JP6085911B2 - 反応装甲用炸薬組成物 - Google Patents

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本発明は、銃撃感度が低く耐銃撃性に優れると共に、爆発エネルギーが効果的に抑えられていることで周囲の人員に対する安全性が向上された反応装甲を得ることができる、反応装甲用の炸薬組成物に関する。
反応装甲(Explosive Reactive Armor:ERA)とは、戦車などの主装甲の外面に設けられる補助装甲として使用される装甲板であって、2枚の金属板の間に爆発性の物質である炸薬を挟んだ構造をしている。弾殻の内部に炸薬が漏斗状に充填されており、弾着時に漏斗孔の中心線上に爆発のエネルギーを集中させてメタルジェットを放射するモンロー効果を利用した成形炸薬弾(High Explosive Anti−Tank:HEAT弾)と称される対戦車用の榴弾が反応装甲に着弾すると、当該反応装甲は、HEAT弾がもたらす圧力に反応して炸薬が起爆して表面側の金属板を高速で吹き飛ばすことで、HEAT弾から発生するメタルジェットの形成を阻害して、メタルジェットが主装甲を貫通することを防ぐために装備される。
したがって、反応装甲用の炸薬は、HEAT弾が着弾した際には的確に起爆してその機能を発揮する必要があるが、その反面、通常の銃弾や金属破片等が反応装甲を貫通する場合には爆発せず、その機能を維持する耐銃撃性が求められる。すなわち、通常の銃弾や金属破片等が反応装甲を貫通する際の摩擦熱による爆轟を抑制し、直ちに鎮火又は燃焼の拡大を抑えて炸薬の大部分がそのまま残存している必要がある。そこで、一般的な反応装甲用の炸薬は、本来機能を果たす爆薬成分に加えて、難燃性を付与するための難燃性可塑剤やバインダー成分を含有してなる。
特許文献1には、反応装甲用としては明記されていないが、爆薬成分と、難燃性可塑剤と、バインダー成分とからなる、反応装甲用の炸薬としても利用し得る難燃性爆薬組成物が開示されている。具体的な各成分としては、爆薬成分としてシクロトリメチレントリニトラミン(RDX)又はシクロテトラメチレンテトラニトラミン(HMX)が、難燃性可塑剤として含ハロゲン有機化合物、リン酸エステル、含ハロゲンリン酸エステル、無機リン酸化合物、アンチモン化合物、金属水酸化物、又はホウ酸化合物が、バインダー成分として高分子アルコール及びイソシアネートが、それぞれ挙げられている。
特開平2−293388号公報
しかし、特許文献1のように爆薬成分としてRDXを使用した場合は、銃撃感度が高すぎるため、近年の性能が向上された銃弾が高速で反応装甲に衝突した場合には、炸薬が起爆してしまうおそれが高い。これでは、耐銃撃性を担保できない。一方、爆薬成分としてHMXを使用すれば、銃撃感度はRDXよりも低いため耐銃撃性は向上する。しかしながら、RDXは爆発エネルギーが高いため、起爆後の反応装甲のプレート速度が過度に高くなってしまう。これでは、反応装甲を備える戦車の周囲にいる人員に対して危害を与える危険性(周囲への攻撃性)が高くなる。なお、プレート速度とは、炸薬の起爆により金属板が吹き飛ばされる速度をいう。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、銃撃感度が低く耐銃撃性に優れると共に、爆発エネルギーを効果的に抑えて周囲の人員に対する安全性が向上された反応装甲を得ることができる、反応装甲用の炸薬組成物を提供することを目的とする。
そのための手段として、本発明は、爆薬成分と、難燃性可塑剤と、バインダー成分とを含有する反応装甲用炸薬組成物であって、前記爆薬成分がシクロテトラメチレンテトラニトラミンであり、さらにエネルギー調整剤として中実ガラスビーズを含有することを特徴とする。このとき、前記爆薬成分の含有量を65〜80%重量、前記難燃性可塑剤の含有量を9〜13重量%、前記バインダー成分の含有量を5〜12重量%、前記エネルギー調整剤の含有量を5〜10重量%(前記各成分の合計含有量は100重量)とする。
