JP6092996B1 - 液化ガスの供給・回収装置、及び供給・回収方法 - Google Patents

液化ガスの供給・回収装置、及び供給・回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液化ガスを利用する装置に供給された液化ガスを連続的に回収して再利用する液化ガスの供給・回収装置を提供する。【解決手段】本発明に係る液化ガスの供給・回収装置1は、液化ガスが貯留された液化ガス貯槽11を所定の圧力に加圧する加圧蒸発器21を有し液化ガス貯槽11に貯留された液化ガスを外部に供給する供給部10と、外部に供給された液化ガスを回収する回収部40とを有するものであって、回収部40は、回収された液化ガスに含まれる気化ガスを分離する気液分離器51と、気液分離器51において気液分離された液化ガスを一時的に貯留するバランスタンク61と、バランスタンク61の圧力を液化ガス貯槽11の圧力と均圧に調整する圧力調整部80と、バランスタンク61に一時的に貯留された液化ガスを液化ガス貯槽11に送液する送液経路63とを有することを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、液化ガスの供給・回収装置、及び供給・回収方法に関し、特に、液化ガスを使用する装置に連続的に液化ガスを供給・回収する液化ガスの供給・回収装置、及び供給・回収方法に関する。
液化窒素ガス等の液化ガスは、寒冷剤として、食品凍結装置や超電導電力機器等、様々な装置等で使用されている。これらの装置(以下、「液化ガス使用装置」と記す)に対する液化ガスの供給手段としては、液化ガス貯槽から液化ガスを圧送する方法が一般的である。
液化ガスを圧送により供給するものとして、例えば特許文献1には、液化ガス使用装置へ液化ガスを供給するための液化ガス貯蔵設備が開示されている。
特開2000−18499号公報
液化ガス使用装置で寒冷が消費された液化ガスは、該液化ガス使用装置から排出され、放液溜などを通して大気に放出され、液化ガスが無駄に消費されるという問題点があった。
特許文献1に開示された液化ガス貯蔵設備においても、液化ガスの回収や再利用などについては考慮されていなかった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、液化ガス使用装置に供給された液化ガスを回収して再利用することにより液化ガスを有効利用して消費量を低減することができる液化ガスの供給・回収装置、及び供給・回収方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る液化ガスの供給・回収装置は、液化ガスが貯留された液化ガス貯槽を所定の圧力に加圧する加圧蒸発器を有し前記液化ガス貯槽に貯留された液化ガスを外部に供給する供給部と、外部に供給された前記液化ガスを回収する回収部とを有するものであって、前記回収部は、回収された液化ガスに含まれる気化ガスを分離する気液分離器と、該気液分離器により気化ガスが分離された液化ガスを一時的に貯留するバランスタンクと、該バランスタンクの圧力を前記液化ガス貯槽の圧力と均圧に調整する圧力調整部と、前記バランスタンクに一時的に貯留された前記液化ガスを前記液化ガス貯槽に送液する送液経路を備えたことを特徴とするものである。
(2)上記(1)に記載のものにおいて、前記圧力調整部は、前記バランスタンクと前記液化ガス貯槽とが連通するように接続された連通経路と該連通経路を開閉する連通経路開閉弁を備えてなることを特徴とするものである。
(3)上記(1)に記載のものにおいて、前記圧力調整部は、前記加圧蒸発器と前記バランスタンクとが連通するように接続された加圧経路と該加圧経路を開閉する加圧経路開閉弁を備えてなることを特徴とするものである。
