに対応した所定のトランスポートストリームを出力する。デマルチプレクサ257は、デジタルチューナ256で得られたトランスポートストリームから、ユーザの選択チャネルに対応した、パーシャルTS(Transport Stream)(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)を抽出する。
また、デマルチプレクサ257は、デジタルチューナ256で得られたトランスポートストリームから、PSI/SI(Program Specific Information/Service Information)を取り出し、CPU271に出力する。デジタルチューナ256で得られたトランスポートストリームには、複数のチャネルが多重化されている。デマルチプレクサ257で、当該トランスポートストリームから任意のチャネルのパーシャルTSを抽出する処理は、PSI/SI(PAT/PMT)から当該任意のチャネルのパケットID(PID)の情報を得ることで可能となる。
MPEGデコーダ258は、デマルチプレクサ257で得られる映像データのTSパケットにより構成される映像PES(Packetized Elementary Stream)パケットに対してデコード処理を行って画像データを得る。また、MPEGデコーダ258は、デマルチプレクサ257で得られる音声データのTSパケットにより構成される音声PESパケットに対してデコード処理を行って音声データを得る。
映像信号処理回路259およびグラフィック生成回路260は、MPEGデコーダ258で得られた画像データ、あるいはHDMI受信部252で受信された画像データに対して、必要に応じてスケーリング処理(解像度変換処理)、グラフィックスデータの重畳処理等を行う。また、映像信号処理回路259は、HDMI受信部252で受信された画像データが、3D画像データである場合には、左眼画像データおよび右眼画像データに対して、立体視画像(図2参照)を表示するための処理を行う。パネル駆動回路261は、グラフィック生成回路260から出力される映像(画像)データに基づいて、表示パネル262を駆動する。
表示パネル262は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)等で構成されている。音声信号処理回路263はMPEGデコーダ258で得られた音声データに対してD/A変換等の必要な処理を行う。音声増幅回路264は、音声信号処理回路263から出力される音声信号を増幅してスピーカ265に供給する。
CPU271は、テレビ受信機250の各部の動作を制御する。フラッシュROM272は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。DRAM273は、CPU271のワークエリアを構成する。CPU271は、フラッシュROM272から読み出したソフトウェアやデータをDRAM273上に展開してソフトウェアを起動させ、テレビ受信機250の各部を制御する。
リモコン受信部276は、リモコン送信機277から送信されたリモーコントロール信号(リモコンコード)を受信し、CPU271に供給する。CPU271は、このリモコンコードに基づいて、テレビ受信機250の各部を制御する。ネットワーク端子275は、ネットワークに接続する端子であり、イーサネットインタフェース274に接続される。CPU271、フラッシュROM272、DRAM273およびイーサネットインタフェース274は、内部バス270に接続されている。
DTCP回路278は、ネットワーク端子275あるいは高速データラインインタフェース253からイーサネットインタフェース274に供給される暗号化データを復号する。
HDMI受信部(HDMIシンク)252は、HDMIに準拠した通信により、HDMIケーブル350を介してHDMI端子251に供給されるベースバンドの画像(映像)と音声のデータを受信する。このHDMI受信部252の詳細は後述する。高速データラインインタフェース253は、上述したディスクプレーヤ210の高速データラインインタフェース213と同様に、HDMIケーブル350を構成する所定のライン(この実施の形態においては、リザーブライン、HPDライン)を用いて構成される双方向通信路のインタフェースである。
この高速データラインインタフェース253は、イーサネットインタフェース274とHDMI端子251との間に挿入されている。この高速データラインインタフェース253は、CPU271から供給される送信データを、HDMI端子251からHDMIケーブル350を介して相手側の機器に送信する。また、この高速データラインインタフェース253は、HDMIケーブル350からHDMI端子251を介して相手側の機器から受信された受信データをCPU271に供給する。この高速データラインインタフェース253の詳細は後述する。
3D信号処理部254は、HDMI受信部252で受信された3D画像データに対して、伝送方式に対応した処理(デコード処理)を行って、左眼画像データおよび右眼画像データを生成する。すなわち、この3D信号処理部254は、上述したディスクプレーヤ210の3D信号処理部229とは逆の処理を行って、3D画像データを構成する、左眼画像データおよび右眼画像データ、あるいは2次元画像データおよび奥行きデータを取得する。また、この3D信号処理部229は、2次元画像データおよび奥行きデータを取得した場合には(MPEG−C方式)、さらに、これら2次元画像データおよび奥行きデータを用いて、左眼画像データおよび右眼画像データを生成する演算を行う。
図4に示すテレビ受信機250の動作を簡単に説明する。アンテナ端子255に入力されたテレビ放送信号はデジタルチューナ256に供給される。このデジタルチューナ256では、テレビ放送信号を処理して、ユーザの選択チャネルに対応した所定のトランスポートストリームが出力され、当該所定のトランスポートストリームはデマルチプレクサ257に供給される。このデマルチプレクサ257では、トランスポートストリームから、ユーザの選択チャネルに対応した、パーシャルTS(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)が抽出され、当該パーシャルTSはMPEGデコーダ258に供給される。
MPEGデコーダ258では、映像データのTSパケットにより構成される映像PESパケットに対してデコード処理が行われて映像データが得られる。この映像データは、映像信号処理回路259およびグラフィック生成回路260において、必要に応じて、スケーリング処理(解像度変換処理)、スケーリング処理、グラフィックスデータの重畳処理等が行われた後に、パネル駆動回路261に供給される。そのため、表示パネル262には、ユーザの選択チャネルに対応した画像が表示される。
また、MPEGデコーダ258では、音声データのTSパケットにより構成される音声PESパケットに対してデコード処理が行われて音声データが得られる。この音声データは、音声信号処理回路263でD/A変換等の必要な処理が行われ、さらに、音声増幅回路264で増幅された後に、スピーカ265に供給される。そのため、スピーカ265から、ユーザの選択チャネルに対応した音声が出力される。
また、ネットワーク端子275からイーサネットインタフェース274に供給される、あるいは、HDMI端子251から高速データラインインタフェース253を介してイーサネットインタフェース274に供給される、暗号化されているコンテンツデータ(画像データ、音声データ)は、DTCP回路274で復号化された後に、MPEGデコーダ258に供給される。以降は、上述したテレビ放送信号の受信時と同様の動作となり、表示パネル262に画像が表示され、スピーカ265から音声が出力される。
また、HDMI受信部252では、HDMI端子251にHDMIケーブル350を介して接続されているディスクプレーヤ210から送信されてくる、画像データおよび音声データが取得される。画像データは、3D信号処理部254を介して映像信号処理回路259に供給される。また、音声データは、直接、音声信号処理回路263に供給される。以降は、上述したテレビ放送信号の受信時と同様の動作となり、表示パネル262に画像が表示され、スピーカ265から音声が出力される。
なお、HDMI受信部252で受信された画像データが3D画像データである場合には、3D信号処理部254において、当該3D画像データに対して伝送方式に対応した処理(デコード処理)が行われ、左眼画像データおよび右眼画像データが生成される。そして、3D信号処理部254から映像信号処理部259には、左眼画像データおよび右眼画像データが供給される。また、映像信号処理回路259では、3D画像データを構成する左眼画像データおよび右眼画像データが供給される場合には、左眼画像データおよび右眼画像データに基づいて、立体視画像(図2参照)を表示するための画像データが生成される。そのため、表示パネル262には、立体視画像が表示される。
図5は、図1のAVシステム200における、ディスクプレーヤ210のHDMI送信部(HDMIソース)212と、テレビ受信機250のHDMI受信部(HDMIシンク)252の構成例を示している。
HDMI送信部212は、一の垂直同期信号から次の垂直同期信号までの区間から、水平帰線区間及び垂直帰線区間を除いた区間である有効画像区間(以下、適宜、アクティブビデオ区間ともいう)において、非圧縮の1画面分の画像の画素データに対応する差動信号を、複数のチャネルで、HDMI受信部252に一方向に送信するとともに、水平帰線区間または垂直帰線区間において、少なくとも画像に付随する音声データや制御データ、その他の補助データ等に対応する差動信号を、複数のチャネルで、HDMI受信部252に一方向に送信する。
すなわち、HDMI送信部212は、HDMIトランスミッタ81を有する。トランスミッタ81は、例えば、非圧縮の画像の画素データを対応する差動信号に変換し、複数のチャネルである3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、HDMIケーブル350を介して接続されているHDMI受信部252に、一方向にシリアル伝送する。
また、トランスミッタ81は、非圧縮の画像に付随する音声データ、さらには、必要な制御データその他の補助データ等を、対応する差動信号に変換し、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2でHDMIケーブル350を介して接続されているHDMI受信部252に、一方向にシリアル伝送する。
さらに、トランスミッタ81は、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で送信する画素データに同期したピクセルクロックを、TMDSクロックチャネルで、HDMIケーブル350を介して接続されているHDMI受信部252に送信する。ここで、1つのTMDSチャネル#i(i=0,1,2)では、ピクセルクロックの1クロックの間に、10ビットの画素データが送信される。
HDMI受信部252は、アクティブビデオ区間において、複数のチャネルで、HDMI送信部212から一方向に送信されてくる、画素データに対応する差動信号を受信するとともに、水平帰線区間または垂直帰線区間において、複数のチャネルで、HDMI送信部212から一方向に送信されてくる、音声データや制御データに対応する差動信号を受信する。
すなわち、HDMI受信部252は、HDMIレシーバ82を有する。レシーバ82は、TMDSチャネル#0,#1,#2で、HDMIケーブル350を介して接続されているHDMI送信部212から一方向に送信されてくる、画素データに対応する差動信号と、音声データや制御データに対応する差動信号を、同じくHDMI送信部212からTMDSクロックチャネルで送信されてくるピクセルクロックに同期して受信する。
HDMI送信部212とHDMI受信部252とからなるHDMIシステムの伝送チャネルには、HDMI送信部212からHDMI受信部252に対して、画素データおよび音声データを、ピクセルクロックに同期して、一方向にシリアル伝送するための伝送チャネルとしての3つのTMDSチャネル#0乃至#2と、ピクセルクロックを伝送する伝送チャネルとしてのTMDSクロックチャネルの他に、DDC(Display Data Channel)83やCECライン84と呼ばれる伝送チャネルがある。
DDC83は、HDMIケーブル350に含まれる図示しない2本の信号線からなり、HDMI送信部212が、HDMIケーブル350を介して接続されたHDMI受信部252から、E−EDID(Enhanced Extended Display Identification Data)を読み出すために使用される。
すなわち、HDMI受信部252は、HDMIレシーバ81の他に、自身の性能(Configuration/capability)に関する性能情報であるE−EDIDを記憶している、EDID ROM(Read Only Memory)85を有している。HDMI送信部212は、例えば、CPU214からの要求に応じて、HDMIケーブル350を介して接続されているHDMI受信部252から、当該HDMI受信部252のE−EDIDを、DDC83を介して読み出す。HDMI送信部212は、読み出したE−EDIDをCPU214に送る。CPU214は、このE−EDIDを、フラッシュROM272あるいはDRAM273に格納する。
