JP6096637B2 - ヘッドジンバルアッセンブリおよびこれを備えたディスク装置 - Google Patents

ヘッドジンバルアッセンブリおよびこれを備えたディスク装置 Download PDF

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この発明の実施形態は、ディスク装置に用いるヘッドジンバルアッセンブリ、およびこれを備えたディスク装置に関する。
近年、コンピュータの外部記録装置や画像記録装置として磁気ディスク装置、光ディスク装置などのディスク装置が広く用いられている。
ディスク装置として、例えば、磁気ディスク装置は、一般に、ケース内に配設された磁気ディスク、磁気ディスクを支持および回転駆動するスピンドルモータ、磁気ヘッドを支持したヘッドジンバルアッセンブリ(HGA)を備えている。ヘッドジンバルアッセンブリは、アームの先端部に取り付けられたサスペンションと、サスペンション上に設置されているとともに、サスペンションから外側に引き出されたフレクシャ(配線トレース)と、フレクシャのジンバル部を介してサスペンションに支持された磁気ヘッドと、を有し、フレクシャの配線は、磁気ヘッドに電気的に接続されている。また、サスペンションは、ロードビームと、ロードビームの基端側に固定されたベースプレートと、を有し、このベースプレートがアームの先端部に固定されている。
近年、薄膜の圧電素子(PZT素子)をフレクシャのジンバル部に搭載し、圧電素子の伸縮運動により、磁気ヘッドのシーク方向の微小変位を生じさせるHGAが提案されている。このHGAによれば、圧電素子に与える電圧を制御することで、磁気ヘッドの動作を制御することが可能となる。
特開2011−138596号公報 特開2004−318971号公報 特開2001−043641号公報 特開2011−076656号公報
しかしながら、上記のようなHGAにおいて、電圧印加により圧電素子が伸長または収縮する際、圧電素子がその厚さ方向に湾曲してしまう。そのため、圧電素子の伸長または収縮の一部が、圧電素子の湾曲する方向へ逃げ、磁気ヘッドに生じる変位が低減する。これにより、圧電素子の変位量に見合った、磁気ヘッドの変位制御量を得ることが困難となる。所望の変位制御量を得るためには、より大きな圧電素子が必要となるため、製造コストおよびHGAの小型化の観点で課題となる。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その課題は、圧電素子によりヘッドの変位を変化させる際に、ヘッドの変位ストロークを好適に向上することが可能なヘッドジンバルアッセンブリおよびディスク装置を提供することにある。
実施形態によれば、ヘッドジンバルアッセンブリは、ロードビームと、ロードビームの基端部に固定されたベースプレートと、金属薄板、前記金属薄板上に積層された絶縁層、および前記絶縁層上に積層され複数の配線を形成した導電層を有し、細長い帯状に形成され、前記金属薄板側が前記ロードビームおよびベースプレート上に取付けられたフレクシャと、前記ロードビームの先端部上に位置する前記フレクシャの先端部により形成されたジンバル部と、前記ジンバル部に取り付けられ前記フレクシャの配線に電気的に接続された磁気ヘッドと、前記ジンバル部において、前記絶縁層の一部に形成され前記金属薄板側に凹んだ凹所と、前記凹所内に配置されて前記凹所の底に固定され、電圧印加により前記フレクシャの長手方向に沿って伸縮可能な圧電素子と、を備えている。