(4)本発明に係る液化ガスの供給・回収方法は、液化ガスが貯留された液化ガス貯槽を所定の圧力に保ったまま前記液化ガスを外部に供給し、該供給した前記液化ガスを回収するものであって、回収された液化ガスに含まれる気化ガスを分離し、気化ガスが分離された液化ガスをバランスタンクに一時的に回収する第1ステップと、前記バランスタンクを加圧して前記液化ガス貯槽の圧力と均圧に調整する第2ステップと、前記バランスタンクの圧力を前記液化ガス貯槽の圧力と均圧に調整した状態で、前記バランスタンクに一時的に回収された前記液化ガスを前記液化ガス貯槽に送液して回収する第3ステップと、前記バランスタンクと前記液化ガス貯槽とを接続する経路を閉じた状態で、前記バランスタンクを減圧する第4ステップとを備えたことを特徴とするものである。
(5)上記(4)に記載のものにおいて、前記第2ステップは、前記バランスタンクと前記液化ガス貯槽とが連通するように接続するものであることを特徴とするものである。
(6)上記(4)に記載のものにおいて、前記第2ステップは、前記バランスタンクと前記加圧蒸発器の出口側とが連通するように接続するものであることを特徴とするものである。
本発明においては、液化ガスが貯留された液化ガス貯槽を所定の圧力に加圧する加圧蒸発器を有し前記液化ガス貯槽に貯留された液化ガスを外部に供給する供給部と、外部に供給された前記液化ガスを回収する回収部とを有するものであって、前記回収部は、回収された液化ガスに含まれる気化ガスを分離する気液分離器と、該気液分離器により気化ガスが分離された液化ガスを一時的に貯留するバランスタンクと、該バランスタンクの圧力を前記液化ガス貯槽の圧力と均圧に調整する圧力調整部と、前記バランスタンクに一時的に貯留された前記液化ガスを前記液化ガス貯槽に送液する送液経路を備えたことにより、液化ガスを利用する外部の装置に連続的に供給し、該装置で使用された液化ガスを連続的に回収して再利用することができるため、液化ガスの消費量の低減を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る液化ガスの供給・回収装置の構成図である。 本実施の形態1に係る液化ガスの供給・回収方法における第1ステップを説明する説明図である。 本実施の形態1に係る液化ガスの供給・回収方法における第2ステップを説明する説明図である。 本実施の形態1に係る液化ガスの供給・回収方法における第3ステップを説明する説明図である。 本実施の形態1に係る液化ガスの供給・回収方法における第4ステップを説明する説明図である。 本発明の実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収装置の構成図である。 本実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収方法における第1ステップを説明する説明図である。 本実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収方法における第2ステップを説明する説明図である。 本実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収方法における第3ステップを説明する説明図である。 本実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収方法における第4ステップを説明する説明図である。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1に係る液化ガスの供給・回収装置、及び供給・回収方法について、図1〜図5を参照して以下に説明する。
図1に一例として示す液化ガスの供給・回収装置1(以下、「供給・回収装置1」と記す)は、液化ガスが貯留された液化ガス貯槽11を所定の圧力に加圧する加圧蒸発器21を有し液化ガス貯槽11に貯留された液化ガスを外部の液化ガス使用装置100に供給する供給部10と、外部に供給された液化ガスを気液分離器51及びバランスタンク61を経て液化ガス貯槽11に回収する回収部40とを有するものである。
以下、上記の各構成について詳細に説明する。
<供給部>
供給部10は、供給管15を介して液化ガスを液化ガス使用装置100に供給するものであり、液化ガスを貯留する液化ガス貯槽11と、液化ガス貯槽11内を所定の圧力に加圧する加圧蒸発器21と、液化ガス貯槽11を所定の圧力に調整する加圧弁31及び放出弁33を有している。
≪液化ガス貯槽≫
