JP6085053B2 - 発信機用アダプタ - Google Patents
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Description
なお、本明細書において、方向を示す上下とは、発信機を発信機用アダプタを用いて壁面等の取付面に取り付けた状態を基準に表示するものであり、例えば発信機を屋内に取り付けた場合には、「上」とは天井側で「下」とは床側である。また、発信機又は発信機用アダプタの構成部品の「面」の特定についても同様であり、「前面」とは壁面等の発信機を取り付ける取付面の表面と同じ側の面をいい、「背面」とは取付面の背面と同じ側の面をいう。
この点に関し、発信機は、各メーカによって種々のものが製造されているが、その大きさに関しては、ほぼ同等であるため、発信機交換時において従来の開口部を利用することが可能であった。
しかし、最近、本発明の発明者が別の出願により提案したような、従来にはない小型化が可能な発信機が開発されており、このような小型の発信機を、従来の発信機の交換用として取り付ける場合、既存の取付用の開口部が大きすぎるため、そのままでは取り付けることができないという問題もある。
この場合、小型の発信機に合うように取付面の開口部を加工しなければならず、手間とコストがかかる。
このように、発信機の大きさが変わった場合にも、そのような加工をすることなく取付可能にしたいという要請があった。
前記発信機が収納され、点灯して表示灯として機能する本体部と、該本体部を前記取付面に取り付けるための取付部であって前記取付面の背面側に固定される取付部とを有し、
前記発信機を、前記取付面より没入して取り付けることを特徴とするものである。
前記発信機が挿入される開口部を有し、該開口部に前記発信機が挿入されて固定される本体部と、該本体部を前記取付面に取り付けるための取付部とを有することを特徴とするものである。
前記本体部は、外周面に前記円環部材が螺合可能な雄ねじ部が形成された円筒部を備えていること特徴とするものである。
前記発信機を前記本体部の前記開口部に挿入して固定する工程と、前記取付用開口部を挟んで前記本体部のフランジ部を背面側に、前記取付リングを前面側にそれぞれ配置して、前記フランジ部と前記取付リングによって前記取付面の前記取付用開口部の縁部を挟んだ状態で前記フランジ部と前記取付リングを締結する工程とを有することを特徴とするものである。
前記発信機を前記本体部の前記開口部に挿入して固定する工程と、前記本体部を前記取付用開口部に前面側から挿入して、該挿入された前記本体部の前記円筒部に、前記円環部材を螺合させて、前記フランジ部と前記円環部材によって前記取付面の前記取付用開口部の縁部を挟持する工程とを有することを特徴とするものである。
前記発信機を、前記取付面より没入して取り付けるようにしたので、発信機を外部から接触し難くして取り付けることができ、発信機の破損を防止することができる。
本発明の実施の形態1にかかる発信機用アダプタ1は、小型の発信機3を取付面に取り付けるためのものであるので、発信機用アダプタ1の説明をする前に発信機3について図1および図2に基づいて概説する。
発信機3は、図1および図2に示す通り、箱状からなり内部に押ボタン21に連動するスイッチ(図示なし)等を収容する本体部23と、本体部23の一端面に設けられて押ボタン21を格納する押ボタン格納部25とを有している。
押ボタン格納部25の底部における左右には、図1に示すように、発信機3を発信機用アダプタ1に固定するためのねじ35が挿通されるねじ挿通孔25aが設けられている。
本体部23の下面側には、発信機3を受信機側に接続するための配線接続部(図示なし)が設けられている。
なお、発信機3は従来の一般的な発信機の直径(14〜15cm)よりも小型であり、押ボタン格納部25の直径が8.5cmで、本体部23の一辺の長さが5.5cmである。
発信機用アダプタ1は、図1に示すように、発信機3が挿入される矩形状の開口部5aを有し、開口部5aに発信機3が挿入されて固定される本体部5と、本体部5を取付面Wに取り付けるための取付部としての円形板7とを有している。