図1は、第1の実施形態に係るハードディスクドライブ(HDD)を示す斜視図。 図2は、前記HDDのヘッドジンバルアッセンブリを示す斜視図。 図3は、前記ヘッドジンバルアッセンブリの先端部およびジンバル部を示す斜視図。 図4は、前記ヘッドジンバルアッセンブリの磁気ヘッド、圧電素子、フレクシャ、ロードビームを示す分解斜視図。 図5は、図3の線A−Aに沿った圧電素子実装部の断面図。 図6は、圧電素子により磁気ヘッドの駆動状態を概略的に示す平面図。 図7は、第2の実施形態に係るヘッドジンバルアッセンブリの圧電素子実装部を示す断面図。 図8は、第1変形例にヘッドジンバルアッセンブリの圧電素子実装部を示す断面図。 図9は、第2変形例に係るヘッドジンバルアッセンブリの先端部を示す平面図。 図10は、図9の線B−Bに沿ったヘッドジンバルアッセンブリの先端部の断面図。 図11は、第3の実施形態に係るヘッドジンバルアッセンブリの圧電素子実装部を示す断面図。 図12は、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第1変形例、および比較例について、圧電素子に印加する単位電圧当たりの磁気ヘッドの駆動量を有限要素解析によってシミュレーションした結果を示す図。
以下図面を参照しながら、磁気ディスク装置として、実施形態に係るハードデイスクドライブ(HDD)について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、トップカバーを外してHDDの内部構造を示している。図1に示すように、HDDは筐体10を備えている。筐体10は、上面の開口した矩形箱状のベース12と、複数のねじによりベース12にねじ止めされてベース12の上端開口を閉塞する図示しないトップカバーと、を有している。ベース12は、矩形状の底壁12aと、底壁の周縁に沿って立設された側壁12bとを有している。
筐体10内には、記録媒体としての2枚の磁気ディスク16、および磁気ディスクを支持および回転させる駆動部としてのスピンドルモータ18が設けられている。スピンドルモータ18は、底壁12a上に配設されている。各磁気ディスク16は、例えば、直径65mm(2.5インチ)に形成され、上面および下面に磁気記録層を有している。磁気ディスク16は、スピンドルモータ18の図示しないハブに互いに同軸的に嵌合されているとともにクランプばね27によりクランプされ、ハブに固定されている。これにより、磁気ディスク16は、ベース12の底壁12aと平行な状態に支持されている。そして、磁気ディスク16は、スピンドルモータ18により所定の速度で回転される。
筐体10内には、磁気ディスク16に対して情報の記録、再生を行なう複数の磁気ヘッド17、これらの磁気ヘッドを磁気ディスク16に対して移動自在に支持したヘッドスタックアッセンブリ(以下、HSAと称する)22が設けられている。また、筐体10内には、HSA22を回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下VCMと称する)24、磁気ヘッド17が磁気ディスク16の最外周に移動した際、磁気ヘッドを磁気ディスクから離間したアンロード位置に保持するランプロード機構25、HDDに衝撃等が作用した際、HSAを退避位置に保持するラッチ機構26、およびプリアンプ等を有する基板ユニット21が設けられている。なお、ラッチ機構26は、必ずしも機械的なものに限定されることなく、磁気的なラッチを用いても良い。
ベース12の底壁12a外面には、図示しないプリント回路基板がねじ止めされている。プリント回路基板は、基板ユニット21を介してスピンドルモータ18、VCM24、および磁気ヘッド17の動作を制御する。ベース12の側壁には、可動部の稼動によって筐体内に発生した塵埃を捕獲する循環フィルタ23が設けられ、磁気ディスク16の外側に位置している。また、ベース12の側壁には、筐体10内に流入する空気から塵埃を捕獲する呼吸フィルタ15が設けられている。
図1に示すように、HSA22は、回転自在な軸受ユニット28と、この軸受ユニット28に積層状態で取付けられた4本のアーム32と、各アームから延出するヘッドジンバルアッセンブリ(以下、HGAと称する)30と、アーム間にそれぞれ積層配置された図示しないスペーサリングとを備えている。各アーム32は、例えば、ステンレス、アルミニウム等により細長い平板状に形成されている。アーム32は延出端側の先端部を有し、この先端部には、図示しないかしめ孔を有するかしめ座面が形成されている。軸受ユニット28は、磁気ディスク16の外周縁近傍でベース12の底壁12aに立設される枢軸と、枢軸に軸受を介して回転自在に支持された円筒形状のスリーブと、を有している。