これによれば、爆薬成分としてシクロトリメチレントリニトラミン(RDX)よりも銃撃感度が低いシクロテトラメチレンテトラニトラミン(HMX)を使用すると共に、各成分をバランス良く配合していることで銃撃感度が抑えられ、炸薬組成物延いてはこれを使用した反応装甲の耐銃撃性を向上することができる。その反面、HMXは爆発エネルギーが高いが、同時にエネルギー調整剤として中実ガラスビーズを所定量含有することで、炸薬組成物の爆発エネルギーを効果的に抑えることができる。これにより、起爆後の反応装甲のプレート速度が減少することで、反応装甲の爆発に伴う周囲の人員への攻撃性を確実に低減することができる。また、中実ガラスビーズの含有量が10重量%以下であれば、製造時の安全性も担保できる。これに対し、中空のガラスビーズを使用した場合は、当該中空ガラスビーズが鋭感剤として機能することで、銃撃感度が増大してしまう。また、中空構造により炸薬組成物の密度も低下してしまう。
なお、前記難燃性可塑剤を含ハロゲンリン酸エステルとし、前記バインダー成分をウレタン系樹脂とすることが好ましい。さらに、前記含ハロゲンリン酸エステルの中でも、トリス(クロロエチル)ホスフェート又はトリス(ジクロルプロピル)ホスフェートが好適である。これによれば、他の含ハロゲンリン酸エステルを用いた場合よりも、塩素、リンを多く含むことによる高い難燃化効果に加え、ウレタン系樹脂からなるバインダー成分との相溶性も良く、また、高比重かつ可塑性として適当な粘度を有するメリットがある。
また、本発明によれば、上記反応装甲用炸薬を使用した反応装甲を提案することもできる。
なお、本発明において数値範囲を示す「○○〜××」とは、その下限(○○)と上限(××)とを含む概念である。したがって、正確に表せば「○○以上××以下」となる。
本発明の反応装甲用炸薬組成物によれば、銃撃感度が低く耐銃撃性に優れると共に、爆発エネルギーが効果的に抑えられていることで周囲の人員に対する安全性が向上された反応装甲を得ることができる。
以下、本発明について詳しく説明する。本発明の炸薬組成物は、戦車等に装備される反応装甲用として好適に使用されるものであって、爆薬成分と、難燃性可塑剤と、バインダー成分と、エネルギー調整剤とを含有する。
<爆薬成分>
爆薬成分は、炸薬の本来的機能を果たす成分である。当該爆薬成分としては、シクロテトラメチレンテトラニトラミン(HMX)を使用し、その含有量は65〜80重量%とする。HMXの含有量が65重量%未満では、反応装甲として最低限求められるプレート速度を担保できず、HEAT弾に対して戦車の主装甲を的確に保護できなくなるおそれがある。一方、HMXの含有量が80重量%を超えると、銃撃感度が過度に高くなることで耐銃撃性が低下すると共に、プレート速度が過度に高くなることで反応装甲周辺の人員に対する安全性が低下する。
<難燃性可塑剤>
難燃性可塑剤は、通常の銃弾や金属破片等が反応装甲を貫通する際の摩擦熱による爆轟を抑制し、直ちに鎮火又は燃焼の拡大を抑える効果を有し、炸薬の銃撃感度(耐銃撃性)を調整するためのものである。当該難燃性可塑剤としては、含ハロゲンリン酸エステルを使用する。含ハロゲンリン酸エステルとしては、トリス(クロロエチル)ホスフェート(CLP)、トリス(ジクロルプロピル)ホスフェート(CRP)、トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート、テトラキス(2クロロエチル)ジクロロイソペンチルジホスフェート、ポリオキシアルキレンビス(ジクロロアルキル)ホスフェートなどを挙げることができる。中でも、トリス(クロロエチル)ホスフェート及び/又はトリス(ジクロルプロピル)ホスフェートが好ましい。これら難燃性可塑剤としての含ハロゲンリン酸エステルは、1種のみを単独使用してもよいし、2種以上を混用することもできる。
含ハロゲンリン酸エステルの含有量は、9〜13重量%とする。含ハロゲンリン酸エステルの含有量が9重量%未満では、求められる銃撃感度の低減効果が得られず、耐銃撃性を満足できない。一方、含ハロゲンリン酸エステルの含有量が13重量%を超えると銃撃感度が過度に低下し、HEAT弾が反応装甲に着弾しても炸薬が的確に起爆しなくなる。
<バインダー成分>
