以下に、本発明の実施形態に係る遊技機をパチンコ遊技機に適用した場合を例に、図面を参照して説明する。ただし、本発明に係る遊技機は、パチンコ遊技機のみではなく、例えばパチスロに適用することもできる。
(第1実施形態)
本発明に係るパチンコ遊技機の第1実施形態について説明する。
[遊技機の構成]
まず、図1ないし図14を用いて、パチンコ遊技機1の概観について説明する。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機1は、ガラスドア10、皿ユニット11、発射装置12、液晶表示装置13、及び遊技盤14が、ベースドア15に支持された構造を有している。ベースドア15は、裏面側に排出ユニット16及び基板ユニット17を支持しており、木枠18の開口181に嵌め込まれている。
ガラスドア10は、ベースドア15に対して開閉自在に軸着されている。このガラスドア10は、中央に形成された開口101を有しており、その開口101には透過性を有する保護ガラス19が配設されている。この保護ガラス19は、ガラスドア10が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。ガラスドア10には、上部にスピーカ21が配設され、左右にランプ・LED22が配置されている。スピーカ21は、例えば音声での告知や演出、エラー報知を行うためのものである。ランプ・LED22は、演出や告知等、各種の報知を行うものである。
皿ユニット11は、遊技球(遊技媒体)を貯留するためのものであり、ガラスドア10の下部においてベースドア15に配設されている。この皿ユニット11は、上皿111及び下皿112を備え、上皿111の下方に下皿112を一体化したユニットとして構成されている。上皿111は、上皿上部カバー111aを備えている。
上皿111は、後述する遊技領域140に発射させる遊技球を貯留するためのものである。上皿111には、払出口113及び操作ユニット9が設けられている。この払出口113は、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うためのものであり、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出される。操作ユニット9は、ジョグダイヤル(回転操作手段)601及び演出ボタン602を備えている。
ジョグダイヤル601は、例えば液晶表示装置13に表示される幾つかのキャラクタ画像の中から1つのキャラクタ画像を選択する際等に、遊技者により回転操作されるものである。
また、このジョグダイヤル601は、所定の演出(例えば、後述する特定演出、特別演出、特殊演出)の実行中において、演出の内容(演出態様)を変化させる場合等に遊技者により回転操作されるもので、遊技者が所定の期間(例えば回転操作有効期間)内に特定演出等の表示態様に応じた所定の回転操作を行うことで、所定の演出(例えば、矩形状のメータの表示画面を表示してメータが空の状態の表示から満タンの状態の表示に徐々に変化させる特定演出)を実行させるものである。
演出ボタン602は、所謂「CHANCEボタン」あるいは「プッシュボタン」等と呼ばれるものであり、例えば上述する液晶表示装置13において表示されるCHANCE演出(いわゆるカットイン演出や可動体の可動の有無等)を行うか否かを選択するために、あるいは大当りの期待度を報知する演出(例えば会話演出の会話内容や文字色)において期待度を報知させるときに遊技者によって押下操作されるものである。
また、この演出ボタン602は、所定の演出の実行中における押下操作有効期間の設定時に、上述の液晶表示装置13に表示される特定演出に関する各種の情報(表示態様)、例えば遊技者に対する操作(操作態様)の案内に対応して、遊技者により押下操作されるものである。
下皿112には、払出口114が設けられている。この払出口114は、払出口113と同様に、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行い、所定の払出条件が成立した場合に遊技球が排出されるものである。
発射装置12は、後述する遊技領域140に、上皿111に貯留された遊技球を発射するためのものである。この発射装置12は、パネル体121の表面側に発射ハンドル122を設けたものであり、ベースドア15の右下部に配設されている。
パネル体121は、皿ユニット11及び発射装置12をベースドア15に配設するとき、皿ユニット11の右下部と一体化されるものである。このパネル体121の裏側には、遊技球を発射するための駆動装置(図示略)が設けられている。駆動装置としては、例えば発射ソレノイドが使用される。
図1ないし図3に示すように、液晶表示装置13は、第1始動口34及び第2始動口35への遊技球の入賞に基づく大当り抽選の結果の他、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の識別図柄(装飾図柄/識別情報)、通常遊技状態での演出画像、大当り中の演出画像、デモ演出、及び保留球数を表示するものである。すなわち、液晶表示装置13は、遊技球が第1始動口34及び第2始動口35を通過(入賞)したことを条件に識別情報(例えば、装飾図柄)の変動表示を行うようになっている。
また、この液晶表示装置13は、所定の演出における回転操作有効期間の設定時に、遊技者に対する操作の案内、例えばジョグダイヤル601の回転操作(操作態様)を指示するメッセージ、ジョグダイヤル601のイメージ画像、回転操作有効期間終了までの残り時間を減算表示するタイマ・メータ、メッセージに対する達成度に応じたキャラクタ画像等の、特定演出に関する各種の情報(表示態様)を表示するようになっている。また所定の演出において、押下操作有効期間の設定時には、遊技者に対する操作の案内として、例えば演出ボタン602の押下操作(操作態様)を指示するメッセージ、演出ボタン602のイメージ画像、押下操作有効期間終了までの残り時間を減算表示するタイマ・メータ、メッセージに対する達成度に応じたキャラクタ画像等の、特定演出に関する各種の情報(表示態様)を表示するようになっている。
液晶表示装置13は、遊技盤14の略中央に配設されている。
なお、液晶表示装置13に代えて、または液晶表示装置13に加えて、例えばプラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、CRTディスプレイ、ランプ、スピーカあるいは可動役物を単独または組み合わせて使用してもよい。
図2に示すように、遊技盤14は、保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア15の前方に配設されている。この遊技盤14は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域140を有している。この遊技領域140は、外レール31に囲まれ、複数の遊技釘(図示せず)が打ち込まれたものである。
図3及び図4に示すように、遊技盤14には、ガイドレール31,32、ステージ33、第1始動口34、第2始動口35、通過ゲート36,36、第1及び第2保留表示部37,38、大入賞口39、シャッタ40、一般入賞口41,42,43,44、及びLEDユニット5が設けられている。
ガイドレール31,32は、外レール31及び内レール32を含んでいる。外レール31は、遊技領域140を区画(画定)するために遊技領域140を囲むように配置されている。内レール32は、外レール31とともに遊技球を遊技盤14の上部に案内するためのものであり、遊技盤14の左側において外レール31の内側に配設されている。
ステージ33は、遊技領域140における遊技球の流化領域を振り分けるものであり、液晶表示装置13の上縁部に沿って配置されている。
発射装置12によって発射された遊技球は、遊技盤14に打ち込まれた遊技釘、ステージ33等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。この過程において、第1始動口34、第2始動口35、通過ゲート36,36、大入賞口39、あるいは一般入賞口41〜44に、遊技球が入賞し、入賞しなかった遊技球はアウト口45から排出(回収)される。遊技球は、発射ハンドル122の回動角度が小さい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が小さいために主としてステージ33の左側を流下する一方で、発射ハンドル122の回転角度が大きい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が大きいために主としてステージ33の右側を流下する。一般に、ステージ33の左側に遊技球を流下させる打ち方は左打ち、ステージ33の右側に遊技球を流下させる打ち方は右打ちと呼ばれている。
第1始動口34及び第2始動口35は、遊技球の入賞(通過)を条件に大当り抽選の契機を与えるとともに、大当り抽選の結果を後述する第1及び第2特別図柄表示部52,53や液晶表示装置13において表示させる契機を与えるものである。
第1始動口34は、遊技盤14の中央やや下方位置に設けられている。第1始動口34の後方には、第1始動口スイッチ(SW)340が配置されている。第1始動口スイッチ340によって遊技球が検出された場合、パチンコ遊技機1の内部(図2の基板ユニット17)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口113または払出口114を介して上皿111または下皿112に払い出される。
第2始動口35は、第1始動口34の直下に設けられており、その後方に第2始動口スイッチ(SW)350が配置されている。第2始動口スイッチ350によって遊技球が検出された場合、パチンコ遊技機1の内部(図2の基板ユニット17)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口113または払出口114を介して上皿111または下皿112に払い出される。この第2始動口35は、普通電動役物としての羽根部材46によって入賞困難性が決定される。
羽根部材46は、左右方向に回動するものであり、第2始動口35への遊技球の入賞を可能とする開放状態と、第2始動口35への遊技球の入賞を不可能または困難とする閉鎖状態と、を選択可能とするものである。羽根部材46は、後述する普通図柄表示部50において所定の図柄で停止表示(点灯・消灯の組み合わせ)されたときに、所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口35に遊技球が入りやすくなる。
例えば、普通図柄ゲームにおいて、低確率遊技状態(通常遊技状態)における当り確率は、例えば1/256であり、これに当選した場合に、羽根部材46が0.3秒間、1回開放される。高確率遊技状態(時短遊技状態)における当り確率は、例えば255/256であり、これに当選した場合に、羽根部材46が1.3秒間、3回開放される。また、普通図柄ゲームの1回の当り遊技に対する第2始動口35への最大入賞カウント数は8カウントである。
なお、普通電動役物としては、羽根部材46を左右に回動させるものに限らず、例えば、舌状部材が遊技盤14の前後に移動するもの、あるいは遊技盤14の前後に回動して第2始動口35を開閉する開閉扉であってもよい。
通過ゲート36,36は、第2始動口35を開放するための普通図柄抽選を行う契機を与えるものであり、遊技盤14の左右の中央位置に設けられている。この普通図柄抽選の結果は、後述する普通図柄表示部50において表示される。後述の普通図柄表示部50において特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置13の表示領域131に表示されるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1では、大当り遊技終了後に通常遊技状態、あるいは大当り確率が通常遊技状態よりも高くなる確変(確率変動)遊技状態、普通図柄抽選の当選確率が高くなる時短遊技状態に移行する。なお、確変遊技状態と時短遊技状態とには同時に移行することもあるため、大当り遊技終了後に移行する状態として、通常遊技状態(非確変遊技状態であり、非時短遊技状態である)、時短遊技状態(非確変遊技状態である)、確変遊技状態(非時短遊技状態である)、確変時短遊技状態(確変遊技状態であり、時短遊技状態である)がある。時短遊技状態では、普通図柄抽選の当選確率が高くなるため、普通電動役物としての羽根部材46のサポートによって第2始動口35への入賞が容易となる。この状態は、「電サポ」と呼ばれる状態であり、特別図柄ゲームの保留球が貯まりやすくなるとともに、第2始動口35への入賞により遊技球の目減りを抑制することができる。
第1及び第2保留表示部37,38は、後述する第1または第2特別図柄表示部52,53が変動表示しているときに、第1または第2始動口スイッチ340,350によって遊技球が検出された場合、第1または第2特別図柄表示部52,53において変動表示中の第1または第2特別図柄が停止表示されるまで、第1または第2始動口34,35への遊技球の入球に基づく第1または第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。変動表示していた第1または第2特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた第1または第2特別図柄の変動表示が開始される。
ここで、第1及び第2特別図柄の変動表示の優先順位は、本実施形態では、第2特別図柄のほうが第1特別図柄よりも高くされている。もちろん、第1及び第2始動口34,35への入賞順に従って、対応する第1及び第2特別図柄を順次変動表示させるようにしてもよい。
また、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、本実施形態においては、第1始動口34及び第2始動口35への入球による第1及び第2特別図柄の変動表示の保留数は、それぞれ最大で4個としている。第1特別図柄に対する第1特別図柄ゲームが4回分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が、後述するメインRAM62(図15参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。第2特別図柄ゲームについても同様に、4回分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する第2特別図柄ゲームの情報が、後述するメインRAM62(図15参照)の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の第2特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。したがって、第1及び第2特別図柄の双方、すなわち第1始動口34及び第2始動口35への入賞保留数は、合計で最大8個となる。
なお、第1及び第2保留表示部37,38に代えて、あるいは第1及び第2保留表示部37,38に加えて、液晶表示装置13において、第1始動口34への入賞の保留及び第2始動口35への入賞の保留を表示するようにしてもよい。
大入賞口39は、遊技者に有利な遊技状態である特別遊技状態(大当り遊技状態)のときに開放される部分であり、第1始動口34の右側(もしくは、右側上部または右側下部)に設けられている。この大入賞口39には、カウントスイッチ390が設けられている。このカウントスイッチ390は、大入賞口39への遊技球の入賞数をカウントするためのものであり、遊技球の入賞が確認されると、予め設定されている数の遊技球が払出口113または払出口114を介して上皿111または下皿112に払い出される。
シャッタ40は、大入賞口39を開放状態あるいは閉鎖状態に制御するものであり、大入賞口39を覆うように配置されている。すなわち、シャッタ40は、大入賞口39に遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に変化するように駆動される。シャッタ40による大入賞口39の開放駆動は、後述する第1特別図柄表示部52または第2特別図柄表示部53において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
ここで、大当り遊技状態は、通常遊技状態よりも遊技球を獲得できる状態(出玉あり大当り遊技状態)と、実質的に遊技球を獲得できない状態(出玉なし大当り遊技状態)も含まれる。本実施形態では、出玉なし大当り遊技状態の終了後は、大当り当選確率が通常遊技状態よりも高い確変遊技状態に移行する。このような出玉なし大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行させる大当り遊技状態を、突然確率変動という。この突然確率変動は、「突然確変」あるいは「突確」とも呼ばれる。
シャッタ40による大入賞口39の開放状態は、カウントスイッチ390によるカウント値(遊技球の通過数)が所定個数(例えば7個)となるか、あるいは開放時間が所定時間(例えば約25秒または0.1秒)を経過するまで維持される。一方、遊技球の通過数が所定個数となった場合、またはシャッタ40の開放時間が所定時間となった場合には、シャッタ40は大入賞口39を閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、大入賞口39の開放状態と閉鎖状態とが繰り返される。本実施形態での大当り遊技状態は、大入賞口39の開放状態が15回または2回に設定されている。大当り遊技状態において、大入賞口39が開放状態とされている遊技状態は「ラウンドゲーム」といい、大入賞口39が開放状態から閉鎖状態にされてから次に大入賞口39が開放状態とされるまでの大入賞口39の閉鎖状態を「ラウンド間ゲーム」あるいは「インターバル」という。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド(1R)、2回目を第2ラウンド(2R)と呼称する場合がある。本実施形態では、大当り遊技状態での大入賞口39の開放回数は15回、8回または4回であるが、開放回数が15回の大当りを「15R大当り」、開放回数が8回の大当りを「8R大当り」、開放回数が4回の大当りを「4R大当り」と呼ぶこともできる。
「15R大当り」は、各ラウンドにおける大入賞口39の最大開放時間が比較的長い時間、例えば約25秒に設定されている。そのため、「15R大当り」となった場合には、遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。
一方、「8R大当り」及び「4R大当り」は、各ラウンドにおける大入賞口39の開放時間が15R大当りよりも短い時間に設定され、実質的に遊技球の獲得が困難とされている。すなわち、「8R大当り」及び「4R大当り」は、「15R大当り」に比べて、大入賞口39の最大合計開放時間が短く設定されている。
ただし、「8R大当り」及び「4R大当り」は、各ラウンドにおける大入賞口39の開放時間を「15R大当り」と同程度の時間に設定し、大入賞口39の開放状態での遊技球の入賞を容易として一定数の遊技球を獲得可能なように構成してもよい。また、例えば「8R大当り」として、一定数の遊技球が獲得できる「第1の8R大当り」と遊技球を実質的に獲得できない「第2の8R大当り」とを併用してもよい。
なお、大入賞口39の開放回数は「15R大当り(第1の15R大当り)」と同じであるが、大入賞口39の開放時間が短くて実質的に遊技球を獲得できない「15R大当り(第2の15R大当り)」を設けるとともに、「第2の15R大当り」における大入賞口39の開放制御と同一または類似する「小当り」を設け、「第2の15R大当り」及び「小当り」のいずれが成立したかが大入賞口39の開放態様からでは判別困難または判別不可能としてもよい。また、「第2の15R大当り」後は、「第2の15R大当り」前の遊技状態に関わらず、確変遊技状態に移行してもよいし、通常遊技状態に移行してもよい。
一般入賞口41〜44は、遊技球の入賞を条件に規定個数の遊技球を払い出させる役物である。これらの一般入賞口41〜44は、装飾部材を配置することにより遊技盤14の左下部及び右下部にそれぞれ2個ずつ形成されている。一般入賞口41〜44に遊技球が入賞したときには、予め設定されている数の遊技球が払出口113または払出口114を介して上皿111または下皿112に払い出される。
また、図4に示すように、上述した第1始動口34、第2始動口35、大入賞口39、一般入賞口41〜44の後方には、それぞれ、第1始動口スイッチ340、第2始動口スイッチ350、カウントスイッチ390、一般入賞口スイッチ410,420,430,440が配設され、通過ゲート36,36の内部には通過ゲートスイッチ360,360が配設され、それぞれの入球または通過が検出される。また、シャッタ40及び羽根部材46の後方には、それぞれ、大入賞口ソレノイド400及び普通電動役物ソレノイド460が配設され、それぞれの可動部材の駆動が行われる。
図5に示したように、LEDユニット5は、普通図柄表示部50、普通図柄用保留表示部51、第1特別図柄表示部52、第2特別図柄表示部53、第1特別図柄用保留表示部54、及び第2特別図柄用保留表示部55を有している。
普通図柄表示部50は、普通電動役物(羽根部材46(図3及び図4参照))を駆動して第2始動口35を開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものであり、2つのLEDランプ501,502を含んでいる。LEDランプ501,502は、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって普通図柄として変動表示された後、停止表示される。羽根部材46(図3及び図4参照)は、普通図柄表示部50におけるLEDランプ501,502の点灯・消灯の組み合わせが所定の態様となったときに、羽根部材46(図3及び図4参照)を所定のパターンで開閉駆動して、第2始動口35の入球困難性の選択を行う。
普通図柄用保留表示部51は、2つのLEDランプ511,512の点灯・消灯または点滅によって保留されている普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示するものである。LEDランプ511,512による保留表示は、例えば保留数が「1」の場合にはLEDランプ511が点灯し、LEDランプ512が消灯する。保留数が「2」の場合にはLEDランプ511及びLEDランプ512がともに点灯し、保留数が「3」の場合にはLEDランプ511が点滅、LEDランプ512が点灯し、保留数が「4」の場合にはLEDランプ511及びLEDランプ512がともに点滅する。
第1及び第2特別図柄表示部52,53は、「特別図柄ゲーム」に対する大当り抽選の結果を示すものであり、それぞれ8個のLEDランプ520,530を含んでいる。第1特別図柄表示部52は、第1始動口34への始動入賞を契機として変動表示を行うとともに、第1始動口34への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第2特別図柄表示部53は、第2始動口35への始動入賞を契機として変動表示を行うとともに、第2始動口35への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第1及び第2特別図柄表示部52,53の変動表示は、各LEDランプ520,530が個別に点灯・消灯を繰り返すことにより行われる。大当り抽選の結果は、大当りの種類に応じて、第1及び第2特別図柄表示部52,53の8つのLEDランプ520,530の点灯・消灯によって形成される互いに異なる表示パターン(特別図柄)によって表示される。
第1及び第2特別図柄表示部52,53は、大当り抽選結果を表示するものであるため、遊技者は8つのLEDランプ520,530の表示パターンによって突然確変(例えば、いずれか一方の下部3つのランプが点灯)と小当り(例えば、いずれか一方の中部2つのランプが点灯)とを判別することができる。そのため、後述する疑似確変において、液晶表示装置13に「突然確変」の文字が表示される等して小当り時に突然確変である旨が報知された場合には、突然確変の始動情報が記憶(保留)されていることが事前に分かる。もちろん、8つのLEDランプ520,530の点灯・消灯の組み合わせと、それに対応する大当り抽選の結果は、先の例には限定されず、種々に変更可能である。
なお、当選した大当りのラウンド数が分かるラウンドランプを設け、「15R大当り」が発生した場合には、15Rランプが点灯し、「8R大当り」が発生した場合には、8Rランプが点灯し、「4R大当り」が発生した場合には、4Rランプが点灯することで、どのラウンドの大当り抽選に当選したか分かるようにしてもよい。