図2は、HGA30を示す斜視図である。図1および図2に示すように、各HGA30は、アーム32から延出したサスペンション34、およびサスペンションの延出端に支持された磁気ヘッド17を有している。
サスペンション34は、数百ミクロン厚の金属板からなる矩形状のベースプレート42と、数十ミクロン厚の金属板からなる細長い板ばね状のロードビーム35と、を有している。ロードビーム35は、その基端部がベースプレート42の先端部に重ねて配置され、複数個所を溶接することによりベースプレート42に固定されている。ロードビーム35の基端部の幅は、ベースプレート42の幅とほぼ等しく形成されている。ロードビーム35の先端には、細長い棒状のタブ46が突設されている。
ベースプレート42は、その基端部に円形の開口およびこの開口の周囲に位置する円環状の突起部43を有している。ベースプレート42は、突起部43をアーム32のかしめ座面に形成された図示しない円形のかしめ孔に嵌合し、この突起部43をかしめることで、アーム32の先端部に締結されている。
HGA30は、一対の圧電素子(PZT素子)50、並びに、記録、再生信号および圧電素子の駆動信号を伝達するための細長い帯状のフレクシャ(配線トレース)40を有している。図2に示すように、フレクシャ40は、先端側部分40aがロードビーム35およびベースプレート42上に取り付けられ、後半部分(延出部)40bがベースプレートの側縁から外側に延出し、アーム32の側縁に沿って延びている。そして、延出部40bの先端に位置するフレクシャ40の接続端部は、後述するメインFPC21bに接続される。
ロードビーム35の先端部上に位置するフレクシャ40の先端部は、ジンバル部36を構成し、このジンバル部36に磁気ヘッド17および圧電素子50が搭載されている。磁気ヘッド17は、ほぼ角柱形状のスライダ、およびスライダに設けられた記録素子、再生素子を有し、ジンバル部36上に固定され、このジンバル部36を介してロードビーム35に支持されている。一対の圧電素子(PZT素子)50はジンバル部36に取り付けられ、磁気ヘッド17の近傍で、ロードビーム35の基端側に位置している。
図3は、HGA30の磁気ヘッド部分を拡大して示す斜視図、図4は、HGAの磁気ヘッド、圧電素子、フレクシャ、ロードビームを示す分解斜視図、図5は、圧電素子の実装部を示す断面図である。
図2ないし図5に示すように、フレクシャ40は、ベースとなるステンレス等の金属薄板(裏打ち層)44aと、この金属薄板上に形成された絶縁層44bと、絶縁層上に形成され複数の配線45aを構成する導電層(配線パターン)44cと、導電層を覆う図示しない保護層(絶縁層)と、を有し、細長い帯状の積層板をなしている。フレクシャ40の先端側部分40aは、金属薄板44a側がロードビーム35およびベースプレート42の表面上に貼付あるいはピボット溶接されている。
フレクシャ40のジンバル部36において、金属薄板44aは、先端側に位置する矩形状のタング部36aと、基端側に位置する矩形状の基端部36bと、タング部から基端部まで延びる左右一対のリンク部36cを有している。タング部36aと基端部36bとの間の空間に島状の一対の支持部36dが設けられている。ジンバル部36において、絶縁層44bおよび導電層44cは、基端部36b上、空間部、一対の支持部36d上を通って、タング部36aの先端側まで延びている。
磁気ヘッド17は、接着剤により絶縁層44bを介してタング部36aに固定されている。金属薄板44aの基端部36bが溶接等によりロードビーム35に固定されている。タング部36aのほぼ中心部は、ロードビーム35の先端部に突設されたディンプル(支持突起)48に当接している。タング部36aおよび磁気ヘッド17は、リンク部36cの弾性変形により、揺動あるいはロール可能となっている。