バインダー成分は、主として各含有成分同士を決着して炸薬組成物を所定形状に成形するための成分であるが、その含有量は銃撃感度(耐銃撃性)やプレート速度にも影響する。当該バインダー成分としては、ウレタン系樹脂を使用する。ウレタン系樹脂とは、水酸基成分とイソシアネート化合物とを反応させてなるものである。水酸基成分としては、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、トリメチロールプロパン(TMP)等のほか、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加したポリエーテル系ポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエン系ポリオールなどのポリマーポリオールなどが使用できる。イソシアネート化合物としては、トリメチレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、メチレンビス(4、1−フェニレン)=ジイソシアネート(MDI)、3−イソシアネートメチル−3、5、5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)等のほか、キシリレンジイソシアネート(XDI)等のジイソシアネートや、これらジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、これらジイソシアネートの三量体であるイソシアヌレート体、これらジイソシアネートのビューレット結合体、ポリメリックジイソシアネートなどが例示できる。
バインダー成分の含有量は、5〜12重量%とする。バインダー成分の含有量が5重量%未満では、求められる銃撃感度(耐銃撃性)を担保できない。一方、バインダー成分の含有量が12重量%を超えると、相対的にその他の成分の含有量が低下する(希釈される)ことで、HEAT弾が反応装甲に着弾した際に炸薬が的確に起爆しなくなるおそれがあると共に、所望される銃撃感度やプレート速度を満足できなくなる。
<エネルギー調整剤>
エネルギー調整剤は、炸薬の爆発エネルギーを低減し、これにより反応装甲のプレート速度を調整するための成分である。当該エネルギー調整剤としては中実のガラスビーズを使用し、その含有量は5〜10重量%とする。中実ガラスビーズの含有量が5重量%未満ではプレート速度の調整が困難であると共に、銃撃感度も高くなる傾向にある。一方、中実ガラスビーズの含有量が10重量%を超えると、炸薬組成物中の摩擦感度が過度に高くなり、製造安全性が低下する。
上記各成分を含有する炸薬組成物は、バインダー成分となる水酸基成分をこれの融点以上の温度にて液状にしてその他の成分を撹拌混合し、その後イソシアネート化合物を混合して所定形状に硬化させることで得ることができる。
<反応装甲>
本発明の反応装甲は、上記組成の炸薬組成物を、二枚の金属板の間に挟むことで得られる。当該反応装甲は、戦車等の主装甲の外面に対して若干離間した状態で、複数個並設される。本発明の反応装甲は、炸薬組成物が適度な銃撃感度に調整されていることで耐銃撃性が高く、通常の銃弾や金属破片等が反応装甲を貫通しても爆発しないが、HEAT弾が着弾した際には的確に起爆する。その際、炸薬組成物による爆発エネルギーも好適に調整されていることで適度なプレート速度であり、HEAT弾によるメタルジェットの形成を的確に阻害して主装甲を保護しながら、周囲の人員への安全性も高くなっている。なお、HEAT弾によるメタルジェットの形成を的確に阻害しながら、周囲の人員への安全性を確保するには、プレート速度は350〜450m/s程度であることが好ましい。
以下に、本発明の具体的な実施例及び比較例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
バインダー成分のうち、ポリエチレングリコール(PEG)5.2重量部とトリメチロールプロパン(TMP)0.5重量部に対して、難燃性可塑剤としてのトリス(クロロエチル)ホスフェート(CLP)11重量部を、わずかな水分も除去するため、圧力10mmHg以下の減圧下で60℃に加温して60分混合した。これに、爆薬成分としてのシクロテトラメチレンテトラニトラミン(HMX)75重量部と、エネルギー調整剤としての中実ガラスビーズ7重量部とを2回に分けて混合し、同じく圧力10mmHg以下の減圧下で60℃に加温して30分混合した後、バインダー成分の硬化成分としてのトリメチレンジイソシアネート(TDI)1.3重量部を添加し、同じく圧力10mmHg以下の減圧下で60℃に加温して30分混合した。
その後、200mm×200mm×15mmの金属容器(反応装甲用容器)へ注型し、60℃の恒温槽で6日間硬化させて反応装甲を製造した。
(実施例2)
爆薬成分の混合量を77重量部とし、中実ガラスビーズの混合量を5重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(実施例3)