大当り抽選に当選した場合には、特別図柄が特定の停止表示態様に停止表示された後、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である大当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行させられる。この大当り遊技状態となった場合には、上述のようにシャッタ40(図3参照)が駆動制御され、大入賞口39(図3参照)が開放状態とされて遊技球の受け入れが可能な状態となる。一方、大当り抽選に当選しなかった場合には、特別図柄として、ハズレ図柄が停止表示されて遊技状態が維持される。
液晶表示装置13の表示領域131では、第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53で表示される特別図柄の変動表示中においては、特定の場合を除いて、液晶表示装置13の表示領域131において、数字からなる識別図柄(装飾図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「9」のような数字が3列変動表示される。一方、第1特別図柄表示部52(図5参照)及び第2特別図柄表示部53(図5参照)において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置13の表示領域131でも装飾図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53において、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様の場合には、「大当り」であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置13の表示領域131において表示される。具体的には、第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53のいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な「大当り」に対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置13の表示領域131において表示される演出用の識別図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄が全て揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置13の表示領域131において表示される。
第1特別図柄用保留表示部54のLEDランプ541,542及び第2特別図柄用保留表示部55のLEDランプ551,552は、点灯・消灯または点滅によって保留されている特別図柄の変動表示の実行可能回数(保留個数)を表示するものである。第1特別図柄用保留表示部54のLEDランプ541,542及び第2特別図柄用保留表示部55のLEDランプ551,552は、それぞれ第1及び第2保留表示部37,38に対応しており、第1特別図柄用保留表示部54のLEDランプ541,542及び第2特別図柄用保留表示部55のLEDランプ551,552での保留個数の表示態様は、普通図柄用保留表示部51のLEDランプ511,512による保留個数の表示態様と同一である。
次に、操作ユニット9の構成について説明する。上述したように、上皿111の上皿上部カバー111aには、所定の遊技中に遊技者が操作(回転操作、押圧操作)することで各種演出の表示態様に変化を与えるための操作ユニット9が設けられている(図1参照)。この操作ユニット9は、図6〜図14に示すように、上皿上部カバー111aに着脱可能に固定されるベース部材600上に、遊技者が回転させて操作することが可能なジョグダイヤル(回転操作手段)601と、遊技者が押圧して操作することが可能な演出ボタン602とを一体的に組み付けて構成されている。なお、本実施形態では、ジョグダイヤル601を中空環状に構成し、その中空環状領域内に、環状を成す演出ボタン602を介在させた構成を想定する。
図8は、操作ユニット9の分解構成図である。演出ボタン602は、遊技者が例えば手指等で押圧して突没操作させることが可能な押圧操作部と、押圧操作部を突没可能に弾性支持する弾性支持部と、押圧操作部の押圧操作(例えば、突没回数、突没タイミング等)を検出する押圧操作検出部とを備えている。これら各部の構成については、以下に説明する。
また、演出ボタン602を有するパチンコ遊技機には、演出実行手段が設けられ、これにより、押圧操作部の押圧操作が押圧操作検出部によって検出されたことに基づいて、所定の演出を実行することができる。この場合、演出実行手段としては、例えば、液晶表示装置13(図3参照)、副制御回路7(図15参照)などを適用することができる。
これによれば、例えば、液晶表示装置13上に「押圧(突没)操作すべき命令(ボタンを押せ!)」についての演出が表示されている場合を想定すると、この命令に従って遊技者が押圧操作部を押圧操作(突没操作)すると、そのときの押圧操作(突没操作)に基づいて、副制御回路7によって液晶表示装置13上に所定の演出(例えば「押圧(突没)操作完了」についての演出など)が実行される。
ここで、弾性支持部としては、例えば圧縮コイルばね603を適用することができる。この構成によれば、圧縮コイルばね603を、後述するジョグダイヤル601の固定ベース604(ベース部材600上に固定される)と、押圧操作部との間に介在され、これにより、押圧操作部を圧縮コイルばね603の弾性力によって、ベース部材600(固定ベース604)に対して突没可能に弾性支持することができる。
また、押圧操作部の一例としては、押圧ベース605上に、発光部606a(例えば、LED等)が構築されたボタン電飾基板606と、押圧操作時に遊技者の例えば手指等が触れる表面装飾部材607(レンズ607a、拡散シート607bなど)とを対向配置させて構成することができる。この構成によれば、発光部606aから発せられた光により、表面装飾部材607から美観に優れた例えば放射光や拡散光などを発生させることができるため、遊技における押圧操作に対する興趣を向上させることができる。なお、発光部606aの制御は、副制御回路7(図15参照)によって行われる。
この場合、発光部606aが構築されたボタン電飾基板606、表面装飾部材607(レンズ607a、拡散シート607b)は、上述した演出実行手段として構成することが可能であり、そうすると、遊技の状態に応じて、当該発光部606aから発せられた光を拡散シート607bに照射することで、レンズ607aから美観に優れた例えば放射光や拡散光などを遊技状態に合わせて発生させることができる。
また、押圧操作検出部の一例としては、検出片(検出部材ともいう)608を押圧ベース605に設けるとともに、当該検出片608を検出するためのセンサ基板609をベース部材600に固定することで構成することができる。この構成において、センサ基板609には、押圧ベース605(押圧操作部)とともに突没する検出片608の突没状態(例えば、突没回数、突没タイミング等)を検出する押圧操作検出センサ609sが設けられている。この場合、押圧操作に際し、押圧操作検出センサ609sに対して出たり入ったり(突没)する検出片608の例えば突没回数や突没タイミングを検出することで、押圧操作部の押圧操作(すなわち、遊技者が押圧操作部を例えば手指等で押圧して突没操作させる回数やタイミング等)を正確に検出することができる。
一方、図8に示すように、ジョグダイヤル601は、ベース部材600上に支持され、遊技者が例えば手指等で回転操作可能な回転操作部と、回転操作部の回転操作を検出する回転操作検出部と、回転操作部とベース部材600との間に設けられ、回転操作部の回転操作に追従して回転する複数の球状部材610(例えば、金属製の球体やボール等)とを備えている。これら各部の構成については以下に説明する。
また、このジョグダイヤル601を有するパチンコ遊技機には、演出実行手段が設けられ、これにより、回転操作部の回転操作が回転操作検出部によって検出されたことに基づいて、所定の演出を実行することができる。この場合、演出実行手段としては、例えば、液晶表示装置13(図3参照)、副制御回路7(図15参照)などを適用することができる。
これによれば、例えば、液晶表示装置13上に「回転操作すべき命令(ジョグダイヤルを回せ!)」についての演出が表示されている場合を想定すると、この命令に従って遊技者が回転操作部を回転操作すると、そのときの回転操作に基づいて、副制御回路7によって液晶表示装置13上に所定の演出(例えば「回転操作完了」についての演出など)が実行される。
ここで、回転操作部の一例としては、ベース部材600上に回転可能に設けられた回転ハウジング611と、遊技者の例えば手指等で回転させることが可能な透光性を有する(後述する発光部612aからの光を透光可能な)回転カバー613と、回転カバー613と回転ハウジング611との間に介在させる回転レンズ614とを備えて構成することができる。
なお、回転ハウジング611、回転カバー613、回転レンズ614は、互いに一体的に組み合わせて構成され、これにより、回転カバー613の回転操作に連動して、回転レンズ614および回転ハウジング611が共に回転する。また、上述した発光部612a(例えば、LED等)は、ジョグダイヤル電飾基板612に構築されており、当該ジョグダイヤル電飾基板612は、固定ベース604に搭載された状態で、ベース部材600上に固定されるようになっている。
この場合、発光部612aが構築されたジョグダイヤル電飾基板612、回転レンズ614、回転カバー613は、上述した演出実行手段として構成することが可能であり、そうすると、遊技の状態に応じて、当該発光部612aから発せられた光を回転レンズ614に照射することで、回転カバー613から美観に優れた例えば放射光や拡散光などを遊技状態に合わせて発生させることができる。
また、回転操作検出部の一例としては、検出片(検知片、検出部材、検知部材ともいう)615(図10参照)を回転ハウジング611に設けるとともに、回転ハウジング611とともに回転する当該検出片615を検出するためのジョグダイヤルスイッチ(SW)616a及び616b(図9参照)をジョグダイヤル電飾基板612に設けることで構成することができる。なお、検出片615は、回転ハウジング611のうちジョグダイヤル電飾基板612に対向する表面611fに設けられ、当該回転ハウジング611の回転中心に対して同心円状に、かつ周方向に沿って所定間隔(例えば、等間隔)で複数個配列されている。例えば、検出片615を12個とし、これらを等間隔に配置すれば、15度の分解能で回転角度を検出することができる。
一方、ジョグダイヤルSW616a及び616bは、ジョグダイヤル電飾基板612のうち回転ハウジング611の表面611fに対向する裏面612tにおいて、回転ハウジング611とともに回転する各検出片615が通過可能な位置に沿って周方向に設けられており、ジョグダイヤルSW616a及び616bを検出片615が通過したことを検出することで、回転ハウジング611の回転操作(すなわち、ジョグダイヤル601の回転操作)を正確に検出することができる。
ジョグダイヤルSW616a及び616bは、例えば、光を発する発光素子616cと、発光素子616cが発した光を受光する受光素子616dとを対向配置させて構成される。これにより、ジョグダイヤルSW616a及び616bおいて、発光素子616cと受光素子616dとの間を通過した検出片615の例えば通過個数や通過タイミング等を検出することで、回転カバー613の回転方向や回転速度(すなわち、ジョグダイヤル601の回転方向や回転速度)などを正確に検出することができる。
このようなジョグダイヤル601において、回転ハウジング611の裏面611t(検出片615が設けられた表面611fとは反対側の面)には、複数の球状部材610を1つずつ回転自在に保持する保持部611hが、周方向に沿って所定間隔(例えば、等間隔)に設けられ(図11参照)、一方、ベース部材600には、回転ハウジング611の裏面611tに対向する対向面600fにおいて、上述した保持部611hに保持された球状部材610が転動可能な転動面600sが、周方向に沿って円環状に連続して設けられている(図12参照)。
これにより、複数の球状部材610は、回転ハウジング611のうち検出片615が設けられた表面611fとは反対側の裏面611tに接触しつつ、ベース部材600との間に沿って転動する。なお、複数の球状部材610を1つずつ回転自在に保持する保持部611hに代えて、周方向に沿って円環状に連続した保持部(図示しない)を構成し、当該円環状の保持部全体に亘って複数の球状部材610を連続的に配列させるようにしてもよい。また、転動面600sについては、ここに潤滑剤を塗布し、球状部材610の転動性を向上させるようにしてもよい。
以上、回転操作部(回転ハウジング611)とベース部材600との間に、当該回転操作部(回転カバー613)の回転操作に追従して回転する複数の球状部材610を介在させたことで、当該球状部材610を介在させない場合に比べて、回転操作部における回転操作性を飛躍的に高めることができる。これによれば、当該回転操作部の回転操作に際し、何らの違和感を覚えることなく円滑(スムーズ)に行うことができるため、遊技者は遊技にのみ集中することが可能となり、その結果、遊技に対する興趣を低下させることはない。
さらに、1つの部材(回転ハウジング611)に対し、円滑(スムーズ)に回転操作部を回転させるための構成(球状部材610が回転可能に接触する裏面611t)と、回転操作部の回転操作を検出するための構成(回転操作検出部の検出片615が設けられた表面611f)とを備えるようにしたことで、回転操作部に要する部品点数を削減することができるため、その分だけ当該回転操作部の低コスト化を図ることができるとともに、これによる当該回転操作部のコンパクト化(省スペース化)を図ることができる。
ところで、上述したような操作ユニット9は、図13〜図14に示すように、ベース部材600上にジョグダイヤル601と演出ボタン602とを組み付けて一体化させた状態で、所定の取付機構を介して、パチンコ遊技機に着脱自在に搭載させることができるようになっており、これにより、当該操作ユニット9を構成する上述した操作部(押圧操作部、回転操作部)を当該パチンコ遊技機に着脱自在に取り付けることができる。
ここで、操作ユニット9の搭載場所については、例えば遊技者が操作し易い部位を含めて、パチンコ遊技機の使用目的や使用環境などに応じて設定されるため、特に限定されるものではないが、図13〜図14では一例として、上皿上部カバー111aに対して、操作ユニット9を着脱自在に設ける場合を想定する。
取付機構は、上皿上部カバー111aを貫通して形成され、操作ユニット9を挿入配置させることが可能な取付用孔617と、上皿上部カバー111aの裏面(背面)側において、取付用孔617を挟んでその両側に対向して設けられた一対の取付用ボス618と、当該操作ユニット9に設けられ、当該操作ユニット9を上皿111の裏面(背面)側から取付用孔617に挿入配置させた状態で、一対の取付用ボス618を介して、当該操作ユニット9を上皿上部カバー111aに着脱自在に固定させる固定部とを備えている。
この場合、一対の取付用ボス618は、上皿上部カバー111aの裏面(背面)側から立ち上げられた軸部618aと、軸部618aの先端に設けられ、軸部618aよりも拡大した頭部618bとを備えている。なお、取付用ボス618としては、例えば、一般的なネジを軸部618aとし、当該軸部618aよりも拡大したワッシャを頭部618bとして構成することができる。また、取付用孔617の形状や大きさ等は、ここに挿入配置させる操作ユニット9の形状や大きさ等に応じて設定されるため、特に限定しない。
また、固定部の配置については、例えば、上述した操作ユニット9に直接構築してもよいし、或いは、当該操作ユニット9をベース部材600上に組み付けて一体化させた状態における当該ベース部材600に構築してもよい。ここでは一例として、ベース部材600に固定部が構築された場合を想定する。
図8、図12、図14に示すように、固定部は、操作ユニット9(ベース部材600)の両側に対向して貫通形成され、操作ユニット9の回転方向に沿って円弧状に延在し、かつ、一対の取付用ボス618の軸部618aを挿通させた状態で、その両端まで移動させることが可能な一対の固定用長孔619と、一対の固定用長孔619の一端側に形成され、一対の取付用ボス618の頭部618bを挿脱させることが可能な頭部挿脱部619aと、一対の固定用長孔619の他端側に形成され、一対の取付用ボス618の頭部618bを挿脱させることが不可能な頭部抜け止め部619bとを備えている。
この固定部によれば、まず、操作ユニット9をそのジョグダイヤル601及び演出ボタン602側から取付用孔617に挿入しつつ、一対の取付用ボス618の頭部618bを、一対の固定用長孔619の一端側の頭部挿脱部619aに同時に挿入し(図14参照)、その状態で、操作ユニット9(具体的には、ベース部材600)を一方向に回転させて、一対の取付用ボス618の軸部618aを一対の固定用長孔619の他端側まで移動させる。このとき、一対の取付用ボス618の頭部618bは、頭部抜け止め部619bによって抜け止めされた状態となり、その結果、操作ユニット9(ベース部材600)を一対の取付用ボス618に対して抜け止め固定させることができる。これにより、操作ユニット9は、回転(押圧)操作可能にベース部材600で支持された状態で、一対の取付用ボス618を介して、上皿上部カバー111aに対して抜け止め固定される。
これに対して、操作ユニット9が一対の取付用ボス618に対して抜け止め固定された状態において、まず、操作ユニット9(具体的には、ベース部材600)を他方向に回転させて、一対の取付用ボス618の軸部618aを一対の固定用長孔619の一端側まで移動させる。このとき、一対の固定用長孔619の頭部挿脱部619aを介して、一対の取付用ボス618の頭部618bが挿脱可能な状態とる。これにより、操作ユニット9(ベース部材600)は、一対の取付用ボス618から取り外し可能となる。
以上、一対の取付用ボス618と固定部(固定用長孔619)とを用いた取付機構によれば、上皿上部カバー111aに対する操作ユニット9の取付作業および取外作業をワンタッチで、簡単かつ短時間に行うことができる。なお、当該取付機構では、従来では必要であった取付ネジ等の部材が一切不要となるため、その分だけ遊技機の製造コストを削減することができるとともに、操作ユニット9の取付性および取外性を飛躍的に向上させることができる。
さらに、上述したガラスドア10の表面に備えられる皿ユニット11には、上皿上部カバー111aを囲むように、図示しない上皿構成部材(上皿111を装飾する装飾部材や、上皿下部カバーなど)が備えられており、上皿構成部材は、ガラスドア10の裏面(背面)側から固定されているため、ガラスドア10をベースドア15から開けた状態でなければ、ガラスドア10から取り外すことができない。したがって、上皿上部カバー111aに対する操作ユニット9の取付・取外作業を行う場合、ガラスドア10を開けた状態で、当該上皿構成部材を全て取り外した後でなければ、上皿上部カバー111aに対する操作ユニット9の取付・取外作業を行うことができない。これにより、遊技者側からの不正なアクセスによって、操作ユニット9を簡単に取り外すことはできない。
ここで、上皿上部カバー111aに対する操作ユニット9の取付・取外作業としては、例えば、ガラスドア10を開けた状態で上皿構成部材を全て取り外し、上皿上部カバー111aのみを残留させた後、当該上皿上部カバー111aの裏面側から操作ユニット9(ジョグダイヤル601、演出ボタン602)を取付用孔617に挿入して取り付けるようにしてもよいし、或いは、上皿上部カバー111aをガラスドア10の表面(前面)(図1〜図2参照)から差し込んで、その差込先端111b(図13〜図14参照)をガラスドア10の裏面(背面)側から固定(例えば、ビス止め、係止など)する構成とし、操作ユニット9の取付・取外に際し、ガラスドア10を開いた状態で上皿構成部材とともに上皿上部カバー111aも取り外した後に、当該上皿上部カバー111aに対して、上記同様の方法により操作ユニット9を着脱させるようにしてもよい。なお、上皿構成部材の一部又は全部をガラスドア10の表面(前面)側から固定するようにしてもよい。
[遊技機の電気的構成]
次に、図15を用いて、このパチンコ遊技機1の制御回路について説明する。
図15に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技の制御を行う主制御回路6と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路7と、を備えている。
主制御回路6は、メインCPU60、メインROM(読み出し専用メモリ)61、メインRAM(読み書き可能メモリ)62、初期リセット回路63、I/Oポート64、及びコマンド出カポート65、バックアップコンデンサ66を備えているとともに、各種のデバイス(機器やスイッチ(SW)等)と接続されている。
メインCPU60は、メインROM61及びメインRAM62と接続されており、メインROM61に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM61は、メインCPU60によりパチンコ遊技機1の動作を制御するためのプログラム、例えば、図21〜図26に示す処理をメインCPU60に実行させるためのプログラムの他、各種のテーブルを記憶している。
メインRAM62は、メインCPU60の一時記憶領域として、種々のデータ(フラグ及び変数の値等)を記憶する機能を有する。メインCPU60の一時記憶領域としては、メインRAM62に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路63は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU60に接続されている。
I/Oポート64は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU60に、メインCPU60からの出力信号を各種のデバイスに送信するものである。
コマンド出カポート65は、メインCPU60からのコマンドを副制御回路7に送信するものである。
バックアップコンデンサ66は、電断時において、例えば、メインRAM62に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM62に記憶されている種々のデータを保護するものである。
主制御回路6に接続される各種のデバイスとしては、LEDユニット5の他、ソレノイド(SOL)400,460、及び外部端子板80が含まれる。
図5に示したように、LEDユニット5は、上述のように普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示部50、普通図柄用保留表示部51、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う第1特別図柄表示部52及び第2特別図柄表示部53、第1特別図柄用保留表示部54、及び第2特別図柄用保留表示部55を含んでいる。
ソレノイド400,460には、シャッタ40を駆動させて大入賞口39を開放状態または閉鎖状態とする大入賞口ソレノイド400、及び普通電動役物としての羽根部材46を開閉状態とする電動役物ソレノイド460が含まれる。
外部端子板80は、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置、あるいはホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ90等の外部機器との間でデータ通信するためのものである。
主制御回路6に接続される各種のスイッチとしては、第1始動口スイッチ340、第2始動口スイッチ350、通過ゲートスイッチ360、カウントスイッチ390、及び一般入賞口スイッチ410,420,430,440、及びバックアップクリアスイッチ81が含まれる。第1始動口スイッチ340及び第2始動口スイッチ350は、第1及び第2始動口34,35に遊技球が入球(入賞)した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。通過ゲートスイッチ360は、通過ゲート36,36を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。カウントスイッチ390は、大入賞口39の所定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。一般入賞口スイッチ410,420,430,440は、一般入賞口41,42,43,44を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。
