JP6092490B2 - 広帯域周波数応答を提供するためのシステムおよび方法 - Google Patents

広帯域周波数応答を提供するためのシステムおよび方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6092490B2
JP6092490B2 JP2016554812A JP2016554812A JP6092490B2 JP 6092490 B2 JP6092490 B2 JP 6092490B2 JP 2016554812 A JP2016554812 A JP 2016554812A JP 2016554812 A JP2016554812 A JP 2016554812A JP 6092490 B2 JP6092490 B2 JP 6092490B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency response
frequency range
mems structure
electronic circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016554812A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017504279A (ja
Inventor
フィッツジェラルド、ジョセフ・ロベルト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Qualcomm Inc
Original Assignee
Qualcomm Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Qualcomm Inc filed Critical Qualcomm Inc
Publication of JP2017504279A publication Critical patent/JP2017504279A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6092490B2 publication Critical patent/JP6092490B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R3/00Circuits for transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R3/04Circuits for transducers, loudspeakers or microphones for correcting frequency response
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R3/00Circuits for transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R3/005Circuits for transducers, loudspeakers or microphones for combining the signals of two or more microphones
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/08Mouthpieces; Microphones; Attachments therefor
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R17/00Piezoelectric transducers; Electrostrictive transducers
    • H04R17/02Microphones
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/20Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics
    • H04R1/22Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics for obtaining desired frequency characteristic only 
    • H04R1/24Structural combinations of separate transducers or of two parts of the same transducer and responsive respectively to two or more frequency ranges
    • H04R1/245Structural combinations of separate transducers or of two parts of the same transducer and responsive respectively to two or more frequency ranges of microphones
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2201/00Details of transducers, loudspeakers or microphones covered by H04R1/00 but not provided for in any of its subgroups
    • H04R2201/003Mems transducers or their use
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2430/00Signal processing covered by H04R, not provided for in its groups
    • H04R2430/20Processing of the output signals of the acoustic transducers of an array for obtaining a desired directivity characteristic

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Otolaryngology (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)

Description

[0001]本開示は、一般に電子デバイスに関する。より詳細には、本開示は、広帯域周波数応答を提供するためのシステムおよび方法に関する。
[0002]電子デバイスの使用が一般的になった。特に、電子技術の進歩は、ますます複雑で有用になる電子デバイスのコストを低減した。コスト低減および消費者需要は、電子デバイスが現代社会において実際に遍在するように、電子デバイスの使用を急増させた。電子デバイスの使用が拡大するにつれて、電子デバイスの新しい改善された機能に対する需要も拡大した。より具体的には、新しい機能を実施し、および/または機能をより高速、より効率的またはより高品質に実施する電子デバイスがしばしば求められる。
[0003]一部の電子デバイス(たとえば、セルラーフォン、スマートフォン、オーディオレコーダ、カムコーダ、コンピュータなど)は、オーディオ信号を利用する。これらの電子デバイスは、オーディオ信号をキャプチャ、受信、符号化、記憶および/または送信し得る。たとえば、スマートフォンは、通話用の音声信号をキャプチャし得る。
[0004]しかしながら、オーディオ信号の使用は、現在の技術によって限定される。たとえば、現在のマイクロフォン技術は、いくつかの信号をキャプチャする際に不完全に動作し得る。この説明からわかるように、オーディオ信号キャプチャを改善するシステムおよび方法が有益であり得る。
[0005]電子回路について説明する。電子回路は、音声周波数範囲において第1の周波数応答を示し得、第1の信号をキャプチャし得る、第1のマイクロ電気機械システム(MEMS:microelectromechanical system)構造を含み得る。電子回路はまた、第1のMEMS構造に結合された第2のMEMS構造を含み得る。第2のMEMS構造は、超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示し、第2の信号をキャプチャし得る。第1の周波数応答と第2の周波数応答との合成が、合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成し得る。
[0006]電子回路は、第2のMEMS構造に結合された高域フィルタを含み得る。高域フィルタは、第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲相互変調ひずみ(IMD:intermodulation distortion)を緩和し得る。
[0007]電子回路は、第2のMEMS構造に結合された自動利得制御(AGC)回路を含み得る。AGC回路は、信号レベルがしきい値を満たすかまたは超えるとき、超音波周波数範囲における処理を調整し得る。処理を調整することは、第2のMEMS構造を非アクティブにすることを含み得る。処理を調整することは、第2のMEMS構造の周波数応答を調整することを含み得る。処理を調整することは、第2のMEMS構造の利得を低減することを含み得る。
[0008]電子回路によって広帯域周波数応答を提供するための方法についても説明する。本方法は、音声周波数範囲において第1の周波数応答を示す第1のMEMS構造によって第1の信号をキャプチャすることを含む。本方法はまた、超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示す第2のMEMS構造によって第2の信号をキャプチャすることを含む。第1の周波数応答と第2の周波数応答との合成が、合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する。本方法は、第1の信号と第2の信号とを合成することをさらに含む。
[0009]広帯域周波数応答を提供するためのコンピュータプログラム製品についても説明する。コンピュータプログラム製品は、命令をその上にもつ非一時的有形コンピュータ可読媒体を含む。命令は、音声周波数範囲において第1の周波数応答を示す第1のMEMS構造によって第1の信号をキャプチャすることを電子回路に行わせるためのコードを含む。命令はまた、超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示す第2のMEMS構造によって第2の信号をキャプチャすることを電子回路に行わせるためのコードを含む。第1の周波数応答と第2の周波数応答との合成が、合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する。命令は、第1の信号と第2の信号とを合成することを電子回路に行わせるためのコードをさらに含む。
[0010]広帯域周波数応答を提供するための装置についても説明する。本装置は、第1の信号をキャプチャするための手段を含む。第1の信号をキャプチャするための手段は、音声周波数範囲において第1の周波数応答を示す。本装置はまた、第1の信号をキャプチャするための手段に結合された第2の信号をキャプチャするための手段を含む。第2の信号をキャプチャするための手段は、超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示す。第1の周波数応答と第2の周波数応答との合成が、合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する。
[0011]100ヘルツ(Hz)から10キロヘルツ(kHz)の周波数範囲におけるマイクロフォンの周波数応答の例を示すグラフ。 [0012]0Hzから80kHzの周波数範囲におけるマイクロフォンの周波数応答の例を示すグラフ。 [0013]0Hzから80kHzの周波数範囲におけるマイクロフォンの周波数応答のさらなる例を示すグラフ。 [0014]音声および/または超音波適用例についてのターゲット周波数応答の一例を示すグラフ。 [0015]ターゲット周波数応答の別の例を示すグラフ。 [0016]オーディオ適用例についてのターゲット周波数応答の別の例を示すグラフ。 [0017]既知のマイクロフォンの周波数応答の別の例を示すグラフ。 [0018]既知のマイクロフォンの周波数応答とターゲット周波数応答との一例を示すグラフ。 [0019]ターゲット周波数応答の別の例を示すグラフ。 [0020]本明細書で開示するシステムおよび方法による電子回路の一構成を示すブロック図。 [0021]電子回路によって広帯域周波数応答を提供するための方法の一構成を示す流れ図。 [0022]本明細書で開示するシステムおよび方法による複数のマイクロ電気機械システム(MEMS)構造を含む電子回路の一例を示すブロック図。 [0023]本明細書で開示するシステムおよび方法による2つのMEMS構造についての周波数応答の一例を示すグラフ。 [0024]本明細書で開示するシステムおよび方法による複数のMEMS構造を含む電子回路の別の例を示すブロック図。 [0025]本明細書で開示するシステムおよび方法に従って緩和され得る相互変調ひずみ(IMD)の一例を示すグラフ。 [0026]本明細書で開示するシステムおよび方法による複数のMEMS構造を含む電子回路の別の例を示すブロック図。 [0027]本明細書で開示するシステムおよび方法による2つのMEMS構造についての周波数応答の別の例を示すグラフ。 [0028]本明細書で開示するシステムおよび方法による2つのMEMS構造についての周波数応答の別の例を示すグラフ。 [0029]本明細書で説明する電子回路のうちの1つまたは複数によって広帯域周波数応答を提供するための方法のより具体的な構成を示す流れ図。 [0030]本明細書で開示するシステムおよび方法による複数のMEMS構造を含む電子回路の別の例を示すブロック図。 [0031]広帯域周波数応答を提供するためのシステムおよび方法が実装され得るワイヤレス通信デバイスの一構成を示すブロック図。 [0032]電子デバイスにおいて利用され得る様々な構成要素を示す図。
[0033]本明細書で説明するシステムおよび方法は、広帯域周波数応答のために複数のマイクロ電気機械システム(MEMS)マイクロフォンを利用し得る。1つの問題は、マイクロフォン性能がオーディオ周波数から超音波周波数を十分にカバーしないことがあり、結果として、オーディオおよび超音波の使用事例の性能に悪影響を及ぼし得る不要な応答(たとえば、ターゲット周波数応答を達成しない応答、あるいは1つまたは複数の周波数範囲にわたって所定の振幅範囲の外側にある応答)が生じることである。たとえば、不要な応答(たとえば、フラットでない応答)は、オーディオおよび超音波アルゴリズム使用のためにデジタル信号プロセッサ(DSP)において補正される必要があり得る。さらに、応答における高レベルピークがダイナミックレンジを低減し、位相シフトを引き起こし得、それにより、アルゴリズム性能が劣化し得る。(たとえば、単一のマイクロフォン内で)本明細書で開示するシステムおよび方法による複数のMEMS構造を使用することは、これらの問題を改善または解決するのに役立ち得る。特に、単一のマイクロフォン内で複数のMEMS構造を使用して、改善されたマイクロフォン周波数応答が取得され得る。たとえば、MEMS構造のうちの1つは、20キロヘルツ(kHz)までの周波数範囲(たとえば、オーディオ帯域)のためにチューニング(たとえば、最適化)され得、別のMEMS構造は、20kHzと100kHzとの間の周波数範囲のためにチューニング(たとえば、最適化)され得る。いくつかの構成では、これらの構造からの出力は、再合成され、シグマデルタアナログデジタル変換器を使用してデジタルに変換される。
[0034]モバイル適用例は、以前は音声およびオーディオ帯域幅のみを使用したので、いくつかの知られている手法はモバイル適用例についての周波数応答問題に特に対処しない。たとえば、オーディオのために設計された既存の単一のMEMSマイクロフォンが活用され得、一方、超音波帯域における感度を増加させることが試みられ得る。たとえば、いくつかの高性能参照マイクロフォンは約100kHzまでを測定し分けることができる。さらに、40kHzおよび60kHzのために設計されたいくつかの超音波センサーが一般的であるが、オーディオ帯域では動作しない。高い音圧レベル(SPL:sound pressure level)に対処するためにいくつかのデュアルMEMSが導入されていることに留意されたい。デュアルMEMSは感度を増加させるためにも使用され得る。
[0035]しかしながら、本明細書で開示するシステムおよび方法の一態様は、特定の周波数帯域についての性能を改善する(たとえば、最適化する)ために複数の(たとえば、デュアル)MEMSセンサーを使用する。たとえば、単一のマイクロフォン内で複数のMEMS構造を使用することによってマイクロフォン周波数応答が調整され得る。いくつかの構成では、キャプチャされた信号は電気的に再合成され得る。これは、2ウェイラウドスピーカーを設計することと同様に、ただし反対方向に考えられ得る。
[0036]本発明の随意の一態様は超音波マイクロフォン相互変調ひずみ(IMD)に対処する。たとえば、本明細書で開示するシステムおよび方法は、広帯域マイクロフォンにおいてIMDを低減するための手法を提示する。1つの問題は、96kHzまでの超音波と24kHz未満のオーディオの両方をサポートする広帯域幅をもつマイクロフォンが、超音波による可聴IMDを伴う問題を有し得ることである。1つの例示的なシナリオは、ユーザがノートをとるために超音波ペンを使用しながらSkype呼出しをかけている場合である。ペンがアクティブであるとき、遠端にいる人は、マイクロフォンによって生成されたIMDの結果としてバズ音を聞き得る。これは、近端の話者が静かであり、IMDが音声によってマスクされないときに最も顕著であり得る。
[0037]マイクロフォンにおけるIMDは、高インピーダンスアナログ入力と合成されたMEMSの結果である。たとえば、2つのMEMSセンサー間の周波数帯域を分離することによって、IMDは、ハイパスフィルタでフィルタ処理することによって除去または大幅に低減され得る。
[0038]この問題は、オーディオ帯域のみをサポートするマイクロフォンによって対処されなかった。その場合、周波数応答は20kHz以下に限定され得る。しかしながら、新しい適用例のために超音波が使用されるとき、これはより大きい問題になり得る。既存のマイクロフォンは概して超音波をターゲットにしないが、それらは、問題を引き起こし得る何らかの応答をこの帯域中に有する傾向がある。たとえば、マイクロフォン供給者は現在、オーディオ帯域(たとえば、<24kHz)要件のみに基づくひずみ性能をターゲットにする。これは、オーディオ帯域において極めて線形である単一のMEMS構造およびインターフェースを作成することに焦点を当てることによって行われる。
[0039]しかしながら、帯域幅を96kHzに拡張すると、この問題は極めて困難になる。本明細書で開示するシステムおよび方法に従ってひずみを生成する構成要素を分離することによって、各々についての要件は、フィルタ処理技法を通して緩和され得る。
[0040]本明細書で開示するシステムおよび方法の別の随意の態様は、(たとえば、意図された信号および/または干渉信号によって引き起こされる)1つまたは複数の信号レベルを制御することを伴う。たとえば、本明細書で開示するシステムおよび方法は超音波マイクロフォン自動利得制御(AGC)を利用し得る。
[0041]1つの問題は、超音波対応マイクロフォンが干渉超音波信号で飽和されることになり得ることである。たとえば、会議室近接センサーは超音波対応マイクロフォンを飽和させ得る。会議室中の多くの近接センサーは、25kHzから60kHzの周波数範囲で動作する超音波送信機を使用する。この信号は、場合によっては、極めて大きく、単一のセンサーを使用するマイクロフォン中のアナログデジタル変換器(ADC)を飽和させ得る。
[0042]2つのMEMSセンサー間で分割される周波数帯域のために、本明細書で開示するシステムおよび方法は、大きい近接センサー信号を検出し、改善された性能をどのようにして取得すべきかを決定するためにAGC手法を利用し得る。たとえば、高周波数MEMSは、オーディオ性能への影響がないようにオフにされ得る。別の例では、高周波数MEMSの周波数応答が調整され得る。また別の例では、高周波数MEMSの利得が低減され得る。