爆薬成分の混合量を72重量部とし、中実ガラスビーズの混合量を10重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(実施例4)
爆薬成分の混合量を65重量部とし、難燃性可塑剤の混合量を13重量部とし、バインダー成分の混合量を12重量部とし、中実ガラスビーズの混合量を10重量部とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(実施例5)
爆薬成分の混合量を80重量部とし、バインダー成分の混合量を4重量部とし、中実ガラスビーズの混合量を5重量部とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(実施例6)
難燃性可塑剤の混合量を9重量部とし、バインダー成分の混合量を9重量%とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(実施例7)
難燃性可塑剤の混合量を13重量部とし、バインダー成分の混合量を5重量%とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(実施例8)
難燃性可塑剤をトリス(ジクロルプロピル)ホスフェート(CRP)に変更した以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例1)
爆薬成分の混合量を74重量部とし、バインダー成分の混合量を12重量部とし、中実ガラスビーズの混合量を3重量部とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例2)
爆薬成分の混合量を65重量部とし、中実ガラスビーズの混合量を12重量部とし、バインダー成分の混合量を12重量部とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例3)
爆薬成分の混合量を62重量部とし、バインダー成分の混合量を14重量部とし、中実ガラスビーズの混合量を13重量部とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例4)
爆薬成分の混合量を82重量部とし、難燃性可塑剤の混合量を9.5重量部とし、バインダー成分の混合量を5重量部とし、中実ガラスビーズの混合量を3.5重量部とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例5)
爆薬成分の混合量を77重量部とし、難燃性可塑剤の混合量を7重量部とし、バインダー成分の混合量を9重量部とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例6)
爆薬成分の混合量を73重量部とし、難燃性可塑剤の混合量を15重量部とし、バインダー成分の混合量を5重量部とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例7)
爆薬成分の混合量を77重量部とし、難燃性可塑剤をCRPとしてその混合量を7重量部とし、バインダー成分の混合量を9重量部とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例8)
爆薬成分の混合量を73重量部とし、難燃性可塑剤をCRPとしてその混合量を15重量部とし、バインダー成分の混合量を5重量部とした以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例9)
爆薬成分としてシクロトリメチレントリニトラミン(RDX)を使用した以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例10)
エネルギー調整剤として中実ガラスビーズに替えて中空ガラスビーズを使用した以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例11)
エネルギー調整剤として中実ガラスビーズに替えて炭酸カルシウムを使用した以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例12)