主制御回路6には、さらに、払出・発射制御回路82が接続されている。払出・発射制御回路82は、払出装置83及び発射装置12を制御するものであり、払出装置83、発射装置12及びカードユニット84が接続されている。カードユニット84は、遊技者の操作によって、カードユニット84に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作パネル85との間で送受信可能である。払出・発射制御回路82は、主制御回路6から供給される賞球制御コマンド、カードユニット84から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置83に対して所定の信号を送信することにより、払出装置83に遊技球を払い出させる。払出・発射制御回路82は、さらに、発射装置12の発射ハンドル122が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
バックアップクリアスイッチ81は、電断時等における主制御回路6及び払出・発射制御回路82のバックアップデータを、遊技場の管理者の操作に応じてクリアするものである。
副制御回路7は、コマンド出力ポート65及びコマンド入力ポート70を介して主制御回路6に接続されており、主制御回路6からコマンドが供給されるように構成されている。この副制御回路7は、主制御回路6から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU(演出実行手段/操作量検出手段/操作量変更手段)71、サブROM72(操作量記憶手段)、サブRAM73、表示制御回路74、音声制御回路75、及びランプ制御回路76、バックアップコンデンサ77を備えている。
副制御回路7は、さらに、遊技者が押下操作可能な演出ボタン602の押下操作を検出(検知)する押下操作ボタンスイッチ20aと、遊技者が回転操作可能な回転操作手段としてのジョグダイヤル601の回転操作を検出(検知)する回転操作検出手段としてのジョグダイヤルSW616a及び616bに接続されており、遊技者が演出ボタン602またはジョグダイヤル601を操作すると、その信号が副制御回路7に入力されるようになっている。
サブCPU71は、図27〜図35に示すような、サブROM72に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU71は、主制御回路6から供給される各種のコマンドにしたがって、副制御回路7の制御を行う。
具体的には、サブCPU71は、後述する以下の処理を実行するようになっている。すなわち、ジョグダイヤル601の回転操作に基づいて所定の演出を実行するようになっている。また、サブCPU71は、ジョグダイヤル601の回転操作における操作量を検出するようになっている。ここで、操作量は、遊技者がジョグダイヤル601をどれ程回転操作したかを示す値である。この操作量のデータは、所定の複数種類の演出ごとに予め対応付けられてサブROM72に記憶されている。
また、サブCPU71は、サブROM72が複数種類の演出ごとに記憶した操作量に基づいて、第1の演出の実行中において第1の操作量を検出したことを条件に第1の演出の態様を変化させることが可能であり、第2の演出の実行中において第1の操作量とは異なる第2の操作量を検出したことを条件に第2の演出の態様を変化させることが可能なものである。
さらに、サブCPU71は、所定の条件が成立したことに基づいて、第1の演出又は第2の演出のうち、少なくとも一方の演出について、関連付けられた操作量を変更可能なものである。
ここで、第1の演出は、例えば、複数の項目の中から、遊技者がジョグダイヤル601を回転操作することにより何れかを選択する演出である。具体的例を挙げれば、第1の演出は、複数の文字が表示された文字一覧画面から所望の文字を遊技者がジョグダイヤル601の操作で選択する演出である。また、第2の演出は、例えば、ジョグダイヤル601の回転操作における操作量の増加に応じて、演出の態様を変化させることが可能な演出である。具体的例を挙げれば、第2の演出は、矩形状のメータの表示画面においてジョグダイヤル601の操作量の増加に応じて、メータが空の状態の表示から満タンの状態の表示に徐々に変化させる演出である。
サブROM72には、サブCPU71によりパチンコ遊技機1の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルが記憶されている。プログラムや各種のテーブルは、サブROM72に代えて、あるいはサブROM72に加えて、コンピュータにおいて読み取り可能な他の記憶媒体に記憶されたものを使用することができる。この場合の記憶媒体としては、例えばハードディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジを使用することができる。また、上述のプログラムやテーブルは、電源投入後にパチンコ遊技機1の外部のサーバからダウンロードし、サブRAM73に記憶するようにしてもよい。
また、サブROM72には、ジョグダイヤル601の回転操作における操作量のデータが、所定の複数種類の演出ごとに予め対応付けられて記憶されている。ここで、サブROM72は、上述の第1及び第2の演出を例に挙げると、第1の演出に関連付けられた第1の操作量を、第2の演出に関連付けられた第2の操作量よりも大きい値の操作量として記憶するものである。その結果、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、文字一覧画面から所望の文字を選択させる演出においては比較的大きな値の操作量で遊技者に文字を選択させることができ、矩形状のメータの表示画面においては比較的小さな値の操作量で遊技者にメータ表示を変化させることができるので、演出に応じた適切な操作量を設定することができる。
サブRAM73は、サブCPU71の一時記憶領域として種々のデータ(フラグや変数の値等)を記憶するものである。サブCPU71の一時記憶領域としては、サブRAM73に代えて、あるいはサブRAM73に加えて、他の読み書き可能な記憶媒体を使用することができる。
表示制御回路74はサブCPU71から供給されるデータに応じて、液晶表示装置(LCD)13における表示制御を行うためのものであり、例えば画像データプロセッサ(VDP)74a、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM74b、画像データをバッファするフレームバッファ74c、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ74dを備えている。表示制御回路74は、サブCPU71から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置13に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファ74cに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データ等が含まれる。
表示制御回路74は、さらに、所定のタイミングで、フレームバッファ74cに格納された画像データをD/Aコンバータ74dに供給する。D/Aコンバータ74dは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングで、この画像信号を液晶表示装置13に供給する。液晶表示装置13では、D/Aコンバータ74dからの画像信号に基づいて画像が表示される。
音声制御回路75は、スピーカ21から発生させる音声に関する制御を行うためのものであり、例えば音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。音源ICは、スピーカ21から発生させる音声の制御を行うものである。音源ICは、サブCPU71から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択することができる。音源ICは、さらに、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給することもできる。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ21から音声を発生させる。
ランプ制御回路76は、装飾ランプ等を含むランプ・LED22の制御を行うためのものであり、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。
バックアップコンデンサ77は、電断時において、例えば、サブRAM73に対して速やかに電源を供給することにより、サブRAM73に記憶されている種々のデータを保護するものである。
図15では、主制御回路6から副制御回路7に信号を供給し、副制御回路7から主制御回路6に対しては信号を供給できないように構成された状態が示されているが、副制御回路7から主制御回路6に対して信号を送信できるように構成してもよい。
次に、ジョグダイヤル601の回転方向及び操作量の検出について図16を用いて説明する。
まず、ジョグダイヤル601の回転方向の検出は、図16の左側に示す基準状態に基づいてサブCPU71が判定する。この基準状態は、ジョグダイヤルSW616a(左SW)及び616b(右SW)のオン(ON)又はオフ(OFF)状態に基づいて決められており、図示のように4とおりの基準状態がある。すなわち、左SWがON及び右SWがONの状態、左SWがON及び右SWがOFFの状態、左SWがOFF及び右SWがONの状態、左SW及びOFFで右SWがOFFの状態の4つである。
サブCPU71は、左SW及び右SWが、基本状態から図16の右側に示す状態に変化したとき、時計回り及び反時計回りのいずれに操作されたかを判定するようになっている。具体的には、例えば、左SWがON及び右SWがONの状態から、左SWがON及び右SWがOFFの状態に変化した場合は、サブCPU71は、ジョグダイヤル601が時計回り方向に回転操作されたと判定する。一方、左SWがON及び右SWがONの状態から、左SWがOFF及び右SWがONの状態に変化した場合は、サブCPU71は、ジョグダイヤル601が反時計回り方向に回転操作されたと判定する。
次に、ジョグダイヤル601の操作量の検出は、左SW、右SWの状態の変化に基づいてサブCPU71が判定する。以下、左SWがONで右SWがOFFの状態を「ON・OFF」と表す。
具体的には、例えば、「ON・ON」の状態から「ON・OFF」に変化した場合(時計回りの場合)をステップ数"1"とし、「ON・ON」の状態から「OFF・ON」に変化した場合(反時計回りの場合)をステップ数"−1"とすることにより、サブCPU71はステップ数に基づいてジョグダイヤル601の操作量を検出することができる。また、単位時間あたりのステップ数により、ジョグダイヤル601の回転速度を検出することができる。サブCPU71は、この操作量のデータを、所定の複数種類の演出ごとにサブROM72から読みだすようになっている。
[遊技機のテーブル]
次に、図17ないし図20を用いて、パチンコ遊技機1が備える各種のテーブルについて説明する。
[大当り判定テーブル]
図17は、このパチンコ遊技機1の大当り判定テーブルを示している。この大当り判定テーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。この大当り判定テーブルは、遊技状態を問わず共通化されたテーブルとして、メインROM61に記憶されている。
大当り判定テーブルには、図17(a)に示す通常遊技状態(低確率遊技状態)での大当り判定テーブルと、図17(b)に示す確変遊技状態(高確率遊技状態)での大当り判定テーブルとがある。本実施形態では、特別図柄ゲームにおいて、通常遊技状態及び確変遊技状態のいずれの場合であっても、主制御回路6にて大当りの抽選が「0〜299」の数値範囲(300個の乱数値)で行われるものとしている。
通常遊技状態における大当りは、図17(a)に示すように、乱数値が「0」の場合が大当り、乱数値が「1〜299」の場合がハズレと判定されるようになっている。
一方、確変遊技状態における大当りは、図17(b)に示すように、乱数値が「0〜9」の場合が大当り、乱数値が「10〜299」の場合がハズレと判定されるようになっている。
なお、図17に示した大当り判定テーブルの変形例として、大入賞口39(図3参照)は開放するがその発生前後で遊技状態が変化しない「小当り」を設け、所定の大当り判定用乱数を取得した時に小当りが発生するようにしてもよい。また、図17には、通常遊技状態時と確変遊技状態時の2つの大当り判定テーブルを示し、入賞した始動口(第1始動口34又は第2始動口35)に応じて分けてはいないが、入賞した始動口に応じて用いる大当り判定用テーブルを異ならせてもよい。
[大当り図柄決定テーブル]
図18は、このパチンコ遊技機1の大当り図柄決定テーブルを示している。この特別図柄決定テーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
特別図柄ゲームにおいて、「大当り」に当選した場合、主制御回路6にて、大当り図柄決定用乱数値の抽選が「0〜5」の数値範囲で行われる。
大当り図柄決定テーブルには、図18(a)に示す第1特別図柄に係る大当り図柄決定テーブルと、図18(b)に示す第2特別図柄に係る大当り図柄決定テーブルとがある。本実施形態では、特別図柄ゲームにおいて、「大当り」に当選した場合、第1始動口34への入賞(第1特別図柄)及び第2始動口35への入賞(第2特別図柄)のいずれの場合であっても、主制御回路6にて、大当り図柄決定用乱数値の抽選が「0〜5」の数値範囲(6個の乱数値)で行われるものとしている。
図18(a)に示すように、第1始動口34への入賞(第1特別図柄)において、大当り図柄決定用乱数値が「0」の場合が「15R確変大当り」で停止図柄「A」、大当り図柄決定用乱数値が「1」の場合が「8R確変大当り」で停止図柄「B」、大当り図柄決定用乱数値が「2」の場合が「4R確変大当り」で停止図柄「C」、大当り図柄決定用乱数値が「3〜5」の場合が「4R通常大当り」でそれぞれ停止図柄「D〜F」が決定される。「ハズレ」の場合は、停止図柄「G」が決定される。
一方、図18(b)に示すように、第2始動口35への入賞(第2特別図柄)において、大当り図柄決定用乱数値が「0〜1」の場合が「15R確変大当り」で停止図柄「H」、大当り図柄決定用乱数値が「2」の場合が「4R確変大当り」で停止図柄「I」、大当り図柄決定用乱数値が「3〜5」の場合が「4R通常大当り」で停止図柄「J」が決定される。「ハズレ」の場合は、停止図柄「K」が決定される。
なお、上述したように、本実施形態では、大当り図柄決定テーブルにおいて大当りの種類を4つにしたが、本発明はこれに限定されず、様々なラウンド数があってもよい。また、1ラウンドの間に複数回大入賞口39(図3参照)を開放させてもよく、開放時間も一律にする必要はなく、ラウンド毎や大当りの種類によって変えてもよい。
また、大当り図柄決定用テーブルを第1特別図柄と第2特別図柄とで異ならせているが、同じテーブルを用いるようにしてもよい。
また、確変大当りの時は、確変大当り遊技状態終了後において確変時短遊技状態に移行し、確変時短遊技状態が次回の大当り遊技状態に移行するまで継続するが、通常大当りの時には、通常大当り遊技状態終了後において時短遊技状態に移行し、時短遊技状態に移行した後、大当り遊技状態に移行しないで特別図柄が50回の変動表示を行った場合、時短遊技状態から通常遊技状態に移行するようにしているが、確変大当りの時にも確変大当り遊技状態終了後において確変時短遊技状態に移行し、確変時短遊技状態に移行した後、大当り遊技状態に移行しないで特別図柄が50回の変動表示を行った場合、確変時短遊技状態から確変遊技状態に移行するようにしてもよい。
また、ラウンド数が異なる通常大当りを複数種類設けて、それぞれで時短回数が異なるようにしてもよい。なお、時短回数だけ異ならせてラウンド数は同一でもよい。また、1ラウンドで複数回大入賞口39を開放させるようにしてもよい。
[変動パターン決定テーブル]
図10は、このパチンコ遊技機1の変動パターン決定テーブルを示している。変動パターン決定テーブルは、変動パターンを決定するためのテーブルである。変動パターン決定テーブルは、メインROM61に記憶されている。
変動パターン決定テーブルでは、大当り図柄決定テーブルを用いた判定結果と変動時間決定用乱数の値とに基づいて変動パターンを決定することができる。
変動パターン決定テーブルには、図19(a)に示す第1特別図柄に係る変動パターン決定テーブルと、図19(b)に示す第2特別図柄に係る変動パターン決定テーブルとがある。本実施形態では、特別図柄ゲームにおいて、「大当り」に当選した場合、第1始動口34への入賞(第1特別図柄)及び第2始動口35への入賞(第2特別図柄)のいずれの場合であっても、主制御回路6にて、変動時間決定用乱数値の抽選が「0〜99」の数値範囲(100個の乱数値)で行われるものとしている。
変動時間決定用乱数値により変動パターンが決定された場合、変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドが決定される。決定された変動パターンを示すデータ及び変動パターン指定コマンドは、主制御回路6のメインRAM62(図15参照)の所定の領域に格納される。そして、変動パターンを示すデータは、対応する特別図柄表示装置に供給される。また、変動パターン指定コマンドは副制御回路7に供給され、後述するように副制御回路7は供給された変動パターン指定コマンドを利用して演出データを決定する。
図19(a)に示すように、第1始動口34への入賞(第1特別図柄)において、例えば、大当り図柄決定テーブルを用いた判定結果が「15R確変」で変動時間決定用乱数の値が「0〜79」の場合は、変動パターン(1)、変動時間=60s(秒)、変動パターン指定コマンド「h0」が決定される。また、例えば、「ハズレ」の場合で変動時間決定用乱数の値が「0〜93」の場合は、変動パターン(7)、変動時間=20s(秒)、変動パターン指定コマンド「h6」が決定される。
一方、図19(b)に示すように、第2始動口35への入賞(第2特別図柄)において、例えば、大当り図柄決定テーブルを用いた判定結果が「15R確変」で変動時間決定用乱数の値が「0〜79」の場合は、変動パターン(10)、変動時間=6s(秒)、変動パターン指定コマンド「h9」が決定される。また、例えば、「ハズレ」の場合で変動時間決定用乱数の値が「0〜99」の場合は、変動パターン(14)、変動時間=20s(秒)、変動パターン指定コマンド「h13」が決定される。
なお、上述したように、本実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄に対応する始動記憶の個数に関わらず、第1特別図柄に係るものは図19(a)、第2特別図柄に係るものは図19(b)にそれぞれ示す変動パターン決定テーブルを参照するものとしたが、本発明はこれに限定されず、始動記憶の個数に応じて異なる変動パターン決定テーブルを参照するようにしてもよい。その際には、始動記憶の個数が多いほど短い変動時間が選ばれやすい変動パターン決定テーブルを選択するのが好ましい。また、第1特別図柄の変動パターンを決定する際の変動パターン決定テーブルは第2始動記憶の個数に基づいて決定し、第2特別図柄の変動パターンを決定する際の変動パターン決定テーブルは第1始動記憶の個数に基づいて決定するようにしてもよい。
また、図18に示した判定結果に応じて1つの変動パターンを対応付けてもよいし、複数の変動パターンを対応付けてもよい。
[演出パターン決定テーブル]
図20は、このパチンコ遊技機1の演出パターン決定テーブルを示している。演出パターン決定テーブルは、変動パターン指定コマンド及び演出決定用乱数値に基づいて演出内容を決定するものであり、演出内容に対応させた複数の演出データとして副制御回路7のサブROM72(図15参照)に記憶されている。どの演出データを選択するかは、変動パターン指定コマンド及び演出決定用乱数値に基づいて、サブCPU71によって決定される。変動パターン指定コマンドは、図19に示した変動パターン決定テーブルにおいて決定され、演出決定用乱数値は、副制御回路7において0〜99の乱数値から決定される。
演出パターン決定テーブルには、図20(a)に示す第1装飾図柄に係る演出パターン決定テーブルと、図20(b)に示す第2装飾図柄に係る演出パターン決定テーブルとがある。
図20(a)に示す第1装飾図柄に係る演出パターン決定テーブルにおいては、図19(a)に示した変動パターン指定コマンドh0〜h8と、演出決定用乱数値(0〜99)とに基づいて演出パターンが決定されるようになっている。この演出パターン決定テーブルは、演出パターンとして、大当り変動演出(1)〜(6)、特定大当り変動演出(1)、特別大当り変動演出(1)、ハズレ変動演出(1)〜(2)、リーチハズレ変動演出(1)、特定リーチハズレ変動演出(1)、特別リーチハズレ変動演出(1)を含む。
一方、図20(b)に示す第2装飾図柄に係る演出パターン決定テーブルにおいては、図19(b)に示した変動パターン指定コマンドh9〜h13と、演出決定用乱数値(0〜99)とに基づいて演出パターンが決定されるようになっている。この演出パターン決定テーブルは、演出パターンとして、大当り変動演出(7)〜(10)、ハズレ変動演出(3)、リーチハズレ変動演出(2)を含む。大当り変動演出(7)〜(10)は、例えば液晶表示装置13において表示される数字等の装飾図柄が全て同じ図柄で揃う演出である。
図20(a)及び(b)に記載した変動時間は、第1装飾図柄又は第2装飾図柄が変動表示される時間であり、第1装飾図柄又は第2装飾図柄の変動表示に伴って実行される演出の実行時間でもある。図20(a)及び(b)に記載した変動時間と、図19(a)及び(b)に記載した変動時間は一致しているため、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動、停止表示に対応して第1装飾図柄又は第2装飾図柄も変動、停止表示を行うことができる。
図20(a)及び(b)に示した演出パターンのうち、大当り変動演出(1)〜(10)は、例えば液晶表示装置13において表示される数字等の装飾図柄が全て同じ図柄で揃う演出である。特定大当り変動演出(1)、特別大当り変動演出(1)、特定リーチハズレ変動演出(1)、特別リーチハズレ変動演出(1)は、後述するようにジョグダイヤル601を使用した演出である。ハズレ変動演出(1)〜(3)は、装飾図柄が揃わない演出である。リーチハズレ変動演出パターン(1)〜(2)は、複数の装飾図柄がリーチ状態成立後に所定図柄がハズレ図柄で停止する演出である。なお、リーチ状態とは、液晶表示装置13において停止表示された数字等の装飾図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに、未だ停止表示されていない装飾図柄が継続して変動している表示状態をいう。
図20(a)に示すように、例えば、変動パターン指定コマンドが「h1」の場合、演出決定用乱数値が「0〜49」のときに大当り変動演出(2)が決定され、この演出に対応する演出データが選択され、演出決定用乱数値が「50〜99」のときに特定大当り変動演出(1)が決定され、この演出に対応する演出データが選択される。
また、例えば、変動パターン指定コマンドが「h5」の場合、演出決定用乱数値が「0〜89」のときに大当り変動演出(6)が決定され、この演出に対応する演出データが選択され、演出決定用乱数値が「90〜99」のときに特別大当り変動演出(1)が決定され、この演出に対応する演出データが選択される。
また、例えば、変動パターン指定コマンドが「h8」の場合、演出決定用乱数値が「0〜59」のときにリーチハズレ変動演出(1)が決定され、この演出に対応する演出データが選択され、演出決定用乱数値が「60〜79」のときに特定リーチハズレ変動演出(1)が決定され、この演出に対応する演出データが選択され、演出決定用乱数値が「80〜99」のときに特別リーチハズレ変動演出(1)が決定され、この演出に対応する演出データが選択される。
一方、図20(b)に示すように、例えば、変動パターン指定コマンドが「h9」の場合、演出決定用乱数値が「0〜99」のときに大当り変動演出(7)が決定され、この演出に対応する演出データが選択される。
また、例えば、変動パターン指定コマンドが「h13」の場合、演出決定用乱数値が「0〜90」のときにハズレ変動演出(3)が決定され、この演出に対応する演出データが選択され、演出決定用乱数値が「91〜99」のときにリーチハズレ変動演出(2)が決定され、この演出に対応する演出データが選択される。