[0043]この問題は、オーディオ帯域のみをサポートするマイクロフォンによって対処されなかった。その場合、周波数応答は20kHz以下に限定され得る。しかしながら、新しい適用例のために超音波が使用されるとき、これはより大きい問題になり得る。既存のマイクロフォンは概して超音波をターゲットにしないが、それらは、問題を引き起こし得る何らかの応答をこの帯域中に有する傾向がある。超音波適用例は、モバイルコンピューティング空間における新技術である。それに応じて、本明細書で開示するシステムおよび方法は、問題への新規の解決策を提供する。
[0044]他の可能な解決策は、マイクロフォンの感度を低減することを含むが、これはオーディオ性能を劣化させ得る。高音圧レベル(SPL)マイクロフォンは、飽和を防ぐためにより多くのヘッドルームを提供することによってこれに対処することが可能であり得る。既知の高SPLマイクロフォンは、コンサートを録音することなど、オーディオ適用例をターゲットにする。これが超音波帯域に拡張される場合、オーディオは、高レベル超音波の存在下で依然として機能し得る。しかしながら、ユーザが聞き分けることができる程度まで、不明な理由によりオーディオ雑音フロアの顕著な増加があり得る。
[0045]次に、図を参照しながら様々な構成について説明し、ここで、同様の参照番号は機能的に同様の要素を示し得る。本明細書で概して説明し、図に示すシステムおよび方法は、多種多様な異なる構成で構成および設計され得る。したがって、図に表されるいくつかの構成についての以下のより詳細な説明は、請求される範囲を限定するものではなく、システムおよび方法を代表するものにすぎない。
[0046]図1は、100ヘルツ(Hz)から10キロヘルツ(kHz)の周波数範囲におけるマイクロフォン104a〜bの周波数応答の例を示すグラフ102を含む。グラフ102の水平軸は周波数(Hz)108で示され、グラフ102の垂直軸は振幅(デシベル(dB))106で示されている。100Hzと8kHzとの間の周波数範囲は、人間の音声の周波数成分の多くがこの周波数範囲内に生じるので、「音声周波数範囲」と呼ばれることがある。音声帯域マイクロフォンは、音声周波数範囲内に生じる音声信号をキャプチャするように設計され得る。
[0047]図1に示されているように、マイクロフォン104a〜bの周波数応答は、100Hzと8kHzとの間でほぼフラットである。音声適用例では、100Hzと8kHzとの間のターゲット周波数応答(たとえば、0dBからの振幅変動が±2dBよりも小さい、「フラット」応答など)を満たす周波数応答振幅を有することが望ましいことがある。
[0048]しかしながら、超音波適用例のために既知のオーディオマイクロフォンを使用することに伴う問題がある。たとえば、モバイルデバイスにおける超音波適用例は、80kHzまでの周波数における超音波信号を利用し得る。しかしながら、既知のマイクロフォンは、8または20kHzまでのターゲット周波数応答のみを満たすように典型的に設計される。たとえば、ターゲット周波数応答は、振幅変動が1つまたは複数の周波数範囲にわたってある振幅範囲内に制限されるときに達成され得る。
[0049]図2は、0Hzから80kHzの周波数範囲におけるマイクロフォン204a〜eの周波数応答の例を示すグラフ202を含む。グラフ202の水平軸は周波数(Hz)208で示され、グラフ202の垂直軸は振幅(dB)206で示されている。図2は、10kHzを上回る既知のマイクロフォンの周波数応答を示している。10kHzを上回ると、これらの応答は、場合によっては50dB超だけ変動することがある。
[0050]図3は、0Hzから80kHzの周波数範囲におけるマイクロフォン304a〜bの周波数応答のさらなる例を示すグラフ302を含む。グラフ302の水平軸は周波数(Hz)308で示され、グラフ302の垂直軸は1ボルトに対するデシベル(dBV)306で示されている。図3は、0〜10kHz範囲における少量の変動と、10〜80kHz範囲における大量の変動とをもつ応答を示すマイクロフォン周波数応答の2つの例を示している。
[0051]図4は、音声および/または超音波適用例についてのターゲット周波数応答の一例を示すグラフ402を含む。グラフ402の水平軸は周波数(Hz)408で示され、グラフ402の垂直軸は振幅(dB)406で示されている。ターゲット周波数応答は、最小振幅、最大振幅および/またはターゲット振幅に基づいて定義され得る。特に、グラフ402は、音声および超音波適用例についてマイクロフォンのターゲット周波数応答の最小振幅414、最大振幅410およびターゲット振幅412を示している。この例では、マイクロフォンは、それが最小振幅414と最大振幅410との中間の応答を示した場合、ターゲット周波数応答を達成し得る。
[0052]図4に示されたターゲット周波数応答は、20キロヘルツ(kHz)と100kHzとの間の超音波周波数範囲においてフラットな応答でないことに留意されたい。たとえば、ターゲット周波数応答は、(図4に示されているような)傾斜した周波数応答、フラットな周波数応答またはそれらの組合せを含み得る。たとえば、図4に示されたターゲット周波数応答は、4次雑音整形を用いたデジタルマイクロフォンについてのターゲット周波数応答の一例であり得る。本明細書で開示するシステムおよび方法は、図示されたターゲット周波数応答を達成する感度を提供するために適用され得る。しかしながら、アナログマイクロフォンまたは異なるデジタルマイクロフォンは、異なるターゲット応答を達成するように設計または調整され得ることに留意されたい。たとえば、フラットな応答を含むターゲット周波数応答の一例が図5に示されている。
[0053]図5は、ターゲット周波数応答の別の例を示すグラフ502を含む。グラフ502の水平軸は周波数(Hz)508で示され、グラフ502の垂直軸は振幅(dB)506で示されている。特に、グラフ502は、音声および/または超音波適用例についてマイクロフォンのターゲット周波数応答の最小振幅514、最大振幅510および/またはターゲット振幅512を示している。この例では、マイクロフォンは、それが最小振幅514と最大振幅510との中間の応答を示した場合、ターゲット周波数応答を達成し得る。図示されたターゲット周波数応答は、20kHz未満でより小さい変動(たとえば、0dBから±2dB)を、超音波周波数範囲においてより大きい変動(たとえば、0dBから±4dB)を可能にする。
[0054]図6は、オーディオ適用例についてのターゲット周波数応答の別の例を示すグラフ602を含む。グラフ602の水平軸は周波数(Hz)608で示され、グラフ602の垂直軸は振幅(dB)606で示されている。特に、グラフ602は、オーディオ適用例についてマイクロフォンのターゲット周波数応答の最小振幅614、最大振幅610および/またはターゲット振幅612を示している。この例では、マイクロフォンは、それが最小振幅614と最大振幅610との中間の応答を示した場合、ターゲット周波数応答を達成し得る。図4および図6においてわかるように、周波数応答要件はオーディオ適用例および超音波適用例について発散し得る。
[0055]図7は、既知のマイクロフォン704の周波数応答の別の例を示すグラフ702を含む。グラフ702の水平軸は周波数(Hz)708で示され、グラフ702の垂直軸は振幅(dB)706で示されている。図7に示されたマイクロフォン704周波数応答は、図6に関して説明したターゲット周波数応答に対して示されている。わかるように、マイクロフォン704周波数応答は、ターゲット周波数応答の最小振幅714と最大振幅710との外側に変動する。
[0056]図8は、既知のマイクロフォン804の周波数応答とターゲット周波数応答との一例を示すグラフ802を含む。グラフ802の水平軸は周波数(Hz)808で示され、グラフ802の垂直軸は振幅(dB)806で示されている。特に、図8は、ターゲット周波数応答と比較してマイクロフォン804の周波数応答を示している。グラフ802に示されているように、マイクロフォン804はターゲット周波数応答を達成しない。マイクロフォンは、それの周波数応答がターゲット周波数応答に従って最小振幅および/または最大振幅の外側に変動する場合、ターゲット周波数応答を達成しない。わかるように、マイクロフォン804周波数応答は、(超音波周波数範囲において)最大振幅810と最小振幅814との外側に変動する。超音波性能を向上させるために電気信号フィルタ処理技法が利用され得ることに留意されたい。これはある程度動作し得るが、超音波周波数範囲における共振が依然として問題をもたらす。
[0057]図9は、ターゲット周波数応答の別の例を示すグラフを含む。グラフ902の水平軸は周波数(Hz)908で示され、グラフ902の垂直軸は振幅(dB)906で示されている。特に、グラフ902は、オーディオおよび/または超音波適用例についてマイクロフォンのターゲット周波数応答の最小振幅914、最大振幅910および/またはターゲット振幅912を示している。この例では、マイクロフォンは、それが最小振幅914と最大振幅910との中間の応答を示した場合、ターゲット周波数応答を達成し得る。図9においてわかるように、ターゲット周波数応答は、超音波周波数範囲において減衰した周波数応答を含む。
[0058]ターゲット周波数応答を達成する際における問題の一部は音響効果に関与することがあり、電気的問題でないことがある。場合によっては、オーディオ周波数範囲(<20kHz)と超音波周波数範囲(20kHzから100kHz)とについての発散要件があり得る。これらの問題に対処するために異なる手法が使用され得る。いくつかのオプションは次のように与えられる。1つのオプションでは、2つのマイクロフォンが使用され得、1つは超音波用に、1つはオーディオ用に使用される。このオプションでは、望ましい周波数応答が取得され得る。しかしながら、製造業者は2つの異なる部品を供給する必要があり得る。さらに、これは追加のコストにつながり得、インターフェースのためにさらなる入出力(I/O)能力を必要とし得る。このオプションでは、既知のマイクロフォンは、より良いオーディオおよび/または超音波性能のために依然として改善される必要があり得る。
[0059]別のオプションでは、オーディオ帯域と超音波帯域の両方についてターゲット周波数応答を達成するのに最も近づく既知のマイクロフォンが選択され得る。このオプションは、最小の労力を伴う1部品解決策を提供し得る。しかしながら、性能は著しく異なり、オーディオデバイスは、所望の周波数においてうまく機能することを保証されないことがある。
[0060]別のオプションでは、マイクロフォン製造業者が、改善された解決策を提供するように奨励され得る。このオプションは、制御および超音波性能を改善することにつながり得る。しかしながら、このオプションはターゲット性能を依然として満たさないことがあり、場合によっては、ターゲット性能により近づくために電気的変化のみが生成され得る。たとえば、このオプションはオーディオ要件を依然として満たさないことがある。たとえば、高周波感度を減少させるモードが利用され得るが、これは、やはり十分低くならないことがある。
[0061]また別のオプションは、(たとえば、単一のマイクロフォン中に)2つのMEMSダイアフラムを利用することを含み、ここで、一方のMEMSダイアフラムはオーディオ用に設計され、他方のMEMSダイアフラムは超音波用に設計される。このオプションでは、ターゲット周波数応答が達成され得る。このオプションはまた、適用例に基づいて混合モードまたは単一モードを使用することを可能にする。このオプションは、音響効果を伴う問題に対処することを可能にし得る。
[0062]図10は、本明細書で開示するシステムおよび方法による電子回路1014の一構成を示すブロック図である。電子回路1014の例としては、集積回路、マイクロフォン、プリント回路板、特定用途向け集積回路(ASIC)などがある。いくつかの構成では、電子回路1014は、マイクロフォン、電話、セルラーフォン、スマートフォン、タブレットデバイス、音声レコーダ、デジタルカメラ、スチールカメラ、カムコーダ、ヘッドセット(たとえば、Bluetooth(登録商標)ヘッドセット、ワイヤードヘッドセットなど)、ゲーミングシステム、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、テレビジョン、モニタ、アプライアンス、車両ダッシュボード電子システムなどの電子デバイスであり得るか、または電子デバイスに組み込まれ得る。
[0063]電子回路1014は、マイクロ電気機械システム(MEMS)構造A1016およびMEMS構造B1020を含む。いくつかの構成では、MEMS構造1016、1020は、マイクロメートル範囲内の(たとえば、0.001ミリメートルと1ミリメートル(mm)との間の)サイズをもつ1つまたは複数の構成要素を含み得る。たとえば、MEMS構造1016、1020のうちの1つまたは複数は、サイズが約0.5mmであるダイアフラムを有し得る。概して、MEMS構造1016、1020(たとえば、MEMSセンサー)は音信号をキャプチャする(たとえば、音響音信号に基づいて電気信号を生成する)。言い換えれば、MEMS構造1016、1020の各々は、音響音信号(たとえば、波、発振など)を電気信号に変換するトランスデューサであり得る。いくつかの構成では、MEMS構造1016、1020は、音響音信号を電気信号に変換するためのダイアフラムまたはアクチュエータを含む。たとえば、MEMS構造1016、1020の各々は、音(たとえば、媒体の圧力振動)に応答する容量性ダイアフラムを含み得る。いくつかの構成では、MEMS構造1016、1020の各々は、シリコンで実装(たとえば、エッチング)され得、(たとえば、中心において)円形ダイアフラムをもつ正方形または長方形の形状であり得る。音がダイアフラムと相互作用するとき、ダイアフラムとプレート(たとえば、バックプレート)との間の容量が変化する。容量のこれらの変化は、電気信号を生成するために利用され得る。いくつかの構成では、ダイアフラムおよび/またはバックプレートは、(たとえば、バックプレートを通る)空気流を可能にする1つまたは複数のホールを有し得る。
[0064]本明細書で使用する「音」という用語は、媒体(たとえば、空気)を通して伝動される1つまたは複数の力学的波動(たとえば、圧力における振動)を指し得る。人間に可聴である音は、典型的には12Hzから20kHzの周波数範囲内で生じ得る。本明細書で開示するシステムおよび方法のいくつかの構成では、「オーディオ周波数範囲」は、20kHz未満の周波数(たとえば、0Hz<faudio<20kHz)において生じるものとして定義され、「音声周波数範囲」は、100Hz〜8kHz間(たとえば、100Hz≦fvoice≦8kHz)に生じるものとして定義され、「超音波周波数範囲」は、20〜100kHz間(たとえば、20kHz≦fultrasound≦100kHz)に生じるものとして定義される。たとえば、100Hzから8kHzの「音声周波数範囲」が利用され得、不要な雑音を除去するために100Hz未満の周波数は減衰(たとえば、フィルタ処理)され得る。ただし、広帯域音声は50Hzまで下に指定され得、音声信号は0Hzまで下の周波数を概して含み得ることに留意されたい。しかしながら、(たとえば、100Hzまたは50Hz未満の)これらのより低い周波数の一部は、いくつかの音声呼適用例では符号化および/または送信されないことがある。したがって、他の構成では、「音声周波数範囲」は、0Hz〜8kHzまたは50Hz〜8kHzの範囲を含むものと考えられ得る。
[0065]フラットな周波数応答は、ある周波数範囲にわたって(たとえば、音声周波数範囲内で、オーディオ周波数範囲内で、超音波周波数範囲内で、上記のいずれかのサブセット内で、あるいはそれらの任意の組合せ内でまたはそれらの任意の組合せにわたって)ターゲット振幅またはターゲット値から振幅の範囲内で変動し得る。「フラットな周波数応答」の一例は、音声周波数範囲にわたってターゲット振幅から(たとえば、0dBなどのターゲット値から)±2dB内で変動し得る。「フラットな周波数応答」の別の例は、超音波周波数範囲にわたってターゲット振幅(たとえば、0dB、2dB、−2dBなどのターゲット値)から±4dB内で変動し得る。他の振幅範囲が指定され得ることに留意されたい。
[0066]「傾斜した周波数応答」は、ある周波数範囲にわたって(たとえば、音声周波数範囲内で、オーディオ周波数範囲内で、超音波周波数範囲内で、上記のいずれかのサブセット内で、あるいはそれらの任意の組合せ内でまたはそれらの任意の組合せにわたって)増加および/または減少しているターゲット振幅から振幅範囲内で変動し得る。傾斜した周波数応答の一例は、図4に示されているように30kHzと80kHzとの間で22dBだけ増加するターゲット振幅から±4dB内で変動し得る。
[0067]ターゲット周波数応答の振幅の範囲はある周波数範囲にわたって変動し得ることに留意されたい。たとえば、ターゲット周波数応答の振幅の範囲は、図4に示されているように、20kHzにおける±2dBから30kHzにおける±4dBに拡張する(および80kHzの上方に拡張する)。
[0068]MEMS構造A1016は、音声周波数範囲信号をキャプチャするように設計され得る。MEMS構造A1016は、第1の(たとえば、音声)周波数範囲において第1の周波数応答を示し得る。たとえば、MEMS構造A1016は、音声周波数範囲においてフラットなおよび/または傾斜した周波数応答を示し得る。MEMS構造B1020は、超音波周波数範囲信号をキャプチャするように設計され得る。MEMS構造B1020は、第2の(たとえば、超音波)周波数範囲において第2の周波数応答を示し得る。たとえば、MEMS構造B1020は、超音波周波数範囲においてフラットなおよび/または傾斜した周波数応答を示し得る。
[0069]上記で説明したように、多くの既知のマイクロフォンは、1つまたは複数の周波数範囲にわたって(たとえば、音声周波数範囲および超音波周波数範囲にわたって)特定のターゲット周波数応答を達成しないことがある。本明細書で開示するシステムおよび方法の利益のうちの1つは、複数の範囲内の周波数応答が分離され得ることである。これは、異なる周波数範囲内で別個の設計およびチューニングを可能にする。合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する合成周波数応答を生成するために、異なる周波数範囲内の周波数応答は合成され得る。たとえば、音声周波数範囲内の(または、たとえば、より広いオーディオ周波数範囲内の)MEMS構造A1016の周波数応答は、超音波周波数範囲内のMEMS構造B1020の周波数応答から効果的に分離され得る。したがって、MEMS構造A1016およびMEMS構造B1020は別個の周波数応答を有し得る。MEMS構造A1016とMEMS構造B1020との周波数応答は、合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成するために合成され得る。たとえば、MEMS構造A1016およびMEMS構造B1020は、それぞれの周波数応答を合成するために加算器1024によって結合され得る。このようにして、複数のMEMS構造は、合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する合成周波数応答を示す単一のマイクロフォンに結合され得る。「合成周波数範囲」は、各MEMS構造の周波数応答の範囲の各々に対応する周波数範囲を含み得る。
[0070]MEMS構造が合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成するとき、これは、ターゲット周波数応答が、少なくとも指定された周波数範囲の各々において達成されることを意味し得る。したがって、ターゲット周波数応答は、1つまたは複数の連続または不連続周波数範囲において達成され得る。たとえば、本明細書で開示するシステムおよび方法は、オーディオ周波数範囲におけるフラットな周波数応答と、超音波周波数範囲におけるフラットな周波数応答とを可能にし得る。別の例では、本明細書で開示するシステムおよび方法は、音声周波数範囲におけるフラットな周波数応答と、超音波周波数範囲における傾斜した応答とを可能にし得る。したがって、本明細書で開示するシステムおよび方法は、複数の(たとえば、2つの)周波数範囲または帯域において周波数応答を別々に制御する際により多くのフレキシビリティを提供し得る。