エネルギー調整剤として中実ガラスビーズに替えてニトログアニジン(NQ)を使用した以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例13)
爆薬成分としてRDXを使用してその混合量を80重量部とし、難燃性可塑剤の混合量を13重量部とし、中実ガラスビーズを混合しなかった以外は、実施例1と同様にして反応装甲を製造した。
(比較例14)
爆薬成分としてHMXを使用した以外は、比較例13と同様にして反応装甲を製造した。
(評価試験)
上記のようにして得られた各実施例及び比較例について、その銃撃感度とプレート速度を比較評価すると共に、製造安全性についても評価した。各実施例及び比較例の組成と共に、各評価試験の結果を表1に示す。なお、これらの評価は、以下のようにして行った。
<銃撃感度>
防衛省規格NDS K 4826に記載の銃撃感度試験に基づいて評価した。弾丸には12.7mm弾を使用し、弾丸速度830m/sにて衝突させたとき、不爆のものを○、起爆したものを×とした。
<プレート速度>
各実施例及び比較例の反応装甲から300mm離した位置にてφ50mm、薬量100gのHEAT弾を起爆させ、フラッシュX線撮影から反応装甲起爆時のプレート速度を算出した。
<製造安全製>
日本工業規格JIS K 4810に記載の摩擦感度試験に基づいて評価した。混合終了後のスラリー状炸薬組成物を試料としてBAM式摩擦感度試験機により実施し、7級以上(発火しない)を○、6級以下を×とした。
Figure 0006085911

表1の結果から明らかなように、実施例1〜8では銃撃感度(耐銃撃性)に優れ、プレート速度が好適で周囲への安全性が高く、且つ製造安全性も担保できていることがわかる。一方、比較例1は中実ガラスビーズの含有量が少なすぎるため、銃撃感度が悪かった。なお、比較例1のプレート速度が実施例1より低いのは、バインダー樹脂の含有量が実施例1よりも多いことに起因する。一方、比較例2は、中実ガラスビーズの含有量が過多のため摩擦感度が5級であり、製造安全性が悪かった。そのため、銃撃感度試験及びプレート速度測定試験は行っていない。比較例3は、爆薬成分の含有量が少なすぎるため、反応装甲として最低限必要なプレート速度を確保できなかった。一方、比較例4は、爆薬成分の含有量が過多のため、銃撃感度が悪く、プレート速度も極めて高かった。比較例5及び比較例7は、難燃性可塑剤の含有量が少なすぎるため、銃撃感度が悪かった。一方、比較例6及び比較例8は、難燃性可塑剤の含有量が過多のため、HEAT弾に対して反応せず起爆しなかった。比較例9は、爆薬成分としてRXDを使用しているため、摩擦感度が4級であり、製造安全性が極めて悪かった。そのため、銃撃感度試験及びプレート速度測定試験は行っていない。比較例10〜12は、エネルギー調整剤としてそれぞれ中空ガラスビーズ、炭酸カルシウム、NQを使用しているため、銃撃感度が悪いと共に、プレート速度が好適な範囲になかった。比較例13は、爆薬成分がRDXであると共に、中実ガラスビーズを含有していないので、銃撃感度が悪かった。一方、比較例14は爆薬成分はHMXであるが、中実ガラスビーズを含有していないので、プレート速度が極めて高かった。

Claims (4)

  1. 爆薬成分と、難燃性可塑剤と、バインダー成分とを含有する反応装甲用炸薬組成物であって、
    前記爆薬成分がシクロテトラメチレンテトラニトラミンであり、
    さらにエネルギー調整剤として中実ガラスビーズを含有し、
    前記爆薬成分の含有量が65〜80%重量であり、
    前記難燃性可塑剤の含有量が9〜13重量%であり、
    前記バインダー成分の含有量が5〜12重量%であり、
    前記エネルギー調整剤の含有量が5〜10重量%である(前記各成分の合計含有量は100重量)、反応装甲用炸薬組成物。
  2. 前記難燃性可塑剤が含ハロゲンリン酸エステルであり、
    前記バインダー成分がウレタン系樹脂である、請求項1に記載の反応装甲用炸薬組成物。
  3. 前記含ハロゲンリン酸エステルが、トリス(クロロエチル)ホスフェート又はトリス(ジクロルプロピル)ホスフェートである、請求項2に記載の反応装甲用炸薬組成物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の炸薬組成物を使用した、反応装甲。


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