なお、本実施形態では、図20(b)に示した第2装飾図柄に係る演出パターン決定テーブルにおいて、特定大当り変動演出、特別大当り変動演出、特定リーチハズレ変動演出、特別リーチハズレ変動演出を含まないものとしたが、本発明はこれに限定されず、これらを含める構成としてもよい。
また、本実施形態では、特定大当り変動演出(1)に係る特定演出として、矩形状のメータの表示画面を表示してメータが空の状態の表示から満タンの状態の表示に徐々に変化させる演出を例に挙げる(後述の図36〜図37参照)。また、本実施形態では、特別大当り変動演出(1)に係る特別演出として、五十音が表示された画面から所望の文字を選択させて果物の名称を答えさせる演出を例に挙げる(後述の図38〜図40参照)。
[処理フロー1]
次に、主制御回路6(メインCPU60)によって行われる各処理の流れについて、図21〜図25を参照して説明する。
[メイン処理]
まず、図21を参照して、メイン処理について説明する。
図21に示したように、ステップS10において、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU60は、バックアップ復帰処理、初期化設定処理等を行う。この処理が終了した場合、ステップS11に処理を移す。
ステップS11において、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU60は、初期値乱数カウンタ、変動時間決定用乱数カウンタ等の更新を行う。この処理が終了した場合、ステップS12に処理を移す。
ステップS12において、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインCPU60とサブCPU71との同期をとるためのタイマ、大入賞口39の開放時間タイマ等、各種タイマの更新を行う。この処理が終了した場合、ステップS13に処理を移す。
ステップS13において、メインCPU60は、特別図柄に対する制御を行う。この処理において、メインCPU60は、第1始動口スイッチ340、第2始動口スイッチ350からの検知信号に応じて、大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインROM61に記憶される大当り判定テーブル及び特別図柄決定テーブルを参照し、特別図柄抽選(大当り)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM62に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS14に処理を移す。
ステップS14において、メインCPU60は、普通図柄に対する制御を行う。この処理において、メインCPU60は、通過ゲートスイッチ360からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM61に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM62に記憶する処理を行う。なお、普通図柄抽選に当選した場合、普通電動役物(羽根部材46(図3及び図4参照))が開放状態となって、第2始動口35に遊技球が入球しやすくなる。この処理が終了した場合、ステップS15に処理を移す。
ステップS15において、図柄表示部制御処理を行う。この処理において、メインCPU60は、ステップS13及びステップS14でメインRAM62に記憶された特別図柄制御処理の結果と普通図柄制御処理の結果とに応じて、第1特別図柄表示部52または第2特別図柄表示部53と普通図柄表示部50とを駆動するための制御信号を、メインRAM62に記憶する処理を行う。メインCPU60は、その制御信号を第1,第2特別図柄表示部52,53に送信する。第1特別図柄表示部52または第2特別図柄表示部53は受信した制御信号に基づき、特別図柄を変動表示及び停止表示する。普通図柄表示部50は受信した制御信号に基づき、普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理が終了した場合、ステップS16に処理を移す。
ステップS16において、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU60は、外部機器(例えばホールコンピュータ90や呼出装置)へ出力する遊技情報データを生成する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS17に処理を移す。
ステップS17において、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大入賞口39(シャッタ40)や第2始動口35(羽根部材46)を駆動制御するための信号を出力する。この処理が終了した場合、ステップS18に処理を移す。
ステップS18において、コマンド出力処理を行う。この処理において、メインCPU60は、副制御回路7(サブCPU71)に対して各種コマンドを送信する。この処理が終了した場合、ステップS19に処理を移す。
ステップS19において、払出処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大入賞口39、第1始動口34、第2始動口35、一般入賞口41〜44に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンド(賞球制御コマンド)を払出・発射制御回路82に送信する。この処理が終了した場合には、メインCPU60は、ステップS11に処理を移し、ステップS11〜S19の処理を繰り返し行う。
[システムタイマ割込処理]
図22を参照して、システムタイマ割込処理について説明する。
ステップS20において、レジスタ退避処理を行う。この処理において、メインCPU60は、内部のレジスタ(記憶領域)に記憶されている実行中のプログラムを退避させる。この処理が終了した場合、ステップS21に処理を移す。
ステップS21において、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の更新を行う。この処理が終了した場合、ステップS22に処理を移す。
ステップS22において、スイッチ入力処理を行う。この処理において、メインCPU60は、第1及び第2始動口スイッチ340,350、一般入賞口スイッチ410,420,430,440等への信号の入力の有無を判定する。この処理が終了した場合、ステップS23に処理を移す。
ステップS23において、レジスタ復帰処理を行う。この処理において、メインCPU60は、退避させたプログラムをレジスタに復帰させる。この処理が終了した場合、本ルーチンを終了する。
[特別図柄制御処理]
図23を参照して、図21のステップS13において実行されるサブルーチン(特別図柄制御処理)について説明する。
図23において、ステップS101からステップS108の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する特別図柄制御状態フラグを示し、メインRAM62における特別図柄制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU60は、メインRAM62に記憶されている特別図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。また、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この特別図柄制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS101からステップS108における処理のいずれかを実行可能にするものである。それに加えて、メインCPU60は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで、各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期で図22に示したシステムタイマ割込処理も実行する。
特別図柄制御処理においては、メインCPU60は、まずステップS100として特別図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS101からステップS108へと処理を移す。
ステップS101においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、先の特別図柄変動において、所定の変動時間が経過した場合(特別図柄変動が変動停止した場合)に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を特別図柄制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS103の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS103に処理を移す。
ステップS103においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判定する。メインCPU60は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03H)を特別図柄制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS104の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU60は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)をセットする。すなわち、メインCPU60は、ステップS108の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS104においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03H)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM61から読み出された大入賞口39を開放させるためのデータをメインRAM62に記憶する。メインCPU60はメインRAM62に記憶された大入賞口39を開放させるためのデータを読み出し、大入賞口39を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド400に供給する。このように、メインCPU60等は、大入賞口39の開閉制御を行う。つまり、所定の有利な遊技状態(大入賞口39が遊技球を受け入れやすい開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態までの遊技状態)が提供されるラウンドゲームを、15回、8回または4回繰り返し行う大当り遊技が実行されることになる。
さらに、メインCPU60は、大入賞口開放中を示す値(04H)を特別図柄制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば約25秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU60は、ステップS106の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを"1"増加するように記憶更新する。メインCPU60は、大入賞口開放中を示す値(04H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。メインCPU60は、開放上限時間(例えば約25秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU60は、ステップS106の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106においては、大入賞口開放中処理を実行する。メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば"7")以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM62に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、大当り終了インターバルを示す値(06H)を特別図柄制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS107に処理を移す。
ステップS107においては、大当り終了インターバル管理処理を実行する。メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(06H)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。すなわち、メインCPU60は、ステップS108の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS108においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。すなわち、メインCPU60は、ステップS101の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、特別図柄制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU60は、遊技状態が、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを"00H"、"01H"、"02H"、"07H"と順にセットすることにより、図23に示すステップS101、ステップS102、ステップS103、及びステップS108の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU60は、遊技状態が大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、特別図柄制御状態フラグを"00H"、"01H"、"02H"、"03H"と順にセットすることにより、図23に示すステップS101、ステップS102、ステップS103、及びステップS104の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することになる。さらには、メインCPU60は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを"04H"、"05H"と順にセットすることにより、図23に示すステップS106及びステップS105の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行することとなる。なお、大当り遊技の終了条件が成立した場合には、"04H"、"06H"、"07H"と順にセットすることにより、図23に示すステップS106、ステップS107からステップS108の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を終了することになる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図24を参照して、図23のステップS101において実行されるサブルーチン(特別図柄記憶チェック処理)について説明する。
ステップS110において、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う。メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS111に処理を移す。一方、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS111において、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)または第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合には、ステップS112に処理を移す。一方、メインCPU60は、始動記憶があると判定した場合には、第1及び第2特別図柄の少なくともいずれかに対応する始動記憶が存在するため、ステップS113に処理を移す。
ステップS112において、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62にデモ表示許可値をセットする処理を行う。さらに、特別図柄ゲームの始動記憶(大当り判定用乱数値が記憶されている第1特別図柄始動記憶領域または第2特別図柄始動記憶領域)の個数が「0」である状態が所定時間(例えば、25秒)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU60は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドデータをセットする処理を行う。このように、記憶されたデモ表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71にデモ表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路7により、デモ表示が液晶表示装置13おいて実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS113において、第2特別図柄に対応する始動記憶の個数が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判別し、第2特別図柄に対応する始動記憶の個数が「0」である、すなわち第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合には、ステップS115に処理を移す。第2特別図柄に対応する始動記憶に個数が「0」でない、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合には、ステップS114に処理を移す。
ステップS114において、メインCPU60は、変動表示番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM62の所定領域にセットする処理を実行する。ここで、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定された場合、少なくとも第2特別図柄に対応する始動記憶が存在するが、ステップS111では始動記憶の確認しか行われていないために、第1特別図柄に対応する始動記憶については存在する場合と存在しない場合とがある。すなわち、第1特別図柄に対応する始動記憶と第2特別図柄に対応する始動記憶とが共に存在することがあるが、ステップS114は第2特別図柄に対応する始動記憶の処理を優先して行う(第2始動口35への入賞(電サポ入賞)による大当りの抽選を優先して行う)ことを意味している。この処理が終了した場合には、ステップS116に処理を移す。
ステップS115において、メインCPU60は、変動表示番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM62の所定領域にセットする処理を実行する。すなわち、始動記憶が存在し、かつ第2特別図柄に対応する始動記憶が存在しないために、メインCPU60は第1特別図柄に対応する始動記憶のみが存在すると判断できる。そのため、メインCPU60は、第1特別図柄の変動であることを示す変動番号(01H)をメインRAM62の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS116に処理を移す。
ステップS116において、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS117に処理を移す。
ステップS117において、特別図柄記憶転送処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄の場合には、第1特別図柄始動記憶領域(1)から第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)から第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄の場合には、第2特別図柄始動記憶領域(1)から第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS118に処理を移す。
ステップS118において、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りとなる判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の大当り判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。すなわち、高確率フラグが所定の値である場合には、大当り判定値の数が多い高確率用の大当り判定テーブルが参照され、高確率フラグが所定の値でない場合には、大当り判定値が少ない通常用の大当り判定テーブルが参照される。このように、遊技状態フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が高確率遊技状態(確変遊技状態)である場合には、大当り遊技状態に移行する確率は、通常時よりも向上することとなる。
そして、メインCPU60は、始動入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)とにおいて先にセットされた特別図柄始動記憶領域の大当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルと、を参照する。そして、メインCPU60は、大当り判定用乱数値が大当りの判定値と一致している場合には、すなわち通常遊技状態では大当り判定用乱数値が「0」であれば大当りと判定し、高確遊技状態では大当り判定用乱数値が「0〜9」であれば大当りと判定する(図17参照)。つまり、メインCPU60は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS120に処理を移す。
ステップS120において、メインCPU60は、特別図柄決定処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、大当り判定の結果が大当りの場合には大当り図柄を決定し、大当りでない場合、すなわちハズレの場合にはハズレ図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS121に処理を移す。
ステップS121において、メインCPU60は、特別図柄変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、ステップS120の処理において決定された特別図柄と、ステップS118の処理において決定された大当り判定の結果とに基づいて、特別図柄変動パターンを決定するための変動パターンテーブル(図10参照)を選択する。そして、メインCPU60は、変動時間決定用乱数カウンタから抽出した変動時間決定用乱数値と選択した変動パターンテーブルとに基づいて変動パターンを決定し、メインRAM62の所定領域に記憶する。メインCPU60は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、第1特別図柄表示部52または第2特別図柄表示部53における特別図柄の変動表示態様を決定する。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示部52または第2特別図柄表示部53に供給される。これによって、第1特別図柄表示部52または第2特別図柄表示部53に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に特図変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路7のサブCPU71は、受信した特図変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS122に処理を移す。
ステップS122において、特別図柄変動時間設定処理を行う。この処理において、メインCPU60は、決定した特別図柄変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS123に処理を移す。