液化ガス貯槽11は、液化ガス使用装置100に供給する液化ガスを貯留するものであり、図1においては、外槽13の内部に設置され、液化ガス貯槽11と外槽13との間には真空断熱空間12が設けられている。
さらに、液化ガス貯槽11には、液化ガス貯槽11の圧力を調整する圧力調整器35と、液化ガスの液面の液位を計測する液面計37が設置されている。
≪加圧蒸発器≫
加圧蒸発器21は、液化ガス貯槽11から供給された液化ガスを加温して気化ガスを発生させるものであり、図1に示すように、加圧蒸発器21の入口側と液化ガス貯槽11の下部とが配管23で接続され、かつ、加圧蒸発器21の出口側と液化ガス貯槽11の上部とが圧力調整配管25により接続されている。
≪加圧弁及び放出弁≫
加圧弁31及び放出弁33は、液化ガス貯槽11を所定の圧力に調整するものである。
図1において、加圧弁31は圧力調整配管25に設けられている。一方、放出弁33は、加圧弁31よりも液化ガス貯槽11側の圧力調整配管25から分岐された放出管29に設けられている。
本実施の形態1に係る供給・回収装置1において、加圧弁31及び放出弁33は以下のように開閉動作する。
液化ガス貯槽11の気相部の圧力が所定の圧力よりも低い場合、放出弁33は閉じ、加圧弁31は開くものとする。これによって、加圧蒸発器21で発生した気化ガスが圧力調整配管25を経て液化ガス貯槽11に供給され、液化ガス貯槽11の気相部の圧力が上昇する。
一方、液化ガス貯槽11の気相部の圧力が所定の圧力よりも高い場合、加圧弁31は閉じ、放出弁33は開くものとする。これによって、液化ガス貯槽11の気化ガスが圧力調整配管25及び放出管29を経て系外へと放出され、液化ガス貯槽11の気相部の圧力が低下する。
このように、加圧弁31及び放出弁33が開閉することにより、液化ガス貯槽11が所定の圧力に調整される。
なお、本実施の形態1では、加圧弁31及び放出弁33は液化ガス貯槽11に設けられた圧力調整器35と接続され、圧力調整器35から出力された信号S1によって、液化ガス貯槽11の圧力が一定となるように加圧弁31及び放出弁33の開閉を自動制御することができる。
信号S1は、電気式の信号であっても空気圧式の信号であってもよいことはいうまでもない。
<回収部>
回収部40は、液化ガス使用装置100に供給された液化ガスを回収するものであって、図1に示すように、回収された液化ガスに含まれる気化ガスを気液分離する気液分離器51と、気化ガスが分離された液化ガスを一時的に貯留するバランスタンク61と、バランスタンク61の圧力を液化ガス貯槽11の圧力と均圧に調整する圧力調整部80と、バランスタンク61に一時的に貯留された液化ガスを液化ガス貯槽11に送液して回収する送液経路63を備え、図1において、気液分離器51及びバランスタンク61は、真空断熱空間43を有する外槽41の内部に設置されている。
≪気液分離器≫
気液分離器51は、回収管45を介して液化ガス使用装置100から回収された液化ガスに含まれる気化ガスを気液分離するものであり、図1においては、バランスタンク61の上方に配設されている。さらに、気液分離器51には、圧力計71と液面計73が設けられている。
気液分離器51の上部には、放出管57が接続されている。また、気液分離器51の下部は、バランスタンク61の上部と連通するように配管53により接続され、配管53には流路を開閉する開閉弁55が設けられている。
気液分離器51において気化ガスが分離された液化ガスは、配管53を経てバランスタンク61に送られる。一方、分離された気化ガスは、放出管57を経て系外へと放出される。
≪バランスタンク≫
バランスタンク61は、気液分離器51で気液分離された液化ガスを一時的に貯留するものであり、図1において、液化ガス貯槽11の上方に配設されている。さらに、バランスタンク61には、圧力計75及び液面計77が設けられている。
バランスタンク61の下部は、液化ガス貯槽11の上部と連通するように送液経路63により接続され、送液経路63には流路を開閉する送液経路開閉弁65が設けられている。
バランスタンク61の上部には、気液分離器51の下部と連通させる配管53の他に、気液分離器51の上部と連通させる配管67が接続され、配管67には流路を開閉する開閉弁69が設けられている。