以下に、発信機用アダプタ1の各構成について図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
本体部5は、図1に示すように、中央部に発信機3の押ボタン格納部25が収容される円形の凹陥部6を有するドーナツ状からなり、凹陥部6の底面に平板部5bが形成され、この平板部5bの中央には発信機3の本体部23が挿入される開口部5aが設けられている。
本体部5は、円形板7の前面側に突出して設けられているので、取付面Wに発信機用アダプタ1を取り付ける場合、本体部5が取付面Wから突出することになる(図3参照)。
平板部5bには、発信機3を発信機用アダプタ1側に取り付けるためのねじ35が挿通されるねじ挿通孔5cが設けられている。
なお、本体部5の背面側は開口しており、全体形状がドーナツ形の有底枠体状をしている。本体部5の枠内にLED等の発光体を設置して本体部を透光性の部材にすれば、本体部5を表示灯として機能させることができる。なお、本体部5を構成する透光部材は、赤色のものでもよいし、発光体を赤色のものにした場合には、無色透明なものでもよい。
円形板7は、図1に示すように、中央に発信機3が挿入される矩形状の開口部7aを有している。開口部7aの縁部には、平板部5bのねじ挿通孔5cに対応する位置に、発信機3を固定するためのねじ孔7bが設けられている。円形板7は、本体部5の背面側に着脱可能になっている。
円形板7の開口部7aの周囲には、取付面Wにねじ固定するためのダルマ孔7cが複数設けられている。そのため、取付面Wに既存のねじ孔が設けられている場合、それらねじ孔の位置に合うダルマ孔7cを適宜選択可能になっており、取付面Wに新規にねじ孔を設けることなく、円形板7を取付面Wに固定可能である。
図1は、取付面Wから従来型の発信機が既に取り外された状態を示しており、取付面Wには従来型の発信機が取りついていた取付用開口部31と、取付用開口部31の左右両縁にねじ孔33が設けられている。
次に、本体部5の開口部5aと円形板7の開口部7aの位置を合わせて、蓋体27を外した発信機3を挿入する。そして、ねじ35を発信機3のねじ挿通孔25aおよび本体部5のねじ挿通孔5cに挿通して、円形板7のねじ孔7bに螺入させる。これにより、発信機3が本体部5に固定されるとともに、本体部5が円形板7に固定される。
このとき、本体部5を従来の発信機と同等以上の大きさ設定することで、仮に取付面Wに従来の発信機の設置跡(日焼け跡等)があったとしても、本体部5によってこの設置跡が隠されて見栄えが良くなるので好ましい。
最後に、蓋体27を発信機3に取り付ければ発信機3の取付が完了する(図3参照)。
さらに、発信機用アダプタ1の本体部5の大きさを従来型の発信機の大きさよりも大きく設定していれば、仮に、取付面Wに日焼による変色等の取付跡があったとしても、本体部5で隠すことができ、見栄えを良くすることができる。
上記の実施の形態1では、発信機3を取付面Wから突出させて取り付けるタイプの発信機用アダプタ1について説明したが、本実施の形態では、発信機3を取付面Wより没入させて取り付ける発信機用アダプタに関するものである。発信機用アダプタ41について図4〜図6に基づいて以下に説明する。
発信機用アダプタ41は、主として、取付部45が本体部43の前端部に設けられている点で実施の形態1の発信機用アダプタ1と異なる(図1および図5参照)。
発信機用アダプタ41の各構成についてさらに詳細に説明する。
本体部43は、図5に示すように、前面側に、背面側に向かうに従って内方に傾斜するリング状の傾斜面47を有し、この傾斜面47の下端には円形の内周壁57が背面側に延出するように設けられ、発信機3の押ボタン格納部25が収容される円形の凹陥部49が形成されている。凹陥部49の底面には、平坦面からなる発信機固定部51が形成され、この発信機固定部51の中央には発信機3の本体部23が挿入される開口部43aが設けられ、開口部43aの周縁部には開口部43aに挿入された本体部23を保持する矩形筒状の本体保持部53が開口部43aから背面側に延出するように設けられている。また、発信機固定部51は、左右に一対のねじ孔51aが設けられている。