CPU214は、E−EDIDに基づき、HDMI受信部252の性能の設定を認識できる。例えば、CPU214は、HDMI受信部252を有する電子機器が対応している画像のフォーマット(プロファイル)、例えば、RGB、YCbCr4:4:4、YCbCr4:2:2等を認識する。また、この実施の形態において、CPU214は、E−EDIDに含まれる3D画像データの伝送方式情報に基づき、HDMI受信部252を有する電子機器が対応可能な3D画像・音声データの伝送方式を認識する。
CECライン84は、HDMIケーブル350に含まれる図示しない1本の信号線からなり、HDMI送信部212とHDMI受信部252との間で、制御用のデータの双方向通信を行うのに用いられる。
また、HDMIケーブル350には、HPD(Hot Plug Detect)と呼ばれるピンに接続されるライン(HPDライン)86が含まれている。ソース機器は、当該ライン86を利用して、シンク機器の接続を検出することができる。また、HDMIケーブル350には、ソース機器からシンク機器に電源を供給するために用いられるライン87が含まれている。さらに、HDMIケーブル350には、リザーブライン88が含まれている。
図6は、図5のHDMIトランスミッタ81とHDMIレシーバ82の構成例を示している。
HDMIトランスミッタ81は、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2にそれぞれ対応する3つのエンコーダ/シリアライザ81A,81B,81Cを有する。そして、エンコーダ/シリアライザ81A,81B,81Cのそれぞれは、そこに供給される画像データ、補助データ、制御データをエンコードし、パラレルデータからシリアルデータに変換して、差動信号により送信する。ここで、画像データが、例えばR(赤),G(緑),B(青)の3成分を有する場合、B成分(B component)はエンコーダ/シリアライザ81Aに供給され、G成分(G component)はエンコーダ/シリアライザ81Bに供給され、R成分(R component)はエンコーダ/シリアライザ81Cに供給される。
また、補助データとしては、例えば、音声データや制御パケットがあり、制御パケットは、例えば、エンコーダ/シリアライザ81Aに供給され、音声データは、エンコーダ/シリアライザ81B,81Cに供給される。
さらに、制御データとしては、1ビットの垂直同期信号(VSYNC)、1ビットの水平同期信号(HSYNC)、および、それぞれ1ビットの制御ビットCTL0,CTL1,CTL2,CTL3がある。垂直同期信号および水平同期信号は、エンコーダ/シリアライザ81Aに供給される。制御ビットCTL0,CTL1はエンコーダ/シリアライザ81Bに供給され、制御ビットCTL2,CTL3はエンコーダ/シリアライザ81Cに供給される。
エンコーダ/シリアライザ81Aは、そこに供給される画像データのB成分、垂直同期信号および水平同期信号、並びに補助データを、時分割で送信する。すなわち、エンコーダ/シリアライザ81Aは、そこに供給される画像データのB成分を、固定のビット数である8ビット単位のパラレルデータとする。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Aは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#0で送信する。
また、エンコーダ/シリアライザ81Aは、そこに供給される垂直同期信号および水平同期信号の2ビットのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#0で送信する。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Aは、そこに供給される補助データを4ビット単位のパラレルデータとする。そして、エンコーダ/シリアライザ81Aは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#0で送信する。
エンコーダ/シリアライザ81Bは、そこに供給される画像データのG成分、制御ビットCTL0,CTL1、並びに補助データを、時分割で送信する。すなわち、エンコーダ/シリアライザ81Bは、そこに供給される画像データのG成分を、固定のビット数である8ビット単位のパラレルデータとする。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Bは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#1で送信する。
また、エンコーダ/シリアライザ81Bは、そこに供給される制御ビットCTL0,CTL1の2ビットのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#1で送信する。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Bは、そこに供給される補助データを4ビット単位のパラレルデータとする。そして、エンコーダ/シリアライザ81Bは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#1で送信する。
エンコーダ/シリアライザ81Cは、そこに供給される画像データのR成分、制御ビットCTL2,CTL3、並びに補助データを、時分割で送信する。すなわち、エンコーダ/シリアライザ81Cは、そこに供給される画像データのR成分を、固定のビット数である8ビット単位のパラレルデータとする。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Cは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#2で送信する。
また、エンコーダ/シリアライザ81Cは、そこに供給される制御ビットCTL2,CTL3の2ビットのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#2で送信する。さらに、エンコーダ/シリアライザ81Cは、そこに供給される補助データを4ビット単位のパラレルデータとする。そして、エンコーダ/シリアライザ81Cは、そのパラレルデータをエンコードし、シリアルデータに変換して、TMDSチャネル#2で送信する。
HDMIレシーバ82は、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2にそれぞれ対応する3つのリカバリ/デコーダ82A,82B,82Cを有する。そして、リカバリ/デコーダ82A,82B,82Cのそれぞれは、TMDSチャネル#0,#1,#2で差動信号により送信されてくる画像データ、補助データ、制御データを受信する。さらに、リカバリ/デコーダ82A,82B,82Cのそれぞれは、画像データ、補助データ、制御データを、シリアルデータからパラレルデータに変換し、さらにデコードして出力する。
すなわち、リカバリ/デコーダ82Aは、TMDSチャネル#0で差動信号により送信されてくる画像データのB成分、垂直同期信号および水平同期信号、補助データを受信する。そして、リカバリ/デコーダ82Aは、その画像データのB成分、垂直同期信号および水平同期信号、補助データを、シリアルデータからパラレルデータに変換し、デコードして出力する。
リカバリ/デコーダ82Bは、TMDSチャネル#1で差動信号により送信されてくる画像データのG成分、制御ビットCTL0,CTL1、補助データを受信する。そして、リカバリ/デコーダ82Bは、その画像データのG成分、制御ビットCTL0,CTL1、補助データを、シリアルデータからパラレルデータに変換し、デコードして出力する。
リカバリ/デコーダ82Cは、TMDSチャネル#2で差動信号により送信されてくる画像データのR成分、制御ビットCTL2,CTL3、補助データを受信する。そして、リカバリ/デコーダ82Cは、その画像データのR成分、制御ビットCTL2,CTL3、補助データを、シリアルデータからパラレルデータに変換し、デコードして出力する。
図7は、TMDS伝送データの構造例を示している。図7は、TMDSチャネル#0,#1,#2において、横×縦が1920ピクセル×1080ラインの画像データが伝送される場合の、各種の伝送データの区間を示している。
HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で伝送データが伝送されるビデオフィールド(Video Field)には、伝送データの種類に応じて、ビデオデータ区間(Video Data period)、データアイランド区間(Data Island period)、およびコントロール区間(Control period)の3種類の区間が存在する。
ここで、ビデオフィールド区間は、ある垂直同期信号の立ち上がりエッジ(active edge)から次の垂直同期信号の立ち上がりエッジまでの区間であり、水平ブランキング期間(horizontal blanking)、垂直ブランキング期間(vertical blanking)、並びに、ビデオフィールド区間から、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間を除いた区間であるアクティブビデオ区間(Active Video)に分けられる。
ビデオデータ区間は、アクティブビデオ区間に割り当てられる。このビデオデータ区間では、非圧縮の1画面分の画像データを構成する1920ピクセル(画素)×1080ライン分の有効画素(Active pixel)のデータが伝送される。
データアイランド区間およびコントロール区間は、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間に割り当てられる。このデータアイランド区間およびコントロール区間では、補助データ(Auxiliary data)が伝送される。すなわち、データアイランド区間は、水平ブランキング期間と垂直ブランキング期間の一部分に割り当てられている。このデータアイランド区間では、補助データのうち、制御に関係しないデータである、例えば、音声データのパケット等が伝送される。
コントロール区間は、水平ブランキング期間と垂直ブランキング期間の他の部分に割り当てられている。このコントロール区間では、補助データのうちの、制御に関係するデータである、例えば、垂直同期信号および水平同期信号、制御パケット等が伝送される。
図8は、HDMI端子211,251のピン配列の一例を示している。図8に示すピン配列はタイプA(type-A)と呼ばれている。
TMDSチャネル#iの差動信号であるTMDS Data#i+とTMDS Data#i−が伝送される差動線である2本のラインは、TMDS Data#i+が割り当てられているピン(ピン番号が1,4,7のピン)と、TMDS Data#i−が割り当てられているピン(ピン番号が3,6,9のピン)に接続される。
また、制御用のデータであるCEC信号が伝送されるCECライン84は、ピン番号が13であるピンに接続され、ピン番号が14のピンは空き(Reserved)ピンとなっている。また、E−EDID等のSDA(Serial Data)信号が伝送されるラインは、ピン番号が16であるピンに接続され、SDA信号の送受信時の同期に用いられるクロック信号であるSCL(Serial Clock)信号が伝送されるラインは、ピン番号が15であるピンに接続される。上述のDDC83は、SDA信号が伝送されるラインおよびSCL信号が伝送されるラインにより構成される。
また、上述したようにソース機器がシンク機器の接続を検出するためのHPDライン86は、ピン番号が19であるピンに接続される。また、上述したように電源を供給するためのライン87は、ピン番号が18であるピンに接続される。
次に、ディスクプレーヤ210の高速データラインインタフェース213およびテレビ受信機250の高速データラインインタフェース253について説明する。なお、ここでは、ディスクプレーヤ210をソース機器とし、テレビ受信機250をシンク機器として説明する。
図9は、ソース機器およびシンク機器の高速データラインインタフェースの構成例を示している。この高速データラインインタフェースは、LAN(Local Area Network)通信を行う通信部を構成する。この通信部は、HDMIケーブルを構成する複数のラインのうち、1対の差動伝送ライン、この実施の形態においては、空き(Reserve)ピン(14ピン)に対応したリザーブライン(Ether+ライン)、およびHPDピン(19ピン)に対応したHPDライン(Ether−ライン)により構成された双方向通信路を用いて、通信を行う。
ソース機器は、LAN信号送信回路411、終端抵抗412、AC結合容量413,414、LAN信号受信回路415、減算回路416、プルアップ抵抗421、ローパスフィルタを構成する抵抗422および容量423、比較器424、プルダウン抵抗431、ローパスフィルタを形成する抵抗432および容量433、並びに比較器434を有している。ここで、高速データラインインタフェース(高速データラインI/F)は、LAN信号送信回路411、終端抵抗412、AC結合容量413,414、LAN信号受信回路415、減算回路416により構成されている。