ジンバル部36に、圧電素子50の実装部として、2つの有底の凹所52が形成されている。各凹所52は、金属薄板44a側、つまり、ロードビーム35側に凹んでいるとともに、ロードビーム35の長手方向に沿って延びる細長い矩形状に形成されている。2つの凹所52は、ほぼ平行に並んで設けられている。本実施形態では、金属薄板44aの各支持部36dにロードビーム35側に一段下がった段差部54aが形成され、また、基端部36bに、それぞれロードビーム35側に一段下がった2つの段差部54bが形成されている。一対の段差部54a、54bは、空間部を間に挟んで、ジンバル部の長手方向に沿って互いに対向している。これらの段差部54a、54bは、例えば、プレス加工、オフセット曲げ加工等により形成される。そして、絶縁層44bの一部は、一対の段差部54a、54bに沿って金属薄板44a側に折曲げられ、これら一対の段差部54a、54b間を延びている。これにより、凹所52および凹所の底が形成されている。
圧電素子50は、細長い矩形板状に形成され、その長手方向に沿って伸縮するように構成されている。圧電素子50は、接着剤等によりジンバル部36の凹所52内に固定されている。すなわち、圧電素子50は、凹所52の底を形成する絶縁層に固定されている。圧電素子50の長手方向の長さは、凹所52の長さとほぼ等しく形成されている。各圧電素子50の長手方向の両端部は、凹所52の長手方向両端と隣接対向しているとともに、段差部54a、54b上に載置され、これら段差部により支持されている。圧電素子50は、その長手方向が、ロードビーム35およびフレクシャ40の長手方向と平行になるように、配置されている。これにより、2つの圧電素子50は、互いに平行に並んで配置されている。
図5に示すように、各凹所52の深さは、圧電素子50の厚さに応じて設定されている。すなわち、凹所52の深さは、圧電素子50の厚さ方向の中心に位置する中立面56が、金属薄板44aに接近するように設定されている。本実施形態では、凹所52は、絶縁層44b、導電層、保護層の厚さとほぼ等しい深さに形成されている。これにより、凹所52内に配置された圧電素子50の中立面56は、絶縁層44bの表面とほぼ同じ高さに位置している。また、凹所52をより深く形成し、圧電素子50の中立面56が金属薄板44aの表面あるいは厚さ方向中心と同じ高さに位置するように構成してもよい。
図3ないし図5に示すように、フレクシャ40の配線45aのうち、一部は、磁気ヘッド17に記録再生信号を伝達するための配線であり、これらの配線は磁気ヘッド17まで延び、その延出端に電極パッドを有している。これらの電極パッドと磁気ヘッドの記録、再生素子は、半田あるいは銀ペースト等の導電性接着剤により電気的に接合している。また、フレクシャ40の配線45aのうち、一部は、圧電素子50に駆動信号を伝達するための配線であり、これらの配線は圧電素子50の近傍まで延び、その延出端に電極パッドを有している。これらの電極パッドと圧電素子50は、半田あるいは銀ペースト等の導電性接着剤により電気的に接合している。なお、これら複数の配線45aは、フレクシャ40に沿ってフレクシャの接続端側まで延び、接続端部に設けられた図示しない接続パッドに接続されている。
各圧電素子50は、電圧が印加されることにより、図6に矢印で示すように、フレクシャ40の長手方向に沿って伸縮する。これら2つの圧電素子50を互いに伸縮する方向を逆向きに駆動することにより、フレクシャ40を介してジンバル部36のタング部36aを揺動し磁気ヘッド17をシーク方向に変位させることができる。