そして、ステップS123において、メインCPU60は、今回の変動表示に用いられた始動記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[スイッチ入力処理]
図25を参照して、図22のステップS22において実行されるサブルーチン(スイッチ入力処理)について説明する。
ステップS800において、賞球関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU60は、カウントスイッチ390、一般入賞口スイッチ410,420,430,440の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定する。そして、メインCPU60は、カウントスイッチ390の入力があったと判定した場合には、大入賞口賞球カウンタの値に"1"加算する処理を行い、一般入賞口スイッチ410,420,430,440の入力があったと判定した揚合には、一般入賞口賞球カウンタの値に"1"加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS810に処理を移す。
ステップS810において、特別図柄関連スイッチチェック処理を行う。特別図柄関連スイッチチェック処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS820に処理を移す。
ステップS820において、普通図柄関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU60は、通過ゲートスイッチ360の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、保留個数が上限(例えば4個)である否かを判定し、上限であると判定した場合には本サブルーチンを終了する。上限であると判定しなかった場合には、普通図柄ゲームの当り判定用乱数値カウンタから当り判定用乱数値を抽出し、さらに当り図柄決定用乱数値カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインRAM62の普通図柄記憶領域に格納する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS830に処理を移す。
ステップS830において、異常関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU60は、異常関連スイッチに異常があったか否か、例えばガラスドア10の開閉スイッチが開放してガラスドア10が開放されていることが検知されたか否かを判定する。異常が検知された場合には、異常を報知するための処理を行い、異常が検知されない場合には、そのまま本サブルーチンにおける処理を終了する。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
図26を参照して、図25に示すステップS810のサブルーチン(特別図柄関連スイッチチェック処理)について説明する。
ステップS900において、第1始動口34への始動入賞(遊技球)が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、第1始動口スイッチ340の入力があったか否かを判定する。第1始動口スイッチ340の入力があったと判定した場合には、ステップS901に処理を移し、第1始動口スイッチ340の入力があったと判定しなかった場合には、ステップS907に処理を移す。
ステップS901において、第1特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄の始動記憶、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、保留個数が4以上でないと判定した場合には、ステップS902に処理を移す。
ステップS902において、第1特別図柄の始動記憶に"1"加算する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62に記憶されている第1特別図柄の保留個数の値に"1"加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS903に処理を移す。
ステップS903において、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大当り判定用乱数値カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値の抽出(特別図柄抽選)を行い、さらに、大当り図柄決定用乱数値カウンタから大当り図柄決定用乱数値を抽出し、変動時間決定用乱数値カウンタから変動時間決定用乱数値を抽出して、メインRAM62の第1特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。
本実施形態においては、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS904に処理を移す。このように、メインCPU60は、遊技球が始動領域を通過したことを条件に通常遊技状態よりも遊技者が多量の遊技球を獲得可能な15R大当り遊技状態、15R大当り遊技状態に比較して少量の遊技球を獲得可能な8Rまたは4R大当り遊技状態、に移行させるか否かの抽選を行う抽選手段の一例である。
ステップS904において、第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS905に処理を移す。
ステップS905において、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU60は、乱数値抽選に基づいて入賞演出(保留球態様変更等)を行うか否かを判定する。この処理が終了した場合、ステップS906に処理を移す。
ステップS906において、メインCPU60は、始動口入賞コマンドをメインRAM62の所定領域にセットする。始動口入賞コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路7が、始動口に入賞があったことや大当り抽選結果の当否を認識するようになる。始動口入賞コマンドのデータには、ステップS905の処理において入賞演出すると判定した場合に、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、所謂「先読演出」が可能となる。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
ステップS907において、第2始動口35への始動入賞(遊技球)が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、第2始動口スイッチ350の入力があったか否かを判定する。第2始動口スイッチ350の入力があったと判定した場合には、ステップS908に処理を移し、第2始動入賞口スイッチ350の入力があったと判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS908において、第2特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄の始動記憶、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、保留個数が4以上でないと判定した場合には、ステップS909に処理を移す。
ステップS909において、第2特別図柄の始動記憶に"1"加算する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62に記憶されている第2特別図柄の保留個数の値に"1"加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS910に処理を移す。
ステップS910において、各種乱数値の取得処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大当り判定用乱数値カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値の抽出(所謂、特別図柄抽選)を行い、さらに、大当り図柄決定用乱数値カウンタから大当り図柄決定用乱数値を抽出し、変動時間決定用乱数値カウンタから変動時間決定用乱数値を抽出して、メインRAM62の第2特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。
本実施形態においては、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種乱数値は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS911に処理を移す。このように、メインCPU60は、遊技球が始動領域を通過したことを条件に、15R大当り遊技状態、8R大当り遊技状態、4R大当り遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う抽選手段の一例である。
ステップS911において、第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS912に処理を移す。
ここで、第1特別図柄変動状態データ、第2特別図柄変動状態データは、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)及び第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に記憶された始動記憶において、変動表示させる順番を決定するためのデータである。
ステップS912において、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU60は、入賞演出(保留球態様変更等)を行うか否かを判定する。入賞演出すると判定した場合に、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させる入賞演出コマンドデータをメインRAM62の所定領域に記憶する。入賞演出コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に入賞演出コマンドとして供給されることにより、副制御回路7が入賞演出の内容を認識するようになる。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、所謂「先読演出」が可能となる。この処理が終了した場合、ステップS913に処理を移す。
ステップS913において、メインCPU60は、始動口入賞コマンドをメインRAM62の所定領域にセットする。始動口入賞コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路7が、始動口に入賞があったことや大当り抽選結果の当否を認識するようになる。始動口入賞コマンドのデータには、ステップS912の処理において入賞演出すると判定した場合に、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、所謂「先読演出」が可能となる。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
なお、本実施形態において、主制御回路6のメインRAM62にセットされた各種コマンドは、図21のステップS18において副制御回路7に供給されているが、主制御回路6の各処理において供給されてもよい。
[処理フロー2]
次に、副制御回路7(サブCPU71)によって行われる各処理の流れについて、図27〜図35を参照して説明する。副制御回路7は、主制御回路6からの各種コマンドを受信して、表示処理等の様々な処理を行う。これらの処理の中で本発明に係る制御処理を以下に説明する。
[サブ制御メイン処理]
図27を用いて、操作演出を行う場合のサブ制御メイン処理について説明する。
ステップS31においては、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU71は、電源投入に応じて、サブROM72に記憶されている起動プログラムの読み込み、サブRAM73に記憶されたフラグの初期化、設定等の処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS32に処理を移す。
ステップS32においては、乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出決定用乱数カウンタ及び停止図柄決定用乱数カウンタ等を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS33に処理を移す。
ステップS33においては、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU71は、主制御回路6から受信し、サブRAM73の受信バッファに格納されるコマンドを解析する処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS34に処理を移す。
ステップS34においては、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、液晶表示装置13において表示を行うためのデータを表示制御回路74に送信する。表示制御回路74において、VDP74a(図15参照)は、サブCPU71からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、識別図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データを画像データROM74bから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置13の表示領域131上に表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS35に処理を移す。
ステップS35においては、音制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、スピーカ21から発生させる音の制御を行う音声制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS36に処理を移す。
ステップS36においては、ランプ制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各種のランプ・LED22等の発光制御を行うランプ制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、再度、乱数更新処理(ステップS32)に処理を移し、ステップS32〜S36の処理を繰り返す。
[コマンド受信割込処理]
図27に示すサブ制御メイン処理を実行している状態であっても、サブ制御メイン処理を中断させ、コマンド受信割込処理を実行する場合がある。
図28を用いて、コマンド受信割込処理について説明する。
ステップS41においては、レジスタ(記憶領域)を退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタに記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS42に処理を移す。
ステップS42において、サブCPU71は、主制御回路6から受信した受信コマンドを受信バッファに格納する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS43に処理を移す。
ステップS43においては、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、ステップS41で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
図27に示すサブ制御メイン処理を実行している状態であっても、サブ制御メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。
図29を用いて、タイマ割込処理について説明する。
ステップS51においては、レジスタ(記憶領域)を退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタに記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS52に処理を移す。
ステップS52においては、タイマ更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、サブRAM73に記憶される各種のタイマを更新する処理を行う。具体的には、ラウンド演出等のタイマや、後述する演出待機タイマ及び演出実行タイマを更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS53に処理を移す。
ステップS53においては、操作判定処理、すなわちジョグダイヤル601及び演出ボタン602に対する操作判定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出ボタン602の押下操作による押下操作ボタンスイッチ20aの出力、ジョグダイヤル601の回転操作によるジョグダイヤルSW616a及び616bの出力を入力して検出する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS54に処理を移す。なお、この操作判定処理をタイマ割込処理において実行しているが、他の割り込みで操作判定処理を行ってもよい。
ステップS54においては、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、ステップS51で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[タイマ更新処理]
図30を用いて、図29のステップS52において実行されるサブルーチン(タイマ更新処理)について説明する。このサブルーチンは、例えば2μ秒ごとに繰り返される。
ステップS511においては、演出待機タイマの値をチェックする処理を行う。演出待機タイマは、特定演出又は特別演出の図柄の変動開始から、ジョグダイヤル601及び演出ボタン602の操作が有効となる有効期間までの待機時間を計測するタイマであり、サブRAM73内に設けられる。この処理において、サブCPU71は、演出待機タイマの値が"0"か否かを判定し、演出待機タイマの値=0と判定した場合には、ステップS521に処理を移し、演出待機タイマの値≠0と判定した場合には、ステップS512に処理を移す。
ステップS512においては、演出待機タイマの更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出待機タイマの値を"1"減算する。この処理が終了した場合には、ステップS513に処理を移す。
ステップS513においては、演出待機タイマの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出待機タイマの値が"0"か否かを判定し、演出待機タイマの値=0と判定した場合には、ステップS514に処理を移し、演出待機タイマの値≠0と判定した場合には、ステップS529に処理を移す。
ステップS514においては、特定演出待機フラグの状態をチェックする処理を行う。この特定演出待機フラグは、特定演出の開始を待機する待機状態であるか否かを示すフラグであり、特定演出待機フラグがONの場合は特定演出の待機状態であることを示す。この処理において、サブCPU71は、特定演出待機フラグがONと判定した場合には、ステップS515に処理を移し、特定演出待機フラグがOFFと判定した場合には、ステップS518に処理を移す。
ステップS515において、サブCPU71は、特定演出待機フラグをOFFにする処理を行って、ステップS516に処理を移す。
ステップS516において、サブCPU71は、特定演出実行フラグをONにする処理を行って、ステップS517に処理を移す。なお、特定演出実行フラグは、特定演出が実行中であるか否かを示すフラグであり、特定演出実行フラグがONの場合は特定演出が実行中であることを示す。
ステップS517において、サブCPU71は、演出実行タイマに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、サブCPU71は、所定値として10s(秒)を演出実行タイマにセットする。ただし、これに限定されず、他の値を所定値としてセットしてもよい。この処理が終了した場合には、ステップS529に処理を移す。なお、演出実行タイマは、特定演出または特別演出が実行可能な時間を示すものである。
上述のステップ514で特定演出フラグがOFFであった場合、すなわち、特別演出待機フラグがONであった場合は、ステップS518において、サブCPU71は、特別演出待機フラグをOFFにして、ステップS519に処理を移す。なお、特別演出待機フラグは、特別演出の開始を待機する待機状態であるか否かを示すフラグであり、特別演出待機フラグがONの場合は特別演出の待機状態であることを示す。
ステップS519において、サブCPU71は、特別演出待機フラグをONにする処理を行って、ステップS520に処理を移す。なお、特別演出実行フラグは、特別演出が実行中であるか否かを示すフラグであり、特別演出実行フラグがONの場合は特別演出が実行中であることを示す。
ステップS520において、サブCPU71は、演出実行タイマに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、サブCPU71は、所定値として15s(秒)を演出実行タイマにセットする。ただし、これに限定されず、他の値を所定値としてセットしてもよい。この処理が終了した場合には、ステップS529に処理を移す。
上述のステップ511で演出待機タイマの値=0であった場合は、ステップS521において、サブCPU71は、演出実行タイマの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出実行タイマの値が"0"か否かを判定し、演出実行タイマの値=0と判定した場合には、ステップS529に処理を移し、演出実行タイマの値≠0と判定した場合には、ステップS522に処理を移す。
ステップS522においては、演出実行タイマの更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出実行タイマの値を"1"減算する。この処理が終了した場合には、ステップS523に処理を移す。
ステップS523においては、演出実行タイマの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出実行タイマの値が"0"か否かを判定し、演出実行タイマの値=0と判定した場合には、ステップS524に処理を移し、演出実行タイマの値≠0と判定した場合には、ステップS529に処理を移す。
ステップS524においては、特定演出実行フラグの状態をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特定演出実行フラグがOFFと判定した場合には、ステップS526に処理を移し、特定演出実行フラグがONと判定した場合には、ステップS525に処理を移す。
ステップS525において、サブCPU71は、特定演出実行フラグをOFFにする処理を行って、ステップS527に処理を移す。
上述のステップ524で特定演出実行フラグがOFFであった場合、すなわち、特別演出実行フラグがONであった場合は、ステップS526において、サブCPU71は、特別演出実行フラグをOFFにして、ステップS527に処理を移す。
ステップS527において、サブCPU71は、操作結果に応じた演出データをセットする処理を行って、ステップS528に処理を移す。ここでセットした演出データによって表示される演出画面として、具体的には、例えば後述する図36〜図37に示すメータを満タンにする特定演出では、メータを満タンにできた場合には図37(g)に示すように満タンになったメータの演出画面が表示される。また、例えば後述する図38〜図40に示す果物の名称を答えさせる特別演出では、正しい答えとなる文字列が入力欄に入力できた場合には図40(i)に示すように正解を示す演出画面が表示される。