バランスタンク61に一時的に貯留された液化ガスは、送液経路63を経て液化ガス貯槽11に回収される。また、バランスタンク61で液化ガスの一部がフラッシュ(液化ガスが瞬間的に蒸発して気化すること)等により発生した気化ガスは、配管67、気液分離器51及び放出管57を経て系外に放出される。
≪圧力調整部≫
圧力調整部80は、バランスタンク61の圧力を液化ガス貯槽11の圧力と均圧に調整するものであり、図1においては、液化ガス貯槽11の上部とバランスタンク61の上部とが連通するように接続された連通経路81と、連通経路81を開閉する連通経路開閉弁83により構成されている。
連通経路開閉弁83が開くと、液化ガス貯槽11の気化ガスが連通経路81を経てバランスタンク61へと移動する。これによって、バランスタンク61の圧力は液化ガス貯槽11の圧力とがほぼ等しくなり、両者の圧力が均圧に調整される。
次に、本発明の実施の形態1に係る液化ガスの供給・回収方法を、供給・回収装置1の動作と共に、以下に説明する。
本実施の形態1に係る液化ガスの供給・回収方法は、液化ガスが貯留された液化ガス貯槽11を所定の圧力に保ったまま液化ガスを外部の液化ガス使用装置100に供給し、該供給した前記液化ガスを連続的に回収するものである。
まず、液化ガスの供給方法について説明する。
液化ガス貯槽11に貯留された液化ガスは、液化ガス貯槽11を所定の圧力に調整することにより、供給管15を経て液化ガス使用装置100に圧送される。
ここで、液化ガス貯槽11は、次のように所定の圧力に調整することができる。
液化ガス貯槽11の圧力が所定の圧力よりも低い場合、放出弁33を閉じ、加圧弁31を開くことによって、加圧蒸発器21において加温された気化ガスを圧力調整配管25を通じて液化ガス貯槽11に供給し、液化ガス貯槽11の圧力を上昇させる。
一方、液化ガス貯槽11の圧力が所定の圧力よりも高い場合、加圧弁31を閉じ、放出弁33を開くことによって、放出管29を介して液化ガス貯槽11内の気化ガスを系外に放出し、液化ガス貯槽11の圧力を低下させる。
液化ガス貯槽11の圧力は、液化ガス貯槽11に設けられた圧力調整器35により取得した圧力計測値の信号S1を加圧弁31及び放出弁33に送信し、加圧弁31及び放出弁33の開閉を自動制御することにより所定の圧力に調整することができる。
このように、液化ガス貯槽11を所定の圧力に調整することにより、液化ガスを利用する装置等に連続的に液化ガスを供給することができる。
次に、液化ガスの回収方法について説明する。
本実施の形態1に係る液化ガスの回収方法は、図1に一例を示す供給・回収装置1において、液化ガスを所定の圧力に保ったまま前記液化ガスを外部の液化ガス使用装置100に供給し、該供給した液化ガスを連続的に回収するものであって、第1ステップ、第2ステップ、第3ステップ及び第4ステップの各ステップを順次繰り返して行うものである。
以下、第1ステップ〜第4ステップの各ステップを、図2〜図5を参照して詳細に説明する。なお、図2〜図5に示す開閉弁55、69、送液経路開閉弁65及び連通経路開閉弁83について、白抜きは弁が開いている状態、塗りつぶしは弁が閉じている状態を表している。
<第1ステップ>
第1ステップは、液化ガス使用装置100から排出される液化ガスを、気液分離器51を通してバランスタンク61に回収して一時的に貯留する工程である。
第1ステップにおいては、図2に示すように、まず、送液経路開閉弁65及び連通経路開閉弁83を閉じて液化ガス貯槽11とバランスタンク61を切り離した状態とする。次いで、開閉弁55を開いて気液分離器51の下部とバランスタンク61の上部が配管53を介して接続された状態とする。
これにより、液化ガス使用装置100から排出された液化ガスを、気液分離器51を通してバランスタンク61に回収して一時的に貯留する。そして、第1ステップは、バランスタンク61に設置されている液面計77で計測された液面が所定の液位に達した時点で終了し、次の第2ステップに移行する。