電源線(+5.0V)と接地線との間には、プルアップ抵抗421、AC結合容量413、終端抵抗412、AC結合容量414およびプルダウン抵抗431の直列回路が接続される。AC結合容量413と終端抵抗412の互いの接続点P1は、LAN信号送信回路411の正出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路415の正入力側に接続される。また、AC結合容量414と終端抵抗412の互いの接続点P2は、LAN信号送信回路411の負出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路415の負入力側に接続される。LAN信号送信回路411の入力側には、送信信号(送信データ)SG411が供給される。
また、減算回路416の正側端子には、LAN信号受信回路415の出力信号SG412が供給され、この減算回路416の負側端子には、送信信号(送信データ)SG411が供給される。この減算回路416では、LAN信号受信回路415の出力信号SG412から送信信号SG411が減算され、受信信号(受信データ)SG413が得られる。
また、プルアップ抵抗421およびAC結合容量413の互いの接続点Q1は、抵抗422および容量423の直列回路を介して接地線に接続される。そして、抵抗422および容量423の互いの接続点に得られるローパスフィルタの出力信号は比較器424の一方の入力端子に供給される。この比較器424では、ローパスフィルタの出力信号が他方の入力端子に供給される基準電圧Vref1(+3.75V)と比較される。この比較器424の出力信号SG414は、ソース機器の制御部(CPU)に供給される。
また、AC結合容量414およびプルダウン抵抗431の互いの接続点Q2は、抵抗432および容量433の直列回路を介して接地線に接続される。そして、抵抗432および容量433の互いの接続点に得られるローパスフィルタの出力信号は比較器434の一方の入力端子に供給される。この比較器434では、ローパスフィルタの出力信号が他方の入力端子に供給される基準電圧Vref2(+1.4V)と比較される。この比較器434の出力信号SG415は、ソース機器の制御部(CPU)に供給される。
シンク機器は、LAN信号送信回路441、終端抵抗442、AC結合容量443,444、LAN信号受信回路445、減算回路446、プルダウン抵抗451、ローパスフィルタを構成する抵抗452および容量453、比較器454、チョークコイル461、抵抗462、並びに抵抗463を有している。ここで、高速データラインインタフェース(高速データラインI/F)は、LAN信号送信回路441、終端抵抗442、AC結合容量443,444、LAN信号受信回路445、減算回路446により構成されている。
電源線(+5.0V)と接地線との間には、抵抗462および抵抗463の直列回路が接続される。そして、この抵抗462と抵抗463の互いの接続点と、接地線との間には、チョークコイル461、AC結合容量444、終端抵抗442、AC結合容量443およびプルダウン抵抗451の直列回路が接続される。
AC結合容量443と終端抵抗442の互いの接続点P3は、LAN信号送信回路441の正出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路445の正入力側に接続される。また、AC結合容量444と終端抵抗442の互いの接続点P4は、LAN信号送信回路441の負出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路445の負入力側に接続される。LAN信号送信回路441の入力側には、送信信号(送信データ)SG417が供給される。
また、減算回路446の正側端子には、LAN信号受信回路445の出力信号SG418が供給され、この減算回路446の負側端子には、送信信号SG417が供給される。この減算回路446では、LAN信号受信回路445の出力信号SG418から送信信号SG417が減算され、受信信号(受信データ)SG419が得られる。
また、プルダウン抵抗451およびAC結合容量443の互いの接続点Q3は、抵抗452および容量453の直列回路を介して接地線に接続される。そして、抵抗452および容量453の互いの接続点に得られるローパスフィルタの出力信号は比較器454の一方の入力端子に供給される。この比較器454では、ローパスフィルタの出力信号が他方の入力端子に供給される基準電圧Vref3(+1.25V)と比較される。この比較器454の出力信号SG416は、シンク機器の制御部(CPU)に供給される。
HDMIケーブルに含まれるリザーブライン501およびHPDライン502は、差動ツイストペアを構成している。リザーブライン501のソース側端511は、ソース機器のHDMI端子の14ピンに接続され、当該リザーブライン501のシンク側端521はシンク機器のHDMI端子の14ピンに接続される。また、HPDライン502のソース側端512はソース機器のHDMI端子の19ピンに接続され、当該HPDライン502のシンク側端522はシンク機器のHDMI端子の19ピンに接続される。
ソース機器において、上述したプルアップ抵抗421とAC結合容量413の互いの接続点Q1は、HDMI端子の14ピンに接続され、また、上述したプルダウン抵抗431とAC結合容量414の互いの接続点Q2はHDMI端子の19ピンに接続される。一方、シンク機器において、上述したプルダウン抵抗451とAC結合容量443の互いの接続点Q3はHDMI端子の14ピンに接続され、また、上述したチョークコイル461とAC結合容量444の互いの接続点Q4はHDMI端子の19ピンに接続される。
次に、上述したように構成された、高速データラインインタフェースによるLAN通信の動作を説明する。
ソース機器において、送信信号(送信データ)SG411はLAN信号送信回路411の入力側に供給され、このLAN信号送信回路411から送信信号SG411に対応した差動信号(正出力信号、負出力信号)が出力される。そして、LAN信号送信回路411から出力される差動信号は、接続点P1,P2に供給され、HDMIケーブルの1対の差動伝送ライン(リザーブライン501、HPDライン502)を通じて、シンク機器に送信される。
また、シンク機器において、送信信号(送信データ)SG417はLAN信号送信回路441の入力側に供給され、このLAN信号送信回路441から送信信号SG417に対応した差動信号(正出力信号、負出力信号)が出力される。そして、LAN信号送信回路441から出力される差動信号は、接続点P3,P4に供給され、HDMIケーブルの1対のライン(リザーブライン501、HPDライン502)を通じて、ソース機器に送信される。
また、ソース機器において、LAN信号受信回路415の入力側は接続点P1,P2に接続されていることから、当該LAN信号受信回路415の出力信号SG412として、LAN信号送信回路411から出力された差動信号(電流信号)に対応した送信信号と、上述したようにシンク機器から送信されてくる差動信号に対応した受信信号との加算信号が得られる。減算回路416では、LAN信号受信回路415の出力信号SG412から送信信号SG411が減算される。そのため、この減算回路416の出力信号SG413は、シンク機器の送信信号(送信データ)SG417に対応したものとなる。
また、シンク機器において、LAN信号受信回路445の入力側は接続点P3,P4に接続されていることから、当該LAN信号受信回路445の出力信号SG418として、LAN信号送信回路441から出力された差動信号(電流信号)に対応した送信信号と、上述したようにソース機器から送信されてくる差動信号に対応した受信信号との加算信号が得られる。減算回路446では、LAN信号受信回路445の出力信号SG418から送信信号SG417が減算される。そのため、この減算回路446の出力信号SG419は、ソース機器の送信信号(送信データ)SG411に対応したものとなる。
このように、ソース機器の高速データラインインタフェースと、シンク機器の高速データラインインタフェースとの間では、双方向のLAN通信を行うことができる。
なお、図9において、HPDライン502は、上述のLAN通信の他に、DCバイアスレベルで、HDMIケーブルがシンク機器に接続されたことをソース機器に伝達する。すなわち、シンク機器内の抵抗462,463とチョークコイル461は、HDMIケーブルがシンク機器に接続されるとき、HPDライン502を、HDMI端子の19ピンを介して、約4Vにバイアスする。ソース機器は、HPDライン502のDCバイアスを、抵抗432と容量433からなるローパスフィルタで抽出し、比較器434で基準電圧Vref2(例えば、1.4V)と比較する。
ソース機器のHDMI端子の19ピンの電圧は、HDMIケーブルがシンク機器に接続されていなければ、プルダウン抵抗431が存在するために基準電圧Vref2より低く、逆に、HDMIケーブルがシンク機器に接続されていれば基準電圧Vref2より高い。したがって、比較器434の出力信号SG415は、HDMIケーブルがシンク機器に接続されているときは高レベルとなり、そうでないときは低レベルとなる。これにより、ソース機器の制御部(CPU)は、比較器434の出力信号SG415に基づいて、HDMIケーブルがシンク機器に接続されたか否かを認識できる。
また、図9において、リザーブライン501のDCバイアス電位で、HDMIケーブルの両端に接続された機器が、LAN通信が可能な機器(以下、「eHDMI対応機器」という)であるか、LAN通信が不可能な機器(以下、「eHDMI非対応機器」かを、相互に認識する機能を有している。
上述したように、ソース機器はリザーブライン501を抵抗421でプルアップ(+5V)し、シンク機器はリザーブライン501を抵抗451でプルダウンする。抵抗421,451は、eHDMI非対応機器には存在しない。
ソース機器は、上述したように、比較器424で、抵抗422および容量423からなるローパスフィルタを通過したリザーブライン501のDC電位を基準電圧Vref1と比較する。シンク機器が、eHDMI対応機器でプルダウン抵抗451があるときには、リザーブライン501の電圧が2.5Vとなる。しかし、シンク機器が、eHDMI非対応機器でプルダウン抵抗451がないときには、リザーブライン501の電圧がプルアップ抵抗421の存在により5Vとなる。
そのため、基準電圧Vref1が例えば3.75Vとされることで、比較器424の出力信号SG414は、シンク機器がeHDMI対応機器であるときは低レベルとなり、そうでないときは高レベルとなる。これにより、ソース機器の制御部(CPU)は、比較器424の出力信号SG414に基づいて、シンク機器がeHDMI対応機器であるか否かを認識できる。
同様に、シンク機器は、上述したように、比較器454で、抵抗452および容量453からなるローパスフィルタを通過したリザーブライン501のDC電位を基準電圧Vref3と比較する。ソース機器が、eHDMI対応機器でプルアップ抵抗421があるときには、リザーブライン501の電圧が2.5Vとなる。しかし、ソース機器が、eHDMI非対応機器でプルアップ抵抗421がないときには、リザーブライン501の電圧がプルダウン抵抗451の存在により0Vとなる。
そのため、基準電圧Vref3が例えば1.25Vとされることで、比較器454の出力信号SG416は、ソース機器がeHDMI対応機器であるときは高レベルとなり、そうでないときは低レベルとなる。これにより、シンク機器の制御部(CPU)は、比較器454の出力信号SG416に基づいて、ソース機器がeHDMI対応機器であるか否かを認識できる。
図9に示す構成例によれば、1本のHDMIケーブルで画像(映像)と音声のデータ伝送と接続機器情報の交換および認証と機器制御データの通信とLAN通信を行うインタフェースにおいて、LAN通信が1対の差動伝送路を介した双方向通信で行われ、伝送路のうちの少なくとも片方のDCバイアス電位によってインタフェースの接続状態が通知されることから、物理的にSCLライン、SDAラインをLAN通信につかわない空間的分離を行うことが可能となる。その結果、DDCに関して規定された電気的仕様と無関係にLAN通信のための回路を形成することができ、安定で確実なLAN通信が安価に実現できる。
なお、図9に示したプルアップ抵抗421が、ソース機器内ではなく、HDMIケーブル内に設けられているようにしてもよい。そのような場合、プルアップ抵抗421の端子のそれぞれは、HDMIケーブル内に設けられたラインのうち、リザーブライン501、および電源(電源電位)に接続されるライン(信号線)のそれぞれに接続される。
さらに、図9に示したプルダウン抵抗451および抵抗463がシンク機器内ではなく、HDMIケーブル内に設けられているようにしてもよい。そのような場合、プルダウン抵抗451の端子のそれぞれは、HDMIケーブル内に設けられたラインのうち、リザーブライン501、およびグランド(基準電位)に接続されるライン(グランド線)のそれぞれに接続される。また、抵抗463の端子のそれぞれは、HDMIケーブル内に設けられたラインのうち、HPDライン502、およびグランド(基準電位)に接続されるライン(グランド線)のそれぞれに接続される。