取付部45は、図5に示すように、本体部43の前端部から外方に張出す矩形のフランジ状になっている。
取付部45の四隅には、発信機用アダプタ41を取付面Wに取り付けるためのスタッドねじ挿通孔45aが設けられている。
また、取付部45には、傾斜面47の外周を縁取るリング状の立片部63が設けられている。立片部63は、発信機用アダプタ41を取付面Wに取り付ける際に、取付面Wに設けられた取付用開口部71(図4参照)の縁に当接して、発信機用アダプタ41の位置決め(位置合せ)をする機能を有している。
まず、取付面Wについて説明する。
取付面Wには、発信機用アダプタ41を取り付けるための取付用開口部71が設けられている。取付面Wの背面側には、取付用開口部71を囲むように、スタッドねじ73が設けられている。スタッドねじ73は、発信機用アダプタ41の取付部45のスタッドねじ挿通孔45aに対応する位置になるように配置されている。
なお、スタッドねじ挿通孔45aの径をスタッドねじ73の径よりも大きく設定してもよい。この場合、立片部63が取付面Wの取付用開口部71の縁に当接させることで発信機用アダプタ41の位置決めをすることができる。つまり、スタッドねじ挿通孔45aの径をスタッドねじ73の径よりも大きく設定することができ、スタッドねじ73とスタッドねじ挿通孔45aとの多少の位置ずれを吸収することができるので、設計が容易でかつ作業性にも優れる。
また、立片部63を設けることで、取付用開口部71の開口縁部を覆うことができ、意匠性に優れると共に、取付用開口部71の縁で怪我をする恐れもない。
また、上記の説明では、取付面Wにスタッドねじ73が設けられる例で説明したが、スタッドねじ73の代わりに取付用ねじ挿通孔を取付面Wに設け、壁面Wの前面側から取付用ねじ挿通孔と取付部45のスタッドねじ挿通孔45aとに取付用ねじを挿通し、ナットで締結することで固定しても良い。
本実施の形態は、実施の形態2と同様に、発信機を取付面Wより没入させた状態で取り付ける発信機用アダプタ81に関するものである。
発信機用アダプタ81の基本構造は、実施の形態2の発信機用アダプタ41と同様であるので、図7において同一のものには同一の符号を付している。また、発信機3は上記の実施の形態1および実施の形態2と同様であるので、図7において同一の符号を付している。
発信機用アダプタ81が発信機用アダプタ41と異なる点の一つは、図7に示すように、フランジ状の取付部85の形状が円形である点である。取付部85には、後述する取付リング83のスタッドねじ83aに対応する位置にスタッドねじ挿通孔85aが設けられている。
また、発信機用アダプタ81が発信機用アダプタ41と異なる他の点は、別部材として、ドーナツ板(ドーナツ状の平板)からなり、背面側に複数のスタッドねじ83aが設けられた取付リング83を有している点である。
取付面Wには、取付用開口部71および取付リング83のスタッドねじ83aに対応する位置にスタッドねじ挿通孔77を設けておく。
次に、取付面Wの背面側から取付部85のスタッドねじ挿通孔85aにスタッドねじ83aを挿通し、取付部85と取付リング83によって取付用開口部71の縁部を挟む。
この状態で、ナット75をスタッドねじ83aに螺合させて締め付けることで、取付部85と取付リング83とが締結し、取付用開口部71の縁部を取付部85と取付リング83とが協働することによって挟持し、これによって発信機用アダプタ81が取付面Wに取り付けられる。
また、取付面Wから大きく突出する部分がないので、物がぶつかって発信機3が破損することがない点は、上記実施の形態2の発信機用アダプタ41と同様である。
上記実施の形態2および実施の形態3では、スタッドねじ(スタッドねじ83a、スタッドねじ73)を用いて取付面Wに取り付ける取付構造の例を示したが、本実施の形態の発信機用アダプタ91はスタッドねじを用いないで取付面Wに取り付けることができるものである。
