JP6096037B2 - 静電容量検出装置 - Google Patents

静電容量検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6096037B2
JP6096037B2 JP2013077814A JP2013077814A JP6096037B2 JP 6096037 B2 JP6096037 B2 JP 6096037B2 JP 2013077814 A JP2013077814 A JP 2013077814A JP 2013077814 A JP2013077814 A JP 2013077814A JP 6096037 B2 JP6096037 B2 JP 6096037B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mutual capacitance
capacitance
reference value
floating conductor
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013077814A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014203205A (ja
Inventor
波多野 直行
直行 波多野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2013077814A priority Critical patent/JP6096037B2/ja
Publication of JP2014203205A publication Critical patent/JP2014203205A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6096037B2 publication Critical patent/JP6096037B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Position Input By Displaying (AREA)

Description

本発明は、静電容量式タッチパッドに使用される静電容量検出装置に関する。
静電容量式タッチパッドに使用される静電容量検出装置においては、電圧印加用のドライブ電極と電圧検出用のセンス電極とを基板上に配置して構成される。操作面が指等で触れられると、ドライブ電極とセンス電極との間の相互容量が減少するため、この相互容量の減少具合を測定することで指等の存在や座標が検出される。この静電容量検出装置では、操作面上に指がないと判断されたときにキャリブレーションが行われて、そのときの相互容量が指等を検出するための基準値に設定される。
ところで、温度変化等により相互容量が変化して、指で操作していないにも関わらず、指で操作されていると誤検出される場合がある。従来、静電容量検出装置として相互容量の変化が長時間続く場合に、基準値に異常があると判断してキャリブレーションするものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の静電容量検出装置では、キャリブレーションによって基準値が更新されることで、温度変化等による指の誤検出を防止して、新たな基準値に基づいて感度の良い検出を行うようにしている。
特開2007−286814号公報
ところで、静電容量検出装置の操作面上にコインやCD(Compact Disc)等のように、グランドへの結合が弱い浮遊導体が置かれると、ドライブ電極とセンス電極との間の相互容量が増加する場合がある。この場合、特許文献1に記載のキャリブレーションでは、相互容量の増加によって基準値に異常があると判断されて基準値が再設定される。しかしながら、操作面上から浮遊導体が取り除かれると、基準値よりも相互容量が低下して指がないにも関わらず指があると誤検出される。この問題を解決するために、長い間、指が検出され続ける場合には浮遊導体による誤作動と判断して、正しい基準値に設定し直すことが考えられるが、リカバリーに要する時間が長くなるという問題があった。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、指を検出するための基準値として異常値が設定される場合に、短時間で正しい基準値を再設定することができる静電容量検出装置を提供することを目的とする。