次に、3D画像データの伝送方式について説明する。最初に、原信号の3D画像データが、左眼(L)画像および右眼(R)の画像データで構成される場合について説明する。ここでは、図10に示すように、左眼(L)および右眼(R)の画像データが、それぞれ、1920×1080pのピクセルフォーマットの画像データである場合を例にとって説明する。この原信号を、ベースバンドデジタルインタフェースで伝送する際、例えば、以下の6通りの伝送方式が考えられる。
方式(1)〜(3)は、原信号の品位を低下させることなく伝送が可能であることから、最も望ましい方式である。しかし、伝送帯域が現状の2倍必要となることから、伝送帯域に余裕がある際に可能となる。また、方式(4)〜(6)は、現状の1920×1080pの伝送帯域で3D画像データを伝送する際の方式である。
方式(1)は、図11(a)に示すように、左眼画像データのピクセルデータと右眼画像データのピクセルデータとをTMDSクロック毎に順次切り換えて伝送する方式である。この場合、ピクセルクロックの周波数は従来と同じでよいが、ピクセル毎の切り換え回路が必要となる。なお、図11(a)では、水平方向のピクセル数を3840ピクセルとしたが、1920ピクセル2ラインで構成してもよい。
方式(2)は、図11(b)に示すように、左眼画像データの1ライン分と右眼画像データの1ライン分とを交互に伝送する方式で、ラインメモリによりラインを切り換える。この場合、映像フォーマットとして、1920×2160という新規な映像フォーマットの定義が必要になる。
方式(3)は、図11(c)に示すように、左眼画像データと右眼画像データとをフィールド毎に順次切換えて伝送する方式である。この場合、切換え処理のためフィールドメモリが必要となるが、ソース機器での信号処理は最も簡単なものとなる。
方式(4)は、図12(a)に示すように、左眼画像データの1ライン分と右眼画像データの1ライン分とを交互に伝送する方式である。この場合、左眼画像データおよび右眼画像データは、それぞれ、ラインが1/2に間引かれる。この方式は、上述の「位相差プレート方式」と呼ばれる立体視画像の表示方式の映像信号そのものであり、シンク機器の表示部での信号処理が最も簡単な方式であるが、原信号に対して垂直解像度は半分となる。
方式(5)は、図12(b)に示すように、垂直方向の前半では左眼画像データの各ラインのデータを伝送し、垂直方向の後半では左眼画像データの各ラインのデータを伝送する方式である。この場合、上述の方式(4)と同様に、左眼画像データおよび右眼画像データのラインが1/2に間引かれることから原信号に対して垂直解像度は半分となるが、ライン毎の切換えは必要ない。
方式(6)は、現在実験放送で用いられている「Side By Side」方式で、図12(c)に示すように、水平方向の前半では左眼画像データのピクセルデータを伝送し、水平方向の後半では右眼画像データのピクセルデータを伝送する方式である。この場合、左眼画像データおよび右眼画像データは、それぞれ、水平方向のピクセルデータが1/2に間引かれることから、上述の方式(4)、方式(5)と比較して水平解像度は1/2となる。しかし、3D画像データに非対応のシンク機器でも内容を判断することができ、従来のシンク機器の表示部との互換性が高い方式である。
上述のディスクプレーヤ210の3D信号処理部229は、方式(1)〜(6)のいずれかが選択される場合、原信号の3D画像データ(左眼(L)画像および右眼(R)の画像データ)から、選択された伝送方式に応じた合成データ(図11(a)〜(c)、図12(a)〜(c)参照)を生成する処理を行う。また、その場合、上述のテレビ受信機250の3D信号処理部254は、合成データから左眼(L)画像データおよび右眼(R)画像データを分離抽出する処理を行う。
次に、上述した方式(1)〜(6)における伝送データおよびそのパッキングフォーマットについて説明する。
図13は、方式(1)のTMDS伝送データ例を示している。この場合、1920ピクセル×1080ラインのアクティブビデオ区間に、3840ピクセル(画素)×1080ライン分の有効画素(Active pixel)のデータ(左眼(L)画像データおよび右眼(R)画像データの合成データ)が配置される。
図14は、HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、方式(1)の3D画像データを伝送する際のパッキングフォーマット例を示している。画像データの伝送方式として、RGB 4:4:4とYCbCr 4:4:4の2通りを示している。ここで、TMDSクロックとピクセル(Pixel)クロックの関係は、TMDSクロック=2×ピクセルクロックの関係になっている。
RGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における各ピクセル(画素)の前半のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。また、このRGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における各ピクセル(画素)の後半のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。
YCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における各ピクセル(画素)の前半のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。また、このYCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における各ピクセル(画素)の後半のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。
なお、この方式(1)においては、各ピクセルの前半のデータ領域に左眼画像データを配置し、各ピクセルの後半のデータ領域に右眼画像データを配置してもよい。
図15は、方式(2)のTMDS伝送データ例を示している。この場合、1920ピクセル×2160ラインのアクティブビデオ区間に、1920ピクセル(画素)×2160ライン分の有効画素(Active pixel)のデータ(左眼(L)画像データおよび右眼(R)画像データの合成データ)が配置される。
図16は、HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、方式(2)の3D画像データを伝送する際のパッキングフォーマット例を示している。画像データの伝送方式として、RGB 4:4:4とYCbCr 4:4:4の2通りを示している。ここで、TMDSクロックとピクセル(Pixel)クロックの関係は、TMDSクロック=ピクセルクロックの関係になっている。
RGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、奇数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。また、このRGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、偶数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。
YCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、奇数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。また、このYCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、偶数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。
なお、この方式(2)においては、奇数ラインに右眼画像データを配置し、偶数ラインに左眼画像データを配置してもよい。
図17は、方式(3)のTMDS伝送データ例を示している。この場合、奇数フィールドの1920ピクセル×1080ラインのアクティブビデオ区間に、1920ピクセル(画素)×1080ライン分の有効画素(Active pixel)の左眼(L)画像データが配置される。また、偶数フィールドの1920ピクセル×1080ラインのアクティブビデオ区間に、1920ピクセル(画素)×1080ライン分の有効画素(Active pixel)の右眼(R)画像データが配置される。
図18、図19は、HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、方式(3)の3D画像データを伝送する際のパッキングフォーマット例を示している。画像データの伝送方式として、RGB 4:4:4とYCbCr 4:4:4の2通りを示している。ここで、TMDSクロックとピクセル(Pixel)クロックの関係は、TMDSクロック=ピクセルクロックの関係になっている。
RGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、奇数フィールドの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。また、このRGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、偶数フィールドの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。
YCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、奇数フィールドの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。また、このYCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、偶数フィールドの各ピクセル(画素)の後半のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。
なお、この方式(3)においては、奇数フィールドの各ピクセルのデータ領域に右眼画像データを配置し、偶数フィールドの各ピクセルのデータ領域に左眼画像データを配置してもよい。
図20は、方式(4)のTMDS伝送データ例を示している。この場合、1920ピクセル×1080ラインのアクティブビデオ区間に、1920ピクセル(画素)×1080ライン分の有効画素(Active pixel)のデータ(左眼(L)画像データおよび右眼(R)画像データの合成データ)が配置される。
なお、この方式(4)の場合、上述したように、左眼画像データおよび右眼画像データは、それぞれ、垂直方向のラインが1/2に間引かれる。ここで、伝送すべき左眼画像データは奇数ラインまたは偶数ラインのいずれかであり、同様に、伝送すべき右眼画像データは奇数ラインまたは偶数ラインのいずれかである。したがって、組み合わせてとしては、左眼画像データおよび右眼画像データの双方とも奇数ライン、左眼画像データおよび右眼画像データの双方とも偶数ライン、左眼画像データは奇数ラインで右眼画像データは偶数ライン、左眼画像データは偶数ライン、右眼画像データは奇数ラインの4通りがある。図20は、左眼画像データは奇数ラインで右眼画像データは偶数ラインの場合を示している。
図21は、HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、方式(4)の3D画像データを伝送する際のパッキングフォーマット例を示している。画像データの伝送方式として、RGB 4:4:4とYCbCr 4:4:4とYCbCr 4:2:2の3通りを示している。ここで、TMDSクロックとピクセル(Pixel)クロックの関係は、TMDSクロック=ピクセルクロックの関係になっている。
RGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、奇数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。また、このRGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、偶数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。
YCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、奇数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。また、このYCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、偶数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。
YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#0における、奇数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、輝度(Y)データのビット0〜ビット3のデータが配置されていると共に、青色差(Cb)データのビット0〜ビット3のデータと赤色差(Cr)データのビット0〜ビット3のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#1における、奇数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、左眼(L)画像データの輝度(Y)データのビット4〜ビット11のデータが配置されている。また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#2における、奇数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、左眼(L)画像データの青色差(Cb)データのビット4〜ビット11のデータと赤色差(Cr)データのビット4〜ビット11のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。
また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#0における、偶数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、輝度(Y)データのビット0〜ビット3のデータが配置されていると共に、青色差(Cb)データのビット0〜ビット3のデータと赤色差(Cr)データのビット0〜ビット3のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#1における、偶数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、右眼(R)画像データの輝度(Y)データのビット4〜ビット11のデータが配置されている。また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#2における、偶数ラインの各ピクセル(画素)のデータ領域に、右眼(R)画像データの青色差(Cb)データのビット4〜ビット11のデータと赤色差(Cr)データのビット4〜ビット11のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。
なお、この方式(4)においては、奇数ラインに右眼画像データを配置し、偶数ラインに左眼画像データを配置してもよい。
図22は、方式(5)のTMDS伝送データ例を示している。この場合、1920ピクセル×1080ラインのアクティブビデオ区間に、1920ピクセル(画素)×1080ライン分の有効画素(Active pixel)のデータ(左眼(L)画像データおよび右眼(R)画像データの合成データ)が配置される。
なお、この方式(5)の場合、上述したように、左眼画像データおよび右眼画像データは、それぞれ、垂直方向のラインが1/2に間引かれる。ここで、伝送すべき左眼画像データは奇数ラインまたは偶数ラインのいずれかであり、同様に、伝送すべき右眼画像データは奇数ラインまたは偶数ラインのいずれかである。したがって、組み合わせてとしては、左眼画像データおよび右眼画像データの双方とも奇数ライン、左眼画像データおよび右眼画像データの双方とも偶数ライン、左眼画像データは奇数ラインで右眼画像データは偶数ライン、左眼画像データは偶数ライン、右眼画像データは奇数ラインの4通りがある。図22は、左眼画像データは奇数ラインで右眼画像データは偶数ラインの場合を示している。
図23、図24は、HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、方式(5)の3D画像データを伝送する際のパッキングフォーマット例を示している。画像データの伝送方式として、RGB 4:4:4とYCbCr 4:4:4とYCbCr 4:2:2の3通りを示している。ここで、TMDSクロックとピクセル(Pixel)クロックの関係は、TMDSクロック=ピクセルクロックの関係になっている。
RGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、垂直前半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。また、このRGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、垂直後半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。
YCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、垂直前半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。また、このYCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、垂直後半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。
YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#0における、垂直前半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、輝度(Y)データのビット0〜ビット3のデータが配置されていると共に、青色差(Cb)データのビット0〜ビット3のデータと赤色差(Cr)データのビット0〜ビット3のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。
また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#1における、垂直前半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、左眼(L)画像データの輝度(Y)データのビット4〜ビット11のデータが配置されている。また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#2における、垂直前半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、左眼(L)画像データの青色差(Cb)データのビット4〜ビット11のデータと赤色差(Cr)データのビット4〜ビット11のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。
また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#0における、垂直後半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、輝度(Y)データのビット0〜ビット3のデータが配置されていると共に、青色差(Cb)データのビット0〜ビット3のデータと赤色差(Cr)データのビット0〜ビット3のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。
また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#1における、垂直後半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、右眼(R)画像データの輝度(Y)データのビット4〜ビット11のデータが配置されている。また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#2における、垂直後半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、右眼(R)画像データの青色差(Cb)データのビット4〜ビット11のデータと赤色差(Cr)データのビット4〜ビット11のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。
なお、この方式(5)においては、垂直前半の各ピクセルのデータ領域に右眼画像データを配置し、垂直後半の各ピクセルのデータ領域に左眼画像データを配置してもよい。
図25は、方式(6)のTMDS伝送データ例を示している。この場合、1920ピクセル×1080ラインのアクティブビデオ区間に、1920ピクセル(画素)×1080ライン分の有効画素(Active pixel)のデータ(左眼(L)画像データおよび右眼(R)画像データの合成データ)が配置される。
なお、この方式(6)の場合、上述したように、左眼画像データおよび右眼画像データは、それぞれ、水平方向のピクセルデータが1/2に間引かれる。ここで、伝送すべき左眼画像データは奇数ピクセルまたは偶数ピクセルのいずれかであり、同様に、伝送すべき右眼画像データは奇数ピクセルまたは偶数ピクセルのいずれかである。したがって、組み合わせてとしては、左眼画像データおよび右眼画像データの双方とも奇数ピクセル、左眼画像データおよび右眼画像データの双方とも偶数ピクセル、左眼画像データは奇数ピクセルで右眼画像データは偶数ピクセル、左眼画像データは偶数ピクセル、右眼画像データは奇数ピクセルの4通りがある。
図26は、HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、方式(6)の3D画像データを伝送する際のパッキングフォーマット例を示している。画像データの伝送方式として、RGB 4:4:4とYCbCr 4:4:4とYCbCr 4:2:2の3通りを示している。ここで、TMDSクロックとピクセル(Pixel)クロックの関係は、TMDSクロック=ピクセルクロックの関係になっている。
RGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、水平前半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。また、このRGB 4:4:4の方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、水平後半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色(B)データ、8ビットの緑色(G)データ、8ビットの赤色(R)データが配置されている。
YCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、水平前半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。また、このYCbCr 4:4:4方式では、TMDSチャネル#0,#1,#2における、水平後半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。
YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#0における、水平前半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、左眼(L)画像データのピクセルデータを構成する、輝度(Y)データのビット0〜ビット3のデータが配置されていると共に、青色差(Cb)データのビット0〜ビット3のデータと赤色差(Cr)データのビット0〜ビット3のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。
また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#1における、水平前半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、左眼(L)画像データの輝度(Y)データのビット4〜ビット11のデータが配置されている。また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#2における、水平前半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、左眼(L)画像データの青色差(Cb)データのビット4〜ビット11のデータと赤色差(Cr)データのビット4〜ビット11のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。
また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#0における、水平後半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、右眼(R)画像データのピクセルデータを構成する、輝度(Y)データのビット0〜ビット3のデータが配置されていると共に、青色差(Cb)データのビット0〜ビット3のデータと赤色差(Cr)データのビット0〜ビット3のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。