[0071]MEMS構造A1016は第1の信号1018をキャプチャする。たとえば、MEMS構造A1016は、音響的な第1の信号を電気的な第1の信号1018に変換する。MEMS構造B1020は第2の信号1022をキャプチャする。たとえば、MEMS構造B1020は、音響的な第2の信号を電気的な第2の信号1022に変換する。
[0072]MEMS構造1016、1020の各々は、周波数応答に影響を及ぼし得る1つまたは複数のパラメータに従って設計され得ることに留意されたい。これらのパラメータのいくつかは、ダイアフラムのサイズおよび形状、バックプレートまでの距離、ダイアフラムのスチフネス、ダイアフラム中のホールのサイズおよびロケーション(もしあれば)、バックプレート中のホールのサイズおよびロケーション(もしあれば)、バックボリューム(たとえば、対応する共振を有し得る、バックプレートの後ろのチャンバサイズ)、ダイアフラムからバックプレートまでの間隔、ポートホールサイズなどを含み得る。たとえば、マイクロフォンのポートホールがあまりに大きい場合、マイクロフォン周波数応答はターゲット周波数応答を達成しないことがある。したがって、ターゲット周波数応答を達成するために、いくつかの構成ではより小さいポートホールサイズが使用され得る。いくつかの構成では、MEMS構造A1016およびMEMS構造B1020はバックボリュームを共有し得る。追加または代替として、MEMS構造A1016およびMEMS構造B1020は、ポートホール(たとえば、音響信号がそれを通して受信されるホール)を共有し得る。他の構成では、MEMS構造A1016およびMEMS構造B1020は、分離されたバックボリューム(たとえば、MEMS構造A1016に対応するバックボリュームとMEMS構造B1020に対応するバックボリュームとの間のパーティション)を有し得る。追加または代替として、MEMS構造A1016およびMEMS構造B1020は別個のポートホールを有し得る。本システムおよび方法は、本明細書で開示され、これらのパラメータの各々が、MEMS構造1016、1020間で分離された周波数応答を取得するように設計されることを可能にする。
[0073]ポートホールを追加するかまたはポートホール設計を変更すると、マイクロフォン性能が変化し得ることに留意されたい。場合によっては、インは、デジタル信号処理(DSP)を使用してこれらの変化を補償することが可能であり得る。ただし、本明細書で開示するシステムおよび方法の1つの利益は、周波数応答において(たとえば、ターゲット周波数応答の周波数範囲内で)共振ピークを回避することであり、それにより、ポートホール変更に対する耐性が一層あるマイクロフォンが提供される。
[0074]いくつかの知られている手法では、異なる音圧レベル(SPL)範囲の改善された受信を提供するために複数のMEMSが利用され得る。たとえば、1つのMEMSは、より低いSPLでオーディオ周波数範囲において信号をキャプチャするように設計され得るが、別のMEMSは、高いSPLでオーディオ周波数範囲において信号をキャプチャするように設計され得る。しかしながら、これらの知られている手法は、両方のMEMSがオーディオ周波数範囲において少なくともいくつかの信号をキャプチャするように設計されるという点で、本明細書で開示するシステムおよび方法とは異なる。本明細書で開示するシステムおよび方法によれば、1つのMEMS構造(たとえば、MEMS構造A1016)は、音声周波数範囲および/またはオーディオ周波数範囲において信号をキャプチャするように設計され得る。しかしながら、別のMEMS構造(たとえば、MEMS構造B1020)は、超音波周波数範囲において信号をキャプチャするように設計され得る。いくつかの構成では、MEMS構造B1020は、音声周波数範囲および/またはオーディオ周波数範囲において信号をキャプチャするのを回避するように設計され得る。たとえば、MEMS構造B1020は、音声周波数範囲またはオーディオ周波数範囲において信号を減衰させる周波数応答を示し得る。それに応じて、MEMS構造A1016は、MEMS構造B1020の周波数応答から分離されたまたは別個の周波数応答を有し得る。これらの分離された周波数応答は、MEMS構造1016、1020の各々がそのために設計された周波数範囲を含む合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する合成周波数応答に合成され得る。
[0075]いくつかの構成では、第2の信号1022は、1つまたは複数の制御またはデータ信号を含み得る。たとえば、リモートデバイスは、そのリモートデバイスを追跡するために利用され得る超音波周波数範囲内の1つまたは複数の信号を放出し得る。別の例では、デバイスは、電子回路1014(たとえば、マイクロフォン)によって受信され、ユーザまたはユーザの動きへの近接度を検出するために利用され得る超音波周波数範囲内の1つまたは複数の信号を放出し得る。1つまたは複数の信号を放出するデバイスは、別個のデバイスであり得るか、または電子回路1014をも含むデバイスであり得る。また別の例では、電子回路1014を含むデバイスは、音響チャネル応答を決定するために利用され得る超音波周波数範囲内の1つまたは信号を放出し得る。また別の例では、情報は、1つまたは複数の超音波信号を介して電子回路1014を含むデバイスに送信され得る。それに応じて、電子回路1014は、超音波周波数範囲において1つまたは複数の制御またはデータ信号を受信し得る。このように、超音波周波数範囲において1つまたは複数の制御および/またはデータ信号の改善された受信を可能にするために超音波周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成することが有益であり得る。
[0076]MEMS構造B1020はMEMS構造A1016に結合され得る。本明細書で使用する「結合」という用語およびそれの変形は、直接的または間接的接続(たとえば、電気経路)を示す。たとえば、MEMS構造B1020は、介在構成要素なしにMEMS構造A1016に直接結合され得る。別の例では、MEMS構造B1020は、1つまたは複数の介在構成要素を通してMEMS構造A1016に間接的に結合され得る。図において与えられるブロック図では、矢印またはラインは結合を示し得る。結合は電気経路として実装され得る。結合の例としては、導電ライン、バイアおよび/またはワイヤなどがあり得る。
[0077]いくつかの構成では、MEMS構造A1016およびMEMS構造B1020は単一のユニットまたはパッケージ中に実装され得る。他の構成では、MEMS構造A1016およびMEMS構造B1020は別個のユニットまたはパッケージとして実装され得る。
[0078]いくつかの構成では、電子回路1014は、場合によっては追加の回路を含むかまたはそれに結合され得る。たとえば、電子回路1014は加算器1024を含み得る。他の例では、加算器1024は別個の回路上に実装され得る。加算器1024は、いくつかの実装形態では加算増幅器として実装され得る。MEMS構造A1016およびMEMS構造B1020は加算器1024に結合され得る。第1の信号1018および第2の信号1022が加算器1024に与えられ得る。加算器1024は、第1の信号1018と第2の信号1022とを合成(たとえば、合計)して合成信号1026を生成し得る。
[0079]いくつかの構成では、電子回路1014全体がマイクロフォンであり得ることに留意されたい。他の構成では、電子回路1014のサブセット(たとえば、MEMS構造A1016およびMEMS構造B1020のみ)がマイクロフォンと見なされ得る。
[0080]いくつかの構成では、電子回路1014は、場合によっては、MEMS構造B1020に結合された高域フィルタを含み得る。高域フィルタは、第2の信号1022によって引き起こされるオーディオ周波数範囲IMDを緩和し得る。
[0081]いくつかの構成では、電子回路1014は、場合によっては自動利得制御(AGC)回路を含み得る。AGC回路はMEMS構造B1020に結合され得る。AGC回路は、信号レベルがしきい値を満たすかまたは超えるとき、超音波周波数範囲における処理を調整し得る。たとえば、AGC回路は、MEMS構造B1020を非アクティブにし得、MEMS構造B1020の周波数応答を調整し得、および/またはMEMS構造B1020の利得を低減し得る。電子回路1014は、それに応じて、高域フィルタとAGC回路のいずれも含まないか、あるいは高域フィルタとAGC回路のうちの1つまたは両方を含み得ることに留意されたい。
[0082]電子回路1014およびそれの機能のうちの1つまたは複数は、ハードウェアでまたはハードウェアとソフトウェアの組合せで実装され得ることに留意されたい。たとえば、本明細書で説明する電子回路によって実施される機能の各々は、いくつかの構成では回路で実装され得る。他の例では、本明細書で説明する電子回路によって実施される機能のうちの1つまたは複数はプロセッサおよび命令によって実装され得る。たとえば、フィルタ処理および/またはAGCは、フィルタ処理および/またはAGC機能をプロセッサに行わせる命令とともにプロセッサによって実装され得る。
[0083]図11は、電子回路1014によって広帯域周波数応答を提供するための方法1100の一構成を示す流れ図である。電子回路1014は、1102において、第1の(たとえば、音声)周波数範囲において第1の周波数応答を示すMEMS構造A1016によって第1の信号1018をキャプチャし得る。たとえば、MEMS構造A1016は、図10に関して上記で説明したように、音響的な第1の信号を電気的な第1の信号1018に変換し得る。
[0084]電子回路1014は、1104において、第2の(たとえば、超音波)周波数範囲において第2の周波数応答を示すMEMS構造B1020によって第2の信号1022をキャプチャし得る。たとえば、MEMS構造B1020は、図10に関して上記で説明したように、音響的な第2の信号を電気的な第2の信号1022に変換し得る。上記で説明したように、第1の周波数応答と第2の周波数応答との合成が、合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成し得る。一例では、ターゲット周波数応答は、音声周波数範囲においてフラット(たとえば、0dBから±2dB内)であり、超音波周波数範囲においてフラット(たとえば、0dBから±4dB内)であり得る。別の例では、ターゲット周波数応答は、音声周波数範囲(たとえば、100Hz〜8kHz)においてフラット(たとえば、0dBから±2dB内)であり、超音波周波数範囲において傾斜している(たとえば、20kHzと100kHzとの間で約7dBから10dBまで上方に傾斜している)ことがある。
[0085]電子回路1014は、1106において、第1の信号1018と第2の信号1022とを合成し得る。たとえば、加算器1024は、図10に関して上記で説明したように第1の信号1018と第2の信号1022とを合成して合成信号1026を生成し得る。
[0086]図12は、本明細書で開示するシステムおよび方法による複数のMEMS構造1216、1220を含む電子回路1214の一例を示すブロック図である。図12に関して説明する電子回路1214は、図10に関して説明した電子回路1014の一例であり得る。電子回路1214の一例は、2つのMEMS構造1216、1220を含む単一のマイクロフォンである。電子回路1214は、本明細書で開示する方法1100、1900のうちの1つまたは複数を実施するように構成され得る。
[0087]電子回路1214は、図10に関して説明した対応するMEMS構造1016、1020の例であり得る、MEMS構造A1216およびMEMS構造B1220を含む。電子回路1214は、場合によっては、MEMSチャージポンプ1250、回路調節器1254、制御可能利得および/またはフィルタブロックA1228、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1264、加算器1224、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1234、ADC1238および入出力(I/O)ブロック1242のうちの1つまたは複数を含み得る。
[0088]電子回路1214は電圧源におよび/またはクロックに結合され得る。電圧源は、電子回路1214の構成要素に電源電圧1246(たとえば、Vdd)を提供する。たとえば、電源電圧1246は、MEMSチャージポンプ1250に、回路調節器1254におよび/またはI/Oブロック1242に電圧を提供し得る。
[0089]クロックは、電子回路1214の構成要素にクロック信号1248を提供する。たとえば、クロックは、MEMSチャージポンプ1250に、ADC1238におよび/またはI/Oブロック1242にクロック信号1248を提供する。
[0090]MEMSチャージポンプ1250は、MEMS構造A1216におよびMEMS構造B1220に結合される。MEMSチャージポンプ1250は、MEMS構造A1216におよびMEMS構造B1220に電圧1252を提供し得る。たとえば、電圧1252は、MEMS構造1216、1220内の容量性ダイアフラムおよび/またはプレートを充電し得る。これは、電気信号が音響音信号からの振動としてキャプチャされることを可能にし、MEMS構造1216、1220のキャパシタンスを変化させ得る。図12にはただ1つのチャージポンプ電圧1252が示されているが、いくつかの構成では異なる電圧がMEMS構造A1216およびMEMS構造B1220に提供され得ることに留意されたい。たとえば、チャージポンプ電圧1252は、MEMS構造1216、1220のダイアフラムを充電するために使用される「電源」電圧であり得る。MEMS構造1216、1220のうちの1つまたは複数の感度を高めるために、電子回路1214の他の構成要素(たとえば、アナログおよび/またはデジタル回路)のための電圧よりも高い電圧が使用され得る。たとえば、電子回路1214のいくつかの構成要素のための(たとえば、調節された電力1256、1254によって提供される)典型的な電圧は1.6ボルト(V)と3.3Vとの間であり得、ダイアフラムのためのチャージポンプ電圧1252は5〜10Vの範囲内であり得る。いくつかの構成では、チャージポンプ1250は、入力電圧(たとえば、電源電圧1246)をより高い出力電圧(たとえば、チャージポンプ電圧1252)にブーストする調節器アーキテクチャを用いて実装され得る。
[0091]MEMS構造A1216は第1の信号1218をキャプチャする。MEMS構造A1216は、第1の信号1218を制御可能利得および/またはフィルタブロックA1228に提供する。制御可能利得および/またはフィルタブロックA1228は、第1の信号1218に利得(または減衰)を適用し、および/または第1の信号1218をフィルタ処理して、処理された第1の信号1230を生成し得る。たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックA1228は、第1の信号1218に増幅/減衰および/またはフィルタ処理を適用し得る。
[0092]MEMS構造B1220は第2の信号1222をキャプチャする。MEMS構造B1220は、第2の信号1222を制御可能利得および/またはフィルタブロックB1264に提供する。制御可能利得および/またはフィルタブロックB1264は、第2の信号1222に利得(または減衰)を適用し、および/または第2の信号1222をフィルタ処理して、処理された第2の信号1232を生成し得る。たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1264(たとえば、前置増幅器)は、第2の信号1222に増幅/減衰および/またはフィルタ処理を適用し得る。
[0093]処理された第1の信号1230および処理された第2の信号1232は加算器1224に与えられ得る。加算器1224(たとえば、ミキサ)は、処理された第1の信号1230と処理された第2の信号1232とを合成(たとえば、合計)して合成信号1226を生成し得る。
[0094]合成信号1226は制御可能利得および/またはフィルタブロックC1234に与えられ得る。制御可能利得および/またはフィルタブロックC1234は、合成信号1226に利得(または減衰)を適用し、および/または合成信号1226をフィルタ処理して、処理された合成信号1236を生成し得る。たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1234は、合成信号1226に増幅/減衰および/またはフィルタ処理を適用し得る。
[0095]制御可能利得および/またはフィルタブロックA1228、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1264および制御可能利得および/またはフィルタブロックC1234のうちの1つまたは複数は、利得を設定するために(図12に示されていない)構成レジスタまたは外部ピンを通して制御および/または構成され得ることに留意されたい。たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックA1228、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1264および制御可能利得および/またはフィルタブロックC1234のうちの1つまたは複数を構成および/または制御するためにレジスタ書込みおよび/またはピン選択が利用され得る。いくつかの手法では、これは静的構成であり得るか、あるいはソフトウェアが他のシステム入力(たとえば、ユーザインターフェースまたは環境監視アルゴリズムなど)に基づいて構成を更新し得る。
[0096]回路調節器1254は、調整された電力1256、1258を電子回路1214の1つまたは複数の要素に提供し得る。たとえば、回路調節器1254は、制御可能利得および/またはフィルタブロックA1228のための、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1264のための、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1234のための、および/またはADC1238のための電源であり得る。いくつかの構成では、回路調節器1254は、調整された電力を追加の回路構成要素に提供し得る。
[0097]処理された合成信号1236はADC1238に提供され得る。ADCは、処理された合成信号1236(アナログ信号)をデジタル合成信号1240に変換し得る。たとえば、ADC1238は、処理された合成信号1236を一連の2進数として表し得る。デジタル合成信号1240はI/Oブロック1242に提供され得る。
[0098]I/Oブロック1242は、デジタル合成信号1244に基づいて出力信号1244を提供し得る。特に、I/Oブロック1242は、クロック信号1248と選択信号1262とに基づいて出力信号1244としてデジタル合成信号1240のバージョンを提供し得る。たとえば、I/Oブロック1242はデータ出力を概して提供し得るが、(たとえば、選択ピンを介した)選択信号1262は制御入力である。I/Oブロック1242は選択信号1262を受信し得る。選択信号1262は、出力がそれにおいて駆動されることになるクロック信号1248の位相(たとえば、どの位相か)を定義し得る。
[0099]いくつかの構成では、電子デバイスは複数のマイクロフォン(たとえば、デジタルマイクロフォン)を含み得、ここで、電子回路1214はマイクロフォンのうちの1つである。たとえば、電子デバイスは、2本のマイクロフォンデータラインが1つのワイヤバスとして接続されることを可能にするパルス密度変調(PDM)インターフェースを含み得る。この例では、両方のマイクロフォン(たとえば、電子回路1214がマイクロフォンのうちの1つである場合)は、バスを同時に駆動することができない。2つのマイクロフォン間の協調は、(たとえば、選択ピンを介して)選択信号1262を用いて処理され得る。たとえば、一方のマイクロフォン選択信号は論理高にプルされ得るが、他方は論理低にプルされる。
[00100]いくつかの構成では、I/Oブロック1242は、電子回路1214への入力インターフェースを提供し得る。たとえば、I/Oブロック1242は双方向データおよび制御通信を行い得る。たとえば、制御信号がI/Oブロック1242に提供され得、I/Oブロック1242は、(たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックA1228、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1264ならびに/あるいは制御可能利得および/またはフィルタブロックC1234のための)利得設定および/またはフィルタを設定、変更、チューニングおよび/または調整し得る。いくつかの構成では、選択信号1262または別の信号は、I/Oブロック1242を入力モードに入れ得る。たとえば、I/Oブロック1242を入力モードに入れるための信号、制御信号および/またはデータ信号が、デジタルバスを介してI/Oブロック1242に提供され得る。それに応じて、I/Oブロック1242は、いくつかの構成では電子回路1214への双方向デジタルインターフェースを提供し得る。