ステップS528において、サブCPU71は、回転操作計数カウンタをクリアする処理を行う。この回転操作計数カウンタは、演出パターンに応じて所定の値が設定されるカウンタであり、ある演出に係る回転操作計数カウンタの値が"0"になった場合は、その演出に係る回転操作が完了したことを示す。
ステップS529において、サブCPU71は、その他のタイマ、例えば装飾図柄の変動時間を管理するタイマ等の更新を行って、本サブルーチンを終了する。
[操作判定処理]
図31を用いて、図29のステップS53において実行されるサブルーチン(操作判定処理)について説明する。
ステップS531においては、特定演出フラグの状態をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特定演出フラグがONと判定した場合には、ステップS532に処理を移し、特定演出フラグがOFFと判定した場合には、ステップS533に処理を移す。
ステップS532において、サブCPU71は、特定演出操作判定処理を行う。この特定演出操作判定処理については、図32を用いて後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS533においては、特別演出フラグの状態をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特別演出フラグがONと判定した場合には、ステップS534に処理を移し、特定演出フラグがOFFと判定した場合には、ステップS535に処理を移す。
ステップS534において、サブCPU71は、特別演出操作判定処理を行う。この特別演出操作判定処理については、図33を用いて後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS535において、サブCPU71は、特定演出及び特別演出に係る操作以外の他の操作に対応する処理を行って、本サブルーチンを終了する。
[特定演出操作判定処理]
図32を用いて、図31のステップS532において実行されるサブルーチン(特定演出操作判定処理)について説明する。
ステップS541においては、ジョグダイヤル601の回転操作の有無についてチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、ジョグダイヤルスイッチ616a及び616bの出力信号に基づいてジョグダイヤル601が回転操作されたか否かを判定し、回転操作されたと判定した場合には、ステップS542に処理を移し、回転操作されたと判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS542においては、ジョグダイヤル601の回転方向についてチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図16に示したジョグダイヤル回転操作判定テーブルに基づいて回転方向を判定し、時計回りへの回転操作と判定した場合には、ステップS543に処理を移し、反時計回りへの回転操作と判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS543において、サブCPU71は、時計回り方向の回転数を計数する第1計数カウンタの値にジョグダイヤル601の回転操作のステップ数に対応する値を加算する。具体的には、サブCPU71は、ジョグダイヤル601の回転操作のステップ数"1"につき、第1計数カウンタの値に"1"を加算する。この処理が終了した場合、ステップS544に処理を移す。
ステップS544において、サブCPU71は、第1計数カウンタの値と予め定められたしきい値xとを比較して、第1計数カウンタの値がx以上と判定した場合には、ステップS545に処理を移し、第1計数カウンタの値がx未満と判定した場合には、本サブルーチンを終了する。ここで、本実施形態では、x=10とするが、他の値であってもよい。
ステップS545において、サブCPU71は、回転操作計数カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、回転操作計数カウンタの値が"0"か否かを判定し、回転操作計数カウンタの値≠0と判定した場合には、ステップS546に処理を移し、回転操作計数カウンタの値=0と判定した場合には、本サブルーチンを終了する。すなわち、既にセットされた回転操作計数カウンタの値=0(これ以上、演出が発展しない場合)であれば、本サブルーチンを終了する。
ステップS546において、サブCPU71は、第1計数カウンタの値に基づいて算出された値を回転操作計数カウンタの値から減算する。例えば、サブCPU71は、第1計数カウンタの値が"10"につき、回転操作計数カウンタの値から"1"を減算するが、他の値でもよい。なお、回転操作計数カウンタの値が変化するごとに演出の実行中の表示画面が変化する(演出の表示態様が変化する)ことになる。
ステップS547において、サブCPU71は、回転操作計数カウンタの値から減算した値に対応する値を第1計数カウンタから減算する。例えば、サブCPU71は、回転操作計数カウンタの値が"−1"につき、第1計数カウンタの値から"−10"を減算するが、他の値でもよい。
[特別演出操作判定処理]
図33を用いて、図31のステップS534において実行されるサブルーチン(特別演出操作判定処理)について説明する。上述した特定演出操作判定処理では時計回り方向の回転操作がなされた場合の処理であったが、この特別演出操作判定処理では、時計回り方向の回転操作に対する処理に加えて、反時計回り方向の回転操作に対する処理も含む。
ステップS551においては、ジョグダイヤル601の回転操作の有無についてチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、ジョグダイヤルスイッチ616a及び616bの出力信号に基づいてジョグダイヤル601が回転操作されたか否かを判定し、回転操作されたと判定した場合には、ステップS552に処理を移し、回転操作されたと判定しなかった場合には、ステップS563に処理を移す。
ステップS552においては、ジョグダイヤル601の回転方向についてチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図16に示したジョグダイヤル回転操作判定テーブルに基づいて回転方向を判定し、時計回りへの回転操作と判定した場合には、ステップS553に処理を移し、反時計回りへの回転操作と判定した場合には、ステップS558に処理を移す。
ステップS553において、サブCPU71は、時計回り方向の回転数を計数する第1計数カウンタの値に回転操作のステップ数に対応する値を加算する。具体的には、サブCPU71は、回転操作のステップ数"1"につき、第1計数カウンタの値に"1"を加算する。この処理が終了した場合、ステップS554に処理を移す。
ステップS554において、サブCPU71は、反時計回り方向の回転数を計数する第2計数カウンタに対応する値をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS555に処理を移す。
ステップS555においては、第1計数カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、第1計数カウンタの値が予め定められたしきい値y以上か否かを判定し、第1計数カウンタの値がy以上と判定した場合には、ステップS556に処理を移し、第1計数カウンタの値がy未満と判定した場合には、ステップS563に処理を移す。ここで、本実施形態では、y=20とするが、他の値であってもよい。
ステップS556において、サブCPU71は、第1計数カウンタの値に基づいて移動データをセットする。具体的には、例えば後述する図38(d)に示した五十音の表から1つの文字を選択する特別演出では、サブCPU71は、第1計数カウンタの値が20で、順方向にカーソルを1移動する。ここで、順方向とは、図38(d)においてカーソルが「あ」→「い」→「う」と進む方向をいう。この処理が終了した場合、ステップS557に処理を移す。
ステップS557において、サブCPU71は、セットした移動データに対応する値(移動分に対応する値)を第1計数カウンタから減算する。例えば、サブCPU71は、移動データに対応する値が"−1"につき、第1計数カウンタの値から"−20"を減算するが、他の値でもよい。この処理が終了した場合、ステップS563に処理を移す。
上述したステップS552でジョグダイヤル601が反時計回りへの回転操作がされたと判定された場合には、ステップS558において、サブCPU71は、第2計数カウンタの値に回転操作のステップ数に対応する値を加算する。具体的には、サブCPU71は、回転操作のステップ数"1"につき、第2計数カウンタの値に"1"を加算する。この処理が終了した場合、ステップS559に処理を移す。
ステップS559において、サブCPU71は、第1計数カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS560に処理を移す。
ステップS560において、サブCPU71は、第2計数カウンタの値と予め定められたしきい値yとを比較して、第2計数カウンタの値がy以上と判定した場合には、ステップS561に処理を移し、第2計数カウンタの値がy未満と判定した場合には、ステップS563に処理を移す。
ステップS561において、サブCPU71は、第2計数カウンタの値に基づいて移動データをセットする。具体的には、例えば後述する図38(d)に示した五十音の表から1つの文字を選択する特別演出では、サブCPU71は、第2計数カウンタの値が20で、逆方向にカーソルを1移動する。ここで、逆方向とは、図38(d)においてカーソルが「あ」→「ん」→「を」と進む方向をいう。この処理が終了した場合、ステップS562に処理を移す。
ステップS562において、サブCPU71は、セットした移動データに対応する値を第2計数カウンタから減算する。移動分に対応する値を減算する。この処理が終了した場合、ステップS563に処理を移す。
ステップS563においては、文字の入力完了をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、既に文字の入力が完了していると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、文字の入力が完了していないと判定した場合には、ステップS564に処理を移す。なお、本実施形態では、既に入力した文字を取り消すことはできないとしているが、演出実行タイマが"0"になる前であれば、ジョグダイヤル601や演出ボタン602を用いた所定の操作により、既に入力した文字を取り消して文字の再入力が行えるようにしてもよい。
ステップS564において、サブCPU71は、演出ボタン602による押下操作の有無をチェックし、押下操作があった場合(押下操作を検出した場合)には、ステップS565に処理を移し、押下操作がなかった場合(押下操作を検出しなかった場合)には、本サブルーチンを終了する。
ステップS565においては、ジョグダイヤル601及び演出ボタン602によって選択された文字のデータをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、カーソルが位置する文字の入力を行うためのデータをセットし、本サブルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図34を用いて、図27のステップS33において実行されるサブルーチン(コマンド解析処理)について説明する。
ステップS331においては、コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドありと判定した場合には、ステップS332に処理を移し、サブCPU71が受信コマンドありと判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS332においては、受信したコマンドデータの読み出し処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信バッファに格納されているコマンドを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS333に処理を移す。
ステップS333においては、受信コマンドが変動パターン指定コマンド(図19参照)であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであると判定した場合には、ステップS334に処理を移し、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであると判定しなかった場合には、ステップS335に処理を移す。
ステップS334においては、演出パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、副制御回路7のサブROM72に記憶された演出パターン決定テーブル(図20参照)にしたがって、予め定められた複数の演出パターンの中から、変動パターン指定コマンド及び演出決定用乱数値に基づいて演出パターン(演出データ)の決定を行う。演出決定用乱数値は、副制御回路7において0〜99の乱数値から決定される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS335においては、受信コマンドが図柄指定コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドが図柄指定コマンドであると判定した場合には、ステップS336に処理を移し、受信コマンドが図柄指定コマンドであると判定しなかった場合には、ステップS337に処理を移す。
ステップS336においては、図柄指定コマンドに基づいて停止図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS337において、サブCPU71は、受信したその他のコマンドに対応した処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[演出パターン決定処理]
図35を用いて、図34のステップS334において実行されるサブルーチン(演出パターン決定処理)について説明する。
ステップS571において、サブCPU71は、0〜99の乱数値から演出決定用乱数値を1つ抽出する。この処理が終了した場合には、ステップS572に処理を移す。
ステップS572においては、テーブルを参照して演出パターンを決定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、第1装飾図柄及び第2装飾図柄に係る演出パターン決定テーブル(図20参照)を参照し、受信した変動パターン指定コマンドと、先のステップS571で抽出した演出決定用乱数値とに基づいて演出パターンを決定する。そして、サブCPU71は、決定した演出パターンに対応する演出パターンデータをセットする。この処理が終了した場合は、ステップS573に処理を移す。
ステップS573において、サブCPU71は、決定された演出パターンが特定演出パターンであるか否かを判定する処理を行う。本実施形態では、特定演出パターンとして、第1装飾図柄に係る特定大当り変動演出(1)及び特定リーチハズレ変動演出(1)の2つの演出パターンとしている(図20(a)参照)。決定された演出パターンが特定演出パターンであると判定した場合には、ステップS574に処理を移し、決定された演出パターンが特定演出パターンであると判定しなかった場合には、ステップS578に処理を移す。
ステップS574において、サブCPU71は、特定演出待機フラグをONにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS575に処理を移す。
ステップS575において、サブCPU71は、演出待機タイマに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、サブCPU71は、所定値として85s(秒)を演出待機タイマにセットする。ただし、これに限定されず、他の値を所定値としてセットしてもよい。この処理が終了した場合には、ステップS576に処理を移す。
ステップS576において、サブCPU71は、回転操作計数カウンタに演出パターンに応じた値をセットする処理を行う。本実施形態では、サブCPU71は、大当りの場合は回転操作計数カウンタに"10"をセットし、ハズレの場合は回転操作計数カウンタに"9"以下をセットする。ただし、これに限定されず、他の値を回転操作計数カウンタにセットしてもよい。この処理が終了した場合には、ステップS577に処理を移す。
ステップS577において、サブCPU71は、第1計数カウンタをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述のステップ573で決定された演出パターンが特定演出パターンではないと判定した場合には、ステップS578において、サブCPU71は、決定された演出パターンが特別演出パターンであるか否かを判定する処理を行う。本実施形態では、特別演出パターンとして、第1装飾図柄に係る特別大当り変動演出(1)及び特別リーチハズレ変動演出(1)の2つの演出パターンとしている(図20(a)参照)。決定された演出パターンが特別演出パターンであると判定した場合には、ステップS579に処理を移し、決定された演出パターンが特別演出パターンであると判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS579において、サブCPU71は、特別演出待機フラグをONにする処理を行う。この特別演出待機フラグは、特別演出の開始を待機する待機状態であるか否かを示すフラグであり、ONにされると待機状態であることを示す。この処理が終了した場合には、ステップS580に処理を移す。
ステップS580において、サブCPU71は、演出待機タイマに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、サブCPU71は、所定値として80s(秒)を演出待機タイマにセットする。ただし、これに限定されず、他の値を所定値としてセットしてもよい。この処理が終了した場合には、ステップS581に処理を移す。
ステップS581において、サブCPU71は、第1計数カウンタ及び第2計数カウンタをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
次に、上述した特定演出操作判定処理に係る特定演出の一例について図36〜図37を用いて説明する。
図36〜図37に示した特定演出は、矩形状のメータの表示画面においてジョグダイヤル601の操作量の増加に応じて、メータが空の状態の表示から満タンの状態の表示に変化させる演出である。この例では、矩形状のメータは1列に並んだ10個のセグメントから構成されている。なお、図36(a)〜図37(h)は、特定演出における画面を示しており、時系列で並べたものである。
図36(a)〜(c)は、特定演出の待機状態での画面を示しており、特定演出の待機時間は上述のように85s(秒)である(図35のステップS575参照)。
図36(a)は、装飾図柄が画面中央に表示された状態を示している。図36(b)は、遊技者に特定演出の内容を説明する画面であって、ジョグダイヤル、演出ボタン及び回転方向を示す矢印の図と特定演出の説明文とが示されている。また、図36(b)では、図36(a)に示した装飾図柄が画面右下に縮小されて表示されている。図36(c)は、特定演出の開始直前の画面であって、上部には空白状態のメータが表示され、下部には特定演出におけるジョグダイヤルの操作可能な時間が矩形状のメータで示されている。この矩形状のメータは、時間の経過とともに、操作可能な時間を減少させて表示する。
図36(d)〜図37(g)は、特定演出の実行状態での画面を示しており、特定演出の実行可能な時間(ジョグダイヤル601の回転操作有効期間)は上述のように10s(秒)である(図30のステップS517参照)。
図36(d)は、遊技者がジョグダイヤル601をステップ数=10に相当する時計回りの回転操作を行ったことにより、メータの1セグメント目が点灯した状態を示している。
同様に、図37(e)はメータの6セグメントが点灯した状態を示し、図37(f)はメータの1〜9セグメント目が点灯した状態を示し、図37(g)はメータの1〜10セグメント目が点灯した状態(満タンの状態)を示しており、メータが満タンの状態になり、且つ、操作可能な時間が"0"になったことにより、右下には大当りを示す装飾図柄「777」が表示されている。
図36(h)は、大当り図柄が停止表示された画面を示している。この画面により、遊技者に大当りを報知することができる。
上述の図36(a)〜図37(h)で示した特定演出は、図20(a)に示した第1装飾図柄に係る特定大当り変動演出(1)に対応し、その一例を示したものである。
なお、大当りの場合でも、図37(g)に示したようにメータが満タンの状態にならなければ、一旦はハズレ図柄を停止表示し、その後に大当り図柄を停止表示することができる。
また、ハズレの場合は、メータが満タンの状態にはならない構成となっている。なお、ハズレの場合でもメータが満タンの状態になるような構成としてもよい。ただし、この場合、大当り図柄は表示されない。
次に、上述した特別演出操作判定処理に係る特別演出の一例について図38〜図40を用いて説明する。
図38〜図40に示した特別演出は、五十音が表示された画面から所望の文字を選択させて、果物の名称を答えさせる演出である。この例では、答えの入力欄は3個のボックスで構成されている。なお、図38(a)〜図40(j)は、特別演出における画面を示しており、時系列で並べたものである。
図38(a)〜(d)は、特別演出の待機状態での画面を示しており、特別演出の待機時間は上述のように80s(秒)である(図35のステップS580参照)。
図38(a)は、装飾図柄が画面中央に表示された状態を示している。図38(b)は、質問対象の果物及び質問文を表示した画面であって、図38(a)に示した装飾図柄が画面右下に縮小されて表示されている。図38(c)は、遊技者に特定演出での操作を説明する画面を示している。図38(d)は、特別演出の開始直前の画面であって、画面左上には質問対象の果物及び質問文が表示され、その下には答えの入力欄が表示されている。果物及び質問文の表示の右には五十音の表が表示されている。入力欄の下には特別演出におけるジョグダイヤルの操作可能な時間が矩形状のメータで示されている。この矩形状のメータは、時間の経過とともに、操作可能な時間を減少させて表示する。
なお、図38(d)は、初期状態として、文字「あ」にカーソルが当てられた状態を示している。この状態から、遊技者が、ジョグダイヤル601を時計周りに回転操作すると、カーソルは文字「い」、「う」、「え」、「お」、「か」、「き」・・・と順方向に移動し、反時計周りに回転操作すると、カーソルは文字「ん」、「を」、「わ」、「ろ」・・・と逆方向に移動するようになっている。ただし、カーソルの移動方向はこれに限定されない。そして、遊技者が、所望の文字にカーソルを合わせて演出ボタン602を押下することにより、その文字が選択されて答えの入力欄に表示されるようになっている。
図39(e)〜図40(i)は、特別演出の実行状態での画面を示しており、特別演出の実行可能な時間(ジョグダイヤル601の回転操作有効期間)は上述のように15s(秒)である(図30のステップS520参照)。
図39(e)は、遊技者がジョグダイヤル601を操作して文字「す」にカーソルを合わせ、演出ボタン602を押下したことにより、答えの入力欄に文字「す」が入力された状態を示している。
同様に、図39(f)は答えの入力欄に文字「い」が入力された状態を示し、図39(g)は答えの入力欄に文字「か」が入力された状態を示し、図39(h)は答えの入力が完了した状態を示している。
図40(i)は、答えが正解であったこと報知する画面を示しており、右下には大当りを示す装飾図柄「777」が表示されている。図40(j)は、大当り図柄が停止表示された画面を示している。この画面により、遊技者に大当りを報知することができる。
上述の図38(a)〜図40(j)で示した特別演出は、図20(a)に示した第1装飾図柄に係る特別大当り変動演出(1)に対応し、その一例を示したものである。
なお、大当りの場合でも、答えの文字入力が完了しなかった場合、または答えが不正解であった場合は、一旦はハズレ図柄を停止表示し、その後に大当り図柄を停止表示することができる。
また、ハズレの場合は、答えが正解であっても、例えば図40(i)に示す画面において右下にハズレを示す装飾図柄を表示することができる。また、ハズレの場合は、正解の言葉を構成する複数の文字のうち、少なくとも1つを選択できないようにして、正解できないようにしてもよい。