発信機用アダプタ91の基本構造は、実施の形態3の発信機用アダプタ81と同様であるので、図8において同一のものには同一の符号を付している。また、発信機3は上記の実施の形態1および実施の形態2と同様であるので、図8において同一の符号を付している。
発信機用アダプタ91が発信機用アダプタ81と異なる点の一つは、図8に示すように、フランジ状の取付部95に、スタッドねじ挿通孔85aが設けられていない点である。
また、発信機用アダプタ91が発信機用アダプタ81と異なる他の点は、本体部43を構成する外周壁55の外周面に雄ねじ部93が設けられ、別部材として、円環状からなり内周面に雄ねじ部93に対応する雌ねじ部97aが設けられた円環部材97を有している点である。すなわち、本体部43は、外周面に円環部材97が螺合可能な雄ねじ部93が形成された円筒部を備えている。
まず、発信機用アダプタ91の本体部43の外周壁55を取付面Wの前面側から取付用開口部71に挿入する。
次に、外周壁55の雄ねじ部93に取付面Wの背面側から円環部材97を螺合させて締め付ける。これにより、取付部95と円環部材97で、取付用開口部71の縁部を挟持して、発信機用アダプタ91を取付面Wに取り付けることができる。
なお、発信機3の発信機用アダプタ91への取付方法は、実施の形態2で説明した方法と同様である。
以上のような効果は、発信機をアダプタを用いて取り付けるという新たな発想によって得られるものであり、従来のように発信機を直接取付面に取り付けるとうい発想からは得られないものである。
上記の実施の形態1〜実施の形態4では、発信機3を取付面Wから突出させるかあるいは没入させる態様について説明したが、本発明は発信機3を取付面Wと面一になるように取り付ける場合を除外するものではなく、アダプタの形状を適宜設定することでこのような態様も可能であることは言うまでもない。
取付後の状態を図10に示す。なお図10において、取付面Wには発信機3に隣接して表示灯105を設けている。
1 発信機用アダプタ
3 発信機
5 本体部
5a 開口部
5b 平板部
5c ねじ挿通孔
6 凹陥部
7 円形板
7a 開口部
7b ねじ孔
7c ダルマ孔
21 押ボタン
23 本体部
25 押ボタン格納部
25a ねじ挿通孔
27 蓋体
27a 押ボタン用開口部
31 取付用開口部
33 ねじ孔
35 ねじ
41 発信機用アダプタ
43 本体部
43a 開口部
45 取付部
45a スタッドねじ挿通孔
47 傾斜面
49 凹陥部
51 発信機固定部
51a ねじ孔
53 本体保持部
55 外周壁
57 内周壁
63 立片部
71 取付用開口部
73 スタッドねじ
75 ナット
77 スタッドねじ挿通孔
81 発信機用アダプタ
83 取付リング
83a スタッドねじ
85 取付部
85a スタッドねじ挿通孔
91 発信機用アダプタ
93 雄ねじ部
95 取付部
97 円環部材
97a 雌ねじ部
101 取付用開口部
103 ねじ孔
105 表示灯
Claims (2)
- 押ボタンが押下されることで火災信号を発信する発信機を、取付用開口部が設けられた取付面に取り付けるための発信機用アダプタであって、
前記発信機が収納され、点灯して表示灯として機能する本体部と、該本体部を前記取付面に取り付けるための取付部であって前記取付面の背面側に固定される取付部とを有し、
前記発信機を、前記取付面より没入して取り付けることを特徴とする発信機用アダプタ。 - 前記本体部において表示灯として機能する透光性部材が、前記発信機よりも前面側に位置していることを特徴とする請求項1記載の発信機用アダプタ。
Priority Applications (1)
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JP2016098514A JP6085053B2 (ja) | 2016-05-17 | 2016-05-17 | 発信機用アダプタ |
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