[00101]図12に示されているように、電子回路1214は接地1260に結合され得る。特に、電子回路1214は、機能するために電力および接地への結合を必要とする1つまたは複数の能動回路を含み得る。たとえば、電子回路1214の構成要素のうちの1つまたは複数が接地1260に結合され得る。たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1264、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1234、ADC1238および/またはI/Oブロック1242が接地に結合され得る。図12には示されていないが、他の構成要素が接地1260に結合され得る。たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックA1228も接地に結合され得る。
[00102]図12はデジタルマイクロフォンの一例を示している。いくつかの構成では、出力信号は1ビットPDM出力であり得る。本明細書で開示するシステムおよび方法はアナログMEMSマイクロフォンに適用され得ることに留意されたい。アナログ構成では、たとえば、電子回路1214はADC1238およびI/Oブロック1242を含まないことがある。アナログ構成では、出力信号1244はアナログであり得る。
[00103]図13は、本明細書で開示するシステムおよび方法による2つのMEMS構造1366、1368(たとえば、デュアルMEMS)についての周波数応答の一例を示すグラフ1302を含む。グラフ1302の水平軸は周波数(Hz)1308で示され、グラフ1302の垂直軸は振幅(dB)1306で示されている。図13は、(オーディオ周波数範囲内の)音声周波数範囲においてフラットな応答を示すMEMS構造A1366と、超音波周波数範囲において傾斜した応答を示すMEMS構造B1368との周波数応答を示している。たとえば、MEMS構造A1366とMEMS構造B1368との合成周波数応答は、音声周波数範囲(100Hz≦fvoice≦8kHz)においておよび超音波周波数範囲(20kHz≦fultrasound≦100kHz)においてターゲット周波数応答を達成する。たとえば、MEMS構造A1366の合成周波数応答は、音声周波数範囲において(0dBから)±2dB未満変動し、(20kHzにおける約0dBから100kHzにおける5dBに増加する傾斜したターゲット振幅から±4dB未満変動する。特に、図13は、超音波周波数範囲における5dBブーストの一例を示している。
[00104]図14は、本明細書で開示するシステムおよび方法による複数のMEMS構造1416、1420を含む電子回路1414の別の例を示すブロック図である。図14に関して説明する電子回路1414は、図12に関して説明した電子回路1214の一例であり得る。電子回路1414の一例は、2つのMEMS構造1416、1420を含む単一のマイクロフォンである。電子回路1414は、本明細書で開示する方法1100、1900のうちの1つまたは複数を実施するように構成され得る。
[00105]電子回路1414は、MEMS構造A1416とMEMS構造B1420とを含む。電子回路1414は、場合によっては、MEMSチャージポンプ1450、回路調節器1454、制御可能利得および/またはフィルタブロックA1428、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1464、加算器1424、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1434、ADC1438およびI/Oブロック1442のうちの1つまたは複数を含み得る。電子回路1414は電圧源におよび/またはクロックに結合され得る。電圧源は、電子回路1414の構成要素に電源電圧1446を提供する。クロックは、電子回路1414の構成要素にクロック信号1448を提供する。I/Oブロック1442は選択信号1462を受信し得る。電子回路1414は接地1460に結合され得る。
[00106]図14に関して説明する電子回路1414は、図12に関して説明した電子回路1214と同様に構成され得る。特に、構成要素、信号および/または結合のうちの1つまたは複数は、図12に関して説明した対応する構成要素、信号および/または結合と同様に構成され得る。
[00107]MEMSチャージポンプ1450は、MEMS構造A1416におよびMEMS構造B1420に電圧1452を提供し得る。回路調節器1454は、調整された電力1456、1458を電子回路1414の1つまたは複数の要素に(たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックA1428に、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1464に、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1434におよび/またはADC1438に)提供し得る。MEMS構造A1416は第1の信号1418をキャプチャする。MEMS構造A1416は、第1の信号1418を制御可能利得および/またはフィルタブロックA1428に提供する。MEMS構造B1420は第2の信号1422をキャプチャする。MEMS構造B1420は、第2の信号1422を制御可能利得および/またはフィルタブロックB1464に提供する。
[00108]制御可能利得および/またはフィルタブロックA1428は、第1の信号1418に利得(または減衰)を適用し、および/または第1の信号1418をフィルタ処理して、処理された第1の信号1430を生成し得る。制御可能利得および/またはフィルタブロックB1464は、第2の信号1422に利得(または減衰)を適用し、および/または第2の信号1422をフィルタ処理して、処理された第2の信号1432を生成し得る。
[00109]複数のMEMS構造を利用する1つの利益は、第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲IMDを緩和する能力である。たとえば、MEMS構造1416、1420(たとえば、ダイアフラム)が異なるので、およびMEMS構造1416、1420へのインターフェーシングが異なるので、IMDは、加算器1424(たとえば、ミキサ)の前にフィルタ除去され得る。
[00110]いくつかの構成では、高域フィルタ(HPF)1470がMEMS構造B1420に結合され得る。たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1464がHPF1470に結合され得る。HPF1470は、第2の信号1422からオーディオ周波数範囲においてエネルギーあるいは1つまたは複数の信号をフィルタ除去して、高域フィルタ処理された第2の信号1472を生成し得る。
[00111]HPF1470は、第2の信号1422によって引き起こされるオーディオ周波数範囲IMDを緩和する。たとえば、超音波周波数範囲における2つ(またはそれ以上の)トーンは、オーディオ周波数範囲内でIMDを生じさせ得る。特に、IMDは、超音波周波数範囲においてトーンの和および/または差周波数において(および/または和および差周波数の倍数において)生じ得る。これは、オーディオ周波数範囲において雑音(たとえば、1つまたは複数のトーン)を生成し得る。オーディオ周波数範囲内のこの雑音は、オーディオ周波数範囲において所望の信号に干渉し得るので、望ましくないことがある。たとえば、ユーザが、超音波周波数範囲において複数のトーンを利用する1つまたは複数の超音波適用例(たとえば、超音波ペン)を使用しながら、オーディオを録音しているかまたは通話を行っている場合、IMDは、オーディオ周波数範囲において可聴バズ音を生成し得る。HPF1470は、オーディオ周波数範囲においてエネルギーあるいは1つまたは複数の信号を減衰させることによってオーディオ周波数範囲IMDを緩和し得る。
[00112]処理された第1の信号1430および高域フィルタ処理された第2の信号1472は加算器1424に与えられ得る。加算器1424は、処理された第1の信号1430と高域フィルタ処理された第2の信号1472とを合成(たとえば、合計)して合成信号1426を生成し得る。
[00113]合成信号1426は制御可能利得および/またはフィルタブロックC1434に与えられ得る。制御可能利得および/またはフィルタブロックC1434は、合成信号1426に利得(または減衰)を適用し、および/または合成信号1426をフィルタ処理して、処理された合成信号1436を生成し得る。
[00114]処理された合成信号1436はADC1438に提供され得る。ADCは、処理された合成信号1436(アナログ信号)をデジタル合成信号1440に変換し得る。たとえば、ADC1438は、処理された合成信号1436を一連の2進数として表し得る。デジタル合成信号1440はI/Oブロック1442に提供され得る。I/Oブロック1442は、デジタル合成信号1440を出力信号1444として提供し得る。
[00115]図15は、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って緩和され得るIMD1578の一例を示すグラフ1502を含む。グラフ1502の水平軸は周波数(Hz)1508で示され、グラフ1502の垂直軸は振幅(dB)1506で示されている。図15は、図13に関して説明したように音声周波数範囲においておよび超音波周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する、MEMS構造A1566の周波数応答とMEMS構造B1568(たとえば、デュアルMEMS)の周波数応答とを示している。この例では、オーディオ周波数範囲においてIMD1578を生成する2つの高周波トーン1574、1576が存在する。より具体的には、2つのトーン1574、1576(一方は30kHzにあり、他方は31kHzにある)は、オーディオ周波数範囲において1kHzの差トーン(たとえば、IMD1578)を生成することになる。超音波周波数範囲においてMEMS感度が高くなるほど、オーディオ周波数範囲において生じるIMDがより大きくなり得ることに留意されたい。図15に示されているように、第1のMEMS構造(たとえば、MEMS構造A1566は高周波ロールオフを有するように設計されることが有益であり得る(さもないと同様のIMD問題が起こり得る)。たとえば、音声および/またはオーディオ周波数範囲のための第1のMEMS構造(たとえば、図12および/または図14に関して説明したMEMS構造A1216、1416)は、20kHzを上回る周波数を減衰させる周波数応答を有し得る。図14に関して上記で説明したように、低周波IMDがフィルタ除去され得るように、MEMS構造B1420の後に(たとえば、超音波周波数範囲のための)高域フィルタ1470が配置され得る。
[00116]図16は、本明細書で開示するシステムおよび方法による複数のMEMS構造1616、1620を含む電子回路1614の別の例を示すブロック図である。図16に関して説明する電子回路1614は、図12に関して説明した電子回路1214の一例であり得る。電子回路1614の一例は、2つのMEMS構造1616、1620を含む単一のマイクロフォンである。電子回路1614は、本明細書で開示する方法1100、1900のうちの1つまたは複数を実施するように構成され得る。
[00117]電子回路1614は、MEMS構造A1616とMEMS構造B1620とを含む。電子回路1614は、場合によっては、MEMSチャージポンプ1650、回路調節器1654、制御可能利得および/またはフィルタブロックA1628、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664、加算器1624、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634、ADC1638およびI/Oブロック1642のうちの1つまたは複数を含み得る。電子回路1614は電圧源におよび/またはクロックに結合され得る。電圧源は、電子回路1614の構成要素に電源電圧1646を提供する。クロックは、電子回路1614の構成要素にクロック信号1648を提供する。I/Oブロック1642は選択信号1662を受信し得る。電子回路1614は接地1660に結合され得る。
[00118]図16に関して説明する電子回路1614は、図12に関して説明した電子回路1214と同様に構成され得る。特に、構成要素、信号および/または結合のうちの1つまたは複数は、図12に関して説明した対応する構成要素、信号および/または結合と同様に構成され得る。
[00119]MEMSチャージポンプ1650は、MEMS構造A1616におよびMEMS構造B1620に電圧1652を提供し得る。回路調節器1654は、調整された電力1656、1658を電子回路1614の1つまたは複数の要素に(たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックA1628に、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664に、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634におよび/またはADC1638に)提供し得る。MEMS構造A1616は第1の信号1618をキャプチャする。MEMS構造A1616は、第1の信号1618を制御可能利得および/またはフィルタブロックA1628に提供する。MEMS構造B1620は第2の信号1622をキャプチャする。MEMS構造B1620は、第2の信号1622を制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664に提供する。
[00120]制御可能利得および/またはフィルタブロックA1628は、第1の信号1618に利得(または減衰)を適用し、および/または第1の信号1618をフィルタ処理して、処理された第1の信号1630を生成し得る。制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664は、第2の信号1622に利得(または減衰)を適用し、および/または第2の信号1622をフィルタ処理して、処理された第2の信号1632を生成し得る。したがって、本明細書で開示するシステムおよび方法は、複数の周波数範囲において(たとえば、音声周波数範囲においておよび超音波周波数範囲において)独立して調整可能な利得または感度をもつ複数のダイアフラムを伴うマイクロフォンを提供する。
[00121]複数のMEMS構造を利用する1つの利益は、追加のフィルタ処理なしにAGCを適用する能力である。たとえば、超音波周波数範囲信号に基づくAGCは、超音波周波数範囲信号を分離するために信号を最初にフィルタ処理することなしに適用され得る。いくつかの構成では、AGC回路1680がMEMS構造B1620に結合され得る。たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664がAGC回路1680に結合され得る。AGC回路1680は、利得および/またはフィルタ処理制御を実施するために、処理された第2の信号1632を利用し得る。いくつかの構成では、AGC回路1680は、入来信号(たとえば、処理された第2の信号1632)に基づいてソフトウェア介入なしに(たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664の利得へのならびに/あるいは制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634の利得への)調整を動的に行う。
[00122]いくつかの構成では、AGC回路1680は、処理された第2の信号1632の信号レベル(たとえば、振幅、大きさなど)を測定し得、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664ならびに/あるいは制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634のための利得制御を行い得る。たとえば、AGC回路1680は、処理された第2の信号1632に基づいて利得を調整するメーターであり得る。AGC回路1680によって提供される機能はハードウェアにおいて実装され得る。たとえば、AGC回路1680は、利得調整のしきい値を設定するためのチューニングレジスタを含み得るかまたはそれに結合され得る。利得調整は、オーディオ信号中の(たとえば、処理された第2の信号1632中のおよび/または処理された合成信号1636中の)クリックを防止するために、(たとえば、動的に行われるときに)ゼロ交差において行われ得ることに留意されたい。自動利得制御はハードウェアにおいておよび/またはソフトウェアにおいて実施され得ることに留意されたい。
[00123]制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664は、処理された第2の信号1632を加算器1624におよびAGC回路1680に提供し得る。AGC回路1680は、第2の信号1622(たとえば、処理された第2の信号1632)に基づいて第1のAGC信号1684および/または第2のAGC信号1686を生成し得る。第1のAGC信号1684および/または第2のAGC信号1686は、それぞれ制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664ならびに/あるいは制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634によって適用されるべき利得(たとえば、利得調整)を示し得る。
[00124]AGC回路1680は、(処理された第2の信号1632の)信号レベルがしきい値を満たすかまたは超えるとき、超音波周波数範囲における処理を調整し得る。たとえば、AGC回路1680は、処理された第2の信号1632および/または処理された合成信号1636の振幅がADC1638を飽和させ得るかどうか(たとえば、ADC1638が、処理された合成信号1636をクリッピングし得るかどうか)を決定し得る。AGC回路1680は、ADC1638が飽和され得るかどうかを決定するために1つまたは複数のしきい値を利用し得る。たとえば、AGC回路1680は振幅しきい値を含み得る。処理された第2の信号1632の振幅がしきい値を満たすかまたは超える場合、AGC回路1680は、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664の利得ならびに/あるいは制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634の利得を低減し得る。いくつかの構成では、1つまたは複数のしきい値はあらかじめ決定され得る。追加または代替として、AGC回路1680は、(たとえば、電子回路1614の性能をチューニングまたは最適化するために)1つまたは複数のしきい値を調整するためのプログラマブルレジスタを含み得る。たとえば、チューニングレジスタは、AGC回路1680の1つまたは複数のしきい値を変更するためにソフトウェアインターフェースおよび/または1つまたは複数のハードウェアピンを介して調整可能であり得る。
[00125]AGC回路1680を利用することは、ADC1638の飽和を回避するために有益であり得る。たとえば、超音波近接センサーは、ADC1638を飽和させるのに十分に高い振幅をもつ超音波信号を生成し得る。追加または代替として、他の超音波デバイスまたは適用例は、ADC1638を飽和させるのに十分に高い振幅をもつ超音波信号を生成し得る。