また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#1における、水平後半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、右眼(R)画像データの輝度(Y)データのビット4〜ビット11のデータが配置されている。また、YCbCr 4:2:2方式では、TMDSチャネル#2における、水平後半の各ピクセル(画素)のデータ領域に、右眼(R)画像データの青色差(Cb)データのビット4〜ビット11のデータと赤色差(Cr)データのビット4〜ビット11のデータとが1ピクセル毎に交互に配置されている。
なお、この方式(6)においては、水平前半の各ピクセルのデータ領域に右眼画像データを配置し、水平後半の各ピクセルのデータ領域に左眼画像データを配置してもよい。
次に、原信号の3D画像データが、2次元(2D)画像データ(図27(a)参照)、および各画素に対応した奥行きデータ(図27(b)参照)で構成される、MPEG−C方式の場合について説明する。
このMPEG−C方式の場合、4:4:4方式の2次元画像データを4:2:2方式に変換し、空いた領域に、奥行きデータを配置し、2次元画像データおよび奥行きデータの合成データを、HDMIのTMDSチャネルで伝送する。すなわち、この場合、各ピクセル(画像)のデータ領域に、2次元画像データを構成する画素データおよびこの画素データに対応した奥行きデータが配置される。
図28は、MPEG−C方式のTMDS伝送データ例を示している。この場合、1920ピクセル×1080ラインのアクティブビデオ区間に、1920ピクセル(画素)×1080ライン分の有効画素(Active pixel)のデータ(2次元画像データおよび奥行きデータの合成データ)が配置される。
図29は、HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、MPEG−C方式の3D画像データを伝送する際のパッキングフォーマット例を示している。ここで、TMDSクロックとピクセル(Pixel)クロックの関係は、TMDSクロック=ピクセルクロックの関係になっている。
図29(a)は、YCbCr 4:4:4方式の2次元画像データのパッキングフォーマットを、比較のために示している。TMDSチャネル#0,#1,#2における各ピクセル(画素)のデータ領域に、それぞれ2次元画像データのピクセルデータを構成する、8ビットの青色差(Cb)データ、8ビットの輝度(Y)データ、8ビットの赤色差(Cr)データが配置されている。
図29(b)は、2次元画像データおよび奥行きデータの合成データのパッキングフォーマットを示している。TMDSチャネル#0における各ピクセル(画素)のデータ領域に、8ビットの青色差(Cb)データと8ビットの赤色差(Cr)データとが1ピクセル毎に交互に配置されている。また、TMDSチャネル#1における各ピクセル(画素)のデータ領域に、8ビットの輝度(Y)データが配置されている。また、TMDSチャネル#2における各ピクセル(画素)のデータ領域に、8ビットの奥行きデータ(D)が配置されている。
このように、1ピクセルクロックで、8ビットの輝度信号および8ビットの奥行きデータを伝送するため、図29(b)に示す方式を、「YCbCrD4:2:2:4」方式と呼ぶ。この方式では、色差信号Cb,Crのピクセルデータは1/2に間引かれているのに対して、奥行きデータに関しては間引きを行っていない。これは、奥行きデータは輝度(Y)データに関連する8ビットデータであり、間引かずに輝度(Y)データと同等の品位を保つ必要があることによる。
上述のディスクプレーヤ210の3D信号処理部(エンコード部)229は、MPEG−C方式が選択される場合、原信号の3D画像データ(2次元画像データおよび奥行きデータ)から、上述の「YCbCrD4:2:2:4」方式に対応した合成データを生成する処理を行う。また、その場合、上述のテレビ受信機250の3D信号処理部(デコード部)254は、図30(a)に示す「YCbCrD4:2:2:4」方式の合成データから、2次元画像データと奥行きデータとを分離抽出する。そして、3D信号処理部254は、2次元画像データに関しては、図30(b)に示すように、色差データCb,Crに補間処理を行って、YCbCr4:4:4方式の2次元画像データに変換する。さらに、3D信号処理部254は、2次元画像データと奥行きデータとを用いた演算を行って、左眼(L)画像データおよび右眼(R)画像データを生成する。
図1に示すAVシステム200において、ディスクプレーヤ210のCPU214は、テレビ受信機250のHDMI受信部252から読み出したE−EDIDに基づいて、テレビ受信機250が対応可能な3D画像データの伝送方式等を認識する。
図31は、E−EDIDのデータ構造例を示している。このE−EDIDは、基本ブロックと拡張ブロックとからなっている。基本ブロックの先頭には、“E−EDID1.3 Basic Structure”で表されるE−EDID1.3の規格で定められたデータが配置され、続いて“Preferred timing”で表される従来のEDIDとの互換性を保つためのタイミング情報、および“2nd timing”で表される従来のEDIDとの互換性を保つための“Preferred timing”とは異なるタイミング情報が配置されている。
また、基本ブロックには、“2nd timing”に続いて、“Monitor NAME”で表される表示装置の名前を示す情報、および“Monitor Range Limits”で表される、アスペクト比が4:3および16:9である場合についての表示可能な画素数を示す情報が順番に配置されている。
拡張ブロックの先頭には、 “Short Video Description”で表される、表示可能な画像サイズ(解像度)、フレームレート、インターレースであるかプログレッシブであるかを示す情報、アスペクト比などの情報が記述されたデータ、“Short Audio Description”で表される、再生可能な音声コーデック方式、サンプリング周波数、カットオフ帯域、コーデックビット数などの情報が記述されたデータ、および“Speaker Allocation”で表される左右のスピーカに関する情報が順番に配置されている。
また、拡張ブロックには、“Speaker Allocation”に続いて、“Vender Specific”で表されるメーカーごとに固有に定義されたデータ、“3rd timing”で表される従来のEDIDとの互換性を保つためのタイミング情報、および“4th timing”で表される従来のEDIDとの互換性を保つためのタイミング情報が配置されている。
この実施の形態においては、このVender Specific領域に、3D(立体)画像情報を記憶するために拡張するデータエリアを定義する。図32は、Vender Specific領域のデータ構造例を示している。このVender Specific領域には、1バイトのブロックである第0ブロック乃至第Nブロックが設けられている。既に定義された第0バイトから第7バイトに続く第8バイトから第11バイトに、シンク機器(この実施の形態では、テレビ受信機250)が記憶しておくべき3D画像・音声情報のデータ領域を定義する。
まず、第0バイトから第7バイトについて説明する。“Vender Specific”で表されるデータの先頭に配置された第0バイトには、“Vendor−Specific tag code(=3)”で表されるデータ“Vender Specific”のデータ領域を示すヘッダ、および“Length(=N)”で表されるデータ“Vender Specific”の長さを示す情報が配置される。
また、第1バイト乃至第3バイトには、“24bit IEEE Registration Identifier(0x000C03)LSB first”で表されるHDMI(R)用として登録された番号“0x000C03“を示す情報が配置される。さらに、第4バイトおよび第5バイトには、”A“、”B“、”C“、および”D“のそれぞれにより表される、24bitのシンク機器の物理アドレスを示す情報が配置される。
第6バイトには、“Supports−AI”で表されるシンク機器が対応している機能を示すフラグ、“DC−48bit”、“DC−36bit”、および“DC−30bit”のそれぞれで表される1ピクセル当たりのビット数を指定する情報のそれぞれ、“DC−Y444”で表される、シンク機器がYCbCr4:4:4の画像の伝送に対応しているかを示すフラグが配置されている。
また、第7バイトには、“Max−TMDS−Clock”で表されるTMDSのピクセルクロックの最大の周波数を示す情報が配置される。
次に、第8バイトから第11バイトについて説明する。第8バイトから第10バイトには、3D画像に関する情報が記憶されている。第8バイトではRGB 4:4:4での対応を、第9バイトではYCbCr 4:4:4での対応を、第10バイトではYCbCr 4:2:2での対応を示している。第8バイトから第10バイトのそれぞれの第7ビットから第1ビットには、シンク機器が対応している3D画像の7通り(上述の方式(1)〜(6)とMPEG−C方式)のビデオフォーマット(RGB 4:4:4フォーマット、YCbCr 4:4:4フォーマット、YCbCr 4:2:2フォーマット)を示すデータが書き込まれる。
第7ビットでは、左眼画像データのピクセルデータと右眼画像データのピクセルデータとをTMDSクロック毎に順次切り換えて伝送する方式(方式(1):「Pixel ALT」)に対応しているか否かを示す。第6ビットでは、左眼画像データの1ライン分と右眼画像データの1ライン分とを交互に伝送する方式(方式(2):「Simul」)に対応しているか否かを示す。
第5ビットでは、左眼画像データと右眼画像データとをフィールド毎に順次切換えて伝送する方式(方式(3):「Field Seq.」)に対応しているか否かを示す。第4ビットでは、左眼画像データと右眼画像データをそれぞれ垂直方向に1/2に間引いて、左眼画像データの1ライン分と右眼画像データの1ライン分とを交互に伝送する方式(方式(4):「Line Seq.」)に対応しているか否かを示す。
第3ビットでは、左眼画像データと右眼画像データをそれぞれ垂直方向に1/2に間引いて、前半では左眼画像データの各ラインのデータを伝送し、後半では左眼画像データの各ラインのデータを伝送する方式(方式(5):「Top & Bottom」)に対応しているか否かを示す。第2ビットでは、左眼画像データと右眼画像データをそれぞれ水平方向に1/2に間引いて、前半では左眼画像データの各ピクセルデータを伝送し、後半では左眼画像データの各ピクセルのデータを伝送する方式(方式(6):「Side by Side」)に対応しているか否かを示す。
第1ビットでは、MPEG−Cで規定される2次元画像(本画像)および奥行きデータによる伝送方式(MPEG−C方式)に対応しているか否かを示す。それ以降のビットは、これ以外の方式が提案された場合に、割当が可能となっている。
第11バイトには、3D音声に関する情報が記憶される。第7ビットから第5ビットにシンク機器が対応している3D音声の伝送形式を示す。例として、第7ビットでは、方式Aへの対応、第6ビットでは方式Bへの対応、第5ビットでは方式Cへの対応を示す。それ以降のビットはこれ以外の方式が提案された場合に、割当が可能となっている。なお、方式A〜Cについての説明は省略する。
図1に示すAVシステム200において、ディスクプレーヤ210のCPU214は、HPDラインで、テレビ受信機(シンク機器)250の接続を確認した後、DDCを用いて、テレビ受信機250からE−EDID、従って3D画像・音声情報を読み出し、テレビ受信機(シンク機器)が対応する3D画像・音声データの伝送方式を認識する。
図1に示すAVシステム200において、ディスクプレーヤ(ソース機器)210は、3D画像・音声のデータ(3D画像データ、3D音声データ)をテレビ受信機(シンク機器)250に伝送する際、従前に上述したようにテレビ受信機250から読み出した3D画像・音声情報に基づいて、テレビ受信機250が対応可能な3D画像・音声データの伝送方式のうちいずれかを選択して、伝送する。
その際、ディスクプレーヤ(ソース機器)210は、テレビ受信機(シンク機器)250に、現在伝送している画像・音声フォーマットに関する情報を送信する。この場合、ディスクプレーヤ210は、テレビ受信機250に送信する3D画像データ(映像信号)のブランキング期間にその情報を挿入することで、当該情報をテレビ受信機250に送信する。ここで、ディスクプレーヤ210は、例えば、HDMIのAVI(Auxiliary Video Information) InfoFrameパケット、Audio InfoFrameパケット等を用いて、現在伝送している画像・音声フォーマットに関する情報を3D画像データのブランキング期間に挿入する。
AVI InfoFrameパケットは、上述したデータアイランド区間に配置される。図33は、AVI InfoFrameパケットのデータ構造例を示している。HDMIでは、当該AVI InfoFrameパケットにより、画像に関する付帯情報をソース機器からシンク機器に伝送可能となっている。
第0バイトにデータパケットの種類を示す「Packet Type」が定義されている。AVI InfoFrameパケットの「Packet Type」は「0x82」となっている。第1バイトにパケットデータ定義のバージョン情報を記述する。AVI InfoFrameパケットは、現在「0x02」であるが、この発明で3D画像データの伝送方式を定義した場合は、図示のように「0x03」になる。第2バイトに、パケット長を表す情報を記述する。AVI InfoFrameは、現在「0x0D」であるが、この発明で3D画像出力フォーマット情報が第17バイトに定義した場合は、図示のように、「0x0E」になる。AVI InfoFrameのそれぞれは、CEA-861-D Section 6-4に定義されているので省略する。