一方、図1に示すように、HSA22は、軸受ユニット28からアーム32と反対の方向へ延出する支持フレームを有し、この支持フレームにVCM24の一部を構成するボイスコイルが埋め込まれている。上記のように構成されたHSA22をベース12上に組み込んだ状態において、軸受ユニット28は、その枢軸の下端部がベース12に固定され、スピンドルモータ18のスピンドルとほぼ平行に立設されている。各磁気ディスク16は2本のHGA30間に位置する。HDDの動作時、サスペンション34に取付けられた磁気ヘッド17は、磁気ディスク16の上面および下面にそれぞれ対向し、磁気ディスク16を両面側に位置する。支持フレームに固定されたボイスコイルは、ベース12上に固定された一対のヨーク37間に位置し、これらのヨークおよび一方のヨークに固定された図示しない磁石とともにVCM24を構成している。
図1に示すように、基板ユニット21は、フレキシブルプリント回路基板により形成された本体21aを有し、この本体21aはベース12の底壁12aに固定されている。本体21a上にはヘッドアンプ等の図示しない電子部品が実装されている。本体21aの底面には、プリント回路基板と接続するための図示しないコネクタが実装されている。
基板ユニット21は本体21aから延出したメインフレキシブルプリント回路基板(以下、メインFPCと称する)21bを有している。メインFPC21bの延出端は接続端部を構成し、HSA22の軸受ユニット28近傍に固定されている。各HGA30のフレクシャ40は、メインFPC21bの接続端部に機械的かつ電気的に接続されている。これにより、基板ユニット21は、メインFPC21bおよびフレクシャ40を介して磁気ヘッド17および圧電素子50に電気的に接続されている。
図1に示すように、ランプロード機構25は、ベース12の底壁12a上で磁気ディスク16の外側に配置されたランプ47と、各サスペンション34の先端から延出したタブ46(図2ないし図4参照)と、を備えている。HSA22が軸受ユニット28の周りで回動し、磁気ヘッド17が磁気ディスク16の外側の退避位置まで移動する際、各タブ46は、ランプ47に形成されたランプ面と係合し、その後、ランプ面の傾斜によって引き上げられる。これにより、磁気ヘッド17が磁気ディスク16からアンロードされ、退避位置に保持される。
以上のように構成されたHDDおよびHGA30によれば、フレクシャ40のジンバル部36に圧電素子50が取り付けられ、フレクシャ40を通して圧電素子50に電圧を印加することにより、ジンバル部に取り付けられた磁気ヘッド17をシーク方向に変位させることができる。これにより、圧電素子50に印加する電圧を制御することで、磁気ヘッド17の位置を細かく制御し、磁気ヘッドの位置決め精度を向上することが可能となる。
また、圧電素子50を貼りつけるジンバル部の実装部に、オフセット加工等によって段差部を設け、この段差部に沿った凹所を形成し、この凹所内に圧電素子を取り付けることで、圧電素子50の厚さ方向中心の中立面56をフレクシャ40の金属薄板に近付けている。圧電素子の中立面56を、フレクシャの厚さ方向の中心、特に、厚さ方向における剛性の高い位置、に近付けることができる。そのため、電圧印加による圧電素子50の伸長または収縮のストロークが圧電素子の厚さ方向に湾曲する方向へ逃げることを防止し、圧電素子の変位ストロークをそのままフレクシャ40の面方向に伝達することができる。これにより、圧電素子50の特性やサイズを変えずに単位電圧当たりのストロークを向上させることができ、磁気ヘッドの充分な変位制御量を得ることができる。
次に、他の実施形態および変形例に係るHGAについて説明する。以下に述べる他の実施形態および変形例において、上述した第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係るHGA30の圧電素子および圧電素子実装部を示す断面図である。本実施形態によれば、ジンバル部36において、裏打ち金属薄板44aの上面側(絶縁層側)の所定部位を5〜10μm程度の深さエッチングして厚さ方向に削り取ることで、金属薄板の厚さ方向に対してロードビーム側に一段低い段差部54a、54bを形成している。そして、絶縁層44bの一部は、一対の段差部54a、54bに沿って金属薄板44a側に折曲げられ、これら一対の段差部54a、54b間を延びている。これにより、凹所52および凹所の底(座面)が形成されている。
圧電素子50は、接着剤等によりジンバル部36の凹所52内に取り付けられている。すなわち、圧電素子50は、凹所52の底を形成する絶縁層44bに固定されている。
以上のように構成された第2の実施形態においても、圧電素子50の中立面56をフレクシャ40の厚さ方向中心に近付けることができ、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、第2の実施形態において、段差部54a、54bは、ロードビーム側に突出することがなく、段差部とロードビームとの接触を防止することが可能となる。
(第1変形例)
図8は、第1変形例に係るHGA30の圧電素子および圧電素子実装部を示す断面図である。第1変形例によれば、前述した第2の実施形態において、凹所52の底を形成している絶縁層44bの内、一対の段差部54a、54b間に位置し、圧電素子50の伸縮動作に対する抵抗となる部分55を取り除いている。このような構成とすることにより、圧電素子50の伸縮量が増加し、フレクシャ40を介して磁気ヘッド17をより変位し易くすることができる。
(第2変形例)
図9は、第2変形例に係るHGA30のロードビームおよびジンバル部を示す平面図、図10は、図9の線B−Bに沿ったロードビームおよびジンバル部の断面図である。
図9および図10に示すように、第2変形例によれば、ロードビーム35において、ジンバル部36の段差部54a、54bと対向する領域に開口57を設け、圧電素子50の搭載座面(凹所底面)とロードビーム35との接触を避けるように構成してもよい。
このような構成によれば、段差部54a、54bとロードビーム35との接触を防止し、ジンバル部36を一層変位し易くすることが可能となる。また、凹所52をより深く形成することが可能となり、圧電素子50の中立面56をフレクシャ40の厚さ方向中心により近付けることができる。
(第3の実施形態)
図11は、第3の実施形態に係るHGA30の圧電素子および圧電素子実装部を示す断面図である。本実施形態によれば、ジンバル部36において、裏打ち金属薄板44aおよび一対の支持部36dは平坦な板状に形成されている。絶縁層44bの上面側(配線45a側)の所定部位を数μm程度の深さエッチングして厚さ方向に削り取ることで、絶縁層44bの厚さ方向に対してロードビーム側に一段低い凹所(段差)52および凹所の底(座面)を形成している。凹所52の形成は、エッチングに限らず、例えば、絶縁層44bを作成する際、複数の絶縁層を積層して、始めから段差部を有する絶縁層を形成し、この段差部により凹所52を規定するようにしてもよい。
圧電素子50は、接着剤等によりジンバル部36の凹所52内に取り付けられている。すなわち、圧電素子50は、凹所52の底を形成する絶縁層44bに固定されている。
以上のように構成された第3の実施形態においても、圧電素子50の中立面56をフレクシャ40の厚さ方向中心に近付けることができ、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、第3の実施形態において、段差部は、ロードビーム側に突出することがなく、段差部とロードビームとの接触を防止することが可能となる。
図12は、上述した実施形態および第1変形例について、圧電素子に印加する単位電圧当たりの磁気ヘッドの駆動量を有限要素解析を用いてシミュレーションした結果を示している。また、図12には、比較例として、圧電素子をフレクシャの表面上に直接設置したHGAについてのシミュレーション結果を示している。
シミュレーションに用いたフレクシャ40は、裏打ち金属薄板が18μm厚のステンレス板、絶縁層44bが8μm厚、導電層44cが12μm厚としている。圧電素子50の厚さは10μmである。また、圧電素子50に対する電圧印加条件はいずれも同一である。
図12に示すように、同一の電圧印加条件において、第1、第2、第3の実施形態、および第1変形例のいずれにおいても、比較例に対して、磁気ヘッドの駆動量が増加していることがわかる。従って、第1、第2、第3の実施形態、および第1変形例のいずれにおいても、ジンバル駆動型のHGAにおける磁気ヘッドの駆動量を増大でき、磁気ヘッドの位置決め性能の向上を図ることができるとともに、圧電素子自体を小型化できることで、より低コスト化やジンバル部の省スペース化を図ることが可能となる。
なお、本発明のいくつかの実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
上述した実施形態では、HSAのアームは、互いに独立した板状のアームを用いたが、これに限らず、いわゆるEブロック形状の複数のアームと軸受スリーブとが一体に形成されたものを適用してもよい。磁気ディスクは、2.5インチに限らず、他の大きさの磁気ディスクとしてもよい。磁気ディスクは2枚に限らず、1枚あるいは3枚以上としてもよく、HGAの数も磁気ディスクの設置枚数に応じて増減すればよい。
10…筐体、12…ベース、16…磁気ディスク、17…磁気ヘッド、
22…ヘッドスタックアッセンブリ(HSA)、
30…ヘッドジンバルアッセンブリ(HGA)、
32…アーム、34…サスペンション、35…ロードビーム、36…ジンバル部、
40…フレクシャ、42…ベースプレート、44a…金属薄板、
44b…絶縁層、44c…導電層、45c…配線、50…圧電素子、52…凹所、
54a、54b…段差部、57…開口

Claims (8)

  1. ロードビームと、
    前記ロードビームの基端部に固定されたベースプレートと、
    金属薄板、前記金属薄板上に積層された絶縁層、および前記絶縁層上に積層され複数の配線を形成した導電層を有し、細長い帯状に形成され、前記金属薄板側が前記ロードビームおよびベースプレート上に取付けられたフレクシャと、
    前記ロードビームの先端部上に位置する前記フレクシャの先端部により形成されたジンバル部と、
    前記ジンバル部に取り付けられ前記フレクシャの配線に電気的に接続された磁気ヘッドと、
    前記ジンバル部において、前記絶縁層の一部に形成され前記金属薄板側に凹んだ凹所と、
    前記凹所内に配置されて前記凹所の底に固定され、電圧印加により前記フレクシャの長手方向に沿って伸縮可能な圧電素子と、
    を備えるヘッドジンバルアッセンブリ。
  2. 前記ジンバル部において、前記金属薄板は、厚さ方向について前記ロードビーム側へ折曲がり、前記フレクシャの長手方向に沿って間隔を置いて対向した一対の段差部を有し、前記絶縁層の一部は、前記一対の段差部に沿って前記金属薄板側に折曲げられ、前記一対の段差部間を延び、前記凹所および前記凹所の底を形成している請求項1に記載のヘッドジンバルアッセンブリ。
  3. 前記圧電素子の長手方向両端部は、前記絶縁層を介して前記一対の段差部上に支持されている請求項2に記載のヘッドジンバルアッセンブリ。
  4. 前記金属薄板の段差部は、前記金属薄板の一部を厚さ方向に折曲げて形成されている請求項2又は3に記載のヘッドジンバルアッセンブリ。
  5. 前記金属薄板の段差部は、エッチングにより前記金属薄板の一部を厚さ方向に削り取ることにより形成されている請求項2又は3に記載のヘッドジンバルアッセンブリ。
  6. 前記絶縁層の一部は、前記一対の段差部上に重ねて形成され、前記一対の段差部間の間で取り除かれている請求項2又は3に記載のヘッドジンバルアッセンブリ。
  7. 前記圧電素子の厚さ方向の中心を延びる中立面が、前記凹所内に位置している請求項1ないし6のいずれか1項に記載のヘッドジンバルアッセンブリ。
  8. ディスク状の記録媒体と、
    前記記録媒体を支持し回転する駆動モータと、
    前記記録媒体に対して情報処理する磁気ヘッドを前記記録媒体に対して移動可能に支持する請求項1ないしのいずれ1項に記載のヘッドジンバルセンブリと、を備えるディスク装置。
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