[00126]図16は、第2の信号1622(たとえば、超音波信号)および/または合成信号1626を調整するための構成を示している。追加または代替として、合成された処理された信号1636は、ADC1638飽和を回避するために、AGC回路1680に提供され(たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634の出力がAGC回路1680に結合され得)、ならびに/あるいは(図16に示されていない)別個のAGC回路に提供され得る。
[00127]信号レベル(たとえば、処理された第2の信号1632の振幅)が、超音波周波数範囲において第1のしきい値(たとえば、高しきい値)を満たすかまたは超えるとき、AGC回路1680は、(たとえば、超音波周波数範囲における)処理を調整し得る。処理を調整することは、MEMS構造B1620を非アクティブにすることを含み得る。たとえば、AGC回路1680は、(たとえば、第1のAGC信号1684を介して)制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664をオフにし得、ならびに/あるいはMEMS構造B1620から電力を切断し得る。追加または代替として、処理を調整することは、MEMS構造B1620の周波数応答を調整することを含み得る。たとえば、AGC回路1680は、不要な信号を含む周波数範囲を制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664に減衰させる、第1のAGC信号1684を提供し得る。追加または代替として、処理を調整することは、MEMS構造B1620の利得を低減することを含み得る。たとえば、AGC回路1680は、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664に利得を低減させる、第1のAGC信号1684を提供し得る。
[00128]一例では、第1のしきい値を満たすかまたは超える信号レベルは、電子回路1614について飽和または不要なレベルを引き起こすのに十分高い不要な信号によって引き起こされ得る。別の例では、AGC回路1680は、意図された信号に作用し得る。たとえば、超音波ペンがマイクロフォン(たとえば、電子回路1614)に極めて近い場合、信号レベルは高くなり得(たとえば、第1のしきい値を満たすかまたは超え得)、AGC回路1680は、信号レベルを範囲内にもってくるために利得を低減し得る。
[00129]いくつかの構成では、AGC回路1680は、追加または代替としてMEMS構造B1620の感度を高め得る。これは、超音波周波数範囲における超音波信号の受信を助け得る。たとえば、AGC回路1680は、特定の周波数範囲を増幅するために(たとえば、第1のAGC信号1684を介して)制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664を調整し得る。上記で説明したように、AGC回路1680は1つまたは複数のしきい値を利用し得る。たとえば、AGC回路1680は、処理された第2の信号1632の信号レベル(たとえば、振幅、大きさなど)が第2のしきい値を下回るかどうかを決定し得る。信号レベルが第2のしきい値を下回る場合、AGC回路1680は、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664の利得を増加させ、ならびに/あるいは制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634の利得を増加させ得る。これは、MEMS構造B1620の感度を高め得る。それに応じて、AGC回路1680は、(たとえば、処理された第2の信号1632の)信号レベルを測定し、信号レベルを改善する(たとえば、最適化する)ために利得を調整し得る。
[00130]いくつかの構成では、(AGC回路1680とは別個である)図16に示されていない他のAGC回路が電子回路1614中に含まれ得る。この他のAGC回路は、図16に示されたAGC回路1680への追加または代替であり得る。これらの構成では、この他のAGC回路は、処理された合成信号1636を監視しおよび/または処理を調整し得る。たとえば、この他のAGC回路は、処理された合成信号1636の信号レベルに基づいて制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634の利得を調整し得る。さらに、場合によってはコーデックへのフィードバック機構が提供され得る。このフィードバック機構は、信号が所望のサンプルレートにデシメートされると、必要な場合は利得が調整され得ることを規定し得る。
[00131]他の構成では、AGC回路1680は、追加または代替として、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634に第2のAGC信号1686を提供し得る。たとえば、AGC回路1680は、制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634によって提供されるフィルタ処理および/または利得を調整し得る。たとえば、AGC回路1680は、ある周波数範囲(たとえば、超音波周波数範囲またはそれの一部分)を減衰させることおよび/または利得を低減することを制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634に行わせることによって、超音波周波数範囲における処理を調整し得る。これにより、ADC1638を飽和させることが回避され得る。別の例では、AGC回路1680は、超音波周波数範囲における信号への感度を高めるために、超音波周波数範囲を制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634に増幅させ得る。
[00132]処理された第1の信号1630および処理された第2の信号1632は加算器1624に与えられ得る。加算器1624は、処理された第1の信号1630と処理された第2の信号1632とを合成(たとえば、合計)して合成信号1626を生成し得る。
[00133]合成信号1626は制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634に与えられ得る。制御可能利得および/またはフィルタブロックC1634は、合成信号1626に利得(または減衰)を適用し、および/または合成信号1626をフィルタ処理して、処理された合成信号1636を生成し得る。利得および/またはフィルタ処理を適用することは、いくつかの構成では第2のAGC信号1686に基づき得る。
[00134]処理された合成信号1636はADC1638に提供され得る。ADC1638は、処理された合成信号1636(アナログ信号)をデジタル合成信号1640に変換し得る。たとえば、ADC1638は、処理された合成信号1636を一連の2進数として表し得る。デジタル合成信号1640はI/Oブロック1642に提供され得る。I/Oブロック1642は、デジタル合成信号1640を出力信号1644として提供し得る。
[00135]図14に関して説明したIMD緩和、および図16に関して説明したAGCは、いくつかの構成では組み合わせられ得ることに留意されたい。たとえば、IMDを除去するために、高域フィルタは、MEMS構造B1620と加算器1624との間の経路中のどこにでも実装され得る。ただし、高域フィルタをMEMS構造B1620の近くに配置することが有益であり得る。いくつかの構成では、制御可能利得および/またはフィルタブロックB1664は超音波周波数範囲のみのために設計され得、ここで、MEMS構造B1620と制御可能利得および/またはフィルタブロックBとの間の結合は、20kHzの高域フィルタコーナーに結合された交流(AC)である。追加または代替として、これは緩衝増幅器として設計され得、この緩衝増幅器の後にアクティブフィルタが続き、このアクティブフィルタの後に、AGCによって制御される調整可能利得増幅器が続く。3つの増幅器を用いた場合、電力消費量が増加することがあり、これらの3つの段を1つに組み合わせるために設計上の問題が生じることに留意されたい。
[00136]図17は、本明細書で開示するシステムおよび方法による2つのMEMS構造1766、1768(たとえば、デュアルMEMS)についての周波数応答の別の例を示すグラフ1702を含む。グラフ1702の水平軸は周波数(Hz)1708で示され、グラフ1702の垂直軸は振幅(dB)1706で示されている。図17は、(オーディオ周波数範囲内の)音声周波数範囲においてフラットな応答を示すMEMS構造A1766と、超音波周波数範囲において傾斜した応答を示すMEMS構造B1768との周波数応答を示している。たとえば、MEMS構造A1766とMEMS構造B1768との合成周波数応答は、音声周波数範囲(100Hz≦fvoice≦8kHz)においておよび超音波周波数範囲(20kHz≦fultrasound≦100kHz)においてターゲット周波数応答を達成する。たとえば、MEMS構造A1766の合成周波数応答は、音声周波数範囲において(0dBから)±2dB未満変動し、(15kHzにおける約0dBから100kHzにおける10dBに増加する傾斜したターゲット振幅から±4dB未満変動する。特に、図17は、超音波周波数範囲における10dBブーストの一例を示している。より具体的には、(MEMS構造B1768と合成されたMEMS構造A1766の)合成周波数応答は、20kHzと100kHzとの間の超音波周波数範囲において傾斜を有し得る。この例では、MEMS構造B1768は、AGCを通して高められた超音波感度を示している。図16に関して説明したように、AGCは、制御可能利得ブロックの利得を増加させることによって実施され得る。これは、図17に示されているようにMEMS構造B1768の感度を高め得る。
[00137]図18は、本明細書で開示するシステムおよび方法による2つのMEMS構造1866、1868(たとえば、デュアルMEMS)についての周波数応答の別の例を示すグラフ1802を含む。グラフ1802の水平軸は周波数(Hz)1808で示され、グラフ1802の垂直軸は振幅(dB)1806で示されている。図18は、(オーディオ周波数範囲内の)音声周波数範囲におけるフラットな応答と超音波周波数範囲における傾斜した応答とを含む、MEMS構造A1866とMEMS構造B1868との合成周波数応答を示している。たとえば、MEMS構造A1866とMEMS構造B1868との合成周波数応答は、音声周波数範囲(100Hz≦fvoice≦8kHz)においておよび超音波周波数範囲(20kHz≦fultrasound≦100kHz)においてターゲット周波数応答を達成する。たとえば、MEMS構造A1866の合成周波数応答は、音声周波数範囲において(0dBから)±2dB未満変動し、(10kHzにおける約0dBから100kHzにおける−5dBに減少する傾斜したターゲット振幅から±4dB未満変動する。特に、図18は、超音波周波数範囲における5dB減衰の一例を示している。オーディオまたは音声のみのシナリオでは、たとえば、超音波周波数範囲感度を減衰させることが有益であり得る。
[00138]この例では、MEMS構造B1868は、AGCを通して低められた超音波感度を示している。図16に関して説明したように、AGCは、制御可能利得ブロックの利得を減少させることによって実施され得る。これは、図18に示されているようにMEMS構造B1868の感度を低め得る。図16〜図18に関してわかるように、本明細書で開示するシステムおよび方法は、複数の周波数範囲において(たとえば、音声周波数範囲においておよび超音波周波数範囲において)独立して調整可能な利得または感度を可能にする複数のダイアフラムを伴うマイクロフォンを提供する。
[00139]図19は、本明細書で説明する電子回路(たとえば、電子回路1014、1214、1414、1614、2014)のうちの1つまたは複数によって広帯域周波数応答を提供するための方法1900のより具体的な構成を示す流れ図である。電子回路1014は、1902において、第1の(たとえば、音声)周波数範囲において第1の周波数応答を示すMEMS構造A1016によって第1の信号1018をキャプチャし得る。たとえば、MEMS構造A1016は、図10に関して上記で説明したように、音響的な第1の信号を電気的な第1の信号1018に変換し得る。
[00140]電子回路1014は、1904において、第2の(たとえば、超音波)周波数範囲において第2の周波数応答を示すMEMS構造B1020によって第2の信号1022をキャプチャし得る。たとえば、MEMS構造B1020は、図10に関して上記で説明したように、音響的な第2の信号を電気的な第2の信号1022に変換し得る。
[00141]電子回路1014は、場合によっては、1906において、第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲におけるIMDを緩和し得る。たとえば、電子回路1014は、超音波周波数範囲における複数のトーンによって引き起こされるオーディオ周波数範囲内で生じ得るIMDを減衰させるために、第2の信号1022(たとえば、処理された第2の信号)を高域フィルタ処理し得る。たとえば、電子回路1014は、1906において、図14に関して上記で説明したようにIMDを緩和し得る。いくつかの構成では、第1のMEMS構造(たとえば、MEMS構造A1016)は、オーディオ周波数範囲および/または超音波周波数範囲における信号によって引き起こされる超音波周波数範囲におけるIMDを回避する高周波ロールオフを有し得ることに留意されたい。
[00142]電子回路1014は、場合によっては、1908において、信号レベルが超音波周波数範囲においてしきい値を満たすかまたは超えるかどうかを決定し得る。これは、図16に関して上記で説明したように達成され得る。たとえば、電子回路1014は、1908において、第1のしきい値(たとえば、高しきい値)を満たすかまたは超える振幅をもつ超音波周波数範囲内の信号および/またはエネルギーがあるかどうかを決定し得る。たとえば、電子回路1014は、1908において、第2の信号(たとえば、処理された第2の信号)の振幅がADCを飽和させ得るかどうかを決定し得る。いくつかの構成では、信号レベルが超音波周波数範囲において第2のしきい値(たとえば、低しきい値)を下回る場合、電子回路1014は、場合によっては、図16に関して上記で説明したようにMEMS構造B1020の感度を高め得る。
[00143]信号レベルが超音波周波数範囲においてしきい値(たとえば、第1のまたは「高」しきい値)を満たさないかまたは超えない場合、電子回路1014は、1912において、第1の信号1018と第2の信号1022とを合成し得る。これは、図10、図12、図14および図16のうちの1つまたは複数に関して上記で説明したように達成され得る。
[00144]信号レベルが超音波周波数範囲においてしきい値(たとえば、第1のまたは「高」しきい値)を満たすかまたは超える場合、電子回路1014は、場合によっては、1910において、超音波周波数範囲における処理を調整し得る。これは、図16に関して上記で説明したように達成され得る。たとえば、電子回路1014は、MEMS構造B1020を非アクティブにし、MEMS構造B1020の周波数応答を調整し、および/またはMEMS構造B1020の利得を低減し得る。これは、上記で説明したように1つまたは複数の制御可能利得および/またはフィルタブロックを制御することによって達成され得る。
[00145]電子回路1014は、1912において、第1の信号1018と第2の信号1022とを合成し得る。たとえば、加算器1024は、図10、図12、図14および図16のうちの1つまたは複数に関して上記で説明したように、第1の信号1018と第2の信号1022とを合成して合成信号1026を生成し得る。
[00146]いくつかの構成では、方法1900は1つまたは複数の追加のステップを含み得る。たとえば、方法1900は、図12、図14および図16のうちの1つまたは複数に関して説明した機能のうちの1つまたは複数を含み得る。たとえば、電子回路は、MEMS構造に電圧を提供し得、1つまたは複数の信号をフィルタ処理し、増幅しおよび/または減衰させ得、および/またはアナログ信号をデジタル信号に変換し得る。
[00147]図20は、本明細書で開示するシステムおよび方法による複数のMEMS構造2016、2020を含む電子回路2014の別の例を示すブロック図である。図20に関して説明する電子回路2014は、図12に関して説明した電子回路1214の一例であり得る。電子回路2014の一例は、2つのMEMS構造2016、2020を含む単一のマイクロフォンである。電子回路2014は、本明細書で開示する方法1100、1900のうちの1つまたは複数を実施するように構成され得る。
[00148]電子回路2014は、MEMS構造A2016とMEMS構造B2020とを含む。電子回路2014は、場合によっては、MEMSチャージポンプ2050、回路調節器2054、制御可能利得および/またはフィルタブロックA2028、制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064、加算器2024、制御可能利得および/またはフィルタブロックC2034、ADC2038およびI/Oブロック2042のうちの1つまたは複数を含み得る。電子回路2014は電圧源におよび/またはクロックに結合され得る。電圧源は、電子回路2014の構成要素に電源電圧2046を提供する。クロックは、電子回路2014の構成要素にクロック信号2048を提供する。I/Oブロック2042は選択信号2062を受信し得る。電子回路2014は接地2060に結合され得る。
[00149]図20に関して説明する電子回路2014は、図12に関して説明した電子回路1214と同様に構成され得る。特に、構成要素、信号および/または結合のうちの1つまたは複数は、図12に関して説明した対応する構成要素、信号および/または結合と同様に構成され得る。
[00150]MEMSチャージポンプ2050は、MEMS構造A2016におよびMEMS構造B2020に電圧2052を提供し得る。回路調節器2054は、調整された電力2056、2058を電子回路2014の1つまたは複数の要素に(たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックA2028に、制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064に、制御可能利得および/またはフィルタブロックC2034におよび/またはADC2038に)提供し得る。MEMS構造A2016は第1の信号2018をキャプチャする。MEMS構造A2016は、第1の信号2018を制御可能利得および/またはフィルタブロックA2028に提供する。MEMS構造B2020は第2の信号2022をキャプチャする。MEMS構造B2020は、第2の信号2022を制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064に提供する。
[00151]制御可能利得および/またはフィルタブロックA2028は、第1の信号2018に利得(または減衰)を適用し、および/または第1の信号2018をフィルタ処理して、処理された第1の信号2030を生成し得る。制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064は、第2の信号2022に利得(または減衰)を適用し、および/または第2の信号2022をフィルタ処理して、処理された第2の信号2032を生成し得る。
[00152]図20に示された例では、AGC回路A2080aがMEMS構造B2020に結合され得る。たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064がAGC回路A2080aに結合され得る。AGC回路A2080aは、利得および/またはフィルタ処理制御を実施するために、処理された第2の信号2032を利用し得る。いくつかの構成では、AGC回路A2080aは、入来信号(たとえば、処理された第2の信号2032)に基づいてソフトウェア介入なしに(たとえば、制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064の利得への)調整を動的に行う。