第17バイトについて説明する。第17バイトは、ソース機器(この実施の形態では、ディスクプレーヤ210)が選択した3D画像データの伝送方式のいずれか1つを指定する。第7ビットでは、左眼画像データのピクセルデータと右眼画像データのピクセルデータとをTMDSクロック毎に順次切り換えて伝送する方式(方式(1):「Pixel ALT」)を示す。第6ビットでは、左眼画像データの1ライン分と右眼画像データの1ライン分とを交互に伝送する方式(方式(2):「Simul」)を示す。
第5ビットでは、左眼画像データと右眼画像データとをフィールド毎に順次切換えて伝送する方式(方式(3):「Field Seq.」)を示す。第4ビットでは、左眼画像データと右眼画像データをそれぞれ垂直方向に1/2に間引いて、左眼画像データの1ライン分と右眼画像データの1ライン分とを交互に伝送する方式(方式(4):「Line Seq.」)を示す。第3ビットでは、左眼画像データと右眼画像データをそれぞれ垂直方向に1/2に間引いて、前半では左眼画像データの各ラインのデータを伝送し、後半では左眼画像データの各ラインのデータを伝送する方式(方式(5):「Top & Bottom」)を示す。
第2ビットでは、左眼画像データと右眼画像データをそれぞれ水平方向に1/2に間引いて、前半では左眼画像データの各ピクセルデータを伝送し、後半では左眼画像データの各ピクセルのデータを伝送する方式(方式(6):「Side by Side」)を示す。第1ビットでは、MPEG−Cで規定される2次元画像と奥行きデータによる伝送方式(MPEG−C方式)の選択を示す。
したがって、シンク機器(この実施の形態では、テレビ受信機250)は、第7ビットから第1ビットのいずれかのビットが設定されている場合に、3D画像データが伝送されていると判定できる。さらに、方式(1)では3840×1080という映像フォーマットを用い、方式(2)では1920×2160という映像フォーマットを用いる。そのため、AVI InfoFrameの第7バイトのVIC6からVIC0ビットで指定される映像フォーマットに、図34で示すような映像フォーマット中から、方式に対応したものを選択する。さらに、AVI InfoFrameの第4バイトの第6ビットと第5ビットでRGB 4:4:4、YCbCr 4:4:4、YCbCr 4:2:2の指定がされる。
また、AVI InfoFrameとは別のパケットで、Deep Color情報を伝送しなければならない。そのため、図35に示すように、General Control ProtocolパケットのCD3からCD0のビットで、方式(1)〜(3)の場合は、48bit(0x7)を指定する。
Audio InfoFrameパケットは、上述したデータアイランド区間に配置される。図36は、Audio InfoFrameパケットのデータ構造を示している。HDMIでは、当該Audio InfoFrameパケットにより、音声に関する付帯情報をソース機器からシンク機器に伝送可能となっている。
第0バイトにデータパケットの種類を示す「Packet Type」が定義されており、この発明で用いられるAudio InfoFrameは「0x84」となっている。第1バイトにパケットデータ定義のバージョン情報を記述する。Audio InfoFrameパケットは、現在「0x01」であるが、この発明で3D音声データの伝送方式を定義した場合は、図示のように「0x02」になる。第2バイトに、パケット長を表す情報を記述する。Audio InfoFrameは、現在「0x0A」である。
この発明における3D音声出力フォーマット情報は、第9バイトに定義される。第7ビットから第5ビットに、シンク機器が対応している3D音声データの伝送方式のうち、選択された伝送方式のいずれか1つを指定する。例として、第7ビットは方式A、第6ビットは方式B、第5ビットは方式Cでの伝送を示す。
次に、図1に示すAVシステム200において、ディスクプレーヤ(ソース機器)210(CPU221)における、テレビ受信機(シンク機器)の接続時の処理について、図37のフローチャートを参照して説明する。
ディスクプレーヤ210は、ステップST1において、処理を開始し、その後に、ステップST2の処理に移る。このステップST2において、ディスクプレーヤ210は、HPD信号がハイレベル「H」にあるか否かを判定する。HPD信号がハイレベル「H」にないとき、ディスクプレーヤ210にテレビ受信機(シンク機器)250が接続されていない。このとき、ディスクプレーヤ210は、直ちに、ステップST8に進み、処理を終了する。
HPD信号がハイレベル「H」にあるとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST3において、テレビ受信機(シンク機器)250のE−EDID(図31、図32参照)を読み出す。そして、ディスクプレーヤ210は、ステップST4において、3D画像・音声情報があるか否かを判定する。
3D画像・音声情報がないとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST9において、AVI InfoFrameパケットおよびAudio InfoFrameパケットに3D画像・音声の非伝送を示すデータを設定し、その後に、ステップST8に進み、処理を終了する。ここで、3D画像・音声の非伝送を示すデータの設定とは、AVI InfoFrameパケット(図33参照)の第17バイトの第7ビットから第4ビットの全てを「0」に設定し、また、Audio InfoFrameパケット(図36参照)の第9バイトの第7ビットから第5ビットの全てを「0」に設定することを意味する。
また、ステップST4で3D画像・音声情報があとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST5において、3D画像・音声データの伝送方式を決定する。そして、ディスクプレーヤ210は、ステップST6において、3D画像・音声データの伝送開始か否かを判定する。3D画像・音声の伝送開始でないとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST9において、AVI InfoFrameパケットおよびAudio InfoFrameパケットに3D画像・音声の非伝送を示すデータを設定し、その後に、ステップST8に進み、処理を終了する。
ステップST6で3D画像・音声データの伝送開始であるとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST7において、AVI InfoFrameパケットおよびAudio InfoFrameパケットに、3D画像・音声データの伝送方式を示すデータを設定し、その後に、ステップST8に進み、処理を終了する。
次に、図1に示すAVシステム200において、ディスクプレーヤ(ソース機器)210における3D画像データの伝送方式の決定処理(図37のステップST5の処理)について、図38のフローチャートを参照して説明する。
ディスクプレーヤ210は、ステップST11において、処理を開始し、その後に、ステップST12の処理に移る。このステップST12において、ディスクプレーヤ210は、Vender Specific領域の第8から第10バイトの第7ビットから第5ビットが設定されているかどうかを判断する。これらのビット設定に係る伝送方式は、最も画質品位が高い左眼画像および右眼画像のデータを劣化なしで伝送する方式であり、シンク機器での処理が最も容易な方式である。そのため、第7ビットから第5ビットが設定されているとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST13において、これらのビットで設定されている方式(1)〜(3)の伝送方式のうちのいずれかに伝送方式を選択し、その後に、ステップST14において、処理を終了する。
第7ビットから第5ビットが設定されていないとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST15の処理に移る。このステップST15において、ディスクプレーヤ210は、Vender Specific領域の第8から第10バイトの第4ビットから第3ビットが設定されているかどうかを判断する。これらのビット設定に係る伝送方式は、次に画質品位が高い独立した左眼画像および右眼画像のデータを、ライン毎に順次伝送する方式で、シンク機器の処理が2フレーム単位となりメモリが必要となる。第4ビットから第3ビットが設定されているとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST16において、これらのビットで設定されている方式(4)または(5)のいずれかに伝送方式を選択し、その後に、ステップST14において、処理を終了する。
第4ビットから第3ビットが設定されていないとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST17の処理に移る。このステップST17において、ディスクプレーヤ210は、Vender Specific領域の第8から第10バイトの第2ビットが設定されているかどうかを判断する。このビット設定に係る伝送方式は、次に画質品位が高い独立した左眼画像および右眼画像のデータを、同じフレーム内に「Side By Side」と呼ばれる方式で水平解像度をそれぞれ半分にして伝送する方式であり、シンク機器の処理で水平解像度を2倍に伸張する処理が必要となる。第2ビットが設定されているとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST18において、このビットで設定されている方式(6)の伝送方式を選択し、その後に、ステップST14において、処理を終了する。
第2ビットが設定されていないとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST19の処理に移る。このステップST19において、ディスクプレーヤ210は、Vender Specific領域の第8から第10バイトの第1ビットが設定されているかどうかを判断する。このビット設定に係る伝送方式は、左眼および右眼の共通画像データである2次元画像データと、左眼および右眼の奥行きデータを別々に伝送するMPEG−C方式である。この方式では、シンク機器の処理により、これら2次元画像データおよび奥行きデータから左眼画像データおよび右眼画像データを生成する必要があり、処理が複雑となる。第1ビットが設定されているとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST20において、このビットで設定されているMPEG−C方式の伝送方式を選択し、その後に、ステップST14において、処理を終了する。
第1ビットが設定されていないとき、ディスクプレーヤ210は、ステップST21の処理に移る。このステップST21において、ディスクプレーヤ210は、3D画像データの伝送可能な方式が無いと判断し、3D非選択を設定し、その後に、ステップST14において、処理を終了する。
以上説明したように、図1に示すAVシステム200においては、ディスクプレーヤ210からテレビ受信機250に、3D画像・音声データを送信する際に、ディスクプレーヤ210は、送信する3D画像・音声データの伝送方式を、テレビ受信機250が対応可能な3D画像・音声データの伝送方式情報を受信して送信する。また、その際に、ディスクプレーヤ210は、送信する3D画像・音声データの伝送方式情報を、AVI InfoFrameパケット、Audio InfoFrameパケットを用いて、テレビ受信機250に送信する。したがって、ディスクプレーヤ210とテレビ受信機250との間における3D画像・音声データの伝送を良好に行うことができる。
なお、上述実施の形態においては、ディスクプレーヤ(ソース機器)210は、テレビ受信機250に送信する3D画像・音声データの伝送方式情報を、AVI InfoFrameパケット、Audio InfoFrameパケットを用いて、画像データ(映像信号)のブランキング期間に挿入することで、テレビ受信機250に送信している。
例えば、ディスクプレーヤ(ソース機器)210は、テレビ受信機250に送信する3D画像・音声データの伝送方式情報を、HDMIケーブル350の制御データラインであるCECライン84を介して、テレビ受信機250に送信するようにしてもよい。また、例えば、ディスクプレーヤ210は、テレビ受信機250に送信する3D画像・音声データの伝送方式情報を、HDMIケーブル350のリザーブラインおよびHPDラインで構成される双方向通信路を介して、テレビ受信機250に送信する、ようにしてもよい。