また、上述の説明では、操作有効期間が経過した後に、入力された文字に応じて大当りの判定結果を表示するようにしたが、正解の文字が入力された時点で大当りの判定結果を表示するようにしてもよい。
上述の第1実施形態において、時計回りを基準として説明を行ったが、反時計回りを基準としてもよい。また、上述の第1実施形態において、ジョグダイヤル601の操作期間及び回転操作に対する演出を時間に基づいて制御するものとしたが、表示画像のフレーム数に基づいて制御する構成としてもよい。
また、上述の第1実施形態において、しきい値(x及びy)を固定値として説明したが、本発明はこれに限定されず、どのようなタイミングにおいても、ジョグダイヤル601や演出ボタン602等を用いて所定の操作を行うことで、しきい値を変更できる構成としてもよい。
以上のように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、演出ごとに関連付けられた操作量に基づいて演出の表示内容を変化させるので、ジョグダイヤル601の回転操作が演出ごとに適切となるよう設定することができる。したがって、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、ジョグダイヤル601の操作性を向上させて遊技者のストレスを軽減することができる。
また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、ジョグダイヤル601を用いて遊技者に所望の入力を行わせる場合のように繊細な回転操作が必要な場合は比較的多い操作量で演出の表示内容を変化させ、通常の演出の場合は比較的少ない操作量で演出の表示内容を変化させることができる。したがって、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、ジョグダイヤル601の操作性を向上させて遊技者のストレスを軽減することができる。
また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、ジョグダイヤル601の回転操作に追従して回転する複数の球状部材610を備えるので、円滑に回転操作することが可能な回転操作性に優れたジョグダイヤル601を実現することができる。したがって、本発明に係る遊技機は、ジョグダイヤル601の操作性を向上させて遊技者のストレスを軽減することができる。
なお、ジョグダイヤル601に複数の球状部材610を設けたことにより、例えば図38(a)〜図40(j)で示した特別演出のような文字の入力時にカーソルが所望の文字の前後を行ったり来たりして、遊技者にストレスを与えることが考えられる。しかしながら、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、ジョグダイヤル601の操作量を検出するためのステップ数について、任意な値に設定可能な互いに異なる2つのしきい値を演出内容に応じて設けることができる構成を有するので、ジョグダイヤル601の操作性を向上させて遊技者のストレスを軽減することができる。
(第2実施形態)
本発明に係るパチンコ遊技機の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と比較して、特別演出操作判定処理及び演出パターン決定処理が異なっている。したがって、第1実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第1実施形態では、特別演出として、果物の画像を表示し、遊技者にジョグダイヤル601を操作させてカーソルで文字を選択させ、果物の名前を回答させる演出を例に挙げた。この例のように、ジョグダイヤル601の操作で文字を選択させる場合、所望の文字に対してカーソルが行ったり来たりして、カーソルが所望の文字に合わせるのに時間を要する場合がある。そこで、本実施形態では、サブCPU71が、所定の条件が成立したことに基づいて、第1実施形態で説明した第1の演出又は第2の演出のうち、少なくとも一方の演出について、関連付けられた操作量を変更可能できるようにしたものである。すなわち、サブCPU71は、操作量変更手段として機能するものである。
以下、本実施形態における特別演出操作判定処理及び演出パターン決定処理について説明する。
[特別演出操作判定処理]
図41及び図42を用いて、図31のステップS534において実行されるサブルーチン(特別演出操作判定処理)について説明する。
ステップS601においては、ジョグダイヤル601の回転操作の有無についてチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、ジョグダイヤルスイッチ616a及び616bの出力信号に基づいてジョグダイヤル601が回転操作されたか否かを判定し、回転操作されたと判定した場合には、ステップS602に処理を移し、回転操作されたと判定しなかった場合には、ステップS616に処理を移す。
ステップS602においては、ジョグダイヤル601の回転方向についてチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図16に示したジョグダイヤル回転操作判定テーブルに基づいて回転方向を判定し、時計回りへの回転操作と判定した場合には、ステップS603に処理を移し、反時計回りへの回転操作と判定した場合には、図42に示すステップS621に処理を移す。
ステップS603において、サブCPU71は、第1計数カウンタの値に回転操作のステップ数に対応する値を加算する。具体的には、サブCPU71は、回転操作のステップ数"1"につき、第1計数カウンタの値に"1"を加算する。この処理が終了した場合、ステップS604に処理を移す。
ステップS604においては、比較値変更フラグの状態をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、比較値変更フラグがONと判定した場合には、ステップS612に処理を移し、比較値変更フラグがOFFと判定した場合には、ステップS605に処理を移す。
ステップS605においては、反時計回りフラグの状態をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、反時計回りフラグがONと判定した場合には、ステップS606に処理を移し、反時計回りフラグがOFFと判定した場合には、ステップS608に処理を移す。
ステップS606において、サブCPU71は、比較値変更フラグをONにする処理を行って、ステップS607に処理を移す。
ステップS607において、サブCPU71は、反時計回りフラグをOFFにする処理を行って、ステップS608に処理を移す。
ステップS608においては、第2計数カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、第2計数カウンタの値が"0"か否かを判定し、第2計数カウンタの値=0と判定した場合には、ステップS611に処理を移し、第2計数カウンタの値≠0と判定した場合には、ステップS609に処理を移す。
ステップS609において、サブCPU71は、時計回りフラグをONにする処理を行って、ステップS610に処理を移す。
ステップS610において、サブCPU71は、第2計数カウンタに対応する値をクリアする処理を行って、ステップS611に処理を移す。
ステップS611においては、比較値変更フラグの状態をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、比較値変更フラグがONと判定した場合には、ステップS612に処理を移し、比較値変更フラグがOFFと判定した場合には、ステップS613に処理を移す。
ステップS612においては、第1計数カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、第1計数カウンタの値が予め定められたしきい値z以上か否かを判定し、第1計数カウンタの値がz以上と判定した場合には、ステップS614に処理を移し、第1計数カウンタの値がz未満と判定した場合には、ステップS616に処理を移す。ここで、z>yであり、本実施形態では、y=20、z=30とするが、他の値であってもよい。
上述したステップS611で比較値変更フラグがOFFと判定された場合には、ステップS613においては、第1計数カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、第1計数カウンタの値がしきい値y以上か否かを判定し、第1計数カウンタの値がy以上と判定した場合には、ステップS614に処理を移し、第1計数カウンタの値がy未満と判定した場合には、ステップS616に処理を移す。
ステップS614において、サブCPU71は、第1計数カウンタに対応する値及び比較値に基づいて移動データをセットする処理を行って、ステップS615に処理を移す。
ステップS615において、サブCPU71は、セットした移動データ及び比較値に基づいて算出された値を第1計数カウンタから減算する。この処理が終了した場合、ステップS616に処理を移す。
ステップS616においては、演出ボタン602の押下操作の有無についてチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、押圧操作検出センサ609sの出力信号に基づいて演出ボタン602が押下操作されたか否かを判定し、押下操作されたと判定した場合には、ステップS617に処理を移し、押下操作されたと判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS617においては、文字の入力完了をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、既に文字の入力が完了していると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、文字の入力が完了していないと判定した場合には、ステップS618に処理を移す。なお、本実施形態では、既に入力した文字を取り消すことはできないとしているが、演出実行タイマが"0"になる前であれば既に入力した文字を取り消して文字の再入力が行えるようにしてもよい。
ステップS618においては、ジョグダイヤル601及び演出ボタン602によって選択された文字のデータをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、カーソルが位置する文字の入力を行うためのデータをセットし、ステップS619に処理を移す。
ステップS619において、サブCPU71は、第1計数カウンタ及び第2計数カウンタをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述のステップS602において、ジョグダイヤル601の回転方向が反時計回りへの回転操作と判定された場合の処理について、図42を用いて説明する。
ステップS621において、サブCPU71は、第2計数カウンタの値に回転操作のステップ数に対応する値を加算する。具体的には、サブCPU71は、回転操作のステップ数"1"につき、第1計数カウンタの値に"1"を加算する。この処理が終了した場合、ステップS622に処理を移す。
ステップS622においては、比較値変更フラグの状態をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、比較値変更フラグがONと判定した場合には、ステップS630に処理を移し、比較値変更フラグがOFFと判定した場合には、ステップS623に処理を移す。
ステップS623においては、時計回りフラグの状態をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、時計回りフラグがONと判定した場合には、ステップS624に処理を移し、時計回りフラグがOFFと判定した場合には、ステップS626に処理を移す。
ステップS624において、サブCPU71は、比較値変更フラグをONにする処理を行って、ステップS625に処理を移す。
ステップS625において、サブCPU71は、時計回りフラグをOFFにする処理を行って、ステップS626に処理を移す。
ステップS626においては、第1計数カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、第1計数カウンタの値が"0"か否かを判定し、第1計数カウンタの値=0と判定した場合には、ステップS629に処理を移し、第1計数カウンタの値≠0と判定した場合には、ステップS627に処理を移す。
ステップS627において、サブCPU71は、反時計回りフラグをONにする処理を行って、ステップS628に処理を移す。
ステップS628において、サブCPU71は、第1計数カウンタに対応する値をクリアする処理を行って、ステップS629に処理を移す。
ステップS629においては、比較値変更フラグの状態をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、比較値変更フラグがONと判定した場合には、ステップS630に処理を移し、比較値変更フラグがOFFと判定した場合には、ステップS631に処理を移す。
ステップS630においては、第2計数カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、第2計数カウンタの値がしきい値z以上か否かを判定し、第2計数カウンタの値がz以上と判定した場合には、ステップS632に処理を移し、第2計数カウンタの値がz未満と判定した場合には、ステップS634に処理を移す。
上述したステップS629で比較値変更フラグがOFFと判定された場合には、ステップS631においては、第2計数カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、第2計数カウンタの値がしきい値y以上か否かを判定し、第2計数カウンタの値がy以上と判定した場合には、ステップS632に処理を移し、第2計数カウンタの値がy未満と判定した場合には、ステップS634に処理を移す。
ステップS632において、サブCPU71は、第2計数カウンタに対応する値及び比較値に基づいて移動データをセットする処理を行って、ステップS633に処理を移す。
ステップS633において、サブCPU71は、セットした移動データ及び比較値に基づいて算出された値を第2計数カウンタから減算する。この処理が終了した場合、ステップS634に処理を移す。
ステップS634においては、演出ボタン602の押下操作の有無についてチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、押圧操作検出センサ609sの出力信号に基づいて演出ボタン602が押下操作されたか否かを判定し、押下操作されたと判定した場合には、ステップS635に処理を移し、押下操作されたと判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS635においては、文字の入力完了をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、既に文字の入力が完了していると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、文字の入力が完了していないと判定した場合には、ステップS636に処理を移す。なお、本実施形態では、既に入力した文字を取り消すことはできないとしているが、演出実行タイマが"0"になる前であれば既に入力した文字を取り消して文字の再入力が行えるようにしてもよい。
ステップS636においては、ジョグダイヤル601及び演出ボタン602によって選択された文字のデータをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、カーソルが位置する文字の入力を行うためのデータをセットし、ステップS637に処理を移す。
ステップS637において、サブCPU71は、第1計数カウンタ及び第2計数カウンタをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
以上のように、本実施形態では、特別演出操作判定処理において、ジョグダイヤル601を時計回りに回転操作して第1計数カウンタに値が残り、この状態でジョグダイヤル601を反時計回りに回転操作すると反時計回りフラグがONになる。この状態で、再度、ジョグダイヤル601を時計回りに回転操作すると、比較値がyからzに変更されるようにしている。ここで、y=20、z=30でありz>yである。
この結果、本実施形態におけるパチンコ遊技機では、遊技者が入力したい所望の文字をカーソルが通り過ぎる事象が何度も(上述の例では3回)発生した場合、カーソルの通り過ぎを防止するよう、カーソルの"1"移動に対する操作量のしきい値を大きな値に変更することができ、操作性の向上を図ることができる。
なお、上述の例では、所望の文字をカーソルが通り過ぎる事象が3回発生した場合に操作量のしきい値を変更する例を挙げたが、これに限定されず、任意な回数に設定することができる。
また、本実施形態の特別演出操作判定処理では、ステップS616及びS634において、演出ボタン602による押下操作の有無をチェックすることとしているが、これに限定されず、押下操作の有無のチェックを廃止して、ジョグダイヤル601が時計回り、反時計回り、時計回り(または反時計回り、時計回り、反時計回り)と操作された場合は必ず操作量のしきい値を変更する構成としてもよい。
また、実施本実施形態において、ステップS619の後と、ステップS637の後に、時計回りフラグ、反時計回りフラグ、比較値変更フラグをOFFにするステップを設ける構成としてもよいし、各フラグがONになってから所定時間後にOFFにするよう構成してもよい。
また、実施本実施形態では、特別演出での適用を説明したが、これに限定されず、例えば特定演出に適用してもよい。
また、実施本実施形態では、第1計数カウンタの値≠0、第2計数カウンタの値≠0の場合に、時計回りフラグ、反時計回りフラグをONにしたが、これに限定されず、第1計数カウンタの値=0、第2計数カウンタの値=0の場合でも、時計回りの操作を検出後、演出ボタン602の押下操作を検出せずに反時計回りの操作を検出した場合には、時計回りフラグをONにし、反時計回りの操作を検出後、演出ボタン602の押下操作を検出せずに時計回りの操作を検出した場合には、反時計回りフラグをONにする構成としてもよい。
[演出パターン決定処理]
本実施形態における演出パターン決定処理は、図43に示すように、第1実施形態における演出パターン決定処理(図35参照)の最後に、新たなステップS582を追加したものである。
すなわち、ステップS582において、サブCPU71は、時計回りフラグ、反時計回りフラグ、比較値変更フラグのうち、ONとなっているフラグをOFFにする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップS582において、ONとなっているフラグをOFFにしないで、フラグの状態(ONまたはOFF)を維持することとしてもよい。
上述の第2実施形態において、時計回りを基準として説明を行ったが、反時計回りを基準としてもよい。また、上述の第2実施形態において、ジョグダイヤル601の操作期間及び回転操作に対する演出を時間に基づいて制御するものとしたが、表示画像のフレーム数に基づいて制御する構成としてもよい。
以上のように、本実施形態におけるパチンコ遊技機は、演出ごとに関連付けられた操作量を変更することが可能であるので、演出ごとに最適な操作量を設定することができる。したがって、本発明に係る遊技機は、ジョグダイヤル601の操作性を向上させて遊技者のストレスを軽減することができる。
なお、上述の第2実施形態において、特別演出実行中にしきい値を変更する例を挙げたが、本発明はこれに限定されず、どのようなタイミングにおいても、ジョグダイヤル601や演出ボタン602等を用いて所定の操作を行うことで、しきい値を変更できる構成としてもよい。
(第3実施形態)
本発明に係るパチンコ遊技機の第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態と比較して、後述する特殊演出を実行する点で演出パターン決定処理が異なっている。したがって、第1実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態におけるパチンコ遊技機は、サブCPU71が、ジョグダイヤル601が遊技者の回転操作により回転している状態で、遊技者が再度の回転操作を行ったことを検出し、その再度の回転操作に応じた演出(以下、特殊演出という)を実行するものである。
すなわち、本実施形態におけるサブCPU71は、ジョグダイヤルSW616a及び616bの検出結果に基づいてジョグダイヤル601の回転速度の上昇を検出する回転速度上昇検出手段、ジョグダイヤルSW616a及び616bの検出結果に基づいてジョグダイヤル601の回転速度の低下を検出する回転速度低下検出手段、回転速度低下検出手段が回転速度の低下を検出した後に回転速度上昇検出手段が回転速度の上昇を検出したことを条件に、ジョグダイヤル601の回転中に遊技者によって再度の回転操作がなされたと判定する再度回転操作判定手段、再度回転操作判定手段によって再度の回転操作がなされたと判定されたことを条件に、再度の回転操作に応じた演出を実行する演出実行手段として機能するようになっている。
また、本実施形態におけるサブCPU71は、ジョグダイヤル601の回転速度を検出する回転速度検出手段としても機能し、回転速度に応じた演出を実行するようになっている。
また、第1実施形態及び第2実施形態では、回転操作有効期間を時間で管理していたが、本実施形態では回転操作有効期間をフレームで管理する例を挙げる。以下、1フレーム=1/30s(秒)とする。
[演出パターン決定テーブル]
図44は、本実施形態における演出パターン決定テーブルを示している。演出パターン決定テーブルには、図44(a)に示す第1装飾図柄に係る演出パターン決定テーブルと、図44(b)に示す第2装飾図柄に係る演出パターン決定テーブルとがある。
本実施形態における演出パターン決定テーブルが、第1実施形態及び第2実施形態のものと異なる点は、第2装飾図柄に係る演出パターン決定テーブルである。
すなわち、第2装飾図柄に係る演出パターン決定テーブルにおいて、変動パターン指定コマンドが「h10」の場合、演出決定用乱数値が「0〜99」のときに特殊大当り変動演出(1)が決定され、この演出に対応する演出データが選択される。
また、変動パターン指定コマンドが「h13」の場合、演出決定用乱数値が「91〜99」のときに特殊リーチハズレ変動演出(1)が決定され、この演出に対応する演出データが選択される。
なお、図44(a)に示す第1装飾図柄に係る演出パターン決定テーブルにおいて、特殊大当り変動演出や特殊リーチハズレ変動演出を含め、第1装飾図柄に係る変動演出を実行するようにしてもよい。
[サブ制御メイン処理]
図45を用いて、本実施形態において操作演出を行う場合のサブ制御メイン処理について説明する。本実施形態におけるサブ制御メイン処理は、第1実施形態及び第2実施形態におけるサブ制御メイン処理(図27参照)に対して、表示制御処理が異なる。この表示制御処理については、図48を用いて後述する。
[演出パターン決定処理]
図46を用いて、図34のステップS334において実行されるサブルーチン(演出パターン決定処理)について説明する。
ステップS701において、サブCPU71は、0〜99の乱数値から演出決定用乱数値を1つ抽出する。この処理が終了した場合には、ステップS702に処理を移す。
ステップS702においては、テーブルを参照して演出パターンを決定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、第1装飾図柄及び第2装飾図柄に係る演出パターン決定テーブル(図44参照)を参照し、受信した変動パターン指定コマンドと、先のステップS701で抽出した演出決定用乱数値とに基づいて演出パターンを決定する。この処理が終了した場合は、ステップS703に処理を移す。
ステップS703において、サブCPU71は、決定された演出パターンが特殊演出パターンであるか否かを判定する処理を行う。決定された演出パターンが特殊演出パターンであると判定した場合には、ステップS704に処理を移し、決定された演出パターンが特殊演出パターンであると判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS704において、サブCPU71は、回転操作計数カウンタに所定値をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS705に処理を移す。ここで、本実施形態では、サブCPU71は、所定値として20をセットする。ただし、これに限定されず、他の値を所定値としてセットしてもよい。また、大当りまたはハズレに応じてこの所定値を異ならせてもよい。ただし、ハズレにおいて、大当りよりも少ない値が好ましい。