[00153]いくつかの構成では、AGC回路A2080aは、処理された第2の信号2032の信号レベル(たとえば、振幅、大きさなど)を測定し得、制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064のための利得制御を行い得る。たとえば、AGC回路A2080aは、処理された第2の信号2032に基づいて利得を調整するメーターであり得る。AGC回路A2080aによって提供される機能はハードウェアにおいて実装され得る。たとえば、AGC回路A2080aは、利得調整のしきい値を設定するためのチューニングレジスタA2009aを含み得るかまたはそれに結合され得る。利得調整は、オーディオ信号中の(たとえば、処理された第2の信号2032中のおよび/または処理された合成信号2036中の)クリックを防止するために、(たとえば、動的に行われるときに)ゼロ交差において行われ得ることに留意されたい。自動利得制御はハードウェアにおいておよび/またはソフトウェアにおいて実施され得ることに留意されたい。
[00154]制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064は、処理された第2の信号2032を加算器2024におよびAGC回路A2080aに提供し得る。AGC回路A2080aは、第2の信号2022(たとえば、処理された第2の信号2032)に基づいてAGC信号A2084aを生成し得る。AGC信号A2084aは、制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064によって適用されるべき利得(たとえば、利得調整)を示し得る。
[00155]AGC回路A2080aは、(処理された第2の信号2032の)信号レベルがしきい値を満たすかまたは超えるとき、超音波周波数範囲における処理を調整し得る。たとえば、AGC回路A2080aは、処理された第2の信号2032の振幅がADC2038を飽和させ得るかどうか(たとえば、ADC2038が、処理された合成信号2036をクリッピングし得るかどうか)を決定し得る。AGC回路A2080aは、ADC2038が飽和され得るかどうかを決定するために1つまたは複数のしきい値を利用し得る。たとえば、AGC回路A2080aは振幅しきい値を含み得る。処理された第2の信号2032の振幅がしきい値を満たすかまたは超える場合、AGC回路A2080aは、制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064の利得を低減し得る。図20に示されているように、AGC回路A2080aは、(たとえば、電子回路2014の性能をチューニングまたは最適化するために)1つまたは複数のしきい値を調整するためのチューニングレジスタA2009aを含むかまたはそれに結合され得る。たとえば、チューニングレジスタA2009aは、AGC回路A2080aの1つまたは複数のしきい値を変更するためにソフトウェアインターフェースおよび/または1つまたは複数のハードウェアピンを介して調整可能であり得る。
[00156]信号レベル(たとえば、処理された第2の信号2032の振幅)が、超音波周波数範囲において第1のしきい値(たとえば、高しきい値)を満たすかまたは超えるとき、AGC回路A2080aは、(たとえば、超音波周波数範囲における)処理を調整し得る。処理を調整することは、MEMS構造B2020を非アクティブにすることを含み得る。たとえば、AGC回路A2080aは、(たとえば、AGC信号A2084aを介して)制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064をオフにし得、ならびに/あるいはMEMS構造B2020から電力を切断し得る。追加または代替として、処理を調整することは、MEMS構造B2020の周波数応答を調整することを含み得る。たとえば、AGC回路A2080aは、不要な信号を含む周波数範囲を制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064に減衰させる、AGC信号A2084aを提供し得る。追加または代替として、処理を調整することは、MEMS構造B2020の利得を低減することを含み得る。たとえば、AGC回路A2080aは、制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064に利得を低減させる、AGC信号A2084aを提供し得る。
[00157]一例では、第1のしきい値を満たすかまたは超える信号レベルは、電子回路2014について飽和または不要なレベルを引き起こすのに十分高い不要な信号によって引き起こされ得る。別の例では、AGC回路A2080aは、意図された信号に作用し得る。たとえば、超音波ペンがマイクロフォン(たとえば、電子回路2014)に極めて近い場合、信号レベルは高くなり得(たとえば、第1のしきい値を満たすかまたは超え得)、AGC回路A2080aは、信号レベルを範囲内にもってくるために利得を低減し得る。
[00158]いくつかの構成では、AGC回路A2080aは、追加または代替としてMEMS構造B2020の感度を高め得る。これは、超音波周波数範囲における超音波信号の受信を助け得る。たとえば、AGC回路A2080aは、特定の周波数範囲を増幅するために(たとえば、AGC信号A2084aを介して)制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064を調整し得る。上記で説明したように、AGC回路A2080aは1つまたは複数のしきい値を利用し得る。たとえば、AGC回路A2080aは、処理された第2の信号2032の信号レベル(たとえば、振幅、大きさなど)が第2のしきい値を下回るかどうかを決定し得る。信号レベルが第2のしきい値を下回る場合、AGC回路A2080aは、制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064の利得を増加させ得る。これは、MEMS構造B2020の感度を高め得る。それに応じて、AGC回路A2080aは、(たとえば、処理された第2の信号2032の)信号レベルを測定し、信号レベルを改善する(たとえば、最適化する)ために利得を調整し得る。
[00159]処理された第1の信号2030および処理された第2の信号2032は加算器2024に与えられ得る。加算器2024は、処理された第1の信号2030と処理された第2の信号2032とを合成(たとえば、合計)して合成信号2026を生成し得る。
[00160]合成信号2026は、制御可能利得および/またはフィルタブロックC2034にならびにAGC回路B2080bに与えられ得る。制御可能利得および/またはフィルタブロックC2034は、合成信号2026に利得(または減衰)を適用し、および/または合成信号2026をフィルタ処理して、処理された合成信号2036を生成し得る。利得および/またはフィルタ処理を適用することは、いくつかの構成ではAGC信号B2084bに基づき得る。
[00161]図20に示された例では、AGC回路B2080bは、処理された合成信号2036を監視し、および/または処理を調整し得る。たとえば、AGC回路B2080bは、処理された合成信号2036の信号レベルに基づいて制御可能利得および/またはフィルタブロックC2034の利得を調整し得る。
[00162]AGC回路B2080bは、(処理された合成信号2036の)信号レベルがしきい値を満たすかまたは超えるとき、1つまたは複数の周波数範囲における処理を調整し得る。たとえば、AGC回路B2080bは、処理された合成信号2036の振幅がADC2038を飽和させ得るかどうか(たとえば、ADC2038が、処理された合成信号2036をクリッピングし得るかどうか)を決定し得る。AGC回路B2080Bは、ADC2038が飽和され得るかどうかを決定するために1つまたは複数のしきい値を利用し得る。たとえば、AGC回路B2080bは振幅しきい値を含み得る。処理された合成信号2036の振幅がしきい値を満たすかまたは超える場合、AGC回路B2080bは、制御可能利得および/またはフィルタブロックC2034の利得を低減し得る。図20に示されているように、AGC回路B2080bは、(たとえば、電子回路2014の性能をチューニングまたは最適化するために)1つまたは複数のしきい値を調整するためのチューニングレジスタB2009bを含むかまたはそれに結合され得る。たとえば、チューニングレジスタB2009bは、AGC回路B2080bの1つまたは複数のしきい値を変更するためにソフトウェアインターフェースおよび/または1つまたは複数のハードウェアピンを介して調整可能であり得る。
[00163]信号レベル(たとえば、処理された合成信号2036の振幅)が、1つまたは複数の周波数範囲において第3のしきい値(たとえば、高しきい値)を満たすかまたは超えるとき、AGC回路B2080bは、(たとえば、1つまたは複数の周波数範囲における)処理を調整し得る。処理を調整することは、合成されたMEMS構造2016、2020の周波数応答を調整することを含み得る。たとえば、AGC回路B2080bは、不要な信号を含む周波数範囲を制御可能利得および/またはフィルタブロックC2034に減衰させる、AGC信号B2084bを提供し得る。追加または代替として、処理を調整することは、合成されたMEMS構造2016、2020の利得を低減することを含み得る。たとえば、AGC回路B2080bは、制御可能利得および/またはフィルタブロックC2034に利得を低減させる、AGC信号B2084bを提供し得る。
[00164]一例では、第3のしきい値を満たすかまたは超える信号レベルは、電子回路2014について飽和または不要なレベルを引き起こすのに十分高い不要な信号によって引き起こされ得る。別の例では、AGC回路B2080bは、意図された信号に作用し得る。たとえば、ユーザの音声および/または所望の超音波制御信号は、ADC2038を飽和させ得る信号レベルを有し、信号レベルは高くなり得(たとえば、第1のしきい値を満たすかまたは超え得)、AGC回路B2080bは、信号レベルを範囲内にもってくるために利得を低減し得る。
[00165]いくつかの構成では、AGC回路B2080bは、追加または代替として、合成されたMEMS構造2016、2020の感度を高め得る。これは、1つまたは複数の周波数範囲における信号の受信を助け得る。たとえば、AGC回路B2080bは、特定の周波数範囲を増幅するために(たとえば、AGC信号B2084bを介して)制御可能利得および/またはフィルタブロックC2034を調整し得る。上記で説明したように、AGC回路B2080bは1つまたは複数のしきい値を利用し得る。たとえば、AGC回路B2080bは、合成された処理された信号2032の信号レベル(たとえば、振幅、大きさなど)が第4のしきい値を下回るかどうかを決定し得る。信号レベルが第4のしきい値を下回る場合、AGC回路B2080bは、制御可能利得および/またはフィルタブロックC2034の利得を増加させし得る。これは、合成されたMEMS構造2016、2020の感度を高め得る。それに応じて、AGC回路B2080bは、(たとえば、処理された合成信号2036の)信号レベルを測定し、信号レベルを改善する(たとえば、最適化する)ために利得を調整し得る。
[00166]いくつかの構成では、場合によってはコーデックへのフィードバック機構が提供され得る。このフィードバック機構は、信号が所望のサンプルレートにデシメートされると、必要な場合は利得が調整され得ることを規定し得る。
[00167]処理された合成信号2036はADC2038に提供され得る。ADC2038は、処理された合成信号2036(アナログ信号)をデジタル合成信号2040に変換し得る。たとえば、ADC2038は、処理された合成信号2036を一連の2進数として表し得る。デジタル合成信号2040はI/Oブロック2042に提供され得る。I/Oブロック2042は、デジタル合成信号2040を出力信号2044として提供し得る。
[00168]図14に関して説明したIMD緩和、および図20に関して説明したAGCは、いくつかの構成では組み合わせられ得ることに留意されたい。たとえば、IMDを除去するために、高域フィルタは、MEMS構造B2020と加算器2024との間の経路中のどこにでも実装され得る。ただし、高域フィルタをMEMS構造B2020の近くに配置することが有益であり得る。いくつかの構成では、制御可能利得および/またはフィルタブロックB2064は超音波周波数範囲のみのために設計され得、ここで、MEMS構造B2020と制御可能利得および/またはフィルタブロックBとの間の結合は、20kHzの高域フィルタコーナーに結合された交流(AC)である。追加または代替として、これは緩衝増幅器として設計され得、この緩衝増幅器の後にアクティブフィルタが続き、このアクティブフィルタの後に、AGCによって制御される調整可能利得増幅器が続く。3つの増幅器を用いた場合、電力消費量が増加することがあり、これらの3つの段を1つに組み合わせるために設計上の問題が生じることに留意されたい。
[00169]図21は、広帯域周波数応答を提供するためのシステムおよび方法が実装され得るワイヤレス通信デバイス2137の一構成を示すブロック図である。図21に示されたワイヤレス通信デバイス2137は、本明細書で説明する電子回路1014、1214、1414、1614、2014のうちの1つまたは複数を含むように実装され得る。ワイヤレス通信デバイス2137は、アプリケーションプロセッサ2111を含み得る。アプリケーションプロセッサ2111は、概して、ワイヤレス通信デバイス2137上で機能を実施するために命令を処理する(たとえば、プログラムを実行する)。アプリケーションプロセッサ2111は、オーディオコーダ/デコーダ(コーデック)2147に結合され得る。
[00170]オーディオコーデック2147は、オーディオ信号をコーディングおよび/または復号するために使用され得る。オーディオコーデック2147は、少なくとも1個のスピーカー2139、イヤピース2141、出力ジャック2143、および/または少なくとも1個のマイクロフォン2145に結合され得る。スピーカー2139は、電気信号または電子信号を音響信号に変換する、1つまたは複数の電気音響トランスデューサを含み得る。たとえば、スピーカー2139は、音楽を再生するため、またはスピーカーフォンの会話を出力するためなどに使用され得る。イヤピース2141は、音響信号(たとえば、音声信号)をユーザに出力するために使用され得る別のスピーカーまたは電気音響トランスデューサであり得る。たとえば、イヤピース2141は、ユーザのみが音響信号を確実に聴取し得るように使用され得る。出力ジャック2143は、オーディオを出力するために、ワイヤレス通信デバイス2137にヘッドフォンなどの他のデバイスを結合するために使用され得る。スピーカー2139、イヤピース2141および/または出力ジャック2143は、概して、オーディオコーデック2147からオーディオ信号を出力するために使用され得る。少なくとも1つのマイクロフォン2145は、音響信号(ユーザの音声など)を、オーディオコーデック2147に提供される電気信号または電子信号に変換する音響電気トランスデューサであり得る。
[00171]ワイヤレス通信デバイス2140は、本明細書で説明する電子回路1014、1214、1414、1614、2014のうちの1つまたは複数を含み得る。たとえば、マイクロフォン2145は、本明細書で説明する電子回路1014、1214、1414、1614、2014のうちの1つまたは複数の一例であり得る。
[00172]アプリケーションプロセッサ2111はまた、電力管理回路2121に結合され得る。電力管理回路2121の一例は、ワイヤレス通信デバイス2137の電力消費を管理するために使用され得る電力管理集積回路(PMIC)である。電力管理回路2121はバッテリー2123に結合され得る。バッテリー2123は、概して、ワイヤレス通信デバイス2137に電力を提供し得る。たとえば、バッテリー2123および/または電力管理回路2121は、ワイヤレス通信デバイス2137中に含まれる要素のうちの少なくとも1つに結合され得る。
[00173]アプリケーションプロセッサ2111は、入力を受信するための少なくとも1つの入力デバイス2125に結合され得る。入力デバイス2125の例としては、赤外線センサー、画像センサー、加速度計、タッチセンサー、キーパッドなどがある。入力デバイス2125は、ワイヤレス通信デバイス2137とのユーザ対話を可能にし得る。アプリケーションプロセッサ2111はまた、1つまたは複数の出力デバイス2127に結合され得る。出力デバイス2127の例としては、プリンタ、プロジェクタ、スクリーン、触覚デバイスなどがある。出力デバイス2127は、ワイヤレス通信デバイス2137が、ユーザによって体験され得る出力を生成することを可能にし得る。
[00174]アプリケーションプロセッサ2111はアプリケーションメモリ2129に結合され得る。アプリケーションメモリ2129は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子デバイスであり得る。アプリケーションメモリ2129の例としては、二重データレート同期式ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDRAM)、同期式ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、フラッシュメモリなどがある。アプリケーションメモリ2129は、アプリケーションプロセッサ2111のための記憶装置を提供し得る。たとえば、アプリケーションメモリ2129は、アプリケーションプロセッサ2111上で実行されるプログラムの機能のためのデータおよび/または命令を記憶し得る。
[00175]アプリケーションプロセッサ2111はディスプレイコントローラ2131に結合され得、ディスプレイコントローラ3762はディスプレイ2133に結合され得る。ディスプレイコントローラ2131は、ディスプレイ2133上に画像を生成するために使用されるハードウェアブロックであり得る。たとえば、ディスプレイコントローラ2131は、アプリケーションプロセッサ2111からの命令および/またはデータを、ディスプレイ2133上に提示され得る画像に変換し得る。ディスプレイ2133の例としては、液晶ディスプレイ(LCD)パネル、発光ダイオード(LED)パネル、陰極線管(CRT)ディスプレイ、プラズマディスプレイなどがある。
[00176]アプリケーションプロセッサ2111はベースバンドプロセッサ2113に結合され得る。ベースバンドプロセッサ2113は、概して通信信号を処理する。たとえば、ベースバンドプロセッサ2113は、受信した信号を復調および/または復号し得る。追加または代替として、ベースバンドプロセッサ2113は、送信に備えて信号を符号化および/または変調し得る。
[00177]ベースバンドプロセッサ2113はベースバンドメモリ2135に結合され得る。ベースバンドメモリ2135は、SDRAM、DDRAM、フラッシュメモリなど、電子情報を記憶することが可能な任意の電子デバイスであり得る。ベースバンドプロセッサ2113は、ベースバンドメモリ2135から情報(たとえば、命令および/またはデータ)を読み取り得、および/またはベースバンドメモリ2135に情報を書き込み得る。追加または代替として、ベースバンドプロセッサ2113は、通信動作を実施するために、ベースバンドメモリ2135に記憶された命令および/またはデータを使用し得る。
[00178]ベースバンドプロセッサ2113は無線周波数(RF)送受信機2115に結合され得る。RF送受信機2115は、電力増幅器2117と1つまたは複数のアンテナ2119と結合され得る。RF送受信機2115は、無線周波数信号を送信および/または受信し得る。たとえば、RF送受信機2115は、電力増幅器2117と少なくとも1つのアンテナ2119とを使用してRF信号を送信し得る。RF送受信機2115はまた、1つまたは複数のアンテナ2119を使用してRF信号を受信し得る。
[00179]いくつかの構成では、オーディオコーデック2147は、マイクロフォン2145とスピーカー2139とに結合されたハードウェアコーデックである。オーディオコーデック2147は、別個の集積回路であり得るか、あるいは、モデム(たとえば、ベースバンドプロセッサ2113)内に、電力管理回路2121(たとえば、PMIC)または他のプロセッサチップ内に組み込まれ得る。マイクロフォン2145は、オープンインターフェースであるバスを用いて(たとえば、マイクロフォン2145の外部にあり得る)オーディオコーデック2147に結合され得る。したがって、マイクロフォン2145(または、たとえばスピーカーアンプ)は、いくつかの構成ではプロセッサに直接接続され得る。