また、上述実施の形態においては、テレビ受信機250のE−EDIDには、当該テレビ受信機250が対応する3D画像・音声データの伝送方式情報が含まれており、ディスクプレーヤ210は、HDMIケーブル350のDDC83を介してE−EDIDを読み出すことで、テレビ受信機250が対応する3D画像・音声データの伝送方式情報を取得するようにしている。
しかし、ディスクプレーヤ210は、テレビ受信機250が対応する3D画像・音声データの伝送方式情報を、テレビ受信機250から、HDMIケーブル350の制御データラインであるCECライン84を介して、あるいはHDMIケーブル350のリザーブラインおよびHPDラインで構成される双方向通信路を介して受信するようにしてもよい。
なお、上述実施の形態は、HDMIの伝送路を用いるものを示している。しかし、ベースバンドデジタルインタフェースとしては、HDMIの他に、DVI(Digital Visual Interface)、DP(Display Port)インタフェース、60GHzミリ波を利用したワイヤレスインタフェース等がある。この発明は、これらのデジタルインタフェースで、3D画像・音声データを伝送する場合にも同様に適用できる。
DVIの場合、上述したHDMIと同様に、受信装置が対応する3D画像・音声データの伝送方式は、当該受信装置が保有するE−EDIDと呼ばれる領域に記憶されている。したがって、このDVIの場合、上述したHDMIの場合と同様にして、送信装置は、3D画像・音声データを受信装置に送信する際には、DDC(Display Data Channel)を用いて受信装置のE−EDIDから上述の3D画像・音声情報を読み出し、伝送方式を決めることができる。
図39は、DPインタフェースを用いたDPシステムの構成例を示している。このDPシステムは、ディスプレイポート送信機器とディスプレイポート受信機器とが、DPインタフェースにより接続されている。そして、ディスプレイポート送信機器はディスプレイポートトランスミッタを備え、ディスプレイポート受信機器はディスプレイポートレシーバを備えている。
メインリンクは、1つ、2つ、または4つの二重終端差動信号ペア(ペアレーン)から構成され、専用のクロック信号は持たず、代わりに8B/10B符号化データストリームにクロックが埋め込まれている。DPインタフェースでは、2つの伝送速度が定められている。1つはペアレーン当たりの帯域幅が2.16Gbpsである。もう1つは、ペアレーン当たりの帯域幅が1.296Gbpsである。従って、このDPインタフェースの伝送路における論理上の上限伝送ビットレートは、1ポートあたり2.16Gbpsであり、最大4ポートで8.64Gbpsである。
このDPインタフェースでは、HDMIと違い、伝送速度とピクセル周波数は独立していて、ピクセルの深さや解像度、フレーム周波数、および転送ストリーム内の音声データやDRM情報などの付加データの有無ならびにその量を、自由に調整できる。
また、DPインタフェースでは、メインリンクとは別に、帯域幅1Mビット/秒、最大遅延500msの半二重双方向の外部(補助)チャネルがあり、この双方向通信によって送信機器と受信機器との間の機能に関する情報交換を行う。この発明では、この外部(補助)チャネルを用いて3D画像・音声に関する情報の伝送を行う。なお、このDPインタフェースの場合、図示していないが、受信機器が対応する3D画像・音声データの伝送方式情報は、HDMIと同様のEDIDに記録されている。ホットプラグ検知は、接続先が変更されたことを検出するために備えられている。
図40は、ワイヤレスインタフェースを用いたワイヤレスシステムの構成例を示している。送信装置は、画像・音声データの再生部、ワイヤレス送受信部、記憶部と、これらを制御する制御部で構成されている。また、受信装置は、映像・音声の出力部、ワイヤレス送受信部、記憶部と、これらを制御する制御部で構成されている。送信装置と受信装置の間は、ワイヤレス伝送路にて接続されている。
この発明では、受信装置が対応可能な3D画像・音声データの伝送方式の情報は、当該受信装置の記憶部に記憶されており、ワイヤレス伝送路で送信装置に送られる。また、送信装置からの3D画像・音声データの伝送方式情報は、映像・音声・制御信号と多重化されてワイヤレス伝送路で受信装置に送られる。
ケーブルもしくはワイヤレスによる接続の場合は、それぞれの伝送路での論理上の上限伝送レート(HDMIでは10.2Gbps、DVIでは3.96Gbps、DPでは1ポート当り2.16Gbpsで最大4ポートの8.64Gbps、ギガビットEther・光ファイバーは1Gbpsもしくは10Gbps)が規定されている。
しかし、これらの伝送路では、伝送路長や伝送路の電気的特性等により、上限伝送レートに達しないことがあり、送信装置が伝送しようとする3D画像データの伝送に必要とされる伝送レートが得られない場合がある。その際、3D画像データの伝送方式を適切に選択する必要がある。
図41は、伝送路の伝送レートを確認して3D画像データの伝送方式を決定する、伝送システム600の構成例を示している。伝送システム600は、送信装置610および受信装置650が伝送路660で接続された構成となっている。
送信装置610は、制御部611、記憶部612、再生部613、3D信号処理部614、伝送部615を有している。制御部611は、送信装置610の各部の動作を制御する。再生部613は、光ディスク、HDD、半導体メモリ等の記録メディアから、送信すべき3D画像データを再生する。3D信号処理部614は、再生部613で再生された3D画像データ(例えば、左眼画像データおよび右眼画像データ)を、制御部611から指定される伝送方式に合致した状態(図11、図12、図28参照)となるように加工処理する。
伝送部615は、3D信号処理部614で得られた3D画像データを、受信装置650に送信する。また、伝送部615は、送信する3D画像データの伝送方式情報を、例えば、AVI InfoFrameパケット等を用いて、受信装置650に送信する。また、伝送部615は、受信装置650から送られてくる、当該受信装置650が対応する3D画像データの伝送方式情報および伝送レート情報を受信して、制御部611に供給する。
受信装置650は、制御部651、記憶部652、伝送部653、3D信号処理部654および出力部655および検出部656を有している。制御部611は、受信装置650の各部の動作を制御する。記憶部652には、受信装置650が対応する3D画像データの伝送方式の情報が記憶されている。
伝送部653は、送信装置653から送られてくる3D画像データを受信する。また、伝送部653は、送信装置653から送られてくる、3D画像データの伝送方式情報を受信して、制御部651に供給する。また、伝送部653は、記憶部652に記憶されている、受信装置650が対応する3D画像データの伝送方式情報を、送信装置610に送信する。
また、伝送部653は、制御部651で得られる伝送レート情報を、送信装置610に送信する。すなわち、検出部656は、伝送部653から供給される例えばビットエラー情報等に基づいて、伝送路660の状態を判定する。制御部651は、検出部656の判定結果に基づいて、伝送路660の品位を判断し、伝送路660の伝送レートが、送信装置610から通知された3D画像データの伝送方式で必要とする伝送レートを下回る場合、その旨を示す伝送レート情報を、伝送部653を通じて送信装置610に送る。
3D信号処理部654は、伝送部653で受信された3D画像データを処理し、左眼画像データおよび右眼画像データを生成する。制御部651は、送信装置610から送られてくる3D画像データの伝送方式情報に基づいて、3D信号処理部654の動作を制御する。表示部656は、3D信号処理部654で生成された左眼画像データおよび右眼画像データによる立体視画像を表示する。
図41に示す伝送システム600の動作を説明する。送信装置610において、再生部613で再生された3D画像データ(左眼画像データおよび右眼画像データ、あるいは2次元画像データおよび奥行きデータ)を3D信号処理部614に供給する。制御部611では、受信装置650から受信された、当該受信装置650が対応する3D画像データの伝送方式情報に基づいて、受信装置650が対応する伝送方式のうち、所定の伝送方式が選択される。
3D信号処理部614では、制御部611で選択された伝送方式に合致した状態となるように、再生部613で再生された3D画像データが加工処理される。3D信号処理部614で加工処理された3D画像データは、伝送部615により、伝送路660を介して、受信装置650に送信される。また、伝送部615から、制御部611で選択された伝送方式の情報が、受信装置650に送信される。
受信装置650において、伝送部653では、送信装置610から送られてくる3D画像データが受信され、この3D画像データは3D信号処理部654に供給される。また、伝送部653では、送信装置610から送られてくる3D画像データの伝送方式情報が受信され、この伝送方式情報は制御部651に供給される。3D信号処理部654では、制御部651の制御のもと、伝送部653で受信された3D画像データに対して、その伝送方式に応じた処理が施されて、左眼画像データおよび右眼画像データが生成される。
この左眼画像データおよび右眼画像データは、表示部655に供給される。そして、この表示部656では、3D信号処理部654で生成された左眼画像データおよび右眼画像データによる立体視画像が表示される(図2参照)。
また、受信装置650において、検出部656では、伝送部653から供給される例えばビットエラー情報等に基づいて、伝送路660の状態が判定され、その判定結果は制御部651に供給される。制御部651では、検出部656の判定結果に基づいて、伝送路660の品位が判断される。そして、伝送路660の伝送レートが、送信装置610から通知された3D画像データの伝送方式で必要とする伝送レートを下回る場合、制御部651からその旨を示す伝送レート情報が発生され、この伝送レート情報は伝送部653から送信装置610に送信される。
送信装置610において、伝送部650では、受信装置650から送られてくる伝送レート情報が受信され、この伝送レート情報は制御部611に供給される。制御部611では、伝送レート情報に基づき、伝送路660の伝送レート以内に収まるように、3D画像データの伝送方式の選択が変更される。3D信号処理部614では、変更後の伝送方式に合致した状態となるように、再生部613で再生された3D画像データが加工処理される。そして、加工処理された3D画像データは、伝送部615により、伝送路660を介して、受信装置650に送信される。また、伝送部615から、制御部611で変更された伝送方式の情報が、受信装置650に送信される。
図41に示す伝送システム600においては、上述したように、送信装置610は、受信装置650から送られてくる伝送レート情報に基づいて、送信すべき3D画像データの伝送方式として、必要伝送レートが伝送路660の伝送レート内に収まる伝送方式を選択できる。したがって、伝送路の状態の変化に拘わらずに、立体画像データを常に良好に送信できる。
なお、上述では、受信装置650から送信装置610に送られる伝送レート情報が、伝送路660の伝送レートが送信装置610から通知された3D画像データの伝送方式で必要とする伝送レートを下回る旨を示すものであったが、この伝送レート情報は、伝送路660の伝送レートを示すものであってもよい。
また、上述では、伝送路660の伝送レートが送信装置610から通知された3D画像データの伝送方式で必要とする伝送レートを下回る場合、受信装置650から送信装置610にその旨を示す伝送レート情報が送信されるものを示したが、以下のようにしてもよい。すなわち、その場合、記憶部652に記憶されているE−EDIDのうち、受信装置650が対応可能な3D画像データの伝送方式情報が書き換えられ、伝送路660の伝送レート以内に収まる伝送方式のみが有効にされる。
この場合、受信装置650は送信装置610にE−EDIDの変更を通知する必要がある。例えば、伝送路660がHDMIインタフェースの場合には、HPD信号が一時的に「L」に制御され、送信装置610が再度E−EDIDを読み取るように制御される。
なお、上述実施の形態においては、3D画像データを構成する左眼画像データおよび右眼画像データ、あるいは2次元画像データおよび奥行きデータを、加工処理した後に、HDMIのTMDSチャネルで送信する例を示した。しかし、3D画像データを構成する2種類のデータを、別の伝送路で送信することも考えられる。
例えば、3D画像データが左眼画像データおよび右眼画像データで構成される場合には、いずれか一方をTMDSチャネルで送信し、他方をHDMIケーブル350の所定ライン(この実施の形態では、リザーブラインおよびHPDライン)で構成される双方向通信路を介して送信するようにしてもよい。また、例えば、3D画像データが2次元画像データおよび奥行きデータで構成される場合には、2次元画像データをTMDSチャネルで送信し、奥行きデータをHDMIケーブル350の所定ライン(この実施の形態では、リザーブラインおよびHPDライン)で構成される双方向通信路、あるいはHDMIのデータアイランド区間で送信してもよい。
また、上述実施の形態においては、送信装置(ソース機器)としてディスクプレーヤ210を使用し、受信装置(シンク機器)としてテレビ受信機250を使用した例としたが、その他の送信装置、受信装置を使用するものにも、この発明を同様に適用できる。