本発明の静電容量検出装置は、駆動電圧が印加される複数のドライブ電極と、前記複数のドライブ電極と容量結合する複数のセンス電極と、前記複数のドライブ電極と前記複数のセンス電極との相互容量を測定する測定部と、基準値に対する相互容量の変化量を監視する制御部と、前記測定部に測定された相互容量の変化量が第1の閾値以上の場合に前記センス電極毎に積算値として記憶する記憶部とを備え、前記制御部は、前記測定部に測定された相互容量の変化量が前記第1の閾値よりも小さな第2の閾値以上の場合に当該相互容量を基準値に設定し、相互容量の変化量と前記記憶部に記憶された積算値とが基準値に対して正負逆向きで略一致する場合に、前記制御部は前記測定部に再測定された相互容量を基準値に設定し直すことを特徴とする。この構成によれば、相互容量の変化量と記憶部に記憶された積算値とから、静電容量検出装置上の何らかの導体に起因して異常な基準値が設定されたことを認識することができる。よって、正しい基準値に短時間で設定し直すことができ、静電容量検出装置上から導体が取り除かれた後に、静電容量検出装置が誤作動することを抑制できる。
また本発明の上記静電容量検出装置は、基準値に対する相互容量の減少量と基準値に対する前記記憶部に記憶された積算値の増加量とが一致する場合に、前記制御部は前記測定部に再測定された相互容量を基準値に設定し直している。この構成によれば、静電容量検出装置上の浮遊導体に起因して異常な基準値が設定されたことを認識することができる。よって、正しい基準値に設定し直すことができる。静電容量検出装置上から浮遊導体が取り除かれた後に、指がないにも関わらず、指があると誤検出されることがない。
また本発明の上記静電容量検出装置において、前記制御部は、前記測定部に測定された相互容量の変化量が前記第1の閾値以上の場合に、浮遊電位の浮遊導体を監視するための浮遊導体監視状態に移行し、相互容量の変化量と前記記憶部に記憶された積算値とが基準値に対して正負逆向きで略一致する場合に、前記測定部に再測定された相互容量を基準値に設定し直し、前記浮遊導体監視状態を解除している。この構成によれば、浮遊導体監視状態に移行しない場合には、浮遊導体の存在を監視する必要がなくなり、処理の負荷が軽減される。
また本発明の上記静電容量検出装置において、前記記憶部は、前記浮遊導体監視状態において、前記第2の閾値以上の相互容量の変化量を積算して記憶する。この構成によれば、浮遊導体監視中に基準値が再設定された場合にも、再設定による基準値の変化分を考慮して異常な基準値が設定されたことを認識することができる。
また本発明の上記静電容量検出装置において、前記制御部は、前記浮遊導体監視状態において、指を認識した後に指を非認識した場合に、前記浮遊導体監視状態を解除する。この構成によれば、指を認識した後に指を非認識した領域には浮遊導体が存在しないため、浮遊導体に起因した誤作動でないことを認識できる。浮遊導体監視状態が解除されることで、浮遊導体の存在を監視する必要がなくなり、以降の処理の負荷が軽減される。
本発明によれば、相互容量の変化量と記憶部に記憶された積算値とに基づいて基準値の異常を認識することで、短時間で正しい基準値を再設定することができる。
本実施の形態に係る静電容量検出装置の模式図である。 接地導体及び浮遊導体による相互容量の変化の説明図である。 操作面上になにも存在しない場合の相互容量の変化の説明図である。 操作面上に指が置かれた場合の相互容量の変化の説明図である。 操作面上に浮遊導体が置かれた場合の相互容量の変化の説明図である。 本実施の形態に係る浮遊導体の検出方法の説明図である。 浮遊導体監視状態中の指の検出方法の説明図である。 本実施の形態に係る静電容量検出装置の動作を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る浮遊導体の3次元的な検出結果である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。図1を参照して静電容量検出装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る静電容量検出装置の模式図である。なお、以下の説明では、静電容量検出装置の検出対象を指として説明するが、この構成に限定されない。静電容量検出装置の検出対象は導電性を有する物体であればよい。
図1に示す静電容量検出装置1は、表示機器、通信機器、携帯機器等の各種電子機器に使用されるものであり、各電子機器を操作するための入力装置として機能する。静電容量検出装置1は、いわゆる静電容量式タッチパッドであり、絶縁基板2上に複数(1つのみ図示)のドライブ電極3と複数(1つのみ図示)のセンス電極4とが配置されている。ドライブ電極3及びセンス電極4は隣り合っており、ドライブ電極3にパルス入力が行われることでドライブ電極3とセンス電極4との間に電界が発生する。この電極3、4間に指等の接地導体が近付くと、電極3、4間の電界が減少して静電容量が減少する。