なお、第1ステップにおいては、気液分離器51やバランスタンク61にて液化ガスの一部がフラッシュ等により気化ガスとなるが、開閉弁69を開き、配管67を介して気液分離器51の上部とバランスタンク61の上部とを連通させることにより、気化ガスを配管67及び放出管57を通じて系外に排出することができる。
<第2ステップ>
第2ステップは、バランスタンク61と液化ガス貯槽11の圧力を均圧するステップである。
第2ステップにおいては、図3に示すように、まず、送液経路開閉弁65を閉じた状態のまま、開閉弁55及び69を閉じて気液分離器51とバランスタンク61とを切り離す。次いで、連通経路開閉弁83を開き、液化ガス貯槽11の上部とバランスタンク61の上部とが連通経路81を介して連通するように接続させる。
これにより、液化ガス貯槽11の気化ガスが連通経路81を経てバランスタンク61へと移動し、バランスタンク61が加圧される。
このとき、液化ガス貯槽11の圧力が一時的に下がるため、加圧弁31を開いて加圧蒸発器21から液化ガス貯槽11へと気化ガスを供給し、液化ガス貯槽11を所定の圧力まで加圧する。
バランスタンク61の圧力が上がり、圧力計75により計測されたバランスタンク61の圧力が液化ガス貯槽11の圧力とほぼ同等になるまで均圧された時点で第2ステップを終了し、次の第3ステップに移行する。
なお、第2ステップの間、液化ガス使用装置100から排出される液化ガスは、気液分離器51に連続的に回収されている。
<第3ステップ>
第3ステップは、バランスタンク61に一時的に貯留された液化ガスを液化ガス貯槽11に回収するステップである。
第3ステップにおいては、図4に示すように、連通経路開閉弁83を開いた状態とし、開閉弁55及び69を閉じた状態のまま、送液経路開閉弁65を開くことにより、バランスタンク61に回収された液化ガスを送液経路63を通じて液化ガス貯槽11に回収する。
これにより、バランスタンク61の液面が下がり、液化ガス貯槽11の液面は上がる。バランスタンク61の液面が所定の液位から減少した時点で第3ステップは終了し、次の第4ステップに移行する。
なお、第3ステップの間、液化ガス使用装置100から排出される液化ガスは、第2ステップと同様に、気液分離器51に連続的に回収されている。
<第4ステップ>
第4ステップは、バランスタンク61の圧力を大気圧まで減圧するステップである。
第4ステップにおいては、図5に示すように、まず、開閉弁55を閉じたまま、送液経路開閉弁65及び連通経路開閉弁83を閉じ、バランスタンク61と液化ガス貯槽11とを切り離す。次いで、開閉弁69を開いてバランスタンク61の上部と気液分離器51の上部とを配管67を介して接続する。
これにより、バランスタンク61内の気化ガスを気液分離器51及び放出管57を通して大気に放出し、バランスタンク61を大気圧まで減圧する。
バランスタンク61の圧力がほぼ大気圧まで減圧した時点で第4ステップは終了し、最初の第1ステップに移行する。
なお、第4ステップの間、液化ガス使用装置100から排出される液化ガスは、第2ステップ及び第3ステップと同様に、気液分離器51に連続的に回収されている。
このように、液化ガスの回収方法においては、液化ガス貯槽11を一定圧力下で運用し、気液分離器51を大気圧下で運用し、バランスタンク61については、気液分離器51からバランスタンク61に液化ガスを回収する際には大気圧下で運用し(第1ステップ)、バランスタンク61から液化ガス貯槽11に回収する際には液化ガス貯槽11と同圧下で運用する(第3ステップ)。これにより、液化ガス貯槽11の圧力を一定に保ったまま、外部に供給した液化ガスを連続的に回収することができる。
以上、本実施の形態1に係る液化ガスの供給・回収装置及び方法によれば、液化ガスを使用する装置などに液化ガス貯槽11の圧力を一定に調整して供給でき、さらに、液化ガスを使用する装置などから排出された液化ガスを連続的に回収し再利用することができるため、液化ガスの消費量の低減を図ることが可能となる。
[実施の形態2]
本発明の実施の形態1に係る液化ガスの供給・回収装置、及び供給・回収方法は、液化ガス貯槽11の上部とバランスタンク61の上部とが連通するように連通経路81を介して接続することにより、バランスタンク61の圧力を液化ガス貯槽11の圧力と均圧に調整するものであった。
しかしながら、上記の様にバランスタンク61を均圧に調整すると、液化ガス貯槽11において一時的に圧力変動が生じることが考えられ、この場合、液化ガスの供給圧力、温度、流量などが不安定になることが懸念される。
そこで、このような問題を解消すべく、本発明の実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収装置、及び供給・回収方法においては、実施の形態1に係る装置及び方法の構成及び運用の一部を変更した。
以下、本実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収装置、及び供給・回収方法について、図6〜図10を参照して説明する。なお、実施の形態1と同一または相当する部分には同一の符号を付して、以下においては説明を割愛する。
本実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収装置3(以下、「供給・回収装置3」と記す)は、実施の形態1に係る供給・回収装置1の圧力調整部80を図6に示すような圧力調整部85に変更したものであり、圧力調整部85は、バランスタンク61の上部と加圧蒸発器21の出口側とが連通するように設けられた加圧経路87と、加圧経路87を開閉する加圧経路開閉弁89により構成されている。
加圧経路開閉弁89が開くと、加圧蒸発器21で発生した気化ガスが圧力調整配管25及び加圧経路87を経てバランスタンク61へと供給されることにより、バランスタンク61が加圧され、バランスタンク61の圧力が液化ガス貯槽11の圧力とほぼ等しくなるよう均圧に調整される。
なお、図6においては、バランスタンク61に設けられた圧力調整器76からの信号S2により加圧経路開閉弁89の開閉が自動制御されることにより、バランスタンク61の圧力が調整される。
信号S2は、電気式の信号であっても空気圧式の信号であってもよいことはいうまでもない。
次に、本発明の実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収方法を以下に説明する
本実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収方法は、図6に例を示す供給・回収装置3において、液化ガスが貯留された液化ガス貯槽11を所定の圧力に保ったまま前記液化ガスを外部の液化ガス使用装置100に供給し、該供給した前記液化ガスを連続的に回収するものであって、液化ガスの回収については第1ステップ(図7参照)、第2ステップ(図8参照)、第3ステップ(図9参照)及び第4ステップ(図10参照)の各ステップを順次繰り返して行うものである。
ここで、本実施の形態2における液化ガスの供給、ならびに、液化ガスの回収に係る第1ステップ、第3ステップ及び第4ステップについては、本発明の実施の形態1における液化ガスの供給・回収方法と同様であるため、以下、第2ステップについて詳細に説明する。なお、実施の形態1における連通経路開閉弁83の開閉は、実施の形態2においては加圧経路開閉弁89の開閉に相当する。
本実施の形態2の液化ガスの回収方法における第2ステップは、本発明の実施の形態1と同様、バランスタンク61の圧力を液化ガス貯槽11の圧力とほぼ等しくなるように均圧するステップである。
第2ステップにおいては、図8に示すように、まず、送液経路開閉弁65を閉じた状態のまま、開閉弁55及び69を閉じて気液分離器51とバランスタンク61とを切り離す。次いで、加圧経路開閉弁89を開き、加圧弁31よりも加圧蒸発器21側の圧力調整配管25及び加圧経路87を介してバランスタンク61の上部と加圧蒸発器21の出口側とが連通するように接続する。
これにより、加圧蒸発器21からバランスタンク61へと気化ガスが供給され、バランスタンク61を加圧する。このとき、液化ガス貯槽11の圧力は、加圧蒸発器21、加圧弁31及び放出弁33により常時圧力制御され、一定に保たれる。
このように、液化ガス貯槽11の圧力を一定に保った状態でバランスタンク61を加圧し、圧力調整器76により計測されたバランスタンク61の圧力が液化ガス貯槽11の圧力とほぼ等しくなった時点で第2ステップを終了し、第3ステップに移行する。
なお、第2ステップの間、液化ガス使用装置100から排出される液化ガスは、気液分離器51に連続的に回収されている。
以上、本実施の形態2に係る液化ガスの供給・回収装置及び方法によれば、液化ガス貯槽11とバランスタンク61の均圧に伴う液化ガス貯槽11の一時的な圧力変動をなくすことができるため、液化ガス貯槽11の圧力が常時一定に保たれ、液化ガスの供給圧力、温度、流量などが液化ガスを回収する過程において安定し、液化ガスを使用する装置などについても安定性が向上するため、液化ガスの供給および回収をさらに好適に行うことがき、液化ガスの消費量の低減を図ることが可能となる。
1 液化ガスの供給・回収装置(実施の形態1)
3 液化ガスの供給・回収装置(実施の形態2)
10 供給部
11 液化ガス貯槽
12 真空断熱空間
13 外槽
15 供給管
21 加圧蒸発器
23 配管
25 圧力調整配管
29 放出管
31 加圧弁
33 放出弁
35 圧力調整器
37 液面計
40 回収部
41 外槽
43 真空断熱空間
45 回収管
51 気液分離器
53 配管
55 開閉弁
57 放出管
61 バランスタンク
63 送液経路
65 送液経路開閉弁
67 配管
69 開閉弁
71 圧力計
73 液面計
75 圧力計
76 圧力調整器
77 液面計
80 圧力調整部
81 連通経路
83 連通経路開閉弁
85 圧力調整部
87 加圧経路
89 加圧経路開閉弁
100 液化ガス使用装置
S1 信号
S2 信号

Claims (6)

  1. 液化ガスが貯留された液化ガス貯槽を所定の圧力に加圧する加圧蒸発器を有し前記液化ガス貯槽に貯留された液化ガスを外部に供給する供給部と、外部に供給された前記液化ガスを回収する回収部とを有する液化ガスの供給・回収装置であって、
    前記回収部は、
    回収された液化ガスに含まれる気化ガスを分離する気液分離器と、
    該気液分離器により気化ガスが分離された液化ガスを一時的に貯留するバランスタンクと、
    該バランスタンクの圧力を前記液化ガス貯槽の圧力と均圧に調整する圧力調整部と、
    前記バランスタンクに一時的に貯留された前記液化ガスを前記液化ガス貯槽に送液する送液経路を備えたことを特徴とする液化ガスの供給・回収装置。
  2. 前記圧力調整部は、前記バランスタンクと前記液化ガス貯槽とが連通するように接続された連通経路と、該連通経路を開閉する連通経路開閉弁を備えてなることを特徴とする請求項1記載の液化ガスの供給・回収装置。
  3. 前記圧力調整部は、前記加圧蒸発器と前記バランスタンクとが連通するように接続された加圧経路と、該加圧経路を開閉する加圧経路開閉弁を備えてなることを特徴とする請求項1記載の液化ガスの供給・回収装置。
  4. 液化ガスが貯留された液化ガス貯槽を所定の圧力に保ったまま前記液化ガスを外部に供給し、該供給した前記液化ガスを回収する液化ガスの供給・回収方法であって、
    回収された液化ガスに含まれる気化ガスを分離し、気化ガスが分離された液化ガスをバランスタンクに一時的に回収する第1ステップと、
    前記バランスタンクを加圧して前記液化ガス貯槽の圧力と均圧に調整する第2ステップと、
    前記バランスタンクの圧力を前記液化ガス貯槽の圧力と均圧に調整した状態で、前記バランスタンクに一時的に回収された前記液化ガスを前記液化ガス貯槽に送液して回収する第3ステップと、
    前記バランスタンクと前記液化ガス貯槽とを接続する経路を閉じた状態で、前記バランスタンクを減圧する第4ステップとを備えたことを特徴とする液化ガスの供給・回収方法。
  5. 前記第2ステップは、前記バランスタンクと前記液化ガス貯槽とが連通するように接続するものであることを特徴とする請求項4記載の液化ガスの供給・回収方法。
  6. 前記第2ステップは、前記バランスタンクと前記加圧蒸発器の出口側とが連通するように接続するものであることを特徴とする請求項4記載の液化ガスの供給・回収方法。
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