ステップS705において、サブCPU71は、特殊演出待機カウンタに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、サブCPU71は、特殊演出待機カウンタに所定値として60(60フレーム)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合は、本サブルーチンを終了する。ここで、特殊演出待機カウンタは、特殊演出の待機中の期間を示すカウンタであり、例示した60フレームは、2s(秒)の時間に相当する。ただし、これに限定されず、他の値を特殊演出待機カウンタにセットしてもよい。
[VDP割込処理]
図47を参照して、VDP割込処理について説明する。このVDP割込処理は、所定のタイミング(例えば、表示装置における垂直同期のタイミング(1/60s)など、一定の周期毎など)によりVDP割込処理を実行することとなる。
ステップS711においては、レジスタ(記憶領域)を退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタに記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS712に処理を移す。
ステップS711において、サブCPU71は、サブRAM73の所定領域に位置付けられたVDPカウンタを"1"増加させて記憶する。このVDPカウンタは、画像を表示させるためのカウンタであり、画像を表示させるタイミングをカウントする。具体的には、垂直同期のタイミング毎に呼び出される本処理を実行する度に、VDPカウンタが"1"増加することとなる。これによって、後述する表示制御処理(図48参照)において、サブCPU71は、VDPカウンタが"2"増加する毎に、表示制御を行うためのデータを表示制御回路74に供給することとなる。つまり、本処理を実行するサブCPU71は、画像を表示するためのタイミングをカウントしている。
ステップS713においては、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、ステップS711で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[表示制御処理]
図48を用いて、図45のステップS40において実行されるサブルーチン(表示制御処理)について説明する。
ステップS721においては、VDPカウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、上述したVDP割込処理(図47参照)のステップS712においてカウントされているVDPカウンタからVDPカウンタ値を読み出し、"2"であるか否かを判定する。つまり、上述したように、VDP割込処理において、1/60s毎にVDPカウンタが"1"増加するため、サブCPU71は、1/30s経過したか否かを判断することとなる。ステップS721において、VDPカウンタの値=2と判定した場合には、ステップS722に処理を移し、VDPカウンタの値≠2と判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS722においては、制御データ出力処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、制御状態に応じた画像及び各種処理で決定した画像を表示させるための制御データを、表示制御回路74に供給する。この処理が終了した場合には、ステップS723に処理を移す。
ステップS723においては、サブCPU71は、特殊演出待機処理を行う。この特殊演出待機処理については、図50を用いて後述する。この処理が終了した場合には、ステップS724に処理を移す。
ステップS724においては、サブCPU71は、特殊演出操作判定処理を行う。この特殊演出操作判定処理については、図51を用いて後述する。この処理が終了した場合には、ステップS725に処理を移す。
ステップS725において、サブCPU71は、VDPカウンタの値を"0"にセットする処理、すなわち、VDPカウンタの値をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS726に処理を移す。
ステップS726において、サブCPU71は、バンク切替指示を表示制御回路74に供給する処理を行う。これによって、表示制御回路74は、今現在表示していた画像を非表示として制御するとともに、非表示としてセットされた画像データに基づく画像を表示させる制御を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[画像生成処理]
図49を用いて、画像生成処理について説明する。この画像生成処理は、所定の周期で実行され、各種の処理のバックグラウンドで、今現在表示されている画像の次のコマ(フレーム)に対応する画像データを生成する処理である。
ステップS731においては、VDP74aは、レジスタを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS732に処理を移す。
ステップS732においては、画像生成処理を行う。この処理において、VDP74aは、表示制御処理で供給された制御データに基づく画像データを生成する。なお、このサブルーチンは、VDPカウンタが"0"から"2"となるまでに終了する。言い換えると、VDP74aは、所定の時間毎に実行される本画像生成処理(所定の割込み処理)毎に、液晶表示装置13に表示させる立体画像を1フレーム生成することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS733に処理を移す。
ステップS733においては、生成した画像データをバッファにセットする処理を行う。この処理において、VDP74aは、生成した画像データをフレームバッファ74cにセットする。すなわち、VDP74aは、ステップS732において生成した画像データを、フレームバッファ74cにおいて、今現在表示されている領域とは別の領域にセットする。これによって、VDP74aは、所定の表示切替タイミング(例えば、1/30s)で、フレームバッファ74cにおいて、今現在表示されている領域を非表示領域として、別の領域を表示領域として切替えることとなり、別の領域にセットした画像データを、D/Aコンバータ74dに供給することによって、液晶表示装置13に画像を表示させることとなる。つまり、VDP74aは、生成される画像を液晶表示装置13に表示させる制御を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS734に処理を移す。
ステップS734において、VDP74aは、ステップS731において退避させたレジスタを復帰させる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特殊演出待機処理]
図50を用いて、図48のステップS723において実行されるサブルーチン(特殊演出待機処理)について説明する。
ステップS741においては、特殊演出待機カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特殊演出待機カウンタの値が"0"か否かを判定し、特殊演出待機カウンタの値=0と判定した場合には、本サブルーチンを終了し、特殊演出待機カウンタの値≠0と判定した場合には、ステップS742に処理を移す。
ステップS742においては、特殊演出待機カウンタの更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特殊演出待機カウンタの値を"1"減算する。この処理が終了した場合には、ステップS743に処理を移す。
ステップS743においては、特殊演出待機カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特殊演出待機カウンタの値が"0"か否かを判定し、特殊演出待機カウンタの値=0と判定した場合には、ステップS744に処理を移し、特殊演出待機カウンタの値≠0と判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS744において、サブCPU71は、特殊演出カウンタに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、サブCPU71は、特殊演出カウンタに所定値として510(510フレーム)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合は、本サブルーチンを終了する。ここで、特殊演出カウンタは特殊演出を実行する期間を示すカウンタであり、例示した510フレームは、17s(秒)の時間に相当する。ただし、これに限定されず、他の値を特殊演出カウンタにセットしてもよい。
[特殊演出操作判定処理]
図51を用いて、図48のステップS724において実行されるサブルーチン(特殊演出操作判定処理)について説明する。
ステップS751においては、特殊演出カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特殊演出カウンタの値が"0"か否かを判定し、特殊演出カウンタの値=0と判定した場合には、本サブルーチンを終了し、特殊演出カウンタの値≠0と判定した場合には、ステップS752に処理を移す。
ステップS752においては、無効期間カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、無効期間カウンタの値が"0"か否かを判定し、無効期間カウンタの値=0と判定した場合には、ステップS754に処理を移し、無効期間カウンタの値≠0と判定した場合には、ステップS753に処理を移す。ここで、無効期間カウンタは無効期間の長さを示すカウンタである。無効期間は、例えば、反時計回りに回転操作したことによって制御される期間であって、演出に反映させない期間である。
ステップS753においては、無効期間カウンタの更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、無効期間カウンタの値を"1"減算する。この処理が終了した場合には、ステップS764に処理を移す。
上述したステップS752で無効期間カウンタが"0"と判定された場合には、ステップS754において、サブCPU71は、ジョグダイヤル601が反時計回りに操作されたか否かを判定する。この処理において、サブCPU71は、ジョグダイヤル601が反時計回りに操作されたと判定した場合には、ステップS755に処理を移し、ジョグダイヤル601が反時計回りに操作されたと判定しなかった場合には、ステップS756に処理を移す。
ステップS755において、サブCPU71は、無効期間カウンタに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、サブCPU71は、無効期間カウンタに所定値として10(10フレーム)をセットする処理を行う。ただし、これに限定されず、他の値を無効期間カウンタにセットしてもよい。この処理が終了した場合は、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS754でジョグダイヤル601が反時計回りに操作されたと判定しなかった場合には、ステップS756において、サブCPU71は、1フレームあたりの基準ステップ数を超える操作がなされたか否かを判定する。すなわち、サブCPU71は、前回のこのステップS754での処理から今回のこのステップS754の処理までの間に、1フレーム間に基準ステップ数を超える操作がなされたか否かを判定する。この処理において、サブCPU71は、基準ステップ数を超える操作がなされたと判定した場合には、ステップS758に処理を移し、基準ステップ数を超える操作がなされたと判定しなかった場合には、ステップS757に処理を移す。ここで、本実施形態では、1フレームあたりの基準ステップ数は"3"とするが、他の値でもよい。
ステップS757において、サブCPU71は、加速カウンタの値を"0"にセットする処理(加速カウンタのクリア処理)を行う。加速カウンタは、1フレームあたりの基準ステップ数を超える操作を検出するごとにカウントアップされるカウンタである。この処理が終了した場合には、ステップS764に処理を移す。
上述したステップS756で基準ステップ数を超える操作がなされたと判定された場合には、ステップS758において、加速カウンタの更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、加速カウンタの値を"1"加算する。この処理が終了した場合には、ステップS759に処理を移す。
ステップS759において、サブCPU71は、加速カウンタの値と予め定められたしきい値Pとを比較して、加速カウンタの値がP以上と判定した場合には、ステップS760に処理を移し、加速カウンタの値がP未満と判定した場合には、ステップS764に処理を移す。ここで、本実施形態では、P=3とし、1フレームあたりの基準ステップ数を3回連続で超えると加速と検出、すなわち、遊技者の回転操作を新たに検出したと判定する。ただし、この後、継続して基準ステップ数を超えたとしても、本実施形態では、4回目以降は回転操作を新たに検出したとは判定しないようにしている。なお、しきい値Pの値は3以外の他の値であってもよい。
ステップS760において、サブCPU71は、演出態様決定処理を行う。この処理により、サブCPU71は、加速カウンタの値="3"の操作時のステップ数に応じて異なる演出を決定する。決定された演出とともに、例えば矩形状のメータの表示画面を表示してメータが空の状態の表示から満タンの状態の表示に徐々に変化させる演出画面が表示されることとなる。具体的には、加速カウンタの値="3"と判定するごとにメータを1セグメントずつ増やして点灯表示させる演出画面が表示される。
ここで、サブCPU71は、矩形状のメータが1列に並んだ複数のセグメントで構成されている場合を例に挙げると、そのうちの1セグメントを点灯表示する際に加速度に応じて点灯色を設定することができる。例えば、図52に示すように、サブCPU71は、検出した3回目(加速カウンタの値="3")のステップ数の範囲が、3〜5の場合は低加速度として青色で点灯させ、6〜7の場合は中加速度として黄色で点灯させ、8以上の場合は高加速度として赤色で点灯させるといった演出を実行することができる。
ステップS761においては、回転操作計数カウンタの更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、回転操作計数カウンタの値を"1"減算する。この処理が終了した場合には、ステップS762に処理を移す。
ステップS762においては、回転操作計数カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、回転操作計数カウンタの値が"0"か否かを判定し、回転操作計数カウンタの値=0と判定した場合には、ステップS763に処理を移し、回転操作計数カウンタの値≠0と判定した場合には、ステップS764に処理を移す。
ステップS763において、サブCPU71は、特殊演出カウンタの値を"0"にセットする処理(特殊演出カウンタのクリア処理)を行う。この処理が終了した場合には、ステップS766に処理を移す。
ステップS764において、特殊演出カウンタの更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特殊演出カウンタの値を"1"減算する。この処理が終了した場合には、ステップS765に処理を移す。
ステップS765においては、特殊演出カウンタの値をチェックする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特殊演出カウンタの値が"0"か否かを判定し、特殊演出カウンタの値=0と判定した場合には、ステップS766に処理を移し、特殊演出カウンタの値≠0と判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS766において、サブCPU71は、操作結果に応じた演出を決定する処理を行う。この処理により、メータが満タンでも大当りでなければハズレが報知される演出が決定され、満タンでなければ、当否に関わらずハズレが報知されることとなる演出が決定される。なお、大当りであるにも関わらずハズレが報知された場合には、その後に大当りである旨を報知する演出画像が表示されるようになっている。なお、ハズレの場合には、メータが満タンにならないようにしてもよい。
ステップS767において、サブCPU71は、回転操作計数カウンタの値を"0"にセットする処理(回転操作計数カウンタのクリア処理)を行う。この処理が終了した場合には、ステップS768に処理を移す。
ステップS768において、サブCPU71は、無効期間カウンタの値を"0"にセットする処理(無効期間カウンタのクリア処理)を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
次に、上述した特殊演出操作判定処理に係る特殊演出の一例について図53〜図54を用いて説明する。
図53〜図54に示した特殊演出は、矩形状のメータの表示画面においてジョグダイヤル601の操作量の増加に応じて、メータが空の状態の表示から満タンの状態の表示に変化させる演出である。この例では、矩形状のメータは、直列に連なった10個のセグメントを2段並べて構成されている。なお、図53(a)〜図54(h)は、特殊演出における画面を示しており、時系列で並べたものである。
図53(a)〜(c)は、特殊演出の待機状態での画面を示しており、特殊演出の待機時間は上述のように60フレームであり、2s(秒)に相当する時間である(図46のステップS705参照)。
図53(a)は、装飾図柄が画面中央に表示された状態を示している。図53(b)は、遊技者に特殊演出の内容を説明する画面であって、ジョグダイヤル、演出ボタン及び回転方向を示す矢印の図と特殊演出の説明文とが示されている。また、図53(b)では、図53(a)に示した装飾図柄が画面右下に縮小されて表示されている。図53(c)は、特殊演出の開始直前の画面であって、上部には空白状態のメータが表示され、下部には特殊演出におけるジョグダイヤルの操作可能な時間が矩形状のメータで示されている。この矩形状のメータは、時間の経過とともに、操作可能な時間を減少させて表示する。
図53(d)〜図54(g)は、特殊演出の実行状態での画面を示しており、特殊演出の実行可能な時間(ジョグダイヤル601の回転操作有効期間)は上述のように510フレームであり、10s(秒)に相当する時間である(図50のステップS744参照)。
図53(d)〜図54(g)は、遊技者が、加速カウンタの値が3になるジョグダイヤル601の回転操作(図51のステップS759参照)を行った結果、サブCPU71が加速を検出し、各セグメントが順々に点灯した状態を示している。ここで、サブCPU71が加速を検出するごとに1つのセグメントが点灯する構成としている。セグメントを点灯させる際に、例えば、加速度に応じてセグメントの点灯色を変化させる構成としてもよい(図52参照)。また、点灯したセグメントを順次増やしていく際に、加速度に応じたエフェクトを発生させる構成としてもよい。この場合、エフェクトによって大当りを報知する構成としてもよい。
図53(g)はメータの1〜20セグメント目が点灯した状態(満タンの状態)を示している。図53(h)は、大当り図柄が停止表示された画面を示している。この画面により、遊技者に大当りを報知することができる。
上述の図53(a)〜図54(h)で示した特殊演出は、図44(b)に示した第2装飾図柄に係る特殊大当り変動演出(1)に対応し、その一例を示したものである。
なお、セグメントを点灯させる際に、例えば、加速度に応じてセグメントの点灯色を変化させる構成としてもよい(図52参照)。また、点灯したセグメントを順次増やしていく際に、加速度に応じたエフェクトを発生させる構成としてもよい。この場合、エフェクトによって大当りを報知する構成としてもよい。
また、大当りの場合でも、メータが満タンの状態にならなければ、一旦はハズレ図柄を停止表示し、その後に大当り図柄を停止表示することができる。
また、ハズレの場合は、メータが満タンの状態になったとしてもハズレ図柄を停止表示するか、あるいは、回転操作に関わらず、メータを満タンの状態にさせないように構成することができる。
上述の第3実施形態において、時計回りを基準として説明を行ったが、反時計回りを基準としてもよい。また、上述の第3実施形態において、ジョグダイヤル601の操作期間及び回転操作に対する演出を表示画像のフレーム数に基づいて制御するものとしたが、第1実施形態及び第2実施形態と同様に時間に基づいて制御する構成としてもよい。時間で管理する場合には、タイマ割込みごとに回転速度の変化を判定して、回転速度の上昇及び低下を検知し、その検知結果に基づいて、回転操作の有無を判定するようにしてもよい。
また、第3実施形態では、速度に応じて操作計数カウンタから減算する値を変更してもよい。例えば、高加速度である場合には"−3"、中加速度である場合には"−2"、低加速度である場合には"−1"でもよいし、低加速度の場合には減算しなくてもよい。
また、第3実施形態では、「制御データ出力」処理の後に「特殊演出待機処理」及び「特殊演出操作判定処理」を行っているが、「制御データ出力」より前の処理で行ってもよく、VDP割込み処理で行ってもよい。
以上のように、本実施形態におけるパチンコ遊技機は、ジョグダイヤル601の回転中に再度の回転操作がなされたことを検出して再度の回転操作に応じた演出を行うことができる。その結果、本実施形態におけるパチンコ遊技機は、従来よりもさらに遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態におけるパチンコ遊技機は、ジョグダイヤル601の回転速度に応じた演出を実行することができるので、ジョグダイヤル601の回転操作に応じて実行させる演出のバリエーションを増やすことができる。その結果、本実施形態におけるパチンコ遊技機は、従来よりもさらに遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、背景技術で説明した従来の遊技機は、次のような課題も有していた。すなわち、従来の遊技機では、回転操作手段の回転が停止している場合は遊技者によって回転操作手段の回転操作がなされたことを判定することはできるが、回転操作手段の回転中に遊技者によって再度の回転操作がなされた場合には、回転操作手段の回転角度は検出できるものの、再度の回転操作がなされたことは検出できないという問題点があった。そのため、回転操作手段の回転中に再度の回転操作がなされたことを検出してその操作に応じた演出を行うことができる遊技機が望まれていた。
本実施形態におけるパチンコ遊技機は、遊技者が回転操作可能な回転操作手段と、前記回転操作手段の所定回転方向における予め定められた期間ごとの回転操作量を検出する回転操作量検出手段と、前記回転操作量検出手段が検出した前記回転操作量が予め定められた基準値を超えたか否かを判定する回転操作量判定手段と、前記回転操作量判定手段によって前記回転操作量が前記基準値を超えたと連続して判定された回数が所定回数に達した場合に加速の回転操作がなされたと検出することにより前記回転操作手段の回転中に前記遊技者によって再度の回転操作がなされたと判定する再度回転操作判定手段と、前記所定回数に達した場合の操作時の回転操作量に応じた演出を実行する演出実行手段と、を備えたことを特徴とする。
この本実施形態におけるパチンコ遊技機によると、回転操作手段の回転中に再度の回転操作がなされたことを検出して再度の回転操作に応じた演出を行うことができる。その結果、本実施形態におけるパチンコ遊技機は、従来よりもさらに遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態におけるパチンコ遊技機は、前記回転操作手段の回転速度を検出する回転速度検出手段をさらに備え、前記演出実行手段は、前記回転速度に応じた演出を実行するものであることを特徴とする。
この本実施形態におけるパチンコ遊技機によると、回転操作手段の回転速度に応じた演出を実行することができるので、回転操作手段の回転操作に応じて実行させる演出のバリエーションを増やすことができる。その結果、本実施形態におけるパチンコ遊技機は、従来よりもさらに遊技の興趣向上を図ることができる。