[00180]図22は、電子デバイス2209で利用され得る様々な構成要素を示す。図示された構成要素は、同じ物理的構造内に配置されるか、あるいは別個のハウジングまたは構造中に配置され得る。図22に関して説明する電子デバイス2209は、本明細書で説明する電子回路および/またはワイヤレス通信デバイス2140のうちの1つまたは複数に従って実装され得る。たとえば、電子デバイス2209は、本明細書で説明する電子回路1014、1214、1414、1614、2014のうちの1つまたは複数を含み、および/またはそれらであり得る。特定の一例では、電子デバイス2209中に含まれるマイクロフォン2296は、本明細書で説明する電子回路1014、1214、1414、1614、2014のうちの1つまたは複数の一例であり得る。
[00181]電子デバイス2209はプロセッサ2290を含む。プロセッサ2290は、汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえば、ARM)、専用マイクロプロセッサ(たとえば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであり得る。プロセッサ2290は中央処理ユニット(CPU)と呼ばれ得る。単一のプロセッサ2290だけが図22の電子デバイス2209において示されているが、代替的な構成では、プロセッサの組合せ(たとえば、ARMおよびDSP)が使用され得る。
[00182]電子デバイス2209は、プロセッサ2290と電気通信しているメモリ2284をも含む。すなわち、プロセッサ2290は、メモリ2284からの情報を読み取り、および/または、メモリ2284に情報を書き込むことができる。メモリ2284は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子的構成要素であり得る。メモリ2284は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、RAM内のフラッシュメモリデバイス、プロセッサとともに含まれるオンボードメモリ、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM(登録商標))、レジスタなど、およびそれらの組合せであり得る。
[00183]データ2288aおよび命令2286aがメモリ2284に記憶され得る。命令2286aは、1つまたは複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャなどを含み得る。命令2286aは、単一のコンピュータ可読ステートメントまたは多くのコンピュータ可読ステートメントを含み得る。命令2286aは、上記で説明したメソッド、関数およびプロシージャのうちの1つまたは複数を実装するためにプロセッサ2290によって実行可能であり得る。命令2286aを実行することは、メモリ2284に記憶されたデータ2288aの使用を伴い得る。図22は、プロセッサ2290にロードされている(命令2286aおよびデータ2288aから来ることがある)いくつかの命令2286bとデータ2288bとを示している。
[00184]電子デバイス2209は、他の電子デバイスと通信するための1つまたは複数の通信インターフェース2292をも含み得る。通信インターフェース2292は、ワイヤード通信技術、ワイヤレス通信技術、または両方に基づき得る。様々なタイプの通信インターフェース2292の例としては、シリアルポート、パラレルポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)、イーサネット(登録商標)アダプタ、電気電子技術者協会(IEEE)1394バスインターフェース、小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)バスインターフェース、赤外線(IR)通信ポート、Bluetoothワイヤレス通信アダプタ、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))トランシーバ、IEEE802.11(「Wi−Fi(登録商標)」)トランシーバなどがある。たとえば、通信インターフェース2292は、ワイヤレス信号を送信および受信するために1つまたは複数のアンテナ(図示せず)に結合され得る。
[00185]電子デバイス2209はまた、1つまたは複数の入力デバイス2294と、1つまたは複数の出力デバイス2298とを含み得る。様々な種類の入力デバイス2294の例としては、キーボード、マウス、マイクロフォン、遠隔制御デバイス、ボタン、ジョイスティック、トラックボール、タッチパッド、ライトペンなどがある。たとえば、電子デバイス2209は、音響信号をキャプチャするための1つまたは複数のマイクロフォン2296を含み得る。一構成では、マイクロフォン2296は、音響信号(たとえば、音声、会話)を電気信号または電子信号に変換するトランスデューサであり得る。異なる種類の出力デバイス2298の例としては、スピーカー、プリンタなどがある。たとえば、電子デバイス2209は1つまたは複数のスピーカー2201を含み得る。一構成では、スピーカー2201は、電気信号または電子信号を音響信号に変換するトランスデューサであり得る。電子デバイス2209中に典型的に含まれ得る1つの特定のタイプの出力デバイスは、ディスプレイデバイス2203である。本明細書で開示する構成とともに使用されるディスプレイデバイス2203は、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)、ガスプラズマ、エレクトロルミネセンスなど、任意の好適な画像投影技術を利用し得る。ディスプレイコントローラ2205はまた、メモリ2284に記憶されたデータを、ディスプレイデバイス2203上に示されるテキスト、グラフィクス、および/または(適宜)動画に変換するために提供され得る。
[00186]電子デバイス2209の様々な構成要素は、電力バスと、制御信号バスと、ステータス信号バスと、データバスなどを含み得る1つまたは複数のバスによって一緒に結合され得る。簡単のために、図22では様々なバスはバスシステム2207として示されている。図22は、電子デバイス2209の1つの可能な構成しか示していないことに留意されたい。様々な他のアーキテクチャおよび構成要素が利用され得る。
[00187]本明細書で説明した技法は、直交多重化方式に基づく通信システムを含む様々な通信システムのために使用され得る。そのような通信システムの例としては、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システムなどがある。OFDMAシステムは、全システム帯域幅を複数の直交サブキャリアに区分する変調技法である、直交周波数分割多重化(OFDM)を利用する。これらのサブキャリアは、トーン、ビンなどと呼ばれることもある。OFDMでは、各サブキャリアは独立してデータで変調され得る。SC−FDMAシステムは、システム帯域幅にわたって分散されたサブキャリア上で送信するためのインターリーブFDMA(IFDMA)、隣接するサブキャリアのブロック上で送信するための局所FDMA(LFDMA)、または隣接するサブキャリアの複数のブロック上で送信するための拡張FDMA(EFDMA)を利用し得る。概して、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC−FDMAでは時間領域で送られる。
[00188]上記の説明では、参照番号が、様々な用語と関連付けられて時々使用された。用語が参照番号と関連付けて使用される場合、これは、図の1つまたは複数で示される特定の要素を指すことを意味し得る。用語が参照番号なしで使用される場合、これは一般に、何らかの特定の図への制限なしで用語を指すことを意味し得る。
[00189]「決定すること」という用語は、多種多様のアクションを含み、したがって、「決定すること」は、算出することと、計算することと、処理することと、引き出すことと、調査することと、探索すること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造を調べること)と、確かめることなどを含み得る。また、「決定する」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、およびアクセスすること(たとえば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定する」は、解決すること、選択すること、選ぶこと、および確立することなどを含み得る。
[00190]「〜に基づく」という句は、別に明示的に指定されない限り、「〜にのみ基づく」を意味しない。言い換えれば、「〜に基づく」という句は、「〜にのみ基づく」と「〜に少なくとも基づく」の両方のことを述べている。
[00191]本明細書で説明した構成のうちのいずれか1つに関して説明した特徴、機能、手順、構成要素、要素、構造などのうちの1つまたは複数は、互換性がある、本明細書で説明した他の構成のうちのいずれかに関して説明された機能、手順、構成要素、要素、構造などのうちの1つまたは複数と組み合わせられ得ることに留意されたい。言い換えれば、本明細書で説明した機能と、手順と、構成要素と、要素などの何らかの互換性のある組合せは、本明細書で開示するシステムおよび方法に従って実装され得る。
[00192]本明細書で説明した機能は、1つまたは複数の命令として、プロセッサ可読媒体またはコンピュータ可読媒体に記憶され得る。「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体を指す。限定ではなく、例として、そのような媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電子的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD−ROM)または他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。コンピュータ可読媒体は有形および非一時的であり得ることに留意されたい。「コンピュータプログラム製品」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行され得るか、処理され得るか、または計算され得るコードまたは命令(たとえば、「プログラム」)と組み合わされたコンピューティングデバイスまたはプロセッサを指す。本明細書で使用する「コード」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行可能であるソフトウェア、命令、コードまたはデータを指すことがある。
[00193]ソフトウェアまたは命令はまた、伝送媒体を介して送信され得る。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、伝送媒体の定義に含まれる。
[00194]本明細書で開示する方法は、説明した方法を達成するための1つまたは複数のステップあるいはアクションを備える。本方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに交換され得る。言い換えれば、説明した方法の適切な動作のためにステップまたはアクションの特定の順序が必要とされない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲を逸脱することなく修正され得る。
[00195]特許請求の範囲は、上記に示された厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲を逸脱することなく、本明細書で説明したシステム、方法、および装置の構成、動作、および詳細において、様々な修正、変更、および変形が行われ得る。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] 音声周波数範囲において第1の周波数応答を示し、第1の信号をキャプチャするように構成された第1のマイクロ電気機械システム(MEMS)構造と、
前記第1のMEMS構造に結合された第2のMEMS構造と、ここにおいて、前記第2のMEMS構造が、超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示し、第2の信号をキャプチャするように構成され、ここにおいて、前記第1の周波数応答と前記第2の周波数応答との合成が合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する、を備える、電子回路。
[C2] 前記第2のMEMS構造に結合された高域フィルタをさらに備え、ここにおいて、前記高域フィルタが、前記第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲相互変調ひずみ(IMD)を緩和するように構成された、C1に記載の電子回路。
[C3] 前記第2のMEMS構造に結合された自動利得制御(AGC)回路をさらに備える、C1に記載の電子回路。
[C4] 前記AGC回路は、信号レベルがしきい値を満たすかまたは超えるとき、前記超音波周波数範囲における処理を調整するように構成された、C3に記載の電子回路。
[C5] 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造を非アクティブにすることを備える、C4に記載の電子回路。
[C6] 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の前記周波数応答を調整することを備える、C4に記載の電子回路。
[C7] 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の利得を低減することを備える、C4に記載の電子回路。
[C8] 音声周波数範囲において第1の周波数応答を示す第1のマイクロ電気機械システム(MEMS)構造によって第1の信号をキャプチャすることと、
超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示す第2のMEMS構造によって第2の信号をキャプチャすることと、ここにおいて、前記第1の周波数応答と前記第2の周波数応答との合成が合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する、
前記第1の信号と前記第2の信号とを合成することとを備える、電子回路によって広帯域周波数応答を提供するための方法。
[C9] 前記第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲相互変調ひずみ(IMD)を緩和することをさらに備える、C8に記載の方法。
[C10] 前記第2の信号に基づいて自動利得制御を実施することをさらに備える、C8に記載の方法。
[C11] 自動利得制御を実施することは、信号レベルがしきい値を満たすかまたは超えるとき、前記超音波周波数範囲における処理を調整することを備える、C10に記載の方法。
[C12] 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造を非アクティブにすることを備える、C11に記載の方法。
[C13] 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の前記周波数応答を調整することを備える、C11に記載の方法。
[C14] 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の利得を低減することを備える、C11に記載の方法。
[C15] 命令をその上に有する非一時的有形コンピュータ可読媒体を備える、広帯域周波数応答を提供するためのコンピュータプログラム製品であって、前記命令は、
音声周波数範囲において第1の周波数応答を示す第1のマイクロ電気機械システム(MEMS)構造によって第1の信号をキャプチャすることを電子回路に行わせるためのコードと、
超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示す第2のMEMS構造によって第2の信号をキャプチャすることを前記電子回路に行わせるためのコードと、ここにおいて、前記第1の周波数応答と前記第2の周波数応答との合成が合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する、
前記第1の信号と前記第2の信号とを合成することを前記電子回路に行わせるためのコードとを備える、コンピュータプログラム製品。
[C16] 前記命令が、前記第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲相互変調ひずみ(IMD)を緩和することを前記電子回路に行わせるためのコードをさらに備える、C15に記載のコンピュータプログラム製品。
[C17] 前記命令が、前記第2の信号に基づいて自動利得制御を実施することを前記電子回路に行わせるためのコードをさらに備える、C15に記載のコンピュータプログラム製品。
[C18] 自動利得制御を実施することは、信号レベルがしきい値を満たすかまたは超えるとき、前記超音波周波数範囲における処理を調整することを備える、C17に記載のコンピュータプログラム製品。
[C19] 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造を非アクティブにすることを備える、C18に記載のコンピュータプログラム製品。
[C20] 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の前記周波数応答を調整することを備える、C18に記載のコンピュータプログラム製品。
[C21] 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の利得を低減することを備える、C18に記載のコンピュータプログラム製品。
[C22] 第1の信号をキャプチャするための手段と、ここにおいて、前記第1の信号をキャプチャするための前記手段が、音声周波数範囲において第1の周波数応答を示し、
前記第1の信号をキャプチャするための前記手段に結合された第2の信号をキャプチャするための手段と、ここにおいて、前記第2の信号をキャプチャするための前記手段が、超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示し、ここにおいて、前記第1の周波数応答と前記第2の周波数応答との合成が合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する、を備える、広帯域周波数応答を提供するための装置。
[C23] 前記第2の信号をキャプチャするための前記手段に結合された高域フィルタ処理のための手段をさらに備え、ここにおいて、高域フィルタ処理のための前記手段が、前記第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲相互変調ひずみ(IMD)を緩和する、C22に記載の装置。
[C24] 前記第2の信号をキャプチャするための前記手段に結合された自動利得制御(AGC)のための手段をさらに備える、C22に記載の装置。
[C25] AGCのための前記手段は、信号レベルがしきい値を満たすかまたは超えるとき、前記超音波周波数範囲における処理を調整する、C24に記載の装置。
[C26] 前記処理を調整することが、前記第2の信号をキャプチャするための前記手段を非アクティブにすることを備える、C25に記載の装置。
[C27] 前記処理を調整することが、前記第2の信号をキャプチャするための前記手段の前記周波数応答を調整することを備える、C25に記載の装置。
[C28] 前記処理を調整することが、前記第2の信号をキャプチャするための前記手段の利得を低減することを備える、C25に記載の装置。

Claims (20)

  1. 音声周波数範囲において第1の周波数応答を示し、第1の信号をキャプチャするように構成された第1のマイクロ電気機械システム(MEMS)構造と、
    前記第1のMEMS構造に結合された第2のMEMS構造と、ここにおいて、前記第2のMEMS構造が、超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示し、第2の信号をキャプチャするように構成され、ここにおいて、前記第1の周波数応答と前記第2の周波数応答との合成が合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する、