また、静電容量検出装置1は、ドライブ電極3とセンス電極4との間の相互容量Cを測定する測定部5、相互容量Cの基準値を記憶する記憶部6、基準値に対する相互容量Cの変化を監視する制御部7を備えている。制御部7は、基準値に対する相互容量Cの変化量(差分)から指の存在や座標を検出している。また、制御部7は、相互容量Cが大きく増加した場合には、相互容量Cに異常があると判断してキャリブレーションを実行する。キャリブレーションが実行されると、測定部5で測定された相互容量Cが、制御部7によって新たな基準値として設定されて記憶部6に記憶される。
なお説明の便宜上、図1においては、ドライブ電極3とセンス電極4とが左右に隣り合っているように図示したが、実際には上下に重なったX電極とY電極になっている(図3参照)。この場合、Y電極がドライブ電極3となりX電極がセンス電極4となる状態と、Y電極がセンス電極4となりX電極がドライブ電極3となる状態とが交互に切り換えられる。これにより、複数列のX電極から操作面上に配置された指先の横方向の位置が検出され、複数行のY電極から操作面上に配置された指先の縦方向の位置が検出される。なお、指先の位置の算出方法は特に限定されず、例えば、3次元的な分析方法を用いて算出してもよい。つまり、各交点の相互容量Cを全て記憶して、分析しても良い。
ところで、電極3、4間の相互容量Cは温度変化やコイン等の浮遊導体の存在に起因して増加する。したがって、操作面8上に浮遊導体が存在する場合にもキャリブレーションが実行される。そこで、本実施の形態に係る制御部7は、操作面8上から浮遊導体が取り除かれた時点で指を誤検出しないように、相互容量Cが急激に増加した場合には浮遊導体による相互容量Cの変化と見なして浮遊導体監視状態に移行する。浮遊導体監視状態では、キャリブレーションによって基準値が更新されると、相互容量Cの変化量が積算値として記憶部6に記憶される。この相互容量の積算値と浮遊導体が取り除かれたことによる相互容量の変化量とを比較することで、浮遊導体による誤作動が認識される。
制御部7により浮遊導体による誤作動が認識されると、浮遊導体監視状態が解除されて新たにキャリブレーションが実施される。このようにして、本実施の形態に係る静電容量検出装置1では、浮遊導体が操作面8上に接触して誤作動が生じた場合でも、相互容量Cの基準値を正しい値に戻して通常動作に早期に復帰させることが可能になっている。なお、浮遊導体とはグランドに接地されていない等、グランドに対する結合が弱く浮遊電位の導体である。また、浮遊導体の影響、キャリブレーションの詳細、浮遊導体の監視の詳細については後述する。
図2を参照して、接地導体及び浮遊導体による相互容量の変化について説明する。図2は、接地導体及び浮遊導体による相互容量の変化の説明図である。なお、図2Aは、ドライブ電極とセンス電極との間に指を近づけた状態とその等価回路を示し、図2Bは、ドライブ電極とセンス電極との間にコインを近づけた状態とその等価回路を示している。
図2Aに示すように、ドライブ電極3とグランドとの間には容量Cbdが発生し、センス電極4とグランドとの間には容量Cbsが発生している。また、ドライブ電極3とセンス電極4との間には相互容量Cが発生している。この状態で、ドライブ電極3とセンス電極4との間に指11を近づけると、ドライブ電極3と指11との間に容量Cfdが発生し、センス電極4と指11との間に容量Cfsが発生する。指11は接地導体として機能しているため、ドライブ電極3とセンス電極4との間の相互容量が減少する。静電容量検出装置1は、この相互容量の減少から指11の存在や座標を検出している。
一方、図2Bに示すように、ドライブ電極3とセンス電極4との間に浮遊導体12を近づけると、ドライブ電極3と浮遊導体12との間に容量Cfdが発生し、センス電極4と浮遊導体12との間に容量Cfsが発生する。浮遊導体12は、グランドに結合されていない、又はグランドとの結合力が弱いため、ドライブ電極3とセンス電極4との間の容量の減少分よりも、電極3、4と浮遊導体12との間の容量の増加分が大きくなる場合がある。このため、ドライブ電極3とセンス電極4との間の相互容量が大幅に増加する場合がある。静電容量検出装置1は、この相互容量の増加から相互容量の異常を検出してキャリブレーションを実施している。
図3から図5を参照して、相互容量の変化について説明する。図3は操作面上になにも存在しない場合の相互容量の変化の説明図である。図4は操作面上に指が置かれた場合の相互容量の変化の説明図である。図5は操作面上に浮遊導体が置かれた場合の相互容量の変化の説明図である。なお、図3から図5において縦軸は相互容量の変化を示し、横軸はセンス電極を示す。
図3Aでは、操作面上になにも存在しない状態を示している。この状態でドライブ電極3にパルス入力が行われると、複数のセンス電極4(X−X)のそれぞれに相互容量Cが発生する。操作面上に何も存在しない場合であっても、配線の引きまわし、電極の太さ、電極間の隙間等に応じてセンス電極4(X−X)の相互容量Cにブレが生じている。キャリブレーションによって、このときの各電極3、4間の相互容量Cが基準値として設定される。
図3Bに示すように各電極3、4間の相互容量が基準値(例えば、0)に設定されると、この基準値に対する相互容量Cの差分、すなわち相互容量Cの変化量に基づいて指等が検出される。この相互容量Cの基準値は、例えば、静電容量検出装置1の電源投入時等の初期化される際に設定される。また、温度変化により各電極3、4間の相互容量Cが変動することに対応して、この基準値が適宜更新されることが好ましい。このように、静電容量検出装置1では操作面上になにも存在していない場合の相互容量Cが基準値として設定されている。
図4では、操作面上に指11が置かれた状態を示している。この状態でドライブ電極3にパルス入力が行われると、複数のセンス電極4(X−X)のそれぞれの相互容量Cが、キャリブレーションによって設定された基準値に対して減少する。これは、上記したようにドライブ電極3及びセンス電極4に対して指11が接地導体として機能するからである。静電容量検出装置1では、基準値に対する相互容量Cの減少量から、指11の存在や座標が検出される。なお、指11の接触によって相互容量Cが大幅に増加することはないので、指11による操作時にはキャリブレーションによって新たな基準値が設定されることはない。
図5Aでは、操作面上に浮遊導体12が置かれた状態を示している。この状態でドライブ電極3にパルス入力が行われると、複数のセンス電極4(X−X)のそれぞれの相互容量Cが、キャリブレーションによって設定された基準値に対して増加する。これは、上記したように浮遊導体12を介してドライブ電極3とセンス電極4の間の相互容量が増加するからである。静電容量検出装置1では、相互容量Cが規定値を超えた場合には異常と判断されてキャリブレーションが実行される。そして図5Bに示すように、キャリブレーションによって新たな基準値が設定される。
図5Cに示すように、操作面に浮遊導体12が置かれたままで各電極3、4間の相互容量Cが新たな基準値に設定されると、操作面から浮遊導体12が取り去られた瞬間に複数のセンス電極4(X−X)のそれぞれの相互容量Cが減少する。このため、相互容量Cの変化だけに注目すると、操作面8上に指11が存在するように誤認識されるおそれがある。そこで本実施の形態では、相互容量Cが大幅に増加した場合に浮遊導体監視状態に移行して、浮遊導体12によって誤って設定された基準値を適切な基準値に設定し直している。
以下、図6を参照して浮遊導体の検出方法について詳細に説明する。図6は、本実施の形態に係る浮遊導体の検出方法の説明図である。なお図6Aから図6Dにおいて、縦軸は相互容量の変化量を示し、横軸はセンス電極(検出座標)を示している。
図6Aに示すように、操作面8上に浮遊導体12が置かれると、ドライブ電極と一部のセンス電極との間の相互容量が大幅に増加する。例えば、センス電極X−Xの全ての相互容量が第2の閾値TH2以上に増加し、その中でもセンス電極X−Xの相互容量は第1の閾値TH1以上に増加する。一部のセンス電極X−Xの相互容量が第1の閾値TH1以上になると浮遊導体監視状態に移行する。なお、相互容量の変化量は、現在の相互容量と事前に設定された相互容量の基準値との差分で算出される。また、第1の閾値TH1は、後述する指を認識するための第3の閾値TH3を正負反転させた値である。
また、一部のセンス電極X−Xの相互容量が第2の閾値TH2以上になると、キャリブレーションが実施されて現在の相互容量の測定値によって相互容量の基準値が更新される。このため、図6Bに示すように、相互容量の変化量はゼロ付近に設定される。また、全てのセンス電極または一部のセンス電極の相互容量の変化量が電極毎に記憶される。詳細は後述するが、相互容量の変化量を積算値として記憶することで、浮遊導体12が時間差を持って操作面上に置かれたり除去されたりした場合が考慮される。
なお、相互容量の基準値を更新する際に、現在の相互容量をそのまま代入することもできるが、ノイズ対策として過去の更新時の相互容量の移動平均値を用いることが望ましい。また、第2の閾値TH2は相互容量の変化量が増加した場合に異常と判断する値である。キャリブレーションを実行する場合には相互容量の変化量が第2の閾値TH2を超えることを繰り返して確認することが望ましい。
そして、操作面8上から浮遊導体12が取り除かれると、相互容量が減少するため、指が存在しないにも関わらず指の存在が認識される。しかしながら、図6Cに示すように、浮遊導体監視中において、現在の相互容量の変化量が第3の閾値TH3以下になると共に、相互容量の変化量と相互容量の積算値とが略一致することを条件に、浮遊導体12による誤作動が認識される。この場合、現在の相互容量の変化量を示す異常波形と相互容量の積算値を示す波形とが基準値を中心として対称形状となっている。このように、浮遊導体監視状態中においては操作面8上から浮遊導体12が取り除かれたことによる相互容量の変化量と相互容量の積算値とが比較される。なお、相互容量の変化量と相互容量の積算値との一致とは、完全一致だけに限定されるものではなく、ノイズ等による誤差を考慮した範囲で一致すればよい。
浮遊導体12による誤作動が認識されると、キャリブレーションが実施されて現在の相互容量が相互容量の基準値として更新されて浮遊導体監視状態が解除される。これにより、図6Dに示すように浮遊導体12が操作面8上に配置されて誤作動した場合でも早期に異常を検出して通常動作に復帰させることができる。なお、浮遊導体12による誤作動を検出する条件が複数回繰り返された後にキャリブレーションが実施されてもよい。これにより、ノイズ等による誤作動防止の観点から有効である。また、相互容量の変化から指の動きがないことを確認することが好ましい。
上記したように、浮遊導体監視状態では、第2の閾値TH2以上の相互容量の変化量は積算値として記憶されている。これにより、浮遊導体12が時間差を持って操作面8上に置かれたり除去されたりすることでキャリブレーションが繰り返されても、浮遊導体12が取り除かれたことによる相互容量の変化量と積算値の増加分とを比較することが可能になっている。
また、浮遊導体監視状態は、指を認識した後に指を非認識することで解除することも可能である。これは、指による操作が認識できたことで、浮遊導体による誤作動が生じていないことを認識できるからである。例えば、図7Aに示すように、電源投入時に操作面8上に指11が配置されている場合には、初期化時のキャリブレーションによって指11が置かれた状態の相互容量が基準値に設定される。この場合、図7Bに示すように、操作面8から指11が離されると、相互容量が第1の閾値TH1以上になる。よって、操作面8上に浮遊導体12が置かれていないにも関わらず、浮遊導体監視状態に移行される場合がある。
図7Cに示すように、相互容量が第2の閾値TH2以上であればキャリブレーションが実施されるため、現在の相互容量が基準値に設定される。図7Dに示すように、この浮遊導体監視状態では、操作面8上に指11が置かれて離されると、相互容量が一瞬減少した後に基準値に戻る。図7Eに示すように、浮遊導体12による誤作動のように相互容量が減少した状態が維持されることはない。浮遊導体監視状態では、この相互容量の挙動の違いから指11の操作を認識して、速やかに浮遊導体監視状態を解除することが可能になっている。浮遊導体監視状態が解除されると、相互容量の変化と積算値とを比較する必要が無くなるため、以降の処理の負荷が軽減される。
図1及び図8を参照して、静電容量検出装置の動作の流れについて説明する。図8は、本実施の形態に係る静電容量検出装置の動作を示すフローチャートである。なお、以下のフローチャートは一例に過ぎず、適宜変更することが可能である。静電容量検出装置には既に基準値が設定されているものとする。
図1及び図8に示すように、測定部5によってドライブ電極3とセンス電極4との間の相互容量が測定される(ステップS01)。次に、制御部7によって現在の電極3、4間の相互容量と記憶部6に記憶された基準値との差分から相互容量の変化量が算出される(ステップS02)。次に、相互容量の変化量が第1の閾値TH1以上か否かが判定される(ステップS03)。相互容量の変化量が第1の閾値TH1以上と判定された場合(ステップS03でYes)、浮遊導体監視状態に移行される(ステップS04)。
浮遊導体監視状態では、相互容量の変化量が浮遊導体に起因したものか否かが常時監視される。なお、相互容量の変化量が第1の閾値TH1よりも小さいと判定された場合(ステップS03でNo)、ステップS04をスキップしてステップS05へ処理が進められる。
次に、相互容量の変化量が第2の閾値TH2以上か否かが判定される(ステップS05)。相互容量の変化量が第2の閾値TH2以上の場合には(ステップS05でYes)、基準値に異常があると判断されてキャリブレーションが実行される。これにより、現在の相互容量によって基準値が更新される(ステップS06)。一方、相互容量の変化量が第2の閾値TH2よりも小さいと判定された場合(ステップS05でNo)、ステップS06からステップS08までスキップしてステップS09へ処理が進められる。
次に、ステップS06で基準値が更新されると、浮遊導体監視状態か否かが判定される(ステップS07)。浮遊導体監視状態と判定された場合(ステップS07でYes)、記憶部6に記憶された相互容量の積算値が更新される(ステップS08)。相互容量の積算値は、記憶部6に予め記憶された相互容量に、今回の相互容量の変化量が積算されることで更新される。一方、浮遊導体監視状態ではないと判定された場合(ステップS07でNo)、ステップS08をスキップしてステップS09へ処理が進められる。
次に、浮遊導体監視中に指を認識し、さらに指を非認識したか否かが判定される(ステップS09)。指の認識及び非認識は、上記したように相互容量が一瞬低下した後に再び基準値に戻ることで確認することができる(図7D参照)。浮遊導体監視中に指の認識及び非認識が確認されると(ステップS09でYes)、浮遊導体監視状態が解除される(ステップS10)。これにより、以降の処理では浮遊導体を監視する必要が無くなり、処理の負荷が軽減される。浮遊導体監視状態が解除されると記憶部6に記憶された積算値がリセットされる。浮遊導体監視中に指の認識及び非認識が確認されない場合(ステップS09でNo)、ステップS10をスキップしてステップS11へ処理が進められる。
次に、相互容量の変化量が第3の閾値TH3以下になったか否かが判定される(ステップS11)。相互容量の変化量が第3の閾値TH3以下になったと判定された場合(ステップS11でYes)、指が検出されたと判断される。一方、相互容量の変化量が第3の閾値TH3よりも大きくなった場合(ステップS11でNo)、ステップS12からステップS16までスキップして再びステップS01へ処理が進められる。
次に、相互容量の変化量が第3の閾値TH3以下になったときの検出座標が移動しているか否かが判定される(ステップS12)。検出座標が移動しない場合(ステップS12でYes)、指が移動していないと判断される。一方、検出座標が移動する場合(ステップS12でNo)、ステップS13からステップS16までスキップして再びステップS01へ処理が進められる。
次に、浮遊導体監視状態か否かが判定される(ステップS13)。浮遊導体監視状態と判定された場合(ステップS13でYes)、現在の相互容量の変化量と相互容量の積算値とが比較される(ステップS14)。そして、現在の相互容量の変化量と相互容量の積算値とが正負逆向きで略一致すると判定された場合(ステップS14でYes)、浮遊導体による誤作動であると認識される。浮遊導体による誤作動であると認識されると、基準値に異常があると判断されてキャリブレーションが実行され、適切な基準値に更新される(ステップS15)。その後、浮遊導体監視状態が解除されて(ステップS16)、ステップS01へ処理が進められる。浮遊導体監視状態が解除されると記憶部6に記憶された積算値がリセットされる。
ステップS13において、浮遊導体監視状態ではないと判定された場合(ステップS13でNo)、ステップS14からステップS16までスキップして再びステップS01へ処理が進められる。また、ステップS14において、現在の相互容量の変化量と相互容量の積算値とが正負逆向きで略一致しないと判定された場合(ステップS14でNo)、ステップS15及びステップS16をスキップして再びステップS01へ処理が進められる。
以上のように、本実施の形態に係る静電容量検出装置1によれば、相互容量の変化量と記憶部6に記憶された積算値とから、操作面8上の浮遊導体12に起因して異常な基準値が設定されたことを認識することができる。よって、正しい基準値に短時間で設定し直すことができ、静電容量検出装置1上から浮遊導体12が取り除かれた後に、静電容量検出装置1が誤作動することを抑制できる。
なお、本発明は上記した本実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状等については、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した本実施の形態では、相互容量の変化量が現在の相互容量と事前に設定された相互容量の基準値との差分で算出される構成としたが、この構成に限定されない。相互容量の変化量は、基準値に対する相互容量の変化を示す値であれば、どのように算出されてもよい。相互容量はドライブ電極1本とセンス電極1本の間の相互容量であっても良いし、複数のドライブ電極とセンス電極1本との間の相互容量や、複数のセンス電極とドライブ電極1本との間の相互容量などでもよく、ドライブ電極とセンス電極の構成により限定されない。X、Yの各座標の相互容量を元に分析しても良い。X、Yの各座標の相互容量を分析する場合には、図6Aから図6Dは、図9Aから図9Dのようになる。
また、上記した本実施の形態では、第1の閾値は、指認識用の第3の閾値を正負反転させた値としたが、この構成に限定されるものではない。第1の閾値は、浮遊導体による静電容量の増加を認識可能な値であればよい。
また、上記した本実施の形態では、キャリブレーションによって相互容量の基準値が0に設定される構成としたが、この構成に限定されない。相互容量の基準値は、相互容量の変化量を見る際の基準となる値であれば、どのような値でもよい。
以上説明したように、本発明は、指を検出するための基準値として異常値が設定される場合に、短時間で正しい基準値を再設定することができるという効果を有し、特に、静電容量式タッチパッドに使用される静電容量検出装置に有用である。
1 静電容量検出装置
3 ドライブ電極
4 センス電極
5 測定部
6 記憶部
7 制御部
11 指
12 浮遊導体
TH1 第1の閾値
TH2 第2の閾値

Claims (5)

  1. 駆動電圧が印加される複数のドライブ電極と、
    前記複数のドライブ電極と容量結合する複数のセンス電極と、
    前記複数のドライブ電極と前記複数のセンス電極との相互容量を測定する測定部と、
    準値に対する相互容量の変化量を監視する制御部と、
    前記測定部に測定された相互容量の変化量が第1の閾値以上の場合に前記センス電極毎に積算値として記憶する記憶部とを備え、
    前記制御部は、前記測定部に測定された相互容量の変化量が前記第1の閾値よりも小さな第2の閾値以上の場合に当該相互容量を基準値に設定し、
    相互容量の変化量と前記記憶部に記憶された積算値とが基準値に対して正負逆向きで一致する場合に、前記制御部は前記測定部に再測定された相互容量を基準値に設定し直すことを特徴とする静電容量検出装置。
  2. 基準値に対する相互容量の減少量と基準値に対する前記記憶部に記憶された積算値の増加量とが一致する場合に、前記制御部は前記測定部に再測定された相互容量を基準値に設定し直すことを特徴とする請求項1に記載の静電容量検出装置。
  3. 前記制御部は、前記測定部に測定された相互容量の変化量が前記第1の閾値以上の場合に、浮遊電位の浮遊導体を監視するための浮遊導体監視状態に移行し、相互容量の変化量と前記記憶部に記憶された積算値とが基準値に対して正負逆向きで略一致する場合に、前記測定部に再測定された相互容量を基準値に設定し直し、前記浮遊導体監視状態を解除することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電容量検出装置。
  4. 記記憶部は、前記浮遊導体監視状態において、前記第2の閾値以上の相互容量の変化量を積算して記憶することを特徴とする請求項3に記載の静電容量検出装置。
  5. 前記制御部は、前記浮遊導体監視状態において、指を認識した後に指を非認識した場合に、前記浮遊導体監視状態を解除することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の静電容量検出装置。
JP2013077814A 2013-04-03 2013-04-03 静電容量検出装置 Active JP6096037B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013077814A JP6096037B2 (ja) 2013-04-03 2013-04-03 静電容量検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013077814A JP6096037B2 (ja) 2013-04-03 2013-04-03 静電容量検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014203205A JP2014203205A (ja) 2014-10-27
JP6096037B2 true JP6096037B2 (ja) 2017-03-15

Family

ID=52353608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013077814A Active JP6096037B2 (ja) 2013-04-03 2013-04-03 静電容量検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6096037B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112534108A (zh) * 2018-08-15 2021-03-19 阿尔卑斯阿尔派株式会社 门把手

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017046865A1 (ja) 2015-09-15 2017-03-23 株式会社ワコム タッチ検出方法、タッチ検出装置、及びタッチセンサコントローラ
JP6671910B2 (ja) * 2015-10-02 2020-03-25 グンゼ株式会社 静電容量式タッチセンサ
JP5989220B1 (ja) * 2015-12-21 2016-09-07 株式会社ワコム タッチ検出方法、タッチ検出装置、及びタッチセンサコントローラ
CN107290593B (zh) * 2016-03-31 2020-06-23 海信视像科技股份有限公司 电容检测装置及显示设备
TWI660299B (zh) * 2017-03-15 2019-05-21 日商阿爾卑斯阿爾派股份有限公司 輸入裝置與其控制方法及程式
JP6908544B2 (ja) * 2018-02-27 2021-07-28 株式会社東海理化電機製作所 タッチセンサ装置及び静電容量較正プログラム
KR20220033045A (ko) * 2020-09-07 2022-03-15 선전 구딕스 테크놀로지 컴퍼니, 리미티드 접근 검출 장치 및 전자장치

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5563417B2 (ja) * 2010-09-30 2014-07-30 株式会社ジャパンディスプレイ タッチパネル付き表示装置
JP5656666B2 (ja) * 2011-01-21 2015-01-21 三菱電機株式会社 タッチパネル装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112534108A (zh) * 2018-08-15 2021-03-19 阿尔卑斯阿尔派株式会社 门把手
CN112534108B (zh) * 2018-08-15 2022-03-25 阿尔卑斯阿尔派株式会社 门把手

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014203205A (ja) 2014-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6096037B2 (ja) 静電容量検出装置
US10437384B2 (en) Water detection and wipe detection algorithms for touchscreen proximity sensing
CN106155409B (zh) 用于模式变化的电容性度量处理
US9442598B2 (en) Detecting interference in an input device having electrodes
TWI529578B (zh) Touch device and its touch judgment method
TWI447618B (zh) 自動校正觸控的方法與裝置
US20150242112A1 (en) Human interface device with touch sensor
TWI604387B (zh) 感測元件以及包含感測元件之指紋感測器
CN108431746A (zh) 电容按钮上水的强固性及检测
TW201800923A (zh) 觸控感測器補償電路
US9367181B2 (en) System and method for determining user input and interference on an input device
US11150769B2 (en) Method for capacitively detecting contact and actuation
US20180150158A1 (en) Pattern of Electrodes for a Touch Sensor
CN106527831B (zh) 用于触摸屏的相互悬停保护
US20160139734A1 (en) Input device
CN106095298B (zh) 用于电容性输入装置的混合检测
US10671230B2 (en) Input device and control method thereof
US9990088B2 (en) Input device, method of controlling the same, and program
US20170269784A1 (en) Input device, control method of input device, and program
JP6407854B2 (ja) 静電容量検出装置及び入力装置
CN105117078A (zh) 用于电容性触摸检测的系统和方法
EP3220243B1 (en) Input device, control method of input device, and program
JP2016224607A (ja) 静電検出装置
JP6219264B2 (ja) 入力装置とその制御方法及びプログラム
JP5997842B2 (ja) タッチパネルシステム及び電子情報機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6096037

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350