    前記第2のMEMS構造に結合された自動利得制御(AGC)回路と、ここにおいて、前記AGC回路は、信号レベルが振幅しきい値を満たすかまたは超えるとき、前記超音波周波数範囲における処理を調整するように構成される、
    前記第1の信号と前記第2の信号を合成するように構成される加算器と、
    を備える、電子回路。
  2. 前記第2のMEMS構造に結合された高域フィルタをさらに備え、ここにおいて、前記高域フィルタが、前記第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲相互変調ひずみ(IMD)を緩和するように構成された、請求項1に記載の電子回路。
  3. 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造を非アクティブにすることを備える、請求項に記載の電子回路。
  4. 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の前記周波数応答を調整することを備える、請求項に記載の電子回路。
  5. 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の利得を低減することを備える、請求項に記載の電子回路。
  6. 音声周波数範囲において第1の周波数応答を示す第1のマイクロ電気機械システム(MEMS)構造によって第1の信号をキャプチャすることと、
    超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示す第2のMEMS構造によって第2の信号をキャプチャすることと、ここにおいて、前記第1の周波数応答と前記第2の周波数応答との合成が合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する、
    前記第2の信号に基づいて自動利得制御(AGC)を実施することと、ここにおいて、AGCを実施することは、前記第2の信号の信号レベルが振幅しきい値を満たすかまたは超えるとき、前記超音波周波数範囲における処理を調整することを備える、
    前記第1の信号と前記第2の信号とを合成することと
    を備える、電子回路によって広帯域周波数応答を提供するための方法。
  7. 前記第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲相互変調ひずみ(IMD)を緩和することをさらに備える、請求項に記載の方法。
  8. 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造を非アクティブにすることを備える、請求項に記載の方法。
  9. 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の前記周波数応答を調整することを備える、請求項に記載の方法。
  10. 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の利得を低減することを備える、請求項に記載の方法。
  11. 命令をその上に有する非一時的有形コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
    音声周波数範囲において第1の周波数応答を示す第1のマイクロ電気機械システム(MEMS)構造によって第1の信号をキャプチャすることを電子回路に行わせるためのコードと、
    超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示す第2のMEMS構造によって第2の信号をキャプチャすることを前記電子回路に行わせるためのコードと、ここにおいて、前記第1の周波数応答と前記第2の周波数応答との合成が合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する、
    前記第2の信号に基づいて自動利得制御(AGC)を実施することを前記電子回路に行わせるためのコードと、ここにおいて、AGCを実施することは、信号レベルが振幅しきい値を満たすかまたは超えるとき、前記超音波周波数範囲における処理を調整することを備える、
    前記第1の信号と前記第2の信号とを合成することを前記電子回路に行わせるためのコードと
    を備える、非一時的有形コンピュータ可読媒体
  12. 前記命令が、前記第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲相互変調ひずみ(IMD)を緩和することを前記電子回路に行わせるためのコードをさらに備える、請求項11に記載の非一時的有形コンピュータ可読媒体
  13. 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造を非アクティブにすることを備える、請求項11に記載の非一時的有形コンピュータ可読媒体
  14. 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の前記周波数応答を調整することを備える、請求項11に記載の非一時的有形コンピュータ可読媒体
  15. 前記処理を調整することが、前記第2のMEMS構造の利得を低減することを備える、請求項11に記載の非一時的有形コンピュータ可読媒体
  16. 第1の信号をキャプチャするための手段と、ここにおいて、前記第1の信号をキャプチャするための前記手段が、音声周波数範囲において第1の周波数応答を示し、
    前記第1の信号をキャプチャするための前記手段に結合された第2の信号をキャプチャするための手段と、ここにおいて、前記第2の信号をキャプチャするための前記手段が、超音波周波数範囲において第2の周波数応答を示し、ここにおいて、前記第1の周波数応答と前記第2の周波数応答との合成が合成周波数範囲においてターゲット周波数応答を達成する、
    前記第2の信号に基づいて自動利得制御(AGC)を実施するための手段と、ここにおいて、AGCを実施するための前記手段は、前記第2の信号の信号レベルが振幅しきい値を満たすかまたは超えるとき、前記超音波周波数範囲における処理を調整するための手段を備える、
    前記第1の信号と前記第2の信号とを合成するための手段と、
    を備える、広帯域周波数応答を提供するための装置。
  17. 前記第2の信号をキャプチャするための前記手段に結合された高域フィルタ処理のための手段をさらに備え、ここにおいて、高域フィルタ処理のための前記手段が、前記第2の信号によって引き起こされるオーディオ周波数範囲相互変調ひずみ(IMD)を緩和する、請求項16に記載の装置。
  18. 前記処理を調整することが、前記第2の信号をキャプチャするための前記手段を非アクティブにすることを備える、請求項16に記載の装置。
  19. 前記処理を調整することが、前記第2の信号をキャプチャするための前記手段の前記周波数応答を調整することを備える、請求項16に記載の装置。
  20. 前記処理を調整することが、前記第2の信号をキャプチャするための前記手段の利得を低減することを備える、請求項16に記載の装置。
JP2016554812A 2013-11-26 2014-11-20 広帯域周波数応答を提供するためのシステムおよび方法 Expired - Fee Related JP6092490B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14/090,300 2013-11-26
US14/090,300 US9380384B2 (en) 2013-11-26 2013-11-26 Systems and methods for providing a wideband frequency response
PCT/US2014/066708 WO2015080950A1 (en) 2013-11-26 2014-11-20 Systems and methods for providing a wideband frequency response

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017504279A JP2017504279A (ja) 2017-02-02
JP6092490B2 true JP6092490B2 (ja) 2017-03-08

Family

ID=52130816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016554812A Expired - Fee Related JP6092490B2 (ja) 2013-11-26 2014-11-20 広帯域周波数応答を提供するためのシステムおよび方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9380384B2 (ja)
EP (1) EP3075171A1 (ja)
JP (1) JP6092490B2 (ja)
CN (1) CN105745942A (ja)
WO (1) WO2015080950A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013224718A1 (de) * 2013-12-03 2015-06-03 Robert Bosch Gmbh MEMS-Mikrofonbauelement und Vorrichtung mit einem solchen MEMS-Mikrofonbauelement
CN106105259A (zh) * 2014-01-21 2016-11-09 美商楼氏电子有限公司 提供极高声学过载点的麦克风设备和方法
US9414165B2 (en) * 2014-01-27 2016-08-09 Invensense, Inc. Acoustic sensor resonant peak reduction
CN104007977A (zh) * 2014-06-09 2014-08-27 威盛电子股份有限公司 电子装置及音频播放方法
TWI489111B (zh) * 2014-06-10 2015-06-21 Richtek Technology Corp 多微機電元件之訊號處理方法與適用此方法之複合微機電裝置
US9831844B2 (en) * 2014-09-19 2017-11-28 Knowles Electronics, Llc Digital microphone with adjustable gain control
US9936289B2 (en) * 2014-11-25 2018-04-03 Invensense, Inc. Microelectromechanical systems (MEMS) microphone array with dedicated amplifiers
US10200794B2 (en) * 2014-12-31 2019-02-05 Invensense, Inc. Ultrasonic operation of a digital microphone
US9866938B2 (en) * 2015-02-19 2018-01-09 Knowles Electronics, Llc Interface for microphone-to-microphone communications
EP3262852A4 (en) * 2015-10-30 2018-03-14 Goertek Inc. Band-pass acoustic filter and acoustic sensing apparatus
US20170329431A1 (en) * 2016-05-10 2017-11-16 Mediatek Inc. Proximity detection for absorptive and reflective object using ultrasound signals
US10127908B1 (en) 2016-11-11 2018-11-13 Amazon Technologies, Inc. Connected accessory for a voice-controlled device
US10789948B1 (en) 2017-03-29 2020-09-29 Amazon Technologies, Inc. Accessory for a voice controlled device for output of supplementary content
US10366692B1 (en) * 2017-05-15 2019-07-30 Amazon Technologies, Inc. Accessory for a voice-controlled device
JP6345327B1 (ja) * 2017-09-07 2018-06-20 ヤフー株式会社 音声抽出装置、音声抽出方法および音声抽出プログラム
CN107991664A (zh) * 2017-11-30 2018-05-04 努比亚技术有限公司 超声波阈值的校准方法、装置及计算机可读存储介质
CN108260037B (zh) * 2018-01-05 2019-10-22 深圳市沃特沃德股份有限公司 语音采集装置和家电设备
US10915052B2 (en) 2018-12-26 2021-02-09 Canon Kabushiki Kaisha Recording material determination apparatus and image forming apparatus that receive ultrasonic waves
US11579165B2 (en) 2020-01-23 2023-02-14 Analog Devices, Inc. Method and apparatus for improving MEMs accelerometer frequency response

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0564284A (ja) * 1991-09-04 1993-03-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd マイクロホン装置
US5715319A (en) * 1996-05-30 1998-02-03 Picturetel Corporation Method and apparatus for steerable and endfire superdirective microphone arrays with reduced analog-to-digital converter and computational requirements
US7391976B2 (en) * 1999-12-13 2008-06-24 Kabushiki Kaisha Kenwood Optical acoustoelectric transducer
JP4951067B2 (ja) * 2006-07-25 2012-06-13 アナログ デバイシス, インコーポレイテッド 複数のマイクロホンシステム
US20080192962A1 (en) 2007-02-13 2008-08-14 Sonion Nederland B.V. Microphone with dual transducers
NZ580288A (en) * 2007-03-14 2012-07-27 Epos Dev Ltd A MEMS microphone including a case, a MEMS membrane, and a mesh covering
AU2012200065A1 (en) * 2007-03-14 2012-02-02 Qualcomm Incorporated An Acoustic Positioning System
WO2009143434A2 (en) 2008-05-23 2009-11-26 Analog Devices, Inc. Wide dynamic range microphone
US8401178B2 (en) 2008-09-30 2013-03-19 Apple Inc. Multiple microphone switching and configuration
US8233637B2 (en) 2009-01-20 2012-07-31 Nokia Corporation Multi-membrane microphone for high-amplitude audio capture
US8831246B2 (en) 2009-12-14 2014-09-09 Invensense, Inc. MEMS microphone with programmable sensitivity
WO2012025794A1 (en) 2010-08-27 2012-03-01 Nokia Corporation A microphone apparatus and method for removing unwanted sounds
JP5926490B2 (ja) * 2011-02-10 2016-05-25 キヤノン株式会社 音声処理装置
DE102013200070B3 (de) 2013-01-04 2014-03-27 Robert Bosch Gmbh Mikrofon-Bauteil

Also Published As

Publication number Publication date
US9380384B2 (en) 2016-06-28
US20150146885A1 (en) 2015-05-28
EP3075171A1 (en) 2016-10-05
JP2017504279A (ja) 2017-02-02
WO2015080950A1 (en) 2015-06-04
CN105745942A (zh) 2016-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6092490B2 (ja) 広帯域周波数応答を提供するためのシステムおよび方法
US10531191B2 (en) Controller for haptic feedback element
US10484792B2 (en) Headphone with noise cancellation of acoustic noise from tactile vibration driver
US10212511B2 (en) Multi-membrane microphone for high-amplitude audio capture
US20160057532A1 (en) Systems and methods for using a speaker as a microphone
CN108076419B (zh) 线性谐振致动器控制器
JP2016541222A (ja) フィードバック検出のためのシステムおよび方法
US9672843B2 (en) Apparatus and method for improving an audio signal in the spectral domain
US10405105B2 (en) MEMS microphone maximum sound pressure level extension
US9769567B2 (en) Audio system and method
US11871193B2 (en) Microphone system
CN113475097A (zh) 作为声音发射器的显示器的反馈控制
WO2024037183A1 (zh) 音频输出方法、电子设备及计算机可读存储介质
TWI501657B (zh) 電子音訊裝置
WO2020057656A1 (zh) 基于声音输出元件采集外界声波的方法、装置和移动终端
US10555081B2 (en) Adaptive signal customization
CN112913258B (zh) 包括多个扬声器的电子装置
US11463809B1 (en) Binaural wind noise reduction
CN112753229A (zh) 音响装置以及音响再现方法

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20161228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6092490

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees